決算委員会 第12号
- 発言数
- 244 件
- 登壇者
- 26 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1977/04/07
会議録
○芳賀委員長 これより会議を開きます。 この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。 昭和四十九年度決算外二件中法務省所管及び裁判所所管の審査のため、来る十三日水曜日、参考人として三井物産株式会社専務取締役植村一男君の出席を求め、意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○芳賀委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 ————◇—————
○芳賀委員長 昭和四十九年度決算外二件を一括して議題といたします。 本日は、総理府所管中国土庁について審査を行います。 まず、国土庁長官より概要の説明を求めます。田澤国土庁長官。
○田澤国務大臣 国土庁の昭和四十九年度歳出決算につきまして、その概要を御説明申し上げます。 まず、昭和四十九年度の当初歳出予算額は、千六十三億四千五百五十八万円余でありましたが、これに予算補正追加額一億六百九十六万円余、予算補正修正減少額一億五千四百三十万円余、予算移しかえ減少額四百五十四億七千百九十一万円余、前年度からの繰越額七十六億五千百三十八万円余、予備費使用額二億七百三十一万円余を増減いたしますと、昭和四十九年度歳出予算現額は、六百八十六億八千五百三万円余となります。この歳出予算現額に対し、支出済歳出額六百億八千六百二十万円余、翌年度への繰越額四十八億四千八百四万円余、不用額三十七億五千七十九万円余となっております。 次に、支出済歳出額の主なものは、離島振興事業費百六十一億九千五百三十八万円余、水資源開発事業費百三十三億五千五百八十七万円余、揮発油税等財源離島道路整備事業費七十億七千六百万円、国土総合開発事業調整費四十六億五百四十四万円余、国土調査費四十億八千二百五十三万円余、小笠原諸島復興事業費十九億一千二十三万円余、航空機燃料税財源離島空港整備事業費七億五千百九十一万円余、奄美群島振興費六億百八十万円余、国土庁一般経費百六億三千百七十五万円余等であります。 さらに、翌年度へ繰り越した主なものは、離島振興事業費二十二億一千七百九十九万円余、水資源開発事業費十二億三千八百八万円余、奄美群島振興費六億六千五百六万円余等であります。 また、不用額は、三十七億五千七十九万円余であり、その主なものは、国土総合開発事業調整費二十五億六百万円余、防災集団移転促進事業費補助金五億七千八百九十八万円余、水資源開発事業費二億六千九百九十八万円余等であります。 以上、昭和四十九年度国土庁の歳出決算の概要を御説明いたしました。 何とぞよろしく御審議のほどを、お願いいたします。
○芳賀委員長 次に、会計検査院当局から検査の概要説明を求めます。前田会計検査院第一局長。
○前田会計検査院説明員 昭和四十九年度国土庁の決算につきまして検査いたしました結果、特に違法または不当と認めたものはございません。
○芳賀委員長 これにて説明の聴取を終わります。 —————————————
○芳賀委員長 これより質疑に入ります。 質疑の申し出がございますので、順次これを許します。森下元晴君。
○森下委員 私は、国土庁に対しまして、山村振興、それから水資源の問題、それから最近非常に不振でございます植林関係の問題、短時間でございますけれども、その三つについて、お伺いしたいと思います。 初めに、振興山村の指定状況及び第一期、第二期対策の進捗状況並びに今後の予定、これについて、簡単で結構でございますから、お答えを願いたいと思います。
○田澤国務大臣 山村振興対策が始められた昭和四十年度以降昭和四十七年度までで、全国で千百九十四の市町村を山村振興として指定をいたしておりまして、それで第一期の山村振興計画を樹立いたしまして、山村開発特別事業を初め関連事業を実施をいたしているのは、森下さん御承知のとおりでございます。そこで、昭和四十七年から第二期山村振興対策を始めまして、五十一年度までに全国で七百四十の市町村について第二期山村振興計画を樹立いたしまして、さらに五十一年度には、百七十の市町村の計画樹立を予定しているのでございまして、現在のペースでいけば、第二期山村振興計画の樹立は五十四年度に完成するものと考えられます。 以上です。
○森下委員 いま大臣からお答えがございました。その中に、昭和五十四年に第二期対策の計画樹立が完了して、後は法の期限が切れると思うのですが、その点、後を続けてやっていただけるかどうかということをお尋ねしたいと思います。 山村振興法は、昭和四十年から始まりまして、五十年まででございましたけれども、十年間議員立法で延長いたしました。やはり非常な効果があったものですから、関係の市町村でも強い要望がございまして、第三期対策も進めていただきたいというような要望も非常に強いわけでございます。将来の山村振興のために、やはり延長してやっていただきたい。見通しがございましたら、その点についてお答え願いたいと思います。
○田澤国務大臣 第三期山村振興対策につきましては、これは審議会の意見も聞かなければなりませんけれども、ただいま資料等その他調査をいたしまして、できるだけ御要望に沿うように努力をいたしております。
○森下委員 その件、よろしくお願いしたいと思います。 それで、山村振興というのは、地域的な格差がございますし、山村に対して福祉的な意味でいろいろ援助を与えるということでは、私はいけないと思うのです。山村には山村の、それだけの特徴もございます。また、それだけの資源もあるわけでございまして、当然前向きで山村振興のために努力をお願いするのが国土開発のために非常に重要なことである。なるほど人口は全国的に見ましても、五百万足らずでございまして、全人口の五%に足らない。しかしながら、面積的に考えました場合は、国土の大体半分ぐらいを占めておりますし、その山村は水資源の確保とか、自然環境の保全、それから治山治水、こういう非常に国家安全保障にかかわるような大きな使命を持っておるのが山村の一つの特徴でございますから、先ほど申しましたように、ただ地域的な格差を是正するために山村振興はあるわけじゃない、国民の生活、生存のためにも山村があるのだ、そういう前向きな姿勢で国土庁は山村振興のために御努力を願いたい。いわば国家百年の計を担当すべきである、こういうふうに実は思っております。 そこで、たとえば水資源の問題でございますけれども、全国の河川には大きなダムがつくられまして、貯水ダム、発電用また灌漑とか飲料水の確保。しかし、そのダムも、いろいろ最近は公害が出まして、濁りが出たとか、また取り入れ口がずっと下にあるものですから、常に冷たい水が流れて灌漑用水でも非常な害があるとか、いい面もありますけれども、やはりそういう悪い意味の副作用が出ております。 そこで、何といっても水を貯水する一番大きな役割りをしておるのは森林である、いわゆる緑のダムこそが最大の水確保のための要諦である、大きな水がめであると言われるくらい、いわゆる森林政策は、ただ木林を供給する経済的な役割りではなしに、水資源の確保のためにも非常に役立っておる。たとえば利根川の水系を見ましても、群馬県がこの水系の半分以上の水源地域として非常に大きな効果を上げておる。そういう例もございまして、私は山村振興は森林政策を重視しなくてはいけないし、森林政策の中でも、やはり植林事業、これが一番大切な事業であると思います。 植林事業の方は、御承知のように林野庁がやっておりまして、林野庁の方はいい苗をいい山に植えて、いい管理をしていい山をつくろう、そして技術官庁と申しますか、そういう面では評価されますけれども、私は国土庁のあり方は、林野庁とまた違った意味で森林政策、特に植林政策を国家百年の計の立場で、ひとつ考えていただきたい。 いろいろ資料をいただいておりますけれども、最近は植林の面積が非常に減っております。ここ十年来、植林面積が減っておるし、また山村に働く林業労務者の方々が、これもまた都市に流出いたしまして、非常な減少でございます。しかも、木材価格等にいたしましても、十年前に比べて七〇%ぐらいの高騰にしかなっておらない。また、労務賃金にしても、たとえば同じ業種の大工さんとか左官屋さんに比べまして、三分の一から高くても二分の一である。こうなれば、どうしても山から優秀な労働力は都会に逃げていくわけでございまして、こういう隘路をどうして解決するかということが山村振興のための決め手である。 やはり山村に森林政策、林業政策が十分取り入れられて初めて山村は活気づくであろう。また、それが水資源とか、そういう効用的な効果に、大きないい影響を与えるのだというふうに私は実は思っております。 そこで、国土庁といたしまして、山村、特に山林の森林政策、植林計画について、何か御所見がございましたら、お答えを願いたいと思います。担当官もおいでになるようですから、大臣から担当官に命じていただきまして、御答弁願っても結構であります。
○田澤国務大臣 山村振興についての特徴を生かして山村振興対策を進めてほしいということでございまして、お話しのとおりでございます。 御承知のように、国土計画は限られた国土の均衡ある発展を図りまして、国民がいかなるところに生活をいたしましても、日本というのはいい国だなというような国にしてまいらなければならないとしますと、やはりその地域の特性を生かして、それから歴史だとか、文化だとか、伝統だとかというものを生かした地域開発というものをしてまいらなければならないと思いますので、そういう点では、三全総をつくる段階で、そういう点を十分配慮して進めてまいりたいと考えております。特に、ただいま山村地域における森林の役割りは非常に大きいというのは、先生御指摘のとおりでございます。 そこで、今後国土庁としては、山村地域に人口の定住化構想というものを考えまして、その人口の定住化によって植林の作業が円滑に行われるような方法を考えてまいらなければならないということが基本的な考え方でございます。 なお、具体的には政府委員から答弁させます。
○飯塚政府委員 お答えいたします。 水資源の確保を図る立場から森林資源が非常に重要なことは、ただいま森下先生御指摘のとおりでございます。私どもといたしましても、資源の確保を図る立場から、森林資源に対しましては格別の配慮をいたしているところでございます。特に水資源開発を行います地域は山村地域でございまして、その山村の振興を図る、そういう配慮とともに、水資源開発施設をつくるにつきましては、関係地元住民の協力を得ることが不可欠でございまして、そのためには水源地域対策の一層の充実が必要だと考えております。このために、国土庁といたしましては水源地域対策特別措置法を活用いたしまして、水源地におきます林道の整備あるいは造林事業の推進等を図ることによりまして、水源地域でもある山村の生活環境、産業基盤等を整備いたしまして、関係住民の生活の安定と福祉の向上を図っていく、こういうことを考えておるところでございます。 御質問の趣旨に沿いまして、なお、今後とも一層の努力を重ねてまいりたいと思っております。
○森下委員 ただいま森林政策が、山村振興のためにいかに大事であるか、また国民の生活、経済のためにも必要であるかということの御答弁があったように思います。いま山村に入りますと、非常に不思議な現象があちこちで起こっております。一生懸命林道をつくりましても、その林道を通って何が動いておるかといいますと、はるばるアメリカからやってきた、また南方からやってまいりました大きな木材が、大きなトラックで林道をさかのぼっておる。まさに、これは太陽が西から東へ移るのと同じような現象なんです。大体外材と内地材の接点は水際でございまして、臨海工業地帯で張り合うのが普通でございますけれども、残念ながら林業地帯の山の奥の奥のせっかく 一生懸命つくった林道を外材がさかのぼって、その製材所で外材がひかれる。まことにこれは珍現象でございます。最近は、特に大きな丸太ばかりじゃなしに、アメリカや韓国でひかれました外材の製品が山奥まで入っていっておる。 これでは植林意欲は全然起こらないわけでございます。また同時に、そういう状況ですから、せっかくつくった林道を通りまして、山村の方々が都会へと出ていってしまう。何のために林道をつくったかわからないような不思議な現象が起こっております。われわれも、なぜ植林が進まないのだろうか、なぜ山村に人が定着しないのだろうかをいろいろ考えました場合に、やはり現在は第一次産業のような実業よりも、虚業と言われるような第三次、第四次的な産業が非常に盛んになっておる。やはりわれわれは第一次産業の農林漁業というものを一番大事にしなければいけないわけでございますけれども、世の中が逆さまになったような感じでございまして、じみちに山に植林をする人がなくなってしまっておる。これは大変なゆゆしき問題で、ただ林業だけの問題ではございません。 そこで、私はどうしたら山に木が植わるのであろうか、また水源林が確保できるであろうかという長期計画を考えました場合に、現在の民法とか税法等を勘案しても、いまのような民有林のあり方、また国有林もそうでございますけれども、森林政策そのものに欠陥がある。いわば所有と経営を分離することによって、でき得れば分収方式によって植林をやることが一番いいんだという実は結論に達しております。昔の官行造林とか県行造林は失敗の歴史がございましたけれども、最近の公団造林とか、県の行っております公社造林は、かなり実は実績を上げておるようでございます。その土地に合ったりっぱな苗を森林組合等が指導をいたしまして、りっぱな経営をしておる。そういういわゆる分収方式で、かなり生産性は上がっております。そして五十年伐期にいたしまして、それを半々に分けるような方法ですね。 いろいろ試算してみますと、大体一年間に二十万ヘクタールくらいの植林をいたしまして、五十年間続けますと、一千万ヘクタールの植林ができるのです。しかも、いまの林業技術と意欲がございましたら、いままでの森林の収穫に比べて、二倍くらいの蓄積が実は可能でございます。国土面積は大体三千七百万ヘクタールで、そのうちの山林面積が二千五百万、そのうちで約一千万ヘクタールを五十年間で分収方式で植林をしよう、実はこういう考え方なのです。一ヘクタール当たり、どのくらいの経費がかかるのか、これも労務賃金をかなり高く見ましても、大工さんとか左官屋さん並みに見ましても、一ヘクタール当たり八十万円ありましたら植林、手入れ、すべてできます。だから二十万ヘクタールで千六百億円、五十年間で八兆円あれば、もう完全に一千万ヘクタールの山の緑が効率的に造成できるわけです。 しかも、これは道路とか港湾のように、入れっ放しじゃなしに、五十年後には収穫できます。現在の物価が変わらないとして試算してみました場合に、大体一ヘクタール当たり三百五十立米くらいの蓄積がございますから、それに、いまの木材市場等の相場を立木価格に直して掛けますと、一ヘクタール当たり約八百万円くらいの収穫になりますから、国家投資としても、そろばんが十分はじけるわけです。 その他に公益的な機能もございますから、五十年間で八兆円という投資は決して高くない。道路計画にしても、漁港計画にしても、また防衛計画にしても、五年計画で五兆円とか十兆円とか、時によると二十兆円もの巨額の金が投下されんとしておる、そういう時点で、山村にそういう方式で植林をすれば、五十年間で八兆円、年間千六百億円くらいの金を入れれば、山村には人が帰ってくるし、かなりの高賃金も得られる。分収方式は民有林でやる方法、また国有林でやる方法と併用いたしますと、五十年後には、りっぱな森林地帯が造成できます。それが経済的な効用、また水資源の確保、また治山上の効用、また保健衛生、観光までの大きな効用がある。さらに国家百年の計で一石五鳥くらいの効果があるわけなんです。 そういうことで、私自身もそういう考え方を持っておりますけれども、国土庁は、やはり国土の均衡ある発展という国家百年の計を立てられ、実行される官庁でございますから、いわゆる植林方式にしても、そういう方法をひとつ検討してもらいたい。いますぐでなくても結構でございますから、この山村振興法の精神に基づいて、今後そういう計画も、ひとつしていただきたいと思うわけでございますけれども、その件につきまして長官初め関係の方々の御所見がございましたら、御発言をお願いしたいと思います。
○田澤国務大臣 いま国土庁としては、長期計画は昭和四十四年にできました新全総がございますね。これは高度経済成長にのっとった一つの長期計画でございますので、昭和五十年に国土開発審議会がこの新全総を総点検して、長期展望の作業を進めながら新しい国土計画をつくりなさいということが言われまして、それから第三次総合開発計画というものの概案がいまできておりますが、それの肉づけ作業を進めておるわけでございまして、この秋には三全総を策定したい、こう考えておるわけでございます。 ですから、安定経済のもとでの国土計画の基本は、先ほど申し上げましたように、何としても地方生活圏への人口の定住化構想というものを基本にしなければならない。そうなりますと、必然的にただいまお話のございました森林を中心とした山村地域の振興のあり方、あるいはまた農村地帯における農業の振興、思い切った振興を図らなければいけない、あるいはまた漁村においては漁港の整備等によって漁業の振興を図るというようなことを配慮した長期計画でなければならない、こう思うのでございます。もちろん、これは交通体系だとか、あるいは通信体系というものも十分基本的には考えてまいらなければなりませんけれども、これからの国土計画は、そういう地域的な特性、あるいは地域的な伝統、歴史というものを十分配慮した、いわゆる長期計画でなければならない、こう考えておりますので、ただいま森下先生御指摘のような内容を十分考えながら策定の作業を進めてまいりたい、こう考えております。
○森下委員 ひとつ三全総の中に山村振興、また、いま申し上げました森林政策を取り入れていただくようにお願い申し上げたい。私は、結論的には、やはり分収方式、しかも地域住民が参加できるような、そういう方式によらなければ、日本の森林は、このままでは消えていくであろう、四千円やそこらの平夫賃で、月に二十日くらいの就労日しかございませんから、恒常の労働でございませんので、そういうことを勘案いたしましても、山から優秀な労働力は都会に流れていってしまうということでございます。私も政務次官の方に、先ほど私の考え方を書いた将来の分収による造林対策の本をお渡ししてございますから、ひとつ関係官の方々も読んでいただきまして、ぜひ取り上げていただくように——計画の端にでも入れていただかなければ、もう森林政策はだめになります。 したがって、現在は外材がすでに六五%占めております。国内材には木材引取税がかかっておりますけれども、外材には製品を含めて一銭の税金もかけておらない。それがだんだん海から渡ってきた木材が林道をさかのぼって山の中に入る。そういう非常に弱い立場になっておるわけでもございますので、その点ひとつ御検討をお願いしたい。 教育問題と同じように、人材をつくるためにも五十年、百年の時間が要るわけです。だから、森林政策も、木材をつくり、また環境をつくるわけでございまして、これもやはり五十年、百年の風雪に耐えた時間が必要でございます。それに愛情がプラスされることによって、りっぱな森林ができるわけでございますから、その点、森林政策を、ただ林業という一経済的な問題と見ずに、やはり効用的な機能、また労働政策の大きな部門も占めておるのである、また、それが山村対策として山村振興のために必要であるという観点から、植林政策をひとつ取り上げていただきたいと思います。 私の質問は、これで終わりますので、ひとつ取り上げてやろうという前向きの御発言をいただけば幸いだと思います。
○田澤国務大臣 森林はわが国の約七割を占めているわけでございまして、これは単に木材供給ばかりでなくして、水資源の涵養だとか、国土の保全だとか、自然環境の保全等多面的な役割りを果たしているのは、ただいま先生御指摘のとおりでございます。さらにまた、国全体の産業構造のあり方というものを見直す段階でございますので、そういう点からいっても、森林のただいまの社会経済状態における立場というものを見直していかなければならない時期だと思うのでございます。 ただいませっかく先生から「森林資源に関する提言」という貴重な資料をちょうだいいたしましたので、これを基本にして、三全総策定の上において十分これを参考として進めてまいりたいと思っております。
○森下委員 ちょっとまだ時間がございますので、後になりましたけれども、水源権、それから水源税の問題で、ちょっと意見を申し上げたいと思うのです。 森林地帯、山村地帯は、いろいろな資源があるのだ、それが非常に大きな効用をもたらしているのだということを私は先ほど申し上げましたけれども、そのために水源権というものを認めていただいて、したがって、水源税をやはり利用者からいただくことによって山村振興のために、その金が使われないであろうかどうかということを、実は日ごろから考えております。道路をつくるためにガソリン税とか重量税によって、いわゆる目的税がつくられて、それなりの効果を上げておるようでございますけれども、やはりそういうような大きな効用のある山村地域では、ほとんど財源がございません。まさに一割自治でございますけれども、潜在的には、そういうような大きな資源を持っておる地域でございますから、水源税というような形で目的税を創設して、それを山村振興のために使えないかどうか。 もう一つの問題は、先ほどちょっと申しましたけれども、外材には一銭の税金もかかっておらない。丸太はいいのですが、製品までもかかっておらない。ほとんど保護されておりません。水産にいたしましても、農業にいたしましても、畜産にいたしましても、かなり保護されておりますけれども、木材につきましては野放しでごいまして、まことに開放経済の寒い風に当たっているのが事実でございます。 ですから、何とか課徴金か——関税はなかなか取りにくいと思うのですが、そういうかっこうで外材、特に製品からの徴税によって、それを何か山に還元できないであろうか。木材引取税は、なかなか撤廃できません。その率でやりますと、三百億や四百億の金は、実はすぐに取れるような計算になっておりますけれども、そういう財源を考えないと、幾らわれわれがこうしてくださいと言いましても、予算がなければできませんと言われたら、それまででございますから、水源税の問題と、外材の中の製品に、何とかそういうような定率の税金をかけることによって、それを原資として山村の発展のためにも使う方法がないであろうか。 そういうことを最後に、御答弁は結構でございますから、私の意見として申し上げて、これで質問は終わりたいと思います。どうもありがとうございました。
○芳賀委員長 北山愛郎君。
○北山委員 私は、むつ小川原の開発問題を中心として、地域開発と土地利用の問題について若干質問したいと思うのです。 まず第一に、むつ、青森県のあの地方の開発につきましては、過去においていろいろ失敗の事例が非常に多いわけであります。「むつ」と名のつくものはろくなものはないといったようなことを言う人もございますが、たとえばむつ製鉄にしても、あの計画が崩壊をして、結局東北開発会社が十数億円の借金をしょい込んだ。あるいはまた、原子力船「むつ」も、いまあのような、どこへ行ったらいいか居場所もわからないような状態になっておる。そこへむつ小川原の問題につきましては、すでにその当初からして、あの地域の物すごい土地買い占めブームといいますか、そういうことでもって、実際に計画をされた事業、工業開発というようなものは一つも進行しない、幻のままになっておる、こういうかっこうで、もうすでに数年を経過しているわけであります。 そこで、いまだに問題になっておる、むつ小川原の大規模な地域の開発について、一体国土庁長官は、どういう心構えで臨もうとしているか、まず大臣のお考えを聞きたいのであります。
○田澤国務大臣 お答えいたします。 北山先生には過日の予算委員会においても、このむつ小川原についての概要を御説明申し上げたのでございますが、むつ小川原は、先生御案内のように国土総合開発計画を基本にいたしまして、これを計画されたものでございますが、ことに東北地域の振興を図るということが基本でございます。 そこで、私たちとしては、青森県が出されております第二次計画というものがございますが、これをいま関係省庁の申し合わせができまして、その申し合わせに従いまして、環境アセスメントの作業をただいま進めている段階でございます。これができてまいりますならば、できるだけ早い機会に第二次計画というものを閣議了解を得て作業に入りたい、かように考えているわけでございます。しかも、五十二年度予算には、港湾あるいは小川原地域の振興費として、それぞれ予算も盛って五十二年度予算に織り込んでございますので、そういう点では、むつ小川原の問題については少し時間がかかりましたけれども、今後積極的に国としても進めてまいる考えでございます。
○北山委員 このむつ小川原について——むつ小川原だけではございませんが、同種類の大規模な開発計画、これの一番大きな問題は、その法律的な根拠もなければ、開発の主体、責任の主体がどこにあるかわからぬということであります。いまお話しのように、すでに、このむつ小川原の計画が始まりましたころの、その根拠になるものは、全国総合開発計画であったはずでありますが、それが見直しになって、新たに三全総にかわろうとしている。言うならば、根拠になっておるものも再検討を迫られておるわけですね。そういう中で、いまだにむつ小川原の計画が幽霊のようにまだ生きておる、幽霊のようなかっこうでおる、ここに問題があると思うのです。 そこで、なぜ一体このような大規模な開発が、いわゆる新産都市法とかあるいは工特法とか、秋田とか八戸については、それぞれの法的な根拠があるのに、こういうものがなくてスタートしたのか、また、こういう計画を推進する主体は一体何なのか、どこなのか、県なのか、国なのか、こういう点を、まずはっきりしなければならぬのではないでしょうか。どうでしょう、大臣。
○田澤国務大臣 先ほど申し上げましたように、むつ小川原の法的な根拠というのは、国土総合開発法と、その中の東北開発促進法というのがございますが、これにのっとってやっているわけでございまして、県が主体になって、その地域の開発をする、それに対して国が援助をしていこうということが基本でございます。
○北山委員 当初の第一次の基本計画などは、膨大な事業が県の力で進められるものでもないわけです。今度の五十年十二月の第二次基本計画によりましても、これは県だけの力では、どうにもなるものではないのです。こういう巨大な大規模開発なるものを、県というものに責任をしょわせて、国が多少手伝ってやるという程度で進められるものではないのです。そういうところに、第一の問題があるのですが、いまお話の中で、四十七年九月閣議で口頭了解をしている、いわゆる県の第一次計画を。一体閣議の口頭了解というのは、どういうものなんですか、その性質は。口頭で了解するということは、どういうことなんですか。
○田澤国務大臣 閣議了解というのは、県が一つの事業を進める、それに対して国がこの事業を進める段階での、たとえば港湾だとか、あるいは地域の振興対策費等を援助していくということに相なりますので、青森県がその事業を進める主体ではございますけれども、国もそれに即応して、この事業に積極的に取り組もうということに相なろうと思うのでございます。
○北山委員 それなら、国が計画を持って閣議で決定しなければならぬじゃないですか。なぜ、それを決定をしないで、口頭で了解したなどというような形、あいまいな形にしておくのですか。 私は、やはり閣議決定というものと、口頭了解というのとは違うと思うのです。口頭了解というのは、青森県がこういう計画をやっているのだということを、そうかと、これを見て一応聞きおいたという意味の了解だとぼくは思うのでありまして、具体的に、それならば政府としてはどうするかということになれば、これは閣議の中で、そのことを議決をしなければ効果がないじゃないですか。そうじゃないですか。私は閣議のそういう内容のある決定というものと、口頭了解というのは違うと思うのです。そこで、非常にあいまいな形でスタートしてきている。 そこで、今度は、第二次計画につきまして、政府としては十三省の開発連絡会議ですか、開発会議といいますか、むつ小川原総合開発会議というものをつくっていますが、その建物はどこですか、国土庁ですか。
○土屋政府委員 いまお尋ねの会議につきましては、常置しておると申しますか、形としては常にあるわけでございますが、特別部屋を持っておるわけではございませんので、会議を開くたびに国土庁が窓口になって、国土庁で開催をしておるということでございます。
○北山委員 そうすると、正式に、そういう開発会議なるものの機関が臨時的にでも政府の部内に設置をされているというような、決定されたものではないのですね。一種の事実上の連絡会議みたいなもの、その幹事役が国土庁である、こういうふうに了解していいですね。
○土屋政府委員 関係のある各省間で合意に達した結果、こういう会議を開いて対処していこうということで設けたものでございます。
○北山委員 ですから、職制上正式にそういう機関が置かれたのではなくて、事実上、連絡上そういうことをやっていくというふうに了解をいたします。 そこで、この申し合わせ事項なんですが、したがって、第二次計画につきましても、それこそまだ閣議口頭了解もありませんね。その連絡会議なるもの、開発会議なるもので申し合わせ事項をつくっている。その申し合わせ事項を私、拝見したのですが、こう書いてある。 「引き続き関係各省庁間で協議を進め、計画の総合的な調整を行ったうえ閣議に諮るものとするが、関係各省庁は、現在までの検討の成果をふまえて、さしあたりこの計画に係る事業の推進を図るため下記のとおり申し合せる。」ということで、五項目の申し合わせがあります。ところが、その中で「港湾に係る実施設計調査」あるいは「小川原湖については治水、利水計画に係る実施計画調査に着手する」ということでございますが、すでにいままでも調査はやっているのじゃないですか。四十五年から、この港湾関係あるいは環境関係等についての調査を、毎年度調査費を計上しておる。五十一年までに全体で国土総合開発の調整費の方からは、合計で四億七千四百八十四万円、それから港湾関係では一億八千二百七十二万円、こういうふうに毎年四十五年から、ずっと今日まで何年間も調査を続けているわけですね。それとどういうふうに違いがあるのですか。 あるいは、さらに突っ込んで聞けば、いままで基礎的な調査をしてきた。ところが、さらにもう港湾の設計をするような、いわゆる実施計画の段階である、あるいはまた、この工業用水等についての調査、こういうものも具体的に、どのように工業用水がとれるのかという実施計画の調査を、これからするんだとするならば、いままでやりました数年間の調査の結果として、どの程度の工業用水がとれるし、また、あの小川原の地区に新しい港湾を設置することが基礎調査の結果として十分可能であるという結論が出てなければならぬはずです。そういう調査があるのかどうか。そういう結論が出ておるのかどうか、これをまず、お伺いしたのであります。
○田澤国務大臣 これは第一次計画のときに、港湾にかかわる実施設計の調査も進めております。さらにまた、小川原湖についての治水とか利水計画についても、それぞれ基本的、基礎的な調査は進めているわけでございますが、第二次計画が県から出されまして、この基本計画が、工業開発の規模の面においても、それぞれ縮小されております。 〔委員長退席、原(茂)委員長代理着席〕 それからもう一つは、環境影響調査というもの、これはいま十分考えていかなければならないのでございますので、そういう点について第二次基本計画を基本にして、これをある意味では、実施計画の意味で調査を進めるということでございます。 と申し上げますのは、すでに今年度の予算案に港湾の実施設計調査というものを二億五千万円程度織り込んでいるということも、そういう意味で予算に盛り込んだのでございますので、ただいま先生の御指摘のような意味で調査を進めるということでございます。
○北山委員 私の言っているのは、多少親切に言っているわけです。いままでも何年も調査費を出して港湾の調査もやり、あるいは工業用水等の調査もやっているわけだから、その結果が出ているはずじゃないか。それに基づいて今度は実施調査だというふうに親切に考えたんですが、いまの予算をつけたということは、従来もつけているんですから、今度初めてついたわけじゃないから、ただ、新規に取り上げていくというのについては、何か特別の意味があるのかどうかということを聞いているのですが、いまのお答えでは、お答えにならない。 いずれにしましても、この短い時間の質問では十分でありませんけれども、いままでの研究調査を進めてきておりますから、その結果をひとつお示しを願いたいということなんです。どうなっているのか。一体港湾ができるのかどうか、果たして小川原湖の水で工業用水が十分とれるのかどうか。いままで何年も調査してきているんでしょう。そういう結論が出ているはずなんです。ある程度の調査の成果が上がっているはずなんです。 それもなしに、ただ調査費だけをどんどん何年も何年もつけていくということは、調査費をつけることによって、まだ望みなきにあらずということを地方に示すだけの、意地悪く言えば、そういう効果というか、そうとしか考えられないんじゃないですか。四十五年からやっておるのですよ。 それで先に進みますけれども、いずれにしましても、先ほど申し上げたように、むつ小川原の計画というものは、しっかりとした責任主体がないままに、少しばかりの調査費でもって問題を引き延ばしている。事態がどんどん変わっている。第一次の計画も、あんな膨大な計画は、もう実行不可能になったから、今度はまたこれを石油精製とか、あるいは石油化学、あるいは火力発電というふうに縮小しましたけれども、これだってどうなるかわからぬでしょう。通産省の工業再配置課長来ておられるようでありますけれども、通産省のこれに対する見解は、別の機会に私は譲りたいと思います。 いま石油精製の設備、これを今度通産省が解除しましたけれども、その中にも、もちろんむつ小川原はありません。これは五十六年までの石油精製設備投資の計画でありますけれども、その中には、もちろんむつ小川原はございません。もちろん港もないのですからして、石油精製の工場なんか出るわけがないんですね。したがってまた、石油化学も出るはずがないし、したがって火力発電もできるわけがないでしょう。そのように、まだまだ延々として調査は続いている。それは本当にむつ小川原という事業を積極的に進める責任主体がないからなんです。 しかも、状況が列島改造の当時とは違って、いわゆる資源有限時代になってきている。高度成長は、もう今後はあり得ないというような経済の厳しい中にあって、いまだに重化学工業中心の大規模開発計画をしゃにむに続けていこうとするところに問題があるんじゃないか、このように私は思うのであります。 そこで問題は、いままで一番進んだのは、土地の取得なんですよ。大騒動して、土地の買い占めの商社、企業、不動産会社、三井不動産を初めとして、数百の会社や個人、そういうものがあそこへ殺到して、土地の買いあさりをして、その結果、土地ブームのらんちき騒ぎが済んで、その結果として、約三千ヘクタールの土地が、むつ小川原株式会社という第三セクターに集まったわけですね。三千五十ヘクタールと言われております。 そうすると、開発に関係する用地の大部分が、むつ小川原株式会社に集中されたわけですね。その点を確認したいと思うのです。それ以外の、たとえば県の開発公社であるとか、そういうものにはないわけですね。
○土屋政府委員 主体はむつ小川原開発株式会社でございます。実際の仕事をやります場合は、県の公社等に、買収等に当たっては委託をした部分もございます。
○北山委員 むつ小川原株式会社が三千ヘクタールの用地を買う、その資金はもっぱら借金でやったわけです。聞くところによりますと、最近におけるむつ小川原株式会社の借金は五百十七億と言われておるわけです。そして未成不動産として約四百三十億持っておる、こういう状態で、何もプラスになるような事業をやっているわけじゃないのですから、処分のできないような土地を、借金によって抱え込んでいる会社なんですね。 そうすると、五百何十億というのに対しては、北東公庫、いわゆる北海道東北開発金融公庫が相当の融資をしていると思うのですが、幾ら金を貸していますか。
○小川説明員 私ども、むつ小川原株式会社に対しまして、昨年の十二月三十一日現在で、百七十九億円の融資をいたしております。
○北山委員 そうすると、それ以外は結局、民間の金融機関から借りている、こういうことになるわけですが、そうしますと、この金利は一年に相当の、何十億という大きなものだと思うのですが、国土庁の方から、むつ小川原会社の借金に対する金利は、どういうふうにしているか、どういうふうにして、これを工面しているか、これを聞きたいのであります。
○土屋政府委員 ただいま公庫からも話がございましたが、その他の民間金融機関等の借り入れを含めますと、約五百十三億くらい借り入れておるわけでございまして、それに対応いたします利子は、大体百三億くらいに相なるわけでございます。 ただ、その借金を抱え、そして利子を払うといういまの段階で、今後それが進んでいくとどうなるかということでございますけれども、現段階におきましては、先生御承知のように、土地を造成をして売却するといった段階にまでなっていないわけでございますので、これは土地の形で、資産として保有しておるということでございます。したがいまして、その利息等につきましては、未成不動産等に振り分けまして処理をしておるということでございます。
○北山委員 そうすると、百三億という利子は、一年にはどのくらいですか、大体。累積したものが百三億ですか、土地関係の。
○土屋政府委員 借り入れが進んでおるわけでございますから、累積していきますので、一年ごとにちょっと正確な数字は申し上げられませんが、いま申し上げた数字は、いままでの累計でございます。現段階では一年間でおおむね四十億くらいになると思います。
○北山委員 そうすると、返済利子だけでも四十億ずつ払っているということです。ところが、会社としては収益が上がっておりませんので、その四十億もまた借金でやっている、こういうことであります。それが恐らく未成不動産の中に突っ込まれておると思うのですが、この四百三十億の未成不動産の中で、利子分というのは幾らになるのですか。
○小川説明員 未成不動産が四百三十億でございますが、その中に含まれております利子の分は、約八十億でございます。
○北山委員 いずれにしても当分の間、先ほど言ったように、いつのことかわからぬのですから、その石油精製の工場ができるとか、あるいはそこへ企業が来て、その企業とか、そういうものが土地を買わなければ処分ができないわけですから、そうしますと、それがいつのことかわからぬでしょう。どの企業が来るとかということは、何も決まっておらぬでしょう。どうなんです、国土庁。
○土屋政府委員 まだ具体的には決まっておりません。
○北山委員 全く当てがないわけですね。港湾もできるかどうかもわからぬ。したがって企業が来るはずがないんですね。石油が来なければ、火力発電だってできやしませんから。そうすると、これは恐らく六十年になったってどうなるかわからぬですよ。そうすると、五年も十年も、この土地をむつ小川原の会社が持っている。一年に四十億、五十億という利子だけ払っただけでも累積していくでしょう。こんなことが、どだいむつ小川原会社で成り立ちますか。
○土屋政府委員 現段階では、先ほど申し上げましたように、分譲のところまで至っていないわけでございますから、どうしてもそういった土地の形で保有しておるということに相なるわけでございます。 結局は、先の見込みの問題になるわけでございますが、御承知のように、具体的な計画の準備は進めておりますけれども、先ほど大臣からも申し上げましたように、環境アセスメント等、いま実施しておるわけでございます。そういった結果を見て、現在考えておるような企業等の立地、そういったものを十分練った上で、方向も決まるわけでございます。 そういった中で、今後関係方面と協力してやるわけでございますが、御承知のように、そういった意味では、むつ小川原株式会社につきましては、民間団体も相当入ってもらっておるわけでございまして、今後そういった点については十分相談をしてやるというわけでございますが、いまの段階では、そういった状況もございますので、具体的に決めるというわけにはまいらないという状況でございます。
○北山委員 いまのようなかっこうでは、環境アセスメントといったって、具体的に来るということと、環境影響の調査とはまた別ですよね。環境影響の調査がまだできないから、企業が来るのを控えているというものじゃないでしょう。それだけの問題じゃないんだから。港湾の問題だって、いろいろな問題があるのです。いまの状態では、そんな設備投資なんか近いうちに出てくるとは思えない。ところが、この会社の借金だけは、どんどん累積していく。いまのようなスピードでやったらどうなりますか。その上に、会社の経常経費が幾らかかかるでしょう。それも借金で賄わなければならぬでしょう。一年にどれだけ借金がふえますか。利子だけじゃありませんよ。こんなことでやっていけますか。 それは国土庁は、これは一応形は民間の普通の企業ですから、つぶれたって何したって構わないかもしれない。だけれども、こういうものを指導して、開発のためだといって住民の土地を買収をして、そしてさっぱりその開発の効果というか、企業そのものも来ないし、開発の事業そのものが進まない。こういう中で、この企業だけが、こういう借金をしょっていって、後どうなりますか。これは普通の民間の状態なら破産ですよ。こんなことは、どだい認められませんよ。 何もプラスになるような事業もしないでおいて、そして借金をたくさん抱えておいて、売れもしない土地を抱え込んで、どんどん借金をしては、経常費も借金の利子も払っていくなんて会社、こんなでたらめな指導をやったのは、政府であり、あるいは青森県じゃないでしょうか。どうしますか。
○田澤国務大臣 確かにこの事業そのものは、時間的に長い経過がございますので、そういう点では御指摘のように、いろいろ心配の点が多うございますけれども、先ほど申し上げましたように、これまで長い間調査してまいりました、いろいろな調査の結果、いよいよ実施する段階での、いわゆる五項目の申し合わせができまして、これを基礎にして、港湾なり、あるいはまた治水あるいは利水計画なり、あるいはまた、工業地区における土地利用等の国土計画あるいは都市計画を進める。いよいよ具体的に、これを進めようとする段階に入ったわけでございますので、私たちとしては、できるだけ早い機会に環境アセスメントの作業を終えて、閣議了解を取りつけて、そしてこの仕事を積極的に進めたい。そのことで、ただいま先生の御指摘になりました会社のいろいろな隘路等も打開してまいりたい、こう考えているわけでございます。
○北山委員 実施の段階に入ったなんて、ちっとも入ってないですよ。閣議了解の話なんか、四十七年の九月に第一次の計画についての、あなたのいわゆる口頭了解で、そしてまだ第二次計画の閣議の口頭了解もないじゃないですか。改めて口頭了解をと、ちっとも進んでいないじゃないですか。実施の段階に入ったなんてとんでもない話ですよ。しかも、その当時は、まだ日本の経済が四十七年ですから、いわゆる列島改造で、高度成長でブームのときですよ。ところが、現在の経済はどうですか。その当時とまるっきり違うのです。しかも、仮に政府がやろうと思っても企業の方は設備投資を渋りますよ。厳しい情勢ですよ。この問題は形式的にも少しも進行していない。まして、実施の段階なんて、とんでもない話じゃないですか。大臣どうですか。ちっとも進んでいないじゃないですか。
○田澤国務大臣 先ほど申し上げましたように、いままで調査のために非常に時間がかかりました。それから、経済、社会情勢の変化というものが、第一次計画から第二次計画に変えなければいけないという情勢もございまして、そういう意味で、ある程度の時間がかかりましたけれども、今回この実施をするための調査として十三省の申し合わせができまして、それでいよいよ具体的に調査を進める段階に入ったということだけは言えるわけでございます。ですから、その入る前にやはり閣議了解を得て、政府も本腰で力を入れられるような体制をつくりたいというのが、私のただいまの考え方なんでございます。
○北山委員 これは大臣の頭の中の主観的な願望とか、そういう考え方であるかもしれない。しかし、客観的に見ると、少しも進んでいないのですよ。一体調査なんか、今度初めてするのなら、手をつけるというのなら、まだ少しは調査の段階に入ったこともあるだろうけれども、いままで四十五年からずっと調査しているのですよ、六億以上の金をかけて。しかも第一次の計画は、一応いわゆる閣議の口頭了解までとっておる。今度の計画は、まだ閣議の了解にも達していないでしょう。そうじゃないですか。だから、むしろ事態は後退しているのであって、実施の段階どころじゃなくて、少しも進んでいない。 〔原(茂)委員代理退席、委員長着席〕 第一次計画を第二次計画に変えるために時間がかかったなんて、とんでもない話ですよ。それは、第一次計画なるものが無謀なむちゃくちゃな計画であったからこそ変えざるを得なくなっただけの話であって、第二次計画ですらも、いまの情勢にマッチしているとは言えないのですよ。どこから見たって、これは問題外なんで、この失敗というものは——私は、むつ小川原の問題は失敗だと思っているのですが、政府は失敗だとみんなに思われちゃ困る。むつ製鉄やら、あるいは原子力船「むつ」やら、あるいはフジ製糖やら、ああいう数々の失敗と同じような失敗と思わせたくないものだから調査でつないでいるだけじゃないですか。あるいは閣議了解でつないでいるだけじゃないですか。かっこうだけつけているんじゃないですか。 本当にこんな開発をやるというのなら、国が全力を挙げて取り組まなければならないような大問題ですよ。そんな十三省の担当官が集まって相談して——あの相談というのは恐らく、五十二年度の予算に調査費をつけるのには、かっこうをつけなければならぬからというので集まったのに決まっているのですよ。そんなことで一体こういう仕事ができますか。 私は、やはりもう一つの失敗は第三セクターを採用したことにあると思う。これは何もむつ小川原だけじゃありませんよ。私の郷里の岩手開発だって、そうですよ。三百ヘクタールの工業団地をつくって企業が一つ来ただけだ。団地を開くために百億の金を借りてやっている。規模は小さいけれども同じことですよ。たった一つ企業がやってくることに、ややなりかけておる。ところが、整地をしてみたところで工業用水がないということを、土地を開いてから後で気がついたんだ。こんなばかげた計画をやっている。 要するに第三セクターというものは、どこにも責任を持たぬで、そして民間企業を主体にして、政府や県がこれにお手伝いをするという形、この第三セクターという方式が失敗したんじゃないでしょうか。どうですか、国土庁は第三セクターをどういうふうに考えていますか。
○土屋政府委員 御承知のように、第三セクターというのが特別の定義があるわけでもございませんが、公共部門と民間部門とが共同で組織するというかっこうでございまして、それぞれの長所を生かしていこうということでございましょう。最近のように、いろいろな開発プロジェクトが大規模化し、複合化してまいりますと、やはりどうしても膨大な資金も要るといったようなことから、いまお示しのようなことで第三セクターというものが出てきて民間資金を集めたり、あるいはまた民間部門の効率化というものでカバーするといったような方式でやってきたわけでございます。 そういった意味で、むつ小川原開発につきましても、国と地方公共団体と民間の三者が出資をして会社を設立して進んできたわけでございまして、先ほどからたびたびの御指摘でございますけれども、私どもといたしましては、最初の第一次計画が出た後で閣議了解をしまして、ただ環境アセスメントの問題や住民対策もあるから、もう一回この計画は練り直して、五十年中に第二次計画をつくるということで、それで五十年の末に出てきて、昨年一年かかって、それをずっと詰めて、御承知のような予算化するような段階までやっときたというところでございます。 そういった意味では、大体の線に沿ってきておるわけでございまして、第三セクターが一般的にどういった評価をされるかということは別にいたしまして、むつ小川原につきましては、私どもとしては現段階においては、一応その職務を順調に遂行してきたというふうに考えておる次第でございます。
○北山委員 余り自分らのやったことを正当化しない方がいいですよ。民間企業を中に入れれば、民間企業というものは金もうけが主ですから、損することはいやですから、これは得にならないといえば手を引きますよ。 ちょうどむつ製鉄というのがそうですよ。いざという段取りになって三菱が手を引いて、そして不良砂鉄鉱区を買ったその金をしょい込まされたのは東北開発会社じゃないですか。ですから、第三セクターと言ったって、企業はそろばんに合わなければ来ませんよ。義理でもってあそこに工場を開設するような企業はありゃしませんよ。そういうようなものですから、そのことの失敗のケースというものが、やはりむつ小川原であり、また岩手開発だと思うし、ほかにもたくさんあります。そのような考え方について、少なくとも現実を冷静に見詰めて、そして直すべきものは直すというような姿勢が、私は政府に必要だと思うのです。 いままでも、私はいろんな問題をこの委員会で取り上げましたけれども、どれを見ましても、ただ行きがかり上それに固執をして、ずるずるとできもしないことを毎年予算を少しばかりつけて、そしてごまかしている。もっと裸になったらどうですか。悪い点は悪いとして直すということでなければ、自分らが手をつけたことは、どこまでも正当性を主張してがんばっている、こんなことでは進歩はないと思うのです。 そういう問題でありますが、いずれにしても、一体この決め手は、いま県が計画した第二次の基本計画である五十万バーレルの石油精製工場であるとか、あるいは八十万トンの石油化学であるとか、あるいは火力発電であるとか、そういうものができるのかできないのか、だれもわからないでしょう。通産省だって言えないでしょう。いまのエネルギーの問題や、あるいは石油化学が非常に過剰な状態になっている、操短をしなければならぬような状態になっているこの際に、そんなものをどんどんつくるような方向にいくでしょうか。 福田総理が言っている資源有限時代で、低成長だ。あるいは失速する経済かもしれない。そういうときに、そういうものをどんどんつくれるような見通しは、だれも立たぬでしょう。しかも、そういうことがわかっているか、わかっていないかわからぬけれども、閣議口頭了解などという及び腰のような姿勢で、いざというときになれば、政府は責任を負わない、調査費ぐらいでごまかしている。こんな姿勢では、こういう開発事業なんというものは、できるものじゃないですよ。 ただ、一番被害をこうむるのは住民ですよ。長年の間、開発という幻想に振り回されてきた、次々とだまされてきた、こういうことは、もうやめたらどうですか。今度三全総をつくるのだというけれども、もっと責任のある姿勢でもって、このような開発事業なり、あるいは——これは代表的な例でありますけれども、各県とも工業団地をたくさんつくって、そして工場が来るか来るかと思って待っているけれども、ペンペン草が生えて、さっぱり工場は来ないというような工業団地をいっぱい持っている。そういう恐らく全国共通の悩みを持っている、その最も典型的なものが、むつ小川原だと私は考えますので、国土庁はその主管官庁として、もう少し現実をよく調査してください。全国のそういう工業団地がどのようになっているか、どのように利用されているか、そういう資料がありますか。どうですか。
○田澤国務大臣 資料の前に私からお答えいたしますが、先生御案内のように、国土の均衡ある発展を図っていくためには、東北地域の振興は、私たちはぜひとも進めていかなければならない問題なのでございます。だとしますと、どうしても雇用の場を与えなければいけない、そうして人口の定住化構想を進めていくとすれば、経済、社会情勢に即応して最小限の地方開発を進めなければ、人口定住化構想というものは、私は確立できないと思うのでございます。 そういう意味から、日本の中で残された開発適地として、むつ小川原が位置づけられているものであろうと私は思いますので、確かに北山先生御指摘のような、いろいろな経緯を経て、今日大きな立場に置かれておるむつ小川原でございますけれども、それなりに青森県が計画されました第二次計画案というものを十分検討して、青森県の立場を十分尊重して、そうして政府として最大の援助をして、これの実現を図ってやるということが、国土庁にいま課せられた役割りであろう、こう思いまして、私も就任早々、この問題について積極的に取り組んでいるのが実情なのでございます。 東北の振興は、御案内のように砂鉄問題も、あるいはてん菜糖の問題その他いろいろ東北開発会社を中心にして成功した面もありますけれども、失敗の面も多かったことは、私もよく理解しておりますが、だからといって、この問題も失敗するであろう、だから、おやめなさいということより、もっと積極的に、この問題を解決することによって東北の振興を図ろうという積極的な姿勢に変えて進んでまいりたいと考えておりますので、どうかひとつ北山先生も御協力のほどを、お願い申し上げたいと思うのでございます。
○北山委員 私も東北ですから、東北の発展を願う点においては、大臣にひけをとらないつもりなんです。しかし、東北を開発するためには、開発のパターンというか、従来の方式ではいかぬのだ、できもしないような幻想を与えて、その結果は、まずい結果に終わったという例を私は申し上げた。ですから、今後における日本経済とか世界の経済とか、そういうことを考えながら東北開発の可能性というものを引っ張り出していくためには、何を主体にしたらいいか、私は、開発理念を根本から変える必要があると考えます。 素朴ですけれども、農林漁業を主体にして、なぜもっと農林漁業の開発発展のために力を尽くさないのですか。日本の食糧は四割しか自給率がない。先進国の中で最低ですよ。こんな国はありませんよ。農業をばかにして、それよりも工業だと言ってきたのが、いままでのパターンでしょう。しかし現実は、それにいろいろな障害が出てきている、思うようにいかないというところが、いままでの七〇年来の列島改造後の状態じゃないでしょうか。 ですから、従来のパターンではなくて、そういう失敗を正して、そして新しい開発理念に立つ。たとえばエネルギーにしても、私はこの委員会で、この前原子力の問題をちょっとやりましたが、新エネルギーの開発を思い切ってやりなさい。たとえば風力、幸いにして、むつ小川原とか下北は風の強いところです。日本における風力利用の適地だと私は思います。私なら、あそこへ風力発電所をずっとつくりますよ。一つの可能性ですよ。それが原子力にかわり得る量になるかどうか、それは別としても、そういう小規模のものでも、水力でも、地熱でも、恐山の地熱でも、そういうものを開発していくのが、エネルギーの面で言えば、今後の新しい開発方式ではないでしょうか。それを、いままでと同じように重化学工業を中心にしてやっていくような方式、これをどこまでも堅持しているところに間違いがあるということを私は指摘しているんですよ。 熱意については、大臣のそういう素朴な気持ちを買いますけれども、しかし、やり方を変えなければ失敗するぞと、結果としては住民に失望を与えるぞと、現に砂鉄でも何でも与えたのではないか。そしてその間に、ずるい連中がそれに介在をして、土地のブローカーとかなんとか金をもうけている。もうけたやつは、もう知らぬ顔をしている、そのしりをみんながしょう、こういう結果になってきているのではないですか。それを私は言っているんですよ。新しい開発理念でもって東北開発についても、これから工夫をしていきなさい。国土庁は、そういう考え方を持つべきである。 たとえば、先ほど森下さんが森林のことを言いましたね。分収林制度をやるべきだ。社会党は国営分収林の法案を、もう何年か前から出していますよ。思い切って造林に公共投資でもしなさい。そうすれば二十年、三十年たてば、少なくともそれだけの価値はふえるんですからね。怪しげな開発に、あるいは土地の投資に金を使うのはむだ使いだ。ですから、そういう開発の理念とか、あるいは開発のパターンを変えるべきときではないかという角度から私は言っているので、この点は十分了解してもらいたいと思うのです。 大臣初め国土庁の皆さんにもこの点を十分、私の気持ちを最後に申し上げて、時間が十分ありませんので、突っ込んだことはできませんでしたけれども、ひとつ考え直してもらいたいということなんです。 以上で、私の質問を終わります。
○田澤国務大臣 先ほど申し上げましたように、やはり均衡ある発展を図るためには、どうしても地方振興を図らなければいけない。そのためには、どうしても雇用の場をその地方に与える、そのためには、やはり農業あるいは漁業、この促進、振興というものは当然だと思うのでございます。また教育だとか、文化だとか、医療等のあり方等も検討してまいらなければならないと思います。そういう意味では三全総を策定する段階で、安定成長時代の人口定住化構想というものは、そういう点に力点を置きながら進めておることは事実なんです。しかし、農業の振興あるいは漁業を振興するためには、やはり工業のお手伝いも必要である、その地域の振興のためには。 ですから、そういう意味では、むつ小川原の開発も青森県あるいは東北の振興面から言うと、大きな役割りを果たすものであろう、こう考えますので、先ほど申し上げましたように、今後もこれが開発については、政府として積極的に進めてまいりたい、こう考えておりますが、ただいま先生の御指摘のように、この社会、経済情勢に即応した開発のあり方というものを私たちは十分念頭に置きながら、この問題に取り組んでまいりたいと考えております。
○芳賀委員長 中村重光君。
○中村(重)委員 国土庁にお尋ねするんだけれども、この四十九年度歳出決算に関する概要説明の中で、翌年度への繰越額が四十八億四千八百四万円、その中身として離島振興事業費に二十二億一千七百九十九万円余と、こうあるんだけれども、この中身ですね、これは事業費であることは間違いないのだろうけれども、道路あるいは港湾、漁港、そういったものが中心ではなかろうかと思うのですが、この繰り越しをした理由というものは、どんなものですか。
○土屋政府委員 お尋ねのように、繰越予算が二十二億以上あるわけでございますが、これの中身につきましては一つだけ、与論島におきます空港の買収交渉がうまくいかなかったために、土地の買い入れがだめになったというようなものを除きまして、そのほかは御承知のように、いろいろと経済情勢等の関係かございまして——失礼いたしました。いま繰り越しましたものの主なものを、ちょっと空港と申し上げましたが、奄美群島の関係の屎尿処理施設でございます。それが、用地買収の関係で延びたもの以外のものは、ほとんどがこの財政執行上、景気対策上、調整をするということで明許繰り越しをいたしたものでございます。
○中村(重)委員 離島の悪条件といったことが、そうなるのだろうと思うのだけれども、計画のとおりにいかないんですね。約六割程度くらいですよ。ところが、離島の場合は、道路にしても生活道路なんで、本土よりも、より力を入れていくということでないと、離島振興法を制定をした趣旨は生かされない、こういうことになるわけなんです。だから、特に国土庁として、これは予算を計上するだけで、実施官庁はそれぞれの省ということになっている。 私は、問題点は、国土庁が単なる予算の計上をする、取りまとめみたいなことではなくて、建設省その他農林省等々がやっていることを全部国土庁がやれということは無理な注文なんで、また事実上、それはできないだろうけれども、単なる予算を計上する、そういったような手続的なものでなくて、もっと事業の推進というものに関心を持ち、それから影響力を与えるということでないと、私は、この離島振興法の精神が生かされてこないだろうというように思うのだけれども、それらの点に対して、どの程度の影響力を与えているんですか。また与えなければならないというようにお考えになっていらっしゃるんですか。これは基本的な問題は大臣からお答えをいただく、具体的には事務当局から願います。
○田澤国務大臣 離島問題については、やはり国土庁が調整の役所でございますから、予算編成に当たっても国土庁が中心になって、関係省庁に、この部分はこうしなければいけませんよという主体的な立場で予算の編成にも当たっておりますし、またその結果についても、国土庁が中心になって離島問題を取り扱っているわけでございますから、単に調整機関であるという無責任な態度ではないということだけは御理解いただきたいと思うのでございます。
○中村(重)委員 大臣の考え方はわかるのです。そうなければいけない。ところが、現実には大臣がお答えになったような形で運営されていないところに、やはり問題があるのです。単なる調整機関ではないと言うのだけれども、単なる調整機関になっているんだな。だから大臣の答弁のとおりやってほしいわけだ。予算の計上、その結果だけでなくてね。執行の状態がどういうことなのか、その原因は何なのかということを離島振興という立場から、やはり大臣は十分離島振興法の精神を生かして取り組んでいく。少なくとも当初の予算の取りまとめとか結果だけでなくて、運営上の問題あるいは追跡調査といったようなものもやっていく、そういうことをやってほしい。 それから離島の総合的な振興対策というものに対して、大臣はどのようにお考えになっていらっしゃるか。 具体的には、離振法は御承知のとおり議員立法なんだから、私どもは多くの離島を抱えておるということで特に関心を持って取り組んでいるわけです。また新議員でもあるわけですから、いろいろと国土庁の考え方も聞かしてもらっているんだが、その離振法は、かつて商工委員会の所管であったわけなんで、いつも言ってきたことなんですけれども、単に公共事業ということだけでなくて、離島の後進性というものを克服をしていくためには、やはり農業であるとか、漁業であるとか、あるいは観光であるとか、そういうことに対しても特別の措置というものが税制、金融その他いろいろな面において行われて、総合的な振興策を講じていくのでなければ、私は、本土と離島との格差は解消しないだろう、後進性を克服していくことにはならないんじゃないか、こういうように考えているんだけれども、田澤長官になって、特別にこうなければならないということの構想でもお持ちならば、お聞かせをいただきたい。
○田澤国務大臣 離島振興の基本は、ただいま先生御指摘のように、本土との格差を是正するということにあるわけでございますから、そういう点で参りますと、これまでの考え方は、公共事業をできるだけ整備することによって、その地域の振興を図ろうという考え方も一時あったわけでございますが、私は、いま先生の御指摘のように、やはり総合的に開発計画を進めてまいらなければ、安定成長時代の計画というものは成り立たないと思いますので、私の考えとしては農業、漁業あるいは観光その他資源をいかに掘り出していくか、その地域の特性をいかに把握して開発をするかということに重点を置いて進めていこう、三全総の構想も、そのとおりなんでございます。 ですから、たとえば青森県に例をとって、はなはだ申しわけございませんけれども、青森県の陸奥湾にはホタテの養殖がございます。その養殖によって、あの沿岸の人口は定住化されているのですよ。東京に出かせぎに行く人は、ほとんどないという現状なんですね。また、漁港が整備された地域は、その地域の人口は減っておりません。また、農業の振興を思い切ってやっている地域は、その地域が過疎化していないわけなんですよ。 そういう点を考えてまいりますと、やはり農業、あるいは漁業、あるいは林業、すべて総合的に判断をして、その地域の振興を図るということが、これからの離島振興の基本でなければならない、こう考えております。
○中村(重)委員 そういうことであれば、離島に対しては、たとえば金融にしても、少なくとも政府関係金融機関の場合は、やはり金利でも特別の措置を講ずるとか、あるいは税制上の点についても、やはり考えていくとか、そういうことでないといけないわけなんです。ところが、考え方としては、いま長官が考えておられるとおりなんだけれども、単なる考え方ではだめなんです。その考え方がどうしたら実現するのかという具体的なことについては、少しも施策としては出てないわけだから。やはり公共事業に対して高率補助をする。そして、その事業というものに、それでは特別に国が技術的な面についてでも非常に協力をして推進をするかと言えば、現実はそうではなくて、本土よりもはるかに事業がおくれておる。だから、大臣のそうした考え方のとおりにいってないところに問題があるわけです。 それから医療の問題なんかについても、私は、この決算委員会で、別の省の関係のときにも申し上げたんだけれども、離島の医療対策というのは大変なんだ。こうしなければならないと言うんだけれども、厚生省もさっぱりなんだ。ちっとも前進したものはない。だから長官、先ほどお答えのとおり、単なる予算の取りまとめをやる、いわゆる調整機関ではない、結果についても十分関心を持っているんだ、こういうことであるならば、そういう医療問題なんかについても、重大な決意を持って各省に対して叱咤激励してやらせるということでないと、国土庁の任務は達成できないだろう、こう思います。 それから、地方自治体に対しての考え方なんですが、国の方が高率補助になったからといって、地方自治体の負担をそれだけ落としていくということになったら、単なる肩がわりという形になるわけで、それでは離島の振興にならないから、国も高率補助をする、県あるいは市町村といったところも、みずからの支出をダウンさせるのではなくて、やはり本土と変わらないように、あるいはそれ以上の関心を持って離島振興の事業に金を投じていく。県単事業なんかにしても、じゃんじゃんやっていくということでないと、離島の振興にはつながらないのだけれども、現実にはどうなっているとお思いですか。事務当局からで結構ですが、調査をしておられるでしょう。 離振法を適用されている地方自治体の支出が、その他のいわゆる本土との比較において、どういうことになっているか。国が高率補助をするから、それだけダウンしているということはないだろうけれども、財政的な援助を国が特にやったということで、むしろ地方自治体の負担というものは落ちているのではないかというふうに思うのだけれども、そういう統計がありますか。
○土屋政府委員 具体的な例は持ち合わせておりませんが、離島の特殊な事情から、国も高率補助をいたしておりますし、県におきましても、大体県の負担分をできるだけたくさん持つという形のところが多いようでございます。また、そのほか国の採択基準に合わないようなものは、県単独事業といった形でやっております。 私どもの立場といたしまして、先ほどお話もございましたが、窓口になっておりますために、予算を組みますときも、県の方から十分資料等もとり、その振興の方向あるいはまた重点をどこに置くかといったようなことも個々にお聞きした上で、採択をする際に各省と相談してやっておるわけでございまして、そういった形の中で県にも協力をしてもらい、また単独事業でも補完してもらう、そういう方向でよくお願いもしておるわけでございます。
○中村(重)委員 私の調べたところによると、残念ながら、いま御答弁になったようなことになっていないわけです。具体的に、どこはどうだということを申し上げたいけれども、いろいろ差しさわりがあるから、そこは申し上げませんが、いまお答えになったようなことを、これからやらせるということでやってほしいと思いますね。 それからついでに、離島の問題に触れたし、運輸省からもお見えですから、この方をお尋ねいたしますが、離島としては、いま申し上げたように、公共事業だけでなくて、総合的な政策が必要だということになってくると、航路あるいは空路が非常に重要なんだけれども、昨年だったか、長崎県で夏季割り増し運賃というものを九州郵船がやろうとした。運輸省はこれを認可をした。ところが地元から猛烈な反対が、これは対馬なんですが、あった。住民大会などが開かれた。私もその際に運輸省に参りまして、局長ともお会いをいたしまして、考え方を聞かしてもらったのですが、運輸省としては一たん許可をしたんだから、それを取り消すなんということになってくると、メンツの問題もあるだろうし、単なるメンツではなくて、それなりの基本的な考え方、運賃体系というものがあるのでしょうから、それが崩されるというようなこともあってだろうと思うのですが、夏季割り増し運賃は当然だろうという考え方であった。ところが、住民大会に九州郵船の社長も出席されて、ずいぶん突き上げられて、そこで取り消した。一たん運輸省が認可をしておったのだけれども、会社側が取り消しますと言って取り消してしまった。 私も、この夏季割り増し運賃をやるということはおかしいと思う。それは船が大きいんだから、離島の住民だけ使うんじゃない、観光客というものも行くんだ、大きい船をつくったというのは、投資がそれだけ大きくなっているんだから、せめて夏季観光客にこれを利用してもらうということで、これは離島の住民の負担にならない、観光客の負担になるんだから当然だという物の考え方のようなんだけれども、離島における観光事業、いわゆる観光収入というものは、離島の所得をふやしていく、そういう関連で生活水準を高めていくということに大変大きな役割りを果たしている。ところが、観光客に対して夏季割り増し運賃を特にやるということになってくると、それだけ運賃が高いから、やってこないということになる。 そこらあたりをどうお考えになっているのだろうか。今後また申請があったら、夏季割り増し運賃をお認めになる考え方なのかどうか、この点をひとつ考え方をお聞かせいただきたい。
○近藤説明員 お答え申し上げます。 ただいま先生から御指摘ございましたように、昨年九州郵船の夏季割り増し運賃で、いまお話しの事態が起こったわけでございますが、この夏季割り増し運賃と申しますのは、七月、八月といった非常にお客さんの多い時期に、通常運賃に一定の率を割り増して運賃を収受する制度でございます。 この夏季割り増し運賃の趣旨でございますけれども、離島航路の中でも、非常に観光的な色彩の強い航路がございます。こういった航路につきましては、七月、八月の夏の時期に、どうしてもお客さんが集中する、こういう傾向になるわけでございます。したがって、事業者といたしましては、そういった多客期に合わせまして船舶を用意し、あるいはその他の施設も整備するという必要に迫られるわけでございます。そこで、そういった施設は、オフシーズンには一部遊休化する、こういった事態になるわけでございまして、そこで、これらのコストをもとにいたしまして、通年運賃を設定いたしますと、年間を通じて利用される島民の方々にとって、ある意味で公平さを欠くことにもなりますので、これは二年ほど前からでございますけれども、伊豆大島、佐渡、隠岐、こういった航路につきまして、この夏季割り増し運賃制度が導入されたわけでございます。 それによって利用旅客の運賃負担の公正を期する、あるいは事業者に対しては、適正な運賃原価の回収を行わせることにいたしたわけでございまして、これは、たとえば、ほかの旅館、ホテルとか、バスといった事業にも同じようなケースはあるわけでございます。 九州郵船の場合は、地元の方々から観光客の誘致上非常に問題があるということで強い反対の意向が表明されまして、会社側がこれを撤回することになったわけでございまして、その点十分地元の理解を得ないままに申請が行われ、認可した点については問題があったわけでございます。 今後でございますけれども、会社側は、いまのところ夏季割り増し運賃を設定する意思は持っていないように聞いておりますが、万一申請が出てきましたならば、われわれとしては、地元の方々の意向を十分お聞きしながら、非常に慎重に処理してまいりたい、このように考えております。
○中村(重)委員 あなた方の方は、一たん認可をしたのを、会社が取り消しますということを言明したから取り消したわけなんだ、それと、いわゆる生活航路でなくて、観光航路的なものがあるということなんだけれども、それは場所によるわけだ。対馬なんかの場合は、私はそうは思わない。二時間か三時間で行けるところじゃないわけだ。六時間も、それ以上もかかるわけだ。必ず泊まらなければならない。またそれを期待をしている。 私は、具体的な場所を挙げて申し上げたのだが、対馬の場合なんかは、漁業がいま非常に不況なんだ。問題の対馬のイカなんというのはとれなくなった。林業は大したことない。農業はほとんど問題にならない。観光収入に対して大きく期待している。だから、行くお客さんが観光客だからということで観光航路なんだと考えられることは間違いだ。だから生活航路である。そこへ来てくれる観光客は、そうした特別の遠距離にある離島の住民の生活を支えているのだ。そういうことでお考えにならないといけない。泊まると、離島であるために物価は高いですよ。離島は生産費プラス運賃、消費者にとっては消費プラス運賃なんだから、ここの旅館なんというのは本土の場合より非常に高い。だから観光客は運賃も高くなった、旅館も高い、物価も高いということになれば、やって来ない、特にそういう泊まらなければならないところには。いまのあなた方のような観念的なもので処理することは間違いないんだ。 だから、この際ひとつ、お役所言葉でそういう申請があったら慎重にやるのだということだったけれども、航路の距離なんかによって認可の基準を、あなた方は決めていらっしゃるのだが、特にそういう特別なところは住民との合意の上で申請をする、それを見きわめた上で認可をするというぐらいの配慮がなければいけないと私は思う。そういうことをおやりになりますか。
○近藤説明員 お答えいたします。 ただいま先生がおっしゃいましたように、十分住民の方々の合意を得た上で、やる場合もやる。(中村(重)委員「前置きを言わなくたって、そうしますと言いなさい」と呼ぶ)そういたします。(中村(重)委員「そうかな、ぼくの言ったとおり……」と呼ぶ)はい、承知いたしました。
○中村(重)委員 それから身障者の割引運賃の問題ですが、これは全国ばらばらになっているのですね。この点に対して運輸省としては、どうお考えになっていらっしゃるのか。私が問題視するのは、業者の方が割引をしようとしても、全体の運賃の収入に影響するというので運輸省が渋るというようなことがあるわけです。私は、そういう考え方はよくないと思う。身障者については、いまほとんどばらばらではあるけれども、大体一級の身障者、一人では行けなくて介護人がついていかなければならないというような人に対して半額割引をやっているようだけれども、もっと割引率を高くするとか、あるいは範囲を広げていくとかというような指導をおやりになる必要があるだろう、私はこう思うが、それらの点について、どうお考えになるかということが一点。 これは国土庁関係の場合に質問をするべき筋合いのものではないでしょうけれども、国鉄運賃にしても、特急は割引をしないとか、新幹線は割引しないとか、百キロ未満はやらないとかという考え方だが、身障者は健康な人よりも疲れるのだから、できるだけ早く目的地に着きたいという気持ちが非常に強い。だからそういう考え方で、新幹線の時代にそぐうような、できるだけ速い汽車で割引でもって目的地に着かせるという温かい配慮がなければならない。その点について、国鉄の財政は大変な赤字で苦しいのだから、国鉄の中でやらせるのでなくて、いわゆる国がこれを負担をしていくということでないといけない、こう思うのです。その点に対して、どうお考えになるか。これは田澤長官も、あなたの所管ではないが、国務大臣として、どうあるべきか、こういうことでひとつお考え方をお示しいただきたい。
○田澤国務大臣 この点については、運輸大臣ともいろいろ相談をして、先生のただいまお話しのことを、できるだけ実現するように善処をしてまいりたいと考えますが、所管がやはり運輸省でございますので、運輸大臣に申し上げるという段階で御了承いただきたいと思いますが……。
○中村(重)委員 では運輸省が来ているでしょう。
○金田説明員 お答えいたします。 現在、国鉄を初めといたしまして各種交通機関は、身体障害者の方々に対して運賃の割引を実施いたしておりますけれども、こういった社会政策的配慮に基づく運賃の割引制度によりまして、これが国鉄その他の交通機関の経営の一つの圧迫要因となっておるわけでございます。それから、利用者の負担の公平の見地からも、いろいろ検討を要する点があろうかと考えておるわけでございます。特に国鉄につきましては、その危機的な経営状態にかんがみまして、こういった政策的配慮による負担というものの軽減につきましては、先般の国会でも附帯決議をいただいておるところでございますので、それぞれの政策担当部門におきまして、所要の措置を講じていくように努力してまいりたい、このように考えておる次第でございます。
○中村(重)委員 そういうおざなりな答弁を聞きたくないのだけれども、議員立法でもって心身障害者対策基本法というものを、われわれは制定をしたのですよ。それは心身障害者に対して、枯れ木に水を注ぐようなものだなんという考え方も——まではないのかどうか知らないけれども、余り前向きではない。そういうことではだめだから、われわれは基本法を制定をする、そして政府に対して身体障害者対策を強力に推進をしてもらうということでやった。その中にも、国鉄運賃の割引問題というようなものもあるわけなんだから、私が申し上げたようなことは、これは常識だろうと私は考える。だから、温かい愛情を持って、この身障者に対する国鉄あるいはその他の交通機関の割引を思い切ってやるということで対処してほしいと思います。 運輸省は、お帰りいただいて結構でございます。 次に、国土庁に、地価鎮静策についての考え方をお示しいただきたいのです。 最近だったと思いますが、一・五%程度値上がりをしたということが報道されていたんです。これに対して国土庁としては、非常に安定をしたという、むしろ胸を張るというように受け取られる報道がなされていたわけです。ところが、昭和三十年を基準にすると、市街化の地価上昇率は卸売物価の十四倍、五十年度の日本全国土の評価が国民総生産の二・七倍、こういうことなんです。価格体系全体の中で、地価上昇というのが飛び抜けて高いわけですね。 政府としては、景気浮揚のため、公共事業を相当無理をしてやろうというような姿勢をお示しになっていらっしゃるんだけれども、そういう公共事業費の中に占める用地費というのが三〇%を超える、こういうことでは景気浮揚ということにも役立たないであろうし、また、庶民のマイホームの夢というのも、なかなか実現をしない。そして社会的な不公正というものは激化をする、こういうことになると私は思うのですけれども、地価鎮静策について国土庁としては、どのような考え方をお持ちなのか、見通しを含めて、ひとつお答えをいただきたいと思います。
○田澤国務大臣 五十二年度の地価公示を四月一日にいたしまして、ただいま先生御指摘のように、前年度の変動率は全国平均一・五%にとどまりまして、全体として地価は安定的な基調で推移しているということなのでございまして、これは物価との関係で昭和四十六年当初の水準に戻っていると言って差し支えないと思うのでございます。ただ、しかし、いまの段階では、土地の投機的需要というものはなくなっておりますけれども、今後地価を安定させながら、さらに土地の需要にどうこたえていくかということが非常に大きい問題なのでございますので、私たちは、そういう点に重点を置いて進めてまいらなければならないと思うのでございます。 そこで、地価に対しましては、国土利用計画法に基づきまして、先生御案内のように、一定規模以上の土地の取引については、あるいは価格の面、あるいは目的の面で規制を行って、そして地価の安定を図ってきているというのは事実なのでございます。町村のいわゆる公共事業を行う場合に、地価が大変大きな影響を与えているというのは、確かに先生御指摘のとおりでございます。 ですから、先生御案内のように、最近のいわゆる都市近郊の宅地化ができない大きな原因は、一つは、環境保全の対策に非常に時間がかかる、もう一つは、公共水道だとか、あるいは道路だとかいう、いわゆる公共投資が町村の財政の負担になっているということ、それから地域住民との話し合いが非常に時間がかかるということでございますので、国土庁としては、この宅地化へのいわゆる転換を計画する町村に対して、転換計画の策定費として、非常に少のうございますが、四千万ほどの予算をもって町村に助成をしているというのが現状なのでございます。さらに遊休地制度によりまして、遊休地をできるだけ宅地として活用するというようなことも図っております。 総じて地価に対しては、先ほど申し上げましたように、できるだけ地価公示で地価の動きを監視しながら地価対策を考えていくというのが、国土庁のただいまの考え方、進め方でございます。
○中村(重)委員 時間が迫っておりますから、まとめてお尋ねします。 地価鎮静については、大臣がお答えになったようなこと、同時に国土利用計画法の土地規制というものが、ある程度の効果を上げたということは、私は認めたいと思うのです。ところが、財界であるとか自民党の一部では、この規制を緩和しろというような声があるのですね。この点について、どうお考えになっていらっしゃるか。 それから、ミニ開発用地というのが、三〇%ぐらい上がるということだから、非常に値上がりしている。これは規制が及んでいないんだから、緩和ではなく、むしろ規制をこういったミニ開発用地に対しても及ばせる、そういうことについてのお考え方はどうかという点。 それから土地の利用計画、これは土地の供給流動化という点について大変重要な問題点なんだから、これに対して市街化区域の空閑地に対する課税の強化、それからゴルフ場を規制をしたら、よろしいと思うのです。これは余りにも目に余る。だから、われわれは議員立法で一つ考えたことがあるんだけれども、土地を買うために会員券を発行して、そうして実際はやれないで、大きな被害を与えているということであります。だから、ゴルフ場というのは、土地を取得した後に会員券を発行するというようなこと。 まだいろいろありますけれども、時間の関係がありますから割愛をいたしますが、そういう規制についても、土地利用計画、土地の供給流動化という面から、長官としては十分留意をしていく必要があるだろう。 それから住宅の中高層化ということについて、どうお考えになるかという点です。それは日照権とか、あるいは土地の美観とか、それから火災等に対するいわゆる防災だとか、それから交通対策といったような点から当然お考えにならなければいけない。高層の建物、これは当然日照権なんというものが起こってくる。それから土地の美観という点からいっても、いろいろ問題がある。それから遠距離、遠距離ということで開発していくと、当然交通問題というのは出てくるわけだから、ここらで思い切った供給流動化の対策が必要になってくるのではないか。 それから公営住宅の払い下げとか、あるいは中高層化についても、お考えにならなければいけないであろう。これらの点に対してのお考え方をお聞かせいただきたい。 それから、一番最後に離振法の適用除外という点ですが、これは私の質問したいことを書いて差し上げておきましたから、大臣も目を通していただいたと思うのだけれども、二、三日前に平戸大橋が開通をして、私は知事と関係住民、あるいは関係の運輸業者等の間に立って立会人となって、この問題を解決をしたもので、実は行ってきたわけなのですが、この平戸大橋の開通によって、開通年度の翌年度末に、橋がかかると離島ではなくなるということで解除しなければならないということになっているわけです。 ところが平戸大橋は、これは国の公共事業ということでやったのではないんです。有料道路、こういうことなんですね。したがって、住民の負担というものは非常に大きいし、フェリーも依然として運航しなければならない。しかも南北四十キロ、東西九キロ、こういうところに、架橋はずっと北の端の方にある。そういったようなことから、天草であるとか、広島県の倉橋島であるとか、江田島とか、能美島というところも、橋はかかったが、この適用を延長してきているわけだから、当然そうすべきであると私は考えるわけなんです。 それらの点に対して、それぞれお答えをいただきたい、こういうふうに思います。
○田澤国務大臣 国土法の規制を緩和するという空気があるが、どうなのか、国土庁として規制を緩和する考えがあるのかということでございますが、これは国土利用計画法ができて、それで狂乱物価時代の地価を安定さしたのは、この土地利用計画によるものでございますので、また税制の改正にもよるわけでございますので、ただいまの地価の状況あるいは宅地の需給状況からいって、規制を緩和する考え方は持っておりません。 それから、ゴルフ場の規制をすべきじゃないかということでございますが、これについては、森林法あるいは都市計画法によって、ただいま規制されておりますので、そういう点は御心配ないと思いますから、御了承いただきたいと思います。 都市における建物のいわゆる中高層化の問題でございますが、この点が非常にむずかしい問題でございまして、先ほど来申し上げておりますように、国土の均衡ある発展を図るということになりますと、もちろん地方の振興も図らなければなりませんけれども、同時に首都圏の整備というものもしてまいらなければならないわけなんです。そういう考え方からいたしますと、首都圏のいわゆる住宅のあり方を、どういう形にしていくのが首都圏の整備になるのかという、この基本的な考え方でこれを見てまいらなければならないわけでございますので、たとえば持ち家を持ちたいという場合は、東北に行ったら、持ち家は十分持てますよというような形をとることが、むしろ首都圏の整備につながることにもなるわけでございますので、首都圏における住宅のあり方というものは、中高層化が基本になりやしないか、こう考えます。ですが、それに対する隘路等がいろいろございますので、そういう点については十分配慮をしてまいりたいと考えておるわけでございます。 なお、公団住宅の問題につきましては、これは国土庁の関係でございませんので、いずれ住宅公団の方から答弁していただくことにいたします。 それから離島に橋がかかった場合、離島の指定から解除されるんじゃないかということのようでございますが、これについては、離島振興対策審議会に研究会を設けまして、十分検討してまいっております。できるだけ、そういうことのないような検討をただいま進めているわけでございますが、いましばらく時間をかしていただきたいと思うのでございます。
○芳賀委員長 午後三時再開することとし、この際、休憩いたします。 午後零時四十六分休憩 ————◇————— 午後三時二十三分開議
○芳賀委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。原茂君。
○原(茂)委員 きょうは三点お伺いしますが、最初に、前の続きの地震の問題を先に防災対策に関してお伺いします。 やがて総括的な地震問題に対する締めくくりをしたいと思いますが、きょう細かいことを先にお伺いしておきますので、端的にお答えをいただいて結構でございますが、まず江東デルタ地帯の大きな地震時における水没の危険に対する今日まで行ってきた手当てはどうなっているのか。たとえば、いまうわさされておりますような東海大地震と言われるもの、マグニチュード七・五から八・五というような激震がありましたときの津波などが予想されましたとき、一体どの程度の大きな波が押し寄せてくるのかの設定も一応されていると思いますが、それに対して、たとえば五メートルないし十メートルの津波が参りましたときの江東デルタ地帯における防災対策は、一体どうなっているかを、まず第一にお伺いをしたい。
○小坂説明員 お答えいたします。 ただいまお話の江東地区の津波と申しますか、高潮対策事業でございますが、江東地区は従来も非常に地盤沈下が進んでおりまして、満潮位以下の個所が非常に多うございます。そういう観点から高潮あるいは先生御指摘のような地震の際の浸水被害というようなものが懸念されますので、それに対する事業をやっておるわけでございますが、まず大別いたしまして、荒川とかあるいは隅田川、いわゆる江東三角デルタ地帯の外郭提防の問題と、それから内部に内部河川がございますので、その内部河川の問題とございます。 外郭堤防につきましては、たとえば荒川に面したところにつきましては、直轄河川改修事業、それから隅田川に面したところは昭和三十二年から始めております東京高潮対策事業、これは補助事業でございますが、東京都において施行いたしております。その両者によりまして、現在まで外郭提防は伊勢湾台風級の高潮に対して対処できるような堤防ができ上がっております。 それから内部の河川でございますが、これは高潮の際もそうでございますが、洪水時の内水被害も、いわゆる低湿地でございますので、そういったことも含めまして抜本的な対策を講じようということで、昭和四十六年度から耐震対策河川事業というものを起こしまして、これも補助事業でございまして東京都において施行しておるわけでございますが、まあ大まかに申しまして東半分、西半分、二つに分けまして、西半分は比較的地盤が高いものですから、護岸の強化を行う。それから東半分につきましては、いわゆるゼロメーター地帯、ゼロメーター以下の地帯が多いものですから、これは内部河川の水位を平生から下げておいて、たとえば地震で護岸が決壊いたしましても、その水がゼロメーター地帯にあふれ出ることのないようにというような構想のもとに事業をいたしております。 全体の事業は非常に膨大な事業でございますが、そのうちで、特にいまの水位を下げる仕事、これにつきましては五十二年度までにかなり進捗いたしておりまして、たとえば、その主要な施設でございます木下川のポンプ場だとか、あるいは扇橋の閘門といったものが大体完成いたしておりまして、五十二年度には東部地区の水位低下に着手できるような状態になっております。 ただ、いまお話の津波でございますが、これは東京湾、ちょっと正確な数字、実は持ち合わせておりませんが、東京湾高潮で考えております潮位というものは、APの常時満潮位が二メーター十ということになっておりますが、それに対しまして津波で起こる、さらにそれにかさ上げされる部分、これにつきましては、私の記憶では、東京湾内は地域的に非常に特殊な形態をなしておりますものですから、たしか三十センチぐらいが起こり得るというような計算になっておったかと思います。 以上でございます。
○原(茂)委員 高潮のあれは学者も言っているように、時のたとえば風向、それと暴風雨などの、もし重なったときの一番高いところを、やはり目当てにすべきだと言っているのですから、これはもう少し研究してみる必要があると思いますよ。それで、いま説明された東半分の四十六年から着工したものも含めて、一体江東デルタ地帯に、大体この種の災害があったときには、完全に防げるという状態になるまで、いつごろの期限を見ておりますか。いつになったらそうなるか。
○小坂説明員 お答え申し上げます。 事業全体の額といたしましては、五百億以上の全体額になっております。それからいままでに、五十一年度までに投入いたしました額が約百十三億ということでございまして、この計算でまいりますと、まだかなりかかるということになりますが、五百五十億の全体計画の中には、たとえば環境整備をするものだとか、護岸で、直ちに危険はないけれども、この際直した方がいいというような種類のものもございますので、その仕分けを厳密にはいたしてはおりませんが、当面ただいまの水位を下げる仕事、これが完成と申しますか、下げられるようになりますと、一応の第一段階はよろしいのではないかというふうに考えております。
○原(茂)委員 いつごろになるのですか。
○小坂説明員 水位を一応下げますのが、五十二年度から下げられると考えております。
○原(茂)委員 五十二年度、今年度にできますね。
○小坂説明員 はい。
○原(茂)委員 まだまだ不十分ではあっても、その程度のことが、すぐにできてないといけないと思いますから、それも一応お伺いをしておきました。 その次に、いま至るところで宅地造成が行われているのですが、いろいろな問題が起きていますが、地震時を考えたときの大きな問題は、がけ崩れ、これに加えて宅地造成地が崩れるということもあわせて考えなければいけない。過去の実験がそれを示しているわけですが、一体こういう宅地造成地あるいは崩れそうながけ等に対する対策を特に点検をして、ここのとこは、こうしなければいけないという、宅地造成地も含めた点検をしているかどうか。そのことを配慮しているとするなら、それに対する手当てを一体どうしようとなさっているのかを、ひとつお伺いしたい。
○田澤国務大臣 ただいまのミニ開発については、都市計画法あるいは建築基準法によって規制することに相なっているわけでございまして、具体的な問題につきましては建設省から答弁させたいのでございますが、どうも……。
○原(茂)委員 建設省の何局を呼んでいいかということは指定してないのですが、秘書の方から、いま言った質問の要項だけは通知が行っていませんか。
○小坂説明員 大変申しわけございませんが、私ども河川局でございますが、河川局への御質問は、ただいまの江東デルタと、それから河川構造令関係というふうに聞いてまいっております。
○原(茂)委員 いま政府委員室から聞くと、こういう細かいことは受けてないのだそうですか、私は、実はこういうものを質問するという要項だけは、秘書を通じて、全部構わないからわからしてくれと言ってあるのです。たまたま行ってないらしいので、残念ながら、これは後へ回します。 それから、これもわからないかな、たとえば都市の至るところ、密集地帯に爆発物が貯蔵されているのですが、これがわれわれにはよくわからない。こういうものに対する対策をどうしているか、そういうようなことの質問があったときに、これは大臣に聞くのですが、中央防災会議というのはわからないのですか。
○田澤国務大臣 中央防災会議は、先生御案内のように、総理大臣が会長になりまして、十六省庁ございますが、その大臣がメンバーになりまして、それで事務局が置かれて具体的な政策を進めるわけでございますが、事務局長には国土政務次官が当たることになっておりまして、大都市震災対策推進要綱というものをつくりまして、そのもとに、先ほど申し上げました事務局の中で具体策を練っているわけでございます。その具体策については、六つのブロックをつくりまして、それぞれ進めているわけでございまして、当然にそのことは入っておりますけれども、具体的には通産省が、これを担当しているということに相なるわけでございます。
○原(茂)委員 前から言っているのだけれども、中央防災会議があって、もう相当年数たっているのでしょう。いつまでも、まるで寄り合い世帯で、何か具体的な問題になると、各省別に聞かなければわからないなどと言う。だから、いつまでたっても安心ができないのですよ、震災、地震などがあったときに。その一元化を強くずいぶん長く言ってきているのですが、たとえば、いまのように質問してみますと、これは通産省を呼ばなければわからない、建設省にしても、河川局だ、あるいは何局だ、それを一々呼ばなければわからない。これで一体本当の震災対策ができますか。少なくとも国土庁は事務局を担当しているのですよね。そうしたら、事務局がもうそろそろいま言った程度の質問にはきちんと答え得るような状況にぴしっと集約されてないと、地震があったら、てんでんばらばら、一元化した指揮もできなければ、本当の意味の防災対策をつくることもできないだろうと思うのです。ずっと当分この調子で行くのですか。たとえば地震があってから、おたおたして、東海なら東海地震があって、もうこりごりした、今度はこうしようじゃないかという実物教育以外には一元化ができない、こういうことになりますか。 こんなことを言っているのは、もうずいぶん古くからなんですよ。いまだに絵をかいたり、机上のプランをつくって、各省から寄り集まって、何をしています、かにをしています。前に総理府だった。今度は国土庁だと言うから、国土庁がある程度のことが、そろそろわかるかと思ったら、依然として何年も前と同じことなんですね。この調子で行って本当に防災対策ができるんですか。緊急にしなければいけないというこの問題に、いつ起きるかわからない、しかも起きそうだと言われているこの地震対策に、国が真剣に取り組んでいるという姿は全然見えないのですね。 どうですか、まだ当分の間いまの調子で行きますか。大きな地震があって、日本がめちゃめちゃになる。なってから、実物教育で今度はこうするんだということになりそうですか。どうですか大臣、これひとつ。
○田澤国務大臣 先ほど申し上げましたように、中央防災会議の事務局が中心になりまして大都市震災対策連絡会議というものをつくりまして、そこでもろもろの防災対策を進めているわけでございますが、私も、国土庁長官に就任いたしましてから、直ちに十八省庁の、主として課長クラスを集めまして、各省庁の地震対策を検討してみました。それぞれに、本当に具体的にその対策を進めております。ですから、具体的なものにつきましては、それぞれの連絡会議のメンバーである各関係省庁が担当することになるわけでございますが、地震が起きた場合には、先生御心配のような、ばらばらの機構で、動くような状態ではございません。一本になって対策に当たるということに相なります。 ことに地震が起きた場合には、先生御案内のように、災害対策基本法によりまして緊急災害対策本部ができてまいります。これは、もちろん総理大臣が本部長になりまして、国土庁長官あるいは建設大臣が副本部長として構成されるわけでございますが、その機関においては、あらゆる関係省庁が一本化して震災対策に当たるということに相なっているわけでございますので、今後一層、先生のただいまの御意見にお答えする意味においても、体制を一本化して進めるように努力をしてまいりたいと考えております。
○原(茂)委員 長官、熱心にやりそうな雰囲気ですけれども、およそ期待をしたって、そのとおりにならないと思う。試しに、ことしのうちに、もう一回ここで長官に会うことがあるだろうと思うのです。多分そういうふうにできるだろうと思うのですよ。そのときに、防災対策に関する限りは、中央防災会議の事務局を管理している長官のところで、何を質問しても、防災に関しての基本的な問題には答えられるようになっていますか、どうですか。なっているならば、ことしのうちにお目にかかりますけれども。
○田澤国務大臣 防災関係については、もう一つお答えしなければならないのは、いままで災害については災害対策室というのが一つよりなかったわけでございますが、今度五十二年度で災害対策課と、それから防災企画課というものをつくりまして、専門に国土庁で震災対策を行う、総合的な対策を検討する課ができてまいりましたので、そういう意味では、かなり先生の御期待に沿えるような体制ができるものと考えております。
○原(茂)委員 どうですかね、いま私が質問したことを、ことしの末にもう一度、総ざらいのように私は基本的な問題、筋をお尋ねしますけれども、長官が中央防災会議の必要なメンバーを引っ張ってきまして、全部答えられるようにできますかどうか、もう一遍その点だけ長官からはっきり答えてください。
○田澤国務大臣 できるだけそういうように努めてまいりたいと考えております。
○原(茂)委員 どこまでもできるだけなんですが、実際に大きな地震は、いつあるかわからないのですよ。いつまでたっても一元化していない。ですから、このことは、だれか担当者、たとえば国土庁長官なら長官が、ちょうど私のように何も関係ないような人間が、こうやっていつまでも地震、地震と言っているように、閣僚のうち、一人ぐらいが本気で、夢中で、ばかになって、この地震の問題だけにかかわり合っていかないと、これは本当に間に合いませんよ。長官が、地震長官と言われるくらい、わが国の地震の対策に対して、思い切った一元化ができるまで鬼になって閣議でも発言しながら、やるようなことはできませんかね。 私は国のために言っているのですよ。東海地震が起き、小さいものでも東京に真下型地震が同時に起きますと、恐らく行政機能は麻痺すると私は思いますよ。ですから、そういったときに、それに対する本当の基本的な対策の本部というものは東京に置かない方がいいのじゃないかということを前からるる言っているのですが、そんなことをいま論じたって、いまの状態、ていたらくでは、とてもじゃないが、隔靴掻痒の感があって、とてもそんな論議になれないわけです。これは真剣に考えておかないと、ある日突然大きな地震がやってきて、原のやつが言っていたけれども、いいかげんにわれわれは聞いていて、本当に措しいことをしたということになるのか、私が言ったのが杞憂なんで、何も起きないのか。起きない方がいいのですけれども、あったときに大変ですから。 長官はどうですか、地震庁なんてつくりっこないけれども、ひとつ地震大臣のようなつもりに自分がなって、閣僚の中で夢中になる人が、どうしても一人いなければだめだなと思うので、長官そんな気持ちにすぐはなれませんか。地震はきらいですか。
○田澤国務大臣 先生御案内のように、東京大震災の折に、あの災害を振り返ってみますと、九万九千人大震災のときに亡くなっておるのですが、その中で地震で亡くなられた方というのは、千人から千五百人なんですよ。あとの大部分は火災による死者でありますし、また地震発生時に百三十一カ所から出火したというのですね。ところが六十六カ所は消火できましたけれども、六十五カ所が消火できなかったために、あの大きな惨事を招いたという過去の苦い経験を私たちは持っているわけでございますし、その後十勝沖地震あるいは新潟地震あるいは松代地震等、多くの経験を私たちは得ておるものでございますから、私も地震に対しては、まず予知というものを一番最初に考えなければいかぬ。地震というものは、発生時から一分か二分の間に、いわゆる災害が大きくなるかならないかということに相なるわけでございますから、まず地震予知を何とかできぬものかということで、科学技術庁長官が予知本部長でございますから、科学技術庁とも相談をいたしまして、予知に対するまとめを何とかしていただけないだろうかということでお願いをいたしましたところ、先生御案内のように、四月四日に地震予知連絡会議の下部組織として、いわゆる東海地域の判定会ができたわけでございます。 その判定会のメンバーは、地震予知連絡会長の萩原先生を初め六名でできておるわけでございますが、この判定が出た場合に、行政側、政府側がどういうような対応措置をとるかということでございますが、たとえば情報の伝達だとか、あるいはまた消防体制の確立だとか、あるいは住民に対して広報する方法をどうしたらよろしいかということなんでございますが、これを進める段階で、交通規制を実際にしていかなければいかぬ、新幹線だとか自動車を徐行させるとか、あるいはストップさせなければいかぬ、あるいはまた危険物の保安対策を考えなければいけませんので、都市ガスを停止するとか、あるいは電灯を停止させるとかというようなことを考えてまいらなければなりませんので、かなりこれも勇気を要する、また技術を要する問題であろうと思いますので、そういう点についても私は積極的に、この判定の結果が出た場合、政府としての対応措置を考えなければならぬ、こういうように積極的な姿勢で、いまこの問題を考えているわけなのでございます。 ですから、地震対策については、私も閣議でも一、二度——あるいはまた官房長官からは、君は地震に対して積極的な姿勢を持って臨まなければいけないということも言われておりますので、そういう点では、地震対策を本領として努力をしてまいらなければならぬと私は考えております。
○原(茂)委員 本領として本当にやっていただかないといけないと思います。それにつけても、いまおっしゃったような予知連絡会を主体にして地震予知が非常に大事だ、これも欠かすことのできない大事な問題ではあるのです。しかし、現在はもう地震予知に頼って、それで予知があったから、それに対する対策をという考え方は全然間に合わないのですね。予知なんかできない間に地震の方が先に来るだろうと見る方が、素人として正しいと思いますよ。特に、国民の災害を防ごうという意味の防災ですから、予知というものが確立して、それが実行に移されて、そうして防災体制に入るなんというようなことを何年待ったら、できるかということは、まあ萩原さんとお会いになって、実際のところをお聞きになったら、わかると思いますよ。そんなことがきょう、あすにできるわけない。ことしなんかにできっこないのですからね。まだまだ予算もかけて必要な整備を行い、人員の整備も行った後に相当の年数がかからなければ、いつごろというのは東海ですら出てこないですよ。 したがって、予知を先に考えるのはもう間違いです。現在は、及ばずながら関東大震災なり、その前にあった震災の歴史をひもといて、そうしてこういう場合、ああいう場合を想定して現代に当てはめて、その防災をどうしたらいいかを緊急に行政の問題としてやっていかなければいけないと思います。長官のおっしゃったことも正しいと思いますが、何をやる、かにをやるということは前から言っていて、それが、われわれから言うと、なかなかに何もかにもできていないのが現状ですから、したがって、もう対策の方を過去の事例に合わせながら、先ほどおっしゃった新潟地震も多少の参考になります。そういうものを一つ一ついまに当てはめながら、あらゆる地域、あらゆる場所に当てはめながら、その特徴的な防災対策というものを確立するように、ぜひとも推進をしていただかなければいけないと思いますから、本領と考えてやっていただく長官に、ことしの末に多分総括的にお伺いするようにしたいと思います。私も素人なりに相当まとめました、皆さんから聞いたり教わったりしながら。一度総ざらいをしまして、その前に地震が来ないことを願っていますが、とにかくそんなことを、いまからお約束するほど真剣にひとつ私も考えてみますが、長官にもひとつ考えていただきたい、こう思います。 その次に、ほかのことは、どうもわからないようですが、水の問題についてお伺いをすると、どうですか答えられるのですかね。水の問題はいいのですかね。 いま東京なら東京というものを考えたときに、配水管が非常に老朽化している、鋳鉄管にかえなければいけないというので、かえているはずなんです。これは、いまどのくらい鋳鉄管にかえましたかね。あの老朽化した配水管、これは地震になったら、一番先にだめになるのですよ。そして水がとまって給水車、給水車で新潟だって、どのくらい苦労したか御存じだろうと思います。まず第一に、人間水がなければだめなんですから、したがって現在予想されている、予知連絡会の強化地域と称されている危険だと言われている地域の都市における配水管の近代化、鋳造管化というようなものがどの程度進んでいますか。残っているものは大分あるのですが、いつごろまでに防災対策を含めて、これを取りかえますか。
○山村説明員 直接のお答えになるかどうかわかりませんが、一般的に申し上げまして、水道施設の地震対策につきましては、二十八年ころから水道施設の耐震工法というのをつくって、いろいろやってきたわけでございまして、さらに新潟地震の経験を踏まえて四十一年に改定するというふうに、一般的な指針を策定いたしまして、地震に対する施設の安全性の向上を図るよう指導してまいったところでございます。 その内容は、先生おっしゃいましたような配水管網の安全性の向上ということと、取水施設とか浄水施設等の構造物の耐震構造に関すること等が中心になっておりますが、配水管網の安全性の向上に関しましては、先生御指摘のございましたような、いわゆる耐震上構造的に弱いもの、特に老朽化した古い管につきましては、材質そのものも脆弱化しているおそれもございますし、また継ぎ手自体も耐震的に見て弱い。たとえば昔つくられました鋳鉄管で申し上げますと、印籠型というような継ぎ手がございましたが、それがさらにメカニカルジョイントのかなり強いものができてきております。 したがいまして、そういう材質の問題、継ぎ手の改良という意味で、老朽管の取りかえば、ぜひともやっていかなければいかぬというふうに認識はいたしております。 ただいま東京都の例で御指摘ございましたが、具体的な数字をただいま持っておりませんが、かなり古い水道でございますので、かなり長距離のものが、古い管があるというふうに、われわれ認識しておりまして、東京都としましては、逐次それを整備しておるということをやっております。 対策といたしましては、そういう取りかえと同時に、かなり長大なものでございますので、技術的、財政的、道路事情等もございまして、そう簡単に進まないという現実がございますので、たとえば下町の軟弱地盤を通ってくるパイプ、これは恐らくかなり古うございますので、直ちに壊れる危険もある。したがいまして、それをずっと山手の方に大きなメインパイプを一本通して、別な面からつないで給水ができるような対策でありますとか、さらに二つの水系をできるだけつなぐような配管でありますとか、できるだけ網目式にパイプをつくりまして、バルブをいっぱいつけまして、一カ所壊れても、すぐ別な方から水が入るような細かい操作とか、そういう工夫をいろいろいたしておるというふうに承知いたしております。 例の東海地震等につきましても、そういう指導は——個別に私、ちょっとまたデータを整理いたしておりませんが、静岡県等でも地震対策要綱のようなものをさらに細かくつくりまして、事業認可の際に、必ずそういう地震対策をつけろというような指導もし、かつ年々の事業計画におきましても、地震対策に重点を置いて実施するようにというふうな指導をいたしておりまして、逐次体制整備を図っておるという段階でございます。
○芳賀委員長 この際、原委員に申しますが、田澤国土庁長官が参議院の予算委員会に出席する都合で、午後四時から、およそ三十分の間参議院の方に回るということを御了承願います。
○原(茂)委員 いまのような細かい技術的な説明を、きょうはお伺いしなくてもいいのです。そうではなくて、配水管網は現在は大方石綿管ですよね。これをだんだん鋳造管に取りかえている。場所もおっしゃるとおり変えなければいけない。ところが、東海地震を予想したときに耐えられる状態にあるかというと、大半が耐えられる状態になっていない。やはりこの配水管網を計画的にどう整備するかということを、いまから考えることが防災対策なんです。いやしくも水ですからね。したがって、現在何割ぐらい鋳造管にかわっているのか、あと何割ぐらいが石綿管その他であって、かえなければいけない状態になっているのかをパーセントで、それだけお答えいただけばいい。もう一度答えてください。
○山村説明員 ただいま全国的にそういう数字は把握いたしておりませんが、年々の鋳造管と石綿管の需要の状況を見ますと、石綿管は大体三百ミリ以下ぐらいの小口径管でございまして、それも主として農村道とか、舗装のない交通量の少ないところに布設されておるという実情でございまして、恐らく東京都でございますと、そういう石綿管は余り使っていないというふうに私は承知いたしております。
○原(茂)委員 だから的確な答弁じゃないのですよ。いまから都市で石綿管なんか使うわけがないのです。従来使ってあるのです。それが、どの程度かわっているのかをつかんでおかなければだめだ。そうして東京において、近郊において、かえるべきものはどのくらいあるのか、あるいはいま予想される東海地震、それに関係あると思われる都市において、というのがなければ、防災計画上の水対策にならないのだという意味で、どの程度かわっているのかを聞きたいのです。——おわかりにならないようですが、これはまた改めてお伺いしますから。さっき長官に言ったように、年内にもう一度総括的にお伺いしますから、そのときには、そういうこともきちんとわかるようにしておいていただきたい。よろしゅうございますね。
○山村説明員 地震対策のために、全国的に水道パイプを石綿管をやめて、全部鋳鉄管にするかどうかにつきましては、必ずしも技術的に適確とは考えておりませんで、特に軟弱地盤でありますとか、耐用年数が若干短うございますから、老朽したものは早く取りかえるという点で緊急に整備を要する、しかし、すべてを取りかえるという方針はとっておりませんので、その点御理解いただきたいと思います。なお、よく調査をいたして、次に対処したいと思います。
○原(茂)委員 ぼくはさっきから言っているじゃないですか。東海地震の予知連絡会が発表した、いわゆる強化地域だけでいいのですよ。地震予知の強化観測地域だけでいいのです。ここは危ないよと言っているのですから。全国なんか言っていやしない。その点を、配水管網に対して調べた結果、何割はだめだから取りかえることになった、そのうちの何割は取りかえている、あと何割は、これから何年かかって取りかえるかというのを、この次には答えられますか。
○山村説明員 調査いたしまして、お答えできるようにいたします。
○原(茂)委員 ぜひやってもらいます。ぼくも楽しみに、また同じことを聞きます。 それから、何か去年の七月ごろですか、河川法に基づく建設省の新しい政令が公布されまして、いろいろと一次から十二次案まで省内では練ったらしいですね。盛んに審議をして、ずいぶん長い間かかっている。そして、河川の底に地下道ができたり、トンネルができた、地下鉄ができるといったときの、その河川法上の取り締まりの政令というものが新たに去年の七月ごろできたと聞いていますが、そういう事実はありますか。
○小坂説明員 お答えいたします。 昨年の十月一日に、河川管理施設等構造令が施行になっておりますが、ただいまお話しの河川の下を横過する構造物につきましては、いわゆる伏せ越しということで私ども表現しておりますが、それの適用になりますのは、用水であるとか排水であるとか、通常全国的に非常に数が多く、河川の下に横過しておるような施設を対象にいたしまして、いわゆるサイホンと称しておりますが、それを対象にした規定になっておりまして、その規定は、ただいまお話しのような、たとえば地下鉄であるとか地下隧道的なもの、そういったものに対しては、そのまま適用しないということになっております。構造令で縛っておるのは、そういった用水、排水等のサイホンだけということになっております。
○原(茂)委員 河川の下に隧道が掘られて、たとえば地下鉄にしますと、掘った坑道に水が漏水して入ってくるとか、そういうものを河川法上の政令を決めて、監督指導するように何かやっていないのですか。これは全然放置して、法律は何もないのですか。
○小坂説明員 お答えいたします。 この政令で定めておりますのは、非常に一般性を持つ構造物について一般的な取り決めをしておりますので、ただいまお話しのような、たとえば地下鉄といったようなものになりますと、その条件あるいは考えられるべき要素、これが個々に非常に違ってまいりますので、その個々につきまして、いまの政令ではございませんで、河川法の二十六条というのがございまして、工作物設置の許可を河川管理者からとるわけですが、その際に、その構造等を厳重にチェックされるという仕組みになっております。
○原(茂)委員 河川区域内部分の両端に制水ゲートを設けるものとするという政令はありますか。 私が、なぜいま質問しておるかというと、これは何も法的根拠なしに、河川の下を勝手に掘っていいということにはなりっこないのですから、あるに決まっておるんですね。調べてみたら そういう政令がある。河川区域内部分の両端に制水ゲートを設けるものとするというのがあるんですね。地下鉄で一部やっておるところがあるらしいですね。外から入ってくる水を防ぐことは制水ゲートでやりなさい、こうなっておるんです。しかし、河川の下なんですから、河川から、地震でひび割れして水がどっと入ってきたときに、それに対する対策を考えた政令も法律もないと私は思うのですが、どうですか。
○小坂説明員 お答えいたします。 先ほどお話ししましたように、河川管理施設等構造令の中では、提防とか、あるいはいまのサイホンであるとか、農業施設であるとか、そういった非常に一般性を持ったものを、一般的に縛るというような観点から、この政令を決めておりますので、特に地下鉄というような都市部分にしかない、あるいは非常に特殊なケースであるというようなものにつきましては、これは政令で縛るというよりは、むしろいま申し上げましたように、設置の際に河川管理者が十分チェックをいたしまして、それで許可いたしておるということでありまして、その際に、ただいまのお話のような危険があるかどうかということをチェックいたしております。
○原(茂)委員 私の言っている趣旨を、もうちょっとゆっくり聞いてもらいたいのです。 どういう法律で取り締まるかは、私知りませんけれども、地下鉄をいま例にとったのですが、地下鉄が川の下を通っている、地下鉄の坑道の少し外で、その川が溢水したり漏れて、地下鉄の中に入ってくるというときにのみ、あるいは大雨が降った、洪水があったというときに、地下鉄の坑道に水が入ってきそうなものを、ゲートを設けて防ぎなさいという法律か政令か何か知らぬが、あるらしい。ところが、私ども素人が心配するのは、すぐ川の下を地下鉄が通っていますよね、川が地震でもって、ちょうど地下鉄の上で底にひびが入って、ぱっと入ってきたら、困るだろうと思うのだが、それに対しては、いまあなた、おっしゃったように、つくるときに工法上監督指導するだけなんだ。せっかく制水ゲートを設けて、洪水があった、大雨が降った、あるいは外の河川が溢水して流れて入ってきたものは、ゲートでもって防ぎなさいということを決めている。外から入ってくるものは決めている。 ところが、地下鉄が川の下を通っている、地震があった、その川の底が割れた、水が入ってくる、それに対して何もないじゃないかと言っているのですよ。おかしいじゃないか。それじゃ防災対策にならぬじゃないですか。こういう意味ですよ。どうですか。法律がないなら、ないと言ってください。割れて入ってきたときの水をどうするのだ。それを防ぐ法律なり規制がないじゃないか、つくるときに工法上指導監督はしているかもしれないけれども。せっかく法律をつくりながら——地下鉄によそから水が入ってくるときは、ゲートで防ぎなさい、いま地下鉄はゲートをつくっていますよ。地下鉄の上の川の底が地震で割れたときに、素人だから、おっかないから、そんなことばかり考えるのだけれども、割れたときに入ってきたときの対策は、法規上何も考えていないじゃないか。
○小坂説明員 お答えいたします。 たびたび申し上げますが、この政令そのものは適用除外になっておりますが、しかし精神は、当然先生のおっしゃるように地下鉄にしましても、河川の下を横過する、そういった空洞と申しますか、そういったものに水が入った場合、それが一般の地域に水害なり、害を及ぼす危険性がある場合には、当然政令でうたっております精神と同様に処置しなければならぬということでございます。 したがいまして、ただいまの地下鉄の問題に限って申しますと、私どもとしては設置の際に、地震等に対しましても十分安全であることを確かめてはおりますが、なおそういった問題があるかどうかにつきましては、もしそういう問題があれば、それに対する対応策、先生のおっしゃいますようなゲートになりますか、あるいは地下鉄の中へ入った水が、住宅地等いわゆる地表にあふれ出ないような措置、そういったものも含めて検討する必要はあろうかと思います。
○原(茂)委員 もしあったらという言葉とか、絶対にないという保証はないのだから、あったら、それを考えるというのは、第一ぴんとかんにさわるのですよ。地震というのは予測しない事態がいろいろ起きるわけでしょう。それから地下鉄の例をとっているのに、入った水が外に出ないようにされた日には、乗っていたわれわれは、みんな水の中でおだぶつになってしまうのですよ。外から入らないようにゲートを設けろという法律はある。ちょうど地下鉄の上の川の底が割れて水が入ってきたときに出ていかないように、またゲートでもおろされたものなら、その中に入っているわれわれみんな、おだぶつになってしまう。 だから、この問題は非常にむずかしいのでしょうが、そうかといって、それを逃げないで、やはりまともに、そういうこともあり得るのだから、外から入る水に対してだけゲートを設けて——あなたがよく法律を調べてみたら、わかります。私は素人でわからないのだが、わからないなりに、いろいろ見ても、ないんですよ。外から入るものに対しては防ぎなさいと書いてある。細々といろんな資料を持ってくるのは、めんどくさいから持ってこないで抜き書きしてきたのですが、地下鉄の通っている上の川が地震で底が割れて、川の水が入ってきたときには、それを防ぐ方法をどうしろこうしろというのは一つもない。防災対策上大きな穴だなあと私は思う。 いまの工事の進んだ技術は、地震がちょっとくらいあったって、あの川の底は厚くやってあるのだから、あれは絶対ひび割れなんかしないんだ、絶対保証できるんだというたてまえをとっているのだろうと思うのですよ。これは間違いだと私は思う。そんなことは、だれも言えないはずです。もう想像できない被害が地震のときに起きています。 したがって、この点は、いま担当かどうか、あなたをそう責めたってどうかと思うのですが、私の言ったことは間違いないという自信がありますが、ひとつ帰って、建設省としても検討をして、おまえの言うことは当たっていた、今後検討する、あるいはおまえの言うのは間違いだ、こういう法律があって、そういう場合にはちゃんと漏れてきた地下鉄の上の川の水を防ぐための法律はこうあって、こういうことをしなければいけないように決めてありますということを、あしたでも、あさってでも教えてくれませんか。後のために教えてもらいたい。
○小坂説明員 お答えいたします。 先ほどそういう問題があればというふうにお答えいたしましたが、私ども先生の御趣旨もよくわかりまして、そういった地下鉄の安全性につきまして検討してみたいと思いますし、それからただいま御指摘のお話、なお詳しく私の方の現在考えておりますことも先生にお話しに上がりたいと思います。 それから、なおもう一つ、ちょっとこれだけ、私先ほどから御説明が足りなかったと思いますので申し上げておきますが、初めに申し上げました、下を横過しますサイホン、それにつきましてゲートあるいはバルブをつけろということは、もし川底の施設が破損しました場合に、川の水がそこへ入りまして、それが人家のある方でございますが、そこへあふれ出ることを防ぐためにゲートをつけろという趣旨でございますので、その点、私はいまそちらの方から物を申し上げておりましたので、ちょっと食い違ったかと思いますが、御趣旨はよくわかりましたので、そういうふうに処したいと思います。
○原(茂)委員 それをぜひ委員会にも報告願いたいと思うし、私のところにもぜひ教えていただきたい。もうおわかりでしょうが、人家のある外へどうのこうのというのじゃないですからね。私は、いま地下鉄を例にとって言っている。外から入る地下鉄への水はゲートを設けて防ぎなさいという法律はあっても、地下鉄の上の川の底が破れて入ってきたときに、どうしろとかどうするとかいう法律はないんだ。私は自信を持っていますから、それに対して答えていただいて、私の言うとおりだったら、今後どうするのかということを同時にお答えいただくように、正式に委員長のところへも報告して、私にも教えてもらうということをお願いしておきます。防災対策上、水が一番重要ですから、ぜひお願いをしたいと思います。 それでは、いま問題になっているスプリンクラーの問題ですが、特に震災時は大きな建物ほどスプリンクラーに頼る率が多いのですよ。これが作動しなくなるおそれもありますが、とにかく一応も二応もスプリンクラーに頼らないと、震災のときには火災が一番大きな被害の原因になっているのですから、そういう意味でスプリンクラーの設置を盛んにやっていると思うのです。 たしか四十九年に消防法の改正をやって以来、ある面積によって五十二年三月三十一日まで、その倍の六千平米かなんかの面積に対しては五十四年三月三十一日までにスプリンクラーを全部設置しなさいというようなことを四十九年の消防法の改正で義務づけている。現在それが行われていて、大体三千平米ですかの集会所その他に対しては、五十二年三月三十一日までに取りつけなさいということになっているのですが、現在これはどの程度進んでいますか。取りつけは終わりましたか。 それからいまの五十二年三月三十一日末の倍の平米のものに対しては、五十四年だと思いましたが、その年度末までにスプリンクラーを取りつけろといった、その見越しは一体どうですか。
○持永説明員 お答え申し上げます。 御質問にございましたように、四十九年の消防法の改正によりまして百貨店と雑居ビル、複合用途防火対象物と申しておりますけれども、通称雑居ビル、それから地下街、この三つにつきましては、ことしの三月三十一日までに、既存のものにつきましても消防用設備をつけるということになっております。それから、その他の劇場でございますとか、ホテルでございますとか、その種のものにつきましては五十四年三月三十一日、こういうことになっております。 そこで、いま申し上げましたうちの五十二年三月までに、すなわち、期限が過ぎておるわけでございますが、これにつきまして、どの程度ついておるかということでございますが、実は期限がつい最近でございまして、現在の数字は、いま取りまとめしておりまして、近日中にまとまると思っておりますけれども、一応昨年の四月で申し上げますと、百貨店につきましては七七%、これはスプリンクラーでございます。雑居ビルが六一%、地下街が七六%、これが昨年の四月現在での数字でございます。 その後一年間に、さらにこれが設置されまして、設置率が当然上がってきておるわけでございますが、いま申し上げましたように、正確な数字はまだ取りまとめ中でございますけれども、恐らくそれぞれ一〇%以上は設置率が上がってきておるというふうに推測いたしております。 これにつきまして、期限が過ぎたわけでございますけれども、当然従来に引き続きまして、さらに強力に、建物の管理者等に対しまして指導あるいは勧告をして、一刻も早く設備ができるように指導を強化してまいりたい、このように考えております。
○原(茂)委員 五十四年の三月三十一日までにという倍のものですね、劇場その他の見通しはどうですか。
○持永説明員 五十四年までのものにつきましては、確かに五十二年までのものに比べますと、整備の状況はまだ進んでおりませんで、設備がいろいろございますけれども、屋内消火栓等はかなり設置されておりますが、スプリンクラーにつきましては、たとえば悪いものを率で申し上げますと、劇場等でいいますと、三割弱程度しかついていない。それから、中には七割程度いっているものもございますけれども、五十四年もの全体で計算いたしますと、大体五四%程度が現在ついておるということになっておりまして、あと二年でございますが、さらに一層促進に努めてまいりたいと考えております。
○原(茂)委員 きのうの衆議院の建設委員会で、簡単にいうと、ビル防災法といいますか、これがどうも百貨店の反対が大きいので、この国会では見合わせるというふうになりそうだという新聞が出ていましたが、見ましたか。
○持永説明員 けさの新聞で拝見しました。
○原(茂)委員 五十四年の三月三十一日までに百貨店その他スプリンクラーを設置しなければいけないというのは、四十九年の消防法の改正で決めて義務づけられて、もうすでに三割なり四割なりやっているところがあるのです。あるのですから、きのうの建設委員会で新たにこの法律が出されないことになりましても、いまの四十九年消防法の改正では、やるべきものはやるのですね。どうですか。
○持永説明員 先ほど申し上げましたように、期限が来ましても、確かにまだ設置されてないものもあるわけでございます。これは工事が非常にむずかしいとか、あるいは資金の問題でございますとか、いろいろな事情がございまして、一〇〇%まで至っていないということでございます。当然これは立法の趣旨に照らしまして、一刻も早く合法的といいますか、設備をするように指導、勧告をしてまいりたいと思っております。
○原(茂)委員 ですから、きのう建設委員会であんなことを決めたって、少なくともスプリンクラーを中心の緊急避難防災対策だけは、いまの消防法に従って五十四年の三月三十一日までには、やらせるということですね。それでなければ、やったものはばかを見ますよ、やっているんだから。そうでなくて、金がないから大変だと百貨店がぐるになって、これはできないよと言ったから、ついに、まあまあできなくても、しょうがないんだなんということになったのではいけませんよ、法律というものは公平に適用しなければいけないのですから。これに期待する以外にないのです。建設委員会に期待しても、新たにこういう法律をつくることは、どうも不可能ですから、いまの法律で、消防法の改正でやってもらいます。 そこでお伺いしたいのだが、五十二年の三月三十一日にも設置しないところがある。これはどうするのですか。どういう罰則があるのですか。ただ指導なんですか。何か強い指導ができるものなんですか。どうしてもやらないところは、お手上げなんでしょうか。それはどうでしょうか。
○持永説明員 やらないところにつきましての措置でございますけれども、法律上の措置といたしましては二つあるわけでございまして、その一つは、消防法の十七条の四という規定に基づきまして、いわゆる消防用設備の設置義務違反、これにつきましては、消防長あるいは消防署長が消防用設備を設置するように措置命令をするという規定がございます。措置命令をいたしました場合に、その命令に違反した場合には当然罰則が適用される、こういうことになっております。 それからもう一つは、同じ消防法の第五条でございますけれども、これは消防用設備の設置義務違反ではございませんで、いわゆる建物等の位置なり、構造なり、設備なり、そういった状況について火災予防上必要がある場合には、しかるべき措置を命令することができるという規定がございます。したがいまして、これは消防用設備の設置義務違反を含む場合もございますけれども、もっと広い意味での規定でございます。これにつきましては、やはり措置命令をいたしまして、命令の内容といたしましては建物の改修でありますとか、あるいは使用の禁止、停止、そういった行政命令ができるわけでございます。そうして、その命令に違反した場合には罰則が適用される、こういうような法律上の措置がございます。 そこで、私どもといたしましては、当然、最終的にはこういう法律上の措置を使っていくということになりますが、われわれの最終の目的といいますか、一番の主眼としましては、罰則を適用するということよりも、やはりとにかく設備をつけてもらう、これが一番大事なことでございますから、たとえば期限が過ぎましても、現在ではまだ設置されていないけれども、もうすでに工事を発注しておるとか、あるいは工事を六月ごろに発注することになっておるとか、そういうものにつきましてまで措置命令あるいは罰則ということは考えていない。そういう具体的な計画、見通しがないものにつきましては、引き続き勧告書を出しまして、さらにその後においても、なかなか見通しがつかないという場合には、いま申し上げましたような法律の適用をしていくというふうに考えております。
○原(茂)委員 勧告を出し、施設命令を出した、それでも金がないとかなんとかの理由で、どうしてもやらないといったときには、期限はどのくらい待つのですか。何年でも待っているのですか。いわゆる使用禁止の断を下して、もう使用を禁止するというような期間は、一番長くてどのくらいですか。
○持永説明員 具体的に一番長くて何年ということを、はっきり決めておるわけじゃございませんけれども、あくまでこれはケース・バイ・ケースだろうと思います。 それともう一つは、この法律の適用は、あくまで市町村の消防長なり消防署長の権限でございますから、一律に私どもの方から、何年たったらどうこうという指導はできかねる面がございますけれども、やはり個別に相手方の事情をよく聞きまして、その見通しというものを読み取っていくということ以外にはなかろうかと思っております。
○原(茂)委員 実際にやるのは市町村だ、消防署だというのは、逃げ口上じゃないのですが、実際そうですか、ある程度、半年たって実行しなかったら禁止するとか、こういう事情のときには、一年たってもだめだったら、使用禁止だとかというようなはっきりしたものがないと、ケース・バイ・ケースでございますなんと言って、法律の適用というものをそんなに幅を広げちゃいますと、この目的は一体何か、たとえば大きな建物にわれわれが集まっていく、その不特定多数の人間に不時の災害を及ぼさないようにというのが目的ですからね。そうでしょう。それが主体なんですよ。建物を持って使っているやつが、金があるかないかが目的じゃない、それを取り締まるのが主体じゃないのだ。そこへ入っていく、われわれ不特定多数の大衆が、デパートの火災のごとき不時の災害を受けないようにという法律のたてまえで、これができている。 いいですか。そういうことを考えたときに、期限なしで命令を出した、勧告を出しました、従いません、理由を聞いたら、まだ金がない、見込みがつかないのだと、ずるずる半年でも一年でも言っている間に、そういう不時の災害が起きたら困るのだから、やはりある程度ぴちっと、余り緩くしないで、施設命令を出した、そしたら半年以内にやらなかったら、使用禁止にするというようなところまで踏み出していいんじゃないですか。半年か一年か知りませんよ。それを言いわけのしようによって仲よくなって、頼むよと言えば一年延びちゃった、よく知っている人が来た、それで何とかして拝み倒したら二年に延びちゃったというようなことのないようにすべきじゃないですか。だから、期限は切るべきだと思う。
○持永説明員 確かに御指摘のとおりだろうと思います。そこで、私どもも、先ほどはっきり一律の期限を設けにくいということを申し上げましたけれども、二年とか三年とか、そんなに長い期間待つということは考えておりませんで、たとえば東京消防庁で現在検討しておりまして、最終的な結論には至っておりませんけれども、一つのめどといたしまして、東京消防庁の場合には、この十月ごろから措置命令を出していこうというような考え方をとっております。そういったことにつきまして、ほかの消防本部の状況等も掌握して、やはり半年程度というのが一つのめどになろうかと思いますけれども、一応そういう考え方で指導をしてまいりたいと思っております。
○原(茂)委員 そうすると、いまの説明は、施設命令を出して、半年たったら禁止命令を出す、使用禁止にするということになるわけですね。
○持永説明員 先ほど説明がちょっと不十分だったかもしれませんけれども、消防用設備の設置義務違反につきましては、措置命令を出しまして、命令違反の場合には罰則の適用ということになります。したがいまして、消防用設備の設置義務違反だけの場合には、使用禁止という行政処分はできないわけでございます。
○原(茂)委員 いつできるのですか。
○持永説明員 使用禁止の行政処分ができますのは、消防用設備がないというだけでなくて、その建物について非常に具体的な火災の危険性がある、あるいは人命の危険性がある、そういう具体性がかなり強い場合に、そういう条項を適用することができるわけでございまして、ただ単に設備がないという、それだけのことで法律を適用する場合には、措置命令、罰則、こういう手続になっていくということでございます。
○原(茂)委員 具体的な危険があるかないかを消防庁で判断をして、その危険があるときには禁止命令が出せる、そういう説明ですね。そうですね。 たとえば聞きますけれども、ここにたくさんありますが、デパートですよ。デパートでスプリンクラーがまだ完全についていないというのがありますよ。何か事が起きたときに——かつて大洋デパートその他相当大きな被害が起きましたよ。そういうときに、デパートなどを見て歩いてどうですか、スプリンクラーのついていないのは危険だと思わないのですか、思うのですか、判定はどっちになります。
○持永説明員 法律的に、厳密にいま解釈いたしますと、スプリンクラーがついていないという事実だけでは、なかなか具体的な危険性があるという認定はしにくいのじゃなかろうかと思っております。スプリンクラーがついていないと同時に、その他の消防用設備あるいは建築基準法上の構造の問題、そういった問題を含めまして全体として危険性があるかどうか、そういう認定をすることになろうと思いますので、スプリンクラーがついていない場合におきましても、その両方の場合があり得るというふうに考えております。
○原(茂)委員 まともに答えてくださいよ。スプリンクラーがないけれども、ほかの消防設備がありますなんというのを聞いているのじゃないんだよ。あなた方が見て、ほかの消防設備がない、消火設備も十分なものがない、本当にぱあっと火が起きたときに消火できるような消火栓が少し置いてあったり何かした程度のもので、スプリンクラーがついていないというときにはどうなんですか。そのときには危険があると思いますか。
○持永説明員 先ほど申し上げましたけれども、スプリンクラーがないというだけの要件では、なかなかむずかしいのじゃなかろうか。確かにお話ございましたように、消火栓があるけれども、それは不十分だとか、そういう条件がございます場合には、当然具体的な危険性がありという判定になろうと思います。
○原(茂)委員 そうですね。ほかの消防施設が十分じゃない、しかもスプリンクラーがないというときには危険だということになりますね。 そうすると、施設命令を出しますね。危険であるのに、それに従わないというときには使用禁止命令が半年以内に出ますね。さっきのを、ずっとつづっていくと、そういうことになりますね。もう一遍答えてください。
○持永説明員 半年以内と申し上げましたのは、この三月三十一日で一応期限が切れました、そこで、その後半年、したがって、ことしの十月ごろまでに消防用設備を設置しろという措置命令を出すようにしたいということでございます。その措置命令の方でございます。 それから、いまの危険である場合の命令につきましては、半年とかいうことではなくて、そういう具体的な危険であるという認定をした場合には、直ちに出すということになろうと思います。
○原(茂)委員 すでに四十九年に消防法の改正をして、その改正はデパートならデパートには、すでに通達がされていて、もうちゃんと知っているんですよ。それをことしの十月、改めて勧告をしたり通知をしたり、それからまた何カ月たってなんという必要がどうしてあるんですか。われわれだって、法が改正になって何年から施行すると決まったら、税金そのまま取られるじゃないですか。なぜ一体ああいうところだけは、四十九年の消防法の改正というものを知っていながら放置されて、いるんですか。十分な消火設備をしなければいけないことが決まっているのに、五十年、五十一年、いま五十二年でしょう、いまからまた、十月になってから勧告をする、命令を出すというゆとりが、こういうものだけどうしてあるのですか。 ほかの法律の適用は、みんなこうなっていますか。ほかの法律というものは、いわゆる猶予期間じゃないけれども、実施はいつから、半年先とか一年先、何月何日、こう決まっていれば、そのときからすぐに適用になるのですよ。どうしてこの消防法というのは、そんなに緩いものなんですか。四十九年に消防法の改正ができて告知されていて、ああいう大きい建物を使って不特定多数の人間を集めているものに、ことしの十月になってから、また勧告をして、また何とかということにどうしてなるのですか。
○持永説明員 勧告は、この四月過ぎまして、すぐ勧告書を出すことにはいたしておりますが、法律に基づきます措置命令について、十月ということを申し上げたわけでございます。 十月まで、なぜ待つかということでございますけれども、これは先ほどもちょっと申し上げましたが、現時点では確かに設置されてない。違法な状態であるかもしれないけれども、すでに工事に入っておる、あるいは間もなく工事を発注するといったようなこともございますので、そういうことからして、現時点で、直ちに全部措置命令をかけるというのは、いかがなものであろうか。私どもの目的は、措置命令をかけて罰則を適用することじゃなくて、とにかく設備をつけてもらうということが目的でございますから、なるたけそういう方向に持っていきたいということでございまして、半年待つということは、そういうこともありますので、一応半年間は説得をさらに続ける。勧告書はもちろん出します。そして説得を続けます。それでも、なおかつ、やっていただかない場合には、法律に基づく手続をしていきます。こういうことでございます。
○原(茂)委員 いま工事をやっているものまで含めて、ぼくは物を言っているなんて、そんなふうに幼稚に思わないでもらいたい。工事が進行中のものを、やる意思があって、何割でもやっているものを、そういういま論議をしている対象にしているなんというふうに考えてもらいたくないのですよ。時間がむだだから。やっているのがあたりまえじゃないですか。なるべく、これから早くやれというのは、あたりまえじゃないですか。やり始めているものをストップをして、ずっと一年も二年も休んでいたら、文句を言ってもいいけれども、そうじゃないものは言わないのがあたりまえです。そんなケースなんというのは、言わなくていいですよ。 そうでなくて、現在やってないのです。意思はあるかもしれないですけれども、金がないとかなんとかと言うて、現在やってないのです。四十九年に法改正ができたことは知っているのだから、それで、さんざんすったもんだ彼らは論議しているのです。それに対して勧告を出しました、半年待ちました、それから半年待ってから、いまの危険があるかないかの判断をして、禁止の命令を出します。少し手ぬるいのじゃないのですかと、ぼくは言うのです。 いつ、あるかわからないのですよ。ぼくは地震を中心に話しているのですから、いつどんな災害が起きるのかわからない。地震でなくったって、あんな大きな災害が起きるのです。不特定多数のわれわれ住民がいつ災害に遭うかわからないのです。それを、そんなに気長に、消防を担当している消防庁が、四十九年に法改正しておいて、ちゃんとしていて、業界がどんどん論議をしているのに、そうして金がないからといって圧力をかけて、できないからといって、あなた方に了解を得たのか知りませんよ。いまだに延びている。これを知っていながら、まだ工事をやっていない。それをこれからまた勧告をするんだ、それから何カ月かたって、どうもまだ危険があると思うという認定を新たにして、そのときに使用禁止命令を出すなどというのは、おかしいのじゃないかとぼくは言うのですよ。 これは次官どうです。おかしくないですか。こういうやり方は、おかしいと思わなければいけないです。どうですか。
○佐藤(守)政府委員 私、専門外のことはよくわかりませんけれども、いまの質疑を聞いておりまして、正直、どうもすっきりしない点はございます。それから私は、いま聞いていますと、恐らく説明も不十分な点がある、こう思うのでございますけれども、どうもちょっとぴんとこない点があると思いますね。
○原(茂)委員 私の言っている趣旨はわかりましたね。私は、五十四年の三月三十一日に、この法の適用をどういうふうにするかなということを期待もするし、ある意味では危惧を持っているから、しつこく言っているわけなんです。ぜひひとつ、こういう問題に対しては、ただ、いままでと同じような状態で考えていかないで、すでに法律は告知されていて、発効していて、三年たっていて、なおかつ、法律に三年以後やらなければ言々というのはないのだから、法律がすでに施行されていて、まじめな人はやっているのに、それをどうしてもやらないというときには、これはもうちょっとピッチを上げて、これに対応していくようにしないといけないのじゃないかという趣旨ですから、その点の検討をひとつしてもらいたいと思うのですよ。同じ考えではいけないと思うのです。 〔委員長退席、北山委員長代理着席〕
○持永説明員 先ほども申し上げましたように、具体的な危険性がある場合においても、なおかつ、半年待つということでございませんで、それは直ちに法の五条を適用できるということでございます。六カ月と言いましたのは、消防用設備の設置の問題だけについての問題でございます。 そこで、いま御指摘ございましたように、少しでも早くつけることは当然必要でございますので、そういう方向で十分検討していきたいと思っております。
○原(茂)委員 それから、最近中部圏なら中部圏、関東地区なら関東地区で幾つかの都府県が集まってブロックをつくって、こういう緊急時の応援体制をつくろうというのでつくっているのですね。一つは、いまどこかにできて、何か今月早々に中部圏が発足しましたね。一つは、関西か関東か知りませんが、何かありますね。こういうものと中央防災会議、いわゆる東京の本部にある防災の一元化というたてまえから言うと、こういうブロックができて、そのブロックの応援体制ができたのは勝手なんで、中央における防災の一元化といいますか、これとの関係というものは全然ない。ブロックだけで広域応援体制をつくったままで勝手に仕事をしていく。中央防災とこことの関係を何かつけるようにするのかどうか、その点をお伺いいたします。
○永井説明員 お答え申し上げます。 御指摘のとおり、中部圏の九県と名古屋市の相互応援協定というのができました。東京都と四県のもできております。 なお、こういうことは、従来から私ども消防庁としても、広域防災体制の整備ということで指導しておったわけでございます。御承知だと思いますが、各地域におきましては、それぞれの地域の防災に対処するために、都道府県にあっては、国の機関であるとか県の機関、関係公共機関を含めた地域防災計画というのをつくっておりまして、その中で国の機関であるとか各県の役割りであるとか、県域の中の防災体制というものを決めているわけでございます。 今回できたのは、県の防災計画でカバーできない、言うなれば、その県だけではできないものを、よその県と応援協定を結ぼう、こういう趣旨でございまして、これにつきましては、災害対策基本法で、各都道府県知事が他の都道府県知事に応援を求めることができるような規定がございまして、そういった応援体制をスムーズに行う、こういう趣旨で各県がつくっているわけでございます。先ほど申しました都道府県の防災計画というものは、これをつくりますと、中央防災会議と一応協議するようになっておりまして、その段階で私ども一々見ておりまして、国との整合性を保てるようにいたしております。
○原(茂)委員 そうすると、そういう広域応援体制をつくった東京・関東区、中部圏、いま日本で二つできましたね、そういうものと中央防災会議とは有機的な連携がとれるようになっているわけですね。
○永井説明員 お答え申し上げます。 中部圏、東京都、もちろんそれぞれ各県の防災機関、それから国の機関というのは、先ほど国土庁長官からもお答えありましたけれども、各省庁集まりまして中央防災会議で国の防災体制の確立を図っておるわけでございますが、これと地方団体の防災につきまして、一応国と地方との一般的な連絡指導につきましては消防庁が受け持っておりまして、その間、体制的には、そうした先ほど申しました防災計画を通じた連携性はございますが、いざ災害というときには、それぞれの防災無線等を通じまして、いろいろ情報交換等を行っておりまして、国の各機関が対応できるようになっております。
○原(茂)委員 要するに、こういう応援体制を中部圏なら中部圏でつくりました、これが有機的に中央防災とつながって、ああするこうするということは、これからできるのですね。中央防災としての有機的なつながりは、これからできる。中央防災の意思に沿って、ああいう広域応援体制ができたのではないのですね。これからできると見ていいのですね。それが一つ。 たとえば、ああいう中部圏なら中部圏が広域応援体制をつくったとしても、自治体がまた防災を中心とした特別の予算面の負担なんかもしなければならぬのですね。それに対しても、連携がこれからできれば、あるいは意思によってつくられたのなら、予算的な措置、予算的なものに対するつながりもできてくるのだ、こう見ていいのですか。
○永井説明員 お答え申し上げます。 関東地区、主として南関東地区でございますが、そういったものと中央防災会議と一応連携を図って震災対策についていろいろ検討しようということで、国土庁と私どもと一緒になりまして、南関東地域震災対策検討会をつくって、いろいろ検討いたしております。 また、今年度から東海ブロックにつきましても、同じような検討会を今後つくりながら、お互いに検討して、震災対策につきまして体制を確立していこう、こういうことを国土庁とも相談いたしておるわけでございます。
○原(茂)委員 そうすると、その面での予算が必要になったときに、その予算面でのめんどうを見るか見ないかも、これから考えていく。しかし、将来としては、そういうものに関する予算面のめんどうも、やはり見ていくような考え方にならなければならないと思うのです。そういう場合に、国の何省がめんどうを見るのですか。 たとえば防災無線、きょう電電公社に防災無線の現状はどうなっているのかをお聞きしたいと思って来てもらったのですが、その後で答えてもらいますが、一番大事なのは、県なら県と各末端の市町村との間の連絡が非常に大事なんです。こういうものは防災無線という立場でいって、きちっと計画的に実行されているのか、あるいはこれを実行していこうとするときに、防災というたてまえからいったとき、いまの広域応援体制があってもなくても、中央防災はどこの省かに命令をして、予算的な援助ができるようになっているのか、これからなるのか、しなければいけないと思いますが、その点はどうでしょうか。二つに分けてお答えください。
○永井説明員 お答え申し上げます。 各県との連絡検討会につきましては、これは事務的な経費でございますので、予算的な問題といたしまして、事務的な経費の範囲内でいろいろと考えてまいりたいと思います。 それから防災無線でございますが、郵政省の御協力も得まして、消防庁におきまして都道府県と市町村の防災無線を各都道府県において確立するようにということで、私ども指導いたしております。 現在、四十七都道府県のうち約二十七でございましたか、でき、かつ整備中でございまして、こういった都道府県に対しましては、五十一年度から平均各県四億円の補助金を出しまして、これを整備するように促進いたしております。また、起債的な方も自治省の財政局の方にお願いして手当てをしていただく、こういうことでいま促進を図っているような次第でございます。 防災無線の予算措置は、今年度は補助金は十四億円でございまして、一県平均四億円で二カ年に分けてやるということで、今年度は七県を一応予定いたしておる次第でございます。
○原(茂)委員 では電電公社来ていましたね。いま出た防災無線ですけれども、これは二十七府県ぐらいは整備というのか整備中というのか、できつつあるという話ですが、特に私がきょう問題にしているのは、東海地震を中心に考えて観測強化地域に指定されている周辺の都市、村、町に不時の場合の防災無線が確立されてなければ困ると思うのですが、その意味の防災無線というものは、もう完備しているのか、あるいはいましつつあって、いつごろ要求されているような防災無線ができ上がるのか、その点ひとつ。
○長田説明員 お答えいたします。 まず私、前段の方だけお答えいたしまして、あともう一人参っておりますので、そちらから補足させていただきます。 電電公社のいま防災対策といいますものは公衆電気通信、いわゆるいまの電話でございますが、これが災害に遭ったときに、いかにして疎通させるかということを中心にして、私どもの事業の遂行上必要なものとして考えているわけでございます。 それで、私ども四十三年の十勝沖地震、あれが非常に大きな教訓になりました。さらには、その後のロサンゼルス地震等を他山の石にいたしまして、対策を立てておるわけでございますけれども、その基本的な考え方といたしましては、電気通信につきまして、ある地域が被災をしたことによって、被災しない地域の通信が麻痺をするというようなことのないようにすることが、まず第一でございます。これは言いますれば、電気通信がシステムとして非常に信頼性を上げるという問題でございます。 それから二番目の問題は、被災地域の通信が全面的に途絶してしまうことを防止をしたいということでございます。言いかえますと、最小限の通信手段は確保したい、場合によっては、一回線の電話でもいいから、それだけでも生かしておきたいというような考え方でございます。 三つ目は、被災地域を今度は早期に復旧をさせたいということで、大体この三つの柱で考えているわけでございます。 あと少し具体的に申し上げますと、第一段目のシステムの信頼性の向上という問題につきましては、まず市外の伝送路、これは市外通話をいたすための回線でございますが、これを有線と無線で二つのルートを、どちらでも通っていけるというやり方、これは市外伝送路の多ルート化と言っております。同じく市外の交換機を分散をする。たとえば東京の総括局の市外交換機というのがございますが、実は、これを前橋と甲府と三つのところに分散をして交換をさせたいということで、現在進めておるわけでございます。 それから大都市の特に洞道網の整備をしたいと考えております。これは地下ケーブル等は管路でやっておりますが、非常に地震に弱いということも言われますので、強い洞道にいたしたい。 それから特に重要な加入者につきましては、たとえば、こういうビルにケーブル一本のルートを引き込んでおりますと、それを地震でやられましたときには、完全にそのビルが孤立してしまうので、こういう引き込みのケーブルを、たとえば二本で引き込んでいきたいというようなことでございます。 こういうことで、システム全体としての信頼性の向上を考えております。 それから今度は、被災いたしました場合の全面途絶の防止につきましては、現在孤立防止用の移動無線機というのを全国で約五千三百個ほどつけております。これは特に市外回線等がまだ弱くて、万一災害を受けた場合には孤立をしてしまうであろうという市町村、あるいはそれの出張所、そういうようなところを対象にいたしまして、六十メガヘルツ帯を使いました無線機を置いておるわけでございます。これで発信をいたしますと、大体県庁所在地クラスの局の交換台が出る。そこから全国へ非常連絡がとれるということで、一回線の電話を確保するということでございます。 それからもう一つ、主要都市につきましては、今度は災害応急復旧用の無線電話機というのを設備をいたしております。これは、全国の主要都市に四十七年以来始めておりまして、大体現在では二十都市ほどカバーいたしておりますが、これは可搬形の無線機を配備しておきまして、万一災害が起こりましたときには、それを持ち出して、いわゆる災害の指定機関でお使いいただくとか、あるいは特設の公衆電話をこれで生かして全国へつながるようにするというようなかっこうでの、いわゆる全面途絶の防止対策をいたしております。 それからあとは、早期復旧の問題がございますが、早期復旧につきましては、特に電話局がいかれましたときには非常用の移動電話局装置、要するに電話局をトレーラーの上に乗っけて持ち運びできるようなかっこうにしたものでございます。それから可搬形の無線機、特に六十メガ帯、それから四百メガ帯の移動用の形の無線機を相当これは災害対策用として持っております。それから応急ケーブル、これも、ケーブルもいかれますので、これを応急に復旧できるようなケーブル、こういうようなものを現在配備をいたしておるわけでございます。 特に、最近予知されるような大災害が起こるような地域につきましては、一つは東海関係だろうと思いますが、この関係につきまして、かわりまして御説明を申さしていただきます。
○加藤説明員 ただいま施設局長から御説明いたしました項目に従いまして、静岡管内について具体的な数字をちょっと御説明申し上げたいと思います。 まず市町村の孤立防止用でございますが、TZ六〇というものでございますが、百四十五個つけております。これは五十一年の十二月末の数字でございます。ちなみに静岡の市町村は七十五ということでございますので、一つの市町村の中でも学校とか役場等に設置しております。 それから二番目に、御説明いたしました主要都市におきまして災害が起こりましたときの災害応急復旧用の無線電話TZ四一でございますが、これは静岡につきましては三十個つけております。 第三番目に、伝送路等がやられました場合に使います可搬形の移動無線機、TZ六八と言っておりますが、これにつきましては三十四個でございます。それからTZ四〇三というのが、二十四回線用でございますが、十四台配備しております。 主な無線装置につきましては以上でございます。
○原(茂)委員 これで終わりますが、大臣いませんから、また先ほど言った趣旨でひとつ次官に聞いておいてもらいたいのですが、まだまだ防災という点から行くというと、わが国はいろいろな面で非常に不十分過ぎる状態にある。ですから、これは徹底的に、先ほども長官にも言ったのですが、思い切って、頭にくるほど地震地震でやってもらいたいと頼んでおきましたけれども、いままで、お聞きになったような状態で、まだ本当の初歩的なことをいろいろ論議している段階なんですが、地震というのは、いつ来るかわかりませんから、もう余りに長く時間をとる余裕がないのだろうと私は思うので、大至急にやはり中央防災を強化して、そこに一元化された体制というものがぴしっとできて、どこにどんな大きな地震が起きても、中央防災からぴしっと指令ができて、すべての手当てができるようにするということが、これはお互いの念願だし、当然しなければいけない措置だと思う。 現在は、中国あるいは最近の地震などを見ましても、予想外のところに予想外の被害が起きているのですが、東京に起きたときの被害なんというのは、予想外なんというものじゃない、大変なものになるだろうと思いますから、したがって、そういう想定をいろいろやって努力はされていることを多とはいたしますが、非常に春日遅々としているような感じがするわけですから、これは大至急に、もう少し何かまとまった考え方、あるいはまとまった力を注いでいくような機構の整備を一段とやっていただいて、せっかくできた機構があっても、それがもう開店休業じゃないけれども、非常に何かわれわれが期待するほどには成果を上げていないといううらみもありますから、そういう点をひとつせっかく督励してやっていただくようにして、次の機会には総合的に、先ほどもお願いしておきましたが、地震に関してぴしっと体系的に一元化された姿が国民にも浮き彫りされるような状態にひとつなるように、一段と御努力をお願いしたい。長官にもよく言っておいてもらう。これで終わります。
○北山委員長代理 春田重昭君。
○春田委員 最初に水資源の問題でお尋ねいたしたいと思いますが、その前に気象庁の方にお伺いしたいわけでございますが、ことしの一月から二月にかけましては、昭和三十五年以来の異常寒波ということで、本当に大自然の恐ろしさというものを目の当たりに私たち見たわけでございますけれども、このような異常気象というものが、周期的に見たら、大体八十年から百年の割りでやってくる、このように聞いているわけでございます。 そこで、水資源の問題を考えるとき、こうした異常気候というものは非常に大きな関心があるわけでございまして、特に夏の暑い時期に、こういう異常気象があったならば、河川は当然渇水となりまして、ダム等においても貯水の方は、おのずと吐き出さざるを得ないわけでございます。そういうことで、水の供給には大きな支障を来すわけでございますが、気象庁の方にお伺いしますけれども、ことしを初めとして、この十年くらいの気象状況と降水量に対する見通しが、もしわかれば最初にお尋ねしたい、このように思うわけでございます。
○青田説明員 お答えします。 降水量には、いわゆる一般の気象要素といいますと、気圧とか気温と違いまして非常に変動が大きいという特性があります。そこで、たとえば時間的に見ますと、数日からから天気が続いたと思うと、そのすぐ後に大雨が降るといったように、また地域的にはここのところでは大雨が降っておるけれども、ちょっとすぐ離れたところでは薄日が差しているというぐあいに、非常に時間的に、地域的に変動が大きい、そういう特性があります。 そこで、いま先生の御質問の降水量の見込みといいますか、長い期間の見通しはどうかということになりますと、どうしても長い期間、つまり時間的には年間の降水量、地域的には全国平均といったような資料でしか、そういう資料で検討するしか仕方がないということで、そういう資料を使って検討しましたところ、昭和二十五年から四十年までの間は全国的に雨の多かった時代、その後雨が少なくなりまして、現在は雨の少ない時代に入っております。この夏は、この三月十日に発表した予報では、西日本では雨が少ないだろうというふうに予想しております。それから先の予報になりますと、個々の年については非常に技術的にはむずかしい。ですけれども、先ほどの長年の傾向を見ますと、そろそろもう大雨というか雨の多い時代に——多いというか雨の、前の時代といいますか、比較的多い時代、年回りに入るんじゃないか、そういうふうに考えております。 しかし、近年のように異常気象が、異常気象といいますと、降水量に限って言えば、大雨とか干ばつとかいったコントラストの偏りの大きい天候があらわれておりますので、そういう雨の多い年回りに入ったといっても、年によっては干ばつといったことも一応考えられると思います。その程度で、個々の年については、とてもいまの技術では予想できません。 以上です。
○春田委員 もう一点だけ確認してみたいと思うのですが、私、素人でわからないのですけれども、長期予想というものは、周期的に予報である程度つかめることができると聞いております。そこで、ことしあたりは太陽活動の極少期ですか、そういう年に当たり、こういうときにはデータから言うならば、異常気象が起こることが非常に多い、このようにも私聞いているわけでございますけれども、この一点につきましては、どうでしょうか。
○青田説明員 ただいま先生から太陽黒点の問題が出ましたけれども、確かに太陽活動はいま非常に弱くなっております。去年のところでは、太陽黒点の予想は去年が極少期じゃなかったか、そういうふうに予想しておりましたところ、年平均見ますと十二・九ですから、そうしますと、いままでの極少期では大体一けたぐらいなのです。十二・九と言いますと、少し多いということと、最近外国の文献を見ますと、どうも一七〇〇年代の、いまから二百年ぐらい前の太陽活動と似たような変化をしておるということで、黒点の極少期は、ことしかあるいは来年に延びやしないかというふうに、そういう見方もあります。 そういう黒点の、いずれにしても太陽活動が非常に弱いですから、先ほど先生がおっしゃいましたような、つまり太陽活動の弱いときには異常気象、たとえば異常高温とか低温とか大雨とか干ばつといったコントラストの大きい天候が日本だけじゃなくて、世界のあちこちで起こるだろう、そういうふうに考えておりますし、このような状況はまだ十数年は続くんじゃないか、そういうふうに予想しております。 以上です。
○春田委員 そこで、国土庁にお尋ねしたいわけでございますけれども、昨年の二月、水需要の調査結果とその検討、こういうものを発表されたわけでございます。この内容につきまして、大臣にお聞きしたいわけでございますけれども、大臣が中座しておりますので、国土庁の責任のある方にお伺いいたしますけれども、いかなる感触を持っているのか、お聞きしたい、このように思っております。
○飯塚政府委員 昨年、水需要の問題につきまして中間報告をまとめましたが、それで私どもの感じますことは、その中にも書いてございますように、水が全国的に渇水の年には四十ないし六十億トン不足する、こういう点につきまして、われわれが今後どう対処すべきかという問題について真剣に取り組まなければならないというような感じでございます。 したがいまして、その中間まとめに対しまして現在、昭和五十年度、五十一年度それから今年の五十二年度を加えまして、三カ年間の調査基礎資料をもとといたしまして、五十二年度末には、今度はより精査をいたしました水需要の計画を策定する予定にしております。この結果によりまして、今後の水需要に対処するための具体的方策につきまして、その具体化を図りたい、かように考えております。
○春田委員 それならば第三次案となると思いますけれども、来年の四月ごろですか、正確に発表できるのは。その時期は大体いつごろですか。
○飯塚政府委員 三月末に、その計画書をまとめたいと思っておりますので、ただいま御指摘のとおり四月ごろを目途に発表さしていただくように考えております。
○春田委員 ただいま局長から話があったように、トータルで大体四十ないし六十億トン不足するという話で中間発表にも出ておりますけれども、ここで問題なのは、関東の臨海地域と東海地域、また近畿の臨海地域の人口が非常に集中している地域、ここで生活用水が需要量に対して供給量が大幅に不足している、こういう中間発表をなさっているわけでございますけれども、これにつきましては局長としては、どういう対応といいますか、対処をなさっていこうとされているのか、その辺の御説明をお願いしたいと思います。
○飯塚政府委員 水需給の逼迫しておる地域につきましては、ただいま御指摘の関東地域並びに近畿地域が非常に逼迫しております。なお、そのほかに北部九州におきましても不足しておりますが、これらの対策につきましては、私どもこれら地域につきましては、非常に水需要の逼迫する地域でございますので、水資源開発促進法に基づきまして、水資源開発基本計画というものをつくりまして、その基本計画で、それらの需要を賄うべく考えております。 ちなみに、その数字を申し上げますと、関東地域につきましては、主として利根川、荒川水系に依存するわけでございますが、その目標年次といたしまして昭和六十年度を考え、その需給計画といたしまして毎秒百九十五立方メートルの水需要があるというぐあいに考えております。それにつきまして、現在は百六十立方メートルの具体的な供給計画を考えておりますが、なお、その中に三十五立方メートルの不足がございます。不足といいますか、水資源開発施設として具体化していない三十五立方メートルがございます。 淀川水系におきましては、昭和五十五年度を目標といたしまして約六十八立方メートルの需要がございますが、それにつきまして五十・四立方メートルの水資源開発施設を具体的に決めておりますが、なおその間には毎秒十八立方メートルの具体的施設名を明らかにしておらない需給ギャップがございます。 先ほど申し上げました利根川水系の三十五立方メートル、淀川水系の十八立方メートルに対しましては、なお引き続きまして、私ども具体的な水資源開発施設の調査を進めますとともに、下水処理水の再利用とか、あるいはまた農業用水の合理化その他の問題につきまして、なお引き続き検討を加え、その中から具体的な施設名あるいは事業名を明らかにするとともに、なお、そのほかに水の重要性その他の問題につきまして国民の理解を賜るべく、節水その他の問題を訴えていく、そういうような方策を考えているところでございます。
○春田委員 下水の再処理の問題につきましては後でお尋ねしたいと思いますけれども、関東地域と近畿地域におきましては、いま局長から御説明あったように、再処理の問題と、それから節水のPRをなさっていくということでおっしゃいましたけれども、非常に私はむずかしいんじゃないかと思っております。 そこで、この地域には、ダムの建設等は不可能なんですか。
○飯塚政府委員 ただいま御指摘の両地域でございますが、現在も鋭意ダムの築造を進めているところでございまして、なお今後とも調査結果によっては、ダムの築造が可能な地点が、かなり具体的に示されるだろうと思っております。
○春田委員 若干の可能性があるととっていいわけですね。 それで、いま特に関東方面と近畿方面で聞いたわけでございますけれども、全体のトータルを見ても、いまおっしゃったように四十億トンないし六十億トン足らないということになっておりますけれども、私は、この数字をずっと調べてみましたときに、五十一年から六十年までの十年間で、供給量が約百四十五億トンないし二百五億トン可能であろうという形で出されております。需要量は、この十年間で百八十五億トンないし二百八億トン必要になってくるだろう、このように想定されておるわけでありますけれども、現時点で、この供給量の確保が果たしてできるのか、自信があるのか、また需要量の見込みは、この数字内でおさまっていくのか、数年前の資料でございますので、経済の成長率等においても、その辺を見直す必要があると思うのですが、現時点における局長の感触はどのように思っておられるのか、その辺のところを、お答え願いたいと思います。
○飯塚政府委員 水需要の想定でございますが、これをつくった時点におきましても、高度経済成長下から安定経済成長に移行したというような配慮は、すでにこのときの中間見通しには考えておりますので、そう大きくは狂わないだろうと思っておりますが、先ほど申し上げましたように、その点につきましては、今年度末に取りまとめます需給計画で、さらに精査をしてまいりたいと思っております。 なお、今度は供給量でございますが、供給量につきましては、かなり幅を持って私ども考えておりますが、今回新たに樹立されました治水五カ年計画等の内容にも、これらの多目的ダム等を含む水供給につきまして、かなり意欲的な配慮がなされておりますが、その事業費の面、あるいはまた、ダムにつきましては工事を進めます上に、補償その他の水源地域対策のむずかしい問題も、かなりたくさんございます。私ども、この供給量については決して楽観しておりませんが、さらに努力を重ねまして、この需給のギャップの解消を図るように考えております。 なお参考までに、先ほど先生から需要量の百八十五億ないし二百八億トンという御指摘がございましたが、この中には、五十一年度から六十年度までの間におきます地下水の転換量が加算してございます。現在は地下水に依存しておりまして、地盤沈下等の公害の原因等にもなっておりますが、これらの対策も含みました需要量でございますので、そういう地下水の問題もあわせ考えまして、これらの問題を解決してまいりたい、かように存じております。
○春田委員 この一年間で検討されるわけでございますので、いま早急に結論を出せというわけじゃないですけれども、聞くところによりますと、昭和四十八年度、四十九年度に調査した結果、こういう形になっておるということで、高度成長時代であるから需要量も非常に高く見ておる。現在、減速経済から安定成長にかかっておるときでございますので、この量も要らないだろうということも聞いておりますけれども、再度局長にお尋ねしますけれども、この二百八億トン以下におさまる傾向は強いのか、また、それ以上なのか、その辺のところを再度お尋ねしたいと思っておるのです。
○飯塚政府委員 この二百八億トン以下になるかどうか明確にしろということでございますが、ちょっと現在はっきりいたしかねると思います。しかし、いずれにいたしましても、最近の傾向といたしましては、工業用水を中心といたしまして横ばいになっておりますし、生活用水の伸びも非常に鈍化しておることは事実でございます。私どももそういうことを踏まえた上での推計をしておりますので、私の印象ではございますが、これ以上の数値にはならないというぐあいに考えております。
○春田委員 続きまして、都市用水には河川用水だの地下用水があるわけでございますけれども、これらの水資源が無限であることは考えられません。有限であると思います。そこで、先ほどトータル的に水の需要供給の問題を御質問したわけでございますけれども、さらに河川水と地下水、そのように分けて考えてみた場合、この河川水と地下水の供給量というものは、将来どのようになっていくのか、この辺の見通しをお尋ねしたいと思います。
○飯塚政府委員 現在の利用状況は、昭和四十七年で申しますと、都市用水が約二百九十億トン、そのほかに農業用水五百七十億トン、これを合わせますと、約八百六十億トンでございますが、そのうち、地下水に依存しているものが百三十億トンございます。この地下水の百三十億トンにつきましては、先ほど申し上げましたように、これから地盤沈下問題に対処するために、逐次漸減をしていく方向に向かうものと思います。現在、この数字は明らかにしておりませんが、おおよその推定で申し上げますならば、逐次漸減いたしまして、百億トンぐらいになるのではないかというような期待をいたしております。 河川水の方は、先ほど申し上げましたように、合計が八百六十億トンでございまして、そのうち百三十億トンが地下水でございますが、その差がほとんど河川の表流水でございます。 なお、四十七年と申し上げましたが、昭和五十年における現況を申し上げますと、都市用水の二百九十億トンといいますものは、昭和五十年には三百三十億トンに相なっております。
○春田委員 いま局長からも御答弁がありましたように、地下水の問題は、私たちも非常に関心があるわけでございます。地下水の依存度は、私、昭和四十七年しか資料がありませんので、それによりますと、水道用水が二十九・七億トン、工業用水が七十二・四億トンになっておりまして、約三分の二が工業用水に使われておるわけですね。この工業用水は経済の発展に応じて、どうしてもそれだけ需要がふえていくわけでございますけれども、昭和四十年、四十五年、四十七年度のデーターを見ますれば、依存度がだんだん少なくなってきている、こうなっています。昭和四十年で三九%あったものが、昭和四十五年で三八%、昭和四十七年で三五%、このようにだんだん減少しているわけですね。 この原因は、やはりいま局長がおっしゃったように、地盤降下等の問題で、くみ上げ等の規制があって、こういう形で減ってきたんじゃないかと思いますけれども、この地下水は、将来どのあたりまでくみ上げることができるのか。私は、やはり限界があるんじゃなかろうかと思いますけれども、その辺の将来の見通しといいますか、計画は持っておられますか。
○飯塚政府委員 お答えいたします。 ただいまのところ、この地下水の将来の問題につきまして計画的な数字は持っておりません。私どもも、それらの計画を樹立すべく今後鋭意調査を進めてまいりたいと思っております。 その中で、計画の基本的な考え方といたしましては、先ほど先生御指摘のように、地盤沈下のない、適正な採取量は何ぞやということでございまして、私ども国土庁といたしましては、地下水の保全というような観点も総合的に勘案しながら、適正な採取量を決めまして、この数字の決め方については、現在学問的にも技術的にも非常に困難な問題がございますが、いろいろ客観的な資料を中心にいたしまして、適正採取量を求めて、先ほど御指摘の地下水の計画を樹立するように努力してまいりたいと思っております。
○春田委員 この地下水の見通しは、来年発表の第三次案には織り込まれますか。
○飯塚政府委員 推計値として、供給の数字の中には当然に数字は含まれます。
○春田委員 ただいままでの質疑の中から、やはり水資源は、将来非常に憂慮されてくるということは間違いないと思います。 そこで、局長からも先ほどの答弁の中にありましたように、河川水や地下水だけを頼るのではなくして、下水の処理水の再生利用とか、また海水の淡水化、プラント化、工場汚水の回収率を高めるとか、いろいろな方法を考えていく必要があるんじゃなかろうかと思っておるわけでございますけれども、この回収率を高めるということと、下水の処理水の再利用、それから海水の淡水化プランにつきましては、局長としては、どのようなお考えを持っておられるのか、お尋ねしたい。
○飯塚政府委員 お答えいたします。 下水の再利用につきましては、私ども現在研究を進めているところでございまして、具体的には各自治体等が中心になりまして、すでに実験的なプラントその他の研究も行われておりまして、私どもは、昭和六十年時点には、当然にその問題を水資源の利用の計画の中に考えざるを得ない時期がくるのではないか、かように存じております。 水の有限性につきましては、私ども水の賦存量をいろいろ調査しておりますが、その結果によりますと、渇水年におきましては、全国の水の量が三千三百億トンに限定されております。その限定された中で、各地域ごとに需給の実態を見てまいりますと、先ほど申し上げました首都圏、近畿圏北部九州を中心といたしまして、大幅に不足することが考えられます。その三千三百億トンの全国的な限られた水資源を有効に利用するためには、なおなお水資源開発を促進することは、もちろんではございますが、天井が見えておりますので、このまま水の需要が伸びてまいりますと、たとえば一%ずつ伸びれば数十年、二%ならば二、三十年ぐらいで、その限界量まで使い果たす、それは首都圏、近畿圏の問題でございますが、そういうぐあいに大体上限が見えておるような感じがしておりますので、私どもは、下水の再利用につきましては真剣に取り組んでまいりたい、かように考えております。
○春田委員 工業用水の回収率の問題でございますけれども、この回収率は年々高くなっていると聞いておりますけれども、現時点における回収率はどれくらいなのか、また将来、この回収率はどれくらいまで高めていきたいと、目標ですね、努力目標をそちらの方で持っておられるのか、御答弁願いたいと思います。
○岩崎説明員 私どもも、水使用の合理化、これはダム開発と並ぶ工業用水確保の手段である、車の両輪であるというふうに考えております。 実績で申しますと、昭和四十五年に、回収率と申しておりますが、一回使った水を工場内でもう一度循環再利用するその率、これは五一・七%でございました。それが、最近時点、四十九年工業統計表によりますと六四・八%でございます。この間、したがいまして、工業用水の絶対量で申しますと、昭和四十五年には工業用水として一日八千五百万トン使っておりました、それが四十九年には一億二千万トン、したがってこの面で、グロスで考えますと、この四年間に三千五百万トン工業用水の使用量がふえております。しかし、この間の、いま申し上げましたような回収率の向上によりまして、ネットの使用量と申しますか、これで申しますと、四十五年の四千百万トンが四十九年は四千二百万トンと、百万トンの増にとどまっております。 したがいまして、私どもとしては、この合理化というのは新しい水の造出である、造水という言葉を使っておりますが、そういう視点から考えております。 これを、どの程度今後上げていくかということでございますが、一昨年末、ちょうど一年前に、私どもの産業構造審議会の答申をいただきましたものによりますと、これを昭和六十年までに七〇%に上げるよう努力すべしということにしております。この四十五年から四十九年の間の回収率の上昇テンポは非常に著しいわけでございますが、今後は、このようにはまいらないだろうというふうに考えております。
○春田委員 昭和六十年までに七〇%に回収率を高めたい、こういうことでございますけれども、関東地域とか一部九州地域では、すでに回収率を七〇%保持している、そういう企業もあると聞いておりますけれども、こういう点から考えたら、私、素人でわかりませんけれども、もっと高めることができるんじゃないか。企業の方にも水資源の問題を強調していけば、説得していけば、もっと回収率が高くなってくるのじゃないか、このように考えておるわけでございますけれども、その辺どうですか。
○岩崎説明員 御指摘のとおり、この六五とか七〇というのは全部の平均でございまして、現在でも、たとえば銑鋼一貫工場みたいなところでの回収率は九五%を超えております。鉄鋼を平均で申しまして八〇%、石油化学工業平均で申しましても八〇%を超えております。 ただ、どうしてその平均で六五とかなんとかいうことになるかと申しますと、今後は、これが業種的に言えば繊維とか薬品とか紙パルプとか、非常に回収循環利用が技術的にも、コスト的にもむずかしい面に手を広げざるを得ない。それから規模的に言うと、そういう一日に百万トンとか二百万トンとか使うような工場ではなくて、中堅あるいは中小企業の循環利用を進めるということでないと、平均が上がらないという段階に来ておりまして、そういう意味では、政策的にも法制の整備を初め、かなりの展開がなされなければなりませんが、もちろん七〇%というのは、われわれはそれをもって十分とは考えておりませんので、できるだけこれを上げるべく努力したいというふうに考えておる次第でございます。
○春田委員 先ほどから何回も論議しているように、地下水の依存度の約三分の二が工業用水ということで、そういう面からいったら、今後非常に地下水の規制もされていきますので、工業用水の供給量が非常に減っていくのじゃないか、こう思うのです。 そこで今後、また次の時点で質問したいと思いますけれども、下水の再処理とか海水の淡水化プラント、いろいろありますけれども、一番現時点で手短にこの工業用水を使える道は、回収率を高める以外にないと思うのですね。そういう点で、非常にむずかしい面もあろうと思いますけれども、九十数%の企業もあると聞いておりますし、なお一層努力していただきたい、このように要望しておきます。 さらに、先ほど下水の処理水の再生利用というものにつきまして、局長から若干説明がございましたけれども、具体的にはどの地域で、どのように活用されているのか、その辺のところを、もうちょっと細かく説明していただきたいと思います。
○飯塚政府委員 お答えいたします。 いずれも本格的な、計画的な利用ということではございませんが、実験的な、いわば試行というような立場で考えられておりますが、いままでの例を申し上げますと、東京都におきましては三河島の終末処理場、それから芝浦、砂町等の例がございます。それから名古屋におきまして千年、それから川崎市の入江崎、大阪市の中浜、北九州市の皇后崎、こういう例がございます。
○春田委員 ただいま場所の説明がありましたけれども、どれくらいの処理能力で、実際にどれくらい処理されているのか、その辺の説明がなかったと思うのですけれども……。
○飯塚政府委員 お答えいたします。 処理水量でございますが、一日単位でございますが、三河島四十六万三千立方メートル、それに対しまして再利用の水量でございますけれども、十三万八千立方メートルでございます。芝浦が七十七万、再利用が四百七十、砂町が六十二万六千、再利用が二千、名古屋の千年が処理水量が九万、再利用が三万、川崎市が二十万に対して再利用が二万九千、大阪市中浜が二十三万九千に対して一万、北九州市の皇后崎が六万四千に対して三万、以上の数字でございます。
○春田委員 この地域の再処理された水の性格といいますか水質は、二次処理がゆえに非常に劣るということを聞いております。現在これより高度な処理で三次処理、良質な水を得るための三次処理が造水促進センターで行われておるということですが、この開発の促進状態といいますか、進捗状態といいますか、この辺のところを詳しく説明願いたいと思います。
○岩崎説明員 御指摘の件は、いま東京都で二十八億をかけて、日量五万トンの実証プラントをつくっておる件だと思いますけれども、当初の計画より若干おくれておりますが、五十三年度中には完成する予定でございます。その後、また都の財政状況あるいは水需給の状況によって若干おくれるかもしれませんが、日量十三万トンを別途追加建設を始めた段階でございます。 三次処理水ですと、いま水資源局長から御紹介がありましたような、二次処理水を水源とする工業用水でのいろいろなクレーム、あるいは生産の中枢部に使っていないというような現状、こういうものが解消されるのではないかというふうに期待しておりますけれども、ただ何分にも、三次処理の工程だけでも、トン当たり数十円のコストにはなると思いますし、あるいは新規に給水システムをつくるとしますと、相当なコストになるのではないか。 したがいまして、私の個人的な感じですけれども、都市下水をそういう包括して利用するという面よりは——もちろんそれも地域によってやらざるを得ない面が多く、あるいは時期的にはだんだんそういう時期が参りましょうけれども、それよりは、先ほど申し上げた各点、いわば水を使うその場所場所、そこでできるだけの循環利用を図っていくという方が、コスト的には安くつく分野が多いのではないか。だから、そちらの方の努力をしながら、片やそういう面の将来に備えてまいりたい、そういうふうに考えております。
○春田委員 ということは、二次処理と三次処理の進め方ですけれども、政府としては、二次処理もやりながら、三次処理も並行してやっていく、このように理解していいわけですか。
○岩崎説明員 私どもとしては、二次処理段階では、工業用水として一般的な十分な水源にはなり得ないというふうに考えております。
○春田委員 もう一回さかのぼりますけれども、造水促進センターがやっているこの三次処理の問題でございますけれども、五十三年から行いたいということで、いま説明があったわけでございますけれども、当初これは五十一年の予定ではなかったのですか。そのおくれた理由というのは、どういう理由なんですか。
○岩崎説明員 その建設します地点についての地権者との話し合いがつきませんで、着工がおくれたのが主たる理由でございます。その後また都財政の窮乏等で若干テンポがおくれたという面もございます。 なお、そのほかに、こういう実証規模ではございませんが、大阪府でも共同して、これは生物学的な窒素処理という実験、それから埼玉県でも別途の方式による高度処理実験、千葉県でも粉末活性炭を直接二次処理槽に投入するような形での三次処理の実験等、実験は相当いま進めつつあるところでございます。
○春田委員 昭和五十年度における下水道の普及率は全国で約二二・八%だと聞いております。そこで行われる下水の処理水は約五十億トンと聞いているんですね。そこで、この下水の処理水を二分の一か三分の一でも再生すれば、非常に将来の水不足に対して画期的なものになるのじゃなかろうかと思いますけれども、それぞれ各地域で実験段階からいろいろな二次処理、三次処理がやられておりますけれども、政府としては、この将来計画は下水の再処理については、どれくらいまで持っていきたい、そういう目標か何かお決めになっているんですか。
○飯塚政府委員 お答えいたします。 下水の再処理水の目標でございますが、現在具体的な目標は設定しておりません。下水の再処理につきましては、技術的な問題とともに制度上の問題が、かなり広範に関係してくると思います。したがいまして、国土庁におきましては、現在そのための研究会を設置いたしまして、学識経験者等の御意見も賜りながら、先ほど先生の御指摘のような目標を決め、あるいは制度的な問題としてこれをどう実施するか、そういう問題も含めまして、今後研究を進めてまいりたいと思っております。
○春田委員 参考にお聞きしますけれども、二次処理と三次処理の完成された水のコストですね、これは大体どれくらいになるんですかね。
○岩崎説明員 場所あるいは規模によって異なると思いますので、いま正確には申し上げられませんけれども、先ほど申し上げましたように、二次処理段階、これはすでにやられておるので確定した数字があると思いますが、私はよく存じませんが、二十円、三十円だろうと思いますが、そのほかに三次処理するとなると、トン当たり五十円とか六十円とかいうようなコストが要るのではないかというふうに予想しておりますが、これも、あくまでもやってみないとわからないのではないかと思っております。
○春田委員 次に、海水の淡水化プランのことでございますけれども、この問題も、下水の処理水の再生利用とともに非常に真剣に考えていく必要があるのではなかろうかと思いますけれども、この開発は進んでいるんですか。
○岩崎説明員 これにつきましては、いま二つの方式が進められつつあります。 一つは、工業技術院が大型プロジェクトとして、この数年間に七十億弱を投入いたしまして開発いたしました蒸発方式でございます。ただ、これは、油をたいて真水を取るわけで、水も貴重でございますが、日本国の現状においては油も貴重であるという状況では、これは技術としては、すでに五十二年度中に完成する予定でございますけれども、国内で一般的にこれが普及される時期というのは、なお遠い将来ではないかというふうに思います。 それから、もう一つの方式は、いま私どもでやっておりますのは、逆浸透圧方式という、膜を通して海水に圧力をかけて、膜から真水をにじみ出させるという方式でございますが、これですと、油は要りませんかわりに若干の電力が要ります。いずれにしろ現在、この数年間まだ実験中でございまして、これをそういう数百トンオーダー、数千トンオーダーの実験をやってみませんと、これの実用性、コスト等は出てこないと思います。 〔北山委員長代理退席、委員長着席〕 ただ、御指摘のとおり海水淡水化というのは、わが国における水コストの理論的には上限だと思います。何十年後になるか知りませんが、そういう意味では、これは将来の重要な水資源として、われわれは技術開発と普及に今後努めていかないといけないというふうに考えておりますが、当面、蒸発方式は中近東その他への経済協力その他で活用されることになるのではないかというふうに考えております。
○春田委員 いまエネルギー政策というものは非常に重要視されているとき、エネルギーに限界があるということで、非常にそういう面では淡水化プランは不適当だという意見も一部ありますけれども、先ほどの下水の再処理問題とともに淡水化プランというものを、やはり重要視していく必要があるんじゃなかろうか、原子力の問題とともにタイムが長いわけでございますので、鋭意研究開発をやって、そして一つのものとしていただきたい、このように要望する次第でございます。 大臣がおいでになりましたので、大臣の方にお尋ねしたいわけでございますけれども、現在までのいろいろな質疑でわかるように、非常に水不足というものは目の前に来ているわけですね。しかし、この水危機の問題に対しましての政府の姿勢というのは、私は非常に弱いと思うのです。関係者からも、そういう声が上がっておりますし、原子力のエネルギー問題につきましては、国家挙げてわいわいやっているわけですね。ところが、この水の問題については非常に軽視されている、このように思わざるを得ないわけでございます。 それで、先月の十四日ですか、アルゼンチンで開催された国連の水会議、世界の百十六カ国が集まって、一九八〇年から向こう十年間の水不足に対してどうするか、こういう問題で実のある討議をしたそうでございますけれども、日本は非常に取り組み方が甘いというか冷たいといいますか、そういう点で新聞等を読んで見れば、非常に各国からの批判があったと聞いておりますけれども、本当に道路や住宅等には異常なほどの力を入れるけれども、この水の問題につきましては、予算の面においても、技術面においても、非常におろそかである、このように私は思っておるわけでございますけれども、この水資源開発問題を、私は全体の開発計画の中でも最優先してやっていくべきである、このように思っておるわけでございます。いままで水は空気と同じように、いつでもじゃ口をひねったら、あるんだという考え方は、もうやめねばならない、発想の転換をしなければならないと私は思うのですね。 そういう点で、かつて亡きアメリカのケネディ大統領が二十一世紀を制するものは原子力と水である、このように述べたということも言われておりますけれども、この水資源問題につきまして、私は国家第一主義として考えていく必要がある、このように思っておるわけでございますけれども、大臣の御決意のほどを、ひとつお聞きしたい、このように思っておるわけでございます。
○田澤国務大臣 社会経済情勢の変化あるいは下水等、生活向上等に、あるいはまた人口の増加等によりまして、ただいま先生御指摘のように、水の需要というのは非常に大きくなっているものでございまして、六十年度までには四十億トンないし六十億トンの不足を来すだろうということが言われておりますので、水に対する重要性というものは、御指摘のとおりでございます。 しかしながら、この水資源の開発のためには、事実、計画どおり進んでおらないのが現状でございます。そのために、水の再処理だとか、また合理的な水の利用だとかということが叫ばれているわけでござざいますが、私たちはエネルギーと同様に水資源の開発について、もっと積極的に計画的に、長期的な計画の上に、これを進めてまいらなければならない段階に来ておると思いますので、今後私たちは、先生ただいま御指摘のような考え方を十分受け入れて、積極的にこの問題に取り組んでまいりたいと考えております。
○春田委員 来年の三月、第三次案が出るそうでございます。その案に私も期待するわけでございまして、どうか実のある、内容のある第三次案を出していただきたい、このように要望して、この水資源の問題は、終わります。 続きまして、国土庁が今月の一日、発表しました土地の公示価格の問題でございますけれども、この発表によりますと、この一年間で上昇率が全国平均で約一・五%、このようになっておりますけれども、大臣としては、この数字をどのように認識しているか、どのように理解しているのか、まずお尋ねしたいと思います。
○田澤国務大臣 先ほども申し上げましたが、昭和五十二年度の地価公示を四月一日に公示したわけでございますが、ただいま御指摘のように、対前年度変動率は全体平均で一・五%の変動にとどまったわけでございまして、全体として地価は安定的な基調で推移をしていると見ておるわけでございます。 と申し上げますのは、物価との関係で、昭和四十六年度当初の水準に戻っていると私たちは見ておるものでございますから、実質的には値下がりになっている、こういう見方をいたしているわけでございます。中でも工業地、商業地の価格が住宅地に比較して、変動幅が非常に少なかったことが目立っている。また地域別には、価格水準の低い北海道が二・六%でございます。東北が一・七%、九州が一・六%等で、地方が大都市地域よりも大きい変動を示している。東京が一・三でございますので、そういう点では東北、北海道、九州等の地方が大きな変動を示しているということが、この特徴なのでございます。 ですから、今後私たちは、国土利用計画法を的確に運用いたしまして、地価の安定に一層努力をしてまいりたいと考えておるような次第でございます。
○春田委員 確かに長官がいまお答えになったように、昨年が〇・五%、ことしが一・五%ですから、安定状態といいますか、横ばい状態になっていったのは、客観的に見てそうだと思います。消費者物価指数が九・二%ですから、そういう面においては安定基調ということも言えるかもしれませんけれども、この土地の公示価格の問題は、たとえば野菜や魚が九%上がったとしても、これは値段的には、そう大した大きな幅じゃないわけでございまして、土地の場合は、一千万ないし二千万の土地が一・五%上がるというのは、相当大きな価格になってくるわけでございまして、けたが違うわけでございます。 そういう面で一般国民からすれば、土地はまだまだ高ねの花といいますか、手の届かないところにあるわけでございまして、もっと下げるべきである、いまの土地の価格は限界だ、異常だ、こういう見方をしている一般の国民が大半じゃないかと思うのです。 そこで、私は、国土庁の今後の土地の政策というものは、そういう安定基調だからということで決めるのと、異常で高いから、もうちょっと下げて考える必要がある、政策を組むべきである、その取り組み姿勢が、安定基調か異常かという見方によって相当違ってくるのじゃないかと思うのです。そういう点で、大臣としてはどちらの方に、先ほど安定基調ということをおっしゃいましたけれども、どのように考えますか。
○田澤国務大臣 確かに、現在はいわゆる投機的な取引というものは非常に少ないのです。ですから、投機的需要が少ないと言って差し支えないわけでございますから、そういう点では安定的な動きをしておる、推移をたどっておると申し上げてよろしいと思うのでございますが、だからといって、地価の安定については今後とも一層努力をしてまいらなければならない、こう考えております。 ただ、問題は、そのことによって宅地供給というものが非常に窮屈になってくるきらいがあるわけでございますので、そういう点を一体どう扱うかということが国土庁としての、いま一番問題としているところなんです。この点については、まだ結論は出しておりませんけれども、今後一層これに積極的に取り組んで、地価を安定させると同時に、宅地の供給を円滑にするという抜本的な基本的な問題を今後検討してまいらなければならないと考えているわけでございます。 先生御案内のとおり、地価の安定については、国土計画法にのっとりまして、一定規模以上の取引については、いわゆる市街化区域においては、二千平米以上の取引については、その目的あるいは価格等の面から規制を行って地価の安定を図っている。そして、ただいま申し上げました地価公示価格によりまして、常に地価の監視をしていくという体制で御期待に沿うてまいりたい、こう考えておるのでございます。
○春田委員 確かに、いま土地を持っている方が、ローンで買った場合、それを下げるとなった場合、その人たちの立場をどうするのかという考え方もありますけれども、私は、まだまだ住宅要望の強い今日、この土地というのは下げていくべきである、このように思っておるわけでございまして、先ほど大臣も、昭和四十六年の水準に戻ったという御説明がありましたけれども、私は、昭和三十年ぐらいの水準まで下げるべきである、このような思い切った政策を行っていくべきであると思っているわけでございます。 いずれにしても、こういう土地の微騰の時代こそ、根本的といいますか本格的な土地の総合対策を設ける必要があるのではないだろうか。たとえば、いま住宅の要望は強いけれども、遠い郊外の場合は非常に入りにくい。公団の空き家で明らかでございますし、そういう点においては都心部を高層化するとか立体化するとか、そういう問題も必要でありましょうし、都市計画に基づく土地利用も勘案していく必要があるのではなかろうか、本当に今日、そういう絶好のチャンスじゃないか、私はこのように思っておるわけでございますけれども、土地の総合対策につきまして、大臣としては、早急に結論を出していく必要があるのではなかろうかと思っておりますけれども、この点はどうですか。
○田澤国務大臣 お話しのとおりでございますので、私たちも総合的な土地対策というものを積極的につくるように努力いたしておるのでございます。特に土地の問題は、私は国土の長期計画とも非常に大きな関係があると思いますので、たとえていいますというと、国土の均衡ある発展をするための人口定住化構想というものと、土地の価格とが非常に影響があるわけでございますので、私はそういう意味で、三全総におけるいわゆる土地のあり方というものを十分に注意をしながら、三全総の策定に努力をしたい、こう考えております。
○春田委員 先ほども若干質問が出たわけでございますけれども、最近民間業者による土地の細分化、ミニ開発ですね。この問題が大きな話題といいますか、焦点となっておりますけれども、このミニ開発による開発が、一面から言ったら単価の上昇を大きく押し上げている。土地の公示価格は全国平均で一・五%でございますけれども、こうしたミニ開発の地域は三〇%も上がった。そういう報告も聞いているわけですね。このミニ開発につきましては、現在の土地利用計画の規制も対象になっておりません。いま大臣がおっしゃったように、市街化区域が二千平米以上ですか、調整区域で四千ですから、こういう点で規制の対象になっていないわけですね。このミニ開発というのは非常に大きな問題になっているだけに、国土庁としては、今後このミニ開発につきまして、どういう対処をしていこうとするのか、その辺の具体案があれば御説明願いたいと思います。
○田澤国務大臣 ミニ開発については、御案内のように、これの規制は都市計画法あるいは建築基準法によって規制をしてまいらなければならないと思いますが、ただミニ開発に対する国土庁の対策といたしましては、先生御案内のように、最近大都市近郊の宅地開発が困難な原因というのは、やはり環境保全の面、あるいは、もう一つは宅地開発に伴う、いわゆる下水だとか道路だとか公園だとか学校等、公共投資が市町村の財政に非常に大きな圧迫を加えている。それから、やはり住民との対話が、なかなか時間がかかっているというような関係もございますので、私たちとしては、土地利用転換の円滑化に資するために、五十二年度予算においては、市町村が計画的に土地利用の転換を進めるための計画策定費を補助しようということで、少のうございますが、四千万円ほど計上してあるわけでございます。 このほか、先ほど申し上げましたが、休養土地制度の活用によりまして、休養土地の宅地化を進めるというようなこと等についての対策も進めておるような状況でございます。
○春田委員 ミニ開発の問題は、価格の引き上げとともに、また大きな弊害があるのですね。たとえば住宅を建てる場合に建蔽率というのがあります。住居地域においては六〇%になっておるわけでありますけれども、この六〇%を遵守している業者というのは、ほとんどないのですね。私の地域なんか人口急増地域ですから、ひどいのです。八〇、九〇というのはざらです。ほとんど一〇〇%近い住宅もあるわけですよ。したがって隣との境界も全然わからない。こういうことで木造住宅が林立して、地震や火災のとき非常に危ない。こういう非常に危険な要素をはらんでおります。また、そのほか衛生面、教育面、交通面、いろいろな問題が発生してきているわけですね。そういうことでございますし、都市のスラム化という問題も、かねて早期に実態調査をして何らかの歯どめを期さなかったならば、大変なことになってゆく。これは国土庁だけではできない問題かもしれません。その辺は建設省ともよく連携をとり合って、早急な対策といいますか、規制を図っていただきたい、このように思うわけでございます。 特にアメリカなんかでは、自治体ごとに最小宅地規模を決めているそうです。その規模以下では住宅を建てさせない。アメリカと日本では国土の状況も違いますけれども、そういう規制をして、ミニ開発に対して歯どめをしている。イギリスでも、許可申請の段階で厳しくチェックして、ミニ開発ができないようにされているわけです。こういう点で、これらの例もよく研究して、早急に結論を出していただきたい。私は、このように思うわけでございます。 最後に、この問題につきまして、再度大臣の御決意のほどを、お聞かせ願いたいと思います。
○田澤国務大臣 先ほど申し上げましたように、ミニ開発については都市計画法あるいはまた建築基準法によって、これを規制してまいらなければならないことなのでございますが、そういう関係から建設省とも十分打ち合わせをしながら研究してまいりたいと考えております。
○春田委員 以上で、質問を終わります。
○芳賀委員長 柴田睦夫君。
○柴田(睦)委員 ことしの三月二十四日に決定されました首都圏整備計画について質問いたします。 今回の首都圏整備計画は、従来の東京湾横断道路や成田新幹線など、こうした大型プロジェクトをそのまま温存しております。首都圏の人口抑制をたてまえにしておりますけれども、実は首都圏の一層の過密化を進めるものであると私は見るわけです。 そこで、まずお尋ねいたしますが、国土庁長官は、さきの予算委員会でも、国土長期計画を見直して秋ごろに三全総を策定する、こう言っておられるのですが、首都圏整備計画も当然この三全総に基づいて作成される必要があると思うのですけれども、この三全総策定前に、なぜ首都圏の計画だけが具体化してしまうのか、その点について、まずお伺いします。
○田澤国務大臣 先生御案内のように、昨年の第七十七国会において首都圏等にかかわる国の財政上の特別措置の適用期間が五年延長されたわけでございます。ですから、五十一年度からその適用を受けられるように、新たに首都圏整備計画を三月二十四日付で決定いたしたというのが、この実態なんでございまして、これを決定するに当たりましては、すでに先生御案内のように、昭和五十年の十二月に発表されました三全総の概案というのがございますね、この考えに沿うて策定されたものでございますし、また昭和五十年代前期経済計画というのがございますが、これとも十分調整を図って、この首都圏整備計画を策定いたしたような次第でございますが、三全総の策定がなされる場合においては、当然見直しを行う場合もあり得ると思います。
○柴田(睦)委員 国土庁では、この国土長期計画の見直し作業として、交通ネットワークを含めて九項目の作業を進めてきているわけですけれども、工業基地と開発関係法の改正、それから、このネットワークと、まだ三つの結果は出されていないわけです。これらの見直し作業と、この首都圏整備計画との関係は、どういう関係があるのか、関係がないのか、お尋ねします。
○国塚政府委員 お答え申し上げます。 三全総の策定につきましては、新全総の総点検作業を踏まえて策定作業を進めておるところでございます。昭和五十年十二月には、三全総の概案として、その基本計画、基本的な考え方を明らかにしておるわけでございます。首都圏整備計画は、この三全総概案の考え方に沿いつつ策定いたしたつもりでございます。 なお、先ほど大臣が申し上げましたように、三全総が策定されました場合におきまして、必要が生じました場合には、この計画を弾力的に運用するとか、あるいは見直しを行う措置を講ずる考えでございます。
○柴田(睦)委員 首都圏整備計画の中には、東京湾横断道や成田新幹線が計画されているのですが、これは交通ネットワークの見直しと無関係ではないはずであります。こうした大規模なプロジェクトを温存するために重要な工業基地や交通ネットワークの見直し作業が出る前に計画を進めようとしているのだ、こう見られないこともないわけです。 こうした大規模プロジェクトの問題とともに、この計画は人口抑制をたてまえとしておって、既成市街地では人口の減少を二十六万として、近郊整備地帯では二百二十万の増加、結局は首都圏の人口増加を抑制できずに、一層過密の幅を広げていくことになると思うのです。 そこで、首都圏の人口集中の要因の一つとなった東京湾の埋め立てですが、計画では、これを極力抑制するというような、ちょっとあいまいな表現になっているのですが、これは実際には、今後新規の埋め立ては認めない、こういう考え方であるのかどうかお伺いします。
○国塚政府委員 東京湾の埋め立てのお尋ねでございますが、先生仰せになりましたように、整備計画で、東京湾の新規の埋め立ては極力抑制することをうたってございます。その具体的な基準と申しますか、運用の仕方でございますけれども、この点につきましては、昨年秋に決定いたしました首都圏基本計画の中に記述をいたしております。 すなわち、東京湾の水面あるいは水際線につきましては、限られた貴重な公共空間であるという考え方を持っておりまして、今後の埋め立てにつきましては、沿岸の地方公共団体が従来から持っておる計画に基づくもので流通加工的なもの、あるいは都市生活のサービス向上、または湾岸地域の環境改善に寄与するもの、そういった港湾施設、その他の交通施設、都市施設等でありまして、東京湾臨海部への立地がどうしてもやむを得ないと認められるものに限るという取り扱いにいたしております。 なお、当然のことでございますけれども、いずれの場合におきましても、環境保全上容認し得るものでなければならないという限定つきでございます。
○柴田(睦)委員 その限るということの中で、それが広がっていくということにならないように厳重な限界を引かれるべきであると考えます。計画によりますと、やはり大型プロジェクトが進む。そうなると、いわゆるドーナツ化現象が一層拡大する。これがいままでの経験からも必然ですけれども、こうした開発は住民の環境の保全ということとは相対立し、また問題になっている通勤難の解消あるいは生活環境及び公共施設の整備ということには無力であるというように考えられるわけです。 そこで、もう一つ、住宅地をくし刺しにして住環境を破壊するということで、みんなが反対しております東京外環道路計画が整備計画には載っているわけですけれども、四年前に建設委員会で金丸大臣が、地元が反対ならば、やめると答弁されておりますし、現在も、地元の反対というのは、当時よりもさらに一層幅広く反対されているわけですけれども、こうしたものがなぜ計画に出るのか、お伺いをいたします。
○国塚政府委員 東京外郭環状道路でございますが、首都圏の圏域整備の立場から申し上げますと、東京外郭環状道路の計画は必要なものと考えておるわけでございまして、その理由といたしましては、東京を起点とする各方面にわたります国道、あるいは東名、中央、関越、東北道等の放射幹線道路から東京区部に流出入いたします交通を受けて、都区内の道路に分散させる、また放射線道路を相互に連絡いたしまして、東京区部に起終点を持たない交通をバイパスさせる、また東京都区周辺地域におきまして、流通あるいは業務等の諸機能を既成市街地の周辺部に誘導する。また一方、海上交通との関係を見ますと、東京港あるいは横浜港と内陸部との交通の円滑を図るといった広域的な交通幹線網ということで、計画上は必要なものと判断をいたしたわけでございますが、ただいま先生が仰せになりましたように、地域住民の御協力あるいは御理解がなければできない仕事でございますので、後ほど建設省からも御説明があると思いますけれども、そういう点につきましては、環境上の問題その他十分な配慮をしてもらいたいということを建設省に強く要望いたしておるわけでございます。
○柴田(睦)委員 では建設省にお伺いしますが、いまのこの計画についても再検討をしているというように承っているわけですけれども、この点については前に大臣も言われましたように、地元の市町村や住民が納得いくような、そういう計画にすべきであるというように思いますが、建設省の考え方を伺います。
○坂上説明員 お答えいたします。 一昨年、千葉県知事の方から路線及び構造を含めて検討してもらいたいという要望が建設大臣に出されておりまして、その線に沿いまして検討いたしておるわけでございます。その間にどういうような物の考え方で進むかという点から、主として千葉県当局と再検討の方法について相談をいたしながら進めてまいりまして、現在大体の線が出てきて、なお細かいところを千葉県当局の方と詰めておるという段階でございまして、それが詰まりましたならば、県の方を通じまして地元の方に、その案に対する考え方が相談されるというような段階に来ておるわけでございます。
○柴田(睦)委員 次に、計画では鉄道のところで、東京区部への通勤通学者に対応して、混雑の緩和、所要時間の短縮、そういうことがうたってあります。また、海浜ニュータウンなどの住宅地を計画的に整備する、こう言っているのですが、その海浜ニュータウンを通過する貨物専用線になっております京葉線の計画もされているわけですが、この計画は旅客化を前提にされているのかどうか伺います。
○国塚政府委員 ただいま京葉線のお尋ねでございますが、この計画におきましては、東京貨物ターミナルから蘇我までの間の新線建設を推進する計画といたしておりますが、その旅客輸送につきましては、今後運輸省を中心に検討されることとなっております。 国土庁といたしましては、いま先生仰せになりましたような千葉南部地域の土地利用の形態の変化もございますし、通勤通学対策の強化という点もございますので、運輸省とも十分協議をいたしまして検討を進めたい、かように考えております。
○柴田(睦)委員 運輸省の方に伺いますが、この計画が旅客化ということになれば、海浜ニュータウン、人口十八万の足が相当に確保できる。この計画段階で旅客化の方針がまだ明らかになっていないというのであれば、この首都圏の計画の見直しにつながっていくのじゃないか、こういうように考えるのですが、運輸省のこの点についての考えを聞いておきます。
○田中説明員 京葉線の関係につきまして、お答えいたします。 いま国土庁の方から御説明がありましたように、京葉線につきましては、当初貨物線ということで臨海地域の貨物あるいは東京の貨物輸送のバイパスというような使命を持ちまして、実は建設が始まったわけでございますが、御指摘がございましたように、その後特に千葉方でございますが、土地の利用方が変わりまして、かなり沿線に宅地化が進んでおる、こういう状況がございまして、東京都あるいは千葉県からも、旅客輸送についての要望が参っております。 こういうような状況がございますので、ただいま私どもといたしましても、特に東京都内どういうふうにアプローチをするか非常にむずかしい問題がございますが、こういう問題も含めまして鋭意検討をしておる段階でございます。
○柴田(睦)委員 いままで言いましたように、結論的には、この計画が大規模プロジェクトは温存する、人口抑制には効果が上がらない、首都圏の住民の生活環境の保全や通勤難の解消あるいはそうした生活向上という面には、この計画では無力なものであるというように私、見ておりますので、住民の意見を十分反映して見直すべきものであるというように考えるわけです。 そこで、お尋ねしますが、この計画について了承を得たという三月二十四日の首都圏整備審議会の委員の出欠状況はどうであったのか、お伺いします。
○国塚政府委員 お尋ねの首都圏整備審議会でございますが、この審議会は、国会議員のうちから両院が指名をされました委員が六名、関係行政機関の職員が十二名以内、都県知事及び指定市の市長十人以内、都県及び指定市の議会の議長十人以内、学識経験者十一人以内、合計四十九人以内で構成されております各般の方々のお集まりをいただく会合でございます。 関係行政機関の職員として任命されております各省庁事務次官あるいは都県知事、市長及び議会の議長である委員につきましては、やむを得ず出席できない場合に、代理による出席という運営をいたしております。 御指摘がございましたように、この審議会、非常に大事な重要な審議会でございまして、今後とも、この審議会の円滑な運営あるいはこの審議会の権威を高めますためにも、委員の出席につきましては、十分に努力をしてまいりたいと考えております。
○柴田(睦)委員 首都圏整備審議会令第二条二項では、「委員の二分の一以上が出席しなければ会議を開き、議決をすることができない。」こう決めてあります。 首都圏整備審議会は四十九人で構成されているわけですが、この三月二十四日の場合、代理が二十人いる。三十二人出席で、うち代理が二十人。そうすると、実際には委員は十二人しか出席していないということで、代理を除けば、これは成立しないのじゃないかというように思うのですが、この点についてはどうお考えですか。
○国塚政府委員 先生御指摘のとおり、審議会におきまして代理出席がかなりの数になったわけでございますが、この審議会におきましては、昭和四十五年に会長の発案によりまして、この種の審議会、非常に多方面にわたる委員の出席を必要とするということから、関係行政機関の各省事務次官及びただいま申し上げました府県関係、市関係あるいは議会関係の先生方につきましては、その代理となり得る十分な資格を持った人を代理として参加させることによって、この審議会の円滑な運営を図るということが決められておりまして、当時の審議会は、そういう議事運営の従来の考え方に従いまして有効に成立し、議事を始めた。その上で整備計画の御承認をいただいたという経過でございます。
○柴田(睦)委員 ところが、代理については審議会令でも、あるいは運営規則でも規定がされていないわけです。行政改革の憲法、そういうことを言われております臨時行政調査会の、昭和三十九年の中央官庁に関する改革意見の中では、この審議会について、委員の代理は認めないようにするようにという意見が出されているわけです。 そういう意味で、いまのような出欠状況では計画自体の効力が問題になると思うわけです。そういう点から見てみますと、この国土利用計画審議会、あるいは中部圏近畿圏その他の審議会の実情も、恐らく同様な状況にあろう。そういう中で、代理出席ということで重要な計画を定めるということは、非常に問題があると思うのです。 そういう意味では、本当に見識を持ったその本人が出てきて意見を述べる、そういう審議会にすべきである。そういうことを考えれば、こういう住民に一番密接な計画になるわけですから、あるいは住民の代表も加える、こういうような方向が打ち出されてしかるべきじゃないかというように考えるわけですが、この審議会のあり方について、この代理出席の問題なども含めて、今後どういう方向で正していこうとするのか、長官に最後にお伺いして、終わります。
○田澤国務大臣 首都圏整備審議会に実は私も出席いたしまして、当日の審議会の審議状況をつぶさに拝見いたしました。 確かに、審議会では森委員あるいは広瀬委員、また他の委員からも、代理出席は好ましくない、できるだけこういうことはないようにしてほしいという発言がございました。これに対しまして友末会長は、確かにそのとおりであるけれども、先ほど私が申し上げましたように、首都圏の整備計画の現状からして、きょうどうしても答申をしなければ、五十一年度から特別措置法に乗ることができないというようなことでありますので、今後国土庁としては、この審議会の運営について十分検討するということを前提にして、この審議会の運営を進めてまいりたいということを各委員に諮りましたところ、今後ひとつ十分なる対策を考えてほしいということでございましたので、私からも、そういう点は、今後あらゆる機会に、これら審議会の運営について正しい運営が行われるように、また委員の構成についても、最も合理的な構成メンバーがつくられるように努力をしますということで御理解をいただいたわけでございます。 ちょうど、その後に閣議がございましたものですから、私からも、審議会のあり方については十分検討してほしいという旨を申し上げまして、行政管理庁初め関係省庁にお願いをいたしたような次第でございますので、その点ひとつ御理解をいただきたい、こう思います。
○柴田(睦)委員 終わります。
○芳賀委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後六時四十四分散会