科学技術振興対策特別委員会 第8号
- 発言数
- 14 件
- 登壇者
- 6 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1976/11/04
会議録
○中村委員長 これより会議を開きます。 まず、閉会中審査申し出に関する件についてお諮りいたします。 本委員会は、閉会中もなお科学技術振興対策に関する件について調査を行うため、議長に閉会中審査の申し出をいたしたいと存じますが、これに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○中村委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。 次に、第七十七回国会内閣提出、日本原子力船開発事業団法の一部を改正する法律案につき、議長に対し閉会中審査の申し出をするかどうかの取り扱いについてでありますが、これについて各党より発言の申し出がありますので、順次これを許します。宮崎茂一君。
○宮崎委員 私は、自由民主党を代表いたしまして、日本原子力船開発事業団法の一部を改正する法律案について、衆議院議長に対して閉会中審査の申し出を行うことにつき賛成の意見を明らかにいたしたいと思います。 わが国の原子力船開発は、昭和三十八年日本原子力船開発事業団法の制定以来、原子力第一船開発基本計画に基づき「むつ」の開発を中心として進められておりますが、一昨年九月、出力上昇試験の際に発生した放射線漏れのため現在一時中断のやむなきに至っております。 わが党としては、このような事態を打開し、原子力船開発を軌道に乗せ、所期の目的を達成する必要があると考えるものであります。 政府においては、同様の観点から、前国会に改正法律案を提出されたのでありますが、諸般の事情から継続審査となり、また、本国会においても本委員会として議了に至らなかったのはまことに遺憾とするところと言わざるを得ないのであります。 しかしながら、わが党としては、本法律案の持つ意義にかんがみ、できるだけ早い機会に成立させる必要があると考えますので、衆議院議長に対し、本法律案について閉会中審査の申し出を行うことを強く要望するものであります。 終わります。
○中村委員長 次に、石野久男君。
○石野委員 私は、社会党を代表しまして、閉会中審査については反対をいたします。 その理由は、原子力船開発事業団法の延長法案の提出の法的意義についても疑義がございまして、先国会におきましても、すでに法律の昭和五十一年三月三十一日限りとするものとするというこの時点の見解について、非常に違った考え方を私たちは政府あるいはまた与党に対しても申し述べておりました。 もともと三月三十一日を限度とするものとするというのは、その時限以前にやはり何らかの措置をすべきことを予想する立法の趣旨であったと思います。ところが、その期限内には何の措置もされなかったのでありまして、それからはるか後になる五月六日にこの法案の付託がございました。その時点ではもうすでに法律は存続しないものという観点に私たちは立っています。そういう観点からしまして、本国会におきましてこの問題が継続審議として論議されることについても疑義があるわけです。 これは多数決によって自民党の一方的採決で通ったものでありますが、われわれはやはり本法は、従前われわれが主張しましたように、本年三月三十一日をもってもう法律としての存続価値を認められないものと見ておりまするので、今国会におきまして、もうすでに閉会になる段階で閉会中の審議などということはあり得べきことでない、こういう見解に立っておりまするので、反対をいたします。 以上です。
○中村委員長 次に、瀬崎博義君。
○瀬崎委員 日本共産党・革新共同は、原子力船開発事業団法の延長法案の継続審議には強く反対をいたします。 その理由のまず第一は、事業団が原子力船の研究開発を行い得る体制では全くなかったという点であります。 大山報告の指摘を待つまでもなく、基礎研究はどこか他の機関で終わったものとして実用船をつくるかのような体制で行われておりました。また、十年の期限を切っている事業団ではとうてい有能な人材も集め得ないし、また技術の蓄積もできない、こういうことも明らかであります。さらには、関係の企業とかあるいは官庁の出向者の寄り集まりであり、「むつ」の原子炉の出力試験を行う前に原子炉関係の部課を廃止しているという過去の事実、これらはいずれも事業団が全く研究開発に値しない体制であることを証明しております。 第二に、この事業団はその成立経過がきわめて、今日の言葉で言えばロッキード的であり、黒い霧に満ちているという点であります。 たとえば、昭和三十年、原子力船調査会という民間の機関が出発点になって原子力船の開発研究が始められた。民間がつくった下敷きを、昭和三十六年、初めて政府が原子力船専門部会を原子力委員会の中につくってこれを政府プランにつくりかえ、かつ、昭和三十九年当時、メーカーも入った原子力委員会の専門部会で、入札価格三十六億円を決めておきながら、これにメーカーが応じず、本委員会で当時中曾根委員が入札以外の方法を指摘することによって、六十億以上の随契に結果としてなった、こういうふうな疑惑の過去を背負っているのがこの事業団であります。 反対の第三の理由は、原子力船開発研究の基本方針や研究の手順、方法等が全く間違っているという点であります。 最近の委員会でも明らかになりましたように、基礎研究についてはようやく船舶技研が細々とした研究をやっておりましたが、過去二十年間で十億の研究費にすぎなかった。これに対して、来年一年間で「むつ」につぎ込もうとする修理費が何と十億円、こういう矛盾した事実も出ておりますし、その基礎研究の過程でせっかく進歩した計算コードが開発されながら、これが全く「むつ」に採用されていない、こういう事実も明確になりました。過去、科学者、技術者も、この「むつ」建造に関係した人々が貴重な指摘をしているにかかわらず、これらは何一つ採用されていなかった。こういう点では、根本的に改めるべきはまず原子力船の開発研究の基本方針そのものであります。 こういう状況の中で、政府の原子力行政についても、安全局ができたりあるいは近く安全委員会をつくるなど安全の看板をふやすけれども、中身はちっとも変わらない。こういう現状のもとでしかも事業団を単に十年間延長しようとすることは、この十数年来の誤りをもう一遍歴史的に繰り返そうとするものであり、われわれはこういう点でこの原子力船事業団法の延長には強く反対をしております。 本法案の継続審議に反対し、廃案を強く主張して、私の討論を終わります。
○中村委員長 次に、近江巳記夫君。
○近江委員 私は、公明党を代表いたしまして、政府提出の日本原子力船開発事業団法の一部改正案の継続審査に対しまして、反対の理由を申し述べるものであります。 本事業団法は、附則第二条に「この法律は、昭和五十一年三月三十一日までに廃止するものとする。」とありますように、明らかに時限立法であり、その期限からすでに半年以上過ぎている今日、本法がいまだに存続しているという根拠はきわめて乏しく、もはや失効したものであると考えるのであります。 さらに、再々指摘されますように、原子力船「むつ」の放射線漏れ事故は、政府自身の調査報告にもあるとおり、無責任な開発体制にその根本原因が認められるのであります。「むつ」の事故が国民の間に巻き起こした、政府の安易な原子力行政と開発優先の姿勢に対する国民の不信の声はきわめて当然であります。 私は、抜本的に原子力行政を改めないまま「むつ」の開発を進めようとする政府に対しまして強い反省を促すとともに、失効したと考えられる法律を安易に十年延長しようとする改正案に対し反対の意を表し、この改正案を廃案とすべきであると強く主張します。
○中村委員長 次に、小宮武喜君。
○小宮委員 ただいま議題となっております日本原子力船開発事業団法の一部を改正する法律案の取り扱いに対するわが民社党の意見を申し上げます。 原子力船第一船の「むつ」の開発は、昭和三十八年以来日本原子力船開発事業団を中心として進められてきましたが、昭和四十九年、出力上昇試験の際に発生した放射線漏れのため、現在一時中断のやむなきに至っています。 わが民社党は、党の基本方針として、安全性の確保を前提として原子力の開発利用を推進する立場に立っております。事業団法の審議に際しましても、このような基本方針に基づき、主として「むつ」の開発における安全性確保の観点から審議を行ってまいりました。本国会におきましても、同事業団法については残念ながら議了するに至りませんでしたが、わが党は、今後の原子力船開発の必要性にかんがみ、閉会中におきましても引き続き同事業団法を審議すべきであるという考えでおります。 以上、わが党の意見を表明します。(拍手)
○中村委員長 以上で各党の発言は終わりました。 本案について閉会中審査の申し出をするか否かの取り扱いにつきましては、賛否の両論がありますので、この際、やむを得ずこれを起立採決によって決します。 お諮りいたします。 日本原子力船開発事業団法の一部を改正する法律案について、議長に対し閉会中審査の申し出をするに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○中村委員長 起立多数。よって、本案は、議長に対し閉会中審査の申し出をすることに決定いたしました。 ————◇—————
○中村委員長 この際、御報告申し上げます。 今国会、本委員会に付託になりました請願は、原子力船むつの佐世保港受け入れ反対に関する請願外回趣旨請願六件、原子力船むつの佐世保港における修理計画中止等に関する請願外回趣旨請願一件の合計九件であります。 これらの請願の取り扱いについては、先ほど理事会において協議いたしたのでありますが、委員会での採否の決定は保留することになりましたので、さよう御了承願います。 なお、本委員会に参考送付されております陳情書は、お手元に配付してありますとおり、科学研究基本法制定に関する陳情書一件であります。念のため御報告申し上げておきます。 本日は、これにて散会いたします。 午前十時三十八分散会