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80回国会衆議院1977/03/15

逓信委員会 第6号

発言数
252
登壇者
21
会派数
5
開催日
1977/03/15

会議録

八百板正日本社会党

○八百板委員長 これより会議を開きます。  放送法第三十七条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件を議題といたします。  この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。  本件審査のため、本日、日本民間放送連盟会長小林與三次君及び株式会社日本教育テレビ社長高野信君を参考人として出席を求め、意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

八百板正日本社会党

○八百板委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。     —————————————

八百板正日本社会党

○八百板委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。藤原ひろ子君。

藤原ひろ子日本共産党・革新共同

○藤原委員 まず、経営委員の大来佐武郎氏に関してお伺いをいたします。  いま日韓関係をめぐります諸問題が大きな政治問題になっております。韓国では民主主義を圧殺して独裁体制をしいて、諸外国から非難を受けております。その他韓国をめぐる数多くの問題がございますが、重要問題の一つは、ソウル地下鉄導入にかかわります黒い疑惑です。それは総額二十二億円に上る不明なお金が流れているのではないか、こういう疑問が出されております。この件に関しましてわが党や他党の質問に対して、大来氏は海外経済協力基金の総裁として、国民の税金が公正に使われているかを国民の前に積極的に明らかにする責任があります。それにもかかわらず、大来氏の先日の国会におきます答弁は、まことにあいまい、無責任なものでした。たとえば二月十七日の予算委員会でソウル地下鉄の車両比較で有楽町線の購入予定の車両価格の比較を出してありましたが、実際の納入車両と価格は全く違うものであったということを認めております。つまり間違った資料を平然と出していたわけです。さらにソウルと有楽町線との比較で、ソウル地下鉄が高いのは、インフレその他決算委員会提出の資料に書かれた理由が考えられると説明をいたしました。  ところが、二月二十三日の答弁ではその理由を変えております。そして国内納入車両より二十四万円以上高くなるという理由の中で、寒冷地用のヒーターで六百万円、直交切りかえで一千万円高くなるなどと言ったわけでございますが、ヒーターは幾ら高くても十万円程度であると指摘を受けて、その上、交直切りかえによる一千万円は車両メーカーからの調査もしていないというようなことが明らかになりました。そしてあげくの果てには、外務省が一四%程度の物価スライドは考えられると言っておりますのに、これ自身考え直さなくてはならないと答えてみたり、全く矛盾に満ちたその場しのぎの答弁に終始をいたしました。こんなことではソウル地下鉄をめぐる黒い疑惑について国民に真実を知らせる立場にはほど遠いもので、無責任のそしりを免れないものでございます。事実新聞各紙ではほとんど同じように大来氏の答弁は要領を得ない無責任な答弁と評価をしておりました。実は私はこの予算委員会の討論を傍聴していたわけでございます。大臣、あなたもこの委員会に出席をしてこのやりとりを聞いておられたのかどうかお伺いをいたします。

小宮山重四郎自由民主党郵政大臣

○小宮山国務大臣 聞いておりました。

藤原ひろ子日本共産党・革新共同

○藤原委員 大臣は聞いておられたということでございます。NHKの本来のあり方から見て、このような人物をNHKの経営委員に置いているというのは、まことに不適切と言わざるを得ません。大臣は、NHKの使命に照らして、大来氏のような人物が経営委員であることによって国民の支持と理解がより得られる結果になると考えておられるのか、大臣は大来氏に対して辞任を勧告するおつもりはありますか、ありませんか、いかがでしょうか。

小宮山重四郎自由民主党郵政大臣

○小宮山国務大臣 大来氏については、予算委員会の中でのいろいろなやりとりについての問題については、私は論評を差し控えたいと思いますけれども、すでに大来氏から辞表は提出されております。

藤原ひろ子日本共産党・革新共同

○藤原委員 この問題をはっきりしないとNHKは大変なことになる可能性をはらんでいると私は心配をしております。大来氏がNHKの経営委員だということが国民の間に知れ渡っていないから、勧告しなくてもみずからおやめになるであろうというふうな答弁がいままであったりしたわけですが、いま辞任の手続をとっておられるわけですね。

小宮山重四郎自由民主党郵政大臣

○小宮山国務大臣 御本人から辞表が提出されております。

藤原ひろ子日本共産党・革新共同

○藤原委員 いままでNHKの集金労組の人たちの話では、小野前会長の田中邸訪問が報道されるや否や、これに抗議するという視聴者が受信料の不払いを始めて、それは約二千五百件も出たということです。昭和五十一年九月四日付の毎日新聞では、「六月の値上げの時は、それなりに説得する論理があった。しかし今回はただ謝るだけ。こんなつらいことはなかった」という集金人の声を載せておりました。小野前会長は田中角榮のところへ行っただけでこれだけの反撃に遭っていたわけです。大来氏の場合は韓国地下鉄問題にかかわる海外経済協力基金の総裁であったわけです。こんな点で、もっと早いこと辞任の勧告を大臣みずからなさるべきであった、私はこういうふうに思いますが、大臣はどうお考えになりますか。

小宮山重四郎自由民主党郵政大臣

○小宮山国務大臣 もうすでに本人からの辞意の表明がございますので、先のことについては申し上げるべきでないと思っております。

藤原ひろ子日本共産党・革新共同

○藤原委員 大来氏の経営委員の任命に際しましてわが党だけが反対をしておりました。大来氏は自他ともに認める三木総理の政策ブレーンであり、三木前内閣のイデオローグであったわけです。このことはいまの文部大臣海部氏も三木内閣の官房副長官の当時、経済雑誌に公然と発表をしておられたものです。また、三木前内閣の目玉として出しておりましたライフサイクル計画、こういうものを作成しましたときに、その座長格の役割りを果たしていた、こう報道されております。NHKの公正、不偏不党の保障の上からも、時の内閣の政策決定に少なくない発露力を持っておられました大来氏を経営委員に任命することは全く不適任である、そういうことはますます明らかになっているわけでございます。こういった中で、単に大来氏個人の問題ではなくて、NHKの経営と運営にかかわる重要な問題であるということを再度指摘して、今後このようなことが再び起こらないようにしていただきたいということをお願いして、次に進みたいと思います。  NHKの事業は国民の相互理解と信頼があって初めて成り立つものであると思います。先ほど大来氏のところでも申し上げましたように、経営委員会は、NHKを本当に国民の放送局にふさわしいものとしてその使命を果たしていく上で大変重要な役割りを持っております。このような重要な役割りを負っております経営委員の構成は、現在では財界に基盤を置く人が六名、学識経験者が三名、官庁エコノミストが一名、官僚が一名、農業代表が一名、婦人代表が一名となっております。経営委員会の構成につきまして、さきの国会では衆参逓信委員会附帯決議として、経営委員の機能を十分発揮できるようその構成に格段の配慮を行うこと、こう述べられておりますが、この当時と現在では構成がどう変わっているのでしょうか。

佐藤昭一郵政大臣官房長

○佐藤(昭)政府委員 前回のときから経営委員の任期がまだずっと継続中の方がほとんどでございます。したがいまして、昨年の御審議のとき、これは五十一年のあれでございますから、現在までに経営委員の任期の満了が参りましたのは、最近におきまして本年の二月二十五日で満了になる経営委員の方が五人でございまして、この満了になりました方のあとの経営委員の問題につきましては、現在別途議院運営委員会の方にお諮りをしているわけでございます。

藤原ひろ子日本共産党・革新共同

○藤原委員 初めが聞き取りにくかったわけですけれども、現在は構成は全く変わっていないということでございます。附帯決議の格段の配慮を行うこと、こういうふうになっておりますこれは、構成を変えない格段の配慮と理解をしておられるのかどうかお尋ねをいたします。

佐藤昭一郵政大臣官房長

○佐藤(昭)政府委員 先ほどの御説明の中で前段がはっきりしないという御指摘で恐締でありますが、それぞれ経営委員の任期というものがございますから、特段の欠格条項等に当たることがない限りにおきましては、経営委員の方々には任期までお務めいただくのがたてまえとなっております。

藤原ひろ子日本共産党・革新共同

○藤原委員 現在日本人口の構成を見ますと、婦人が人口の半数近くおります。また青年は人口の二割を占めております。そして労働者が圧倒的に多いわけです。ところが、NHKの経営委員の中にこれらの階層の人たちが婦人の一名を除いて全然入っておりません。果たしてこれで視聴者の意向を受けとめ、的確に事業運営に生かしていけるのかどうか、はなはだ疑問に感じます。国民の構成を十分考慮して、NHKの経営委員を推薦するに当たっては労働者、婦人、青年などの代表を積極的に登用すべきだと私は考えますが、郵政大臣いかがでしょうか。

小宮山重四郎自由民主党郵政大臣

○小宮山国務大臣 NHKの経営委員会の委員は、公共の福祉に関し公正な判断をすることができ、広い経験と知識を有する者のうちから最もふさわしい者を慎重に選考して、衆議院、参議院の同意を得て内閣が任命することになっておりますので、そういう意味で、内閣でということより両院で十分検討をいたしていただいて、同意を得て今後とも任命していきたいと考えております。

藤原ひろ子日本共産党・革新共同

○藤原委員 大来氏の例もありますので、今後慎重に検討し、いまの国民各層から出られるという配慮をもう一度強く要望をしておきます。  次に進みます。  NHKの経営委員と審議会の一つであります郵政審議会の性格はどのように違うのか、御説明をいただきたいと思います。

佐藤昭一郵政大臣官房長

○佐藤(昭)政府委員 非常に簡単に申し上げますと、NHKの経営委員会は、協会の経営方針その他業務の運営に関する重要事項を決定する権限と責任を持つという点におきまして、いわゆる経営の面での決定権限を持つというところに一つの特色があると思います。一方におきまして郵政審議会の方は、郵政大臣の諮問を受けまして調査検討し、その結果をまた答申するという諮問機関という性格が強いわけでございます。

藤原ひろ子日本共産党・革新共同

○藤原委員 つまり郵政審議会は具申をするところである、経営委員会は重要事項を決定をする権限を持っている、こういう権限と責任を持つ重要な位置を占めるものであるというお答えでございました。そうしますと、政府は経営委員の選任に当たりまして両議院に同意を求めるときは、委員会の場において各人から放送についての意見を述べさせるとか、さまざまな方法でわれわれに判断を求めるべきである、こういうふうに考えますが、郵政大臣はそのことを御検討なさる用意があるでしょうか。

小宮山重四郎自由民主党郵政大臣

○小宮山国務大臣 私はいまの経営委員の任命の仕方でよろしいのではないかと思います。特に経営委員については放送法の中で十六条に十分規定をされておりますし、かつ両院で十分審議をして決定しておりますので、いまのとおりの経営委員の任命の仕方で今後ともやっていきたいと考えております。

藤原ひろ子日本共産党・革新共同

○藤原委員 いままでのようなやり方ですと、大来氏が出てきたというふうなときにも明確にならないまま選んでしまうという事態が起こったと思います。経歴書の簡単なものを配るというようなやり方ではなくて、みんなの前にいま申しました意見の陳述をさせるなど、今後再度検討していただきたいと思います。  時間がありませんので、次に移りたいと思います。  いままでNHKの予算を審議する中で、検討事項となりました公開問題ですけれども、八月二十三日の経営委員会では、討議の内容は必要に応じて記者会見する方向が出されたと聞いておりますが、委員会の審議そのものが公開できない理由は一体何でしょうか。

橋本忠正日本放送協会理事

○工藤参考人 八月、国会の要請もございまして、経営委員会のあり方について十分検討いたしたのでございますが、各自が責任を持って誠心誠意検討するという点では、これはもう従前とちっとも変わりがございませんが、経営委員会の回数を月に一回ふやしまして、さらにより緊密な連携を執行部ととっていこうというふうに決定いたしました。  公開の件につきましては、いろいろ公開することに対するマイナス面、プラス面を十分検討の上、公開をせずに自由な——いまのところたった十三人のことでございますから、十三名の者が自由に意見を交換をするのがむしろ利益ではないか。そして一番重要な事項でございます予算案は、決定いたした後に、この国会を通じて公開の席上で十分解明され、検討されるので、経営委員会としては公開はいたさずに、自由なる検討を各委員がいたしたいというふうに決めたのでございます。

藤原ひろ子日本共産党・革新共同

○藤原委員 公開をして、傍聴者などがあれば不自由になるというふうにお考えになっているわけでしょうか。

橋本忠正日本放送協会理事

○工藤参考人 不自由になっているというわけではございませんけれども、より活発な意見を交換するのには、たった十二人の会合のことでございますから、公開するよりも自由討議を重ねて検討いたして、そのうちで特に公開をして御了解を求めたいことがあった場合は、NHKの広報機関を通じて公開をいたす、こういうふうに考えております。

藤原ひろ子日本共産党・革新共同

○藤原委員 国民は、視聴者のさまざまな意見は一体どのような形で反映をされているのか、大変深い関心を持っているわけです。公共放送、つまり国民による国民のための放送局、これをつくり上げていくためには、原則として公開すべきだと私は考えますが、工藤経営委員長はいかがお考えでしょうか。

橋本忠正日本放送協会理事

○工藤参考人 現在の人数で、ことに現在のようなやり方で、たとえば予算をつくるときに、予算の当初からいろいろと執行部と懇談を重ねて予算をつくっていくというふうなあり方をしておりますので、その際は公開はしない方がよいというふうに判断しております。

藤原ひろ子日本共産党・革新共同

○藤原委員 私も、原則として公開をするということを申し上げたわけです。それはそのたんびすべて公開できない点もあるかもわからないと思いますが、原則としては公開すべきだというふうに考えますが、私の考えは間違っているでしょうか。

橋本忠正日本放送協会理事

○工藤参考人 先生の考えが間違っておるとか間違っておらぬということではございませんけれども、私どもの判断では、公開しない方がより活発な議論が出て、より実際的に運営されていくのではないかと考えております。

藤原ひろ子日本共産党・革新共同

○藤原委員 先ほど以来ずっと述べてきました経営委員の問題がございますので、やはり民主的にだれにでもどこでも公開ができる、そういう中で本当に国民のための国民の手による放送局になることを強く私は念じている次第でございます。  では、次に移りたいと思います。  現在NHKは、基地の周辺の横一キロメートル、縦五キロメートルの範囲内に居住をいたしております住民に対して、放送受信料の免除基準に基づいて、受信料を半額免除をしております。この横一キロメートル、縦五キロメートルと決めた根拠は一体何にあるものか、またこれはいつから決められたのか、御答弁願いたいと思います。

中塚昌胤日本放送協会専務理事

○中塚参考人 この横一キロメートル、縦五キロメートルという免除区域は、昭和四十五年から実施いたしております。  それで、当初昭和三十九年から四十五年までの間は、横一キロメートル、縦二キロメートルというのを免除区域にいたしまして免除をしてまいりました。しかし、住民からの区域の拡大の要望が非常に強うございました。それで、ジェット機の大型化、高速化、離発着の回数の増加等がございまして、漸次騒音の被害がふえてまいりまして、四十四年に全国主要基地の航空機騒音の実態調査を実施いたしました。この結果、縦方向で四キロメートルから五キロメートルの地点で騒音の全体量が急激に低下するということがその調査の結果わかりましたので、一キロメートル、五キロメートルというふうにしたわけでございます。

藤原ひろ子日本共産党・革新共同

○藤原委員 一般空港の場合を調べてみますと航空機騒音に係る環境基準、これに沿って空港周辺の住民に対しまして、WECPNL八十以上、こういうところは半額、同じく七十五以上の地域は四分の一のテレビ受信障害の補助を行っております。このように航空機の騒音というのは、一キロ、五キロというように長方形に限定をされた枠の地域に起こるものではないと思います。したがって、基地の場合も、一キロメートル、五キロメートル、こういうような全く実態に合わない地域指定をするのではなくて、騒音測定など実態調査を行って適用地域を指定すべきである、こういうふうに考えますが、防衛施設庁はこれに応ずる用意はあるかないか、お答えをいただきたいと思います。

宇都信義防衛施設庁施設部施設対策第一課長

○宇都説明員 放送受信料の減免の措置につきましては、昭和四十八年の十二月に環境庁の告示が出ました航空機騒音に係る環境基準の制定によりまして、私どももその基準に基づく措置を講ずるように現在調査を進めておりますが、全国飛行場の調査結果がまとまり次第、実情に応じた措置をとりますよう、また民間空港との均衡も失することのないように、NHKなど関係機関と調整して、適切な処置をとりたいと考えております。

藤原ひろ子日本共産党・革新共同

○藤原委員 結局、一キロメートル、五キロメートルの検討をする用意があるということですか。

宇都信義防衛施設庁施設部施設対策第一課長

○宇都説明員 環境基準に基づく騒音調査を行いました結果、現在の一キロ、五キロの範囲を修正する必要があるかどうかということになるわけでございますが、私どもは、民間空港との均衡を失しないようにしてやっていこうということで考えておりますので、十分その点は配慮していきたいと思っております。

藤原ひろ子日本共産党・革新共同

○藤原委員 一般空港の場合は、環境基準に沿って補償しているわけです。軍事基地の場合はそうではない、私は納得がいかないわけです。ですから、あいまいではなくてぜひとも御検討いただきたい、こう思います。それでなくても周辺の住民は軍事基地がある、こういうことによって生活環境破壊をされて多大な被害をこうむっているわけですげ防衛施設庁として、当然住民の立場に立って生活環境破壊の状態を積極的に取り除くべきだと思います。このことを強く要求をしたいわけですが、先ほどの御答弁は大変私はあいまいに感じますので、もう一度明確に御答弁いただいて、次の問題に移りたいと思います。

宇都信義防衛施設庁施設部施設対策第一課長

○宇都説明員 騒音基準の調査結果に基づきまして、騒音基準を基準にした減免措置について検討するよう努力いたします。

藤原ひろ子日本共産党・革新共同

○藤原委員 それでは、NHKの受信料の性格について、私は最初に郵政省にお伺いをしたいと思います。  昭和五十年の三月十三日、当委員会におきまして田邊委員が次のように質問をしておられます。「NHKというものに対する国民との意思的な合意というものは、普通の商行為によるところの契約と全く変わらないという判断に立つのか。いや、それは国民に対して、いまあなたがおっしゃったように、いわば国にかわってその徴収事務を預けておられるのであるか。もうちょっと国民の側から見れば、義務的な一つの精神を持っているものである、こういうように見るのか。その辺はどうでしょう。」こういう問いに対しまして、石川電波監理局長は、「この件につきましては、一般の契約と同じものであるというように考えております。」こう答弁をしておられます。NHKの受信料は、一般契約と同じものであると解釈してよろしいわけですね。

石川晃夫郵政省電波監理局長

○石川(晃)政府委員 お答え申し上げます。  NHKの受信料契約につきましては、これは民法上の契約というふうに解していいと思います。

藤原ひろ子日本共産党・革新共同

○藤原委員 そうしますと、当然日本国内に居住をしている人が受信設備を設置しておれば、放送法三十二条によってNHKと受信契約を結ばなければならない、こういうことになるわけですか。

石川晃夫郵政省電波監理局長

○石川(晃)政府委員 放送法の三十二条に書いてあるとおりでございます。

藤原ひろ子日本共産党・革新共同

○藤原委員 それでは、NHKにお尋ねいたしますが、在日米軍基地内の場合に、受信料をどのように集金をしていらっしゃるのか、お答えをいただきたいと思います。

中塚昌胤日本放送協会専務理事

○中塚参考人 米軍の基地内に居住する軍人軍属につきましては、事実上は契約はいたしておりません。

藤原ひろ子日本共産党・革新共同

○藤原委員 それではなぜ契約をされないのか、お答えをいただきたいと思います。

中塚昌胤日本放送協会専務理事

○中塚参考人 現実に、基地内に私どもの集金担当者が立ち入るのは困難だからでございます。

藤原ひろ子日本共産党・革新共同

○藤原委員 在日米軍の基地内に入れない理由は、一体何でしょうか。

中塚昌胤日本放送協会専務理事

○中塚参考人 法律的には入れないなにはございませんが、実行上入って契約、集金活動をやるのはきわめて困難だからでございます。

藤原ひろ子日本共産党・革新共同

○藤原委員 それではもう一度郵政省にお尋ねをいたしますが、在日米軍基地内であっても放送法は適用をされるのでしょうか。

石川晃夫郵政省電波監理局長

○石川(晃)政府委員 三十二条の適用は受けます。

藤原ひろ子日本共産党・革新共同

○藤原委員 そうしますと、当然在日米軍基地内におきましても、受信設備を設置いたしておれば、放送法三十二条に基づいてNHKと受信契約を結ばなければならないのではないでしょうか。契約するためにNHKはどのような努力をしておられるでしょうか。

中塚昌胤日本放送協会専務理事

○中塚参考人 米軍の中には、基地外に居住する軍人軍属等についても、地位協定等によって契約の必要はないというふうな解釈をしている向きもございますけれども、私どもはそういう場合に米軍の当局に対しまして、そのようなことはないのだ、米軍の軍人軍属につきましては、基地内、基地外を問わず契約をしてもらわなくてはならないのだということを説明をいたしまして、基地外はもちろん、基地内についても契約のとれるように要望をいたしております。

藤原ひろ子日本共産党・革新共同

○藤原委員 NHKがおっしゃったとおり、地位協定の十三条というのは、その一に「合衆国軍隊が日本国において保有し、使用し、又は移転する財産について租税又は類似の公課を課されない。」こういうふうに書かれてあります。これに受信料は該当しない、こういう立場でいろいろと働きかけておられるということだと思いますが、しかし実際にNHKの集金人は在日米軍基地内には入れないのと違いますか、いかがでしょうか。

中塚昌胤日本放送協会専務理事

○中塚参考人 実際に入ることはきわめて困難でございます。

藤原ひろ子日本共産党・革新共同

○藤原委員 NHKの集金人が基地内に入れるように、郵政省はいままでその手だてをしていたのかどうか、大臣、お答え願いたいと思います。

石川晃夫郵政省電波監理局長

○石川(晃)政府委員 この件について特段の配慮はいたしておりません。

藤原ひろ子日本共産党・革新共同

○藤原委員 特段の配慮はしていないということですが、ゆゆしき問題だというふうに思います。沖繩の読谷村というところがありますが、ここは沖繩ステーションを持つFBIS、つまり海外放送情報サービス、こういう機関があります。FBISは、外国放送はもちろんのこと、日本の国内放送などの傍受を中心任務といたしております。そして、チリ民主連合政府など、外国の政府を転覆をさせるというために重要な役割りを負うという米国の謀略機関、CIAの機関でございます。FBISはもちろんのこと、これに関係をする米国人等は、嘉手納の飛行場に居住をして、情報収集のためのテレビを設置いたしております。このように在日米軍の沖繩基地一つをとってみましても、受信設備を設置していることは明らかです。私が沖繩を調査いたしました折、沖繩の放送局長にお会いをいたしまして、この点について質問をいたしました。そうしたら局長さんは、在日米軍の基地内にはNHKの集金人は入れない、こういうふうに話をしておられたわけです。このように日本の国内で放送法が守られていない地域が存在していることが明らかになったわけですが、こんなことは許されないことだと思います。しかも米軍が自主的に申告しないということは大変大きな問題だ、こう考えます。NHKからは積極的な働きかけをするでもないし、そのため結果的には、米軍に対して特権的な待遇を与えているということになっております。郵政省はこのことをいままで知っていたのかどうか、経営委員長は知っておられたのかどうなのか、この点につきまして、郵政省と経営委員長にそれぞれお答えいただきたいと思います。

石川晃夫郵政省電波監理局長

○石川(晃)政府委員 このような事実は存じておりましたが、それに対しまして特別の措置はいたしておりません。

橋本忠正日本放送協会理事

○工藤参考人 非常な困難があるということは知っておりました。しかし、これは基地のみならず、なかなかむずかしい点がいろいろな点にあるわけなんでございまして、努力を重ねて、今後そういうことがとれるようにしていく努力を続けなければならないと思っております。

藤原ひろ子日本共産党・革新共同

○藤原委員 NHKと郵政省は、米軍からの申告なり、とにかく基地内に入れるような措置をとり、直ちに契約をするという話し合いを行うべきだと思います。  郵政省は、特別この点について手を打っていない、こういうことでございますが、工藤経営委員長がおっしゃいました、鋭意努力をされるのと同時に、直ちに契約するよう話し合いを行う用意があるのかどうか、このことを考えるのかどうか、検討するのかどうか、その点お答えをいただきたいと思います。

石川晃夫郵政省電波監理局長

○石川(晃)政府委員 先ほどNHKの方でもいろいろむずかしい問題点が出されておりましたが、この点につきましてNHKの方でいろいろな方策が今後考えられると思います。したがいまして、その段階で郵政省の方に御相談がございましたら、郵政省の方でもできるだけ力になりたい、かように考えております。

藤原ひろ子日本共産党・革新共同

○藤原委員 前に述べました田邊委員に対する御答弁も、石川電波監理局長は明確に答えられていたわけでございます。きょうも明確に答えられたわけですから、ぜひとも一日も早くこういった全くアメリカべったりというふうな姿をなくしていくように強く要望して、次に移りたいと思います。  私は、去る二月の二十七日から三日間、沖繩を調査をしてまいりました。それは、宮古、八重山地区におきます放送サービスが本土並みになった、こういうのを契機に受信料の調整を行う、こういうNHKの提案説明に対する調査でございます。沖繩はなるほど、行ってみますと、海底ケーブルの開通によりまして、NHKの総合テレビ、教育テレビとも受信機の映りぐあいは、カラーの色も大変鮮やかに全く本土並みと言えます。この中で学校放送の利用も、現場の教育活動の中で大変高まっております。ローカル番組は、本土よりも三十分多くして、NHKの努力も十分うかがい知ることができました。しかし一方、沖繩には本土並みという一音では片づけられない重要な問題が山積をしているということも認識してまいりました。私は、今後政府の施策とNHKの一層の努力で、沖繩に真に本土並みの政治を、そして沖繩住民に名実ともに本土並みの施策が実施されることを心から要望をして、質問を続けてまいりたいと思います。  NHKからいただきました資料によりますと、沖繩における受信契約数と受信料の収納状況は、四十七年以降、契約は年々上昇しているにもかかわらず、収納率は四十七年で五三%、四十八年は五四%、四十九年は四五・九%と下降をいたしております。二軒に一軒、つまりわが家は払ってもお隣さんは未払いと、こういう状態になっております。この理由についてどのような分折をしておられるのかお尋ねをいたしたいと思います。

中塚昌胤日本放送協会専務理事

○中塚参考人 沖繩の放送が始まりましたのは、昭和十六年の十二月八日でございます。当時はもちろん、ラジオの放送が始まったわけでございます。しかしその日から電波管制を受けまして、そういう状態で太平洋戦争の終戦まで放送が行われたわけでございます。それで終戦後、沖繩で放送が始まりましたのは、たしか昭和三十年ちょっと過ぎだったと思いますが、民間放送がまず始まりました。したがいまして、これはもう受信料は払わなくてもいい、そういう民間放送が始まったわけでございます。そういう状態が約十年続きまして、昭和四十四年に沖繩放送協会が発足いたしました。そこで初めて受信契約、受信料の支払いということが始まったわけでございます。したがいまして、十年以上民放が先行しておった。そして戦後ほぼ二十年にわたって受信料を支払う、放送というものに対してお金を払うという経験、認識、そういうものが全くなかった状態の中で、昭和四十四年から沖繩放送協会が発足をして受信契約、受信料の収納という仕事を始めたわけでございます。  そういう土壌と申しますか、状態の中で、受信料制度というものがスタートしたわけでございますので、払う側、契約をする受信者の側に、そういう放送に対して契約をし、受信料を払うという意識が非常に低いという事実、それと、収納いたします私どもの方の体制、これが私は決して十分ではないというふうに思っております。と申しますのは、本土でございますれば、委託の集金人の方でも二十年、長い方は三十年の経験を持っておられる方もいる。しかし、沖繩の場合はせいぜい十年足らず、八年ぐらいの経験者しかいらっしゃらない。そういうこちら側の体制の弱さと申しますか、そういう点がございます。そういう点から、復帰後本土から相当数の応援を出しまして、契約の取り次ぎということに重点を置きまして、契約を取り次ぐ、これをいたしました。したがいまして、契約はある程度ふえたわけでございますけれども、それが後の集金体制の弱さのために収納につながらない。引き続いて継続して収納できないというのが現状でございます。

藤原ひろ子日本共産党・革新共同

○藤原委員 宮古島の下地所長さんは、収納率を上げるために二月は月の十日ぐらいは夜に集金に歩いておられました。また八重山の所員の方は、片道二十キロメートルを超します石垣島の北端まで泊まりがけで集金に行き、月に半分は外務に精を出しておられます。全く涙ぐましい奮闘をしておられます。しかし、なかなか収納率ははかばかしくありません。困難の理由にはいまおっしゃいましたような理由も、それからまたそのほかにもいろいろあると思いますが、私が大変強く感じましたことは、まず第一に、NHKとはどういうものか、こういうことを国民によく理解をしてもらうことが大変大切だと思いました。このための努力が非常に重要だと思いますが、いかがでしょうか。

坂本朝一日本放送協会会長

○坂本参考人 先生のおっしゃるとおりでございます。

藤原ひろ子日本共産党・革新共同

○藤原委員 先ほどもおっしゃいましたように、沖繩の場合は本土と事情が違いまして、先に民放が発足をしたという歴史的な経過がございます。ことし一月二十九日の琉球新報に三十八歳の主婦の方から、「受信料値上げで問う」、こういう投書が寄せられております。それはこういうふうに書いてございます。「「受信料を値上げ」——。二十六日の新聞報道を読んでびっくりするやら頭にくるやら、亭主の給料は上がらないのに、物価は軒並みに上がっていく。そこで四月一日から値上げを実施するNHKに日ごろ納得のいかない点をうかがいたいのです。どうしてNHKだけが受信料を徴収するのでしょう。過去に私はNHKの集金の方と何度か話し合ったことがあります。その質問に対して「民放はコマーシャルを流すことによって、収入を得ているが、私たちの場合は皆さんからの受信料だけで経営しているのですから、無理をいわずに払ってください」との返事でした。その後も「受信料の支払いについては相互契約を結んでない」というと、集金の方は一度は引き下がったのですが、あくる日は五十がらみの人のよさそうなおじさんをつれて、わが家を訪ねてきたのです。そのおじさんが答えていわく「相互契約を結んでなくとも放送法(?)によって、受信料を支払わなければならないのです。私どもが電波を流す、お宅がテレビのスイッチを入れ、3チャンネルへとツマミを回すことによって、そこでお互いは契約を結んだことになるのです。」と意味のわかるような、わからないような説明をしたのです。その方の雄弁は私の歯がたつ相手ではありません。亭主に応援を求めると、亭主は「うるさいから支払っておけ」という始末です。確かにNHKは戦後日本におけるテレビの普及に大きな貢献をしたでしょうが、ここは沖繩です。民放の二社が苦労して県民の間にテレビを普及させ、これからだという時に、OHKの名称をもって楽々と運営してきた状態ではないですか。いわば他人のフンドシで相撲をとるようなものじゃないですか。ただですから支払いたくない受信料を平均四三%もアップするなんて考えられません。私たち主婦にとって、公共料金の値上げとなると、他の物価の値上げを誘発するのではという考えが頭に浮かんできます。現在の社会情勢を考慮に入れて、受信料の値上げをやめていただきたいのです。どうして受信料を支払わなければならないのかを私たちが納得できるように説明してもらいたいのです。」那覇市の主婦の米須八重子さんという三十八歳の方でございます。こういうふうに大変割り切れない、こう言っておられるわけです。私は、これが沖繩県民の偽らざる率直な御意見であるというふうに感じました。これに対して沖繩の局長が新聞に回答をしておられるわけです。時間の関係で割愛をしたいと思いますが、要は、あれもやりました、これもやりました、だから受信料を払ってください、こういう文章でございます。一体これでいいのでしょうか。私は、これではよくないというふうに思います。NHKは国民のものです。皆さんの意見をよくお聞きをして運営しているのです。NHKを本当によくしていただくために、皆さんの力でしっかり支えてください、なぜこう言えないのか。物事を理解し納得をしてもらうためには、真の民主主義と謙虚さが私は必要だ、こう思います。私は自由と民主主義を守るNHKの基本的な姿勢としてはこうなければならないと思いますけれども、会長はいかがお考えになるでしょうか。

坂本朝一日本放送協会会長

○坂本参考人 先生御指摘のように、NHKの存在する大きな柱は、おっしゃるように視聴者の皆様方のために存在しているわけでございますから、そのために視聴者の御意向を十分くみ、さらにその結末をまたフィードバックして御理解いただく、そこの上に成り立っているということでございますので、先般来の御指摘について、努力の足らない点につきましてはまことに申しわけないと思いますし、私自身反省するところは反省して、さらに一層の努力をしたいというふうに思う次第でございます。

藤原ひろ子日本共産党・革新共同

○藤原委員 それでは、そういった反省の上に立って実施をしていきたいという会長のお答えでございますが、これを現場で実践に移すにはどうやっていくのか。沖繩の場合は、現在すべ取集金人の方々が全契約者を一軒一軒回るのですから、この人たちの果たす役割りは非常に大きいわけでございます。まず集金人に、NHKとはどういうものか、こういうことを十分理解をして身につけてもらうことが大切だと思います。NHKのことだけではなく、放送とは何か、これをよく知ってもらうことが必要だと思います。国民の側からいたしますと、NHKにじかに接し、じかに触れ合って要望を述べ、不満を訴える場が集金人との接触のときとなるというのが大部分を占めております。だから集金人というのは、NHKを代表しているという立場なのだと私は思います。この人たちが自主的、自覚的に活動できるように、時間と場所と賃金の保障をすることが大切だと思いますが、その計画はあるのでしょうか。

中塚昌胤日本放送協会専務理事

○中塚参考人 ただいま先生おっしゃっいましたように、集金の第一線におります者が、受信者と接触をして、受信者の方からいろいろ御意見を承る、その意向を吸収する、これが一つのルート、チャンネルであることは私どもも十分認識しております。そういう役割りも果たしておりますこの委託の集金人について、私どもは、NHKとはどういうものであるか、NHKの使命とは何であるか、そういうことにつきまして教育をし、十分な知識と自覚を持ってもらわなければならないということで、その教育については十分配意をいたしております。またその処遇につきましても、社会的な水準を十分考慮に入れまして処遇をするというふうにいたしております。

藤原ひろ子日本共産党・革新共同

○藤原委員 いま本土で行われております委託集金人に対する業務講習、これでは私は不十分だというふうに思いますが、改善をするおつもりはございますか。

中塚昌胤日本放送協会専務理事

○中塚参考人 さらに教育を十分にするように努力をいたしたい、このように思っております。

藤原ひろ子日本共産党・革新共同

○藤原委員 教育というものは非常に大切さがあるわけですから、手がけていただくことを心からお顔いをしたいと思います。  宮古島では世帯数は一万四千十一軒、契約数は一万二千二百五十件、普及率は八五%です。受信料の収納率は目標を七〇%に置いておられますが、実際には回収できるのは半数以下です。なぜかといいますと、宮古の集金人は十四人です。これは根本的に体制を変えなければ私は無理だというふうに思ってまいりました。たとえば、城辺町では二人の集金人であり、二カ月に一度回るということになっておりますが、点在をする家をとうてい回り切れない。実情に合った定員増、これを検討しない限り無理であるということが実地調査をして明らかになったわけですが、よく検討をしてすぐに改善をしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

中塚昌胤日本放送協会専務理事

○中塚参考人 現地の実情を十分調べまして、遺漏のないようにいたしたいと思っております。

藤原ひろ子日本共産党・革新共同

○藤原委員 よろしくお願いを申し上げたいと思います。  次に、集金人の問題ですけれども、集金に行きまして契約者の意見が出ても、まず集金人が番組を見ていない、テレビを見ていない、こういう状態です。そして賃金は歩合制ですから、一々応答していては能率が上がらない、集金人の側にはこういう問題を抱えているのですから、ぜひこの点の改善が必要だというふうに思います。また、集金人は単なる金集めだけではなくて、NHKが番組とその内容を国民の期待にこたえて一層よいものにする努力を続けることによって、契約率を高め、料金収納率を高める道を開くことができるというふうに私は思います。私はこのことを強く要求をしておきたいと思います。  そこで続きまして、沖繩の受信料値上げについてお伺いをいたします。  あなた方の説明によりますと、本土並みにするための第一段階の調整だということでございますが、沖繩の受信料が今日まで低く抑えられてきた理由は一体何でしょうか。

山本博日本放送協会専務理事

○山本参考人 低く抑えられてきました理由は、昭和四十七年に本土に沖繩が復帰をいたしました。復帰をいたしましたときに、当時の受信料、それはドル建てでございましたが、それを本土の円に換算をいたしました額を沖繩の受信料の料金として設定をいたしました。その後カラー料金を、それに本土のカラーと白黒との差額をそのまま準用いたしまして設定した、そういう経緯でございますが、これは沖繩が復帰をいたしましたときにその特別措置法というのができまして、今日なおその法律の適用を受けております。その法律の内容は、NHKの業務の実情とか、それから経済的、社会的な条件とか、こういうものを勘案配慮して受信料を決めろということになっておりまして、その法律によって一応その配慮をする中に、本土の受信料と同一にしない、差をつけるということの根拠づけができておるわけでございます。  NHKといたしましては、その後、受信料というものはずっと値上げをいたしておりませんで、昭和五十一年度、本年度から初めて受信料の値上げをいたしたわけでございますが、その際もなお、いまの特別措置法の内容を十分検討いたしまして、そのまま本土並みに準用をいたしまして、沖繩について値上げをするということを差し控えてきました。その一つは、その法律が現になお存在をしておるということでございますが、沖繩における業務の実情というものが、本土における五十一年度の受信料改定のときにはなお本土並みという段階まで至っていない、そういう判断をするにはなお不十分な点が残っておるということが一つでございます。また、法律による経済的、社会的という条件も、法律が存在している限りにおいては、まだ解消しておるということにはならないということでございますので、沖繩の受信料は五十一年度の本土の値上げのときもそのまま据え置いたわけでございます。  それで、昨年の十二月に本土と同じようなサービスが一区切りついたということで、五十二年度の四月から、本土が五十一年度に上がりました率だけ沖繩においても受信料の調整をするようにということを、今度の予算に盛り込んで御審議をお願いしておるという状況でございます。

藤原ひろ子日本共産党・革新共同

○藤原委員 大臣にお尋ねいたしますが、沖繩復帰後五年を経過したわけです。県民生活は、これで本土並みになったというふうにお考えになっているのかどうか、お答えいただきたいと思います。

小宮山重四郎自由民主党郵政大臣

○小宮山国務大臣 大変むずかしい御質問でございます。しかし、各省で講じております沖繩復帰に伴う特別措置に関する法律は、また当分の間延ばそうという話が出ております。またその方向で行っております。そういう意味では、昭和四十七年の復帰に伴う法律が、まだまだ沖繩全体として本土並みに行ったかということよりもっと沖繩のやはり過去の事情あるいはまたいろいろな諸情勢を勘案して、そのような方向に行っているのだと思います。いまの御質問、木土並みに行ったかということになりますと、一部は行っているものもあり、一部は行ってないものもあり、大変判断にむずかしいと思っております。

藤原ひろ子日本共産党・革新共同

○藤原委員 沖繩県の統計年鑑を調べてみますと、県民の純生産は、農林水産業の第一次産業が五・二%、製造建設業の第二次産業が二〇%です。第三次産業が七五%、つまり卸とか小売業とか金融やサービス業が沖繩の四分の三まで占めているわけです。この中で農業生産が年々下がっているという状態です。沖繩県民の生活は本当に大変です。本土よりもうんと物価が高い。先島は物の高い本島よりも一層高いというのが実態です。たとえば一般の新聞は二日おくれて配達をされ、一カ月三千円という新聞代です。本は一冊につきまして定価よりも二十円高くなるわけです。本島で九十円のティッシュペーパーが百六十円いたしております。果物は本島より一個三十円から五十円高いというふうに、数え上げれば際限がないという物価高です。  それでは収入は豊かなのかといいますと、狭い島の中で職業選択の自由はないばかりか、賃金は大変低く労働時間が長いという状況です。たとえば二十四歳で経験年数七年という看護婦さんは、夜勤を月に十二回して手取りが八万二千円から三千円、こういう状態です。また、婦人が内職で収入を得たいと思いましても、大体内職がないというのが実態です。パインの生産期、六月末から八月末までというこの限られたときにのみ労働力が必要という状況です。こういう暮らしの沖繩県民に対して、テレビの映りぐあいが本土並みになったといって料金値上げをすることが本土並みの施策と言えるのかどうか、大臣にお答えを願いたいと思います。

小宮山重四郎自由民主党郵政大臣

○小宮山国務大臣 先ほど山本専務理事の方からお話がありましたように、五十一年度は、本土は料金を値上げをいたしましたけれども、沖繩は据え置いている。かつまた、いま御審議いただいているNHK予算の中での料金については、沖繩復帰に伴う特別措置の趣旨を踏まえて格差を設けておるのであります。

藤原ひろ子日本共産党・革新共同

○藤原委員 私は大変不満に思います。二十七年間の長きにわたって日本政府は沖繩を放置し続けておきながら、一体胸の痛みも感じられないのでしょうか。沖繩県民のすべての方々に納得のいく誠実な御答弁をお願いしたいと思います。

小宮山重四郎自由民主党郵政大臣

○小宮山国務大臣 胸の痛むのは、私は同じでございます。北方領土で帰った方々もやはり同じように胸が痛んでおります。そういう問題ではないのです。安いほどいいのです。私は、事実この予算案を認めるときに大変悩みました。私自身も沖繩の事情をよく知っております。ですから、本土とある程度の格差があるということは、その特別措置の趣旨に盛られた精神をNHKがくみとったものだと私は考えておるのであります。

藤原ひろ子日本共産党・革新共同

○藤原委員 大臣、私は、沖繩の現地調査に基づいて、NHKの受信料値上げは本土並みではなくて本土と沖繩の格差を一瞬拡大するものである、このように指摘をして、質問を終わりたいと思います。

八百板正日本社会党

○八百板委員長 依田実君。

依田実新自由クラブ

○依田委員 まず最初に、最近の話題になっておりますモスクワのオリンピック中継、これが、NETが単独で交渉に勝った、こういうことでございます。NHKは、公共放送として、国民的行事については、その技術から、そしてまたいままでの蓄積から、これを放送する義務があり、そしてまた国民の多くもそれを望んでおるのではないか、こういうふうに思うのであります。そういう意味からいいまして、今回の結果はNHKの将来にとってまことに私は残念である。特にいま聴視料の問題がいろいろ話題になっております。こういうことが重なりますと、国民の皆さんからいろいろまた、聴視料を払わない、不払い、そういうようなことに大きい影響を与えるのではないだろうか、こういうふうに思います。また、こういうような、一種、放送権の獲得をめぐりまして、野放しの競争が行われますと、将来にわたっていわゆる放送界の秩序が乱れるのではないか、こういうことで非常に心配しておりまして、いろいろこれから御質問をしたい、こういうふうに思っておるのであります。  いままでのオリンピック中継は大体全部NHKが放送いたしまして、前回のモントリオールのオリンピックにつきましては、いわゆるモントリオール方式といいますか、民放とNHK一本になりましてこの交渉に当たって、無事放送が終わったわけでありますけれども、今回もわれわれは当然そういう方式が考えられるのじゃないか、こういうふうに期待しておったわけでありますけれども……。  NHKにひとつお伺いしたいのでありますが、今回の交渉で、民放と一本になって放送権を獲得する、こういう話し合いが行われたのかどうか、その点についてお聞きいたしたい。

橋本忠正日本放送協会理事

○橋本参考人 今回のモスクワオリンピックの日本向け放送権料の交渉につきまして若干申し上げたいと思いますが、端的に申し上げまして私どもNHKは、民放と一本になって交渉し、かつ一本になって放送権を取り、さらに一本になって現地からの放送をするという、ただいま先生御指摘のモントリオール方式は最後まで捨てずにこれを実現しようと努力してまいりました。  ごく経過だけ簡単に申し上げますと、二月の十七日に、モスクワのオリンピック放送委員会から初めてNHK並びに東京の民放四社、NTV、TBS、フジテレビ、それからNET、NETを含めまして全部で五社でございますが、五社の会長ないしは社長に対しまして、モスクワの組織委員会副委員長コパル氏の名前で初めて電報が参りました。  内容は、日本向けのテレビ放送権について、売りたい、したがって、それぞれ代表を指名して送ってこい、それから入札の希望があるならばその旨を言って、かつ、できればでなくて、具体的な数字を提示しなさい、交渉の日取りは三月一日から十日、モスクワにおいて行うのが適当であるという通告でございます。  この通告を受けまして、私どもは、急遽相談し、従来のモントリオール方式をぜひともモスクワオリンピックにおいても実現したいという熱意をもちまして、直ちに民放連に対しまして、ぜひ民放さんの間で一本にまとまってくれないか、その上でまたNHKが委託を受ければ、モントリオールと全く同じようにNHKが交渉の窓口になって、やりましょう。さらに、日本単独でなく、できれば、日本がNHKがメンバーでございますアジア放送連合、最近アジア太平洋放送連合と名前は変わりましたが、通称ABUと言っております。モントリオールと全く同じように、ABUのそのほかの放送機関と一致して、やりましょう。さらに、アジアだけでなくて、西ヨーロッパのEBUあるいは東ヨーロッパのOIRT、あるいはアラブ諸国、あるいは中南米諸国、こういった各地域の放送連合と一体になって当たれば、恐らくモスクワは高額を要求するだろうけれども、われわれにとってはかなりリーズナブルな、いわば安い権料で落ちつくのではないかということで、最後までこのモントリオール方式の実現をNHKとしては希望したわけでございます。  その後民放連の間でいろいろお話はございました。結果的に、三月一日になりましてNETのしかるべき代表がモスクワへ立ったという情報も得まして、民放連としては残念ながら一本にまとまることが大変むずかしいというような情報も伺いました。  最後に、三月三日になりまして、民放連の会長の小林NTV社長、それから民放連報道委員長の川手名古屋の社長、NETの高野社長、このお三方が最後のトップ会談をいたしました結果、NETは今回は単独でやるというふうな結論が出ましたので、翌日四日に、NHKと民放三社、NETを除く三社でございますが、NTV、TBS、フジの社長とNHK会長以下関係役員が相談いたしまして、少なくもNHKを入れた四つは最後まで一致して交渉に当たろうという確認をいただきましたので、その交渉の窓口はNHKに一任するというお話でございまして、NHK会長から私が指名されて行くことになりまして、行ったわけでございます。実際には、ビザ手続いろいろございまして、現地に参りましたのは三月八日でございまして、九日一日かかって組織委員会と交渉いたしました。もちろん、NETは単独、別でございます。私は、NHK並びにNTV、TBS、フジの民放三社、都合四つを代表するという資格で話し合ったのでございますが、残念ながら話し合いは不調に終わったというのがあらましでございます。

依田実新自由クラブ

○依田委員 いまのお話を承りますと、三月一日にNETの代表がモスクワへ立っておるわけであります。その前に、いろいろお話しの途中経過で、これはNETは一本化できない、こういうような見通しは皆さん方の間にお立ちになっていたはずでございます。そしてまた、ソビエトという国が、これまでのいろいろな外交交渉において、あるいはこういう金の問題について、大体どういう態度をとるかということは、あらかじめお考えになっておったと思うのでありますけれども、NETが三月一日に出たという段階で、将来、もしかするとというような予想をお立てになったのかどうか。そしてまた、NETが大体どれくらいの金額で交渉に行くか、そういうような情報については、前もってお持ちになっておったのでしょうか。

橋本忠正日本放送協会理事

○橋本参考人 話し合いの結果、NETが単独で行きそうだという情報はすでに得ておりました。しかしながら、私どもといたしましては、最後までモントリオール方式でいきたい、これがわれわれの理想でございます。単独で行けば、足元を見られて高い金につり上げられるということは、いろいろな例からもはっきりしておりますから、最後までそういう努力をいたしました。しかしながら、最終的にそれができなかったということで、結果的には、あるいは私の出発がおくれたということにはなりますけれども、最後までそういう理想といいますか、望みを捨てたくなかったという点が一つございます。  それから、権料がどのくらいになるかということは、その段階ではまだはっきりつかんでおりません。

依田実新自由クラブ

○依田委員 お話によりますと、八日に出発されて、九日に向こうへ到着、そして大体九時間にわたって交渉が行われた、こういうことになっておるわけでありますけれども、最初に、二月十七日、モスクワから交渉の呼びかけがあった。そのときは、三月一日から十日までという期限を切って向こうから交渉が来た、こういうことでございます。  そうしますと、八日出発九日到着というのは、特にNETが先に一日に行っておるという状況では、いかにも遅きに失したのではないだろうか、こういうふうに思いますけれども、十日というのはタイムリミットとして向こうから言われて行ったものなのかどうか。そしてそれは遅きに失したのではないかと思うのでありますけれども、その点いかがでしょうか。

橋本忠正日本放送協会理事

○橋本参考人 先ほど申し上げましたように、三日に民放三社のトップ会談がございまして、その結果、言うならば決裂、したがって、四日に民放さんと相談いたしまして、NHKに一任する、それからNHKは、おまえ行けということで直ちに渡航ビザ等の申請手続はいたしました。その結果、翌日五日に行ければ一番いいのでございますが、いろいろな事情でまだ行けない。たまたまソ連が六日の日曜日、七日の月曜日、八日の火曜日、これが三日連休でございまして、何か国際婦人デーとかそういう連休がございましたために、向こうとしては八日まではそういう交渉はできない、したがって残りの九日、十日だということがわかりましたので、私は八日の夕方向こうへ着いて九日、十日二日間でできるだけの努力をしてみたい、かように考えた次第でございます。

依田実新自由クラブ

○依田委員 向こうへ行かれまして直ちに交渉に入られた、こういうことでございますけれども、いわゆる中継技術や何かのそういうような相談であったのか、いきなり放送権の金額の問題で交渉に入られたのかどうか、その点お伺いしたい。

橋本忠正日本放送協会理事

○橋本参考人 交渉の内容とか細かないきさつ並びに数字等はお互いに外部に発表しない、非公開であるということは確認してございますので、余り詳しいあれは差し控えたいと思いますが、いま御指摘の技術関係なのか権料なのかというお話につきましては、従来ですと、先生よく御存じと思いますが、放送する場合にはそういった技術面の問題を十分詰めた上で、大体技術料金が幾らくらいかかる、その上で権料は幾らくらいであろう、これは従来の、過去の例もございますし、すでに妥結したほかの放送機関なり放送連合の例もございますから、そういうものを勘案して交渉するというのが通例でございます。今回参りましたときには、余り詳しいあれは差し控えたいと思いますが、端的に言って、放送権料並びに技術提供料二つについてこちらから質問し、向こうから説明があって、これをもってできるだけ早く調印したい、こういう意向でございました。

依田実新自由クラブ

○依田委員 この放送権料については、前回そしてまた今回各外国とのいままで交渉がまとまったところの放送料などを勘案して、大体このくらいならばというのを皆さん方もお立てになるのじゃないか、こういうふうに思うのであります。今回はNBCがすでに放送権料を決めておる。そしてそのNBCが前のモントリオールの額に比べてどのくらいの割合になっておるか、こういうところから想定された放送権料をきっと皆さん御相談になったのじゃないかと思うのですが、その金額を、秘密だということならこれは仕方がありませんけれども、大体どういうものを目安にして今度のモスクワ放送権料をお決めになったか、その辺をちょっとお聞きしたいと思います。

橋本忠正日本放送協会理事

○橋本参考人 先生ただいま御指摘のように、過去の例もございますし、それから、ほかにすでに妥結した放送機関なり連合があればそれも参考にするということはそのとおりでございます。しかしながら、今回の場合すでに決まっておりましたのはアメリカだけでございます。アメリカの場合はすでに公表されておりますけれども、純然たる放送権料がアメリカドルで三千五百万ドル、それから技術提供料といいますか、実際に現地から放送するためのいろいろな技術サービス、これが実に膨大な五千万ドル、合わせて八千五百万ドルという従来にない膨大な金額でございます。私どもは、それはそれとして、アメリカと日本とはおのずから事情が違う、アメリカをそのままわれわれに適用されても困るのだ。われわれは従来のモントリオールまでのいろいろな方式を十分考えて、大体技術提供料はどれくらいになるであろう、また権料も当然モントリオールより上がることは事実でございますから、それが大体どれくらいになるだろうということを中心にある種の数字を積算いたしまして、なおかつ、この数字が仮に妥結した場合、一般の聴視者の方々、従来からいって余り非常識であってはやはりおかしい、まあこれくらいの数字ならば十分御理解いただけるだろうということを頭に置きまして、そして一つの数字を頭に描き、これはNHKと民放三社の間で一応同意は得た教字を私は持ってまいりました。

依田実新自由クラブ

○依田委員 NBCの八千五百万ドル、膨大でございます。いまのお話でも、日本側もそういうような過去の経験からいろいろ積算されてお持ちになったというお話でございますけれども、九日に着かれて、九日から交渉されて、すぐ十日の朝にはNETに放送権が決まった。いかにも早いのじゃないだろうか。その額が余りにもかけ離れ過ぎておったのかどうか、あるいはまた出発前に、NETもそしてまたNHK、民放側もその金額についてすでにある程度ソビエトの方へ内々提示しておったのかどうか、その辺について伺いたいと思います。一日にしてはちょっと——金額交渉がまだ交渉にもならないうちに決まった。ちょっとわれわれとしては考えられないのであります。

橋本忠正日本放送協会理事

○橋本参考人 NETの代表がすでにその時点までに確たる金額を提示してあったかどうか、私は何ともこれは申し上げられません。これはNETの方にお聞き願えればと思いますが、いろいろの情報からしてすでに提示してあったというふうに理解はできます。私は、実際に交渉をやりましたのは九日でございましたが、八日に参りまして一日かかりましてやりました。それ以上になりますと、交渉のいろいろな細かなあれになりますが、はっきり言いまして、一つ向こうの出してまいりました教字は、アメリカの大体一〇%から一二%というふうな数字を御理解いただければいいかと思います。したがいまして、八百五十万ドルないし一千万ドル、一ドル三百六十円と換算いたしますと、二十五億五千ないし三十億という数字に円にすればなるかと思います。これは、私としてはそのままとても受け入れられない、われわれが描いた数字とはかけ離れているということはその段階ですぐ感じました。しかし、一方ではすでに日本の別の会社の代表が行ってすでに始めていることでございますから、もちろん交渉のテクニック、いろいろ使いますけれども、余りこちらが長引かしたりいろいろなテクニックを弄しますと、逆に向こうは、それではいい、帰りなさい、こちらでやるよというふうに言われるおそれはあると私は感じておりますので、一日で大変短いじゃないかという御指摘があれば、それはそのとおりだと思います。しかし、私としては、何とかしてできるだけ安く納得のいく数字で妥結したいという最大の努力は最後まで続けました。しかしながら結果的には不調に終わって、一般に言われているような数字でNETが取ったという結果でございます。

依田実新自由クラブ

○依田委員 私もいま橋本理事からお話しのありましたようなアメリカの大体一〇%、こういう数字、いろいろ聞いておりますけれども、しかし今度の問題、もう終わりましたことで、国際交渉でございますから、どうのこうの、これを戻せ、そういうことはできないわけでございます。あとは、残るは、今後NHKが今回のモスクワオリンピック中継放送をどういうふうにするのか、公共放送の立場として、あくまでもこれを放送したい、こういう御希望があるのかどうか、あるいはまた金額によっては、要するに仕方ない、おりる、こういうお考えかどうか、その辺を伺いたいと思います。

坂本朝一日本放送協会会長

○坂本参考人 先生御指摘の点は確かに大問題でございますけれども、私どもはまず国内の放送権料をどうするかということではなしに、この問題の本質はそういうことではなしに、やはりオリンピックの放送権料というものが放送界全体の問題としてとらえてどうあるべきか、それが一般の国民の方々に理解され、そして国益とも相反しないという、そういうことの視点でまず考えられるべきだというのが私の考え方でございますので、現実の問題として起こったこの問題に、それではNHKは幾ら出すから放送させてほしいというような、そういうアプローチをすべき段階の問題ではないというふうに理解しておる次第でございます。

依田実新自由クラブ

○依田委員 そうしますと、今後の問題についてはNHKの方からアプローチをしない、こういういまのお答えでございますけれども、そうしますとNETの方から、たとえば技術的になかなかNET単独の技術ではむずかしい、NHKの技術をぜひ提供してくれ、こういうようなお話、あるいはまた、国民世論の中からNETというネットワークの少し欠けておる、一部放送できない、そういうような放送局だけじゃなく、やはりNHKが放送すべきだ、そういう国民世論の起こりを待って民放側、NETと交渉を始められるのかどうか、その辺を伺いたいと思います。

坂本朝一日本放送協会会長

○坂本参考人 私はそういう技術論の前の段階でいま先生に御説明したつもりでございますが、何と申しましても、この問題については、民放のNTV、TBS、フジテレビ、さらに昨日の段階で十二チャンネルと私ども共同の歩調をとるということを確認し合った次第でございますので、NHKが単独でどうこうするということはございません。

依田実新自由クラブ

○依田委員 私、個人的見解といたしましては、この際、NHKが国民的行事、このオリンピックというものを中継できない、こういう場合、将来にわたってNHKの聴視料、こういうものの絡みでもって、何とかしてやはりNHKがオリンピックというものを放送してもらいたい、こういうふうに思うのであります。  ここで郵政大臣にちょっとお伺いいたしますけれども、これからもこういうような放送権をめぐりまして、いわゆる抜け駆け競争というものが行われる可能性も出てくるんじゃないだろうか、こういうふうに思います。郵政省として今度の事柄をどういうふうに今後の政策の中へ生かされるか、お尋ねをいたしたい、こういうふうに思います。

小宮山重四郎自由民主党郵政大臣

○小宮山国務大臣 いまの御質問、モスクワオリンピックのNHK、民放間での話し合い、いまだかつて一度も私は聞いておりません。私より依田委員の方が十分よく御存じのようであります。大変残念なことだと思います。  しかし、私は、放送法第三条の趣旨をあるいは第一条の趣旨を曲げようと思っておりません。少なくともオリンピック放送というのは、私たち過去の歴史を見ましても、古橋さんとかあるいは東洋の魔女の日本の社会の中で大きな力あったことであるし、きょうの各紙の投書欄を見ましても、大変国民が関心を持っている。しかし、今度の問題というのは、私はひとつ大変冒険かもしれませんけれども、放送会社の、あるいはNHKというような問題の根本に触れる、基本に触れる問題を持っているのではないか。私は、政府がこういう問題に介入してはいけないという、いままで堅持をいたしておりましたけれども、しかし、国民の要望が強ければ、やはりその問題については積極的かつ公正に介入すべき問題を含んでいるのではないかと感じております。  ともあれ、まずもってNHK、民放等々で十分話し合われて、放送はだれのためにあるんだということを根本的に考えていただいて、今後の善処を望みたいと思っております。

依田実新自由クラブ

○依田委員 いま郵政大臣のお言葉の中に、今後はこういう根本に関する問題についてはある程度介入するというような、そういうふうなニュアンスにとれる御発言がございました。しかし、NHKというのが公共放送である、中立公正なる世論形成機関である、こういうことをひとつお考えの上で慎重に御対処いただけたらと、こういうふうに思うわけであります。

小宮山重四郎自由民主党郵政大臣

○小宮山国務大臣 いまの言葉を大変誤解をされているようでございます。しかし、国民が要望しているものを放送しなければいけない。それは多くの方々に知っていただく。私は、その番組編成あるいは会社、企業の中に立ち入るという意味ではないのであります。最後に申し上げましたやはり国民が要望するものを実現していくというのは放送の大きな目的であるのであって、そういうものを踏まえて、企業間で争うことはよくないと申し上げておるのです。それができないならば、やはり郵政省は中に入らざるを得ないのであろうということの予測を申し上げただけでございます。

依田実新自由クラブ

○依田委員 私は今度の問題、いろいろ交渉経過を橋本理事からお話がございまして、やむを得なかったというように受け取るのでありますけれども、しかしながら、私は最近のNHKのいろいろな事業内容、そしてまたNHKの放送、いろいろ見ておりまして、NHKが巨大化することによりまして、どうも満身に神経が行き届かない。あるいはまた、NHKは必ずこういうようなものについては、どうせNHKがとれるんだ、こういうように慢心するところがもしあるとするならば、今後非常に心配だ、こういうふうに思うのであります。ぜひひとつ、NHKは確かに国民の大多数の皆さん方から支持をされておる、そしてまたNHKでなくてはできない優秀な蓄積と技術をお持ちになっておるわけでありますから、ひとつそれをフルに、そして迅速に活動できるような、そういう体制をいつもおつくりおきいただきたい、こういうふうに思うのであります。  それに関連いたしまして、私は、NHKの最近の問題の中で、NHKの人的構成、そしてまたNHK職員のあり方、こういうようなことについて少し御質問をしたい、こういうふうに思うのであります。NHKは一万六千五百人、こういう人員を抱えられておるわけであります。しかし、この一万六千五百人の人的構成をつぶさに見てみますと、果たしていまの人的構成が一番理想的であるのかどうか、そういうことについて非常に問題があるのじゃないだろうか、こういうふうに思うのであります。少し古い週刊誌ではございますけれども、NHKのそういう人間関係、人的構成、こういうものについて書いたものがございますけれども、それを読みますと、これはNHKの職員の方が匿名で書かれておるのじゃないだろうか、こういうように思うのであります。ちょっとお読みいたしますけれども、「ソラ恐ろしい将来の不安」こういうことで果たして十年後、NHKはどうなっているのだろうか、わが身のことを考えると非常に不安である、いまNHKには、人間がうようよしておる。昭和三十四年に入った千五百人の職員のうち、管理職に昇進できるのは何人であろうか。その次の年には千人の人たちが採用されておる。現在、全職員の平均年齢は約三十九歳。東京に限って言えば、四十歳を軽く越えている、こういうようなことが書いてあるわけであります。私どももいろいろNHKの職員の方からお手紙などをいただいておりますけれども、客観的に見まして、NHKはいつも若くはつらつとして、そして正義感に燃えて、そして日本の言論機関としてあってもらいたい、こういうような職員が将来について常に不安を持っている、こういうことでは困るのでございます。私の聞いておりますところによりますと、昭和三十四年には千五百人、昭和三十五年に千人、これは教育テレビが当時開局されたのでございますから、多少のことは考慮いたしましても、それにしましても、非常に人的構成がアンバランスになっておるんじゃないだろうか、こういうふうに思うのでありますけれども、現在の職員の年齢構成、こういうものについて、現状はどうなっておるでしょうか。

川原正人日本放送協会専務理事

○川原参考人 現在のNHKの職員の平均年齢は大体三十八・五歳でございます。多少申し上げますと、一番中心をなしておりますのが三十歳代の約五千八百名、四十歳代が五千四百名、率直に申し上げまして、高齢化の傾向はございます。

依田実新自由クラブ

○依田委員 私の伺うところによりますと、十年後こういうふうになる、そういうものはNHKの人事本部において調査をされておると伺っておりますけれども、そういう報告があるのでしょうか。

川原正人日本放送協会専務理事

○川原参考人 私ども、部内におきましては、これは非常に大きな問題でございますから、将来の職員構成、要員のあり方、これは常に、シュミレーションと申しますが、いろいろなケースは想定してやっております。十年後につきましても、いろいろな要員の将来といいますのは、不確定要素がございますので、なかなかむずかしいのでございますが、一応の試算等はしてございます。

依田実新自由クラブ

○依田委員 お聞かせいただけますか。

川原正人日本放送協会専務理事

○川原参考人 先ほど申しましたように不確定要素がありますので、正確に予測することは困難でございますが、先ほどの平均年齢とか年齢構成で申し上げますと、平均年齢は十年後に恐らく四十歳ぐらいになるであろう。それから、要員構成は先ほど三十歳代の者五千八百名と申しましたけれども、恐らく十年後には三十歳代の者が三千五百人ぐらいに、逆に少なくなりまして、それから四十歳代の者が、先ほど五千四百と申したのが六千ぐらい、あるいは五十歳代の者が現在二千名ぐらいおりますけれども、三千名ぐらいにふえていくのではないか、このような予測は持っております。

依田実新自由クラブ

○依田委員 いま、十年後にも平均年齢が四十歳ぐらい、こういうお答えがございましたのですが、NHKはいま一万六千五百人、この人員をふやさないという御方針と承っております。そうしますと、毎年定年退職される、それに見合う人を新しく採用する、こういうことだろうと思うのであります。そうしますと、十年後の四十歳というのはちょっと低過ぎるのじゃないだろうか。われわれが考えておるには四十五歳くらいにはなるのじゃないだろうか、こういうふうに思うのであります。これだけ高年齢の方が多くなってくる。そうしますと勢い人事も停滞いたします。また業務も非能率化してくる、こういうことになるのじゃないだろうか。それに加えるに賃金の上昇による経営圧迫、こういうものも必ず出てくるわけであります。現在でもNHKのいろいろ部署がございますけれども、たとえば考査室、管理職だけで約六十人あるいは監査室、管理職だけで約四十人、営業総局、これはもっと管理職が多いわけでございます。こういうようなことでいきますと、NHKのいわゆるはつらつたる活動というものが阻害されるのじゃないだろうか、こういうふうに思うのであります。これに対して長期の対策といいますか、そういう老齢化、そしてまた職員の勤務環境、そういうものを改善するにはどうしたらいいか、長期的な見通しをお持ちでしたらお話しをいただきたい。

川原正人日本放送協会専務理事

○川原参考人 まず基本のところにおきましては、私ども、もちろん職員の構成というものは、これは若い者ばかりでも困りますし、一定の経験を持った者も必要でございます。ただ常識的に言えば、ある種のピラミッド型の構成が理想とよく言われます。ただ、日本の社会全体がいま次第に高齢化の傾向をたどっている。その中でやはりNHKもそういう日本の社会全体あるいは日本だけでなくて、先進国がそういう傾向にある。その中で企業の運営をやっていかなければならないということはやはり根底に踏まえておかなければいけない。そういう意味では、いたずらに高齢化を恐れるのではなくて、高齢ということは同時に能力はそれだけ経験を積んでくるはずでございますから、その能力を十分に生かして、少なくとも不安感を持つようなことは経営者として絶対にさせてはいけないわけでございますから、不安を持たずに、年齢も高くなると同時に、能力の高まった人間をそれにふさわしい仕事を与えて、より聴視者にサービスができるように、そういう方向で物事は考えていきたい。  ただ御指摘のように、やはりはつらつとしたといいますか、若い血というものも当然企業で必要でございます。それに対しましては、能力の高まった高齢の職員と若い職員とのいわゆるチームワークとか、ミックスした形とか、そういうものは当然考えていかなければなりませんし、実は協会としても受信者の増加あるいは番組のいろいろな充実等のために要員はさらにふやしていかなければならないという要素もあるわけでございます。少なくとも過去四十七年度以来一人も人はふやさないで、中の配置転換で賄ってきました。もう少し先を申しますと、三十六年度から実は第二次長期計画というものをつくりましたけれども、当時から比べますと、業務量は二倍くらいにふえているのですけれども、人員は一割くらいの増で全部抑え切ってまいっております。今後も要員はともかくふやさないで、その中でいろいろな方途を講じて、高齢の者もその力をフルに発揮できるような、そういう仕事の仕組みを考えてまいりたい、かように考えております。

依田実新自由クラブ

○依田委員 業務量がふえて、いまの人員でやっておる、合理化を進めておるのだ、こういうお話でございますけれども、民放各社の人的構成と売上高、こういうような面でいろいろ考えてみると、やはりNHKの方が多少ぜいたくな人間の使い方をしておるのじゃないだろうか、こういうふうに思うのです。たとえばTBSを例にとりまして、従業員約千五百十七人、年間売り上げがたしか五百七十億円と伺っておるのですけれども、NHK予算は二千百八十億、それに対する人員が一万六千五百。こういう数字からいたしますと、NHKは公共放送でございます。技術研究所というものも持って、単にNHKだけじゃなくて、ほかの民放に対するいろいろなサービスもしております。あるいはまた放送文化研究所、こういうものを持って、公共のためにいろいろ研究に供しておるわけであります。そういうことを考えますと、割合からだけは考えられないのでありますけれども、それにしても人間が少し多過ぎるのじゃないか、私はこういうふうに思うのであります。特に、御高齢になった方々を何々室というところへ配転するのも結構でございますけれども、ここで思い切ったことをやらないと、将来NHKのお若い方々に大変な不安感を与えるのじゃないか、私はこういうふうに思います。  そこで、抜本的なことをやらなくちゃもう間に合わないのじゃないか、こういうことで一、二御提案いたしますけれども、たとえば、ある時期を限りまして希望退職者というものをお求めになるようなことをなさったらいかがだろうか。いまNHKは、途中でやめますとかえって退職金をカットされる、こういうことになっておるわけでありますけれども、逆にある時期にわたりましては退職金を割り増す。NHKの職員の皆様方の中には特殊な技術を持っている方も多いわけです。自分でプロダクションをつくれる方もいる。そういう方にひとつ一回機会を与えてごらんになったらいかがだろうというふうに思うのでありますけれども、いかがでありましょうか。

川原正人日本放送協会専務理事

○川原参考人 御指摘のようなことは、従来とも部内的には当然いろいろ議論を重ねているところでございます。ただ、確かに、従来の退職金の制度は、これは各企業ともそうでございますけれども、日本の企業が終身雇用というものをその基幹に置いておるものでありますから、ある一定の年限をお勤めになった方が比較的退職の手当等がよくなるようなのが各社の実情でございまして、私どももそうなっておるのは御指摘のとおりでございます。その希望退職というものも議論としてはいろいろあるのでありますが、ただ、実際に実行をされた企業等の実績のほども私どもいろいろ伺って、また現に昨年度あたりもそういうことを放送関係でおやりになった企業もありますので、その成果のほどもよくフォローしてみたい、将来的には研究の課題かとは思いますけれども、いますぐやるというところまではまだ熟してはおりません。十分研究さしていただきたいと思います。

依田実新自由クラブ

○依田委員 もう一つ、NHKの事業内容を拡大する、こういうのもまた一つの方策じゃないだろうか、こう思うのでありますけれども、現在NHKが関連事業としてやってもいいということになっている事業、あるいは放送法によって出資をしていいと決められておる事業はどういう範囲でしょうか。

坂本朝一日本放送協会会長

○坂本参考人 御承知のようにNHKは営利を目的とする事業ができませんので、そういう形で直接NHKが事業を運営していくという性質のものはございませんけれども、御指摘のように協会関連の外部団体と申しますか、たとえばテキストを発行する形のものであるとか、その種のもので申し上げますと、いわゆる外部団体と申しますのは、助成団体としてN響、NHK厚生文化事業団、NHK学園。それから職員福祉団体として健康保険組合、共済会というようなのがございますし、それから関係団体といたしましては、いま申し上げましたような趣旨でサービスセンターあるいは出版協会、美術センター、それから全日本テレビサービスというような関係団体と申しますか、そういうのがございます。     〔委員長退席、阿部(未)委員長代理着席〕

依田実新自由クラブ

○依田委員 今度の国会で、国鉄法の一部改正が審議されることになっておるわけであります。それでは、国鉄がある程度事業を行いやすいような、そういう改正案になっておるわけでありますけれども、ひとつこの際、NHKもいままでの狭い範囲じゃなくて、それは公共放送でありますから、その範囲で余り変な事業をやるというのは考えものてございますけれども、——NHKの放送局は全部、大体都市の中心地にある。札幌でも大通りの一番街にある。あるいはまたほかのところでも、名古屋でもテレビ塔に近いところにある。NHKの放送局というのはみんな大体一等地を占めておるわけであります。たとえばそういうものの不動産を賃貸しするような事業ができるようなことを何とかしてやりたい、こういうふうに皆さんお考えになったことがあるでしょうか。そしてまた、そのために法改正を申請したというふうにお考えになったことがあるでしょうか。

坂本朝一日本放送協会会長

○坂本参考人 先生御指摘のいろいろな点がございますけれども、たとえば局舎の一部を賃貸しするというようなことまでの検討はいたしておりません。それから、法改正というようなことになりますれば、当然これは郵政省と御相談しなければならないことなので、私の一存でお答えできる範囲のものではないというふうに思います。

依田実新自由クラブ

○依田委員 郵政大臣にお伺いいたします。  NHKの聴視料について後でちょっと御質問をいたしますけれども、いまのことで、現状のままではこれから先、不払いが多くなる。いずれは何らかの改善策をとらないと、いまの聴視料だけで果たしてNHKというものが成り立つのかどうか。もちろん年じゅう値上げをすれば別でありますけれども、そういうことがしにくくなるという状態で、NHKの経営を改善する、そういう意味でも、私が申し上げましたように、NHKの事業を少し幅を広げられるというようなことについて郵政省として御指導いただけるかどうか、お伺いをしたい。

小宮山重四郎自由民主党郵政大臣

○小宮山国務大臣 NHKさんが何を考え、どうされるか。しかし経営の根本というのは、民間企業ですと、売り上げが伸び、かつそれに伴うて労賃が上がるというのが健全な経営ということであります。NHKも長い歴史がありますけれども、私の物の考え方というものは、昭和六十年ぐらいの経営というものを考えて逆算して、いま何をすべきかというのが一番根本になっている。そういうことから考えますと、何をすべきかということになりますと大変問題があります。私はそういう話をまだNHKから聞いたこともございませんし、また法改正の話を聞いたこともございませんし、実を言いますと、予算案についても本当を言って、郵政本省ですともっと細かい業務についての討論が行われております。いままで慣例がそうないんだそうでございますけれども、私は相当お聞きいたしましたが、先ほどオリンピックの話についてもお聞きしなかったというのは、そういう意味も含めてでございます。私はNHKというのがそういうある意味では関頭に立っているような感じがいたします。一つの岐路に立っているという感じがいたします。そういう意味でも、今後とも当委員会でも大いに討論していただいて、国民の放送局であるNHKが健全な経営ができるような方向に鋭意努力すべきだと思っております。

依田実新自由クラブ

○依田委員 次の問題に移らしていただきますけれども、放送の聴視料未収の問題については、もう各委員の皆さん方からいろいろ御質問がございましたので、屋上屋を重ねるというのももったいないのでございますけれども、一つだけお伺いをさせていただきたい、こういうふうに思います。  それは、この未収の数字などについてはいろいろ御説明がNHK側からございましたけれども、それに対するいろいろな手段を講ずるには、その実態を把握しなければ、盲めっぽう手段を講じても仕方がない、こういうふうに思うのでありますが、いま滞納になっております。そういう中の際立った特徴が一、二あるのじゃないだろうか、こういうふうに思うのであります。理事者側で数字をごらんになっておりまして、何か気がついた大きな特徴があるかどうか伺わせていただきたい。

中塚昌胤日本放送協会専務理事

○中塚参考人 五十一年九月末の滞納の数が約六十四万ちょっとございます。その中で三十万が近畿本部管内、いわゆる関西地方にあるということでございます。その次に多いのは東京でございますけれども、約半数近くが関西地方、いわゆる近畿本部管内にあるというのが一番大きな特徴であるというふうに考えております。

依田実新自由クラブ

○依田委員 御指摘のとおり、関西が多いのでございますけれども、これは、なぜ関西が多いか、その問題について御検討になったことがございますでしょうか。

中塚昌胤日本放送協会専務理事

○中塚参考人 その原因について私どももいろいろ分析しておるわけでございますけれども、その決定的なと申しますか、明確な原因をつかみ得ていないというのが現状でございます。いままでに私どもが考えておりますのは、この滞納の中で、不在の世帯というものが一番多く割合を占めているわけですが、近畿地方と東京地方、関東地方とを比べてみますと、住宅の構造と申しますか、いわゆる関西地方で申します文化住宅というもの、要するに木造の長屋式の住宅が、関東地方に比べて関西地方に非常に多い。逆に関東地方の方は、東京の方は共同住宅と申しますか、アパートでございますけれどもそれが多い。そういう住宅の構造、木造の長屋式のいわゆる文化住宅が関西地方には非常に多くございます。そういうところが不在世帯それから世帯の移動が非常に多いということは一つつかめております。  それからもう一つは、伊丹の空港周辺の不払いが、東京の羽田空港の周辺に比べまして、はるかに多くございます。そういう問題が一つ。  それからテレビに対する接触率と申しますか、NHKの番組の占拠率が、関東地方に比べまして、関西地方では低うございます。NHK、民放を通じての上位の番組、上位十なりあるいは二十なりの番組の中でNHKの番組の占める比率が関西地方では少ない。要するに関西地方ではNHKの番組が民放に比べて見られない率が多いというふうなこともやはり一つの原因ではないかというふうに考えております。

依田実新自由クラブ

○依田委員 いまの中塚理事のお答えの最後の方が、将来のNHKに非常に響くのではないかと思うのであります。と申しますのは、テレビの番組、特に娯楽番組は西から東へ移動する、つまり関西で受けられたものが関東に移動してくる、こういう傾向が強い。ですから、関西でNHKへチャンネルを回す方が少なくなっているということは、それが東の方に移動してきた場合には、今度は東京でもNHKの番組をそういうふうに見なくなる、そういうような傾向がもし出てくるとするならば、これは東京にとっても大変なことじゃないか。東京でも、NHKの番組を見ないから聴視料を払わない、こういうような傾向が強くなる、その一つの危険性もはらんでおるんじゃないか、こういうことで、ぜひNHKの番組を皆さんに見られるように、番組改善について御努力をいただきたい、こう思うわけであります。  そのほかに、聞くところによりますと、NHKの聴視料を取るについて営業総局で対策を練る、地方局へいろいろ電話連絡をする、そういう中に、最近特にこういう団体で払わなくなっているから少し注意したらどうだろうか、こういうようなことも言われておる、こういうのでありますけれども、大きな組合とかそういうものの中で、特別に際立って聴視料の収納がむずかしくなっている、こういうようなところがあるのでしょうか。

中塚昌胤日本放送協会専務理事

○中塚参考人 地方におきまして、団地等で一部集団的にそういう不払いということが出る場合がございます。そういう場合に、東京の小金井に本部のあるそういう不払いのグループが一つあるわけでございますが、そういうところで出しているシールが張ってある、そういうのが地方にも出る場合がございます。そういう場合には、私どもの方でその都度指示をいたしております。しかし、こういう労働組合であるとか、そういう組織を通じての不払いというふうなものは現在のところございません。

依田実新自由クラブ

○依田委員 話題を変えさせていただきます。  先般ジュネーブで、衛星の問題に関する会議が行われました。また、静止衛星が日本で初めて赤道上に上げられたわけであります。この衛星は将来無限の可能性を秘めたものでございます。ジュネーブでは、日本が八チャンネル放送のチャンネルを獲得したわけでございますけれども、これは将来いろいろな仕事に使える、そういう日本の将来の放送業界を大改革するものを持っておるのじゃないか、こういうふうに思うのです。ファクシミリ、そのほかいろいろな可能性があるわけでございます。それですからこそ、将来この八チャンネルをめぐりまして、日本の国内でいろいろな事業体、そういうものがぜひそれをとりたいということで競争が激しくなるのじゃないだろうかと思うのでございます。そういうような奪い合いにならないように、早い段階からこの八チャンネルは将来こういうふうな計画に使うのだということをぜひ郵政省の方でいろいろ御検討いただきたい、こういうふうに思うのでありますけれども、現在放送衛星について、特にこの八チャンネルについて具体的にこういうふうにするんだという長期方針をお持ちでしょうか。

石川晃夫郵政省電波監理局長

○石川(晃)政府委員 お答えいたします。  ただいま先生から御指摘ございましたように、先般の会議で八チャンネルが衛星放送業務に使えるということになったわけでございますが、いま御指摘ございましたように、この問題は新しい分野でもございますし、また非常に貴重な周波数資源でございます。したがいましてこれの使用につきましては十分検討したいということで、内部におきましてもこれについて十分検討を重ねるような組織をつくりたい、かように考えております。

依田実新自由クラブ

○依田委員 国民的利益から考えて、公正に八チャンネルが使用されるようにぜひお願いをしたい。  それと同時に、この衛星につきましては、NHKがいろいろこれまで研究をされておる。特にその受信のパラボラにつきましては、NHKのたしか技術研究所の方が非常に安いパラボラを開発されて、世界的特許もお持ちになっておる、こういうふうに伺っておるわけであります。そういう意味で、NHKがこれまで努力したそういう実績については、御考慮をされるのがいいのじゃないだろうか、こういうふうに思っております。  きょうは、本当は労使関係の問題についてもいろいろ伺いたかったのでありますけれども、NETのことを伺いましたために時間がなくなりました。外部からNHKの労使関係についていろいろ言われておる。週刊誌などでもずいぶんおもしろおかしく書き立てられておる。こういうことで、われわれも非常に心配をしておるのであります。  先日、これまでの委員長をやっておりました上田哲さんが一応委員長をやめられまして、そして名誉委員長になられたというふうに承っておるわけであります。ひとつこれを契機に、NHKの労使間の正常化についてこれまで以上にいろいろ御努力をいただきたい、こういうふうに思うのであります。せっかく新しい状態になりましたものですから、ここでまた外部からいろいろとくちばしを入れると、かえってNHKの労使関係にそごを来す、そういう心配もありますので、また時間もないものですから、ここで詳しくは御質問いたしませんけれども、一つだけ会長にお伺いをしたいと思うわけであります。  ここへ、日放労の上田哲さんがやめられたときの記事がいろいろ書いてあります。週刊誌などを読むと、非常におもしろおかしく書いてありまして、私が読みましても、本当に毛沢東か金日成か、いまの日本の言論界の中に、詩情豊かといえば詩情豊か、少女趣味といえば少女趣味、そういう方がいるんだなということでつくづく感心しておるのでありますけれども、その中で一つだけちょっと気になる言葉がございますので、会長の御意見をぜひ承りたい。  それは、「NHKに労働者をつくったのは、この人である。」こういうふうに書いてございます。私は、いつぞやの日教組の言葉を思い出すのであります。会長は、長い間NHKの現場におられまして、プロデューサーからずっと一貫していまのポストを占められた方で、会長なりにNHKマンというのはこうあるべきだという御抱負を持っていらっしゃると思うのであります。果たして、NHKマンは労働者であっていいのかどうか、理想的NHKマン、こういうものについて、会長に一言だけお話を承らしていただければというふうに思っております。

坂本朝一日本放送協会会長

○坂本参考人 NHKの職員といえども労働法によってその身分を守られるというたてまえから言えば、労働者であることに間違いはないと思います。ただ、仕事の上からいって当然言論、報道機関に従事する人たちですから、それなりのまた任務、使命もあろうかと思います。

依田実新自由クラブ

○依田委員 最後に、一つとっぴなアイデアでございますけれども、御検討いただけるかどうか。  テレビというのは、確かに迅速なるニュースをわれわれに伝えてくれる。中継によって臨場感をわれわれに与えてくれる。また、いろいろ教養番組や娯楽番組をわれわれに提供してくれる。テレビの発展というものが、われわれの生活を豊かにすることについて非常に大きな役割りを果たしてくれたのは間違いないのでありますけれども、いまや、日本はテレビが過剰になっておるのじゃないか、そういう意見もちまたに強い。特にテレビは茶の間へ直接入ってくる。そういうことで、チャンネルをめぐりまして親子の間の断絶というようなものも、もたらしております。  私が一番気になりますのは特に夕食どき、一家がお茶の間で団らんをしておる、テレビでおもしろい放送をする、子供さんが横を向く、お母さんが物をしゃべっても聞こえない、こういうケースが非常に多くなっておるわけであります。この段階で、NHKがいろいろ番組、放送時間帯をふやす、そういうような御努力をしておるのは確かに一方ではよろしいのでありますけれども、経営の問題もございましょうし、ここで思い切ってノー・テレビ・デーというようなものをおつくりになったらいかがでしょう。新聞でも新聞休刊日というのがあるくらいであります。国民の皆さんの中には、一日テレビが見えない、こういうような静かな日を求める人もかえってふえておるのじゃないか。特に夕食どき、こういうときにはテレビを放送しない、家庭の人が御家庭の対話をぜひしていただく、そのためにテレビがわきから入り込まない、こういうくらいの思い切った発想の転換をNHKがなさるのが日本の将来のためにいいのじゃないか。いたずらに朝から晩までNHKは放送しています、そういうことを誇示されるよりも、逆にNHKは国民の皆さんの情操教育、健全な家庭づくり、そういうもののために、この時間にはテレビを放送しない、こういうくらいの英断が欲しい。それがまた経営の合理化にも、逆に言えばつながってくるのじゃないかというふうに思います。会長、こういうとっぴなアイデアでありますけれども、国民の皆さんの中にはそういう思い切ったことをNHKがやってほしい、こういう声が非常に強いのであります。会長の御意見を承りたい。

坂本朝一日本放送協会会長

○坂本参考人 確かに依田先生の御見識だと思います。ただ、現実の問題となりますと、現状の中でノー・テレビ・デーを設けるのはなかなかむずかしいのではないか。日常いろいろ事件もございますし、一概にテレビを休んでしまうということがどんなものであろうか。ほかのテレビ会社もある現状でございますので、そこら辺のところを十分勘案した上で検討すべきテーマかとは思いますけれども、なかなかむずかしい面もあるということも御理解いただきたいと思います。  それからもう一つ、夕方どきのテレビの問題、これもおっしゃる趣旨はよくわかりますけれども、テレビが親子の対話を奪ってしまうというふうに断定する点につきましては、私は多少異論がございまして、それぞれの御家庭の中における御見識なりしつけなりという中で解決していただく問題もあるのではないだろうかというふうに思いますので、大きな御示唆とは思いますけれども、現状でそのようにするというような方向での御答弁は申し上げかねる心境でございます。

依田実新自由クラブ

○依田委員 終わります。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員長代理 本会議散会後委員会を再開することとし、この際、暫時休憩いたします。     午後零時四十七分休憩      ————◇—————     午後二時三十八分開議

八百板正日本社会党

○八百板委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。  この際、理事の補欠選任についてお諮りいたします。  去る十一日、田中昭二君及び小宮武喜君の委員異動に伴い、現在理事が二名欠員になっております。この補欠選任につきましては、先例により、委員長において指名することに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

八百板正日本社会党

○八百板委員長 御異議なしと認めます。  それでは理事に       田中 昭二君 及び 小宮 武喜君を指名いたします。      ————◇—————

八百板正日本社会党

○八百板委員長 質疑を続行いたします。  午後は参考人として日本民間放送連盟会長小林與三次君、及び株式会社日本教育テレビ社長高野信君が出席されております。  参考人の方には御多忙中御出席をいただきまことにありがとうございます。御意見は、委員の質問に対する答弁の形でお述べ願いたいと存じます。  鈴木強君。

鈴木強日本社会党

○鈴木(強)委員 大臣、直接のNHK予算との関連ではないのですけれども、ちょっとお伺いしたいことがあるのです。それは、ゆうべのNHKのニュースを聞いておりましたら、例の公定歩合の〇・五%引き下げに伴う郵便貯金の金利の引き下げの問題、この問題については、大臣がそういうことは考えておらないとおっしゃっておりましたので、私はそういうふうに信じておったのでございますけれども、報道によりますと、郵便貯金が〇・四八%引き下げられるようになっておりましたが、大事なところですから、最初にそれだけ、一問だけ伺っておきたいと思うのです。

小宮山重四郎自由民主党郵政大臣

○小宮山国務大臣 今回、公定歩合が〇・五%引き下げが行われました。郵政省といたしましては、郵便貯金法第十二条の趣旨、特に前段を踏まえて、一切郵便貯金の金利については手を加えないということで決定いたしております。

鈴木強日本社会党

○鈴木(強)委員 そうすると、定期とか積立貯金とか、そういうものはやらないようですけれども、普通貯金については〇・四八、絶対そういうことはないですね。

小宮山重四郎自由民主党郵政大臣

○小宮山国務大臣 要求払いについてもいたしません。

鈴木強日本社会党

○鈴木(強)委員 それでは、ただいま委員長からも参考人の方々にお礼を申し上げましたが、私からもお礼申し上げます。  実は、一九八〇年のモスクワオリンピックに際して、放送権をNETが独占したというニュースが流れまして、わが国の放送界はかなりこれによって大きなショックを受けているように思います。また、国民の側からいたしましても、一体どうしたんだという疑心の念でいまおると思うのでございます。ですから、私はこの際、この問題については明確にしていただいて、国民にもよく理解をしていただき、これから三年半後のことではございますが、ひとつ国民の納得のできるような線に持っていっていただきたい、私はそう思いまして、きょう参考人の皆さんにもおいでいただいたのでございます。  そこで、前委員会でわが党の久保等委員からもこの問題は質疑がございました。また、午前中、新自由クラブの依田委員からも質疑がございました。その点、私は重複を避けます。  そこでひとつ、当時モスクワで調印をされたということは伺ったのでございますが、一体調印をされた内容が何であるのか、私たちはつまびらかに知っておりません。ですから、高野社長さん、大変御苦労でございますが、NETとMOCとの間に調印された独占契約の内容について、最初に明らかにしていただきたいと思います。

高野信株式会社日本教育テレビ社長

○高野参考人 お答え申し上げます。  契約の内容を説明しろという御要請でございますが、現在の時点においては、これは一種の商業の契約でございまして、その内容はお互いに公表しないことになっております。ただ、多少とも月日がたてば、向こうとも交渉しまして公表できるように努力したいと思っておりますが、ただいまのところでは、契約の内容そのものは相互のお約束によって残念ながらお答えしかねるような状況でございます。あしからず御了承願いたいと思います。

鈴木強日本社会党

○鈴木(強)委員 それは納得できませんね。調印をされまして、たとえば国民は、放送権料が幾らになったのだろう、そして技術の面についても、モスクワからわが日本によい映像がどうして送られてくるのか、そういった点を含めましていろいろと知りたいと思うのでございますけれども、その内容についてすべてを公にしてはいけないということになっておるのでございますか。

高野信株式会社日本教育テレビ社長

○高野参考人 さようでございます。

鈴木強日本社会党

○鈴木(強)委員 放送権料が何ぼだったのか、放送日数は何日なのか、放送時間は何時間なのか、そういうことも発表してはいけないということになっておるわけなんでございますか。そんな秘密の協約になっておるのですか。それは、一部公表してはならない部分があるのはわかりますよ。しかし、何をしたのだか、さっぱり国民の前に内容が報告できないなんてばかなことはないでしょう。

高野信株式会社日本教育テレビ社長

○高野参考人 ただいま申し上げましたとおりでございます。  ただ、オリンピックの期間をいつ開くかということについては、四月十九日から十六日間ですか、その間に開く、こういうことになっております。そのほか細々としたいろいろな取り決めがたくさんございますが、これは主として私どもとソ連の組織委員会との間の細々した技術的な取り決めでございまして、ただ、その内容についてはお互いに公表をしばらく差し控えよう、また向こうの希望として差し控えてほしい、こういうことで、ただいまのところでは、おしかりを受けましたが、その辺に触れてお答えは、約束でございますからちょっとしかねます。しかし、もちろん全部が秘密のうちに運ばれて実行に移されるということはあり得ないのでありまするから、いずれソ連の組織委員会の方とさらに折衝しまして、できるだけ早い機会にこれを明らかにする心づもりで努力してまいるつもりです。

鈴木強日本社会党

○鈴木(強)委員 それは何としても納得できないのですが、両国間のそういう話し合いになっておるとすれば、あなたがいまここで国会を通じて国民の前に明らかにするということはむずかしかろうと思います。しかし、そういう事がオリンピックの問題にかかわる問題でありますし、これは秘密にすべきものではないですよ。それをあえて秘密にするというところに、国民からすると非常な疑問を持つ。しかも、あなた方が単独で、従来の慣行を無視してモスクワに乗り込んで、単独で契約するというようなことについては、あなたおかしいじゃないですか。電波というものはあなた一人のものじゃないですよ。放送法、電波法をよく読んでください。そんな秘密にするなんというものではないですよ、内容的に。特にわれわれさっき申し上げましたように、技術協力の面においてどうなっていくのか、特にテレビの方式については、日本はアメリカ式のNTSC方式をとっております。ソ連はSECAMの方をとっておる。方式が違う。果たしてこっちにうまく映像が映るのかどうなのか。私はかつて国会でもずいぶん国際的に方式を統一すべきだと強く主張いたしましたが、ついにその方式が国際的に統一しない間に、アメリカはアメリカでスタートしてしまう、ソ連はソ連でスタートするというようなことになりまして、国際規格がなされておらないですね。インテルサット衛星を使ってやるのか、あるいはモルニヤ衛星を使ってやるのか、そういうことくらい当然国民の前に明らかにして、そしてこれだけの万全の配慮の中で放送は皆様の期待に沿えるようにやります、その保証なくして調印する必要はないと思いますね。三浦さんが向こうに行かれたそうでございますけれども、どうして秘密にしなければならないのか、いつごろその秘密を解除するのか、そういう点はどうなんですか。

高野信株式会社日本教育テレビ社長

○高野参考人 お答えします。  いま私のところから派遣した三浦君が来ておるのですが、その三浦君のいろいろな計算の上でしょう、五月の下旬ごろには契約の内容を発表することができる、こういうように申しております。  それから、ただいま御意見のありました放送については、もちろんソ連は方式が違うわけでありまするが、相当細かい双方の検討、討議を行っておりまして、これなら十分にわれわれはこれを受けて国内で放映できるという確信を持ちまして契約に調印したわけであります。

鈴木強日本社会党

○鈴木(強)委員 放送権料が、いま新聞その他報道されているのですと二十七億ですか、それに技術料として三億、合計三十億という金額が出ておるのですが、これは一体どこから出てきたのですか。国民にはそういうことが報道されておりながら、国会の場を通じて聞いたら、一切公表してはいかぬという、そんなことじゃ納得できないですよ。

高野信株式会社日本教育テレビ社長

○高野参考人 ただいまのところ、この金額については御容赦をお願いしたいです。

鈴木強日本社会党

○鈴木(強)委員 それじゃ、新聞で報道されている二十七億、三億というのは、これは違うのですか。

高野信株式会社日本教育テレビ社長

○高野参考人 いろいろな報道で数字が出ておりまするが、どこからそういうものが出ておるのか、何を根拠にして出ておるのか、われわれにとっては不明でありまして、数字そのものもかなり開きがございます。それだけは申し上げておきます。

鈴木強日本社会党

○鈴木(強)委員 それから、これも報道によるわけですが、当初ラジオの放送権料については触れてなかったということですが、途中でラジオの方も契約の中に入れた、こういうように報道されていますが、その点はどうなんですか。

高野信株式会社日本教育テレビ社長

○高野参考人 ラジオ、テレビについて当然に話し合いがあるものとわれわれは心得て、そして現実にラジオも含んでの放送権である、こういうことで、われわれはそれもまた承知したわけであります。と申しますのは、御承知のように私のところはテレビ専門の局でございますが、ラジオの放送についてはまたラジオ兼営の社で友好的な社もございますから、そういうところの援助を得れば、そうたくさんな人数も要るまいと思うのでありまして、ラジオの放送は必ずできるとわれわれは確信を持って契約を結んだわけでございます。

鈴木強日本社会党

○鈴木(強)委員 ラジオの放送権料は、そうすると、テレビの調印を済ました後に中途で入ったものですか。いつそれは入ったのですか。

高野信株式会社日本教育テレビ社長

○高野参考人 ラジオの問題については、行って交渉に入るときにすでにその話が出たわけでありまするが、実は正直に申しまして、三浦常務を派遣するときにはラジオのことまではちょっと考えなかったのですが、向こうに着きまして交渉に入るとすぐその話が出ましたから、交渉としては最初からラジオを含めての話、こういうことに相なっておるわけであります。

鈴木強日本社会党

○鈴木(強)委員 NETのネットワークは、現在全国的に見てどのくらいのカバレージがございますか。

高野信株式会社日本教育テレビ社長

○高野参考人 私どものネットの関係は、皆様もすでに御承知のように非常に狭いのでありまして、基幹的な局としては北海道、仙台、東京、名古屋、大阪、広島、高松、福岡のANN完全ネット局で北海道から九州までいっておりまするが、いわゆる複合ネットの数は十二、三社でしょう。したがって、カバーし得る範囲というものは決して大きいとは思っておりません。

鈴木強日本社会党

○鈴木(強)委員 そこで、内容について五月下旬までは明らかにできないというお話でございますが、それでは、今度単独でMOCと契約を結ぶに当たりますNETの基本的な考え方についてお伺いをしたいと思います。  従来、モントリオールのときもそうでしたが、民放、NHKが一体になって、相手国の組織委員会と慎重な協議を続けられて、できるだけ放送権料についても安い金額で、それがやはり国益に通ずる、そういうことに思いをいたしてあなたのところも一緒になっておやりになったではないですか。私はそれがあるべき姿だと思います。ところが、今回NETだけが単独でモスクワに乗り込み、大事な放送権について調印をするということは、一体どこにそのねらいがあったのか。いまお話しのように、全国のカバレージもNHKや他の民放に比べまして狭い。それは社長みずから認められておる。そういうときに、たとえばラジオの放送権を獲得する、テレビの放送権を獲得する、そのときに、一体あなたのところだけで一億国民の本当に願っておるオリンピックの映像が各戸に、茶の間に入ると思ったのでございましょうかね。他の民放やNHKとの話し合いを閉ざして自分だけそれを結んで、一体それで事がおさまるとお考えになったのでございましょうか。そこらの基本的なことが大変なことですから、一つ伺いたい。

高野信株式会社日本教育テレビ社長

○高野参考人 今回の放送権を取るについての私の基本的な物の考え方は、わが国の放送界は一方にNHKという国営とも言うべき、それに近い巨大な組織がございます。しかも、いつも、問題になりまするが、その聴視料は一切NHKに入っていってしまう。日本の放送界全体の発展のために使われる部分はきわめて少ない。私はあえておしかりを受けても申し上げるのですが、これは実に悪い制度だと私は常々考えておる。私の信念ですから、どうぞおしかりにならぬようにひとつお願いいたします。そこで、何でも大きいことはNHKさんにお任せする、だっこおんぶでやっているようないき方は私は好まない。多少余談にわたりますが、私のように若造のときから新聞社で切った張ったの仕事をしてきておりますと、どうしてもそんなふうな、あるいはひん曲がっているのかもしれませんが、そんな根性にならざを得ないのですね。  それで、今回のモスクワの放送権の交渉は、団体では認めない、各社それぞれの交渉であるという原則がかなり前から私どもの耳に入っておったわけです。  実は昨年の九月に、私の方でソ連の協力を得てアフタヌーンショーを撮りました。そのときはかなり長期にわたって滞在していたのですが、その間にもその問題が終始ソ連側から出て、今度はいままでの方式とは全く違う各国一社を相手にしての契約にするのだから、その際はぜひNETさんもこれに参加してくれないかという話が再々ございました。そういう考え方であるならばひとつ参加して行くよりほかないじゃないか、腕をこまねいて見ている手はないわけてすから——もちろん取れる取れないは二の次でございます。実はそれは取れるとは思っていなかったのですけれどもね。そういう話が出て、少なくともこれには参加しましょうという口約束ですが、そういう約束もしていたわけです。  そこに招請状が私どもだけではなしにNHKにも来、それから東京放送、日本テレビ、フジテレビそれぞれに参ったわけです。これは前から約束もありますから、私どもの方としてはソ連との信義を守ってやはり行くよりほかないじゃないか、そして向こうでとにかくどういう話なのか話を聞いて、そして入札——たしかどういう言葉を使っておりましたか、要するに一種の入札でしょう、別に紙に書いて箱に入れるというような性質のものじゃないのですが。そこまでいくか、あるいはいかないで話だけで、とうていそれじゃこっちは話に乗りかねるからといって帰ってくるか、その辺のところは行ってみないことにはわからぬということで三浦常務を派遣した次第です。  それからついででございますが、ただいまカバレージの問題についての御質問がありました。私がお答えしたように非常に狭いことは確かです。しかしまたその反面、モーニングショーとかアフタヌーンショーとか、物によっては三十三、四局北から南まで貫いて放送が十数年にわたって行われているケースもございます。ですからネットというものは何も法的に決まっているものでもなし、また法的にこれをお互いに縛り合うということは、ある意味では違法の疑いすらあると言われているような関係でございますから、私はそういうことに余りこだわらずにやっていきたいと思っております。  したがってまた、私どもがこの放送権を得たことは事実でございますし、それに基づいてモスクワオリンピックの映像を国民に提供することについての自信は十分に持っております。しかし私どもは、自分たちの関係のあるネット系列にだけこれを独占といいますか、そういう形で流そうなどということは初めから考えてはいないのでありまして、もし仮に放送権が取れたら、これは希望に従って他の局にも提供していく、この原則は最初から立てておるわけでございます。

鈴木強日本社会党

○鈴木(強)委員 高野社長のNHKに対する考え方は全く日本の放送を知らないお考え方であって、まあここは玄人の集まりですから、そういうことを言われると一体何だという気になるわけです。受信料がみんなNHKに入ってしまっておれの方にこない、これはけしからぬ、そういう御認識ですけれども、あなたも法治国家の国民の一人でありましょうし、少なくとも放送事業者としての最高の地位にある方でございますから、放送法だけはよく読んでいただいて誤りのない判断の中でやっていただかないとこういう結果になることを私は憂えるのでありまして、そういうことですから、こういうことになったのでしょう。そんなふうにも思います。  もちろん、NHKには金を出しておるとか、あるいは何でもNHKだというような風評のあることは私たちも聞いておりますから、それは私たちはけしからぬと思っておる。だからNHKに対しては放送法に基づく公共放送としての使命を果たすために、国民からそういう批判を受けないようなしっかりした体制をつくっていただくように強く要請をして、この委員会でもそのことはほとんど各委員から出ておるわけです。  それはそれとして、全く放送法を曲解し、そういうふうなNHKに対するお考え方であるということはまことに遺憾でございまして、今夜帰りまして一遍放送法をよく読んでいただきたいと思うのでございます。  それで、いろいろお伺いしたいと思いましたが、内容が発表できないということですから、いたし方ございません。  私は、けさ、たまたま国会に登院する際に東京タイムズ、サンケイスポーツ等の新聞を買って見ました。そうしますと、そこに大変大きな見出しでこう出ておりますけれども、契約内容の中に二百海里問題など政治的問題も批判できなくなるような条項も含まれている、だからNETが契約内容を公表できないんだというような記事が載っておりました。きょうは民放連の小林会長にもおいでいただいておるのでありますが、昨日五社会議等も開かれましていろいろこの問題に対する対策を練られておるようでございますが、後ほどその点をお伺いしますが、高野さん、いま言ったような政治的な問題が中に含まれておるという記事がございますけれどもね。これは否定いたしますか。

高野信株式会社日本教育テレビ社長

○高野参考人 私もそうした意味の新聞が出ているということは聞きましたが、激怒しました。そんなばかなことを、考えようもないことでございます。いずれ契約文も発表する時期が来ることは申し上げたとおりでありますが、その中にはオリンピック遂行に関する取り決めだけが書かれているのであって、政治的な何か制約を受けるとか、そういうようなことはただの一行もございません。またそんなことがあるべきはずがないのでありまして、私はいろいろなことをこの問題について言われておりまするが、これが私に対する最も侮辱的な報道だ、場合によってはしかるべき措置を私はとらなくちゃならぬ、そういう考えでおります。

鈴木強日本社会党

○鈴木(強)委員 ではひとつ民放連としてこの問題に対してはどういうふうな御所見を持っておられるか、ひとつ小林会長からお述べをいただきたいと思います。

小林與三次日本民間放送連盟会長

○小林参考人 民放連としてこの統一的な見解を決めたわけじゃございませんが、従来からローマのオリンピック以来このオリンピックの行事の取材は民放連全体として一致するだけでなしに、NHKと共同してやろうというのが一貫した扱いでございます。私どもはNHKと競争すべきものはもちろん競争しなくちゃいかぬが協力すべきものは当然協力していく。特にオリンピックのような、これは国民的な行事ですから、国民のすべての者に一番よい条件で適正な放送をするのはあたりまえであって、それは何も民放だ、NHKだという必要はない、むしろ公共放送であるNHKがそういう役割りを演ずるのが私は一番正しい。民放も民放の立場で協力するのは構わぬですが、何と言ったって私はNHKは言ってみればそういうことのためにあるとさえ言っても一向に構わぬ、これは多少私の個人的な見解もありますが、いずれにしろこういう国民的行事は全部共同してやろうじゃないかというのがずっと一貫してまいっておったのでございまして、特にこの前のモントリオールのときには、取材についてもそれじゃ民放も協力してやろうじゃないかというので各局から人を集めましてNHKの諸君と一緒に取材もしておったような次第でございます。今後も当然そうあるべきものだというのが少なくとも民放連会長を引き受けた私の考えでございまして、モスクワのときにどうこうするんだということを民放連で決めたかと言われれば、それは決めていないことも事実でございますが、これは従来からの基本的な考え方であり、私はこれを維持すべきものであろう。これを維持したいというのが民放連恐らくは多くの方々、全体と言いたいところですが、例外の方があるかもしれませんが、多くの方々の意見ではないだろうかというのが私の見解でございます。したがいまして、この問題の起こりましたときにも、私は日本テレビの社長もしておりますから私のところへも招請状が来たことは事実でございます。ほかの局にも幾つか来ておったんですが、やっぱりこういうものはばらばらにやっちゃいかぬ。現にばらばらにやって世界で問題になっておるのはアメリカに先例があるはずです。日本が一番初めじゃなしにアメリカの三大ネットワークとこのオリンピックの取材の問題で、精細のことは私どもも知りませんけれども、いろいろ新聞その他で報道されておることはよく知っておりますし、その結果、言ってみれば法外の値段で契約された。その委細なことは知りませんが、そういう事実も聞いております。そうすれば同じ方式を日本にもとられるということは火を見るよりも明らかな事実であって、これはむしろ心してやるべきだ。特に日本は国内だけの問題でなしに、いままでABU、アジア放送連合、アジアの国全体が一体としてオリンピックの問題に対処してきておったのでございまして、今度の場合もやっぱりアジアの諸国のことも当然に考えてしかるべきであって、そういうものを総合的にやるのが正しいあり方であるだろう。そういうことになれば、一番中心的であるし、また一番仕事にもなれておられますし、一番力もあるNHKさんを中心に一本になって話し合いを進めた方がよいじゃないかということでぜひまいりたいというのが、民放連会長としても私は最後までそういう希望を捨てなかったんです。各キー局の社長諸君もそういう希望を捨てなかったということだけを御報告申し上げておきたいと思います。

鈴木強日本社会党

○鈴木(強)委員 内容が、およそ金額が技術料を含めて放送権料三十億というような漠然としたもので、あとの内容はよくわからないんですからね。五月下旬までは手の施しようがないと思うのですが、この結ばれたことについてそういうところで会長の御意見をというのはちょっと酷かもしれませんが、今後三年半ばかりまだあるわけですけれども、このNETが単独で結ばれた契約の内容がどうであるかわからないとしても、今日民放連の会長として、あるいは全体の意識が統一されていなければ、個人的な考え方では大変恐縮ですけれども、一体どういうふうにしようとお考えになっておるのか。とにかくオリンピックは来るわけですからね。その辺いかがでしょうか。

小林與三次日本民間放送連盟会長

○小林参考人 NETさんがどういう条件で向こうと契約されたか、私も知るよしもございません。しかし私どももこの問題についてソ連側からやかましい催促が何遍も来て、このままでいったらNETさんだけと契約を進めるぞというふうなそういう照復もありまして、それじゃやっぱりNHKさんを中心にしてみんな行って、正式に向こうの話も聞いて進めなくちゃいかぬじゃないかということを考えるのは当然で、それで橋本さんに代表で行ってもらったのでございます。したがいまして、橋本さんからようやく委細の報告をきのう初めて聞いたわけなんですが、私は率直に言って、橋本さんよ、何にも気にする必要はない。うまくいかなかったからと言ってやけに気にしておられましたけれども、こういう要求ならば捨てるのがあたりまえ、当然こんな条件と何とかでわれわれは協力すべからずという感じを率直に受けたのであります。したがいまして、NETさんがどういう条件で得られたかは知りませんけれども、われわれとの話し合いで出たような条件ならば私は受けちゃかえっておかしいという心証をむしろ得たのでございまして、今後どうするかと言われましても、これはもうそういう条件を前提にした問題は一切私は考えるつもりはない、これだけはっきり申し上げておきます。こういうものはどういう条件でどうしてやるか、そこと兼ね合いの問題でありまして、ただ単になにを見せたらいいじゃないかというものじゃないだろうと私は思うのです。だから最初NHKさんが代表で行かれる場合にも当然にわれわれは協議しました、どういう方針でいくかと。そうすれば、これは国民の立場から、特にNHKさんの立場から一体どういう条件ならNHKさんとして可能であるかということが私は一番基本的な問題であると思う。NHKさんは国民から受信料を取っておられて、いろいろな公共活動をしておられるのですから、そう野方図な条件で放送権を買うわけにいかないだろう。私は当然だと思うのです。もちろんモントリオールと同額であるという必要はない。物価ももちろん上がりましょうし、条件が上がるのだから、多少は上がることはやむを得ない。その幅がどれだけか。それはNHKさんに一つのお考え方があるに違いない。そこへわれわれが参加するのですから、これはある意味ではNETさんと競争になるから、競争も頭に入れて、われわれ民放が参加するのだからある程度の幅も当然にあっていい。それくらいの金は、NETさんが出せるようなら、われわれだって出せるに決まり切っておるのであります。これは一局だってもちろん出せますよ。したがって、三局束になればもっと出せることは明瞭な事実です。しかし、この場合もある限度があるはずであって、限度と条件をはずすような契約はしてはいかぬ、特に私はそういう確信を持っておりまして、だからそういう前提で橋本さんに任せた。契約するもよし、せざるもよし。場合によっては、申し込みが不当だとお考えになればギブアップ、断念されて一向に構わない。その結果橋本さんが断念された。きのう報告を詳細に聞いたのですが、私はよかったと思う。よく断念して帰られた。それは、NETさんとの契約は知りませんけれども、私は向こうのドラフトもちゃんと見ました。金額は、お互いの話で、言ってはいかぬという話ですけれども、ドラフトを見まして、このドラフトで仮に橋本さんが意見を聞いてこられたら、もちろん、ノーと私なら言います。そういう状況でございますから、この問題はやはり相対的な問題であって、一体中身を、どう適正な条件でどうするかということを前提にして議論をしなければ、私は正しいあり方じゃないだろうと思う。  さっきちょっとラジオの話が出ましたが、私は、これはソ連側に不服が非常にあるのです。私のところはラジオをやっておりません。話が来たのは、テレビ、テレビと来ておるのです。テレビ局に対して、こうしたいから代表者を送れとか、入札金額を何日までに具体的に教えろとか、こういうことが来ておった。これは事実です。しかしながら、ラジオの問題は一言半句もない。私のところに来ておらぬから、NHKさんに来ておるのか、ほかのラジオ局に来ておるのか、聞いてみたら全然来ておらぬのです。ラジオはいままではオリンピック一貫してフリー取材なんです。その後調べたら、今度のモスクワに関連してかどうか知りませんが、放送権の中に入れたということは事実だったらしい。最近それは判明しました。しかしながらそうならそうで、こういうものはオープンにラジオ局に当然に、おまえらも自由な立場で参加すべきだ。NHKさんには当然そうあるべきですよ。だから委細経緯をはっきり調べていただきたいと言っているのです。もしそうなら、ラジオについて全然一言半句もラジオ局に公平に話がなしに、そして向こうでラジオも含めてやったとすれば、このやり方は国際的に見て私は許せぬ。少なくともオリンピックのような世界的、国民的行事にそういう形でラジオだけがやみ取引を、やみ取引という言葉は悪いが、やるということは適当じゃない。したがって、NHKさんもほかのラジオ局も正式に抗議を申し込むべきだとさえ私は思っておるわけでございます。そこらの点をみんな総合的にお考えになって、皆さんの方で御判断を願いたい。私どもは、こうして一つの結末が出たのですから、ああいう中身の内容のものには何とも手の出しようがない、したがって控えたい、これだけの話でございます。

鈴木強日本社会党

○鈴木(強)委員 NHK会長、午前中に依田委員の質問で、経過その他はわかりましたから、今後NHKとしてはこういう事態の中で一体どう対処していくか、その点だけひとつ結論的にお答えください。

坂本朝一日本放送協会会長

○坂本参考人 私は、いま民放連の小林NTV社長のおっしゃったのと全く同意見でございまして、NETがおとりになった放送権をNETがオープンにするからどうかというそういうお話し合いに応じるという技術的な問題ではない。その前提になるところがわれわれの問題としているところであって、その問題としているところが明らかにならない限り、私は小林さんと一心同体というふうに申し上げたいと思います。

鈴木強日本社会党

○鈴木(強)委員 大臣、午前中大臣から、事ここに至ればやはりじっとしてはおれぬ、介入という言葉を使ったものですから誤解を受けましたけれども、そういう御所見を発表になりました。私は、ちょっといままでも考えておったことですけれども、いまこういうオリンピックの場合の放送権なんかについて直接日本の放送協会と相手の国の組織委員会とやっているようですけれども、やはりこれはある程度国際ルートの中で、文部省なりあるいは郵政省なりそれぞれの所管があるわけですから、別にどこということはないですよ、おぜん立てをして、そしてそのルートを通じて相手国とお話し合いをするというような形のおぜん立てをやはりやる必要があるのじゃないかということを前から考えておったのです。しかしこんな事態が起きるとは思いませんでしたから、そう私も気にもしなかったのですけれども、こうなってみると、やはり交通整理的なものはして差し上げた方がいいんじゃないかという気がするわけです。あなたがおっしゃるように、これは五月の下旬までは内容がわからぬから、いまはどうしようもないわけです。私もそうなるとちょっと質問もしにくいわけですけれども、しかしその内容がいずれ明らかになるでございましょう。そのときに、国民の願いとしては、やはりオリンピックの放送は見たい、聞きたい、これはもう当然でございますね。それがいまのような状態だったら、迷惑をするのは国民であり、視聴者であると思います。ですからそれらの点を踏まえて、あなたは放送番組に介入するとか経営に介入するということは決してやらぬと言っているのですから私は信頼しますが、そういった面においてさっきあなたが言われたと思いますから、そこいらをもうちょっと研究してみていただいて、今後のこともありますから、ひとつ所見を伺いたいと思うのです。

小宮山重四郎自由民主党郵政大臣

○小宮山国務大臣 先ほどの答弁の中で私は三つの点について申し上げております。  第一点は、放送はだれのものであるかということ、そういう観点で話し合いをしてもらいたい。第二番目は、郵政省としては放送法第一条、第三条については一切手を入れない、尊重するというたてまえであります。第三番目は、話し合いを十分行っていただきたいということであります。それができないときには、私は、悲しいことであるけれども仲介に入らざるを得ないという意味のことを申し上げたはずでございます。  まだまだ内容がわかっておらない。しかしぜひNHK、民放連、すべての方々に考えていただきたいことは、放送はだれのものなんだということをもう一度かみしめて考えていただきたいということです。やはりオリンピック放送というものは国民の中では大変重大な関心事であります。そういうことを各社あるいはNHKに要望して、今後ともいろいろなことを行っていただきたいと思っております。

鈴木強日本社会党

○鈴木(強)委員 大臣の御所見に大体私も賛成です。いま非常にエキサイトしておりまして、お話を承っておりましても、非常にやるせない気持の中で御発言があると思うのですけれども、まあひとつ冷静にお互いに考えて、そしていまおっしゃるように、国民の気持ちがどこにあるのか、現在いろいろと投書なんかを私見ておりますけれども、やはりNETのおやりになったことに対してかなり批判的な意見が多うございますね。ですから、やはり国民の意見に沿わないようなやり方で契約が結ばれたということは言えると思うのですね。一面、さっきも申し上げますように、高野さんがおっしゃるように、どうもNHKが少し何でもかんでも出しゃばり過ぎる、そういうことについてのその御意見はそれなりに私はわかるのです。ですからNHKはNHKとして、やはり公共放送の使命を達成するためにやっておられるわけですけれども、世間から見るとどうもそういうふうにとられるとすれば、これは不徳のいたすところであろうし、直すべきは直してもらわなければいけない。それはそれでやってもらうことにして、何かごちゃごちゃにして、だからおれはやったのだ、こういう議論は私は飛躍し過ぎると思うのです。そんな理論はおかしいと思うのですね。ですからその点をひとつ今後関係の予算にも十分に配慮していただいて、いずれまた内容がわかりましたときにもう一度この問題について私は意見を述べさせていただきたいと思います。  関連が久保委員からあるようですから、お願いします。

八百板正日本社会党

○八百板委員長 関連質問を許します。久保等君。

久保等日本社会党

○久保(等)委員 私、関連質問ですから、ほんの簡潔にお答えを願って結構ですが、三月三日にNETさんと他の民放連の各社の間でお話し合いになって結局話がまとまらなかったというのですが、簡単に言えばどこが一体話としてまとまらなかったのか、その結論的な面を小林民放連会長さん、それからNETの高野社長、両方の方からひとつお答えを願いたいと思います。結論的なお話で結構です。

小林與三次日本民間放送連盟会長

○小林参考人 これは結論を申しますと、先ほど申しましたとおり私はこういう仕事は一体になってやるべきだ、したがって、NETさんも大きな協力体制の中でやっていただきたいというのが私の民放連会長としての願いだったのですが、自分の方で簡単に言えば単独で先ほどおっしゃったようなことでやるということになって、もう関係者も行っておりますから、そうすればほかのキー局やNHKだってほっておくわけにはいかぬ、それだからしようがないということになったので、高野さんとの話は要するに民放連会長として微力で話がまとまらなかった、そこを確認をしたのが三日の日の話でございます。

久保等日本社会党

○久保(等)委員 それじゃなお高野社長の方にお尋ねしたいと思いますが、民放連として前回のモントリオールのオリンピックについてはNHKを含めていわば一本でおやりになったと思うのですが、そのこと自体が好ましい方式ではない、要するに各社それぞれの腕にきかせてこういった問題を扱っていいんだという御判断なのかどうなのか。特に前回のモントリオールのオリンピックではおたくの負担金は幾らだったのか、その金額もついでにひとつお知らせ願いたい。

高野信株式会社日本教育テレビ社長

○高野参考人 最初に、前回の負担金が幾らだったかはちょっといま記憶にございませんので、答弁をお許し願いたいのです。  それから、モントリオール方式というものはいい行き方じゃないかという考え方もありますが、これは必ずしも何も定着してそう決定されていたものでもないので、やり方はこれからもいろいろあって差し支えないんじゃないか、かように私は考えております。

久保等日本社会党

○久保(等)委員 そこらが私はやはり放送事業というもの、それから特に国際間における取引なり契約、こういうものについてもう少し慎重なというよりも、本質的な問題について御理解を願わなければいかぬと思うのです。特に、こういう国際的な、しかもオリンピックというようなことになってくると、四年に一度開催せられるということになっておりますが、今回のモスクワ組織委員会との間で交わした金額、先ほど来幾らと発表できないというお話ですが、いずれにいたしましても二十数億ないし三十億だと一般に言われております。そういう、従来の経緯から考えるときわめて多額の契約をせられることは、今後に非常に大きな問題を残すわけなんです。今度のオリンピックだけでは済まぬと思うのですね。さらにその次八四年にどこで開かれるにいたしましても、恐らくモスクワにおける放送料、技術料というものの金額がこれまた一つの基準になってくるわけです。そういうことを考えると、単に今回だけでは済まない、私は国際的な取引、商業上の取引と仮に考えても大変なマイナスだと思うのです。同時に、国内における放送体系というものは、全く国民の期待に反して何かしら非常にごたごたした、したがって、十分に関心を持ち非常に重要視しておるオリンピックの放送が見えない、聞こえないということになりますと、単に一般の商業上の取引というような考え方で取り組んだのでは、国民は大変な迷惑です。しかもこれは高野社長のポケットマネーでもって払うわけではないので、スポンサーを通じて間接的には国民、NHKの立場で言えば直接的に受信者が負担する金です。ですから、おたくの方の会社の経営状態は五十年度、四十九年度にしても四億以上の純益を上げており、確かに経営としては大変順調かもしれない。しかしそれらを考えてみると、やはり間接的に国民あるいは直接的にスポンサーの方、そういったようなことでいずれにしても国民の何らかの形での負担ということになってまいるわけです。しかも国際的な取引ということになってまいりますと、全然話は違いますが、一般の貿易上の取引についても御承知のように商社が諸外国に行ってお互いに泥試合をやるような取引をやることが諸外国において大変なひんしゅくを買っております。また、国民全体から見れば大変な迷惑をこうむっておるわけです。そういうことを考えますと、一般商業上の取引といたしましても、私は国際間の取引についてはよほど慎重に配慮してまいらなければならぬと思う。いわば横との連絡、協議というものを十分に整えながらやる。お互いに何か抜け駆けの功名みたいなことを国際間でやられることは、私は直接に国益が非常に大きく損なわれると思うのですね。そういうことについて一体どういう認識を持っておられるのか。契約は自由なんだと言われるが、契約は自由です。制度上は自由であるかもしれませんが、そういう問題を十分にお考え願わなければならない。すなわち国益上の問題、それから放送上の使命というものもやはり考えてもらわなければ困ると思う。放送というものは、御承知のように単に一般民間の商業上の取引という問題ではないと私は思う。いわゆる電波というものは有限です。したがって、きわめて限られた人たちに免許せられる、いわば特権的な一つの事業ですから、特権的な放送事業というものについては、それだけ重要な大きな使命が放送事業者に課せられると思うのです。これはNHKであろうと民放であろうと共通です。また放送法の定めるところでもあります。こういった点についてどういうようにお考えになっておるか、ひとつ社長のお考えをお聞きしたいと思う。

高野信株式会社日本教育テレビ社長

○高野参考人 私ども今回の交渉に当たりましては、諸般の件について慎重に検討したつもりでございます。先ほどから問題になっております金額などにつきましても、できる限りの資料も集め、それから社長会などでの皆さんの発言なども参考にして、これが値段のつり上げになるというようなことには絶対にしてはならぬということでございまして、もうすでに実際問題としても、私のところの三浦が向こうと交渉してある金額を示しました。そのときに三浦は、その後NHKその他三社の合同の使節が来られるということを聞いて、これは値段がどうとかという問題はとても話にならない、向こうの委員会に対しても、一ドルでも千ドルでもとにかく向こうが高ければ向こうに落としたらいいでしょう、私は何の悔いもございませんと言って一切の交渉を切って、そしてただ結果を待っておっただけのようなわけでありまして、その金額でわれわれのところに権利がくるというようなことは、全く考えにも及ばなかったことであります。そのくらいで、これがつり上げとか国民の負担に非常に大きなマイナスを与えるというようなことは決してなかった。いわゆる競りのように、バナナのたたき売りのように二億上げ、五億上げ、十億上げというような交渉などは一切しておりません。われわれはわれわれの信念に従って、この程度ならばやっていけるだろうという金額を初めからもうさらけ出して、それ以上には応じないというような交渉の仕方もしておったわけでありまして、ただ何でも行ってとってくればいいという考え方などは毛頭ございませんでした。その点はひとつ御理解を願いたいと思うわけであります。

久保等日本社会党

○久保(等)委員 モスクワに出かける出かけ方にしても、三月早々におたくだけで何かお出かけになっている。それから金額も、もちろん中身はわかりませんから明確には申し上げられないですが、少なくとも二十億円を超すことだけは——これが邪推であれば幸いですけれども、恐らくそういうことはあり得ないと思うのです。この前のモントリオールのオリンピックのときは、おたくだけで負担せられた金額は恐らく一億円か一億円を割っておると思うのですね。数千万円じゃないかと思うのですが、一億というのは少し多目に言っているのです。数千万円だと思うのですね。おたく一社が分担するのは数千万円。今度は二十数億円。そういったことを考えると、つり上げる意思は毛頭ございませんでしたとか言っておられるけれども、その金額だけ考えてつり上がっておらないとは言えないと思うのですね。しかも、おたくの方の会社の報道本部長補佐の伊藤さんですか、伊藤さんが四日の日あたり新聞記者の皆さんに語っておるところを見ると、「常務がモスクワに行ったのは各社にもきている招請状にこたえたもので、先方の事情を聴きに行っただけだ。すべては話を聞いてからで、この段階で放送権料が大きくつり上がるというようなことは全く考えてない。」。ということがもし真実だとすると、いま言った二十数億円というものがその当時頭にもしあったとすれば、こういうことをしゃべられたこと自体もいささかどうかと思うのですが、いずれにしてもとにかく招請状が来たから行くだけなんだ、なお国内的にはよく話し合ってみるんだというようなことの含みを持ったような発言をしておられるのだけれども、とにかく行ってしまって連日精力的にいろいろ折衝を持ったのだと思うのですが、この交渉は、NETとしてはモスクワ組織委員会と一体何回ぐらいやって、いつから始められていつ妥結をせられたのか。その交渉を何回ぐらいお持ちになったのですか。一番しょっぱなはいつで、何回ぐらいお持ちになってそれで最後に調印をしたのか。その回数、時期等がおわかりになればひとつ御説明願いたいと思うのですがね。

高野信株式会社日本教育テレビ社長

○高野参考人 三月一日にモスクワに着きました。  その前に、ちょっと御説明しますが、二月の二十三日ごろだったかと思うのですが、連盟の理事会がございまして、そこで、どうも招請状がいよいよ来るらしい。私のところにはその朝着きました。理事会は二時からですが、その前に着きました。私はそれを読んでおりました。それから、それはNHKにも来ているということでありまして、他の三社も恐らく来ていたのだと思うのですが、社長さん方はまだそれをごらんになっていないという状況でありました。  そこで小林会長から、こういうものが四社に来ている、一社ならとにかく、四社だからこれはここで一度考えを聞かしてほしいということで、それぞれに自分の社の考え方を説明したわけでありまするが、他の社長はできれば一緒にやりたいということでありましたが、私はそのときはっきり、これは昨年の八月以来の口約束であるけれども、もし招請状が各社あてに来て——各社単独でなければ契約は結ばないのだということをやかましく言われておりましたし、そのときには、よこされれば必ず来ますよ、そして相談に乗りますよという約束もしてあることだから、私の方はとにかくこの招請に応じて社を代表する者をやるつもりです、こういうことを理事会の席上で説明したわけであります。これに対して、格別行ってはいかぬとかやめろとかというような御意見は何も出なかったわけです。行くものはしようがないというようなことだったんじゃないかと思うのです。  それが前段でありまして、三月一日に三浦本部長が立ちました。そして、このスケジュールによるとモスクワに午前三時二十分に着いております。そして、その午後ぐらいになるのでしょうか、イシキャビチェス・ソ連邦テレビ・ラジオ国家委員会の副議長と会談をいたしました。これが交渉の皮切りであります。しかし、これは予備会談ですね。いよいよ二日に、オリンピックの組織委員会のコーバリ副議長と第一回の会談をしております。そして三日、向こうのオリンピック組織委員会のコーバリ副議長と第二回の会談をし、それは十一時なのですが、それから午後になりまして、オリンピック組織委員会のノビコフ議長と、これは会談というよりも、むしろ雑談的にいろいろなオリンピックの問題について話し合って、その際にノビコフ氏は、プール組織で来る相手は相手にしない、自分の方は千二百万ドルぐらいを考えているんだが、必ずしもそれには拘泥しないというようなことを言ったそうです。これは当然決まった数字じゃないですから、架空のような数字ですから、申し上げて差し支えないと思うのですが、そういうことを言っていたそうです。それから契約の原案が先方から提示されました。それは三月四日です。格別の話し合いはそこではなし。五日も特別の会合はなかったわけでございます。三月の九日、オリンピック国際委員会から来たシュトラシュノフ氏とフバート氏を含めて第三回の会談をやりました。これは非常に詰めた会談でありましたけれども、これが言ってみれば最後の会談になっております。  その間にNHKの方の橋本委員も交渉しておったらしいですけれども、これは全然別な部屋でやっておったのではないかと思います。そちらの方の様子は私どもにはよくわかりません。

久保等日本社会党

○久保(等)委員 私、関連質問で時間がないようですから、結論的にちょっと申し上げたいと思うのですけれども、いま言われた御説明をお聞きしても感じることは、ほんの数日間にきわめて急ピッチで話がまとまったようになっておるのですが、これが全国民の輿望にこたえるような形で話がうまくまとまれば非常に結構なんですけれども、残念ながら少なくとも国内的には横の話し合いがほとんどなされないままに、単独でNETが乗り込んでいって、そして想像するところ、きわめて高額な放送権料なり技術料でもって契約がなされたように伺います。まことに私は遺憾だと思うのです。電波は何といっても国民のものですよ。したがって、放送そのものも、全国民というものを頭に置きながら、一放送会社であり、一放送事業者であっても、その使命の達成に十分な責任を感じてもらわなければ困ると思うのです。  とにかく、さっきも申し上げたように、一商社としての取引で、外国と契約をして取引をするにしても、今日われわれ国民全体が非常に残念に思っておりますのは、御承知のようにあの狂乱物価と言われた当時における商社の取引問題について非常に強い批判があったと思うのです。ましてや国際的な取引という問題になってきますと、ソ連だとか何だとかに限らず、非常に慎重に、やはり国内的な話を煮詰めてもらって、国内的にはできるだけ同一歩調でもって話を進めてまいるという態度が基本的に必要だと思うのです。  ところが、今回の場合、いま言われたように、ほんの数日間に駆け足のごとく、何をそう急いで契約をしなければならぬのか。これはプールじゃ困るのだという話であれば、そのことについてまず国内的にお互いに話し合う、そのかわり代表を決めて契約をすればいいのですから。それで、それこそ話が調わないのなら、まず国内的な話をまとめることを第一義的に考えるべきだと思うのですね。おたくの方の批判としては、NHKに対していろいろな不満があったり、意見もあるようですけれども、そういったことについて論ずる、あるいはまた御意見をお聞きするような時間もございませんし、またそういう場所でもありませんから、その点は差し控えます。  しかし、民放連さんなら民放連さんの中で、なぜ統一的な意見が出ないままに、単独で交渉せられたのか、この点にまず疑問が出てくるわけです。先ほど、モントリオール方式についてはNHKがどうとかこうとか言っておられたのですが、仮にその問題を抜きにして、それなら民放連の中でなぜ話をまとめて一本交渉をやるだけの努力をしなかったのかという問題が残っていると思うのです。いずれにしても、これは今後なお非常に議論を呼ぶ問題だと思うのです。ただ、モスクワの組織委員会との契約そのものは有効に成立したのでしょうから、とやかく言うべき筋合いじゃないとしても、私はあり方として、少なくとも今後の問題としては、国民の世論もいろいろな形でこれから出てまいると思います。放送までにはまだ相当の期間がありますから、その間において国民の世論の動向も十分に見ながら、この問題に対してわれわれとしても重大関心を持ってまいりたいと思っております。  しかし、ここでさしあたって申し上げたいことは、ぜひひとつ国内的な少なくとも世論の結集を図って、国際的な取引、国際的な話し合いというものにはぜひ臨むこと、このことをわれわれとしては強く要望しておきたいと思いますし、同時に放送という問題については、もう少し使命感に徹してもらいたいという御要望を申し上げて、私の質問を終わります。

鈴木強日本社会党

○鈴木(強)委員 それでは、大分時間をとりましてNHKの収支予算についての時間がなくなりましたが、わずかの時間をいただきまして、若干の点で御質疑をしたいと思います。  私は、ことしのNHKの収支予算を拝見しまして、率直に感じましたのは、御苦労いただいております五十一年から五十三年までの中期計画、さらにこれからずっと将来に向かってNHKの経営が果たしてうまくいくのかどうなのか、そういう点を非常に心配する者の一人です。率直に言って、料金収入に頼るNHKとして、これからよほどの御苦心と英知を集めておやりにならないと大変なことになるのじゃないかという気がいたします。端的に言うと、昨年の料金値上げによってどこまで持ちこたえられるか、果たしてそういう遠い将来、この受信料制度そのものだけでいいのかどうなのか、そういったことを含めまして、長期展望についてしっかりした指針をお立てになる必要があるのではないかと思うのですね。そういう点について私もちょっと心配があるものですから、これから英知を集めてひとつやっていただくわけですが、会長として、基本的なあり方をお述べいただいて、経営委員長にも、大変長いことお待たせして恐縮でしたけれども、また御所見を承りたい。

坂本朝一日本放送協会会長

○坂本参考人 先生御指摘のように、協会の長期経営の展望というのは大変大事でございますし、いま郵政大臣の意見書にもそのことに触れての御指摘があるわけでございますので、私どもといたしましては、五十一年度の受信料改定に際しまして、五十三年までの収支の見通しというもの、それに五十四、五十五を考えまして、五十三年までの収支見通しはとんとんであるということで計画を立てたわけでございますが、しかし長期の展望ということは五十三年に終わるわけではございませんので、この五十二年度の予算の御承認をいただきました暁には、さらにその先に向けての経営の長期見通しを立てるためも含めまして、先般も他の先生方にも御答弁申し上げたと思いますが、NHKの執行部だけでなしに、部外の有識者の方々にも委員会をつくって御意見など御示唆をいただきながら検討をしたいというふうに考えております。

橋本忠正日本放送協会理事

○工藤参考人 御指摘のとおり、経営委員会といたしましても、非常な危機感を持っております。NHKの経営の将来というものに対して非常な危機感を持っておりますが、同時に国民のNHK、公共放送としてのNHK、それと日本の放送法規で規定されていますように、片方に民間放送があり、公共放送がある、この制度というものは私どもは本当にある意味では理想的な制度だ、どうしてもこれは守っていかなければならないというのが経営委員会としての大体の共通した意向だと思います。  しからば一体どういう具体策があるのかということになりますが、これは繰り返すことになりますが、やはり国民の信頼と愛情を得るということが第一でございます。その次にはNHKの体質を改善しなければならない。これは経営委員会でもかねがね指摘されておる点でございまして、今度の予算ではまだ緒についておりませんが、来るべき予算ではやはり体質改善という点をやっていかなくちゃ国民に対してまことに相済まぬと思います。  それからもう一つは、聴視料制度の維持ということでございますが、これが滞納がふえ、未契約がふえてくるということは、NHKにとっても一大事でございますし、公共放送制度というものが崩れる恐れがございますので、これはNHKの経営のみならず、きちんきちんと受信料を払っていただいておる大多数の国民に対しても相済まないことだと思います。俗に申します執行部を叱咤激励いたしまして、よりよい徴収方法も考え、あるいは徴収の手段も尽くして努力をしていきたいというふうに思っております。

鈴木強日本社会党

○鈴木(強)委員 委員長、大変経営の面で御苦労いただいていると思いますが、当委員会でもよく問題になるのですけれども、経営委員の選出の仕方というよりも、選んでいただく層ですね、もっと青年、婦人、労働者、そういった層の人たちがこの経営委員の中に入ってこられた方がよりいい話し合いができるのではないかという気がするのでございますけれども、これは政府が国会の承認を得て任命される人事でございますから、そういう意味でこの委員会でも附帯決議等もつけまして、経営委員会というものがそうあってほしいと願っておるわけですけれども、実際委員長としておやりになってみて、そういう点についてはできたらそうしてほしい、そういう気持ちがおありでしょうか。

橋本忠正日本放送協会理事

○工藤参考人 経営委員会の構成につきましては、政府並びに国会に全部お任せ申しておるわけでございまして、経営委員会としてこれに口出しずることは一言もないと思いますし、また、出過ぎであると思います。ただ、現在の十三名の経営委員はそれぞれ懸命に努力をしておるということだけは申し上げられると思います。

鈴木強日本社会党

○鈴木(強)委員 大臣、これは何回も言うので恐縮ですけれども、もう少しバラエティーを持たしてやってほしいというのがわれわれの願いなんですけれども、そういう点をもうちょっと検討してもらえませんか。

小宮山重四郎自由民主党郵政大臣

○小宮山国務大臣 NHKの経営あるいは番組編成については、現在非常にNHKそのものが努力されている。たとえば沖繩の今回の値上げにしても、会長みずから聴視者会議に出席し沖繩の各界各層の方々の御意見を聞き、それを反映して予算の中に繰り入れておるということであります。あえて希望をすれば、いま鈴木先生がおっしゃいましたように、長期展望が足りないではないかという点でございます。その路線をしっかり敷いていただきたい。やはり国民の放送局であります。かつ、国民から聴視料をいただいて公平かつ不偏不党の上に乗っかった放送でございますので、そういう意味でも国民は健全な経営を望んでおるということで、経営委員については、それなりに公正で経験豊かな人たちによって構成され、かつ国会によって討論されて任命される方々でございますので、私が申し上げることではない。またこれは法律によって決めてありますので、その辺のところを踏まえて、今後とも経営委員の方は鋭意努力、してりっぱなNHKにしていただきたいと考えております。

鈴木強日本社会党

○鈴木(強)委員 これは、同じようなことを言われるわけですから、ちょっと私は不満ですが、いずれじっくりとお話をしたいと思います。  きょうは会計検査院からおいでいただいておりますが、御承知のように、NHKにはわれわれ一人一人の視聴者から受信料を取ってそれによって賄われているのでありますから、毎年会計検査院がこれを検査して、適切に使われておるかどうか審査をしていただいております。いまも経営委員長からお話がありましたように、受信料の不払いといいますか、そういった面が非常にふえてまいっておりますものですから、そういう点について心を痛めておるものですが、何回もここでやりましたからこの点は触れませんけれども、会計検査院の方として、ただ単に証拠書類を見るということではなくて、NHKの経営についても、その一つ一つの証拠書類を見ながら、全体のことをお聞きする時間がなかなかありませんから、特にふえつつある受信料の不払いの問題について何か、ひとつこうしたらいいという考え、お気づきの点があったら、この際に聞かしてもらいたいと思っているのですが、いかがでありましょう。

高橋保司会計検査院事務総局第二局長

○高橋会計検査院説明員 私ども、NHKの検査につきましては、法律に基づいて権限を与えられておるわけでございまして、毎年検査を実行してまいっております。  受信料の点でございますが、従来の検査の点から申し上げますと、従来は九八・何%という大変高率の収納率でずっと推移してきたわけでございまして、その点では安心をしてきたわけですが、そういう意味で主として契約の状況、契約の点で落ちこぼれがあるかどうかという点に主力を注いでまいったわけでございます。その具体的な例といたしまして、四十七年には、船舶に備えているテレビの受像機の契約未済というような点で御注意を申し上げてまいりましたし、五十年には、ホテルだとか旅館だとか、そういうところの契約未済、設置しているテレビの台数に比べて契約件数が少ないのではないかというような点でいろいろ御注意を申し上げてきたわけでございます。ところが最近の様子は大変変わってまいりまして、四十九年度は収納率が九七%、五十年度は九六・六%、五十一年度はもう少し悪くなるというような傾向がございまして、私たちといたしましても、この種のことにつきましては大変憂慮している次第でございます。  それで、ことし検査上の重点事項に掲げまして、特に収納成積の悪いところ、これは大阪で申し上げますと京橋営業所管内あるいは布施営業所管内、東京で申し上げますと新宿営業所管内、こういうところは大変悪いのでございますが、たとえば大阪の京橋管内におきましては八二、三%というようなところでございまして、大変収納成積が悪うございます。特にそういうところを選びまして、どういうわけでこういうふうに収納状況が低いのだろうかというような点でことしは重点的に検査を施行していきたいと実は思っておるのでございます。収納成績は、経費をかければある程度上がるわけでございますけれども、単位収納金額当たりの経費を最も小さくするという点で、しかも契約件数なり収納件数なりを上げていくという点が大事なことではないかと思います。そういう意味で、営業費と収納金額との絡み合いという点でわれわれは検査を進めていかなければならないのではないかと考えております。  そこで経費の点からいきますと、いろいろなメリットシステムというものを入れておるだろうと思いますが、これが有効に働いておるかどうかというようなこと、それから集金人の配置が、一体集金の形からいきまして適当なものであるかどうかというような点、それから集金にはいろいろな形態を持っております。郵政委託だとか、あるいは農協委託だとか、あるいは一般の集金人による集金とかというような形がいろいろございますが、それぞれコストが違うわけでございまして、どの道をとるのが一番安く、効率高くいくかというような点も考えていきたいと思います。  それから先ほど申し上げましたように、収納成績の大変悪いところを見てみますと、これは人口の移動の関係が非常に激しいところで、転出、転入の世帯の把握が非常にむずかしいというような点もあるようでございまして、これらの点の追跡状況というものはどういうふうにあるべきであるか、現在どういうふうにやっているかというような点も検討していきたいと思います。  それから収納未済の最も大きい割合を占めているものは常時不在者でございますが、これの追跡関係というものをどういう形でもっていけばいいかという点などで、私たちといたしましては、現在の法制制度の中で最も効率的な運用をするのにはどういう道があるかという点に主眼を置きまして今後検討をしてまいりたいと思います。もちろん放送協会当局におきましては、これらの点は十分従来とも配慮してきておることだと思いますけれども、大きな組織でもありますし、第三者の同意を得まして、ともに現在の財政上の不況というものを一緒に考えていったらどうかというふうに考えております。

鈴木強日本社会党

○鈴木(強)委員 大変御苦労いただいておりますが、なおひとつよきアドバイスをしていただいて、来年は去年よりもよかったというような形にぜひお願いしたいと思います。  最後に、時間がありませんから、放送の番組のことでちょっとお伺いしたいのですが、御承知のように放送法第四十四条には、「豊かで、かつ、よい放送番組を放送することによって公衆の要望を満たすとともに文化水準の向上に寄与するように、最大の努力を払うこと。」とありますが、これがNHKに負荷された責任であります。そこで番組の編成に当たって、教育放送あるいは教養放送、報道番組、娯楽放送、このバランスをとらなければならぬということになっておりますが、この予算は四つに分けて大体どの程度の予算が組んでありますか、それが一つ。  それから、時間がありませんから国内放送番組審議会のことでちょっとお伺いしたいのですが、中央審議会は十五人の方々で会長の諮問に応じて答申することになっておりますが、地方の審議会については人数は規定されておりません。この問題についてはその後国会でもいろいろ議論されておりますが、どうなふうな形でいまこの地方番組審議会というのが行われているか、その点が一つ。  それから、特に私は学校向けの教育放送が非常に成果を上げているように見ておるのですが、具体的にいまNHKが小学校、中学校、高等学校、こういった方面に向けてどのくらいの時間放送されているのか、それでそれの利用状況、そういったものを含めてひとつぜひお知らせをいただきたい。

堀四志男日本放送協会専務理事

○堀参考人 お答えいたします。  総合テレビ十七時間三十分のうち報道二〇%以上、教育二〇%以上、教養二〇%以上、娯楽二〇%以上でございます。  教育テレビにつきましては、教育が七五%以上、そして教養一五%ということです。ラジオにつきましては報道二五%、教育、教養合わせて三〇%以上、娯楽二〇%以上ということで、第二放送におきましては教育七〇%以上、報道、教養それぞれ一〇%以上という比率になっております。  なお、それに対する予算面でございますが、比率で申しますと大体報道番組について二三・一%、教育番組について約一七%、教養番組について二九・六%、娯楽番組について三〇・四%という配分になっております。  なお、学校放送につきましては、来年度におきましては幼稚園、保育所向けに本数にして十七本、時間にして四時間十五分、小学校向けに五十本、十四時間四十分、中学校向けに三十七本、十二時間二十分、高等学校向けに八本、二時間四十分、総計約三十四時間に及ぶ放送をいたしております。  それから利用状況でございますが、利用状況調査は文研で回答式で行っておりますが、かなりの程度の利用率でございまして、幼稚園において五十一年度八一%、保育所九一・四%、小学校におきましては九五%、中学校、高校につきましてはそれぞれ四四%、五三・九%ということになっております。

鈴木強日本社会党

○鈴木(強)委員 じゃ最後に要望しておきますが、この委員会で自主番組の作成について外注をするか自主的に作成するかということについて論議がありました。なるほど言われるように外注をすればそれなりのメリットのあることはわかりますけれども、ただそれは一面的に物を見られては困るのでありまして、外注するのには、自社においてなかなか設備その他が不十分であるというようなことも原因で出しているところもあるようですから、本来的にはやはりNHKがいまやっておられるようにできるだけ自主的に自分の力で作成していくということが私はまた一面大事なことだと思いますから、そういう点が原則としてもやられるのが筋だと思いますからそういう要望をひとつ出しておきます。  それからもう一つ、労使問題が出ましたけれども、これはあくまでも労使間の自主的な交渉にまつものでありますから、第三者がそれに対してとやかく言うべきものではないので、少なくともNHK内部における労使問題については他の介入を許さない、やはり自主的にすべてを決めてもらう、そういう方針で今後労務対策をとっていただきたい、そのことをお願いしまして終わります。  ありがとうございました。

八百板正日本社会党

○八百板委員長 田中昭二君。

田中昭二公明党・国民会議

○田中(昭)委員 きょうは参考人の皆様御苦労さまでございます。放送事業につきましていま起こっておりますいろいろな問題国民の心配しております問題等をここで代表としていろいろお尋ねするわけでございます。  けさほどからずっと、いま問題になっておりますオリンピックの放送について、皆さん方のお話も聞いておりまして感じておりますことからまず確認しながらお尋ねしていきたいと思いますが、オリンピック放送を放送事業者の方がやっていただく、このことに対する国民の期待といいますか、こういうものは本当に全国民挙げて健全なる放送がなされなければならないというように思っておると私は思います。このオリンピックというものが、そのオリンピックの精神から考えてみましても、いまのような放送権並びにこれに関する問題が起こっておることはどうも心配でなりません。そこで、きょうそれぞれお見えになっております代表の三人の方々から、まずこのいま起こっております問題について、オリンピックを国民に放送するということをオリンピックの精神からもどのように受けとめておられるのか、まずお聞かせ願いたいと思います。

坂本朝一日本放送協会会長

○坂本参考人 オリンピックの放送は、四年に一遍の大きな国家的あるいは国際的エベントでございますので、NHKとすれば全視聴者に放送する責任があるというふうにかねがね思っておるわけでございます。ただ反面、このオリンピックの放送権というのはいろいろな形で回ごとに高騰していくという状況も否みがたい現実でございますので、それを一方的に放置する、一方的に対応するということは許されないのではないだろうか。そのためには、国内において複数の放送局、放送事業者のあるところはやはり一本になって相手方と交渉するということが望ましいのではないかということでいままでやってまいりまして、それなりの成果があったというふうに理解しておりますので、今後といえどもそういう方向で進むべきではないかというふうに考えております。

小林與三次日本民間放送連盟会長

○小林参考人 いま坂本さんのおっしゃったとおりが私どもの考えでございまして、全国民に一番公平に、しかも一番妥当な中身のものを妥当な条件で、ここが大事です、妥当な条件で提供するということがオリンピックの精神だろうと思います。その精神が実現するようにわれわれとしては協力すべきだ、これはもう終始変わらぬ一貫した考えでございます。

高野信株式会社日本教育テレビ社長

○高野参考人 私どもの独占が大変問題になって恐縮なんでありますが、しかし、私どもは誠心誠意、可能なできる限りの安い値段で手に入れることに努力したつもりであります。そしてまた、私どもはその独占権をはからずも獲得しましたが、これを私する考えは毛頭ございません。もしNHK初め各民放、これをとにかく一緒に利用しようじゃないかということでございますならば、いかような方法でもよき方法を考えまして、全国民にこの波が及ぶことについて何のちゅうちょするところもございません。挙げてこれは国民に開放すべきものだと心得ております。

田中昭二公明党・国民会議

○田中(昭)委員 こうやって聞いてみますと、それぞれのおっしゃることは間違いはない、率直に午前中からのあれを聞いておりましても、前後の問題を考えましても、お一人、お一人おっしゃいますと、そのことが間違いじゃないような気持ちもしますけれども、やはり高野社長さん、国民は心配しております。これから三年もあることですから、五月には何かはっきりするものもあるようでございますけれども、私はこういう国民の代表の場で、たとえば放送権獲得の費用がいま言えないにしてみても、先ほども経過説明も聞きまして、その金額が会社の立場上五月までは秘密にしなければならないならならないでわかりますけれども、獲得の金額以外のことで何か国民が安心するようなことをおっしゃっていただくのがより妥当ではないかと思いますが、いかがでございましょう。

高野信株式会社日本教育テレビ社長

○高野参考人 まことに御説ごもっともでございますが、ただいま申し上げたようなわけで双方の話し合いで決まったことでございますので、いましばらく契約の内容についての御説明は遠慮させていただかなければならぬと思います。なお、金額そのものはお互いに発表しない、こういうことになっておるのでありまして、この点も御了承を願いたいと思うのです。しかし、これはNHK初め各局が私どもの放映するものを利用しょうということになれば、そこで何らかの形でそれぞれの負担分というものは決めなければならないことになりまするから、そのときにはどういう形式でこれをやったらいいのか、私どもはこれによって特別に何か利益を得るという考えは毛頭ないのでございます。その放映するについてのそれぞれの負担に関連しておのずからある程度の金額が出てくることはやむを得ないことじゃないのか、かように考えておりますし、一方的にこれだけだからこれだけ出してくれというような性質のものではないのでありまして、やはりその点は私どもも公正に皆さんの納得するような金額を出して、それをどう処理するかというような問題になる、かように考えております。

田中昭二公明党・国民会議

○田中(昭)委員 そういうことでは一歩も前進しないわけでございますが、社長さんのいままでの経験と為過なる御見識でのことでございますから、私みたいな若造がいろいろ申し上げることはないかと思いますけれども、先ほども言いますように、けさから何遍もみんなが聞いておりまして、どうも最初に高野社長さんがこの放送権獲得について私ごとするつもりはないとかということもおっしゃいましたけれども、そうであるならば、やはり国民が心配しておる、それが一つのマスコミの取り上げるところとなりまして、「モスクワ五輪の放送権」、NET二十六億円の“抜け駆け料”の波紋」とか「「赤い商法」に乗る」云々とか、本当に放送界といいますか、国民に大事なオリンピックを届ける事業を預かる業界の方々の中から、どうも抜け駆けで自分のところだけ、こういうエゴ的な結果になったことは——いま言われておりますことは、私はNETさんがどんなに言われましても、またここでお聞きしてもそういう御答弁で国民に対する説明が私は不十分であろう、このように思います。でございますから、もう少し聞いておきますが、先ほどからモスクワに行かれたときの経過の御説明がございましたが、そうしますと各社にそういう招聘状が来た、事前に民放四社とNHKの話し合いもあったようでございますけれども、高野社長さんのお考えの中には、モスクワに招待に応じていくときには他社を抜いてできるだけ交渉をまとめてこいということを、御出発の前から行かれた方に言われておったということしか考えられませんが、その点はいかがですか。

高野信株式会社日本教育テレビ社長

○高野参考人 私どもに対する非難の中でしきりに抜け駆けという言葉をいろいろなマスコミで使われております。しかし私はそうは考えていないのです。現に、私たちは後で知ったのですが、一月二十八日にNETは向こうからのアンケートに対して、細かい技術的な面やその他の回答を出しておったということ、これは民放連の報道委員会の参考資料の中に入ってはいましたが、これについての報告などは何もなかったわけでございまして、そういうものが実は一月二十八日に出ているということは私どもは知らないのであります。  それからだんだん日が迫ってきまして、やはり各社ともモスクワでどういう動きがあるか、どういう空気があるかということは、それぞれ特派員を通じて調査しておったはずです。したがってかなり前から近く来るらしいということは、皆さん少なくとも東京のキー局においては知っておられたわけであります。また、五社長会議でそれが話に出たことがあります。また二月の二十三日でしたか二十四日でしたか、民放連の理事会が月に一回ございます。その席で、先ほど御説明したように、招請状の来た四社の態度をそれぞれどうするつもりだと言って詰問されました。そのときに私ははっきり、かねて約束しておったことだから、私の方はとにもかくにもやります、そして向こうの話も聞き、場合によっては何らかの金額を提示せざるを得ないようなこともあるかもしれないし、ないかもしれない、しかしいずれにしても人をやって向こうと話し合いはさせます。これに対して、三十何名かの理事の皆さんがいらっしゃるわけですが、相当口のやかましい皆さんが多いのですが、これ、けしからぬと、言って行くのはぜひやめるべきであるという御議論はその席上では出ておりません。それで、本来の招請状が三月一日から十日までということでありましたから、私どものところでは三月一日にこれのための交渉員をモスクワに派遣した、こういういきさつでありまして、決して何か行かないような顔をしながらすっと抜け駆けでやったというような気持ちは私は全く持っておらないのでありまして、私どもが行くことは皆さん御承知なんで、そんなら皆さんも行けばいいわけなんです。  それともう一つは、私どものところに入っている情報から言うと、合同での交渉にはわれわれは応じない、これはその後になってわかったのですが、やや違うので、合同の点は、現にいま橋本さんは応じているわけです。しかし最後に、これを契約する場合には合同の契約はしない、一社とだけ契約するんだ、こういうことがはっきりしてまいったわけであります。しかし私どものところで出発する時点においては、交渉そのものも各社それぞれでないと受け付けないというように私どもはとっておったわけでございます。そういういきさつがございまして私のところはやったのですが、よその社の方たちは何か考えるところかあったのか、それをやらずにおり、またNHKだけを代表だと称してやったわけなんでありますが、私をして言わしめればそれは大きな誤算だったのではないか。ソ連という国は、一たん事を決めるとそのとおり必ずやる国だということを、これまでの経験で私どもはそれを承知しております。そういう次第でありますから、決して私どもは抜け駆けしたとは考えておりません。

田中昭二公明党・国民会議

○田中(昭)委員 世論なり私たちが受けます印象、抜け駆けということがどうも社長さんは気に食わないように感じるわけですが、やはり私が先ほど申し上げましたように、皆様がそれぞれおっしゃることは間違いじゃないようですけれども、国民の受ける感じというのは、そういうエゴまる出しみたいな、抜け駆けみたいな感じを持っていることもまた事実でありますから、どうもそれ以上話が進みません。しかし、私先ほどから聞いておりますと、やはりこれはこの場だけで、短い時間で根本的な問題の解決にはならないのではないかと漠然と私なりに思います。この逓信委員会に放送法に関する小委員会をつくってはどうかというような御意見もございますけれども、そういう場ででもこれはやらなければならないような重大な問題を含んでおるのじゃなかろうかという気持ちもいたします。  先ほどからそれぞれおっしゃっている前提に、何か民放とNHKという——それから先は郵政省もおられまして、いまから話を詰めてまいりますが、どうも話が、具体的なものが進みません。大体郵政省の方は、こういうオリンピックの放送の放送権を独占したというその放送権というものをどういうふうに考えられているのか、国民に向かって、独占された放送権というものはどういうふうに解釈すべきなのか郵政省の考えを聞きたい。

小宮山重四郎自由民主党郵政大臣

○小宮山国務大臣 放送法の第一条に、「放送を公共の福祉に適合するように規律し、その健全な発達を図ることを目的」としておりまして、今回のような、特に国民が大きな関心を持っている問題については、やはりNHK、民放が一丸となって今後ともやるべきだ、私はそういうふうに考えております。放送権云々については、各放送局に与えられたものである、しかし公共という大きな問題を含んでまいりますと、やはり国民のニーズにマッチするような、また国民の要望にマッチするような方向で解釈しなければいけないと思っております。

石川晃夫郵政省電波監理局長

○石川(晃)政府委員 お答えいたします。  放送権と申しますのは、私たちの放送法の中ではいわゆる放送番組というふうにとらえているわけでございます。その番組の権利でございますが、これは放送法三条にありますように、独占されていようといまいと放送番組については、われわれ政府としましてこれに対してあれすることは第三条で禁止されているわけでございます。したがいまして、独占ということにつきましては、これはいわゆる商行為の問題でございますので、われわれといたしましても、物によっては独占されることは余り好ましくないと思いますが、その点は放送事業者相互間において常識的に判断していただく、かようなことに考えております。

田中昭二公明党・国民会議

○田中(昭)委員 放送事業者を指導監督しなければならない郵政省がそういうふうなことでありますからこの問題もなかなか解決しないんじゃないかという危惧を抱いております。  これで終わったのじゃなくて、こういうことでは結末が悪うございますから、そう長い時間かかりません、三十分くらいと思いますから、ひとつ参考人の方にもその辺までおっていただくようにお願いして、きょうはNHKの予算審議でございますから、そちらの方に先に入ります。  まず郵政大臣にお尋ねします。  わが国のテレビ放送が現行制度、いわゆる公共放送のNHKと各民放が共存するという形でなされておりますが、その経営を支えるものが、一方は視聴者からの受信料であり、一方は広告収入であろうと思います。この現状で将来とも健全な発展がなされていく確信はお持ちですか。それが一点。  さらに、この公共放送と民間放送それぞれの、いまの財政を含めた経営の中での現時点での問題点をどのように的確に認識していくべきか、国民にわかるように大臣からひとつ教えていただきたい。

小宮山重四郎自由民主党郵政大臣

○小宮山国務大臣 第一番目の問題は、民放とNHKが共存できるかということで、これは放送法に定めてある。私は現時点では放送法を改正する意思もございませんので、健全にやっていける、またやらなければいけない。  第二番目の問題については、いろいろな経営の問題がございます。しかしそれは、私はそれなりに努力しなければいけないと考えておりますので、将来に向かって健全であるべきだということをお答え申し上げておきます。

田中昭二公明党・国民会議

○田中(昭)委員 わかったようなわからぬような答弁でございますけれども、次に入ります。——わかりません、本当は。  坂本会長にお尋ねします。  NHKが現行制度の受信料によって国民の皆様から支えられていることが健全なる発展につながると考えておられると思います。しかし健全なる発展を遂げるためには多少の問題点があろうとも思われておると思いますが、そういうものがございましたら具体的に聞かしていただきたい。  今度は逆ですが、多少の問題点もさらに不安も一〇〇%なくて、国民の期待に一〇〇%こたえていけるという見通しでありましょうか。そういう見通しであればその率直なものを具体的にお聞かせ願いたいと思います。

坂本朝一日本放送協会会長

○坂本参考人 NHKの存在は、何と申しましても現在の受信料制度の上に存在しているわけでございます。それは、民放との二本立てというのは、いい意味での競争という上に立って公共放送としての内容の切磋琢磨ということ、これが受信者の皆様方に支持されるということにあろうかと思いまして、そういう方向で私も努力いたしております。ただ、いわゆる受信料の不払いあるいは未収というような点が御承知のように逐年増加しているという点は、制度の問題もさることながらわれわれとしては非常に関心を持たざるを得ない、持つべきであるということで、それをどう解決していくかということがまず第一ではなかろうか。そして、少なくとも私といたしましては、この民放とNHKの二本立てという制度は将来にわたっても堅持すべきであるし、そうあるという見通しを持つということを申し上げたいと思います。

田中昭二公明党・国民会議

○田中(昭)委員 なかなかいまの世の中は見通しというのがすぐ変わるものでございまして、いま会長が言われたことを別な形で言えば、受信料のふえ方ですね、それが余りふえなくなった、しかしその反面、よりよい放送もしなければならない、国民のニーズにもこたえなければならない、そうすると、結局経費の増大と収入といいますか、のギャップがさらに大きくなるということだろうと思います。もう少し、これは後で詰めます。  もう一つお尋ねいたしますが、視聴者の中にはNHKに対して不安と疑問というものを持っておる一部の人たちがおられるのも事実でございます。そこで、簡単な例を申し上げますが、NHKと民放とを見ている人たち、特にあのやかましい婦人層の方からよく聞くことがあるんですが、NHKはおもしろくない、つまらぬ、だから、先ほど民放の方がちょっとおっしゃいましたけれども、チャンネルを変えて民放を見るのです。その反発といいますか、その次に出てくる言葉は、そういう状況でなぜNHKにだけ受信料を払わなければならないのですかということを聞かれます。この現実の声も無視するわけにはいかないし、しかし、そのほかいろいろなむずかしい問題がありますが、このような各種の難点が現在世論の中では広がりを持っております。また、その中の一つが受信料の不払いや未収、収納不能が増加する一因となっておるのではないかとの疑問、不安を持つことは間違いでしょうか。いかがでしょう。

坂本朝一日本放送協会会長

○坂本参考人 それは先生御指摘のとおりだと私も思います。ただ、NHKはつまらないから見ないということをわれわれがそうですかということではわれわれの任務は足りませんので、したがって、そのために、何としても番組の中身の充実、改善ということに努力をしなければなりません。その方法としていろいろ視聴者の御意向を吸収するという努力を重ねなければならないだろうということで、先生に御報告申し上げてありますとおり視聴者会議等も設けまして、いろいろな意味でそういう声を具体的な番組の上に反映していって、NHKもおもしろいと言われなければならないというふうに思っております。

田中昭二公明党・国民会議

○田中(昭)委員 ちょっと問題が広がり過ぎて適当な御答弁ではなかったようでございますが、何といいましてもこの場はNHKの予算を国民の代表として審議する場でございます。どうかひとつその辺は答弁も、私の方の質問もよく考えてやっておるつもりでございますから、的確にお答えいただきたいと思います。お答えのいかんでは、私が最後でございますけれども、承認できませんと大変なことになるわけで、心配するわけですから、ひとつそういう面に立ってよく考えていただいて答えていただきたいと思います。  次に、郵政大臣にお尋ねしますが、受信料の問題についてはNHK当局を初め、私たちも種々論議もしてまいりました。大臣は何かけさほど余り聞いておらぬというような話もあったようだけれども、この逓信委員会ではNHKの受信料の問題については大変な議論をしてきたのです。私を信用してください。あなたはおらなかっただけでございます。議論してきましたが、そこでいろいろな指摘もしました経過を踏まえまして、それによってNHKもいろいろな努力をされました。しかし、努力したにもかかわらず、その受信料の収納ということについては好転したとは言えない状況がございます。この現状では未収や収納不能が好転する見通しも立たないのが現実ではないでしょうか。けさほどからの意見も、受信料を納めようといってもどこに納めていいかわからぬとか、取りに来ても払わぬでいいですよとか、極端な事例がこの前からあっておりましたですね。そういうことで余り好転する見通しが立たないというのが現実ではないかと私は思うのです。これは大臣間違いですか。ちょっとここでとめましょうか。

小宮山重四郎自由民主党郵政大臣

○小宮山国務大臣 受信料の収入については御承知のとおり毎年増加している。しかし、私は昭和四十六年度分の受信料のことを見てみますと、その辺から見ておりますと大変増加しておりますので、今後は受信料についての努力を重ねていく、そういうことで、その中で今後NHKの経営というものをもう少し合理化、改善していくというようなことがやはりベターではないかということで、受信料について好転する見通しはないというふうには見ていないのであります。

田中昭二公明党・国民会議

○田中(昭)委員 大変小宮山大臣はまじめな方であるけれども、いまのお言葉はあなたが認識間違いですよ。受信料の全体はふえますよ。私が言ったのは未収とか収納不能がこれだけやかましく言われて、今度のこの審議についてもどれだけ——全部の方が受信料の問題じゃないですか。それが不払いが何だ……。そのことは後でまた私具体的に言いますけれども、それはあなたの認識の間違いですよ。未収はふえておりますよ。収納不能もふえていますよ。ですから、そういう原因は、それはもちろんNHKの努力の足りない面もあるでしょう。しかし、一番大きな原因は、いろいろあると思いますが、その根本の根っこになっておるのは民放さんなんかと関係がないんじゃないのです。政府の行政に力がない、無策である、何やっているんだというような非難が本当はあるのです。おのおのありますよ。言われないだけですよ。その批判にどうこたえられますか。

小宮山重四郎自由民主党郵政大臣

○小宮山国務大臣 電波法の第一条、第三条等を見ていましても、私たちが行政的な番組編成等についていろいろなことをとやかく言うべきではないと思っておりますし、またそうあるべきだ、不偏不党でいくべきだと思います。  それで、受信料の未収状況が伸びていかないというところに、NHK自身がもう少し深い反省とあるいはもっとアイデアを出し、知恵を出すことによって、今後受信料の増加を幾らかでもふやしていく努力がなされなければいけない。そういうことを私たち願っているのであって、政府の力云々ということを言われますと、私たちその辺のところまで介入できない。確かに私は今回のNHKの予算案については、意見をその辺について述べております。努力してくださいということが大きな目的であり、またそれが将来の見通しに対して大変大きな影響を与えるのですということも申し上げておるのであります。

田中昭二公明党・国民会議

○田中(昭)委員 この放送事業に対する政府の力がないというか、そういうことが放送界の混乱と放送界各界の根強い不信を助長してはいないか。その証拠に、きょうここで問題になったオリンピックの放送についても、新聞報道、マスコミの報道等にも日本の放送界が分裂と言うのですよ。それはまだいろいろな汚い言葉もありますけれども、これは政府が介入できるとかできないとかいう問題ではなくて、もう少しこの問題点がどこにあるかということを考えてもらわなければならない。放送界の分裂はございませんか。

小宮山重四郎自由民主党郵政大臣

○小宮山国務大臣 そのようなことには考えておりません。

田中昭二公明党・国民会議

○田中(昭)委員 けさほどから論議されておりますように、オリンピックの放送を、抜け駆けという言葉が悪いならば、民放同士で話し合いができなくて、そのオリンピック放送を一番中心になってやらなければならないNHKも、どういうことか知りませんけれども——このことについては指導的立場をとっていってもらわなければならないというようなことが国民の皆さんの中にもあると思うのです。また、自分でもそうおっしゃっている。けれども、こういうふうに現実はばらばらなんです。私はやはりこれは放送界の分裂と言われても仕方がないと思う。それはそれぞれお聞きしても、言葉ではどんなことを言われても、現実はNETさんから話があるまで民放三社と公共放送は黙って話し合いを受けませんとか、そういう意味合いのことでしょう。  それじゃ重ねて聞きます。これはちょっと言いたくないことですけれども、けさほどから問題になっておりましたが、放送法によって、テレビの受信機をつけた人は受信料を払わなければなりません。多少米軍基地とかそういうところは払われないということはあり得るでしょう。しかし、放送関係者がこの放送受信料を払っていないという事実を知っておりますか。——どちらからでも、知っている人から答えてください。そういう事実がありますよ。

坂本朝一日本放送協会会長

○坂本参考人 私どもの方の契約の中でそういう方がおいでになるとすれば、それはやはりお払いいただかなければならない。そのために、もし私どもの方の説明等が不十分ならば、さらに努力して御契約いただくということにしなければならないと思います。

田中昭二公明党・国民会議

○田中(昭)委員 いまの会長さんのお答えは、NHKの職員の中に受信料を払っていない人がおるならということですか。どうですか。

坂本朝一日本放送協会会長

○坂本参考人 私の承知している限り、NHKの職員で受信料を払っていないのがいるということはございません。

田中昭二公明党・国民会議

○田中(昭)委員 民放のお二人の方にもお答え願います。

小林與三次日本民間放送連盟会長

○小林参考人 いまの受信料の問題は、私としてはちょっとお答えいたしかねます。

高野信株式会社日本教育テレビ社長

○高野参考人 受信料の問題については、私どもとしては一般論的な議論はしますけれども、いま御質問のような具体的なことについては、承知もしておりませんし、お答えいたしかねます。

田中昭二公明党・国民会議

○田中(昭)委員 高野社長さんは確かめるといまおっしゃった、それだけ聞こえたような気がしますが、小林さんの方は関知しないというようなことをおっしゃった。大臣、ここに問題があるのです。私は民放の放送関係者が払っていない事実を持っている。それを出せばいままでいろいろなことをおっしゃったことは全部崩れてくるのです。先ほどからNET高野社長さんがおっしゃっておったけれども、NHKだけに大きなものをやらせて、そんなことはおれたち考えないでいいのだというような意味の御発言があった。その根底には全部それがあるから、民放の関係業者が電波で金もうけしておりながら、その中にNHKの受信料さえ払わない人が出てくるじゃないですか。小林社長さんも民放の会長さんですから、お忙しい立場で細かいことは御存じないかもしれませんけれども、細かいことでも、民間放送会社の中にそういう現実があることについて重大な関心を払わないというのは、民放の会長としても、私からどうと言えませんけれども、問題であろうと思いますよ。そこに問題があるのです。はっきり言えば、NHKなんか国民から受信料をもらって、たくさんの金を使ってぜいたく三昧して適当な放送をやっているというようなことを民放の方が言われる事実を私は聞いたことがあるのです。ありますよ、関係者では。じゃ、ここにいらっしゃる全部の放送関係者の方が受信料を払っているかどうか、私に提示してもらうならば私は了解してもいいですよ。これは私も事実がなくて言っておるのじゃございませんで、いまの民放の会長さんなりNHKの会長さんの御答弁では——先ほどから重大な問題になっておる、何かネックになっておるというのはそこの問題だと思うのです。私は納得できません。しかし、それでは時間がもったいのうございますから次に移りますが、NHKの会長さんどうですか、そういうことは御存じないですか。

坂本朝一日本放送協会会長

○坂本参考人 具体的事例について、まことに不敏にして承知しておりませんけれども、しかし、そういうことがあってはならないということは、全く先生のおっしゃるとおりでございますので、(田中(昭)委員「私はあると言っているのですよ」と呼ぶ)したがって、調査いたしまして善処いたします。

田中昭二公明党・国民会議

○田中(昭)委員 これは国会答弁だけで済ましてもらっちゃ困ります、ここが一番ネックですから。小林会長さんお笑いになっておりますけれども、ずっと下々のおたくの会社の関係の方のどこかでそういう意見があることは御存じでしょう、ただ、ここで言えないだけのことで。何かありますか。

小林與三次日本民間放送連盟会長

○小林参考人 私はNHKの受信料を払っておらぬ者がおるかおらぬかというようなお尋ねに聞いたから、それは私もわからぬと申し上げたのですが、私は理屈なしに受信料は支払うべきものだ、それは当然だと思います。民放はスポンサーの広告費で扱うし、NHKは受信料でやるし、これは基本的にあたりまえで、これは私の持論ですよ、私の持論は、何もNHKの放送を見るとか見ぬとかという問題でなしに、民間放送もひっくるめて、電波を見る国民はある程度の負担をするのがあたりまえだ、これが受信料だ、これはだれであろうが払うべきものだ、これはもう一貫した信念でございます。ただ、具体的におるかおらぬかと私にお聞きになっても、それだけは御勘弁を、私もわかりませんですから……。

田中昭二公明党・国民会議

○田中(昭)委員 ひとつ調べてもらうということで、より深い現在の放送に関する問題点が私はそこにひそんでおると思いますから、申し上げておきます。警告しておきます。  そこで、今度は具体的にもう少し入ります。受信機をつけております世帯で、どのチャンネルも見たい、しかしNHKだけに受信料を払う、これは原則ですね。NHKだけに受信料を納めなさい。その中で、やはり人間変わった人がおりますから、NHKだけは見たくないんだという人もおるんです。その人はその目的が達成できる仕組みにはなっておりませんし、また現実にテレビをつけた人はそのテレビはNHKだけ見られないようにしてないんですね、通常、普通のテレビは。そういうふうになっておる。あり得ないのです。NHKだけ見たくない人に相当する妥当なテレビはないんですね、通常。そこで視聴者はその手段を放棄してNHKに受信料を支払う以外にないわけです。そこに矛盾を感ずることは当然とも言えないでしょうか。これはどなたに答えてもらっていいか……。

坂本朝一日本放送協会会長

○坂本参考人 受信者の側に立っておっしゃられれば、そういうお気持ちをお持ちになる方がおいでになるであろうということは私なりに理解いたします。

田中昭二公明党・国民会議

○田中(昭)委員 話を進めますが、受信料を払うという手段によって民放だけを見ることが許されるという状態ですね、そういう状態を仮定すれば。そうすると何かこう割り切れないのですね。先ほどから電波は国民のものであるという放送法第一条とか第三条を振りかざして、どうもその原則から見ても何か公平性を欠いておるように思うのですが、このような問題点を残しながら、今度は視聴者の協力を得ていくというようなことは私は困難な問題じゃなかろうかと思いますが、いかがなものでございましょうか。

坂本朝一日本放送協会会長

○坂本参考人 おっしゃるとおりなかなかむずかしいと思います。しかしそれはやらなければならないというふうに考えております。

田中昭二公明党・国民会議

○田中(昭)委員 どうもそういうことでは、先ほどから言っておりましたNHKの番組見ないでなぜ民放だけ見ておる人がNHKの受信料だけ払わなければなりませんかというそういう庶民の茶の間の婦人の声にはこたえたことにはなりませんね。  もう少し受信料の支払いの負担の公平ということで聞いてみたいと思いますが、受信機をつけておる方から受信料をいただいておる中に、世帯と非世帯とございますね。すなわちその世帯、非世帯の実態の数は、その中には受信料を払わなければならない数と——これは世帯に関してですね、特に。今度は非世帯の方は、設置推定台数というのを出してあります。その設置推定台数とそのそれぞれの払わなければならない人、設置推定台数、それに対して受信料契約をとっておる人はどのくらいになりますか、その割合だけでもようございますから、専務の方からお答え願いたいと思います。

中塚昌胤日本放送協会専務理事

○中塚参考人 世帯につきましては、所有推定世帯数と契約数、これの割合は八九%でございます。それから非世帯につきましては、昭和五十年度で見ますと、推定台数が七十七万でございまして、契約数が六十三万ということでございまして、その割合は八二%でございます。

田中昭二公明党・国民会議

○田中(昭)委員 これはただいつ時点のものか御説明がなかったからわかりませんが、私が調べた範囲でもこの払わなければならない人を一〇〇%としますと、その中で受信料払っている人の割合は各年ずっと低下しています。  そこは時間がございませんから次に移りますが、そのいい例としまして、いい例か何か知りませんがNHKが、受信機を、テレビを持っておる数が全国民の中にどういうふうに広がっていったかといういわゆる普及率というのがありますね。これが五十年度、五十一年三月現在で東京都の場合普及率が七〇%、これに類するものを先ほどおっしゃったわけですがね。ところがその前の年は七七%なんです。先ほど大臣は、受信料はどんどんふえておるとかっこうよく言いよりましたけれども、普及率は一昨年は七七%だったけれども、去年は七〇%に下がっているんです。そんなにテレビの普及が一遍で一年間に一〇%近くもがたっと減ったというのは、そのわけありますけれどもね、通常東京都の人がどのくらい移動したか知らぬけれども、普及率が七%減ったというのはどういうことですか。

中塚昌胤日本放送協会専務理事

○中塚参考人 先ほど私が申し上げましたのは……(田中(昭)委員「それはいいから、時間がないから」と呼ぶ)じゃ、ただいまの御質問にお答え申し上げます。  四十九年度の普及率、これは外部に対して普及率ということで出しておりますのは、国勢調査の結果の世帯数に対して契約数が幾らあるかということで普及率という形で外に発表いたしております。それによりますと、昭和四十九年度の東京都の普及率は確かに先生おっしゃいましたように七七%でございます。しかしそのもとになっております、母数になっております国勢調査の世帯数と申しますのは、昭和四十五年度に行われました国勢調査に基づく世帯数、それを母数にして普及率を出しているわけでございます。それから昭和五十年度の普及率は昭和五十年度、五年ごとに行われます昭和五十年度に行われました国勢調査、それに基づく世帯数を母数にして普及率を出しているわけでございます。東京都の普及率を出しているわけでございます。したがいまして、昭和四十九年度の普及率の母数は昭和四十五年度の国勢調査の世帯数である。その母数が違うものでございますから、ここで約七%の普及率の低下という形で出てくるわけでございます。

田中昭二公明党・国民会議

○田中(昭)委員 大臣、いまの説明で納得できますか。普及率は少しでも上がっていっておるんでしょう、受信料がふえているんですから。いまの説明聞くと、NHKは四十九年度の普及率は四十五年度の世帯数をわざわざもとにして出しておったという。  さらに細かく言うとわからなくなると思いますから問題指摘だけしておきますが、いまその普及率のもとになった——いわゆる結局四十九年度の七七%の普及率というのはこれは実態じゃなかったんでしょう。四十五年度の世帯に対して四十九年度の契約数は七七であったということであって、四十九年度の世帯に対する四十九年度の契約数の数字じゃなかったということだ。そうでしょう。そういうことで盛んに普及率が高くなっている。  もう一つごまかしが——ごまかしというか、問題のつかみ方が正確でないというのは、東京なんかというのは事業所などの非世帯は他の都市よりもずっと多いはずです。役所だけでも多いし、ホテルだけでも相当ある。だから多いはずなんです。ですから、東京の本当の普及率を知るならば、いまの普及率のもとになった世帯契約数の中から非世帯の分の契約数を引いて、そして世帯の契約数というものを出さなければ、またおかしくなる。結局、先ほどから言いますように、この五十年度の普及率というのは、厳格に言えば、当時の正確な世帯数でないためにその普及率も間違ってきておるわけです。五年前の所帯に対する普及率であるということは、私は、国民にNHKの実態を知らせるという立場において大きなミスであると思う。  そこで、私は、この前所信表明のときに大臣に質問しましたときにちょっと問題点を投げかけたのですが、そのことがよくわかってないから、この世帯のところで皆さんにわかってもらう意味で言っておきます。  仮にここにテレビを持った人といいますか、テレビのある場所といいますか、これを十にします。そうしますと、その中に、いま大体東京も含めて全国で八だけ契約数をとっておりますというような数字の普及率の説明になっておるのです。ところが、この八の受信契約の中身は、たとえば私は東京において非世帯で一つと世帯で一つ受信料を払っておるのです。ですから、本当の世帯の実態がどうなっているか、世帯の受信料がどうなっておるかというと、四世帯の人と、仮に私が一世帯入って五世帯、これで五戸の契約数、それ以外に私は非世帯で一つ払っておりますから六、五世帯の人が六の受信料を払っておる。これは百何十%にならなければいけない。そしてさらにまだ、八あるのですから、八と六の間に二、これは受信料の契約は抜けているのです。だから、この前からお話があるように、一つもうちには取りに来ない。何年と取りに来ない。納めようと言っても、どこにNHKの受信料を納めていいかわからぬという人がある。そういう人たちとか、この八のうちの二に相当する部分。もう一つはこういうトリックがあるのです。これは国勢調査にも上がってこない世帯があるのです。学生とか、単身赴任で来ておる社員とか、ホステスさんとか、いろいろな人たちが、登録にも載ってこない世帯で受信料を払っておる人がおるのです。その分も引くと、普及率と、言いますか、受信契約の割合というものはがさっと減ってしまうのです。そういう事実を私が昨年の値上げのときにも指摘したのです。ですから、私が指摘したのですから、そういう調査を——私は現実にその数を調べて、登録世帯以外の世帯で契約しておる数が登録世帯の二割前後ある。ということは、ちょうどいまの八の中の二に相当する、六は払っておるのですから。そういうことを私は私の調査で昨年も指摘しましたが、それを受けて、NHKなり郵政省は、それに対して全国的な調査はできましたか。

中塚昌胤日本放送協会専務理事

○中塚参考人 登録されてなくて受信料の契約をしておられる方が全国でどれだけあるかという調査はまだできておりません。

田中昭二公明党・国民会議

○田中(昭)委員 郵政省は調べましたか。国会で指摘したことですから、私が指摘するばかりで、指摘しても調査しなければもう指摘しませんよ。NHKは、いまやってないと言うけれどもね。  そこで、結論に入りましょう。こういう、割合で言えば八の中で四世帯とか五世帯しか払っていないというようないまのNHKの受信料の契約と納入といいますかそういう状態では、先ほどから出ている健全な発展をしていきますとか見通しが立ちますとか、そういうことは国民に対して言えないんじゃないか。逆にそういうまじめな契約者だけに負担をさせて、そして未契約の分が半分もおるような、半分と言うと語弊があるかもしれませんけれども、私が指摘したのですから、それに対して、本当は調査して、そういうことはありませんでしたという報告でもすればいいのですけれども、その報告も何もしない。そしてこういう普及率でも、でたらめな普及率を国民に知らしておる。郵政省、どうですか。

石川晃夫郵政省電波監理局長

○石川(晃)政府委員 ただいま先生御指摘の調査につきましては、私たちの方で契約者の調査機関というのはございませんので、NHKの資料をもとにしてやるわけでございますが、NHKからの資料もございませんので、私たちの方も資料は手元にございません。(「無責任」と呼ぶ者あり)

田中昭二公明党・国民会議

○田中(昭)委員 無責任という声も出ておりまして、やはり議論をまじめに聞いていただくということになって、めったに来られない方がたまたまお見えになってすっきりした形でお聞きになると本当のことが見える、こういうふうに私は感謝をしておりますが、こういうすっきりした頭で議論をしなければいけない。ですから私は、ここで熱弁をふるうことだけが国民に対する義務を果たすことだとは思わない。そういう答弁では納得できませんが、時間も来ましたということでございます。  先ほど民放の方に申し上げましたが、民放の放送関係者で払ってない事実もここにあります。私は、ある地方で四千八百件ばかり調べたのです。その中に、先ほど言いますように幽霊人口といいますか、全然登録されてない人が二割ありまして、その調査のときに、たまたま民放のそこの地域の人でございますが、払ってない事実がわかったのでございます。きょうはその名前と会社名までは指摘いたしません。ですけれども私は、そういうことがあったから申し上げたわけでございます。  さらに、非世帯の受信料というものを私いつも問題にしてきましたが、これがまた、ここにNHKの教字等もいただいたものが全部ありますが、この中には大変なごまかしがあります。しかしこれまでかかっておりますと時間がございません。大体いまの非世帯の契約数が六十万とか七十万とかと言っておりますけれども、これ以外に百万ぐらい契約し損なっておる非世帯の数があるというのが調査の結果、出ております。  これらは、時間がありましたときにまたやることにいたしまして、きょうは、どうもいままで私が、また委員の皆さんがNHKの健全な発展のためにいろいろここで議論したことが空回りしておるような状態をどっちがつくり出しておるか、また郵政省も、はっきり言って、それをわかろうとしない、そういうところに対して私は大変不満でありまして、予算審議についても、回答をいただけなければ満足できませんけれども、満足できないような状態で、一応終わらせていただいておきます。どうもありがとうございました。

八百板正日本社会党

○八百板委員長 両参考人には、まことにありがとうございました。どうぞ御退席くだすって結構であります。  これにて本件に対する質疑は終了いたしました。     —————————————

八百板正日本社会党

○八百板委員長 これより討論に入るのでありますが、別に討論の申し出もありませんので直ちに採決いたします。  放送法第三十七条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件を承認すべきものと決するに賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕

八百板正日本社会党

○八百板委員長 起立総員。よって、本件は承認すべきものと決しました。     —————————————

八百板正日本社会党

○八百板委員長 ただいま議決いたしました本件に対し、左藤恵君外四名より附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。  まず、提出者より趣旨説明を求めます。左藤恵君。

左藤恵自由民主党

○左藤委員 私は、ただいま議題となりました附帯決議案につきまして、提案者を代表して、その趣旨を御説明申し上げます。  案文は、ただいまお手元にお配りしてあるとおりでございます。  この決議案は、自由民主党、日本社会党、公明党・国民会議、民社党及び新自由クラブの五党共同提案に係るものでありまして、案文も当委員会における質疑等を勘案して作成したものでありますから、その趣旨については改めて御説明するまでもないと存じますので、この際省略させていただきまして、何とぞ全会一致この決議案に御賛同くださいますようお願いする次第であります。 —————————————  放送法第三十七条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件に対する附帯決議(案) 政府並びに日本放送協会は、次の各項の実施につとむべきである。 一、放送における言論、表現の自由と不偏不党を確保すること。 一、難視聴解消対策を効率的に推進すること。 なお政府は、ミニ・サテの利用を促進するため、放送事業者の負担をさらに軽減するよう特段の配慮をすること。 一、国際放送交付金の増額、受信料減免措置など、協会の負担の公平を期すため、受信料未収及び未契約の解消を図るとともに、今後の財政の安定化を考究するための措置を講ずること。 一、協会は、業務の効率的運営を推進するとともに、職員の待遇改善について適正な配意をすること。 一、今回受信料改定の行われる沖縄地域の視聴者に対して、十分理解が得られるよう特段の努力を行うこと。 右決議する。 —————————————

八百板正日本社会党

○八百板委員長 これにて趣旨説明は終わりました。  本動議に対し、別に発言もありませんので、直ちに採決いたします。  左藤恵君外四名提出の動議のとおり本件に附帯決議を付するに賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕

八百板正日本社会党

○八百板委員長 起立総員。よって、本動議のごとく附帯決議を付することに決しました。  この際、小宮山郵政大臣及び坂本日本放送協会会長から発言を求められておりますので、これを許します。小宮山郵政大臣。

小宮山重四郎自由民主党郵政大臣

○小宮山国務大臣 本件に関しましては、慎重なる御審議の上、ただいま御承認いただきましたことを厚く御礼申し上げます。  ただいまの附帯決議につきましては、政府といたしまして、今後放送行政を進めるに当たり御趣旨を十分に尊重してまいりたいと存じます。

坂本朝一日本放送協会会長

○坂本参考人 日本放送協会昭和五十二年度収支予算、事業計画、資金計画につきまして、ただいま全会一致をもって御承認いただきましたこと、まことにありがとうございます。厚く御礼申し上げます。  なお、この予算の執行に当たりましては、この予算に付せられました郵政大臣の意見書を十分意に体しますとともに、御審議の過程でお示しいただいた貴重な御意見を念頭に置いて、その趣旨を極力生かすように努めたいと思います。  また、ただいまの附帯決議につきましては、日本放送協会に関する部分について、いずれも経営の根幹をなすものと存じますので、これを十分に遵守いたしまして、執行の万全を期したいと思います。まことにありがとうございました。     —————————————

八百板正日本社会党

○八百板委員長 なお、ただいま議決いたしました本件に関する委員会報告書の作成等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

八百板正日本社会党

○八百板委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。     —————————————     〔報告書は附録に掲載〕     —————————————

八百板正日本社会党

○八百板委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。     午後五時二十四分散会

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