交通安全対策特別委員会 第14号
- 発言数
- 107 件
- 登壇者
- 18 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1977/05/26
会議録
○鈴切委員長 これより会議を開きます。 交通安全対策に関する件について調査を進めます。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。野中英二君。
○野中委員 交通安全につきましては、各省庁の多大なる御努力によりまして近年とみに減少をいたしまして、昨年は特に死者が一万人を割るというようなことで、大変慶祝にたえない次第であります。同時に、各省庁の努力に対しましては、深く感謝を申し上げる次第であります。しかしながら、これをもって私は交通安全が貫徹されたというふうに考えておりません。掘り下げていきますと、基本的な問題がそこには当然まだまだ横たわっているような気がするわけであります。 警察庁は警察庁としての努力をなされる。また同時に、文部省は社会教育の面でこれを掘り下げていかなければ、交通安全の成果は上がらない。あるいはまた建設省も、道路行政の面から交通量に見合う、視界の届くすみ切りをやる、こういうようなことをやらなければならぬし、運輸省は踏切を立体交差化しなければならないというふうに、各省庁に広がっていかなければ、この成果は上がらないというふうに考えておるわけであります。 そこで、それはそれとして、その努力は総理府でなされているわけでありますが、私は、ここでひとつ提言を申し上げたい。その提言に従って各省庁の考え方をただしてまいりたいと思うのでありますが、それは抜本的に交通総合体系というものをつくっていかなければ成果が上がらないのじゃないか、こう思うわけでございます。 そこでまず第一に、結論を出す前に、警察庁の方にお尋ねをいたしておきたいわけでありますが、警察庁としては、交通事故を大変激減したい、こういうことでやってまいりました。今日、自動車の保有台数は三千万台、四人に一人の保有、こういうことで都市交通においては、特に交通の渋滞、それに伴うところの運転者のいらいら、こういうような問題がありますので、非常なマイナス面が出ております。それでこの交通政策の見直しをしよう、こういうことで、過般都市総合交通規制一〇%制限ということでやってまいられたわけでありますが、その成果をまず第一にお聞きしたいと思います。
○杉原政府委員 お答えをいたします。 所与の交通環境の中で年々車の台数がふえていく、こういうものに対処してどうするかということで交通総量の削減、これは交通安全の問題とあわせて、交通公害の問題も大きなその目的の一つであったわけでございますが、五十年、五十一年の二カ年で交通総量の一〇%を削減しようということでバスレーンの設置、これはマイカーをバスに移しかえる、物流の合理化、都心の駐車禁止、そういうような間接規制で、車を公共輸送機関に移しかえたり物流の合理化をやったりというふうな施策を従来として講じました。ほぼ二カ年で、この一割削減の九五%の目的を達したように考えております。
○野中委員 いま交通局長の方から目的を、間接的ではありますけれども、交通総量の一〇%削減がほぼできたように思う、こういうことでございました。 それでは次に、道路局長にお尋ねしておくわけでありますが、道路局長の方では、今後交通量が一体どれぐらい総量的にふえてくるか、こういうことをお考えになって道路計画を進められているのかどうか、その点をお尋ねしたいと思います。
○浅井政府委員 お答えいたします。 今後の道路整備計画の前提となります交通需要の予測でございますが、自動車保有台数といたしましては、昭和六十年度の時点で四千二百五十万台というような想定をかなり前、四十七年ですがいまの第七次五カ年計画のスタートの時点で想定いたしたことがありますが、その後石油ショック等を迎えまして、かなり予測値を下回る結果となっておりまして、現在いろいろな視点から見直しをやっております。御承知の昭和五十年代前期経済計画の中では、昭和五十五年度の自動車保有台数として三千三百万台ないし三千五百万台というような予測をいたしておりますが、現在私どもでやっております第八次五カ年計画の作業中の段階での予測では、一応三千九百万台というような試算をいたしております。 確定した数字ではございませんが、その程度の見込みではないかというような前提として、いま作業を進めておるわけでございます。
○野中委員 ただいまお聞きのとおり、建設省も第八次計画においては三千九百万台、こういうようなものを想定して進められている。このことは、すべて端を発してまいりますのは自動車なんですね。 そこで、私は通産省にお尋ねをしておきたいのでありますが、もちろん、私は今日日本の輸出の花形であります自動車というものにブレーキをかけようとしているものではないのでありますけれども、昭和五十一年度の自動車生産台数は八百二万八千台と私は承知している。そのうち国内需要動向というものを昭和五十一年九月現在でつかまえてみますと、これは四百二十万七千台ということになる。そして輸出の方は三百八十二万台という数になっていると思うのであります。 この自動車が果たしてきた使命は、今日まで非常に大きかったと私は思う。しかし、今日省資源の時代で、しかも二億六千万キロリットルの石油を輸入するわが国において、九九・七%は輸入にまつわが国においては、どうしてもことし総理が発言されているように、とにかく省資源の時代へ入ってきたんだ、それに対応していかなければならないということだと思います。しかし、おたくの方は自動車をどんどんつくれ、つくれで今日までやってきている。したがって、ことしも設備投資を大変やらしているのでありますが、こういうことは省資源ということを叫んで、節約しなければいかぬと言ってきた福田総理のお考えに逆行しているんじゃないかという気がするわけであります。 さらに、経済的に考えてみますと、今日の自動車産業は、シルバーストン曲線の効いた時期というものは昭和三十四年から昭和四十五年で終わっていて、自動車一車種三万五千台以上を生産してもコストは余り下がってこないと私は思っている。 そういうことで、石油ショック以来材料費が上がって固定費の部分が非常に小さくなってきている。したがって、操業率を上げても、コストダウンの比率というものはきわめて少ない。あるいはまた、仮にこれからわれわれが技術革新を期待するということを考えてみましても、ファンダメンタルテクノロジーというものは、今世紀においては大体一九九〇年代にならなければ無理ではないかと私は思うのです。そうして見ますと、バリエーショナルテクノロジー、いわゆる現在ある開発されたものの技術をちょっと改良していく程度のものになってしまうのではないだろうか。そういうときに過大な設備投資をやらして、自動車をつくっていくということは、果たして国策に沿っているのか。あるいは交通安全の立場から見ても、各省庁に災いを投げているのは通産省の自動車行政だと私は考えている。これについて御意見を賜りたい。
○中沢説明員 御説明申し上げます。 将来の需要につきまして、過大な見通しを持って設備投資等の方針を誘導しておるのじゃないかという点が御質問の第一点かと思います。 私ども、昨年四月に産業構造審議会という通産省の審議会で見通しました長期的な需要につきましては、昭和六十年度の段階で乗用車につきましてはおおむね五人に一台、トラックにつきましては、国際的に見ましても、需要が非常に高い水準になっておりますので微増ということから、三千七百四十万台程度というふうに見ております。したがいまして、保有につきましては、四十年から四十八年までは一三%程度の伸びを示しておるわけでございますが、今後の十年間につきましては、おおむね二%程度の保有台数の伸びであろうという見通しを持っております。 それをベースにいたしまして、国内需要の生産につきましての見通しを立てておるわけでございますが、先ほど先生が御指摘になりました四百二十万台程度から四百五十万台程度の国内需要ということで今後推移するのではないかと見ております。 そういう前提で、年々の設備投資の内容も分析いたしまして指導しておるわけでございますが、昨年あるいはことしの設備投資の内容につきましては、この数年来規制が強化されております排ガスにつきましての設備投資あるいは原材料、労賃等のコストアップを克服いたしますための省力化あるいは合理化投資が中心になっておりまして、ほぼ八割程度は合理化投資が中心になっております。したがいまして、生産力増強に結びつきます投資の中身と申しますものは、一割ないし二割程度になっておりまして、確かに自動車工業の設備投資は大変巨額に上っておりますけれども、その中身について分析いたしますと、生産力増強投資に結びつくものが必ずしも中心ではないと考えておりますが、先生の御指摘のように、中身につきましては、過剰な設備投資にならないように私ども逐年内容を十分分析しておるつもりでございます。今後とも注意してまいりたいと思います。
○野中委員 公害防止、要するに排ガス対策の設備投資が大きいということをおたくはおっしゃられたわけであります。そうであるならば、そこでちょっと観点をかえて私はお話し申し上げたいと思うのであります。 公害というものを念頭に置いて考えるとするならば、一体中古車をどういうふうにやるのか。大体四百万台から新車が出てきて新陳代謝が行われている。バッテリー一つ例にとっても、バッテリーの中には鉛がある、希硫酸がある、こういうものの処理をどうなさっているのかということを聞きたいのでありますが、私どもは交通安全ですから、話はそこへは向けない。中心は中古車の流通あるいは中古車の廃棄処分をどう考えているのか、あるいは中古車として流通させる場合には、おたくの方はどれだけの安全というものを確保しているのか、それをお尋ねしたいと思っております。
○中沢説明員 先生御指摘のとおり、国内の自動車販売につきましては、普及が非常に成熟いたしましたので、新車につきましても、代替需要ということが中心になっております。それに対しまして、私ども通産省といたしましては、中古車の専売事業者によります扱いが非常に伸びておりますので、一昨年改正されました中小企業近代化促進法に基づきまして、一昨年、中古自動車専業販売業というものを指定業種にいたしまして、一年来計画をつくりまして、本年二月に五カ年間を目標にいたします近代化計画を策定いたしました。 これにつきましては、運輸省さんと共同の所管として計画を設定したわけでございますけれども、流通の合理化あるいは販売業の近代化あるいは健全な経営内容ということを五カ年間に進めることによりまして、中古自動車を扱います専売の販売業さんがしっかりした経営内容を持つということがまず中古自動車の廃棄業、廃棄問題等につきまして前提となりますので、そのような意味で販売業の確立ということを計画として進めております。
○野中委員 重ねてお聞きしますが、私は、その排気ガスがどうのということではないのですよ。一体、中古車として売られていくものが、いわゆる安全性というものが十分保証されているかどうか。むやみやたらに新車を売るために中古車を下取りして、そしてまたそれが無責任に流通していく、こういうことが許されていいんだろうか、それが交通安全上、非常なマイナス面をつくっているんじゃないだろうか、それでお尋ねしているわけなんです。
○中沢説明員 中古自動車につきましても、定期的な車検制度等がございまして、これは運輸省さんの方で厳格にやっていただいているわけだと思いますが、中古自動車につきましての整備と申しますか、あるいはその価格につきましてのチェック等につきましては、中古車査定協会というのがございまして、新車ディーラーが下取りいたします場合の車につきましてのその評価なりあるいは車の状況というものは、査定協会がチェックをいたしまして、それの査定証明というものをつけるという形で、私ども中古車流通につきましての適正化ということを考えておるわけでございます。 また、一般的な中古自動車の廃棄につきまして、今後再資源的な意味でその有効利用を図る必要があるのではないかということにつきましては、別途立地公害局等で、現在検討中でございます。
○野中委員 次に移りましょう、せっかく通産省からおいでになったのですから。 とにかく私は先ほども言いましたように、このファンダメンタルテクノロジーという時代は、まだしばらく来ない、したがって、バリエーショナルテクノロジーの時代である、こう言ったのです。現在ある技術を少しずつ組み合わせることによって改良されていく、全くそのとおりでありまして、その一番初歩的なことを自動車業界はやっているのですね。 その証拠に、売らんがためにモデルチェンジをやっている。これで競争をやっている。これで一体、安全性というよりも、モデルチェンジすることにおいて、形が変わったことにおいて人間の購買心を誘ってくる、こういうことが正しいんだろうか。あるいはまた、ひどいのは、社名は言いませんけれども、車のお色直し時代と言うのです。色を変えることによって、いままで六色だったから売れなかった、今度は七色にしたら売れるようになった。 こういうような自動車業界というものは、全く売ればいいんだ、市中にはんらんすればいいんだ、そして安全性の検討というものを無視し、あるいは市中にはんらんするおかげで警察庁も泣き、あるいは建設省も後追いながらバイパスをつくっていく、こういうことになる。 一体自動車業界というものは車をつくりさえすればいいという考え方なのか、一体通産省というものはいわゆる整合性というものは考えないのか、私はこれをお聞きしたいのです。
○中沢説明員 御説明申し上げます。 先生御指摘のように、いたずらに販売促進を目的といたしましたようなモデルチェンジが、非常にサイクルが短くなりまして頻発されることは、省資源上も好ましくないことでございます。通産省といたしましては、四十九年にそのようなモデルチェンジにつきましての指導通達を出しておりまして、石油ショック後に対処するためでございますけれども、モデルチェンジにつきましては、排ガス対策あるいは安全対策を主目的とするモデルチェンジに限定するように通達を出しております。 その結果、四十八年まで、これは実績としての数字でございますが、隔年二十車種程度ありましたモデルチェンジが、四十九年、五十年、五十一年と半減いたしまして、十車種前後になっております。 また、モデルチェンジ自体につきましては、モデルチェンジの際に、安全あるいは公害対策のために、主としてその内容をそれに必要なものに限定するということは当然でございますが、また、燃費の向上を図るために部品の小型化あるいは軽量化ということを同時に進めるように指導もしております。
○野中委員 通産省には、日本の輸出花形商品である自動車、国内においては人命を損なう大変な敵であるという考え方、この相矛盾した考え方をひとつ整合していただいて、いわゆる輸出して国民の生計を保っていく一端を担っているということはわれわれも重々知っております。今日家電とこの自動車。しかし同時に、また翻って、国内における交通安全上から見た自動車の役割り、走る凶器、これについてひとつ反省していただいて、自動車業界を指導していただきたい、こう思うわけでございます。 続いて運輸省の方へお尋ねいたすわけでございますが、政務次官がおいでになっておりますが、政務次官には最後のまとめを聞くことにしまして、真島官房審議官がおいでになっているようですから、お聞きしたいのでありますが、一体、この陸上交通を担当されておりまして、貨物輸送における鉄道とトラックの分担割合というものについて、このごろ新聞紙上で報ずるところによると、とにかく、国鉄の赤字の要因は貨物なんだ、だから貨物は減らすんだ、こういうことを言っておられるのでありますけれども、これを確認しておきたいと思います。
○真島政府委員 鉄道と自動車の貨物の分担割合、最近鉄道の貨物輸送量が減っておるということは事実でございますが、私どもは、鉄道の貨物を減らさなければならぬとか減らしたいというようなことは申し上げておらないわけでございます。基本的な考え方といたしましては、やはり鉄道には鉄道で運ぶのに非常に適した貨物があるはずである。 これは総合交通体系等の中でも議論されておる点でございますけれども、たとえば貨物について申し上げますと、非常に短距離の、しかも小量といったような貨物については、これは戸口から戸口という便利性から、どうしても自動車の分野にならざるを得ないわけでございまして、やはり鉄道は大量にある程度の長距離を、しかもある程度定形的に運ぶということでそのメリットが最も発揮される。 たとえば内陸直行いたします石油であるとかセメントであるとかいうものは、五十年度、五十一年度を見てみますと、国鉄においても若干の伸びを示しておる、こういうようなことでございまして、私ども、今後鉄道につきましては、そういう適合した貨物をできるだけ鉄道によって運ぶ、こういうことが期待されると思っておりまして、政策的に減らすとかなんとかということは考えておりません。
○野中委員 それでは、政策的に減らすということはお考えになっていない、こういうことでございます。 さて、あと十三分になりましたので、政務次官にお尋ねして、最後のまとめとしたいと思っております。 いま石井運輸政務次官もお聞きになりましたように、交通を担当しているのが、空では飛行機、海では船、そして陸上においてはトラック、鉄道、いわゆる軌道でありますが、やっておるわけでございます。特に、私がきょう質問している重点というものは、陸上における交通安全というものが主体でありますから、そこでお聞きしたいのでありますが、いまお聞きになっているように、自動車の方は自動車で勝手にやっている、どんどんふやしている、売らんかなの指導をしている。ここまで日本の自動車業界というものを育ててきたのは通産省であります。通産省の強力なバックアップによって、世界に君臨するような日本の自動車業界になったということは認める。それだけの実権を持っている通産省が事交通安全問題については一歩後退。ただ売らんかな、つくらんかなの政策をしている。片や運輸省の担当なさっている国鉄にしても赤字だ、赤字だ。聞くところによると、国鉄は三兆一千億の赤字を抱えている、借入金は七兆円を超していると言われている。こういう経営難に陥っている国鉄がある。そして片や、市井の民は交通事故に泣いている。こういう相矛盾したものが絡み合っている社会、これをひとつ統一してみたらどうだ、整理してみたらどうかというのが私のきょうの質問演説なんですよ。 したがって、総合交通体系というものをつくっていただかなければならない。ここまではとにかく軌道が人員輸送をやるんだ、これだけのシェアの貨物はわれわれが担当するんだ、この部分はトラックがやるんだ、この部分はバスが運ぶんだ、この部分はハイヤー、タクシーがやるんだ、そういう分野をびしっと明確にし、総合交通体系というものをつくっていただく、それによって、私は二重投資をしなくてもいいと思う。とにかく建設省にしてもバイパスをつくったと思えば、さらにまたバイパスをつくらなければならない。こういうふうに行政というものがばらばらなんです。それをひとつまとめていこう、こういうことで総理府は大変努力なさっているんだ。大体交通事故にしても、警察庁の協力も得なければならない、先ほども言ったが、文部省に社会教育の要請もしなければならぬ、建設省もというようなことで横の連絡をやっているんです。しかし総理府は何ら決め手がないんだ。ここに室長がいて気の毒だけれども、ただあっちへ行ってこうやってください、こっちへ行ってああやってくださいという陳情にすぎない、何の権限もない。こういう、日本の縦割り行政の一番悪いところを如実に発揮したのがこの交通安全だと私は思っている。 そういうことで、運輸政務次官には、総合交通体系というものをつくっていただけるのかどうか、そしてそれを必ず実施されるのかどうか、私はそれをぜひお聞きしたいのです。それがいわゆる省資源の時代に、福田総理の言われた資源をたっとしとなすというこの施策にも沿うゆえんであろうと私は思うのです。それがまた同時に、交通事故を皆無にする一つのキーポイントではないだろうか、こう思うわけであります。
○石井(一)政府委員 大変重要な御指摘だと思います。 私、序論になるようでございますが、ここに運輸白書を持ってきておるわけでございますけれども、御指摘のとおり、人を運んだ輸送人キロ、それから貨物を運んだ輸送トンキロで見ますと、国鉄と乗用車を比較した場合に、著しい逆の回転が過去二十年間行われております。人を運んだのでは、国鉄は昭和三十年では五五%のシェアを占めておりましたが、現在は三〇・三%、こういうことになっておりますし、著しい違いが出ておりますのは、四十年から四十五年の間に四五%のシェアが三〇%に落ちております。それから、貨物におきましてはもっと顕著な違いが出ておりますが、昭和三十年には国鉄のシェアが五二%であったものが現在一二・九%に落ちておる。しかも、四十年から四十五年の間に三〇%のものが一七%にまで落ちておる。こういうことでございますから、これは一々詳しく述べるまでもございませんが、委員の御指摘のとおりでございます。四十年から四十五年の間に著しい道路建設あるいは自動車産業の隆盛というものがあり、陸上交通におけるシェアというものが全く異質のものに変わってしまったということをこのデータは示しておるようでございます。 そういうふうな事実を踏まえて、政府としてはおくればせながら昭和四十六年に総合交通体系のいわゆる運輸政策審議会における答申やら、あるいは臨時閣僚協議会におきます閣議報告、決定などをやりまして、それぞれの特性を十分に発揮するような需要分野を分担することが原則であるというふうな決定をいたしております。 ただ、そこで配慮しなければいかぬことは、鉄道は大都市圏における通勤だとか通学だとか、あるいは輸送のそういう特別なシェアがあり、自動車は自動車として、いわゆるまとまった小さな域内における中短距離の輸送、機動性、速達性、そういうふうな分野においては非常に重要だから、こういう特性を生かしつつ調整せよ、こういうようなことに相なっておるわけでございますが、何せ利便性と申しますか経済性と申しますか、迅速性というふうなものに押されて、現在のような状態になり、また御指摘のような問題をこの新しい時期として見直さなければいかぬというふうになっておることも確かでございます。 運輸省としましても、これまで競争条件を整合するとか、あるいは利用者負担の原則をもって運賃を変えていくとか、あるいはまた過疎の地域に対します行政措置等のいろいろの補完措置をして、ある程度の調整はやってまいりましたけれども、運輸当局だけでは、御指摘のとおり、こういう大きな問題が解決できるわけではございません。私は、この時期に、やはり四十六年に作成された総合交通体系というものをもう一度改めて見直して、認識を新たにする。特に財源を持っておられる建設省、それから自動車産業の中核である通産省、監督指導をしておられる警察庁なり総理府、こういうものとわれわれとが協議をいたしまして、もうすでに大きな問題になっておる諸点も出ておるわけでございますから、もう一度これを見直す必要があるのではないかということを痛感いたします。 本日のその御指摘というものは非常にごもっともだ、こういうように評価をいたしておる次第でございます。
○野中委員 石井運輸政務次官の方から誠意ある御答弁を賜り、まことに感激をいたしておるわけでありますが、しかしながら、まだ力の足らざるところを運輸政務次官は憂えておったわけであります。というのは、わが運輸省だけではなかなか目的達成ができないであろう、こう嘆いていたわけでありますが、これは確かに私もそう思うのです。 そこで、これを一体どこでやってくれるのかと思って、ゆうべ考えてみました。これは総理府でやる以外にないだろう。各官庁にまたがるもの、あるいはまた各官庁に所属せざるものは総理府でやる、そういうことになっておりますので、きょうは総理府総務長官に出てきてくれと言ったら、出てこられないと言うから、それでは政務次官、出てこいと言ったら、まだ来ない。したがって、室長がお出になっておりますから、おたくに念を押しておきたいのでありますが、これをどこも責任を持ってやってくれないというのならば、おたくでやってくれるのかどうか、これを明確に答弁していただきたいと思うのです。 建設省が金を持っておるからと言ったって、建設省だって自動車のおかげで苦労しているのです。建設省は後追いなんですから、自動車がはんらんして、その後始末をやっておるのですから、その後始末をやっておるところにまたやらせるというのは気の毒ですから、運輸省ができないというなら、おたくが各省庁をめぐって、やってくれますか。
○室城政府委員 大変重要な御指摘でございますが、従来行政所管の面からは、総合交通体系については、経済企画庁の方でやるというふうな形で問題が定着しておったわけでございまして、経済企画庁の所管事項の中に運輸政策の基本というようなものも入っておるわけでございます。 したがいまして、私どもといたしましては、総理府の交通安全対策室というところでこれを受けますには、従来の私どもに与えられております任務の範囲を超える問題でございますので、各省庁の総合調整というもう一つ大きな形の上のランクの総理府として、果たしてこれを受け入れるものかどうかという点につきましては、私の責任で直ちにお答え申し上げる限りでございませんので、一応御趣旨も承りましたので、帰りまして、また総理府全体としてこれをどういうふうにお答えするかということについて検討してまいりたいと思います。
○野中委員 もうあと一分ですから、急いでやります。 確かにおたくでは答えられない。これは質問する方が間違っておった。そこで、私は総理府の交通安全を進めていく上において申し上げたいのでありますけれども、言うなれば、総理府というものは横割りなんですよ。横の連携をやる。横の行政をやる。特に交通安全対策室というものは横の行政をやらなければならない。そのときに、おたくはどこに命令権限があるかと言えば、内閣総理大臣だと、こうくる。 それでは、内閣総理大臣の権限というのはどこまであるのだ。各省庁に命令する権限が一体あるのか。建設省においては、何と言ったって建設大臣。総理大臣にそれを左右するだけの力が一体あるのかどうか。これは総理大臣の権限問題になってくるのだが、そこに私は、総理府の交通安全対策室の皆さんがいままで一生懸命やった努力に対してブレーキがかかり、その成果が削減をされてきた理由があると思うのです。だから、これも法制上、おたくの方は考えてほしいと思っております。これは国土庁とおたくに内在するところの問題点です。これを十分交通対策室長は考えて、交通安全の実績が上がるように努力賜りたいと思います。 以上要望しまして、私の質問を終わります。
○鈴切委員長 次に、井上一成君。
○井上(一)委員 まず、私は、安全対策の面で日本国有鉄道、なかんずく新幹線の問題について重点的にお尋ねをいたしたいと思います。 再三すでに明白にされておるわけでありますけれども、新幹線における事故は、当初の昭和三十九年十月に開通した時点での予想を上回る過密ダイヤによって、施設の破損、老朽化が大変著しいわけであります。その事故白書にも見られるように、三四%も前年度より事故率がふえておる、こういう実態であります。私は、まず、その公共性を提唱すると同時に、安全対策についての取り組む姿勢がまだ不十分ではないだろうか、こういうふうにも思うわけであります。 そこで、まず国鉄にお尋ねをいたしたいわけでありますけれども、現在の新幹線の安全設備、とりわけ信号設備で、保証期限、あるいはこれはただタイムリミット的なものでなく、あらゆる面での期限切れ、あるいは期限間近な設備も含めて、現状はどのような状態であるのか、ひとつ明らかにしていただきたいと思います。
○尾関説明員 先生御指摘のように、昭和四十五年を底にして、最近非常に故障がふえております。その中で信号設備の問題を御指摘でございますが、信号設備につきましても、四十七年ごろから漸次ふえておりまして、最近では、年間三十件から四十件ぐらいの故障が起きております。 信号設備は、たくさんの部品から成り立っておりますシステムでございまして、たとえば汽車の進路を転換する転轍装置とか、あるいは信号の電波を出します、これを制御するために使っておりますリレーとか、そういうものはいわゆる保証動作回数というものが仕様書に定められております。しかし、それらのものにつきましては、その動作限度内で取りかえを行っておりますが、その他にも老朽と考えられるような事象が原因で故障が間々見られますので、全般として精密検査をするということで、これは一昨年からやっております。しかし、信号システムを生かしたままの精密検査というのは限界がございますので、今年度、関ヶ原の装置を一式全部取りかえまして、その使われたものを取り外した状態でさらに精密に点検をして、全体の取りかえ計画というものを早急に決めたいというふうに考えております。 取りかえ計画には、信号設備のほかにもいろいろございますが、予算の問題、あるいはメーカーの製造能力の問題、あるいはこういう工事をいたしますには列車が動いている間はできませんので、列車をとめなければいけないというような問題、いろいろございまして、総合的に早急に対策を立てて、一日も早く、安心してお乗りいただけるように故障を減らしてまいりたいというように考えております。
○井上(一)委員 いまの尾関常務のお答えの中にも、安全対策上当然取り組まなければいけないいろいろな問題の中で、もちろんダイヤの問題もあるでしょう、そしてそれを製造するメーカーの技術的な問題もあるでしょうし、あるいはそれの一番基本的とも言うべき予算の裏づけということが大きな問題になろうかと思います。 そこで、私は石井運輸政務次官にお尋ねをいたしたいわけでありますけれども、いま私の質問でも、あるいは国鉄のお答えの中でも、決して新幹線のみにおける——その他の国鉄全般の事故を取り上げれば切りがないわけですけれども、とりわけスピード化された新幹線それ自体の事故を取り上げても、非常に前途真っ暗であるという表現をあえてしても過言でないと思うのです。全く疲れ果てた十二歳、疲れ切った十二歳。もうこのままではどうしようもないという新幹線の現状だと思うのです。事故を起こしてからの対策というものはむしろ遅いわけでありまして、本当の交通安全対策というものは、いかに事故を起こさないかということの方が大切であって、いわゆる予防施策というものが必要だと思うのです。 そういう意味で運輸省として、ただ一定の予算の枠によって安全対策をするのではなく、いわゆる安全対策上必要な予算の裏づけをこの際全面的に協力をするお考えがおありなのかどうか。私は、当然全面的にこの新幹線の安全対策に関する裏づけというものは運輸省が保証すべきである、こういうふうに考えるのですけれども、政務次官のお考えをひとつ承りたいと思います。
○石井(一)政府委員 きょうは突然の御指名でございましたので、十分なデータも持ち合わせておらないわけでございますが、井上委員の御指摘は、本当にごもっともだと思います。疲れ果てた十二歳と申されましたが、反面私は、捨てたものではない、今後の補修なり保全のやり方によっては、やはり世界に類を見ないわが国の技術革新の一つのしるべである、こういうふうにも思っております。また、幸い今日まで非常に大きな惨事も起こらずに来ておるわけでございますから、いま御指摘されておるような諸点を十分配慮し、慎重な措置をとっていくことによって、私は将来の見通しも十分に立ち得るというふうに考えております。 何回やりましたか、私も記憶しておりませんが、それがために半日なり一日なりの運休をしまして、オーバーホールというふうなものも最近やっておるようなことでございますから、今後も国鉄当局と十分検討を重ねまして、その遺憾なきを期していきたい。もちろん、いま大きな三本の新幹線の建設に加えて、次の五新幹線の建設等もすべて計画決定がなされておるということでございますが、こういうことを申すと、非常に問題が起こるかもわかりませんけれども、新線の建設よりもいまある既定の新幹線をいかに安全に運行するかということの方が当然先行するということは確かでございます。 私が伺っておりますのは、予算措置と申しますよりも、やはり技術的な問題だとか環境対策だとか公害問題をどう処理するか。たとえば保全をやるためには、金をつけてもやる時間がない、あるいはやる手段がない。次々にダイヤがあれば、非常に大きな別の技術的な、あるいはそのほかの措置をとるというふうなことが問題であって、予算というのは、必要があれば、これは運輸当局といたしましては、大蔵当局とも交渉いたしまして、十分の措置をしていきたいと思うのでございますが、予算以外の問題、大体、政治問題は予算があれば八〇%、九〇%解決するのでございますけれども、新幹線のこの安全対策というのは、予算以外の問題が非常に重要なんではなかろうか、こういうふうに認識をいたしております。 最後に、予算措置に対しましては十分措置をとりたいということを申し添えたいと思います。
○井上(一)委員 いまのお答えで、とりわけ、運輸政務次官が新設よりも既設の新幹線に対する安全対策を優先すべきである、もう、もっともであって、私はその姿勢は高く評価したい、こういうふうに思います。当然である。いまの、既設の新幹線の安全対策を行わずして新設の新幹線なんという建設は、私はあり得ないと思うのです。 そういう意味では、政務次官のいまのお考えには私はぜひ、政府の統一した意見として強く政務次官からもその御意見が反映できるように御努力をいただきますようにお願いをしておきます。なお、予算についても大蔵当局に最大の努力をしていただけるということでございます。これまたひとつお願いをしなければいけないわけであります。 なお、お答えの中で、技術的な問題についても相当重点的にというお答えでありますが、私は公害あるいはそれが環境を阻害しているんだということについても、若干ここで触れておきたいと思うのです。 スピードを必要とする余りに、それによって地域環境が破壊されておる、あるいは施設の十分な対応がなされておらずに公害が起こり得るということ、これまた事実であります。とりわけ三十九年開業の東京−新大阪間については、そういう地点が随所に見られるわけであります。都市化の中を通過する、その地域については非常に環境破壊というか、公害のひどさというものが顕者にあらわれておるわけであります。 いかがでございましょうか。私どもは、その生活環境を何としても守っていかなければいけないし、政治それ自体がそういう立場に立って取り組むのだという観点から、十分な——これは安全対策の部類には関連はありますけれども、むしろ環境、公害の部類に入る質問になるのですけれども、この折に政務次官に、環境を損なっている、あるいは公害をふんだんにまき散らしている、公害を国民に与えないように万全の対策が講じられるまで、時によっては、安全対策上とも絡み合って、余りにも速さを急がない、スピード化を求めないというお考えに立っていただくべきではないだろうか。具体的にどうだということは申し上げませんけれども、むしろ、さっきの新設よりも既設の路線、スピードよりも環境を優先すべきだ、公害を少なくするんだというお考えに立っていただけるかどうか、ひとつ関連してお尋ねをしたいと思います。
○石井(一)政府委員 環境と開発をどう調和するかというのが現代の最大の問題だと思います。現在はどちらかといいますと、開発を優先するよりも環境を重視する、そういう行政姿勢の方が、特に都市住民に対しては理解が求め得られるのではないかということを、私は、何も新幹線の問題だけでなく、飛行場の問題あるいはそのほかの産業開発の問題を通じて、はだで感じてまいったような次第でございます。 新幹線の問題に限定をいたしましたら、国鉄当局としましても、これは名古屋に問題がある、あるいは大阪周辺に問題がある。いろいろの問題を取り上げ、地域住民との話し合い、対話を進めておるわけでございますが、私は、まだ十分かゆいところへ手の届いたというところまでいってないんではないかなというふうな危惧も持っております。多数のためには少数は多少犠牲になってもらわなければいかぬということも言えるかもわかりませんけれども、私は、こういう行政を取り扱っていく基本姿勢というものは、少数であってもその人の立場なり身になって、いかに行政判断をし、善後策を講じていくかということが必要だと思います。 スピードを落としても環境を守るのかと言われましたら、これは程度の問題でございますから、一概に結論づけるわけにはまいらぬと思いますけれども、基本的な政治姿勢としては当然それはもっともだ、それに同意を示したい、こういうふうに思うわけでございます。
○井上(一)委員 環境を損なわないように努力をしていただけるということでございます。基本的な取り組む姿勢としては、お互いに相通ずるものがあろうかと思います。ただ、少数の国民といえども、やはりその人々の生活を十分守っていくという強い姿勢をなお今後一層示していただきたい、こういうふうに思います。 なお、もう一点政務次官にお尋ねをしたいと思うのです。 いまの質問では、とりあえず予防対策上の問題を指摘したわけでありますけれども、しかし事故は、先ほども申し上げましたように、頻繁に起こっておる、増加の傾向にある、こういう今日であります。航空機事故の場合等を考えますと、その事故究明調査という形の中では、学識経験者なりあるいは利用者代表だとか、あるいはその他の方々によって調査委員会が設置されるわけなんです。半面、同じように新幹線が何らかの原因で事故が起こった場合に、国鉄それ自体では調査を当然必要でもありますから、やるわけでありますけれども、国鉄から独立したいわゆる別個の、先ほども申し上げたように、学識経験者等を含めた事故調査委員会を設置するようなことを私は提案をしたいわけでありますけれども、運輸省としての御見解、政務次官としての御見解をここで承っておきたいと思います。
○石井(一)政府委員 これまでそのようなものを設置したことはないようでございます。それはやはり非常に高度のテクニカルな問題であるというふうなこともあったようでございます。 いま新幹線が一番困っておるのは、いろいろございますが、雪に弱い。相当の技術者が何回にわたって調べてもわからなかった問題が新しく発生しておるというふうなことのようでございますから、この点御提案でございますから考えてみたいと思いますし、将来そういう時期が来たら国鉄外から出すという、また別の角度から見るということも必要なことだろうと思いますので、航空機等に対しましても常設のものがあるわけでございますから、検討の材料にはしたいと思いますが、現時点におきましては、運輸省としては、直ちにこれを設置するというふうな考え方がないことも確かなようでございます。
○井上(一)委員 現時点まではそういうことも考えつかなかったと思うのですよ。そういうところに考えを寄せられなかった、いわば新幹線事故に対する関心度が航空機事故よりも薄かったという裏づけにもなろう。善意に解釈すれば、国鉄組織内での原因究明の人的豊富さを信じられていらっしゃるんだ、もちろん私も信じたいわけですけれども、なお一層の原因究明をするためにも必要である。私は、あえて必要である、ぜひこれは前向きに検討すべきである、こういうふうに思うわけであります。好ましくないことであり、また願いたくはないけれども、新幹線で大事故が必ず起こる。いまのような取り組みの実態で、運輸省のいまのような新幹線に対する見解であれば、必ず事故は起こるぞ、そのときでは遅い、私はあえてここで強い私なりの予言をしておきたい。 もう一度、いま現在考えていらっしゃらないということは、その理由がいま申し上げたようないわゆる国鉄の技術陣に対する全幅の信頼だと善意に解釈をしたいのですけれども、さらに検討をしていただけるように強くお願いをしておきます。
○石井(一)政府委員 ただいまの件は、鉄監局としまして、御提案を十分検討しまして、前向きに取り組みたい、そう思います。
○井上(一)委員 さて、私はさらに国鉄当局にお尋ねをしたいのですけれども、現在、新幹線は時速二百キロないしそれ以上の高速で走行しているわけです。大げさな言い方かもわかりませんけれども、いわばジェット機並みのスピードであるんだというふうにも言えるわけであります。それにしては、安全管理の面で新幹線と航空機とを比較すると大変な違いがある、こういうふうに思うのです。新幹線の安全管理の制度について、いま政務次官にも強く私は要望いたしましたけれども、この際、根本的に、安全対策について制度それ自体あるいは新しい取り組みを打ち出すべきではなかろうか。もっともっと積極的に安全対策あるいはその他にかかわる管理面も含めて、検討すべきである、こういうふうに思うわけであります。 私は、具体的な例を申し上げますと、現在のあのスピードの中での列車のいわゆる横ぶれの状態というものは一体どうなのか、人間が正常な状態で耐え得られる横ぶれの限度と比較してどうであるのか、あるいは二百キロ以上のスピードで走行する列車としての耐え得る限界等も検討してみると、現在の横ぶれについてはどうなのかということを一度聞いてみたいと思います。 これはほんの一つの具体的な例でございますけれども、その他安全対策、安全管理の面について、できる範囲内での基本的な見解を聞かしていただきたいと思います。
○尾関説明員 鉄道の輸送というのは、安全が最大の前提条件でございますので、安全ということについては、いままでも全力を尽くして、管理をしてまいったわけでございます。一方、安全問題は人間の問題を含めて科学的、技術的にアプローチするというのも、またその基礎に必要であると考えております。 御指摘がございました列車の動揺の件につきまして、どのような管理の仕方をしておるかということを一例として申し上げますならば、たとえば左右の動揺が〇・三五G以上の動揺が発生いたしますと、これは直ちに緊急手配といたしまして、徐行をかけるということを現在でも実行しております。それほどまでの動揺ではなくて、〇・二五G程度ですと、次の測定をする予定の日までの間に直す。大体その間に作業がございます作業計画の中に織り込んで直す。それから〇・二G程度ですと、これは要注意個所として監視をするというような区分けをいたしまして、管理をしております。 それでは、ただ、この数字だけでやっておるのかと申しますと、これだけではございませんで、乗務員から異常動揺、動揺がはなはだしいというような通告がありまして、二列車以上からそういう通告がありますと、直ちに徐行をかけて、すぐその場で調べるというような管理の体制をもってやっておるわけでございます。 御指摘のように、最近横揺れにつきましては、危険ということではございませんが、〇・二五G以上、その次までに直さなければいけないと考えておるところの個所が、東京−大阪間につきまして、過去に比べまして非常にふえております。これはお客様からもたびたび御注意をいただいておるのでございますが、それが直ちに危険ということではございませんけれども、決して望ましい状況ではございません。やはりレールを交換するなり道床を交換するなり、まくら木を強化するなりということによりまして、なるたけ早い機会に、御安心して乗っていただけるように復旧をしなければならないというように考えております。
○井上(一)委員 国鉄としては、それなりの対策を講じていらっしゃるわけですけれども、なおそんな中でもやはり事故が発生しておる。いままでは絶対安全であると言われたATC、このことについても、鳥飼あるいは品川事故等で、ATC装置が安全側に現示すべきなのにそうでなかった。あるいは東京−鳥飼間で二十六カ所のATCが、開業後十二年の間に表面にあらわれない故障を含めると、年間二百件に上るんだというふうに言われているわけなんです。こういうことについて、ATCの寿命試験を昭和五十二年にするということですけれども、どういうような措置をとられたのか、明らかにしていただきたいと思います。
○尾関説明員 ATCにつきましては、新幹線の列車運行の安全対策としての基本を形づくっておるものでございまして、きわめて大切なシステムであると考えております。 過去、いろいろATCの故障が起きまして、国民の皆様に御心配をかけたわけでございますが、この故障の中でいわゆる安全側の故障と申しますと、故障の結果、列車がとまる側に作用する故障と、そうではなくて、本来七十キロでしか信号を出してはいけないものがそれ以上の速度の信号を出したという故障と二つございます。後者の危険側と考えられる故障というのが過去において三回ございました。これは東京運転所、いわゆる品川事故と言われておりますもの、それから新大阪の駅の構内で起きました事故、それから鳥飼の事故、近くは新神戸のトンネルの中で、乗務員の申告によりましてそういうことがあったと言われました事故、この四件につきましては、きわめて重大視いたしまして、直ちに当該個所のATC装置を使用停止にいたしまして、二日あるいは三日かけて本当の原因をつかみ、本当の対策を講ずるまで再び使用するということをやらないで解決したつもりでございます。 それから安全側の中に、いま御指摘ございました二百何件というのは、ATCの瞬時変化現象と私ども申しておりますが、これは二百十キロで走っておるときに、突然三〇信号とかそういうのが瞬間出るという事象でございまして、これも非常にATCの信用問題になりますので、きわめて重視をいたしまして、大体原因がつかめまして、最近ではその数は非常に減ってきております。ATCにつきましては、今後なお一層管理をしっかりやり、なお調査の結果を見まして、取りかえ計画も立てて万全を期したい、そのように考えております。
○井上(一)委員 さらに、昭和四十八年二月の鳥飼基地の事故あるいは本年三月のひかり一一二号の新神戸での事故、これらについては原因が十分究明されていないというわけですけれども、どちらも開業当初の一次車であるということであります。事実そのとおりであるのかどうか。一次車、二次車は昭和五十三年度までには廃車にするのだということが言われておるわけですけれども、私は、一次車についてはすべて即刻廃車にすべきではないか、こういうふうにも考えるわけです。 さらにお尋ねをしたいのですけれども、安全対策上、初列車前の安全確認車だとかあるいは電気試験車の運転も十日に一回ですか、不規則で十分守られていないのではないだろうか。あるいは先ほど政務次官からのお話もありましたけれども、事故の要因の一つである雪害対策ですね、そういうことも要員不足で十分になされていないのではないだろうか。そういうことが車両の破損事故、ひいては新幹線の事故を招いているのではないだろうか。いわゆる合理化することがむしろ事故を増発しておるというふうに考えてもいいのではないだろうか。 そういう意味で、何か国鉄の合理化が即事故増加につながるような観があるわけでありますけれども、この点について、私は、事故防止のためにはむしろ安全対策にあらゆる手段を講じるべきであって、人的に欠如しておるところは、さらに増員をしてでも安全対策に力を入れるべきではないかと思うのですが、いかがでございますか。
○尾関説明員 御指摘いただきました新神戸の事故と鳥飼の事故の列車に使用いたしました車両は、第一次車でございまして、近くこれは取りかえる予定に上がっております。 また、検査のための十日に一遍の点検車とか確認車が本当に決められたとおり動いておらぬのではないかという御指摘もございましたが、確認車につきましては、工事をやらなかった日はこれを省略するということはその後決めておりますが、工事をやる、保守作業を行った区間におきまして、これを省略するというようなことはございません。また、検測車につきましては、過去におきまして、検測車そのものが古くなりましてぐあいが悪くなって、どうも予定どおり動かせなかったという時期が一時ございました。そのときにはそれにかわる人間で、検査はマニュアルで見るということの対策を立てまして、検測車の取りかえを急ぎまして、現在では新しい検測車ができてまいりまして、その後はそういうことはございません。 全般的に合理化が事故をふやしておるのではないかという御指摘でございますが、私どもはそれぞれ合理的な手を打って、合理化というものを進めてまいっておると考えておりますので、基本的にはそのようなことはないと考えております。しかし、合理化の施策を進めていきます中で、たとえば新しく導入した測定器が一時的にふぐあいであったというような種類の、いわゆる過渡期におきます問題というのはなかったわけでございませんので、これらはよく話し合いまして、より安全な方向に進めてまいりたいというように考えております。
○井上(一)委員 施設も老朽化しておるし、新幹線それ自体があらゆる意味で過労だという形の中で私は表現したわけです。それは検査保安体制を十分強化していかなければいけないのだということです。それが事故防止につながるのだ、こういうことを指摘しているわけなんです。奇妙という表現がありますけれども、要員を削減することによって、運転阻害件数も含めていわゆる事故の増加が見られる。これは全く安全対策軽視のあらわれである、そういうことがあってはならないということを強く要望しておきます。そのためにも、今後検査保安体制の抜本的な改善が必要でありますから、十分な手はずを整えるべきである、こういうふうに思うのです。 さらに、乗務員など現場で働いている人たちが大変疲労して、情緒的安定を保てない状態にあると私は思うわけであります。これは現場で働く労働者にとっては大変なことだ。もちろん乗客の安全も十分確保しなければいけないけれども、乗務員に対する、そして関係労働者に対する配慮というものもまた必要であるわけであります。このような面でいままで調査をしたことがおありなのかどうか、あるいはそういう実情を調査したとするならば、それに対する対策を講じられたのかどうか、これをお聞きしたいと思うわけであります。乗務員を初めとする関係労働者の安全というものについてどう配慮されておるかということをお尋ねいたします。
○尾関説明員 開業当初に二百キロのスピードというものは国鉄全体が未経験でございましたので、われわれの方に労働科学研究所というのがございまして、そこの先生方を中心にそのような労働科学的な調査をしたことがございます。しかし、心身に基本的な影響があるというような答えは、当時は出ておりません。その後、長い間運転をしておりまして、精神的な面でそのような心配をわれわれが感じたことはないわけでございますが、最近少しずつそういう話も聞きますので、再び調査をしなければならないなというように考えております。 また傷害事故につきましては、先般大阪の山崎の辺で保線係員が非常に痛ましい殉職をしたわけでございますけれども、これなどもやはり新幹線のスピードというものに対する感覚を再教育しなければいけない。線路の敷地の中へ入るときのルールといったようなもの、これはさくを越えて入るときと、さくを越えて通路を歩いております最中に線路を横断したり、あるいは本当に線路敷の中に入る、そこら辺きちっとしたルールが決まっております。しかし、このルールが若干守られていなかったということがあの事故の原因であります。なぜ守られなかったかという点につきましても十分反省をいたしまして、二百キロのスピードのこわさというものは初心に返って認識させるというようなことも必要かと考えております。
○井上(一)委員 さらにトンネルヘの出入時、あるいはトンネル内での列車対向時、あるいは列車停車時に急激な百ミリバール前後の気圧変化が認められるわけであります。この急激な気圧変化に人体が対応し得ないということは、すでに航空機の搭乗員の病例で明らかであるわけであります。このことについて国鉄当局はどういうふうにお考えなのか、あるいはどういう対策を講じようとなさっていらっしゃるのか。大変人体に悪影響を及ぼすこういうことについての具体的な取り組み方を、国鉄当局は明確にしていくべきである、それが乗務員及び関係労働者に対する安全対策上必要なことであると私は思うのでありますが、いかがでございますか。
○尾関説明員 御指摘の気圧変化につきましては、開業当初いわゆる耳つんという事象で有名になりましたが、その後車両の気密を確保するという対策を行いました。気密を確保しますと、今度はトンネルの外で換気が悪くなりますので、トンネルに入ったときには気密にして、トンネルを出たときには換気をするというような構造に変えて、最近までそのようなことで運転をしてまいっておりますが、新幹線が山陽線に延びまして、西の方は非常にトンネルがたくさんあるわけであります。トンネルの中で行き違いをするチャンスも非常にふえてまいりました。また若干新しい形の事象があらわれておるようにも考えられますので、早急に調査をいたしまして、対策を講じたいというように考えております。
○井上(一)委員 最後に、これは事故の問題でございますので、できるだけ経過あるいは対策を具体的にお答えをいただきたいと思うのであります。 御承知のように、二月十八日ひかり一六六号で、いわゆる三百八十キロポストに頭を強く打って藤原運転士が倒れたということがあるわけであります。もちろんこの責任は国鉄当局にあるわけであります。国鉄当局の責任はすでに明確にされておるわけでございますけれども、この事故について、二度とこのような事故のないようにどのような対策を講じられ、そして今日までの経過についてどういうような対応をされたのか、あるいは一時期とはいえ、国鉄がいわゆる労働者側の意見を十分くみ取る姿勢が見られなかったということがうかがえるわけですけれども、そういう点も強く反省をなさっていらっしゃるのかどうか、このことについて国鉄当局のお考えなり、今後の対策を踏まえた取り組みをお答えいただきたいと思います。
○尾関説明員 御指摘の一六六号の事件でございますが、まことに遺憾に存じております。 原因は、すでに明らかにされておりますとおり、三百八十キロを示しますキロポストが建築限界を大幅に侵しておりまして、車両の外側約百十五ミリという異常に接近をした状態で設置をされておった。それにたまたま、当時雪のために七十キロで徐行しておりましたので、雪の舞い上がる状態を見ようと思って小窓をあけて顔を出した、そのときに運悪くぶつかったわけであります。これが真の原因であるということがわかりますまでに大変時間がかかったわけであります。 それで当初は、なぜこのような大けがをしたのか、なかなかみんな本当の原因がわからなくていろいろ誤解があったようでございますが、二日後に真の原因がこれであることがはっきりいたしまして、これらのいわゆる建築限界を侵すという基本的なルールに違反した工事を行った責任というものは、当然これを行った側にございまして、乗務員の側にはないわけであります。これははっきりいたしております。 それで、直ちに同様の事態があるかないかということを全線にわたり調査をいたしまして、これほどひどい場所はございませんでしたけれども、五、六カ所該当する個所を見つけまして、直ちに措置をいたしております。今後は、年に一回ぐらいそのような調査を定期的にいたしまして、再びこのようなことが起きないように対処する所存でございます。
○井上(一)委員 安全対策上、とりわけ乗務員を中心とした現場で働く労働者の意見を今後とも十分尊重して、その人々の考えを国鉄当局もくみ取った上で万全の安全対策を講じられるように強く要望して、私の質問を終わります。
○鈴切委員長 次に、鈴木強君。
○鈴木(強)委員 お許しをいただきまして、若干の質疑をさせていただきます。 最初に、中央新幹線の建設計画についてお伺いをいたしますが、国鉄御当局は新幹線の事故、故障原因、技術運用等の問題を調査するために、昭和四十九年、部内に新幹線総合調査委員会というのを設けられまして、今日まで御検討を続けてまいっておられますが、去る四月二十五日その結果をまとめて報告書を常務理事会の方にお出しになっていると聞いております。そこできょうは、この調査委員会のお示しになりました新幹線の事故原因その他技術運用上の問題についてもお尋ねをしたいのでありますが、時間の関係で他の機会に譲ることにいたしまして、この調査委員会の中で、これとの関連において出ております中央新幹線の建設のことについてお伺いいたします。 新幹線は、もうすでに十二年たちまして設備、車両とも取りかえの時期に来ておりますし、特に五十年後半になりますと、新幹線は輸送限界に達するという見込みになるので、このためにも、中央新幹線建設というものを検討する必要があるとお述べになっておるのでございます。 すでに中央新幹線の計画につきましては、昭和四十八年十一月全国新幹線鉄道整備法に基づく基本計画の中で認められていると私は思います。その当時、東京−甲府間三十分、甲府−大阪間二時間十分、そして通過地域は東京−甲府−名古屋−奈良−大阪、こういうようにいたしまして、大体六十年ごろには完成になるだろうというような見通しもあったのでございます。 中央新幹線は、東海道新幹線の輸送力を補充するという意味からいたしましても、採算上当然黒字が予想されるということで、沿線の住民は大変希望を持っておったわけでございますが、オイルショックその他の事情の変化によりまして、国鉄財政も非常に窮迫してくるということでございましょうが、しばらくこれは忘れられておりました。ところが今回、この調査委員会におきまして改めて指摘をされてまいったのであります。これに対して、出た早々で十分な検討はなされておらないかもしれませんが、ひとつぜひこの趣旨に沿えるような取り運びをしていただきたいという立場に立って、私は質問いたしますから、お答えをいただきたいと思います。
○鈴木説明員 先生御指摘のとおり、あらゆる角度で東海道新幹線の体質を改善いたしますための見直し作業をいたしました。その委員会の報告の中で、将来中央新幹線については、東海道の代替性とかいろいろなことが考えられるので、検討を進めなさいという報告がなされていることは事実でございます。しかしながら、現在の東海道新幹線が体質的に弱まっているかと申しますと、いろいろ御指摘はございましょうが、年に七回ないし八回の半日休暇をとりまして鋭意体質改善をやっておりますので、そう大きな疲労というようなことは考えられておりません。もう一つ委員会も指摘しておりますけれども、新幹線の輸送の需要というものがたしか四十九年のころには相当の伸び率がございましたが、現在は多少対前年を下回っておりますので、そうしたものも踏まえながら、運輸省の御指示を得ながら鋭意調査を進めているわけでございます。 御承知のとおり、中央新幹線につきましては、甲府を経て名古屋へとなっておりまして、日本の地殻構造帯でフォッサマグナを通りますので、調査は、この三年間に六億程度の調査費で鋭意進めておる次第でございます。
○鈴木(強)委員 いろいろと御配意をいただいている点は感謝をいたしますが、その調査は地質調査とか、どういうところを調査されておるのでございますか。
○鈴木説明員 まだいろいろな地質調査が主でございまして、どこのルートをどのように通したらどういう自然現象の問題にぶつかるとか、またその場合に相当山の勾配がきついものでございますから、その勾配をどうやって新幹線になじむような勾配にとれるだろうかとか、そうした意味の基本的な問題をあらゆる角度から調査しているのが現状でございます。
○鈴木(強)委員 そうしますと、こういうふうに理解をしていていいのですか。すでに昭和四十八年ごろからこういう計画が出ておりますので、鋭意地形なり地質の調査はしておる。すでに六億の予算を注ぎ込んでやっていただいている。したがって、その調査と並行して、いずれにしても中央新幹線というものの必要性は認めて、新しく建設するという方向で、それらの調査の結果等も見ましてその時期等は決める、こういうふうに大まかに理解してよろしいですか。
○鈴木説明員 私どもは、いま基本的な調査をしているわけでございまして、具体的なそのルートでございますとか、着工でございますとかは、運輸省の全体的な交通政策の中で御判断をいただくべきものと国鉄では心得ておりまして、国鉄では具体的な技術的な面だけを検討しているのが実態でございます。
○田中説明員 お答えいたします。 中央新幹線につきましては、先ほど御指摘ございましたように、四十八年に基本計画を決定いたしておりますが、その後四十九年の七月に、先ほど来お話が出ております甲府付近から名古屋付近に至る山岳部の地形地質調査というものを、私どもから国鉄に調査の指示をいたしております。 もちろん、この調査の結果というものは非常に重要なことでございますが、それ以外に、先ほど来お話が出ております東海道新幹線の行き詰まりの問題もございまして、そういった問題、さらには国の財政事情あるいは国鉄の再建問題、それからこの秋に策定が予定されております第三次全国総合開発計画、こういったものを総合的によく勘案いたしまして、当然今後の東海道新幹線の輸送需要がどうなっていくかということについても、さらによく見きわめをいたさなければなりませんが、そういったものを含めまして、私どもとしては建設の時期について判断をしてまいりたい、かように考えております。
○鈴木(強)委員 慎重に御検討いただくことについては私も賛成いたします。 もう一つ、中央新幹線の必要性については、いま駿河湾地震とか、いろいろの非常災害のことも議題になっておるわけですが、確かにいざというとき、これを補完するような迂回路というものは必要だと思いますね。仮にもし駿河湾に大変な地震が起きて、在来線を含めまして鉄道が全部ストップしたというようなことになりますと、海路を通るか、陸路であれば、やはり中央線というものに一番距離的にも必要性が来るのですから、そういう意味からいいまして、私は、中央新幹線の建設の必要性というのは、前から私が指摘しておりましたように、大変高いものだと思うのですね。 したがって、いま田中施設課長からお話がありましたけれども、ぜひひとつ私の意見も十分運輸省としても御検討の材料にしていただきまして、できるだけ早い機会に、この計画が国民の前に示されるように格段の御配意をお願いしたい、そういうことをお願いをいたしておきます。ひとつあなたの上の方の人にも伝えておいてください。
○田中説明員 先生のただいまの御指摘、今後十分尊重いたしまして、検討を進めてまいりたいと考えております。
○鈴木(強)委員 次に、中央線甲府駅の駅舎の近代化の問題についてお尋ねをいたします。 現在の甲府の駅舎というのは、大正十五年に建設をしておりますから、すでに五十年の年月が流れておるわけです。行ってごらんになると、わかりますが、実に老朽、お粗末なものでございまして、駅構内における交通安全対策からいたしましても、跨線橋は一つしかない、身延線のホームはずっと離れたところにあるというようなことで、県都の玄関口としての駅舎としては実にお粗末きわまるものだと私は思います。私も全国を回ってみましたけれども、県都の駅としてこれほどお粗末な駅はないと言っても過言ではありません。 したがって、甲府駅の近代化問題は、民衆駅構想を含めまして、すでに長い間検討してまいったのであります。私も参議院に十八年おりまして、その間毎年当局にもお願いしてまいったのでありますが、どうも遅々として進まない。特にオイルショックその他の問題がございまして、その後地元の強い要請があるにかかわらず進行してないという状態を見まして、まことに遺憾に思います。 地元の方におきましては、対策委員会というものをつくりまして、そして、何回も運輸省、国鉄当局に請願、陳情しているわけでございます。具体的に、地元の商工会あるいは地元の商店街、あらゆる団体とも話し合いをし、市、県と連携をとりつつ、甲府駅近代化促進委員会、こういうものを設置しまして、積極的にこの地域整備構想をまとめてやっておるのでございますが、なかなかうまくいっておりません。何とかひとつこれを早急に、新築なり改築なり、りっぱなものにしてもらいたい、そして、交通安全上も何ら心配ないような施設整備をしてもらいたい、そう私は強く願うのですけれども、どうなっておりますでしょうか。
○畑説明員 先生おっしゃるとおり、甲府駅は大正十四年でございまして、五十一年たっております。ただ、さっき先生御指摘がございましたように、駅の改築を含めて、高度利用をしていく、民衆駅構想というものがございましたが、その後もう一つはっきり煮詰まっていないというような状況でございます。今後そういう方面を検討いたしまして、漸次考えていきたい、こういうふうに考えておる次第でございます。
○鈴木(強)委員 いまごろになってそんないいかげんの抽象的な答弁をしても、私は納得できませんよ。何ですかそれは、あなた。民衆駅にするかどうかは、私はいいですよ、この際は。できないならできないとはっきりめどを立てて、それならば民衆駅でない国鉄駅舎というものをどうつくっていくのか、その計画をお持ちにならなければうそじゃないですか。だから、甲府の駅へ行ってごらんなさいよ、駅前も狭いし、あそこに貨物駅がありますよ。だから、あの貨物駅を西の方に移してくれれば根本的な構内のホームの改築もできるわけですからね、もう少しあなた、県民がこれだけ待ち焦がれておる問題について、きょうは誠意ある回答がもらえると思って、事前に私の質問は通告しておきましたよ。何たることですか。あなた、もう少し誠意を持って答えてください。
○畑説明員 甲府駅は確かに経年で老朽化いたしておりますけれども、現在ほかであちこちやっております駅舎から見ると、もうちょっと老朽度のひどいものがありまして、いま直ちに改築するという計画はございません。先生おっしゃるように、貨物の移転問題が、他に代替場所を考えるとか、その辺が煮詰まってないものですから進んでないということでございまして、今後詰めていきたい、こう考えております。
○鈴木(強)委員 詰めていきたいということはいいですよね。だから、おおよそ国鉄としては国鉄の駅舎はいつごろ改築をするのかというめどを立てていただいて、それに向かって、やはり地元との折衝をする余地がもしあるならばしてくださいよ。貨物駅を西に移すのには敷地も必要でしょう。ですから、その敷地については、市の方では積極的に構えているわけですからね、もう準備室までつくって。ですから、もう少し誠意を持って、甲府の場合は鉄道管理局がありませんから、西鉄の皆さんにお世話になっているわけですよ、運輸長しかおりません。ですから、ぜひひとつ、もう少し督励してくれませんか、局長。そして、何とかひとつおおよそのめどを立てて、そして、県民が何とか早くしてほしいという、そうすれば駅前の商店街を含めまして駅前の混雑も緩和できるわけなんですね。だから、ぜひひとつめどを示してやっていただけませんかね。
○畑説明員 よくわかりました。今後、いわゆる未利用地の開発という財政再建のいろいろな眼目がございますので、そのスケジュールの中にのせ、まして、この問題を前向きに検討していくという姿勢で御要請を受けとめていきたいと思っております。
○鈴木(強)委員 そうしますと、具体的に、向こうには近代化促進委員会というのがございますので、おたくの方の施設局のどなたかを窓口にしていただいて、甲府の促進委員会との間にもう少し緊密な連絡をとっていただいて、甲府の方も場合によっては担当を決めますから、そしておたくの方の方とできるだけ常時事務的な打ち合わせをしていただいて、それで事務的打ち合わせの中でさらに御相談をしなければならないような問題が出てまいりましたときには、それは上げていくとか、あるいは場合によってはいろいろとわれわれも一緒になってやるとか、これは私たちも一生懸命やります。どんなことでもお手伝いします。国鉄財政が非常に苦しいことも百も承知しておりますので、多少言い過ぎの点があるかもしれませんが、あればお許しをいただきまして、問題は、ひとつ何とか早くそういうめどをつけたいというのが私の願いでございますから、何か窓口ぐらいは相互に連携をとれるようなことまでしていただいて、促進の糸口をつくっていただけますか。
○畑説明員 確かにおっしゃるとおりでございまして、多少その辺は疎遠といいますか、ちょっと緊密でなかったという点があるようでございますので、今後御趣旨に沿いたいと思っております。
○鈴木(強)委員 それとの関連もありますが、実は甲府駅というのは、あそこに甲府の刑務所がございまして、そのために東の方へ市の発展が伸びるのがちょっとストップしておりまして、西へ西へと発展をしておるものですから、甲府と竜王の間に池田という地域がございますが、その地域に西甲府駅をつくってもらえないかという強い要請がございまして、いま地元自治会も連合しまして、署名活動その他盛んにやっておるわけでございます。それで、あそこには県営貢川団地というのがございまして、約一千戸の世帯がございます。それから、東海大学の甲府高等学校もあそこにございまして、生徒の通学その他から見ましてもぜひ西駅を設置していただきたい。 大体大まかな乗降客の調査も素人ながら地元の方ではやっておるのでございますが、山梨県の甲府を除いた駅の、そう遜色ないぐらいの乗降客があるだろうというような予測もございますので、これはなかなかにわかにはいかないと思いますけれども、ひとつ検討課題の中に入れていただいて、何とか国鉄甲府駅の近代化問題とあわせて御配意をいただきたいと思いますが、この点いかがでございましょう。
○畑説明員 確かにそういうお話があるようでございまして、西の管理局におきましても検討はいたしておるようでございます。 ただ、現在の状況では、少しやはり駅間が短いのと、乗降人員が七、八百人ぐらいかなという推定で、うちの方ですぐ推進するというランクまではなかなかいかないんじゃないかというように考えておるという状況でございます。
○鈴木(強)委員 畑局長さん、これは大体標準というものがあるのでございますか、駅をつくる場合に。乗降客はどうとか、そういうのがございますですか。
○畑説明員 現在のところ、財政状態その他から見て、経営の合理化をやっておりますので、たとえば七、八百人とか千人以下だと無人化、できるだけ停留所化していくとか、いろいろなことがございます。駅をつくるのは、大都市の近辺で団地などができまして非常に通勤客が急増した、何千人というようなのが一応順番に検討の対象に上がってくるというような状況でございます。
○鈴木(強)委員 そうしますと、駅をつくるのには、これは大変なものでございますから、いまちょっと畑局長さんからお話にございました、とにかく乗ったりおりたりするような無人駅的なものでもとりあえずはつくってほしいということも何かみんなの意見の中にはあるようでございますから、そういう点も含めまして、ひとつ御検討をいただきたいと思います。 当然、地元の施設に対する負担等も何ぼかやらなければならぬと思うわけですけれども、そういう点も心得ておりますので、ひとつぜひもう一段御検討いただきたいと思います。
○畑説明員 管理局の方でよく検討するように指示をいたしております。
○鈴木(強)委員 それでは三つ目にお伺いしたいのは、身延線の連続立体交差計画についてでございます。 御案内のとおり、身延線の甲府から二つ目に善光寺という駅がございます。その善光寺と国道二十号線の甲府バイパスがございまして、その交点まで約四キロございます。その間は現在国鉄と県道、市道、農道いろいろございますが、その道路等はすべて平面交差になっておりまして、ちょうどこの辺が甲府市内の中心部に当たるものですから、交通もかなりふくそうをしてまいりまして、交通安全対策上からいたしましてもぜひ立体交差にしていただきたい、こういう強い意見が出ておりまして、この問題につきましては一般市民、それから学校その他の団体、全県の県民の方々から大変な陳情、署名が出ております。 これを受けて、甲府市は市議会に特別委員会をつくって、いま鋭意促進方に努力しておるようでございますが、先般、市長とこの特別委員会の諸君が静岡鉄道管理局長さんに陳情にも行っておるようでございます。たまたま都市計画が考えられておるわけでございまして、それとの関連で都市計画道路について、甲府の方も約四本くらいを考えておりまして、そのうち上阿原町と寿町という線、それと相生一丁目と玉穂というのがございます。この二つについては高架構造でいこうというので、すでに着工しているようないきさつもあります。 そういうわけですから、これは相当金がかかるようでございまして、概算二十億くらいの費用が必要じゃないかというふうに市の方で、はじいているようですけれども、ぜひひとつ国鉄当局にも積極的に協力をしていただいて、この際、一挙に立体交差化に持っていきたいというような計画がございますので、運輸省の方で静鉄の方からも御連絡をいただいておると思いますけれども、これに対して、現状どのようなお考えでおられますか、これをひとつお聞かせいただきたいのです。
○鈴木説明員 先生御指摘のところにつきましては、私どもの方もいろいろ勉強をしておりまして、この区間約三・五キロ、七カ所の踏切があるやに聞いておりますが、一つの問題点は、南甲府という駅にいわゆる貨物の、工場に行きます専用線が大分ございまして、これをどうするかということが基本的にいろいろな問題になろうと思います。 いずれにいたしましても、こうした連続立体交差は国鉄が都市を邪魔をしているというわけでございますから、こうしたものは鋭意高架化をしてまいりたい。この問題につきましては、むしろ経費は国鉄が一〇%で、九〇%が都市側にあるわけでございますし、これが全部連続立交は都市計画事業としていたしますので、先生御指摘のとおり、都市側が案をぴっちり決めまして、建設省と都市計画のオーソライズを得ますれば、私どもの方も十分それにフォローして検討してまいりたいと思いますので、都市計画をまず決めるということが大事なことだと思っております。
○鈴木(強)委員 そうしますと、都市計画路線として都市計画がはっきり決まった場合には、国鉄としてはその計画に順応しマッチして、立体交差の高架化というのは必ずやれるというふうに、そう理解していいのですか。
○鈴木説明員 従来とも連続立交を各地でいたしておりますけれども、要するに、鉄道の技術的な問題もございますので、実態は県と国鉄とが一体になりまして案を決めまして、特に一番問題の貨物の工場の線みたいなものは本当にやめてしまうかどうか、あるいはそれを企業側がやめられないとしたら、その負担はだれがどうするかというような問題も全部含めまして、それと一体となった都市計画が煮詰まりますと、大体九〇%が都市側のあれでございますから、経済的な問題もさることながら、大体煮詰めていけば、九〇%都市の金がつけば、必要な個所についてはうちの方は大体フォローしていくという覚悟でおります。
○鈴木(強)委員 国鉄の方としても、このお話を伺った以上は、いまの局長の御答弁はわかりましたけれども、しかしこういうケースは、ただ単に山梨だけではなくて、ほかにもあると思いますね。ですから、全国的な計画の一環としておやりになっていただくことになると思いますから、その辺をやはりにらみながら、地元の方におきましても、市なり県なり当然国鉄の方とも話し合いをしていくことになると思いますけれども、そういう計画を煮詰めて実施に移すことになると思います。 国鉄側としては、簡単に結論だけ言って、どういうふうになろうとも都市計画が決まって実施される段階になれば一〇%の負担ですから、全国的にいろいろなケースがあると思うけれども、甲府の場合もその計画にマッチしてやれるのだ、こう理解をしていいのか。多少、その点は、全国的なものとの関連でバランスがあるから国鉄側の計画に沿って、たとえばことしの十月やりたいというのを来年の六月にしてほしいとか、十月ではあれだからこれは五月ごろにしてほしいとか、そういう完成の時期について、あるいは着工の時期について弾力性というものを持たしておく方がいいのですか、その辺だけちょっと伺っておきたい。
○鈴木説明員 踏切を除却していきたいというのは、国鉄の基本的な姿勢でございます。したがいまして、実際は、建設省側に発動してもらいまして、私どもの方と煮詰めまして、その場合に工場の線路だとか、そういうものに莫大な金がかかりますと、予算がよけいになるとかということになりますもので、そこら辺をいろいろ調整しながら、このぐらいの規模ならば都市サイドでいいじゃないかということになれば、私どもの方も御相談に応じてまいりたいと思います。 時期につきましては、これは全体の予算でございますが、大きなのも小さいのもいろいろ各地にございます。甲府のこの程度でございますと、莫大な金というふうにもならないと思いますので、まあ札幌でございますとか金沢とか、いろいろいま勉強しております。勉強しておる合間に、あるいは地元の反対とか協力とかいうような問題もございますので、そこら辺をよくにらみ合わせながら建設省とよくお打ち合わせをしてまいりたいと思っております。
○鈴木(強)委員 地元側としてもかなり盛り上がってきておりまして、署名活動をしておりまして、ぜひ早くという意見のようですから、いまのお話のような御趣旨もわかりましたので、ぜひできるだけ早い機会に、また御連絡もとっていただいて、促進方をお願いしておきます。 それから最後に、時間がありませんので、お願いしたいのは、身延線の安全対策の問題でございます。 身延線は、東海道線と中央線を結ぶ基幹線として、いろいろと設備その他の面につきましても御配慮いただいておりますが、地元の住民からいたしますと、まだまだ大変な不満がございます。あそこには、身延線改善促進期成会というのができておりまして、静岡県の富士市から甲府市まで沿線の各自治体全部これに加盟をして、毎年一回総会を開き、逐次運輸省当局あるいは国鉄に陳情をいたしておるのでありまして、ことしもその会合が持たれました。 それで、各町村ごとの要望事項、これはもうダイヤの問題から施設の問題からたくさんございます。百数十項目これにございますが、そういった問題についてあるいは共通の課題についていろいろとお願いをしておりますが、回答を拝見しましても、いままでのところみんな抽象論であって、いずれもこの地域利用者の納得を得るような回答がないのでございますね。一挙にできないことはよくわかりますが、ぜひひとつ、ここで全部を申し上げることができませんので残念ですけれども、いずれまた私はこの要望書を持ちまして運輸省、国鉄の方にもお願いに行きたいと思います。だから、きょうは委員会で指摘をしておきまして、たくさんの問題については、ひとつ場所はどうあろうと、いろいろとお話し合いをさせていただいて、一つ一つ地域住民の期待に沿えるような施策をやっていただくようにお願いをしておきます。 そこで、きょう伺っておきたいのは、あそこの線は御承知のように、甲斐大島という駅から十島のところまでは、ずっと富士川の横を通っておるものですから鉄路というものが岩盤の中に入っているようなものでして、大変危険なところを走っております。それで、ちょっと雨が降りますとよく大きな石がおっこちてきまして、それによって列車がとまるというようなことがございますし、最近また、だれがどうやるのか、レールに石を置いたりしまして、これは十分各市町村の方でも警戒をしておるのですけれども、万一があっては困ると大変心配しているわけでございますが、国鉄当局として、これらの安全対策について現状はどうなっているのか、時間もありませんけれども、ひとつお知らせをいただきたいと思います。
○鈴木説明員 まず、線路の方でございますが、線路の方につきましては、三級線という扱いをしておりまして、全国平均から見ますと、レールの状態もよく、レールの折損率なども少のうございます。ただし、先生御指摘のとおり、非常な災害線区でございまして、五十一年度は軌道関係で十五件、それから構造物関係で五件等の災害が発生しております。 そこで、私どもも十分この線につきまして、先般この委員会から決議が出されまして、総点検をするように命ぜられまして、身延線も落石等、こうした危険個所についての総点検をいたしました。これによりますと、七十六カ所ぐらい何か手当てをしなければならないと思われる個所が出てきておりますので、今後は、建設省あるいは林野庁等、他の官庁とも十分連絡をとりながら対処をしてまいりたいと思っておりますのと、事実、国鉄の内部でも総裁以下いわゆる防災を急げというお話も部内的にはございまして、いろいろと予算的な折衝も現在行っているわけでございます。そうした意味から、身延線も在来よりも多少増加した予算で、こうした危険個所の除去を急ぎたいと思っております。
○鈴木(強)委員 大変財政困難の中で御苦心をしていただいて、鉄路を守っていただいているわけですが、こういう石が落ちるか落ちないか、置き石があるかないかとか、そういうことを一々やるのは大変でございましょうけれども、しかしやらなければならないお仕事だと思いますね。したがって、たとえば雨が降った場合にはどういう点検をするとか、そういうふうなことに対する一つの指針といいますか、そういうものがあるんでございますか。
○鈴木説明員 管理局では、全部この程度の雨が降ったらばこういう出動をする、この程度の雨が降ったらば全員出動する——身延線につきましては、実に危険な個所については固定警戒をつけております。常時そうした場所には人がいて、列車をとめるということもやっているのが実情でございます。 したがいまして、こうした災害線区につきましては、保線区できめ細かい手順がございまして、安全の確保には万全を期しているわけでございますが、石がおっこってくるという問題はなかなか、自然現象でどうしても風化いたしますので、非常に苦慮しているところでございますが、何とか石をどける、あるいはおっこってきたらクルクルパアで列車をとめる、そのような何らかの措置を進めていきたいと思っております。
○鈴木(強)委員 七十六カ所手当てをしなければならない個所があるということが総点検の結果わかったわけですね。したがって、この七十六カ所については、早急に防災対策というものを立てなければなりませんね。これはあれですか、たとえば一、二年間にそういう個所を全部手当てするとかというような計画は当然してもらえるわけでしょう。いまここで決まっておらないとしても、できるだけ早い方がいいわけですからね。直ちにこの危険個所については、危険がないような安全対策を施してもらえるというふうに理解していいですか。
○鈴木説明員 前回、総点検の前までは千七百カ所ということを国会で申し上げておりましたが、今回の総点検の結果、約二千五百カ所ぐらいこうしたものが全国的にございます。そして、その金も約三百五十億ぐらい要るわけでございます。 それで、国鉄だけでこうしたものをやるといいましても、国鉄の用地外にある石がおっこってくるというやつが多いものでございますから、そこで私どもは、林野庁あるいは建設省と一体となりまして、こうしたものをやっていきたいということで、先般すでに建設省の担当とも、トップはトップ同士、建設次官ともお話し合いをしておりまして、具体的に線区、線区で決めていかないと、抽象論ではしようがないものでございますから、そうしたものを、すぐ行動を起こすようにいま指示しているところでございます。
○鈴切委員長 鈴木君に申し上げますが、本会議がございますので、時間はひとつ……
○鈴木(強)委員 まだ一、二分あるでしょう。いま五分間あるという通知をいただいたのです。 では最後に、身延線のことですけれども、いま甲府から三島まで急行が走っているわけですが、これを東京まで延ばしてくれという要望が一つあります。 それから身延線は、富士から富士宮までは複線になっているのだけれども、北の方の甲府から南は全線複線化していないのは不公平じゃないか、あそこは身延山というのもあるわけですよ。だから、その辺まではひとつ複線化してくれないかという意見があるのですけれども、これはどんなふうにしてくれますか。 ちょっとそれだけ答えていただいて、終わります。
○鈴木説明員 複線化につきましては、現在、富士宮から甲府までの間は、いまのところでは、私どもの現有設備でもって輸送量が賄えるという算定をしております。ただ一部、待避線をつくるとかなんとかというような手で対処できますので、現在のところ、全線複線にするというような状態ではないと思っております。
○畑説明員 確かに、身延線に急行が五往復ございます。ただ、これは設定の営業的な観点が、いわゆる身延線内と県庁の所在地である静岡というものを結ぶという要望と営業的観点からできたもので、どうしてもそちらが主になっておりまして、三島には一本になっております。確かに最近、三島方面へのいわゆる上りの利用客というのが非常に多いように伺っておりますが、そういう設定の経緯、営業的観点から、東京へ延ばすということは従来余り考えておりませんでして、現在これをちょっとやろうといたしましても、車両の増備とか要員その他で、なかなかむずかしいというのが、いまの状況でございます。
○鈴木(強)委員 鈴木さん、全線複線化でなくて、甲府からたとえば身延とかそこら辺までやってもらえないのですか。
○鈴木説明員 いまのところ、複線にしなくても待避線をつくるというような、信号所みたいなものをやることによって列車本数をふやすことができるような状態と、私どもは考えております。
○鈴木(強)委員 では、また後でやります。 どうもありがとうございました。
○鈴切委員長 次に、寺前巖君。
○寺前委員 請願の審査もありますし、本会議もありますので、答弁の方は要領よく御答弁をお願いしたいというふうにお願いをします。 まず第一に、請願書が期限切れになってしまいましたので、間に合わなかった人の問題について、私は、せっかく国会に持ってこられたのですから、この場をかりて、その請願の趣旨についての当局の御見解をお聞きしたいと思うのです。 趣旨は、こういうことです。「現在実施されている身体障害者用自動車改造費助成を五十二年度より一、〇〇〇台分に拡大されたい」という内容です。所管は、厚生省ですね。 理由は、こう書いています。 昭和三十五年に道路交通法規の改正により重度身体障害者も自動車運転免許を取得出来るようになり自動車を足として全国で推定約七万四千名の障害者が就職或は自家営業等に励んで居りますが四十八年の石油ショック以来諸物価の値上りにより下肢体幹障害者には最も大切な足であり生活手段である自動車の維持費の増大のため大変苦労を致しております 特に下肢体幹障害者は車の改造を要するためその改造費だけで十万円余の費用が必要ですが現在厚生省で実施いただいております全国で二〇〇台分ではその数に於て文字通り焼石に水のような措置であり例へば京都府においても府下市町村に二台分政令指定都市である京都市に二台分の割当しかありません 当舞鶴市に於ては割当一台分に対し五十二年度に入り既に五台分の改造費支給申請者があります なお京都府は五十二年度より府北部自動車学校六校に身障者教習用の改造車を配置することになりましたので今後益々希望者が増えるものと存じます 京都府舞鶴市に於てもこの様な現状でありますので全都道府県に於ても同様と思います つきましては実情御賢察の上当面五十二年度において一〇〇〇台分に拡大していただきますよう要望いたします こういう内容の請願が出て、期限切れになってしまったわけですね。せっかくですから、この場でひとつお答えをいただきたいと思います。
○柴説明員 ただいまの身体障害者用の自動車の改造費でございますが、御指摘のとおり、身体障害者の社会復帰の促進を図るという趣旨から、四十九年度から助成を行うことになったわけでございます。 この制度は、関係者からも大変喜ばれておりますし、成果も上がっているというふうに考えられるわけでございます。ただ、本年度直ちに千台分ということは、予算執行上もむずかしいわけでございますが、私どもといたしましては、この制度を今後ともさらに拡大するように努力してまいりたいというふうに考えておるわけでございます。
○寺前委員 二百台で全国四十何都道府県ですから、それはここに指摘のとおり、焼け石に水だ。気持ちだけはわかる。ところが、実際社会制度の中においては、肢体の障害者にとっては大きな足になってきたわけですから、これはもっと大幅に全面的に取り組んでもらうように、特に政治というのは障害者やあるいはお年寄りの問題というのは、政治の力があればこそ大きな生きる希望を持たすことになると思うわけですね。それだけに制度として出発はさせたというだけではなくして、本格的に取り組むことをこの際に改めてお願いをして、この問題は終わりたいと思います。 それからその次に、去る三月三十一日、羽田の飛行場で中央工営社というのですか、そこの会社の従業員二人がAGSという会社のベルト車にはねられるという事件がありました。死亡事故が発生したわけです。 そこではねた側のAGSの労働組合の安全対策に対するところの報告を読ましていただきますと、こういうことが書かれているわけです。「三月三十一日十一時四十五分頃JAL国内線五〇九便の」云々というところから始まりまして、その中でこう書いてあります。 「BL12はDC10、B747等大型機に使用する大型ベルトローダーで全長七・五メートル、車幅二・二メートル、高さ最低一・三メートル、最高四・一メートル、左側ハンドルで右側視界は極めて悪く接地点では右前方十二メートル、中腰姿勢の人間を五十センチの高さと仮定した場合でも八メートル右前方までが視界に入らない構造となっています。」だから、車の構造上問題があるというのが一点の指摘です。 二番目、「車検証はなし、未登録車両、公道は走行できない車両です。」という指摘が二番目です。 三番目、「此の種のベルトローダーによる事故は羽田空港内で既に死亡も過去に発生しており、その他人身事故もあります。」にもかかわらず、今日まで放置してきているというのは一体どういうことなのかという指摘が三番目にあります。 四番目に、「被害者の働いていた中央工営株式会社は航空局工務課の委託を受けてランプ内の整備や、補修工事を専門に行っている会社で死亡した作業員は中央工営社の下請作業員で空港に入って八日目程でした。事故直後、中央工営社では住所も確認できませんでした。」これが四番目。 五番目、「三月二十二日も二十二番附近を工事していましたが、この時は工事部分を囲い表示をしていました。三十一日の作業では、作業者の後方にライトバン監視車が置かれたのみで円錐筒やバリケードの配置はありませんでした。作業をしていた地点は車両通行指導線附近でひんぱんに車両が通行するところで、当社の他のセクションの労働者も朝から“危険だな”と思いながら工事周辺の運転をしていたとの報告もなされております。」こういうやり方でよかったのかという問題指摘がしてあります。 「AGSでは五十年十二月にもFUK支店で、リフトローダーによるJAL整備員を死亡させた事故があり、この時もリフトローダーの掛持作業で、後方視界の悪い器材に誘導者も居ない状況での事故でした。」ということをあえて指摘をしているわけですが、空港の管理者としての運輸省と、それからこういう労働者の事故をめぐってのあり方の問題についての労働省のこの問題に対する見解、措置をお聞きしたいと思います。
○松本(操)政府委員 まず最初に、事故の起こったことに対しまして、わが方が事前にどういう措置をとっておったか、事後にどういう措置をとっておりたかを御説明申し上げます。 事故が起こりましたのは、おっしゃいますように、三月三十一日、中央工営株式会社、これがエプロンの目地の清掃作業に従事をしておりました。この清掃作業というものはエプロンの中で行いますので、この作業につきましては、私どもの方の航空保安業務処理規程の第十条の中に制限区域内工事実施規程、こういうのがございまして、その制限区域内工事実施規程の中に、いま先生おっしゃいましたように、見張りをつけろとかいろいろ書いてございます。これに、さらに空港長の方から付加的な指示をいたしまして、現にこのときには、閃光灯を回転させておりました見張りの車が一台とそれから監視員が一人、こういうふうな状態で作業が継続されておったわけでございます。そこにAGSのベルトローダー、これは飛行機に貨物を入れるための車で、寸法等は先生のおっしゃったものとほぼ同じだと思いますが、これがほぼ直角に近い状況で入ってまいりました。八十度くらいであったかと思います。 したがいまして、この車は右側の視野が悪いという点は先生御指摘のとおりかと思いますが、空港内におきましては、道路交通法が適用になっておりませんので、これらの車は道路運送車両法に基づく登録あるいは車両検査等は受けておりません。そのナンバーは持っておりません。ただし、私どもといたしましては、その当該車両を運転するに足る公安委員会の免状を持っていて、なおかつ空港長の行います講習会に出て、試験に合格をした者にランプパスというものを出しておりますが、この両方を持っている者でなければ、空港内の車両の運転というのをさせておりません。 この運転者は、その公安委員会の普通車の免許証と、それから空港長の発行しました免状と両方を持っておったわけでございますが、この事故の起こりました状況は、大体先生がおっしゃいましたのに近うございますが、三人の作業員と一人の見張り員と一台の監視車、こういう状態で目地の清掃をしておりましたところに、ほぼ直角に近い状態でベルトローダーが入ってまいりました。従来、通常の場合でございますと、ここには飛行機がとまっておる場所でございますので、必ず右へ直角に曲がってから別の曲がり角を通って左へまた曲がる、こういう経路を通るのがたてまえであったわけでございますが、たまたまそこに駐機していなかった、こういうことから、ややショートカットの形で斜め横断をしたわけでございます。 この車は、前方は確かに視野がございますが、斜めに見にくいという点は御指摘のとおりでございますので、そのため、非常に接近をしました場合に、作業員が十分に視認できなかったのではないか。また作業監督員の方も、車に乗っておりました者が一名と地上におりました者が一名、二名が見ておったわけでございますが、遺憾ながらこの車が突入してまいりますのを制止することができなくて非常に不幸な事故を招いた次第でございます。 そこで、私どもといたしましては、すぐ翌四月一日、東京国際空港エプロン安全対策委員会というものがございますが、これを早速招集いたしまして、細かな指示をいたしますとともに、AGSに対しましては、四月十一日付で、今後の対処方針、改善方針等を直ちに検討して空港長あて出せ、こういう指示をすると同時に、関係の業者に対しても同様の指示をいたしました。これは空港長からでございます。 さらに東京航空局長、これは同じように四月十二日にやはり書面をもちまして管内の全空港に対しまして、こういったランプ事故の防止についての措置を速やかにとるように指示をいたしました。 また、本省といたしましても、五十二年の四月八日に建設課長名の指示を両航空局長に出しまして、こういったようなランプ事故というものを起こさないようにということを指示いたしました。 ちなみに、大体毎年、ない年もございますが、一人、場合によっては二人、この九年間に七人程度の方がランプ車両の事故によって命を亡くされておりますので、私どもとしては、こういう点についても、今後さらに十分な努力を払っていきたい。こういう意味で、先ほど御説明しました航空保安業務処理規程もこの三月二十三日に全面改正をして、四月一日からそれを実施しようとしておったやさきであっただけに、なおのこと、私どもとしては非常に残念なことに思っておる次第でございますが、これを一つの前例といたしまして、今後のランプ車両の安全、ランプ内における作業の安全については、一層の努力をしてまいりたい、このように考えております。
○谷口(隆)政府委員 私、実は職業安定局の担当の審議官でございまして、労働安全なり労働衛生の問題は直接担当ではございませんので、的確なお答えができないわけでございますが、先生御承知のように、私ども労働行政の中では、労働者の安全問題、衛生問題、特に死亡災害の防止ということは最重点の行政として取り組んでおるわけでございまして、死亡災害事故も全般的には漸次減少しておるわけでございます。 しかし、そういう死亡災害というものが一人でも二人でも出るということはきわめて重要な問題でございまして、本件につきましても、事故発生後、所轄の監督署あるいは基準局等から直接、調査その他のことをやっておると思いますけれども、ただいま指摘されましたような事項につきましては、関係の部局にさらに伝えまして、今後ともこれらの会社の労働安全衛生を徹底するような指導をいたしたいというふうに思います。
○寺前委員 そうだな、所管が違う面がありますな。 それで、入って八日間で、教育がされていないという問題があるのじゃないかというふうに私は思うのです。 それと、雇用関係は問題はなかったのでしょうか、その点ちょっと聞いてみたいと思います。
○松本(操)政府委員 まず、雇用関係につきましては、これは下請ということではございませんで、中央工営の臨時傭員というふうに承知をしております。 それから、八日間ということでございますが、これは先ほど申し上げましたように、こういう工事をいたします場合には、必ず担当の課長から工事実施の責任者に一定の指示をいたしまして、その指示を受けて工事担当者は、工事を担当いたします従事員、これが正規の社員であろうと臨時の社員であろうと、それを問わず、必ずこういう点に注意をして行うこと、こういうふうな作業手順でやることということを十分に説明をいたしまして、それが終わってから作業に入る、こういう手順を必ずとらせるようにしております。 したがいまして、先生おっしゃるように、八日程度であったかどうかについては、私どもいまはっきりした資料を手元に持っておりませんけれども、仮にそうであったといたしましても、作業に入る前に十分な説明を中央工営はしていたというふうに私どもは思っておりますが、しかし、現実にこういうことが起こりました以上、二名の人間が監視をしていながら突入を防ぎ得なかったという点に、やはり問題なしといたしませんので、さらにこの点について趣旨の徹底を図っていくために、先ほど御説明いたしましたような諸般の手を打ったわけでございます。
○寺前委員 それではその次に行きます。 昨日、航空三社の幹部の方に来ていただいてお話を聞いたわけですが、その一つに、外人機長の問題がありました。現在百十二名の外人機長を雇用しているけれども、その外人機長については五十七年末には解消するようにやっていきたい。口頭で、航空局ですか、おたくの方にも話が行っておるということでしたが、きちんと事業計画として五十七年末には解消できるように検討できる資料として、いつまでに出すようにという何か指示を出しておられるのか、きちんとそこは、やるという以上はやるような、実際上可能な計画が進んでいるのかどうか、言葉だけでは私は済まぬだろうと思うから、だから飛行機をどれだけふやしていくのか、それから養成はどうしているのか、総合的な中で解消もできると思うのですが、そこのところはどういうふうになっているのか、ちょっと御説明をいただきたいと思うのです。 それからもう一つは、現在、外人機長を雇っているわけですが、これは服装は日航の職員のパイロットと同じ服装をしている。私なんかも、日航の職員かな、こう思っておった、ところがよく聞いてみたら、外人機長は一括してちゃんと、IASCOという会社があって、そこを通じて雇い入れている。だから、人入れ稼業をやっている。恐らく日航の本社との間に契約をやって雇っていると思うのですが、私は、労働省にこの際に、日航のこういう契約は職安法との関係ではどういうことになるのだろうか。 それから、今後、日航に限らず、船舶の関係においても、外国人を雇うという問題で、こういう労務供給の会社があって、そこが提供するというやり方をやられていった場合には、日本の労基法の精神というものは崩されていくことになるのではないか、そこについて労働省としてはどういうふうに見ているのか、御説明をいただきたいと思います。
○松本(操)政府委員 五月二十四日現在の数字といたしまして、日航には、日本人機長四百二十一名、外人機長百十二名がおるわけでございます。 そこで、私どもといたしましては、やはり外人機長と日本人のコーパイが一緒に乗務するというのは、言語障害その他の問題もございますので、やはりこれはなるべく早く解消すべきであるということで、かねがね日航にも検討を指示しておったわけでございますが、従来の日本航空の機長の養成計画によりますと、実は年間に三十人程度しかコーパイからキャプテンへ昇格させることができない。 これはなぜかと申しますと、四十七年の連続事故がございましたときに、これを契機といたしまして、コーパイとして三千六百時間以上のフライトタイムがない者については機長に上げないとか、その他非常に細かな、きつい規定を設けました。これは安全上の問題でございますので、私どもはこれを解消する考えはございません。そういたしますと、大体五十九年度いっぱいぐらいかかりませんと、現在の百十二名の外人機長というものを解消することができない。 一方、冒頭申し上げましたように、別の観点から、早急に外人機長を解消すべきであるという、この二つの問題を解決しますために、機長になる前の、OJTと呼んでおりますが、実際に機長の資格で、コーパイのままでございますが、機長の資格で訓練をする、そういう時間がございます。これを従来は国内の路線だけに限る、こういうふうに私どもは縛りをかけておったわけでございますが、これを単に国内路線だけではございませんで、東南アジアの路線、近間のところでございます。こういうふうなところも、その空港なり、あるいはその空港に至る航空路につきまして十分な航行援助施設等がある、あるいはその他安全に航行できる、こういう要件がそろっているところについては、OJTのルートとして国内線以外のところも使わせるようにしよう。これによって大体三割増し程度、ですから約四十人足らずのところまで年間の養成人数をふやすことができる。 そういうふうにいたしますと、先生おっしゃいましたように、機材繰りをどうするのか、人間をどこからどういうふうに配置していぐのか、どういう人たちが教官になっていくのかというふうな細かな計画の修正をしなければなりませんので、その修正を日本航空の中期計画とあわせて出すようにということを私ども指示してございます。 したがいまして、遅くともあと一、二カ月の間には日本航空の方から答えが出てまいりますので、それを十分に審査いたしました上で、それがもっともなものであれば、そういう形でそのコーパイの訓練に取りかかりたい、そういたしますと、大体二年から、うまくいって二年半ぐらい短くできるのではないか、こういうふうに期待をしているわけでございます。
○谷口(隆)政府委員 御指摘のありました日本航空の外人パイロットの使用の問題につきましては、そのような労働者の使用関係がどういうものか、私ども、なお十分調査いたしてみませんと即断はできない点があるわけでございますけれども、たとえば、単に労働者を供給するだけで、その労働者についての指揮監督をみずから行ってないというような形で、しかもそれを業としてやります場合は、職業安定法で言います労働者供給事業に相当する可能性もあろうかと思うわけでございます。 ただ、この件につきましては、そういう労働者の供給を行っておりますIASCOという会社がわが国の法律の適用のない外国、すなわち米国にございますので、しかも米国においては、そういう活動を適法に行っているというふうに聞いておるわけでございますけれども、そういう関係でありますので、これに対しまして、わが国の安定法を適用するということができない。したがいまして、その範囲で安定法の違反を問うことはできないというふうに思われるわけでございます。 また、IASCO社の方から外人パイロットの供給を受けております日本航空につきましては、供給自体がわが国の法律の適用のない、したがいまして安定法に違反していないような供給事業者から供給を受けている場合に、これが法違反になるかどうかというようなことについては、私どもとしてもそういうふうには即断できないような点があるのじゃないかというふうに、現在のところでは判断いたしておるわけでございます。しかしながら、いずれにしましても問題はもっと実態を十分把握した上でないと適切な判断ができませんので、今後とも実態の十分な把握に努めまして、対処してまいりたいと思います。 それから、次に指摘されました、こういう形で外国人の雇い入れが外国の方からの供給で行われるという問題につきましては、法律違反かどうかにつきましては、いま申し上げましたような問題があるわけでございますけれども、雇用問題全般といたしまして、わが国としては、一般的には外国人労働者は受け入れない、わが国の雇用情勢からしたら現状では外国人労働者を受け入れないという基本方針がございまして、特別な熟練労働を要するとか、その他の場合に入国しておる場合もございますけれども、そういうことをもとにわが国の労働者が不当に就業を制限されないようなことは考えていかなければならぬということで考えておるわけでございます。
○寺前委員 あと時間が数分しかありませんので、聞きたいことがあるのですが、端的に答えてください。 きのう質問した中で、いわゆる一般的に予備機と言われている飛行機です。五月十五日でしたか、羽田の飛行場に、飛行機がB滑走路もC滑走路も使えなくなったときに、お客さんがいっぱいたまってしまう、私はたまたまそれにかかわったからわかっているわけだけれども、予備機がなかった。きのうここで日航の副社長も認めたのですよ。とすると、いまの予備機の配置状況でいいのかという問題は、こういうときに問題になるのだ。だから、予備機率といいますか、前に国会で審議されたときにはもっとふやしますと言うたのに、実際には減ってきている。そして、現に五月十五日ああいう事故が起こったとき、ぱっと見たら予備機がなかった。私はこれは改善をする必要があると思うのですが、指導はその点どうなっていますか。
○松本(操)政府委員 非常にむずかしい問題を短時間でお答えしなければなりませんので、意の足らない点があったらお許しいただきたいのですが、この前フィリピン航空の事故がありましたときには、少なくとも五、六機の飛行機が実は戻ってこなかったわけです。羽田には予備機が何機かあったわけですが、飛行機は戻ってきた飛行機が次に出ていくわけですから、それが五、六機も戻ってこないということになってしまいますと、予備機にも限度がございまして、非常にまれな事故のときにも、なおかつ路線を確保できるように予備機を持つということは、これはいささか問題があるのではないか。 私どもが予備機として非常に気を使っておりますのは、予備機がないために整備が手抜きになる、無理して飛ばす、これはけしからぬ。この点につきましては、事業計画審査のときに厳重にやっておるつもりでございまして、現にその結果だと私どもは信じておりますが、機械の故障等のトラブルによって欠航するというパーセントは大体二%程度以下でございます。したがいまして、このフィリピン航空の場合の予備機の問題というのはやや別の意味の問題ではないか。 そういう意味におきまして、ある程度の飛行機、一機ないし二機の飛行機は予備機として必ず持たせるようにはいたしておりますが、五機も六機も帰ってこないという場合に、全部の路線を予備機をもって充足するというふうなことは、これは非常にむずかしい問題で、そこまで私どもとしては航空企業の方に要求していくわけにはまいらないのではなかろうか。ただし、安全にかかわる整備上の予備機については、現にやっておりますし、今後も厳格にやっていきたい、このように考えております。
○寺前委員 後の時間がありますのでやめます。しかし単に安全の問題だけではなくして、輸送の面も両面からあるわけです。予備機がないということは、安全性を失う要素というのは多分にあるわけです。このことを指導できるのは、会社にやりなさいと言ったって自主的にはやらないのですよ、やはり政府機関がこれを指導しなければ。重要な問題だと思うので、私は従来よりも予備機が減ってきているという事実に着目をして、再検討をしてもらいたいということを要望して、終わります。
○鈴切委員長 質疑は終わりました。 ————◇—————
○鈴切委員長 この際、申し上げます。 今国会において、本委員会に付託になりました請願は全部で四十三件であります。これらの各請願につきましては、理事会において慎重に検討いたしましたが、委員会の採否の決定は保留することになりましたので、御了承願います。 なお、今国会において、本委員会に参考のため送付せられました陳情書は、交通指導員の待遇改善に関する陳情書一件であります。以上、念のため御報告いたします。 ————◇—————
○鈴切委員長 次に、閉会中審査申し出の件についてお諮りいたします。 交通安全対策に関する件につきまして、閉会中もなお審査を行いたい旨、議長に申し出たいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○鈴切委員長 御異議なしと認めます。よって、さように決しました。 なお、議長への申し出に関する手続につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○鈴切委員長 御異議なしと認めます。よって、さように決しました。 次に、閉会中の委員派遣に関する件についてお諮りいたします。 閉会中審査案件が付託になり、その調査等のため委員を派遣する必要が生じました場合には、議長に対し、委員派遣承認申請を行うこととし、その派遣委員、派遣期間、派遣地等及び承認申請の手続につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○鈴切委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 本日は、これにて散会いたします。 午後零時五十七分散会