地方行政委員会 第24号
- 発言数
- 272 件
- 登壇者
- 21 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1977/05/20
会議録
○地崎委員長 これより会議を開きます。 この際、請願取り下げの件についてお諮りいたします。 本委員会に付託になっております請願中、行政書士法の一部改正に関する請願第二九六〇号につきまして、紹介議員であります津島雄二君から取り下げ願が提出されております。これを許可するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○地崎委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 ————◇—————
○地崎委員長 小川新一郎君外三名提出に係る、国と地方公共団体との財政上の負担関係の健全化に関する法律案を議題とし、提案理由の説明を聴取いたします。斎藤実君。 ————————————— 国と地方公共団体との財政上の負担関係の健全化に関する法律案 〔本号末尾に掲載〕 —————————————
○斎藤(実)議員 ただいま議題となりました国と地方公共団体との財政上の負担関係の健全化に関する法律案につきまして、公明党・国民会議を代表して、その趣旨及び法案の概要を御説明申し上げます。 現在、地方公共団体の財政は極度の危機に瀕しておりますが、その大きな原因は公共住宅、学校、保育所、ごみ処理施設等の環境整備、及び農業委員会、保健所経費等に対する国の補助金、負担金が不当に低いために生ずる超過負担にあることは申すまでもありません。 地方六団体をはじめ各地方公共団体からは例外なく超過負担の解消を求める声が高まっております。にもかかわらず、政府はきわめて限定された国庫補助負担事業に対して若干の解消をするのみで、かつ跡追い的措置にとどめ、地方公共団体の要請に対し抜本的な解消策をとるものとなっておりません。 したがって、超過負担の抜本的解消をはかるためには、インフレ政策をやめ、補助金制度全般にわたって抜本的な検討を図るとともに、地方公共団体に対し、自主財源を付与し、行財政両面に保障を行うべきであることはかねてから主張してきたところであります。 このような立場から、超過負担に対する国の責任を明らかにし、地方公共団体の財政の健全な運営を図るため、国と地方公共団体との財政上の負担関係の健全化に関する法律案を提出した次第であります。 次に、法律案の概要を御説明申し上げます。 その第一は、超過負担の定義につきましては、国庫負担事業に係る国の支出金、負担金、補助金等の地方公共団体に対する支出金の算定基準が、地方公共団体がこれらの事業を実施するために必要かつ十分な金額を基礎としていなかったことと、これらの事業を実施するために必要かつ十分な経費の種目について、国の支出金が支出されなかったことにより当該地方公共団体が支出することとなった支出と定めております。 第二は、総理府に地方超過負担調査会を置くこととし、この調査会は、地方六団体の代表十二名のほか、関係行政機関の代表十二名、その他学識経験者五名をもって構成するものとしております。また、その所管事務は、昭和四十七年度から昭和五十一年度までの間における超過負担の実情調査及びその額の算定並びに今後、超過負担が生じないようにするための措置について調査審議することとし、これらの結果を内閣総理大臣に答申することとしております。 第三は、国は調査会の実情調査及びその額の算定の結果報告に基づいて、内閣総理大臣が定める額を、超過負担をした地方公共団体に対し、昭和五十二年度から昭和五十四年度までの各年度に、交付金として交付することとしております。さらに、内閣総理大臣は、調査会の答申を尊重し、必要な措置をとらなければならないこととしております。 第四は、本法律案の施行についてでありますが、公布の日からとしております。なお、これに要する経費は初年度四千億円を見込んでおります。 以上が、国と地方公共団体との財政上の負担関係の健全化に関する法律案の提案理由及びその趣旨であります。 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願い申し上げます。
○地崎委員長 以上で、本案の提案理由の説明は終わりました。 ————◇—————
○地崎委員長 次に、地方自治、地方財政、警察及び消防に関する件について調査を進めます。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。小川省吾君。
○小川(省)委員 学校給食の実態について、何点かお伺いをいたしたいと思います。 文部省にまずお伺いをいたしますが、学校給食は教育の一環であるというふうに思うわけですが、学校給食法の二条の「学校給食の目標」の四つの項目をながめてみますと、広義の教育という範疇に属するものだというふうに思っておるわけでありますが、見解はいかがですか。
○古村説明員 学校給食は、教育課程におきましては特別活動の中の学級指導の一分野を占めるということで、教育の一環ということで実施いたしておるものでございます。
○小川(省)委員 現在の学校給食の実施状況をお尋ねをいたしたいわけなんですが、小学校、中学校に分けてその実施率は大体どのくらいか、それからいわゆる学校で実施をしているのと給食センター等で実施をしている方式等による実施率、どんなふうになっているのか、実施状況についてお伺いいたします。
○古村説明員 学校給食の形態といたしましては、完全給食あるいは補食給食、ミルク給食、この三つの形態がございまして、この三つを合わせましての実施率をまず申し上げますと、小学校におきましては、学校数では九七%、児童数では九九%の実施率に相なっております。中学校におきましては、学校数で八五・八%、生徒数で八二%というふうに相なっておるのが実情でございます。なお、共同調理場と自校給食といいますか、単独校給食の割合は大体半々ぐらいだというふうに理解いたしております。
○小川(省)委員 教育の一環であるとするならば、学校給食の未実施校に対する指導についてはどうなっているのかお伺いします。
○古村説明員 学校給食が教育上持っております意義といいますのは、栄養上の観点なりあるいは食生活の形成の問題等学校給食法の二条に書いてあるとおりでございますので、私たちといたしましては、学校給食の未実施校についてはそれを実施いたすよう奨励をいたしておるわけでございます。
○小川(省)委員 次に、給食センターに関連をしてお尋ねをいたしたいと思うのであります。 給食センターは、統計によれば一九七二年ぐらいまでずっとふえてきてピークに達して、その後増設が若干鈍って、再び本年ぐらいから伸びつつあるような状況にあるように思うわけでありますけれども、文部省はセンターを決して勧めているわけではない、自治体の事情によって、センターにするか単独校方式にするか、どちらかを選べばよいという指導をしているというふうに聞いておりますけれども、そういう指導はなさっているわけですか。
○古村説明員 学校給食用の食事といいますか、食事を調理する方法といたしまして、共同調理場方式及び単独校方式というものがあるわけでございますが、このどちらにするかということにつきましては、設置者の判断で地域の実情に合ったものにいたしたいということで御指導申し上げております。
○小川(省)委員 共同調理場といいますかセンターに伴う問題として、いわば大量調理による加工食品や冷凍食品の横行となって、集団中毒が広域化をする問題等をはらんでおり、給食内容の低下、給食労働者の労働密度の増大なりあるいは労働強化に伴って、その結果、給食調理員が、最近では共同調理場方式では婦人労働者が結果的には追われてしまって、男子の給食調理員にかわってきているというふうな方向を聞いておりますが、婦人雇用の問題としてもかなり大きな問題であろうというふうに思っていますが、そういう実情ですか。
○古村説明員 給食調理員が女子から男子に移っているというふうな特異な現象があるというふうには私の方は把握いたしておりません。
○小川(省)委員 把握をしていないわけですか。事実そういう状況になっているわけですよ。把握をしていないとすれば、学校給食課という課がある以上そういう状態を把握をしていないというのはおかしいと思うのですが。給食センターより単独校方式の方がいわゆるおふくろの味というか、きめ細かい調理ができて、学校給食が児童生徒のためであるという本来の意義が達せられるというふうに思っているわけでありますが、温かみのある給食の実施ができる、こういうふうに思っているのですが、むしろ共同調理場方式よりも単独校方式のほうがよろしいというふうに思いますが、いかがですか。
○古村説明員 二つの方式を比較検討いたしました場合には、それぞれの利害得失があろうかと思います。共同調理場におきましては、御指摘のような点、これは短所の方でございますが、片方翻って見ますと、長所といたしましては大量の買い付けができますので安い物が手に入るとか、あるいはいわゆる省力化の問題ができるとか、あるいはその給食センターを中心にして地域の栄養指導ができるとか、そういった利点もあるわけでございまして、単独校におきましても長短それぞれあるということで、どちらがいいというふうな判断まではなかなかいかないのではなかろうかというふうに思います。
○小川(省)委員 給食センターの増加は、ある意味では自治省の財政局長に伺いたいわけですが、自治省財政局の指導による面が見逃せないと思いますが、財政局は起債の指導の面で給食センター化を進めているというふうなことはありませんか。
○首藤政府委員 給食のあり方につきましては、これは各市町村それぞれの考え方、自主性によって運用さるべきものと私ども考えております。したがいまして、給食センター的なものをおつくりになる、こういうとき起債の御申請等があれば、もちろんそれは審査をいたします、許可をいたしておりますけれども、その措置を通じて全部センター化してしまえとかなんとか、そういった意味での指導をしておる、そこの事実はございません。
○小川(省)委員 重ねて財政局長に伺うのですが、共同調理場方式にしますと、一定の年数を過ぎますといわゆる施設整備の改装等に金がかかるし、むしろ単独校方式の方が自治体では安上がりで済むわけですが、共同調理場方式の方が財政的には高くつくという事実についていかがお考えですか。
○首藤政府委員 これも市町村の実態にそれぞれよるだろうと思います。必ずしも共同調理場方式の方が高くつくということばかりではなかろうと思うわけでありまして、その市町村ごとの実態に応じまして自主的に判断をしていただく、そういうことがしかるべきではなかろうかと思います。
○小川(省)委員 文部省、最近、地方財政の不況といいますか、あるいはセンター化、共同調理場方式に伴って、給食の下請民営化がかなり全国的にはふえている現状にあるわけですが、文部省はどのように把握していますか。
○古村説明員 学校給食の調理の民間委託の場合ですが、関西方面で二、三の市がそういった方に行こうかというふうな傾向にあるというふうに聞いております。
○小川(省)委員 学校給食の下請民営化の問題点はいろいろありますけれども、給食業務を下請民営化するには、何としても質を落とす、あるいはまたいわゆる人件費をピンはねする、こういう状況にないと、なかなかいわゆる民間が委託を受けてやるという場合にはできないわけですね。そういう点を考えれば、学校給食本来の姿からいって下請民営化というのは好ましくないのは当然だと思うのですが、いかがですか。
○古村説明員 学校給食をどういう方法で調理をするかということについては、これは設置者の責任にゆだねられているわけでございまして、そういった設置者が責任が持てる体制で他の機関にある程度の部分を調理委託をするということも考えられる方式ではないかと思いますが、学校教育の実施といいますか、学校の運営管理の実施にあわせて学校給食を行っていくというふうな観点からすれば、直営方式の方が望ましいというふうに考えます。
○小川(省)委員 いま幾つかの例を挙げますと、兵庫県の宝塚市が給食委託をやっていますが、給食の中からナメクジが出たというような事例も聞いておって、衛生管理面に非常に問題がある、こういう点も実は報告を受けておるわけであります。それから西宮市では、学校給食会が委託を受けたが、学校給食会の調理員を嘱託職員というふうに変えていっているというふうな事実については御存じですか。
○古村説明員 宝塚市、西宮市のそういった事実については承知いたしております。
○小川(省)委員 自治省の公務員部長に伺いますが、学校給食調理員を給食会の調理員にするということは、公務員としての身分上はどうなるわけですか。
○石見政府委員 学校給食のあり方につきましては、個々の地方団体においてその具体的な実態に即していろいろな形で実施をしておられるだろうと思うわけでありますが、一般的に申し上げますならば、直営でやっておりました場合、それをセンター等に切りかえました場合には、そこに勤務しておりました者の職務なりあるいは勤務条件に影響が出るということに相なりますれば、それはそれとして、地方公務員法の規定によりまして適切な措置がとられるということが当然必要であろうというふうに存ずるわけであります。
○小川(省)委員 これは問題だと思うのですね。これは委員各位も御承知のように、共済組合法でPTA雇用時代の職員、学校給食調理員をいわば公務員法上の職員に変えてきたわけですね。それがいままたまた学校給食会というようなあやふやな団体の嘱託にするということで解雇が進んでいるということは逆行だというふうに思うわけです。そういう意味では当然、地方公務員法の番人である自治省の公務員部としても、文部省が好ましくないと言う民間委託が行われて、公務員法上の職員がおかしな協会の嘱託職員になるような方途を防ぐような措置を指導してもらわなければ困ると思いますので、強く要請をしておきたいと思います。 愛知県の幸田町というところでは、センター化をし、全面民間委託で調理員を解雇したり、中学校の給食の廃止をやっております。それから埼玉県の久喜市では全面的に農協系の企業、食堂会社へ委託したというふうな例もあるわけであります。宮城県の泉市でも農協に委託をいたしておるわけであります。こういう状態は文部省が言われるように好ましくない状況だと思いますので、こういう方向は、既往のもの全部を返せという指導はできないかもしれないけれども、今後そういうものが続発をするような方向を防ぐような方途を講じてもらえますか。
○古村説明員 先ほど申し上げましたように、学校給食の調理というものは設置者の責任の持てる範囲でやるという原則を申し上げたわけでございますが、そういった点でよく調査をいたしまして、指導すべきところは指導していきたいというふうに考えます。
○小川(省)委員 文部省体育局に学校給食課があるというのは、設置者に全面的に任せるということじゃなくて、大局的な見地から、学校給食が児童生徒のための給食であるというような状態に置くための指導はやらなければならぬわけですから、ぜひひとつそういう点は十分に監視をして指導してもらいたい、こういうことを強く要請をしておきます。例を挙げればそういうように切りがないわけですが、給食の質的な低下以外の何物でもないというように思っておるわけですから、ぜひひとつ文部省は傍観をしていないで、これに対して指導助言を十分に行ってもらいたいと思っております。 これらの例の中で、中学校の給食をやっているのを打ちやめるというような例が幾つか散見をされるわけですが、こういうことは好ましい状態ですか。
○古村説明員 私たちは学校給食の実施の奨励をいたしておりますので、いまやっております給食をやめるというふうな事態につきましては、好ましくないというふうに考えております。
○小川(省)委員 次に、米飯給食について若干お伺いいたしたいわけであります。 学校給食における文部省の米飯給食に対する考え方は、どのような考え方で米飯給食の指導に当たっているわけですか。
○古村説明員 学校給食の多様化、食事内容の多様化という観点から米飯給食を導入いたしまして、と同時に、片方、国民の食生活の正しい理解ということを学校給食を通してやっていきたいという角度から米飯給食の導入をいたしておるわけでございます。
○小川(省)委員 私は、日本人の常食である、うまい食料である米の給食に対していささかも反対をするものではないわけですが、学校給食で米飯給食を進める場合には、何といっても施設設備の現状からの改善が必要ですし、それと同時に、人手をよけい食いますから、現状の人員ではやっていけない、どうしても人手をふやさなければならぬ、こういう観点がありますけれども、そういう点も含めて米飯給食の指導に当たられるつもりですか。
○古村説明員 当然施設設備が必要になってまいります。したがいまして、今年度の学校給食の施設設備の補助金の予算の大きな目玉といたしまして、昨年度大体五億八千万円の予算でございましたが、五十二年度におきましては十七億七千万円というような一応施設設備面での予算計上をいたしたわけでございます。 なお、あと人手の問題でございますが、これにつきましては、米飯が大体一週間に二回程度行われるということを見込みまして、これについては交付税上の措置をいたしたわけでございます。
○小川(省)委員 また、飯を炊くこと、炊飯だけを委託をしているケースがありますけれども、そういうケースはかなり多いわけですか。
○古村説明員 従来パンで給食が行われておりましたのが、米にかわったということで、パン屋さんの側といたしましても大変生計の問題が具体的に言いますと出てまいりました。したがって、そういったところにおいてはパン組合との共同作業ということで、パン屋さんに炊飯を委託するということが全国的にも出てまいっておる次第でございます。
○小川(省)委員 この炊飯形式はぜひやめてもらいたい。パン屋に委託をするのもこれまたおかしな話であって、余り好ましいことではありませんし、炊飯だけの委託の米飯給食などということでは、私は教育の一環としても問題があると思いますので、炊飯だけをパン屋に委託をするなどというケースについては、よくチェックをして指導をしてもらいたいと思っております。 それから、さらに、アルファ化米によるものが二割から二割五分ぐらいあるようですが、農林省においでをいただいておりますけれども、アルファ化米というのは、栄養価の面においてもあるいはその他の面においても、いわゆる生のままのお米を炊くのと変わりはないわけですか。
○松岡説明員 そのように承知しております。
○小川(省)委員 私は、アルファ化米を学校給食に使うというのは、どうしても農林省の古米、古々米対策のにおいが非常に強くいたしてならないわけですけれども、決してそういうことはないというふうに断言できますか。
○松岡説明員 学校給食における米飯給食、それに対します米穀の売却につきましては、五十一年度より三五%の値引き売却を行っている次第でございますが、その内容でありますところの米穀につきましては、一般の炊飯用と言わずあるいはアルファ化米用と言わず、現地の売却食糧事務所の事情の許す限りにおきまして、現地の御要望に沿うよう指導いたしております。したがいまして、結果的に申しまして、一般の家庭用配給より以上の品質のものが学校給食に回っているというふうに理解いたしております。
○小川(省)委員 財政局長に伺いたいわけですが、いまお聞きのように、米飯給食をやるには施設整備をやらなければならぬ、人員もきちんとふやすように、米飯給食をやる場合には自治体がそういうふうにしなければなかなか米飯給食はできないわけでありますから、現在補助金は十七億にふえたということですが、大変少ないわけですよ。そういう点を考慮しながら、これは要求するのは文部省ですが、自治省の方でもちゃんとそういうような状況というものを把握をした上に立っての措置をしてくれるおつもりがありますか。
○首藤政府委員 米飯給食につきましては、ただいま御指摘のように、施設整備等の経費が非常に金がかかるわけであります。 そこで、まず文部省に対しましては、米飯給食を実施する側においては、これに伴います経費について十分な助成措置を講じていただくように毎回お願いをしておりますし、去年もまたことしも、予算編成に対してはお願いを申し上げたわけであります。 それからその実施のやり方も、これはちょっと私どもの所管でございませんので決定的なことは申し上げにくうございますが、できるだけ効率的な運営をやっていただきたい、そういう点について工夫をこらしていただきたい、こうお願いをいたしております。 しかし、実際上こういったものが実施をされておりますので、五十一年度から新規に導入をされましたこの米飯給食に対しましては、たとえば小学校の例で申しますと、小学校一校当たり米飯給食の委託料四十二万三千円というものを交付税上措置をいたしました。これは五十二年度では四十五万七千円、この程度まで引き上げるつもりでおりますが、交付税上の措置はとってまいりたい、このように考えております。
○小川(省)委員 文部省は、ことし十七億にふえたということに安堵しないで、来年度以降もそういう点で大蔵に向かって予算要求を確実にやっていっていただけますか。
○古村説明員 一層の米飯給食の推進を図る意味合いからも、今後の増額に努力してまいりたいというふうに考えております。
○小川(省)委員 次に、給食の経理の問題について伺いたいと思うのです。 現在、学校給食は一カ月二千八百円なり三千円なり、やはり現状の物価高に見合ってかなりの額になっているわけです。 それで、この給食費というのは自治体の会計を通っていないわけです。どこでどう収支計算がされるかわからぬけれども、PTAの総会等に給食費の決算が報告をされている例を聞いたことがないわけです。どんぶり勘定でみんなやられているわけですけれども、私は非常に大きな問題だと思うのです。大変な多額な金になるわけです。そういう意味で、また一部では、いわゆる保護家庭の児童等については自治体で予算を出しているわけでもありますから、当然自治体の予算を通るべき金だともいうふうに思っております。いわば高等学校の授業料、手数料にも類するようなものだと思っておりますが、これらが野放しになっている状況について、文部省の学校給食課は、どういうふうに思って、どういう指導をしているのですか。
○古村説明員 御指摘のとおり、給食費として子供から集めましたお金を、公金として市町村の歳入に入れるというふうな扱いをしているところはほとんどないのではないかというふうに把握いたしております。そういった点で、この学校給食費をどういう性格を持たして、どういう経理上の運営をするかということにつきましては、前々からも検討いたしておりますが、いまだ結論が出ておりません。そういう状況であることを御報告申し上げます。
○小川(省)委員 財政局長、給食費として保護者から金が出て学校へ納められる、そういうものがまるっきりどんぶり勘定で野放しになっていて、収支の報告がされていない、こういう状況については、これでよろしいのですか。
○首藤政府委員 これは学校給食のあり方の問題と関連することだと思いますが、ただいまの制度では、学校給食に充てます実費的な経費につきましては、児童生徒から徴収をいたしました給食費を充当いたしまして、残りの分が市町村の公的な負担、こういうかっこうに相なっております。このような経費を全部市町村の会計を通じて行うべきかどうか、この点については、なお学校給食のあり方等と関連をして慎重な検討が要るのではないか、必ずしも全部一般会計を通さなければならぬというように踏み切るのもいかがか、この程度に考えております。
○小川(省)委員 そういうことではなくて、父兄が負担をして給食費を出す、そういうものがどんぶり勘定でやられておって、経理の収支決算の状況が、出した父兄に対しても報告をされない。いわゆる自治体に関連をする金の動きというものがこういう状態になっていてよろしいのですか。
○首藤政府委員 これは、学校給食そのものの経費を給食代で賄っていくという立て方のところにあるだろうと思うわけであります。したがいまして、一般会計に入れなければならぬという考え方はいかがかということを申し上げたわけでありますが、学校の個別ごとに、その経費の状況がどうなっておるのか、これは明確にされるのが望ましいことは申すまでもないと思います。しかし、このあり方は、いわゆる市町村における財政運営と申しますか、予算制度といいますか、そういうものと直接絡めて考える立場にただいまございませんので、その旨申し上げたわけでございます。
○小川(省)委員 学校給食課長、いまのような経理の状況では好ましくないわけだけれども、これに対して指導をやっていただけますか。
○古村説明員 ただいまの再度の御指摘でございますが、大体校長の口座にお金が入って、そして給食の原料を買うときには、その口座からその原料を売った人に対して払うというふうなシステムになっていると思いますが、いろいろな形態で行われているところもございますので、ひとつ十分研究をいたしまして、今後の扱いの方針を立ててまいりたいというふうに考えます。
○小川(省)委員 いろいろお尋ねをしてまいったように、非常に自治体の責任もあいまいなままになっている、あるいは下請、民営化がかなり進んでおって、そういう抜け道も自治体にはある、そして、下請、民営化にはかなりの問題点をはらんでいるというようなことを指摘をいたしたわけであります。 そしてまた、給食調理員の身分が、不安定のままの状態に置かれておったものが正常になって、また不安定の状態になりつつある。学校給食会の嘱託などというような新しい職員がふえているわけであります。そういう点で、児童生徒のためのいい学校給食がなされるというようなことには、なかなかなりかねるというふうに思っているわけであります。 そういった意味で、こういういろいろな矛盾点というのは、何としても、学校給食法が奨励法であって義務法化していない。先ほどのお答えのように、小学校では九七%、中学校でも八十何%というような状態になっているのですから、文部省としては当然義務法化に踏み切っての指導をやるべきだと思いますが、いかがですか。
○古村説明員 先ほどの実施率の御答弁の中で、その内容について御報告するのを落としましたが、完全給食、いわゆる主食と副食とミルクという三本立てでそろった完全給食の実施率は、そこまではいっておりません。一番問題になりますのは中学校ですが、これが六〇%ぐらいになっておるということで、四〇%の学校についてはこれが未実施であるということがあるわけでございますが、そういった点で、財政上の問題とかいろいろな問題があろうかと思いますが、今後の研究課題として十分研究させていただきたいというふうに考えます。
○小川(省)委員 今後の研究課題と言って済まされない時期になっているのではないか。奨励法であるがゆえの問題点が、かなり学校給食の現場では露呈をいたしておるわけでありますから、そういう意味での具体的な取り組みを、将来の検討問題だということでなくして、現実に奨励法から義務法化するについての検討を、具体的に進めているのだろうとは思いますが、進めてくれますか。
○古村説明員 十分検討いたしたいというふうに考えております。
○小川(省)委員 それから、学校給食調理員の問題でありますけれども、学校給食会の雇用ということは、正規な市町村職員を解雇になって、学校給食会というえたいの知れない団体の職員になるという、いわば解雇権の乱用によって、解雇をして学校給食会に身分を委託をする、賃金をさらに安く切り下げるということだと思いますが、公務員部長、こういう状態が一般のいわゆる市町村の職員に対して許されてよろしいのですか。
○石見政府委員 学校給食を直営から委託方式に切りかえることによりまして、従来その業務についておりました者が学校給食会勤務になるというような場合におきましては、一つには話し合いによって事実上退職を願って、そちらの方に就職をされておるというケース、ほとんどこれが大多数であるというふうに私ども理解をいたしておるわけであります。したがいまして、先ほど申し上げましたように、もしそのような事務処理方式の変更によりまして、職員の職務内容なりあるいは勤務条件等に異同が生じます場合には、これは当然地方公務員法の規定による正当な手続なり、あるいは事実上のお話し合いによって処理されるという必要はあろうかというふうに存じておるところでございます。
○小川(省)委員 そうすると、PTA雇用時代の勤務期間を共済組合法上通算をしたわけですが、そういう意味で、学校給食会勤務の給食調理員の年限は、将来その者がまた市町村雇用に切りかえられる場合には、通算の対象になりますか。
○石見政府委員 公務員でありました者が一時退職をし、そしてまた再び公務員になるという場合には、それぞれ地共済法の規定によりまして通算ができるという場合があり得ると存じております。
○小川(省)委員 PTA雇用の期間を通算をしたわけですよ。いま言ったのは、学校給食会の期間も同じような通算の対象になりますかということなんです。
○石見政府委員 PTAに勤務されている期間というのは、これは民間に勤務されておる期間というふうに理解せざるを得ないと思うわけであります。それぞれ実態が区々だろうと存じますが、一般的には民間と公務員との期間通算の規定がどう働くかという問題であろうと存じますけれども、そのPTAの実態なりあるいは雇用形態といいますものを私ども必ずしも逐一承知をいたしておりませんので、ここでただいまお示しの問題について具体的にどうなるかということはちょっと御答弁申しかねるわけでございます。一般的に、民間と公務員との通算規定が働く場合には通算されるだろうというふうに御答弁申し上げて、御了承願いたいと存じます。
○小川(省)委員 逃げちゃいけませんよ。去年、おととしの共済組合法の審議の中で、PTAの雇用期間を通算したでしょう。ですから、学校給食会に勤務をしていた調理員の期間も、当然PTA期間と同じような期間になるわけですから、将来また再び市町村の勤務員になった場合には通算される対象期間になるのは当然だというふうに、PTAの期間の通算の問題を考えた場合に私は思うわけですが、そういう理解でよろしいですかということなんです。
○石見政府委員 PTAの場合には先生ただいまお示しのとおりだと存じますが、いわゆる学校給食会とか学校給食センターと言われておりますものの実態によりまして、それがPTAに直接属しておると申しますか、PTAの業務の一環としてなされておるかあるいはそうでないかということによって差異が生ずるのかどうかについて、私どもただいま明確に御答弁申し上げることは若干困難であろうというふうな意味で申し上げたわけでございますので、御了承賜りたいと存じます。
○小川(省)委員 現在、明確な答弁を言われるのはなかなか大変だろうと思いますが、いわゆる学校給食というのが、たまたま便宜上賃金の支払い場所がなかったためにPTAが金を出したというだけなんです。そういう意味では、私は学校給食会の期間というものも当然期間通算にされるべき対象期間だと思いますので、ぜひそういうことも念頭に置いていただきたいと思うのです。 文部省の学校給食課長、いま言われるように、実は派生をして複雑な問題が発生をするわけですから、いわゆる民間委託の方式等についてはそういうような問題までも含んで出てくるわけですので、今後なるべく民間の下請委託にするのは、いずれにしても給食費をたたくか人件費をピンはねをするか以外に営利の目的で民間がやっていけるはずはないのですから、そういうことを念頭に置いて、そういうことが続発しないような指導を責任を持ってやっていただけますか。
○古村説明員 学校給食が適切に行われるような角度から、ひとつ市町村に対する具体的な御相談に応じてまいりたいと考えております。
○小川(省)委員 問題が非常にたくさんあり、矛盾をはらんでいる学校給食でありますから、そういう問題は給食課長はなかなか要領がよくて短かい答弁しかしないけれども、問題のある個所についてはよく御了知をいただいたと思いますので、ぜひひとつ万全な指導をお願いをして、私の質問を終わります。
○地崎委員長 岩垂寿喜男君。
○岩垂委員 最初に私は、委員長初め委員各位にお断りを申し上げたいことがございます。 きょうの私の質問は、実は心身障害者の問題についてでございます。これは本委員会と直接関係がないのじゃないかというふうに思われるかもしれませんけれども、川崎市内で起こった問題を含めて、川崎市当局あるいは全国の自治体が当面している大きな課題でありますので、本委員会で取り上げることについてお許しをいただきたい、このようにお断りをしておきたいと思います。 最初に運輸省にお尋ねをいたします。 四月十二日、川崎駅前で日本脳性マヒ者協会青い芝の会の皆さんが、車いすのまま路線バスに乗せるべきだと要求して、バスに乗り込んだり座り込むという行動がございました。一時は三十路線四十六台のバスが動きがとれなくなったと言われています。率直に申し上げて、私はこのことを翌日の報道によって知らされたときに、とっさにこういう結果はよくないなと思いました。それは、この大々の要求というのは、交通関係の労働者やあるいは当局、さらには市民の理解と協力を得ない限りなかなか実現は困難ではないかと考えたからであります。その後、この川崎駅前の抗議行動の目的の一つが、市民の温かい心の触れ合いを求めることにあったと聞かされたとき、結果的には市民の反感を買い、その目的と大きく食い違うことになってしまったのではないかという懸念を持たざるを得なかったのであります。 このような事件は、実は川崎だけではなく、東京や大阪あるいは横浜でも起こっております。しかし、脳性小児麻痺者は全国で三十万あるいは四十万とも言われていますけれども、その中には親兄弟から厄介者として扱われたり、親兄弟の手にかかって殺されるという忌まわしい事件もあったわけであります。多くの障害者が自宅やコロニーや収容施設で、外出もままならないという状況のもとで地域社会から全く切り離されて生きている現実に私どもは目をそらすことはできないと思うのであります。いままで余り外に出たことがない障害者が集まって、自分自身の経験した差別や抑圧という状況を語り合うこと、そして自分自身の社会性の欠如を反省しながら、自己変革を目指そうとしている彼らの努力を私どもは注目をせざるを得ません。 少し長くなりますけれども、私はここで青い芝の会の要望書を読ませていただきたいと思うのです。それは何よりもこの問題に対する彼らの立場を明らかにしていると考えるからであります。前文を省略しますが、 私たちの仲間の多くが、二十歳、三十歳になる今日まで、ほとんど家の外に出たことがなく、もちろん海をみたこともなければ、デパートや、映画館あるいは食堂や、喫茶店へ行くのもはじめてという人たちであります。先輩や、後輩、親友や単なる友だちすらもったこともなく、それらのちがい、つまり、人と人とのつきあい方、接し方すら身につけてこなかったのです。 しかし、このように社会から切りはなされたところで育てられ生かされてきた私たちにむかって、その社会性の欠如をだれが非難し、なじることができるのでしょう。私たちもまた、自己の置かれた立場や自分の親をはじめとする人たちをなげいたり、うらんだりしていてもはじまりません。まず、私たち自身から街へ出て、自分の体で体験していくと同時に社会の人たちに、私たちの存在を正しく認識させなければならないし、さらに私たちと同じように家にとじこめられている多くの仲間とともに、社会を変えていかなければなりません。 このようにして街へ出てきた私たちを待ちうけていたものは、いたるところでの障害者差別であります。このたびの車イスバス乗車拒否も、その一つであります。なぜ、すべての人が乗っているバスに、私たちだけ乗せないのでしょうか。バス会社側は、「バスは前から乗って後から降りるものだ、それができない者は乗るな、そういう規則になっている。」「車イスからおりて座席にかけ、車イスを折りたたんで乗せろ」といいます。 文明が進み、合理化が進むにつれて、様々な規格や規則が作られます。乗物や建築物はもとより、横断歩道の信号やさまざまな自動販売機にいたるまで、ある一定の規格で決められております。そしてそれらの規格や規則にあわないものたちをしめ出し、排除していくのが今の社会なのだと思います。しかし、法律や規則というものは、すべての人間の幸せのためにこそあれ、私たちのような社会的に弱い立場にある者を苦しめるために作られるものであってはならないはずです。バスにしても前のせまいところから乗ることのできない者は、うしろの広いところから乗せるべきであり、それが規則にふれるというなら規則そのものを変えればいいのです。安全を守るためと称し、車イスを折りたためといいますが、車イスの構造からいって折りたたんでも側面から見た大きさは少しも変わらず、ただ巾が狭くなるだけなのです。つまり、それはちょうど段ボール箱を分解しぺしゃんこに折りたたんだ状態で立てたような形になることであり、この方が折りたたまない状態よりもはるかに不安定で、少しの振動でも倒れやすく、動きやすいことはだれの目から見ても明らかなことであります。そして、座席に腰かけさせられた障害者はもとより、手足が思うように使えないばかりか、人によっては、体幹の硬直がはげしく、座席からずり落ちたり、また、もともと座席に腰かけさせること自体困難な人が多くいます。したがって、そういう人たちが移動する場合、また室内にいる場合ですら車イスに腰かけ、車イスに備えつけの安全ベルトでとめているのが日常なのであります。 このような状態の人が、かりにバスの座席に腰かけ、私たちを支援する健全者がころげおちないように必死で支えたとしても、先に述べた折りたたんで不安定きわまりない車イスをどうして支えることができるのでしょうか。このようなことはバス会社の人たちには十分伝えたのですがその人達は、「あなた方のいうことはよくわかる。しかし上から決められた規則なのだから、私たちにはどうすることもできない」の一点張りで、私たちをバスに乗せようとはしません。 以下、かなり長い文章でございますけれども、私が申し上げるよりもその文章の中に込められている気持ちというものを皆さんにもぜひとも御理解をいただきたいと思うのであります。 最近、これは五月七日でありますが、脳性小児麻痺の皆さんだけではなくて、今度は筋ジストロフィーの会の皆さんの金沢でバス籠城という問題が起きた、こういう動きを見ていますと、これらの事件は全国に広がらざるを得ない状況にあることを知ることができるのであります。生まれながらにして障害を背負い、懸命に毎日毎日を生き抜いているこれらの人々の苦痛を、健常者である私は共有することはできません。しかし、この訴え、文字どおり叫びにも似た訴えを理解しなければならないと思います。 民主主義は人間の尊厳を守ることが基本理念であることは言うまでもありません。したがって人を差別してはならないし、ましてハンディキャップを持つ人々を隔離することは許されないことであります。 私は、だれもが利用できるものに乗れないのはやはり差別だと強調せざるを得ないのであります。その意味からもバスの乗車問題、つまり車いすの折りたたみをしなければ、あるいはその他の条件をつけなければいけないという、いままでの状態をいつまでも放置することはできないと思います。この問題の解決のために、私は運輸省やあるいは警察庁あるいは川崎市の交通当局、全交運、これは交通労働者の組織でありますが、あるいは都市交通の労働組合など関係者とお目にかかって、及ばずながら問題の解決のために微力を尽くしてきました。この機会にこれらの皆さんの御協力に感謝しながらも、この問題を解決するために、特に乗車拒否の理由になっていると思われる法律問題について最初に運輸省の見解をただし、御答弁を煩わしたいと思います。 この問題の第一点は、道路運送法第十五条第一項第三号であります。それは「運送引受義務」という項目でございまして、その中の三号は「当該運送に適する設備がないとき。」は、つまり引き受け義務がないという意味だろうと思うのですが、この点について運輸省の見解をお伺いいたしたいと思います。
○北川説明員 お答え申し上げます。 いま先生お話のございましたように、車いすを使用する人が一般のバスにそのままで乗車する、こういうことをいたしますと、実は現在のバスの輸送の状態から見まして、その乗車の方法によりましては、車いすに乗っておる人自身、また一般の乗客が急ブレーキをかけたり、あるいは坂路を走行しておりますときに、車いすが移動いたしまして、安全上でやはり問題の生ずる場合があるので、その問題については措置が必要である、こういうことでございます。
○岩垂委員 バスには車いすを車内で固定するなどの設備がないから危険だという認識ですね。そういう見解があります。一方で、実は車いすは絶対に安全だという見解が対立をしているのです。だとすれば、問題はいまの御指摘のように、急停車だとかあるいは急ブレーキ、急カーブだとかいうところの安全問題に対する考え方の違いであります。だから運輸省はテストをやったらどうですか。科学的、客観的な結論をあなた方が示す努力をなさったらどうですか。その努力をなさるかどうか、そのことを最初にお尋ねしておきたいと思います。
○北川説明員 お答えいたします。 先生御指摘のように、急ブレーキとかあるいは急カーブを切ったり、そういうときにおきまして車いすに乗ったままでございますと、それに何らかの措置を講じない状態におきましては相当な程度移動する、こういう状況が、その車いすの構造自体、それから車の床面の状態とか車自体の性能の点から明らかでございますが、そういう点につきまして、さらに客観的なわかりやすいデータを明らかにすべく現在措置を進めておりまして、場合によりましてそれのために必要なテストの実施についても考えております。
○岩垂委員 テストをして、運輸省にはテスト場もあるんだし、そのテストの施設があるわけですから、早くして、そしてその安全性についての科学的なあるいは客観的な材料というものをきちんと示すということをお約束できますね。
○北川説明員 具体的なやり方につきまして関係者と十分協議いたしまして、客観的な資料を明らかにするように措置を講じてまいる予定にしております。
○岩垂委員 それならば、片方に安全だという見解がございます。これは御存じのとおりです。片方に危険だという見解がある。したがって、その見解を科学的、客観的に裏づけるテストをやる、それをまず、いま御答弁で約束をいたしましたが、それまでの間、たとえば設備に代替する措置をとれば問題はないというふうに理解してよろしいかどうか。
○桜井説明員 お答えいたします。 いま先生から御指摘のございました、車いすを使用する方々のバスの乗車の問題でございますが、これにつきましては、いま先生の御指摘のございました安全の問題が重大な問題としてあるわけでございますが、安全の問題といたしましては、車いすを使用なさる方御自身の安全の問題と、それから一般旅客あるいは運転者の問題、こういった問題がございますが、そういった問題につきまして具体的なケースに応じまして関係者で詰めていくということが、私どもこれは基本だと思いますけれども、いま御質問のございました代替措置につきましては、そういったいろいろな面を配慮しながらの措置としては、私ども問題はないと考えております。
○岩垂委員 その代替措置というのは、具体的にはどんなことが考えられますか。
○桜井説明員 具体的なケースに応じまして私ども幾つかの方法があろうかと思います。たとえば、現実に問題の生じております事業者と身障者の方との話し合いが進みつつございますけれども、そういった過程の中で検討されております方法といたしましては、たとえば車いすを車内に持ち込みましてそのままにしておくわけでございますが、それを車内のたとえば座席に固定する、ひもその他による固定の仕方であるとか、あるいは車いすを車内で置いておくスペースを考えるといったような方法もいろいろ検討されておりますが、そういった幾つかの方法を具体的なケースに応じまして詰めていくということではなかろうかと思います。
○岩垂委員 それでは、運輸省は安全か安全でないかテストをする、それまでの間、いま当該事業者と話をするけれども、運輸省としては、固定をするという措置がとられれば、この道路運送法第十五条第一項第三号は、車いすを折りたたまないで乗せるということに障害はないというふうに理解してようございますね。
○桜井説明員 いまお答えいたしましたようないろいろな方法がございますが、そういう形であれば、先生御質問の道路運送法第十五条一項第三号の関係につきましては問題を生じない、そういうぐあいに考えております。
○岩垂委員 その際、実は車いすというのは障害者にとってみれば体の一部分だという考え方があるわけです。ですから、その体の一部分を結わえるのは少し抵抗があるという意見もないことではございません。しかし、安全か安全でないかという科学的な根拠がきちんとして、だからということでお話をすれば、私は、この問題は解決がつく、このように考えているところですので、そのような御配慮を願いたい。運輸省も積極的にこの問題について乗り出してほしいと思います。 二番目の問題は、これも障害の一つだと言われてきましたが、自動車運送事業等運輸規則三十六条第一項第十三号、これはこう書いてあります。物品の持ち込み制限の項目でありますが、「事業用自動車の通路、出入口又は非常口をふさぐおそれのあるもの」、こういうことで、実は拒否の理由になっているわけでありますけれども、これはいまの通路でも置き場所はあるわけでありまして、この問題の障害ではないと私は思うのです。そのように理解してようございますか。
○桜井説明員 車両構造との関連がございますが、たとえばロマンスシートのバス車両がございますが、その場合には通路の幅員との関係から、車いすが通路を結果的にはふさぐというようなケースがないわけではございません。しかし、そういうケースを除けば、この規定には触れないというぐあいに考えております。
○岩垂委員 大変前向きの答弁でありがとうございます。 三番目は、バス事業法によりまして、ワンマンバスとしての許可条件の中に、さっき要望書の中で述べましたように、降車口からはお客を乗せることはできないということになっております。実は、これは関西では後ろから乗って前からおりるのです。関東は大体前から乗って後ろからおりるようになっているようでございますけれども、そうすると、関東の方は、実際問題としてこの条件の中ですでに制限を受けてしまうわけですが、それほどケースが多くあるとは考えられませんので、これらは運用の問題として、大目に見るという言い方は正確じゃございませんけれども、後ろから臨機に乗せる措置について、それほどの支障ではないというふうに御理解いただけますか。
○桜井説明員 ワンマン車両の指定の基準でございますが、ワンマンの場合につきましては、旅客の安全あるいは利便という観点から、乗降方法を明示しろ、こういう規定になっております。したがいまして、先生御質問の点につきましては、いま申し上げました旅客の安全なり利便という観点からの私どもの規定でございますので、乗降の安全についての配慮がなされれば、降車口から車いすの方が乗車されるということは可能でございます。
○岩垂委員 実は、これは窓口で全部、停車所というか、バスの停留所の指示文書みたいなものがあるのです。それも書きかえなければいけないから大変だなんという意見があって、だからできないというようなこともあったのですが、いまのような御答弁で、大変前向きな回答をいただいたと思います。 私は、法律問題ではこの三つだったと思うのです。したがって、車いすのまま、つまり折りたたまないで乗せるということについて、法律的な問題解決はこれで終わった、このように理解します。よろしいですね。 それで、残っている問題が二つほどあります。それは、ラッシュのときには乗せない、つまりそういう形で条件をつける、そういうことについて申し上げておきたいと思うのですけれども、私は、これは条件にする必要はないというふうに思うのです。どういうときが危険かということは障害者自身が一番よく知っています。それは障害者に限らず、だれでもよく知っていることです。だから、それらをラッシュ時は乗せないというような条件をつけることは、必要がないと思います。必要がないという言葉が強いとすれば、言わずもがなである、このように考えますが、それはよろしゅうございますね。
○桜井説明員 ラッシュの問題につきましては、具体的な路線の状況等によって、なかなか一概には言えない点があると私思いますが、ただ、先生御指摘のように、ラッシュ時に現実に車いすを利用される方が乗車されるかどうかという観点から見た場合には、先生御指摘のとおりではないかと思います。
○岩垂委員 それらの問題に関連して、最後に一つ問題があるのです。例の介護人の問題でございます。 私、長い間福祉関係に携わっている人で、イギリスやスウェーデンなどで生活をなさった方の意見を聞いたわけですが、たとえばイギリスなどでは、停留所でバスを待つときに、前の方に並んだ人はいつも後ろを振り返って、後ろに障害者がいないか、車いすがないか、あるいは乳母車がないか、お年寄りがいないかというようなことを注意して、もしそういう人がおられれば前の方へお迎えをするということが、ある意味で義務みたいな気持ちでみんなが支え合っているという話を聞きました。うらやましい話だと思いますが、残念ながら日本では、まだそうした福祉の風土とでもいいましょうか、あるいは人的な福祉環境とでもいいましょうか、そういうものが決してそこまではいってないわけであります。だから、どうやって乗れるだろうか、おりるところを告げるボタンを押すことができるだろうか、おりるときにどうすればいいんだろうか、こんなことを私自身も懸念をせざるを得ないわけですが、そういう障害者の人たちにとってみれば、介護人がいないと乗せてくれないということも、これも差別ではないかという見解も片方にある。願わくば国民の、あるいは社会の人々の連帯というものを何とかしてつくり出して、その中で、自分たちだけでない、すべての社会的に弱い立場に置かれている人たちをみんなで支え合っていく連帯の社会をつくりたい、そういう気持ちから見ると、介護人がいないと乗せないというのはやはり少しおかしいではないかという意見も実はあるわけで、これは私自身かなり悩んでいるところなんです。 そこで、一つの考え方でありますが、介護人という特定の人ではなくても、たとえば通行人だとか乗客などを含めた、つまり一般の市民も含めた介護人の協力をいただくということであれば、この問題の解決というものが一歩前進すると思うのですけれども、そういう形で介護人の問題というのを理解をして、そして、手助けをする関係をつくっていくというふうに考えてよろしいかどうか、この点ちょっと御答弁を煩わしたいと思います。
○桜井説明員 いま先生御指摘になりましたように、現在のわが国の福祉の問題に関します一般市民の受けとめ方なりあるいは人的環境という状況から、市民の協力というのが現実にはなかなか得られにくいというのが現状ではないかと思います。そういった情勢の中で、いま先生御指摘になりました、特定の介護人ではなくて一般市民の協力ということを考える場合に、やはりそこで一つの問題というのは、現実にどうやって介護人が確保でき、あるいは運転者の立場としてそれをどう確認するか、それからさらには安全の問題ともかかわってまいりますので、この問題、先生悩んでいらっしゃるというお話がございましたが、車いすの乗車の問題を考える場合の非常にむずかしい問題でございまして、現実の具体的なケースにつきましていろいろ考えていかなければいかぬというぐあいに考えております。
○岩垂委員 介護人がつかなければ乗せないという形、つまり、それを原則にするというんじゃなしに、ケース・バイ・ケースでこれらの問題は考えていただく、このようにお願いをいたしたいというふうに思いますが、そういうことでよろしゅうございますね。
○桜井説明員 ケース・バイ・ケースで、確かに車いすで乗ってからおりるまで、最後まで介護人の方が確保できているかという点になりますと、ケース・バイ・ケースといいましても、現実の問題としてはなかなかそこにむずかしい問題が出てくるのではないか、こういうぐあいに考えております。
○岩垂委員 これは率直に申し上げて、たとえば乗っておりるところということまで含めて、全部介護人がついていけということは、介護人を確保することが非常にむずかしい面もございますから、この問題は、いま私が申し上げたように、市民の協力をいただくということなどを含めて、どのように処置していくかということについてもう一遍御研究を煩わしたい、このように考えています。 さて、おおむねこれで問題が解決をするわけであります。そして、現実に乗れるわけであります。私は、それに関連をして、これは新車購入の場合でありますけれども、たとえばスウェーデンでは、乗ったところの相向かいのところあたりに公共スペースがあります。そこには、別に車いすだけではなしに、乳母車だとかいろいろなものを置くことができます。だから、これから新しい車をつくっていくときに、こうした公共スペースというものを確保していくということについて、運輸省として積極的な指導を願いたい、このように思います。その点についていかがでございましょうか。
○桜井説明員 その点につきましては、個々のケースに応じまして現実的な解決方法というものを考えているわけでございますが、その一つの方法といたしましては、改造の問題につきまして、私ども運輸省といたしましても、事業者の指導というのを今後いたしてまいりたいと考えております。
○岩垂委員 その場合に、車いすのためだけに何かこういうものをつくるという考え方では、私は、やっぱり障害者の気持ちに即することはできないと思いますので、公共スペース、そこにはそういう意味の理解で対応していただきたいということを要望しておきます。 それから、これは次に警察庁にお願いをしたいと思うのですが、いわゆる事故責任の問題がございます。実は、万が一事故が起こったときの事故責任というものが、運転手個人の責任ということになってしまうことも大きな問題だろうと思うのです。私は、この際、不可抗力的な車内事故については行政処分の対象にしないように警察庁にお願いをしたいと思いますが、その点はいかがお取り計らいいただけますでしょうか。
○八島説明員 お答え申し上げます。 バスの車内事故の問題でございますが、一般車両と違う状況もございますので、事故の結果だけに頼るというような形式的な処理に終わるようなことなく、運転者の過失以外に介在しますいろいろな事由等を見きわめまして、慎重に事実関係を検討するよう、これまでも指導してまいっておりますが、御質問の趣旨を体しまして、一層の徹底を図ってまいりたい、かように考えております。
○岩垂委員 大変恐縮ですが、車いすがバスに乗るということになるわけでございますので、つまり、新しい事態でございますから、これは各都道府県警察本部に通達などを出していただくようにお願いをいたしたいと思いますが、いかがでございましょうか。
○八島説明員 御趣旨を体しまして、一層の徹底を図ってまいりたいと思います。
○岩垂委員 ありがとうございました。 大変皆さんのそういう御協力、御努力で一つの山が乗り越えられるような気がいたします。 率直に申し上げて、この問題というのは、単に問題を指摘をした脳性小児麻痺者青い芝の会の諸君のアピールだけではないと私は思います。それは広い意味では、障害者全体、そしてまた妊婦や婦人や子供や老人という、そういう全体の立場を含めた社会に対する非常に強いアピールだろうというふうに受けとめなければ、行政があるいは政治にかかわる人間が責任を果たすことはできないように考えます。その意味で、たとえば電車、これは細かくは質問をいたしませんが、タクシーなどを含めて、このバスに取り組んでいただいた運輸省や関係者の御努力と同じような御協力を願いたいと思いますが、そのように努力をすることをしっかりひとつお答えを願いたいと思うのですが、いかがでしょう。
○桜井説明員 御質問の御趣旨を体しまして、私ども今後さらに努力をしてまいりたいと思います。
○岩垂委員 ありがとうございました。それでは、運輸省、警察庁は結構でございます。 次に、文部省に少しお伺いをいたしたいと思います。 先ほど私、長い外国生活を送ったある福祉の専門家の言葉を引用いたしました。それは欧米の場合にはキリスト教などが生活の中に入り込んでいて、困っている身障者がいれば手をかすことがいわばあたりまえになっている、これが先ほどイギリスの事例で私が紹介をした事柄であります。だから、西欧諸国の場合にはイギリス、スウェーデンなんかがその特徴でありますけれども、物的な環境整備が多少おくれても、人的な、つまり福祉の思想がそれを補っているというふうに言うことができるという言葉を聞きました。それに引きかえて、実は日本の場合は障害者を正しく理解することがなく、哀れみと同情、もしくはべつ視することによって、異なる世界に生きている人間だと考える考え方が非常に強くしみ込んでいる。だから、身障者自身がみずからの生きる権利を主張して生活圏の拡大の運動を展開したからこそ、今日の物的環境の整備を促進する機運が高まっているということができるというふうに言われました。つまり、日本では人的環境、市民一人一人の意識を高める努力がどうしても第二義的に考えられたというふうにその人は言いたかったのだろうと思うのであります。 その立場から、身障者が人間として、地域社会の一員として、健常者と同じように安心して楽しい生活を営む権利を保障するための、人々の意識を高める必要があると私は考えます。これは非常に重要な問題です。 そこで、文部省にこれはお尋ねしたいと思うのですけれども、これらの課題の解決には学校教育、家庭教育、社会教育、それぞれの分野で、そしてその相互の関連の中で身障者の問題を正しく教えることが必要だろうと私は思うのであります。人的な環境を整備すること、つまり障害者を差別しない人間の関係をつくるためには、まず直接に触れ合うことであります。そのためには、障害児教育を普通学級と切り離して考えることではなくて、すべての子供を普通学級へという理念、その理念を生かす教育行政が求められていると思いますけれども、この点について最初にお答えを願いたいと思います。
○斉藤説明員 お答えを申し上げます。 ただいま御指摘ございましたように、心身に障害を有する児童について、学校教育の面で、あるいは家庭教育の面で、あるいは社会教育の面で正しい理解を深め、また適切な態度を形成するということはきわめて大切なことだ、御指摘のとおりだというふうに考えるわけでございます。ただ、学校教育の面から申し上げますと、障害者自身の発達を図っていくことが、そしていわば社会的自立を目指すといいますか、あるいは積極的に社会に参加する能力を育成するといいますか、そういう観点で学校教育の中に特殊教育という分野があるわけでございます。その観点から小中学校の普通学級あるいは特殊学級、盲学級、聾学校、養護学校、それぞれの教育体系の中で社会的な自立を目指して努力することが必要であろうというふうに考えておるわけでございます。
○岩垂委員 重ねてお尋ねします。 障害児の教育については、これに対する父母の要求あるいは子供の実態を踏まえて、普通学級への就学の可能性を最大限に求めていくというように、これは教師の協力も含めて努力をすべきだと思いますが、このように理解をしてよろしゅうございますか。
○斉藤説明員 いまお話し申し上げましたように、障害児の発達をどのようにして確保していくかという観点が優先的に考えられなければならないというふうに考えております。そういう意味で教育措置をどのようにしていくか、障害の程度あるいは種類あるいはその者の発達の状況等を総合的に判断をいたしまして、その者に適した教育の場を設定する必要があるわけでございます。 そういう意味で、市町村の教育委員会に、専門家によって構成されます医師や教師あるいは児童福祉関係者の総合的な判断というものが大切であろうということで、就学指導委員会の設置等の促進をいたしておるわけでございますが、父母の御意見も十分尊重しながら、それら専門家の方々の意見に従って、適切な教育の場を設定していくということが方針でございます。
○岩垂委員 この点で特に強調しておきたいのは、七九年度義務化に向けて行政も着々と養護学校の建設を進めています。これにはいろいろな意見があるわけであります。したがって、これが新たな切り捨て教育ということにならないように努力をすること、そのことを念を入れてこの際要望しておきたいと思いますが、よろしゅうございますね。 それから、これは町田市の「やまばと学級」がすでにできていまして、最近「わかば学級」、これは中学校ですけれども、このほど完成をいたしました。これは私はある新聞で読んだのですけれども、「入口は車イスで通れるようにスロープ化されドアは自動。普通教室、作業室、家庭科室、それに階段や大きな鏡のある機能回復訓練室などがある。また、廊下には手すりが取り付けてあり、さらに職員室と教室の間には生徒たちの様子が一目でわかるように“マジックミラー”も付けられている。トイレも車イスで行けるように手すりが付けられ、温風装置も施されている。そして各室には、生徒たちに何かあった場合のためのナースコールとインターホンが取り付けられており、救急車もすぐ呼べるようになっている。」という記述がございますけれども、この「わかば学級」やあるいは「やまばと学級」などについて文部省はどのような見解を持っておられますか。
○斉藤説明員 急なお尋ねでございまして、私、町田市にございますその学級の状況についてつまびらかでございませんので、それについて何らかお答えを申し上げることはできないわけでございますが、必要に応じましては、東京都教育委員会を通じまして実情の調査をいたしてみたいと考えております。
○岩垂委員 文部省、結構です。御苦労さんでした。 次に、建設省にお伺いをしたいと思うのですが、最近アメリカの保健教育厚生省、HEWのカリファノ長官が、アメリカの史上かつてない、心身障害者の差別完全撤廃を内容とする行政命令に署名をしたという報道がありました。その記事の中には、平等な人権を求めた闘いの勝利だということを述べてございました。そして、日本もこれをすぐ見習ってほしいという意見が各方面から出されていることは御承知のとおりであります。障害者のための物的な環境整備について積極的な取り組みが期待をされていると思います。 実はこの問題は、私ちょっと調べたところによれば、昭和四十五年の心身障害者対策基本法第二十二条において「国及び地方公共団体は、心身障害者による交通施設その他の公共的施設の利用の便宜を図るため、施設の構造、設備の整備等について適切な配慮がなされるよう必要な施策を講じなければならない。」ということを規定して、同年八月の身体障害者福祉審議会ではこれをさらに具体化して、一つは、行政機関の建物、交通機関その他の公共設備、構造が身障者の利用の便宜を十分考慮したものであること、二つは、これらは単に身障者の利便だけにとどまるものではなく、老人、子供、妊婦などの利便につながるものであるので、長期的視野に立って施策を講ずること、三番目は、身障者の使いやすさの配慮に対して法制面から検討を加えることとしています。 その後、中央心身障害者対策協議会あるいは身体障害者雇用審議会の答申があって、一九七三年にはモデル都市制度が発足をいたしました。この制度は、昭和四十八年から五十年の間に全国で五十三市を対象に、身障者の暮らしよい都市環境をつくるために努力していくということが強調されてきたわけですけれども、どうもその後の対策がはかばかしくないという批判もございます。私はこの施策というのは——ここもひとつ羅列をして恐縮ですが、専門家の意見などを聞いてみて私ども思うことは、一つは身障者を正しく理解してそのニードを把握するということ、二つは身障者の意見を取り入れること、三番目は行政組織内の体制をつくること、これは縦割り行政をやめるということだと思うのです。四番目は市民組織をつくるということ、五番目は地域住民の理解と協力を得ること、六番目は専門家の意見を取り入れること、七番目は人的な環境整備をともに進めていくことが必要だというふうに思います。 そこでお伺いをしたいと思うのですけれども、建設省はこれまで公共施設について障害者のためにどんな措置をとってきたか最初に御説明を願いたいと思います。
○狭間説明員 私どもが所掌いたしております国の建物につきまして、昭和四十八年度におきまして体の不自由な方の利用を考慮した設計、そういったものを本省課長名で各地方建設局に通達を出したわけでございます。この通達の中では、廊下とか出入口それから便所、そういったものについて車いすの利用を考慮して適切な配慮をしなさいというふうに通達を出しておるわけでございます。さらに五十年度におきましてこの通達を補完いたしまして、体の不自由な方以外に老人、病弱者。それと範囲につきましても、四十八年度の通達が、一番利用の可能性の多い労働基準局それから安定所それから労働基準監督署、そういったものに限定されておったわけでございますが、五十年度の通達におきましては一般庁舎にまで範囲を広げた通達を出しております。
○岩垂委員 その結果について点検をなさっていますか。 それからもう一つは、新しい庁舎というのはほとんどその基準、指導のとおりになっていますか。
○狭間説明員 個々の庁舎につきまして点検ということは特にいたしておりませんが、設計図その他で逐次実現をさしていっておるわけでございます。 それからこの通達が出まして以来、現在設計いたしております庁舎につきましては、私ども十分この趣旨を反映いたしまして設計いたしております。
○岩垂委員 身障者がたくさん利用するであろう役所のところからそういう設備を広げていくということは重要でありますけれども、やはりすべての国民に開かれている公共の施設というものがすべて、それは財政の問題もございますけれども、そういう環境のもとで開かれたものになるように期待をしたいものだと思います。これは実は両方とも暫定措置になっていますね。やはりこれからはいま申し上げたように、時代と障害者のニードに基づいた措置をとるべきだろう、このように思いますし、いわば地方自治体やあるいは民間の見本になるような指導を行うべきだというふうに考えますけれども、その点はどのように考えますか。
○狭間説明員 実は、この通達を出します前に緊急にとにかく措置しなければいかぬということがございましたし、それと私ども自身がこういうことに対します設計と申しますか、先ほど先生がおっしゃいました御趣旨と全く同じでございますが、いろんな専門家とかそれから実際に使われる方、そういった方々の御意見をいろいろ聞いた上で措置を講じたいということだったものですから、あの時点におきましては一応暫定措置ということで出しておりますが、これは逐次私どもの方で完璧なものにしていきたいと思っておるわけでございます。
○岩垂委員 この措置は新しく建設する施設についてではあるけれども、既設の建物についても対策を講ずべきではないかというふうに思いますが、それらのことについては建設省内部で検討なさっていらっしゃいますか。
○狭間説明員 実は既設の建物につきましても、現在の時点では、入っておられます省庁、それから使われる方々の御要望がいろいろ上がってまいりまして、特に御要望のありましたものにつきましては、すでに措置を済ませておる建物も若干あるわけでございます。 現在、官庁営繕の予算体系の中で、特に予算の費目といいますか、ないのでございますが、私ども、これからそれにつきましても関係の省庁と十分打ち合わせながら、それからまた現在の予算の範囲内でできることがあれば、逐次在来の庁舎の改修についても努力していきたいと思っておるわけでございます。
○岩垂委員 道路も建物もハンディキャップを持つ人々に合わせてつくることは、すべての人が利用できるという意味を持つわけであります。このすべての人々という意味をお考えいただきたいと思うのであります。私たちは、障害者を無視したりあるいは切り捨てる論理を黙っていてはならないと思うのです。その立場から、実は本当は——本当はというのも変なんですけれども、都市計画法、建築基準法、道路法、道路構造令など町づくりに関連する諸法令ができるだけ速やかに改正されるということが実は私は必要だと思うのでございます。これらの措置は、どうも営繕部長という立場でお答えをするわけにはいかぬと思いますが、あなたが現実にそういう指導を設計や施行の面でしていらっしゃるという立場にあられた経験を生かして、建設省全体の中で問題提起をすることを私は期待をしたいと思うのです。あなたがそういうふうに経験なすってみて、現実にできた建物、利用されている公共施設を考えて、それが広くは建物だけじゃなしに、道路や町の環境全体に及ぶということを恐らく必要だと考えていると思うのですけれども、この点をぜひ生かしていただきたいと私は思うのです。 自治大臣、せっかくお見えになったから、これは担当でないと言われてしまうとそれだけなんですけれども、私は、やはり閣議の中で、そういう問題を積極的に問題提起をしていくようなそういうチャンスを、賢明なるあなたから問題提起を願いたいという気持ちを含めて一言お答えを願いたいと思います。
○小川国務大臣 中途から出席をいたしましたが、本日の御質疑の全体の趣旨につきましては、かねて通告をいただいております。御期待の方向で閣僚の一人として努力をする所存でございます。
○岩垂委員 営繕部長、町田市の建築物等に関する福祉環境整備要項あるいは川崎市の身体障害者のための公共建築設計指針などは知っていると思いますが、この中で、公共の用に供するすべての建築物及び都市の装置は、その設計の段階において老人、妊婦、身体障害者等ハンディキャップを持った市民の優先利用を前提として計画されなければならないことを明記して、その基準を明らかにしているわけです。そして具体的にこれを指導しているわけですが、この点についてはどのようにお考えでございますか。これはできれば建設省と自治省の見解を承りたいと思います。
○狭間説明員 先生おっしゃいました設計指針でございますが、実は先ほど申し上げました昭和四十八年の通達を出しました後、私どもやはり技術官庁といたしまして、体の不自由な方の利用される施設はどういう設計であるべきかということにつきまして日本肢体不自由児協会というところに委託いたしまして、設計指針というものを約一年かかりまして作成いたしたわけでございます。これにつきましては東京と京都で二回ほど講習会をやりまして、特に地方庁の方々が対象であったわけでございます。そういったことで努力いたしたわけでございますが、先ほど先生おっしゃいましたように、官庁営繕の立場ではなかなか通達とか何かを地方庁まで出すわけにいきませんものですから、一応そういった技術的な資料とか情報とかいったものを地方庁に流して、できるだけいまおっしゃいますような趣旨に沿っていきたいと努力いたしたわけでございます。今後もこの努力は続けていきたいと思っておるわけでございます。
○山本(悟)政府委員 御指摘の点につきまして、実を申し上げますと各地方公共団体におきましても、それぞれの地域の実情に応じまして相当な努力はいたしているところであろうと存じます。また現実にそういうような配慮をなされているところもだんだんできつつあるというぐあいに存じているわけでございます。ただいま建設省の方からも御答弁がございましたように、建設省といたしましての考え方、これは間接的なかっこうでもそれぞれ地方の方にも流れているというようなことでございますので、自治省といたしましてもそれに同調する方向におきまして考えてまいりたい、かように存じます。
○岩垂委員 たとえば自治省の起債許可方針というようなものを拝見をさせていただきますと、そういうような問題を含めて位置づけて、そして確かにお金のかかる仕事でありますけれども、そういうことというのは行政が最大の課題として取り組んでいく、そしてそれは必ず国民的なコンセンサスを得られる、このように私は思います。たとえばいま、具体的なことを申し上げて恐縮ですが、起債許可方針というような施策の中で、これらの施設をどのように位置づけていらっしゃるか、そしていかれるつもりか、この点について御答弁を煩わしたいと思います。
○首藤政府委員 御指摘のようにいろいろな施設をつくります場合の資金を起債に求めますケースが地方団体においては多いわけでございます。ただいまの地方債の運用におきましては、こういった施設にただいま御指摘がありましたような各種の福祉的な施設、こういったものを設備をされます場合に、そういった実態に応じて地方債の許可をするという運用方針をとっております。したがいまして、地方団体がそのような設備を持った施設をつくるという場合には、それに対応した起債の許可をしていく、こういう方針でおりますし、今後ともそういう方針で進みたいと思っております。
○岩垂委員 きのう出された次官通達などを拝見しますと、やはり福祉に対する一定の制限というふうな気配がうかがわれるというふうに思いますので、そのようなことがないように、ひとつその点については一段と御努力を願いたいものだと思います。 私はこれが最後でございますけれども、障害者のハンディキャップを除去するということは、先ほどから強調してきましたように、老人だとか、子供、乳母車や妊婦や一時的な障害を背負った人たちなど多くの人たちの利益につながっている。それは決して一部の少数市民に特別の施策を行うというような認識であってはならない。その点を思想として、理念としてはっきりさせることを期待をいたしたいと思います。 障害問題は以上でございますが、あとちょっとようございますか。もう一、二問で結構でございますから……。 実はILOの問題を、ちょっと飛び離れて恐縮でございますけれども、私も総評におりましてあれですけれども、一、二お伺いをしたいと思うのです。 最初にILOの中の機関の役割りみたいなことをお尋ねしたいと思うのですが、条約勧告適用専門家委員会あるいは適用総会委員会というものの権限について伺いたいと思います。これは監視機関でございますね。
○石田説明員 お答え申し上げます。 条約勧告適用専門家委員会と申しますのはILOの中の一つの機関として設けられているものでございまして、これはエキスパートがいろいろ各国の条約、勧告の適用状況を審査する、そういう機関でございます。 それからもう一つ御指摘のございました条約勧告適用委員会と申します方は、総会の都度設けられる委員会でございまして、これもILO条約、勧告の適用状況につきましての、先ほど申し上げました専門家委員会のレポートを中心として審議をする機関であるということでございます。
○岩垂委員 片方は常設の専門委員会で、むしろ適用状況がどうなっているかということを監視するという機能にウエートがあるというふうに考えてようございますか。
○石田説明員 ただいま御指摘の点でございますが、広い意味で申しますと適用専門家委員会の方も適用委員会の方も一種の監視機関であるというふうな理解はして差し支えないのではなかろうかと思います。ただ、その辺の委員会の報告をILO全体としてどう取り上げるかと申しますのは総会での問題になる、かような理解を一応いたしておるわけでございます。
○岩垂委員 それに関連をして、結社の自由委員会というものの権限は、むしろこれは個々の提訴を受けてこれを審理する機関だというふうに理解してようございますか。
○石田説明員 結社の自由委員会と申しますのは、これは一般的な委員会でございまして、いろいろと労働者の結社の自由に関連をいたしまして問題が生じました場合に、これは条約とか勧告とかというものに直接かかわりなくても、そこで審議をしてもらう、問題があればそこに提訴をするということが可能になっておるようなそういう機関であるということでございます。理屈を申しますといろいろ厄介なことがございますけれども、一応常識的にはさようなことであるというふうに理解をいたしております。
○岩垂委員 どちらかといえば、比べてみますと、条約及び勧告の適用に関する専門家委員会の方が監視機関であって、結社の自由委員会というのは、むしろ問題を受けとめて審査をするという性格を持っているんだというふうに理解してようございますね。くどく申し上げてちょっとなんでございますが……。
○石田説明員 ただいま御指摘の点は大変デリケートな点でございまして、ILOの文書では必ずしもその辺が明確でない場合が多々ございます。広く監視機関といった場合に、結社の自由委員会などもあるいは含まれるのではないかというふうなこともございます。 たとえば、ある特定の国におきまして労働組合の指導者が非常に弾圧をされたというような場合には、結社の自由委員会にそれがかかりましてやられるというケースがございます。これは軍事政権や何かの国でときどきあるわけでございますけれども、そういった問題が直ちに提訴されるということがございます。したがいまして、広い意味での監視機関といいますと、結社の自由委員会も入り得る可能性は十分あるというふうに理解しております。
○岩垂委員 一九七三年三月の条約勧告適用専門家委員会で、消防職員の団結権の問題について次のような文書が採択されている。そのことを確かめたいと思うのです。「消防職員の団結権——地方レベルのこの種の労働者には認められていない——に関する前回の直接要請については、本委員会は、政府及び総評がこれに関して送付した情報及び意見に留意する。本委員会は、消防職員の職務が軍隊及び警察に関する本条約第九条に基づいてこの種の労働者を除外することを正当化するような性質のものであるとは考えない。したがって、本委員会は、政府がこの種の労働者についても団結権が認められるよう適当な措置をとることを希望する」という意見の採択があったことは、そのとおりでございますか。
○石田説明員 お答えいたします。 七三年の条約適用専門家委員会の意見には、まさに先生御指摘のとおりのことが書いてございました。
○岩垂委員 それは、七一年の三月のときには直接要請という形であり、七三年の三月は意見として出されたというふうにも理解をしておりますが、それでよろしゅうございますか。
○石田説明員 お答えいたします。 直接請求というのはちょっとやっかいな制度でございますけれども、要するに、条勧の専門家委員会といたしまして、疑問な点がありますと各国政府へ直接、こういう問題はどうなっておるのでしょうかということで、データの要求なり考え方のメモの要求がある場合がございます。それを直接請求と称しておりますので、その七一年の時点で、特に専門家委員会が何らかの意思を固めて通告をしてきたとかいうふうなことはございません。消防の団結権問題も含めていろいろな問題につきまして日本政府に質問をしてきた、それが直接請求であった、こういうことでございます。
○岩垂委員 引き続いて七五年の六月に、いまの条約及び勧告の適用に関する総会委員会というのですか、そこで委員会の結論として、「委員会は、職員団体に対する法人格の付与その他の事項に関する公務員制度審議会の答申に基づきいくつかの規定が成案化されたことにある程度の満足をもって留意した。委員会は、本案件が国会で今会期中に採択されることを希望する。委員会は、日本政府に対し、専門家委員会が行ったコメントに応じて引き続きこれらの問題の解決に考慮を払うよう要請する。また、委員会は、総会の次の会期までに、それらの問題について得られた進展を評価することができることを希望する。」というふうに書いてあります。これも事実かどうかということと、その「希望する。」というのは、ある意味で、日本政府に対するILOの一つの要求というふうな意味を持っているものだと理解をしますが、そう理解をしてよろしゅうございますか。
○石田説明員 七五年の総会の条約勧告適用委員会の結論というのは、日本関係部分はおっしゃったとおりでございます。 それから第二点目の、この「希望する。」というのはどういう意味かということでございますけれども、この委員会としまして日本国政府に対してそういう要望をしておるという趣旨であるというふうに理解をいたしております。
○岩垂委員 つまり消防職員の団結権問題というのは、ILOの諸機関においては、こうした形で結論が出ているというふうに理解してよろしいか。
○石田説明員 その点につきましては二つほど問題がございまして、一つは、七五年の総会での委員会の要望でございますが、これがどういった意味、内容を含んでおるかということでございます。それから、従来の経過との関連が一つございます。 それで七五年の方から申し上げますと、七五年の条約勧告適用委員会の方の結論におきましては、いろいろ、本案件が今会期中に採択されることを希望するというようなことがございまして、従来いろいろなコメントがあったけれども、そういうことについてどういう進展がなされておるのか、それを評価することができることを希望する、何らか状況が進めば、そのことについて委員会としてはいろいろ物を考えたいので、その辺の情報が欲しいというような趣旨で言っておる、こういうことでございます。 それから第二番目の従来の経過という点でございますけれども、先ほど先生からちょっとお話がございました結社の自由委員会との関連が実はあるわけでございます。 これは御案内のとおり、ILO八十七号条約の第九条におきまして、警察と軍隊はこの条約の適用範囲外とすることができる、国内法でそういう扱いにしてよろしい、こういう明文の規定があるわけでございます。それで、これは日本が八十七号条約を批准する以前の話でございますけれども、昭和二十九年と昭和三十六年の二回にわたりまして、結社の自由委員会で日本の公務における団結権の問題というのが議論になっております。その二つの結論におきましてはいずれも、ほかの問題もいろいろ書かれておったわけでございますけれども、消防につきましては、その職務内容から見まして、八十七号条約九条に言う警察と同視すべきものである、かような見解がはっきりと示されておったわけでございます。 そういう経過を受けまして、わが国としてはそういうことを前提にいたしまして八十七号条約を批准した、かような経過があるということでございます。そういうことを私ども頭に置いて今後対処しなければならぬというふうに感じている次第でございます。
○岩垂委員 この問題は八十七号批准から時がたって今日、七一年、七三年、七五年という経過があるわけですから、その後の新しい事態に即して、日本の状況というものを適切にILO機関に反映させなければいかぬだろう、このように思いますが、政府は七五年の翌年に、この問題で何らかの態度をILOに表明したことがございますか。
○石田説明員 七六年につきましては、従来述べてまいりました報告に関しまして、日本政府といたしましてこれは条約勧告の適用状況ということで報告をするわけでございますけれども、従来いろいろ報告をしてきたところを変更する必要はないということで政府の見解を表明いたしております。
○岩垂委員 もう時間がございませんから、ちょっとお尋ねしようと思ったのですがもうこれでやめますが、最後に一つ、今度、ILO総会に消防課長さんが行かれることになっているそうです。そのお役目は恐らく、諸外国のそうした事例を取り寄せて、日本における状況にその意見を生かそうということだろうと私は理解をしたいと思いますが、その点の御答弁を煩わしたいと思います。
○諏訪部説明員 私も今年六月に開かれますILO総会に、日本の政府側の一員として参るわけでございますけれども、先ほど来お話がございました従来の経緯等、日本の消防の実情等を、政府側の代表等の必要に応じて、十分国際会議の場で説明する等の仕事で参りたいと思っているわけでございます。
○岩垂委員 その際に、諸外国のいろいろな例だとかその扱いの問題などについても勉強し、国内でそれを生かしていくという任務は当然持たれると思うのですが、そのとおりだと理解してよろしいですか。
○諏訪部説明員 会議を通じまして、また出張中にそういう諸外国の状況等を把握できますれば、できるだけ把握して帰ってまいりたいと思っております。
○岩垂委員 この問題の促進を心から期待をいたしましてもうお約束の時間でございますからこれでやめたいと思います。御迷惑をかけました。
○地崎委員長 午後一時三十分再開することとし、この際、休憩いたします。 午後零時三十分休憩 ————◇————— 午後一時三十七分開議
○地崎委員長 休憩前に引き続き、会議を開きます。 地方自治、地方財政、警察及び消防に関する件について、質疑を続行いたします。相沢英之君。
○相沢委員 過日、地方財政に関しまして、約二時間ほど御質問をいたしましたが、若干残りましたのと、それから先日は自治大臣がおいででなかったので、先日の質問とややダブる面もございますが、あわせて、約三点にしぼって御質問を申し上げたいと思います。時間が一時間ということでありますので、答弁の方はぜひ簡潔にお願いいたしたいと存じます。 一つは財政力の格差是正の問題、第二点は長期財政の見通し、それから第三点は五十二年度の財政対策という順番で御質問を申し上げたいと思います。 財政力の格差是正という点については、これはたとえば都道府県について財政力指数によってA、B、C、Dというような各グループの分類をしておりますが、現在におきましてもこの財政力の格差というのはかなりあるというふうに認めざるを得ないと思います。自治省はこの点についてどのようにお考えですか。
○首藤政府委員 御指摘のように税源の偏在という問題がございますので、財政力の格差というものは相変わらずあると思います。しかし別に交付税の交付の状況から考えますと、最近地方財政中に占める地方税収入のウエートが下がってきておる、こういう状況から不交付団体の数が激減をいたしております。その意味では財政力には格差はございますが、交付税を通じての調整が行われておる範囲、こういう面から見れば、不交付団体という数は激減をしてきておる、こういう状況であろうと思っております。
○相沢委員 まさにいま交付税の制度というのがそういう財政力の格差を縮めるという機能を持っているわけでありますから、当然交付税を加えたところで団体の財政力の比較をすれば、格差は解消されていると申しますか非常に縮まっているということになるのは明らかだと思うのであります。ところで、このあります格差を解消をするためにはいろいろな方法があるわけでありますが、たとえば地方税を拡充をするということがいわゆる三割自治の解消というような面から要望されておりますが、地方税を拡充するという方向でこの格差是正が図られるというふうにお考えでしょうか。
○首藤政府委員 格差の是正ということだけで考えてまいりますと、地方税の拡充というものが格差の是正になるということはない、こう思います。しかしながら現行の地方税制でございますが、これが総歳入中に占めておりますウエートはだんだん減ってきておりますし、また地方自治の一番基盤となる自主財源、こういうかっこうになりますと、やはり地方税が一番ウエートを置かれるべきものかとも存じます。したがいまして、地方税制のあり方につきましても、全国に均てんをするような税種というものをなるたけ選んで拡充をしていく、こういうことは将来のために大事なことではなかろうかと思っております。
○相沢委員 地方の自主的な財源、主として、地方税を除いて考えますと、大きな財源は国からの財源付与及び地方債になるわけでありますが、国からの財源付与のあり方としては地方交付税の交付金と補助負担金、これが二つの大きな柱になっているわけであります。 そこで、この補助負担金についても地方団体の財政力に応じて、たとえば補助率に差等を設ける等の措置が講じられているわけでありますが、この国庫補助負担金について現在どのような財政調整的な見地からしての措置が行われておりますか、この点はひとつ大蔵省の加藤次長にお聞きしたいと思います。
○加藤(隆)政府委員 個別の補助金の差等補助率の意味が、ただいま御指摘のような財政力是正のためにとられているのか、あるいは当該施策をより推進するためにとられているのか、必ずしも一義的に決め得ないのではなかろうかと思うわけでございます。私どもといたしましては、昭和四十七年の財政制度審議会におきまして、ただいまの財政力格差是正をねらっている交付税制度と、それと併存いたしまして条件つき補助金の差等補助率の機能の競合問題を検討されたわけでございますが、御承知の補正係数によるやり方と差等補助率との関係、そういうようなものは一体どう考えたらいいのかという点は必ずしも理論的に割り切れない面もございますけれども、当時の計算で、たしか差等補助率を規定いたしております法律による国庫からのかさ上げ分が約千四、五百億あったと思うのですが、そういうようなものと交付税の方の財政力格差是正の機能との問題をどう考えるのかということ、私の個人的な見解としては、そういう後進地域のかさ上げとかなんとかいう問題は、交付税の方の財政調整力が高まれば要らなくなるのではなかろうかというふうな考え方を持っておるわけでありますが、現実にただいま申し上げましたように財政力格差是正のために行われているのか、あるいは当該施策をより推進するために行われているのか、その辺の問題が必ずしも一義的に割り切れないので、検討課題として、いまなおそのままになっておるというふうに承知いたしております。
○相沢委員 検討課題となってそのままになっているということでありますが、この点私はぜひ検討していただきたいと思うのです。国からの補助負担金について、その補助負担率が財政調整的な意味を持っているのか、あるいは対象となる事業に対する国の助成のあり方としてそうなっているのか、これははっきりしない面もあるいはあるかと思いますけれども、現在補助負担金につきましては、たとえば後進地域に対しましては補助率の差額かさ上げという形で助成が強化されている。そのように補助率のかさ上げの形で行われておるものと、それからもう一つは、特に富裕団体等の財政力のある団体に対しては補助率を逆に下げている、一般補助率に対して例外的に低率の補助負担率を設ける、こういう形があるかと思うのであります。 いずれにいたしましても、こういうような補助金あるいは負担金の率の調整によって、地方の財政力に対する国の助成態様を変えるというやり方が今後とも適当かどうか、この点について、もう一応主計局からお聞きしたいと思います。
○加藤(隆)政府委員 いろいろな施策が長年にわたって行われてきております場合に、その当該施策についての全国の行政水準が一般的に高まり、かつ等しく均衡に行われるようになりましたようなものがあるとすれば、そういうものは低い方の補助率もやめ、高い方の補助率もやめ、そういうようなものも出てくるのではなかろうか。それからまた、時代によりまして新しい施策を強く打ち出したいというふうに考えた場合には、またそういう差等補助率が新しく出てくる場合もあろうかと思いますが、大体いろいろな施策が取りそろってきておりますから、やはり財政調整機能としては減額補助率の方もかさ上げ補助率の方も、徐々に整理されていってしかるべきではなかろうかというふうに私は考えます。
○相沢委員 ただいま大蔵省側の意見があったわけでありますけれども、この点について自治省はどのようにお考えでしょうか。
○首藤政府委員 ただいま大蔵省の方から御答弁もございましたように、一般的にどこの団体にも普遍をしておると申しますか、そういうたぐいの補助金につきましては、できるだけ通常の国と地方との負担区分、こういうことで、どこの地域においても一律に措置をされるということが原則としては適当だと思います。しかし、ただいま制度がございますように、たとえば後進地域のかさ上げ法、それから災害なんかの場合にはごく特殊でございますが、やはりこれは災害の大きさと財政力に応じて差等が要るだろう。それからまた、最近は人口急増地域等において特別に財政需要が特殊なものについてかさんでくる、こういうケースをどうするか、そういう新たな問題がいろいろ生じてくると思います。そういう事態に応じてこれは使い分けるべきものではなかろうかという感じを持っております。
○相沢委員 災害とか人口急増等の特殊な事由がある場合についての補助率のかさ上げ等の措置、これは例外として考えまして、原則としては、やはり地方の財政力の調整は地方税あるいは国の補助負担金ではなくて、交付税による方がいいんだ、ただいまの意見をまとめますとそういうことになるかと思いますが、その点いかがですか。
○首藤政府委員 お説のとおり、ごく特殊の事例、ごくと申しますか、特殊の事例を除きまして一般的に申しますならば、格差の是正は交付税制度を通じて行うのが適当だ、このように思います。
○相沢委員 標準税収入の一部が、一部と申しますか、標準税収入に対しまして定率を掛けたものが現在交付税の算定上の基準財政収入になっているわけでありますが、その掛ける数値、つまり基準税率について伺いたいと思うのであります。 御承知のように、府県については昭和二十八年に標準税収入の百分の七十という率が百分の八十に引き上げられ、また市町村については昭和三十九年に百分の七十が百分の七十五に引き上げられて、その後変更なく今日に至っているわけであります。 そこで伺いたいのは、基準税率が高い場合と、それから基準税率が低い場合と、どちらが交付税の財政調整の効果を発揮できるかという点であります。
○首藤政府委員 基準税率そのものに着目をして機能を考えました場合には、もちろん申すまでもなく基準税率が高いほど格差是正が進むということに相なると思います。ただし、これはやはり需要の算定のあり方と関連をして考えてみなければならない問題でございまして、需要の捕捉率が均てん化と申しますか、平均化しております捕捉率、これがなかなか思うに任せない。つまり高率に捕捉できない。こういう状況は、どのような事態にあっても時代の変遷とともに地方団体間に格差がございますので、ここの関連とかみ合わせて考えるべき問題も一つあろうかと思います。
○相沢委員 基準財政需要額の算定につきましては、現在の地方交付税制度が始まって以来二十数年たつわけでありますが、この間、測定単位のとり方、あるいは単位費用に関しましても、各種の補正係数についても、ずいぶん地方団体の財政需要の実態に即した基準財政需要額の算定ができるようになっていると思います。この点は私、そうだと思いますが、いかがですか。
○首藤政府委員 そのようになりたいということで努力もしてまいりましたし、地方団体の意見も聞いておりますので、毎年需要の捕捉は的確化されておると私どもも考えております。しかしながら、また世の中の変遷に伴いまして需要のあり方、それから需要の地域における偏在度とでも申しますか、格差とでも申しますか、そういうものもまた新たに生じてまいりますので、前に比べてより緻密にはなってきておりますが、また新しい事態も起こってきておる、こういう事態だと思います。
○相沢委員 もちろん新しい事態が発生はしている、それに即応するような基準財政需要の算定をしていかなければならない、絶えずそういう点についての配慮が必要であろうと思いますが、少なくとも昔よりは現在の方が基準財政需要額の算定は、各地方団体の財政需要の実態に即してなってきていると私は思うのですね。ということであれば、その基準財政収入額の算定が従来のように標準税収の百分の八十あるいは百分の七十五であるという必要はないんではないか。もう少しこれを引き上げることによって、いわばその基準財政需要額によって測定しにくい特別な費用に充てるという趣旨で、都道府県については百分の二十四、町村については百分の二十五の調整的な財源保留ですね、その分は減っても差しつかえないのじゃないかと思うのですね。この点についてはひとつ自治大臣から御答弁をお願いしたいと思います。
○小川国務大臣 お言葉のように、交付税算定の方法、近年財政の実態を捕捉する上において相当精緻なものになってきてはおると思いますが、まだそれでもなかなか完全にこれを把握するということにはなっておらないと思いまするし、もっともっとこれを精緻精密なものにせよという要望も今日なおあるわけでございまするから、さような意味で、地方公共団体の財政にある程度のゆとりを見てやるという必要は今日なお存在するのじゃなかろうか、かように考えておるわけでございます。
○相沢委員 私の選出されている県も御承知のとおり財政力の非常に低い県でありますし、特にそのことを感ずるのでありますけれども、最近における地方財政の窮迫化ということは御承知のような情勢にあるわけです。そういうことであればあるだけに、地方交付税を通ずるところの財政調整の仕組みですね、これは、従来のいわば財政に余裕がある時代よりもさらに考えていいのじゃないか、そう思うわけなんです。そのほかに地方税あるいはその他のもので財源調達をすることが可能であればそれはまた別でありましょう。ありましょうけれども、いまある財源の中でそういう団体の財政窮乏に対応するということになれば、やはりより財政力に応じたところの交付税の配分が可能となるような措置をとるべきじゃないか、かように思うのです。この点について自治大臣、いかがですか。
○首藤政府委員 基準税率をどう持っていくかということにつきましては、いま御指摘のように、財政力の格差をもっとうんと縮めるために、基準税率を上げるべきだという御意見もございますし、かたがたまた、別途地方団体の財政運営の自主性ということを尊重するためには、もっと基準税率を下げるべきだという両方の意見がございます。それぞれ程度の問題でございまして、両方とも議論があろうかと思います。先ほどから申し上げておりますように、財政格差を縮めていく、こういう財源保障という機能からの考え方と、それからもう一つは、基準税率をたとえば一〇〇%までに持っていった場合にはすべての団体がお仕着せ行政と申しますか、そういうかっこうになってしまう。こういうもののかみ合わせの議論であろうかと思うわけでございます。この点につきましては前々から議論がございますので、地方制度調査会等にもいろいろお諮りをしたことがございます。たとえば第十五次の制度調査会等では、まあまあいまぐらいのところが適当だろう、こういうような報告も実はいただいておるのでございます。この点は今後とも基準財政需要額の捕捉率の的確化の問題、こういうものとかみ合わせながら、少し息長く検討をしてみなければならぬと思っておるわけでありますが、ただいま、このままの現実の場合に、これを動かすということに踏み切るという気持ちまでにはまだなっていないところでございます。
○相沢委員 府県と市町村が基準税率に差があります。この差はどういう理由でそうできているわけですか。
○首藤政府委員 これはもともとから差があったのでございますが、府県の場合は、四十七都道府県のやっております行政が、どちらかと申しますと市町村の場合のようにばらつきがございませんで、均てん化してきておる。そこで、基準財政需要額の捕捉率も、市町村におけるよりは、より濃密にと申しますか、現実に合ったような捕捉がしやすい。市町村の場合はこれに反して非常に独自性があるので、基準財政需要額の把握がそう的確にはいかない、こういう基本的な差からでございます。
○相沢委員 財政力の格差是正の問題は、私は、先ほど申し上げましたように、地方団体の財政が苦しくなっている時代には特に要望されることでもありますので、今後も引き続き自治省において真剣に御検討を願いたいと思うのでありますが、過日、超過課税、法定外普通税及び公営競技収入等について、これを今後基準財政需要額に算入することについての御検討をお願いし、またきょうは基準税率の引き上げについての検討をお願いしているわけでありますが、この点につきましては、ぜひ今後自治省において真剣にひとつ検討をお願いしたいと思うのでありますが、この点について大臣の御答弁を承りまして、次に参りたいと思います。
○小川国務大臣 法定外普通税あるいは超過課税、これは申すまでもなく特殊な財政需要を満たすために起こす税でございますから、これはなかなか御期待の方向で踏み切るというわけにもまいりかねる問題のような感じがいたしておるわけでございますが、先ほど来お述べになりましたことは一つの御見識でございますから、今後十分研究をしてまいりたいと思っております。
○相沢委員 引き続き以上の点については御検討をお願いすることにしまして、次に参ります。 次は、当面の問題ではありませんで、長期または中期の財政見通しに関連する質問であります。 地方財政の問題は、国の財政もそうでありますけれども、単にその当該年度ないしは翌年度というような、ごく目の前にある財政の処理だけではなくて、やはりある程度長期的または中期的な見通しについて絶えず検討をすることが必要であろうと思います。 そこで、地方財政に関しましてこのような見通しを、過日、国の財政の長期または中期的な見通しとあわせて策定されたように思われますが、この見通しというのはどういうような性格を持っているものでございましょうか。
○首藤政府委員 御指摘のように、本年、昭和五十五年度までの地方財政の中期的な見通し、試算をお目にかけたわけでございます。 この内容は、国の方でお立てになりました国の収支試算、これと同じ前提に基づきまして、全く同じような経済成長率あるいは租税負担率のあり方、こういったものを前提にした場合に、五十五年までの地方財政の見通しがどうなるかということを単純に試算をし、これをもって今後の国及び地方を通じます財政対策をとります場合のたたき台にする、こういった考え方でございます。したがいまして、この前提につきましては国の財政収支試算と全く同じ前提が用いられておるということでございます。
○相沢委員 五十二年度ベースでの地方財政の収支試算を見てみますと、昭和五十五年度においてはその歳出規模が四十二兆七千三百億円、それから歳入が四十四兆四千百億円となるというふうに見積もられております。この試算によりますと、地方債の依存度は六・五%、つまり昭和五十年度の補正後の一一・三%に対しますと、半分とまではいきませんけれども、かなり低くなる。つまり、財政の状況としてはこの五年間に相当改善される、こういうような見通しになっているわけでありますが、さように理解をしてよろしゅうございますか。
○首藤政府委員 この試算は、先ほども申し上げましたように、国の中期試算と全く同じ前提に立っておりますので、国民の租税負担につきまして三%のアップを見込む、国税において二%のアップ、地方税において一%のアップ、こういう税の増収措置を前提にいたしております。したがいまして、地方財政としては地方税の一%アップに伴います増収と、それから国税の二%アップに伴います地方交付税の増収と、この二つが前提になっておるわけでございます。 地方債の方は、ただいま五十年度の補正後の地方債依存率を御指摘をいただきましたが、補正前ないしはそれ以前の地方債の依存度、これが大体五、六%でございましたので、そういう以前の地方債依存度、もっと具体的に申しますと、公共事業等の地方債の充当率を昭和五十年度以前のまま、そういう前提に置いたら幾らになるかという、こういう試算で計算をしてあるわけでございます。
○相沢委員 この地方財政の収支試算を行いました際には、いまお話のございましたように、国についても財政収支の試算が行われたわけであります。これにケースAとケースBと両方ありますが、この国の財政収支試算というのはどの程度実現する可能性があるというふうにお考えですか。これは主計局に承りたいと思います。
○加藤(隆)政府委員 財政収支試算の性格の問題でございますが、EC諸国がやっておりますいわゆる財政計画、すなわち毎年の歳入歳出をある程度予定する、そういう性格のものでないということ。それから次に、見通しであるかどうかという問題でございますが、これもやはりいわゆる見通しではない。 しからば何であるかということでございますが、まさに試算でございまして、企画庁の方でつくっております五十年代前期経済計画の五十五年までのフレームを前提にいたしまして、それを一般会計に翻訳する、地方財政の方は地方財政計画に翻訳するという、そういうものでございまして、したがって、五十五年に私どもの政策目標は赤字公債をゼロにするという政策を掲げているわけでございますが、これが一体ゼロになるのかどうかという問題、これにつきましては、予算委員会、大蔵委員会で再三与野党の委員から厳しい御質問があったわけでございますが、私どもといたしましては、何としても五十五年までに赤字公債をなくしたい。 ただ、これは非常に大きな前提がございまして、国の方で申しますと五十五年の税収、この場合専売納付金が入っておりますが、三十五兆という数字がございます。これは経済計画の方で租税負担率を国の分について二%アップするということができた場合の税収を、各年のGNPに機械的にスライドして出しているわけでございます。したがって、具体的に言えば、五十三年度の税収は、Aケース、Bケースございますが、Aケースの場合ですと、いわゆる期待弾性値と申しますか、逆算しますと一・八三ぐらいになっております。伸びが二五、六%の税収を前提にしておるわけでございますが、そういうような問題は、現実の問題を一応別にしまして、五十五年度に赤字公債をなくすためには、歳出面では、公共事業は百兆という計画がございますので、これを一般会計に翻訳する、振替支出は、国民所得の割合を現在の八・五から一〇%弱に持っていくというようなことで、一般会計に翻訳しますと十兆四千億ぐらいになりますが、そういうような与えられた数字を五十五年に置いておきまして逆算をしていった、そういうものでございまして、財政収支試算の性格はただいま申し上げましたような性格でございますから、そういうようなものを政策の目安にして財政運営をやっていくということになります。したがって、その前提はかなり厳しいものがございますが、私どもとしては何としても歳入歳出両面の努力を通じて五十五年には赤字公債をなくしたい、そういうような性格のものでございます。
○相沢委員 なかなかこういう財政収支試算というものが実際には見通しのとおりにならないというのが過去の例でございます。これは私も経験しているところでありますけれども。 今回の五十二年度ベースによるところの財政収支の試算も、実際問題としてはなかなかこのとおりにはならないだろう。そういう意味におきましては、むしろこれを目安にして今後の財政運営を考えていくとかえって間違うのじゃないかというような気さえするのでありますけれども、この試算についてはどの程度の見通しを、実現と申しますか、実際の見通しを持ってされたのか、もう一度それを伺いたいと思います。
○加藤(隆)政府委員 二つの具体的な御説明をさせていただきますが、一つは五十二年の数字をごらんいただきますと、一般会計の方は二百億ぐらいの差でフィットしております。昨年の二月に予算委員会に提出いたしました数字とその程度の差になっております。それから地方財政計画の方も、本年二兆七百というギャップがあったわけでございますが、昨年の見積もりをごらんいただきますと、まあ千億台でギャップがございますが、まあまあのフィットである。問題は歳入の方にあるわけでございまして、本年の五十二年の場合にも歳入はかなりのギャップが出ております。税収についてかなりの大きなギャップがあります。 そこで、五十三年度以降五十五年の問題でございますが、ただいま申し上げましたように現実にフィットするということを前提にしているのではなくて、五十五年の政策目標に向かって毎年毎年の政策努力を積み重ねていくという性格のものでございますから、各年の数字のフィットということを追求しているのではなくて、五十五年に目標を置いて物事を考えておりますから、そういう意味では果たしてこれがフィットするかどうかという点は、たまたま五十二年はただいま申し上げましたような恵まれた数字、しかしながら租税収入については相当大きなギャップがあります。二兆円以上のギャップがあるわけです。二十兆以上で見ていたのが十八兆しか入っておりませんからかなり大きなギャップがありますが、毎年毎年の数字はしばらくおきまして、ともかく五十五年を目指して一般会計の方も地方財政計画の方もというふうに考えておるわけでございます。
○相沢委員 この財政収支の見通しで問題があるのは特に歳入の面だという御説明でありましたが、私もそう思います。 そこで、先ほど財政局長の答弁によりますと、地方団体については租税の負担率で一%を、地方財政の地方税収入としては一%の増を、引き上げを織り込んでいる、こういうお話ですが、では具体的にその一%の税の増収はどういうような形でこれを考えていくのかについて何かお考えありますか。
○首藤政府委員 ただいま申し上げましたように、この収支試算では、地方税収について国民の租税負担率一%アップを見込んでおりますが、これは国、地方を通じまして三%のアップを見込むという前提の場合に、現行の国と地方の税制の比率がほぼ二対一でございますので、そこで仮定でございますが、国が二%アップ、地方が一%アップ、現行制度どおりの税源配分の程度でアップになったらという仮定で試算をしてあるのにすぎません。したがいまして、今後税制改正につきましては税制調査会等で現に諮問も申し上げ、御検討をいただいておるわけでありますが、国税地方税を通じましてどのようなかっこうで、どのような税目により増収を図っていくのか、これは今後の検討事項になってまいっておるわけでございます。したがいまして、具体的などれどれの方法、どれどれの税目で一%見込んでここに挙げたということではございませんで、包括的に一%のアップを見込んでおるのにすぎません。
○相沢委員 租税負担率で二%を国の側、一%を地方団体の側というふうに、それこそ腰だめで見込んだという御説明でありますが、この財政収支の見込みとしてはそういう程度のことかもしれませんが、しかし私は、どういうような形でこれが実現されるかについていまお聞きをいたしましたのは、なかなか租税負担率を引き上げると言っても問題が多いと思うのですね。 数年前でありましたか、長期税制のあり方について政府税調で検討が行われました場合も、直接税についてはなかなか実際問題としてこれを引き上げることが困難である。たとえば法人税について言いましても、大体実質税負担の五〇%というのは先進諸外国並みである、したがいまして、国際競争力の観点等もあって、この法人税の税率をこれ以上に引き上げることはなかなか困難である。あるいは所得税にいたしましても、物価調整的意味におけるところの減税をどうするかというような問題はありましょうけれども、なかなかこれを実質的な意味において引き上げるということはむずかしい点がある。とすれば、やはり今後の負担率の引き上げは間接税というような姿にならざるを得ないのではないか、そういう方向において検討すべきではないかということが長期税制の見通しにおいても述べられておったと思うのであります。この点について国の側で、租税負担率を二%引き上げる場合、税制調査会の答申以来数年経過しておりますが、その後、じゃどういうようなことをお考えになっているか、また、この財政収支の試算をされる場合にどういうことを考えておられたか承りたいと思います。
○加藤(隆)政府委員 これは主税局の問題でございますので、私の知っている限りのことで御答弁させていただきますが、主税局の方は昨年、どの税ということでなくて、所得税、資産税、流通税、そのすべての税金について自由なディスカッションをやられまして、それを取りまとめたものは国会の方にもお配りしてあるわけでございますが、この国会が終わりまして、六月ごろから再度検討に入るというふうに聞いております。目下のところはそういうことでございますので、すべての税金を検討対象にする、ただいまの直接税、間接税のそういう問題も、そういう議論も、そのリポートに書いてあります。そういうふうに承知しております。 私どもの方の問題はやはり歳出の方でございますが、歳出の計数はかなり見通しそのものが厳しいのでございますが、五十五年に赤字公債をなくすためには、税収と歳出との選択というような問題も考えなければいけないんじゃないか、もしも国民が増税をとらないならば、いつまでもこういうような特例公債を増発することはできないわけで、その場合には歳出もカットせざるを得ないんじゃないかというふうに考えるわけでございます。
○相沢委員 私はこういう長期のないしは中期の財政収支試算を立てるということは、今後の財政運営を考える場合にきわめて意義があることであると思いますが、しかしそれを本当に意義あるものたらしめるには、やはりその試算というものが、実際の財政運営にもそれが関連づけられていく、実現していくということが望ましいのだろうと思うのです。そうでなければ、その都度こういう試算をつくって議論をすることの意味がないのだろうと思うのですね。そういう意味におきまして、ただ、いまの租税負担の問題についても、国において租税負担率を二%程度上げる、地方団体において一%程度上げるということだけでなくて、本当にそれが望ましいことであるならば、それをどういうような形で今後実現していくかということについて当然真剣な検討がなされなければならない、かように思うわけでございます。この点について重ねてひとつ答弁を承りたいと思います。自治大臣から……。
○小川国務大臣 この収支試算は、御高承のような目標を設定いたしまして、幾つかの前提に立って、目標年度に至る各年度の財政の収支の状態を試算をしたものでございます。これは文字どおりの試算でございますけれども、なおかつ、今後の財政運営の上において一つの貴重な指針でなければならないと思いますから、なるたけこの試算どおりの形で今後の財政が運営されていくことが望ましい、これは申すまでもございません。 先ほど来御指摘のあります租税負担率、地方の場合一%上げるという問題でございますが、これをどのような形で実行するか、これは税制調査会等で御検討いただいておる問題でございまして、所得課税、資産課税あるいは消費税、あるいはそれらの組み合わせでいくのか、これは今後の検討の問題でございますけれども、税制の根本的な再検討、改正を実行し得るような環境というものが一日も早く到来することを私どもは切望いたしておるわけで、そのために、ただいま景気の回復を図り、経済を安定成長の軌道に乗せるための努力をいたしておるわけでございまして、仮にそういう状況が来年度において到来いたしますならば、これは来年度においても必要な税制の改正を実行しなければならないと考えております。それがどのような形のものになるかということについては、安定成長下における税制のあり方いかんという問題で、税調等にも御審議を煩わしておるわけでございますから、その御審議の結果を待って結論を得たい、こう考えておるわけでございます。
○相沢委員 今後の長期的な財政収支を考えました場合に、税についてはいままで議論がありましたようなことで、今後において、地方財政について言えば、実質的な国民の税負担を一%程度これに上乗せするということで考えるにいたしましても、私は、なかなか地方財政の膨張するところの財政需要にこれのみをもってこたえることは困難だろうと思うのです。そこで、地方債をどのように考えるかという問題が出てくるのだろうと思います。 そこで、五十五年度の姿がどうなるかということを見てみますと、国においては国債の依存度が一五・五%になる。これは五十年度の補正後の姿の二六・三%あるいは五十二年度の当初予算における二九・何%、約三〇%に比べれば約半分程度に下がっております。これはケースAが一五・五、ケースBが一五・六でありますが、いずれにしても大体同じような数値になっております。ところが、地方財政の場合には五十五年度は六・五%、これまた五十年度の補正後の一一・三%に比べれば、半分とはいきませんが、半分近くに下がっている。その五十五年度の姿における国の公債依存度の一五・五%に対して地方の依存度の六・五%というのは、バランスとして適当かどうかということが一つ問題になると思うのでありますけれども、この点についてはどのようにお考えですか。
○首藤政府委員 先ほども申し上げましたように、この試算における地方債の依存度は、昭和五十年の補正以前の実態と申しますか、それを基礎に置いております。先ほど申し上げましたように六%見当ぐらいの地方債の依存度でございました。そこで、通常の形態化するという前提に立ちます場合には、公共事業等の充当率をほぼ同じにして試算をしたのがこの数字でございます。国の国債依存度との対比でございますが、これは一概には申しにくいと思いますけれども、地方団体の場合は、これは先生御承知のように三千有余の団体を含めました全く平均的な数字でございますので、個別の団体にとりましては、実態的には非常に大きなばらつきがあるわけでありまして、現在でも一五%とか二〇%とかいう高い依存率を持っておる団体もございます。そういうものの平均的なあり方でございますので、五十年補正以前の事態ぐらいに戻る、こういう事態を想定した場合にはこの程度になる、こういうことであろうと思います。 なお、地方債については、今後の建設事業のあり方、これに対する財源措置のとり方、これにいろいろ問題がございますので、地方債の適当な活用ということは前提に置いていろいろ検討を続けていきたいと思っております。
○相沢委員 私は、国と地方とを比較した場合にいろいろ議論はあると思うのでありますけれども、やはり単一の財政主体である国の場合よりも、数は非常にたくさんある、また財政規模がまちまちである、また財政需要の面においても年ごとにかなりの変動があるというところの地方団体においての方が、公債を発行する必要もあるし、またそういう姿があるのではないかと私は思うのです。ですから、余り地方債の問題については、ただ総体の額を減らすんだ、抑えるんだということではなくて、それぞれの団体の財政需要に即するように、地方債の認可については極力弾力的にお願いをしたい、かように思うのです。 と申しますのは、地方財政計画を立てまして、そして地方債の枠を決める。しかしながら、その地方債の実際の姿を見ますと、決めた枠外において枠外債がたくさん発行されている。これは理由がございましょう。しかしながら、過去においても枠外債が非常にふえるということで問題になりまして、枠外債の枠を決めるというようなこともやったわけですね。考えてみますとこれは非常におかしな話で、枠外債の枠を決めるというようなことはどうも論理的に考えてもおかしい。ですから私は、地方債の許可につきましてはできるだけその財政の実態に即するように、つまり財政計画においていわば見せかけ的に抑えておくということじゃなくて、毎年度相当枠外債がある、またその枠外債が出ることについて私はかなりの理由があると思うのです。ですから、その地方債の枠については、そういう現実の姿に即してその計画というものも改定をする、そのかわり、その計画というものが実際守られるようにするということが必要なのじゃないかと思うのでありますけれども、この点について自治大臣の御答弁をお願いいたします。
○小川国務大臣 この増税ということは非常にむずかしいことでございましょうから、さまざまの抵抗も予想されますけれども、さればと申して、初めからこれをあきらめてしまう問題ではなかろうと存じまするから、これはこれで国民の御理解、御納得を得てぜひ実行しなければならない問題だと考えております。 地方債につきましては、仰せのとおり、財政の実態に応じて弾力的にこれは許可していくべきものだと考えております。これはもう当然のことだと存じております。
○相沢委員 今後、地方財政にとりまして交付税というものが歳入の中で大きなウエートを占めていくことは明らかであると思いますが、交付税について、現在のように所得税、法人税及び酒税の三税に対する定率ということではなくて、今後交付税収入の安定化を図るために、その算定の基礎となるところの国税を三税に限定しないで、国税全般に及ぼす、あるいは国税ないしはこれに準ずるところの専売収入、その他を含めた国の歳入の全体にするとかいうようなことについて、かつて議論が行われたことを承知いたしておりますが、この点については現在どのようにお考えですか、また、どのようにしたらいいというふうにお考えですか。
○首藤政府委員 御指摘のように、交付税の対象税目を現在の三税に限らず、もうちょっと広げるべきではないかとか、あるいは国税全般、あるいは専売収入、あるいは場合によっては国債発行額というものにもリンクをさせたらどうかという議論はいろいろございます。実は、今回まだ正式の答申になっておりませんが、昨年の地方制度調査会等にも御諮問を申し上げたのでありますが、その起草委員会報告では、現在のところでは、交付税の対象税目はやはり安定性、伸長性ともども適当にあるものの組み合わせである必要があるし、また、地方財源としても適正なものであるというようなことが必要であろうから、いまの税目では、ただいまの国税三税が適当であろうと考える。ただし、将来の問題として、今後大きな税制改正というものが当然想定をされますので、そういう場合には、そういった事態に応じてリンク税目等を考え直すべきではないかというような意見が出ておるわけでございます。いろいろな状況を踏まえながら、今後なお検討を続けてまいりたいと思います。
○相沢委員 時間が大分残り少なになってまいりましたので、あとはしょって質問いたします。 地方税に関してなんですけれども、地方税についての一つの問題は、徴税コスト及びこれを何とか下げるという意味におきましての、地方税と国税との間の徴収一元化の問題等があると思います。徴税コストを見てみますと、五十年度で、百円当たり国が一円八十銭、都道府県が三円九十四銭、市町村が四円五十七銭、地方団体の平均が四円二十四銭ということになっております。もちろん、これのみを見て地方団体の徴税コストが高い、というふうに断定するわけにいかないと思いますけれども、地方団体の税務行政を担当する職員の数なども問題があるんじゃないかという感じを私は持っておるのですけれども、たとえば住民税について、現在課税標準などが国の所得税と違いますが、課税標準を合わすということができれば、また徴収の一元化ということも可能になると思うのです。この点については、従来どのようにお考えか、また、今後どのようにされるつもりか、まず伺いたいと思います。
○首藤政府委員 税務局の問題でございますが、便宜私からお答えさせていただきます。 ただいま御指摘のように、地方税の場合、国税に比べまして徴収経費が割高であることは事実でございますが、先生に御指摘いただきましたように、税目の性格、それから、小さな各団体がそれぞれ徴収します手続という問題がございます。たとえば、料理飲食等消費税といったものには大変徴税コストがかかるわけでございます。自動車税も同様でございます。こういう実態があろうかと思います。しかし、これはできるだけコストを下げることが望ましゅうございますし、また国税とも相互に連絡をとり、協力をし合いながらコストを下げていくということももちろん必要だと思いますので、いろいろ検討させていただきたいと思っております。 住民税の点でございますが、これにつきましては前々からもずいぶん議論がございましたが、これは住民税と所得税との基本的な違い、ここに根差しますところが多うございまして、なかなかむずかしい問題でございます。と申しますのは、課税標準を全く同じにいたしまして、課税最低限を同じにしてしまうということになりますと、地方によりましてはほとんど住民税を納める階層がなくなってしまうという事態が起こります。住民税の場合は、いわゆる所得再配分の機能よりは、地域住民の自治に参加をする会費という性格がございますので、できるだけ納税をし得る能力のある方には広く、平たく徴収をしていきたいという性格がございますので、なかなか両方一致しにくいという面がございます。 それからもう一つは、これは技術的にはいろいろ検討の余地があろうかと思いますが、地方団体の税制上の自主性という面から、超過課税そのほかの制度的な仕組みがございます。これに対応する方策をどうやっていくのかといった問題点があるわけでございまして、なお検討を続けさせていただきたいと思っておりますが、国税当局、地方税当局、両方お互いに協力をしながら事務の簡素化、経費の節約を図っていくということは十分検討する余地のあることだと思っております。
○相沢委員 税についてまだ伺いたいことがありますが、一問だけにとどめたいと思います。 これは大臣に伺いたいのですけれども、地方税に関する検討事項、この中で、事業税についての外形標準の導入及び利子配当課税についての課税問題が取り上げられておりますが、これについてどのようにお考えか承りたいと思います。
○小川国務大臣 法人事業税は、もともと企業活動と地方公共団体の行政サービスとの間にあります応益関係に着目をしたこれは物税でございますから、本来外形標準をとるべきものだと存じまするし、またそのようなものとして発足しておるわけでございますから、この際、府県に対して安定した税収を与えるという見地からも、あるいは税の性格を明らかにするという見地からも、外形標準を導入することが望ましいと考えまして、自治省としてはさきに問題を提起いたしたわけでございますが、税制調査会で種々の御論議がございまして、今日のこの景気に与える影響等も考慮して、慎重に検討すべしと、こうなっておりまするので、引き続いてこれは研究をいたしてまいりたいと存じます。 それから、源泉選択をいたしました利子所得等につきましては、五十二年度におきまして、地方税としてこれが課税されていないという実態をも考慮してということで、御高承のように九百五十億円の臨時特例交付金が交付されることになったわけでございまして、ある意味で問題が一歩前進したというふうに私どもは理解しております。今後さらに研究をいたしまして、実効の上がる方法を発見したい、そして地方公共団体におきましても税が取れるようにしていきたい、こう考えております。
○相沢委員 あと長期の財政収支の問題として、単に歳入面だけでなくて、歳出面において経費の節減、合理化を図る問題について、いろいろ御質問を申し上げたいと思いましたが、時間がなくなりましたので、これはこの次にまた譲らせていただきますが、最後に、五十二年度の財政問題で一問だけ承ります。 昭和五十一年度の所得税につきまして、過日三千億円の減税が衆議院の修正におきまして実現されることに相なったわけであります。 そこで、この三千億円の減税が行われることになりますと、五十二年度の三税収入はそれだけ減になる。したがいまして、三二%として九百六十億円交付税が減少をすることになるわけでありますが、この減少すべき交付税を今後どのように取り扱われるか、処置されるか、この点について承りたいと思います。
○首藤政府委員 ただいま御指摘のように、五十二年度において三千億の減税措置が行われましたが、先生御案内のように、今回の減税措置では、予算修正は歳入については修正をしないでとどめられております。したがいまして、五十二年度の地方交付税の総額は歳入計上の国税三税を基礎に置いた額になっておりますので、いまの状況のままではこの三千億の減収は五十二年度の交付税には影響しないで、五十二年度の交付税の額は確保されるということに相なると思っております。もし仮に、国の歳入予算において今後補正措置がとられて、国税三税が三千億減額になるというような事態が起こりますれば、これに対応した地方財政の運営に支障が生じないような所要の措置、これはそのときに研究をしたいと思っておりますが、ただいまの事態では交付税総額は減少しないたてまえに相なっております。
○相沢委員 それはそうなんです。そうなんですが、しかし、昭和五十二年度においてもし予算の補正措置等がとられることになりますれば、当然、自然増収があればこれは別だということですけれども、しかしながら、自然増収があっても国が三千億円の減税をしたという事実は変わらない。仮にその分が埋まっても、本来ならばそれより三千億円さらによけいあるべきだということになりましょう。ですから、その九百六十億円の問題は、それでは解決できない。その点について、三千億の減税をするときに当然地方の財政に対する影響ということがあるわけですから、何らかの措置というものが考えられておったのではないか、かように思っておったのですけれども、この点、重ねて承りたいと思います。
○首藤政府委員 ただいま申し上げましたように、五十二年度の交付税収入額は減額をいたしませんので、さしあたりの地方財政対策としては支障が生じてまいりません。仮に今後国が補正予算を組みまして、国の歳入予算について減収が生じてくる、補正がとられる、こういうことになりますと、国の補正に応じまして地方財政計画の方もいろいろ修正措置を考えなければならぬと思いますので、それはその場合に財源不足が生じないように所要の措置を講じてもらう、こういうことに考えております。 それからなお、ただいま御指摘のように、減税なかりせばの場合と想定をいたしますと、いずれにいたしましても三千億は減収になるわけでありますから、これは正確に申しますと、五十四年度への交付税の精算措置、この場合には御指摘のとおり影響が出てまいります。これは五十四年度の財政措置、これは交付税会計の借入金、そのほかの問題いろいろ含めまして、やはり適切な措置をとらざるを得ない事態だと思いますので、その前提として置きながら、五十四年度の措置に遺憾なきを期してまいりたい、こういうつもりでおります。
○相沢委員 とにかく五十四年度の問題なんです。問題なんですけれども、とにかく三千億円の減税ということは確定したことでありますから、それに伴う措置をあわせて考えておかなければならないと思って、質問をしているわけであります。 地方財政も窮乏しておる折でありますから、今後ともなお自治省におかれてもこの地方財政の財源確保の問題については、さらに御努力を願いたいということを申し述べまして、質問を終わります。 ありがとうございました。
○地崎委員長 小川新一郎君。
○小川(新)委員 時間の関係で順序を変えて質問させていただきます。 最初に、警察関係へお願いいたしますが、交通局お願いします。 最近、ここ数年の交通事故、死亡者の数はどのようになっているのか。また、その事故原因は何か、そのうちのスピードの出し過ぎによるものはどれくらいか。
○杉原政府委員 お答えをいたします。 最近の交通事故は、御協力をいただきまして、漸次減少の傾向にございます。ただ、特に死亡事故につきましての昨年の分析等を見ますと、全体の絶対数が減っているものですから、いろいろな原因も当然減っておりますが、その中でスピード違反によるものは、酔っぱらいに起因するものと同様、原因の中で絶対数がふえております。ちょっと正確にはあれでございますが、約二〇%ぐらいがスピードの出し過ぎに起因する死亡事故ということになっております。
○小川(新)委員 交通事故が減っていくことに全力を挙げてもらいたいと思います。 その中で、スピードの出し過ぎ、スピード違反という問題は警察でも非常に力を入れて取り締まっている。これに対してもいろいろな意見があるわけです。ネズミ取りと称して、不意打ちをかけて取るということは非常にひきょう未練なやり方である、隠れていてひったくるというのはネズミ取りのやり方だ、こういったことがドライバーの間に非常に不人気になっておりますけれども、それはそれとして、連中は、いかにしたらこれを今度逃れられるかということを考え出して、いろいろな情報交換を行っている。いま私がここに持っているのは、そのスピード取り締まりを今度は反対に逃れられる新兵器なんですよ。これはビービーやると電波が出るわけですけれども、ネズミ取り反対探知機と称して、いま世界じゅうが科学新兵器の時代、こういう時代にこういうものを売り出して、これさえつけていれば絶対に警察のネズミ取りにはひっかからない、こういうことを言って売り出している会社がありますけれども、警察は御存じですか。
○杉原政府委員 承知をいたしております。
○小川(新)委員 何社ぐらいあって、どれくらい売って、一個幾らでどれぐらいの車に普及されているのですか。
○杉原政府委員 販売をしている会社につきましては、大体いま私どもが把握をしておりますのは、通信販売網の各会社まで含めまして十社ぐらいございます。ただ、これがどの程度出ているかにつきましては、まだ正確な数字はわかっておりませんが、百から二百の間のものは一応出ているのじゃないか。それ以外の数字はまだ確認いたしておりません。
○小川(新)委員 警察の電波を利用したスピード違反の取り締まりから逃れることを目的としたこれらの器具が、警察がセットした発信機から出た電波を数百メートル手前でいち早くキャッチするわけです。そして検挙を免れるという器具が市販されているわけですけれども、いま申し上げた私の質問に対して、会社名を言えますか。
○杉原政府委員 申し上げます。新宿区元町にあります、現在フクスイ商事、これをたまたま発売した時点では自動車振興協会と申しておった会社でございます。
○小川(新)委員 それ一社だけですか。
○杉原政府委員 これ以外に通信販売の系列がございまして、ちょっとそのデータにつきましていま持ち合わせておりませんが、先ほど言いましたように、数社が今度は通信販売網を形成してやっているというふうに聞いております。
○小川(新)委員 これは交通局長の御答弁とも思えない問題なんですがね。まじめにということではないが、スピードをまじめに出してつかまる者と、まじめにということはおかしいけれども、スピード違反を正直にやって、十キロオーバーだと一回六千円以上かかるのですね。しかも、二回、三回だと、体刑、罰則、免許取り消し、それから留置場に入れられるのもあるだろうし、または講習を受けるような場合もある。そういう道路交通法違反という犯罪を犯す者を守る機械というものは、警察ではどのように理解し、そういう会社に対して、呼びつけたときどのような態度で指導し、どのような行政処分をやったのですか。
○杉原政府委員 交通の安全を確保する、スピードの出し過ぎというものを抑制していきたいという立場からいたしますと、こういう業態というものが現に存するということはまことに遺憾であるというふうに考えております。 ただ、私ども、運用の実態から申しますと、いろいろな宣伝はいたしておりますが、私どもが運用を変えることによって、これは全く効果がないという形で現在運用いたしております。具体的なやり方については、ちょっと中身は申し上げられませんが、レーダーの角度を変えるとかいろいろなやり方がありまして、全く無効に帰しているという状況でございますが、そういう実際上弊害がないということのほかに、そうは言っても、こういうふうな形で宣伝をして売りつけるということについては許されないという感じがいたしますので、業者を呼びまして、こういう形の販売というものを自粛しろ、やめろという強い警告をしております。 ただ問題は、立法的にこういうふうなものを予定してそれを禁止するという形のものは、いまのところストレートに適用できるようなものがございません。電波法その他の関係法令をいま研究をいたしておりますが、業者としてもこれにつきまして、ある程度警視庁の指導に沿う方向でやっているというふうには聞いておりますが、なおこれについては監視の目を緩めないで見ていきたいというふうに考えております。
○小川(新)委員 効果があるかないか、私も実際に試験をしているわけではないからわかりませんけれども、いずれにしても、こういうものが出回っていることは事実ですね。ないものだったら、お客さんだって買わないわけですよ、一個何千円もする、またひどいものになると何万円もするというものを。しかも、その効能書きのとおり効果がなければ、これは誇大広告——まあ誇大広告と言っていいものかどうかわかりませんけれども、まことにナンセンスな、不可解な、質問する私も何とも言いようのない問題なんですけれども、電波法で規制がない、しかも、これがもっと改良されて強力なものが出て警察を上回るような問題になったら大変ですね。 前回の、極左暴力集団に対して麻酔弾を撃ち込んだ、その六連発の新型銃とかその性能については公表はできない、これは私の質問ではっきりしているわけです。だから、何もここでいま私がやり方を言っているわけじゃなくて——これは大臣、どんなものでしょうか、これはわが国の交通事情が生み出したあだ花とも言うべき産物でございますが、これに対しては、警察が厳重に取り締まりができるような法律を作成するような御意思はないのかどうか。このままだったらもっと優秀なものができます。第一線で働いている警察官が何のために寒空に立ったり、暑いところにさらされているかというナンセンスな問題が出てきます。これに対する措置を明確にお答えいただきたいと思います。
○小川国務大臣 直接的な取り締まりのできるような法律の根拠があることが望ましいということで、いま警察当局が一生懸命検討しているという御答弁を申し上げたわけでございまして、私も、たまたま先生が仰せになりますように——警察の説明によりますれば、レーダーの角度を変える等によってこれを無効にする、あるいは相当に効果を減殺できるのだという、そのとおりであるとしますと、そういう前提に立って考えますときに、これは誇大広告ということになるでございましょうから、そうすれば独禁法関係の何かの法令で取り締まれるのじゃなかろうかと、期せずして私も同じことが念頭に浮かんだようなわけでございます。 いずれにいたしましても、一方において業者の自粛を強く求めるとともに、何かこれを端的に規制する方法がないかということを今後も警察当局は研究すべきものだと存じております。
○小川(新)委員 私が聞いているのは、そういった問題に対して、法の運用のために必要な法律の提出または改正ができる関係法があれば改正をする、そういった具体的な問題をお尋ねしているわけでございます。
○小川国務大臣 いろいろ研究の末、どうしても端的に規制する方法がないということでありますれば、現行法令の改正ということも考慮せざるを得ない問題だと存じます。
○小川(新)委員 警察、それでよろしいですか。
○杉原政府委員 いま国家公安委員長から申し上げましたとおりでございます。
○小川(新)委員 では、そのような方向で万遺漏なきを——まじめにやっている者が社会で損をしないように、不正事故を起こしている者がいいかげんなことによって逃れられないように、そういう社会をつくることが当然だと思いますので、よろしくお願いいたします。——じゃ、どうぞ退席してください。 次に、宝くじの問題をお尋ねいたします。 自治体が売り出しております宝くじについてでございますが、宝くじが終戦直後に生まれ、すでに三十年を迎えましたが、その根拠法及び沿革はどうなっておるのでございましょうか。
○首藤政府委員 宝くじ発売の根拠法は、地方財政法と、それから、ただいまでは当せん金附証票法と申します法律でございます。 その沿革でございますが、昭和二十年七月に、浮動購買力の吸収といった目的で、臨時資金調整法に基づき発売をされたのが最初でございまして、その後二十三年に、これは戦時中の立法でございますので、同法が廃止をされまして、かわりまして当せん金附証票法、ただいま申し上げた法律ができました。これに基づいて発売をされております。
○小川(新)委員 戦後の都市の荒廃を救うために、廃墟になった都市の復興のために必要な地方公共団体の財源を確保するために、これは昭和二十九年二月に閣議で決定され、同年三月、国も発行しておった宝くじをやめておりますが、大臣、これはどうして二十九年に国はやめて、地方公共団体だけがやっておるのでございましょうか。
○首藤政府委員 昭和二十九年二月十二日の閣議決定で、ただいま御指摘をいただきましたように、宝くじの発売については「戦後における経済の実情に即応し、浮動購買力の吸収と政府及び地方公共団体の財政資金調達のための特別の措置として暫定的にこれを実施することとした」したがって「経済の正常化に伴いなるべく早い機会に廃止せらるべきものである。」よって、この際政府は、二十九年度以降取りやめるが、地方宝くじの方は、地方財政の現状その他の事情にかんがみ、当分これを継続するけれども、今回の政府宝くじ廃止の趣旨にのっとり、適当な機会においてなるべく早く廃止することを目途として運用しなさい、こういうような閣議決定が行われております。二十九年に政府くじは廃止をされましたが、地方団体の方は、その後ただいままで継続をいたしておるのが実情でございます。
○小川(新)委員 大臣、私がお聞きしておるのは、二十九年二月に閣議で決定しているわけです。国の方はやめた。だから地方公共団体も、当分の間はやるけれども、「地方宝くじの発売は、地方財政の現状その他の事情にかんがみ、当分の間、これを継続するが、今回の政府宝くじ廃止の趣旨に則り、将来適当な機会においてなるべく早く全廃することを目途として、運営すべきものとする。」閣議決定がしてあるのに、年々歳々宝くじがふえておるということはどういうことでしょうか。全廃しなければならない。ところが、最近になって、地方財政が悪化したから、だから地方自治体の財源のために必要なのだという逆理論ならば話がわからないでもありませんけれども、こういう射幸心をあおるようなことで地方財政をやることは、大体例の公営ギャンブルもそうだと思うのです。これはギャンブル心をあおるということでありますが、その目的は、やはりこれも戦後の地方の都市の荒廃を救うためという一律な考え方から出ておりますが、この場合は閣議決定をして全廃の方向に進むということなんでありますので、まず大臣の御所見としては、やめた方がいいのか、このまままだ続けでいった方がいいのか、しかももっとこれをふやした方がいいのか、額を百円から千円の単位に上げた方がいいのか、こういったもろもろの考え方を踏まえてお尋ねします。
○小川国務大臣 確かにそのような閣議決定があるわけでございますが、その後に宝くじについては世論調査も実行いたしておるわけで、その結果は、一口に申しますれば評判がよろしいという結果が出ておるわけでございます。確かにこれは庶民に一つの夢を与えることでございましょうし、非常にこれが射幸心をあおる、その結果、家計にはなはだ悪い影響を与えるというような事実もないと判断すべきでございましょうし、また実際問題としては、地方公共団体の財政に与える影響ということも考慮しなければなりませんので、さような点を勘案いたしますると、私としては現行制度をこのまま継続すべきではなかろうか、こう考えておるわけでございます。
○小川(新)委員 ところが、昨年暮れの一千万円が当たるというジャンボ宝くじは、不況、物価高、値上げ、庶民が一年に一度の夢を託して大行列をつくって、全国で死者二名、重軽傷者多数を出すという大混乱を起こしたわけです。こういう問題を大臣はどのようにお考えになりますか。これはまた来年繰り返されるかもわからない、ことしの暮れ出るかもわからない。これに対してはどのような措置を講じられようとしているのですか。
○小川国務大臣 これは発売の方法あるいはその発売しました数量等にも問題がございまするし、いろいろ反省をいたしておるわけでございます。これが年中行事のようなことになってきておりますので、購入の希望者が非常に多い。そこで、かような点を考えまして発売額も増加いたしました。昭和五十年度に十八億円でありましたのを五十一年度には四十億円にふやすということもやりまして、混乱を防ぐようにする。これは発売団体にも通知したところでございますが、たまたま年末という非常に特殊な状況もあったわけで、予想をはるかに上回る購買の希望者が集まりましたので、一部の地域で混乱が生じた。非常にこれは遺憾なことでございます。ことしの暮れにまた同じようなことを繰り返してはいけませんから、地方公共団体あるいは発売については第一勧銀が受託しておりまするので、第一勧銀をも交えまして今後のやり方について、昨年暮れの事態の反省に立ちまして、ただいま研究をしておるところでございます。
○小川(新)委員 昭和五十一年宝くじの発売額及び収益金調べをいただいておりますが、この宝くじを発売しております地方公共団体の内訳はどうなっておりますか。
○首藤政府委員 宝くじ発売団体は、ただいま四十七都道府県、府県は全部でございます。それから都市は九指定都市ということに相なっております。
○小川(新)委員 地方公共団体の財政を救うためのこれは特殊財源になるわけでございますが、東京都だけで四十三億、大阪府だけで十四億、大阪市が十四億、合わせて二十八億、全体の四〇・四%になっておりますが、東京、大阪に全体の四割四分集中しております。急増都道府県である埼玉県の例を見ても、割合はたったの二・四%。東京が二四・四%に対して埼玉県二・四%、千葉が二・〇%、神奈川が二・〇%、あとは全部コンマ以下、しかも関係市町村では指定市だけであって、その他の人口急増で一番財源の必要な市町村にはこういった開催権がない。こういった不均衡の上で、しかも昭和二十九年に全面禁止まで閣議決定され、しかも昨年には死者が二名、負傷者が数十名も出るような事態まで巻き起こし、こういう不均衡の上に成り立っている宝くじというものを、このままでいいという考え方はもうできない状態になっておりますが、百円券を買うのだったら、千円券も売り出したらどうかという意見もある。しかもそういった地方財政の窮状を救うのであれば均等化を図らなければならない。これらの問題はそのままにしてこれからやっていこうというお考えなんでございましょうか。
○首藤政府委員 宝くじの販売益金の帰属が、ただいま御指摘ございましたように、東京とか大阪とかいういわゆる消化大市場を持っているところにウエートが高くなっておるのは御指摘のとおりでございます。これは現在のところでは、主としてその消化をされました地域、これに消化の状況に応じて還元をするという体制が各宝くじにおいてとられておりますので、このようなかっこうになっておるのでございますが、これをできるだけ均てんをしていきたい、こういうことは、先生御指摘のとおり、やはり今後いろいろ研究してみるべき問題だと思っております。現にただいまでもたとえば自治医科大学、こういうもののために起こしました宝くじ、こういうものについては、売ります市場は東京市場等で市場提供というかっこうで出してもらう、こういう方策も講じておるのでございますが、今後ともこういったやり方はいろいろ集まって検討して、できるだけ収益を均てんをさせていく、こういうことについて努力をしたいと思っております。それからまた最近は、ただいま御指摘もありましたように、一般市町村にも収益が回るようにできないかという御希望もございます。ただ一般市町村全部にも宝くじの発売を認めるかどうかという問題になりますと、これは手続的に非常に繁雑化をいたすわけでありますが、その収益を適当な方法で配分をしたらどうかという点についてはなお検討すべき余地もあろうかと思います。現在のところは、こういったものの宝くじ収益を財源として市町村の事業に都道府県が補助をする、こういったような道は一応開いておりますが、なお市町村にある程度の受益が及ぶという方法については今後検討を続けてみたい、そういうことをやりながら宝くじの発売を続けてまいりたい、このように考えております。
○小川(新)委員 そこで大臣、いま首藤局長がおっしゃったようなことを検討するわけでございますが、当面とりあえずことし起きたような事故を防ぐためには、死者が出たり負傷者が出たような不祥事が起きる可能性がまだたくさんあるわけでございますので、これが出たときの責任問題が問われますから、これを防ぐための処置はどうなさいますか。
○小川国務大臣 まずこの宝くじの購入を希望する人のそういう需要を充足するに足るだけの宝くじが発行されなかった、要するに発行量が少ないということが混乱の一つでございますから、十分にこの需要を測定いたしまして、これに対応して発行するということが一つの大事なポイントでございましょう。また、これを売りまする場所についても、あのような混乱が起きないような場所を選んで、そこで発売をさせるということも必要でございましょう。それらの点について第一勧銀を交えましていま具体的な検討をやっておるわけでございます。
○小川(新)委員 具体的な検討がわかるのはいつごろでございますか。それからもう一つは、この宝くじの賞金と申しますか、その限度額が一千万円でございますが、この一千万円の額を上げる考えがありますか。
○首藤政府委員 この具体的な方法につきましては、ごく近くに目鼻をつけて措置をいたしたいと思っております。ただいま大臣が申し上げましたことのほかに、たとえば一部予約制をとるといったようなことも一つの方法かと思っております。 それから賞金額の限度額でございますが、これは一応最高限度額が法定をされておりますので、十万倍ということに相なっておりますので、これは現在のところ修正をするつもりは持っておりませんが、ただいま百円券の発売になっておりますこのやり方、これにいろんな方法論があろうかと思いますが、これを動かしたり、あるいは連番号にしたり、こういうようなかっこうで賞金総額に変動をもたらすというようなことは可能かと思って、いろいろ検討しております。
○小川(新)委員 この宝くじの横流し事件が二、三指摘されておりますが、実態はどうなっておりますか。
○首藤政府委員 ただいま御指摘がありましたように、これはもう思いもかけなかったことでございましたが、去年の年末宝くじの販売に際しまして、特定の売りさばき人が発売日の前日に宝くじを発売してしまったといったような事実がございました。これは大変問題でございまして、まあ刑事罰の対象ということにはならないかと思いますが、民事上の受託義務違反、こういうことになりますので、私どもとしては受託銀行の第一勧銀に厳しく注意をいたしたわけでございます。勧銀におきましてもびっくりされまして、自後の予防措置等、いろいろ講じられたようでありますが、当該売りさばき人の資格を取り消したり、今後このような事態が起こらないように所要の措置をとる、こういうことで対処いたしております。
○小川(新)委員 こういった事件が予約制になるとますます出てまいりますので、厳重に注意をしていただきたいと思います。 そこで私は、財政問題で事務次官通達についてお尋ねいたしますが、五月十九日に、自治財第三十五号で、各都道府県知事あてに事務次官通達が出ておりますが、これは来年も地方財政が赤字になれば、地方財政計画を立てた、その赤字分について、もしも出るようなことがあれば、このような通達を来年も出すのでございましょうか。これが一点。 二点目は、この次官通達は、もうことしで二度ですが、連続してやっておりますけれども、効果があるのですか。反発のみがあって、効果があるのかないのか、これはどうなんですか。
○首藤政府委員 この次官通達と申しますのは、一つには、当該年度におきます国の財政制度、地方財政制度、こういったものにつきましての各種の制度改正や運営のあり方等の実態を地方団体にお知らせをするという目的が一つ。それからまた、当該年度の財政運営上、財政状況に照らして気をつけなければならぬと思われる一般的な事柄、こういうものを御連絡申し上げて、各団体の注意を喚起する、こういう趣旨で出しておるものでございまして、去年、ことしに限ったものではございません、ずっと昔から出ておるものでございます。今後ももちろん、これは毎年当該年度の財政のあり方とかあるいは注意すべき事項、こういうことを一般的に知らせますのは私どもの義務だと思いますので、当然通知をしたいと思っております。内容につきましては、その年度年度に特に注意すべきこと、これが主体になりますので、内容は毎年変わってくるかと思います。
○小川(新)委員 その中の十二ページに超過負担の問題が出ておりますけれども、いろいろ述べてきている中で、「国庫補助負担基準の改善については、今後とも実態に即して所要の措置を講ずる予定であるが、地方団体にあっても補助事業の選択及び実施に当たっては、超過負担を招来することのないよう適正に対処すること。」と、地方団体、全国知事会の試算では六千三百億を超えるような超過負担額、国が試算しただけでも百四十億、その額においては物すごい隔たりがありますが、「実態に即して所要の措置を講ずる予定」と、これは何ですか。
○首藤政府委員 これは先生御案内のように、いままで超過負担の解消についてはいろいろな調査もいたしましたし、解消についての努力もしてまいっておるところでございます。ことしにおきましては、特に門、へい、さく等における補助対象是正、こういったように対象差、数量差についても、十分とは申し上げませんけれども、解消に向かって一応一歩を踏み出したということをいたしたわけでございます。こういう意味で、今後とも、私どもとしても超過負担の実態、つまり単純な単価差だとかなんとかいうことだけでなしに、数量差や対象差、こういうことにも目をつけて適正な是正を図るように私どもも努力していく、措置を講ずる予定である、こういう意味でございますが、後段の方はそういうことで私どもも努力をいたしますが、地方団体にあっても、補助事業を選んだり実施をしたりする際には、そういった趣旨を十分踏まえて適正に対処してもらいたい。つまり、ちょっと語弊があるかもしれませんが、よくございますように、同じ一つの補助金を二つに分けてやってしまうといったような補助事業の選択の仕方、こういうことについては十分気をつけてほしい、こういう意味のことを言っておるわけでございます。
○小川(新)委員 ここで言っていることは、超過負担を招来することのないように適正な対処をしろということですね。現在研究をし、がんばり続けてきても、地方公共団体から超過負担を除くことができないということになるのであるから、招来することになったらこれはやめろというように適正に対処するということも理解できる。この辺のところは大臣、非常に大事なことなんですけれども、地方公共団体がこれを読んだときに、この「適正に対処」というのはどう理解したらいいんでしょうか。
○小川国務大臣 「超過負担を招来することのないよう適正に対処する」というこの言葉の意味でございますが、補助額は一つ分しかないのにこれを二つに分けて実施する、たとえばそのようなことをここは指しておるわけでございます。
○小川(新)委員 そういう実例でなくて、適正にやっても超過負担が生じてきたのがいままでの六千三百億の超過負担額でございますが、あなた方のおっしゃっている方は、そういった、余り違法——違法と言ってはおかしいけれども、常識で判断しろというような処置の仕方を指しているように言っておりますが、現実では本当に適正にやっても出るものが出る、これが要するに超過負担のいままでのあり方であった、こう全国知事会や市長会では理解しておるようですね。そういうところの非常にジレンマのあるいきさつが出てくると思います。 次に(イ)として、「国と地方団体間又は都道府県と市町村相互間における経費の負担について」、市町村または都道府県、この財政法違反というふうにとれるのですが、この問題点というのは何でございましょうか。
○首藤政府委員 負担区分の問題で、たとえば国と地方団体間、まあこういう点につきましては、先生御案内のように国の施設、これが扱っております。地方団体の土地等を使用しておる、こういったような場合に、使用代も出さなければ買い取りもしない、こういったような事例がございます。こういったことは負担区分を乱すので、できるだけやめてほしい、こういう趣旨でありますし、府県と市町村相互間につきましても似たような問題があり得るわけでありまして、県営の事業について正式に負担をすべきでない受益者負担的なものを市町村に強制的に求める、こういうことがあれば、これは望ましいことではありませんので、こういったことは気をつけてくれというのが、この趣旨であります。
○小川(新)委員 この通達は都道府県だけに出すのみでなくて、この段に至っては、各、国と地方公共団体との問題点については、自治省が指摘した場合には当該省庁に通達すべきだと思いますね。たとえば地方自治体が国などの施設に土地を無償で提供することは、地方財政再建促進特別措置法第二十四条で、地方団体は、当分の間、国及び公社、公団等に対し寄付金や負担金を支出してはならないと禁止されている。しかし、たとえばこの事務次官通達についても、ここに出ておりますが、「例えば施設用地の無償提供等法の趣旨に照らして遺憾な例」いまおっしゃったような事例があるわけです。その事例の実態は労働省関係、厚生省関係でありますが、労働省関係では勤労者憩いの村、勤労者体育施設などに三百七十八カ所も出ている。厚生省関係では保護センター二十二カ所、社会保険事業所で四十五カ所、厚生年金スポーツセンターで二カ所も出ている。こういう実態は自治省からお聞きしたのでございますが、間違いございませんか。
○首藤政府委員 御指摘のとおりの遺憾な事例があるわけでございます。そこで、この通牒は自治省として都道府県及び市町村に、まあ心がくべきことというようなことでお知らせをしておるわけでありますが、ただいま御指摘のような事態は私どもとしては国の各省にも当然申し入れをするわけでございます。去年もいたしました。今年もまた七月の時期では具体的な例を挙げて各省に是正方を求めます。
○小川(新)委員 毎年毎年、こういう遺憾な例が出て遺憾なことを指摘して、遺憾なことに対して適正な措置を望んでいる、厚生省や労働省は言うことを聞かない。しかも厚生省においては事務次官の問題でさえも何やかやとけちをつけてきている。こういうふうに、自治省の言っていることはどっちもこっちもなめられちゃって、大して拘束力がないみたいですね。大臣どうでしょうか、これは。閣議決定や閣僚会議等で何らかの適正な措置が出て、毎年毎年こんなことが出ているようでは何にもならないですね。
○小川国務大臣 確かに遺憾な例がございまして、今国会の予算委員会におきましても、この点についての強い御指摘を受けておるわけでございますが、いずれにいたしましても、この問題は逐次是正されて今日に至っておるわけでございます。これから先も自治省といたしましては、違法な事例がありました際にはこれを指摘いたしまして、是正に努めていくつもりでございます。
○小川(新)委員 この問題は予算委員会でも内閣法制局長官が財政再建法に違反すると答弁をしておりますし、五十三年度予算で地代を有償とするなどの措置をとりたいと答弁しておりますが、ただで寄付した、取り上げたという問題については、「昭和五十二年度地方財政の運営について」という事務次官通達が出たことでもありますので、ただこれは一片の警告通知でなくして、地方自治体に地代を支払うなどの措置を五十二年度からとらせることはできませんか。
○首藤政府委員 でき得べくんばそうしてもらいたいと思っておりますが、予算の問題等が実態的にはいろいろあろうかと思います。できるだけ早い機会に是正してもらう、こういうことで進みたいと思います。
○小川(新)委員 自治大臣、これは五十三年からはやるのですか。
○小川国務大臣 これは従来も可能な限りこれを実行してもらっておるわけでございますから、五十三年度からはあとう限り実施をいたします。
○小川(新)委員 そうすると、五十二年からは、もう財政の問題もあるので閣僚会議ではこの話を持ち出していただけませんでしょうか。
○小川国務大臣 五十二年度においてことごとく是正せしめるというお約束がこの場ではできないということを申し上げておるわけでございます。五十二年度においても可能な限り実行してもらうつもりでございます。
○小川(新)委員 よく了解いたしました。ただ通達だけ、警告だけでなくして、当然地方公共団体が取るべき金については、これは払ってもらうのが当然の理でございますので、どうぞよろしくお願いいたします。 次に、この地方公共団体の財政の悪化というものは、福祉のばらまき、または人件費の高騰、こういった問題が言われておりますが、医療費の公費負担の状況についてはどのように掌握しておりますか。たとえば乳幼児医療費の助成をしているのは全国で何件か。それから二番目、心身障害児者の医療費の助成をしているのは全国で何件か。三、母子家庭医療費の助成をしているのは全国で何件か。こういうわけでございます。
○首藤政府委員 ただいま御指摘の全部について、いまちょっと一覧表を持ってまいっておりませんが、乳幼児医療の例を申し上げますと、全国で四十四件実施をいたしております。
○小川(新)委員 心身障害児の例で、やってない都道府県はどこでございましょうか、実施してないところは。
○首藤政府委員 心身障害者の場合には、未実施の県は沖繩県だけでございます。
○小川(新)委員 そこで、母子家庭の医療費の助成をしているのは全国で十二都道府県と思いますけれども、こういった医療費の公費助成は、これは地方公共団体が本来やるべきものなのか国が援助をしなければならぬものなのか、ここでいま私は議論をするわけではございませんけれでも、この通達の三十一ページへ「一般行政経費等」というところがございますが、「一般行政経費等については、住民福祉の充実向上に配意しながら行政経費の節減合理化に務め、その増加を極力抑制することとされたい。」という、こういうむずかしい文句は私にはよく理解しかねるのです。住民福祉の充実向上に配慮しろ、しかし、その増加は極力抑制されたい、こういう二律背反的な物の発想の中で通告していると、受けた方は一体どのように受けるのでしょうか。たとえば心身障害者は四十七都道府県の中で沖繩縣だけがやってないという、あとは全国やっているわけです。すると沖繩県が全国都道府県にならって心身障害者の医療費の助成をしようとしたときには、この増加を極力抑制する方になるんでしょうか。
○首藤政府委員 これは一言で申しますならば、一般行政費については経費の重点的施行を考えてほしいと、こういうことであろうと思います。特に一般行政経費につきましては、これはいろいろな種類の行政を含んでおりますので、全般としては行政経費の節減、合理化に努めてほしい、しかし住民福祉の充実、向上ということは、これからの非常に大きな命題でございますから、ここについてはその向上に配慮をしながらそこは工夫をしてほしい、経費の重点的施行、配分ということに努力してほしい、こういう言い方を頭に言っておるわけでございまして、その後、括弧の1、2等に例示いたしておりますように、たとえば一般的な補助金問題でありますとか、あるいは旅費、物件費等の問題でありますとか、こういうものについてはできるだけ節減してほしい、こういう立て方をいたしておるわけであります。
○小川(新)委員 大臣、こういったいま私が三つ例を挙げました問題は、都道府県の医療助成事業としてやっているわけでございますが、これは地方財政計画に載っているものなんでしょうか。
○首藤政府委員 一般行政経費につきましては何の事業、何の事業ということで細かに財政計画に計上いたしておりません。総額で幾らというつかみ方をいたしておりまして、それを一定の比率で伸ばしております。その一定の比率で伸ばす場合には、単独事業になるたけ力を入れるという意味で、財政計画のときに御説明を申し上げましたけれども、相応の伸び率でこれを総体として伸ばしておる。その中で何の事業を選んでいくのか、それはもう地方団体の自主性にお任せするよりほかにないわけであります。その場合の心がけとして、一般的には節約をしてほしい、ただ福祉問題は十分配慮してほしい、こう言っておるわけであります。
○小川(新)委員 そうしますと、福祉問題では、ばらまき論というような問題では、余り強く地方公共団体を刺激するような指導はできないんじゃないかと思うのですね。こういった問題は地方住民の切実な要求がある。こういった問題は、単独事業として出されている以上、これは積極的に充実すべきであると考えるのか、それとも抑制する分野に入っていくものなのか。これは首藤さんの御見解もさることながら、大臣、大事な問題でございまして、予算委員会で総理大臣に聞きたいような問題なんですけれども、いかがでございましょう。
○小川国務大臣 この種の施策は社会保障制度の一翼といたしまして、国が全国的に統一的に実施すべきものだと考えておりますが、地方公共団体において国の制度を上回る施策を実行することはもとより自由でございます。これは地方公共団体が自主的な判断で、申すまでもなく、その際後年度における財政負担というようなことは十分考えていただいた上でのことであるべきだと存じますが、これは国がとやかく申すべきものだとは存じません。
○小川(新)委員 私はそのお言葉が全く理解できないのでございます。これらの問題を全国都道府県がここまでやっているということは——やらないところが少なくなっておりますから、これは本来都道府県が助成すべき問題ではなくて国がやるべき問題で、ピックアップして単独事業として計上しているこれらの問題について抑制すべきじゃないんだ、十二分に配意すべき事業として国の段階に移さなければならない、統一的にやらなければならぬ、あってもいい、なくてもいいという問題ではない、もうそういう段階だと思います。身体障害者を抱えている御家庭が非常に大変な問題であるということを考えたときに、地方公共団体の財政だけで賄い得る問題から逸脱した、大きな国の幅の中で抱擁していくところの問題であるということを指摘しておきたいと思いますが、大臣のお考えをお尋ねしておいて私の質問を終わらしていただきます。
○小川国務大臣 お言葉のように、国の施策を上回る施策が非常に多くの公共団体で実施をされているということがあるわけでございましょう。これをいわば追認するという意味におきまして、国において現行の制度を拡充するということが今後あるかもしれません。そうなりました暁には、これによって生ずる財政負担等につきましては十分配意する必要があると存じますが、現状のもとにおきましては、これは繰り返して申しますように、地方公共団体が自分の判断で財政運営の面にも配慮しつつ実施すべき問題でございますから、自治省としてこれを抑制するつもりは毛頭ございませんが、大いに奨励すべきであるかということは、これは自治省が判断すべきことと申すよりは、主管省である厚生省の判断にまつべき問題だと存じます。
○小川(新)委員 私はそういう大臣のお考えが間違っていると言っているのではございません。確かに自治省としてそこまで果たして口を出すべきものであるかということでなくして、福田内閣の国務大臣の一人としての立場から言えば、福祉ばらまき論とか人件費の問題とかというようなキャッチフレーズが出でいるような昨今においての地方財政の再建問題については、いま言ったような問題は国が責任を持ってしてあげなければならないボーダーラインの福祉事業だと思うのですね。しかも、これは悲惨な最低の社会の弱者ですね。働いている健康な人間が一生懸命やったって生活が楽でないときに、身体障害者や、永遠に治る見込みのない方々を抱えた御家庭の援助というものを、ただ地方の団体だけに、わずかな助成だけで任しておいていいものだろうか。そしてそれがまちまちである。しかも、そのことがこういった通達の中に、とめはしないけれども、賛成もしかねるのだ、お金のために人の不幸が救えないというような事態であったならば、これは政治じゃないと思う。それを私は指摘しているのでありまして、どうかひとつ最後に、これは大臣の御決意で結構でございます。そういった人間的、ヒューマニティーな立場から、地方財政の問題を超えた面でお答えをいただきたいと思って私は再度質問しているわけでございます。
○小川国務大臣 身体障害者の方々に対する施策をも含めまして、一般に社会保障制度というものはこれからも推進をしていかなければならないと存じます。自治省がこれを率先提唱すべきものであるかどうか、この点には問題があると存じますが、政府の姿勢としては、あくまでこれは前向きの姿勢のもとに制度の拡充にも努めていくのが当然だ、こう信じております。
○小川(新)委員 終わります。
○地崎委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後三時三十六分散会