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78回国会衆議院1976/11/04

公害対策並びに環境保全特別委員会 第6号

発言数
141
登壇者
10
会派数
3
開催日
1976/11/04

会議録

吉田法晴日本社会党

○吉田委員長 これより会議を開きます。  請願の審査に入ります。  本委員会に付託されました請願は七件であります。  本日の請願日程全部を議題とし、審査を進めます。  まず、審査の方法についてお諮りいたします。  各請願の内容につきましては、文書表等により、すでに御承知のことでありますし、また、先刻の理事会においても協議いたしましたので、紹介議員よりの説明等は省略し、直ちに採否の決定に入りたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

吉田法晴日本社会党

○吉田委員長 御異議なしと認め、よって、さよう決しました。  採決いたします。  本日の請願日程中、第一、第三及び第四、以上の各請願は、いずれも採択の上内閣に送付すべきものと決するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

吉田法晴日本社会党

○吉田委員長 御異議なしと認め、よって、さよう決しました。  なお、ただいま議決いたしました各請願に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

吉田法晴日本社会党

○吉田委員長 御異議なしと認め、よって、さよう決しました。     —————————————     〔報告書は附録に掲載〕     —————————————

吉田法晴日本社会党

○吉田委員長 なお、本委員会に参考のため送付されました陳情書は、自然保護のための財政援助措置確立に関する陳情書外五件であります。念のため御報告申し上げます。  この際、暫時休憩をいたします。     午後零時二分休憩      ————◇—————     午後二時三十五分開議

吉田法晴日本社会党

○吉田委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。この際、閉会中審査申し出の件についてお諮りいたします。  中島武敏君外一名提出の公害対策基本法案   大気汚染防止法の一部を改正する法律案   水質汚濁防止法の一部を改正する法律案   騒音規制法の一部を改正する法律案   公害委員会法案  島本虎三君外四名提出の環境保全基本法案   公害に係る事業者の無過失損害賠償責任等に関する法律案  岡本富夫君外一名提出の環境保全基本法案  島本虎三君外四名提出の環境影響審査に基づく開発行為の規制に関する法律案 並びに  公害対策並びに環境保全に関する件以上の各件につきまして、議長に対し、閉会中審査の申し出をするに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

吉田法晴日本社会党

○吉田委員長 御異議なしと認め、よって、さよう決しました。      ————◇—————

吉田法晴日本社会党

○吉田委員長 この際、今泉環境政務次官より発言を求められておりますので、これを許します。今泉政務次官。

今泉正二自由民主党環境政務次官

○今泉政府委員 去る十月二十九日の瀬戸大橋の建設促進に関する陳情に対する私の答弁は、環境を守るべき立場にある環境庁の政務次官として、まことに不穏当なものであり、深く反省をいたしているところでございます。  瀬戸大橋の建設につきましては、関係省庁等から、まだ必要書類が提出されておりません。自然環境保全審議会の意見も聞いておらない段階であり、環境庁としては、環境保全と公害防除の見地を強調する以外は、意見を表明すべき段階にないことは、私もよく承知しておりますが、陳情に対する応答の過程で、本件につきまして不用意な発言をいたしましたことは、まことに申しわけないと存じております。  これを契機に、環境庁政務次官としての職責を十分自覚し、このようなことを二度と繰り返さないよう自戒をして今後に処したいと存じております。

吉田法晴日本社会党

○吉田委員長 引き続き丸茂環境庁長官からも発言を求められておりますので、これを許します。丸茂環境庁長官。

丸茂重貞自由民主党環境庁長官

○丸茂国務大臣 このたびの政務次官の発言につきましては、きわめて遺憾のことでございます。すでに総理大臣あるいは官房長官から本人に対しまして厳重な注意が行われましたが、私からも厳重に注意をいたしております。私といたしましても二度と、かようなことが繰り返されないように厳しく指導してまいりまして、ますます環境行政の推進を図ってまいりたい所存でございます。  なお今回、問題になりました瀬戸大橋でございまするが、これはいまだ瀬戸大橋の架橋が、本命ルートが決まったなんという話は聞いておりません。したがって、関係省庁から何らの調査の必要書類が届いておらない段階でありまするから、これに言及することは、きわめて遺憾なことであったわけであります。もし仮に、将来さような点に関しまして関係省庁から調査資料が届いてまいりましたならば、その時点において厳しくアセスメント等その他を審査するつもりでおりますが、瀬戸内海環境保全臨時措置法等もこれあり、環境庁といたしましては自然環境を保護するために厳しい態度をとり続けてまいりたいと思っておるものでございます。何分、御了承を賜りたいと思う次第であります。

吉田法晴日本社会党

○吉田委員長 以上の発言につき質疑の申し出がありますので、これを許します。島本虎三君。

島本虎三日本社会党

○島本委員 去る十月二十九日の瀬戸大橋の建設に関する陳情、これに関して不穏当な言動があったということで本人からの釈明、そして二度と繰り返さないという決意の表明もあったわけです。それに加えて丸茂環境庁長官からも遺憾の意の表明がありました。私は、それについて了解したいと思います。  ただ、二点に限って、この際ですから、きちっと歯どめをかけておかなければならないと思います。それは確かに不用意の発言であります。しかし、基本的な考え方が、この中にあってはならないと思うのです。この問題については本当に不用意なのか、基本的な考え方なのか、この辺について私ははっきりしておきたいと思うのです。  なぜかというと、かつて参議院議員の選挙の際に、田中総理大臣が札幌へ出向きました。その際に北海道にはクマが五百数十頭いる。そのクマを二百頭減らして、そして開発する。開発するのに反対するような議員があったならば、全部そういう人には一票も入れないようにしなさい、こういうような演説が、ほぼ、いまのような表現に近い表現で、あったと記憶しております。それと同時に、今度あなたも北海道開発庁政務次官というような立場から、やはり開発に関して一つの考え方があったと思うのです。その言動については、それぞれ私どもも、それを承知しております。こういうようにして一連の流れの中に、また今回の、この発言があったということは、これはやはり、この考えの中に修正できないような、あなたの本質があるのじゃないか。もし、そうだとするなら、これは事重大であります。今日以後そういうようなことは絶対許されないはずでありますから、この点については、いかが決意をしておりますか。

今泉正二自由民主党環境政務次官

○今泉政府委員 ただいまの島本先生のお説のとおり、私がただいま釈明を申し上げました言を守り、今後に処していくことにして、そのことが、そのお答えに具現をすることだと思いますので、今後さらに一層、心して職務に精励いたしたいと思います。

島本虎三日本社会党

○島本委員 言葉は本当に私の質問より、うまく答弁の方が出てくるのです、あなたは。しかし、やはり同じような立場にある人で同僚の立川談志さんがあったと思うのです。あの人の場合も沖繩開発庁政務次官だったと思いますが、これも間違っておったならば、その点は私から訂正さしてもらいますけれども、その際に、やはり不穏当な言動があった、こういうようなことで、それを指摘された途端に政務次官をやめ、そして自民党もやめて無所属になっておる。しかし、その問題を十分考えてみると、これは本質的なものとは言いがたい、感情的なものだったんじゃないかと思われます。しかし、今回の環境庁今泉政務次官の発言は、これとは質が違うんじゃないか。その点からいったならば、もっと環境庁政務次官の場合には質的にも、まだまだ考慮すべき問題があるんじゃないか。また、しなければならない問題があるんじゃないか。片や、やめてまではっきりしておる。それに対して、あなた、いまこの釈明をし、それに対して、また二度と繰り返さないということを言っておるのです。片っ方は、もうやめてしまって、それに対して、きちっとしているようでありますが、あなたの場合そのままで、きちっとやれますか。

今泉正二自由民主党環境政務次官

○今泉政府委員 私は、立川議員の件は先生からおっしゃったとおりだと思いますが、これは聞くところで私は立ち会っておりませんでしたが、彼の場合は何か酒を飲んでいた後だとか先だとかというようなことを聞きましたが、私の方は執務中に陳情を受けました段階で、自分が先ほど申し上げたような不穏当なところがございましたので、その欠点という点では同意に思われるかもしれませんけれども、私の場合は、あくまでも酒気をはらんでおりましたわけではなく、そのままの執務中の出来事でございますし、私も、そこは正気で、これを先生のお説のとおりとらえまして懸命にやってまいりたい、その一念で、いま、いっぱいでございます。

島本虎三日本社会党

○島本委員 そのような解明、釈明がありましたから、飲んでやっていたことは、やはり時間外であるならば許されるかもしれません。しかし飲まないで仕事の中で、それをやっている。その中に、やはり本質があるのではないか。これが心配だ。したがって今後、清水の舞台から飛びおりたつもりで、性格も考え方もきちっと直して、こういうようなことが二度とないように、環境庁政務次官として絶対やってもらいたいわけです。  環境庁の場合には、御承知のように、いろいろ省庁の中でも一番新しい。したがって環境、公害、先取りをして行政の中でやって、ようやく普通になるのです。したがって一歩、二歩前進して、その場合には評価されても、後退して、評価されることは絶対ない官庁です。したがって強く、この点を二度と繰り返さないことを心から期待して、私は、これはしかっておきたいと思います。これでやめます。

吉田法晴日本社会党

○吉田委員長 先ほど環境庁長官及び今泉環境政務次官の発言がありましたが、本委員会を代表して委員長よりも一言、御注意を申し上げておきます。  去る十月二十九日、本四架橋の建設促進に関する陳情団に対する今泉環境政務次官の発言はきわめて重大であり、当委員会としては率直に言って許しがたいものと感ずる次第でありますので、以後、厳重に注意し、今後かかることの絶対ないよう、委員会を代表して勧告しておきます。  以上で、この問題については一応終わります。      ————◇—————

吉田法晴日本社会党

○吉田委員長 公害対策並びに環境保全に関する件について調査を進めます。  質疑の申し出がございますので、順次これを許します。島本虎三君。

島本虎三日本社会党

○島本委員 前回の十月二十六日の本委員会で、私が廃棄物の処理業者、その問題について質疑いたしました。そして、これはまさに告発に値するような状態である、こういうようなことも答弁をいただきましたほかに、やはり告発に踏み切ったような問題で、あの高共丸についての、その後の処理、これはどうなっているのか、これをちょっと伺いたいと思うのです。  なかなか厚生省としても、この問題に対しては解明に苦しむような態度をとっているのじゃないか。北海道では処理に反発している。にもかかわらず厚生省は、北海道で処理してくれ、こういうようなことで係官まで派遣している、こういうようなことのようでありますが、一体これはどういうようなことになっているのですか。まず、それを伺います。

三井速雄厚生省環境衛生局水道環境部参事官

○三井説明員 前回、島本先生からお尋ねいただきまして御説明申し上げたところでございますが、その後の状況でございますが、高共丸という船が二十九日に北海道室蘭港に入港しております。それで高共丸が北海道に入港いたしました目的でございますけれども、これの船主でございます。大阪にございますが、山本海運というところが、北海道の中にある廃棄物の処理業者でございますが、北海道機器販売株式会社というふうに私ども聞いておりますが、その会社と話をいたしまして、そこにおいて高共丸に積まれておる物を処理するというふうな話し合いを持ちまして、北海道室蘭港へ行ったわけでございます。一説によりますと室蘭港へ入港するということではなくて、苫小牧港に向かったところ、低気圧のため室蘭港に緊急避難したということだそうでありますけれども、いずれにいたしましても北海道に向かったということでございます。  それで私どもといたしましては、この話自体が山本海運の山本さんと北海道機器という民間業者との話し合いにおきまして話がまとまるものであれば、それはそれで大変結構であるというふうに考えておったわけでございますが、その後、現在に至ってもまだ、この話はまとまっていないように聞いております。  それで私どもといたしまして二十九日に、私どもから担当官を北海道庁に派遣いたしました。実は、この高共丸というのが北海道に来るまでに、宮城の女川港から出港いたしまして方々回って北海道にたどりついたというようないきさつがございますので、そのいきさつ等を説明するということで、北海道庁からの希望もございましたので係官を派遣して詳しい説明をした、かような状況でございます。

島本虎三日本社会党

○島本委員 後で、この問題の具体的な責任の問題にも触れたいと思うのですが、それにしても厚生省は怠慢じゃないですか。これは広島県の瀬戸内タンククリーニング処理施設で処理する、こういうようなことで出港しているわけです。宮城県を出港するのには、広島県の瀬戸内タンククリーニング、それの処理施設で処理するということで、これまで出港許可が出ておって、実際には、そこへ行ってない。そして今治の方へ行っている。それで愛媛県との連絡で、これがまた拒否されている。行き先がはっきりしないで、そのまま行っている。そして方々に迷惑をかけている。これは都の外へ持ち出すことさえも違法行為になっているんじゃないのですか。そういうようなことを黙ってやらしておる。そして北海道にも係官を出して説得したというのは一体、何のための説得なんですか。係官は何人出して、どういうふうな折衝をさせたのですか。

三井速雄厚生省環境衛生局水道環境部参事官

○三井説明員 まず、高共丸が宮城を出ましてから方々参りました点でございますが、実は、この高共丸という船は先ほど申し上げましたように山本海運という船主が持っておる、チャーターしております船でございますが、その中に積まれております物は、前回申し上げましたとおりでございますが、三基実業という東京都で許可を得ました廃棄物処理業者の物でございます。これを処理業者たる者が、その処理業者たる責任におきまして今治へ行き、それからまた高松へ行くというようなことであったわけでございますが、実は、私どもの都道府県に対する監督という点から見ますれば、確かに先生御指摘のとおり十全でなかった点はございますが、その行く先々におきまして、この穴吹氏という人が不適正な、あるいは不適法な処理ないし保管の方法をやろうということを計画したがために、行った先で、それぞれ拒否をされたという状況でございます。そういうことで香川県の沖におきまして、かなりの期間、停泊をしておったわけでございますが、その間に船主の方が、むしろ自分で処理をするというふうに考えられまして、そういうことで北海道に処理業者を見つけて行かれたというようなことでございます。したがいまして前半、香川県に到達するまでは違反業者たる、その穴吹氏の行為でございます。後半につきましては、これはむしろ、その船を占拠されてしまった船主の山本さんの行為であるというふうに考えておるわけでございます。  それで、私ども北海道に係官を派遣いたしましたのは、北海道内で適切に処理できるものであれば、これは山本さんと、その処理業者との民間同士の話でございますから、それはそれで大変結構であると考えておったわけでございますが、北海道内において、ぜひ処理すべきであるというふうには私ども実は考えておりませんでした。一部の新聞等に説得に派遣したというふうな表現もございますけれども、そうではございませんので、ここに至りますまでの事情等を北海道庁の方によく説明するというために行ったわけでございます。なお参りました者は、厚生省の水道環境部産業廃棄物対策室というのがございますが、そこの室長補佐と総務係長の二名でございます。

島本虎三日本社会党

○島本委員 これはどっちの方が本当かうそか、わかりませんけれども、北海道札幌郡広島町、ここはいま住宅団地が大規模にふえて大きくなっているところです。そのために郵便局でさえも、いままでのような町の中にあったものが——住宅がふえて、いまや市になろうとしているようなふえ方なんです。急に膨脹しているんです。そういうふうな広島町ですけど、そこへ前にあった、あなたが、いまおっしゃった北海道機器株式会社というのじゃないかと思いますが、そこで処理するように了解を得て、そこへ行っているんだ、こういうようなことのようであります。それでもなお穴田輝行広島町長は、数日前に会社に問い合わせたときは引き受ける意思はないと言っていた、こう新聞で、はっきり断言しているんですが、これは引き受けると言っていたということで、どうも、その点は転々として変わっていくので、だれかが後ろで操作して、やらせているのじゃないか、その背景があるのじゃないですか。本人の意思だけで行くにしては、これは余りに的確過ぎる、瀬戸内海から北海道へ。  そして同時に今度は北海道の衛生部では、北海道が日本のごみ捨て場同然に扱われるのは心外である、事態がこうなった以上は道内での処理を拒否する考えには変わりはない、こういうふうに言っているわけです。一体この処理は、どこでしなければならなかったのか。それをこういうふうにしたのはだれなのか、この二点だけ、この際きちっとしておきましょう。これはどこで処理しなければならないような状態だったのですか。

三井速雄厚生省環境衛生局水道環境部参事官

○三井説明員 お答え申し上げます。  町当局あるいは道庁と私どもとの見解に、あるいは相違があるというふうな新聞報道等もございますが、私どもは、あくまで実情説明ということで状況を説明するために行っておるわけでございます。  それから北海道におきます。その北海道機器販売株式会社というところと山本さんの話は、私ども山本さん等から聞いた話でございます。それで、そういう話がまとまりますならば大変結構であるというふうに考えておったわけでございます。  なお、どうすべきであったかというお尋ね、大変本質的なお尋ねであるかと思いますが、これは現行法のたてまえにおきましては、そもそも基本的には排出事業者がみずから処理すべきものである。ただし排出事業者が、許可を得た処理業者に委託をする場合には、その許可を持っておる処理業者が処理をすべきものであるというふうに考えております。したがいまして、この場合は、もともと、おりましたこの三基実業の穴吹氏が処理すべきであるというふうに申し上げることになるわけでございます。

島本虎三日本社会党

○島本委員 穴吹氏が処理すると申されていることは、いままでも何回もやっているのですが、この積み荷は、産業廃棄物はどの場所で処理するようになっていて、この船を出港させたのですかというんだ。それも全然わからないで出港させるわけないでしょう。どこで処理するということで、これは出港になっているのですかというのです。

三井速雄厚生省環境衛生局水道環境部参事官

○三井説明員 三基実業が持っております許可内容、これは東京都で許可したわけでございますが、これによりますと、東京都におきまして廃棄物を集め、これを広島県の瀬戸内タンククリーニングというところに持っていって処理するという内容の許可を持っておったわけでございます。ところが現実に集められました物を見てみますと、瀬戸内タンククリーニングで処理できる以外の物も現実に集められておるということで、実はこの段階で、すでに、この処理業者は違反行為をやっておったということになるわけでございます。そういう違反云々ということを抜きにして考えますと、やはりこれは穴吹氏が、瀬戸内タンククリーニングで処理できないのであれば、新たに処理業者を見つけまして、その内容に従いまして新たに許可を得、それによって適正に処理するということが必要でございます。

島本虎三日本社会党

○島本委員 北海道では揚げない。それならば、めんどうくさくなったら原点に戻すより、しょうがないでしょう。  廃油を委託した工場はどういう企業ですか。企業名をずっと列挙してください。

三井速雄厚生省環境衛生局水道環境部参事官

○三井説明員 現在なお調整中でございます。

島本虎三日本社会党

○島本委員 一社もわからぬのですか。

三井速雄厚生省環境衛生局水道環境部参事官

○三井説明員 現在、全体につきまして調査中でございますので、いま申し上げることは差し控えさせていただきたいと思います。

島本虎三日本社会党

○島本委員 全体がわからない以上、発表できないという理由を言ってください。

三井速雄厚生省環境衛生局水道環境部参事官

○三井説明員 排出企業からの集計と処理業者で受け取った物とを突き合わせる作業等いろいろ縦横の関係の突き合わせを現在やっておりますので、名前は確かに幾つかあるわけでございますけれども、確かに、それが出したものかどうか、あるいは、どれだけの量を出したものかどうかということにつきまして確証を得ておりませんので、大変申しわけございませんが、まだ若干の期間、差し控えさせていただきたいと思います。

島本虎三日本社会党

○島本委員 それは厚生省の方で調べることであって、そして裁判や検察庁が動いている段階じゃないのに、どういう会社からの廃棄物だという、その会社の名前も言えないのですか。あなたが言えないという論拠は、まことに何もないじゃありませんか。全部、収集中である。全部わからない以上、途中あったやつは言えない、そんなことは言えないはずじゃありませんか。これだけ集めているけれども、まだ不十分だ。なぜ、あなたは言わないのですか。言わないことに対して、あなた自身に疑惑がわくのです。あなたは会社からの回し者か。また何か口どめされているのか。また、その企業の名前を発表したら困るのか。重大な問題になるのです。なぜ言えないのですか。

三井速雄厚生省環境衛生局水道環境部参事官

○三井説明員 まことに申しわけございませんが、その内容につきまして確証を持っておりませんので差し控えさせていただきたいと思います。

島本虎三日本社会党

○島本委員 確証を持たないという前提で発表できませんか。

三井速雄厚生省環境衛生局水道環境部参事官

○三井説明員 やはり私どもの調査結果といたしましては、確証を得た上で発表させていただきたいというふうに考えております。

島本虎三日本社会党

○島本委員 あなたは、そういうようなことを言っていても、事実上これを北海道に処理させるために押しつけに二人をやったんじゃないですか。あなたは北海道をごみ処理場だと思っているのですか。そういうようなことで厚生省の二名がきちっと行ってやっている。しかし、これについても、まことに不可解じゃありませんか。馬場補佐官そこにいますか。あなたが行ったんですね。そうすると船会社は被害者だ、運搬を頼んだ収集処理会社が悪いんだ。不適正な処理をもくろみ違法状態が続いている。法が不備で手のつけようがない、来年三月に改正されると思う。こういうようなことばかり押しつけて、法が不備であるから引き取ってもらいたい。こういうようなことを北海道へ行ってあなたは盛んに言っているようであります。これは初めから北海道じゃなしに目的を持って行って、ここで処理するという場所もあるでしょう。そこへ行って、きちっとさせたらいいじゃありませんか。どうも厚生省のこの態度は、まことにだめです。あなたたち、ここへ来ている人たちの態度は私は理解に苦しむ。馬場さんが行っているとするならば、若狭総務係長それから室長補佐は馬場さんのことですか。それがはっきり言っていないのですけれども、本人がいるなら本人答弁できないのかな。

国川健二厚生省環境衛生局水道環境部長

○国川政府委員 お答えいたします。  馬場が室長補佐でございまして、馬場が——

島本虎三日本社会党

○島本委員 聞いているとき、なぜ、その名前を言わないの。いま言ったようにして、これはやはり法自身が不満で手のつけようがないんだから来年の三月には改正されると思うのだ、こういうようなことばかり言って、現地の方で処理するように、これを強く要請している、こういう事実はありましたか。

国川健二厚生省環境衛生局水道環境部長

○国川政府委員 お答えいたします。  先ほど参事官から御説明申し上げたところでございますけれども、いろいろないきさつがございまして、船会社が北海道内のある処理業者と話をつけたいということで持ち込まれたという経過がございますので、そこらの経過につきまして、できるだけ詳しく事情を説明申し上げたいということで参ったわけでございまして、先生が先ほどおっしゃいましたような、いわゆる説得とか道内で押しつけというようなことは毛頭考えていないわけでございます。

島本虎三日本社会党

○島本委員 これは私の推定です。洋上を移動しているということは、途中で廃棄物としてこれを投棄する、こういうような考え方もあって、瀬戸内海から北海道から、まさに、いろいろ動いているんじゃないか、こう思うのですが、こういうようなおそれはほとんどないのですか。ないように処置してありますか。海上保安庁、その方面の監視は十分ですか。

山本了三海上保安庁警備救難監

○山本説明員 高共丸の監視関係についてお答え申し上げます。  現在は室蘭港に入港いたしておりますけれども、毎日二回は船に立入検査を行いまして、積載物の現状について確認を行っております。また、不法投棄とは若干、関係はございませんけれども、一日一回はガスの検出等を行って、危険防止についても配慮いたしております。  それから、ただいまは室蘭に入港中でございますけれども、女川港を出港したというのが二日後に実は入ってきたわけでございますけれども、愛媛県の壬生川に入港いたしました時点で早速、立入検査をして、積み荷の現状について異常がないということを確認いたしております。それから港に入るたびに、その実情についてチェックいたしております。また途中で投棄されるおそれはないかということにつきましては、前回の先生の御質問にもございましたけれども、本船は荷役設備を有しないということが一つと、それからデッキの下方、船倉の中にドラムかん詰めにされておるということで、航海中は、なかなか乗組員の手では不法に排出するというのは困難であろうと一応考えられておりますけれども、要所要所で必要によって航空機を飛ばし、必要に応じて必要な時点で、また、われわれ必要と考える時点で巡視船艇を派遣して直接、間接に不法投棄が行われないよう監視をいたしました。今後もまた出港する場合には同じような手を使って監視を継続するつもりであります。

島本虎三日本社会党

○島本委員 これは厚生省自身、国の行政責任こういうようなものは全然ないのですか。もしあるとするならば、もう少し積極的に、もう少し厳重な監視のもとに、これはやるべきでありますが、これらの指導は通産省ですか、厚生省ですか、環境庁ですか。どっちなんですか。私はどうも厚生省の今回のこの態度は不可解なんだ。

国川健二厚生省環境衛生局水道環境部長

○国川政府委員 お答えいたします。  今回の問題は廃棄物の処理、処分の問題でございますので、私どもの方で廃棄物処理法に基づく行為といたしまして行政上、指導いたす必要がございますので、そういうことで現在、鋭意努力を続けているところでございます。

島本虎三日本社会党

○島本委員 第一番に、処理をするのに機器販売株式会社、これは機器を販売する会社でしょう。そこに処理させるというのもおかしいし、機器販売株式会社というのは廃棄物を処理する会社なんですか。

三井速雄厚生省環境衛生局水道環境部参事官

○三井説明員 北海道機器販売株式会社という名称の会社でございます。当初、暖房機器の販売を手がけておったそうでございますが、現在、道庁の許可を得て廃油を中心といたします産業廃棄物の処理の業を営んでおるものでございます。

島本虎三日本社会党

○島本委員 これが港にいる間に従業員が病気になったりしております。ことにドラムかんに詰めている廃油が一部漏れて、その悪臭のために病人さえ出て全員、保健所の検査も受けたりしております。そうして、荷積みしたドラムかんを揚げないということで室蘭港に停泊を許されているようでありますが、もうすでに病人が一人、入院措置さえしている人もあるようでありますけれども、こういうようなことに対して厚生省は行政責任を感じませんか。そうして、これらの人の健康状態の指導はどういうようにするつもりですか。今後の扱いについて、はっきりした態度を表明してください。

国川健二厚生省環境衛生局水道環境部長

○国川政府委員 お答えいたします。  先生ただいま御指摘になりましたように、船員の中の一名の方が健康を害されたというような状況もございますし、いろいろな角度から考えましても、できるだけ早く、これが適切な処理をいたしたいと考えております。もちろん全体といたしまして廃棄物の行政の中で私どもとして措置しなければならないことだと考えておりますので、現在なお北海道とも、いろいろ話し合いをしたいというような気持ちも持っておりますし、とにかく適切な処理をさせるべく、三基実業の方の問題も追及する傍ら、できるだけ早く解決を図りたいと思っております。

島本虎三日本社会党

○島本委員 じゃ、いますぐ、どういうような指導をしようとするのですか。また方々の港を、やれる会社を回って歩くのですか。それとも、きちっと、こういうふうにしなさいという行政指導をするのですか。そこをはっきりしないと、どうも、しょうがないじゃありませんか。  ただ単なる事情説明と言っているが、北海道では、これを要請を受けている、こういうふうに受け取りましたということです。馬場補佐官の言っていることに対して先方では、そう受けているのです。どうも厚生省のやり方は、どっちを向いて処理しょうとしているのかわからない。こんなことを繰り返すようじゃだめじゃありませんか。皆さんは業者の味方なんですか。それを委託した業者の名前を言えと言っても言わない。そして、これをいま、どういうふうにしようとするのか的確な行政指導も持ち合わせない。こうなれば、あなたたちはもうすでに資格を持ち合わせない、欠格だ、こう言わなければならないような状態になるじゃありませんか。厚生省は一体、何をやっているのですか。この問題は運輸省に責任があるのですか。こういうことをやる業者を持っている通産省に責任があるのですか。それとも、おたくさんがきちんと行政指導しなければならない責任があるのですか。どっちですか。そうして、いますぐ、こうやるのだというような目標を示してください。

国川健二厚生省環境衛生局水道環境部長

○国川政府委員 問題の原因が、この廃棄物の委託を受けました三基実業でございますので、穴吹氏に速やかにこれを処理するよう求めるつもりでございます。

島本虎三日本社会党

○島本委員 病気になっている人があり、もうすでに健康診断をやっても疲労に耐えられない状態になっているという、こういうような病人に対して、どうするのですか。人道上の問題じゃありませんか。

三井速雄厚生省環境衛生局水道環境部参事官

○三井説明員 廃棄物処理法の問題といたしましては、先ほど水道環境部長から答弁いたしましたことが基本になるわけでございますが、船の問題につきましては、やはり船に乗っております従業員の方々の労務なり健康なりの管理というのは、まず第一義的に船主の問題であろうというふうに考えておる次第でございます。

島本虎三日本社会党

○島本委員 だれもそんなことを聞いていない。具体的にどういうふうに指導するのだ。責任はだれにあるのだ、こればかり聞いているのじゃないのです。厚生省として具体的に、いまいる病人を乗せた船をどういうふうにさせるのだと言うのです。責任者は三基実業だ、こういうようなことばかり言っていて、これで解決になりますか。むしろ、それ以前の問題に責任があるのですよ。いま病人も出ている。入院さえしている人もある。健康診断を要するということで診断している。船はそのまま永久には置かれないでしょう。こういうような状態のもとに、三基実業が悪いのだ、悪いのだ、悪いのだと、一つ覚えみたいに念仏を唱えていて、それで現実の解決になるのですか。こういうような大きい環境問題、海の中へ捨てると海水油濁防止法にも触れる、水質汚濁防止法にも触れる重大な問題を抱えて坊律している。こういうような状態の中に厚生省は行政指導の能力を失っている。環境庁、通産省、運輸省は行っておりませんが、あなたたちは、これに対して共同の責任を感じませんか。責任を感ずるのか感じないのか、そこだけ聞かせてください。みんな無言の行のようでありますが、通産省、来ているでしょう。

平林勉通商産業大臣官房審議官

○平林政府委員 通産省といたしましても、排出企業の監督は、この場合、廃棄物処理法でございますので直接の監督ではございませんけれども、一般的な産業の指導という点で、今回の事態はきわめて遺憾だと責任を感じております。通産省といたしまして、この産業廃棄物の処理問題は、環境保全の上からも、きわめて重要でございまして、関係省庁及び地方庁と連絡をとりながら鋭意、指導をしているわけでございますが、特に通産省といたしまして重点を置いていますのは四つございまして、第一は、産業廃棄物処理の適正化、円滑化のための研究開発の促進でございます。これは五十一年度、十一億円弱の予算を計上して現在やっております。  第二番目に、排出企業みずからが処理、処分できるような設備を、できるだけ早期に開発促進することでございまして、このために税制上の措置それから政府関係金融機関によります金融上の措置を現在、実施しております。  第三番目に、特に処理、処分のむずかしい中小企業の対策でございまして、中小企業が共同して処理できるような設備並びに用地を確保できるように、現在これも金融機関による措置を講じております。  第四番目に、環境負荷を少なくし及び資源の再生利用の促進という見地から、産業廃棄物の再生、再資源化の具体策を現在、検討中でございまして、成案ができ次第、国会に法案として提出する予定でございます。  以上でございます。

島本虎三日本社会党

○島本委員 厚生省、一体いま、そういうようなことでやっているのはわかるけれども、病人が出ておる。ドラムかん一千七百数十本を抱えて停滞している。また一部それが漏れて船員の健康に重大な影響を与えている。これに対して厚生省は、この方面は所管が違うというのだが、あなたの所管が違っても、従業員の健康というような問題に対しては留意しなければならないはずの省庁でしょう。それが全然やらないでいるというのはおかしいのですが、いま室蘭に仮停泊している病人を抱えておる高共丸に対して、どういうふうな処理を指導するのですか。三基実業が悪い、それはわかりました。告発まで決意しているのですから、悪いに相違ない。では、いまの現実を、どういうふうに具体的に指導するのですか。

国川健二厚生省環境衛生局水道環境部長

○国川政府委員 お答えいたします。  御指摘のように日がたつにつれまして、いろいろな問題が出てきているわけでございますので、私どもといたしましても、当然の責任を果たすべき三基実業が、その責任を果たさないことに、まことに遺憾に思っているわけでございますが、それはそれといたしまして、御指摘の点等の問題もございますので、できるだけ早く適切に廃棄物を処理する方策をただいま模索していると申しますか、検討いたしている段階でございます。乗員の健康問題等がございます点につきましても、北海道衛生部とも当面の措置として考えなければいけないことと思っておりますので、直ちに、そういうことをいたしたいと思っております。

島本虎三日本社会党

○島本委員 では具体的にこうするというのは、いま、ないわけですね。具体的にこういたしますという方策が、いま、まだ樹立されていないのですね。

国川健二厚生省環境衛生局水道環境部長

○国川政府委員 お答えいたします。  具体的に廃棄物をどこで、どういうぐあいに処理するというところまでの結論は、まだ現在、得ておりません。

島本虎三日本社会党

○島本委員 今後また洋上を坊律することもあり得るわけですね。また、そういうふうにさせるのですか。それとも旬日の間に結論を出しますか。処理できないようなものを、そのまま当てがって、受け付ける業者も悪いけれども、それを委託するような企業の悪徳ぶりに対してメスを入れないとだめなんですよ。あなたの方なぜ、それを発表しないの。社会的に、これをきちっと見ておいてやらないとだめなんです。業者のためにばかり厚生省が考えるようになったら、この世の終わりですよ。まだ、いま結論も何も出ていない、行政指導もできない、こんなことありますか。早いうちにやると言うが、早いうちというのはいつですか。十年から見れば一年は早いのですから、このまま、ずるずるべったりとやるのですか。もうこれ以上ないというならしようがないが、本当に、いまのところはないのですか、最後に一言。

国川健二厚生省環境衛生局水道環境部長

○国川政府委員 廃棄物を処理するための処理施設を、どこと確定いたしていないという意味で、ただいま、すぐ具体的な方法としての処分が、まだ結論を得ていないわけでございます。しかし御指摘のように、できるだけ急いでやらなければいけないということは重々承知いたしておりますので、ただいま関係方面とも種々検討を重ねているところでございます。

島本虎三日本社会党

○島本委員 環境庁長官、いまのような状態です。これは一歩誤ると環境破壊の重大な問題を起こす、こういうようなところまでいっているのに具体的な方策も持ち合わせてない。責任を追及しても、とろうとしない。従業員はもうすでに病気になってきている。これは大きい問題であって、閣議にかけても、この問題だけはきちっとするように。法が不備だったら早く改正すればいいし、行政の指導がまずければ、もう少し内部にきちっとメスを入れてください。この問題については、環境庁長官にも各省庁にわたって指導権限があるはずですから、この点をきちっとやってほしいと思うのです。これは私は各省庁にわたって重大な問題になると思うのです。いつも、この問題で海上投棄するのじゃないかということで心配しながら、ついて歩いている海上保安庁の身になっても大変です。こういうような業者を許可して、そのままやっている通産省の姿勢も悪いのです。諸悪の根限だと言われても、これはしようがないじゃないですか。厚生省なんか自分の業務でありながら、はっきりした指導も確立してない。本当にとんでもないことであります。しかし一歩誤れば大変な問題ですから、これは政治の場において閣僚の一人としても、あなたはとらえて、そして万全の措置を講じてもらいたい。このことを私は強く要請したいのですが、最後に大臣のこれに対する御所見を伺います。

丸茂重貞自由民主党環境庁長官

○丸茂国務大臣 先般来、当委員会で島本先生からいろいろ御質問のあった、ただいまの廃棄物、特に廃油処理の問題は、確かに一歩誤れば環境保全上、大事な問題だと私も非常に心配しております。  さて、その具体策はどうなのかということになりますと、いままでの所管、余り言いたくない言葉ですが所管は、やはり厚生省が主として廃棄物処理法に基づいて処理をやる主管省でありますので、心配はいたしておりますが、私どもとしても、なかなかいい知恵がなかったというのが実情であります。きょうのやりとりを聞いておりましても、私はお説まことにごもっともだと思いますので、内閣を預かる一員といたしまして、これは厚生省、通産省と、いずれ相談をいたしたい、かように考えておるわけであります。

島本虎三日本社会党

○島本委員 ありがとうございました。

吉田法晴日本社会党

○吉田委員長 島本君の質問は終わりました。  次は、木下元二君。

木下元二日本共産党・革新共同

○木下委員 私は、今国会最後の質問でございますので、それにふさわしく日本の象徴である富士山の問題についてお尋ねをします。  美しい富士山の自然を守ることは国民的期待であります。環境庁も、そのため力を注いできたはずであります。ところが、ここに富士の自然を守る上で看過しがたい問題があります。それは富士箱根伊豆国立公園における自然公園法違反の別荘地造成事件であります。東洋信販株式会社というのがあります。ドクタービレッジと称して、医者を相手に別荘の分譲を行っている会社であります。この会社が、富士山ろくの国立公園特別地域内において、法律上必要な環境庁などの許可を得ずに、道路を建設するなどして別荘地の造成、開発を行ったという事件であります。  環境庁、その違反行為の概要で結構ですから明らかにしていただきたい。     〔委員長退席、島本委員長代理着席〕

信澤清環境庁自然保護局長

○信澤政府委員 ただいまの先生のお話でございますが、お話のように、お挙げになりました会社が自然公園法に違反する行為を、私どもの管理いたしております富士箱根伊豆国立公園の中で、いたしておるわけであります。  その内容は、実は別荘地の分譲ということを前提にいたしまして、私どもに出てまいりましたのは四十七年の十二月に、いわば、その基幹となるべき道路を建設する、こういう内容で申請があったわけでございます。つまり、分譲は前提といたしておりますが、道路のみについて許可の申請がございました。したがって、あと、これだけでは恐らく別荘分譲はできないはずでございますから、分譲に伴う細かい枝葉の道路等の問題が必ずあったはずだと思いますが、そういうことについての許可を得ることなく造成を進めてきた。しかも一部については、すでに分譲をしてしまったという事実が、昨年の九月、私ども管理員の調査の結果、判明した、こういうことでございます。

木下元二日本共産党・革新共同

○木下委員 いまの点は少し大ざっぱ過ぎると思うのですが、この違反というのは私は三つあると思うのです。  一つは、四十七年に条件をつけて許可をされた、その条件違反の問題。これは一区画面積千平方メートル以上にするとか、幹線道路の両側に、それぞれ二十メートルの緑地帯を設置するとか、そういった条件がつけられておりましたが、これが違反になっております。  それから、さらに二点目は、許可を得ずに道路網が完備をされたという問題です。これは二十七本、総延長六千八百二十七・七メートルの道路が許可を得ずに、つくられておる。  それから三つ目に、さらに、この分譲を受けた者が許可を得ずに別荘建設をしておる。これが約三十戸であります。     〔島本委員長代理退席、委員長着席〕  以上で間違いないでしょうか。

信澤清環境庁自然保護局長

○信澤政府委員 御指摘のとおりでございますが、最後の別荘の建設、建物の建設は、分譲を受けた方が、恐らく、そこらの事情を御存じなく事実上、違反行為をしたということで、御指摘の事実は、そのとおりでございます。

木下元二日本共産党・革新共同

○木下委員 ついでに聞いておきますが、工事施行の時期ですね、これは四十七年から四十九年、許可を得ずに道路網を完備した、この道路の工事施行の時期は、終わったのはいつでしょうか。

信澤清環境庁自然保護局長

○信澤政府委員 正確な日時ではございませんが、四十九年度までに終わったというふうに報告を受けております。

木下元二日本共産党・革新共同

○木下委員 もう一つ確認をしておきたいのでありますが、許可申請があった道路は、どの範囲の土地につくるということだったのでしょうか。これは申請の際に明確にされていたと思うのでありますが、どの範囲の土地に、この申請をした道路をつくるということだったのでしょうか。

信澤清環境庁自然保護局長

○信澤政府委員 実はまた、いろいろ言いわけがましいことになりますが、全体の分譲計画は、お話の特別地域と普通地域にまたがっております。したがって実は、その境界等をめぐって、いろいろまた問題があったわけでございますが、当時、私どもが、いわゆる特別地域の中で分譲予定とという形で聞いておりましたのは約三十ヘクタールということでございます。

木下元二日本共産党・革新共同

○木下委員 これは許可申請もあるのですが、許可申請によるど約三十ヘクタールでなくて三十八万七百九平方メーター、三十八ヘクタールですね。そうですね。

信澤清環境庁自然保護局長

○信澤政府委員 そのとおりでございます。

木下元二日本共産党・革新共同

○木下委員 その申請書というのは、県を通じて環境庁に上がってくると思うのですが、そのとおりですか。

信澤清環境庁自然保護局長

○信澤政府委員 お話のとおりでございます。

木下元二日本共産党・革新共同

○木下委員 そうしますと県が、どの土地に道路をつくるかということを知らないはずはないと思うのです。県は、この申請書を窓口として受け取って環境庁に送るわけですから、当然そのことは県も知っておるわけですね。

信澤清環境庁自然保護局長

○信澤政府委員 いまのお話のように県を通じて参るわけでありますから、当然、図面等をつけて申請があることになっておりますので、その位置は県が当然、知っていなければならない、こういうふうに考えます。

木下元二日本共産党・革新共同

○木下委員 いや、知っていなければならないといいましても、実は県は何か四・五ヘクタールの土地に道路をつくるという認識を持っておったんだというようなことを言っておるのですが、少なくとも三十八ヘクタールということで申請書が県に出ておるのですから、このことは非常におかしいと思うのです。これはちょっと考えられないことだと私は思うのですが、環境庁としても、県がそういう認識であることはおかしいというふうに思われますか。

信澤清環境庁自然保護局長

○信澤政府委員 お話の四十七年の申請について県がそのようなことを申しておれば、おっしゃるように私はおかしいと思います。  ただ、こうではないかと思われる節がございますのは、実は、その前、四十五年に、ほほ、おっしゃる面積に等しい別荘地分譲を、この会社がやっておりますので、それと、あるいは間違っておったかもしらぬなという感じはいたします。

木下元二日本共産党・革新共同

○木下委員 そこで、この自然公園法違反の行為に対して一体どういう措置がとられたのでしょうか。これも大筋で結構です。

信澤清環境庁自然保護局長

○信澤政府委員 この地域の状況は、先生お調べになっておられると思いますが、戦後、開拓者が入って、いわゆる開拓を行った地域でございます。それ以前は山梨県有林ということで樹林地であったわけでございます。その結果、必ずしも開拓がうまくいかぬということで、現状におきましては一種の荒蕪地になっておるわけで、そこに一つの問題点があるかと思うわけであります。そういうようなことで別荘分譲そのものは、仮に出てまいります。それは当然と申しますか、審査をいたしまして、私ども決めております基準にかなうということであれば、許可をし得たと思います。しかし、お話のように許可を受けずにやったわけでありますから、そこで、許可をいたします場合の基準に引き戻すような措置命令を本年の三月に出しております。ただし一部、完全に私どもの基準に合わない部分がございますので、全く初めて許可を受ける場合と同じような措置をとったかということになりますれば、その点に若干、問題が残っておるわけであります。

木下元二日本共産党・革新共同

○木下委員 そこで環境庁の方から東洋信販に対して文書で措置の通知を出しておるのですが、これによりますと、その一項で、道路の両側に樹林帯を設けるということを言っておるわけですが、その樹林帯を要するとされる道路というのは、どの道路のことでしょうか。

信澤清環境庁自然保護局長

○信澤政府委員 実は図面で示しておりますので、言葉で申し上げるのが非常にむずかしいわけでございますが、現在すでに道路がございますが、その道路に面した部分、それから先ほどの四十七年に許可を得ました基幹となる道路がございますが、その道路、こういう考え方でございます。

木下元二日本共産党・革新共同

○木下委員 前に許可をして条件をつけた、その基幹となる道路、それと三十八ヘクタールの土地の周囲がずっと道路になっておりますね、その道路と、それからさらに、もう一本東西に通っておる少し太い八メートルの道路、これだけですか。

信澤清環境庁自然保護局長

○信澤政府委員 御指摘のとおりでございます。

木下元二日本共産党・革新共同

○木下委員 四十七年に許可をしたときは幹線道路について道路の両側二十メートルを緑地帯ということだったのに、今度は、その二十メートルということが落ちておりますね。これはどういう理由でしょうか。

信澤清環境庁自然保護局長

○信澤政府委員 これは先生すでに御案内のように、三十戸すでに別荘分譲をやってしまった、かつまた別荘を建ててしまった分があるわけでございます。したがって、そういう地域について一律二十メートルということになりますと、すでに、もう建っている建物にひっかかるとか、こういう問題も出てくるわけであります。もともと千平米以上の区画に戻せということを言っておるわけでありまして、その戻し方について、いろいろな組み合わせがあると思います。あると思いますが、二十メートル幅をとってしまうと地形その他からいって別荘地として建物の建設もできない、こういうものもあるわけであります。私ども単に東洋信販が全部ひっかぶるのでありますれば、これは当初のとおり条件を守らせるべきだったと思います。しかし御案内のように、いわば善意の第三者である方がすでに取得されているという部分があるわけで、その地についてまで新しく予期しないような条件をかぶせるということはいかがであろう。そこで原則は二十メートルでありますが、個々については、県が実情を把握しておるわけでありますから、県の指示に従って樹林帯を設置してほしい、こういうことを言っておるわけであります。

木下元二日本共産党・革新共同

○木下委員 二十メートルということを条件にして許可をした。その許可が守られていない。これは当然、措置として言う以上は二十メートルということを文書の上でも明記をすべきではなかったかと私は思うのです。家が建っておるところがあるということでありますが、それは全体としても三十戸ばかりでありますから、問題の道路のわきに家が建っておるというのは、あるとしても、ごくわずかではないかと思うのです。原状回復だって、やろうと思えばできるわけです。そういう点から私は措置としては、なまぬるい点があるのではないかという感じを持つわけであります。  それはさておきまして、そうしますと、樹林帯を設けるべき道路というのはどれどれか、そして二十メートルは原則として守れということは、この文書の上には明記をされておりませんけれども、それは口頭で明確に示しておるということでございますか。

信澤清環境庁自然保護局長

○信澤政府委員 非常に入り組んでおりますので、先ほど申し上げたように一律二十メートルは無理である、こう判断いたしましたが、原則二十メートルということは、県の指導に従ってというふうに書いてございますが、県はその点を十分心得て指導してくれているというふうに考えております。

木下元二日本共産党・革新共同

○木下委員 それは環境庁として口頭で説明をされたことなんでしょうか。

信澤清環境庁自然保護局長

○信澤政府委員 いろいろ何回も打ち合わせをいたしておりますが、打ち合わせの都度そのことは東洋信販並びに県に対して申しておりますので、承知しているはずだと思います。

木下元二日本共産党・革新共同

○木下委員 許可なく建築をされてしまった別荘約三十戸ということですが、これに対しては、どのような措置がとられたでしょうか。

信澤清環境庁自然保護局長

○信澤政府委員 はなはだ形式的なことで恐縮でございますが、国立公園内のいわゆる十七条関係の許可につきましては一部、都道府県知事におろしております。したがって、具体的な別荘を建てるという建築関係は知事の権限になるわけでございますので、したがって、いまお話しの三十戸については、いわゆる善意の、いわば被害者に等しい方たちでございますが、それに対しては県知事から、そういう違法行為に当たるということで注意を喚起した、こういうふうに報告を受けております。

木下元二日本共産党・革新共同

○木下委員 自然公園法施行令二十五条で、規模が小さい建物については知事に委任をしておる。その委任に基づいて知事が措置をとったということでありますが、これは注意をしたというのは本当に注意したんでしょうか。一体どういう注意を、どういう形式で、したんでしょうか。

信澤清環境庁自然保護局長

○信澤政府委員 文書をもって、できるだけ植栽等をやれということを個々の方々に通知をし、指示をしたというふうに報告を受けております。

木下元二日本共産党・革新共同

○木下委員 いやそれは、実は私、一昨日、環境庁の方から事情を聞いたんですが、そのときは、よくわからぬというお話があったのですが、本当に、それはそういう報告があったんでしょうか。あったとすれば、いつあったんですか。

信澤清環境庁自然保護局長

○信澤政府委員 どうも言葉遣いが悪くて申しわけございませんが、お話のように一昨日、御指摘がございましたので県に照会いたしましたところ、本年三月三十一日付で知事名で今後、違反行為がないように厳重に注意をいたしますとともに、修景のための植栽等の指導を行った、こういうことでございます。

木下元二日本共産党・革新共同

○木下委員 そうしますと、この問題については知事に対して事前に指導などがされておったんでしょうか。つまり知事が警告等の通知をしておるということですが、そういった措置をとることについて環境庁は県に対して行政指導をして、それに基づいて、こういう措置がとられた、こういうことですか。

信澤清環境庁自然保護局長

○信澤政府委員 文書をもって県に対して、かくかくの措置をとれということは申したことはありません。ただ、先ほど来も申し上げておりますように、この問題については、いろんな問題がございますので、何回か県と私ども、場合によっては当事者である東洋信販も入れまして、そして打ち合わせをしたことがございます。したがって、そういう話し合いの過程の中で、県知事に委任された分については県知事において、しかるべく処理されたい、こういう私どもの意向は伝わっておったはずだと思います。ただ、具体的に文書をもって指示したことはありません。

木下元二日本共産党・革新共同

○木下委員 それで「国立公園及び国定公園の許可、届出等の取扱要領について」と題する各都道府県知事あての環境庁自然保護局長の通知がありますね、四十九年二月一日付であります。     〔委員長退席、田中(覚)委員長代理着席〕 これによりますと、違反行為などについて巡視を励行するなどして予防、発見に努めることとされているのです。県がやるということなんですね。特に権限が知事に委任されている行為については、違反行為を審査し、原状回復など必要な措置をとるべきものとされた上「その内容をすみやかに環境庁長官に報告すること。」となっておるのですよ。ところが、いまのお話を聞いてもわかりましたけれども、経過のお話がありましたが、県の方で、どういう措置をとったのかということについては報告もなく、やっと私の方が問題を指摘して督促をして初めて、そういう措置が文書通知がされておるということがわかったようなんですけれども、どうも、これはせっかく、こういう通知をお出しになっても、これが余り生きていないという感じを持つわけなんですね。やはりこういう通知をお出しになっている以上は、これにのっとって厳正に運営をしてもらいたいと私は思います。いかがでしょうか。

信澤清環境庁自然保護局長

○信澤政府委員 御指摘の点、おっしゃるとおりでございますので、今後十分お話の点についての指導をいたしてまいりたいというふうに考えます。

木下元二日本共産党・革新共同

○木下委員 それから、東洋信販は許可申請さえせずに、別荘地をつくるために二十数本の道路をつくったわけであります。この違法行為に対しては、環境庁の権限でありますが、どのような措置をおとりになったんですか。

信澤清環境庁自然保護局長

○信澤政府委員 先ほど先生も御指摘になりましたように、本年三月に文書をもって措置を命じたわけであります。そこで、先ほど申し上げたような土地でございますから、仮に、あの姿で申請があったとすれば、若干、問題はあったかもしれませんが、恐らく許可になった、そういうような態様でもあったわけであります。したがって、現状をもとに戻す、いわゆる原状回復でございますね、道路をつぶすとかいうことについては、これをそこまでのことをやらなくても、私どもの考えているような措置が講じ得るのではないかということで、先ほど先生お読み上げになりましたような問題点について措置を命じた、こういうことでございます。

木下元二日本共産党・革新共同

○木下委員 これは許可を得ずに、許可申請さえせずに、こういうふうな別荘地をつくるために道路をつくった。一本や二本ならともかくも二十数本つくっているのですね。これは自然公園法の何条に違反することでしょうか。

信澤清環境庁自然保護局長

○信澤政府委員 十七条の規定に違反するわけでございます。

木下元二日本共産党・革新共同

○木下委員 これは罰則の適用は、どういうことになっているでしょうか。

信澤清環境庁自然保護局長

○信澤政府委員 たしか六カ月以下の懲役または十万円以下の罰金ということだと思います。

木下元二日本共産党・革新共同

○木下委員 この違反行為で東洋信販は一体どれだけの利益を得ておるか、これはお考えになったことはありますか。

信澤清環境庁自然保護局長

○信澤政府委員 違反行為によって、どれだけの利益を得たか、実は私、評価したことはございません。ただ、先ほども申し上げておりますように、本来きちっと申請があり、許可を求めてまいれば、そうむずかしい事案ではなかった、こういうふうに考えるわけであります。したがって私、東洋信販をかばう気は全くありません。全くありませんが、正規の手続を経てさえおれば適法に処理ができた、こういう問題であったと思うわけであります。そういう意味で、特に違反行為をやったから、もうかったとか、もうからぬとか、ちょっと、その点については先生のお尋ねの意味もよくわかりませんし、また量的に、どの程度もうかったかということは私ども一切わかりません。

木下元二日本共産党・革新共同

○木下委員 これは当然、違反行為の実体を考える上で非常に大事な問題だと思うのですよ。この問題の幹線道路は南北八百四十メーターあるのです。両側に二十メーターの緑地帯をとるといたしますと四十メーターですね。八百四十メーターと四十メーターで三万三千六百平方メーター、三・三ヘクタールですね。これが道路両側に緑地帯とすべき面積なんです。約一万坪ですね。  東洋信販の役員の話によりますと、この造成地は坪当たり二万円の粗利益だと言うのです。これはどういう計算かと申しますと、これは農民から土地を買っているのですが、農民から一万前後で土地を買い取って、そして造成に二万ないし三万要したと言うのです、これはどうか知りませんが、その役員の話によりますと。そして売り値は五万ないし六万だ、こう言うのですね。そうしますと坪当たり二万の粗利益ということになるわけです。この一万坪が緑地帯にしなかったために浮いてきたのではありませんか。約二億円の粗利益を生んでいる。  もちろん緑地帯にしましても分譲の対象にするのかどうか、よくわかりませんけれども、分譲の対象にするといたしましても、その価格は大幅に減額されるはずですね。緑地帯として売るというのですから、緑地帯に建物をつくったりすることはできないわけですから、だから少なくともその場合は、そういう緑地帯も分譲の対象にするとしても価格は大幅に減額をされます。少なくとも、そういう場合は利益を生じていないわけなんですね。だからこそ、これを緑地帯をつくれという許可条件に反して、つくらずに売ってしまっているわけなんでしょう。こういうことをやって、これだけ見ても二億円の利益をかせいでいるわけです。しかもその後、二十数本の道路をつくって、これがもう一々、条件がついたりしては、もうけが薄くなるということで一切の許可申請をせずに建設をしているのですね。そうでしょう。これによって莫大な利益を得ようとしたわけですね。これは現在どうなっているのか、私はまだ見ておりませんので現在の状況がわかりませんけれども、少なくとも言えることは、そういう莫大な利益を得ようとしたということは明らかな事実なんです。これはきわめて悪質な事案であります。これに対して告発の手続をとらないのは一体どういう理由なんでしょうか。

信澤清環境庁自然保護局長

○信澤政府委員 私は東洋信販を擁護する立場で物を申す気は全くありません。これはくどいほど申し上げておきたいと思います。ただ、この土地については、先ほど申し上げたように特別保護地区でございますが、お時間の関係があると思って私は多くを申し上げておりませんが、先ほど申し上げたように荒蕪地である。それから現在あそこの地域の見直しをやっておりますが、一部、普通地域にするとか、こういういろいろな話があるわけでございますね。そういう話を勝手にうのみにして、そして事業を進めてきた。片方において、言ってみれば私ども自身の指導が足りなかった、こういう問題もあったわけであります。  それからまた、事案の性格上、先ほどからお話し申し上げておりますように、極力、私どもの決めている条件に沿うようにいたすわけでありますから、そのようにさえ実行してもらえれば、少なくとも自然公園法上の問題としては解決できるのではないか。それがなお従わないということでございますれば、これは当然、私どもとして告発する、こういう二段構えの考え方で臨んでしかるべきだったろう、こういうふうに思ったわけであります。

木下元二日本共産党・革新共同

○木下委員 その指導が足らなかったということは私はあると思います。しかし指導が足らなかったということのゆえに、この行為の重大な悪質さといいますか、この行為の情状が軽くなるという問題ではないと私は思うのです。これはもう、ほろもうけのために法律で決められた、その許可を得なかったわけですから。これは知らなかったというのじゃないのですね。その前に四十五年に、このすぐ近くに、やはり許可を得ておるわけなんですね。この四十七年の関係でも、この問題の幹線道路については許可を得ながら、その許可条件に反した。また同じように許可申請をたくさんすれば、また同じような条件がついて、もうけが薄くなるということで、そういう申請もしなかったということは、これは容易に推察されることなんですね。環境庁長官、私はこれは非常に悪質な行為だと思うのですよ。悪質ではないと考えられますか。

丸茂重貞自由民主党環境庁長官

○丸茂国務大臣 いままで局長がるるお答え申し上げておるとおりでして、環境庁といたしましては、こういうことはなかなか看過しがたい問題だ、そういうふうに考えております。

木下元二日本共産党・革新共同

○木下委員 局長は、その行為が、環境庁の指導が足らなかったということも言われるのですが、そういった点はあるでしょう。けれども、だからといって、この行為の悪質さが軽くなるという問題ではないということを私は言っているのです。そうではありませんか。

丸茂重貞自由民主党環境庁長官

○丸茂国務大臣 局長の先ほどからのお答えは、先生と同じ趣旨のことでお答えしていると私は感じておりましたが、決して悪質でないとか言っておらないと思います。看過しがたいことである、こういうことでございます。

木下元二日本共産党・革新共同

○木下委員 では、この行為について三月に措置の通知を出されておりますが、その後、一体どういうことになっておるのか。この通告に従って、これが履行されておるのかどうか、そういう点はいかがですか。

信澤清環境庁自然保護局長

○信澤政府委員 私どもの指示に対して、特に県と相談しながら緑地帯の植栽等、現在履行しつつある、こういうふうに聞いております。  なお、私どもの公園の管理員もございますので、管理員に対して、まあ常時、見回るわけにはまいりませんが、気をつけて見回るように注意を促しておるところでございます。

木下元二日本共産党・革新共同

○木下委員 措置の通知をしてから、もうすでに半年経過をするわけですが、それがいまだに、その通知どおりにやられていないわけでしょう。大体こういうふうにやれというふうに通知されながら、いつまでにやれということも言われていない点も私は問題だと思うのですよ。やはり、こういう違反行為があると原状回復なり、あるいは原状回復に近い措置を通知をする以上は、いつまでに履行してくださいということも当然、言うべきだと私は思うのですよ。だから半年たっても、いまだに、どうなっておるのかはっきりわからない、こういう状況でしょう。私は、こういうことでは困ると思うのです。

信澤清環境庁自然保護局長

○信澤政府委員 細かい話になってまいりますが、先ほどお話しの際、申し上げておりますように、この違反行為と申しますのは御承知のとおり、いろいろな態様があるわけでございますね。つまり、私ども別荘地としては千平米以上と言っておるわけでございますが、それを細切れに五百平米以下等で分譲してしまった。したがって千平米に直すためには、すでに一たん売ったものを買い戻すとか、あるいは、お互いに融通し合ってもらうとか、そういうことを会社としてはやらざるを得ないわけで、まず、やはりそういうことで千平米の区画というものについて、きちっと、けりをつけてもらうということが私どもとしては第一だと思っております。したがって、そういうようなことを現在、会社としてはやっておりまして、それについても、ほぼ見通しがついたということを言っております。したがって、今後は緑地帯の問題について早く手をつけてもらいたい、こういうことを先般、申したようでございます。

木下元二日本共産党・革新共同

○木下委員 この富士の乱開発が各方面から指摘をされながらも、これがどんどん進んでまいりました。しかも、それが自然公園法で決められた許可手続を全然、無視をして堂々と違法行為が行われる、こういう問題なんですね。これは私は環境庁に対する明らかな挑戦ではないかと思うのですよ。しかも、それが自分たちのあくどい、ほろもうけのために行われておる。これを見逃がす理由は一体どこにあるのか。確かに、これは一定の措置の通知はしております。しかし、それだけのことではないわけなんですね。こういうのを見逃がすから富士山はますます破壊をされてきましたし、日本の美しい自然が次々と破壊をされていくわけなんです。どうして毅然とした態度がとれないのかと私は思うのです。先ほど環境庁も言われましたように、これは自然公園法の十七条三項違反であります。罰則は五十条ということで、きちんと明記をされておるのでありますから、当然、私は告発の手続をとるといったことも考えるべきではないかと思うのです。そういう措置を検討する考えはないわけですか。

信澤清環境庁自然保護局長

○信澤政府委員 先ほど私が申し上げましたように、私どもにも手落ちがあった。それから境界線が不分明であったとか、いろいろ問題があったわけでございます。しかし、そういう情状は司法当局が判断すればいいことで、われわれが判断すべきでない、こういうお考えもあろうかと思います。したがって私は、ここでもって告発の措置をとるということを、いま言う気はありません。気はありませんが、そういう御意見があるということで、もう一度よく検討してみたい、こういうふうに思います。

木下元二日本共産党・革新共同

○木下委員 環境庁のパトロールの体制の問題、この違法な開発に対する監視の体制の問題ですが、結局これは工事が四十九年ごろまでかかって四十九年のいつごろか、はっきりしませんでしたが、発見されたのは五十年であります。ずっと後になるまで、この違法行為が発見をされなかった、その原因はどこにあるのかということです。私は、こういう違法行為が再び起こらないように何をどう改善するべきかという問題にもかかわっておりますので聞きたいのでありますが、この原因はどこにあるのでしょうか。

信澤清環境庁自然保護局長

○信澤政府委員 およそ規模の大小を問わず、この種の許可を与えた場合、後をフォローするというのは当然のことでございます。そのフォローを怠っておったという点が最も私どもとして反省すべき点であるというふうに考えます。

木下元二日本共産党・革新共同

○木下委員 この自然公園法による許可を行った場合に、一定の条件がつくのが普通であります。ところが、この許可をした後ほうりっ放しているから、こういう問題が起こるということはよくわかるわけであります。したがって、パトロールの体制を強めていくということも大切ですが、同時に許可した場合に条件をつける、その条件の履行状態について、きっちり報告をさせるという仕組みがないところに問題があるんじゃないかと私は思うのです。この、あなた方の四十年の通知を見ましても、県が許可の条件等について、その履行を監督するということにはなっておるのです。監督では非常に不十分であります。特に、この山梨県の場合は不十分であったと思うのです。したがって、そのつけられた条件をどのように履行したか、そのことをきちっと報告させるという仕組みが必要だと思うのですよ、いかがですか。

信澤清環境庁自然保護局長

○信澤政府委員 おっしゃるとおりでございまして、条件をつけて、つけっ放しで後フォローしない、また報告もさせないということが今回の問題の一つだろうかと思います。そこで最近では、条件をつけます場合に、条件をつけると同時に、その条件の履行について報告することを、これまた条件として、さらにつけておるというような処理をして一応、条件の履行状況の担保にするようにいたしております。

木下元二日本共産党・革新共同

○木下委員 その条件の中で報告をすることを条件とするということですが、一体その条件は守られておりますか。

信澤清環境庁自然保護局長

○信澤政府委員 ごく最近でございますが、最近は私どもが指示したとおりに履行されております。

木下元二日本共産党・革新共同

○木下委員 もう時間が余りありませんので、念のために環境庁に聞いておきますが、問題にした事件の違反者東洋信販の住所、代表者を明確にされたいと思います。

信澤清環境庁自然保護局長

○信澤政府委員 ちょっと手元に資料ぶございません。申しわけございませんが後刻、先生の手元にお届けすることで御了承いただきたいと思います。

木下元二日本共産党・革新共同

○木下委員 環境庁に四十七年四月に申請があった書面によりますと「株式会社東洋信販代表取締役大谷昭雄」住所は「東京都豊島区高田二丁目十六番十一号」とあります。これに間違いないわけですね。

信澤清環境庁自然保護局長

○信澤政府委員 申請当時の住所、会社名はそのとおりでございます。  失礼いたしました。先ほどのお尋ねでございますが現在の住所は東京都渋谷区代々木四の二十七の二十五。会社の名前は御指摘のように株式会社東洋信販でございます。それから代表取締役は大谷昭雄、こういう名前のようでございます。

木下元二日本共産党・革新共同

○木下委員 この東洋信販は堂々と、こういう法律違反をやって、ほろもうけをしたわけでありますが、その一方で政治献金を行っておるのです。信政クラブというのがあります。これは衆議院の金丸信氏の後援団体であることは世間周知の事実でありますが、また政治資金全書によりましても明らかであります。この信政クラブに対して、四十七年下期百万円、四十九年上期千六百万円の献金が行われております。行政事犯とはいえ法律違反、あくどい犯罪行為をやって、ぬれ手にアワみたいに、ぼろもうけをやった、これは許しがたいことでありますが、こういう会社から、これを受けるという方も問題ではないかと思うのです。こういう献金を受けるのはやめるべきだと私は思います。この点、長官の考えはいかがでしょうか。

丸茂重貞自由民主党環境庁長官

○丸茂国務大臣 こういう問題は、実情がいろいろ、すっかりわかりませんと、長官といたしまして、それに対しまして、あれこれ言う知識も何も持ち合わせておりませんので、答弁は差し控えさせていただきます。

木下元二日本共産党・革新共同

○木下委員 私は具体的な問題をいろいろ話をしましたが、具体問題ではなくて、こういうふうに法律違反をやっている。そして、ぼろもうけをしているわけでしょう。この事犯はまさに、そのとおりなんです。これは否定できないと思うのですよ。そうして、そういうふうな会社から献金をもらう。しかも四十九年上期ということでありますが、そういうふうな違法行為をやっておる最中ではないかと思われるのですね。そういう最中に献金をもらうというふうな問題、私は一般論として聞いているのです。そういうふうな違法なことをやっておる会社から、犯罪行為をやっておる会社から、そういう献金をもらうことはいかがなものか、こう思うわけであります。この点はどうですか、長官。

丸茂重貞自由民主党環境庁長官

○丸茂国務大臣 一般論の御質問でございますから、私も一般論として申し上げますが、政治献金ということで自治省にも届け出してあるという御指摘でございますので、その限りにおいては私は政治献金を受けたということで取り立てて言うほどのものは一般論として持ちません。ただし、犯罪があったかどうかということは後で出たことでしょうし、それらの因果関係をいま短絡して御質問のようでございますが、その当時にさかのぼれば、どうも短絡できるかどうかということについて、私は短絡するということを大胆に考えるほどの気持ちは持っておりません。

木下元二日本共産党・革新共同

○木下委員 私も、その問題はもう突っ込んで聞きませんが、金丸信さんは富士保全法をぜひ通してもらいたいということで非常に熱心に各方面に働きかけられ動かれたわけですね。     〔田中(覚)委員長代理退席、委員長着席〕 そして富士山を破壊するような、こういう会社から金をもらうというようなことでは私は非常に困ると思うのです。これはひとつ長官の方からもよく伝えていただきたいと思います。その点どうですか。

丸茂重貞自由民主党環境庁長官

○丸茂国務大臣 ただいまのような事実を指摘して御質問があったことをお伝えします。

木下元二日本共産党・革新共同

○木下委員 では終わります。

吉田法晴日本社会党

○吉田委員長 本日は、これにて散会いたします。     午後四時十四分散会

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