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78回国会衆議院1976/10/27

大蔵委員会金融機関の週休二日制に関する小委員会 第1号

発言数
113
登壇者
7
会派数
4
開催日
1976/10/27

会議録

山下元利自由民主党

○山下小委員長 これより金融機関の週休二日制に関する小委員会を開会いたします。  金融機関の週休二日制に関する件について調査を進めます。  本日は、参考人として全国銀行協会連合会会長中村俊男君が御出席になっております。  中村参考人には御多用中のところ、本小委員会に御出席を賜り、まことにありがとうございます。  まず、最近における金融機関の週休二日制の動向について政府より説明を求めます。徳田審議官。

徳田博美大蔵大臣官房審議官

○徳田政府委員 金融機関の週休二日制問題に関しまして、最近の検討状況及び主たる問題点等について御報告申し上げます。  まず、最近の検討状況でございますが、昨年四月二十三日の衆議院大蔵委員会におきまして、金融機関の週休二日制の問題が審議された際に、大平大蔵大臣は、この問題は一般経済取引その他社会経済全般に与える影響もきわめて大きいので、この影響の問題も含めて週休二日制・定年制延長問題関係閣僚懇談会において検討してもらい、なるべく早く結論を出すよう閣議で要請する旨表明いたしました。その結果、金融機関の週休二日制についてはこの閣僚懇において検討することとなりましたが、その取り運び方といたしまして、まず、事務レベルでこの問題を十分検討することといたしまして、関係省庁連絡会議に、特に、金融機関関係を総合的に扱うために新たに部会、第五部会を昨年八月に設けまして、現在、検討を進めているところであります。  次に、金融制度調査会の審議状況でございますが、金制制度調査会におきましては、昨年五月に銀行法等の改正について大蔵大臣の諮問が行われまして、その後七項目にわたる銀行制度に関する検討事項について順次審議が行われております。現在、第三のテーマである「銀行の資金配分機能のあり方について」の審議を行っております。  銀行の休日について定めております銀行法第十八条をめぐる問題につきましては、関係閣僚懇談会における検討状況及び国民的なコンセンサスの動向を見守りながら、適切な時期に審議が行われることを期待しておりますが、現状では、第五のテーマである「銀行の取引、サービス面における諸問題について」の審議をする際などに検討していただくことになるかと考えております。  次に、金融機関の週休二日制についての主な問題点でございますが、このように現在、金融機関の週休二日制については関係閣僚懇談会を中心に検討が行われているところでございまして、結論を出す段階にはいまだ至っておりませんが、いままでのところ、次のような問題があると考えております。  まず第一は、中小企業を初めとする一般経済取引に対する影響でございます。  金融機関は、御承知のとおり、本来一般経済取引の媒体であり、その営業活動は実体経済取引の状況に適合して行われる必要があります。わが国の一般民間企業においても、週休二日制が順次導入されつつありますが、最近は経済の停滞を反映いたしましてその普及率は伸び悩んでおります。特に中小企業におけるその比率はまだかなり低い状況でございまして、金融機関が土曜日閉店による完全週休二日制を実施することは、これらの中小企業の営業活動に与える影響を十分に勘案する必要があると思われます。  次に、郵便局、農協等についての問題でございます。  銀行や相互銀行、信用金庫は、預金吸収面等において郵便局や農協と競争関係にあり、郵便局等に先行して土曜日閉店による週休二日制を実施いたしますことについては、現実において、各般の問題があると思われます。  次に、法制面の問題でありますが、これも御承知のとおり、法制面の問題としては、銀行法第十八条の改正のほか、手形法、小切手法等の経済法規における休日の規定や国税通則法等の税法の休日の規定などについても改正を検討する必要があります。  次に、全銀協のことでございます。先般、全銀協は最近の社会的な客観情勢の推移を踏まえまして、週休二日制は速やかに実施することが必要であるが、実施時期については、社会的コンセンサスの醸成等がいまだ不十分なことから五十一年度上期中における実施は困難な情勢にあると判断されたと聞いておりますが、これは国民的合意等に配意した上でのことであると思われます。  いずれにいたしましても、金融機関の完全週休二日制の導入は非常に重要な問題でございますので、今後とも関係閣僚懇談会、関係省庁会議での検討を進めますとともに、一般産業における週休二日制の普及状況を見きわめ、国民的なコンセンサスの推移を把握して、鋭意努力を行ってまいりたい、このように考えております。

山下元利自由民主党

○山下小委員長 以上をもちまして政府の説明は終わりました。     ―――――――――――――

山下元利自由民主党

○山下小委員長 これより質疑に入ります。  質疑の申し出がありますので、順次これを許します。武藤山治君。

武藤山治日本社会党

○武藤(山)小委員 先に審議官の方からまず先制攻撃を加えて、それから質問ということで、大蔵省の見解を聞かされたわけでありますが、大体予想どおり全く失望したという状況であります。  私はまず最初に、中村全銀協会長にお尋ねいたします。  当初五十一年の下期、まあ十月ごろ、われわれの感じでは九月か十月ごろから週休二日制に踏み切るというニュアンスの約束を当時職員団体などとも取り交わした。本来ならもういまごろは二日制が実施されていていいはずなのであります。それが今日いまだ前進をしない、その障害は何であるか。大蔵省のいまの説明では国民的合意、コンセンサスが得られない、そこに最大のウエートを置いて逃げているわけでありますが、銀行協会としてはどのような判断に立っているのか、約束事が守れなかった最大のネックは何なのか、まずその見解をお聞かせいただきたいと思います。

中村俊男全国銀行協会連合会会長

○中村参考人 私ども五十年の二月にいま武藤先生のおっしゃるような希望を表明いたしました時点では、世間一般の週休二日制の普及が、これは官民を問わず相当急速に進むような状況下にありました。これによって金融機関の週休二日制に対する一般の御理解も醸成されるものと期待したのでございますが、その後の景気回復の足取りはきわめて鈍いものでございまして、企業収益の回復ははかばかしくない、企業の倒産や失業の水準もなかなか下がらない、それに加えて国や地方公共団体における財政難というものも表面化いたしました。世の中全体の週休二日制普及のテンポもスローダウンしたように見受けられました。完全週休二日制を採用している企業はまだ全体の二一・八%というふうに承っております。中には不況型の週休二日制、と申しますと、製品が売れないのでやむを得ず生産を落とすために週休二日制をするというような企業も出てきておる状況でございます。私ども金融界に身を置いておる人間にとりましては、ことさらに強く感ぜられるのかもしれませんけれども、金融機関の週休二日制実施についてのコンセンサスが十分と言える情勢にないと判断されたわけなのでございます。  しかしながら、当時、この五十一年上期も終わりに近づいてまいりましたので――終わってしまいましたけれども、われわれとして五十一年度上期を実施のめどころとするという意向を表明していたことでもありますので、一応はそれのけじめをつけるという意味もあって、五十一年上期中の実施は客観情勢の推移から困難になったけれども、われわれの気持ちや姿勢には変わりはないので、引き続き前向きに努力をしていこうじゃないか、そこでひとつこの際、われわれの気持ちを再確認しておこうという意味で、去る九月十四日に全銀協の理事会におきまして、決議というほどのものではございませんが、確認をいたしたのでございます。  念のためにそれをお読みいたしますと、   銀行の週休二日制導入については、社会一般の理解、顧客の協力などが前提となるが、最近の客観情勢の推移を見る時、五十一年度上期中の実施は困難な情勢にあると言える。   しかし、今後諸情勢の推移を踏まえ、銀行としては各金融団体相互間の業務面の連絡調整を図りながら、できる限り早期に実施できるよう引き続き努力していくこととする。といたしたわけでございます。  これは、実際問題として間に合わなかったということを述べておりますわけで、今後とも前向きの姿勢で取り組んでいくという点では、何ら変わっておりません。  このことは、各銀行からそれぞれの組合にお伝えする問題でありますが、先住ちょっと組合と約束があったというお話でございますが、特に約束というほどのものではございませんでした。しかし、市銀連の委員長にお会いいたしました際、ただいま申し上げましたような事情をよく説明いたしまして、なお今後とも前向きに取り組む意向であるので、その点は誤解のないように申し添えたのでございます。これに対して市銀連としては、大変残念だがやむを得ない、組合員の期待も大きいから今後も積極的に取り組んでほしいという意向で、これは後日同様の趣旨の声明書を受け取りました次第でございます。  大体そのような事情なのでございます。

武藤山治日本社会党

○武藤(山)小委員 本年実施できなかった理由は理解できました。  そこで、一般的社会情勢だとかあるいは大蔵省の言う中小企業の情勢だとか、結局は国民的合意ということに尽きるわけですが、しからばその国民的合意が得られない限りこれはだめなんだ、こう受け取らざるを得ない。皆さんが考えている国民的合意とは具体的にどういう状況、どういう情勢になれば二日制は銀行に許していい、こういう判断に立つのか。その合意の、抽象的なコンセンサスと言ったってこれは漠然としておって、百年河清を待つようなことですよ。具体的にどういうことが想定できますか、合意が得られるというその合意、それを少し両者とも説明してくれませんか。

徳田博美大蔵大臣官房審議官

○徳田政府委員 国民的合意はどのような形で、どのような時点に得られるかという御質問でございますが、客観的にこれを明確にある時点でこのような形というふうに把握することは非常にむずかしいと思いますけれども、広く国民一般が銀行が土曜日に休んで営業をやらなくてもそれは一向に差し支えない、むしろそれでいいんじゃないかというような全体の空気が醸成されるようなものを国民的な一つのコンセンサス、このように考えております。

武藤山治日本社会党

○武藤(山)小委員 しからば、国民一般といったって一億何百万人おるのだよ。そんな漠然と国民の合意――合意というのは賛成という意味も含まれておると思いますが、そんな漠然とした話では――何か具体的に大蔵省、質問をして回答をとって、中小企業全部で四百五十万、法人が百五十万ぐらいですね。仮に法人の百五十万ぐらいの中からある程度の分を無作為に抽出して資料をとってみたとか、そうしたら銀行の二日制はまだいかぬ、時期尚早である、わが社はつぶれちゃう、そんなような回答が出てきているのか、そういう具体的な何か調査というのはやっているのですか。

徳田博美大蔵大臣官房審議官

○徳田政府委員 先生御指摘のとおり、確かに国民的なコンセンサスを把握することが非常にむずかしいわけでございますが、大蔵省といたしましても、御承知のとおり昨年七月から企画官を設置いたしまして各方面からの情報の収集に努めております。それから先ほど御説明いたしました各省庁の連絡会議には各省、通産省その他十省庁から代表者が出ておりまして、そういう機構を通じていろいろな議論もまた聞き取っておるわけであります。もちろん国会での御審議というのは、これは非常に重要なファクターでございますし、そのほか各方面のジャーナリズムの意見とかそういうものも広く総合的に勘案して一つのコンセンサスというものが醸成されたということになるのではないかと思います。  それから、これは先般、ことしの六月に武藤先生から御指摘になったことでございますが、ひとつアンケート調査なども実施してはどうかという武藤先生の御提案がございましたので、これを踏まえまして、近々、消費者、一般国民の金融についての意識調査の一環として、こういう銀行の週休二日制の問題につきましても調査をすることを予定しておりまして、この段取りを進めております。

武藤山治日本社会党

○武藤(山)小委員 その調査は、めどは、大ざっぱにいつごろを目指しておるのですか。

徳田博美大蔵大臣官房審議官

○徳田政府委員 いま事務的に詰めている段階でございますが、大体近々のうちに成案が固まると思います。年内には実施の方向に移りたいと思っております。ただいろいろ対象の選び方その他がございますので、若干ずれがあるかもしれませんが、早急に取り運びたい、このように考えております。

武藤山治日本社会党

○武藤(山)小委員 徳田さん、結局コンセンサスという言葉で逃げておるが、実際は大蔵省は、自分のところの責任範囲で先に銀行を発車させることは大蔵省が責任をかぶる、攻撃を受けるという心配の余り、やはり公務員全体がやる段階が発生しないと合意が成立したと、皆さんの判断ではそう受け取らないのじゃないか。結局、公務員が週休二日制になる時点に合わせるのだという消極的な姿勢じゃないのですか。

徳田博美大蔵大臣官房審議官

○徳田政府委員 先生の御質問の点でございますが、いま大蔵省の考え方といたしましては、必ずしも直接に公務員の週休二日制と金融機関の週休二日制を結びつけているということはございません。ただ、御承知のとおり週休二日制の問題は、一般経済取引、ひいては社会経済全体に大きくかかわるものでございますし、これは、先般大臣が御答弁申し上げましたように、労働政策、産業政策全般にもかかわる問題でございまして、大蔵省のキャパシティーを超えたような問題である、こういうことを大臣も申し上げたわけでございます。こういう観点から閣僚懇が中心となって御審議を願うということでいま事態を進めておるわけでございます。したがいまして、そういう方向において一つの方向が打ち出されるならば、必ずしも公務員の週休二日制と完全にリンクさせるということでなく、別に結論が出るのではないか、このように考えております。

武藤山治日本社会党

○武藤(山)小委員 それは非常に重要な意見を聞きましたが、公務員関係はいま試行に入ったわけですね。この九月から来年九月まで試行をやる、その試行は単なるデータをとるための試行ではない、本格的実施に踏み切るための前段の研究である、そういう答弁がきのうの内閣委員会で人事院総裁から出たわけです。ですから、公務員一般は来年十月一日からでき得れば週休二日制に踏み切っていこう、こういう方向がきのう示唆されたわけです。これはいま確認をしたんだ。質問者にも確認をしてここに来たのだけれども、そうなると、いまの大蔵省の作業の状態では、公務員の方が先になって銀行の方が後になるという心配があるのです。金融機関というのは民間なんだから、しかも六十五カ国がすでに土曜、日曜休んでおるのだから、土曜日には国際金融取引はないのですよ。しかも土曜日というのは大体銀行は実務三時間ぐらいしかありはしないのですよ。九時から始まって十時、十一時、十二時、半どんで終わりだから。その銀行の民間ペースのものが先にどんどん進んでいかないで、後にくっついて、どこかがやったら次は銀行なんというのは、いまの日本の産業の中に占める金融機関の健全性や営業状態から見てもそう心配はない。  中小企業が仮に一般的合意が得られるかどうかというへ理屈を言っているけれども、実際に土曜が休みになってしまえば、それに対応するような方法で幾らでも操作がつくのです。もし銀行を監督、行政指導する大蔵省の立場が、本気で週休二日制に踏み切ろうというなら、ではそのかわり中小企業やサラリーマンのために、営業時間を五時というのを一時間延長するような方法はできないか、そういうようなことをすれば、退社後銀行へ寄っていこうとか、取引が少々おくれても一時間延びればその間に処理がつくとか、とにかくやればそういう障害は乗り切れるので、やるまいとするからいろいろな障害があるぞあるぞと出ないお化けにたまげておるのです。  私は、やはり大蔵省の姿勢いかんだと思うのです。きのう人事院総裁が、本格実施を前提に試行を一年間やるのだ、こう答弁をなされたわけですから、大蔵省はそれに間に合うような、どんなにおくれても来年の十月一日からは銀行の週休二日制が実現するように前向きに努力をする、そういう努力の形跡が全然見られないのだ。だから、努力をするとなれば、皆さんが必要とする関連法律はこういうものとこういうものとこういうものがありますということをぼくらにも提示しているわけですが、しかしそれは休日の決定以外に土曜日を一つ入れればいいんで、こんな修正案、法律改正案なんというのは、数は多いけれども、全部二字ずつ入れればいいのですから大した改正じゃない。このくらいの合意は各省と大蔵省との間で取り決めできないはずはないですね、誠意を持って前向きに本気でやろうというなら。ここらは徳田さんどうなんですか。こういう法律の改正の詰めで、どこかの省で、うちの方はそれでは困るのだ、全く支障になるのだ、土曜に休まれたら障害でこの法律は絶対改正できないのだ、そういう省庁はどこですか。

徳田博美大蔵大臣官房審議官

○徳田政府委員 関係省庁連絡会議においては、各省から自由な意見をいろいろ発表していただいているわけでございますが、いままでのところ、そういう場面で発表された意見といたしましては、やはり中小企業関係への配慮についての発言が一番多かったと考えます。

武藤山治日本社会党

○武藤(山)小委員 法律改正について、具体的に、そういう改正は困るぞという省は、たとえば民法、商法、小切手法、これは法務省ですね。国税通則法、民訴、地方税法、こういうようなものの改正の中で、そういう改正案を早急に用意することは困難だという反論はございませんね。

徳田博美大蔵大臣官房審議官

○徳田政府委員 法律的な問題でございますと、それは改正するかしないかというのは、政府の意思で改正することに決めれば、それに同調してこちらもそういう改正を考えるということでございまして、純粋の法律的な面からは特に大きな異議はございませんが、問題は、やはり実態面についていろいろ議論があるわけでございます。

武藤山治日本社会党

○武藤(山)小委員 人事院総裁がきのう内閣委員会で、とにかく一年間だけ試行して本格実施に移りたい、こういう重要な発言をしたことについて、徳田審議官としては、週休二日制を担当している最高峰の責任者の一人として、公務員関係がそういう形で進んでいくのに対して、銀行法関係では一体どう対応しようかという、その感じですね、あなたのいまの心境をちょっと聞かしてください。

徳田博美大蔵大臣官房審議官

○徳田政府委員 ただいまの、人事院総裁の御発言の内容につきましては、実は私申しわけありませんが、つまびらかにしていないわけでございますが、そのような御発言があったということであれば、よく内容を承りまして、今後のこの問題を検討していく上での一つの大きな資料にしたい、このように考えております。

武藤山治日本社会党

○武藤(山)小委員 ぜひきのうの議事録をお読みいただいて、前向きに十分検討する資料に値するという判断ができたら、銀行はそれよりも少々早目に実施する、もう銀行協会長や銀行協会の役員は世界の大勢をちゃんとわきまえておって、六十五カ国も土曜を休んでおるのだから、日本ももうよかろうという意思統一ができているわけですからね、その意思統一を大蔵省が阻害をする必要はないと思うのです。論ずれば、さっき言った中小企業がどうの、一般の理解がどうの、コンセンサスがどうのと言えば、これは重箱のすみをようじでつつくような議論を徹底的にして、それじゃそのネタを見せろ、その材料を出せ、世論調査の結果を出せという議論になるので、全国民からそんなデータをとれるはずはないのです。やはりそこは、統治能力を持った人たちが、よし、じゃこの辺で心配ない、踏み切ろう、その踏み切る場合に、いままでの経過から見て、銀行を後にさせては困る、最も積極的に、最も前向きに取り組んできた銀行労使の間のそれぞれの意思というものをできるだけ尊重してやる、大蔵省はそういう姿勢をとってしかるべきじゃないか。  ですから、いまいろいろ提起されている法律改正の問題も、銀行法十八条の問題も、もう理屈の段階じゃないのだ、いかに決断と実行あるかという段階だと思うのです。中身について細かいことをいまから検討するなんという段階ではない。もう決断と実行のみだ。だから人事院総裁がそういう発言を昨日やったということは、かなり今後の大蔵省の姿勢に影響を与えていいのではないか。またそれにかなりウエートを置いて今後の作業を早急に進める必要があるのではないか。もし来年十月から実施するとなれば、もう年明け早々にあるいはこの年末に法律改正案の要綱をどんどんつくって踏み切れるようにしなければ、通常国会にかけても、どうせ法案が通常国会で上がるのは来年の四、五月ごろですから、物理的に。予算と税法関係の法律をやってからですから。もしこれから銀行を週休二日制にする法律を全部通すにしたって、今度の通常国会に出さなければ十月には間に合わないのですよ。それだけにこれはもう時間的にも詰まっている話なんだよ。だから、少なくももう通常国会前に各省庁の改正する法律の問題点をそれぞれ話し合って、そうして十月実施するには遅くも通常国会の中ごろには提案ができる手はずをとろうではないか、そういう腹合わせが進んでいかないと、結局公務員の後でなきゃ銀行もできないんだという結論に物理的になってしまう。  そこで、私たちは大蔵省にきょうもこの忙しい、いまもう解散、総選挙目の前にしても二日制問題を論じておこうというのは、そういう時間的なタイムラグを考えると、もう非常に急がなきゃならぬ。ぜひひとつ徳田さん、その点急いだ作業をこれから、従来とは違ったピッチを上げた検討作業を進める、そういう姿勢をとっていただきたいのでありますが、御所見いかがですか。

徳田博美大蔵大臣官房審議官

○徳田政府委員 ただいまの先生の御発言は十分承りましていろいろ検討してまいりたいと思いますが、ただ先ほど申し上げましたように、まことに申しわけございませんが、人事院総裁の発言内容私まだよく存じておりませんので、検討してからまた作業を進めたい、このように思います。

武藤山治日本社会党

○武藤(山)小委員 割り当て時間ですからやめますが、中村会長、先ほど会長のお話の中にも、決して後退をしたわけじゃないが、現実実施に踏み切るのは諸般の情勢からむずかしかった、銀行だけ先走るといったって法律問題があってなかなかできないわけでありますが、今後とも銀行協会としては週休二日制をとにかく前向きに早急に実施できるような努力をするんだ、そういう開陳があったわけですが、そのためにはやはり銀行協会が本気で大蔵省に、銀行法十八条を中心にした改正を早急にひとつやるべきだ、そういう強い請願、陳情を本気でやるべきじゃないんでしょうかね。いまのところはどうも本気だとは感じられないのですよ。大蔵省が法律改正渋っているんだからどうしようもないということが腹の中にあったのでは先に進まないので、やはり本気を出して大蔵省に、もう心配ないからこういう形で改正案をやってくれ。皆さんは金利のことなどほかのことなら財界がばっと言えば大蔵省はすぐ右向け左向けになるのだけれども、この問題についてはどうももたもた二年間もやっているのは、やはり銀行協会も本気じゃないんだという印象をぼくら受けるのですよ。だからやはり本気なんだということをわれわれが感じるように、少し二日制問題について取り組みの姿勢を強化してほしい。  最後に要望して私の質問を終わりますが、会長の見解をちょっとお述べいただきたいと思います。

中村俊男全国銀行協会連合会会長

○中村参考人 私どもといたしましては、もちろんその法律の改正がなければこれは動けないことは申し上げるまでもございませんが、しかしいまの私どもの感じといたしましては、法律が改正されたからそれでいいというような気持ちでないことをちょっと申し上げておきたいと思います。それが、おまえら気がないからだとおっしゃる理由かもしれませんが、私どもといたしましてはやはり銀行もとうとう土曜日休むようになったか、なるほどなというような世間のいわゆる雰囲気、これを世間の合意とでも申しますかコンセンサスと申しますか、そういうところができてやりたいということで、つい法律の方は、そうなればもちろん法律も変えていただけるだろうから、というような感じでおることが先生の御指摘の点かと思いまするが、率直に申し上げますとそういうところでございます。

武藤山治日本社会党

○武藤(山)小委員 それは大変後退だね、さっきの答弁と。さっきの答弁は、五十年の段階では五十一年下期には実行できるかなという感じで、一応そういう理事会の意思統一をした。組合との約束ではないが、そういう理事会においては意思統一をして決めたのだ。組合はそういうものが皆流れていますから、組合の要望と一致したからまあ約束ができたということで、ずっと印刷物もぼくらのところにも陳情書、請願書が来ていますよ。  いまのあなたの話を聞くと、今度、公務員は試行に入って一年後には実施しようという段階が見えてきたら、あなたの方は、恐らく中小企業の問題だとか一般経済情勢だとか不況で中だるみだとか、どうも経済情勢が思わしくなくなっちゃったから、情勢の変化でこれは全然国民的合意が遠のいちゃった、いまの説明では。今度はいつのことやら全然めどが立たぬような答弁。これは会長、前任の会長の国会における発言と全然違いますよ。いまの答弁は承服できませんね。あなたは、先ほどは早急に前向きに検討すると答えたじゃないですか。今度は国民の合意が得られなければと、じゃ合意って何ですか。徹底的に合意の中身を、具体的に科学的に説明してくださいよ。最初のさっきの答弁と違うじゃないですか。私、ちゃんとメモしてあなたの一番最初の発言書いてありますよ。あなたは前向きに前進できるように努力することを申し合わせたのが理事会だと言っている。いまの答弁は全然違う。全然感じが違いますよ。承服できません。

山下元利自由民主党

○山下小委員長 山田耻目君。

山田耻目日本社会党

○山田(耻)小委員 いまの武藤さんの話の続きを受けて行いたいと思いますが、中村さん、全国民のコンセンサスを得なければ、とうとう銀行も週休二日をやるかというふうな国民の納得ずくの中でないとむずかしい。それは、私は商売ですからそういう状態が一番いいと思いますが、しかしどこかが中心になってそういう状態を引き出していく、やはりその役割りを少なくとも金融機関としては銀行協会の中村さんのところでお進めになっていただく、その役割りの動きを、私たちは九月十四日の理事会で前向きで積極的に進めることを検討、確認をしたとおっしゃっていたことをそこに結びつけて了解をしたところなんですよ。しかし、国民のコンセンサスが得られなければやはり前進は絶対しない、あるいは実施は絶対できないという考え方になりますと、国民のコンセンサスとは一体どのようにしておつくりになるのか、その具体的な作業、科学的な検討をひとつお述べいただかないと納得できないわけですよ。その点をひとつ話してください。

中村俊男全国銀行協会連合会会長

○中村参考人 私ども前向きの姿勢を変えたというつもりは毛頭ないのでありまして、あるいは話のあやがそういうふうにおとりになったかもしれませんが、完全週休二日制というものを実施いたしますということが、私ども経営者にとっても従業員にとっても非常に望ましいことでございまして、ですから、これについては今後も決して姿勢が変わったわけではない。その点はぜひひとつ御理解を願いたいのであります。  どうするのかというお話でございまするが、昨今、ターミナルあるいは近郊の店舗におきましては、土曜日は非常に忙しいのであります。来店客が非常に多くなっておりまして仕事が非常にふくそういたしておりますので、したがって、まずそういう仕事のふくそうに対して、来店されるお客様にひとつ身近の現実の御理解を願う意味で、土曜日の営業活動についてはなるべく御理解を得て量を減らすようにいたしたいということは、まあ私どもも土曜日の午前中の集金に来いというようなお話はなるべくひとつ避けていただきたい、あるいは決済の日を土曜日を避けて、それ以外の日になるようにしていただきたい、そういうようなことについてお客様の御理解を得られるように、これは個々の銀行がやらなければならぬことでございまして、そういうことで前向きにこれから措置をしていきませんと、急にそういう状態であって土曜日の完全週休二日制をやることは大変混乱を来したり、御迷惑をかけたりするというふうに考えておりますので、そういう点からも始めつつあるのであります。もっとこれを御理解を得てやらなければならないというふうに考えておりますが、それも私どもに前向きに取り組んでおるという一つの努力とひとつ御理解願いたいのでございます。

山田耻目日本社会党

○山田(耻)小委員 五十年二月に全銀協の会長の方から五十一年上期に実施をする方針で週休二日の体制は固める、そういうお話を伺っていたわけですが、いまおっしゃっていました、土曜日に集金だとか仕出しの作業が繁忙になる。翌日日曜ですから当然過渡期にはそういうことが起こるわけですから、それを金曜日なり月曜に振り分けていく。その作業で国民のコンセンサスを得る具体的な高まりを求めての仕事を深める、それが五十一年上期の実施目標ということを立てられて、五十一年上期までにはそういう作業を徹底させて仕事を振り分けるという判断に立たれて私は五十一年上期という方針を出されたのではないかと思う。そういう分析なくして商売なさっている金融機関の皆さんたちがあるいは全国を統一されての全銀協という立場からこういう答弁をなさるということは私はないと思うのです。しかし、それも無理になった、だから九月十四日理事会を開いて、この五十一年度上期の方針は変えない、そうして力を尽くして早急に実施できる体制を、基本線は変えずにより持続し進めていきたい、こういうことを御確認なさったそうですが、なおこの段階でも土曜日は非常に繁忙の度合いが高い、そういうことになりますと、そういう国民のコンセンサスを得る具体的な、納得させていく作業をなさっているものとは思えない。  だから私は、たとえば商法上のいろいろな契約にしても、民法上の契約にしても、土曜日という契約日に相当するのは月曜に延ばすとか、あるいは土曜日のいろいろな集金等の作業については金曜日に振りかえるか月曜日に持っていくか、こういう作業を具体的に進めながら国民の合意を得るという作業が実際になされたものであるかどうか、そういうことをやらねばならぬというあなたの努力目標を申されておるのか、このようにやってきて、こういう効果が出てきた、そういうことなのか、いまのあなたのお話ではよくわかりません。だから具体的にそういう五十一年を目途に進めてこられ、なおコンセンサスが不十分だからこれから後に向かって基本線は変えずに努力目標を設定してやろうとなさっておれば、どういう効果が出てきたか、その点をひとつ、やってこられた度合いを前提として効果を述べていただきたい、どういう効果が出てきたか、その点にひとつ触れていただきたいと思います。

中村俊男全国銀行協会連合会会長

○中村参考人 先ほど申しましたように、五十年二月に希望を表明いたしましたころは、世間一般の週休二日制の普及が官民を問わず相当に進むというふうな雰囲気でありましたわけでありまして、これによって、私どもも十分金融機関の週休二日制に対する一般の御理解も醸成されるものと期待しておったのでありますが、その後、繰り返しになりますから申し上げませんが、景気でありますとか、企業収益の回復もはかばかしくない、倒産や失業も相当その後ふえてきておるというような情勢でありますので、とにかく上期にはむずかしい、合意を得るということがなかなかむずかしいというふうに感じまして一応の区切りをつけたわけであります。それまでに私どもが前向きの姿勢を変えたつもりはございませんで、いま例として申し上げましたようなことを進めてまいっておるのでありまするが、これは、さっき個々の銀行の問題だと申し上げましたのは、全銀協ベーシスでそろっていろいろなことをやるということにはいろいろと微妙な問題がございまして、まあ独禁法などの関係、いろいろと微妙な問題もありますので、これはあくまで個々の銀行が進めていくということでございます。そういうことで、私どもの方も個々の銀行としてそういう点を進めておるのでございまして、なるべく集金その他、おっしゃるようなことを進めておりまするが、まだまだいまのような状態で土曜日急に休むというようなことをすればお客様にも相当迷惑がかかる。ことにターミナル、近郊の中小企業の方々にも御迷惑がかかる。もっともっとそういう方々の御理解を得て、そして御協力を得てやっていかなければならないということで、これを具体的にどれだけの効果が上がったということを言えとおっしゃられても、これはちょっと何とも申し上げられませんが、そういう方向で私どもは進んでおりますので、お取引先、御来店の方々にも順次御理解をいただいていけるというふうに考えておりまして、その方向を今後も進めてまいるということでおるのでございます。御了承を願いたいと思います。

山田耻目日本社会党

○山田(耻)小委員 じゃ、来店されるお客さんに土曜日のこういう作業についてはできるだけ金曜日にないしは月曜日に振りかえるようにずいぶんと御努力なさっている。それはそれぞれの金融機関そういう努力をするようにいろいろと御指導なさっている、こういうふうに受けとめてよろしゅうございますね。――ただ、そういう努力をなさっていて、実際に中村さんのところの銀行ではお客さんはどういう反応を示していますか。

中村俊男全国銀行協会連合会会長

○中村参考人 これはまだいろいろでございまして、個々人の方は比較的御理解を得やすい。もっとも集金に来いというようなお話も非常に少ないのでありまするから御理解も得やすいかと思いまするが、やはり営業をされておられる方、それも業種によりましていろいろと、そいつは困るなとか、何とかできぬかなとか、まあいろいろでございます。それをだんだん、そういう皆様方も、やっぱり銀行もそういうことを言っている、協力していかにゃいかぬかなというようなふうにお互いの間の話でだんだんと御納得願える面もあるかと思いまするが、まだ、ああそうですかということで、努めてやりましょう、しかしどうもこれは私に言われても、手形がこういう期日でよこされちゃうんだから。これはまあしかしそう言わないでその方にもよくお話しください。なかなかどうも仕事が――このごろは余りよけいなことも言えないよとか、いろんなケースがございまして、これは個々にやっぱりそういう話題をどんどん取り上げて、そして本当に醸成していかなければならない、そういう問題でございますので、そのあげく銀行も土曜日休む、まあ仕方ないなというところまで何とか持っていきたいというのが私のあれでございます。ですから、積み上げと申しますか、各銀行によって、店舗によってそういうやり方もいろいろ違うかもしれませんが、体制としてそういうふうに持っていきたい。とにかく、摩擦を起こさず銀行もなるほどというところに持っていきたいというのが私どものいわゆる前向きの姿勢であるのでございます。

山田耻目日本社会党

○山田(耻)小委員 五十一年上期で週休二日に踏み切りたいという方針を決められて、これがいろいろなコンセンサスの成熟の度合い等からおくれてきて、そして九月十四日理事会を開いて、この方針は原則として改めて確認するが若干時期は延びていく。その時期の延びていく過程で、いまあなたが申されたようなそういう国民のコンセンサスを得るような作業、これを十分深めていきたい、きょうはそういう御返事でございますね。そういうふうな立場が、さっき武藤君が言ったように、どうも金融関係筋は銀行法十八条の改正を待つというウェートの方が高くて、そういう国民のコンセンサスを得るというふうな隠れみのに逃げ込んで作業をサボっておるのではないだろうか、こういう懸念を私たちも持つわけです。しかし、あなたが国会で正規の委員会で述べられてまいりました週休二日の実施については、国際情勢なり国際金融状態等を考えて早く実施できるように十分な努力をしていきたいという一つのお立場を述べられて、五十一年上期というふうな一つの期限を定めての目標を設定された、こういうことなども、私たちは決して、国会を軽視なさる、あなたのその都度適当な表現をなさった言葉としては受け取りたくございません。  だから、本日述べられました五十一年上期の問題は若干そういう四囲の情勢で延びてきたけれども、週休二日を行うという基本精神には変わりない。その間十分いろいろとコンセンサスを煮詰めていくような作業を続行しながら、時期を見て措置をしたい。問題はその時期なんです。だから、コンセンサスは百年河清という言葉もございましたが、コンセンサスという言葉だけを使いますと私は非常に抽象論で聞こえるわけです。  具体的なものとしては、窓口にお見えになるお客さんあるいは集金に来てくれというお客さん、こういう方々に対して土曜日は将来週休二日になりますからできるだけ作業軽減をいたしますので、金曜日か月曜日に振りかえてください、しかし手形とか契約についてはそうはいかないだろうから、これは銀行法十八条を改正されて商法、民法の改正も受けて措置するという段階を経なくちゃなりませんから、そういうものだけ残ったということになりましたら銀行法十八条の改正なり商法、民法の改正なりを行った上でないと完全な週休二日の体制には入りがたい、こういうふうに煮詰められてきたのなら、私たちは努力の成果を認めることができます。しかし、いまの段階ではなかなかそういう疑心暗鬼のものもございますので 本日のところはその日限の設定について直ちにお伺いすることは至難かと思いますけれども、私はやはり、公務員の週休二日が九月試行に入って五十二年九月から本格週休二日に入りたい、きのうの内閣委員会で申した人事院総裁の言葉を非常に重要視いたしております。  少なくとも、政府が言う国民のコンセンサス、銀行が商売上述べられる業者相手のコンセンサス、ここには、それぞれ性格は違うかもしれませんけれども、いやしくも国が二百万公務員の週休二日に来年九月から踏み切るぞ、こういう立場を明らかにしたきのうの委員会での態度は、銀行協会も重視していただきたいと思うのです。それはマクロ的に見れば国民のコンセンサスが来年九月には得られると人事院は判断をするわけです、コンセンサスの論理からいけば。だから、私は、やはり来年の九月を目途に公務員とできるだけ合わせるように金融関係も配慮していただくのが至当ではないだろうか、そこらあたりに一つの目標を定めて最大限コンセンサスを得られるように御努力を賜りたいものだと思っているわけです。  この点についての中村さんの見解を再度聞かせていただきたいと思います。

中村俊男全国銀行協会連合会会長

○中村参考人 お話の趣旨、十分理解できるところでございますが、その間私どもも情勢をよく見詰めながらコンセンサスの醸成、これも一つの重大な要素でございます、それを見きわめながらひとつ私どもも完全週休二日制というものの姿勢は変わらないものでございますから、それに向かっていままでの努力をさらに続けていきたいと思います。

山田耻目日本社会党

○山田(耻)小委員 どうも後味が少し悪いようですが、とにかく九月を目途に努力をするということは努力目標としては述べられてもいいのじゃないか。五十一年上期を目途にという過去の時代もありましたし、たまたま今回はコンセンサス論が出ておりますが、やはり政府が考えた五十二年九月を目途に踏み切ると人事院は言うのですから、そこらあたりを一つの目途にしておやりになるのが、銀行の皆さんたちが商売上商業関係者のコンセンサスを得る一つの先引きの力として、てこになるのじゃないかという気が私はいたしますよ。  だから、あなた方の欧米の調査を見ましても、他の商業関係に先行して週休二日をとったところの銀行の成熟と効果の問題あるいは公務員週休二日、各民間の週休二日が実施されていく法律がほとんどでき上がった直後に銀行が週休二日をとられていった場合の効果、メリット、アメリカ、フランスの場合のこういう効果等を見せてもらいましたが、私は日本みたいな経済の状態の中でやはり公務員が九月という時期を一つの目安にして実施に入るということは、金融関係としても無視できないのじゃないですか。そういう意味では、銀行関係が携わっておられる商売なさる方たちのコンセンサスを、九月にかっちりと自信を持って統一できるというお答えはいただけないかもしれませんけれども、その九月を目途に最大限努力してコンセンサスを得るように力を尽くしてみる、こういうふうな答弁を当然いただけるものだ、週休二日はやる気があるのならばそういう答弁がいただけるものだと私は思いますが、いかがでございましょう。

中村俊男全国銀行協会連合会会長

○中村参考人 やる気は全くあるのでございまして、その点をとやかくおっしゃられても、全くやる気があるのだということを申し上げる以外にないわけでございますが、公務員の完全週休二日制実施ということが、私どもに対する社会のコンセンサスを得る非常に大きな要素であるということは、確かにそうでございます。諸外国の例でも、やはり公務員の週休二日制から後で金融機関がそれにならっておるという例も相当ございます。ただ、五十年二月に五十一年上期に何とかなりそうだという判断をいたしましたその後のいわゆる経済情勢が非常に変わっておりまして、しかもこの情勢がいままでのような不況とちょっと違いまして相当いろいろな問題をはらんでおり、時間がかかる。もちろん、公務員の動きというものは、先ほど申したようでありますが、私ども経済社会で経済人と一緒に日々やっておるものでございますから、一応そういう方々への努力はいたしますが、私どもの申し上げた努力だけですべてコンセンサスが得られるかどうか、これは私は自信はございません。四囲の経済情勢も、この点については相当影響があると思いますので、この情勢が、いま申しましたように、今回の景気論というものが見通しが非常に困難でございますので、先生も、九月にやれ、やりますというのはむずかしいであろうが、その目印を立てろというお話でございますが、前向きの姿勢は変わっておりません。ただ、四囲の情勢がどういうことになりますか、それも十分見きわめて、それによってやはり何とかそのころにコンセンサスが醸成されていることを心からこいねがうというというのが私どもの率直な気持ちでございます。

山田耻目日本社会党

○山田(耻)小委員 あなたのおっしゃる四囲の情勢というのは、主に経済の不況からの脱出ができなくて、そうして金融機関に頼ってこられる人が非常に多い、金融機関はむしろそういうことを軸にして繁忙の度合いを高めている。土曜日の休日を求めておられる声よりか、経済不況の深刻な中での金融機関に頼られてくる方が多いという立場から、なかなかコンセンサスが得にくいということでございましょう。  しかし、こういうふうな国民の四囲の情勢というのは、土曜日は休みであるということを理解をしましたら、この人々も金曜日、月曜日に変わっていく。だから金曜日、月曜日の銀行執務時間は、週休二日に切りかえたときは各国とも長くしていますよね。日本の銀行にお勤めの皆さんたちはこういうことを全面的に否定をされている、拒否をされている、こういうことではないわけでございますから、やはり皆様たちがそういうかわるべき条件も明らかにされながら、コンセンサスを得るように積極的に踏み込んでいただくという努力、熱意、こういうものが――基本方針は変わらないのです、やりたいと思っております、こういう言葉の羅列だけでは前進しないと私は思う。そういう具体的な一歩一歩の詰めをやってくださいよと私は申し上げているのです。  その点について重ねてお伺いするということもあれですから、そういう立場で、一つの大まかな国民のコンセンサスは国家公務員の週休二日、来年九月でございますから、ここをめどにひとつずいぶんと作業を深めていただく。この国会ではきょう以外にはこういう委員会は開けないと思いますけれども、次の国会では再三にわたってこの問題を取り上げてまいりますので、中村さん、協会長である限り逃れるわけにはいきませんから、私がいま申し上げたことを十分受けていただいて、来年九月を目途に――私たちは厳しく求めています。いま申し上げた国民コンセンサスということをおっしゃっていますから、その立場では公務員の週休二日はコンセンサスの大きな目安になるはずですから、そこを重視していただいて、作業をより一層深めていただくように要望いたしておきます。  二つ目には、本当はその問題だけではないのではないだろうか。金融業界内部のコンセンサスは一体どうなっているのであろうか。相銀とか信金あるいは郵便局と農協、こういうふうなコンセンサスは一体どう進んでいるのでございますか。

中村俊男全国銀行協会連合会会長

○中村参考人 金融界にはそれぞれ立場が異なる金融機関がありますことはもう御承知のとおりであります。私どもといたしましては、そういう金融機関に押しつけがましくやるというようなことは避けてまいりたい、あくまでも協調的に話し合いを進めていきたいというふうに考えております。  一体そういう場があるのかというふうな御質問が出るかと思いまするが、金融団体協議会というのがございまして、その場で、こういう問題は、いわゆる意思、立場が異なるといま申しました相互、信金とか、あるいは政府金融機関、そういう場もございますので、そういう点で、そういう場でこの問題を十分話し合っていくということでございまして、繰り返しますが、私どもはそれについて余り押しつけがましい態度はとれないという気持ちでおることは率直に申し上げておきたいと思います。十分に話し合いをして、そして進めていきたい、こういうことに考えております。

山田耻目日本社会党

○山田(耻)小委員 私は全銀協の会長さんの決意を伺っているわけじゃないのです。その金融各業界の内部のコンセンサスはどうなっていますかと聞いているのです。いわゆる相銀とかあるいは信用金庫の間では、私たちが漏れ聞いておるところでは、週休二日大賛成、こういうふうな動きが出ていることを承知しているから、あなた方の全銀協の立場から述べられておる週休二日への決意、将来方向へ、こういう立場でありたいという決意、そういう一つの認識、決意の度合いが、相銀なり信金にも同じようなウエートで合意が得られておるのかと伺っているわけです。

中村俊男全国銀行協会連合会会長

○中村参考人 相互銀行協会、信用金庫協会、そういうところから、いまおっしゃるように具体的に私の方にそういうことは、もちろん前向きに進めていきたいけれども、そのめどをどうするとかいうことについては、私は、よその業界、ちょっと金融機関の違う業界のことなものでございますから、率直にどういうふうにお考えになっているかということについては、もちろんそれは前向きの姿勢でおられると思いまするけれども、まだ私がそれについてここでお答えする立場にないということで、ひとつお許し願いたいと思います。

山田耻目日本社会党

○山田(耻)小委員 では、週休二日の金融機関の問題については、銀行法十八条に拘束されておる全銀協の傘下の金融機関のみの意思であって、拘束されていないそれぞれの金融機関については、気持ちはそこにあるだろうけれども、私たちは組織が違うのだから関知しない、そういうことですか。

徳田博美大蔵大臣官房審議官

○徳田政府委員 大蔵省からお答えするのが適当かどうかわかりませんけれども、金融行政の立場から申しますと、週休二日制を実施します場合には、少なくとも民間金融機関が全部足並みがそろうことが銀行行政上非常に必要と考えられますので、大蔵省といたしましても、各種の金融機関、相互銀行、信用金庫、いろいろな協会があるわけでございまして、これの例会、総会が頻繁に行われているわけでございますが、そういう例会、総会におきまして、たとえばこのような国会で御審議が行われ、あるいは何か新しい動きがありました都度、大蔵省から週休二日制に関する情報を総会の席上でいろいろ提示いたしまして、またそういう各種の金融機関の意見をそこで聴取しております。  現在のところ、相互銀行あるいは信用金庫その他の各種金融機関は、先生の御指摘のとおり週休二日制については全国銀行協会に全く右へならえをして、そのとおりに実施するときには一斉に実施したいというのがその空気のようでございます。

中村俊男全国銀行協会連合会会長

○中村参考人 いろいろと話の折節、正式の意見の交換ということではございませんが、私も週休二日制の小委員会でこういうことをあれしているというふうなことは、相互、信金の事務局に私の方の全銀協の事務局から連絡をいたしております。そういうことで、その折節その他から言うと、やはり相互、信金さんは特に郵貯の実施を相当重視しておられるということは事実のようでございますが、前向きの姿勢は崩しておられないというか、前向きの姿勢はとっておられるというふうに私は理解いたしております。

山田耻目日本社会党

○山田(耻)小委員 私も大体そういうことだろうと思うのです。全金融界がこぞってやらなければなかなかできない。だから、相銀なりあるいはいまの信用金庫あたりの方たちが特に指摘されるのは、郵便局の郵便貯金、農協預金、これらを含めてやっていくのならば私たちは結構です、こういう意向が私の方にも来ています。だから、当然そういうことは全銀協の中村さんの方もよく熟知されておることだと思う。  そこで、相銀なり信用金庫協会の方の意向も大体全銀協と同じ立場ということはわかりましたが、問題は郵政省に所属をする郵貯、それから農林省の管轄下で監督を受けておる農協預金、この農協金融とのコンセンサスはどうなっていますか。これは大蔵省の担当ですか。

徳田博美大蔵大臣官房審議官

○徳田政府委員 郵貯と農協の問題は、先ほど冒頭に申し上げましたように、金融機関の週休二日制を実施する上で非常に大きな問題でございます。現在、御承知のとおり郵便貯金は二十四兆円ございます。農協の預金は十五兆円、これは五十一年三月でございますが、相互銀行は十六兆円ございまして、これよりも郵貯ははるかに大きいわけでございます。特に郵貯の場合には最近の伸びが問題でございまして、個人預金に占めます郵便貯金のシェアは五十年度末で二四%でございます。これは都市銀行の一九%、地方銀行の一七%、あるいは相互銀行の九%、信用金庫の一三%をいずれも大きく上回っているわけでございます。しかも郵便貯金の最近の伸びぐあいでございますが、四十八、四十九、五十の最近三年間の伸びを見ますと、銀行の個人預金の伸びは三年間の平均が一二%でございますが、郵便貯金は二五%でございます。したがいまして、この郵便貯金の動向というのは民間金融機関としては非常に関心があるところでございまして、週休二日制に踏切る場合には、これは現実の問題としては避けて通れない問題ではないかと思います。この点につきましては、先ほど御説明申し上げました関係省庁連絡会議に郵政省、農林省いずれも担当官が出席しておりますので、その席上でいろいろ話し合いは現在進めておるところでございます。

山田耻目日本社会党

○山田(耻)小委員 関係省庁連絡会議というのは、銀行法の十八条にまつわる金融機関の週休二日の問題ではないのでしょう。公務員の週休二日の問題の関係省庁連絡会議ですか、いずれなんです。

徳田博美大蔵大臣官房審議官

○徳田政府委員 いま申し上げました関係省庁連絡会議は、御指摘のとおり公務員に対するもの等いろいろあるわけでございますが、これは昨年の四月二十三日に先生の御質問に対して大臣が御答弁申し上げまして、その線に沿いまして昨年の八月に特別に第五部会というものが設けられまして、そこで金融機関の週休二日制に関する問題だけを審議しているわけでございます。そこでの議論でございます。

山田耻目日本社会党

○山田(耻)小委員 全銀協の中村さんの方はどういう接触をお持ちになっておりますか。全然持っておられませんか、郵貯と農協の関係で。

中村俊男全国銀行協会連合会会長

○中村参考人 全然接触は持っておりません。まだそこまで至っておりません。

山田耻目日本社会党

○山田(耻)小委員 いまの徳田さんのお話、中村さんのお話を総合してみますと、この方のコンセンサスが国民のコンセンサスを求める度合いよりはるかに劣っていますね。しかし本当は、実際に週休二日を金融機関に施行する場合には、この方が、銀行協会としては金融業界内部調整として大切なんじゃないですか。十八条にかかわる金融機関だけ週休二日に入ってしまったとするならば、いまの郵貯なり農協の預金のパーセントがいろいろ示されておりますけれども、そちらが急激にふくらむという危惧感、こういうものがやはり踏み切りに足踏みをさせるわけですから、この方の内部調整というのは、いまの関係閣僚懇なりあるいは関係省庁連絡会議を開いたとおっしゃる徳田さんの方の怠慢ということになりやしませんか。そこらあたりはいかがです。前者は全銀協に対して統一的でなければ困るという立場、その困るという立場を推進するのは今度は大蔵省の立場、こういう関係で、そこらあたりの絡みが非常におくれているのじゃないか。こういう点についてもう一度明らかにしていただきたいと思います。

徳田博美大蔵大臣官房審議官

○徳田政府委員 お答えいたします。  先ほどお答え申し上げましたとおり、郵便貯金と農協両方問題になるわけでございますけれども、特に郵便貯金が量的な面で非常に大きな比率を占めておりますので大きな問題かと思っております。これは外国におきましては、もう先生御承知のことと思いますけれども、西独とかイギリスとかフランスあたりでは金融機関が週休二日制に踏み切っても、郵便貯金――これは必ずしも郵便貯金という正式の名前ではございませんけれども、郵便貯金的なものは土曜日も半日は営業しているようでございます。アメリカはもともと郵便貯金がございませんのでそういう問題はないわけでございます。ただこれらの国々におきます郵便貯金のウエートは日本と違いまして非常に低うございまして、たとえば西独ですと全体の五%であるとか、あるいはイギリスであれば国民貯蓄銀行と言われておるわけでございますが、これが普通の商業銀行の中位行一行程度の資金量しかございません。フランスでも同じく全体の四、五%のシェアしかないわけでございまして、日本と影響度が大きく違うわけでございます。  もちろん郵便貯金は国の財投の原資として非常に重要な資金でございますし、また庶民の一般の貯蓄としてもそれなりに非常に意味を持っているわけでございますけれども、やはり現在の経済体制のもとでは、中小企業その他を初めとして民間金融の確保ということも非常に大事なことでございますので、その面でいわばイコールフッティングであることが望ましいわけでございます。したがいまして、こういう点につきまして先ほど申し上げました関係省庁連絡会議の席上ではいろいろ郵政省と意見を交わしているわけでございますが、ただ御承知のとおり郵便貯金にはそれぞれの歴史もございますし、また郵便局で郵政事務と一緒に扱っているというような執務体制の問題もございまして、これは非常にむずかしい問題ではないかというように考えております。

山田耻目日本社会党

○山田(耻)小委員 郵貯を含めての各金融機関の性格をお伺いする委員会ではないので、問題は、週休二日はこれらを残せばなかなかむずかしい、そういう内部事情に一般の金融機関はある、それをどう片づけていくかということが大蔵省の立場ではないでしょうかと私は伺っておるのです。もちろん郵便貯金というのは財投に吸収されていきますから、そうした問題については一般の金融機関とは性格が違います。それは説明されぬでも私たちは承知しています。だから、この郵便貯金に従事する人々を週休二日に持っていくためにはどういう方途があるのか、それと一般金融機関との調整をどうとるのか、そういうことをあなたたちは考えてきたか。郵政省なり、あるいは性格は違いますが農林省の農協関係とどういう調整をしてきたのかということを私は伺っているのですよ。  せんだって大平大蔵大臣と、この委員会を設置をする大蔵委員会におきまして、一両年には実施の目安を立てて努力をする、この一両年の論争が私と繰り返されたわけです。それがおおむね五十一年上期ないしは下期においてということに目標を定めてきたのですが、大平大蔵大臣もあのときの財特を通すために私をペテンにかけた。そういう取り決めはしたけれども、いま実際徳田さんが言っているようにこの間何をしてきたのか。いやしくも大蔵委員会なりこの小委員会設置をめぐっての結論は出たのだけれども、私は、何だか侮辱されているような気がするのです。委員会が約束したことは守ってほしい。いまあなたのおっしゃる程度のことしかできなかったのか。ここにもまた別に矛盾が出てきますが、公務員の週休二日を来年九月にやる。郵政省の郵便貯金に従事する人々だけは別だ、こういう扱いをすることも私は好ましくない。その時期は迫ってきておるのだから、その段階で金融機関の週休二日に踏み切っていくことは、国民のコンセンサスという一つの問題もございますけれども、それらをおしなべてそこに寄せ集めていって処置をするというやり方の方がきわめて広い幅のコンセンサスを得られて、余り争いなく実施できるのではないだろうかという判断を私はしたものですから、気にかかるこの点に触れたのです。ところが、あなたの方の調整の努力というのは一体具体的には何と何をいつどうなさったのですか。その点をひとつ明確にしていただかないと話はこれからなかなか進みにくいのですけれども、その点をひとつ明らかにしていただきたいと思います。

徳田博美大蔵大臣官房審議官

○徳田政府委員 現在、昨年の四月二十三日に大蔵大臣が先生にお約束申し上げたとおり、週休二日制・定年制延長問題関係閣僚懇談会とその下部機構である、ただいま申し上げました関係省庁連絡会議の第五部会において検討を重ねているわけでございまして、これは昨年の八月に設置いたしましてから六回会合を開きまして、毎回問題点を取り上げて議論を重ねているわけでございます。  先生御指摘のとおり、郵便貯金の問題それから農協の問題、これは非常に大きな問題でございますので、この点については毎回双方の事情を説明し、また双方の希望を述べ合って議論を重ねているところでございますが、先ほども申し上げましたように、これはかなり基本的な問題が背後にございますので、まことに申しわけございませんが、まだはっきりした結論を得る段階にまで行ってないわけでございます。しかし、今後とも大臣のお答え申し上げました線に沿って鋭意努力を重ねていきたい、このように考えております。

山田耻目日本社会党

○山田(耻)小委員 言葉としては努力なさっておることはわかります。しかし、どういうふうな内容で審議なさったのか私はわかりません。私たちはほぼ問題点は想定できます。昨年八月協議会をつくって六回にわたって審議をしてきた。その審議の中でどこがどう問題になってきたのか、そうして今日を迎えておるのか、その論議の中の問題点をひとつ明らかにしていただきたいと思います。

徳田博美大蔵大臣官房審議官

○徳田政府委員 昨年八月から毎回いろいろな問題が論議されているわけでございますが、特にこの中で郵便局あるいは農協に関していろいろな問題が指摘されております。特に郵便局におきましては、窓口業務において貯金業務と郵政業務を切り離すことができるかどうかというようなこともいろいろ議論されております。これが大きな郵便局でございますと全く担当者が分かれているわけでございますが、小さな郵便局では同一人がこれを扱っているような場合もございまして、技術的に非常にいろいろな問題点があるというようなことが挙げられているわけでございます。

山田耻目日本社会党

○山田(耻)小委員 それは郵政省の機構改革の議論をしたという意味ですか。一般郵政業務と貯金業務を切り離して、郵政業務から外して貯金業務を存在させるということになりますと、これは郵政省の業務から切り離して、特別に郵便貯金業務というのは別格の法人格を持たした何かをつくるという立場の議論ですか。

徳田博美大蔵大臣官房審議官

○徳田政府委員 そこまで掘り下げた議論はまだございませんが、郵便局の窓口において郵便貯金業務を週休二日制の扱いがで奉るかどうかということを中心に議論を進めているわけであります。

山田耻目日本社会党

○山田(耻)小委員 私は、時間をかけるためのそういう論議をなさることを重要な論議とは思いたくないのですが、要するに、郵便局の窓口貯金業務も土曜日は休む。一般郵便業務も土曜日は休むということに来年の九月からなるのですから、そのときに貯金業務を九月から休む、こういうことの体制ができるのかできぬのか。二四%の貯金業務があるからということに深いメリットを考えて、何とかしてこっそりこれだけは残そうとする意図で作業なさっておるのか。この部分だけは週休二旧制を取りやめる、そういうことで作業なさっておるのか。一体重要な議論を六回も交わしてきたという内容は、いま私が言ったそういうことなのですか、いかがです。

徳田博美大蔵大臣官房審議官

○徳田政府委員 この関係省庁連絡会議におきます議論で大蔵省から出しておりますのは、民間金融機関が週休二日制に踏み切った場合に、郵便貯金もできれば歩調を合わせてもらいたいというのが大蔵省の希望でございまして、それに対して郵政省がいろいろ技術的に問題があるというようなことで議論が交わされたわけであります。

山田耻目日本社会党

○山田(耻)小委員 私がいろいろ調査をした段階ではそうなっていませんようですね。やはり郵政大臣もそうして所管の労働組合も、全体が週休二日に入るときは当然入っていかさなければならない、こういう方向で話が煮詰まってきておるように聞き及んでおります。だから私は、徳田さんがいまおっしゃる大蔵省の態度というものは、どうも私が理解する線とは異なっておるように思う。このように考えてまいりますと、四月二十三日大蔵大臣が一両年中には必ず実施できるように今日から週休二日制閣僚懇談会を開いて――そうして第五部会を設置なさったそうですが、ここまでの努力は私は認めます。しかし、これから先の努力というものは全く私が言ったようにペテンにかけられたような気がしてならぬ。だから、そういう大蔵省と郵政省、農林省の関係の調整は、一般金融機関が週休二日に入る、コンセンサスを得て入る、そのコンセンサスとは、公務員の週休二日の実施が来年九月、九月以降から余り時期を置かずに週休三日に入るという時期には、郵便貯金も農協も歩調をそろえて入る、こういう立場を指導し、現実に貫いていかれるというのが、四月二十三日に述べられた大平大蔵大臣の発言の裏にある政治家としての言葉であったと私は理解しているんです。しかし、徳田さんにしてもあるいは銀行局長にしても、こういう大臣の立場をしっかり受けて、一刻も早く約束どおり週休二日を一両年中に実施する、こういう立場で推進なさっていない大蔵省の立場が、全銀協の中村さんをして言わしむれば、経済情勢の変化がこうして今日週休二日をおくらしていて、四囲の情勢の中の大切な中心点に置かれてやはり後退をなさっている。ところが、五十年の二月の段階の経済情勢、いまの経済情勢とどこが違うんですか。情勢としては変わってない。しかも四囲の情勢の中で変化が起こっているのは、こういう不況の状態であっても民間企業の週休二日は伸びてきているんですよ。その意味では、週休二日に踏み切っていく四囲の情勢は伸びてきておるけれども、それを足どめさせておるのは、私は、大蔵省の態度がそういう軟弱な態度で処理されておるところに大きな原因があるのではないかという気がしてならないのです。徳田さん、いかがでしょう、来年九月に公務員が週休二日に踏み切るときには大変な問題になるんですよ、いまの郵政省所管の郵便貯金業務というのは。だから、その段階を目指して矛盾を拡大しないように、問題を提起しないように十分配慮してこれからそれを目途に努力をする、こういうお話でもいただけるわけにはいかないんですか。いかがでしょう。

徳田博美大蔵大臣官房審議官

○徳田政府委員 いま先生からいろいろおしかりがございましたが、われわれ事務当局といたしましては、昨年の四月二十三日に大臣が先生にお約束申し上げた線に沿いまして事務的な努力を積み重ねておるわけでございます。御承知のとおり昨年七月には専担の企画官を置きましていろいろ研究を進めておりますし、また、この企画官を海外に派遣いたしまして週休二日制に関する最近の情報収集に現在当たらせております。事務的にはいろいろ努力を重ねておるわけでございます。  ただ、先ほど申し上げましたとおり、郵便貯金に関しましてはこの問題のほかにたとえば金利の一元化であるとかいろいろ大きな問題がございまして、そういうものを総合していろいろな問題として銀行局としても提示しているわけであります。この点については今後とも十分な努力を傾注してまいりたい、このように考えております。

山田耻目日本社会党

○山田(耻)小委員 時間が参りましたので終わりますが、どうも何か気持ちがすっきりいたしません。そういう内容を持った週休二日の問題点だとも思っていますが、くどいようでございますけれども、片一方で公務員の週休二日が一応きのうの内閣委員会で目標が確定されておりますから、それに合わせて進めていくというのが日本の国民の中に混乱を起こさせない方途だとも私は思っていますから、十分ひとつそういう条件を判断していただきまして御努力を賜りたいと思っています。  きょうは金融制度調査会長お見えにならなかったですね。だから、制度調査会長お見えになったら十八条の関係についてどの程度作業が進んでおるのか、必要ならば抜き出してでもやりたいという前回の意見がありましたので、きょうそれを確認しておきたかったのですが、これは次回に譲りたいと思います。  いずれにしても、この七十八国会では恐らくこれが最後だと思いますから、私、落選しませんでしたら、次の七十九国会ではかなり頻繁にこの問題の作業を進めていきませんと時間切れになってしまいますので、そういう条件等も十分お考えいただいて、なお一層の御努力をお願いいたしまして私の質問を終わります。ありがとうございました。

山下元利自由民主党

○山下小委員長 増本一彦君。

増本一彦日本共産党・革新共同

○増本小委員 先ほどからのお話を伺っていまして、客観情勢が変化があって、結局五十一年上期の実施はだめだったというお話ですけれども、上期実施ということがまだその後目標として努力をされていた時点のことしの五月二十日にも、当小委員会でいろいろお伺いをしているわけですよ。昨年の二月にそういう目標を出されて、そしてその結果、今日一応事実上のたな上げだと私は思いますが、そういう方向をお出しになるようになったわけですが、しかし、その期間に、おっしゃるような国民的な合意といいますか、コンセンサスを得る努力として、どの面で前進とか成果が上がっているのか、今後どの面をそれじゃ努力をして積み上げて目標に到達するようにしたいとお考えになっているのか、その辺からひとつ中村会長にお伺いをしておきます。

中村俊男全国銀行協会連合会会長

○中村参考人 昨年の二月に、これは繰り返しのようになりますが、一応の目印をこの五月、五十一年の上期に置いて、そのときの判断では、週休二日制の普及が官民を問わずに相当急速に進むような状況下にあったと私どもは判断いたしておりまして、だからこれにつれて、ことしの上期中には御理解も得られるものというふうに考えておったのでありまするが、その後、やはり何と申しましても景気の回復の足取りが非常に鈍いために、企業の倒産でありますとか失業の水準もなかなか下がってまいらない、どっちかというとふえるような傾向になっておりまして、国や地方公共団体の財政難というようなものも表面化してまいっております。  そういうような情勢になりますと、実際問題として、現実の問題として非常に方々に波及効果を及ぼします金融機関として、やはり完全週休二日制に踏み切るというような、つまり雰囲気が醸成されてこない。これは何と申しましても事実だと思いまして、その間、先ほど申しましたようなだんだん、前回にも先生に申し上げましたように土曜日の銀行取引というものが、もちろんターミナル店とか近郊店舗でありまするけれども、非常にふえてまいっておりますので、これを何とか実際問題として散らすように努力いたしてまいらねばならないということが、まずわれわれの身の回りの最初にやるべきことではないかということで、そういうことをずっと続けてまいっております。  しかし、それだけで週休二日制の御納得が得られるというわけにももちろんまいりませんので、やはり四囲の経済環境というものが相当大きく影響しておる、今後その見通しもなかなか立ちにくい、非常にスローテンポで経済がいま動いておりますので、私どもといたしましては、さしあたり身の回り、直接お取引先に関係のあることについて前向きにそういう面で努力いたしてまいりまするけれども、周囲の情勢というものは、ことに経済情勢というものは、現実の問題として無視できない。やはりそういう情勢もよくなるということも期待いたしたいと思っておるのでございます。

増本一彦日本共産党・革新共同

○増本小委員 いまのお話ですと結局景気任せですね。前回も私指摘したのですが、一つは、そういう産業界なり銀行を利用される人たちとの間のきしみとか摩擦をなくすために、全体として週休二日制の方向に行くように、コンセンサスづくりといいますか、条件を成熟させるように努力する必要があるのじゃないか、この点は私と会長は一致したと思うのです。  しかし、もう一つは、この週休二日制というのは世界の大勢としても、そこに働く従業員の人たちの労働条件の改善になる。そのことが重要なモメントの一つだということは、当時の田辺銀行局長も認められて、そういう点もあるから急ぐ必要もあるのだということを言っておられますね。五月二十日の会議録に出ているわけです。景気が悪いから、いまのところ全体としてそっちの方が冷えている。だから銀行だけが突出して踏み切れない。これだけでは、週休二日制の問題を議論しているもう一つの面が全く欠落しているわけです。しかも銀行の方では、五月二十日の会長のお話でも、私たちは別に労働強化ということを考えているわけではないけれども、できるだけ人員は現状のままふやさないようにしながら、つまり人件費についても非常に神経質になっているから、そこで何とか切り抜けることも努力しているのだと、逆にそういう方向をさえ会長の方は言っておられて、そうなると、週休二日制のもう一つの労働時間の短縮という、そっちの側面からも一体全銀協としては、従業員の皆さんに対する労務対策との関係でどういうようにお考えになっているか。今日こういう状況のもとではそういうことは考える余地は全くないということでこういう九月十四日の結論をお出しになったのか。その辺のところを私は非常に疑問に思うのですが、いかがですか。

中村俊男全国銀行協会連合会会長

○中村参考人 私ども、従業員の労働条件の改善というようなことについては鋭意努力をいたしておりますし、常時組合の皆さんともよく話し合っておるわけでございまして、その点の努力というものはずっと続けてまいっておりますし、もちろん完全週休二日制の実施ということが、従業員に対しての労働条件の改善にも非常に役立つということで前向きに対処しておるわけでございます。そうやりたいということでやっておるわけでございまするが、やはり金融機関の活動というものが相当多方面にわたって相当な影響を及ぼしますからして、何も経済情勢に任せきりということではございませんけれども、そういうことも相当大きな要素として、経済活動の中の相当公共性を占めております金融機関でございまするから、広く従業員の立場も考え、それも含めて、そういう点で五十年二月ごろに考えておった判断は甘かったなというおしかりは確かに受けるわけでありますけれども、経済情勢なども相当に実際問題として影響いたしておりますし、そうなると端的に申せば、銀行だけが突っ走って週休二日制をやってしまうというようなことについての、コンセンサスについての非常な御批判を受けるおそれがないではない。そういうことに対して私どもも慎重に配慮せざるを得ないという意味を申し上げておるのでございます。

増本一彦日本共産党・革新共同

○増本小委員 私は、週休二日制を昨年の二月、五十一年上期には実施するというお話が出ましたときに、実はそれは軽率だったとか慎重でなかったとか、そういうぐあいにはむしろ受け取れなかったのです。これが本当に実行されるかどうかという点で逆に一定の危惧を持っていました。  それはなぜかと申しますと、一つは、いわゆる狂乱物価以降企業のビヘービアに対するいろいろな批判が出ましたね。銀行に対してもいろいろな注文や批判が出てきました。その中で、そういう批判に対して、企業としての社会的な責任を明らかにするという上で、当時の、労働時間短縮、世界的にも週休二日制が大勢を占めつつあるという、それをわが国で金融機関が先取りをされて、そういう意味での姿勢を鮮明にされるということであって、その意味では、あの上期実施というのは一つの積極的なものを持っていた。しかしそれが一時的に、今日結果で見ますと、あの当時のそういう企業批判や金融機関に対する批判をいわばかわすためのものであって、そうして結局は、そうは言ったけれどもやらなかった。だから後に残るのは、金融機関に対するそういう社会的な世論や批判をかわした、そういう結果だけしか残らないじゃないかというところをむしろ私は重視をしたいわけです。特に、なぜいまこの段階で金融機関だけが週休二日制に踏み切れないか。周囲の事情があって、経済的にも冷え込んでいる。言ってみれば、産業界が不況の中で、銀行だけが結局いい顔をするような形で週休二日制に踏み切るなどということになったら、今度は逆に産業界から金融機関が批判を受けるのじゃないか、そういう感じのものとして実はこのたな上げ案については受け取らざるを得ないわけです。  そうじゃなくて、いろいろ私自身も前回の質問で申し上げたように、金融機関だけが突出してやるときしみや摩擦が起きるから、いろいろそういう関連の状況、中小企業や個人の預金者とかあるいはまた農協や郵便局その他の関係も含めて、本当にコンセンサスを得る努力というものが、それから条件を成熟させていくことがいま何よりも必要じゃないか。この前提を抜きにして、やれる、やれないという議論はできないじゃないかということも指摘してきたわけです。  ところが、そういうような努力は、いまお話を伺っている限りは、なかなか認めがたいわけですね。だから後にそういうものしか残らないような、九月十四日の皆さんの理事会の決定というのは、私にとっては非常におかしい。それだったら、いまこういう周囲の状況ではできないけれども、いつまでには少なくともやるというようなことが、具体的に、社会的にも明示されない限りは、やはり当初目的の上期実現というものも延ばさざるを得ないものとして、これは全体に国民を納得させる、特に職員組合の皆さんなどを納得ませることにはならないというように思うのです。そういう点を会長としてはどのようにお考えになっておられるか、ひとつ伺っておきたいと思います。

中村俊男全国銀行協会連合会会長

○中村参考人 いま御指摘のように、五十年の二月に金融機関が、私から言わせば、他意あって先取り的な態度に出たというようなことは、率直に言って私どもにはそういう気持ちはないのでありまして、これは甘かったというまた御批判があるかもしれませんが、私ども何とかいくかなということを正直に考えて、そうして一応の目印を立てよう、それで努力しよう、前向きに対処していこうということで表明したわけでありまするが、その後なかなかそれが困難になってきた。しかし一応五十一年上期というめどころを声明いたしましたからして、これに一応けじめをつけておかなければ申しわけないということで、五十一年上期からの実施はいろいろ客観情勢の推移もあって困難になったということをこの際申し上げなければ、何とも相済まぬ形になっておりまするからそれで申し上げたわけであります。同時に組合の方にも、市銀連でありまするが、よくお話をして御了承を得て、しかし今後も引き続いて前向きにやっていくんだ、その姿勢は崩していないんだからということでありまして、しかしそういうような私どもの見込み違いと言えばそれまででありまするが、その後いろいろな経済情勢というものは、いままでに予想しなかったような情勢でありますからして、今後それならばいつまでに今度やるぞという目印を立てろ、それがしかるべきではないかとおっしゃられましても、正直なところこれはなかなかに困難なことでありますので、一応上期中の実施は困難である、困難になったということを御了承願いたい、こういう意味で申し上げたような次第でございます。

増本一彦日本共産党・革新共同

○増本小委員 先ほどからほかの委員が聞いていますけれども、そうすると、大蔵省の方では銀行法十八条の改正問題もありますが、十八条の改正問題が具体的に議論され、それについての結論が出るのは金融制度調査会のこれからの動きにかかりますけれども、大体いつごろだというようにお考えですか。

徳田博美大蔵大臣官房審議官

○徳田政府委員 銀行法改正問題でございますが、当然金融制度調査会で御審議を願わなくてはならないわけでございます。基本的には、先ほど申し上げましたように、銀行法第十八条の改正問題につきましては、閣僚懇談会の検討状況であるとかあるいは国民のコンセンサスの推移を見ながら、適切な時期に審議願うのが好ましいことではないか、このように考えております。  ただ、当面の現在の金融制度調査会の審議状況から申しますと、昨年五月に銀行法等の改正についての大蔵大臣の諮問が行われましたから、七項目について銀行制度に関する検討事項について順次審議が行われておるわけでございまして、現在はその第三番目のテーマであります「銀行の資金配分機能のあり方について」の審議をほぼ終えてきたところでございます。この十八条の改正の問題は、五番目に予定されております「銀行の取引、サービス面における諸問題について」というところで当然取り上げられることになると思いますが、いまの進行状況から申しますと来年にあるいは入るのではないか、このように考えております。

増本一彦日本共産党・革新共同

○増本小委員 徳田さん、実は金融制度調査会はこれまでもずっとやってこられましたね。その期間に実はいま中村会長からお話があったように、五十年の二月にはもうすでに全銀協としては五十一年上期実施ということを目標にしてこれははっきり掲げておられたわけでしょう。そうすると、銀行法十八条の改正問題というのは、これはそれとパラレルな問題として当然議論されていなければいかぬかったわけですね。それが五番目の方に後回しに回されておいて、これまではそういう全銀協の動きがあるにもかかわらず、金融制度調査会ではこの週休二日制を含む十八条の問題については何にも議論されていないのですか。

徳田博美大蔵大臣官房審議官

○徳田政府委員 先生御指摘の点でございますが、実は銀行法第十八条の改正問題につきましては、週休二日制の問題として今回の審議を始めました第一回の総会において銀行局長から報告が行われまして、この問題についていずれ御審議を願う、どのような問題点があるかというようなことについていろいろ議論が交わされたわけでございます。また、その後も総会その他の場で随時、国会で御審議を願う都度あるいはそれ以外に新しい情勢の展開があったたびに御報告いたしまして、その間において議論がなされております。  ただ、金融制度調査会のどの場面で御審議を願うかということでございますが、これはこういうスケジュールの中で御審議願うということには必ずしもこだわっていないわけでございまして、先ほど申し上げましたように、閣僚懇での審議の状況あるいは国民のコンセンサスの推移あるいは全銀協の動向、そういうものを見ながら、いつでも機動的に御審議を願うような体制は整えてあったわけでございます。

増本一彦日本共産党・革新共同

○増本小委員 そうしますと、全銀協の方で、つまり金融機関の方で週休二日制に踏み切るということになったときには、直ちに金融制度調査会としてもそれに対応するような措置はとられてきていた、こういうことになるのですか。

徳田博美大蔵大臣官房審議官

○徳田政府委員 金融制度調査会での審議の問題でございますが、御承知のとおり週休二日制の問題、一般経済取引だけじゃなくて、経済、社会全般に関する問題でございますし、先ほど申し上げましたように、ある意味では大蔵省のキャパシティーを超えたような問題でございまして、金融制度調査会で御審議いただく際にも審議の視点としては、これは単なる金融制度あるいは銀行行政としての見地からだけではなく、やはり広く経済、社会全体の趨勢であるとか国民的なコンセンサスの推移であるとかそういうものについて、あるいは閣僚懇の審議の状況というものを含めてそういうような材料、資料を提出した上で議論が行われるものと考えられるわけでございます。したがいまして、金融制度調査会におきまして適正な結論を出していただきますためには、そういう議論を深めていただくだけの実態を踏まえて審議が行われるような情勢であることが望ましいわけでございまして、そのような点をわれわれとしては配慮してきたわけでございます。

増本一彦日本共産党・革新共同

○増本小委員 だけれども、実態的には全銀協がそういう上期実施ということを目標にしてやってこられたわけでしょう。そのことは皆さんも知っておられるわけでしょう。そうすると、そのことが金融制度調査会の中では議論にならなかったのですか。それがいいとか悪いとか、じゃ、もしやるのだったらそれに対応した法的な整備もしなくちゃならぬ。銀行法十八条だけではないでしょう。手形法、小切手法もありますね。だから、そういう法制上の整備もあるし、それからあなたおっしゃるように、そういう実態的な条件の成熟を図るための措置もとらなければならぬ。その辺のところはどうなんですか。全銀協のそういうものと、金融制度調査会との動きがリンクしていたのかどうかですよ。もし何もやってないのだとしたら、それは上期実施だなんて言ったって一人相撲をしていて、結局諸般の推移でだめだったという事実上のたな上げに、今日の結果を見れば明らかでしょう。だから、そういう点では皆さんの方はどうだったのですか。金融行政を預かる銀行局としてはこれは重大な関心の問題ですね。どうですか。

徳田博美大蔵大臣官房審議官

○徳田政府委員 ただいま御指摘いただきました全銀協のそういうことしの上期に実施するという意向につきましては、金融制度調査会でも御披露いたしまして、その成り行きをわれわれとしては常に見守っていたわけございます。  ただ、これは先ほどの先生の御指摘にもございましたように、中身の盛り上がり方が問題でございまして、その辺、常に全銀協とも接触しておりましたが、中身が盛り上がってまいりまして本当にその当初の予定どおり実施するような体制になれば、それに十分間に合うような形で金融制度調査会でも議論を進めるつもりでいたわけでございますけれども、必ずしも実態がそれに相応したような形にならなかったのが現状でございます。

増本一彦日本共産党・革新共同

○増本小委員 結局、そうしますと、大蔵省銀行局とか金融制度調査会というのは、全銀協では幾ら何ぼそう言ったって実態はそれに伴わないで、一人相撲で終わっちゃうよというようなことを冷ややかに見ていたということの告白ですな。これはそういうことになりませんか。だって、当の金融機関の方はやりますということでやっていたわけでしょう。それとも、言うことは言ったけれども、全銀協の方も実際にはやる気がなくて両方がそういうことでそのまま結局氷のように解けてしまったというだけの話なのか。だけれども、いままでの中村会長のお話でいけば、ともかくやる気十分で努力はしてきた、しかし努力いかんともしがたく、客観情勢はそういう自分たちの主観的な意図とかけ離れた状態になってしまったんでできなかった、こういうお話でしょう。銀行局なり金融制度調査会の方は、実態はますます冷えていく、結局やろうと思ったってできないよという線のままで何の努力も議論も、それから、それに対する対応もなしにそのまま推移をしてきた、こういうように私は受け取らざるを得ないのですが、そういうことでよろしいですか。

徳田博美大蔵大臣官房審議官

○徳田政府委員 いまの金融制度調査会での審議は、本来金融制度調査会の会長なり委員が主としてなさるわけでございますが、事務を扱っておりますわれわれといたしましては、もし金融制度調査会でそのような銀行法十八条の改正問題が審議をされるようなときにはいつでもそれに即応できるだけの法律的な検討あるいは事務的な用意は整えていたわけでございます。ただしかし、それに先ほど申し上げましたように、金融制度調査会では委員からいろいろな意見が出て御審議いただくわけでございますから、適正な結論をいただくようなその用に足るだけの実態、裏づけということもまた必要でございますし、そのようなことで時期をずっと見ていた、こういうのが実態でございます。

増本一彦日本共産党・革新共同

○増本小委員 時期を見ていただけなんですか。つまり全銀協は、五十一年上期実施ということで目標にしている、それは承知をしていた。しかし、それは全銀協が単独の努力でおやりなさい、自分たちはその成否を見ていますよということだけだったんですか。だけれども、銀行法の適用される金融機関がこの十八条そのものにかかわるような問題について上期実施ということを表明されたわけでしょう。そのときに、それについてはいろいろ問題点がある、環境整備が必要だし、環境整備ができたところでも法制の整備も必要だ、この二つの問題があるんだということまでは、これは明らかなわけですよ。それだったら、それに対して、じゃあこの期間全銀協のそういう目標や態度の表明に対して大蔵省銀行局としてはどういうような対応をされてきたんですか。積極的にそれはおやりなさいということで支援をされてきたのか、いやまだ時期尚早ですよということで、もう少し冷静になりなさい、頭を冷やしなさいということでやってきたのか、それともそのまま、それはあなた方自身の問題だ、知りませんよということで何もされなかったのか、この三通りのうちのどちらかですよね。どういうことだったんですか。

徳田博美大蔵大臣官房審議官

○徳田政府委員 先ほどお答え申し上げましたのは金融制度調査会の事務の取り扱いについて申し上げたわけでございまして、銀行局といたしましては、先ほど山田先生にお答え申し上げましたとおり、大臣のお約束に従って各般の努力を重ねていたわけでございます。また全銀協との関連におきましても、全銀協はもちろん自主的に判断をしているわけでございますけれども、その間においてはいろいろと連絡をとり、お互いに勉強も交わしていたわけでございます。

増本一彦日本共産党・革新共同

○増本小委員 連絡をとり勉強をなすっておられるときに皆さんの方ではどういう判断でしたか。五十一年上期実施というのは可能だと思いましたか。あるいはそうでないと思ったのか。全銀協に対してはどういう意見を言ったんですか。

徳田博美大蔵大臣官房審議官

○徳田政府委員 五十一年の上期の実施を見送るという点につきましては、これは全銀協が自主的に判断したわけでございますが、こちらとしても、そういう判断をすることにつきまして連絡を受けまして、実態がそのようなものであればこれはそういう事態として受けとめるべきである、このように考えております。

増本一彦日本共産党・革新共同

○増本小委員 九月十四日の理事会決定の通知を受けてそのときの評価や判断の問題じゃないのですよ、私が言っているのは。その理事会までの間、つまり五十年の二月に全銀協理事会で五十一年上期実施ということを決められた。そうしますと、一年半ぐらいあるわけですね、その期間。その期間に全銀協との間にいろいろ情報交換もされ、勉強もされた、こういう御答弁でしょう。そのときに大蔵省としては全銀協に対して、この目標に対してどういう態度をおとりになり、またどいう意見を言ってこられたのか、こういうことですよ。

徳田博美大蔵大臣官房審議官

○徳田政府委員 全銀協がそういう意向を表明いたしましてからは、これは大蔵省といたしましては別途、先ほど申し上げましたように関係省庁連絡会議でいろいろ大蔵省としての作業を始めていたわけでございまして、その間、全銀協は全銀協としてまた民間金融機関としての立場からいろいろ作業を進めていたわけでございます。その間いろいろ必要な連絡はとりながら事が運ばれていたわけでございます。

増本一彦日本共産党・革新共同

○増本小委員 そうしますと、皆さんとしてはどうだったんですか。この金融行政を預かる立場として、全銀協のこの表明、目標ですな、五十一年上期実施、これはどうだったんですか。これについては行政上もやっぱり是非の判断はお持ちになっていろいろおやりになるわけでしょう。是非いかように判断をされていたのかということです。

徳田博美大蔵大臣官房審議官

○徳田政府委員 全銀協においてそのような判断をした時点においては、そのようなその当時における客観情勢を背景といたしまして非常に意欲的な意図の表明であった、このように考えております。

増本一彦日本共産党・革新共同

○増本小委員 だから、当初はそうでしょう。それからどうなったんです。いまもそういうようにお考えですか。

徳田博美大蔵大臣官房審議官

○徳田政府委員 現在におきましては、先ほど申し上げましたように全銀協において一たん約束したものを延ばすというのは、これは相当大変な事態でございますので、いろいろこちらも話を聞いたわけでございますが、先ほど中村会長からのお話がございましたように、客観情勢から見てやむを得なかったことではないか、このように考えております。

増本一彦日本共産党・革新共同

○増本小委員 客観情勢のせいにされるけれども、その期間何にもそれじゃしなかったのですか。五十年の二月には前向き、積極的で意欲的だ、こういう評価をお持ちになった。しかし五十一年九月十四日の段階では、これは客観情勢上やむを得ない。しかし、やるための一年半の努力があったわけですわ、全銀協としては、少なくとも会長のお話しになる限りでは。だから、それに対応する大蔵省の金融行政上のアプローチがあるわけでしょう。そのときに、どういう姿勢や態度でこの問題について金融機関にあるいは全銀協に対してアプローチをしてこられたのかということなんですよ。最初は意欲的だったけれども、だんだん冷めて、冷えていって、もう最終段階ではこれは時期尚早だ、だからおやめなさいという態度にまで、言う言わないは別にしても、そういうことになってくるでしょう、いまの徳田さんのお話でいきますと。そのことをひとつはっきりと言っていただきたいんですよ。その上に立って、そのあなたの答弁の上に立って、けしからぬとかどうとか言うのはその後の問題なんだから、ぼくが何を言うかというようなことを予定してお答えになる必要はないから、率直に言ってください。

徳田博美大蔵大臣官房審議官

○徳田政府委員 ただいま先生の御指摘のようなのは、全銀協が従来の表示していた意図を変更するに当たって大蔵省の方でそのような示唆をした、そのような事実はございません。

増本一彦日本共産党・革新共同

○増本小委員 そこで中村会長、「欧米諸国における銀行の週休二日制」という「海外調査団実情調査報告」ですね。私これをいただいて読ませていただきました。各国の状況を見てみますと、それぞれ経済情勢や金融機関の持っている役割りとかそれから機能によっていろいろ違いがある、そういうことはもうよくわかるのですが、その反面それぞれの金融機関が週休二日制へと移行していくという場合には非常に漸進的、段階的なやり方をずっとしていますね。これは全部大体共通していると思うのです。ある日突然全店、全部週休二日ということにならない。たとえばイギリスの例で言いますと、一九六八年の五月に連合協議機構というのが設立されて、職員組合から週休二日制移行の要求が提訴された。そして六八年の七月十九日銀行側が一部の支店を選んで土曜日の休業に入って、土曜日休業に入らない店についても人員を極力しぼる方針で週休三日制を採用する用意のあることを表明したということになっているのですね。それから九月の十三日にさらに土曜日を一斉に閉店する旨発表するというようなことで、逐次土曜日全店休業の方向に進んでいったということが克明に書かれています。西ドイツもそれなりに段階的に移行の過程がありますね。  いまのこの状況で考えますと、やはり少なくとも国民的なコンセンサスが必要だとおっしゃるからには、そしてこれはちっとも後退していない、どうしても週休二日制への移行が重要だ、必要だというふうに全銀協としても全体のお考えがそういう方向であるならば、国民といいますか大方の合意を得るためにそういう面からみずから垂範していくといいますか、そのためにそういう一部の支店から全体へと、きしみや摩擦を最小限に食いとめながらそこへ向かって進めていくというようなことをおやりになるとしたら、たとえばこの一年ぐらいの間にそういう方向で努力をされるということになっていくと、公務員やそのほかの民間の産業界の週休二日制の世論をも醸成していくことになるし、それに対応する態勢もそれぞれのところでとるようにもなるだろうし、あるいはまたそういうことがあなたがおっしゃる国民的なコンセンサスを成熟させていくという上でも大いに刺激的効果を与えることにもなるのではないかというのが、これを読んだ上での私のいわば個人的なものですが感想であり、そういう方向での努力をされるという余地がまだ金融機関にはあるんじゃないか。もしそういうことでおやりになるのだったら、そこのところまで進むということであるのだったらば、金融制度調査会の方でもこの銀行法十八条を含めた法律上の措置についてはおやりになるということを、徳田さん先ほどもお話になっていますから、そういうものともリンクして進みやすいことになるのじゃないかというように思うのですが、その点、会長としてはどういうようにお考えでしょうか。せっかくたくさんお金をかけられて調査をされ、そしてこういうりっぱな報告書もまとめられて、これを今日のこの日本に生かすとなりますと、そういうところで漸進的にアプローチをしていくということも一つの方法として生かすことになるのじゃないか、こんなぐあいに考えるのですが、どうでしょうか。

中村俊男全国銀行協会連合会会長

○中村参考人 御指摘の点は、そういうふうに非常に融通性をつけてまず始めてみたらどうだというお話でございます。イギリスの場合は、法制上の問題もありますけれども日本の金融機関の運営の仕方と非常に違いがあるということ。それから、銀行というよりも会社というベーシスで金融機関が運営されております。しかし、日本では本当に金融機関というものは会社という感覚――もちろん会社の性格をとっておりますけれども、性格が違う。株式会社でありますけれども、運営の方法、業務の活動の上では非常に違うのであります。私どものいままでの考え方、また組合の諸兄の考え方も、一つの銀行の中である店が閉まっておってある店があいておるというような考え方になじんでおりませんので、そういうようなやり方については、この面においても社会の皆様方の御了承もやはりある程度得られるようなことにならないと、正直申しまして私どもといたしましては、銀行の中である店が休んである店があいているというふうな考え方に全くなじんでおりませんし、いまコンピューターでもって全部やっておりますから、仮にそういうことをいたしましてもコンピューターセンターというものはやはり全面的に動かなければなりませんので、それやこれやいろいろ日本では、いま御指摘になりましたイギリスとの比較においてはなかなかそういうような考え方をなじましていってやるということにも、仮にそういうことをするといたしましても、これはやはりちょっと時間がかかるのじゃないかという気がいたします。ちょっと御指摘の点は金融機関の感覚が根底的に違いますので。しかしその後、そういう国でありますから、イギリスに限らずほかの国でも、これは金融機関全体としてではありますが、小さい銀行、地域のいわゆるコミュニティーバンクと申しますか、そういう支店もやはり土曜を休みましたけれども、また開いている、開き出したというところもあるのだというふうにも御報告はごらんになっているかと思いますが、そういう意味でコンセンサスを得て、これは、開いた方がコンセンサスを得られるのだというようなことになれば開くところもあるというように相当弾力的に施行されておりまして、各国の事情でやはり非常に違うのじゃないか。いま御指摘の点は、少なくともわれわれの従来の運営の常識から申しまして、非常になじまない考え方であるということを率直に申し上げさせていただきます。

増本一彦日本共産党・革新共同

○増本小委員 もう終わります。ただ、いろいろお話聞いてみますと、前向きで決して後退していないとおっしゃるけれども、どうもやはり何か後退しているといいますか、実質的にたな上げになっちゃったという感じを強く深くします。また、日本の全体の週休二日制の問題にも深くかかわる問題ですので、引き続いて重視して取り組んでもらいたいと思います。  では終わります。

山下元利自由民主党

○山下小委員長 広沢直樹君。

広沢直樹公明党

○広沢小委員 段々話が出ておりますので、問題点は相当指摘されておりますが、私は、きょう徳田審議官にまず最初にお伺いしておきたいのですけれども、ちょうど五十年四月二十三日、大蔵委員会においてこの週休二日制問題が取り上げられた。そのとき私も、当時出席されておりました大平大蔵大臣に質問をしたわけであります。  そのときの論議は、金融機関が完全週休二日制、土日を休むということは、御存じのように、銀行法に休日の規定がありますから、これを改めなければどうこう言ってもできない。したがって、金融機関の社会的責任問題とあわせて、銀行法の改正、こういう問題が金融制度調査会で取り上げられるような段階になっておった時期でしたから、週休二日制問題については急ぐので、当時は、先ほどから御指摘があったように、五十一年の上期にということを一つのめどにしておった関係上、銀行法の改正の中でも切り離してこれを審議願い、そして分離して答申をもらうようにできないのか、こういうお話を申し上げたわけでありますが、それについては諮問の仕方として、銀行法改正として一括審議をお願いしてあるので、そういうことができるかどうか前もっていろいろ話し合ってみたい、その結果については御報告申し上げるつもりでございますというふうに答えておられたわけです。それから、これは公式にというよりも非公式に懇談形式でまずやってみたい、そういう話をすることはお約束しますとはっきり大臣が答えておられたのです。  その後、機会がありませんで、きょうちょうどその委員会が持たれておるわけでありますから、結果的にはどんどん進んでしまっていまして、先ほどからいろいろ議論がありますように、分離どころか、さっきの話では大分後で審議するような話になっているようですけれども、具体的にこういうような委員会でいろいろ要望あるいは要求を受けて御相談なさったときにどういう結論になっておったのか。報告しますとかお約束しますとか言ってありましたから、簡単にまずそれを説明していただきたいと思います。

徳田博美大蔵大臣官房審議官

○徳田政府委員 銀行法第十八条を金融制度調査会でどのように審議するかという御質問でございますが、金融制度調査会の運営は、もちろん会長、委員が御決定になることでございますけれども、事務当局もそれに関与しておるわけでございます。この問題につきましては、先生の御指摘がございましたので、会長ともいろいろ話し合いは行われたわけでございまして、先ほども申し上げましたように、閣僚懇の審議の推移であるとかあるいは国民的なコンセンサスの動向から見て適切と思われる時期があれば、審議の順序その他にかかわらずこの問題を取り上げて審議をする、こういう考え方でございます。また、答申につきましても、必要なものであれば、これだけ切り離して答申することもあり得るということで、その点は先生の御指摘のとおり弾力的に運営することになるのではないかと考えております。

広沢直樹公明党

○広沢小委員 諮問した側、いわゆる聞いた側の大蔵省の意向というものが、こういう背景を受けて、あるいは閣僚懇もあったわけでありますから、その当時はまだ具体的に公務員の関係のものもはっきり方向が決まってなかったように思うのですが、その後、御承知のように、十月一日から試行的に政府の方も実施をすることになっておりますし、さらに地方自治団体の方もだんだんに、全部とは言いませんけれども、実施をしておりますね。いろいろ問題があることはわかりながらでも、やはりそういう方向にも情勢上持っていくのだということで、閣僚懇でも一応それが決まって、公務員関係の方はもう試行し始めているわけでありますから、当然それに対して、どうせ銀行法の改正ということになれば、一括諮問してある以上は、これは切り離して答申をもらわぬことには、幾ら議論してみても、そこが改正にならぬとどうしようもない。ですから、そういうことで、これはやはり切り離して早く答申を受けて、それを前提にして、それで銀行法がその部分だけ改正されたから、あと具体的に金融機関がどういうようにやっていくかということは、全銀協会長に後からいろいろお話をお伺いしますけれども、まずその前提がないことにはやりようがないと思うのですね。その点、大蔵省の意向としては、切り離して答申をいただくにやぶさかでない、こういうお考えは変わらないのですか、もう一遍確かめておきたいと思います。

徳田博美大蔵大臣官房審議官

○徳田政府委員 その点につきましては、ただいま申し上げましたとおり、適切な時期を選んで、必要があればその問題だけを審議いたしまして、必要があればその問題だけについて答申をいただくという考え方を持っております。

広沢直樹公明党

○広沢小委員 必要があればとか適当な時期を選んでとかいう言葉は、非常にあいまいなんですね。結局それは、問題なのは、先ほどからも議論が続いておりましたように、五十一年の上期というふうに一応めどは立てておった、情勢はいろいろ変わってきたということもありましょう、それは先ほどるる説明がありましたからわかりますが、いずれにしても、それをめどにしてきた以上は、やはり法律的に拘束を受けているものについて、これを改正しないことにはどうしようもないわけですから、その点について、あと法律があっても、それをどうするかということは、また後の問題となってくると思いますよ。ですから、それは必要があればというお考えであったり、適当な時期だというのは非常にあいまいであって、われわれは納得できないですね。その点は、やはり私はその当時、ちょうどこれは一年前になるわけですけれども、諮問されるならば当然これは当時の情勢上から考えても切り離して早く結論だけはもらっていくようにと――答申の結果がどういう形で出てくるかはそれはわかりませんよ。審議してみなければわからぬ。ですから、早く審議をしてもらって、そして早く答申を得る努力を、当局としては本当に完全週休二日制を実施していこうという前向きの意欲があるならば、当然そういう姿勢でしかるべきだと思うのです。それが、いまのお答えでは非常にあいまいで、やる気があるのかないのか、はっきりしないですね。どうですか。

徳田博美大蔵大臣官房審議官

○徳田政府委員 先生御指摘のとおり、法律はどうせ直さなくてはならないのだから、先にその改正の問題だけをやってもいいのではないかということも確かに一つのお考えとは思いますが、ただ、金融制度調査会で議論になります場合には、単なる法律論としての法律改正ではなくて、その背景になる週休二日制という実態的な問題も一緒に議論になるわけでございまして、したがって金融制度調査会でこの週休二日制という実態的な問題について適正な御結論をいただくためには、またその議論を十分に深めるに足るだけの、先ほど申し上げましたけれども、いろいろな、閣僚懇の推移であるとか国民的なコンセンサスに関する資料であるとか、そういうものが必要となるわけでございます。したがいまして、やはりそのような議論を深めて、審議を行い得るような実態を踏まえて、そのようなときに審議を行われるのがよろしいのではないかとわれわれは考えているわけでございます。ただ、しかし、金融制度調査会での論議がおくれたために、本来もっと早く試行できるような実態になっているのに、それがおくれるというようなことがあっては、これは好ましくないことでございますから、その点は十分配慮してまいりたいと思います。

広沢直樹公明党

○広沢小委員 そういう資料だとか社会的コンセンサスが得られる情勢になったらとかいうのであれば、では具体的にそういう材料を諮問する際にお出しになるのが適当だと思うのですがね。それでは、具体的にそういう資料をお出しになるようにいま大蔵省としてはつくっておいでになるのですか。だれも資料を出さなければ審議の仕方がないということじゃないですか、いまの言い方であれば。

徳田博美大蔵大臣官房審議官

○徳田政府委員 週休二日制並びに銀行法十八条の改正に関する問題につきましては、事務当局においては法律的な資料はもう前から検討していろいろ用意してございますし、それから審議に必要な場合にはいつでも応じ得るだけのアップ・ツー・デートな資料はとっているわけでございますけれども、ただ全体の情勢がそこまで成熟するかどうかという問題と、それからやはりこれは閣僚懇で御審議願っている事柄でございますので、その推移ということが非常に大事でございますので、その辺に配意しながらいま検討しているところでございます。

広沢直樹公明党

○広沢小委員 五十一年の五月二十日の当該小委員会におきまして、当時出席されておった金融制度調査会会長の佐々木参考人が次のように答えているのです。それは「週休二日制については時期の問題だという感じだと思います。」「具体的には閣僚懇談会で問題は取り上げられておりますが、そういうところでもう時期至るというようなお話がありますれば、金融制度調査会では即刻その問題を取り上げて、一般の銀行法改正とは別個に審議を進める考え方は十分持っておる」審議会としては、そういう状況であれば、大蔵省から具体的にそういう話があれば、あるいは閣僚懇の中でそういうふうなことが指摘されるならば、いつでも別個に審議する考え方は十分持っているのですよとおっしゃっているのですね。ですから、いままでは大蔵大臣初めそれぞれの方々は、銀行局長もそうですが、前向きに取り組む、早くやらなければならない、労使間でよく話し合って進めていくのだというようなことをおっしゃっておられたし、そのめどがいままでの議論の中では五十一年の上期、六月と言っておったのですが、上期も六月のうちですから、上期だということであったのですがね。ですから、これを積極的にお進めになる意向があれば大蔵省としてもそういう意味で、調査会の方としても分離して考えてよろしいですよとはっきり答えているわけですから、それは早急に進めるべきじゃないでしょうかね。いまその意思がおありにならないと、あなたというか大蔵省がおっしゃるなら議論は別ですよ。

徳田博美大蔵大臣官房審議官

○徳田政府委員 佐々木会長が五十一年五月二十日にお答えになりました趣旨は、われわれも全く同感でございます。佐々木会長は、いま先生おっしゃったように、閣僚懇の推移を見て必要な時期が来ればいつでも分離して審議をしますよということを申されたわけでございまして、大蔵省当局といたしましても、閣僚懇の推移によりまして、そこで一つの方向が出されましたら直ちに金融制度調査会で御議論いただきたい、このように考えております。

広沢直樹公明党

○広沢小委員 これは、すべてあっちへ持っていきこっちへ持っていきの議論をしておったのじゃけじめがつきません。そこで、全銀協会長が御出席でありますから、中村会長さんに二、三お伺いしておきたいと思います。  先ほど同僚委員の質問に対する答弁の中で、一番先に景気問題を取り上げておられます。景気の回復がはかばかしくない、中小企業の倒産とかあるいは失業問題だとか財政難だとか環境の客観情勢が非常によろしくないのだ、これがこの問題をずらしていく一つの原因になったやに聞こえたわけでありますけれども、それならば、景気の動向が変わってくれば具体的かつまた積極的に取り上げていく一つの要素になるのかどうか、それから景気の回復を金融界としては大体どういうふうな方向でお考えになっていらっしゃるのか、これをひとつ会長さんお答えいただきたいと思うのです。

中村俊男全国銀行協会連合会会長

○中村参考人 私が申し上げましたように、四囲の経済情勢というものも、この完全週休二日制が行われます上に実際問題として金融機関が置かれておる立場からは無視することができない。その点がすべてではございませんが、非常に大きな要素の一つであるということは御理解願いたいのであります。  それじゃこの景気、経済情勢はどうなるのだということでございますが、これは非常にむずかしい見通しと私は受けとめておりまして、いままでにない俗に言う構造不況とでも申しますか、ことし一-三月は生産、出荷等非常に伸びましたけれども、四-六、七-九、ことに八月、九月はどうも生産が余り伸びない。出荷も余りあれしない。政府で立てられた十月の見通しも余りよくない。十一月は非常に生産が上がるというお見込みを立てておるようでございますが、それはどういうことでそうなるのか、年末を控えてのことなのか、正直私はわかりません。とにかく私の感じでは、マクロの指標が確かに多少は上向いておるということも言えるのだろうと思うのでありますけれども、しかしはだで感じます日々としては、これは一口に言って大体企業全体が水面下で早くその水面に到達しようと努力しておるわけでありますが、これには政府のいろいろな俗に言う景気刺激策も必要でありますけれども、何と申しましても各企業が自己の努力によって早く水面に浮かび上がってくるように努力をしなければならないわけですが、何せ企業の規模が大きくなってしまった後でのこういう情勢でありまして、しかもオイルショックの後の価格調整というものはまだ完全にしおおせておりませんし、しおおせたならば果たしてそれに需要がついてくるのかこないのか、しおおせてそれに需要がついてきてそして企業が成り立つわけでありますが、もし需要がついてこなければ、その価格調整というものも企業の自己努力によって何とかしなければならない。それがうまくいかなければ、これは非常に難渋な状態になるわけであります。そういう意味で、いまとにかく時間が非常にかかっておりますので、いままでのような景気回復のようにすうっと浮かび上がるということでないものでありますから、私は本年も来春ころまではなかなか難渋ではないか。やはりその間に左前になる企業というものが出てくるおそれも非常にありますので、そういうことに対して、何とか俗に言う構造不況を乗り切って安定成長に持っていこうというふうに、私ども金融機関も御一緒に一生懸命努力しておるわけでございます。  そういうことでございますので、今度の景気見通しは、私ども経済学者でも何でもございませんから数字的にあるいは理論的にも構成できませんが、私どもがいま日々はだで感じているところでは、今度のはこれはなかなか容易じゃないぞという気が率直にいたしております。したがいまして、余り大きくこれを私が申しますことも、実は景気というのは心理状態によりますから、差し控えなければならないかもしれませんが、私といたしましては、なかなかこれは容易でない、したがいまして、これがいつになったら上がるのだということはなかなか申し上げにくい。来春四、五月にでもなったならばあるいは何とかなっているかもしれないというような感じでございます。  したがいまして、週休二日制に関連いたします経済情勢の問題といたしましては、これは先ほど申しましたように、その面から言う見通しがなかなか立てにくいということでございますので、ことしの上期にできなかったなら、言葉のあやというか、やりとりとしても来年の上期にはというくらいのことは申したいのは、これはわれわれやまやま申したいのでありますけれども、前にもそういう御批判を受けた、甘い見通しだったではないかという御批判も受けますから、今度は慎重にということで、そういうことでおりますのが実情でございます。

広沢直樹公明党

○広沢小委員 慎重過ぎて引っ込んでしまったのではしようがないのでして、先ほど大蔵省の意見、徳田審議官の話を聞いていましても、やはりコンセンサスというか、そういう環境状況が生まれてきたならばということもあり、そしてまた閣僚懇の方でそういうことを認めたならばということになれば、勢いボールは、いわゆる金融機関側の方でどれだけ努力をしているか、そしてそういう状況はどういうふうにしてつくられ、現実にこうなってきたというところの状況を待ってという意味にとれるわけですね。  ここのところは、先ほどのお話じゃございませんが、全銀協会長さんのお話を聞いておりますと、やはり社会的コンセンサスが得られる、言葉じりをとらえて大変恐縮なんですけれども、銀行も休むようになった、なるほどなという状況が生まれてきたならばというお話で、これはまたちょっと銀行の努力というよりも、そういう社会情勢をだれかがつくってくれるような感じに受け取れる、非常に後退した印象しか取れないわけです。もちろんそれはいままでにも欧米に調査団を出されたり、あるいは窓口で何とか指導なさったりという努力は重ねられているだろうと思うのですけれども、しかしながら、御発言から受け取れる筋合いによりますと、そういうように他の機関とかそういうものがだんだん整備されてきた段階の中じゃないと、金融機関として真っ先にそれをやり出すというのはどうも批判が強過ぎるし、そういう情勢をつくり出すのはむずかしい、こういうような考え方にとれるのですが、私はそうであってはならない。  先ほどお話がありましたけれども、諸外国においても先がけてやったところもある。積極的に情勢づくりに乗り出したところもある。そしてまた、段階的に始めたところもある。今度の公務員あるいは地方公務員も一諸ですが、段階的に試行的に始めたところもある。こういうふうにより積極的な具体的な問題が見えてくれば、終着駅が、いまあなたがおっしゃったように来年の春に景気がよくなったらそこをまずめどにしなさい、こう言わなくても、そういう具体的な積み重ねであってやっていくのだということであれば、ある程度理解もできないわけはないと思うのです。そこをめどにしたから、そこでできなかったから責任をとれとかおかしいじゃないかとか言ってみても、そこまで突き詰めていっても、いろいろな情勢がありますから一概にぱっと切りかえるわけにはいかないわけです。しかし、大体のめどは考え得ると思うのです。その点の努力が、先ほどの議論をずっと聞いておりましても、まだまだ足らないのじゃないかというふうに思われるわけです。その点はどうなんでしょう。アンケート調査をするなり、あるいはまた、私もそういう文書やいろいろなもので一生懸命そういう態勢に切りかえつつあるような感じをまだ受けないわけですが、その点どんなものでしょうかね。もう一歩積極的にこれを進めていくお考えはありませんか。

中村俊男全国銀行協会連合会会長

○中村参考人 繰り返して恐縮でございますが、確かに五十年、五十一年上期をめどにしておったのがいろいろな事情でできなくなったということで、それをはっきりといま申し上げたことによって何となく頭を下げてしまった、態度が退嬰的になったのではないか、いままでの努力が足りなかったからこういうことになったのではないかというような御批判をされるのも、そういう見方をされるのもなるほどとは思いまするけれども、私どもといたしましてはいままでそういうふうな気持ちでやってきたことはないので、いろいろとやってまいったわけでありまして、今後もそういうことについては大いに努力してまいるつもりなんでございまするが、率直に申して、金融機関が先走ってしまうということはやはり相当影響が強いから、これはなるべく避けていきたいというのが、これは率直な気持ちでございます。先走ってはまずいんじゃないか。しかしほどほどのところで――すべてコンセンサスを得られるということはないと思います。何をしても金融機関には批判が出ることが多々ありますので、コンセンサスを得られるということはございませんが、しかし、私どものいま申し上げました努力、そういうことは今後も続けてまいりまするけれども、それだけですべてが解決するとは、私も率直に申して、申せません。もちろん、だからわれわれも前向きの姿勢を、それからいろいろな個々の積み重ねをやらないというのじゃないのでございまするけれども、それだけで、金融機関だけの努力でこの問題がすべて俗に言う社会の納得性を得られるとばかりも思えませんので、やはり四囲の情勢というものについては、おまえ少し憶病だとかティミッドだとかいうようなお話があるかもしれませんけれども、これは私どもとしては十分考え、しかも従業員のためにも納得性を得てからやりたい。そういうことについていろいろ御批判が出るかと思いまするけれども、その気持ちは私ばかりでなく、いまの私の同僚連中はみんなそういうつもりでおるということははっきり申し上げられるんじゃないか、申し上げざるを得ないんじゃないかというところなのでございます。

広沢直樹公明党

○広沢小委員 時間がありませんのでもう一問だけ。  これは要求にもなるのかとも思いますが、やはりそういう周囲の情勢、客観情勢ということを大変配慮なさっていらっしゃるように聞き取れるわけでありますが、これは何も無視して独善で走ってしまえというわけではありません。確かにそれも大事な要素には違いありません。しかしそれならば、いっそうなるかということの時期が今度は示しにくいという情勢にあることも理解できないわけはないのですが、じゃそういう条件になったときにはこのあたりですぐ踏み切れるだろうという御判断をなさるという、そういう基準といいますか、そういったところはひとつお示しいただかなければ、もうそれこそずっとさっきからの議論じゃありませんが、どうも大蔵省は金融機関当局に、金融機関当局は一般世論に――一般世論にと一概には言えないかもしれませんが、そういったところに任せて情勢を見ているということで、こうなれば、さっぱりわけがわからぬですね。ですから、当局者としてはどういう条件が整ったときに――先ほど言った経済情勢も一つでしょう、そういう条件を具備されてきたときにはもうこのあたりで、たとえばもう一つ言うならば、完全週休二日制をやっている企業がこの程度までふえてきた、あるいは多少反対があろうともここまでいけば大体の納得は得られるだろう、そういう段階までの条件というか、そういうものをやはり明確にしていかなければ、さっぱり雲をつかむみたいな話になってしまうと思うのですよ。あなたはいつまでにと約束したのだから責任をどうする云々と言ってみたところで、なかなかそれはそう簡単にはいかない問題でありますから、そういう努力を示される、あるいは明らかにされる、こういうことはひとつ努力していただきたいと思うわけであります。ただ、社会的コンセンサスでございます、経済情勢が非常に厳しゅうございます、努力はするだけしてみます、前向きに取り組んでみますというお言葉だけでは何となく判然としない。こういうことでありますので、そういう条件が整ってきたときには積極的にやれる状況だと思いますとか、その判断をいますぐ出せないものであるならば一遍お考えいただくのが、それを待ち望んできた、そういう待遇を改善していこう、あるいは週休二日制をすぐに実施できるんだという自覚で進んできた方々に対してもこれは当然の説明であろうかと思いますので、その点ひとつお考えになっていただきたい、こう思うのですがいかがでしょう。

中村俊男全国銀行協会連合会会長

○中村参考人 まことにおっしゃるとおりでございまして、ただ――ただと言うとまたおしかりを受けるかもしれませんが、何としてもこれは相当大きな影響を及ぼしますから、円滑にやりたいというのが私の率直な気持ちでございまして、そのために上期の実施が事実上困難になったということを言わざるを得ないような状態になったわけでございます。御指摘の点は十分今後も留意いたしまして、なるべく早く完全週休二日制をやりたいという気持ちは変わっておりませんし、御了承願います。

広沢直樹公明党

○広沢小委員 終わります。

山下元利自由民主党

○山下小委員長 以上で質疑は終わりました。  中村参考人には、御多用のところ御出席の上、貴重な御意見をお述べいただきまして、まことにありがとうございました。厚く御礼を申し上げます。  本日は、これにて散会いたします。     午後四時五十二分散会

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