逓信委員会 第1号
- 発言数
- 206 件
- 登壇者
- 19 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1976/10/07
会議録
○委員長(森勝治君) ただいまから逓信委員会を開会いたします。 まず、委員の異動について御報告いたします。 細川護煕君、西村尚治君、迫水久常君及び藤原房雄君が委員を辞任され、その補欠として原文兵衛君、土屋義彦君、岡田広君及び塩出啓典君が選任されました。 —————————————
○委員長(森勝治君) 次に、理事の補欠選任についてお諮りいたします。 委員の異動に伴い、現在、理事が一名欠員となっておりますので、この際、理事の補欠選任を行いたいと存じます。 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(森勝治君) 御異議ないものと認めます。 それでは、理事に原文兵衛君を指名いたします。 —————————————
○委員長(森勝治君) 調査承認要求に関する件についてお諮りいたします。 本委員会は、今期国会におきましても、郵政事業及び電気通信事業の運営並びに電波に関する調査を行うこととし、この旨の調査承認要求書を議長に提出いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(森勝治君) 御異議ないものと認め、さよう決定いたします。 なお、要求書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(森勝治君) 御異議ないものと認め、さよう決定いたします。 —————————————
○委員長(森勝治君) 次に、派遣委員の報告に関する件についてお諮りいたします。 前国会の閉会後に行われました郵政事業及び電気通信事業の運営並びに電波に関する実情調査のための委員派遣の報告につきましては、口頭報告を省略し、報告書を本日の会議録の末尾に掲載することにいたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(森勝治君) 御異議ないものと認め、さよう決定いたします。 —————————————
○委員長(森勝治君) 福田郵政大臣及び左藤郵政政務次官から発言を求められておりますので、この際、これを許します。福田郵政大臣。
○国務大臣(福田篤泰君) このたび、郵政大臣を拝命いたしました福田篤泰でございます。 私は、通信関係の仕事につきましては初めての経験でありますが、当委員会の皆様方の御指導と御協力をいただき、国民の立場に立って、その重責を全ういたしたいと考えておりますので、何とぞよろしくお願い申し上げます。 何と申しましても、郵政事業は、約三十二万の職員によって運営されておりますので、正常なる労使関係を樹立し、職員全員が一致協力して、国民の皆様に信頼される郵政事業を育てたいと考えております。 郵便、為替貯金並びに簡易保険の各事業は、ともにそれぞれの使命において、国民生活に密着した重要なものであり、業務の円滑なる運営を確保するよう、一層の努力をしてまいる所存でございます。 また、電気通信、電波及び放送に関する行政につきましては、技術革新と社会経済の発展に伴い、その利用はますます拡大し、重要性を加えるものと考えられますので、今後、新しい時代の要求に即応した諸施策を積極的に推進してまいりたいと考えております。 当面の重要課題といたしましては、電報電話料金の改定があります。すなわち、日本電信電話公社の経営状況は、最近、きわめて悪化しておりますが、これが改善を図るために、さきの国会に提出いたしました公衆電気通信法の一部改正案が、今国会において継続審査の議案と相なっておりますので、ぜひともこれを成立させていただき、電電公社の経営の健全化を図り、電気通信サービスの一層の向上、充実に努めたいと存じますので、よろしくお願い申し上げます。 また、郵便貯金法の一部改正案並びに郵便切手類売さばき所及び印紙売さばき所に関する法律の一部改正案につきましても、今国会に提出いたすべく取り進めておりますので、何とぞよろしくお願い申し上げます。 以上をもちまして、私のごあいさつを終わらせていただきますが、今後とも郵政行政に対しまして、格段の御指導、御尽力を賜りますよう重ねてお願い申し上げる次第でございます。
○委員長(森勝治君) 左藤郵政政務次官。
○政府委員(左藤恵君) このたび、郵政政務次官を拝命いたしました左藤でございます。 浅学非才、微力でございますが、委員各位の御指導、御鞭撻をちょうだいいたしまして、この重責を全ういたしたいと思いますので、どうかよろしくお願いを申し上げます。
○委員長(森勝治君) 参考人の出席要求についてお諮りいたします。 郵政事業及び電気通信事業の運営並びに電波に関する調査のうち、国際電気通信事業に関する件について、本日の委員会に国際電信電話株式会社の役職員を参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(森勝治君) 御異議ないものと認め、さよう決定いたします。 —————————————
○委員長(森勝治君) 郵政事業及び電気通信事業の運営並びに電波に関する調査を議題といたします。 まず、国際電信電話株式会社の事業概況について説明を聴取いたします。国際電信電話株式会社板野社長。
○参考人(板野學君) 本日、当委員会におかれましては、貴重な時間をお割きいただき、国際電信電話株式会社の事業概況につきまして、御説明申し上げる機会をおつくりくださいましたことは、まことに感謝にたえません。 また、当委員会の委員長並びに委員の諸先生方におかれましては、平素、国際電気通信事業につきまして格別の御配意と御支援を賜り、まことにありがたく、この機会を拝借いたしまして厚く御礼申し上げます。 当社は、昭和二十八年の創業以来、満二十三年を経過いたしました。この間、おかげをもちまして、社業も順調に伸展し、今日、わが国の国際電気通信は、その施設、サービスいずれの面におきましても、世界の最高水準に達しており、国民の皆様に安心して御利用いただけるようになりました。 当社といたしましては、今後とも、世界各国との国際通信網の整備・拡充に努めますとともに、日進月歩の技術革新と情報化社会の進展に対応するため、なお一層、たゆまざる研究と真剣な企業努力を重ね、国民の皆様に、さらに御満足いただけるサービスを提供してまいりたいと念願している次第でございます。 つきましては、ここに昨年度の事業概況を御報告申し上げ、引き続き本年度の事業計画を、すでに実施いたしましたものも含め、御説明申し上げたいと存じます。 最初に、昭和五十年度における事業概況について御報告申し上げます。 まず、営業関係でございますが、昨年度は不況が長期化する中で、国際通信需要の動向にも厳しいものがございましたが、おかげをもちまして総体的には若干の増加を示しました。主要業種別に年度末現在の概数を申し上げますと、国際電報五百二十五万通、国際加入電信千六百十四万度、国際電話八百六十万度でありまして、前年度比で、国際電報につきましては四・五%の減少、国際加入電信及び国際電話につきましては、それぞれ二四・三%、一六・五%の増加となっております。 次に、財務関係について申し上げます。まず、昭和五十年度の収支状況でございますが、営業収益七百七十一億円、営業費用六百三十六億円、これらに営業外収益、営業外費用及び特別損益を加減した期末の利益は、七十四億四千万円となっておりまして、おおむね順調な決算ができたものと考えております。 資産状況につきましては、昭和五十一年三月末現在におきまして、総額千二百八十一億円で、そのうち、流動資産は三百九十三億円、固定資産は八百八十八億円となっております。一方、負債総額は五百三十六億円で、そのうち流動負債は二百七十六億円、固定負債二百六十億円となり、したがいまして差し引き純資産は七百四十五億円となっております。 この間、設備計画も順調に実施してまいりました。 まず、当社は、一昨年七月の建設保守協定の締結以来、アメリカ及びオーストラリアの関係通信業者と共同で第二太平洋ケーブルの建設を進めてまいりましたが、建設工事はきわめて順調に進捗し、昨年十一月末に予定どおり完成いたしまして、本年一月八日からその運用を開始いたしました。御存知のとおり、この第二太平洋ケーブルは、沖繩からグアム・ハワイを経てアメリカ本土まで約一万三千キロメートルを結ぶもので、その回線容量は電話級回線に換算いたしまして八百四十五回線と、アジア・太平洋地域においては最大の規模のものでございます。また、このケ−ブルは、グアム、ハワイにおきまして、英連邦ケ−ブルなど太平洋地域の他のケーブルに相互接続されているほか、現在建設中の沖繩−ルソン−香港ケーブルなどとも接続される予定でございますので、文字どおり、アジア・太平洋地域における国際通信の大動脈としてきわめて重要な役割りを担うものでございます。 その他、日中海底ケーブル及び沖繩−ルソン−香港ケーブルの建設準備、大阪国際電話局の局舎建設等、昭和五十年度の当社事業計画に計上いたしました設備の整備・拡充計画は、おおむね順調に実施できましたことを御報告申し上げます。 以上で、昭和五十年度の事業概況報告を終わりまして、続いて、本年度の事業計画の概要につきまして御説明申し上げます。 今後におけるわが国の国際通信需要は、長期的には、内外経済基調の安定成長への転換と国際化の一層の進展を背景に、緩慢ながら着実な上昇を示すものと考えております。 本年度におきましては、このような需要の動向に対処し、サービスの一層の改善を図るため、昨年度に引き続き、各種国際通信設備の拡充・整備に努めるとともに、国際ダイヤル通話の普及を図ることといたしております。 なお、その実施に当たりましては、緊急性、経済性を十分に勘案し、あわせて創意工夫等に格段の意を用いることにより、できる限り効率的な設備投資を行ってまいる所存でございます。 すなわち、当社の昭和五十一年度の設備計画といたしましては、日中海底ケーブルの建設を初め、沖繩−ルソン−香港ケーブルの建設、海事衛星通信開始のための諸準備を推進するほか、国際電話及び国際加入電信用電子交換設備、個別データシステム、国際航空データシステム等、新規サービスのための諸設備など、中央局通信設備の拡充を図り、また、通信回線の新増設、衛星通信施設の充実、営業関係通信設備の整備、通信非常障害対策の推進、新技術の研究開発、訓練設備の強化等に努めることとし、これらに要する費用といたしまして約百九十四億円を予定いたしております。 このうち、対外通信回線につきましては、引き続き拡張に努めることとし、加入電信回線九十三回線、電話回線九十九回線を初め、電報回線、専用回線等総計二百三十五回線及びテレビジョン伝送対地を新増設する計画でございます。これが実現いたしますと、当社の対外回線数は全体で二千六百三十六回線、テレビジョン伝送対地二十七対地となり、国際通信サービスは一層の改善・向上を見ることとなります。 次に、海底ケ−ブル施設の拡充でございますが、日中海底ケ−ブルにつきましては、昨年十一月、日本側陸揚局である苓北海底線中継所局舎が竣工し、本年四月二十二日、中国側でその敷設工事に着手、続きまして日本側も五月二十二日に着手いたしまして、七月四日、無事敷設を完了いたしました。十月二十五日から正式運用を開始する予定でありまして、目下、両国間で技術的な総合試験を行っております。 回線容量四百八十回線のこのケーブルは、わが国で開発されたCS−5M方式を採用しており、また浅海部分については、わが社独自の埋設工法により敷設され、その埋設距離の長さでは世界に例を見ないものであります。このケ−ブルが運用を開始しました暁には、日中両国間の友好のきずなとして、十分お役に立てるものと考えております。 また、沖繩−ルソン−香港ケーブルにつきましては、昨年九月十五日、フィリピンのマニラにおいて、日本・フィリピン・秀港の関係通信業者間で建設保守協定を締結し、本年度はいよいよ海底ケーブルの敷設工事を開始することになっております。すでに本年九月、ルソン−香港間はC&W社により敷設を終了しており、また沖繩−ルソン間につきましても来年三月から六月にかけて実施する予定でありますが、この区間には日本で開発されたCS−12M方式が採用されることとなっております。一方、このケーブルの日本側の陸揚局である沖繩海底線中継所における通信設備工事も、来年二月から六月にかけて行う手はずになっており、このケーブルの開通は昭和五十二年七月を予定しております。 次に、中央局設備の拡充でございますが、昨年から工事を急いでおりました加入電信用電子交換設備及び電話用電子交換設備のうち、加入電信用電子交換設備につきましては、本年八月十六日、運用を開始いたしました。また電話用電子交換設備につきましてもすでに据えつけ工事を終了し、目下、総合的な試験を行っているところでございます。 通信非常障害対策の関係では、東京関門局の被災時における国際間の通信途絶を防ぐとともに、将来の電話需要の増大にも対処するため、大阪国際電話局の建設を進めておりましたが、本年九月一日、正式に運用を開始いたしました。当面は、市外局番〇六地域のお客様を対象に、国際電話交換台五十台、対外回線百三回線によりまして運用を行っておりますが、将来は、需要の動向に合わせ、国内取扱地域を西日本全域に広げ、より安定したサービスを提供してまいる所存でございます。 新技術の研究・開発につきましては、引き続き、新衛星通信方式、広帯域海底ケーブル中継方式、画像通信方式等の研究・開発に重点を置いて進める方針でございます。 さらに、新技術の導入等に対応して、職員の能力開発と資質の向上を図るため、各種訓練設備を整備強化する考えでございます。 最後に、昭和五十一年度の収支でございますが、主要業務の需要量を、国際電報四百八十一万通、国際加入電信一千八百六十六万度、国際電話九百七十八万度と見込みまして、この予測のもとに、収入については約八百七十七億円、支出については一層の経費節減に努めることとし約八百十九億円を予定いたしました。 以上、簡単でございますが、事業概況の御報告といたします。 何とぞ、今後とも一層の御指導、御鞭撻を賜りますよう、よろしくお願いいたします。
○委員長(森勝治君) 以上で説明の聴取を終わります。 それでは、これより質疑に入ります。質疑のある方は順次御発言を願います。
○案納勝君 参考人の皆さん大変御苦労さんですが、私は、いまからKDDの事業計画等について幾つかの質問をしたいと思います。その中できわめて通信用語等で素人の私にとってはなじみの薄いものがたくさんあります。不正確な部分もあるかと思いますが、その場合は説明、答弁の中で訂正をしていただきたいと思います。 まず第一に、いま板野社長から説明がありました事業計画、この事業計画に対応するところのKDDの経営上あるいは事業運営上の方針についてまず第一にお尋ねいたします。 いま報告をされましたように「今後におけるわが国の国際通信需要は、長期的には、内外経済基調の安定成長への転換と国際化の一層の進展を背景に、緩慢ながら着実な上昇を示すものと考え」る、こういうふうに説明がありました。 そこでお尋ねをしたいのですが、KDDの事業計画自体が国際通信需要の予測の上に立って今日までの経過と見通しを立ててつくられていると思う。事業活動のKDDからの資料、十五年間の統計を見てみましても、KDDの収支あるいは国際通信需要、こういうものは国内外の経済活動ときわめて密接な関係がありまして、通信白書にもありますように、収支とも国際マクロ経済の変動に符合して動きを示していることはもう言うまでもありません。最近の国際電信電話、KDDの収支を見ますと、四十八年、日本列島改造、この波に乗り、いや高度経済成長と言った方がいいかもしれません、収支の.中で利益が百億台を超すというピーク、四十九年度には、世界経済の戦後最大と言われる石油ショック等の不況によって七十億台に落ち込みはしましたが、五十年度には回復基調に向かって進んできています。そこで、私は、これらの情勢の中で、国際的な経済情勢、もう一面は社会経済文化すべての面にますます国際化が推進をされる、こういう二面性を持った国際通信事業というものは私は今後の予測の中心になると思うのですよ。 昨年、七十五国会においてこの逓信委員会で、KDDの方から今後の予測見通しについて次のように答弁がなされています。五十年度から五十四年度までの見通しは、四十九年までの伸び率と比べると今後半分以下になるだろう、こういう予測の中でKDDとしては需要予測を立てている、こういう説明がありましたが、もちろんその中で設備投資も百九十六億円、去年ですね、そういう具体的な中身が説明をされています。 そこで、私はぜひここでお聞きをしておきたいと思いますのは、先ほど申し上げましたように、四十八年度をピークにしながら、四十九年度、最も国際的な経済情勢も国内の経済情勢も悪いと言われた、最低の底まで落ちたと言われるインフレ不況の中で、四十九年度のKDDの事業、需要及び収支は、四十八年度に比べて、四十九年度で申しますと電報では八・二%減少していますが、加入通信二八%の増である、電話は一八%の増加をする。要するにマクロ経済にきわめて敏感に反応、影響をするであろうKDDの経済あるいはKDDの収支あるいはKDDの通信需要、世界的な戦後最高の経済不況の中にあっても、国内の経済不況や経済変動の中にあっても、着実にしかも相当大幅に前年度、四十八年度と比較して事業が伸びています。ましてや五十年度の場合は国際電報については四・六%の減少になっている、前年比。四十九年を比べると八・二%、四十九年度の前年比の減少に比べると四・六%、きわめて少なくなっている。加入電信の段階においては二四・六%の増、電話は一七・六%増と、こうなっている。もちろん収支の面でも回復基調の波に乗ったと、こう言っても言い過ぎではないと思う。 私がここで言いたいのは、今日の国際電信電話の需要というのは、マクロ経済の変動に符合するというよりも、なお国際化といいますか、今日における社会、経済、文化の国際化の波の中に、今後ますます増大をしていくという趨勢の上に立っているのではないか。したがって最も不況だと言われている四十九年でもそういう需要の増大というのが具体的数字になってあらわれている。 そうしますと、今回の五十一年度の事業計画を見ると、国際電報は前年に比べて四百八十万通ということで八・二%の減と、こう需要予測を立てている。加入電信は千八百六十六万度、一五・五%の増、電話は九百七十八万度、一二・八%の増という需要予測を立てている。昨年、七十五国会での半分以下になるだろうという見通しは、逆に、今度KDDの需要見通し、需要予測というのは少なくとも昨年並みには需要予測として見ていくのがしかるべきではないだろうか、至当ではないだろうか。この見通しと予測が出されているこの事業計画というのは全く控え目に出されている数ではないのか。私はここで放漫財政政策をとれと言うのではありませんが、四十八年度、四十九年度、五十年度、この近年の需要予測というものを、もっと正確にといいますか、もっと昨年、五十年度並みの予測というものを見ても誤りではないのではないか、こういうふうにひとつ私は考えるのです。 これはなぜ私がそう言うかというと、こういう五十一年度の予測がどこから出てきたか、私はよくいま説明を聞きますが、このような予測を立てた結果、多様化してきています今日の国際通信需要に対して逆に立ちおくれとサービスの低下を招くことにはならないのか。予測というのを今日の趨勢の中でもっと見ていいのじゃないか。その中で積極的な政策といいますか、積極的な対策というものがもっと打ち出されていいのではないか、こういうふうに実は考えるわけです。あわせて、その結果は、経営者の皆さんと一緒に今日のKDDの国益性、公共性、そして重要なこの仕事を分担している職員の生産性に見合わないような労働条件の引き下げというところに結びついていくような気がします。 そこで、私がお尋ねしたいのは、いま一連私が申し上げましたが、今日の国際的なあるいは国内的な経済の動向とあわせて、国際化の中でどのような国際通信需要に影響を与えてくるのかというふうに考えられてこういう結果が出されたのか、この情勢に対応すべくその経営方針や運営方針はどのように考えられてこの事業計画なり収支というものが予測され出されてきているのか、この辺について少しく御説明をいただきたいと思います。
○参考人(板野學君) お答え申し上げます。 すでに先生も御承知のように、今日では低成長下でございまして、その低成長下におきまする安定成長ということをひとつぜひ私どものこの企業としては考えたい、またこのような方針でまいりたい、こういうぐあいに考えておる次第でございまして、国際通信の需要の動向につきましても、私どもはそのような観点からいろいろな要素を総合いたしまして、この数字を出したわけでございます。過去、昭和四十六、七年から八年にかけまして相当の高い成長を示しましたけれども、今日におきましては、わが国の経済成長、非常にそれに見合ったような鈍化を示しておりまする私どもの国際通信の需要につきましても、そういうような観点から慎重といいますか、非常にいろんな要素を考えながら出したわけでございます。したがいまして、ここに五十一年度にございますような前年度に対しまする比率につきましても、相当需要のいろんな種別ごとの変化とか、あるいは地域ごとの変化というようなものもいろいろ考慮に入れておるわけでございます。 たとえて申しますと、電報等につきましては、これがテレックスにあるいは移行してまいるようなもの、それからテレックス等につきましては、これが新しいデータ通信等に移行してまいるような需要等もこれに考えておるわけでございます。また地域的にも東南アジア地域やいろいろ他の地域に比べましていろいろ増加しております。そういう面を考えまして、電報の需要につきましては、やはりこれは相当減少する傾向を避け得られない、こういうぐあいに考えておる次第でございます。 またテレックスにつきましては、これも過去高度成長時代には相当程度伸びてまいりましたけれども、今日におきましては大体の利用者の大きなところは一通り普及いたしまして、現在では、ほとんど中小、ことに少ない方の利用の需要が見込まれておる、こういう関係でございます。また大口の利用につきましては、先ほど申し上げましたように、オートメックスとかあるいはデータ通信、こういう方面に移行してあいるものも私どもどうしても考慮しなきゃならぬ、こういうような最近の利用動向の変化というものを考えておる次第でございます。 また電話等につきましても、現在ふえておる地域というのは、これはやはり韓国、台湾、香港というような近回りのところがふえておりまするけれども、今後の経済の動向というものにつきましてもそう大きく成長するというようなことも私ども慎重にこれは考えなきゃならぬ。こういう点、それからまた電話回線の利用につきましても、ぼつぼつこれは画像通信に使われる等いろんな面の他の利用というものも考慮に入れなきゃならぬ。特に大変大口の利用者につきましてはオートメックスの利用等もございますので、この中で電話にかわるような利用がされる。あるいは画像通信等もまだ本格的にはなっておりませんけれども、電話回線につきましてそういうものもこれからますます利用される。 こういうような点を勘案いたしまして、また各国際通信の大口の利用者、その他の利用者につきましても、やはりこの低成長下の経済でございまするので、通信量の節約ということも非常に頭の中に、いわゆる計画の中に考えておられるようでございまして、そういう面を私ども考えましてこのような数字をつくったわけでございます。あるいは非常にかた過ぎるというような点もあるかもしれませんけれども、私どもといたしましては、この安定成長下におきまする安定した一つの発展ということを経営の方針といたしまして、このような数字を、利用の動向を考えた次第でございます。 お答え申し上げます。
○案納勝君 重ねて質問しますが、利用予測の見通しについてはまさに専門家であります板野さんは詳しい。ただ、私は、今日、いまも説明の中に聞いておりましたが、無理をしないで余力を残して利用予測を立てようというそういう姿勢が見えるんです。なぜかというと、私は、御案内のように、先ほどからマクロ経済の変動にきわめて影響している国際電信電話の収支の問題、こういうように指摘をしましたが、四十九年ゼロ成長のときにおいても、先ほど申し上げましたように、電報については八・二%の減少をしたにかかわらず、加入通信は前年比で一六%、電話は一八%伸びている。 これは戦後の不況、こういう最大の不況が伸びている原因というのは、わが国の場合に少資源国であるだけに、国際的な経済政治の面において文化の面において国際社会の一員としてその中でしか生きていかれないという情勢があります。ますますそういった国際化が世界各国進展をする中でのわが国の置かれている位置からしても、国際電気通信事業というのはその意味で増大をせざるを得ない。しかもそういうマイナス成長の石油ショック等で世界の経済も最低のところまで落ち込んだにかかわらず、わが国の経済は五十年の一月−三月を底入れにして回復基調にある、こう言われる。福田副総理も、参議院の本会議の答弁の中で、本年度の経済成長は六%か七%は見込まれる、国際経済の状況におきましてもアメリカの経済回復を牽引車として世界経済は六%から七%の経済成長というのが見込まれると言う。ゼロ成長時代に落ち込んだ四十九年であってもこれだけの成長率。要するに需要というのが昨年に比べて増加をしているとするならば、安定成長、確かに安定成長の段階を今後進むでありましょう。世界経済が六%、七%わが国の経済が七%程度の経済成長が予測されて続いていくとするなら、私はもっと五十一年度事業計画というのは控え目というよりか積極性を持っていいのではないのか。そうしなければ、ますます社会経済活動が国際化になってきている今日、また多様化している今日、国際通信需要に対する立ちおくれとサービスの低下を逆に招かないか。あわせて働いている職員の労働条件、生産性に見合わない労働条件の低下というところまでつながってこないのか、この辺が実は気になるところなんです。 もっと積極的に、控え目に見て結局ことしの収益は五十九億の利益を見込んだ、やってみたら八十億から九十億に収入はありましたと、利益は、あるいは百億になりました。ところが現実に、ことしの収支差益五十九億というものを出すこの事業計画の枠の中で全般に抑えた形での仕事をしていくということになると、その事業については事実上立ちおくれ、需要を満たすというよりか立ちおくれの状態の中でそういう結果を招くということになりやしないのか、こういう点が実は若干心配になるんです。 私は、この逓信委員会というのは、いままで郵便法についても公衆法についても赤字、どうにもならぬような事業の状態のことばっかり審議してきました。今度はKDDはきわめて健全財政、きわめてその意味では大変喜ばしいことだと思いますが、今日のように急激に需要が多様化をしていく中に立ちおくれを招くような——世界の五指に入る板野さんが言われるKDD事業あるいは技術、こういう面から見てますます国際化する社会の中で、政治経済の中で、そのような状態を招くようなことがあってはならない。こういうふうに考えますから最後に再度質問しているわけですが、多様化する国際通信需要に対して立ちおくれるようなことはない、あるいは働いている職員全体に生産性を下回るようなそういう労働条件の低下をもたらすような結果にはならない、全社挙げてこれらについて取り組んでいくというような方向というものを明確にひとつしてもらいたい。
○参考人(板野學君) お答え申し上げます。 私ども、この通信の需要、その需要の数字というものがこれが実は直接に私どもの収入に関係をしてくるのでございまするので、ただいま先生のおっしゃいましたようにかなり非常に確実性を帯びたようないろんな要素をこれに織り込んだ次第でございます。 たとえて申しますと、電話なんかは度数では一七%程度実際は伸びておりますけれども、これは昭和四十八年から五十年度でございまするけれども、料金収入では一一%程度しか伸びない。こういう面もいろいろ勘案をして考えておる次第でございまして、先生のおっしゃいましたように、非常にあるいは慎重であり過ぎるというような御批判も私どもはこれは十分わかるつもりでおります。ただし、こういうような需要動向をある程度見積もりましても、実際に需要がふえてきた場合に、それがサービスにすぐ影響するようなことには私どもは考えておりません。あくまで施設というものはそういうような需要が非常に伸びましたような状態にも耐え得るように、私どもの国際通信回線なりあるいは局内のテレックス、電話交換設備それから電報のTASの設備等につきましては十分に余裕を持って施設をしておりまするし、ただいまおっしゃいましたような従事員関係につきましてもいろいろそういう面を配慮をしながら訓練その他も十分いたしまして、通信サービスの面でこれが非常に悪くなるとか、そういうことのないように私どもは十分配慮をしていきたいと、こういうぐあいに考えておる次第でございます。 〔委員長退席、理事茜ケ久保重光君着席〕
○案納勝君 次に移りますか、公共性——わが国の場合、国際的窓口、人の意思を伝送するただ一つの機関なんですね。しかも独占性、それで特にKDDが公企体と違って民間企業といいますか、民営の経営形態をとったのも、より機動的、能率的に運営ができるように、こういう点が中心になってやられた。私は、そういう面で、電電公社にしても郵政の郵便についても保険についてもそうですが、概して官公庁の公共企業体というものは、制度そのものがそうでありますが、引っ込み思案、消極的になりがちなんです。官僚制度の悪いところです。したがって、もっとそういう意味では今日の国際化の中におけるKDDのあり方というものを踏まえて、この民営にされている趣旨を踏まえて、機動的、能動的に積極的に実は事業運営やあるいは経営については対処してもらいたい、こういう気持ちで申し上げておりますから、十分にその辺を含んでいただいて、結果が立ちおくれにならないように、あるいはそのことが働いている職員の肩にかかってこないように十分に対処していただきたい、こういうふうにお願い申し上げておきます。
○参考人(板野學君) ただいま先生のおっしゃいましたようなお考えに基づきまして、十分私ども考慮をいたしまして、これから経営を進めていきたいと、こういうぐあいに考えております。
○案納勝君 それで次に移りますが、これは少し小さくなりますけれども、五十年度決算における事業別収支のバランスはどういうふうになっているのか、問題点はどこにあるのか、この辺をひとつ御説明願いたいと思います。
○参考人(鶴岡寛君) 五十年度の収入をまず申し上げますが、電報料が七十一億、加入電信が二百五十八億、電信の収入計で四百億でございました。電話の方は電話通話が三百十八億、電話収入の総計におきまして三百六十四億でございます。以上で営業収益七百七十一億でございます。前年比一三・三%の増でございます。 支出の方を申し上げますと、労務費で二百八十四億、物品費経費合わせまして百五十億ばかり、減価償却費百億、公社支払費が六十億ばかりでございます。締めまして営業費用が六百三十六億でございます。これに営業外の収入さらに支出をそれぞれ加減いたしまして、先ほど先生のお話にもありましたように、利益金は七十四億四千百万と、そのように相なっております。
○案納勝君 業種別の収入のバランス、たとえば電報それから加入電信、電話それぞれの業種別におけるバランスはどういうふうになっておりますか。要するに電報の場合一通話当たりどういう状態にあるのか、その辺がわかれば……。
○参考人(鶴岡寛君) 国際電報、加入電信、国際電話についてまず申し上げたいと思います。 五十年度におきまして国際電報は一通当たり千三百五十八円でございました。営業費用は二千四百五十八円で、一通当たり千百円のマイナス。加入電信は千七百二十五円の収入、営業費用は六百五十五円、利益は千七十円ばかりでございます。電話は三千七百九円の収入、費用が三千二百四十七円の費用、利益は非常に小そうございまして四百六十二円と、大体そのように相なっております。
○案納勝君 電報が、いまも報告されましたが、四十八年度以降需要が減少しています。そしてバランスは赤になっていますが、反面、需要についてはデータ通信の増加がきわめて著しく、これは電報の減少分がテレックスに移動しているというふうに見てもいいのではないか、こういうふうに思いますが、これらについての原因をどのように国際電電の会社の方としては理解をするか、そして今後の対策はどのように考えられているのか、それをちょっと。
○参考人(鶴岡寛君) 電報につきまして、ただいま先生の御指摘どおりだと存じます。需要動向の変化といいますか、そういうものは世界各国同じ道を歩んでおるわけでございますが、まず電報が始まり、それからその電報の量があるユーザーとユーザーとの間で増加をしますと当然テレックスになる。一通当たりの単価はテレックスの方が下がるわけでございます。そして次にそのテレックスもまたニーズ転換で増加をいたしますと、今度は専用回線という形に変わってまいります。そして、その専用回線がさらに端末にコンピューター等をつけましてオートメックスの形をとる。そしてその次の段階としては、先ほど社長の御答弁にもありましたようにデータ通信の形をとっていく、そのようなのが一般的な世界的な国際電報における需要構造の変化だと考えられるわけでございます。 電報につきましては、御指摘のように、これは赤字を見ておることはもうこれは国内もさようでございますし、世界的な一つの傾向のように存じます。これに対しまして、私どもといたしましては、電報のいわゆる省力化合理化対策をすでに完遂をいたしておるわけでございます。いわゆるTAS、タスという略称で呼ばれておりますが、電報を自動的に送受信できる、人手も要らないし、また正確でもあるし速くもあると、そのような施策をすでに遂行しておりまして、自動化が相当程度に進んでおる現状でございます。 今後は、いわゆる合理化という点ではもうあとはTASの端末におきまして、電話でアメリカというような形で受けるこの受け方、あるいはテレックスで電報を送り込んでまいりますが、その受け方、これもまたコンピューターを使いまして自動化しようと、こういう方法が残されておりまして、いま現にその計画を逐一順次遂行中でございます。これによってさらに電報の合理化は進み、そして一応はそれでもって電報の合理化はまあ終了するのではなかろうかと、そのように思っておる次第でございます。
○案納勝君 いま言われたように、電報の部分についての合理化対策だというTASですか、という形で進んでいると聞きましたが、私は後ほども触れますが、ここで触れておきたいと思います。 電報部門の問題として、たとえば対韓国の国際電報と国内電報の比較、要するに電報料金を比較するときに国内電報料金の方が高くつくというサービス状態があると現に聞いております。これは後ほど触れます公社料金との関係の中で出てきますが、要するに、あのKDDの場合は二十年間一定の料金で実は今日まで推移をしてきている。そういう中で需要の変動に伴っての通信料金のバランスがなくなっているのではないか、この辺が一つ問題点として考えられるのではないか、こういうように考えるのであります。 それからもう一つは、合理化するに当たってぜひここで聞いておきたいんですが、いま言われたように、電報さらに電報がテレックスに移行していく、テレックス部門が需要が増大をしていく、逆に電報部門が減少するという結果を招いていますが、私は電報とテレックス部門を一体のものとしてとらえて、その上で対策を考えて、あるいはそれぞれの措置を考えていくべきではないか。電報が赤字だから赤字の分は切って捨ててしまえと、まあ従来からいろいろ郵便の場合においても国鉄の場合においても電電の場合においてもよく指摘をされる。そういうだけでなくして、全体を一体のものにとらえて、テレックスと電報を一緒にとらえて対処をしていく、こういう姿勢の上に立ってこれらの問題についての対処を出していくというのが私は今日KDDとしてとるべき筋じゃないのか、こういうように考えます。 したがって電報が赤字だから、もう赤字になればそのしわ寄せは合理化ということで要員の省力化やそういうものにすぐしわ寄せされてくるというような便法、そういう措置をとるべきではないと思いますが、料金制度のあり方、あるいは電報の持つ性格、そして需要の拡大、こういった措置をもっと積極的に私は半面とっていくべきではないかと思いますが、この辺についてのお考えをお聞かせ願いたいと思います。
○参考人(鶴岡寛君) 先ほど先生御指摘のように、電報につきましては、国外料金との逆ざやの問題、あるいは需要の変動に応じ切れないでおる、需要構造の変化に対するアンバラの問題がある、まことに御説のとおりだと思います。 それと、電報は赤字である、テレックスはそうでないと。そうすると、そこに電報とテレックスを一体に考えたらという御意見でございますが、私どもは、一般の会社によりますと、ある部門が赤字であるからといってそこの仕事に従事しておる人が肩身の狭い思いをするというようなことをよく聞くわけでございます。しかし、当社におきましてはそのようにいわゆる純然たる営利企業ではございませんので、これは電報というものが現段階におきましてもなおいわば発展途上国における貿易あるいは文化の交流その他で欠くべからざる重要な手段であることはもう疑えないところでございます。したがいまして当社のように公共的な色彩のきわめて強い会社におきましては、赤字部門に従事しているからといってこれをいささかも卑下したり肩身の狭い思いをすることはないと、それは間違っておるんだと、そのような指導をしておるつもりでございます。 それで、いまお話がありましたように、私どもは、電報に従事する要員が合理化によって必要でなくなる、その場合には、これをまず年々に増加を見ます施設設備の保守要員、こういうものに転換させるべく再訓練であるとかそういうような訓練にずいぶんと力を注いでおるわけでございます。そしてまた一方、電話の方は、逐年まだ一通当たりの収納料金はそれほど伸びませんが、物数だけは東南アジアという料金の低いところを中心に伸びております。したがいまして取り扱いの要員の増は年々必要とするわけでございます。それで適性を持つ方はそういうところのしかるべきポスト、そういうところへ行っていただく、そのような手段を講じておるわけでございます。そのようなことで決して赤字の電報に従事しておるからぐあいが悪いと、そういうようなことはさせていないつもりでございます。
○案納勝君 いま言われるようなKDDの持つ企業の性格、機能からいって、片方が赤字だから赤字は切って捨ててしまえ、それを全部要員その他にかぶせてしまえ、しわ寄せするということについては、いま答弁ありました。私は、それはそういう形だけでの解決というのは解決にならぬと思います。もっと料金制度——ここで料金問題を言うつもりはありません。料金のあり方、制度の問題あるいは電報の持つ性格からして需要の拡大、こういった多面的な措置というのがやはり私はとられるべきだと思います。 私はここでいま申し上げましたような、すぐ、テレックスは黒字だ、精神的には確かに赤字の部門に働いているからといってその面についての負担を感じさせるような施策はとらないとしても、物理的にそこへしわ寄せされるようなことについては、十分にひとつそういうことのないように配慮をしていただきたいと思います。もっと需要の拡大という、その持つ機能、性格からいう電報のあり方、制度、料金の問題等も含めて、その面での措置というものをとってもらいたい、考えてもらいたい、こういうふうに特に要望しておきたいと思います。
○参考人(板野學君) ただいま低成長下における経営方針等の中でちょっと申し落としましたけれども、もちろん、私どもは、電報、テレックス、電話その他につきましても、これからやはり地域地域によって、また使い方によって非常にこの需要の開拓というものができるのでございまするので、一層、私どもはそのようないわゆる営業活動を活発にいたしまして、先生がおっしゃいましたような方向で努力をいたしたいと思います。
○案納勝君 どうもありがとうございました。 そこで、次へ移りますが、いま公衆法を私どもはこの委員会で審議をしようとしており、大変密接な関係があります電電公社の料金が値上がり、これがKDDの経営とどういうふうに具体的、直接的に関係をするのか、これはすぐ響いてくるわけです。どのように響いてくるのか。今日出されている事業計画というのはこの値上げも織り込んで予測をされているのかどうか、この辺についてお伺いをしたいと思います。あわせて具体的な出し分、KDDとして値上げに伴った出し分はどのくらいになるのか、料金値上げに伴ってですね、そのことによって国際通信料金にどのように影響を今後してくるというように考えられているのか、あわせてひとつ御答弁いただきたい。
○参考人(鶴岡寛君) 電電公社の提案されております国内通信料金が改定を受けますと、私どもはそこにおきます業務の委託料、つまり電報の取り扱いを委託しております手数料でございますが、これとまた国際通話を行います際に公社の電話機を、そしてまたその市外回線等を当然に使いますその使用料、これも改定されるわけでございますが、それによりまして私どもがどのような支出増を見込んでおるかと申しますと、これは私どもは、そのとき、いろんな見込みの仕方をしておるわけでございますが、仮にこれが十一月から実施になるといたしますならば、そういう仮定のもとに概算をいたしますと、大体、年度内五カ月で四億五千万ばかりのつもりでございます。これは平年度に換算いたしますと十億八千万ばかりになろうかと存じます。これはもちろん事業計画に計上してございます。ただし、事業計画では六月実施ということで、これよりもう少し数割大きい額を入れておるわけでございます。そしてこれは法律で改正される分だけについての数字でございます。しかし、私どもよくわかりませんが、そのほかに認可料金等での問題がもしありとするならば、その分も私どもとしては増加を見なければならないわけでございます。ただし、これは数字の上で幾らだということはもちろん申せないわけでございますが、ただ、そういう問題がただいま申し上げました数字にプラスアルファとしてあるということだけ申し上げることにとどめておきたいと存じます。 それでは、そういうものが私どものKDDの経営にどのような影響を与えるかという点でございますが、現在、先生御指摘のように、当社は需要増という世界的な国際通信の伸びに支えられて、現段階におきましてはまあ比較的順調でございます。しかし、一方また、いわゆる物価のアップ、これに伴う諸経費、人件費等のアップもこれまた当然に予想しなくてはいけないわけでございます。そして、そこにまた公社の支払費の増加というものがございますと、いまここでどうだということは、この公社支払費の増加を契機として直ちにどうせねばならないということは言えないかと存じますが、場合によれば、何か様子を見ながら検討をしなければならない場合もあるかもしれないというような心組みでおるわけでございます。
○案納勝君 いま言われましたが、認可料金の値上がり等の問題についてまだ予測つかないと言われたんですが、これはまだ全く予測つかないんですか。大体、公衆法の審議の中でこれらの問題ははっきりしてきていると思いますが……。
○参考人(鶴岡寛君) 私どもは国際電信電話事業というものを運営いたします、まあいわば一企業の当務者にすぎないわけでございます。したがいまして、そのようなことについては、ただそういう話がぼつぼつ新聞等で出ているということしかわからないと、さようなことでございます。
○案納勝君 それにしては民間の民営形態をとるというKDDにしても、これは国の独占企業——国といいますか独占企業であり、きわめて公共性の強い国際電信電話でしょう。しかも最も関連の深い国内の電電公社の料金問題がいま焦点になって審議をされている。これは双方郵政省が監督官庁であるだけに、連絡をとり、調整し、事業計画の認可に当たってはそのことについて十分踏まえて認可をしていると思うんですが、この辺はどうも一企業だからよくわからぬということで、それで経営上の問題の見通しは立てていないわけですか。郵政省どうなんですか、そこは。
○説明員(澤田茂生君) 認可料金につきましては、法定料金にリンクして改定される部分というものもあろうかと思いますが、まだその具体的内容等については私どもも電電公社の方から申請を受けていないわけでございますので、私どもといたしましてはその申請を待って対処したい、こういうふうに考えています。KDDの方でそういう認可料金に係る部分についての分野というものがどの程度のウエートを占めているか、その点については私はちょっといま資料を持っておりませんでわかりませんが、認可料金に対する現状はそういうことでございます。
○案納勝君 ここでの答弁はそういうことでしょうけれども、それ以上は質問しないことにしましょう。ということは、値上げを織り込んで予測を立てたと、こういうことですね。 そこで、そうすると事業計画の大幅修正は必要ないと、たとえ公衆法が通りまして料金値上げが行われても、事業計画の大幅修正は必要ないと、こういうふうに受け取っていいわけですか。
○参考人(鶴岡寛君) その点につきましては、法律で決められた料金、そしてまたこれは法案が通過すればという前提のもとに一定額が予想されますが、その他の問題につきましては予測がつかないわけでございます。したがいまして事業計画の変更を郵政省にお願いするか否か、そのようなことはまだいまの段階では何とも言えない、そのような状況でございます。
○案納勝君 それではもう一つお尋ねします。 先ほどちょっと触れましたが、たとえば公衆法が通りました場合に、電報部門の問題として対韓国国際電報と国内電報の料金の比較をした場合に、国内電報の方が高くつくというケースが出てきた。こういうことについてこれは料金制度そのものについてのアンバランスがあるということになるわけでありますが、これらの問題とあわせて、国際・国内料金との関係の中でこのまま放置をしていく、これらの調整を行わないと、こういうお考えなんですか。それともこれらについての調整を何らかしていくというふうに考えておられるのか、あわせて国際料金は国際間の取り決めによって行われるのがたてまえになっておりますが、いまこの国際電信電話の各種料金について国際間では料金制度について協議が行われていますか、協議が行われておるとするならば、どのような点が問題となっているか、この辺についてお伺いします。
○参考人(鶴岡寛君) まず、第一点でございますが、国際料金の調整を行うかというお尋ねでございますが、これは御指摘のような国内料金と国際料金と申しましても、いま御指摘のような韓国とか台湾とか、あるいはいわば近隣諸国との間のアンバラ、その他にも若干ございますが、そういうもののアンバラが仮に今後起こるとすれば、これはやはり何と申しますか、公平の原則と申しますか、そういうものからこれはやはり国際料金の方をまた是正していただかなくては通るまいと、一般利用者の皆様方がおさまるまいと、そのように考えております。ただし、時期とか幅とが、そういうことはまだいまの段階では論外でございます。 次に、現在、どこかとそういう交渉を行っておるかというお尋ねでございますが、これは私どもはもういわゆる国際業者でございますから、始終各方面、外国のキャリアあるいは外国の政府と接触あるいは意見の交換があるわけでございます。それで、別に今度の電電の値上げを契機といたしませんでも、国際料金はいまの時点でこのような世界的物価騰貴がある際にどのようにすべきか、これにどのように対応すべきかというような意味におきましては、もうこれは常時やっておると申し上げた方が適切かもしれません。しかし、特定の国といつまでにこれを上げよう、幾ら幅を上げようということで正式に折衝に入っておるというようなことはないわけでございます。
○案納勝君 要するに、いま答弁の中で、たとえば韓国や近隣諸国との国際電報と国内電報の料金が違うという、いや逆に国内電報が高くつくという、こういうアンバラについては現実にあるんでしょう、出てるんでしょう、出てきたらじゃなくて、そういうアンバラを調整をしなくちゃならぬ問題が今日あるんじゃないですか。 私は、ここで、値上げについて一概にけしからぬとか、そういう立場でいまは聞いているわけじゃないんです。当然調整しなくてはならないもの、しかも利用度を見た場合に、国際電信電話の場合は一般的な公共料金の値上げというものと違って、その辺についての料金の調整等については、私は、しかるべき国内料金、国際料金、あるいは二十年間料金が一定であって、今日の経済変動の中で、国際間の取り決めはあるとしても、一定の交流は必要だと私はいま思っている。だから、そういう問題があるならあるとして、私はやはり明確にすべきだと思いますが、その辺についてどうですか。
○参考人(鶴岡寛君) 現在、利用者がお払いになります料金の上では私どもないと思っておりますが、ただ、もう一つ別の角度から見まして、KDDというものを中心に考えます場合、私どもは電報を一通電電に取り扱っていただくたびに現在四百十五円を払っております。それと、たとえば韓国にその電報が行って、われわれは韓国あての電報料金を収納する、ただしそれはもちろん半分しかもらえないわけでございます。そのわれわれKDDの収得分、これと比較いたしました場合、現在でもすでに韓国、そしてまたマカオでは現在の取り扱い料で逆ざやになっております。これはしかしあくまでも電電に対する取り扱い料と、そしてわれわれが電報一通、マカオあるいは韓国あての国際電報を取り扱うときに、KDDが分収——分けてちょうだいします金との比較でございます。 そういうことが一点でございますが、まあKDDの場合に特に値上げとかいうようなことでなかろうから、そういうアンバラがもし今後生ずることがあれば、また物価騰貴の中で諸外国の通信業者からアップの持ちかけ、値上げをしようじゃないかという持ちかけを現在もいただいておりますわけでございますが、そういう際には、そう心配せずにやはりとるべき処置はとれという御説をいただきまして、私どもとしても大変にありがたいと思いました次第でございます。
○案納勝君 それでは次に移りますが、まず設備投資について、設備投資は本年度百九十四億、単年度で、こういうように出されています。昨年の当委員会での質疑の中で、五十年度は総需要抑制という政府の政策もあって二百七十億程度の設備投資の計画を圧縮して百九十六億で去年はという報告がなされています。しかし、私がお聞きをいたしたところによると、五十年度以降ほぼ五年間で千九十四億の設備投資の見通しを持っている、年間にそうしますと約二百二十億、そういう中で今年度単年度といいながらも百九十四億、去年は百九十六億の設備投資をやった。私はいまいう千九十四億投入するというそういう設備投資の計画、これはどのような計画なのか、本年度の百九十四億の設備投資の計画はどのようにその計画と関連をされているのか、この辺をまず伺いたい。
○参考人(鶴岡寛君) 先生御指摘のとおり、私どもは五十年から五十五年にかけまして、五カ年間の見通しの中で設備投資の予定額はこのぐらいする必要があろうと、このぐらいすれば十分であろうという額を千九十四億、ちょっと千百億ばがり予定をしております。 その主なるものを申し上げますと、ケーブル関係で二百八十億ばかりでございます。日中ケーブルあるいは沖繩−ルソン−香港ケーブル、そしてまた沖繩から東京まで、あるいは二宮まで結びますいわゆる沖繩−本州ケーブル、こういうもので二百八十億でございます。そしてまた電話の電子交換機化、これを現在取り進めておりますが、そういうものに対しまして九十億でございます。その次に、先ほど来話に出ましたオートメックス、あるいはSITAと申しますか世界各国の航空業者の集まりに提供します設備投資等、こういうのが三十億ばかり。そうしてまたテレックスの電子交換化をやろうというわけで、そういうものに三十億でございます。 〔理事茜ケ久保重光君退席、委員長着席〕 そして先ほど電報のさらに一層の合理化をするためのTASの端末の自動化、コンピューター化、そういうものが十三億。締めて四百四十三億を予定しております。なおまた、そのほかに衛星分担金であるとか、あるいは研究開発費あるいは既存設備の増改築等で六百三十億。締めて一千百億ばかりがその内容になっておるというわけでございます。 次のお尋ねの五十一年度の百九十四億は、その千百億の中でどのような地位を占めるかというお尋ねでございますが、これはもう五カ年計画の第一次年度といたしまして、その五カ年計画でただいま申し上げました日中ケーブルとかあるいは沖繩−フィリピン−香港ケーブル、そういう投資は御案内のようにすべて数年間がかりで投資をいたしますから、その五十一年度分を占めておるわけでございます。そういうことでケ−ブル関係で二十八億。あるいは衛星分担金、テレックスあるいは電話の自動交換化、先ほど申し上げました計数、そういうものがその一部を占めておると、そういうことを申し上げたいと思います。
○案納勝君 それでは五年計画の設備投資計画、こういうふうに説明をされました。 昨年は百九十六億。昨年のこの委員会で、長期の展望というものが具体的に提示をされなければならないのじゃないが、長期展望というのを明らかにすべきだ、こういう討論が行われていますが、その際に、大臣は、通信衛星その他今後の需要増大、技術革新、これに伴うKDDの設備投資、こういったものも踏まえて長期に検討をしていくのは当然である、そういうものを長期展望として十分に検討した上で明らかにしていくと、こういう大臣の答弁が行われているんです。 たとえば昨年の百九十六億というのは、設備投資の計画の中で社債で三十億、増資で三十三億で六十三億は外部の資金で調達し、本年度以降は自己資金でやっていくという方針をとっております。そうなると、どのような資金計画を今後五年間有されているのか、そのときどきによっては外部資金を頼ったり、あるいはときどきによっては内部資金でやるというようなことでなくして、いま言われるような計画や見通しがあるならば、その計画の見通しを提示をすべきだと思いますが、いかがでございますか。
○参考人(鶴岡寛君) 私どもは、先ほど五カ年という言葉が出ましたが、これはあくまでも五カ年間の単なる見通しということで申し上げたわけでございます。と申しますのは、私どもの事業は国際間の、外国のキャリアとの折衝によって決められる計画が主でございますし、また需要も、国内需要また国際間の貿易あるいは人の交流など、実に予測することの非常にむずかしい変動要因を収入、需要の面でも持っておるわけでございます。したがいまして国内限りでできるというようないわゆる五カ年計画というものは持ちませんで、まあいわば五カ年間の見通しというような意味で御理解を願いたいと、ひとつお願いを申し上げます。 それから資金計画の件でございますが、私どもは、先ほど先生のお言葉にございましたように、銀行借り入れを先々年度八十八億、そしてさらに社債を三十億発行いたしました。これから先の資金需要は大体におきましてもう内部の自己資金で大体賄えるつもりでございます。したがって特に何年度においてどれだけの外部資金を導入しなければならないというようなことはまず起こらないだろうと、そのような予測を持っております。 私どもといたしまして、外部資金にこれを頼るということは非常にぐあいの悪いことが二つばかりあるわけでございます。一つは、社債を発行するにしましても、これは御案内と存じますが、なかなか簡単に自分たちが要るときにおいそれと発行を許してくれるものでは絶対にないわけでございます。そのときの金融界の情勢あるいは経済情勢によりまして、一年あるいは一年半、社債の発行を認めてもらえずに待たしてあるということがまち一般の社債発行の場合の常識でもございますし、銀行の借り入れもまた同様でございます。しかるに、私どもの場合は、外国からいろんな機会にたとえばケーブルを引くとかあるいはOHの散乱波通信を増強しようという話が出ますと、それにはやはり時を移さず応じなきゃいかぬ、そうなりますと外部資金導入というのは非常にこれはむずかしくなる、導入ではなかなかやれないということがございます。そしてまた外部資金には、もう申し上げることもございませんが、相当高い利子がつく、その利子は結局は利用者の負担になるということで、私どもはなるべくこれを自己資金で今後賄っていきたいと、さように思っておりまして、ここしばらくは自己資金で大体やれる見込みでございます。
○案納勝君 私は、去年の同僚議員と皆さんとの質疑の中で、去年のやつを振り返ってみてもいまの答弁を聞いていても、よくわからない。 先ほど約千九十四億の一定の設備投資についての大体資金繰り、資金計画というようなもの、私はそれならば大変国内需要の見通しについても先行きなかなかわからないので予測が立てられない、国際的な関係も変動があるいは出てくる場合があるので大変見通しが立ちにくい、こう言われておりますが、そうなりますと、今後、KDDとして国際通信事業というものが七〇年代後半から八〇年代にかけてどういうものになっていくのかという見通しも持っていないということなのかどうか。 たとえば私は私なりに素人ですから、国際通信の動向というのは、現在でも日中ケーブルの問題が十月ですか、開通をする。東南アジアケ−ブルの問題についてはすでにもうかかっている。さらに今日、今回の沖繩−ルソン−香港の東南アジアに次いでそれから先の東南アジアケーブルの延長の問題についても全く検討してないという問題ではない。あるいはインマルサットあるいは衛星通信、こういった問題、もうすでに進行しつつある。大阪電話局の拡張に伴って国際ダイヤル通話の問題やら皆さんたち相当血の道を上げている。こういった広帯域通信網への発展をしていく。そういう筋道あるいは方向というものは、私は一定の方向というのは明らかではないかと思う。 たとえば需要についても、先ほど私は冒頭申し上げたが、国際通信事業というのは、通信白書にもありますように、きわめて国内外の経済情勢、要するに政治経済の情勢に、マクロ経済に影響をして動いていくことはもう今日までの趨勢は明らかだ、今後もそうだと思う。なおますます国際化していく社会経済文化、こういった面における影響も同じだと思う。ますます増大の方向をたどっていくことは間違いありません。そういうものを見ながら、私は中期的にでもKDDの将来あるべきビジョン、展望、こういうものをしっかり持って一定の設備投資の長期計画等、私は長期展望、中期展望にしても、その上でそういうものを明らかにしてそれぞれのKDDの事業運営というのはなされていくのが当然じゃないかと思うんです。そしてそのときどきの変化に応じてはそれぞれの年の当初においてそれらについての手直しをしていく。必要ならば手直しをせざるを得ない。こういう措置をとりながら一定の企業運営というのが行われていくのが私は当然しかるべきだと思います。そのことを、実は、去年ももっと明らかにして、それで進めたらどうか、こういうのが同僚議員からも数多く指摘をされたところです。ところが、さっぱり、そういうものはありません、ただ設備投資千九十四億はこれこれに使う予定です、内部資金でやります、これは内部資金でやる、結構だ。 大いにそういうふうに措置をしていただきたいんですが、私はその辺についてよくわからないのでもう一回お聞きしますが、今後、七〇年代後半から八〇年代にかけて、KDDとして国際通信事業がどのような方向にいくのか、そういうビジョンというのはあるのかないのか、考えられているならばそれを明らかにしてください。
○参考人(板野學君) 先生のおっしゃいましたことはまことにごもっともでございまして、私どもといたしましてもビジョンを持って年度の計画を立て、さらにその年度の計画を拡充しながら、そうして通信技術の発展なり通信サービスの向上ということにぜひつながりを持ってやっていきたいと、こういうことで実はこの見通しと、こういうような表現をいたしながらそういう作業はいたしております。 ただ、これは五カ年計画でございますということを、そういうことを正確に言えないのは、そこに非常に外国との折衝とか、そういうわからない部面がございますのでそう申し上げたのでございまして、いずれこれは、ここで申し上げるというより、案納先生のまたお暇がございましたときに、そういう点を何を考えておるかということを私どもは御説明をいたしたいと思いますが、私ども、大体の五カ年のいわゆる見通しというものの中には、先ほど先生からおっしゃいましたように、国際通信事業界は非常に変転をし変化し、かつ進歩をいたしますので、その進歩に応ずるような体制、考え方、基本的な設備投資といいますか、そういうものも含めながら私どもは考えていっておるつもりでございまするけれども、それが相手国があるものですから、なかなかそれが具体的にこうでございますということを御説明いたしかねておる、こういう情勢でございます。 たとえて申しますと、先ほど先生がおっしゃいましたように、ケーブルはもう沖繩−ルソン−香港で、もうそれで終わりになったかとこうおっしゃいますけれども、実は、またそういう面につきまして、今後、その先のケーブルにつきましても私どもはいろいろ考えておりまするけれども、これから先はいろいろほかの国のそういう領域に入るものですから、こういう点につきまして、ほかの国の考え方もございますので、その調整を待ってやっていきたい、こういう面でございます。 また、局内のいろんな交換設備、特に大阪等の交換設備につきましても、今後の推移を見まして、そうしてそういう需要が起こり、かつ通信のさらにサービス向上のために必要だと思われるような事項につきましては、あらかじめそういう手も私ども打っていきたい、こういうぐあいに考えております。 それからまた新規のサービスにつきましては、先ほどちょっと申し上げましたように、たとえば画像通信時代が来るとか、あるいはデータ通信のさらに発展がきまして、そうして電話回線を使ってのいろんなデータが送られる。こういう面につきましても、私ども相手の国との間の今後の折衝——現在もやっておりますけれども、今後の打ち合わせをいたして、そうしてこれらも必要なものからどんどんこれを実現をしていきたい。実現をしていきますについては、私ども、財政的基盤はぜひ確立いたしまして、そう多額の借入金とか、そういうことではなくて、やはり自己資金というものを相当中心にしてやっていかないというと、やはり私どもの通信はこういう独占でございますし、かつ通信の中立性といいますか、そういう面も保っていかなきゃならぬ、こういうように考えておりまするので、そういう点まだ御説明が十分でないことをここにおわびを申し上げると同時に、また、それらの点につきましての概略のお話は別の機会にひとつお時間を割いていただいていたしたい、こういうぐあいに思っております。
○案納勝君 それでは、いずれにしてもいま言われたように、きわめて国際通信の関係では他国との関係、他の企業との関係等で、言われる理由もわからぬではありませんが、今後、それらのビジョンや方向というものについてしかるべき時期に明らかにしていただきたいと思います。 そこで当面の問題に入りますが、いま具体的に当面推進をしているプロジェクトとして私の手元に国際電電、KDDから提出をされた計画があります。KDDの海底ケーブル建設計画、KDDのデータ通信計画、KDDの回線保守業務近代化計画、KDDの短波送受信所運営近代化計画、KDDの電話業務運営近代化計画、KDDのTAS端末自動化計画、KDDのテレックス電子交換システム導入計画、これが一応私の方の手元に届けられていますが、これ以外なお今日推進をしようというプロジェクトをお考えになっておりますか。
○参考人(鶴岡寛君) 現在、私どもが五十一年度の計画で考えておりますのは、ただいま先生御指摘のようなもろもろの計画があるわけでございます。しかし、そのほかに、私ども一、二の計画を現在検討中でございまして、もしそれが国際通信事業のために直接にあるいは間接に有効適切な投資であるとすればやろうということで検討中のものがございますが、それは一つは職員の訓練体制の近代化と申しますか、そういうことでございます。それともう一つは、国際海事衛星、いわゆるインマルサット業務、このような業務の導入、この二つをひとまず挙げることができようかと存じております。
○案納勝君 後ほど訓練問題、インマルサット問題については質問しますが、わかりました。 そこで郵政省にお尋ねをします。左藤政務次官は電通関係の参事官もやられて、部内だけに、いままでの政務次官と違ってもうメモ等は必要ない、ずばりひとつお答えをいただきたい。 いままでKDDの皆さんの説明を聞いていまして、いま私がお聞きをいたしましたのは国際通信需要の見通し、これに基づく事業運営、経営の方針、電電公社の料金値上げに伴う国際通信料金制度及び事業運営への影響、設備投資と今後のビジョン、展望、こういったものを聞いてきましたが、私は、KDDが二十年にわたって今日のような物価の変動の中にかかわらず料金体系が維持されて今日まで経営を進めてこられた。剰余金積み立て等も五百五十億、他の公社・現業に見られない、ある意味では健全経営、しかし、私は、今日、急激に変化をしている国内外の情勢の中で、あるいは多様化する国際通信需要などの中で、従来のやり方から大きく曲がり角に来ているのではないか。やはり経営全体についても、先行きの展望も含めて見直さなくちゃならぬ時期に来ているのではないか、こんな気がしてならないんです。したがって郵政当局としては、これらについて今日まで、あるいは今後どのような指導をしていこうとするのか。公共性と国家的見地からも積極的な姿勢が必要だと思いますが、これらについての御見解があればお聞かせいただきたい。
○政府委員(左藤恵君) 御指摘のように、国際電気通信におきます需要と申しますか、そういうものは、年々、経済的にも文化的にも非常に高水準というか、そういうものを期待されてきますし、設備的にも高品質、大容量で、そしてまた信頼度の高い国際電気通信網の整備というものが世界的な規模でいま進められていると思うんでありまして、そういった意味でいまお話しのような設備投資というものも当然長期化いたしますし、また大規模化していくものだと、このように考えます。 そういった意味におきまして、国際電電がこれから仕事をしてまいりますと、そういったことに対しまして、郵政省も、当然に、非常に変転きわまりないと申しますか、そういう国際情勢下で対処していかなければならないいろんな条件が、むつかしい問題があるわけでありますので、そうした点について、たとえば外国の事情というものを外務省とも一つの政府として十分把握して、そして長期的な展望に立って国際電気通信サービスの向上、需要充足のための所要の設備の拡充、こういった点に遺憾なきを期さなければならないと、このように考えております。
○案納勝君 具体的な問題を郵政省にお聞きをします。 昨年のこの委員会の質問の中にも出ていましたが、まずKDDの板野社長にお聞きしますが、沖繩に揚がってきている太平洋第二ケーブル、これについて、現在はKDDビルまでの回線は、電電公社のマイクロですか、回線によって伝送されてきているわけでありますが、今後、沖繩−ルソソ−香港の東南アジア線が沖繩に揚がってくるということになりますと、要するに沖繩−本土間の基本回線がどういうふうに——需要も大変多くなっておる。ここに私の手元に出されているKDDの事業計画、プロジェクトの中でも「本州〜沖繩間に国際通信のための海底ケーブルの設置が必要であり、望ましいと考えており、また、外国通信事業体からもできるだけ早期にこのケーブルの建設方が強く要望されている」、これについてはKDDは郵政省の御指導を得たいと。昨年のこの委員会でも、そのことが多く出されていますね。 これらについて、現状どうなっているのか、また、その後の郵政省の指導というのはどのようにされてきたんですか。KDD側と郵政省はどのようにこれについて考えているのか、あわせて郵政省側の御答弁をお聞きしたい。
○参考人(板野學君) お答え申し上げます。 ただいま先生おっしゃいましたように、昨年、当委員会におきまして沖繩−本州間のケーブルにつきまして私どもの考え方なり私どもの希望等を申し上げましたが、今日におきましても、そのとおりに私ども考えております。 先ほど冒頭申し上げましたように、第二太平洋ケーブルも八百四十五チャンネルという大容量のものが沖繩に揚がりました。また来年の三月から六月にかけては沖繩−ルソンそれから香港と、このケーブルもでき上がります。これらはいずれも沖繩−ルソン間におきましては千六百チャンネルの容量を持っております。それからルソン−香港間におきましては千八百四十チャンネルの大容量のものでございまして、これらの回線はさらに東南アジアとその他の方面、たとえばSEACOMケーブルでオーストラリアに行くとか、香港あるいはフィリピンからシンガポールに延びる、こういうようなケーブル網でございますので、私ども、沖繩と本土との間につきましては、ただいま電電公社のマイクロの回線をお借りいたしましてこの需要に応じておるわけでございまするが、さらに電電公社の方では沖繩と宮崎の間に海底ケーブルを敷設される計画でございます。 需要に対応する供給の面におきましても、かなりそういうところで容量がございますけれども、長期、長い目で見まするというと、やはり国際回線の一環として、沖繩から特に需要の多い東京、大阪方面にケーブルというものが新設をされるということは、これは非常に良質な回線を得るということ、それから相当今後の大きな需要に応じるということ、それからまた外国の諸通信業者も、そういういわゆる何といいますか、スルー、直接的につながるような回線、ケーブル回線を要望しておる、こういうような観点からいたしまして、現在におきましても、私ども、沖繩−本土の回線をケーブル回線が建設されるということにつきまして希望をいたしておるわけでございますが、先ほど申し上げましたように、沖繩−ルソン−香港ケーブルを来年の三月から六月ぐらいの間に敷設をいたしまして、それからひとつその開通をまず図っていく、こういうような順序でやっておりますけれども、本土ケ−ブルにつきましても、郵政御当局なり、それから関係がございまする電電公社等につきましても、建設すべきその期限におくれないようにいろいろ御希望を申し上げ、そして協議をするというようなふうに私どもこれからまた積極的に進めてまいりたい、こういうぐあいに考えている次第でございます。
○政府委員(左藤恵君) いま板野社長からお話がございましたようなことで、当面の問題といたしましては、国際通信専用のケーブルというのを必要とするほどの通信量というものはないというふうに考えておりますので、公社のマイクロ回線を現在使っております。 それからまた、いまお話しのありました沖繩−宮崎間の公社ケーブルの建設計画というものは大体五十二年の七月には開通するんではなかろうかというようなことでいま進められておりますので、こういった問題で当面の国際通信の需要を充足することは可能だと、このように考えておりますけれども、沖繩−本州間の通信も増大いたすことでもございますし、さらにまたそういったことで国際的なネットワークというものの中におきます国際通信専用のケーブルというものの必要性というものも当然考えられますので、その段階におきまして今後の通言需要の動向とあわせまして郵政省としては考えていきたいと、このように考えております。
○案納勝君 次いで郵政省にお尋ねしますが、これは同じような具体的な問題ですが、KDDが電電公社の国内回線を利用する場合の料金ですね、これはNHK、報道機関の場合割り安になっているけれども、KDDの場合はコマーシャルベースでやられる、こういうのが現実にありますね。これはKDDはもうかっている、健全財政だから当然コマーシャルベース、NHK、報道機関は公共性が大変高いのでこれは割引料ということなのか。KDDは国益上、国家的見地から持つ機能や性格から言うと、かつては電電公社と一緒だったと、そういう面から見ると、私は逆じゃないかというか、やはり同じような取り扱いがあってしかるべきじゃないかと、国家的見地から、こういうふうに考えます。 それは電電公社の立場に立てば、いま大変赤字で苦しいんで料金値上げの問題を提起しているぐらいですから、少しでも増収になる方がいいのには違いないかもしれない。しかし、これらについて郵政省はどのようにお考えになっているのか、この辺をひとつお聞かせ願いたい。
○説明員(澤田茂生君) 確かに過去の両者の関係、あるいは公衆通信事業者同士という問題から見まして、その料金についての決め方、基準等につきましてどうあるべきかということは検討しなければならない問題であろうと考えておるわけでございますが、現在のところ、どういう基準でこれを調整していけばいいかということについては、まだ固まったものを持っていないというのが現状でございます。
○案納勝君 考えはどうなんですか、郵政省の。郵政省はどう考えるんですか。
○説明員(澤田茂生君) その点につきましては、なお今後ひとつ検討さしていただきたいと思います。
○案納勝君 次官、ちょっと政治家として。
○政府委員(左藤恵君) 従来は、確かにおっしゃるような形で公社とKDDの関係というものを扱っておりました。確かに割引率が高いというのは、これはNHKとかそういった場合につきましては報道通信というような点、公共的、そういう意味の見地から割引料金を適用しておる。KDDに対します専用線の使用料というのは、また別の見地から、通信のキャリアとしての、何といいますか利用という形でいたしておりましたので、その辺の標準というものが違っておるわけでありますが、いま御趣旨の点につきましては確かに一つの問題ではあろうと思います。 さらにまた、いまのそういった公社専用のケーブルを沖繩−本州間の問題というふうなものも考えなければならない場合に、電電公社の専用線を使う方が得なのか、KDD自体がケーブルを持つのが得なのかというような問題が出てきますが、これは単に両者の利害得失というよりも、むしろ国際電気通信料金をどういうふうにするかということにかかってくるのじゃなかろうか。そういう意味の公衆の立場というものに立って私は検討し直すべきものじゃないか、このように考えます。
○案納勝君 いま左藤次官言われたように、両者の損得でなくして、どういうことが本来この事業のあり方あるいは機能や性格からしてあるべきなのかということから、ぜひ御検討いただきたい。 そこで今度は左藤政務次官にもう一つお尋ねします。 実は、五十年十二月二十八日、東京新聞で、自民党の行財政委小委員会が二十六法人にメスを入れて、所管越えの統廃合を行う、電電公社と国際電電を合併する、そういう方針を出しております。新聞記者によって記事になっております。 私は、これは特にきょうお聞きをしたいのは、責任あるいまの政権与党の、しかも正式な委員会なんですね、これは。特殊法人小委員会ということなんですね、自民党の行財政改革特別委員会。これは今日までKDDが発足をいたしました経過からしても、左藤次官、いずれにしても政治家ですから、これについてどのようにお考えになっているか。またKDDとしてはどう考えるのか。これは単に新聞記事でガサネタだということだけでは済まないと思います。この辺ひとつお聞かせいただきたい。
○政府委員(左藤恵君) 私は、この行財政委小委員会がこういったことを一つの案として、検討の課題として出したということで、これは方針としてまだ決定したというようなものではないと思います。さらにまた、私は、委員会とかあるいは審議会とか、そういったものの重複しているものを整理するというような趣旨、そういうようなものでこの小委員会というものが設定されて、そこでそういった方向で審議をしていくという一つの素材としていまの問題が取り上げられたのではなかろうかと、このように了解いたしております。 もちろん、御承知のとおり、国際間の情勢に鋭敏に反応して、そしてしかも国際経済の事情というものが非常に変転きわまりない、その事情を的確に反映する、そういう国際電気通信需要に対処していかなければなりませんので、そういう意味では非常に自由濶達な活動をし得るような体制というものがどうしても私は必要じゃなかろうかと思います。そういったことが電電公社から分離して経営の自主性、機動性というものを持たす、持つことができる民営形態にした、そして特殊会社、国際電信電話株式会社というのが発足した私は最大の理由だと思います。そういったものは、今日でも私はその設立された趣旨というものは変わっていないと思いますし、そしてまた国際電電はその後よくそういった特色を生かして今日まで着実に発展してきたのではなかろうか。 そのような意味におきまして、こういった機械的と申しますか、そういうようなことで判断して国際電信電話株式会社と電電公社を合併するというような案は、私は国民の期待からは外れるものじゃなかろうかと、このように思います。
○参考人(板野學君) ただいま左藤政務次官から大変私どもありがたいお言葉を得まして、私どもも肝に銘じておるわけでございまするけれども、国際電電が発足いたしました当時の状況につきましては、いま政務次官からおっしゃられたとおりでございます。自来二十三年間、私ども、こういういわゆる民営といいますか特殊法人としての民営の形で経営をしてまいりました。その結果、はなはだおこがましいことでございまするけれども、経営の状況、それから国民へのサービス、それから国際通信界におけるKDDの地位、こういうものから考えまして、この当時KDDを設立されましたその政府の御意図に沿うような経営がなされてきた、それからそれはひとつ成功しておると、こういうぐあいに、いろいろ御批判はございましょうけれども、私どもそう考えてもいいんじゃないかというふうに考えるわけでございます。 また、私どもは、こういう経営形態によりまして、一層、変転をしていき、かつ迅速なる措置をしていかなきゃならないこの国際電気通信の形態としてはこの形態が私はいいんじゃないかと、いいということを私どもは確信を持っておりまするし、また海外からの同業のいろいろな指標の中にもそういうことが言われておりまして、私どもは、こういう形態をもちまして、当時政府のお考えになった、あるいは国民が期待をされましたこの国際通信の一層の発展に努めていきたい、こういうように考えておる次第でございます。
○案納勝君 わかりました。ぜひひとつ自信を持ってやってください。 そこで次に移りますが、時間の関係もありますから少し飛ばします。 大阪電話局の開設とサービス。新大阪局が本年九月に開局をいたしましたが、KDDとして企業の持つ性格——もういまさら申し上げませんか、にかんがみて、特に非常対策を含めて重要な拠点として大阪電話局はつくられたわけです。大阪電話局を通信基地としてどのように位置づけておられるのか、まずお伺いします。
○参考人(大島信太郎君) ただいまの先生の御質問でございます。 大阪電話局が本年九月一日開局いたしましたが、国際通信事業の公共性にかんがみまして、安定良質なサービスを常時提供するということが使命でございますので、会社はこれまで非常対策時における通信の確保ということを最重点に考えまして慎重に検討してきたわけであります。それで九月一日に開局いたしました大阪電話局がこの非常災害時の電話その他のサービスを受け持つと同時に、テレックスといたしましても大阪地区にある手動交換設備が受け持つわけでございますが、さらに将来全自動交換設備を設置いたしまして、非常災害時にさらにこのテレックス通信を強化するということも検討しております。大阪はこのように事実上非常災害時における重要な通信基地として位置づけられておるものと考えております。 ところが、非常災害時だけにこれを使うということは余りにも非能率でありますし、また実際の運営がスムーズにまいりませんので、常時、災害時以外でも一部のトラフィックを流しておきまして非常時にスムーズに機能できるように考慮しております。そういうふうな観点から大阪を位置づけて考えておる次第でございます。
○案納勝君 そうすると、いま大阪の場合は、国際電話の場合はテレックスも一緒にやるわけですね。
○参考人(大島信太郎君) はい。
○案納勝君 そうすると、いずれにしても電話、テレックス、電報、こういったものすべてを取り扱う関門局として位置づけていいわけですね。
○参考人(大島信太郎君) 現在、関門局という言葉は非常にあいまいな言葉でございまして、これは国際的にも定義づけられてございません。そういう意味では関門局と言っていいかどうかちょっと疑問ございますが、少なくとも東京で取り扱っております電話、テレックス及び電報といったものを肩がわりできるわけでございますから、同時に、大阪も取り扱っているというふうに御判断いただきたいと思います。
○案納勝君 それで、さらに大阪の場合、これは営業上の問題ですが、案内所あるいは料金総括局というものが設置をされる必要があると思うのですが、これはどのような計画になっておりますか。
○参考人(鶴岡寛君) ただいまお尋ねのまず案内所でございますが、大阪地区におきます一般利用案内は、現在、大阪の国際電報電話局の顧客課、そこで行われておりまして、特別に支障も現在のところないわけでございます。したがいまして、私どもはこれで十分やれておるのでございますので、さしあたりのところ、このままでいこうと、そういうように考えております。 それから料金総括局の件でございますが、これは何といいますか、大阪電話局が現在大阪地区だけをいまのところはやっておりますが、これがどんどんまた取扱地域を広げまして大きなものに——現在、大阪は全国取り扱いの大体一〇%強でございますが、これがもっと大きく取扱地域を広げて、そしてもっとわれわれの料金収納に大きなウエートを占めるような時期に考えれば十分じゃなかろうか。ただし、その場合といえども、現在、料金の収納系統は中央管理、集中管理を東京でやっておりますから、それとの絡み、そういうものもあるわけでございます。そういう点をも念頭に置きながら今後検討をしなければいけませんが、ただいまのところは、そういうことはまあ計画に入れていないと、そういう状態でございます。
○案納勝君 料金総括局の問題は後ほどちょっと触れますけれども、料金徴収といいますかね、料金収納事務の問題の関係をあわせ考えるときに、大阪以西を、あるいは大阪を拠点として料金の総括局の設置というのが私はきわめて重要な役割りを果たすと思うのです、これは後ほど触れるとして。 あわせて重ねて質問いたしますが、いまの国際通信業務として、そのサービスを確実に提供していくという、そして利用しやすいものにしていくということが今日必要だと思うのです。それについていま言われました案内所を特別に設ける必要ないと、こう言われましたが、もっと利用者の二ーズに対して適切に対応するということが私は今日国際電電全体として必要じゃないか、こういうように考えるのです。これがまあ料金収納にも響いてきていると言えばそう言えるかもしれません。 そういう面から、各地に営業所を設置をする——今日、営業所は何カ所でしょうか、六カ所ですね、全国で。他はほとんど電通に委託をしている。私は、こういう営業所の設置というのが各地の主要なところ、たとえば全国で国際電話、電信、電報を見ても最高は東京、そして近畿、さらに地方別に言うと関東、中国、九州のそれぞれ主要都市の段階ではきわめて利用度の高いもの、そういったところへ営業所を設置をするということが望ましいと思いますが、会社としてはどのような計画をお持ちでございますか。
○参考人(木村惇一君) ただいま先生から御指摘がございました点、すなわち利用者のニーズに対して適切に対応するということで必要があるという点につきましては、まことにごもっともだと存じます。その御趣旨に沿いまして、KDDといたしましては、先ほど御指摘のございました六ヵ所のほかに、四十八年に、これは大阪国際電報局の分局という形ではございますが、京都に営業所を設置いたしました。また今年九月、大阪国際電話局建設に伴いまして同局に営業窓口を開設いたしました。そのほか東京におきましては新東京国際空港の開港時に、同空港と東京シティ・エア・ターミナル、これは都内の日本橋にございますが、にそれぞれ営業所を新設すべく準備中でございます。 その他の都市につきましては、現段階におきましては、国民経済的な見地から国内公衆電気通信網を一元的に建設、運営しておられます日本電信電話公社に引き続きお願いをしていく所存ではございますが、しかし、長期的に見まして、将来、先ほど社長が申されたように、需要があり、サービスの向上に役立つという意味におきまして、地方利用者のニーズの動向等を慎重に見きわめまして、長期的観点に立って営業所の新設につき慎重に検討を進めていきたいと存じております。
○案納勝君 営業所の設置等については、ここに私の手元に地域の利用度問題等があります。中国で広島、あるいは北九州、きわめてその利用度の高いところ、この地方における営業所の設置というのは私は料金の収納まで関係をしてくるのじゃないが、こういうように思います。したがって、そういうものを直営化していく、そして直轄以外は電電公社や郵政事業に委託をしているわけですが、漸次、そういう方向へ私はやはり目を向けていかなくちゃならないんじゃないか、こういうように思いますので、その点を一段と努力を願いたいと思います。 そこで、時間もありませんから、新規サービスについてお尋ねをいたします。 まず、海事衛星の現状について郵政省にお尋ねをいたします、あるいは今後の考え方について。 御案内のように、KDDが今年度中にもマリサットシステムを利用して実験段階の開始をすると聞いております。他方、国際間の海事衛星であるインマルサットという国際海事衛星機構を設立する条約ができ上がったと、こういう状態にあるわけでありますが、私の手元にある資料の中でマリサットシステムというのは、今日、実験段階でKDDが参加をしようというマリサットはアメリカ海軍のきわめて強い要望によって発足したいきさつがある。 私が心配をするのは、今後の海事衛星については、やはり国際海事衛星機構——インマルサットというものを中心にして、わが国の海難その他の海事衛星活用への道筋を立てていくべきだと思います。したがいましてマリサットシステム、それからインマルサットというこの辺の関係について郵政省は今後どのように進めようとしているのか、その現状や考え方というのを明らかにしていただきたいと思います。
○政府委員(左藤恵君) いま御指摘のように、インマルサットの設立に関します条約は、この九月三日に採択されて署名のためにこれから開放されて、実質的なシステムの運用開始はこれから五年後というようなことが見込まれております。一方、マリサットは、現在、大西洋と太平洋の地域に対しますサービスを開始しておりまして、五年間という期限が一つ付せられておるわけでありますので、この両システムが競合関係に立つということはほとんど考えられないわけでありますから、そしてむしろインマルサットがマリサットシステムを買い取るのか、あるいはまた賃貸するか、いずれかの方法によって両者が競合することがないような形になろうという、そういう一つの観測がいま一般的に行われておるわけであります。 わが国といたしましては、究極的にはインマルサットシステムを一元的に利用するという方針でおるわけであります。しかし、海事衛星通信技術を習得すると申しますか、そういった意味におきましても当初マリサットシステムを利用するということで利用しておく必要がある、そういう立場からKDDにおいてその交渉に当たっていただいておるわけでありまして、マリサットからインマルサットへの移行というものに当たりましては、そういった形で移行するということは当然考えられるわけでありますので、その際にユーザーに負担のこうむることのないように、通信事業者をそういうような形で指導といいますか、郵政省としてはそういったことを期待いたしまして指導してまいりたい、このように考えております。
○案納勝君 海事衛星について私の手元にある中で、もう余り時間ありませんから多く申しませんが、やはり先ほど申し上げましたように、わが国としては一日も早くインマルサットという国際海事衛星、この機構が実際動き出すように、あるいはそれが本当の役割りを果たすように努力をしていってもらいたい。 マリサットシステムというのは、杞憂ならばそれでいいのですが、私の手元の資料によりますとアメリカ海軍等の強い要望の中で生まれた一つの戦略的な枠の中でマリサットシステムというのが行われるやに理解をしています。そういうマリサットシステムに参加をするというよりも、いまいわゆる技術習得という実験段階を通じてインマルサットへの移行の前段としてという今日の置かれている状態については理解をします。十分その辺の筋道を明確にして進めてもらいたい。 さて、その新規サービスの中で国際航空データサービスというのが進められる。この将来展望を少しお聞きしたいんですが、時間ありませんから、KDDの建物の中で保守運営をSITAの直営、下請でやる、こういうことになっているやに聞いているわけです。これは公衆電気通信法の面から言っても通信の秘密、あるいは置かれている今日のその役割りや機能から言っても、他のそういったSITAの直営、保守運営が直営で行われる、あるいは下請で行われるという、そういうやり方について私はどうもよくわからない。 そこで、それらについて将来どういうふうになっていくのか、あわせてそういうことが諸外国の場合にも通用しているのか。各国はそれぞれの国内法の法制の違いがあって違うかもしれませんが、イギリスやアメリカあるいは主要な各国はどういうような取り扱いをされているのか。その辺も含めて、ひとつ認可に当たって郵政省の認可条件、KDDにおける運用保守等についての考え方をお聞かせをいただきたい。
○説明員(澤田茂生君) お答え申し上げます。 国際電電が目下検討を進めております国際航空データ通信サービスにおきましては、さしむき国際間の航空データ通信網で従前から使用されてきております外国製のコンピューターを導入する、こういう予定であるというふうに聞いておりますが、これはできるだけ早期にわが国においてサービスの提供をしよう、開始するというための暫定措置というふうに私どもは理解しているわけでございます。 保守の問題でございますけれども、国際電電が提供するデータ通信サービスにつきましては、設備を提供する国際電電が原則として保守をあるいは運用を行うということとなるわけでありますけれども、取り扱い業務等がシステムごとに異なっておる、こういうことのためにユーザーにどのような利用をさせるかということは個別具体的に判断をしていくべき問題ではなかろうかと考えております。 なお、国際航空データ通信サービスにつきましては、現在、検討中の段階でありまして、提供条件等の細部も固まっておらないところでございますので、今後の検討を待つ必要があろうかと考えております。
○案納勝君 それじゃ今後検討するということですか。
○説明員(澤田茂生君) そのとおりでございます。
○案納勝君 それは先ほど言うKDDの建物の中で保守運営を含めてのSITAのやり方といいますか、直営、下請でやるというようなことを含めて検討するということですか。
○説明員(澤田茂生君) KDDが直営で行っていくという方針は固まっておるということでございます。
○案納勝君 直営でやっていく、保守運営も含めて。
○説明員(澤田茂生君) そうでございます。
○案納勝君 それじゃ余り時間もうありませんから、簡潔にあと二点ばかりお尋ねします。 料金収納の事務についてお尋ねをしますが、今度、法四十三条の改正で、三カ月以上の滞納者に対して国内通話も含めて六カ月間停止をする、こういう公衆法の改正が出されている。これはいずれ公衆法のときに聞きますが、今日この収納状態というのはきわめて多くの未収納の金額があるわけですね。五十年度で電話では三十七億九千四百万、電信では八億四千八百万という膨大な金額が滞納されている。私は一連のこの問題についてKDDは経営内容がいいから無理して取らなくてもよいという気持ちがあるんじゃないかと思うんです。会社として独自の徴収する方法というものを私は考えていくべきときではないのか。公社におんぶしたりなぞするべきでない。ましてや、もうKDDの皆さん御案内だと思いますが、KDDと電電公社が同じ通信役務を提供しながら、延滞金の額が、請求する額が違うということは私は言語道断だと思う。そういう点について会社はどういうふうにお考えになっているのか。たとえば先ほど大阪の料金総括局の問題あるいは料金拠点の独立局、こういうものをつくって組織や適正要員を配置をして収納を進めるという、もっと直営化についての積極的な姿勢が必要じゃないかと思いますが、この辺についてお答えをいただきたいと思います。
○参考人(鶴岡寛君) 料金収納問題につきましては、先般からいろいろと御配慮をいただいておりまして大変にありがたく存じております。 会社として独自のやり方をやったらどうかと、電電におんぶすることなくというお話も承っておるわけでございます。しかし、私どもが現在いわば制度的にとり得る最後の手段は、いわゆるこれを法律に訴えて支払い命令を出してもらう、あるいは裁判にかけて強制執行するという方法がぎりぎりの最後の線でございます。しかし、これをやりましても経済的に見合わないものでございます。と申しますのは、それによって収納できる金額は大体におきましてそういう裁判の費用を下回っておると、まあ裁判にかけたら損をするということが一つございます。 それでは、われわれとしまして会社独自の料金総括局であるとか、あるいはまた地方に営業所とか、あるいは現在先ほど先生御指摘の九州、広島、あるいは北海道、東北等に設けておりますような料金徴収のための出張所、駐在所みたいなものを設けてはどうかということでございますが、そういう点につきましてももちろん検討はいたしてみたわけでございます。そしてその結果、そういうものを設置して、いわばそれに所要の経費とそれによって収納できたと考えられる料金の額を比較しまして、大体において経営的にも見合うというようなところには、ただいまのように四つ五つの料金徴収の拠点を設けたようなわけでございます。 しかし、原則といたしまして公衆法で委託という条項がございまして、御案内のとおりでございますが、可及的に相手に大きな過大な負担をかけない限りは、やはり電電公社は郵政省に業務を委託し、またKDDは電電に業務を委託することができるというような条項があります。これはもちろん二重投資を避ける、そして経営を合理化し、そして料金等をいたずらにそのために上げないという趣旨でございますが、そういう法律のたてまえもございますし、私どもはできるだけ電電公社の御協力をいただいて、そして合理的な料金の徴収体制をやろうということでございます。 しかし、私どもといたしましても、もう従来人手も、当時このことが問題になりました当初六、七十人しかいなかった料金徴収専門の職員を現在では四百四、五十名にまでふやしたり、あるいは専門の室をつくり課をつくったというようなことをして、強力にこれに取り組んでおる次第でございます。したがって、もう会社としてできるだけのことはすでにやっており、今後残されるのは、今度法案でお願いをしております通話停止しか残っていない。この料金問題が議題に供されて以来、三年間にわたって会社としてはそのような努力をやったあげく、いまのようなお願いをしておると、さように御理解を願いたいと思います。
○案納勝君 最後ですから、最後にあわせて御答弁いただきたいと思いますが、その前に、いまの点ですが、やっぱり聞いていても電電公社におんぶしているとしか聞こえない。全部やり尽くしましたと言っているけれども、私が先ほど言った大阪電話局の開設に伴う料金総括局の設置、地方の営業所をもう少しふやしたらどうかと。私は、国際電電自体、全部やり尽くすことをやりましたということにはならないと思います。 私は、公衆法の四十三条の改正はまだ反対の気持ちは抜けない。やっぱり会社自身が、たとえば四十三条の問題をいっても、三カ月以上の滞納者に対して六カ月間に限って通話は停止をするという内容になっていますね。六カ月過ぎたら国内の通話をそれ以上とめるわけにいかないことになる。電電公社の立場に立って考えてみても、国際電話の料金が不払いだから国内の電話をストップをさせる、これは主体が違うんです、契約の。片方払わないから、片方の主体の違う国内通話すらストップをさせられるということになると、これは加入者にとっても大変な問題ですが、電電公社にとっても——これはまあその損害はKDDか払うのかもしれません、払うのは六カ月間の経費を払うのかもしれませんが、私は四十三条の改正についてはきわめて疑問を持っている。まあ今日の段階ではとりたててその問題をここで指摘しようと思いません。しかし、私はこの四十三条の改正で事が済むというように考えられているところに問題があるのじゃないか、こういうふうに考えるんです。 もっと直轄化、それに伴いおんぶしないでもいけるという、そういう筋道というのをもっと私は立ててしかるべきじゃないか、あるはずじゃないか、こういうふうに考えます。これは十分検討していただきたいと思います。なお今後についても一、その辺についての意見があれば、さらにお聞かせいただきたい。 そこで、それはこれでとめますが、あと二点一緒に御答弁いただきたい。 KDDの会館の警備、清掃業務の運営についてどうなっているのか。下請あるいは清掃会社等で行っているようですが、直営すべきでないかと思います。この辺についての御意見をお聞かせいただきたいと思います。 さらにビルの利用問題でありますが、KDDの大手町ビルですね、あるいはKDDの備後町ビルの利用計画、こういうものについて御説明いただきたいんですが、また大阪のKDD谷町ビルですか、これの増設計画についても説明いただきたいんですが、たとえばビルを新しくつくったと言いながらも三十六階には他の会社が入っている、あるいはそういう新しいビルをつくりながら第五中央ビルの会議室をKDDは借りなくちゃならないような、ビル管理あるいはビルを建てながらもその合理的な利用というのが全く私はなされてないんじゃないかと。電子交換機がさらに入ってくる、あるいはさまざまな施設がさらに加わってくる今日の中で、私はそういった利用計画というのをもっと明確にすべきだと思います。この辺についてお聞かせをいただきたいと思います。 最後には職員の訓練であります。コンピューター及びその他の機械等は今日すべて訓練等は外部委託になっておって、会社内にいる技術者というものについて責任を持って会社内で自前でやるという体制がきわめて欠けているという点について多くの意見を聞きます。責任ある会社自前でやるという保守運用体制というものをつくる意味からも、私はもっと会社自前で訓練あるいは育成というものが行われなくちゃならぬと思う。こういった点について、先ほど新しいプロジェクトとして教育機関の確立ということが言われましたが、この内容についてもまだ時間がありませんから詳しく聞けませんが、いまのような状態で推移するならば、同じ会社の中におる技術者自身も勤労意欲の喪失あるいは士気の喪失ということになってくることはもう火を見るよりも明らかであります。やっぱり新しい機械やコンピューターが入った場合においても自前でそれらを保守管理していくという体制を私はつくっていくと、会社自前で。全部外部委託でございます、訓練もその他全部要員はメーカーに依頼をする、こういうやり方というものはやめてもらいたい。この辺を指摘をしながら、最後ですが、いまの三点について御答弁をいただきたい。
○参考人(古橋好夫君) お答え申し上げます。初めに、私が担当しております警備、清掃についてお答え申し上げます。 警備、清掃でございますけれども、警備の方は、自前のところとそれから委託と両方ございます。それから清掃は全面的に委託しております。それで、それを直営でやるべきじゃないかということでございますが、その警備あるいは清掃は非常に特別な仕事でございまして、なかなかいい人材が得られない等の事情もございまして、それを外部に出しているような現状でございます。 特に先ほどお話がございました通信の秘密に関係しておるということだと思いますが、それにつきましては十分厳重な管理体制をしいておりますし、それから新しい建物につきましては電子錠を設けるとか、あるいはいろいろな補助装置を置きまして十分な警備ができるようにいたしております。それから委託をいたしますときには、秘密を最重要点に置きまして、それを十分守れるところをという形で選んでおります。それから第二点でございますが、KDDの新宿ビルの三十一階を他に貸しておるという御指摘でございますが、御指摘のように大手町のそばに第五中央ビルというのを借りておりますが、表から見ますとはなはだ奇異に見えると思いますが、現在まだ通信の業務が相当大手町に残っておりまして、それに従事する者の部屋がどうしても一つ必要なので、それを第五中央ビルに借りておるというわけでございます。それからセンターの方も、貸しておりますのは、KDDの大手町ビルの三倍程度の大きさをセンターの方が持っておりますので、相当長期にわたりまして余裕がございますので、有効利用させますために他に貸しておるわけでございます。 それから局舎の利用でございますけれども、センターはやはりこれらの諸業務を特に集中いたしましてやっていくことになろうと思いますが、先ほどもお話しのように、大手町から移動いたしますと大手町の方があきますのでございますが、大手町の方は都心の方にございましてお客さんとの関係が非常に密でございますので、お客さんとの関係の深い仕事、たとえば交換機とかあるいは端末装置の整備関係をやっております部門等、それは大手町の方でとこんなふうに考えております。 それから谷町ビル、備後町ビルでございますけれども、谷町ビルは新しくつきました電話関係のものを主体にしておりまして、備後町ビルの方は電報関係、テレックス関係がございますが、これもやはり現在施設がございますし、お客さんに近いので、そちらの利点を生かしまして、従来どおり大手町、谷町、備後町ビルを使い分けてみたいというふうに思っております。 以上、警備、清掃関係のことを申し上げました。
○参考人(井上洋一君) それでは訓練について申し上げます。 ただいま御指摘のように、勤労意欲の点から先生のお言葉を肝に銘じてただいま考えておりますが、私ども、おっしゃるとおりの線でただいまやっております。 国際通信におきますコンピューターの利用によります伝送業務、これはただいま電信の方ではTASコンピューター、それからオートメックス.コンピューター、それからテレックスにおきましてはCT−10コンピューター、電話の方ではXE−1コンピューター、各種のコンピューターを使っております。これらのコンピューターの設計、それらの保守技術、こういうふうな問題はすべてKDDの技術職員の設計によってやっております。したがいまして、これの訓練と申しますのは、そういう設計技術者が教科書をつくって、自前で皆訓練を開始しております。ただし、そのコンピューターの中の機械語という点がございます。これにつきましては専門的にそのコンピューターのことを研究しなければならないので、その分につきましては専門的な訓練を外部に講師を頼んで、また外部のその機械のあるところへ行って訓練を受けております。私どもの設計による分野はすべて私どもでやっております。 ただいまやっております訓練、これはコンピューターに関する限り、いま申しました設備を常時再訓練、及びただいま申しましたXE−1という電話の方あるいはPTAS——これは電報を電話で受ける設備のコンピューターでございますが、これにつきましてもその設計分野につきましては現在KDDの中でやっております。訓練につきましては、なお基本的に私どもは新規採用の訓練及びその他技術部門の運用訓練、能力向上訓練、電子計算機訓練、外国語訓練及び特別研修訓練、そのほか、ただいま申しましたような専門訓練といたしまして一部社外の訓練機関に訓練を委託しております。なお、電電公社の技術及びその他の技術の専門関係がございますので、そういうところに一部委託訓練を実施しております。年間それによりまして約二千八百名の訓練を実施しております。 以上でございます。
○案納勝君 これで終わりますが、最後に、いま説明をされました点で、ビルの利用計画等があれば後ほど出してください。それから訓練計画の中で、訓練体系の近代化というプロジェクトがあると先ほど言われたが、これについてもひとつ後ほど資料を出していただきたいと思います。私は、将来の体系的訓練について、体系的な職業技術訓練を明確にしてもらいたい、こういう気持ちでございます。 そこで、いままで質疑をいたしましたが、ぜひ最後にお願いといいますか要望だけいたしておきたいと思います。 国際電信電話——KDDは、きわめて、先ほどから申し上げますように国益的あるいは国家的見地からいっても、公共的で、民間の民営形態をとったとしても重要な企業であります。職員全体が一致協力し合っていくというそういう体制がなければ、今後の発展もきわめてむずかしいと思う。私は、今日、そういう状態であるということを言っておるのではありません。私は、私の経験からいっても、郵政事業の長い経験の中で一たん壊れた労使の不信感というのは回復するのに十年、二十年かかるのです。経営者の皆さんが、全体の労使を含めて、協力体制をとっていく。一歩でも二歩でも前に出て、その上で相互にこの事業の持つ性格あるいは持つ形態、そして国民にきわめて重大な影響を持つこの通信事業を守っていくというその使命を達成してもらうように一般の御努力をお願いをしたい。その点を最後にお願いを申し上げまして、私の質問を終わりたいと思います。 ありがとうございました。
○参考人(板野學君) ただいま先生がおっしゃいましたその趣旨に沿いまして、私どもといたしましては、国民から負託された私どもの重要な使命を認識いたしまして最大の努力を傾けていきたいと思います。 特に、私どもの仕事をやっております従事員、組合員等につきましては、もっぱら私どもその協調と、そして話し合いのもとにこれをやりまして、そして社内全員一致して、一丸となってこの重大な業務を推進いたしたいと思います。 以上、お答えいたします。
○塩出啓典君 それでは、まず最初に板野社長にお伺いいたしますが、社長になられてもう一年数カ月経過したわけでありますが、この一年間を振り返りまして社長として特にどういう点に力を入れ、国際電電はどのように変わってきたのか、あるいはまた今後こういう点に力を入れていきたいと、こういう点についてお話を承りたいと思います。 で、まあ昨年の社長就任直後の当委員会でも、また先ほどもいろいろな今後の計画の概要について話がありましたが、そういうことではなしに、やはり私は企業にとって一番大事なのは企業の体質と申しますか、そういうものじゃないかと思うんですね。社長が就任したときの新聞報道を拝見いたしますと、まあ3Cですか、コミニケーションとカンバセーションとコンセンサス、そういうものをモットーにやっていくと、こういう立場での一年間を振り返っての所感をお伺いしたいと思います。——簡単にお願いします。
○参考人(板野學君) お答え申し上げます。 私、社長に就任いたしましても一う一年以上たちますが、その間におきまして、私、特に重要だと思いました点は、まず、経済成長というものがやはり低成長下にあります。しかし、国際通信の使命というものはやはり非常な公共性を持っており、かつ国なり国民一般から独占企業としての使命を与えられておりまするので、そういう低成長下におきましても世界の電気通信の非常な発展に対しましてそれにおくれないようにいたしまして国民へのサービスをやっていかなければならぬ、こういうことをまず念頭に置きまして、そして設備の点におきましては積極的にやりまして、しかし、その設備の投資効果を十分に考え、それから合理化もしていかなければならぬ。それからまた、これを運営いたしまする従事員も、こういうようなKDDの使命を十分理解をいたしまして、一致協力、一丸となってこれをやらなきゃならない、こういうように考えまして、ただ従事員に話しかけ、また国民一般の皆さん方にもお話し申し上げるばかりでなく、お互いに私どもが理解し合うようなふうに積極的にまたそういう場を持ってやっていく。それから、こういうようなKDDが置かれておりまする国際的、国内的な経済環境なり、あるいは国際電気通信の技術の環境、そういうものも十分理解をいたしまして、そうしてこの運営をしていくと、こういう方針でやってまいりました。 まことに私もまだ社長に就任して間もないことでございまして、至らざる点が多々ございますけれども、そういう熱意を持って私ども当たってまいりました。その結果、現在のところ、一応、経営的な指数というような点から申しまして、またサービスの点、それから計画をいたしましたいろいろな施設の点におきましても、目下のところ順調に推移しております。しかし、従事員、特に組合との間につきましては、これはいろいろ私どもやはり話し合いの場を積極的に持って協力をしてもらわなければならぬ。こういう点につきましても私ども一段と今後努力をしていきたい。また国民の一般の皆さん方につきましても、非常に通信の利用の態様が変わっており、技術も進歩しておる、こういう点につきましてもまだ不足しておる点が多々ございます。そういう点につきましても、今後、一層の努力をしていきたい、こういうように考えておる次第でございます。
○塩出啓典君 油ショック以来、非常にかつてない不況に日本全体が、世界全体が打撃を受けて、その油ショックからの立ち直り、あるいはまたいままでの高度成長から低成長への移行、そういう大きな変動期において政府あるいは地方自治体の財政は非常に苦しい。個人の家計も非常に厳しい。あるいはまた企業も非常に赤字で企業の体質改善というものが迫られておるわけでありますが、そういう中でいろいろこの資料を拝見しますと、国際電電の置かれた環境は非常に恵まれた環境にある。これは私の率直な感想で、間違っているかもしれませんけれども、そういうわけで非常に厳しい試練というものをいま日本のあらゆる企業が受けている。それでいままで余り試練を受けなかった電電公社までかなりその試練が来ているわけでありますが、そういう中で国際電電の状況は非常にいいわけですね。 そういう点考えますと、私たちも果たして国際電電としてよくがんばっているのか、あるいはがんばっていないのか、このデータだけ見ておると、利益も上がっているし、どんどん伸びているわけでありまして、そういうような点が私ども率直にそばから見ておってわからないわけですね。私もかつて八幡製鉄に勤めておりましたけれども、あそこはかつては官営製鉄所で、親方日の丸の会社で、いつも上司が言われていたのは前だれがけの精神でやれと、こういうようなことが言われておったわけであります。私は、そういう点から考えて、やはり国際電電といたしましても常にそういう将来の試練に備えて、それだけの心構えでやっていかなければいけないんじゃないかと。ただ現状がいいからといってそれに安閑としておっては、過去のいろんな成長産業を見ましてもそれが永久に成長産業であることはないわけでありまして、そられの点を社長としてどう考えておるか、そういう点をちょっとお伺いしたいわけです。
○参考人(板野學君) ただいま先生のおっしゃいましたように、ともすれば私ども独占企業であり、かつ低成長下にもかかわりませず一応の増収が図られておる、こういう点に私どもは気を許すということがあってはならないと思います。 それで、私どもといたしましては、低成長下でございまするけれども、日本の国の貿易というものが一つ国の政策として行われておりまして、やはり貿易自体は相当やっぱり伸びております。伸びておるというよりも、一部の停滞はありますけれども、その伸びる成長がとまらぬようにということで努力されておるので、やっぱりこういうような必要な通信は利用されておる。少し利用度は落ちましたけれども、一定の成長を続けておると、こういう次第でございます。 また、他方、私どもといたしましては、サービスをますます向上いたしまして、そしてこの利用者の方々が一層国際活動ができるようにということで努めておりまして、こういう意味合いにおきまして、先ほども申し上げましたようなケーブルに相当な投資をする、利益を回収するのに十年、十五年もかかるというような、たとえば日中ケーブルにおきましても相当大きな投資もいたしました。それからまた国内の電子交換設備も相当、五年も六年も十年もかかってもこれが利用できるというような投資もいたしておるわけでございます。 その半面、私どもといたしましては、非常な経営の合理化の努力をいたしてまいりました。私どもの組合、従事員もそういう点は十分理解をいたしまして、やはり国際通信というものはどうしても技術の発展というものを踏まえてやらないというと良質の通信はできない。日本だけがいいとかあるいは外国だけがいいとか、海外がよくても日本がだめだと、こういうことになりますというと良質な通信ができないことでございまするので、そういう意味で、私どもといたしましては組合、従事員の十分な理解のもとに合理化を非常に徹底してまいりました。その結果、二十三年前に私どもが発足した当時の従事員は約三千三百でございまするけれども、今日ではそれが六千名、一.六倍しかなっていない。にもかかわりませず、私どもの総収入というものは約二十倍程度に上っておると、こういうような非常な合理化の努力を進めてまいったわけでございます。これはひとえに私ども従事員あるいは組合と一致協力してやってきた一つの大きな成果ではないかと思います。 国際電電は、日本の置かれておる経済上の立場から、国際化をどうしても図っていかなければならないという客観情勢にも恵まれておりました。また独占企業であるということにも恵まれておりました。しかし、今日ではすでに国際間の通信事業者の競争というものがございます。また通信回線の開放ということによりまして、いわゆる第三者のそういうような情報処理というような業者のいろんな今後競争というものもできてきます。そういう面におきまして、私どもは相当これからそういう試練にさらされてくるということを十分肝に銘じまして、ただいま先生のおっしゃいましたように、このようなひとつ安定した成長ということに甘えることなく、やはり前途には相当厳しいイバラの道が国際通信にはあるということを肝に銘じまして、組合、従事員とも相携えて一生懸命これから努力いたしたい、こういうように考えておる次第でございます。
○塩出啓典君 いろいろ国際電電の資料等を読ましていただきますと、一つは、最近非常に通話回数がふえても、これは近距離の回数であるために、必ずしも度数がふえたからといってそれだけ料金収入は伸びない。あるいはいろいろな技術で一回線単位時間当たりの情報の伝達量というものが二倍、三倍となってくれば、そうすると短時間で終わってしまう。そういうことから料金収入というものの伸びが停滞をしていくんではないか、こういうことも言われておるわけであります。 そういう点を踏まえて、今後の利用の増加というものがどのように変化していくのか。この国際電電からいただきました資料「国際電報・国際加入電信・国際電話取扱数の推移」を見ますと、電報の方はもうある程度下がりぎみになっておる。電話は伸びておりますけれども、伸びの度合いはかなり減ってきておる。それから加入電信が一番急速に高度成長しているわけですけれども、この加入電信もそうこの数字を伸ばしたようには今後伸びていかないんではないかと、だから、したがって、そのあたりの将来の予測というもの、これは非常に国際電電としても今後の長期計画において一番根本になる問題じゃないかと思うんですが、そのような点においてはどういう考えを持っておられるのかお伺いしておきたいと思います。
○参考人(鶴岡寛君) ただいま大変に御理解深いお話をいただきまして、大変に私ども心強く思った次第でございます。 確かに、電報は、現在すでにもう収入料金で申しますと、全体の収入の一割を割ってしまう、五十一年度の計画でございますが。そういう状況で、特にこれはもう発展途上国との間の通信に主眼を置くというような傾向がございます。しかし、申すまでもないことでございますが、非常に重要な業務であることは変わりがございません。 次に、テレックスでございます。テレックスはいま御説示のように、伸びはまだまだ伸びてはおりますものの、伸びの鈍化が見られております。それともう一つテレックスについて非常にわれわれ憂慮しております問題は、これは先ほどの御質問あるいは社長からの答弁にも出た問題でございますが、テレックスから専用線に変わり、専用線からデータ通信に変わっていく。そしてそれがこの数年、いわゆる世界的な銀行協会のグループまた世界的な航空会社のグループ、そういうものがいわゆる連合体を形成いたしまして、いわゆるノンプロフィットの団体といたしまして、それらの諸会社をあっせんする業者が出てきた、ノンプロフィットの業者が出てきた。まあいわゆるわれわれ正当なコモンキャリアまがいの業者があらわれて、非常に安い料金でデータネットワークを提供し運営しております。そしてそれらのものは、たとえば世界的な銀行のそういう連合体のグループ——SWIFTと称しますが、それであれば、われわれのテレックスがほとんど五十億、あるいはもっとそれ以上に年間食われるという見込みを現在われわれ立てておるぐらいでございます。そのようにしてテレックスはそういうデータ通信に食われていく。さらにまた、いわゆるファクシミリ通信であるとか電話線を通じて画像を送るデータホン。このような新しい便利な、そして単価の安いサービスに食われてしまいつつあるということでございます。 電話は、先ほどお話にありましたように、伸びてはおりますが、料金のきわめて、いわば不当にという方が当たっているかもしれませんが、安いアジアの近隣諸国あての相互間の電話が大変な伸びを占めておる。したがいまして電話の収支率はきわめて悪化の一途をたどっておる、このような実情でございます。 したがいまして、確かに、ただいまこの時点では私どもの経営は順調のように見えて、まあ余り大きくもない会社が七十四億の利益を上げておるわけでございます。しかし、これを五年後あるいは十年後という中期あるいは長期において見ます限り、決して楽観を許さないというのが現実の姿ではないかと、われわれこの数年憂慮いたしておるというのが私どもの将来の見通しということができようかと思います。
○塩出啓典君 それで先ほども問題になりまして、一年前のときにも、いまの委員長の森議員からの質問もあったわけですけれども、国際電電には長期計画がない、五年計画ですか、それで国際情勢の変動で立てられないというようなお話だったのですけれども、やはり私はそういう五年先十年先を考えて、常にいまがいいからというんではなしに、将来のことに備えて内外にPRしていくためにも、そういう長期計画というものはつくるべきだと思います。そこから、では本当にことし一年、二年、三年、その計画に対してどこまで達成できたかという、そこに経営者としてのやっぱり勝ち負けというものがはっきりしてくるのではないかと思うのです。 もちろん、対外的な国際電電の経営者の責任ではない経済変動による場合もあると思いますけれども、この点については、昨年の委員会の会議録においては、村上郵政大臣も最後にはそのように国際電電に指導して長期的な計画をつくっていくようにと、それらのことが会議録には載っておるわけですけれども、この問題について、昨年から一年たっておるわけですけれども、長期計画の問題についての国際電電の考えはどうなっているのか、また郵政省としてはどう考えておるのか、両者から御答弁願いたいと思います。
○参考人(板野學君) ただいま先生がおっしゃいましたように、この前の国会におきましても、私どもの会社はやはり五カ年計画あるいは長期計画の見通しというものを持たなにゃならぬ、こういうお話でございまして、私ども、もちろん、ひとつ長い目で見た計画のもとにその対策を立てる必要というものを痛感をしておりまして、ただいま、それを本当に、ただ見通しというようなことよりも、さらに一歩進めた計画、確然とした計画とまではいかないけれども、一応いろんな条件——海外関係がございますから、条件をつけた見通しというものを私ども極力つくるべく努力をいたしております。 それから、大体、年度の計画につきましては、私ども毎年これを立てまして、郵政省に提出いたして、そして認可を受けておるわけでございますが、その場合におきましても、需要、供給、それから回線の計画あるいはこの財務的な一応の見通しというものを立てておりますが、これは計画でございますと、こういうように発表できないところにちょっと私ども大変申しわけない点がございますけれども、これも先生のおっしゃることもっともでございますので、私ども、その見通しというものができるだけ計画に近い見通しになるように今後努力をいたしまして、そういうものが御説明できるようにひとつ私ども考えていきたい。こういうぐあいに現在努力をいたしておる次第でございます。
○政府委員(左藤恵君) いま板野社長からお話がございましたが、御指摘のその御趣旨というものに留意いたしまして対処していかなければなりません。確かに変転きわまりない国際情勢のもとで将来の見通しというものを立てるということは非常にむずかしいわけでございます。そうした長期展望というものを、相手もあることでもありますし、いろいろ条件としてはむずかしいわけでありますが、政府としては、やはり私は外交のルートとか、いろんなそういうことの国際情勢というものの的確な判断ということをいたしまして、そういったことで得られた一つの判断と申しますか、そういう見通しというものは国際電電にも郵政省として的確に伝えていくというようなことはやっていかなければなりませんが、それじゃ五カ年計画をすぐ立てれるかということはなかなか私はむずかしい問題があろうかと思います。 そういたしますと、やはり一つの考え方とか情報の収集とか、そういうものの判断というものは適確にやりまして、その上でやはり当面といたしましてはKDDの五十二年度の事業計画認可というときに、その問題を少しでも具体化することができるような努力をして、そしてその判断に基づいて事業計画を認可していくということにならなければならない。また、そうして五十二年度の事業計画の認可に当たりましては、そういう考え方で対処してまいりたいと、このようなことでございます。
○塩出啓典君 ひとつこの点は、ただ形式的に五カ年計画があるかないかという問題ではなしに、私たちの意見としては、将来のいろんな試練と申しますか環境の悪化というものを常に想定をして、ただ現状に甘んずることなく先手先手を打ってもらわないと、やれ経営が行き詰まったから、じゃすぐ料金値上げをしてくれと、こういうことじゃ非常に困るわけでありまして、そういう点は国際電電としてもその精神に立ってひとつ御努力をいただきたい、このことを要望しておきます。 それから社長の就任のあいさつの中で、特にサービスの向上に努めていく、こういうことを言われておるわけでありますが、拝見いたしますと、いろんなサービスがあると思うのでありますが、一つは、いわゆる電話の全自動化と申しますか、ダイヤルで世界のどこへでも伝わるようにしていくということ、これがサービスの内容の一つの大きな柱のように判断をしておるわけでありますが、現在、日本の国内の限られたところと外国の限られたところとのダイヤル通話が可能のようでありますが、これは今後どういう計画で全自動化を推進していくのか。全自動化に全精力を注ぎたいと、このように言っておるわけなんです。社長はですね。これはどういうスケジュールになっておるのか。また、それを実現していくにはいろいろ問題があるように思うわけですが、何か交換機を電子交換機にかえるとか、そのあたりはどうなんですか、ちょっとお伺いしたいと思います。
○参考人(板野學君) 最初、私から概活的なことを申し上げまして、あとは担当の役員からお答えをしたいと思います。 これはただいま私どもの収入の構成比率というものから申しますと、すでに電話の収入が四八%——五〇%近くなっておるわけです。電報の収入は一〇%、テレックスが三〇%、残りが専用電信とかいろいろな収入になるわけです。電話の収入がもう半分になると、こういうことでございまするので、これは電電公社さんと同じように、私どもの収入、それから事業の一番大きな柱でございます。 この電話をさらに国民に便利に利用していただくためには、これはどうしても全自動化というのを図らにゃいけない。それからまた便利にしていくということはやはりいろいろなそれがために料金がさらにかさむというようなことがあってはいけない、これはやっぱりコストの切り下げということを努力しなけりゃならぬ。こう考えますというと、やはり全自動化に踏み切る、踏み切るというか、これを推進するということが一番これは私どもにとって非常な経営上の大きな、最大と言ってもいいぐらいに大きな重要な点でございますので、私は、その点を強調をいたしたわけでございます。 これに対するいろいろな俗路といいますか、まだ話し合いによっていろんな点を解決しなきゃならぬ問題がございます。その問題の中には、国内の問題それから国際的な相手方の問題、こう二つの面がございますが、そういう点につきましては担当の役員からひとつ説明をいたさせたい、こういうように思います。
○参考人(笹本昇君) お答え申し上げます。 ただいま社長から概略御説明申し上げましたように、国際ダイヤル通話は、今後、ますますKDDにとりまして重要な施策になりますので、まず現状から申し上げますと、取扱対地は昨年から現在までに台湾、韓国、オーストラリア等の十対地を追加いたしまして、九月二十日現在におきまして二十六対地まで拡大され、そのほか電電公社の御協力によりまして電子交換局——DEX局と言っておりますが、これも五十五局まで増加するなどによりまして、国際ダイヤル通話の利用数も一年前の約四倍に増加しております。 具体的に申し上げますと、七月の平日平均利用数は四百八十度となりまして、しかしまだ総発信通話度数の約三%を占めるにすぎない状態でございます。今後の拡張計画につきましてはいろいろな利用促進策を講じまして、五十二年度末の平日平均の利用率を一〇%程度までは向上させたい。また、そのさらに三年後、現在から五年後には少なくともISD利用率を二五%まで高めたいと考えております。 日本からのダイヤル通話がこのようにISD率が低く、余り利用されていない理由といたしましては、次のようなことがあるのではないかと考えられます。 一つは、このサービスを利用できるDEX局は公社の御協力によりまして相当増加いたしました。しかし大半の局はISDサービス開始後まだ日が浅うございまして、しかも、これらの局への収容がえに際しまして番号変更を要する場合などもありますので、まだ十分な利用者が得られておりませんということがまずございます。それからこのサービスの新規利用勧奨に極力当社としては努めておりますけれども、運用料金などの面でオペレーター扱いのサービスに比べましてそのメリットが利用する側にとって必ずしも十分評価されていないように思われております。これが二番目でございまして、三番目としましては、取扱対地につきましても料金交渉が未解決等の事情によりまして、たとえば香港、英国等のISDが非常に伸びると思われる主要国との間のサービスがまだ開始されておらないというような事情がございます。もっとも英国につきましては、今月の半ばから先方がISDをやりたいということを申してきておるわけでございます。 次に、この辺の事情を踏まえまして、じゃ、しからばISDを、このサービスを利用促進する対策でございますが、まず第一に、電電公社の協力を得まして、今後とも、DEX局を国際通話の多い地域にできるだけ優先的に設置していただくとともに、番号変更を伴わないでやれるような方策を見出すというのが一つの対策でございます。それから次に、小刻み課金制というような、利用する側にとりまして料金上の魅力を感じていただけるような合理的な料金を設定することを現在検討しております。それから三番目といたしまして、このサービスの周知と利用勧奨を一層積極的に進める。この具体的な例といたしまして、今月一カ月間をISD促進月間といたしまして、極力その周知、利用勧奨などに努めております。四番目といたしまして、このサービスの取り扱いをできるだけ早期に未開始国に及ぼすよう対外折衝をするということを考えております。 いずれにしましても、国際ダイヤル通話がより多く利用されますよう、以上申し上げました諸施策を総合いたしまして、一層積極的にこれを推進してまいる所存であります。
○塩出啓典君 いま五十五年に二五%ということは、日本から外国との間に行われる通話のうち二五%がいわゆる直接ダイヤルでできるように、そこまで持っていきたいと、こういうように理解していいわけですね。
○参考人(笹本昇君) おっしゃるとおりでございます。
○塩出啓典君 そうなりますと、当然、これは国際電電だけではなく、電電公社のいま御協力もなければいかぬわけでありますが、こういう点は二五%を目指して公社の方もがんばっているわけでございますか。
○説明員(北原安定君) お答え申し上げます。 電子交換機の導入につきましては、私ども、現在、第五次五カ年計画、すなわち五十二年度末が現在持っています計画でございます。これにおきまして三百七十ユニットを全国に設置するという計画を立てたのでございますけれども、御案内のような経済情勢のためにこれを修正せざるを得なくなってきまして、現在、書類上は三百ユニット程度を実施すべく社内の処理はしておりますが、さらに悪化してまいりましたために、これをせいぜい二百五十から六十ユニット程度ぐらいが限度になるのではないか。ただし、現在御審議いただいております法律改定が幸いにしまして国会で御承認をいただけるようになれば、その暁にはできるだけおくれを取り返す努力はしてまいる所存でございます。 いずれにいたしましても、そのような経済情勢にございますために、私ども、現在、五十三年以降の五カ年計画というものは準備いたしておりません。しかしながら、ただいまKDDさんからのお話のありましたように、ISDサービスを五十五年度までに二五%に持っていくと、その内容がはっきりしていますれば、十分KDDに御協力申し上げまして、その実現に最大の努力はしてまい る所存でございます。
○塩出啓典君 それから、直通ダイヤルが開通すると通話量がふえると、私はそういうような意味がどっかに書いてあったと思うんですが、確かに国内の場合は一〇〇番で申し込むと三分までですね、料金は。十秒でも三分で終わっちゃうわけです。ダイヤルの場合は、ちょっと離れておってもぱっぱっと言えばもう十円でもかかる場合もあるわけですね。そういうわけで非常にダイヤルになればメリットがあるわけですが、そういう点、いまのお話では、国際通話の場合はダイヤル化してもいわゆる小刻みの料金体系になってないようなお話ですが、そのあたりどうなんですか、簡単に要点だけで結構ですから。
○参考人(笹本昇君) お答え申し上げます。 ただいま申し上げましたが、ちょっと補足申し上げますと、現在は、先生のおっしゃいますように、一分刻みで課金しておりますのが原則でありますけれども、新宿の通信センターに国際電話用の電子交換機が稼働いたしました後、適当な時期を選びまして、これに小刻み課金と称しまして一分よりもっと短い時間単位で料金を課金するようにする施策を実現すべく現在検討をしております。これがもし実現いたしますと、お客様の方は、ダイヤルしまして、もし間違ったところへかけるというような場合でも最小の単位の時間数のお金だけ払えばいいということになりますので、いまのように国際電話をちょっとかけても一分、少なくとも番号通話で取られてしまうというようなことはなくなりまして、おのずからISD化といいますか国際自動ダイヤルがサービスとしてトラフィック量もふえ、お客様にも喜ばれるということになるんではないかと思います。
○塩出啓典君 これは日本の国だけでそういうことはできる問題であるのかどうか。というのは、通話料金の改定というものは相手国との関係があり、まあ両方で国の承認を得なきゃならないように拝見しておるわけですが、この小刻み化というのは料金の値下げになるわけで、それは日本の国内、国際電電だけの判断でできるのかどうか、それが一点。 それともう一つは、いわゆるパーソナル・コールとそれからステーション・コールという二種類があって料金の差があるようでありますが、アメリカは差を設ける必要はない、ヨーロッパは必要があると、このように言っておるように理解しているわけですが、これはどういう根拠でそうなっているのかですね。わが国としては今後この問題をどうするのか、要点だけお願いします。
○参考人(鶴岡寛君) まず最初にパルス制料金の件でございますが、外国との間におきましてはパルス制というものは協定料金の表には出ませんで、これはやはり一分一分でいたします。そして国内の措置として郵政省の認可を得てパルス制をやる、そういう仕組みに相なろうかと存じます。 それからパーソナル・コールにつきましての追加料金でございますが、これはパーソナル・コールと申しますものは非常に人手がかかる、そして相手を何カ所までか追求していくということで人手がかかる、その間にまた回線も留保する、非常にコスト的に割り高なものでございますので、従来は、これに一分分の料金を追加しておりました。しかし、これではとてもやり切れないというわけで、まあ現在世界的な傾向として二分の追加が世界の通信業者間の一応の考え方であるわけでございます。アメリカと欧州の意見の相違ということは、一時そういうこともあったようでございますが、現段階では大体もう二分を番号通話に追加する、そういうようなことで考えてよろしいのではないかと思っています。 なお、いわゆるISDコールは、パーソナル・コールそして番号通話のステーション・コール、そしてさらにそれよりももっと手数の要らないのが先ほどからのISDコールでございます。これは番号通話よりもなお低い料金でやろうというのがこれまた世界のキャリア間の一つの傾向であると、そのようにお答えを申し上げます。
○塩出啓典君 ひとつ全自動化のいわゆる計画、五十五年に二五%というですね、これは国際電電としてもう正式に決まった計画であるのか。そういうきちっとした長期計画というのはなくて、ただそのめどにいきたいと、こういう程度なんですか。
○参考人(板野學君) 先ほど申し上げましたように、私どもとしては非常にこれは重要な計画でございますので、社内におきましても対策委員会をつくりましていろんな方策をやっておりますが、これは社内の対策委員会、そして私どものまあ役員と申しますか、その役員も含めていろんな対策を練っておりますが、私ども少なくともそれが最低の目標値であると、こういうぐあいに考えまして、もしいろんな他のいい方策が考えられるならば、私はこの自動化というものがさらに今後伸展するんじゃないか。 たとえて申しますと、ほとんど国際通話をお使いになる地帯というものは、東京が大体四六%から四七%になっております。それから大阪が一二%、横浜、神戸、名古屋が大体まあ九%から一〇%になっておりますから、全体、その大都市だけでもう六七%から国際通話をお使いになるんですから、こういう地帯にいわゆる電電DEX局が入ってくれば、さらにこういうものが伸展してくるんじゃないか。こういうことで、私ども、先ほど北原技師長から大変ありがたいお言葉をいただきましたので、そういうことでこの電電公社さんの財政問題につきましても一層協力を私どもお願いをいたしまして、そういう面がスムーズにいきますようにお願いをできれば、私どもはこの数を上回ったような計画もさらに伸展するんじゃないかと、また、そのように努力をいたしたい、こういうぐあいに考えておる次第でございます。
○塩出啓典君 まあひとつ、この問題は社長就任のときの一番大きな柱ですから、しかもそれは国際電電だけではできない、やっぱり電電公社の協力、公社もやはり電子交換機の方が高いわけですから、いまの公社の財政状態からして非常に前途は厳しいと思うんですけれども、五十五年には二五%というのをこの委員会で明言されたわけですから、四年後にどこまで到達していくか、これは国際電電としての努力の一つのバロメーターとして今後注目をさしていただきたい。その点ひとつよろしくお願いいたします。 それから五十年の実績がいまさっき国際電電からの事業概況報告書の内容と、それから株主の皆さんへの資料、これは株主への報告も大事な、正確でなきやならないし、また国会の委員会への報告も正確でなきやならないと思うんでありますが、昭和五十年の国際加入電信が千六百十六万余と株主の皆様にはなっているけれども、こっちは千六百十四万、二万違うわけで、国際電話も八百六十七万と八百六十万、七万違うわけですけれども、まあこれはどっちでもいいようなものですけれども、どういうわけで違うのかちょっとお伺いしておきたいと思うんであります。まあやはりこういうのが違うと全体も違うんじゃないかというように印象を受けては困ると思うんで、国際電電としても説明をしてもらいたい。
○参考人(鶴岡寛君) 株主総会の報告書をつくります時点では、まだ概数の段階で報告書をつくったわけでございます。いまお手元にありますものがその後概数から正規の数字に変わったと、したがいまして幾万かの食い違いがあろうかと存じます。そのような次第でございます。
○塩出啓典君 はい、わかりました。 それから、昨年の八月に、増田副社長が記者会見の中で、国際通信の伸びというものは貿易の動向とほぼ同じカーブであるというようなことを、これ新聞に書いているわけなんで、実際にそのように言われたのかどうかはわかりませんけれども、たとえば昨年、昭和五十年度などはやっぱり輸出入は政府の見通しでは対前年比マイナス四・七、その結果においてもやはりマイナスをしておるわけであります。しかし、この資料にあるように通話量というものは非常に伸びておるわけでありますが、さらに五十一年度の政府の見通しでは輸出は対前年度プラス一四%、輸入はプラス一四・五%と、こういうような見通しになっておるわけであります。そういう意味から、先ほどもお話がありましたけれども、いわゆる加入電信あるいは電話、電報等の今年度の見通しの根拠というものはどういう点にあるのか、これをちょっとお伺いしておきます。
○参考人(鶴岡寛君) 電報、テレックス、電話等を主要業務といたしますいわゆる国際通信の需要、これにつきましては、私ども大体二本の柱を立てて最初需要予測をするわけでございます。 その一本目の柱は、国際通信需要に影響を与える要因として掲げますのは、貿易額、これがまあ一番大きなファクターのようでございます。特にテレックス等についてはこれがぴったり当たるように考えております。それからいわゆる国際化による人などの交流でございます。そうしますと料金水準とかサービスの水準、こういうものを考えまして一つの計量モデルをつくる、これが一つ。 そしてもう一つは、これは国際通信は結局相手のある通信でございますから、相手国の事情、たとえばその国の国内・国際通信の状況、国内通信網が発達していないところではどうしても国際通信をやろうとしてもうまくいかない、そういう事情もございますので、そういうこと、あるいは景気の好不況とかあるいはまた政治情勢の安定性、そういうものを各国別に積み上げ方式で積み上げまして、そしてそこに国別の予測量の集積を行う。 そしてその第一の計量モデルによった需要と国別の予測で積み上、げた需要とを調整をいたします。そしてさらに最近の景気の動向や需要の趨勢、まあ需要の趨勢と申しますのは、先ほど来話が出ましたテレックスからデータ通信への移りがえ、あるいは電報からテレックスヘの移りがえと、そういうことでございますが、そういうことでもってまあなるべく実績に近くなるような需要予測をやり、毎年毎年いわばその信頼度、精密度を高めることに努力をしているというような状況であります。
○塩出啓典君 それでは、もういろいろ細かいことは省略いたしまして、料金問題につきましてお尋ねしたいと思いますが、これは今回の国内の電話あるいは電報料金の値上げによりまして国際通話あるいは国際電報との相対的な差というものが減ってくるわけでありますが、先ほどのお話では、電報等においては逆転するところもあるようにもお聞きをしているわけですけれども、私たちとしてはやはり電話というのは、できるだけ薄利多売という言葉はよくないかもしれませんが、できるだけ安く、できるだけ多くの人が簡単に使っていくように、しかもこれからやはり国際化という時代を迎えて日本の人たちがいろいろな世界の人たちと文化交流やいろいろな交流をしていく点からも、国内の電話料金はもとよりでありますが、やっぱり国際的な通話料金というものも安く、気軽に使えるようにすべきではないか、この点についてどう考えるのか。 それと、現在、具体的に料金の値上げは両方の国、両方の国際電電同士の話し合いがないといけないようでありますが、世界の相手国の方から値上げをしようじゃないかという話し合いがきているところがあるのかどうか。簡単に、もう時間がありませんので。
○参考人(鶴岡寛君) ただいまお話しのように、確かに、電報では、公社の邦文電報等がどのぐらい上がるかはいまにわかに私どもには推測できませんが、逆転する場合も当然に予想されようかと存じております。 また、電話は薄利多売でなくてはならないと、確かに私どもは同じ考えでございます。私どもといたしましても、全体的に料金を何割上げなくちゃいかぬとか、そういうことではございませんで、あくまでこれは国内料金とのバランスが破れてお客様、国民の皆さんに非常に不公平、不公正な感じを抱かせることは、これはもう是正しなくちゃいかぬと、また、われわれがお客様からいただく料金の半分、ほとんど半分でございますが、その分収額が公社に私どもが取扱費として支払います額よりも小さいんじゃこれはまことに困ると、こういうことが一つの発想の根処でございます。 そしてまた次に、相手国の通信業者からの話がいまどういう状況かというお尋ねでございますが、これは具体的にどこの国が云々ということは別といたしまして、われわれ緊密な連絡、また行き来をとっておりますが、やはりどこの国も世界的なインフレのもとでこの問題に非常に関心が強く、何とかしなければとうていやっていけないではなかろうかという感触を持って、そういうことを特に強く言っておる業者もあるというような状況でございます。
○塩出啓典君 じゃ最後に。 一年前のこの委員会のときに、天下りということが問題になりました。国際電電はいまの郵政省から分かれたわけで、最初はみな天下りだったわけでありますが、しかし、社長は、その後、もう会社もできて二十三年でございますか、それでどんどん新しく会社に採用した人も現在もう中堅陣、課長になっておるし、そういう人たちがやがて経営に参加するように期待をしていると、そういうお話だったわけでありますが、御存じのように、先般NHKにおきましても非常に従業員の皆さんからやっぱり天下りというものはよくないと、そういうことで結果においては天下りでない、生え抜きの人が会長になったわけでありますが、やはりこれは一概に、一律に言えない問題であると思いますが、考えとしては、もう二十数年の歴史を持つ国際電電でございますし、また一番大事な従業員の士気、やっぱりわれわれの国際電電であると、こういうような士気を高揚する上からも、今後の方向としては、やはり天下りするんじゃなしに、もっとそういう内部からの、国際電電としての時の判断に基づく、これ将来の問題ですけれども、そういう方向にいくべきではないか。この点についての社長の御見解と、それから郵政省の御見解、これ簡単に。それで終わります。
○参考人(板野學君) ただいま先生のおっしゃいましたことはまことにごもっともでございまして、この国際電気通信の長い歴史、もう百何年になりますけれども、明治四年からこれは官営でございましたし、それから途中、施設民営という時代もございました。それから終戦後、これは一本官営になった時代もございました。昭和二十五年以来、郵政省が設置され、それから電電公社が設置され、国際電電が二十八年にできると、こういう歴史的な過程がございます。私どもも郵政省におりましたときはこの分野も扱ってまいりました。全然無縁な者が来たということではなしに、長い歴史とそういう伝統は持っているんです。 しかし、会社が発足以来、ただいまおっしゃいましたように、新しく採用し、そうして会社の人間として、KDDの人間として非常に努力してきたそういう人たちももうすでに二十三年の歳月、そうして経験を積んでおります。そういう意味におきまして、私ども、そういうKDD発足以来の人たち、それからもちろん主としてこの電気通信に従事いたしましたそういう人たちの地位、処遇等につきましては、ただいま先生がおっしゃいましたようなことを十分に考慮いたしまして、私どもといたしてはそういうことを考えてまいりたいと、こういうぐあいに思っております。
○政府委員(左藤恵君) いま社長から言われましたが、私は、会社が設立されてからすでに二十数年たっておるわけでありますから、そういった意味で要員の確保といいますか、そういった人が十分できるというような体制になれば、当然、天下りとか何とかいうふうな問題を考えなくても、社内で有能な人材を登用するということによって十分充足できるとなれば、それでいいんじゃないかと思います。そういうことで問題は、人員を完全に充足できるかどうかということの判断ではなかろうかと、このように思います。
○委員長(森勝治君) ただいまから十分程休憩をいたします。 午後五時休憩 —————・————— 午後五時十五分開会
○委員長(森勝治君) 委員会を再開し、質疑を続行いたします。
○山中郁子君 当委員会で国際電電の業務についての質疑をする機会は大変限られておりますので、私は、昨年、国際電電の業務に関する質疑の委員会で提起をし、またお調べもお願いしてきたことなども含め、引き続きぜひともこの委員会の席上で、郵政省並びにKDDの見解を明らかにしていただきたいことにしぼって質問をしたいと思います。 もちろん覚えていらっしゃると思いますが、私は、昨年の委員会でKDDの業務の中で在日米軍との関係ないしは米軍通信との関係で、国の主権にかかわる問題、それからまた同じような意味合いで国内法に違反する問題、これはひいてはKDDの企業性の問題とも関係してくることなんですけれども、国際電電の専用線を米軍に貸している、その回線と在日米軍との接続が容易に行われているという事実について解明をいたしました。 そのことにつきまして、昨年の委員会では、郵政省もそれから国際電電もそのことについてはわかっていないと、米軍の関係については何もわかっていないんだという趣旨の答弁が繰り返されましたけれども、私は、その際、そういうことでは問題があるだろうということで、当時の竹田委員長のお口添えもいただきまして、それはぜひともよく調べてそして報告をしてくれるように、で、そのようにお約束をいただいたと思いますが、初めに、その点についての御報告を郵政省並びに国際電電からお伺いいたします。
○説明員(澤田茂生君) 昨年の当委員会におきまして監理官からお話も申し上げたわけでございますが、米国の自営設備といいますのは、地位協定、六条に基づく云々ということで特例法と称しておりますけれども、その特例法三条の定めるところによりまして有線電気通信法の適用の対象外とされておるということでございまして、郵政省には立ち入り権とかあるいは報告聴取義務というものを課すという形にはなっておりませんので、まあそういうことを申し上げたことだと思いますが、先生のほうからのお話がございました調査の件につきましては、私ども関係の局と打ち合わせをいたしまして、その結果につきましてはいま申し上げたような事情で、根拠がそういうことになっておることもございまして、なかなかむずかしい。現在のところ必ずしも明確でないということにつきまして、先生のところにも御報告に上がったということを私聞いておるわけでございます。
○参考人(増田元一君) 昨年、私がお答えいたしましたので、昨年のことに関連しまして申し上げますと、先生から米軍の専用線は何回線あるかという御質問と、それからその米軍専用線が米軍が極東に持っておる通信網とどういうふうにつながっておるか、こういう御質問がございまして、最初の質問の米軍専用線は何回線あるかという御質問につきましては、通信の秘密に属しますのでお答えは遠慮さしていただきたいと申し上げまして、この委員会が終了しました後におきまして郵政省といろいろ打ち合わせをいたしまして、外国政府関係機関ということならば、回線数がどれぐらいあるかということは御報告できるということで、先生のところへ御返事に参ったというふうに私は係の者から伺っておる次第でございます。 それから次の、米軍ネットワークにどういうふうにつながっておるかということにつきましては、まあ会社といたしましてはそこまではよくわからない、米軍のネットワーク自体がどうなっているかということがよくわかりませんものですから、恐らくはっきりした御返事はできなかったんじゃないかと、こういうふうに考えております。
○山中郁子君 ちょっと確認いたしますけれども、じゃお調べいただいていないということですね、郵政省もKDDも。
○説明員(澤田茂生君) 郵政省といたしましては、直接のその施設との関連というものもございませんので、関係の向きと打ち合わせをしたということでございます。
○参考人(増田元一君) 米軍専用線が幾ら、何回線あるかということは私の方でもちろんわかっております。しかし、それは通信の秘密に属しますので御説明することは差し控えさせていただきたいということでございます。 それから第二点の調べたかということでございますが、私どもは簡単に米軍の方へ立ち入っていくこともできませんし、非常に調査するといいましてもむずかしいものですから、郵政の方と御相談しまして、結局は、はっきりしないというようなことで御返事を申し上げたんじゃないかと、こういうふうに思います。
○山中郁子君 じゃこのことに関して初めに郵政省にお尋ねしたいのですが、有線電気通信法の三条には「有線電気通信設備を設置しようとする者は、左の事項を記載した書類を添えて、設置の工事の開始の日の二週間前までに、その旨を郵政大臣に届け出なければならない。」、その他、有線通信設備、つまり自営網ですね、自営網の設置に関しての厳しい規定があります。 つまり、この法文が直ちに意味していることは、郵政省はすべての有線通信設備を掌握してなきゃいけないと、当然のことながら結果的にこれは掌握している、そのことをこの法文は直ちに意味しているはずだと思います。もちろん例外規定についてはその三項に載せられておりますけれども、米軍自営網は当然のことながらこの例外規定には該当いたしません。そのことが一つです。 それからもう一つは、特例法をおっしゃいましたけれども、これは、私は、この逓信委員会の別な機会のときに、公社の公衆通信網との関係でかなり外務省にも来ていただいて詳しく質疑をしたところですので、きょうは、それに深入りすることはやめますけれども、この特例法は、区域、施設あるいは料金をめぐる問題などについての幾つかのテーマを挙げてそして規定をしておりまして、私がいま申し上げている接続の問題について特例法の中でこれは有線電気通信法あるいは公衆電気通信法の適用を除外するものだということになっていないということは明らかだと思いますが、この二つの点を合わせた上で、初めに、郵政省として、それではこの有線通信法の中で大きな中身として規定をされている、郵政省が有線通信設備を把握していなければならないことが何ら把握されていないということについての見解を伺いたいと思います。
○説明員(澤田茂生君) 有線電気通信法には、先生いま御指摘のとおり、もろもろの届け出とかいろいろな義務というようなものが設置者については課せられているところでございますが、片やいま問題になっています米軍の関係につきましては、特例法三条によりましてこれを有線電気通信法の適用を除外するということになっておるわけでございまして、まあ特例法によって有線電気通信法というものが一部その部分について変更されておるということでございまして、いずれも法律といたしまして、郵政省としては、この特別な措置についての部分につきましてはその適用除外であるということによりまして、その規律監督というものを除外されているというふうに理解をいたしております。
○山中郁子君 これはぜひ大臣にお伺いしたいところなので次官にお答えを願いますが、いま郵政省の御見解によりますと、全部特例法でもって米軍の自営網に関しては一切日本の政府が関知できないんだと、こういう見解だというふうに理解できると思います。 しかし、私が再三問題にしているのはその接続の問題なんです。日本の公衆回線の場合もそうですし、公衆回線を通じていま問題にしていますKDDの回線ですね、それがやはりすべて米軍の自営網につながっているということを再三指摘したところなんです。そのことがもしそういう趣旨でもって米軍の問題については関知できないというならば、それは公衆網とそれから国際電電のもちろん海外通信回線も含めてですけれども、すべて関知できないという、そういう部分になってきます、米軍の問題だけに関して言えば。現実の問題としてそれが全部つながっているわけなんです。つながっているということについては、この前の私は委員会でアメリカのマギー証言を引用いたしましてそれを明らかにしたところですけれども、そういう事態は日本の国の主権の問題と、それからもう一つは有線通信法ないしは公衆電気通信法その他日本の国内法に大きくもとるし、これを違反しているということはかなり重要な問題だというふうに私は考えておりますけれども、その点についてぜひとも次官の所見をお伺いいたしたいと思います。
○政府委員(左藤恵君) この問題につきましては、基本的には安全保障条約というものに基いたいろんな協定というものの実施に伴いますそういう意味の特例法であるというふうに私は理解し、公衆電気通信法の一つの特例というものを決めた法律というものがあるわけでございます。そういう意味におきまして、基本的には安全保障条約の中身というそういうものとの関連、これは一つの外交問題として考えなければならない問題でありますので、いま御指摘のようなことで、そういった問題についてのたとえば改定を検討するとかいうような問題については、一つの外交問題とか、そういった安保条約をどうするというふうな基本的な問題に私はかかわるのではなかろうか、このように思います。したがって公衆電気通信法の問題だけを取り上げて、そしてそういうことでこの問題を解決するということにはならないのじゃなかろうか、このように思います。
○山中郁子君 じゃ簡単にもう一度引用いたしますけれども、こればアメリカの上院外交委員会で安保協定外交小委員会の日本沖繩問題に関する聴聞会でのマギー証言です。「AUTODIN及びAUTOVONのスイッチヘの接続は府中によって行われ、府中は韓国を支援し、沖繩及びフィリピンにある同様のスイッチと相互連絡する。」こういうことがアメリカの上院の外交委員会の証言に提出されています。ですから、この問題がいま次官が言われたように、単に外交問題だけではなくて、具体的に公衆電気通信法や有線電気通信法、こうしたものにかかわってくるということはもうもちろん否定なさらないというふうに思います、 それで、有線電気通信法でもって郵政省はそれらの有線電気通信設備を全部掌握しなければならないことになって掌握するようになっているわけですね。だけれども、それが接続も含めて掌握できないということは大変な矛盾であるし、少なくとも矛盾である。まあ主権の問題に関しては見解がお違いになるかどうかは別として、少なくとも矛盾であるということはお認めになりますか。 これはもちろん郵政省だけの問題ではないでしょうけれども、それこそ外交問題も含まってきますけれども、少なくとも公衆法、有線法の観点から言えば郵政省の問題として郵政省が関知できない自営網が全国的にある。しかもそれが公衆通信網ないしはKDDの通信網に接続されているということがアメリカサイドから明らかになって証言されている。この事態については、私は、何らかの政府の責任ある解明、検討が必要だ、そういう時期に来ているというふうに考えておりますが、その点について、いますぐどうこうするという御答弁はいただけないというふうには私も思いますけれども、少なくとも積極的に解明を図るという姿勢はお示しいただきたいと思います。
○説明員(澤田茂生君) 有線電気通信法と特例に関する法律の関係につきまして矛盾があるのではないかという先生の御意見かと思いますが、有線電気通信法自体は一般法でございまして、特例に関する法律というのはやはりそういう特殊なものについての規定をするということで、有線電気通信法オンリーでありますれば、もちろんすべてについて郵政省が掌握をする、あるいは規律をする、法律に基づいて行うということになるわけでありますけれども、その部分、この協定に基づく部分につきましては、これは有線電気通信法から除外をされているということで、片方では全部をつかめ、片方ではつかまんでもいいというところに何か矛盾があるということではなくして、法律自体でそこを除外しておるということで法律上の矛盾はないのではないか、こういうふうに理解しております。
○山中郁子君 それでは、先ほど私が引用いたしましたアメリカでのマギー証言が明らかにしているようなことは、行われていてそれは当然である、やむを得ない、容認するものである、そういう立場に立たれますか。
○説明員(澤田茂生君) 私、その実態については定かではございませんが、そういう有線電気通信法で規律するもの、あるいは公衆電気通信法で規律する態様については、この米軍関係のものについて除外がされておる、こういうふうに理解をいたしておりますが、ただ、どういうサービスを米軍との間に提供するかというようなことについては、個別の協定と申しましょうか合意というようなものに基づいて、それに基づいて具体的なサービス契約といいましょうか、そういうものがなされておる、そういうふうに考えております。
○山中郁子君 で、そのサービス契約を出してほしいというふうに何回も申し上げても、電電公社の方は一向に出していらっしゃらないと、こういうこともあるんですけれども、いずれにいたしましても、私が指摘しましたように、KDDの回線それから電電公社の公衆網その他がやはり、いま明らかにいたしましたように米軍自営網と結びついて、すべてそれが通話が行われているということについては大きな問題があるということは私は重ねて指摘をし、これはまた引き続き解明をしていきたいというふうに思いますけれども、もう少しやはりはっきりした責任のある態度を郵政省がとるべきであるということは強く申し上げておきたいと思います。 それで先ほどKDDの答弁があったのですけれども、私は、一つは、米軍に貸している専用線については「通信の秘密」だということでお答えできないと、それで外国政府機関ということで六十一回線貸しておりますという報告をいただきました。 それでは簡単なことなんですけれども、外国政府機関が六十一回線ということで、その他にも回線数を提示していただきましたけれども、米軍ということでできないのがなぜ通信の秘密なのか。公衆電気通信法第五条の「通信の秘密」というふうに先回の国会でも答弁なさいましたけれども、公衆電気通信法は、明らかにこれは個人のプライバシー、秘密を守るという観点での通信の秘密であって、KDDが何回線米軍に貸しているかというふうな問題は公衆電気通信法で言う、精神に基づく「通信の秘密」とは何ら関係ないということはこれ自明のことだというふうに思いますけれども、その点の合理的な答弁を伺えないものでしょうか。
○参考人(増田元一君) 私ども考えております通信の秘密といたしまして、保護される対象は通信の当事者のお名前、それから通信の内容、それから通信回線の数、そういうようなものは通信の秘密に該当する、私どもはさように考えております。 たとえば三井物産がどことどこの間に何回線を持っている、あるいは三菱商事がどことどこの間に何回線持っているというようなことは、これは通信の秘密として私どもは絶対に漏らしてはいけない、こういうふうに考えておる次第でございます。それと同じ意味で、米軍という特定の名前を挙げましてそれが何回線持っておるということを申し上げることはこれは通信の秘密に該当する、こういうふうに私どもは考えておる次第でございます。
○山中郁子君 それではちょっと重ねてお伺いしますけれども、先ほどKDDの答弁では、やはり接続の問題で郵政省の答弁もあるし、結局KDDとしては直接関与しないんだ、こういうお話でございましたけれども、郵政省の答弁でもおわかりになるように、安保条約に基づく地位協定などに関する特例法ですね、特例法によってそうしたものが許容されるんだという答弁なんですけれども、それではKDDの場合も、このマギー証言なんかで明らかになっているように、国際通信線はそういう形で米軍自営網との連絡が相互に連絡できているんだというようなことについても、安保条約に基づくいま郵政省が答弁なすったそういうものとの関係で存在するのであって、一KDD、民間会社として関知できないことなんだ、こういうふうな見解をおとりになっているわけですか。
○参考人(増田元一君) 私どもが専用線を提供いたしておりますのは、米軍の場合、アメリカと日本との間に専用線を設定してくれという要請があるだけでございまして、その要請にこたえて専用線を設定いたしております。したがいましてその専用線をどこの米軍の自営網、通信網につないでほしいとか、そういうような要請は全然ないわけでございまして、私どもは、アメリカと日本との間の専用線を提供してほしいという要請がございまして、それに応じまして専用線を設定しておるだけでございます。それ以上のことは何も出さないわけでございます。また要請もないわけでございます。
○山中郁子君 それはちょっと何か大分重要なことをおっしゃっているように思うのですけれども、有線通信法というものはそれじゃKDDとは関係ないわけですか。私がさっき申し上げましたように、自営網と専用線をつないではいけないのだという関係の問題について接続のことを申し上げているわけです。だけれども、その点については安保条約に基づくいわゆる特例法によって現在存在していてやむを得ないのだというふうな郵政省のお答えなんですけれども、そうだとすれば、国際電電の専用線、米軍に貸した専用線が明らかに国内法の有線通信法に違反して米軍の自営網とつながっているということを米軍、アメリカ側が明らかにしているのですけれども、これらについては、結局、安保条約の関係での特例法があるので、やはりそれは許容できるものなのだ、われわれとしては関知できないのだ、こういうふうな見解をおとりになるのですか。
○参考人(増田元一君) 私は直接的にはKDDは関係ないと思いますけれども、それはあくまでもわが国の国内法の線に沿って考えられるべき性質の問題である。したがいまして先ほどの郵政省側のお話しになりました法律の考え方に基づいて処理されるべきものだと、こういうふうに考えております。
○山中郁子君 そうしますと、いまの御答弁によりますと、結局は、安保条約に基づく米軍に対する特権的な措置によってそうした事態も起こってきているのだ、これは一KDDの問題ではないのだ、こういうふうに承ってよろしいと思いますけれども、実は、昭和三十七年の八月二十二日に開かれました逓信委員会で、当時の多分副社長であった方だと思いますが、大野参考人が共産党の谷口議員の質問に対しまして、いま私が提起しているような問題に関しての質問に際して「特別の差別はないわけです。もう普通の私人の方が利用される場合と全く同様でございますから、安保条約その他には関係ない」、こういうふうに答弁されているんですけれども、やはりそれは国際電電のいまの問題点も安保条約に大きく影響されて、それの束縛を受けて、いまアメリカでマギー証言が明らかにしているような事態が起こっているということとは、この大野参考人の答弁はかなり食い違ってくるというふうに思うんですけれども、いかがでしょうか。大野参考人は安保条約とは何ら関係ないということをおっしゃっておられたわけです。
○参考人(増田元一君) 私もその当時の経緯はよく存じませんけれども、恐らく副社長がおっしゃいました意味は、先ほど私が申し上げましたように、たとえば三井物産がアメリカから東京へ専用線を欲しい、そういう要請がございます。それと同じ意味で米軍が欲しいと言ってきたらそれも同じように提供しております、その間何ら差別とかそういうものはございませんと。いま先生がおっしゃっておりますのは、そこから先の接続の問題が出ておるわけでございますので、私の考えるところでは、大野副社長がおっしゃいました意味は、専用線を提供するという点においては全然変わりはございませんと、こういう趣旨でおっしゃったんじゃないかと、これは想像でございます。
○山中郁子君 それでは、安保条約に基づいて米軍に対しては違った扱いはしているんだということがやっぱりKDDのいまの実態にあるわけですね。
○参考人(増田元一君) 専用線を提供するという関係におきましては、全然相違はございません。
○山中郁子君 それはわかりました。 私が言いたいのは、何回も申し上げているように、専用線と自営網はつながっちゃいけないのだ、公衆網を介在させてであってもKDDの専用線が米軍の自営網につながっているんですよ。そのことが普通の関連社であったらしてはならないわけです。KDDだってそういうことはさせないわけでしょう。そういうことを有線法がちゃんと決めているわけです。だから、そこのところは、結局のところは、KDDもこの三十七年の委員会で当時の大野副社長が関係ないとおっしゃったけれども、関係ないというのは、単に金を取って貸すという、そういうお客様としての扱いに関係がないということであって、接続の問題をすべて含めてサービスですね、やっぱりサービスの内容になりますから、そういうものについてはやはり米軍自営網に関しては安保条約に基づく特例法の束縛を受ける、これはやはり実態としてあるということですね、ということを私はお伺いしておりますが。
○参考人(増田元一君) 接続の問題は、やはりあくまでも先ほどから出ております有線電気通信法の問題である、こういうふうに思います。
○山中郁子君 私は、この点について、大変郵政省が非常に無責任な態度で臨んでいらっしゃるというふうに思うのです。何か何回繰り返してもむなしい気がするくらいなんですけれども、国の主権の問題で、そうして特例法自身も、仮に百歩譲って特例法があるからといっても、特例法には施設とか区域とか料金とか、そういうことの項目を具体的に挙げて書いてあるものであって、接続の問題についてはそこの中に入っていないですよ。そのことは先回の前の委員会で私は繰り返し申し上げました。そこのことについて何ら積極的に解明をされようともしないし、問題点として意識しようともされない。ただただ米軍に対する特権的な供与はすべての問題にわたるのだと、どんなことも公衆電気通信法も有線電気通信法も超越してどんな特権でも米軍が持っていても仕方がないのだ、こういう大変屈辱的な主権にかかわる態度で郵政省が終始しているということは私は大変遺憾です。 国際電電の場合だって、国家的な事業としての海外電気通信業務を一手に引き受けてやっていらっしゃるわけですから、やはりそうした観点、積極的な国の主権という観点からの認識を持っていただかなければ困る、このことを私は強く申し上げておきたいというふうに思います。 次に、最近、私は中国で起こった大地震の影響だというふうな情報を聞いているんですけれども、中国で起こった地震によって沖繩−台湾間のいわゆる私どもが黒いケーブルということで追及をいたしました米軍のケーブルですね、これが切れた。それによって急遽国際電電に臨時回線の要求があったという情報を伺いましたけれども、その辺についての経過と事情をちょっとお尋ねしたいと思います。
○参考人(木村惇一君) この点に関しましても、先ほど副社長からお話がございましたとおり、通信の秘密ということに関連いたしますもので、残念ながらお答えいたしかねる次第でございます。
○山中郁子君 じゃKDDのこれは資料ですけれども、「臨時回線の設定」という文書でDCAが実施目的になっておりまして、五十一年の七月三十一日から八月十九日までということで、クラーク−東京間の十回線という臨時回線の設置が資料として出ておりますけれども、こうしたことも通信の秘密だからお答えできないということですか。
○参考人(木村惇一君) その後、回線設定があったということは事実でございますが、しかし、これがどういう目的のためにだれが使ったということになりますると、やはり通信の秘密ということに関連いたすのではなかろうかと存じます。
○山中郁子君 DCAとなっているんです、ちゃんと。そうしてクラーク−東京間とちゃんとはっきりしているんです。 じゃ、そういうふうな臨時回線の設定があったということですね、そういうことですね。
○参考人(木村惇一君) そのとおりでございます。
○山中郁子君 これが中国の大地震の影響で先ほど申し上げましたように沖繩−台湾間の米軍ケーブルが切断されたというふうな情報になっておりますけれども、これは私もそうはっきり確認をしていることではありません。それをお伺いしたがったのでありますけれども、こういうこともすべて通信の秘密と、そういう見解だそうなんですけれども、このこと自体私としては大変国会の場で国民が要求する解明を、こんなことまで通信の秘密だということで門戸を閉ざすKDDの姿勢というものは私は大変問題があるというふうに思います。 ここで私が問題にしたいのは、結局、こういうふうにして米軍の沖繩−台湾間のケーブルが切断をされる、そうするとそこに急遽十回線なり何なりのKDDの臨時回線の設定をしなければならぬ、こういう事態が生まれてくるわけです。結局KDDにとってはこれは潜在するお客さんですよね、ということになるわけです。 私どもがこの沖繩−台湾間のケーブルが米軍によって敷かれたというときに大変問題にしましたのは、日本の海外電気通信設備ですね、これは国際電電が行うものであって、それ以外の第三国に何ら許可をしていないという趣旨があるではないか、このことを追及したわけですけれども、現実にこういうふうにそこのケーブルが使われて、そしてたくさんの通信がされていると。それが一たん切れたり故障が起きるとしますね、そうするとそれが十回線といったら莫大な回線ですよね、そうしたものがKDDに需要として来るわけです。だから本来潜在的にKDDが扱うべき商売ですね、米軍にしても何にしても同じだと、こうおっしゃっているわけです。それは私は一つの理屈だと思います。米軍にしても専用線を同じ値段で貸しているんだから何ら変更はないと。そうだとしたら、もし台湾−沖繩間の米軍のケ−ブルがなければ、つくれなければ、そこの業務というのは米軍であろうと何であろうとお金を払ってKDDがちゃんと扱うと、こういうことになってくるわけです。私は今度の問題でこれが潜在しているお客さんのまあ量が一部分顕在化したんだというふうにも言えると思うんですけれども、そういう点で沖繩−台湾間の国際電電の権益を侵しているということが改めて言えるのではないかと思いますが、郵政省、そのところの御見解はいかがでしょうか。
○説明員(澤田茂生君) そういう需要があって、独自の回線を持っていなければ、やはり国際公衆回線というものに頼らざるを得ないであろうという、そういうことで、まあいろいろな関係、特殊な事情のもとに米軍がケーブルを持っておると、なるがゆえにそのKDDの収益としては上がってこないという意味で申し上げれば、確かにKDDのそういう権益が——権益と申しましょうか、まあ利益見込みというものが阻害をされていると、そういうことになろうかと思いますけれども、この沖繩−台湾間の米軍軍用ケーブル自体は、これは先ほどから出ております地位協定に基づいて設置、運営されているケーブルでございまして、そういう法的根拠をもって運営をされているということで、KDD自体としてはそこに敷かれたものについて、何と申しましょうか商売上の利益を持ち得ないと申しましょうか、そういう関係に立っているものと、こういうふうに理解をいたしております。
○山中郁子君 じゃちょっとそれに関して確認をしたいのですけれども、公衆電気通信法の五条の二で「公衆電気通信業務のうち会社が行なうことができるものは、国際電気通信業務」であると、こうなっていますが、これは日本における国際電気通信業務はKDDしか行えないのだということを意味するものというふうに理解をしておいてよろしいですか。郵政省の御見解を伺いたい。
○説明員(澤田茂生君) 一般的にはそういうことが言えると思いますが、本件の場合は、その特殊な協定というものに基づいてその部分が、何と申しましょうか別の形で規定をされていると、こういう関係だと思います。
○山中郁子君 そうしますと、やっぱりこれは大変な、本来ならばKDDが扱うべき仕事ですね、これは企業として、商売としてです。それを結局特例法の名によって、かなりの量ですよね、米軍との関係で言うならば。その量を全部料金上も減殺されているということが私は明らかに言えるというふうに思うのです。 そして先ほどの同僚議員の質問の御答弁にもありましたけれども、国際電話はまあ伸びてはいるけれども、収支率は悪化しているというふうなお話もありましたが、私はKDDが報告をしてくだすった外国政府機関六十一回線、これはもうほとんど米軍関係だろうというふうに考えられます、その多くはですね。そのぐらいやはりかなり量が、米軍の量というものは多いわけです。そういうものが料金上も減殺されて、そして本来KDDがこの公衆法に基づいてそうした優先権益というのですか、そのことのよしあしは別として、日本の国内法で決められているそうしたものが阻害されているということは、営業上も大きな支障になっているということは言わざるを得ないと思いますが、どのように考えておりますか。ぜひとも社長の御見解をお伺いしたいところです。
○参考人(板野學君) もしそういうようなケーブルがなければそこに需要が起こるであろうということは、まあ想像——これは想像ですけれども、想像できると思います。そういう意味におきましては、私どもに来るべき通信の需要があるいは減ったということも言えると思います。まあしかし、このことは先ほど郵政省から御説明のありましたように、これは私どもで関与できない一つの需要でございますので、また、それはそうであろうという一つの私どもの考え方でございますので、私どもとしては、そういう需要がまあなかったと、ないんだと、こういうように考えざるを得ない、こういうことでございます。
○山中郁子君 商売熱心の割りにはずいぶんあっさりとしたお考えですけれども、この点は、最後にちょっとこれだけ申し上げておきたいんですけれども、特例法特例法とおっしゃいますけれども、先ほどの接続の問題もそうですけれども、この海外への電気通信設備の設置なんというのは全く特例法に何にも書いてないことですよ、関係ないわけ。そしてこれは特例法自身から違反しているんです。 それから、さらに、国連軍という呼称でもっていろいろといままでの答弁の中でされましたけれども、台湾にいる米軍が国連軍じゃないということだって明らかですし、そういう点で二重にも三重にも違法しているという問題は、これは沖繩復帰の前の駆け込み設備だったわけですけれども、その次の国会で明らかにし、また追及もしたところですので、ここで繰り返しませんけれども、郵政省は、その点も含めてよくよく御検討いただいておかなければならないというふうに思います。 次に、私は、職業病並びにそれに絡んでの労働条件の問題について触れたいと思います。 これも先回の国際電電の業務についての討議をした逓信委員会で質問もし、いろいろと答弁もいただいた問題なんですけれども、それ以降ですね、私がそのとき問題にいたしました八人の人たちが提訴しておりました職業病の認定ですね、これが五十年の十月二十三日に認定をされたということは、もう当然御承知のことだというふうに思います。そこで、その後、認定をされれば、会社としては当然のことながら就業規則の適用その他も含めて誠意ある措置をとると、こういうお約束をいただいていたわけですけれども、どのような措置をとられ、現状どうなっているかということについてお知らせをいただきたいと思います。
○参考人(井上洋一君) お答えいたします。 ただいま先生からお話をいただきましたとおりでございますが、現状、私ども労災保険の認定を受けまして、そして御存じのとおり、一部、一時私どもの方で、前もって先生からの御指示がございまして、立てかえた分がございます。その分がまだ片づいておりませんのでございますが、それ以外は全部片づいております。 なお会社といたしましては、従来の健康管理に加えまして、労使間の話し合いによりまして、疾病につきまして、あるいはこれの類似の者も含めまして特別措置を取り決めて保健施策を充実し、医療体制を強化いたしまして、会社の診療所も本社の独立付属機関といたしまして、これらに一層安全衛生上の対策をとってまいっております。 なお、そのほか現場におきます各施設につきましても対策をとってまいりまして、交換関係の頭からかけます受話器でございますが、受話器の重さも軽くいたしました。その他頸肩腕特別対策委員会の設置もし、さらに予防対策をどういうふうにすべきか、ここで話し合いいたしております。なお休憩室にもマッサージの機器も設置しまして疲労回復等健康の増進を図る。さらには、御存じのとおり組合の本部と私ども会社間におきまして協約も締結をいたしております。さらに最近は職場の体操を実施いたしまして体をほぐして頸肩腕予防の措置をとっております。なお交換台につきましては、先ほどの受話器のほかに、さらにいすにつきましても姿勢とかそういうことに関係があるんではないかということでワンタッチで姿勢を簡単に好きなように制御ができるというようないすの購入もいたしました。さらには交換台についております外国側を呼び出す、あるいは国内側を呼び出します信号のキーがございます。そのキーのテンションも、これまでは二百七十グラムでございました。これを二百グラム程度に、さらには現在では百七十グラムまでやわらかく改善して、こういうものの予防の策を実施しております。そのほか交換用のメモ、こういうようなものもその病気に関係があるんではないかということで改善をいたしまして、作業動作の軽減を図る各種のことをその後実施してまいりました。 以上でございます。
○山中郁子君 いま幾つかの点についての御報告がありましたが、私はぜひともいまから申し上げる問題の解決を図っていただきたいと思います。 その前提として、まず明らかにしたいことは、この八名の方たちの認定問題は、会社が長期にわたってかたくなに、それを職業病である、業務が原因しているということを認めないために、労災認定を出したわけですけれども、その点がまず私は会社として反省をしていただく、そういう態度がぜひ必要だというふうに思います。 そして、この罹病者の人たちにやはり会社として謝罪をする。仕事でもって病気になったわけです。しかも、それを素直に認めるのじゃなくして、いろいろな攻撃をかけました。私はその中身について一々ここでは申し上げませんけれども、そう言えば皆さんもうおわかりになると思います。いろいろな攻撃をかけて、病気になった人のそうした訴えを聞かない。それで認定をされたからそれは病気として認めます、それはもう当然のことです。そして、いま幾つかの積極的な施策を出されたことは、それはそれで結構でございますけれども、いずれにしてもそうした点で罹病者を出したそうした業務の実情というものについて会社としては反省するし、罹病者に対して誠意を持って今後の問題について対応するということの見解はぜひ社長から伺っておきたいと思います。 その後に、具体的な解決をしていただきたい問題について申し上げたいと思います。
○参考人(板野學君) この頸肩腕症候群におかかりになりました方たちにつきましては、私どもといたしましても、これはもう仕事の関係から起こったということにつきまして公の認定も出ました。また、この問題につきましては、まあ私どもの会社ばかりでなく、非常に社会一般のいろんな問題になる点もございまして、会社自身といたしましてもいろいろ検討をし、研究をし、対策をしておるということに相当時間もとられまして、先ほど先生もおっしゃいましたように、私どもといたしましても、そういうような点でまだ至らない点があったように思います。その点につきましては、私もここでおわびをしたいと思います。 この認定を受けたり、また将来こういう認定を受けたいとかいろんな方たちが出てくると思いますけれども、私どもといたしましては、そういうことに対して十分なるひとつ事前の予防措置はもちろんのこと、そういう点にひとつ気を配っていきたい。また、認定を受けてそうしてそういう治療をしなければならぬという方たちに対しましても、先ほどから井上取締役からお答えいたしましたように、私どもといたしましては、十分なひとつ気を配りまして、そして一日も早くそれが回復されるようにひとつ努力をいたしたい、こういうように思っておる次第でございます。
○山中郁子君 それでは初めに八名の人たちが要求書という形で自後の措置の問題その他について会社側に要求を出しています。これに対して会社側は取締役井上洋一さんという方のお名前で一片の通知でもって労働組合にお話しくださいということで、これを拒否されているんですね。 私は、こういうことは、中身について一々立ち入りません、しかし、いま社長が言われたように、本当に心からおわびもする、そして誠意を持って尽くすということだったら、少なくともこの八人の人たちの話し合いの申し入れについては応ずるべきだというふうに思います。当然、そのように理解してよろしいですね。 労働組合を通してお話し合いなさることも、それはもちろん必要でございましょう。だけれども、いま社長が言われたような立場に本当に立って、それが口先だけでないならば、こうした八名の方たちの申し入れについては、中身をどういうふうにおたくたちが了解するか、あるいはそれはできないというふうにおっしゃるのかは別として、少なくとも話し合いには応じて、そして誠心誠意その要求についても話を聞くし、会社側の考えも述べる、そういう場所は当然持つべきだし、いまの社長のお言葉によりますれば、それは当然持つというふうに理解をしてよろしいと私は思いますが、いかがでございましょう。
○参考人(板野學君) 私は、頸肩腕症候群、これはもちろん特定のそういう疾病の問題でございまするが、あるいはそのほかにも電報の配達の途中障害を受けたというような、そういういわゆる業務上のいろんな災害等に関する問題もございまして、そういうようなものも含めまして組合との間には業務上災害の補償に関する協約、それをめぐりましていろんな点を話し合いなり団体交渉の場で持つという、こういう制度をとっております。 特に、この頸肩腕症候群というものが問題になりました時点におきまして、やはりこれもひとつ労働条件等にも非常に関係をすることでございますし、労働条件に関係することはやはり労働組合との間でこれを話を進めていく、こういうのが会社のいままでの本来のやり方でございまするので、私どもはそういう労働組合のひとつ話し合いあるいは交渉こういう場においてこれが論議され、そして話し合いをされる、こういうことにつきましては、もし必要があれば、いろいろな手続その他もございまするけれども、私も喜んでそういう場でひとつこれに応じたい、こういうように考えておる次第でございます。
○山中郁子君 労働条件に関するものを労働組合と話し合うということはこれは当然のことです。そうしてそういうことについて私が言っているのではなくて、先ほど社長がここでおわびもするし、誠意を持って対処するというならば、この人たちが要求していることは、いま私ここで時間がないから一々申し上げません、皆さんの方がよく御存じだと思います。労働条件だけの問題ではありません。会社にも一言おわびも言ってほしい、こう言っているわけですよ。いま社長はここでおわびしますと言われました。それを当事者の人たちになぜ言えないのですか。誠意があるならば、それは当然言えるはずのことでしょう、そのことを私は申し上げているのです。 ぜひともこの人たちの要求、つまり皆さん方と直接話し合われて、そうして労働組合と話し合うことはこれは話し合うのだということをちゃんと事を分けてお話しなすったらいいと思うのです。それが誠意の出発点だと思います。そうでなければ、そういうことさえできないとおっしゃるのだったら、口でどんなことを国会の逓信委員会でおっしゃっても、本当に国際電電がそうした罹病者に対して心からそういうふうな態度を持っていないということを証明する以外の何物でもないと思います。ぜひとも私は誠意のある答弁を伺わなければならない。
○参考人(井上洋一君) お答え申し上げます。 ただいま先生がらのお話非常にむつかしいんでございますが、頸肩腕症候群ば業務上及び業務外の判断をする際に、非常に御存じのとおり困難な事情にあると伺っております。先ほど社長からも説明ありましたように、頸肩腕以外の障害も、たとえば配達上の交通の事故とかそのほかアンテナの事故とかいろいろございますが、これはそれぞれ皆業務上の災害でございます。今回は、その業務上の災害のほかに、さらに私どもは誠意を尽くすために組合との間で頸肩腕に関する協約まで結んでおりまして、非常に会社としましては誠意を持って頸肩腕の問題について当たっております。 組合との話も、これも現在の段階では相当進んでおりますので、せひ私どもの職員、これの意見を代表する中でひとつお話をしていただきたい。そのために電話局の、これはほとんどが電話局で起こっておりますので、電話局の局長との間で、また電話局の組合の中でどう、ぞお話しくださいと。そういうことでないと、個々のお話になりますと、これは組合と協定を結んでおりますので、協定上の問題でまた労使のこれまでの積み上げの問題とも関係をいたします。これは労働条件以外のその話に入っております。 したがいまして、これは頸肩腕の関係の協定の中でぜひそれを、もしそこで御不満なことがあれば、われわれも気がつかないことがあれば、その中でやっていくと、こういうふうにしております。したがいまして私どもも非常に医学的に明確に原因が解明できない現状にありますのですけれども、一生懸命これに対しましてこういうことをしてはどうかということでやってきておりますし、また、現在、ただ訴えをしておられる職員の方につきましても、それだけでも特別の対策を中心として専念する措置を講じております。まあこんなことでございますので、どうぞひとつそういう中で十分誠意を尽くしてお話しすることができますので、お願いいたしたいと考えております。
○山中郁子君 私は繰り返しませんが、先ほどの社長の誠意を持っておわびもし対処もするということを、いまのかたくなな姿勢でなくて、中身はともかくお話しなすって——もちろん労働組合と話すなり、たくさんおありになるでしょう。だけれども、そうした姿勢を直接、罹病者として認定されて会社もそれを認めた人たちに対して、会社が何らかのそうした誠意ある態度を示すということはぜひとも御検討いただきたいと思います。積極的なお考えになっていただきたいと思います。社長、それはよろしいですか。
○参考人(板野學君) 先ほど申し上げましたように、私は、組合との間にもそういうあれがありますから、そういう手続、手順を経て、そういう関係でないような点、そういう問題につきましては私もいま率直におわびを申し上げたい、こういう気持でおります。
○山中郁子君 じゃ最後に、具体的な点を三点ほど、解決すべきではないかという点を申し上げますので、まとめて御答弁をいただいて終わりたいと思います。 大変細かい具体的な点ですけれども、やはり罹病者をこれ以上出していけないということで、かかった方はすぐに早く治して職場に復帰してもらうと、そういう観点でもってぜひとも御努力をいただかなければいけないと思う点でございます。いま現在聞くところによると、KDDは会社の保養所の利用を休職中の人には禁止しているという、制限しているというお話です。私はこれは大変冷酷な話で、また非常識な話だと思うんです。 何か昔の規程でもって、そのまま踏襲してそういう態度をとっておられるようですけれども、まさに病気で長期療養されている方が、たとえば温泉療法などが有効であるというのは職業病の一つの特徴でございます。ですから、こうした前時代的な措置は直ちに改められるように、このことが一点です。 それからもう一つは、十月四日に勤務変更をまた新たに提起をされて、そしてこれは電話部門ですけれども、人数の減員が提起されているというふうに伺っております。それで細かい点についていろいろお考えはおありでしょうけれども、少なくとも労基署の認定の項目の中にも、四十八年以降コール数が年三〇%急増したにもかかわらず人員がふえていない、こういうことも認定の理由の一つになっているわけですから、だから、こうした要員を逆に削減するような措置は何でとられるのか、こういうことについても直ちに増員の方向に努力すべきであるという点も明らかにしていただきたいというふうに思います。 それからこれはもう一点ですが、患者さんたちが会社の診療所の医師の診察を受ける際に管理職がついていくというんですね、おたくは。また、これは大変親切というかオーバーな話であって、患者は大人ですよ、大人が診察を受けるのに診察室の中まで管理職、課長や何かがついていくという、これは基本的な人権にもかがわる問題じゃないかと思いますけれども、こういうことも本人がそれを望まないならば直ちにやめるべきである。そういうことが頸肩腕症候群なんかがかなり神経的なものも作用しているということは皆さんもよく御存じのところだというふうに思いますし、頸肩腕に限らずこんなものは常識だと思いますが、あえてそうした訴えが大変強く出ておりますので、申し上げておきたいと思います。 それから連続着座時間が、おたくの場合、いつも問題になっているんですけれども、これはひとつキャッシャーやパンチャーの作業基準に関する労働省の通達が出ておりますが、これも職業病、頸肩腕症候群との関係で連続作業時間一時間ということで通達が出ているわけです。ぜひともKDDでも一時間の連続着席時間というものを目標に改善をするべきだというふうに考えておりますが、その点についてのお考えを伺っておきたいと思います。 それから最後に、新宿センタービル交換室に、先ほどもいろいろお話がありましたけれども、今度電子交換機が入って、これがまた新たにいままでの手だとが指だとが耳だとかいう機能のほかに目を必要とするわけですよね、読み取り的な——と私は理解しているんですけれども、新たに目を使うということになると、また職業病としての新たな疲労が重なるということは大いに考えていかなければいけない問題だというふうに思いますので、この点についての事前の措置のお考えなどもあわせて伺いたいと思います。 以上、まとめて答弁していただいて結構です。
○参考人(井上洋一君) お答え申し上げます。 先生からいただきました問題の最初の保養所の関係でございますが、私どもは保養所が相当遠くにございますので、そこへ行かれる方々につきましては、特に病気の方、これは医師の指示によりましてそしてやっております。したがいまして医師の指示で行ってもよろしいですと言われぬ方、あるいはまた現在すでに軽減勤務とかそういうことになっている、これは受け入れないことになっております。これはその保養所の方でおたくは病気になってはまた困ると、そういうことで保養所関係はやっておりますので、特に頸肩腕の患者だけ差別をしていると、こういうことはございません。 それから二番目の、十月四日の勤務変更につきまして、労働基準署のことでございますが、これにつきましては、人員の関係を申されましたけれども、人員の削減というような話が出ますが、これが非常に誤解されております。ただいま私どもの方では非常に電話の需要を喚起しております。これで午前の多い時間、午後の多いところで電話の交換要員の人をうまくそれに利用する、うまくそれにマッチして仕事をしていただくというようにしております。したがいまして、そういう中で全般的に考えておりますので、一つのこの問題だけで人員を削減すると、そういうことはございません。通信はふえてきておりますが、この通信の中には、先ほどもお話し申し上げましたように、全自動でいく通信もございますし、そのほか簡単な番号通話というのもございます。そういうふうなことで、そういう全体の中で考えておりますので、これだけを差別を別にしておりません。しかし、私どもとすれば、通話がふえるからどんどん人間を、電話の交換要員をふやすべきだ、こういうふうなことは考えておりません。これはその中の作業量及び通信量の中で考えるべきだ、これは電電公社も私どもも同じ基準でやっております。 それから次に、三番目でございますが、まことに恐縮でございますが、診療所にちょっと受けに行くのに管理職がついていったと、こういうお話でございますが、こういうことがもし御説のとおりならば、なるべくそういうことまですることは避けたいと存じます。この辺につきましては現場の局長のところで話がついたようでございます。 次に、四番目に、連続就座時間、交換手の就座時間を一時間にすべきじゃないか、こういうお話でございますが、これには私どもも公社の実態も考え、それから人間の勤務に対する集中能力というふうなものを考えて、こういう方向でいま検討を進めております。現在は一時間三十分でございます。なるべくならばそういうふうな集中時間——人間の集中時間がありまして、現在服務の検討をしておりますので、その中で一緒に検討をしております。 次に五番目に、最後でございますが、新宿の国際電電ビルでございますが、この中に新しくできます、先ほどちょっと申しましたが、新しい交換機でございますが、これは非常に私どもとして世界に誇りたい交換機でございまして、これは先ほども申されましたように、これまでと全然違って交換証をつくらなくて、自動的に作業を少なくやれる交換機をつくったわけでございます。この中におきまして、従来は鉛筆で書いたりして非常に光の関係で光って見えないとか、いろいろ不十分がございましたが、今度はそういう目を使わなくて、新しい装置で表示する、プラズマ方式という表示でするというふうにしております。目の疲労なんかにつきましてもずいぶん研究をいたしておりまして、そういう心配のないようにやっております。 以上でございます。
○木島則夫君 参考人の方遅くまで御苦労さまでございます。質問に対してはひとつ簡明率直にお答えをいただきたい、このことをまず申し上げておきます。 最近の社会経済情勢というものは、変転目まぐるしいわけでありまして、石油ショックあるいはそれ以後の変動というものは大変なものがございました。KDDも経営上大きな影響を受けているわけであります。しかし、この変転きわまりない世界情勢の中で、こういったことに柔軟に対処してきたればこそ今日の成長と安定があったと思うわけです。それは企業は独占、形は民営という、ここに有利さがあったと思いますし、またそれを逆の形でいうと温室的であるとも言われかねないゆえんでございます。 私は率直にお尋ねをしたいのです。いままでは政府によって取り扱われていた国際通信を民間会社が行うことになった理由は、「KDDの概要」の冒頭に書いてあるように「多面性をもつ国際間の電信電話事業は、より自主性、機動性のある民間形態によって運営されるのが最も適当」とされたためです。この設立の趣旨に基づいて間違いなく運用運営をされているかどうか。 特に、私が強調をしたいことは、自主性と機動性ということだと思うのですね。ほかの企業体、事業体をここに引き合いに出して失礼かと思いますけれども、KDDを論ずる場合に、私はすぐ念頭にNHKが浮かんでくる。比較をしますと公共性が非常に強いという面では共通の広場がございますし、事業形態としては、これは独占であるということ、これも共通点でございます。私がこれから申し上げることは、創業以来二十三年たった、今日の安定と成長をかち得ているわけであります。事業の規模が大きくなると小回りができかねるというのがこれは通例でございます。公共性が強くなる、公共性を意識する余り官僚性にこれがつながったり、また硬直性につながるという危惧がございます。こういった点、私がいま挙げましたのは単なる危惧にすぎないものか、これからのKDDの経営、運営をお考えになる上に、いま私が申し上げましたようなことに特に御留意をいただきながら将来展望を持っていらっしゃるのか、その辺をまず伺いたいと思います。これはもう簡単で結構です。
○参考人(板野學君) ただいま先生おっしゃいましたように、国際電電を民営の形にしておくということはまさに機動性を持たせ、それから自主性を持たせるということでございまして、私ども、ただいま郵政省からいろいろの監督を受けておりまするが、その監督も郵政省の方でそういう気持でやっておいていただけますので、私どもはあくまでこの機動性を持って、自主性を持っていままでやってきた、またこれからもそういうぐあいにしていける、こういう確信を持っておる次第でございます。
○木島則夫君 他の事業体を比較に出しちゃ失礼なんですけれど、NHKの場合は、よくこの委員会でも私御議論申し上げたんです。公共性を意識する余り公共性の重さに萎縮をする、非常に固くなってしまうということ。もちろん公共性を意識してもらわなきゃ困るんです。それから独占性ということであぐらをかいてしまう、安心をしてしまう。それが今日の状況を私はもたらしたと思います。そういう意味でただいま申し上げたわけでございますけれど、そういう点に立脚をいたしまして郵政大臣、政務次官にお伺いをいたします。 KDDの設立の趣旨にのっとってKDDが運営をされ、また運用をされていると見るかどうか。さらに変転きわまりないこの世界情勢の中で運営の誤りなきを期するために強いて問題点を御指摘いただくとすれば、それはどういうことなのかということですね。これは先ほど他の委員の方もお触れになったと思いますけれど、私はより具体的に御指摘をいただきたい。もちろん、その前提となることは、郵政省のこの情報化社会——非常に価値の多様化した、複雑化した情報化社会に対する的確なる認識が最前提であるということは、これはもう当然でございます。そういう御認識の上に立って、KDDを診断と言うといけませんね、これはちょっと語弊がございます。強いて問題点を御指摘していただけるとすれば、それは具体的にどういう点なのかということです。
○政府委員(左藤恵君) いま御質問の点は非常にむずかしい問題だと思います。一般的に申しまして、国際電電は、その設立の趣旨というものを、私はそういうことで、特殊会社といいますか、という形で設立された設立の趣旨に沿って運営されているというふうに判断、私自身はそういうふうに考えます。 確かに、いまお話しのような、非常に多面的に国際間の国際交流というものが進んでまいりますと、どうしてもそういった価値観というようなものも変わってまいりますし、それからまたその動きも非常に激しいわけでございます。高度化、多様化というものは、どうしても国際電気通信というものの需要がそういったものを要請していくものと思いますので、それに対処した形というものが国際電電にできているかどうかということについて、私は、おおむねといいますか、そういう線でいま進んでいるのじゃなかろうかと、このように思います。 どういう点がそれじゃ足らないのか、まだ十分でないのかということについて、これは非常にむずかしい御指摘だと思いますが、私は、たとえば国営の形とかあるいは公社とかというような形で、機動性が欠ける、そういうようなものよりも、やはり国際電電会社というふうな形で、自由潤達に、そういった外国との折衝をする点は十分生かされておりますけれども、やはり一つの国の、何と申しますか政府としての一つの方針、外交方針とかいうもの、そういうものを十分国際電電がやっぱり体して活動してもらわなければならないので、そういう点で郵政省というものが中に入って、私は、指導監督といいますか、という立場は、そういう形のものでやっていくべき性格のものではなかろうかと、このように思います。
○木島則夫君 きょう、私は、KDDにあらかじめ質問の予定をお出しをしておりました。しかし、他の委員の方がお触れになりましたので、もう重複を避ける意味で、この委員会で出ました御発言なりお答えを土台にしてフリーに私お尋ねをさしていただきます。 日本政府の外交方針を踏まえて、それにのっとってKDDというものがいわゆる世界を見なければいけないというお話は私ももっともだと思います。その前提としては、やっぱり日本の外務省なり外交方針というものがきちっとしてなきゃいけない、これも大前提でございます。 そこで伺いますけれど、どうでしょうか、たとえば五十一年、五十二年、五十三年、事業計画をお立てになる場合に、一番肝心なことは世界の情報の収集だと思いますね、資料の収集。そういう点で、現在、いいですか、行政機関なり政府機関からの情報の収集というものは、郵政省が仲立ちになっておやりになっているかどうか私はよく知りませんけれど、うまくいってますか。つまり、そういう接触、接点というものはきちっといっているかどうか伺います。
○参考人(板野學君) 私ども、最近のこの情報化の進展に伴いまして、やはり国の活動あるいは将来日本の各企業の活動、この活動に必要な情報を容易に収集できるような私どもは設備を提供する、こういうような観点に立ちまして、私どもの会社におきましては、特にデータ通信に関する部も新設をこの六月にいたしまして、それからまた総合企画室におきましては、それに必要な情報収集のための特別の調査部も設けまして、そして各政府なり企業なりが、これはもちろん営業部の関係も加わりますけれども、それら三者が一体になりまして、政府なり企業なりのそういう情報活動に必要な考え方あるいは計画の大体のあらましというものを的確につかむように私どもは積極的にただいま活動をいたしておるわけでございます。
○政府委員(左藤恵君) 政府といたしまして、外交ルートというものでいろいろ情報が入ってまいりますが、それだけでは私は十分じゃないと思います。また民間のいろいろな活動のものも、やはりそういった情報の中で情報をわれわれも取り入れて判断していくべきだと思いますが、いまの段階においていろいろ努力はいたしておりますけれども、まだ十分ではない、このように思います。
○木島則夫君 ことに、今後、発展途上国との間の通信サービス向上というところに私は進んでいくだろうと思いますね。その中で果たすKDDの役割りというものはこれは非常に大きい。そうなってまいりますと、たとえば中近東の情報などというものが非常に入りにくかったり収集しにくかったり、アフリカ諸国しかりですね。やっぱりそうであってはせっかくKDDが世界のKDDとして発展していく私は阻害にむしろなると思う。まだ、いま郵政政務次官のお話では情報収集あるいはそのルート接触の仕方に不十分なものがあるというお話でございますけれど、こういう点はやっぱりその情報化社会の中での一番大事な情報を提供し、情報を扱う部署なんですからね、私はそういうところにこそ人手と金をたくさんかけるべきだと思う。もう一回ひとつ政府としてお答えを いただきたい。
○政府委員(左藤恵君) 御指摘のとおりだと思います。今後とも、そういうことで努力をしてやっていかなければ世界の大勢に立ちおくれてしまうのじゃないかということを心配いたします。
○木島則夫君 これは本当に政府として、郵政省として言葉だけに終わらせないでくださいね。これは本当にKDDがこれからたとえば、発展途上国ではありませんよ、これからベトナムとの通信の問題あるいは北朝鮮との通信の問題、いろいろそういう世界各国との通信網あるいは情報交換をする場合に、やっぱりよりどころとなるものはいま言ったようなことなんですからね。私はその辺はやっぱり密接に、それこそ情報のお互いのコミュニケーションをよくしていただくということがこれはもう大前提であろうというふうに考えているわけでございます。 その点で、KDDの方からごらんになって、この際、どうですか、政府にこれこれこういう点を具体的に要望するということをむしろおっしゃったらいかがですか。こういう機会ってめったにないと思う。それこそ自主性を発揮してもらいたいのだ。
○参考人(板野學君) 大変私ども啓蒙に値する御発言でございます。郵政省を中心にいたしまして、もちろん外務省その他通産省、いろいろな各省の方々が本当に情報の重要性ということをお考えくださいまして、いままででも大変私どもに貴重なる情報を与えていただき、またわれわれが何をすべきかということにつきましてもいろいろ御指導をいただいておりまするが、さらに、この上とも、私はそういう点に留意をしていただければ大変ありがたいと思います。 また、一般の企業につきましては、これはもう電気通信のいろいろな最近の非常な技術的進歩もございますので、非常に活発にこういう方面の資料の収集なりあるいはその計画の樹立なり等をやっておいでになります。ただ、その間の私どもの接触という度合いにつきましては、私どもも十分これからまた考慮しなきゃならぬという点もございます。 それから、一つは私どもの海外事務所もただいま十二ございますけれども、さらにこれを拡充いたしまして、そうして積極的に海外の通信事業についても情報を集める。また、海外に出ておりまする日本からの企業、それから外国の企業等につきましても、そういう通信に対するいろいろな要望、要請等も積極的にこれから集めていきたい、こういうように考えておる次第でございます。 何とぞ、この国会を通じまして、情報の収集またはその収集をする手段、それを提供する私どものこの通信機関というものが、さらにそういう面に向かって充実されるように、ひとつ御指導、御鞭撻を賜りますように、この機会にお願いをいたしたいと思います。
○木島則夫君 会社のトップの方あるいは非常に大事なポストにいらっしゃるような方の海外視察の度合いというのはどのくらいあるんですか。そして、それは主にどういうところを見て回ってこられたのですか、ちょっと報告してください。
○参考人(板野學君) 大体、私ども重役といいますか、そういう者につきましては、海外で行われます重要なる会談、それからまた個別ごとの会談につきましてはできるだけそれに出席するというような機会が恐らく一人について二回や三回はあると思います。 それから私どもの各部長とかそれ以下の者につきましては、大体、もう年に約二百日くらいは海外の会議とかあるいはそういうような視察というような方面に出かけております。また、海外におきまするいろんな研究等の機関の集まりがございましたら、私どもも積極的にそういうところにこれはもう十回くらいございますかな、十回以上でございますか、そういうところにも積極的に出しておりますし、また一般従事員につきましても海外事業との交流ということを図っておりまして、お互いに人を交換して視察なり意見の検討をするということ、それからもう一つは海外の各地域ごとにチームを出しましてその視察をし、かつお客さんが海外の通信事業にどういうぐあいにいろんな意見を持っておるか、コンブレイントを持っておるか、こういうことを視察させるようにいたしております。まだ不十分な点は今後ともさらに考えていきたいと思います。 なお海外に対する留学制度というもの、いわゆる研修制度でございますが、これも私ども各大学あるいは研究機関にも人を派遣しております。そういうことでこういうこともさらに今後ひとつ気をつけてやっていきたい、こういうように思っております。
○木島則夫君 広報活動、つまりKDD御自身のやっぱりPRも私は大いに必要だと思いますね。これからいわゆる国際自動即時通話ですか、そういった面へのPRなんがもどんどんやっていただきたいと思うんです。やっぱり利用してそれを使ってくれなければしょうがない、使ってくれるためにはそれに適したPR活動というものが私は必要だと思います。 しさいに私は拝見をしたわけではありませんから、大変直感的な感覚的な申し上げようで恐縮でございますけれど、少し総花的なPRに過ぎないかという点なんですよ。どこに重点を置いていまPRをなすっているんですか。
○参考人(増田元一君) ISDの利用方法、周知、これにいま重点を置いてやりました。
○木島則夫君 私は当然だと思いますね。余り総花的にならないで、ひとつ重点的に、ことにこういう低成長というか、これから不況の時代でございますから、そういう時代にこそやはり情報、PRというものはこれは非常に大事な問題だと思いまして、時間があれば細かい点について一つ一つ私申し上げたいんだけれど、きょうはそういう総体的なことについて誤りのないようにというふうに申し上げておきたいと思います。 それに関連して、これはまたこういうことを言うとおしかりを受けるかもしれないけれど、テレビのコマーシャルなんかをお使いになったり、番組提供などもKDDという公共性を持った事業体、いわゆる企業体であるということから、比較的お品のいい番組をお選びになる傾向がありますね、そうですね。私はこういう言い方をするとおしかりを受けるかもしれないけれど、ある意味で、どういう番組がよくて、どういう番組がお品が悪いというようなそういう価値観というものは若い人、世代によってもいま非常にまちまちなんですよ。だから、ある意味では多少一般的にお品が悪いと言われるような番組の提供者にもなって、やはりPRをするくらいのがめつさというか、そういうものがないと、何か武士は食わねど高ようじですか、そういう体質をお品よく持続をしていくと将来やはり問題があると思いますよ。まあ、これは私の意見として感じたままを言わしていただきたいと思います。 具体的な問題、少し一つ二つ触れさしていただきます。 国内の電報電話料金値上げの法案が衆議院で継続審査中でございますけれど、仮にその法案どおり値上げが実現をしたとしたときに、KDDへの影響ですね、まず一点。 それから新聞報道によりますと、これは五十一年の一月六日の日経ですが、KDDは、国内の電信電話料金の値上げに備えて、海外への電信電話料金を値上げをする方針で具体案の検討を急いでおり、その際、通話対地によって大きな格差のある料金体系のアンバランスを是正する考えで、欧米などへの遠距離料金を相対的に引き下げ、東南アジアなどへの近距離料金の値上げ幅を大きくしたい意向だというふうに伝えております。 KDDは、この新聞報道のような料金値上げやあるいは料金体系の合理化計画を一体持っているのかどうか、もし計画中とすれば、その構想なり考え方をお示しいただきたい。
○参考人(鶴岡寛君) ただいまお尋ねの料金の件でございます。新聞の報道を私実は見ていなかったわけでございますが、少し私どもの考えよりも先走っているように感じられるわけでございます。 料金の問題は、もちろんのこと、これをこのままの料金で、ノータッチでこのまま推移するということはなかなか会社の経営上も今後はむずかしくなろうかとは存じます。しかし相対に何割上げるとか、そういうようなことではございませんで、けさほどから申し上げましたように、一つの点は、電電公社の値上げによって公衆の払います、お客様のお払いになるたとえば電報が国外の方がかえって安いというようなアンバラの是正。 もう一つは、われわれが国際電報を取り扱うことによりまして、何といいますか収納する料金、分収します料金の方が公社に取り扱い手数料を払う料金よりも少なくなるという事態が起こったら、これはやはり是正をしなくてはいけないのではあるまいかということが一つでございます。 そうしてもう一つは、公社の料金の値上げによりまして、私どもが直接に支出増になると思われる金、法案が通りましたならばなると思われる金が現行の法律だけに定められる関係だけでも十億ちょっとある。それにまた法定料金以外の料金が仮に動くとすると、それに若干の、あるいは相当額のプラスアルファがある、それは私どものような小さい会社にはもろにやはり影響があるわけでございます。 あるいは何といいますか世界的な物価高、そしてこれによってもたらされました人件費あるいは経費、物品費の増加、これはなかなかにゆるがせにできない重圧を持って、私どものみならず世界の各通信業者に迫っております。したがいまして各国の通信業者はそのようなことを背景にして、もちろん部分的な一部のことではございますが、そういうようなことを踏まえて料金の調整を図らなくてはいけないのではないかという意見が出ており、あるいは真剣にそれについて討議が行われておるというようなことでございます。 そういうようなことを背景にいたしまして、私どもとしても長期を見通しまして、また、いろんな点を相互勘案してこれを検討をする段階にぼつぼつ入るのではないか、まあ大体そのような状況でございます。
○木島則夫君 国際海事衛星通信システム、先ほども触れられておりましたけれど、このインマルサットに関する条約及び運用協定が九月の三日、ロンドンの第三回インマルサット設立に関する政府間会議で採択されております。で、このシステムは船舶通信に衛星通信技術を導入することによってサービスの品質の飛躍的な向上を図るというものでございますけれど、今度はそのKDDに伺いたい。 KDDとしては、どのような考え方で準備を進めていらっしゃるが、お聞かせをいただきたい。
○参考人(宮憲一君) ただいまの御質問に対しまして、現在のKDDが行っております海事通信の電話業務について意見を申し上げる必要があると思います。 現在、電話の短波による通信で、遠く航海しております船と通信をやる場合が一番問題になっておるわけでございます。それは何分電離層を使った通信でございますので不安定であるということと、また混信があるということは避けられません。それから呼び出し時間というものが設けられておりまして、そのときにまとめて通話の受付をやっておりますので、即時の接続を行うには若干の問題がございます。これに比べまして海事衛星通信システムというものは衛星を介して直接に通信をやりますために非常に高品質かつ安定なる通信ができるわけでございまして、これに対しては将来の試行業務としてでも早く実施に移したい希望を持っておるわけでございます。 それで、先般、インマルサットの条約並びに運用協定が署名のために開放されましたけれども、これに対しましてはKDDもいままでインテルサットにおきましてかなり衛星通信の知識を持っております。したがってこの経験を生かしまして今後のインマルサットの運営に対しましても十分貢献ができるのではないかと確信しているわけでございます。そしてもしこれから先署名当事者の形で指定がありますならば、十分積極的な態度でもってこれを実施していきたい、貢献していきたいと考えております。 それで、これにつきましても、条約が発効いたしますためには十五%という当初の出資率を持ったところが批准しなければいけません。そのためにかなりの年月がかかると予想されますので、この間にありましても手をこまねくことなく早く公衆通信の実施のため、いまのところマリサットという衛星が上がっておりますので、これを使いまして十分運用経験を積み、技術の確信をつけまして試行的業務としましても早く公衆通信として提供していきたいという希望を特っておるわけでございます。これがKDDの態度でございます。
○木島則夫君 さらにKDDでば、鞍馬丸とKDD丸においてマリサット衛星等の実験を行ったということでございますけれど、これも簡潔で結構です、その結果。そしてマリサットシステムに対するKDDの考え方、それから郵政当局、先ほどお答えがあったと思いますけれど、この両者の、マリサットシステムとインマルサットシステムとは相関関係にあるわけですけれど、将来どういう方向に持っていきたいのか、もう一度確認をする意味でお答えをいただきたいと思います。
○参考人(宮憲一君) それでは、最初、実験結果につきまして簡単に御報告いたします。 実は、郵政省の御指導をいただきまして、コンテナ船の鞍馬丸とそれからケーブル船のKDD丸の二つのものを使いまして運用評価実験を実施いたしました。それで鞍馬丸の方は七月から八月にかけまして、それからKDD丸の方は九月から十月の初めにかけまして実験いたしました。 それで、まず、そのうちの電話の方につきましては、これは予想どおり非常に安定、しかも品質が良好でございました。十分実用になると思います。現在、手動接続いたしておりますので、将来は自動になりますけれども、接続に約数分ないし十分かかりますけれども、結果は非常に良好でございます。 それからテレックスの通信につきましては、当初目標の一万分の一の誤字率以下になっておりまして、これも非常に迅速に接続できますので、十分期待を持てるということを確認できておりまして、正式の報告は続いてすぐ提出することにしております。
○政府委員(左藤恵君) インマルサットの設立に関します条約は、ちょうど九月三日に採択されて、署名に開放されたばかりのところでございまして、これがシステムの運用開始となりますと約五年はかかるだろうということが予想されております。一方、マリサットにつきましては、現在、大西洋と太平洋の地域のサービスを提供して実施しておりますけれども、これには五年間という期限がついておりまして、そういったことでもございますので、二つのシステムの間で競合関係に立つということはほとんど考えられないで、むしろインマルサットが五年たった後にマリサットシステムを買い取るとか、あるいはそれを今度は賃貸するとか、いずれかの方法をとってサービスというものが続けられるんじゃなかろうかと、こういう観測が行われておるわけでございまして、そうしたことで、わが国といたしましては、究極的にはインマルサット・システムを一元的に利用するということの方針を立てておるわけでありますけれども、いまお話がございましたように、一つの海事衛星通信技術と申しますか、というものを十分習得してその運用なりを完璧を期するために、そういう意味におきましても当面はこのマリサットシステムを利用するということをやっていいんじゃないかと、こういう態度で国際電電にその交渉を進めていただいておる、こういうことでございます。
○木島則夫君 国際ダイヤル通話の現況と今後の拡張計画について伺いたい。これは細かい数字は要りません。 国際電話は、国際通信サービスのうち最も多く利用されているサービスの一つであることはもう当然でございまして、今後の見通しとしても、世界の電話網の充実等に呼応しながらさらに大きく発展をしていくものと予想されているわけです。しかし、その運用の形態については、まだそのほとんどを人手に頼っているためにコストが非常に高いとか、こういう意味において国際通話のダイヤル即時化というものは国際通信全体に及ぼす影響も非常に大きいと思いますし、今後の最も重要な施策の一つであるというふうに考えているわけです。 しかし、日本からのダイヤル発信は余り利用されていないと聞いております。その理由は何なのか。また今後の利用促進策としてはどのような施策を考えておいでなのか。また将来の要員との関係についての見通しも含めて、お答えをいただきたい。
○参考人(笹本昇君) ただいまの御質問にお答え申し上げます。 まず、現状でございますが、現在の時点におきまして国際ダイヤル通話の伸び率でございますが、意外に伸びておりませんで、三%程度、全発信国際通話の三%程度にとどまっております。 それから現在のところ、外国の対地としましては二十六対地、それから公社のDEX局は五十六局に増加しておりますが、先ほど申し上げましたように、ダイヤル化率としましては三%程度にすぎないという現状になっておりまして、これについての理由でございますが、結局、まず第一にDEX局の今後の増加を公社の方にお願いしております。DEX局が今後伸びていくことが一つの前提でございます。それからダイヤル通話の対地の増加を今後図るということが第二点でございます。それから使用されるお客、使用者に対しまして魅力あるものにするために料金上の小刻み課金を導入するというようなことがまた一つの今後行われなければならないことでございます。現在のところ、小刻み課金になっておらないということでお客が魅力を感じないというようなこともございます。 それから、このサービスの今後の進め方といたしましては、いま言った問題点を極力解決するということで、電電公社に対しましては、DEX局の今後の増設をなるべく国際電話の多いところに設置していただく。あるいは対地の方につきましては、KDDの社内におきましてなるべくダイヤル通話のできる対地を増設していくというようなことを考えております。それからさらに小刻み課金につきましても、新宿の全電子交換機の導入後に適当な時期にこれをやりたいというように考えております。 それから、さらに要員の問題でありますが、ISDの利用拡大を図るとともに、他方、設備の近代化、作業の簡素化等の省力化施策を一層積極的に推進することによりまして要員増を抑制したい、かように考えております。 で、現在のところ、五年後に二五%のISD化率を期待しておりますが、その時点におきまして、現在の予想、これは見通しでありますが、電話に必要な要員は現在よりなおトラフィック上ISD二五%を考えますと増員が必要になる可能性がございますので、この辺につきましては、いま申し上げた設備あるいは作業の点を十分検討いたしまして、ISD化率を伸ばすとともに、要員増をこれ以上ふやさないように努力したいというふうに考えております。
○木島則夫君 あと一点で私質問を終わります。 先ほども、これからのKDDが発展をしていく上で、発展途上国との間の通信サービスの向上が非常に重要な問題になってくるということを申し上げたんでありますけれど、KDDとしての発展途上国への海外技術協力の現状と国際通信との関係についてお伺いをしたい。
○参考人(有竹秀一君) おっしゃるとおり発展途上国の電気通信の向上は、特にわが国とこれらの諸国との電気通信サービスの改善を促進するため に非常に役立つんでありまして、KDDといたしましては、次のような海外技術協力活動を行っております。 なるべく簡単に申し上げますと、第一番が海外から研修生を受け入れて研修を実施することであります。で、これは日本政府の計画による集団研修コースの受け入れと、それからその他国連とか外国の通信相手主管庁からの要請による研修員の受け入れの研修を行っておりまして、たとえば昭和五十年では合計百二十名の研修員を受け入れて研修を行っておるわけであります。 それから二番目が技術職員の海外派遣でありまして、これは主として日本政府の計画によりまして海外発展途上国各地に技術者を派遣しておりますが、現在は、特に先ほどちょっとお話のありました中近東方面——アルジェリアとかサウジアラビアとか、方面にかなりの数出ておりまして、トータル十五名が、そのほかアフリカ方面にも出かけて向こうに協力しているわけでございます。 それから三番目が通信機器の供与、援助の問題でありまして、これは特に対日通信サービスの向上、改善を図るための通信機器等の供与を行っております。で今年度は、ビルマと日本国間の通信サービスの改善、特に直通テレックスサービスの開設について先方局から供与の要請があり、これに応じて現在準備中であります。 そのほか四番目として、技術協力覚書というので、重要な発展途上国とはグループで技術者あるいは業務関係者が交換で往復いたしまして、意見の交換、技術指導を行っております。 それから最後に、国際通信に関するコンサルティングサービスでありますが、当社の持っております技術力をもって発展途上国等の電気通信施設の建設に寄与するためのコンサルティング業務を行っており、現在、パラグアイ国衛星通信地球局及び国際電話交換設備建設に関するコンサルティングを実施しております。 以上でございます。
○政府委員(左藤恵君) いま国際電信電話株式会社としてなさっておられる国際協力についてのお話がありましたが、電気通信につきましては、その技術的な特性という点から見ましても、国内通信と国際通信のいずれにおきましても同じ品質でなければ両者の接続というふうな問題も十分でなければ円滑な運営も期せられないわけでありますので、郵政省という立場からは、これまで開発途上国に対しまして経済協力、いまお話しのあったような技術協力というものを積極的に推進いたしておりまして、今後も、一層これを推進していきたい、このように考えております。
○木島則夫君 結構です。
○委員長(森勝治君) 本日の調査は、この程度にとどめます。 本日はこれにて散会いたします。 午後七時六分散会 —————・—————