大蔵委員会 第7号
- 発言数
- 57 件
- 登壇者
- 9 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1977/03/04
会議録
○小渕委員長 これより会議を開きます。 登録免許税法の一部を改正する法律案を議題といたします。 この際、只松祐治君より発言を求められておりますので、これを許します。只松祐治君。
○只松委員 大臣、けさの新聞ごらんになりましたか。
○坊国務大臣 新聞は一紙か二紙は見ましたけれども、全部は見ておりません。
○只松委員 「減税どころか大幅増税」「増税色さらに濃く」とか、全紙に載っておりますね。七段、十段。これはどういうものであるかと言えば、一昨日の夜、私が大臣にお聞きをした問題でございます。 私は、そのときに、税制にきわめて重要な問題であるからということで、若干の経済問題あるいは経済の成長率、そういうことともにこういうことをお聞きしましたが、大臣は一向に核心をついた答弁がない。私はそういう中で、ひとつ腹づもりだけでもお聞かせになったらいかがですか、こういうことを言っても、いや、腹づもりも何もありません、ことしの税制はこういうふうに一生懸命私がつくった目いっぱいの法案ですということで、その法案に関すること以外一つもお答えにならなかった。ところが、明くる日の予算委員会においてはそれとは全くうらはらに、いわば当委員会をないがしろにしてこういう案をおつくりになった、お示しになったわけです。腹づもりどころか、全部、いろんな言いわけはありましょうが、数字も出した試案であります。こういうものが出されておることをどうお考えになりますか。
○大倉政府委員 昨日、予算委員会に御提出いたしました財政収支試算と申します資料は、昨年の二月に予算委員会にお出しいたしましたものと同様、中期経済計画を基礎にいたしまして、計画に盛られております今後五十五年までに実質百兆円の公共投資、また振替所得を国民所得のおおむね一〇%ぐらいまで引き上げていく、なおかつ五十五年度に特例債依存からは脱却するという場合にどのようなことが必要になるであろうかということを試算いたしたという性格のものでございます。(「そういうことはわかっているよ」と呼ぶ者あり)
○只松委員 そういうことは、いまやじがありますように、わかっているわけですよ。したがって、そういうことに関してはどうですかという——何ならここに議事録を取り寄せてひとつ読んでもいいですよ。そういう質問をしたわけです。ところが、それに対して、のらりくらりどころか、ほとんど答弁をしない。それじゃ腹づもりだけぐらいどうです、こういう質問をしても、いや、腹づもりはない、税制の問題に至っては税制調査会にお任せをしておる、こういう答弁で、全然いわば入口にも寄せつけない答弁をなさっておる。しかし、大蔵委員会で特にいまからいろんな税制を審議する初めてですから、そういうものの腹づもりぐらいどうです、お答えになったら、こう言っても答えないで、知らぬ存ぜぬと言いながら、明くる日は、腹づもりどころではない、ちゃんとこういう試案をお出しになっている。本委員会を侮辱するもはなはだしいわけです。じゃ、大蔵委員会もういまから開かなくていいですか、予算委員会だけでやっていきますか全部、税制、大蔵関係の問題は。そんなことはできないでしょう。委員会法その他に基づいてそういうことはできないでしょう。これはどういうふうにお考えになりますか。
○坊国務大臣 ぜひ委員会は開いて御審議を願いたいと思います。
○只松委員 それならば、委員が質問をしたことについて、特に金融、財政、税制を中心とする大蔵で審議をする法案について、大臣からその内容についてお答えをなさるというのが当然だと思うのですね。ところが、なさらないということはどういうことですか。
○坊国務大臣 前回の委員会における今後の財政収支の見通しについての只松委員の御質問に対して、私の答弁で、中期財政収支試算の改定版を近く国会に御提出する予定であることに言及しなかったことについては、私としても御説明が不十分であったと反省いたしております。 大蔵委員会が歳入委員会としても権威を十分に発揮すべきであるという只松委員の御意見については、私も多年当委員会に所属していた議員の一人として深く共感いたします。今後とも大蔵委員会の審議が歳入委員会として充実したものとなるよう、私どもとしても十分の努力を尽くしてまいりたいと考えます。
○只松委員 大臣からいま率直な表明がありましたから、細かいことは追及いたしませんけれども、ぜひひとつ当委員会の権威を高める——国際的に見ても、歳入委員会というものが最も権威を持つといいますか、力を持つといいますか、尊敬されるといいますか、あるわけです。ところが日本では、ややともすると予算委員会に比重が置かれるからこういうことになるわけです。ぜひひとつ大蔵委員会に対して、大蔵大臣はいまの精神を忘れないようにしていただきたい。 ついでながら、たとえばきょう本会議場においてわが党の川口大助君が質問をいたしました。そのときにも、にべもなく、総理大臣の答弁のとおりですと、大変失礼な話じゃありませんか。少なくともこれだけの重要な財特法の法案を出しながら——これは重要法案でしょう。それに対して少なくとも多少の説明をし、あるいは御協力をお願いします、そういうことを言えないのですか。協力のきょの字も、お願いしますも言わないで、総理大臣の答弁のとおりです。何です、そういう答弁とは。ぼくは聞いたことも見たこともない。そのことについてどうお考えになります。
○坊国務大臣 本会議におきまして、とにかく時間を非常に尊重をしなければならないから、重複した答弁はできるだけ避けた方がいい、こういうお話がございましたので、ああいう態度に出たのであります。その点はひとつ御理解を願いたいと思います。
○只松委員 その簡単にすることといま言いますように、どこの主管大臣であろうとも、この法案についてよろしく御協力をお願いしますとか、百歩下がっても、御審議をお願いしますとか言うのは常識じゃないですか。(「趣旨説明で言っているよ」と呼ぶ者あり)趣旨説明であろうと、また質問したんですから、質問をしたときに、総理大臣の答弁ですと言ったら、それこそこれは総理大臣がここの委員会にも来ればいいんで、やはり主管大臣ですから、そのことに対してはちゃんとやはりお答えをいただく。そうじゃないと、質問する者にとっても失礼千万だとぼくは思う。 先ほどおっしゃいましたから、ぼくは兼ね合わせたと思いますから、これ以上申しませんけれども、ぜひひとつ当該の関係の法案については少なくとも誠意ある答弁というものをしていただきたいと思います。それで、ぼくは一々もうこれ以上例を引きませんけれども、当委員会の権威が何か非常に下がっておると言っちゃ語弊がございますけれども、とにかく当委員会の権威というものをもう少し高める、こういう方法を講ずべきだと思います。ぜひひとつ、本委員会だけではなく、本会議場等における発言等も十分留意した上でしていただきますよう要望をいたしまして、私の質問を終わります。 —————————————
○小渕委員長 これより質疑に入ります。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。池端清一君。
○池端委員 登録免許税法の改正案についてお尋ねをいたします。 まず最初にお尋ねいたしたいことは、今度の改正案によりますと、最近の財政・経済事情に顧みという理由で、定額税率の部分は原則として三倍に、一部二倍のところもございますが、原則として三倍に引き上げられておるわけであります。三倍にいたしました根拠と申しますか、客観的基準といいますか、このものについてまずお尋ねをしたいと思うのであります。
○大倉政府委員 登録免許税の中の定額税率の部分についてまず申し上げますと、これは池端委員御承知のように、金額で決まっておりますので、ある負担を求めまして以後、時間の経過とともに所得水準、物価水準が上昇してまいりました場合には、間接税等のおくれを調整するという意味で、前回改正後の所得の動きを見て、ある期間を置いて改正をお願いするということを間接税等全体の中での一つの基本的な考え方として税制調査会でもお示しをいただき、私ども事務当局の方もそう考えております。 その考え方からいたしますと、前回改正が昭和四十二年でございまして、その前提となりましたのは昭和四十一年度の状態ということを申してよかろうかと思いますが、その四十一年度と今回改正の前提として数値がわかっている五十一年度、この間の所得などの動きを見ますと、国民所得で四・七倍、一人当たりの国民所得で四・二倍、可処分所得で五倍、国税収入全体では四・五倍。物価は二・四倍でございますが、公務員給与などは四・四倍というような変化を来たしておりますので、これらの所得の動きを勘案いたしながら今回の上げ率を政府案としては決定さしていただいた、そういうことでございます。
○池端委員 所得水準なり物価の動向を勘案をしてこのように決められたということで、いま国民所得の問題を出されたわけであります。私も多分こういう答えをするのではないかということで経済企画庁等の資料も取り寄せて調べました。確かにいま御答弁のあったとおりであります。 ただ、私は資料的に非常に問題だと思いますのは、たとえば所得水準につきましては、労働省が毎月勤労統計調査、毎勤統計というのを出しております。この報告の実質賃金指数によりますと、昭和五十年を一〇〇といたしますと昭和四十二年は五七・四、昭和五十一年は一〇三・一という数値が出ているわけであります。ですから、その数値によりますと昭和四十二年に比して実質賃金の伸びは約一・八倍にとどまっている、こういうふうに言えると思うのです。また、物価の問題については、いま局長からもお話がありましたが、これも総理府統計局の消費者物価指数によりますと二・三六倍、こういう状況でございます。こういう数字からいいますと、物価なり所得水準の動向を見て、この三倍にしたというのはどうも理論的根拠というものが薄弱ではないか、そういうふうに考えられますが、その点についてはいかがですか。
○大倉政府委員 池端委員御指摘の御趣旨は私なりにわかるつもりでございますが、まさしくおっしゃいましたように、民間賃金は一人当たり平均で労働省統計でこの間に名目四・六倍でございまして、消費者物価をデフレーターといたしますれば一・数倍ということになろうと思います。ただ、税負担は定額が名目で決まっておりますので、今回の改正もやはり名目の上げ率で考える。つまり十年前の百円の負担というのは、逆に申せばいまは二・四分の一に目減りをしておりますが、税負担というのは、やはりその名目額の方で名目の所得の動きとあわせて調整するということが一つの論理であろうかというように考えておるわけでございます。
○池端委員 数字の問題はこれ以上やってもいろいろなとり方があると思います。私は、私の調べた状況からいってみても、この三倍の引き上げというのはきわめて不当な大幅な引き上げだ、そういう立場に立つものでございます。 そこで、次の問題に入りますけれども、きょう渡されました、昨年の十二月十四日に出されました税制調査会の昭和五十年代前半における中期税制のあり方、これについての第二部会の報告を見ますと、「登録免許税については、」「定額税率の部分については、最近における所得水準等の推移に照らし、その引上げを検討すべきであるとする意見が多かった。」こうなっているわけであります。ところが今度の改正案を見ますと、定額税率の部分のみならず、定率税率の部分についても一部手直しが行われている。こういう点についてはどのような経過からこうなったのか、ひとつお尋ねをしたいと思うのです
○大倉政府委員 中期税制の検討の経過につきましての部会長の報告では、まさしく御引用になりましたような意見が多かったという報告になっております。これを受けまして、五十二年度改正で登録免許税を取り上げたいと考えまして、関係各省非常にたくさんございますが、かなり早い時期から内々の御相談を始めました。その場合に、一番直接の担当官庁でございます法務省の意見というものも十分尊重いたしたいと考えて御相談をしてきたわけでございますが、私ども当初は定額税率の部分の改正で今回はお願いをしようと思っておりました。ところが過去の経緯から考えまして、法務省の方から定率課税のものの中でのバランスとして、この際ぜひ直したらどうだろうかという御意見が二項目について出てまいりました。定率課税全体でございませんで、その中の二つの項目だけについては、まあそうたびたび改正する法律でないのだから、改正の機会にぜひ考えてみたらどうかという御提案を受けました。 その一つが所有権移転の仮登記に関するものでございます。これはなお後ほど御質問ございますれば、より詳細にお答えいたしたいと存じますが、仮登記による権利保全の実態から見て、いまの本登記千分の五十に対する千分の一というのはいかにも低いと法務省は思うから、ひとつこれは定率課税の中のバランスとして、この機会に直したらどうか。また財団抵当の抵当権の税率が一般抵当の税率に比べてこれもまたどうもいかにも低いというふうに法務省としては思うから、ひとつ関係省の意見を聞いた上で引き上げを考えたらどうかという御示唆を受けまして、引き続き関係の省庁とも十分御相談いたしました結果、その定率課税の水準全体の引き上げということではなくて、その中のバランスの問題として、特にこの二つだけを取り上げるということで政府案に盛り込ましていただいたわけでございます。
○池端委員 いま局長から答弁ありましたように、私も、所有権の移転に関する仮登記の税率の問題、これは非常に重大な問題だと思うわけであります。他のところは二倍ないし三倍というふうになっておりますが、この部分だけ一挙に六倍であります。現行の千分の一から千分の六、これは大変なアップだというふうに考えるわけでありますが、いかにも低いというふうにいま言われました。なぜいかにも低いのか、その辺の事情をもう少し詳しく御説明願いたいと思うのであります。
○大倉政府委員 権利保全の強さの関係から見て、所有権の本登記と仮登記とのバランスを失しているではないかという御指摘を受けたわけでございますが、私よりもむしろ御専門であります法務省の方からお答えをいただいた方がよろしいかと思います。
○清水説明員 お答えいたします。 私どもは登記の関係で登録免許税の徴収事務を行っているわけでございますが、今回の改正の機会に現場で実際に登記事務をやっております登記官の意見というようなものも実は徴したわけでございます。その中に、仮登記の利用の実態を見ますとこれはどうも低過ぎる、むしろ税の公平という面からいきまして問題があるじゃないかというような率直な意見が非常に多く出てまいりまして、登記所としては税金をたくさん取るという立場の役所ではございませんけれども、窓口の公平感と申しますか公正感と申しますか、そういう面からそのような意見が出てきたのではないかと思うわけでございます。 そこで仮登記の実態でございますけれども、御承知のように仮登記というのはいずれ本登記をするという前提で予備的にするものでございますけれども、実質的には本登記をしたのと同じような経済的な機能を果たしておる。本来は順位保全の効力ということでございますけれども、一たんこれをしておきますと、その後たとえば不動産が他に転売される、あるいは抵当権がつくというようなことがありましても、最終的にはそういう効力を否定することができる、つまり仮登記をした者が完全に所有権を取得することができるというような強い効力が認められておるわけでございます。そこで、現実の問題としてどういうことが起こっておるかと申しますと、不動産業者などが土地を買いまして仮登記をした、そして本登記をしないで仮登記のままその不動産の売買をするというような事例も多く見受けられるというような現象があるわけでございます。それからまた仮登記が非常に強い権利保全的な効力があるというところから、債権担保の目的のためにこの仮登記を利用するというようなことがしばしばあるわけでございまして、そういう実態から見ますとまさに経済的には本登記をしたのと同じような使われ方をしておる。本登記は千分の五十で仮登記は千分の一ということではいかにもバランスを失するじゃないかというようなことから、大蔵省にもそういう御意見を申し上げまして今回のような改正になったという経緯でございます。
○池端委員 従来、仮登記が本来の目的から外れて乱用されているといいますか、そういうようなことからこういう措置を講じたという趣旨に理解したのですが、それでよろしゅうございますか。
○清水説明員 乱用と申しますか、仮登記の効力はもともと強いものでございまして、そういう効力に皆さんが制度をよく利用することをお考えになるようになったということかもしれないというように私、思うわけでございます。
○池端委員 確かにそういう問題点はあろうかと思うのですが、今日、仮登記というのは、代物弁済予約ということで金融機関からお金を借りるような場合にこういう方法が広く社会的に一般的に用いられている。その場合、登記義務者は債務者だ、債務者がこの税を払う、こういうことになる。したがって債務者である一般大衆にその負担が非常に強くかかってくる。これは大衆負担、大衆のふところに非常に大きく影響をする内容のものであるというふうに私は理解しているわけであります。そういうことから言うと、今度の措置というのはまことに血も涙もないやり方ではないだろうか。大衆に非常な増税を強いる結果になるのではないかというふうに考えるわけですが、その点についてはいかがでしょうか。
○清水説明員 これは徴収事務を行っている法務省としての考えということになろうかと思いますけれども、仰せのとおり現在、仮登記を利用した担保形態というものも利用されているのは事実でございます。本来でございますと抵当権をつけるというのが通例でございますが、仮登記にはいろいろな担保的機能のほかに、所有権を取得することができるというようなプラスアルファの効力がございますので、そういうものも利用するということが行われておるのではないかと思うわけでございますけれども、しかし登記といたしましてはあくまでも所有権取得権能を保全する、つまりそういう前提として行われるというものでございますので、所有権取得登記の方の税率とのバランスということをやはり第一義的には考えざるを得ないというふうに私は思います。 それから、いままでは所有権を移転する形式で担保をとるということの多くはいわゆる譲渡担保と申しまして、不動産なら不動産の所有権を債権者に全部渡してしまう、登記もしてしまう、金を返せばまたその所有権を戻すというようないわゆる譲渡担保の方法がかなり多く利用されていたわけであります。そういうものにつきましては税金は一般の本登記と同じように千分の五十ということになるわけでございますけれども、それの代替的な方法として仮登記の効力というものが着目されまして、仮登記を利用するということが行われてきたのではないかというふうに推測しておるわけでございます。そういう面からいきましても特に債務者の負担が過酷ということにはならないのではないかというふうに私どもは考えているわけでございます。
○池端委員 法務省が税のバランスを考える云々と言うこと自体ちょっと問題があるというふうに私は思うのですよ。それでこの問題については私どもの党の大島委員が専門家でございますので、後ほどまた改めてお尋ねをすることにいたします。 そこで、今度の登録免許税、現行法律もそうでありますが、改正案は私今回十分勉強させていただきました。率直に言って感じますことは、よく上厚下薄という言葉がございますが、上に厚く下に薄い。これは上に高くて下に安いという意味ではありません。上に非常に優遇措置が講じられておるけれども、下の方、いわゆる国民大衆にはきわめてきつい内容になっておるというふうに言える内容でないか、そういう法律だというふうに私は思うわけです。 たとえば銀行の営業の免許については現行五万円でございます。改正案では十五万円。ところが信用金庫の事業の免許はこれまた銀行と同様に現行で五万円、改正案で十五万円。資本金が七百億円も八百億円もある都市銀行と、出資金が二億、三億というこの小さな信用金庫を同列に扱っている、こういうところに非常に大きな問題を感ずるわけであります。また一般のタクシー会社の免許は現行で一万円、改正案でいきますと三万円。個人タクシーはどうでしょうか。たった一台の車を持っている個人タクシーの免許は現行五千円、改正で一万五千円です。こんな不均衡、不平等というものがあるか。しかも二十そこそこの看護婦さんの登録税が現行三千円で改正案で九千円。こういうようなことは不公正税制の最たるものではないかというふうに私は思うわけであります。公平を欠いている、均衡を失している、このように私どもは考えるわけでありますけれども、これについての大蔵省の見解をお尋ねしたいと思います。
○大倉政府委員 大きく分けまして二つの問題を御指摘になったと思います。 一つは営業免許の関係でございますが、おっしゃいますように、金融機関としての営業の免許を受ける、そのことについて、免許を受けなければ営業できない、その反射的利益というものに着目をして、免許の際に登録免許税を負担していただく。その場合に、資本金が非常に大きい銀行と出資金としてそう大きくないであろう信用金庫とが、登録免許税としては同じ負担であるという点の御指摘でございますが、そこだけにつきまして申しますと、おっしゃるような考え方が一つあろうかとは思います。ただ、その場合に、やはり営業免許を受けまして、それから実際に創業に至るときにどういう負担になるかと申しますと、これは設立登記の方でもう一つの負担が出てくるわけでございまして、設立登記は御承知のように定率課税でございます。資本金の千分の七の負担をしていただくわけでございまして、一千億の資本であれば七億円の設立登記の登録免許税を別途負担していただいておる、百万円であれば最低税額になる——これはちょっと例が悪いのですが、一千万円であれば七万円のところに終わるというようなことになっておりますので、設立登記における負担で大きさの方はバランスがとれるのではないか、免許を受けるというそのことだけの部面においては、やはり同じ金融機関ということで反射的利益を考えたらどうであろうか、そういうことから現行法ができ上がっているように私は理解しております。 それからもう一つ、人的資格の方の税負担のバランスの問題でございます。 これは、一番高い負担が、御承知のように弁護士さん、公認会計士さん、税理士さんというところで、現在二万円、改正案では六万円でございます。看護婦さんは三千円でございまして、これまた九千円でございます。人的資格の登録の方は、たった一つの例外を除きまして、今回全部三倍引き上げという案になっております。これが余りに機械的ではないかという御批判であると思いますけれども、これはずいぶん時間をかけまして、関係省が非常に多うございますし、関係省の中でも担当、監督しております各資格というものが非常にたくさんございます。前回の改正のときにも同じような御指摘を受けておるという経緯もございまして、今回ずいぶん時間をかけて議論をしていただきました。ただ、最終的な落ちつきとしましては、どうしても一部分をいじり始めると、どう申せばよろしいのでしょうか、担当官庁としても収拾がつきかねる面が出てまいりまして、四十二年にいろいろバランスをとってでき上がった、それが十年たってみると、ほぼそういうものかなとして定着しておるという感じをみんなの官庁が言っておられまして、特定のものを大きく上げる、特定のものは小さくしておくということでは、なかなか自分の省の中がまとまり切らぬというのが正直な意見でございまして、機械的だというおしかりは受けるかもしれませんけれども、今回の改正案は一律三倍という案にさせていただいた、これは数カ月にわたる審議の経緯を申し上げて御答弁にかえたいと思います。
○池端委員 いま局長がいみじくもおっしゃいましたけれども、この問題につきましては、昭和四十二年の審議の際にも、当委員会で大変な問題になっているわけであります。しかも、これは与党の自民党の方からさえそういうお声が出ているわけでありまして、この速記録を読んでみますると、当時の自民党の渡辺美智雄委員が、いまの厚生大臣だと思うのでありますが、バランスがとれていない、不均衡である、このことを強く指摘しております。いま直ちにやれとは言わないけれども、今後十分完全なものにするように努力をしなさい、こういうことを言っております。ところが、これに対して当時の大蔵省の塩崎主税局長は、おっしゃるような御批判も十分私ども検討いたしまして、完全なものに近づけたい、このように思っております、こういう答弁をしております。完全なものに近づけたいと思っているということは、不完全であるから、そのことをみずから御認識なさっているから、こういう御答弁が出てきているわけであります。 自来今日まで十年たっているわけであります。十年たって今度改正案が出ましたけれども、それは何ら手が加えられておらない。機械的に三倍ないし二倍に上げている、こういう状況なわけです。あっちに手をつければ、こっちに手をつければ収拾がつかなくなる、ほぼこの問題は定着しているのではないかという御指摘でありますけれども、それは余りにも旧態依然、事なかれ主義に終わるやり方ではないか、こう思うのであります。一体十年間何をしておったのか、こう言いたくなるわけであります。この辺の経緯について、もう少し詳しくお答えをいただきたいと思います。
○大倉政府委員 私どもも本件を五十二年度改正で取り上げようという考え方になりまして以来、従来の当委員会、参議院の大蔵委員会の御審議も十分振り返って読み直してみましたし、それからまた、各省との相談においても、かねてからこういう指摘があるのだがひとつどうだろうかという御相談もいたしたわけでございます。ただ、前回の改正のときには、私の記憶で申し上げますので、もし間違っておりましたら後で訂正させていただきたいのでございますが、看護婦さんはその前は千円であった。それを三倍に上げて三千円にした。お医者さんは、当時は看護婦さんの千円に対して三千円であった。それを七倍弱にして二万円に持ってきた。そのバランスがいいか悪いか、これが定着するかということは、ひとつこれからよりいいバランスがあれば考えてみたいという趣旨で当時の塩崎局長が御答弁申し上げて、御質問者がまさしくおっしゃった渡辺委員でございますが、それ以後定着していない、やっぱり非常に不安定であるというならば、今度関係各省と十分議論をして、やっぱりもう少し幅を広げる、あるいは上げ幅を変えるということもあっていいだろうということで、かなりの時間をかけて御検討を願ったわけでございますが、どうも最終的な結論としましては、十年前に決まったもののそのままの上げ率でいくと、実額の幅はまた広がる、これは当然のことでございますが、広がるのだし、最終的には、上げ率を同じにするということならば、あちらもこちらも、何と申しますか、言葉は悪いのでございますが、おさまるという各省の御判断をいただきまして、このような御提案をしておるわけでございます。
○池端委員 政府答弁はその場限りのきわめて無責任なものだなということを痛感するわけでありますが、時間の関係上次の問題に進ませていただきます。 次は、弁護士さんに対する登録免許税の課税の問題でありますが、この委員会にも弁護士の先生方が何人かいらっしゃいまして、私のような門外漢がこの問題についてお尋ねをするのはいささか口幅ったい思いがするわけでありますが、あえて、素朴な疑問を持っておりますので、お尋ねをしたいと思います。 昭和二十四年に弁護士法が全面改正になりまして、日本弁護士連合会、日弁連に対して国から多くの権限が移譲されました。その中に弁護士の登録の問題もございます。したがって、今日弁護士法の第八条では「弁護士となるには、日本弁護士連合会に備えた弁護士名簿に登録されなければならない。」こういうふうにうたわれているわけであります。そして弁護士会へ登録手数料というものが支払われる仕組みになっておるわけであります。そのほかにこの登録免許税で税が課税されておる。一方で登録手数料、一方では税、言うなれば二重の負担になっている。これはいささかおかしいのではないかというふうに考えるわけでありますが、この点についてはいかがでしょうか。
○大倉政府委員 かねてから弁護士会の、率直に申し上げまして一部に、そういう強い御意見があるということは、私どもも承知いたしております。これにつきましては、池端委員よく御承知のように、国はもはや弁護士に対する登録免許税の課税権はないんだという御主張まであって、それは裁判の結論はもう出ております。したがいまして、現状におきましては、そういう職能団体が手数料を徴収する、それといわば並行的に国が登録免許税を課するということが実際の負担から見てどうであろうかということとして考える問題になっているのではないかと私どもは思います。つまり、課税権の有無の問題はいわば裁判上決着済みではなかろうかというふうに私は理解いたしております。 その場合に、弁護士のみがこういうことになっておるかと申しますと、実は同じような職能的な有資格者の団体でございます税理士会あるいは弁理士会もそれぞれに自分のところに登録がなければ業務ができないのでございますが、その登録手数料はやはり取っておられる。現在弁護士会の方は私承知しておりますところでは三万円でございますが、税理士会は二万円、弁理士会は三万円、それぞれその会の登録への手数料としてやはり徴収をしておられるということのようでございますので、これまた弁護士会や公認会計士会、税理士会といろいろ御相談しながら、その問題を含めて、今回の一律三倍の六万円というのはどうだろうかという御相談をして、まあそれは、税が高くなるのは賛成だとはなかなか言わないけれども、ほかがみんな一律三倍ならやむを得ないでしょうという御返事をいただいたわけでございます。
○池端委員 確かにこの問題については最高裁で一定の結論が出ていることを承知の上でお尋ねをしているわけでありますが、弁護士活動をするためには弁護士会に登録をしなければ活動ができないということになっておりますし、しかも現行の弁護士法では登録の拒絶の権能というようなものも日弁連は有しているわけでありますね。しかも日弁連の会長、副会長というのは公務に従事する職員である、こういうことまで規定をされておる。いわゆる一種の公共団体であるというふうに思うわけであります。そういうことから言いますと、この登録権というものは全面的に日弁連に移譲されている。ところが、昭和二十四年の弁護士法の改正というものは議員立法であったために、当時の登録税の第七条、本来なら削除されるべきものがそのまま見過ごされて今日に来てそれが引き続きこのような形になっている、こういう立法技術的な問題もあるのではないかというふうに私は思うわけであります。 しかし、私はこの問題をここで性急に結論を求めるようなことはしません。日弁連の中の税務対策委員会等でもこの問題については非常に疑義があるという問題提起をしておりますので、これらの経緯については今後とも大蔵当局において十分検討されるように強くお願いをしておきたいと思うわけであります。 次に私は、一昨日の本委員会で愛知委員が取り上げられました外国旅行税と申しますか、あるいは海外旅行税と申し上げるのが適切なのか、この問題について二、三お尋ねをしたいと思うわけであります。 先ほどの税調の第二部会の報告でも「現行の課税文書のほかに相応の担税力があると認められる文書があれば、これを課税対象に取り入れることも検討する必要があるとされ、これに関連して、出国について何らかの税負担を求めてはどうかという意見があった。」こういう報告があるわけであります。また新聞の報道等によりましても、海外旅行者が旅券発給を受ける際に、現行の発給手数料のほかに、新たに単次旅券については一万円、数次旅券については五万円のいわゆる添付を義務づける、そういう新税の新設を大蔵省では検討中である、こういうふうに報ぜられており、また一昨日の委員会でも取り上げられたわけであります。重ねて、現段階でどのような検討の状況になっておられるのか、その点をお聞かせ願いたいと思うのであります。
○大倉政府委員 前回愛知委員にお答え申し上げましたように、私どもの部内で内々検討をいたしたことは事実でございます。 それで、課税してしかるべしという者の考え方は、海外渡航者の数が非常にふえてきておられるし、その方々が持ち帰ってきておられる外国産品などから類推しても相当の担税力を背後に推定してしかるべきではないか。そうであるとすれば、文書税という範疇で、印紙税の中で旅券にいまおっしゃったくらいの額の印紙を張るということで負担をしていただくのは十分合理的ではなかろうかというのが賛成論でございました。 これに対する消極論の方は二つございまして、一つはOECDとか国連とかそういうところで、観光関係を専担にしておられる部会のようなものがございまして、観光というような角度からすれば、国際的な人的交流はできるだけ自由であることが望ましいから、海外渡航に際して必要最小限の手数料的な負担以上の負担を求めるべきではないだろうという勧告がある。日本もまたこれらの国際機関のそれぞれの部会の一員であるから、勧告があるということは十分念頭に置くべきであり、性急に印紙税課税をするのには消極的であるという意見が一部にございました。 もう一つは、勧告があってもそれは法的な拘束力はないんだから印紙税の課税範囲をどうするかということは純粋に国内問題である。仮にそれが海外渡航を非常に阻害するとなれば、それは勧告の精神から言っておかしいかもしれないけれども、現状から見れば一次旅券で一万円、数次で五万円という負担を求めても、それゆえにもう外国に行くのはやめたというようなことにはとうていならないであろう。しかし、そうであるにしても五十二年度の問題として取り上げるのにはいかにも環境がいま悪いのではないか。日本が黒字国であるということが盛んに言われている。もちろん黒字国であるということは貿易収支が黒であり、貿易外は構造的に赤であり、そうしなければ食べていけない日本なんだから、貿易外の問題は別だと言ってみても、全体として黒字黒字と言われているときに、意識は海外渡航を制限する意識ではないにしても、外からながめて日本がまた税を負担して——それは結果的にその赤字が減るわけでございます、もし観光客が減れば貿易外収支の、旅行収支の赤字が減るということになりますから。またそういうことをやっているのかという、何と申しますか痛くない腹をさぐられてしまうのは得策でないではないかという、もっぱら現状における国際収支面から見た日本の置かれている立場という角度からの消極論がございます。 私は担当者としては、個人的にむしろ最後の消極論の方にくみしまして、五十二年度としてはこれを取り上げるのはひとつ差し控えよう、しかし、これであきらめるというには、どうも課税上は理屈はあるのではないか、もう少し環境が熟すればやってもいい税として大事に構想はとっておきたいなというのが私のいまの率直な感じでございます。
○池端委員 五十二年度は新設に踏み切らなかったけれども、決してあきらめているわけではない、やってもいい税だと思っておる、こういうようなことだと思うのでありますが、実はこの発想の中には海外旅行というものを基本的にぜいたくなものだ、渡航者には十分担税力があって、いわば奢侈税的な考え方があるのではないかというふうに思うのであります。 ここに総理府が昭和五十一年版の観光白書というものを出しておりますが、これを見ましても、今日の海外旅行の実態というのは、年齢別構成でいきますと、二十歳代が圧倒的に多い。三分の一は二十歳代です。しかも行き先は台湾、香港、ハワイ、韓国、マカオ、グアム、フィリピン、こういうように近隣の諸国と言ってもいいと思うのであります。これが圧倒的でございます。しかもこの経費も旅費も五万円から十万円台というもの、これがもう八〇%を占めているという状況でございます。若者のしかも経費がごく安い、こういう人たちに一次で一万円、数次で五万円ということになれば、これは大変な経費がかさむ結果になるわけであります。局長は、おみやげを持ってくるのが多いから担税力があると言う、そう単純なものじゃありませんですよ。海外旅行、そう再三行けませんから、それは確かにおみやげも買ってくるでしょう。しかし、おみやげからいって担税力があるというような短絡的な物の見方はできないというふうに私は思うのであります。 しかも、総理府やあるいは文部省、国際協力事業団のもとで、国の補助によって青少年や学生の国際交流というものが最近非常に多いわけであります。これに対する悪影響というものも無視できないと思うのでありますが、この点についてはどうでしょう。
○大倉政府委員 私も、海外旅行に出るのはぜいたくでよけいなことであるとはちっとも考えていないわけでございます。むしろ若い方々がどんどん海外に出ていただくことは、私自身もちょっとこれ生意気でございますけれどもかなり長い期間外国におりましたし、それもぜひやっていただくことはいいことだと思っております。しかし印紙税というものがそもそもある物なり人の流れについて背後に何らかの担税力を推定して、そう高くない薄い率で負担をしていただくという性格の税であるという、その税の方から考えて、やはり海外旅行の機会に交付を受ける旅券という文書に文書税としての負担をしていただくということには、印紙税からする限り十分の理由があるのではないかと依然として考えております。 おっしゃいました旅費との関連とかあるいは数次が五年有効のところへ五万円でいいとか、そういうことは将来具体的に問題になりましたときには十分それなりに検討しなくてはならぬ問題だと思いますけれども、これはちょっとおしかりを受けるかもしれませんが、最近の海外渡航で二十代の方が圧倒的に多いということは、私は税金取りだからかもしれませんが、なるほど独身貴族の方というのはわりあい負担が軽いんだなという気もしないでもございませんし、いろんなことを考えながら今後研究をいたしてみたいと考えております。
○池端委員 一九六七年の国際観光年に当たって国連が呼びかけた有名なスローガンに「観光は平和へのパスポート」こういうスローガンがあるわけであります。さらにまた、一九六六年の国連の会議では「観光は、すべての人々及びすべての国の政府の称賛と奨励に値する基本的な最も望ましい人間活動である」こういうような決議も上げておりますし、一九六三年の国連の会議では、「旅券の発給または更新のための料金は、その作業の費用を超えるべきではない。」「海外旅行へ赴く自国民に対する課税はできる限り廃止すべきであり、このような税金の存続を遺憾とする。」こういうところまで言い切っているわけでありますね。したがって、この問題が大蔵省で構想されているということが報道されるや、諸外国の反応は非常に強かったというふうに私は聞いているわけであります。現に十二月二十五日の新聞報道によりますと、米国、英国大使館からも重大な関心を払っているという、非公式ながら申し入れがあったというふうに言われておるわけであります。 この問題について、きょうは外務省と運輸省の担当の方もおいででございますので、外務省、運輸省としてはこの問題についてはどういう御見解をお持ちでまたどういう対処をなさってきたのか、その辺についてお尋ねをしたいと思う。
○伊藤説明員 この問題につきましては、実は先般本件が討議された際に外務省といたしましては大蔵省に対しまして、ただいま先生が挙げられました国際機関における勧告の趣旨に反することにはならないかということが一つと、それからかかる国際勧告を履行、遵守すべき立場にあるわが国といたしまして、かかる課税を行うことが最近特にわが国に国際協調が強く要請されておる状況にもかんがみて対外的に好ましいことではないのではないかというふうな問題点の指摘をした経緯はございます。
○富田説明員 御発言ございましたように国際連合、OECDなどの勧告もございまして、国際間の旅行の合意化を図ろうとするのは世界の趨勢でございます。このような趨勢に反するのではないか。したがいまして、諸外国の反発を招くおそれがございまして、わが国の外客誘致などの国際観光の施策にとって好ましくない影響があるのではないかというような問題につきまして、大蔵省に申し入れた経緯がございます。
○池端委員 もう時間が来ましたのであと一点でとどめますが、この際外務省にお尋ねをしたいのは、諸外国における外国旅行税なり出国税、そういうようないろいろな名目があると思うのでありますが、このような課税の実態がどうなっておられるのか、それをお尋ねしたいと思うのです。
○伊藤説明員 外務省が承知しておりますものについては次のような例がございます。 まず第一は、旅券の手数料のほかに印紙税を課している国といたしましてはイタリア、ナイジェリア、スぺイン、タイ、トルコの五カ国がございます。 具体的に税額を申し上げますと、イタリアの場合は四千リラ、邦貨に直しまして約千二、三百円。それからナイジェリアにつきまして一・五ナイラ、これは約七百十円でございます。スペインは二十五ペセタ、これは約百十円でございます。それからタイ、これは五・四バーツ、約八十円。トルコが一リラ、約二十円。こういうケースが一つと、それから、ほかに旅券の手数料とは別に、海外旅行税という名目で航空券を購入する際にそのトータルに対して約一〇%から一五%程度課税をしておる国が若干ございます。これはたとえばニュージーランドであるとかチリ、ベルギーであります。それから、出国税を課しているのはイランのみでございます。
○池端委員 大蔵大臣、いまお聞きのような諸外国の実態でもございます。したがって、今後引き続き検討されるそうでありますが、そういう実態等も十分踏まえて御検討いただきたいと思うのであります。 先ほど局長は、独身貴族云々というようなことを言われました。決して言葉の揚げ足を取るわけではありませんけれども、やはりささやかな貯金で海外旅行をしよう、そういうことでいまや海外旅行は三百万人時代を迎えようと、こうしているわけであります。これは特権階級、一部の富裕階級のものではない。かつて外国へ行ってさましたら洋行と言ったのです、洋行してきましたよ。いま洋行してきたなんて言いましたら何ですか、こういうことになる。時代は変わっているわけでございます。 しかも、私はいま国連の諸決議をいろいろ引用いたしましたけれども、決して国連の諸決議だけではなしに、わが国でも観光基本法という法律がありまして、国際観光の発展なり国際親善の増進を図る、そうしてわが国の観光に関する政策の目標を樹立する、こういうような観光基本法が制定されておるわけでありまして、いま検討されているようなそういう新税というものは、この観光政策の目標にも反するのではないか。これは大衆課税と言ってもいい、全く悪税である、こういうふうに言っても言い過ぎではない税であるというふうに私は考えますので、ぜひこの点については、検討した結果やることになりましたというようなお答えのないように強く要望して、私の質問を終わります。
○小渕委員長 池田行彦君。
○池田(行)委員 大蔵大臣には連日の国会審議でお疲れのところわざわざ御出席賜りまして恐縮でございます。限られた時間でございますが、登録免許税法の一部を改正する法律案とその周辺の問題について御質問させていただきます。 まず最初に、登録免許税の税としての性格と申しましょうか、課税の趣旨というものを御説明願いたいと思います。と申しますのは、私も大蔵省に若干おったのでございますけれども、外国の例などを見ましても余りこういった種類の税が見当たらないのじゃないか、こういう感じがいたしますので、その点について御説明いただければと思います。
○大倉政府委員 登録免許税は、アカデミックに分類いたしますときには間接税等に入れましたり、場合によっては直接税等に入れたりされるような性格の税でございます。しかし、いずれにも属しない流通税であるという考え方がほぼ多数の考え方であろうかと思います。 課税の根拠と申しますか、理由は、各種の財産権の登記に関する部分と人的資格の付与に関する部分とで若干違うということも申せようかと思います。 財産権の登記に関します部分につきましては、それによりまして法的に対抗力を持つとか法的に保護されるとか、それに伴う利益に対して応分の負担を求めるという考え方であろうかと思いますし、人的資格の付与ないし制限的営業の免許などにつきましては、その資格を付与されないとその業務ができない、資格のない人はその業務ができない、あるいは免許をもらわなければその営業ができないということに伴って、国によってそれなりの保護を受け、反射的に不利益を受けるということに着目して、ごく軽い負担を登記、登録の機会に求めるということであろうかと考えております。 なお外国では、御承知のようにわが国のように国税で登録免許税をかなり広い範囲に課税するというシステムは余りないように思いますが、それは各国の民事法制などの違いにもよるものかと思います。連邦制の国ではおおむね財産権の登記などは州がやっておりますので、州税でそういう負担を求めているという例はございます。また免許につきましても、州で免許を与えるときに州で免許税を取るという例もございます。また、ごくわずかではございますが、アメリカの連邦やイギリスでも、特定の業種につきまして免許税を取っているという例もございます。
○池田(行)委員 次に、今回本税の増税を図ろうとされたその背景について若干御質問いたしたいと思います。 これからのわが国の経済の動向と申しましょうか、とりわけ昨年五月に策定されました昭和五十年代前期経済計画との関連で税制というものを考えてまいりますと、どうしても近い将来において一般的な税負担の増大というものを考えなくちゃならない、そういった時期が来るのではないかと思われます。ところが、一方におきまして当面、本年度あるいは昭和五十二年度の経済というものを見通してみますと、とてもそういったものが日程に上がるような情勢ではない。生産活動も依然低迷いたしておりますし、雇用面の暗さはもう御承知のとおりでございます。したがいまして、ここのところは公共事業を中心とした積極的な財政施策と申しますか、経済運営を通して景気の浮揚を図るということが第一番かと思うのでございます。そういった観点から、五十二年度につきましては財政体質の根本的な改善を図るような税制改正というものは考えられないと思うのでございますが、税制当局としまして、こういった中長期の問題とまた当面の問題、この相矛盾すると申しましょうか、そういった二つの情勢の中でずいぶん御苦労なさったと思うのでございますが、ともかく登録免許税につきましては、二百四十億円と、税額としてはそんなに大きなものではございませんが、増税に踏み切られたということになっておりますが、そういった増税に踏み切られたところの理由というよりも、むしろこういった決断をなされた背景という点についてお話しいただければと思います。
○大倉政府委員 ただいま池田委員の御指摘になりましたバックグラウンドに私どもも全く同じ気持ちでございまして、財政収支試算などでもおくみとりいただけるように、やはり何とか特例債依存から脱却しながら、しかも社会資本の充実、社会福祉水準の向上ということをやるということであるならば、何らかの時期に増税というきわめて困難な問題を避けて通ることはできないだろうと考えております。ただ、五十二年度に関します限りは、まさしくおっしゃいましたように当面の景気情勢からいたしまして、財政体質を大幅に改善するような増税というものはやれないし、やるべきでない。それであるとすれば、中期税制の御審議の中で、ある時期をとらえたらこういう負担調整をやってもいいだろうという感じが出てきておる税目の中で、当面の景気政策に矛盾しない範囲のものは、やはりわずかとはいえ赤字国債を減らすためには取り上げるべきだろう、それは財政当局としての責任ではなかろうかという考え方で、印紙税、登録免許税を取り上げさせていただいたわけでございまして、まさしく池田委員の御質問の趣旨と同じ考え方で今回この改正案を御提案をいたしておるわけでございます。
○池田(行)委員 ただいまのお話で、財政当局は長期、短期の二つの矛盾する情勢の中で苦労されながら、ともかく現行税制の仕組みの中で少なくともできる範囲の増税を図ろうとする御苦心は了解できます。その一環としての本税の増税でございますが、先ほど池端委員も御指摘になったのでございますけれども、どうも一律三倍という増税というのはちょっとひどいのではないか、またあるいは特に人的資格の関連におきまして、看護婦さんであるとかあるいはまたそのほかにも栄養士さんという方がございますけれども、そういった方々についてどうだろう、こういった御意見がございました。先ほどの池端委員に対する御答弁で一応その辺の事情は了解しておるのでございますけれども、庶民の感覚といたしましては、どうしてもこういった登録免許税というものを、税金であるが手数料的な感覚でとらえるのではないか。そうなりますと、パーキャピタの国民所得なり可処分所得なりが五倍になったからまあ三倍だなというのは、どうも釈然としないところが残るのではないか。物価動向、また可処分所得につきましても、十年間を見ればともかく、ここのところはまた落ちておる、こういった状況もあるのでございますから、その辺については十分配慮をなされたこととは思いますけれども、またこれから国民の間に十分な納得を得ていかれるような努力は必要かと思いますので、これは御要望だけ申し上げておきます。 それで、先ほど主税局長の御答弁の中で財政収支試算のお話がちょっと出たのでございますが、これは昨日予算委員会に提出されましたそうで、私もただいま手元に持っておりますけれども、これを見てまいりますと、今後、税及び税外負担の国民所得に対する比率というものを五十五年度までに三%ぐらい増大していく、こういった前提に立ちましても、五十五年度における公債残高は五十五兆円にも上ろうか、昨年の見通しからさらに四兆数千億円の増大という形になっておるわけでございます。こういう状況を見ますと、今後数年間予想されます借金財政というものが、将来にわたりましてわが国の財政、また経済というものに非常に大きな負担になるであろう、こういった姿が非常に鮮明になっておると思うのでございます。この財政収支試算につきまして、財政制度審議会の会長であられます桜田武氏も私的な見通しというものを先ごろちょっと明らかにされたようでございますが、それで見ますと、五十五年度でもまだ国債からの脱却はできないのじゃないか、二兆円くらいまだ残るのじゃないか、こういったことも言っておられるようでございます。またきょうあたりの新聞論調などを拝見いたしましても、これはあくまで試算ではございますけれども、どうもたてまえじゃないか、本当にこうなるのであろうかといった論調が目につくようでございます。きょう本会議で福田総理は、赤字公債からの脱却はできるかできないか、そういった問題ではなくて、どうしても脱却しなくちゃいかぬのだ、そういった財政の使命である、こういった御答弁をなさっておられましたけれども、大蔵省御当局におかれましても、本日の総理の本会議答弁に見られましたようなかたい決意を持ってこの財政の再建に取り組んでいかれるお覚悟かどうか、そのあたりをお伺いいたしたいと思います。
○坊国務大臣 いずれにいたしましても、日本の今日の財政が非常な厳しい、苦しい立場にあるということは御承知のとおりでございます。このままで推移してまいりますと、日本の財政は本当に破綻をしてしまう。ということは、私どもが最も憂えとするところでございます。さような意味から申しまして、歳出の面におきましても、歳入の面におきましても、これは相当の覚悟と決意を持ってこれを改善していかなければならない、こういうようなことで、昭和五十五年を期しまして何とかして特例公債というものを発行することの要らないように持っていきたい。こう考えておりますのは、御指摘のとおり、それは大変な難行ではないかということでございますが、私もまさにそれを痛感いたしております。しかしながらこの間におきまして、福田総理が申し上げましたとおり、どんなことがあってもこれはやっていかなければ日本が生きるか死ぬかということまで考えなければなりません。さような意味におきましては、どうしたって歳入の中の税制の面におきましてこれを強化していかなければなりません。さような立場に立ちまして、税制調査会で、すぐ税制調査会を引っ張り出しますけれども、去年の六月から中期税制についての御勉強を願っておるということでございまして、その御勉強を願っておる中には、税制全般に通じて、あるいは直税、間税、資産課税といったようないろいろなものを勉強をしていただいておる。じゃあそれをいかに組み合わしていくかということについては、これはまだ決まっておりませんけれども、そういったような材料を、これをどう組み合わせ、どうあんばいし、その中の量をいかにこれを特定していくかということが今後与えられたる非常に大きな問題でございますが、そういったようなことにつきましては、これはひとつ国民の御選択と申しますか、国民の御批判と申しますか、それをぜひお願いを申し上げまして、そしてできるだけ私は、税は軽ければ軽いほどいいんでございますけれども、しかしこの目的を達成いたしていくためには、国も、国民もみんながひとつ、福田総理の言い分じゃありませんけれども協調と連帯というお気持ちでもってぜひとも御協力を願いたい、かように考えております。
○池田(行)委員 ただいま大臣の御答弁で、財政当局とされましても、本当に財政体質の改善のために全力を傾注していこうという、こういった御決意のほどをお伺いしたわけでございます。そして、このためには、もちろん歳出面における節減あるいは合理化の努力、これはどんどん進めていかなければならない、これは当然でございますが、いま大臣の御答弁にもございましたように、どうしてもこれから租税負担の増大というものを考えていかなければならないと思います。またそうした場合に現在の税制の体系と申しましょうか、税制の仕組み、それからまたこれからの経済の見通しというものを考えてまいりますと、どうしても一般的な増税と申しましょうか、税制の改正をしてまいらなければいかぬ、こういう時期が参ると思うのでございます。またこのことは、現在、国際的に租税の負担率その他を見てまいりますと、まだわが国の場合、欧米諸国に比しましてその負担率がかなり低位にある。これはもとより一方におきまして社会資本の充実がまだまだ足りないとか、福祉がまだ十分でない、そういった問題とうらはらでございますけれども、そういった事情にございますので、一方において国民のニーズにこたえていく、それと同時にやはり租税の負担というものも増加さしていかなければならないのではないか、こういうふうに考えるわけでございます。そうしてただいま大臣は、そういった認識のもとに税制調査会で検討を進めながらこれからどういった材料をどういうふうに組み合わせていくか、こういった点については国民の皆さんに選択を求めてまいりたい、こういうお話でございました。そういった意味におきまして、当委員会の性格、歳入委員会というお話も先ほどもございましたわけでございますが、そういった観点から、また現在、これからの中期税制のあり方については税制審議会での審議の途中ではございましょうが、現段階においてどういう御所見をお持ちか、というよりも、どういう感触であるか、そういった点について若干お伺いしてまいりたいと思います。 まず、わが国の税制はいま何と申しましても所得税、所得課税というものを中心として組み立てられておるわけでございますが、この所得税につきましては、ことしは五十一年度の減税がなかったということもございましてこれをかなりな大幅減税をすべきではないか、こういった議論が非常に沸騰しておるわけでございますけれども、これまた国際比較から申しますと、まだ全体としてはそれほど高い水準にはないのではないか。地方税である住民税も含めましたところでも、かなり低い水準ではないか。とりわけ累進構造その他を見てまいりますと、中小所得者と言われる階層に対しましてはかなり配慮をしておるんじゃないか、こういう感じがするわけでございますが、その点について諸外国の実情との比較においてちょっと御説明をいただきたいと思います。
○大倉政府委員 中期税制の御審議の中で所得課税は第一部会で御審議をいただいているわけでございます。本日資料として御提出しました部会長報告で所得税問題についての従来の御審議の経緯はお読み取りいただきたいと考えておりますが、ただいまの御質問に、課税最低限が高いとか全体の負担率が低いとかいうことは、しばしば予算委員会などでも総理、大蔵大臣からお答えいたしておりますので繰り返しませんけれども、下の方と上の方とどうかという御質問にお答えいたしてみたいと思います。 年収三百万円の夫婦子二人の給与所得者の負担がどれくらいであろうかという計算をいたしますと、一番新しい税制でわが国の場合は、政府案による減税後で住民税込みで十二万二千円で四・一%でございますが、アメリカで、三百万円というのは一万ドルちょっとでございますけれども、その負担率は八・九%ということでございまして、いわば二十七万円の負担になっておるわけでございます。イギリスはこれは非常に所得税の高い国でございますから、負担率が二五・二、つまり三百万円の年収の夫婦子二人の方は大体七十五万円という驚くような税を負担しておられます。それから西ドイツの場合に一一・六でございますので大体三十五万円ぐらい。それからフランスは大きな付加価値税を持っておりますから所得税は安いのでございますが、それでも四・二%と、日本とほぼ同じ、日本よりちょっと高い。つまり中小所得層と言われる部分では日本がほかのいかなる国に比べても負担は低い。 ところが上の方にいくとどうかと申しますと、一億というのは極端でございましょうから五千万円というところをとってみますと、日本の場合の負担率は五三・九でございますが、アメリカは五一・三でございますから日本の方が高くなるわけです。イギリスはもちろん高うございまして七六でございますが、ドイツはこの辺では四八・五、フランスで四一・二ということで、つまり日本の所得税というものは、負担率から申しますと、非常に上にきつく下に甘いということは、これは国際的な事実として申し上げておきたいと思います。
○池田(行)委員 ただいまの御答弁に見ましても、日本の所得税の構造というものは、大変累進度も高くなっておりますし、そのいわゆる公平負担の見地から見ますと、現在の所得税中心の税制というものは比較的すぐれた制度ではないかというふうに考えるわけでございます。そういった観点から申しますと、これから将来に向かいまして一般的な税負担の増大を国民の皆様方にお願いしていくという場合にも、所得税を増税するかどうかということは抜きにしまして、やはり税体系の中心はこういった所得課税というものが占めてまいるべきではないかと考えるのでございますけれども、その点についてどのようにお考えでございましょうか。
○大倉政府委員 その点は第一部会での御審議でもほぼ池田委員と同じ御意見をお持ちの方が多数でございます。やはり近代的な税制としては所得税が基本的に大事な税だと考えるべきであろう。したがって、今後もし全体としての負担の増加を求めるとすれば、やはり所得税にも求めるという考え方は十分合理的であろうというところまでの御審議が進んでおります。しかし、さてしからば具体的にどうするかという問題につきましては、もちろんほかの諸税との組み合わせでなお議論を深めていただかなくてはならぬ、しかし所得税が中心的な一つの租税であるという点は見失うべきではないだろうというのがほぼ第一部会での共通の御認識のように私どもは受けとめております。
○池田(行)委員 将来におきましても、税体系の中心はやはり所得税に置くべきではないかということでございますけれども、しかしながら、現在いわゆる直間比率というものが七対三ぐらいのかっこうになっているということ、それからまた徴税の実務面と申しましょうか、その執行面等を考えてまいりますと、やはり間接税というものにつきましてもある程度の増徴と申しましょうか、負担の増加というものを考えていかなくてはならないのではないかと思います。 間接税につきましては、一般的に逆進的であるとかあるいは物価上昇を通じてインフレを招くのではないか、こういった批判があるわけでございますけれども、まあ逆進的か否かという点につきましては、個々の税というよりもむしろ税体系全体でとらえていく、こういう観点から申しますと、先ほどのお話で将来とも所得税が税体系の中心となる。しかもわが国の所得税の累進構造がかなり急なカーブと申しましょうか、そうなっておるということでございますので、将来にわたっての間接税についてもある程度の負担増というのは図っていかなくてはならぬのではないかと思います。 その場合に、ここ数年間、五十年度の酒、たばこでございますか、それからまた五十一年度の自動車税あるいはガソリン税ということでやってこられたわけでございますけれども、将来間接税である程度まとまった税収の増加を図っていくといった場合には一般消費税の導入が検討されなくてはならぬのじゃないか、こういったことも考えられるわけでございますが、この点についてはどのようにお考えでございましょうか。
○大倉政府委員 税制調査会での御審議は昨年六月以来非常に精力的にお願いをして続いてまいっておりますが、五十二年度改正の御審議のために現在中断されておりまして、具体的な方向というものはまだ出ておりません。ただ、お手元にございます第二部会の部会長報告からお読み取りいただけますように、間接税についてもし負担を求めるとすれば、もしでございますが、負担を求めるとすれば、現行税制の枠内ではそれほど大きな増収は期待できないのではないだろうか。それぞれの税にそれぞれの限界があって、余り大きな税収をここに期待するということは無理ではなかろうか。したがって、もし所得税での負担の増加は困る、法人負担の増加にも限度があるというふうに考え方がいくんであれば、それは間接税について何らかの新しい仕組みを考えなくてはいけないかもしれない。その議論の種を一遍出してくれということで、昨年の十一月二日に議論の種として、従来から国会で御提案のありましたものを含めまして税制調査会にお出ししてございます。しかし、これは一度お出しして一時間ちょっとの御論議があったというにとどまっておりまして、今後この問題をどうやっていくかということは、なるべく早く御審議を再開願って、その上でなお議論を深めていただきたい。ただいま池田委員の御指摘のような物価問題とか中小企業問題とか、あるいは逆進性の問題とか、しかしそれと別にまた全体としての負担のバランスの問題とか、いろいろな御議論がこれから出てまいるのだろう、そのような段階でございます。
○池田(行)委員 そういう意味で間接税の方、特に一般消費税云々という問題はまだ税調の方でもほとんど御審議が進んでおらぬようでございますけれども、他方におきまして一般流通税につきましては、戦後のいわゆる取引高税というようなものもございまして、国民の中にあれは非常に悪税である、こういったふうな意識がある程度広まっておるのではないか、こういう感じがいたしますので、今後こういった問題を検討されていく場合におかれましては、税調内部だけではなくて、それこそ国民の中にもその辺の性格であるとかあるいは趣旨であるとかいうものを本当に十分認識してもらうような御努力を税務当局においてもとっていただきたいと念願するものでございます。 いずれにいたしましても今後のいろいろな財政需要の増というものを考えてまいりますと、確かに歳出の方のカットもしなくてはいけないし、また税の面で見ましても、いわゆる不公正税制の是正は当然やっていかなくてはいけない。これは税制それから執行も含めまして、不公正の除去には極力努力していただかなくてはならないと思うのでございますけれども、しかしこれからはとうていそれだけで賄い切れると思わない。公共財なり公共サービスの増加に伴うその負担というものはみんなでやっていかなくてはいかぬのだ、こういった意識をどうしてもやはり国民全体に広めていく必要があるかと思うのでございますが、その点先ほど大蔵大臣からも、税制の問題についても本当に国民に議論してもらって選択を求めていくんだ、こういうふうな御発言があったところでございますので、どうか財政当局におかれましてもそういった国民の理解を深めるための御努力を今後ともお願いしたい、こういうことをつけ加えまして、質問を終わらせていただきます。
○小渕委員長 次回は、来る八日火曜日開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後九時八分散会