公害対策並びに環境保全特別委員会 第17号
- 発言数
- 47 件
- 登壇者
- 6 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1977/06/09
会議録
○島本委員長 これより会議を開きます。 公害対策並びに環境保全に関する件について調査を進めます。 この際、委員長より御提案申し上げます。 水質浄化の推進に関する件について決議をいたしたいと存じます。 本件につきましては、理事会等におきまして協議を願っておりましたが、その協議が調い、案文がまとまりました。 便宜、委員長から案文を朗読いたし、その趣旨の説明にかえたいと存じます。 水質浄化の推進に関する件(案) 最近における水質汚濁の状況は、総体的には改善の傾向がみられるが、望ましい水質環境に達していない水域も数多く残されている。 漁業水域二百海里時代を迎えて、我が国における水産資源の保護、培養と漁業の振興を図るためには、沿岸海域、内海、河川、湖沼の水質の浄化を一層推進することが急務となっている。 よつて政府は、次の施策を早急に講ずべきである。 一、環境基準をすみやかに達成するため、排水規制の強化、下水道の整備促進等に努めること。 二、沿岸漁場及び内水面漁場の機能回復を図るため、廃棄物の除去、汚でいのしゆんせつ等の事業を一層促進すること。 三、赤潮による漁業被害を防止するため、赤潮発生機構の究明及び赤潮防止技術の開発に努めること。 四、油濁等による漁業被害の防止を図るため、海洋汚染防止体制の充実強化に努めること。 以上でありますが、何とぞ委員各位の御賛同をいただき、本委員会の決議といたしたいと存じます。 お諮りいたします。 ただいま読み上げました案文を本委員会の決議とするに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○島本委員長 御異議なしと認めます。よって、水質浄化の推進に関する件を本委員会の決議とするに決しました。 この際、石原環境庁長官より発言を求められておりますので、これを許します。石原環境庁長官。
○石原国務大臣 ただいまの御決議につきましては、その趣旨を体しまして、環境行政の徹底を目指し、予算面、制度面、技術面においても積極的に検討強化を図り、今後一層水質浄化の推進に努めてまいる所存であります。
○島本委員長 なお、本決議の参考送付等については、委員長に御一任を願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○島本委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 ————————————−
○島本委員長 引き続き、公害対策並びに環境保全に関する件について質疑の申し出がありますので、これを許します。土井たか子君。
○土井委員 大気汚染や騒音や振動や水質汚濁など、すでにございます公害の特に激甚地域に対しまして、新たな発生源となる可能性のある問題を持ち込むことに対しましては、本来これは好ましくないということがまず言えますと同時に、十分なる事前環境影響評価ということをしなければならない。これはもはや鉄則だと言うことができるかと思います。 御存じのとおりに、兵庫県の尼崎市という場所は、川崎市と並びまして全国でも大気汚染で有名な場所であります。特に尼崎は全国でも有数の過密都市の一つでございまして、その尼崎の中の特に過密地帯にただいま、ある百貨店の誘致が考えられつつあります。具体的に申し上げますと西武百貨店なのでありますが、いまその西武百貨店がここに設置を考えております。計画が予定されている場所をあらましおわかりいただけるように、パネルを実は持ってまいりましたから、まずパネルをごらんいただいて、どういうふうな場所であるかということを確認をさせていただいた後、少し質問に入りたいと思います。
○島本委員長 ちょっと速記をとめてください。 〔速記中止〕
○島本委員長 速記を起こしてください。 土井君。
○土井委員 いま長官に御確認をいただきました場所で西武百貨店が進出をいま計画しつつあるわけでありますが、規模から申しますと、これは非常に大きな面積にわたる問題であります。あの場所はグンゼが工場を持っておりました場所で、実は今度は同じ場所で西武百貨店がここに進出をするという計画がなされまして、事業主体は、グンゼが開発をするわけでありますが、経営は西武がやるという、お互いの共同提携といいますか、共同でやるという構想がすでに具体化されつつあるわけなんです。 面積は非常にこれは広うございまして、敷地面積六万九千九百五十一平方メートルにわたります。それで建設面積が三万九千九百三十三平方メートルにわたります。しかも建物の高さは、いまのところ地上七階、地下一階で、大体二十八メートルの建築物の高さだという計画がもうすでにあるわけです。 問題は、その建物自身のことではなくて、いま長官にごらんいただきました横の尼崎から伊丹に至る幹線道路を取り巻く問題です。いまパネルで確認をいただきました地域は、実は大変大気汚染の激甚地域というふうに申し上げていい場所でございまして、公害健康被害補償法の第一種指定地域に当たっております。そうして、特に公害病の認定患者さんもそこにはおられるという地域です。あの幹線道路である尼崎から伊丹にかけて走っております道路はわずか二車線でございまして、連日ここを走る車の台数というのは後も切れず、これは渋滞というのがあそこにおける常識でありまして、しかもピーク時には許容量をはるかにオーバーする台数がひしめく状況になっておりますから、これは一日も早く何とか解決をというのが、その付近の方方の切なる願いであるということは言うまでもありません。ところが、この百貨店をあそこに建設するに当たりまして、実は車で百貨店に来る、車でショッピングに来る、車でここに建設を計画いたしておりますいろいろな施設を利用しに来るという構想がございますために、駐車場の設備なども設けて、そうして車の受け入れ体制もひとつ考えてみようということが実は計画の中にあるわけですが、その駐車場自身が、現在いろいろ予想される台数からすると規模が余りにも小さ過ぎる内容であります。 これは後回しにいたしまして、まず環境庁にお尋ねをしたいのですが、いま私がこのパネルで長官に指摘をいたしましたあの地域というのは、公害健康被害補償法の第一種指定地域に当たる場所になっているかどうかということをまず確認をさせていただきたいと思いますが、いかかでございますか。
○橋本(道)政府委員 あの場所は第一種指定地域になっております。
○土井委員 そうして、しかも私がいま申し上げたとおり、この尼崎から伊丹に至る幹線道路というのは大変車の台数が多くて、これを何とか早く何らかの方法を講じて解決をしていかなければならないという問題が急がれている条件にあるということも、ひとつ確認させていただけますかどうですか。
○橋本(道)政府委員 改善する必要があるということについては、全く環境基準にいっていないわけでございますから当然でございますが、現在の汚染の状況は激甚地域であるとは私どもは考えておりません。中等度汚染地域であるというところでございまして、NO2につきましてもそうでございますし、二酸化硫黄につきましてもほぼ環境基準に近寄ってきているというところでございますので、ちゃんと対策を打って望ましいところにする必要がある地域であるという程度の判断でございます。
○土井委員 NO2についてもほぼ環境基準に対して合致している、適合しているというふうな認識については、どういう裏づけのデータをもってそういうふうにおっしゃっているわけでありますか。
○橋本(道)政府委員 いま環境基準に適合しているとは申し上げておりません。適合していないので対策を打つ必要がある地域であるということでございますか、年平均であそこの地域指定をいたしましたときの基準測定点が北のステーションをとっておりまして、現在〇・〇二三という段階でございます。それから、五十年の九八%値が〇・〇五三ということで、改善を要するということは何ら否定しておるわけではございませんか、そのような程度の汚染地帯であるということでございます。
○土井委員 これはいま橋本局長がNO2についてお答えになったところでありますけれども、尼崎市が独自にこの近隣において調査をした結果のデータを見ますと、いまおっしゃった数値よりも少し高いのです。これはNO2については一時間値の一日平均値で見てまいりまして、昨年の十一月十六日から約一週間、連日調査されている結果がデータとしてここにございますが、大体〇・〇四八PPm、最高値は五日目に出ております〇・〇五七というふうな数値がございまして、いま橋本局長がおっしゃったよりもちょっと数値が高いわけですね。これからいたしましたら、これは環境基準の二倍から約三倍に近い数値がここに出ているわけでありまして、これは早急に何とか手を打って改善をしていかないと、実は昨日いただきました、環境庁から出されております「環境保全長期計画」の中身を見てまいりましても、この中ではっきり明記をされているとおりでございまして、過密地域にあっては五十六年度までに環境基準を達成する、その他の地域にあっては五十三年度までに環境基準を達成すると書いてありますが、一応ここを過密地域といたしましても、五十六年度までに環境基準を達成するということは、早急に何らかの対策を講じないととてもできることじゃありません。 したがいまして、こういう点から考えますと、激甚地域とは思わないというふうな御答弁ではありますけれども、しかし、公害健康被害補償法にいう第一種指定地域にもなっておりますし、しかも、現状からいたしますと、この道路を取り巻く大気汚染というのはNO2には限りませんで、いろいろ測定をしてまいりましたら、それぞれが思わしくない数値が現に出ていっているわけであります。したがいまして、こういう現状からいたしますと、現状においても早く何とか手を打たなければならないということがまず言えるのじゃないでしょうか。いかがですか。
○橋本(道)政府委員 手を打つ必要があるということについては、私は何も否定しているわけではございませんで、尼崎の中においてわれわれが一番注目しているのは四十三号線であるわけであります。それで、本当にひどい場合には、扇島の場合には非常に批判は受けましたが、言うべきことは言っているわけでございます。 そういうことで、全体の均衡からいくと、対応はしなければいけないということは、私ども全くそう思います。アセスメントもしなければいけないということも、そう思います。どういうぐあいに進めていくかということ、あの局地だけの議論では、国としてはすぐさま断定的な言い方ができない、こういうことを申し上げたわけでございます。
○土井委員 局地においては断定的な結論は出し得ないとおっしゃいますけれども、一応そういう状況下に、新たな発生源になることが予想されるような問題を持ち込むこと、それに対しては慎重でなければならないということははっきり言えますね。いかがですか。
○橋本(道)政府委員 慎重であるべきことには、私は何ら異論はございません。ただ基本的に、道路と交通という問題と都市計画の観点からの問題がキーをなしておるというぐあいに考えております。
○土井委員 その寄与の問題でありますが、実は当事者である西武百貨店の方の大体来店予測自動車台数というのが提出資料の中にすでにございます。ところが、その内容を見てまいりますと、果たしてそのとおりであるかどうかというのは、類似するいろいろなスーパーであるとか百貨店などに当たって考えてまいりますと、これはなかなか抑えた自動車台数に考えられているのじゃないかというふうなことが一応言えるかと思います。 具体的にその数字を申しますと、西武百貨店の方が提出資料として来店予測自動車台数を出しておられるのを見ますと、平日においては二千七百台、休日においては八千三百台、月間十万台というのを想定されて、平日一に対して休日三の割合というふうな推定でこの数値は出ているようでありますが、これに対しまして、すでに尼崎市の方が大体推定、いろいろな類似のスーパーや百貨店に当たってみてどういうふうに考えていったらいいかという計算を種々された結果かまたここに出ておりますが、それでみますと、午前十時から午後七時までの入車両だけに限って計算を、これは西武百貨店の方が出されている資料に従っての基礎のいろいろな算定基準というのを設けて計算をやられた結果、平日においては大体、この西武百貨店の言われる二倍から三倍半多いのじゃない、か、休日においては西武百貨店の言われることから、大体一倍半から二倍弱多いのじゃないかというふうな数字がここに出ております。具体的に台数を申しますと、平日は四千九百台から八千五百台くらいの幅をもって考えてみようじゃないか、休日においては九千台から一万三千台ぐらいの幅をもって考える必要があるというふうな数字が出ております。一応これだけの台数が、いま現在あそこの道路を利用して走っている車の数に増加していく、加算して考えていかなければならないということを考えますと、これはなかなか深刻な問題じゃないかと私自身は思うのです。 したがいまして、いまいろいろあの周辺におけるNOxの問題なんかを取り上げて、特に測定が、具体的に環境庁が進めていらっしゃる環境基準に対しての見直しなどと歩を合わせながら進んでいっておりますけれども、しかし、いまの西武百貨店の方が構想として持っていらっしゃる来店は自動車によるということを基本に置いた計画からいくと、自動車を利用して来られる方や、単にここに遊びに来られる、またショッピングに来られるという方以外に、いろいろ営業用の商品を運搬するトラックであるとか、あるいは従業員の方々の通勤車であるとかいうのもさらに含めますと、なかなかばかにならない台数になってくると思うのです。先ほど申し上げましたとおり、計画から言うと、駐車場としては千百台を駐車するという規模の駐車場を考えておられるようでありますが、これではとても足りませんので、恐らくここに入るためにあふれる車がずっと列をなしてこの道路に並ぶということも予想しておかなければならない。こういうことをあれこれ考えますと、事前影響に対しての評価というものが非常に重要になってくると思うわけでありますが、局長としてはどのようにお考えになりますか。
○橋本(道)政府委員 御指摘のございましたように、事前にその問題を評価してみるということは私は全く必要なことだと思います。それから、私がいま申し上げておりますのは、大気汚染防止法の権限的に何が入れられるかという段階になりますと、固定発生源施設ですといろいろのやり方がありますが、こういう場合にわれわれの方としましては、自動車の排出規制を強めていくということを見まして、そのほかの段階になりますとやはり都市の再改造であるとか、あるいはそのための都市計画道路の問題であるとか、交通規制の問題であるとかいうことになりますので、これはアセスメントというものを法律があろうがなかろうがやってみて、またその中で一定の数字が少なければ補正してみたらどうなるかということを議論してみて、そこで地元で議論をした場合にどういうぐあいに最終的にいろいろな話し合いがつくのだろうかというようなことというぐあいに解しておりまして、大気保全行政の立場からこれに関与してノーとか悪いとかいう言い方を断定的にすることは適切ではないというぐあいに考えております。
○土井委員 局長はそういうふうにおっしゃいますけれども、すでにもう昨年の七月に大規模店舗法に基づく事務手続の開始がされているわけであります。第三条に基づく届け出かすでになされているわけであります。したがいまして、いろいろな具体的な計画があり、しかも設計がそれに基づいてあり、ここの地点でこういう規模のものをこういうふうにということが、もう単なる空想ではなくて具体的な計画としてあるわけですね。そうなってまいりますと、横の隣接する道路の状況からいろいろ考えてまいりまして、どれくらい車の台数がふえて、そしていまのような駐車場の規模だったら、現在の計画規模では多数の自動車が待機するということも予想されるから、周辺地域に与える影響は非常に大きくなるということは常識から判断しても考えられることであります。したがいまして、計画の段階で近隣の状況とあわせて考えて、事前影響のアセスメントというのは具体的に事業者側でなされるべきであるということは一応言えはしませんか。いかがですか。
○橋本(道)政府委員 いまおっしゃるような形で事業者がやってみるということ、あるいは尼崎市もいろいろやっていることも拝見しておりますし、この問題にはやはり地元の問題として県も関係しましょう、市も関係しましょう、それからその店舗をつくる方の側は当然やらなければいけないということでございますので、そういうところで話し合いをして、これは商工会議所も関係してくることでございましょうし、大気汚染防止法に基づいて環境庁の大気保全局長がこの問題にストレートにいろいろ介入し文句を言う問題ではないと思っております。
○土井委員 それは大気保全局長が大気保全という立場からいろいろ介入すべきではないとおっしゃいますけれども、ここにおける大気汚染という問題はやはり環境行政の一環でございまして、大気汚染の内容か現状よりも悪くなるという場合に環境行政としてそれは結構です、どうぞ地元で解決してくださいという問題になり終わるはずはないと私たちは考えるわけです。したがいまして、状況が変わる、条件が変わる可能性が十分にあるということが予想される計画が具体的に進行しつつあるときに、環境行政の担当者としていろいろ意見を聞かれた場合、それはどうぞ地元の方で話し合いを進めていただきたい、何も局長が介入すべき問題ではないと言って澄ましておれるかどうか、これは実は大変な問題だと私は思うのですが、長官いかがですか。
○石原国務大臣 お話を伺っておりまして、局長の申すように、基本的な抜本的な問題については環境庁なり政府かいろいろ指針を示しているわけでございますけれども、こういう局地的な問題になりますと地方公共団体の行政なり議会というものもあるわけで、それから警察が局地的にその地域性というものを十分勘案して考えるべき問題だと私は思います。でありますから、環境庁に一切関係ないと言うわけではございませんけれども、この問題を具体的にどう解決するかという問題については、こちらの出した指針に基づいて市なりあるいはその事業者なりがアセスメントを行い、そしてまた交通体系というものを地方自治体における警察が勘案して解決していただきたいと私は思います。
○土井委員 それは解決はそうなんでしょうけれども、しかし具体的にいまここに進出する西武百貨店について、これを認めることがいいか悪いかという問題以前に、ここが大気汚染の点からしたら思わしくない地域であり、公害病の認定患者さんもある場所であり、しかも道路事情からすると非常に思わしくない、早い機会に何とかこれに対しては改善策を具体的に行わなければならないという道路事情を持っている道路が隣接道路としてあるという具体的条件があるわけなんですよ。したがいまして、西武百貨店の来ることを認めるか認めないかという問題以前に、ここに対してこういう計画かあるということで、環境行政の側からすれば、通産省がこれに対しては許認可権を持っていらっしゃる担当省庁でございますから、したがって、通産省がこれに対していい悪いという最終的判断をなさるに当たっては、この状況について環境庁の方が種々地元からいろいろなことに対しての要望があり、地元からいろいろな声があるということがあった場合に、それを受けて通産省に対して、こういうふうな客観的情勢だ、大気汚染の状況はこうだ、その周辺に対してはこういう状況があるということを、いわゆる公害対策の側面から問題として言われるということが、私はあってしかるべきだと思うのです。こういう問題いかかですか。
○橋本(道)政府委員 私の申し上げているのは、つくるのに批判も何もなしにいいとかそういうことを申し上げているわけでは毛頭ございません。そういうことではございませんで、アセスメントをちゃんとするとか、補償法の指定地域であるから注意深くやるとか、そういう原則は別に否定しているわけではございません。私の行政の立場としまして、発電所とかいろいろな問題に対しては、言うべきときにはぴしっと言っているつもりでございます。そういうことで、もっと正直に申し上げますと、いろいろな議論をする場合に全体を考えながら比較均衡をやってないと、どういうわけであの局長はああいうとっぴなことを言うのかという批判を私はいろいろなところでよく受けるわけでございまして、この場合に確かに問題があり、対応をちゃんとしなければいけないということについては全く賛成でございますが、スーパーの問題そのものについて直接関与するような形はとるべきではない。もちろん通産省がこれはどうするかと言われたら、これは公害健康被害補償法の補償指定地域ですよということを私が申し上げることには、何らやぶさかではございません。ですから、ひとつその点はよく御理解をお願いしたい。激甚地でないと言ったことは、何も補償法の指定地域でないと言っていることではございません。客観的に汚染のレベルから見るとそういう段階であるということを申し上げたわけでございまして、私がそこの場所を変えるようにされることを望むことにおきましてほかの人より緩いというような考えは毛頭ないということを申し上げておきます。
○土井委員 いろいろな状況に対して、事業者側とは別に尼崎市の方が独自に環境に対しての調査をずっと進めておられるということも御存じでいらっしゃると思うのですが、ちなみに自動車の現に走っております尼崎−伊丹線の周辺の排出ガスと騒音についてだけ申し上げておきますと、大体尼崎−伊丹線の平日のNOxについていまの状況から推計をしてまいりますと、この百貨店がここに計画を具体的に実行していくことに伴って恐らくはNOxの量は二倍になるだろう、COの量は三倍になるだろう。休日においては、NOxの場合は三倍になるんじゃないか、COは四倍になるんじゃないか。それもこの付近にだけ限って問題にすればこういう数字が出ますが、これは恐らく尼崎から伊丹に行く幹線道路はわずか二車線でございますから、この道路全域にこの累は及ぶというふうに考えておいていいと思います。 それからまた騒音の点について言っても、尼崎−伊丹線というのは、平日、休日ともに一、二ホン増すであろうというふうな数値も出ておりますから、こういうことも一つは念頭に置いていただいて、通産省の方に対して、やはりこういう西武百貨店がいま考えておりますこの場所は立地条件として少し慎重を要する場所であるということは、だれが見たって客観的にこれは言えることだと思いますから、ひとつ環境行政という立場で通産省の方にもそれなりの留意を喚起していただきたいと思うのです。 それで、警察はここにお見えいただいておりますね。警察の方でも、この道路というものはまことに大変な混雑する道路であるというのは有名でございますから、先刻、尼崎−伊丹線については御承知おきくださると思いますが、この道路が、実はきょう私が取り上げて問題にいたしました場所の隣接道路になります。平日の交通量についてどれぐらいであるかということについて、警察の方で把握なさっていることであればここで御指摘いただきたいと思いますが、台数などおわかりでいらっしゃいますか。
○福島説明員 とりあえず所轄の兵庫県警察に問い合わせたところによりましてお答え申し上げますが、この道路は、尼崎市南部と伊丹市、川西市方面を結ぶ幅員七メートル、両側二車線の幹線道路でございまして、地元の警察の報告によりますと、平日の交通量は約一万八千台ということでございます。
○土井委員 平日の交通量は約一万八千台、それでしかも一日のうちにピーク時があると思いますが、それは何時ぐらいであり、そして、ピークになるとどれぐらいの台数がここを通行しているのかということを、もし把握なすっていればお教えいただきたいと思います。
○福島説明員 時間帯交通量については、詳細承知いたしておりませんが、朝のラッシュ時におきましてはかなりの渋滞が見られるという状況と聞いております。
○土井委員 朝もそうでありましょうけれども、夕刻の十七時から十八時、十八時から十九時というのは、目も当てられない大変な混雑であります。この時間帯について言いますと、いま平日においては大体一万三千八百台ぐらいから一万三千六百台という数字が出ているわけでありますけれども、これが今度のこの西武百貨店の計画が具体的にもし実現するとするならば、大分台数もふえてくると思うのですが、その点は警察としてはどういうふうにお考えになりますか。
○福島説明員 御指摘のような施設の設置計画があるということにつきましては、地元の警察でも聞いているところでございます。ただ、現在、警察の承知している限りにおきましては、計画内容が十分具体的に固まったという状況にまでは至ってないようでございまして、現在のところ道路交通への影響につきまして、ちょっと具体的な見通しが明確に立たないという状況もございまして、警察としては現在のところ特別の対応措置はとっておりませんが、今後、計画の具体化に応じまして現地で逐次関係者とも協議いたしまして、必要な警察の意見あるいは要望を出しまして、沿道の環境保全を図っていくというふうに努めてまいりたいと考えております。
○土井委員 それはどこにお出しになるのか、ひとつ聞かせていただきたいと思いますが、いま尼崎市の方で大体推定をされております増加交通量ということになりますと、西武百貨店がここにつくられることのために、大体いま考えられるだけでも一時間平均が一万六千台くらいになるのじゃないか、それを少しオーバーするのじゃないかというふうにも言われております。だから、そういうことから考えてまいりますと、いまあそこの道路の交通容量というのは、一体一時間どれくらいなんですか。
○福島説明員 許容量につきましていま具体的な数字は持ち合わせておりませんが、先ほど申し上げましたとおりの交通状況でございまして、現状でほぼ容量に達しているというふうに考えております。 今後の交通量の増加につきましては、現在の段階で明確な推定をすることはちょっと困難でございますが、仮に先生がおっしゃるような交通量がふえてくるということであれば、それなりにさらに交通上の影響が出てくるであろうというふうに考えているところでございます。
○土井委員 大体自治体の方では、あそこの交通容量というのは、地元の警察とも密接な連絡があるわけですから、一時間当たりにしまして約千台というふうに踏んでいるわけです。ところが、現在は、あそこは一時間当たりについて考えてまいりますと、厳密に見まして千二百二十台くらいもうすでに通行しているわけで、限界をオーバーしているということが現状においても言えるわけなんですね。現状において限界をオーバーしている。それが計画をさらにこの場所でされますと、大体一時間当たりについてさらに二百四十台から二百六十台くらいはふえるという推定がされるわけでありますから、とてもとてもいまの道路事情のままに置いておいてここにこういう百貨店の建設ということをしていくこと自身、これは問題が多いということに交通の側面から考えてもなるのじゃないかというふうに思われます。 先ほど御答弁の中で、これに対しての対策というものをそれぞれ警察としては言ってみたいというふうな御趣旨の御答弁をなさいましたが、どういうところにどういうふうに警察としてはその意見を具体的になさろうというおつもりでございますか。
○福島説明員 対策の具体的な内容、警察から要望いたします内容につきましては、もう少し具体的な交通上の影響等を検討いたしませんと、明確にはなかなかお答えしにくいわけでございますが、設置計画をよく調べまして、その設置事業主体にいろいろな要望を出す必要があるのではないかというふうに考えているところでございます。
○土井委員 それでは、警察の方とされては、設置事業主体の方に向けて、いまの道路事情から考えられるいろいろな警察なりの把握、警察なりのそれに対する検討結果を申し述べられるということになるわけですね。それはいまからなさいますか。どうなんですか。
○福島説明員 所轄の兵庫県警察と連絡をいたしまして、事業計画につきましてこちらも把握をいたしまして、必要かつ可能な要望を出したいというふうに考えているところでございます。
○土井委員 通産省の方からも本日ここへお見えになっていらっしゃるわけでありますけれども、先ほど環境庁、それからさらに警察の方に質問をさせていただきましたこの尼崎の西武百貨店についての現状はどうなっているかを一番よく御存じなのは通産省でおありになるはずであります。この立地条件からいたしまして、いま申し上げたような客観的条件のもとにある場所であるということを、一つは通産省としてはもうすでに先刻御承知であるはずでありますけれども、ここで環境庁から、あるいは警察からいろいろ具体的なこの問題に対しての意見が出る節、それを一つは勘案されて通産省としてはこの問題に臨まれるかどうか、ひとつその点をお聞かせいただきたいと思うのですが。
○斎藤(顕)政府委員 私、立地公害局長は、百貨店設置に関する許可の権限を有する局長ではございませんけれども、先ほどの先生の御趣旨、それから各省のお話、これを担当局長の方に素直に伝えたい、このように考えます。
○土井委員 本日は、西武百貨店の尼崎に対していま計画されつつあります内容からしますと、そのあたりの状況から考えて、どうもいよいよ大気汚染の問題や騒音や振動という側面からいたしますと、さらに問題を悪化させる方向で進むのではないかという懸念が十分にございますので、その点がそうあってはならないという立場から質問をいたしました。したがいまして、きょうの質問の趣旨ということの意味をどうか理解されまして、環境庁としても通産省の方に必要な場合にはひとつ意見を申し述べられるように要求したいと思いますが、この点はよろしゅうございますね。
○橋本(道)政府委員 大気をきれいにしたいということは私ども強く願って努力しているところでございますので、通産省が立地に当たってどういうことを考慮すべきかということに対しましては、十分私どもお話はいたします。
○土井委員 これで終わります。 ありがとうございました。
○島本委員長 以上で土井君の質疑は終わりました。 この際、委員長として環境庁長官に一言申し上げます。 今国会において福田総理大臣がたびたび言明された環境影響事前評価法案か、諸般の事情で提出されなくなったことはまことに遺憾であります。今日及び将来の国民の財産である自然環境を守り、また国民の生命と健康を守るための環境保全対策は、現状から見て緊急かつ重要な施策であります。その意味からも一、二の省庁の意見によってその実現が見られなかったための見送りは、国の環境行政の後退を強く印象づけるものであります。 長官におかれては、次期国会に提出のため最大の努力をされるよう委員長としてこの際強く要望しておきます。 これについての決意の表明をお願いします。
○石原国務大臣 御趣旨を体して最大の努力をするつもりでございます。 ————◇————−
○島本委員長 本日をもって今国会は終了いたしますが、長期間にわたり委員会の審議に御協力をいただきまして、本当にありがとうございました。厚く御礼を申し上げる次第です。(拍手) 本日は、これにて散会いたします。 午前十一時十三分散会