災害対策特別委員会 第5号
- 発言数
- 119 件
- 登壇者
- 15 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1977/03/31
会議録
○湯山委員長 これより会議を開きます。 災害対策に関する件について調査を進めます。 この際、寒干害による農作物の災害対策について、政府当局より説明を聴取いたします。農林政務次官羽田孜君。
○羽田政府委員 今次の寒干害による農作物の被害とその対策の現況を御説明申し上げます。昨年の十二月下旬から本年三月上旬に至る期間の大雪と低温については、気象庁の見解によれば、極東付近に長期にわたって上層の気圧の谷が停滞して、シベリア方面から上層の強い寒気塊が相次いで日本付近に南下したために起こった一連の気象現象によるものと考えられており、北海道、東北、北陸及び山陰地方は大雪、四国、九州等の地方は低温と干ばつの現象で農作物等が多大の被害を受けたところであります。 今回の異常気象による農作物の被害状況については、その状況を把握するため、三月五日から農林省の統計情報組織を動員して目下鋭意調査中であり、この取りまとめは四月十日過ぎになる予定でありますが、現在のところ県報告による被害の概要を述べれば、次のとおりであります。 まず、果樹については、柑橘類の被害が最も大きく、寒干害または雪害によって晩柑類に落果、す上がり等の被害が発生しており、さらに柑橘類の樹体については、低温または寒風による落葉、枝の枯れ込み、枯死等近年に例を見ない被害が生じております。 なお、柑橘類の被害の大きな県は愛媛県を初めとして、和歌山、広島、山口、高知、福岡、佐賀及び大分の各県のほか数県となっております。 次に、ビワについては、幼果が凍結により損傷し、収穫量の減少が見込まれており、被害の大きな県は千葉、長崎、鹿児島及び愛媛の各県となっております。 また、茶については、寒干害または雪害によって葉枯れ、落葉、枝の枯れ込み等の被害が生じて、収穫量への影響が見込まれており、被害の大きな県は茨城、岐阜、三重、滋賀、奈良、高知、福岡、佐賀及び長崎の各県のほか数県となっております。 さらに、野菜については、露地野菜はエンドウ、キャベツ、レタス等の茎葉組織の凍結損傷、バレイショの新芽損傷による生育おくれの被害が見込まれ、施設野菜は無加温施設内のナス、イチゴ等の茎葉損傷及び枯死が発生し、加温施設内の野菜も温度低下による生育のおくれの被害が見られます。 なお、被害の大きな県は徳島、香川、愛媛、高知、福岡、佐賀、熊本、宮崎及び鹿児島の各県のほか数県となっておりまa。 これら寒干害に対してすでに講じた対策としては、果樹関係では、被害の大きな県に担当官を派遣して被害の状況を把握するとともに、三月十七日には柑橘類主産県会議を開催し、寒干害の状況把握と、今後の措置について指導の徹底を依頼しました。 茶については、三月十七日全国茶生産県会議を開催し、茶樹の被害状況の把握と、被害拡大防止及び被害樹の樹勢回復のための指導徹底を依頼しました。 野菜についても、被害の大きな県に担当官を派遣して被害の状況を把握するとともに、三月九日に地方農政局野菜担当官会議を開催し、野菜の被害状況を把握し、また、今後における指導につき万全を期すよう指示しました。 さらに、今後の農作物全般の技術指導に関しては、三月二十六日付で、寒害による被害対策と今後予想される低温、降霜等の対策について万全を期すよう指導通達を出したところであります。 次に、果樹共済については、三月二十三日付で、寒波の被害を受けた地帯について、損害高を的確に把握するとともに、必要に応じ、共済金または保険金の仮渡しを実施するよう指導通達を出しております。 金融については、三月二十九日地方農政局経済課長会議を開催し、天災融資法の発動に備え、被害県の資金需要見込み額の把握及び法運用上の取り扱い等について遺憾のないよう指導の徹底を図りました。 なお、本日付をもって降雪及び低温による被害農林業者等に対するつなぎ融資及び既貸付金の条件緩和について、関係金融機関等に対して依頼通達を出したところであります。 最後に、これからの対策の進め方としては、まず金融対策では、今次の西日本の寒干害と東日本の豪雪による農作物の被害見込み額は、いまだ確定する段階に至っておりませんが、各県からの被害報告と農林省統計情報組織における被害調査の中間段階における報告とを考え合わせますと、最終的な被害見込み額は相当額に達することが予想されますので、天災融資法を発動することとなるものと考えております。したがって、同法の発動に備え、被害県の資金需要見込み額の把握等その準備を進めてまいりたい所存であります。 また、自作農維持資金の融通についても検討を進めたいと考えております。 果樹共済についても、その早期支払いが行えるよう再保険金の概算払いをできるだけ早く行いたいと考えております。 さらに、これからの行政指導としては、柑橘類の被害樹の萌芽状況等が明確になった四月末ごろの段階で、再度柑橘類主産県会議を開催し、技術指導の徹底を図ることとしております。 これらのほか、寒干害に対応した技術開発等の試験研究を推進してまいりたいと存じております。 以上をもちまして、今次の寒干害等による農作物の被害と対策に関する現況の報告を終わりますが、今後とも被害の状況に応じて対策の万全を期してまいる所存であります。 —————————————
○湯山委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。今井勇君。
○今井委員 私は、去る三月三日に当委員会におきまして今次の寒干害に対しますもろもろの措置についてその早急なる対策をただしました。それから大分日がたっておりまして、ただいまの政務次官の報告によりますと調査も進んでおるように思いますので、そのときの質疑を一つ一つ確かめてまいりたいと思います。私も簡潔に質問をいたしますから、政府も明確に御答弁をいただきたいと思います。 まず第一点は、天災融資法の早期発動の問題であります。 ただいまの御報告によりますと、取りまとめは四月十日過ぎになる予定であるというふうに言われておりますし、また後段の方では、最終的な被害見込み額は相当額に達することが予想されますので、天災融資法を発動することとなるものと考えておりますというふうに言われておりますが、これについての政府の現在の見解並びに措置の概要を明確にお答え願いたい。
○犬伏政府委員 天災融資法の発動につきまして、ただいま政務次官から現在の被害把握の状況からいたしますと、天災融資法を発動することになるものとの見解を申し上げた次第でございます。 そこで、被害の状況の把握でございますが、農林省の統計情報組織を動員いたしまして、鋭意調査をとり進めておるわけでございますが、その取りまとめは四月十日過ぎになる見込みでございます。その段階で調査結果が判明いたしますと、判明後速やかに事務手続を進めるといたしますと、おおむね四月二十日過ぎには発動ができるものというふうに考えております。
○今井委員 そこで、ある程度の御調査が済めば、あとは政府の決断で今度の寒害を天災と指定することは可能であるはずでありますから、一日も早くそれをきちっと天災と指定をすることを鋭意努力してもらいたい。と同時に、もうこれだけ進んでおりますれば、先ほどの報告でも三月二十九日に地方農政局の経済課長会議を開催して、天災融資法の発動に備えて被害県の資金需要見込み額の把握をやっておるのだ、こういうのですから、その指定をすることと並行してもう早期に準備して、指定をされれば直ちにもう実体ができているのだということにすれば地元の人間は非常に安心するのですが、これはどうなっていますか。
○犬伏政府委員 調査結果が判明し、統計情報部の被害報告が公表されますと、それに基づきまして特別被害地域の指定ができる県及び天災資金の融資総枠をどのように設定するかというようなことにつきまして政府部内で早急に協議をいたしまして、天災融資法発動のための政令を閣議に提出する準備を進めるということに相なるわけであります。従来、統計情報部の被害報告が発表された後天災融資法が発動されるまでの期間はおおむね十日程度でございますが、これをできるだけ短縮をいたしまして発動が早くできるように努力をいたしたいというふうに考えております。
○今井委員 再度念を押しておきますが、もうすでに西の方は被害の状況がわかるわけですから、その被害を早急につかんで、天災と指定をして、それからその資金を融資するまでの期間を一日も早く詰めること、それからなお調査を急いで、四月十日過ぎなどと言わないで一日でも二日でも発動を早めること、これをひとつ努力をしてもらいたいと思います。 それから次は、天災になりますと融資をされるわけでありますが、果樹農家に限ってちょっと質問いたしますが、果樹農家に対しましては普通ならば二百万、年三分で六年償還という融資を受けられるわけでありますが、これはそのとおりでよろしいのですか。
○犬伏政府委員 果樹栽培農家に対する天災資金の融資につきましては、天災融資法発動政令の中におきまして具体的に規定をすることにいたしております。従来からの経験に照らし合わせて考えますと、今回におきまして天災融資法が発動になれば当然果樹栽培者等に対する貸付限度額は、お話のございましたとおりに二百万、それからさらに激甚災害の指定がございますれば、これが二百四十万ということに相なるわけでございます。
○今井委員 それで、その資金は、これは天災ごとに貸し出すわけでありますから、前の災害とは一切関係ない、前の災害に借りてあろうが借りてなかろうが、今回二百万は借りられるということでいいのですね、その点ちょっとイエスかノーかだけで結構です。
○犬伏政府委員 災害ごとでございますので、通算ではございません。
○今井委員 次に、自作農維持資金の問題に移ります。 天災になりますれば、当然この災害資金、自作農維持資金が借りられるわけでありますが、これは私は百万円だと承知いたしております。利率五%、二十年償還で、うち据え置き三ヵ年だと思いますが、このいまの数字が正しいかどうかということと、この自作農維持資金については、前の災害で借りておられますれば、これは通算をする、すなわち前に借りた分を差し引いて残額を借りられるというふうに承知しておりますが、それでよろしゅうございますか。
○犬伏政府委員 そのとおりでございます。
○今井委員 それでは次に、被害農業者が借り受けておりますもろもろの制度資金の償還延期等条件緩和の問題についてただしました。前回は、被害を受けられた農家は大変なダメージを受けるわけですから、当然償還の延期等条件の緩和をいたしますというふうな御答弁でありましたが、これは間違いありませんね。
○犬伏政府委員 かねてからそのような指導をいたしておりますが、今次の災害の状況にかんがみまして、先ほど政務次官から御報告申し上げましたように、本日付をもちまして特に今次の災害につきまして改めて関係金融機関にそのような償還条件の緩和につきまして指導、依頼をいたしたところでございます。
○今井委員 その次は、樹勢の早期回復のために肥料あるいは農薬の購入事業に対する助成をしてほしいということを申し上げましたが、前回はこれはできがたいという意味の御答弁がありましたが、これはやはり何遍考えてもだめですか。
○犬伏政府委員 前回もお答え申し上げましたように、肥料、農薬の助成につきましてはこれが個人補助の色彩を帯びる、また通常の肥料、農薬の使用と災害に伴って使用するというものとの区別が非常につきがたいという問題がございまして、従来から、過去三十年代当初の時期には助成したこともございますけれども、四十年代に入りましてはそのような助成をいたしておりません。昨年の大きな冷害、さらには十七号台風の際にも同じような問題が出ましたけれども、助成をいたしておらないわけでございます。前回今井先生から御要望がございましてさらに検討をいたしましたけれども、やはり肥料、農薬の助成についてはきわめて困難であるというふうに考えております。
○今井委員 それでは、その次の問題に移ります。 苗木の問題でありますが、せっかく品種更新、高接ぎ等をいたしましてやれやれと思っておりましたところが、今回の雪でそれが枯れてしまう、あるいは折れてしまうということで、さらにもう一度やらなければならないという農家がたくさんあります。この苗木対策については一つ前回の質問でも念を押しましたが、苗木の必要なものに対してはそれを補給するのだということでありましたが、この問題についてさらにただいまの見解を承っておきたいと思います。
○犬伏政府委員 柑橘類の改植、補植に要する苗木の確保につきましては、今次の被害の実態またその程度等につきましてさらに現在調査中でございます。調査がまとまり次第、被害を受けた果樹がどのような状況であるかに応じまして改植、補植の苗木の必要量を勘案いたしまして、たとえば苗木の共同育苗圃の設置等につきまして前向きに検討をいたしたいというふうに考えております。
○今井委員 次は、果樹の共済の問題でありますが、果樹共済につきましては、先ほどの政務次官の御説明の中で、三月二十三日付で、寒波の被害を受けた地帯について、損害高を的確に把握するとともに、必要に応じ、共済金または保険金の仮渡しを実施するように指導通達を出しておるということでありますが、各地における状況はどうなっておるのか、それが第一点。 さらに、前回もここで要望いたしておきましたが、特に愛媛県におきましては、果樹農家が一度取りました実を現場の小屋に仮置きをしてあったのが冷害を受けておりますのがありますので、そういうものについて実態を把握して、そしてできるだけ共済金支払いの対象にしてほしいということを要望いたしておきましたが、これについてはどうなっておりますか。
○犬伏政府委員 先ほど政務次官から御報告申し上げましたとおり、三月二十三日付をもちまして関係県に対しまして、共済金の仮渡しを必要に応じて行うように指導いたしたところでございます。仮渡しの指導をいたしました対象県でございますが、いま愛媛県のお話がございましたが、愛媛県を含めまして三十一県に対してそのような指導をいたしております。 それから、果実の摘果後、仮置きにしておる場合におきまして、そこで寒害に遭って果実がだめになったという場合の措置でございます。この場合の考え方といたしましては、果樹保険の対象になりますのが、前の収穫の後、次の収穫までの間に生じた被害を対象にするという考え方でございますが、その場合の収穫をどの時点までを見るかという問題にかかわってくることでございます。圃場におきまして摘果をし、それを圃場あるいは樹園地内におきまして仮置きをする。それが通常貯蔵しておるということにならないというふうに認識される場合におきまして、その段階で被害を受けたものは、これは果樹共済の対象になるというふうに考え方を整理をいたしまして、そのような指導をしてまいりたいというふうに考えております。
○今井委員 その問題は、確かに現地の状況によって千差万別でありましょうから、一律にはまいりませんが、とにかく被害を受けておりますことは事実でありますから、共済金の被害額の算定のときに、よく現地の人たちと合意をするように、格段の指導をお願いをいたしたいと思います。 さらに、共済金の早期支払い等のためには、再保険金の概算払い、これがなければいけないわけですが、これはひとつ十分措置されますね。
○犬伏政府委員 ちょっと訂正さしていただきますが、先ほどの通達を出した対象県でございますが、三十一県と申し上げましたが、二十一県でございますので、訂正さしていただきます。 それから、再保険金の概算払いでございますが、当然そのような必要が生じた場合におきましては、概算払いを行うというふうにしたいと存じております。
○今井委員 時間のようですから、最後に一問だけ言っておきますが、今回の寒害におきましては、特に果樹農家では、果実そのものの被害もさることながら、その後だんだんと樹体、すなわちミカンの木の被害あるいは枯損が非常に目立ってまいりました。これは日を追うに従いましてますます明確になってくると思うわけでありますが、ひとつ今後この樹体被害に対して濃密な行政指導を実はしてもらいたいし、なおかつ今度の寒害を契機にしまして技術開発、そういった面の試験研究も十分に行ってもらいたいと思います。 実は、温州ミカンが非常に過剰でありますので、われわれはそれをアマナツカンであるとかネーブルとかに切りかえることを盛んに勧めてまいりました。ところが、今度の雪で、それらのものが全く全滅をするという農家もたくさんありまして、裏目に出てしまったわけでありまして、まことに残念なことでありますが、このようなことを二度と繰り返さないためにも、新品種の開発なりあるいは技術指導なりということを今後ともやらなければならないと思います。その決意を聞いて、私の質問を終わりたいと思います。
○犬伏政府委員 寒干害に対する技術開発、そのための試験研究につきましては従来とも取り組んでまいっておるところでございますが、近年におきます冷害、寒干害の発生状況からいたしますと、この問題についてはより一層取り組んでまいらなければならぬというふうに考えております。農林省の関係の試験研究機関、さらには都道府県の試験研究機関とも連絡をとりながら、寒干害に対する技術開発、その試験研究について一層万全を期してまいりたいと考えております。
○今井委員 終わります。
○湯山委員長 次、平石磨作太郎君。
○平石委員 私も、今回の寒波の被害についての対策に関して、お伺いをいたしたいと思います。 今度の寒波は非常な被害を全国的にもたらして、関係被害農家は重大な被害をこうむっておるわけでございますが、いま御答弁にありましたように、また当初の説明にもございましたように、農林省の方ではそれぞれ対策を講ぜられるという御説明もございました。いま今井委員の方から質問がございましたので重複するかもわかりませんが、お許しをいただきまして、質問を申し上げたいと思います。 従来の対策がいままでいろいろとなされてきましたけれども、やはりきめ細かい面において配慮が足らなかった、こういう面で被害農家から非常な不満もあるわけですが、今度の災害について万全の対策ができるかどうか、お伺いしたいと思います。
○犬伏政府委員 お答えいたします。 今次の寒干害によります被害の状況につきましては、先ほどもお答え申したところでございますが、現在農林省の統計情報組織を動員いたしまして、鋭意調査を取り進めておるところでございます。まだ数字的な取りまとめに至っていないのでございますけれども、その被害の状況は近年類を見ない大きな被害というふうに考えられるところでございます。しかも、その発生の地帯は果樹地帯でございまして、果樹地帯におきましては専業的に果樹をやっておるという地域が多く含まれておるわけでございまして、農家の受ける打撃というものは相当大きいというふうに考えております。 このための対策といたしましては、そのような被害の状況でございますので、これまでとってまいりました対策につきましてできるだけ早期に的確に実施をするという方針のもとに臨んでまいりたい。その場合に、被害農家の実情をできるだけ掌握をいたしまして適切な対策となるように考えてまいりたい、かように存じております。
○平石委員 やはりきめ細かい対策をするためにはどうしてもきめ細かく被害調査がまず必要だ、こう思うわけでして、その上で各種制度の有機的な組み合わせ、そういう形で救済対策を行うべきではないか、こう思うわけです。 そこで、私は高知県の被害を中心にしてひとつ被害の状況も申し上げながら対策をお伺いしてまいりたい、こう思うわけです。 高知県は、御案内のとおり非常に温暖な地域でございまして、冬場としましても大体暖かいところなんです。冷害を受けるということはまれではございますが、いつも夏場は集中豪雨とか台風とかいうことで災害に悩まされております。ところが、今回は冬場におきましてもこういった寒害を受けたわけでございまして、大体平均的に申し上げて、十二月の中ごろから二月の中ごろまでいわゆる冬場という時期に、大体高知県の平均気温としましては平地で十三度から十四度、そして低いときに大体二・五度から一度というような平均値がございますが、今回の寒波では、二月の十六日の寒い日をとってみますと最高で一・五度というような状態、それから十七日の日にはマイナス七・九度というようないまだかつて経験をしたことのない寒波に見舞われております。したがって、高知気象台が明治十九年に設立されてから以降こういう経験はなかった、史上初めての寒波の襲来というようなことで全県下にわたって被害が続出をしてきたというような状態にあるわけでして、そういうことで高知県の被害農家は、今度の寒波に見舞われ、夏は台風、集中豪雨というようなことで大変深刻なものがあるわけですが、そういう中で高知県の被害をちょっと参考までに申し上げてみますと、野菜、これはナス、トマトあるいはピーマン、ニラ、キュウリあるいはイチゴというように非常に被害をこうむっております。しかも、非常に高知県はビニールハウスの盛んなところですが、軒並みに被害を受けたということで、野菜につきましても、私の方の高知県の農林部の調査によります三月二日現在の被害額において五億六千五百七十万九千円という被害が出ております。それから、花卉におきましても三千八百万、それから特に果樹がひどい被害を受けました。お隣の愛媛県も相当な被害のようです。七十四億とかお聞きしておるのですが、山口県においてもしかり、あるいは広島においてもしかりというようなことで、高知県も同じく果樹につきましてはミカンとナツミカン、あるいはハッサクとかブンタン、あるいはポンカン、ユズ、そういうものにつきましても総計で十六億五千三百万、これだけの被害が出ておるわけでございます。さらに、特産物としての茶とかシイタケ、フキというようなものにつきましても二億七千二百二十万という数字を示しております。さらに、その他畜産物、林産物等を合わせますと、高知県でも約二十五億九千七百二十六万二千円という大きな被害を受けておるわけです。 そういう状態でございますが、こういう実態を農林省自身の情報センターで掌握中とお聞きしましたが、どのように高知県の実態についても把握されておるか、このことをまずお伺いをいたします。
○犬伏政府委員 今次の寒波によります高知県を初めとする農作物の被害状況につきましては、先ほどもお答え申し上げましたように、三月五日から農林省の統計情報組織を動員いたしまして目下調査を進めております。 高知県からの報告によりますと、ただいま先生から御発言のございましたような状況でございまして、私どももそのように承知いたしております。 統計情報組織によります被害額の掌握でございますが、これは全国的に取りまとめをいたしまして公表をすることといたしておりまして、それは四月十日過ぎに明らかにできるものというふうに考えております。 なお、高知県から報告されているところでは、お話のございましたように、野菜、茶、柑橘に多くの被害が出ておる、統計情報部の掌握も恐らくそれに符合するものというふうに考えております。
○平石委員 そこで、具体的な対策についてお伺いをしてまいります。 高知県の一、二の事例を挙げねばなりませんが、冬場も夏場もこういった形で被害を今回は受けたわけですが、須崎市等で昨年ニュー・サマー・オレンジというミカンをつくっておりますが、これも五十年の五号台風で天災融資法の援助をいただいてやっておるという農家が非常に多いわけです。先ほどもありましたが、そういったすでにもう借り込んでおる、しかも上限いっぱい借りておる、こういうような農家が須崎市あたりも多いわけです。ここの地域につきましても、大体年産で二百万トン、年額で四千万円程度の収益を上げておりましたが、大体八割方、百六十万トンぐらいの被害で、三千五百万ぐらいの減収があろうか、こう言われております。非常に深刻な打撃を受けておるのですが、先ほど御答弁もお聞きしたわけですけれども、すでに借り受けておる者についても今回は別途救済対象に入って天災融資法の資金の融通が受けられるかどうか、もう一回お伺いをいたしたいと思います。
○犬伏政府委員 天災融資法に基づきます経営資金の貸し付けは、災害ごとに天災を政令で指定をいたしまして天災融資法の適用をすることといたしております。そこで、その政令で指定される天災ごとに経営資金が果樹農家あるいは畜産農家、一般農家というふうにそれぞれ分かれて限度額が定められ、その額までその天災について貸し付けがされるということになっておるわけでございます。 いま御質問のございましたように、前の災害に・よりまして天災資金を借り入れている農家が、さらに今次の寒害によりまして融資が受けられるかどうかという点につきましては、災害ごとでございますので、今回の寒害につきまして天災融資法が発動されれば、またその政令の中で果樹農家について二百万という限度額が定められますれば、その限度額の範囲内で貸し付けが行われるということでございます。
○平石委員 いま申し上げたことについて、さらに。 こういう毎年被害を受けるという状態の中では、もう離農したいとかあるいは土地を手離してでもというような状態の農家も中にはございます。そういう農家を維持さすためには、維持資金という手当ても必要な農家がやはりおるということも私は聞いておるわけですが、それほどまでに追い込まれた農家に対して、やはり天災融資法と別にそういった融資ができるか、自作農維持資金の手当てができるかどうか、これもあわせてお伺いをしたいと思います。
○犬伏政府委員 天災融資法に基づきまして貸し付けが行われます資金の使途は、これは御承知だと存じますけれども、経営資金でございまして、経営を維持し、再生産を確保するというために融資が行われるものでございます。しかしながら、災害のために農作物に被害をこうむり、得べかりし収益が上がってこないということによりまして、経営を維持できないのみならず、農地等を売り渡すような状態にまで追い込まれることが生ずる場合がございます。そのような場合には、自作農維持資金、ただいまお話のありましたように、農地等を売り渡すことまでしなくても農業経営を続けられるようにするために自作農維持資金の融通制度があるわけでございます。これは農林漁業金融公庫から融資をされまして、その条件は金利が年五分、償還期間が二十年ということになっておりまして、その使途につきましては、天災資金、とは異なりまして、経営資金に限定せずに使うことができるということになっております。その資金によりまして当面の農業経営を維持するというふうに措置することを従来やっておりますけれども、今次の災害につきましても、この自作農維持資金の枠の確保につきまして、天災融資法の枠と並行いたしまして所要額の確保を図ってまいりたい、かように存じております。
○平石委員 次に、いま言ったいわゆる柑橘、果樹、こういう被害が非常に多くなっておるわけですが、この災害補てんの意味での共済保険の政府のいわゆる概算払い、こういう措置がとれるかどうか、これもあわせお伺いしたいと思います。
○犬伏政府委員 今次の寒干害によります被害につきましては、これは相当大きな被害に上るというふうに考えておりまして、すでに三月の二十三日付で、果樹共済に係ります共済金の仮渡しにつきまして関係県に指導をいたしております。共済金の支払いの財源は、都道府県の連合会からの保険金の支払いを共済組合が受けるということによりましてその財源が補てんされるわけでございまして、さらにその連合会の保険金の支払いのために政府の再保険金が必要になってくるということが考えられます。その場合には政府の再保険金の概算払いも必要に応じてはやるということで、これは今後の問題でございますが、実態を掌握した上でそのような措置をとりたい。したがいまして、農家の段階へ渡る仮渡し金についてはすでにそのような指導をしておりますが、必要なその財源の一部に充てるための再保険金の概算払いにつきましても今後措置をしてまいりたいというふうに考えておるわけでございます。
○平石委員 それでは、野菜についてまたお伺いをしてみますが、高知県の東部、中部の方では非常にハウス園芸が行われております。このハウス園芸はほとんどナスとかあるいはキュウリとかいったようなことが行われておるわけですが、今度の寒波で相当な被害を受けました。これは無加温ハウスの中で行われておりまして、もうほとんど安芸市とか芸西とかいったような中部地域では主産物として非常な収穫を上げておるわけですが、これが今度の寒波のためにもう枯死して全滅をした、あるいは一月以上も収穫が遅れるというような被害を受けております。全体の作付面積が大体百六十ヘクタール、このうちで無加温ハウスでやっておるのが大体百十ヘクタールのようですが、これらが大体五〇%ぐらいの減収が見込まれるということで深刻な被害を受けております。このために農家は大きなろうそくを買ってきて保温をするというような、まあ地元ではキャンドル作戦と言っておるようですが、一日当たり二千円もかかるという経費でもって何とか保温をということでやっておるようです。この無加温ハウスから加温ハウスへ切りかえる資金等もなくて困る。今度の冷害のようなことにたびたび襲われるとたちまちこのような被害を受けるので、これについての援助方の要望も非常に強いわけですが、この点について御答弁をお願いしたいと思います。
○犬伏政府委員 今次の災害によりまして一部施設野菜で寒害を受けたところでは、無加温ハウスの場合、できるだけ被害を最小限に食いとめるということのために、応急的に加温器を導入するなどして生産確保をやったというところがあることは承知いたしております。 今後このような事態を未然に防止する、応急的にということではございますけれども、そのような体制をつくり上げておくということが当然必要でございまして、そのような場合の加温施設の導入につきましては、地域、地域の実態に応じまして農業近代化資金の融資あるいは農林漁業金融公庫の主務大臣指定施設資金の融資、これらを活用いたしまして対処してまいりたい、そのように考えております。
○平石委員 いまお話しのように、一般的な資金を使うということですが、ぜひこれは御考慮いただきたいと思うわけでございます。 それから、またさっきの果樹の関係でございますけれども、非常に樹勢が弱ったということで、これの早期回復ということでの肥科あるいは農薬、こういったものも非常に急がれておるわけですが、この点についてはどういうお考えを持っておられるか、お伺いをしてみたいと思います。
○犬伏政府委員 樹勢回復用の肥料あるいは農薬の購入に対して助成をするという点につきましては、先ほど今井委員の質問におきましてお答えしましたとおり、非常に困難でございます。これは、これらの肥料、農薬の購入に対する助成をいたしますとすると、個人助成、個人補助、あるいはそれに類する性格のものとなりまして、これらは融資で対応すべきものと考えておりまして、天災融資法に基づきます天災資金等を充当いたしまして、これらの肥料、農薬の確保が図られるように措置できることとなっておりますので、そのような指導をしてまいりたい、かように存じております。
○平石委員 高知県の場合でも局部的には非常な被害を受けたところもございます。そういうことで激甚災害法の適用というところまで要望しておる地域もあるわけです。特に柑橘類のことについてなんですが、そういう要望が出ておるということを農林省は御存じかどうかお伺いしたい。
○犬伏政府委員 今次の災害が、先ほど来申し上げておりますように、非常に大きなものであると考えられますので、またそのことが当然反映をされまして、各地から激甚災害法の指定をしてほしいという要望が出ております。高知県につきましてもそのような御要望があることは承知いたしております。
○平石委員 高知県のそのような激甚災害までというお話を聞いておるようですが、これには発動するというお考えがありますか、どうです。
○山本説明員 先ほど以来農林省の方から、今次豪雪によりまして全国的にかなりの被害があり、この状況からすれば天災融資法の発動が当然見込まれるだろうというお話がございましたが、激甚法も恐らく適用になるんじゃないかというような状況のようでございます。 私どもといたしましても、農林省と十分協議いたしまして、農林省の調査結果により激甚災の指定基準に該当すれば、天災融資法と同時に激甚法の指定の手続を進めたいと考えております。
○平石委員 そういう御答弁で、準備をしておられるように承りました。特に香美郡方面、野市とか夜須とかいうようなところのお百姓さんは、柑橘類においての被害に本当に打ちひしがれておるというような状況でございますので、激甚災害の適用についてはひとつ特段に御考慮をいただきたい、こう思うわけです。 ところで、それぞれの対策が準備されておるようですが、現実に被害農家に渡るのはいつごろになるか、見通しをお伺いしたい。
○犬伏政府委員 天災融資法の発動政令が出ますと、その公布の日から融資期間が始まるわけでございますが、やはり現実には融資機関の方に農家から融資の申し込みを出していただいて、それに対して融資が行われるということでございますので、その事務処理のための時間が必要でございます。従来の経験からいたしますと、天災融資法が発動になりましてもいろいろな諸準備がございまして、現実に貸し出しが本格的に行われるのは一ヵ月ぐらい後ではないかというふうに考えられます。今回の場合はできるだけ早期に融資ができるようにということで、まだ天災融資法は発動されておりませんけれども、各都道府県に資金需要の調査を依頼いたしまして、また本日付でございますが、必要な場合はつなぎ融資もやっていただくというようなことを依頼してございます。そういうことからいたしますと、天災融資法が発動された後現実に融資が行われるというのは、比較的早くできるのではないかというふうに考えております。
○平石委員 いまの御答弁でちょっと考えてみますと、二十日ごろに決定がなされて、それ以後大体一ヵ月ぐらい手続がかかるというようなことになりますと、五月二十日前後というような形になってまいります。被害を受けて三ヵ月ぐらいの時日を要するわけですが、被害農家は一日も早くという要望が非常に強いわけでして、いろいろと御準備に時間がかかると思いますけれども、農家の立場に立って事務手続を進めていただきたい。そして、関係機関の方への指導面でもひとつ早く貸付手続が終わるように指導をお願いしたいと思うわけです。 特に激甚災の適用ということになりますと、これが従来から非常に時間がかかる。査定その他いろいろと時間がかかって時期がおくれてまいります。そういう不満が非常に強いわけですが、これなどもひとつ督励をしていただき、またみずからの仕事、査定、調査等もスピードアップしていただいて、被害農家を一日も早く救済するように御尽力をお願いしたいと思うわけです。 被害農家の立場での御努力をさらに要望いたしまして、私の質問を終わらしていただきます。 ありがとうございました。
○犬伏政府委員 先ほどの答弁でつなぎ融資のことを申し上げましたが、若干補足して申し上げたいと存じますが、本日付で関係の金融機関に、天災融資法が発動されることを前提に、できるだけ農家の資金需要に早期に応じ得るように、つなぎ融資を、発動前ではございますけれども、やってもらうように依頼をしてございます。 つなぎ融資がされた場合、今度は具体的に天災融資法が発動された後、この天災資金に切りかえるということになるわけでございますが、その場合は、天災法の発動の期日にさかのぼりまして切りかえをする措置を従来とも講じておりますので、現実に経営資金が早期に欲しいという農家につきましては、そのようなつなぎ融資を活用することによって対応できるように指導しておりますけれども、さらにその指導の徹底を図ってまいりたい、かように存じております。
○平石委員 つなぎ資金の手当てまでやっておられるということですが、非常に結構なことです。ひとつよろしくお願いをいたしまして、私の質問を終わります。 ありがとうございました。
○湯山委員長 次に、山原健二郎君。
○山原委員 高知勢が次々立ちまして恐縮ですが、柑橘の寒害につきまして、現在農民の要求としましては、いまも御質問がありました天災融資法の早期発動の問題と、それから自作農維持資金の確保という問題があると思います。この問題につきましては、前の委員会で質問をしましたので、もう一つの問題として、農民側の要求、あるいは被害県から出ております枯死に対する改植と植栽の問題について質問をいたします。 改植につきましては補助金制度がありましたが、これは主として温州を質のよいうまいものにかえるというために、指導的に行われたものでございます。温州から雑柑にかえよというのが現在までの指導方針でございましたが、今度の災害の中で、たとえば高知県では、柑橘の被害十六億中九億が雑柑でございます。そうしますと、これは国の指導でこういう被害が出たと言える面もあるわけでして、この改植の補助制度を、温州の被害をまた温州でやっていく、あるいは雑柑の被害を雑柑でやっていく、そういう同質の切りかえ、これに対しても当然補助制度が適用されるべきではないか、改植事業が適用されるべきではないかと思いますが、この点について農林省はどういうふうにお考えになっていますか。
○犬伏政府委員 これまで実施をしてまいっております改植に対する助成の問題と、今回の災害を受けて、そのために樹木が枯死した、その補てんのために補植をするとか、あるいは見切りをつけて改植をするという場合と、二通りの問題があろうかと存じます。 前者の問題につきましては、従来から果樹園経営の合理化を図るという見地から、温州から晩柑類への切りかえ、また温州につきましても、品種の切りかえ等によって実施をしてきておるわけでございまして、それは従来どおりの方針として進めてまいる。それから、今次の災害によりましてその切りかえた果樹が大きな被害をこうむった、そのために苗木が必要であるという問題については、これは切りかえた果樹園以外の分も含めまして、必要に応じまして共同育苗施設等の設置を検討してまいりたい。そのようなことで、必要な苗木がどのくらい出てくるか、どういう状況であるか、そのような調査を現在進めておるところでございます。
○山原委員 もう一つの問題として質問をいたしますが、これは私がこの委員会でしばしば取り上げてまいりました早明浦ダムに関係をする災害の問題です。 昨年、一昨年と災害を受けまして、いまだその修復がなされておりません。特に農家の受けた被害、田畑の流失というようなことについても今後どうするかという方針もない状態のときに、この早明浦ダムの上流に、高知県土佐郡本川村でありますが、ここに本川揚水発電所の建設計画が立てられております。揚水発電でございますから下池から上池に水を揚げるわけです。そしてまたおろして発電をする、こういう計画でありますが、そのために、さらに水の汚濁とかあるいは災害とかいうものが非常に深刻な事態になっておるのです。 ところが、この問題で大変奇怪な問題が起こってまいりましたので、警察庁並びに法務省に対しましてお尋ねをいたしたいのです。 私が最初に五分程度経過を御報告をいたしますが、この本川揚水発電所の建設計画で、地元の土佐町町議会が四国電力に対して調査費を要求をしたというわけです。その金額は百万円でございます。これが昭和五十年の八月二十六日に同町町議会の由井利正議長名で提出をされております。その中身は、貴社、四電のことでありますが、貴社が建設を予定している揚水発電所について、町内各地区、特に瀬戸川下流地区の協力を得る必要があると思われ、町議会、全部落長、瀬戸川沿い地区有志による関西電力喜撰山発電所の視察を計画しているが、町財政に余裕がないため、必要経費の半額、百万円を四電側で負担してほしいという中身であります。そうして、これには視察日程あるいは人員、金額が出されております。 これに対しまして、四国電力は同九月四日に決裁書を出しまして、「本川発電所建設に伴う地元対策費の支出について」という題記で、この視察は、本工事着工に当たって地元の了解を得るために必要なもので、決裁後直ちに西村勝仲土佐町長を立会人とし、土佐町議会へ百万円を支払うという決裁書が出ているわけでございます。私はその決裁書と請求書を持ってきております。 ところが、この百万円の金額は、町議会も町長も全く受け取っていないという問題が起こりまして、事態は大変な紛糾を呼んでいるわけであります。特に由井議長のごときは、私の名をだれかが悪用したとしか思われないという発言をされておりまして、町議会は自治法百条を発動しまして本川発電所関係調査協力金問題調査特別委員会を設置いたしております。この中で明らかになったことがございます。 この調査特別委員会には四国電力の立地部長岡川健治、当時の立地部次長菊地明、立地部次長谷本光信、当時副長でありました小野山隆之、職員の宮地正隆、小倉克雄、これらの人物が証人として議会に出席いたしておりまして、それぞれ証言をいたしておりますが、驚くべきことには、この百万円の金は徳島県阿南市火力発電所の三号機、四号機の増設のため、地元対策費として百万円が必要となり、この対策費の領収証がとれぬため他の勘定科目から捻出方法を考えましてこれに流用したという証言がなされているわけであります。 ところで、この証言の中で次のようなことが出ているわけでございます。 まず第一番に、決裁時におきまして岡川立地部長は菊地明に対しまして露見する心配はないか、こう言っております。これに対して菊地明は絶対大丈夫と言っているわけであります。これも特別委員会において岡川、菊地両氏の証言で明白になりました。 さらに、これに使われた請求書のけい紙、これは何と土佐町が出しておるけい紙でございますけれども、このけい紙は土佐町が昭和四十四年、四十五年に使用しておったものでございますが、なぜこれを使ったかというとこの請求書の信頼性のために使用した、どうして入手したかというと小野山氏が土佐町高知分水事務所でメモ用紙としてもらったと証言をいたしておるのであります。 さらに、領収証は小野山の命令で宮地が浄書し、支出決裁書は小野山の命令で小倉が浄書をいたしております。 では、町会議長由井氏のこの印鑑はどうしたのかと尋ねてみますと、この印章はゴム印で小野山が高松市五番町文教堂で購入したものである、こういうふうに言っておるわけであります。 簡単に申しますと、これが事件の経過でございます。 災害に悩み、ダムの問題で、昨日もこのダム下の本山町議会挙げて政府にいろいろの要請がなされておる、こういう状態でありますが、そういう中で四国電力という四国における最大の独占資本、大企業が、まさに町議会議長、町長の名前をかたって文書を偽造し、そして印鑑を購入をしてこのような請求書を出し、しかもそれに対して決裁を行い、しかもその金を阿南市に出した、こう言う。 私は昨日、阿南市の漁業協同組合を初め調査をいたしましたところ、阿南市はそんな金を全く受け取っておりません。第一そんな必要はないというわけです。私たちは公然と漁業補償金を当時四十数億もらっておるのであって、正規の手続をやっておるので、百万円ごとき金額、それを受け取るなどという情勢ではなかったのである、こういうことが現地の阿南市でも言われておるわけであります。そうしますと、この百万円の金額は一体どこへ消えたのかという問題が出てくるわけであります。 この事件の概要につきまして、まず法務省にお伺いをいたしますが、私が申し上げましたこの歴然たる事実に基づきまして、これは四国電力側による公文書偽造になるのではないかという点でございます。もう一点は、議長名を使い、あるいはまた町長名を立会人として使ってこのような決裁が行われたことは、町長、議長に対する名誉毀損罪が成立するのではないかと思いますが、この点につきまして最初に伺いたいのであります。
○山口説明員 御説明申し上げます。 きわめて具体的な事実を指摘されてのお尋ねでございますので、明確な答弁は差し控えさせていただきますけれども、一般的に申しましてその文書自体がいわゆる公文書性と申しますか、その文書の性質とか内容、あるいは様式、使用目的、そういったものから見て明らかに公文書だという文書につきまして、公務員である他人の名義を冒用して、勝手に使いまして文書を作成しました場合には、公文書偽造罪が成立すると思います。 それから第二点の名誉毀損が成立するのではないかというお尋ねでございますけれども、この場合、名誉毀損が成立するには、公然と事実を摘示して人の名誉を毀損するというのが犯罪の構成要件になっておりますので、いわば他人の名義を使いました文書の内容が、その人の名誉を毀損するようなものであれば、一般的に名誉毀損罪が成立すると思いますし、またそういう文書でなければ成立しない場合もあるということで、これはまたケース・バイ・ケースでその成否が考えられると思います。 以上でございます。
○山原委員 この問題につきまして警察庁の方にお伺いいたしますけれども、警察庁はすでに昨日も申し上げまして、現地の警察当局とも御連絡をいただいておると思うのでございますが、一つはこれらの事実、まさに奇怪な事実でございますが、その捜査、あるいは金を受領した者が一体どういう人物であるか、あるいはそれがどこへ使われておるかということにつきましては、当然警察当局とし捜査をすべき問題だと考えるのでございますが、現在これにつきましてどのような経過をたどっておるか、また捜査をやる御意思を持っておるか、伺っておきます。
○加藤(晶)説明員 現地高知県警察におきましては、このほど新聞報道などからこの事案を認知いたしましたが、これにつきましては文書偽造ないしはその行使などの犯罪の疑いも考えられますので、その真偽を明らかにするため捜査を開始いたしまして、現在続行しておるところでございます。 それで、その中に出てまいります金の使途あるいはその受け入れ先というお尋ねでございますけれども、これらにつきましては現在捜査中でございますので、その内容につきましては発言を差し控えさせていただきたいと思っております。
○山原委員 先ほども申しましたように、私ども、ダム災害という問題でずいぶん大きな被害も受けまして、町を挙げてもうダムをなくしてもらいたいという声まで出てくる状態にあるわけです。その上に電力側の一方的な都合で揚水発電までやる。そうすると、水の濁りはどうなるのかというような問題、これらを含めまして住民は大きな関心を持っておるところでございます。 ところが、そういうきわめて神経の鋭くなっておる時期に、四国電力ともあろうものが勝手に議長名を使って、しかも土佐町の用紙を手に入れて金をくれというおねだりを自分でつくって、判は買って押して、それに対して決裁を出して百万円 ’の金を支出をした、その支出の行き先がわからない、こういうことですね。 通産省お見えになっておると思いますが、こういうことを電力会社というのはやっているんでしょうか。阿南市といえば火力発電所、蒲生田崎原子力発電所問題があります。こうして正規にあるいは漁業協同組合やあるいは町当局と話し合いをして、調査費が要るということで、土佐町もかつて五百万円のお金で調査もしているわけです。それに対しては四国電力もお金を出しております。しかし、これは公然と行われて、その支出、決算は明らかになっているわけですね。それが百万円という金が余分に出る、その行き先もわからない、こういう形で住民を愚弄し、しかも自治体を手玉にとるなどということは断じて許されないことです。まさに不良会社です。そういう形でいままでダムの開発あるいは原子力発電所、こういうものを行ってきたのではないか。こういうことに対して通産省は毅然たる態度で指導をいたしておりますか、この事実についてお調べになっておりますか、またどういうお考えを持っておるか、伺っておきたいのであります。——資源エネルギー庁まだお見えになっていないようでございますので、この点ぜひお聞きしたいと思っているわけですが、お見えになりますか。あと七、八分の間に、来ましたらお知らせいただきたいと思います。 この問題につきましてぜひ厳正な態度をとりまして、捜査をきちんとやっていただきまして、この事態がはっきりするということがいま大事な問題になっているわけです。そういう何が何だかわからないような形で揚水発電などというまだ安全性といいますか、そういうものも十分理解されていない事業が進められるということは大変な事態でありますので、もう一度警察庁の方へ伺いますが、警察庁としましては現在の捜査の内容は言えないというお話でありますけれども、この点についてはきちんと片がつくまで、事態が解明するまでおやりになる意思を持っておるかどうかということですね、その点を伺っておきたいのです。
○加藤(晶)説明員 現地警察といたしましては、今後事案に即しましてさらに適切な捜査を進めまして、違法な事実につきましては法に照らして厳正公平な措置をとる所存でございます。
○山原委員 では、ここで関連質問の柴田さんいらっしゃっていますのでかわっていただきまして、あと残りました時間がありましたら、エネルギー庁おいでになりましたら一言伺いたいので、よろしくお願いします。
○湯山委員長 柴田睦夫君。
○柴田(睦)委員 私はビワの被害についてお伺いしたいと思うのですけれども、これは千葉県の房州の方のビワが今度の寒波のために大変な被害を受けた。それは二月中旬と三月上旬の異常気温によって千葉県の特産の房州ビワが被害を受けたわけですが、被害率が九〇%、被害総額が約九億円に及ぶと見られておりまして、ほとんどことしの出荷が見込まれないという状況であるわけです。 房州のビワはいわゆる宝暦年間に商品化が始まったと言われる由緒ある千葉県の特産でありまして、味のよさの問題もまた薬品を使わないということでの健康果実として知られているわけです。房州で約二百ヘクタールのビワ栽培がされているわけですけれども、その農家が八百三十一戸、これが大きな打撃を受けたわけです。これらの農家の災害を救助してその暮らし、経営を守って再生産を保障するということが消費者にとって重大なことであると思うわけですが、このビワ災害につきましてそういう救助、保障という意味からどんな対策が考えられているのか、まずお伺いします。
○犬伏政府委員 千葉県の房州ビワにつきましては、全国的な寒害、干害によります被害の一部として大きな被害が出ております。被害の態様は、低温によりまして幼果が凍結をいたしまして、かなりの減収量になるのではないかというふうに見込んでおります。 このため当面の対策といたしまして、関東農政局の担当官を現地に派遣をいたしまして被害状況の把握を行わせておりますが、当面の技術対策といたしましては、被害を最小限度に食いとめるために、摘果はその被害の状況がはっきりするまでおくらせる、選別をするわけでございますが、摘果はそういう被害の状況が明らかになるまでおくらせ、また施肥につきましては樹勢に見合った量にするというような指導をいたしております。 しかしながら、そのような対策を講ずるといたしましても、被害によりまして栽培農家の受ける損失というものは大きいものが予想されますので、それに対する対策といたしましては、経営を維持し再生産が行われるようにするため、天災融資法が発動になれば、当然その天災資金の融資の対象といたしまして、低利の資金を融資をするということを考えております。 なお、そのような経営資金の融資以外にも、被害が非常に甚大で栽培農家が農地等を売り渡すことをしなければ生活が維持できないというような事態がある場合には、当該農家に対しては自作農維持資金、これは五分の二十年の資金でございますが、その融資を行う道もございますので、それらによりまして被害農家の再建に万全の対策が講ぜられるように措置してまいりたい、かように存じております。
○柴田(睦)委員 天災融資法の適用を考えるということでございますけれども、今回の気象に関連してこの天災融資法の発動の公布期日がいつごろになるのか、見通しが立てば教えていただきたいと思います。
○犬伏政府委員 天災融資法を発動いたします前提といたしまして、被害の状況を明らかにする必要がございます。今次の災害につきましては、目下農林省の統計情報組織を動員いたしまして鋭意調査中でございまして、その取りまとめは現時点では四月の十日過ぎになるものと考えております。調査結果の取りまとめによりまして被害状況が明らかになりましたならば、その時点で天災融資法の発動について検討する。ただいまの状況から考えますと、天災融資法を発動することになるものと私ども農林省当局としては考えております。その場合に、実際の天災融資法の発動の政令の公布期日でございますが、統計情報部の調査結果が判明後十日後、つまり四月の二十日過ぎまでには発動が可能ではないか、かように存じております。
○柴田(睦)委員 ビワのいわゆる果樹共済の問題ですけれども、これは五十一年五月十二日にわが党の津川議員が質問いたしまして、そのときに、「共済の対象果樹にすることについて検討をしてまいりたい」と答えておられますので、中身の方はいいですが、その後の検討状況をお聞きしたいと思います。
○大塚説明員 お答えいたします。 果樹共済につきましては、四十八年度から本格的に六果樹を対象に実施しておりまして、五十年にはカキ、クリ、指定柑橘を追加いたしました。 ビワにつきましては、先生おっしゃいましたように、調査を行っておりますが、なかなか保険設計上の難点がございます。たとえば園地化率が低いとか、収量の年次変動が大きいとか、地方的果樹で危険分散がむずかしいとか、被害の発生態様がむずかしいとか、いろいろ難点がございますので、さらに補完調査を行って、その調査結果を取りまとめた上、保険需要の動向等も十分見きわめた上で、実施の検討を前向きで進めたい、このように考えております。
○柴田(睦)委員 補完調査の段階のようですが、ぜひとも実現するようにしてもらいたいと思います。 それから、千葉県は暖かい地方ですから、県営の暖地園芸試験場がありまして、ビワの研究も進められておりますが、この試験研究費用が足りないということで、なかなかはかばかしくない状況にあるわけです。国の方でも総合助成試験事業費という枠があるわけですから、この枠で暖地園芸試験場のビワの試験研究にも助成をしてもらいたいと考えるのですが、これについてのお考えをお伺いします。
○加藤(敦)説明員 お答えいたします。 ビワに関します試験研究につきましては、国といたしましても、国の指定試験事業といたしまして、長崎県において寒害に強い品種の育成、それから良質な品種の育成ということで実施をいたしておるわけでございますけれども、そのほか、いま先生御指摘になりました総合助成というようなことで、鹿児島県等においても試験を実施いたしておりますし、千葉県の御指摘の暖地試験場におきましては、組織的調査研究でビワに関します試験研究をやっておりまして、それに対して助成をいたしておるところでございます。 今後におきましても、千葉県からそういう御希望がございますれば、十分に検討させていただきたいと考えておるわけでございます。
○柴田(睦)委員 最後に、ちょっと申し上げますが、千葉県のビワにつきましては、農家ではすでにもう農協などからの借入金によって出荷のための資材の手当てをしているわけで、ビワの被害だけでなくて、そういう資材を買ったその被害もあるわけです。そういう意味でも被害が大きい。また、災害があった場合にいつも問題になるわけですけれども、制度資金償還の繰り延べだとか、利子の補給だとか、あるいは国税、地方税の減免だとか、そういう至極もっともな要求が出てくるわけですが、これらの問題について一般的にどういうお考えであるか、お伺いします。
○犬伏政府委員 ビワの災害農家がこれから経営を進めていくためにすでに資材等を購入し、それが農協の売掛金になっておるという場合についての御質問かと存じますが、その場合、通常は天災資金によりましてこれから資材の手当てをするものについて融資をするわけでございますが、すでに資材は現実に農家が入手しておるという場合につきましても、実情やむを得ない場合は天災融資法の対象にし得るというふうにいたしたい、そのような方向で対処してまいりたいと存じております。
○湯山委員長 山原君、参りましたから。——山原君。
○山原委員 残された時間が少ないですが、私は通産省の方に出席していただくように申しておったのですが、どうしておくれましたか、最初に釈明をしていただきたいのです。
○伊藤説明員 連絡が行き違いまして遅参いたしたこと、まことに申しわけございません。当初、私ども、一時四十分からという連絡を受けておりまして、そんなことでちょっと外出いたしておりまして、戻るのに時間を要しました。本当に失礼いたしました。
○山原委員 理事会で時間が決まるわけですから、当然時間を守っていただかないと質問がとぎれるわけですね。だから、委員長からもまた御注意をいただきたいと思うのです。
○湯山委員長 以後、注意してください。
○伊藤説明員 はい。
○山原委員 それでは、経過は御承知だと思いますが、四国電力が文書を偽造しまして、本川揚水発電所の建設に当たって、該当地区である土佐町議長名で請求書を出し、しかも町長が立会人で、決裁書の中に、議長から高知県開発輸送課を通じて、町民が安心して協力できる体制づくりのため、金を出してもらいたい、こういうふうになっているわけです。県の方へ問い合わせてみますとそういう事実は全くないのです。あるはずがありません。これは全部四国電力側でつくったというのですからね。そういう意味で町当局、県当局をも全く愚弄する事件だと思います。 〔委員長退席、兒玉委員長代理着席〕 通産省資源エネルギー庁として、これは調査をされておりますか、またこの事実についてどういうお考えを持っているか、さらにこれから四国電力に対してどういう指導をするか、その点を簡明にお答えいただきたいのです。
○伊藤説明員 お答え申し上げます。 先生御質問の点につきましては、当庁といたしまして昨日取り急ぎ四国電力から事情を聴取いたしたわけでございます。その結果、次の事実が判明いたしました。 まず第一は、四国電力株式会社は土佐町との間に覚書を締結いたしまして、町の行政経費の増加、調査費等として五百万円を支出したという事実が第一点でございます。 第二点は、その際四国電力は、土佐町町議会議長由井利正名の百万円の地元対策費要望書を捏造いたしまして、これをもとに社内決裁を得た上で百万円を阿南火力発電所増設のための地元対策費として支出した、そういうことでございます。 その理由といたしまして、四国電力は次のように釈明しておるわけでございますが、たまたま当時同社が本川発電所の建設工事のため諸調査を実施中であり、土佐町を含む地元関係町村から他社の揚水発電所を視察する機会が多かったため、土佐町の名目を利用したというふうに述べております。 当庁といたしましては、このような不祥事を起こしましてまことに申しわけないというふうに思っておるわけでございますが、全く遺憾だという一言に尽きるわけでございますが、さらに実情を十分調査しまして、今後このような事態が決して起こらないように厳重に注意いたしたい、そういうふうに考えております。
○山原委員 私の指摘した点は、通産省資源エネルギー庁としても、また四国電力としても事実関係は明らかになり、由井議長の文書捏造、そして社内決裁、そして阿南市へ渡した、こういうのですが、阿南市のだれに渡したのですか。
○伊藤説明員 この点につきましては私ども厳重に聴取したわけですけれども、四国電力からその回答は得られなかったというのが現在までの時点での実情でございます。
○山原委員 こういう裏金がだれに渡ったかわからぬ、あるいは着服したかもしれぬですよ、そういう事態を迎えているわけですね。これが明らかにならなければこの事件の真相は明らかになりません。渡した人が迷惑を受けるから言わぬというのですけれども、町当局、県当局が迷惑を受けている段階で、その事実を明らかにしないということになれば、これは四国電力が犯人隠蔽ですよ。通産省はこれに対して当然どういうところへ渡したか明確にしなければ、こんな欺瞞性を持つ四国電力が揚水発電だ、原子力発電所だと言ったって、だれも信頼するわけにいかぬわけです。この点は通産省として責任を持って、この裏金がどこへ流れたか、この点は明確にしていただかなければならぬと思いますが、この点はいかがですか。
○伊藤説明員 私どもも先生御指摘のとおりこの点の事実関係を明らかにいたしたいというふうには考えておりますけれども、何分にも昨日から私ども事情を聴取しておるという段階でございまして、まだ明らかになってないというのが全くの事実でございますので、その点は御容赦いただきたいと思います。
○山原委員 これから押し問答しても時間がありませんけれども、通産大臣に課長の方から話をしていただきまして当然明確にすべきものです。これは隠し立てばできない問題です。そういうことでやるならば私たちはどこまでも追及をしていきますけれども、これは当然行政官庁として明確にすべきことでありますので、ぜひ大臣にお伝えいただきまして、大臣から調査をしていただき、そして、その真相が判明するように、真相と言ってもだれに渡したかだけなんです。これは取り次いでいただきましてお答えをいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○伊藤説明員 先生のただいまの御趣旨を大臣に十分お伝えいたしたいと思います。
○山原委員 終わります。
○兒玉委員長代理 湯山勇君。
○湯山委員 私は、寒干害についてお尋ねいたしたいのですが、寒干害の対策につきましてはすでにいろいろ御説明がございましたので、残っている部分でお尋ねいたしておきたいという点にしぼってお尋ねをいたします。 まず、被害があったという認定の問題ですけれども、先刻今井委員から、木からは摘み取って、そして中間の置き場に置いてあるものの見方は一体どうなのかというお尋ねがありまして、これについては十分実情を見て対処するということでございました。 統計情報の方で出てくるのは、木になっているものは出てこないというように聞いておりますが、そうすると、今度の冷害では、変質してす上がりしているもの、さらにまた味が苦くなってきているもの、そういうもので、外見は健全なものと変わらない、しかし、そういう被害が非常に多いというのは、実は昨年ナツカンにおきましては、木からとったものをすぐ出荷したものが非常に値段がよかったものですから、ある町のごときは七割は木に残しておいた。それが被害にかかっているというようなのがありまして、これは統計情報の調査には出てこないだろうと思います。さらにまた、イヨカンは御存じのとおり、熟したものをとるのではなくて、青いのをとって貯蔵して色づけをするというのがイヨカンでございまして、これらはその色づけ加工中に被害を受けている。これはまた被害の統計の上には出てこない。もちろん共済の対象にもならない。こうなってくると、いろいろ対策をお考えいただきましても、実際は被害に遭っていながら数的に出てこない。対象にならなければならない条件を持っていながら、そういったような点で対象にならないというものが出てくるおそれが多分にあるのですが、これらに対しては一体どのように措置されるか、お伺いいたしたいと思います。
○犬伏政府委員 農林省におきます果樹類の果実に係る被害調査におきましては、前年度の収納直後から当年産の収穫、収納までの間に災害によりまして損傷を受け、減収したものを対象としております。 今回の寒干害によります晩柑類の被害調査の取り扱いにつきましても同様でございまして、さらに申し上げれば、木になっておる、いわゆる着果中の損傷は当然被害の対象になる。それから、収穫直前に災害を受けて落果したもの、これも当然被害となります。それからさらに、木からもぎ取って作業の都合上樹園地内の作業舎、作業小屋等に仮置きをしてその間に損傷を受けた、これにつきましては、それが社会通念上貯蔵、加工というものでない限りは被害の対象にするということでございます。 ただいまお尋ねの貯蔵、そういう仮置きではなしにいわば本貯蔵あるいは加工段階に入ったもの、これについては農作物の被害という概念からは外れてまいりますので、これにつきましては被害の対象にならない。 それから、もう一点お尋ねの、す上がり等によって品質が低下した場合、先ほどの被害の対象の中で損傷の程度がす上がり等で品質の低下にとどまったという場合の扱いでございますが、これにつきましては、そのす上がり等の程度によりますけれども、加工仕向け等、これが非常に困難である、いわば売れないという程度あるいはそれに準ずるものにつきましては、これは当然被害の対象になります。それから、品質低下の程度が低い、加工用に仕向け得るという場合につきましては、これは農林省の統計情報部の被害調査では別途の調査をいたしましてその状況を明らかにするという扱いをいたしております。
○湯山委員 いまの御説明ですが、イヨカンの場合等は、とっただけでは全然商品にもならないし取引の対象にもならないというものですから、そういうのはたとえ貯蔵中の被害であったにしても、たとえば本人が営農が非常に困難になってくるというような場合の融資の対象としては、これは考えていいのじゃないかと思うのですが、また、それはできるのじゃないかと思うのですが、念のために伺っておきたいと思います。
○犬伏政府委員 天災融資法の融資の対象といたしましては、御承知のとおり農作物の減収ということになっておりまして、農作物の減収ということからいたしますと、貯蔵、加工段階に入った果実が被害を受けたということになったものまでも対象にするということは、なかなか困難ではないかというふうに存じます。 しかしながら、そういう段階で大きな被害を受けて農家経営が維持できないというような事態もあり得るかと存じます。そのような場合、農地等を売り渡さざるを得ないような事態というようなことでございますれば、自作農維持資金の融資の対象にしてまいるということで対処をしてまいりたいと考えております。
○湯山委員 それから次に、これも細かい問題ですけれども、先ほどちょっと質問もありましたが、品種更新のための改植あるいは高接ぎ、そういうことをやって補助を受けた、それがやり直しをするという場合は、これは補助の対象としては考えない、このことはわかりました。ただ、こういう農家は経営資金として十アール当たり八万六千円の低利の融資を受けております。これがいまのような状態で期限内に支払いができない、あるいは今年度分の支払いができないという場合には、その償還の延期というようなことが当然なされてしかるべきではないかというように考えますが、この点はいかがでしょうか。
○畑中説明員 お答えを申し上げます。 いま先生御指摘のように、改植をいたしました農家に対して、晩柑類に改値した場合には十アール当たり八万六千円、毎年の貸し付けをいたしております。こういう農家の利子補給を直ちに延長するということは非常にむずかしい問題でございますけれども、御指摘のような大変な災害という事態もございますので、こういう農家が改めて改植をするといいますか、いまのものが枯れてもう一度改植するというような事態になります場合には、その時点からまた五年なら五年の定められた期間改めて借りられるように、そういう措置をとるように現在検討をいたしておるところで。ざいます。
○湯山委員 課長、そういう場合ですね、特に今度の被害は、高接ぎをやって新梢が出た、それがやられております。そうすると、これは接ぎかえをしなければならない。それから、高接ぎをしたのが枯れた場合、これはまた改植をしなければならない。そうすると、猶予期間がそれぞれあるわけですけれども、予定した収入が得られないという状態になるわけです。そうすると、前回のは返せないで、それから新たにいまのような借り入れをするということになるわけですが、そういう場合は一体どうすればいいか、どうされるかを承っておきたいわけです。
○畑中説明員 いまのお話の場合に、個々の農家の態様によっていろいろな借り方、一括して借りる場合もございますし、反当八万六千円ずつ借りる場合もございます。それを植えかえなり高接ぎなりをやりました場合にまた改めて貸す、一種の借りかえというような形になる場合もございますし、それから今回新たに借りる場合には、一括して借りるというような場合も出てこようかと思いますが、いずれにいたしましても、返すというものをすぐにまた新たに貸すということで、そこでいわゆる農家が直接返す金額というものを軽減することはできるのではないか。制度上なかなか、いわゆる制度資金と違いまして目的が違うものでございますので、災害によって利子の期間を延ばすというようなことができませんので、できるだけ制度の中で弾力的に運用をしていく。そのほか、もちろん天災融資法の発動になれば、天災資金のいろんなもの、あるいは自創資金のようなものもございますので、そういう全体の中で、農家経営がそこでダウンしてしまうということがないように私どもも一生懸命にやっていきたいというふうに考えております。
○湯山委員 それからこの際、ついでにと言ってはあれですけれども、かつて四十六年にグレープフルーツの自由化がありましたが、その際、その自由化対策として、普通ナツミカンの改植農業者経営維持改善資金というものに対して枠を決めた利子補給がなされました。で、高接ぎの場合はもうすでに償還に入っておりますが、今度からそれが改植の分も償還期に入ります。これも被害を受けた場合、同じように何かいまお話にあったような方法で、農家が経営に困らないような措置が考えられるものかどうか、これも伺っておきたいと思います。
○畑中説明員 お答え申し上げます。 ただいまのグレープフルーツの自由化に伴いました基金をつくりまして、改植をした農家に対して七年やってまいったわけでございますが、この場合にはすでに基金を四十九年末で、それまでに改植をしました面積をつかみまして、それに必要な利子補給額というものを決めて、四十九年度末で締め切って、一応事業としては完結しております。県に、信連に基金をつくってございますが、その基金の額というのはそれ以降順調にお返しをいただくということを前提にして成り立っておりますので、われわれの方では、いま大変な時期でございますので、農家の方には非常な負担になるということはわかっておりますけれども、これを制度的に延ばしていくということができませんので、先ほどのような運用というのは非常に困難だというふうに御理解をいただきたいと思います。
○湯山委員 その契約というのは災害というものを見越しての契約ではなかったはずなんで、特に災害を受けて経営も困難だという点については、資金の内容は違いますけれども、農家経営においては先ほどのと何ら変わらないわけです。そこで、いまのようなことが困難だとすれば、どうするかですね。どうしたらいいかということの指導はあってしかるべきじゃないでしょうか。
○犬伏政府委員 この事業の中で対処するということは、ただいま果樹花き課長からお答えを申したとおりでございますが、農家経営を維持していく見地から、被害農家の立場に立ってどのようなことを考えるべきか、その点につきましては、天災融資法の融資なり、自作農維持資金の制度もございますが、なお実態をよく調べまして何らかの方策を研究してまいりたいというふうに存じます。
○湯山委員 それから次に、品質が低下した雑柑ですけれども、それは当然できるものは加工原料に回すということで、それぞれの加工工場については割り当てが決まっていると思います。けれども、こういう場合ですから、加工に回せるものを回すということになればその枠を超える場合がありますし、現に超えているのもあります。この際ですから、限度数量を超過した場合でも価格保証の対象とするという措置がとられてもいいんじゃないかということを考えますが、それはできないでしょうか。
○畑中説明員 いまの先生のお話のこの事業というものは、加工の安定と申しますか、果実を安定的に加工業に供給をするという意味でつくられました制度でございまして、御承知のように、柑橘類には表年、裏年という二年交代の変動がございますので、二年間を一業務対象年間といたしまして長期契約を結ぶということが基本になっております。そういうものはすでにことしの業務対象年間に入っておりますので、これが今回災害によりまして加工量がかなりふえて、そのために従来予定していた量よりもふえたということをもって量をふやすというようなことがなかなかこの制度になじまないという点で、非常にむずかしい問題がございます。 たとえて申しますれば保険の一種のようなものでございまして、事故が発生してから保険をかけるというような形になりますので、これは四十七年の暴落のときにも同じような生産者からの御要請がございまして、いろいろ検討をいたしましたけれども、結果的にはいまのようなことで処理せざるを得なかったということもございましたので、今回もお話のような状態に追加をするということはむずかしいというふうに思っております。
○湯山委員 こういうことは考えられないか。というのは、今年度の米の生産調整ですね、これは東北の方の不作等があって、農林大臣は当委員会でも予算委員会の方でも、温かい気持ちで措置する——温かい気持ちというのはどういうことかというと、それぞれの県の割り当ての枠は変えない。けれども、凶作ですからそこで目標に達しているところと達していないところがある。府県間調整、市町村間調整で、とにかくこの米をどうしようかというようなことにはしませんという措置がとられました。今度の場合も、四国の松山の場合は超過しておりますけれども、中国の方は達していないというようなことも聞いておりますが、そういう相互間の調整ということでいまのような措置はとれないかどうか。
○畑中説明員 お米の場合と若干違いまして、この制度の場合には各県が基金をつくりまして事業もやっておりますし、それからそれぞれ個別の——ジュースの場合には主として農協でございますけれども、農協とそこへ原料を渡す、これも農協になるわけでございますが、そういうところとの契約を個々に結んでおりますので、それを各県間で相互融通するというような形にはなかなかなじまないだろうというふうに理解をしておりますけれども、ただ先生御指摘のように、大変なこういう災害の事態で、しぼりましても苦みの問題なんかがございまして、このまま売れるかどうかとか、いろいろまだ検討しなければならない問題もございます。 それから、この制度はもともと価格が暴落をするということでつくったものでございますから、できるだけ高い原料価格で引き取れて、そうして順調に販売されれば、数量をふやす、ふやさないという議論の前に、とにかく農家に対する影響というのはなくなるわけでございますので、われわれの方は需要の拡大なり、できるだけ順調にこういうものが販売できるというような方面について努力をしていきたいというふうに考えておる次第でございます。
○湯山委員 その点については議論をすれば少し議論もあるのですけれども、おっしゃったように苦みのあるものをやれば苦くなる、ブレンドの率によってそれはもちろん防げますし、それからそういう研究もあるようです。したがって、そうしたものを貯蔵するという道もあるかと思いますので、せっかくそうやったものを全部捨ててしまえば、これまた別途政府の何らかの形での資金の御厄介になるということにもなるわけで、せっかくできておるものをできるだけむだにしないという観点から、しかも施設は十分あるわけですし、ことし等も稼動率はいずこもうんと低いはずです。たまたまこういう事態があったのでオーバーしたというようなことですから、その辺を配慮して、ひとつできるだけむだにならないように御配慮願いたいと思います。 それから次は、今度は共済の問題ですけれども、これについても私は大変意見があって、先ほど来共済金の仮払いとかあるいは前渡しとか、いろいろ御配慮がある、それは大変結構なんですが、一体どれくらいの加入率か。晩柑とかそういう区別はむずかしいでしょうが、柑橘の果樹共済への加入の率はいま大体どの程度になっているか、ちょっとその点からお聞きしたいと思います。
○大塚説明員 お答えいたします。 果樹共済には収穫共済と樹体共済と二種類ございます。まず、収穫共済につきましては、最新の加入率、全国平均でございますが、二〇・八%、それから樹体共済におきましては、同じく全国平均で八・四%という引受率になっております。
○湯山委員 これも制度発足以来年数もたちました。新たにビワを加えるかどうかということも御検討中ということですが、法律で国が実施しておる制度で、いまのように収穫共済で五分の一程度しか加入していない、それから樹体共済で八・四ですから一〇%の加入にも達していない、これで果たして共済制度と言えるかどうかという疑問もあるわけです。今度、できるだけ入りやすくするために台風等についての共済をまた別にするということで負担を軽くしょうということですが、いま大体西日本、四国あたりを見ますと、さきの台風十七号で相当被害を受けています。これは台風被害である。それからその次、今度の場合は収穫被害も受けておりますし、同時に樹体も全然枯れてしまったのもあるし、それから高接ぎをやったその新芽が枯れてしまったというのもあるし、それからそういうことをやっていないで、やはり新しい芽が枯れていく、被害を受けたというのもありまして、一向にこれは分けたことの恩典は何も受けない。全部被害を受けておるのが今日の状態です。そうすると、一体なぜこんなに加入率が低いのかという点です。これはどうお考えになっておられますか。
○大塚説明員 お答えいたします。 果樹共済は四十八年度に本格実施になりまして、四十九年、五十年、五十一年、三ヵ年間の支払い実績を持っておる新しい制度でございます。それで、水稲、陸稲、麦、あるいは蚕繭と違いまして任意加入制、これは義務加入制をとっておりますが、たてまえといたしましては当然加入ではなくて任意加入制であるということもございます。それから、日が浅くて趣旨が十分徹底しないということもありますので、加入率は低いわけでございますが、しかし年々の引受率の推移を見ますと、一〇%ないし二〇%ずつ引受率が伸びております。特に引受率の高いものは落葉果樹でございます。御参考までに申し上げますと、ナシでは四七・三%、リンゴでは三三・九%となっております。遺憾ながら常緑果樹、柑橘類の引受率はまだ低位にとどまっておりますけれども、私どもとしては制度の趣旨徹底を図ると同時に、五十二年度におきましては加入推進のための特別の加入推進費、これはモデル組合を指定いたしまして主産県の加入を重点的に推進しよう、こういう趣旨の金でございますが、約一千万円弱計上いたしまして、そこを重点的に加入させ周囲にその波及効果をねらう、こういう考えで推進したいと考えております。
○湯山委員 試験実施の期間もありましたし、その上で踏み切って、しかも本実施になって三年でなおかつ二〇%程度、まあ一〇%ずつ伸びたとしても、二〇%の一〇%であれば全体としては二%程度の伸びにしかならない。そうすれば、十年たってもこれは大したことはない。国の制度としてやる以上は、やはり五〇%以上くらいの加入率がある制度でなければよい制度であるとはいえないというように私は考えております。そうすると、困難さはわかりますけれども、どこか制度自体をさらに検討する必要がありはしないかということを考えますが、その点はいかがですか。
○大塚説明員 昨年、農業災害補償法の一部改正をいたしまして、いわゆる暴風雨共済を選択的に導入する道を開きました。まずその新しい暴風雨共済の普及、それから従来のいわばオールリスクの共済を推進するのが当面の課題ではないかと思います。それで努力を続けて、しかもなおかつ事態が改善しないということでありますれば、何らかの方法は検討せざるを得ない、このように考えております。
○湯山委員 従来のようにミカン農家は笑いがとまらないとかいったような時代はもう過ぎております。こういうときにしっかりした制度を確立するということは非常に重要なことだと思いますので、さらにひとつ御検討を煩わしたいと思います。 次に移りまして、施設園芸、これも雪のためにつぶれたのもたくさんあります。それから、以前に台風で飛んだのもありますし、ずいぶん施設の被害を受けておりますが、これはひとつ確認しておきたいのですけれども、雪でつぶれた、また災害に遭ったのでそのハウスを復旧するというようなことでは、これは近代化資金の対象にならない。そうじゃなくて、雪でつぶれて使えなくなった、そこで新しいしっかりしたものをつくるということにすれば、これは近代化資金の対象になるというように私どもは聞いておりますが、それはそうで間違いございませんか。
○犬伏政府委員 施設園芸用の施設が被害を受けた場合の災害復旧の問題でございますが、いまお話しのように、その施設を原形復旧ではなしに、さらに施設内容を充実したものをつくるというような場合につきましては、農業近代化資金の融資の対象になるわけでございます。 もう一つ、原形復旧をしたいという場合につきましては、農林漁業金融公庫の主務大臣指定施設資金の融資が可能でございますので、そのような資金によっては対処ができるもの、かように存じております。
○湯山委員 いまの金融公庫の資金は、どういう貸付条件でしょうか。
○犬伏政府委員 貸付利率は六分二厘でございます。ただ、激甚災害の指定がありまして、その激甚災害によります被害の程度が一定以上のものにつきましては、貸し付け後三年間に限りまして三%という低利になります。それから、償還期限は十五年でございまして、うち据え置き期間三年、もちろん耐用年数に応じてその範囲内で貸し付けが行われる。それから、貸付限度額でございますが、これはいろいろ物によって違ってまいりますけれども、それぞれの実情に応じまして一施設二百万円までということになっております。
○湯山委員 もう一つ、似たようなことでお尋ねいたしたいのは、果樹園等の防除施設です。これが今度の冷害でポンプが破裂したり、それからビニール等の配管は寒さのためにもうぼろぼろになってしまったというのもたくさんあります。もし、その施設が農協がやっておるということであれば当然助成の対象になるということですが、農事組合法人あるいは共同経営等でやっておるものは対象にならないということですけれども、集団化、共同経営を奨励しているという立場から見ても、私はこれは当然対象にすべきだと考えますが、この点はいかがでしょうか。
○犬伏政府委員 防除施設で共同利用されているものについての災害復旧でございますが、これが農協有である場合助成されるというふうなお話でございますが、実は農協有であるだけの理由で助成が必ず行われるというものではなくて、いわば農協の所有する施設でありましても、その利用の範囲が特定に限られておるとか小範囲であるとかいうものについては、これは助成の対象になっておらない。つまり、これは農協有という施設の形をとっておりますけれども、やや公共的施設に準ずるもの、そういうものについては補助をするということになっておるわけでございます。ただいまのところ、農協有の防除施設については、かような意味におきまして、補助の対象になっておりませんが、お話のありました農事組合法人その他の生産組織におきまして防除施設を所有しており、それらが被害を受けた場合、これは先ほどビニールハウスについて申し上げたとおり、農林漁業金融公庫の主務大臣指定施設資金の融通、場合によっては近代化資金の融通というものが行われる、そのようになっておる次第でございます。
○湯山委員 いまの点で最後に、同一市町村内で同じようなケースというわけではありませんけれども、Aの村のいま言うように農協でやっておってしかも助成の対象になるというものと、それからBの市で同じような、それよりもっと大きい規模でやっておって、しかもこれは農協でやったものでないということから対象にならないというようなケースもないではないわけです。そういうことに対して何か矛盾を感じるのですけれども、それはやはりいま言われたように、たてまえだけで区別して、これはだめだ、これはよろしいということでいいかどうか、あるいはまたそういうのに将来拡大していく、たとえば規模によって、この規模以上は対象にするんだというような検討はなされる用意があるかどうか、これも伺っておきたいと思うのです。
○犬伏政府委員 農協有の共同利用施設の災害復旧に対する補助の制度につきましては、先ほど申し上げたとおりでございます。いまお話しのような、農協間で取り扱いが異なる、そこは均衡を失しておるということは避けなければならないものと存じております。補助の対象にするかどうかという場合の考え方でございますが、先ほど申し上げましたような利用の実態によって異なってくるわけでございます。そういう利用の実態というものを離れて、規模でありますとか施設の内容ということで助成をするかどうかという問題については、これは全体の災害復旧の補助制度のあり方にもかかわってくると存じます。なお慎重に検討をさせていただきたいと存じます。
○湯山委員 時間が参りましたので、終わります。
○兒玉委員長代理 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後零時五十四分散会