公害対策並びに環境保全特別委員会 第3号
- 発言数
- 195 件
- 登壇者
- 18 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1976/10/15
会議録
○吉田委員長 これより会議を開きます。 公害対策並びに環境保全に関する件について調査を進めます。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。村山喜一君。
○村山(喜)委員 私は、熊本県の水俣湾の水銀ヘドロ処理の問題についてお尋ねをいたしたいと考えるわけでございます。と申しますのは、ヘドロの処理のやり方のいかんによりましては、鹿児島県の出水から長島方面の海域にかかわる漁民の生活に重大な影響をもたらす危険性があるのと、その地域におきます人たちが、もらい公害になるのではないだろうかという危惧の念がございます。そういうような関係から、すでに地域の住民の中で関係の漁業者はもちろん非常に注意深く、このことを見守っておりますし、また住民の方でも、その工法等について二次公害が発生をしないような措置の要求を市や県の方に要請をしている、そういうような事実関係もございますので、その内容について住民の不安を取り除くという意味から、また、そういうような二次公害が発生しないようにするという政治や行政を確立するという意味から、質問をいたしたいと考えるわけでございます。 そこで、まず最初にお伺いをいたしますが、十月十三日の毎日新聞の記事によりますと、十二月上旬にもヘドロの処理については着工をするように記事が出ております。その内容は、熊本県の沢田知事が公有水面の埋め立て認可を近く運輸省に申請をする。したがって、その申請がなされてから認可までの間には約五十日間かかると見られているが、事業の性格等、工事の委託契約の内容から見て一カ月程度で認可がおりて、十二月の上旬には着工の段階に入るのではなかろうか、こういうふうに記事が出ているわけでございます。そこで、そのような動きが現実にあるだろうと思うのでございますが、今日に至るまでの、そのことについての、そのような動きはどのようになっているのか。まず第一点、その点から承りたいわけでございます。
○大久保政府委員 お答え申し上げます。 水俣のヘドロの処理の件につきましては、先生の御指摘のように埋め立ての免許の手続を必要とするわけでございますが、現在、その埋め立て認可申請の段階まで、まだ到達しておりません。それで、私ども承知しておるところによりますれば、現在、免許庁でありますところの熊本県知事が、法律の定めによって市長の意見を求めることになっておりますが、ごく最近、市議会の議決を経た市長の同意が出たというように聞いております。なお、いろいろとまだ関係する事務処理がございますので、それが整った上で出されるものと承知しておる次第でございます。
○村山(喜)委員 そこで、市議会の議決を経ました市長の同意書が知事のもとに寄せられておるということになりますから、近く、そういうような運びになるであろうということは想定ができるわけでございます。 まず、そのことにつきまして次々に聞いてまいりますが、熊本県がいわゆる工事の責任者というのですか、この公害防止事業でありますヘドロの処理事業というのは県側が責任を持つ、行政的な責任はすべて県にあり、こういう立場にお立ちになるのでございますか。あるいは運輸省の第四港湾建設局に委託をする、こういうことになってまいりますと、その委託業務に係るものは運輸省が責任を持つというようなことで、その責任の分野はどういうふうになると見込んでおいでになるわけでございますか。
○大久保政府委員 お答え申し上げます。 このヘドロの処理につきましては、熊本県が責任を持って実施するということになっております。ただ先生御指摘のように、その工事の一部を運輸省の第四港湾建設局が熊本県からの委託を受けて実施いたすことになっております。 それで、いずれにいたしましても私どもとしては、この有害物を含んだヘドロの処理に当たりまして二次公害を発生するような事態が起こるというようなことになりますれば、非常にこの趣旨に反することになるわけでございますので、汚泥処理工事の実施に当たりましては、環境庁の水質保全局長通達によりますところの底質の処理・処分等に関する暫定指針に準拠して熊本県が策定いたしました水俣湾等堆積汚泥処理計画及び水俣湾等堆積汚泥処理に伴う監視計画、これに従いまして細心の施工を行うことといたしておる次第でございます。 これは絶対に二次公害を起こさないように努力はしておりますが、もし万が一というような御懸念からの御質問だと思います。その場合には、その発生の原因によりまして、またさらに具体的な責任の区分というようなことがあろうかと思いますが、包括的には熊本県が実施して、それから、もしも施工の委託を受けたところの施工主体の方に起因するようなととがございますれば、受託者の方の責任ということになろうかと思います。極力そういうことのないようにいたしたいと考えております。
○村山(喜)委員 そこで、これは環境庁の水質保全局長にお尋ねをいたしますが、熊本県が発表いたしました処理計画では、水俣湾の場合は二五PPm以上ということで、汚泥除去基準をこういうふうに定めているようでございます。ところが四日市市では六PPm以上、徳山湾では一五PPm以上ということになっておるわけでございますが、なぜ水俣湾は二五PPm以上でよいという、全国でも一番甘い処理基準というものをつくられたのか、その点について説明願いたい。
○堀川政府委員 お尋ねの点でございますが、まず、四日市で六PPm以上というお話がございましたが、これは水銀除去ということで考えておるのではございませんで、あの地域には油分を含む底質がございますが、これを除去したらどうかという話がございまして、油分を一定濃度以上含むものを除去する計画を立てております。この計画は四日市港湾管理組合において決めておるわけでございますが、そういう油分を含む底質を除去するときに、その底質の中の、除去基準には該当しないけれども六PPm以上の水銀が、結果として取られるということでございますので、水俣湾との比較で考える場合には、必ずしも適当でないというふうに考えます。 そこで水俣湾と、その他の地区での除去のヘドロの中に含まれる具体的な水銀の数値が違っているのではないかというお話になると思うのでございますが、この点に関しましては、四十八年の八月に、中公審の専門家の方々に御審議をいただきまして私どもの出しております水銀を含む底質の暫定除去基準の考え方によりますと、海域におきましては、その除去すべき汚泥の中に含まれる水銀の濃度を決める場合の考え方といたしまして、一つには潮汐差。これは潮汐差が大きいということになりますと、海流の交流が大きいということで、したがって、魚等の汚染の程度が、それだけ底くなるということになるわけでございます。それが一つの因子。もう一つは、海底のヘドロの中に含まれる水銀の溶出の程度ですね。これは試験方法を決めておりまして、ヘドロの中から具体的に溶出してくる溶出のぐあいがどうか、その程度。それから、もう一つの因子といたしましては、安全率をどう見るか。この三つの因子がいろいろと動くわけでございます。 そこで、お尋ねの徳山湾は確かに一五PPm以上ということで、とっておるわけでございますから、それと水俣湾で二五PPm以上のものをとるということの比較の問題で、見かけからいいますと、徳山湾を一〇〇といたしますと、二五PPmということになりますと、一・六七倍の濃度以上のものをとるということに相なります。 こういう一・六七倍というような差が出てくる理由でございますけれども、それは一つは、平均潮差が水俣湾の方が大きい。溶出率は大体半分程度に水俣湾の方が低い。それから安全率の見方におきましては、水俣湾の方が徳山湾の場合よりも、基準で考えておりますものよりも倍近く安全率をとっておる、この三つの要素がありまして、それぞれの要素を掛け合わせますと、濃度において一・六七倍という差が出てくるわけでございます。これは暫定基準の考え方に即しつつ、かつ、さらに安全を見た計算をいたしまして、一五PPmということになっておりますので、見かけからしますと徳山湾が一五PPm、水俣湾が二五PPmということでございますが、内容的に検討すれば安全性は保たれておるというふうに考えます。
○村山(喜)委員 じゃ、重ねてお伺いしますが、海水中の水銀濃度をどういう基準値に押さえておるわけですか。
○堀川政府委員 その基本の考え方は、魚を通じて人間が摂取をして、それによって健康被害が起こるということに着目をいたしまして、魚の中に含まれる水銀の濃度につきましては、厚生省が定めております食品の基準によりまして、総水銀では〇・四PPm、メチル水銀では〇・三PPmというのが許容値ということになっておりますから、これをもとにいたしまして、そういう魚に底質の中の水銀がどのように移行するかという過程を、これは専門家の議論をいただきまして、そうして食物連鎖を通ずる生物濃縮という現象がございますから、これは千倍濃縮という数値をとっているわけでございます。したがいまして、底質と魚との間の関係が、そういう濃縮関係、濃縮と申しますのは、プランクトンとかなんとかが汚染をされて、それを食べた魚の中に水銀がたまるという関係でございます。そういう関係を通じまして、いまのような算式を用いておるわけでございます。
○村山(喜)委員 干満差、いわゆる平均潮差が大きいという話でございますが、徳山とそれと、どれぐらい違いますか。
○堀川政府委員 徳山湾が一・九〇メートルでございます。それに対しまして水俣湾は二・二三メートル、したがって、それの関係は徳山湾を一〇〇といたしますと一・一七倍ということになります。
○村山(喜)委員 溶出は二分の一という概数が示されましたが、それは幾らですか。
○堀川政府委員 徳山湾を一といたしますと、先ほど約半分と申しましたが、〇・五五という関係になります。
○村山(喜)委員 溶出がそういうような状態になるというのは、どういうような理由でなるのでしょう。
○堀川政府委員 これは底質の状況が、それぞれの海域で土砂の性質とか水銀の含まれぐあい、どの位置にあるか、いろいろなことがございますので、そういうことが総合的に影響いたしてまいるわけでございます。そういたしますと、それを調べるのには、それぞれの海域の地点で実測をいたしまして、その実測値に基づいて溶出試験をやって溶出率を決めておるわけでございます。
○村山(喜)委員 水俣湾のボーリングコアによりますと、海底面から十メートルはシルト状の軟弱地盤だ。その上にヘドロが、厚いところでは四メートル、薄いところでも何十センチという形でたまっているわけですね。いわゆる底質の状況というものを、徳山湾と比較をした場合に、なぜ水俣湾の場合が低いと言えるのか。そういうような柱状断面図を見てみますと、私は徳山湾の状態がわかりませんから、いまのお話にある一〇〇対五五というような溶出比率が、果たして正確な数字として、そのとおりだというふうに納得ができないわけですが、その点について、底質がどういうような状態で徳山湾の方が一〇〇で、そして水俣湾の方は、そういうようなシルト状の地質になっているのに五五だという比率になるのか、もう少し説明願いたいのです。
○堀川政府委員 それは実測をしたわけでございますので、出てまいった数字を採用したということでございますから、その性質的な分析ということになると、なかなかむずかしかろうと思いますけれども、粒子の大きさ、土性の粘着力というようなことが影響しておると思います。
○村山(喜)委員 じゃ、いまの問題は、細かい専門的な問題になりますので、後でまた具体的な算出の方式を、私のところに説明の資料をおよこしを願いたい、要請をしておきます。 そこで、大臣もお見えになりましたので、大臣に関連をする問題も織りまぜながら、お尋ねをしてまいりたいと考えているわけでございます。 水俣湾の水俣病の災害は、単に水俣市だけではございませんで、その周辺の、特に私の地域であります出水地区については、依然として水俣病患者が、いまでも顕在的に、あるいは潜在的に存在をするし、新たにまた、そういうような人たちが発見をされつつある、こういうような状態でございます。しかも、水俣の魚が事実上とれないというようなことで規制をされておりまして、このしゅんせつのいかんによっては、その工事のやり方が、北側の恋路島とこちらのみさきの方とは仮締め切りの堤防をつくりまして処理がされますが、南側の出水灘に面する方は締め切りがなされない形の中で処理がされるわけでございまして、潮流の流れのいかんによりましては、この被害が拡散をされまして、そうして出水から長島方面の海が再び汚されて、そして有機水銀を含む魚がまた出てくるのではないだろうか。それによって魚がとれない、とれた場合でも売れないような状態が生まれてくるのではなかろうかということを非常に漁民の人たちは心配しております。そうしてまた、一体こういうような水銀ヘドロ処理というものに対して、本当にいまのような基準で果たして大丈夫だろうかということは、住民の人たちの非常に大きな関心でございます。 そこでいま、その状況について説明を求めておるわけでございますが、大臣がお見えになっておりますので、まず工事の責任の問題について、一体これはどこが、どこまで責任を負うのかということを、まず確認をしてみたいと思うのでございます。 それは第一に、先ほど大久保港湾局長の方からお話がございましたが、一部の港湾工事に係る建設は、県の方からの委託を受けるから、二次公害が発生しないようにはするけれども、万一、発生した場合には、その原因のいかんによって責任の持ち方が違う。しかし、総括的には熊本県がヘドロの処理についての二次公害に対する補償の問題についての責任は負うべきものだ、こういうようなことでございました。 そこで私の方でも、いろいろ問い合わせてみたのでございますが、これは鹿児島県の環境局長の方からの、公開質問状に対する答弁でございます。「水俣湾ヘドロ処理に関する公開質問状について(回答) 五十一年六月九日」これは出水地区労公害対策委員会水また湾ヘドロ処理対策委員会の委員長別府威徳君にあてました県の文書でございますが、「明らかに工事が原因であると判明した場合は、熊本県が補償する」となっている、こういうことでございます。私の方では、一体それはどこが責任を負うのかということを明確にしておいてもらわないと、万一、後々発生した場合の責任の負い方が困るということで、前もって、いろいろお尋ねを国の側にもいたしました。そうしたら、それは先ほど港湾局長の方からお答えがありましたように、まあ原因によって、それは補償の負い方、責任の負い方が違うんじゃないか。やはりケース・バイ・ケースで考えなければならないんだということでございました。一概に熊本県が事業の責任者だから、それについて補償の責任がありというわけにはいかぬ、こういうようなのが私に対する電話でのお答えでございましたが、大臣はこれに対しては、国務大臣といたしまして、どういうふうに丸茂長官はお考えになっていらっしゃるのか、その点について、まず第一点、承っておきたい。
○丸茂国務大臣 水俣湾のヘドロ除去については、もうすでに局長がいろいろお答えしていると思いますが、除去工法及び、これに伴いまして二次的に新しく攪拌されたヘドロによる影響、これは先生御指摘のように非常に重大な問題だと思います。 そこで除去をする際に、いろいろな工法があると思いますが、できる限り、そういうふうな二次伝播をしないような工法をと、原則的にそういうふうには考えておりますが、これとても、なかなか徹底的にという明らかな見通しはつかない。その上に、たとえば、その地区におる魚、これが泳ぎ出まして、それがいま御指摘のような地区の漁民にとられて食生活に供せられることのないように、まあ第二次の網をつくって魚が出られないようにする。どうも私自身が工法をいろいろ聞いてみましても、たとえば吸引法で吸い上げて、そしてその汚泥を処理する、それから出る水の処理をどうするというような問題を最後まで詰めていきますと、これで絶対大丈夫だという保証のある方法までは、なかなかうまくいかぬかなと思われる点もあります。 したがいまして、そういう複雑な状況の上に立っての汚泥処理でございますから、責任問題についても、ぎりぎり、いつでもこうこうこうだという典型的なことは、なかなか出にくいと思いますが、原則としては、やはり熊本県が多くの場合には補償等も負ってもらわなければならぬじゃないかという気はいたしております。
○村山(喜)委員 その場合の国の責任はどうなるんでしょう。熊本県がそれを処理をする、まあ、それは総括的には熊本県が事業主体ですから熊本県ということでしょうが、国としては、どういうような態度をおとりになりますか。万一、二次公害が発生をした場合のことを聞いているのです。
○堀川政府委員 ただいま大臣から御答弁があり、先ほど港湾局長からも御答弁がございまして、私はそれで尽きておるように思うのですが、先生のおっしゃっておられる責任というのは、いわゆる、この工事の実施に伴います漁業等の面における被害が生じた場合の、いわゆる民事上の責任という観点と、それから、その工事をやるわけでございますから、いろいろのやり方があるわけでございまして、工事の実施主体としての責任あるいは工事の受託者としての責任、請負業者としての責任、そういう工事の実行に当たる各パート、パートの、それぞれの立場、立場に応ずる責任というものもございます。 それからもう一つは、こういう公害防止のための大事業を円滑に推進するという行政上の責任というものもあると思います。そこで環境庁といたしましても、公害を除去するための大事業を指導して、実施官庁にやっていただくわけでございますから、そういう意味での行政的立場における責任というものは、これは環境庁も負わなければならぬというふうに考えるわけでございます。
○村山(喜)委員 ではお尋ねいたしますが、前の議事録を拝見しておりますと、馬場昇君が大分この水俣のヘドロの問題では追及をいたしておりますが、二五PPm汚染地域の設定、それからヘドロ量の算出というものについて、これは図面の上でそうであろうということで測定をしたものと、中に潜水夫を入れまして、そしてヘドロの状態の実測をしたものと、大分内容的に食い違っておったということも聞いておるわけでございますが、その調査の方法とか、あるいはデータとかというものは、これは公表されたものがございますか。
○堀川政府委員 確かに、この処理計画は技術委員会等を設けて技術的観点からも十分慎重に調査をした結果、計画委員会において慎重審議をして一応、百五十万立米の除去量というものを決めておるわけでございます。しかし、その過程におきまして、当初の計画量といたしましては二五PPm以上の該当泥土が七十万立米程度ではないかということで計画を組んだ時期もございまして、しかし細密に調査いたしました結果、現在の計画に決めております百五十万立米に落ちつきましたということでございます。
○村山(喜)委員 その百五十万立米あるというのは、これを積算をいたしましたそういうデータ、資料等は公開になっているんですか、なっていないんですか。
○堀川政府委員 計画委員会で決めましたことにつきましては、地元並びに隣県の鹿児島県、また鹿児島県を通じまして鹿児島県の出水市その他漁協関係等にも御説明をしておりますので、内容的には公開されておるものと思っております。
○村山(喜)委員 この計画ができ上がるまでの経過、先ほどおっしゃった七十万立米程度であろう、それが百五十万になった、そういうような資料のデータ等は、これは住民の側から言わしめると、秘密事項だということで住民の側には知らされていないというふうに、われわれは承っておりますが、あなたがおっしゃるのは、県や市の方には、そういうような経過や、あるいはデータを提供している、こういうように言われるわけですが、それは間違いございませんか。
○堀川政府委員 そういうふうに変わってまいりました経過についての非常に細かなことを一々申し上げているかどうかは問題でございますが、百五十万立米というのは、こういうところを、こういうふうに調査をした結果、百五十万立米になったという基本的な考え方、それから、どういう調査をやって、こういうふうになったということは説明しておるはずと聞いております。
○村山(喜)委員 そういうようなものを要求いたしますと、それは秘密事項だから出すわけにはまいりませんというのが、われわれが伺っている状態でございます。どうですか、その点は。皆さん方も、それは客観的に、いつ、どういうようにしたということは把握していらっしゃらないわけですか。
○堀川政府委員 その問題は技術検討委員会で検討いたしまして、こういう考え方で、こういう調査をやって、こうなったという結果については、十分御説明をしておるというふうに伺っております。
○村山(喜)委員 それは、だれに説明をされたのですか、県とか市ですか、関係の漁民ですか、漁協ですか。
○堀川政府委員 まあ百五十万立米の泥土をしゅんせつをして取るということにつきまして、その百五十万立米は、こういう考え方で、こういう調査をやった結果そういうふうになったということを、関係の地方公共団体また関係の地元の漁協等、民間関係にも御説明をしておるというふうに承知をしておるわけでございます。
○村山(喜)委員 四十九年の十一月六日に熊本県は鹿児島県の出水市に対しまして、水俣湾の堆積汚泥処理計画及び監視計画を示したことは事実でございますが、この百五十万立米の堆積があるというふうに、途中でヘドロの堆積量が変わりましたのは、いつの時点ですか。
○堀川政府委員 五十年の二月ごろというふうに記憶をいたしております。
○村山(喜)委員 そういたしますと四十九年の十一月六日に、そのヘドロの処理計画を示した後、さらに百五十万立米になったということの、そういうようないわゆる処理計画というものは、さらに鹿児島県やあるいは隣接の出水市等に対しては示されたものでございますか。
○堀川政府委員 ちょっと経過の詳細については多少、不正確なことがあるかも存じませんが、私ども承知しておりますのは、四十九年の秋ごろには概定計画で七十万立米というようなことを申して御相談申し上げた経過があるようでございます。その後まあ五十年に入りまして、出水市ほか関係市町村あるいは漁協等、あるいは出水市議会、市の公対審等に、計画委員会で決めました百五十万立米の案を示して御説明しておるわけでございます。この時点からは百五十万立米に、詳細調査をやった結果に基づいて土量が変更になったということの姿で御説明しておるというふうに承知をしておるわけでございます。
○村山(喜)委員 じゃあ、それらの内容はさらに確認をしていただきたいと思いますが、そこで新聞等によります工法の中で、カッターレスポンプを使って、濁りの発生を抑えながらやるんだというふうに書いてあるようでございます。そこで一体このカッターレスポンプを選んだ理由というのは、どこにあるんだろうかということを説明を願いたいのです。 このポンプしゅんせつ船によります工法には、いろいろなやり方があるようでございまして、カッターつきポンプしゅんせつ船や、あるいはカッターレスポンプや、あるいは特殊ポンプのしゅんせつ船等もあるわけですね。その中でカッターレスポンプしゅんせつという工法が最も適当であるというふうに、そういうふうに決めようというふうに新聞では伺うわけでございます。また、きのう説明を求めましたら環境庁の担当者の方からも、そういうような意見でございますが、それは一体、そういうような工法を用いるというのは、どういうような理由なんですか。
○堀川政府委員 基本的な考え方といたしましては、カッターレスポンプの工法が、泥土をしゅんせついたします際に、汚染泥土の巻き上がり現象を起こすことが少ないということが一番最大の理由と承知しております。
○村山(喜)委員 このカッターレスポンプば渦巻きポンプですか。
○大久保政府委員 カッターレスポンプのいわゆる吸引メカニズムはさようでございます。 それで、ただいまカッターレスポンプに決めたというふうにお受け取りのようでございますけれども、具体的な、どういうようなしゅんせつ船を使って、どういうような作業の仕方でやるかということにつきましては、現在のところ、まだ最終的な決定までは至っておりません。これはやはり、いろいろと先ほど来御指摘ございましたような二次公害を防ぐという、そういう配慮も慎重にいたさねばなりませんので一応、現段階においては、いわゆるカッターつきのポンプで攪拌のおそれのあるようなものよりはカッターレスポンプの方が、そういう懸念がないということで、先ほど水質保全局長さんの御答弁のようなことで、方向としては、そういうようなことが考えられておりますが、最終の決定まではまだ至っておりません。
○村山(喜)委員 これは私もにわか勉強なんですけれども、特殊ポンプしゅんせつ船というのを見ておりましたら、渦巻きポンプのかわりにニューモアポンプを使ったら、いわゆるヘドロを吸い込むときに余分の水を吸い込むことが少ないし、サクションヘッド付近における濁りの発生、拡散が少ない。で、ヘドロを水圧によって吸入をして高圧空気で排送をする、こういうようなニューモアポンプ式の工法というのは非常にすぐれているというようなのを見たんですよ。そういうのを見ながら新聞を見ますと、カッターレスポンプを使うんだというふうに書いてあるものですから、その濁りの拡散を防ぐというのが二次公害の防止のためには最大の留意しなければならない点だと思うのですよ。 その点から見まして、本当にカッターレスポンプというものが、水俣の水銀ヘドロに二次公害を発生させないような工法としていいのだろうか、もっと、ほかに方法はないのだろうか、そういうようなことから、私はさらにカッターレスポンプを持っている会社は、どういうような会社があるんだろうか、あるいはニューモアポンプ式のやつを持っている会社は、どういうようなところがあるのだろうか、こういうようなのを調べてみると、カッターレスポンプのしゅんせつ船を持っているのは五社あるようです。で、ニューモアポンプの方は数が少ない。こういうようなことで、工事の期間の問題とか工法のやり方の問題によって、それは多少、濁りが発生をしても早くやらなければならないとか、そういうようなものがかみ合ってくる中から、新聞にあらわれるようなカッターレスポンプしゅんせつ船を使うということになったのであろうか。その点について、どうもはっきりしない点がございましたので、お尋ねをしたわけでございますが、一体その基本的な考え方というのは、二次公害は絶対に発生をさせないんだというのを基本的な考え方にしてもらわなければ、これは万一、有機水銀のそういうようなヘドロの拡散によりまして海がさらに汚染をされて、付近の住民に甚大な影響をもたらすようなことになるならば、それはいまのままにほっておいた方がいいということに結果的にはなるわけですから、その点から私は、それは最終的な決定は、まだ決まっていないというお話でございますので、それらについてはこれからの工法の選び方の問題の上において十分に御検討をいただいて慎重な決定をいただきたいと思うのですが、いつごろに、そういうような工法については決定をされる見込みになるのでございますか。
○大久保政府委員 お答え申し上げます。 ただいま、いろいろと御指摘ございましたような、いわゆる真空によって吸い上げるというような方式もございます。私どもといたしましては、このヘドロの処理につきまして基本的に考えておりますことは、その工事の過程において二次公害を発生せしめないということを、どこまでも基本にしておるわけでございます。 それで、考えられる工法はいろいろございますけれでも、一つ私ども大きく取り上げている問題といたしましては、この問題が非常に論議になりました当時、ともかく、この不安な状態を早くなくさなければならない、そういうようなことから、できるだけ工事期間を短くするようにという要請も強くあったわけでございます。それで、そのことにつきましては現在も変わらないと思うわけでございます。そういうようなことから、先ほど水質保全局長さんから御説明ありましたように、熊本県におきましては技術委員会あるいは計画委員会で専門の方々の知識をいろいろと出していただきまして、ようやく大まかな工法までは確定するに至ったわけでございます。 それで、現在とろうとしておりますことは、恋路島のところに仮締め切りをやりまして、流れを静かな状態にして、それで掘り上げるということが、いわゆる濁った水が拡散しないというようなこと、また仮に若干、濁りが出ても早く沈でんして、それが遠くに拡散しないというようなことが非常に大事なことであるということで、現在のところ、まず第一にその北の方の締め切りを取り急いでやる。それで、北の方を締め切った、その空間において幾つか考えられますところの工法を慎重に比較試験をやりまして、それで最終的な施工計画をセットしたというふうに考えておる次第でございます。それで、そういうような意味合いから現在のところ工法を決めておらないということを申し上げたわけでございます。 それからいま一つ、カッターレスポンプと真空式のポンプとの問題でございますが、先ほど申し上げましたいわゆる施工能力というようなことでの差が若干あるように承知しております。いずれにいたしましても、どの工法をとるにいたしましても、ともかく工事の過程におきまして幾つかの監視点を設定しまして、そこでいわゆる工事の影響の度合いを常に監視しまして、それで心配な徴候があれば直ちに工事をストップして、工法を検討するということにいたしております。
○村山(喜)委員 時間の関係がありますので、簡潔に御答弁いただきたいと思います。 北の方は、恋路島と明神崎との間を仮締め切りをやりまして工事をやる、南の鹿児島に面した方は、あけたままで何にもやらないで網だけを張って工事をやるという計画になっているようでございます。そこで鹿児島の関係の人たちは、それじゃ、おれたちの方ばかりが被害を受けるじゃないか。一体そういうような工法というのが果たして安全な工法として、二次公害を防ぐ工法として妥当であるのかどうかということについて非常に懸念を持っているわけです。 そこで、この二次公害が発生する原因をいろいろ詰めてまいりますと、まず第一に、そういうようなしゅんせつに伴いまして濁りが拡散をしないような工法をとるということが第一であろうと思うのですが、その濁りの拡散を防止するためには、やはり鋼矢板等でしゅんせつ区域を締め切りまして、そして、しゅんせつをするという方式も技術的には可能であるわけでございますし、汚濁防止幕等でしゅんせつ区域を遮蔽をするというやり方もあり得るわけですし、あるいは凝集剤をそのしゅんせつ区域にまきまして、そこで汚濁物質を沈でんをさせるという方式もあり得るわけですね。そういうような方式はなぜ、おとりにならないのか、この点について、ちょっと説明をいただきたいのでございます。 それから時間の関係で、今度は港湾局長にお尋ねをしておきますが、埋め立て護岸は矢板式を用いられるという話でありますが、これは鋼矢板を使って埋め立て護岸の方は計画を立てられることになるのかどうか。それから泥水の処理工法の問題でございますが、これは余水吐きから放流をされます余水の濁りを減少させることが二次公害を少なくする方法であるわけでございますけれども、その場合には、いわゆる凝集剤を添加する方法が考えられるわけでございますが、これは無機剤と有機剤とに分かれているようですけれども、どういうようなことをお考えになっているのか。また沈でん工法はどういうような方法を考えていらっしゃるのか。それから埋め立ての覆土処理工法を用いられる考え方があるのかないのか。こういうようなことについて、港湾の地域になりますところの上屋は単なる道路だけじゃなくて相当の重量物を載せなければならないというような点等も考えますると、そういうような工法の方式等も導入をしなければならないというふうになると思いますが、それらはどのように検討をなさっていらっしゃるのであろうかということについて、まとめてお答えをいただきたいのでございます。
○堀川政府委員 第一の点につきまして簡単に申し上げます。 恋路島のところで北の方を締め切る問題につきましては、実はこれは全部、工事水域と一般水域とを遮断するような締め切りができれば非常に徹底するわけでございます。しかし、それもできませんので、県から関係機関に、いろいろ委託しまして潮流の流れ、流速等のシミュレーション計算をしておるわけでございますが、それによりますと、恋路島のところを締め切れば、湾外の流況は余り変わらない。湾内は非常に流速が落ちます、ということは工事に伴う汚泥の拡散が、それだけ防げるということでございます。完全に締め切りますと、あそこの湾内相当に大きいのですが、流入する河川もございまして、かえって水俣湾自体がどぶの海のようなことになる、それはかえって環境上好ましくないということでございます。 それからなお、北か南かということにつきましては、北の方と南の方との一番地形的な差といたしまして、北の方は深さが十二メートル、南の方は二十二メートルというように倍くらい深い。長さにおきましても、北の方が二百六十メートル、南の方は千五十メートルということで、規模が非常に異なっておりまして、南を締め切るということは大変な困難が伴うということでございます。
○大久保政府委員 ただいまの御答弁の以外のことにつきまして御答弁申し上げます。 まず一つに、埋め立ての護岸でございますが、地盤等の関係、それから、もろもろの点を考えまして、大部分は鋼矢板による護岸というような形の部分が多くなろうと思っております。 それから余水吐きの点でございますけれども、私どもといたしましては、これも先ほど、ちょっと申し上げましたことと相通ずるのでございますが、具体的に本格的に作業を開始するまでには、いろいろな方法を比較検討しようと思っております。基本的には、単に凝集剤を使うだけではなくて、その余水吐きの流路の工夫をしたり、いろいろ私ども知恵をしぼりまして現在において考えられる余水処理に万全を期したいと考えておる次第でございます。それから覆土につきましては、これはやはりちゃんと覆土する予定をしております。 それから地盤の点でございますが、御指摘のように非常に軟弱な土を入れるわけでございますが、いわゆる地盤を改良する工法は現在いろいろ開発されてございます。それでやはり、そのでき上がった土地の利用目的に合うような地盤強度の確保は技術的に対処することを考えている次第でございますが、その際におきましても、地盤改良がまた二次公害を起こすようなことがないように十分配慮してまいるよう港湾管理者を指導する予定でございます。
○村山(喜)委員 最後に、大臣の御所見をお伺いをしておきたいと思います。 いま、いろいろ港湾局長からも承りましたが、凝集剤を添加する方法は、なるだけ避けてというような意味に受け取ったわけです。凝集剤が生物に与える影響というものは、丸茂長官は御専門の領域であると思いますが、長期的に見た場合には無公害であるということの証明が現実の段階においてはできていない。それで自然の工法によります場合には、なかなか沈でんしにくいということもありまして、限られた工期の中では凝集剤を添加する方法でやった方が早さばけがするのではないだろうかというようなことから、勢い、あせりが出てきた場合には、私は、その面から来る二次公害以外の三次公害が発生するおそれがあるのじゃなかろうかというふうに考えるわけです。 それからもう一つは、いま堀川水質保全局長からお話を承りましたが、北の方は締め切って、南の方は工法上非常にむずかしいので、あけてあるのだというお話でございます。あけられている方は迷惑な話でございまして、九年間、工事が続くわけですね。そういたしますと九年間、満潮のときには南の方からこうして潮が満ちてくる、干潮のときには北の方から引いてくるわけですね。そうなると、北の方は仮締め切りでございますから、干潮のときには、そこの上の方からのものは勢いよく流れてこないでしょう。しかしながら、干満の差も相当高いわけでございますから、引き潮のときは、やはりそういうようなのが出水灘の方にこうして引き寄せられてくることは間違いないと思うのです。それが何年間も繰り返し繰り返し引き潮で引き寄せられていくわけですから、そういうふうになってまいりますと被害を受けるのは水俣の住民ではなくして、鹿児島県のその周辺の住民であるというような事態が予測されるので、われわれも懸念をしているわけでございます。そういうようなのに当たりましては、九年間二百三億円の大工事ということで銘打ってやられるわけでございますが、この工法の中で本格的な工事に取りかかられる前に、試験工法というものをやはりいろいろ研究を重ねていただいて、これならば間違いないというようなものを住民に示してやられないと、本格工事と試験工事を一緒にやるのだというようなやり方ではまずいのじゃないか。やはりこういうようなデータによって、これだけの安全性が確認されるから、この段階から、こういう工法でやるのだということを住民にも納得をさせながら、やっていただきたいということを要請を申し上げたいのでございますが、丸茂長官の御見解を承りまして質問を終わりたいと思っております。
○丸茂国務大臣 ただいま先生の御懸念は私も同感です。 そこで、第一の凝集剤の問題ですが、私も、どうも細かい専門家じゃございませんので、よくわかりませんが、凝集剤の種類と、それから使用量によっては、場合によると凝集剤によるはからざる汚染が起こらないでもないという気がします。ただ残念ながら、凝集剤を何を使うか、一体どのくらいの海水に対して、どの程度の比重で使うかというようなことは私は全くわかりませんので、断定的なことは申し上げられませんが、そういう御懸念は当然あり得るというふうに考えます。したがって、さっきも局長が言いますように御指摘の工法がいろいろある、私は、そういう中で一番効果的で二次公害を防ぐような工法がいいと思います。また港湾局としても、恐らく二次公害を防ぐという立場から、あらゆる努力をするだろうと私は信じていますので、いまの凝集剤の問題、断定的には申し上げられませんが、使用する凝集剤の種類等によっては、やはり一応いろいろな点を注意、警戒しなければならぬ、こういうふうに思います。 また北と南の問題ですが、先ほどの局長の答弁で、ほぼ物理的な問題、距離が長い等のことは申し上げましたが、なるほど御指摘のような点もあると思います。いま御指摘の点で最大の問題は、本工法と試験工法を一緒にやられちゃ困る、こういうことだろうと思いますが、どうもそれじゃ、ちょっと二次公害を防ぐということからすると大分かけ離れてまいりますので、当然、試験をやってから本工事ということになるだろうと私は思っております。 以上でございます。
○大久保政府委員 先ほどの私の答弁、ちょっと誤解を招く点があったと思いますので、訂正させていただきたいと思います。 私、凝集剤を使わないと申し上げたのではございませんで、凝集剤を使うについても、ただいま長官の御指摘のような配慮をよくいたしまして、それだけではなくて、それ以外の方法もいろいろつけ加えて万全を期するようにしたい、そういうふうに御答弁申し上げた次第でございますので、よろしくお願いいたします。
○村山(喜)委員 一言。私も全然使わないということは言うていないわけです。できるだけ避けてという気持ちのように受け取りました。これは、高分子凝集剤等については、私も勉強を余りしておりませんが、ヒメダカがカチオン系の場合等には百五十分で斃死をしたというデータ等もあるようでございまして、いろいろまた硫酸アルミニウムを使う無機剤の場合等も、どういうような結果が長期的に出るのか、まだデータとして、そろったものがないようでございます。そういうような意味で、せっかくつくったわ、また、そこから第三次公害が発生をしたというのじゃ、これはもう何のために、そういうような工事をやったかということになりかねませんので、その点は十分緻密な計画をつくっていただいて、凝集剤等に対する試験研究等も、どこでやられるのかわかりませんが、やはり工法の中で、そういうような災害をもたらさないようなやり方をお考えいただきたいということを要請申し上げまして、私の質問を終わります。
○吉田委員長 木下元二君。
○木下委員 まず兵庫県の西宮市の甲子園浜一帯を鳥獣保護区に指定する問題について伺いたいと思います。 これは再々、要請をしまして前向きに進めていくという答弁を、これまでも得ておるのでありますが、その指定をされる日は遠くないと、甲子園の住民ばかりでなく阪神間の多くの住民が大きな期待を持っておるわけであります。この指定の時期のおおよその見通しはいかがでしょうか。
○信澤政府委員 お話ございましたように、先生を初めほかの先生方からも、あの干がたの保存の問題についてお話ございまして、私どもも、あそこに鳥獣保護区を設定したいということで県並びに地元の市町村と相談をしているわけでございます。 ただ御案内のように、あそこにはすでに港湾計画があるわけでございまして、いわば、その港湾計画との絡みというのがあることは先生よく御承知なので、そういう経過を考えながらやりたいというのが地元の県なり市の考えでございますから、いま直ちに、いつごろということを私として申し上げるわけにいかない。しかし私どもは、できるだけやりたい、こういう気持ちでございます。
○木下委員 確かめておきたいのですが、これは環境庁長官が指定をされるという方向で進むというふうに理解してよろしいですか。
○信澤政府委員 そういう御要望もございまするし、私どもとしては国設の鳥獣保護区として指定をする、こういうことでまいりたいと思っております。
○木下委員 いま、県や市の港湾計画についての考え方があるというふうに言われましたけれども、これは県はあると思うのです、県の計画ですから。しかし西宮市の方は、確かに経過の中で西宮市が対案を出すといったこともありましたけれども、別に、この港湾計画を西宮市が推進しようとしておるわけではないと思うのです。むしろ県の港湾計画に対しましては、市は、これまでも住民の意向を体して県に対して、いろいろ要望をしておるところでありまして、決して県と市が一緒になって進めておるということではないと私は思うのです。この点はちょっと一言申しておきます。 それで念を押しておきたいのですが、この甲子園浜一帯を鳥獣保護区として指定されたいという請願が全会一致で採択をされております。この甲子園浜一帯というのは、干がたの部分と、西側の県が学校建設用地として埋め立てを計画しておる砂浜の地帯、全部を含んでおるのです。この甲子園浜一帯を指定する方向で検討を進める、こういうふうに私も理解し、住民の方も、請願が採択されましたので、そういうふうに理解をしております。そのことを期待しておるわけでありますが、この点はいかがですか。
○信澤政府委員 請願の御趣旨は、いま先生おっしゃったとおりだと思います。ただ、あそこで申しておられますのは、中心はやはり鳥獣保護、特に渡り鳥の大量飛来地である、そういう場所として鳥獣保護区にしてほしい、こういう問題でありますから、したがって先般もお答えいたしましたように、まあ先生のお言葉をかりますと、あの海浜一帯ということを強調なさいましたですね、私どもも、その方向で相談をいたしております。ただし、これは私ども一存で決めるわけにいきません。したがって地元とよく相談もいたします。また本当に、広ければ広いほど、よいにこしたことはないと思いますが、全くその干がたを残すことの意味がなくなるような、いわば、ぎりぎりの線というのはどんな状態なのか。こういうことについても関係の学者、特に鳥獣保護の実際面についていろいろ努力しておられる、いわば、そういう意味での専門家、こういう方々の御意見も聞きながら対処をしたい、こういうことを申し上げたいわけで、そういう考え方には変わりございません。
○木下委員 地元の意向を尊重されるということは非常に結構です。その場合やはり地元という場合に、一番関心の深いのは甲子園浜、甲子園の住民なんです。それからまた阪神間の住民なんです。そういう人たちの意向を尊重する、あるいは専門家の意見を尊重する、これ、ぜひ大いにやってもらいたいと思うのです。ただ県は、この問題についてどういう態度をとっておるかというのは、もうあなた自身この経過はおわかりだと思うのですが、一貫して埋め立てを考えてきているんです。やっと法線を変更して干がたの部分だけ残して、あとは西側の砂浜は埋め立てをするという方向で進んでいるわけですね。西側の砂浜は埋め立てをするということで決定をされてしまいますと、そういう法線が決まった上で、それを待って鳥獣保護区の指定ということになると、これは当然、西側の学校用地の部分は除いて狭い範囲でしかできないということになってしまうんです。だから、私は地元の意向を尊重というのは、これはあくまで地元の住民の意向を尊重するということでは結構だと思いますが、県の、そういう海岸は埋め立てをしようというふうな意向を尊重してもらっては困ると思うのですよ。これはぜひ私が申しておる点をよくお考えいただいて進めてもらいたいと思います。
○信澤政府委員 先ほど先生からお話ございましたように、港湾計画の実施の主体これは県でございます。しかし、実際問題として先生御承知のように西宮市で、それなりの御検討もいただいておるわけで、私どもが聞いておりますところによりますれば、一たん県が決めた計画について、さらに現在、地元の西宮市で再度検討していただいている、こういうことでございますから、そういうことの状態を踏まえた上で、地元の御意見ということで私は処理したいということを考えておるわけでございます。ただ、いまお話しの海浜地帯については、これはいろいろな意味で先生おっしゃっておるわけでございますね。つまり鳥獣保護もおっしゃっておりますけれども、レクリエーションの場として残せということもおっしゃっておるわけで、鳥獣の専門家からいいますと、ある意味ではレクリエーションの場というのは鳥獣保護とは必ずしも相入れない部分がある、こういう意見もあるわけでありますから、そこらのところも、ひとつ全体的に考えながら、できるだけ地元のあるいは請願の御趣旨に沿うような方向で私としては努力をいたしたい、こういうことでございます。
○木下委員 請願の趣旨に沿うように進めていただくということで、大いに期待をいたしております。 それからもう一つ、この西宮の海岸の問題で、これは甲子園浜を含む西宮海岸の埋め立て計画の問題でありますが、これは住民の反対で西宮市から対案が出るというふうな経過もありまして、兵庫県も当初の計画を若干手直しをしたわけであります。手直しをされましたが、計画の概要はそう大きく変わっておりません。県は、その手直しをした計画についてアセスメントも行ったと称しておるのであります。ところが、そのアセスメントたるや、その内容は全くずさんきわまるものでありまして、きわめて不十分なものであります。ここに、そのアセスメントがありますが、私は細かい内容について、あれこれここで申しません。また質問いたしません。そうではなくて問題は、重要なアセスメントが全くやられていないということなんです。一応やられたというアセスメントの内容、これはさておきまして、アセスメントがやられていないのです。というのは、どういうことかと申しますと、この西宮海岸から奥に入った内陸部ですね、この内陸部は甲子園町を初めといたしまして静かな住宅街であります。その住宅地域が港湾計画の実現で、どのような影響をこうむるのか、この環境影響評価が全くやられていないのです。これは項目から内容から全部精査しましても出てきません。つまり重要なアセスメントが欠落をしておるということであります。これでは困ると私は思うのです。重要な開発計画が進むときに、居住環境にどういう影響を及ぼすかというアセスメントがやられていないということでは困ると思うのですね。この点は環境庁はいかがお考えでしょうか。
○柳瀬政府委員 いまのアセスメントの問題でございますが、これは県の方から運輸省の方に申請が出されておりまして、これが運輸省で審査をした上、環境庁の方へ協議をされてくるわけでございますが、その段階において、これを十分慎重に審議いたしまして、調査の足らないところがあれば、さらに、そういう資料の提出を求めるなり、あるいは調査をしてもらうなりということをするようにやっていきたいというふうに考えております。
○木下委員 いや、いま言われたのは当然やってもらうことになりますね。そのことを聞いているのではないのです。運輸省に埋め立て免許の申請があった場合に、その段階で環境庁が同意の意見を言うとか、あるいは港湾審議会にかけられた場合に運輸省としての見解を述べるとか、これは手続の中で当然やられることでありまして、これは必要なことでございます。それだけじゃなくて、こういう開発をやる場合にアセスメントが欠落をしておるという場合に、やはり環境庁としては行政指導をして、ぜひ十分なアセスメントがやられるように進めてもらいたいと思うのですよ。その開発をする県などが開発の申請をしてくる、あるいは埋め立ての申請をしてくる。その申請をした手続の中で決められた意見を述べるというのは、それはそれとして必要でありましょうけれども、それだけに終わったんでは、これは環境庁としてのアセスメントに対する指導がやられたということにはならないと私は思うのですよ。だから、あらゆる場合に何もかも環境庁が乗り出してやれというふうなことではなくて、特に重要な、問題になっておるようなケースについては、やはり、しかるべき指導を行ってもらいたい、こういうふうに言っておるわけです。どうでしょう。
○柳瀬政府委員 埋め立て免許の申請が行われる前に、事前に個別の開発行為についてアセスメントの指導をしろという先生の御意見だと思うのでございます。それは確かに大変いいことでございまして、私どもも、できれば、そういうふうにいたしたいとは思いますけれども、いろいろ諸般の事情で、なかなか個別の開発行為について、まだ、その地元の計画段階で指導をするというところまで、はなはだ申しわけないのでございますが、手が行き届かないというのが実情でございまして、現に年間に環境庁でアセスメントを行っております件数も約五百九十件ほどに上っておりまして、事前のということになりますと、これはまた大変ないろいろ困難な問題もあるというのが実情で、御趣旨はごもっともでございまして、私どもも体制を十分整えて、今後できるだけ、そういう方向に向かっていきたいとは思うのでございます。 それから大体一つの類型といいますか、いろいろな開発行為の型ごとに、いわゆるモデル的なアセスメントの仕方というものをつくっていこう、こういうことをいま検討しておりまして、たとえば港湾なら港湾、空港なら空港は、どういうふうにしたらいいかとか、あるいは発電所なら発電所は、どういうふうなアセスメントの仕方をしたらいいかとか、あるいは大規模開発行為、たとえばむつ小川原のようなところ、これは一つ、むつ小川原についてはつくったわけでございますが、そういうものをそれぞれの関係各省庁と相談しながら、まあ技術的な問題でございますが、そういうものを詰めていきまして、およその埋め立てなら埋め立てについてのアセスメントのやり方は標準的にはこういうものだというようなものをつくっていくべく、現在、関係省庁と相談を重ねておるところでございます。
○木下委員 そのモデル的なアセスメントの型をつくるとか手法を考えていくということは、つまり、そのアセスメントについての行政指導をしていくという必要があるということをお認めになってのことだと思うのですね。その必要性はお認めになる、ところがなかなか件数が多い、これはわかるのです。私はさっきも言いましたように、あらゆる開発について環境庁が積極的に乗り出してやれ、進んでやれということを言っておるわけではないんですよ。それは限度があるでしょう。能力の限度がある。そうでなくて問題になったアセスメント、住民が、そういう重要な開発について、これは困ると言って反対をしておるとか問題にしておるというアセスメント、そういうふうに問題になっておるというのは、アセスメントの内容に非常に不十分さがあるというような、この県のような問題があるからこそ、そういうことになると思うのですが、そういう場合について環境庁としては、そういうものを知らぬ、申請があった場合に初めてやるんだというようなことではなくて、ひとつ行政指導をやってもらいたい。私はこれは当然のことだと思うんですよ。これまでも、そういう方向で進められてきておったと思うのです。それが一体いつになって変わったのか、どうも言われることが後退しておると私は思うんですよ。たとえば問題になりました海田湾の開発、これは現に埋め立ての申請が出ておりますが、これは申請が出るまで環境庁はいろいろと事前に指導されたと思うのです。これは私も数年前に前の長官に対して質問もしまして、ひとつ十分に事前に指導を強めてもらいたいということを要請して、そして、そうした指導も行われて進んでいるんじゃないですか。そういうふうにやられてきたんですよ。それを何かどうも後退した感じに受け取れる発言があるのですが、そういうことでなくて、やはりきちんと事前の指導を、問題になったケースについてはやっていただきたい。そうでなければ住民は納得しませんよ。長官、この点はいかがでしょうか。私は決して無礼なことを言っているつもりはないのです。
○丸茂国務大臣 環境庁としては、でき得たら先生御指摘のとおりいたしたいと思います。しかし、いま局長答弁のように、できかねた事情もあったかと思いますので、今後できるだけ、そういう指導をしてまいります。
○木下委員 これは私、一昨日も長官にお聞きしまして、長官もアセスメントは十分しっかりやっていくように指導をするというふうに答弁もされたわけでございますので、これまでのことはともかくとしまして、過去にこうだからいかぬと言って私は批判をしているわけではないので、これはひとつ、ぜひそういうふうに指導を強めていただきたいということを要請しているわけなのです。そういうことでお願いできますか。
○丸茂国務大臣 重ねての御質問ですが、ただいま申し上げたとおりにやってまいりたいと思います。
○木下委員 くどいようですが、この西宮の海岸の問題について指導を強めてやっていただくというふうに聞いてよろしいですね。
○丸茂国務大臣 西宮の問題は、ただいま局長の方から詳細に答弁してありますし(木下委員「いや、答弁していないですよ」と呼ぶ)アセスメントの問題でしょう。それもできるだけ、私がその問題も含めて答弁したつもりでございますので、よろしく。
○木下委員 そうしたら、いま大臣が言われたように、ひとつ環境庁としては県に対して十分な指導をして、アセスメントが、私がいま指摘をしましたように重要な問題で欠落をしておるという点がありますので、これは十分指導を強めていただきたいということを、重ねて環境庁、お願いしておきます。よろしいですね。
○柳瀬政府委員 先生がさっき御指摘になりました海田湾の問題につきましても、これは私どもの方でも、いろいろと住民の声もよく聞いておらぬとか、いろいろな意見をさっぱり県当局は聞かぬ、こういうようないろいろな声がございましたので、県の方には、それは住民の声はできるだけよく聞くようにしなさい、それからいろいろな意見があるようだから、それはそれでよく聞いて、できる、できないということは、それはあるでしょう、しかし、聞くものはよく聞いて、取り上げられるものはやはり取り上げていきなさいという指導をしたわけでございます。(木下委員「この場合も、しなさい」と呼ぶ)もちろん、そういう意味の指導はやっていきたいというふうに考えております。
○木下委員 それから、もう一つ、ついでに、この問題で念のためにお尋ねしておきたいのですが、西宮の海岸の港湾計画が変更になったわけですが、これは港湾審議会にかけられるほかに、埋め立て免許についても、この埋め立て免許は、もうずっと以前に得ておるのですが、変更があったわけですから、免許の関係についても、さらに許可を求めるということになると思うのですが、これは環境庁の所管ではありませんけれども伺っておきますが、そういうふうに理解してよろしいですか。
○柳瀬政府委員 埋め立て免許の変更については、環境庁の方には協議は来ないことになっております。
○木下委員 いや、どうも質問の意味を理解していないと思うのですが。
○柳瀬政府委員 今回の場合は、さきに許可になった区域を縮小しよう、こういうことで区域の変更ですので、これについては当然さらに、そのための許可が必要になるわけでございます。
○木下委員 その問題は一応そのくらいにしまして、阪神高速と四十三号線の道路公害の問題について質問します。 実は私は一昨日、十三日に現地をつぶさに見てまいりました。これは地元でありますので、いつも車で通っておるのですが、車からおりまして状況を見たのであります。沿道住民から実情も聞きました。とにかく、ひどいの一語に尽きます。もはや人の住むところではありません。もう、ひっきりなしに四十三号線の十車線を、また上の阪神高速の四車線を車が走っております。特に大型が多いわけであります。騒音というよりも轟音でありまして、これはもう航空機のように断続的な音ではありませんで、継続音ですね、絶え間なく轟音がする。歩道ではもう会話ができません。話し声が聞こえないのです。屋内でも声が自然に大きくなってしまうのです。大気汚染もひどい状態でありまして、頭痛や、ぜんそく、不眠症、自律神経失調症等々が非常に多いのです。私も四十三号線の西の方の西宮の市庭というところにかかっております歩道橋に十数分立っておりましたが、頭痛がしてまいりました。市庭、久寿川のニカ所で住民と懇談をしまして、健康被害のひどい状態を聞いたわけでありますが、これは本当にほうっておけないと思いました。車に弱い人は毎日、一日じゅう車に乗って酔っておるような気分がする、吐き気を催すというのですね。特に老人や子供の被害が大きいわけであります。これは一定の時間帯ということでなくて、もう年がら年じゅう、一日じゅう、こういう状態で苦しめられておるのです。医師である環境庁長官は、公害による健康被害のこの実情を一体どのように認識をしておられるか。あるいは、これは新長官でございますので余り現状は御存じないかもしれませんが、私がいま申しましたような、こういったことを、どのようにお考えでしょうか。
○丸茂国務大臣 私は現地には行っておりませんが、御指摘のような事情については事務当局から詳細聞いております。
○木下委員 お聞きになって、どのようにお考えですか。
○丸茂国務大臣 それにつきましては、いろいろなことを何とか解決したい、いま、こういう気持ちでおるわけであります。
○木下委員 もう少し申しますが、これは私、二度ばかり問題を指摘したのですが、四十三号線の沿線、尼崎区域に城内小学校というのがありますが、その真ん前に阪神高速の集約料金所をつくろうとして、もう大半つくりかかっておるのです。これは新長官になられましたので、私は改めて問題を指摘もしておきたいと思うのですが、五十年の七月に調べたところでは、この小学校の生徒の患者数は百七十八人でございます。全生徒の一二・七%であります。その後、私は調べておりませんが、ふえておるということです。環境基準ははるかにオーバーいたしております。この城内小学校ばかりではなくて、ここは文教地区でありまして、児童館であるとか幼稚園であるとか、こうした施設がほかにも幾つもあるのです。ここに集約料金所をつくりますと、一段と環境悪化がひどくなることは明らかなのです。これは市の調査によりましても、はっきり出ておるわけであります。大きな料金所をつくられますと、車が皆とまって排気ガスがたくさん出るわけですから、うんとひどくなるのです。現在でもこんなひどい状態というのは、ちょっとほかにないのじゃないかと私は思うのですけれども、さらに、これが悪化することは明らかなのです。これはもう患者がふえ、あるいは生命さえ奪われるかも知れません。子供たちのいたいけな生命さえ奪うような、まさに社会的に重大な犯罪行為だと私は思うのです。こういうところに、よりによって学校の真ん前に、こういう料金所をつくるということは、社会的に犯罪行為というだけでなくて、子供の健康をむしばむことを知って、あるいは少なくとも知り得べき状態で、こういう工事を進めるということは、法律的にも犯罪行為ではないかと思います。一体こういうことが許されるのか、これは前長官に私は質問したのですよ。さすがに前長官も、これは資料をとって検討しますということになっているのです。検討課題になっているのです。このことについては大臣以外から聞きたいと思いますけれども、こういうふうな問題について大臣の率直なお気持ちを、もっと伺いたいと思うのですよ。
○丸茂国務大臣 もちろん御指摘のようなことは児童の健康等を考えて当然のことですよ。何とか、それは避けなくちゃならぬ、こういうことです。私がいま申し上げたようなことは、そういう基本の考え方の上に立って、いま事務当局が努力をしている、こういうことです。 一つ私、逆に聞きたいのですが、児童百七十八人が病気、これは何の病気なんですか。
○木下委員 私が言いましたのは公害病認定患者ですよ。ぜんそく、気管支炎、肺気腫等の認定された患者なんです。だから、それ以外にも、認定されていない、たくさんの患者がいる、むしろ、これは氷山の一角だと私は思うのです。そういう意味です。
○丸茂国務大臣 よくわかりました。基本的には、さっき申し上げたとおりですから御了解いただきたいと思います。なお、細部にわたってあれでしたら、局長から答弁させます。
○木下委員 これは局長も現地を見られたわけでありますが、私、前回質問しまして、資料を検討して判断をしたい、あと一カ月か二カ月ぐらいの期間で考えたいということを七月の十六日に言われたのであります。これは、その後どうですか。
○橋本(道)政府委員 七月の国会のときに、そういうお約束をいたしまして、私どもの局の汚染予測の関係の気象の専門官に、いろいろ現地で計算をされたデータをよく解析してみてくれということを申しました。現地のデータはサットンの公式をもって計算されておるということでございます。サットンの公式をもって計算して出された数字、あのものには間違いがない、確かに、ああいう状態になるということは、専門官もいろいろと検討いたしまして、そういう答えでございました。 次は、それでは、そのままでいいのかという議論になるわけでございますが、サットンの公式を使うというのは一つの方式であることは事実でございます。ただ、いま議論になっていますのは、非常に局地的な気象と申しますか、ミクロの場面で、どういう問題が起こるのかということについての、非常に広域の問題ではないことの議論がありますので、サットンも一つの材料を与えることは事実である、しかし、まだ国道が開通するまでにかなりの年数がある、その間に、もう少し、ほかの細かな予測をもって検討してみることも必要なのではないかというような判断でございました。
○木下委員 私は、いろいろな資料を検討して、これをどうするかという判断をしてもらうつもりでおったのです。一体この料金所をどうするのか、その点についての判断は、これから検討するということですか。
○橋本(道)政府委員 料金所の問題をどうするかという御意見でございますが、この点につきましては、従来のこの計画の経緯、これは四十四年の五月からの経緯がずっとございまして、四十五年に着工いたしておりまして、そして四十七年の閣議の了解でアセスメントをしようといって決める大分前から、もう計画され実行されておったものであるという一つの事実がございます。 私も大臣の命を受けまして現地に参りまして見ましたが、確かに条件の悪いところでございまして、これは工場の方の汚染の問題と道路の方の汚染の問題と、両方が重なる場所であるということでございます。データをながめてみますと、確かによくないデータであるということは事実でございますが、交通公害の方の騒音とか、そういう問題の方から来るトラブルというのが実際は非常に大きいのじゃないか。排ガスそのものの汚染の方を見てみますと、悪いことは確かに悪い、しかしながら、全国の最高の悪さであるかというと、そういうところではないというところでございます。たとえば、よその国に比べればどうかと申しますと、窒素酸化物で言えば、ロサンゼルスの濃度に比べて三分の一弱あるいは二分の一か三分の一をちょっと上回るという程度のものでございまして、悪いことは確かに悪くて改善はしなければいけないが、以前の四日市における磯津のような事態ではないということは事実でございます。そういう点で、この料金所をどうするかという問題につきましては、これは既定の事実があって進んでおるわけでございまして、まだ時間があるということで、どういうような影響を及ぼすかということを、もう少し細かく評価をしてみて、そして周辺対策をどのようにするかをきっちりするのがよいのではないか。あそこの料金所をやめるべきであるというような意見は、私は持ち合わせてはおりません。これは既存の計画としてやっているわけであります。いい場所であるかと言われますと、いい場所でもございません。しかしながら、どういうぐあいに予測をして、それに対応していくための最善の策をやるかということにつきましては、まだ、この数年の間にきっちり詰めてみる必要がある、このようなぐあいに考えておるわけでございます。
○木下委員 ほかの問題も質問したいと思いますので、この問題ばかりにかかっておれませんから、また改めて私は問題にしたいと思いますが、料金所の開設をするとしても相当先だから、まだ、いまの段階で何とも態度がはっきりせぬ、どうするかということをいま決めるまでもないということは、一つあると思います。ひとつ、これは十分に検討をされて、いま、あなたが言われたように公害防止の最善の策があるのかどうか、よく考えてもらいたいと私は思うのですよ。しかし、もし公害防止の策が十分なものがなければ、そして現状よりも、もっとひどくなって、公害病認定患者がもっともっとふえるというようなことであっても、この学校の前に料金所をつくるということならば、これは非常に問題だと思うのですよ。そういう態度ですか。
○橋本(道)政府委員 もっともっと悪くなる方向にいくというような仮説を持って、私は申し上げておるわけではございません。少なくとも、もう少し発生源対策は当然行われますし、また周辺対策も、建設省も公団も相当一生懸命やろうとしているということも事実でございますので、そのような前提に立っては一切、物は考えておりません。
○木下委員 だから、悪くなるかよくなるかということが問題の決め手でしょう。あなたはよくなるということを前提にして、料金所を置いておくんだ、料金所をやめるということはしないと言われるんだけれども、一体よくなるのか悪くなるのか。もし悪くなるとすれば、私も絶対悪くなるとは言っていませんよ。しかし、悪くなるとすれば、こういうところに料金所を置くことが問題じゃないかということを言っているのですよ。だから、一体よくなるか悪くなるかということが問題の決め手ですから、この点を十分に検討していただきたい、そして結論を出していただきたい、こう思います。
○橋本(道)政府委員 いま先生の御指摘のございましたように、評価は全く冷静に科学的な最大の努力を尽くしてやってみるという立場におきましては、先生のお考えと私ども全く違うところはございません。
○木下委員 ちょっとほかの問題がありますので。公害対策の問題でありますが、五十一年度で防音工事を阪神高速に六億円向けるということですが、大阪−西宮線には一億七千万円と聞いておりますが、そのとおりですか。
○森田説明員 おっしゃいますとおり、五十一年度の予算額に阪神公団分といたしまして六億、そのうち、いま、おっしゃった部分につきましては一億七千四百万の防音工事助成費を確保いたしております。
○木下委員 五十二年度の予算要求は幾らになっておりますか。
○森田説明員 五十二年度の要求額につきましては一応、十八億ほど要求いたしております。
○木下委員 それで、これは一億七千万ということですが、一体どこから実施をしていくのでしょうか。
○森田説明員 御質問に関連いたしまして、若干の御説明をさせていただきます。 先生御指摘の防音対策の問題でございますが、私の方は昭和五十一年度から新しい制度に踏み切りまして、七月に通達を出しまして、それを実施すべく現在、阪神公団におきまして実施の細目その他について詰めております。したがいまして、それらが詰められました結果、非常に急ぐところから実施してまいる、こういうことになろうかと存じます。
○木下委員 あなた方がおつくりになった何か基準のようなものでは、騒音が著しい地域から重点的に進めていくということになっているのじゃありませんか。
○森田説明員 騒音の著しい地域から重点的に、計画的に実施してまいります。
○木下委員 この騒音が一番ひどいのはどこですか。
○森田説明員 西宮地区でございます。
○木下委員 そうしたら、西宮地区からやっていくということになるのでしょう。
○森田説明員 さようでございます。
○木下委員 その防音工事の対象はどういうところですか。つまり、防音工事を受ける適格というのは、どういうことでしょうか。
○森田説明員 私どもの方で新しい制度を考えて実施してまいります防音工事等の助成等につきましては、考え方は、高速自動車国道等の周辺におきまして、夜間の自動車交通騒音が六十五ホンを超える住宅で、防音工事によっては、その障害の防止もしくは軽減が著しく困難な場合、そして建物を、その所有者が移転または除却するという場合におきまして、申し出があった場合に助成してまいる、こういう考えでございます。
○木下委員 住宅の所有者に対して助成をするということになっていますね。これは建物の所有者というものに限定するのですか、どういうことですか。
○森田説明員 所有者でございます。
○木下委員 借家人はどうしてしないのですか。
○森田説明員 この制度は建物の構造改善でございますので、一応、所有者ということにいたしておりまして、借家人等につきましては、一応同意を得まして……(木下委員「だれの同意」と呼ぶ)借家人の同意を得て実施してまいる、こういうことでございます。
○木下委員 建物の構造改善という目的だけなんですか。これは防音工事なんですから、防音工事というのは、その居住者に対して音を小さくして、その居住環境を守るといいますか、まさに防音でしょう。そうすれば所有者であっても借家人であっても、事、防音をしてもらいたいという点では同じだと思うのですがね。特に借家人はどうしてしないのか。これは希望者に対してやるということですから、やはりそれを希望する借家人に対しても、やるというふうにするべきじゃございませんか。
○森田説明員 この制度を実施いたしますと、建物構造を工事によって改善いたしますれば、その防音の効果は借家人に当然及びますので、むしろ所有者に、その防音工事助成を行いまして、その場合には、もちろん借家人の同意を要する、こういう考えでございます。
○木下委員 どうも、それは不十分だと思いますね。 それから、移転または除却の費用の助成、土地の買い取りをするということも考えておられるようですが、それはどういう場合にするのでしょうか。
○森田説明員 前提は、先ほど申し上げましたように夜間の騒音が六十五ホン以上の住宅ということで、防音工事によっては、その障害の防止もしくは軽減が著しく困難な場合、そういう場合には建物所有者の移転、除却につきまして助成する、こういう考えでございます。
○木下委員 だから問題は、抽象的にあなた方の方で基準をつくっておられますが、防音工事によっては、その軽減が困難な場合というのは、どういう場合なんですか。つまり、一定の基準を出さないことには、これはちょっと、どういう場合なのかわかりにくいので聞いているのです。
○森田説明員 著しく困難な場合と申し上げますのは、一番的確な例は、建物の構造が防音工事を施すには不可能なほどのものであるというようなものだと思います。
○木下委員 そういう場合に限定するのですか。要するに、防音工事では解決をしないような場合に、移転費用の助成とか買い取りをやるというのですね。防音工事では解決をしない場合というのは、どういう場合なのかということを聞いているのです。
○森田説明員 ただいま申し上げましたのは一つの例でございますが、そういった場合、あるいは騒音が非常に高くて防音工事では、もうその点の軽減ができないというような地域、場所、そういったいろいろな困難な場合ということを考えております。
○木下委員 高いというのは何ホンですか。そういう基準がないのですね。
○森田説明員 建物構造等の関係もございますし、特に基準というものではなくて、個々のケースにつきまして判断いたしたい、かように考えております。
○木下委員 騒音が高い場合というのは、何ホンということがあるわけですから、やはり明確に何ホン以上というふうな基準をつくるべきじゃないですか。 それから、細かい点いろいろあるのですが、時間がないから略しまして、一つだけ聞いておきますが、土地の買い取りもやるということになっておりますが、その買い取り価格についての基準はありますか。
○森田説明員 買い取り価格につきましては、正常な取引価格ということを考えております。その考え方は、近傍類地の取引価格を基準といたしまして、土地につきまして、その土地の位置とか形状、地積、そういった各種の状態あるいは街路の状態あるいは公共施設と商業施設の状態あるいはガス、水道等の供給処理施設の状態、そういった諸要素を総合的に比較考量いたしまして算定するという考え方でおります。
○木下委員 近傍類地といいましても、問題は、ここは公害の一番ひどいところでしょう。公害をもろに受けて、土地の価格などはどんどん下がっているのですよ。そういうふうな公害激甚地としての土地の価格として見るのか、あるいは四十三号線、阪神高速のそういうふうな公害がなければ、一体この付近はどのくらいするであろうという価格として考えるのか。これは一番肝心な点ですよ。とにかく、ひどい道路公害によりまして、この沿道一帯、価格は低落しております。第一こんなところを売りたいといっても買う人おらぬですよ。こんなところ住居の用に供するわけにはいかぬし、倉庫か工場だって、なかなか来ません。ですから一体どちらで買い取りをするのか、これは一番問題なんです。いかがですか。
○森田説明員 ただいま申し上げましたのは取引価格の考え方でございますが、実際の価格決定に当たりましては、先ほど申し上げましたような点を考慮いたしまして、運用上は客観的な第三者、たとえば不動産鑑定士などの評価機関、そういったところの意見を徴しますので、個々のケースにおいて決まると考えております。
○木下委員 どうもその点は、いまのところ明確な考えがないというふうに私は受け取ります。それはつくってください。これは一番大事な点ですよ。建設省として、この問題について一体どういうふうに考えられるのか。一番大事な点なんです。本当に被害者を救済しようとする考えがあるのかどうか。これは基本は被害者の救済ではないのですか。私はそういうふうに受け取っているから聞くのですが、そうじゃないのですか。どうなんです。
○森田説明員 この制度を発足させておりますのは、御指摘のとおり被害者救済措置ということの緊急措置として助成措置を考えております。ただ、取引価格につきましては、具体的な個所、その土地の具体的な諸要素を勘案して、実際の場合は第三者的な機関が入りまして評価いたしますので、個々のケースによって決まる、こう考えております。
○木下委員 公害激甚地としての価格で買い取るということなら価格は非常に安いのです。そんなわずかなお金をもらって公害のないところに行こうと思っても行けないのですよ。ほかに財産があれば別ですよ。その持っている家を売って、それを処分して、そのお金で、ほかのところを買おうとしても、そんな安いお金をもらっても、それで代替地を購入できないでしょう。だから、こんなものをつくっても救済にならぬじゃないですか、そのことを言っているのですよ。だから私は、どうもかっこうだけ整えるけれども、本当に被害者を救済するという観点に立っていないように思うのです。 大体、助成という形式自体もおかしいですよ。一体何が助成なんです。これは賠償すべきなんですよ。賠償という言葉を使いたくないというのなら、少なくとも補償という用語に改めるべきなんですよ。これは当然だと思います。損害を与えておることを、あなた方は否認するわけですか。こういう道路をつくって、そして沿道の住民にいろいろ大きな被害を与えておるというのは事実でしょう。だから、それを救済する、そういうふうに考え方を根本的に改めてもらいたいと私は思うのです。その点はどうですか。
○森田説明員 先ほども申し上げましたように、この制度は幹線道路の周辺の生活環境確保のために緊急的な措置といたしまして助成措置を講じていくということでございますので、趣旨においては、おっしゃるとおりでございます。ただ、取引価格につきましては、ただいま申し上げましたようなことで考えております。
○木下委員 余り時間がないので、それ以上追及しませんが、この点は十分に検討をしてもらいたいと思います。 それから、もう一つ聞きますが、防音工事というのは阪神高速公団が行うのですね。尼崎地域というのは阪神高速が工事中でありまして、五十四年度に完成の予定です。そうすると防音工事は尼崎地域はされないということになるのですね。そういうことになるわけですか。
○森田説明員 今回の防音工事助成等につきましては、沿道住民が直接利便を受けることができない有料の自動車専用道路沿線で、しかも自動車交通に係る障害が著しい住宅について行うものでございます。したがって、現在建設中の高速道路沿線については助成の実施は考えておりません。しかしながら当該道路の供用に伴いまして、今回の防音工事助成等の実施基準を上回る自動車交通騒音が発生することになった場合には、必要に応じまして防音工事の助成等の措置を検討してまいりたい、かように考えております。
○木下委員 四十三号線の被害は尼崎地域は非常に大きいのですよ。尼崎は阪神高速が通っておりませんので、尼崎地域に入る車は、阪神高速から四十三号線におりて尼崎地域に入ってくるのです。だから尼崎地域は阪神高速は通っていないけれども、高架からおりて四十三号線にみな入ってきますので、特に現在の状況というのはひどいのです。だから住民の側からすれば、かえって騒音がひどいわけでありますから、防音工事は五十四年度までされないということでは非常に困るわけですね。だから、これは被害住民のサイドに立って、ほかの地域では公団がやるわけなんだから、尼崎の地域については少なくとも建設省が直接見るということで進めてもらいたいと思うのです。これはよく検討してもらえますか。
○坂上説明員 先生のただいま御指摘のところは、有料の専用道路と区別された一般道路上の問題についてのことだと思いますが、その問題につきましては、先ほど森田参事官から御説明いたしましたように、そういうような制度が現在できておりません。そういうことで現在、実施することはできないわけでございますけれども、五十二年度以降に、そういうところに対するいろいろな措置を考えていきたいということで現在、検討しておりますし、予算要求の中でも、そういうような施策について提出いたしているところでございます。そういうことによって措置していきたいというふうに考えておるわけでございます。
○木下委員 もう時間がありませんので結論に入りますが、これは前に橋本局長も言われましたけれども、四十三号線、阪神高速の公害対策の問題としては、一つはやはり防音工事あるいは立ち退き、こうした問題をどれだけ進めていくことができるかどうか、これが非常に大事な問題だというふうに言われたわけでありますが、確かにそうだと思うのです。これはいま、少し聞きましたけれども、私はまだまだ不十分だと思うのですね。いまの移転の問題立ち退きの問題、買い取りの問題等々、少し聞いただけでも非常に不十分さがあらわれておると思うのです。たとえば借家人などについては、同じように住んでおっても借家人なるがゆえに、そういう防音工事をまともに認めようとしないというふうな問題などにもあらわれておると思うのです。ですから私は、こういう問題を設建省はもっともっと積極的に、抜本的に進めてもらわぬと公害対策は進まぬと思うのです。この点、環境庁も、これは所管は建設省だからというようなことでなくて、やはり公害対策の問題でありますので、ひとつ積極的にリードして進めていただきたいと思うのです。長官、いかがですか。
○丸茂国務大臣 所管は違いますが、できるだけ御趣旨に沿うように努力しましょう。
○木下委員 一応終わります。
○吉田委員長 それでは、午前中の質問は終わりました。この際、午後一時まで休憩をいたします。 午後零時三十五分休憩 ————◇————— 午後一時十三分開議
○島本委員長代理 休憩前に引き続き会議を開きます。 委員長所用のため、その指名により私が委員長の職務を行います。 質疑を続行いたします。岡本富夫君。
○岡本委員 私は和歌山県の竜神村の奇病について質疑を行いたいと思っております。 ここは紀伊半島のちょうど尾根に当たる日高郡竜神村、非常に緑の多い平和な山村のところでありますが、ここに児童の中に原因不明の公害病と思われる奇病が発生をいたしております。私は、ここに調査に行ってまいりましたが、この竜神村というのは面積は二百五十五平方キロで、ちょうど琵琶湖の四〇%ぐらいの広さでありますが、その九四・三%が山林に覆われております。また、村の基幹産業は林業であります。ここに千七百世帯が散在しておりまして、人口約五千九百人、典型的な過疎の山村であります。 この静穏な辺地に、なぜ、このような奇病が発生したのであろうかという問題でありますが、この問題は、学童たん白尿検診これが四十八年の八月十一日から行われて、この結果によりますと、千七百三十名のうち三百二十九名、あるいはまた順天堂大学の吉川俊夫講師等の検診では一〇・二四%というたん白の陽性の児童がいて、非常に異常な結果をもたらしておる。ちなみに川崎市とか、あるいは川口市を見ると、川崎市では〇・二%、川口市では〇・一%、こういうことからしますと、五十倍から約百倍の異常なたん白の陽性の児童が出ておるということで、非常に心配をいたしております。 そこで前置きはこのくらいにいたしまして、この問題は実は去年の三月二十九日、参議院の予算委員会におきまして、わが党の矢追参議院議員が環境庁小沢前長官に対して質問をいたしておりまして、また要請をいたしておりますが、この竜神村の地帯を他山の石として今後、隠れた公害の調査に全力を尽くしていきたいという小沢長官のお答えがあるわけですが、この隠れた公害に対して、どういうように、その後、環境庁としては手をお打ちになったのか、ひとつこれを、まずお聞きをしていきたいと思います。
○今泉政府委員 ただいま先生から御質問がございました件は、お話のとおり前長官のときに、そのお約束をいたしたわけでございます。したがって、その問題につきましては、竜神村へまだ私どもは伺ってはおりませんけれども、環境問題の一番基本でございます人の生命と健康に関する重要な問題でございますので、関係各省庁、特に私どもで力を入れております公害研究所を挙げまして、そういうものの実態の調査にかかっております。 その科学的知見に基づきますデータは、また厚生省の方の関係の方から、御質問に対するお答えが、これからあろうと思いますけれども、私たちも、そういうことが一つでも減ってまいりますように、環境問題の一番心棒になります健康と生命という一体のものに対しての総力を挙げていきたいと思っております。 具体的事例、データにつきましては、いま申し上げましたように、関係各省の所管の者たちから、御納得のいくお話、現在の推移しております過程についてのお答えがあると思いますが、基本姿勢としては、私たちはこの問題に対して、こういう考え方を持って貫き通していきたい。そういう公害研究所の予算なんかにつきましても手抜かりのないように、ことしの分で大蔵の方へ大いに働きかけ、獲得をし、対処していきたいと思っております。
○岡本委員 五十年三月二十九日のこの答弁から後、何をされたのか、ひとつお聞きしたいと思うのです、まず環境庁として。環境庁の長官が答弁されていますからね。
○今泉政府委員 それでは、保健部長から具体例を申し上げます。
○野津政府委員 竜神村のたん白尿の問題につきましては、ただいま政務次官から申し上げましたように、私ども大変大きな関心は持っていたところでございますが、内容が、いわゆる環境の汚染との問題の関連という点がございまして、少なくとも学童あるいは児童におきますたん白尿というふうな関連がございまして、この問題につきましては、その後の調査等につきまして厚生省にもお願いをいたしまして、厚生省の方で、これをまとめてきているというふうな状況になっているところでございます。
○岡本委員 それでは厚生省の御返事を承りましょう。
○石野政府委員 矢追先生が御質問なされましたのは三月二十九日でございますが、その後、県の衛生部長を中心にいたしまして四月十六日から十八日にわたりまして、小中学生千三十四名のうち千二十六名につきまして検査をいたしました。その結果、同一人に三回、検査をいたしまして、一回でもプラスなりプラス・マイナスの出た者につきましての数字を見ますと、プラス・マイナス以上の者が百七十四名という形で全体の一七・〇%、それからプラスだけの者、これはプラス・マイナス以上の、いまの数字の中に含まれますけれども、プラスの者が六十五人、六・三%というような結果が出ております。なお、ちなみに三日間の平均値をとりますと、ぐっと減ってまいりまして、プラス・マイナス以上の者は六人、こういう数字になっております。 そこで、なお、その後のフォローアップが必要と考えまして、昨年の五月十三日から十四日にわたりまして、県立の医大それから県の医師会を含めました調査団を現地に派遣いたしまして、先ほど申し上げましたプラス以上の六十五名につきまして、実は全身的な健康診断を実施いたしたわけでございます。その結果を見ますと、一名につきましては腎臓が動く遊走腎の者が発見されました。これはすでに加療中でございます。七名につきましては医療機関での観察が必要であるということで、これは県の教育委員会がフォローをすることにいたしました。そのうちの四名は腎性たん白ではなかろうか、それから三名については起立性のたん白ではなかろうか、こういうような診断をいたしております。しかし、これはその後のフォローによりまして、七名については問題はないというふうになりました。なお、残りの五十七名につきましては一応、異常はないという結論に達したわけでございますけれども、このグループにつきましては尿たん白プラスの事実がありますので、地元の医師四名が、なお追跡をいたしております。今年の二月一日現在まで、ずっと続けてまいりましたけれども、いままで問題はない、こういうふうな状況でございます。
○岡本委員 あなたは県の報告を、そのまま、うのみにされているようであります。私は五十一年の一月に調査に行ったわけです。そうしますと、県の方で検診された、この検診が非公開。担当の教師さえ立ち会うことができなかった。また、一緒に検査をした保健所のある保健婦さんは、二月の順天堂の吉川調査団と一緒にやったときは、試験紙をもっと長時間、たとえば三十秒も浸している、そういうことで、もう少し丁寧にやらなければならないのではないかと言うたときに、県当局から、おまえは黙っていろというように頭からどなられたとか、また、既応症やその家族を調べずに尿検査をするというのはおかしい、私が参りましたときには非常にこういった意見が出てきたわけですね。そうして、これは知っているかどうかわかりませんが、その後で、マイナスと言われた学童二名が近大の付属病院に二人も入院をしておるというような事実を御存じなのかどうか、ひとつお聞きしたいと思うのです。
○石野政府委員 その前にお断りいたしますけれども、私の方は県の報告を、そのまま、うのみにいたしておるわけではございませんで、実は県の報告をもとにいたしまして、新潟大学の小林教授、この方は現在、富山大学の方に移られておりますけれども、厚生省の腎疾患についての研究班長でございますが、そういう小林教授とか、あるいは吉川講師、そういう方にもおいでいただきまして、いろいろ検討いたしたわけでございます。そういうことの結論で申し上げているわけでございますが、いま先生の御指摘の二名については、私は承知いたしておりません。
○岡本委員 ということは、このたん白の尿検査につきましては、昭和四十八年九月に県の機関であるところの南部保健所、ここで実は一遍、調査をしておるのです。そしてそのときに一五・六%という高い数字を示しておったのですが、これはそのまま、もう伏せられておる、そういう事実も実は私はつかんできたわけですけれども、こういう事実については御存じですか。
○石野政府委員 ただいまの四十八年九月二十六日の調査、これは保健所の技師に検査を依頼いたしたものでございますが、これも数字を存じております。ただ、私が申し上げましたのは、県の調査団なり県の検討委員会の方では、四十八年から行いました調査、それから四十八年のただいまの九月の調査、それからさらに四十九年の調査、五十年の調査と、こういうものを全部踏まえまして、実はその結論を出しているわけでございまして、決して事実を隠したということはございません。
○岡本委員 あなた、ここへお行きになったことがありますか。直接、住民の声を聞いたことがありますか、いかがですか。
○石野政府委員 ございません。
○岡本委員 私は、ここへ一月に参りまして直接、皆さんの声を聞いてきたのですよ。しかも、先ほど、あなたのお話しになりました五十年四月十六日から十八日の調査団のときにマイナスと言われたお二人が、その後、近大の付属病院へ入院しておる、こういうことを考えますと、この県の調査というものが非常に信用できないのではないかというような感じで、私は帰ってきたわけであります。一度厚生省として、こういうふうに国会でも論議されているのですから、これは厚生大臣が答弁をしておるのではありませんけれども、やはり国務大臣である環境庁長官が答弁をしておるわけですから、実際の調査を直接あなたの方で一遍おやりになったらどうか、こういうように考えるのですが、いかがですか。
○石野政府委員 これは県の行政当局を信頼するかどうかという基本的な問題だと思いますけれども、私の方は、少なくとも、こういう第一線の問題については、やはり第一次的に県の行政というものを信頼せざるを得ない、そういう意味で、県の方でも県衛生部長が単独でやっておるわけではございませんで、大学の教授あるいは医師会のしかるべき人、そういう人たちも入れられまして、やっておるわけでございますので、これについて厚生省が出ていって調査をするということについては、いかがなものかというふうに考えておるわけでございます。
○岡本委員 いかがかということは、しないということに通ずるのですがね。 じゃ、あなたは県の報告を全部信用するというのであれば、県の衛生部長の佐々木さんという方が、このたん白尿の高い原因は、恐らく人為的な汚染が原因であろうというようなことを言っているという報道があるのですけれども、これはどういうことですか。何を想定して言っているのですか。
○石野政府委員 その報道を私は聞いておりませんが、その人為的という意味が私にも、ちょっと理解しかねるところでございます。
○岡本委員 あなたもわからないように、ぼくもわからない。要するに、こういうふうに新聞記者に話をしているわけですね。ということを一つ見ましても、非常に県の衛生部長の態度というものがよろしくない。したがって厚生省は、県の言われることはみんな真に受けて、そしてこの国会で答弁して、それで済ましていこうという考えなのですか。もう一度、聞かしてもらいたい。
○石野政府委員 先ほど申し上げましたとおり、やはり国の行うべき仕事といたしまして、第一線の機関であります県を通じてやる場合もございますし、物によりましては国みずから行う場合もございます。この種の件に関しましては一応、県が相当専門的な学者も集めて、そして専門的に調査し、検討している結果でございますので、これは、私は信用せざるを得ないのじゃないかと思うわけでございます。 ただ、先生御指摘のとおり、何らかの調査の結果が、非常にまずい結果が出てきたとかいうような問題になりまして、なお県の方も、それをやる気がないというのならば、これはまた別問題でございますが、この件に関しては、そういうことはないのじゃないかというふうに判断を実はいたしておるわけでございます。
○岡本委員 それは、あなたの判断であって、実は、こういう同じような事例で、私たちが昭和四十三年だったと思いますが、富山県のイタイイタイ病、この神通川流域の問題で、実は県からいろいろ報告があったけれども、結局、厚生省が直接調査に行ってもらって、そして、いろいろと調査をしてもらったことがある。そういう事例があるわけですから、事、公害病、こういうことになりますと、これはやはり直接行って調べたらどうか。そしていままでも、そういった調査をした事例があるわけですよ。あなたは、そんなことはないんだというようなことを話されたけれども、そのときは通産省も行きましたけれども、厚生省は厚生省で行った。ですから、私は本当の現地調査というものを、あなたの方が的確につかんで、そして、この国会において答弁をしてもらわなければ、そういうことは恐らくないんであろうとか、ないともはっきり言えない。私は、現地を見てきておるんです。その点ひとつはっきりとしてもらいたいと思うんですが、いかがですか。
○石野政府委員 現在時点では、私の方の受けております報告はそういうことでございますけれども、御指摘の点がいろいろございましたので、なお県の当局に十分問い合わせて、不審な点があれば、これは明らかにしていくということについては、やぶさかではございません。
○岡本委員 私は直接行きまして、そして学校の先生方や、あるいはまたお医者さんや現地の皆さんや役場の声や、いろいろ聞きまして、そして私は質問いたしておるわけです。しがって、あなたの方で再調査するのは、もう一遍、県に問い合わすというようなことでなくして、私はやはり直接ひとつ調査団を編成をして、まあ依頼してもよろしいから、もっと、ここの付近の住民の皆さんが納得できるような、隠し立てをしない、そういう調査を再度してもらいたいということを要求いたしますけれども、この点について、どうですか。
○石野政府委員 私は、先ほどから申し上げましたとおり、県の方のやり方について、いま不審を持っている点が実はないわけでございますが、なお、そのほかに県の方で、たとえば技術的な問題で、どうしても調査の仕方あるいは実際の検査の仕方等について不審の点が多いし、こういうことについて解明してくれということであれば、私の方も十分応援をいたすつもりでございます。 県をどこまで信用するかという問題になるわけでございますけれども、県の方といたしましても、県だけではなくて、いろいろな関係学者あるいはその他の関係者の意見を聞いて、やっておりますので、これは信用せざるを得ない、こういうふうに実は考えておるわけでございます。したがいまして現時点で、すぐ調査に行くかということにつきましては、ここでお答えをしかねるわけでございます。
○岡本委員 県の衛生部長が病気なんですか、県の衛生部長がそういう患者になっているのですか、そうじゃないでしょう。住民の方でしょう。住民の方々の味方になるのが、私は公正じゃないかと思うのですよ。県の味方になっておったのでは話にならないですよ。いまの答弁ではどうも納得できないですね。
○石野政府委員 私の方は県をもちろん信頼いたしますけれども、県自身も当然、住民の味方になってやっているわけでございまして、意識的に問題を隠すとか、あるいは歪曲するとかいうことはないというふうに考えているわけでございます。
○岡本委員 あなたは本省にいて考えておるだけですよ。私は現実に、その場所へ行ってきました。それで全部一人一人ずつと皆さんの意見をまとめた。一緒に立ち会った保健所の保健婦さんやら、いろいろな人にも当たってみました。そうすると、前とやり方が全然違う、しかも担任の教師や皆おるわけですけれども、それはあっちへ行っておれ、とにかく隠蔽しようとする、そういう姿を、それによって非常に皆さんから聞いた。ということは要するに住民の皆さんが納得してないところのデータが出てきておるということなんですよ。そうなると厚生省としては、やはり日本の厚生行政として、皆さんが納得できるようなやり方をするのがありまえと違いますか。あなたの御意見はどうですか。
○石野政府委員 何遍も実はお答えしているわけですが、県が行います調査というのは、たしか十八名か何かの人たちを集めまして、意見を聞きながら、しかも実際に、そういう人たちに出てもらって調査を行っておるし、また同時に、その後のフォローも行っておるわけでございますので、私は信用せざるを得ないのじゃないかと思うわけでございます。
○岡本委員 どんどん後退していきますね。この点についての厚生省の現在の考え方は非常におかしいと私は思うのです。実際に検査してもらった人や、あるいは、この付近の村医さんやら、いろいろな人がいますね。また保健婦さんまで非常に疑惑の目で見ているわけですよ。それを信用するのだ、これは官尊民卑の考え方じゃないですか。政務次官、いかがですか。
○今泉政府委員 御承知のとおり、所管はそれぞれ役所の系統で分かれておりますけれども、そういうことは度外視いたしまして、いまの先生とのやりとりを伺っておりました感じで、お許しをいただきたいのでございますが、私がいま一番先に感じましたことば、先生おっしゃったように二名の学童が近大の付属病院に入っておられる。ほかの病院はどうか知りませんが、いいあんばいに近大の総長が参議院議員の世耕政隆氏でございますので(岡本委員「そんなのは知りやせぬのですよ、病院のことまで」と呼ぶ)ですから、私の方から総長の方につつきまして、つつきましてという言葉が悪ければ連絡をとりまして、それで病院のデータがどういうふうになっているかということを総長から向こうへ言わせまして、私の方へもいただく、そういうことを厚生省の方にお断りする前に、そういう話を、まず自分なりに感じましたので、向こうが出すと言いますれば私も個人的に見たいと思います。 私も現地に行っておりませんので本当に不勉強で申しわけなかったのですけれども、その衆知を集めた結果を見まして、また先生の御納得のいくようにクライテリアというものを発表したいと思っております。
○岡本委員 ちょうど長官が見えましたから、これはすでに通告してありますけれども、実は前長官の小沢さんが五十年三月二十九日に、竜神村の隠れた公害の調査にひとつ力を入れていきたいという約束をされているのですが、それに対して、いままでの環境庁の答弁といたしましては、担当省の厚生省にもよく話をして、厚生省からも調査をしてもらっている、こういう話なのです。 ところが、もう一遍、話を蒸し返すことになるのですが、五十年の四月十六日から十八日までやっているのですけれども、私が現地へ五十年一月に行きまして聞きましたところが、県のやり方には、なるべく出ないように隠していこうというような姿がたくさんうかがわれたわけです。したがって皆、県の現在の調査を信用していないわけですよ。その前に三回ほど、ほかの調査団がやっているわけですが、その調査と比べて、がたんと落ちるわけですからね。そういうことで、もう一度、住民の納得のできるような調査をしていただきたいということを、いま厚生省に要求いたしておるのですけれども、厚生省としては県を信用すると言って、がんとして聞かないわけなのです。そこで前長官の小沢さんは、この隠れた公害の調査に力を入れていくと答えられたわけですが、長官としては、この点についてどういうふうにお考えになりますか。
○丸茂国務大臣 いままで、きっと政務次官から答弁があったと思いますが、これは疫学調査ですから、あえて、なわ張りを言うのじゃないのですけれども、厚生省マターのことですね。先生御指摘のとおりです。 そこで、いままで厚生省が調査をやった結果は出ているかに聞いております。したがって、わが庁の仕事ではありませんが、前の長官の答弁もこれあり、そんなところで、なわ張り争いに余りこだわらないで、厚生省ができ得る限り、そういうものが今後出ないように、あるいは疫学的に原因が追求できるように、調査がどういうものであるか、これは私の方で、また厚生省と打ち合わせてみてもよろしいなあというふうに考えております。
○岡本委員 では、これは長官からもう一度、厚生省に再調査ができるように取り計らっていただきたいと思うのです。先ほど申しましたように住民は全部納得しておりません。何も変なあれとかそういうことでなくして、実際どうなのかということを本当に知りたいというのが、特に、この地域の人たちの念願なのです。そこで長官、その点も入れた配慮をしてくれますね、いかがですか。
○丸茂国務大臣 これは言葉じりじゃないのですけれども、疫学調査は厚生省マターのことですから、こちらから、やれとか、やってくれとか強くは言えない立場です。したがって、いま申し上げたように協議をいたしたいと考えております。
○岡本委員 長官、勧告権もあるのですよ。そんな弱い環境庁では話にならないわけですからね。特にこれは早川厚生大臣の選挙区なのです。ひとつ、よく言うてやってください。じきにやめてしまうかもわからぬけれども。 では厚生省に、もう一度聞きますけれども、この地域の在宅の重度心障者は、いま何名ぐらいおりますか。
○石野政府委員 数字を持っておりませんので明確にお答えできませんが、全国で一万八千名でございます。
○岡本委員 いや、ここの地域です。
○石野政府委員 各地域ごとの調査はいたしておりませんので、数字を持っておりませんから、もしわかりましたら後で御連絡いたしたいと思います。
○岡本委員 要するに、あなたの方は何にも調べてないということなのですよ。そして県の言うことだけを信用している。 長官も、ちょっと聞いておいてくださいよ。この竜神村の心身障害児の方は不思議に昭和三十年から四十年までに生まれた方が圧倒的に多い。しかも在宅心身障害児は四十九名、そのうち三十年代に生まれた方が二十名。それから施設収容児が十八名、そのうち三十年代に生まれた方が十三名、七二%ですね。三十二年から三十五年までに生まれた方が十名、五五%。この地域は心身障害児の方が非常に多いわけです。そこから非常におかしいということで尿たん白の検査ということになったのですよ。ただ尿たん白の検査だけで終わるというのじゃない。この点について厚生省は全然調査しておりませんか、いかがですか。
○北川説明員 御説明申し上げます。 ただいまの先生の、その地域における障害者が多いという問題につきましては、私どもは県を通しまして状況を聞いておるわけでございますけれども、非常に大ざっぱな数字でございますが、人口五千九百の地域で約四十名ということでございますが、こういう断面的な割合を申し上げますと、一般的に学校生徒の障害児数の出現率というものがあるわけでございますが、問題は、その障害の定義をどう定義づけるのか。たとえば視覚障害という場合にも、視力をどの程度のところまでをもって障害者と見るかという、いろんな問題があるわけでございますけれども、これは、ある調査でございますけれども、約四十五万人の調査を集計をした結果、出現率が二・九%というような数字が出ておりますが、現在の、その和歌山の竜神村の場合には、約千名の学童数と考えていいかと思いますが、そういう点から比べまして、特にこの地域が異常に高いということはないのではないかというふうに考えております。
○岡本委員 そういう考え方で物を見てもらっては困るのですね。ここへ、あなたに一遍行ってみなさい。心身障害者の方が非常に多いですよ。しかも三十年から四十年の初めに生まれた方が非常に多い。ここへ集約しているわけです。私は、一人一人の名前から生年月日、全部とってきている。そうすると、何をあらわすかということになるのですね。これは何が原因なのか。このわずか十年間に集中して、こういう子たちが生まれた。これは何をあらわすか、これは何が原因なのか、そういうところも私はやはり調査するのが普通じゃないかと思うのですが、いかがですか。厚生省はそこまでやっておりませんか。
○石野政府委員 心身障害の発生原因というのは、これはなかなか究明がむずかしゅうございまして、現在でも相当の国費を使いながら究明いたしておるわけでございますが、先天性、後天性いろいろあると思います。その一部の地域の問題について、これを徹底して究明していけば、あるいは、わかる場合もございますけれども、やはりこれは相当専門的に調査研究していかなければならないんじゃないかということで、私どもは大局的なものと見ておるわけでございますが、いまの課長の説明にありましたように、全国的な発生の数字から見ますと、それほど多い数字ではないというふうに実は考えております。
○岡本委員 もう一度、説明してください。ほかと比べてそう多くないんだというが、ここで心身障害者の手帳を交付した対象者、これは何人おるのか。
○北川説明員 竜神村の点につきまして心身障害者手帳の交付数は、いま私ども把握しておりませんが、先ほど申し上げましたのは学校生徒の障害児の全国の平均の数でございます。
○岡本委員 結局あなたの方は、いろいろなことを全然把握せずに言っている。私が申しました在宅心身障害児が四十九名、あなたの方は四十名と言っておりましたけれども四十九名ですよ。そして施設収容者が十八名なんですよ。こういう現実の一つ一つの姿をあなた調査もせずして、よそと比べて何も多くないんだというような答えをしておりますけれども、これはもう一度また社会労働委員会でもやってもよろしいから、もう少し的確な数字をつかんでもらいたい。しかも、先ほど私が申しましたように、三十年代から四十年の初めにかけての人数が非常に、全体のパーセンテージから比べると、そこへ集約されておる、これを調査することによって、心身障害児がどういうところから出てきたかということがわかって、そして今後の対策というものが立てられるのじゃないんですか。出てきた頭数だけ勘定するのじゃなくて、どこの何が、どういうことが原因になっておるんだ、それによって将来の国民の健康というものは、こういうところに気をつけなければいかぬとか、こういう指針を出していくのが厚生省と違いますか。ほかの省ではできない。いかがですか。
○石野政府委員 昭和三十年代の方が非常に多いというのは、これは私は納得できると思いますのは、御存じのとおり心身障害者の寿命というのは非常に短うございまして、どうしても全体の中の数字から見ますと、そこに集約されるのは当然かと思います。 それはそれといたしまして、その心身障害の発生原因というものは徹底的に追求しなければいかぬという形で、実は毎年八億程度でございますけれども、予算を計上いたしまして、そして研究を続けておるわけでございます。
○岡本委員 その予算をどこに使ったかわからないけれども、ここの一つの例をとりましても、はっきりしたことがわからない。これでは話にならないのですが、時間が余りありませんから、次に一つの例をとりますと、この原因ではないかというのが農薬の散布であります。 林野庁来ておりますね。林野庁は、この三十年代、あそこに林野庁の何か出張所みたいなものをつくっておりましたね。それが三十五年か何かにできていますね。そのころのBHCをあの付近の国有林にまいた量を、ひとつここで発表してもらいたいと思います。
○須藤説明員 お答えいたします。 BHCの使用につきましては森林地帯には一切、散布いたしておりませんで、いま先生が出張所とおっしゃいましたけれども、実は、あそこに三十四年三月に開設いたしました苗畑事業所がございます。約二・五ヘクタールの小さな苗畑でございます。五十一年四月に実は廃止をいたしておりますが、そこで四十二年、四十三年、四十四年にBHCを使いました実績が出ておりますので御報告いたしますが、四十二年度は百九十五キログラム、四十三年度百七十七キログラム、四十四年度百五十キログラムでございます。なお、四十一年度は使用いたしておりませんが、四十年度以前の数字につきましては実行関係の書類が、十年前でございますので、ございません。そこで、いま申し上げました四十二年、四十二年、四十四年の平均値、三カ年平均をとりますと百七十四キロでございますが、この程度のものは使われておったのではないかというふうに推定をいたしております。
○岡本委員 あなたが、いま苗床にしか使ってないという話ですけれども、ここへ行きまして皆さんに聞きますと、三十年代、ヘリコプターで相当な量、山が真っ白になるくらい農薬をまいた、ちょうど雪のように真っ白になったという証言をする人がたくさんいるのですよ。そしていま、あなたの方の資料を見ますと、四十二年、四十三年、四十四年と、これだけで一年間に百七十一キロですか、BHCが。三十年代ということになりますと、この十倍、一年間のが十倍になりますと、ざっと計算しまして一トン七百ですか、この農薬が相当原因をしておるのではないか。それであわてて廃止したのではないか。あそこの苗木を供給することがなくなったなどと言いますけれども、この付近の山林の姿を見ますと、まだ相当、苗木も必要ですからね。どうも農薬の散布が付近の水を非常に汚染した。したがって、私が参りましたときも、この付近に鳥がいないのですよ。鳥のさえずる声が聞こえない。鳥というのは非常に賢いものですから、水や昆虫が食べられないということでは、もう鳥も来ない。ですから地元の人たちの声を聞きますと、多量の農薬をまいた、そのときには魚が相当死んだ、国有林では、まるで雪が降ったように真っ白な農薬の散布がされた、こういう証言を皆しているわけです。私は、この皆さん方の話を聞きまして、まるっきりうそを言っているとは思われないのです。あなたの方に対する農林省の竜神村の事務所を閉鎖するについての意向というものはわかりませんけれども、ちょうど、この問題がやかましく言われたときに、すなわち五十年の八月の中旬に、あたふたと、この事務所が閉鎖されたということを考えますと——林野庁はこの付近へ行って、農薬を雪のように散布した、そういうことを調査したことはありますか。いかがですか。
○須藤説明員 先ほどBHCという特定の御指摘でございましたので、あのように申し上げたわけでございますが、農薬といいますと、そのほかにいわゆる除草剤つまり塩素酸ソーダ系統の除草剤がございますが、国有林につきましては、あそこで二団地ほど過去にまいた実績がございます。これは手まき、手でまいたのでございまして、四十二年度にクロレート50粒剤というのを三千二百四十キログラム、対象面積十八キロヘクタールでございまして、国有林は西ノ河という団地でございます。その他六十キロ、五十三ヘクタール、これが笠塔という団地でざざいます。四十三年に同じく塩素酸ソーダ系の除草剤でございますがシタガリンというのを四千キロ程度、二十二ヘクタールまいております。これが西ノ河でございます。四十四年はまいておりません。四十五年はシタガリン二千五百キログラム、十四ヘクタール、西ノ河団地でございます。四十六年がダインレート、これも塩素酸系の除草剤でございますが千八百キログラム、対象面積九ヘクタール、同じく西ノ河団地でございます。したがいまして、国有林では空中散布をやっておりませんので、いまお話がございましたのは民有林で、あるいはやっておるかというふうに考えております。
○岡本委員 私が直接行って調査いたしますと、三十年代、四十年、こういうころにヘリコプターで農薬を散布しておる、また、ササゴロシというのがあるのですね、こういうものを大熊地区に相当まいているという意見を言われる方が非常に多かったわけですが、何せ済んだことでありますし、あなたの方の林野庁としても、四十年以前の書類が残ってない、したがって、そういうことをやったことはないということも言い切れない、書類がないのですからね。その挙証する証拠もないと私は思うのですよ。あれば三十年代のあなたの方の資料が出てくるはずです。 こういうことを考えますと、この問題は環境庁前長官がおっしゃったように、やはり再度しっかりした調査が必要であろうと私は思うのです。ただ各省の報告だけを聞いて、そして、どうも原因はわかりませんな、あるいはまた、先ほどお話がありましたように、尿たん白の検査にしましても、非常に皆、住民の皆さんは信用してないというようなことですからね。長官、これは協議事項でなくして、あなたの方で、この隠れた公害を全力をふるって調査するということを前任者が約束されているわけですから、どうですか、この点についてのいいかげんな皆、関係省庁を呼んで集めて聞いただけ、そんなのでは情けないことだと私思うのですよ。その点についてひとつ長官から御意見を聞きたい。
○丸茂国務大臣 先ほど申し上げましたように、この調査は住民の尿のうちのたん白の定量ないし定性ですから、これは直接、環境庁が調査するというわけにはまいらない。疫学調査ですから、これはやっぱり厚生省にやってもらう以外にない。厚生省は恐らく前回も、通常そういう場合には各県に委嘱をして調査をするのが通例ですから、その通例に基づいて、そういう結果を発表したと私は思うのです。いま申し上げたように、その点についてまだ疑点がある、十分了解できないということであるということですから、ひとつ私の方で実際、疫学調査をやる責任の省である厚生省の方に協議を申し込みましょう、こういうことを申し上げたわけであります。
○岡本委員 それからもう一つ、いま林野庁のここでの答弁は、先ほど長官お聞きになっていたと思いますけれども、四十年代のこういった農薬を使用した資料しかない。三十年代はあるのかしれませんが出してこない。そして、現地の方ではヘリコプターで散布したり、あるいは相当、雪のように散布したということで、私はそういうことを聞きますと、あの辺は上水道というのはないわけですよ、ほとんどない。その山から泉のように水をとりまして、それで飲んでいるわけですね。ですから、この原因が何であったかということの究明がやっぱり必要であると私は思うのです。この原因究明について、やはり環境庁としてやらなければ、各省に聞いただけでは話にならない。各省に聞くだけだったら、いまだけでやっぱりしまいですからね。それでなければ環境庁長官の小沢さんの答弁というものはなってないことになるのですよ。それについての責任というものをひとつ明らかにして、やはり林野庁の方、これは原因者になるわけです。農薬というものが非常にこの原因になっておるのではないかという疑いがある。それから現在の児童たちの尿たん白の出てきた、それがすなわち症状でありますから、その症状によって今度はどういうように、この人たちを救済していくかということになろうと思いますが、その全貌をひとつ環境庁が各省またあるいは自分の方からも調査をして、そして環境調査もしていくということでなければ、五十年三月二十九日の答弁というものは納得できないと私は思うのですが、長官、いかがですか。
○丸茂国務大臣 いま前長官の答弁がございますので、その点を非常に考慮いたしまして御返事していますが、私、考えてみますのに、学童の中でたん白尿を出す者が非常に多かった。ところが厚生省の疫学調査によりますと、はなはだしくは多くはないという、ただいまの答弁がありました。まず、この辺から学問的に一体どうなんだ、この辺を追求する必要がどうしてもあると思うのです。これは申しわけありませんが、たん白尿の原因が何であるというのを疫学的にきちんと決めるのは、なかなか容易じゃないと思うのです。相当な研究をやらないとむずかしいと思うのです。ただ先生は恐らく農薬が非常にまかれたから、その農薬が人体に入って、たん白尿の原因になったろうという推測のもとに御質問のように私は受けます。 そこで二つ目の問題ですが、農林省がたくさんまいたんだが資料がないのだ、こうなりますと、こっちも、それに対しては言いようがないわけですよ。したがって問題は、疫学的に一体、県がやったことがいいかげんであったのかどうか、この問題が、まず第一じゃないかと私は思います。次には仮に多かったとしたならば、果たして、なぜその地区にたん白尿の患者というか人間が多かったか。これは医学的な究明がまず第一なんです。したがって、非常に恐れ多い言い方ですけれども、ある原因を設定して、その原因でなければならぬということまではなかなかいかぬ、やはり医学的に探求することが第一だ、こういうことを考えますと、そういう面を担当しております厚生省に十分やってもらう必要があるという気がします。そこで私は先ほども申し上げたように、ひとつ厚生省の方に、そういうかっこうで協議をしてもらいましょう、こういうことを申し上げたわけですから、どうぞ。
○岡本委員 それはあなたのおっしゃるとおり、たん白尿の検査をし、そうした医学的、疫学的なことも必要でしょう。同時に私が先ほど言うているように、ここに心身障害者の方が非常に多くて、三十年代それから四十年の初めにかけて集中している、そういう心身障害児が出ているということを注目して、そして環境調査と、それから今後の対策というものを立てていかなければならぬと私は思うのですよ。それについて原因と思われるものが、ちょうど、そのころに農薬の散布が相当多かったということですから、こういうものを踏まえた上で一つ一つ解明して、そして環境庁として明らかにしていくということが、私は責任であろうと思うのですが、いかがですか。
○丸茂国務大臣 お言葉ですけれども、環境庁が疫学調査をやって、しかも身体障害者の発生率、これはいま厚生省の方の言い分は全国平均に比べてそう多くありません、こういう返答でしたから、ここで聞いております私の立場では、そんなことはなかろう、先生の方が絶対正しいのだとも言えませんし、厚生省が絶対正しいのだとも言えません、そこで一つの問題は身体障害者はいま四十九名とおっしゃっていましたね。その身体障害者の身体の障害の程度、性質はどうなんだ、まず統計分析、この辺から始めまして、そして全国平均でどうなっているのだ、種類はどうなんだ、程度はどうなんだ、身体障害者の統計分析は通常そういうところから始めておるわけです。だから、もっと厳密にそういう点を調査してもらうことが必要だ、こういうふうに思います。先生せっかくおっしゃっていただきますので、私としても、そういうことを放置しておくということは国民のためによくないから、私どもの立場で、そういうことをやってもらうように協議をお願いしましょう、こう言っているわけですから、御了解いただきたいと思います。
○岡本委員 この地域がほかに比べて決して多くないのだという考え方は、ひとつとらないでいただきたいと思うのです。どうもぼくは先ほどの答弁は、もう厚生省帰ってしまったからあれですが、長官、私が問題にしているのは施設に収容されている障害児が十八人、そのうち三十年代に生まれた方が十三名、三十年から三十五年に集中した方が、そのうちの十名、それから別に在宅の心身障害児の方が四十九名、そのうち三十年代に生まれた方が二十名というような特異なケースですね。この多発した三十年代の異常さというものを考えて、そして環境庁長官はここで答弁されているわけですから、これはもう向こうと協議してお願いするのだ、やってくれなければ仕方がないのだというようなことでは話にならないと思うのです。ですから答弁されたことに対するところの責任というものは果たさなければならないのが環境庁の姿ではないかと私は思うのです。必要なことだ、責任なんです。だから再度各省と詰めて、実際にこの地域の人たちはこうなんだということを解明できるように全力をふるっていただきたい、これをひとつ要請しているのですが、いかがですか。
○丸茂国務大臣 私はいま先生のおっしゃったことは余すことなくお答えしているつもりです、少しも言い足りないと思わないのですが、問題は、疫学調査及び身体障害者の原因は医学的には容易でないことなんです。したがって厚生省の言うことを一〇〇%信じたなら、それはそんなことありませんよと先生に言って私は引っ込みますよ。そうじゃないから改めて厚生大臣に協議を申し込みましょう、こう言っているわけですよ。ただし私の立場からすれば先生おっしゃっている御指摘が一〇〇%正しいとも言えない、おしかりを受けるかもしれませんが。というのは厚生省がああいうことを言っているから、真偽いずれか、これは学問的な問題だから、やはり厚生大臣の方に協議を申し込んで、その点を徹底的に調べてもらおう、こういうつもりでおります。こういうことなんですよ。おわかりいただけたと思いますがね。
○岡本委員 あなたの言うこともよくわかりますけれども、そんな弱い姿勢ではいけないので、せっかく前環境庁長官がこうして答えていることに対して、やはり責任を持ってその解明を、ただ厚生省だけでなくて、先ほど申しましたように林野庁の問題もあるわけですから、そしてこの原因というものをよく究明をして、隠された公害を全部ひとつ明らかにして救済していくというのが環境庁の役目なんですから、そういうことで、そのために公害の保健部もあるわけでしょう、そこまで踏み込んで、ただ協議をしただけではならない、ひとつ、そういうことで強力に調査をして御返答願いたい、これをお願いしておきます。
○丸茂国務大臣 私の表現がまずいのかもしれませんが、協議をお願いするということは、そういうことと、たとえば、いま御指摘のような因子が幾つかあるわけですよ。そういうものが御指摘のように身体障害者の発生とどう因果関係ができ上がるか、これは、どうもそうらしいとか勘じゃだめな問題ですよ。それを本当に実証づけるのは医学なんですよ。それから農薬の場合でしたらBHCが一体どのくらい蓄積しておるか、こういう問題もあると思うのですよ。三十年、四十年代に多発して、その後は余り出てないのですよ。これはどうですか、その辺もやはり調査しなくちゃならない。そうすると一体、蓄積はどうなっているんだとか、あるいは農林省の発表によりますと、まいた農薬もいろいろ種類があるようですね、人体に直接被害を与えるものとか与えぬものとか、私も詳しいことはわかりませんが。そういうことを綿密に分析しないと、ああいう学問というやつは、ただ勘でどうだこうだじゃ、なかなか説得性がないのです。そういう問題も含めて、厚生大臣の方へ、こういういろいろな疑点があるようだから、ひとつ調査をしてくれよと、これが私が申し上げる協議の内容なんです。そういうことじゃないでしょうかね。という意味で申し上げたわけですから、どうぞ。
○岡本委員 時間が来ましたから、これで終わりますけれども、まだ、私の方では農薬の土壌調査もできているのです。土壌の分析された調査もできているのですけれども、きょうは時間がありませんから、このくらいにしておきますけれども、強力にひとつ申し入れてやってください。
○島本委員長代理 岡本君の質問はこれで終わりました。 次回は、来る十九日火曜日、午前十時理事会、午前十時三十分委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後二時二十一分散会