決算委員会 第17号
- 発言数
- 144 件
- 登壇者
- 25 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1977/04/21
会議録
○原(茂)委員長代理 これより会議を開きます。 昭和四十九年度決算外二件を一括して議題といたします。 本日は、郵政省所管及び日本電信電話公社について審査を行います。 この際、お諮りいたします。 本件審査のため、本日、参考人として宅地開発公団理事角田正経君の出席を求め、意見を聴取したいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○原(茂)委員長代理 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 なお、参考人からの意見聴取は委員の質疑により行いたいと存じますので、さよう御了承願います。 —————————————
○原(茂)委員長代理 それでは、まず郵政大臣から概要の説明を求めます。小宮山郵政大臣。
○小宮山国務大臣 一般会計、郵政事業特別会計、郵便貯金特別会計及び簡易生命保険及郵便年金特別会計の昭和四十九年度決算につきまして、その概要を御説明申し上げます。 一般会計の歳出予算現額は、百三十九億三百六十二万余円でありまして、これに対する決算額は百三十四億六千四百万余円となっております。 郵政事業特別会計の歳入予算額は、一兆八千八百九十七億五千九百八十六万余円、歳出予算現額は一兆八千九百九十七億三十五万余円でありまして、これに対する決算額は、歳入では一兆七千九百七十四億九百七十万余円、歳出では一兆七千五百三十億四千六百三十八万余円となっております。この中には、収入印紙等の売りさばきによる収入及びこれらの収入を関係法令に基づき他の会計へ繰り入れる等のため必要とする支出や借入金、建設費等の資本的収入支出が含まれていますので、これらを除きました事業の運営による歳入歳出は、歳入では九千九百五十六億七千六百四十一万余円、歳出では一兆八百九十七億三千七十五万余円となっております。 郵便貯金特別会計の歳入予算額は一兆二千七百二十三億四千九十二万余円、歳出予算現額は一兆一千九百八十四億九千五百四十四万余円でありまして、これに対する決算額は、歳入では一兆三千九十四億一千九十九万余円、歳出では一兆一千九百七十九億八千六百三十一万余円となっており、差額一千百十四億二千四百六十七万余円は法律の定めるところに従い、翌年度の歳入に繰り入れることといたしました。 簡易生命保険及郵便年金特別会計につきましては、保険勘定の歳入予算額は一兆六千七百九十二億九千三十三万余円、歳出予算現額は六千八百七十九億二千七百八十六万余円でありまして、これに対する決算額は、歳入では一兆六千四百二十六億六千二百五十二万余円、歳出では六千三百八十四億二千百二十五万余円となっており、差額一兆四十二億四千百二十六万余円は法律の定めるところに従い、積立金として積み立てることといたしました。 年金勘定の歳入予算額は二十七億六千八百九十三万余円、歳出予算現額は二十七億六千八百九十三万余円でありまして、これに対する決算額は、歳入では二十三億六千三百六十六万余円、歳出では二十三億六千三百六十六万余円となっており、歳入歳出の差額はありませんでした。 次に、昭和四十九年度の主要施策事項について申し上げますと、 第一は、郵便送達速度の安定と向上を図るため、これに必要な郵便局舎の改善、集配、運送諸施設の拡充整備の諸施策を講じてまいりました。 第二といたしましては、郵便貯金及び簡易保険の増強と利用者サービスの向上であります。 まず、郵便貯金増加目標額三兆五百億円に対しましては、三兆九千八百二十億三千五百四十七万余円の成果を上げることができ、この結果、郵便貯金の昭和四十九年度末の現在高は、十九兆二千七十三億五千四十六万余円となりました。 なお、郵便貯金の資金運用部預託金は、資金運用部資金の約五五%を占めている状況であります。 次に、簡易保険は、新規募集目標額二百七十五億円に対しまして、その実績額は二百六十一億二千九百五十二万余円でありまして、昭和四十九年度末保有契約高は二十三兆四百九十九億六百五十七万余円、簡易生命保険及郵便年金特別会計の積立金の新規運用額は一兆四百二十二億七千三十六万余円となっております。 また、郵便局の窓口環境の整備改善等利用者サービスの向上策を一段と推進いたしました。 最後に、会計検査院の昭和四十九年度決算検査報告において不当事項として、不正行為三件及び是正改善の処置を要求された事項として三件、合わせて六件の指摘を受けましたことは、まことに遺憾に存じます。 今後、この種事例の発生を未然に防止するため、より一層指導監督の徹底を図る所存であります。 以上をもちまして、昭和四十九年度決算の概要についての説明を終わります。 引き続きまして、昭和四十九年度日本電信電話公社の決算書類を会計検査院の検査報告とともに国会に提出いたしましたので、その概要を御説明申し上げます。 昭和四十九年度における日本電信電話公社の決算は、四十八年秋の経済情勢の急激な変化に伴う人件費、物件費の高騰による支出の急増及びこれに加えて、最近の利用度の低い電話の増大による収入の伸び悩み、あるいは景気停滞による収入の減少等によって収支状況が悪化し、損益計算上公社発足以来の大幅な赤字を生ずるに至りました。損益計算上の総収益は、収入の大宗を占める電話収入を初め、電信収入、専用収入とも、収入予算額を下回ったため、一兆八千八百二十億一千七百三十四万余円となりました。これに対する総損失は給与その他諸費、利子及び債務取扱諸費等の増大もあって二兆五百七十二億九千三十三万余円となり、差し引き一千七百五十二億七千二百九十八万余円の欠損を生ずるに至りました。 また、建設計画につきましては、物価高騰の影響及び政府の総需要抑制策により、一般加入電話三百十四万六千加入の建設を初めとして、電話局建設、市外電話回線増設等の主要工程の実施は、一部工程の繰り延べもありましたが、おおむね計画どおり実施されました。 以下、決算の内容を勘定別に御説明申し上げます。 まず、損益勘定におきましては、収入済額は予算額一兆九千二百七十七億八千万円に対し、七百八十八億一千五百五十三万余円下回っております。これは、電話収入が六百三十一億八千七百四十九万余円下回ったのを初め、電信収入、専用収入、雑収入のいずれもが予算額を下回ったことによるものであります。 他方、支出済額は、支出予算現額一兆九千二百九十四億二千八百五十八万余円に対し、八百四十一億一千九十九万余円下回っておりますが、この差額のうち二十億九千百十一万余円を翌年度繰越額とし、残りの八百二十億一千九百八十七万余円を不用額といたしております。 次に、資本勘定におきましては、収入済額は一兆五千八百四十二億六千六百十三万余円、支出済額は一兆五千七百六十四億二千三百七十四万余円でありまして、収入が支出を超過すること七十八億四千二百三十九万余円となっております。 この決算額を予算と比較いたしますと、収入済額は予算額一兆四千九百二十九億二千百万円に対し、九百十三億四千五百十三万余円上回っておりますが、これは予算に対し、損益勘定からの受け入れが二百二十億一千六百三十八万余円少なかったにもかかわらず、資産充当が五百二十七億四千九百四十三万余円増、設備料が六十四億六百五十六万余円増、電信電話債券が五百四十二億五百五十一万余円増となったことによります。 他方、支出済額は、支出予算現額一兆五千八百七十九億五千五百七十万余円に対し、百十五億三千百九十六万余円下回っておりますが、この差額のうち、三十七億三千六百三十九万余円を翌年度繰越額とし、七十七億九千五百五十六万余円を不用額といたしております。 次に、建設勘定におきましては、収入済額は一兆三千四百五十三億四千五百十三万余円、支出済額は一兆三千四百五億三千七百五十八万余円でありまして、収入が支出を超過すること四十八億七百五十五万円となっております。 この決算額を予算と比較いたしますと、収入済額は予算額一兆二千五百四十億円に対し、九百十三億四千五百十三万余円上回っておりますが、これは資本勘定からの繰入額が多かったためであります。 他方支出済額は、支出予算現額一兆四千三百三十六億六百四万余円に対し、九百三十億六千八百四十六万円下回っておりますが、この差額は全額を翌年度繰越額としております。 なお、昭和四十九年度は、日本電信電話公社の電信電話拡充第五次五カ年計画の二年目に当たりまして、加入電話の増設に最重点を置き、一般加入電話は三百二十万加入の計画に対し、三百十四万六千加入の増設を行ったほか、電話局建設、市外電話回線増設、データ通信施設増設等の工程が実施されましたが、物価高騰の影響並びに政府の総需要抑制策により、一部工程の繰り延べが行われました。 最後に、昭和四十九年度の予算執行につきましては、会計検査院から改善事項一件の指摘を受けましたが、これにつきましては、日本電信電話公社において検討を加え改善を図っておりますが、今後とも業務の適正な実施に努めるよう日本電信電話公社を指導監督してまいりたいと考えております。 以上をもちまして、私の説明を終わります。 何とぞよろしく御審議のほどをお願い申し上げます。
○原(茂)委員長代理 次に、会計検査院当局から検査の概要説明を求めます。高橋会計検査院第二局長。
○高橋会計検査院説明員 昭和四十九年度郵政省の決算につきまして検査いたしました結果の概要を説明申し上げます。 検査報告に掲記いたしましたのは、不当事項三件、意見を表示しまたは処置を要求した事項三件でございます。 まず、不当事項について説明いたします。 検査報告番号五八号から六〇号までは、郵政省職員の不正行為に関するものでございまして、三鷹郵便局ほか二郵便局において、簡易生命保険の募集及び集金事務に従事している外務員が、簡易生命保険料を受領しながら、これを受け入れ処理しなかったり、契約者から簡易生命保険の普通貸付の請求を依頼された際、内務員から受領した現金を契約者に交付しなかったりするなどの方法により、現金を領得したものでございます。 次に、意見を表示しまたは処置を要求した事項について説明いたします。 その一は、簡易生命保険の契約締結及び貯蓄奨励手当の支給についてであります。簡易生命保険法では、被保険者一人当たりの保険金額の最高制限額を定めておりますが、保険契約の状況を検査いたしましたところ、この制限額を超えて契約していたり、また、この制限額を超過している契約についても貯蓄奨励手当を支給していたりしているものが見受けられ、これらの取り扱いは本法の趣旨に照らして適切でないと認められました。 したがいまして、募集当務者に対して募集行為についての指導、監督を徹底するとともに、審査体制を整備するなどの処置を講じ、また、制限額を超過した契約にかかわる貯蓄奨励手当は、これを支給しない取り扱いとする処置を講ずることを要求したものでございます。 その二は、郵便貯金の超過契約分にかかわる支給済み貯蓄奨励手当の回収についてであります。 郵便貯金法では、郵便貯金について預金者ごとの貯金総額の最高制限額が定められており、預金者ごとの貯金総額が、この制限額を超過した場合には、貯金総額を制限額以内に減額することになっておりますが、この場合、減額を要する貯金額に対して貯蓄奨励手当が支給されていれば、これを回収することになっておりますのに、支給済み手当の回収がほとんど行われていない状況でございます。 したがいまして、貯金総額の減額処理を要することが判明した時点において、回収を要する支給済み手当を調査できるよう事務処理体制を整備し、適切な回収処置を講ずることを要求したものでございます。 その三は、宿直勤務者等を配置していない特定郵便局の防犯対策についてであります。 宿直勤務者または夜間勤務者を配置していない夜間無人局で、外部からの侵入者による盗難の損害額は逐年増加している状況でございますが、この盗難防止のためには夜間無人局に、夜間、現金をとめ置かないことが抜本的な対策であると考えられます。 したがいまして、現行の運送便等を利用したりするなどして、現金の保管方法の改善について、できる限り、夜間無人局に、夜間、現金をとめ置かない措置を講ずることを要求したものでございます。 以上、簡単でございますが、説明を終わります。
○原(茂)委員長代理 次に、昭和四十九年度日本電信電話公社の決算について、会計検査院当局から検査の概要説明を求めます。東島会計検査院第五局長。
○東島会計検査院説明員 昭和四十九年度日本電信電話公社の決算につきまして検査いたしました結果の概要を説明申し上げます。 検査報告に掲記いたしましたものは、意見を表示しまたは処置を要求した事項一件、本院の注意により当局において処置を講じたもの一件でございます。 まず、意見を表示しまたは処置を要求しました事項について説明いたします。 これは、マンホールの展開図の整備に関するものでございます。このマンホールの展開図と申しますのは、市外または市内電話ケーブル施設の新設、増設等の工事の設計や事後の保全のために使用する目的で作成される図面でありまして、これにはマンホールの形状寸法、収容ケーブルの種類、数量、配置のほか、有害ガスの状態や止水工等の有無が表示されており、この図面にマンホール内の写真を貼付することとされております。そして、東京、関東両電気通信局では、この展開図作成作業を請負により実施しておりましたので、この請負契約の内容について検査いたしましたところ、図面に貼付する写真の撮影、マンホール内の有毒ガスの状態や止水工の有無の確認をするための事前作業としてマンホール内の有害ガスの排出、清掃等を行う必要があることを理由に、これらの作業に要する経費として、請負額中約七〇%を占める額を計上しておりました。 しかし、この展開図は既存の展開図または地下線路施設工事の完成図面等をもとにして作成することができるものでありますから、図面作成に当たり、特段にマンホール内の調査を必要といたしません。また、有害ガスは時日の経過により変化しますので、これを測定、記録しても事後に施行する工事の資料として使用できないものであり、止水工の有無は工事の完成図面により把握できるものでありますから、この調査の必要はなく、さらに展開図に貼付する写真は、別に施工いたします地下線路施設工事の際に撮影することにしますと、マンホール内の有害ガスの排出、清掃等の事前作業が工事の一部として必ず行われますので、写真撮影のために、ことさらにこの経費を必要としないこととなるものでございます。 したがいまして、作業実施部局に対し写真撮影の方法に関して適切な指示、指導を行って、経費の節減を図る要があると認められたものでございます。 次に、本院の注意により当局において処置を講じましたものについて説明いたします。 これは、洞道築造工事における裏込め注入費の積算に関するものでございます。 東京ほか四電気通信局が四十九年度に契約しました電話局間の中継ケーブルを新設するためのシールド工法による洞道(ケーブルを収容するトンネルの公社における呼称)築造工事十六件の予定価格の積算について見ますと、いずれも裏込め注入費の積算につきましては、公社が数年前の作業実績をもとにして定めた仕上がり内径別の労務工数により算定しておりますので、これらの裏込め注入作業の内容等を調査しましたところ、今日では、作業機械の改良により作業能率が向上しており、実際には、当局の計算基礎としていた労務工数をかなり下回った施工がなされておりましたので、当局の見解をただしましたところ、公社では、五十年九月積算基準を改め、裏込め注入工の労務工数等を施工の実情に適合したものとし、十月以降実施する工事について、これを適用することとしたものでございます。 なお、以上のほか、昭和四十八年度検査報告に掲記いたしましたように、引き上げ用ガス隔壁つきケーブルの仕様について処置を要求いたしましたが、これに対する公社の処置状況につきましても掲記いたしました。 以上、簡単でございますが、説明を終わります。
○原(茂)委員長代理 この際、日本電信電話公社当局から資金計画、事業計画等について説明を求めます。秋草日本電信電話公社総裁。
○秋草説明員 昭和四十九年度の事業の概要につきまして御説明申し上げます。 昭和四十九年度は、電信電話拡充第五次五カ年計画の第二年度として一般加入電話の架設等、各種のサービスの拡充、改善に努力し、おおむね所期の成果を上げることができました。 しかしながら、決算の状況を見ますと、経営の合理化を図り、経費の節減と増収施策の推進に努めたにもかかわらず、損益計算上、一千七百五十二億七千二百九十八万円余の欠損金を計上することになりました。 このような大幅な欠損金を計上することになりましたのは、物価高騰と大幅なベースアップ等の影響により、総費用が二兆五百七十二億九千三十三万円余となったのに対しまして、景気の停滞等により、総収益が一兆八千八百二十億一千七百三十四万円余にとどまったためであります。 以下、昭和四十九年度の決算の内容につきまして御説明申し上げます。 損益勘定の収入におきましては、予算額一兆九千二百七十七億八千万円に対しまして、収入済額は一兆八千四百八十九億六千四百四十六万円余となり、七百八十八億一千五百五十三万円余下回りました。その内訳は、電信収入で五億八千五百七十三万円余、電話収入で六百三十一億八千七百四十九万円余、その他の収入で百五十億四千二百三十万円余のそれぞれ減となっております。 支出におきましては、ベースアップによる人件費の増額等に充てるために補正予算におきまして措置された一千五百三十億円及び前年度からの繰越額を含めた予算現額一兆九千二百九十四億二千八百五十八万円余に対しまして、支出済額は一兆八千四百五十三億一千七百五十八万円余となっております。 また、建設勘定におきましては、予算額に前年度からの繰越額及び予算総則の規定による経費の増額等を加えた予算現額一兆四千三百三十六億六百四万円余に対しまして、支出済額は一兆三千四百五億三千七百五十八万円余となり、差額九百三十億六千八百四十六万円は翌年度へ繰り越しました。 なお、建設勘定支出及び債務償還等の財源に充てるため、電信電話債券及び借入金により、八千三百八十五億八千六百五十一万円余、設備料として一千七百六十六億七百五十六万円余の受け入れを行い、一方、債券及び借入金等について二千三百九億三千八百六十万円余の償還を行いました。 次に、昭和四十九年度に実施いたしました主な建設工程の内容について見ますと、一般加入電話は三百二十万加入の計画に対し約三百十四万六千加入、地域集団電話は一万加入の計画に対して約一万三千加入、公衆電話は八万四千個の計画に対して約八万二千個をそれぞれ実施いたしました。 その結果、昭和四十九年度末において、電話の申し込みを受けて、なお架設できないものは約九十八万七千となり、前年度末に比べ約八十二万一千下回りました。 昭和四十九年度の事業の概要は以上のとおりでありますが、今日、加入電話は広く普及し、電気通信システムは巨大化しつつありますので、電話及び電信のサービスにつきましては、一層その維持向上並びに拡充に努め、国民の福祉に寄与するよう努めたいと存じております。 最後に、昭和四十九年度決算検査報告で指摘を受けました事項について申し上げます。 是正改善の処置を要求された、マンホールの展開図の整備につきましては、検討を加え改善を図りました。 以上、簡単でありますが、概略御説明申し上げました。 何とぞよろしく御審議のほど、お願い申し上げる次第であります。
○原(茂)委員長代理 これにて説明の聴取を終わります。 —————————————
○原(茂)委員長代理 これより質疑に入ります。 質疑の申し出がございますので、順次これを許します。宇野亨君。
○宇野(亨)委員 お許しをいただきましたので、順次伺いたいと思います。 まず、私の伺いたい問題につきましては、ただいま御説明が大臣からございましたけれども、その中でも特に地域開発に伴いまする電信電話の整備計画、通信網の整備計画についてという限られた問題を取り上げてお伺いしたいと思います。 首都圏の中で、開発計画が進んでいる公社の電気通信施設拡充整備、それが千葉県で千葉ニュータウン並びに皆さんもチバラギ県というお言葉を御承知のように、茨城県の鹿島開発とこれに伴っての通信網の整備計画がどのように進められておるか、まずお伺いしたい次第でございます。
○長田説明員 お答えいたします。 国の地域開発計画といたしましては、首都圏整備計画等の開発計画がございますが、国土総合開発法に基づきます新全国総合開発計画あるいは各地方の開発促進法に基づきます首都圏、近畿圏あるいは中部圏等の大都市の整備計画、それから新産都市、それから工業特別地域の開発促進法等、地域ごとにございます。 特に新全国総合開発計画におきましては、この中に「計画の主要課題」という項がございますが、この中で「新ネットワークの形成」及び「全国的な通信網の整備」ということが取り上げられておりまして、電話とデータ通信につきまして全国土を覆う通信網の整備、形成が計画されております。また首都圏整備計画におきましては、この中に「施設の整備計画」という項がございまして、通信施設を取り上げております。その基本方針といたしましては、加入電話の積滞解消それから通信網の整備及び防災計画の推進ということが計画をされております。 現在公社といたしましては、電信電話拡充第五次五カ年計画、これは四十八年度から五十二年度でございますが、これを策定し、実施しております。これの地域開発計画の方針に沿いまして、これら計画との整合をとりながら策定をしておるものでございまして、さらに毎年度の計画におきましても、地域開発計画の進捗を見ながら策定、実施をしているわけでございます。 特に、いま先生御指摘のございました千葉ニュータウンの実施地域について、どのように考えておるかという御質問でございますが、現在具体的には、千葉県北部地区の千葉ニュータウン開発計画、これに関連いたします電気通信施設の整備に当たりましては、開発計画の事業が始められました昭和四十二年ごろの当初から、開発事業主体でございます千葉県と密接な連携をとっておりまして、この地域の電話需要に対処できるよう措置を進めているところでございます。 具体的に申しますと、現場管理機関であります千葉電気通信部と千葉県との間に電気通信連絡協議会というものを設けておりまして、県の総合計画と電気通信事業計画との基本的な調整を図ることをして現在進めておるところでございます。 なお、具体的な千葉ニュータウンの中には、この千葉ニュータウンは大体白井町と印西町にまたがる地域というふうに了解をしておりますが、現在この白井局、それから印西町には船穂局という局がございます。これらの二局は、四十七年秋及び四十九年春に、それぞれ電話の自動化を進めました。その後開発計画の進展に応じまして、さらに、それぞれの局での設備の増設を行ってきております。 今後とも千葉県とも十分協議をしながら必要な時期までに設備を増設あるいは新電話局の建設——現在の白井局、船穂局では、将来の需要を満たせないというふうに考えておりますので、おのおのの局に、さらに区域を切りまして新電話局を二局一応建設をするという前提で、現在計画を進めておるところでございます。 大体、白井局、印西局両局、十五カ年後——私ども長期計画を立てますときには十五カ年を一つの計画の期間として立てておるわけでございますが、十五カ年後の一応需要といたしましては、両局合わせまして、約十一万九千ぐらいの需要になるだろうという前提のもとで計画を進めておるところでございます。
○宇野(亨)委員 ただいま長田施設局長から総体的な御説明をいただいたんですけれども、千葉電気通信部を中心にして地域の連絡協議会、電気通信部の連絡協議会というような、名称も当時は協議会で発足したのが、いまは通信連絡協議会というような形で、その地方、地方で連絡協議会があるようですけれども、いま計画はよくわかるんですけれども、工事の実施段階で、既設の道路問題あるいは交通問題、これを著しく阻害している。 計画はまことに結構なんだけれども、実施段階で非常な交通渋滞を起こしている原因をなしている。また、損傷を起こしている。これらについて、特に五十一号線、成田空港に伴いまして、恐らく交通渋滞は一層日増しに多くなってくるという状態の中で、計画はまことに、それはよくわかりますけれども、その実施段階での過去においての道路破損、交通渋滞、これに伴っての道路占用の許認可という問題があるわけでございますが、建設省から、この問題についての電電公社からの申し入れ、許認可の申請、これに伴っての率直な御意見を伺いたい次第です。
○海谷説明員 お答えいたします。 ただいま先生から、電電公社の工事あるいはその他の道路の占用工事につきましての交通問題の御質問がございましたけれども、これらにつきましては、われわれとしましても、すでに大分以前から事務次官の会議の申し合わせでありますとか、あるいは閣議の了解事項といったようなことに基づきまして、道路管理者、それに占用工事者側というものが十分事前に協議をしまして、しかも、それぞれできるだけ長期の計画を持ち合わせまして調整をする、そういうことによりまして、少しでもそういった問題をなくしていくということをやってきておるわけでございます。 しかしながら御指摘のように、必ずしも十分でないという面もあろうかと思いますけれども、今後ともそういう趣旨に沿いまして、道路管理者にもその趣旨を徹底させますと同時に、また占用工事者側にもそういう趣旨で御協力をお願いしていきたいというふうに考えております。
○宇野(亨)委員 ただいま建設省の海谷路政課長さんからの答弁ですけれども、至ってこれが不十分なんです。ということは、私どもも地方で議員をやっておりましたけれども、電気関係、電話関係あるいはまた公共下水道、上水道の埋設というものが計画されておるわけでございます。それにもかかわらず、せっかくでき上がった路面を壊してしまう、またそれに伴っての予算がかかる、人件費がかかる、交通渋滞をまた再び招く、こういうことで、これは幾つもの事例がございます。 こういう問題についての連絡協議会というものがあっても、名前はあっても、実質上にはちっともこれが活用されていない、こういう例が幾つもあるわけですけれども、電電公社側の施設の方の関係ですか、反省する点がございましたら、率直に御答弁願います。
○長田説明員 お答えいたします。 いま先生からの御指摘でございますが、私どもの線路設備は地下管路、洞道あるいは電柱等——地下管路、洞道等につきましては、これは道路の路面の下、それから電柱等は道路の端、路端と申しますところへ設備する等、ほとんどが道路の道路敷を占用さしていただいて設備を建設しているわけでございます。特に先生御指摘の地下管路等の工事、これが非常に道路を掘削するということに相なりますので、私ども長期の予測を立てまして、おおむね二十年分以上の設備をまとめて施工し、同じ場所を再度繰り返し掘削することのないようにするというのをたてまえにしております。 また工事を施工します時期は、これは道路管理者と協議をいたしまして、道路の新設あるいは道路の改良あるいは舗装工事といいます道路工事に合わせて、あるいはそれに先行いたしまして実施しますほか、ガス、水道、電力など、関係企業とも十分連絡調整を図りまして、これには道路管理者の御指導によって進めているわけでございますが、関連する企業でも、工事があります場合には同時期にまとめて施工いたしまして、繰りかえ工事にならぬよう配意をしているところでございます。 こういう道路管理者との協議あるいは関連企業との連絡調整といいますものは、千葉県内におきましても、年に道路管理者との協議は数回、それから連絡調整は十数回ないし二十数回行われるということで進めておるところでございます。しかしながら、地域社会が非常に急激な発展をいたしますと、電話の需要が予想外に増大する場合がございます。特に先生御指摘の千葉県、それも北部地域といいますものは、本当に急激な発展をする地域でございまして、予想外に需要が増大いたしました場合には、どうしても公社が単独で地下管路の新設等を行わざるを得ないという羽目に陥りまして、やむを得ず道路管理者の御理解を得まして、単独で工事を実施する場合がございます。 先ほど先生御指摘の五十一号線というお話がございましたが、五十一号線につきまして、ちょっと過去の状況を調べてみたわけでございますが、四十九年度から昭和五十一年度、この三ヵ年のうちに十五件、約五・八キロの路面の掘削をする工事を行わさしていただいております。この工事区間五・八キロのうち、約四五%は、先ほど申し上げました道路工事に先行いたしまして舗装先行などの工事をするという工事でございまして、残りの五五%につきましては、先ほども申しましたが、需要の急増ということで、新東京国際空港であるとか、あるいは成田ニュータウンなど非常に電話需要が急激に増大いたしたため、やむを得ず線路設備を拡充する必要から掘削をさせていただいておるという状況でございます。
○宇野(亨)委員 五十一年度までの四五%で約五・八キロという五十一号線の沿線でございますけれども、私は田舎におりまして、非常に経費のむだがあるんじゃないか、地方連絡協議会との綿密な連絡を完全にとり合えば、必ず先行して埋設の工事は進むのじゃないか。せっかくでき上がったものを、また壊すという、予算の執行に伴っては、今後は厳にそんな問題の起こらないように、予算の問題、交通渋滞の問題、一気に取りのけるわけでございまして、われわれは非常に注視をしておるわけでございますから、今後は五十二年度、五十三年度、五十一号線のペースにしましても四キロ、五キロという路線があるようでございます。これらにつきましては、慎重な先行した、協議会を生かした形で進められるように強く要望いたします。 これは建設省は答えなくても結構ですが、占用許可を申請されて、どのくらいの期間で道路占用を認めておるのか、路線ごと、個所ごとによって違うけれども、許認可の審査の期間は大体どのくらいか、あるいはまたそれに対して工事施工の期間、こういう問題について差し支えなかったら、ひとつ答弁していただきたい。
○海谷説明員 申請を受けましてから許可するまでの期間でございますけれども、これはいろいろケース・バイ・ケースであると思いますけれども、大体一月くらいというのが現在の状況じゃなかろうかというふうに考えております。 それから工事の期間は、これは工事によるわけでございますので、いろいろあると思いますけれども、先ほどのお話のような趣旨、交通問題等もございますので、できるだけ期間を短くして工事を行ってもらいたいというようなことで、協議会等においても、そういう指導をしておるわけでございます。
○宇野(亨)委員 余りすっきりした答弁でもないですけれども、千葉ニュータウンの関係につきましての電電公社関係は、その程度にしておきまして、伴いまして鹿島開発の問題につきまして、お伺いしたいと思います。 御承知のとおり、鹿島開発につきましては、六・四方式というような方式で進んでいるようでございますが、国土庁のその後の進みぐあい、あるいはまた許認可に伴っての当初からの計画の過程を御説明を願います。
○三橋説明員 お答えいたします。 鹿島地区の開発につきましては、鹿島港を中心といたします臨海工業地帯の造成が進んでおりまして、これによりまして生産機能の集積が進んでおるわけでございます。工場用地の造成につきましては、総面積三千三百ヘクタールを計画いたしておったわけでございますが、そのうち九割、すなわち、三千ヘクタール程度につきまして造成済み、あるいは近く造成を了する見込みでございます。残り三百ヘクタールにつきましても造成中でございまして、当初見込みよりは、おくれておりますものの、おおむね順調に進捗を見ておるということが申し上げられようかと思います。 先生御指摘の当該地区の用地取得の方式でございますが、これにつきましては、茨城県独自の農工両全といった見地から、従来の農地については、ある程度の代替農地を造成、給付するという計画で進んでおりまして、若干問題となる点もないではないようでございますけれども、茨城県の方におきまして適切に対処することを期待しておりまして、近く収束の方向へ向かうのではないかと考えておるわけでございます。 なお、私ども国土庁といたしましては、首都圏整備の上で、今後とも引き続きまして当地区につきまして、工業地帯の整備を図りますとともに、人口が非常にふえてまいっております。現在、人口が十万人に達しておりまして、そういう急速にふえてまいります人口の増加に対処いたしまして、生産と生活の調和を図るといったような観点から、上水道あるいは学校、病院等の整備を図りまして、居住環境の整備を図ってまいりたいと考えておるわけでございます。
○宇野(亨)委員 六・四方式の問題で、もう少し突っ込んでお伺いしたいわけですけれども、その中で、当初茨城県が県自体で計画した方向でなく、違った方向で、持ち分権といいますか、権利権といいますか、そういうような方向が進んでしまっておって、その中には都市化区域あるいは調整地域、農業振興地域というような部分、部分の障害はあろうと思いますけれども、それらの中で、当初の目的の方向でなく、持ち分権あるいは権利権というものが、ほかに流出してしまっておるというようなことを聞くわけでございますけれども、これらにつきまして国土庁はタッチしておりますか。
○三橋説明員 その問題につきましては、直接には茨城県の方で事業を進めておるわけでございますけれども、先生御指摘のように、農地として給付を受ける予定でお話が進んでおりました過程で、その後市街化が進みましたもので、多少その方向転換をしたいという御要望の方もあるように伺っておりますけれども、これにつきましても、茨城県の方で土地利用の混乱を防ぐという観点から、適切に対処することを期待しておるわけでございます。
○宇野(亨)委員 適切な指導を期待しているということでございますけれども、これがなかなか実際的には非常に困難な状態に相なっておるようでございます。国土庁といたしましても、県と密接な連絡を十分とられるように強く要望する次第でございます。 伴いまして、土地関係の、千葉ニュータウンとの関係があるわけでございますが、宅開公団と千葉県が事業参加の形で協議が進められておるようでございますけれども、私どもは、やはり地元でございますが、千葉県と地権者あるいは地方自治体の皆さんが、千葉ニュータウンという大きな夢の構想を描いて進められたわけでございますが、年月を経るに従いまして、当初協力してくださった地主の皆さん、地権者の皆さん、あるいは非移転者の皆さんという皆さんと、今日ただいまいろいろな要請を県から受ける、こういう移転者あるいは地権者というものの状況が非常に変わっておる、社会情勢の変化というものがあるわけでございますけれども、そういう変わる中での現在進められている千葉県側と宅開公団側の状況を、概略でも結構でございますから、説明していただきたい。
○角田参考人 お答えいたします。 千葉のニュータウン事業につきまして、昨年の九月に、私どもの総裁が千葉県の知事にお会いいたしまして、この事業に公団もひとつ参画をさせてほしいということを申し入れいたしました。知事も、それじゃひとつ検討しようじゃないかということで、現在まで実は私ども事務的に検討いたしております。 参画というのは、非常にわかりにくいので、いろいろと問題があるようでございますが、私どもいま考えて、県といろいろ御相談しておりますのは、県が現在やっております事業の中に、私どもの公団も一枚かませてほしい。私どもいろいろな意味で、資金調達の面とか、関連公共施設等も直接施工ができますし、そういうふうな意味で、いまの事業の隘路になっておりますのが、それによって非常に促進できればいいんじゃないか、これも非常にメリットがあるんじゃないかというふうなことで、その辺のメリットを考えて、ではひとつ、おまえのところも一緒に共同事業をやろうじゃないかということになっております。 したがいまして、私どもどういう形で、この仕事を進めるか、いま同じ事業主体になるわけでございますので、仕事の中身、仕事の分担を事務的に詰めている段階でございます。
○宇野(亨)委員 もう時間も大分なくなってしまったのですけれども、宅開公団としましては、千葉県側に積極的に参画を呼びかけ、またその後の協議を進めておるようでありますけれども、どうかひとつ千葉県で地元の皆さんと地域の皆さんとお約束をしたこと、あるいはまた協議で決められたこと、これらの精神と内容を十分ひとつ理解の上、この参画に力をかしていただきたいことを強く要望する次第でございます。 最後でございますけれども、大臣に、先ほどの説明で大体わかった点もございますけれども、千葉ニュータウンの中におきまして、やはり郵政事業というものが非常に望まれるわけでございます。これはいろいろな事業内容の問題につきましても、特定局の郵便局を地域、地域に——田舎の地域で、その郵政事業の中での特定局の占めるシェアというものが非常に大きいわけでございます。非常に便利な郵便局の使命でございます。ニュータウンに限らず、地域の郵便局、特定郵便局の新しい設置という問題について、さらにさらに進められるという意向がおありかどうか、この点について一点お伺いしたいと思います。
○小宮山国務大臣 先生御承知のとおり郵政省の仕事は、郵便初め貯金、保険等ございます。特に郵便局というのが全国で二万二千ございますけれども、そのうち、一万七千ほどが特定郵便局でございます。これは地域の中で大変な役割りを果たし、サービスを地域住民にいたしてまいりました。 〔原(茂)委員長代理退席、北山委員長代理着席〕 その歴史も百年を迎えております。そういう意味でも、日本の社会の中で大きな発展をし、かつ国民大衆の生活に大変かかわり合いのある特定郵便局でございますので、先ほどから先生の御議論を聞いておりまして、ニュータウン建設等については、そこに入居される方々のことを考えれば、ぜひいままで以上に、国土庁を初め関係各庁とも、諸計画のときからやっておりますけれども、地方自治体そのものとも今後とも十分密接に連絡して、地域住民のサービスに貢献したいと考えております。
○宇野(亨)委員 最後に大臣から力強い御答弁をいただいたわけですけれども、やはり特定局を数多く認可してやるというところが、住民サービスへの基本の実行だろうと思います。数多く特定局をつくっていただくように、特に千葉ニュータウンというのは新住地域でございますので、この点につきましては、特段の御留意を強く要望いたしまして、私の質問を終わります。
○北山委員長代理 次に、原茂君。
○原(茂)委員 きょうは、実はすこぶる時間が短くなりまして、お答えいただく方も、どうかひとつ簡単に、要点だけをお答えいただくようにお願いをしたいと思います。 最初に、大臣にお伺いしますが、今回一%の公定歩合の引き下げをやり、その前に〇・五引き下げました。そのときの大臣は非常に威勢よく、絶対に郵便貯金の利子などの引き下げは行わない、つまり庶民を守る、こういった発言があったわけでありますが、今回の一%の引き下げに関しては、新聞等で見ますと、一切郵貯その他にも連動をさせるように書いてあります。この連動が、もし行われまして、郵貯に関しても引き下げ等が行われることがあるとしますと、せっかくわずかな減税でも大変な恩典だと思っております庶民に対しては、青天のへきれきになるわけでありますが、この点、今回連動させると、いま伝えられております問題に対して、大臣はどのような決意をしているか。時間がありませんので、それが一つ。 二つ目に、少なくとも参議院選挙の終わるまでは下げない、参議院選挙が終わったら下げるというような時期の設定を、これは一つの方針として考えているようにも伝えられていますが、その点はどうか。 三つ目には、万が一やはり連動させる、近い時期にそうせざるを得ないというときに、一体すべての郵便貯金関係というものを一斉に連動させるのか、郵便貯金の種別がずいぶんありますが、その種別によって考慮をし、段階をつけて行うのか、三つお答えをいただきたい。
○小宮山国務大臣 最近の新聞紙上で、私が公定歩合の引き下げに伴って郵貯の金利を引き下げるような話がございますけれども、今週の火曜日の閣議でも官房長官からの発言がございまして、公定歩合の引き下げに連動して市中銀行の金利を改定するという発言がございましたけれども、私は、特にその際発言を求めまして、郵貯については白紙であるということを申し上げておきました。でございますので、いまのところ、そういう考え方ということについては、するかしないかということについては、まだ私は何も考えていない、白紙であるということを申し上げます。 第二番目の、参議院選挙後かどうかということは、経済というものは生き物でございます。選挙とは、はっきり申し上げまして関係はございません。 三番目の問題については、いろいろな種類があるであろうということでございます。通常預金、定額、定期等々ございます。しかし、白紙でございますので、その辺のことについても考えておりませんことを申し上げておきます。
○原(茂)委員 きょうは、ちょっと生きが悪い答弁にお聞きしたのですが、やはり結論的に言うと、むやみに連動させるべきではない。この庶民の預金に関しては、相当程度配慮して金利の引き下げ等は考えなければいけないだろう、こう思いますから、そのことを配慮をしながら答弁があったものと考えて、その点は終わります。 それから次に、防災無線の関係についてお伺いしたいのですが、これも時間がありませんから、三点お伺いいたしますが、現在、東京都を中心の防災無線、あるいは全国的のいわゆるネットを張っての防災無線というものが各地方自治体等との関連において進んでいるはずでありますが、その概要。 それから、消防庁にもおいでいただいておりますが、この関連において、消防庁が現在こうもああもしたいのだが、こういう点で支障がある、あるいは予算の面で、こういう点でなかなか難渋しているとかいう困難な状態、消防庁がやろうと考えているのに、いわゆる大震災等を中心とした、特に防災等を考えたときに、非常にいま困難、難渋、それを感じていることをついでにお知らせいただく。 最後に、私は、これはどこが担当か知りませんが、この種の防災無線を扱うというのは、防災無線を扱う特別の技術者がいなければいけないのじゃないかと思うのですが、そうなのかどうか。特定の防災無線関係の技術者というものが必要で、それが扱うのだということになると、一体全国に防災無線を扱う技術者というものはどのくらいいるのか。しかも地方自治体、特に防災無線に関係するこの機関に対して、確実に一防災無線機のセットに対して必要だと思う技術者というものが十分か、あるいはどのくらい足らないのか。これの育成なり養成というものを配慮しないと、宝の持ちぐされになってしまう。相当高い金を使って、いまやっているのですが、これが実際に動かない。たとえば、地方自治体に一人それがいた。しかし、いつ災害が起きるかわからない、夜中に、日曜に、祭日にといったときに、これが留守になっているというのでは困る。 そういうことも含めて考えたときに、一体現在この防災無線を扱う技術者というものは充足されているのか、充足されていないのか。これに対する養成計画等がおありなら、しかも何割くらい充足されているのか、不足しているのかもあわせてお答えをいただく。
○石川(晃)政府委員 お答え申し上げます。 この非常災害時におきます防災無線の状況でございますが、大別いたしまして、三つに分けられるわけでございます。 一つは、公衆通信用の無線局でございます。もう一つは、防災関係機関がみずから設置するもの。それからもう一つは、以上の二つが途絶したときにやる一つのシステム。こういう、大体大きく分けまして、三つに分けられると思います。 それぞれの自治体におきます防災無線の状況につきましては、自治省の方から御説明いただくといたしまして、ただいま申し上げました防災の体系につきまして御説明申し上げますと、初めに公衆通信用でございますが、これは電電公社を中心としての計画が持たれておりまして、災害応急復旧用無線電話と、それから孤立防止用無線電話、この二種類がございます。 災害応急復旧用無線電話は、主要都市の行政機関それから公共機関、こういうところに常備してございまして、加入電話が不通になった場合の応急通信用として使用するものでございます。それから孤立防止用無線電話でございますが、これはあらかじめ市町村の役場あるいはその出先に設置しておきまして、有線電話が途絶した場合に使用するものでございまして、この二つは、いずれも公衆通信用として考えられたものでございます。 次に、防災関係機関の設置するものとしましては、国の機関あるいは国鉄、電力会社等の公共機関、そういうものがそれぞれ防災業務の遂行のための無線通信、それからもう一つは、都道府県が県内の市町村及び防災関係機関との連絡が有機的に行われるための無線通信、こういうことに使っております。これが、先生御指摘の全国的に地方自治体でどういう無線を持っているかということに該当するのではなかろうかと思います。 以上の二種類につきましても、これすら通信ができなくなった、途絶したという場合には、現在無線を持っている無線局を総合いたしまして、その通信機を利用しての非常無線通信を行うという制度がございます。この制度は、電波法の七十四条と七十四条の二で決めておりまして、郵政大臣は、この非常無線通信を円滑に実施できるような体制を整備することになっております。 以上のような形で、公衆通信用、それから地方自治体にできておりますが、地方自治体は、現在は十八地区に災害応急復旧用無線局の設備ができております。それから、都道府県の防災行政無線局でありますが、これは、現在運用中のものが十八でございます。それから、一部運用中が六、計画中が十二、準備中が十一、このような数になっております。 以上でございます。
○永井説明員 お答え申し上げます。 現在、防災無線の全国ネットワークといたしましては、消防庁と東京都を除きます四十六道府県とマイクロ無線回線で連絡して、現在運用中でございます。 それから、都道府県と市町村を結びます、いわゆる地域的な県内の防災無線でございますが、この設置状況は、ただいま郵政省の方からお答えがございましたように、運用中につきましては、一部運用を含みまして、北海道を含みまして二十四道府県で現在運用いたしております。 これにつきましては、私どもも防災業務上、防災無線の設置というのは非常に必要であり、かつ不可欠であるということで、各都道府県にこういった都道府県と市町村を結ぶ防災無線を設置するよう、促進方に努めているわけでございますが、昨今の地方財政の状況で、なかなか進まないというのが現状であろうかと思います。こういった実情にかんがみまして、五十一年度から、いままで補助金を一億円でありましたのを四億円に引き上げまして、それから都道府県が持ちます、その残りの起債充当率でございますが、これが七〇%であったのを九〇%まで引き上げまして、それで現在促進方をやっておる次第でございます。今後とも努めてまいりたいと思っております。 それから無線従事技術者でございますが、これにつきましては、ちょっと資料的に持ち合わせておりませんが、若干不足しているように私ども聞いておりますが、これにつきましては、毎年こういった防災と同じことをやっております防災担当者と無線従事者を一緒に来ていただきまして、講習会のような、こういった担当者会議というものを開いて、いろいろと周知徹底方をやっておるわけでございますが、今後ともこういった育成強化というものに努めてまいりたいと思っております。 以上でございます。
○原(茂)委員 時間がありません。この問題は、またまとめて次の五十年度のときに、専門にひとつお伺いしたいと思います。 次に、ファクシミリを中心にした、いわゆるマスコミュニケーション・メディアとしての電子郵便について、これは日本でも相当研究しておると思うのですが、現在、アメリカ、イギリス、フランス、スウェーデン、こういった国はすでに実施をしていたり、あるいは試行をやっておるわけでありますが、一体わが国が、せめて試行の状態に入るのはいつごろになるのか、電子郵便というものは、やはり必要なものとしてやろうという決意で研究を進めておられるのか、それの試行、それから実施、その時期、見通しについてお伺いしたい。
○佐藤(昭)政府委員 お答えいたします。 先生も御承知のように、電子郵便は、名称自体が非常に概括的なものでございますが、郵便と電気通信を結合した新しい通信サービスであるといわれておりまして、米国を初め諸外国で実施または試行されておるわけでございますが、郵政省におきましても、昭和五十年八月から、電子郵便に関する研究会を設置いたしまして、電子郵便のサービスのあり方、需要の見通し、技術的な動向等につきまして、さまざまな角度から検討をしておるわけでございます。 特に五十年度におきましては、アメリカ及びカナダの実情を調査したわけでございますが、アメリカでは、メールグラムというサービスが、一九七〇年から郵便事業公社とウエスタンユニオン電信会社との共同で実施されておりまして、いささか資料が古いわけでございますが、一九七四年度におきましては、約二千万通の利用があるといわれております。ただ、アメリカの場合には、これはテレタイプ方式の電子郵便でございます。 また五十一年度におきましては、ヨーロッパ諸国の実情を調査してまいりましたが、現在スウェーデン、フランス、スイスの各国ではファクシミリ方式のサービスを試行しておりますけれども、ファクシミリが国民にとって、なじみが薄いということ、あるいは料金が高いというようなこと等もございまして、現在のところ利用がきわめて少ない状況であるという報告を受けております。なお、イギリスにおきましては、需要が少ないために、二年間の試行の後にサービスを中止しているというような経緯もあるようでございます。 こういった諸外国の動向を参考にしながら、わが国におけるあり方につきまして検討を行っているわけでございますが、こういった新しいサービスでございまして、このサービスのあり方とも関連いたしますために、現在のところ需要動向の把握等をやっておりますけれども、なかなかサービスのあり方自体の問題と絡みまして、その把握がきわめてむずかしい状況でございます。一応昨年度後半におきまして試みに市場調査を行いまして、現在その結果についても取りまとめ中という段階でございます。 したがいまして、今後の見通しにつきましては、なおサービスのあり方とか、あるいは需要の見通し、技術的動向等につきまして、いろいろ検討中の段階でございますので、なお慎重に検討してまいりたいということでございまして、現段階で、その実施等につきましては、まだ決まらないというのが状況でございます。
○原(茂)委員 鋭意研究を早く進めて、やはり一応わが国でも実施してみる必要があるだろう、こういう立場で私は質問をしたわけですが、研究がある程度進みましたら、またそのときに伺わせていただきたいと思います。 それから最後に、誤報電話といいますか、いたずら電話といいますか、こういう電話が非常に多くて、ずいぶん大衆は迷惑しているのですが、これに関していろいろ皆さんにはお考えがあるし、工夫をしていると思うのですが、逆探知の方法もあるだろうし、いろいろとやってはみたいと思っても、焦点をどこにしぼるかの問題もあり、予算の関係もあり、なかなかできないというようなことにいまなっているのでしょうが、現在どんな工夫をしているのか、逆探知ができるかどうか、その工夫の状態をひとつ答えていただきたい。 私、時間がありませんから、ついでに二つ申し上げますが、たとえばアメリカなんかは、非常にこそくな消極的な方法ではありますけれども、電話番号帳に名前を隠す、電話番号隠しといいますか、これをやるわけですが、こんなことをいま日本でもやっているのかどうか。だれか特定の人が電話番号に、原茂と掲載しないでくれ、こういうような電話番号隠しをやっているのかどうか。アメリカの場合には、電話番号を隠すと幾らという隠し料というのを取って、有料で電話番号に名前を載せない。日本の場合は無料でそういうことをやっているのか、やっていないのか、それが一つ。 それから逆探知に関連して考えられることは、やはり家庭のファクシミリが発達普及すれば、これは相当程度技術的に利用ができるし、有用なものだと考えるのですが、この家庭のファクシミリが普及する、過半数あるいは日本全体で、いまの電話の程度にということになると、恐らく二十年、三十年かかるのじゃないかと思うのですが、一体家庭ファクシミリというものは、いつごろになったら、ある程度普及すると考えているのか、それを聞きたいのと、そのファクシミリが万が一普及したら、いたずら電話等を逆探知するのに非常に便利になるのかどうか、この三つ、お答えいただいて終わります。
○西井説明員 お答えいたします。 ただいま先生からお話のございましたとおり、最近、いわゆるいたずら電話というのが多くなっておりまして、これに対しまして公社もいろいろ認識をし、その対策を考えておるところでございます。 具体的に申しますと、いたずら電話の防止のための呼びかけを、特に最近加入者のマナーの向上とういことで呼びかけを行っていきます一方、いたずら電話で、お困りの方からお申し入れがございましたら、ただいま先生からお話のございましたとおり、電話帳の掲載の省略をいたしますとか、それから電話番号案内に問い合わせがありましたときに、その番号案内の省略を行ったりいたしております。これら電話帳の掲載省略は、現在のところ無料で行っております。それからそのほかにファックスまで至りませんですが、留守番電話を設置していただきますと、かなりこのいたずら電話に有効でございます場合が多うございますので、そういうのに適した方には留守番電話の設置をお勧めするなど、いろいろ可能な限りの対処をいたしております。 公社として、今後どのような対策をとってまいるかということにつきましては、ただいまおっしゃいました逆探知の方法も含めまして、今後郵政省の十分な御指導を仰ぎつつ対処していきたいと考えておるところでございます。 ちょっといま逆探知の話が出てまいりましたので、そのことについてお答えを申し上げますと、現在の一般の加入電話に対しまして、逆探知機能を設置するということは、ただいまの機械設備ではかなり困難でございまして、またそういうことをいたしますと、着信者が受話器をかけるまで発信者側のメーターが回るという問題でございますとか、それから同じく着信者が受話器をかけるまで次の通話ができなくなるとか、いろいろな問題がございますほかに、そのようにして保留されました回線につきまして逆探知をするということは、現在の公衆電気通信法におきます通信の秘密に関しますいろいろな制約がございますので、特にその辺の問題につきまして、今後十分郵政省の御指導を受けまして、いろいろな問題について対処をしてまいりたい、このように考えておるところでございます。 それから、ただいまファックスを家庭に普及いたしますのに、どのくらいの見通しかというお話がございましたが、これはやはり物の値段と関係いたしまして、安くてもいいものができますと、どうしても普及が早くなる、こういうことでございまして、現在そういう家庭用の簡易な、安くて便利なファックスの開発に鋭意努めておるところでございまして、そういうものも含めまして、今後の長期計画の中で検討してまいりたい、このように考えておる次第でございます。 電話番号帳の掲載につきましては、加入者からのお申し出がございましたら、掲載省略は現在のところ無料でいたしております。
○原(茂)委員 大臣、お聞きのとおりなのですが、やはり不法電話の問題、あるいは、ほかのことは余り言えませんが、ぜひひとつアメリカあるいは諸外国の例も参考にしながら、ただで何も電話番号帳に隠さなくてもよいのだから、取れるものは取ってもいいのですから。そうでなくとも、いま赤字になりつつあるというようなことも考えて……。 それから、電子郵便に関しては、やはり積極的に一応進めてみる必要がある。いまマーケティングをやっておるようですが、その点もひとつ大臣として、ぜひ考えてもらいたいと思うのですが、それをお聞きして終わります。
○小宮山国務大臣 電子郵便については、やはりこの次の時代の新しいコミュニケーションの手段としては大変重要なものであろうと考えます。先ほど御説明がありましたように、いろいろ今後とも研究開発して、大いに開発したい。先生御承知のように、こういう新しい技術というのは、ノーハウが大変重要でありますし、新技術が出てまいりますと、新しいものが出てまいります。そういう意味でも、電電公社を中心として鋭意大変な研究をいたしておりますので、世界のトップレベルの技術を持っておる電電公社でございます。新しい技術の開発で庶民にサービスができるような形にしていきたいと思っております。 それから第二番目の、いたずら電話でございますけれども、これも自分自身大変迷惑をこうむりまして、毎晩、朝方二時になりますと、電話がかかってくる、朝五時に電話がかかってくるというのが三月ほど続きまして、どうしても耐えられませんので、電話をかえたという事実がございます。そういうようなことで、私は逆探知というようなこともしなければいけない、いろいろなことを研究しまして、留守番電話等も使って、いたずら電話を防止するというようなこともございます。特にいたずら電話では、子供、家族等が大変恐怖を受けるということ、それから最近は、不幸電話などというものが大変はやっておるのを新聞紙上で見ております。ぜひそういうことの逆探知も、法律的にかなえば、そういう技術も開発さしていきたいと思っております。
○原(茂)委員 終わります。
○北山委員長代理 阿部未喜男君。
○阿部(未)委員 郵政大臣に伺いますが、先ほども質問がありましたように、公定歩合の一%の引き下げに連動して、預貯金金利の問題が議論されておるところでありますが、特に逓信委員会において、この問題は、すでに多くの議論が重ねられておると思うのですが、逓信委員会における各党の意見について、郵政大臣は、郵便貯金の金利の引き下げの問題について、どう受けとめておられるのか、その所感をお伺いしたいのです。
○小宮山国務大臣 特に逓信委員会で、委員各位、先生方から、この公定歩合引き下げに関連して、三月から、またつい最近の公定歩合との関連で、いろいろな御質問がございました。私自身、郵便貯金法第十二条を尊重して今後とも慎重に対処していきたいと考えております。
○阿部(未)委員 郵便貯金法の十二条というお話がございましたけれども、郵便貯金法十二条の中には、一つには預金者の利益を増進させるという趣旨が含まれております。もう一つは、民間の金融機関の金利についても配慮をするという趣旨が含まれております。当然今回の場合には、私はこの二つの兼ね合いというものが非常に大きい問題になるだろうと思います。したがって、単に十二条の精神とだけおっしゃられても、逓信委員会における議論がいずれに重点が置かれて議論されたのか、それについての大臣の受けとめはどうなのか、もう少し具体的に説明してもらいたいのです。
○小宮山国務大臣 郵便貯金法第十二条については、前段、後段のお話がございますけれども、これは十二条二項そのものを、全体をあわせ考えなければいけないことであろうと思っております。 〔北山委員長代理退席、原(茂)委員長代理着席〕 さきの三月十二日の公定歩合の引き下げについては、要求払いだけという形になりましたので、私も第十二条二項の前段、後段をあわせて考えて、前回は郵貯については手をつけなかったわけであります。 もともと郵便貯金法第一条に規定しておりますように、郵便貯金が国民大衆にあまねく利用されておる簡易で確実な貯蓄手段であること、及び十条に貯金総額の制限額が規定されておりますように、少額の貯蓄手段であるという制度の基本的性格にかんがみまして、預金者の利益を増進し、貯蓄の増進に資するよう十分に配慮することは重要なことでありますけれども、先ほどから申しますように、後段の一般金融機関の預金金利についても、あわせて配慮すべしということであります。この制度の趣旨というものは、有利な条件の利率とするけれども、一般金融機関のものもやはり配慮しなければならないということで、金利体系についても配慮すべきものだと解釈いたします。 もともとこの十二条については、昭和二十二年の最初のときには法律で決めてあったと思いますが、三十八年で改定するときに、この十二条の改正をこのような形でやったと記憶いたしております。
○阿部(未)委員 少し具体的になりますが、この十二条の前段では「利益を増進し、」こういう言葉が明確にうたわれております。今日、消費者物価が九・二%も上昇する中で、金利が七%からさらに下げられる、そういうような状態になったときに、果たしてその利益を増進しておることになるのだろうか。私はこの法律の趣旨からして、そこに非常に大きい疑問を持つ。少なくともこの法の趣旨からするならば、その利益の増進ということが重点に考えられなければならない、こう思うのですが、特に長い議論はいたしませんが、その点について逓信委員会における議論をどう受けとめておられるか。
○小宮山国務大臣 第十二条の中で「利益を増進し、」という問題がございますけれども、利率というものは、高ければ高いほどよろしいのであろうと思います。そういうことが望ましい。また貸付金利は、安ければ安いほどよろしいものだと思います。しかし、そうは申しましても、そのときどきの経済情勢や、金利水準、とりわけ貯金金利と預託金利との三角関係等、経済全般の諸条件を総合的に判断する必要があろう。いま先生からそういうことで御質問がございますので、私の意見を申しておるのでありますけれども、私自身としては、現時点では白紙であるということでございます。
○阿部(未)委員 特に私はこの機会に、これは郵政大臣だけでなく、大蔵省にも御出席を願っておるわけでございますが、あのインフレ時代、貯金の目減りということが非常に大きい世間の話題になりました。そうして零細な集められた貯金の金を利用して、膨大な利益を得た人たちもおるわけです。零細な預金者が犠牲になったことは、もはや論をまちません。しかし、これはある意味では、異常な物価の上昇で不可抗力であったということも言い得ると思います。 そういう不可抗力の時代において、零細な預金着たちは非常に大きい犠牲をこうむってきた。したがって、この法十二条に言う利益の増進ということを考えるならば、今日預金金利の引き下げという問題は、これは政策的に行われようとしておるわけでございますから、一方は不可抗力で犠牲をこうむり、今度はまた政策的に犠牲を押しつける、そのことが法十二条の精神にもとらないかどうか、どうでしょうか。
○神山政府委員 お答え申し上げます。 法十二条に、ただいま先生が御指摘になった二つの要素、郵便貯金利率の決定原則が掲げられているわけでありますが、第一の預金者の利益の増進に十分な考慮を払うという前段の定めにつきましては、先ほど大臣もお答え申し上げましたが、貯金の利率は高ければ高いほど、預金者のためにはいいということは申すまでもありませんけれども、そうは申しましても、そのときどきの経済情勢、あるいは金利水準とか、郵便貯金の主たる収入になる預託利率の問題、そういったいろいろの要素との相関関係を総合的に判断して、その中で最も有利な利率のつけ方というものを考えていかなければいけないというふうに私どもは考えているわけであります。 ただ預金者の利益の増進を考える場合、こういう物価上昇というか、そういう問題をどうするかということになるわけでありますが、物価上昇率等の将来にわたって起こってくる事柄、その他経済事象の変動によって、いろいろの問題が生じてこようかと思いますけれども、そういうことを一つ一つ取り上げてどうするかというところまで、この十二条というものは規定しているのではないと私どもは考えているわけであります。 ただ、何と言っても郵便貯金は国民の多くの方々に利用していただいて、零細な貯金を集めているわけでありますが、そういう実態から見まして、物価の上昇率というものが国民の方々に非常に大きな影響を及ぼしているということは十分承知をしているわけでありますが、貯蓄を奨励する立場にある私どもとしては、何よりも物価の安定ということは重大な問題でありますから、関心を払い、その安定を切に願っているという立場にあろうか、こう思うわけであります。
○阿部(未)委員 さっぱり説得力がありません。さっき私が質問したのは、異常な物価の上昇という不可抗力の中において、零細な預金者たちは大変な不利益をこうむってきた。そのことについては否定ができないはずだ。ところで、いまなお今日九・二%という物価の上昇の中で、その物価上昇に見合うだけの預金の金利すら支払われていないのに、政策的に金利を引き下げるということが、この法の精神に言う利益の増進につながるものであるかどうかということを私は聞いておるのです。どうですか。
○神山政府委員 物価の上昇が国民の利益に対してどうなるかということについては、郵便貯金という分野だけの問題でなく、一般的な問題として好ましいものではないということが言えるわけでありますが、私どもとしては、この利子の決定に当たりましては、現在のわれわれの与えられた条件の中で最大限の考慮を払っていかなければいけない、こういうことを申し上げているわけであります。 また郵便貯金の利率をどうするかという問題でございますけれども、これは大臣が先ほど申し上げたとおりでありまして、貯金法の利子決定原則の第二段に、一般金融機関の利率についても配慮をしなければならないとありますけれども、一般金融機関の預金の利率については、十分われわれは重大な関心を払って注視してまいりたいと思いますけれども、現在の時点においては、郵便貯金の利率をどうこうするということについては、白紙の状態でおりますということでございます。
○阿部(未)委員 これは大臣、政治的な判断ですから、やはりあなたからお答えをいただかなければならぬと思うのですが、先ほど来申し上げておりますから繰り返しませんが、零細な預貯金を行っておる国民感情として、前段の場合には、いわゆる異常な物価上昇の場合には、これは不可抗力であったということで、目減りについてある程度の理解は得られるだろう。しかし今回は、政策的に金利を引き下げようとしておるわけでしょう。そのことが一体多数零細な預金者にとって説得力を持ち、納得させ得る条件にあるだろうか。この法の趣旨に照らしても、とうてい零細な預金者に納得させ得る根拠はないのではないか。 したがって、これは政策的に金利を下げるか下げないかという政策上の問題なんですから、これは大臣からお答えいただきたいと思います。
○小宮山国務大臣 金利の決定については、もう先生御承知のとおり、一般金融機関は臨時金利調整法によって定められる。これはやはり全体の経済の中で、この金利の占めているウエートが大きいからであります。金利を下げることによって経済そのものが大きく需要を喚起し、またそれが還元して国民大衆に利益を還元する、そういう一つの経済のサイクルの中での金利でありまして、そういう意味でも、今回日銀が決定いたしました公定歩合の引き下げというものは、そういう意味を持っておって、プライムレートの引き下げというものに出てくるのであろうと思います。 しかし、現在の時点においては、まだ金融機関の金利決定その他もございません。私は、法十二条というものを、やはり両方兼ね合わせて考えざるを得ないのでありまして、利率というものは、ただ単に固定的な概念でものを見てはいけない、そういうこともありますし、もう一つは、私は逓信委員会でもよく申し上げるのですけれども、公社債市場の確立というものがひとつ重要ではないか、将来に向かっては、そういうことも考えておくべきであろうということで、そういう利率改定については、やはり先生のおっしゃいます十二条前段、後段の趣旨というものは、両方非常に重要なものであるということで考えておるのであります。
○阿部(未)委員 十二条の解釈については、私は釈然としませんけれども、これは時間もありませんから議論をいたしませんが、少なくともいま大臣は、まだ今日郵便貯金金利の引き下げについては白紙である、そういうふうにお答えになっておられます。先ほどもお話がありましたように、かつては金利は法定事項であったわけであります。その趣旨にのっとって国政の最高の機関である国会の、特に逓信委員会における多くの意見を十分踏まえて処理をしていただきたいということを、郵便貯金については要望しておきます。 あわせて大蔵省政務次官御出席願っておりますが、私は、単に郵便貯金だけを取り上げて言うのではなくて、先ほど来申し上げておる零細な預金、そういうものを保護するという立場から、民間におけるマル優、これは三百万が限度ですが、マル優の貯金と、郵便貯金は三百万が総額制限になっておりますから、匹敵するわけですけれども、このマル優範囲の貯金並びに郵便貯金、これについては金利の引き下げ等について特段の、ほかのものとは変わった配慮をすべきではないか。そういう意見を持っておりますが、どうでしょうか。
○高鳥政府委員 阿部委員の御質問にお答えを申し上げます。 今回の公定歩合の引き下げにつきましては、最近の経済情勢が非常に厳しい状態にあることを、日銀当局におきまして十分検討されました結果、一%の引き下げを決定されたわけでありますので、大蔵省といたしましても、これを受けまして、大蔵大臣が発議をいたしまして、各種預金の金利を引き下げていただくよう、ただいま諮問をしていただいておる、そういう段階でございます。 ただいま御主張のございましたようなことにつきましては、御主張の御趣旨についてはよく理解をいたしておるところでありますが、たまたま各金融機関の利幅というものが非常に低くなっておるのが現実でございます。 手元にあります数字で申し上げますと、たとえば全国銀行の場合には、四十五年ないし四十六年当時におきましては、おおむね利幅は一・一〇ないし一・一五程度でございました。ところが、現在の状況はどうかと申しますと、五十一年上期の数字が一番最近の統計数字でありますが、〇・三三程度でありまして、三分の一程度であります。 全国銀行の場合でそうでございますから、まして御指摘のございましたような中小零細な預金をお預かりしておる信用組合、信用金庫、あるいは農協その他におきましては、なお一層経営が厳しくて、実質的に一%の利下げを受け入れていくということになりますと、経営上かなり問題があるのではなかろうか、そういう意味におきまして、これら零細預金の金利だけを据え置くか、特に優遇するということは、現実としてきわめてむずかしいのではなかろうか、このように判断をいたしているところでございます。
○阿部(未)委員 大蔵政務次官に私の意見だけ述べておきますが、もちろんこれは金融機関だけの責任で処理できないだろうと思います。たとえば郵便貯金の場合でも、資金運用部の預託利息との関係で、なかなかむずかしい問題が起こると思います。したがって政策として、これをおやりになる以上は、たとえば利子補給というような形で、国の責任において、ぜひひとつ処理を検討してもらいたい。私は、そういう意見と希望を持っておりますので、これはお答えは要りません。申し上げておきます。 次の質問に移らせてもらいますが、先ほどの大臣の報告の中にも、簡易保険事業についての報告がございましたが、その中で、余裕金が一兆二千億程度あるという御報告でございましたが、余裕金の運用を簡単に当局から説明してもらえませんか。
○永末政府委員 簡易保険の会計でございますが、歳入の方は、保険料収入あるいは積立金の償還金等から成っているわけでございます。それから歳出の方は、その年に支払います保険金であるとか、還付金であるとか、あるいはまた郵政事業特会への繰入金、こういったものになっておるわけでございますが、この歳入と歳出の差額、これは当然保険事業が発展していく限り発生するものでございまして、歳入歳出の差額は、将来の加入者の保険金であるとか、あるいは配当に支払うべきものでございます。この歳入と歳出の差額、これを余裕金として大蔵省の預金部の方へ預託することになっております。これが現在の仕組みでございます。
○阿部(未)委員 これは、簡単に言えば、保険で集まった金は、いわゆる資金運用部資金法の三条ですか、これによって全部積立金にしなければならない、こういう趣旨のようでございますけれども、この積立金と呼ぶものと、余裕金と呼ぶものが会計年度を区切って余裕金と呼ばれ、積立金と呼ばれる、そういうシステムのように見受けられますけれども、一般の財政処理の場合には、おおむねその年度の末に至れば、歳入と歳出のつじつまが合うように仕組まれておるから、その途中で余裕金というようなものが生ずる場合があっても、概して年度末には歳出歳入が合っていく、こういう性格のもので、そこに生まれてくるのが余裕金と一般に呼ばれる性格だと私は思うのですけれども、簡易保険の余裕金という場合には、そうではなくて、初めからこれは将来に向かっての配当等に充てるために、いわゆる加入者が積み立てた金である、そう私は理解をすべきだと思うのです。 したがって、これを積立金と余裕金というふうに分けて処理をしなければならないものかどうか、現行法上私は問題があることを知っております。現行法上問題はありますが、その金の性格上、私は区別さるべきものではないのではないか、そういう気がするのですが、郵政当局と大蔵当局の見解を承りたいと思います。
○永末政府委員 余裕金の問題でございますが、これは先ほど私が申し上げましたように、将来加入者に支払わるべき保険金であり、配当金でございます。したがいまして、加入者の方々の信託財産であるということには変わりはないと思います。ただ、国に入っておりますので、国の資金というような面も一面持っているということも否定できないことだと思うわけでございます。
○松下政府委員 各種の余裕金、積立金につきまして、ただいま資金の実態に基づいてのお話でございますけれども、よく御承知のとおり、現在の法律の仕組みは、資金の形式的な区分に従いまして、余裕金については、これを一元的に運用する、また積立金につきましては、簡保の積立金を除くほかは同様に扱うという、これは長い沿革からきた制度でございますので、私どももそれに従っておるわけでございます。
○阿部(未)委員 しかし簡保の積立金には、私の承知する限り特利をつけておると思いますが、特利はついておりますか、おりませんか。
○松下政府委員 御指摘のとおりでございます。
○阿部(未)委員 特利をつけておるということは、少なくともいま私が申し上げました簡易保険の余裕金というものが、他の余裕金と違うということを大蔵当局も理解をされておることだ、そういうふうに思う。それを前提にして考えますと、この簡易保険の余裕金というものは、先ほど来るる申し述べましたように、本来保険の加入者が掛けたお金であり、それは保険金として返し、あるいは配当として返さなければならない性格の金である。それを極端に言うならば、便利がいいからということで安い金利で使うということは、私はちょっと国が行き過ぎではないかという気がします。 したがって、会計法上に問題があるならば、それはそれを直すべきであって、その性格からして、お互いの加入者が出し合った金を最も有利な方法で、これは法の精神でもありますが、最も有利な方法で運用しなければならないという法の精神にのっとるなるば、最小限の法の解釈で、たとえばいまの余裕金と積立金というものを分けずに、すべて積立金ということにして扱えば、それはそれなりに、また加入者に対しても理解ができるような運用利回りになってくるのではないか、そういう意味での措置がとれないものかどうか。これも両当局から回答をいただきたいと思います。
○永末政府委員 余裕金と積立金でございますが、先ほど申しましたように、実質的な問題として考えてみますと、加入者の信託財産である。将来当然加入者に還元さるべきものであるという意味において差を設けることはないと思います。ただ、先ほどからお話し申しましたように、国の資金であるという一面を持っておりますので、やはり会計法でいろいろの制約を受けまして、余裕金は資金運用部へ預託するというようなことになっているわけでございます。
○松下政府委員 国民からお預かりをして運用いたしております資金につきましては、非常に安全確実でなければならぬということと、極力また有利なものである方が望ましいという二つがございまして、御指摘の簡保資金の点につきましては、その点で運用利回りについて、できるだけの配慮はいたしたいという趣旨から、いま御指摘のような運用にもいたしているわけでございます。それを、制度の基本にさかのぼりまして、これを見直すことになりますと、長年定着しております財政制度でございますので、その基本に立ち返ってどうかということで、なかなか軽々に結論を出しがたい問題であろうかと思いますが、そういう配慮のもとに実際の運用に努力しておるということを御理解いただきたいと思います。
○阿部(未)委員 参考までに申し上げておきますけれども、大体この余裕金を積立金と同じような利回りで運用すれば、簡易保険加入者全体の保険の運用利回りは〇・三%、これはふえてくる、年間約二百数十億の運用上の利益が生まれてくる、こう私は承知しておるわけですから、本来この加入者のものである簡易保険という性格にかんがみて、特に郵政省と大蔵省との間で、大蔵省にも基本的には異議がないようでございますから、余裕金の処理について、加入者に十分利益が還元できるような方法を検討していただくことを要望し、この御答弁を求めます。
○小宮山国務大臣 余裕金と積立金の問題については、資金運用部資金法第三条の規定もこれありますので、われわれとしてはお客様からお借りしている、また信託を受けているお金でございますので、利回りをよくしたいということで、長いこといろいろ大蔵省と話し合っております。今後ともそのようなことで、十分話し合って、この解決を図りたいと存じます。
○松下政府委員 この問題につきましては、私どもも、財政運営の基本原則を踏まえながら、郵政当局と検討いたしてまいりたいと存じております。
○阿部(未)委員 次に、会計検査院に御出席いただいておりますが、郵政官署は、たくさんなお金の取り扱いをするところでございますけれども、特にこの院法の三十七条による異常事実の報告は、一体最近の一年間、どの程度の件数があったのか、また院法の三十一条による懲戒処分を要求したものは、最近の一年間で何件ぐらいあったのだろうか。同時に、弁償の有無の検定を行った件数はどの程度あったのか、会計検査院の方の資料があれば、お答えを願いたいと思います。
○阿部会計検査院説明員 お答えいたします。 会計検査院法に基づきます財産亡失等の異常事実の報告につきましては、ただいまちょっと資料を持ってきておりませんので、改めて資料を作成、提出申し上げたいと思います。 それから懲戒処分の要求につきましては、かつてはございましたが、最近では実例はございません。 それから検定でございますが、これも正確な資料は持っておりませんので、年間十数件程度かと思いますが、これも後ほど資料を整えて提出いたしたいと思います。
○阿部(未)委員 郵政省にお伺いしますが、私は、三十二条適用がそういう少ない数字であろうとは思われませんが、年間、窓口等における現金出納にかかわる過不足というものは、どのくらいの件数発生をし、どのくらいの金額になっておるものか、お知らせ願いたいと思います。
○神山政府委員 郵便局における現金の過不足状況でございますが、四十九年度と五十年度の状況を申し上げます。 まず、現金過剰金でございますが、四十九年度中に生じた件数が二十九万六千件で、金額が五億一千百十八万円でございますが、このうち、原因が後に判明いたしまして、お支払いしたというものが出てまいっておりまして、そのお支払いした残りが一億八千三百七十三万円、こういうことになっております。 それから、五十年度中に生じた件数は、三十万七千件、金額が四億六千六百七十六万円でございますが、これはその後原因が判明したものを除きますと、五十年度中の金額が二億二千六万円となっております。 それから、五十年度の不足ですが、三十一万九千件、四億二千百四十六万円、これが三億九千十万円という結果になっています。
○阿部(未)委員 大体私の手元にある資料から見ても、四十九年度よりも五十年度が、現金過剰にしても現金不足にしても、件数、金額ともにふえておる、そういう趨勢にあると私は理解をして、その上に立って、いま会計検査院に正規の手続をとって報告された件数は、非常に少ないように考えられますが、どう処理をしておるか、もう時間がありませんから、簡単に答えてください。
○神山政府委員 ただいま私の方では任意弁償というやり方をとっておりまして、不足金が生じたときは、職員が任意に弁償するということを長年の慣行的な制度としてとってまいっておりまして、正規といいますか、検査院に報告している件数というのは、ただいま記憶にございませんが、大多数はそういうやり方をとっております。
○阿部(未)委員 最後に大臣に申し上げておきたいのですが、同じような金融の形態にある銀行等でも、これは当然取り扱い上過不足が生ずるわけでございます。これはある意味では、不可抗力と言えるような場合もあります。ただ、今日までの会計検査院の取り扱いを見てきますと、国のお金に穴をあけたときには、その責任を問う、こういう趣旨で、いわゆる善管注意を怠った軽微なものでも、全部責任を問うというようなシステムになっておるようですけれども、私は、民間の金融機関等と比較をしてみた場合に、国のお金を扱うがゆえに、職員が自分で弁償させられておるといういまの制度には、非常に大きい矛盾を感じます。 したがって、法改正がどうかは別にして、いま行われておる任意弁償という問題については、かつて村上郵政大臣のときにも、年度末までに何らかの方向を見出したいという趣旨の答弁をいただいておるわけでございますので、もう時間もございませんから、いま私が申し上げた趣旨で、民間の金融機関では、これは不可抗力によるものとして、重大な過失とか故意でない限りは、企業の責任において処理をしておる、そういうことを踏まえて、郵政の窓口等の現金不足等についての任意弁償の制度を抜本的にひとつ検討願いたいと要望して、大臣の意見を聞きたいと思います。
○小宮山国務大臣 任意弁償の問題については、けさ村上大臣の話も事務当局から聞きました。いろいろ会計法上の大変むずかしい問題がございます。まだ結論が出ておりませんけれども、先生の御趣旨を踏まえて、今後とも研究改善の方向に向かいたいと思っております。
○阿部(未)委員 終わります。
○原(茂)委員長代理 林孝矩君。
○林(孝)委員 私は、有線音楽放送事業について質問いたします。 まず、最初にお伺いいたしますが、現在の有線音楽放送事業のあり方についてでございます。 有線音楽放送事業が、百億産業と言われるぐらい非常に繁栄をしておるわけですけれども、この有線音楽放送事業の施設の数、事業者数、業者団体は現在どうなっておるか、お伺いしたいと思います。
○石川(晃)政府委員 お答えいたします。 現在、有線音楽放送に関しましての事業者数は百九十八でございます。それから施設の数でございますが、これは五百十八、それから、これをまとめる団体が三つございまして、社団法人全国有線音楽放送協会と日本有線放送連盟、東京音楽放送協同組合、この三つがございます。
○林(孝)委員 この有線音楽放送事業、三つの団体を含めてでございますが、この事業が現在非常に問題になっておる、また過去においても問題になって、会計検査院の指摘が四十六年の会計検査において行われておるわけですが、最初に、会計検査のその当時の検査報告の背景、内容、実態というものについて、検査院当局から説明願いたいと思います。
○小沼会計検査院説明員 お答え申し上げます。 事態は、四十六年度決算検査の過程に判明したものでございますが、有線音楽放送事業者が、建設省の直轄国道に建植している電柱に放送線を無断で添架し、国道を占用している事態でございました。これは、延長にいたしまして、二十四万五千七十三メーターございまして、四十六年度末の調べでございますが、そのような数字を掲げております。 これに対する見解を建設省に四十七年七月ただしましたところ、見解をただした中の事態としては、建設省の実態把握が十分でなかった。それからもう一点は、電柱所有者、これは電力会社あるいは電電公社等で所有している電柱が主でございますけれども、電柱所有者等から有線音楽放送線の添架に関する情報を得る体制が整っていなかった、こういうような事態のようでございまして、その原因によって、われわれが取り上げたような実際の無断添架の事態があったわけでございます。 これに対しまして、当局としては四十七年八月、郵政省と協議いたしまして、その協議の結果、調った内容というのは二つございます。一つは電柱所有者は、建設省が占用許可を与えた有線音楽放送線でなければ電柱へ添架する承諾を与えないということ。第二点は、郵政省は有線音楽放送事業者から設備設置などの届け出があった場合、電柱所有者との添架契約が締結されたものだけを受理する、この二点が、協議が調った内容でございます。 四十七年九月に建設省においては、また各地方建設局等に対しまして、実態把握と協議に基づく適切な管理を行う通達を発しておりますので、検査院の処置の要求に対して是正処置がされた、こういうような事態でございます。 なお、その後も検査院におきましても引き続き、同じような事態が再度起こらぬように、処理状況について十分関心を持って見守ってきているところでございます。 以上でございます。
○林(孝)委員 建設省にお伺いいたしますが、道路管理と有線音楽放送の関係ですが、ただいま会計検査院が、四十六年の会計検査においての指摘の経緯、概況の御説明がございました。現在の時点で、その道路管理状態がうまくいっているかどうか。いわゆる道路不法占拠の件数、延長距離、電柱の本数は、現在どれぐらいあるか、これが第一点。 それから第二点は、不法占用の開始時期から建設省が占用料を取っていない、当然取らなければならないわけですから、それがもし取られていないとするならば、それは一体建設省関係で、総額どれぐらいの量になるか、この二点についてお伺いします。
○海谷説明員 お答えいたします。 いわゆる音楽放送関係の道路の不法占用の件につきましては、ただいま会計検査院からもいろいろ御説明があったわけでございます。私どもとしましても、四十七年の八月に、道路局長通達を出しまして、それぞれの適正な施策をとるようにというようなことを通達をいたしておるわけでございます。 それに従いまして、いままで鋭意いわゆる正常化ということでやってきておるわけでございますけれども、現在私どもが把握しております不法占用の状況ということになりますと、これは実は大変恐縮でございますけれども、道路の全部といいますか、御承知のように道路は、市町村道まで含めますと、百万キロぐらいございますので、なかなかその全部につきましての実態というものは、掌握をしかねておるわけでございますけれども、一、二の例について申し上げますと、この五十二年の一月に、いわゆる問題を起こしております主たる十一の都府県について調査をしたわけでございます。この十一につきましての不法占用の延長は、約百三キロメートルということになっております。 それから、先ほどもお話しございました、いわゆる一般国道の、国が管理しております道路についてでございますけれども、これは現在ほとんど不法占用がない。大体四キロくらいが残っておるのではなかろうか、そういう資料が出ておりまして、いわゆる直轄管理の部門につきましては、おおむね正常化が行われているというふうに考えております。 それから第二に、占用料の問題でございますけれども、これも先ほど申し上げましたように、現在、全般の問題につきましては資料がございませんので、大変恐縮でございますけれども、いま申し上げました十一の府県百三キロの分につきまして占用料を積算しますと、五十一年度におきましては、大体四百三十万円ぐらいのお金が徴収できるということではなかろうか。これもいろいろ計算の方法がございまして、そういう道路管理者の方で、いわゆる減免規定というのがございますから、いろいろの理由でこれを減免するということになりますと、もう少し減りまして、百二十万ぐらいというような計算もあるわけでございますけれども、一応計算をしますと四百三十万ぐらい、こういうことになろうかというふうに考えております。
○林(孝)委員 それは何年現在のデータですか。
○海谷説明員 いまのは、先ほど申し上げましたように、五十一年度におきまして、十一の府県について調べましたところ、百三キロというものがありましたので、この百三キロについての積算だけでございます。
○林(孝)委員 不法占用の距離が五十一年で百三キロということですか。先ほど四キロという説明があったのですが、それはどういうことですか。
○海谷説明員 百三キロと申し上げましたのは、現在いろいろの点で問題が起きております十一の都府県ということだけについて調査をしたわけです。それが百三キロということでございまして、先生の御質問の全国でどのくらいかという御質問につきましては、私ども、いまそういう資料を持ち合わせておりませんので、そういう意味から、五十二年の一月に、とりあえず十一の府県についてだけやったところ、百三キロありました、こういうことを申し上げたわけであります。 それから、四キロというのは、いわゆる直轄の一般国道の、国が管理しているところ、そこについては、現在四キロ程度の不法占用があるのではなかろうかというような把握をしておるということを申し上げたわけであります。
○林(孝)委員 不法占用状況が百三キロ。 それから、不法占用の電柱の本数、これはわかりますか。
○海谷説明員 いまの百三キロに見合う電柱は、大体四千本というふうに考えております。
○林(孝)委員 それから、四百三十万円というのは、この四千本の電柱の不法占用も含めての話でしょうか。
○海谷説明員 そういうことでございます。
○林(孝)委員 お伺いいたしますが、このような道路の不法占用、また電柱の不法占用というものが建設省関係である。どうしてこのようなことが、四十六年の会計検査院の指摘にもかかわらず、今日においてもそういう状態が続いておるのか。これだけの占用料を取れないということは、いわゆる国家の立場からいっても財政上の問題であります。どのような受けとめ方をされ、認識をされて、今日まで処理されてきたのか、具体的にお伺いしたいと思います。
○海谷説明員 先ほど申し上げましたように、会計検査院の指摘、あるいは国会におきますいろいろな御質疑等もございまして、私どもとしましては、いわゆる道路上の不法占用ということにつきましては、厳しい態度で臨んでおるということで、その後指導してきておるわけでございます。したがいまして、四十七年の九月に、先ほど申し上げました道路局長の通達も出しましたし、その後、郵政省御当局あるいは電電公社あるいは電気事業者等ともいろいろ相談をしまして、対策を立ててきておるわけでございます。 したがいまして、不法占用につきましては、それぞれ対策があるわけでございますけれども、私どもとしましては、必要な場合には、道路法に基づく監督処分ということで、撤去を命ずるというようなことをやる、そういうことをやってきております。 それから、場合によりましては、言うことを聞かないときには、代執行をする、こういうようなこともやっておるわけでございます。 〔原(茂)委員長代理退席、北山委員長代理着席〕 それからさらに、何といいましても、代執行にしましても、やっても、またすぐその次には行ってみれば、線が引かれておる、こういうようなこともあるわけでございますので、どうしても業者側といいますか、あるいは業者を統括しております団体の方々のそういう認識、ちゃんとした手続をとっていくという、そういう認識といいますか、そういう気持ちがないと、幾ら私どもがやりましても、結局は後追い行政といいますか、後からやるだけのことでございまして、不法占用がなくならないということにもなりますので、そういう業界に対しましても、いろいろの面で指導するといいますか、お願いするといいますか、正常化のために努力してください、こういうようなことで、機会をとらえまして、そういう指導をしております。 したがいまして、この三月にも、私どもとしましても、それぞれの業界に対しまして、正常化についてひとつ努力していただきたいという通達も、つい先ほど出したばかりでございます。
○林(孝)委員 電電公社にお伺いいたしますが、この有線音楽放送事業に関して、無断添架、架線を引いておるわけでありますが、その本数、延長距離はどのくらいありますか。
○長田説明員 お答えいたします。 公社の電柱に無断添架してあります本数は、昭和五十一年三月末、これは一番新しいデータでございますが、五十年度末でございますが、現在、全国で約五千八百五十本ほどございます。私ども、電柱の本数で管理をいたしておりますので、無断添架しているケーブルの延べ距離というのは、正確にはわからないわけでございますが、あえて推定してみますと、約百七十キロ程度ではないかというふうに考えております。
○林(孝)委員 五千八百五十本、百七十キロ、無断の添架が行われておる。 それでは、郵政省にお伺いいたしますが、そもそもその届け出をしていない、無届けでこの事業をやっておるという、そういう無届け件数は何件ぐらいあるか。 それから今度は、電力会社の無断添架の本数、距離、これについてお伺いします。
○松井政府委員 有線音楽放送の通信設備を施設する場合、またこれらの業務を開始する場合には、それぞれ法律によりまして、郵政大臣への届け出が義務づけられておるわけでございます。 五十二年の三月末におきまして、届け出のあった施設は、五百十八施設でございます。届け出が受理されていない施設が五十一施設でございます。と申しますのは、先ほど会計検査院の方から説明がございましたが、四十七年の検査院並びに関係機関との協議によりまして、この郵政大臣への届け出に当たりまして、道路を占用する場合には、道路管理者の道路占用許可を得ることを条件にいたしておりますし、また、電柱等に添架する場合には、これらの添架同意書というものを添付して届け出をするように、行政的な指導をしておる次第でございます。したがいまして、届け出がございましても、これらの同意書等、了承等がない場合におきましては、これを受理していないという状況でございまして、その件数が五十一施設に上っておるわけでございます。
○林(孝)委員 業務の開始届、設備の設置届、そうした手続をとらない施設、これが五十一に上っておる。 無届け変更というのがございますね。いわゆる届け出を変更する手続をとらない、こういう無届け変更の件数は、どれくらいありますでしょうか。 それからもう一つ、無断で添架しておる、こういう件数もあわせてお伺いいたします。
○松井政府委員 ただいま申しました途中で変更するというような、それによりまして届け出が受理されないというような状況も含めまして、五十一施設でございます。
○林(孝)委員 内訳は。
○松井政府委員 ちょっと私、いまここに持っておりません。すぐ調べます。
○林(孝)委員 いま電電公社、建設省、郵政省、それぞれこの有線音楽放送事業についての、いわゆる違法行為の実態というものが、一番新しいデータで示されたわけであります。 先ほど冒頭に申し上げましたように、すでに四十六年の会計検査院の指摘があり、そして今日まで、それぞれの所管の省庁が通達を出し、また、協議をして今日を迎えておると思うわけでありますが、それにおいてすら、なお現在先ほどから説明がありましたような実態、いわゆる違法行為というものが続いておる。 このような状態をいまお聞きになって、大臣はどのように認識されたかということについて、明確に答弁願いたいと思います。
○小宮山国務大臣 最近こういう問題が、相当いろいろな放送があるように聞いております。こういう問題について、除去するように今後とも努力いたしますし、先生の御趣旨を踏まえて、前向きで検討させていただきたいと思います。
○林(孝)委員 お伺いいたしますが、このような状態、法的に見て、無届けであるとか、あるいは無断添架であるとか、不法占用、これに対する罰則規定というもの、たとえば郵政省関係の場合に罰則規定はございますか。
○松井政府委員 無届けの場合の罰則は、有線電気通信法第二十六条によりまして、一万円以下の罰金ということが決められております。また、有線ラジオ放送業務の運用の規正に関する法律の十四条に当たりまして、三万円以下の罰金ということになっております。
○林(孝)委員 有線ラジオ放送業務の運用の規正に関する法律、この中に、第八条「郵政大臣は、有線ラジオ放送の業務を行う者が、この法律若しくはこの法律に基く命令又はこれらに基く処分に違反したときは、三箇月以内の期間を定めて、有線ラジオ放送の業務の停止を命じ、又はその業務の運用を制限することができる。」このようになっております。郵政省関係で、いま私が申し上げました第八条、あるいは先ほど御説明のあった罰則規定、これらが適用された実例がありましたならば、教えていただきたいと思います。
○石川(晃)政府委員 お答えいたします。 業務面でございますので、私からお答えいたしますが、ただいま先生御指摘のような件によりましての処分を行なったことは、従来ございません。
○林(孝)委員 処罰適用の実例はないということです。したがいまして、先ほど大臣が答弁されました姿勢というものは、もう今日まで、すでにこうした実態が長期にわたって続いておって、かつ、それで郵政省も、また建設省も、電電公社等も通達を出し、会計検査院からの指摘もあり、そうしてまだ現在においても、そういう状態が続いておって、また罰則もちゃんと決められておるけれども、適用もされていない、こういう実態なわけですから、大臣とされては、これはこれから前向きに検討していくという、そういうどちらかと言えば感覚的な意味ではなしに、これに対しては非常に積極的な態度で臨まなければならないのではないか、このように私は考えるわけでありますが、大臣、もう一度この点に関する答弁をお願いしたいと思います。
○小宮山国務大臣 先生の御指摘で、ずいぶんいろいろなことを私、聞きましたので、今後は、関係諸機関と十分連絡をとりまして、最終的には告発という手段を含めて対処していきたいと考えております。
○林(孝)委員 それからもう一つ、問題の指摘があり、それから通達があり、実態把握をされるのに努力もされておるわけであります。現行法上の問題として、これは届け出制の枠の中で事業が開始されるということが、現行法の体制になっていると私は理解しておるのですが、その点はいかがですか。
○石川(晃)政府委員 お答えいたします。 現在の有線音楽放送などの実態から見まして、届け出制をとっておるわけでございますが、やはりわれわれも検討いたしましても、この種のものは届け出制で行うのが適当ではなかろうかというふうに考えております。
○林(孝)委員 届け出制で無届けがありということになると、法改正、果たしてこの法律が、このままでいいかどうかという点にまで及んで、いま届け出制でいいという答弁でございましたけれども、そこまで郵政当局としても、あくまでも電波でありますから、考える必要があるのではないか、このような考え方も含めて御検討願いたいと思うのです。 それから、電電公社にお伺いいたしますけれども、これはこうした事業をやっておられる方すべてにわたって、こうした違法行為があるということではないと思うのです。私は、全体としての問題ではなしに、まじめに届け出をして、法にのっとって事業をされておるという人が片一方におり、一方、もう処罰もされない状態で違法行為を行う。そういう業者というのは限られておるのではないか、このように思うわけですが、これは明確にしておかなければならない問題だと思います。そういう業者は全部が全部そうだというような印象を持って当たることは間違いだと思うのです。 そこで、現在電電公社関係で、いわゆる無断添架の主要業者と言われるところは、どういうところがあるか、明らかにしてもらいたいと思うのです。
○長田説明員 お答えいたします。 先ほど約五千八百五十本と申し上げたのですが、大体これの無断添架をしています業者は、主要なものは約四社で、この大半のものを無断添架をいたしております。
○林(孝)委員 その四社というのはどういう業者ですか。
○長田説明員 お答え申し上げます。 大阪有線放送社、高崎有線、ラジオ沖繩、株式会社有線、こういうところでございます。
○林(孝)委員 それから、建設省にお伺いしますが、不法占用を行っている業者、これもまたすべてではないと思いますが、その主要業者を明らかにしてもらいたいと思います。
○海谷説明員 私どもの方では、先ほどから申し上げましたように、全部をつかんでおるわけではございませんけれども、先ほど申し上げましたような範囲での資料でございますけれども、いま電電公社の方からお答えございましたように、大体そういうところ、特に有線とか、あるいは大阪有線放送、こういうところが多いようでございます。
○林(孝)委員 郵政省にお伺いしますが、有線放送業者の違法状況の中で、郵政省関係で主な違法業者はどういう業者がございますか。
○松井政府委員 届け出を受理していない違法施設業者につきましては、大阪有線放送社、施設数二十、有線、施設数十八、日本有線、施設数六、日本音楽放送、施設数三、等でございます。
○林(孝)委員 これも大臣、御認識いただきたいのですが、先ほど来電電公社、建設省、郵政省、全くすべての業者ではなしに、共通して限られたところですね。そういうことでありますので、すべてではないということも御認識を願いたいと思うのです。それは限られておりますけれども、いわゆる主要業者であるということ、これも重大なことでございますので、御理解を願いたい。 そういうことで、この問題の一点は、先ほども触れましたけれども、いわゆる国家の財政収入に当たるものが、こうした形で収入にはならない。それが解決されないままに放置されておるということであるならば、私としては、やはり国家の財政収入になるように積極的に取り組むのが当然ではないかということが言えますし、そうするためにはどうしたらいいかということが、先ほど大臣が答弁なさったこれからの課題になるわけでございまして、どうかそういう意味で行政の任に当たっていただきたいと私は考える次第です。 この問題につきましては、これは四十六年の会計検査院の指摘に端を発しておるわけでございますけれども、その後の問題として、これだけございますので、会計検査院におかれましても、先ほどお話がございましたけれども、重大な関心をもってごらんいただきたい、このように要望する次第でございます。 あと、時間がございませんので、私は、質問はきょうはこれにとどめますけれども、この有線音楽放送事業に関して、先ほど届け出制で現在のままでよかろうと思うという答弁がございました。しかし、果たして届け出制だけで解決できる問題であろうかということも考えるわけです。大臣、その点について法改正、いわゆる許認可制ということになるかとも思いますけれども、現在のこうした有線放送事業というものを、実態をいまお聞きになって、今後の問題として法改正というようなことが考えられないかどうか、その点をお伺いいたしまして、私の質問を終わりたいと思います。
○小宮山国務大臣 いま先生からいろいろな御意見を承りまして、建設省、電電公社、郵政省等も関係がございますし、会計検査院から指摘された点もあります。それから昭和二十六年、大変長い年月をかかっておる。私は、いまの先生の話もごもっともだ、先生の話を念頭に置いて、今後とも各機関を集めて協議し、それが届け出制がいいか、あるいは許認可制がいいか、そういうような問題についても前向きに処理し、かつ、先ほど申しましたような関係機関と協議して善処する、告発する場合も考えておるということを申し上げておきたいと思います。
○林(孝)委員 終わります。
○北山委員長代理 次に、藤原ひろ子君。
○藤原委員 現在、埼玉県の飯能市では、四月十四日告示、二十四日投票ということで、市議会議員の選挙が行われております。小宮山郵政大臣は、四月十七日、日曜日にこの選挙の応援に行かれたわけでございます。また、そのほかにも保守系の無所属候補のためにも何度か演説をされているようでございますが、そのうち、佐藤良平さんという候補の応援演説のテープがここにございます。私が、これを聞かしていただきますと、どうしてもわかりくい部分がございますので、大臣にお尋ねをしたいと思います。 大臣は、演説の最初にこういうふうに言っておられます。「郵政大臣の小宮山でございます。」こうおっしゃっているわけですが、その後、「飯能市の発展のため、あるいは教育のため、商店街繁栄のためにも、」こう述べながら、おっしゃっておりますところは、演説の約三分の一のところあたりからでございますが、「皆さん方、金のことは心配しないで下さい。小宮山重四郎は皆様方に選ばれて福田内閣の閣僚をやっておるわけで、そりゃ何千億、何百億もってこいというんじゃないんですから、その金のことについては、この小宮山重四郎にまかせていただければ、佐藤良平さんが、市議会で大ミエを切って仕事ができるそういう市会議員を皆さん方、作っていただけませんでしょうか。お願いであります。」と、大拍手が起こっております。 これは一体どういう意味でしょうか。何千億、何百億ではなく、それでは何十億、何億というふうなお金なら、大臣が持ってこられるのですか。それは一体どういうお金で、どのようにして持ってくるおつもりなのか御答弁いただきたいと思います。
○小宮山国務大臣 確かに私、さきの日曜日に、大ぜいの方々のところに請われて応援演説に参りました。 飯能市は、五万ぐらいの都市でございますけれども、飯能市街に入る道が大変狭い。飯能市の市民のほとんどの方、これは昨年も一昨年も私の方に約二万名の署名が参りまして、これは何とか実現していただきたい、その先頭を切られたのが佐藤さんだったと思います。かつ、そのときにも市会議員の方々あるいは県会の方々、議長さん等も含まれて、再三再四陳情に来られました。 なお、ほかに小学校の建設あるいは護岸等いろいろな要望はございます。 そういうことで、私はいままで飯能市の発展のために仕事をしてきた。国会議員である者は、どなたでも自分の郷里の発展を願わない者はいない。 そういうことで、丹羽久章先生がいらっしゃる名古屋市の市長選も、そのような郷土の発展、自分の地元の発展、名古屋市の発展ということを願って、皆さん方いろいろな選挙をやられるのであります。 そういう意味でも、私は、いままで飯能市の実績というものを考えてみますと、やはりそれなりに飯能市の発展その他に貢献してまいりました。しかし、私は国会議員であります。国会議員でありますので、地方自治体、いわゆる飯能市、埼玉県庁そのものには私は手はつけられないのでありまして、そういう意味では、今後ともその市議会に有力な方が入って、その市議会の中で大いに活躍していただく、そうして飯能市の発展に地元の方々と一緒になって商店街振興等々をするということを旨といたしておるのでありまして、政治家の本来の使命であろうと私は考えております。
○藤原委員 国会議員が郷里の発展のためを願わない者はない、私も同じでございます。京都出身でございますが、京都の民主府市政を守り、発展させるために国会の中で奮闘したい、こういうふうに思っているわけでございます。こういった中で、引き続き大臣はこうおっしゃっております。 「商店街の皆さん方、私達とは、その郵政省とは関係ないとお思いでしょうが、私は、この飯能市にも、一時は十七億ぐらいのお金を貸しております。今七億か九億ぐらいの話しであります。小学校、中学校を建てる、あるいは政府三機関にお金を貸す、そういうようなことについては、私がハンコを押さないとお金は出ないんです。ですから飯能市の皆さん方が、小学校、中学校を、その基地周辺整備法にしたがって七十五パーセントの金をもらうにしても、この法律は私が書いた法律であります。そのうえまた国からお金を借りるには、小宮山重四郎のハンコがバーンと押さないと借りられないわけで」、「バーンと」というところは、私はこれを聞きましたら、まことに力強い御発言でございました。「この佐藤良平さんが来ると私は頭が上がりませんからどうしてもハンコを押さざるを得なくなるのだろうと思う。」また、ここで大拍手が起こっております。 大臣が貸したと言われる、十七億とか七億であるとか九億であるというお金は、一体どういう性質のお金で、どのように出されたのかお答え願いたいと思います。
○小宮山国務大臣 先生は、逓信委員会の有力なメンバーでございますから、郵便貯金のお金が三十兆あること、またそれが、どのように使われているかということは十分御承知であろうと思います。 郵便貯金は、簡易で確実な貯蓄の手段を広く国民に提供し、大切な貯金を安全、確実にお預かりすると同時に、お預かりした資金を国の財政投融資を通じて国民生活の安定、向上や福祉の充実に役立てるという二つの働きを持っておりますことは御承知のとおりだと思います。また、三十兆を超える資金を持っていることも御承知のとおりであります。 私は、郵便貯金というものが、国民大衆が郵便局を通して貯蓄をすることが、自分たちの町と何ら関係がないとお思いの方が大変おられる。そういう意味では、郵政大臣として郵政業務のPR、宣伝かつ趣旨徹底をして、国民に郵政省がやっている郵政業務を理解していただくことが大変重要なことだと私は思っておりますし、かつ、そういうようなことで、郵政省は、この運用については、財政投融資計画を通じて国民の資金を全体として有効に運用されるのであります。 たとえばの例を申し上げますと、五十二年度の財政投融資計画は一兆八千五百億であります。地方公共団体に還元されており、地元住民の福祉に大いに役立っているものと考えております。 私といたしましては、財政投融資資金の個々の具体的な運用先について、直ちにどうこうということを申し上げるということではございません。しかし、郵政省そのものが、郵便局が国民大衆の資金を集めた財政投融資計画というものの中には、大変大きな関心を持っているのであります。ですから、そういう意味で私は申し上げたのであります。 もう一つ、基地周辺整備法、これは、私が内閣委員会の筆頭理事のときにやった仕事でございますけれども、残念ながら共産党の方々には賛成いただけなかったのでございますけれども、これによって、あの地元の小中学校、基地周辺の小中学校、高等学校あるいは公民館、集会場等々に、九五%あるいは七五%以上の金が長期的にお貸しでき、かつそれが、いまのような苦しい地方財政の中で、地元住民が非常に安定した生活ができ、かつ勉強ができるということであります。その原資は、先ほど申し上げました郵便貯金の三十兆を超える資金が大きく流用されていることも事実であります。 私は、そういう意味で飯能市の市民の方々、あるいはその商店街の発展のために、ぜひ郵政業務の御理解を願うものとして申し上げたのであります。
○藤原委員 おっしゃいますとおり、私も逓信委員のメンバーの一人でございます。だからこそ、この問題が非常に重要だ、こういうふうに思うわけです。 なぜかと申しますと、私が思っているところと全然違うところを、るる述べられたわけでございますが、私が問題にいたしておりますのは、郵政大臣として、ばあんと判こをつけば貸すことができ、判こを押さなければ貸すことができない金、こういうのは一体どういう金なのか、資金運用部資金、こういうものを指しておられるのかもわかりませんが、私が理解いたしておりますところ、法に決められたところでは、資金運用部資金というのは、預託をされた資金の運用は、資金運用審議会の審議を経るということになっております。 天下の街頭で、郵政大臣として、ばあんと判こをつけば、その金が出るというふうなことは、これはうそではありませんか。これは全く選挙民にうそをついて、大臣の肩書きを振りかざしたというようなものではありませんか。大臣の資質にかかわる問題だと思います。
○小宮山国務大臣 郵政省には、貯金と郵便と簡保その他がございます。簡保の資金をどのようにしたら、加入者に最も有利になるか、常々私たち配慮をいたしておりました。 御承知のとおり、大正八年にできて、国民の信託財産であると同時に、国民の資金であるという見地から、積立金運用規則が制定されて、確実有利に公共性というものを最も重視してまいりました。この積立金というものの地元還元というのは、公共性に非常につながるものでありまして、私たちも非常にその点を重視いたしておるのであります。 地方債計画は、自治省と大蔵省と協議の上、策定するものでございますけれども、簡保資金の分担なども四千百六十一億円で、これは簡易保険、郵便年金積立金運用計画の中で、地方公共団体貸し付け分として計上しておるものであります。また、政府資金の中における事業別分担については、郵政省と大蔵省との協議の上、決定される。各公共団体別資金分担は、郵政局と財務局の間で協議をして決めておるのであります。 次に、融資の手続等について申し上げますと、地方公共団体が起債事業を実施しようとする場合には、あらかじめ、その地方団体が自治省に申し出て、起債許可を受ける必要がございます。郵政省は、その受けたものを許可するのであります。 ですから、ぜひそういう意味でも、今後とも全国から寄せられた簡保資金が地方公共団体に融資されて、大いにお役に立つことを心から望んでおりますし、地域住民の方にも、もっとそういったことを知っていただく。それによって簡保が、あありっぱなことをしているということで、飛躍的な躍進をするよう、今後ともPRに努めていきたい。私の発言は、そういう意味であります。
○藤原委員 国民の皆さんに、大いにお役に立つということと、個人として、この発言をされたということとは、全く別の問題でございます。さきの文の最後に言っておられますように、自分の兄貴分という佐藤さんが行けば、判こを押すというのは、一体郵政大臣の職務の私物化だ、こういうふうにお考えにはならないのでしょうか。 資金運用部資金の運用というのは、郵政大臣として国政にかかわる問題であるのに、個人のお金のような発言は、政策以前の問題でございます。選挙民に対して全く侮辱であるというふうに思いますが、焦点を合わせてお答えをいただきたいと思います。 私の持ち時間は、御存じないのかもわかりませんが、二十分という割り当てです。違うことをるる述べていただかなくても、それは私も今後研究もいたしますし、結構でございます。この点、こういった公衆の前で、私物化したというふうな発言は、大臣として選挙民に対して一体どうなのかということだけ、お答えをいただきたいと思います。
○小宮山国務大臣 私が、ばんと押すと申してはおりませんし、そういう、だれにでも大変影響のある方はいらっしゃるわけでございます。また、その方が長いこと地方自治に、また地元で常に率先してやられた方々に対しては、私は尊敬をいたしておるのでございます。そういう意味でも、そういう方々が発言されたことというのは、私たちは大変重要視しなければいけないと思います。佐藤さんが、そういうことで今度は立候補をされた。私はそれを押す、決裁するということを申しておりませんし、どういうものを決裁するのかも私は申しておりません。 ただ、いままでと同じように選挙公約である、また地元の発展を願うという意味で、今後とも大いに努力するという意味で、国会議員というたてまえで、また郵政大臣ということでも地元の発展を願うという意味での発言であります。
○藤原委員 いま郵政大臣から、ばんと押すとは申しておりませんということでございましたが、私、テープできちんと聞いております。もし大臣が御希望ならば、私の二十分という枠以外の時間をとっていただけるのならば、委員長のお許しを得て、テープレコーダーの準備もいたしておりますので、ここでかけさせていただいても結構でございます。 このように、特定の候補者を有利に持っていこうとするような、利益誘導とか、そういうふうに思われることとか、大臣の地位を利用したというふうな発言は、公職選挙法の上からも、私は問題になることではないかというふうに思うわけでございます。これは現物があるのに、こういったところで、申した覚えはないというようなことは、この間のロッキードの証人喚問と同じではありませんか。後の方でわかってくるが、知らぬ存ぜぬ、関知いたしません、こういうことと同じではありませんか。大臣として全く軽率であるというふうに思います。いかがでしょうか。
○小宮山国務大臣 そのような誤解を招いたことは、軽率のそしりを免れないと思います。しかし私は、地元の発展ということを大変熱意を持って考えておりますし、また郵政省の事業というものを大いに国民に理解していただくという熱意から、そういう考え方で申し上げたのであります。多分熱意の発露であろうと考えます。
○藤原委員 熱意の発露というのは、どなたにもあろうと思うわけです。しかし、郵政行政の上から言えば、国民の零細な貯蓄であります郵便貯金の運用について、大臣個人が私物化するというようなことはできないことなんです。幾ら熱意の発露であるといったって、こんなことはできないことであり、断じて許されないことなのです。大臣は、自分のこうした言動について、まだ言いわけがましいこととか、熱意の発露だから、あたりまえだとはおっしゃっておりませんが、そういう気持ちも底にあるのではないかというふうなことが、うかがわれるわけでございますが、私は先ほど申しましたように、大臣の資質にかかわる重要な発言だというふうにとらえているわけでございます。 どういうふうに責任を持っていただくのか、地元の発展の熱意からいたし方ないのだ、あたりまえだというふうなことを思っておられるのか、そうではないのか、きちんと責任をとるのか、明らかにしていただきたいと思います。
○小宮山国務大臣 簡保の資金あるいは財投の投資計画等については、諸手続がございます。かつ、地方自治体等々が正式な手続を経て、正式な審議をしなければいけません。 私は、そういう意味でも、ぜひ飯能市に、うんとその資金がおりることを望んでおりますけれども、そのように誤解をされたことについては不明をわびるわけでございます。私、そのようなことで言ったわけでない。また私物化するというようなことができるわけがない。また私は、そういう立場にもない。そういう意味でも、飯能市の発展のために、今後とも、以前以上に努力し、発展を願っているものであります。
○藤原委員 飯能市の発展のために大臣が願われる心と、私が京都の発展のために願う心と、それぞれ選出の方々が地元のことを思われる心と、それと地元だけではなくて、日本の国政が発展する、こういう心は皆同じだと思うわけです。ですから、大臣が飯能市のためを思ってやったのだということは、それは言いわけにはならない。 それよりも、そういう飯能市のためだと言いながら、大臣であるというようなことを、かさにかぶった発言、こういうことができるわけがないと、国政の最高機関の場所でおっしゃっているわけですけれども、そうなれば、この間の選挙の応援での発言は、選挙民にうそをついたということになるではありませんか。これは演説を取り消して、遺憾の意を天下に明らかにしなければ、選挙民を侮辱した——いま私、選挙民からこの怒りを聞いて、私も実際にこのテープを聞いて、本当に私自身も心から怒りを感じて、きょう急遽質問をしたわけでございます。天下にこのことを、遺憾の意を明らかにされるのかどうか、いかがでしょうか。
○小宮山国務大臣 私は、いままでと同じように、今後とも飯能市のために、また地元の発展のために、大いに努力するわけであります。 先生、大変誤解をされて、郵便貯金の資金あるいは簡保の資金が私物化されているような言い方をしていますけれども、私は、そのようなことは 一切言っておりませんし、私もそういうようなことを一切考えたこともございません。私は、そういう意味でも、そのような誤解を招いたことは、郵政大臣として大変不明を感じなければならないと思いますし、今後ともそのような事件が、このようなことが出るということについては言動に注意し、今後とも気をつける所存でございます。
○藤原委員 時間が参りましたので、終わりたいと思いますが、あくまでも大臣は、私が誤解をしているんだ、こういうふうにおっしゃるわけですが、決して誤解はいたしておりません。言葉どおりに受け取っているわけです。その言葉の裏までくみ取れというふうな思想であれば、それこそ、ばんと押したならば金が出るぞということにつながるではありませんか。一切言った覚えはないとかそんなことを考えた覚えはないとか、やはり書は体をあらわす。書いたことは、その人の人格をあらわす。それ以上に、言葉はその人の思想をあらわすわけです。そういった点、軽率であった点を認めていただき、遺憾の意をここでもう一度表明をしていただきたいと思います。
○小宮山国務大臣 私自身、誤解をしていると言った覚えもない。いま、誤解をされるような言動については注意する、不明を恥じておりますと申し上げた。事実、私も自分自身の脚下を見よということで、今後とも反省し、今後とも行政に生かしていきたいと思っております。
○藤原委員 終わります。
○北山委員長代理 次回は、明二十二日金曜日、午前十時理事会、午前十時三十分委員会を開くこととし、本日は、これにて散会いたします。 午後零時五十二分散会