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78回国会衆議院1976/10/12

物価問題等に関する特別委員会 第3号

発言数
7
登壇者
4
会派数
2
開催日
1976/10/12

会議録

板川正吾日本社会党

○板川委員長 これより会議を開きます。  物価問題等に関する件について調査を進めます。  この際、福田経済企画庁長官から発言を求められておりますので、これを許します。福田経済企画庁長官。

福田赳夫自由民主党経済企画庁長官・内閣総理大臣臨時代理

○福田(赳)国務大臣 本臨時国会が開会されるに当たりまして一言ごあいさつを申し上げさせていただきます。  先般の内閣改造に当たりまして、私、引き続いて留任をすることになりましたので、従前同様何とぞ御指導、御鞭撻にあずかりたいと存じます。お願い申し上げます。  当面の経済情勢並びにこれに対する考え方につきましては別途印刷にいたしまして「福田経済企画庁長官挨拶」にしたためてありますが、その中で特に重要な点につきまして申し上げさせていただきます。  申し上げるまでもございませんけれども、ことしはいわゆる石油ショック後の調整過程三年のその三年目に当たるわけでありまして、今日この時点はちょうどその三年目の半ばと相なっておる次第でございます。この半ばに立ちまして、今日の経済情勢を考えてみますると、調整過程三年の経過は、まあ、あれだけの大ショックの後とすると、まずまず順調に動いているのではないか、大局的にはそう考えるわけであります。  そこで、まず経済活動の面について考えますと、本年度になりましてからの経済活動は、まず個人消費並びに個人住宅投資が順調に伸びております。また設備投資は、昨年は極端な落ち込みを示したのでありますが、本年に入りましてから動意が見られる、こういうような状態になりまして、そう激増というような状態ではございませんけれども、徐々にこれが復活をするという傾向を示し、今後もそのような推移をたどろうか、こういうふうに見ております。  また、財政につきましては、国の予算につきましては予算に定められたその線で順調に消化が進んでおるわけであります。ただ、国の財政関係におきまして、国鉄、電電等につきまして値上げに関する二法案の成立が遅延しているという関係は若干大勢にも影響しておるというふうに見ております。  地方財政につきましては、単独事業の方が不振というふうに申し上げて差し支えない、こういう状態でありますが、地方の一般の支出につきましては、これまた順調に推移しておる。  それから、輸出につきましては、ことしになりましてから急増いたしたわけです。一−三月の勢いのごときは昨年に比べて倍増になるかというような勢いでございましたが、これは特殊事情があるのです。一つは、世界景気が回復したということもあります。それからもう一つは、対米輸出におきまして、アメリカのテレビでありますとか、あるいは自動車でありますとか、その在庫補充という特殊事情がありまして、それらの商品の輸出が急速に伸びた、こういうような関係があるのでありますが、その在庫補充が一巡をするというような状態になりました今日、対米輸出を中心といたしまして、輸出の全体の勢いは鈍化をいたしておりますが、年度全体として見るときには、輸出は年度初に見通したものよりはかなり増加するであろう、こういうふうに見ておる次第でございます。  そういうように国内需要各方面がかなり伸びを示しておりますので、生産も年初以来活発な上昇の傾向をたどっておるわけです。もっとも八月にはちょっと鈍化、と言うよりは伸びがマイナスになる、また九月、十月につきましても多少マイナスになるのじゃないかというような見方になっておりまするけれども、それ以降におきましてはこれがまた伸びの傾向に転ずる、こういうふうに見ております。  出荷の方も堅調でありまして、したがってまた在庫、これはかなり整理されつつある、こういうふうな状態であり、それらの状態を受けまして雇用情勢も改善される、その傾向をずっと示しておるというような状態であり、経済全体を通観いたしますと、大体年度初に想定いたしました五%ないし六%の実質成長という線は動かない、こういうふうに見ておる次第でございます。  それから次に、物価の面でありますが、まず卸売物価につきましては、年度初以降ずっと騰勢を続けておりまして、これは見通しよりやや高い水準で推移しております。それは、一つは海外からの輸入価格が上がったという要素、これがあるのです。それからもう一つは景気回復過程の摩擦現象という面もあるのであります。そういう状態でありましたが、輸入物価の方も落ちつきの傾向になってきております。  なお、それに加えまして円高の傾向が出ておることは御承知のとおりでありますが、これがかなり物価の鎮静に作用する、特に今後に強い影響を持つだろう、こういうふうに思いますので、卸売物価、いままでのところは年率四・八%上昇という目標をやや上回っておるわけでありますが、何とかしてこの目標を年度内に実現をいたしたい、こういうふうに考えております。  それから、消費者物価につきましては、ずっと一けた台の上昇で推移しておるわけでありますが、特に九月は全国的な災害の影響、これを受けまして、季節商品の値上がり、これが響き、やや騰勢が強かったのでありまするが、これも季節的なものでありますので漸次平静化する、何とかして目標であるところの八%程度の上昇というところを実現いたしたい、私はかように考えております。  それから、国際収支につきましては、先ほど申し上げましたように、輸出がいままでかなり伸びたのでございまするが、これからの勢いはそうはいかない、しかし、年度全体としては輸出は見通しよりはふえる、こういうふうに見ております。それに反しまして輸入の方が、わが国は景気が年初来上昇しましたけれども、輸入商品の滞貨があった、そういうようなことで輸入がふえないという状態でありましたが、わが国の滞貨も、消費が一巡するという段階になりましたので、輸入の方も逐次増加するであろう。現にそういう傾向もすでに出始めておるわけでありまして、年度全体とすると、国際収支はやや見通しよりは赤字幅が減少する、こういう状態になっていくのだろうか、こういうふうに見ております。  以上のような状態で推移しておりますが、ことしは何としても調整過程の最後の年であり、しかも五十年代前期五カ年計画の最初の年でもありますので、きわめて重要な年であるというふうに見ておるわけでありまして、何とかして本年は、インフレ、不況、大方粗ごなしをいたしまして、新しい経済計画の路線に着実に乗せていきたいというために最善の努力をいたしてまいりたい。何とぞ格別の御教示にあずかりたいとお願い申し上げます。(拍手)

板川正吾日本社会党

○板川委員長 次に、澤田公正取引委員会委員長から発言を求められておりますので、これを許します。澤田公正取引委員会委員長。

澤田悌公正取引委員会委員長

○澤田政府委員 物価問題等に関する特別委員会が開かれるに当たりまして、公正取引委員会の主要な業務の運用方針等につきまして一言申し上げます。  本年四月一日、私が公正取引委員会の委員長に就任いたしましてからすでに六カ月余が経過いたしましたが、その間独占禁止法の運用に当たりましては、委員会の合議制という制度の長所を生かしながら、一貫した方針のもとで、厳正な法の運用に努めてまいりました。  以下、最近におきまする公正取引委員会の主要な問題について簡単に御説明申し上げます。  まず、独占禁止法の改正につきましては、本国会に二つの法案が継続審査となっております。一つは、第七十五回国会の衆議院において全会一致で修正可決されました改正案と同様の内容の改正案であり、他の一つは、第七十七回国会において政府の提出した新しい改正案であります。  公正取引委員会としましては、前者の案の内容が基本になるべきであると考えておりますが、後者の案につきましても、独占的状態に対する排除措置に関する規定が削除されたことは残念でありますが、課徴金制度の創設、株式保有の総量規制、罰則規定の強化等重要な改正点を含んでおり、これにより現行独占禁止法は相当強化されることになりますので、後者の案であってもそれが速やかに成立することを希望しております。  第二に、中小企業分野調整問題につきましては、先般の国会決議の趣旨を尊重して、政府において新たな立法措置を検討するため、中小企業政策審議会に分野調整小委員会が設けられ慎重な審議が行われていると聞いております。  この問題につきましては、大企業と中小企業の調和を図ることが大切であることは申すまでもありません。ただ、企業の合理化努力を萎縮させ、ひいては消費者の利益を害するようなことにならないよう希望するものでございます。  なお、公正取引委員会といたしましては、大企業が不当な手段を用いて中小企業の事業分野に進出する場合には、独占禁止法を積極的かつ厳正に運用して、これを排除することといたしております。  第三に、特殊鋼三社の合併について申し上げます。  大同製鋼、日本特殊鋼及び特殊製鋼の特殊鋼メーカー三社の合併につきましては、経済情勢及び当該業界の実態を十分に検討いたしまして、厳正に審査いたしました。その結果、市場占拠率の点で特に問題ありと考えた自動車用エンジンバルブ鋼につきましては、当事会社が、その営業の一部を他の競争会社に譲渡するほか、特許、ノーハウ等の技術を公開する等の対応策をとることとなりましたので、去る七月三十一日、合併の届け出を受理いたしました。新会社は、大同特殊鋼株式会社として九月一日に発足しております。同社が公正競争を阻害することのないよう、今後、行動面で十分に監視していく所存でございます。  第四に、鉄鋼の値上げ問題につきましては、今回の値上げも同調的であると考えられますので、その実態の解明に努めるべく、現在、一応任意調査の形で調査を進めているところでございます。  第五に、独占禁止法違反事件につきましては、本年四月以降、グンゼの再販事件や日本楽器の優越的な地位の乱用事件など、九件を取り上げ、排除勧告を行いました。このようにして流通段階の競争を阻害している不公正取引や石油、洋書など国民生活に関連の深い商品に関する価格カルテル等の規制に努めてまいりました。  最後に、今後の独占禁止政策の運用方針について申し上げます。  わが国経済の減速化に伴い、企業行動は競争的なものから協調的なものへ変化していく傾向が見られますが、その結果、寡占の弊害がこれまで以上に顕在化し、カルテルによる価格引き上げなどの動きが強まるものと懸念されます。このような経済環境の変化に応じてわが国経済の活力を発揮させ、公正な競争秩序を維持、促進するため、公正取引委員会といたしましては、今後独占禁止政策を一層積極化し、厳正な運用に努めてまいる所存であります。  また、販売競争が激化する状況のもとで、公正な流通秩序の確保と消費者の利益保護のため、不当景品類及び不当表示防止法の適正な施行を図る所存であります。  以上、簡単でございますが、公正取引委員会の業務の運用方針等について申し上げました。  何とぞよろしく御指導、御鞭撻のほどをお願い申し上げます。

板川正吾日本社会党

○板川委員長 次に、消費者物価指数の改正について吉岡統計局長から説明を聴取いたします。吉岡統計局長。

吉岡邦夫総理府統計局長

○吉岡(邦)政府委員 消費者物価指数の基準時改正について簡単に御説明申し上げます。  消費者物価指数の基準時は、従来から基準時の統一に関する統計審議会の答申の趣旨に基づきまして、他の経済指標とともに五年ごとに改正されてまいりました。今回の改正では昭和五十年を新基準時といたした次第でございます。  今回の基準時の改正に当たりましては、物価指数の性格としては、従来の方式を踏襲するわけでございますが、消費構造の変化に対応いたしまして一指数品目の一部の改廃を行い、ウエートの算定期間を昭和四十五年から昭和五十年に改定いたしました。  指数品目につきましては、最近の家計の実態を反映させるために、家計支出の上で重要度が大きくなった品目または指数の精度をより向上させるための品目など、合わせまして五十九品目を追加いたしました。また、一方、重要度が少なくなりました品目につきましては、七品目を廃止いたしました。その結果、指数に採用いたしまする品目数は、従来の四百二十八品目から、四百八十五品目となった次第でございます。  なお、指数の改正作業は、本年九月をもって終了いたしまして、十月一日に公表いたしました東京都区部九月分、全国八月分から新指数に切りかえた次第でございます。  十月一日に公表いたしました全国の新指数と旧指数を、五十年平均を一〇〇とたしまして換算いたしますと、月により若干指数値に差は見られますけれども、全体としては新旧指数の差は非常に少のうございまして、五十上年七月をとってみますると、両者とも五十年平均を一〇〇とした場合の一〇九・七となっております。また、七月の対前年同月上昇率を比較いたしてみますると、旧指数では九・五%となっておりましたけれども、新指数では九・九%と、新指数の方がやや高くなって出ております。  新指数への切りかえに伴いまして、昭和五十年一月以降の指数はすべて昭和五十年を基準としたものといたしますが、しかし、昭和四十五年基準指数を基礎としていろいろ利用している向きもございますので、切りかえ年度に限りまして、すなわち五十一年度いっぱい、旧指数のウエートによる昭和四十五年基準指数を参考までに引き続き計算いたしまして、必要な向きに提供することといたしておる次第でございます。  大変簡単でございますが、以上をもって、指数の御説明を終わります。

板川正吾日本社会党

○板川委員長 次回は、来る十月十四日、木曜日、午前十時から理事会、午前十時三十分から委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。     午後零時五十分散会

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