逓信委員会 第11号
- 発言数
- 129 件
- 登壇者
- 8 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1977/04/14
会議録
○八百板委員長 これより会議を開きます。 郵便貯金法の一部を改正する法律案、簡易生命保険法の一部を改正する法律案の両案を議題といたします。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。依田実君。
○依田委員 それでは、きょうは主に簡保の問題にしぼりましていろいろ御質問させていただきたい、こういうふうに思っておるのであります。 まず初めに簡保と民保、戦前はその分野がわりあいはっきりしておりました。簡保の方は少額、そしてまた民保の方は大きい額、こういうわりあいに分業がはっきりしておったわけでありますけれども、戦後はどうもそれが崩れかけてきておる。今回の限度額一千万円引き上げ、こういう問題を迎えてますますその間が似てくるんじゃないか、こういうふうに思うのでありますけれども、一番最初に郵政大臣に、ひとつ簡保と民保の分業、このあり方、それぞれの特徴、こういうものについてどういうふうにお考えになっていらっしゃるかお尋ねをしたい、こう思っております。
○小宮山国務大臣 御承知のとおり、いま先生がおっしゃいましたように簡保は比較的少額で、戦後民保もそのような制度を採用してきたわけでございます。歴史的に見ましても、大正五年に簡保ができ始めたのでございますけれども、それまでの民保というのは大体多額の資産のある方のみに限定されて、一般国民の対象にならなかったというようなことで、創業当時における生命保険の普及というのは本当に一部の階層に限られていたということで、国民一般が入れなかった。そういう意味でも生活の不安定感がございましたので、その意味でも国営の保険が誕生したということは非常に意義の大きいことでございます。戦後それが昭和二十一年に廃止されて、民間の保険も小口の無診査保険を取り扱うようになり、一方簡保もその制約の範囲内で可能な限りいわゆる商品の開発や制度の改善を行って今日に至っておりますけれども、簡保ともどもやはり生命保険の提供を通じて国民の福祉の向上に寄与しておるのであります。このように社会が高度化、多様化してまいりますと、やはり保険の需要というものはいろいろな需要が出てまいりますので、その商品の多様化というものも望まれることで、ただ単に戦前のような形でおったのでは簡保の成長もない、民保の成長もないということであろうかと思います。両者がそれぞれ経営の妙を発揮して、適正な競争のステージの上で適正な競争を行って、むしろ私自身民保と簡保と、いわゆる生保業界の発展ということが好ましい状況で行われていくのではないか。ただ、最近いろいろ新聞紙上で書いてありますけれども、それは適切な表現ではないと私は思いますし、今後とも郵政省といたしましては簡保の商品開発に努力し、国民大衆のために法律にのっとった、目的に合致した方向に進みたいと考えております。
○依田委員 最近の引き上げが何年に幾らぐらい、これを見てみますと、昭和三十九年に百万円になって、それから四十七年に三百万円になっております。このペースと、四十七年の三百万円から今回の一千万円、物価上昇とか諸般の事情はございましょうけれども、少しペースが早いのじゃないだろうか、こういうような気もするわけであります。 そこで、そのぺースが早いか遅いかを見るのにちょっとお聞きしたいのでございますけれども、最近の新しい契約、金額別にどのくらいのパーセンテージになっておるのか。つまり何百万円台が契約のパーセントとして一番多いのか。いろいろな保険の種類があるのでございましょうけれども、たとえば養老なら養老に限っていただいて、最近の契約の額とそのパーセンテージをお知らせいただければというように思います。
○永末政府委員 簡易保険の引き上げのペースが早いのじゃないかというお尋ねでございますが、簡易保険といたしましては社会情勢の変化に伴いまして、国民の保険に対する需要というものは非常に強いものがございます。また、保険に対する要望も多様化してきているわけでございまして、そういった国民の要望にこたえまして、いままでのような形で引き上げを行ってきたわけでございます。 それから、お尋ねの簡保の保険金の占率はどうなっているかということでございますが、五十一年の四月から十二月までの保険種類別の保険金額の加入件数を申し上げますと、保険金額が五百万円または五百万円以上のもの、この五百万円以上のものというのは特別養老、定期があるからでございますが、これを加入の割合の高いもの順に申し上げますと、特別養老保険が占率として三四・六%を占めております。それから定期保険が二二・〇%、家族保険が一八・五%、普通養老保険が五・五%、普通終身保険が三・七%、特別終身保険が一・七%、学資保険が〇・四%となっており、総件数に占めますところの五百万円以上の件数の割合は七・七%となっております。 以上でございます。
○依田委員 いま私が聞きたかったのは、総件数の中の五百万円以上のが七・七%という最後のお答えが出たわけでありますけれども、そのパーセンテージ、つまり五百万円以上が七・七%、それ以下の金額別にパーセンテージを教えていただければ、こういうふうに思うわけです。
○永末政府委員 非常に細かくなりますので失礼したわけでございますが、申し上げます。 まず、普通終身について申し上げます。 百万円未満が五一・一%でございます。それから百万円以上三百万円未満が四〇%でございます。それから三百万円以上五百万円未満が五・二%でございます。五百万円以上が三・七%でございます。 それから特別終身保険について申し上げます。 百万円未満が五三・九%、百万円以上三百万円未満が四一・三%、三百万円以上五百万円未満が三・一%、五百万円以上が一・七%。 それから定期保険でございますが、百万円未満が六・八%、百万円以上三百万円未満が四八・八%、三百万円以上五百万円未満が二二・四%、五百万円以上が二二%でございます。 それから普通養老でございますが、百万円未満が三三・六%、百万円以上三百万円未満が五四・一%、三百万円以上五百万未満が六・八%、五百万円以上が五・五%でございます。 それから特別養老でございますが、百万円未満が一・三%、百万円以上三百万円未満が三八・二%、三百万円以上五百万円未満が二五・九%、五百万円以上が三四・六%でございます。 学資保険でございますが、これは百万円未満が六三%でございます。百万円以上三百万円未満が三六・五%、三百万円以上五百万円未満が一・一%、五百万円以上が〇・四%でございます。 家族保険でございますが、百万円未満が二・一%、百万円以上三百万円未満が四九・五%、三百万円以上五百万円未満が二九・九%、五百万円以上が一八・五%、このような占率になっている次第でございます。
○依田委員 いま詳しく御報告をいただいたわけでございますけれども、その一、二を除きますと大体五百万円以下、これでパーセンテージが非常に多くなっておる。五百万円以上の金額の契約というのは、一、二を除きまして少ないわけでございます。 そうしてみますと、いまこの段階で、果たして限度額を一千万円に引き上げる差し迫った必要性があるのかどうかということについて、ちょっと疑問に思うわけでありますけれども、その辺はいかがでしょうか。
○永末政府委員 先ほど申し上げました数字でございますが、実はこれは件数別でとっているわけでございます。最近の募集の実績を見ましても、単純に保険金を件数で割ってしまいますと、大体百五十万くらいの平均になるのじゃないかと思われるわけでございますが、これは御承知と思いますけれども、簡易保険は一人で何日も入れるわけでございます。したがいまして、単純に件数で割りますと、そういう占率になりますけれども、たとえば一人で学資保険にも入り、あるいはまた養老保険にも入り、定期保険にも入るというような場合もあるわけでありまして、被保険者一人がトータルで一千万円という制限の仕方をしているわけでございます。 冒頭にも申し上げましたように、一千万円への引き上げにつきましては、いろいろの角度から検討いたしたわけでございます。最近の情勢から見ましても、保険金が非常に少ないというような声が強くございます。また、保険需要に対するところの要望も出てきているわけでございます。また、もしも一家の中心が亡くなった場合に、五百万とか八百万の保障額では余りにも少ないのじゃないかということもいろいろ資料で検討いたしました。一家の中心が亡くなったときに、一体最低どのくらいの保障が必要だろうかということを御参考までに申し上げておきますが、それによりますと、一家の柱が急に亡くなった場合、当面の医療費であるとかあるいはまた葬式の費用、また残った遺族の当分の生活の費用、こういったものを推算いたしますと、やはり一千何百万というのが必要ではないだろうかというような数字が出ているわけでございまして、そういったことも考えまして、ぜひ一千万への引き上げをお願いしている次第でございます。
○依田委員 いろいろな保険がありますが、一千万円、たとえば養老の十年、もし四十歳で契約したとすると、月々の払込金額というのはお幾らになるのでございましょうか。
○永末政府委員 十年満期の養老保険でございますが、払込保険料にいたしますと、これが一番高くなるのじゃないかというふうに思うわけでございます。お尋ねの十年満期養老保険で、四十歳で加入いたしますと、保険料の払込月額が七万八千円となるわけでございます。
○依田委員 いま七万八千円というお答えがあったわけでございますけれども、所得の低い大衆、そういう人々の目当ての保険としましては、一ヵ月七万八千円の保険料を払うというのは大変なことじゃないだろうか、こういうふうに思うのであります。しかしながら、いま局長から、御主人が死亡したとき大体一千数百万、こういうお話もありました。また、いまの社会情勢、そしてまた物価情勢、いろいろこういうものを考えますと、一千万円というのも考えようによっては必要か、こういうふうに思うのでありますけれども、一方逆に考えると、この限度額の引き上げが単にそういう国民の皆さんのニーズにこたえるために行われているのか、あるいはまた、これを引き上げることによって新しい分野というか、契約者を開拓するという営業の方向へこれが利用されておるのじゃないか、こういう意見も一部にあるわけであります。 その一つの例といたしまして、ここ何回かの限度額の引き上げ、これがありますと、その年は新しい契約が多くなる。その翌年になるとまた契約が落ちる。ですから、郵政省としては契約の量を上げるためにときどき限度額を上げていくという傾向があるのじゃないか、こういうふうに思えるところもあるのでありますけれども、ここ数回の限度額の引き上げとそのときの契約の対前年度の伸び率みたいなもの、もしそういう資料がありましたら教えていただきたいと思います。
○永末政府委員 保険料の払込額が非常に大き過ぎるというお話がございましたけれども、先ほど申し上げましたのは一番高い部類に属するわけでございます。五十年の十一月に、簡易保険局で簡易保険に関する市場調査を行いました。どのくらいの保険金額が必要であるだろうかということも調べましたが、一方また、一世帯の一ヵ月当たりの保険料の支払い限度額というものはどんなものであろうかということも調査したわけでございます。これは、一家の経済情勢あるいはまた一家の御主人、家族の方々が持っておられる保険思想と申しますか、こういったものによってかなり左右されるとは思うわけでございますが、平均いたしますと、一万六千二百円というのが平均した支払いの限度額というような数字が出たわけでございます。したがいまして、先ほど申しました数字は相当一万六千二百円とはかけ離れているわけでございますが、被保険者一人につき一千万円という縛り方をしているわけでございまして、たとえば、定期保険でございますが、これは保険金一千万円につきまして月額払い込み額は六千五百円というようなことでございます。それからまた、終身払い込みの終身保険、これは月額払い込みが一万五千円でございます。それから、保障性の非常に強い保険でございますけれども、二十年満期の第三種特別養老保険、これが一万六百円というような数字が出ているわけでございまして、被保険者一人につき一千万円という縛り方をいたしますと一万六千円払い込みをする、支払い限度額の平均額でも一千万円に対するところの保険には十分に加入できるというふうに考えるわけでございます。また、こういった保険種類につきましても、河口もミックスして入れるわけでございまして、そういったことを考えますと、払い込みの保険料あるいは保険金両方からいってそう無理のない数字ではなかろうかというふうに思うわけでございます。 それから最高制限額をいろいろと引き上げてまいりました。そのときの保険がどういう伸び方を示したかということを数字で示せという御質問であろうかと思うわけでございますが、これは非常に確定的な数字として申し上げることがむずかしゅうございます。引き上げたときの経済情勢によってもまた違っておりますし、引き上げによってどれだけ保険が伸びたかというのはなかなか的確なお答えができないわけでございますが、私たちも研究をしてみたわけでございますので、それによりましてお答えをいたしたいと思います。 これまでの保険金の最高制限額を引き上げたときの事例を見てみますと、昭和三十九年の四月に五十万円から百万円に引き上げております。そのときは、当該年度において保険料実績が二八・三%伸びております。その前年度の伸び率が一九・四%でございました。それからその次年度には八・一%というふうに低下しているわけでございます。それからまた、昭和五十年の四月に三百万円から五百万円に引き上げたわけでございますが、そのときを見ますと、引き上げた当該年度におきましてわずか三%の伸びにとどまったわけでございます。これは前年度の伸び率がどうであったかと申しますと、八・七%ということでございまして、引き上げたときに相当対前年に比べて下回っているわけでございます。それからその次年度に当たる五十一年度でございますが、三百万から五百万に引き上げましたときは逆にその次年度は六・三%程度の伸びとなっているわけでございます。このように保険金の引き上げによりまして募集実績がどの程度伸びるかというのは、やはりその時期の経済的な要因等によって相当に左右される面があるんじゃないだろうかというふうに私たち見るわけでございます。したがって、最高制限額の引き上げがどの程度の影響を及ぼすかということにつきましては、せっかくの御質問でございますけれども、ちょっと予測しがたいということでございます。以上のとおりでございます。
○依田委員 先ほど一番最初に申し上げましたように、ここ数年その限度額の引き上げが引き続いてわりあい早いぺースで行われてきておるわけであります。それからまた、先ほど局長のお答えの中にありますように、いま一千三百万ぐらい必要だということで一千万円限度額、これは社会の常識からいってそうけた外れ、不合理な額じゃないだろう、こう思うのでありますけれども、今後、民保とのいろいろな関係もあって、これ以上また早いペースで、たとえば一千三百万円に引き上げるとか続いて一千五百万円に引き上げるとか、どこかで歯どめをかけないといけないんじゃないだろうか。つまり簡保のあり方からしてある程度の歯どめの額というのがあるんじゃないか。いまの社会情勢から一千万円、こういうふうに思うわけでありますけれども、今後そういう簡保本来のあり方から考えて、この限度額の引き上げの将来についてどういうふうにお考えになっておるか、お伺いしたいと思います。
○永末政府委員 冒頭に大臣からも申し上げましたように、簡易保険というのは小口で無診査で月掛けということ、これはやはり将来も続けてそれをモットーにしてやっていきたいと思っているところでございます。一千万円という数字、これは私は初めに申し上げましたように、保障額としては小口の部類に入るんじゃないかというふうに思っているわけでございます。 保険金の制限額の制度でございますが、これはおっしゃいますように、無制限に引き上げるということはいけないことだというふうに思っております。最高制限額を法定している理由というのは、やはり無診査保険として負担し得る危険の限度、こういったものを頭に入れなくちゃならないんじゃないかと思うわけでございます。保険は加入された方々がみんなで相互扶助というようなことで保険団体をつくっておられるわけでございますので、弱体者の方々が入ってもらっては加入者の方々に不測の損害を与えるということにもなりますので、無診査保険ということを続けていく限りは、やはり最高制限額というものはある程度その点で考えなくちゃならない一つの要素ではなかろうかと思うわけでございます。 それから、やはり冒頭に大臣からも御説明いたしましたように、民間保険、これはお互いに経営の妙を発揮して共存共栄でやっていこうじゃないかというような気持ちで私たちいるわけでございます。したがいまして、民間保険との関係というものも一つは考慮に入れなくちゃならないというふうに考えているわけでございます。こういった点は事業経営上私たちが遵守しなければならないものであるというふうに考えているわけでございます。 それからまた、これも先ほど申し上げましたように、その額を定めるに当たりましては、先ほど申しました事情のほかに遺族の生活費であるとかあるいは老後の生活費、こういったものを考慮し、生命保険としての、簡易保険としての保障は十分に発揮できるようなものでなくちゃならないというふうに考えているわけでございます。したがいまして、保険金の最高制限額の引き上げにつきましては、全く無制限だ、歯どめがないというものではございません。今後社会経済情勢が変化いたしまして、生命保険としての保障機能というものが損なわれるというようなおそれが生じた場合、無診査保険として負担し得る危険の限度というものを踏まえながら、加入者からの要望等も勘案してやはり適正な額にそういった場合には引き上げをしなければならない場合もあるのではなかろうかというふうに考えている次第でございます。
○小宮山国務大臣 私は無制限に制限額を伸ばそうなどということは考えておりませんけれども、私が申し上げたいのは、それよりもやはり簡保の利回りというような問題、またその利回りがよくなることによって、社会の発展あるいは事業団等、地方公共団体等にやはりそれを運用することの重要さ、そういうような問題を私は大変重要視いたしております。 たとえば積立金は使えるけれども余裕金は使えないというようなそういうような問題も、たとえば五十年度で見てみますと余裕金が相当量ございます。一兆二千億くらいの余裕金が残っている。そういう意味でも、私はこの簡保事業の中で民保と違った部分というのはここなんです。ですから、そういう意味でも内容の充実ということ、ですから簡保が伸びるということは、少なくとも地方公共団体についても大ぜいの方々、あるいは公団、商工中金、政府三機関のようなものから融資を受けられる団体というものは相当大きくなるという意味でも、私は内容的なもので伸びていきたい、そういうようなことが主眼でございます。
○依田委員 先ほど局長のお答えの中に、無診査保険、無診査この危険、これと限度額の引き上げ、この連関についてお話がございました。私も、この限度額が大きくなりますとそういう危険が大きくなるんじゃないか、こういうふうに思うのでありますけれども、現在民間保険の無診査、これはどういう状況になっておるのでしょうか。
○永末政府委員 民間の無診査保険の限度額の状況でございますが、現在民間保険で発売されておりますところの無診査保険の——民間ては有診査と無診査と両立てをやっておりますので、無診査保険の保険金最高制限額はおおむね八百万円でございます。その額の範囲内でさらに加入年齢によりますところの保険金最高制限額が設けられているわけでございます。 加入年齢によりますところの保険金の最高制限額は、民間二十一社あるわけでございますが、会社により一様ではありませんが、ある大手の会社について申し上げますと、加入年齢が六歳から二十九歳までの場合は八百万円でございます。それから三十歳から三十九歳の場合は五百万円になっております。それから四十歳から五十歳までの場合は三百万円となっております。 簡易保険は民間保険のように年齢別に保険金の最高制限額を定めておりませんので、簡易保険の加入の実態から見まして、高齢者の加入者は一般より低い死亡率を示しておりますので、御承知おき願いたいと思います。
○依田委員 簡易保険に契約する方の年齢、これは調べてみますとわりあいに高年層の方が簡易保険にお入りになる方が多い。簡易保険の特徴、幾つかありますのですが、人口集中が高くなるにつけ勧誘率が低い。つまり都市になるにつれて簡易保険にお入りになる方が少ない、あるいはまた青壮年層、つまり若い方には簡易保険というのはわりあい人気がない、あるいはサラリーマンには人気がない、こういう特徴があります。ですから裏を返してみると、わりあいお年の方が簡易保険にお入りになっておるんじゃないか。こういうふうに見てみますと、いま民間保険で四十歳以上は三百万円が無診査の限度である、こういうふうにお答えになっておるわけであります。 そういう面から言うと、簡易保険の高年齢層、わりあい多くお入りになる、そういう簡易保険で無診査を高額にするというのは危険が多くなるんじゃないか、こういうふうに思うのですが、いかがでしょう。
○永末政府委員 おっしゃいますことは、確かに理論的にはそういったことも案じられるのじゃないかと思うわけでございますが、簡易保険といたしましては告知義務の違反のケース、告知義務をちゃんと守るように、面接観査をやるようにということをいま厳重にやっているわけでございます。 データで見ますとそういった数字が出るのだろうかどうかということを調べてみたわけでございますが、民間保険に対しますところの簡易保険の死亡率を比較してみたわけでございます。そういたしますと、やはり死亡率といたしましては四十歳以上でも民間の方が高いという数字が出ております。 具体的に申しますと、四十歳から四十四歳まで簡易保険が九二・九でございます。それから四十五歳から四十九歳までが八九・四でございます。五十歳から五十四歳までが八九・八、五十五歳から五十九歳までが九二・一というような数字が出ているわけでございまして、無診査保険が高齢者にとって非常に危険じゃないかというようなお話につきましては、そういったような数字が出ているわけでございまして、そのようなことはないのではないだろうかというふうに考えている次第でございます。
○依田委員 ちょっといまの死亡率の数字の御説明がよくわからないのでありますけれども、民保と簡保の比較になってなかったような気がするのでありますけれども、それと、何か九二とか八九とか死亡率がそんなに高いのですか。ちょっと数字の何かお間違いじゃないかと思いますが。
○永末政府委員 ちょっと私が説明不足でございました。 これは、大手の会社の全契約に対するところの死亡率が何%であろうかということを調べたわけでございます。それを、簡易保険のやはり死亡率がどのくらいであるだろうかということを年齢の段階によって調べたわけでございます。そうしますと、民間保険の方が高いパーセンテージが出ている。この民間のパーセンテージとそれから簡易保険で出ましたパーセンテージ、これが簡保が九十何%という数字であるということを御説明したわけでございます。説明不十分でございましたことを申しわけなく思っております。
○依田委員 要するに、民間を一〇〇とすると簡保が九二であり八九である、こういうことですね。
○永末政府委員 そのようなことでございます。
○依田委員 ところで不良契約、こういうものが限度額が大きくなるとふえるのじゃないかという心配があるわけでありますけれども、最近の——最近と言っても一千万になってからわからぬわけでありますけれども、その前の不良契約の実情、つまり超過契約、こういうようなことの実情についてお話をしていただきたい。
○永末政府委員 告知義務違反あるいは超過契約の問題、いろいろと問題が提起されてきたわけでございまして、私たちも告知義務を励行させるようにということ、あるいは超過契約を絶対に締結させないようにというようなことについては、いろいろの手だてを講じてきたわけでございます。 告知義務違反の実情ということでございますが、昭和五十年度中に告知義務違反の事実が発見された契約件数は約五千四百件でございます。これは同年度中におきますところの新規契約千件につきまして一件くらいになろうかと思うわけでございます。 それから、超過契約の実情について申し上げます。 先ほど申しましたように、超過契約の防止につきましては特に厳しく関係職員を指導いたしますとともに、規制措置を数次にわたり強化してまいりました結果、大幅に減少してきております。ちなみに、五十年度におきまして、超過契約を理由といたしまして地方簡易保険局で契約申し込みを拒絶した件数は、九百九十件でございます。これを四十六年度と比較いたしますと、約三分の一に減少いたしております。今後とも指導の徹底を期しまして、良質契約の獲得に十分に努めていきたいと思っている次第でございます。
○依田委員 先ほど私の方で申し上げましたのですが、簡易保険の特徴、つまり、都市にわりあい魅力がない、若い方に魅力がない、サラリーマンにも魅力がない、こういうことが言われておる。こういうふうに特徴があるわけでありますけれども、これからこういう分野に広く勧誘を広げる、そういう意味でどういう手だてをお考えになっておるか、お話しをいただきたい。
○永末政府委員 簡保と民保と比較しますと、少なくとも法的には全く競争の状態でございますけれども、おのずから特徴があろうかと思うわけでございます。一万八千円ぐらいの郵便局で保険という商品を売っているわけでございます。都市と農村に分けますと、簡保といたしましてのそのシェアというのは、圧倒的に農村が強いということでございます。それから民間保険は、やはり都会地での営業の比重が非常に強うございます。そういったことで、都会、青年層、サラリーマンの夏がやはり民保の方が高くなっているということでございます。 簡易保険は、国民にあまねく公平に普及させることを目的としているわけでございまして、民保に比べまして、結果的に青壮年層あるいはサラーリーマンの加入率が低いわけでございますが、これは先ほど申しましたような理由もございますが、もう一つ、いままでの募集のやり方というものが、簡易保険が民間保険に比べまして職域よりも家庭中心に募集が行われたということが原因の一つにあるのじゃないだろうかと思うわけでございます。家庭に募集に行きましても、都会地では不在だというようなケースも多いわけでございまして、そういった点に一つの原因があるのじゃないかと思っているわけでございます。今後、簡易保険といたしまして、あまねく広く保険を行き渡らせるためには、これらの未加入者層の開拓のため、職域での募集、こういったものに一層の努力をいたしまして、普及に努めていかなくちゃならないというふうに考えているところでございます。
○依田委員 いろいろお聞きいたしましたけれども、いま生命保険というのは、民保の方は大蔵省、簡保は郵政省、そしてまた農協の方は農林省、こういろいろ保険行政が縦割りになっておる。これはアメリカなどでは保険庁、こういうところで一括にするわけでありますけれども、日本の保険の縦割り行政、これについてどうお考えになるか、将来どういうふうにするのが一番理想的であるのか、ひとつ郵政大臣にお話しをしていただきたい。
○小宮山国務大臣 アメリカにおきましては国営の保険がございません。保険庁というようなものがございまして、これは各州において監督いたしております。わが国の簡保は、法律の第一条に規定されているように、国民に、簡易、利用できる生命保険を、確実な経営により、なるべく安い保険料で提供して、国民経済生活の安定とその福祉の増進を図ることを目的としたものでございます。ですから、そういう意味でも、民保と簡保の違いというのは、内容というか性格というか、そういうものの増進を図りたいという意味でも、私は、今後その増進を図り、あわせて郵便業務それから為替、貯金業務をともに一体に扱って、これを郵政省で今後とも推進していくのが一番適当だと考えております。
○依田委員 時間がありますので、一言だけ。 これは簡保じゃございません。最近の新聞紙上で、近く参議院の選挙の前あたりに、景気を刺激するために公定歩合のもう一段の引き下げがあるのじゃないか、今度はこの前の〇・五より大幅な引き下げがあるのじゃないか、こういうふうな観測が行われておるわけであります。そうなりますと、今度は必ず郵便貯金の方への影響が出てくるのじゃないか、こういうふうに思います。総理の方からも郵政大臣にその点でまたいろいろ御相談もあると思うのでありますけれども、郵便貯金をお扱いになっていらっしゃる郵政大臣として、将来公定歩合がもう一段下がったときに、郵便貯金の利子について手をつけられるかどうか、一言ちょっと。
○小宮山国務大臣 昨日も田中昭二先生からこの御質問がございまして、大変そっけない返事をいたしまして大変申しわけないと思っておるのですが、いま考えていないから先のことはわからないというようなことを言ったのですけれども、はっきり言いまして、参議院選挙と経済そのものがほとんど関係がないことは事実でございますし、ポリティカルエコノミクスということになりますと、ポリティカルというような問題を討論すると問題になりますけれども、はっきり言いまして、いま私はそういうことを全然考えておりませんし、この前の郵貯の利率改定をしなかった、それなりに郵貯法の第十二条を尊重してやってきたつもりでございますし、先生へのお答え、先の話でございますので何ともお答えできませんし、いま考えていないことでございますので、その辺で御了承いただきたいと思います。
○依田委員 大臣のお答え、ちょっと不満なんであります。今度の公定歩合が下がる前には、必ず皆さんに御相談があってから公定歩合が動かされるのじゃないかと思うので、もうそろそろ御検討の段階に入っておるのじゃないか、そうしないと間に合わないのじゃないかと思うのでありますけれども、時間が参りましたので、一応この辺で私の質問は終わらせていただきます。
○久保(等)委員 関連して、ちょっと。 大臣、いまのところ考えていない、そういうお気持ちが事実なんでしょうから、それはそうなんでしょう。ただ、せめて半年とか一年とかぐらいはとにかく下げないでいけるだろうし、またいきたいんだという何か将来の——遠い将来のことはもちろんわかりません。経済情勢の変化に伴って金利の問題は考えていかなければならぬでしょうけれども、ただ、きょうあたり、いまの心境としては考えていないんだという御答弁はそのまま素直に理解するとして、それなら一体三ヵ月なり半年ぐらいはどうなんだ。お先は全く真っ暗なんだ、ただきょうのところ、いまのところは金利の値下げは考えていないんだということでは、大臣として、重要な国民一般の多くの方々の預金を預かっておられる立場からいって、やはりこれは非常に不安というか、大臣そのものは一体どういう定見を持っておられるのかという疑問を残すと私は思うのですね。いま、いまと言われることはそのまま一〇〇%御答弁として受け取りたいと思うのですが、ただ、せめて三ヵ月か半年か、とにかく当分と言われるのか、そこらの将来に対する期間の問題を含めてちょっと御答弁を願いたいと思うのです。
○小宮山国務大臣 もう久保先生経済のことは十分御承知でございまして、過去のいきさつを見ていますと、四十八年四月、四十八年七月、四十八年十月、四十九年一月、四十九年九月、そのように利率改定をやっているのですよ。そういうように非常に移動している。そうしますと、郵貯法第十二条の三項で、私自身が決定するのではなくて、私自身が郵政審議会に諮問してそこで御判断を願うわけであります。経済そのものが非常に円高でありかつ流動的であり、国際経済の中で日本、アメリカ、西ドイツあたり等の世界経済に与える影響等も考えますと、先生のおっしゃる意味非常によく私わかります。非常によくわかりますけれども、それを足かせして固定化することが、全体の利率そのものの問題も絡む。私は前にも公社債市場の確立というようなことも言っております。そういうような問題も考えていきますと、私は、軽々にこれを固定した物の考え方をしておくべきではない、やはり経済の一番大きな一つの要因である利率を固定しないで、それが変動することによって、日本経済すべてが上昇し、かつまた世界経済に影響を与えるということならばやはり固定すべきではないという考え方を持っています。過去のいきさつもそういういきさつですから、そういう意味でも、現時点そういうことが軽々に物を申せないということはお許しいただきたいと思っております。
○久保(等)委員 大臣のそのお気持ちもわかりますが、しかし余りにも将来に対する見通しを——これは日々非常に激動している情勢の中でしたら大臣の言われるとおりで、だから私は何も固定した考え方で考えていくべきじゃないかということを申し上げているわけじゃないので、これは経済の変動に伴って対応していかなければならぬことはもう当然だと思うのですけれども、国内においてもいま言った公定歩合の引き下げという問題があったわけですから、そういったことに対して大臣にどの程度働きかけなり意向打診があったか、これは大臣みずから御存じのことでしょうが、そういったこととにらみ合わせ、さらに世界経済の動向などをにらみ合わせて、少なくとも、たとえば二、三ヵ月なり当分の間はそういったことは考えられない、しかし来年のことになればこれはわからないという話ならわかるのですけれども、ただ将来のことについてはもう全く、一ヵ月先のことも二ヵ月先のこともわからないというようにしか大臣のいまの御答弁だと受け取れないような感じもするわけなんですが、それは少し私の杞憂というふうに理解していいですか。
○小宮山国務大臣 倒産件数も千六百件、その前が千五百件、もう大変長いことそういう千五百件程度を続けている。非常に憂慮する経済状況だろうと思うのです。昭和四十五、六年でございますと、千五百件というのは、やはり非常に不況で、期末の手当、融資を政府三機関から相当量、五千億ぐらい出してかさ上げをして景気を調整した。いまそのようなところにない。やはり私は、中小企業のことも考え、全体の経済のことを考えると、本当にいまは苦しいところに入っているのではないか。ですから、それは私、たとえば二・八というようなことを考えますと、やはりその辺のところの問題も考えていくと、またこの三、四月というのは毎年期末で悪いのでございますけれども、そのようなことから経済全体を考えると、もう固定して考えることは非常に危険である、まずやはり日本の経済というものを復活して、国民の利益を増進することが一番重要であろう。先生のおっしゃる、そういうことを固定することが、長期金利を押さえ、短期の金利も押さえるということ、これで中小企業など本当にまいってくるようなことになればこれは大変なことでございますし、そういうような意味でも、これはもっとフレキシブルなことで、非常に情勢に即応した物の考え方、しかしこの三月に行われましたものについては、私はその当時はそういう判断をしておりませんし、現時点でもそういう判断はまだすべきでないと考えておるのであります。
○久保(等)委員 とにかく預金者の立場——一般金融関係の問題は、これはまた大蔵省なりしかるべきところで考えることですから、余り郵政大臣が大蔵大臣になったような気持ちにならぬように。ぜひひとつ御健闘願いたい。
○八百板委員長 鈴木強君。
○鈴木(強)委員 二法案に対する質疑も、およそもうあらゆる角度から質疑がなされておりますので、重複を避けまして若干お尋ねをしておきたいと存じます。 その前に、郵政大臣にちょっとお願いしておきたいのでございますが、実はちょうどいま春闘のさなかになっておるわけでございます。民間の賃金回答も、鉄も出まして、大体大詰めに来ていると思いますが、特に公労協関係については、民間賃金との兼ね合いから、これからが勝負になると思いますが、ひとつ郵政大臣としても御所管の電電や郵政、それらの問題について、できるだけ御協力をいただいて、円満に春闘が終了できますようにお力添えをいただきたいと思います。ぜひひとつよろしくお願いいたします。
○小宮山国務大臣 いろいろな情報も入っておりますし、労働大臣中心で、いま、私らの方も入りまして、いろいろな努力を鋭意やっておるところでございます。先生のせっかくの御質問でもございますので、私もそのように願っております。
○鈴木(強)委員 どうぞよろしくお願いします。 それから、最初に簡易保険の方の質疑をしたいのですが、今回、最高制限額が財形貯蓄保険を除きまして被保険者一人につき一千万円というふうに引き上げられるわけです。現在、種類が幾つもございますが、たとえば終身保険、家族保険あるいは普通養老保険、これらの最高限度は五百万になっているのですね。八百万円になっているのは定期保険と特別養老保険だと思います。したがって、八百万円を千万円にするというのは種類別から見ると限られておりまして、大多数は五百万円を一挙に一千万円に上げるということでございますね。従来、八百万円と五百万円にしたこと自体についても私ちょっとわかりませんから、その辺の経緯と、それから八百万円と五百万円という従来の最高制限額を今度一挙に一千万円にしたということですが、これはどういう根拠に立つわけですか。
○永末政府委員 前回の保険金最高制限額の引き上げにおきましては、定期保険と特別養老保険の保険金最高制限額のみを引き上げたわけでございます。その結果、他の保険の保険金最高制限額との間に八百万と五百万という差ができることになったわけでございますが、これは、普通養老保険の保険金最高制限額の引き上げの時期は五十年四月でございますが、前回の引き上げの時期は五十年十二月でございます。これまでの期間が非常に短かったということから、当面の措置といたしまして、最高額への加入割合が非常に高い。また、加入者からの要望の強い保険で、保険料も比較的低廉な定期保険及び特別養老保険に限って引き上げることとしたことによるものでございます。
○鈴木(強)委員 現在の貨幣価値その他から見まして、一千万円がいいのか、あるいは千五百万がいいのか、その辺はなかなかむずかしいと思いますが、実際に定期保険、特別養老保険を八百万円に引き上げましてから今日までの加入者の加入の率というものは、こういう高額のものに重点が置かれておるのか。最高限度八百万であっても、むしろ五百万とかあるいは六百万とかいうようなところに重点が置かれているか、その辺はどうでございますか。それで、一千万円にした場合に、どのくらいの加入者があるというふうに推定されておるのですか。
○永末政府委員 金額段階別に申し上げますと、たとえば定期保険でございますが、占率で申し上げますと、百万円未満が六・八%、それから百万円以上三百万円未満が四八・八%、三百万円以上五百万円未満が二二・四%、五百万円以上が二二・〇%、そのうち八百万円が七%というふうになっております。 それから、種類別といたしましては、普通養老が一番多いわけでございますが、それについて申し上げますと、百万円未満が三三・六%、百万円以上三百万円未満が五四・一%、三百万円以上五百万円未満が六・八%、五百万円以上が五・五%、こういったようなシェアになっているわけでございます。 一千万円への引き上げの問題でございますが、これにつきましては、やはりいまの五百万、八百万では保障額として余りにも少ないではないかというような加入者の強い要望がございます。そのことと、また一家の柱が亡くなりましたときのことを私たちいろいろと想定してみたわけでございますが、亡くなられた場合に、当面の医療費であるとか、あるいは葬式の費用であるとか、あるいは遺族の当面の生活に要する費用、こういったものを調査いたしますと、やはり一千万円以上が必要ではないかというようなデータも出てきたわけでございます。そういった点から、被保険者一人当たり一千万円に引き上げたいというふうに思っているわけでございます。 私たちのこれからの募集のあり方でございますが、経営上の要請といたしましては、やはり高い保険金、保険料がたくさん入るもの、こういったものがよいにこしたことはないわけでございます。それによって事業費の率も低下するわけでございまして、経営上の要請からすれば当然そういうことになろうかと思うわけでございます。ただ、余りにも無理をしてはいけないというふうに私たち感じております。一千万円の保険金が必要だ、そういうニーズもかなりあるわけでございますけれども、すべての方々に何が何でも一千万円だという募集の仕方は、簡易保険としてあるべきものではない。その方々のニーズに合った募集のあり方、こういったことで今後も行かなくてはならない。そうしなければ、将来の簡易保険への信頼性というのも失われることになりましょうし、また経営上の問題も生ずるかと思っているわけでございまして、そういった点で今後も募集を続けていきたいというふうに思っている次第でございます。
○鈴木(強)委員 いまデータを拝見しましても、高額になるに従って——八百万円というのは七%。八百万円にしてもわずか七%の加入者しかなかったということを事実数字が示しておるわけですから、簡易生命保険というものの発足の趣旨からいたしましても、できるだけ庶民大衆が入りやすいようなそういう制度でなければならぬと思うわけです。だから、無理して限度額を上げるということについても、もう一考必要ではないかとぼくは思うのです。特に五百万円から一挙に一千万円に上げるというようなことは私は少し無謀ではないかと思うのです。私はそういうふうにも思うのです。今後募集なさるときに、何が何でも、一千万円になったから高額のものに入ってくれというようなことは、その趣旨にかんがみてできるだけやらないとおっしゃいますけれども、しかし、制度ができてきますと、一千万円どうですかということにどうしてもなるでございましょう、現実には。一千万円に入る人が自然に入る場合はいいですが……。私は別に制度として一千万円にすることについて反対というわけではないですけれども、特に五百万円から一挙に倍にするということは少し考え直した方がよかったのじゃないかという気がするのです。しかし、実績がどういうふうになりますか、皆さんの一年なり二年たった後の成果等も拝見させていただかなければならぬと思いますけれども、私はそんな率直な気持ちを持ちましたので、特にこの問題については、十分にその辺の留意をしながら今後やってほしい、こういうふうに要望しておきます。 それから改正の第二点の中で、簡易生命保険契約に疾病傷害特約というのはいままで付してなかった、これを付することができることにしたのはどういう理由でございますか。できるのだったら、もっと早くやっておけばよかったのじゃないかと思うのですがね。
○永末政府委員 定期保険ができましたのは四十九年の一月でございますが、そのときも私たち考えたわけでございます。ただ、何分掛け捨ての初めての保険でございますので、逆選択のおそれがあるのじゃないかということで、できますときに見合わせた次第でございます。掛け捨てでありますので、保険料も非常に安いというようなことで、健康な人たちがつくる保険団体でございます。そういったときに、安い保険料で弱体者が入る可能性があるというようなことも考えまして、その当時経営上の要請から見合わせた次第でございます。ただ、定期保険ができましてから二年間たっているわけでございますが、データで見ますると、そういった危険性もないというようなことでございまして、これはサービス向上策といたしまして、定期保険にも疾病傷害特約をつけたいというふうにお願いしている次第でございます。
○鈴木(強)委員 そうすると、つけたかったがいろいろな危険度合いがあると考えたのでつけなかったというのですね。ところが、実際にやってみたら、二年ぐらいたって大丈夫だということになった。そうすると、当初制度をつくるときに先行きの見通しに対する情勢分析が足りなかったというふうに考えられますね。
○永末政府委員 その当時の分析が足りなかったということではないのじゃないかと思うわけでございます。やはり初めての保険でございましたので、掛け捨て保険でございますが、したがいまして、もうしばらく模様を見てみようというようなことであったわけでございます。最近民間保険におきまして、いろいろ新種の保険ができているわけでございます。たとえばがんの保険であるとか、あるいはまた成人病の保険であるとか、新種保険が売り出されているわけでございますが、私たちも新種保険の開発についていろいろ研究しているわけでございますが、特定の疾病に傾斜することが長期にわたっていいことかどうかということについて、私たちまだ疑問を持っているわけでございます。したがいまして、安い掛金で疾病全体を保障するというような意味から、定期保険に疾病傷害特約を付加することができるというふうなことにすることがやはりいまの加入者の方々の必要に応じるゆえんではないだろうかというふうに考えた次第でございまして、いわばこれは新しい商品ということが言えようかと思うわけでございます。
○鈴木(強)委員 ですから、定期保険の場合に、そういったいま局長がお述べになったような問題があって当初疾病はつけなかった。その後つけることになったわけですから、そこには事情変更というのはあるわけでしょう。その事情変更がわれわれが納得できるようなものであればいいわけです。制度をつくってやることですから、石橋をたたいて渡るといいますか、安全性を考えながらやるということも私はわかりますけれども、もう一歩郵政省の皆さんがそこまで先行きの検討を加えて、どうせその制度を創設する場合であれば、最初からそういう制度をつくってやったらよかったのじゃないか、こう私は思うものですから、特別に事情変更があって、そのときはこういうわけでだめだったのだが、その後やってみてこういう事情の変更があるから大丈夫だ、こういう明確なお答えがあれば納得できるわけです。だから、その辺がちょっと表現の点ではっきり言えないかどうかわかりませんけれども、国民が見て、郵政省が制度をつくるときにもう少し勉強して最初からつけてくれたらよかったじゃないか、こういう気持ちがあるものですからちょっと伺ったわけです。そういう点はこれから十分考えてやってください。 それから、改正の三点目ですけれども、保険契約の撤回、申し込みの撤回をすることができるということですが、これは約款に定めるところによって保険契約の申し込みの撤回をすることができるというのですけれども、ちょっと具体的にどうなるのかわかりませんので、ひとつ具体的にどういうふうになるのか説明してほしいのです。
○永末政府委員 申し込みの撤回の制度でございますが、先生御承知と思いますが、現在は、申し込みがあったら、その申込書を地方簡易保険局に送ります。地方簡易保険局が証書を発行したときに、申し込みの日にさかのぼって保険契約の効力が発生するというふうなたてまえをとっているわけでございます。 それならば申し込みが撤回できるのかどうかという問題がいままであったわけでございます。これは民法でございますが、隔地者間の期限の定めのない申し込みというのは撤回できないというふうに考えられているわけでございまして、そういったたてまえをとっていたわけでございますけれども、それでは余りにも加入者にとって酷ではないかというような私たちの反省がございました。ある一定の期間、申し込みをしてああしまった、入るんじゃなかったというようなことがあったならば、撤回をしていただいて結構でございます。保険料は、第一回の保険料は払い込まれているわけでございますが、その保険料もそのまま返しましょうというような制度を考えているわけでございます。これは、民間保険におきましても、約款ですでに四十九年ぐらいから実施しているところでございます。それからまた、一般の社会情勢というものも考えてみますると、たとえば訪問販売であるとかあるいは割賦販売であるとか、こういったものもやはり一定の期間を設けて申し込みの撤回ができるような法律になっているわけでございまして、消費者保護と申しますか、加入者保護と申しますか、そういった見地から、一定の期間、撤回の期間を設けようというわけでございます。法律では「約款の定めるところにより、」ということに書いているのでございますが、その撤回の期間というのは、民間保険あるいは訪問販売、そういったもののことも考えまして、約款で四日間ということにいたしたいと思っている次第でございます。
○鈴木(強)委員 そうすると、申し込んで四日までの間に撤回すれば、その場合には掛けた保険料は全部返ってくるのですか。どうなんですか。
○永末政府委員 契約はなかったものとして処理するわけでございますので、第一回の保険料はそのままお返しすることになります。
○鈴木(強)委員 それで問題になってくるのは、四日という期限ですね。日限のことですけれども、五日、六日、七日、八日、九日、十日とありますね。四日以降五日目になった場合には撤回できない。そうなると、還付金方式がありますね。その還付金がもらえるのは、七ヵ月以内は還付金が全然もらえなくて、掛金は全部取られてしまうということになっていましたかね。その点どうですか。
○永末政府委員 四日までは、先ほど申しましたように第一回の保険料をお返しするわけでございます。それならば、それ以上の期間を過ぎた場合、これは保険料を返さないということになるわけでございます。それから還付金もお支払いしないということになろうかと思うわけでございます。 期間の差によってそんな違いが起こるのはおかしいのじゃないかという先生の御質問の御趣旨かとも思うわけでございますが、四日間というのは、民間の保険のほとんどが四日間でございます。それから、訪問販売とか割賦販売も四日間としているわけでございます。余り長期間撤回の期間を認めておりますと、保険の契約の法的な安定性が崩れるというような問題もございます。それから、四日間というのは、私たちが考えておりますのは、いままでは、地方簡易保険局が証書を発行します際に契約のしおりというのを加入者の方に差し上げておりました。これは約款を簡明にしたものでございますが、今度は契約が成立した後ではなくして、申し込みの際にそういった約款を簡単にしたものを申込者に差し上げようというわけでございます。そうして、それを読んでいただいて、ああ自分が勘違いをしておったということであるならば、四日間以内であれば撤回ができるというふうなシステムに考えているわけでございます。四日間の猶予期間があるならば、そういったものを読んでいただくような十分の時間があるのではないだろうかというふうに考えているわけでございます。
○鈴木(強)委員 四日から七ヵ月以内のものは還付金もないでしょう。そうすると、今度は掛金は全部郵政省に入って戻ってこないというシステムになる、そこのところをちょっとはっきりしてもらいたいのです。
○永末政府委員 七ヵ月未満は還付金を返さないというようなことにしているわけでございます。これは七ヵ月間保障したということもございますし、また新規の契約の場合に非常に事業費がかさんでいるというようなこともございます。したがいまして、加入者の方にお返しするお金というものがございませんので、七ヵ月未満は還付金をお支払いしないというたてまえをとっているわけでございます。
○鈴木(強)委員 今度申し込みの撤回という制度が新しくできてきますと、その辺が必ず問題になってくると思いますよ。それなら、四日以内は撤回をしても全部掛金も返ってくる。しかしそれには、証書の発行もするわけでしょう、証書の発行もするし手数もかかっているわけです。ところが五日から七ヵ月以内については同様に証書の金もかかるでしょう、それから人件費もかかるでしょう。そういうものを相殺しましても、七ヵ月の間に解約した場合は一銭も還付金がないということに対してはやはり問題が起きると思うのです。この制度がなければまだまだよいのですが、こういう撤回制度が出てくるとそういうことが出てきますから、これはひとつ減価償却をして、実際にどのようになるのかわかりませんけれども、ちょっとひどいじゃないかという声が出てくると思いますから、これは大いに検討をする価値のあることだと思いますが、どうですか。
○永末政府委員 四日間以内であるならば、まだ保険証書を発行するという段階になっているかどうかわかりませんけれども、やはり事務費がかかっていることは事実でございます。ただ先ほども申しましたように、これは一般の社会情勢あるいは民間保険の動向、こういったものを考えまして、やはり四日間というのはどうしてもこういうことを認めてやらなければいけないというようなことになったわけでございます。それから還付金の問題でございますが、これは先ほども申しましたように、七ヵ月分以上の保険料の払い込みがないと還付金をお支払いしないわけでございます。これは、加入後短期間に消滅いたしました契約についてはその積立金が非常に少ない、あるいはまた新契約の締結に要した費用を償還することができない、将来補てんされる事業費が期待できないというようなことから、七ヵ月未満は還付金を支払わないということにしているわけでございます。ただ、ここで新契約の保険料額も非常に高額化してきております。また今度の引き上げが御承認いただけますならば非常に積立金も高額化してこようというふうにも考えられるわけでございまして、不還付期間内においても積立金が相当の額に上ります場合には、還付金をお支払いすることができるようにしようということを約款の改正で考えている次第でございます。
○鈴木(強)委員 そうすると、七ヵ月以内は還付しないということに対して再検討してくれるということですね、そういうことに受け取っていいのですか。というのは、いま一ヵ月の掛金の最高というのは、種類がいろいろありますけれども、何万円くらいになりますか。
○永末政府委員 一番高いものを見ますと約八万円というのがございます。したがいまして、保険料もそういった高額になってきておりますと、積立金も非常に多くなってきているというようなことも考えられますので、不還付期間の廃止につきまして約款改正として検討しているところでございます。
○鈴木(強)委員 それからもう一つ、さっき局長は四日以内には撤回できるとおっしゃいましたね。その場合に、たとえば土曜日に申し込みまして中一日日曜日が入った、また三日連休になった、そういう場合には休みの日は除いたウイークデーの四日というふうにしていいのですか。その場合には祭日も入れて四日になるのですか。
○永末政府委員 日曜とか祭日、こういったものを含めての四日間というふうに考えております。
○鈴木(強)委員 そうすると、極端な例が、土曜日に入りまして、日、月、火と三日間休みが続いた場合に処理のしようがないじゃないですか。その場合は、いままで四日たったから、これは撤回を水曜日にやるというふうに、事務的な処理としてはそうなるのですか。四日目の日が日曜になったらどうなるのですか。
○永末政府委員 二日目が日曜といった場合には、それは含めるということになろうかと思います。ただいま四日目が日曜、祭日になった場合でございますけれども、これは郵便局の取り扱いもしていないわけでございます。法律の解釈としてはそういったものも含まるというふうにしていたわけでございますが、そういった点につきましてはちょっと検討してみたいと思っております。
○鈴木(強)委員 検討さしていただきたいと言うけれども、これは別に法律で四日ということじゃないでしょう。約款でやるわけでしょう。ですから四日目が日曜日の場合には五日目までは撤回できる、こういうふうにしなければ筋が合わぬです。
○永末政府委員 申し込みの撤回というのは発信主義をとっているわけでございます。ただ、ポストに差し出すのじゃなくて、郵便局に来た場合には郵便局では受け付けようもないというようなことになるわけでございまして、そのあたり検討さしていただきたいというふうに思っております。(「民法上の関係からいくと必ず翌日になるでしょう、四日目が日曜日になったときには。有効になりますね」と呼ぶ者あり)
○鈴木(強)委員 いま不規則発言があるように、民法上の期間計算というものがあるわけです。だからその辺を踏まえてはっきりしておかないと、後から問題が起きるのですよ、その点は。
○永末政府委員 先ほど民法上は四日目が日曜、祭日に当たった場合は明くる日になるじゃないかというような御質問があったわけでございますが、この点につきましては、その期間の性質というものがどういうものであるかということによって必ずしも一概にそうだというふうには断定できない問題があろうかと思うわけでございます。ただ、この問題につきましては約款の問題でございますが、十分に検討さしていただきたいと思っております。
○鈴木(強)委員 これは大臣ちょっと恐縮ですが、いまお聞き取りのように四日までは撤回すれば保険料が返ってくる。ところが五日以降七ヵ月以内のものは解約しても掛金は一銭も返ってこない、還付金がないわけですね。聞いてみると、最高月八万円くらい掛けるそうですよ。そうすると、七ヵ月というと五十六万円の金を掛けてもその人には一銭の還付金もない。これからまた一千万になればもっと多くなるわけですね。その点も踏まえて事務当局の方でももう一遍検討すると言っております。そこでいまの問題も期間の問題ですから、民法的にいろいろな問題が出てはいけませんから、その点はひとつ大臣のところでぴしっと後に問題を残さないようにやっておいてほしいと思うのです。 還付金の問題についてもできるだけ、簡易保険ですから郵政省がそれでもうけようなんというみみっちい考え方はないわけですから、そういうところに今度撤回できるようになっただけに還付者に対して問題が出てくると思いますから、その辺簡易保険の性格にかんがみて、加入者からいろいろな批判が出ないような合理的な方法を考えていただいて還付金をやってもらうようにしてもらいたいと思いますが、ちょっと大臣にお願いしておきたい。
○小宮山国務大臣 民法上の問題もこれあり、百四十二条の問題がございますから、これは還付金その他日付計算等も入れまして正確なものにして各機関に通達するようにいたします。
○鈴木(強)委員 お願いします。 それから、これからまた新しい種類の保険を発売するというような御計画はいまの段階ではございませんか。
○永末政府委員 新種保険の開発につきましては、いつも国民の保険需要の動向に留意いたしまして、特別養老保険、傷害特約、学資保険、定期保険等の創設に努めてきたところでございます。今後もこうした考えに立ちまして新種保険の開発を進めてまいりたいと考えておりますが、さしむき最近におきます経済情勢にかんがみまして、既契約を下取りして新しい契約に転換できる転換制度、あるいは配当金で保険金を買い増しする保険金増額保険等、物価上昇の影響を受けることの少ない保険の創設につきまして現在研究を進めているところでございます。
○鈴木(強)委員 その次に、簡易生命保険法の第一条に「国民に、簡易に利用できる生命保険を、確実な経営により、なるべく安い保険料で提供し、もつて国民の経済生活の安定を図り、その福祉を増進することを目的とする。」こうなっております。 そこで、できるだけ安い保険料でということになるとすぐ頭に参りますのは資金の運用の問題、掛金がたくさん集まりますね、その資金をどういうふうに運用するかということになってくるわけですけれども、現在、簡易生命保険の場合には郵政大臣に運用権は任されておるわけでございますが、創業六十一年という年月を経て簡易保険も国民の期待に沿えるように発展していると私は思います。しかし、なお一歩この第一条の目的に沿うように努力をする必要があると思います。 そういう意味からこの運用利回りの問題がどうしても出てくるわけです。後から貯金の方もお伺いしますけれども、現在、簡保の資金の運用については法律、規則に基づいてそれぞれ融資をし、貸し付けをしていると思いますけれども、その現状はどういうふうになっておるかお伺いしたい。
○永末政府委員 簡保資金の運用の現状というお尋ねでございますが、五十二年度の運用計画で申しますと、五十二年度の簡易保険年金積立金の運用計画は総額で一兆六千七百億円でございます。これを財投に一兆三千三百億円、社債等に二千三百億円、契約者等に対する貸し付け一千百億円とそれぞれ振り向けた次第でございます。これは五十二年度の計画でございますが、残高ベースで申しますと、昭和五十二年二月末現在で積立金の運用は国債、公社公団債、金融債等の有価証券が二兆八千八百十一億円、国、政府関係機関等に対する貸し付けが三兆九千百四十億円等、合計六兆七千九百六十一億円となっております。また、このほかに余裕金として資金運用部に預託している資金が一兆千二百六十五億円でございますので、運用資金の総額は七兆九千二百二十五億円となっております。
○鈴木(強)委員 いま最後に言われた運用部資金への一兆円ですか、これはどういうわけで運用部へやるのですか。
○永末政府委員 保険は保険料として毎日お金が入ってくるわけでございます。それから事務費とか保険金とか還付金を支払います。その残高でございますけれども、これは保険が長期に続く限り必ず残高が出るわけでございます。これは将来の保険金とか還付金の支払いに充てるわけでございますが、その生じました残高というのは、当該年度だけでは資金運用部に預託するということになっております。それで決算終了後、積立金として郵政大臣が運用するというたてまえになっているわけでございます。
○鈴木(強)委員 その金には利息はつくのでしょうね。当座預金みたいになっているのですか。
○永末政府委員 資金運用部に預託しますところの余裕金は特利をつけ、六分の利息をつけております。
○鈴木(強)委員 もう少しその内容を教えていただきたいのですけれども、郵便局で毎日簡易保険を扱いますね。ある局を例にとると、Aという局に五十万なら五十万の金が入りますね。そういう毎日毎日扱う金の合計が一兆何ぼということになって、その分をとりあえず国庫の方に預託する、そういうかっこうをとっているという御趣旨ですか、いまのお話は。そうなると当座預金みたいになって利息がつかないんじゃないですか。
○永末政府委員 ちょっと数字が正確ではございませんけれども、二兆何千億というお金が入るわけでございます。これは保険料であるとか、すでに貸し付けている貸付金の償還であるとかというもので、それから一年間に保険金とか事業費を支払うわけでございます。その差額というのが先ほど申しました余裕金になるわけでございますが、それが一兆何千億ということになっておるわけでございまして、これが大蔵省預金部の預託になるわけでございます。一年ものにつきまして特利をつけまして、六分ということになっております。
○鈴木(強)委員 余裕金ということじゃないですか。どういう性格になるんですか、その金は。
○永末政府委員 年度内に歳入歳出で生じましたところの差額、これは将来の保険金の支払いとか、そういうのに充てるものでございますけれども、その年度内に生じましたところの差額というものを余裕金と言っているわけでございます。
○鈴木(強)委員 ですから、せっかく郵政大臣に運用権があるのにかかわらず、その一兆円というものをさらに運用部へ持っていって預託しなければならぬというのはどういう理由か。利息がいいというのか、また、そうしなければ資金運用上つじつまが合わぬようになっているのか、その辺を聞いているのですよ。
○永末政府委員 私の考え方で申しますと、余裕金と積立金、性格としては同じなものではないかと思うわけでございます。これはやはり将来、保険金の支払いあるいは還付金の支払いに充てるお金でございます。お客さんから預託されているところの信託財産とも言えるわけでございます。したがいまして、全額郵政大臣が運用すべきだと思うわけでございますけれども、いまの国の会計の制度の制約を受けまして、余裕金として決算終了まで預金部に預託するということになっているわけでございます。この点につきましては、私たちも、お客さんのお金でございますのでできるだけ運用利回りを上げなくちゃならないという見地から、余裕金につきましては、やはり性格上積立金と同じものではないか、ただ会計経理上の区分にすぎないのじゃないかというようなことで、現在大蔵省と折衝しているところでございます。先般の予算のときにも引き続いて検討ということになっているわけでございます。
○鈴木(強)委員 この点は、複利で利息が六分でしょう。全体の平均利回りがどのくらいになりますか。五十二年度の運用計画、それからいままでの資金運用状況で、運用残高から見まして、全体として平均したら年何分くらいの利息になっておりますかね。五十二年度の計画を見ましても八分六厘九毛、約八分七厘くらいの高利に回るところもありますね。それから社債なんかでは八分九厘九毛四糸、約九分。そうしてみると、運用部の方が六分だから大分損するわけだから、もう少しあなたの方で知恵を働かして一兆円を——せっかく運用金があるのに、大蔵省の資金運用部資金の方に回すというのはどうかなと思うんですね。ですから、もう少し預金者の利便ということを考える。大蔵の方で少なくとも平均以上の利回りをくれるというなら、これはやってもいいですよ。だけれども、少なくとも郵政大臣が運用している場合の利回りよりも低いところに貸すことはない。その辺はどうなっているんですか。
○永末政府委員 これは加入者の信託財産であるわけでございまして、私たちとしては、できるだけのことをして有利に運用しなくちゃならないということは当然で、また、片や考えてみますと国の資金でございます。したがいまして、片や民間保険のように株を買うとかということはやはりできないと思うわけでございます。やはり公共的なものに投資しなくちゃならない。それから一部は、有利ということを考えて、社債を買うようにしているわけでございます。そういったことで運用利回りの向上につきましては、常々努力しているところでございます。昭和五十一年度の決算におきまして、初めて運用利回りは七%を超えたわけでございます。今後、それならどうしてこれ以上の運用利回りの向上を図るかということを、私たち常々考えておるわけでございます。 一つは、財投の枠内でも、有利な部門をわれわれとしては選ぶということがあろうかと思うわけでございます。それから、先ほどから問題になっておりますところの余裕金の問題、これをやはり積立金と同じように運用したいということも、運用利回りの向上に裨益するところが非常に大きいと思うわけでございます。大体一兆数千億でございますので、これを積立金と同じように運用できるとしますと、当初の年度は別といたしまして、二百億から三百億の増収になるのじゃないかと思います。したがいまして、運用利回りは〇・二%から〇・三%向上するんじゃないかというふうに思っているわけでございまして、大蔵省とは常々から折衝しているわけでございますが、先般の予算では引き続き検討しようということになっているわけでございまして、今後ともなお努力をいたしたいと思っております。
○鈴木(強)委員 大臣、ちょっとこれは御所見を承りたいのですけれども、歴史を見ないとなかなかわかっていただけないと思いますが、大臣は勉強家ですから、失礼なことを言って申しわけないのですが、戦後、簡保も郵貯も一括して大蔵省の資金運用部資金に持っていかれたことがあるのです、持っていかれたと言うと語弊があるのですがね。それで長いことかかりまして、簡保については郵政大臣の権限に運用権は戻ってきたわけですね。そういったいきさつがあるのは、やはり郵便貯金も同じですけれども、簡易保険もさっきの第一条にあるような精神を生かすためには、できるだけ効率的な運用をして、そうしてそのメリットを被保険者、加入者に還元してやるというのがその趣旨でございますから、そういう意味において大蔵省も簡保だけは認めたんでしょうね。そういう歴史の中にあるだけに、一兆の金が依然として資金運用部資金に行っているということについては、私は率直に言って不満なんですよ。しかもその利率の点において、大臣が運用するよりもたとい〇・一でもいいなら、それはそれなりにこれはまたいいですよ。ところが、いま五十二年度の運用計画を拝見しましても、最低は七・五ですよ。最高が九分だ。ですから、六分というのはどこにも当てはまらない。そんな安い運用率で財投の方に金を出すということは、やはりぼくらは率直に言って抵抗をしますよ。ですから、せっかくの大臣にある権限を一〇〇%行使していただいて、加入者各位の利便の向上にぜひひとつ役立てるようにしてほしいと思うのですよ。これは局長じゃちょっと——局長は局長で事務レベルでやるでしょうけれども、これは何といったって大臣のところでがんばってもらわなければいけないことですから、一挙にいかなければ、来年は五千億にするとかそういうようにして、できるだけひとつ郵政大臣の権限を侵さないようにやっていくのが筋じゃないかと思いますが、こんなことでも苦労をすれば、七カ月も掛けても還付金を一銭も返さないなんて、そんなばかなことはしないで済むでしょう。マンネリ化したとすれば、これはいけないことですから、そういう点は検討していただいていると思いますけれども、大臣としては、はつらつとした新進な大臣ですから、いままでよどんでいるところには注射をして、ちゃんと流通できるようにもう少しやっていただけませんかね。
○小宮山国務大臣 大変御激励ありがとうございます。 郵政省といたしましても、余裕金と積立金の問題、これは余裕金を郵政省が使わしていただきたいということは、大変長いこと大蔵当局との話し合いであることも先生御存じのとおりであろうと思います。そういう意味で、資金運用部資金の中で使われるにしても、決済前のものが余裕金であって、それはもう郵政省は何ら意見をはさむことができないような形であってはいけないと私は思っております。これは今後とも大蔵省とも大いに折衝したいと思いますし、私たち、資金運用部資金の中の五〇%以上は預貯金の金を相当いろいろなところで使わせていただいている。ですからそういう意味でも、資金運用部資金法を変えなくても、大蔵省との話し合いの中である程度使えるのではないかという考え方を私自身持っておるのでありますけれども、今後ともこのことについては大蔵省と話し合いを進めたいと考えております。
○鈴木(強)委員 二本の法律を一括してやるものですから、なかなかこの法律の審議がしにくいのでございますが、ちょっと横道に入るようで恐縮ですが、運用部との関連でここでちょっと大蔵省にお願いしたいと思います。 五十二年度の資金運用部資金の運用計画についてお尋ねしたいのですが、資料をちょうだいしておりますけれども、これはいまお話しになりました簡保の一兆円を含め、あるいは郵便貯金の貯蓄高、そういった預貯金の分から入るものも含め、全部がここに出ているのでございますか。ここにいただいた資料は、郵便貯金それから簡易保険の一兆円、それを入れたものでございましょうか、ちょっとその点を……。
○石川説明員 五十二年度運用計画は、財政投融資計画の上で十一兆一千六百三十八億を資金運用部資金として予定いたしております。その内訳といたしましては、郵便貯金の六兆二千億を初めといたしまして、簡保、年金、それからそれ以外の簡保特別会計からの余裕金の増加分も含めまして、全体といたしまして見込みました原資を予定いたしております。(鈴木(強)委員「簡保は何ぼ」と呼ぶ)簡保余裕金のうちの増加分でございますので、短期の簡保のお金でございますので、どの程度ふえるかどうかということは非常に見込みがむずかしい問題でございまして、私どもといたしましては、その一兆は底積みでございますので、それが何ぼふえるかというその増加額、これは積算の上ではネグリジブル、大変失礼でございますけれども、増加分といたしましては、その他特別会計ということで、全体の余裕金合わせて、減るところもございますし、ふえるところもございますしという積算で、その他特別会計といたしまして、まあいわばゼロ、あるいはそういう形でつかみで計上してございます。
○鈴木(強)委員 そうすると、簡単に言えば、年度末になって決済してみないとそれはわからぬということですね。 そこで、十一兆一千億、この全体の額の中に約七兆二千億以上の資金が郵貯あるいは簡保から行っている、こういうふうに理解できます。そして、ここに十一項目にわたって運用をしてもよろしいという法第七条による規定がございます。それに基づいて配分をしているようですけれども、全体の運用利回りというものはどのくらいになるものでございますか。
○石川説明員 五十二年度の運用予定利回りはちょっとつかんでおりませんが、五十年度の決算で出ておりますのは六・八二%でございます。これは御説明を申し上げますと、運用部の貸付は十年、二十年という長い貸付でございますので、かなりの部分は六・五%で貸しておった時代のものの残高でございます。それから、短期にいろいろ動かしております場合には、短期の安い利回りのものに運用する場合もございますし、全体といたしまして六・八二というのが最近の実績でございます。
○鈴木(強)委員 現在、運用部資金の貸付残高というのは五十兆七千百三十九億あるわけですね。これは長期、短期の貸付もあるでしょうし、返済の部分をどうするかといろいろあって、的確な数字はつかみにくいと思いますけれども、いずれにしても、いまお伺いしました五十年度を見ましても、六・八二%という利息がついているわけでしょう。それにもかかわらず簡保の方については六分の利息しか回さぬというのはどういうわけですか。簡保資金の方は安いところへ貸してあるのですか。
○石川説明員 ただいま申し上げましたように短期、長期いろいろございまして、運用部の現在の金利体系で申しますと、七・五%という金利を付与するのは七年ものの長い預託金についてでございます。その場合、簡保の余裕金は、決算が終わりますとすぐ積立金として簡保の方に移ります。長くても一年でございます。ものによりましてはもっと短い、三ヵ月未満というようなこともございまして、その期間の短さによるものでございます。 ただ、同じ期間の短さの中でも簡保資金の余裕金につきましては、運用部といたしましては特利をつけておりまして、ほかの同じ短い預託金よりも利回りは高くいたしてございます。
○鈴木(強)委員 そうすると、貯金局長、預貯金の資金というのは全部運用部へ行っているわけですね。それで、利息は大蔵省から幾ら来ているのですか。
○神山政府委員 現在の預託利率は七・五%になっておりますが、預け入れられたときの預託利率が適用されますので、預託している全額について七・五%が適用されるわけではございません。そこで運用利回りが問題になりますが、昭和五十年度の決算で、郵便貯金の運用利回りは六・九八%となっております。
○鈴木(強)委員 これは大蔵省の方に伺いますけれども、簡保の方が、まあ一年ちょっとぐらいですから短期である、したがって、七年以上のものについては大体七・五%だが、簡保の場合は六・六%ぐらいだ、こうおっしゃるわけですね。それで、特利をつけておるというのはどういうことか。それからもう一つ、郵貯の場合、六・九八ですから七%ぐらいじゃないかと思うのですけれども、その七・五がというのは大蔵省から掛け値なしにもらえる利息ですか。ここのところの利回りが五十年度で六・九八と言いましたね。
○神山政府委員 これは一昨年、五十年の十二月から七・五%が適用される。それ以降の資金は、貯金の方は長期でございますから七年間の利率が適用される。それ以前はもっと低い時代がございましたので、そういうものを総体的に含めまして運用利回りを見ますと六・九八、こういうことでございます。
○鈴木(強)委員 簡保と郵貯の場合には性格的に差異があるようですから、必ずしも一律に論ずることはできないと思いますが、少なくとも運用部資金を扱う大蔵省においてももう一段と簡保の資金の性格にかんがみて御配慮をいただきたいと思うのですあなた、帰ったらひとつ大臣にもきょうの質疑のあったことを伝えていただいて、あなたもひとつそういう気持ちになって、零細な人たちの簡保の積立金ですから、もう少しそういう点についての配慮をしていただくようにお願いしたいことが一つ。 それからもう一つこの五十二年度の計画の中に「政府関係機関貸付」という項目が四番目にございまして、これが六兆三百七十六億になっていますね。この内訳が大蔵省としては把握できないものでしょうか。たとえば五十一年度でも結構ですし、五十年度でもいいですから、いろいろありますけれども、政府関係機関に貸し付けた金は一体どこに融資しているかということですね。これを調べてもらえませんか。特別法人の貸付と両方……。
○石川説明員 初めに特利とは何だというお話が先ほどございましたので申し上げますと、資金運用部資金法によりまして預託金利が法定されております。その場合、たとえば三ヵ月以上一年未満の預託金につきましては年三分五厘というふうになっております。ほかの特別会計からの余裕金の預託につきましては一年未満三ヵ月以上の場合には三分五厘しかつけておりません。簡保の場合には法律で特例がございまして、六分をつけております。 それから、ただいまお話のございました六兆の内訳を示せというお話でございますが、実はこれは財政投融資計画に各機関ごとに一覧表になっておりまして、これは現物をいま持ってきておりませんので、お示しできればすぐおわかりいただけると思いますが、ただその場合貸付と債券の内訳が出ておらないのでございまして、政府関係機関に対する債券と貸付と合わせました数字で資金運用部からどのくらい出ていくかという内訳は各機関ごとにすぐお示しできますし、これは財投計画そのものとして御審議いただいているところでございます。 それから、大臣に報告しろという本日の先生の御趣旨はよく上司に御報告いたします。 ただ、私どもといたしましても、簡保資金の特殊性にかんがみまして、その有利運用につきましては毎年度財投計画編成のときに郵政省と十分協議をいたしまして、両方の主張が一〇〇%満たされませんけれども、ずいぶん御協力申し上げてきているつもりでございます。ただ、私どもといたしましては、財政資金のたてまえもございますので、いろいろ限度がございますが、先生の御趣旨を体しながら、またいろいろ勉強させていただきたいと思っております。
○鈴木(強)委員 それで、ひとつ恐縮ですが、3、4の政府関係機関の債券と貸付は、債券の方が四百億で貸付が六兆で、貸付が圧倒的に多いのです。それからもう一つ特別法人の場合も、債券は五千三百十五億、貸付が一兆七千七百四十八億ですね。私はこの内訳をぜひできるだけ早く教えていただきたい。後で資料で結構ですから出していただけませんか。 これは私は、参議院にいた時、実は予算委員会で、あの例の狂乱物価のときに当時の田中総理大臣に質問をしたことがあるのです。そうしますと、これが買い占め、売り惜しみをした商社に数百億の金がみんないっているのですよ。だから私は実に腹が立ちまして、田中さんに直ちにその金は引き揚げてくれ、国民が、零細なわれわれが納めたもの、貯金したものを、事もあろうに、買い占め、売り惜しみをして狂乱物価をつくり出すような商社に貸し付けるとは何事だという質問を私はしたことがあるのです。田中総理大臣も弱ってしまったのです。ですから、そういう悪徳、反社会的な行為をしているような商社に貸し付けて、しかも安い利息で、それを運用して倍にももうけているようなところに貸し付けることについては厳重にチェックする必要があると思うのです。ですからまた資料を見ていただいて、私もまた次の機会に述べたいと思いますけれども、そんなことがゆめないように、ぜひひとつ、これは事実あったのですから、間違いなく、議事録に出ていますから、ごらんください。ですからそういうことのないように、運用部資金の運用については厳格にやっていただきたい。特に郵便貯金とか簡易保険についてはしかりだと思いますね。できるだけ効率的な運用をして、そして預金者あるいは加入者に対して利益が還元できるような措置を郵政省、大蔵省がともに協力してひとつやってほしい、こう思うのです。 大臣、時間がありませんけれども、さっきの簡保の運用権と同じように、私たちは、郵貯の運用権も原則的に郵政大臣のもとに返すべきだという主張を長年持っているのですよ。しかし今日それがなりません。国家的見地に立って、いいでしょう、それも。ですからそれならそれなりに、もう少し運用利回り等についても一考していただいて、そして効率的な運用の中から、生じた利益でできるだけ預金者に還元でき、そして郵便貯金の精神に沿えるような方法をしなければいかぬと長い間考えている者の一人でございます。だから国家財政全体のことを考えて、私たちもむちゃくちゃは言いません。しかし本来の姿というのはそこにあるわけですから、そういう点で、今後ともひとつ郵便貯金の方の運用についても資金の運用についてもできるだけ御配慮をいただいて、また、一遍に返ってこないとすれば段階的でも結構ですし、またとりあえずは利息の件で、もう少しわれわれが納得できるような方法がとれないかどうか。あなたがやっておれば少なくとも七分、七・五ぐらいの運用が簡保の方はできるわけでしょう。郵便貯金をたくさんやっても、向こうからは利息が六分何ぼしか返ってこない。額が大きいですから、一分でも大変ですよ。ですからそういう点を考えてみると、郵政大臣の方が運用の仕方がうまいということだ。上手にやっているということだ。郵政省に全部返してくれればもっとうまくやれるわけだ。それが大蔵へやっているばかりに損をしているわけです。郵政省が下手だと言うならみんな大蔵の方へ持っていきますよ。しかし現実にそうじゃないのです。あなたの方がうまくやっているのですから。そういう意味においても、これはやはりおれの方へ返してくれという主張を根本に持ちながら、段階的な漸進的な方法でもいいですから、一歩でも二歩でも前進できるように、大臣の積極的な御配慮をいただきたいと思うのです。
○小宮山国務大臣 簡保の資金の運用については、積み立て等余裕は、決算が済んだか済まないかでその差が出るわけで、私らとしても、先ほど申しましたように、やはり庶民の、国民の需細な資金を利回りよく運用することが趣旨でございますので、先生の御趣旨も体して、今後とも大蔵省とも話し合いたいと考えております。かつ郵貯の資金についても大変大きな金額でありますし、それは経済の中でも大変大きな役割りを果たしておるのであって、私自身も、希望としては、資金運用部資金法というものがございますけれども、少なくともその中で二%ぐらい緊急に何らかの形で郵政省が大蔵省と話し合って使えるような形になればなあという願望を持っておりますので、今後とも努力いたしますので、御支援、御声援のほどをお願い申し上げておきます。
○鈴木(強)委員 わかりました。歴代大臣に何回も伺いましたけれども、大臣ほど前向きに答えた人はないですよ、お世辞じゃなくて。これは若さというか、時代を見る目がいいというか、そういう意味でぜひがんばってもらいたいと思います。 それから、この五年間に簡易保険はどのように増加をしておりますか。その増加の率、件数でもいいですけれども、件数から保険金、つまり契約金ですね、そういうものがもしわかったらちょっと教えてくれませんか。
○永末政府委員 件数で申しますと、四十六年を一〇〇といたしますと、四十七年が一〇二・九、四十八年が一〇五・二、四十九年が一〇七・八、五十年が一〇九・九、五十一年が一一一・六でございます。
○鈴木(強)委員 四十六年を一〇〇にした場合に、五十一年ですと一一・六%の伸びがあったということですね。そうして、それに伴って要員措置というのはどういうようになっておりますでしょうか。内勤、外勤を含めましてどんなふうになっていますか。
○永末政府委員 定員は総体で〇・五%の減となっております。これを内外別に見ますと、内勤が四・六%の減、それから外勤は二・五%の増となっております。内勤が定員減となっておりますのは、地方簡易保険局におきますところの事務の機械化等によりまして約一千百人減員を実施したためでございます。これは四十二年度から実施いたしましたEDPSの関係でございます。 以上でございます。
○鈴木(強)委員 郵政省は事業量に対してどういうふうな基準で内勤と外勤の定員をはじいているのですか。内勤の場合、EDPSが入ったから四・六%減らしたというのは、ちょっと私らはわからないのですがね。ですから、扱い件数何件に対して外務の人は何人、それから内務の人は何人、そういう職員の算定基準というものを示してもらいたいのです。
○永末政府委員 取り扱い物数に対してどれだけの能率であるのかということから定員をはじき出しているわけでございます。
○鈴木(強)委員 定員を算定する場合、何件で外務員が一人で内務員が一人、そういう算定基準があるわけでしょう。
○永末政府委員 ちょっといま資料を持ち合わせませんので、後刻お知らせいたしたいと思います。 抽象的に申しますと、たとえば保険の件数が一一%上がっている、外務定員は二・何%しかふえていないということでございましょうが、その間には機動車を満杯にしたとか、いろいろの能率化をする原因というものがあるわけでございまして、それなりの数字であろうかと思うわけでございますが、現在数字を持ち合わせておりませんので、お許しいただきたいと思います。
○鈴木(強)委員 こういうふうな要員算定というのは人事局の方でやるわけですか。簡易保険局の方で、私の局の定員はこうでありますという、職員定員算定基準というものが必ずあるわけですね。そういうものは原則的には保険局でなくて人事局の方でやる、こういうことになっているのですか、どうですか。
○永末政府委員 簡易保険事業に対しますところの定員算定は保険局でやっております。
○鈴木(強)委員 その点、局長はもう少しわれわれが納得、理解できるような御答弁があってしかるべきだと思うのです。あなたは簡単に四・六%減とかあるいは外勤が二・五%増とおっしゃいますけれども、四十六年からいままでどのくらいの職員がおりまして、それがEDPSの導入によって機械化された、したがって、その機械化に対しては、一つの機械が入った場合にどれだけの数を人手でやるよりも能率よくやってくれるか、それによって人を何名減らすとか、そういう基準が当然あるでしょう。同時に物が当然ふえる。その物もあわせ考えて、要員算定の基礎の中に入れて、その物がふえることによってEDPSで減る分を幾らかそれはカバーされるでしょう。そういう算定基準というものがあって、そうして人をはじいて要員の要求をやる、予算を編成する、こういうことにならなければならぬと思うのですがね。ですから現在、外務員の方々がどのくらいいらっしゃるかわかりませんけれども、そういうふうな資料を、いま時間もありませんから、後ほどで結構ですから、四十六年から五十一年にわたるいま言ったような策定基準に基づいて、簡易保険局の職員定数というものはこうなりました——これで十分足りるかどうか、私は大変疑問があるから伺おうとしているわけです。きょうは時間がありませんから、募集の問題とかいろいろございまして、伺いたい点があるのですけれども、そういった資料で結構ですから、後ほどひとつわれわれもよくわかるような解説を加えて出してほしいと思うのですが、どうですか。
○永末政府委員 ただいま抽象的な形でお返事したわけでございます。内勤の減の一番の原因というものはEDPSでございます。それから外勤の二・何%、これはやはり能率アップということが原因になっているわけでございまして、その要因といたしましては、外勤作業の機動化あるいはまた適正な集金区の設定、そういった事務の効率化の影響がかなりあると思うわけでございますが、具体的な数字をただいま持ち合わせておりませんので、後ほど御説明に伺いたいと思っております。
○鈴木(強)委員 それから次に保険金です。簡易保険の契約が切れまして満期になって、保険金を支払わなければならぬにかかわらず、受け取りに来ない、これは五年たつと時効になる。そういうふうな件数というのはどのくらいございますか。
○永末政府委員 保険金の支払いの請求がなくて時効になった件数でございますが、四十八年度で一万八千百件、四十九年度で一万六千百件、五十年度で一万四千七百件となっております。
○鈴木(強)委員 件数だけでなくて、実際に契約をした保険金は幾らなのか。そして、実際に支払わなければならない額は何ぼになりますか。
○永末政府委員 急な御質問でございますので、金額につきましては資料をとっておりませんけれども、大体一億か二億ぐらいの金額ではないかと思っております。
○鈴木(強)委員 では、額もひとつぜひ示していただきたいと思います。それで、時効になりますと、これは実際に失効しますね。そうすると、五年たつと時効になって、原則的にはもう保険金はもらえないことになるわけです。そうなった場合には当然国庫に納入する。そういう措置はどうなっていますか。毎年どのくらいの金が国庫に納入されるのですが。
○永末政府委員 満期の前には、私たち契約者がわかる限り十分に通知しているわけでございます。それでも取りに来られない方というのはあるわけでございまして、そんな方々の契約が時効になるケースがあるわけでございますが、どのくらいの金額かということにつきましては、いま資料を持っておりませんので、調べまして後刻御連絡をいたしたいと思っております。
○鈴木(強)委員 大臣、いま局長が言うように、満期になれば、あなたの保険は満期になりましたよと郵便局が通知をやるというのですね。それでなおまだ来ない人にも通知を出しているのですね。ところが、なおかつ二万八千件、少なくとも二万六千件、一万四千件と、一万を超す件数が、せっかく苦労して掛けても時効になって失効しているという状態があるわけです。ですから、やっておれば来るはずだと私は思うのです、そういう周知がしてあれば。これは郵便貯金もそうですか、睡眠貯金が二千億以上あるのです。こういうものについて、もう少し、言葉だけでなくて——実際具体的にどうやっていらっしゃるか私わかりませんけれども、せっかく保険に入っていただいたけれども、これだけの件数の人が、もうお支払いする時期が来ているにもかかわらずまだ受け取っていないのですよ、どうぞお心当たりの人はもう一偏たんすの引き出しをあけて調べてみてください、このくらいの親切な周知宣伝をやる。せっかく結んだ契約が、満期になって、もらえる金がもらえないということは残念なことですよ。額がわかりませんから何億かわかりませんけれども、それが失効し、国庫に入っていく、こういうことでは簡易保険の設立の趣旨からいってもちょっとそぐわないと思うので、もう少ししっかりした宣伝をしてもらいたいと思うのです。これはちょっとついでであれですけれども、局長、郵便の方の睡眠貯金がどのくらいありますか。
○神山政府委員 先生、睡眠貯金の御質問でございますが、睡眠貯金というのは一年間払い出しも預入もないという貯金でございまして、これは地方貯金局において、事務上そういうのを別に原簿を整理するというだけのことでございまして、先生の御質問の趣旨は権利消滅の貯金と存じます。権利消滅の消滅高でございますが、昭和五十年度で申し上げますと件数が百五十六万件、金額が十二億三千三百万円ということで、過去数年とも十億近辺の数字になっております。 これに対して私どもとしてはどういう措置をとっておるかということでございますが、権利消滅は、御承知のように十年間一定の利用行為のない場合においてそういう問題が生ずるわけですが、定額貯金につきましては、十年間定額貯金として預入され、十年たつと通常貯金になるという仕組になりますから、さらに十年ということになるわけでございます。それでこれは催告を行う。十年たって権利消滅の時期になりますと、まず催告の通知を申し上げる。催告後2ヵ月の期間を見ているわけでありますが、それでもなおかつ利用行為がないというようなときは消滅することになるわけであります。そのため、私どもとしては利用者によく知っていただくために、いろいろ新聞への掲載とかテレビによる放送とか、あるいは地方公共団体発行の広報紙がございますが、そういうものに掲載を依頼するとか、それから郵便局はもとより自分の窓口に掲示して、そういうことができるようにポスターとかリーフレット、こういうものをつくっております。それから、十年間預入、払い戻し等の一定の利用行為がない預金者に対しては、その原簿を管理する地方貯金局から直接住所地あてに催告書を発送するというようなこともやっております。
○鈴木(強)委員 睡眠貯金というのはたしかに二千億以上ありましたね。その額をちょっと……。
○神山政府委員 睡眠貯金でございますが、これはその一年度の間において預入も払い戻しもなかったというものでございます。五十一年十一月末の状況でございますが、毎月の報告書の計数によりますと、二千百八十七万口座、金額は千六百十六億円、一番新しいのがいまの数字でございます。
○鈴木(強)委員 これは大変苦労されておると思うのですけれども、もう一段と工夫されて、そして睡眠貯金を含め、少なくとも十年の時効になってしまったものを含め、あるいは簡保の場合を含めまして、もう一歩進んだ宣伝、いまマスコミの時代ですから、上手にやれば気がつくと思うのですね。実際、古い時代に入った簡易保険などの場合ですと、保険金が五円とか十円とか、極端に言うとそういうものがあったと思うのです。そういうものは、満期になった場合につい忘れてしまうということがあると思うのです。それから郵便貯金も、便利でもって使うだけ使ったけれども、五百円か千円残っているというようなものはつい引き出しに入れてしまうということがあるわけですから、そういう人たちに注意を喚起すればあっということになると思います。やってないとは言いません。ですから、新聞広告なんかもやってみたらどうかと思うのです。これは金がかかるかもしれませんけれども、そういうふうにして英知を集めて、周知宣伝のために、貯金局の方も簡易保険局の方もやってもらいたいと思うのですが、どうですか。
○神山政府委員 先生のおっしゃるることまことにもっともでございまして、私どももさよう考えておりまして、従来新聞とかテレビでも掲載して放送していただいているわけです。先生おっしゃったように、案外少額の貯金になって、通張面では三百円とか二百円とかになっておりまして、少額ですから忘れてしまう。ところが案外利子がついているというような場合がありまして、そういう点も御注意申し上げるようにしております。
○鈴木(強)委員 時間がないようですから、あと簡易保険と郵便年金の福祉事業団の運営状況について伺いたいと思いますが、時間がありませんので、この事業団の創設以来、追加出資をしたことがあるかどうか、交付金はどの程度になりましたかどうか、そういったふうなものを含めまして、最近の事業収支、事業計画、収支予算計画、そういったものをひとつぜひ、後で結構ですが、資料として出していただきたいと思います。 それから、昭和五十年度の決算検査報告というのがございまして、これは大臣も御承知だと思いますが、この中で郵政省の会計検査院から指摘された事項はだんだん少なくなっておりまして、皆さんの努力の結果がよくわかりますが、五十年度の場合でも、郵便貯金よりも簡易保険の方の不正行為というものが多いのですよ。昔は貯金が多くて保険が少なかったのだが、逆になってきている。この点では簡保の方は少し考えてもらわなければ困ると思いますが、この中に、特に阿部委員からもお話がありました、例の保険契約時に、無診査ですからそれにかわって面接をする、質問をする、そういうことになっていますけれども、それに対してここに指摘されていますよ。明らかに虚偽のことを書いてあるのですね。また、聞くべきところを聞かなかったりというようなことで指摘をされておるのがありますが、こういったために、死んだ場合、仮に問題になりましても、当然払わなければならぬものが払えなくなってしまう、そういった事故がありまして、これに対しては当然会計検査院の方に措置についての報告をしていると思いますが、そういう報告をもし出しておるとすれば、その写しをぼくにいただきたい。そして、この面接あるいは質問等については、大変むずかしいことでございますけれども、少なくともここに指摘されているようなことが事実とすれば——これは事実ですから、これは私はその人から見れば重大なことだと思いますよ。だから、こういうことの再びないような厳重な募集体制というものを確立してもらわなければ困ると思うのです。その点ひとつ。 あと、郵便貯金の方は、もう時間の関係が参りましてちょっと質問ができなくなりましたので、これは幸い久保委員がまだ後にいらっしゃいますから、久保委員にお譲りすることにいたしまして、私はこれで終わらしてもらいます。
○八百板委員長 次回は、来る二十日水曜日午前十時理事会、午前十時三十分委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後零時四十四分散会