災害対策特別委員会 第6号
- 発言数
- 117 件
- 登壇者
- 18 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1977/04/12
会議録
○湯山委員長 これより会議を開きます。 この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。 災害対策の基本問題に関する小委員会において、参考人の出席を求め、意見を聴取いたしたいとの小委員長からの申し出があります。 つきましては、同小委員会に参考人の出席を求め、意見を聴取することに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○湯山委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 なお、参考人の人選及び参考人の出頭日時等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じます。これに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○湯山委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 ————◇—————
○湯山委員長 災害対策に関する件について調査を進めます。 この際、寒干害による農作物の災害対策について、政府当局より説明を聴取いたします。農林大臣官房犬伏審議官。
○犬伏政府委員 今次の降雪及び低温による農作物等の被害状況とその対策について御報告申し上げます。 今次の異常気象による農作物等の被害は、昨年の十二月下旬から本年三月上旬にかけて、日本付近にシベリア方面から上層の寒気塊が相次いで南下したためにもたらされた記録的な降雪と低温により全国各地に発生したものでありまして、本日農林省の統計情報部発表の農作物の被害と、これ以外の農林水産関係の都道府県報告による被害とを合わせますと、本日現在で七百億円を超える被害額となっています。このほか、果樹等の樹体被害が、同じく統計情報部発表において、二万八千五百ヘクタールとなっております。以上の被害状況は、降雪及び低温による災害では、昭和三十八年の豪雪等の災害以来最も大きな規模のものであります。 次に、お手元に配付しました農林省統計情報部発表の農作物被害概況について御説明いたしますと、北日本では平年を上回る大雪、西日本では異常な低温と乾燥が続いたため、全国各地の果樹、野菜及び茶などに被害が発生し、この総被害見込み金額は約四百八十二億円となっております。 作目別に見ると、柑橘類を中心とする果樹の被害が最も大きく、三百五億円の被害で、総額の六三%となっております。これは落果、果実の凍結や落葉、枝の枯死などによる花芽の減少等の被害が発生したことによるものであります。 次いで被害の大きいのは野菜であり、総額の二〇%を占める九十七億円の被害で、これは各地の未成熟エンドウ、イチゴ、キャベツ、ホウレンソウなどに、茎葉の凍結、枯死、生育遅延等により発生したものであります。 茶については、山間高冷地の茶園を中心に、低温等による葉の褐変枯死、枝の枯れ込みが著しく、三十一億円の被害が見込まれております。 このほか、麦、飼料作物などにも被害が発生しております。 これを地域別に見ると、被害は全国に及んでおりますが、特に被害の大きいのは、九州、中国、四国で、その被害は柑橘類を中心として、全国被害額の三分の二に及んでおります。 次に被害の大きいのは近畿であり、関東、東北等がこれに次いでおります。 また、今回の農作物関係の災害で特徴的なものは、樹体被害が果樹、桑樹及び茶樹に全国的に発生し、近年に例を見ない大きな被害面積となっていることであります。 地域別には、九州及び中国、四国で全国の総樹体損傷面積の約四分の三に及んでおります。 このほか、果実に損傷を受け、用途変更されるなどによる損失見込み金額は約十六億円となっております。 以上の農作物関係の被害のほか、県からの報告によると、現在のところ造林地被害が約百十六億円、林地荒廃が約四十億円、農地、農業用施設の被害が約二十五億円、林産物被害が約十九億円となっております。 以上申し述べました農作物等の被害に対して、すでに講じた主なる対策としては、まず果樹の樹体損傷等の農作物被害に対しては、被害を最小限に食いとめるよう肥培管理、病害虫防除等技術指導の徹底を図ってきており、また被害農林漁業者等に対するつなぎ融資及び既貸付金の条件緩和等の指導、果樹共済等の共済金及び保険金の仮渡しについての指導を行ってきているところであります。 また、農地、農業用施設及び山地災害に対しては、今回の豪雪により、融雪時には、融雪による異常出水、地すべり等を誘発するおそれがありますので、これらの災害発生を防止するため、災害危険個所、防災施設等の点検を行い、必要に応じ適時適切な措置を講ずるよう、関係機関に対しその指導に努めてきているところであります。 最後に、今後の対策としては、まず農作物関係では、今次の降雪及び低温による農作物等の被害についての天災融資法の発動については、目下関係省と協議中でありますが、今月二十日前後を目途に閣議決定の運びとなるよう、鋭意その準備を進めているところであります。 なお、この場合激甚災害法の発動についても、国土庁において、天災融資法の発動とあわせて実施できるよう、その準備が進められているところであります。 自作農維持資金については、天災融資法の融資枠の設定を勘案の上で、被害農家の被害状況及び資金需要額等の実態を踏まえ、必要な融資枠の設定などを検討してまいることとしております。 果樹共済金についても、できるだけ早期に支払いが行われるよう努めてまいることとしております。 以上のほか、今次の寒干害による柑橘類等の被害状況にかんがみ、今後明らかとなる被害樹の萌芽状況等に応じ、技術指導の徹底を図り、必要な場合には苗木の確保等の対策を検討するとともに、寒干害等異常災害に対応した技術開発等の試験研究を一層推進してまいることといたしております。 次に、林業関係及び施設関係では、造林木被害については、都道府県による被害地の実査を速やかに完了し、造林補助事業実施要領に其づく激甚災害復旧造林の指定と復旧造林の実施を進めてまいることとしております。 荒廃林地のうち放置し得ないものについてば、緊急治山事業、林地崩壊防止事業及び小規模山地災害対策事業により早急に復旧することとしております。 農地、農業用施設、林業用施設等施設災害につきましても、早期査定に努め、緊要な個所から早期に復旧することとしております。 以上をもちまして、今次の降雪及び低温による農作物等の被害状況と対策の現況に関する報告を終わりますが、今後ともその対策に万全を期してまいる所存であります。
○湯山委員長 以上で、政府の説明は終わりました。 この際、私から若干の確認をいたします。 天災融資、激甚指定、これは二十日前後とありましたが、そういうふうに設定されるのはどういう理由なのか、これが一つ。 第二は、災害対策として、既貸付金の条件緩和という御説明がありましたが、いま私のところへ言ってまいっておりますのは、一年だけ延長する、そして、その延長した分は残期間にかぶせて支払いをするというので、一年だけというようなことが言われておるようですが、これは当然、果樹などは二年、三年、被害がおくれるというようなことがありますので、それはどのようにしておられるのか。 第三は、自創資金の枠の設定についても考慮するということですが、これは個人の持ち枠がありまして、限度が百万になっております。すでにその枠はかなり小さくなっておるものもあり、なくなっておるものもありますが、枠の拡大ということも考えられるのかどうか。 以上三点、確認をいたしたいと思います。
○犬伏政府委員 第一点の天災融資法の発動の時期でございますが、被害状況がただいま御説明申し上げましたように明らかになりましたので、その被害状況の数字をもちまして、政府部内で直ちに天災融資法の発動ができるような協議を行っております。ただいまのところ、来週の火曜日ないしは金曜日、四月の十九日ないしは二十二日、そのいずれかの日におきまして閣議決定ができるよう努力中でございます。 かような意味におきまして、先ほど二十日前後ということを申し上げた次第でございますが、被害農家の立場に立ちまして、できるだけ早期に閣議決定ができるよう努力をなお一層やってまいりたい、かように考えております。 次に、既貸付金の償還条件の緩和の問題でございますが、災害等によりまして被害を受けた農業者等が、すでに借り入れをしておる償還に支障を来すというような場合には、農林漁業金融公庫資金につきましては償還猶予等の措置を講ずることができることにかねてからなっておりまして、かような意味で関係機関に対し指導に努めてきておるところでございますが、今回のような特に大きな災害が発生した場合には、これらの措置が適切に行われるよう改めて指導を行うということで、すでにそのような指導通達を出しまして、その徹底を図っておるところでございます。 ただいま委員長からお話のございました償還条件の猶予のやり方についての問題でございますが、実際の被害農家への対応に当たりましては、当該農家の被害状況、負債が非常に多いかどうかの状況等々、個々の農家の実情に適合するよう指導してまいっておるところでございます。今次の災害に対しても、既借入金の償還が被害農業者の農業経営に著しく支障を起こさせないよう適切に対処するよう指導してまいりたい。その内容につきましては、ただいま申し上げましたような趣旨におきまして弾力的に対処をするよう指導してまいりたい、かように存じております。 それから、第三の自作農維持資金の貸し付け限度額の問題でございますが、自作農維持資金の融資枠をまず確保せなければなりません。そのような融資枠の確保につきましては、天災資金との関連を考慮しつつ、被害の実態に即した資金需要額に基づきまして所要額を確保するように努力をしてまいりたいと存じております。その場合に、連年災害等によりまして負債が非常に多いというような状況の被害農家に対する貸し付け限度額につきましては、その被害農家の負債及び被害の程度等を踏まえた上で、その引き上げについては検討してまいりたい、かように存じております。 —————————————
○湯山委員長 災害対策に関する件について質疑の申し出がありますので、順次これを許します。津島雄二君。
○津島委員 ただいま農林省の方から、今冬の降雪及び低温による農作物被害について御説明がございまして、大変参考になったわけでございますが、その御報告に触れながら、私ども地元で知っております実態について若干の御質問をしたいと思います。 まず最初に、ことしの豪雪に当たりまして、当委員会から委員長を初め皆様方おそろいの上で災害の実態、降雪の実態を視察いただきましたことにつき、大変降雪地、地元から高い評価と感謝の念の表示がございましたので、私それを取り次がせていただきますが、一つ残念であったことは、あの雪の積もった状態は視察団の皆さんに見ていただいたわけであります、その雪の下に何があったかということを実は見ていただけなかった。その雪の下にあったことでぜひまず委員長初め御視察に来られた委員の方々に見ていただきたいというものを私預かってまいりましたので、委員長にこれを提出いたしますので、ひとつぜひごらんになっていただきたい。これが結局、ブドウとかリンゴの果樹についてまことに惨たんたる姿を残したわけでございまして、まずこの写真によって御理解をいただきたい。 そこで、先ほどの農林省側からの御説明によりまして、大体全国的な規模における低温と降雪の被害はわかったわけでございますが、ここで私どもとしてまず最初に指摘しておきたいことは、たとえば私の知っております地域でも、リンゴの場合には相当専門的に大規模にやっておる農家がこれは中心でございまして、その地域に対する降雪の被害というものは当然かなり大規模になるわけでございます。 それから同時に、この際指摘しておきたいのは、近年における生産調整の影響を受けまして、いわば転作の一つの方向として果樹栽培に踏み切った農家がかなりございます。このような方々は、当然のことながらまだ大規模栽培に至っていない、いわばまだその前段階的な栽培をやっているわけでございますが、しかしながら、そういう新しい分野に踏み出していった方々にとっては、豪雪によってせっかく植えた果樹が壊滅的な被害を受けて、それに対する心のこもった対策がないということは、相当今後の農業経営に大きな影響を与える。言ってみればまた米に戻ろうじゃないか、こういう話にもなりかねない問題がございます。私の御質問をするまず最初に、ちょっとこの点だけ御指摘申し上げておきたいのでございます。 そこで、先ほどの農林省の方の御説明で、当面の対策としてつなぎ融資をまず考えなければならないということで、天融法による資金の融通を早期に決めたい、こういうふうに言っておられるわけでございますが、ここでまずお伺いしたいことは、この天融法による融資条件でございます。伺うところによりますと、被害の程度により、それから面積、規模により、金利が五%台のものと三%台のものと違う。このような条件の違いが果たして生産者の実態に合うものかどうか。その点について、いま適用金利三%のものとそれから金利六・二%と聞いておりますけれども、そういうものとどういう条件で区別をされ、そして、それが支障なしに実行されているかどうか、まずお伺いしたい。
○犬伏政府委員 天災融資法によります融資につきまして、その貸し付けの金利の御質問でございます。 被害の程度に応じ芋して三段階に分かれておりまして、三%、五・二%、六・二%ということになっております。 このように金利が三段階に分かれておりますが、その適用の区分といたしましては、まず三%の金利の適用は、天災融資法に基づきます特別被害地域の指定を受けた地域内の特別被害農林漁業者というものが三%になる。この場合の特別被害農林漁業者と申しますのは、被害農林漁業者の中で、農業、林業、漁業それぞれにおきまして総収入金額の五割以上の損失をこうむった者、これが特別被害農林漁業者でございまして、そのような特別被害農林漁業者が被害農林漁業者の中で一〇%以上を占める旧市町村の区域、これを特別被害区域として都道府県知事が農林大臣の承認を受けて指定をするということになっております。 それから、五・二%の金利の適用がございますのは、農産物、林産物または水産物の損失額がそれぞれ平年におきます総収入金額の三割以上、特別被害農林漁業者は五割以上でございますが、この場合は三割以上である、そういうものにつきまして五二%の金利が適用される。 それから、いま申し上げました特別被害農林漁業者なりあるいは三割以上であるという者以外の被害農林漁業者、これは農作物で申しますと、収入金額に対する被害の程度が一割以上ということでございますが、かつ、その当該農作物の被害の減収が三〇%以上という条件がございますが、そういうものにつきましては六・二%ということになっております。 そのような区分で、実際上の運用として円滑にいっておるかという御質問でございますが、私どもといたしましては、現行の制度、ただいま申し上げましたような内容で、被害農林漁業者の被害の程度に応じて所要の資金が融資され、被害の程度に応じて金利負担というものが漸次、重いものは軽くなるという対応関係でございまして、円滑な運用が図られておるものというふうに考えておるわけでございます。
○津島委員 ただいまの御説明で、制度としては被害の程度に応じて配慮の度合いを変えるという趣旨はわかるのでありますが、その被害の程度を、たとえばまず特別被害地域という認定をしなければならない。そうすると、これを具体的に適用してみますと、雪の場合にはある地域にどかっと降ることがあるわけですね。同じ地域でも、極端に言えば同じ市内でもどかっと降る、そして、その辺の農家には甚大な影響を残すけれども、市全体としては、たとえば三〇%とか五〇%とか、さっき五〇%とたしか言われたと思うのですが、そのあれが出ないというような問題が一つあり得ると思うのであります。 それからもう一つは、農家一つ一つにとって、いまの被害割合でございますけれども、これをたとえばリンゴならリンゴ、あるいはある種の果樹の生産の中の被害で見てくれればいいのですけれども、農家全体として何割という言い方になりますと、たとえば転作のために新しく始めたというような人は、その全体の農業経営の中のウエートが低いからみんな落ちてしまうという問題があり得ると思うのでございますが、その二点についてちょっと補足的に考え方をお伺いしたいと思います。 それから、さらにつけ加えて、地元でいろいろ聞いてみますと、天災融資法の融資を受けるのはやはり相当ひどくたたかれたから融資を受けるんだけれども、据え置き期間が全然ない。もうその翌年からすぐ払わなければならないというのは、やはりぜひ御検討いただきたい。その影響がいえて幾らかでも力がついたときに返済していくという仕組みにならないだろうかという要望が強いのでございますが、あわせてこの点、いまの三点をひとつお伺いいたします。
○犬伏政府委員 被害の状況によりましては、確かに御指摘のございましたようないわば局地的な被害で、当該農家にとっては大きな影響をこうむるという場合があることは十分理解できますし、また私どもも現実にそのような状況が発生することを承知いたしております。ただ、国の災害対策として実施をいたします場合には、やはりその被害を受ける範囲が広範であるということが一つの考え方の基礎になっております。都道府県、市町村というそれぞれの自治団体におきましても、それぞれの災害対策というものが講ぜられる、また国がその後押しをするというようなことから、両々相まって被害農家の救済が行われるということから、先ほど申し上げましたようなある程度の広がりというものを考えざるを得ないというのが現状でございます。 それから、被害の割合を計算する場合の平年の収入額というものにつきまして、被害が仮に前年あったとか、あるいはたとえば東北の場合で申し上げますと、昨年冷害があって出かせぎに参るということで農業収入が非常に減っておるという場合には、その基準になるべき平年収量というのが減るのではないか、そうすると割合としてはどうかということがございますが、その場合の平年収量としては通常の年の平年収量をとってまいります。したがって、そこは被害農家の間に不均衡の生じないような対処をしてまいらなければならぬ。現実には市町村長がこれは認定することになっております。市町村長の認定につきましては農林省といたしまして一定の指導をいたしておりますが、ただいま申し上げましたような被害農家の実態、それから農家間相互の均衡がやはり保たれるようにというようなことを配意した指導をいたしておるわけでございます。 それから、据え置き期間の問題でございますが、天災融資法に基づきます天災資金は、御案内のとおり、農業について申し上げますと、農業経営をやっていく場合の再生産資金として融資をされるわけでございます。その再生産資金の中の経営資金でございますが、いわば運転資金について融資が行われるということになっております。したがいまして、その融資を受けた資金の返還は、生産が一回りすればある程度償還が可能であるということから、据え置き期間を設けておらないわけでございます。 ただ、この天災資金のほかに、災害につきましては自作農維持資金の融資も行われます。ただいま申し上げたような再生産資金の融資だけでは減収の程度が多くて農家生活がなかなか維持できない、そのために自作地を放棄せざるを得ないというような窮迫な事態に追い込まれるということもあるわけでございまして、そのような場合には自作農維持資金の融資が行われ、これにつきましては据え置き期間を設定いたしておるわけでございます。 天災融資法に基づく天災資金なり、自作農維持資金なり、その他施設災害につきましては、農林漁業金融公庫の主務大臣指定施設の災害資金、災害を受けた施設の復旧のための資金、それらを組み合わせながら災害農家に対する融資を行っておるわけでございまして、そのようなことで対処してまいらなければならぬと考えております。 なお、天災融資法の制度につきましては、これはこれまでも時勢の移り変わりというようなことで種々改正を加えております。長期的な視点からそのような検討をすることは常々私どもとしてはやってまいらなければならぬと存じておりますが、ただいまの制度につきましては、以上のような考え方で運用をしておる次第でございます。
○津島委員 ただいまの御答弁で満足するわけでないのですが、時間があれなんで、これと関連していま言われた自作農維持資金の方でございますが、御承知のとおり頭打ち百万円、それからもう一つ問題なのは、零細の面積の小さいものは切り捨てるというやり方だと伺っておりますが、これがどうも農家に入っていろいろ聞いてみますと、百万円では非常に中途半端である。もっともその制度の趣旨が、本当に農地売却に至るくらい困った人、農業再生産資材を売らなければならないような人に貸すめだから、だから二十五年の五%なんだと言われればそれまでなんですが、しかし融資する以上はやはり使えるようなものでなければ意味がないわけでございまして、この百万円の頭打ちというものについて再検討される気持ちがあるかどうか。 それから、今度は逆に、たとえば青森のリンゴの場合には、地元では五十七アール以下のものは対象にしないということのように聞いております。それは五十七アール以下のものはそもそもそれほどの打撃を受けないだろうというような思想かもしれませんけれども、先ほど申し上げましたように、新しく果樹の栽培を始めていくというような人がたたかれて、本当にせつない人がみんな落ちてしまうという可能性があるんではなかろうかと思うのでありますが、その点もちょっと御答弁いただきたいと思います。
○犬伏政府委員 第一点の、面積が小さい農家について自作農維持資金の融資が行われていないのではないかという御指摘でございますが、自作農維持資金の融通に当たりましては、そのような制約は制度上ございません。また、運用上もそのようなことが行われておるということは承知いたしておらないのでございます。自作農維持資金は、将来とも農業経営を維持していく農業者に対して融通をいたすものでございます。そういう意欲のある農家につきましては融資が行われるということは当然でございます。 それから、限度の問題でございますが、御指摘のように、現在の自作農維持資金の融資限度は百万円でございますが、これはやはり、先ほども申し上げましたが、時勢の移り変わりに応じて検討してまいるということで対処してまいっております。 この百万円の限度にいたしましたのは昭和四十九年で、四十九年前は五十万円でございましたが、これを百万円に引き上げをいたしたわけでございます。さらに、連年災害等で災害が農家に非常に大きな影響を及ぼすというようなことで、その負債が非常に大きな額に上っておるというような場合には、被害農家に対する貸し付け限度額につきましては、災害の態様に応じて、これは災害ごとの問題になりますけれども、農家の負債、被害の程度等を踏まえた上で、その時期その時期に検討をしてまいっております。昨年も御承知のような大きな冷害がございまして、限度の引き上げを一部の都道府県につきましては実施をしたということがございます。 今回の災害につきましても、冒頭、委員長からの御質問でお答え申し上げましたようなことで、被害の状況、農家の負債の程度等を十分勘案をして検討をしてまいりたい、かように存じておる次第であります。
○津島委員 その点についてもまだ突っ込みたいところがあるのですが、とりあえずもう一つの対策の側面で、先ほど農林省の方から今後状況に応じたいろいろな指導と、それから恒久的な対策の研究をしたいという説明がありましたが、それがどうも私の認識では、被害地の実態に十分に即応した緊急感を持っておられないのじゃないかという感じがするのでございます。たとえばリンゴの場合には、当然これからどのような病虫害がやってくるかわからない。まあ薬剤を多量に使う必要がありますし、それからまた、先ほど写真で見ていただいたように、支柱をつくって、かすがいで、折れてしまったのを泣く泣くもとへ戻す、こういう資材が非常に必要なわけでございますが、もうすでにこういう資材が高騰してきておるということも聞いておりますので、それぞれその点については県とか市町村でもいろいろ手は打っておられるようですけれども、昨年から冷害に次ぐ風害、そして雪害と、三重苦にあえぐ生産者の立場を考えた場合に、農林省としても何かもっと積極的な姿勢が必要なんじゃないか。先ほどの御説明では、どうも緊急感が足らないのじゃないかという点が感ぜられるのですが、どうでしょうか。
○犬伏政府委員 先ほども御説明申し上げましたような非常に大きな規模の災害でございまして、農林省といたしまして、この被害の発生が予想されました段階におきまして、いち早く各関係都道府県の担当官を集める、さらに現地に係官を派遣するというようなことで、その段階段階に応じた措置を講じてきたつもりでございます。 リンゴの被害についての御質問でございますが、今回の豪雪によりますリンゴ等の被害につきましては、御承知のような大きな雪があった、その融雪を待たなければ被害状況がわからないということがございまして、その融雪が進むにつれて被害が大きくなってきておるという情勢につきましては、十分掌握をしてまいっております。 その対策につきましては、ただいまお話のございましたような病害虫の発生を抑えなければならぬ、また被害を受けた樹体についてボルト・ナットでとめるとか、かすがいでとめるとか、あるいは支柱木を添えるとかというような対策も当然必要でございまして、さらには傷口に塗布剤を塗るというようなことも加えまして、技術指導を都道府県を通じてやってまいりたい。できるだけ早期に生産が回復できるようにしなければならぬということで、鋭意その対策を進めております。 ただ、被害状況がまだ十分掌握し切れていないのではないかという点がございますので、その点については、御指摘もございましたので、早急に被害の実態を明らかにするように関係都道府県をさらに督励をいたしまして、対策に遺憾のないよう措置してまいりたいと考えております。
○津島委員 ただいまの御答弁は、これから将来の事態の推移を見守ろうということでありますけれども、生産者の立場から申しますと、非常に農政について厳しい状況の中で、政府がどれだけ思いやりのある政策をしてくれるかというかなり厳しい評価がありますから、ひとつその点は十分理解をして、農家がこれから長い間意欲を失わないような思いやりのある措置をとっていただきたいことを特にお願いしたいわけでございます。 最後に、その関係で、先ほどのつなぎ融資の話に戻りますけれども、天災融資法にしても自作農維持資金にしても、実際要望をとってみると非常に少ないと農林省はおっしゃるわけです。しかし、実を言うと、一番大きな根拠は手続が繁雑過ぎるということです。もし、いま要求されているようなあの書類をしっかり書ければ、私は税理士試験に受かるくらいだと思う。そういう人は農業はやっていません。ひとつそういう思いやりという面から見ても、きわめて異例な有利な条件の融資ですから、それ相応の歯どめは必要だという気持ちはわかりますけれども、最大限に、生産者もついていけるような手続で利用できるように、ひとつ御配慮いただきたいということを特にお願いして、御答弁を求める次第でございます。
○犬伏政府委員 手続の問題でございますが、私どもかねてからその簡素化について努力をいたしております。金融であるという事柄の性質上、必要な最小限度のものはやむを得ないということになりますが、それにしても、できるだけ農家の立場を考えて簡素化を図る。また、現実の問題といたしましては、融資機関、これは信用事業を行っております個々の単協が融資を行うということが大部分でございまして、農協におきまするそのような体制づくりということも必要であろうというふうに考えております。そのような意味で、平素から農協職員の研修等を通じまして、農家の要望にこたえ得るような体制ということも心がけてまいらなければならぬ、かような考え方でやってまいりたいと存じております。
○津島委員 時間が来ましたから質問を終わりますが、最後に一言。 果樹に対する被害、これは冷害にしても雪害にしても数年間影響が及ぶものでございますから、ひとつどうかこれからも十分思いやりを持って見守っていただきたいということを一言要望して、質問を終わります。
○湯山委員長 次に、伊藤茂君。
○伊藤(茂)委員 私は都市河川の問題、特に大都市の中における河川対策についてお伺いをいたしたいと思います。具体的な問題は後ほどお伺いしたいと思いますが、まず最初に一般的な考え方をお伺いをいたしたいと思います。 言うまでもありませんが、高度成長の過程の中で、開発も宅地化も急激に進んでまいりまして、河川対策の相対的なおくれということが指摘をされてまいっております。急激に人口は流入するけれども、河川対策の方がおくれているということで、通常は考えられない大きな被害が発生をするという状況になっているわけでありまして、これから梅雨どき、さらにはやがて来る台風の季節、多くの市民が心配をしているということだと思います。 私はまず最初に、そういう都市型河川、特に大都市の中における川の問題ということと先般審議をされました治水五ヵ年計画ということの関連で、まず考え方をひとつお伺いしたいと思うのです。 この間の治水五ヵ年計画に伴う法改正のときにも、附帯決議がついておりまして、御承知のとおりに「都市河川等中小河川および準用河川改修事業の一層の推進を図るため、その財源確保と補助事業の拡大等、市町村に対する国の財政援助を強化すること。」こういうことが言われておりますが、これからそういう作業を進める中で、幾つかさらに対策の姿勢といいますか、そういうものを深めていく問題があるのではないか。やはり都市河川は、一般の河川対策、災害対策、その全体の中でも特別の検討を深める問題があるのではないだろうか。 私は三つほど考えているわけです。一つは、非常に宅地化が進んでくる、あるいは人間の手が加わるといっても、雨の降り方を変えるわけにはいきませんし、高いところから低いところに水が流れるということを変えるわけにはまいりません。そういう意味で、都市型河川というのは、自然とそれから人間と特殊に激しく絡み合っている、特別な対策が必要なところではないかということがあると思いますし、二つ目に、システムとしての一体性と申しますか、対策の総合的な一体性が強く求められる。開発と川との関連は当然でございますし、また局地的な災害対策だけでは何ら片づかない、かえってそれが逆に作用する場合もある、そういう総合的な一体性が求められているということがあると思います。また、三つ目には、その川の機能ということについてさらに考える必要があるだろうと思います。率直に言いまして、都市型の河川に対する市民の目、川は近しいものであり、なつかしいものであるというよりも、恐ろしいものであるという感覚で毎日市民が川を見詰めているという状況が起きているのではないか。川は人からきらわれて、それで水もきれいではございませんから、早くふたをして暗渠にしてしまえというような問題が起きている。 そういう意味で特別な対策が必要であると思いますが、今年度から進められる五ヵ年計画の中で、普通の防災あるいは河川対策ということだけではなくて、突っ込んだいろいろな検討が必要だろうと思いますが、それらの検討の状況や考え方をまず最初にお伺いしたいと思います。
○栂野政府委員 まず、都市河川の特殊性でございますが、都市化が進展しますと流域が変わってくるということで、流量が増大するという一つの性格を持っておるわけでございます。 たとえて申し上げますと、まず水源地の都市化に伴いまして、従来の山林原野というものが開発されて宅地化になっていく。そうしますと、いままで降った雨が保水されて地下に浸透しておったのがどっと下流に流れてくるということ、同じ雨でまた流量がふえてくる。 それからまた、下流部におきましては、従来たんぼであったところ、あるいは低湿地であったところというのが開発されてきますと、いままで遊んでおったのが、そこいらが川に入ってきて洪水がふえてくる。 それから、第三点としましては、いわゆる都市化というのは都市のコンクリート化ということで、地下にもぐるべき水が、大半がやはり川に入ってくるということで、同じ雨が降りましても洪水の集中などによりまして流量がふえる。 それに対しまして被害でございますけれども、従来はたんぼであるとかあるいは低湿地であるとかということで、仮に洪水がはんらんしましてもそう大きな被害はなかった。それが宅地化あるいは工場、都市化してきますと大きく被害が増大する、こういう近年の都市河川における被害の実態を見まして、じゃ河川治水対策としてはどうあるべきかというのが問題になってくる、先生の御質問のとおりだと思います。 したがいまして、まず河川改修としましては、従来のように、川幅を広げる、あるいは川底を掘るとかというふうなだけの方式じゃなくて、できるだけ水を川に持ってこないようにする。たとえて申し上げますと、いわゆる洪水調節池をつくる、治水緑地とか、あるいは新年度から発足いたします多目的遊水地制度とかそういう遊水地の方法、あるいは放水路をつくる、そういうふうな総合的な治水対策もやっていかぬといけないというふうに考えるわけでございます。 しかしながら、先ほど申し上げましたように、同じ雨が降っても洪水がよけい出てくる、いわゆる洪水のラッシュが流量をふやしておるわけでございます。したがいまして、流域的な処理、流域をどうすればいいかという自然と人間との関係がかかわってくるのじゃなかろうかと思います。したがいまして、水源地の開発に対しましてはできるだけそこに水を遊ばす池をつくるとか、あるいは都市におきましては各戸貯留といいますか、自分の家に降った雨はできるだけ庭に遊ばしてそれから下水に持ってくる、あるいは公園の緑地にできるだけ水を遊ばす、そういうふうにしていわゆる水の分散といいますか、各降った地域地域の貯留、そういうことを考えていくということが必要になってくるわけでございます。 それから次に、ソフトな面でございますけれども、いわゆる洪水はんらん予想区域というものを住んでいる方々に十分知ってもらう。と申しますのは、自分が住んでいる土地が洪水に対してどういう土地であるかという面を十分知っていただく、そうしまして洪水に対する備えあるいはそういう適正な土地利用に資していく。低い土地であれば、水に強い町づくりとかそういうふうな面にまず進んでいくとか、あるいはまた避難体制の問題、そういうふうな総合的な治水対策、いわゆる河川を改修するだけじゃなくて、都市河川におきましてはそういう総合的な治水対策というものが必要になってこようかと思います。まず先生おっしゃいました開発と川との関連とかというものは、そういうこともその一環じゃなかろうか、また川におきましても上流、下流の一貫性とかそういうものも今後とも十分見詰めていきたいというふうに考えておるわけでございます。 それから、五ヵ年におきまして、いわゆるハード面におきまして都市河川というものをどういうふうに見ていくかという問題でございますけれども、五ヵ年におきましても都市河川は非常に重点を置いてやっていきたい。現在、都市河川の整備率というものは、一時間五十ミリの雨量でございますけれども、大体二六%でございます。これをできれば四五%程度までに持っていきたい、今後とも都市河川に重点を置いて治水対策の万全を期していきたいというふうに考えます。
○伊藤(茂)委員 短い時間ですから端的に伺いたいと思いますが、都市河川の中の代表的な問題の一つとして、鶴見川水系のことでお伺いいたしたいと思います。 伺いますと、いま大都市の中の川のワーストフォアとかワーストファイブとかいう中の一つに数えられている、非常に対策も必要でございますし、また大きな問題というふうなことであろうと思います。 いまも急速な都市化に関連するお話がございましたが、鶴見川の場合でも、御承知のとおりに、三十年代初めにはわずか一〇%ぐらいの流域市街化であった。現在は六〇%と、将来といってもそう遠くない将来に八〇%の流域市街化になるというふうに想定をされております。また、その市街化につきましても、港北ニュータウン三十万の町ができるとか、東急ニュータウンとかすでに計画が定められておりまして、この流域の中に非常に大きな町ができてくる。それだけに関係する市民にとっては非常に切実な問題です。私は、そういう事業の進行状況を見ておりますと、率直に言いまして開発のテンポの方が速い、速過ぎるのかもしれませんが、河川対策の方がおくれている。かつては七十年に一度ぐらいの確率であったものが、いまや二年か三年に一度の確率の災害の危険性があるというふうな計算にもなっているわけであります。 私は、現地の方では関係者もずいぶんいろいろと努力されてみえると思います。県も市もそうですし、それから建設省の出店の方のたとえば京浜工事事務所なんかでも、昨年の十七号台風のとき、これから後の対策、非常に力を尽くして努力をされております。私ども、現地の所長さんにも、昨年の台風の後も現地の国会議員団でずいぶん案内してもらって説明を受けましたが、大変努力をされていると思います。 ただ、やはり大枠としての国のレベルでの対策が強化されませんといけないことなんだと思いますし、そういう意味でお伺いいたしますが、当面九百トン対応の暫定計画、これがこれからどのような工事の見通しで完成をするのか。特に大臣直轄部分についてどのような見通しが持てるのか。 それから、五ヵ年計画と関連をいたしまして、河口水量二千三百トン、五百トンの排水路か遊水地をつくるということで千八百トンという鶴見川についての基本計画、皆さん方お決めになった基本計画になっているわけでございますが、五ヵ年計画の関係でこれらの見通しがどうかという二つですね。 それに関連をして、これは一つ注文なんですが、現地の関係者はずいぶん一生懸命やっておられるということは私も評価いたしますけれども、市民の目から見ますと、県なり市なり、県知事の方に委任をされている部分の方が早く工事が進んで、大臣直轄部分の工事の方がおくれているということをよく指摘されているわけです。事実問題として、たとえば昨年暮れあたりの段階でも、高田橋の下流とか、橋の上と下を見ると国の方がおくれているということを住民からも指摘されておりますし、また亀子橋の下の部分もそうです。国の部分の大臣直轄部分が先に進んで、それから国の補助も得て県の方も進んでくるという方が望ましいのではないかと私は思いますが、そういう要望を含めてお答え願いたいと思います。
○栂野政府委員 まず、鶴見川の改修について、五ヵ年計画でどの程度見ておるかという問題でございます。 鶴見川につきましては、従来から都市河川ということで促進してきたわけでございますけれども、昨年の十七号台風にかんがみまして大幅に鶴見川の改修を促進していかなければいけないといま考えておるわけでございます。 それで、鶴見川の当面の目標としまして一秒間に九百五十トンに対応する計画をいま立てておるわけでございます。それで、第五次五ヵ年計画と九百五十トンの緊急計画との関連でございますが、第五次五ヵ年計画で大幅に鶴見川の予算を伸ばしたい、そして改修を進めていきたいと考えております。九百五十トンの緊急計画の達成の見込みでございますけれども、これは五ヵ年計画の後に少なくとも一年ないし二年で九百五十トンを安全に流したいというふうに考えておる次第でございます。 それから、二千三百トンの問題でございますけれども、一秒間に二千三百トンというのは二百年に一回の洪水でございます。それで、建設省としましては、今後の十ヵ年の改修目標としましては、大河川におきましては戦後最大洪水をせめて安全に流したいということをいま考えておるわけでございます。そうしますと、千四百五十トン、これは昭和三十三年九月の洪水でございます。千四百五十トンを鶴見川におきましては当面の対象として考えておるということでございます。 しからば、その千四百五十トンがいつごろの見通しになるかという問題でございますけれども、千四百五十トンを分けますと、先ほど申し上げました九百五十トンというのは河川の中で流していきたい。そうしまして、残りの五百トンは放水路あるいは洪水調節池をつくって調節したいというふうに二つ考えておるわけでございます。それで、九百五十トシにつきましては、先ほど申し上げましたように、五ヵ年計画の後にせめて一年ないし二年で流したい。そうしますと、残る五百トンはいつごろになるかという問題になるわけでございます。これにつきましては放水路かあるいは洪水調節池かという問題で、どちらにするか、これにつきましては技術的にあるいは社会的にいろいろ問題があるわけでございます。しかしながら、できるだけ早い機会にどちらにするか決めまして対策を立てていきたいというふうに考える次第でございます。 それから、先ほど二千三百トンというのは二百分の一と申し上げましたけれども、百五十年に一回の洪水でございます。訂正させていただきたいと思います。 それから、上流と下流、鶴見川におきまして、都市小河川と申しますか、支川の方が早くできて、下流の受け入れが十分じゃないという御指摘がございました。現在におきましては、まず先生おっしゃるように、早渕川につきましてもまた大熊川につきましても、上流の方が下流部よりも進捗状況がいいというのが実態でございます。しかしながら、上流、下流の進捗状況をできるだけ並行して進めたいというふうに現在考えてございまして、具体的に申し上げますと、上流部の区間が完成する予定の昭和五十三年度中には、大熊川の下流部、早渕川の下流部も完成するように努力していきたい。ですから、五十三年には歩調を合わせたい、一緒に完成させたいというふうに考えてございます。
○伊藤(茂)委員 そういたしますと、特にニュータウン関連の早渕川初めこれは県の方でも五十三年、明年度には完成をするということで工事が進んでいるわけですが、その点は大臣直轄部分も同じテンポで完了するということですね。
○栂野政府委員 早渕川の大臣直轄部分につきましては、おっしゃるとおりでございます。
○伊藤(茂)委員 先ほど局長からハードな対策、ソフトな対策というお話がございました。 関連して二つお伺いしたい、また要望したいのですけれども、この都市型河川の問題を考えますと、流域全体について強力にして有効な、望ましい地域開発の指導といいますか、そういうことが行われませんとなかなか問題は解決しない。しかも、大規模開発のところを特別に規制をする、それから零細な開発、宅地化の累積というものも無視はできないので、これについても県なり市なり、現在指導要綱でいろいろとやっておりますが、それを強化する。それらについては、やはり一体的、総合的な対策をもっと強化することが必要ではないか。どうも現状を見ておりますと、もっと市、県、国を含めた総合的な開発と水との関係のプラン、その見通しがないと、災害が起こったときに、改めて上流をながめてみたらこんなことになっていたのかという市民の声が大きく出るということがあります。何か法体系の問題があるのかもしれませんが、それをもっと強力にする措置を講ずべきではないかという問題が一つ。 もう一つは、さっき水の流れ方の変化の問題がございましたが、水量が急激に増加をするという問題が当然あります。それともう一つは、洪水の来る時間が非常に早まってくるという問題があります。最近は局地化が非常に極端になりまして、十七号台風に関連をした雨の降り方は御承知のとおりだと思いますが、これも急激な開発との関係があるのか、私どももまた研究をしてみたいと思っているところですけれども、いずれにしろ、普通考えられない状態が起きる、そういう中での水量計算、それから時間の問題を含めて、何かもっと科学的なといいますか、もっと突っ込んだ研究をしてみる必要があるのじゃないだろうか。それからまた、そういう問題について関係市民に情報を提供するというような努力も必要ではないだろうかと思いますし、それらとの関係の中で、さっき言われました貯水池の問題にしても、たとえば港北ニュータウンなんかで大きな池を十つくるのか、あるいは小さなものを三十つくるのか、経済的あるいは治水対策の効率、それぞれあるだろうと思います。これから工事を認可をしていく過程の中で、それらのことの先行した研究が必要なのではないかと思うわけですが、いかがでございましょうか。
○栂野政府委員 まず第一点の、市、県あるいは国が一体となって流域開発と水との関連の調和も図っていくべきじゃなかろうかという御質問でございます。 まず、大規模団地の開発に際しましては、都市計画法の開発許可制度によりまして事前に河川管理者の同意を得るというふうにうたわれておるわけであります。また、日本住宅公団が宅地開発を行う、たとえば港北ニュータウンなんかの場合でございますけれども、防災調節池技術基準というものを定めてございまして、これに基づいて必要な防災調節池の設置を行うように指導しておる次第でございます。そのほか公的機関の行う大規模の宅地開発につきましては、県条例などによりまして、先生先ほどおっしゃいましたように、洪水が出てこないような措置をいろいろ県でも行っておるわけでございます。 それで、建設省としましても、先ほどソフトな面が総合治水対策と御説明申し上げましたけれども、それがいわゆる流域管理あるいは流域的な問題でございまして、私たちとしましては現在、河川審議会の中でその問題を小委員会で審議してございまして、そして建設大臣にも答申していただくという手続を踏みたいと思っております。流域の処置の問題は、建設省だけではなくて、農林省あるいはよその省庁と関連する問題が非常に多うございます。したがいまして、国土庁あたりに音頭を取ってもらって総合的な国としての流域対策を立てて、同時に、国だけであっても、国民、市民のいわゆる私権に大きく関係しますので、やはり市と県と一体となってこういうソフトな行政を進めていきたいというふうに考えます。 それから、水量計算を科学的にやる方法いかんとおっしゃられるわけでございます。 われわれの洪水の計画の決め方というのは、まず雨のデータを集めまして、そして確率計算、統計処理によりまして、いわゆる大河川でいきますと百年に一回あるいは百五十年に一回の洪水、雨でございます。利根川でいきますと二百年に一回の雨を対象に計算をするわけでございます。そういう雨に基づきましていろいろな流出の計算を行いまして、そして一番大きい洪水というものを計画の対象にするわけでございます。そうしまして、その後におきまして、それをダムと川、あるいは洪水調整池と川というふうに実態に応じて配分していく。そして、そういう計算の過程におきましては、現在、土木研究所に都市河川研究室あるいは水文研究室というものがありまして、その指導なんかを受けましてそういうふうにやっていくわけでございます。 先ほどの港北ニュータウンにおきます防災調節池の問題におきましても、これは建設省、住宅公団あるいは土木研究所が一体になりまして、先ほど申し上げました防災調整池技術基準というものをさだめまして、それに基ずいて、地形に応じましてどの程度の防災調節池をつくれば適当であるかというふうに、純粋に技術的に検討しておる次第でございます。
○伊藤(茂)委員 短い時間ですから、大小二つのことをあわせてお伺いしたいのですが、小というのは都市排水路の問題です。 都市小河川それから準用河川はいろいろな対策がだんだん強化をされてまいっているわけでございますし、これからも大いに飛躍的に強化をしていっていただきたい、こういうふうに思うわけですけれども、それに関連をして、従来考えた規模での都市排水路とは違った大変な流量が災害の場合に出る。いつもは十センチぐらい水が流れているかいないかというのが、ちょっと大きな洪水になりますと乗用車が一台流れていくとかいう問題も起きるわけです。 鶴見川に関連をして、たとえばそういう意味では白鳥川の問題とか、御承知だと思いますが、非常に大きな問題がありまして、いま改修工事をしていただいておりますが、都市型河川の中で、従来の都市小河川、それから準用河川というものに対して、災害復旧だけではない、都市排水路の問題、これについてもやはり検討と対策を深めていく必要があるんじゃないだろうか、特に大きな町ができますと、これは無視できない問題ですから。 それから、大きい方では鶴見川の河口部分の問題。高潮対策とかいろいろな問題もありますが、特に昨年の十七号台風に関連をいたしまして、無堤防地域が中流にもございますし、それから下流の方にも潮鶴橋の下のところに一ヵ所ありまして、三百五十戸ほど昨年被害を受けました。いろいろな買収上の問題その他あるようですし、それから工事には着手されているようでございますけれども、あれだけ大きな川で、しかも流量が増大をする無堤防地域が河口部分にあるということで、住民に非常に大きな不安を巻き起こしているということになっておりますし、二つまとめて、済みません、お願いいたします。
○栂野政府委員 都市排水路のあるべき姿でございます。これにつきましては、建設省におきましては、下水と河川改修というものが一体になって総合排水対策というもので現在検討しておる次第でございます。 それで、こういう河川の規模にしましても、いわゆるその川の立地条件あるいは開発の状況に応じまして、三十年に一回の洪水とか五十年に一回の洪水とか、そういうふうに計画的に今後とも進めていきたいというふうに考えてございます。 それから、鶴見川河口のいわゆる無堤部の問題でございます。先生おっしゃいますように、十七号台風におきましてもあの付近からちょっとあふれたとかいう例がございます。それで、河口部には二つほど無堤部がございます。しかし、用地問題で非常にむずかしい問題がございます。しかしながら、建設省としましては、全力を挙げて五ヵ年内にあの辺、無堤部も解消しなければいけないということでやっていきたいと思います。しかしながら、あの無堤部の解消におきましては、ぜひとも横浜市あるいは神奈川県の地元の協力を得まして、国と一体となって用地をできるだけ早く解決して、そして無堤部の解消に進んでいきたいというふうに考えてございます。
○伊藤(茂)委員 時間ですから、一つだけお伺いをして終わらせていただきたいと思います。 つまるところ、関係住民にとって結論として非常に大きな要望になっているのは、工事の予算の額と使い方の問題になると思います。昨年度は十八億二千万円、ことしは二十二、三億になりますか、何か、毎年物価水準も上がってくるのだけれども、ちょびちょび使っているのじゃないか。昨年の災害の起き方その他を見ますと、悠長に待っていられないという焦りが流域の市民には非常に強いわけでございまして、集中的に投資をして直す、それがまた災害対策では最も効果のあるやり方ではないだろうかという声が非常に強いわけです。今年度予算はすでに決定をされておりますけれども、これから五ヵ年計画の内容を本格的に仕上げていくという段階に入るわけですから、ぜひそういう面を生かしていただきたいというふうに要望したいわけでございまして、それをお伺いしたいということ。 それから、時間がございませんからこれは御要望として、いろいろ起こっている現実の問題それから大都市の中の川という状況がますます深刻化しているということを考えますと、最初にもちょっと申し上げましたが、いろいろな意味でもっと研究と検討を深めていく諸問題があるのではないか、私の気のつかない問題もまだまだたくさんあるのだと思います。それから、市とか県とかを含めて、そういうことについての突っ込んだ検討のいろいろな作業もぼちぼちやられているということでもございますし、また直接担当している皆さん方のお役所の方の京浜工事事務所なんかでもまとめた資料などをおつくりになっている、いろいろ読ませていただいておりますが、これらの対策を特段に講じていただきたい。 外国の映画なんかを見まして、セーヌ川、パリの中の川なんかを見て、釣りをしている人もいますし、優雅な遊覧船もありますし、ああいうのを見て、振り返って地元の近くの川を見ますと、いつになったらこういうことになるのか、非常にほど遠い状態である、地元の市民はそういうふうに思うのじゃないかと思いますし、私も鶴見川で大きなコイを釣ることを夢にしているのですが、ぜひそういう夢を実現できるような状態になることを要望しながら、最後、予算の問題をお伺いしたいと思います。
○栂野政府委員 五十一年度の予算は、先生おっしゃいますように十八億二千万、新年度の予算につきましては、まだ国会を通っておりませんのであれでございますけれども、非常に伸ばしていきたい、先ほど先生おっしゃった数字以上に持っていきたいというふうに考えてございます。 それで、五ヵ年計画におきましても、先ほど申し上げましたように、九百五十トンがその一、二年後にできるというような五ヵ年計画を、よその川で比べることができないほど予算をつけたいといま検討しておるわけでございます。 それともう一点、大都市の河川につきましては今後とも十分研究して、きれいな、安心できる鶴見川に持っていきたいというふうに考えます。
○伊藤(茂)委員 時間がなくなりましたので、終わります。
○湯山委員長 次に、斉藤正男君。
○斉藤(正)委員 私は、火災災害について伺いたいと思ったのでありますけれども、せっかく今次の寒干害対策について方針の説明もございましたので、冒頭その点に触れてお尋ねをいたしたいと思うわけであります。 先ほど津島雄二委員からお尋ねがございました。私は余り津島委員を知りませんでしたけれども、名簿で拝見いたしますと、ごく最近まで大蔵省にお勤めになって、本来ならばそこから答弁をする立場にもあったわけですが、立場が変わるとあれほど違ったことになるのかと思って、実は驚きもし、また、それが災害対策の真実であろうというようにも思ったわけであります。 すなわち、総論、各論にわたってきわめて適切な質問が行われました。災害対策については与党も野党もないわけでございまして、主張は全く同じであります。 そういう点からいきますと、やはり天災融資法の適用にいたしましても、あるいは激甚地指定につきましても、あるいはまた自創資金の貸し出し等につきましても、私は津島委員の質問は、全く被害者、罹災者を代表して言っているというように思ったわけでございまして、天災融資法を適用するとか激甚地に指定するとか、いろいろ配慮いただいていることはわかりますけれども、縦横十文字にがんじがらめの条件があって、それに該当をしないというようなことが、過去往々にして多かったわけであります。 今回の寒干害につきましても、たとえば私は静岡県でありますけれども、御承知のように、園芸作物、ミカン、茶が被害を受けております。ところが、各県、各地方からの報告を求めて集計をしたとおっしゃっておりますが、東海地方はそれほどの被害でないような数字であります。 県へ問い合わせをいたしました。ところが、ミカンについては、アマナツやナツカンについては直ちに被害額が出るけれども、これから芽を出し、花をつけ、実をつける温州ミカンについては、その被害の程度なんというものはわからない。したがって、実際の被害がどういう形になってくるかについては疑問だということが一点。 もう一つは、お茶であります。このお茶は、生産と流通においてきわめて複雑な商品、農作物であることは御承知だと思うわけであります。特に、かつては生産者と流通業者とは真っ向から対立をし、生産者にいいことは流通業者には悪い、流通業者の便を図れば生産者には大変な負担がかかるというようなことで、いろいろな機構の整備も行われましたし、今日は単協を初め、あるいは生産協同組合、あるいは茶商工会議所といったようなものがっくられて、これらが渾然一体の体制をとりつつありますけれども、それとても素人はお茶に手を出すなという言葉がありますように、むずかしい商品であります。したがって、静岡のお茶が激甚な被害を受けたということになりますと、これは一番茶はだめだな、収量が少ないようなときには製品もおのずから品質が劣るという宿命的な、災害の二重被害といいますか、あるわけであります。収穫量も少ないし製品も悪いというダブルパンチを受けるのが災害の特色であります。したがいまして、この統計を出そうと思いましても、生産者が、静岡のお茶は大打撃を受けたということで、生産量もとにかくとして、その商品価値に影響するところを恐れているという面も、人心の機微を御推察をいただいて、温情ある配慮もぜひお願いをしなければならぬというように思うわけであります。 先ほど自創資金の貸し出し枠について、四十九年まで五十万のものを百万にして今日に至っているというお話がございましたが、もう百万を百五十万なり二百万にする時期が来ていると私は思う。検討をしたいというようなお話がございましたけれども、その時期が来ていると判断をされているかどうか。 もう一つ、お話にありましたように、きわめて厄介な手続のもとに申請をするわけでありますが、その窓口である農協が、この金が実際に行った場合、あなたは肥料の代金が残ってますよ、あなたは農機具の売り掛けが残っていますよというようなことで、この災害で来た金をそちらへ振り向けて、実際には被害農家に渡らないという実態が非常にあるわけであります。このようなことは金融機関としての単協が、これはもう災害というものの認識を全く履き違えている、全く金利で利ざやをかせぐ純粋の金融機関に成り下がってしまっているというようにも思わざるを得ないわけでありますが、これらの指導につきましては最も厳格にやっていただいて、いやしくも窓口である単協が、これをほかの借金の返済に充当するとか、あるいはそれを単協に積んでおいて利子をかせがせるとかいうようなことの絶滅を期していただきたいというように思うわけでありますけれども、お尋ねが長くなりましたが、二点についてお答えをいただきたい。
○犬伏政府委員 第一点の被害の把握の仕方の問題でございますが、今回の災害によりまして発生した被害の掌握について、先ほど農林省の統計情報部の被害状況報告を申し上げたのでございますが、この場合の被害の把握につきましては、農林省の出先機関でございます各都道府県に置かれておる統計情報事務所、さらにその支所の組織を動員いたしまして掌握をしたわけでございます。 柑橘の場合の被害の掌握でございますが、確かに御指摘のありましたようなナツミカン、アマナツ等の晩柑類については、被害を受けたときにはまだ果実が木にある、その木にある果実の被害を掌握いたして被害数量なり被害金額を出すということになるわけでございますが、温州ミカンの場合はすでに収穫を終わっております。そのことから、いまの晩柑類のような被害の掌握方法ではありませんで、その温州ミカンの木が寒波等によってどの程度被害を受けておるか、これは落葉でありますとか、さらに枝の枯れる場合あるいは木全体が枯れる場合、いろいろございますが、その木の被害の状況を見まして、一つは花芽のつきぐあいというものを掌握いたして、ことしの場合で申し上げますと、ことしの秋にどのくらいの果実がなるであろうかというものと平年のなりぐあいとの対比において損害量を出すというやり方でやっております。 それから、もう一つは、樹体そのものの被害でございまして、たとえば木全体が枯死した場合には、その木を造成してまいった経費が全くふいになるわけでございまして、その木の価値を、そのような見地から財産的な被害としてどのくらいあるか、この二通りの損害を掌握をしておるわけであります。 それで、その被害の把握方法についてはやはり全国的な一定の見方で見ていく必要があるというようなことで、農林省の統計情報組織は国の直轄組織として行っておるわけでございます。 ただいまお茶の話が出ましたので、それに関連して申し上げますれば、やはり同じような農林省の直轄の機関が客観的にこれを掌握をするということで実施をいたしておるわけでございまして、いろいろな機微のある話、私もある程度は承知をいたしておりますが、そういうことになるべく左右されることなく客観的な被害の状況を把握するということに努めておる点、ひとつ御了承を賜りたいと存じます。 それから、第二点の自創資金の融資の限度額の問題でございますが、これにつきましては、先ほどもお答えいたしましたように、ずっと五十万円の限度額でございましたが、四十九年にこれを百万円に引き上げたということでございまして、引き上げた時期からいたしまして、これを一般的に引き上げるということについてはなお相当慎重な検討が必要であろうというふうに存じます。 先ほどお答えを申し上げましたのは、災害が非常にひどい、被害を受けた農家の相当多くはすでに自創資金を借り入れて、余すところの限度額の枠が残り少ないというような実態を掌握をいたしまして、その状況に応じて、その災害については、農家の負債状況、被害を受けた状況等を勘案の上、引き上げを検討するということを実施しておりまして、今回につきましてもそのような検討をしてまいりたい、このように考えておる次第でございます。 それから、自創資金の貸し付けが行われた場合に、その金が預金に積み込まれるというようなことは、私どもはそのようなことがないように常々指導をいたしております。この資金の融資の趣旨からいたしまして、そのようなことが絶対ないようにこれは指導を徹底をしてまいらなければならぬ。 それから、すでに借り入れをしておる金の返済に充てるという場合につきましては、この自創資金の使途は実は特定されておりません。いろいろなことに使えるわけでございますが、既存の借入金について、今期の農作物の栽培に必要な金として肥料、農薬等を購入をして、その代金が残っておるというような場合に、その返済がまだできないということで、その他いろいろな負債があるという場合に、自作農維持資金の貸し付けを受けて、その負債の返還に充てて、その農家が身軽くなる。身軽くなれば、次の栽培期間に必要な金がさらに借り入れができる。あるいは購入を受けて、その代金の返済をとれ秋まで猶予するということが可能になって、回転をしていくというような趣旨で使われる場合も、これはないとは限りませんので、そのような場合は、実情に応じて、借り入れた自創資金の一部が既存の借入金の返還に充てられるということは、これは金利差がございますので、そのようなことが行われることは農家にとっても負担の軽減になるということで行われる場合がございますので、これはある程度はやむを得ないものというふうに考えております。
○斉藤(正)委員 大体了解いたしましたけれども、自創資金だけでなくて、天災融資法に基づく融資にしても、あるいは農林漁業金融公庫の施設園芸の貸し付け枠に対する貸付金にしても、とにかく一遍、おまえさんの借金はいろいろでこれだけあるから、そちらへ回せということで、実際の天災融資法に基づく使途とかあるいは農林漁業金融公庫の施設園芸の貸し付け枠のものに使われないということが往々にしてあるのですよ。だから、自創資金について、私は別に強調はいたしませんけれども、制度というものはそういうものではないんだという点については、単協の指導あるいは連合会の指導等をなお十分やっていただきたいということであります。 実は、きょうはほかの質問でございましたので、火災の方に移りたいと思います。 三月七日の消防記念日を中心にして防火週間というのが設けられております。本年も春の防火週間はすでに終わったわけでありますけれども、この春の防火週間内における火災の現状について統計的なものがあったらお示し願いたい。
○持永説明員 火災の予防運動期間中の統計でございますけれども、全国的に集計いたしておりまして最終的な精査は終わっておりませんが、概数で申し上げますと、本年度が全体で四千二百七十五件の火災が発生いたしております。昨年が二千九百七十八件ということでございまして、非常に増加いたしておりまして、約四四%の増、これは一つには今年の運動期間中の気象状態と申しましょうか、かなり乾燥した日が続いたということもございましたけれども、いずれにいたしましても相当に増加をしておるという実態でございます。
○斉藤(正)委員 同じ資料を私もちょうだいをいたしておるわけでございますけれども、昨年に比べますと出火件数において四四%の増、内訳を見ますと建物について二〇%、林野については八一%、その他について七九%というようなことであります。いずれも大変ふえている。自然現象等もあったということでございますが、特に死者について見ますと、昨年一〇〇に対して一一九ということで、これはそれほどふえた発生件数の倍率に比べれば少なかったというようにも言えると思うのですが、ちなみにこれを私の静岡県で対比をしてみますと、昨年は七十二件であったのが今年は百五十九件発生をいたしました。建物はそのうち、昨年四十一件であったものが今年は七十一件であります。特に死者が昨年この期間一人であったのが今年は五人死んでいるわけであります。原因はいろいろありますけれども、死者が昨年一に対し今年の五ということは異常な数字だというように私は考えております。特に私の居住地の近くで発生した火災は、火元は階下でありましたけれども、二階に寝ていた方が亡くなっております。 こういうことから、私は、消防庁あるいは建設省等、防火あるいは火災発生の際の対策等々については鋭意努力をされていることは理解をいたしているつもりであります。しかし、たとえば東京駅前に丸ビルというビルがありますが、スプリンークラー等について未設置であって、設置の期限が来た、しかし莫大な金がかかるという理由で設置をしない、近いうちに東京駅周辺の大改造が行われて、それまではほおかぶりだ、どうせつけたところがぶつ壊して新しい高層ビルになるのだからというようなことが言われているというようにも聞いているわけでありますが、ビルあるいは公共施設あるいは風俗営業の対象になる建物等、雑居ビルあるいは地下街等も含めて、かなり防火対策というのは、不十分ではありましても進んでいるというように私は思うわけでございます。 問題は一般住宅について、どうも最近数年間、いたずらに内装、外装を含めて華美というのですか、はでというのですか、たとえばじゅうたんあるいは応接セット、シャンデリアあるいは壁等々、異常に金をかけている反面、火が出た場合はどうするかというような心構えが建築様式なり用材について欠けているのではないか。建築一般の傾向として、いたずらにはでに、見たところいい、もちろん居住性はそれによって高まっているとは思いますけれども、地震を含め、あるいは地震に伴う火災を含め、あるいは出火その他の火災対策が不十分ではないかというように思われてならないわけでありますけれども、私の認識が間違っておりましょうか、その筋の御見解を承りたい。
○大田説明員 お答えいたします。 先生御指摘のとおり、高層ビルあるいは地下街、雑居ビル等に対しましては、私ども、消防庁と相協力しましてそれぞれ防災上の措置を講じてまいっておりますが、確かに一般住宅に関しましては特に法規上そう厳しい制限を加えておりません。とかく表面的なデザインの面を追って防災面に十分意を払わないという面が、御注文主の方にもあるいは設計者の方にもあるかと思います。その点は皆無とは申せません。
○斉藤(正)委員 建築の傾向がやや実質的にまた戻りつつある。たとえば新建材を使うかわりにヒノキを使おうとか杉を使おうとか、本物でいこうとかいうような傾向が出てきて、かなり価値観というようなものが違ってきていることも事実でありますけれども、やはりそれでもなお新建材を使うよりもヒノキのまさを使う方が、あるいは天井板にしてもまさの多い板を使う方が見ばもいいしというようなことで、私はどうもやはりそういう点では万一の場合の対策について欠けているというように思うわけであります。 しかし、これは建築基準法その他でこのようにしなさいということは、私権の問題もございますし、いわゆる公共施設ではございませんからなかなかむずかしいというように思うわけでありますけれども、いわゆる流行に流されるのではなくて、流れをせきとめても、実質的な建築様式あるいは避難設備というようなものは心構えとしては指導してしかるべきだというように思います。これを強制的にやるということにつきましてはいろいろ問題のあることはわかっているつもりでありますけれども、そのような考え方はいかがでございましょうか。
○大田説明員 先生御指摘のとおりでございまして、たとえば私どもで工業化住宅の認定をするような場合には、もちろん居住性の向上等を図りますけれども、防災面、火災とか地震とか、そういう点には十分考慮を払って認定しておりますし、また一般の建築につきましても、これは御注文主の御自由ではございますけれども、設計をなさる方、そういう方たちに対しましては、防災面の考慮をくれぐれも払うようにということは常々われわれ申しております。
○斉藤(正)委員 結局、そうした公共施設やあるいはそれに類する建築物の防火、避難の体制の指導といったようなものが一般住宅にも自然に波及をしていくということは、私は考えられないことではないというように思う。しかし、私の権利といったものに対する一つの物の考え方もありますけれども、一般的に言うならば、最近の住宅というのは閉塞化が進んでいる。これはプライバシーの問題もあるでしょうし、防音あるいは耐熱、耐寒といったようなこともあるでしょうが、やはり閉塞化が進んでいることは間違いないと思うし、一般住宅で二階を建てる場合に、階段は一つであって、二つの階段をというようなことは、これはなかなか言うべくしてむずかしいというように思うわけであります。 そういうことになってまいりますれば、まだまだ圧倒的に多い木造住宅対策として、地震あるいは地震による火災あるいは普通の火災等々における避難の方法というのは、簡単ではあっても年寄り、子供が可能な状態といったようなものを当然考えていくべきだというように思うわけでありますが、そのことが建築基準法の改正とかあるいは指導になりますと、これは問題のあることはわかります。しかし、傾向としてはやはり人命尊重、火災による死亡といったようなものを——大きなビルの火事や雑居ビルの火事などがあると、その火事で何人死んだということを言いますけれども、全国の件数は圧倒的に個人住宅が多いわけですから、そういう思想の普及というような点については、建設省におかれましても消防庁におかれましても十分な配慮をいただきたい。 同時に、これは住宅公団が来ていませんからあれですけれども、建設省で御指導いただきたい点は、住宅公団の建て売り住宅等で、木造二階建てといったような住宅を一般人が建てる場合は、公団の住宅を見ならいなさいよというような形の見本を示していただきたい。二つの階段ができないならば避難ばしごをどうするとか、あるいは降下する袋をどういうようにつけるとか、いまの基準法では二階ではあんな袋は要らぬことになっているようでありますけれども、いずれにしても、少なくとも住宅公団の住宅等についてはサンプル的な、見本的なものをお示し願えるような指導をいただきたいというように思うのですけれども、いかがでございましょうか。
○大田説明員 住宅公団の件でございますけれども、避難袋とかそういったことはまた消防の方でお答えがあるかと思いますけれども、私どもの方としましては、中高層の共同住宅につきましては、火災が発生した場合の危険性を十分考慮しまして、特段のむずかしい規定がつくられております。特に二方向避難につきましては厳格な指導をしておりまして、階段から逃げられない場合には、バルコニーを伝わって隣りの階段から逃げるということは十分徹底させております。そういったことで、一般のマンションも大体公団タイプを模範としておつくりになっているというふうに考えております。 一般住宅でも先ほど御指摘の閉塞化の問題がございますけれども、建築基準法で、法令上、採光のために居室の床面積の七分の一以上の窓その他の開口部を設けることを義務づけております。これは採光のための窓ではございますけれども、当然避難の役にも立つというふうに考えておりまして、お年寄りや子供が逃げられるかということもありましょうけれども、それはいろいろ入居者の方が御工夫をなさって、消防当局等とその方法についてふだんからいろいろ検討されることを希望するわけでございますが、一方最小の規制としましては、調理室とか浴室、そういうふうに常時火を使用する個所には内装仕上げの制限をしておりまして、室内に面する部分を不燃材料かあるいは準不燃材料で仕上げる。そして、通常の火災の場合、あるいは地震で万一倒壊したような場合、そういったときの火災の未然の防止を図っておる次第でございます。
○斉藤(正)委員 時間がありませんので、終わります。
○湯山委員長 続いて、川俣健二郎君。
○川俣委員 行政管理庁来ておりますね。——気象庁にしぼって、もし行政管理庁の方で本年度の定員削減等を知っておれば、ちょっと知らしてもらいたいと思います。
○竹村説明員 気象庁の定員削減でありますが、運輸省全体の数が五十二年度は二百八十五人ということになっておりまして、このうち気象庁で行いますのは四十四人という数になっております。
○川俣委員 今度の例の気象衛星センターの組織と定員、こういったものがおたくの方でわかっておりますか。
○竹村説明員 気象衛星センターでありますが、今国会におきまして、運輸省設置法の一部を改正する法律によりましてこの設置が認められております。 まず、人の面から申しますと、四十八年度から増員を行いまして、最終的には、気象通報所の吸収を含めまして、人数が二百九十七人ということになっております。 それから、気象衛星センターの業務でありますが、これはことしの七月に打ち上げを予定しております静止気象衛星によります観測あるいはその解析、あるいは情報の伝達、こういうことを主たる任務としております。
○川俣委員 二百九十七人は何年計画で、これは新たな純増と見てよろしいですか。
○竹村説明員 ちょっといま質問を失礼いたしまして……。
○川俣委員 私の質問は、運輸省全体でとらえていると思いますが、せっかく気象衛星センターの組織と定員をお調べ願ったものですから、したがって、いま言われた気象衛星センターがやがて二百九十七人の世帯になる、いまはゼロですから。気象衛星センターといういわゆる世界機構の一分野を日本国が背負うわけですが、当然ながらこれは新しい組織であるから、新しいゼロから始まった定員制になるわけでしょう。したがって、この二百九十七人という定員は、運輸省全体の純増と見てよろしいですか。
○竹村説明員 これは二百九十七人全部が純増ではございませんで、気象通信所の吸収——先ほど通報所と申し上げたかもしれませんが、通信所であります。これの統合がありまして、この数が七十六名、ですから、これは純増でなくて、吸収でありますので振りかえ増という形になります。したがいまして、純増と見られますのは、気象衛星センターに関する限り、五十一年度末の百五十六名と五十二年度に新たに純増で増加いたしました六十五名、合わせまして二百二十一名、こういう数が純増ということになります。
○川俣委員 気象庁、いまの説明に間違いありませんか。——間違いないとすれば、いま少し聞きたいのは、災害委員会でこれからとらえていく一つの新しい機構が生まれました。WWWのいわゆる世界気象監視の一分野を日本の国がしょい込む。国立大学の医学部が新設になればそっくりそれが全部定員の純増になるわけです。したがって、災害委員会の私としては、気象衛星センターというのは新しくできるのであるから、ゼロから始まるのであるから、したがって既存の人員を横滑りさせるのではなくて、新たな機構で純増するべきだ、こういうような観点で質問しておるだけに、いま少しその辺の気象庁の考え方、行管に絡ませる前の原案の考え方などもお示し願えれば幸いなんですが。
○有住政府委員 ただいま行管から御説明がございました二百九十七名のうち、気象通信所から七十六名が振りかえになっているということでございますが、そのとおりでございます。 〔委員長退席、柴田一健一委員長代理着席〕 ただ、気象通信所の主な仕事は、アメリカのノア衛星からの受画とか、あるいは無線の仕事、海洋気象ブイからの受信とかいう仕事が現在でも残っておりまして、この仕事は、組織としては、気象衛星センターにおきまして、通信所としてやっておった仕事をそのまま受け継いで仕事をいたしますので、この七十六名が振りかえられました。静止気象衛星関係の仕事として始まりますものにつきましては、純増というふうに私どもとらえておるわけでございます。
○川俣委員 そうしますと、わかりやすく五十二年度を取り上げてみましょう。気象庁長官以下何名おって、五十二年度は何人増員して、定員削減の受け持ちが何名で、そして通報所はその定員削減のうち何名をしょっておるか、その辺をお聞かせください。
○岩田(弘)政府委員 現在私ども、五十一年度末におきまして、定員が総計で六千五百四十三名でございます。それに対しまして、五十二年度は九十名の増でございまして、減は四十四名でございます。そのうち気象通報所に割り当てられたものが三十六名でございます。
○川俣委員 九十名の増で四十四名の定員削減を受けて、通報所が三十六名の減をしょい込む、この辺だと思うな。災害委員会で何回もひっくり返ったり、また委員長のいろいろな御配慮で寿命が延びたりしてきた繰り返しがあるわけです。 そこで、災害委員会としては、この気象通報所を測候所に昇格をしてほしいという陳情が全国的に出ておるわけですが、特に私は降雪地域の議員であるだけにこれがいたく感じられます。ところがこれは、いまの異常気象というのは単に日本だけじゃない、世界的だということから、例の集中豪雨を災害委員会で取り扱っているころから、それまで、全然なかった通報所、二十九年から四十一年まで、この異常気象に対処する、特に集中豪雨等、これに対処するために通報所を全国につくろうではないか、八十二ヵ所つくった。ところが、その八十二ヵ所をつくる場合に、新たにつくるわけですから土地建物があるわけではない。したがって、わが町、わが市に通報所をつくってくれるならば何とか考えようということの動きがあった。それに対して、私はある一つの文書も持っておりますけれども、土地建物を提供して協力してくれるならば、やがて測候所に昇格も考える気持ちがあると時の役人の皆さん方が言うておる。したがって、いま現在の通報所、二十三ヵ所ですか、残っておる通報所の建物と土地で、国のものと市から貸してもらっておるものとの状況などはどうですか、簡単でいいんですが。
○有住政府委員 ただいま詳しい資料が手元にございませんのでお答えできないのでございますけれども、先生おっしゃるように、土地建物をお借りしたとか、あるいは土地はお借りして建物は気象庁で建てたとか、そういうところが確かにございます。
○川俣委員 もう少し、たくさんおられるから説明員で結構ですから、大体の状況を、通報所はこれだけの割合で借りているというのじゃなくて、簡単に言うと、完全に国のもので気象庁が所有をしておるということの方が大なのか、それとも町や市が、将来測候所で気象を見てくれるということならば土地や建物を大きく提供しようということだったのかどうか、いま現在の土地建物の管理、所有を見れば一番わかるわけなんです。
○有住政府委員 ただいま手元に資料がございませんので正確にわからないのですけれども、土地建物、気象庁の国有財産であるものの方が多いように記憶しております。
○川俣委員 ちょっともう一度……。
○有住政府委員 土地建物、気象庁の国有財産であるものの方が多いように記憶しておりますが、手元に資料がございませんので、正確なことはちょっとわかりかねるわけでございます。
○川俣委員 私の持っているのは一方的な資料ですからここで細かく言うのはやめますが、大方、市や町におんぶしておるという土地建物が多うございますから、これはなるほど二十九年から四十一年の間に八十二ヵ所にわかにつくったわけですから無理からぬことだな、こういうようによく理解しておったわけです。そこで、その資料はぜひ後で見せていただきたいと思うのでございます。私が手元に持っておるものと違っておるとすれば私の考え方を変えなければならないし、もし合っているとすれば、なるほどこれは将来測候所などにしてくれるなら喜んで提供しよう、こういう動きだったのだろうな、こういうように思っておるわけです。 そこで、VHFの中継所として残る四ヵ所、これは気象通報所として従来どおりの役割りを果たすと考えてよろしいのでしょうか、四ヵ所についてだけなら。もっと詳しく言うと、滝川、青森の弘前、それから秋田の鷹巣、岩手の一関、これは残す、こういうことなんだが、これは気象通報所としての役割りを残すと理解していいのかどうか。
○有住政府委員 そのとおりでございます。
○川俣委員 そうしますと、これからファクシミリの機械、アメダスの配信等々で、現在の二名じゃとうてい無理なんです。これはお考えだと思うのですが、そうすると、一名ぐらいの増員の三名体制というのをある程度、まあ私も詳細に聞くところによるとなるほど二名は無理だな、三名ぐらいだろうな、こういう方向で検討していると見てよろしいですか。
○有住政府委員 気象通報所は元来が無線ロボット雨量計というものの中継としてできまして、そこに人がいて、無線で入ってきたデータを親官署に知らせるという仕事でございました。それからまた、原則として一日朝九時に観測しましたのを親官署に知らせる、また親官署から得られた気象情報を地元の地方公共団体等にお伝えするという大きな三つの仕事で発足したわけでございますけれども、そのロボット雨量計の中継という仕事は人がいなくてもそのまま自動的に親官署に伝わるようになりましたし、また気象の観測に関しましては、アメダスというようなものが整備されまして自動的に伝わるというようなこと、それからまた情報を伝えるということに関しましては、地域防災計画等で練られましてほかの方法で伝えられるというようなこともございまして、主な目的が達せられるようになりましたということで、無人化しようということでございます。 また、ただいまファックスの受信等のお話がございましたが、現在、通報所といたしましてはそういう仕事はやっておりませんで、このVHFの中継器と申しますのは、VHFの通信網を気象庁として独自に持っておりますが、その中継器が置いてありますために、その保守を通報所の人にお願いしているわけでございますが、二人で大体現在はやっておりまして、今後も二人のまま継続したいというふうに考えておるわけでございます。 〔柴田(健)委員長代理退席、委員長着席〕
○川俣委員 いま言うのは、雪国その他集中豪雨の多いようなところの一地域の人間の立場でちょっと言ってみるが、雪をはかるアメダスの機械がへ新兵器が入るんだ、入れるんだというわけです。ところが、入ってないわけだ。ところが、今度の秋口降るまでには入れるから、人がいまから要らなくて済むんだということでは、ちょっと気象サービスを願う皆さん方に、一地域の住民としては不安なんだ。というのは、雪が降った、アメダスを入れた、二人の通報所の職員は居眠りしている、やることない、この場面があって初めてわれわれ災害委員会が見に行って、これなら人が要らないなということがわかる。ところが、まだアメダスという新しい機械が入る前に、今度の秋口入れてやるんだからもうこの春からやめるんだということは、この言はどう妥協しても地元の人は御理解なさらないのです。それからもう一つは、やはり最後の判断は人間様だと思うんだが、アメダスは、もや、霧等がわかりますか。
○有住政府委員 まず、雪のことでございますが、雪に関しまして私ども一番大切なのは、予報を正確に出してお知らせしたいということでございますが、特に大雪警報その他を適時適切に出したいというように考えておるわけでございます。この予報につきましては地方気象台で出しておりますが、たとえば気象庁、協会あるいはNHKその他でお聞きと思いますけれども、北の方から日本海上に五百ミリバールというような高度での非常に低温の寒気団が入ってきたとか、あるいは風向、風速がどういうようになっているとか、あるいはレーダーの情報、あるいは衛星からの情報、そういうものを勘案しまして、非常に正確なる予報を出しているわけでございます。 このためにはそういういろんな最新の武器が必要なために、私どもとしてはそれらの整備に努力をしておりまして予報精度を上げておるわけでございますが、予報ということに関しましては、雪を観測したから予報を出すということじゃございませんで、観測前に地方気象台から予報というものが出されるわけでございます。ただ、速報として雪やあるいは雨がどういうふうに降ったかということを早く知るためには、アメダス観測網の中に雨量計がつけてあるわけでございます。特に雪国におきましては温水式雨量計というものがつけてございまして、雪が入りますと、ヒーターがありまして解かしまして、雨量に直しまして何ミリ降ったということがすぐにわかるようになっているわけです。そういうものを利用してやっているわけです。将来計画といたしましては、積雪深計も自動化しようということで進められております。ただ、現時点で、この積雪に関してだけは後でチェック用として必要でございますので、それに関しましては無人化はいたしますけれども、積雪だけは委託をいたしまして、現在でもそういうところが気象庁にはあるのでございますけれども、委託をいたしまして観測データはいただこうというふうに考えているわけでございます。
○川俣委員 三十分しかもらっていませんから……。委員長も御理解できると思うんだが、私は機械化、技術進歩、これに抵抗するのじゃないのだ。幾ら譲っても、雪を見るアメダスという機械が入って、ああなるほど、これは人が要らないなという場面が一ヵ月や半月くらいはあってしかるべきだと思う。ところが、この秋口に機械を入れる前に、もう人は要らないのだと言う。これでは災害委員の私としては、どうしたって理解ができないということを言っておきます。 それから、私の最初の時間は六時半からだったので、運輸大臣と交渉して、ちょっと無理だというから、その前ならという情報が入ったので六時からということになった。参議院の運輸委員会も終わるということを理事と打ち合わせておったら、こっちの方の質問時間は変更しても向こうの時間が合わない、こういうことなので、私も不謹慎に大きな声を後ろで出した。そうしたらとたんに大臣が出るそうです、こういうのが委員部の反響だった。やはり大きな声もたまに出してみるものだな、こう思った。ところが、やはりまだ時間がとれない。きょう趣旨説明もされたことだし、いろいろと多忙だと思います。ただ私は、これを運輸大臣が本当に言ったとすれば、大臣の名誉にかけても官房長に聞いてもらいたいのです。これは気象庁にきょう言おうとしているわけじゃない。 私があえて質問に立ったのはこういう経過があるわけです。「寿命延びます 気象通報所 運輸相、延期と語る 田村運輸相は二十五日の閣議後の会見で、三月末限りで廃止が予定されていた気象通報所について「地元の廃止反対運動もあるので、地元と話し合いをするため三月末の廃止は若干遅らせる」と語った。」これは秋田の新聞だけですから。「気象通報所は、横手市、鷹巣町をはじめ豪雪地帯を中心に、現在全国に二十三ヵ所置かれており“ミニ気象台”とも呼ばれ、地元民から信頼されていた。ところが、地域気象観測システムなどの整備が進み、昨年十二月に「五十二年三月三十一日限りで全廃」との方針を決めていた。しかし、地域住民の生活に及ぼす影響が大きいとして、十一県二十八市五十五町村で反対運動が起こっていた。こういうことで、なるほど血も涙もない運輸相とは違うなということであった。そこで、この災害委員会のわが特別委員長に電報が入った。「気象通報所の存置に対し御尽力いただいてありがとうございました。厚く御礼申し上げます。今後さらに測候所昇格に努力いたしますので重ねて御高配をお願いする」云々、こういうのが市町村長から来た。そして、皆さん方の相手の全気象という労働組合も「気象通報所問題についての感謝と私たちの決意」というパンフレットを全国にばらまいた。 ところが、一週間後です。「命短し横手気象通報所 延命、わずか一ヵ月だけ」こういうことなんです。そこで、ある市役所の助役語る。「当分の間ということで、半年とか一年は寿命が延びたと思っていたし、これから測候所への昇格運動を盛り上げようとしていたときに再び廃止通告がきて、本当にびっくりしてしまった。肩すかしを食ったというのはこのことでしょう。気象庁のやり方には大きな疑問を感じる。」農民いわく「通報所からは霜の降りそうな時はキメ細かな情報をもらっていた」云々、「全国五番目の広い面積を持つ秋田県は、横手と鷹巣はかなり気象条件も異なり」云々とある。これは秋田県だけではない。「時代に逆行する通報所の廃止」どこかの地方新聞だ。それから、東京新聞、「再度「廃止」に怒り ミニ気象台 反発強める自治体」、新潟、「曇りのち晴れ…?所によってテンヤワンヤ」、群馬、「乱気流にキシむ」「地元無視の気象庁」、こういうことになる。われわれは災害委員会としてどう考えればいいのだろうか、こういうことになるわけです。 運輸大臣は朝令暮改もはなはだしい。これは私語だから気にしないでください。国鉄労働組合がストをやるのは無理ない、そういう大臣だったのか、こういうところまで来ておる。したがって、私は災害委員の一人として、運輸大臣の名誉にかけてもわが災害委員長の前で、これこれこういういきさつであった——若干延びるというのはいわゆる若干で、一ヵ月は十分若干の中に入るのだということであれば、われわれもそれに対処したい。これは恐らく気象庁がこういうことの資料を提供して発言させたから田村さんが言ったに違いないのです。自分勝手に天気屋さんで晴れ後曇りの気分で発言したのじゃないと思う。ぜひこれを委員長にお願いしたいのです。
○山上政府委員 まず、運輸大臣の出席につきましていろいろ御迷惑をおかけいたしましたことにつきまして、おわびをさせていただきます。 いま御指摘の参議院内閣委員会における運輸大臣の発言につきまして、若干経緯を御説明させていただきます。 御承知かと思いますが、三月二十四日の参議院の内閣委員会におきます運輸省設置法の一部改正の審議に当たりまして野田委員、峯山委員それから岩間委員から、地元の反対があるのに四月一日から気象通報所の無人化を実施するのかという趣旨の御質問があったわけであります。その御質問を受けまして、運輸大臣といたしましては、気象庁を中心として従来も地元の御理解を得るようにいろいろ努めてきたのだけれども、さらに、そのような先生方の御心配もありますので、地元における御理解を深めるためには全力を尽くす必要があると大臣は判断をいたしまして、その席で運輸大臣の決断といたしまして四月一日実施の予定、これを変更してでも慎重にこの問題については検討いたしたい、こういう趣旨の運輸大臣の答弁を申し上げたわけであります。 その後、運輸大臣といたしましては、気象庁からもさらに専門的な意見あるいは事情等を詳しくお聞きになったわけであります。それによりまして、地域気象網の展開によって観測の回数も著しく増加もすることだし、そのデータはオンライン・リアルタイムで把握もできるようになるし、また気象衛星からの資料とかレーダー情報等を活用することによって予報精度も一段と向上することが期待できるというようなことが認識されたわけであります。 しかし、御心配のように、地元関係機関の理解を一層深める必要が特に大事なことであるということで、運輸大臣といたしましては気象庁に対しまして、五月一日から無人化を実施をするけれども、それまでの間に特に全力を挙げて天気予報の仕組みと気象業務の実情を地元にさらにわかりやすく説明し、そのためには中央から適当な者をも派遣し、中央の情勢を現地地方気象台なり管区気象台の幹部にもよく伝え、ともどもに、地元の関係機関その他地元の方々に不安があるということを聞いておりますが、その不安を解消していただくように全力を挙げることを指示し、さらに地元におきまして、一つ一つのいまの廃止予定の通報所についての具体的な問題点につきましてきめ細かくその地元の要望を伺って、その実現にできる限りの努力をするというように事務当局に対しまして指示をされたわけであります。 私どもといたしましては、現在、気象庁はその運輸大臣の指示に従って、この五月一日の廃止の期日までに全力を挙げて地元の理解を深めていただくように措置をしつつあると承知しております。
○川俣委員 時間がないから、私はあなたの方の意見を聞こうじゃなくて、大臣に伝えてくれということを言っておるので……。 気象庁、聞いてくださいよ。災害委員会というのは、気象庁の位置づけというのに責任を持っているつもりなんだ。だから、この間だって地震研究所を見せてもらったじゃないですか。とうとい時間を超党派で見せてもらったでしょう。ところが、災害委員会が全然知らないところで、あるうわさによれば、私も予算委員の一人だからこれをいつか取り上げてみるが、ある予算委員が運輸大臣と取引して、当分延ばすと言って一ヵ月、こういう取引があったじゃないかといううわさまであるんだ。その件はよく運輸大臣に聞いて、一遍災害委員会でこの経過の説明を求めたいと思うのだ。 委員長、それだけぜひ取り計らってもらいたいです。
○湯山委員長 よくわかりました。 瀬野栄次郎君。
○瀬野委員 四月十二日公表による農林省統計情報部の「昭和五十一年十二月以降の降雪及び低温による農作物被害概況」が明らかになりました。 これによると、降雪及び低温による農作物被害は、被害面積が二十四万九千二百ヘクタール、被害見込み金額が四百八十二億円ということになっております。 特に西日本を初め、果樹の被害が大きいわけでございます。今回の樹体損傷面積を見ましても、樹体の損傷面積が二万八千五百ヘクタール、果樹が二万五千ヘクタール、うちミカン、ナツミカン、その他柑橘、リンゴ、こういうふうにありまして、桑が六百四十ヘクタール、お茶が二千八百三十ヘクタールというように報告されたわけでございます。 このように作物別の被害状況を見てみますと、被害の最も大きいのは先ほど申し上げましたように果樹であり、被害見込み金額も約三百五億円になっております。総額の六三%を占めているという大変な被害でございます。これは二月中旬を中心とした低温、降雪により、西日本で柑橘類、ビワなどに落果、果実の凍結や落葉、枝の枯死などによる花芽の減少等の被害が発生したことと、北日本ではリンゴ、日本ナシに枝の折損等による花芽の減少の被害が発生したことによるというようになっておりますが、過日、農林水産委員会でもこの対策についてはるる政府の見解をただしてきたところでございますけれども、その後この報告を見ましても相当被害がふえてきておるという状況で、現地は大変不安におののいておるのが実情でございます。 そこで、次に被害の大きいのは野菜である。各地の未成熟のエンドウだとかイチゴ、キャベツ、ホウレンソウなどに茎葉の凍結、枯死、成育遅延等の被害が発生している。また、被害見込み金額も九十七億円というように本日は報告がございました。これまた総額の二〇%を占めているということでございます。 お茶についても、福岡県の八女茶を初め九州においても大変な打撃を受けておりまして、低温等による葉の褐変枯死、枝の枯れ込みが著しく、被害見込み金額は約三十一億円に及んでおります。 このほか、麦、飼料作物などの農作物に茎葉の枯死、生育遅延等による被害が発生しているということで、特に九州ではナツミカンなどの晩柑類に低温による凍結等がございまして、本来生食販売用のものが加工用に用途変更される見込みがたくさん出ておりまして、これがまた今後の農家に対する負担が過重になるということで大変先行き心配がされております。 先週私も各地を調査してまいりましたが、今回統計情報部の報告等を見まして、その被害の大きいのに驚いておりますけれども、昨年の北海道の冷害または雪害等に続き、また暖かい地方の雪害、干害また冷害とございまして、これらの対策が急務とされておることは御承知のとおりです。 そこで、何と言っても一番地元で要望しているのは天災融資法の発動ということでございますが、本日私は農林水産委員会の方に質問のために出席しておりましたので、いろいろ政府の答弁を最初聞いておりませんでしたけれども、天災融資法の発動はわれわれの感触では、報告があった後十日ぐらいすればできるというように承っておりますので、二十日前後には発動ができるのではないかと思っておりますけれども、その点政府はどういうようにお考えになっておるのか、お答えをいただきたいと思う。
○犬伏政府委員 今次の豪雪及び寒波による農作物の被害につきましては、御承知のとおり本日付で農林省統計情報部の調査結果の概況を公表いたしました。 この被害の内容につきましては本委員会の冒頭で詳細に申し述べましたが、被害の大きさというものは、昭和三十八年の豪雪等による被害の発生以来一番大きな規模のものであるというように承知いたしております。 この被害に対する対策といたしまして、御指摘の天災融資法の発動を早急に行うという方針のもとに、いまお話のございましたように、今月の二十日前後に関係政令の閣議決定の運びになるよう現在関係省庁と協議を進めておるなど、鋭意その準備を進めておるところでございます。
○瀬野委員 一、二の例を挙げますと、熊本県の場合なんかは天災融資法の需要額が一億三千五百三十五万円、長崎県なんかも長崎市外十五市町村で一億二千八百万円の要請が出ております。恐らく相当な要望が出ていると思いますけれども、農林省は天災融資法の発動に備えて資金需要の調査を実施しておられると思いますが、資金需要の調査はどの程度になっておりますか、それも明らかにしてください。
○若林説明員 各県を通じ町村から資金需要の申し出を現在受けているところでありますが、現在われわれが承知しております水準は百億ちょっと超える程度でございます。
○瀬野委員 かなりの需要額が出ていると思いますので、どうかひとつ需要を満たすように努力をしてもらいたいと思います。 そこで、天災融資法の発動とともに激甚法の発動が、当然これは平行して行われると思いますけれども、天災融資法と同時に、国土庁の権限ですが、国土庁が発動する見込みは農林省はどういうふうに見ておられますか。激甚法の発動についても明らかにしていただきたいと思う。
○犬伏政府委員 天災融資法の発動の際に激甚災害法の発動につきましても同時に行い得るよう、国土庁におきまして天災融資法の発動と合わせて行い得るようにその準備を進めておるというふうに承知いたしております。
○瀬野委員 国土庁おられますね。国土庁どうですか、いまの点についてはそのとおり理解していいですか。
○四柳政府委員 ただいま農林省側から御答弁申し上げました時点に合わせて発動できるように、準備を進めております。
○瀬野委員 特別被害地域について、農林省は、当然これは政令で定めることになりますが、この特別被害地域の県はいまのところどこの県であるか発表できますか、また見込みがあればお答えをいただきたいと思う。
○犬伏政府委員 特別被害地域を指定することができる都道府県につきましては、御案内のとおり天災融資法発動政令の中で規定をすることになっております。 現在、各都道府県から出されました被害状況等の報告をもとに検討を行っておりますが、現在の見込みにつきましては、まだこのような県が対象になるというところを申し上げる段階までに至っておりません。
○瀬野委員 それはいつごろに大体なりますか、大体の見込みとしては、発表できますか。
○犬伏政府委員 県の数につきましては、今回の被害の状況からいたしますと、従来の経験に照らして考えますときには、相当の県がその対象になるのではないかということでございます。
○瀬野委員 さらに、自作農維持資金のことでございますが、農林省は自作農維持資金の枠については、現在、融資状況とか農家の残高調査を実施しておられると思いますけれども、この結果ははっきり出たわけですか、どうですか。
○犬伏政府委員 自作農維持資金の融資に当たりまして必要な所要額の枠を確保する必要がございますので、ただいま御指摘のような調査を地方農政局を通じまして実施をいたしておるところでございます。 まだその最終的な掌握は終わっておりませんが、その必要額につきましては、天災融資法の発動の時期までにできれば確定をいたしたいということで準備を進めておるところでございます。
○瀬野委員 この自作農維持資金について、私も長崎県、熊本県、ちょっと調査してまいりましたけれども、熊本県の場合は八千万、長崎県の場合は災害枠で一億二千八百万、一般枠で二億一千二百二十一万の実需要望があっております。ぜひこういった要望にこたえるように自作農維持資金の確保をしていただきたい、かようにお願いをいたしておきます。 さらに、通算貸付金が限度額までにきている借り入れ者が多い場合は農林省としては特例措置を考えたいということのようでありますが、これは結構なことでありますけれども、特例措置ということは具体的にはどういうことを考えておられますか、ひとつ被災農民のために明らかにしていただきたいと思います。
○犬伏政府委員 前段の自作農維持資金の融資枠の確保につきましては、先ほども申し上げましたような調査を実施をいたした上で、天災資金との関連を考慮しつつ被害の実態に即した資金需要見込み額に対応できるよう努力をしてまいりたい。 その場合、連年災害等によって負債が相当多いということが予想されますので、その場合、自作農維持資金の融資限度が余すところ余りないという農家もあるのではないかということで、これにつきましても調査をいたしておりまして、その実態が明らかになった段階で、今回の災害の大きさにかんがみ、特例的な措置として貸し付け限度額、現在一般的には百万円でございますが、これが引き上げができるかどうか検討をしていきたい、また、その必要があるかどうか検討してまいりたいということでございます。
○瀬野委員 次に、西日本は柑橘類が相当被害を受けまして、落葉はもちろんのこと、ほとんど接いだものがだめになっているというのが数多く見受けられるわけですが、再び改植する、いわゆる再改植、また再高接ぎ、他品目への転換等の対策をせねばならぬところがかなりあるわけでございます。 そこで、いままでの事業の中で特別の対策ができるかどうかは農林省も検討しておる、こういうことをわれわれは聞いておるのでありますけれども、どういうようなことが検討されておるのか。何とか対策を講じなければ、このままほうっておけないと思うのです。それで、高接ぎについても一年生がほとんど枯れておりますし、また苗木の枯損もかなり多くございます。助成が何としても必要でございますし、早急に予算措置をしていただきたいというのが地元の念願であります。高接ぎの予算、これについても、災害にかかわらず計上予算があるわけですけれども、これは貧弱な予算でございますが、こういう三十八年以来の災害というふうに政府も認めておられますが、今回のこういった災害に対してどういうふうに対処されるのか、ひとつ対策の方針を承りたいのであります。
○犬伏政府委員 寒干害を受けた柑橘類の樹体につきましては、先ほどお話のございましたような二万ヘクタールを超える面積に及んでおるわけでございますが、これから四月下旬にかけての芽の出方、萌芽の状況を見ないと樹勢回復の程度が明らないという問題がございます。そこで、その四月下旬の段階におきまして詳細な調査を実施いたしまして、それによりまして補植、改植等どのくらいの面積が必要であるか、また、それに必要な苗木がどのくらい、どのような種類のものについて必要であるかというようなことを掌握をしたい。その上で、苗木確保等についてどのような措置が必要であるかということを検討してまいるというような段階を進めてまいる計画でございます。
○瀬野委員 ぜひとも早く調査を終えて対策を講じてもらいたいと思います。 それから、農林省は三月三十一日付で農林経済局長名で指導通達を出されて、被害農業者が借り受けている制度資金の償還延期、条件の緩和等について、農林漁業金融公庫、また農協等に対して償還猶予の措置をとるよういろいろと対策をとっておられると思いますが、その結果はどういうふうになっておりますか、お答えください。
○犬伏政府委員 被害農林漁業者に対する既貸付金の償還猶予等の措置につきましては、いまお話のございましたように、三月三十一日付の農林経済局長通達をもちまして、直接農林漁業金融公庫、農林中金、全国信連協会、全国銀行協会等に対して要請を行いましたほか、地方農政局等の関係行政機関に対しても、これについて適切な指導を行うよう通達を出したわけであります。さらに、これとあわせまして地方農政局の担当者会議も招集をいたしまして趣旨の徹底を図った次第であります。 これらによりまして、関係都道府県はもとより、各金融機関に対しましてもおおむね指導は徹底されているものというふうに考えております。特にこのような災害時の対応の仕方につきましてはかねてから指導をいたしておりますが、農協系統金融機関を初め、農業金融の窓口になっておる各金融機関においては、被害農林漁業者である債務者から、その経営の実情等に基づいて申し出があれば、十分相談に応ずるという体制ができておるものというふうに考えております。
○瀬野委員 指導通達だけでなくて、後をひとつ確認して、十分農家の希望にこたえられるようにしていただかねばならぬ、こう思いますから、またその結果についてはいずれ機会を見ていろいろ政府の考えを聞くことにしまして、さらに果樹共済再保険の早期概算払いの問題についても、三月二十三日農林省は指導通達を出しておられますね。保険金の仮渡しを指導しておられるのですけれども、早急に支払いに努めてもらいたいということのようでありますが、これも同様のことですか、徹底しておりますか。
○犬伏政府委員 寒波によります晩柑類の被害、さらに北日本の方の雪害による樹体の被害につきましては、保険、共済制度を担当しておるそれぞれの機関におきましてその実態の把握に努めておるところでございます。被害の確定をいたしますのが、物によって違いますが、五月の下旬ないし六月になるわけでございまして、その上で所定の手続によって共済金の支払いをするというのが通常でございますが、今回のような著しい被害のあった地帯につきましては必要に応じて共済金の仮渡しを行うようにするということで、三月二十三日付で関係県に対しまして通達を出した次第であります。共済金の仮渡しに当たりまして再保険金が必要である、そういう再保険金につながるものにつきましては、再保険金の概算払いを、これは政府が行うわけでございまして、そのようなことも考えておるわけでございまして、仮渡しが必要な個所においては行い得るものというふうに考えております。
○瀬野委員 もう一、二点ですが、普通ナツミカンの改植農業者経営維持改善資金というのがかつてあったわけですけれども、いまはなくなっておりますが、当時借りた皆さん方が、利子補給またば期間の延長といったものをぜひやってもらいたいということです。先日、農林省にもいろいろ問い合わせ、検討しましたが、この資金は、過去に貸し付けたものがかなり残高として残っておるということであります。これについても、今回西日本では特に普通ナツミカンの被害が大きかったので、どうか温かい対策を講じてもらいたいと思うのですが、それに対してはどういうふうに対処される考えでございますか。
○犬伏政府委員 普通ナツミカンの改植農家経営改善資金利子補給事業についてのお尋ねでございますが、すでにこの事業は、昭和四十九年度末におきまして改植等の面積を確定いたしまして、その面積に対応する利子補給見込み額の基金を造成し、その清算を完了した次第でございます。したがいまして、この事業の中で利子補給期間を延ばすということば、すでに基金の造成を終わって、清算が終わっておるわけでございますので、これは困難というふうに考えております。苗木等が必要になるような事態が考えられます場合には、先ほど申し上げましたように、これからの実態把握をして対処していくということは検討いたしますけれども、これについての利子補給期間の延長というのは、この事業では困難であるというふうに考えております。
○瀬野委員 次に、建設省関係の都市河川問題についてお尋ねいたします。 熊本市の都市河川の問題でありますが、都市開発が進んでまいりますと、人命尊重の上からも治水対策というものが当然焦眉の急務であるということは、言うまでもないことです。特に熊本市は、昭和二十八年の六・二六水害で未曾有の大災害を受けてから、すでに二十四年を迎えんとしております。五十万人の市民を有する熊本市は中小河川が数多くございますが、数年来の災害によって、中小河川の改修がおくれているために急がれております。 そこでまず、このような都市中小河川について、熊本市を一例として考えた場合に、人口がますます膨張していく都市の場合、都市河川については人命尊重の上からも優先して改修を行うべきであると、かように私は思うのですが、建設省としてどういうようにお考えであるか、その基本的な考え方をまず承りたいのであります。
○小坂説明員 お答え申し上げます。 先生御指摘のように、熊本市を中心といたしまして、全国のいろいろな都市河川におきまして、非常に水害の問題が問題化しております。私どもの治水対策の重要な柱として、都市河川問題は現在もとらえております。特に、先ほど来国会で御審議いただきました第五次治水事業五ヵ年計画の中におきましても、都市河川対策を非常に重要な柱としてとらえておりまして、今後その線に沿って対策を進めてまいりたいというふうに考えております。
○瀬野委員 そこで、具体的な問題についてお伺いしたい。 都市小河川の改修事業は、掘削、築堤、護岸工、用地買収などいろいろあるわけですが、熊本市内の健軍川は河川改修の計画が四十七年から六十年度で、全体事業費二十八億一千一百万円、うち五十一年度までの投資額が二億四千八百六十万円で進捗率が八・八%、藻器堀川は四十七年から六十年度の改修計画でございますが、全体事業費五十三億五千七百万円、うち五十一年度までの投資額二億六千二百八十万円で進捗率が四・九%、万石川が四十八年から六十年度の計画で、全体事業費十一億、うち五十一年度までの投資額が二億九千八百七十万円で進捗率が二七・一%、麹川が五十一年から六十年度の計画で、全体事業費十三億七千五百万円、うち五十一年度までの投資額が六百万円で進捗率〇・四%、合計しまして、この四つの河川で全体事業費が百六億四千三百万円、五十一年度までの投資額が八億一千六百十万円となっておりまして、五十二年度以降の工事残が九十八億二千六百九十万円というようになっています。全体で約七・六%の進捗率です。 健軍川、藻器堀川、万石川は、いずれも四十七災、すなわち四十七年六月及び七月の豪雨によって大変な災害を受けたも一のであります。また、麹川は五十年六月災害でありまして、五十年六月中旬の梅雨前線の豪雨、五十年八月の台風第五号による被害、また五十年八月上旬の豪雨で被害を受けているものですが、いま申し上げたように、まことに進捗が遅いわけです。このような進捗率でいきますと約十年以上かかる計算になる。物価の高騰等を考えますと十四、五年かかるのではないか、こう思っております。都市河川の重要なことから考えまして、私は急いで進捗していただきたいと思うのです。 昭和五十一年度の当初予算を見ましても、この四つの河川で二億五千五百万円、五十二年度要求額は三億三千万円というように出ておりますけれども、この要求は大体見込みどおりに予算が組まれておるのか、またこういったおくれている原因は何であるか、まずお答えいただきたいと思います。
○小坂説明員 お答え申し上げます。 まず、おくれております原因でございますが、着工年度が四十七年度あるいは四十八年度と比較的新しゅうございます。特に麹川につきましては五十一年度から始めたというような事情もございます。それから、予算のつけ方自身にも問題がございますが、一部には用地等の取得の問題もございまして、少しおくれておることは確かに事実でございます。 ただ、いまのお話の中で、たとえば万石川につきましては予算も重点的につけておりますが、現在二十数%というような進捗率でございますし、今度の第五次治水五ヵ年計画内には大体完了するように促進したい。その他のものにつきましても、現在までの予算のつけ方ではとても、いまお話しのように十年かかるというようなことでございますが、抜本的にふやしまして促進したいというふうに考えております。 五十二年度の予算でございますが、これにつきましては、県を通しての要望は三億三千万円ということでございますが、配分につきましては現在まだ最終決定というわけにはもちろんまいらないのでございますが、できるだけ要望に沿いたいというふうに考えております。
○瀬野委員 御承知のように、この負担率が国、県、市とも三分の一ということになっておりますが、予算については当初国の方から前年度の何%増というようなことで指示があるものですから、結局県、市としても、予算を準備して大幅改修を図りたいと思っても、国の方からの指示でなかなか予算を組むことができないというような実情です。もちろん総体的な予算は一五%というような伸び率が示されますけれども、こういった人命尊重、しかも大災害を受けた熊本市、人口五十万の都市でますます人口が過密になってくるところでありますが、都市もだんだん狭隘になってまいりますので、こういったところには優先して早く改修ができるように予算を組むべきである、かように思うわけです。そういった意味で、補正予算なんかでさらに大幅な予算を計上して促進を図ってもらいたいと思うのですが、それに対してはどういうお考えですか。ぜひそういうようにお願いしたいのですが、お答えをいただきたいと思います。
○小坂説明員 現在まだ五十二年度予算の御審議中でございますので、ちょっと補正予算の話はいたしかねますが、まず五十二年度予算で、私ども都市小河川に充てたいと思っております事業費、これはたとえば通常の府県に対する補助事業の一般の伸びが一二%でございます。それに対して、いまの都市小河川制度に基づきます補助は二〇%増ぐらいにしたいというふうに考えております。先ほど冒頭に申し上げましたように、特に都市において非常に問題が起きておりますので、若干手厚くしたいというふうに考えております。その全国平均の中でも、特にただいまお話のございましたような四十七年あるいは五十年、近年引き続き非常に大きな災害を受けておる地域につきましては、平均二〇%でございましても、それ以上の伸び率でつけていきたい。しょせんは枠がございますが、しかし最大限の努力はしたいというふうに考えております。
○瀬野委員 おっしゃるように、五十二年度予算はやがて参議院で可決するわけですが、五十二年度の予算は限られた予算で、大体の見当がつくわけですから、十数年もかかるようなおくれ方ではいかぬので、いまから言っておかないとおくれるから申し上げているわけですが、こういう重要な都市の河川については、人命尊重の上から、五十二年度予算は一応勝負あったようなものですから、補正予算にうんと組んでやってもらわないと、このままでいったら十四、五年も改修にかかります。災害は二十年周期とも言われますけれども、熊本の場合はすでにあの二十八年の水害から二十四年を迎えようとしています。またぞろ大水害があったらどうなるかということで、われわれは大変心配しております。 白川改修も大幅におくれております。一級河川白川の上流長陽村に建設予定の白川ダムの建設も早期着工が望まれているにもかかわらず、一方慎重を期するために、私の提案によって九地建熊本工事事務所内に開発調査課を設けてここ数年綿密な調査をしていますが、地盤の問題等でまだ若干後になるという状況です。 かかる状況の中で、熊本市が中小河川のはんらんで災害にたびたびさいなまれているということは問題であります。そういったことから私は指摘するわけですが、そういう意味で将来とも予算の確保については、県、市とも大幅に組んで、早急に改修したいという考えでおるわけですから、十分配慮して今後とも努力していただきたい。そして、補正予算等についてもいまから考え、大いに努力していただきたい、こういうように要求するわけです。 最後に、激甚災害対策特別緊急事業についてですが、熊本市の場合、いま申し上げた万石川を初め、ほかに坪井川、井芹川があります。これも五十年から五十四年の五ヵ年計画で進めておりますが、万石川は進捗率が八%、井芹川は四一・四%、坪井川は一八・七%の進捗です。三つ合わせまして総事業費が四十億円、五十一年度までの事業費が十一億一千六百万、五十二年度の残工事が二十八億八千四百万となっております。 これについては比較的順調にいっているとはいうものの、実際に井芹川を除いて万石川、坪井川は相当おくれております。まだ全体工事の四分の一ですが、五十四年までにはあと三年しかありませんが、三年で果たしてできるかどうか心配をいたしております。これまた急いでもらいたい問題であります。五十四年度までにぜひとも完成していただきたい。予算上十分に対処していただきたいので、この三川の完成についての当局の見通しと、また決意について承っておきたいと思います。
○小坂説明員 ただいまお話しのように、坪井川等全体としまして激特事業の進捗率二八%ということでございますが、あと残された期間内に、これはおおむね五年で完成という予定にいたしておりますので、極力その五十四年度までに主要個所の改修を完了いたしまして、再度災害を防止するよう努力したいと考えております。
○瀬野委員 以上で終わります。
○湯山委員長 ちょっと速記をとめて。 〔速記中止〕
○湯山委員長 速記を始めて。 津川武一君。
○津川委員 今回の豪雪、寒波によって被害を受けた方たちに対して、日本共産党・革新共同を代表して心からお見舞いを申し上げつつ、被災農民を救済し、農民が営農に立ち上がれるように鼓舞するために若干の質問をしたいと思います。 一つは、皆さんのこの報告にもありますように、西日本では主として果物、お茶において葉の変色、落葉、枝の枯死などの損傷が広範な地域に発生したわけであります。 そこで、この葉でございますが、リンゴの斑点落葉病で、その年に受けた被害も大したものなんですが、それ以上に被害を受けるのは、次の年なんです。そして、次の年と次の年、葉というものは本当に新陳代謝の中心になっております。今度の場合、北海道のリンゴが芽が全部枯死してしまって凍死している。ビワが葉がやられている。柑橘類があのとおり葉がやられている。こうなってまいりますと、当年の被害よりも次の年、またその次の年の被害がもっと大きい。このことが非常に心配になるわけであります。 そこで、このことに対して、天災融資法なり自創資金なり、または国の援助を、単年だけでなく、次年度、またその次年度まで考えて対策を講じなければならないと思いますが、いかがでございますか。
○犬伏政府委員 永年作物であります果樹について被害が発生した場合、当年のみでとどまる場合と、また後年度にさらに続いていく場合、これは被害の態様によってさまざまであろうと存じます。 今回の災害につきましては、樹体の被害は、全般的に芽の吹き出る時期までもう少し待たないと明らかでないということでございまして、おおむね四月下旬の段階でその状況を把握するよう関係都道府県に連絡をいたしまして、その状況を把握することといたしております。さらに、その結果を持ち寄りまして、農林省におきまして柑橘類については主産県会議を開く等、その後の対策について検討をすることといたしております。 天災融資法の融資につきましては、これは当該被害を受けた年の減収によりまして次の年の生産に支障をもたらすことのないように経営資金を融資をいたしまして、再生産を確保するということで対処をいたすことといたしておりますが、その場合に、当該年度の災害の態様に応じまして必要な金が融資されるように措置されておるわけでございまして、そのような資金の融通によりまして、後年度の被害の起きないように当年において樹勢回復を図っていくというような資材の購入に対して融資を行うというような考え方になっております。 また、自創資金につきましては、当面、次の収入があるまでの間の農家経営を自作地を維持しつつ維持できるように対処するという趣旨でございますので、そのような趣旨で自作農維持資金の融通を行う。もちろん後年度に残る影響というものはできるだけ少なくしていくというような必要がございますので、場合によっては補植、改植を行うとか、また、それまでに至らないものについては、できるだけ樹勢の回復を図るというようなことをできるだけ早期にやるということで対処してまいる、このような考え方で現在指導を行っておるわけでございます。
○津川委員 そこで審議官、葉がやられたときに当年度だけで済む場合もあり得るなんて言っているが、これは植物の生理学を知らないことなんです。一番大事なのは葉なんです。今度葉がやられると四月に芽が出てこない、出てこないと、もっと影響を受けるのは次の年だということを十分に考えておいて対処をしていただいて、そして今度の凍害、冷害で葉がやられた場合、次の年も次の年も損害が回復するまで見るというから、それはよろしい。これは必ずありますから、当年で事が済むなどという生理に疎い考え方を持たないように、省内をぎりっと締めて、見ていただかなければならぬと思います。 次の問題は、この表にあります被害の三〇%以上という、この三〇%の根拠は何でございますか。
○犬伏政府委員 被害の程度をあらわす指標として三〇%をとっておりますが、これは農業が自然を相手にしておりますために、気象条件その他によりまして年々その変動が避けられないものであることは御案内のとおりでございまして、通常の起こり得る収穫変動あるいは通常の被害というものと、それからさらにその程度を超えて大きな深い被害というものを分けて、これを掌握をしていく。やはり通常の農作物におきまして避けられないものと、しかし異常な気象原因によってそれを超えるものというものを区別して掌握をするというようなことで、三〇%というものをとっておるわけでございます。
○津川委員 私、農林省を非難するつもりは何もないのだけれども、この三〇%が被害農家の怒りの根源になっているのです。なぜかというと、昨年のあの八月、九月の冷害のときに、単筆で三割以上の被害でないと皆さんが共済で見なかったでしょう。農民が共済保険を掛けてきておって、あれだけの被害を受けたときに、三割以上でなければ農業共済で見てくれないということ、平場地帯で農業共済を掛けてきて、一体何のために掛けてきたのか、お金をだまし取られた、これが農民の具体的な気持ちなんです。 今度の被害の場合、いまは野菜やっても果物やっても採算ぎりぎりになっている。かつて皆さんが、被害農家として、共済やいろんな対象としてやるときの被害農業者の規定というものを三割に置いた、その時代はそれでよかったのです。いまこれほど借金がふえて農産物の価格が不安定でぎりぎりになったときに、三割以上を見るというこの考え方、これほどいま農民が怒りを覚えているものはないのです。 私たちはこの点で、昨年農業共済のときに一筆では三割被害を二割にするという修正案を出した。自民党は農林省の意向を聞いてこれを否決したのです。そこで、私たちはこれに対して昨年の十月、「被害農業者」の規定を、現行では農作物等の減収量三割以上、かつ損失額が農業総収入の一割以上としているのを、減収量二割以上または損失額一割以上とし、果樹、茶樹、桑樹の場合は、損失額が樹体の時価の現行三割を二割に改めるように農林省に申し入れてある。今度の場合、被害を受けた農家は本当に経営が苦しくなっているので、この三割というものを改めなければならない、当面二割というあたりを対象にして事を進めなければならないというのが被害を受けた現地の農民のはらわたからしぼり出る声なのですが、この声にはどうこたえてくれますか。
○犬伏政府委員 三〇%の問題でございますが、この三〇%のただいま先生が御指摘になりました天災融資法におきます位置づけは、御承知だと思いますけれども、農業共済制度と違いまして、いわゆる足切りではなくて、三割を超えるような被害の場合にはそのいわゆる根っこから対象として見るということでございます。 ただいまの三〇%を二〇%にという問題でございますが、これは先ほどお答え申し上げましたように、通常の収穫変動につきましては農家なり農業団体の自主的な対応、さらには通常の災害程度でありますれば地方公共団体等の応援を受けてやる。現在の天災融資法の制度は、御承知だと思いますが、被害が著しく、国民経済に及ぼす影響が大であるような災害について対処をするということでございますので、いま申し上げましたような程度を超えたものを対象にするという制度の仕組みからいたしまして、三割というものを変更することは慎重な検討が必要であろうというふうに考えております。
○津川委員 これで終わりますが、そこで、あなたたちは天災融資法を発動するか激甚を発動するかの被害をどこで数えているか、三割以上ですよ。何といっても現実にそうなっている。被害の著しいものと言っているけれども、あなたたちは三割で考えている。だから、天災融資法が発動にならなかったり、激甚が、被害を受けながら発動にならなかった場合が出てくる。 したがって、今度の被害を考える場合に、この調査はとんでもなく被害農民を逆なでしているわけなんです。このことを十分検討するよう強く求めて、委員長にもこの点、いつの日かは法改正なんかで問題にしていただくようお願いして、私の質問を終わります。
○湯山委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後七時二十九分散会