決算委員会 第10号
- 発言数
- 332 件
- 登壇者
- 27 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1977/03/23
会議録
○芳賀委員長 これより会議を開きます。 昭和四十九年度決算外二件を一括して議題といたします。 本日は、建設省所管及び住宅金融公庫について審査を行います。 この際、お諮りいたします。 本件審査のため、本日、参考人として日本住宅公団総裁南部哲也君、理事沢田光英君、理事有賀虎之進君、理事今野博君及び日本道路公団理事伊藤直行君、理事吉田喜市君、以上の方々の御出席を願い、その意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○芳賀委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 なお、参考人からの意見聴取は委員の質疑により行いたいと存じますので、さよう御了承願います。 —————————————
○芳賀委員長 それでは、まず建設大臣から概要の説明を求めます。長谷川建設大臣。
○長谷川国務大臣 建設省所管の昭和四十九年度歳入歳出決算につきまして、その概要を御説明申し上げます。 まず、歳入につきましては、主要会計別の収納済歳入額は、一般会計九十九億五千七百七十八万円余、道路整備特別会計一兆二千百八十六億八千四百八十三万円余、治水特別会計の治水勘定三千九百八十八億七百三十八万円余、同特別会計の特定多目的ダム建設工事勘定五百九億二千八百二十二万円余、都市開発資金融通特別会計二百四十六億二千二百四万円余、となっております。 次に、歳出につきましては、各会計別の支出済歳出額は、一般会計一兆九千五百八十五億一千百九万円余、道路整備特別会計一兆二千百三十億六千百四十四万円余、治水特別会計の治水勘定三千九百六十九億二百五十万円余、同特別会計の特定多目的ダム建設工事勘定四百六十四億一千八百十三万円余、都市開発資金融通特別会計二百三十億二百二十七万円余、特定国有財産整備特別会計(所管分)二百三十一億七千六百二十四万円余、となっており、いずれも治水関係事業、災害復旧関係事業、道路整備事業、都市計画事業、住宅対策事業、官庁営繕、都市開発資金貸付事業等を実施するために支出したものであります。 まず、治水事業につきましては、第四次治水事業五ヵ年計画の第三年度として、河川、ダム、砂防の各事業を施行いたしました。 すなわち、河川事業では、直轄河川改修事業として百二十三河川、中小河川改修補助事業等として千四亘一一河川の改修工事のほか、高潮対策事業、河川環境整備事業等を実施し、ダム事業では、直轄事業として四十九ダム、補助事業として百八十三ダムの建設工事等を実施し、このうち十ダムを完成したほか、水資源開発公団に対して交付金を交付いたしました。 砂防事業では、直轄事業として二百七十三ヵ所、補助事業として三千四百八十七ヵ所の工事を実施いたしましたほか、地すべり対策事業を行いました。 海岸事業では、直轄十海岸、補助三百十ヵ所の海岸工事を実施いたしました。 また、急傾斜地崩壊対策事業は六百二十六地区について補助事業を実施いたしました。 次に、災害復旧事業につきましては、直轄事業では、四十八年発生災害の復旧を完了し、四十九年発生災害は五二%の復旧を完了いたしました。補助事業では、四十七年発生災害の復旧を完了し、四十八年発生災害は八二%、四十九年発生災害は三七%の復旧を完了いたしました。 次に、道路整備事業につきましては、第七次道路整備五ヵ年計画の第二年度として、一般国道等の改良及び舗装等を実施いたしました。 このうち、改良においては三千六百十五キロメートル、舗装においては四千八百八キロメートルーを完成し、五ヵ年計画における進捗率は、改良で約二六%、舗装で約三二%となっております。 このほか一般国道においては、指定区間一万七千八百二十九キロメートルの維持修繕工事を直轄で実施いたしました。 有料道路事業関係では、日本道路公団、首都高速道路公団、阪神高速道路公団及び本州四国連絡橋公団に対して出資等を行い、また、有料道路事業を実施した地方公共団体等に対して、資金の貸し付けを行いました。 次に、都市計画事業につきまして御説明申し上げます。 公園事業につきましては、国営公園として、武蔵丘陵森林公園の施設整備、飛鳥国営公園及び淀川河川公園の用地買収及び施設整備を実施したほか、補助事業として都市公園一千九百二ヵ所の施設整備を実施いたしました。 下水道事業につきましては、第三次下水道整備五ヵ年計画の第四年度として事業を推進し、管渠において九百七十キロメートル、下水処理施設において百八十八万人分の施設を完成いたしました。この結果、五ヵ年計画における進捗率は、管渠で約四二%、下水処理施設で約三三%となっております。 次に、住宅対策事業につきましては、第二期住宅建設五ヵ年計画の第四年度として、公営住宅、改良住宅、その他公的資金による住宅建設事業を推進いたしました。その結果、昭和四十九年度予算に係る事業実施戸数は、公営住宅七万五千六百四十三戸、改良住宅六千三十九戸、住宅金融公庫及び日本住宅公団関係四十一万三千七百五十五戸、農地所有者等賃貸住宅一千六百二月、特定賃貸住宅二千八百十九戸、がけ地近接危険住宅移転費補助に係る建設助成一千八十四戸となっております。 次に、官庁営繕につきましては、九段合同庁舎建設工事等三百件の工事を施行し、外務省庁舎別館等二百三十一件を完成いたしました。 最後に、都市開発資金貸付事業につきましては、四地区の工場移転跡地及び三十五ヵ所の都市施設用地の買い取りに対し、資金の貸し付けを行っております。 以上が、昭和四十九年度における建設省所管の決算の概要であります。 次に、昭和四十九年度決算検査報告に関する建設省所管事項の概要につきまして御説明申し上げます。 所管事業に係る予算の執行に当たりましては、常にその厳正な執行を図ることはもちろんのこと、内部監査等を含め、万全を期してまいったのでありますが、決算検査におきまして指摘を受ける事項がありましたことは、まことに遺憾であります。 これら指摘を受けました事項のうち、直轄工事の施行に当たり設計が適切でなかったものにつきましては、関係者に対し厳重に注意いたしましたが、今後も、工事の施行等には特に配意し、適正な予算の執行を図ってまいりたいと考えております。 また、地方公共団体が施行する補助事業で、工事の施行が不良のため工事の効果を達成していないもの、または設計に対して工事の出来高が不足しているものにつきましては、手直し工事または補強工事を施行させる等事業の所期の目的を達成するよう措置いたしましたが、今後は、さらに事業執行の改善に努力し、このような事態の発生を未然に防止するよう指導を強化する所存であります。 以上が、昭和四十九年度建設省所管の決算の概要及び決算検査報告に関する建設省所管事項の概要でありますが、何とぞよろしく御審議のほどお願い申し上げます。
○芳賀委員長 次に、会計検査院当局から検査の概要説明を求めます。小沼会計検査院第三局長。
○小沼会計検査院説明員 昭和四十九年度建設省の決算につきまして検査いたしました結果の概要を説明申し上げます。 検査報告に掲記いたしましたものは、不当事項十六件、意見を表示しまたは処置を要求した事項二件、本院の注意により当局において処置を講じたもの一件でございます。 まず、不当事項について説明いたします。 検査報告番号六二号は、中国地方建設局が直轄で施行している道路新設工事の設計に関するもので、設計が適切でなかったため、ボックスカルバートが荷重に耐えられない不安定なものとなっており、工事の目的を達していないと認められるものであります。 また、検査報告番号六三号から七七号までの十五件は、工事の設計が適切でなかったり、工事の施工が不良であったりしているなど、公共事業関係補助事業の実施及び経理が不当と認められるものでございます。 次に、意見を表示しまたは処置を要求した事項について説明いたします。 その一は、下水道工事における薬液注入費の積算について処置を要求したものでございます。 建設省の補助を受けて地方公共団体が施行しております下水道の管渠等を新設する工事におきまして、管渠布設個所等周辺の地盤の強化や湧水の防止を図るための薬液注入を施行しておりますが、その薬液注入費の積算について見ますと、昭和四十七年に建設省が定めました積算基準に示されております作業班一編成の一日当たり標準薬液注入量を基準として算定していましたが、この薬液注入量は、小規模な薬液注入工事の例が大多数であった昭和四十二年から四十五年当時の薬液注入実績等を考慮して定められたものでありました。 そこで、本院がその施工の実態を調査しましたところ、近年では施工規模の拡大、作業機械の改良等に伴う作業能率の向上によりまして、薬液注入量の実績は積算基準で定める標準注入量の二倍から三倍程度となっている状況でありまして、積算基準が最近の施工形態の変化に適応して整備されていないと認められました。 したがいまして、建設省において施工の実態を十分調査検討の上、積算基準を早急に整備し、これにより各地方公共団体の予定価格の積算を適切なものにさせ、もって国庫補助金予算の効率的執行を図るよう処置を要求したものであります。 その二は、多目的ダム建設事業の負担金の割合について改善の意見を表示したものであります。 建設省及び北海道開発局が直轄施行しております電源開発等を含む多目的ダム建設事業は、大渡ダムほか十ダムでありまして、この建設事業は四十四年一月から四十九年十月までの間にそれぞれの共同事業者の負担金の割合を決定し、それぞれ公示の上施行しているものであります。しかして、電源開発分の負担割合につきましては妥当投資額によって算定しておりますが、この計算の基礎になる山元発電単価は、四十年当時の九電力会社事業報告書に示されている電気料金の総括原価をもとにして建設大臣が関係行政機関と協議して定めたもので、その後現在に至るまで、そのまま据え置かれているものであります。 しかし、この単価は、関係法令及び関係行政機関との申し合わせによりますと、電気料金の算定の基礎となった総括原価を基準として算出することになっておりまして、四十九年六月に電気料金の大幅な値上げが一斉に行われた際の基礎資料によりますと、四十年当時に比べて大幅に上昇していますので、山元発電単価を適正なものに改めて負担金を算定したとしますと、国が負担する治水分の負担割合は相当に減少することになると認められましたので、速やかに関係行政機関と協議の上、山元発電単価を改定し、もって事業費負担の適正を期するよう改善の意見を表示したものであります。 次に、本院の注意により当局において処置を講じたものについて説明いたします。 これは、工事費のうち一般管理費の積算に関するものでございます。一般管理費は、通常、資材、労務費等の直接工事費に所定の一般管理費率を乗じて算出しますが、その際、資材の中に単に取りつけたりするだけで加工を要しない機器単体や部品が含まれている場合には、機器単体等については、その価格の二分の一を一般管理費の計算対象とするのが一般的な取り扱いとなっております。 ところが、関東地方建設局が施行している設備の製作工事では、機器単体等のうち、一個の価格が百万円以上のものに限ってそのように行い、百万円未満のものについては価格の全額を対象としているため、一般管理費の積算額がそれだけ過大になっており、適切でないと認められましたので、当局の見解をただしましたところ、関東地方建設局では五十年六月に積算要領を一般的なものに改めたというものでございます。 なお、以上のほか、昭和四十八年度決算検査報告に掲記いたしましたように、道路、河川構造物工事における鉄筋コンクリート用型枠支持材損料の積算及び橋梁塗りかえ工事における塗りかえ費の積算について、それぞれ処置を要求しましたが、これに対する建設省の処置状況につきましても掲記いたしました。 以上、簡単でございますが、説明を終わります。
○芳賀委員長 次に、住宅金融公庫当局から資金計画、事業計画等について説明を求めます。淺村住宅金融公庫総裁。
○淺村説明員 住宅金融公庫の昭和四十九年度の業務の計画と実績につきまして、御説明申し上げます。 貸付計画は当初住宅等資金貸し付け九千四十七億八千八百万円、関連公共施設等資金貸し付け七十二億円、宅地造成等資金貸し付け一千百十九億九千八百万円、合計一兆二百三十九億八千六百万円でありましたが、その後、資金需要の変動に伴い、計画を住宅等資金貸し付け九千八百九十七億八千八百万円、関連公共施設等資金貸し付け六十八億一千四百万円、宅地造成等資金貸し付け一千百二十三億八千四百万円に改定して、合計一兆一千八十九億八千六百万円といたしたのでございます。 貸付実行予定額は当初、昭和四十九年度貸付契約に係る分五千六百三十一億九千二百万円、前年度までの貸付契約に係る分二千九百四十四億一千五百万円並びに財政施策に基づく昭和四十八年度からの繰り延べ分五百十五億円を合わせた計九千九十一億七百万円でありましたが、その後、財投追加及び前年度決算による改定等により、合計一兆一千六百九億八千百四十七万円余に改められたのでございます。 この原資は、資金運用部資金の借入金九千六百九十八億円、簡易生命保険及び郵便年金積立金の借入金五百億円、宅地債券発行による収入二十億円のほか、貸付回収金等から一千三百九十一億八千百四十七万円余をもって、これに充てることといたしたのでございます。 前述の貸付計画によりまして、貸付契約を締結した額は、住宅等資金貸し付け九千八百八十二億二千七百十一万円、関連公共施設等資金貸し付け六十八億一千三百七十万円、宅地造成等資金貸し付け一千百二十三億八千三百八十万円、合計一兆一千七十四億二千四百六十一万円、戸数等にいたしまして、住宅三十六万八千九百六十六戸、関連公共施設等四十四件、宅地の取得一千七百四十四万平方メートル余、造成一千三百七十三万平方メートル余となったのでございます。 また、貸付実行額は、前年度までの貸付契約に係る分を含めまして、住宅等資金貸し付け九千三百十七億一千四百五十三万円余、関連公共施設等資金貸し付け七十一億九千二百九十二万円、宅地造成等資金貸し付け一千百九十二億三千百八十万円、合計一兆五百八十一億三千九百二十五万円余となったのでございます。この貸付実行額は、前年度に比べますと、四千四百三十九億四千七百八十七万円、率にいたしまして、七二・三%増となっております。 また、年度間に回収いたした額は一千七百八十八億一千五百十万円余でありまして、前年度に比べますと、三百六十二億二千四百七十三万円余、率にいたしまして、二五・四%増となったのでございます。 この結果、年度末貸付残高は、三兆五百七十億五百四十三万円余となりまして、前年度末に比較いたしますと、八千七百九十二億七千三百六万円余の増加となったのでございます。 貸付金の延滞状況につきましては、昭和四十九年度末におきまして、弁済期限を六ヵ月以上経過した元金延滞額は二億八千九百六十六万円余でありまして、このうち一年以上延滞のものは二億六千八百五十七万円余でございました。 次に、住宅融資保険業務につきましては、昭和四十九年度におきまして金融機関との間に保険関係が成立する保険価額の総額を一千二百億円と予定し、この額の百分の九十に相当する一千八十億円を保険金額といたしましたが、保険関係が成立いたしたものは五百五十九億七千五百四十四万円余でございました。 収入支出について申し上げますと、収入済額は、収入予算額一千七百七十六億三千九百八十一万円余に対し、一千七百六十八億四百十四万円余となりました。支出済額は、支出予算額一千七百八十二億八千三百四万円余に対し、一千七百六十七億八千四百四十六万円余となり、支出より収入が一千九百六十八万円余多かったのでございます。 損益計算の結果につきましては、貸付業務では、利益一千九百二十五億七千九百二十九万円余、損失一千九百二十五億七千九百二十九万円余で、利益損失同額となり、利益金は生じませんでしたので、国庫納付金も生じませんでした。 また、住宅融資保険業務では、利益八億四千二百三十五万円余、損失四億六千百九十六万円余で、差し引き利益金三億八千三十八万円余を生じましたので、これを積立金として積み立てたのでございます。 以上をもちまして、昭和四十九年度の業務概況の御説明を終わらせていただきます。
○芳賀委員長 これにて説明の聴取を終わります。 —————————————
○芳賀委員長 これより質疑に入ります。 質疑の申し出がございますので、順次これを許します。森下元晴君。
○森下委員 私は、治水利水の問題につきまして、まず河川局長にお伺いいたしまして、最後に大臣より総括的に御所見をお伺いしたいと思います。 ただいま大臣が御説明されました四十九年度決算概要説明の中で、治水特別会計の治水勘定三千九百六十九億二百五十万円余でございますけれども、これは第四次治水事業五ヵ年計画の第三年度として河川、ダム、防災の事業を施行しておるようでございます。そこで、治水事業の最たるものは、やはりダムをつくりまして治水の効果、砂防の効果、そしてまた利水の効果をかなり上げておるように思いますけれども、そのダムの効用につきまして、まず局長から簡単に説明を受けたいと思います。
○栂野政府委員 わが国は、気象的、あるいは地形的、あるいは地理的条件から洪水被害が発生しやすい状況でございます。したがいまして、河川改修あるいはダムの建設によりまして、治水事業の強力な推進というものが必要でございます。ダムによります洪水調節というのは、山元で洪水を調節するという意味におきましても、治水対策として非常にウエートが高いものを持っておる次第でございます。さらに多目的ダムにおきましては、渇水時における既得の水利権の補給を初めとしまして、逼迫しております都市用水あるいは農業用水の新しい需要に対処するという意味におきましても、そういう利水面でも非常に重要な役割りを果たしておるということで、治水、利水両面におきまして、今後とも促進していきたいというふうに考えております。
○森下委員 ダムの効用につきましては、ただいま局長から、ダムは砂防上必要でもあるし、また電力、灌漑用水、工業用水等において、利水上も非常に必要である、私もそのとおりだと思います。非常に狭い国土に一億の人口が住めるということも、わが国は非常に雨量の多い水資源に恵まれた国土であるというのがその理由だと思います。そのためには、首都圏にいたしましても、中部圏にしても、また近畿圏にしても、それぞれ大きな河川がございまして、その下流に大都市が発達しておる、私もそのように思います。そういうことで、地形的に考えましても、わが国の河川は非常に急峻でございます。一たび大雨が降れば、大きな災害が及ぶわけでございます。 すなわち、利水という反面、また非常な災害という、いわゆるもろ刃の剣を持っておるのが、わが国の河川の特徴であるわけでございます。そのためには、調整ダム等のダムの効用が非常に治水効果を上げておると思います。 そこで、効用ばかりではございませんので、ダムをつくったことによって、最近いろいろ公害も出ております。たとえば、台風十七号によって四国の吉野川また高知県の物部川、そういう川の濁りがかなり長い間とれなかった。その起因するところは、ダムの取り入れ口が非常に下部にございまして、いわゆる冷たい死んだ水が流れると同時に、非常に微細な粒子がダムの底に沈でんする、それが下部にございます取り入れ口から長期間かけて流れ出る、そういう非常な弊害が出ておるようでございます。 過去、ダムのないときには、大洪水のときには太平洋とか日本海に向かって土砂が流れていく、そして海に大体沈でんするのが、その当時の実情であったように思うのですが、ダムができたために、ダム自身がちょうど貯水槽のような働きをいたしまして、大きな岩はもちろん、非常に微細な土壌までもダムの底に沈でんせしめる。そういうような沈でん作用を起こすわけでございますから、それが取り入れ口等の関係で何カ月もかけて下流に流れ出る。しかも、その水が非常に冷たい。ダムの表面の水は、かなり温かいために魚が住む、また灌漑用水としても利用できるわけでございますけども、冷たくて濁った水は非常な害を与えておる、そういう公害が出ております。吉野川等でも、また徳島県の那賀川等でも、下流のノリができないとか、またアユが食べる珪藻類が育たないとか、そういう被害が出ているようでございます。 その点について、取り入れ口の問題を、将来新しいダムをつくる場合にどうするか、また、もうすでに既存のダムに、そういう新しい取り入れ口ができないかどうか、この点について、これも簡単にお答えを願いたい。
○栂野政府委員 先生がおっしゃいますように、近年の洪水によりまして、那賀川の長安口ダムあるいは吉野川の早明浦ダムというのに濁りが発生して、長時間続いておるという状況でございます。それで建設省としましては、あるいは県におきましては、そういうダムにおきましては原因、機構を解明するという協議会的なものをつくりまして、現在鋭意問題を検討中でございます。 基本的には、そういう調査結果を待ちまして、流域の砂防あるいは地すべり対策という恒久対策も推進していくというほか、関係機関と協議しまして濁水対策、たとえて言いますと、先生がおっしゃいました表面取水の問題、そういう問題につきましても、今後の検討課題として研究し、推進していきたいというふうに考えます。具体的な表面取水の例としましては、利根川の下久保ダムほか現在やりておりますし、検討中でございます。
○森下委員 ダムの問題につきましては、時間の関係でその程度にいたしますけれども、もう一つ、非常に微細な粒子がダムに沈でんするわけですから、ことしのように異常天候で干ばつが続く、ダムの底が干し上がった、風が吹くたびに、ちょうど黄砂風塵のようなかっこうで、その微細な粒子が舞い上がって洗たく物も干せないというような害もあったようでございまして、徳島県等では、海の塩水を持ってきまして、そのにがりの作用でそれをとめるというようなことも考えたようでございまして、思わぬ災害が起こっておるのも現実の姿でございまして、こういう点もひとつ御研究を願いたいと思います。 次の問題は、一級河川等は堤防等も非常によくなったし、またダムの洪水調整としての機能もかなり役立っておりまして、その点は、われわれもなかなか治水効果は上がっておると思いますけれども、りっぱな堤防ができたために、その一級河川の枝川、いわゆる小河川、それから零細河川、そういうところがシャットアウトされたものですから、内水のために非常な災害を受けておる。これも本川へ出すためには、やはりポンプアップをしなくてはいけない、そういう例が各地区で起こっております。ポンプアップになりますと、一年に一度か二度のために一馬力一億円もかけて、少なくとも一秒間に五十トン、百トンの水を出すわけですから、五十億も、百億もの金をかけて、やらなければいけない。そこで、ポンプアップももちろん必要でございます。しかしながら、ダムによる洪水調整をうまくやれば、洪水時期のピーク時をずらすことによって、昔の霞堤——なかなか昔の人はりっぱな考えを持っております。自然に流水できるような、ああいう堤防をつくっておるわけでございまして、ポンプアップばかりに頼らずに、堤防の一部に自然流水できるような、いわゆる樋門をつくることによってやる方が、かえっていいのじゃないかというような気がするわけです。 ちょうどその例が徳島県の吉野川の支流に飯尾川という川がございまして、これは徳島県の三つのむずかしい治水事業の一つでございますけれども、かなり大きなポンプを据えつけなくては効果がないし、とにかく一秒間に六百トンの水が出るわけでございまして、現在のところは、そのために二十トンぐらいの排水の設備しかできておらないというような現状でございまして、河川局の方でもいろいろお考えになっておるようでございますけれども、ポンプアップと同時に自然流水を吉野川本川の洪水時期とうまく調整することによってできるのじゃないかというのが、私素人ながらの感じでございますけれども、この点につきまして何か御調査された結果がございましたら、これも簡単にお答え願いたいと思います。
○栂野政府委員 先生がおっしゃいますように、いわゆる内水排除としまして、ポンプばかりが能じゃない、おっしゃるとおりだと思います。適地、適地を見まして、霞堤的な洪水調節というものも考えていきたいと思います。 いまの飯尾川の河川改修の問題でございますが、先生御指摘のとおり非常に改修計画がむずかしい川でございまして、上流、中流、下流の問題がいろいろふくそういたしておるわけでございます。それで建設省としましては、この水系をどういうふうに計画を立てて改修するのが一番いいかというのを現在鋭意検討中でございます。 その一つとしましては、先ほどお話がありました二十トンのポンプをさらに増強するというのも、その総合的な治水計画の中の一環として考えておる次第でございます。その他の遊水的な改修方式につきましては現在検討中でございまして、またはっきり結論が出ました段階におきまして御説明いたしたいと思います。
○森下委員 飯尾川の問題は、また結論を早く出していただいて、早期に効果が上がるようにお願いしたいと思います。 最後になりますけれども、緑は最大のダムである、いわゆる森林政策は最大のダムの働きをしておる。林野庁等の調査を見ました場合に、森林の効用によって受ける利益というものは、五年ぐらい前に林野庁が統計的に出しておりますけれども、約十三兆くらいの効用が実はあるようでございます。それくらい森林の効用はダムの働きをして水資源確保のためにも役立っておる、河川行政のためにも治水行政のためにも非常に役立っておる、私もそのとおりだと思います。 ところが、水源地帯に対する報いが案外ございません。いま権利、権利の一つの流行的な傾向もございます。これは憲法第二十五条一項で生存権が決められておりますから、そういう問題も成り立つわけでございますけれども、日照権とか、海辺でも入浜権、そういうものがあるわけでございますから、水源権という問題を考えるべきである。 たとえば首都圏に水を供給しておりますのは、大体において利根川でございます。この利根川の中でも、群馬県の占める割合は非常に多うございます。とにかく群馬県は首都圏で最大の水がめであると言われておりまして、利根川流域森林地帯の水量は約七億八千四百万トン、総保水量の五二・八%を群馬県が占めておるわけなんです。そういう水源地帯には水源林という制限林が設定されておりまして、その水源林を持つ市町村は、実は水源林について一銭の固定資産税も入っておらないのです。過疎問題も抱えて、そういう山村は入るべき金も入らない。もちろん水源林は制限林で、固定資産税免除というような法の特典がございますから、それはそれなりにいいわけでございますけれども、その地域にございます山村の収入に非常に大きな影響を与えて、ますます過疎化する。しかも水源林によって水の確保はできておる。ここらの関連を、われわれはじっくり考えなくてはいけません。 前に琵琶湖開発法案というのがございました。琵琶湖の水を大阪とか京都、神戸のために使うのだからというので、あれだけの大きな事業がされたわけでございますので、ああいう精神にのっとって、水源林を持つ地域に対しては日照権のような水源権というものを国の施策で与えるべきである。これは建設省だけの問題じゃないと思いますけれども、幸い建設大臣は前に農林大臣もされておりましたし、国務大臣という立場にございますので、この問題もあわせて、このダムの問題、また内水排除に非常に苦労しております。そういう地域の問題について総合的に大臣の御所見をお伺いいたしまして、私の質問を終わります。
○長谷川国務大臣 今後ダムをつくる場合、いままでのような考え方、指導の仕方、これではもう行き詰まるだろうと思うのです。したがって、水源林の育成ということは欠くべからざるところの一番重要な問題であります。いま山がますます荒れていっているという実態、そして山が水を保つことのできない状態になってきている、これをどうして保たせるようにするか。いまのような状態が続く限りにおいては災害、また水不足、こういうようなものから逃れ出ることはできない状態にあるだろうと思うのです。したがって、今後ダムをつくる場合の条件等々について、もう少し考え直さなければならないということで、いま鋭意その問題についていろいろ研究をしておるところでございます。 ただ補償すればいいではないかということでは、物の解決がつかなくなってきておりまして、その被害を受ける住民が、喜んで提供できるような環境をまずつくってやることが必要条件でなければならぬ。どんな山の中の本当に一軒家に住んでいても、住めば都という言葉があるごとく、それが郷土であり、その気持ちはかえがたいものがあるだろうと思う。でありますから、そこから離れる場合には、喜んで離れていってくださるだけの条件というものも当然醸し出さなければならぬ、こういうふうに考えております。 いま御指摘の、河川を保護するために、林野の育成にまず第一に重点を置いてダムの建設に当たっていかなければならぬ、こういうふうに私たちは考えておるのでございまして、この問題につきましては、まだ考え方がまとまっておりませんが、今後ダをつくるには喜んで提供のできるような状況にやり直していく、こういうような考え方でございます。でありますから、われわれはいま考えて、皆さん方と御相談を申し上げますけれども、その結果、ダムをつくってよかったという状態になるように、今後の施策を行ってまいりたい、こういうふうに考えております。
○森下委員 終わります。
○芳賀委員長 丹羽久章君。
○丹羽(久)委員 与えられた時間が三十分でありますので、ごく簡単に金融公庫の総裁に、まず最初にお尋ねいたしたいと思います。 総裁、金融公庫の金を住宅に貸し付ける目的、この目的はどういうことであるか、一応聞かしていただきたいと思います。
○淺村説明員 お答え申し上げます。 住宅金融公庫の融資は、住宅金融公庫法の第一条にもはっきりありますように、「国民大衆が健康で文化的な生活を営むに足る住宅の建設及び購入に必要な資金」、こういうものをお貸しするということで従来やってまいっております。
○丹羽(久)委員 その中に「銀行その他一般の金融機関が融通することを困難とする」という文面がありますが、これに対しては、どういうふうにおとりになっておるでしょうか。
○淺村説明員 ただいま十分申し上げることが落ちまして失礼申し上げました。 第一条には、やはりそのように書かれてございます。その点は私ども、一般の金融機関に申し込んでも、担保その他いろいろございまして、なかなか融資を受けられない、そういう方でも住宅金融公庫では、別に区別をしないで、申し込まれればお貸しをするということ、それから私どもの融資の一番基本になっておりますのは、五分五厘という非常に低利な融資でございます。そういう融資は、普通金融機関では受けられないという特別の融資でもございます。そういういろいろな意味を含めまして、私どもは第一条の解釈をいたしておるわけでございます。
○丹羽(久)委員 きょうの四十九年度の住宅金融公庫の業務概要、この内容を先ほど総裁はお読みになりました。聞いておりますと、非常に成績よく、非常にうまく運用せられておるように思うのです。 しかし、国民の声、つぶやきと申しますか、それを聞くと、まだまだ、一つの住宅を建てていく上において金融公庫で融資をしてもらう、その間の不、平というのか、もう少し、こういうことをしてもらいたい、ああいうことをしてもらいたい、こういうふうにしてもらったらいいがというような声がいろいろ上がっておりますが、さて大責任者である総裁は、現在で事足れりとお考えになっておるか、どうでしょう。
○淺村説明員 私どもも、一般の方々からいろいろ御要望が出ておりまして、常にそういう声には謙虚に耳を傾けてまいっておるつもりでございます。創立以来、今日まで個人住宅の貸し付けにつきましても、いろいろ改善すべき点は改善し、簡素化すべき点は簡素化して今日に至っておるわけでございますが、先生御承知のように、今年度の申し込み受け付けを見ましても、なかなか需要が多うございまして、完全にこの需要に応じ切れない、やむを得ず抽せんをやっておるというような状態もございます。今後そういう面も考えまして、いろいろと前向きで考えてまいらなければならぬと存じております。
○丹羽(久)委員 融資をしていただくこの公庫側と、受ける側との考え方というのは、やはり相反するものがあるのかもしれません。しかし、声として総裁がお聞きいただいて、順次これに対して改革をし、進歩的な体制を整えてきたとおっしゃいますが、まだまだ総裁自身がお考えになるうちに、もう少しこうしたらいいなとお考えになることがあるはずだと私は思っております。 そういう点から、きょうは特に建設大臣もおいでいただいておりますし、いま日本の国で一番解決しなければならないという問題は、この住宅問題だと私は思っておる。残されたこの住宅問題をいかにうまく解決していくかということが、文化国家としての私は価値づけである、こう思いますから、きょうは建設大臣においでいただきますから、率直にあなたの、こういう点をもう少し進めたら、もっと融資する面において、みんなが喜ぶだろうというような御意見があったら、お聞かせいただきたいと思います。
○淺村説明員 それは、いろいろまだ問題はあろうかと思いますが、私考えますに、この個人住宅の五分五厘の融資というのは、非常に皆さんに期待をされておりますので、できるだけ融資額をふやしてあげたいという気持ちを持っております。 この点につきましては、この数年来建設省のいろいろ御配慮もありまして、非常に飛躍的に融資額がふえてまいっております。ただいま個人住宅、木造ですと、最高四百五十万というところまで来ておりますが、そういうふうになるまでには、ずいぶん飛躍的な段階をたどってまいって今日に至っております。 それから、戸数はいま申し上げましたように、現在申し込みを全部受け付けるわけにまいらない、二倍近い申し込みを受け付けておるようなわけでございますので、これもできるだけ楽にしてあげたいという気持ちは持っております。 そういうことで、毎年前向きにいろいろと御配慮をしていただきまして現在に及んでおるわけでございまして、常にそういう姿勢で私も建設省と御相談をしながらやってまいりたいと考えておる次第でございます。
○丹羽(久)委員 総裁がこの住宅政策と申しますか、この住宅における資金貸し出しに対して後退ぎみだとは、私は決して思っておりません。常にあなた自身のお考えは、いろいろの声を聞かれて前進、前進という態度でいらっしゃることもよくわかります。しかし、私は、もう少し総裁のおっしゃるように、枠を広げたり、いろいろの面で考慮してもらいたいという点を、総裁にお話を聞きながら具体的に煮詰めていきたいと思います。 さて、そこで、細かい数字になりますから、総裁がおわかりにならなければ係官のどなたかに説明していただけば結構だと思いますが、五十年、五十一年、この二年の間の、あなたの方で融資せられた住宅数というのは、どんな現況でありましょうか。
○淺村説明員 ただいま私の手元にございます数字は、私の方で一番問題になっております。大事に考えております個人住宅の建設資金でございまして、これは実は五十年の第二回目、秋の受け付けから抽せんに切りかえたという状態でございまして、そのときからの数字をちょっとここに持っておりますが、五十年の第二回目の個人住宅は、私の方の建設の分は、枠が九万二千戸でございましたのに対して申し込みが十四万四千六百五戸、一・六倍というような状況でございました。それから五十一年度は一回、二回、三回と受け付けております。三回目は、この間一月にやった分でございますが、一回目は九万三千戸の枠に対しまして申し込みが十七万六千七百五戸、一・九倍の申し込みでございます。二回目は七万八千戸の枠に対して十三万四千二百十戸、一・七倍の倍率の申し込みでございます。それから三回目は、枠が四万六千戸で、これに対して申し込みは十一万四千七百七十四戸、二・五倍といったような盛況でございました。そういうような経過をたどっておるわけでございます。
○丹羽(久)委員 抽せんに五十年の秋からしたとおっしゃいますが、この抽せんにしたという理由は、どういうことで抽せんになったのでしょうか。
○淺村説明員 住宅金融公庫は、当初二十五年にできましてから四十二年までは、ずっと抽せんでやってきた歴史がございます。ただ、四十三年から需要も一応落ちつきましたので、抽せんでなく、半年ぐらい窓を開いて、おいでになった方は、適格者は全部受け付けるという方法に切りかえておりましたところが、例の四十八年の石油ショックが起こりましてから以来、急に申し込みが爆発的にふえまして、実は四十九年度には非常にあわてたわけでございますが、結局五十年の二月から、二回目から抽せんに切りかえた。結局申し込みが非常に多くなったという背景がございます。二倍近い申し込みが出てきたということで、やはり予算にも力がございますから、やむを得ず、ただいま抽せんによっておるわけでございます。
○丹羽(久)委員 申し込みがふえてきたから抽せんにしたとおっしゃるなら、それはそれとして、これに対する貸し付けの返済状況はどんなことでしょうか。
○淺村説明員 私どもの融資の返済状況は、私どもにとりまして大変いい状態でございまして、ただいま九九%以上の返済率ということに相なっております。
○丹羽(久)委員 私の方でちょっと調べますと、回収率は九九・六六%、もうほとんど一〇〇%と言ってもいい。しかも、いままで建てられた二百五十三万七千件中に未返済の例は二百三十件よりない。何と言うのでしょうか、皆さんが借りた認識の上に立って返済に全力を挙げている。ほかのを払わなくてもという表現は悪いかもしらぬけれども、何をおいても住宅融資をしてもらったお金だけは、特に払いましょうというような成績を上げている。また、あなたの方が過酷な請求をせられたという話も聞いていない。発意的に、善意的に感謝の気持ちで返しておる。それがふえてきたからといって抽せんにすることは、私は少し納得でき得ない。政府の金は余るほどないかもしれない。しかし、財投でもまだ金が残っている。 これは大臣に聞いておいていただきたいと思うけれども、生命保険の金なんかは、まだあるはずだ。また、郵便局にもまだ金は残っておる。そういう金をもっと出してもらって、一軒のわが家を持とうという人たちに対して、なぜもっと考えてやらないのですか。 この点について、いま一度お尋ねしたいが、九九・六六%という回収率ですよ。ほとんどと言っていい回収率ですよ。私は過ぎ去ったことを言おうというのではなくて、これから総裁が大臣とお話し合いをしていただいて、住宅問題の個人住宅に対しては、もっと取り組んでもらいたいと思うのです。マンションをでかしたり、アパートをでかす金よりも、個人の住宅というものに——先ほどの話を聞くと、五十二年の一月には四万六千戸に対して二・五倍の申し込みがあった。そうすると、一・五倍という人たちは、みんな抽せんから漏れることになるわけですね。二十五人のうち十五人が漏れることになる。漏れる方が多いということなんです。その点どうお考えになるのですか。
○長谷川国務大臣 金額はふやしているのですけれども、金利の補給をしなければなりません。ことしあたりでも、大体九百億以上のものが補給金として出ているわけでございまして、この限度があるものですから、ことしもかなりの交渉をいたしまして、やっとここまでこぎつけたわけでございます。 ことしはさらにまた、中古のマンションを買うのにも出そうとか、あるいは中古の家を買うのにも出してやろうではないかというような細かい手を使って、そして国民全体に満足のいくような方法をとっております。 しかしながら、いま需給のバランスの上に立って抽せんをやったということでございます。またそのとおりでございますが、来年度は特にこの問題につきましては、なるべく満足のいく、抽せんをしなくても与えられるような方法でもって懸命に努力をして、大蔵省の方との交渉を十分なし遂げるつもりでございます。
○丹羽(久)委員 特に大臣が答弁に立っていただきまして、九百億からの利子補給をしておるから、枠をふやすことは非常に困難だとおっしゃいますが、なるほどそうであろうと思います。しかし、国民が五・五%で長期に借りられる喜びというものは、この九九・六六%にあらわれてきておると私は思うのです。善政をすることが政治の姿勢であると私は思っておる。だから、それは道路をつくることも必要でしょう、またいろいろなことをやっていくことも必要であろうが、今日の私どもの願いは、ささやかでもいい、どうしても一軒の家を持ちたいという希望、これをぜひひとつかなえてやっていただくためにも枠をふやしていただきたいと思っております。 それから、総裁にお尋ねいたしたいと思いますが、四百五十万円で、皆さんが一応その金だけで家ができるとお考えになりますか。
○淺村説明員 私の方で融資いたします四百五十万円、これは一番高い金でございまして、いろいろ種類がございますが、四百五十万円だけで家が建つと私は考えておりません。 ちょっといま細かい資料がございませんが、私の方で五十年の第一回の貸し付けについて調査をいたしました結果、全国平均で住宅の建築費が八百二十万円という数字が出ました。この八百二十万円の中の約四六%が私どもの融資でございます。そうすると、残りがまだ大分ございますが、パーセンテージから言いますと、二七%程度が自己資金、それから同じく二七%程度が民間の金融機関その他いろいろなところから借りる、こういうような形でやっていらっしゃるわけでございます。
○丹羽(久)委員 そういう事情をよくわかった総裁でありますし、大臣も利子補給があるから、なかなか困難だ、けれども前向きで来年度はうんと考えてみようと言っていただいておりますから、来年度は二・五倍なんというのでなくて、これからみんな融資を受けて家を建てたいという考え方でおりますから、ぜひひとつ枠をふやしていただくようにお願いをいたしたいと思います。 そこで、土地資金の融資ですけれども、これは四十九年度までは最高限度額が百五十万円でしたが、いまでは、五十年度からだと思いますが、百九十万円まで貸していただくことができますね。その土地資金を借りるのに条件がついておりまして、だれでも住宅を建てるについて土地の代金を貸してくださいというわけにはいきません。これには公共事業等移転者、公営住宅の立ち退き、すなわち、建てかえをするとかなんとかの立ち退き者に限る、こう書いてありますが、この二つを外すことはできないでしょうか。こういう人のみに限定するという考え方でなくて、もう少しこの枠を広げてやるということを考えていただくと、非常にみんなが喜ぶと思いますが、どうお考えになっておりますか。
○淺村説明員 土地資金の問題でございますが、全般的なことをちょっと申し上げたいと思います。 私どもで、個人住宅の建設資金の融資をいたします場合には、いまお話がございましたように、特例といたしましては、公共事業のために移転を必要とするに至った人であるとか、あるいは収入が基準を超えたので、公営住宅からどうしても立ち退かなければならなくなった方であるとか、あるいは災害で罹災された方、そういう方には、金額には限度がございますが、無条件で融資をいたしております。 それからもう一つ、計画的に造成された良質の宅地、たとえば区画整理済みの土地とか、その他計画造成されたようなものにつきましては、私どもは土地費の融資をやっておりますが、一般的には、いま先生が御指摘になりましたように、土地費の融資というのはできないような状態でございます。これはそこまで伸ばせばいいとは思いますけれども、住宅建設資金の需要が非常に旺盛でございまして、限られた資金を効率的に使うためには、どうしてもやむを得ず、ただいまのような制度によらざるを得ないというわけでございます。 また、これとはちょっと別になりますけれども、分譲住宅をお買いになる方には、私どもの方では建設費にあわせて土地費を当然融資をいたしておるわけでございます。 いろいろございますが、もちろん常に私どもはよりよい制度にするために、監督官庁と御相談いたしまして努力をしてまいりたいという気持ちは十分ございます。
○丹羽(久)委員 総裁からお話を聞きますと、一応わかるような感じがするんですよ。決められた枠内で、いかに高度にこれを利用していくかという点からいけば、そういうような方法よりないとおっしゃいますが、枠を広げていくと、もう少しだれでも潤うということになると私は思いますから、この点については、ひとつ大臣とよく御相談していただいて、一般の人たちには全然その土地の融資を受けることができないということですから、その点ひとつお考えいただきたいと思います。 その次に、お尋ねいたしたいと思いますが、中古マンションの購入については、これは少し利率が高いようでありますが、融資してもらうことができる。ところが一般の古家を買う場合に融資が全然できませんね。いまのような特別の住宅を買う場合は別として、そうでない場合は、一般住宅の古家を買おうと思うときに融資してもらうことができない。中古マンションはできるけれども、一般住宅はでき得ないというように私は感じておりますが、その点どうでしょうか。
○淺村説明員 ただいま私どもで扱っております中古マンションの融資は、実は昨年から始めたわけでございますが、制度が、最初始めた制度でございますし、いきなり余り広げるというわけにもまいりませんので、この融資自体にも相当条件をつけまして、一定の制限のもとにいたしておるわけでございます。いろいろ中古住宅の流通市場の情勢なども考えながら、にらみ合わせながら、今後改善すべき点は改善するように私の方でも努力をしたいと思います。いまおっしゃいましたような点は、まだ大分先のことだと思いますけれども、十分に私どもは研究をいたしてまいりたいと考えておる次第でございます。
○丹羽(久)委員 総裁、ありがとうございました。 ただいま私がお尋ねいたしました問題は、非常に成績よく、そして運用していただいておるということに対して心から敬意を表するものであります。しかし、ただ、枠の点が少ないし、まだまだ少し御研究していただくところがあるが、いろいろの問題が重なって、うまくいかない点もあろうと思いますけれども、今後ひとつさらに一層研究していただいて、障害を乗り越えていただくようにお願いいたしたいと思います。大臣にも特にお願いいたしておきたいと思います。 時間がありませんので、住宅公団の総裁いらっしゃいますか。ちょっとお尋ねいたしたいと思います。 これは、きめ細かい問題については、ほかの委員の先生方からお尋ねいただくのでありますので、私はごく簡単にお尋ねいたしておきたいと思いますが、住宅公団があちらこちらで、ずいぶん前から土地をたくさん買っていらっしゃる。いまだ未利用の土地が相当ある。それはどういう処置をしていかれるのか。何年たっても、そういう目的で買った土地であるから、そのままにして、住宅を建てる目的であるのか。それともこの際、ひとつ精算をして 思惑違いで買ったのである、あの付近に住宅を建てることはいいと思って買ったんだけれども、なかなか建たないから、この際あきらめようという考え方か。そして未利用の土地は何ヘクタールぐらいあるか、これを簡単にひとつ御答弁いただきたいと思います。
○南部参考人 お尋ねの点は、私どもの方では長期保有土地と申しておりますが、公団といたしましては、実は四十八年あたり、用地の取得に非常に困りまして、その際に入手したのが七割ぐらいを占めるわけでございますが、住建部門におきましては五百六十六ヘクタール、それから宅地開発部門では千二十三ヘクタール、合わせまして千五百八十九ヘクタールが現在長期保有ということになっております。これらのものにつきましては、この大部分が調整区域になっておりますので、これの解除方を地元公共団体あるいは建設省の方にもいろいろお願いをいたしておる次第でございます。 大体このうちの七到、八割は第三期の住宅建設五ヵ年計画の中で利用ができる、このように思っておるわけであります。第三期、これからの宅地の需要からいって、まだ新しく二千五百ヘクタールぐらい買わなければ住宅を建てる土地がございません。それに大半を充当していきたい、このように考えておる次第でございます。
○丹羽(久)委員 時間がありませんので、少し煮詰めてお尋ねいたしたいと思いますけれども、きょうはこれで終わりたいと思いますが、世論をよく耳にしていただきたいと思います。 住宅公団の土地は、あれだこれだというボスによって売り込みをせられた、そういう土地が相当買い占められて、しかもそれは役立たないような状況にあるところがたくさんある、こういうことを世間で言いふらす人があるんですね。あなたの方では、そういうことは断じてないとおっしゃるかもしれませんが、また建てられた中にも、いまだ入居していないというところも相当数あるはずなんですね。それで、一般の国民から見ますと、どういうやり方だという批判があるんですよ。だから、これはいつの日にか順次具体的な例を挙げながら、一度総裁にお尋ねいたしたいと思いますが、きょうは私の時間がもうございませんので、終わります。どうもありがとうございました。
○芳賀委員長 北山愛郎君。
○北山委員 二、三の問題について建設省にお伺いをしたいのですが、第一の問題は、公共事業における用地補償費の問題であります。 これは民間の工事もそうでございますが、地価の値上りによって、公共工事事業等における用地補償に支払う割合が次第にふえてきておるわけですが、最近における状況をひとつ数字的に明らかにしていただきたい。一部のものは、私も資料をいただいております。なお、これは地域によってもずいぶん違いますし、また事業ごとにも違うと思いますけれども、もしわかったら地域別なり、あるいは事業別ということも含めて明らかにしていただきたいのであります。
○大富政府委員 お答えいたします。 建設省所管の公共事業の用地費及び補償費の比率というのは、最近五ヵ年間の比率で見ますと、約二五%ということで大体固まってございます。それで、御指摘の地域的のデータは実はありませんけれども、この中でもっぱら都市地域で施行するものというのは、住宅対策とか、あるいは都市計画で言うところの公園事業、下水道事業、あるいは道路におきましても都市計画事業でやりますところの街路事業、こういうところの用地費、補償費の比率は非常に高うございます。 以上でございます。
○北山委員 いま後段でお話しになった都市関係の事業、特に街路事業等は恐らく非常に高いだろうと思うのです。特に一番高いところ、おわかりでしたら明らかにしてもらいたい。たとえば、東京で言えば、いま盛んにやっておりますが、新宿の通り、四谷から新宿までの通り、拡幅事業をやっていますが、その他都心部等における街路事業なんか相当な比率じゃないかと思うのですが、最高の例、最も高い方の例でどのくらいになっておるか明らかにしていただきたい。
○大富政府委員 お述べになりました都市計画の街路事業でございますが、これは五十年度が五九%、五十一年度が六五%、五十二年度は六一%を見込んでおります。それから、もっぱら都市部で行いますところの公園関係が六〇%台でございます。
○北山委員 相当の高率なものを用地補償として土地所有者その他に補償しておるわけであります。したがって、事業そのもののプロパーな工事量ということになれば、非常に少なくなってくる。予算の相当部分が地主の方へ渡ってしまう、こういうことでございますので、平均しても二五%、四分の一は用地補償にとられてしまう。しかも用地補償というのは、大体が土地所有者等に払われますから、直ちに消費に向かうものでもない。大半は恐らくは預金されるというようになると思うのでございます。 そうしますと、一つは公共事業によって景気を刺激すると言いますけれども、その相当部分が、むしろまた銀行の方へ舞い戻ってくるということになるのでは、公共投資の景気刺激効果は、それだけ用地補償がふえるだけ下がってくる、このように見ていいでしょうか。建設省の考えを聞きたいのであります。
○粟屋政府委員 いまの先生のお話でございますが、建設省の所管の全事業費、これは大体六兆七千億でございます。そのうち用地費が約一兆七千億でございまして、実質的に事業費に回りますのが約五兆円でございます。いま申し上げましたように、用地補償費が大体二五%、あとの七五%が実質工事に回るわけでございますが、一般に公共事業の景気対策に対する乗数効果が、経済企画庁では初年度一・八五倍と言われておりますので、建設省所管の事業だけをとりましても、十兆程度もしくはそれ以上の波及効果があると思うわけでございます。それはそれなりにかなりの波及効果があると思います。また例年、先ほど計画局長から御答弁申し上げましたように、建設省所管事業に占める用地補償費の割合が大体二五%程度で一定をしておりますので、昨年度の事業費に対しては、かなりの伸びを示しておるというふうに考える次第でございます。
○北山委員 建設省関係は六兆七千億と言われましたが、民間事業なんかを含めた総体の建設投資というのは、最近の新聞によりますと、五十二年度で四十兆円台だ、こういうふうに言われております。ちょうどこの決算がかかっておる四十九年当時は、まだ三十兆にちょっと足りないという程度だと思うのですが、いずれにしましても、このうちの二五%ですから、十兆円というものが用地補償にとられるということは、これは結果的でございますけれども、やはり土地の値上がりによってもうけた人はあるけれども、そのしわを、個人で住宅をつくる人あるいは国その他いろいろな公共事業施設をやろうとする人、そういう人たちのところへいま計算、ツケが回っている。まあ言うならば列島改造のツケがいま回ってきて、そしてみんながその犠牲をしょっている、こういう結果これも一つの問題でありますけれども、とにかく、こういうことは、景気刺激効果、需要効果というものは、やはり、企画庁が言っているように、必ずしも一・八五の計算ではなくて、だんだん刺激効果が低下してくるのだ、そういう傾向にあるというふうに私どもは受けとらざるを得ないのであります。 それから、もう一つ傾向として、公共投資あるいは民間の投資もそうでございますが、やはり南関東であるとか、あるいは近畿であるとか、あるいは東海であるとか、こういうような大都市に集中しておる。これは金額で言いますと、約六〇%ぐらいのものが、東京とか東京周辺、あるいは近畿、あるいは東海地方に集中されて半分以上のものが使われている。こういうことになりますと、全国的にいって、やはり地方に対する割合が非常に少ない、それだけ刺激効果というものが地域的なアンバランスが出てきておる、こういうふうに考えるのですが、建設省はどのようにお考えでしょうか。
○粟屋政府委員 いま先生御指摘ございましたように、公共事業費の相当な額が、いわゆる三大都市圏に回っていることも事実であろうと思います。これは、何分にも人口が多い、あるいは人間の活動の場が多いということで、ある程度やむを得ないとは考えますが、しかし、先般国土庁において発表いたしました第三次全国総合開発計画の概案におきましても、地方圏への定住構想を進めるということになっております。建設省といたしましても、そういう基本的な国土整備の考えに従いまして、地方への投資配分という点には最近力を入れておりますが、今後とも力を入れてまいりたいと考えておる次第でございます。
○北山委員 方針としてはそうでありましても、結果としては、そうなってはおらない。やはり大都市部に公共投資が金額的には集中している。そしてまた、その効果として見ると、やはり用地補償費が高いところに集中している。だから、私は、率直に言うと、用地補償費の高いところの工事は減らして、土地代の安くて済むようなところの工事を進めた方がいいと思うのですね。極端に言えば、私どもの方の東北などの公共事業をどんどんふやしてもらった方が、事業効果は上がると思うのですが、結果としては、いま私が言ったようなかっこうになっているのじゃないでしょうか。 そして、街路事業その他にしても、五〇%以上の用地補償費を払うような事業に公共投資が向いている、こういうことは、やはり人口の都市集中というか、あるいは経済の都市集中を分散するのではなくて、むしろ集中するような結果になっているのじゃないでしょうか。方針としては分散さしたいというけれども、資金の配分としては、そういうふうになっているのじゃないでしょうか。どうでしょう、もう一遍お答えを願いたい。
○粟屋政府委員 地域的な問題につきましては、いま御指摘のような問題点があると私も思います。今後は、やはり地域の整備を進めまして、人口が適正に配置され、経済活動が適正な地域で行われるようにすることが望ましいと考えております。 ただ、先ほど計画局長からお答え申し上げましたように、五十二年度の用地補償比率の比較的高いものは、やはり街路でございますとか、公園あるいは住宅等でございます。これらは、いわば国民生活の基盤をなすようなものでございますので、事業別に見ますれば、こういうものも大いに進めていかなければならない。先生のおっしゃいましたような点を踏まえまして、今後十分その適正な投資配分に心がけてまいりたいと考えておる次第でございます。
○北山委員 そこで私、大臣にお願いをしたいのですが、実は東北、北海道等の寒いところ、これは御承知のように、昨年は深刻な冷害に見舞われた。その損害というのは、金額にすれば四千億以上と言われておるわけです。 そこで、冷害というものと、他の台風その他の災害と非常に違う点を認識していただきたいのです。ということは、台風などの災害であれば、必ず後で一定の工事が起こるわけです。公共施設であれば、当然政府が予算を出して、橋を修理したり、あるいは堤防を修理したりします。あるいは倒壊した家屋は、やはりそのままではおかないわけです。ところが、冷害というのは、あのとおり稲に穂が出ないそのままの姿で、農家とすれば、所得が絶対的にマイナスになります。そうなれば、町に出て物も買わないようになります。したがって、マイナスがマイナスにと波及効果が出るわけです。黙っておれば、地域の経済全体が地盤沈下になるわけですよ。そういう点が非常に違う。 ですから、災害というと、災害の後でいろんな事業が起こって、とにかく災害はマイナスだけれども、その地方における経済の活動からすれば活発になる場合だってある。ところが、冷害はそうはいかない。もう全部マイナスなんです。 そこで私は、公共投資の配分についても、特にこの点同じ災害のように考えないで、冷害の地域に対しては積極的に工事量というものをふやす、あるいは特殊な公共投資をするというような配慮が必要だったと思うのです。残念ながら、五十一年の予算では、そういう配慮がほとんどなされないで、御承知のように予備費からたった百十億、国から出したものは。これに地方の県、市町村がプラスをして、若干の仕事をふやしましたけれども、四千億以上の被害に対してたった百十億です。ですから、この豪雪の冬を迎えて、北海道その他では非常に深刻な農村の状況、こういうふうな状態だと思う。 そこでひとつ、労賃部分の多いような仕事、大きな公共事業ではなくて、いわゆる小規模の工事、そういうものを市町村でどんどんやらせるような配慮を建設省も考えていただきたいと思うのです。これは、やり方は至極簡単でございまして、特例法をつくって起債の枠を被害の程度、需要に応じて市町村に配分をして、その起債の枠の中で市町村ごとに事業を選定させる。もちろん起債の認可等は必要でございましょうが、仕事をさせた後で、財政的なしりぬぐいを、借金を返すときに国の方でこの何割かを負担する、こういうことにすれば、一般会計の予算が必要でなくて仕事ができるわけです。ため池を直すとか、ちょっと道路の補修をするとか細かい仕事でいいのです、余り資材とか機械を使うようなことではなくて。そういうような配慮が昨年の冷害に対する対策としてもなされておらないという点が、私は欠陥だと考えておりますので、ひとつこういう努力をされるかどうか、建設大臣のお考えを聞きたいのであります。
○長谷川国務大臣 専門に研究なさっている北山先生ですから、なんですけれども、五十二年度は特にこういうような点にも意を配っていると思うのです。したがって、ただいまのお話のような点につきましては、さらにこれからも十分折衝をいたしまして、その効果があらしめるようにいたしていきたいと考えております。 それからもう一つ、先ほどの中にあった用地の問題でございますけれども、街路の方に使っているやつをこの間調べてみると、大きな街路にはたくさんの金が出ているけれども、移転すると、大体半分は貯金になるというが、それから二年後を調べてみると、これが大体二〇%ぐらいになっているというようなことでございました。 それから、これは議論するとかなんとかいう問題ではないけれども、その人が移転する場合、やはり新しい家をつくる。こういうことで、その金がある程度効率的にあれされているような感じもいたしましたが、これらにつきましても、さらに十分に検討を加えて、お説のとおりの方向づけをしていきたい、こう考えております。
○北山委員 いまお話しを申し上げた、特に冷害地域の農村に労賃部分の多いような仕事、冷害の被害を受けて収入を得なければならぬという人たちが大都市の方まで出かせぎに来なくても、その地域でもって働けるような仕事、そしてできれば、その仕事がため池の補修であるとか、事業そのものが冷害対策にもなるような仕事、こういうふうな仕事を選定して、市町村の積極的な活動を中心にして推進していくというふうにしていただきたいのです。 いま公共事業というのは、農林省でも建設省でもそうですか、一定の枠で、一つの工事セットになっておって、そして補助率というようなことで、工事工事でもって請負をするんですね。その請負がまた元請から下請になり、孫請になるということになると、そのたびに天引かれてしまって、実際の労賃部分に回る分は三割くらいしかないということになりますから、初め用地補償費は取られるわ、その次には請負者が各段階で天引いて下におりますから、雇用効果あるいは景気の刺激効果というものは非常に薄くなっておるのじゃないか。施工方法が変わってきておるわけですね。機械をうんと使うとか、資材を使うとか、労働者は使わない、こういうふうになってきておりますから、公共事業をやれば、それは減税よりも景気刺激効果が多いのだなどということは、ちょっと前の話じゃないかというふうに思いますので、特にその点を一般的に配慮されると同時に、冷害対策としては、また改めての措置をお願いしておきたいと思うのです。 それから、時間もございませんから、もう一点触れておきたいのですが、最近新聞を拝見しますと、中央官庁街の改造計画というものが出ておりますし、一方では東京駅の改造を中心とした東京駅、丸の内地区の改造プランも出されておるわけです。何かしらん、東京駅から丸の内一帯にかけては官庁の高層ビルがずっと並ぶ、あるいは大企業のビルが並ぶ、しかも高層化されるということですが、こんなことをしたら、ますますもって大都市の人口集中になるのじゃないでしょうか。また交通量からしましても、一つの大きなビルを建てれば、それに関連した交通量はふえます。またエネルギー、使われる電力だって、冷暖房その他ふえてくる。そうしますと、総理が言われました資源有限時代とは逆行して、どんどん資源を使うような、しかも大都市の中心にそれを集めるような政策になっていくのじゃないでしょうか。中央官庁街の改造計画、そういう具体的なプランがあれば、それをお示し願いたい。 それから、いま申し上げた私の意見に対して、どういうお考えでございましょうか。
○狭間説明員 中央官術の整備計画につきましてお答え申し上げます。 中央官衙につきましては、われわれこの二十数年整備を進めてまいったわけでございますが、昨年の十二月に答申のありました「中央官衙整備計画の基本方針」というものにのっとりまして、整備を進めていきたいと思っておるわけでございます。第一義的には、公務能率の増進と国民の利便ということを考えまして、首都枢要の地にふさわしい景観を創造していきたいと思っておるわけでございます。 先生おっしゃいました高さの問題でございますが、これも答申の中に、皇居との関係を考慮してということになっております。私どもといたしましては、少なくとも現在私どもが担当いたしております中央官衙につきましては、大体かつて民間の建物で、皇居との関係でいろいろ論じられましたあの程度の高さ、あれが社会的な合意を得たものだと理解しておりまして、一応二十階建て程度に抑えていきたいと思っております。実は新聞に載った件でございますが、あれは多少の意思の疎通と申しますか、表現の問題もございまして、私ども考えておりますことと、ちょっと違った表現になっておるものでございますので、大体二十階程度で抑えていきたいと思っておるわけでございます。
○北山委員 かつて金丸さんが国土庁長官の当時ですか、皇居を含む首都の移転の問題について相当熱心な御意見を持っておられたようであります。いまのお話の中に、建物の高さを皇居との関係を考慮する、私は、これは納得いかないですね。別な角度から建物の高さを考えてもらいたいのです。そしてまた、もしも中央官衙の計画をするとか、あるいはは東京駅の前のいろいろな整備をするというならば、やはり皇居を含めた考え方をしてもらいたいと思うのです。皇居というのは、タブーじゃないと思うのです。一体どこの国の大都市で、町の真ん中にああいう広大な、一般の市民が自由に入れないような、利用できないようなところを残しているようなところがありますか。ですから、やはり皇居の利用なり、開放なりというものも含めて考えるのが当然ではないでしょうか。むしろ皇居に遠慮して建物の高さを決めるなどというような考え方、こういう古い考え方ではしようがないと思うのですが、金丸さんは、そういう点では、ああ金丸さんくらいなもんだなと私は思って、実はいまでも覚えているのですが、長谷川大臣はいかがお考えでしょうか。
○長谷川国務大臣 ただいまお話がありましたけれども、皇居前の広場というもの。このお話だと思うのです。皇居全体の問題じゃないのだと思うのですけれども、私たちは、やはり皇居全体の問題を別個にして、皇居前広場というものを、もう少し効率的に使う方法はないかというようなことは検討もしておりますけれども、まだこれが実現するかどうかということにはなりませんけれども、皇居前の広場をもう少し、もう一段何とか使える方法はないか、地下をどういうふうにしたら、どういうふうなものに効率的に使えるかというような点については、検討をしているところもあります。けれども、どうするかというような点については、私たちはまだこれについて、全体の問題についての検討はいたしておりません。
○北山委員 この点は、いろいろ私は意見もあります。ですが、とにかくそれは建築屋さんたちの、専門家の御意見もいろいろあるでしょう。しかし、やはりこれは東京都民だけじゃなしに、国民全体の問題だと思うのです。ですから、単に専門家の範囲の中でプランを立てるのじゃなくて、やはりこのプランを都民なり一般の国民の前に出して、そしてみんなの意見を聞いて進めることが必要ではないか、まずこういうふうに私は思います。 それから、いずれは皇居の問題もだんだんには日程に上せてこなければならぬと思うのです。いま、どこの神社でも立入禁止じゃありませんよ。ですから、皇居でも、やはりいずれは開放しなければならぬと思うのです。私は中の奥深く入ったことがありませんから、どのくらいの広さがあって、どうなっているか、よくわかりませんけれども、あれを公園として開放して国民文化公園にしたらいいだろうな、私はそのように思っております。そして上野にあるいろいろな文化施設、ああいうものをそこへ移してくる。上野はまた別の角度から、新しい公園の整備計画をつくるというふうにすべきではないか。そういう考えにまでいくべきではないか。それを逆行して、むしろ皇居に遠慮して建物の高さを考えるなどというふうな、そんな古くさい専門家たちの考え方、これではいただけないと私は思います。 なお、最近超高層ビル、あるいはマンションにしても何にしてもそうですか、そういうものをどんどん許しているのですね。おかしいじゃないでしょうかね。事務所も制限して、都心部に余りそういう大きいものを建てると、交通量はふえるし、車もふえるし、エネルギーもよけい使うのだ、だからできるだけ地方に分散するのだと言っておきながら、超高層ビルが続々として建っていく、この現象はどういうふうに見るべきなのか。私は、やはり企業ぺースで建設行政が進んでいるのではないだろうか、こういうふうに思うのです。 私は、こういうことも含めて、中央官衙をどうつくるか、あるいは東京駅前をどう整備するか、こういうものを含めて、もっと広い見地から建設省がプランを立て、そしてそのプランをもとにして、都民やあるいは国民の意見を広く聞いて問題を進めていく、こういうふうにしていただきたいと思うのですが、最後に大臣から御意見をお聞きしたいのであります。
○長谷川国務大臣 中央官衙の問題につきましては、もう長年言い伝えられていることでありまして、したがって、これらの移転問題につきましても、かなりいろいろな研究がなされておるようでございます。これに対してどうこうだという御返事は、まだここでは申し上げられませんけれども、いろいろな角度から検討をされておるということだけは申し上げられると思うのでございます。
○北山委員 私の意見は、それを専門家とかあるいは役所だけの考え方で進めるのではなくて、もっとやはり一般の市民とか国民の意見も聞いたらどうか、そして、進めるべきじゃないだろうか、こう思うのですが、どうですか。
○長谷川国務大臣 このごろは官庁だけで決めるとか、国会だけで決めるなんという段階ではなくなってきまして、当然一般の方々の御意見も十分尊重して、学識経験者の意見も聞かなければならない。十分それらの点については尊重してまいるつもりでございます。
○北山委員 じゃ、これで終わります。
○芳賀委員長 原茂君。
○原(茂)委員 大臣の時間中に二、三先にお伺いしておきます。 就任以来、大分早い時期に記者会見をしたときに、大臣が住宅庁のようなものを設置することも一考に値する、事務当局に検討を命じよう、こう言っておられた記事を見たのですが、焦眉の急の住宅問題ですから、やはりいまもそのお考えがあり、住宅庁設置に向かって検討をしておられますか。
○長谷川国務大臣 ちょうど四十日ぐらいたちますか、住宅公庫の問題を中心にして少し考えてみる必要が出てきたのではないかというようなことから、事務次官を長として、あとは省内の局長、また表からは学識経験者等に入っていただきまして、今後どういうふうなあり方をしていったらば、その目的をより以上達することができるだろうというようなことで、そのあり方についての検討をただいま精力的にいろいろ考えてやっておるということを申し上げたいと思います。
○原(茂)委員 住宅庁なんかを設置しようとすると、何か障害はありますか。
○長谷川国務大臣 別に障害というようなものも、私はないと思います。
○原(茂)委員 いまの住宅問題を考えると、住宅庁みたいなものがあった方がいいかもしれませんよ。検討に値すると思うので、ぜひひとつ真剣に検討してみていただいたらと思うのです。 それから公団側の例の特別住宅債券を、四十九年度で一応やめたものを、この一月二十日ごろから再スタートするというようなことを決定されて、何か五十万円ずつ積み立てて、しかも土地も決まっていない、どんな建物を建てるかも決まっていないのに債券を売って、とにかく何の目的でおやりになるのか、四十九年以来廃止されたものを、またやり出すというのです。 現在は、御存じのように、土地は持ち過ぎて、先ほど質問のありましたように、これをどう処置するかに相当の労力を費やしておられる。空き家は次から次へ出てくる。なかなかふさがらないというような状態の中で、一体何でいまさら住宅債券の再スタートをするのか。細かいことは公団から後でお伺いしますが、大臣、どうですか。 もちろんこれは大臣の決裁の上でしたことだろうと思うのですが、何か矛盾していませんか。しかも前とは違って、どこへ建てるかも、どんな建物であるかも決まっていないものを、いまさら債券——前はどこにどういう建物で、どこなら幾ら、どこなら幾らと、こう債券の発行のときの条件がいろいろあったわけでしょう。今度はそれがない。にもかかわらず、いま現実には先ほど言ったような空き家はどんどん出てくるわというような状況の中で、一体何で金を集めようとするのですか。いろんな矛盾があると思うのです。
○長谷川国務大臣 私も細かくこれに対してお話を承っておりませんので、局長から細かい御説明を申し上げます。
○原(茂)委員 大臣、細かいことを聞いていなくても、少なくとも住宅債券を発行するというようなことを本当に聞いてないんだったら、公団というのはけしからぬということになるのです。少なくともそういったことは、大臣がやはり承知の上で、そうしていま私が質問しているようなものも大臣から質問をして、大臣が納得した後によかろう、こうならなければ、本当の行政じゃないんじゃないですか。大臣が細かいことを知らないどころか、何も聞いてないというような顔をして答弁をするのは、どうも尊敬する長谷川大臣にしては、少しうなずけないですね。
○長谷川国務大臣 聞いたのを、そのとおりにお答え申し上げますと、住宅公団の特別住宅債券は、勤労者が計画的に資金を積み立てることにより、持ち家取得を容易にして、あわせて公団が住宅建設に必要な資金の一部を調達することを目的としたものである。 従来の特別住宅債券制度は、分譲住宅を建てる、団地譲渡価格等を特定して債券引き受け者を募集し、応募者に所定期間継続して特別住宅債券を引き受けてもらい、引き受け完了後二年以内に住宅を譲渡する方法をとっていた。しかし、この制度は、地元公共団体との団地建設の協議のおくれにより、予定時期に住宅が完成しなかったり、建設費の高騰により、予定価格で供給することができなくなったこと等の理由により、改善を図る必要に迫られていた。 そこで、新制度は、あらかじめ分譲住宅の建つ場所、規模、価格、時期等を特定しないで債券を募集し、一定期間、三年間七回継続して債券を引き受けた者に対して、積み立て満了後の二年間に公団が一般的に募集する分譲住宅を優先的に譲渡することにした。場所が特定されていないという御指摘につきましても、優先譲渡権の付与によって選択の範囲が広くなったということで御理解をしてもらうことができるであろうと考えている。また、これらにより、従来の債券より優先権がやや弱くなった反面、債券の利率を五・五%七年債から、七・二五%六年債に引き上げることによって債券保有を有利なものにした。 建設省としては、新特債が空き家対策として役立つものとは考えていないが、計画的な積み立てによって勤労者の持ち家取得を容易にするという制度の趣旨は、公的分譲住宅のあり方としては望ましいものと考えているのであって、この制度の今後の育成に努めていきたいと考えている。 こういう報告は受けておるのです。これは他国でもこういうようなことをやりまして、大分成績を上げているところがあるそうでございます。私は、まだこれを実際に検討したことがございませんけれども、そういうようなことを承っております。
○原(茂)委員 野党だから大臣になることはないけれども、私が大臣だったら、この種の問題は聞いて、そして一般市民がこの点不思議に思うなというものを思って、それを諮問して、自分が納得して、ではよかろうというのでなければ、どうも本当のきめの細かい血の通った行政はできないんだろうと思うのです。まあ忙しいでしょうから、こんな問題と思っていられるかもしれませんけれども、一月二十一日から再スタートをするこの問題に対して、私は非常に疑問がある。 ただ、五十万円ずつ三年間積み立てますから、そのおかげで、前と違って好きな土地、好きな団地に入ることができるという、優先入居という何か条件がついているらしい。かといって、いまからこの債券を買っておいて、五十五年から五十六年に、いよいよ三年後に、この土地、こういう建物がというのが、建ってからようやくわかるのですね。どう考えたって、いままでよりは条件をよくして優先的にしたんだというふうには感じられないし、なぜ一体そんなばかな、無理な見切り発車をしてまで、いわゆる特別の住宅債券というものを、ここで発行せざるを得なくなったのかを、大臣でなくて結構ですから、総裁から聞かしてもらいましよう。
○山岡政府委員 先ほど大臣のお話の中にもございましたけれども、旧特別住宅債券の時代でございますけれども、その当時、一番最初は先生おっしゃいますように、場所も特定をいたしまして、戸当たりの単価も非常に細かいところまで明示をいたしまして募集をいたしました。それがなかなか実行上伴わなくなりまして、相当切り上げた単位もしくはまるくした数字で募集をいたしましたけれども、それでも間に合わないということになりまして、実は多摩等におきます特別住宅債券の問題につきまして、当初の募集と非常に行き違いが出てきたということがございまして、建設委員会の理事会の皆さんの御指導等をいただきまして、ようやく事態を収拾したというような事態がございます。 したがいまして、現在のように、ちょうど地方公共団体等の団地建設のための協議が整わないというような場合が非常に予定されまして、当初から、どこどこの場所で幾らで提供できるということが、なかなか予約できない。しかしながら、いまから努力して積み立てておいて、いざという場合に優先権を獲得したいという方々も非常にあるということでございまして、そういう点を考慮いたしまして、ことしから、そういう制度にしたということでございます。現実には、たとえば当初募集戸数三千八百戸ということでやっておりますけれども、ほとんど満配ということで、現在募集を終わっているのが実情でございます。
○原(茂)委員 当局の方の考えではなくて、家を求めている人の要求に合致するようにしてやったのだ、こういう説明ですから、一応なるほど、すらっと聞けるわけです。けれども、少なくとも五十万毎年積んで、三年間百五十万積んでおいて、そうして、しかもどこの場所で、どんな建物か全然わからないのにやっておくということは、何か普通の、うんと利息のいい定期でも積んでおいた方がいいのじゃないかという感じがふっとするので、やはりそこのところだけは、ちょっと見切り発車した、その理由の中に納得できないものがどうしても残るのですね、いいようにいいように解釈しても。 住宅を欲しい人は五十万ずつ積んでおいて、そうしてやがて自分で好きに選べるからいいのだと言っていても、そのときになって、その人々が、そんな場所じゃいやだ、そんな建物じゃ困るのだという人が起きるかもしれないと私は思うのです。かと言って、もう払い込んでしまったのだから仕方がないから、どこかこのうちから選んで入らなければいけないということになって、仕方なしに入るような状態になるということが、どうも起きそうな気がするのですね。そのときは返してやりますか。
○山岡政府委員 今回の仕組みは、七回の引き受けに対しまして、最初は六年債、次二回は五年債、次の二回は四年債、最後の六、七回は三年債ということになっております。したがいまして、利率につきましても、先生おっしゃいますように、従来の特別住宅債券では、三年ものは四・五%、五年ものが五%、七年債が五・五%、いわば必ず当たるということが主でございましたので、金利を下げておりましたけれども、今回は、六年債は七分二厘五毛、それから五年債が七分、四年債が六分七厘五毛、三年債が六分五厘という金利にいたしましておりまして、たとえば満期になりまして、積み立てがある程度完了いたしまして、そこで優先譲渡を受けた場合には、それを取り崩しまして、その金に充てるわけでございます。 なお、その後二年間の選択の間に、どうしても自分の好きなところがないという場合には、満期償還ということで従来の利息をつけたままで償還するわけでございます。
○原(茂)委員 まだ少し私がお聞きしたいことがあるのですが、これはまた後に譲ります。 大臣がいるうちに、大臣にもう一点お聞きしたい。 たとえば——これはたとえばの話にしていただきたい。中央道が工事をどんどん進めているというときに、そこに供給する骨材、砂利などセメントといったようなものを業者が道路公団へ売るのです。その売るときに、実際に持っていて仕事をしている何々商会がここにある。その中間に本当に一人の女の子を置いて、そうして毎日何十トンというものを、この原商会から公団へ売るのに、途中に一人の女の子がいて、ただペーパーをやっただけで何億というものを、どんどん公団へ売りつけていくというようなことがあったときに、あるいは現在行われていたときに、これからも、それが行われようとしたときに、大臣これはいいことでしょうか。 たった一人の女事務員がいて、そうして公団へ売り込む資材の——しかもそんなに安いものじゃないのですが、相当の上前をはねている。看板は何々何とかという会社の看板がかかっているのですよ。一人しかいない。毎日何十トンというものを納めるのですよ。実際の品物を、そのペーパーによって持っている原商会なら原商会が納めている。だれでも知っているのです。道路公団だって知っているとぼくは思う。そういうようなことが行われていたとしたら、いいのか、現に行われていた、これからも行われるとしたら、どうしますか。
○長谷川国務大臣 実態を調べておりませんけれども、一つの会社がお引き受けをして、実際にその材料は一つの山にある、それを運び出していく場合、伝票一枚を渡して、これが何トンという伝票、そこに資材を入れる伝票を受け取っていって、その伝票と合っている、その操作を女の子がしているというのでは、これはやむを得ないことだと思います。しかし、実際無形のものがあって、何もなくて、ただそれだけのブローカー的なものがやっているのだということになれば、これは十分調査をしてみる必要があると存じます。
○原(茂)委員 調査だけですか。それがいいのか悪いのか言ってもらいたい。
○長谷川国務大臣 いい悪いは、ここでいまはっきり申し上げるわけには——実際はどうなっているか、その実態をもう少し把握しないと、いい悪いは私は申し上げられないと思います。
○原(茂)委員 私はわざわざたとえ話で言っているのです。名前を挙げないのです。その方がお互いにいいと思うから。本来、そう言ってあばくことを余り好まないからですよ。そういうことが行われていて、調査してみます——後で調査をしたらいいのですが、そのことがいいか悪いかは、大臣、言えませんか。
○長谷川国務大臣 それはいま申し上げたように、一つの会社があって、便宜的にトラックが運ぶ、そのトラックの通過する場合に、伝票を渡してやるという役割りは女の子一人でもできるはずでございます。ですから、実際に調査をしてみなければ——後でないしょでお名前を承って、そうして私の方ですぐ調査ができますから、やって、それでまたないしょで原さんのところに御通告申し上げましょう。
○原(茂)委員 ここで大臣が、そういう幽霊会社があって、女の子一人いて、伝票だけ書いて何億というもうけをしているようなことがあったら、それはよくないということを言って、関係者に知らしておいた方がいいのです。実際の名前を知らしたり、調査などしなくても。その程度でまずやってみて、それでまだ直らなければ、言います。その方がいいじゃないですか。
○長谷川国務大臣 でございますから、幽霊会社だとすると、疑問がここに生じてくるわけです。それはよくありません。幽霊会社だと断定できるのだと、そういうことになります。
○原(茂)委員 公団にお伺いしたいのだが、長野県の例ですよ。公団はこういう事実を知っていますか。
○吉田参考人 ただいま先生から御指摘のありましたような事実は知りません。ただ、私の方で工事を施行する際、工事を請負に付しておるわけでございまして、請負人が使用いたします材料、これは主として地元で調達をする、かような姿になろうかと思います。したがいまして、コンクリート用の骨材あるいは舗装用の、アスファルト用の骨材、こういうものはすべて地元の河川砕石とか山砂利、こういうところから調達する形になろうかと思います。その調達の過程において、いま先生が御指摘になったようなことを私もちょっと聞いておりませんし、実態を調べてみたいと思います。 ただ、中間に入った業者というものが、その山の、地山の開発あるいは河川砂利の採取について若干の資金を出しているや否や、こういうふうな問題も私はあるのじゃないかと思います。商慣習がどういうふうになっているか、それぞれエリアにおける商慣習もあろうかと思います。そういうことを調べてみないと、ちょっと明確なお答えはできないと思いますが、私は、いま先生がおっしゃいましたような幽霊会社があって、途中で中間のマージンをはね取るというようなことは聞いておりません。
○原(茂)委員 資本的な関係はない。資本は出していないのです。私は完全な幽霊会社だと言っている。本当に上前をはねるための会社だと言っているという場合に、それがわかったら公団は取引しますか、何か注意しますか。
○吉田参考人 実態を調査した上で、確実にそれが幽霊会社だ云々ということになりますと、やはり直接公団がその会社と契約しているわけではございませんですから、当然公団は請負人にまず請負をさして、請負人がその会社といいましょうか、そこと骨材の購入契約をしたんだろうと思いますから、請負人にしかるべく指導するように注意をいたしたい、かように考えております。
○原(茂)委員 そうですね。注意しなければいけませんね。そしてやめさせなければいけないと思いますよ、何億って損をしているのですから。中央道ですよ、工事は。そういうことがたまたまあるんだろうと思うのです。ですから、道路公団は十分にその点の注意をしませんと、そんなことで、まるでみつにたかっていくアリみたいに、とんでもない食い物にしているのがずいぶんあるのですよ。それが、どうしてもストップがかけられないようないろんな仕組みがありまして……。 けれども、これから改めないと、一般の住民はもう知っているのですよ。そうすると、まともに税金なんか納める気はなくなりますよ。だから十分に、その場合には請負業者に対して厳重に注意をしてやっていただかないといけないし、そういうことをやめさせれば、それだけ工事費は安くなるのですから、自然に直っていくと思うのですが、調べられる簡囲では、ぜひひとつ気を使って調べてごらんなさい。そうして改めるようにしていただいた方がいいと思います。 会計検査院にお伺いするのですが、これもこの間のソウルの地下鉄じゃないけれども、その後の問題と同じように、いやそこまでは手が届きませんということになるのですが、いま私が言ったような事例があったときに、道路公団の使い道、いわゆる仕入れのその先の状態だから、もう会計検査院としては全然手がつきません、拱手傍観するだけだ、こういうことになりますか、どうですか。
○小沼会計検査院説明員 私の方は、いまの説明を聞いておりましたけれども、公団がとられた処置、内容などについて後から十分審査して是非をただすというような立場を一応はとりますが、いま突然お話のあった砕石の購入についての架空の会社があるというような御趣旨の内容のものについては、公団を通して私どもも年々各地方へそれぞれ調査官を派遣しておりますので、調査官にその趣旨を含めまして、公団を通してわれわれのできる権能の範囲内で十分調査し、場合によっては注意もし、場合によっては、おっしゃるような取りやめの措置も講ずるということもあり得ると思いますので、そういう趣旨でもって調査を進めたい、このように検査院としても考えております。
○原(茂)委員 きょうは会計検査院、非常に前向きな御答弁いただいて、ぼくの方が驚いちゃったのだけれども、それはありがたいです。ここで私が質問をしていることが、もうすぐ知れます。万が一改まらないようでしたら、会計検査院に私は材料を上げますので、調査してもらいます。それは会計検査院じかにはできませんから、公団へこういうものがあるからというので公団へ渡して、公団を通じて調査するかどうか知りませんが、とにかく調査をしようという気持ちのあることは非常にありがたいので——ただ、公団だけ渡しません。会計検査院にも必要があったら、どうしても直っていなかったら今後渡しますから。 そうしませんと、いろんな仕組みがあって、何とかかんとか言いわけしちゃって、いままで工事のつながりというものは直らないのですから。それが起きないように、どうしても公団から教えてくれというなら教えますから、そのときには会計検査院にも資料を渡しますから、ひとつ会計検査院は公団を通じて調査をしていただいて、勧告すべきは勧告をしていただいて至急直していただく。この一例を直せば、あと非常に全国的にこの種の問題が直ってくるだろうと思う。ずいぶんあるようですから、ぜひお願いしたい。それを大体いまの大臣のいるうちに、公団の方にもお願いしたいと考えたわけです。 それから、河川のいまの骨材、陸もあり、山もあり、海もあるのですが、今度は具体的なほかの問題へ入るわけですが、こういう骨材の将来を考えたときに、いまの日本の、まだどんどん道路の整備をやっていかなければいけない、いろいろな建築物の工事もあるというようなことを考えると、現在の河川からの骨材というものは、底をつき始めていてどうしようもない。当然山からも、あるいは採石をしてみたり、海からとったりというようなことをいろいろやるのでしょうが、将来の骨材に対する見通しはどうなんでしょう。需要と供給の関係で、そう困難はない、こういう方法で何とかやっていけるのだということになっていますかどうか、それを先にお伺いをしておきます。
○栂野政府委員 まず、河川砂利の骨材の対策について、現在建設省はどういうことをやっているか、御説明いたしたいと思います。 砂利の安定供給に資するために、河川の砂利採取に関しましては適正な河川管理というのをまず配慮しまして、次のような対策を講じて、全国において年間約一億トンの河川砂利を確保していきたいというふうに考えてございます。 まず、河川砂利の採取は、河川の保全と河川の管理に支障を及ぼさないように、各河川ごとに規制計画というものを作成しまして計画的に採取する。 第二点としまして、いわゆる河川改修事業との調整を図りながら、信濃川、笛吹川、淀川など約十河川でございますけれども、特定採取制度というものを活用して砂利採取を行ってございます。 第三点としまして、いわゆる貯水池の堆砂、それから砂防ダムの堆砂というふうな、堆砂からの砂利採取を推進していきたいということでございます。 以上によりまして、河川の砂利採取をやっておりますけれども、その見通しといいますか今後の骨材対策との関連でございます。 これは五十年度の調査でございますけれども、骨材生産の全国におきます量は約三億七千万立方メートルでございます。そのうち採石が約六割で、河川は約一割強でございます。そうして現在のところ、河川に占めるウエートは一割強、一割五分までいっておりませんけれども、その程度でございます。
○原(茂)委員 河川と、それから陸と海とに三つでいいですが、分けてちょっと言ってみてください。 それから、通産省から来ていますね。需要の見通しはどうなっているのですかね。
○栂野政府委員 五十年度の河川の砂利、海、陸、山に分けて御説明いたしたいと思います。 河川が四千四百七十六万立方メートルで、海が二千四百八十八万立方メートル、おか砂利、これが三千二百五十六万立方メートル、それから山砂利というものが四千五百七十九万立方メートルでございます。 需要の見通しにつきましては、これは通産省の方でございまして、ちょっと失礼いたします。
○原(茂)委員 そうなんだよ。この資料を出したからよかろうということから、何の気なしにうんと言っちゃったら、帰っちゃった。来ないわけですから、失礼いたしました。 大体事情はわかります。 たとえば長野県などは、河川中心なんですが、もう三年くらいで、長野県のいま見通している需要に対して底をつく状態にあるのですね、長野県などは。河川ですよ、山は余り取ってないですよ、ここは。そうしますと、長野県というのは、これからまだまだどんどん道路工事は特にあるのですが、長野県以外から陸送かなにかで輸送していかざるを得ないのですかね。長野県あたりは河川で枯渇してきたら特別に何か考えて、長野県内でやはり採石できるようなことを指導したり考えたりするのでしょうか。もうほかから持ってくる以外にないのでしょうか、どうでしょうか。
○栂野政府委員 お答えいたします。 長野県におきまして、五十年度の生産でございますけれども、合計で約五百万立方メートルを生産いたしてございます。そのうち河川が六割六分、それで採石が約三割。全国におきますと、先ほど御説明しましたように採石が六割だ、それに対して長野県は三割しか採取していないということで、これは長野県としまして、いわゆる環境面とかそういう関係があろうかと思います。こういう採石の指導は通産の方でございますけれども、いわゆるスプロールしないような採石の仕方とか、そういうものもあろうかと思います。そういう面につきましては、今後の検討課題だというふうに思います。
○原(茂)委員 実は、長野県は生コン業者なんかが、いまお手上げの状態になっているのですよ。御存じだろうと思うのですが、どこもそうなのか知りませんけれども、長野県は特にそれがひどいので、かといって、あの長野県の場合、土地を考えたときに、どんどん山から採石をしていくということは、ちょっと限界があって、いま少しやつていますが、これも限度があると思うのです。ですから、特別の何かを考えないと、長野県においては、その需要に応ずるために地元からとか、あるいは県内からということが三、四年のうちにちょっとむずかしくなってくる状態にある。いまからこれに対する対策は考えていただかないといけないのじゃないかというふうに思います。いまの御答弁ですと、別にいまそういうことを考えてはいないのですね。考えれば、これから考える程度ですか。
○栂野政府委員 建設省としましては、現在のところ考えてございません。しかしながら、やはり通産当局とも打ち合わせをして、今後検討していきたいというふうに考えます。
○原(茂)委員 ぜひ通産と一緒に検討しておいていただかないと、間違いなく四年ぐらいたつと大騒ぎになると思います。これはまあ性急にはできない問題ですが、検討してぜひひとつ何とかあそこで起きる需要に対しては、それに供給できるような方法を考えていくように、立案をしていただくようにお願いをします。 それから次に、ほかの問題に移るのですが、住宅の問題で、いわゆる在来工法による日本住宅といった方が早いですが、同じ持ち家をつくるのでも、やはり日本人ですから、回りの状況と、あるいはずっと住みなれたり、見なれたりしていると、日本式の在来工法による住宅というものをどうしても欲しいという人もかなりあると思うのですね。そういうものに対するいわゆる融資、あるいはそういうものに対して特別の助成というようなことが何か公団は公団であるのでしょうか。あるいは建設省として、そういうことに対しての何か配慮が特別にありますかどうか。両方からひとつ。
○山岡政府委員 在来工法住宅は、戸建て住宅の大部分がこれでございます。過去の例によりますと、平均八〇%ぐらい占めております。したがいまして、今後とも住宅建設の中におきますウエートは非常に高いと考えております。 そういう点につきまして、建設省内にも建築審議会というのがございますけれども、その中に特別に住宅等小規模建築工事の合理化方策検討について小委員会をつくっていただきまして、答申を得ております。二年間ばかり御研究いただきまして、御答申が出てまいりましたが、今後はこれに沿いまして、各種の施策を充実してまいりたいと考えております。 その一環といたしまして、特に在来工法についても一層の合理化を図る必要があるということになりましたので、五十二年度から木造住宅の生産を合理化し、住宅のコストダウンを図るための木造住宅工法の改善、開発等を実施するために予算も四千万円認めていただきまして、積極的に試作住宅による住宅性能試験、施工基準の作成、それから合理化した新工法の開発等、試作住宅の建設等に努めてまいりたいと考えておるわけでございます。 しかしながら、融資の点につきましては、従来も公庫融資の中で相当のウエートがこれにかかっておるわけでございまして、全体の総枠をふやすということが今後の応援の道であろうかと思っております。ただ、先ほど申し上げましたような新しく合理化された木造住宅をひとつ試験的にやってみようというような場合等につきまして、今後特段の応援ができるかどうか、これは検討に値する問題だと思っていますけれども、今後の問題だと思っております。
○原(茂)委員 その面の五十二年度の予算で要求したのは、どのくらいありますか。
○山岡政府委員 要求額は一億一千万円でございました。もちろんその中には、ただ在来工法だけではなくて、ツーバイフォー工法等につきますものも含めて一億一千万ということでございました。
○原(茂)委員 これは在来工法による日本式の住宅に融資をするときの限度というのは、何かありますか。
○山岡政府委員 現在、戸建てでございますと、東京でございますと四百五十万、それから地方でございますと三百五十万程度の公庫の融資が行われております。
○原(茂)委員 それをふやそうという意思は別にないのですね。
○山岡政府委員 公庫の個人融資等につきましては、やはりたっぷりと長期で低利というのが一番望ましい融資でございます。したがいまして、昭和四十六年は九十万円でございましたのを、ここまで引き上げてまいったわけでございます。今後も引き続きその増額には努力してまいりたいと思っております。
○原(茂)委員 昨年度と今年度と比べて、ふやしているのですか。それが一つと、それから、在来工法でない持ち家住宅に対する融資、プレハブでつくったり、あるいはいろいろな建て売り住宅がありますね、その融資と、こういう在来工法で新たに建築しようといったときの融資、これは何か融資に差があるのですか。 〔委員長退席、北山委員長代理着席〕
○山岡政府委員 融資の額につきましては、昨年とことしは変えておりません。一昨々年だったと思いますが、四百五十万に上げまして、去年とことしと続けております。それから、木造のものと簡易耐火造、耐火造等につきましては、年限も変えておりますし、金額も若干変わっております。
○原(茂)委員 これはセブンバイセブンといいますか、何かいま説明のあった五十二年度でやってみよう、そういう合理化した在来工法による建築をやるのだというので、林野庁の方でこういつた試みをもう実際にやるということに決まったようですが、これはどんな規模の、どんな内容のものですか。
○輪湖説明員 お答えいたします。 いま先生お尋ねのセブンバイセブンという工法でございますが、これは、戦後の日本の山が造林を進めまして、現在間伐といいますか抜き切りを要する時期になっておりますが、そういった細い木材、丸太から製材いたしまして、細い柱で家をつくろうという趣旨の住宅でございます。実は、これは昭和四十六年度から調査をいたしておりましたけれども、要するに末口の径で八ないし十センチくらいの丸太から七センチ角の柱をとりまして、それに構造用の合板を組み合わせまして、それをもちまして十分の耐力を持った住宅をつくろうという趣旨でございます。 実は、昨年、五十一年度に実験住宅の試作をいたしまして、なお五十二年度におきましても引き続き実験住宅の耐力試験、そういったものを行いまして、実験結果を踏まえて実用化等の検討を行う予定でございます。
○原(茂)委員 いまの見通しでは、単価は相当安くなるのですか。
○輪湖説明員 実は、昨年度実験住宅は一戸を建てておるわけでございまして、大量生産等によりますコストダウンの試算は、まだはっきり出してございません。
○原(茂)委員 もうコストダウンは相当できそうなんですから、試算を早くやってもらった方がいいですね。試算をしないでいると——予算をどうやって要求したか知りませんけれども、やはりある程度試算をしてもらって、それがわれわれの検討に供されるように大至急やっておいてもらいたい。後でまたいただきますから。 それから、違った問題に入りますが、関越自動車道の直江津線ですね。いま基本計画中だと思いますが、これの概要、現在の進行状況を……。
○浅井政府委員 お答えいたします。 お話しの関越自動車道直江津線でございますが、これは藤岡で、いまの関越自動車道新潟線から分かれるわけでございますが、その分かれたところから長野市までの間は昭和四十七年に基本計画が決められております。それから、長野から上越市の間はおくれて、昭和四十八年十一月に基本計画が決められまして、現在整備計画策定のためのいろいろな調査を建設省において実施している段階でございます。
○原(茂)委員 整備計画のできる時期は、大体いつごろの見通しですか。
○浅井政府委員 整備計画の策定につきましては、現在全国的に四千八百キロばかり整備計画が決められておりまして、これが道路公団に施行命令が出されて、現在建設中の区間でございますが、この整備計画を決めるにつきましては、国土開発幹線自動車道建設審議会の議を経て決まるわけでございまして、いずれ審議会にかけて決めるわけでございますが、今後の高速道路の建設の基本的な方針につきまして、現在立案中の第三次全国総合開発計画の方向を十分見まして、この考え方を踏まえて検討したいと考えておるわけでございまして、現時点でいつというふうには申し上げられないような段階でございます。
○原(茂)委員 その次に、一般国道の百四十二号線の和田峠の和田トンネル、これの見通しをひとつ……。
○浅井政府委員 御指摘の和田峠、百四十二号線の峠でございますが、この付近の現道は屈曲が非常に多くて、勾配も急峻であるために、これをトンネルで連絡する計画を立てまして、現在長野県と長野県道路公社が昭和四十九年度から鋭意工事を進めておりまして、この有料新和田トンネル、有料道路区間を含めまして昭和五十三年秋には完成いたして供用が可能になる見込みでございます。
○原(茂)委員 トンネルのあくところは、縁はどことどこですか、出口と入り口。
○浅井政府委員 トンネルの出口と入り口ですが、すなわち有料道路区間の起終点になるわけでございますが、これは長野県小県郡和田村の大字メオトグラと言うのですが、それから諏訪郡の下諏訪村までの間でございます。
○原(茂)委員 意地悪くわざわざ聞いたのですよ、地名を読めるかどうかと思って。そうしたら、メオトグラなんて、いいかげんなことを言って、これはオメグラなんですが、間違ってもいいですけれど、下諏訪村なんというのはないですからね。私の選挙区には、下諏訪村なんてありませんからね。資料もらっても、下諏訪村と書いてある。ありませんよ、こんなの。これは直しておきなさいよ、こんな村なんてないのですから。 それで、四・八キロで、二車線で、五十二年度の予算はどのくらいですか。
○浅井政府委員 五十二年度の有料区間の予算は、現在大体二十八億ばかりを予定いたしております。
○原(茂)委員 公共分についての説明をちょっとやってみてください。
○浅井政府委員 公共分は唐沢というところから約一・九キロの区間でございますが、この間の工事予算は全体で八億六千万でございますが、五十二年度では、現在張りつけの作業中でございますが、およそ三億ちょっとの規模になろうかというふうに考えております。
○原(茂)委員 それから、東京の目白から秩父、長野県の佐久、それから茅野へ抜ける主要地方道があります。これは、国道編入の指定は終わったようなんですが、その後どうなっているのでしょうか。県道へ昇格をことしあたりするのでしょうか。市町村道の調整などはどうなっているのか。これは県の方からまだ来てないのかしれませんが、これをちょっと説明してください。
○浅井政府委員 御指摘のルート、市町村道の県道への昇格といいますか、県道認定の問題だと思いますが、これは県道認定の基準に照らしまして、府県から上がりました段階で、道路網の網間隔その他諸条件を調査しまして、その上で認定ということになろうかと思います。まだ県から出てきているということを聞いておりませんので、調べまして、また御報告したいと思います。
○原(茂)委員 県からまだ来ていませんか。——調べなければわかりませんか。このことをお伺いすると通知してある。
○浅井政府委員 実は通知を私聞いておりませんので、早速事務当局に調査させまして、後ほど御報告したいと思います。
○原(茂)委員 これは恐らく県からもう来ているんじゃないかと思うのですが、じゃ至急に調べて後で教えていただきます。 それから国道二百五十六、百五十二号、茅野−磐田線、静岡県の磐田市と長野県の茅野市、茅野−磐田線と言っておりますが、これはいまどうなっているかお伺いしたいのですが、御存じのように中央道が諏訪回りになるときの条件として、中央道の工事と一緒に茅野−磐田も国道として開通するという条件をわれわれがつけたのです。中央道はもうすぐに完成しますね。茅野−磐田線は遅々としていま進んでいない。青崩峠あたりの六百メートルの工事が何としても進まないのですね。中央構造線上の一番悪いところだと思いますから、したがって大変な工事には違いないのですが、やはり一気に予算をつけてやる気があれば、現在の工法によってできないはずはないので、できるから、いまやっているのですから、これは余りにも遅々として進まな過ぎるのですが、これの見通しはどうですか。今年度の予算を幾らつけて、どうするつもりかをお聞きしたい。
○浅井政府委員 御指摘の茅野−磐田線でございますが、これは御指摘のように中央構造線沿いの非常に重要な路線であるとともに、工事の非常にむずかしいルートでもございます。従来長野県内の区間につきましては、一般国道の二百五十六号として茅野−上村間、それから百五十二号として上村−南信濃村の間、いずれも長野県知事が現在管理しているわけでございますが、一般国道二百五十六号線の茅野−上村につきましては、昭和五十一年度事業費が二億五千七百万ついております。これで整備を進めておるわけでございます。また百五十二号につきましては、長野県内で五十一年度の事業費が四千九百万で整備を進めておるわけでございます。 御指摘のように、青崩にかかる長野県内の区間は二十キロあるわけでございまして、この間の残事業は、まだ五十二年度以降百九十三億あるわけでございます。五十一年度の事業費が非常に少ないわけでございまして、残事業に対して確かに大きく事業の進捗のペースがおくれておるわけでございます。五十二年度の具体的な予算の張りつけにつきましては、現在作業中ではっきりした数字は申し上げられないわけでございますが、非常に重要な路線でございますので、できるだけ事業の促進を図ってまいりたいというふうに考えております。
○原(茂)委員 どうしてこの茅野−磐田線に関してだけ、五十二年度の予算というものは大体こんなものだということがわからないのです。予算要求するときには、これは積算の基礎に入っていたのでしょう。要求は幾らしてありましたか。
○浅井政府委員 お答えいたします。 予算要求の時点では、個々の個所別の積み上げの数字では要求いたしておりませんで、現在補助事業の中を個所別に割りつけている段階でございまして、およその数字を申し上げますと、百五十二号が五十二年度約四億弱、それから二百五十六号が、これは一工区二千万という数字になっております。
○原(茂)委員 二百五十六号、茅野−上村の二千万というのは本当ですか。
○浅井政府委員 いま申し上げました数字、ちょっと逆でございまして、二百五十六号が四億でございまして、百五十二号が二千万ということでございます。
○原(茂)委員 百五十二号にしても二千万ですか、なるほどこれは大変ですね。進まないわけですよ。五十一年度と比べて、百五十二号は何の理由で半分以下になるのです。
○浅井政府委員 実は、従来手がけておりました一工区がこれで完了するということでございまして、若干ペースダウンでございますが、実は青崩につきましては、直轄施工を将来については考える必要が、あるいはあるのではないかということで、直轄調査で十分な調査をやった上で本格的な改良に持ち込むような段取りにしたいというふうに考えておるわけでございます。
○原(茂)委員 青崩の五十二年度における直轄調査の費用というのはどうなっていますか。
○浅井政府委員 直轄調査の費用は、ちょっといま数字を準備しておりませんが、大体直轄調査をする場合の調査費は一千万前後というのが普通でございますが……。
○原(茂)委員 建設省というのは、ずいぶん金をふんだんに持っていて使うから、一千万ぐらいだ、何億円弱だと、何か聞いていて非常にお金持ちの感じですね。五十二年度に直轄調査をするのだということになれば、その費用は、このくらいでこういうようにというのが、もうちょっと的確に出ていなければいけないと思うのですよ。それが一千万ぐらいだ、常識上そんなものだよという答弁で、一千万円ぐらいが簡単に口にのぼるような状態というものは、どうも高度成長になれてしまって、答弁聞いていると、まるで金を余り大したものと考えていないような気がするのですね。 それで、この直轄調査は五十二年度中には終わる予定ですか。
○浅井政府委員 直轄調査につきましては、ただいま数字をこちらに持っておりません。調べれば細かい数字がわかりますので、早速調査して後ほど御説明したいと思いますし、また直轄調査のペースにつきましても、そのときあわせて御説明したいと思います。 それから、五十二年度の予算の数字を非常にあいまいに申し上げましたが、これは現在張りつけ中でございまして、数字が今後も若干動きますので、余りはっきりした数字を申し上げかねるということでございますので、御理解いただきたいと思います。
○原(茂)委員 いま細かい数字は張りつけ中だから、はっきり言えないというのですが、現に張りつけ中なんですね。これから動くのですね。——人によっては、ぴちっとここには幾ら幾らといって文書で流してくれている人もある。じゃ、これはでたらめですね。まだ皆さんが張りつけ中なんですから、いま流れているのはでたらめですね。それ、ちょっと答えてください。
○浅井政府委員 お答えいたします。 五十二年度予算につきましては、予算成立と同時に個所が決まりますので、その時点まではいろいろ動く数字でございます。
○原(茂)委員 だから、いま流した人があれば、それはでたらめなんだというお答えと受け取っていいですね。でたらめなんですよね。 それから、中央道の西宮線の完成時期について、大体の資料はもらいましたが、いつ完成の予定でおりますか。いま工事中が三ヵ所ありますね。三ヵ所の工事別に完成の時期と予算、それを一緒に……。
○吉田参考人 お答えをいたします。 ただいま御質問のありました中央自動車道の西宮線というのは、御案内のように東京の高井戸から東名の小牧ジャンクションまで、この間約四百四十四キロの道路でございまして、そのうち、すでに高井戸から大月の間につきましては、三十七年に東京 富士吉田線ということで七十キロを供用いたしております。それは、施工命令をいただいて、昨年の五月に例の高井戸−三鷹問題がようやく解決して供用開始ができた個所でございます。一方、山梨県の韮崎から小淵沢の間につきましては、昨年の十二月に供用を開始いたしております。それから長野県の伊北と申しましょうか、伊那北でございますが、伊北から小牧のジャンクションまでにつきましては、約百四十八キロございますが、この間につきましても、すでに五回に分けて供用いたしまして、現在供用中でございます。 したがいまして、現在工事中の区間は、伊北から小淵沢の間約四十八キロ、それから山梨県に入りまして、韮崎から大月の間が工事中でございます。 それで、そのうちの進捗でございますが、大月から勝沼の間、これは約二十キロございますが、この間につきましては、五十二年度中に供用が開始できょうか、かように考えております。 勝沼から韮崎の間につきましては、このうち、分けまして韮崎−昭和間については用地の取得がほぼ終わりまして、五十二年度から工事にかかってまいりたい、かように考えておりまして、大体五十五年度ごろには供用が可能であろう。それから、昭和から勝沼まで約二十三キロございますが、この間につきましては、これから用地を取得いたします。その上で工事にかかって、なるべく早く供用を図るべく努力をいたします。その見通しとして大体五十六、七年ごろになろうかというふうに考えております。 それから、もう一つの問題の個所の小淵沢から伊北の間約四十八キロございますが、この間につきましては、いままで用地問題がかなり難航いたしておりましたが、ようやく用地問題も解決いたしました。したがいまして、現在工事着工の可能な区間から、たとえば岡谷あるいは富士見、それから諏訪の一部というぐあいに工事にかかっております。この間、全線が五十五年にでき上がる、かように考えております。 なおもう一つ、これから工事をやらなければならぬと思われる個所が例の飯田から中津川の間にある恵那山トンネルの個所でございます。この間では、現在恵那山トンネルは二車線で供用開始、恵那山トンネルを含む前後約十五キロが二車線で供用開始、これにつきましても、いまの交通量の伸び、利用状況、この辺をよく勘案をいたしまして工事にかかってまいりたい、よく慎重に判断した上で着工したいというふうに考えております。 それで、いま申し上げました大月から韮崎の間、それから小淵沢から伊北の間、それから恵那山の四車線化に必要な金が全部で約二千七百九十億ということでございます。そのうち、本年度末で使います金が大体千三百二十億、なお約千四百七十億という金を今後使っていく、かような姿でございます。
○原(茂)委員 五十二年度はどのくらいですか。
○吉田参考人 五十二年度につきましては、ちょっとここへ資料を持ち合わせておりませんが、現在やっております大月−勝沼間、これの舗装に全部かかっております。新しくかかりますのは昭和から韮崎の間、それから小淵沢−伊北の間の未着工区間に全線かかってまいる。工事にかかりますのは、私ども単年度工事ではございません。例の、大体二十六ヵ月程度の工事になろうかと思いまして、翌年度の債務負担行為限度額を使いまして工事に着工していく、かような形でございまして、本年度の支出がどれだけと、ちょっとこの席で資料を持ち合わせてない点、御理解賜りたいと思います。
○原(茂)委員 遅くも五十七年度には全線開通だと見ていいですね。その時分には恵那山トンネルの複車線化はできそうですか。
○吉田参考人 五十七年には恵那山トンネルの四車線化を除き、完成する、かような形と思います。 恵那山トンネルにつきましては、工事にかかりまして約七年の時間がかかろうかと思います。したがいまして、五十二年度からかかりましても約五十八年度までかかる、かような姿になろうかと思いまして、若干この間がおくれる。しかし、交通の伸びを考えましても、六十年程度までは現状でもキャパシティーがあるのじゃないか、かように考えております。
○原(茂)委員 最後に、諏訪湖の浄化の見通しと、それから下水道工事をいまやっておりますが、流域下水道の完成見通し、それから、大分物が上がっておりますが、一体本年度どのくらい予算をつけて、どこまでやるのだ、完成までにあと幾らかかるか。諏訪湖浄化、それから流域下水道全体の仕上がりまでの見込みをちょっと……。
○中村(清)政府委員 お答えいたします。 諏訪湖の流域下水道は、岡谷と茅野と諏訪市、それから下諏訪町、この三市一町を対象区域といたしまして、計画人口が約二十一万人、四十六年度から事業に着手しております。 予算の措置としましては、四十六年度から五十年度までに事業費で五十六億四千四百万、それから五十一年度が事業費で二十八億八千二百万の予定でございます。 今後の事業の進捗予定でございますが、御存じのように、湖の北の方を回っております湖周の管渠といいますか、これが約十二キロほどございますが、現在までにそのうちの約半分を超えております六・三キロほどが完了しております。 それから処理場でございますが、用地で若干ごたごたした問題がございましたけれども、昭和四十九年度までに用地が完了いたしまして、現在は土木とそれから建築工事、これは大部分発注をいたしております。処理場で、あと大きく残っておりますのが機械と電気の工事でございます。 今後の見通しでございますが、五十四年度に供用開始のめどで仕事を進めたいと考えております。 追加をさせていただきますが、全体の事業費が約百七十六億ということで、来年度幾らほど計上できるかということでございますが、事業の進捗状況、それから地元の執行体制、こういつたことによって当然配分するわけでございますが、目下作業中でございますので詳しい数字を申し上げられないのは残念でございますが、五十一年度が先ほど申し上げましたように、事業費で約二十八億八千万ということでございます。下水道の通常の伸び率が約二七%くらいでございますから、大体のめどといたしましては、その数字程度はプラスアルファになって来年度の事業費が決まるだろう……(原(茂)委員「三十四億程度ね」と呼ぶ)プラス二六、七%程度の数字になろうかと思います。
○原(茂)委員 五十四年の供用開始はおくれそうもありませんか。大丈夫ですか。できそうですか。
○中村(清)政府委員 ただいまのところ、そういうつもりで全力を挙げて進めたいと思っております。
○原(茂)委員 ついでに、これに関連した事業を、いま茅野市でやっているのです。諏訪湖流域下水道工事関連事業として茅野市で公共下水道工事をやっている。これの見通しはどうでしょう。これの国の負担分一億九千二百万というのを、もうちょっと増額してもらわないと、いまのこの情勢で困るというお願いが盛んに行っていると思うのですが、これに対して一体どう対処していますか。
○中村(清)政府委員 茅野市で実施しております茅野市の公共下水道でございますが、実は先ほど申し上げました諏訪湖の流域下水道が完成した後で、当然順序としてそういうことになると思うのですが、茅野市の下水道を進めていこう、現在そういうことで段取りをしております。
○原(茂)委員 では、五十二年度に国費を多少でも、ここへ出すような予定は全然ないのですか。
○中村(清)政府委員 ちょっと手元に資料を持っておりませんので、すぐ調べましてお答え申し上げます。 〔北山委員長代理退席、委員長着席〕
○原(茂)委員 私は、そうじやなくて、五十二年度に国の助成の予算をもらっているはずだと思うのですが、間違いかもしれませんから、それを後で至急にちょうだいしたいと思います。 白樺湖周辺もまた同じですね。ではこれも一緒に調べて御返事をいただきたい。
○中村(清)政府委員 そのように取り扱いますが、白樺湖につきましては、特定環境保全公共下水道ということで仕事を実施しているはずでございます。
○原(茂)委員 それでは、それは後で至急にちょうだいするようにお願いしたいと思うのです。 最後に、公団の総裁にちょっと一言だけ質問したいのですが、いま空き家ができている、何だかんだと言って大変努力をされていると思うのですが、現在公団は、この実態に対して、今後こういうふうにいたしますという何か案をおつくりになっていると思いますが、いつごろそれはお出しになりますか。空き家対策から空き地対策を含めて、住宅家賃も含めて見直しをしていると思うのですが、いつ出しますか。
○南部参考人 現在建設省におきまして、公団のもろもろの問題につきまして検討委員会ができております。私どもの方でも副総裁が参加しておりますが、空き家の問題につきましては、われわれの反省といたしましては、一般に言われておりますように、高い、遠い、狭い、原因は三つである。したがって、これを一つずつつぶしていくということと、それからいままではほとんど事務的に五日間くらいの申し込みで打ち切っておったというPRの不足、これについても全力を挙げたい。また実際ソフト面で考えまして、一DK等は単身者に開放していこう。それから分譲住宅で売れないものにつきましては、かつてやったことがございますが、一戸二戸でも、とにかく社宅として持ちたいという企業者にこれの分譲を認める、これらの措置を現在実施中でございます。 したがいまして、この中で問題になりますのは、家賃の高いのをどうするか。これは私どもは第三分位の中位の一五、六%というのがめどであって、もしそれより高いようなことになれば、現在五%の金利でございます償還の金利を下げていただくという努力を財政当局にしなければいけない。それから遠いものに対しての措置といたしましては、今年度から新しく建てるものにつきましては、できるだけ通勤時間を十分でも二十分でも縮める。そのために用地費が高くなりますけれども、これをやっていこう。それから狭いというものにつきましては、いままでストックの大半が二DK以下でございますので、今後新設のものは、すべて三DK以上に持っていかなければいけない、このような措置を公団自体としては考えておる次第でございます。 それから遊休の土地と申しますけれども、遊休の土地は、この第三期の期間中に大半が全部使用しなければならない、こういう土地でございます。これが第三期を超えて第四期といいますか、五十六年以降になるというのは、ほんのわずかでございます。 私どもといたしましては御承知のように、もう土地がなければ絶対に仕事ができないという宿命にございまして、現在非常に土地の値動きといいますか、供給が少なくなっております。したがいまして、今後五十二年度から五十五年度まで二十五万戸以上の用地を獲得しなければならないということでございますので、現在未利用になっている土地も十分にその間に活用していきたい、このように考えている次第でございます。
○原(茂)委員 終わります。
○芳賀委員長 馬場猪太郎君。
○馬場(猪)委員 大都市の周辺におきます農業用の用排水路あるいは堤防敷であるとか、その周辺の改修等によって生じました空き地等、これらの管理に関しましてはいろいろの問題点があります。三十七、八年ごろから四十年前後にかけまして、大都市周辺にどんどん人が集まってまいりました。長い間農地であったところが宅地化してまいりました。そうすると、まず農業用水路に悪水が流れるというようなトラブル、あるいはまた使われてないような農業用水路については、自然にごみが入ったりして、埋まっていったりして浸水問題が起こってくる。あるいはまた二メートルや三メートルの枝線に当たるような小さい農業用水路だけじゃなしに、今度は二十メートルも三十メートルもあるような幹線になる農業用水路も同じような問題が起こってまいりました。現に四十二年、四十五年、四十七年と、三回にわたって一万数千戸が浸水をするような被害も出てまいりました。 住民の立場から言うと、まず、これをどこへ持っていったらいいのだろうということで、地元の市町村に苦情を申し込む。そうすると、これは農業用水だから水利組合あるいは土地改良区だと言う。土地改良区に行けば、これは府県のものだ。府へ行けば、今度は農業用水だから農林部だと言うけれども、農林部へ行けば、また土木部だというようなことを、ここ十年来繰り返しているわけなんです。 そういうふうにして、はっきりした維持管理の責任であるとか所有権であるとか、あるいは使用権であるとか、そうしたいろいろの責任分担がはっきりしておらないものですから、勢い問題の解決がおくれて、ここ十年来、ずっとトラブルを起こしております。当然農業用水路だからということで、せんだって農林省の方に問い合わせをいたしました。ところが農林省も、使っている問はこれは農林省の所管だけれども、都市化によって水利事業として使われなくなってくると、これは建設省の所管の行政財産だというふうになってきた。 住民の立場から見ると、どこへ苦情を持ち込んでいっていいのかわからないというような現状なんですが、まず、こういう国有財産については、大蔵省はどういうふうな考え方をお持ちになっているか、お答えいただきたいと思います。
○藤沢説明員 お答え申し上げます。 農業用水路でございますが、それは実際に土地改良区などで利用しておるということでございますれば、当然その土地改良区と実際に利用しております方が管理すべきわけでございますけれども、ただいま先生がおっしゃいましたように、農業用としての効用が薄れまして、いわば都市河川として管理するのが適当だという実情になりますと、これは法定外の水路ということになりますので、建設省あるいは建設省の委任を受けました都道府県が管理をする、あるいはまた建設省が直接河川法上の河川として取り入れまして、一級河川あるいは二級河川ということで管理するということになるわけでございますけれども、個々の個別事案になりますと、それはそれで、また実情がどういうふうになっておりますか、果たして都市河川としての機能の方が主でありますのか、依然としてまだ農業用の水路として使っておる機能の方が大きいのかという問題がございまして、実情につきましては、それぞれ現地におきまして、その実情に即しまして関係者間で御協議をしていただいて決めていただいておる、こういう実情にあるわけでございます。
○馬場(猪)委員 個々のケースによって違うということなんですが、私どもの選挙区の中で大体二百ほどこういう水路があります。 一つの例をとりますと、いま古川という農業用水路があります。約一万メートルほどあります。そして、大部分、七割から八割近くまでは都市化しておりますけれども、なお二〇%ないし三〇%は農地もあり、そして水利としての役割りも一部分果たしておることも事実なんです。ですから、全く都市的なサイドでだけとらえるわけにもいきませんし、全く農業水利という立場だけでもいけないのですが、農林省にせんだって質問いたしましたので、農林省の考え方を、まずお聞きしたいと思います。
○市川説明員 お答え申し上げます。 先生の御指摘の古川用水路でございますが、これは大阪府営の農業水利改良事業によりまして、四十二年に河川を改修して農業用水として使ってまいったわけでございます。ところが、御承知のように四十五年に都市計画法に基づきまして線引きが行われまして、そこの古川用水の周辺は、いずれも市街化区域になったわけでございます。そして、現在も先生おっしゃいますように、七割から八割以上は、実は都市下水路になってきておる。 そういうことで、実はその施設そのものの所有権はもちろん大阪府にございますが、土地改良区が従来管理してまいりまして、そうした市街化の進展に伴いまして、実は関係市、これは大阪市ほか四市ほどございますが、そちらの方に施設を移管をして管理してほしいということで、それが四十九年に実現いたしまして、これも先生御承知のように、古川沿岸排水管理協議会というものが関係市でつくられております。ここが管理をしておる。それの管理の実質的なお手伝いを土地改良区がやっておりますけれども、そういう実態にございます。 したがいまして、土地改良区から見ますと、いままで管理を委託されたものを大阪府に返し、そして実質的には関係市がその古川用水を管理しておる、こういう実態でございます。 大阪府の方は、したがいまして、現在いろいろと都市下水の問題、それに伴います治水の問題がございますので、土木部の方へ将来移管をするのだ、それまでの間農林部の方で堤防のかさ上げをやるというような話でございます。 先般、大阪府の議会におきまして、知事に対する御質問があったようでございます。それで、大阪府といたしましては、あそこに東大阪防災総合連絡会議というものを設けておりまして、そこの意見を聞いたところ、農林部の方で堤防のかさ上げと、それから用排水の分離ないしはポンプ場をつくってポンプアップをする、そういう工事が終わり次第土木部の方に移管をする。その時期はいつごろかという話でございますが、大阪府の方では五十三年度末までに完了し、土木部の方に移管をしたい、こう言っておるようでございます。 以上でございます。
○馬場(猪)委員 農林省の方では、いまお答えをお聞きいただいたとおりなんですが、所有権の方は、行政財産としての所有権、その所有権に伴う管理は建設省にあるわけですか。
○栂野政府委員 お答えいたします。 この古川が時代の波によって、だんだん都市の排水路と化してきたという事実はございます。しかしながら、じゃ、その土地が建設省が管理すべきかどうかという問題、あるいは建設省所管であるかという問題でございますけれども、この古川は法定公共物、いわゆる土地改良法に基づく事業によってつくられたものでございます。現在法定公共物でございますので、所管の土地改良区が実態的に管理する。お聞きしておりますと、実際的には大阪市ほか四市がかわって管理に当たっているということでございますが、法律的にはいわゆる法定公共物でございますので、土地改良区が管理するということでございます。
○馬場(猪)委員 せんだっての農林省の回答は、これは古くからの水田地帯として発達したいわゆる青線地区だから、これは建設省の所管として、国有財産として、その取扱規則の適用を受けるのだという回答をいただいておるのです。
○栂野政府委員 古川の排水路は、さっきお聞きしておりますと、一万メートルとか、非常に長い。したがいまして、その末端におきまして、いわゆる普通河川的なものもあろうかと思います。そういう普通河川の場合でございますと、国有財産として建設省が管理するということで、いわゆる国有財産部局長としての都道府県知事が管理を行うということになろうかと思います。
○馬場(猪)委員 先ほど大阪市ほか四市の、東大阪の土地管理組合と言われたが、これは古川じゃないんです。古川に本管があって支管があって、そして枝線がある。だから枝線とか支管とかについては、そういう四市の協議会、古川そのものの本体については、これは当然農林省の言われるのであれば建設省であるはずであり、そして建設省であれば、建設省と大阪府の土木部の間に何らかの話し合いというのが進んでいるはずなんですが、そういう話し合いがあったのかどうか。
○栂野政府委員 大阪府の方からの話はございません。 それで、われわれとしましては、現在の管理の状態をお話をしたわけでございまして、いわゆるその農業用水路を、どうしても洪水対策として農業用水路をやめて川にして、河川改修をせぬといけないという問題になってきましたときには、建設省としては、それの実態を調査しまして、受けて立つにはやぶさかじゃないということは申し上げたいと思います。
○馬場(猪)委員 そうしたら、所有権そのものは、やはり行政財産として建設省のものだということなんですね。
○栂野政府委員 その土地の水路敷の財産の問題でございますけれども、それが土地改良法に基づいてつくられた農業用水路であれば、これは土地改良区の所管になるわけでございます。
○馬場(猪)委員 これは土地改良法によってつくられたものじゃない。自然発生的にできた川、あとの沿岸だとか、施設そのものについては土地改良組合がやっておるんですよ。千二百年からの歴史を持っておる川ですから、当然国有地のはずなんです。国有地であれば、建設省か農林省かあるいは大蔵省か、どこかがこれを持っておらなければならぬはずですね。
○市川説明員 先生のおっしゃる古川用水路、本当に古い昔からの河川を改修したわけでございます。したがいまして、改修してコンクリート張りにしましたその水路そのものは、施設として大阪府がやっておりますので、大阪府の所有財産でございますが、おっしゃるように、その地盤と申しますか、河川敷そのものは、これも大きな河川でございますけれども、大部分が青線で、国有地でございます。
○馬場(猪)委員 国有地である限りは、建設省か大蔵省か農林省か、どこかが責任を持たなければいけないはずなんでしょう。ただ、単に河川敷の水路敷だけを申し上げているんじゃないんです。堤防敷もあり、そしてまた最初にも申し上げたとおり、周辺ずいぶん残地があるんです。恐らく何万坪と出てくると思います。そういう土地はだれが管理しておるのか。いまでいけば、それぞれのセクトごとにうちじゃない、うちじゃないと言って逃げているような形になっています。もし、いま農林省が言われておるように青線だ、そして行政財産だということになれば、当然これは建設省の財産でしょう。そうしたら、何らかの形で建設省がこれに対して、国有財産の取り扱いに対する管理規則とかなんとかいうものがあるはずなんですね。そういうものはないんですか。
○栂野政府委員 青線が河川であるかどうか、そういうものは十分実態を調べまして、そして、いわゆる普通河川でございましたら、建設省としましては、国有財産として十分管理していきたいというふうに考えます。 それで、一般的にはこういう普通河川の管理につきましては、河川法が適用または準用されませんので、地方自治法に基づく管理条例を制定し、都道府県あるいは市町村が管理しておる次第でございます。それから、条例が制定されていない場合には、その敷地が国有のものにつきましては、国有財産部局長としての都道府県知事が管理するということで十分実態を調べまして、それを明らかにして管理に持っていきたいと思います。
○馬場(猪)委員 実態を調べましてとおっしゃるのですが、予算委員会の分科会で、すでに農林省の方では河川局の方へ通知済みなんですよね。ちゃんと回答が来ているのです。そうですね。農林省の方からちゃんと届けて河川局の治水課に三月の十四日に行っておるわけなんです。その間全然調べていただけなかったのですか。
○吉沢説明員 古川の実態といいますか、先生のおっしゃっている水害であるとか、あるいはいままでの管理の経緯とか、そういうものについては農林省からの御連絡がありまして、治水課の方でいろいろ検討しておりました。 ただ、いまのお話の底地の所有権とかそういうことに関しましては、これはいろいろ議論のあるところかもしれませんが、いわゆる法定外の公共物につきましては、建設省所管の国有財産であるということで、部局長である都道府県知事が管理するということは御指摘のとおりでございますが、法定外の公共物であるかどうかということについて、土地改良法に基づく土地改良施設ではないか。土地改良法に基づく土地改良施設であるならば、これは法定の公共物であり、農林省所管の財産ではないか、という考え方は、私どもは持っておったわけでございます。 以上でございます。
○芳賀委員長 この際、馬場委員に申し上げますが、問もなく長谷川建設大臣が出席することになっておりますので、その際、政府に対して、問題の関係各省の統一的な処理について建設大臣に責任を明らかにしてもらう方がいいと思いますが、暫時保留しておきます。
○馬場(猪)委員 大臣が来られましたら、その管理責任はお尋ねしますが、事務的なことについて、なお続けたいと思います。 そうすると、いまお話を聞いていますと、農林省は施設だけであって、土地そのものに関係ない、一般公共物としては建設省の所管だけれども、地元の大阪府が管理している、こうおっしゃる。ところが、地元の大阪府は全然管理しておらない。担当土木部長にも私が会って尋ねてみたのですが、建設省からそういう指示を受けたこともなければ、あるいはまた、管理についての委任を受けたこともない。 現実に都市化に伴って何千坪という土地がなし崩しに取られていっているのです。そして御承知のとおり、昔は全部船着き場と言いまして、百メートルか二百メートルぐらいに船が二、三そう入るくらいに空き地があったのが全部なくなっているのです。国有地が自然に付近に取られている。市町村なり公共団体が道路にするとか、緑地にするとかいう使い方をしている分には、まだいいと思います。それでも、それは、それのしかるべき手続というものは必要なはずなんです。しかし、そういう手続も一切とっておりません。民間の宅地造成業者によって、それがどんどん荒されたり、取られたり、なくなりつつある。 私は、いま、たまたま私のすぐそばでありますので、古川のことを申し上げましたけれども、大阪で大体こういう水路が二万四千くらいあるのです。三十メートル、五十メートル、河川に匹敵する百メートルのような農業用水路もあるのです。同じような状態が、これは大阪だけではないと思うのです。東京だって、名古屋だって大都会の周辺と言われるところは、たくさんそういう農地があるわけなんです。先ほどの農林省と建設省の両方の答弁を聞いておりましても、どちらもが責任を回避しているような印象を受けております。これが結局、ふだん貴重な国有地をいつの間にかなし崩しになくし去っている大きな原因になっていると思うのです。 管理責任については、大臣にお聞きいたしますけれども、そういう現実に土地が、ぼちぼちぼちぼち国有地が侵されているのに対して、いま建設省なり、農林省なり、あるいはまた大蔵省になるのかわかりませんが、うちじゃない、うちじゃないとお互いに逃げ合っているようなときでしょうか。そういうことを指摘したいわけなんです。
○粟屋政府委員 ただいま御議論になっております古川の底地の所有権問題につきましては、農林省と建設省で見解の相違があるようでございますが、これは至急詰めることにいたします。 なお、いま先生御指摘の公共用財産たる土地が、その管理がずさんなために、どんどん民間等に侵食されるということは、きわめて遺憾なことでございます。建設省所管の公共用財産につきましては、国有財産法の規定によって都道府県知事に管理が委任されておるわけでございます。われわれも都道府県知事において、その管理の徹底が期せられるように従来指導しておるところでございますし、なお境界等不明確な場合につきましては、所要の補助金を毎年度交付をいたしておるところでございます。そういう事態がないように、今後とも管理の厳正を期してまいりたいと考えている次第でございます。
○馬場(猪)委員 調整は大臣同士の間でもしてもらわなければならぬと思いますが、それでは具体的に大阪府に対して、いままでに管理についてのお話し合いというものはあったのですか。
○吉沢説明員 お答えします。 古川の問題につきまして河川局が話を耳にいたしましたのは、農林省からの例の通知がありましたときが最初でございまして、それ以前、何も伺ったことはございません。
○馬場(猪)委員 そうしますと、農林省はもういま水は使っていないんだから知らぬ、使うだけ使ったんだから、もう知らぬということで権利放棄しているような形なんです。建設省の方は、話を聞いてないから、何もやっておらない。結局いまは管理者なしですね。
○市川説明員 国営事業の場合でございますと、国営で農業用水路をつくるという場合には、敷地につきましても地盤につきましても、これがいわゆる青線である場合には、建設省とお話し合いをしまして所管がえして、用水路をつくるという場合が多いわけでございます。また、そのように基本方針としてはやっております。 それで、大阪府で今回やった施設でございますが、大阪府の場合でございますと、大阪府が実は青線の実質的な管理者になっておるということもあったようでございまして、したがって、施設と地盤とを、そこで統一的に取り扱いをしなかった。同じ大阪府の知事であるということが、たまたまそういうことで事務手続の面で不都合があったのだろうと私ども思っております。 こうした青線問題につきまして、特に市街化区域におきまして、従来の農業用水がほとんどその効用を喪失いたしまして、都会の下水路になるという場合につきましては、土地改良区を指導いたしまして、市町村にその施設を移管するように私どもやっておるわけでございます。
○馬場(猪)委員 どうも答弁が要領を得ないのですが、いま現在、それではだれが管理しているのですか。
○市川説明員 古川用水と、それの末端の水路があるわけでございます。古川用水は一万メートル程度の延長でございます。これの末端の水路は全体で百キロくらいございます。 古川用水につきましては、先ほど私も申しましたように、施設の所有権は大阪府でございます。従来は、土地改良区が大阪府から管理を委託されて管理をしてきた。それを四十九年に、関係市が協議会をつくって、そこで管理をするようになった。一方その古川用水の末端にございます……。
○馬場(猪)委員 違います、違うのです。そんなことにはなってないのです。 あなたの言われるのは、枝線の部分だけ。古川本川については管理組合は関係ないのです。違うのですよ。私は地元だから、よくわかっているんだから。あなたは報告を受けただけだから。答弁が違うのです。
○市川説明員 末端水路につきましては、やはり関係市に移管の申し出をいたしましたが、関係市の方では、これの維持管理についての費用は市が持つけれども、管理は土地改良区でやってほしい、こういうことで四十九年にお互いの話し合いができたと聞いております。
○馬場(猪)委員 いま農林省から言われているのは、末端の枝線の部分だけなんです。古川及びその周辺の堤防敷だとかそういったものについては違うのです。国有財産だから、公有財産だからといえば大阪府になるかもわかりません。ところが、では大阪府にどういう権限があるかということをただしてみたのです。不法占拠している、のけようと思っても、大阪府には訴える権限がない。 たとえば、農林省でも建設省でもいいです、ちゃんと大阪府に、これこれしかじかの権限があるということで引き継いだことであれば、大阪府がその不法占拠をのけるための訴訟をやれるのです。ところが、のける権限がないのです。そしてのけようと思って、くいを打ちに行くと、取られると、それきりで終わってしまう。数回そういうことを繰り返しているのです。現在でも不法占拠はたくさんあるのです。そしてまた、管理に関する費用も大阪府は全然もらってないのです。ですから、監視もできないのです。無管理状態なんです。どういう答弁をされようとも、いま事実がそういうことなんです。 先ほど私も申し上げましたように、大阪府も、当然大阪府の管理に任されておるんなら、建設省なり農林省から文書なり、口頭でもいいですけれども、きちっとした一定の条件を付して管理を任されているはずだ、そういうのは一切ありませんということなんです。ということになると、事実上は国有地が無管理状態に置かれているということ、だから取り次第になっているということなんです。 おわかりになりますか。——法律的にはどうあろうと、農林省で言われるのは、土地改良施設であるとかそういった施設に関してだ。底地であるとか堤防敷であるとかそういった不動産そのものについては、国有地については建設省だと言われるわけでしょう。はっきり言われておるのですよ。ところが、そのどちらも管理しておらないのが事実だ。そして現在管理していると言われている土地改良区自体も、都市化に伴ってだんだん人を減らしていって、もちろんまだ、北河内地区といいますが、その地域全体は農地が残っておりますから、土地改良区も解散はできません。しかし、事実上管理は放棄しておる。古川に関しては、管理を放棄しておるのが事実なんです。ですから、無管理状態じゃないですか。これはわかりますか。
○吉沢説明員 先ほど来申し上げているように、国有財産法の規定に基づきまして、いま建設省所管の国有財産であるか農林省所管の国有財産であるかについて問題がございますが、そのいずれにいたしましても、都道府県知事が管理するということは、国有財産法に基づいて決まっております。 それからもう一つ、先生おっしゃいましたが、大阪知事は、たとえばこれを準用河川に指定して行政上の管理をすることができます。あるいはこれを一級河川に指定すべく努力をして、一級河川に指定して管理をすることもできるわけでございます。
○馬場(猪)委員 建設大臣がおいでになりましたので、最初からの経過を十分聞いていただいてないので、要点だけ申し上げます。 大都市周辺には、たくさんの農業用排水路がございました。三十七、八年、四十年ごろから、だんだん人口の集中で宅地化が進んで農地が少なくなり、自然にこの農業用排水路が壊廃されていきました。その中で、小さい枝線になるような二メートル程度のものは、それぞれ市町村の関係者の間で、その維持管理なり、なし崩しに、だれがどうという約束をしたわけでもないけれども、子供が落ちるとか、悪水が流れるとか、浸水があるということで、事実上市町村がそれの維持管理を受け持っておりました。 しかし、二十メートルも三十メートルもあるような水路もあるわけですから、そういう幅の広い大きな一級河川に準ずるような農業用水路については、市町村も手が出ません。ところが、いままで農林省の管轄下にあって、その管轄下の土地改良区がそれを扱っておったのですが、四十四年の都市計画法に基づいて市街化区域に入ったために、以後は農林省の手を、離したのか離れたのか、自然に関係が薄くなって、土地改良区の方も用水費の分担がだんだん滞るようになったために、自然に無管理状態になりました。そのために浸水事故が何遍も起こっております。 それと同時に、その底地であるとか、周辺の堤防敷であるとか、あるいはまた、たびたび改修をしておりますから、ずいぶん国有地があるわけなんです。恐らく全部調べますと、何万坪になるだろうと思います。私の周辺だけでも二千坪ぐらいは出てくると思うのです。そういうところが、ここ十年来の間になし崩し的に民間宅地業者にとられたり、市町村の道路になったという形で壊廃をしていっているわけです。 それで、先ほどのお話によると、大阪府に委嘱してあるということだから、それじゃ大阪府が、そういう国有地がなくなっていることに対して不法占拠だからといって、これを訴訟によってのけようとしても、その権限も資格もないし、予算もないということで、いわば事実上は無管理状態で進んでいっているわけです。これは私の周辺だけではなしに、大都市周辺には、もっとたくさん問題はあるのです。事実、私も知っております。ですから、わざわざせんだって予算委員会の分科会で農林大臣にもこの問題を訴えました。そして、建設省と打ち合わせするという大臣御自身の御答弁もいただきました。そして、事務当局からも河川局の方へ十四日に、その日に通知をしていただきました。 ところが、きょう聞いてみますと、まだ局長さんあたりでも十分な認識がないままきております。ですから、このままほうっておきますと、お互いのセクトによって責任を回避するような状態が続いておりますと、ほしいままに土地がとられてしまう状態がいつまでも続くということなんです。だから、この問題を早期に解決してもらいたいと思いますので、建設大臣にひとつ考え方をお聞かせいただきたいと思います。
○長谷川国務大臣 きょうもいろいろお話を承ってまいりまして、大変お困りだと思います。これは、かつては土地改良の主管として扱っていたわけですけれども、御承知のように都市化されていくに従って不必要になったと言うと悪いけれども、そういうような状態になってきたということでしょう。 でございますから、この所属がどこに属するのだ、だれの所有権なんだというようなことにつきましては、建設省と農林省だけでは解決がつかない問題は、やはり大蔵省が入らなければならぬだろうと思います。大蔵省に入ってもらいまして、本当にこれこそは早急に協議をいたしまして、その結果の御報告をいたしたいと思います。なるべく早目にして、三者が集まれば、すぐその場で決定するというわけにはまいりませんけれども、集まりまして、この国会が終わらないうちに御返事を申し上げられると思います。なるべく早急にお答えいたします。
○芳賀委員長 この際、建設大臣に申し上げます。 馬場委員の指摘した問題は、当決算委員会の審査に関する問題ですから、長谷川国務大臣の責任で、関係の農林省、大蔵省と十分担当者を督励して、できれば期限を切って、たとえば国有財産の所属の問題とか管理権の問題、それらについて明快にして、委員会等を通じて馬場委員に対しても十分御報告をされたいと思います。
○長谷川国務大臣 せっかく委員長のお言葉でもございます。そのとおりにいたしたいと存じます。
○馬場(猪)委員 大臣の御答弁がありましたので、大蔵大臣、農林大臣と三者で早急に結論を出していただくまで、一応私の質問は、まだ保留ということで終わっておりませんので、ひとつそのつもりで臨んでいただきたいと思います。 時間がなくなりましたので、一応国有地の管理の問題は終わりたいと思いますが、もう一つだけお聞きしたいと思います。 いま大都市周辺では、通勤対策として連続立体化事業がずいぶんと進んでおります。この連続立体化事業を進めていただくことによって、大都市周辺の勤労者の通勤に大きく役立つと思うのですが、その中で二、三お聞きしたいことがございます。 運輸省と建設省のいわゆる運建協定というものの資料をいただきましたが、費用分担について非常にむずかしいことが書いてある。費用分担については、私鉄側が七%だと聞いております。あとは国、府県、市というふうになっておるのですが、そのとおりなんでしょうか。ひとつ詳しく御説明いただきたいと思います。
○中村(清)政府委員 お答えいたします。 いま御指摘がございました私鉄側が七%、国鉄側が一〇%、いろいろのケースがございますけれども、一般的には、そういうふうに御理解いただいて、まず間違いなかろうと思っております。
○馬場(猪)委員 ちょっと考えますと、私鉄側が七%というのは非常に有利な条件だと思うのです。やはり何か根拠があって九三%の公共補助ということになったのでしょうが、その根拠を教えていただきたいと思います。
○中村(清)政府委員 ちょっと調べまして、後ほどお答えをいたします。
○馬場(猪)委員 根拠は、また資料を後ほど御提出いただきたいと思います。 それでは、高架下の利用については、私鉄側は九〇%であり、市町村及び国側が一〇%ということも間違いございませんか。
○中村(清)政府委員 まず高架下の利用の問題でございますが、連続立体化でできました高架下をどういうふうに利用するかということは、地域にとっても非常に関心の深い問題でございます。この高架事業によってできた高架下は、鉄道事業用部分を除きますと、フリーな部分が出てまいりますが、それを高架下貸付可能面積とわれわれ言っております。その一〇%に相当する部分までは、いわゆる都市計画側が公租公課相当分で借りられる。その残りの部分につきましては、都市側が公共公益の用に供する施設分として使いたいといった場合に、鉄道事業者に対して協議をいたしまして、鉄道事業者の方も優先的にこれにこたえるというふうなことになっておる次第でございます。
○馬場(猪)委員 鉄道側と協議をしてですから、鉄道側がどうも不都合だと言えば、鉄道側は九〇%そのまま使えるわけですか。
○中村(清)政府委員 理論上はそういうことでございますけれども、これは協定がもとでございます。あるいは協定に基づく細目協定といったものがございまして、現在までのところは、そういう協定の線に従って運用されておるというふうに私どもは理解しております。
○馬場(猪)委員 素人考えでございますけれども、予算は九三%都市計画側、国、府、市が持つわけでしょう。そして使用させる方は一〇%しか使用させないという協定、これはどういう根拠でそういうふうになったのでしょうか。金の方は公共側が九三%持つ、そしてそこの高架下の利用は逆に公共側が一〇%しかできない。非常に不公平だと思いませんか。
○中村(清)政府委員 一〇%といいますのは、公租公課相当分で公共側が借りられる部分が一〇%であるという意味でございまして、その他の部分についても、借りられないということではもちろんないわけでございます。
○馬場(猪)委員 借りられないわけではないけれども、あくまで鉄道側の意思が強いわけでしょう。
○中村(清)政府委員 そこは鉄道側と、それから公共といいますか都市計画側との協議の場にゆだねられるというふうに私どもは理解をしております。
○馬場(猪)委員 運輸省と建設省の次官の協定、一〇%、あとの九〇%については協議しようというふうな、非常に公正を欠くような協定を、わざわざ結ばれた根拠が何かあるのでしょうか。この協定があるということは、お互いにフリーな立場で話し合えるような条件じゃないですね。
○中村(清)政府委員 都市におきます連続立体という問題は、都市の交通安全を図るとか、あるいは都市の環境の向上といいますか、あるいは交通の緩和を図る、こういった問題で、鉄道側にしても、あるいは道路側にしても、そういった事業を進めるという必要性は前から認めておったわけでございまして、したがいまして、お互いの方でそういうそれぞれの理由があって、立体交差を促進したいという立場で、国鉄と建設省との間で協定ができたというふうに私どもは理解をしております。現在でも、そういうつもりに変わりはございません。
○馬場(猪)委員 ちょっと答弁が筋が違っておると思うのですよ。 なぜ、そんなことを申し上げるかといいますと、九三%も都市計画側が出しているわけでしょう。普通なら出資に見合って発言権があるのがあたりまえなんです。ところが、実際には一〇%分ぐらいしか認めてもらえない。何とか鉄道側にお願いして、一〇%を二〇%にするとか、二五%にするとかというお話を二年来続けておりますけれども、この協定があるために、なかなか進めないのです。また、一つの会社がそれを認めますと、ほかの会社がまた文句を言うでしょう。ですから、金はたくさん出すけれども、認めるのは少ないということを、わざわざ協定でお決めになった限りにおいては、何らかの理由があるだろうと思ってお伺いしているわけです。——理由はお聞かせ願えませんが、私も時間を超過いたしましたので、先ほどの資料とともに、別にまたお教えをいただきたいと思います。 一応この程度で終わりたいと思います。どうもありがとうございました。
○芳賀委員長 中村重光君。
○中村(重)委員 大臣の住宅政策に関しての考え方を聞かせていただきますが、具体的な問題は各局長からお答えをしていただいて結構ですが、基本的な問題は大臣からお答えをいただきます。 プレハブ住宅というのは非常に評判が悪い。苦情続出だ。雨漏りがする、すき間から太陽の光が入ってくる。手直しをしてくれと言っても、金のかかるような手直しはやらない。どこにそういうことの原因があるんだろうか。これはメーカーがみずから建設をするわけじゃないのです。下請に出す。下請に対するピンはねが多過ぎるということが一つ。もう一つは過当宣伝だと思うのです。宣伝費にいま物すごく金がかかっているのですね。そうしたことから肝心の住宅に対して金を入れない。それで、下請に出している単価を調べてみると、千三百五十万ぐらいの建物が大体八百万程度、一千万円程度の住宅は六百万程度の価値しかないというような状態ですね。 これは政治に関係がないということにはならない。建設省と通産省がプレハブ住宅の開発に対して、メーカーに開銀から融資あっせんをやっているのです。融資に対しては審査を両省でやっているということなんだから、これはやはり国策住宅ということで推進をしているわけです。国はみずから国策住宅ということで推進してきたのだから、もっと責任を持って、そのように需要家に迷惑をかけるといったようなことのないように対処していく必要があるだろう。下請に余り低い単価で押しつけるものだから、労働者の十二時間労働なんかはざらにあるという状況なんです。労働基準法も何もあったものではないということですね。 これに対する改善策というものを講ずるのではなくて、今度は新工法としてハウス55というものを、新しい住宅システムということで開発をしていこう。五十一年度には建設、通産両省で二億二千万でしょう。今度の五十二年度の予算を見てみると、これまた四億六千万円という予算を計上している。鉱工業技術研究組合法という法律に基づいて研究組合をつくらせ、これに国が委託をしたという形で金を流していこうというわけなんです。 どうしてそういうことをするのだろうかというので、いろいろ聞いてみると、現在の住宅事情の中で、トータルな住宅の生産供給システムを開発する必要がある、高度工業化された住宅の供給システムを実現しなければならぬ。ところが現在の資材高の中で、五十年単価で百平米五百万円台、六百万以内、こういうことでしょう。だから、こういうふうな無理な建設をするのだからという大義名分から、そのように一般会計の中から、そのお金を出してやるということだろうと思うのですけれども、これをよくよく調べてみると、新日鉄と竹中グループ、ミサワホームグループ、清水建設グループ、そしてこの研究組合の組合長は新日鉄の稲山さんだ、こういうことなんです。いろいろと大義名分をお立てになっているんだけれども、大企業に対して国が保護政策を推進していこうとする考え方、本音はそこらあたりにあるのじゃないか。 まず考えなければならないことは、国策として推進したプレハブ住宅の改善というようなことから、まず積極的に取り組んでいく必要があるということではないか。このハウス55を何で考えたんだ。いろいろ大企業の働きかけもあったようでありますが、一面また、プレハブ住宅に対する刺激的なことも考えなければならぬということのようであります。 いま政府、建設省が特に取り組まなければならないことは、こうした規格住宅ということも、一面からは、これを否定するわけにもまいらないかもしれませんけれども、まずそれよりも、在来工法によるところの住宅を、いかに近代化するかということに力点を置かなければならないんじゃないでしょうか。たくさんの大工さんや左官屋さん、それから木材業に対するハウス55の及ぼす影響というものは、はかり知れないものがある。ところが申しわけみたいに、今度建設省は在来工法に対して四千万の予算を計上しておるようであります。そういうことで何をやろうとしておるのだろうか。 ともかく日本人の生活様式というものは、やはり在来工法が一番ぴったりすると私は思う。しかし住宅が非常に高く、マイホームの夢がなかなか実現をしていかないということに対して、国がいろいろな面から留意することを、私は否定するものではありません。ですけれども、余りにもそうした大企業の要求というものに耳を傾け過ぎて、そうした大工さんとか左官屋さんとか、そういう庶民の願いというものを軽視しておるという感じがしてなりません。 時間の関係がありますから、こういうことでまとめて意見も申し上げ、お答えをいただくわけでありますけれども、以上申し上げた点の基本的な考え方について、冒頭申し上げたように大臣から、具体的なことについては局長から、それぞれお答えをいただきます。
○長谷川国務大臣 在来というか、いままでのハウスにつきましては、おっしゃるような欠陥がたくさんありまして、この欠陥をどうやって抑制して、そして責任ある、良好な、国民の住みよい家づくりをするか、その単価をどうやって引き下げるか、いろいろの検討が加えられてあるわけであります。したがって、ただいまのお話のように、在来の工法をもって、そのまま今日行うということになると、なかなかやり得られない方々もある。そこで何とか、人間として世に生まれ出てきて、自分の土地、自分の家に住みたいというのは万人が万人の希望であろうと思うのです。その希望を満たすに当たっては、どうやったらよろしいかというので、最初はこのハウスが非常な歓迎をされたこともございましたけれども、やっているうちに御指摘のような欠陥がまさに出てきている。この欠陥を抑えなければならぬ。どういうふうにして改革していくかということにつきまして、御指摘のような方々が相寄り、相集まって、そして何社というものが集まって研究をし、各団体がこれに向かって研究を加えているわけであります。ですから、このグループグループの研究が完全に進んで一体化していったときに、初めてその希望を満たすものが今度はできると私は考えております。 したがって、それでは在来の工法は要らないのかと言うとそうではない。大企業でこれを全部把握して、大企業が専門にこれをつくって、専門に自分のところで請け負っていくという意味では通らないと思うのです。やはり従来の業者がなすべきことはあるのですから、そういう方々にも完全に仕事のできるような方向づけをしなければならない、こういうふうに考えております。したがって、大規模技術の開発はもちろんでありますが、これを実現するためには官民が本当に一体となった姿で、国民の要望する住宅をつくっていこうじゃないか。それにはどうやったらいいか、いろいろ研究が重ねられております。先日も私はいろいろな模型を見たり、いろいろなことをやってみましたけれども、今度はいままでとは違った、本当に革新的な家ができるだろうというような大きな期待を私も持っております。 しかし御指摘のように、左官屋さんだとか大工さんだとかが不必要かと言うと、そうではない。やはりこの人たちも、この中に加わっていけるような、工法、構造上のやり方に入っていけるような処置をとるべきだという話もこの聞いたしたところでございます。ハウス55ができたら、こういう人たちの仕事がなくなったというようなことのないような方向をとってもらいたい、こう考えております。
○山岡政府委員 細目の御報告をいたします。 先生おっしゃいましたように、国民の皆さんの住宅に対する要望がきわめて多様化してまいっております。そういう多様化したニーズにこたえるということが今後の施策の一つの方向であろうかと考えております。ハウス55につきましては、官民力を合わせて行うということにいたしておりますが、なぜそんなに官民力を合わせるのだということが先生のお話の中にございましたけれども、これはそれぞれの民間企業がノーハウを持っております。新しい材料、新しい工法、それぞれノーハウを持っておりまして、自分たちのいろいろな製品に反映させるということで進めております。今回の場合は、材料なり、輸送の方法なり、現場施工の方法なり、その他それぞれお互いに持ち合っているノーハウを全部出し合って、一つのグループとして総合システムとして応募してくださいというのが今回のねらいでございます。 したがいまして、こういうふうなものででき上がりました新しいシステム、新しいノーハウ、新しい特許というものは、すべて国に帰属するということにいたしております。国に帰属いたしました、そういうものを活用いたしまして、新しい企業化の方向づけを今後していくということでございます。もちろん、これにつきましては、年産一万戸ということをオーダーのもとに置いております。そこまでやりませんと、なかなか大量生産のメリットが上がってこないということでございます。しかし、そういうふうなノーハウが国に帰属いたしまして、それで生産をまた民間企業等を選びましてやらせるということにいたしましても、それはやはり全体の中で大勢を動かすものではございません。しかし、むしろそういうところで五十年価格で五百万円台というものを出しますと、これは新しい価格引き下げの突破口にもなり得るというようにわれわれ考えておる次第でございます。 それから特にプレハブにつきましては、先生おっしゃいますように、ずいぶん努力をして応援をしてまいっておりますけれども、最近でも一二%前後のシェアでございます。クレームも最近におきましては、少しずつ減っておりまして、大分向上してまいったと思っておりますけれども、なお、さらにこういうものについても大いに伸ばす必要があると考えておりまして、性能認定制度というのを四十九年から建設省で設けております。 これは民間、その他の有識者をたくさん集めて委員会をつくりまして、そういうふうなプレハブにつきまして、価格面等も含めまして全体の性能につきまして、いわばお医者さんがっくりますカルテのように、それぞれの性能について認定をした点数表を差し上げるという制度でございます。したがいましてプレハブの方は、方々に商売なさいますときに、そういう認定住宅については、その認定された点数表をつけて広告していただく、消費者の方々はそれを見て選ばれるということが一つでございます。 それから、さらに現在のプレハブで今後われわれ考えておりますのは、どうも瑕疵担保期間が非常に短いという点でございます。一年もしくは二年というのが通常でございます。民法によりますと、土地に対する工作物は、普通は五年、堅固なものは十年となっております。したがいまして、現在瑕疵担保期間を延ばしていただくということを強く業界にわれわれお願いいたしております。しかし、その一環といたしまして、やはり保険とか保証とかそういう制度が必要じゃないかという点も考えておりまして、五十二年度予算におきまして、そういう勉強を行うということを考えておるわけでございます。 それから、在来工法でございますけれども、全体の建ちます戸建て住宅の中では、八割が大体在来の工法でございます。したがいまして在来工法につきましても、どのようにして合理化をしたらいいか、どのようにして今後改善をしたらいいかというような点につきまして、建築審議会の中に特別の小委員会をつくりまして、もちろん大工さん、工務店の代表の方々、たくさんお集まりいただきまして、二年間ばかりいろいろ議論をしていただきました。先ごろ答申が出ておりますので、その答申を踏まえまして、できるものから着実に実行して、在来工法の応援にも努めてまいりたいと考えておる次第でございます。
○中村(重)委員 私は、住宅の建設というのは重要なんだから、けちをつけようと思っているのじゃないのです。ただ、新しいもの、新しいものというようなことで、いままでのプレハブ住宅が、なぜに政府が当初考えておったような方向に進まないのか、やはりそういう問題点をえぐり出して解決をしていくというような努力というものに欠けている、それを改善をする。ことに、また新しいものということでハウス55というものを考えた。大臣は、今度はできるんだ、いままでと違った革新的なものがあるんだ、こうおっしゃっておられる。大臣は、そのように思っておられるのでしょうから、心にもないことを口にされているとは、私は大臣の性格からも考えません。 ですけれども、プレハブ住宅で失敗をした轍をまたハウス55で踏むおそれがないとは言えない。五十年価格でもって五百万円台、六百万以内だということで、無理にその三つのグループに対してそういうような見積もりというのか、いままで研究をしたことについての報告をさせて、そしていろいろと、それはグループはたくさんあったわけで、そういうことで審査をして、この三つのグループということになったようでありますけれども、これも、申し上げたように失敗のおそれがある。恐らく五百万台なんというようなことにはならないだろうというように考えるわけです。 それよりも、申し上げたように、在来工法にもっと力を入れるべきだ。それはノーハウはあるのだ、こうおっしゃる。これとても国がお金を出して、その開発に対して取り組んでこられた。それだけの助成をしてこられた。それによって、いろいろと研究をすることができたわけなんです。在来工法に対してどれだけの助成をしたというのですか。ハウス55に対し、プレハブに対して、国が助成をしているのにもかかわらず、失敗続きじゃないかというような世論の批判に対して、在来工法にも何とかかっこうをつけなければならぬということで、今度は建設省が四千万つけたのでしょう。林野庁が一億四千万。これに対しても、どういう形で金を使おうとしていらっしゃるのか、内容はさっぱりわからないわけなんです。従来の大工さんも、左官さんも、これは使うのだ。それは内部構造等には大工、左官さんは使うでしょうけれども、これは従来の在来工法によって生活をしておるそうした労働者に対して、大きく脅威を与えるということだけは間違いはないのだと私は思う。 だから、もっと在来工法に力こぶを入れていく、近代化に国も積極的に取り組んでいくということが当然なければならないというように考えますから、そういう方向でひとつ積極的に対処してもらいたいということを申し上げておきたいと思います。これに対しては、後で大臣から、またお答えをいただきます。 それから戦後に建てた一戸建て公営住宅等のことでありますけれども、方針としては、三大都市に対しては高層住宅に建てかえるのだ、そのための土地は地方自治体の事情、考え方というものを尊重するというようなことでありましょうが、なかなかうまくいかない。払い下げるなら払い下げるように、それを積極的にお進めになる。そうすると、自分の家ですから大事にする。払い下げもできない、かといって高層に切りかえもできないというような建設省の考え方というものは、私は適当ではないと思う。もっと方針を確立をして、方針を立てたならば、それが実現をするように積極的に対処をしていくということが当然なければならないと私は思う。どうしてくれるのだということで借家にいる人も不満を持っておるわけだから、利用効率という点からいっても問題がありますが、これに対してはどう対処していこうとお考えになっていらっしゃるのか。 先ほど大臣にお答えを願いましたが、プレハブの問題、在来工法に対して、どう対処するのかということについて重ねてお答えをいただいて、いまの質問にお答えいただきたい。
○長谷川国務大臣 先ほどの件につきましては、それなりに理由もありますけれども、御意見もまたそのとおりであろうとも考えます。その点につきましても、在来の方々にも御迷惑のかからないような方法を講じてやる。このごろは新建材というものが出まして、ほとんど新建材で工事が行われている、こういうような点等もあわせ考えまして、在来のそういう方々にも迷惑のかからないような方向に進んでいくようにいたします。したがって、ただいまのお話でございますけれども、公営住宅法では、建設後一定期間の経過をした場合は、事業主体は建設大臣の承認を得て当該住宅を譲渡することができることになっておる、こういうことでございますが、まさに中村さんがおっしゃったような方法をなるべく速やかに行っていきたいというのが私の本音でございます。 しかしながら、これは事業主体が、それぞれの区域の住宅の事情だとか土地利用だとか、その計画等を十分勘案をして定める住宅管理計画を尊重して、適切な取り扱いを今後は行ってはいきますが、しかしながら三大都市圏の住宅、宅地事情の逼迫している地域につきましては、特にこの問題につきましては、低層の公営住宅については建てかえるよりも立体化し、都市環境の整備と戸数の増加に努めるように、事業主体を指導していきたい、私はこういうふうに考えております。 でありますが、よく言われることなんですが、私も中村さんと同じような考え方を持って行って見ましたけれども、この点もそこを一戸一戸で払い下げてしまうと、あくまでも一戸のままになってしまう。これを狭隘なところなんだから、もっと立体化して整備して、そして環境をよくしたところに変えていったらどうなんだろうというような意見もたくさん出てきているのです。でありますが、いずれにいたしましても、現在の考え方というのは、それをさらに立体化して、都市環境の整備と戸数の増加に努めるというのがその方針であるようでございます。その点につきましても、ただその方針がいいか悪いかということは別問題といたしまして、また払い下げというような点も十分考えてみる必要もあるだろう、こういうふうに思います。
○中村(重)委員 高速道路その他の公共事業の問題に関連をして指摘をしたいのですが、高速道路の場合は国がこれを決定するという形になるわけですが、路線決定を一度やると、その路線の変更というものをやらないのですね。路線変更をすると混乱があるからというわけで、強引に押しつけていく。今度は住民としては寝耳に水なんです。非常に不満がある。反対をする。ところが、いろいろと切り崩し策をやって、その買収に応ずる人もある。今度はそういうことで時間がかかる。二年も三年もたっても、当初買っておった人の価格以上に買うと、またもとのすべてを上げなければならないということで、そのまま押しつけていくという形がある。私は、この路線決定ということは、国が一方的にやったわけだから、むずかしい問題もあろうけれども、路線の変更といったようなこともやるべきだ、柔軟性を持って対処していく必要があるというように考えるのです。私の県にも、いま言ったようなことが九州横断自動車高速道路の問題で、もう道路公団も建設省も県も市も手がつかない、地元は反対する、私はその中に立って問題解決のために努力をしておりますが、ともかく余りにも独善的で一たん自分が決めたことはてこでも動かさないのだというような考え方、それから申し上げたように、価格にしても、何年前にあの人から八万円なら八万円で買ったのだから、これを十万円で買うと、また全部十万円に上げてやらなければならないということで、これを強引に押しつけていくというやり方をしている、時間がたつ、国費の乱費である。だから、もう少し知恵を出して、柔軟に弾力的に対処していく必要があるのではないかというように考える。 都市計画、公共事業というようなことで、デベロッパーなんかが住宅開発をやる、その利益のために、金は、地方自治体がみずから負担するものを出さないで、デベロッパーに金を出させ、そして公共事業ということで国が金を出しておるというようなやり方というものも行われている。だから、そういうことは路線変更をやると、問題は解決するのだけれども、一たん決めたのだから、変更すると、これはまた大変なことになるんだということで、変更しようとしない。法的にも問題点があるのだけれども、それをうまくごまかして、当初の方針を強引に推進していこうとしておられる。そういうことでよろしいのかどうか。私はその個所を挙げて申し上げてもよろしいのだけれども、きょうは個所を申し上げることは差し控えますが、一つの考え方としての見解を伺わせていただきたいと思います。
○長谷川国務大臣 一応基本計画を立てます。立てましてその決定をいたしますと、官報によってこれを公告しまして、一定の期間以内に利害関係者は都道府県知事を経由して、国の関係行政機関に変更なら変更の異議を申し立ててくる、こういうことになっておるわけであります。したがって、一定の期間に申し出がなかった場合には、その基本計画をそのまま履行していく、こういうことに決められておるわけでございます。ですから、申し上げたように、公告をして、これに対してその期間内に都道府県知事を経由して異議を申し立ててきた場合には、それは再検討いたすということになっているわけです。 あと細かい点については、局長から御説明申し上げます。
○浅井政府委員 それでは、大臣の御答弁に補足して若干御説明させていただきます。 先生御指摘のように、ルート決定後のいろいろな変更等の問題が、かなり問題になるケースが全国的にあるわけでございまして、私どもも頭を悩ましておるわけでございますが、高速道路の路線を決めるにつきましては、基本計画段階、整備計画段階、それから道路公団の手に移ってから実施計画段階、逐次いろいろな要素を十分慎重に調べながら、だんだん具体的なルートにしぼっていくわけでございます。 その際に、いろいろルートを選ぶ考え方、いわゆるコントロールポイントと言っておりますが、大きく分けて二つあろうかと思います。地形、地質、気象などの自然条件とか、あるいは建造物、道路、鉄道、文化財なんかの存在、そういったようなものをなるべく避けたり、必要なものについては積極的に取りつけたりというような一つのコントロールポイントがあるわけでございますが、こういったものをいろいろ念頭に置きながら、事業費だとか道路の安全面の配慮、それから自然環境保全の問題、種々の公共施設の機能の保全というようなことを総合的に勘案しながら路線を決定するわけでございまして、その段階では、地元公共団体とは公共事業調査等を通じまして、いろいろ接触を持って住民の方々の一般的、抽象的な御意向については、十分くみ取ってルートを選んでおるわけでございますが、いざ一遍ルートを決めて、これを地元に発表いたしますと、途端にそのルートに沿っての個々の利害関係がはっきりしてまいりまして、俗な言葉で総論賛成、各論反対と申しますが、そういう各論的な意見が非常に出てまいりまして、その結果反対という局面にぶつかるわけでございます。 その際、公団自身もルート選定には十分自信を持って選定したことから、それに対していろいろ地元の説得に当たるわけでございますが、地元の御意向でルートを別にしろというようなことで、幾つかの比較論もあることはあるわけでございます。そのルートに決めましても、また同時にそのルートに沿っての利害関係が別に起きてくる、個々の利害関係のぶつかり合いということで非常に混乱して、結局ルートを決められない。公団はルート決定について、どうも姿勢が非常にあいまいじゃないかというような批判を受けるようなこともありまして、ルートを変更するということについては、現実の問題として、先生御指摘のようになかなかむずかしい問題で、やれないでいるわけでございます。 ことほどさように、ルート変更はむずかしい問題でございますので、その前段での調査ということには十分慎重に、地元の方にも御説明できるような姿に持っていきたいということで、いろいろ努力しているような次第でございます。 特に九州道なんかでもいろいろ問題がございますが、住民参加の方向等につきましては、今後われわれとしても考えなければならぬ点が多々あろうかと思いますので、十分柔軟な姿勢をとりながら善処してまいりたいというふうに考えておる次第でございます。
○中村(重)委員 時間がありませんから、これで終わりますが、むずかしいことがあるということはわかるのです。わかるのですが、むずかしくなるのは、多分に独善的なところがあるからです。申し上げたように、一方的にやっておいて、それは困るという人は土地を売ろうとしない。だけれども、強引に押しつけていく、そして切り崩していって、孤立さして、その単価も、貨幣価値が下がっているのに、今度やむを得ず手放さなければならない人の単価も、二年前に金をもらった人と同じ単価で買おう、こういうわけなんで、お役所の言うとおりについてきなさい、従いなさい、いろいろ文句は言わせませんよ、言うなら勝手に言いなさい、それは耳には入れませんよ、そういうことでしょう。 そういう独善的なことをやられることはいけないから、もう少し柔軟性を持って、おやりになるのではなければ、それは国費の乱費にもつながっていくのだということを私は申し上げるわけでございます。 それから、離島、僻地の道路というものは生活道路ですから、これに対しては特に配慮をしていくのでなければ、離島は生産プラス運賃、消費プラス運賃ということで、物価は高い、文化は低いということで、離島におられる人は非常に気の毒なんだから、そういうところには道路の整備というものは積極的におやりになる必要がある。 私は長崎県ですが、対馬にようやくフェリーが通うことになって、もう準備ができておるのだけれども、道路がおくれていて、計画のとおり進まない。そのために、フェリーが来ても、今度トラックが走れない、積んできた車が走れない、それでどうにもならないというような状態がある。だから、計画におくれないように積極的におやりになるのでなければ、縦割り行政というものの弊害が出てきておりますから、その点は十分配慮される必要がある。 それから技能士の資格の問題。これは労働省の所管ですが、実際は建設省がこれをいかに活用するかという問題なんです。ドイツなんかの例は御承知のとおりであります。せっかく技能士の資格を取った、その技能士をどう活用するかということで建設省もお考えになる必要がある。 たとえば、北海道方式なんということが私は必要だと思います。実際は技能士が仕事をする、指導をするわけです。技能士がいなければ道の工事というものは発注しないというくらいに、この技能士の制度というものを活用する、こういうことに留意をしているようでありますから、労働省と十分連携をおとりになって、そういうものを活用する、その活用することが、よりりっぱなものができ上がってくるということにもつながっていくであろうというように考えます。そうして初めて、技能士の資格を取るための勉強をする、そして、そのことが社会的地位の向上にもつながっていくということでありますから、先進国家のいい例は積極的に学び、取り入れていくということが必要であろうというように考えます。 ともかく、随所に縦割り行政の弊害が出ているわけであります。長谷川建設大臣は苦労人でもあるわけです。そういったような面についての配慮というようなものは、他の大臣以上にあろうかと思いますから、そういう点はひとつ十分適切に対処していただきたいということを要望いたします。 最後に、大臣にお答えをいただいて、私の質問を終わります。
○長谷川国務大臣 五十二年度は、離島に対しましても、かなり積極的な施策を行うつもりで心がけております。したがって、技能士の件につきましては、これは技能士がなければ技術的な業は許可にならないわけですから、そういう面も、おるのはおるけれども、あらゆる面にもう少し技能士を利用するように十分心がけていくように、私の方からも業界に向かってよく通達をいたしておきます。
○芳賀委員長 林孝矩君。
○林(孝)委員 私は、住宅行政に関して質問いたします。 特に公営、公団住宅に関しては、今日まで予算委員会等においても問題が指摘されてまいりました。 きょう、新たな問題を私は指摘いたしますが、冒頭に当たりまして、大臣の公営、公団住宅行政に関する責任ある立場、重大な問題でございますので、大臣の決意を明確にしていただきたいと思います。 〔委員長退席、原(茂)委員長代理着席〕
○長谷川国務大臣 住宅公団につきましては、今日までの営業成績も非常に上がっております。営業成績と言おうか、その使命がますます高まってきておるのでございますけれども、まだ幾分か徹底しない部分もある。したがって、いま省内に、事務次官を長といたしまして各局長と学識経験者等を入れまして委員会をつくりまして、そしてさらに公団が一般国民に満足を与えられるような方法を講じなければならない。特に住宅という問題については、世論のいろいろな的になっている問題でございますので、その点については特に注意を深く今後の運営に当たっていくようにやろうではないか、こういうことで、いませっかくそれに向かっていろいろ検討を加えておるところでございます。
○林(孝)委員 五十年度末現在のデータでございますが、長期間使用できない用地、いわゆる休眠地、遊休地として検査院が指摘したもの、住宅建設用地、宅地造成用地、どれほどありますか。
○沢田参考人 住宅公団の遊休土地、先生おっしゃいますように、住宅公団には住宅供給部門と宅地供給部門がございまして、それぞれ買い方あるいは使い方も異なっておりますけれども、おおむね住宅供給部門では三年、宅開部門では五年をめどに、なかなかめどの立たないもの、こういうものを遊休土地と申しておりますけれども、こういうものが、住宅建設部門におきましては十四地区、五百六十六ヘクタール、取得金額にいたしまして五百六十六億、宅地開発部門で八地区、約千二十三ヘクタール、取得金額四百六億、合計で千五百八十九ヘクタール、金額にいたしまして九百七十二億円、かような結果になってございます。
○林(孝)委員 いま答弁がございましたように、住宅建設用地として五百六十六ヘクタール、五百六十六億、宅地開発事業として千二十三ヘクタール、四百六億、合計にして千五百八十九ヘクタール、九百七十二億、これだけの遊休土地を持っておる。この件につきましては、すでに明らかにされておるわけでございますが、その住宅建設用地の十四地区、それから宅地造成用地の八地区、この地区別の内容、これを見てみますと、非常に驚くべき状態がございます。 東京関係で地区名を申し上げますと、東京都八王子の川口、東京都小平市の上水本町、千葉県松戸市の高塚第二、取得年度が、川口では四十八年から五十年、小平市では四十八年、高塚第二が四十四年と、この十四地区の状態を関東、関西、中部と、このようにずっと見ていきますと、こういうところの土地をなぜ取得をしたのか、その原因、背景といいますか、そういうものが常識では考えられないようなところを購入しておる。そして先ほど指摘がございましたような、遊休地あるいは休眠地として指摘されるような状態になっておるわけです。 この理由をちなみに申し上げますと、たとえば東京都八王子市の川口の場合、「市街化調整区域であるので、その開発計画、特に交通輸送対策については、十分な検討が必要である。現在、市と共同して開発基本計画及び周辺関連地区も含めた交通輸送対策について昭和五十五年度使用を目途に調査研究中である。」五十五年度に使用ということで検討中であるのが、四十八年に取得をされておる。 それから小平市の場合、これは「排水先の下水道の完成が遅れ、昭和五十四年度となったため、その完成にあわせて、昭和五十二年度使用を目途に関係機関と調整中である。」こういう理由がついています。 いずれにしても、この場合も四十八年に取得されておるわけですが、地方自治団体との協議というものがスムーズに進んでいない、こういう例。 それから、たとえば市街化調整区域を取得している例がございます。 この市街化調整区域を取得している例を申し上げますと、たとえば滋賀県大津市の場合、「市街化調整区域であるが、県、市ともその開発を基本的には了承している。現在昭和五十三年度使用を目途に、県、市及び公団が共同して、当団地を含む大津市北部丘陵地域の開発整備計画を策定するため、調査研究中である。」これは四十九年に取得がなされておる土地。それから愛知県の日進町というのですが、ここの場合なんかは「市街化調整区域であり、保安林の指定も受けているので開発計画は慎重に検討する必要があること、町が財政負担について憂慮していること等のため、昭和五十三年度使用を目途に、県町等と共同して、日進町の総合計画と団地開発が町の財政に与える影響について調査研究中である。」これは四十五年に取得されております。それから、たとえば愛知県の豊田市。「市街化調整区域であるが、県、市とも開発については了承している。昭和五十二年度使用を目途に、具体の計画を関係機関と調整中である。」これは四十八年取得。 いわゆる市街化調整区域の場合も、県あるいは市と調整中という内容を見ますと、いわゆる県や市は、将来この開発については考えましょうという何かを住宅公団がもらって、それで土地を取得したということも考えられるし、全然そういうものなしに調整区域を取得しているという例もある。 時間がございませんので、一つ一つ申し上げませんけれども、この十四地域について、調整区域を取得する、そしてそれが開発できないで休眠地あるいは遊休地として残っておるというのは、これは調整区域の場合、すべて問題になっておるし、また市街化区域においても、住宅公団が建設に着工できない、こういう環境のまま置かれておる。この十四地域の実態というものを見ますと、なぜこういう地域の土地を取得したのかということが非常に疑問として残ってきますし、あたりまえの考え方、常識的な考え方で、こういう土地を取得するというようなことはあり得ない。何がそこにあったのか。本当にこれだけの財政の緊迫した現在において憂慮すべき買い方をしておる。これは一体どのように説明されるのか伺いたいと思うのです。
○沢田参考人 ただいま御説明をいたしました遊休土地の中には、先生も御指摘のように二種類の色分けがあろうかと思うのです。一つは、四十四年とかそういう早くに買いまして、それが開発できず、いまだにそういう問題になっておる、こういうパターンでございます。もう一つは、先生いまおっしゃった団地の中にかなりありますけれども、四十八年ごろに相当買っておる、こういうものに問題が起きている。 前者は、それ相当の検討の結果買ったわけでございますけれども、関連公共その他が当初の予想とそごをして、なかなかできてこない、そのほかの水の問題とかそういう事情によっておくれにおくれている古いストックでございます。これにつきましては、もちろん鋭意その後も詰めておるわけでございますが、いろいろな情勢から問題に突き当たっておる。 しかし、調整区域のものは、先生御指摘のように、四十八年ごろに買ったものが大部分でございます。これにつきましては、この時代は土地買いの、いわゆる狂乱の時代でございまして、住宅公団も土地がなければ家が建たぬということで多少あわてると申しますか、焦りによって買ったという事実がございます。そういうことになりますれば、当然各種の手続はしておりますけれども、詰めが足りない。こういうことをいまさらながら反省しておるわけでございますが、しかし、その当時といたしましては、ほかと競争しながら買っていくということで、そういう状態になったわけでございます。 十四地区の内容を大きく分けると、そういうことでございますが、その後、長期保有といたしましては、早く活用して住宅にいたさないと申しわけございませんので、鋭意詰めております。詰めております上で二つの問題がございます。 一つは、調整区域でございますから、これを市街化区域にするとか開発のできるような都市計画にしなければいけない。これにつきましても、その地域、地域におきます市の事情、地方公共団体の事情、こういうものがございまして、いろいろな困難がございますが、鋭意詰めております。 もう一つは、開発に伴う河川、道路、学校、上下水道、こういう関連公共施設の問題でございまして、これも鋭意努力をしておりますけれども、地方の公共事業の計画というものが財政の問題もございまして、なかなかむずかしいというところもございます。 そういうことでございますけれども、鋭意これを詰めまして、十四団地のうち、先生御指摘の八王子の川口と京都西部につきましては、五十五年以降にもわたるかと思いますけれども、ほかのものにつきましては、建設省の各種の御援助もございまして、今五ヵ年計画、すなわち五十五年までの間には相当めどがついてきておる、かようなことで一図その計画実現を推進したい、かようなことで鋭意努力をいたしておる次第でございます。
○林(孝)委員 いま二ヵ所以外は見通しがあると言いますが、何を担保として、そういうことが言えるのですか。
○沢田参考人 十四のうち、二つ除いた十二につきましては、そのうち二つは学校用地その他で地方公共団体に売る。高塚第二と、もう一つどこでございましたか、そういうものがございます。残りのものにつきましては、それぞれ事情はございますが、日参をいたしまして、いろいろと折衝をいたしております。さらに関連公共施設につきましては、建設省の中に関連公共施設の協議会なるものをつくっていただいておりまして、優先採択とかそういうふうなことを逐次ここ数年図ってきていただいております。 そういうことから個々には差はございますけれども、折衝の過程において、私どもはそういう見込みを十分感じておるし、またそうしたい、こういうことでもくろんでおる次第でございます。
○林(孝)委員 接触の過程で五十五年までにその解決ができる見通しということですが、私ひどいと思うのは、大阪の高槻市の場合なんかは、三十九年に取得されておって、まだ未解決のまま、もう十年以上たっていますよ。そういうことで何ら手をつけることがなく放置されておるという状態で、それで五十五年までに鋭意詰めて解決するなんということを言われても、果たしてそれをそのまま額面どおり受け取っていいかどうかということについては、本当に納得できる、説得力のある説明ではないですね。建設大臣、どうなんでしょうか。
○長谷川国務大臣 地方遊休地で、地方団体から私の方へというところも幾つかはありますし、ただいま答弁申し上げたような点で逐次やっておるわけでありますけれども、その当時は国会におきましても、われわれが、この物価高に何をしているのだ、それだけの住宅ができるように、もっと土地を買っておいたらどうなんだという要求をやったものでございます。それをやったからどうということを言っておるわけではないけれども、そういう点、われわれが議会において要求した点もあります。そういうようなこともありましたけれども、現在において三十九年のが、まだ手がついていないというお話を初めて聞いたわけでございますけれども、私もよく知っておりませんが、よく調べて、なるべく促進するようにいたしたいと思います。
○林(孝)委員 われわれが買えと言って買った結果、こうなったというわれわれとは、長谷川大臣のことですか。
○長谷川国務大臣 当時、委員会等でもって、やはりいろいろ土地がどんどん高くなっていく、家はどんどん要求をされる。土地がなくて困っているというときがありまして、そのときには議会でも、そういう処置をなるべく早くしたらどうだというような話をずいぶん要求したこともありますけれども、私が一人でやったわけでもございませんけれども、そういう話も出たこともあるのです。そういうようなときもあったけれども、まだその当時の経済、景気がそのままの高度成長というものでいっていれば、こういうこともなかったと思うのですけれども、その後に至りまして、四十八年の十月から御承知のような石油ショックの問題が出てまいりまして、公共という面についても、なるべく控え目にやらなければならぬという、住宅についてもなるべくというような点がありまして、高度成長が一服して、そして現在のような安定成長というようなことをもくろんできた結果もあります。種々そういうような問題が重なってきたことだけは争うことのできない事実だと思うのでございます。 しかしながら、あるものは、なるべく地方に委譲ができるものは地方に委譲してやり、処分のできる範囲内においては処分をし、そして今日の要求する住宅ができる部面においては、なるべく早目にその解決をつけていきたいとなってまいりましたけれども、調整地域の方にあるのが、なかなか地方自治団体が経済が苦しいものですから、これもあれもやってくれるんでないとというような点もございます。ですから、今後はでき得る限り、国の方でその施設をお手伝い申し上げて、そしてなるべく家賃を高くしないような方法をもって住宅等々につきましては考えながら、こちらが国の方の助成をいたしながら、その方向づけをしていきたい、こういうふうに考えておる次第でございます。
○林(孝)委員 明確にしておきたいのですが、そのような何でもかんでも土地を、いまのうちに買っておけばいいというような意見は、少なくともわれわれの立場としては申し上げておりませんし、大臣が自分一人だけではないということは、どういう意味か知りませんが、われわれでは、そういうことは言っていないということを明確にしておきたいと思うのです。 そういうことと、もう一つは、いま住宅建設用地の話をしましたけれども、宅地開発事業、いわゆる宅地造成用地の取得の場合も、こっちの方はほとんど調整地域ですね。それから高度成長とかオイルショックだとか言いますけれども、いわゆる都計法で四十五年に線引きが行われて調整区域となった、その線引きが行われた後に調整区域の土地を購入しておる。宅地造成用地の場合なんかは、もうほとんど調整区域で、これは説明が−将来の開発の見通しもほとんど立たないようなところも、この中に含まれております。 いずれにしても、そういうことで、とにかくこの宅地造成用地の場合は千二十三ヘクタール、四百六億、住宅建設用地の場合は五百六十六ヘクタール、五百六十六億、合計約九百七十億のこういう土地がいま遊んでおる、こういうことなんですね。 ですから、私は、この宅地造成用地と住宅建設用地の土地取得のあり方、この土地取得のあり方が、どのような理由をつけたにしても、少なくとも現在現実問題として手がつけられない、将来の見通しも非常に暗い。こういうことによって起こってくるものは何かというと、公団がこの土地の取得のために融資を受けて支払った、その融資を受けたことに対する利子が相当の額に年間上っているわけです。 これは公団にお伺いしますが、年間どれくらいの利子を金利負担をされておりますか。
○沢田参考人 ただいまの手持ち用地に投資をしました分の利子、これは住宅建設部門、宅地開発部門合わせまして、一年間に約七十億程度見積もっているというかっこうでございます。
○林(孝)委員 大体七・五%として七十三億の金利負担を年間公団がしているわけです。これが一年延びればプラスされていきますね。先ほど五十五年の見通し、ことしは五十二年ですから、あと三年。まして先ほど例を挙げましたように、三十九年から今日まで、もちろん利子の金利負担、利率も違っておりますけれども、これから将来の見通しということを考えても、この金利負担は非常に大きい。これはもう重大な問題であると私は思います。 さらに指摘しますが、住宅金融公庫の資金構成、こういうものを見ますと、またまた驚くことが多いのでありますが、家賃にはね返る、こういう憂えというものが出てくるわけです。 そこで、私はいま土地のことに関して未解決な問題、これを取り上げました。これから申し上げるのは、住宅公団がいわゆる住宅を建てた、建てたけれども、だれも入らない、いわゆる住宅完成後、住宅の用に供することができないまま放置されておる、こういう団地があるのです。たとえば東京、これは日野市、それから千葉市にもあります。成田市にもあります。それから埼玉県三郷市、大阪府泉南市、奈良県大和郡山市、それから京都市、兵庫県明石市、京都府久御山町、神戸市、愛知県豊田市、三重県四日市市、岐阜県各務原市、十三団地、戸数にして九千八百七十戸、これだけが住宅完成後住宅の用に供することができないまま管理されておる。これまた私、問題だと思うのですね。これ大体どういう理由で、住宅が完成したけれども、住宅の用に供することができないのか、御説明願えますか。
○沢田参考人 私どもこの種の住宅を保守管理中の住宅と称しておりますが、一口に申し上げますと、まだ製品として外に出せない、形はできておりますけれども、製品として出せない状態にある未完成なものだということでございまして、それにはいろいろ理由がございますから申し上げますけれども、これが十三団地九千八百七十戸、これを実は会計検査院に御指摘をいただいておるわけでございます。 それの要因、個々の団地よりも体系的に要因別に御説明を申し上げますと、関連公共施設が未整備である。たとえば住宅建設にあわせて水もいただける、かように思って計画をいたしましたものが関連公共施設のおくれから、こういうものが間に合わなくなったというふうな問題、あるいはそのほかの関連公共施設、道路、下水等も同じような問題がございます。こういうものが相当数ございます。 さらには細かい問題といたしましては学校、これは移り住んでまいるわけでございますから、児童あるいは中学生の学校の始まる時期に合わせなければいけない、こういうふうなものもございます。これは、家はできておるのでございますけれども、学校時期に合わせないといかぬ。また地方公共団体からは、学校の時期に合わせてやってくれ、学校のできるまで待ってくれ、こういうふうな話でございます。 さらには屋外の関連工事、取りつけ道路そのほかでございますが、こういうものが、周りの施設からの取りつけの関係で地方公共団体との間でなかなかうまく進まない、こういうふうな問題がございます。 さらに、たとえば成田のお話がございましたけれども、成田ニュータウン、これは空港開設を一つの目標にいたしまして二千五百戸程度を建てたわけでございますけれども、これが開港されません。初め募集をしたのでございますけれども、もちろん入居者もほとんどございませんで、そのままお蔵入り。これは使えるものでございますが、いわゆる外的要因と申しますか、私どもといたしましても、一日も早くこういう住宅は入居者の御利用に供していただきたいと思っておるわけでございますが、たとえば成田の二千五百戸程度は、そういうような要因でございます。 いま申し上げた、それぞれの要因が、九千八百七十戸のおおむね四分の一ずつくらいということが性格的な説明でございます。
○林(孝)委員 いま説明を伺っておりまして、団地の住宅が完成したけれども、住宅の用に供することができない。その理由にいろいろございました。ところが、そういう理由がなぜ起こってきたかと言いますと、着工する、あるいは契約する、あるいは設計図を描く、こういう段階で当然すでに予知される、予見される、またされなければならないこういうものが、ミスなのか、とにかくでき上がってしまったところが下水道がなかったとか、事実ありますね。完成するまでの間に、そういうことが全然問題にならなくて——住宅公団独自でそういう設備をするのか、あるいは公共団体がする計画にのっとって住宅公団が考えておるのかという問題もあるでしょう。いずれにしても、住宅公団が建てた住宅に、完成後二年もしてまだ人が入っていない、こういうふうな実態を大臣は御存じだったでしょうか。
○長谷川国務大臣 まさにその点につきましては、いろいろの理屈もあるでしょうけれども、冒頭に申し上げましたように、公団全体を見直す必要がありはしないかというような考え方、こういう問題をからめて検討を加える必要があるのではないか、もう少し公団そのもの自体のあり方についての再検討をすべきところに来ていやしないかというような点もございますので、申し上げたような委員会をつくって、いませっかく鋭意検討を続けている、こういうことでございます。
○林(孝)委員 鋭意検討、鋭意詰めているということは、たびたび申されるのですが、私は、具体的な問題として挙げているわけです。大臣、御存じだったのかどうなのか。
○長谷川国務大臣 空き家があるということは聞いております。数も聞いております。
○林(孝)委員 私がいま申し上げましたところは、空き家という、建物の中で何ヵ所かあいている、こういう意味じゃないのですよ。たとえば二棟、九百戸なら九百戸建った、全部入ってない、そのまま二年間、なぜか下水道がない、こういう実態です。こういうことが何で起こってくるのかということを私は指摘している。 先ほどずっと十三団地の所在地を読み上げましたね。この十三団地を一つ一つ大臣一回検討されてごらんなさい。驚くような状態です。 先ほど私は、用地取得について住宅公団が年間七十三億利子を払っておる、こういう指摘をしました。私の方の試算をちょっと申し上げますと、公団の長期間の保有地の金利負担の推計を年五分で単利計算したわけです。複利にすれば、もっとふえます。そうしますと、合計百十五億円金利が出ておるのです。これは問題だと思うのですね。いまの、完成後住宅の用に供することができない、将来いつ入れるか、完成したけれども、だれも入居しない状態が、いつからなくなるかという見通しの立たないところが事実あるでしょう。それは一体どうなるのかということなんです。こういう実態です。
○沢田参考人 私ども、御指摘のような点につきましては、必死に努力をしているわけでございますが、現時点で会計検査院に御指摘をいただきました九千戸、これにつきましては、二千戸程度が保守管理から募集に移れる、こういう状態になってきております。それもわずかな結果でございますけれども、さように一生懸命実はやっておるわけでございます。 当初、たとえば大和郡山の例でございますけれども、排水問題があった。流域下水道云々の話がございまして、私どもは、もちろん最初から地元の市町村と法律に基づきまして協議をする、さらには工事の計画の段階におきまして、その地域の人口がふえたり、そういうことでございますので、逐次十分な連絡をとりながら実はやっておるわけでございます。ただ、先ほど言いましたように、流域下水道等を当時は計画をしておりましたけれども、その流域、流れる経路、これに地元から問題が起こりまして、こういうものが延びていく。これは私どもも、不明と言えば不明でございますけれども、それぞれの事情で延びていっておりまして、これも最近解決の兆しが出ております。かように、わずかではございますが、二千戸程度の回復を図っておる。 それから、また今後の問題といたしまして、地方公共団体とは、必要に応じて、十分先を予見をいたしまして、フィックスした時点で建設を始める。多少でも見込みのようなことをやりますと、そういうことになりますので、そういうことのないよう、私どもは、建てましたものは十分利用できるよう、大臣も申されておりますような見直し委員会、こういう中で十分反省をいたしまして、体制を組みかえて事に当たろうとしておる次第でございます。
○林(孝)委員 お伺いしますが、五十年度末の借入金残額ですね、政府資金と民間資金に分けて、どれぐらいありますか。
○有賀参考人 五十年度末で申し上げますと、政府資金が二兆五千七百五十七億でございます。それから民間資金が七千二百九十二億でございます。
○林(孝)委員 政府資金、民間資金合計しますと、大体三兆三千億ぐらいですね。これだけの借入金の利子の計算、一日幾らの利子を払っているという計算をされておりますか。
○有賀参考人 五十年度で申し上げますと、一日当たりの利息は五億七千八百万、こういうことになります。
○林(孝)委員 一日の利息が五億を超えるということです。それだけの借り入れ、いわゆる事業資金ですね。そういう五億の利子を払う。それから使用できない土地で年間七十三億の利子を払う。何といいますか、物すごい驚きを私は感ずるのです。そういうふうな行政というものが、どうして今日まで改善されなかったのか。また、何でそういうことが起こったのかということの一つの指摘をいま私はします。 政府が住宅建設五ヵ年計画というものを立てるわけでしょう。そうすると、その住宅建設五ヵ年計画の、たとえば初年度にどれだけの戸数を建設するか、その次にどれだけかということは、非常に重大な問題として受けとめられていくわけです。どうしてもそれだけのものを建てなければいかぬ、実績を上げなければいかぬ、こういうことは必ずあるんじゃないかと私は思うのです。 また、先ほど大臣の言われた意味とは私は違いますけれども、今日まで政府の五ヵ年計画が達成された試しはない。しかし、そういう計画を政府が発表した場合に、それだけに見合う土地を取得しなければならないという受けとめ方、こういうものがあって、休眠地だとか、あるいは遊休地というものが誕生し、またその事業計画そのもののずさんさ、政府の方針に追いついていけない、こういうようなことから、住宅完成はしたけれども、入居者はない。その理由は、かくかくしかじかだというような問題、こういうことが起こってはいないだろうか。もし起こっているとしたならば、これは大臣、住宅政策というものは、もっともっと、ただ組織をつくるということだけではなしに、考えを改めなければならないのではないか、私はそのように思うわけですが、どうでしょうか。
○長谷川国務大臣 私も同感なんです。あなたがおっしゃったとおりなんです。でありますから、もう数の問題にこだわらないで、住宅規模、現在の一般大衆が要求をするその住宅規模というものを、もう少し考えてみたらどうなんだ、数だけの問題じゃない、質を改善していかなければならないだろう、こういうことをいま私は申し上げておるのでございます。したがって、本年からはそういうふうな方針になっていくそうでございますけれども、数が何ぼできたからいいんだ、その目的はこうだといって、それを競っているときではない。やはり私は、よく申し上げるのですけれども、六畳の間一間借りられたときに喜んで家に手紙が来て、家族の者が近所じゅう持って歩いて、六畳の間をせがれが一人で借りられたそうだと喜んだときと現在とは違っている。ですから、二DKというのは、今日もう入り手がない。そういうように、現在では三LDKですか、最低そのくらいのものでなければ要求をしなくなってきている。 しかし現在は、住宅と世帯数を比べますと、世帯数の方よりも住宅数の方が多いのです。こういう時代に入ってきておるのですから、やはりいま皆さん方がよく高い、遠いとかという、いろいろのことを言われますけれども、そういうような点にも十分配慮をしながら現在の社会に合った、経済に合った住宅規模に変えていくべきだろう、こういうふうにいま申し上げておるのでございまして、本年からはそういうような方向に向かって進ませますけれども、そういう点について私は、まさにあなたのおっしゃるような方向に変えていかなければならぬということを申し上げておるところでございます。
○林(孝)委員 これは住宅公団の方にお伺いしますが、過去に、私が指摘したように、いわゆる住宅五ヵ年計画というようなものの策定に合わせるためには、土地の取得あるいは事業計画の中で起こっている、私が指摘したような問題が、そのような政策に合わせるために、そういうことが当然起こってくるというようなことは、過去になかったですか。
○沢田参考人 公団といたしましては、やはり五ヵ年計画の中に五ヵ年の戸数というものが定められております。したがいまして、これに向かいまして最大の努力を払うということは当然の義務でございます。ただ、それと実際にいろんなことが起こってくるということとは、直接はつながらぬのじゃないかと思っております。それは、たとえば先ほど御指摘いただきました公団の予見の足りなさとか、こういうふうな問題は、私どもも今後反省していかなければいけません。ただ、しかし片一方では地方財政の問題、地方自治体との関係、これは非常に大きな問題だと思っております。 といいますのは、公団は住宅団地あるいは大きな宅地開発をやりますけれども、これは地域の建設でございます。したがいまして地域のスピードに合っていかなければいかぬ、かようなことが原則でございます。しかし、地域におきましても、ある程度の計画に従った開発計画というものを立てる、それに乗って公団がやっていく、かようなかっこうで緊密な連絡をとりつつも、そこに社会情勢の変化そのほかが参り、地方財政が圧迫される、そういうことに従って地方の建設計画もおくれる、したがって公団もそれに従っておくれていく、かようなことが大きくあろうかと思います。 これにつきましても、私どもはできるだけ先見性を持って時々刻々推移をとらえながら、そういうそごを最小限にとどめるという努力はしたはずでございますけれども、まだまだ足りなかった、今後もこういうものは十分やっていかざるを得ないと思っております。しかし、いずれにいたしましても、五ヵ年計画のために、そういう問題が起こっていると、直接には私ども感じておりません。
○林(孝)委員 お伺いしますが、公団住宅の家賃構成の中に、先ほど来、たとえば毎日五億以上の利子を支払わなければならない、また未利用地を持っていることの利息が年に七十三億である、こういうふうなことが家賃にどれくらいはね返りますか。
○有賀参考人 公団の家賃につきましては、かかった費用を七十年、五分以下の金利で償却するという償却費、それから地代につきましては、地代相当額ということで五分以下の金利相当分をいただいておるわけでございまして、したがいまして、家賃全体の中でもって償却費の中に占める利子、それから地代に当たる利子相当額、こういったものを合わせますと、大体六十数%くらいになろうかと存じます。初年度家賃で六五%くらいになろうかと存じます。
○林(孝)委員 やはり家賃に影響を与える。こういうようなことから考えても、現在抱えている、たとえば十四地区の住宅建築の未利用地、宅地造成の未利用地はまた別にある、全部これは休眠しておる。五十五年度までに、どれとどれがこういう形で解決できる、しかしこれについては解決は非常に不可能だ、そういうふうにきちっと立て分けて、じゃ不可能なものはどうするのか、果たして五十五年のめどのとおり、これは可能になるかどうかというようなことなんかは、もうすでにでき上がっておりますか、それともこれから、そういう問題も検討されるのか、それがまず一点。 それから、こういう行政上のいろいろな問題で、やはり新しく入居する人たちの家賃にはね返る、こういうような問題に対しては、どのように考えられるのか、当然入居する人たちが受けていかなければならないものなのかどうか。 この二点についてお伺いします。
○沢田参考人 まず第一点のお答えをいたします。 私ども実は一、二年前から、この掘り起こし問題、私どもは公団の中でそう言っておりますけれども、未利用地をできるだけ早く掘り起こして活用する、こういうふうなことを鋭意やってきております。その結果でございますが、現在十四団地というものがまだ残っておる、こういうことでございまして、これにつきまして、先ほど先生おっしゃいましたように、それぞれ煮詰まっておるかということでございますが、煮詰まったものも、煮詰まっておらぬものもあるのが現況でございます。 というのは、先ほど私申し上げましたように、千葉県の高塚第二、それから神奈川県の名瀬、ここは実は面積も余り大きくございませんし、利用もなかなかむずかしいということで、地元からの学校用地の希望もございますので、こういうものにお買いいただく、かような処置が、すでにおおむね決まったものもございます。 さらには、いろいろと段階がございますが、開発時期がすでにある程度明瞭になってきたもの、こういうものが、大体市街化区域でございますけれども、ここに上水本町、杉田、清水ケ丘、阿武山——これは先生先ほど御指摘になりましたけれども、実は非常に前に買ったやつでございますが、水系が二つございまして、これがはんらんをいたしまして、上で開発をすると、下で問題になるということで、それの水系の女瀬川バイパスをつくるというふうなことで大阪府と鋭意進めておったわけでございますが、地元との関係あるいは地方公共団体の財政等でおくれておったわけでございますが、これも建設省の、先ほど私が言いました関連公共の協議会、この中で実は女瀬川バイパスを優先採択していくということで、河川局の方からの御配慮で、大阪府の事業として発足することが実は先日決まりました。 これも、したがいまして、先ほど言いましたように来年、再来年あたりには造成工事にも一部着手ができる。ですから、これは一部開発がもくろまれてきた、かようなことでございますが、さように、個々の団地につきまして、それぞれ日々そういうものを確定しておるということでございまして、まだなかなかできないものもございますけれども、しかし、先ほど言いました二つは、そういうことにつきましては、おおむね方向性が出てきておるというふうな感じを私ども持っておる次第でございます。
○林(孝)委員 いずれにいたしましても、この長期保有用地、これについては財政上の問題もございますし、また将来そこに住宅公団が住宅を完成したとしても、家賃にはね返るという問題もございます。これは、建設省の住宅行政の最大の重大問題として大臣も受けとめて、どういう方向で解決していくか、これについては明らかにしてもらいたいと思います。 それから、住宅完成後の住宅の問題も、先ほど指摘しましたように十三団地ございます。先ほどの説明では、九千八百七十のうち、約二千戸入居可能という形になった。それにしても、まだ七千戸が未入居のまま置かれておる。こういう問題もまた重大な問題であります。そこで、先ほど大臣が、そのような問題の解決のために公団住宅問題対策委員会というものをつくった。この公団住宅問題対策委員会は二月十五日かに発足したわけでございますが、以来、今日まで何回会議を開き、どのような事柄を決定したか、お答え願いたいと思います。
○粟屋政府委員 いま先生お話しのように、公団住宅問題対策委員会は本年の二月十四日に発足をいたしたわけでございます。自来七回にわたりまして幹事会、委員会を開催をいたしております。 委員会の所掌事務といたしましては、公団の新設住宅の空き家問題に関すること、公団の長期保有している未利用地の利用の促進に関すること、公団の賃貸住宅の管理の適正に関すること、その他公団の住宅の円滑な供給を促進するため重要な事項、こういうことを所掌事務としておるわけであります。 過去七回でございますけれども、まず現状の基本的な正確な認識のもとに正確な施策を打ち立てることが必要であるということで、まずは現状分析から始めよう。いままで住宅局並びに住宅公団等では打ち合わせておりましたけれども、先ほど来御議論のあっておりますように、未利用地の開発にいたしましても、地元公共団体の関係でございますとか、道路、河川とか、他局の所管に属する事業の推進も関連をしてまいりますので、そういう点で、建設省挙げて、まず正確な認識を持って、その分析をいたそうということで進めておる次第でございます。
○林(孝)委員 先ほど大臣の答弁の中に、公団の組織がえということも考えておるという話がございました。具体的にどのようなことをお考えでしょうか。
○長谷川国務大臣 私は組織がえと言ったわけじゃないのです。公団全体をいかにするか、このままの姿でいいか、いま御報告があったような幾多の問題をとらえまして、今後の公団がよりよく発展していくような、したがって国民全体に住みよい家を与えるのには、どうやったらいいかという点について一歩進めようではないか、こういうようなことでございます。 最後に、もう一つ申し上げたいのは、きょうは決算委員会にふさわしい貴重な御意見を伺いまして、私はあなたの御意見を十分尊重をする考え方でございます。
○林(孝)委員 たとえば住宅公団、これに対して一つの見方として言われていることでありますけれども、第二の国鉄のようになるのではないかという心配をしている人たちもいるわけです。これだけの利子を払わなければならない、そうした状態、また財産構成が、非常に経営不安定である。いろんな意味から、そういう言葉が出てきていると思うのですが、そういう実態というものを考えますと、大臣ここでおっしゃったように、考え直さなければならない、私もそう思うわけです。 具体的に、たとえば住宅公団が、時代あるいはいろいろな庶民の要望だとか、そういうものにこたえていくのに、現状のままでいいかどうかということについて、大臣も考えをめぐらしておられると思うのですが、いま大臣が改めようとされていることを具体的に発表できますれば、明らかにしていただきたいと思うのです。
○長谷川国務大臣 まだここで具体的にこうやりますということを、申し上げるわけにはいかないのですが、いま官房長からもお答え申し上げましたように、幾多の面について総合的にいま議論をしているところでございますので、それをとらえまして、どうやったらばいいかというのは、今後の問題として結論が出てくることでございますから、ここでこうやりたいという段階にまで到達をしていないということを申し上げておきたいと思います。
○林(孝)委員 宅地開発公団についてお伺いしますが、これはどういう意図でつくられた公団なんでしょうか。
○大富政府委員 宅地開発公団は五十年の九月に設立されたものでございますが、これは大都市地域、ことに三大都市圏でございますが、こういった大都市地域にありますところの潜在的な宅地需要あるいは住宅需要というものにこたえまして、大量の宅地供給と同時に、良好な市街地を形成したいということを目的に設立されたものでございます。
○林(孝)委員 この宅地開発公団が設置されて以来の事業は、どういうことが行われましたですか。
○大富政府委員 五十年の九月に設立されたばかりでございまして、いま設立趣旨に見合うような事業をやりたい、五十年度はその準備段階だったわけでございますが、五十一年の四月に、それまで住宅公団が持っておりましたところの茨城県の龍ヶ崎地区、約七百ヘクタールでございますが、これを引き継ぎまして、ここで区画整理事業をやろうということで、いま鋭意準備いたしております。この八月ごろには、この区画整理事業の認可にこぎつけると思います。 それから、さらに現在、千葉県が北千葉ニュータウン、これは昭和四十四年ぐらいからやっておるわけでございますが、なかなか千葉県単独ではうまくいかないということで、宅地開発公団が、これに参画したいということで、目下この話を進めております。さらには、五十一年の九月に大阪の方にも事務所を設けまして、関西地区の方でも宅地開発公団にふさわしい事業地の選定をいま急いでいるところでございます。
○林(孝)委員 宅地開発公団については、また別の機会に譲ります。 次に、私は第三期住宅建設五ヵ年計画に関する若干の質問をいたします。 最初に、政府が発表されておる公的住宅の発表戸数をめぐって不明な点にしぼってお伺いいたしますが、昭和四十六年から昭和五十年までのデータで申し上げます。 その前に、前提となる定義を伺いますが、達成戸数と着工統計、竣工戸数と、この三つございます。この達成戸数というのはどういうことを言うのか、着工統計というのはどういう意味なのか、竣工戸数はどうか、この内容をお伺いしたいと思います。
○山岡政府委員 達成戸数と申しますのは、五カ年計画で計画をいたしました当該年度分の戸数に対しまして、それは二年にわたり、三年にわたる場合もございますが、それを当該年度に返しまして、当該年度分として何戸達成できたかというのが達成戸数でございます。それから着工戸数と申しますのは、その当該年度に発注をして着工した戸数でございます。それから竣工戸数と申しますのは、これは前の年度にすでに発注したものが、当該年度に現実に建物となって供給されるというものが竣工戸数というふうに仕分けをしておるわけでございます。
○林(孝)委員 そうすると、達成戸数と竣工戸数というのは、当該年度に達成したか、あるいは前年度に達成したかという意味ですか、違いは。
○山岡政府委員 たとえば例を挙げて申しますと、五十年度に八万戸を計画をしたという場合に、その八万戸分につきましては、当該年度に実際努力いたしましたけれども、七万戸しか発注できなかった、もしくは発注したものにつきましても、現実の問題といたしまして、二年かかり、三年かかるような計画をしたというものがございます。それが現実にその二年なり、三年たちまして、全部五十年度分で発注した分が竣工したという場合には、その八万戸の中に何万戸できたか戻しまして、それを達成戸数と言っているわけでございます。それから着工戸数と申しますのは、その当該年度八万戸分につきまして何戸発注したか、それから前の年から繰り越したものがございます。それにつきましても、当該年度に発注した場合には、発注戸数に入るということに相なるわけでございます。
○林(孝)委員 そうしますと、この数、いまから申し上げますけれども、非常に矛盾をしていることがございます。昭和四十六年度から五十年度までの間の合計でいきますと、公的住宅の竣工戸数、これが二百二十六万八千戸、これが竣工した戸数です。ところが着工戸数は百八十四万四千戸、着工戸数よりも竣工戸数の方が多いのです。それから契約数、先ほど説明のございました達成戸数、これが二百四十四万三千戸、こういう数字になっております。この発表する局が違うのですね。住宅局が竣工戸数、契約戸数を発表して、計画局が着工戸数を発表しておるわけですが、どうしてこういう数になるのでしょうか。
○山岡政府委員 先ほど申し上げましたように、着工ベースの分でございますと、これは確認申請をいたしますときに、確認をした場合には通知をしなければならぬというのがございまして、その報告の集計がございます。その集計の中にはいろんな出入りがございますが、そういうものをできるだけ修正をいたしております。 それからもう一つ、五ヵ年計画の場合には、たとえば住宅の改良というのがございます。これはいまの確認ベースの着工統計には出てまいりません。出てまいりませんけれども、いまの、たとえば住宅金融公庫の改良住宅融資等につきましては、これは居住水準が向上いたしまして、五ヵ年計画の目的を達成するというものでございますので、そういうものは五ヵ年計画ベースとしては入ってくるわけでございます。そのような差が非常にございまして、いまの五ヵ年計画ベースと、着工ベースと、竣工ベースには差が出てまいっております。 一例を申しますと、たとえば公団住宅を例にとりますと、四十六年から五十年までの計画戸数で申しますと、この五ヵ年間に公団は二十八万四千戸計画を達成したという数字を五ヵ年計画で挙げております。しかし実際問題といたしまして、公団住宅が現実に建ちましたのは二十四万七千戸でございます。この二十四万七千戸の中には、大変ややこしいわけでございますけれども、四十五年度以前から四十六年度にだれ込みまして、公団が四十六年度に完成をして供給した戸数が十一万七千戸ということになっております。それから、五十一年度分以降へ、発注したけれども、まだ未完成で、ずれ込んでおるというものが十五万四千戸ございます。その間に三万七千戸ばかりの差が出ているわけでございまして、その辺のところが、五カ年計画の実績戸数二十八万四千戸と、竣工戸数二十四万七千戸の差になるというふうな関係でございます。 〔原(茂)委員長代理退席、委員長着席〕
○林(孝)委員 そうしますと、これは年度別に見ていった場合に、また違ったあれが出てきますね。いまは五ヵ年のトータルでの話ですね。年度別に見ると、どうなりますか。
○山岡政府委員 公団の例で申しますと、五ヵ年計画で四十六年度が八万四千戸、竣工戸数は六万二千戸。四十七年度が、計画戸数で四万八千戸、竣工戸数が六万三千戸。四十八年度が、計画戸数で五万戸、竣工戸数が三万七千戸。四十九年度が、五ヵ年計画で四万五千戸、竣工戸数も四万五千戸。五十年度が、五ヵ年計画で五万七千戸、これはまだ見込みでございますが、竣工戸数は四万戸という数字でございます。
○林(孝)委員 これは、たとえば建築基準法の十八条二項、三項の規定がございますね。この手続を経て、たとえば民間、個人が建てる住宅の場合と、地方公共団体であるとか、あるいは国が建てる手続とは違うはずはないと私は思うのですが、公共団体とか、国の場合の手続の順序は、どういう順序になりますか。
○山岡政府委員 民間の方が住宅をお建てになる場合には確認申請をいたされます。確認申請の許可があってから着工されるということになります。公的なものにつきましては、計画通知というのをいたします。これは、やはり建築主事の方へ同じく通知があるわけでございまして、統計上は全部一本になるようになっております。
○林(孝)委員 その後はどういう手続になるのでしょうか。
○山岡政府委員 民間住宅でございますと、それから着工されまして、完成をいたしますと完成通知という報告がございます。ただ、それにつきましては、統計はとっておりません。それから公的な場合は、計画通知が終わりまして、それから着工いたしますけれども、終わりますと完了届を提出することになっております。しかし、これも統計にはなっておりません。
○林(孝)委員 そうしますと、この竣工というのと、着工というのと、それからもう一つのいわゆる契約は、どの時点で、この数字をはじき出しておられるのですか。
○山岡政府委員 全体の民間も官も含めました着工統計等から全体を推計いたします。それから公的のものにつきましては、明瞭にわかっておるわけでございますので、全体から公的のものを引いて推計をするという推計統計でございます。
○林(孝)委員 推計統計のもとになるものは、どういうものなんですか。
○山岡政府委員 やはり着工統計と、それに対します従来のいろいろな漏れ率その他の調整率をかけたものでございます。
○林(孝)委員 それではお伺いしますが、たとえば公営住宅の都道府県別の国庫補助金、それから計画戸数、達成実績、支出済み額、繰越額、不用額、この数字を、全都道府県というと、いますぐ出ないと思いますから、東京、大阪、神奈川、千葉、この四都府県について説明してください。
○山岡政府委員 ちょっといま手元に資料を持っておりませんので、至急調べます。
○林(孝)委員 いつまでに提出していただけますか。
○山岡政府委員 四都府県でございましたら、明日までに提出いたします。
○林(孝)委員 この資料、こういうものがはっきりしていなければ、先ほどからの推計計算というものは、ただ紙の上だけの計算にすぎないと私は思う。実態が本当にこうなっておるかどうか、毎年たとえば、ことしはこれだけの住宅が竣工された、これだけの公営住宅が建ったということが発表されるわけでありますが、その数が果たして実際そうなのかどうかということ、これは現場においては非常に疑問があるのです。 ただいま私の質問に対して説明がございました、その計算どおりに実態がなっておるかどうか。これはたとえば東京においても、大阪府においても、神奈川県においても、千葉県においても、この実態については、いま政府が発表されている数値と非常に食い違いがございますし、重大な混乱を来しておるところでもございます。したがって、明日これの資料が提出された上において、私はこの実態調査とあわせて、また別の機会にこの問題を取り上げたいと思います。 時間がすでに過ぎておりますので、私はこれで終わりますが、先ほど来指摘いたしました問題これは新たな重大な問題として私は指摘したわけでございますが、福田内閣として、住宅建設というものは公共事業の一つの柱として考えられておるところでもございますし、すでに起こってきたこうした問題は、当然国民の血税が、あるいは国民が乏しい所得の中から預金した、それがこういう形で使われていくわけでございますから、私が指摘したことに対して、このように結論が出た、このように解決したということを明らかにされる、そういう行政を大臣に要望しておく次第であります。 最後に、その点について大臣の答弁を伺って終わります。
○長谷川国務大臣 先ほど申し上げましたように、決算委員会にふさわしい御質問をいただきまして非常に参考になり、かつまた、林君のおっしゃったような方向づけにしていきたいと思うわけでありまして、きょうの御質問に対しましては、十分おこたえができるように方策を考えてまいりたいと存じます。
○林(孝)委員 終わります。
○芳賀委員長 安藤巌君。
○安藤委員 私は、濃尾平野の地盤沈下地帯の防災対策についてお伺いをしたいと思います。 まず最初に、大臣にお答えいただきたいのは、地盤沈下地帯の防災対策として、建設省の方で考えておられる基本的な方針、これは私が聞いているところでは、河川堤防のかさ上げ、それから排水設備の充実強化、この二本柱でやっていくんだというふうに聞いておりますけれども、そういうことでよろしゅうございますか。
○長谷川国務大臣 このごろは、地盤沈下が著しく行われている地方、この都市下水道あるいはまた国庫補助率についての地方公共団体の財政負担等も軽減をして、あわせて下水道事業の円滑な推進を図るということは、もちろんでありますけれども、したがって、地盤沈下に対しましては、今後都市の地下水のくみ上げ等につきましても十分考えなければならない事態に入ってきている。これらに対しましては、格別な、つまり法律をつくって、それでその規制を行うかどうかというような点にまで、いま進んできているところでございまして、まだこれに対して各省との緊密な連絡がとれておりませんので、いつこれが出るかということはお話し申し上げられませんけれども、これらにつきましては、十分考慮しなければならない事態に入ってきている、こういうことを申し上げたいと思うのでございます。
○安藤委員 いま大臣の御答弁の中にありました都市下水道の問題、それから地下水のくみ上げ規制の問題については、後でお伺いするつもりなんですが、濃尾平野の地盤沈下の著しいところは、特に名古屋郊外の西部地帯、木曽川に至る範囲なんですけれども、この中で日光川という川がございます。その川に対して河口付近にいわゆる激特と言われておりますが、河川の激甚災害対策特別緊急事業費補助、こういう対策がとられておるわけですが、この計画として堤防のかさ上げ、これは昭和五十二年度までに東京湾の平均海面を基準にして、これはTPというのですが、これで二メーター五十センチかさ上げする。五十三年度で三メーターにかさ上げするというふうに聞いておりますけれども、そのとおりですか。
○栂野政府委員 お答えいたします。 五十二年度までに暫定で二メーター五十まで概成いたします。それで、計画のTP三メートルまでにつきましては、五十三年、五十四年で完成させたいということでございます。
○安藤委員 もう一つの排水施設の方で、これは日光川の河口のところに排水施設をつくるということですが、昭和五十四年度で毎秒百トン排水する施設をつくる。最終的には毎秒二百トン排水する施設をつくるというふうに聞いておりますが、そのとおりでよろしいですか。
○栂野政府委員 そのとおりです。できれば五十三年の出水期までにやりたいというふうに考えております。
○安藤委員 ところで、この日光川の流域地帯は、北の方へ行きますと津島市、それから愛知県の海部郡一帯、それから名古屋市の西部、これが流域一帯に入るわけですが、この面積は約二百八十三平方キロというふうになっているわけです。いま私がお伺いし、そしてお答えいただいたその計画で、どの程度の雨量まで浸水を防ぐことができるか、どういう目安を持っておられるかどうか、お伺いしたいのです。
○栂野政府委員 日光川の河道計画につきましては、これは先ほどの河口ポンプと一体となったものでございますけれども、いわゆる既往最大の雨量、これは明治二十九年でございますけれども、総雨量で七百三十ミリを対象として計画しております。 河口のポンプの規模でございますけれども、これにつきましては、潮位との関連がございますので、伊勢湾台風の実績高潮位に対しまして、水門を閉鎖した場合に、いわゆる河道の計画洪水を上回らないようにするということから、河口ポンプの規模が決定されております。
○安藤委員 いま、排水能力の関係で、明治年代の七百三十ミリを基礎にしたというふうにおっしゃったのですが、二百八十三平方キロということになりますと——一平方キロに一ミリで約一トンの雨量になるわけです。毎秒百トンの排水能力ですと、これは二十四時間に八百六十四万トン、こういうことになります。ですから、これを二百八十三平方キロで八百六十四万トンを割りますと、三十ミリになるわけです。これは二十四時間に三十ミリの雨が降った場合の排水能力ということになります。もちろん雨が降ったところから河口まで来るという、いろいろ距離等々がございましょうけれども。ですから、毎秒百トンの排水能力では、一日三十ミリの雨量しか処理できないという計算になるわけです。二百トンでも、一日、倍にして六十ミリ。だから、いまおっしゃった七百三十ミリを基礎にしたという、その根拠がよくわからないのです。 たとえば昭和四十九年の七月の集中豪雨がございました。明治時代のことを言わなくても、そのときに、先ほど申し上げました津島市あるいはその近辺では、数時間で三百ミリの雨量があるわけなんです。そうしますと、とてもじゃないが、この百トンあるいは二百トンの排水能力では処理し切れないのではないかというふうに思いますが、いかがですか。
○栂野政府委員 排水ポンプの稼働する場合には、いわゆる一日二十四時間ずうっと水門を締めっ放しにしてポンプで吐くわけじゃなくて、いわゆる満潮のときにぶつかった場合に水門を締めて、そしてそのときに排水ポンプで吐くということで、排水ポンプの規模二百トンが決められておるわけでございます。 それで、先生、先ほど七百三十ミリということで、ちょっと説明が不足してあれだったわけでございますけれども、総雨量と申すのは、いわゆる三日間に降った雨とか、特にあの辺内水地帯でございますので、そういう総ボリュームで申し上げたわけでございます。先ほど先生おっしゃいました四十九年七月の雨でございますけれども、このときの総雨量は約三百三十ミリで、それに対しまして時間雨量の最大、これが五十六ミリでございます。
○安藤委員 時間雨量が五十六ミリといたしましても、私が先ほど申し上げました数字は、二十四時間百トンの排水能力のあるポンプを二十四時間ぶつ続けで稼働しても、八百六十四万トンしか排水できないということになるわけなんです。ですから、その計算でいって、一日三十ミリ降った雨の、まあそれが流れてきた水を排水する処理能力しかない。だから、数時間であるいは一時間で五十六ミリも降るということになると、これはお手上げになるのではないか。とうてい処理し切れなくて、河川の堤防を越えて水があふれ出るのではないかということを申し上げておるのです。
○栂野政府委員 排水ポンプといわゆる河道の流出との組み合わせの解析といいますか、計画の立て方でございますけれども、これはグラフ的に御説明せぬと、なかなか、ちょっとあれでございますけれども、まず第一点としましては、いわゆる河道にも貯留能力がある。ああいうふうに非常に広い日光川でございますので、河道にも降った雨をためる能力がある。と同時に、先ほど申し上げましたように、いわゆる満潮時のわずかな時間に水門を閉めてポンプで吐くとか、いろいろなことを想定いたしまして、そして計算して、そういう十分万全に対処し得る計画を立てておる次第でございます。 ですから、詳しくはまた後で御説明申し上げて結構だと思います。
○安藤委員 この日光川の河口のところでは、海面の方が日光川の流れてくる河川の水面よりも相当高いという状況にあるわけですね。もちろん満潮になれば逆流してくるということで、満潮のときだけ排水機を動かしてということだけでは、とうてい処理し切れないのではないか。いま申し上げましたように、二十四時間稼働しても、三十ミリ程度ではないかということを申し上げておるわけなんです。 それからもう一つは、伊勢湾台風のときのこともおっしゃったのですが、伊勢湾台風のときは、先ほどの東京湾を基準にしたTPで海面の高さ三百九十になっておるわけなんです。ですから、先ほど私がお伺いした、昭和五十四年度で三メートルにするということでは、伊勢湾台風規模の風水害になった場合に、これはとうていかなわないんじゃないかというふうに思うのですね。あれはめったに来ないと言ってしまえば、そうかもしれませんが、現実にそういうようなことが起こっているわけですから、これから言うと、堤防の高さは九十センチも少ないんじゃないかと思いますが、いかがですか。
○栂野政府委員 河川改修の方式としましては、たとえば伊勢湾台風のとき、堤防だけで高潮も安全にするとすれば、おっしゃったように三メートル九十よりも、もっと高い堤防をつくらなければいけない。しかし、ああいう低地部におきまして、地盤の悪いところで高い堤防をつくることが得策かどうかという問題になってくるわけでございます。 そういう三メートル九十の高潮の場合には、日光川の河口にあります水門で、その高潮をとめる。ですから、その三メートル九十の高潮は川に入ってこないというふうに水門で遮断するわけでございます。水門で遮断した場合に、中に降った雨が川の中に入ってくる、そうすると川があふれるというので、ポンプで海にかき出す。そういう仕組みで、この日光川水系の河川計画というものは、いわゆる水門によって高潮はとめましょう、それで高潮がない場合には水門をあけて自然流下に流す、そして中に降った雨は日光川に入ってきますから、それはポンプで海にかき出しましょうというふうな総合的な計画によって、ポンプと水門、そして堤防の高さ三メートルというふうに、三つの改修方式というものを組み合わせて、日光川の治水の万全を期したいということで、現在事業を進めておる次第でございます。
○安藤委員 そうしますと、いまの御説明は堤防の高さよりも高潮を食いとめるための水門の方が高い、だからそこで食いとめるんだということですね。だから高潮が、その水門を越えてくるというようなことにはならない、こういうことですね。 ところが、これは素人考えですけれども、堤防の高さが高潮の高さよりも低い、水門がこういうふうになっている。これは河口のところですからね。そうすると、高潮はうまいぐあいに水門のところだけしかこないみたいな話なんですが、ほかの方へ、海岸堤防へ高潮は押し寄せてくるわけでしょう。その辺のところはどうなんですか。
○栂野政府委員 伊勢湾におきましては、あの高潮にかんがみまして、伊勢湾台風でももつ計画の規模の高潮堤防が海岸にずっとできておるわけでございます。その高潮堤防に日光川が入ってくるわけでございまして、そこに穴があいている。そこに水門で高潮堤防みたいな高さの水門をつくれば、高潮というものは濃尾平野には入ってこないということでございます。
○安藤委員 そこで、先ほどもちょっとお話があったのですが、この日光川には非常にたくさんの支流があるわけですね。福田川、目比川、善太川、宝川、蟹江川といろいろあるのですが、この支流へ内水——雨が降ってたまった内水を排水するというようなことも考えないと、日光川の水門、河口のところに排水機をつけただけでは意味をなさないのじゃないかと思うのですね。だから、いま申し上げましたような福田川とか、目比川とか、あるいは蟹江川とか、その川に対する内水の排水設備ということについては、どういうような計画を持っておられるか、お伺いしたいのです。
○栂野政府委員 まず蟹江川でございますけれども、これもやはり日光川に注ぐ川でございまして、これは日光川との合流点に、逆に日光川から蟹江川に水が入らないように水門をつくる、そして蟹江川の中にポンプをつくって蟹江川の治水の安全を図るというふうな考えでございます。これは、先ほど先生がおっしゃいました激特事業で現在対処中でございます。 それから福田川につきましては、これは五十二年度に新規に愛知西部地区の地盤沈下対策河川事業というものの中において処置したい。とりあえずは堤防をつくりまして、そして治水の安全を期するということでございます。 それから目比川でございますけれども、目比川につきましては、昨年の十七号台風で大きく切れたわけでございます。したがいまして、これはやはり五十一年災害の激特事業ということで鋭意事業を進めておる次第でございます。
○安藤委員 日光川の支流とはちょっと違うのですが、もう少し東に行きますと、新川という川がございますが、それについては、この地盤沈下対策事業として何かお考えでしょうか。
○栂野政府委員 庄内川に並行して流れておる新川でございます。これもやはり内水河川といいますか、非常に低地を流れておる川でございまして、これもやはり先ほど申し上げました新年度から新規の地盤沈下対策河川事業の中の一環として、今後改修を進めてまいりたいというふうに考えます。
○安藤委員 それから、いまちょっと話に出ました庄内川、これは一級河川ですからへ建設省の直轄河川になるわけですが、この庄内川に対する愛知県の水防計画によりますと、注意個所が七十四カ所、延べ六十九・七キロメートルに及んでおりまして、相当上流で名古屋市の北部、北西部あたりでこれが決壊すれば、名古屋市内の三分の一が浸水するというような発表をしているわけですね。この七十四ヵ所に及ぶ注意個所を改修するには、中部地建の計算によりますと、千五百億円かかるというのです。ところが、建設省の庄内川改修計画の五十一年度の予算では、七億四千万円計上されているだけなんです。だから、毎年毎年七億四千万円とは言いませんけれども、こういう調子でいきますと、千五百億円かかるというのですから、二百年もかかるという計算になるわけです。 こういうことであれば、これは孫子の代まで注意個所がそのまま放置されて、危険な状態におののきながら生活しなければならぬというようなことになっているわけですね。だから、この辺について、これは直轄事業ですから、事態発生の前に、先ほど申し上げた、あるいはお答えいただいた激特というのは、この前の風水害で被害をこうむったところだということで、被害があったところをやっておられるわけなんですが、そういう注意個所を愛知県も指摘しているようなわけでございますので、災害の発生の前に、特別に直轄の事業を計画されるということは考えておられないのかどうかお伺いしたいのです。
○栂野政府委員 先生がおっしゃるとおり被害を受けない前に対処すべきである、私たちもそのとおりだと思います。しかしながら、この庄内川におきましても、千五百億という事業費が要るとなりますと、われわれとしましても、緊急的に中期計画を立ててやっていかざるを得ない。たとえて申し上げますと、こういう直轄河川といいますか大河川におきましては、今後おおむね十年のうちに戦後最大洪水をせめて防ごうじゃないかという計画をいま持っておるわけでございます。すなわち、戦後の再度災害を防ごうということで現在やっておるわけでございまして、それに対しまして、いわゆる大河川におきましては現在、平均的にいきますと、五二、三%の進捗率でございます。 それで庄内川でございますけれども、戦後最大洪水に対しまして大体九〇%程度の進捗でございます。しかしながら、名古屋を守る庄内川という非常な重要性にかんがみまして、今後ともこの改修の促進を図ってまいりたいと考えております。
○安藤委員 改修の促進を図りていきたいとお考えだということはわかりました。具体的に、そういうような方向で考えていっていただけるというふうに理解をしまして、その点についての質問は終わりまして、次に移ります。 先ほど大臣の御答弁の中にありました都市下水道の関係でお伺いしたいのですが、名古屋市の先ほどの話に出てきました庄内川、それから新川よるももっと西のところにある中川区あるいは港区の一帯なんですが、ここでは名古屋市当局が発表しましたものによりましても、昭和四十年から五十年までの間に七十四センチ地盤が沈下しているところ、あるいは一メートル九センチ地盤が沈下しているところがあるわけなんです。これは特にそこが低いということではなくて、主要水準点ではかった沈下量なんですね。だから、こういうふうに非常に地盤が沈下しているところでは、そこにたまった雨水あるいは下水など、相当強力な排水施設をつくって河川に排除するというようなことを考えないと、浸水地域をなくすことはできないのではないかと思うわけです。 ですから、これは私がそういう事業をやれということを申しているわけではないのですが、たとえば地盤沈下地域の特別補助事業というようなものを設置されて、特別に補助枠をふやすというようなことはお考えになっておらないかどうか、お伺いしたいと思うのです。
○中村(清)政府委員 お答えいたします。 名古屋市におきましては、都市下水路は現在四つほどやっております。中小田井でございますとか荒子川、助光あるいは伏屋というところで、それぞれ事業をやっておりますが、いま御指摘の都市下水路の国庫補助率、特に地盤沈下対策としてやる分について補助率を引き上げるつもりはないかという御質問でございますが、実は都市下水路全般につきましては、御承知のように下水道全般が非常に急激に伸びてまいりまして、地方公共団体の負担が大変であるということで四十九年度から、都市下水路だけではございません、公共下水道、流域下水道一斉に補助率の引き上げをいたしまして現在に至っております。 そこで引き上げられました補助率でございますが、大体この種のものは、ほかの類似の事業の補助率とのバランスということも一面において考えなければいけませんし、下水道を伸ばすという意味合いでは、補助率を引き上げますと、今度は事業量が減ってくるというふうなこともございますので、当面は、下水道につきましては補助率の引き上げは考えないで、四十九年度引き上げられた補助率によりまして事業量の増大を図ってまいりたいというふうに考えております。
○安藤委員 私がお尋ねしているのは、補助率のアップということではなくして、地盤沈下対策の特別地域ということにして補助枠を拡大する、そういうことは考えておられないかということをお尋ねしているのです。
○中村(清)政府委員 ただいまお話がございました地盤沈下の地域等につきまして、これは地盤沈下地域だけではございません、一般的にどういうところについて、どういう都市下水道をやるかということは、当然優先度の問題になりますので、したがいまして、いまおっしゃいましたような地盤沈下地域、これは当然優先して仕事をしなければいけない地域であろうというふうに思っておりますが、ただ、そのために特別の枠をつくるかどうかという問題、これは制度の問題がございますので、私どもは、当面は優先度の判断ということで、運用面でそういうところについて優先的に仕事をしてまいりたいというふうに考えております。
○安藤委員 もう一つお尋ねしたいのは、先ほど申し上げましたような地盤沈下が相当厳しいところでは、先ほどTPというのを申し上げたのですが、これは東京がTでTPになるのですが、名古屋港の平均水面でいきますと、NPというのを使っているんですね。名古屋の西部の中川区の一帯では、NP二メートルというのを電信棒に印がつけてあるのです。NP二メートルというと、私の背より高いのです。少し手をこのくらい挙げると、ちょうどNP二メートルのところに当たるわけです。私は百六十五センチの身長があるのですが、大体地面がNP二十センチのところなんですね。そういうところでは、土地区画整理事業が行われておりましても、土地区画整理組合に、主要な幹線道路については、NP二百まで道路をかさ上げしてつくれというふうに条例ができているのです。この土盛りをするというのは大変な費用がかかる問題だと思うんですね。 ですから、そういう道路あるいは市道、県道のそういうかさ上げについて、これまた制度上の問題になるかもしれませんが、建設省として補助枠を拡大することはお考えになって、しかるべきではないかと思うのですが、いかがですか。
○浅井政府委員 御指摘の道路のかさ上げの問題でございますが、御承知のように、道路の構造は周辺の地盤の状況、また土地利用の状況に応じて、使いやすく安全であるように設計すべきものでございまして、周辺の出入りの問題もございますし、交差の問題もある、いろいろな問題がございまして、かさ上げすること自体についても十分慎重に検討しなければいかぬわけでございますが、御指摘のように、かさ上げすることによって相当な金がかかるわけでございまして、先ほど都市局長からも御答弁のありましたように、やはりこういう地域でございますので、事業の採択に当たっては、プラィオリティーを十分考えながら採択してまいりたい、特別な枠を設けるということは、現時点ではまだ考えておりません。運用面でやる、プライオリティーを十分意識しながら積極的に仕事を取り上げていくという姿勢でまいりたいと考えております。
○安藤委員 次に、住宅金融公庫の総裁にお尋ねしたいのですけれども、いまの質問との関連で、そういう地域では、市の条例によって家を新築するときに、敷地の高さはNP二メートルまでかさ上げしなければいけない、それから、一室以上居室の床の高さはNP三・五メートルというふうに義務づけられているわけです。これは坪数はちょっとわかりませんが、大体五十坪から六十坪くらいだろうと思うのですが、あの辺で五十センチメートルかさ上げするのに三百万円かかったという話を聞いているのです。いまのような市の条例で義務づけられておるとしますと、相当なお金をかけて土盛りをしなければ家が建たないということになってしまいます。ですから、この関係について金融公庫の方から特別に融資をするというようなことを、お考えいただくわけにはまいらないのかということなんです。 きょういただいた住宅金融公庫年報、昭和五十年版、正確を期するために、これを広げてみたんですが、たとえば「宅地防災工事実態調査」というのがありまして、宅地防災工事資金ということで特別に融資をしておられる事例もあるわけですね。ですから、そういうことで、宅地のかさ上げについての融資をお考えになるべきではないかと思うのですが、いかがでしょうか。
○淺村説明員 ただいまの御質問の点でございますが、住宅金融公庫では、仰せのごとく宅地防災工事資金の融資という制度を一つ持っております。ただ、これは一つ条件がございまして、少し詳しく申し上げますと、宅地造成等規制法……(安藤委員「詳しくなくてもいいんです。それはここに書いてありますから」と呼ぶ)法律に基づいて防災工事を行うように勧告または命令を受けた者が、この融資を受ける資格を持つということでやっておるわけでございます。
○安藤委員 ですから、私がお尋ねしておるのは、その市の条例によって義務づけられているわけですから、特に金融公庫の方としては、そのための融資というのを、お考えになってしかるべきではないか、そういうことは全くお考えにならないのかどうかということをお尋ねしているのです。
○淺村説明員 現在の制度はそういうことでございますが、私も地盤沈下という広域的な現象に対しましては、当然総合的な対策が講ぜられるべきものじゃないかという感じもいたしております。これは私どもの領分ではございませんけれども、そのような総合対策が立てられるに従いまして、私どもといたしましても何かお役に立つ方策があるかどうかということを、今後十分検討してまいりたいという考えでございます。
○安藤委員 時間が超過しましたが、一点だけ。 先ほど大臣の御答弁の中にありました地盤沈下防止対策の一つとして、地下水のくみ上げの問題をおっしゃったのですが、これについては、聞くところによりますと、地下水使用料というようなものをお考えになっているということも聞いておりますけれども、そういうことをお考えになっているかどうかということだけお尋ねします。
○長谷川国務大臣 ただいまのところ、地下水使用料は考えておりません。
○安藤委員 以上で終わります。
○芳賀委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後四時五十三分散会