建設委員会 第7号
- 発言数
- 123 件
- 登壇者
- 16 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1977/04/13
会議録
○北側委員長 これより会議を開きます。 建設行政の基本施策に関する件及び国土行政の基本施策に関する件について調査を進めます。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。中島衛君。
○中島(衛)委員 私は、過疎地に住む者の一員としまして、道路の果たす役割りが非常に大きいと感じておるわけでございます。ですから、きょうは道路のことにつきまして質問をさせていただきたいと思います。特に、全国高速道路網が今後の全国の開発、発展の上で果たす役割り、それから総合交通体系の中で果たす役割り等についてお聞きをしてまいりたいと思います。また、本年度予算の性格からいって、景気刺激と公共事業との関連また生活環境整備の促進というような観点からも、道路は公共事業の一つの柱でございますし、国として、どういうようなお考えに立っておられるかというような点についても、順次お聞きをしてまいりたいと思います。どうぞ、よろしくお願いをいたします。 わが国の道路整備状況は、昭和二十九年からの第一次五ヵ年計画以来、数次にわたる五ヵ年計画を経て、その整備は、かなり伸展をしてきておるものと思います。しかし欧米諸国に比べて、まだまだ低い水準ではないかと思うわけでございます。たとえば一般国道や都道府県道等の整備状況を見てみましても、自動車が満足にすれ違うに必要な二車線以上の道路が半分にすぎないとか、それから自動車通行が不可能な区間が五千キロもあるとか、冬期に自動車が通れなくなる区間が約六千キロもあるというように、道路の整備は、まだ非常におくれておると思います。一人当たりの舗装延長も欧米諸国の二分の一以下にすぎないわけでございます。 そこでまず、お伺いをいたしたいわけですが、昭和四十八年度より実施されました第七次道路整備五ヵ年計画は、予備費を含めて総額十九兆五千億円です。本年度をもって、いよいよ最終年度となるわけですが、現在その計画目標に対しまして、どの程度の進捗状況であるか、お聞かせをいただきたいと思います。
○浅井政府委員 お答えいたします。 第七次道路整備五ヵ年計画の進捗状況でございますが、昭和五十二年度が、その最終年度になっておるわけでございまして、一応これで締めくくりの数字が出るわけでございます。御承知のように昭和四十八年秋の石油ショック以来、総需要抑制策によりまして道路予算は、昭和四十九年度で見ますと対前年伸び率で〇・九九ということで一を割っております。それから昭和五十年度で見ますと、またまた〇・九五ということで、ほかの事業は、すべて一を超えておるのに比べまして、道路だけは五%割り込んでいるというような状況で、著しく抑えられてきたわけでございまして、その達成率は、事業費ベースで申し上げますと、一般道路につきましては約八〇%、それから有料道路に関しましては七八%、それから地方単独事業は九四%というようなことでございまして、ならしまして八〇・六%ということでございます。 また事業量のベースで見ますと、工事単価の上昇等がございまして、さらに進捗は落ちておるわけでございますが、約六〇%弱というような姿にとどまる見通しでございます。たとえば生鮮物資等の輸送に強力な役割りを果たしております高速自動車国道につきましても、当初目標としましては、五十二年度末に計画供用延長三千百キロという目標を立てておったわけでございますが、これが御承知のように本年度いっぱいで約二千二百キロというようなことでございまして、これも目標より約九百キロ縮めざるを得なかったというような状況でございます。一般道路につきましても、計画に対して大体三年以上のおくれになっているというような状況でございまして、これら残された事業につきましては、挙げて第八次の道路整備五ヵ年計画の中で促進していくような形をとらざるを得ないという状況でございます。
○中島(衛)委員 第七次五ヵ年計画の進捗状況八〇・六%ということを聞きました。石油ショックというような経済変動がありましたので、やむを得ない事情かと思いますけれども、道路整備の現状から見まして非常に残念なことだと思います。そこで次に、五十三年度からの第八次五ヵ年計画の策定に移ると思いますが、その件につきまして、ちょっとお尋ねを申し上げたいと思います。 昭和五十年代前期経済五ヵ年計画によりますと、経済成長率六%程度ということが言われておりますが、そういう経済で運営されたといたしましても、国内の貨物輸送需要は昭和六十年代初期には約百億トンになると予想されています。これは現在の約二倍に当たるものと思われるわけです。このような輸送需要に対応するためには、輸送施設の飛躍的な拡充が必要になると思われます。この場合、特に貨物の国鉄離れが著しい傾向にあります。一昨年のスト権ストで明らかになったわけでございます。それから自動車の保有台数も三千万台を超えて、今後もなお増加しそうな勢いにあるわけでございます。これから道路が占める輸送分担比は一段と大きくなると考えなければならないと思います。したがって政府は、こうした点を十分考慮に入れて今後の道路整備計画を策定する必要があると思うわけです。 そこで、第八次道路整備五ヵ年計画における道路整備の目標、五十七年度末には、どのような形に道路整備がなるのか。また、第八次道路整備五ヵ年計画の投資規模は、どのくらいになるのかというようなことにつきまして、できるだけ具体的に、お答えをいただきたいと思うわけでございます。
○長谷川国務大臣 中島委員が冒頭にお話しになったように、過疎過密こういうものが平均化して繁栄するように、過疎過密ということがなくなるように、したがって、文化あるいは経済すべてのものが国内全体が同様に、ひとしく繁栄を進めていけるように、そういう点からいって道路というものの必要性が出てきている。でありますから冒頭に、あなたから、私は過疎地帯だというようなお話がございましたけれども、そういうことがないように、人間ひとしく喜びを一にするということで、道路というものが必要なわけなんですから、そういうことについて道路の必要性を認め、そして五ヵ年計画を立てて、いままでのようなことのないような方向づけをしている、こういうわけでございます。 お尋ねの第八次道路整備五ヵ年計画につきましても、昭和五十三年度から始まるわけでございますが、その内容については現在、鋭意検討を進めているところでございます。その投資規模の決定につきましては、昭和五十年代の前期経済計画及び新しい全国の総合開発計画に即応して、今後の道路整備のあり方というものを、申し上げたようなことから総合的検討の上に決定すべきものと考えております。 わが国の道路整備の現状は、たとえば自動車が全く通れない区間が国道、都道府県道でも、まだ約五千キロも残っているそうでございまして、自動車が満足にすれ違えない道路が、どのくらいあるかと聞いたところ、バス路線でも、まだ三万キロある。したがって、幹線道路全体でも約半分もあるわけでございまして、県庁所在地で、いまだにバイパスが整備されていないために交通混雑だとか、あるいは交通事故などの重大な問題を抱えている都市が二十八都市もある。歩道整備や環境対策など、道路の質的水準のおくれているところが、この数字から見ていっても非常に多いわけでございまして、特に山間部道路では落石、なだれの防災対策が十分だという状態には、まだまだ、なっておらない。たとえば早急に防災対策をとらなければならないところが何ヵ所ぐらいあるかというと、六万ヵ所以上のものがあるということでございます。今後、道路というものが国民生活と、また、お話があったように生産活動を支える基本的な施設であるとの観点から考えましても、大きな役割りを持たせて、国土の均衡ある発展つまり豊かな地域づくりをやっていかなければならぬ。そして快適な生活基盤がつくれるような道路整備を行っていく考えであります。 第八次の道路整備計画につきましては、これらを基礎といたしまして万全を期して今後、進まなければならぬ、そういうことで次の五ヵ年計画は相当、規模を大きく認めていただいて、そして、その実施に当たっていきたい、こういうふうに考えております。
○中島(衛)委員 非常に心強い答弁を大臣よりいただきまして、ありがとうございました。 そこで、財源のことになるわけでございますが、道路は御承知のように、ほとんど特定財源を使っておるわけでございます。ところが財政状況が非常に厳しいために、道路の特定財源を一般財源に回したらどうかというような考え方が一部にあるやに聞くわけでございます。四十九年度以降、わが国は非常に厳しい財政状況に追い込まれましたけれども、道路財源も、その例外ではないと思うわけでございます。五十年度また五十一年度の補正予算の編成に際しましては、歳入不足を補うために、それぞれ前年度の揮発油税等の決算調整額を一年繰り上げて充当をしたということは、もちろん御存じのとおりでございます。また、五十一年度には税制改正をして道路整備財源の充実を図るために、自動車関係諸税を上げたことも御承知のとおりでございます。このような厳しい道路財政状況にもかかわらず、特定財源を他へ使おうというような動きがあるというように聞いております。しかし、今後の物資輸送の役割りは、ますます自動車交通に依存することになると思いますし、わが国の道路整備水準の現状を考えてみましても、今後における道路財源の確保、道路財源の充実強化が、なお必要であるというように思われるわけでございます。 そこで、第八次五ヵ年計画を策定するに当たって財源について、どういうふうに考えるのか。特に、特定財源を流用するというようなことは、もちろん、できないと思いますし、もっと特定財源を強化するとか、一般財源も充実をしていくというようなことが必要になってくると思うわけでございます。その辺の問題につきまして政府の御所見をお伺いいたしたいと思います。
○長谷川国務大臣 今後さらに自動車輸送というような点に重点が置かれていくであろう。大きな機動性を持って戸口から戸口まで運んでいかれる、そういうような便利性を持っておる。現在でも全貨物輸送量の大体九割近くは自動車によって運搬されておるという現実を踏まえまして、今後これらを基礎にした道路整備の重要性はますます高くなるわけでございますから、特にバイパス、市町村道を中心とした、この面には十分な道路整備という要望がきわめて強くなってきておると考えます。環境対策というような面を主体に考えまして、道路ができたからといって、住民が環境ということで悩まないような方法を考えながら、道路整備というものをしていかなければならぬ、こういうふうに考えます。 特定財源だけでなく一般財源も投入している現状でございまして、また、特定財源は道路整備に使うという理解のもとで道路利用者が負担をしておるものでございます。したがって、長期的に見ても道路特定財源の充足は継続すべきものと考えられておりますし、私たちも、そうすべきものと考え、今後も特定財源の充実をさらに図っていかなければならないのじゃないか、このように考えております。
○中島(衛)委員 次に、高速道路の問題に移らせていただきたいと思います。 先ほど局長の方からお話がありまして、五十二年度末には三千百キロを目標としておったけれども二千二百キロになりそうだということは、お伺いいたしました。昭和五十三年度を初年度とする第八次道路整備五ヵ年計画における高速自動車国道の整備計画についてお伺いいたしたいと思います。 昭和五十年代前期経済計画によりますと、昭和五十五年度における高速自動車国道の供用延長を三千二百キロメートルにする目標になっています。この目標に到達するためには、五十一年度から計算をいたしましても、五十五年度まで毎年二百六十キロずつ供用していかないと目標を達成できないという数字になっております。私は、五十五年度の三千二百キロというのは必要最低限の努力目標だと考えておりますが、政府は、第八次道路整備五ヵ年計画の策定に当たって、この目標を当然、織り込むべきだと思いますし、それに対する所要の事業費も確保すべきだと思いますが、ちょうど、こういう機会でございますので、政府の所見を伺っておきたいと思います。
○長谷川国務大臣 御指摘の第七次道路整備五ヵ年計画につきましては、そのとおりでございまして、五十二年度末までに大体三千百キロメートルを供用目標としておりまして、四十九年から五十年にかけての総需要の抑制策の影響を受けて、この計画の達成は困難となっておりますけれども、五十年代前期の経済計画において大体三千二百キロメートル供用を目標とすることが閣議決定されたものでありまして、この閣議決定は昭和五十一年の五月に行われておりますが、五十一年度における供用延長は二千二十二キロメートルということでございます。でございますから、昭和五十二年度以降は供用延長を年々増大させるべく用地のストックの確保だとか、あるいは工事着工延長の増大に努めておりますし、五十三年度以降の建設費を十分確保することによって五十五年度末の三千二百キロメートルの供用目標を達成するようなことになるわけでございます。 なかなか、いままでの道路の建設のやり方と、また違ってきまして、このごろは用地を確保することも大変でございますし、それから、さて道路をつくる、その環境という面を考えて防壁をどうするとか、いろいろたくさん困難な面があらわれてきております。金額は相当ありましても、その環境的設備の方に、たくさんの費用がかかっていって、なかなか思うだけのキロ数を運ぶことが困難ではありますけれども、第八次道路整備五ヵ年計画においては、これらを十分理解をしながら予算の獲得に努めまして、そして、その目的達成を行ってまいりたい、こういうふうに考えておるところでございます。
○中島(衛)委員 ぜひとも五十年代の前期経済計画による五十五年度末三千二百キロというものは達成をしていただくように重ねてお願いをしておきたいと思います。 そこで、今度は具体的な路線の問題に入ってまいりますけれども、現在、東名高速道路、高速道路の中の高速道路と言われて非常に利用度が高いわけでございますが、この東名高速道路の利用状況はどんなぐあいでしょうか。一時的に石油ショックの影響によって多少、落ち込んでおるかもしれませんけれども、今後の利用者の増加や何かを見込むと、かなり、きつくなってくるのではないかというような気がするわけでございます。 そこで私は、いま建設の進んでおります中央道のことについてお聞きをいたしたいと思うわけでございます。現在は観光道路的性格が非常に強いわけですけれども、東名の今後を考えた場合に、バイパス的な役割りを果たしてくると思いますし、それから何か一たび地震なり災害なりが起きて、東名に何か事があった場合には、私は重要な性格を持ってくる道路になるのではないかと思います。いま建設工事が非常に進みまして、ある程度まではいっておるわけでございますけれども、まだ完成をしていない部分の完成時期、それから全線開通の時期を、いつごろに置いておるのか。そして全通した場合、どんな性格の道路になり、どんな利用状況になるのかというようなことも、もし、おわかりになりましたら中央道の完成時期等を中心にいたしまして、お聞きをしたいと思います。
○浅井政府委員 お答えいたします。 御指摘のように中央道は東名道路の代替ルートとして将来、相当大きな役割りを果たすことは御指摘のとおりだと思います。東名の高速道路の利用状況は御承知のように大体、断面交通量で言いますと四万台くらいの利用があるわけでございまして、高速道路中の一番、動脈的な役割りを果たしておるわけでございます。中央道につきましては、これよりややおくれて、建設のスタートは、ほぼ同時期にやられたわけでございますが、御指摘のように建設の現状は区間的に、かなりなおくれが見られるわけでございます。 中央道西宮線というわけでございますが、これは中央道が東京から富士吉田線と、さらに西宮線に分かれておりまして、西宮線といたしましては大月から西になるわけでございますが、整備計画が出ましたのが、大月−勝沼間、約二十キロございますが、これが昭和四十五年六月でございまして、その先、勝沼から韮崎問が昭和四十六年六月に出ております。それから韮崎から小牧の区間につきましては、これは二百二十キロばかりございますが、昭和四十一年七月に整備計画が出て、直ちに日本道路公団に施行命令が出て、現在、全区間にわたって公団で事業が進められておるわけでございます。現在、韮崎−小淵沢問と伊北−小牧間、これが御承知のように供用されておるわけでございまして、東京−富士吉田間はもう通っておりますのと、さらに小牧−西宮間、名神も含めまして、これは中央道全区間は合計で五百五十七キロになるわけでございます。が、その区間のうちで、いま申し上げました供用区間を全部トータルしますと四百五十五キロということになりまして、全体の八二%が現在、供用されておるという姿が中央道全体の姿でございます。 さらに、ちょっと細かく見ていきますと、本年十二月には、高速道路では恵那山トンネルに次ぐ長大トンネルでございます笹子トンネル、延長四・四キロのトンネルでございますが、これを含む大月−勝沼問が今年十二月に完成する予定でございます。これとあわせて一般国道としましても勝沼バイバスが同時に供用されることになっておりますので、東京−甲府間の交通ということになりますと、これで一般道路も含めて一般道路の甲府バイパスそれから勝沼バイパス、それから今度、供用されます高速道路の笹子トンネルの区間を含めて、かなり所要時間としましては短縮されるようなことになろうかと思います。これは今年十二月の時点で、大体そういう姿になるように、いま鋭意、工事を進めておるところでございます。 それから残る区間につきましては、小淵沢から伊北の問、四十九キロございます。それと甲府バイパスの西の端に近いところに昭和というところがあります。昭和と韮崎の間、これは十キロでございますが、この区間に現在、用地買収それから一部、工事ということで鋭意、進めておるわけでございまして、これは昭和五十五年には完成する予定でございます。そういう目標で鋭意、工事を進めておるわけでございます。この二区間の供用ができますと、先ほど申しました一般国道の甲府バイパスと勝沼バイパスがちょっと入りますが、それを含めまして中央道は、東京−小牧という一貫した路線としての機能が一応、発揮される姿になるわけでございます。なお残る勝沼から昭和の間でございますが、これにつきましても今年度から用地買収に入る予定でございますので、できるだけ早く開通を図るように努めてまいりたいというふうに考えております。
○中島(衛)委員 大体の建設見通しにつきましては、お返事をいただいたわけでございますが、私は、その中で一つの問題点があるわけだと思うわけです。それは現在、供用を開始されておりますけれども、恵那山トンネルでございます。二車線で分離帯のない対面交通をやっております。そして時速も四十キロに制限をしております。恵那山トンネル八・五キロそれから、すぐ隣の網掛トンネル二キロ、そして、その間の道路等も合めまして十数キロとというものを四十キロで制限をし、そうして分離帯のない対面交通をしておるわけでございます。中央道が全線開通をいたし、ある程度の交通量が見込まれるということになりますと、私は、どうしても恵那山の第二トンネルをつくる必要が出てくると思うわけでございます。 恵那山トンネルにつきましては、夢のトンネルというようなことで非常に注目をされておりますけれども、かなり工期にかかったわけでございます。ですから五十五年末には一般のバイパス等を使って大体、東京−小牧間が自動車道としての役割りを果たすというような状態になるといたしますと、現在から恵那山の第二トンネルの着工について考えていかなければならないのじゃないかと思っております。ですから第二恵那山トンネルの今後の見通しにつきまして御所見をお伺いいたしたいと思います。
○浅井政府委員 恵那山トンネルにつきましては、御指摘のように恵那山トンネルを含む駒ヶ根−中津川間、六十八キロばかりになりますが、これが昭和五十年八月に供用を開始しておるわけでございます。御指摘のように非常な金がかかっておりまして、前後区間含めまして四百三十億の投資をして、やっと、あけたトンネルでございまして、その延長もモンブラン・トンネルに次ぐ世界第二の規模のトンネルでございます。非常に金のかかるトンネルでございまして、現在、交通量が大体三千台ちょっとでございまして、御指摘のようにトンネルの区間、前後合わせて十五キロの間は二車線で供用しておりますが、交通量は五十二年二月の時点で、まだ三千二百台ばかりでございます。五十年八月には一時、九千七百台という非常に大きくなったわけでございますが、八月ですからシーズンの観光交通等が相当入っておるというようなことで、二月の時点では非常に落ちておりますので、容量的には二車線で十分なわけでございます。一般に交通状況の特徴としては、季節変動それから曜日変動というのが非常に多いわけでございまして、観光交通がかなり占めているというふうに見られます。それから大型車の混入率が比較的少ない。それから現状は二車線ではございますけれども、道路監視装置とか警報装置、そのほか取り締まり等を十分やっておりまして、それによりまして十分、長大トンネルとしては機能を発揮しておるわけでございます。事故率としては非常に低いわけでございます。 そういうようなことを、いろいろ考えますと容量的には、まだしばらく相当、余裕があるわけでございまして、いま二本あけるほどの交通量がないということと、非常に金がかかるというようなことを考えますと、長大トンネルは、いましばらく、あの形で使いまして、その分の金を長野線全体あるいは中央道、そういったものの未開通区間の整備の促進を図るというようなことで使っていった方が効率的ではないかというふうに考えられまして、そういうことから今後の交通量の伸び方を十分見まして、バランスのよい整備を進め、全体として整備を進めていきたいというように考えておる次第でございます。
○中島(衛)委員 東名とともに中央道というのは将来、日本の幹線道路として非常に重要な道路になると思われます。そうして、その中の細くなった、詰まったところが恵那山トンネルだと私は思います。そうして工期に時間がかかるというようなことを考えた場合には、どうしても早い時期から計画調査をされまして着工の準備をなされるように、これは地域だけの問題ではなくて、大きく日本の高速道路体系から考えましても必要なことだと思いますので、早く御準備をいただきますように、お願いをいたしたいと思います。 それと同時に、いま中央道長野線のことにつきまして、お触れになりましたけれども、中央道長野線につきましても、関越自動車道これも、まだ先の話ではあると思いますけれども、それと中央道とを結ぶ路線であり、太平洋から日本海へ抜ける大きな大事な路線になると思います。きょうの新聞にも、高速道路も凍結解除をして新規建設を再開する意向を固めたとか、それから高速道路を初めとする公共事業による景気浮揚をねらうというようなことが出ております。そこでもう一つ、地元の問題で恐縮でございますけれども、中央道長野線の今後の見通しにつきまして、お伺いをいたしたいと思います。
○浅井政府委員 長野線の建設計画でございますが、御指摘のように表日本と裏日本をつなぐ非常に重要な横断道路になるわけでございまして、その建設を急ぎたいわけでございますが、昭和四十五年に岡谷−松本間、それから四十六年に松本−長野間の基本計画が決められまして、四十八年には岡谷−長野間の全線が、これは七十九キロございますが整備計画が決められまして、公団に施行命令が出されておるわけでございます。施行命令が出されたまま現在まだ用地買収までいっていない。これは別に凍結しているわけでもなんでもないわけでございまして、予算がないために、なかなか、そこまで手が伸びないということでございます。現在は日本道路公団で工事実施計画策定のための、いろいろ詳細な調査をやっております。長野線につきましては、岡谷の市街地の渡りの問題とか、それから先の塩尻峠を越してからの向こう側の平野部の環境対策というような、いろいろむずかしい問題があるわけでございます。十分慎重に計画を練っております。早く実施計画を決めまして、十分の予算を獲得して、建設に手をつけたいという姿勢でおるわけでございます。
○中島(衛)委員 時間が参りましたので質問を終わりにいたしたいと思いますけれども、道路の予算が、いろいろなものと比較をいたしまして年々伸び率が悪くなってきておるのが実情でございます。ここに資料がありますけれども、国民総生産に対して道路投資が、どのくらいになっておるかというのを、ちょっと数字で見てみますと、四十五年度は二・一九、そして四十七年度には、ちょっと異常にふえたわけですが二・七二、それが五十一年度には一・九三に減っている。それから一般会計に対して道路の国費が、どのくらいかというような割合につきましても、四十五年の七・一九、四十七年の八・二六から五十一年は四・五二に減っているわけでございます。私は公共事業の中で下水とか環境施設、公園、住宅等、都市の整備に対するものに対して重点を置いていくということも必要だと思いますけれども、最初に申し上げましたように、全国の均衡ある発展を図る、そして、いま過疎と言われる地帯を、これから豊かにして、そして人口のバランスをうまくとって国土の均衡ある発展を図るという意味では、私は道路は非常に大事なものだと思います。ですから、この建設省の所管の仕事の中でも、また公共事業の中でも、これから道路につきまして格段の御配慮をいただくようにお願いをいたしまして、質問を終わらせていただきます。
○北側委員長 井上泉君。
○井上(泉)委員 大臣に、まずお伺いするわけですが、大臣は、この部屋には、あなたのりっぱな額がかかっておるし、非常にいい部屋で、いい答弁をなさっておるわけですが、ひとつ、そのいい答弁が実際に行われるように、行政で実行されるように、ぜひお願いしたいと思います。 そこで、まず最初に、この間の六日の日に交通安全対策特別委員会で「落石等による事故を防止するための防護施設の整備強化に関する件」という決議をして、政務次官からも、この決議に対する答弁がなされたわけですが、そうした決議がされた、その三日後の九日には、国鉄バスが落石のために、つぶされて、少女が二名も死ぬるという痛ましい事故が発生をしたわけですが、この決議を受けて、いま、どういうふうになされたのか、また、なされる準備をされておるのか、そのことを、まず承りたいと思います。
○長谷川国務大臣 がけ崩れ等の道路災害、この危険個所の防災対策、これにつきましては昭和四十六年に全国一斉の総点検をいたしまして、それ以来、四十八年に再度また見直しまして、さらに、その後の道路沿道状況等の変化をも考慮しまして、五十一年度にまた、これが新たな点検を実施しておったところであります。現在、総点検の結果を分析して具体的な対策を検討をしておりますが、今回の落石事故の発生にかんがみまして、五十二年度の予算の執行に当たっては、総点検の成果を踏まえて防災対策の推進を図っていかなければならぬ。つい最近でございますけれども、その後、総点検を行い、いずれにしても防災ということに、もっと重点を置く必要があるだろう、こういうようなことに、いろいろ議を進めまして、総点検の成果を踏まえまして、さらに一層これらの防災対策に対しての推進を進めていこう、こういうことに結果はなったわけでございます。
○井上(泉)委員 そういうことが、これは建設省の所管、建設省の直轄国道ということだけではなしに、全体的な——この間の事故なんかは、これは町道であるわけなんですが、交通安全対策特別委員会で、こういう決議もされ、そして政務次官も、それに対するお答えをされたんですから、そういうことを、やはり地方自治体が、広報とか、その他で見るというだけではなしに、こうした決議もなされたんだから、なお一層、関係自治体においては十分こうした事故を防止するための、なお見直しとか、あるいは、なお対策とかいうようなことで通知を出すとか、何か、そういうようなことは、まだ、なされてないんですか、されたんですか。
○浅井政府委員 御指摘のように、似たような事故が二回続きまして、前回は三百三号線のバスに対して約三百メートル上の……(井上(泉)委員「それはもう、わかっていますから」と呼ぶ)はい。それで、それがあった直後これに対する通達の準備をいたしております。それから決議がございまして、決議を踏まえた通達を出す予定にいたしております。その際に、やはり、その起きた今回の事故等の実態を踏まえて通達の中身を検討して出したいということで、いま通達の中身を検討中でございます。出す予定にいたしております。
○井上(泉)委員 そういうふうに国会の中で決議をされたことが各地方自治体でも実行されるような通達を早急に出す。そうすれば地方の自治体の中では、その本省の通達に基づき、どういうふうな措置をされたかということが国民の中に返ってくるわけでありまするから、いまの大臣、局長の答弁を了として、なお一層ひとつ、こうした安全対策を要望するわけであります。 これは同じ安全とか、あるいは防災の面で、私は文部省においでを願っておるわけですが、高知県のところで医科大学が二十二万平方メートルという膨大な土地をかさ上げをしたわけです、用地として。そうして医科大学が、もう校舎も着工される、そういうことになったわけですが、この医科大学を設置するに当たって文部省は、ただ用地が確保され、その自分のところの領土だけができれば、それでよいというお考えであるのか。あるいは周辺の浸水対策とか、あるいは、これに伴う、いろいろな汚水処理の問題とか、そういうようなものを大学建設に当たって配慮され、対策を講じておられるのかどうか、その点まず文部省に承りたい。
○佐藤説明員 医大設置に伴いまして医大用地周辺の排水工事につきましては、まず一つといたしまして土地造成をする。それに関連いたしまして敷地の中に入っております小蓮川、これをつけかえをする。それから周辺の河川であります横堀川、これも改修する。これは大学敷地はもちろんですが、その周辺の敷地そういうものに対しまして安全であるように、そういうことでの改修を県側と話し合いはいたしております。
○井上(泉)委員 県側と話し合いされておると、こう言いますけれども、現実にいま高知医大の周辺の、たとえば山崎川という川があるわけですが、その川なんかは改修が遅々として進まない。いままでなら、この地域は浸水もしなかった、ハウスもできる、りっぱな良田であった。ところが医大の敷地ができて、かさ上げされてくるわけですから、これはいま、あなたの言われる敷地内を通っておる川のつけかえをするのは、あたりまえのことであって、これは敷地内を川が流れておったら敷地にならぬわけですから、これをかえるのはあたりまえのことですから、これは別に対策ということにはならぬわけです。やっぱり、その周辺の排水を配慮したことがされてなければいかぬわけですが、全然それの計画はないのですか、山崎川は。
○佐藤説明員 関連の河川の改修ということで、山崎川の改修は、ちょうど当時、話し合いをしていたときに、もう着工いたしておりまして、県として改修をする、こういうことで話し合いをいたしておりました。
○井上(泉)委員 改修すると県が言っておっても改修してなかったら、これは言ったことを文部省は、それをうのみにして、それで既成事実として敷地内で建物をどんどん進めるのですか。 それから、時間的なものもあるわけですから、あわせて、いわゆる校舎内の排水処理というようなものは、どういうようにする考えですか。
○佐藤説明員 汚水排水管につきましては基幹整備といたしまして、校外につきましては県といたしまして、やっていただくということになっておりますが、校内の排水処理につきましては文部省で責任を持って行う、こういうことにいたしております。
○井上(泉)委員 その排水処理は、たとえば山崎川は県にやってもらうということにしておるから、県がやってくれようがくれまいが文部省としては関知しない、こういうことですか。文部省は関心を払うか払わぬかということです。
○佐藤説明員 当然、文部省が大きな病院もつくりますし、それに関連しまして、いろいろな諸問題が起きる場合に、こういうものは当然、解決していただいた方がよろしい、こう考えております。
○井上(泉)委員 解決していただいた方がよろしいというなら解決するように、何で、もっと県と話し合いを進めないのですか。
○佐藤説明員 山崎川の改修につきましては、大学の敷地の西側に境界部分を接しているわけなんですが、ここまでの改修は一応完成しておりまして、それから先の問題につきましては、いろいろ問題があるという話は文部省といたしましては聞いております。
○井上(泉)委員 川というものは流れておるのですから、部分的なところをやっても、大学の敷地に接しておるところは改良ができておると言ったところで、その敷地に接してないところが溢水するでしょう、はんらんするでしょう。だから、その改修というものは当然、考えなければならぬわけですが、大学に接しておるところさえやれば、あとは結構だ、こういうお考えですか、認識ですか。
○佐藤説明員 もちろん、そうは考えておりません。県によろしくお願いいたしたいと思っております。
○井上(泉)委員 県によろしくお願いしたいと言うけれども、この改修がされないうちに大学の工事がどんどん進むでしょう。これはやはり文部省としても考えなければいかぬ問題じゃないかと思うのです。 そこで、こうした工事をするに当たって、大学内の汚水処理は文部省でやると言っても、その汚水を流すところは国分川でしょう。汚水をどこかに蒸発でもさせるのですか。
○佐藤説明員 汚水処理した上、国分川に流すことにいたしております。
○井上(泉)委員 そういう場合に河川管理者との相談とか、あるいは流域への汚染に対する被害を防除する対策とか、あるいはまた関連をした、こうした河川改修等についても、自分のところができたら、それでいいという考えでなしに、そのことについては文部省としては、もっと取り組まなければいかぬじゃないか、こういうように私は思うわけですが、これは建設省あたりとは、そういう問題については相談をされておるのですか。
○佐藤説明員 排水の問題につきましては特に重要な問題でございますので、いままで、やっております医科大学につきましても、このあたりにつきましては十分調整しながら、やっております。
○井上(泉)委員 これは時間がないので、私は突き詰めてやるわけにはまいらないわけですけれども、それは文部省の方としても医大の用地は千七百五十万で買っておる。医大ができたがために、はんらんする、そして排水工事をしなければならぬ、そういう場合の用地に河川敷を買い取るときに、これは六百万でなければいかぬ、七百万でなければいかぬ、そういうふうなことでやるから改修が進まないわけですよ。だから、そういう点から考えても、やはり同じ敷地というか同じ区域内での用地の問題等については、もっと文部省なり、あるいは、しかるべき機関が、この改修に積極的に協力体制をとらないと、河川改修は、たとえば県の土木部なら土木部の仕事だということで、ほっておいたら河川改修はなかなか進まぬわけです。そういうふうな実態が、高知県だけではなく方々にあると思います。だから河川は建設省がやる、こう言っても、一つの仕事をする場合には必ず大きな関連が出てくるわけですから、そういう点については建設省と相談をするとかいうようなことは、やはり私は文部省もなさるべきだと思うのですけれども、そういうことは別に、する予定はないですか。
○佐藤説明員 先生のおっしゃったことは大事なことだと思います。 それから、いままでの医科大学の関連その他につきましては一応、窓口を高知県ということで相対しておりまして、高知県との話し合いの中で、そういう諸問題をすべて解決していきたい、こう考えております。
○井上(泉)委員 そういう諸問題が解決せずに地元は困っておるのだから、ぼくがここで言うことは、うそじゃないです。この間の日曜日に、その関係の地区民の人たちがたくさん、ぼくのところへ来て、いろいろと陳情があった。だから、それは解決していないのだから、あなた、もっと積極的に高知県と話し合って、こうした地域の住民が用地に協力をしたおかげで、自分のたんぼを水浸しにするような状態をつくり出すようなことのないように、私は文部省がもっと積極的に乗り出さなければいかぬと思うのですが、乗り出すつもりがあるのですか。
○佐藤説明員 そういたしたいと思います。
○井上(泉)委員 これは河川改修の関係もありますので、こういう質疑の模様を建設省の方に聞いてもらって、ひとつ、こうした地域に一つのものをつくることによって、その周辺の者が非常に迷惑を受ける、それに対して河川改修をしなければいかぬというようなことは事前に十分、調整をとって、そして地域の人たちに不安のないような措置が講ぜられてこそ初めて、行政に一貫的なものがあるわけだ、私はこういうふうに思うわけです。そういう点について、河川局長おいでになっておると思うのですが、いま具体的な地名を出して恐縮でしたけれども、建設省の直轄の工事でもなければ、あるいは補助工事でもない中で、山崎川の改修工事をしなければならぬわけですから、ひとつ十分な行政指導をお願いしておきたいと思います。 そこで建設省にお伺いするわけですが、本川の揚水発電所について、いま四国電力が百万円の金を、ある自治体の議長の名前を使って、これをわきへ使ったということで大問題を起こし、あげくの果ては立地部の次長まで自殺をするというような事件が起こった、その一番のもとの本川の揚水発電所、これについての水利権の認可はしておるのですか、どうですか。
○栂野政府委員 現在、審査中でございまして、まだ認可いたしておりません。
○井上(泉)委員 それは、いつ出されて、大体いつごろ認可をされる予定なのか。申請はいつ出されたわけですか。
○栂野政府委員 四国電力からの申請でございますけれども、五十二年の一月七日に申請が出ております。そうしまして現在、本省で審査中でございます。問題点としましては、いわゆる関係河川の使用者の同意につきまして一部、同意を得ておられないということで、現在、慎重に検討中でございます。
○井上(泉)委員 そこで、私は通産省の公益事業部長にお尋ねするわけですが、この揚水発電所に関連をして、こうした事件が起こってきたわけですが、大体、四国電力という企業の体質というものは、これは昭和三十五、六年だったと思うわけですが、その当時の四国電力の社長の宮川さんが時の知事に対して、そのとき川村という知事でしたが、川村知事はうそつきであるという半ページ大の新聞広告を日刊紙に再三にわたった掲載をして、その当時、自分が推す知事候補の当選を期する働きをしたわけですが、大体そういう体質というものが四国電力には非常にありはしないか。だからこそ今度あたりの問題等も、金で、どうにかなるんだろうというようなやり方の中で、こうした工作がなされたんじゃないか、こういうふうに思うわけです。そこで、問題の本川の揚水発電所というものは、どうしても電力事情の中から、やらにゃならぬものか、それとも、そういうふうな問題のあるところの四国電力が、この揚水の発電所をつくらすということはどうかというように再考するべき状態にあるのかどうか、この辺のことを説明を承りたいと思います。
○服部政府委員 御指摘の本川発電所でございますが、最大出力六十万キロワットということで、これが一号機と二号機に分かれておりますが、一号機の方は五十六年六月、三十万キロワット、それから二号機は五十八年六月、同じく三十万キロワット運転開始の予定という計画をつくっているわけでございます。特に私ども施設計画ということで電気事業法に基づきまして電力会社の施設の計画の届け出を聴取しているわけでございますが、その際、五十六年の夏のピーク対策ということで、どうしても五十六年六月の本川の一号機が運転開始をいたしませんと、電力の供給予備率が約二%程度まで落ち込むということでございますので、やはり電力の需給上から申しますと一号機の五十六年六月運開というのは、ぜひ必要ではないか。これが運開いたしますと、五十六年度の夏のピークの予備率は約九・七%程度ということで、適正の電力予備率が八ないし一〇%ということになっておりますので、運転開始が予定どおりまいりますと、ただいま申し上げたように適正予備率の範囲内にとどまるということでございます。
○井上(泉)委員 そこで、これはまだ、あなたにいろいろと質問するわけですが、この四国電力が百万円を、関係のない議長の名前を使って、阿南の火力発電所のいわゆる地元対策費に使った、こういうわけですが、ところが、その前に土佐町に対して四国電力は調査費というような形で五百万の金を出しているわけで、だから土佐町という、名前をかたられた議長の所在の自治体では、前の五百万は収入役も受け取ったけれども、今度の百万円は知らぬ、こういうことで私は、その新聞を見て驚いたわけですが、こういう企業が自治体にいろいろ金を出して調査をするとか、あるいは調査ということによる実は懐柔だと思うわけですが、これは、そういう土佐町だけではなしに多くの大企業が、自治体に出るときには、その自治体に対して調査費だとか、そういうような名目で会社の費用で現地調査をさせたり、いろんな手練手管を用いるわけです。一体、自治省としては、こういうふうなやり方というものは、私は自治体としての純粋な運営の仕方から見て好ましいことだとは思わぬわけですけれども、こうした類例は単に高知県だけではなしに各地に常識的に、あると言われておるわけですが、これに対して自治省は、どういう見解を持っておられるのか、その点を伺っておきたい。
○鹿児島説明員 お答えいたします。 土佐町が四国電力から五百万円納付を受けました金額の経理の詳細につきましては、私ども承知いたしておりませんけれども、一般的に申しまして、そういう企業から納付金を受けるということ自体は格別、法律に違反するものというぐあいには考えておらないわけであります。 そこで、そういう納付金を地方公共団体が受け取ることが適当かどうかという問題があろうかと思いますけれども、これも一般論でございますが、ある企業が特定の原因というものを地方公共団体にもたらす、その原因のために地方公共団体が何がしかの納付金を受け取るということは、これは一般的には、あり得ることであるというぐあいに私どもは考えております。
○井上(泉)委員 その一般的にあり得ることは正しいことと思うのですか。法律に違反していなければ何でも正しい、こういうように、あなたは解釈しておるのですか。
○鹿児島説明員 適否の問題につきましては基本的には、それぞれの地方公共団体で御判断になるべき事柄だと思いますが、広い意味で申し上げますと、いわゆる原因者負担というような形で、地方公共団体が何がしかの納付金を受け取るということは、あり得ることだ、かように考えておるわけであります。
○井上(泉)委員 納付金を受け取ることがあり得るということは、それが自治法上、法律違反でないとするならば、納付金というものは、どういう形で納付さすものですか、その法的根拠。
○鹿児島説明員 自治法上、歳入につきましては格別の規定がございませんので、経理の区分といたしましては、私ども一般的に考えますと……
○井上(泉)委員 「あなたは法律違反でないと言ったから、法律では自治法第何条で、こうだから違反でないということを言ってください」と呼ぶ)法律上、歳入につきましての格別の制約はございません。経理上の処理といたしましては、寄付金あるいは諸収入という形で経理すべきもの、かように考えております。
○井上(泉)委員 いま制約がないということなら、これは別に法律違反でないから五百万円の金をもらうことは、あり得ることであるし、原因者負担ということで、もらうことはよい、こういうことですか。自治省がそんな見解を持っておったら、これは大変ですよ。
○鹿児島説明員 適否の問題につきましては、これは一般的な歳入の問題として、それぞれ地方公共団体で御判断いただくべき事柄だというぐあいに考えておりますが、法律的には先ほど来、申し上げておりますとおり、歳入は一般的に経理上の問題として処理するわけでございますので、格別の制約はございません。
○井上(泉)委員 その制約があるとか、ないとかということでなく、こういうことがいいことか悪いことか、これは結構なことか好ましくないことか、その見解を私は聞いておるのですよ。法律上、違反をしておったら、それは問題になることはわかり切っておるのですよ。だから、法律違反はない。それで一般的な歳入として、これはやっておるということは問題ない。問題があるとか、ないとかということではなくて、こういうことが自治体の行政として、いいことかどうか、こういうことを私はお尋ねしておるのですよ。
○鹿児島説明員 一般論として申し上げますならば、先ほど申し上げましたとおり原因者の負担ということは認められてしかるべきだ、かように私どもは考えております。
○井上(泉)委員 原因者負担というのは、それは税金の形とか、いろいろあるでしょう。自治省がそういうことをするから、業者は自治体を懐柔するために出張費だとか調査費だとかというような名目で金を出して、それで行政を自分の方にひっつけるようなやり方をするでしょう。だから私は、そんな自治省の姿勢というものは全く企業寄りの姿勢だと思うのですが、あなたはそう思わぬですか。
○鹿児島説明員 歳入の適否の問題は、あわせてその歳入に伴います……(井上(泉)委員「適当かどうかということを言ってください」と呼ぶ)歳出の問題とも関連して判断する必要があろうかと思います。私ども聞いておると代名によりますと、当該納付金につきましては池の電源開発地の視察その他に使われておるということでございますので、私どもは特に、この問題を不適当だとは考えておりません。
○井上(泉)委員 これは適当だ、別に問題がない、こういうことになるのですけれども、私は、こういう事例というものはたくさんあるし、四国電力が議長の名前を使って請求書を出して、そして百万円、金をつくって阿南の工作に使った、こういうことになっておるわけだから、そこで、やはり自治体というものが、そうした企業の下請の役割りを果たすような、そういう位置づけの仕方を自治省としては、しておる、こう指摘をせざるを得ないのですが、このことについては時間もありませんので、また次の機会に議論を進めたいと思います。 そこで、たとえば揚水発電所は、いま公益事業部長は、どうしても必要だというようなことを言われておるわけですが、ところが一方においては水利権の使用の許可は、出されておるけれども、いま検討中だ、こういうことになっているわけですが、そういう中で、こんな不詳事が惹起をするということに対して、こうした不祥事は建設省の方は別に関係ない、純事務的に整理をしたら、それでいいことだと言えば、それまでですけれども、やはり建設省としても、こうした問題については無関心であってはならない。やはり企業に水利権を与える以上は、その与えた企業が本当に公正な企業努力がなされるような状態になければ、これは水利権を与えた者の一つの道義的な責任だと私は思うのです。こういうふうな場合に単に事務的に水利権を与えるということでなしに、水利権を与えたことによって、与えられた者が、建設省から水利権をもらった企業が、与えた使用目的に合ったような、いわば十分、道義を踏まえた企業努力をするかどうかということは、やはり考慮すべき問題じゃないかと思うのですけれども、大臣どうですか。
○長谷川国務大臣 一応、与えた認可でございますけれども、その後の工事の施行中一回、施行後一回、これが、その指導どおりにやったかどうかという結果については、十分に検査をしてみるというようなことが必要だと思いますし、もし、そういうようなことがありましたら、私の方からも、さらによく審査をしてみるつもりでございます。
○井上(泉)委員 通産省にお尋ねするわけですけれども、こうした不祥事が惹起をしたわけですが、電力というものは独占企業でありますし、私が幾ら四国電力がきらいだからといって四国電力とけんかをしても、四国電力の電気を使うわけでしょう。だから、そういう公益性を持っておるわけで、よその電気を買うわけにはいかぬわけですから、そのことにあぐらをかいて、電力がこんなことまでやって、こうした問題を起こす。これは自殺をした人が関連をしておるかどうか知りませんけれども、これは絶対に関連がないということは言えないと思うのですが、こういうことについては通産省は四国電力から何らかの連絡を受けておるのか、それに対して何らかの措置をされたのかどうか、承りたいと思います。
○服部政府委員 私どもといたしましても電力会社を監督する立場から、本件は非常に遺憾なことだと考えておりまして、事件を承知いたしましてから事情聴取を続けてまいったわけでございます。とりあえず四月七日に会社の責任者を呼びまして、厳重に口頭で注意をしたわけでございます。かかる不祥事が起きたことは、きわめて遺憾であるということで今後、二度とこういうことが起きないように社内体制を検討し整備することを、ぜひ実行すべきであるということで、厳重な注意を行ったわけでございます。その後、てんまつ書と申しますか、事件の経緯を記載したものを文書で事情を説明するようにという指示を同時に与えまして、十一日付で実は昨日、事情を説明した文書が出てまいったわけでございます。私どもといたしましては、その文書をもとに、さらに今後の対策を検討してまいりたい、かように考えているわけでございます。
○井上(泉)委員 企業は、通産省から、そういう指摘をされれば、これは文書としては、いろいろなことを言ってはくるでしょう。くるでしょうけれども、私は初め申し上げましたように、四国電力というものは非常に政治的な、金さえあれば、どうでもできる、つまり県政も、知事選挙で大々的な広告を出して四国電力の意のままになる知事をかち取ったのですから、これは古い話ですけれども、そういう流れというものが依然として四国電力にありはしないか、こういうように思うわけですが、こうしたことに対する、従来の四国電力のやってきたことに対する反省というものが、この事件において見受けることができるかどうか。まだ事件が発生をして期間はないわけですけれども、十一日に、どういうものが出されておるのか承知はしませんけれども、その点に非常に疑問を持つものですが、通産省の方としては、やはり、そういう企業体質というものにメスを入れて、それに対する四国電力の反省というものを明らかにしなければ、せっかく水利権をもらって揚水発電所をつくる、その揚水発電所の電力が五十六年に必要だ、こういうことになっても、なかなか五十六年には工事ができ上がるようなことにはならないですよ。やはり、もっと四国電力自体の社会的責任というもの、そうして、こうした不祥事を起こしたことに対する反省というものが明らかにされないと、そういう点で非常に問題のある会社だと思うわけですが、通産省としては今後なお、そういうことについて対処してもらわなければならぬわけですが、私のいま申し上げたことを、四国電力に対する申し入れの際に私は十分ひとつ喚起をしてもらいたいと思うのですが、どうですか。
○服部政府委員 御指摘のとおり、公益事業としての電気事業は、地域社会の理解と協力がなければ仕事ができません。特に電源立地につきましては、地域住民の理解、協力ということが前提だと思います。そういった観点から、本件は非常に遺憾な事件でございますし、会社全体としても、そういうことが二度と起きないような方向で点検し、社内体制を整備することが必要であろうというふうに考えております。
○井上(泉)委員 この機会に、いわゆる電力開発の問題は通産省だということになっておるわけですけれども、その電力開発をする場所というものは河川であり、あるいは海岸であり、建設省としては私は最も関係の深い省だと思うわけですが、四国四県における四国電力の——四国電力か、あるいは通産省か存じませんけれども、どちらになるかわからぬけれども、少なくとも四国島内における電源開発の計画図というものはあるでしょう。伊方の原子力発電所あるいは阿南の原子力発電所とか、いろいろな構想があって、絶えず地元が、伊方でやるのか阿南でやるのか、あるいは高知県のどこそこに持ってくるのであろうとかいうような、うわさが乱れ飛んでおるわけです。いわば地域の住民は四国電力の電源開発構想にかき回されておる、こういう状態にあるわけなので、その辺についての具体的な計画図というもの、計画というものを示してもらいたいと思うわけですが、それを示せますか。
○服部政府委員 先ほど御答弁で触れました電気事業法に基づく施設計画におきまして、四国の主たる電源といたしましては、五十二年の七月に伊方一号、これは五十六万六千キロワットでございます。それから五十五年に、これは融通でございますが九州の長崎の松島一号五十万キロワットが稼働をいたします。この五分の一を四国で受電するということで十万キロワットの受電。それから五十六年には先ほど申しました五十六年六月の本川第一発電所三十万キロワット、これが電源として算入されるということでございます。そのほか教万キロワット以下の水力というのが若干ございますが、これは後ほど資料でお渡しいたしたいと思います。
○井上(泉)委員 そのダムの関係でも、いわゆる治水というよりも利水を考える、発電関係に重点を置くというようなことから、ダムの被害というものが下流住民にずいぶん出るということを、よく言われるわけです。しかし、そんなことはないと、こういう答弁をよくされるわけですけれども、そういう治水と利水を兼ねた、いわゆる多目的ダムの運営については、建設省の方では治水が優先をしなければいかぬと私は思うのですけれども、建設省はどうなっておるのでしょう。
○栂野政府委員 おっしゃるとおり、多目的ダムにおきまして治水を第一優先、それに関連しまして利水を整備をさせていくということに考えていきたいと思っております。
○井上(泉)委員 現実に起こったダム災害というものを見た場合には、そういう治水というものがおろそかにされがちなので、そういう点についてダム管理について建設省は、もっと強い姿勢で対処してもらわなければならぬと思うので、大臣の決意を聞いて私の質問を終わります。
○長谷川国務大臣 お話のとおり利水より治水の方を優先しなければならぬということは当然のことでありまして、今後は十分に、そのような点については、さらに一層、注意深く見守りながら、危険のないような処置をとっていきたいと考えております。 〔委員長退席、福岡委員長代理着席〕
○福岡委員長代理 瀬崎博義君。
○瀬崎委員 私は、きょうは二つの問題を尋ねたいと思うのです。一つは琵琶湖総合開発の問題であり、一つは欠陥マンションであります。 まず、琵琶湖総合開発事業の中で水資源開発公団の実施する治水事業のうち、昭和四十八年に建設省が示した滋賀県の負担金二十七億円の公団に対する支払いは、どうなっていますか。
○栂野政府委員 滋賀県で負担すべき二十七億円、現在八億円を大阪、兵庫で立てかえて払っておる次第でございます。 〔福岡委員長代理退席、委員長着席〕
○瀬崎委員 二十七億円のうちに、そんな八億円の立てかえが入っておるのですか。
○栂野政府委員 失礼いたしました。二十七億円は全体の総事業に対するものでございまして、現在八億円進捗してございまして、それをすべて下流県で立てかえておるという次第でございます。
○瀬崎委員 局長の答弁は事実をよく理解していないと思うから、私の方から説明したいと思います。いま言った二十七億円は滋賀県は払っていないはずであります。二十七億円がどうして出てきたかということなんですが、第一には、水資源開発公団の総事業費は計画当時で七百二十億円です。これを利水七九・九%、金額にしますと五百七十五億二千八百万円と、治水二〇・一%、金額にしますと百四十四億七千二百万円に分けたわけであります。第二に、この治水分の百四十四億七千二百万円の四分の一相当分、金額にして三十六億一千八百万円を地方負担金としたわけであります。四分の三は国が持つわけです。第三に、この地方負担金である三十六億一千八百万円を、上流の滋賀県で負担する分として七六・三%、下流の京都、大阪、兵庫三府県の負担分として二三・七%に割り振った。その結果、滋賀県負担金として一応二十七億五千六百万円という数字が出てきて、下流三府県負担分として八億五千六百万円になった、こういうわけなんじゃないですか。
○栂野政府委員 いま先生おっしゃいました七六・三%が滋賀県の治水に対する負担分であるという御説明でございます。これに対しまして、現在いわゆる事業実施方針におきましては、先生さっき、おっしゃいました治水と利水の負担割合を二〇・一%、七九・九%と決めておるわけでございます。それで、この二〇・一%百四十四億七千万の負担割合、いわゆる滋賀県、大阪、京都、兵庫の割合につきまして現在、鋭意検討中なわけでございます。まだ決まっておらないという次第でございます。
○瀬崎委員 では、もう一遍はっきり言いますと、上流負担七六上二%、下流負担二三・七%という数字は現在、一応の基準にされているのだけれども、いつ、どこで、何をよりどころに、はじき出されたのかということを聞いておきたいと思うのです。
○栂野政府委員 お答えいたします。 これは事務的な折衝段階におきまして、いろいろ検討された数字でございます。しかしながら、これにつきましては現在、鋭意どうあるべきかということを検討しておるという状況でございます。
○瀬崎委員 では特別な根拠があったわけではなくて、現在なお話し合いの過程であるから、この数字は今後、動く可能性もある、そういうふうな理解でいいわけですね。
○栂野政府委員 先生のおっしゃるとおりです。
○瀬崎委員 この琵琶湖総合開発の水資源公団が受け持つ事業の中で治水事業と称している中には、たとえば瀬田川のしゅんせつとか迎洪水対策、洪水を迎えるときの対策事業といったものが入っているわけですね。湖岸堤などもあります。問題は、こういうものを果たして治水事業と関係住民が理解するかどうか、ここにかかってくると思うのですね。 たとえば、こういうことです。琵琶湖の今日の平水位は、すでに明治時代の平水位に比べますと八十センチ下がってしまっているわけですね。それだけ、この百年近い問に琵琶湖の水の利水を増大してしまっているわけです。これ以上、瀬田川を掘り下げて、しゅんせつして琵琶湖の水を利用するというようなことは、逆に琵琶湖の取り返しのつかない破壊につながってくるので、これは根本的に反対だ。これは滋賀県側が反対するだけじゃなしに、下流の人たちも、その意味するところがわかれば、当然そうそう掘れるだけ瀬田川を掘ったらいいということにはならない、そういう性質のものでしょう。さらにまた、琵琶湖の湖岸に、わざわざ湖岸堤までつくって洪水対策を講じなければならない。しかし、もし、これが下流の宇治川や淀川の治水工事が万全に実施されて、琵琶湖の水位を大きく上げないで済むように南郷洗いぜきの操作ができるならば、つまり、それだけ下流にたくさん水が流せるのであれば、何も、わざわざ琵琶湖岸に大規模な湖岸堤までつくらぬでもいいじゃないか、こういう論議が出てきて、こういう費用を治水の負担金として地元が持てと言われても、それは納得できない、こういう意見が出てくるわけですよ。これは滋賀県の側から見たら、もっともだと思うんですよ。 そういうわけですから、現在まだ固まった数字ではないという話ですから、それはそれで結構だけれども、多少の変動があったところで、そういう根本的な問題を含んでおりますから、簡単に滋賀県側が、治水工事の通常言うところの地元負担金を払いましょうということになりがたい性格を持っている。そういう場合、納得のないものを無理やり公団といいますか政府側が取り立てるということになるのか、ならないのか。強制力を持てるのかどうか、そういう点を尋ねておきたいと思います。
○栂野政府委員 お答えいたします。 この費用負担におきましては、水資源開発公団法第二十六条第三項、同施行令第十六条二項第二号の規定に基づきまして、いわゆる関係府県の受ける利益に応じて、程度を勘案して案を決める。と同時に、当該府県知事の意見を十分聞いて、やるということでございまして、今後とも当該府県知事の意見も十分聞いて、こういうものを決めてまいりたいというふうに考えます。
○瀬崎委員 そうすると関係府県、つまり四府県の最終的な意見の一致がない限り、政府としては無理やりに負担金を取り立てることはしない、そういう理解でいいわけですね。
○栂野政府委員 四府県の知事さんの意見が一致するように、できるだけ努力してまいりたいということでございます。
○瀬崎委員 私が聞いているのは、意見が一致すれば大変、結構だけれども、その意見の一致をなかなか見ない、時間がかかるというふうな場合に政府は、どういう態度をとるかということなんです。
○栂野政府委員 意見が一致するというふうに確信しております。
○瀬崎委員 今日まで数年を経過して意見が一致していないということは、先ほど私が理由の一部を申し上げたように、根本的な問題を含むわけですね。そう簡単に一致するわけがないですよ。その場合に政府が無理やりに、政府の方の一定の基準とか意図を押しつけるかどうか、この点を聞いているわけです。
○栂野政府委員 現在、非常に煮詰まっておる段階でございまして、一致するというふうに思っております。
○瀬崎委員 問題は、ただ単に治水事業百四十四億の上流と下流の負担割合だけが問題になってくるのではないのです。インフレ下で、ずいぶん事業がおくれています。七百二十億で、とうてい公団事業が仕上がるとは思わないんですが、もし、この事業が一千億とか一千五百億とかにふくれ上がってきたときには、関係四府県の負担金というものは、現在、決められている、仮に決まっている八億それから二十七億、こんな程度で済むんですか。事業全体がふくれ上がれば、それに連れてふくれ上がってくるんですか、どうですか。
○栂野政府委員 ふえてまいります。
○瀬崎委員 結局、総事業費が倍になれば自動的に関係府県の負担金も倍になる、こういうことになるわけでしょう。そうじゃないんですか。
○栂野政府委員 必ずしも倍になるとは限りません。いわゆる身がわりだとか、その他十分、見直して、そうして、そういう負担割合も変わってくるということでございます。
○瀬崎委員 大もとになっているのは、そもそも七百二十億の総事業費を七九・九%が利水分、二〇・一%が治水分、こういうふうに振り分けたところにもあると思うのですが、この基準は一体どこから出てきたのですか。
○栂野政府委員 アロケーションの政令に基づいて決まったわけでございます。
○瀬崎委員 現在、進行状況を尋ねてみても、水資公団の方では明確に、これが利水事業、これが治水事業と、なかなか分けにくいようでありますけれども、当初、計画を立てたときとは、ずいぶんと金の使い方が違ってきているわけですが、将来、事業見直しが進んで内容が大きく変わった場合には、この利水と治水の区分比率は変わってくるわけですか。
○栂野政府委員 事業実施方針を変更する際におきましては、いわゆるアロケーションの基礎となります身がわり建設費あるいは分離費用、妥当投資額そういうものが、すべて見直しが行われるわけでございます。したがいまして、現在のアロケーション率が妥当かどうか十分、検討をしていきたいというように考えます。
○瀬崎委員 これは国土庁長官からで結構ですが、先ほども申しましたように、明治の琵琶湖の平水位と現在の琵琶湖の平水位を比較してみますと、すでに八十センチ、一メートル近く下がってしまっているわけですね。そういうふうに水位を下げたことによって、明治のころは毎秒五十トン下流に流しておった水が、現在は毎秒六百トン、十二倍に水の流出がふえているわけなんです。今度、琵琶湖総合開発をやって水位を一・五メートルまで下げるということにしますと、これが毎秒八百トンにまでふえる。つまり明治のころから比べれば十六倍に水の利用がふえてくる、こういうことなんですね。琵琶湖が今日の姿になるまでには、われわれが、いま生きているような時間では、はかれないような長い長い年月がかかっているわけですね。それを短期間に当面の利水の安易な解決のために大きく変えてしまう、こういうことが取り返しのつかない事態を招くのではないか。加えて深刻な汚染という問題が琵琶湖周辺の乱開発によって起こってきている。こういうことが滋賀県民のみならず近畿一千万住民の深刻な心配になっているわけですよ。問題はやはり、ここを考えてほしいわけです。 琵琶湖には、いま言いましたように自然と社会の長い長い歴史があるわけですね。自然の姿そのままでも琵琶湖というのは、滋賀県はもちろんのこと近畿全住民に対して、その生活を大きく支えてきておったわけであります。そうして今日まで一定の利水の増大も図られてきた。その上へ、まだ相当量の利水を行おうというのが今日の開発なんだ。なぜ、そんな必要が起こってきたかということを考えれば、高度成長政策の結果、都市に集中が起こってきた。とりわけ大企業の集中が、あるいは大きなビルディングの集中が起こって水需要がふえる。一方、本来、水源地として万全に保全したい滋賀県においても乱開発が進んでくる。こういうことで今日の利水は、琵琶湖が現在、住民に与えている利益をむしろ損う面も反面、出てくるわけですね。ここを何とかしないで利水ばかり考えたら本当に大変なんだよというのが、いまのわれわれの主張であり、関係者の良識ある意見ですよ。 それを今日まで、新しくダムをつくるときの手法、費用負担のやり方あるいは治水工事を行う場合の費用負担のやり方等を単純に適用しようというのでしょう。その結果、いま言いましたように治水と利水の区分が生まれ、その治水の四分の三は国が持ち、四分の一は地元が負担せい、その四分の一の負担を関係府県で割り振れ、こういうふうな形になっているわけです。こういうこと自身が問題だ、そういう一般のダム建設などのやり方は当てはまらないのじゃないか。だから、そういう点で、この間の建設委員会でも田澤長官は、この琵琶湖総合開発計画について「地元の意向は十分反映するという、この基本的な姿勢については変わりがございません。」こう言明されたし、国塚局長は「将来、法律上の措置が必要だということがあります場合には十分検討する必要があろう」と考える、こうも言っているわけですね。したがって、その地元の意見の尊重と将来の見直し、検討の中には、従来のダム建設や治水事業とは違った手法というものに、やはり見直していく。費用負担のあり方についても当然、保全の費用負担というものは起こってくるわけなんです。これはいま全然ありません、利水と治水に割っちゃっているのですから。全部、地元で持てといったって持てない事情がある。もともと琵琶湖は恩恵を及ぼしておったのですが、破壊する面があるのですから、これは持ち得ない面が出てくるでしょう。こういうような費用負担の制度も当然、見直してもらわなくちゃ困ると思うのですが、この点を長官にお尋ねしておきたいと思うのです。
○田澤国務大臣 琵琶湖開発事業の治水負担金の公共団体での負担の問題でございますけれども、これは先ほど先生御指摘のように琵琶湖開発事業に関する事業実施方針というものにおいて滋賀県、京都府、大阪府及び兵庫県において負担することのみを決定しておるわけでありまして、他の、それぞれの負担割合においては、これから決めてまいるということになりますので、ただいま建設省と関係府県が協議を進めておるというのは、ただいま河川局長の御説明のとおりでございますので、その間に負担割合も含めて、いろいろ検討してまいる部分については鋭意、検討してまいらなければなりませんけれども、建設省は、ただいまの段階では先ほど来お答えしておりますように、割り当てについては先生の指示に沿うて鋭意、努力をしているということだけは御理解いただきたいと思うのでございます。
○瀬崎委員 私が、わざわざ大臣の答弁を求めているのは、現在の滋賀県と下流三府県の負担区分の問題というのは、ある意味では一部分にすぎないわけなんです。そこに至るまでの計算方法が、いわゆる新しくダムをつくるメリットというのは当然、非常に計算しやすいわけです。そういうのと琵琶湖は全く違うので、もう自然の姿において長らく近畿全住民に一定の恩恵を与えてきた、これに改造を加えるのですね。利水は一面、増大するけれども、逆にまた琵琶湖の機能を低下させるという破壊の面も含まれてくるので、事前のいろいろなアセスメントとか保全対策などが十分講じられなければ大変なんですよ。だから、そんなものまで全部地方負担ですよ、従来のダムをつくる場合と同じような負担で、やってくださいよと言っても、これは受けられないのが当然じゃないか。だから琵琶湖には琵琶湖に適した新しい費用負担の制度というものがつくられなければならない。特別措置法というのは、そういうためにあるものだと私は思うのです。この間、国塚局長が、そういう法律上のいろいろな改正も考える、こう、おっしゃっているのだから、そのときは費用負担の根本的なあり方も含めて検討をしてくださいよ、こう申し上げておるのです。その点、よろしいですか。
○田澤国務大臣 先ほど申し上げましたように、琵琶湖開発事業に関する事業実施方針というのがあるわけですね。そこで、国がいわゆる四分の三、それから地方が四分の一というようなことになっておりまして、それで先ほど、お話ししたように治水あるいは利水関係を、それぞれ分離して進めておるというような現状なんですよ。ですから、これを都道府県のいわゆる負担金を、ただいま建設省と都道府県との間で協議をしておる段階で、いろいろ先生の御指摘のような問題が出てまいりますならば、十分、検討してまいりたい、こう考えます。
○瀬崎委員 この問題、建設大臣にもお伺いしておきたいのですが、いま国土庁長官から一志の基本線を出してもらったわけですが、いわゆる建設省側が一方的に、これは治水事業なんだよ、こういうふうに決めてしまって、その負担は、これこれしかじか地元で持ちなさいよ、こういうふうな押しつけをしない。一応、今後とも、よく国土庁と連絡をとりながら、琵琶湖に適した、関係府県が納得できるような費用負担の法則、つまり政府も、しかるべき責任と負担を負うというふうな仕組みというものを検討してほしいと思うのですが、よろしいですか。
○長谷川国務大臣 琵琶湖の問題は利水の問題でございましょうし、したがって、地元住民の意見というものの意思統一ができなければならない問題だと思います。ですから、それさえ調いさえすれば、私の方は同じ官庁なんですから、国土庁と話し合いをすることも、分離するということも、どういうことでもやります。いずれにしても利水なんですから、地元民のためにつくられていかなければならない問題なんですから、私の方で押しつけて、これでやらなければならぬと言っている意味じゃないのですから、その点は私の方も国土庁とは十分お話し申し上げてまいります。
○瀬崎委員 時間がなくなっているのですが、欠陥マンションの問題を簡単に質問しておきたいと思うのです。 マンションを考える会が中心になって、いろいろ現在の欠陥マンション問題を取り上げております。建設省は、これを受けて通達を出しているわけなんですが、その建設省の通達に基づいて不動産、建設、建築士の三協会が出したマンション問題に対する実施方針では「各協会ごとに決定した適用開始日以後に販売する新規物件に関しては、この実施細目を遵守されたい。」としているわけですね。こうなってくると通達は、実は、いま既存のマンションで問題が起こっておるのだけれども、これには効果が及ばない、こういうことになってしまうのではないですか。
○大富政府委員 お答えいたします。 いま御指摘のように、いろいろ欠陥マンション等の問題がありまして、これの苦情を聞く段階において、計画局長、住宅局長連名で指導通達を業界団体に出したわけです。この指導通達に基づきまして不動産業界の団体が自主的にアフターサービスの規準を定めたものでございます。したがいまして、これはこういう規準を取り決めました不動産業関係八団体の自主規制の取り決めでございますから、本来は業界団体に入っている会員のみに規制力がある。しかも、その適用も原則といたしまして早いもので五月一日以降、新規に販売契約を締結するマンション等から適用される、こういうことになろうかと思います。ただ、その場合に御指摘の、この業界団体に加盟していないアウトサイダーについてはどうかという問題が一つございますけれども、現在デベロッパーと称するものが大体三千業者ございますが、そのほぼ大半が、この不動産業関係八団体に加入いたしておりますので、こういったマンションをつくるという業界には、ほとんど、この基準が今後、適用されるだろうと私は思います。私どもも、そういう指導をやってまいりたいと思います。 それともう一つは、この基準は五月一日以降に適用されるわけでございますけれども、既往のマンションというものは売買時期とか瑕疵の原因とか程度とか、いろいろむずかしい問題がございますけれども、せっかく前向きに業界団体が自主規制基準として定めたものでございますので、なるべくひとつ、これを既往のものにつきましても適用になるように行政指導してまいりたいと思います。
○瀬崎委員 具体的な問題で尋ねておきますが、実は私も埼玉県のあるところの欠陥マンションを見てきたわけですよ。これは考える会から持ち込まれた、いま言われておるところの八団体には入っていないものなんです。 まず、はっきりしておかなければいかぬのは、マンションと言えば何かごく特殊な有名芸能人とか一部の資産家が入るというふうに考えられるけれども、全く、それとはイメージが違う。私が見たところは、せいぜい都営住宅二種の上クラスかな、面積も一部屋平均五十平米、こういうところであります。 まず、八年しかたっていないのですが、屋上へ上がってみますと、もう至るところ、ひび割れで、ごく応急処置としてアスファルトでも上に塗ってあるのですかね。そのために仕上げモルタルとしんのセメントとの間に浮きができてしまって、水がしょっちゅう、そこから下の方へたれてモルタルが溶けて、つららになっている。ちょっと見たら二十年から三十年ぐらいたっているのじゃないかと思うほど外部は傷んでいます。当然、部屋には雨が漏ってくる、こういうふうな状態です。これはもし、もう十年もたったら、まず全面修理でもしない限り、どうにもならないだろう。その場合、これは恐らく数千万円といったような費用になると思うのですが、こういうものは一体どこが、どのようにして持つのかという疑問が当然起こりますね。入っている者が負担するのだと言ったって、どう負担するか解決しっこないと思うのです。もう三十年もたったら、よほど手入れのよい部屋は別として、とにかく共有部分の外部に瑕疵があるわけですから、使えない部屋も相当出てくると思うのです。空き家になってくる。転売しようにも、これは売れない。手入れのいい部屋に残っている人は、残りたくても空き家の方が多くなってくると、社会的には住めなくなりますね。つまり古い空き家マンションができるわけです。こういう姿を想像すると私らだって、やはり不安になりますね。こんなときの建てかえ等は、だれが、どうして行うのだろうか、こういう疑問が起こるのです。そういうことを建設省は考えたことがありますか。
○山岡政府委員 既存マンションの老朽化に対しまして今後どう手を打つかということは非常に大きな問題だと考えております。そのためには現在、住宅金融公庫等で建てかえ融資というのを準備いたしております。一般に土地に対する工作物につきましては、原則は五年、堅固なものは十年というのが民法で定められております。したがいまして、それ以上のことを分譲マンション等につきましても業界の方に過大な期待をかけるということも無理かと思います。しかし少なくとも民法の線ぐらいのところまでは、いろいろなものにつきまして、そういうふうなアフターサービスができるように今後、強力に指導していくという方針でございますが、それと同時に、やはり、そういうふうなものに対しましても新しい保険制度が必要ではあるまいかということで、保険制度の勉強等について現在、鋭意行っているところでございます。
○北側委員長 瀬崎君、時間ですから結論に入ってください。
○瀬崎委員 はい、わかりました。 ほかに、いろいろ言いたいことがあるのですが、たとえば水道の水を送るためのポンプ室があるわけです。普通なら管理室はその横になければならぬのですが、このマンションには、もともと管理室がないのですよ。仕方なく上の方の空いた部屋を共同で管理室に買い入れられたわけですね。はるかに離れていますから、だから何か故障があったって発見は非常におくれる、修繕がおくれる、断水時間が長くなる、こういうことですね。このマンションはプロパンガスの爆発も起こったマンションであります。一体だれが、そういう危険を防止するのか、これもない。本当に実際、数年住んだ方々にしてみれば、えらいところへ入ったなとなると思うのですよ。 住宅公団であれば内部造作は一年間保証するとか、あるいは雨漏り、バルコニーの欠陥などは十年間保証するとか、あるいは入居説明会で契約の説明とあわせて補修問題等もある程度、納得しておいてもらうとか、一年経過する一ヵ月前には、管理組合と補修の必要があるかないか、いろいろ話し合うとか、十分とは決して言えません、この間、私も指摘したように管理上の問題もありますが、まあまあ常識的なことをやっていますね。そういう常識的なことが民間の分譲マンションには何一つ通用しないわけです。そういう意味では無法地帯にあるようなと私は思ったのですね。逆治外法権といいましょうか、一言で言うならば居住者それから建設業者、販売業者、そして本来いろいろ、めんどうを見なければならない自治体との間には、相互間のルールが何もないわけです。お互いの責任の分担などの基準もない。だから、この関係者同士、問題を解決しようとしても、よるべき基準が何もない、交渉の相手がない、こういうことですね。こんなのが全国にたくさん、できてくる日は私は近いと思うのです。こういう点で建設省として本当に一遍、実情をよく調査して、ただ単に保険で解決するものではないと私は思うのです。こういう分譲マンションの居住者に対して、少なくとも一般の国民が受けているであろう法律や制度上の保護が行われるべきであり、私は、そういう検討をするように強く要望して、大臣の答弁を聞いて終わりたいと思うのです。
○長谷川国務大臣 大臣の答弁と言われても、その答弁は少し困るな。民間が勝手にマンションをつくって、私の方は建築基準法という法律があって、その法律によって建築されているものをやらなければならぬ。ですから、その民間がつくったものが今度傷んだから、政府の方でも金を出す方法はないかと言われても、これはなかなか考えられない。いずれにしても建築基準法という法律が基礎となっておるのですから、今後これに対して厳重な取り締まり方法でもって厳正にやっていくというよりほかに、しょうがないのじゃないですかな、そう思っております。
○瀬崎委員 私は終わるつもりだったのですけれども、大臣の余りにも無責任な発言が出たから一言、言いたいのだけれども、そういうふうな過去のやり方が今日、問題を引き起こしているのだ。つまり、いま言いましたように普通われわれ公団とか、あるいは通常の公共住宅等に住んでおれば、それなりに公団なりその他が常識的なルールをつくってアフターサービスもしているし、あるいは団地サービスの会社も、いろいろ問題はあるけれども、そういうものが仲立ちして一定の自治体との関係も生まれてくる、そうなるのだけれども、民間分譲マンションは、そういうふうな法律や制度のらち外にあるというような感じになってしまっているわけですね。そうして、いま言われました民間の業者が建設や販売だけで野放しにされている。ここに問題があるので、今後の問題もさることながら、今日すでに分譲マンションを買って住んでいる人にも及ぶような、せめて一般の国民が受けているような、憲法が規定しているような、そういう法が行き届くようなことをやらなければいけない、こういうことを言っているわけなんです。そういう理解はできませんか。
○長谷川国務大臣 保護政策は当然やることは結構ですけれども、いずれにしても国民全体の税金でもって行っていく問題ですから、そう簡単に、それを行いますということも言えないでしょうが、いずれにしても基準をつくって、その基準に沿うような建築をやらせていく、これよりほかに道がないと考えます。
○北側委員長 甘利正君。
○甘利委員 実は私、四点についてお尋ねしたいわけでございますが、実は、そのうち三点につきましては前回、前々回に引き続いてのお尋ねでございまするから、いままでに、いただきました答弁については十分承知しておりますので、その点、御了承願いたいと思うわけでございます。 第一点でございますが、所信表明にもありましたように再開発、区画整理、これが二本の大きな柱で、この柱が、あらゆる都市問題を解決するのだということについては、よく私も承知をいたしたわけでございます。そこで、それだとするならば、資金量を増大して工期を短くしていく、こういう点についても、もう少し力をお入れにならないと欠陥が出てくるのではないか、こういう点でございますが、多くの問題の中から私は一つだけ申し上げてみたいと思うわけでございます。 一種市街地再開発事業で保留床の管理処分の方法と処分を定めるわけでございます。その処分の代金が事業資金の大部分である、こういうことでございます。そして何年かたちまして事業が完成に近づいたときに、その保留床処分が大変な金額でございまして、都市の中心部でございますと相手方はまず量販店、デパートである、こういうことが考えられるわけでございます。ところが、そのデパートが保留床を買うということ、売るということ、これはそのとおりでございます。ですから、これは何ら問題はないわけでございますが、それでいながらトラブルが起こる心配がある。そして大店舗法の許可を取らなければならぬ。大店舗法の許可が、その時点において必ず取れるという保証はないわけでございます。そこのところをさかのぼりますと、売れるか売れないか、そのことに使えるか使えないかわからない保留床の処分代金を事業資金を事業資金の大部分として、仕事を始めたのかということにもなるわけでございますが、これはどこに欠陥があるわけじゃないわけでございます。そこで、どうなんでしょうか、こういうことは資金量をふやすことによって二年くらいでお上げになったならば、こういう点も解決できるのじゃないか。そのほかに何か、いい解決方法があるのじゃないか、これは前に、ひとつお考えをということで引き続いての質問でございますが、それをひとつ承知しておいていただきたい。 次に最近、自治体の開発指導要綱が厳しいということについては申し上げておるわけでございます。そこで市町村の厳しい指導要綱を乗り越えて、そこに住宅建設をするということは県自体がむずかしい、こういうことがあるわけですね。たとえばA県で公営住宅をやろうとするときに、A県内のB市の指導要綱が非常にむずかしくて、たまらないというようなこともある。この点については、すでにお気づきになりまして、昭和四十四年でしたか年数は、はっきりわかりませんが、これらの問題で各自治体が適当に指導要綱を設けて受益者負担、原因者負担等で、いろいろの負担をさせるということには余り合理性がないので、これに対して合理性を持たせた何物かをということで宅地開発税が設定されておるわけでございます。これは姿、形が悪いのか相手方のお気に召さないのか、お嫁のもらい手がない。しかし今日においても、合理性を求めるという前段については肯定されなければならぬことでございますから、これらの税制を改正して、むずかしいでしょうがね、お役に立てるということについても、どうでしょうかという点でございます。 その二点について、いままで御答弁いただいた、ほかをお願いしたいと思います。
○中村(清)政府委員 お答えを申し上げます。 前段の方について、お答えを申し上げますが、ただいま御指摘がございましたように、確かに市街地再開発事業は非常に多額のお金が要ります。御指摘がございましたように保留床の処分金に相当、依存しておるということも事実でございます。したがいまして私どもといたしましては、これは御存じのように道路整備特別会計からの補助というのもございますし、それ以外に一般会計からの補助をどんどん拡充していこう、なかなか思うようにはいきませんけれども、逐年その成果が上がっておるのじゃないかと思っておりますが、そういうことで資金の方では及ばずながら、そういうことを考えていきたいというふうに考えております。 ただいま御指摘がございました大規模小売店舗法の制約のために保留床処分がうまくいかなくて、事業がうまくいかないということがあるのじゃないかという御指摘でございます。少なくとも、いままで私どもがやってまいりました限りでは、計画をつくります段階で地元の商工会とか、あるいは商工組合とか、あるいは商工会議所とか、こういったところと十分御協議を遂げまして、保留床処分の段階でごたごたが起こらないように指導してまいったつもりでございますし、また今後とも、そういうふうにやっていくつもりでございますが、少なくとも、いままで私どもが承知しております限りでは、大規模小売店舗法が障害になりまして保留床処分がうまくいかなかったという事例はなかったというふうに考えております。
○大富政府委員 お答えいたします。 御指摘の宅地開発税、確かに昭和四十四年に地方税法に基づいて創設されたものでございますけれども、今日までのところ一市町村も、この適用例がないわけでございます。この原因といたしましては、この税率が自治省の通達で一平方メートル五百円というようなことになっておりますし、その使途も制限されているわけでございます。これは四十四年に定められたものでございますけれども、一平方メートル五百円ということでございますとヘクタールで五百万ということでございまして、現在、地方公共団体の関連公共公益施設に対する負担ということから考えますと、なかなか、この宅地開発税では及ばないということで使われていないのじゃないかと私は思います。 ただ御指摘のとおり、現在あります宅地開発指導要綱というのは法令の根拠に基づかないものでございますし、いま法令に根拠を持つ制度といたしましては、これは非常に合理的な制度だと私は思うわけでございます。今後、宅地開発を進めるに当たりまして関連公共公益施設の問題を解決するという総合的な方策の中で、これは十分に検討に値する制度だと私は考えております。
○甘利委員 第一点ですが、事業を計画し着手する、そして一年、二年、三年、四年、五年たつ。そこで状況が変化しますから、何とか資金量を増大して、せいぜい二年、ぎりぎりで三年ぐらいならば、いま、あなたが御答弁になったような方法の処理もあるでしょう、こういうことでございますが、小委員会等で引き続いて事例を挙げて、できたらば、あるいは、その他の機会にということで、次の質問に移ります。 原始河川といいますか水路がある。そして、これの御説明を承ったことを私が理解しておりますることは、その水路が行政管理がなされていない。しかしながら財産管理がなされている。条例を設定すると今度は行政管理がなされる。もちろん財産管理はなされておるわけでございます。そして行政管理がなされると同時に占用使用権の行使、管理ができてくる。さらに準用河川の指定がなされると行政管理がなされ財産管理がなされ、そして占用使用はもちろん、そのつけかえに至るまで市町村の話でできるということになる。しかしながら、御承知のように財産処分につきましては、これは一貫して大蔵省ということでございます。その間これだけの複雑な管理形態ですと、いろいろな問題が数、挙げれば切りがないほど起こることは、長年、自治体に昭和二十二年から今日まで、いた私としても事例をよく知っているわけです。こういう問題をなくすために、もう少し、すっきりした管理の方法というものについては、お考えになるかならないか。また、これがもうパーフェクトなんだというふうにお考えになっているかどうかということを、お尋ねしたいわけでございます。 次に一点、この点につきましては新しい質問でございまして、住宅の問題でございますが、公営住宅の譲渡処分方針につきましては昭和二十二年以来しばしば変わっておるわけですね。そこで入居者の声を聞きますと、たとえば私に対して話された言葉として表現いたしますと、甘利さん、入居できたんだ、そうして役人の言われることには、いつか、これは私のものになるのだ、売ってくれるのだということで喜んで女房と話しているのだ、こういう話があるわけですね。それからまた、あるときは、甘利さん、どういうわけだろう、私のところの市では、それが県営住宅であっても、どうも売ってもらうわけにはいかない、しかし向こうの方の市の町の人は売ってもらえるのだ、そういうことはおかしいな。それからまた、あるときは、何か本来、公営住宅というのは賃貸が原則だ、こんな話を言われた。ところが内閣ではライフサイクルの中に持ち家制度があるので、持ち家ということ、自分で買えじゃなくて持ち家制度というときには、当然、公営住宅も売り払ってくれるということが入らなければ、おかしいじゃないかという、おかしいな、おかしいな、おかしいなという単純なお話がわりあいに、あるわけなんですね。これは情勢の変化で仕方がないのだ、時の方針というものは変わるのだという一言で片づけるには余りにも実質的な問題じゃないか、生活の実感的な問題じゃないか。こういう点については、どうお考えになるか。これは感想で結構ですから、どうぞ。
○栂野政府委員 お答えいたします。 まず河川の管理につきましても、いろいろな複雑な問題があることは先生御指摘のとおりだと思います。しかしながら、一級河川、二級河川それから準用河川それから普通河川というふうな四本の柱で管理を行っておるわけでございますが、どういうふうな人が管理をすれば、行政が一番スムーズにいくかという観点から、この体系が決められておる。ただ、普通河川におきましては、条例のない場合に国有財産による管理というのがございますけれども、国有財産管理ということは、条例がない場合やむを得ないというふうに考えてございます。
○山岡政府委員 いま先生から公営住宅の払い下げについて、たびたび方針が変わったというお話がございましたけれども、法律上は一回改正が行われております。これは一番最初にできました公営住宅法では、耐用年限の四分の一を経過した場合には「建設大臣の承認を得て」払い下げすることができるとございました。これは昭和三十四年に、当時の事情から「特別の事由がある」場合にということがつけ加えられております。しかしながら、最初にございました「建設大臣の承認」というのは、公営住宅法ができましたときから入っているわけでございます。したがいまして、公営住宅の入居関係につきましては、これは一般の私契約でございますけれども、公営住宅法に書いておる限りは、その中に従うということでございますので、当時から建設大臣の承認ということが必要だったわけでございます。したがいまして、建設大臣の承認なしに払い下げるよというような約束は無効であるというようなことは、実は、いろいろなところで、はっきりとさせてきております。私は、そういうふうな三百代言的なことを言う気持ちはございませんけれども、逆に、そういうふうなことから申しますと、当時から建設大臣の払い下げに対します処理方針は、おおむね一貫しておったということが言えると思います。 それは、一つは賃貸住宅は地域にとって重要であるから、低家賃の公営住宅は余り、そう軽々に払い下げるべきではない。ただし、いまの地域の住宅事情、土地利用計画等から見まして、いろいろな意味で払い下げた方がいいという場合には、払い下げもいいじゃないかということが基本の姿勢でございます。 それから、やはり大都市地域におきましては、低層の木造住宅等については建てかえをすべきだということでございます。そういうふうなことが根っこになっておりまして、先生おっしゃいますように、確かに、いろいろな通達が出ておりましたけれども、五十年の十一月に過去の通達を全部、集大成をいたしまして、いままでの一切のものを廃止いたしまして、新しく基本の方針ということでお示しいたしております。その中には、いままでの考え方が一貫して入っておりますけれども、大都市地域におきましては管理計画を立てていただきたい。その中で原則として建てかえを検討すべきである。これは大都市圏の市街化区域内におきましては、そういうふうにしていただきたい。それに準ずるような大都市においては管理計画をつくってもらいたい。それから、それ以外の地域につきましては地方公共団体の御意見を尊重して処分をしようじゃないか、こういうことが通達の基本でございます。これは過去においても、ずっと、そういうような気持ちで運用してまいったわけでございますが、今後におきましても、この通達の趣旨を、そのまま実行してまいりたいと考えるのが現状でございます。
○甘利委員 河川の問題につきましては、これは使用占用あるいは管理、これが変わるために、いろいろな問題が起きているのです。ですから、もう少し単純化したもの、均一化したものにされる方が当然いいのではないかというふうに思いますが、その具体的な問題については引き続きということにいたします。 それから、いまの住宅のお話でございますが、地方議会等で依命通達等をいろいろ検討し、現状を検討しながら国に向かって払い下げてくれという意見書を満場一致で決議しなければならぬというような事態が起こる可能性が十二分にありますということだけをお伝えするわけでございます。 質問を終わります。
○北側委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後零時四十七分散会