運輸委員会 第3号
- 発言数
- 109 件
- 登壇者
- 16 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1977/02/25
会議録
○大野委員長 これより会議を開きます。 この際、理事辞任の件についてお諮りいたします。 理事斉藤正男君から、理事を辞任いたしたい旨の申し出があります。これを許可するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○大野委員長 御異議なしと認め、よって、さよう決しました。 次に、理事補欠選任の件についてお諮りいたします。 ただいまの理事辞任に伴うその補欠選任につきましては、先例により、委員長において指名いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○大野委員長 御異議なしと認め、それでは、理事に渡辺芳男君を指名いたします。 ————◇—————
○大野委員長 陸運、海運、航空及び日本国有鉄道の経営に関する件等について調査を進めます。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。三塚博君。
○三塚委員 第八十回国会の運輸大臣の所信表明に関連をしまして、若干の問題について御質疑を申し上げたいと思います。 その前に、国鉄の再建に関する要綱、また本年一月二十日の再建対策についてという二つの基本政策があるわけでございますが、昭和五十年十二月三十一日の対策要綱、そして本年一月二十日の閣議了解に基づく国鉄再建対策についてというものは一部修正ということに相なっておるわけでございます。これは五十年十二月三十一日の対策要綱と五十二年一月二十日の対策についての関連、特に新しく一部修正という表現が使われておるのでありますが、五十二年一月二十日を骨子としてやられると考えておるのか、五十年十二月三十一日の対策要綱があくまでもその基本として今後の国鉄再建を進められると考えておるのか、その関連についてまず大臣より所信をお聞きしておきます。
○田村国務大臣 さきに決められました対策要綱そのものの示しております基本的な方向、これは私はいまなお正しいものだと思っております。ただ問題は、運賃改定がなかなかうまくいかなかったとかあるいは経済社会状況が変化をした、いまなお不況から脱出することがなかなかむずかしいとか、いろいろなそういう事情がございまして、若干の手直しをいたしたということでございまして、それは基本を変えるものではございません。
○三塚委員 私もさような認識を持つものでありますが、そういう大臣の御認識に従いまして、以下、国鉄再建問題について質疑を申し上げてまいりたいと考えます。 まずその第一でございますが、五十年十二月三十一日の対策要綱は、日本国有鉄道再建対策要綱の中で、特に、これを遂行していく上におきましては、厳しい姿勢のもとに国民に対して責任のある経営体制を確立をするためには、一つ、労使の正常化、次に、責任ある業務体制の遂行、次に、厳正な職場規律の確立、そして第四番目として、組織、人事制度全般にわたる抜本的な改革を行わなければならぬ、これが国鉄経営の刷新のための基本的な柱でありますというように言われておるわけでございますが、この四つの項につきまして、ここ五十年十二月三十一日以降でございますから一年ちょっとたっておるわけでございますが、政府として国鉄に対しどのような指導、監督を行い、この再建のための効果を上げてきておるのかどうか、この点について見解を、一年間の成果をひとつお聞かせいただきたいと思います。
○田村国務大臣 一年間の成果ということに当たりますかどうか、なんでございますが、とにかくこの再建対策要綱というものを基礎にいたしまして、運輸省並びに国鉄では今日まで一生懸命に努力をしてまいりました。そうして何よりも国鉄を再建いたします基本的な問題は、国鉄自身が思いを新たにして経営努力をすることだろうという一語に尽きると思います。でありますから、政府が国鉄に対して助成措置をとるということももちろん必要でございましょう。とりわけ五十二年度予算案におきましては、その点で強くその性格を打ち出したつもりでありますが、われわれとしては国鉄に対して、まずあなた方がいままで求めておったことを、一応基礎づくりだけ、その土俵だけはつくって差し上げるからうんとがんばってもらいたい、こういうことで、これから御審議いただくことになると思いますが、適時適切に運賃値上げをすることのできるように運賃決定方式を弾力化しましょう、あるいは関連事業収入等をどんどん上げていくための素地づくりといいますか、投資対象範囲を拡大しましょう、あるいは大都市輸送に対する助成措置もこのようにいたしましょう、あるいはまた工事助成等についてもこういうふうにいたしましょうというふうに、私どもとしては私どもなりに努めもし、また指導もしてまいりました。 同時に、やはり国鉄がみずからの経営責任でやっていただかなければならぬ大きな問題があります。でありますから、この国鉄の経営ということに対して、本年度中にりっぱな経営計画を立てなさいということも指示して、これもそういうふうにするということにしておる。もちろん従来も運輸省、国鉄はいろいろな面で大いにがんばったと思うのでありますけれども、本年は画期的な年ということで私ども自身も張り切っておりますが、同時に期待もいたしておるというところでございます。
○三塚委員 一年でありますから、五十年の十二月三十一日の問題については即効がなかなか出てこぬことは理解を示すものであります。 それで、田村運輸大臣でありますから、この新しい修正をされた要綱に基づいて、まさにいまお話のありましたように画期的な、思いを新たにして、真に国民の鉄道であるという体制にこれをつくり上げてまいりますための諸方策が必ず確立されてまいると思うし、また国鉄総裁以下国鉄の執行部の諸君も、大臣の意気込みを、政府の意気込みをそのとおり受けとめて、政府の意気込みということは単に政党内閣の政府ではなくして、国民を代表する政府という観点でありますから、よほど決意を新たにしてお進めをいただかぬと、まさにピンチに遭遇しておる国鉄の再建というものは至難のわざであろうということは、だれしもが認識することであります。 そこで、新しい再建対策の大きな柱である財政再建、なかんずく収支の均衡を、前回の対策要綱におきましては五十二年度中にその目標をほぼ達成したいという要綱であったわけでございますが、今回はおおむね五十四年度に変更しておるわけでございますが、これを変更された基本的理由をまずお聞かせをいただきたいと思います。
○田村国務大臣 先ほどもちょっと申し上げたのでありますが、いまいわゆる社会環境、経済環境等の非常なぶれがございます。でありますから、そういう点も変更した一つの大きな理由になるわけでありますが、同時に、昨年大幅な運賃値上げをいたしました。それに続いてまた果たしてそういう大きな運賃値上げができるかどうか。昨年もずいぶんこれがずれた。そういう諸要素もございました。でありますので、思い切って収支均衡の目標年度を大幅にずらして無理のない姿でこのような画期的な諸施策をとることに、もちろん運賃だけで国鉄の収支が均衡するということはあり得ません。いろいろな努力をしなければならぬ。そういうもろもろの努力というものをこの際思い切ってやっていくということの決意のもとに一応の目安というものをおおむね五十四年度ということにしたわけであります。
○三塚委員 おおよその目安ということでありますから、なかなか五十四年度まで達成されないかもしれない要素もそこにあります。その前提である運賃改定方式を弾力的に行っていきたい、また国鉄のその他の分野における改革を行うことによりまして、一体的な解決の中で本問題が進められなければならぬということでありますから、いまここでこれを議論をいたしましても決意の表明、決心の披瀝ということにとどまらざるを得ない段階でありますから、本問題はこれ以上申し上げぬことにしまして、再建対策について新しく修正をし、閣議了解を得たわけでございますから、おおむね五十四年度に達成されますように格段の努力をお願いをしておかなければならぬと考えるのであります。 そこで、その一環であるわけでございますが、特に最初の要綱の中におきまして人事の問題ということに絡み、また業務体制という問題に絡みまして要員の合理化という問題が当然浮かび上がってまいるわけでございます。これにつきましてどのような手だてを五十年十二月の要綱以降やられてきておるのか、それを明らかにしていただきたいと思います。
○高木説明員 五十年十二月の末に定められまして私どもにお示しがありました再建対策要綱に基づきまして、おおむねの見当といたしましては五十五年までに約五万人の、少ない人数で仕事をしようという目標でおります。ただ、これはいきなりこの人数が生まれてくるものでないと私は考えておるわけでございまして、具体的には、たとえば貨物の運び方をどういうふうに能率的にやっていくか、あるいはまた手小荷物等についてももう少し仕事の進め方を、省力化というようなことを中心に図ってまいりたいというふうなことを考えておりますが、その中でどれもこれもなかなか大問題でございますので、貨物につきましては昨年の暮れにほぼその概要をまとめることができましたけれども、他の点についてはまだ細かい進め方を決めるところまでは至っていないわけでございまして、本年の一月二十日の一部修正といいますか、再建対策要綱にお示しいただきましたように、五十二年度中にそこらの整備の内容を決めまして、どのような体制で臨むかということの基本を本年度中に明確にいたしたいというふうに考えております。
○三塚委員 いわゆる貨物については一応のめどが立っておるがその他はまだこれから具体的な方策を立てる、こういうことでありますので、これもまだ序論のようであります。貨物だけではこれは達成できぬ間額でありますから、赤字ローカル、自動車、船舶、小荷物、各般の経営部門にわたりまして一体的に改善を進められなければならぬと思います。そこでまたこの再建対策についての項目に、「関連事業部門についても発想を転換してその強化を図り、国鉄全般の経営改善に資することとする。」こういうことを言われておるのでありますが、しからばその関連事業部門というのは、具体的なものはどういうものがあるのか。また発想を転換するということでありますが、どのような発想の転換を考えられておるのか、その点をひとつ明らかにしてください。
○高木説明員 国鉄は長い歴史を持っております関係もありまして、かなりの土地を持っておるわけでございます。ただ従来の観念でございますと、それらの土地は、たとえばある土地は貨物に使う土地であるとか、ある土地は旅客関係の駅舎に使う土地であるというふうに、いわばレールの事業を中心として、かつ御存じのように国鉄の組織はどちらかと申しますとかなり分割的組織になっておりますので、各フィールドごとに土地を管理するというふうな形態になっております。たとえばではありますが、こうした考え方を変えてまいりまして、どういう目的で現在土地を管理し利用しておるかということを一遍離れまして、現在の経営状況がこういう経営状況でございますので、これを何かの形で活用するという形、経営にプラスになるように活用するという形で考えるならば何かうまい手法はないかということで、まずこの土地は貨物に利用するとか、まずこの土地は旅客の仕事に利用するとかいう考え方でなしに、この土地はいろいろと利用価値が高いんだからということで、もう少し広い角度で土地利用ということを考えるというふうなことを通じて、そう巨額な収入を期待できませんけれども、少しでもそれを使う、世の中からしばしば、あそこに国鉄の空き地があるじゃないか、向こうにもあるじゃないかという批判がありますので、そういう批判にこたえてまいりたいと思います。その場合にどういう事業にそれを充てるかというのはむしろこれからの問題でございまして、スタートにおいてまず貨物に使うとか旅客に使うという概念でなしに、何に使ってもいいから一番いい収益の上がる方法は何かないかという角度で考え直してみたらどうかなというつもりでおります。
○三塚委員 昨日のある新聞に、住宅公団に土地を売り込んでいく、運輸省方針ということで「窮余の赤字対策 まず遊休地から」という見出しで出ておるのでありますが、これはどちらの方針ですか。
○高木説明員 昨日の報道では、たとえば汐留の貨物駅の問題あるいは大阪の梅田の貨物駅の問題というのがございました。こうした土地は、従来はどっちかと申しますと、貨物という業務をどうやって遂行するかという角度からいいますと、これはほかに使うというような物の考え方が生まれてこないわけでございますけれども、土地をうまく使って経営全体に貢献するという角度からいいますと、ただそれを貨物の用地として使うというところに拘束的に考えておったのでは発想は生まれてこないわけでございますが、そう考えないで、もう少し弾力的に考えていくことが望ましいというふうに思っております。 ただ、昨日の報道との関連で私どもの気持ちを申し上げさしていただきますと、汐留というのは東京都内の大変重要なところに大きな面積のものがあるわけでございますし、梅田も大阪の町の真ん中を占めておるということがございますので、これをどう使うかは国鉄だけではなかなか考え切れない大問題でございます。都市計画という角度からいいましてもどう使ったらいいのかというような問題があるわけでございますし、果たして都心の真ん中にある大きな用地を、残されたほとんど最後の土地だというようなことも言われておるわけでございますので、あの報道にありますように、住宅に充てることがいいのかどうかという点は、まだこれからの問題ではなかろうか。私どもとしては各方面の方々の御意見を十分承らなければならない。特にその場合に、私どもの経営に資するという角度だけではなかなか決めかねる。都市の利益というものとの関係の調整をどうしたらいいのかということは大変むずかしい問題であり、悩みでございまして、まだそうした問題に取り組み始めた第一歩でございますから、各方面の御意見を承ってだんだんとスケッチを描いてまいりたいというふうに思っております。
○三塚委員 これはこれからスケッチを描くのだそうでありますが、遊んでおる土地は売って財政再建の一助にすべきであろうということはだれしもが考える最も手っ取り早い再建方策ですね。いまの総裁の話でありますと、売る方の考え方というものはまるっきり読み取れぬような答弁です。これを利用して、活用して、また振り向けていくというようにも聞き取れるのでありますが、これは売るのか、利用するのか、ここでどちらかを明らかにしろと言っても無理かもしれませんが、これはどんな考え方ですか。
○高木説明員 昨年の十二月から、土地の利用といいますか資産の活用についてどういうふうにしたらいいかということで、まだスタートしたばかりでございますが、いわゆる学識経験者にお集まりいただいて議論を始めておりますし、つい数日前もその会合がございまして大変熱心な御議論が展開されたわけでございますが、そこらはやはり両派あるといいますか二つの御意見があります。そこらについては、全体として見て一番有効利用をすべきであろうということになろうかと思います。特に住宅ということになりますと、仮にあそこに住宅を建てましてもどうも大変家賃の高いものになりそうだ。また、この土地を安く手放しましたのでは私どもの方としては困るわけでございますので、私どもの方としてそれ相応の値段で買っていただくということになると、今度は住宅としてはなかなか適当な家賃のものになりそうもないという問題があるわけでございまして、これからそこらを詰めて議論をしていくつもりでおります。ちょっといまお触れになりましたように、まだいまの段階でどちらとも簡単に言い切れない状況にございます。
○三塚委員 次に、人事制度の抜本的改革という項目に従いまして、特に長年問題になっております兼職者の取り扱い、これについてお伺いをしたいと思います。 政治活動あるいは選挙活動を含めました行動につきましては、公社、公団は公務員と違いまして、われわれと同じ取り扱いでありますから、憲法に許されておる原則については触れるものではございません。しかし、今日の国鉄の置かれておる現況、こういうものから考えてみまして、思いを新たにして考えてみますと、国鉄の市町村会議員に在籍する数字、私の調査によりますと、九百四十五名、市会議員三百六十三、町会議員五百三十六、村会議員四十六名、こういう形に相なっておるわけであります。人員の合理化を含む経営の抜本的な改革を要請をされておる国鉄の中におきまして、兼職が約千名に及ぶ、こういう状態は憲法に許されておる大基本人権であるとはいうものの、何かしら納得のいかぬ、すれ違う感じを持たざるを得ないのであります。ちなみに三公社の中の専売について見てみますと、わずか三十四名であります。市町村会議員の数であります。電電公社、これをちなみに調べてみますと、三百四十六名、三分の一の数でございます。大国鉄という言葉もあるのでありますが、まさに大国鉄もいま破産の寸前に追い込まれておるわけでございますから、国民が政府とともにこの再建のために最大の努力を払わなければならぬというときに遭遇をいたしまして、果たして九百四十五名の兼職者をそのまま持つという国鉄の姿勢というものが正しいものかどうか、五十年十二月三十一日の国鉄再建対策要綱の中で決められておる人事の思い切った改革という観点から、国鉄総裁のこの問題に対する率直な見解をひとつ承っておきたいと思います。
○高木説明員 平常状態におきまして、現行制度で定められております兼職の制度、そして私に兼職を承認するかどうかということの権限が付与されておるわけでございますが、こうした制度について、平常状態についてどう考えるかということと、ただいま三塚委員からお触れになりましたように、こうした非常状態にどう考えるかということは、いささか区分して考えるべきではないかというふうに昨年から考えております。 問題は、一方において市町村会議員として活躍をされることは、私どもの職員が活躍をされることは、ある意味ではむしろ望ましいことだと思っておるわけでございますけれども、ただ、それが私どもの業務に支障があってはならぬということでございます。 そこで、何分大ぜいのところでございますから、経営全体がうまくいっており、経営収支もうまくいっておるということであれば、率直に言ってさして神経を使うことではないかもしれませんけれども、現状からいいますと、従来よりはそうした実態について細かい神経を使うというか、気を使わざるを得ないことだと思っております。ただ、現し実の問題としては市、特に人口の多い都市における市会議員活動というような場合には、市会の開催の日数も多いようでございますし、またそれに投入する時間もしたがって多くなる。また事実問題として、議員としての報酬水準も大都市の方が中小都市よりは平均的には高い。また町村とは大分事情が違っておるというようなことがあるわけでございます。 そこで、そうした実情を踏まえまして、必ずしも一律的ではなしに、議会活動が活発で、したがって私どもの方の業務にどうも支障があるおそれがあるというような場合には、いままでより厳しい姿勢で臨んでまいりたい。しかし長い歴史もありますし、現実に承認はするかしないかというのは、最初に当選された場合の扱いでございますので、急激にこれにまたいろいろと変化をもたらすようなことをするのはいかがかということで、基本的にはただいま御指摘のようなポイントがえ、私どももそういう考え方を持っておりますけれども、さりとて議員の任期というものもありますので、そういうことと関連しながら、急激な変化は避けたいというふうに思っております。
○三塚委員 異なことをお聞きするのです。というのは、ある意味で望ましいという点について、貨物の合理化を初めとして、さらに運賃を値上げをしなければならぬきわめて緊急な状況がありました場合に、大体国鉄所属の地方議会議員が反対の、貨物駅廃止の情報をいち早く流してくる。また反対のための地方議会意見書採択についての原動力になられる。そういたしますと、再建要綱の基本にかんがみまして決して望ましい方向ではない。国鉄の兼職を許可をされてダブルで給料をいただいておるわけですから、地方議会、わが仙台市会なんというのは県会と同じですから、大体中都市以上の市議会は都道府県議会と同じ給与体系に相なっておるのであります。両方から、言うなれば国税といって、地方税といって税という観念においては同じであろうというふうに思うのであります。国鉄の場合には収入でありますから……。しかし、いま赤字、債務を抱えて膨大な国費をこれに投入をしておるのでありますから、そういう意味で国税の理念から離れるものではないと私は思うのであります。 こういうことになりますと、きわめて矛盾、自己撞着の典型的なような感じを私は持つのであります。そういう意味で、これからいろいろな点がありますから、慎重に考慮をしなければならぬという高木総裁の表明は、事態の認識をきわめて容易に見ておるからそういう言葉が出るのではないだろうかと思うのです。国鉄はまさに風前のともしびなんであります。国鉄はまさに破産寸前ということは、余りこれが言われるものでありますから、何回も聞くとそういうものかなということで、人間というものは意識の中において危機意識というものが薄らいでいくという心理的な一つの傾向があるとも言われるのであります。そういう意味で、きわめて国鉄の総裁としての答弁は納得しがたいものであります。もう一度御見解をお聞かせいただきたい。
○高木説明員 ただいま、両方から給与を得ておるということの御指摘がございました。そこのところは確かに一つの問題点ではございますが、しかし、現在市町村会議員として兼職の立場にある方々が、私どもの方の従業員として、所定の勤務時間には所定の勤務をしておられるわけでございますし、それから何らかの関係で勤務に支障があるという場合には、その時間につきましては、いわゆる賃金の不払い、カットといいますか、支給をしないという制度でいっておるわけでございます。 ただ現実の問題としましては、ただいま御指摘に仙台市の例が出ましたが、仙台市のように非常に議会活動の活発なところにおきます兼職についてはいろいろ問題があることもまた御指摘のとおりでございます。これはそれぞれの実情をよく見ながら、そしてまた過去のいきさつというようなことも頭に置きながら対処をしてまいりたい。決してなおざりにしておるわけではございません。
○三塚委員 総裁、さっき申し上げましたとおり専売公社三十四名、電電三百四十六名、数にしてまるっきり違うのです。また、財政状況も違うのです。にもかかわらず、地方議会にいまなお、こういう国鉄の現状にありながら参加することは好ましいというその認識が、どうも私どもの認識と違うのであります。好ましいということになりますと、これからどんどん出るということなんですよ。出てくれば承認せざるを得ないでしょう。そういう問題認識がおかしいのではないか、こう言っているのです。
○高木説明員 お言葉ではございますが、そう数はふえてはおりません。むしろ多少減少ぎみでございます。それで、全体の空気といたしましては、いま御指摘のように大変経営のぐあいが悪いわけでございますので、国鉄の仕事もやるわ、市町村会の仕事もやるわというときではないのではないかという呼びかけをいたしておるわけでございます。しばらく時間をおかしいただきたいと思いますが、そういう空気が徹底してまいりますれば漸次締まってくる。ただ、すべてこういうことは時間がいささかかかるということを御了承いただきたいと思うわけでございます。 なお、先ほど専売、電電との比較の議論もございますけれども、専売の場合には婦人の工員の方が非常に多いということがあるわけでございますし、電電は私どもよりはいささか数が少ないということもあるわけでございます。それから歴史が違うわけでございまして、事情が違うということで御理解をいただきたいと思います。
○三塚委員 よその専売、電電のことを言うべき立場にいま国鉄はないと思うのです。こちらは、専売益金を出し国家財政に専売は貢献をしておる。電電公社はさらに努力を傾注してやっておるのでありまして、国鉄総裁はそんなことを言う資格がない。そういう点で今後さらに御勉強をいただかなければなりません。 私は決して政治参加を否定するものではありません。どんどん出て地域社会に貢献をする。国鉄にも優秀な人材がおるのでありますから、やっていただきたい。しかし、今日ピンチの状況にある、国費の投入をしなければならぬ、こういう状況下にあるのでありますから、その認識において厳しいものを総裁が持たなければなりませんし、これこそ発想の転換なんであります。長い国鉄一家的な意識の中に流れがあるものをそのまま承認をしていくのだというところに問題の進歩発展はないということを申し上げたいわけであります。この点について今後さらに、きょうは時間がありませんから次の機会に、今後は煮詰めて、給与の点から、いろいろな点から申し上げたいと思います。 そこで、東北新幹線を中心とした新幹線網の問題についてお伺いをしておきたいと思います。 東北新幹線は五十五年度まで東京−盛岡間、これを完成をするのだということでありますが、そのように相なっておりますか。
○高木説明員 ぜひとも五十五年度中に完成するように進行させたいという心組みでおります。
○三塚委員 五十五年度までにやられる、そういう目標で努力をされておるということであります。どうぞそういうように格段の努力をしてほしいと思います。 そこで、その場合問題になりますのは大宮以南の見通しの問題であります。私どもの聞き及ぶ範囲ではなかなか容易でない状態です。ここで一々具体的な事例は申し上げません。大宮以南東京まで、どのようにこれを解決されようといたしておりますか。これがポイントであります。これができぬと五十五年度までに参らぬのであります。
○高橋説明員 御指摘のように私の方は五十五年度までに東北新幹線を完成したいということで、ただいま総裁が申し上げたように鋭意努力をいたしておりますが、全体といたしましては、工事の契約の延長が六割以上になっているとか、あるいは予算的には三分の一いま決算が進んでおるというような状況で、確かにあと四年あれば私の方はできるという確信を持っておりますけれども、一番問題なのが、あるいは一番協議のおくれておりますのが東京−大宮間でございます。ただ、工事全体というのは私の方は大体四年あれば従来の東海道あるいは山陽の経緯にかんがみましても相当のことができるのでございますけれども、ただいまのところ大宮から東京の間は、一部については地元の御協力を得て仕事を進めておりますが、大部分につきましては非常な大きな反対がございます。それで私どもは地域住民の方々の御賛成を得る努力をする一方、これを含んでおります地方自治体、いわゆる市とか区とか県とかそういう地方自治体の方々の強力な御協力を得なければこれもまた早期に解決しないということで、私どもは地域の方々の御納得とそういう自治体の方々の御協力が得られるような条件をどうしてつくるかということにいま全力を挙げているところでございます。この秋までにはぜひそういうめどをつけまして五十五年度までに完成をさせたいという手順でいろいろ努力をいたしておるところでございます。
○三塚委員 なかなかこれはむずかしい問題で、国鉄当局の努力をさらに御要請申し上げますが、私ども、特に私は宮城県仙台の者でありますから、そういう意味できわめて大事な問題であります。そこで県知事を初め、わが仙台市長は革新系の市長でありますが、これを督励申し上げまして、美濃部知事初め埼玉県知事に御要請を申し上げております。地域のエゴが先行する今日の一般的傾向は、日本列島全体の協調と連帯の中にやはりこのことは御協力をいただかなければならぬということでいろいろやらさせていただいております。食糧基地としてうまい米をどんどん供給している。生鮮食料品からありとあらゆるものを安い値段で東京、埼玉に供給をしているのであります。こういうことで、さらにこの点について努力を傾注しますから、国鉄当局も格段の御勉強を賜りたいと思うのであります。 そこで一転しまして青函トンネルの問題でありますが、いま一生懸命やられております。これの完成年次は何年になりますか。
○住田政府委員 青函トンネルの当初の完成見通しは昭和五十三年度ということになっておったわけでございますけれども、現在の工事の進捗状況から考えまして四、五年は少なくとも無理だろうというように見ております。
○三塚委員 四、五年先になると五十三年ですから五十七年ないし五十八年。そうしますと東京−盛岡が開業をした後にこれがスタートをしていくということになりまして、ちょうど盛岡−青森間の工事がスタートをしますとこれは合うということになりますね。盛岡−青森間の工事着手についての御見解を一つ。
○住田政府委員 いまお話のございました東北新幹線、盛岡から青森の新幹線を含みまして現在五つの新幹線につきまして整備計画の認可をしている段階でございます。まだいつ工事実施計画を認可するかにつきましては今後の社会経済情勢あるいは国鉄の再建等を考えながら決めていく必要があるかと思いますが、御承知のように青函トンネルは工事といたしましては新幹線が通れるような工事ということで進めておりますが、一応たてまえとしては在来線ということになっておるわけでございます。したがって、東北新幹線あるいは北海道新幹線の工事実施計画を決定する段階で青函トンネルをどう使うかということを決めることに相なると思いますが、一般に期待されておりますように、青函トンネルというのはやはり新幹線で使わざるを得ないんじゃないかというように考えておるわけでございます。したがって、盛岡以北の東北新幹線あるいは北海道新幹線につきまして青函トンネルがいつ完成するかということとの時期の整合性を考えながら、やはり東北新幹線あるいは北海道新幹線の工事の着手について検討する必要があろうかというように考えております。 いずれにいたしましてもまだ先の話でございますので、きょうの段階ではいつどうこうするということは申し上げにくいわけでございます。
○三塚委員 これはその答弁で、他の整備五線、九州二線、それから北海道、北陸二線の答弁が出たようなものでありまして、きわめて社会、経済状況の中で考えなければならぬ、これはごもっともな点だろうと思うのです。しかし、やはり新幹線というものは大変わが列島の整備のために重要なものでありますから、引き続きひとつ詳細に御検討をいただきながら相進めていただきたいと思います。 そこで、もう一つ問題は、これも閣議了解の中に出てくるんでありますが、鉄建公団と国鉄との分担についてであります。 これは五十年十二月三十一日、「日本鉄道建設公団については、同公団と日本国有鉄道との新幹線鉄道建設事業に関する分担について昭和五十一年度中に検討する。」、いわゆる特殊法人の整理合理化についての閣議了解、こういうことでございますが、この点についてどんな検討になっていますか。
○住田政府委員 現在、いまお示しの閣議了解に基づきまして検討を進めておるところでございますが、基本的な考え方といたしましては、これは従来からもそういう方針でやってきているわけでございますが、鉄建公団が得意とする技術あるいは国鉄が得意とする技術という点を考えまして、今後新幹線をつくる場合、たとえばトンネルが多いとかいうような場合には鉄建公団の技術を使ったらどうか、あるいは市街地を通るところが多いという場合には国鉄の技術水準が手なれたところでございますので、そういうような路線については国鉄にやらせるというような方向でいま検討を進めているわけでございます。
○三塚委員 私、党の行財政調査会のメンバーで、本問題を大変研究させていただいております。なかなか鉄監局長言うんでありますが、長大トンネルが五十キロ以上は鉄建公団、これは青函トンネルの技術があるから。さらに市街化区域を通る、大都市圏を通る鉄道は、国鉄の都市建設技術を重視してこれは国鉄にするのであります。余りこれは基準になりませんですね。技術というのは、かえって一般建設業の方は大変進んでおるわけでして、国鉄も鉄建公団も監督する側でありますから、人員はきわめて少なくてよろしいという見解があります。 これはいずれまた時間をいただきまして御質疑をさせていただきますが、観光部長が来ておりますので、これひとつ最後にお伺いをしておきます。 いまいろいろなツアーが国内旅行業者のあっせんで諸外国に及んでおるのでありますが、これはりっぱな旅行社もあります。しかし一部ひんしゅくを買う事件が、事態が、たくさん出ておる。というのは、 ハワイあるいはアメリカ、東南アジア、韓国その他の国々に、ローマにおいてもパリにおいてもそうだということでありますが、着かれますとバスに乗られて出向いてまいるわけであります。どこへ出向くというのは、どうも当委員会でその内容をつまびらかにするわけにはちょっとあれでありますから、要すれば行くわけです。そこで終わるまで待っておりまして、それで帰ってくる。これは大量に行って、やって帰ってくる。またもう一つの方式は、キャバレーかバーに行きまして、バスに乗り込むのです。六十人バスに三十人乗りまして、それで一時間ないし二時間、何か飲んで、ショーを見て遊びまして、帰りには同数のホステスが一緒に六十人満杯でホテルに帰りまして、それぞれホテルに入って所業に及ぶ、こういうことであります。 これは一般外国人から見て、他の見なれた外国から見ますと、日本人というのは非常に集団を組んで女性をあさる、きわめて日本人のイメージを悪くしております。日本の国というものを、大変とエコノミックアニマルからセックスアニマルという形の中にこれを言わしめる大きな原因になっておると指摘をされております。外国のいろんな新聞にも書かれております。 この分担をちなみに申し上げますと、ギャラが百ドルといたしますと、添乗員が三十三ドル、そして向こうの現地のエージェントが三十三ドル、そしてその女性が三十三ドル、こういう三分の一、三分の一、こういう形の中で行われている。こういう実態を部長御承知なんでしょうか。恐らく聞いておるのだろうと思うのですが、これについてやはりきちっとした指導を行ってまいりませんと、日本は大変なことになります。この点について観光部長、御調査の結果……。
○田村国務大臣 観光部長からお答え申し上げます前に、私からちょっと申し上げたいと思います。 実は、三塚委員がこういう問題について非常な関心をお持ちであるということを承りまして、そこで私はそれを聞きまして、観光部長に実は昨夜のことでありますが、どうなっておるのだ、こう言って問いただしましたところ、各エージェントに対しては厳しく指導監督をいたしております。添乗員の問題、マナーの問題、いろいろと指導監督をいたしております。こういう返事でありましたから、いわゆるおざなりのお役所仕事ではだめだ。この問題は国内でいわゆるあほうを売るというのとは意味が違う。外国においてそういうばかなことをしておれば、言うなれば国辱ということにも通じるし、それから第一、当該国家においてはナショナリズムがこれを許すまい。ひいては日本との間の友好関係に大きくひびが入る、反日感情も強まるであろう。だから、なおもっと厳しく指導監督しなさいと実は申し渡したところでございます。
○三塚委員 終わります。
○大野委員長 北川石松君。
○北川委員 関連いたしまして本委員会に質問の機会を与えていただきまして、先輩各位、同僚各位に感謝を申し上げるのでございます。また、本委員会における田村大臣の所信表明を拝聴いたしまして、前向きの姿勢に敬意を表する次第でありますが、関連いたしまして御質問を申し上げたいと思います。 まず、新大阪空港に関して本年度に予算を計上いたしていただきましたが、この推進に対して政府、また当局はどのようにお考えくださるか。 第二点は、国鉄片町線の特にふくそう繁雑、停滞をいたしまする四条畷駅付近の高架についていかにお考えであるかということの政府並びに当局の御見解を聞きたい。 また第三に、この片町線に老朽車が走っておるが、この対策はどうされるか。 第四は、大阪高速鉄道二号線に本年度も予算を計上されておられるが、これの指導にはどう当たられるか。 第五は、昭和四十一年二月に全日空機が東京湾において墜落いたしました。これに対しての運輸行政を、特に航空に対しては全日空、日航にとどまらない処置等、これをどのように生かされたか。 この五項目を質問いたすものでございますが、まず第一項目に対しての御答弁をお願いいたしたい。
○田村国務大臣 お尋ねの関西新国際空港についてでございますが、この関西新国際空港につきましては航空審議会の答申に基づきまして泉州沖ということで一応調査しよう。いま新しい言葉が新聞等にも出ておりまして、環境アセスメントあるいはアメニティという言葉がありますが、国際空港をつくるのならばとにかく世界に冠たるりっぱなものをつくる。りっぱなものというのは、ばかでっかくて建物がりっぱでということだけを意味するものではありません。要するに事前に環境アセスメントを徹底してやろう、こういうことで、恐らくこの関西新国際空港については世界に類例のないようなりっぱな調査が行われるであろう、またしなければならぬ、私はこのように考えておる次第でございます。おおむね三年間でやるわけでございますが、まず気象、地象、海象などといいます自然条件、それから地域社会がどのようになっておるかという社会条件、学校が幾つあるのか、人口がどうなっておるのか、そういうものについてまず徹底した調査をする。そして、この調査によってこういう空港が望ましいだろうというような、今度は空港条件というものを調査する。そうして今度は、こういう空港ができたらどういう環境影響があるだろうかという環境条件、環境影響の調査をする。このように徹底した調査をやろう、それをおおむね三年間でやろう。その調査結果は府県を通じてどんどんと公表していってもいいじゃないか、実はこのようにも考えておるわけであります。でありますから、この調査につきましては、北川さんはとりわけ地元中の地元でございますから、先ほどの三塚君のようにぜひ御協力を賜りたいのでありますが、同時に、私どもはまじめに地方公共団体等の、あるいは地域住民の御協力をお願いしたい、このように考えておる次第でございます。
○北川委員 新空港については現在、知事、市長、財界、地元民が前向きの姿勢にありますので、この期に推進のなにを尽くしていただきたい、このようにお願いするものであります。 第二点について御答弁をお願いいたします。
○高木説明員 片町線の四条畷駅の高架の問題でございますが、そもそも鉄道高架事業というものにつきましてはいささか私ども受け身の形になっておりまして、都市計画事業として施行されるものでございます。将来、都市計画事業の施行者である公共団体におきまして計画が立案されまして事業決定をしようということになりますならば、私どもといたしましてもそれらの協議に応じて地元の御要望を十分承って対処してまいりたいというふうに考えます。
○北川委員 私の持ち時間がちょうど六分ということでございますので、これで質問を終わらざるを得ないのです。 そこでお願い申し上げたいのは、国鉄の片町線が開通した当時は交野郡で二万五千七十五人の人口しかおらなかったのが、いま百十万になっておる、これが複線化される、こういう非常な発達の過程に来ております。そういう点について政府並びに当局にいろいろと御見解を聞き、また地元の質問を申し上げたいのでありますが、時間がありませんので、以下三項目につきましては予算委員会の分科会において御質問を申し上げ、御所見を聞き、また私の方の希望も述べたいと思います。大変ありがとうございました。
○大野委員長 次に、兒玉末男君。
○兒玉委員 先般、運輸大臣が運輸行政全般についての所信の表明をされましたが、これに関連しまして若干の御質問をしたいと存じます。時間の制限がございますのでまとめて御質問しますから、ひとつ簡潔に御答弁順いたいと思います。 まず第一点は、今日の交通行政というのが高度経済成長の影響を受けまして、モータリゼーションの発展が現在、都市においては大変な渋滞と交通難、また逆に地方においては大変な過疎現象、あるいは物流関係におきましてもトラック輸送等により大変にふくそうして、国民の経済生活においても大変な影響を与えておるわけでございます。それでわれわれは常に公共輸送の確立のためにこのような問題の解決に総合的な交通体系の確立ということを強く主張してまいっておるわけでございますが、いまだにその解決のめどすら立っていないというのが現状ではなかろうかと思います。もちろん大臣は何項目かの所信表明でこれらの問題に積極的に取り組む姿勢を表明されているわけですが、航空部門、道路部門あるいは港湾関係、そういう多岐にわたる総合的な交通体制に対して積極的な取り組みというものはまだまだ十分でない、このように考えるわけでございますが、これらの総合的な交通体制の確立について、まず大臣の御所見を承りたいと存じます。
○田村国務大臣 いわゆる総合交通体系と申しますのは、御承知のように四十六年でございましたか、すでに運政審の答申で示されております。その後の閣議了解事項でもあります。私、率直に言って、あの総合交通体系というものが示しておる基本的な点についてはいまなお正しいものであろう、このように把握をいたしております。ただ、いま御指摘のように経済、社会、いろいろな条件が大きく激変をいたしまして、またエネルギー問題が今日ほど厳しく叫ばれておるときもございません。将来のことを思えば、まことにエネルギー問題について暗たんたる気持ちになる場合もあります。 〔委員長退席、宮崎委員長代理着席〕 でありますから、そういう社会、経済条件その他のいろいろな問題を勘案して、やはり三全総というものとの相関性も整合性も十分考えながらこれの手直しはしなければならないものと思います。ただ、だからといってあの総合交通体系が示しております基本的な諸問題については、これからもその線に沿って進んでいっていいのではなかろうかというふうに考えております。
○兒玉委員 いま大臣も指摘されましたが、総理も所信表明で言われましたように、特にいまこれからの日本の将来にとってエネルギー政策というものがこれはきわめて重要な問題でございます。なかんずく輸送関係に占めるこのエネルギーの消費というものは非常に高いわけであります。今後の三全総なりあるいは総合的な交通体系の中からどういう形でエネルギー対策に取り組んでいくべきか。 きょうは経済企画庁もお呼びしておりますが、私の手元にある資料によりますと、大体四十八年実績、五十五年、六十年と長期エネルギーの需給表をいただいておりますが、依然として輸入関係の石炭、石油あるいはLNGに占める比率がきわめて高いし、輸送機関におけるこのような石油関係の消費量というものを世界のエネルギー機関が指摘したように、日本はこういう使用を節約すべきだ、こういう指摘もされておるわけでございますが、今後のエネルギーと交通体系との関連について経済企画庁としてはどういうふうな展望を持っておるのか、この際経済企画庁の見解をお聞きしたいと思います。
○広田説明員 経済企画庁では今度の昭和五十年代前期経済計画にも交通の問題というものは書いてございますが、先生御指摘のように、エネルギーの消費ということに対する重要性というのは十分認識しまして、これからは省エネルギー型交通体系に持っていく必要があるということを指摘しておるつもりでございます。ただ日本の場合にはほかの国と違いまして、全エネルギー消費の運輸部門に占めますエネルギー消費の割合は大体一三%から一五%ぐらいということになっておりまして、これを諸外国と比較いたしますとかなり低い割合になっております。それから石油消費の中に占めましても二割ぐらいになっておりますので、すでに諸外国よりもかなり省エネルギー型交通体系にはなっておりますが、それだからといってこのままでいいわけではございません。なお一層交通部門につきましてもエネルギー消費の節減に努めてまいりたいと思っております。
○兒玉委員 これに関連しまして運輸大臣にお伺いしたいのですが、大半のエネルギーが輸入である。原子力の開発にしても、あるいは国内における太陽熱利用なりあるいは地熱の利用にしてもその比重はきわめて低いのです。そうするならば、当然大量の燃料を消費する輸送関係の改善ということはきわめて重要ではないかと考えます。そういう意味におきましてよく言われているところに、物流の近代化政策の中で協同一貫輸送の推進。このことは御承知のとおりコンテナ、パレット等ユニットロードの手段媒介として自動車、鉄道、船舶、航空機等の各種の輸送機関を有機的に結合したところの物流体系がきわめて重要だ。これについてこの協同一貫輸送体制というものはシステムとしてはよく理解できるわけですが、各企業間あるいは各官庁間のあつれきがあってなかなかこれが思うように前進していない、こういう点からこの際、協同一貫輸送システムについてひとつ積極的な取り組みをすべきだ、こういうふうに理解するわけですが、大臣の見解を承りたいと思います。
○田村国務大臣 おっしゃるとおりだと思います。エネルギー効率というものをわれわれは真剣に考えていかなければならぬ。ただエネルギー効率という点から言えば、輸送機関として鉄道とかあるいは内航海運とかそういうものが非常に効率が高いわけです。ただ問題は、運航形態にもよりましょうし、あるいは乗車効率、積載効率、そういういろいろな問題も考えていかなければならぬと思うのです。でありますから、そういう点で運輸省としてはエネルギー効率をいかにうまく高めていくかということについていろいろと物流政策上の観点からこの問題に真剣に対処しなければならぬ。先ほど私がちょっと申し上げたように、総合交通体系においてエネルギー効率というものを重視しなければならぬ、そのような観点からこれに手直しをしなければならぬだろうと申し上げたのもその一環でございます。
○兒玉委員 次に、運輸省関係ですが、社会党は、先般の国会以来三国会を通して、いわゆる地方陸上交通事業維持整備法案あるいは交通事業における公共割引制度の関係の法案、そして中小民営交通事業金融公庫法案、さらに中小民営交通事業者の経営基盤の強化に関する臨時措置法案、この四つの法案を提起をしまして当委員会にかけてまいりましたが、残念ながら政府側の理解と協力が十分得られないまま前の国会で廃案となったわけでございます。この点は、今日の地方におけるいわゆる民間交通を含め、あるいは公共料金制度等の抜本的な改革を目指すわが党の苦心の作として、久保会長が心血を注いでできた法案にかかわらず、これがこのまま葬り去られましたことはきわめて遺憾でありますが、これに対し現在運輸省並びに政府はどういうふうな対策を考えておるのか。またこの法案の意図するところは、これは与党においても十分な理解を得た上で提起されたものでございますが、今後のこの問題の展望についてひとつ政府側の見解を承りたいと存じます。
○田村国務大臣 いわゆる社会党四法案につきまして私全部拝読をいたしました。大変な労作であり、やはり一つの見識であろうかと存じます。 地域住民の生活の安定を図るために、地方における公共交通を維持して地域住民の足を確保することが重要な問題である、これはもう申すまでもないところでございます。いわゆる社会党四法案のねらいでございます地方における公共交通の維持確保の問題につきましては、従来から地方公共団体と十分協力をいたしまして、地方バス、中小民鉄、離島航路等につきまして助成措置を講じております。またその拡充を図りまして、実質的にこれら公共交通機関の経営基盤の強化に努めてきたところでございます。国鉄につきましても、近年こうした観点からの助成の大幅な拡大を図っておるところでございます。
○兒玉委員 大臣の御答弁でもありますように、今後ひとつそれらの問題が地方における国民の足を守り経済生活を支える重要なポイントであることに十分留意をされまして、今後一層の御努力を要望申し上げて、この件については打ち切ります。 次に、国鉄関係について御質問申し上げますが、御承知のとおり国鉄は、昭和四十四年に再建十カ年計画、さらに昭和四十八年に第二次の再建十カ年計画、そして昨年短期の再建計画を国会に提起をされたわけでございますが、いずれも中途で破産して今日の事態を迎えているわけでございます。そして今回は再建計画の問題点として、いわゆる運賃制度の法定制緩和の問題が提起をされているわけでございます。この点は、きょうは法制局並びに大蔵省を呼んでおりますけれども、国有鉄道運賃法との関連においても、また、運賃、料金の制定は法律によって決める、その関係は、財政法三条との関連並びにこれを規制するところの憲法八十四条の解釈をめぐりましても大変な問題が今後提起されるであろうし、同時に、この法定主義の緩和ということが安易に利用者負担の方に犠牲が強いられて、抜本的な再建への方途というものが確立をされないうらみがあるのではないか、こういうふうに理解をするわけでございますが、まず憲法八十四条との関連、財政法三条との関連について、法制局並びに大蔵省の御見解をこの際承りたいと存じます。
○別府政府委員 ただいま兒玉委員から御質問のありました憲法第八十四条は、御存じのとおりに「あらたに租税を課し、又は現行の租税を變更するには、法律又は法律の定める條件によることを必要とする。」と規定しておりまして、これはいわゆる租税法定主義と言われておるものでございますけれども、これと財政法三条との関係につきましては、租税以外のものにつきましても、たとえば専売価格あるいは国の独占に属する事業の事業料金というようなものも、憲法八十四条の精神に基づいて、法律に基づきあるいは国会の議決に基づいて定められなければならないと財政法三条に規定しているというふうに考えられるわけでございます。ただし、財政法三条の、法律に基づいてあるいは国会の議決に基づいてと申しますのは、必ず法律で、たとえばただいまの運賃法のように、基本賃率を、金額を法定するということでなければならないとは解されないと思いますので、国鉄のように財政法制定当時に比べまして独占度が著しく低下しているというような実態に応じまして、法律に、たとえば今回提出されております運賃法改正のように一応の限度を設けて、その限度内で運輸大臣の認可を受けて運賃を定めるというようなことも、財政法三条との関係では許されるというふうに考えております。
○塚越説明員 大蔵省でございますが、財政法三条に「法律上又は事実上国の独占に属する事業における専売価格若しくは事業料金については、すべて法律又は国会の議決に基いて定めなければならない。」というふうに書いてあることは御指摘のとおりでございますが、この場合の法律に基づいて定めるということは、あらゆる場合にその法律に直接具体的な金額を規定するということを要求するものではないというふうに考えます。事業の独占性の程度等に応じまして、その定め方、その基づき方というのにはおのずから差異があってよいのではないかというふうに考えております。それで、今回の国鉄の運賃法改正でございますが、運賃に関する規定につきまして、一定の要件の枠内で運賃の変更ができるように法律で定めることというふうにしておるわけでございますので、財政法上の問題はないというふうに考えております。
○兒玉委員 法制局にお伺いしますけれども、この財政法三条の関係から国鉄運賃というものを除外するという措置を、そのような法解釈だけでこれが自由に設定されてしまうのは、これはきわめて重大な課題であり、しかも国鉄運賃の与える影響というのは非常に広域であり、そしてこれにより影響を受ける国民の数というものも大変な数であります。そういう点からいっても、いま申し上げたような解釈論だけでいいのかどうか、それの見解をもう一遍お伺いしたいと存じます。
○別府政府委員 お答えを申し上げます。 財政法三条は一応憲法関連法律ではございますが、法律でございますし、財政法で法律に基づいて定めると規定しておりますのは、必ず法律で定めるということではないというふうに、憲法制定の国会でもその当時の金森国務大臣が説明しておるということから申しまして、兒玉委員おっしゃいますように、いままで運賃法で、法律で金額が決められていたということから、必ず法律でなければならないということにはならない。これは解釈上一応明らかだとわれわれは考えております。
○兒玉委員 法的な解釈は正しいとしましても、少なくとも今日の国鉄の非常な財政上の逼迫なり、あるいは過去における運賃値上げの論議を通してやはり政治的にいろいろな配慮がされて、思うとおりに改定ができなかったというような背景から、今回のこの法定制緩和という問題が取り上げられてきたのではないか。いわゆる国鉄の自主的な運用を図るためにもそういうような便宜的な措置がとられた感が私は深いわけであります。 これが今後国民生活に与える影響の重大性を考えるならば、もし法定制緩和が可能とするならば、現在の運輸審議会の制度を変えて、やはり利用者の代表、広範な学識経験者、そういうような運賃決定の審議機関というものを新たに設けて民主的な解決を図ることが望ましいのではないかと私は思う。 こういう点で運輸大臣にお伺いしたいのは、新しい運賃決定の過程における審議会制度、こういうものを検討する必要があるんじゃないかというふうに感じますが、法定制緩和に関連して大臣の御所見を承りたいと存じます。
○田村国務大臣 御承知のように運輸審議会といいますのは、これは非常に高度な審議会でございます。一種の行政委員会的な性格を持っておると言っても過言ではないかもしれません。そしてその構成しておる委員は、学識経験者として非常にりっぱな人々がこれについておるわけです。今日までの仕事も、またすぐれた仕事をしてきたわけであります。でありますから、私は運輸審議会そのものがだめだというような考え方は実は有しておりません。 ただ問題は、だからといって運輸審議会だけでいいのか、あるいは運輸審議会自体にすべてをゆだねていいのかということになりますと、必ずしも運輸審議会だけを一つの機関というふうに限定してしまうこともどうかと思いますので、まあ、そういう暁においては国鉄総裁の私的諮問機関である、何といいますか、審議会のような委員会というんでしまうか、そういうものをつくって広く大衆の声を聞いていくというようなことなんかがなされる、また同時に、運審なんかにおいても公聴会等聴聞なんかをどんどんと厳しくやっていくというようにすれば、まあまあ利用者の声を反映せしめた審議ができるのではないだろうかというふうに考えております。
○兒玉委員 今度、総理大臣の決断で九月から鉄道運賃が上がるわけです。これに関連して、輸送関係あるいは医療関係あるいは大学関係などもあるわけですが、もちろんその中で一番比重の高いのは交通関係の国鉄、地下鉄、バス、タクシー、航空機、これがいずれも三月、二月、八月あるいは国鉄の九月、こういうふうに軒並みに国民の足である交通関係費の値上げが予想されております。所信表明では、このような値上げはしても物価への影響は余りない、こういうふうな説明をなされておったわけでございます。きょうは経企庁の物価局長もお見えでございますが、そのほか電話代あるいは印紙税、不動産取得税など各種の公的な料金の値上げから考えますならば、一体政府が考えているような程度で物価の値上がりを抑えることが可能なのかどうか、この点ひとつ局長の見解を承りたい。
○藤井(直)政府委員 五十二年度の物価の見通しにつきましては、全体として消費者物価が七%台に落ちつくということを見込んでいろいろな政策を進めようとしているわけでございます。狂乱物価以後五十一年の三月末に一けたを達成して、本年度は八%程度の目標を達成するように努力しているわけでございますけれども、五十二年度につきましては七%台ということで、その低下を見込んでおりますのは、やはり全体として一般的な物価がいま基調として落ちつきぎみでありますので、そちらからの影響が少なくなるというようなこともありますし、卸売物価が依然として落ちつきぎみで推移する、そちらからの影響も相当少ないんじゃなかろうかということと同時に、公共料金についても、五十一年度よりはその影響の度合いが低まっていくというふうに見込んでおります。ただいま御指摘のように、公共料金の要因はいろいろあるわけでございますけれども、たとえば予算関係の公共料金につきましては、去年ございました電電、国鉄というようなものについて五十二年度にはその幅が大分低くなっているというようなことで、そういうものはやはり公共料金の値上げ要因を低くするように働くのではないかと思っております。 その他のいろいろな問題につきましては、現在申請中のものもございますし、まだわれわれが全然聞いておりませんものもございますが、全体として本年よりは低い方向に行くのではないか、このように思います。私どもとしても取り扱い上厳正にやっていきたいと思っております。
○兒玉委員 さらに関連しまして局長にお伺いしますが、最近の新聞の情報等によりますと、石油産油国が今度は生産を減らしてそして供給体制を引き締めながら、特に消費国である日本との場合は、恐らく近々に石油関係の再値上げということは決定的な状況ではないか。そういう点等から考えますと、特に石油消費に頼るバスあるいは鉄道あるいはタクシー、船舶、こういう関係への波及は私は決定的じゃないかという点を考えます場合に、いまの局長の御答弁で、さしたる影響はないというふうな分析、昨年よりも公共部門における比重は低いという御説明でありまするが、特に石油エネルギー関係等の国際的な情勢の変化ということを配慮に入れなければこの問題の根本的な解決は図れないというふうに判断するわけですが、その辺の関係はどのようにお考えになっているのか、お伺いしたいと思います。
○藤井(直)政府委員 私、これからの物価の関係で申し上げますが、日本経済が安定成長の道をたどるということになりますと、従来のような生産性の向上も期待できませんししますので、かなりコスト上昇要因は商いかと思います。それに加えまして、ただいま御指摘のような石油を初めとする海外一次産品の上昇があるわけでございます。やはりそれに対しましては、特に資源、エネルギーについての節約といいますか、産業構造の面で言えば省資源、省エネルギー型に持っていくとか、民生関係ではそういうエネルギーの節約を図っていくとか、まあ交通部門ももちろんそうだと思いますけれども、全体としてそういう方向に向かっていって、そして同時に、あわせて輸入の安定化を図る道をいろいろ検討するということによって、できるだけ海外のそういう原材料の価格の上昇に対してそれをうまく吸収していくということが必要かと思うわけでございます。そういう点はこれから全体としてのエネルギーの問題の中でもいろいろ検討されていくだろうと思いますが、方向としては先生のおっしゃるとおりじゃないかと思います。
○兒玉委員 引き続き国鉄関係について御質問します。 総裁にお伺いしたいわけですが、今回の再建は大体五十四年度を最終年度として収支の均衡を図るということになっております。過去の例からも、相当な努力をしなければこの収支均衡を保つことはきわめて困難ではないかと思うのですが、その可能性について総裁の所信を承りたい。 まとめて言います。 もう一つは、この前の論議でも、特に過去債務の処理、それから政府助成対策の強化、こういう点をわれわれは強く要望してまいりました。大臣のお話もありましたが、昨年よりもかなり前向きで取り組んでいるわけですが、受ける側の国鉄としてはこれで十分なのかどうか、これが第二点ですね。 第三点は、ローカル線の対策あるいは貨物の合理化問題が提起をされているわけですが、私は、貨物の対策につきましては、むしろ現在の国鉄の縮小する方向では、今後大量輸送はどうしても国鉄でやる、エネルギー資源がきわめて貴重な今日、国鉄の大量輸送としての使命というものは私は今後ますます強くなってくると考えるわけでございます。そういう点で、予定されている貨物の扱い場所の縮小等は、さらにそういうふうな大量輸送へ逆戻りする現象が起きた場合に一体その施設の再使用が可能なのかどうか、その辺の開運を含めたところの貨物制度の改善でなければ必ず悔いを残す、私はこういう懸念をするわけでございますが、貨物制度の扱いあるいはローカル線におけるところの問題点についてどういうふうな対策をお考えになっておるのか。 なお、これは大臣にお伺いしますが、昨年の運輸委員会で、いわゆる今後の国鉄の再建対策に対しての附帯決議が行われております。この附帯決議が今後の再建計画でどのように生かされようとし、その決議の趣旨が具体的にどういうふうに実現の方向になるのか、その点について大臣の見解を承りたいと存じます。
○高木説明員 第一にお尋ねの、五十四年までにこの収支均衡ができるかどうか、それについて自信があるかというお尋ねでございますが、御承知のように昨年来国鉄の再建につきましては主な柱として三つのことを考えているわけでございます。一つは国鉄自体の努力、経営努力ということでございます。それから第二は、国の行財政上の支援でございます。さらに三番目に、やはりどうしても利用者の方にそれなりの負担をしていただかなければならない。コストが上がってまいります関係で、それに応じた通賃の改定をお願いしなければならない。この三つを中心にして再建を図ってまいりたいということでございますが、そのいずれにつまましてもなかなか容易ではないということは御指摘のとおりでございます。 経営努力と言います場合に、まあいろいろな面がございますが、たとえば後でお触れになりました貨物の問題とか、地方ローカル線の問題というのがあるわけでございますけれども、これらにつきましても、今日までも必ずしもじんぜん日を待っておったわけではないわけでございますのに、必ずしも成果が上がっていないということから考えましても、なかなか、口では申し上げられますけれども、現実にこれで赤字を縮めていくということについては、職員挙げてがんばっていかなければならないと思っております。 また、国からいろいろと援助いただくということになりましても、低成長に入ってまいりまして、財政一般の赤字の状態というようなことから考えますと、余り何もかもお願いするというわけにもいかないわけでございます。 また、運賃につきましても、上げようと思えばいつでも上げられるという状態には決してないわけでございまして、競争関係がきわめて熾烈になっております関係上、よほどいろいろなことを配慮いたしませんと、この改定も今日までのようにはいかないということでございます。したがいまして、難問山積ではございますが、では、五十四年度収支均衡は不可能かと申しますと、いろいろの努力を積み重ねてまいりますれば、それを達成いたしますことは、私は、手の届く範囲内の問題である、やれば何とかできるのではないかというふうに現在のところは思っております。 それから第二に、援助が十分かどうかということでございますが、これは多ければ多いほど助かるわけでございますけれども、しかしこれまた財政の事情もございましょうし、千億近く補助金の額を、五十二年度の予算では五十一年度予算よりもふやしていただいたわけでございますから、私どもも、これで満足かと言われて、はい満足ですとも決して申し上げられませんけれども、しかしずいぶんお骨折りをいただいたというふうに考えております。 ローカル線の問題、貨物の縮小の問題でございますが、私は、国鉄にとりましては、貨物輸送は非常に重要な使命と心得ております。先ほど来お尋ねの合間にお触れになっておりますように、エネルギーの面というような点からいいまして、大量輸送としての貨物輸送の使命は決してなおざりにすることができないものであると考えております。ただ、現在の貨物の輸送形態は、国鉄が貨物を一番大量に運びました四十五年のころと比べまして、運び方が余り変わっておらないわけでございます。ところが荷物の量は大体七割ぐらいに減っておるわけでございますので、仕事の量が七割に減って、仕事の仕方がほぼ同じということではどうも何ともなりませんものですから、まず一遍は縮まざるを得ないのではないか。現状に応じた運び方に変えざるを得ないのではないか。そのために、ヤードにつきましても駅につきましても列車編成につきましても多少縮小はせざるを得ないのではないだろうか。しかし、御指摘のように、将来のことも考えますならば、それでまた後でほぞをかむようなことがあってはならぬわけでございます。またお客さんに対するサービスが低下をして、そのために、仕事のやり方の切りかえに伴ってかえってお客さんが減るということがあってはいかぬわけでございます。その辺は十分に考えて、いまの私どもに託されておる荷物をいまとまた少しく違った方法で、経費が少なくて済む方法で運ぶことをとりあえずこの数年考えてまいりたいという趣旨でございます。それをやってまいりましても、将来また荷物がふえました場合にそれに対応する姿勢に事欠くことがないようにいたしたいと考えております。
○田村国務大臣 第七十八回国会の衆参両院の附帯決議につきましては、大体においてその御趣旨を尊重してできるだけの措置を講ずることにいたしております。 過去債務のたな上げにつきましては五十年度末までの長期債務のうちでたな上げした分、これは御承知のとおりでありますが、その対象となったものの残りは国鉄の資産に十分見合っておる、不健全なものではないというふうに考えております。そこで五十一年度において新たに相当な赤字が発生をするでありましょうし、これが国鉄財政を圧迫することになるという点を考慮いたしまして、五十二年度予算におきましては、その一部に見合う過去債務二千八百四十八億円の支払い利子にかかわる臨時の補給金百七十七億円を計上したところでございます。 それから鉄道建設費の国家負担強化の実施につきましては一般に、私企業はもちろんのことでありますが、公企業でありましても企業経営を前提とする以上、基礎施設を含めて原価は利用者が負担する、いわゆる利用者負担の原則によるべきであろうと思います。国の助成は、このような前提のもとに、経営上の負担の限界を超えるもの、これについて所要の援助を行うものと考えるのが妥当であろうと思います。また、すでに道路、空港等につきましては、実質的には必要な経費をほとんど利用者が負担しておる現状でございます。国鉄のみ経費を国が負担するのは問題があるのではなかろうか。しかし、鉄道投資は大変巨額でありますし、長期にわたるものであります。でありますから、そういう点を考慮して、従来から工事費の補助、地方の新線建設についての助成を行ってきたところでありますが、さらに五十二年度予算におきましては、大都市交通施設の整備費に対しまして三〇%の国庫補助を新たに行うこととして、二百五億円を計上いたしております。 それから地方交通線対策につきましては、暫定的な助成措置を拡充強化して、五十二年度予算におきましては前年度の約三倍に近い四百九十億円を計上した。さらに新たに地方バス路線の運営費に対する助成措置を講ずることにいたしております。 それから公共負担の肩がわりにつきましては、この公共割引と称される制度の中には、御承知のように、国鉄の営業政策上行われておるものと公共的な見地から実施されているものとがございますが、この割引の性格を十分検討の上で、国鉄の営業政策上行われているというようなものにつきましては、この際そのあり方を全般的に見直しを行うつもりでございます。それから公共的な割引につきましては、所要の割引率の是正を含めて、国鉄の経営上の負担の軽減を図るように今後とも努力をしてまいりたいと考えております。この場合に、公共的な見地からの割引制度につきましては、やはりそれぞれの関係省庁においてお願いをしなければならぬということは当然のことでございますので、その話し合いを従来もやっておるようでありますが、これからはより一層やっていきたいというふうに考えております。
○兒玉委員 総裁にお伺いしますが、先ほど自民党の先生からも御指摘がありましたが、国鉄の要員と生産性の問題について、これから合理化対策があるわけですけれども、私の手元にいただいた資料でも、昭和二十三年から五十年まで、すでに定員は約十七万六千人減っているわけですよ。それから生産性について見ますと、たとえばイギリス、ドイツ、フランスのそれぞれの国有鉄道に比較してみましても、日本の国鉄を一〇〇とした場合に、日本の旅客の千人キロは五〇九、旅客、貨物の合計が六三一千人トンキロ、イギリスなりドイツなりフランスに比較しても、優に一・五倍あるいは三倍近い生産性が数字でも明らかに証明されているわけです。こういう客観的な事実から判断するならば、これ以上の人員削減ということはきわめて困難じゃないのか。やはり労働集約型の産業として、一定規模の人間を持つことは、その安全性の確保なりあるいは保安施設等の強化、こういう点等からもきわめて重要な意義を持つのであります。そういう点からも、一人当たりの生産性から判断しても、やたらに人を減らすことだけが再建の道じゃない、私はこういうような理解をするものですが、総裁の見解を承りたい。 次に、私、今日災害対策委員として、青森あるいは北陸方面、そしてまた東海道新幹線等の状況をつぶさにお聞きしているわけでございますが、災害復旧に非常に莫大な金が使われている。これらの点についてはいずれ委員会でも指摘をしたいと思うわけでございますが、新幹線が雪によっていつもとまって、莫大な払い戻しをしている。これから予定されている上越新幹線あるいは東北新幹線はまさに雪の中に突っ込んでいく路線であります。こういう点から考えます場合に、防雪対策について、国鉄の技術の粋を集めていくならばあのようなぶざまなことは当然解消されてしかるべきだと思うのですが、これは技術的に不可能なのか、あるいは銭がないからできないのか、このいずれなのかを明らかにしていただきたいと思います。
○高木説明員 第一の生産性の問題は、過去二十年間相当の努力が積み重ねられてきたと思っております。かなり生産性が向上してきているというふうに思っております。それでもう限界かということでございますが、この生産性という問題は輸送のやり方、あるいは設備のあり方というものと関連があるわけでございまして、わが国の賃金水準が戦後漸次上がってまいりましたけれども、最近に至ってさらに世界の各国との比較におきましてもかなり高い水準になりつつあることを考えますと、どうしても生産性の向上にはなお一層努力を続けてまいらねばならぬ。ただやみくもに数を減らせばいいということではないわけでございまして、能率よく仕事をするのにはどうしたらいいかということで、いろいろの仕組みであるとか設備であるとかということについていろいろと工夫をこらしてまいりますならぼ、なお一層の効率性を高めることが可能ではないか、生産性を高めることが可能ではないかというふうに考えております。 ただ、御指摘のように安全という問題が何はおきましても大事でございますので、それを忘れないようにしながらやってまいりたいと思います。やらねばならぬが、しかしなかなか容易ではないわけでございますし、設備費等におきましても、いまこういう経済下、経営状態のもとにおきましてはそう自由ではございませんので、なかなか思うように設備改善を図ってまいりますこともできないわけでございますが、しかし一方において経費、特に人件費圧迫が大きくなってまいりますから、そこらは何とか工夫をしてやってまいりたいというふうに思っております。 それから、二番目の新幹線を中心とする雪害対策の問題でございますが、開業以来の御迷惑をおかけする結果になりまして大変申しわけなく思っております。本来、東北新幹線あるいは上越新幹線の仕事をやるということにつきましては、何が問題であったかといいますと、やはり雪のことが一番問題であったわけでございまして、率直に申しまして、東京−大阪間の場合には雪の問題は余り重く考えていなかったのを否定できないわけでございますが、東北、上越の場合には雪の問題というのは初めから頭にあるわけでございます。 具体的には、上越新幹線につきましては軌道に散水、水をまくことによりまして雪を消すことを考えておりまして、四十七年以来相当具体的な実験を繰り返しいたしておりますが、いまのところ、技術陣からの報告によりますと、現在の研究結果によりまして、これは設備を東海道、山陽新幹線と全く違った雪に対して強い設備にするわけでございますが、それによりまして消雪が可能であるという見通しを得ておるという報告を受けております。上越に比べまして東北の場合には、降雪量も上越ほどではございません。また積雪量もそれほどではございませんので、散水による消雪という方法ではなくて、軌道の中に雪をためる貯雪式高架構造というものをいま考えておるわけでございまして、上越とはまた違います気象条件に合いました方法をとるべく、これにつきましてもほぼ技術的な見通しを得ております。 それから東海道新幹線の関ケ原を中心としたおくれの問題は、車両の方に問題があるわけでございますが、東北、上越の場合には雪の期間も長く雪の量も多いというところから、車両について一段と雪に強い車両にいたすべく、東海道の場合よりはその対策のために少し多くのお金を使いまして、構造的にも雪に強い構造に切りかえるということで、現在車両設計を進めておる次第でございます。さはさりながら、まあまあの大筋の見通しは得てはおりますものの、やはり豪雪に対してどうやって対抗していくかということは、世界でも余り例を見ない雪との戦いを続けながら線路を通すという経験でございますから、今後開業時期が近づくにつれまして、まただんだん線路を敷設することになりますので、それを使いまして現地におきますテストを繰り返してまいりたい。そして御指摘のようなことを開業後に起こさないように、十分の注意を払ってまいりたい。この方面には相当重点を置いて現在研究を続けさせております。
○兒玉委員 時間がありませんからあと三点だけ御質問します。 一点は大臣に対する御要望として、雪によって足が奪われるということは国鉄も非常に苦労しているようですから、予算面については十分な配慮を要望申し上げます。 それから国鉄に一つ。私の郷里の宮崎県でリニアモーターというのがいま路線がつくられていよいよ実験段階に入るそうですか、これはなかなか金を食う仕事だというふうに聞いておりますが、今後の展望と実用性は一体どうなのかということが一つ。 もう一つは航空行政について、航空局長お見えのようですが、先般アンカレジにおける日航のダグラスDC8の事故でございますが、新聞の報道等では、パイロットが酔っぱらって運航し、この事故を起こしたということが既成の事実のようでございますし、同時に、現在のアメリカの会社との間に雇用契約が結ばれる中に、まだ日航には外国の人が百十九名ですかおるようでございます。もちろん管理体制、勤務体制等については厳しい管理規則があるようでございますが、いままではこの種の事故において解雇あるいは訓戒、そういうふうな処罰行為が一遍もなされていないわけであります。この点は反面やはり日航におけるパイロットへの管理体制というのがずさんではないのかというふうな懸念を私は持つものであります。でありますから、この種の事故が今後再発しないように、同時に日本のパイロットができるだけ早く就航できるような体制というものが強化されてしかるべきではないのか。この事故再発防止に対する対策。 それからもう一つは航空行政に要望がありましたが、現在の地方空港の整備計画が出ましたが、どこでも滑走路の問題がトラブルを起こしております。そして最近では科学技術庁で短い滑走路で飛べる飛行機の開発も進められるやに聞いておりますし、あるいは東亜国内航空、あるいは全日空それぞれの分野におけるいわゆる運輸当局の指導体制にも問題があるやに聞いておりますが、たとえば花巻空港等の場合においては、六年間の住民の反対意見が押し切られて、いま工事に着工している模様でございます。これらの問題を含めて、たとえばYS11等の運航政策について統一的な指導というものが強く要望されているわけですが、これらの点についての航空局の見解、そして国鉄の御所見を承って、私の質問を終わらせていただきます。 〔宮崎委員長代理退席、委員長着席〕
○高木説明員 リニアモーターの問題につきましては、大ざっぱに言って三段階に分けて考えていただきたいと思います。一つの段階はいわば実験室の段階で、これが試験的にうまく動くかどうかという問題でございまして、これは東京にあります技術研究所で実験をしてまいりまして、ほぼ自信を得たということでございます。第二段階はフィールドに出ていって実験しようということでございまして、この点についてはただいま御指摘のように宮崎に実験線をつくらせていただきました。実験線もこの秋にはほぼ整備してまいるかと思いますので、現実に実験線での実験を行うことになろうかと思いますが、これはしかし技術的に可能かどうかという研究でございます。それから三番目に、同じフィールドでの実験でございますけれども、もう少し実用的な実験線というものを考えまして、そこで技術的な研究をさらに進めていくということになろうかと思いますが、現在はまだその三段階のうちの第二段階に入りかけているといいますか、第二段階の準備をしておるところでございます。 実用性いかんというお尋ねでございますけれども、これは要するに経済性との問題でございまして、私どもの技術陣の説明といいますか現在の見通しでは、技術的には十分開発可能である、ただ問題は経済性との関係での実用性の問題ということになってまいるわけでございます。その点については、まだ技術段階での研究を十分尽くしておりませんので、それを含めた研究はまだ十分できておりません。したがって、本日この段階で実用性についての見通しを申し上げることについてはちゅうちょいたす次第でございまして、しばらくなお時間をおかしいただきたいと思います。
○高橋(寿)政府委員 お答え申し上げます。 一番初めに、ことしの一月起こりました日本航空のアンカレジでの事故につきましてお答え申し上げます。 一月十四日零時三十分にアンカレジ空港におきまして、日本に向かって生きた牛を輸送するDC8貨物機が墜落いたしました。この原因につきましてはアメリカの政府機関がいま調べておりますけれども、その結果はわかっておりませんが、その途中におきまして、そのマーシュという外人機長でありますが、 かなりの程度のアルコールをとっていたということが解剖の結果わかったわけでございます。わが国の航空法におきましてパイロットの飲酒は禁止されております。これを犯した場合には罰則もかかっておりますし、それを受け費して日本航空その他各社の社内規程におきましても、乗務前十二時間の飲酒を禁止するというようなことで、外国のエアラインに比べまして日本のエアラインはアルコールに対しましてはかなり厳しい規定を置いているわけでございます。それにもかかわらず、解剖の結果多量のアルコールが検出されたというふうなことが起こりましたことは、このことが今度の墜落事故の原因であったか否かにかかわらず、酒を飲んでおったということ自体が悪いことである。そこで、直ちに日本の国内三社に対しまして注意をいたしました。追っかけて、また文書によりまして厳しい指示をいたしました。その中では、各社の運航規程をもう一遍再検討いたしまして、この種のことが再発しないようなことをまず会社として厳しく措置すべきであるということを申し上げました。特に、乗組員同士が相互にかばい合うということはいけないことである、こういったことにつきましてはお互いにかばわずチェックし合って、おかしいと思ったらすぐに相互でこれを抑制すべきではないかというようなことを言い、また運航管理者というのがおりまして、飛行機が飛び立つ前に気象状況とかいろいろなことの連絡をいたしますけれども、運航管理者は航空機の安全につきましては、私は機長と同じ水準の責任を持ってしかるべきであるという点を考えまして、従来、ともすると運航管理者というものの社内における地位が低いために機長に対して物が脅えないということがございましたので、この点を改めさせまして、運航管理者の責任におきまして機長に対してもどんどん物を言うようにしなければいけないということを指示いたしまして、そのように各社とも対応いたしております。また、具体的にはアルコールにつきましては、自動車でやっておりますようなアルコールの検知器につきましても可能な限り採用するということで、現に日本航空は国内あるいは外国の主要営業所に配置をしたようであります。 それから、この機長がたまたま外人でございました。日本航空には、先生御指摘のように百十九名の外人機長がおります。これは、アメリカのIASCOという略称の会社と日本航空がまとめて役務提供契約を結ぶわけでございまして、この機長は直接にはIASCOに身分上は雇用されているわけでございまして、身分関係のことはIASCOが見る。しかしながら、航空機乗務員としてのすべての責任は日本航空にあります。したがって日本航空は、日本人のパイロットと同じようにこれら外人のパイロットに対しましても一〇〇%監督ができる立場であり、しなければならない立場にございます。そこで、先ほども申し上げました今後の事故防止対策につきましては、日本人、外人もちろん問わず厳しくこれを施行するように指示いたしたわけでございます。なお、日本航空とIASCOとの契約によりますと、外人機長が日本航空の運航規定に違反した場合には直ちに解雇できるという規定もございますので、そういった点を今後厳しく運用すべきであると考えております。 なお、この点に関連いたしまして、日本人機長に早くかえるべきではないかという点につきまして私たち全く同感でございまして、現在五百二十人の日本航空の機長の中に百十九人の外人機長がいるということは、他産業を見ますと、日本の各種産業というものが世界に冠たる産業になっているという中で、なぜ国際航空だけが五百二十人のうち百十九人も外人の手をかりなければいかぬか、まことにこれはふがいない話ではないかということで、日本航空に対しましてこれをできるだけ速やかに日本人機長にかえる、リプレースすることを前々から指導しております。ただ、事情がございまして、日本航空はジャンボ機を導入いたしました。そういたしますと、DC8という中型の飛行機からジャンボに一遍に飛びますと、それだけの資格のある機長を得ることが事実上困難です。そこで、その端境期を乗り切るために外人機長に頼っておりますけれども、なるべく早くこれをなくなしたい。日本航空では当初五十九年ごろと言っておりましたけれども、いまあらゆる努力をしてこれを縮めるようにということを指導いたしております。いろいろ、たとえば日本人機長の定年がきて退職をしてしまうと穴があいてしまうので、そこのところをまた外人機長で埋めなければならないというようなこともあるようでありますけれども、それらを全部含めましてやはり日本人機長に一日も早くかえるということを指導してまいるつもりでございます。 それから第二点の地方空港の問題でございますが、航空につきましては今後やはり日本の総合的な交通体系の中で当然占めるべき位置がなければならない、そういうように思っております。そこで地方空港の問題でございますが、現在YS11機が飛んでおります空港がたくさんございます。三十四ほどございますが、YS11は御承知のようにすでに生産を中止いたしておりまして、これにかわるプロペラ機はいまのところございません。それで、どうしてもジェット機にかえなければならないという事情がございます。そこで、地方の空港の中から主要なものを漸次ジェット機にかえるという計画をいまとっているわけでございます。現存、千五百メートルの空港にジェット機を入れるというようなことで、たとえば山形空港がジェット化いたしましたけれども、これなどは山形空港の各種の条件を全部精査いたしまして、かつ東京から飛んでいく飛行機の重量を制限し、また着陸できる場合の条件を厳しくした上で臨時にやった措置でありまして、原則としてやはりジェット機の就航する空港は二千メートルにしなければいかぬということでやっております。この点は、やはり航空機の安全ということを考えますならば滑走路の長さというものはある程度見なければならないということもございますので、今後各ローカル空港の周辺の事情それからその地域への航空輸送需要、こういったもの等を十分勘案いたしまして、かつ地元の地域社会、住民の方々の御理解を十分得ながら進めていくことを考えたいと思っております。
○兒玉委員 終ります。
○大野委員長 次に、宮井泰良君。
○宮井委員 私は、運輸大臣の所信表明に対しまして、主として国鉄の経営に関する事項、航空に閲する事項、陸運に関する事項につきまして、基本的な問題につきまして何点か御質問をいたします。なお、細部にわたりましての突っ込んだ議論は後日の委員会で行いたいと考えております。また、大臣は次の予定があられるようでございまして、時間が参りましたら出ていただいても結構でございます。 そこでまず、昭和三十二年以降、国鉄再建計画は六回にわたりまして策定され、その都度破綻を繰り返してまいったわけでございますが、昨年の五〇%運賃値上げを柱といたしました国鉄再建対策要綱は、一年を経ずして破綻をいたしまして、見直しが行われたわけでございます。これらの計画のいずれもが、大幅な運賃価上げを柱としてきたところに破綻の原因があったと断ぜざるを得ないのでございまして、つまり、わが国の経済、社会、国民生活等に奉仕する国鉄の役割りにつきまして、政府が根本的な検討を加えなかったためであると申したいのでございます。運賃値上げによる過大な国民の負担のみが残りまして、さらに国鉄は財政危機に直面するという重大な局面を迎え、こういった際におきまして、大臣はどのような責任を感じておられるか、明確な答弁を賜りたいと思います。
○田村国務大臣 過去六回とおっしゃいましたが、正確に申しますと、五カ年の長期投資計画が第一次、第二次、第三次とございます。これは、国鉄の再建計画というわけではないのかもしれませんが、いずれにいたしましても、再建計画が変わってきたことは事実でございます。 そこで、今度はどういうふうに違うんだということについて、先ほど来大体申し上げたのでありますが、もう一回私から御説明を申し上げてみたいと存じます。 国鉄が膨大な赤字を抱えて、今日とにかく困ったものだ、これはもう国民ひとしく見るところでございますが、私は、国鉄の再建ということについてまず何よりも求めたいことは、国鉄の経営努力であろうかと思います。そして国鉄が思い切った経営努力をやり、ユニークな経営政策を打ち出していく、そういう基本的姿勢に対して政府は助成をもってこたえ、あるいはその国鉄の経営努力が功を奏するようにいろいろな素地づくりをして差し上げるということであろうかと思うのでございます。 そこで、従来、確かに運賃に大きく頼っておったことは事実でございましょう。今回は、私どもは運賃にのみ頼るという方策をとっておりません。と申しますのは、国鉄が今日まで、言うならば泣いてきたといいますか、それは一つは、適時適切の運賃改定ができなかったということが大きな要素でございます。それからいま一つは、当事者能力とでもいいましょうか、国鉄が関連事業の収益を上げようとしても、がんじがらめにされておったということもございます。でありますから、そういうような点を解消して、適時適切な運賃値上げができるように——もちろんそれには束縛がございます。利用者に対して御迷惑をかけないように、物価に大きくはね返らないように、いろいろな束縛はありますけれども、適時適切な運賃値上げができるように、そのための法改正ということで、法定制の緩和もお願いしようとしておるわけでありますが、もう一つは、関連事業収益を上げるために投資対象範囲を拡大する、そういうようなことをまずして差し上げる。そしてうんとがんばってもらおう、そして五十二年度中にすばらしい案をつくりなさい、そのすばらしい案というものを踏まえて、足りないところの国の助成も可能な限りやろうじゃないか、こういうことでございまして、従来とは非常に大きな違いがある。これが今日私が手がけております国鉄再建の対策でございます。 そこで、大臣としてどう責任を感じておるかというお尋ねでございますが、率直に言って、私もきのうきょう運輸大臣になったばかりでありますから、過去のことについて詳しい経緯をまだ正確に把握しておる段階ではありませんけれども、しかし運輸大臣という立場になって考えますと、国鉄が今日まで国民大衆、利用者に御迷惑をかけてきたことは事実でございますから、思いを新たにして国鉄の再建に取り組み、国鉄当局を叱咤勉励して所期の成果を上げる、これが何よりもの責任の確立であろう、このように考えておる次第でございます。
○宮井委員 先ほど冒頭で申し上げようと思ったのですが、私は四年ぶりにこり委員会で質問をいたしますので、その点をつけ加えておきます。 それで、大臣のただいまの御答弁で、今回初めて大臣として取り組まれる、こういう決意を述べられまして、お聞きしますところ、歴代の大臣の中でも特に手腕を持っておられる方である、私もこのように承っておりますので、特に心から期待をいたしておるのでございます。 そこで、今回の政府の新国鉄再建要綱は、依然として従来の再建案と同様に、受益者負担の強化によりまして国鉄の収支均衡を図ろうとするものである、先ほども述べましたけれども、そこには、国鉄は国民共有の財産であるという国鉄再建に不可欠な認識がほとんど見当たらない、このように考える次第でございます。先ほども話が出たと思いますが、少なくとも、昨年の衆参両院における委員会の附帯決議にのっとり、過去債務のたな上げ、今後の債務をふやさないためと国鉄財政基盤強化のための鉄道建設費の国庫負担強化の実施、その他赤字線補助、公共負担の肩がわり等を実施すべきである、このように思うわけでございますが、大臣の御見解を伺いたいと思います。
○田村国務大臣 第七十八回国会におきます両院の附帯決議につきましては、その御趣旨をおおむね措置したつもりでございます。御質問に挙げられておりますいろいろな項目がありますが、逐次申し上げますならば、実は先ほど御答弁申し上げたこととダブりますけれども、その点あしからずお許しを願いとうございますが、過去債務のたな上げにつきましては、御承知のように大幅なたな上げをいたしております。そしてたな上げ措置の対象外になったもの、これは国鉄の資産に十分見合っておる、決して不健全なものではないというふうに私どもは認識をいたしております。しかしながら、五十一年度においてまた新しい赤字が相当出てくるでございましょう。これが国鉄財政を圧迫しない、そういうふうにするために、五十二年度予算におきましては、その一部に見合います過去債務二千八百四十八億円の支払い利子にかかわる臨時の補給金を百七十七億円計上したところでございます。 それから、鉄道建設費の国庫負担強化の実施でございますが、一般に、私企業はもちろんのこと、公企業でございましても当然基礎施設を含めまして利用者負担というのは原則だろうと存じます。国の助成は、このような前提のもとに、経営上の負担の限界を越えたものに対して所要の援助を行っていくというふうに考えるのが妥当であろうかと思うのであります。特に道路、空港等につきましては、実質的には必要な経費のほとんどを利用者が負担しておるということもまた現実でございます。たとえばガソリン税であるとか重量税であるとかあるいは着陸料であるとかいろいろなものがございます。道路は約八〇%くらいじゃなかったかと思いますが、正確に申しますと、五十一年度で、道路が利用者負担に頼っておりますのは八三・四%、それから空港は九九・六%というように、利用者負担の大原則が貫かれております。でございますので、国鉄だけを大きく国が負担していくということもいかがであろうかと思いますが、ただ、鉄道投資はいかにも巨額でございます。また長期的なものでございます。でありますから、そういう点を考慮いたしますれば、当然工事費の補助、地方の新線建設についての助成ということになりまして、これは従来から行ってきておるところでございます。 それから、五十二年度予算におきましては、大都市交通施設の整備費に対して三〇%の国庫補助を行うことを新たに決めまして、二百五億円を計上しておるところでございます。それから、地方交通線対策でございますが、これも暫定的な助成措置を拡充強化して、五十二年度予算におきましては前年度の約三倍に近い四百九十億円を計上して、さらに新たに地方バス路線の運営費に対しまして助成措置を講ずることにいたしております。 それから、公共負担の肩がわりでございますが、いわゆる公共割引と称される制度の中におきましては、国鉄の営業政策上の割引と、それからいわゆる公共的な見地からの割引というものがあることは、これはもう十分御承知のところでございますが、そのあり方をやはりもう一回見直してみる必要があるのじゃなかろうか、このように思います。そこで、国鉄の営業政策上の割引につきましては全般的な見直しを行う、それから公共的な見地からの割引、これにつきましては割引率の是正を含めて国鉄の経営上の負担の軽減を図るように今後とも努力したいと思います。それにはやはり関係官庁の御協力を得なければなりませんので、従来も話し合いをしてきたと思うのですけれども、これからは御趣旨に沿って活発に話し合いを進めていきたい、このように考えておるところでございます。
○宮井委員 そこで、今回の政府の再建要綱は、過去債務の一部のたな上げ措置を行う一方、五十二年度には借金による八千三百億円の工事計画を進めようといたしております。過去の借金をたな上げするかたわらまた借金をするという、矛盾をいたしました投資計画及び財政再建計画が行われていく限り国鉄の健全化は図れない、このように考えるわけでございます。少なくとも鉄道建設の借金依存の投資計画は是正すべきである、このように考えるわけでございますが、大臣の答弁を承りたいと思います。
○田村国務大臣 国鉄の設備投資は、財政融資を主体とする資金によって行われてきております。これは、たとえ基礎施設の負担といえども、先ほど申し上げましたように、道路や空港などと同じように利用者負担ということで賄うべきものである、これは原則だろう、このように考えるからでございます。しかしながら、先ほど申し上げたように、鉄道投資は非常に巨額でございます。また長期にわたります。そのために従来から工事費の補助や地方の新線建設についての助成を行ってきたところでございますが、五十二年度予算におきましても、大都市交通施設の整備費に対する助成措置を新設して国鉄の負担軽減を図っていくことにいたしております。 なお、今後の国鉄の設備投資につきましては、採算性というものを十分考慮いたしまして、借入金の金利及び減価償却費の増大等によりまして経営を圧迫することにならないように実施していく必要があろうかと存じます。国鉄といえども、その設備投資は経営投資であるということについての御認識をいただいて、何かとよろしく御協力を願たいところでございます。
○宮井委員 次に、昭和五十年度の国鉄監査報告によりますと、国鉄は全国的な輸送網と大量、高速、安全な輸送機関として重要な役割りを果たしており、現在交通機関に課せられた労働力、エネルギー、交通空間等の制約にも適合しておる。したがいまして、旅客輸送はもとより、貨物輸送におきましても国鉄の役割りと使命は今後ますます大きくなると考えます。そのような観点から、総合的かつ具体的な交通輸送体系及び施策を樹立するよう要望をしておるわけでございますが、これに対し政府は、このいわゆる総合交通政策の実現につきましてどのように対処されようとしておるか。過日の予算委員会におきましてもわが党の石田委員から質問もございましたが、重ねてお尋ねをし、また総合交通政策との関連なしに国鉄の再建案が確立できると考えておられるか、さらにそれと切り離して国鉄の再建が可能と考えられるか、大臣の御見解を伺いたいと思います。
○田村国務大臣 総合交通政策につきましては、去る四十六年の運政審の答申がございます。いわゆる総合交通体系に関するものでございます。エネルギーの制約や安定成長への移行などその後の急激な経済社会情勢の変化によりまして、この答申には確かに修正を要する点が出てきております。しかしながら、各交通機関の役割りとか市場原理を基本とした政策の方向とか交通機関相互間の連携の確保とかあるいは助成についての考え方等におきましては、そういう基本的な問題についてはやはり現在でも妥当な方向を示したものというふうに私どもは受けとめております。今回の国鉄再建対策要綱に示されました運賃法定制度の緩和、投資範囲の拡大あるいは赤字ローカル線の助成また国鉄地方バスの助成、それから先ほど申し上げました大都市交通対策補助等のこの助成の強化というものは、このような基本的な方向づけを踏まえたものでございます。私はこれによって国鉄の再建は可能である、このように考えております。
○宮井委員 以上、国鉄問題に対しまして基本的な何点かをお伺いいたしまして、大臣のお考えもお聞きしたわけでございまして、さらに細部にわたる議論につきましては委員会でまた後日行いたいと思いまして、次に移らしていただきます。 次の問題は、領海十二海里に関連をいたしまして、海上保安庁にお伺いいたしたいと思います。 領海が十二海里に拡大されますと海域はこれまでの約三倍近くになる、このように言われておるわけでございますが、こうなりますと、海上警備につきまして、海上保安庁の現在の能力ではカバーできなくなるのではないか、このような心配があるわけでございますけれども、この点についてまずお伺いをいたします。
○薗村政府委員 領海が十二海里に広がりまして、どうやら領海の面積が三倍以上になるのだということで、各方面からいろいろな御論議や御心配をいただいておるところでございますが、私ども現在の保安庁の力といたしましては、船艇合わせて三百十隻、巡視船がそのうち九十五隻、巡視艇が二百十五隻、それから航空機が、ヘリコプターが十九機、固定翼が十五機、合わせて三十四機。それを、船艇は六十五の保安部とそれから保安署合わせまして全部で百十六の船艇の基地に、それから航空機は十二カ所の基地に割り当てて現在いろいろな仕事をしておるわけでございます。仮に領海が三倍になりましても、当面の勢力でやっていくつもりであります。 それからなお、当然整備増強計画は考えていかなければなりません。そこで、現在御審議をいただいております五十二年度予算案におきましては、増強する船艇、航空機といたしまして、ヘリコプターを搭載した巡視船を一隻、それから三十メートル、三十ノットの高速巡視艇を二隻、それから大型航空機一機、それから基地と合わせました中型のヘリコプターを一機、その他三百五十トン型の巡視船の整備を五隻、スカイバンの航空機を一機というようなことで、大体船艇、航空機だけで百五、六億になりますが、従来の予算規模に比べますと一・六六倍ということで、かなりの増強計画を立てて五十二年度から実施に移す計画でございますので、海上警備については、一般的に責任を持っておる海上保安庁として、現在の船艇、航空機それから今後の整備計画によって対処するつもりでございます。
○宮井委員 やっていくつもりということで、どうもつもりというのは心配がございまして、十分やります、こういう答弁をいただきたかったわけですが、次に、海上自衛隊が応援できるのは、特別の必要がある場合に内閣総理大臣の承認のもと防衛庁長官の指示が出されたとき、これは自衛隊法八十二条と思いますけれども、その防衛庁長官の指示があったときにのみ行動する。その場合、海上保安庁と海上自衛隊の協力関係、これはどのようになっておるでしょうか。
○薗村政府委員 いま先生からお話ございましたように、また私も先ほどちょっと申し上げましたように、領海の警備については一般的に海上保安庁が責任を持っております。それから、特別に必要がある場合には自衛隊法の八十二条によりまして自衛隊が海上警備行動というのを行うことになっておりまして、その場合は防衛庁長官から総理大臣の承認を得るということになっておるのは、いまお話しのとおりでございます。本来、当然平時から戦時にわたって一般的な領海警備について責任を持っております海上保安庁の使命とそれから自衛隊の使命とは、これは実は違うのでございます。しかし、特別な必要のある場合だけはそういうことで海上警備行動というものを自衛隊もとり得るということになっておりますが、その場合に、あくまでも海上自衛隊としては、海上保安庁の勢力に対して二つの場合が考えられるのですが、おおむね海上保安庁の能力をもって担当し得るというような場合には、自衛隊は支援後拠ということで行動するということであります。それから、特に海上保安庁の能力が不足するというときには、自衛隊は逐次後方から任務、行動を区分して行動するということになっておりますが、いずれにしてもその目的が違いますので、領海警備については保安庁がやる、支援後拠を海上自衛隊が特別な場合だけ海上警備行動として行動に移ることがあるということでございます。
○宮井委員 私が次にお尋ねしたいことをいまちょっとお答えになったわけでございますが、昭和三十五年の海上保安庁と防衛庁との間の海上警備行動及び治安出動に関する協定で、「海上保安庁の能力が不足するときは海上自衛隊は逐次後方より任務、行動区域等を区分して行動する」、このようにあるわけですが、これまでそういうことが実際にあったのかどうか、またこれからはどういうふうになっていくか、その点をお伺いします。
○薗村政府委員 現在まで海上自衛隊がこの八十二条の発動によって海上警備行動に移ったという例はございません。いま先住お話しのとおり、三十五年から、しかし万一の場合、特別な必要のある場合に対処してこういう協定を結んでございますので、私どもとしては、この協定によって自衛隊と行動していくという用意は今後ございますが、現在までこういう事例が発動したことはございません。
○宮井委員 そこで、対潜哨戒機などが通常の業務中に不審船を発見した場合、海上保安庁へ連絡するというような連携はやっていくのですか、どうですか。
○薗村政府委員 自衛隊法の中にも、自衛隊の方でも海上保安庁と平時からいつも連絡を密接にとるという規定がございます。また平素の業務についても、こういう場合でございませんけれども、災害出動みたいなときは絶えず連携をとるという実例がございますので、不審船の行動についても向こうから連絡は絶えずとれるということで、それぞれ二十四時間の勤務体制をとっておりますので、十分連絡はとれているということでございます。
○宮井委員 次に、領海内を通航できる船舶は無害通航になるわけでございますけれども、これは一つ間違いますと、オーバーなあれをしますと国際紛争ということにもなりかねないわけでございまして、その取り締まり規定というようなことはどうなっておるか、お伺いします。
○薗村政府委員 先生御指摘のように、外国の一般船舶は領海内におきましては当然無害通航権を持っております。そこで、もし船舶が無害でない行為で通航するというようなことがございましたら、その行為の中止を求めて領海外へ退去を求めるということになっております。それから、特に国内の法令に違反していると認められる場合には、その法令の定めるところによって、さらに厳重な処分もできるというたてまえになっております。いずれにしましても、国際紛争につながるような先生御指摘のようなおそれがある事件でございますから、海上保安庁としては、絶えず慎重にやるということを心がけていきたいと思います。
○宮井委員 今後十二海里の問題とともに、ますます重要な任務になってまいると思いますので、ひとつしっかり装備をして当たっていただきたいということを要望いたしまして、次の質問に移りたいと思います。 そこで、先ほども話が出ておったと思いますが、再度お尋ねするようになると思いますけれども、運輸大臣の所信表明の中には新東京国際空港の開港に対する決意は述べられておるわけでございますけれども、関西の新国際空港に対する御所見が欠落していたのは、きわめて遺憾であると思うのであります。 さきの予算委員会におきまして、大臣はわが党の正木議員の質問に答えて、総合的な環境事業計画を進めるに際し、調査内容の公表、環境アセスメントの実施を行う等決意を述べられているのでございますが、調査内容の公表の方法及び地域住民に対する理解を求める方法などについてどのように具体策を進められるお考えか。二度と成田空港の二の舞を踏んではならないという立場から、大臣の御意見を承りたいと思います。
○高橋(寿)政府委員 先ほども他の委員の方の御質問に対して大臣がお答え申し上げましたように、私どもは、関西空港の建設につきましては事前に十分な環境影響評価をするということを原則といたしております。したがいまして、昨年度十三億円、今年度十七億円の予算をつけまして、さらに五十三年度も継続いたしまして合計三カ年をもって環境影響調査を十分にやるということにいたしております。 五十一年度におきましては、泉州沖に観測塔を建てるあるいは泉州の海岸にもう一本建てる、それを基礎にいたしまして始まるわけでございますが、まず付近の自然条件、気象、海象、風向等を調べます。それから、そういった自然条件の中に、ではどういった空港をつくろうとするかという案をつくっていきます。埋め立てがいいのかあるいは桟橋がいいのか、いろいろな案がございますが、それをつくっていきます。そういたしますと、こういう自然条件の中にこういう空港ができると仮定すると、どのような影響を周辺地域社会に対して与えるであろうかということを調べまして、その影響の評価をするわけでございますが、それらのことにつきましては、中間的にも経過がまとまり次第、できるだけすべてを公表いたしまして、地元の関係府県を通じまして地域社会にお知らせをし、そしてまた、関係府県を通じまして地域社会の御意見を承って御理解を得ながら進めたいと考えております。
○宮井委員 次に、航空に関してさらに質問したいと思いますが、着陸料の問題でございます。 空港整備事業の関係で、運輸省は今年八月ころより航空機の空港着陸料値上げというものを考えておられるようでございますが、その理由及び値上げの実施時期、また値上げ率についてお伺いをいたします。
○高橋(寿)政府委員 政府は昨年の秋に第三次空港整備五カ年計画を立てました。これは全事業費ベースで九千二百億円で、五十一年度から五年間でございます。これらの財源が必要になってくるわけでございまして、先ほども大臣がお話し申し上げましたように、航空におきましては飛行場の整備に必要な財源をほぼ一〇〇%、いわゆる利用者負担の形で賄っております。そこで、さしあたり五十二年度の空港整備計画を進めるために、着陸料及び航行援助施設利用料の値上げをする必要が生じました。予算の段階ではことしの八月から約倍の値上げをする計画をいたしております。それによりまして五十二年度に百十五億円の増収を期待いたしております。平年度に直しますと約二百億円になると思いますけれども、そういうことで考えております。そして国内線につきましては、着陸料と航行援助施設料の両方を値上げする。外国のエアラインにつきましては、航行援助利用料を値上げするということで、特に外国エアラインが大変関心を持っておりまして、説明を聞かしてくれということがございまして、つい先ごろ予備的に説明を始めたところでございます。これらの理解を得まして、予定どおり八月にはぜひ値上げをいたしまして、必要な空港の整備あるいは当面非常に緊急な課題でありますところの空港周辺の騒音対策に遺憾のないようにしたいと考えておるわけでございます。
○宮井委員 次に、国際線に対する着陸料の値上げについて伺いますが、現在、国際航空運送協会が値上げを反対しており、交渉が難航しておるようでございますが、この見通しはどうなっているのか、また、話し合いがつかないような場合にはどう対処されるのか、特に国内線の値上げとの関係はどのようにされるのか、明らかにしていただきたいと思います。
○高橋(寿)政府委員 これは先ほどちょっと触れましたように、この外国エアラインのつくっております協会との間で予備的な交渉を始めました。私どもは何とかこれをまとめまして八月には実施をすることで進めております。私どもは国内線と国際線とを分けて考えることはできないという原則で進めたいと思っております。
○宮井委員 こうした航空運賃値上げの動きの大きな原因の一つといたしまして、昨年の五〇%に及ぶ国鉄運賃の値上げに引き続き、ことしも国鉄値上げが予想されるという背景があることは見逃せない事実であると思います。本来なら国鉄運賃より航空運賃の方が闘いというのが通常でございますが、国鉄運賃の値上げによりまして航空運賃が下回ることになり、そのために交通運賃のバランスをとるといういわばバランス論の上から交通運賃の値上げを行おうというようなことは私は絶対に避けるべきである、このように考えます。この点について大臣の御見解を伺いたいことと、また、各交通運賃というものは、総合交通政策の確立の中で適正な運賃体系が設定されることが必要となってきておる、先ほども少し触れましたけれども、そのように考えますが、この点について大臣の御所見もあわせて伺いたいと思います。
○田村国務大臣 まず結論から申しますと、国鉄運賃を算定の基礎にして航空運賃を値上げするというようなことは考えておりません。航空運賃の値上げ申請がまだ出ておりませんから、いま論ずるのは早過ぎるかもしれませんけれども、出てきた場合といえどもそういうふうに私は考えております。 それから、昨年の国鉄運賃の改定によりまして国鉄と航空の運賃格差は確かに縮小いたしましたが、航空と国鉄の普通車を比較した場合には国鉄の方がなおまだ安くなっておるということでございます。また、航空と国鉄のグリーン車を比べますとグリーン車の方が商い区間が多いことは皆の指摘するところでございます。しかしながら、空港までの道のり、アクセス、これの費用等を勘案いたしますと、実質的には必ずしもそうとばかりは言い切れない面もあるのではなかろうかというふうにも思います。一方、利用者が交通機関を選択する場合には、運賃のほかに運行頻度、何回もどんどん出るという運行頻度、その他の利便性も含めまして総合的な評価をするものだと思います。その結果、現在国鉄と航空との間では輸送需要に特別の混乱を生ずるような事態にはまだ立ち至っておりません。 そういうことでありますが、冒頭申し上げましたように、仮に航空運賃の値上げ申請が出ましても、国鉄運賃とのバランスという考え方でなしに、決算の状況とか今後の見通しとか、総合的な判断の上に立ってこれを論じなければならぬのではないかというふうに考えております。
○宮井委員 航空運賃の値上げについてはまだ出ていない、こういうお話でございますが、この着陸料の値上げが引き金になりまして各航空会社では運賃値上げを表明しておるわけでございます。つまり、航空会社の負担増よりむしろ一般利用者が着陸料値上げの負担を負うことになるのではないか、このように考えます。 伝えられるところによりますと、各社とも二〇%程度の値上げを考えておるようでございますが、この着陸料の値上げを理由とした航空運賃値上げは絶対に避けるべきであり、運輸大臣も各航空会社に、いまも少し御答弁がございましたが、厳重な指導を行うべきであると考えます。この点について大臣の御見解と、またさらに、行われるとすれば、予想される実施時期、値上げ率もあわせてお伺いをいたします。
○田村国務大臣 私も、新聞等では航空会社が値上げを申請したいという希望を持っておるということを読んでおりますけれども、まだ正式に私どもの方には申請が出されておりません。でありますから、まだ出されていない時点で出されたときにどうするかということを私が論ずるのは、いささか時期尚早だと思いますし、また私が下手にここで論じましたならば、それこそ呼び水になる可能性もありますので、この点はひとつ御寛容の御容赦を願いたいと思うのであります。
○宮井委員 それではこの問題はまた委員会でやるといたしまして、次にやはり航空行政及び観光行政についてお伺いしたいと思います。 と申しますのは、タイの民間航空会社でございますエアサイアムの件でございます。御承知のとおり経営が行き詰まりまして、本年一月十四日に唯一の保有機でございましたボーイング747の差し押さえを受け、二月三日にはタイ政府より事業免許の取り消しという事態を迎えておるのでございますが、これまでの経過について御説明願いたいということと、またエアサイアムが抱えている負債額は多額に上るようでございますが、日本関係の負債額は幾らくらいになるか、被害者別の内容を明らかにしていただきたいと思います。
○高橋(寿)政府委員 御説明申し上げます。 エアサイアムは昭和四十一年に日本とタイ国の間の航空協定に基づきまして四十六年から日本との運航を開始している会社でございます。現在タイ国と日本の間には会社が二つございまして、一つはタイ・インターナショナル、これは日本で言いますと日本航空のような会社でございます。もう一つがエアサイアムでございまして、エアサイアムは国立の会社というよりも王室が大株主になっている会社だと伺っております。タイ国の中のかなり複雑な政治事情などを反映していることが伝えられているわけでございますが、昨年の秋にかなり経営が行き詰まってまいりまして、ついに昨年暮れに運航停止をし、お正月復活しましたけれども、すぐに停止をして、今回はもう立ち直れないのじゃないかということは先生の御承知のとおりでございます。 そこで私ども、これによりまして被害を受けますところのわが国の官民の、いわゆるエアサイアムに持っておりますところの債権額、これを調べまして、私どもがいま調べられる限りのものでございますので、今後多少異動があるかと思いますけれども、総額で約十億円でございます。 債権者別に申し上げますと、国の関係で一億二千万円ほど、それから日本の航空企業が飛行場のサイドなどでサービスをしている、この対価、これが合計約二億円でございます。それから旅行業者、十社でございますが、これがお客さんからお金を受け取って、それをエアサイアムに渡したままになっている、この旅行業者の債権が一億八千万円、それからホテルあるいは機内食その他の関連会社の債権が一億円、それから一般旅客、これが問題でございますが、一般旅客が、結局切符を買ったままその切符が使えなくなったという債権が一億二千万円ほどございます。それから従業員約八十人ございますが、従業員の持っておりますところの給与、退職金、解雇手当等の債権が約五千万円ほどございます。それから銀行が持っておる債権が二億五千万円ほど、合計で約十億円でございます。 私どもはこの事態を受けまして、直ちに日本の外務省から在タイの日本大使館を通じまして、訓令を出してタイ国の日本の大使館からタイ国の政府に口上書を出して、善後策をタイ国政府として考えてくれということを要請いたしているわけでございます。何分にも国際協定によりまして入ってくる会社は直接に監督する権限を持っておりますのは本国政府でございまして、私どもが日本の会社のように直接監督をする仕組みが弱うございますので、この債権の処理につきましても非常に苦慮いたしておりますけれども、タイ国政府の応援も得まして、できるだけこの確保を図りたいと思っておりますが、現在倒産寸前でありますし、飛行機も持ってないということでありますので、資産額がどのくらいあるのか、非常に憂慮されている状況でございます。
○宮井委員 いろいろお答えになりましたが、エアサイアムは設立当初からもたついておった。昭和四十七年一月から約一年間は経営難により機材繰りがつかず運休するという、いわば注意をすべき状態であったわけでございます。またずさんな経営、極端なダンピングや他国の航空会社に多額の負債をつくり、昨年だけでも十数社から契約を打ち切られる等の不良会社であったわけでございます。にもかかわらず、ここに至るまで何らの対策を立てなかった運輸省当局の責任は大きいと思います。この回収見通し、今後の対策についてさらにこのような事故が再び起こらないよう十分な監督をすべきである、このように思いますが、御見解を伺いたいと思います。
○高橋(寿)政府委員 全く御指摘のとおりでございまして、私どももこういった事態が今後起こることは絶対あってはならないと考えております。何分にも政府間の協定によりまして相手国政府がお墨つきを出した会社でございますので、その監督につきまして国内の航空会社に対すると同じような直接監督権の発動がなかなかむずかしい情勢にございますけれども、しかしこういったことは今後起こり得ないと言えないことでございますので、この種の乗り入れ会社につきましては、本国政府を通じましていろいろ指導監督をしてもらう、あるいは私どもも手の及ぶ限りいわゆる行政指導を繰り返しまして、このような事態が起こらないように今後厳しく対処いたしたいと思っております。
○宮井委員 それでは次の問題を一問質問をいたしまして終わりたいと思いますが、交通安全の確保の中でも被害者救済対策に関連して、自動車損害賠償保険についてお伺いしたいと思います。 自賠責保険の限度額は五十年七月に一千五百万円に引き上げられておりますが、賠償水準、賃金水準等の動向とは依然として格差が生じております。たとえば四十九年の全国地裁における既済の判決事件における総損害認定額別件数によりますと、四十九年においてすでに現在の一千五百万円の自賠責限度額を超える死亡事故認定額を出されているものが百五十一件でございまして、全体の二三%に及んでおるわけでございます。現在、自動車保険の任意保険の加入率が五五%台でありますことから、地裁判決を受けた二三%のうち、一〇%以上の人は自賠責保険によっては支払い切れず、何らかの犠牲を払いまして、その超えた全額の補償金のやりくりをしたということは明白でございます。事故の加害者が事故補償の責任を全うするのは当然といたしまして、問題は被害者側の生活であります。事故被害者の遺族及び遺児等の苦しみや悩みを金銭では償えないといたしましても、十分な補償が得られるようにしなければならないのは当然であります。遺族等が満足な補償が得られず悲惨な生活を強いられているという例は枚挙にいとまがなく、社会問題として大きく取り上げられておることは御承知のとおりでございます。自賠責は強制保険であるがゆえに加入率が高いのでありまして、そうした自賠責保険の限度額が地裁等における高額認定額を十分に補うものであれば、遺族救済はより強化されるはずでございます。こうした事情を考えても、自賠責保険の限度額を実勢に合わせて当然引き上げるべきであると考えますが、これにつきまして御見解をお伺いをいたします。
○中村(四)政府委員 自賠責保険の限度額につきましては、ただいま先生申されたとおり、五十年の七月に死亡につきまして従来の一千万円から一千五百万円、傷害について八十万円から百万円に、また後遺障害につきましても最高一千万円から一千五百万円にそれぞれ引き上げたわけであります。私どもの方といたしましても従来から限度額の改定につきましては、経済、社会情勢の動向、またいまお示しになりましたような裁判、これは判決にかかわりまぜず、和解、調停等含めたそういった賠償水準それから保険収支の状態、こういったものなどを勘案しながら被害者保護に欠けることのないよう検討してまいってきております。今後限度額の引き上げにつきまして、ただいま申し上げましたファクターの中の賠償水準に関する資料等につきまして、近く最新のデータが最高裁判所の方からも出ることになっております。そういったものを織り込んで、その必要性について私どもも検討をさらに加えてまいりたい、かように考えております。
○宮井委員 それでは相当時間も経過した問題でございますので、速やかに、一日も早くその報告結果を示していただきたいということを要望いたしまして、私の質問を終わります。ありがとうございました。
○大野委員長 次回は、来る三月二日午前九時五十分理事会、午前十時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後一時六分散会