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78回国会参議院1976/10/22

交通安全対策特別委員会 第2号

発言数
84
登壇者
22
会派数
4
開催日
1976/10/22

会議録

野口忠夫日本社会党

○委員長(野口忠夫君) ただいまから交通安全対策特別委員会を開会いたします。  理事の辞任についてお諮りいたします。  岡本悟君から文書をもって都合により理事を辞任いたしたい旨の申し出がございました。これを許可することに御異議ございませんか。   「異議なし」と呼ぶ者あり〕

野口忠夫日本社会党

○委員長(野口忠夫君) 御異議ないものと認め、さよう決定いたします。  この際、理事の補欠選任を行いたいと存じます。  理事の選任につきましては、先例により委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

野口忠夫日本社会党

○委員長(野口忠夫君) 御異議ないと認めます。  それでは、理事に土屋義彦君を指名いたします。     —————————————

野口忠夫日本社会党

○委員長(野口忠夫君) この際、西村総理府総務長官、天野国家公安委員会委員長、石田運輸大臣及び中馬建設大臣からそれぞれ発言を求められておりますので、順次これを許します。西村総理府総務長官。

西村尚治自由民主党総理府総務長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(西村尚治君) 西村でございますが、私、先般はからずも総務長官といたしまして、交通安全対策を所管することになりました。まことに微力でございまするけれども、よろしくひとつ御指導、御鞭撻を賜りまするようお願いを申し上げます。  ところで、今国会における交通安全対策特別委員会の審議が開始されるに当たりまして、交通安全対策に関する所信を申し述べます。  交通事故は、昭和四十五年をピークとして、以来五年間連続して減少しておりますものの、本年も一万人近い死者、それから六十万人前後の負傷者が発生するものと予想されております。交通事故は依然として平穏で安全な国民生活の最大の脅威であり、交通安全の確保は大きな政治的課題であると言わなければなりません。  政府としましては、当面年間の交通事故死者数を五年後にピーク時でありました昭和四十五年の半数以下にとどめることを目標としまして、道路環境の整備、交通安全思想の普及を初め、安全運転の確保、車両の安全性の確保等各般にわたる施策を強力に推進しているところであります。  私は去る九月十五日総務長官に就任したのでありますが、今後さらに交通安全施策の充実強化を図るとともに、特に幼児、老人の安全と自転車利用者の安全を確保するため、母親組織や幼児クラブを育成するなど、交通安全思想の普及徹底を期したい所存でございます。  以上、交通安全対策に関する所信を申し述べましたが、委員の皆様方の一層の御指導、御鞭撻をお願いいたす次第でございます。

野口忠夫日本社会党

○委員長(野口忠夫君) 天野国家公安委員会委員長。

天野公義自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○国務大(天野公義君) 先般国家公安委員会委員長を命ぜられました天野公義でございます。  時局厳しい折から、その責務の重大さを痛感しております。年間の交通事故による死傷者数はいまなお六十万人を超えており、交通事故の防止は国民生活上非常に重要な課題であります。私は人命尊重の理念を基本に踏まえて、近年における交通事故の減少傾向を定着させるため、警察の立場から総合的な交通安全対策を引き続き強力に推進してまいる所存であります。  委員の皆様には、平素から交通警察行政につきまして多大の御尽力をいただいており、感謝にたえないところでございます。今後とも格別の御指導、御協力を賜りますようお願いを申し上げる次第でございます。

野口忠夫日本社会党

○委員長(野口忠夫君) 石田運輸大臣。

石田博英自由民主党運輸大臣

○国務大臣(石田博英君) このたび運輸大臣を拝命いたしました石田でございます。  運輸行政を預かる責任者といたしまして、一言ごあいさつを申し上げます。  陸海空にわたる交通安全の確保は、運輸行政の最も重要な課題であり、特に人命の尊重は他の何物にもまさるものとして、交通安全対策を強力に推進していくことが必要であると考えております。運輸省といたしましては、従来より交通環境の整備、運行者等の資質の向上、交通機関の安全性の向上、交通秩序の維持等の交通安全施策を総合的かつ計画的に推進しておりますが、本年度は第二次交通安全基本計画を初め、第五次港湾整備五カ年計画、第三次空港整備五カ年計画等の長期計画の初年度に当たっており、交通安全施策の積極的な推進について、私も最善の努力を払ってまいろうと、かたく肝に銘じているところでございます。このため今後とも委員皆様方の絶大なる御支援と御鞭撻をお願い申し上げる次第でございます。

野口忠夫日本社会党

○委員長(野口忠夫君) 中馬建設大臣。

中馬辰猪自由民主党建設大臣

○国務大臣(中馬辰猪君) 今回の内閣改造により建設大臣を命ぜられました中馬辰猪でございます。  交通事故による死傷者は、交通安全施設等の計画的かつ積極的整備を初めとする関係者の懸命の努力により、自動車輸送の増加にもかかわらず、昭和四十六年以降年々減少を続けております。しかしながら、昨年一年間でなお一万人余の死者と約六十二万人の負傷者の発生を見るという、いまだ憂慮すべき状況にあります。交通安全は全国民の願いであります。私は、人命は何よりもとうといという基本理念にのっとり、交通安全施設の整備等、道路交通の安全と円滑の確保に力を尽くしてまいりたいと存じます。練達堪能、経験豊富な皆様方の御叱正、御指導を切にお願いいたしまして、私のごあいさつにかえさしていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。

野口忠夫日本社会党

○委員長(野口忠夫君) 次に、橋口総理府総務副長官、阿部運輸政務次官及び梶山建設政務次官から、それぞれ発言を求められておりますので、順次、これを許します。橋口総理府総務副長官。

橋口隆自由民主党総理府総務副長官

○政府委員(橋口隆君) このたび総理府総務副長官を拝命いたしました橋口でございます。  総務長官を補佐し、各省庁と緊密な連絡をとりながら、交通安全対策の推進に全力を傾ける所存でございます。どうぞ御指導、御鞭撻を賜りますようにお願い申し上げます。

野口忠夫日本社会党

○委員長(野口忠夫君) 阿部運輸政務次官。

阿部喜元自由民主党運輸政務次官

○政府委員(阿部喜元君) 運輸政務次官の阿部喜元でございます。  それぞれごあいさつがありましたように、この世の中で何が一番大事かと申しますと、人の命ほど大事なものはないということは言うまでもございません。人命尊重を目指す当委員会の良識ある各委員の先生方、格別の御支援、御協力をお願い申し上げます。よろしくお願いいたします。

野口忠夫日本社会党

○委員長(野口忠夫君) 梶山建設政務次官。

梶山静六自由民主党建設政務次官

○政府委員(梶山静六君) 過般、建設政務次官を命ぜられました梶山静六でございます。  微力でございますが、中馬大臣のもとに全力を尽くす決意でございます。委員各位の格別の御指導をお願いいたします。よろしくお願いいたします。

野口忠夫日本社会党

○委員長(野口忠夫君) 派遣委員の報告に関する件についてお諮りいたします。  前国会閉会後、当委員会で行いました交通事情及び交通安全施設等の実情調査のための委員派遣につきましては、その報告を前国会で聴取する機会がございませんでしたので、本日、派遣委員からその報告を聴取いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

野口忠夫日本社会党

○委員長(野口忠夫君) 御異議ないと認めます。  それでは、派遣委員の報告を聴取いたします。浜本君。

浜本万三日本社会党

○浜本万三君 派遣委員の報告を申し上げます。  派遣委員は、野口委員長、福岡理事、阿部理事、栗林理事、安武委員と私の六人で、去る七月十二日から十五日までの四日間にわたり、栃木県、福島県、宮城県及び茨城県の交通安全対策の実施状況について関係機関より説明を聴取するとともに、日産自動車栃木工場、東北縦貫自動車道、日本道路公団仙台管理事務所、宮城県陸運事務所、苦竹インターチェンジ、仙台空港、航空大学校仙台分校、航空保安大学校岩沼分校及び日本自動車研究所を視察してまいりました。  以下、順次御報告をいたしたいと存じますが、各県を初め、視察いたしました機関よりそれぞれ詳細な資料が提出されておりますので、要点のみ御報告申し上げます。  まず、四県における交通安全対策の実施状況についてでありますが、各県とも施策の大綱はおおむね共通しており、関係者それぞれの立場において、事故防止のため、きわめて熱意を持って取組んでおられることを御報告し、以下各県別にその概要を申し上げます。  栃木県について申し上げます。  本県は、首都圏周辺部として、最近、産業経済活動の活発化、都市への人口集中等により急激な交通量の増大をもたらし、交通事故の多発化、都市部における交通混雑の激化など、各種の交通公害が顕在化しつつあるとのことでした。特に本県を縦貫する国道四号線の交通量が多く、県央では一日、四万三千台に達するほどでしたが、昭和四十七年以降、東北自動車道が順次供用開始されたことに伴い、交通量は減少する傾向を示しました。しかし、昭和五十年においては再び増加傾向に転じているとのことでした。  このような状況における本県の事故発生状況を見ますと、昭和四十六年をピークとして、五十年まで連続四年間、発生件数、死者数、負傷者数とも減少し、特に死亡においては昭和五十年は二百六十六人に減少しております。  道路別発生状況で見ますと、国道四号線、五十号線を初めとする幹線道路における事故が多く、死者数の全体から見て、その割合は市町村道と比べて高く、また高速道路においては県内全線開通に伴い事故件数も増加しておる状況であり、国道及び高速道路における事故防止対策は今後とも十分留意する必要があると思われました。交通安全対策の実施に当たっては、本県の実態に即し、本年度を初年度とする第二次栃木県交通安全五カ年計画を策定し、効果的対策の推進を図ることにしております。事故対策は各般にわたっておりますが、特徴的なものとしては、死亡事故が多発している六市四町を緊急対策推進市町に指定しての重点的施策の推進、交通安全教育の推進として特に幼児、老人に対する安全教育の徹底、交通安全母の会を通じての民間団体の指導育成に努めております。  また、本県では特に交通被害者救済として交通災害共済制度を実施しておりますが、加入率は約七〇%に達しており、今後とも本制度の活用を図っていきたいとのことでした。  なお、交通安全施設の整備については、第二次五ヵ年計画に従って進めておりますが、国及び県の管理する道路における安全施設の整備については、歩車道の分離を最重点とし、歩行者及び自転車利用者の安全を図ることとし、公安委員会所管分としては、本県独自の構想として、昭和四十九年より、さきに交通多発市町として指定された十市町について、重点的な安全施設の整備と交通規制を実施しているとのことでした。  次ぎに、救急業務について申し上げておきます。  県下四十九市町村のうち未実施団体は五町村でありますが、現在実施体制の整備を進めております。救急医療体制の整備については、医療機関に対し施設及び運営費の補助を行い、体制の整備に努めておりました。救急隊員の訓練、医師の研修を行うほか、専門外科医の確保に努力し、将来は第二次、第三次医療機関の充実を図るようにしたいとのことでした。しかし、本県における告示医療機関数の推移を見ますと、昭和五十年度で前年比で四減少しており、このことは、現行救急医療制度における重要な課題を提示しているものと思われました。  次ぎに、福島県について申し上げます。  本県における自動車台数は年々増加しており、幹線道路ばかりでなく、生活道路的な地方道までもモータリゼーションの波が押し寄せ、また加えて東北の関門としての地理的条件による大量の通過交通によって県民の交通事故に遭遇する機会も多くなっているとのことでした。  本県の事故の推移を見ますと、昭和四十四年死者数三百九十八人を最高に、死傷者は昭和四十七年まで増加傾向を示し、以後五十年まで減少傾向をたどっております。しかし、本年一月から六月の実績を見ますと、人身事故件数が増加傾向に転向し、六月末現在で死者百二十七名に達し、前年同期よりも九名増加しており、憂慮されております。その原因は、主要幹線国道の事故が減少している反面、県管理の一般国道、県道、市町村道での死者が増加していること、子供、老人の死者の割合が高いこと、また最近スピードの出し過ぎ、酒酔い運転、無理な追い越しなどが全死者の半数近くを占めていることなどとなっており、これに対応した事故防止対策を強力に推進しているとのことでした。特にドライバーの交通安全意識の高揚を図るため六十二万人署名運動を展開することにしているとのことでした。  救急業務については、県内の消防常備化を推進した結果、昭和四十九年の四月、二市、十広域組合消防本部の発足によって県内全市町村に救急業務実施体制が整備されております。また高速道路においては、沿線市町村を構成員として福島県東北自動車道消防連絡協議会を設置し、救急業務の円滑化を促進しているとのことでした。なお、搬送業務と受け入れ医療体制との一体的な運用を円滑に進めるための制度上の確立についての要望がございました。交通安全思想の普及については、さきの六十二万人署名運動を初め、老人、子供に対する安全思想の徹底を図っており、特に老人には個別的指導が必要で、本県では、「お年寄り交通安全チェックカード」を作成し、その徹底を図っているとのことで、現在五千人を突破しているとのことでございました。  次ぎに、民間団体として福島県交通安全母の会連合会会長の菅野氏から意見を聞きましたが、同会は八十二市町村で結成されており、会員も十六万人に達し、交通安全思想の普及は、まず母を中心とした茶の間からとして、指導者の養成、幼児の安全教育の徹底のため各種の運動を展開しているとのことでした。今後の重点施策としては、母と子の正しい自転車の乗り方、飲酒運転の追放などの運動を進めていく方針であり、指導、援助をお願いしたいとの発言がありましたことを御報告しておきます。  次ぎに、宮城県について申し上げます。  本県は、東北自動車道の開通、東北新幹線の建設などにより、今後経済活動にも好影響が出てくるものと思われる反面、交通事故多発も懸念されております。本県における事故の推移を見ますと、昭和四十七年の死者二百九十五人を最高に、その後三年間は人身事故件数は減少傾向を示しております。しかし、本年に入ってから死亡事故が増加、五月二十八日現在、対前年十九人増——これは三四・五%増になります——となり、これは残念ながら全国第一の増加率となりました。そこで、県下に交通死亡事故抑止非常事態宣言を発令し、強力な防止策を推進することとした結果、今日では、発生件数、死者とも対前年比は減少傾向になってきているとのことでした。  なお、年齢別死者数の中には、子供と老人の占める割合が三〇%と高い比率を示しております。歩行者、特に子供と老人の事故防止に重点を置いた効果的対策を推進しているとのことでした。  道路別事故発生状況では、県内屈指の主要幹線である国道四号、四十五号での事故が多く、全体の二五%と高い比率になっています。  また、今後東北自動車道の供用延長等により首都圏からの流入の増加に伴い、高速道路における事故の増加が懸念されるとのことでした。これらの現状に対応して、第二次宮城県交通安全五カ年計画により、死者減少の定着化を目標に安全施設の整備を促進するほか、各種の交通規制、交通安全県民総ぐるみ運動の展開による安全思想の普及徹底、市町村が設置する交通安全指導及び活動の援助、事故相談業務の充実等、諸施策を進めているとのことでした。  なお、交通安全指導員は二千三百八十三人おり、県は活動費補助として二分の一を支出しているが、指導員が十分活動できるような体制を整備してほしいとの要望がありましたことをお知らせしておきます。  なお救急業務については、県下全域にわたり実施体制が整備されており、特に重度障害者の救急医療業務を円滑に行うため、県と国立仙台病院がタイアップして、宮城県地方交通救急センターを設立しているとのことでした。  なお、国鉄の仙台鉄道管理局より、東北新幹線の建設状況について説明のあったことを御報告しておきます。  次ぎに、茨城県について申し上げます。  本県は、首都に近接しており、最近県内では鹿島臨海工業地帯、筑波学園都市等、大規模開発事業が進められており、また地形は大半が平たん地で、至るところに道路が通じ、その延長は全国第二位となっております。  事故の発生状況を見ますと、昭和四十六年死者六百三十三人をピークに逐次減少し、昭和五十年は四百三十五人になっておりますが、死亡率は全国的に見て上位にあり、汚名挽回に努めているとのことでした。  道路別事故発生状況を見てみますと、全延長約六万キロメートルのうち一・二%の国道で昭和五十年中四〇・九%の死者が発生しており、死亡事故抑止上、国道対策が重要な課題となっているとのことでした。また、年齢別死者数では、老人、子供が昭和五十年三二・四%と高い割合を示しており、過去の推移から見ても減少率が低い点が問題であるとのことでした。  このような事情に対応し、歩行者、自転車利用者の保護を最重点とした交通安全施設の整備を進めるが、地元では簡易歩道の設置の要望が強いので、その点も十分考慮してまいりたいとのことでした。そのほか、交通規制の強化、特に交通安全思想の普及徹底を図るため、「交通ルールを守る県民運動」、すなわち「三ない運動」として、運転者はスピード違反、飲酒、無免許運転をしない、自転車及び歩行者は車の前後を横断しない、急に飛び出さない、自転車で急に右折しない等、交通安全キャンペーンを実施しているとのことでした。  救急医療体制は現在九十二市町村のうち四町村が未実施で、その整備を図っているとのことですが、本県における医者の数は千七百七十五人で、人口当たりの率としては全国的に見て低く、施設も十分とは言えない状況にあります。救急医療については、告示医療施設の増設促進を図るほか、広域ブロックごとに中心的病院を選定、第二次診療機関二十施設の整備を進めており、最終的には第三次までの体制を強化していくことにしたいとのことでありました。  次に、民間団体として茨城県交通安全母の会連合会会長の高田氏より意見を聞きましたが、同会はすでに十周年を迎え、会員数は二十四万人を超え、子供、老人を交通事故から守るのはまず家庭における母の責任でという自覚のもとにがんばっているとのことでした。しかし、その努力にもかかわらず事故がなかなか減少しないことに困惑しており、県、警察の指導を受けて運動を進めているが、特に助成策を強化してほしいとの発言がありました。  なお、四県における説明に際しては、それぞれの所管陸運局より、踏切道改良を含む鉄軌道交通の安全対策、自動車運送事業における運行管理体制の充実強化等についての説明を聴取いたしました。  以上で四県における交通安全対策実施状況についての説明関係を終わります。  次に、東北縦貫自動車道について報告いたします。  昭和四七年、埼玉県岩槻インターから宇都宮までの九十二・五キロメートルが供用開始されて以来、順次供用延長が北に延び、現在宮城県泉インターまでの三百三十五・六キロメートルが供用されております。交通量は、昭和五十年度で全線一日平均出入十一万三千台、交通事故は昭和五十年千七百四十三件で死者二十三名となっております。交通事故などに対処する道路公団の管理体制としては、おおむね五十キロメートルごとに管理事務所を設け、またそれを統轄する二つの交通管制室により、道路交通の安全と車の円滑な運行を確保するようにしております。事故が発生した場合は、直ちに管制室へ通報があり、必要な措置を指令し、死傷者があれば応急措置を講ずる一方、地元消防へ救急業務出動を要請するとのことでした。このため、地元市町村に年間約二億円の支出をしているとのことであります。  今回、仙台交通管制室を視察し、その実施状況を見てまいりました。  なお工事状況については、現在、泉−青森間が工事中で、泉−古川間は本年十一月完成、古川−盛岡間は五十二年度完成予定であるとのことでした。  次に、苦竹インターチェンジについて申し上げます。  当地点は四号線と四十五号線が交差する地点で、特に仙台市内人車のネックになっていた所で、当インターチェンジの完成により四車線四方向の車の流れがきわめて円滑となり、事故も半減したとのことでありました。  次に、航空関係について申し上げます。  今回視察をいたしましたのは、仙台空港、航空大学校仙台分校、航空保安大学校岩沼分校でありますが、特に航空大学校長より仙台分校訓練機の事故について報告がありましたので、その概要をお知らせしておきます。  本年五月十日、分校所属訓練機は、同日午前九時九分仙台空港を離陸し、十時四十分訓練空域に到着した旨の通信を最後に消息を絶った。同機には機長の教官と学生三名が搭乗しており、全員遭難したものと認められています。このような事故は開校以来初めての惨事であり、まことに遺憾であるとの意見が表明されました。  事故の原因については現在解明中でありますが、当日の気象条件はきわめて良好であり、異例の事故と思われます。一日も早く事故原因を解明し、今後絶対にかかる事故を起こさないよう万全の措置を要請いたしたいと思います。特に補償関係につきましては、十分な配慮をするとともに、今後補償制度の確立を図る必要があるものと思われました。  また、航空大学校の卒業者の就職が深刻な問題となっており、その打開に苦慮しているとのことでありました。  なお、宮城県内視察に際し、宮城県陸運事務所において自動車の検査登録業務の実態を調査してまいりました。  次に、日産自動車栃木工場の視察について報告いたします。  本工場は、敷地三百万平方メートル、従業員八千人で、鋳造から組み立てまでの総合一貫体制が確立された近代的工場で、新車の量産が行われております。視察に際しては、会社側より会社概況、わが国における自動車産業の使命、会社の社会的責任等詳細な資料に基づき、熱意ある説明が行われました。特に交通安全問題の解決は、大気汚染、騒音などの公害と並んで自動車メーカーに与えられた大きな社会的責任の一つと考え、全力を傾注し、取り組んでいるとのことでありました。  本工場の周囲六・五キロメートルはテストコースになっており、このコースを周回するとともに、工場の主要部分と研究所の一部を視察してまいりました。  次に、財団法人自動車研究所について申し上げます。  本研究所は、自動車に関する研究を通じて自動車の総合的、長期的技術の向上を図るため、自動車についての基礎的研究、技術の開発研究、安全、公害防止に関する研究等が各般にわたって行われております。視察に際しては、特に交通安全の見地からの種々の実験、研究の実態等について説明があり、参考になる点が多々ありました。また、身近な問題として、研究所は地元警察署と協力し事故防止に努めているとのことでありました。  以上で報告を終わります。

野口忠夫日本社会党

○委員長(野口忠夫君) 以上で派遣委員の報告は終わりました。     —————————————

野口忠夫日本社会党

○委員長(野口忠夫君) 交通安全対策樹立に関する調査を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

浜本万三日本社会党

○浜本万三君 私は先ほど報告を申し上げました報告事項に関連する質問を四つほど申し上げたいと思います。  まず最初に質問を申し上げたいと思いますのは、航空大学校仙台分校訓練機事故の関係についてでございます。  この事故は、先ほど報告申し上げましたように五十一年五月十日発生いたしました事故でございますが、教官一人と学生三人の死亡がほぼ確認をされておるわけでございます。今日まで、当局におきましては、その原因調査をなさいまして、おおむねその結果をまとめられておるようでございます。私もここに「航空事故報告書」というものをいただきまして読ましていただいたのでございますが、おおむね結論が出ておるようでございますが、この際、その経過並びに結果について御報告をいただきたいと思います。

西村淳運輸省航空事故調査委員会事務局首席航空事故調査官

○説明員(西村淳君) 航空大学校の仙台分校の事故について御説明申し上げます。  順序といたしまして、事故の概要を簡単に申し上げたいと思います。  航空大学校所属のビーチクラフト式95−B55型、登録がJAの五二一四となっておりますが、教官と学生三名が搭乗いたしまして、昭和五十一年五月十日午前九時八分ごろ仙台空港を離陸いたしまして連続の離着陸訓練を実施しておりまして、その後仙台タワーに、十時三十分ごろでございますが、通信を設定しました。また、仙台アプローチに十時三十三分に通信を設定いたしまして、航空機の方から、仙台空港の南東約三十キロの海上でございますが、そこにあります指定された訓練空域に向かっているということをまず連絡しております。その後、同機は、十時四十分から十時四十九分の間に仙台アプローチ、それから仙台分校の専用無線局に対して報告を行っております。それは、高度四千五百フィートで空中操作の訓練中であるという旨の通信の連絡を行っております。その後、十一時四十二分に仙台アプローチそれから学校から当該機を呼び出したという事実がございます。ところが、これに対して応答はございませんでした。で、この呼び出しは、たまたま全日空の定期便が入ってまいりましたので注意を与える、喚起するという意味で呼び出したのでございますが、当該機からの応答はございませんでした。その後、何回か通信をして呼び出したのでございますが、ついに応答は得られなかったということでございます。その後、捜査救難を行われたわけでございますが、事故の翌日、五月の十一日以降、当該機の機体の残骸の一部及び御遺体の一部を揚収いたしました。その結果から、当該機は海面に墜落した、それで搭乗者全員が死亡したというのが事故の概要でございます。  したがいまして、航空事故調査委員会といたしまして、五月の十一日の夕方、機首の一部が揚収されましたので、直ちに翌十二日から七月の二十九日まで約二ヵ月半でございますが、現場に調査官を派遣いたしまして調査を実施いたしました。その間、航空局、海上保安庁その他の力によりまして、御遺体の一部及び五十三点の機体の残骸が揚収されております。その主なものを申し上げますと、前部胴体それから右エンジン、右のプロペラそれから後部の胴体等が揚収されたわけでございますが、翼それから左エンジン等は揚収することができませんでした。  以上の揚収物件等から事実を認定するための試験あるいは研究を行いまして、その解析をいたしました結果、結論を申し上げますと、結論といたしまして、一つは、教官及び三名の学生は適正な資格を持っておった、しかも所定の身体検査に合格しておったということでございます。教官は定期運送用操縦士の免状を持っております。それから学生は自家用操縦士の免状を持っております。  二番目に、同機は有効な耐空証明を有しておった。それで、定時点検あるいは日常点検も規定どおり行われておった。耐空証明は五十一年の十月七日まで有効だというふうになっております。  また、同機の揚収された残骸に限って試験研究いたしました結果からは、事故による損壊、それから海水による腐食、あるいは揚収作業のために多少破損、こういった以外にふぐあいな事実ということは発見されなかったわけでございます。  また四番目に、同機は朝九時八分に仙台空港を離陸しておりますが、先ほどちょっと申し上げましたように、十時四十九分に仙台分校と交信しておりますが、それまでは正常に飛行しておったということでございます。したがいまして、別に故障、そういったものも全然連絡がなかったということでございます。  五番目に、この機体の重量及び重心位置、こういったものは飛行特性に非常に関係してまいりますが、重量及び重心は規定どおり許容範囲内にあったというふうに推定されるところでございます。  それから六番目に推定の事故発生時間でございますが、これば十時四十九分、先ほど申し上げました時間に地上と交信しております。それからその後交信がないわけですが、先ほどちょっと申し上げましたように、十一時四十二分に下から呼び出しておりますが、それに対して応答がなかったと。したがいまして、十時四十九分以降、それから十一時四十二分以前に起きた事故であろうというふうにまあ推定されるわけでございます。しかも、当日の気象状況については非常にいい気象状況であった。したがいまして、気象による直接の関連事故はなかったというふうに認められるわけでございます。  それから七番目に、この事故で操縦者が意図して海上に不時着したのだというふうには認められないということでございます。これは機体の破損状況、それから通信の設定——もし意図して海上に不時着するということでございますと、必ずこれは通信があるはずであります。常識的に考えましても、そのように考えられるのでございます。したがいまして、その他の理由から意識して、意図して着水したのじゃないというふうに認められます。

浜本万三日本社会党

○浜本万三君 その程度でいいです、それは。  それで、ぼくがここで特に当局の見解を承りたいと思いますのは、いまお答えをいただきましたように、飛行機の整備も十分であったと、天候もよかったと、それから操縦士も適格な資格を持っておったと、健康状態もすべての面で全然問題点はなかったのだと。そうなってまいりますと、訓練の内容に少し無理があったのじゃないか。この報告書によりますと、「本事故は、操縦者が空中操作の訓練を実施中、当該機が左スピンに陥り」云々と書いておるのですが、大学校でお話を承りますと、訓練の内容は急旋回、低速飛行及び失速からの回復というような、きわめて危険状態を想定した訓練が行われておったのではないか。そういう訓練状態というものがそういう訓練生に対して的確な指導方針であったのかなかったのかということが、この際そうすると残るというふうに思うので、その点は一体どうだったのかということと、最後に時間がないので希望を申し上げると、やはり本人の技術、能力に応じて訓練の方法は順序よくやっぱり適切に行わるべきだという希望を私は持っているわけなんですが、その点いかがでしょうか。

松本操運輸省航空局次長

○政府委員(松本操君) お答え申し上げます。  まず、当日実施をしておりました訓練課目は、先生いまおっしゃいましたように、急旋回、低速飛行、失速及び失速からの回復、この三つを順次実施する予定でございました。  ところで、この飛行機に乗っておりました学生のまず技量でございますが、先ほどの御報告も申し上げてございましたように、まず帯広分校で単発機の操縦、単独飛行というものの訓練を受けました。次いで宮崎本校に戻りまして、そこで自家用操縦士としての免状を一応取っております。したがいまして、単発機に関する限りは、ここにございますような急旋回、低速飛行云々といったようなのは訓練の過程で十分に終わっておる。ただし、仙台分校では双発機でございますので、当然多少の違いがございます。  それからまた、この急旋回、低速飛行というふうな飛行は、一見危険な飛行のように見えるわけでございますけれども、まず航空機を完全確実に操縦いたしますためには航空機のくせというものをよく知らなければいけない。そのためには急旋回といいますと四十五度の傾斜角度で回る。低速飛行といいますと、大体失速をしてまいります速度の一・二倍から三倍ぐらいでこう飛ぶ。それから失速から回復というのは、たとえばずっとスピードを下げて、失速しかかると飛行機がこんな状態になる。それを体験をいたしまして、こうするとそれが回復できる。こういうことでございますので、これをよく承知していないと、実はそれから先の訓練に進めないという非常に大事な訓練でございまして、この学生はいずれも大体四時間程度この航空機につきまして基本的な訓練をまず受けまして、それからこれに入った。で、おっしゃるように、しかし非常に場合によっては危ない訓練で現実に事故も起こったわけでございます。こういった訓練をしますときには必ず教官が同乗いたしておりまして、いかなる場合にも、何か起これば教官が十分回復操作ができると、こういう手当てをしてある。それからもう一つは、失速そのものは高度をある程度高いところでやっております。何とか回復できる、こういう仕掛けにもなっておるわけでございますので、この場合は四千五百フィートという、かなり高い高度で実は訓練をしておりましたし、訓練空域も指定をしておりましたし、またいまの報告にもございましたように、健康状態等についても十分に事前に確認をし、天候も別にタービュランスがないということを確認して出かけてまいったわけでございますので、学校当局といたしましてはいま先生御指摘逐一ございましたような点について相当な配意をして行っておったつもりでございますし、また訓練のこのシラバスと普通呼ばれておりますが、訓練課程そのものは、これは別に航大独特のものではございませんで、大体こういったような順序で訓練が行われるということは世界的にも認められている順序ではなかろうか。でございますので、御指摘の十分学生の技能その他を点検してやれという、これは今後の指針として私ども大いにおっしゃるとおりだと思います。現在までもそのつもりでやってまいりましたが、さらに努力をしてまいりたいと、こういうふうに思っております。

浜本万三日本社会党

○浜本万三君 問題は、その後の措置と死亡学生に対する補償の問題なんですが、伺いますと、これはなかなか制度上むずかしいということが説明をされておるわけなんですが、時間がないのでまとめてお尋ねをするんですが、まず第一は遺族との交渉はその後どうなっているか。もちろん当局としては誠意を持って遺族との折衝に終始しなきゃならぬと思うんですが、その点が第一と、それから第二は、救済制度がないのでなかなか救済できないということになりますと、遺族が訴訟を起こさない限り問題の解決にならぬということになりますと、これまた非常に問題のあることだというふうに思います。そこで、どうしてもこれは救済制度を検討する必要があるんじゃないかと考えます。その点についてどういうふうに考えていらっしゃるかということでございます。  それから救済制度を立てることが制度上なかなかむずかしいということになりますと、次善の策としては保険制度を活用するとかいろんな方法があると思うんですが、もちろんその場合には、国が保険料を負担いたしまして活用してもらいたいという私は希望を持っているわけなんですが、何かやっぱり次善の対策を講じなきゃならぬような気がいたします。そういう点について、まとめてひとつお話をいただきたいと思います。

松本操運輸省航空局次長

○政府委員(松本操君) まず第一の遺族に対する学校当局の措置でございますが、教官の場合には、これは職員でございますからしかるべき手続をとっておりますが、学生の場合、加藤、小松、牧三学生につきましては、前途有為な青年でもございますし、学校といたしましては、直ちに責任者を弔問に送りますとともに、遺体の捜索期間、相当長期間でございましたけれども、仙台分校にお越しをいただきまして、目の当たりに捜索活動等もごらんいただいて、実は私ども何らか遺体の一部でも揚がることを期待したんですが、ついにそれがかないませんでしたので、八月になりましてから関係御遺族の御了承を得まして、学校といたしまして合同葬を行いました。その後、御指摘の補償の問題につきまして、学校当局としては、何とかその理屈をつけてできないものだろうかということで百方手段を尽くして検討をしてまいったわけでございます。ともかく事故調査の結果によります原因がはっきりしないとなかなか理屈もつけにくいということで、実は事故調査を心待ちにしておったわけでございますが、先ほどお聞き及びのようなことで、明快にどこに責任があってどうなったということが実はよくわからない、そうなりますと現在の国家賠償法の適用というふうな真っ向からのやり方というのはきわめて困難になってきております。しかし、何とか誠意をもって対処したいということで、現在もなお八方心を砕いておるという状況でございます。したがいまして、今後の対策をどうするかという点は非常に貴重な御指摘でございまして、私どもも何とかしなければいかぬ、こういうふうに思っておりますけれども、運輸省だけでどうこうするというわけにもなかなかまいりません。先生の御意見なども十分に承りつつ関係の向きと十分相談をしながら、こういったような不測の事故の起こらないようにという努力をまず第一にいたしますけれども、万一起こった場合に相当の措置がとれるようにという方向でなお研究をさしていただきたいと、こういうふうに思っております。

浜本万三日本社会党

○浜本万三君 最後にこの点で要望しておきますが、とにかくやっぱり亡くなった学生の遺族との誠意を持った接触と、それからやっぱり上を飛ぶ航空機でございますから、下に落ちれば事故が起きるということはもう当然でございましょうから、万が一ということを十分考えていただきまして、早急に制度の確立を要望しておきたいと思います。  私が十一時八分か九分までですから、あと三つ質問するのでまとめて申し上げますから、ひとつ手短にお答えいただきたいと思います。  で、第二番目は、救急医療体制の問題についてお尋ねをしたいと思います。  先ほど報告いたしましたように、これは栃木県では告示医療機関が昭和四十九年度に比べて五十年度は四つほど減少したと、したがって救急医療の受け入れ体制について非常に心配をなさっておるということがわかりました。また、各所で言われたことは、救急医療体制については抜本的に強化拡充を行うと同時に、搬送及び受け入れ医療機関との一元的な運営についてぜひ配慮してほしいという要望が強く出されたわけでございます。もちろん私が思いますのは、救急医療体制の問題は、情報組織でありますとか、人と設備の問題でありますとか、それから医療行為そのものが不採算になるということもありましょうし、また国の援助が必要だということもあるんでございまして、これは医療制度の基本に直接触れるような問題かとも思うわけでございます。しかし、この際には交通安全というところに焦点をしぼりまして、現地の要望をしぼってお尋ねをいたしたいというふうに思います。  まず最初に自治省の消防庁の方の方にお願いをしたいと思いますのは、救急搬送出動の事情は、資料で拝見いたしますと、毎年百三十万から四十万というふうに膨大な出動回数になっておるというふうに思います。これは大変消防庁が交通安全、事故救急に当たって御努力をしていただいておる証拠だというふうに思うんですが、その中でもこのたらい回しというのが非常に多くなっておるという報告がございます。したがって、救急搬送出動の最近の特徴的な事情とたらい回しの事情についてお尋ねをいたしたいと思います。特にたらい回しの実情につきましては、医療機関がどういう問題があって受け入れを拒否しておるかというような内容についてお答えをいただきたいと思うわけでございます。  それからもう一つは、一元的運用について強い要望がございましたのでお尋ねするんですが、一元的運用をするためにはまず第一に消防庁の消防組織全体の広域的体制強化でありますとか、それから連絡体制の強化ということが必要だと思います。そういう点についてどのような配慮をなされておるのか。また、受け入れ医療機関との連絡体制について今後どのような対策を講じられようとしているのかということなどにつきまして、ひとつ手短にお答えいただきたいと思います。

持永堯民消防庁予防救急課長

○説明員(持永堯民君) まず最初に、最近の搬送業務の特徴的な事情とたらい回しの事情ということでございますが、御指摘ございましたように、年々搬送件数も増加いたしておりまして、現在百四十万回程度の搬送をしておりますが、特徴的な事情といたしましては、この救急業務が制度化されました昭和三十八年当時から比べますと、交通事故による搬送の割合が減少してきておりまして、初めのうちは三分の一程度は交通事故であったわけでございますけれども、最近では搬送患者の約二割程度が交通事故によるもの、逆にいわゆる急病によるものが増加しておるというような点が特徴だろうと思います。  それから、たらい回しでございますが、四十九年の実績で申し上げますと、約百三十六万人搬送いたしたわけでございますけれども、その中でその八割程度に当たります百十数万について調査いたしましたところ、全体の九五・三%につきましてはいわゆる転送ということはなしに一回で医療機関に運び込まれたということになっておりますが、残りの四・七%につきましては、そういう一回で収容されることができずに二回以上の転送が行われておるという状況でございます。で、医療機関がなぜ拒否したのかということでございますけれども、これはいろんな事情があろうかと思いますが、一応調査いたしました結果で申し上げますと、医師不在——お医者さんかいらっしゃらなかったというのが一番多くございまして、約四七%ぐらいのものは医師が不在であったということでございます。それから、ベットが満床であったというのが約一八%ほどございます。そのほかに、手術中でいま先生が、医師の方の手が離せないとか、あるいはその病院では処置ができないような症状であるとかというようなものが残りございます。  それから最後に、一元的運用という点についての問題でございますが、御承知のように昭和三十八年に制度化をいたしまして、搬送業務を消防サイドで実現することになったわけでございます。現在では私どもも消防で搬送業務を行うことがいわゆる国民生活に定着をしてきたんではなかろうかと、こういうふうに思っております。しかしながら、御指摘ございましたように、当然医療サイドと搬送サイドは連携を密にして実施をしない限り円滑な救急業務ができないわけでございますので、十分連絡をとりながらやっていくように考えております。そこで、現実に末端におきます消防サイドと医療機関との連絡につきましても、現在もワンタッチ方式の救急指令装置というような装置を使いまして連絡をとることにしておりますが、やはり御指摘のございましたように必ずしも十分でない面もあるわけでございます。そこで、これにつきましては厚生省の方ともいろいろお打ち合わせをしておりまして、厚生省の方でも来年度広域的な情報システムの予算要求をしていただいておりますし、私どもも市町村の管区での情報収集について、できるだけうまくいくような予算の要求等もいたしておりまして、そういう方向で努力をしてまいりたいと思っております。

浜本万三日本社会党

○浜本万三君 問題はやっぱり受け入れ医療機関の方に問題が多いようでございますから、厚生省の方に続いて伺うんですが、今度の厚生省の五十二年度の概算要求見ますと、医療救急体制はまさに大幅な増額要求をなさっておられ、その内容を見ましても、従来とは相当前進をしておると、いわば厚生省の目玉政策になっておるというふうに思います。したがって、その点はやや評価をしておるわけなんでございます。時間がないので、その点承知しておりますから、評価をしておるわけでございます。ただ、細かいことで二、三伺っておきたいと思いますのは、告示医療機関が栃木県で減少しておるという、いまお話なんですが、これは全国的に見てどういう事情にあるのか。栃木県が特徴的な事情なのか、全国的な事情なのかということをまず伺いたいと思います。  それから第二は、国公立及び公的医療機関の実情を見ますと、消防庁から搬送した医療機関への搬送先が国立及び国公立が一七・二、公立が八・九、あわせまして二六%しか搬送されていない。あとは六二%が私立、一一・八%が診療所ということになっておるわけなんで、公立機関への搬送というのが非常に少ないように思うのですが、これはどういうことなんだろうか。むしろ国公立の病院が救急医療体制については相当責任を負うべき必要があるのではないだろうかというのが第二です。  それから第三は、告示医療機関をどんどん拡充していかなければならぬと思うのですが、それはいまどのようになっておるかということですね。それからこれを拡充していくためには厚生省として強力な指導が必要だと思うわけです。特にそれは地域医療センターとしての役割りを果たさせるためにも強力な指導が必要だと思うのですが、その点はどうかということであります。  それから公立病院の方の記を聞いてみますと国の補助がないので、使命は十分自覚しておるのだけれどもできないのだということです。どの程度困っておるのかということを武蔵野市の私立病院に聞いてみたのですが、結局一ヵ月緊急医療の収入が百九十三万五千円の収入に対しまして支出は千二百十一万五千円というふうに膨大な赤字になっておるのだという実績があります。これは武蔵野市の特徴だけではなしに、恐らく相当公立病院は困っていらっしゃるのじゃないかというように思うのですけれども、その点、国の強力な補助が必要ではないかと思うのですが、これは将来どういうふうになさるのか。  以上まとめて質問をいたしますので、お答えいただきたいと思います。

岸本正裕厚生省医務局指導助成課長

○説明員(岸本正裕君) まあ、私ども救急医療というものを非常に緊急を要する大事な課題であるということで真剣に取り組んでおるわけでございまして、当面とるべき対策についての充実を進めていきたいと考えているところでございます。  御質問の告示施設の減少傾向が栃木県であるようだけれども、全体との関連でどうなるのだということでございますが、私どもこの告示制度というのは発足して十年余を経過いたしまして、やはり制度としての定着を見てきているというふうに考えております。全体を、全国的な数字を見ますと、ここ数年ずっとほぼ横ばいの状態であるというふうに見られるわけでございます。栃木県におきましても、具体的な数字で申し上げますと、まあ五十年の四月一日では百二十七ヵ所でございますが、それが五十一年の四月一日で百二十三ヵ所で、四ヵ所の減ということでございますけれども、たとえば四十六年ぐらいから見てまいりましても百二十五ヵ所でございまして、ほぼ単年度の若干の出入りはございますけれども、横ばいの状態にあるのではなかろうかというふうに考えております。  それから二番目に、公的医療機関に搬送するのが少ないのだけれども、その事情はどうだということでございます。私どもは、その公的医療機関に対しましては、かねてからその使命といいますか、そういうものにかんがみましても、救急医療に積極的に参加をしていただくように要請をしてきているところでございまして、年々その病院の能力でありますとか機能に応じて協力を得つつあるというふうに考えているところでございます。ただ、数字の上から申し上げますと、医療機関の絶対数というものが違うわけでございまして、公的医療機関に比べまして私的の割合というものが非常に大きくなってございます。これだけの病院数の実態を反映しているものでもあるわけでございますが、そういう関係から見て、収容の数といたしましても公的は少ないということでございますけれども、比率といたしましては私的よりは公的の方が多くなっているというような関係でございます。  それから第三点の御質問につきまして、救急告示施設についての地域医療センターのような役割りを担わせるように拡充すべきではないか、こういう御質問がございましたが、私どももそのように考えておりまして、従来から救急医療センターのような地域で中心的な役割りを果たしている告示施設に対しましての運営費の助成を行ってまいってきているわけでございます。今後ともそれの拡充には努力をしていきたいというふうに考えております。まあ、助成措置の今後についてということでございますが、この救急医療というものは単に告示医療施設のみでなく、全医療機関の自発的な協力をまって初めて供給体制の万全が期せるのではないかというふうに考えております。私どもは、そのような見地から、このような医療施設を体系的に整備をする、そして、そのような機能に応じた協力関係を育てていくような施策を考えていきたいというふうに考えておりまして、それで地域の要請に対応できるようなシステムを組んでいきたい、そういう方向で検討いたしたいと考えております。

浜本万三日本社会党

○浜本万三君 さらに一層ひとつ努力をされることを要望をしておきます。  時間がないので最後に交通指導員の身分、それから災害補償などについて視察先で善処を要望されております。それから民間団体に対する交通安全思想普及推進のための助成策の強化ということが要望されておりますから、これはひとつ当局の方で十分要望の趣旨を今後の政策の中に生かしていただくように私の方からも要望しまして、質問を終わりたいと思います。

太田淳夫公明党

○太田淳夫君 それでは私の方から交通安全対策に関連しまして、成田新空港の問題につきまして二、三質問さしていただきますが、きょうは時間もございませんので、議論は次回に譲るといたしまして、要点だけお聞きしておきたいと思います。それは成田空港の整備状況及び暫定輸送の進行状況それから二番目は本パイプラインの現状と見通し、三点は自衛隊の訓練空域と、そういうことに限って質問さしていただきたいと思います。  成田空港でございますが、空港整備第一期だけでも五千億円の巨額の予算を執行しているとお聞きしております。ことしの初めでしたか、マスコミ関係では新空港も非常に荒れているということでグラフ等で紹介もされました。私どもも現地へ視察に参りまして大分その報道とは違う点を認識させていただきました。公団の方々もそれぞれそれぞれの立場でいろいろと努力されている点もよくわかったわけでございますけれども、この空港問題の一番のやっぱりネックと申しますのは、とりあえず、ジェット燃料をどう暫定で輸送するかという問題ではないかと思いますが、その空港の開港についてのめど及び暫定輸送についての現在の状況、今後の見通し等についてお話し願いたいと思います。

松本操運輸省航空局次長

○政府委員(松本操君) 成田空港につきましては、先生いま御指摘ございましたように、相当長期間にわたって開港が延びておるわけでございますが、空港そのものの施設につきましては先生ごらんいただいたようでございますが、御案内のように完備を一応しておるつもりでございます。ただ、あの空港におきましては一日四千キロリッター程度の航空燃料というものが供給させませんと国際空港としての機能を果たし得ません。これが幾つかあります開港阻害要因の一つの大きな問題になっていることも事実でございます。この点につきましては、本格的には千葉港頭にタンクを置きまして、そこから約四十四キロメートルをパイプラインで運ぶ。そして、構内のタンクにこれを備蓄いたしまして、そこからハイドラントという方法で直接エプロンに駐機している飛行機に入れる。これが基本構想でございます。しかし、このパイプライン建設の過程におきまして、ほぼ三十キロ程度は埋設を終わったのでございますが、千葉市内の部分についていろいろと反対の御意見などもございまして中断をしてしまった。そのために早期開港を図る一つの方法といたしまして、いまもお話にございましたような暫定輸送方式というのを考えたわけでございます。これは茨城県の鹿島港、ここにまず燃料油を荷揚げをいたしまして、これを鉄道で運ぶ、さらに一部分は京葉地区から鉄道で運ぶ、こういうことであったわけでございます。これにつきましても、実は茨城県鹿島地区にそのような施設を置き、そして、そこに大体一日五本程度の燃料列車を通すということにつきまして、地元の方からいろいろ御意見もございましたし、さらにはまた、そのような施設をつくることについて地元の消防組合の許可をいただかなければならない、こういうふうなこともあって非常に難航をしたわけでございますが、昨年の八月の末に閣議決定をいたしまして、その閣議決定の中でこの暫定輸送において運ぶ燃料はジェットAという最も危険度の少ないものに限るというふうなことでありますとか、あるいは本格パイプラインというふうなものを開港後三年以内には必ずつくって暫定輸送というものはその間だけのものに限る、こういうふうな基本的な考え方というものをまず決めたわけでございます。それをもとにいたしまして関係各町にいろいろとお願いをしてまいったわけでございますが、ほぼ一年かかったわけでございますが、幸いにことしの夏になりまして、関係の三つの町がございますが、それぞれいろいろと条件はございましたけれども、基本的には御了承をいただいた。そこで二十一日から鹿島地区における石油基地の建設作業にも入ったわけでございます。あとは千葉県内やはり同じように暫定輸送が部分的に通りますので、こういうふうな問題をあわせて処理し終わりますると燃料の暫定輸送についての問題というものは一応解決をいたします。  あと、御案内のように、空港の南側に相当高い鉄塔が立っておりますので、これがございますと飛行機を飛ばすわけにまいらないということがございますので、この問題が次の大きな問題としてあるわけではございますが、これが解決がつきますれば、成田空港の開港ということが可能になってくるわけでございまして、その時期がいつかということになりますと、何せまだ相手のある問題が幾つか残っておりますので、単純な工期の計算その他から申し上げるのはいささか時期尚早であろうかと思いますけれども、私どもといたしましては、まあ、いまごろあたりまでを含めまして、来年の夏ごろには何とか開港するようにしたい、こういうことで、いませっかく努力をしている状況でございます。

太田淳夫公明党

○太田淳夫君 鹿島石油タンクの着工はきのうから、二十一日からですね。大体何ヵ月ぐらいかかるのですか。

松本操運輸省航空局次長

○政府委員(松本操君) 二十一日に着工というか、工事を開始したわけでございますが、一応の予定といたしましては九カ月程度かかる、こういうふうに言われております。

太田淳夫公明党

○太田淳夫君 それで、次は暫定輸送をされるとしましても、いま一日五本程度の燃料輸送というお話がありましたが、航空燃料というのは非常に振動に対して弱いんじゃないかということをお聞きしますけれども、その沿線の安全対策、そういったものについてどういうようなことを考えておられますか。

松本操運輸省航空局次長

○政府委員(松本操君) 現在使われております航空燃料ジェットAと申しますものは、家庭で使っております灯油と成分的にはほとんど全く変わりません。で、当初の段階ではジェットBと称する多少引火点の低いものを使用する考え方もあったわけでございますが、いま先生御指摘になりましたような安全の問題等も考慮いたしまして、暫定輸送につきましてはジェットAに限る。したがって普通の家庭用灯油と変わりませんので、私ども基本的な問題として特に危険なものを持ち運ぶ、持ち歩くというふうには思っておりませんが、しかし、やはり万が一ということも当然考慮しなければなりませんので、たとえて申しますならば、関係——特に鹿島臨海鉄道という私鉄かございますが、こういう私鉄についての軌道の強化あるいは踏切の改良、こういったような安全対策についてはもちろん十分の措置をしてまいりたい。それから運送に当たってのいろいろな規定類、こういうものも整備をしてまいりたい。事故が発生するということを予想したくございませんけれども、万が一事故が発生したというふうな場合を考慮いたしまして、そのための緊急無線施設でありますとか、あるいは所要の消防体制の強化でありますとか、こういうふうな点をも含めまして、私どもとしては誠意をもって対処をしてまいりたい、こういうふうに思っておる次第でございます。

太田淳夫公明党

○太田淳夫君 それからもう一点、いわゆる京葉ルートというお話がありましたけれども、この輸送の経路が新小岩まで運んで、そこからスイッチバックしてまた行くというような計画があるように聞いていますが、その点どうですか。

松本操運輸省航空局次長

○政府委員(松本操君) 京葉ルートと申しますのは、要するに京葉の工業地区から持ってまいりますので、途中から成田線に入っていかなければならない。そこで、いま私どもは国鉄の方に対しまして最短距離でともかく運んでくれ、こういうことを要求いたしております。いま先生おっしゃいましたように、どこまで持っていって折り返すのかというようなことにつきましては、輸送技術上の問題として国鉄が目下鋭意研究をしておるという段階でございまして、私ども現時点におきましては、いま御指摘ございましたように、新小岩まで持っていってから折り返すんだというふうなことに確定したというふうに聞いておりません。要するに、なるべく短い距離で目的の土屋まで持っていくという輸送の手段、方法については、目下国鉄をして鋭意検討せしめておる、こういう段階でございます。

太田淳夫公明党

○太田淳夫君 次に、千葉港から成田空港への本格パイプラインですけれども、いま四十四キロのうち三十キロについては埋設は終わったというお話をお聞きしましたが、あと十四キロについてはいろんな地元の住民の反対もあって現在進行はしてない。千葉市内の問題ですが、この千葉市内については、いままでどういうような計画があったか、まず、ちょっとお聞きしたいと思いますが。

松本操運輸省航空局次長

○政府委員(松本操君) この本格パイプラインは千葉を出まして四街道、佐倉、酒々井、富里を経て成田に行くわけでございますが、先ほど御報告申し上げたように、千葉市内のルートをどこをどういうふうに通すかということについて、当初の段階から私どもは十分に安全の点を配慮して公団をして図面を書かせ、一部工事をさせたつもりであるのでございますけれども、しかしなお地元の一部の方から、これについて危険があるのではないか、こういうふうな御指摘もございまして、現在その千葉市内のルートについては、まあ想を新たにしてと申しましょうか、従来のいきさつにこだわらずに、地元の皆様方の意見なども十分伺い、さらに私どもの方としては、いま公団をして、鋭意所要の研究、あるいは場合によっては実験等もさしております。そういうふうにして安全確実な候補、ルートというものを確定した上で千葉市と御想談してまいりたいということで、現在のところ、これといった確定したルートがまだ定まったわけではございません。

太田淳夫公明党

○太田淳夫君 聞くところによりますと、一級河川の花見川の川底を通すというようなお話も聞いておりますけれども、いずれにしましても、これを開港後三年間という時限があって、本格パイプラインを建設しなければならないというふうになっておりますし、そういう点を考えますと、もうすでに早くルートを決定して、交渉決定して、この工事に着工しなければならぬじゃないかと思うんですね。期間があいてしまうようなことも私ども心配するわけですけれども、そういったことを含めて、それの花見川の川底を通すような計画があるのかどうか、ちょっとお聞きしたいと思います。

松本操運輸省航空局次長

○政府委員(松本操君) いまお話のございました花見川の底を通すか通さないかというのは、私ども検討しておりますルートの一つとして、そういうふうなことも考えられるのではないかということで検討はいたしておりますが、しかし御案内のように、これはパイプライン事業法に基づきます技術基準がございまして、この技術基準に完全に適合しなければならないというような要件もございます。したがいまして、どのような考え方で設計施工を行っていくかというふうなこととあわせて議論をしつつ、さらに単に安全上の問題だけでなくて、環境問題、あるいは住民感情、こういうふうなものをも考慮しながら決めなければなりませんので、現時点では、先生おっしゃいましたような計画がはっきりとした形で決まっているという段階ではございません。しかし、御指摘のように、もたもたしておってば間に合わぬぞというのはまことにそのとおりでございますので、鋭意公団を督励しつつ、私どもといたしましても、関係省庁と頻繁に議論を交わしながら、いまルートの選定に努力をしておる、こういう段階でございます。

太田淳夫公明党

○太田淳夫君 それでは次にまいりますが、来年の夏ごろには一応開港のめどをつけたいということですが、成田空港が開港されますと、航空機の離着陸等が頻繁になってまいりますが、そのときに私どもの心配することは、航空自衛隊の訓練空域との問題がそこで起きるのじゃないか、こう心配するわけですけれども、防衛庁の水間さんお見えになっておりますのでお聞きしますけれども、航空自衛隊の訓練空域というものが現在十一カ所ありますが、将来計画等をちょっとお聞きしたいと思います。

水間明防衛庁参事官

○政府委員(水間明君) 先生のおっしゃいましたように、現在航空自衛隊は高高度の訓練空域を十一ヵ所と、超音速訓練飛行だけできる飛行空域が一ヵ所ございます。合計十二ヵ所持っておりますが、いまお話のございました百里の場合、訓練空域として特に持っておりませんので、運輸省と協議を現在続けておりますが、これをぜひ設定させていただきたいと考えております。

太田淳夫公明党

○太田淳夫君 いま防衛庁から百里沖の訓練空域については運輸省と折衝して設定していただきたい、こういうお話ですが、運輸省としてはどうでしょうか。

松本操運輸省航空局次長

○政府委員(松本操君) いま防衛庁からお話がございましたように、私どもといたしましても、百里沖というのか、鹿島灘と申しますか、あの付近に自衛隊の訓練空域を設定したい、こういう御意向は承っております。ただこの空域につきましては、成田の開港を待つまでもなく、現在におきましても、やはりアンカレッジ方面に飛んでまいります航空機、主としてアンカレッジ方面から入ってまいります航空機、こういうものが通過して、高度を上げたり、下げたりしておる空域ということでもございますので、私どもといたしましては、民間航空機とそれから自衛隊機との間においての安全の確保というのを、どのような手段、方法によって確実に行うかという、その可能性について鋭意お話し合いを続けている段階でございます。

太田淳夫公明党

○太田淳夫君 いま鋭意いろいろと検討を重ねてみえるそうですが、やはり四十六年の七月三十日に雫石の事故がございまして、それから続いて八月七日には閣議決定で航空安全緊急対策要綱というものが決められてきたわけですね。のど元過ぎれば熱さ忘れるということがありますけれども、五年もたちますと、だんだんそのときの教訓というものもだんだん薄れてくるのじゃないかと思うのです。特に四十九年三月の予算委員会におきましては、同僚議員から国会の場で、こういった空路設定については慎重な審議をする機会を持つべきではないかと、こういう質問も出されました。それに対して当時の総理大臣も、それは当然いかなる場合でも審議すべきだ、こういうような答弁もされているわけですけれども、仮にこの訓練空域というものが民間機の航路に障害がない、そういうところに設けたとしても、いかなる状況がそこに発生するかもわかりません。私どもの調査したところでも、いろいろと気流とか、雷雲の関係等で、悪天候で、そういった路線から外れて、再び訓練空域内で、あるいはその付近で雫石事故のようなことが発生するのじゃないか、こういうような心配もしているわけですけれども、防衛庁としては現在の訓練空域だけではどうしても不足なのかどうかお聞きしたいと思うんです。

水間明防衛庁参事官

○政府委員(水間明君) 御承知のように、自衛隊の航空機は特別な飛行形態をとっております。高度や速度、それから姿勢を急激に変換させるという意味で、民間航空機とは飛行形態が異なりますので、そういうことを可能にするような空域というのを設定さしていただきまして、そこで防空とか領空侵犯対処のための飛行練度を十分に確保できるような訓練を行うという必要がございます。一般的な飛行の場合は、民間機と同じような飛行形態をとって、ある目的地に直線的に飛ぶという場合には、特にそういった民間機と違った飛行をするわけではございませんので、特別な訓練空域がなくてもできるわけでございますが、防空戦闘を前提とする訓練を当然行わなければなりませんので、訓練空域が必要なわけでございます。で、雫石の事件の教訓をもう忘れているのではないかというようなお言葉がございましたが、決してそうではございませんで、あれ以来非常に航空自衛隊としては反省いたしまして、民間機の安全を第一に優先しなければならないという前提のもとに、航空の安全ということは考えております。で、百里の場合、第七航空団は首都周辺に存在する唯一の航空部隊でございまして、あそこに戦闘機が数十機おりますが、これらの練度を高いものに維持しておきませんと、これは国として大変なことになりますので、そのための訓練空域をぜひ設けさしていただくと。もちろん民間機の安全を第一義的に考慮しながら訓練空域を設定さしていただくということは可能であろうと考えておりますので、よろしく御理解いただきたいと思います。

太田淳夫公明党

○太田淳夫君 そこで一つお聞きしたいんですが、六月の十七日から運輸省は自衛隊の超音速訓練空域というのを認めましたね。これは開設されてからその後利用しているというのか、つまりその超音速訓練空域での使用状況、これは当然飛行をする際には運輸省の札幌航空交通管制部の承認を受けると、こうなっておりますけれども、その後の利用状況いかがですか。

松本操運輸省航空局次長

○政府委員(松本操君) 御指摘のように、高高度訓練空域CとGを結ぶ間に超音速飛行のみを認める特殊の空域を設定したわけでございます。そこの空域の使用に当たっては関係の航空交通管制部と調整をとる、おっしゃるとおりでございますが、私がいま正確な数字を実は手元に持っておりませんので、その点は御容赦いただきたいと思いますが、私が承知しておる限りにおきましては、そう高い頻度で使われておるというふうには聞いておりません。

太田淳夫公明党

○太田淳夫君 まあ新聞報道によると、防衛庁としては将来高度を九千メートルぐらいに下げたいという希望を持っていると書いてありましたけれども、その点いかがですか。

水間明防衛庁参事官

○政府委員(水間明君) 超音速訓練空域のみに関してのお尋ねでございましょうか。

太田淳夫公明党

○太田淳夫君 そうです。

水間明防衛庁参事官

○政府委員(水間明君) できれば高度を下げて広く使わしていただけるということは望ましいとは思いますが、これは運輸省の方で総合的に御判断いただくという面もございますし、協議が調いますればという条件が当然つきます。  それから、六月十七日以降設定された空域は、現在までのところはまだ使用しておりません。

太田淳夫公明党

○太田淳夫君 将来、外国の民間機の乗り入れ等が非常にふえてきますと、外国のパイロットでは非常にその空域ということはもうのみ込めてない問題があるんじゃないかと思うんですね。特に訓練空域とそれから民間機の空域とが、要するに飛行機が正規の航路からはみ出す場合には、それぞれ自衛隊あるいは運輸省に通報するようになっているようでございますけれども、それも完全に現在行われてないような状況にしてますので、その点の運輸省としての今後の指導というものをちょっとお聞きしたい。

松本操運輸省航空局次長

○政府委員(松本操君) まず、この訓練空域につきましては、AIPと申しまして、これは全世界関係の向きに全部送り込んでございます。そのAIPの中にはっきりと明示をしてございます。したがいまして、外国のパイロットであろうとも、いやしくもパイロットであります以上、これを承知しないで飛んでくるということはまず考えられない。それから万やむを得ない事由があって訓練空域の中に飛び込むということがないとは申せません。現に年間数件というオーダーでそういうことはあるようでございますが、しかし訓練空域の設定に当たりましては、もともと航空路の幅が狭いところで十マイル、洋上のような広いところは十五マイル以上あるわけです。そういうふうなものを踏まえた上で、さらにその外側に五マイルずつのバッファーをとって、その外側に訓練空域を置いておりますので、よほど大型の雷雲の発生等がない限りは、これから外れて訓練空域に入らなきゃならぬということはなかろうかと思います。しかしそういう場合に、どういうふうな手段をとればいいか。つまり、その空域を管轄する防衛庁の施設に連絡をすればいいんですが、これはこういう周波数で飛行機の上から通報しなさいということがちゃんとこれもAIPに載っております。そういったことがAIPに載っているにもかかわらず、パイロットがこれを熟知していないのではないか、あるいは必ずしもそういうプロシーデュアが正確に行われていないのではないか、こういうふうな話もございまして、したがいまして、私どもとしては捨ておけない問題でございますので、直ちに、口頭ではございましたけれども、関係の各企業の運航の責任者に対して、改めてAIPを十分キャプテンに周知徹底させるようにということを指示をいたしました。さらに今後ともこの点についての周知徹底ということを図っていくという努力をしてまいりたいと、こう思っております。

太田淳夫公明党

○太田淳夫君 それでは私の質問を終わりますが、予算委員会等の総理大臣の答弁がありましたように、この超音速訓練空域の設定等につきましても、やはり航空安全対策のこういう委員会がございますので、そういうところで審議を十分尽くした上で決定さるべきじゃないかということを申し上げたいと思いますけれども、最後にそういうことをひとつ……。

松本操運輸省航空局次長

○政府委員(松本操君) まさに先生御指摘のとおりでございまして、決してのど元過ぎて熱さを忘れたわけではございませんで、現在百里の空域について、実はお申し越しがあったのはもうずいぶん昔でございます。それがなお合意に至らないで協議が継続しておるというのは、いかに忠実にこの安全対策要綱を守っていこうかと、しかし、とは言いながらも、防衛庁の御要望というものも、私どもの方としてむげにこれを排除する立場にもございません。そういう点で、この方法もあろうか、あの方法もあろうかというふうなことを議論、検討しているうちに日がたっておる、こういうことでございますので、決して安易な気持ちでやっているということではございませんし、それからたびたび話題に上ってまいりました超音速飛行のみを認める回廊のような空域というものも、いま非常に高度を高く設定してございますので、これは日本とソ連との間で、あの航空路を通る航空機の高さはこうするという取り決めがございます。さらにその上にゆとりを持って決めてあるわけでございます。そうしておきながら、さらにまたそれを使うときには管制部と調整をとるようにと、こういう二重、三重の歯どめをかけて設定しているつもりでございます。なお、先生の御趣旨を尊重しつつ、今後ともそういうふうな心がけで仕事をしていきたいと、こういうふうに思っております。

安武洋子日本共産党

○安武洋子君 駅前の自転車置き場の問題について御質問申し上げたいと思います。  四十八年の七月に、自転車の安全な利用のため、道路交通環境整備等について、こういうことで関係省庁の申し合わせが行われております。自転車問題については数多くあるわけでございますけれども、きょうは、自転車置き場、これは社会問題化いたしております、週刊誌もグラビアなどで大きく取り上げたりもいたしておりますので、この自転車置き場の問題を取り上げたいわけですけれども、この自転車置き場に対する国の設置、こういう基準、方針、これも明確になっていないと思うわけなんです。いままで、全国六十四のモデル都市、これはお決めになって、自転車の安全利用計画、これが五十年度に終了する予定でございましたけれども、一年延長なさっていらっしゃいます。そして来年度はこういうことの見直しをしなければならないと、こういうふうに思うわけなんですけれども、御質問は、第一点は、いままでのモデル都市での取り組みでございますね、その要点、そこからどういう教訓を引き出され、どういう点に問題点があったかというふうなことも含めましてお教えいただきたいということ。第二点でございますが、来年度以降どのようにしてこういうことを発展なさろうとしておられるのか。利用計画でございますね、その基本的な方針、これをお伺いいたしとうございます。

室城庸之内閣総理大臣官房交通安全対策室長

○政府委員(室城庸之君) ただいま御指摘の自転車のモデル都市設定等につきましては、政府の各機関が関係いたしております関係上、交通対策本部の方で取りまとめ、各省の合同通達というような形で指示をしてまいりましたいきさつでございますので、かいつまんで私の方からお答え申し上げたいと思います。細部につきましては、また各省からお聞き取りいただきたいと思います。  御指摘のように、昭和四十八年ごろから自転車問題というものを見直していこうというふうな動きがございましたが、当時、第一次交通安全基本計画を推進しておるさなかでございまして、御承知のように、第一次五カ年計画というのは四十六年から五十年度までを一応期間として設定した五ヵ年計画でございまして、途中で出てまいった問題でございました関係上、とりあえず第一次五ヵ年計画の中でこれをどう取り扱っていくかということについて、四十八年から三年間の計画で自転車問題を取り上げていこうということで、三カ年の期間を一応念頭に置いて進めてまいったわけであります。一つは自転車の利用の安全ということを考えていきますために、自転車を利用する場合の安全な利用というような面での安全教育をしっかりやっていこうということが一つ。それから自転車が通行します道路の部分というものが実は車両は車道の左端を走るというような形の中で考えられておりまして、特に自転車が通る部分というものを特別に決めていないというような形の道路が大半であったわけでございますので、結局大型の自動車とその中にもまれるように走っておる自転車というものを何らかの形で分離していく必要があるということで、自転車の通る部分をできるだけ明確に定め、保護をしていこうというようなことが一つ。それからもう一つは、自転車の駐車場を整備していこうという、こういった三つの点が主たる眼目であったわけでございます。なお、これを進めるにつきまして、全国一円というわけにもいきなりまいりませんので、とりあえずモデル利用都市というものを設定いたしまして、このモデル都市について集中的に、いま申し上げましたような点を施策として進めていこうということで関係省庁申し合わせをいたしまして、六十四のモデル都市を決めたわけでございます。その時点で定めました計画の事業量といいますか、三ヵ年で自転車の専用通行帯をつくるとか、あるいは自転車の歩道の上での通行可の規制をやっていくとか、あるいは道路管理者側のサイドでいまの自転車専用道路をつくるとかいうようなことを一応事業量あるいは事業費という形で設定いたしまして、その目標に従ってこれを三カ年で一応進めていこうというふうに計画をいたしたわけであります。で、全体といたしまして、ただいま御指摘がございましたように、当初の三ヵ年計画ではありましたけれども、この期間に完全に計画を推進し終わるということができませんで、当初の見込みよりは幾らか下回った進捗率というものが報告されておるわけでございます。なお、その中で自転車を安全に通行させる通行帯の問題、あるいは安全教育の問題、これにつきましてはかなり当初の計画に近い推進状況が示されておるわけでございますけれども、自転車の駐車場問題、これは非常に各都市とも頭を痛めておりまして、ごらんいただきますようなことで、モデル都市におきましても、駅前の自転車放置問題というようなものが現在かなり社会的な問題になっておる。また、モデル都市というのは、いま申し上げましたように全国で六十四都市ということでわずかの地域でございまして、モデル都市に含まれておらない地域、ここにおいてもかなり深刻な駅前の自転車放置問題というようなものが出ておりまして、いまやこのモデル都市、六十四都市についてだけ集中的に事業をやっていくというねらいはいかがなものかという反省も実は出てまいっておるわけであります。そういうことで、この三ヵ年計画自体は一〇〇%進捗というわけにはまいりませんでしたので、これをもう一年延長いたしまして、五十一年度も当初の計画に従って進めていこうという申し合わせで、今日なおその当初の三カ年計画を踏襲しながら進めておるわけでございますが、一方御承知のように、今年度も初年度といたしまして第二次交通安全基本計画というものが立てられておるわけでございます。したがって、第一次五ヵ年計画のときにはできるだけ事故防止のために歩行者と自動車を分離していこうというたてまえがとられましたために、自転車問題も全然触れておらないわけではございませんけれども、必要な場合にはとか、必要な場所ではというような形で実は評価されておったわけでございまして、これを、全面的に自転車問題を取り上げようという姿勢は実は第一次五ヵ年計画では出ておらないわけでございます。  一方、いま申し上げましたような情勢を踏まえまして、第二次五カ年計画においては自転車問題を歩行者の保護と同じように独立の項目として取り上げ、全国的にこれに取り組んでいこうというたてまえをとりました関係上、先ほど申し上げましたモデル地域についてこういうことをやっていこうといいました問題の取り組みの姿勢というものは、いまや全国津々浦々に広げられたというふうな形になっておるわけでございます。したがって、モデル都市以外の地域においても自転車対策というものを全国的にやっていこうというたてまえで現在の五ヵ年計画を考えておるわけでございます。したがって、第一次五ヵ年計画の途中で出てまいりましたこの三カ年計画というものは、当初せっかく計画したことであるからこれ引き続きやっていこうということで現在もやっておりますが、同時に六十四モデル都市の指定というものの性格というものは第二次五カ年計画においては必ずしも最初のものと同じではない、同じである必要もないというふうに考えておりまして、やはり全国的に自転車対策をやっていきますについて、モデル都市としてかつて指定され、現在も重点的な整備の推進を図っておりますこのモデル都市については、やはり他の模範であってほしいという意味でモデルとしての性格は継続いたしておりますものの、来年度以降六十四都市に限ってそこだけを中心に対策をやっていくという姿勢は、全国的にやっていこうという姿勢とは必ずしも相入れませんので、その意味では、むしろモデル都市というものが事業の中心になるという立場からは幾らか遠のいていくんではないかと、そういうことでせっかくやっておられますので、進めていきたいと思っておりますが……

安武洋子日本共産党

○安武洋子君 御丁寧なお答えいただいたのは結構なんですけれども、限られた時間ですので私は自転車置き場の問題に限ってお尋ねいたしておりますので、そういうことでお答えいただけたらと思います。  で、いまおっしゃったようにモデル都市だけの問題ではないということで自転車置き場の問題もまさに全国的な大きな問題になっているわけなんです。しかし、残念ながら第二次交通安全施設整備事業、この補助対象にはなっていないわけなんですね。ですからモデル市に対して実施したことを全国的に広げていくというこういう観点に立ちまして、一つはモデル市にやっていた地方債の優先確保ですね、これができないものかどうかということを自治省にお伺いいたします。  それと自転車振興会の公益資金の活用ですね、これは全国に広げるべきだというふうに考えますので、この点通産省にお伺いいたします。

花岡圭三自治省財政局地方債課長

○説明員(花岡圭三君) 自転車道整備事業に関する起債につきましては、四十九年度から一般単独事業債の中に自転車道整備事業債の枠を設けておりまして、それぞれ五十一年度まできたわけでございます。で、一応明年度どうするかということで総理府ともお話をしたわけでございますが、とりあえず明年度につきましても今年度と同額の五十億円を措置するということで計画の案を作成しているという状況でございます。

矢橋有彦通商産業省機械情報産業局車両課長

○説明員(矢橋有彦君) ただいま御指摘の公益資金によります駐車場の設置制度につきましては、結論的に申しますと五十二年度以降も六十四モデル都市に限定することなく、何らかの形で継続する方向で検討したいと考えております。

安武洋子日本共産党

○安武洋子君 自転車置き場の設置基準につきまして現在総理府が中心になって各省と調整をなさっていらっしゃるということで、今週ぐらいに結論を出すというふうに伺っていたわけなんでございますけれども、これがどうなっているかということをちょっと端的にお答えいただけますでしょうか。

室城庸之内閣総理大臣官房交通安全対策室長

○政府委員(室城庸之君) 私の方で音頭をとりまして、関係各省庁が集まって現在研究会を進めております。どういうような責任分担をやるか、また財政的にはどういうふうな形で地方の計画を援助するかというようなことも含めて検討いたしておりますわけですが、いろいろ多方面にわたる問題がございまして、できるだけ早く結論を出したいということで一生懸命やっておりますけれども、今週中に結論というところまではちょっといまのところまいらない。ただ、事務的に研究会の中の試案というようなものを今週中ぐらいにまとめたいということで現在進めておりまして、いま直ちに関係各省庁の意向がそれで一つにまとめられるようなものというところまではまいっておりません。

安武洋子日本共産党

○安武洋子君 年内にはじゃそういうことは可能でございましょうか。

室城庸之内閣総理大臣官房交通安全対策室長

○政府委員(室城庸之君) できるだけ早く結論を出したいということで努力いたしておりますが、いろいろ複雑な問題もございまして、いつまでということは実ははっきりといま申し上げにくいように思いますので、御了承いただきたいと思います。

安武洋子日本共産党

○安武洋子君 現在では自転車置き場の設置者は、大体道路管理者、地方自治体が大変多いわけなんですけれども、こういうことになっているわけです。いま地方財政危機で地方財政が非常に逼迫している中で、どうしても地方自治体の負担を軽減するというふうなことを考えないといけないと思うんですけれども、何といっても自治省とか通産省、それから建設省、国鉄、公共団体、それに大型店舗、こういうところの協力というのが私は中心になろうかと思うわけなんです。自治省の方では自転車置き場というのはこれは交通安全施設として位置づけておられるというふうなことで、交通安全特別交付金の支出をしておられるわけなんです。  建設省にお伺いいたしますけれども、建設省の方では自転車置き場は道路の付属物だというふうなことになってしまっているわけなんです。自転車道は整備すると、その自転車道を通ってきた自転車を置くところは補助対象にしないというふうなことでは私はおかしいというふうに思うわけなので、一応この補助対象に含めるように検討していただきたいと思うわけですが、これはいかがでございましょうか。

山根孟建設省道路局企画課長

○説明員(山根孟君) 自転車駐車場の問題でございますが、御指摘のように、地方単独事業として従来行われてきたものでございます。しかしながら、駐車場問題の解決の一助といたしまして、五十一年度から発足をいたしました第二次交通安全施設五ヵ年計画におきましては、新しくこの自転車駐車場を項目の中に加えまして、国が管理をいたします直轄道路につきましては単独で設置をできるということにいたしましたほか、そのほかの道路につきましても自転車道を設置する場合に、必要に応じて補助事業として一体的に整備をするというような方策を実はとることにいたしたいと考えておるところでございます。ただ、その整備をいたします場合に、やはり自転車の駐車需要の多い駅前広場でございますとか、あるいは高架下そういった公共空間を可能な限り利用して整備をしてまいりたい、かように考えております。

安武洋子日本共産党

○安武洋子君 いまのお答えですけれども、国が管理をしている道路に付属しているところと、それと一体になってやるところというふうな、これはわかっておりますんですけれども、駅前広場はそういうところでないところが多いわけなんですね。その点について私は補助対象として考えていただきたいと、こういう御質問をしているんですが、そういう場合はどうなりましょうか。

山根孟建設省道路局企画課長

○説明員(山根孟君) 駅前そのものの問題につきましては、現在関係省庁といろいろ打ち合わせをしておるところでございまして、その結果を待ちまして対処してまいりたい、かように考えております。

安武洋子日本共産党

○安武洋子君 じゃ、私がいま御要望申し上げましたように、ぜひ補助対象とするというふうな前向きの姿勢で御検討いただきたいと思うわけなんです。  それから国鉄の場合でございますが、国鉄の用地提供ということにつきましてはいろいろとむずかしい問題があるというのは承知いたしております。しかし空き地になっていて利用計画がないというふうなことは、これはないと思うわけですけれども、それが非常に将来であるというふうな場合もあるわけなんです。こういう空き地がある場合は積極的に貸し付けるという私は立場が必要じゃなかろうかというふうに思うわけなんです。国鉄が自転車置き場を設置するなり、あるいは空き地があれば、これは積極的に貸与すると、こういう方針を打ち出していただきたいと思うわけなんですけれども、こういう基準を打ち出すということについて国鉄側いかがお考えでございましょう。

鈴木秀昭日本国有鉄道施設局長

○説明員(鈴木秀昭君) 国鉄の立場としましては、自転車置き場というものの設置につきましては、公共広場と同じように都市施設の一環として考えるべきだというふうに思っております。で、いま先生のおっしゃいましたような駅周辺に空き地があって利用計画があるところは、いろいろわれわれの方としても都市側と十分御相談をいたしまして、国鉄の業務上支障のない限りにおきまして非常に料金を低減いたしましてお貸ししております。ただ、いわゆる将来国鉄が利用計画のない土地につきましては、まあ御承知のような国鉄の財政からいいましても、私どもはこれは都市側で買っていただくということを基本の姿勢として考えたいと、ですから国鉄が将来使わない土地については、これは都市サイドに売却いたしたいと、それから将来計画があってしばらく空き地になるようなところにつきましては、これは公共団体に限りまして料金を軽減しながら貸し付けをいたしたい、このように思っております。

安武洋子日本共産党

○安武洋子君 いまお答えいただきましたようなことは存じているわけなんです。ただ、いろいろと地方に参りますと、国鉄にこの土地はあいているから貸してほしいといってもなかなか積極的な御協力が得られにくいというふうな問題もありますので、国鉄側としてはこの際空き地があれば売却する——売るのなら話は別でございます。そういう利用計画がありながら現在あいている土地があれば、これは積極的に貸していくんだという基本的な姿勢を打ち立てていただきたい、そういう基準をつくるべきでないかということをお伺いいたしておりますんです。

鈴木秀昭日本国有鉄道施設局長

○説明員(鈴木秀昭君) 先生のおっしゃいます問題につきまして、空き地といいましてもいろいろございまして、それでまあ高架下も含めましていろいろと暫定的に利用する問題というものは今後とも考えてまいりたいと思います。ただ、これが一つの権利発生ということになりますと、将来の国鉄のいろいろな計画等に関係してまいりますので、そこら辺も十分考えながら、都市側が、いわゆる都市サイドの方で御要望がありますときは、十分都市側と折衝していくつもりでございますし、現に六百三十五駅ぐらいにおきましては都市側にそういうことでお貸ししているのが現実の姿でございます。

安武洋子日本共産党

○安武洋子君 一つ具体的な問題でお伺いいたしとうございます。  国鉄の明石駅でございますが、ここは昭和三十三、四年ぐらいからだと思います、駅の南、それから北、両方に広大な広場がございます。ここは国鉄にお伺いすると、将来複々々線になったときにこの用地は使うのだとか、あるいは山陽電鉄と一緒に山陽電鉄が高架にしたときに使うのだとかというふうな御計画をお持ちでございますが、いずれも十年先ほどの計画じゃなかろうかというふうなことも聞いているわけなんです。この国鉄明石駅、ここにも写真を持ってきておりますけれども、非常に自転車が散乱いたしまして、歩道がもう歩道として使用できないというふうな状況になっているわけなんです。ここをもし市側に貸与するというふうなことになりますと、一体どれぐらいの面積を国鉄としてはお貸しになれるのか。そうしてその料金についてはどれぐらいをお考えかということをひとつじゃあ具体的にお聞かせいただけますでしょうか。

鈴木秀昭日本国有鉄道施設局長

○説明員(鈴木秀昭君) 先生のお話でございますが、多少不穏当な申し上げ方かもしれませんけれども、国鉄の側で調べましたところ、現在の段階では明石市から自転車駐車場にそうした土地を貸してくれという積極的なお話はまだ伺っていないというふうに現地の局は申しております。しかし、確かに先生のおっしゃいますように、いろいろ将来の計画があるにせよ、すぐそれが実行できないという点も十分理解しておりますので、明石市当局からどのぐらいのところを、どのぐらいの平米を貸してほしいというお話がございますれば、私どもの方は十分検討をいたすつもりでございます。  それから、それらの料金は幾らかというお話でございますが、明石市等の問題につきましては、その場所の評価等もございますけれども、明石市について実際にどのぐらいになるかはある程度評価の専門屋さん等にも見ていただかなければいけませんのですが、むしろいままでお貸ししたところがどのくらいのお値段かと申し上げた方が御理解いただけると思いますけれども、いわゆる先ほど申しましたように六百六十二件、六万五千平米を現在お貸ししているわけですが、それの得ます収入がわずか二千七百万円でございます。二千七百万円ということは、大ざっぱに平均いたしましても一件について一年に四万円であるとか、あるいは平米にして、四、五百円ぐらいになるわけでございます。自転車置き場としますと、国鉄はこれに当然固定資産税がかかってまいります。ですから私どもとしましては、たとえば固定資産税が取られるということに相なりますと、それも加算してお貸しをしなければならないわけでございますが、料金としましては、要するに過去におきましては実際の土地価格に対しまして非常に安いお値段でお貸ししているのが実態でございましてむしろこういうような国鉄の収入状態からはもっと高く取るべきではないかという御意見もあるわけでございます。で、明石市、それにつきましては、いまのところ場所等の評価ができませんが、まあ公租公課も入れて、このようなことで見ますと、私の勘でございますけれども、平米あたり千円ぐらいのものではないかという感じでございます。

安武洋子日本共産党

○安武洋子君 いま明石に限って申し上げましたけれども、明石市からも私どもの方に要望まいっておりますし、そして各自治体でございますね、こういうところはもう大変要望が強いわけなんです。ですから、私いま確認させていただきとうございますが、明石市からそういう要望があれば、十分にその要望にこたえて協議をするというふうなことでございますので、そういう点をいま私の方にまいっておりますところでは国鉄の立花、芦屋それから大久保、魚住、加古川、東加古川、神野、御着、姫路、英賀保とずいぶんございますです。こういうところについては、土地があるかないかとかいろんな問題がありましょうけれども、ひとつ自治体から要望があったときには国鉄側としても誠意をもってそういう話し合いに応じていただきたいということを御要望申し上げたいと思います。  それから次なんですが、自転車の利用について駅前周辺で百貨店とか大スーパー、自転車の非常に利用の多い店、こういうのはあると思います。こういうところについては、自転車の置き場を設置するような行政指導と、こういうのをしていただきたいというのと、私鉄に対しても、空き地があるにもかかわらずなかなか自転車置き場設置に対していい返事をしないというふうな点もございますので、いままで御指導もなさっていたようでございますけれども、こういう点についても重ねて私鉄側にも要望、指導していただきたい、こういうことを申し添えまして私の質問を終わらせていただきたいと思いますので、この点お答えいただきとうございます。

鈴木秀昭日本国有鉄道施設局長

○説明員(鈴木秀昭君) いまの先生のお話につきましては、いろいろ至るところ各駅のお話、御要望ございます。しかし、私どもももちろん検討いたしますが、駅前の土地は非常にその町の中では一等地であるということが現実の姿であるとともに、それを無償で国鉄が貸せということについては、私どもはやはりこのような状態からこれをせざるを得ませんので、よく自治体とそのようにいわゆる料金の低廉を考えておりますので、その中でいろいろと自治体とお話し合いをさせていただきたいと思っております。

田中和夫消防庁次長

○説明員(田中和夫君) 私鉄関係についても先生からお話がございましたので、運輸省といたしまして一言お答えをしたいと思います。  先ほど来先生から御指摘がございましたように、駅前の周辺における自転車置き場というのは非常にむずかしい問題でございますが、運輸省といたしましては各鉄道事業者に対しまして、事業計画に支障ない土地につきまして、地方自治体等から要請があった場合には、有償でお貸しをするということで、極力地域との間の良好な環境を保つように、各私鉄等につきましても指導をしておる状況でございます。基本的に広場の扱いとか、自転車置き場の整備の仕方等につきましては、先ほど来お話が出ておりますように関係各省いろいろ関係がございますので、総理府を中心としていろいろ打ち合わせがなされている中で今後詰めてまいりたいとかように考えています。

野口忠夫日本社会党

○委員長(野口忠夫君) 本件に対する質疑は、本日はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。    午後零時七分散会

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