逓信委員会 第3号
- 発言数
- 285 件
- 登壇者
- 27 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1977/03/02
会議録
○八百板委員長 これより会議を開きます。 逓信行政について調査を行います。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。小宮武喜君。
○小宮委員 それでは、大臣の所信表明に対して質問をいたします。 御承知のように、現在わが国の政治の最大の課題は、いかに早く不況を脱出して景気回復を図るかということであることはもう言うまでもございません。そこで、景気回復をただ単に財政面からだけではなくて金融面から景気刺激策を必要としてきておる関係上、大蔵省とか日銀では公定歩合の引き下げの問題について検討がされておるようです。この問題は、予算委員会の総括質問の中でもあるいは本会議の代表質問の中でも指摘されておるところでございますが、この問題について、公定歩合の引き下げの問題に関連していつも問題になるのは郵便貯金の金利の引き下げの問題でございます。しかしながら、市中銀行は金利を引き下げようとした場合に、郵便貯金の預金金利をそのままにしておいたのでは、やはり預金が郵便貯金の方に吸収されるということで、大蔵省あるいは日銀から郵政省の方にもいろいろ預金金利の引き下げの問題についての働きかけがあるのではないかと思います。この問題について、郵便貯金の金利引き下げの問題を大臣としてどのように対処されるのか。たしか大臣が就任されたときの談話の中では、郵便貯金の金利の引き下げについては絶対に応じないということを言っておられたようでございますが、ここではっきりひとつ公式の場でその大臣の考え方を表明してもらいたいと思います。
○小宮山国務大臣 小宮先生にお答えいたします。 何といっても当面は経済を浮揚させることが第一点であります。その中でやはり長期金利あるいは公定歩合の論争というものは当然出てくる問題であろうと思います。そういうことから見ましても、福田内閣の中では、公共事業を第一と考え、公共事業を主体にして景気浮揚をしようという姿勢でやられております。必ず新聞紙上などでも郵貯の利率について大蔵省と郵政省が何らかの話し合いが行われているやに憶測記事が出ておりますけれども、現時点ではそのようなことは一度もございませんし、また郵便貯金の金利については、金融機関の利率改定とは法律的にも違います。これはさきの委員会でもお答えしたのでありますけれども、御承知のとおり、金融機関の利率改定については、臨時金利調整法によって、大蔵省の告示、日銀のガイドラインによって決定されるわけであります。郵政省の方の郵便貯金の利率については、郵政審議会に郵政大臣が諮問をしなければいけないということであります。現時点においては、資金ポジションについてもまだまだ十分余裕がある状況の中で、そのような郵貯の利率改定、金利の引き下げ等については私は一度も考えたこともございませんし、また大蔵省からもそういう話が郵政当局の方にあったこともございませんと私は聞いております。それで、これについてはやはり大変政治問題でありますので、利率改定については少なくとも郵便貯金法第十二条の二項の考え方で、やはり国民大衆の低廉な預金を預かる郵政省としては慎重でなければいけないし、また大変な重大な決意を持ってやらなければならない。しかしいまのところは、私が先ほど申しましたように全然考えておりませんので、今後ともこの問題については慎重かつ全体の経済動向を見た上で考えていきたいと考えておるのであります。
○小宮委員 いまの大臣の答弁によりますと、いまは大臣も考えていないし、また大蔵省からも別段働きかけもないということですけれども、それではもし働きかけがあった場合にどうするのか。いまの大臣の答弁ではその点どうも歯切れが悪いような印象を受けるわけですけれども、郵便貯金の金利の引き下げの問題については、各消費者団体あるいはそういった大衆団体からも反対であるといういろいろな声が出てまいっておりますし、その点いまもそう思っておるし、あるいは今後仮に大蔵省からいろいろな働きかけがあったとしても私は応ずる気持ちはありませんと、ここでどうか明確にその点ひとつ言ってもらいたいと思うのです。
○小宮山国務大臣 経済は大変生き物でございます。日本全体の経済の中での物の考え方もあります。また郵貯の金利については、低廉な国民大衆のお金をお預かりしている面もございます。ですから、いまの時点ではそのようなことを一切考えていないということだけ明言させていただきたいと思います。
○小宮委員 どうも大臣はいまの時点という言葉を使ったわけですけれども、これは将来あるいはまた近い将来において何か考えておるような含みもある言葉にも受け取られるわけでございますが、その点ではっきり言ってもらいたい、それでやはり大衆預金者の方々にひとつ安心をさせてもらいたい、こういうことを考えておりますけれども、まだまだこれからいろいろ大臣の考え方についてはただす機会もございますので、次に移ります。 それでは、郵便貯金の伸びが最近非常に急増してきた。たとえば四十七年度に十兆円の預金残額が五十年度には二十九兆円、五十一年度中には三十兆に達する。もうすでに新聞紙上では三十兆円に達しておるわけですけれども、この預金が急速に伸びたという原因、理由はどこにあると考えますか。
○小山説明員 先生おっしゃいますように、確かに最近非常に郵便貯金の伸びが著しいわけでございますが、これはやはり個人の可処分所得の増加と郵便貯金の増加というのがマクロな形で見ますとほとんど相関関係、〇・九九というような係数をもちまして一致いたしております。郵便貯金は、先ほど大臣からも申し上げましたように個人性預金でございますので、いわゆる景気等による変動というよりかはむしろ個人の所得いかんによるということでございます。これがいわゆる個人の可処分所得と相関関係が非常に大きいということでございまして、その伸びがちょうど郵便貯金の伸びと一致しているということでございます。
○小宮委員 それにしても、四十七年度に十兆円の預金残額が三年後の五十年度には二十九兆円、二・九倍にふえておるわけですが、その理由がただ単に個人の所得が伸びたとかということだけで本当にこれほど伸びるのかどうかということについては、ほかにもっと原因があるのじゃないのか。たとえばいまの郵便貯金では、いわゆる定期預金の複利計算方式あるいはマル優の関係の税金対策の問題、こういうものがやはりあるのではないか。ただ皆さん方が一生懸命やって努力した結果、個人の所得も伸びたので当然伸びたのであろうということ以外に、やはり普通の一般の市中銀行に比べてこういつた定期預金の有利性あるいは税金上の対策、こういうようなものがやはり大きく響いておるのではないか、私はこういうように考えるのです。だからそういうような意味で、いま局長が言われたようなことは大体いろいろこの郵便貯金が大きく伸びていったという理由の中では常に言われておりますけれども、そういういまの制度の中でやはり急激にふえるような理由がある。たとえば先ほどから申し上げましたように、この定期貯金の有利なところあるいはマル優関係の税金対策上の問題、こういうようなことは預金が急増したという大きな理由の要因には全然なっておりませんか。
○小山説明員 いろいろ、個人の可処分所得それのみでないという要素は確かにあると思います。先ほども個人の可処分所得というのを申し上げたのですが、いわゆる郵便局の配置の関係も多分にありまして、郵便局というのはいわゆる商業地域の産業融資のためにつくられている立地条件にございませんで、いわゆる住宅地域はどの地域につきましてもまんべんなく置いてあります。隣り合わせに郵便局があるというようなことがないのが何よりのことだと思いますが、そういたしますと、住宅地域にまんべんなく置いてあるということは、個人の所得というものを吸収するための位置としては非常に便利になっております。その点、店舗数というよりかは場所による個人の可処分所得に対する吸収において向いているということが言えるかと思います。 それから、先ほど先生からもお話がございました定額貯金の有利性というものでございますが、これはいろいろな観点がございまして、一概に有利である、不利であるということがなかなか言えないのが郵便貯金と銀行預金の定期預金というものの関係でございまして、いまでも二年までのものになりますと、ほとんど定額貯金と銀行の定期預金というのは変わりはございません。ただ、長期になりますと、複利の効果が入ってまいりまして郵便貯金の方が利回りが高くなるということは確かにございます。その点の便利さといいますか、それは確かにこの制度として非常に特徴のあるものだと思っております。 それから、さらに、おっしゃいましたように、私どもの郵便貯金というのはどなたにでも手軽に、簡易に御利用いただくということが原則でございますので、少額非課税申告書というのを一々つけなくても当然非課税になっているということもございますが、ただ、どれ一つということで決定的な要素にはならないと思います。制度とか郵便局の配置状況、それから可処分所得というようなあらゆる要素が複合されましていまのような伸びという現象が出ているものと思っております。
○小宮委員 制度上の問題あるいは確かに立地上の条件の問題もございます。それに可処分所得がふえたという問題、こういうようなものが総合されて郵便貯金は非常にふえてきた、こういうふうに言われるわけですね。それはそれで結構です。 もう一つ、いかがでしょうか。三十兆円になんなんとするこの郵便貯金は、いまどこに——資金運用部にだけこれは預託されておるのですか。その預託先はどこどこか、そこに幾らか、それがわかっておればひとつ御報告願いたい。
○小山説明員 郵便貯金の原資はすべてが資金運用部の方に預託されております。ただ、非常に厳密な意味で申し上げますと、毎日の、翌日のでございますけれども、支払い資金とかいうような分だけは残してございますけれども、それ以外の資金は全部資金運用部の方に預託されるという方式をとっております。 これが資金運用部の方でどのような形になっているかということでございますが、これは資金運用部の、たとえばいま御審議いただいている五十二年度の予算との関係での財投は十二兆五千億円の予定になっておりますけれども、これのどこが郵便貯金であるかということは、全体運用でございますので、資金運用部資金の大体四四%が郵便貯金が全部入っている、こうお考えいただければ結構だと思います。
○小宮委員 郵便貯金の場合は、貸し付ける場合は自分の預金の範囲内で貸し付けるということになっておるようですけれども、貸出金利は大体どれくらいですか。その貸出総額は大体幾らになっておるか。
○小山説明員 ただいまのところ、三月一日、きのう現在の計数でございますが、貸付残高は千三百三十九億円になっております。それからこの利子でございますが、担保として貸し付ける制度でありますので、その担保となります長期性預金の支払い利子、これに〇・二五%を費用相当分として上乗せしたものをもって貸付利率といたしております。
○小宮委員 昨年末の総貯蓄に占めるシェアを調べてみますと、銀行預金が三五・九%、郵便貯金が一一・九%、その他信用金庫、農業、漁業関係の金融機関あるいは相互銀行、こういうことになっているわけです。この問題で若干私が気のついたことは、いま郵便貯金のシェアが一一・九%ですから問題はないとしても、いま言うように、郵政省の方は法律改正さえすればどんどん預金量を吸収することができるわけです。そういうことで、とにかく個人預金をどんどん吸収しろという方針で進んだとした場合に、たとえばいまの一一・九%のシェアがあるいは二〇%になるでしょうあるいは二五%になるかもわからぬ、三〇%になるかもわからぬ、そういうことになった場合に私はちょっと心配というよりは、どうなるだろうかということを考えるのは、市中銀行の場合は別としても、相互銀行だとかあるいは信用金庫だとか、こういう中小金融機関を大きく圧迫することになるのではないか。極端に言えば、仮に総貯蓄額のシェアが郵便貯金が五〇%に達した場合に、これは一年や二年ではそういうところまでいかぬでしょうけれども、五年、十年、十五年、二十年とたってそういうシェアがどんどん広まっていった場合に、特に中小の信用金庫だとかあるいは相互銀行だとかあるいは農協、漁協、こういった金融機関をやはり圧迫することになるのは間違いないと思うのです。だから、郵政省としてただ預金を集めさえすればいいという考え方、思想に立つのか、やはり金融界の一つのルールとして金融秩序を保つために郵便貯金の預金のシェアというものを考えておるのかどうか。その点、郵便貯金がどんどんふえておりますから、それはふえることは結構だし、私たちも今後とももっとふやしてもらいたいと思いますけれども、ただ、郵便貯金の方は郵政省として、郵政大臣が先ほど言ったような形でいろいろな税制上の対策あるいは法律上の改正をやって預金量を集めようとすれば、一般の大蔵省管轄の市中銀行と違って、国会で通りさえすればやれるわけですから、そういうことでどんどん進んでいった場合に将来どういう形が出てくるのか、またどういう形にするのが妥当なのか、そういったことを考えておるのかどうか、そういったシェアの問題についてひとつ見解を聞いておきたいと思います。
○小山説明員 ただいまのお話、非常にもっともだと思うのでございます。私どものいわゆる郵便貯金というものの基本的な考え方は、ただ集めればよいという考えには立っておりません。やはり基本的には個人の金融、私どもたまたまパーソナルファイナンスという言葉を使っておりますけれども、個人の金融をいかなる形において便利にしていくかというのもやはり国の責任において考えるという立場、その結果として現状の金融の仕組みの中においてこのような集積ができてきたものと考えております。したがいまして、これから先におきましてそれをどうするかということにつきましては、この個人の金融をどうするかという全体の金融の仕組みの中のその一つの位置づけとしてどのような位置づけを郵便貯金がすべきかということにつながってくるかと思います。したがいまして、これがいまのような形におきまして、個人の金融というのを郵便貯金の受け持つ場面が非常に多いという現状のままでいいかどうかということについては、これは一つの考えを出すための研究をしなければならない、こう思っております。ただ、これが集まればいいとか預金高の問題ではなしに、どのような機能を持たせるべきかということであろうかと思いまして、私どもといたしましては、ただいまそういった点をきわめて学問的な意味においてアプローチして、それを一つのルールに乗せるべき——ルールといいますか、一つの学術的な意味における理論に乗せるべきであろうと思いましで、昨年の九月からこれは中立的な学者の先生方八名にお集まりをいただきまして研究会を開いておりまして、いま先生方に鋭意研究していただいているところでございます。
○小宮委員 わかるような気持ちもしますけれども、端的に言って、だから郵政省関係の郵便貯金というのは、預金量をふやそうと思えばいろいろな立場でいろいろな法律をつくって、それでここの委員会で承認さえすればどんどん預金量を集めることができるわけです。そういうことで、それはわれわれも大衆預金を保護するという立場からいろいろ考えて言っておるわけですけれども、そういうような大衆預金であればあるほど、ただ金を集めるということだけではなくて、たとえば昭和四十九年、五十年ごろ、あの物価狂乱の時代に、預金の目減り問題も出てまいりました。そういった場合でも、たとえば郵政省はそれだけの預金量、二十九兆円にも及んでおる預金もあったわけですから、そういった意味では、本当の大衆預金としての立場から見れば、むしろ法律ぐらい国会へ提案して、その目減り補償を郵政省あたりは率先してやるぐらいの心構えがあってもしかるべきではなかったのかという気さえするわけです。 それはそれとしましても、そういった意味で、学術的にどう体系づけをするとか理論づけをするとかというような問題はそれは今後の問題に待つとしても、ただそういうようないまのままの行政、たとえば三十兆は今度は五十二年度末は四十兆になるかもわからぬあるいは五十兆になるかもわからぬ、そういう形で進んでいって、そういうようなシェアをどんどん拡大することについて、そういうようなことが今後も野方図に無制限にやられていいのかどうかということについて若干疑義を持ちますので質問しておるところですが、私が質問した趣旨も考えて、そういうようなことも考慮に入れていまのような検討を進めておるというふうに理解していいですか。どういう審議をやっておるんですか。
○小山説明員 ただいまの研究会の性格といたしましては、やはり個人の金融、これは預金と融資と両面における個人の金融というのが日本ではどうあるべきかというところから始まっておりまして、単にシェアをどうすべきかということは、結果的に、結論としてそのような形になろうかと思います。ただ、先生のおっしゃいました御意見というのは、これは当然われわれとして一つの大きい要素として考えるべきものでございまして、いまのところ中立の先生方に研究をしていただいておるわけでございますけれども、そういった御意見があるということを反映するように何らかの形でもってお伝えしたい、こう思います。
○小宮委員 だから私は、市中銀行は別として、小さい中小の金融機関で、特に中小企業あたりを対象にしていろいろな融資をやっておる相互銀行だとか信用金庫あたりは、そういうようなことでシェアがどんどん伸びていくと、そういうところの資金量はだんだん圧迫されていく。そうすれば中小企業あたりに融資をする資金というものが非常に枯渇してくる、こういうことにも発展しかねないので、この問題をいまのこの問題と関連して質問しておるわけですが、そういったことで、いまの答弁を一応は了として、次の質問に移りたいと思います。 次は、大臣も所信表明の中で労使問題に触れております。大臣はこういうふうに所信表明の中でうたっておるわけです。労使関係について、「労使間における信頼関係の樹立を基礎に、正常な労使関係の確立に努め、もって国民の皆様に信頼される郵政事業を育てたいと考えております。」こういうふうに書いてありますね。では、労使間に信頼関係を樹立し、正常な労使関係の確立を図るという具体策を示してもらいたい。具体的に説明してもらいたい。
○小宮山国務大臣 労使関係というのは、郵政業務の中ではどうしても国民にサービスする部門であります。そういう意味でも労使関係が円滑でなければいけない。私自身、労使関係というものはただ単に労使が敵対関係であるというようなことは一切あってはならないという考え方を持っておりますし、その間、労使とはまず人間としての信頼関係がなければいけないのだ。それからいろいろな経済問題あるいは法律問題等々がございます。しかし、その前にやはり人間として労使が話し合って、今後の国民にサービスする郵政業務の中で、労使がやはり国民に奉仕する郵政業務をやっていくべきだということを考えております。私も積極的に今後とも労組の方々ともお会いしていろいろな話し合いを進めていきたいと考えております。
○小宮委員 どうも抽象的で、言われることはわかりますけれども、私の質問の要旨からかなり外れておると思います。しかしながら、所信表明というものは歴代の大臣が大臣に就任するたびに同じようなことを述べておられると思うのですよ。だから、言うてみれば大臣就任の場合の常套語であり、また、そのたびごとに各大臣が念仏を唱えておるだけで、実際にそれだけの効果があっておるのかどうかということになれば、これはもうはなはだ疑問でございます。だから、大臣の就任の儀礼的なあいさつとしてこういうふうに書いたんだろう、言っておるんだろうというふうに理解しますけれども、しかしながら、いよいよ春闘も近づいてまいりました。そういう関係でまたストライキも始まるかもしれません。そういう場合の違法ストに対する大臣の対処する姿勢についてひとつお聞きしたい。
○小宮山国務大臣 いま儀礼的というお話でございますけれども、私はそのようなことを考えておりませんし、積極的に労使は話し合わなければ私は何ら物は解決しないと思っておりますし、そういう意味でも小宮先生にもぜひ今後ともそのような話し合いの場をつくっていただければ、喜んで私はどこへでも出ていってお話をする覚悟であります。
○小宮委員 大臣がただいま言ったようなことを本当に実践するのかどうか、実行するのかどうかは、これからの推移を見守っていきたいと思いますが、参考までに、たとえばここ数年間、ストに参加した人員とストによる損失時間がどれくらいになっておるのか、昭和四十六年以降年次別に具体的にストの参加人員とそれによる損失時間をひとつ御報告願いたいと思います。
○浅尾政府委員 お答えいたします。非常に事務的な細かい問題でございますので、私からお答えさせていただきます。 御質問の四十六年から申しますが、スト参加人員が百五十五名、損失時間が三百十時間、それから四十七年が二千七名、時間が一万三千三百五時間、四十八年でございますが、二万五百五十九名でございます。損失時間が十三万四千二百十四時間。それから四十九年でございますが、延べ参加人員が十一万一千九百三十七名でございます。損失時間が七十九万五千三百九十四時間でございます。それから五十年でございますが、三十八万一千八百四十三人が延べ人員でございます。損失時間が二百八十万百八十二時間でございます。五十一年でございますが、これが少なくなりまして、二万二千六百二十一人、損失時間が十六万三千三百七時間ということに相なっております。
○小宮委員 いまの答弁を聞きましても、五十一年は減っておるようでございますが、四十六年以降の数字を聞いておりますと、損失日数もやはり毎年毎年ふえているわけですね。だからいま大臣が言われたように、労使の正常化の問題についてはひとつ信頼関係を樹立して、正常な、国民に愛される郵政事業にいたしたいということを各歴代の大臣がみんな言いながらも、実は一つも改善されておらないということをこの一事をもってもわれわれは判断せざるを得ません。そういうことで、その問題はその問題で今後また論議をいたします。 それでは、それだけの損失時間によって、業務を正常に運営するためには、たとえばアルバイトだとかあるいは臨時職員といいますか、そういう人たちをやはり臨時雇用をして業務の遂行を図っておられると思うのです。そういうストの損失時間のために、そういうようなアルバイトなり臨時職員を臨時雇用して業務の遂行をやっておられるので、どれくらいの臨時職員、アルバイトを雇用したのか、またそれに支払われた賃金総額は幾らになるのか、この点もひとつ御説明願いたい。
○浅尾政府委員 お答えいたします。 いま先生御指摘の、ストライキ等に伴う欠務による業務確保のためのアルバイト雇用に伴う経費等はどの程度になっておるかという御質問でございます。私の方の仕組みからお話をいたさなければならぬわけでございますが、郵便局長に、いろいろなことを考えまして、年間おおよそ賃金というものを総括して流しております。そこで、年間、ストライキだけじゃございませんで、御承知の基準法三十六条の時間外協定というのがございます。その時間外協定がございませんとやはり業務が停滞いたしますので、それの対策もしなければならぬ。そういうことも含めての延べ人員なりあるいは使用額というものは把握はいたしておるわけでございますが、(小宮委員「それで結構です」と呼ぶ)それでは、それでお話をさせていただきますが、四十六年が七千八百万で延べ人員が六万四千人でございます。四十七年が六千五百万で四万五千人でございます。四十八年が十億二千九百万で五十四万三千人でございます。それから四十九年でございますが、これが八億九千百万円、延べ人員にいたしまして四十二万人でございます。それから五十年でございますが、これが十五億八千七百万円、延べ人員で六十二万二千人、かように相なっております。
○小宮委員 それでは電電公社にお尋ねしますが、まず電電公社の方のいわゆる違法ストに対する基本的な姿勢と、先ほど郵政省から報告ありましたような四十六年以降のストの参加人員と損失時間は幾らになっておるのか。
○浅原説明員 お答えいたします。 私どもの労使関係につきましては団体交渉重点ということでやっておりますけれども、ストライキは違法でございますので、これに対しましては厳格に対処しているつもりでございます。したがいまして、ストライキの準備行為あるいは実行行為、そういうものがありますたびに、すべての対応する全国の各機関におきまして、そういうような違法であり、かつ世論の支持の得られないようなストライキをやめるように注意をいたしております。また、中央におきましてトップ等の会談の際にもそういうように強く申し入れておる次第でございます。 それで御質問の損失の状況でございますが、私どものところは人日で計算をいたしておりますので、それで申し上げたいと思います。 四十六年が八千百万人でございます。労働損失日数は千八百人目でございます。以下そういうふうに申し上げますが、四十七年は一万三千九百人、損失日数が一万七百人目、四十八年は五万一千七百人で三万九千三百人目、四十九年が十六万七千八百人、損失日数が十五万八千八百人目、五十年が四十八万六百人で四十六万八千二百人目、五十一年は十三万五千人で十三万二千人目、こういうふうになっております。
○小宮委員 電電公社の場合は電話の自動化がどんどん進捗しておるので、代替の臨時職員を採用して事業を運営するということは余りないですね。
○浅原説明員 言葉が足りませんで失礼をいたしましたが、私どものところは御指摘のように自動化が進んでおりまして、電話電報あるいはデータ通信、テレビジョンの中継というようなことがございますけれども、ストライキによってサービスが停滞するということは基本的になくなってまいっております。しかしながら手作業の部分もございますので、そういう点につきましてはお客様に御迷惑がかかりませんように、管理者をその当該局以外のところから動員をいたしまして、管理者の手によりましてサービスを維持するように努めております。
○小宮委員 これまでの答弁のように、こういったストライキのたびにいろいろ迷惑しておるのは国民なんです。だからその時分には、各新聞を見ても国民の苦情が投書欄に毎日のように出ているわけです。したがって、これでは大臣が言うように国民に信頼される郵政事業と言えるかどうか。 大臣は非常に若くして大臣に抜てきされたわけでございますから、その点われわれも非常に期待をしておりますけれども、所信表明でも述べられておるように、「現時点において何をなすべきか、また、将来に向かっての課題は何であるか」ということを言われておりますね。その最大の課題は、私は労使の信頼関係の確立と正常化だと思います。そういった意味で、大臣の今後の姿勢、勇断、決断、この問題を大臣にひとつ強く要請して次の質問に入ります。
○小宮山国務大臣 私が申し上げました「現時点において何をなすべきか、また、将来に向かっての課題は何であるか」ということ、これは労使問題もございます。特に郵便業務などを見ておりますと、将来に向かって大変大きな問題ができる。それは少なくとも労使間がともに考え、ともに苦しみ、ともに新しいものをつくり出していくということでなければ、なかなか新しい郵便業務が出てこない。 先生も御承知のとおり、昨年の総選挙を通して非常に新しい時代を迎え始めてきたところで、郵政省も三十兆に達するものを持っている。これは少なくとも私は時代の変遷が現実に私たちの足元へ来ているのだという認識の上で、今後とも労使間がもっともっと接近し、もっともっと心で話し合い、ともに百年の歴史を持った郵政業務が新しい衣がえをする時代に入ったということで、何と言っても話し合い、また将来の郵政業務の姿勢を労使間がともに考えなければ今後の郵政事業は成り立たないという信念のもとで、今後ともそういう積極的な労使間の話し合いをしていきたいと考えておるのであります。
○小宮委員 郵政事業全体を考えてみても、何をなすべきか、また将来の課題は何かという問題についていろいろあると思います。しかしながら、人の和、これがあらゆる事業をやる場合にも前提でなければならぬ、またそうでなければ健全な郵政事業の発展はあり得ないと私は思います。そういう意味で、「現時点において何をなすべきか、また、将来に向かっての課題は何であるか」の最大の課題は私は労使関係だと思います。そういった意味でひとつ大臣に期待をしております。 次はNHKの問題でございます。 きょうNHKを呼べばよかったのですけれども、連絡の都合で来ておらないようですので、ひとつこの問題については郵政省として答弁できる範囲内で答弁していただいて、あとはまた私、NHK予算の中において十分論議をしていきたいと思います。 まず今度の昭和五十二年度の収支予算、事業計画、資金計画の承認に当たって、郵政大臣が受信料の不払い解消に効果的な対策を講ずるようにという意見書をっけられております。確かにNHKもいままでそれぞれ努力はされておられると思いますけれども、たとえばNHKから出された資料を見ましても、受信料不払いが四十七年度が三十六万件、四十八年度が四十七万件、四十九年度が五十五万件、五十年度が六十万件、年々増加をしていっておるわけです。これについてはいろいろ原因もありましょう。しかしながら後で申し上げることにして、五十一年度は何万件か、あるいは五十二年度は不払いを何万件見込んでおるのか。それぐらいは監理局長わかるでしょう。
○石川(晃)政府委員 お答えいたします。 先ほど先生からお話しのように詳細はNHKの方から報告があった方が適切だと思いますが、私たちの手元の資料で申し上げますと、受信料の欠損見込み額は、NHKの予算によりますと、昭和五十一年度が約三十億円、これは受信料収入の一・五%に当たるわけでございます。それから昭和五十二年度は約四十一億円、受信料収入の二%に当たるというものを見込んでいるわけでございます。 お尋ねのその件数でございますが、NHKに照会いたしましたところ、この件数については現在把握できていないというふうに報告が来ております。
○小宮委員 この問題はNHK予算の審議の場合に掘り下げてやりたいと思いますが、いずれにしても、郵政省もただNHK、おまえさんたちしっかりしなさい、知恵をしぼりなさいというようなことは言われておりますけれども、やはり郵政省自体としても知恵をしぼるところがありはしないのか、こう言いたいのです。と言うのは、今度の五十二年度の収支予算を見ましても受信料免除者の問題が載っているわけです。五十二年度の免除見込み者数は年度初頭、白黒で四十五万八千、カラーが十九万三千、計六十五万一千件になっているわけです。さらに今度は年度内の新規免除者数が白黒で四万二千、カラーで五万四千、計九万六千件になっているわけです。だから両方年度初頭と年度内の免除者を含めて考えますと七十四万七千件に達しているわけです。まあ郵政省とNHKの関係は、放送の中立性やいろいろありますけれども、しかしそういう中で、この免除対象の大部分はNHKの資料によっても厚生省、文部省そのほか若干労働省とか法務省とか入っておりますけれども、その中身を聞いてみますと果たして免除対象に値するかどうかというようなものがかなりあります。だからこういう問題は、ただNHKと各省とでいろいろ話し合いをするだけじゃなくて、やはり郵政省と各省の話し合いで本当にこれが免除に値するかどうかということをもう一度見直しをやるべきだ、私はこういうふうに思うのです。だからそういう問題については郵政省も知恵をかしてやらぬと、おれたちは関係ない、ただおまえたちしっかしやれよと叱咤激励するだけでは余りにも郵政省も能がなさ過ぎるのではないか。もっと親切に、郵政省としてできる問題についてはやはり手をかしてやるということをやるべきではないのか。したがって、この免除見込み者数にしても、真にやむを得ざるもの、そしてまた、だれが見てもこれは当然だと思うもの、そういうものに限定すべきだと思いますが、ひとつ考え方はどうですか。
○石川(晃)政府委員 お答えいたします。 ただいま先生から御指摘がございました点につきましては、実は以前からこの委員会におきましても御質問がございまして、私たちといたしましても関係各省にいろいろ当たっております。ただ、この制度が非常に古い制度でございまして、なかなか各省におきましても、できたらこの制度を残しておいてくれないかという声が強いわけでございますが、いろいろなそういう御指摘もございましたので、現在NHKともいろいろ相談いたしております。免除基準と申しますのは、NHKでつくりまして、そうして郵政大臣の認可を受けるという形になっておりますので、やはり原案的なものは、筋からいきますとNHKの方から出していただくというのが筋でございますが、ただ、いま御指摘がございましたように、だんだん免除基準の枠が広がっていっておるわけでございます。この辺が果たして妥当なのかどうか、この点一度NHKでも洗い直していただこう、こういうことで現在話し合っておるところでございます。
○小宮委員 いまの問題は、この問題で私の聞いておるところでは、厚生省、文部省が一番多い。これは何万件にも上っているわけであります。それは何かこの委員会でも、文部省なり、あるいは厚生省なり、あるいは労働省なり、法務省から、それに相当する、受信料に見合うものをやはりもらうようにしろとかするとか、いろいろ話もあったようですけれども、全然それがなされておらぬということも聞いております。だからそうであれは一そうでなくとも、やはり負担の公平の原則から言っても、本当にそれが値するかどうかということをもう一度見直してもらいたい。 時間が迫ってきますので、初めは一時間半ぐらいと言っておったのですが、ひとつ一時間ぐらいでやめてくれぬかという話もありますので、次に移りますけれども、昨日の新聞報道によりますと、四国の高松郵便局で百万円入りの郵便袋が盗まれた、一つか、二つか、三つか。いずれにしましても、こういう不祥事件が起きておるわけです。こういう記事は、きのうだけではなくて、いままでも時折新聞記事になっております。したがって、四十六年以降のこういう犯罪件数は、何件ぐらい発生しておるのか。こういうことがどんどん重なっていくということになると、幾ら大臣が国民に信頼される郵政事業にいたしたいという空念仏を唱えても、国民自体がますます郵政事業に対して不信感を持ってくるし、信用ならぬということになったら、今後の前途に対して非常に暗影を投げかけるようにもなりますので、四十六年以降こういうような犯罪件数が何件ぐらい発生しておるのか、年度別にひとつ御説明願いたい。
○江上説明員 郵政犯罪全部の件数でお答えいたします。 昭和四十六年が、四千六百四十四件、昭和四十七年が四千五百三十七件、昭和四十八年が四千百二件、昭和四十九年が四千四百六十件、昭和五十年が四千百四十件でございます。五十一年度はまだ集計いたしておりません。
○小宮委員 いまの数字を聞きましても、郵政省としてもこういうような犯罪防止のためにいろいろ努力をされておられるかもしれませんが、現実には、やはり横ばいか、むしろふえる傾向にあるということを私は感じておるわけです。したがって、これらの犯罪件数というのは、いわゆる部内と部外とに分けたらどういう割合になりますか。部内者の犯罪と部外者の犯罪……。
○江上説明員 ただいま申し上げました数の中で、全体を通算いたしますと、部内者がおよそ一六%かと存じます。
○小宮委員 そこでひとつ郵政省も、こういう犯罪件数を減らして、それで国民の信頼を得るために、どういう予防措置をやっておるのか。いまの説明を聞いても、なかなか犯罪件数は急激に減っていない、むしろ横ばいの状況だということを私は考えるわけですが、どういう予防措置をやっておるのか、ひとつ聞いておきたい。
○江上説明員 御質問の趣旨は、特に部内者についてかと存じますが……(小宮委員「部内にしても部外にしても、そういう犯罪が起きないように、どういう予防をしておるのか。部内だけじゃないですよ」と呼ぶ)当然のことでございますけれども、犯罪というのは、一つは、犯罪を起こす人の心の問題、あるいは社会情勢の問題その他もございます。ただ、郵政省といたしましては、犯罪防止のために、従来からいろいろな手続その他、正規取り扱いの励行その他を守るように、いろいろな指導をいたしておるわけでございますが、的確でしかも能率的な業務の取り扱いの方法の制定、あるいは訓練、あるいは指導、あるいはまた防犯体制の確立といったような各種のものにつきまして、努力をしておるわけでございます。 具体的な防止策でございますが、監督機関からの通達、指示を厳守させるというようなこと、さらには各管区ごとに各種の対策協議会あるいは各現業局ごとの防犯打ち合わせ会といったようなものを開催いたしまして、その地方あるいはその局所の実情に応じました具体策を立てて、各種の個々の取り扱いの問題につきましては、非常に詳細にわたりまして、なるべく犯罪の入り込むすきがないように、年々努力を重ねているわけでございます。
○小宮委員 お役所というのは、書類で通達をすればそれで事足れりというような考え方、それがお役所仕事になるわけですけれども、しかし、現実には、こういうような犯罪が発生した場合は、やはり局なり、郵政局なり、いろいろ検討されておられると思いますけれども、しかし、なかなかその犯罪が減っていないということは、やはりどこかに盲点がある。だから、もっとそういう問題についてきめの細かい対策をひとつ立てるように要望しておきます。 最後に一点だけ。これは七十歳以上の老人の方々に支給される無拠出の老齢福祉年金の支給の問題です。これは従来、一月、二月、三月、四月を五月六日以降、それから五、六、七、八を九月六日以降、そうして九、十、十一、十二の四カ月分を翌年の一月六日以降に支払われてきたわけです。この支払い期月について、老人の方々からいろいろな意見、要望が出てまいりました。それはいわゆる九、十、十一、十二の四カ月分を翌年の一月六日以降に支払うということになれば、老人の方々から見れば、たとえば正月を迎えるお孫さんに、ひとつ老齢福祉年金をもらったらお年玉に金の千円でもやろうというふうに思っても、前は九月にしかもらっていないわけですから、なかなかそれができない。そうかといって一月六日以降にもらったのでは、正月過ぎてからお年玉をやっても本当のお年玉の喜びが半減される。また、たとえば遠方に住んでおるお孫さんたちが正月に来たという場合にしても、やはりそのお孫さんにお小遣い、お年玉をやるわけにもいかぬということで、何とか十二月中にこの老齢福祉年金の支給をしてもらいたいという声があちらこちらに出ているのです。そういうことで、私も社会労働委員会で大体二回ぐらい厚生省に対してこの問題を質問いたしました。そうすると、そのたびごとに、郵政省がどうも十二月は忙しいので、それはもうほとんど不可能でございますという答弁がいつもはね返ってくるわけです。幸い私、今度社労からここへ来たわけですから、皆さん方本当にそれができないのかどうか、やはり何とかしてもらいたい。厚生省の今度の予算では、支払い期月を変更してきまして、大体十二月支払いになっておるわけです。ところが、今度の五十二年度予算の中で、十二月だけは十一月に支払いますというただし書きがついておるのです。私が主張したからかどうか知りませんが、大体十二月ということは入れてきたわけです。ところが、ただし書きで十二月に限っては十一月中に支払います、こういうようなことを今度の改正ではされたけれども、そういうことになっておるわけですよ。だから、今回の支払いの改正では、厚生省の支払い期月は四月、八月、十二月になっておるわけです。ところが、十二月に限っては十一月に支払いますというただし書きがっけられておる。したがって、郵政省として厚生省からこういう相談を受けられたのかどうか。これは中旬以降は、年末郵便があるし、ほかの年金関係の十二月に支払う分もありましょうから、忙しいということは私わかります。しかし、お年寄りの切なる願いに対して何とか、たとえば十二月分までを十二月六日以降に支払いをしてやろうという親切な心が郵政省にはないのかどうか、その点可能か不可能か、ひとつぜひそうしてもらいたいと思いますが、郵政省の御答弁を願いたい。
○小山説明員 先生のおっしゃいましたことにつきましてですが、これは厚生省所管の国民年金法の改正がありませんと、私どもは受け身の立場になるわけでございます。だだいまのところは法改正がございませんので、一月、五月、九月となっておることは先生おっしゃるとおりでございます。それから厚生省の方から十二月に支給をしたいという申し入れがあったことも確かでございます。(小宮委員「あったか」と呼ぶ)ありました。この法改正をするに当たっての相談としてあったことも確かでございます。その結果——ただ、私ども郵便局の窓口といいますのは、ただ単に郵便貯金とか郵便為替というようなもの以外に、いわゆる国庫金の扱いをやっておりまして、十二月というのは資金の非常に激しい流れがございます。したがいまして、窓口の繁忙ということもございますので、これをどうしようかということから、十二月に支給というものを十一月に繰り上げて支給することができる、こういうことにしたわけでございます。したがいまして、御趣旨に沿っているものと思います。十二月に払うものを十一月にも払うことができる、したがって、請求者が十二月に郵便局に参りましても払うということで、むしろ幅を広くいたしまして、お年寄りの方たちが忙しい郵便局の窓口で立つことのないように、むしろ前に受け取ったり、あるいは御都合によりまして十二月も受け取ることができる、こういうようなことの手だてもいたしまして、この国民年金法の改正に応ずる構えでございます。
○小宮委員 時間も参りましたので、これできようは私の質問を終わりますけれども、また後々質問させていただきますので……。
○八百板委員長 藤原ひろ子君。
○藤原委員 私、共産党の藤原ひろ子でございます。小宮山郵政大臣並びに関係の皆さん方に質問を申し上げたいと思います。 政府は、閣議決定をもちまして、婦人問題企画推進本部を設置いたしまして、「今後十年間の展望に立って、我が国における婦人問題についての目標と課題を明らかにし」と、こううたいました国内行動計画を策定いたしました。この計画の目標はどう書いてあるかと言いますと、「憲法が保障する一切の国民的権利を婦人が実際に男性と等しく享受し、かつ、国民生活のあらゆる領域に男女両性がともに参加、貢献することが必要であるという基本的考え方に立って、それを可能とする社会環境を形成すること」、こういうふうにうたわれているわけでございます。 郵政大臣にお尋ねをいたしますが、現在、五万人を超える婦人職員を抱えておられます郵政省といたしまして、二月一日に天下に向けて発表いたしましたこの国内行動計画の目標について、どのような見解を持っていらっしゃいますか、お伺いしたいと思います。
○小宮山国務大臣 総理府が主体となりまして、国内行動計画の策定を今年の二月一日に閣議決定をいたしました。本省はその中に入っておりませんけれども、しかし、その趣旨は大変重要なことであるし、特に国際婦人年の問題もこれあり、私は婦人の地位向上というものが今後とも積極的に行われるべきであろうと考えておりますし、今後ともこの国内行動計画が円滑にかつ確実に実施されるよう、郵政省内部では努力いたしたいと考えております。
○藤原委員 このように婦人職員を多く雇用している郵政省は、婦人の地位の向上のために今日までどのような努力をしてこられましたか。また国内行動計画に沿って今後どのような施策をしていらっしゃるのか、もう少し具体的にお伺いしたいと思います。
○小宮山国務大臣 郵政省は、やはり憲法十四条に決めてある男女の区別というようなことを全然無視しておるわけではなくて、それを尊重し、かつ能力という問題について、私たちも婦人の能力開発をぜひ積極的にやっていきたい。これはよく女性の三十八度線と言って、三十八、九歳になると、どうも婦人の方々が職場を離れる。私は婦人の方々に、やはり自分の職場の中で、男性と同じ以上の能力をお持ちの方々が相当いらっしゃるのであるから、そういう意味でも御婦人方が積極的に職場の中で活動し、またその能力を発揮していただいて、少なくとも郵政省の中での大ぜいの方が幹部職員として働くような、また働けるような形になりますことを、心から願っている者の一人であります。
○藤原委員 労働省にお尋ねをいたしますが、国内行動計画の中では、雇用における条件整備といたしまして、昇進昇格についてどう書かれておりますか。またもう一つ、政策決定への参加につきましては、公務員についてどう書かれていますか、お尋ねをいたします。
○高橋説明員 お答えいたします。 国内行動計画におきましては、婦人が社会のあらゆる領域に平等の機会で参加できるようにという考え方から策定をされております。したがいまして、「職業生活のあらゆる領域で男女が平等の機会と待遇を得られるよう、雇用制度、慣行の改善に努める。特に、労働基準法に定める男女の同一労働における同一賃金の原則をさらに徹底させるとともに、若年定年制、結婚・妊娠・出産退職制等の差別的制度については、指導計画を樹立する等、早急な是正を図る。 また、使用者に対して、採用、職場配置、研修訓練、昇進昇格等において、婦人に男性と同等の機会と待遇を与えるよう、雇用管理の積極的改善を促すとともに、労使に対する相談体制の充実を図る。」このように書かれております。 それから、政策決定への参加につきましては、「国、地方公共団体、企業、民間団体等における政策、方針の決定への婦人の参加を促進する。そのため、審議会等への婦人の登用を積極的に行うとともに、公務員については、婦人の登用等について、十分配慮する。また、公的機関、企業、民間団体等の政策、方針の決定について、婦人が積極的な役割を果たすことができるよう気運の醸成を図る。」このように書かれております。
○藤原委員 どうもありがとうございました。 郵政大臣、それではあなたは国務大臣の一人として、いま御答弁いただきましたこの目標達成のために、先ほどお答えもありましたが、着実にこれを推進し、国民の各層とともに婦人の地位の向上、福祉のために努める、こういうふうにお答えになったと思いますが、それでいいのですね。
○小宮山国務大臣 私は郵政省の中に婦人局長がいないというのはおかしいくらいに思っておるので、ぜひそのくらいの御婦人がどしどし出ていただくことを心から望んでおります。
○藤原委員 それでは具体的にお尋ねをしたいと思います。 郵政事業職員給与基準、これの準則を見てみますと、普通職群で最高の職務給は特別級となっております。では、東京地方簡易保険局、ここには特別級適用者は何人おられるのか。そのうち男性、女性はそれぞれ何名でしょうか、お答えをいただきたいと思います。
○永末政府委員 お答えいたします。 東京地方簡易保険局におきますところの特別級でございますが、男子は百四十名、それから女子が八名でございます。
○藤原委員 それでは一級の適用者は何名おられて、そのうち男性は何人、女性は何人、おのおのお答えいただきたいと思います。
○永末政府委員 一級が男子が百四十四名でございます。それから女子が八十三名でございます。
○藤原委員 いまのお答えでは特別級は婦人はたった五%ということです。それから一級も男子は六〇%であり、女子は三七%である。このように婦人の適用者が実際には少ないのではないか。 郵政省の普通職群の特別級及び一級の昇格資格の最低要件というのは一体どのようになっているのか、お尋ねをいたします。
○浅尾政府委員 お答えいたします。 御質問の普通職群俸給表の特別級、一級、二級へ昇格させる場合の最低資格要件はどのようになっているかという御質問でございますが、この点につきましては昭和三十年四月一日以降の俸給制度に関する協約というものがございまして、それによって定められておるわけでございます。その協約の中には、普通職群だけではなくていろいろな職種が含まれておりますけれども、御質問の普通職群に限ってお答え申し上げますと、まず三級から二級に昇格する場合でございますが、これは学歴によりまして三つに分かれておりますが、まず新中卒の場合では勤続八年以上、それから新高卒の場合は勤続が五年以上、短大卒の場合は勤続三年以上ということに相なっております。 それから二級から一級に昇格する場合でございますが、これは学歴区分がございませんで、すべて四年以上ということでございます。一級から特別級に昇格いたします場合には、これはやはり先ほどと同様でございまして、在級年数が四年以上、このように最低の基準ということを決めておるわけでございます。
○藤原委員 その最低要件ならばもっと婦人にも適用されてよいというふうに私は思います。しかし、そういう説明だけでは私は納得するわけにはいかないわけです。なぜかと申しますと、東京地方簡易保険局、ここに限りませず、東京地方貯金局におきましても、また京都地方貯金局におきましても事実は全く同じことが起こっております。東京地方貯金局の場合は、特別級は百八十五名中男は百五十五名、女は三十名、一級では四百四十一名中男は二百六十五、女は百七十六、京都地方貯金局の場合は特別級は四十二名です。そのうち男子が三十七名、女子はたったの五名ではありませんか。一級は百六十六名中男は九十三名、女は七十三名です。一体これはどういうことですか。お答えをいただきたいと思います。
○浅尾政府委員 お答えいたします。 先ほど申しました最低資格要件と申しますのは、非常に成績が優秀で、最短期間で昇格し得る者がございましても、これ以上早く昇格をいたしますと他の職員との均衡上好ましくない、こういうような考え方から制限を設けておる趣旨でございまして、実態といたしましては、昇格に要する期間というものは相当長くなっておるということが一般的でございます。 そこでいま先生の御質問の、それでは女子職員がこの昇任昇格等において男子に比べて少ないではないか、こういうお話でございますが、郵政職員、これは一般国家公務員でございます。その一般国家公務員を昇進させる、つまり昇任でございますが、あるいはまた昇格させるという場合には、国家公務員法の二十七条でいわゆる平等な取り扱いをいたしなさいというようなことが書かれております。その趣旨は、要するに職員の昇任だとか昇格はそれぞれの官職の職務内容といいますか、あるいはまたその職務に伴いますところの責任の度合いといいますか、そういうものに最もふさわしい人を選んでいく、こういうことに相なろうかと思うわけでございます。その場合に、その人の過去の勤務実績なりあるいは能力というようなものに基づきまして総合的に選考しておる、こういうことでございまして、女子だからあるいは男子だからというような考え方から、昇任なり昇格をさせておるということではないわけでございますので、よろしくお願いしたいと思います。
○藤原委員 いろいろ言っていただいたわけですけれども、一つは均衡上好ましくない、女子だからということではないとおっしゃいますが、それでは先ほど言いましたような人数の結果から見ますと、能力がないということを、女子をそのように採用すれば物事を狂わすというふうなことを言外におっしゃっているということにもとれますし、また国家公務員法二十七条、平等にと書かれているけれども、責任の度合いにふさわしい人を採用するのだということであれば、女子が現実に少ないということは、女子はこの責任の度合いは非常にない、つまり指導性がないということを言外におっしゃっているというふうに感じるわけです。そういうことでありましたら、私は郵政省が今日までやってこられましたことをもう少し検討してみたいというふうに思うわけです。 一級の俸給表を見てみますと、六十四号俸以上は昇給額がだんだんと少なくなっております。私が調査したところによりますと、東京地方簡易保険局では、一級の適用の当務者でこの六十四号以上になっている人が六十名おられます。そのうち四十四名が婦人です。実にこれは七三%を占めて いる、これは間違いないでしょうか。
○永末政府委員 ただいま資料を持ち合わせておりません。
○藤原委員 それでは後で調査をしていただきたいと要望いたします。私の調査ではこういう実態であったわけです。これらの人たちはほとんど頭打ち、こういう状態で、次の級に進めないでおられるわけです。このことはもう御存じのとおり、そのまま労働者の賃金にはね返っているという実態です。同じ時期に入局をいたしまして六、七年前は同じ級や号俸にいた人が、片方は特別級に上がっていくし、片方は一級の号俸、こういう例が実際にあるわけですけれども、これを一年間の年収で見てみますと、年間どうでしょうか、何と二十六万円から三十万円もの格差を生じているではありませんか。この不利益を受ける層の七割以上が女性であり、しかも三十年も四十年も勤続をして、まじめに働いてこられた人たちがこういう目に遭っているということを、私は全く重大な問題だというふうに思います。しかし私は決して女権主義で申しているのではありません。ですから役付をふやしなさい、女をもっと、男と半分半分役付にしなさい、こんなことを言っているのではありません。昇任昇格と賃金体系は表裏一体、こういう仕組みが女性を非常に不利な立場に追いやっている、この事実をどうしても改善しなければならない、こう考える次第です。この点で私は主張しているわけです。 そこで私が改善したいと思いますことは、すべての職員を勤続二十年で一級にする、勤続三十年になれば特別級にする。まじめに、まともに一生懸命働いている人たちはみんなこうするということです。こうして退職時の退職金や、老後の生活を守るというような年金額で、大幅な不利益を受けるようなことをなくすように、そして働きがいのある職場にするように、このことを心から提案をいたします。このことが小宮山郵政大臣が労働者に対する問題として、大臣の立場でおっしゃった所見につながるのではないかと私は思いますが、これに対して大臣のお考えを伺いたいと思います。
○小宮山国務大臣 大変経済が多様化、高度化してまいりますと、私は学歴がなくてもやはり能力のある人は経営者としてその任に当たるべきであろう。実を言いますと電電公社でも大学出でない理事さんも出始めました。私はそのような行政が本当にあるべきであり、それは婦人においてもしかりであろうと思う。ただ勤務期間が長いというだけでそれを評価すべきではない。能力である、またその人の国民に対する情熱、そういうものが私は一番重要なことであろうと思っておりますので、先生の御趣旨はよくわかります。やはりこれからの社会というものはそういう社会になりかけてまいります。そういう意味でも先生の御趣旨は十分わかりますので、今後ともその御趣旨を頭に入れながら今後検討させていただきたいと思っております。
○藤原委員 先日の所信表明では、郵政大臣は、「簡易保険につきましては、現在、保有契約件数五千万件、保有契約高三十兆円を超え、また、これまで蓄積された資金総額は、まもなく八兆円に達する世界有数の国営保険事業に発展いたしております。」こう言って胸を張って表明をされたわけでございます。このように世界有数というところまで引き上げた力は一体何なのか。それは、額に汗して営々と努力を積み重ねてこられた働く人たちの貢献はまことに大きなものがあると私は感じます。皆さん方の努力があることはもちろんのことでございます。しかも最初に大臣も認められたように、国内行動計画は昇任昇格については男性と同等の機会と待遇を与えるというふうにうたわれていることは明確になりました。言うこととすることが違うということは、人間として大変恥ずかしいことだというふうに思います。これを今日絵にかいたもちということにならないで、まず郵政省みずからが模範を示すべきだと思います。改善についていま郵政大臣が検討したいということをはっきりおっしゃいましたので、直ちに私の提案に対する作業にかかっていただくように心からお願い申し上げたいと思います。
○小宮山国務大臣 過般、私、関東郵政局で優良職員に対しての表彰をいたしました。私はその表彰式に出席させていただいて、自分の責任の重さ、また今日ある郵政省というものが、その職員の力によるものであるということを痛感し、感激いたした次第であります。私はそういう意味でも、毎日額に汗を流す人たち、その人たちに感謝なくしては日本の郵政業務というものは成り立たないのだということを痛感いたしておりますので、今後ともそういう意味において、やはり三十一万人の方々が働いている中で、毎日額に汗を流している人たちに感謝をしながら、今後の人事あるいは行政をやらしていただきたいと考えております。
○藤原委員 抽象的ではなくて、先ほど具体的に提案をいたしました、すべての職員は勤続二十年で一級に、勤続三十年で特別級にする、このことを御検討いただくということを約束をして、次に移りたいと思います。 郵便貯金の金利引き下げの問題で質問をいたします。 新聞報道にまりますと、政府と日銀は景気浮揚策の一環として公定歩合を〇・五%引き下げる、こういう方針を決めたと伝えられております。今後、公定歩合引き下げに連動して、預貯金金利の引き下げが社会的な重大問題になるということは明らかです。 そこで、郵政大臣にお尋ねいたしますが、預貯金金利の引き下げの動きについて、郵政省はどのように対処されようとしておられるのでしょうか。
○小宮山国務大臣 いまの問題にお答えする前に、先ほど永年勤続をされた二十年を一級、三十年を特別級ということについては、やはり能力という問題、それから勤務態度等々の問題がございます。それは女性だからということではない、男性もしかりであります。そういうことを念頭に置いて、今後の給与体系をつくりたいのであります。私はそういう形でなければいけないのではないかと思います。 それからいまの預貯金の利率については、先ほどからお答え申し上げましたように、私は、郵便貯金法第十二条の第二項の趣旨を尊重して、今後とも慎重に対処いたしていきたいと考えております。
○藤原委員 先ほどの問題が絵にかいたもちになりそうなので、もう一遍申し上げたい。 私は、女子だけをそのようにせいということを言っておりません。すべての職員に対して、まじめにまともに働いておられる方々に、これに対する具体的提案を検討してください、こういうことを言っているわけです。女権主義ではありませんということを申し上げているわけですから、今後御検討いただきたい、こう思うわけです。
○小宮山国務大臣 まじめに大変優秀な成績を上げた方々には年数にこだわる必要はない、私はそう思います。そういう意味での序列をつけて、やはりその人たちに報ゆるべきであろうと考えております。
○藤原委員 しかし、先ほど実態を申し上げましたとおり、東簡保のときも、東京の貯金局も京都の貯金局も、具体的にそのために例を挙げたわけです。非常に女性が差別を受けている、こういう実態の中で、それは昇任昇格は賃金と表裏一体なんだということを具体的に申し上げたわけですから、これを御理解いただければ、ややこしいことはおっしゃらなくてよいというふうに私は思います。 時間を延ばしますと皆さんに御迷惑をかけますので、次に移ります。 いまの問題ですけれども、いま不況とインフレが進行しております中で、国民生活はますます苦しくなっております。すでに物価の上昇率は、預金金利を上回っているというのが実情です。このような国民生活の苦しみに追い打ちをかけるという郵便貯金の金利引き下げについて、多くの国民は重大な関心を寄せているわけです。去る二月の十七日、全逓の労働組合は、第六十五回中央委員会におきまして、郵便貯金の利子引き下げに反対する決議を上げたということで、私の部屋にも送ってこられたわけでございます。また、七七春闘では全国の労働者は、国民の切実な要求の一つとなっておりますこの問題について、戦闘的に闘うであろうと予想されるわけでございます。 こういう中で大臣にお尋ねするわけですけれども、福田前郵政大臣は、昨年十月の二十七日、この委員会におきまして、わが党の土橋委員に対して、郵便貯金の利率について、大蔵省や日銀から金利引き下げの働きかけがあっても同調はしない、このように明確に述べておられます。あなたは当然この立場を引き継ぐものと考えますけれども、現郵政大臣として所信を明確にしていただきたい。先ほどのお答えでは大変不安でございます。
○小宮山国務大臣 前福田郵政大臣がそのようなことを申しておることも存じております。ですから私としては、いままで郵便貯金の利率の引き下げについては考えたこともございませんし、また郵便貯金法第十二条の第二項の前段の部分について尊重して考えて、今後とも慎重に対処していきたいと考えております。
○藤原委員 それでは、質の問題として全く同じだ、日銀や大蔵省の圧力には同調いたしませんというこの福田前大臣以上に、考えたこともないということをおっしゃっていらっしゃるので、私は明確であるというふうに理解をいたします。 それでは電信電話の事業について質問をしたいと思います。 新聞を持ってきたわけですけれども、これは一月十六日の毎日新聞です。三歳の幼子が五十九歳のおばさんになるお年寄りの遺体に付き添って数日間、おばさんは病死してしまって、空腹に両足の甲に凍傷まで受けているというふうな悲惨なニュースが出たわけです。また、このような悲惨な記事は、毎日と言ってよいほど出ているわけで、二月の十三日には寝たきりの御老人がアパートの部屋の中で焼け死ぬ寸前に学生が飛び込んで救出をした、こういう事件、また同じ二月十三日の読売では、二階の七十八歳のお年寄りが火事で死なれるというふうな記事が相次いでいるわけです。新聞ざたになるかならないかは別として、事件は非常に頻々として起こっているわけでございます。 このようなことだけでなくて、本当に人の命というものは大変大切なものです。公衆電気通信法の第七十条では、人命にかかわる問題について通報する場合は、その料金を減免するということになっております。これはこの法律においても、人の命は大変大切なんだ、優先的にすべての面にわたって便宜を図っていこう、こういう精神でできた、こういうふうに思いますが、いかがなものでしょうか。
○西井説明員 ただいま先生のおっしゃられた趣旨で法律ができておると理解いたしております。
○藤原委員 そういう法のもとで、この問題を具体的にお聞きをしたいと思うわけです。 いま電電公社が開発をし、普及をしようとしておられる福祉電話「あんしん」というのがございます。これは全国でどれぐらい普及をしているのでしょうか。
○西井説明員 お答えいたします。 資料は少し古うございますが、御存じのように「あんしん」は、五十一年度から販売を開始いたしましたわけでございまして、その九月末で百九十二台の電話が架設されております。
○藤原委員 それでは、この電話を設置する場合に、どれだけの経費がかかり、基本料とか付加使用料あるいは電話料はどのようになっているのか、御設明をお願いいたします。
○西井説明員 お答えいたします。 「あんしん」の月額使用料は三千五百円でございます。
○藤原委員 いま付加使用料だけでも三千五百円、非常に高いです。そうしますと、年間にいたしますと、四万二千円もかかるわけです。なぜこんなに高いのか、御説明いただきたいと思います。
○西井説明員 公社は、こういうサービスにつきましては、付加的なものにかかります経費を回収するという考え方で料金を設定をいたしております。具体的に申しますと、「あんしん」にかかります設備費に見合います利子、減価償却費、それからそれを毎月維持いたします保守費、営業費、こういうものを算定いたしまして、この使用料を算定しておる次第でございます。
○藤原委員 電電公社は、この電話を利用する人は一体どんな人たちだというふうにお考えになっておりますか。
○西井説明員 これは国民のどなたにも御利用いただきたいと思っておるのがわれわれの考え方でございますが、実際問題といたしましては、福祉用として開発しました機器でございますので、ひとり暮らしで非常に身体の御不自由な方が現実の問題として御利用になっていただいておる、こういうふうに理解しております。
○藤原委員 ひとり暮らしということでありますと、普通に考えただけでも大変悪条件の中におられる。生活については非常に困窮をしておられるというふうな場合、ボーダーラインにおられるというふうな状態にある方、この方たちがこの「あんしん」というのを必要としておられるのではないでしょうか。ところが、本当に必要だと思っている人たちが使えないような料金で売られているという電話がこの「あんしん」です。何のために莫大なお金を便って研究開発をしておられるのか、これではわからないではありませんか。 そこで大臣にお尋ねをしたいと思います。私が一番最初に新聞記事をもって申しましたように、人命にかかわるような問題につきましては、公社の経営の中では減免措置をすることになっております。こういうことでありますから、もっと安くすべきだ、こういうふうに私は考えます。本当に必要な人が使えてこそ、文字どおり「あんしん」と、こう名前がつけられる値打ちがあるのではないか、こういうふうに思いますが、大臣はいかがでしょうか。そしてそのためには、観念的にそうですというだけではなくて、付加使用料について、いま説明のように大変高いわけでありますから、これを下げるべきだと思いますが、この問題について検討する用意があるのかないのか、御答弁をいただきたいと思います。これは郵政大臣にお尋ねいたします。
○松井政府委員 ただいまの福祉電話の関係でございます。国といたしましても、社会福祉施策の推進につきましては、重大な関心を持って進めてまいらなければならないというふうに存じておりますし、こういった電信電話サービスにおきましても、そういう面でできる限りその推進に当たらねばならないということで、今日まで努めてきたところでございます。 やはりこういう福祉施策につきましては、国として一時期に全部に福祉施策を推進するということもできかねる状況でございまして、現在国として推進いたしておりますのは、まだ福祉電話のついていない——シルバーホン「あんしん」ではございません一般の加入電話相当のものでございますが、そういったどうしても必要とする方たちに対する福祉電話のついていないというものが、厚生省の調べりよりますと、三万七千程度あるわけでございます。したがいまして、現在厚生省、郵政省と相談いたしまして、ひとまずその三万数千人の電話を必要とするひとり暮らし老人あるいは身障者等に対しまして、できる限り早く、できるならば三年をめどとして全員にそれがつくように現在推進している状況でございます。したがいまして、これらその他の福祉施策の問題につきましては、前回の臨時国会における公衆法の審議の際にもいろいろな御指摘を受けまして、福祉型料金の設定等につきましても、今後の検討課題ということで、私たちに対する重要課題として与えられている次第でございまして、そういった中で今後十分に検討してまいりたいというふうに考えております。
○藤原委員 福祉電話につきましては、私は次にお尋ねをいたそうと思っております。ごまかしていただいては大変迷惑をこうむるわけでございます。 私は「あんしん」につきまして、これがいま五十一年度から売り始めて百九十二台。五十一年度から売り出してでも、もちろん最近だという逃げがあるかもわかりませんが、全国的に考えてたったの百九十二台だ、こういう事実を皆さんの方からおっしゃったわけなんです。そうしますと、これについて、いま申しましたように付加使用料についてもっと下げればこれは普及をするということなんです。時間の関係で次に進みたいと私は思いますけれども、このことにつきまして再検討していただきたいということを強く要望をしておきたいと思います。 続いて福祉電話についてお尋ねをしたいと思います。 電話は寝たきり老人であるとか、視力や聴力などの障害者、身体障害者の方たちにとっては、社会的交流を行います上で、どうしても欠かすことのできない重要な通信手段の一つとなっているものでございます。公社はこれらの方々に対してどのような対策を考えておられるのか、御答弁をいただきたいと思います。
○西井説明員 お答えいたします。 福祉関係の問題につきましては、先ほども監理官から御答弁がございましたように、公社といたしましては、基本的には国の行われる福祉施策の中で公社も考えていくべきだ、このように考えておる次第でございますが、国がやられます福祉施策に御協力いたします立場から、現在、債券の引き受け免除でございますとか、優先設置を行っておりまして、また機器関係につきましては、盲人用のダイヤル盤でございますとか盲人用の中継台でございますとか、いまお話が出ておりますシルバーホンの「あんしん」でありますとか「めいりょう」でございますとか、そういった福祉用の電話機器の開発を行っておるところでございます。また、身体障害者の方のためには、身体障害者向きの公衆電話の整備を行っておりますほか、さきの国会の附帯決議に基づきまして、ひとり暮らし老人等で経済的に困窮しておられる方などを対象といたしまして、無利子の設備料の分割払いとか債券の引き受けの免除とか、そういったような現在の公衆法上で可能な範囲内の施策を措置しておるところでございます。
○藤原委員 この寝たきり老人や身障者のための福祉電話というのは、厚生省で調べても、対象者は五万九千人だというふうに聞いております。これを設置する場合の設備料、債券、基本料、通話料、これはどのようになっておりますか、お尋ねをいたします。
○西井説明員 従来のところでは、これは国の福祉施策の一環といたしまして、厚生省が中心になって推進してこられまして、具体的な電話の架設に際しましては、三分の一が国、三分の一が都道府県、三分の一が市町村ということで設備料を持っていただいておりまして、具体的な方の設備料は個人の方には無料になってございます。 それから債券につきましては、そういう国の施策としておやりになっておる分につきましては、公社におきまして債券の免除をいたしておるところでございます。
○藤原委員 いまの御説明どおり、三分の一自治体が負担をしている。自治体では福祉電話を設置いたしまして、基本料やある程度の度数料、こういうものまで自治体が負担しているということを電電公社は御存じなのかどうか、お尋ねをいたします。
○西井説明員 毎月の使用料——使用料というのは基本料及び度数料でございますが、基本料につきましては大部分、九〇%以上が大体地方自治体等において負担をしていらっしゃるというふうに承っております。それから度数料につきましては、各地方自治体によって負担の割合が区々でございますが、大体三分の二強の市町村におきまして、一定の範囲内の度数料について負担をしていただいておる、このように理解しております。
○藤原委員 地方自治体は、現在、地方財政危機の中で負担措置をとっているわけです。公社は昨年十一月、電報電話料金の大幅な値上げをされました。そのため、福祉電話を設置しております自治体は、一層大きな負担になっております。こういう中で、自治体の立場からいたしますと、福祉電話の設置はしたい、けれども思うに任せないで涙をのんでいるんだというのが現実ではありませんか。この福祉電話は、昨年の料金値上げのときも、事務用電話だ、こういうことで、六十度数までは七円据え置き、こういう措置から外されているではありませんか。これは一体どうしてなのでしょうか、お尋ねをいたします。
○西井説明員 現在の公衆法におきまして、個人の住宅につけられるものであって、もっぱら住宅用に供せられるものが住宅用、それ以外は全部事務用ということになっております。そして、もっぱら個人の住宅に使用されるものでありましても、法人名義、これは都道府県も含みますが、法人名義のものにつきましては事務用として扱う、このようになっております関係上、現在事務用の基本料を公社がちょうだいしておる次第でございます。 なお、少し余談になるかもわかりませんが、現在そういうふうになっておりまして、そのほかに公社限りの措置といたしまして、先ほど申しましたように、身体障害の方でありますとか、母子家庭でございますとか、それからひとり暮らしの老人の方等で生活困窮の方、具体的には市町村税を免ぜられておられるような方につきましては、先ほど申しましたとおり、公社におきましても、設備料の分割払いでございますとか、債券の引き受けの免除の措置をいたしておる次第でございます。 なお、この事務用、住宅用の問題は、もしその方が個人の名義で御加入いただきますれば、公社としては当然住宅用の基本料を適用する、こういうことでございます。
○藤原委員 住宅用電話の据え置きは、制度上は何に基づいて行われているのですか、この法律の条項を明らかにしていただきたいと思います。
○西井説明員 お答えいたします。 公衆法の別表の第2の電話使用料のところの備考欄に、「住宅用とは、加入電話加入者(法人たるもの及び第二十八条第二項」、これは法人に準ずる社団を規定しておるわけでございますが、「に規定する加入電話加入者を除く。)」これがそうでございますが、「がもっぱら居住の用に供する場所に設置されるものをいう。」この条項でございまして、要するに、もっぱら居住の用に供する場合に設置される住宅用であって、法人たるものが設置するものを除かれる、こういうふうに規定されておるわけでございます。そして二項に、「事務用とは、住宅用以外のものをいう。」こういうように規定されております。
○藤原委員 住宅用の電話は据え置いておいて、この福祉電話は値上げをする、こんなばかなことはないわけで、許せないことだと思います。住宅用電話の通話料を据え置いた、こういうことでありますから、当然福祉電話については、この通話料だけではなくて、基本料金も含めて引き下げるべきだ、こういうふうに思いますが、また、このことは制度上も可能であるというふうに私は考えるわけですが、大臣、あなたはこのことを一遍検討してみよう、こういうおつもりがあるかどうか、ぜひお答えをいただきたいと思います。
○松井政府委員 ただいまの問題につきましては、公衆法の七十二条によりまして、公社は、「その総収入に著しい影響を及ぼさない範囲内において、臨時に、」料金の減免措置ができるという規定に基づきまして、公社限りの措置としてなされたものでございます。公社におきまして法律的には可能でございますので、あとは公社の判断によって措置されるべき問題であろうというふうに考えております。
○藤原委員 公社は、大企業が主に使いますビル電話、電話ファックス、データ通信、こういう設備、サービスの付加使用料や専用線の料金は現行のままで据え置いております。多くの国民が利用する電話料金、設備料、電報料金、これだけを値上げをしているわけです。こんなことでは国民のための電信電話事業などと口幅ったいことは言えないのではないでしょうか。私は、現在の電電公社の経営姿勢、これを根本的に改めること、だれの立場に立って何のために事業を行い、推進をし、開発をするのか、この点について国民の立場にという点に改めることを強く要求をいたしまして、質問を終わりたいと思います。 どうもありがとうございました。
○八百板委員長 午後一時再開することとし、この際、暫時休憩いたします。 午後零時十分休憩 ————◇————— 午後一時九分開議
○八百板委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 逓信行政について質疑を続行いたします。鈴木強君。
○鈴木(強)委員 大臣、御就任以来大変意欲的に前向きに事業推進のために御苦労いただいておりまして、全面的に御信頼をして差し支えないと思いますが、若干私も時間を与えられましたので、御所見を承っておきたいと存じます。 その第一は、今国会で福田総理は、行政機構改革について、これを断行される御決意を披瀝されております。これは総理の方から大臣に何かそのことについてお話がございましたか。
○小宮山国務大臣 昨日の閣議で西村行管庁長官から発言がございまして、各省で行政改革をすべきものについて十分検討するようにということでもございますし、これは二月十四日だと思いましたけれども、総理から行管庁長官に八月をめどに行政改革を断行するように命じております。その趣旨に従ってわれわれも省内で考えられるものは考えなければいけませんし、これはただ単に郵政省だけの問題ではなくて国民が長く願っていることでございますので、行政改革についての内閣の姿勢の線に沿って郵政省も考えていきたいと思っております。
○鈴木(強)委員 そうしますと、二月二十四日に総理、西村行政管理庁長官、園田官房長官、山中自民党の行財政調査会長、この四者の会談が行われて、その節総理が八月をめどに成案を得たいという御趣旨があって、その際懸案の十八特殊法人の整理統合、それから各種審議会の整理、許認可事項の統廃合、地方出先機関の合理化、こういう四つの点に大体しぼって推進をしていくというようなお話を新聞で私は見たのでございますけれども、したがって、この際他の地方出先機関等を持っていないところの省庁については今回の行政整理はやらないというふうにこれから見ると受け取れるわけです。ただ、西村長官からその際に省庁間の内部の部局の統合とかそういう点も考慮に入れて行政全般についての見直しをしていただきたいという話があったそうですか、それがあったからそのときの申し合わせ事項の中に入っているのかどうか、その点もつまびらかでないのですよ。だからもし大臣が郵政関係の行政整理にこれから取り組まれるとするなら、私は意見がたくさんありますから、これから申し上げたいのですよ。きょうは時間が余りないから言えませんけれども、意見がありますから、その点はどうなんでございますか。
○小宮山国務大臣 先ほど申しましたように、昨日の閣議でもその問題が出まして、特に総理からの発言もございました。いま衆議院で予算を審議していただく段階の中で、各省がそれに向かってどのような問題、どのような合理化をどのような方法でやるかを早く出すように、それから西村行管庁長官が個別に会うやにも聞いております。それに対して個々にまた話し合いをしなければならないかと思っております。ただ国民的要望でもございますので、総理も大変かたい決意で臨んでおりますので、私自身も国民の要望にこたえて行政改革をしなければならない。特に総理のその発言の中では、自分の省の中だけではなくて、政府全体に対しても各大臣に発言をしていただきたいという要望もございましたことは事実でございます。
○鈴木(強)委員 いまのお話ですと、これから西村行政管理庁長官から直接大臣に郵政としてはどうかというようなお話もあるかと思いますが、その際にいま大臣にどういうことを考えているかと伺っても、恐らくちょっと答えは返ってこないような気もいたします、時間的な点もありますから。それで私は八月までということになりますと大変無理なような気がしますよ。そんな拙速主義でやられては困るので、やはり従来の懸案の特殊法人とか各種審議会の整理とか統廃合とか地方機関に委譲している事務の問題とか、これらの問題は私はある程度結論が出ると思うのです。しかし他の行政機構の改革についてはそう拙速でやれるものではないと思いますよ。特に私は郵政事業なんかを見ますと、電波は特別会計になっておりますし、郵政は貯金、保険その他特別会計でやられておりますけれども、そういった全体の経営を一体どうするか、これは大臣お読みになっていると思いますけれども、「郵政事業の経営形態を公社化することの是非に関する答申」というのが出ておりますが、これではむしろ公共企業体化の方向に答申の趣旨は出ているわけです。ただ貯金とか保険なんかの場合には、民間の経営がございますから、やはりそっちからの圧力が加わって、さっきもちょっと論議がありましたが、たとえば郵便にいたしましても、郵貯が三十兆を超すと民間銀行は脅威になります。ですから、郵政の貯金の募集の仕方までいろいろな介入がましいことをやってきている例がありますよ。しかし私は、郵便貯金は郵便貯金としての使命があるのだから、だれにも遠慮する必要はない。大いにふやしてもらったらいい。そして残高についての国庫預託の金の使い方、これらについてはもっと庶民大衆、零細企業の方に安く貸してやれるような方途を考えればいいのであって、民間の銀行からのいろいろな圧力も加わると思いますが、そんなものは私は正直に言ってけしからぬと思うのです。だから、従来の方針で邁進してもらいたい。そんなこともありまして、貯金とか保険というものはどうも公企体化したときになお一層民営化の方向に近寄って大変な脅威になるというようなことから、ここに書いているのも多少慎重論がありますけれども、そういったきわめて重大な問題を含んでおりますから、ひとつ十分に検討していただきたい。こういうことを私はあなたにお願いしておきたい。
○小宮山国務大臣 確かに先生のおっしゃる面で郵政審議会の答申の中で、昭和四十四年に出しました公社化に対する問題についても、これはまだまだ大変検討を要する問題だろうと思っております。私自身も三十兆に達したということだけで民営の金融機関を圧迫する云々というようなことが話題に上るのでありますけれども郵政の郵便貯金そのものは、少なくとも地方公共団体あるいは道路公団、住宅公団等、社会公共のために大変使われているものであるのでございまして、これがもっと明朗に零細企業の方々あるいは私学振興の方にもうんと利用されて、公平かつ社会の発展に寄与するような形になればよろしいのであって、私は市中の金融機関の非難は当たらないのではないかという感じもいたします。これは企業努力をすればよろしいのであって、そういう意味でも今後郵政事業に厳正であり、かつまた先生のおっしゃいますような社会的、公共的な役割りをますます深めていく郵政業務であるべきであろうと私は考えております。
○鈴木(強)委員 ひとつ慎重にやっていただきたいことをお願いしておきます。 それから、この問題はどうかなと私もちょっとちゅうちょするのですが、まあしかしお伺いします。 実はNHKの経営委員のことですけれども、きのうサンデー毎日ですか、これを買いましたら、この中にNHKの経営委員をしていらっしゃる大来佐武郎さん、これは海外経済協力基金の総裁もしていらっしゃるのですが、この方が次期参議院全国区に御出馬のように、これは大体確定的なふうにとれるような記事があるのでございます。これは内閣総理大臣が両院の同意を得て任命する人事でございますから、大臣にお伺いするのはどうかと思いますけれども、所管の大臣でございますし国務大臣でございますから、もし御意見が伺えたらと思います。 これは間々あることです。私は、やはり政治の場に立つということになりますれば、NHKの不党不偏、公正、中立、こういった協会の公共放送のたてまえからしましても若干問題が起きるような気がするのですね。ですから、立候補することになれば御自分でおやめになる、それが一番ベターだと思いますけれども、海外経済協力基金の総裁もしていらっしゃるわけですから、これはまた政府の方の人事でもございましょうし、この点、大臣としてはどんなふうに考えられますかね、御所見ありますか。
○小宮山国務大臣 大来氏の問題については、過般衆議院の議院運営委員会の中で、山口鶴男理事の方から御質問がありまして、たぶん官房長官かどなたかがお呼びになっていろいろ御意思をお聞きになるやに聞いておりました。その後、経済企画庁長官が本人と面接してどうされるのかということの話があったと聞いております。で、私はその新聞記事及びサンデー毎日の記事についてはまだ読んでおりませんけれども、そういうニュースが流れて、本人の明確な意思表示があるならば、私は、放送法の中で第十六条の第四項、「政党の役員」というのがございますけれども、政党の役員だけが一年前にやっている場合にのみというようなことではなくて、公正、中立ということであるならば、御本人の御意思の判断に任すべきであろうが、やはり経営委員としては、そのニュースが事実であるならば、辞任すべきだろうと私は考えます。
○鈴木(強)委員 経営委員の場合はいろいろ任命の手続的な問題もございまして、特に附帯決議等の問題もあるわけですから、これはまたきっとNHK予算の審議の際に阿部委員の方からも御意見があると思いますが、私はそういうことはそちらに譲りまして、きょうの場合にはそういう大臣の明確な御所見であれば、それはそうあるべきだと私も思いますね。正式にどこでやるかは別にしまして、やはり立候補をするということになりますと、大なり小なり選挙運動に入るわけですよ。ところが、どこへ行っても旅費をどうするとかそういうことまで一々、厳密に言えば問題が出てくるわけですから、潔く辞任されるということが筋だと思うのですけれども、そういう点はもうちょっと確かめて、立候補の意思ありとするならば、おやめになったらどうですかということを総理大臣の方から話をするということも一つの方法じゃないでしょうか。もう少し検討してみてくれませんかね。
○小宮山国務大臣 現在経済協力基金の総裁であります。経済企画庁長官が大来氏と話し合いをしたようでありますので、その辺については私もまだ返事をいただいておりませんけれども、うわさで物をしゃべるといけませんので、私はひとつ、国会の中でもいま大きな問題を抱えている経済協力基金の総裁である大来氏の問題については、今後経済企画庁長官と話して、その辺がいかにあるのか聞いた上でお答えをさしていただきたいと思っております。
○鈴木(強)委員 どうぞその点よろしくお願いいたします。 それから続いて、ここで悪いですけれども、議事進行にも関係するのですが、この前本委員会の一般質疑に入る前、前国会で法案の可決の際につけました附帯決議でございますね、これについては一括委員長の方から出してほしいという強い御要請があったのですが、私は実はそれを早く出していただいて、この一般質問の中でさらに質疑をしたかったのでございます。ところが、きょうに至るもまだ出ておらない。一体これはどうしたことか、いつ出してくれますか。
○佐藤(昭)政府委員 お答えいたします。 先日お約束しました資料につきましては、委員長の方に提出してございます。
○鈴木(強)委員 それでは何か御回答があったようでございますが、いまここでちょうだいいたしました。これはひとつ、いまもらっていまというわけにいきませんから、ちょっと後にいたします。 それからその次に大臣、電波法と放送法の改正の問題は一体どこへ行ってしまったんですか。姿を全く消してしまって、私には何だかわからないですね。二年五カ月ぶりで私も国会へ戻ってきたんですけれども、あれだけ国会で論議をして一時は衆参に提案をし、本会議で質疑をして、そして衆議院で審議未了になった法案ですけれども、これはどういうふうになったんですか。この法律改正はもうやらぬということなんですか。どうなんですか。
○小宮山国務大臣 昭和四十一年五十一国会に提出いたしました改正案が廃案になりまして、問題は非常に多岐にわたっておることと、それから新しい問題としては多重放送の問題が出ております。非常に未確定要素が多くて非常に流動的である。それから波の問題も相当ございますので、電波法、放送法改正の問題は、やはり将来の電波監理体制と放送体制を左右する大きな問題でございますので、今後とも特に研究していきたい。特に最近、ジュネーブでの八チャンネルのような問題も兼ねておりますが、国際的な問題にも波及いたしておりますし、あるいは過日問題になりましたCBなんというような問題とかいろいろな問題が出ております。どういうふうにすべきかということで、特に多重などはプロジェクトチームをつくりましていま研究しているところでございますので、定着した波をまた移動するとかいろいろな問題、整理統合するような問題も兼ねておりますので、いましばらく研究させて新しく法案を出したいと考えておるところであります。
○鈴木(強)委員 大臣はその間の経緯についてよく御存じになっておらないかもしれませんけれども——そんなこと言っては失礼かもしれませんが、……。臨時放送法制調査会の答申というのは内容をお読みになったですか。
○小宮山国務大臣 先生のおっしゃるとおり、大変素人でございます。それで、まだ十分に承知いたしておりません。
○鈴木(強)委員 私はこの道で飯を食ってきた人間ですから、非常に日本の電波行政についてずっと不満を持っているんです。なぜ、それでは、この臨時放送法制調査会をつくって、そして答申を受けて——四十一年に提案するまでも時間がかかりましたよ。しかし、あれから毎年毎年電波、放送法の一部改正をやりますと言って頭だけは出してくる。私ども国会で追及すると、どこかで、また出てこない、国会へ提案しない、頭だけ出しては消えておった。それが何十年も続いてきたんですね。いまあなたのおっしゃるのは、それは最近静止衛星も打ち上げるという時期に来ていますから、八チャンネルとったということはこれは成功だと思いますけれども、そういうのは最近の情勢であって、ここへ到達するもっと前にやらなければならぬことがあった。それをさぼってきたんじゃないですか、正直言って。これはけしからぬ、怠慢じゃないですか。そして、都合のいいところはこの答申から参照して、十二チャンネルのような教育放送についてもこの答申の中にちゃんと触れていますよ。いつの間にか科学技術財団十二チャンネルとして発足したものが一般放送、総合局になってきています。そこには、教育二〇%、教養三〇%ということで一般の根本基準からは若干上積みしたようなことでああいうものをつくってしまって、行政が乱れている。そういう合い間にいろいろなことが出てくるわけですね。ですから、これをやらなかったことは、私は本当に不満でして、今度もそれならそれであなたの所信の中に一言ぐらい、電波と放送についてはこういう経緯だったが、最近の多様化する電波業界に即応するためには、もう一遍やり直さなければならぬならならぬというのがあってしかるべきですよ、これは。行政府と立法府の間においてこういう経緯が長い間続いてきたということは非常に残念です。十二チャンネルにしてもNETにしても新しくできた会社の社長なんかを見ても、私は正直言ってちょっと解せない点がある。これは余り立法府の方をなめちゃいかぬですよ。もう少しわれわれが納得できるような電波行政をしいてほしい。どうですか。
○石川(晃)政府委員 放送法、電波法の問題につきましては、ただいま先生から御指摘ございましたように、臨放調のころからいろいろ検討されていたわけでございます。臨放調のころからといいますか、そのために臨放調でいろいろ検討されたわけでございます。この辺は先生御承知のとおりでございまして、それをもとにいたしまして四十一年に放送法の案を出したわけでございますが、これは実はなかなか内容につきまして意見の統一ということができなくて流れてしまったわけでございます。 この流れた原因につきまして郵政省といたしましてもいろいろ検討を進めまして、何とか電波法、放送法につきましての改正案を得たいということで、内部におきましても検討を進めておりました。ところが、その後、放送問題あるいは電波問題につきましても新しい事象が起きてまいりまして、それはただいま大臣から御説明ありましたような問題が、衛星放送の問題、多重放送の問題、こういうのが四十四、五年ころから出てまいりました。したがいまして、その内容から見まして、やはりこういうものを入れてわれわれ検討すべきではないかということで検討を進めておりましたところ、実は一昨年久保先生からも放送法、電波法、もう少し十分検討すべきであるというようなお話をいただきましたので、電波監理局の中にも現在委員会をつくりまして、新しい放送体系を入れてのあり方というものについて現在進めておるところでございますので、先ほど大臣からもお話しございましたが、もうしばらく時間をかしていただければというふうに考えております。
○鈴木(強)委員 国会に提案されるときも与野党で相当練って出したわけですよ。ところが、途中で若干自民党さんのお家の事情もありまして、三、四点について異論が出たわけです。ですから、それはそれなりにわれわれも消化していくということでやったんですけれども、ついに廃案になったいきさつがあるわけですね。ですから、もう少しわれわれの方にも親切に経緯を説明してほしいのですよ。久保先生が言ったからといって、今度はそれがあたかも慎重に再検討して、いままで延ばし延ばしてきたものを帳消しにするような、そういう発言は言語道断ですよ。そんな発言はあなた慎んでくださいよ。 私は、どうも電波になるとあなた方と大変角突き合わせるようなことになりまして、昭和三十一年以来ぼくもいるのですから、経緯はよく知っているはずですよ。ですから、そういうことがあればここの公の場所でなくても、経過についても多少あなた話をしてくれたっていいじゃないですか。電波監理局はそういう親切さがないね。だから日本には電波行政なしというようなことを言われるのですよ。そういう点はひとつ大臣、もう少し、あなた監督権もあるのですからね。申しわけみたいな一そして官僚はいつも悪いと言わないんだ、申しわけなかったということを。こう言えばああ言う、ぐるぐる回っていってそして自分の非を認めないというのが官僚の悪いところだ。そういう点を直さなければこれはだめですよ。われわれは一生懸命、日本の電波行政をいかによくするかということで、われわれはわれわれなりにやっているんだから、そういう心構えを、まずそこから持ってもらわなければだめじゃないですか。私は少し興奮したようなことで申しわけないですけれども、本当に腹が立ったからきょう私は言っているのです。
○小宮山国務大臣 先生のおっしゃる意味も私よくわかります。電波行政というものは、私自身も不満な点がございます。今後ともいろいろ御助言をいただきたいと思っております。
○鈴木(強)委員 姿勢を正すように監督してくださいよ。
○小宮山国務大臣 そのようにいたします。
○鈴木(強)委員 それでは、きょうは建設省と消防庁の方からおいでをいただきましてどうも済みません。せっかくいらしていただいている皆さんに失礼ですから、ちょっと質問の順序を変えまして先にやらせていただきますが、実は昭和三十八年から日本にも高速自動車道ができまして、いまやもうその距離千二百キロ、大分長くなってきました。ところが一つ困ったことがあるのは、高速自動車道の中にあるトンネル、長いトンネルもありますが、トンネルの中で交通事故が起きた場合に、救急自動車が駆けつけてきますね。ところがそこから無線の電波が出なくて消防本部に連絡ができない。重要な人命を扱い、数秒を争う大事な救急業務に対して支障が出るような事態がある。このことについて私はちょっとお伺いしたいと思うのです。具体的な例の方がいいと思いますが、いま中央自動車道のうち、大月と勝沼間が皆さんの御苦労で秋口には開通するというところまで来ておるのでございます。その中に笹子トンネルというのがありまして、約四キロちょっとですけれども、いまそのトンネルの中の通信設備、無線を含めましてこの工事を進めていただいておるわけですけれども、いま私が把握している限り、消防庁が自動車をもってあそこに入っていきましても、そこから電波を出してすぐ本部にいろいろな情報を送ることができないような形になっている。それを解決するためにいま建設省と消防庁の方でいろいろ御協議をやっているようでございますけれども、道路はできたけれども救急業務がそんなような片ちんばになっては困ります。ぜひ自治省と建設省それから公団、三者がひとつ十分話し合いをしていただいて、そしてなるべく早く結論を出しませんと間に合わないような気もしますので、その点は現状はどういうふうになっているのか、建設省の見解があれば聞きたいし、消防庁の見解があれば聞きたい。
○渡辺説明員 お答え申し上げます。 消防法に基づきまして市町村が高速道路でも救急業務を行うわけでございますが、その際に、高速道路という、言ってみれば特殊な構造を有する道路ということでいろいろな問題があったわけでございます。たとえば閉鎖的な構造であるとか、それから非常に高速で走りますので事故が大規模になる可能性があるということがございまして、そういった特殊な状況というものにどう対応するかということで、御存じだと思いますが、四十八年に関係行政機関あるいは学識経験者、地方公共団体、そういった方々の代表から成る委員会をつくりまして、約一年間検討したわけでございます。それが四十九年度に答申が出まして、その答申に従って四十九年度から実施をしてまいったわけです。それはいろいろございますけれども、一定の区間については道路公団が自分で自主救急をやる。その他の地域につきましては地元の市町村にお願いするわけでございますけれども、それに対して公団が一定の方式に従って財政の援助をする、そういうのが骨子になっているわけでございます。それで、いずれにしましても市町村と公団が相互に協力してやっていかなければなりませんで、その答申の中に通信体制のことについて触れております。それで公団と市町村はそれぞれ通信体制の整備を推進するとともに、公団は市町村が行う無線通信設備の整備に関して道路管理用に設置している施設、たとえば通信回線でありますとか漏洩同軸ケーブル、そういったものがございますが、そういったものの活用について市町村に協力するのだというふうになっております。現状につきましては、御指摘のトンネルの中でございますけれども、管理用のケーブルを入れておりますが、そのケーブルに——実は管理用の電波は四百メガバンド、それから消防関係は百五十でございますが、それでその管路自体は消防の方にもお使いいただけるような施設になっているわけでございます。そういう形で御協力申し上げているわけですが、確かにその管路に消防無線の発信機と申しますか、私も詳しくわかりませんが、そういったものをつける。トンネルの中に入りまして消防車が携帯電話機のようなものをその管路に入れる。そうしますと、そこから管制センター、道路公団の管理所の方に通ずることになっております。かつ、道路公団の管理所と消防本部との間にはホットラインがございまして、そういう形で無線といいますか通信が確保されるようになっているわけでございます。 そういったのが現状でございますけれども、四十九年にこの制度をやりまして、われわれとしては基本的にはいましばらくこういった制度の成果を見てみたいというふうに考えているわけでございますが、これは大変大きな問題であります。また一方において、これから全国的にだんだんとトンネルといいますか山岳地帯の高速道路がふえてまいりまして、全国的な問題でもありますし、またこういった問題に関して国が交付税制度というものを持っているわけでございます。そういうことを、全体を踏まえながら関係省庁、関係者と十分に話し合っていきたいというふうに考えております。
○持永説明員 ただいま建設省の方から御説明がございましたけれども、高速自動車国道におきます救急業務一般の問題についてはいまお話があったとおりでございます。 そこで、御指摘の笹子の問題でございますけれども、いまのお話のようにケーブル自体は公団の方でつくっていただく。問題はトンネルの外といいましょうか、そこに置きます無線機、これについての費用の問題ではなかろうかと思っておりますが、これにつきましては、先ほど先生からお話ございましたように、私ども道路公団の方と協議をいまいたしております。四十九年に現在の高速自動車国道におきます救急業務についてのあり方が一応決まりました。その決まりました内容に含まれていない問題でございますから、いわば新しい問題と申しましょうか決まってない問題でございますので、新たな問題ということで道路公団の方と協議をいたしておりますし、さらには笹子に限らず、それがほかのトンネルあるいはほかの地域についても波及する可能性もありますので、そういった面につきましては当然建設省の方とも相談をしていくということになろうと思います。そういったことで現在協議を進めておりますので、可及的速やかに結論を出したいと思っております。
○鈴木(強)委員 簡単に言うと、トンネルの中に不感地帯というものがございまして、とにかく通信ができないという状態ですね。ですから、電電公社の方といろいろ御相談をなさって——同軸ケーブルをお入れになっておるわけですから、その回線をトンネルの両出口までは使えるわけですね。出口の外にある管理事務所、そこから消防本部への直通の無線を欲しいというのが私は消防庁の考え方だと思うのですよ。それで、何かジャックを差し込んで、二百メートルくらいにあるそうですか、そこへ持っていってそれを差し込めばできるというのだが、実際に私は山梨県なものですから大月の方等も見てみたのですけれども、消防署の方から救急隊が消防車で行きますね。二人かないし三人ですね。行ってみる。一人や何ぼですといいですけれども、被害が大きいという場合に間髪を入れずに手をつけなければならぬ、救急しなければならぬ。そういうときにそんな悠長なことはできぬというのですね。ですから、それを公団と消防庁の方でとにかく話し合いをしてやってくれなければ地方自治体としては救急業務には協力できない、拒否してしまうというようなことも言っているわけですよ。ですから、いまお話しのように、高速自動車道救急業務に関する調査研究報告書というのが出ておりまして、私も拝見しましたが、この中にもこういう特殊な地域における救急業務というのは一般のと違いますから、自主救急というようなことも出てきたと思います。本来、また一面消防法に基づいて地方自治体消防が救急に当たるという義務もあるわけです。ただそれが入り口が遠いところにあったり、いろいろな点で不便があるものですから、そういう状況によって自主救急をした方がやはりいいというメリットもあるでしょう。また救急車を一台購入してもらう、それが平素また一般の救急に使えるというメリットもあるし、デメリットもあるし、やる方からするといろいろあると思うのです。しかし、いずれにしても事故は起きないようにしてもらいたいけれども、供用開始になれば起きるでしょう。それまでには何としてもどういうふうにするのか、何千万円くらいの金がかかるのか、このくらいのことは両省がよく協議をしていただいて、どっちにしても開通までにはきちっとした不感地域のないような体制をつくってもらいたい、これが皆の願いだと思いますよ。管理事務所から消防本部まで電波を出す場合、費用はどのくらいかかるのですか。
○渡辺説明員 正確な数字ちょっとわかりませんが、トンネルの中に管路がありますが、その両側に受信送信装置をつけるのに約二千万くらいというふうに聞いております。 それから消防本部と公団の管理事務所の間には、公団の方でホットラインを引いておるわけでございます。
○鈴木(強)委員 それは電電公社の回線を専用線で借りておるのか、あるいは普通の公衆通信的なものでやっているのか、それはわかりませんが、いずれにしてもおたくの建設省の管理事務所と消防本部、その間はホットラインでしょうけれども、やはり私はこの中に送受信所をつくって、そして消防車がそこへ行ったら、いまどういう状況ですということが直ちに消防本部に通じる。消防本部では直ちに今度収容すべきものはどこの病院がいいかセレクションしなければなりません。その辺の救急体制というものはまだ完全にはなっていませんけれども、消防本部へストレートで行って、そこからすぐ指令をもらったり手配していただける、そういうものにしなければだめなんです。あなたは管理事務所とホットラインだけを考えているようですが、そうでなくて中から、無線設備があるわけですから、さあっと消防本部へ行ける、そういうものにしなければだめなんです。それを言っているわけです。ですからそういうものにしてもらうためには、管理事務所から、アンテナを立てているでしょうから、そのアンテナから向こうの消防本部までのアンテナをまた立ててやる金はどのくらいかかるかわかりませんし、そういう新設備をつくるのにどのくらいかかるのかわかりませんが、大体二千万円くらいだろうと思いますが、そのくらいの金を出せぬはずはないのです。要はお互いになわ張り争いみたいに、おまえのところでこれはやるべきではないか、こっちではそれはおまえのところだというふうにやっているからそういうことになってしまうので、答申の中にもっとうまく書いてあるでしょう。これは本来的な地方自治体消防の任務もあるし、道路公団が救急業務に当たるという責任も明確になっているわけですから、その辺をやはりお互いに話せばできるじゃないですか。両課長がきょう来ているのですから、ひとつ両方でよく相談していただいて早急にやっていただくようにお願いしたいのです。もう一遍両方から答えてもらいたい。
○渡辺説明員 関係者とよく協議して、早急に結論を出すように研究したいというふうに思います。
○鈴木(強)委員 めどはいつくらいですか。
○渡辺説明員 これは先ほどもちょっと申し上げましたが、全国的な問題でもあるわけでございまして、それから先ほど言いましたようなほかの制度との絡み合い等もいろいろ考えてみたいというふうに思います。早急にやってみたいと思います。
○持永説明員 ただいま建設省の方から答弁がありましたように、私どもとしても早急に結論を出したいと思っております。 なお十二目オープンということのようでございまして、この結論につきましては、六月ころまでに結論が出れば工事には間に合うという話を聞いておりますので、それをめどにしながらやっていきたいと思っております。
○鈴木(強)委員 地元の方でも喜んで協力できるような御配慮をぜひいただきたいと思います。お願いしておきます。 それでは大臣、ちょっと郵政事業についてお尋ねしたいのですが、昨年料金改正をいたしまして、ある程度事業経営の基盤が確立をしておるというふうに思っておりましたが、五十二年度の予算を拝見しますと、二千八百三十億円の借り入れをしておりますね。この金がどういうところに使われるのかはよくわかりませんが、いずれにしても借金によってかろうじて収支のバランスをとっているというような予算でございまして、ちょっと心配になるわけです。さっきから行政機構の政革問題等にも絡めて若干経営のあり方、そういうものについても意見を述べましたが、非常に人手に頼る事業でございますから、合理化しろ合理化しろといったってそう簡単に合理化もできない点もあるわけで、大変御苦心が要ると思いますが、大臣御就任になられまして、この郵政事業の現状をどう認識されて、これに対してこことここを成就すればある程度安定的な経営が得られる、そういう御見解がございますか。ちょっと教えてもらいたい。
○小宮山国務大臣 郵便業務の中で、やはり一番集配は人力によらざるを得ないというようなところで、五十年度の赤字借入金は二千四百七十五億でございまして、料金値上げ等がございましたので、五十一年が二千三百四十五億くらいにプラス百三十億くらいのものが出てまいります。しかし年度を追っていきますと、五十二年、五十三年、五十四年、五十五年くらいまでになりますと、いままでの借入金というのは相当大きなものにならざるを得ない。これはベースアップなども七・三%くらいの値上げ率を見ていきますと、五十五年では五千五百億くらいの赤字借り入れにならざるを得ないのではないかと考えております。そうなりますと、これからの郵政業務の中で郵便業務というものをどのように考えるか、これは大変な真剣勝負でございます。 私が所信表明の中で申し上げた一番重要な根本の問題というのは、やはり労使がその問題についてどういうふうな知恵を出して、この伝統ある郵政業務というものの盛り上げをやっていくべきかという問題なのだろうと思うのです。少なくとも労働者の全国平均からいっての賃金上昇率ではございませんけれども、就労年齢だけでも、黙っていても三歳上昇しかつベースアップを抜きにしても賃金は三%上がる。その上プラスベースアップがあるということを考えますと、どんなに進歩いたしましても、郵便は人力によらざるを得ない、その辺の解決の問題というものは、ただ郵政省だけが考えるのではなくて、労使が本当に考えて、ある意味では水平思考的な物の考え方も必要であろうし、そういうようなことをやっていかなければいけないということで、私が一番憂慮しているのはその辺でございます。
○鈴木(強)委員 第一に労使の問題に着目をされて、これは私も鋭い御観察だと思いますね。実際に郵便局へ行ってみて感ずるのは、何かぎすぎすしておりまして、そこにしっかりした、火の玉になって取っ組んでいくというような体制がない。その原因は何か。結局は歴代郵政省がとってきた全逓敵視、全逓をつぶそうというような、そういう前時代的な感覚によって労働問題を扱ってきた、そういうところにもう根本的な原因があるし、過ちがあったんではないかと私は思うのですよ。ですから、どんなりっぱな組織機構があり、そこにりっぱな管理者がいらっしゃっても、その人たちの数は少ないわけですよ。そこにやはり一緒になってやる何十万の従業員というものが、お互いに郵政事業の発展のために命をかけてやろう、昔は逓信省のティーの字のもとに結集して、みんながやったものですね。火の中へも水の中へも飛び込んで事業を守っていったものですよ。ときには外務員がいまでも犬にかまれて負傷する人もいますよ。どろぼうだと間違えられて追いかけられたり、いろんな目に遭いながらいままでわれわれの先輩は事業を守ってきたわけでしょう。ですから、その事業をまた守っていかなければならない、いまの空気の中にそういったものがあることは、根本は私はそこにあると思うので、大臣がそこへ着目されたことはりっぱだと思います。 ですから、まず第一番にひとつその辺の誤りを正してもらって、そして虚心坦懐に話し合って、そしてそれぞれ労働者は労働者としての意見があるわけですよ。そしてその労働者の意見を入れてもらうことによって、ああ、うちの省の人たちはよくわかってくれる、それならおれたちもやろうという、労働者というものはそういうものなんですよ。親方がちゃんと働く人を見てくれていれば、ちゃんとやるものなんです。もうけたときには、もうけたと思えば、大入り袋の一つもやれば、ありがたいと思うのが労働者なんですね。もうけたときに知らぬ顔をしている。寒いとき帰ってきても御苦労だという言葉が出てこない。そこにやはり人間的な愛情といいますか、友情といいますか、情愛といいますか、そういうものが流れてこそ一体になれるのですよ。そういう空気が実際ないじゃないですか、残念だけれども。そこのところをまず第一番にひとつ直してほしい。 昨年の暮れあたりは、私たちも外野で拝見しておりまして、大臣も御苦労なさって、いい方向に進んでいると思いますから、なおそれをひとつりっぱな方向に持っていっていただいて、ことしも、年賀状もまあうまく配達していただいたわけですから、これを一つの契機にしてさらによき労使慣行をつくっていただいて、そして国民の期待に沿えるような郵政事業を推進してほしいと私は心から願うのです。その点は大臣も私と気持ちが一応一致すると思いますから、あなたの正しい、歩もうとする道について、いろんな障害もあるだろうし、妨害もあるかもしれませんよ、それはやはり勇気を持って前進していくということが必要ではないでしょうか。ぜひひとつその点は、さらに思い切った前進への方向をやっていただきたいと強く願っております。
○小宮山国務大臣 いまの御質問、大変ごもっともだろうと思いますし、私もつい最近三つの経験をいたしております。 一つは、先週の土曜日に関東郵政局管内で私が大臣表彰ということをやらしていただいたのでございますけれども、四百人ぐらいの方々がいらっしゃって、郵政省というのはこの人でもっているんだという非常な感激、私はやはりこの優良な職員の郵政省の伝統というものを守らなければならないということ。 二番目は、各郵便局を歩きました。大ぜいの方々に握手して歩きましたけれども、一部労働組合の幹部の方で、私に握手を拒否された方々がいらっしゃいます。大変残念なことだと思っております。私は、そのようなことではない人間として、郵政省の中で働く者の一人として、やはり心から感謝の気持ちで握手を求めたのですけれども、私は拒否された。私は、そういう気風があってはならない、また郵政省幹部の中にもそういう気持ちがあってはならぬということを感じてまいりました。 三番目は、やはり一つの大きな事業であります。事業の中で、郵政省の全逓の幹部の方々とのお話し合いの中でやはり一番感じますのは、その業務の成績が上がり、かつ、それによって職員のベースが上がるのであろう、そういうふうに感じております。ですから、そういうやはり経営形態の中で、健全な経営形態に労使が一体となってやっていくべきだということを感じてまいりました。 この三つが、私自身、今後の郵政行政の一番の基本の方針であろうと思い、かつ、人間の和というものが、郵政の業務が奉仕の精神に徹する一つの大きな基本方針かと感じております。
○鈴木(強)委員 三つの点をお挙げになりましたが、その関東郵政局の表彰式の内容が私にはよくわかりませんから、大臣がそのとおりにお受け取りになったとすれば、それはそのとおりでしょう、そういう雰囲気はだれでも感得できることですから。 それから、第二に挙げられた点ですが、握手を拒否されたという、これはそこが問題だと思うのですね。長い間全逓の組合員が、全逓をつぶせ、あらゆる角度から敵対行為をとられて、ときには人事管理の面で大変な目に遭わされる。そういう恨みつらみというものがここ十数年の間続いてきているんですね。かっての全逓はそんなことはなかったですよ。ですから、あなたが就任されて、昨年の暮れの労使間の問題についてもかなり理解ある態度を示された、そのことはみんな知っていますね。だけれども、まだ全体としてあなたの考え方、その政策というものが各末端まで正直に言っていっていませんよ。まだまだ、私たち国会議員が行っても、だれか組合員の人が一緒に行きますと局長室でとめられてしまう。局長室へ入ると、お茶は私しか持ってこない。一緒に行った人には持ってこない。お茶わんがないかと言うと、ある。あるなら出せと言うと出す。これは最近の話じゃないですけれども、三、四年前の話ですけれども、そういう目に遭わされるわけですね。局長室へ入ることすら、私たちが行っても、そこの幹部が一緒に行っても入れないというような、庶務課長ががんとしてそこに立ちはだかっていて入れない。私たちも逓信省におって、まあなつかしい局へ行くわけですよ。せめてそのときくらいは、まあ組合の幹部ですからね、一緒に行ったら、どうぞお入りくださいと言ったらいいじゃないですか。ところが、それを入れられない。そういうかきねをつくったのが郵政の労務政策だったんですね。そういうことが何十年と続いてきているのですから、いまにわかに頭を切りかえて、これは無理です、大臣。ですから、あなたのいまお示しになったその政策を、次期大臣もその次の大臣も受け継いで、そうして本当に労使の正常化、お互いに虚心坦懐に話し合っていくという、そういう近代的な労務政策というものを続けていく中に、やがて芽が出てくると私は思うのです。 だから、それは大変あなたもいやな気持ちがしただろうと思うけれども、いわゆる歴史の中の一こまですから、そういうように拒否をした人たちについては、むしろおれたちが済まなかった、いままで皆さんに対してえらい行き過ぎをしておったという、そういう気持ちを持っていただく方が、また向こうの気持ちを変えることになるんじゃないですか。そんなふうなことを私はちょっと感じましたから申し上げたわけですけれども、いずれにしても、そう短兵急にはいかぬと思いますが、ぜひ、ひとつ労使間の問題については涙と血のある体制をつくっていただいて、お互いにこれは労使間ですから、対等の立場でやるときはやればいいのですよ。しかし、闘いが終われば、お互いに手を握って、そして事業のために邁進していくという、そういう慣行をつくっていただくように、さらにひとつ努力してもらいたいと思います。その点を……。
○小宮山国務大臣 もちろん、やはり労使間が基本問題について話し合っていく、私がそうであった前よりも、役所としてもそのような努力をされておったと思います。私は、だれからということではないのであって、やはり両者のリーダーがやはりそういう積極的な姿勢で話し合い、法の精神にのっとって、今後とも労使協調の方向に向かっていくべきだと考えております。
○鈴木(強)委員 いろいろ労使協調という話も出てまいりました。労使が正常化する、そのことについてやはり一緒になっていくということが協調であるとあなたはおっしゃっているのでしょうが、そこまでいくのには、なかなかそう簡単にはいきませんよ。ただ協調してくれと言っても、そうはいきません。ですから、実際に一つ一つを積み重ねてください。お願いしておきます。 それから、それが基本に流れておりますが、そういう点が着々とうまく成果を上げてまいりますれば、事業経営全体に対する上昇ムードもわいてくると私は思います。 しかし、現実に心配するのは、昨年料金改定をいたしまして、すでにことしも怪しげな危なげな予算の編成になっておる。これが昭和五十三、五十四、五十五年と大臣がおっしゃったように続いていくわけですが、結局、独立採算で特別会計の中でやっている事業ですから、収支が合わなくなれば料金値上げをしなければならぬというところに来るわけですよね。いま大臣としては、御就任になって、これからいろいろと経営に対する御工夫もなされて、できるだけ能率的に仕事ができるような御配意をされていくと思うのですけれども、にもかかわらず、この事業が実際に持ちこたえるかどうかという心配もされていると思うのですけれども、五十三年度にまた再び料金改定をするというような、そういうことはまずないでしょうね。その点の見通しがもしわかったら教えてほしいのです。
○小宮山国務大臣 料金改定の問題については、先ほど申しましたように、大変赤字借入金が多い。ただ、多いと言うだけでそのままにほうっておいていいのかということになると、私は、これはまだまだ考える余地が、いろいろな方法論、いろいろな物の考え方があり、あるいは合理化等をしなければならないのであろうと思います。 それで、昨年先生方に大変お世話になりまして料金の改定をやりましたので、五十一年度はプラスの百三十億ぐらいのものが出てまいりましたけれども、五十二年度になりますともう百二十五億ぐらいの赤字が出てまいります。そういうことから考えますと、累積赤字が相当量になってまいりますので、非常に人力に頼るというような問題で、赤字が出たからはい値上げというような形ではいけないのであろう。私自身それだけの努力をしてみた上でどうするんだということを考えるべきで、五十三年についての料金改定についてはまだ考えを持っておりません。
○鈴木(強)委員 これからのことですから、そう見通しも簡単にはいかぬと思いますけれども、少なくとも、昨年したばかりですから、国民の側からすればひとつ料金値上げはしてほしくない、物価も上がっているときですから。そういう願いが強いわけですので、ひとつさらに経営の努力をしていただいて、郵政事業が本当に国民の期待に沿えるようなものになるようにさらに一層の御検討、御研究をひとつお願いしたいと思います。 それから、五十年度の郵政会計決算について会計検査院の検査結果が出ております。若干伺いたいと思いましたが、時間がありません。したがって、これはまた次の機会に譲りまして、郵政関係については以上で終わります。 次に、電電公社の方に若干の御質疑をしてみたいと思います。 新しく秋草総裁、北原副総裁が御就任になりまして、先般来五十二年度の公社事業の御方針等についてもお考えが述べられておりますので、ここで私は改めてお伺いをしようとはいたしませんが、多くの国民が、今日まで電電事業が過去三十年間非常な進歩発達をしてきていることは率直に認めておるわけでございまして、その御苦労には感謝をいたします。同時に、これからが問題でございまして、いよいよ第五次五カ年計画が五十二年度で終わるわけでありますが、その後電電事業は一体どういうような方向に進んでいくのであろうか、これは国民の非常に注目しているところでございます。したがって、若干当面の問題と、その想定されます第六次長期計画、こういうものについて伺っておきたいと思います。 それで、前段の当面の問題で一つはベルボーイですね、ポケットベルの問題でお伺いしますが、これも長い年月かかりまして周波数の割り当てその他が決まり、サービス開始ができたのですが、現在全国的に見ますと普及状況はどんなふうになっておりますか。簡単でようございますから……。
○西井説明員 お答えいたします。 昨年五十一年十二月末現在におきまして、全国で四十九地域でサービスをいたしておりまして、その時点におきますポケベルの加入数は六十一万一千になっております。
○鈴木(強)委員 これの今後の需要予測というのはわかっておりますか。
○西井説明員 今年度におきまして、あと約七万程度のポケットベルの販売をいたしたいと考えておる次第でございます。
○鈴木(強)委員 これは五十一年三月までですね。
○西井説明員 はい。——失礼しました。六万程度の販売をあとの年度でいたしたいと考えておる次第でございます。それから五十二年度におきましては、約十二万の販売を行いたいと考えております。五十三年度以降は、現在のところまだはっきりした見通しが出ておりませんです。
○鈴木(強)委員 このサービスは民間に委託をされているわけですね。あの会社は大臣認可による公益法人というか、社団法人というか、そういうふうになっておりましたか。当初全国を一本にした会社でやった方がよかろうとぼくらはそう思っていたわけですけれども、その後何か地域によってはまた別会社ができまして、それぞれの地域でやっておられるようですけれども、要するに全国一本のサービス会社というのがございますね。あの会社の加入者になっている管轄というか、それが扱っているのと、その他の会社が扱っているのとがありますね。後で結構ですから、それを会社別、地域別に出していただけませんか。それと加入者数ですね。 それから、あの会社は日本通信サービスというのですか、その会社のものはこの六十一万の中で大体どのくらいございますか。
○西井説明員 お答えいたします。 現在のところ、十四の会社が各地域においてそれぞれポケットベルサービスを実施いたしてございます。 それから、ただいま先生がおっしゃいました委託会社の設立でありますが、当初、お話のとおり、東京にございます日本通信サービスという一社で発足いたしましたわけでございますが、当初われわれが予測しました以上に非常に需要が多く出てまいりまして、その後、会社の設立方針といいますのを、郵政省の御指導を受けまして、四十七年に決定をいたしました。そのときの考え方といたしましては、一応全国を十のブロックに分割をいたしまして、そして、そこにそれぞれ原則として委託会社を設立いたしまして、そこでポケットベルのサービスを開始する、ただし、地理的、経済的、社会的に独立をしておりまして、そして営業開始後三年程度の間に一万加入以上の需要が見込まれるようなところで、かつ地元の独立会社の設立の要望が強くて、地域の円滑な支持を得られる、こういうところにつきましては独立会社を設置する、こういう方針で設置をいたしました結果、現在のところ、ただいま申しましたとおり、十四の会社でポケットベルの販売をいたしておる次第でございます。
○鈴木(強)委員 ぼくはそのやり方については反対なんで、やっておられるのですからあれですけれども、これは公共通信ですから、やはり一つの会社が全体的に見ていった方がいいと思うのです。何か受託費とか何かを見ましても、独立会社になっていると大変な費用を払わなきゃならぬ。あれはむだですね。あれが一本でおれば、地域の人たちが入りましても本当に安く入れる、そういうこともありまして、私は、当初から全国一本の会社によってやるべきだという主張をしておったのですが、途中でそんなふうになりまして残念に思っておりますけれども、その点わかりました。 それから、四十九地区六十一万というお話ですけれども、山梨県の場合は、これはどうしておくれているのですか。まだサービス開始をしていないですけれども、いつごろになるのですか。
○西井説明員 地域のサービス開始につきましては、需要の数の多いところというと語弊があるかもしれませんが、多いところと、それから地域のある程度のバランスを考えまして、逐次サービス開始をして実施してまいったところでございまして、山梨県は一応来年度、五十二年度の第二・四半期中にはサービス開始をいたしたいと思っておりまして、もう三月でございますが、この三月に基地局の着工をいたしたい、このように考えておる次第でございます。
○鈴木(強)委員 山梨県の場合には、御承知のように笹子峠、御坂峠を境にしまして、向こうの方を国中と言って、こっちの方を郡内と言っているのですけれども、したがって、あそこには、国中に会社をつくりましても郡内の方へは通じないのですよ。だから、もう一つ基地局を郡内の方に置いてもらわなきゃならないと思うのですが、その辺は同時にやっていただけるわけですね、郡内も国中の方も。
○長田説明員 お答えいたします。 甲府のエリアにつきましては、甲府北と申す局がございますけれども、ここが中央の基地局になりまして、ここに中央のアンテナがあるわけでございます。あと勝沼、韮崎、鰍沢、青柳と、実はこの四局にもそれぞれアンテナを上げまして、大体これだけ上げますと、いまの甲府盆地と言われます部分は、大体サービスエリアとしてカバーできるというふうに考えております。
○鈴木(強)委員 そうすると、向こうが残されちゃうですね。富士吉田とか大月とか都留とかいうところがあるわけですよ、御坂峠から東京寄りの方に。そっちはだめですね、これじゃ。
○長田説明員 ちょっと地名で申しますと、東側は勝沼、塩山、一宮、それから山梨市の東南部というようなところは一応入ります。
○鈴木(強)委員 地図があれば一番わかっていただけるのですが、地図がありませんけれども、山梨県というのは、大体東京から行きますと笹子峠がありますね。その南の方に御坂峠というのがありますが、その峠をはさんで向こうがいまおっしゃった韮崎とか鰍沢とか山梨とかで、こっちの大月、富士吉田という富士五湖の方、こういう方面は郡内と言っているのですね。これでいくと、そっちの方は全然サービスエリアに入っていないですね。これは一体どうしてくれるのですか。いつやってくれるのですか。一遍にやれないのですか。
○長田説明員 お答えいたします。 私ちょっと地理不案内で申しわけなかったのですが、いまの南の方でございますけれども……(鈴木(強)委員「東の方だ、南じゃない」と呼ぶ)これは市川大門、鰍沢、その辺まででございまして、当面はこれで工事をしたいということで考えております。後、需要の状況等を見ながらまた別途もう一遍考え直してみたいというふうに思います。
○鈴木(強)委員 それではお願いしておきます。これでやりますと、やっぱり郡内の人たちが承知しないですよ。あそこは、どうもわが県のことで悪いですけれども、国中の方と郡内の方と、県政の場合でも、いろいろなハンディがあるといって問題が出ているところなんですね。ですから、甲府盆地だけをエリアにしてポケットベル・サービスを開始しますと、こちらの人たちが怒りますよ。ですから、同時にはできないとするならば、その地域のエリア、要するに郡内地区、富士吉田、大月、都留、上野原、こういうところのエリアについては、とりあえずこれでやってもらうけれども、後はいつごろをめどにやりますというふうに、同時にそういう計画の大綱を示してほしいです。そうしておきませんと、なかなか一方の方が不満が残ってしまって困りますから、その辺はぜひ、その次の基地局を吉田へつくるか大月へつくるかわかりませんが、そういうことによって、郡内という、甲府に近いところですよこれは。その方面についてはいつごろサービス開始をしますから、とりあえずこっちでやりますというような形の計画をひとつやってほしい。これは強くお願いしておきますが、いいですね。
○長田説明員 お答えいたします。 サービス開始後の状況を見まして、先生の御趣旨を体して検討いたしたいというふうに思います。
○鈴木(強)委員 それじゃもう一つ、先般電電公社の補正予算が通っておりますが、昨年は料金改定がおくれまして、その分については予定工事を結果的には繰り延べた。ところが、補正予算で予算の措置が認められまして、七十五万でしたかの加入電話の増設とか、そういうものを含めて建設工事が復活されていると思うのですが、わずかの期間ですから大変な御苦労はあると思いますけれども、年度内にこれは全部やれますかね。工事の進捗状況はどんなぐあいでございましょうかね。
○長田説明員 お答えいたします。 いま先生御指摘の七十五万減というお話は、昨年料金改定がまだ成立いたしません時点におきまして、当時の収入欠陥の状況から考えまして七十五万程度の加入工程を減をせざるを得ないではないかというふうな検討をいたしたことは事実でございます。その後、今回の補正予算の成立に伴いまして、資金欠陥につきましても補正を見ていただきましたので、建設勘定予算といたしましては、当初予算一兆五千億が一兆三千五百億ということで、千五百億の減、査定ということで一応おさまったわけでございます。この際、私ども加入電話あるいは自動改式あるいは加入区域の拡大等によりますいわゆるお客様のサービスに直接影響のあります工程につきましては、これは当初予算どおり満額執行するという方針に立ちまして、ただ実は五十二年度以降のサービスをするために必要ないろいろな基礎投資をいたしております。そういうようなものを一応切るということでこの千五百億の減額をいたして現在執行している状況でございます。 この千五百億を切りました工程といいますのは、これはいわゆる基礎工程、整備取りかえ、データ通信などの工程を切りまして、今年度の加入者の充足には影響を与えないというかっこうで現在工事の進捗を図っております。大体一月末までの状況では、工事につきましての契約もほぼ九〇%以上もう現在進捗しております。それから、支出の方につきましても、年度内平年度並みぐらいの繰り越しは当然若干出るかと思いますが、平年度並み程度の工事の進捗を図りたいということでいま全力を尽くしておる次第でございます。
○鈴木(強)委員 ちょっと、私不勉強ですからお伺いしますが、五十一年度の予算補正をしたときに、資金調達の面ではどういうふうになっていたのですか。
○小川説明員 お答えいたします。 建設勘定工事費は、補正によりまして四千六百億の削減がやむを得ないという状況でございましたけれども、その間千五百億を取りました三千百億を、復活といいますか、追加していただくということで、一千百億を特別債、それから二百億を財政投融資ということでいたしております。
○鈴木(強)委員 財投の方はいいのですけれども、特別債の方は、これは完全に消化できますか。
○小川説明員 お答えいたします。 一月、三月にそれぞれ債券を国内で発行しておる、それから外債を現在準備しておりまして、これが四百五十億ほどございます。弱でございますが。これでおおむね大体消化できるというふうに考えております。
○鈴木(強)委員 そうすると、いろいろな研究をして基礎工程とかデータ関係とかそういうところは切って、お客さんの一番望むサービス工程については十分にやれる。電話のとにかく七十五万復活についても——復活というのがさっきのお話ですと、話は出たが、一応そういう試みでおったけれども、結果的には全部やるということですね。それはいいですけれども、そうするとそれに伴う工事は九九%ですか、大体全部やれる、こう見ていいですね。
○長田説明員 お答えいたします。 今年度減補正になりまして、一兆三千五百億と申しますのは、五十年度も補正予算が実はございまして、五十年度の満額が一兆三千四百七十億円です。それに対しまして、五十一年度が補正後で一兆三千五百億ということになりまして、ほぼ工事の枠といたしましては五十年度並みでございます。大体五十年度並みの進捗を図りたいということで現在進めておりまして、ほぼそれは達成できるというふうに考えております。
○鈴木(強)委員 では、少し時間がかかってしまいまして御迷惑をかけております。総裁もわざわざおいでいただいたのですけれども、ちょっと時間がもうないようでございます。そこであと一、二分お借りして、第五次五カ年計画が終わりまして第六次の五カ年計画については、いろいろな新しいサービス、「申し込めばすぐつく電話、どこへでもすぐかかる電話」という合い言葉でここまでやっていただいたわけですね。それは大体果たした、さあ、これからさらにサービスをよくしていく、いろいろな新しいサービスを開拓していく、そういうことになると思うのですが、総裁として第六次計画は概要をいつごろおまとめになるのか、予算編成との関係もあるでしょうから、おおよそのめどをひとつ伺っておきたいと思うのです。
○秋草説明員 第六次五カ年計画につきましては目下懸命に検討、調査しておるところでございますが、大体でき得るならば来年度予算の概形予算とあわせてその題材になるような仕組みになっておりますから、八月ごろを目途にして長期、独自の五カ年計画をつくってみたいと思っております。
○鈴木(強)委員 それから一つだけ、特にこれは郵政も含めて大臣にもお願いしておきたいのですけれども、実は最近大地震が起きてくるだろうというのでいろいろな予測をしておりまして、それに対する郵政事業全体、電気通信事業を含めまして、そういうものが大地震がきてもびくともしないような完全な対策をひとつつくっておいてほしいと思うのですね。これは東大地震研究所の松田助教授が発表いたしました地震予測といいますか、それによりますと、国府津と松田断層、それから糸魚川から静岡構造線上の松本−富士見間、それから中央構造線上の紀伊と四国間、大体この三つの断層系が将来大地震が起こる可能性がある、要注意地区であるというふうに言われているのです。これだけではなくて、全体的にもちろんやっていただくわけですが、特にそういった予報等も勘案していただきまして、郵便、通信、その他放送も含みますけれども、地震等の際に不動のものであるような、そういう体制をいまからひとつつくっておいていただきたいと思います。もし通信がとだえた場合には、全く人間というのはおかしなものでありまして、孤立感を感じ、どうにも手が出ないというのが本来ですから、そういう点において通信の果たす使命というものは非常に大きいものですから、ぜひこの点はいろいろな計画をこれから立てる場合に、十分な、ひとつ大事な問題としてとらえて施策を立てておいていただきたい、こういうことをお願いするわけです。
○小宮山国務大臣 大災害の場合、たとえば東京に直下地震があった場合に、中央防災会議の本部長というのは総理でございますけれども、この中央の指令をどういうふうに伝達するかというような問題、これは大変重要な問題であります。あるいは地方の災害、地震についてもどのようにすべきかということ、これは行政無線という各都道府県に持っている行政無線について補助を出しておりますし、その積極化に政府としては努力しているわけであります。たとえば東京の場合などですと、すべてが破壊されたときには防衛庁の回線に置くというような計画も——私は前に中央防災会議の事務局長をやっておる場合にはそういう形でやっておりました。特に大きな災害のときにはルーマーが相当出まして人心不安定というようなことで、これはやはり電電公社あるいはNHK、民放を通して完全な情報が的確に行われるような形にとるべきである。つい最近、国際電電なども大阪にセンターを設けましたようなことも、ひとつ日本と外国との連絡が十分行われるためにもというのも一つの考え方、それは本来のことではございませんけれども、そういうようなことも行われております。私自身も防衛庁あるいは国土庁等々、国土庁は中央防災会議がございますので、そういう各省とも連絡を密にし、国際電電、民放、NHKを含めて今後の防災体制に通信情報網の確立を図りたいと考えております。
○鈴木(強)委員 ちょっと防衛庁が出てきたから、ぼくはその考え方は否定はしませんけれども、余り賛成できないですよ。というのは通信関係については、あなたの監督のもとに電電公社があるわけでしょう。ですから、そっちが本来的なことをやるべきですよ。防衛庁は何かあると出てきたがる。そうじやなくて、やはり通信というものは電電がやるべきだと私は思うのです。だからそういうところに防災会議の方でも考え方を置いてもらわぬと、防衛庁の方では、何かきたときには任せておけ、全部おれの方でやるというようなことを私は前に聞いたことがあるのですよ。私はそれについてはだめだということを参議院でも言ったことがありますけれども、その点は大臣としては特に所管大臣ですから、私の意見に賛成だったらひとつやってもらいたい。
○小宮山国務大臣 今の問題は、防衛庁云々ということより、まず人命を大事にすることと、通信情報が確実でなければいけない。東京が関東大地震のときと同じようなマグニチュード八以上のものが来て崩壊したときに、どこも通信網がなかったときにはどうするかという想定論争がありました。そのときには幹線の上ではやはり一応通信網の基地を置かざるを得ないのではないかという考え方がございました。すべて防衛庁に頼むのではなくて、周辺のNHKあるいは民放を通じて電波の組織を使うのであろうと思いますけれども、命令系統その他も相当しっかりしなければならないこともございますので、何も防衛庁にすべてをという意味ではございませんので、その辺は御了承いただきたいと思っております。
○鈴木(強)委員 どうも済みません。
○八百板委員長 竹内勝彦君。
○竹内(勝)委員 私は、さきの大臣の所信表明演説並びに電電公社総裁の事業概況説明について若干の質問をし、さらにまた一部関連した質問をさせていただきたいと思います。 まず第一に、大臣は郵政省の「各事業及び行政事務は、それぞれ国民の日常生活にきわめて密着した重要な機能を担っているものであります」と、このように述べておりますが、電電公社あるいはKDD、NHK、郵政の各事業というものは国民に与える影響はきわめて大きいものがあると思います。その意味で、各事業の公共性という面から大臣はどのように考え、どのような対策をとっていくのか、まずお伺いしたいと思います。
○小宮山国務大臣 もう御承知のとおり、郵政省というのは国民とすべて接した第一線の省庁でございます。私が申し上げるまでもなく、国民に郵便を配達する、そして国民に奉仕をする、また国民の皆様方から零細な郵便貯金が集められ、これが道路公団、住宅公団あるいは市町村の学校建設等々に使われる。また簡易保険等においても、国民の皆様方に低廉な保険を提供して国民福祉の向上に資するわけであります。かつまた、電気通信は、情報というものは価値のあるものであり、そういう意味においても私はこの通信情報というものが国民生活の向上に大変寄与していることも事実であるという観点から、今後とも郵政業務の重要さを認識し、積極的な行政をやりたいのであります。
○竹内(勝)委員 次に総裁にお伺いします。 この事業概況説明の中で、いまも社会党の委員から話がありましたとおり、「非常災害時における通信の確保を図るため、引き続き防災計画を推進する」このように述べておりますし、さらにまたさきの国会におきましても、附帯決議においては、「電信電話事業が公共企業体として国民に対し、より開かれた事業とするため、利用者の意見が反映する体制について新たに検討」していく、このようになっております。そこでこの問題について、さらにまた附帯決議につきまして総裁としてどう検討したのか、さらにどういう方向になってきておるのか、こういった面をお伺いしたいと思います。
○秋草説明員 公社の使命としての一端である国民に対する、災害時に対する防災の通信計画あるいはサービスというものは、今日まで年々歳々いろいろと苦労して、経験にかんがみてやってきました。一つずつ申しますれば長くなりますが、まず公社発足当時は、梅雨でももう東京市内の電話というものは二、三千はすぐ不通になるというような状況で、われわれは非常に苦い経験をしておったのであります。今日はこういうことはもう絶無であります。その次に台風対策というものも、特に九州、四国地方の被害地におきましては苦い経験をして、この台風に対する対策というものは、今日はほとんどまず普通の台風である限りはケーブル化されておりますので、前から比べれば障害の頻度というものは非常になくなりました。次に雪害、豪雪対策でございますが、先般の豪雪でも、往年に比べればもう隔世の感があるぐらいにこの災害時の対策というものはよくできまして、通信に伴う被害は、絶無ではございませんけれども、幹線ケーブルの障害というようなものはほとんどなくなっております。最後に残された一番こわいのはやはり地震でございます。この地震につきましてもここ五、六年前からいろいろと考えまして、平常時におきまする通信の多ルート化、これは青森県の甲地の中継所が北海道の大地震のときに破壊されまして、そこの中継基地が、そこの一点で北海道との通信の拠点であったために、北海道と本土との間の通信が途絶したのであります。この苦い経験にかんがみまして多ルート化ということを考えまして、今日はマイクロウエーブ、電話ルートにおきましても、日本本土内、北海道、沖繩に至るまで、まず多ルートは完成されていると思ってよろしいのであります。ただ大きな地震になりますと、日本全国が地震に遭うということは想像できませんけれども、局地的になりますると、どうしてもこの地震の災害というものは通信施設が一番弱点を持っておりまして、このために数年前から東京なども管路の直径二メートルぐらいの大きな洞道を掘りまして、地下も五十メートルあるいは三十メートルぐらいの下をもぐる中継線路の多ルート化を図り、いろいろと実施をしておりますが、まだ完成はしておりません。こういうことはずいぶんまた非常時には役立つのではなかろうかと思っています。 細かい点はまだまだいろいろ専門の局長から説明させますが、もう一つ、公社になってから非常に大きな効力を発揮したのは一一〇番、一一九番、これも今日これだけ電話が普及しますと、この点は非常に便利になりまして、これが災害の未然防止なりあるいは拡大することを防止すること、あるいは人命等の救助にも相当役立ってきているということは消防庁なりあるいは警察庁からも非常に感謝をされております。しかし、それだけに完璧になればなるほど、わずかばかりのエラーも、より国民に与える影響も大きいので、念には念を入れて、ミクロのエラーもあってはならないということも私先般二、三日前保全部長会議がございましたので、事業がよくなり、またサービスがよくなればなるほど国民の期待に、ミクロの世界まで追求しなければいけないのだということをよく申しておる次第でございます。
○竹内(勝)委員 非常に重要なことですので、ぜひそのようにお願いしたいわけですが、特に地震あるいは豪雪、風水害等の面でいま言われたことはわかりました。 五十二年度予算にその災害対策としてどのように積極的に取り入れていったのか、それをお伺いしたいと思います。
○長田説明員 お答えいたします。 五十二年度予算におきましては、防災計画と銘打ちました項目で三百六十億でございます。この中には災害応急復旧用無線電話機、それから重要加入者の引き込みの二ルート化、大都市洞道網の建設、都市内マイクロ波による多ルート化、それから非常用移動電話局装置、大容量可搬型電源装置、それから孤立防止用移動無線機の整備というような項目が入っております。 なお、先ほど総裁からも御説明ありました中で、重要な市外の伝送路を二ルートあるいは多ルートにするというような事項につきましては、この防災計画の項目ではなく別途一般の基礎設備の投資の中で実は実施をしております。
○竹内(勝)委員 特に昨年料金の値上げが行われたわけでございますけれども、大臣も国民の信頼にこたえ、よりよい電信電話サービスの提供に努めていく、このように言われておるわけでございますが、サービス面においてこの料金値上げというものに絡んで何らかのトラブルはなかったのか、あるいはトラブルがあったならばどういうようなものであったか、苦情や問い合わせ等どういうようなものか、さらにまたどのような対処をそれに対して行っていったかを若干お伺いしたいと思います。
○秋草説明員 長い長い懸案であった私どもの悲願でございました料金の問題が御可決いただきまして、私どもは非常にほっとしております。ありがたく存じておりまして、したがってなお一層この際公社は姿勢を正して日常サービスの営業、運用、保全、こうした業務に専念をするということがわれわれの姿勢でございます。 御質問の、料金値上げの過程において何か料金に対する不平不満があったかどうかということで、私、国会に連日は出ておりませんが、質疑応答の中身は十分聞いております。それからときどき傍聴もしておりますが、その間におきまして、この料金の問題を通していただく間におきまして、公社のサービスが非常に悪いということは非常にわずかであったということでありまして、これは非常に公社が二十年間の経過にかんがみまして、当時の電話の積滞というものも今日のようになりましたし、それから電話が全部自即化、市外回線も九九・七%それから市内通話も九九・五%の自動化が完成しております。料金はしかも二十三年据え置きであったというようなことから、サービスが悪いというような非難は絶無ではなかったですが非常にそういう点は理解を得て、わりあいに、比較的同情に立ってこの問題は審議されたというふうに私は思っております。
○竹内(勝)委員 いまの総裁の説明では、ちょっと具体的な面がよくわかりませんが、特に私が質問しておるのは、料金がこれだけ高くなったのですから、利用者としては当然それだけのサービスに徹したものを要求するしまた考えてくる、このように思うわけでございます。したがって、昨年急にこれだけの料金の値上げで、その間に何らかのトラブルがなかったか。具体的なものがもしあったら、総裁でなくて担当の方で結構でございますが若干お知らせ願いたい、こういうことでございます。
○川崎説明員 お答えします。 ただいま御質問の料金値上げに伴いましてのいろいろなトラブルということでございますが、目立ったトラブルというものはございませんでした。ちょっとそれで御説明をいたしますと、料金の値上げを個別に十一月の十七日に間に合いますように通知を出しましたものが、通知の封筒、封書が届かなかったとか、そういうのはございましたのですが、重立ったものはございません。 それから電報等におきましても、ただいま調べておりますけれども、大体一五%程度は減少があったと思いますけれども、ほとんどそれに対する苦情も出ておりません。 それから交換手の方に関しますものにつきましても一目立ったものはございません。 ただ料金に関しましていろいろと値上げをよく知らなかったというような方がまた別にございまして、そういう方、華料金に関する内容を聞きたいという方が全国的に調査いたしますと約八万ぐらいは出たというふうには聞いておりますけれども、その内容も苦情というようなことじゃなくて、内容をよく聞きたいというようなことでございました。
○竹内(勝)委員 この問題についてはもう少しよくまた調べて、サービス面という面に関し、またさらに国民の信頼にこたえるという面からも、この際前向きの姿勢で取り組んでいただきたいことを念願いたします。 そこで先ほどの災害時の説明が幾つもありましたけれども、私は特に平時の状態についてお伺いしたいと思います。特に国民が最も頼りとしておる頻繁に利用する一一〇番あるいは一一九番の維持管理面についてはどうなっているか、概略御説明ください。
○加藤説明員 お答え申し上げます。 一一〇番、一一九番等の重要回線につきます平素の保全管理について御回答申し上げます。 まず、私どもは一一〇番、一一九番につきまして重要回線ということで位置づけしておりまして、個別に管理を実施しております。 具体的に申し上げますと、毎日一定時間に全回線につきまして接続試験並びに通話確認を行っておりまして、一般の回線よりか点検を強化しております。また、一般加入者及び警察、消防等より障害申告がございました場合には最優先の措置をしております。 さらに、平素から配線盤等の色別管理を実施するとか回線障害時に他の回線に切りかえる等できるだけの措置をしておりまして、保全面におきます管理を強化しております。
○竹内(勝)委員 一定時間というように、管理面に関していま御説明がございましたけれども、そのチェックの体制なりもうちょっと詳しく、どういうような時間帯でなっておるのか、一つの例を挙げてもらっても結構でございますが、御説明いただければありがたいと思います。
○加藤説明員 お答え申し上げます。 全国の局所によって時刻は必ずしも一定はしておりませんが、一例を申し上げますと、午前七時前後に全回線をチェックしておりまして、いわゆる一般の方々が電話をしていただけると同じような状態にいたしまして電話局から接続試験をいたしまして、消防、警察等と応対試験をしてチェックをしております。
○竹内(勝)委員 それではこの際、一一九番の件でお伺いしたいと思いますが、東京消防庁の例をとってお聞きします。一一九番への通報は一日平均何件ぐらいあるでしょうか。
○加藤説明員 お答え申し上げます。 私ども電電公社では回線の提供をしておりますが、受け付けは、公社側で受け付けておりませんので、御質問の、どのくらいあるかということに対しましては私の方ではつかんでおりません。
○竹内(勝)委員 わかりました。しかし、この一一〇番なり一一九番というものは、利用者というものは私どもが考えても非常に大きいものがあると思われます。したがって、どれぐらい利用しておるのかということも考えないで、それで保全管理あるいはその装置等を電電公社でいままで考えておったのか、そういった面が調べられていないということにははなはだ疑問を感じるわけでございます。ぜひこういった面も、どれだけの利用があるのか、一体どの辺のときに一番多いのか、これは過去のデータを見れば当然わかってくるはずです。したがいますと、いまのいろいろな装置があるわけですが、この装置だけでは足りない。したがって、これをもっとふやさなければいけないということが当然出てくるはずです。いまの回答に関してははなはだ私は不満でございます。その面に対してどういう方向でやっていくか、もう一度お願いしたいと思います。
○加藤説明員 お答え申し上げます。 私ども現在、警察及び消防と打ち合わせをしておりまして、基準といたしまして大体一万加入程度でございますが、に一回線ずつ付けております。たとえば三万でございますと大体三回線、これが過去の実績からまいりましても大体妥当な線でございまして、その他、先生御指摘のように、その区域によって若干は違いますので、私ども先ほど申し上げましたように、受け付けは実際しておりませんので、警察なり消防の方々と定期にそういう打ち合わせをいたしまして御相談して、足らないようだというところにつきましては増設をしております。
○竹内(勝)委員 わかりました。その一一九番に関して私は質問しておるわけでございますが、その一一九番がたとえば地域によってはあるいは話し中になる可能性もあるほどその時間内で使われるようなことがないかどうか、そういった面をつかんでおりますか。
○加藤説明員 お答え申し上げます。 確かに先生御指摘のように、ある地域に通話が殺到するということで回線が込むこともございます。しかし具体的にそれを、どのくらいあるかという実数はつかんでおりません。
○竹内(勝)委員 非常にこの面は私は重要な面があると思います。特に私が述べたい点は、この二月十七日夜から、時間ははっきりわかりませんが、十八日未明にかけて東京町田南ブロックです、これは東京消防庁の第八方面本部ですね、ここに所属する一一九番にダイヤルをしましたけれども通じなかったという事故が発生しております。その件を御存じですか。
○加藤説明員 お答え申し上げます。 いまの事故につきましては、私ども、二月十八日の午前五時五十分ごろ、東京消防庁の第八方面本部、立川でございますが、消防本部からの通告によりまして、御指摘のように一一九番が障害であるということを確認いたしました。
○竹内(勝)委員 それは何時から何時まで通じなかったか、お答えください。
○加藤説明員 お答え申し上げます。 先ほど御説明申し上げましたように、この局におきましては実は毎朝大体七時前後にチェックをしておりまして、これは毎日やっておるのでございますが、先ほど申しましたように、五時五十分に私ども、消防庁の方から通告を受けましてこの回線の異常を認めたわけでございますが、いつから事故になったかということは私どもでは、まことに申しわけございませんが、調べてもわかりませんので、現在のところ不明でございます。
○竹内(勝)委員 いつ回復しましたか。
○加藤説明員 お答え申し上げます。 回復いたしましたのは午前八時十分でございます。
○竹内(勝)委員 その事故の原因は何ですか。
○加藤説明員 お答え申し上げます。 町田局の局内に消防回線用の集約装置というものがございまして、これはいろいろな局から参りますので、ここで集約いたしまして立川の消防本部に回線がつながるわけでございますが、その回線用の集約装置にアース障害が発生いたしまして疎通不能ということになったのが原因でございます。
○竹内(勝)委員 その場合、一般の人が一一九番にダイヤルしたときにはどういう状態になりますか。
○加藤説明員 お答え申し上げます。 いわゆるビシー、話し中という感じになります。
○竹内(勝)委員 この種の事故は、東京消防庁の第八センター、あるいは全国でも結構です、過去ありましたか。
○加藤説明員 過去にはこういう種類の障害は経験したこともございません。
○竹内(勝)委員 それでは、私がいま説明を聞いたところによりますとアース障害ということを答えられましたが、アース障害などというものは、普通素人目に考えてもアースにつながっていけばアース障害になる、こういうように解釈するわけでございますが、そういうようなことは当然あり得る事故じゃないか、こういうように私ども考えますけれども、なぜそこを点検の対象にしなかったのですか。
○加藤説明員 お答え申し上げます。 先ほどもお答えいたしましたように、私どもは毎日七時前後に——この局でございますと七時前後でございますが、チェックをしておりまして、異状の有無を確認しております。それから、時にはやはり設備のいろいろな故障その他もございますので、局で発見した事故もございます。こういう配線につきましては、先ほども御説明申し上げましたように色別の管理をするとかいうことをしておりまして、常日ごろから十分注意をしておりまして、こういうことはめったにないことでございますが、御指摘のように十分気をつけております。
○竹内(勝)委員 この問題は非常に重要な問題がございます。と申し上げますのは、私の調査によりますと、二月十七日の夜、十八日の未明です、ですから正確に言いますと十八日です、十八日の午前四時五十分に一一九番にかけ続けた人がおります。ところがかかりませんでした。いまのように話中だと言っていましたが、しかし普通の話中とは違うサインであった。コールサインのようでもあれば話中のようでもあった、こういうような内容でございますが、その辺は詳しくはわかりません。しかし、つながらなかったことは確かでございます。そうして、一つの電話でかけてつながらないから、したがって幾つもの電話でかけ直しました。それでもつながりません。したがって、今度はさらに他の人に電話を入れて——普通の電話はつながりますから、他の人に電話を入れてほかからもかけてもらったけれども、一一九番は依然としてつながりません。したがって、このときにぜんそくの持病を持った御婦人が、いままでもこういった状況になって病院に入っておった人でございますが、すぐに救急車で病院へ駆けつけて手当てをすれば助かったのではないかと言われるそういう状況で、実は手当てを受けることができずに、長時間通じなかったために亡くなってしまいました。このことを御存じですか。
○加藤説明員 お答え申し上げます。 先ほど御説明しましたように、五時五十分消防庁から連絡をいただきまして障害を発見いたしました。その後町田消防署の方から先生御指摘の事実は私ども聴取しております。
○竹内(勝)委員 これは非常に重要な問題でございます。総裁、この面を報告を受けていますか。
○秋草説明員 報告を受けております。
○竹内(勝)委員 大臣、報告を受けていますか。
○小宮山国務大臣 受けておりません。
○竹内(勝)委員 大臣は時間的なものもございましてお聞きになっていないと判断いたしますが、しかし、国民が最も信頼しておる一一〇番あるいは一一九番、これがつながらなくて命を落とした人がいる。また、先ほどの事故内容にいたしましても、非常に起こり得るような事故内容に私どもは判断しますし、こういった面から考えて総裁はこの面をどのように考えますか。
○秋草説明員 通信事業を預かる者として、また一一〇番、一一九番というような重要な通信回線を預かる者として、大変申しわけなく、今後とも十分注意して、特別な対策も今後考えなければいけないと、先般の保全部長会議にも、いまの保全は非常にりっぱであるけれども、この一例を申し上げまして、私は非常に重要な課題であると思いまして、厳重に訓令を発しました。
○竹内(勝)委員 非常にその面に関しては抽象的のように私どもにはとれます。総裁は、一人の人が亡くなっておるのに、じゃどういう対処をしたのですか。
○秋草説明員 いま申しましたように、この任務に当たる者に対して十分な関心を払えということを注意しただけでございまして、現場等ではどういう見舞いとか言葉を罹災者に対して申し上げたか、まだ報告を受けておりません。
○竹内(勝)委員 これは二月十八日の事件でございます。もう十数日の日にちがたっております。まだどういう処置をとったのかも聞いていない。じゃ総裁でなくて結構ですが、担当の方でこれはどういう処置をとりましたか。
○加藤説明員 お答え申し上げます。 現地におきましてどういう措置をとったかにつきましては、私もまだ聞いておりません。
○竹内(勝)委員 これは人命尊重、人間性というものを大事にしていく、そういう立場に立って国民の信頼にこたえると言って大臣もあるいは総裁も演説をなさった。そのものと事実とは大きく反していると思いますが、大臣、いかがでしょうか。
○小宮山国務大臣 ただいまそのようなお話を聞いて、大変お気の毒、かつ、電電公社に対して今後ともこのようなことがなきよう定時的に一一九番、一一〇番のチェックをするように命じておきます。
○竹内(勝)委員 この件をお伺いしますが、法的には問題はございませんか。
○西井説明員 現在の公衆法上はかかる場合の特段の規定はございませんので、一般法によりましてこのような場合に対処するべきであるというふうに考えております。
○竹内(勝)委員 私の調査によりますと、ちょっと大臣よく聞いておいていただきたいと思いますが、憲法第十七条には「何人も、公務員の不法行為により、損害を受けたときは、法律の定めるところにより、國又は公共團體に、その賠償を求めることができる。」とあります。この辺の御見解はいかがですか。
○秋草説明員 先生のただいまの御所見とは私はただいまのところは違ったふうに思っておりますが、しかし事重大でございますので、法制局、専門家等にも十分ただしまして、まとまった所見を後で申し上げたいと思っております。
○竹内(勝)委員 総裁の非常に心温まる御回答をいただき感謝しております。ぜひそういうようにお願いしたいと思いますし、なおかつ十数日も過ぎておりながら果たしてお葬式には顔を出したのかあるいはお見舞いにも行ったのか、その辺もはっきりとしていない。こういった面に関しては十分反省の余地がございます。どうかこの件に関しては、私はただ一人の御婦人だけではないということもあり得ると考えます。なぜかと言いますと、たまたま発見できたのはその日の四時五十分からでございます。ところが回復した時間だけはわかっておるが事故が起こった時間はわかっていないわけでございます。したがいまして、こういった面から考えても人命尊重という立場からぜひいま総裁が言われたような前向きの姿勢でこの面を解決していただきたい。したがって、この問題に関してはその法的な面、その後の賠償あるいは措置という問題はもっと検討していかなければならないものでございますので、その賠償面あるいは法的な面に関しては留保いたします。したがって今度はその事故原因についてもう一度振り返って二度とこういうものを起こしてはならない、こういう立場からこの事故への今後の対策、これをお伺いしたいと思います。
○加藤説明員 お答え申し上げます。 御指摘のような事故を出しましてまことに申しわけないと思いますが、私どもといたしましてはすぐ点検整備、もちろん毎日やっておりますが、さらにこれを強化するように指示をいたしました。 それから御指摘のようにこの種の事故を再現しないように、先ほどもちょっと触れましたが端子板に特に注意をするということのほかに、こういう回線故障が出ました場合にアラームを出すような措置も含めまして現在鋭意検討しております。
○竹内(勝)委員 ぜひこの面は、私ども考えてみましてもたとえば大事故が発生したときに、いま私の調査によるとこの東京第八センターへつながっていく町田南ブロックからの回線は一一九番では四つしかございません。そうすると一遍に五人以上の人が同時にダイヤルをしたときには当然これは話中になります。そうするとこういった問題は十分考えられるのです。長時間にわたって話中になるということはこれはもう何かの事故だ、こう解釈しなければならない。したがって、この長時間話中になった場合にその面がわかるようなそういったチェックポイント、これをどのようにするか。もう一つはいまの装置に欠陥はないのか。なぜかと言いますと、端子からアースまでの間隔がどうなっているか後で説明していただきたいわけですが、多分短いと思います。そうすると何らかの外的条件で端子からアースへつながったならばこれはもう必ずアース状態になります。そうするともうこういつた事件はどんどん起きると言っても過言ではないと考えるわけでございます。したがいまして、その両面からどのような対処をするか回答願いたいと思います。
○加藤説明員 お答え申し上げます。 先ほどの説明をもう少し詳しく申し上げますと、端子等の検討を十分検討するということを申し上げましたが、ここにチューブを入れたりいたしますのと、それから回路についても一部改造いたします。それから先ほどアラームを出すということを申し上げましたが、これは先生御指摘のように回線がビジーになりました場合に無限大の回線をつくるわけにいきませんので、ビジーがございますのでこのときにはある一定期間ビジーが続きました場合にはアラームを出すということでございます。
○竹内(勝)委員 よくわかりました。ぜひそういう方向で二度とこういう事件が起きないようにお願いしたいと思います。したがって、ここで若干これに関連して参考のために一一〇番と一一九番の回線のこの事故発見数についてデータがありましたら教えてください。
○加藤説明員 お答え申し上げます。 現在私どもいわゆる加入電話が三千三百万ございますが、これの事故の状況を申し上げますと、百加入当たり一カ月〇・八件弱でございまして、これを一加入当たりに直して換算いたしますと約十年に一回というのが事故の現状でございます。 一一〇番、一一九番につきまして同じような数字で申し上げますと、先ほどの〇・八件に対応いたします数が一一〇番につきましては〇・〇五、一一九番につきましては〇・〇七でございまして、一けた程度いい。それだけ重要回線でございますので、十分注意をしているということでございます。
○竹内(勝)委員 この事故発見の例から考えてみましても、決して事故の数というものは少ないものではございません。ましてやそのようないまだかってないような事故が、しかも原因を考えると非常に簡単に起こり得るようなそういった立場にあるわけでございます。したがいまして、この電電事業としての立場というものは本当に国民へのサービス、信頼にこたえていく、こういう立場から抜本的にもう一度こういう問題が起きないような体制をとっていただきますよう私からも重ねて要望いたします。 そこで時間がございませんので、特に大臣は所信表明の中でこのように言われております。先ほどのとおり「よりよい電信電話サービスの提供に努めるよう日本電信電話公社を指導監督してまいる所存であります。」このように言われておりますけれども、この人命にかかわる重要な面が、これがいま大臣にも報告が行ってない、あるいは総裁としてもその手がきちっと打てていないという面から考えれば、私は非常に危惧を抱かざるを得ません。どうかそういう意味から、今後の決意のほどを大臣並びに総裁からお伺いしたいと思います。
○小宮山国務大臣 先ほどの御質問の問題について、それだけではございません、人命を尊重することは電電公社にとっても郵政省にとっても一番重要なことでありますので、先ほど申しましたように、非常電話である一一九番、一一〇番等々、あるいはシルバーホンのようなものについては十分配慮し、定期的な点検を行い、その利用者の安全を期するように、今後とも注意をして運営をさせたいと考えております。
○秋草説明員 重ねて申し上げますが、電電公社のサービスは国民の皆様の日常の生活のため、あるいは経済のためのサービスが大部分でございますが、昨今になりまして、この非常用の通信のサービスということが非常に重要な役割を演ずるようになりました。また、その効果も非常に国民から喜ばれております。したがいまして、これに対しましては今後万全の対策を立てまして、一層の注意を払って、先生の御意見に沿っていきたいと思っております。
○竹内(勝)委員 ぜひそのようにお願いしたいと思います。これは電電公社の一部の地域での一例でございましたけれども、どうか各郵政事業、これはもうすべて国民の日常につながったものでございます。そういう意味から、本当にいまの総裁並びに大臣の姿勢をぜひ強力に堅持し、そしてりっぱに遂行できるようお願いしまして、私の質問を終わります。ありがとうございました。
○八百板委員長 田中昭二君。
○田中(昭)委員 今国会始まりまして最初の大臣の所信表明に対する質問でございますが、きょうは朝早くからずっと審議が連続しております。大変お疲れだろうと思いますが、ひとつ大臣の体のことも心配しながら質問いたしますから、簡潔にひとつ具体的に御答弁をお願いしたいと思います。 また、自治省の方からおいでいただいておりますが、ちょっと前もって大臣に専門に聞いてまいりますから、それまでお待ち願いたいと思います。 郵政大臣、あなたは福田内閣の目玉として、若い郵政大臣として誕生になりました。また、それを自分で自負なさっておるようでございますね。そこで、そのあなたの国民の世論にこたえる意味においても斬新な施策がとられなければならない、こう思いますが、その国民の期待にどうこたえられますか、まずお尋ねしておきます。
○小宮山国務大臣 目玉であるかどうか、目玉が大きいから目玉になっておるのかわかりませんけれども、まあ私、郵政省に入って、やはり百年の歴史というものを持った郵政省の中で、何らかの部門では動脈硬化的な部門ができているのではないかというふうに感じますし、また昨年、委員の各位の先生方に御協力をいただいて料金改定などさせていただいた、そういうようなことから考えましても、私はいままでと同じような物の考え方で郵政業務をやっていいのか、この百年を契機に一つの新しい哲学、新しい倫理観、新しい行政というものが生まれなければいけないのではないかという考え方を持っております。 それは、少なくとも新しい時代の中でのこれから百年を目指す、あるいは二十一世紀を目指す郵政業務、電電業務というものの中での一つの試金石となるようなやはり和、労使が、先ほども御質問がございましたけれども、労使が闘っているのではなくて労使が一緒になって新しいものをつくり出していく、クリエートしていく時代に入ったということで、施策ということより、私は郵政省あるいは電電、NHK等にも、その根底に流れるものは奉仕の精神であり、奉仕の精神がこの郵政業務の根底の中で芽生え、それが次の時代へ成長していくことの種づけをすべきだということを考えております。
○田中(昭)委員 高尚な御見解を承りましたが、それはそれとしていいのですが、もう少し具体的に答えていただきたいと思うのですが、時間の関係上、先に進みます。その次の質問を飛ばしますから、間違いなくひとつ……。 大臣も就任早々ですからなにだろうと思いますが、やはり行政府の長として、政治家であると同時に行政府の最高の長、責任者である。その中で、まず何をされただろうかということもありますが、さらに、この所信表明の中でも、大臣の所掌事務は「国民の日常生活にきわめて密着した重要な機能を担っている」との御認識でございますね。その御認識に基づきますと、具体的なものがどういうようなものが出てくるだろうかという気がするのですが、いかがでしょうか。
○小宮山国務大臣 これは郵便であり、かつ郵便貯金であり、簡保であり、電信であり、電波であり、郵政省そのものすべてがやはり国民との接点にある役所であります。また、その郵政省の所管の中にはNHKを初め民放に対しての監督業務もございます。その情報というものは大変価値あるものであります。そういうものに対しての適正な指導をしていくということが私の任務と考えております。
○田中(昭)委員 なかなか具体論には入らないのですが、あなたが郵政職員三十数万の頂点におられる、その現場の職員がさらにこの国民生活に重要なサービスを提供しておる。国民に対する重要なサービスの提供はもちろんでございましょう。当然やらなければならないことでございますが、そこで、このあなたの所掌事務が郵便法を初め関連の法規のもとに皆様に平等、公平なサービスが提供されておると御確信をお持ちですか。
○小宮山国務大臣 大変、公平かつ(田中(昭)委員「具体的に」と呼ぶ)行われているかと言われますと、数字的な問題あるいは純粋という、完璧という言葉に対してはなかなかお答えできない。しかし私は三十一万の職員の方々が少なくとも汗水たらしてそれに近づいているということに対して心から感謝申し上げております。
○田中(昭)委員 完璧であってもらわなければいけないのですね。完璧は望み得ないかもしれないけれども、完璧に近づいてもらわなければ意味がないと思うのですよ、若い郵政大臣だし、福田内閣の目玉だし、斬新ないわゆる哲学を持って奉仕というそれを進めていくのであれば。これは奉仕と言えば郵政職員がどういうふうに思うか知りませんが、やはりそういうものが認識されるような時代的な流れもあるのではなかろうかと思います。そのことにつきましては、私一応郵政大臣を御信頼申し上げておきます。 そこで、具体的にまず郵便業務について、私この逓信委員会に参りまして約四年、まあ大臣から見ればまだ素人でございます。そこで、現在までこの逓信委員会で数多くのいろいろな指摘がございましたよ。傾向を見てみますと、現在の郵便業務が本当に一〇〇%よい方向に行っておるとも言えない、いままでの経過を見てきましても。この所信表明にいい言葉が書いてあるのですよ。「現在全国的におおむね順調に運行されている」とか、これは毎年書いてある。毎年こういう方向で行っているけれども、悪いところもある。むちとあめみたいに書いてある。だから、私は、よりよくなったならば、その過去のことも当然踏まえて、そのことがこういうふうによくなりましたという方向をやはりここで議論していかなければならない、こういうように思うのです。 そこで、この郵便業務の中でいいこともありますね。国民が感謝している面もあります。しかし、その点はそれでさらに進めていけばいいのですから、問題はやはりここで議論する場合には、国民にサービスの提供が公平になされてないという面を議論することが今後の郵政業務のためになっていく、こういう意味で申し上げます。御存じのとおり、郵便物の遅配、誤配、あってはならないことですけれども送達不能、郵便物がなくなるのですからね、届かないのですから。こういうことは数限りなく事実があるわけです。そういう厳しい事実というのは、ただ簡単にそれを持ち出すだけで問題は解決すると思いませんけれども、私はやはりそういうことを指摘することも大事ではなかろうか、こう思うのです。いかがでしょうか。
○小宮山国務大臣 確かに毎日の新聞の投書欄を見ておりますと、私三十一万の長としていろいろ教えられるところもありますし、また恥ずかしいと思うところもあります。かつ、よく職員がこれだけやってくれたという誇らしさを感じることもございます。これは言ってよろしいことかどうか知りませんけれども、私のところさえも私への手紙が新潟かどこかへ回って届いておるのを見まして、大変いろいろな話を聞きましたところ無理からぬところがあるなと、それは訓練されていないアルバイトの方々、学生さんにというようなこともございます。私は非常に、二十五億通の年賀はがきなどを見ましても、これは少し職員に過重過ぎるのではないかとくらい感じています。そのうち十九億通が元旦に送られた。私もこの一月の元旦に下谷局へ参りまして、皆様方がおとそ気分に浸っているときに、あの職員が制服で、自転車で、オートバイで、小さなトラックで、アルバイトの学生さんがまたそれについていかれる、ただ頭が下がる思いであります。誤配あるいは遅配というものが一日も早くなくなることは願います。それにしても、やはり日本の都市行政、都市計画等々の問題も兼ね合わせて大変苦しい問題で、私自身もそれについては今後とも政府自体大いに反省しなければならないことであろうと思います。 それに付言して申し上げておきますのは、ことしの二月から現時点における豪雪地域においては、私が一番心配いたしましたのは北海道、北陸、東北方面の職員の身の安全でございます。しかし、事故者もなく、かつ、遅配も最大限二日という状況でありますので、私は郵政省は本当にりっぱなものだ、ぜひほめてやっていただきたいのであります。
○田中(昭)委員 そこで、少し郵便のいい話もしておかなければいけませんでしょうから、いい話かどうか知りませんが、政務次官も時間があれでしょうし、まず郵政省の方に。 郵便の中で大変業務遂行のために役に立っております住居表示制度ですね、これは確かに郵便の集配作業の上では大変大事なことであろう、そうすることが業務遂行に効果的なものになっていくというようなことを聞いておりますが、その住居表示についてどのような処置を講じてありますか、まず郵政省からお尋ねしたい。
○廣瀬政府委員 郵政省といたしましては、全国都道府県知事会議等におきまして郵政大臣がこの制度の実施促進を要望いたしております。それから、主管庁でございます自治省に対しまして緊密な連携を保っていくということをやっておるわけでございますが、まだ実施されていない地方公共団体が相当数ございますので、この点の実施方を強く要望いたしておるところでございます。 また、実際の実施段階に入りましては、住居表示審議会の委員の一員といたしまして地元の郵便局長を参加させるというようなこともいたしております。また、財政的な理由で実施に踏み切れないというような地方公共団体に対しましては、簡易保険積立金による短期融資の道を開くというようなことも考えておりまして、そういった協力をいたしておるところでございます。 さらに住居表示の制度の実施に当たりましては、郵政省で調製いたしました住居番号表示板というのがございます。これの寄贈それから新住居番号通知用はがきの配布というようなことをいたしまして、省としては最大限の協力をしてまいったところでございます。 今後とも未定実施の都市につきましては、市行政当局あるいは市議会等にも働きかけはいたしますし、また地域住民の方々へのPRというようなことにつきましても精力的に取り組んでまいりたい、かように考えておるところでございます。
○田中(昭)委員 自治省の方にお願いしますが、現在までの住居表示の実施状況ですね、特に最近の進捗状況はどのようになっておりますか。また、そのことについて自治省としてどのようなお考えをお持ちなのかお聞かせ願いたいと思います。
○中山政府委員 お答えいたします。 ただいま御質問のありました住居表示の進捗状況でございますけれども、昭和五十年十一月一日現在、全国の市区町村数三千二百八十の中で四百七十二の市区町村において実施の計画がありまして、そのうちの三百八十四の市区町村においてこの事業が実施をされています。その進捗率でございますが、全体では計画面積に対して四八・六%、計画人口に対しては六六・八%となっております。ただいまお尋ねがございましたような住居表示に関する法律の精神にもございますように、地域住民の福祉、利便、また住居表示の合理化というようなことにつきまして、この実施をいたします主体は市町村でございますので、自治省といたしましてもできるだけこの法律の精神に沿うように、また法律の範囲内で指導助言といったものをやってまいっておるわけでございます。
○田中(昭)委員 もう時間がございませんからこちらから要望なりにとどめておきますが、この住居表示は聞きますと、いまおっしゃったように、三十七年に法律ができまして、その後五年間は大体計画の五〇%くらい進んだ。その後が、その後大体七、八年たってまだ二〇%ぐらい進んでないというようなことも聞いておるのですが、問題は、三十七年当時からそういうことを実施したいと計画した町村がそれ以後全然やってない。計画だけは自治省に出して、補助金もらったかもらわぬか知りませんけれども、まあやってないからもらってないと思いますけれども、そういう住居表示の法律までつくって、そしてやっておる町村はやっておるけれども、やってない町村は全然やってない。わが国の十大都市の中に入るような都市が全然やってない、進捗状況もよくないというようなことでは法律をつくった趣旨から考えてもおかしいと思います。ですから、この問題についてはまた別の機会にじっくり議論をするとしまして、きょうはこの程度にしてやめておきます。 次に郵政大臣、これからまた厳しいことをちょっと申し上げなければなりませんから……。先ほど郵政大臣は、郵便業務についていろいろ親心のあるといいますか理解を持った上での御意見を御開陳になりました。私も当然そうあってもらわなければならないと思いますが、ただ大臣ちょっと、先ほど私が言ったように、ここで指摘することは、もう本当に国民の側の立場に立てば郵便が届かないんだから、ここから起こってくる問題は——大臣の場合は遠回りをして来たんだから、それはまあ政治家のやることはいろいろありますから、早く来なければいかぬ場合もあろうし遅くてもいい場合もあろうから、とにかく来さえすればいいんですけれども、来ないという問題はけしからぬと思うのです。どうですか、郵便が届かないということ、これは時たま繁忙期にはあるだろうというようなことではいけませんよ。そういうことが、また知らないとおっしゃるかもしれませんけれども、新聞に報道されたものでも郵便物が多量に捨てられたとか、それからポストに詰まって年賀状が全然集配がなされてなかったとか、事実を挙げればたくさんある。その一つ一つは私はきょう申し上げませんが、その中でこのことだけはひとつぜひ大臣に読んで、私申し上げておきたいと思うことですが、見出しは「どこへ行った私の受験票」というのです。十八歳の学生さんです。 要点だけ読みますけれども、ちょっと言葉がよくないから怒っちゃだめですよ。「先日、テレビの番組で郵政大臣が」と書いてありますが、これは間違いなく小宮山郵政大臣です。「郵政大臣が数多くの年賀状を無事届けたと肩を張って語り、受験シーズンになっても「絶対大丈夫」と大みえを切っていた。私の場合、」、この学生さんの場合「返送されてくるはずの受験票がなかなか届かない。大学に問い合わせたところ「二週間前に発送した」という。」「速達分の切手をはり、住所も自分で書いた。」だから、不思議だから、早速郵便局に問い合わせたところ、郵便局では、それは「大学で再発行してもらった方が都合がよい」などと言いました。こんなことでは私は困るのです。「直接郵便局の方にくるようにいわれた」。ので出かけた。「郵便局で不着届けを出したが調べるのに、一カ月以上もかかるという。これでは試験に間に合わない。後刻電話がかかってきて、集配係にきいたところ「記憶にない」といったという。受験票はいったいどこにいってしまったのか。」という。この感じやすい青春を持った若い人が、やはりテレビを見ておりますね。どうですか、そのときのテレビで肩を張ったところをひとつ再現してもらって、明確なる回答をひとつお願いします。
○小宮山国務大臣 その記事は私も読みました。私が一番気にしておりました二月の初旬から三月にかけての大学受験期の、入学の問題については、郵政省でも各郵便局に、そのようなことのなきようの指示をいたしておきました。 胸を張ってという表現が出ておりますけれども、ぜひその方には——どの局でどうなっておるか知りませんけれども、確かに私の手元にもその記事が来ましたので、括弧して下へ回してありますので、その局に取り調べをするようにしてありますので、大変申しわけないと思います。 また年賀状はがきが正月、千葉でございましたか、ポストを忘れて集配しなくて、年が明けてポストの中に相当数の年賀はがきが残っておった。これなども郵政職員の十分な注意が行われていないということであろうと思います。そういう点については今後一〇〇%ないようにやはり努力に努力を重ね、奉仕の精神でやらしていくということが私の大きな目的でございます。先生の御指摘までもなく、私自身非常に反省いたしております。
○田中(昭)委員 これはやはりこの人の立場になれば、郵便局長さんが反省しようと本省の皆さんが反省しようと、取り返しのつかないことなんです。 それで大臣もいろいろよく知っておられるようでございますが、ここにあるだけでも、郵便物の不着の不安にこたえろという投書の中には、これ以上の問題がまたあるのです。 それから年賀状が、郵便局の早く出してくれという、二十日までに出せばきちっと届けますとかなんとかのあれによって早く出したけれども、年賀状は年内に来てしまった。「もう年賀が来た 差出人カンカン 一般郵便に紛れ誤配」これでは全然信用をなくしてしまうのですね。「郵政省が早く早く出せというからちゃんと出した。年賀郵便として朱肉まで押した。その郵便物がこういうことになるというのは企業の感覚から見れば考えられないことだ。」ということまで、この人は言っています。「届いてない年賀状」、幾らでもありますね。もうやめましょう。 そこで問題は私この記事を見ましていろいろ接触してみましたら、二月二日の郵政大臣の放送は、重大なことがいろいろ含まれておる。ですから、私から言うよりも、いままで議論もありましたね。自分が現場を回ったら、職員から握手を拒否されたとかということを言ったでしょう。(小宮山国務大臣「言いました」と呼ぶ)それは正直でいいと思うんですよ。しかし、ここは逓信委員会という国民の代表の場です。もちろん、一つの事実については認識の相違は少しはあるにしてみても、特にこの逓信委員会以外等で御発言になる場合には、私は、郵政大臣のためにも「転ばぬ先のつえ」で御忠告申し上げておきたい。 どうもそのテレビの対談のときには、少し事実と違うようなことを言っているように感ずるんですが、幾つもあったようですから、その中からあなたがいまから反省してみて、これはどうだったかな、間違ったことを言ったんじゃなかろうかなと思うことがあれば言ってみてください。なければ、こっちから指摘します。
○小宮山国務大臣 握手をしなかったということ自身、私は、非常に郵政業務の中で労使間の信頼というものが失われているなという感じを受けているのであって、これではいけないということと、それから郵便局そのものの流れ作業という問題、いわゆる一つの作業の中で、モーションスタディー的な計算から言いますと大変原始的である。私は、少なくとももう少し一つの流れ作業的な問題を、やはり経営学的な問題から言っても、経営的に言っても、労使の問題から言っても考えなければいけない。そういうようなことも申し上げたし、もう一つは、いまの料金体系の中で、先ほど言った昭和五十五年ぐらいまでの間の郵便料金というものを考えていった場合に、どうしても集配のところが人力であります。人力でありますから、先ほどもちょっと申し上げたんですけれども、日本の平均労働年齢が、昭和六十年になると、少なくとも四歳か三歳上がるんですね。で、年々ベースアップを除いても三%賃金の自然上昇率がある。その上にベースアップがあるとなれば、昭和六十年ぐらいの賃金ベースを考えて逆算をして、現時点で何をすべきだという問題を私は申し上げたつもりであります。 それにはひとつ、いろいろなアイデアが出てくるのではないか。ただ累積赤字が二千三百四十五億出ました、そういうことだけではなくて、私はそれだけでは何の知恵もない行政になるであろう。これは本当の一つの例であるけれども、情報の重さという問題を考えてみても、ひとつアイデアとしてはおもしろいんではないであろうか。いわゆるダイレクトメール、いわゆる事業所から出るものが八〇%、個人通信が二〇%ということになれば、たとえばあのときはNETか12チャンネルか、どちらか忘れました。私、それをまだ反復して見ていませんけれども、そこでその情報の重さというものをどのように価値判断するか、一つの例であるけれども、たとえば利益を生むものについてはやはりダイレクトメールは少し高くてもよろしいんではないか。しかしその会社がダイレクトメールではなくて、株主総会の招集に使う料金体系というものは権利の行使であるから、定くてもいいんではないかという話をしたと思います。 あと、人工衛星の問題等々いろいろなことで、それから年賀はがき十九億通出した、これは例年に比べますと一〇〇%超した、非常に大ぜいの方の御努力の結集で、寒い中でやっていただいたことを感謝申し上げたということであろうと思っております。
○田中(昭)委員 幾つも大臣がおっしゃったことを、私も幾つも申し上げなければならないかもしれませんが、時間もございませんから一つだけ言っておくんですが、郵便貯金の問題、いま大変問題になっている、この問題も触れられました。これはこの委員会で大臣がいままでお述べになったことと、ちょっと違っておったように思います。 それから貯金局に聞くんだけれども、いま郵便貯金は栃木で郵便貯金をしたら、その人がどういう事情でもいいけれども九州の鹿児島に行った。鹿児島に行って、その郵便貯金を引き出すことはできますか、できませんか。
○小山説明員 払い戻しできます。
○田中(昭)委員 こういうことを聞くと大体わかるでしょう、郵政大臣。あなたは、これはできないという立場の話があった。これがオンライン化するとできますと言う。思い出したでしょう。
○小宮山国務大臣 それは簡保のオンラインとそれから郵貯のオンラインと混同して申し上げたのでありまして、多分そういうことがオンラインが完全にできますともっと確実にできるという意味であって、五十三年度から七年計画で六十年にでき上がる問題を、その辺のところを言動が明確でなかったことも事実でございます。
○田中(昭)委員 あなたがそう言えば、もう少し言わなければいかぬけれども、これはあなたが言ったことですよ。(小宮山国務大臣「そうです」と呼ぶ)だからやはり——ま、そういうことにしておきましょう。まだあるけれども、チャンネルの問題放送の問題それから先ほどの郵便貯金の問題ありますけれども、そのくらいにしておきます。 それで、大臣にぜひひとつこの貯金の問題で聞いておきたいんだけれども、先ほどからどなたからか出ておったようですけれども、郵便貯金も簡にしても、これはこの委員会でどれだけ指摘されたか、いまだもって遅々として進まないという問題もあります。 この問題は後に譲るとしまして、午前中からの質問、答弁によりましても、大臣は郵便貯金の利子について、結論は一口に言えば慎重にというような御答弁ですね。しかし、これはとりようによっては、郵貯の利下げは何かの都合によれば仕方がないというふうにもとれるんですね。しかし貯金法十二条ですかの規定によりまして、どうしても私はこれは都合によって仕方がないというようなことではなくて、断固として庶民の金融を守るという意味において反対してもらいたいのですが、いかがでしょう。
○小宮山国務大臣 私自身はやはり郵便貯金法第十二条二項のたてまえを堅持せざるを得ません。これは法律に書いてある以上のことであります。しかしそれには触れないで別に言うと、やはり金利というものは経済の変動に対して調整機能を持つものでありますから、経済論争から言えば固定化するのがいいのか悪いのかという判断がございます。しかし、現時点、私、郵政大臣として郵便貯金法第十二条の規定によって慎重に処理をいたしたいと考えております。
○田中(昭)委員 どうもそれ以上の答えが出ないようですから、先ほどの大臣、サービスの提供を国民に平等に行わなければならないという本論に戻ります。いま郵便貯金と、こうきたけれども、貯金も簡保も譲りましたから、今度は放送に入ります。NHKの問題。 いまNHKが大変な状態に到達していることは大臣の意見書を見ましても十分うかがえる。だからその意見書の云々についてはまたあしたからの審議に譲るとしまして、端的に言って、受信料の不払いとか未納者がどんどんふえておるということ、これはやはり負担の公平の面から言っても妥当ではないと思うのです。どうでしょうか。
○小宮山国務大臣 そのとおりであります。
○田中(昭)委員 私、ある地方で、受信料の納入については、いままでも世帯の受信料、非世帯の受信料というようなことで、いろいろ議論してきたのです。議論するたびに受信料の納入がどんどん悪くなっておる。それは方向性としてわかりますね。これは自分のことをとって言ったら一番いいと思いますから申し上げるのですが、私は議員会館でも払っております。一年のうちに何時間見るか知りませんけれどもね。東京に宿舎がありますから宿舎でも払っております。自宅にもありますから自宅でも払っております。ところが、非世帯と言いましてね、ホテルなんかにあるやつ、官庁とかなんかにある、ああいうのはまだ払ってないのが大分あるというのですよ。払ってない受信機でちゃんと一時間何百円という料金を取っているのですね。片方で、NHKには受信料も払ってないテレビ、そのテレビによって金もうけをしておる。私たちみたいに、私たちというとおかしいのですけれども、一日のうち何時間、ほとんど見ないことが多いと思いますが、そういう受信機に対してもちやんと規定の受信料を払う。払うことが当然ですから、払うこと、私、いやがるわけじゃありませんよ。払っていかなければNHKは成り立っていかないのですから。そこで、ある地方に行ったときこういうことを聞いたのです。あるアナウンサーが、いまのNHKの経営状態を心配して、若いアナウンサーですが、自分の知り合いにホテルの支配人がおった、だからその支配人に、非世帯の受信料ですね、いわゆるホテルの中にありまして受信料が納まっていない分について局の幹部と一緒に行って話し合いを——お金を使ってでしょうね、お金を使う、使わないは別にしましても、その話し合いの結果、その支配人を説得して成果があったというようなことを聞いたのです。そういうようなことでも現場でがんばっている。そういう現在の状態に対して、それぞれのNHKを指導、監督する郵政省、またNHKの幹部の方でも、ここでこの受信料の問題にうちて議論をすると、一生懸命やりますとか、がんばるようにいたしますとかというようなことで、いまの若いアナウンサーがやっている実際の行動に対して大変何かしらぬそらぞらしい感じがしてならないのです。一応この受信料については、大臣も私の意見どおりに大変問題があるということでございますから、あしたからの審議にまた譲るとします。 次に、電電公社が残りました。先ほども私の方の委員から指摘があっておりましたが、この電電公社の料金に対するいろいろな苦情、大臣もまだ知らない面がたくさんあろうと思います。私も昨年、料金改正についていろいろな指摘をしました。その私が指摘した中でいまでも一番印象に残っておりますことは、この料金の苦情、不満が多いのですね。自分はこの月にどこに幾ら度数が上がる料金をかけたかわからない、ただ料金の請求が来るだけですから。そこで現場では異常度数と言いまして、そういう調査をやっているのです。ところが、それがまた正確でないのです。そういう問題を多く指摘したわけですけれども、これはやはり適正料金という問題からいけばまだ疑問が相当残ります。 それはまたそれとしまして、一つここでぜひ申し上げておかなければならないことは、昨年料金改正を行いまして、わが日本国内において電話をかけますと、一度数改正後十円ということになっておりますけれども、十円以上の金額で利用させられておる、こういう問題があります。この一度数十円ということは公社法によりましてちゃんと法律で決めてある問題ですが、これこそ不公平といいますか、負担の公平から一番外れる問題であろう、こういうふうに思うのです。度数料金が一度数十円を超えて十数円でかけさせられておる。どうですか——あなた、勝手に来てはいかぬ。これは大臣に聞いたんですよ。
○小宮山国務大臣 田中委員はもう四年もやられたが、私はまだ六十日ちょっとですから……。そういうケースがあるやに聞いております。たとえばの例で、ホテルから外部へかけた場合の手数料のようなことでよけい取っているという例を聞いたこともございます。で、そういうようなことについてやはり調査把握をしていきたいと思っております。
○田中(昭)委員 総裁、いま電電公社は黒電話を利用させる場合に、ホテルでは利用料を認めてあるというが……(小宮山国務大臣「認めていると言っているのではないのです」と呼ぶ)これはどういう根拠によってそういうことを——まず、そういうことは御存じですか。
○秋草説明員 よく他人の電話を拝借する場合に、従来七円だったので、おつりをいただくのも不便だというので、サービスとして十円置いていくというような、まあ利用者の好意として電話所有者に対して払っていくというようなことは、前もちょっと経験したことがございます。しかし、十円になってからこれを、十三円か十五円か知りませんけれども、私はまだ聞いておりません。ホテルの手数料というのはどういう仕掛けになっているのか知りませんけれども、これはPBXとの関連もあるので、私は専門でありませんから、詳細は担当の者に答えさせていただきます。
○川崎説明員 ホテル等でもって取っているという先生のお話でございますが、確かに……(田中(昭)委員「私はそんなことは話しておらぬ」と呼ぶ)大変失礼しました。(田中(昭)委員「そんなことを言うから出てこぬでいいと言ったんですよ、これが出てきたら一時間でも二時間でも私、質問するよ、そんな法律にも何にもないことを、勝手に手数料を取っていいなんという、電電の総裁も私の質問に答えてないじゃないですか」と呼ぶ) ただいまのホテル等の問題につきましては、PBXの使用料とかまたはホテルにおります人々の公社との電話の接続に費やす手数料相当額という形でもって取っているものがあるいはあるかと思いますけれども、それ以外ちょっと……。
○田中(昭)委員 そういうことは許されません。取っているのだったらここで全部明らかにしなさい。 私の質問は、わが国の電電公社の料金改正によって、昨年十一月十七日から一度数十円になった。それをそれ以上の料金を取られていることは、どういう法的な根拠によってやっていますか、こういう質問なのです。その電話には、五十一年十一月十七日からこの電話は一度数十円で利用してもらいます、こう書いてあるのです。知っているのですか、そういうことを。どういう根拠によってそういうことをやるのですか。
○秋草説明員 そういうことは許しておりません。
○田中(昭)委員 許してないことが行われているということは、郵政大臣どういうことですか。
○小宮山国務大臣 私も、そのようなことをずいぶん前に聞いたことで、現在その辺がどういうふうになっているか知りません。ですから調査をさしてお答えをさしていただきたいと申し上げておるのであります。
○田中(昭)委員 こういう大事な問題を、度数料が十円であるという問題をどうなっているかわからぬとか知らないとかじゃ、これはいまから先予算の審議もできないのじゃないのですか。 そういうことによって、知らない国民にサービスの低下がもたらされたり、負担の不公平がもたらされておることは、私も国民の代表として許せないことであります。 そこで、先ほどから、まだございますけれども約束の時間が来ておりますから、この電電公社に対する指導監督というところで、「審議の過程で承りました数々の御指摘を今後の事業運営に生かし、国民の信頼にこたえ、よりよい電信電話サービスの提供に努めるよう日本電信電話公社を指導監督してまいる所存でございます。」こうございます。これは郵政省がでしょう。 そこで私は、これは常識的に、いままでずっといろいろな問題を言いましたが、郵政省が電電公社を指導監督するということは、まあ指導監督してもらわなければなりませんが、こういう指導監督というのは言葉だけを並べてあるのであって、どうもいまのように、実態も知らない、このようなことで指導監督ができますか。指導監督ということはどういうことですか。
○小宮山国務大臣 これはありていに申し上げるべきであろうと思います。たとえば電電公社は、昭和二十四年六月に電気通信省から電電公社と分かれて以来、別の郵政省の管轄下に入っておりますけれども、長い慣例で、また大変な大きな企業として発展してまいった、それなりに、われわれは監督官を置いて郵政省と細部にわたって密接な連絡をいたしております。 しかし、私、郵政大臣になりまして新総裁、新副総裁にお願いしておきましたことは、若い職員の人事交流をし、郵政省と電電公社が密接に結びついて、今後郵政業務の中で、あるいは電電業務の中でともに歩み、ともに成長していく必要があるということで、人事交流などもし、かつ率直な幹部の意見の交流をすべきであるということを申し上げておきました。かつ、この新総裁、新副総裁が誕生した機会に、積滞も解消したことであるから、ぜひ新しい方向、哲学というようなものも生み出し、次の世代への歩みを持っていくということで、今後とも話し合いをして健全な運営をやっていくべきだと思います。 いま田中昭二先生の、お話とは別ではございますけれども、NHKの問題についても、ただ郵政大臣は意見を述べることができると書いてあります。私はNHKの予算等々についても、いまの現状でいきますといろいろな問題点を含んでいる、そういうようなことでも、私は、今後とも郵政幹部とNHKの理事者等と積極的な話し合いをし、やはり行政監督が十分できるような方向に持っていくべきだと考えておるのであります。
○田中(昭)委員 いろいろ議論しましたけれども、一つも実のある答弁がなかったのではなかろうかということを心配いたしますけれども、最後に、それですからぜひひとつ実のある答弁をいただきたいと思いますが、これは公社のことで、細かい問題ですから公社の方からお答え願いたいと思います。 午前中の審議を私聞いておりまして、そんなに郵政省も電電公社も冷たいものではなかろう、りっぱな方ばかりいらっしゃるし、そういう感じで聞いておりましたところが、午前中の審議で、大変それを打ち消すような、がっかりするような問題の指摘があったわけです。 というのは、福祉電話で、私が聞いた範囲内では、そういう零細収入で、体にも不自由があるような方たちが使う電話、これはそれぞれの地方公共団体も応援をしていろいろな便宜を図っておる、いわゆる料金の面とか設備の問題とかいろいろなことで便宜を図っておるという議論がなされまして、いわゆる福祉電話と言われるものの料金、いわゆる基本料は、これは形式が事務用だから住宅よりも高い基本料を取っておる。しかしその福祉電話を利用しておる人はかわいそうな立場の人であり、これは法律から見たところのいわゆる住宅用電話、住宅の中で個人がいろいろな自分の最低限の用を足すために使う、そういう電話であろう。それに対して、実質は法律で決めておる住宅電話という、そういうものに実態が合致するものに対して、その設備については地方自治団体等というところでなぜ事務用電話の基本料を取らなければならないだろうか、こういう感じがしたのですが、これはどういうふうに理解すればいいのでしょうか。
○秋草説明員 私も先ほど休憩中にこの問題を同僚と話し合って、全く先生と同感でございます。必ず前向きに処置いたしますから、これ以上御質問を御勘弁を……。
○田中(昭)委員 郵政大臣も総裁を激励して、こういうのが指導監督しなければならない問題なんです。御決意を聞いて終わります。
○小宮山国務大臣 午前中の質疑の中で、余りにも本数の少ないのにわれながらびっくりいたしました。今後とも、こんなことのないように、やはりそれなりに、福祉というのがあるというだけでは福祉ではございません。やはり心の通った行政が必要かと思います。
○田中(昭)委員 以上で終わります。ありがとうございました。 ————◇—————
○八百板委員長 放送法第三十七条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件を議題といたします。 この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。 本件の審査が終了するまで、随時参考人として日本放送協会当局の出席を求めることといたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○八百板委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 なお、参考人の人選、手続等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○八百板委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。
○八百板委員長 それでは、提案理由の説明を求めます。郵政大臣小宮山重四郎君。 ————————————— 放送法第三十七条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件 〔本号末尾に掲載〕 —————————————
○小宮山国務大臣 ただいま議題となりました日本放送協会昭和五十二年度収支予算、事業計画及び資金計画の提案理由につきまして、御説明申し上げます。 この収支予算、事業計画及び資金計画は、放送法第三十七条第二項の規定によりまして、郵政大臣の意見を付して国会に提出するものであります。 まず、収支予算について、概略を申し上げます。 事業収支におきましては、事業収入は前年度に比べ六十四億二千万円増の二千百八億一千万円、事業支出は前年度に比べ二百十五億九千万円増の一千九百七十億八千万円となっております。 この結果、事業収支差金は百三十七億三千万円となっております。 この事業収支差金につきましては、百十七億二千万円を債務償還のため資本収入に繰り入れることとし、二十億一千万円を翌年度以降の財政を安定させるための財源として、その使用を繰り延べることとしております。 資本収支におきましては、テレビジョン、ラジオ放送網の建設、放送設備の整備等のための建設費として、二百八億円を計上しております。 沖繩県の区域における受信料の月額につきましては、同地域における放送サービスが本土並みとなったことを契機に、普通契約にあっては二百五十円から三百三十円に、カラー契約にあっては四百円から六百十円に、それぞれ改めることとしております。 次に、事業計画につきましては、その主なものは、 テレビジョン放送及びラジオ放送の全国普及を図るため、放送網の建設を行うこと、 テレビジョン放送及びラジオ放送番組の充実刷新を図るとともに、テレビジョン放送番組のカラー化を完了すること、 視聴者の意向吸収と事業運営への反映の強化を図るとともに、視聴者の生活態様に即した営業活動を行うこと、等となっております。 最後に、資金計画につきましては、収支予算及び事業計画に対応する年度中の資金の需要及び調達に関する計画を立てたものであります。 郵政大臣といたしましては、これらの収支予算等について、慎重に検討いたしました結果、これをおおむね適当であると認め、お手元にお配りいたしましたとおりの意見を付することといたした次第であります。 以上のとおりでありますが、何とぞよろしく御審議の上、御承認のほどお願い申し上げます。
○八百板委員長 次に、補足説明を求めます。参考人日本放送協会会長坂本朝一君。
○坂本参考人 ただいま議題となっております日本放送協会の昭和五十二年度収支予算、事業計画及び資金計画につきまして、御説明申し上げます。 協会の事業運営は、昭和五十一年度に受信料月額の改定を行いましたが、二カ月にわたる暫定予算の実施等の事情によりまして、なお厳しい状況下に推移しております。 昭和五十二年度は、この厳しい状況を引き継ぎ、昭和五十一年度から昭和五十三年度までの経営計画の第二年度として、財政の安定を重要な課題とし、受信料収入の目標確保のために最大の努力を傾注するとともに、建設計画は重点的に実施することといたしております。 また、新規拡充計画を必要不可欠なものに限るなど、極力、業務の合理化、効率的運営を推進するとともに、視聴者の意向を吸収して、これを事業運営に的確に反映し、放送の全国普及、番組の充実刷新に努めることといたしております。 また、沖繩県の受信料につきましては、宮古、八重山地区における放送サービスが、昨年十二月海底ケーブルの開通により本土並みとなりましたのを契機に、将来、本土と同一の受信料額とする第一段階として、昭和五十二年度におきましては、前年度の本土受信料の改定率に合わせて、普通契約受信料の月額を二百五十円から三百三十円に、カラー契約受信料の月額を四百円から六百十円に調整することといたしております。 次に、昭和五十二年度の主な計画について御説明申し上げます。 建設計画につきましては、テレビの難視解消をより効率的に推進することとし、中継放送局の建設及び共同受信施設の設置を行うとともに、ラジオについては、超短波放送局の建設などを行うこととしております。 また、老朽の著しい放送設備についても、必要最小限の取りかえ、整備を実施することといたしております。 次に、事業運営計画について申し上げます。 まず、国内放送では、テレビ、ラジオ放送ともに、視聴者の意向を積極的に受けとめ、番組内容を充実刷新するほか、教育テレビのカラー放送時間を四時間増加して、全放送番組のカラー化を完了することとし、また、FM放送ローカル番組のステレオ化を完了して、地域社会に直結した番組の充実刷新を図ることといたしております。 国際放送においては、国際間の理解と親善に寄与するため、番組の刷新を図ることといたしております。 次に、広報及び営業活動につきましては、視聴者会議の運営などの諸活動を通じて幅広い視聴者の意向を積極的に吸収して、これを事業運営に的確に反映させ、また、視聴者の生活態様に即した営業活動を推進して、受信契約の増加と受信料の確実な収納に努めることといたしております。 調査研究につきましては、放送番組、放送技術の向上に寄与する調査研究を行い、また、経営管理においては、経費の節減と業務の合理的運営を一層徹底するとともに、企業能率の向上に努めることといたしております。 以上の事業計画遂行のための要員数は、前年度どおりに据え置くこととし、また、給与につきましては、適正な水準を維持することといたしております。 これらの事業計画に対応する収支予算について申し上げますと、事業収支においては、収入総額二千百八億一千万円を計上し、このうち、受信料収入については、有料契約の増加目標を、契約総数において七十万件、カラー契約において百十万件として、二千六十億五千万円を予定しております。 これに対して、支出は、国内放送費などの事業運営費、減価償却費、支払い利息などにより総額一千九百七十億八千万円を予定しております。 なお、事業収支差金百三十七億三千万円につきましては、このうち、百十七億二千万円を放送債券及び長期借入金の償還に充て、二十億一千万円は翌年度以降の財政を安定させるための財源として、その使用を繰り延べることといたしております。 次に、資本収支は、支出において、建設費二百八億円、債務の償還に百三十七億五千万円、総額三百四十五億五千万円を計上し、これに対する財源として、収入に、事業収支差金受け入れ、放送債券、借入金等を計上いたしております。 以上、昭和五十二年度の日本放送協会の収支予算、事業計画等につきまして、そのあらましを申し述べましたが、国民生活の向上に放送の果たすべき使命がますます重要になっていることに思いをいたし、今後の協会事業の運営に当たっては、一層視聴者の理解と支持を得るよう努め、協会全体の力を結集して、業務全般にわたる合理的運営と改善に不断の努力を傾注し、協会に課せられた責務の遂行に努める所存でございますので、委員各位の変わらざる御協力と御支援をお願いいたし、あわせて何とぞ速やかに御審議御承認賜わりますようお願い申し上げます。
○八百板委員長 これにて、提案理由の説明は終わりました。 次回は、明三日木曜日午前十時理事会、同十時三十分委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後四時四十四分散会