逓信委員会 第18号
- 発言数
- 135 件
- 登壇者
- 11 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1977/05/26
会議録
○八百板委員長 これより会議を開きます。 日本放送協会昭和四十九年度財産目録、貸借対照表及び損益計算書を議題とし、審査を進めます。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。志賀節君。
○志賀委員 昨日の四時にテレビ朝日がさきのモスクワオリンピックの放送等につきましての契約の内容を公表いたしましたので、昭和四十九年度NHK決算の審議と多少ずれるわけでございますが、質問をさせていただきたいと存じます。大変遺憾でございますが、昨日のきょうのことでございますから、テレビ朝日から社長並びに担当者の御出席を得られなかったものでございますから、直接テレビ朝日に伺うべきところをNHKがさきに御経験にもなっておられることでありますから、NHKの担当者に質問をさせていただくことで私なりの補いをさせていただいてまいりたい、こういう気持ちでおるわけでございます。 何よりも私が昨日来調べたり聞いたりしておりまして残念でございますことは、この契約書がロシア語及び英語で作成されることになっておって、ロシア語と日本語で作成されないというきわめて植民地的な扱いをされておる点でございます。この点が非常に遺憾であるということを冒頭に申し上げますのは、さきにNHKがこの契約の案の内容を日本文と英文でお示しになったと承知しておるわけでございます。これは民放の小林さんというかNTVから発表されたように聞いておりますが、これでは英文が出ております。昨日は原文としてロシア語が出ております。そのために英語のわかる人であっても必ずしもロシア語はわからない、ロシア語のわかる人は英語がわからぬということで、日本語に翻訳されておるところの内容が正文であるところの英文とロシア文と一致しているかいないかが確認できない。まことに残念なことでありまして、そういうことが持ち上がってくるのも、もとをただせば日本語を正文としてつくっておらない点にあるわけであります。したがいまして、どういう外交上の慣行があるのかわかりませんが、こういう問題については主催国と日本との双方の母国語でおのおのの契約書が当然つくられるべきだと考えるわけでございます。 そこで、この内容に若干触れさせていただきます。NHKから出されておる契約書の案の定義の中に、「「地域」とは日本とその領土および支配地をいう。」と出ている、日本語であります。一方、昨日公表されましたのは、「「地域」とは、日本、すなわちその領土および占有地を意味する。」とございます。この問題について、ソ連の当局とNHKの担当の方とはどういうことを意味するのかお話し合いがあったかどうか。たとえば領土と支配地ないし占有地というものとの概念が完全に合致しておるならばこれは問題ないわけでありますが、多小なりともずれておる場合、すなわち今日現に日本が占有している地域と北方四島のごとく占有はしておらないけれども日本固有の領土とみなされる地域と、このように合致されてない地点も私はあると思いますので、この辺の確認はされたのかされないのか、されたとすればどういうことになったか。それからテレビ朝日がおられないので残念でありますが、この中にうたわれている地域として、当然北方四島もわれわれは含まれなければいかぬと思いますので、それに対する扱い等を、放送をおやりになる立場の方としてはどういうふうに考えるべきなのか、この点を、大変お答えなさりにくいことかと思うのでありますが、NHKの当局の方に伺いたいと存じます。
○橋本参考人 先生御指摘の最初の問題は、ロシア語と英語という問題、確かに御指摘のとおりでございます。私は、英語のドラフトをいただきました。したがいまして、私並びに民放三社は、この英語のドラフトをもとにいろいろ条文の解釈なり、あるいはその論議をやってまいったのでございます。昨日のテレビ朝日のあれは、ロシア語から日本語に訳したもの、こういうことになりますので、英語とロシア語ですと、同じ問題でも若干文章の構造なりということに多少の差が出てくるということは先生も御承知かと思います。 第二のテリトリーという問題についてでございますが、地域ということでございますが、こういう問題を含めていろいろ私として疑念といいますか、問題がございますので、そういうことを全般的に含めて、もう少し研究の時間が欲しいということで要求したのでございますが、その要求が受け入れられなかった。したがいまして、こういう条文についてたとえば地域、テリトリーは、どういうことで何だというところまで論議はいっておりません。
○志賀委員 これは、郵政省に伺った方がよいことだと思うのでございますが、昨日公表されました協定書でございますが、先ほど来契約書と申しておりましたが、協定書となっております。この協定書第四条「テレビ朝日の義務」というところでありますが、途中「IOC規則、主催国の法律慣習に常に沿うことを約し、」云々となっております。最後に「テレビ朝日は、かかる通告を受領した際には、直ちに、そのような行使を中止しなければならない。」といういわばお目玉の項目がございます。この「IOC規則、主催国の法律慣習に常に沿うことを約し、」と、こういう場合に、IOC規則と主催国の法律慣習が合致しておれば、これは問題ございませんが、たとえば、私、IOC規則を不敏にして勉強もしておらなければ、記憶にもございませんので、よくわかりませんが、たとえば政治的な問題と絡まないようなことが、恐らくうたわれておるんじゃないだろうか。一方、主催国の法律慣習は、政治的、イデオロギー的なことを中心につくられておる法律慣習であると思いますので、この二つのものが必ずしも合致をせずにぶつかり合う項目のこともあり得るやもしれない。一体その場合にIOC規則と主催国の法律慣習といずれを優先して受けとめるようにすべきなのか。これは当然この当事者間の双方から聞けばいいわけでありますが、常識的にこういう場合は、国際的な問題としては、どういうふうに監督官庁としては指導をなさったり受けとめていくべきなのか、その点をこの機会に教えておいていただきたいと存じます。
○石川(晃)政府委員 お答えいたします。 ただいま先生から御質問ございましたが、このような種類の解釈につきましては、非常に高度の専門的な知識が必要と思われますし、正直に申しまして、私たちそのような知識がございませんので、まことに申しわけございませんが、私からの答弁は遠慮さしていただきたいと思います。
○志賀委員 どういうところに聞けば、これは答えてもらえましょうか。
○石川(晃)政府委員 まず、一次的には、国際間の契約でございますので、外務省もこのような問題についての解釈が下せるかと思いますが、契約の問題といたしましては、そういう関係の国際私法的なものに精通している弁護士などが適当ではなかろうか、かように考えております。
○志賀委員 従来もしばしば問題になってきた点でございますが、テレビ朝日がスポンサーを決める場合に、契約の締結以前にモスクワオリンピックの事務局の同意を得なければならないという項目がございます。このことに関しましては、昨日公表されました協定書の最後の追補の二の項に、「第五条二項に関して」として、これは必ずしもそういうスポンサーを決めることに対して手かせ足かせをはめたものではなくて、オフィシャルエンブレム、すなわちマークを使用するについての規定をしたにすぎないようなことがうたわれておりますが、これはもしそういうことであるならば、あえて協定書の中にうたわなければならないほどの問題なのか、それともうたわなければならないのか、その辺に関しての、私はどなたに承ればいいかわからないのでありますが、お答えをいただければ幸いだと存じます。
○橋本参考人 ただいまのスポンサー条項につきましても、私が現地でドラフトを渡されまして一番先に頭にひっかかった問題の一つでございます。当時は先生御指摘のように追補というものはついておりませんので、追補のないスポンサー条項をドラフトのままわれわれはこれをどう解釈し、これでいいのかどうかという議論をやってまいったのでございまして、私としてはこのままの条件ではいろいろ問題がある。特に民放も代表しておりますので、民放さんの意見も十分聞いた上でなければ、このままではできないというふうに私は判断いたしました。
○志賀委員 この問題に関して最後の質問をさせていただきます。 昨日は支払い金額並びに支払い条件等については全く触れられないで済んだように私は理解をいたしております。ただ、この機会に私は確認をしておきたいことは、巷間伝えられることの確認というのもおかしいのでありますが、契約金の内容については今日までいろいろな点で公にされておりませんから、巷間伝えられることをもとにしてひとつ確認をさせていただくわけであります。 それによりますと、さきのモントリオールのオリンピックで日本は放送権、技術料、一切のものを含めて百八十万ドル払っておる。ところが今度のモスクワのオリンピックでは、ここが巷間伝えられるところでありますが、すべてをひっくるめて八百五十万ドル見当ではなかろうか。そうすればこれは四倍強でございます。それからアメリカの場合はさきのモントリオールではABCがとりまして、これは三千万ドル。それから今回は八千五百万ドル、これも巷間伝えられるところでありますから、正確な数字は私も挙げ得ないわけでありますが、これだと三倍には満たないけれども大体三倍弱である。それからヨーロッパ全体を連合しておりますいわゆるEBU、これがモントリオールでございますと八百五十万ドルが、今回のモスクワでは千二百万ドルという、倍率からするときわめて低いところに置かれておる。特にここで注目する必要があるのは、払いそうなところからは大分取っておる。裕福という言葉を使っていいかどうかはわかりませんが、払いそうなところからはふんだくっておる。一方、EBUのような、それぞれの放送会社の結束のかたいグループのところへは、やはり思うに任せた多額のものが行き渡っていないように見受けられる。このことを別な言葉で言うと、日本国内の放送会社は、てんでんばらばらとは言わないけれども、きわめて足並みが乱れておって、その足並みの乱れの虚に乗じられたという印象がきわめて濃厚である、こういう考えがきわめて素直な受けとめ方ではないかと私は思うのでございます。そこで私は、オリンピックに限らずでございますけれども、やはり国内の放送会社の協調、調和というものもきわめて大事なことを今回の事例は教えてくれると思いますので、この問題について、特に郵政大臣は日ごろから御苦労しておられるわけでありますが、この放送会社の協調体制の確立、また維持に御尽力を賜りたいと思うわけであります。郵政大臣からこの点に関しまして一言お答えを賜りたいと存じます。
○小宮山国務大臣 放送会社がオリンピックのことでがたがたやっておるというのはあんまりみっともいいことじゃございません。放送事業というのは知的最高水準にある集団であると私はかねがね思っておったのですが、そういう方々がこういう形で話がまとまらないというのも、取った、取られた、高い、高くないとかというようなことも、あんまりよくないことです。しかし、これも番組に関することでありますから、なかなか私ども言い得ないところでございますけれども、私は、何とかまとまるんじゃないかなというような楽観論でおります。業界が仲よくすることで番組もいいものを流していただきたいというのが郵政大臣の願いであります。
○志賀委員 次に、本題の日本放送協会の昭和四十九年度決算について質問をさせていただきます。 昭和四十九年度のNHK予算案が作成されたときに予想されておったのと全く同じ姿のものがこの決算書で出てきたとは、必ずしも考えないわけであります。意外なものが出てきたり、予想外れなものがあったりしたことは当然だと思うのであります。その予想外、意外な点というものはどういう点であったかについてお答えをいただきたいと存じます。
○山本参考人 四十九年度の決算をいたしました結果、予算を作成いたしました当時のいろいろな条件と一番大きく変わってきた点と申しますと、御承知のように、四十八年の石油ショックの影響が四十九年度に顕著に出てまいりました。四十九年度の予算をつくりますときの物価の上昇というものは、政府の見通しその他も大体九%台でございました。NHKも九・六%の物価上昇率ということで予算を組みましたが、結果におきまして消費者物価、卸売物価、いずれも二十数%に上がっております。その結果、NHKの支出の面におきましても相当大きな影響が出てまいりました。一方、人件費の方も、予算を組みます当時は、これはほぼ二〇%ぐらいではないかというのが社会の通念でございまして、NHKも二〇%で給与予算を編成いたしました。ところが春闘を終わってみますと、民間の賃金が三二%、それから公労協の公労委の裁定がございましたのがほぼ三〇%、二九・何%でございます。こういうことで、NHKといたしましては、二〇%では、社会通念上の給与のバランスをとるにはそのままでは少し無理ではないかということで、この点の是正ということも考えざるを得なくなりました。したがいまして、 一番大きな変動要素と申しますのは、物価の変動と人件費の変動でございまして、この結果、内部的にいろいろやりくりをいたしまして、節減に努めたりあるいはその他もろもろの方法を講じましたけれども、最終的に事業収支におきまして五億円ばかりの収入不足、いわば支出の方が多かったという結果が決算として出てまいりました。これは、昭和三十八年度にそういう状況がございまして以来の支出増という非常に珍しいケースということで決算を終わったわけでございます。
○志賀委員 四十九年度の受信料の未収額は、前年度の昭和四十八年度よりもその割合がふえた、そういうふうに私は承知をしておるのでありますが、もしこれに間違いがなければ、その原因は、いまお話しのような石油ショックを中心としたものによるのかどうかということで、承りたいのは、昭和四十九年度において受信機を設置しながら契約に応じなかった者というのは、あるとすればどのくらいあるのか。その数をまず教えていただきたいわけでありますが、それに対してどういう対策を昭和四十九年度にお考えになったり講じられたかを承りたいわけであります。
○中塚参考人 四十九年度に受信機を設置しながら契約をしなかった者の数というお尋ねでございましたが、ちょっと正確な数はいま手元にございません。ただ、四十九年度におきましては年間の契約の総数、これの増加目標を六十七万というふうに立てました。これに対しましては、年度末で七十一万九千円という総数の増加がございました。したがいまして、この面では当初の目標を約四万九千上回ったということでございます。ただ一方で、白黒からカラーへの転換と申しますか、カラーの増加を、当初二百四十三万という年間の増加目標を立てておりましたけれども、結果は二百十七万余りでございました。この面で約二十五万八千、目標に達しなかったということがございます。 ただ全体的に申し上げられますことは、四十八年度はその営業の成績が非常に悪うございました。これはいろいろな原因があったかと思いますが、たとえば内幸町の放送会館の売却、この問題でいろいろ世間に波紋を投じたということは先生も御承知でございます。それからオイルショック等の影響もあったかと思いますが、四十八年度は契約総数で七十万の増加を見込んでおりましたのが、結果的には四十二万二千しかいかなかった。それからカラーにつきましては、三百二十万の増加を見込んでおったのが二百六十七万しかいかなかったということでございまして、四十八年度は非常に悪かったわけでございますけれども、それに対しまして四十九年度は、私ども非常な努力の結果もございまして、ある程度の回復というものはできたのではないかというふうに考えております。
○志賀委員 NHKの経営の中でやはり一番問題なのが収入についてでございましょう。安定的な収入の必要がございます。それには未回収の受信料であるとか、あるいは契約拒否者に何とか理解を深めてもらうということが大事なわけでございます。この点については、日ごろからNHKの御努力は私も認めないものではございませんが、同時に私は、一つ考えなきゃいかぬなと思っていることが別にございます。 それは、最近の公開番組の入場料徴収について、これは営利行為ではないかという表現を一部のマスコミがしております。私は、営利行為をNHKがしないという大原則はよくわかるのでございますが、NHKの外郭団体に日本放送出版協会あるいはサービスセンターがあることはすでに大方の知られているところであります。NHKの経営内容が非常に悪くなってきておっても、恒常的に出版協会、サービスセンターの内容はよろしい。しかもこれがNHKというものの後ろ盾なしに独立独歩でいるならば問題外でございますけれども、NHKの放送を土台として、たとえば語学のテキストブックであるとか、そういうものに類するもの、あるいはNHKで連続講演、講義がなされたものが単行本になるとかということで、結局それが経営の後ろ盾となって非常にプラスになっておる。こういうところが大変お金をもうけていながら、NHKはそことの関係を現在のまま放置しておいて、今後もNHKの経営内容が悪化した場合には受信料値上げだけに依存するということは、庶民感情の中ではなかなか素直になれないものがあろうと思うわけであります。 そこで、もしそういう庶民感情を納得してもらうならば、ある程度の利益を上げたならばそこからNHKに対して、NHKの後ろ盾分ということでございましょうか、還元をすることによってNHKの収入源をそういったところに見出していくのはどうであろうか。もしそれが帰するところ、NHKが営利行為をすることにほかならないという誤解を受けるではないかというお考えをお持ちであるならば、出版協会もサービスセンターもりっぱにひとり立ちできるはずの年限もたっておるわけでありますから、いっそのことこういうものはほかの一般の出版社と同じ扱いをして、必ずしもNHKのそういう状態に置かない。たとえば講談社であるとか新潮社であるとか、そういう出版社、あるいは朝日ソノラマというようなものと同じような状態に置いていかれることがやはり庶民感情としては納得でき得る道ではないか、こういう気がするわけであります。この点についてのNHK御当局のお考えをただしておきたいと存じます。
○坂本参考人 先生御指摘のとおりだと思います。ただ、NHKの放送の二次利用につきましては原則としてオープンでございまして、たとえば「未来への遺産」は学研で出版するとか、その他幾つかの事例がございますが、ただ、学校放送等のテキストにつきましては、これは責任も非常に重うございますし、それから事前にテキストを渡すようにしなければならないとか、いろいろな公共的な使命もございますので、この点につきましては実はサービスセンターに責任を持たせる委託をいたしておりまして、サービスセンターが出版、販売等についての委託をさらに出版協会にしているというようなことで、テキストにつきましては、多少先生御指摘の独占的な形になるわけでございます。これは、テキストというものの持っている性格、性質上そういうあれをいたしておりますけれども、最終的にはテキストにつきましても、NHKのいわゆる編集上の一つの権利と申しますか、そういうことで回収をいたしておりまして、五十一年度につきましては、たしか一億一千万ほどNHKに還元させておるというようなことで、この金の多寡が適当かどうかという御意見もまたあろうかと思いますけれども、一応そういう仕組みになっておるわけでございまして、そういう点についての配慮も今後といえどもできるだけ続けていかなければいけないのではないかというふうに思っておる次第でございます。
○志賀委員 いまのが御答弁を承りたいポイントでございましたが、そういうように出版協会、サービスセンターからその上がりの何がしをNHKに還元させる方向をお考えになるか、それとも企業の体質をもっとオープンにさせる方向に持っていかれることをお考えになるか、そのいずれの方をお考えになっておられるかを承りたいわけでございます。
○坂本参考人 そういう問題等も含めまして、御承知のように今回部内で経営問題等についての検討を、有識者の方々にも加わっていただいてしていこうということでございますけれども、現時点におきまする私の考えといたしましては、テキストにつきましては、テキストの持っている公共性等から言って、現状が適当ではないんだろうかというふうに考えておる次第でございます。その他のものにつきましてはもう当然オープンで、いろいろと条件によってやらせるということでよろしいのではないだろうかというふうに現時点では考えておる次第でございます。
○志賀委員 そのテキストのことに関しましても、例外はあるかもしれませんが、テキストブックが月刊で出ております。それのいわゆる単行木にまとめたものがこれはもうほとんど出版協会から出ておって、ほかから出ておるようには承知しておらないわけであります。別の言葉で申しますと、さる新聞社が連載小説をずっと載せたからといって、単行本はその新聞社の出版局からのみ出版されておらないわけでありまして、これは別の出版社からも出ることがあるわけであります。そういう点も含めて、私はきわめて閉鎖的な印象を、教科書一つをとってみても印象づけられておる、こういうことでございますから、どうかただいまの会長のお考えのような線で今後も御検討をいただければ幸いであると存ずる次第でございます。 以上をもちまして私の質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○八百板委員長 井上普方君。
○井上(普)委員 私、いまのお話を聞いておりまして、やはりNHKも外郭団体をたくさん持っているところだなという感をしておるのであります。主なところはどんなところがあるのですか。そしてまた有価証券もかなりお持ちで、しかも金融債としては、興業債券ほかというところで七十四億お持ちになる。それから事業債としても一億四千九百万円ですか、お持ちになっておる。どういうようなところをお持ちになっておるのか、ひとつお伺いしたいのです。
○山本参考人 有価証券で保有をしております対象は、金融債といたしましては興業債券あるいは長期借用債券、日本不動産債券、東京銀行債券、商工債券、農林債券、こういうものでございまして、あとは国債あるいは政府保証債、鉄道債券、公営企業債券それから電力債、電信電話債券、こういうものでございます。
○井上(普)委員 それじゃ、サービスセンターには出資していないのですか。出版協会なんかには出資していないのですか。それはこれのどこに出ているのですか。
○山本参考人 出資という形ではいたしておりません。
○井上(普)委員 どういう形でやっているのですか。
○山本参考人 出資という形ではございませんで、業務を委託しておりまして、委託した業務の内容に応じてその対価を支払っておるということでございます。
○井上(普)委員 そうすると、このサービスセンターあるいは出版協会というものは、だれが一番の株主なんですか。株は発行していないのですか。
○山本参考人 サービスセンターの方は法人でございますので、性格がいわゆるNHKが出資をするとかなんとかということでございませんで、これは公益法人でございますから、NHKはいま申し上げたような業務の委託だけでやっております。 出版協会の方は株式会社でございます。ここの株主でどういうところが一番大きいかと申しますと——ちょっとお待ちください、調べます。
○井上(普)委員 後でいいです。それはお調べになって後でおっしゃってください。 公益法人だからということですが、建物は全部NHKが建てたのでしょう。そして新しい、架空といったらぐあいが悪いですが、サービスセンターというものをつくって、そこにともかく使用料を払っているのじゃないですか。どうなんですか。そこのところをはっきりしていただきたい。株主でもないのに公益法人だから建てたのだなんということでは話にならぬじゃないですか。だれの金でこれをつくったのですか。
○山本参考人 さきにお尋ねがございました出版協会の株主はどういうところだというお話でございますが、これは個人株主もございますが、一番大きなのは、いま申し上げたサービスセンターが出版協会の株を一番大量に持っております。
○井上(普)委員 そうすると、片一方の方は公益法人だけれどもNHKが出資したものじゃないという。一体だれが持っているのですか。どういう性格のものなんですか。NHKが建てたのじゃないですか、どうしているのですか。それは決算の上でどうあらわれているのですか。
○藤島参考人 前の御質問に先にお答えいたします。 NHKのビルの中をただで使っているじゃないかという御質問のように聞いたのですけれども、関連団体は全部自分らで金を出し合いまして、もちろん銀行融資をしていただきまして、NHK共同ビルヂングというものをつくっております。その中へ各社とも入っておりまして、それぞれの適当な占有面積に応じた家賃を払って使用しておるわけでございます。
○井上(普)委員 だから私はその各種団体というのはどなたですかというのです。それをさっきから聞いているのです。各種団体というのは、子会社というのはたくさんあるのでしょう、外郭団体が。金がなくて建てられるわけがないじゃないですか。
○藤島参考人 私どものいわゆる関連外部団体と言っているものは全部で十一ございまして、最初に御存じのNHK交響楽団がございます。これは交響楽団でございますので、いろいろ練習したりする関係もございますので、いまの共同ビルではない別のビルを自分で持ってやっております。それからNHK厚生文化事業団というものがございまして、これはいろいろ年末の募金その他のようなことを扱っているところでございます。それからNHK放送学園というものがございます。それからNHK健康保険組合でございます。それからNHK共済会、それからNHKサービスセンターというものがございます。それから日本放送出版協会というものがございます。それからNHK美術センターというものがございます。それから全日本テレビサービスというものがございます。それからプリントセンターというものがございます。それから、先ほど申し上げました共同ビルヂングというものがございまして、合わせましてたしか十一だと思います。
○井上(普)委員 そうすると、こういうような文化事業団あるいは美術センターというのは全部公益法人になっているわけですね。社団法人になっているのですか。そうすると出資はどうなっているのかと私は聞いているのです。それは決算の上でどの部分に入っているのだと聞いているのです。
○山本参考人 いろいろと答弁者がかわりまして恐縮ですが、ちょっとわかっただけ申し上げます。 先ほどのお尋ねの中でサービスセンターの中の設立のときに基本財産、これは法人でございますから基本財産は必要でございます。これは出版協会が出捐いたしております。NHK自身は出捐をいたしておりません。それ以外に必要なものは銀行から調達をしておるということでございます。 それから後の方のお尋ねでございますが、いま申し上げましたように、外部団体、いわゆる外郭団体と称するものは、種類が非常に多様でございまして、従来NHKが自身でやっておった仕事を委託したようなものとか、それから本来の性格上たとえば共済組合のような、いわばNHK自身の分身のような形で法律上なさねばならないことを引き受けてもらっておるというような部分と、それから美術センターとかプリントセンター、これはみんな株式会社でございますが、これは絶対にNHKがやらなければならないという性質のものではございませんけれども、従来NHKが自分の仕事として自分でやっておった部分を分離いたしました方がより効率的な活動ができる、いわば民間からの受託をしても差し支えないというふうな性格のものは株式会社にいたしまして、これは株式会社の設立ということでNHK自身がそこへ株を保有するとかというようなことはいたしておりません。いま申し上げたように、お互いの外部団体相互が株を持ち合うというような形のものが多うございます。 なお、NHK自身の決算の中には、これは性格が違いますので、財団なり株式会社が固有の決算をいたしておりまして、NHKの決算の中には全く含まれておりません。
○井上(普)委員 それはあたりまえの話だと思うのです。そこでいままでのお話を聞いていると、NHK一家というようなものがまた形成せられているのじゃないかという感じがするのです。特に私はこういう協会、社団法人あるいは公益法人がつくられても、一体たくさん外郭団体をつくって、そしてともかくうば捨て山になっているようなケースが非常に多い。これは政府も同じです。公団、公社をつくって天下りで行くんだけれども、どうもそういう気がしてならないのが一つ。それからもう一つは、たくさんのこういう外郭団体、共済組合とか保険事業団というのについてはどこのところでもあたりまえにつくっているのだから私は押さないけれども、ほかにも九つもある。特に共同ビルなんというのをつくっているのは、共同ビルにまた地方の放送局も建てさせて、そして使用料を払っているのじゃないですか。どうなんです。
○藤島参考人 御指摘のような外郭団体に対する批判がいろいろあることも存じておりますけれども、私どもはそういうことを踏まえまして、全くそういうことのないように努めております。 ただいま御質問の共同ビルにつきましては、私ども、放送会館、地方の放送会館その他全く関係ございません。
○井上(普)委員 そうすると、共同ビルというこれは株式会社ですか。これらは一体どういう性格のものなんですか。どこが出資してどういう経営をやっているのです。
○藤島参考人 先ほどちょっと申し上げたと思いますけれども、外郭団体が十一ございまして、もちろん共同ビルも入っているわけでございますけれども、外郭団体がお互いに金を出し合って、共同出資をいたしまして自分たちの入る場所をつくった、俗に言えばそういう形のものでございます。
○井上(普)委員 そうしてその共同ビルというのは株式会社なんですか。出資をしているんだから当然株式会社だと思う。これに対して使用料をNHKは払っているんじゃないですか。
○藤島参考人 御指摘のとおりこれは株式会社でございまして、NHKは別にそれに助成金を出していることはございませんです。NHKが直接出資をしたりあるいは助成金を出したりということはございませんです。
○井上(普)委員 それじゃ代々木にあるあの大きな建物はだれが建てたのですか。共同ビルが建てたのですか。共同ビルがそれらの一角を占めているのですか。どうなんですか。
○藤島参考人 先ほどから申し上げておりますように、私どもの外郭団体はNHKの仕事の補完的な仕事をいろいろやらせるためにつくってございますけれども、性格上NHKの仕事あるいはNHKの財産と混同しないようにそこは明確に分離する必要がございますので、いま申し上げました建物の関係も外郭団体がそれぞれ出資をして、当節事務所も方々に分散すると不便でございますので、お互いに出資をいたしましてつくったものが株式会社共同ビルでございます。うちの放送センターその他NHKの会館などには全くこれは関係ございませんです。
○井上(普)委員 そこで、私どもは外郭団体というのには疑惑を持ちやすい。先ほどもお話があったように、サービスセンターあるいは出版協会あるいはまた株式会社共同ビルなんというのはともかくもう少し経理をすっきりさせて国民にわかるようにしていただきたい。このことをひとつお願いしておきたいと思うのです。 そこで、ともかくNHKが株を取得しておるところは一体どんなところがあるのですか、お伺いしたい。ありませんか。
○山本参考人 いわゆる株を取得しておるというようなところはございません。
○井上(普)委員 次に移りたいと思います。 ここで見ますと、資産のうちで土地が非常に、百四十九億、百五十億近くの土地をお持ちのようであります。これは帳簿価格だろうと思いますので、これを時価に直した場合どのくらいになるのか、いま直ちに発表できないと思うので——できますか。できるならやっていただきたいと思います。
○山本参考人 御指摘のとおりこれは帳簿価格でございます。小さい土地もございます。数も非常に多うございますし、地域も全国にまたがっておりますので、公示価格で幾らかということについては全部調査いたしておりません。御必要とあれば、多少時間がかかりますけれども、調査いたしてみます。
○井上(普)委員 それは、後ほどでよろしゅうございますので、ひとつ出していただきたいと思います。 それから、四十九年度あるいは五十年度の雑収入がかなり見込まれておるようであります。この雑収入の副次的収入は一体どんなものがあるのか、お伺いしたいのです。
○山本参考人 雑収入全体として見ますと、いまお話がありました総額で申し上げますと、三十億ちょっとでございます。その内容は、一番大きいものは受け入れ利息でございます。これは運用によって利息の収入がございますので、放送債券の積立資産の利息も含めますとこれが約十七億でございます。そのほかに雑入金というのがございまして、これは基地周辺の受信障害の対策金あるいは放送衛星開発研究受託収入——失礼しました、これはございません。これは四十八年度にございましたが、四十九年度はございませんでした。こういう雑入金総額で十二億、合わせまして三十億ということでございます。
○井上(普)委員 これはいまでなくてよろしゅうございますが、雑収入の詳細をひとつお示し願いたいと思います。 続きまして、大臣お越しになっておられるのでお伺いするのですが、日本放送協会の経営委員会というのがございますね。これをちょっと調べさしていただきました。そうしますと、十一人のうちで四人ほど七十歳以上のお方なんです。それから五十歳台という方は一人なんですね。こういうのを見ますと、果たしてこんなお年寄りばかりでいいんだろうかという気がするのですが、大臣、どうです。お互い新しい時代を担う者として、実際七十歳台の者が、まあ明治三十八歳がこのごろ総理大臣だから、その性格からしてやむを得ぬかもしらぬけれども、ともかく七十歳以上のお方がこんなに幅をきかすようでは、文化の最先端を行こうとするようなところでちょっとおかしいのじゃないかという気がするのです。どうです。
○小宮山国務大臣 井上先生はお医者さんですが、体と頭脳の回転能力とか精神状況というものは年齢によって大変違うだろうと思います。経営委員の任命に当たっては国会に承認していただいたので、大変りっぱな適切な方がなられていると私は思っております。
○井上(普)委員 大臣、昔から袞龍のそでに隠れるという言葉がある。あなたの方が出してきて、それで国会で承認しているものだ。出すのはあなた方なんですよ。あなたのいまの御答弁は責任を国会になすりつけるような話じゃないですか。あなた御自身の責任を感じていただかなければいかぬ。それは確かにお年寄りでも頭のシャープな人もおられます。しかし、それは総体的にやはり肉体的条件と並行するというのが大体の考え方なんです。しかし見てみると、余りにもお年寄りが多過ぎる、ここに私は大きな疑問を持つのです。それと同時に一体五十歳の方というのはどんな方かいなと見てみますと、北海道の余り名前を聞かぬ土建屋の社長をしている。これはよっぽど優秀な人だなあと実は私感じているのです。だれのお友だちでどういう経過でこうなったんだか知っておったらお知らせ願いたいのです。
○小宮山国務大臣 大変りっぱな方でして、この人は札幌オリンピックのときの代表者もやられた。今回もアルゼンチンに行って再度誘致しようという運動をされている方で、スポーツマンであるし、かつ国際的な視野を持っている方だと思っております。
○井上(普)委員 だから私はよほど優秀な方だろうと思う。思うのだけれども、その方一人なんですね、五十歳というのは。問題はこういうような、見てみますと、どうも七十四歳、六十九歳の方もおられるが、それを省きましても非常にお年寄りが多い。これで果たしてNHKの経営がどんなになっていくのか。実は、やはりお年寄りになると守旧といいますか古いものを守ろうというお考え方があるのじゃなかろうか、こういうふうに思うのです。 そこでもう一つ聞きたい。この経営委員会というところは非常に魅力があるらしいですな。だれもかれもともかくやりたいという気持ちをお持ちの方がたくさんおられるということが巷間伝わっておる。したがって、この経営委員の収入というのは一体どんなだろうか、あるいはこの方々に対してどれほどの報酬をなさっておられるのだろうか、あるいはこれは非常勤の方だと思うのだが、伝えられるところによるとボーナスまでお出しになっている、あるいはまたこの方々に対しては車一台つけているのだというような話も巷間——これは誤りであったら幸せなんだが、言われている。どうなんです。どれくらい出しているのか。
○坂本参考人 経営委員の方々は先生御指摘のとおり非常勤でございますけれども、会議等に御参集いただくときに出席日当というのでしょうか謝礼——謝礼と言うと語弊があるかもわかりませんが、お手当を差し上げるということでございます。 その他車等につきましては、御参集になるときに送迎するということでございまして、特別のことはないというふうに思っておる次第でございます。
○井上(普)委員 会長さん、あなた、思っておるじゃここは困る。こうこうでございますということでなければいかぬのですよ。
○坂本参考人 格別なことはございません。お越しいただくときに送迎するということでございます。
○井上(普)委員 それでは、経営委員会の経費というのはどれくらい出ているのですか。
○坂本参考人 まことに申しわけありませんけれども、いまここに詳細なデータはございませんので、後ほど御報告するということで……。
○山本参考人 いま会長が申し上げましたが、ちょっと補足いたしますと、私たちは、経営委員会というものの存在は非常に高いものだと思っております。これは法律で決められておりますし、国民の意思をNHKの経営に反映するという非常に高い活動機能をお持ちのところでございますので、それなりに処遇すべきものではないかという立場からいろいろものを考えております。したがいまして、基本的には一回お集まり願ったときに三万五千円の日当を出しております。それはおいでになった日数に掛けて計算をするということでございます。三万五千円が高いか安いか、いろいろ御批判があると思いますけれども、現状におきましては、私たちはそれ相応の金額ではないかと思っております。
○井上(普)委員 そうすると、偉い人が一日おつぶしになって三万五千円、まさに薄謝協会だなという感じが私はするのです。しかし、非常に魅力があるんだということが巷間伝えられておるのです。何だろうな、実は私はこの点を不思議に思っているのですが、経営委員という方々は、一年間にどれくらい委員会を開かれておるのか。これはいまお持ちでないでしょう。だから後ほどでよろしゅうございます。ひとつお知らせ願いたいと思うのであります。 いずれにしても、お年寄りばかり来ているのですな。政府としても、こういうことで果たして経営がどういうようになるか、もう少し慎重に扱っていただきたいということをお願いいたしておきたいと思います。 続いて番組について、これは決算ですから言いたくはないのですけれども、一つお伺いしたいのです。 中央番組審議会委員ですか、この方々を見てみますと、昭和生まれの方がお二人、大正生まれの方が五人、明治生まれの方が十人ですな。これで老壮青の構成が保たれておるとお考えになっておられますか。どうです。
○坂本参考人 番組委員の先生方も、そこに名簿を提出してございますように、やはり各分野における一流の見識のある方でございますので、年齢につきましては御指摘の点も多々あろうかと思いまして、できるだけお若い方の御就任をお願いするという方向で鋭意努力している次第でございます。
○井上(普)委員 鋭意努力をされておるとおっしゃいますけれども、これを見ますと、五月二十五日現在のを見ると、明治生まれの方が非常に多いのですな。昭和、大正を足したよりもはるかに多い。これで番組編成に果たしてついていけるのか。それは一流の方々ばかりでしょう、皆さんのおっしゃるとおり。中には知らぬ方もおられます。私が初めてお目にかかるようなお名前の方々もおられます。これで果たして新しい時代をともかくつくり上げるというような使命感を、ジャーナリストでありましたらお持ちだろうと思うのです。こういうような方々が一体どうしてこうなってつくられておるのか。もう少し新陳代謝をやるべき必要があるんじゃないだろうか、このように感じられるのであります。この点さらに御留意願いたいと思うのですが、どうです。
○坂本参考人 おっしゃるように、できるだけそういう形での新陳代謝というのは必要だと思いますけれども、番組についての御見識という点につきますれば、一概に年齢だけで判断するというわけにもまいりかねるかと思います。しかし、先生の御指摘の点は十分留意してやりたいというふうに考えます。
○井上(普)委員 どうも今後留思するとおっしゃるけれども、あなたのお話では前提があるんですな。大臣、どうです。明治生まれの人が十七人のうち十人を占めているのです。あなたは昭和生まれでしょう。昭和生まれの人が十七人のうちで二人しかおらぬ。五人が大正生まれ。中国の言葉じゃないが、老壮青ですよ。これから老人人口が非常にふえてくるからといって、お年寄りの働き場所をよけいつくろうというような考え方じゃ困ると思うのです。新しい、ともかく特に時代の最先端を行くジャーナリスト、しかも、番組編成委員です。これはもっと考えていただかなければならないと思うのです。もっと、考えるというより根本的にひとつ番組のことについては考えていただきたい、こう思うのですが、どうですか。
○堀参考人 堀でございます。番組審議委員の任命あるいは運営について責任を持たされておりますので、お答え申し上げます。 現実に番組審議委員の出生年月日は御指摘のとおりでございます。しかし、かつて非常に若い人をお願いしたことがございました。しかも学識経験者で本当に若い方が出ておりました。ところが、若い人は番組を見る機会がないというようなことでおやめになったりしたこともございました。それはそれといたしまして、実は番組審議委員につきましては、三年前、四十八年に内規を変えまして、そして八年以上の方は全部おやめ願うというふうに内規を変えました。そして、その審議委員の若返り、及び広く意見を聞くという方針を固めました。しかし、法はさかのぼらずということでございましたので、そのとき以後にいたしました。しかし、その後運営でかなりの委員の方にやめていただきまして、中央番組審議委員については、実はそのとき以来六五%程度の方がかわっております。その結果、年齢等も今度で約三歳若返ったりいたしておりまして、運営については番組審議委員の先生方が喜んでやれるように、かつ先生方の御意見にも沿うようにかなりやっておるつもりでございます。地方番組審議委員につきましても、この五月でほぼ五〇%の人がかわるというような、数学的には実績も上げておりますし、年齢的にもかなり若返っておるつもりでございます。
○井上(普)委員 この五月で五〇%かえたのですか。
○堀参考人 四月に、その内規をつくりましてから三年間で約五〇%に近い人がかわる予定でございます。新しくまだ任命してない方、お願いしてない方もございます。
○小宮山国務大臣 経営委員と番組審議委員とはちょっと違う性格を持っております。先生のおっしゃるように戦後生まれが五〇%近い。ただ若い連中なかなか——いま堀局長がおっしゃっていますように、それだけ番組を私らも見ていられません。忙しいとそれだけ批判ができない。しかし、ナウなセンスで番組編成にいろんなことで関与できる、参与できるということは、重要なことだろうと思います。経営委員というのは、ターゲットを決めるとか、合理的な経営をするとか、もっときめの細かい——私自身、先ほど申し上げませんでしたけれども、経営委員の中で、もっと専門家のマネージメントができる人が欲しいなと思います。ただ単にそうやって、一週間に一回、一月に一回ぐらい出てきてイエス、ノーというようなことではなくて、たとえば人間こうやって見ていましても、ここで速記をとっている方が十五、六名いる、私は大変むだなことだと思いますよ。そういう経営の上でマネージメントがもっとしっかりできるような形の経営委員というものが必要だと私は思います。そういう意味での実務家が欲しいなということは考えております。
○井上(普)委員 経営委員については、あなたの方で提出されるのだから、そのとき、そのときでわれわれ勝負しましょうよ。 しかし、番組編成委員というのは、NHKの中で、われわれが何も知らぬうちにやられているのですよ。国民がほとんど知らぬうちにやられているのです。そして、番組がどんどん変わっていく、つくられるのです。ところがその公共性からすると、ちょっとこれは……。ここ三年のうちに五〇%おかわりになるのだから、ひとつお手並み拝見いたしておきましょう。
○堀参考人 もうすでにかわったのが五〇%です。
○井上(普)委員 かわったのでこれですか。かわったのでこれじゃ大変だ。これでいまだ得々としておっしゃっている。この四月にかえた——そこにあなた方の古さがあると言うのです。これは大変だ。これで十七人のうちで十人が明治生まれだ。昭和生まれはわずかに二人、これじゃ困るじゃありませんかと私は言っているのです。
○堀参考人 地方番組審議委員について、この五月で、四十八年以降五〇%で、中央番組審議委員については六〇%を超えるものがかわりました。しかしその後、現在十七名でございますが、法律では十五名以上というふうになっておりますが、通常大体二十二名から二十四名でございます。当然あと五名程度の方をお願いする予定でございます。したがいまして、その方の委嘱が完了いたしますと、井上先生の御指摘にかなり近くはなると思いますが、学識経験者という法律の規定もございますので、御満足いくかどうかについては、われわれとしては最大限の努力をここ一ヵ月ぐらいの間にしてまいりたいというふうに思っております。
○井上(普)委員 残っておる人が十七人で、あと五人くらいしかふえないのですね。これをふやしたところで半数にならないのですよ。これじゃ困りますよ。これを見てはああという気がする。見ておって、この方々が果たして番組を見られておる方かなあというぐらいのお忙しい方がたくさんおられる。その若い人たちが、番組を見ないからといっておやめになれば、非常に良心的な方だ。お年寄りになればずうずうしくなって、面の皮が厚くなってくるから、番組もろくろく見ないで番組審議会の委員になっているのでしょう。見てごらんなさいよ。この間おやめになった方でも、政府の委員をやられて、幾らやられている方がおられますか。明治三十二年生まれの方だ。この間おやめになっておるようですから、四、五日前におやめになったようだから、私はそのお名前を申しませんが、現在でも、あれ、この人が果たしてそんなに番組を見る時間があるだろうかと、私たちは不思議に思う方々がこの中にたくさんおられる。それは大体明治生まれの方だ。面の皮が厚くなったかなという感じがするんです。良心的じゃないじゃないですか。若い人たちが、番組を見る機会がないからといっておやめになる、これこそ良心的だ。そうお考えになりませんか。会長どうです。ともかく若返りをお図りになりなさい。どうです。
○坂本参考人 先生の御指摘については、私ども十分考慮して実施に移したいと思います。
○井上(普)委員 それで、私も余りテレビは見ない。見ないのだけれども、この間テレビをひょっと見ておって不思議に思ったことがある。何だといいますと、美空ひばりが十年ぶりにNHKのブラウン管にあらわれた。ほほう、美空ひばりも復権したかいなという感じを私はした。ところが、続いて次の週もひょっと見ていると、またビッグショーでやっているのです。これはどういうことかいなと思うのですが、美空ひばりを干し上げた理由は一体何なのか。そうしてまた今度復権さした理由は何なのか、会長がかわるとこれだけ番組まで変わるのかなという感じがしているのですが、どうですか。
○堀参考人 お答え申し上げます。 美空ひばりさんにつきましては十年ぶり、ちょっと倍かと思いますが、率直に申し上げまして年末の紅白歌合戦についての人選につきまして、当時紅白歌合戦の人選は局内でいろんなデータを中心にある程度の人数を定めまして、それをさらに外部の方々に集まっていただいて最終的に決定するという人選の仕方をしておるわけでございます。 その当時、美空さんが、御承知かと思いますが、弟さんがいろんな事件に関与いたしまして、世論はかなり美空ひばりさんにきつうございました。われわれとしては罪九族に及ぶということのないような、歌の観点から選んだわけですが、その最終委員会におきまして結果的に美空ひばりさんの出場を求めないという結論に達しました。したがいまして、そこでどうもすっきりしないところが出てまいりまして、美空ひばりさんがNHKに対して非常に強い不信の念をお抱きになったようで、結果的にこちらでいろんな出演のお願いをしても出ないというようなことがかなり長く続きました。しかし、時は氏神でございまして、だんだんお母さんや美空さんなんかの気持ちも変わってまいりまして、そしてある仲介者が中に立って美空ひばりさんの三十周年の舞台の歌を中継してはどうかということがきっかけになりまして、美空さんとNHKの関係が正常化したわけでございます。それでこちらがお願いしてもこだわることなくお出になっていただくということになりまして、御承知のようにビッグショーという番組は歌の経歴をかなり持っている人の中から、また作曲家として大きな功績を残しておる等の方からお願いするわけでございますが、かつて古賀正男さんをお願いしたときは持ち歌が多い、つくられた歌が多いということで、連続二回お願いしたことがございます。美空ひばりさんにつきましてもそういう形でお願いしたわけでございます。
○井上(普)委員 時は氏神とおっしゃいますが、しかしそれはそれなりに——私は美空ひばりと言えば歌はうまいやつだなと思っているのですよ。これを干し上げた理由というのは解消せられたのかどうか。ここらあたり国民にはっきり——国民は少なくとも美空ひばりをNHKが出さないことについては賛否両論あった。しかし、それについて賛否両論あったけれども、社会的なともかく暴力団関係等々で私は除いておったのだと理解しておる。だから、これがなくなったのだということを天下に声明してこそ、私はいいんじゃないか、その場はこの場だと思うのですよ。そういう関係は全然なくなったんだとあなた方おっしゃるならともかくだ。何もないのに、あら連続してやったな、よっぽど大歌手なんだな、これは歴史に残るような大歌手かいなというような感じが私はした。これは私だけじゃなくてほかの方々もそうだろうと思う。この間どうしたんだろうか。今度は会長が芸能関係御出身だから、えらく寛容になったんじゃないかいなという感を私は深くしているのです。ここらあたりはっきりさしていただきたい。なぜやったんだ、なぜ切ったんだ、そこらあたりを国民に知らさなければいけないと思うのです。どうです。
○堀参考人 お答え申し上げます。 私が記者会見のときに、時の流れということを言いましたが、まさにそれ以外にはございません。その当時からNHKとしては、たとえ弟さんがそういうことになっても、芸術家、歌うたいとして美空ひばりさんについては関係なしに考えようという態度でございました。 ところが、外部の先生方にお願いした最終的な決定機関では、その当時の世論もあったかと思いますが、美空ひばりさん今回は歌手として出演してもらうことはないようにという結論に達しました。われわれとしてはその結論を尊重して美空さんにお願いしなかったわけです。 したがって、そこからしこりが生じたわけでございまして、特段にNHK側が暴力団事件にあれしたからといって出演をお願いしなかったわけでもなし、また、美空さんの方でNHKの態度がけしからぬからといってそのときに辞退したわけでもございません。何とはなしの行き違いといいますか、お互いのあれで出演をお願いしなかったわけでございますが、それですからはっきりした理由もなしにということで、その後われわれとしてもわりとこだわりなしに出演をお願いしたのですが、出ていただけなかった。それが時の流れによって解消した、こういうわけでございます。
○井上(普)委員 これは国民をばかにした話だと思う。何とはなしに——ともかくわれわれはNHKが干しておるものだと思っていた。国民はそういう理解です。しかも、あなた責任を回避しておる。外部の人が言ったからやめたんだなんて、ふざけたことをおっしゃいますなと言うのです。主体性は一体どこにあるのだ。公共放送でしょうが、ここは。それなりの理由というものがなければ、一芸能人がともかく公共放送に出られないというのは、これは一つの生命といいますか、そういうものを断ち切らぬとも限らない性格のものだ。それなりの理由がなければそういうことはやっちゃいかぬと思うのです。しかしその理由がまだ解消せられず、時の流れによってこれをやっておるというがごときふざけたような答弁はここじゃ通用しないです。干した理由、それが解消せられたというはっきりしたことをおっしゃっていただかなければ、いままでの美空ひばりの人権というのがどうなるのだということを私は感じざるを得ない。会長どうなんです。
○坂本参考人 美空さんの問題の経過はそうなんですけれども、ただ先生御指摘のように、去る四十八年でしたか、九年でしたかの紅白歌合戦にお願いしないという結論を出したのは私どもでございます。決して外部の先生方が結論を出したのじゃございませんで、それはあくまでも私どもがお願いしないという結論を出したわけです。 それにはおっしゃるように、私どもは美空さん御自身の罪ではなくて御親族の方の問題だから、弟さんの問題で美空さんを出演させないということには、やはり別の意味で先生のおっしゃる美空ひばりさんの人権問題もあるからと思っておったのですけれども、最終的にお願いしないという結論は、これは紅白歌合戦という番組にお願いしないという結論を出して、それは交渉しなかったわけですから、だから御出演いただけなかったのは当然でございます。 ただし、冒頭申し上げましたように、美空さん御自身の問題ではないのだから、あれだけの歌手でもあるわけだし、一般番組として出演いただいてもいいのではないだろうかという判断は常々持っておりまして、そしてしばしば出演してもらえないかということを交渉しておったわけです。ところが、美空さん側が別に紅白を締め出されたから出ないなんということは一切おっしゃってはいないのです。都合が悪い、体の都合が悪いというようなことで出演の機会が先般の舞台中継でブラウン管に登場するまでなかったということでございます。 その間いろいろ巷間伝えられる点は、確かに先生の御指摘のようにございました。ございましたけれども、その都度私どもとすれば、いま申し上げました当初の人権問題も含めて美空さんに対する態度としては変わっていないんだ、だからお願いもしておりますけれども、残念ながら御出演いただけませんということを記者会見その他で報告しておったわけでございますけれども、ただ、そうは言うけれども一般的には明らかでないじゃないかという御指摘については十分反省したいというふうに思います。
○井上(普)委員 まあそうでしょう。どの大歌手にしても続けて二回もビッグショーをやるというのはなかろうと。私どもの家族が、あれ、また今夜も出ていたよなんて言っていました。こういう取り扱い自体につきましても、償いのつもりかもしらぬ、NHKは。しかしちょっと考えさせられるなという点を私は感じたんです。この点ひとつ後々もあることだから、ともかく理由を明確にしてそして少なくともあの放送の前にやってもいいじゃないですか、そういうことを。世間の話題を呼んでいるんだ。そういうことをひとつ明確にともかくやられることを望んでおきたいと思うのです。 もう一つ、私この間老人ホームにふらふらと遊びに行きましたところ、囲碁、将棋の放送を教育テレビでやっている、これは非常に視聴率が高い、私ら望んでおるんだけれども隔週なんだ、時間帯もちょっとおかしいんだと。そうかいということで、私それから新聞に出ておる教育テレビの番組ずっと見ていた。見ていくと括弧して再と書いてあるんですな。何だろうなと思っておったら再放送が非常にNHKというのは教育テレビの番組には多いですね。それだけともかく再放送を利用する人たちにサービスをしている。結構なことだな、時間がずれた方にはこういうように再放送せられるのはあるいは一面いいことかもしらぬなと思っておったのです。そうして今度はけさですが、あなたの方の視聴率というのですか、これを拝見させていただくと、ともかくそういう将棋の時間なんというのは非常に視聴率が高いんですね。教育テレビでよく見られておる番組というのは、これだけ見るのであれば総合テレビでやってもいいんじゃないかという感じが私はしたんだ。しかし、それはともかくといたしまして、お年寄りが囲碁、将棋の時間をふやしてくれということを言われておるし、また片一方では再放送が非常に多い。ここらを一体どう考えたらいいのかなと実は私いま悩んでいるのです。恐らく局長さんあたりもお悩みになっているんじゃないかと思うのですが、これはどうなんですか。
○堀参考人 お答えいたします。 教育放送における再放の多いことにつきましては、たとえば語学等につきまして組織的かつ系統的な学習をしたいというものにつきましては、世界各国そうでございますが、再放送をする、再放送があるということで勉強を始めようという気になるというのが定説でもございますし、再放送の時間を設けることによって利用者がふえたという実績もございます。きょうは朝は見られないけれども、夕方見られるという方もいられる。したがって、教育テレビにおける再放送が全体的に多いのはそういう理由でございます。 囲碁、将棋につきましては、御指摘のように非常に評判がようございます。それで、一昨年度でございますか、時間をふやしました。そして二時間を取ったわけです。それまでは、その前は一時間、そしてその後評判がよくて一時間半、次いで二時間の時間枠を取りました。そうして放送しているわけでございますが、今度は、ことしになりまして最初は囲碁そして後将棋というふうに分けていたのを、それじゃあ対局がなくて満足ができないということで今度は交互に二時間ずつやるようにいたしました。したがいまして、それなりの努力をしているつもりでございますが、これが二時間以上の放送番組となりますと果たしていかがなものかというふうに考えている次第でございます。 以上お答えいたします。
○井上(普)委員 もう時間が来たようなので、私もう結論——結論といいますか、気づいた点だけをぱっぱっと申し上げます。 私、番組をずっと見たんです、それから毎日。そうすると教育テレビというのに宗教の時間が非常に多いんですな。あれっと。憲法と抵触せぬのかいな。まあ抜け道として、宗教的情操教育をやっているんだと言ったらこれは逃げ道がありそうだけれども、しかも再放送、再放送でかなりある。おかしいなという感が私はしておるんです。これはまたいずれ改めてやりましょう。 あるいはまた、薄謝協会というけれどもどんなんだと言ってこの間実は私聞きました。いかにも安いんですな、これは。競馬でNHK杯というのをやっておるが、一体NHK杯というのは幾らもらっているんだと言って金を聞いてみますと五十万円というんですな、おたくが出しているのは。ほほう、やっぱりな、NHKという名前かすだけでともかくええんだというような思い上がった考え方じゃなという感じが私はしているんです。 それで一つお伺いしたいんですが、番組一時間単位でどれが一番銭がよけいかかるのです。ちょっとお伺いしたいんです。そのリストを、上から十番目ぐらいまで後ほど出していただきたい。一時間当たり制作費用が一番かかるのは何です。それだけちょっとお伺いしたいんです。
○堀参考人 お答えいたします。 時間単位当たり一番高いのはやはり日曜の大河ドラマ「花神」でございます。 それから、先ほど競馬会に五十万という話でございますが、これはどういう計算をなさっているか、私どもの支出は約八十万でございます。七十九万でございます。これは各賞の杯というのは各新聞社その他も出しておりますので、そういうところとちゃんと話し合いまして、余りでこぼこがあっておかしなことのないように話し合って出しているものでございまして、決して世間と著しく異なるものはないと思います。
○井上(普)委員 まだまだ私質問したいところがたくさんあるのでございますが、きょうはこの程度にしておきます。
○八百板委員長 田中昭二君。
○田中(昭)委員 最初にオリンピック放送に関連をしましてお聞きしておきたいと思います。 その前に、前回私質問いたしましたときに、放送界のいわゆるテレビ関係の放送業者、業界のことをいろいろ将来のことについてもお尋ねしたわけですが、その中で大臣は、現在のテレビ放送業界は混乱はないのか、こういうふうに私が言いましたら、そういうのはないんだというような御発言があったわけです。いままでずっと昨日の審議等も聞いておりますと、やはりいまもきょうの答弁でも大臣は、放送業界ががたがたしているというようなことをおっしゃったようですが、私はそれがどういうところに原因があるか、大臣はどういう認識を持っておられるか、お聞きしておきたいと思います。
○小宮山国務大臣 私は、がたがたするということは言わなかったと思いますけれども、オリンピックのことに関しては、知的最高水準にある放送業界ですから、いろんな問題があるけれどもうまく解決するであろうということを申したと思います。 三月十五日だと思いますけれども、先生のさきの御質問に対して、民放とNHKが共存できるかということで、これはわが国の放送体制というのは御承知のとおり受信料による公共放送としてのNHKと、自由な経営をたてまえとして地域社会に密着している一般放送業者の二本立ての体制となっておりますけれども、このNHK、一般放送業者の二本立てというのは本当に定着いたしまして所期の成果をおさめているものと考えますし、郵政省といたしましても、将来にわたりましてこれを維持すべきものと考えております。この意味においてNHKと民放がやはり共存できるということで、これは放送法に定めてあることでありますので、私は現時点では放送法を改正する意思がございませんと申し上げたので、健全にやっていけるということだと思っておりますし、またやらなければいけないと思っていることでございます。
○田中(昭)委員 きょうは放送界ががたがたしているというふうなことは言わなかったと大臣は言われておりますけれども、これはちゃんと記録に残っておりますから、言葉はちょっと違ったかもしれませんけれどもそれに似たことをおっしゃったと思うのですけれども、その問題は最後にしたいと思います。 聞くところによりますと、テレビ朝日が契約書を発表しておるようですね。この内容をNHKが受けとめて、その草案というのは同じようなものであったか違ったものであったか、どういうお感じを持っておられますか、お聞きしたいと思います。
○橋本参考人 先ほどもちょっと触れましたように、私どもが組織委員会から渡されたものは英語による英文のドラフト、草案でございます。それから昨日テレビ朝日が発表いたしましたものは、ロシア語の実際の契約書並びにその日本語訳というふうに理解しておりますが、これは英語とロシア文双方が正文である、つまり、同等の効力を発するというふうにきちんと最後に一項ございますので、われわれは英語をもとにこれまで研究しいろいろ議論してまいりました。 まだ十分細かに検討する時間もございませんし、これはかなり専門的なあれも入っておりますが、ざっと読んだ限りにおきましては、この二つを比べまして、全体的な契約書の構成なりあるいは条文の順序なりというものに大きな差はございません。ただ、私たちが渡されたドラフトそのものと昨日テレビ朝日が発表されたものとの間には、若干追加されたもの等がごいます。しかし、大綱は変わりないというふうに申し上げていいかと思います。
○田中(昭)委員 NHKと民放連合側ですか、これはソビエトが出しました契約書はソ連側の一方的なものであって、いわゆるモントリオールまでの内容とは大変違う、こういう判断をしておるというのが常識だろうと思いますが、テレビ朝日が発表しましたこの契約書を見ても、この判断は変わらないのでしょうか。
○橋本参考人 ただいま申し上げましたように、若干追加したり修正した点はございますが、それ以外の点についてはわれわれがかねがね問題がある、疑義がある、このままでは受け入れられないというふうに申し上げた点については、依然としてそのような問題点が残る、かように考えております。
○田中(昭)委員 次のことについて見解を伺っておきたいと思います。 この発表されました協定文でございますが、まずこの中の法律慣習に従うというくだりですね、これについて。それから二番目は、スポンサーの事前承認制、これについて。三番目は中止の場合の放送権料と技術協力費の扱い、これはどのように見ておられますか。
○橋本参考人 第一点の本協定に示された権利の行政及びこれに関連する広報活動をやる場合には、大会の精神だとか意義だとかあるいはIOCの規則にのっとる、これは当然でございます。それ以外に「主権国の法律慣習に常に沿うことを約し、」云々とございます。これは昨日発表されたあれにはそのまま載っております。われわれが渡されたドラフトにもこのように記載されております。したがいまして、この点については依然疑念が残るというふうにわれわれは解釈しております。 それから、スポンサーの問題につきましては、これもたびたび申し上げましたように、私どもといたしましては、民放の代表も兼ねております関係でやはり民放さんの十分な意見も聞きたかったということで、やはりこのままの形では疑問が残るというふうに考えておりましたが、昨日発表されました草案の日本文によりますと、追補というころでそれが例のオフィシャルエンブレム、つまり公の標章なりマークというふうふうに狭く範囲が規定されておりますが、少なくともわれわれが渡されたドラフトにはこのようなものは入っておりません。 それから、不履行、中止等の場合でございますが、これは前に申し上げたことがあるかと思いますが、中止になった場合とかいろいろな場合に、それまでに支払った金額を返してもらうとか、場合によって減額の交渉をするという条項が、これまでの私どものやってまいりましたミュンヘンなりモントリオールにはきちんとそういう条項がございました。今度の協定のドラフトにもそのようなあれはございますけれども、ただ、前のわれわれのやったものほどはっきりした明確なあらゆるケースをやったものではないというふうに考えます。 それから最後に御指摘の技術提供費につきましては、まだテレビ朝日の方から発表されておりませんし、この点については私何とも申し上げられません。
○田中(昭)委員 いまお聞きしましても、これはもう少し一条、一条やっていかねばいかぬと思うのですが、やはりここでもテレビ朝日側といわゆるNHKと民放連合側という中には、最初は基本的には変わっていないというようなことをおっしゃいましたけれども、やはり問題点がこういうふうに、いま述べていただいたようにあるわけですね。それはまた後の時間に譲るとしまして、問題は、常識的にいまのNHKと民放側、それからテレビ朝日とのいろいろな競争といいますか状態は、あたりまえの状態じゃないと思うのですよ。大臣、いままでテレビ業界でこういうことはなかったのですが、こういう事態になったわけですから、その認識を全然何もないのだ、がたがたしてないのだというような認識ではいかぬと思いますけれども、それはまた後に譲ります。 最後に、やはりこの問題で一番大切なことは、オリンピック精神もございますし、国民がいままでどおりこのオリンピック放送を見たいということだろうと思うのです。こういう国民から見ていただく国民のためのオリンピック放送をするのだという、そういう国民本位の考えに立ってこの問題の解決を図っていかなきゃならない、この点を強くこの場、この時点で私は申し上げておきたいと思いますが、大臣と会長さんから、この点についての決意でもお聞かせいただきたいと思います。
○小宮山国務大臣 オリンピック放送について民放、NHKが一致してやることが望ましいのであって、国民の要望はそこだと思います。ですから、感情論とかあるいはメンツ論とかというものは捨てるべきであろうと思うし、現実論に入りますと、テレビ朝日が契約を結んだものを撤回しなければ組み入れないということでも困るわけであります。その辺のところはもう皆わかっておって国会で答弁をされ、またいろいろなことがあちこちでの論評に出てくるのだろうと思いますけれども、そこは頭のいい、知的最高水準の方々でありますから、郵政大臣としては解決するであろうということを安心して見守っているわけであります。
○坂本参考人 当委員会でも先般申し上げましたように、私といたしましては何が視聴者のためになるのかということを判断の基準にすべきだということで、それは御指摘のとおりでございます。ただ、その際にも申し上げましたように、いま幾つか挙げられました疑点もございますし、私は、テレビ朝日を除いた民放の他の社から委託を受けて交渉に行っているたてまえもあり、民放のそれらの方々と十分話し合って、何が視聴者のためになるかという点においての解決をする努力を重ねたいと思っております。
○田中(昭)委員 ひとつしっかりやっていただきたいと思います。 次に、四十九年度の決算の中で一、二お尋ねしておきます。 まず、この年度は赤字になっておりますが、収入面でも相当の努力をした。その努力の最初には、NHKの基盤的収入であります受信者の維持、増加に努めた、さらに支出面でも受信者の維持、増加対策を推進してきた、こう言われておりますが、この具体的な内容、その成果の主なものをひとつ言っていただきたいと思います。
○中塚参考人 先ほど志賀先生の御質問のときにも申し上げたのでございますが、四十八年度が営業の成績が非常に悪うございました。契約総数で七十万の増加を見込んでおったのが、最終的には四十二万二千しかいかなかった。それからカラーの契約におきましては三百二十万の増加を見込んでおったのが二百六十七万の増加にしかいかなかったということでございましたので、四十九年度におきましてはこの契約の増加それから契約の維持と申しますか、これは結局は滞納対策でございます。これに非常に力を入れた。契約の増加につきましては、世帯契約につきましては大都市を中心にいたしまして不在世帯の対策に重点を置きまして、営業の要員によります合宿調査というものを延べ人日にいたしまして約七千人日行いました。また不在がちな世帯の多いアパート等の未契約調査を重点的に行いまして、これにつきましても延べ約八千人日の対策をいたしました。それから非世帯契約につきましては基礎資料の整備を図りまして、前年度、四十八年度の重点対象でございますホテル、旅館、官公庁等のほかに各種学校あるいは病院等を追加して契約化を促進いたしました。こういう結果、契約の増加面におきましては、年度当初総数におきまして六十七万の増加を目標といたしておりました。この内訳は、世帯で六十二万、非世帯で五万ということを目標にいたしておりましたが、結果的に、世帯におきまして六十四万九千それから非世帯におきまして七万、いずれも当初の目標を上回り、合計にいたしまして七十一万九千、約四万九千上回った結果になったわけでございます。 それから滞納対策につきましては、訪問数、要するに昼間不在の世帯に対する面接を強化するということで、延べ二百八万件の訪問をいたしました。このうち面接できましたのが八十六万九千、約四二、三%でございました。この中で収納できましたのが二十七万六千というふうな結果が出ております。滞納契約者の数は確かに前年度に比べまして約八万件ぐらいふえました。ふえましたけれども、四十八年度は前年度に比べて十一万六千ほどふえております。したがって、対前年度の増加という面におきましては前年度より下回ることができた。そのように契約の増加それから維持という点に努力をしたということでございます。
○田中(昭)委員 努力されたこともわかりますし、その結果もまた一応聞いたわけでございますが、そのわりには、決算をしてみますと、いわゆる未収受信料の欠損償却というのが予想以上に大きいということでございますね。当初の引当金も前年よりも多かったのですけれども、その当初予定しておった金額の六〇%近くまたふやして欠損償却に落としてしまった、こういうこと。ということは、結局未収金の回収も大変成績がよくなかったというようなことが反映しておるのですが、これの一番の原因はどういうところにあるのでしょうか。
○中塚参考人 確かに四十九年度の予算では欠損率一・一%ということで予算は組んでおりましたが、決算では一・五%ということになっております。 先ほど申し上げましたように、結局この未収金額がふえるというのは滞納がふえるということに原因するわけでございまして、この滞納対策ということに、現在もそうでございますけれども、この当時から非常に力を入れてやってまいりました。その滞納の一番大きい部分と申しますのは、毎回申し上げますように、昼間不在による、常時不在による滞納でございまして、この昼間不在の世帯に対して何とか在宅時に訪問をして面接をするということに力を入れてやったわけでございますけれども、やはり前年度に比べて、また年度当初に予想いたしましたよりもこれがふえたということでございまして、先ほど申し上げましたように、前年度に比べて滞納の数が八万件ほど四十九年度にふえているということでございまして、その結果がこのような結果になった次第でございます。
○田中(昭)委員 滞納者がふえたということですが、この内容、お聞きになっている人がわからないと思いますから、もう少し詳しく聞きますが、仮に受信料の未収金になるのは余り変わらない金額ですね。それは契約がふえた分だけふえるわけでしょうけれども、それに対する翌年度の回収というのが、当然契約のふえた分だけ努力されたならばふえなければならないんじゃないかと私は思うのです。契約全体もふえたのですから、一生懸命受信料維持のために力を入れたわけですから、当然その未収金を回収する額もふえなければならない。ところがこれはふえてない。かえって減っているという状態。そして、先ほど言いましたように、当初の、それは予算に対して一・一%といえば金額はわずかなものだろうと思いますけれども、一千億を超える収入の一%ですから、それは全部わずかな受信料を集めた、何千万と集めた分の一%ですから、ばかにならないと思うのです。それとても、当初十八億ですか、不足分の十億、二十八億の収入を上げるためには、カラーテレビにして当時の受信料で何台分ですか。
○中塚参考人 ちょっと正確ななにはわかりませんが、大体五、六十万件ではないかというふうに考えております。
○田中(昭)委員 会長、五、六十万件、計算をすればすぐわかりましょうけれども、一年の契約の増がそのぐらいしかないんですね。これは償却損で落とす分ですよ。それは未収に残っておって回収する努力をするものならいいのですけれども、権利を放棄する分ですよね。私は、これは内容は細かい問題があろうと思いますけれども、その額が余りにも、当初予定額の倍も、十億も、いま五十万件とすれば二、三十万件ですか、権利を捨ててしまうということは、まともに払っている受信者に対しては、NHKというところは払わなきゃ払わないでいいんだよ、損で落としてしまいますから、それじゃ払わぬで、滞納者がふえて、その滞納者が結局はNHK離れしていく。きのうは番組の云々ということもありましたけれども、私は番組の云々もありましょうけれども、個人的な利害の関係になりますと、それ以外の利害だけでNHK離れしていく。結局この償却の姿からいけば払わなければ払わないでいいんですよ。どんどんそれは償却で落としていきますよ、極端な言い方をすればそういうふうになっている。 そこで、この決算書の報告には、受信者の維持に努力をした、努力されたことはいま聞いたわけです。維持を努力したならば、私はその回収額は契約の増ぐらいの回収はしなければならない、二年かかろうと三年かかろうと。そうすることの方が契約者の維持に努めることになるんじゃないか、まともに納めている人に対しても当然でなかろうか、私はこう思いますが、いかがでしょうか。
○坂本参考人 それは先生のおっしゃるとおりでございます。私は、受信料制度というのは、何といっても不公平感というところから崩れていくわけでございますから、一人、二人あってもいいじゃないかなんということは口が腐っても言える性質のものではございませんので、その点が一番……(田中(昭)委員「当局がやるのですよ、償却損で落としてしまうのですから」と呼ぶ)ですから、それを何とかそういうことにならない努力は当然しなければならぬだろうというふうに常々考えておる次第でございます。
○田中(昭)委員 くどいようですが、四十九年の前の年でも六億円ですよ。その前の年は一千万ですよ。四十六年は五千万です。四十七年一千万。四十八年ごろから急にふえたのですね、六億。四十九年十億。こういう状態で、今度また五十年、五十一年決算が出たときに、私はもう予算の立て方自体が崩れてくると思うのです。そういう予算を編成されるNHK、またそれを監督する郵政省は、私は、何をやる。予算の意見書をつけて毎年妥当だ妥当だと来たのですけれども、五十二年度はちょっと変わったところがありましたけれども、私は、検査院の方にも、これはどういう検査——検査の内容はいろいろあると思いますけれども、検査は妥当であった、不当事項はなかったということですから、不当事項はなかったということは、当然受信料を納めなければならない人はNHKが把握したもの以外にもあるところまでは考えてないようですね。それは営業の方でも、受信機を備えつけておって受信料を払ってないというものの数はつかんでない、何遍もきのうから繰り返してある。ところが、私は、国民のNHKという立場でいくならば、当然そういうところまで考えて検査というものもなさなければならない。ということは、数年前に私が検査院の不当事項の問題をここで出して、それで議論をし、それから問題の把握がずっと進んだという経緯もあるわけです。私は、こういうことをやってこそ国民に対する検査院の義務であろう、こういうように思うのです。そこまで入れませんから、現段階でのいわゆる受信料の収納を確実にしていく。確実にしていくということは国民に対する義務です。いまおっしゃった公平感という意味から、安易にその受信料というものを償却して帳簿上落としていくというようなことだけでは許されないと思う。ですから、収納を確実にするためにはどういうふうなことをやるべきか、いまどういうことをお考えになっておるのか、それをお聞かせ願いたい。
○中塚参考人 償却してしまったものは、もう債権を放棄してしまうということではございませんで、それは償却いたしましてもその滞納受信者というものは翌年の受信者数にやはり入っているわけでございますから、私どもとしては、その滞納受信者に対して収納をお願いするということはずっと継続してやるわけでございます。 その収納面におきます滞納の対策ということでございます。 毎回申しておりますように、収納を一番安定させるやり方といたしまして、銀行口座というものがございます。したがって、この銀行口座を極力ふやす。いま全国で三十数%でございますが、これをさらにふやしていくという努力を今後とも続けてまいりたい。で、これは銀行等の協力を求めるということが一つ。 それから、委託の集金の方々が、銀行口座になると自分たちの収入が減るということが従来ございます。この集金人のデメリットというのをできるだけ少なくしていくということで、今年度の委託の集金の方々との処遇についての交渉の中でも、私どもはそういう点に留意をして改定したつもりでございます。 そういうことで、銀行口座を極力ふやしていく。そしてその余力をもって滞納受信者、その中で一番大きな部分を占めております常時不在受信者、これに対して夜間あるいは早朝、あるいは休日、これに訪問をして面接をし、先ほども申し上げましたように、面接いたしますれば、その中で約三分の一ぐらいは払っていただけるという結果が出ております。したがって、この面接の数をふやすということが何より必要なことであるというふうに考えておりまして、ここに最重点を置いて要員的にもこれに力を入れてやってまいりたい、このように考えております。
○田中(昭)委員 いまおっしゃったようなことは、調査会の報告にも振替口座の件と前納の問題、受信料の収納の安定と収納業務の効率化を目指す、こういうことが出ておりまして、それを受けていわゆる口座振替等を進めていくことは私はいいことだと思いますが、いまおっしゃったことは、集金人さんのデメリットとの関係で本気になって口座振替をNHKさんはやる気があるのだろうか、どうもそういう結果が出ておるようですね。四十七年は百万件ぐらいの口座振替ができた。四十八年は八十万、四十九年は七十万、五十年も七十八万。これはもう一つの見方から見れば、受信契約の増といままでの受信者の数ももちろん検討しなければなりませんが、口座振替を主力にして進めていくなら——おたくのお知らせの番組でもよく見ますから、それはそれでやってあると思うのですが、それだけでは口座振替というのは実際は逆の方向に行く場合も考えられますね。ですから、それはおきまして、いまの受信者の増加、それ以上の口座振替ができていくということならば私は口座振替を一生懸命やっているというふうに言えるのじゃないかと思いますが、ここ四、五年の間を見てみますと、四十七、四十八は受信者の増加よりも——四十八年なんか倍ぐらい口座がふえているのですね。ところが、四十九、五十は大体同じぐらい、こういう姿になっております。これはたてまえもありましょうけれども、本音として、集金人さんとの問題も考えてどうすべきか、もう一遍、会長から方向をひとつお答えください。
○中塚参考人 ちょっと具体的なことでございますので……。 年間の受信者の総数の伸びは現在でもそんなに倍もふえておりませんけれども、口座のふえ方が若干それを上回る結果は出ております。私どもも、年間受信契約者の総数は七十万の増でございますけれども、口座は八十万件ぐらいずつふやしていこうということでやっております。先ほども申し上げましたように、全国的には三五・八%ぐらいでございます。これは郵政委託地域では口座振替は行われておりませんが、そういうところも全部ひっくるめまして三五・八%ということでございます。委託の集金の方、大都市周辺を持っておられる委託Aの方では、大体口座率というのは四四%ぐらいになっております。それから、東京都を例にとってみますと、四八%ぐらいになっております。東京都の水道局あるいは東京電力、そういうところが大体五五、六%だったというふうに記憶いたしております。払わなかったらとめられてしまうというふうなところで五五、六%、それに対してNHKの受信料で大都市では四八%、大体それくらいいっているわけでございますが、私どもはこれに満足することなく、また地方におきましてもさらに口座をふやして、先生のおっしゃいますように、年間の受信者契約数の増よりもさらに口座の増をふやしていくということに最大の重点を置いてやっていきたいというふうに思っております。別にたてまえだけで申しているつもりではございませんで、これは本音で申しておりまして、そのようにやっていくつもりでございます。
○坂本参考人 この問題は本当にNHKのいわば基盤にかかわります問題でございますので、余り理屈を言っていても成果が上がらないのでは仕方がございません。したがいまして、私は少なくとも営業総局の中にこの問題に専念できる対策を立てろということで、いま理事を長といたしましてプロジェクトチームをつくらせまして、具体的な戦略等も含めて前進の号令をかけておる次第でございます。この問題については何としても成果を上げなければいけないというふうに考えております。
○田中(昭)委員 くどいようですが、いま営業の方からはっきりそういうふうなことを言われましたが、私はこれは後々問題になる問題だと思います。口座がふえていけば当然集金人さんとの関係が出てきますから、いまの集金人さんに対するNHKの対応のままでいったならば、これは大変な問題になる。昨日も委員が質問しておりましたように、最前線で働く人に対しては——それは確かにNHK経営委員というのは見識が要るかもしれません。日当三万五千円もらう人、そういう人と——なぜそういうことを言うかといいますと、いま私が言いましたことを否定されましたから言っておきますよ。四十九年は契約の増は七十二万です。口座の増は七十一万です。ちゃんとここに出ております。口座の増の方が少ないじゃないですか。そういううそを言っちゃいけませんよ。四十八年は契約の増が四十二万です。口座の増は八十二万です。本気になって口座をやるのだったら、四十八年みたいにふえていくのが本当だと思うのです。私はきょうは本会議の関係もあって最終の時間が限られていますから、大分細かいことも詰めずに言っているのですけれども、そういう間違ったことは言わないでもらいたいと思います。 そこで口座の問題でただこれだけでは終わらない問題が一つある。というのは、先ほど四十八年の後には大変努力されて非世帯の方も契約がふえておるというふうに聞いておりますが、非世帯の増加は九万とか六万とか七万とか、かえって下がってきている。努力したにもかかわらず把握率が増というものが減っておりますが、私は、事業所とかそういうところで払う受信料こそ口座をお願いしてできる性質のものだと思うのです。そういう細かいことに対する考え方はなさっておるのでしょうけれども、その結果がそういうところまでできていないためにこういう問題があるということを指摘しておきます。 そこで、いま非世帯の問題が出ましたから、前回のときに指摘されなかった分を今後のために指摘しておきます。事業所等の非世帯の契約状況ですが、先ほど私は検査院ということを指摘して申し上げました。それに関係がありますが、非世帯の四十七年度から五十一年度——五十一年度がまだ正確にまだ出ておらなければ結構ですが、契約数はどのようになっておりますか。
○中塚参考人 事業所に設置されているテレビの推定台数は……(田中(昭)委員「契約数」と呼ぶ)契約数は、四十七年度が四十一万、四十八年度が五十万、四十九年度が五十七万、五十年度が六十三万、五十一年度が六十八万という推移をたどっております。
○田中(昭)委員 いま言われたとおり、四十七年度からふえた幅は九万、七万、六万、五万、こうなっておる。この問題について私ずっとやってきたわけですが、ここで私の方の調査の内容とこの非世帯の種類別の数を申し上げておきますが、昭和四十九年度末の種類別の総事業所数——事業所というのはたとえばホテルとか官公庁とか、こう分けてあるその分ですが、その事業所数と設置推定台数、契約数はどういうふうになっておりますか。四十九年度末で結構です。
○中塚参考人 四十九年度でホテル、旅館等の総事業所数八万五千で、テレビの設置推定台数が約三十一万でございます。契約数が二十五万でございます。それから飲食店におきましては、事業所数は六十二万で、設置推定台数が九万六千、契約数は七万ということでございます。それから病院、診療所等につきましては、四十九年度で事業所の数は十一万二千、テレビの設置推定台数は二万三千、契約数が二万、それからその他の会社で、事業所数は約四百九十万、テレビの設置推定台数は三十二万、契約数は二十三万三千でございます。
○田中(昭)委員 こういう結果でございますが、この中で——検査院の方もよく聞いておいてください、一遍検査院の資料をもらって、私、調べたわけでございますから。一応この数字のもととなったものと私どもの方の調査と突き合わせてみました。そうしますと、最初に言われたホテル等、これは余り変わらないようです、事業所数に対する契約数をとったものも。申し上げますと、事業所数の三・五倍から四倍くらいの契約数をとってあります。それから次に病院ですが、順序はいま言われたのと逆になりますが、これも事業所数の大体二五%から三〇%、飲食店等が大体七%から一五%、こういう関係は絶対数が少のうございますから、問題は五百七十万くらいの事業所の中で約五百万のその他の官庁、会社等ですが、その他官庁、会社等の事業所等に対する設置台数、契約台数をある地方で私が調べたところによりますと、その数の二五%から三〇%くらいあるのです。ところがNHKのこの資料によりますと五百万に対してわずか二十三万ですから四・七%、極端に低い、開きがあります。これは問題です。すなわち、これを要約しますと、官庁と会社等については百の事業所があった場合に四・七、まあ五くらいしかテレビがない、こういうことになる。これは常識的に考えられないと私は思うのです。少なくとも百の事業所に対して二十五か三十くらいテレビがあるのが常識的だろう、そういう調査の結果が現実に出ておりますから。そこで仮にその他の官庁、会社等が、中間をとって事業所数の二六%テレビがあるとすると、大体百二十七万の契約をとらなければならない。それが二十三万しか出てきてない、こういうことですね。ということは、百四万の把握漏れがある。ですから、事業所もホテルも全部含めた四十九年の五十七万というこの契約数の約三倍、それをそのまま加えたとしても百六十万くらいの契約台数があって、その中で五十七万しか把握してない、こういうことでございます。本当は少し細かく各年度を比較しますと、この数字が結局一つのものを積み重ねていっているというように、私はつじつま合わせみたいな感じもする面もあるわけです。そういう点はもう時間がございませんからやめますが、こういうことについての感想をひとつ会長さんの方から伺いたい。
○坂本参考人 御指摘の点、もしそういう不審な点があればわれわれとしては大いに反省しなければなりませんし、努力しなければならないと思いますので、実態に沿って調査もし、御期待に沿うように努力したいと思います。
○田中(昭)委員 世帯の契約数についても私前回申し上げたわけですが、そのとき会長さんからも調査しますからというような御答弁をいただいたわけですけれども、やはり契約をきちっとして、公平に向かって本当にやったという成果が上がるようなことをやってもらいたい、こういうふうに思います。 最後に、いつでしたか私テレビを見ておりましたところが、きのうも質問が出ておりましたことと関係があるかと思いますが、NHKの財政が大変厳しくなったために、二次収入といいますか副次収入といいますか、いわゆる雑収というような意味でしょうけれども、そういう副次収入のためにでしょうか何か知りませんが、いままでのNHKのいろんなテレビ放送したものを語録に残してそれを販売するというようなことがニュースとして流れておった。それに対してある有名人の方が、いままでそういうことは当然やるべきであった、結構なことだというような放送がなされておったのを聞いたのですが、これはどういうふうな内容になって、どういう計画で、いままでもやられたのかどうか、私はこういうのはある程度進めるべきじゃないか、こう思います。NHKは営利事業は禁止されておると言われておりますが、その禁止されておるというよりどころ、それとあわせてひとつ教えていただきたいと思います。
○堀参考人 お答え申し上げます。 かなり広範な影響力を持っているNHKの社会的責任としてそういうことをやるべきじゃないかという声にこたえて始めたものでございます。内容は、ニュース解説、ニュース展望、国会討論会、総理出演番組、報道特別番組の一部などをいずれも一週間分をB五判、タイプ印刷にまとめてございます。もちろん出演者が外部の方、たとえば代議士さんの場合は先生方の御了解を得ての上でございます。そして、その費用はNHKが一応負担いたしまして、原版作成まではいたします。それからあと欲しい方に頒布する場合には、コピーの費用とそれから郵送費をお持ちいただいて出すということで、これは特段に副次収入のためにやったものではございませんので、したがって利益を求めてはならないという項目とは一応関係がございません。すなわち、原版作成まで約一年間、一千万円程度でございますが、その費用はNHKで負担し、あとふやす分については欲しい方に負担していただく、大体実費が四百円で郵送料が二百円、計六百円ということでございます。
○田中(昭)委員 もう少しその問題で、いままでなぜやらなかったか、営利行為はだめだというその規則と、それからこれを今後やるとすれば計画を立ててやらなければならないと思いますが、それと、きのうも出ておりましたフィルムを海外に提供して、それで稼いだ金が何千万とか何億とかあるというようなそういうことを国内でやる考えはないのかどうか、その辺はどうですか。
○堀参考人 まず国内的に番組を提供あるいはニュースのフィルムを提供することによってそれ相応の収入を得る、いわゆる二次利用については、今後とも国内的にも国外的にもできるだけ進めていきたいというふうに考えております。この問題につきましては、先ほどお話し申し上げたような状況で、NHKの一つの社会的責任という考えでやっておりますし、また一応一年間続けるつもりでございます。そして、いまのところ利用者が少ないので、知らないために購入して利用なさってくださらない点があるのじゃないかと思って、PRを進めたいと思います。また今後この種のものが範囲を広げたり、その他につきましては御要望、それから予算の関連で良心的に問題に対処してまいりたいと思っております。
○田中(昭)委員 もう少し聞きたいのですけれども、時間が来ましたから大臣最後にあなたに、最初の問題ですけれども、いまオリンピック放送をどうするかということによって、NHKとテレビ朝日を除く民放側とテレビ朝日とのいまの関係は進展はするでしょう。問題は、私がこの問題はこういうことにあるのじゃないか、こういうふうに提起したんですが、それを大臣、覚えておられますか。
○小宮山国務大臣 先ほどからいろいろ速記録を当たっておるのですけれども、なかなかそういう発言等がございませんので、私は混乱などはないと思っておりますし、何度も申し上げますように、知的最高水準での放送事業者でありますから、まあうまくいくでしょうと思っておるのでありまして、国民の要望にもこたえ得るだろうと思いますよ。さっき堀さんが時間が時の氏神だなんて言ってましたけれどもね。それよりも積極的に解決ができるのだろうと思います。
○田中(昭)委員 ほかの委員の方もお待ちのようでございますから、くどくは言いませんけれども、あなたはやはり私の問題提起したことに対しての認識がない、本当に私は遺憾です。ちょっとヒントだけ与えておきますが、いまの公共放送と民間放送の財政基盤が違うんでしょう。それがこういう問題になってこういうときに混乱を来したんですよ。私が前回指摘したじゃないですか。そのことがよくわかっていないから私、いまここでまた言っているのですよ。それを、いまのような状態をあなたは混乱がないと見ておると言う。それじゃ電波は国民のものだ、それをどう秩序正しく国民の電波を利用していただくかという監督官庁の郵政大臣としては、いまの御答弁では国民は納得しないだろう。会長さんでも率直にきのうもお答えになったように、一部の混乱はあるのですよ。それを強いてあなたが混乱がないと言うなら、郵政省は何しているんだ。大体いつも電波のことについては郵政省はどっちかと言うと消極的です。いままで積極的に事を進めておらない。これはいまのこの委員会で議論したことを見れば全部わかります。だから、そういう点はまた放送小委員会もございますから議論をしたいと思いますが、ひとつ今後、若い郵政大臣として、在任中にこの問題ははっきりした方向を正確に把握して進めてもらいたいことをお願いいたしまして、私の質問を終わります。
○八百板委員長 これにて本件に対する質疑は終局いたしました。 —————————————
○八百板委員長 これより討論に入るのでありますが、別に討論の申し出もありませんので、直ちに採決いたします。 日本放送協会昭和四十九年度財産目録、貸借対照表及び損益計算書について採決いたします。 本件について異議がないと決するに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○八百板委員長 起立総員。よって、本件は異議がないと決しました。 なお、ただいま議決いたしました本件に関する委員会報告書の作成等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ著あり〕
○八百板委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 ————————————— 〔報告書は附録に掲載〕 ————◇—————
○八百板委員長 この際、閉会中審査に関する件についてお諮りいたします。 逓信行政に関する件 郵政事業に関する件 郵政監察に関する件 電気通信に関する件 電波監理及び放送に関する件 以上の各件について、議長に対し、閉会中審査の申し出をいたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○八百板委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 次に、閉会中審査案件が付託になりました場合、本会期中設置いたしました電波・放送に関する小委員会につきましては、閉会中もなおこれを存置することとし、その小委員及び小委員長は従前どおりとし、小委員及び小委員長の辞任並びにその補欠選任につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○八百板委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 なお、閉会中審査におきましては、委員会及び小委員会において参考人の出席を求め、意見を聴取する必要が生じました場合には、参考人の出席を求めることとし、その日時、人選等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○八百板委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 次に、閉会中委員派遣に関する件についてお諮りいたします。 閉会中審査案件が付託になり、委員派遣を行う必要が生じました場合には、議長に対し、委員派遣承認申請を行うこととし、派遣委員の員数、氏名、派遣地、期間その他所要の手続等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○八百板委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 本日は、これにて散会いたします。 午後零時四十分散会