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77回国会参議院1976/05/11

内閣委員会 第3号

発言数
221
登壇者
16
会派数
4
開催日
1976/05/11

会議録

中山太郎自由民主党

○委員長(中山太郎君) ただいまから内閣委員会を開会いたします。  去る三月三十一日に行われました委員異動に伴い理事に一名の欠員を生じましたので、この際、その補欠選任を行いたいと存じます。  理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

中山太郎自由民主党

○委員長(中山太郎君) 御異議ないと認めます。  それでは、理事に野田哲君を指名いたします。     —————————————

中山太郎自由民主党

○委員長(中山太郎君) 次に、国の防衛に関する調査を議題といたします。  昭和五十一年度防衛庁関係予算について、防衛庁長官から説明を聴取いたします。坂田防衛庁長官。

坂田道太自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(坂田道太君) 昭和五十一年度防衛庁予算について、その概要を御説明いたします。  まず防衛本庁について申し上げます。  昭和五十一年度の防衛本庁の歳出予算額は、一兆三千七百七億三千七百万円で、前年度の当初予算額に比べますと一千七百三十二億九千九百万円の増加となっております。  次に、継続費は、昭和五十一年度甲III型警備艦建造費で四百二十七億八千五百万円、国庫債務負担行為は、武器購入、航空機購入、艦船建造、装備品等整備等で三千二百七十四億八千六百万円となっております。  また昭和五十一年度の自衛官の定数は二十六万七千五百三十四人で、前年度の予算定数に比べますと六百三十五人の増員となっております。  次に、防衛本庁の予算の内容について申し上げます。  昭和五十一年度予算においては、最近における経済財政事情を踏まえつつ、第四次防衛力整備五カ年計画の最終年度として防衛力の整備を進めることといたしておりますが、特に重点を置いた事項は次のとおりであります。  第一に、平時における自衛隊業務の中心をなす教育訓練の重要性にかんがみ、油購入費装備品の維持修理費等の教育訓練関係の経費について優先的な配慮を払い、隊員の練度の維持向上を期しております。  第二に、引き続き隊員の処遇改善のための諸施策を強化することとし、このため曹士俸給算定方式の改善の平年度化を初めとして、人事諸施策の改善を図るとともに、営舎内における生活環境改善等の諸施策を推進することとしております。  第三に、防衛力を広く国民的基盤に立脚したものにするため、災害派遣、その他民生協力活動を積極的に実施し得るよう、救難航空機の調達、施設器材の整備等を行うこととしております。  第四に、陸上部隊装備、艦船、航空機等主要装備については、所要の充実整備を行うこととしております。  なお、第四次防衛力整備五カ年計画において整備することとしていた装備について、その一部を取りやめ、当該計画の主要項目を変更いたしております。  以下機関別に内容の主な点について申し上げます。  陸上自衛隊の歳出予算額は、六千五百十六億五千三百万円、国庫債務負担行為は、五百二十一億三千万円となっております。  陸上部隊装備については、七四式戦車四十八両、七三式装甲車七両、六四式小銃六千五百丁等の購入を予定しております。  次に、航空機については、連絡偵察機一機、多用途ヘリコプター十機、輸送ヘリコプター二機、観測ヘリコプター十機、合わせて二十三機の購入を予定しております。  海上自衛隊の歳出予算額は、三千百四十億五千百万円、国庫債務負担行為は、九百八十一億七千四百万円、継続費は、四百二十七億八千五百万円であります。  昭和五十一年度の自衛官の定数については、艦船、航空機の就役等に伴い二百九十四人を増員し四万二千百九十九人となります。  また、艦艇については、護衛艦五千二百トン型一隻補給艦五千トン型一隻、海洋観測艦二千トン型一隻、掃海艇四百四十トン型一隻、合わせて四隻、一万二千六百四十トンの建造を予定しております。  次に、航空機については、対潜哨戒機六機、対潜飛行艇二機、初級操縦練習機八機、対潜ヘリコプター六機、救難ヘリコプター一機、合わせて二十三機の購入を予定しております。  航空自衛隊の歳出予算額は、三千六百二十一億八千万円、国庫債務負担行為は、一千六百十七億五千八百万円となっております。  昭和五十一年度の自衛官の定数については、航空機の就役等に伴い三百四十一人を増員し四万五千二百五十二人となります。  また、航空機については、要撃戦闘機十機、支援戦闘機八機、高等練習機十七機、初等練習機六機、救難捜索機二機、飛行点検機一機、救難ヘリコプター二機、合わせて四十六機の購入を予定しております。  内部部局、統合幕僚会議及び附属機関の歳出予算額は四百二十八億五千三百万円、国庫債務負担行為は、百五十四億三千三百万円となっております。  すなわち、防衛医科大学校の経費、各種装備品の研究開発費、その他各機関の維持運営に必要な経費であります。  以上のうち、自衛官の定数増、補給艦五千トン型一隻、海洋観測艦二千トン型一隻、掃海艇四百四十トン型一隻の建造については、昭和四十七年十月九日に閣議決定された「文民統制強化のための措置について」に基づき、国防会議に諮り決定されたものであります。  続いて防衛施設庁について申し上げます。  昭和五十一年度の防衛施設庁の歳出予算額は、一千四百十五億一千五百万円で、前年度の当初予算額に比べますと百十七億二千百万円の増加となっております。  また、国庫債務負担行為は、提供施設移設整備で六十六億六千五百万円となっております。  次に防衛施設庁の予算の内容について申し上げます。  昭和五十一年度予算の重点施策として、最近の基地をめぐる諸般の情勢にかんがみ、周辺住民の生活の安定及び福祉の向上並びに基地の安定的使用に資するため、防衛施設周辺地域の生活環境の整備等を一層拡充することとしたほか、駐留軍従業員の離職者対策及び福祉対策の充実並びに駐留軍施設の整理統合の計画的処理を図ることとし、所要の予算を計上いたしております。  以下各項別に内容を申し上げます。  調達労務管理事務費については、駐留軍従業員の雇用関係の特殊性にかんがみ、特別給付金の支給額の引き上げ及び駐留軍要員健康保健組合に対する補助金の増額を含め、五十二億六千五百万円を計上しております。  施設運営等関連諸費については、一千五十五億九千三百万円となっております。  このうち、基地周辺対策事業については、基地問題の実態に有効に対処し得るよう特定防衛施設周辺整備調整交付金五十億円、住宅防音工事費三十五億七千万円及び緑地対策費七億一千万円を含め、六百四十二億六千二百万円を計上しております。  提供施設移設整備費については、駐留軍施設の整理統合の計画的処理を図るため、歳出予算に百五十五億八千二百万円を計上しているほか、国庫債務負担行為に六十六億六千五百万円を計上しております。  その他相互防衛援助協定交付金七千九百万円、一般行政事務に必要な防衛施設庁費百四十九億九千六百万円を計上しております。  以上申し述べました防衛本庁、防衛施設庁予算に国防会議予算を加えた昭和五十一年度防衛関係費は一兆五千百二十三億五千百万円となり、前年度に対して一千八百五十億二千九百万円、一三・九%の増加となります。  以上をもちまして、防衛本庁及び防衛施設庁の予算の概要説明を終わります。

中山太郎自由民主党

○委員長(中山太郎君) 本件に関する本日の調査はこの程度といたします。     —————————————

中山太郎自由民主党

○委員長(中山太郎君) 次に、国家行政組織及び国家公務員制度等に関する調査を議題といたします。  まず、昭和五十一年度総理府本府予算について、総理府総務長官から説明を聴取いたします。植木総理府総務長官。

植木光教自由民主党総理府総務長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(植木光教君) 昭和五十一年度総理府本府の歳出予算について、その概要を御説明いたします。  昭和五十一年度総理府本府の歳出予算額は、九千三百五十一億九千六百十一万七千円でありまして、これを前年度歳出予算額七千三百四億四千百三十万五千円に比較いたしますと二千四十七億五千四百八十一万二千円の増額となっております。  以下、その主なるものについて申し上げますと、広報及び世論調査に必要な経費九十三億一千四百五十六万四千円、褒賞品製造に必要な経費六億一千四百二十九万円、恩給の支給に必要な経費九千五十六億四千百八十七万六千円、統計調査に必要な経費二十六億三千七百二十三万三千円、青少年対策本部に必要な経費十九億三百六十八万二千円、北方対策本部に必要な経費三億二千百三十九万四千円、日本学術会議に必要な経費五億七千四百五十二万円等であります。  次に、その概要を御説明いたします。  広報及び世論調査に必要な経費は、広報、世論調査の実施等に必要な経費でありまして、前年度に比較して二十一億四千五百四十七万六千円の増額となっております。  褒賞品製造に必要な経費は、叙勲及び褒章の授与に必要な経費でありまして、従来から実施している定例未伝達に要した経費が減額となっておりますので、前年度に比較して七千九百六十七万円の減額となっております。  恩給の支給に必要な経費は、恩給法等に基づいて、文官、旧軍人、その遺族等に対して恩給を支給し、また国会議員互助年金法に基づいて、退職した国会議員及びその遺族に対して互助年金等を支給するための経費であります。昭和五十一年度においては、恩給年額の改定等の恩給改善措置を講じることとしており、前年度に比較して二千百五十五億八千二百六十七万六千円の増額となっております。  統計調査に必要な経費は、社会生活に関する統計調査及び各種経常統計調査に必要な経費でありまして、昭和五十年度において実施の国勢調査等に要した経費が減額となっておりますので、前年度に比較して百四十三億八千九百三十万六千円の減額となっております。  青少年対策本部に必要な経費は、青少年問題の研究調査、少年補導のためのセンター運営費補助、青少年健全育成推進事業、青年の国際交流、青少年指導者の養成等事業、国民健康体力増強等のための経費でありまして、前年度に比較して二億五千二百七十二万八千円の増額となっております。  北方対策本部に必要な経費は、同本部の一般事務処理費及び北方領土問題対策協会に対する補助に必要な経費でありまして、前年度に比較して六千三百七十七万八千円の増額となっております。  日本学術会議に必要な経費は、科学に関する重要事項の審議、内外の研究連絡調査と国際共同事業の協力に関する業務の推進等のための経費でありまして、前年度に比較して六千八十二万三千円の増額となっております。  以上をもちまして、昭和五十一年度総理府本府の歳出予算の説明を終わります。     —————————————

中山太郎自由民主党

○委員長(中山太郎君) 次に、昭和五十一年度における行政機構及び定員の改正並びに行政運営の改善に関する行政管理庁の基本方針について、行政管理政務次官から説明を聴取いたします。近藤行政管理政務次官。

近藤鉄雄自由民主党行政管理政務次官

○政府委員(近藤鉄雄君) 本日は松澤行政管理庁長官が都合により出席できませんので、かわって政務次官の私から御説明を申し上げます。  第七十七回国会における内閣委員会の御審議に先立ち、行政組織及び行政運営の改善に関する諸問題につきまして、御説明を申し上げます。  現在、わが国は、不況を克服しつつ経済の安定成長と国民の福祉の充実を図らねばならないというきわめて困難な課題に直面しております。  このような情勢下におきましては、行政においても、従来の制度や慣行について抜本的な見直しを行い、安定成長時代にふさわしい簡素にして合理的な行政の確立を図るとともに国民の新たな要請にこたえていくことが緊要であります。  このような観点から、行政管理庁の業務について申し述べますと、第一に、行政機構の簡素合理化と厳正な定員管理を推進するとともに、行政事務の合理化を図る必要があります。  まず、昭和五十一年度の行政機構及び定員の審査に当たりましては、このような方針のもとに機構の新設及び定員の増加は厳にこれを抑制することといたしました。  すなわち、行政機構等につきましては、訟務行政の円滑な運営を図るため、例外的な措置として法務省訟務局の設置を認めましたが、その他の部局や特殊法人の新設は一切これを認めないことといたしました。  また、定員につきましては、既定の計画により定員削減を行うとともに、新しい行政需要についても極力振りかえによって対処し新規増員を厳に抑制する方針のもとに審査いたしました結果、一千五百十六人の縮減を見た次第であります。  これら行政機構等の改正につきましては、今国会で関係法律案の御審議を仰ぐことといたしております。  次に、行政事務の整理合理化を図るため、去る二月十八日、行政監理委員会に対して、行政事務の整理合理化方策について諮問し、国と地方とを通ずる行政事務の整理合理化及び行政事務における民間能力の活用等の方策の検討審議をお願いいたしました。  今後、同委員会の審議に積極的に協力するとともに、答申される事項については、その実現を推進してまいる所存であります。  第二に、監察業務につきましては、昭和五十年度においては、厳しい財政事情のもとにおける行政の簡素合理化と国費の効率的使用を図る見地から、特殊法人に関する調査等を実施するとともに、生活保護、労働者災害補償保険事業等国民生活に密接に関連する重要施策に係る監察を実施いたしました。  特殊法人につきましては、調査結果に基づき、昭和五十年十二月三十一日、十八に及ぶ特殊法人の整理合理化についての閣議了解が行われ、その推進が図られることになっております。  昭和五十一年度においては、行政改革を進めるため、行政監理委員会に諮問している事項に係る特別調査等を実施するとともに、生活環境の整備、消費者の保護等国民生活に関連する重要施策に係る監察を実施することにしております。  また、各地域で発生しております行政上の問題及び一般住民の行政相談事案につきましては、当庁の全国組織を十分に活用して、国民の立場に立って積極的にその改善、解決に努めてまいる所存であります。  以上、所管行政について御説明いたしましたが、今後におきましても行政組織及び行政運営の改善につきましては行政監理委員会の意見等を尊重し、また民意の反映にも十分留意して、これを強力に推進し、国民の信頼にこたえ得る行政の実現を目指して最善の努力を傾けてまいる所存であります。  委員各位におかれましても、一層の御理解と御支援をいただきますようお願いする次第であります。

中山太郎自由民主党

○委員長(中山太郎君) 本件に関する本日の調査はこの程度といたします。     —————————————

中山太郎自由民主党

○委員長(中山太郎君) 次に、恩給法等の一部を改正する法律案を議題といたします。  まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。植木総理府総務長官。

植木光教自由民主党総理府総務長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(植木光教君) ただいま議題となりました恩給法等の一部を改正する法律案について、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。  この法律案による措置の第一点は、恩給年額の増額であります。  これは、昭和五十年度における公務員給与の改善傾向の分析結果に基づき、従来の平均改善率による一律増額方式にかえて、上位号俸の約七%から下位号俸の一一・五%に至る上薄下厚的な増額を行うこととするものであります。なお、傷病恩給の基本額及び公務関係扶助料の最低保障額については、一一・五%引き上げることとしております。  その二点は、普通恩給等の最低保障の改善であります。  これは、長期在職の老齢者の普通恩給の最低保障額を四十二万円から五十五万円に引き上げる等、普通恩給及び普通扶助料の最低保障額を大幅に引き上げようとするものであります。  その三点は、扶助料の改善であります。  これは、妻に給する普通扶助料については、その者の年齢または有する子の数に応じ、また、公務関係扶助料については、扶養遺族の数に応じ、その年額に二万四千円、三万六千円または六万円を加算する制度を新設しようとするものであります。この措置によりまして、公務扶助料については最低六十万二百円が給されることになっております。  その第四点は、扶養加給額の引き上げであります。  これは、傷病恩給及び公務関係扶助料に係る扶養加給額を、現職公務員の扶養手当相当額に引き上げようとするものであります。  その第五点は、長期在職の老齢者等の恩給の算出率の特例であります。  これは、七十歳以上八十歳未満の者並びに七十歳未満の妻子及び傷病者に給する普通恩給または扶助料の年額を計算する場合には、普通恩給の最短資格年限を超える実在職年の年数が五年に達するまでの一年につき、さらに基礎俸給の三百分の一に相当する額を普通恩給の年額に加えることによって、その処遇の改善を図ろうとするものであります。  その第六点は、六十歳以上の旧軍人等の加算減算率の緩和であります。  これは、六十歳以上六十五歳未満の者に給する加算による普通恩給または普通扶助料の年額を計算する場合には、減算率を百五十分の二・五から百五十分の二に緩和しようとするものであります。  その第七点は、普通恩給と併給される傷病年金の減額の緩和であります。  これは、普通恩給と併給きれる傷病年金及び第二款症以下の特例傷病恩給の減額率一五%を一〇%に緩和するとともに、普通恩給と併給される第七項症の増加恩給及び第一款症の特例傷病恩給の年額について、所要の調整を図ろうとするものであります。  その第八点は、扶助料を支給されていない傷病年金等の受給者の遺族に対する年金の支給であります。  これは、傷病年金または特別項症から第一款症までの特例傷病恩給を受ける者が、当該恩給の給与事由である傷病以外の傷病により昭和二十九年四月一日以降に死亡した場合において、その者の遺族に扶助料等が支給されないときは、これに対し十万円の年金を支給しようとするものであります。  以上のほか、昭和十六年十二月八日前の傷病者に対する傷病年金の支給条件の緩和、女子公務員の夫に対する扶助料の支給条件の緩和、旧満州農産物検査所の職員期間の通算等所要の改善を行うこととしております。  なお、以上の措置は、実施時期を昨年より一カ月繰り上げて、昭和五十一年七月から実施することとしております。  以上が、この法律案の提案理由及びその内容の概要であります。何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛同あらんことをお願いいたします。

中山太郎自由民主党

○委員長(中山太郎君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。  これより質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言を願います。

野田哲日本社会党

○野田哲君 恩給の改正の審議に当たりまして、まず私は恩給の改正の前提となる公務員給与の取り扱いについて、政府の関係者に見解を承りたいと思います。  去る五月八日の日本経済新聞の報道でありますけれども、この報道によりますと、ことしの公務員給与の改善については、人事院の勧告は三%ないし四%台、こういう報道がなされております。本文を読みますと、「政府筋が七日明らかにしたところによると、」という形でこの記事が報道がなされておるわけであります。政府筋が七日明らかにしたところによるとことしの人事院のベア勧告の見通しは三%ないし四%台だと、こういうふうに報道されているわけでありますが、総裁はまだ見えていないですから給与局長に承りますけれども、人事院では、もうこの程度の三%ないし四%台という数字をでっち上げているんですか、この点はいかがですか。

茨木廣人事院事務総局給与局長

○政府委員(茨木廣君) 八日の日経の新聞の記事の問題でございますが、私どもも実はこれを見ましてびっくりいたしまして、一体どこがこんなことを出したんだということをあちこち問い合わせたわけでございますけれども、どうもはっきりしない。もちろん私どもといたしましては、いませっかく民調を開始したばかりでございまして、このような数字がいまの段階でできるはずもないわけでございまして、全くこれは私どもの関係しない問題でございます。  で、恐らくは、よくわかりませんけれども、その前の新聞、連休の四日の日でございましたか、各社いろいろの推定のものが出ました経緯がございます。これは例年やります民調の調査に連休明けから入りますので、その民調の調査期間、それから大体のスケジュールと申しますか、そういうものを記者団の方に発表いたしております。恐らくそれらいろいろつきまぜてお書きになったんではなかろうかと推定はしておるんでございますけれども、何せ「政府筋」と、こうございますものですから、どうも、確かめたわけですがわからない、そういうことでございます。

野田哲日本社会党

○野田哲君 そういたしますと、総務長官、この「政府筋」というのは、考え方といたしましては総理府かあるいは大蔵省か、それしか考えられないのですが、総理府の方ではこの点は、政府筋というのはどうなんですか、あなたの方ですか。

植木光教自由民主党総理府総務長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(植木光教君) 人事院は六日から民間の給与の調査に入られているわけでございまして、私どもがこの問題について何ら発言をした事実はございません。したがいまして、一切総理府といたしましては関知しないところでございます。

野田哲日本社会党

○野田哲君 その前に、四月の上旬であったと思うのですけれども、これは私は地方で読んだわけでありますけれども、共同通信から出たやはり同じような内容の記事でありますけれども、それによりますと、大蔵省はことしの公務員の給与の改定について、当初予算の範囲内でおさめるということで政府・与党と協議を始めた。つまり五%以下で改定を行う、こういうことで協議を始めた。こういうことが四月の上旬に共同通信の系列の新聞で全国一斉に報道されているわけですが、総理府としては大蔵省からそういう協議を受けましたか。

植木光教自由民主党総理府総務長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(植木光教君) 全然ございません。

野田哲日本社会党

○野田哲君 人事局長に伺いますけれども、四月の二十二日、かなり深夜でありますけれども、あなたは公務員関係の団体——組合と、ことしの公務員給与その他労働条件について、交渉といいますか、相談をされたことがありますか。

秋富公正総理府人事局長

○政府委員(秋富公正君) 二十一日の午後から、ただいま御指摘のように二十二日にかけまして、明け方にかけまして話し合いいたしました。

野田哲日本社会党

○野田哲君 そのときに全官公という組織と交渉されましたか。

秋富公正総理府人事局長

○政府委員(秋富公正君) いたしました。

野田哲日本社会党

○野田哲君 二十二日の午前零時三十分ごろ、全官公の組合の代表と会われたのはどなたとどなたですか。

秋富公正総理府人事局長

○政府委員(秋富公正君) 全官公は、公務員共闘の皆様とたしか零時五十分ごろからお会いいたしまして、その後にお会いいたしました。

野田哲日本社会党

○野田哲君 それはだれ——総理府のどなたが会われたわけですか、全官公の代表と。

秋富公正総理府人事局長

○政府委員(秋富公正君) 私がお会いいたしました。

野田哲日本社会党

○野田哲君 相手はどなたですか。

秋富公正総理府人事局長

○政府委員(秋富公正君) 全官公の菅原議長以下でございます。

野田哲日本社会党

○野田哲君 この全官公の組織で出しておる、具体的には、これは建設省職員組合北陸地方本部あるいは建設省職員組合中部地方本部、こういうところから出されている組合員あての情報の資料、これを見ますと、このときに、定期昇給を除いて八千円以上を示唆した、こういうふうになっておるわけですけれども、そういう具体的な数字をもってあなたは全官公の代表と応待をされましたか。

秋富公正総理府人事局長

○政府委員(秋富公正君) そういう具体的な数字は一切申しておりません。

野田哲日本社会党

○野田哲君 この組合員あての情報によりますと、二十二日の午前零時三十分より総理府の方と交渉、そうして政府回答平均八千円以上のものを引き出した、こうなっております。これは一体どこから出たんですか。あなた会われたわけでしょう。数字を示されたんじゃないんですか。

秋富公正総理府人事局長

○政府委員(秋富公正君) ただいま申しましたように、八千という数字どころか、数字は一切申しておりません。

野田哲日本社会党

○野田哲君 そうすると、何%というような率で、その道の者が計算をすれば八千円になるような率、これを示したというようなことはないんですか。

秋富公正総理府人事局長

○政府委員(秋富公正君) 公務員共闘の皆様とお会いしたと全く同じことでございまして、そういったパーセンテージとか金額というようなものはございません。

野田哲日本社会党

○野田哲君 そうすると、これらの組織で出されているこの情報というのは、総理府は全く、金額も、その金額が推定をされるような引き上げ率についても何ら関知をしていない、こういうふうにその場面のやりとりとしては理解をしていいわけですか。

秋富公正総理府人事局長

○政府委員(秋富公正君) 組合の皆様が、民間あるいは三公五現と同程度の額を期待されるという気持ちは理解できるということは申しましたが、それ以外のパーセンテージとか、数字いうものは申しておりません。

野田哲日本社会党

○野田哲君 そういたしますと、率とか金額、一切関知をしていない、こういうことなんですね。  そこで、人事院の総裁がお見えになったわけですけれども、一応、総理府としても、あるいは先ほど人事院の給与局長も、三%とか四%とか、あるいは巷間いろいろ数字が出ておるが全く関知をしていない、こういうふうにこの場では答えられるわけなんですけれども、各紙、新聞がいろいろ報道し、あるいはそのような情報が流れる。どうも私は、四月の二十二日でことしの春闘は山を越したと言われております、そこで一つの目安になる公労協、それから私鉄あるいは鉄鋼関係あるいは金属関係が決まっていったその段階で、否定はされておるけれども、実際は人事院と、大蔵省なり総理府の方と具体的なことしの公務員の給与の上げ幅について協議がなされたのではないか、こういうふうに思えてならないんですが、人事院総裁は、そのようなことは一切ないというふうに、この段階で、なければないということで明確にしてもらいたいと思うんです。その点はどうですか。

藤井貞夫人事院総裁

○政府委員(藤井貞夫君) そのような事実は全くございません。また、あるべきことでもないと思っています。

野田哲日本社会党

○野田哲君 大蔵省はきょうは見えていないですね。では改めてこの点を大蔵省に次の機会に伺いたいと思うんですけれども、どうも最近のそういう報道等を通じて感じられることは、大蔵省の方でことしの公務員の給与の問題について牽制球を投げているんではないだろうか、総理府なりあるいは人事院に対して牽制球を投げているんじゃないか、こういうふうな感じがしてならないわけなんです。まだ、これは大蔵省にしても総理府にしても、率の問題に触れる段階になっていないということは総理府の方はいま言われたわけです。これは牽制球ということになれば、大蔵省はまだセットポジションについていないのですから、セットポジションにつかないで牽制球を投げれば明らかにボークですよ、これは。こういうような牽制に対して、ボークに対して、まさか人事院の総裁なり給与局長、影響をきれるということはあり得ないことだと思うのですが、その点はいかがですか。

藤井貞夫人事院総裁

○政府委員(藤井貞夫君) 従来もそうでございましたように、そういうような、いわば牽制球といいますか、そういう言葉が適当であるかどうかは存じませんが、そういうことには一切影響を受けません。

野田哲日本社会党

○野田哲君 そういたしますと、人事院としては、従来やってきた一つの長い間の公務員給与を取り扱うについての方式とか、いままでのルールといいますか、やり方、方式、これをことしの場合にも従来どおりの形でやっていく、こういうことで理解していいわけですか。

藤井貞夫人事院総裁

○政府委員(藤井貞夫君) 従来の積み重ねによるルールというものがございます。このルールをことしの場合も従前どおり踏襲してまいりたい、かように考えます。

野田哲日本社会党

○野田哲君 わかりました。  それでは、人事院に対して次の問題、やはり給与問題で伺いたいと思いますが、去る三月に教職員の給与についての勧告が行われております。これを見ますと、いま教育職員の関係で大きな問題になっておる主任制度、四十県ぐらいで発令をされたというような報道もされておるわけですが、この主任に対する手当は去る三月の勧告には含まれていないので、そこでこの主任については、発令はされておっても給与はつかない、手当はつかないと、こういうふうに理解をしていいわけですか。

茨木廣人事院事務総局給与局長

○政府委員(茨木廣君) これは、勧告と同時に出しております勧告の説明の中で、主任等について特殊勤務手当の形でもって措置をすることを考えておるということを述べております部分がございます。そのように予算の範囲内でそういう措置を講ずるという考え方をいたしておるわけでございます。

野田哲日本社会党

○野田哲君 特殊勤務手当で措置するその金額、方法等はどういう内容になっておるのですか。

茨木廣人事院事務総局給与局長

○政府委員(茨木廣君) いまの特殊勤務手当の規則がございますので、この中に一つの種類をつくりまして、一種の連絡指導手当というようなものを一項目設けましてつけていく。それらにつきましては、大体、一日二百円見当というふうに考えております。で、対象範囲というものにつきましては、もう少し先にいきました段階で、規則あるいはそれに基づきます事務総長通達で範囲を明らかにしていくというふうな考え方でございます。

野田哲日本社会党

○野田哲君 一日二百円見当というふうに説明があったわけですが、これは、私はその説明の仕方が少しこじつけなんじゃないかと思う。主任というのは、年間あるいは一学期なら一学期を通してこれは発令されるものでしょう。一学期なら一学期、少なくとも一年間なら一年間、こういう形で発令されるものでしょう。それを日額で説明されるのはどういうわけですか。当然私は考えられるのは、月額幾らというふうにあなた方の方では考えておられると思うのですが、この点はどうですか。

茨木廣人事院事務総局給与局長

○政府委員(茨木廣君) これは特殊勤務手当でございますので、勤務に対する手当というかっこうに相なります。そこで、現在ありますものでは日額ないしは時間というような単位で決められておるものが全部でございます。まだ月額という形の特殊勤務手当というようなものは取り扱っておりません。そこで、やはり学校に出てきて勤務しました日を対象に日額二百円ということで、二十五日間、普通の月でございますれば大体五千円程度になると思いますが、そういうことで、おおむね五千円程度予定しているというふうに説明文の中には書いてございますが、ですから、たとえば夏の場合等で勤務しない日が現実に出てきたということになりますと、その日は支給の対象にならないというようなことに相なってくるものというふうに考えております。

野田哲日本社会党

○野田哲君 これは茨木給与局長ね、あなた少しこじつけじゃないんですか。給与法の中の特殊勤務手当ということを言われたわけですが、確かにこの給与法十三条の特殊勤務手当、人事院規則でいま該当の職種が四十六種類定められておりますけれども、この特殊勤務手当というのは、あなたの方が専門家なんですけれども、これは常識的に言われておるのは、法律にも書いてありますけれども、その職務について危険を伴うとか、あるいは非常な不快感を覚えるとか、あるいは不健康な状態で職務に携わる。そういう危険な状態や不快な状態あるいは不健康な状態というのが、臨時的にあるいは断続的に発生するという職務について手当を支給するというのが給与法十三条の特殊勤務手当、こういうことでしょう。したがって、そういう職務についたときにその都度支給をするということで、四十六種類ある特殊勤務手当については時間単位あるいは一日単位、こういうふうに定めてあるわけでしょう。あなたの説明によると、主任手当というのは日額で二百円見当ということになりますと、あれですか、主任という発令を受けても、それが主任である日と主任でない日とある、こういうことなんですか、少しこれは説明がこじつけなんじゃないですか。

茨木廣人事院事務総局給与局長

○政府委員(茨木廣君) この法律の中には、いま先生がお挙げになりました理由のほかに、もう一つのグループとして困難な勤務というのがございます。「困難な勤務その他の著しく特殊な勤務で、」というふうに最後のところに書いてございますが、私どもといたしましては、今回の主任の職務というものを、同じ教員という中で同僚の先輩的な立場でいろいろ連絡指導をされるというようなことでございますので、その困難性の著しいものについて措置をしていくということがこの制度の対象に入ってくる部分であろうというように考えて、そういうようなことで取り組んでおるわけでございます。  で、もちろん主任というものについておりますというと、主任の立場でいろいろ日夜考えておるという意味で、いま先生がおっしゃったような意味の職務としてではないかという感じの見方も考えられないわけではないと思いますけれども、そういうことではなくて、一応学校に出て勤務をします場合について、そういうような意味の主任としての仕事について実際仕事を行い、あるいは指導連絡をし、あるいはまあいろいろ準備なりで考えていらっしゃるというふうに考えていく。でございますから、これが自宅におる場合等については、やはり主任のポストについておられましてもその日は主任としての勤務に服したものとは考えない、こういう考え方でございます。

野田哲日本社会党

○野田哲君 そうするとあれですか、これははっきり聞いておきますけれども、月によって、五千円の月もあるし四千五百円の月もあるし、あるいは三千円の月もある。月によってまちまちだということなんですか、主任手当というのは。そうなんですか、はっきりしてください。

茨木廣人事院事務総局給与局長

○政府委員(茨木廣君) 人によって、月によって、やはりそういうまちまちな現象が生ずるだろうというふうに考えております。

野田哲日本社会党

○野田哲君 そうすると、   〔委員長退席、理事中村太郎君着席〕 その発令された主任について、きょうは一日主任の職務をやったとか、きょうは主任の職務をやらなかったとか、これはどういう基準でだれが判定するのですか。そんなことはあり得ないでしょう。

茨木廣人事院事務総局給与局長

○政府委員(茨木廣君) 先ほどもちょっと触れましたように、先生もそういうお気持ちでおっしゃっておるんだろうと思いますけれども、現実に主任の仕事を、目にあらわれた形でやる場合と、いろいろ準備その他のことで考えておる、あるいは研究しておるという場合とあるだろうと思います。そこで、それはやはり学校に出て勤務に服された日はその事務に従事したものと考えていく、それ以外の日はやはりそれに従事しなかったというふうに考えていくというふうに、やはりある程度形式的に処理しやすい線を引いた上でしないというと、それはいかぬだろうというふうに考えております。

野田哲日本社会党

○野田哲君 これはどうしても茨木局長、あなたの説明では納得できませんよ、これは。   〔理事中村太郎君退席、委員長着席〕 主任というのは学期の初めとか年度の初めに発令されるわけでしょう。発令されるんでしょう。学校の中では、主任というポストというか地位というか、職務、年間を通して、あるいは学期を通して発令される。それが手当については日額で主任の業務をやったときにつけられるんだ。これは手当と発令の形式とが全く一致しないんじゃないですか、どうなんですか、その点は。特殊勤務手当の定めてあるこの人事院規則、これは四十六種類ありますね。見ると皆はっきりしているんですよ、これは。特殊勤務手当を出すべき状態というのは、高所作業手当というのは非常に高いところで作業したとか、あるいは深所作業手当、これは深い地下で作業したとか、坑内作業手当とか爆発物取扱手当とか用地交渉手当とか、全部はっきりしているんですよ。そういう場所で、あるいはそういう職務に従事をした時間に対して払われる。だから時間単位あるいは一日単位、こういうことになっておるんですよ。主任というのは毎日毎日発令されるものではないでしょう。初めから主任というのはだれそれということが一つの学校によって決まっているわけでしょう。決まるわけでしょう。そういう制度をつくろうとしているわけでしょう。それに対して、手当は毎日毎日日額なんだ。これは、制度と、あなたの方でいま説明された手当の支給の形態と全くロジックが合わないんじゃないですか。これはどうなんですか。

茨木廣人事院事務総局給与局長

○政府委員(茨木廣君) 数は二十二の二というのが一つありますので四十七でございますけれども、その中には、たとえば教員関係で言いますと、教員特殊業務手当、教育実習等指導手当、それからもう一つ多学年学級担当手当というようなかっこうのものがございます。大体これが皆困難性を理由とするような職務内容ということで入ってきたんだと思いますけれども、そういうものがございます。それらにつきましても、やはり実際学校で教えた日にはついていくということでございまして、学校に出ていない日はつかないというたてまえでやってきておるわけでございます。特勤でございますので、やはりそういうような考え方をしていかなければいかぬだろうというふうに考えておるわけでございます。この辺は月額の特勤という形をとるものを始めればこれはまた別でございますけれども、一応そうなりますと、今度は俸給の方の調整額なり何なりで扱うべき性格のものというような議論もいろいろ吟味してみなければいかぬ問題がございます。現在の主任というようなものについては、一応一般的に各先生方がいろいろな校務を分担され、さらにいろいろな係の主任というような意味の主任にもつくというようなことでいろいろ校務を分担していらっしゃる。その中でも特に勤務の困難性の著しいものということで、いま省令化されましたものの中から主任手当をつけていくものがしぼられていく、こういうスタイルでございますので、現段階といたしましては、やはり学校に出て勤務につきました日の合計額を出して月給の恐らく支払い日に精算をしていくという姿をとっていくということになるわけですが、そういうふうにせざるを得ない。ですから、一応発令されました主任が、今度は具体的に勤務についた日を対象に特殊勤務手当をつけていく、こういうような考え方をとるわけでございます。

野田哲日本社会党

○野田哲君 二十二がもう一つあるから四十七種類ですか。確かに説明になったように、教員の場合にも教員特殊業務手当、教育実習等指導手当、多学年学級担当手当等、教員の場合にもありますが、これはやはり勤務がはっきりしておるわけですよ、この場合には。対象になる勤務というのは非常にはっきりしているわけですよ。ところが主任というのは、これは主任としてどういう業務につく場合が主任だということではないわけでしょう。地位でしょう、これは一つの管理職としての。管理職的な性格の一つの地位でしょう。だから、それを給与法十三条の特殊勤務手当にこじつけるところに、あなた方の説明のどう考えても無理がありますよ、これは。これは校長、教頭に対して手当がついている、一般の公務員であれば管理職手当がある、そういう性格に類するものでしょう。ですから、これは給与法十三条のそこに無理やりにこじつけた特殊勤務手当ではなくて、新たに必要であるとするならば給与法を改正してやるべきことだ、改正のために必要な勧告を行って。給与法の改正を必要とする事項じゃないですか、総裁はどう思いますか、これを。無理ですよ、これは大体。

藤井貞夫人事院総裁

○政府委員(藤井貞夫君) いろいろの御議論があることは私たちも承知をしておりまして、それなりに慎重な検討を加えて結論を出したつもりでございます。  この主任に対して何らかの給与的な改善措置を講じてくれということは、先生もお詳しいように昨今急に出てきた問題ではございません。かなり前から何らかの処遇というような話は出ておったように私も聞いております。また、去年の三月に、人確法に基づく第二次、第三次の改善をいたしますることについて、文部大臣から私あてに、次にはこういう点をひとつ考えてくれないかと、所管大臣としての要望が出てきております。その中で、主任についても所要のひとつ改善措置を講じてもらいたいが、それはわれわれも言っておりましたように、当時の状況では、主任といっても制度がはっきりしておらない、地方によっても違うし学校によってもまちまちであるというようなこともございましたので、やはり制度的に確立をしてもらうために規定の整備を必要とするのではないかということも内々の相談では申し上げておりました。これに即応いたしまして、文部省といたしましては昨年の暮れに規則の制定をやられ、また本年に入りまして国立学校の規則の改正をいたしまして主任というものの規定を整備して、その職務内容を明確に打ち出すということにされたわけでございます。そういうことを踏まえまして、私たちといたしましても慎重にいろいろ検討をいたしました結果、これについて今度の第三次勧告の内容の一つとして措置を講ずることが適当であろうという結論を出したわけでございます。  そこで、この処遇をやりまするための方策といたしましては、局長からも累次申し上げておりますようにいろいろな方法がございます。一つは、いま野田委員も言われましたように、あるいは管理職手当というようなことのやり方というものもあり得るのでありましょう。しかしこの点は、そもそも主任というものの職務あるいはその地位というものが管理職じゃないんだと、そうじゃなくって、要するに連絡調整、指導助言なんだということに位置づけられたという事実がございます。したがってこれは特別調整額で措置をするわけにはまいらない。そういたしますと、その次に俸給に匹敵をいたしまする俸給の調整額でやっていくというのも一つの技術的な方法としては考えられます。しかし、この俸給の調整額というのは、これは本俸自体と同じような措置、取り扱いをせられるものでございますが、しかしこの主任というのは、本来教員として教壇に立って生徒児童を教えていくという本来的な職務を持ちながら、要するにそれに並行して校務分掌の形として付加された職務の特殊性ということでございます。また、文部省の指導方針といたしましても、この主任というのはなるべくは固定的になるのじゃなくって、その能力を持った適任者があるならば広くこれを及ぼしていくということが適当ではないかというようなことを言っておられます。そういたしますと、俸給の調整額で措置することはむろんこれは適当でない。その次には、先生もいまおっしゃいましたように、これについては、これは特別のそういう給与体系の一つとして法律でもってやるように勧告をすべきであったのではないかというような御議論も、御議論としてはあり得ると思うんであります。しかし、私たちといたしましては、この問題は給与制度全体として見ました場合には、私もそうでありますが、なるべく給与の体系その他というものは、緻密で時勢の変化に適応して、即応していかなきゃならぬ面もあるけれども、一面あんまり複雑になることもどうかと思うんでありまして、また別の意味では、簡明であり単純明快であるという要素もこれは無視ができない点でございます。そういたしますと、この主任については、何といっても一般職の職員の給与の体系の中で位置づけられる地位というのが教育公務員という特殊のものであり、しかもこれは高等学校以下ということで限られてまいりますし、またその対象自体も、全部が全部これの範囲に当たるものでもないというようなこともございますので、ここに新しいそういう体系をつくることもいかがかというふうに感じたわけでございます。といたしますれば、後に、処遇を何らかの形でやるとすれば、現行の体系のもとでは特殊勤務手当しかない。しかもその特殊勤務手当には、いまも御指摘もございましたが、要するに困難グループというグループがございますので、その職務の内容として困難であるということになればここに入れていくことが最も適切であり、またなじむものではないかということからこういう措置を講じたことでございますので、その点ひとつ御了解を賜りたいと思います。

野田哲日本社会党

○野田哲君 これはまた次に機会がありますから、これはそういう説明、一生懸命されましたけれども納得できないので、改めてやりたいと思います。率直に言って私がこれに疑惑を持っているのは、あるところから政治的な圧力がかかって、勧告の中に入れてこれを法律改正を必要とするような形で主任手当を出す場合には、後でまた国会でいろいろ議論があるということで、国会での審議を避けようという形で無理やりここに給与法十三条にこじつけたんじゃないか、私はこういうふうな疑惑を持っていますが、いずれまた機会を改めてただしてまいりたいと思います。  そこで、藤井総裁に伺いますけれども、ことしの、先ほど来議論いたしました公務員給与についての人事院の勧告は大体いつごろを予定されておりますか。

藤井貞夫人事院総裁

○政府委員(藤井貞夫君) 先刻私が参ります前に話が出ておったかもしれませんですが、その話が出ておりますれば繰り返しになることは御勘弁を賜りたいと思います。  大体例年どおりの順序で進んでおりまして、調査は今月の六日から始めております。大体いまの目途としては来月の十六日あたりまでかかって詳しい調査をしてまいるつもりでございます。この集計を終わりますためには、事務的また技術的に大変な困難が伴うことは御承知のとおりでございますけれども、これについてもできるだけ馬力をかけて勉強して早目にやるように作業は進めます。進めますけれども、例年の状況ということもございますし、調査の対象を簡略化するというわけにもまいりません。従来のやはり正確なことで、悉皆調査と同じような形のものを出したいというようなこともございますので、同じ大体のスケールでやっておりますために、結果的に申せば、いまのところではっきりは申し上げられませんが、大体やはり八月に入ってからになる。去年の例を大体頭にわれわれとしては描きながら、故意にそこにくっつけるというのじゃなくて、速やかにやれるべき点はやって馬力をかけていく。しかし、全体として見れば、例年の大体テンポということでお考えをいただいて結構であろうかと思います。

野田哲日本社会党

○野田哲君 例年の例ということで、八月にというおよその見当をいま言われたんですが、例年の例と言われても、一昨年は佐藤人事院総裁が病を押して七月の二十三日にやられているわけですね。結局あの当時の背景としては、そのころに臨時国会が、参議院選挙の行われた後でその国会がある。そこで、できることならばそれに間に合わせたいということで七月にやられましたね、二十三日ですか。

藤井貞夫人事院総裁

○政府委員(藤井貞夫君) 二十六日です。

野田哲日本社会党

○野田哲君 二十六日にやられたわけです。こういうこともあるわけですから、例年の例と言われてもそういう例もあるわけでありますから、早目にやろうということで人事院の給与局の方は大変御苦労なさると思うのですけれども、やはりできるだけ早いにこしたことはない。七月にはなりませんか、これは。

茨木廣人事院事務総局給与局長

○政府委員(茨木廣君) 一昨年の場合には調査期間そのものを六月の八日で打ち切ってございます。ことしは六月の十六日というふうに予定して調査を始めるようにしておるわけでございますが、そこで、それだけでももう八日間違いますから、七月の二十六日に八を加えましても八月にもうすでに入ってしまうのでございまして、なかなか一昨年のぺースでやるということは、その調査期間から推しましてもとても無理なことだろうというふうに考えられます。で、なかなか、こちらの方の問題だけではなくて、やはりその間には大変数多い各方面の陳情を受けましたり、あるいは折衝がございましたりというようなことが、職員団体関係との間でも、あるいは任命権者側からのいろいろ要望もございますが、そういう場面も織り込んでそういう作業が進んでまいりますものですから、そういう意味のやはり熟成期間と申しますか、そういうものを置きながらこの調査を進めていくわけでございまして、そういうようなことをいろいろ考えてみますというと、一昨年とは別の普通の年の期間を短縮していくということは、無理がなくてかつ短縮していくということは大変むずかしい状況じゃなかろうかというふうに考えておりますが、できるだけ一生懸命やりたいとは思っております。

野田哲日本社会党

○野田哲君 総務長官が退屈そうですから総務長官にお聞きします。  公務員の給与が、四月から引き上げられるべきものが、実際公務員諸君の手に渡るのはいつも早くて十一月、例年十一月か十二月ということで非常におくれている。この問題の議論、これは何回もこの委員会の場でもやられてきたところであります。そこで昨年、一昨年と、こういう非常におくれるというやり方について改善措置を図るべきだということについて附帯決議も二回にわたって行って、総務長官もそのことについては検討を約されているわけですが、具体的に、総務長官としていまの段階で成案があれば考え方を示してもらいたいと思います。

植木光教自由民主党総理府総務長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(植木光教君) 早期支給の問題につきましては、もう一昨年来の懸案でございまして、それまでももちろん受給者からいたしましたならば一刻も早くということであったわけでございますが、早期処理を図ってまいりますのには、前国会におきましても申し上げましたけれども、いろんな制度を考えたわけでございますが、これはただ単に総理府内で考えただけではございませんで、学識経験者にもお集まりをいただきましてやったわけでございますけれども、方法といたしまして、予備勧告をまずやってもらい、それから本勧告がある。その予備勧告の段階でその予備勧告額を支給をして、そして本勧告があったならばそれにさらに対処する、こういう案と、それから、予算編成前に勧告をしてもらう。そういたしますと予算編成で計上されるわけでございますから、そのまま支給されるということになるわけでございます。それから、俸給表の改定については国会の御審議をいただきませんで政令に委任をするという案がございます。  これらをずっと検討をしてきたわけでございますけれども、民間給与がどういうふうになるかということがわからない状況の中で予備勧告制度を設けるということはいかがなものであろうか。やはり国民の理解を得なければならないわけでございますから、この点について問題がある。それから予算編成前の勧告につきましても同じような考え方が出てくるわけでございます。それから、政令に委任をいたしますと、これはもう国会で御審議をいただくということがなくして、ただ政府が勧告を受けて、極端な言葉を使いますならば恣意的にその政令を公布する、こういうようなかっこうになるというのはやはり問題である。したがいまして、私どもといたしましては、もう現行の制度のもとでできるだけ国会において早期に御審議をいただいて、そしてその結論を待つという以外には方法はいまのところ考えられないということになったわけでございます。そしてまた、現在もそのような状況でございます。今後ともいろいろ検討をしてまいりたいと存じますけれども、私どもといたしまして、いま申し上げたような状況でございますので、なかなか早期支給というもののための制度の改革ということは困難であるというのが現況でございます。  いずれにいたしましても、受給者の立場からいたしましたら、公務員の立場からいたしましたならば早期に支払いを受けたいというのは当然の要請でございます。ちょうどその勧告が行われている際に国会が召集されておりましたならば直ちにできるわけでございます。もし、国会が召集されていない休会の際には一体どうすればよろしいか、それだけのための国会の召集をやるということができるかどうかというようなことについては、これは前向きでいろいろ考えていかなければならないというふうに思います。

野田哲日本社会党

○野田哲君 結局、何回議論しても同じようなあれしか出てこないんですけれども、いま総務長官が、国会が開かれておるときに勧告があればというお話が出たわけですけれども、八月という——藤井総裁が言われた例年の例というのは八月だろうと思うんですけれども、八月のいつも中旬、真ん中ごろですね、大体地獄の方も休みになるという八月の十五日ごろに勧告をして、総務長官の方は国会が開かれておるときに勧告があればというようなことでは、この問題はいつまでたってもらちが明きませんよ、これは。およそ常識的に考えて八月ごろに国会があるはずもないわけですよ、通常国会が終わって間もなくということですからね。で、これはさらに公務員の全体の権利問題、交渉権あるいは協約権等の問題をも含めて前進的な検討をぜひお願いをしておきたいと思うんです。  そこで恩給の問題について伺いたいと思うんですが、この前の恩給法の審議の際に「戦地勤務に服した日本赤十字社の救護看護婦の処遇については、旧軍人、軍属に比して不利となっているものがあるので、その救済措置を図るよう検討すること。」、こりいう附帯決議を全会一致で行ったことは総務長官も恩給局長も御承知のとおりであろうと思います。この点について救済措置が図れるような具体的な方法について検討をなさっているのかどうか、現段階の考え方を総務長官なり恩給局長の方から聞かしてもらいたいと思います。

菅野弘夫総理府恩給局長

○政府委員(菅野弘夫君) ただいま御指摘のような附帯決議があったわけでございまして、そのうちにおきましても、私たちはいろんな角度からこの検討を続けておるところでございます。日赤の方からもいろいろ事情をお聞きしましたり、資料をいただきましたりしておるわけでございますが、何分にも恩給法上の技術的な問題というのを超えまして、非常に恩給制度の根本にかかわるような問題でございますので、いま結論めいたものを持っているわけではございませんが、基本的な問題点といたしましては、恩給制度というのが公務員の年金制度としてつくられ、そうして、百年の歴史を持ってまいりましたといういきさつがございますものですから、そういう点から公務員の身分を持たない方に対して恩給制度の枠内でどう処理できるのかということにいろいろ疑問もあり、苦労しているところでございます。恩給局の内部で、さしあたりましては、いろいろな制度担当の部課だけでなくて恩給局の衆知を集めるという意味で、特別に内部の委員会などをつくって検討しているところでございます。

野田哲日本社会党

○野田哲君 検討しているということで、まだ具体的にこういう成案という段階まではいってないんですか、どうなんですか。

菅野弘夫総理府恩給局長

○政府委員(菅野弘夫君) いま基本的なことを申し上げましたような理由で、成案を得るというところにまでは至っておらないのでございます。

野田哲日本社会党

○野田哲君 この問題はまた片岡委員の方からも触れられると思いますのでこの程度にして、もう一つ伺っておきたいと思うんですが、今度の改正、七月からの引き上げということになっておりますが、この七月というのは、公務員の給与の改善にスライドをするという原則からすれば、これが妥当な措置とは思えない。当然これは四月から行われるべきだと、このたてまえというのは、これは総務長官としてもそういうふうに考えているというふうに受けとめていいわけですね。

植木光教自由民主党総理府総務長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(植木光教君) 私の基本的な考え方は四月から実施すべきであるという考えでございます。

野田哲日本社会党

○野田哲君 そうすると、今後さらにこれをそれに向けて前進させると、こういうことはこの場で政府の考え方として確認をしておいていいですね。

植木光教自由民主党総理府総務長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(植木光教君) 御承知のように、過去二十年間ずっと実施時期は十月でございましたのが、四十九年から一ヵ月ずつ繰り上がってきたわけでございます。御承知のように、今年度は非常に財政状況が困難な中でございましたが、私どもとしましては、何とかしてこれを繰り上げたいという努力をいたしまして、最終的な大臣折衝の段階におきまして七月から実施するという、一カ月繰り上げに財政当局の理解を得たという状況でございまして、私どもといたしましては引き続き努力をしてまいる決意でございます。

野田哲日本社会党

○野田哲君 わかりました。  もう一つ、昨年来、あれは人事院の報告だか勧告だかよくわかりませんが、提起のあった公務員の週休二日制のトライアル、あの程度のことで私はトライアルというふうには理解ができませんけれども、まあトライアル。あれはあれとして、トライアルという問題が提起をされているんですが、これは一体、いま現状、政府の取り扱いとしてはどういう状態になっておりますか。

植木光教自由民主党総理府総務長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(植木光教君) 週休二日制の試行につきましては、人事院の試行基準を受けまして一月の二十九日に関係閣僚懇談会を開きまして、関係省庁連絡会議で検討することにいたしまして、そして各省ごとに具体的な試行方法及びその場合の問題点についてつぶさに検討を重ねてきたわけでございます。私が事務当局から報告を受けておりますのによりますと、実務上の検討はかなり煮詰まってきているのでありますが、なお調整を要すべき事項が残っているということでございます。  一方、各省の事務当局を通じまして諸官庁の閣僚の意向を確かめましたところ、いまの国内景気の状況、企業倒産、失業者数というようなものも依然として高い水準にある世界経済情勢のもとで、試行に踏み切ること自身についても検討が必要であるという意見が相当数出ているのでございます。  なお、本日の新聞にも投書が出ておりますが、私自身は早急に調整を進めまして関係閣僚懇談会を開催して試行を決定をいたしたいという強い意向を持ち、懇談会の座長であります官房長官とも協議をしているのでございますけれども、国民の中からは、恐らく試行をするということと、実際本格的に週休二日制を実施するということを、間違えてといいますか、区別しないでとらえておられる向きがあるのではないかと思いますが、公務員が週休二日制をやるなどというようなことはとんでもないことであるというような意見等も出ているのでございます。私といたしましては、人事行政の主管閣僚といたしまして調整を進めますとともに、できるだけ早く試行に移りたいという考え方でございます。このためには、いま申し上げましたような国民の理解というものが背景になければなりませんし、また関係省庁の協力を得なければならないというところでございます。いずれにいたしましても、ただいま試行を実施することについて努力をしているという状況でございます。

野田哲日本社会党

○野田哲君 人事院総裁、いまお聞きのとおりなんですよ、総務長官の説明。半年近くたってもああいう状態ですね。初めはことしの一月から試行ということでしょう、あなた方の方の計画は。いまのような状態に対して、これを提起をして計画を示した人事院としては、この現状に対してどういう認識をお持ちですか。

藤井貞夫人事院総裁

○政府委員(藤井貞夫君) 試行計画の実施がおくれておることにつきましては、ただいま総務長官からるる事情の御説明があったとおりでございます。実は昨年の勧告における報告で、週休二日制については本年の初期からトライアルをやることにいたしたいんだという意味合いの考え方をはっきりいたしたのでありますが、それ以来、これはまあ勧告その他と違いまして、結局は各省がそのつもりになって実施をしていただかなければなりませんし、またそのこと自体が国民生活の運営というようなことにも多大の関係があるというようなところもございますので、われわれとしても一方的に無理やりに突っ走ってというわけにもこれはまいりません。そういう筋合いの事柄でもございますので、昨年の報告をいたしまして以来、累次それまで続けてまいりました各省との密接な接触、協議、懇談というのをさらに強化をいたしまして、いろんな問題点の持ち出し、あるいは整理をやるというようなことで鋭意努力をしてまいりました。で、その結果、これは私たちの所期の目標から見ますと、その時期はおくれたことは事実でございまして、その点は遺憾に存じておりましたけれども、これもいろいろ事情がございましたこともありまして、人事院としての手続の整備というものは本年に入ってから一応完了をしたということに相なったわけでございます。すなわち、われわれが示しましたトライアルをやるについて、個々の職員について考えてみれば、これに該当する人は職務専念義務の免除という形でやっていくことに道を開くということにいたしまして、それに基づく通達その他所要の措置も講じたわけでございます。人事院といたしましては、そういう慎重な配慮のもとにやった手続でございまするし、要するに、諸外国あるいは天下の大勢から見ましても、少なくともここでトライアル自身をやっていろいろな問題点というものを洗っておくということが、将来の本格実施のためにぜひとも必要であるという判断からこういう措置を講じたわけでございますので、ぜひともこの線に沿って、できるだけ速やかにトライアルに踏み切っていただきたいということを期待し、いろいろな機会を通じて総理府を中心に申し上げておるような次第でございます。  まあしかし、いま総務長官も苦衷を訴えられましたように、いろいろむずかしい問題点がなおあって、調整が手間取っているということについては、総理府の御苦労というものを了としつつも、人事院といたしましてははなはだ遺憾なことに考えておる次第でございますので、今後ともトライアルのできるだけ速やかな実施については、機会のあるごとに要望してまいりたいと考えておる次第でございます。

野田哲日本社会党

○野田哲君 人事院の総裁がね、あんまり総理府の方のぐずぐずっとした報告に理解を示しては、この問題、けりはつきませんよ、これは。もともと勧告であるのか報告であるのか、つかみどころのないような出し方をするから一年近くもこの問題は握りつぶされておる。大体、政府のこの人事院の報告なり勧告なりあるいは計画に対する対応の仕方もおかしいですよ、これは。以前は公務員の給与の実施時期を平気で何カ月も値切って大変な損害をかけるおる、あるいは都合のいいものは三月に勧告してすぐ三月中に法案を出してすぐ通せというような、そういう対応の仕方もある、あるいはもうまるっきりいまのように握りつぶすといいますか、歯切れの悪い対応の仕方。その問題その問題で適当な対応の仕方であっては私は困ると思うのです。だから、この点についてはもうちょっと歯切れのいい対応の仕方を総務長官に要望して私の質問を終わりたいと思います。

片岡勝治日本社会党

○片岡勝治君 それでは若干の質問をしていきますので、よろしくお願いをしたいと思います。  最初に、いま野田委員の方から触れられた教職員の給与勧告問題について、ちょっと一、二点、私の方からも関連してお尋ねをしたいと思います。   〔委員長退席、理事加藤武徳君着席〕  その第一は、今度の勧告の内容は一体何か。まあ非常におかしい質問なんですけれども、今回の勧告の内容はどれとどれなのか。

茨木廣人事院事務総局給与局長

○政府委員(茨木廣君) 従来から、勧告事項は、要するに人事院の権限外のことで法律等の改正を要しますものを中心に勧告の形をとり、その他のものは説明でもっていたしておるという態度をとっております。そこで、今回の勧告事項として出されておりますものは、教員給与につきましては、昨年設けられました義務教育等教員特別手当の、これも規則で細則は決まっておりますが、その規則を改正する前提といたしまして、必要な最高限度額が現在法定されておりますが、そこで、その最高限度額、現在が一万百円でございますが、これを一万五千二百円に改めていただくこと、その実施時期は三月一日という、こういう内容のものがこの教員関係の勧告でございます。  あとやはり教員も関係しますが、その他の方々もということで、育児休業を命ぜられました者についての休業給というものを新たにつくっていただくという内容のものが、やはり勧告内容になっております。この二つが勧告の形でございます。

片岡勝治日本社会党

○片岡勝治君 そうすると、いま問題になっております教職員の主任手当というのは勧告ではないと、こういうふうに確認してよろしいですね。

茨木廣人事院事務総局給与局長

○政府委員(茨木廣君) まあこれは従来から、夏の一般勧告の際にも法律事項は勧告の形で出し、それから人事院規則等で定めておりますものを改正いたしますのは、その勧告の説明資料の中あるいは報告書の中等で触れることとしておるということを明らかにして、一体的に出しておるわけでございます。そこで、勧告そのものではございませんけれども、勧告と一体をなすものということで、主任手当の問題についても、説明のところで、主任手当、それから現在もございますところの教員特殊業務手当の拡大適用、それからもう一つ、俸給表の運用に関します部分といたしまして、校長、教頭の特旨等級、一等級に全員進めるという問題、それから今後の問題といたしまして、「農富な教育経験と優れた教育実績をもつ教諭で、職務の等級上の評価として特に教頭に準じて取り扱うことが適当と認められるものについては、教職の特殊性等から一等級とすることができるよう途を開く必要が認められるが、」ということで、それの検討の上措置をいたしますということ、これだけのことをその説明のところで触れておるわけでございます。

片岡勝治日本社会党

○片岡勝治君 お答えは、質問の趣旨をよく理解されてはっきりお答えをいただきたいと思います。いま答弁によると、勧告と一体のものというう説明があったんですけれども、そういうことにはなりませんよ。この勧告というのは、明らかに人事院総裁から参議院河野議長あてで、勧告というのははっきりしていますから一体のものというふうなことには私はならぬと思うんですよ、これは。勧告は、明らかに義務教育教員特別手当はその限度を一万五千二百円としなさいと、これが勧告であって、この勧告の中には主任手当というのはいささかも入っていませんよ。そういうふうに人事院が勝手に解釈されるというのは困りますね、これは総裁どうですか。

藤井貞夫人事院総裁

○政府委員(藤井貞夫君) まさしく正式な形式上の勧告事項といたしましては御指摘になりました特別手当の限度額の勧告でございます。ただ、いま給与局長も申し上げましたように、人確法の内容を具体的にいたしまする際に、勧告事項だけでなくって、いろいろ人事院といたしまして独自で措置ができますものも含めてやっていくということが、給与制度全体の適正均衡を保持することからも必要であろうかという考え方に従来も立っておるのであります。これは例年の夏の勧告、一般的な勧告についてもそうでございます。勧告として政府にあるいは国会に御措置をお願いしなければならぬことのほかに、その後の情勢の変化等に伴って人事院としてかくかくのことをいたしたいというようなことも織り込んでやっておるのでございます。それに、この人確法の規定でもって人事院に勧告義務が与えられておりますが、この法案の審議等の過程におきましても、人事院の性格から申して、勧告をお任せいただく限りにおいては、それらのやり方その他の給与措置の全般については、ひとつ人事院の立場もあるので人事院にやり方についてはお任せをいただきたいと、また勧告として正式に国会、政府にお願いしなければならないことはそういうことで措置をいたしたいというようなことを申し上げておるというようないきさつもございます。そういうことで、いま給与局長も申し上げたように、一体的ということを実質上申し上げたのでありまして、形式的には勧告はいま御指摘になりましたことが一つでございます。

片岡勝治日本社会党

○片岡勝治君 人事院の方の気持ちはいま総裁がおっしゃったようなことだろうと思いますよ。しかし法令的に考えれば、主任手当というのは勧告に入っていない。しかも人確法によれば勧告によらなければならない、ねばならないということになっておりますからね。つまり、人確法に基づく教職員の給与改定というのは、人事院が勝手にやっちゃいけないということなんです。それは国会に対してあるいは政府に対して勧告をしなさい、そして、いわば民主的に手続を経てこの措置をとりなさいということで、もし人事院総裁のような解釈ができるとすれば、人事院の権限の中で人確法に基づく給与改定ができるということになれば、これは国会への勧告や政府への勧告もなしに全部できるということになるじゃありませんか。それは許されてないんですよ。だから、いまさっき野田委員も追及されたが、この特殊勤務手当そのものに適用させるというところにそもそも大きな矛盾があるわけです。それを勧告と一体なものだなんという答弁はちょっと了承できません。それは明らかに法律違反の解釈です。そうでしょう、人確法に書いてあるんだから。そう人事院が拡大解釈して、人事院の権能でできる、そういう解釈ならばわざわざこういうことを書く必要はない。これは明らかにおかしい。ひとつ検討してもらいたいと思うんです。これは大変な矛盾であり、われわれ国会としては参議院議長あてに出された勧告をいま審議すると、こういうことですからね。しかし、勧告書を見ればないじゃないですか、入ってない。しかしそれは一体のものだなんというごまかしの提案を、これはもう客観的に給与問題を処理しようという人事院がそういうごまかしをやるということは、われわれ国会の側からするとこれは許されませんよ。これは大変な問題です。この点について、ひとつ人事院の方で再検討していただきたい、このことを要望いたして、いまの点については明後日また引き続いて質問をしたいと思います。  さて、恩給の問題について若干質問を続けたいと思います。なお、これは明後日審議される予定になっております国家公務員の共済組合の問題とほぼ内容的には一体のもののように考えられます。そこで、明後日もその問題に関連して質問をさせていただきたいと思いますので、その点を含んで、恩給部分に限って、しかし共済とも非常に関係が深いわけでありますから、恩給の部分についてお考えを伺いたいと思います。  恩給は、すでにその該当者は逐次減るという、物理的にそういう傾向になっておりますけれども、いまその人数ですね、文官、武官というのですか、昔の言葉で言うと。その人数、概略で結構です。そしてその傾向ですね、年々大体どのくらいの人数が減っていくのか。ちょっとこれは予告しておらなかったから、あるいはおわかりにならなければ明後日でも結構だと思います。

菅野弘夫総理府恩給局長

○政府委員(菅野弘夫君) 概略でございますけれども、大体総数が二百六十数万でございまして、そのうち文官は二十万弱、残りが旧軍人でございます。  それから、年々減るだろうというのはまさにそのとおりでございまして、新しく入ってくる方はほとんどおりませんので、年々老齢の方が亡くなったり何かしまして減りますが、もちろん恩給の場合にはその方に遺族がおられますとそちらの方に転給されますので、そういうのを全部総合いたしますと、年々、最近のケースで申しますとやはり数万ずつ減っているというのが実情でございます。

片岡勝治日本社会党

○片岡勝治君 さて、恩給について、毎年その給与改定の機会にわれわれ内閣委員会としてもいろいろ意見を出し、最終的には附帯決議ということでさらに一層の改善を希望してきたところです。そして恩給局の方でも、率直に言ってまあ歩みが遅いという、私どもそういう批判があるわけでありますが、とにもかくにもその改善のために努力をされている点、私ども敬意を表します、率直に言って。   〔理事加藤武徳君退席、委員長着席〕 そういう立場で、さらに幾つかの大きな問題が残っているわけでありますが、その第一は、何といってもいま野田委員からも質問のあった適用の期日ですね、改善の。これは総務長官も基本的には公務員給与の改善の時期に合わすべきだという考え方のいま答弁があったわけであります。そういう考え方であれば、予算要求の時点における恩給局の要求をやっぱり総務長官のおっしゃるような基本的な態度、まあ全く公務員に準ずるということになれば、いま一年何カ月ですか、四ヵ月ですか、さかのぼらなければならぬわけでありますけれども、まあ一遍にそれは無理だろうと思うんです。ところが、恩給局の概算要求を見ますと、五十一年度は七月からにしてくれというように一ヵ月さかのぼっての適用を要求しているわけですね。まあはったりのない要求という評価はありますけれども、あんまりこれじゃ正直過ぎるんじゃないですか。少なくとも総務長官が、公務員に準ずるということであれば、恩給局の要求としては七月一日からというようなことでは私はなかなかこの実現はほど遠い。公務員の期日に合わせる実現はほど遠い。そういうことで、もう少し欲張った要求をすることによって——まあ欲張った要求をしたからといってすべて解決するとは思いません。しかし、少しずつ近くなってくる、そういうことを私は感ずるんですが、この点どうですか。

植木光教自由民主党総理府総務長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(植木光教君) 御承知のように、本委員会におきましてもいろいろ附帯決議がございまして、この附帯決議の実現のために新規に予算を要するというような点がございます。まあできるだけ附帯決議を尊重して実現をいたしたいということで努力をしているわけでございますが、たとえば、いまの実施時期につきましては、四月実施で出したらどうだということを私も恩給局にも申しましたし、恩給局としてもそうしたいという強い意向を持っていたわけでございますけれども、いろいろ改善作業をやっていきます過程におきまして、御承知のように、五十一年度の予算要求は一五%以内の増額要求ということが決まったわけでございます。しかしながら、恩給につきましては改善措置の平年度化の所要額というものは一五%の枠外にすると、まあこういうふうになったわけでございまして、そこでいろいろ作業をいたしていきますと、実施月を四月にいたしますと非常に大きな金額になるわけでございます。したがいまして、いろいろ部内において検討もし、また財政当局とも非公式に折衝をいたしました過程の中で、七月実施ということも果たして最終的に実現するかどうかわからないというような状況でございましたけれども、遠慮してと言いますよりも、思い切って七月実施という一カ月繰り上げの案を出したというのが内部的な事情でございます。この結果、いろいろな改善措置と合わせまして恩給費予算の伸び率は三一%を超えるということになったのでございます。この四月実施ということにいたしますと、それだけで三五%の増ということになってしまいます。まあそういうことでございますので、今年度の財政事情の中で一ヵ月繰り上げということを最終まで主張をいたしまして、他の年金はそれぞれ据え置きでございますけれども、この恩給については一カ月繰り上げに成功をしたという点についてはひとつ御理解をいただきたいと思うのでございます。

片岡勝治日本社会党

○片岡勝治君 あなたや恩給局長が努力をされている点は、冒頭申し上げましたように私も評価しているんですけれども、まあ受給者の方からすれば大変ささやかな要求で、もうちょっとプラスアルファをつけた要求をしたっていいじゃないか、そういうことによってもう少し繰り上げのスピードが速まるのではないかというふうに私どもも感ずるわけです。漏れ承ると、厚生年金の方は来年度を期して五月実施というようなことを検討しているやに聞いているわけです。まあそれがどういう根拠か何かわかりませんが、恐らく民間の賃金が春闘によって四月ないし五月、まあ大体それに年金も合わせていこうというような、これは私の推測でありますけれども。それから、もう一つはいま言ったように、大変切りかえの時期がずれておりますから、それに近づけるというようなことで目下検討中ということでありますから、厚生年金が五月実施ということになりますれば、これは当然恩給の方もそれに見合っていかなければいかぬと思うのですが、まあ仮定のお話ですから答弁を求めてもなかなかお答えにくいと思いますけれども、基本的に厚生年金とのずれがあるということは、これは好ましいことではないと思うのですね、それとの関係はどういうふうにお考えですか。

菅野弘夫総理府恩給局長

○政府委員(菅野弘夫君) 厚生年金と恩給の実施時期でございますけれども、これは直接関係はないのですが、同じ国の公的な年金として一つのバランスというのはあろうと思います。そういうことで、従来は恩給が十月ということでございましたし、それから厚生年金の場合は長らく十一月ということでございました。それが最近多少両方ずれたりしているわけでございますが、今年のことに関しましては、先ほど総務長官がお答え申し上げましたように、非常にわれわれとしてはがんばったつもりでございまして、厚生年金が八月で据え置かれたままになうているのを七月にしたわけでございます。厚生年金の方は三ヵ月ずつまとめるということもあるのかと思いますが、八月の次が五月というふうなのが新聞記事で出たようなことがありますけれども、正確な情報を私もつかんでいるわけではございません。恩給に関しましては、厚生年金とのバランスがやはり全然ないわけではございませんけれども、もう一つは、恩給の場合に違う特色として、私は現職公務員との関係がやはりもっと優先的に大事なことじゃないかというふうに思っております。したがって、そういう意味におきましては、先ほど総務長官がお答えしましたような線に沿ってさらに努力をしたいというふうに思っているわけでございます。

片岡勝治日本社会党

○片岡勝治君 共済年金あるいは厚生年金そしてこの恩給、それぞれ特色はありますけれども、制度的には大どころは一本筋が通った一体的なものだろうと思います。もし厚生年金が来年度を期して五月実施ということに仮になるというようなことになれば、当然恩給の方もそれに見合って、共済年金の方もそれに見合った実施時期をぜひ実現していただきたい、このことを要望しておきます。  次に、今度の大きな特色は、いわゆる改定の率をいままで一律にしてきた、それを今度はある段階で改定の率を若干差をつけたということでありまして、これも当内閣委員会の年来のいわば希望条件であったのです。  ちょっと参考に聞きたいのですが、いま恩給をもらっている最高額は幾らですか。これも文官、武官、その前歴、おわかりになりましたらお願いいたします。

菅野弘夫総理府恩給局長

○政府委員(菅野弘夫君) 恩給の最高額でございますけれども、普通恩給で申しますと、これはある高等裁判所の長官を最終的におやめになった方でございますけれども、約五百六十万ということでございます。それから、軍人さんの方の最高の金額は約二百五十万ということでございます。ちょっとお断りしておきたいのは、この高等裁判所の長官、文官の方の最高の方でございますけれども、非常に高過ぎるという印象をお持ちかもしれませんけれども、非常に特殊でございまして、実は非常に古い時代の裁判官の場合には、もう大正の前期の話でございますが、そういう方については、当時の俸給制度のこともあったのだと思いますけれども、三割加給というのが判検事についてついておりまして、そのことを除くと約四百三十万ぐらいになる万でございます。それからもう一つ、非常に高いのは、在職年が、これが裁判官の方が皆そうだと思いますが、在職年が非常に長うございまして、この方の場合には三十八年在職をいたしているわけでございまして、そういう点がありまして非常に高額になっているわけでございます。ちなみに一般行政官の場合には、たとえば次官等のポストについた者について現在恩給の額でございますけれども、これは大体百八十万ぐらいの方が最高でございます。それから、先ほど軍人さんの例を挙げましたけれども、これは在職年三十七年の元陸軍大将の方でございます。

片岡勝治日本社会党

○片岡勝治君 まあ非常に特異は例だそうでありますけれども、いままでのこの改定の方式で言えば、年額五百六十万円もらっている方も、仮に一〇・七%引き上げをする場合にはこの人も一〇・七%上げるわけですね。したがって、最高クラスの人にとっては大変有利な改定であったということも——五百六十万などともう全く私ども想像のできない恩給をもらっている。高いことは結構ですから、そのこと自体悪いことじゃないんですけれども、ちょっと公平の原則からすると余りにも差が大き過ぎるのではないか。こういつたことを是正する意味で今回の改定についてはランクを設けたということでありますけれども、計算は公務員の給与の改定の分析等行われてこりいう数字が出てきたと思うわけでありますけれども、その骨子、どういうことでこういう数字が出てきたのか、これをひとつ簡明にわれわれにわかりやすく御説明願いたいと思います。

菅野弘夫総理府恩給局長

○政府委員(菅野弘夫君) 数学的と申しますか、統計的な処理が入っておりますので、なかなか簡明にうまく説明ができませんが、要するに現職公務員の給与のアップをずっと各号俸ごとに分析をいたしてみますと、ある一定の傾向というものがあるということがわかります。必ずしも、一つ一つの号俸について見ますとでこぼこがあるんですけれども、公務員給与の全体の上がり方を見ますと一定の傾向があるということが看取されるわけでございます。そこで、これは統計学上は何か回帰分析とか、そういう言葉によってあらわされているようでございますけれども、大体の傾向をいまの公務員給与の実態で見ますと、ある一定額と一定率というものにあらわせるということがわかりましたので、当委員会の附帯決議もたびたびあるところでございまして、一律アップよりはそういう傾向も反映したような恩給改善を行いたいということで、そういう要求をしたわけでございます。したがいまして、ある一定率と一定額という一本の線でできた方が一番客観的によかったんじゃないかと思いますが、実は一昨年以前の給与勧告でございますとあるいはそういうことができたように私たちは思いますけれども、昨年の勧告は、御承知のようにかなりいろいろな、何と申しますか、在職公務員についてのいろいろな配慮があったんだと思いますが、たとえば二等級以上のアップが非常に少ないというようなことがございまして、それから八等級についても若干の傾向もございますので、私たちとしては三等級から七等級という一番基本のところをもとに置きまして、それにいま言いました下と上の方を若干考慮した形の、同じ形の一定率と一定額ということでやったわけでございます。これは全般的に申しますと、要するに、公務員給与では個々の号俸をとってみますと、何と申しますか、下の号俸の一〇・七%アップが、その次の上の号俸はどうなっているかと申しますと、必ずしもずっと一線になっていないようでございますけれども、私たちの手法としては、仮定俸給額が高くなれば高くなるほど必ずアップ率は低くなるという方式をとったわけでございます。  どうもちょっと数学的な、あるいは統計的なあれがございますので、どうも私の頭では十分簡単に御説明できませんでしたけれども、以上のような傾向をもちまして、とにかく公務員給与の改善傾向をかなり忠実に反映したというふうに思っております。

片岡勝治日本社会党

○片岡勝治君 今年初めてでありますからなかなかむずかしかったと思うんですが、これからも、つまり来年度以降も基本的にはこういう考え方、つまり一律方式じゃなくて、公務員の改定の率にできるだけ合わせたそういう改定をこの恩給改定に適用していこうと、こういうふうにお考えですか、どうですか。

植木光教自由民主党総理府総務長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(植木光教君) ただいま御指摘のとおり、私どもといたしましては、今後も上薄下厚方式で対処してまいりたいと考えております。

片岡勝治日本社会党

○片岡勝治君 次の問題でありますけれども、恩給では扶助料、年金の方では遺族年金ですか、通称遺族年金と言った方がわかりやすいと思うんですけれども、これは半額支給ということになっておりますね。私たちも、これもこの当委員会でいつも問題になるわけでありますけれども、恩給受受給者が亡くなられた場合にその遺族に支給される額はその半分になる。ですから、恩給なり年金なりで老後を暮らしておるその家庭にとっては大変深刻な問題になるわけですね。それをカバーするという意味もあって、昨年度、扶養する者がおった場合にはそれに対する手当というものが加算をされるという制度ができたわけであります。今回もそれをさらに改善をしていくということになっております。私はやっぱり基本的には二分の一支給という率が大変低い。そうした付加的なものではなくて、基本的にこれを六〇%、まあ何%がいいか、多ければ多いほどいいに決まっているんでありますけれども、何%ぐらいがいいかということをひとつ根本的に考えていただきたい。もちろんこれは恩給だけではありません。共済年金もそうであるし、また厚生年金もそうだろうと思うんです。で、まあ私ども常識的に考えて半額というのはちょっと低過ぎる、少なくとも七、八〇%ぐらい支給されてもいいんではないかというふうに考えているわけなんですけれども、この点はどういうふうにお考えになっておりますか。

植木光教自由民主党総理府総務長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(植木光教君) 扶助料に関しまして今回は改善をいたしました。これは、ただいま片岡委員が御指摘のとおり二分の一ということではお気の毒であると、改善すべきであるという考え方に立ったものでございまして、普通扶助料について厚生年金等と同様の寡婦加算制度、公務関係扶助料については遺族加算制度を創設したわけでございます。今回の加算制度の創設によりまして、給付水準自体はかなり改善されることになるわけでございますが、受給者の年齢の構成でありますとか、家族構成によって一定額を上積みするということにしたわけでございます。いまお話しのように、六割でありますとか、七割であるとかいうような定率による増額ということも私どもとしては一つの有力な考え方として検討し、また財政当局とも交渉したわけでございますけれども、結果といたしましては、今年度はただいまのような額の加算と、こういうことになったわけでございます。したがって、低額恩給受給者につきましては、額を積み上げることにいたしましたのでおのずから有利になるものでございます。遺族の実態に合った改善であると私どもは考えているのでございまして、満足はいたしておりませんが、その低額の恩給受給者の中では、もう六〇%を超える者もかなり出る、特殊な者につきましては七〇%を超えるというようなことになるのでございます。こういう額の加算が引き続きよろしいか、それとも定率によって改善を加えていくかということは、それぞれ一長一短あるわけでございます。しかし、検討をすべき引き続いての課題であるというふうに考えておりまして、扶助料受給者の立場に立ちまして今後努力をしてまいりたいと存じます。

片岡勝治日本社会党

○片岡勝治君 ひとつ一段の努力をしていただきたいというふうに思います。つまり、半分というのは、老夫婦二人で恩給で生活をして、たまたま受給者がお亡くなりになった、だから半分でいいじゃないか。そういう根拠かどうかわかりませんけれども、単純に考えるとそういうふうに考えられるわけです。しかし、老夫婦二人で生活していたからといって、家賃が一人亡くなられて半分になるわけじゃない。ですから、そういう点からすると、この二分の一というのは、扶養する者があるなしにかかわらず半額というのは実態に合ってないんじゃないかというふうにわれわれは考えるわけです。ですから、これはやっぱり基本的に六〇なり七〇なりにすると、そういうことがまず考えられてしかるべきではないか。いま総務長官がいろいろ他の部分で配慮されている点、私ども大いにその努力は多とするわけでありますが、そういう基本的な考え方に立ってひとつ三分の一というもの、五〇%というものの改善をぜひ御努力願いたいと思うわけです。  最後に、先ほども大臣から出ました、前回から大変問題になっております従軍日赤看護婦の恩給適用の件であります。これは私ども調査室でいろいろお骨折りをいただいて、あるいは日赤等の協力もいただいたそうでありますけれども、その実態がほぼ明らかになってまいったわけでありますけれども、当局の万はこういつた資料をお持ちでありますか。つまり、特に人数ですね、そういう点について当局の方でもお持ちになっておられるのかどうか、ちょっとお伺いしたいと思います。

菅野弘夫総理府恩給局長

○政府委員(菅野弘夫君) 先生お持ちの資料と合致するのかどうかわかりませんが、私たちの方も日赤当局からいろいろ御説明を受けたり、資料の提供を受けたりいたしまして、いろいろな意味の人数がございますけれども、従軍看護婦さんの人数なり、その後の御就職の状況なり、そういうものについて把握をいたしておるつもりでございます。

片岡勝治日本社会党

○片岡勝治君 すでにこれは四、五年前にもこの委員会で問題になって質疑が行われておりました。しかし、そのときにはほとんど質疑だけで終わってしまったわけでありますけれども、今度の調査を見ますと、私どもが考えておる恩給適用者が二百六、七十人、これもその幅をどういうふうにするかによって違いますけれども、とりあえず、とにかく制度をつくるという、そういう点から私ども考えておるわけでありますけれども、そう大した人数ではない、とりあえず救済していこうという人たちの人数を調べてみますとその程度ではないかということでございまして、あなたの方でお持ちになっているその人数というのは大体こういう数字ですか、これに近い数字ですか。

菅野弘夫総理府恩給局長

○政府委員(菅野弘夫君) いま言われましたのは、恐らく従軍看護婦として行かれた数の総数ではなくて、長い間外地に抑留をされた方等の中で、それを文官的なみなし方をすれば該当されるというふうな数字ではないかと思いますが、そういう数字も私たちも拝見をいたしております。

片岡勝治日本社会党

○片岡勝治君 特に、前回もいろいろこの問題について質疑がありましたとおり、大変厳しい戦地で従軍看護婦として勤務され、しかも長い間その後抑留をされておった方々に対する救済措置でありますけれども、確かに恩給局長が言われるとおり、このままこの恩給法をすぐ適用するということについては大変問題がある乙とは私どもが十分承知をいたしております。そこで、まあわれわれは、そのまま適用ができないならば、ひとつ特例法をつくって、こうした方々を恩給を適用できるような人にみなしてこれの救済措置をする以外に道がないのではないかというふうに考えられるわけなんですね。恩給法をそのまま適用するということが大変無理だということは、これはこの前の審議でも当局の方がそういう答弁をしております。こういう考え方はどうですか、私どものこういう特例法をつくって救済する道があるのではないかという。

植木光教自由民主党総理府総務長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(植木光教君) 局長からも御答弁を申し上げましたように、そしてまた、いま片岡委員から御指摘がありましたように、公務員の経歴を全く有しない赤十字社の看護婦等に対しまして、恩給法をそのまま適用するというのは大変むずかしい問題があるわけでございます。しかしながら、この看護婦さんたちが、非常に御苦労をなさった、そうしてまた非常に大きな犠牲を払われたという事実は私ども十分認識をいたしております。したがいまして、恩給局の中にプロジェクトチームと申しますか、この問題について何か対策をとることはできないかということで、いま鋭意その資料を集めたり、研究をさせたりいたしているのでございます。いまお話がございました特別法をつくるというのも一つの考え方であろうかと存じます。そういうことも含めまして、ひとつしばらく時間をおかしいただき、検討を続けさせていただきたいと存じます。

片岡勝治日本社会党

○片岡勝治君 この問題については、後ほど私どもの方で準備いたしましたこの恩給法の特例法を、公明党さんと一緒に今国会に提出する予定で、その趣旨は明後日お話を申し上げたいと思いますけれども、一つの考え方として、ぜひ当局の方でもこれを参考にしていただきたいし、また各党におかれても、十分私ども提示した特例法について御検討いただき、決して私ども、出した案に拘泥はいたしません。したがって、各党で十分検討して、もし合意が得られれば、先ほど申し上げました、そんなに大きな人数ではない、したがってそんなに莫大な予算を必要とするわけではないと思うわけでありまして、この点ひとつ委員会の方でも十分これを取り上げていただきまして、理事会等でこの取り扱いをひとつ検討していただきたい。これは明後日また申し上げますけれども、この点を申し上げまして私の質問をきょうは終わりたいと思います。

岡田広自由民主党

○岡田広君 恩給改善につきましては、当委員会におきましても附帯決議をもって政府に要望を申し上げておるところでございますが、昭和五十一年の恩給一部改正法律案において相当お取り上げをいただき、かつまた歳入欠陥という予算編成の非常に厳しい環境下において、七百六十七億という増額の予算を見るに至りました植木総務長官初め政府関係当局の御努力に対しては、片岡委員同様非常に多とするところでありますが、まだ若干われわれの不満とする事項がございますので、四、五点について御質疑を申し上げたいと存じます。  その前に大臣にひとつ心構えと申しますか、一点お尋ねしたい点がございます。それは政府の社会福祉政策の実施に当たりまして、概念規定は定かではございませんが、たとえば、お気の毒な方に温かい手を差し伸べる母子年金法とかというものに対して、われわれはこれを社会保障と、こう申しておるわけでございますが、それに対して恩給法は、これは国家保障じゃないか、こういうような社会通念を持っておるわけでございます。その点に関して、前の当委員会において、時の松本副長官に対してその点をお伺いいたしましたら、そのとおりだと、こういう御回答を得ておるわけでございますが、大臣、その点いかがでございますか、お心持ちだけ。

植木光教自由民主党総理府総務長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(植木光教君) そのとおりでございまして、国家保障と私どもは基本的な理念を持ち、これに対処しているところでございます。

岡田広自由民主党

○岡田広君 それでは細部に参りますが、野田委員、それから片岡委員の御指摘になった条項は一応省いて、まず最初に加算の問題についてお尋ねをいたしたいと存じます。  恩給局長、恩給法上加算年というのはどういうような意義を持ち、かつまた実在職年に対してどういう位置づけをしておられるか、ひとつお教えを願いたいと思うんでございます。

菅野弘夫総理府恩給局長

○政府委員(菅野弘夫君) 恩給法の中にそういう確たる定義はないわけでございますけれども、その法律全体の趣旨を拝見いたしまして定義ということを考えてみますれば、公務員が、たとえば危険な地域ないし危険な勤務に服するというような場合等におきまして、実際の在職年を主とすれば、それに従として加えられる割り増し年であるというふうに考えております。

岡田広自由民主党

○岡田広君 そういたしますと、恩給制定以来百年の長い歴史の中で、私なりに恩給法をひもといてみました場合に、加算年というものの取り扱いが、やはり年次年次にいろいろと変遷の歴史をたどっておるわけでございますが、加算が実役と同じように恩給の金額計算に算入されておった問題と、それから、戦後恩給法が新しく再出発した時点に設けられた加算年の取り扱いに関する余りにも不合理な減算率の規定というものがずっと今日までつきまとっておるわけでございますが、概略、加算年の算入と、それから減算率がどういうような時点で制定されて、それが今日どのように歴史的な過程を経て残存しておるか、ひとつ局長からお教えを願いたいと思います。

菅野弘夫総理府恩給局長

○政府委員(菅野弘夫君) ただいまのお話は、加算の取り扱いと申しますか、加算年を実在職年に単純にプラスをするという面と、それから実在職年が、たとえば軍人さんでございますと十三年あるいは十三年に足りない部分について減算をいたしておりますが、その両方についてのお話のようでございますので、ごく簡単に触れてみたいと思います。  戦前は、すべて加算年というのは実在職年と全く同視をいたしまして、全面的に入っていたわけでございますし、それから先ほど申されました減算率というのはなかったわけでございます。戦後二十八年に軍人恩給が復活をいたしましたときに、これはその当時の審議会の答申等をもとにして法律案ができたわけでございますけれども、その際におきまして、戦後の恩給制度、特に軍人恩給制度においては、やはり新しい観点からもながめなければならぬということで、恩給独特の割り増し年であります加算年の扱いにつきましては、加算年というのは一切算入しないのだ、資格年としてだけは見るんだということが一つ入りまして、もう一つの柱といたしまして、いま御指摘の減算率という制度ができたわけでございます。たとえば十二年で資格が出る方が、十一年で、あと加算が一年あって十二年であるという方につきましては、百五十分の五十のところを、百五十分の三・五それから差し引くという制度でございます。それが一時は、昭和三十三年だと思いますが、三・五ではなくて百五十分の四・五にするというように強化をされた時代もありましたけれども、その後におきましては、この減算率につきましては、昭和四十八年のときに——いま軍人さんの方だけで御説明を申し上げておりますけれども、四十一年には、そういう状態ですけれども妻子につきましては加算減算率をなくすとか、あるいは四十二年には七十歳以上の御老齢の方についてはやめるとか、それから四十六年には減算率を六十五歳以上については撤廃するとか、そういう改善をいたしてまいりまして、昭和四十八年にまた大きな改正がございましたけれども、一つは、いままで資格年だけしか入っておりません加算年が、七十歳以上の御老齢の方については加算年として全部取り込んでまいる、妻子もそうでございますが、そういう改正。それから、一方において六十歳以上の方につきましては、百五十分の三・五という減算率を二.五というふうに緩和するという改正があったわけでございます。その後昨年の改正におきまして、先生方御存じのように加算年をまるまるお金目に反映させる七十歳以上という制限を六十五歳というふうに引き下げました。一方、二・五という率は、本年お諮りいたしております法案におきまして、二・五を二・〇に緩和をするということをお願い申し上げているわけでございます。  以上大変簡単でございましたけれども、加算年の算入の動き、それから減算率の動きを申し上げました。

岡田広自由民主党

○岡田広君 以上ずっと、恩給法が二十八年に復活いたしましてから二十四年間顧みましても、減算率というのがいまだに百五十分の三・五、これはどういうことかと、もあ釈迦に説法の感がございますが、一言付言さしていただきたいと思うのですが、五十一年度の伍長の仮定俸給が約六十万、減算率がなくて百五十分の五十をいただくとするならば、もう手取りの恩給金額は二十万。私どもが調べた百二十四万の中で一応減算率の適用をされる人数がおおよそ六十万、その実在職年が大体五年。そういたしますと、十二年で恩給権が発生いたしますので七年間というものは一応この忌まわしい減算率というものの適用を受けるわけでございます。百五十分の三・五を一年ずつ引かれますと、七年間というものが引かれるわけでございます。そういたしますと百五十分の二十五、百五十分の五十から百五十分の二十五を引かれますと、実際に六十四歳以下の恩給証書によって郵便局からいただく一年の恩給の金額は十万足らずだと、これが現実でございます。  そこで私、大臣にひとつ御理解を願いたいと思うのは、わわれが苛烈な戦地勤務に一年おったということについて三年間の加算年というものをいただいておるわけでございます。ところが、過去の恩給法の改善をずっと見てみますと、常に、いま恩給局長が御説明になりましたように年齢制限というものがっけられておるわけでございます。われわれの旧赤紙応召者の軍人というものの年齢は、いわゆるノーマルなる家庭生活、社会生活における生理年齢ではございませんで、一応一年行って三年間の加算をつけられるほど肉体的な消耗、一応寿命的な損耗というものをしておるんだと、これが現実でございますので、われわれのやはり応召旧軍人に対して年齢の制限規定というものは、これは余りにも過酷じゃないかと、いまのあたりまえな社会生活、家庭生活において生理年齢を加えたものと違う一つの特殊性を持っているんだと、こういう点をあれやこれや考えた場合に、ひとつ端的に大臣に、願望でございますが、この忌まわしい減算率の適用だけでもひとつ撤廃をなさる御意思があるかどうかお聞かせ願いたいと思います。

植木光教自由民主党総理府総務長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(植木光教君) 減算率の改善につきましては今年度もしたわけでございますが、いまお話しの点につきましては、確かに対象が六十五歳未満の年齢層、実在職年の平均五、六年程度と、こういうことでございます。他の公的年金との均衡の問題もございます。そこで、まあここで撤廃と、一挙に撤廃という御要請は私も十分理解はできるんでございますけれども、徐々に改善をさせていただく、できるだけ早期に改善をするという努力をさしていただくということで御理解をいただきたいと思います。

岡田広自由民主党

○岡田広君 大臣も胸中お察しできますので、なるべく年齢制限の撤廃と減算率の撤廃はひとつ要望を申し上げまして、一応加算年の問題についての質問をこれで打ち切りたいと思います。福次に、附帯決議においても、旧文官と旧武官の仮定俸給の格差の是正と、こういうことが本委員会の決議として要望されておるわけでございますが、この格差という問題について、五十一年度に調査費が若干つけられたやに漏れ承っておるわけでございますが、もし調査費がつけられておるとするならば、今後、五十一年度の予算案がもう国会で議決されましたし、恩給法が議決されました以降は、これは当然格差是正ということで前向きの姿勢で取り組まれる御意向でございますか、ひとつ局長で結構でございますが。

菅野弘夫総理府恩給局長

○政府委員(菅野弘夫君) ただいま調査費というお話が出ましたが、調査費は、この文武官の恩給の先生の指摘される格差というものの調査ということでついたわけではございませんで、もう少し広い意味でございまして、たとえば、一つのグループとしては仮定俸給の問題をいろいろ検討してみたい。この委員会でも、退職年次別の格差というのも一つの格差の問題として指摘されているところでございまして、そういうもう少し広い意味のものでございます。そのほか、先ほど出ました扶助料の問題なり、あるいは公務員の範囲の問題なり、そういう問題もあわせて勉強していきたいというふうに思っておりますが、その先生の御指摘になりました点につきましても、もちろんそのうちの一つとしていろいろの角度から検討、勉強さしていただきたいというふうに思っております。

岡田広自由民主党

○岡田広君 これは私も寡聞ながら、やはり非常にむずかしい問題であることはよく承知いたしております。  そこで、旧武官の長期、短期服務者の間においてすら、佐官の階級において一号俸、尉官の階級において二号俸、下士官兵において三号俸の一応開きがあるやに承知しておるんですが、これだけでもひとつ是正していただける、こういうような要望を持っておるんですが、局長いかがでございますか。

菅野弘夫総理府恩給局長

○政府委員(菅野弘夫君) いま言われましたのはちょっとよくわからなかった部分がございますけれども、いろいろなことがございまして、兵において三号俸、あるいは下士官において二号俸、それから佐官以上におきまして一号俸の改正は、すでに四十六年でございましたでしょうか、ちょっと年次ははっきり覚えておりませんが、そういう改正をいたしておりまして、現在においては、したがいまして非常に厳密な言い方でいきますと、非常に長期在職の旧軍人の方であるとか、あるいは非常にお若い方、先ほど御指摘のあったお若い方等におきましては御指摘の点が残っているわけでございますが、全般といたしましては文武官の格差というものはほぼなくなっているというふうに思っております。いま言われましたこと等もさらに十分研究をいたしまして、どういう格差がさらに残っているのか突き詰めてみたいと思っております。

岡田広自由民主党

○岡田広君 いま局長の申された旧文官と旧軍人との間の号俸の調整というものは一応調整されております。しかしながら、軍人内の長期服務者と短期服務者の中には私が指摘したような事実が現存している。で、尉官とかあるいは少佐クラスの階級までは長短の差というものは現実の問題としてそうないんです。したがって、一応法制上そういうような開きを設けるということはいかがかと、こういうように考えまして一応御質問したわけでございますが、それはひとつ今後の問題として御検討いただきたいと思います。しかし、文官と武官の間に、四十七年の法改正だと思いますが、突如として、旧文官だけに対して七十歳以上の高齢者に対して四号俸を引き上げていくということは、これはやはり旧文武官の格差の拡大でなくて何でございましょう。ひとつ明快なるお答えをいただきたいと存じます。

菅野弘夫総理府恩給局長

○政府委員(菅野弘夫君) 先ほどちょっと私、先生の御質問を取り違えまして失礼いたしましたけれども、先生の御指摘になりました最初の問題は、軍人さんの中の格差ということで、法律的なあれで申しますと、別表の一号表と六号表の問題だと存じます。これは特に長期の方とか遺族の方とか、そういう者を優遇するという趣旨で設けているわけでございますので、それをまた全部一緒にするということは一つの問題だと思います。しかし、いま先生の御指摘のようなこともあろうと思います。  それからもう一つは、文官を四号アップしたではないかという問題でございますけれども、これは四十八年でございまして、四十八年の改正で長期の文官については、七十歳以上に限って四号アップをいたしたわけでございます。これは文官の中の、その後の何と申しますか、給与からはね返ってくるところの恩給上の問題ということで、それに七十歳以上という高齢者優遇という、そういう趣旨を含めてやったわけでございまして、同じ年次に、先ほど申しましたように七十歳以上の方々につきましては加算年を全部お金目に反映するという改正も、軍人に対してはあわせてやったわけでございます。これも老齢者優遇という趣旨も含めたわけでございましてやったわけでございますけれども、先生の御指摘のように、それは加算年は加算年の話である、それは軍人さん特有の加算年なんだから、四号の差は新しくまたできたではないかという御意見も十分わかるところでございますので、先ほども申し上げましたように、そういうものも含めまして十分検討してみたいと思います。

岡田広自由民主党

○岡田広君 そういう点は、もう七十を越えられた方の楽しみというものは、非常にやはり事細かに考えておりますので、俗な言葉で、ひとつ香典を差し上げるというようなつもりで、大臣、十分御検討、是正に御考慮いただきたいと存じます。  次に、扶助料の給付水準の問題について、片岡委員から非常に事細かに御質問がございまして、大臣からも丁重な御説明がございましたが、どうも私どもといたしましては、定額制はこれは暫定措置じゃないかと、永続性を持っておらない、ほかのいろいろな関連法案とのにらみ合わせにおいて、暫定措置として大臣が非常に御配慮いただいたんじゃないかと、こう五十一年度の恩給法の改正を受けとめておるんでございますが、片岡委員からの御指摘もございましたが、これが暫定措置であるのか、あるいはこの定額制をほかの関係法律ににらみ合わして増額ということでいくのか、あるいはいずれかの時期に定率制に移行するお考えなのか、その点だけをひとつ大臣、はっきりとはお答えできないと思いますが、片岡委員に対する御答弁のほかにちょっとニュアンスの違ったお答えをいただければと思うわけでございます。

植木光教自由民主党総理府総務長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(植木光教君) この問題につきましては、扶助料が二分の一であるということはやはり少額に過ぎるという考え方から出発したものでございまして、今回、額による加算をいたしましたのは暫定的な措置であるというふうには言い切れないと思います。必ずしも暫定的な措置ではございませんで、やはりやるべきことをこういう形で今年度はやらせていただくことにしたど、こういうことでございます。定率制ということが理想的であるかどうかということについてはいろいろ議論のあるところでございますが、私どもとしましては、やはり先ほど申し上げたのでございますが、扶助料をお受けになります方々の立場になって考えまして、この寡婦加算あるいは遺族加算というようなものを額でやるか、率でやるか、まあ率でやれば確かにすっきりするということは私もわかりますが、どちらがいいのかということは引き続き検討さしていただいて、いずれにしてもこの扶助料というものの改善は引き続きやっていくんだという政府の決意と姿勢は持っておりますので、いろいろまた御協力をいただきたいと存ずるのであります。

岡田広自由民主党

○岡田広君 大臣も非常にお苦しい立場でございますから、それ以上は私、明確な御答弁を求めません。ただ、やはり未亡人にはならないが、現在、夫が普通恩給受給者である妻の会の立場からいえば、どうしてもやはり定率制に移行していただきたいと、こういう要望の強いことを申し上げて、ひとつ大臣の御考慮を煩わしたいと存じます。  次に、最低保障制度の改善の問題でございますが、この制度を恩給法に取り入れていただいて以来、すなわち、四十九年に十六万、五十年に二十一万、そして今度二十七万五千円、これはもう非常に受給者は感激をいたしておるわけでございます。しかるにこういうような実例がございます。古参軍曹で分隊長をやっておったと、そこに補充兵で新兵さんで参りましたと、で、その補充兵は兵長になって三年で恩給がついた、古参軍曹はもう軍曹ですから六、七年の実役を持っておる、ところが今度最低障制度に——六十五歳に両方とも、新兵と古参軍曹がなったと、そうすると古参軍曹いわく、あのやろうは新兵で来たのにおれと同じ恩給になった、これは岡田さん、不合理もきわまるじゃないかと、こういうおしかりをちょうだいしておる実例がございますので、ひとつ局長にお伺いしたいんですが、この最低保障制度の導入、非常にありがたいのでございますが、短期服務者と長期服務者とこれを識別するのに実役九年という一つのボーダーラインを設けられておるわけでございますが、これは何か重大な根拠があっての九年のボーダーラインの設定でございますか、ひとつお伺いをいたします。

菅野弘夫総理府恩給局長

○政府委員(菅野弘夫君) ちょっと感想を言わしていただければ、最低保障というのは低い方の恩給をなるべく上げようということでございますので、それなりに恩給制度から見ると社会保障的な色彩を入れるということで、いろいろ議論のあるところかもしれませんけれども、私は、やはり低額恩給の是正というのが今後の課題の一つであるというふうに思っておりますので、昔軍曹だったから兵長と同じではおかしいという議論は、ケースによっては必ずしもないんではないかというふうに思います。  それから九年ということでございますけれども、これは先生御指摘のように、もう動しがたい線であるというふうな、もちろんそういうしろものではございません。一応私たちが、初めて短期の方々についても最低保障を導入しようということを考えましたのは四十九年でございますが、そのときに、短期在職者と申しますのは加算を入れて十二年になる方でございますので、極端なことを言いますと三年から十一年にわたるものでございますので、これを全部一緒にするのもまた必ずしも合理的ではないというふうに思われますので、そこに線を引くところを考えたのでございますけれども、恩給の場合には、先生十分御存じのとおり、ある者に準ずる者が大体七割五分、それにさらに準ずる者が五割というのがいろいろなところに出てまいります。その手法をかりまして、軍人さんの場合に大体十二年あるいは十三年ということころが最短恩給年限でございますので、その七割五分というのを一応頭に置きまして九年という線をつくったわけでございます。

岡田広自由民主党

○岡田広君 それでは重ねて局長にお伺いいたしますが、この九年というボーダーライン設定の問題について、多少緩和するような改正の御意図がございますか。

菅野弘夫総理府恩給局長

○政府委員(菅野弘夫君) これは四十九年、すななわち、一昨年できたばかりの制度でございまして、そう毎年毎年——動かすような性質ではないというふうに思っておりますが、先生御指摘の点につきましては、もちろん勉強さしていただきたいと思います。

岡田広自由民主党

○岡田広君 太田委員といろいろ質問の打ち合わせもいたしておりますので、あとは太田委員が質問をいたしますので、私は大臣に感謝を申し上げながら、一つ要望を申し上げたいと思うんですが、五十年の恩給法は国会のああいう状態で廃案になりましたについて、総務長官が恩給局長に命じて、非常に恩給証書の改定事務の促進について、通常国会に恩給法が通ったと同じような成果において、各受給者に、しかももう十一月末には全部郵便局から新しい恩給証書をいただけたと、もうこのことは禍を転じて福となすという大臣の御配慮のたまものでございまして、この点は本当に受給者一同感謝申し上げておるところでございますが、ただ、年々恩給法の改正が非常に顕著に進みまして、すなわちその中にはもう改定請求を伴う問題が非常に多うございます。年齢制限が七十歳から六十五歳になった、あるいは一時恩給の兵に対する加給範囲が広がったと、もうそういうようなことで、各地方庁において世話課の人員を削減するような傾向にあったところに恩給の処理事務というものは非常に膨大に繁雑化してきているわけでございます。したがって、受給者の不満は、改定請求を出してもう一年にもなるんだがまだ新しい恩給証書が来ないんだと、こういうせつない焦慮感が強うございます。この恩給改定の事務促進について恩給局はどのようにお考えに——現在、地方庁から援護局に来た時点で、どのぐらいの期間があったならば大体処理して本人の手元に恩給証書が参るようになるのか、おおよそのひとつその期間の経過を、もしわかれば承らわしていただきたいと思います。

菅野弘夫総理府恩給局長

○政府委員(菅野弘夫君) これは私たちの方は、いま軍人さんの例で申しますと、進達庁であります都道府県から厚生省を通じて総理府の方に参るわけでございまして、総理府に参った場合の、何といいますか、事務処理に関する一応の目安というものをつくっております。ちょっといま詳細に覚えておりませんけれども、たとえば一時恩給であるとか、あるいは普通恩給であるとか、普通抹助料であるとか、そういうものについては大体一、二ヵ月ぐらいで処理をいたしております。少し長くかかりますのは傷病恩給でございまして、これはもう一度診断をしてもらったり、あるいは調査をいたしましたり、その他顧問医の鑑定を受けましたり、そういうことがございますので、やはり半年からもう少しかかるのもございます。しかしながら、いま言いましたように、他の案件に関しましては大体一、二カ月で処理をしているところでございます。  で、厚生省、それから都道府県の滞留期間はどうも正確には存じておりません。

岡田広自由民主党

○岡田広君 以上で私の質問を終わるわけでございますが、ひとつ大臣、以上申し上げましたのは、私が議員としてのいろいろ恩給法に対する質問ではございましたが、やはり受給者百二十余万人の声であるということも御理解いただきまして、ひとつ恩給は国家保障なんだと、こういう御理解の上にさらに善処方を要望申し上げたいと存じます。  なお、委員長に、ひとつ五十年度の恩給法が一応廃案になるというような事例が、私、一年生で苦い体験を持っておりますので、ひとつ全委員の先生方にお願いいたすわけでございますが、どうか五十一年度の恩給改正法律案は、通常国会内にひとつ上げていただきたいことを要望して私の質問を終わります。

中山太郎自由民主党

○委員長(中山太郎君) この際、委員の異動について御報告をいたします。     —————————————  本日、中村利次君が委員を辞任され、その補欠として三治重信君が選任されました。

中山太郎自由民主党

○委員長(中山太郎君) 引き続き質疑を行います。

太田淳夫公明党

○太田淳夫君 それでは、引き続きまして恩給法の質問をさしていただきますが、先ほど来、同僚委員の方から事細かな質問がございましたし、時間の点もございますので、多少その点省かしていただきますが、最初に、附帯決議ということは先ほど片岡委員からもお話ありましたが、その附帯決議を尊重してということを、よくお話をお聞きしますが、今回のこの恩給法の改定につきましても、恩給年額の増額を初めとして十二項目に及ぶ改善措置が講じられておりますけれども、前国会、いろいろ附帯決議をつけましたが、その要望事項がどの程度盛り込まれているのか、その検討内容及び法案作成に至る経緯についてお聞きしたいと思います。

菅野弘夫総理府恩給局長

○政府委員(菅野弘夫君) 参議院の内閣委員会においても、前国会で附帯決議をつけていただいたわけでございますけれども、基本的には、もちろん附帯決議を国会の御意思として、われわれの改善の資料、再検討の指針といたしまして取り組んでいるわけでございますが、簡単に申しますと、まず実施時期につきましては、昨年から一ヵ月繰り上げて七月の実施にいたしました。それから恩給の増額についても、一律アップの方式を改めまして、公務員の給与改善の傾向に応ずるような上薄下厚の改善をいたしました。それから最低保障額につきましては、六十五歳以上の長期の方で例を申しますと、四十二万円から五十五万という、三〇%に及ぶような改善をいたしました。それから旧軍人等の加算恩給につきましては、先ほども出ましたけれども、六十歳以上の方の加算減算率というものを緩和をいたしました。なお、扶助料の給付水準の改善につきましては、受給者の家族構成に応じました加算を行うという案を御提案申し上げているわけでございます。そのほか、たとえば貸し付けの、恩給担保の貸付額でございますけれども、これは私の方から大蔵省あるいは国民金融公庫等にお話を申し上げまして、今般、限度額が従来の七十万から百万円に引き上げられたように聞いているところでございます。そのほかの事項につきましては、なかなかむずかしい問題が残っているわけでございますけれども、それらについても鋭意検討を重ねているところでございます。

太田淳夫公明党

○太田淳夫君 それでは、一応何点かお聞きしたいと思いますが、まず、恩給年額の改定についてちょっとお聞きしたいと思いますが、この恩給年額の改定の方法につきましては、昭和四十一年に恩給法の第二条ノ二の調整規定が設けられました。これに伴って四十三年には恩給審議会の答申が出されました。それに基づいて、四十四年、いわゆる恩給審議会方式がとられて、四十八年以降いわゆる給与スライド方式がとられてきたわけですけれども、まず、これが恩給法の第二条ノ二の規定の趣旨と、恩給年額改定方式の変遷の経緯について最初にお聞きしておきたいと思います。

菅野弘夫総理府恩給局長

○政府委員(菅野弘夫君) いま先生が申されたのが、概略あれでございますけれども、従来は恩給審議会方式と申しまして、物価と公務員給与の真ん中辺で一律の改正を行っておりましたけれども、四十八年から、そうではなくて物価もあるいは国民生活の水準というものも公務員給与の中に反映をされているではないかという考えのもとに、公務員給与を指標といたしまして一律アップを行ってきたところでございます。それを今回の改正におきまして、一律アップよりもより妥当と思われます公務員給与の改善傾向というものを忠実に反映する上薄下厚の改正に切りかえたわけでございます。

太田淳夫公明党

○太田淳夫君 内閣委員会でも、四十七年以降附帯決議で、恩給法第二条ノ二については国家公務員の給与にスライドするよう制度化を図ると、こういう附帯決議を行ってきましたが、この附帯決議の趣旨というのは、当時は高度経済成長政策によりまして物価が高騰しておりました。そういう経済事情に対応して、恩給二額に実質的な価値というものを維持するために給与スライド方式が最も有利ではないかという、こういうことでこの決議がされたと思います。  そこで最初にお聞きしたいことは、この当委員会の給与スライドに関する附帯決議の趣旨と、恩給法第二条ノ二の調整規定との関連についてどのように政府は理解されているか。また第二点としましては、これから経済はより低成長期に入ります。物価と賃金の上昇率が逆転する場合も考えられます。給与スライド方式によります恩給年額の改定を今後も続けていく方針だとすると、この点についてどのように考えてみえるか、御答弁を願いたいと思います。

菅野弘夫総理府恩給局長

○政府委員(菅野弘夫君) 給与の中に物価もあるいは国民生活の水準も反映をするということで公務員給与というものが決定をされていくわけでございますので、私たちとしましては、給与というものがそういう意味で最もよるべき指標であるというふうに存じておりますので、この原則を貫いていきたいというふうに思います。

太田淳夫公明党

○太田淳夫君 ここに指標はありますけれども、五十年度におきましては、対前年度比の消費者物価の上昇率は一〇・四%ですね。また本年三月現在では、対前年度比の消費者物価の上昇率は全国平均八・八%、東京区部で大体一〇・二%になっております。これに対して、春闘の結果の賃金上昇率は物価の上昇率を下回る、こういうことが予想される状況になっておりますが、これに伴いまして、本年度の公務員給与の改定率が消費者物価を下回った場合、来年度の恩給年額の改定はどういうような方式によって行われる方針なのか、また人事院勧告が行われないような場合、恩給年額の改定は行われるかどうか、そのような場合にどのように対処されるか、政府の見解を承っておきたいと思います。

菅野弘夫総理府恩給局長

○政府委員(菅野弘夫君) 大変むずかしい質問でございますし、また仮定の御質問でございますので、従来のような方式でいくつもりでおりますけれども、世の中の情勢が百八十度変わるような状態になりますれば、またその時点で、恩給というものはやはりそれをよりどころにして生活をしている方がたくさんあるわけでございますので、その時点でいろいろ考えなきゃならないこともあると思います。

太田淳夫公明党

○太田淳夫君 次は、恩給制度におきましては、恩給年額は退職時の俸給の三分の一が基礎になっています。したがいまして、恩給の受給者が最近の激しい経済変動のもとで多くの犠牲を強いられておるのが実情でございます。ですから、恩給年額の改定に当たりましては、最低限その恩給の実質的な価値を維持しようと、このように措置をすべきでありますし、またそのように検討されたと思います。しかし、まあ先ほど野田委員からも人事院に対していろいろなお話がございましたけれども、ある情報によると、人事院勧告は非常に微妙な段階である、こういうようなお話もありました。もしもこれが行われないような場合ですと、現在恩給水準を引き上げようと積極的にいま改善を図っていくべきであると、こう考えておりますけれども、重ねて政府の、こういう事態が起きたとき、まあ百八十度転換といういまお話ありましたけれども、それに対してどのようなことを考えてみえるか、あくまでも恩給の水準というのは引き上げようという、そういう方針で臨まれるかどうか。また今回の改正案におきましては、六・六%から一一・五%の範囲内で上薄下厚の恩給年額の改定というものが行われましたが、今後も引き続いてこのような改定を行っていかれるのか。先ほど長官からは、上薄下厚の方針は取り続けていくと、こういうお話ありましたけれども、再度その点について明確にお聞きしたいと思います。

植木光教自由民主党総理府総務長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(植木光教君) 五十一年度の一般職国家公務員の給与の改定につきましては、人事院の勧告を待ち、原則として私どもはこれを尊重していくという姿勢でおるわけでございますが、人事院の勧告が行われておりません現在でございますので、ここで明確に公務員の給与改定との関係について申し上げることは差し控えさしていただきたいと存じますが、この恩給受給者三百六十数万人の方々は、大多数が恩給を唯一の生活の支えとしておられる方々でありますし、しかも老齢者である、遺族である、傷病者であるという事情に対しましては、先ほども申し上げましたように、国家保障の立場からいたしましても、やはり相応の改善措置をとっていかなければならないということを私どもは基本的な考え方として持っているのでございます。したがいまして、いま、将来を予測することはできませんけれども、ただいま申し上げましたのが私どもの姿勢であるということで御理解をいただきたいと存じます。

太田淳夫公明党

○太田淳夫君 それでは、次は、いままで公務員給与の改善率に従って一律に恩給年額を改定する方式をとってきました。その方式は、私たちが考えますと、公務員給与の改善傾向を忠実に反映しなかったんじゃないか、また上厚下薄の傾向をば増大することになるから、その改善が要望されてきました。すでに最近の大幅な恩給改善が一律の改定方式によって行われた結果、恩給年額の基礎となる仮定俸給年額の上下の格差は相当な開きを示していると、このように私は考えます。  そこで、公務員給与の改善傾向に基づきまして今回段階を設けたわけでございますけれども、この六段階の改定方式を実施する場合でも、その点を配慮して是正を行うべきじゃないかと、このように考えます。たとえば仮定俸給の七十二号俸以上のクラスにつきましては、その対応する公務員の指定職の改善率、これは平均六・五%ですが、それを上回る改善、たとえば六・六から八・六の範囲に行われることになっていますけれども、今後の問題としては、公務員給与の改善傾向に基づいて改定方式を実施するほかに、こういった上下格差の是正を行うべきじゃないか、このように考えますけれども、総務長官……。

菅野弘夫総理府恩給局長

○政府委員(菅野弘夫君) 今回、こういうような公務員給与を分析をした結果に基づいてやる改正をいたしましたのは、いろいろな理由があるわけでございますけれども、これはまあこういう傾向を反映した方がベターであるということもございますが、過去の一律アップのやり方自体が全く悪かったかと申しますと、必ずしもそうではございませんし、それはそれなりに理由があったわけでございます。したがいまして、こういう新しいやり方を展開いたしましたのが今度が第一年でございますので、これはこういうふうな形で定着をさしていくということが私たちのいまの第一目標であるというふうに思っておりますので、その中においていろいろ操作をするということもこれからの検討事項かもしれませんけれども、現段階においては、ことし初めて展開をしたこのやり方というものをより定着をさせていきたいというふうに願っております。

植木光教自由民主党総理府総務長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(植木光教君) ただいま局長から御答弁を申し上げましたが、いずれにいたしましても上薄下厚方式をとることによりまして、受給者がそれぞれこの恩給あるいは扶助料によりまして、その生活の有力な糧にしていただきたいという考え方、そしてそのための方式を引き続き採用してまいりたいと存じます。

太田淳夫公明党

○太田淳夫君 次に、扶助料の改善についてちょっとお聞きしますけれども、先ほどから岡田委員からお話がありました。あるいは片岡委員からも給付水準の引き上げについていろんな要望がございました。総務長官からも、この扶助料の改善については引き続き行う姿勢にあると、こういうお話がありましたけれども、定額か定率かということですが、この項につきましては今後比較検討を重ねていくというお話でしたけれども、実際にこれを決める前に比較検討はされて、定額の方がよりベターであると、こういう結論から今度行われたわけじゃないでしょう。その点は、まだこれから実際に支給してみて、今後検討を重ねていくということでございますか。

菅野弘夫総理府恩給局長

○政府委員(菅野弘夫君) 定額と定率は、それぞれ一長一短ございますので、われわれとしても予算要求の段階、決定までの段階において、そういう両面からいろいろ議論をし、検討をしたわけでございますけれども、定率には非常にわかりいい、何といいますか、わかりいいという面などの長所がございますけれども、定額には、これは当然そうなりますけれども、生活にわりあいに苦しいといいますか、下の者に対するアップ率が高くなるわけでございまして、先ほども総務長官からも申しましたように、今度の定額積みにようてある人々は六割をすでに確保いたしましたし、ある人々は七割にもなった方もあるわけでございまして、そういう両方の利点がございますので、やはりこれは予算総額との兼ね合いもございますけれども、両方のいいところをとってやっていく必要があるというふうに思っているわけでございます。いま、にわかにどちらがいいというふうな断定をしておりませんが、両方ともいいんじゃないかというふうに思っております。

太田淳夫公明党

○太田淳夫君 それでは、扶助料の場合に扶養遺族という言葉がございますが、この扶養遺族という言葉は、これは恩給法第七十五条の規定のとおりでよろしいですか。

菅野弘夫総理府恩給局長

○政府委員(菅野弘夫君) そのとおりでございまして、もう一つ、これは非常に事務的な説明になりますけれども、公務扶助料とか、それから傷病者に関しましては特別にいままでも加給がございましたけれども、そういう場合の、たとえばその扶養遺族である子供さんの年齢等については、これは二十歳以下というとらえ方をしておりますけれども、今度の場合には、ほかの年金との関係もございまして、十八歳以下というふうな差がございますけれども、おおむね同じような考え方でつかまえております。公務扶助料については同じでございます。

太田淳夫公明党

○太田淳夫君 そうすると、他の公的年金と合わせて十八歳未満ということなんですね。恩給法第七十五条ですと「未成年ノ子又ハ不具廃疾ニシテ生活資料ヲ得ルノ途ナキ成年ノ子」と書いてありますが……。

手塚康夫総理府恩給局恩給問題審議室長

○説明員(手塚康夫君) 扶養遺族の点につきましては、今回の扶助料に対する加算、二種類ございまして、普通恩給をもらうている方が亡くなった場合の普通扶助料、まあ俗称でございますがそう言っておりますのと、公務によって亡くなられた方の御遺族に対する公務扶助料、この二つの種類に分かれております。後の方に申しました公務扶助料に対する加算、これの場合の基準としております扶養遺族、これは恩給法七十五条の扶養遺族そのままでございます。ただ、前に申しました普通扶助料に係る扶養遺族の場合にはちょっと限定がございまして、子につきましては十八歳未満ということで、実はこれも各種年金と共通するような要素がございますので、厚生年金等と足並みをそろえまして十八歳未満ということにいたしているわけでございます。

太田淳夫公明党

○太田淳夫君 次に、今回傷病者遺族特別年金制度、これが創設されたわけです。これを見ますと、特別傷病恩給受給者についてということがございますが、比較的傷病の重い特別項症から第一款症の者の遺族に対しても、傷病年金受給者の場合と同様の措置を講ずることとしていますと、こういうあれがありますけれども、これはどうでしょう、概算要求のときでも最初からこれでいったんでしょうか。概算要求の場合には第五款症まで要求されたんですか。

菅野弘夫総理府恩給局長

○政府委員(菅野弘夫君) ただいまの御指摘は特別傷病恩給の方だと思いますが、特例傷病恩給というのは、公務ではなくて職務に関連をして傷を受けられた方々に給される恩給でございますが、これが重い方と軽い方とございまして、いわゆる公務の傷病でございますと増加恩給に相当する部分の方々については今回十万円の支給ということで御提案を申し上げております。しかしながら、第二款症以下のいわゆる公務の場合の傷病年金に相当する軽い方の場合においては御要求申し上げておりませんが、いま先生が御指摘になりましたように、私たちとしましては、概算要求のときには、そういう方々についても七万五千円程度のものを出した方がいいんじゃないかということで要求をいたしたわけでございますが、これはいま御説明いたしましたような傷の程度が公務か公務でないかという分け方をいたしますと、公務でなくて関連ということでございますし、それから重いか軽いかというふうな分け方をいたしますと、軽度の方でございますので、そういうことで、今回のところは一応見送りということになったわけでございます。

太田淳夫公明党

○太田淳夫君 そういうことで概算要求を削られてしまったということですが、たとえば第三款症でも「心身障害為社会ニ於ケル日常生活活動が中等度ニ妨ゲラルルモノ」と、こうなっておりますので、今後これらの人たちに対する遺族に対しても特別年金を支給するような措置をとるべきじゃないかと考えますけれども、今後の改善の方針について一言お伺いしたいと思います。

菅野弘夫総理府恩給局長

○政府委員(菅野弘夫君) 昨年はそういう経過で認められなかったわけでございますが、私たちといたしましても、確かに公務でもないし、傷もやや浅いということではございますけれども、したがいまして同じ十万円という額でなくても、しかしながらそういう方々でございますので、何らか支給の道が講じられればというふうに思っておりますので、引き続いて検討してまいりたいと思います。

太田淳夫公明党

○太田淳夫君 次に、先ほど野田委員、片岡委員からも多少触れられましたが、従軍日赤看護婦さんの恩給法の適用の問題です。先ほど総務長官からもいろいろお話がありましたけれども、この従軍日赤看護婦さんの恩給法適用につきましては、これは長い間もう懸案事項になっておりまして、すでに昭和三十八年の九月には、日赤本社からこれらの人たちについて、恩給法等の適用を行うように文書をもって関係当局に要望が出ておりますし、また四十一年の法改正におきましては、看護婦長以上の人たちで、戦後公務員になった人について、一定の条件のもとで従軍日赤期間を公務員期間に通算する措置がとられております。その後、四十七年の法改正におきましては、通算条件の緩和が行われましたけれども、以後、当委員会での質疑及び附帯決議あるいは請願の採択、質問主意書等の提出を行っておりましたけれども、いままで何らの改善措置も講ぜられていなかった。いまお話をいろいろお聞きしますと、恩給局でもプロジェクトチームをつくっていろいろと検討中である、こういうお話でございました。第六十八国会の委員会におきましても、峯山委員からもこの問題取り上げました。前国会におきましては、わが党の二宮議員団長が従軍日赤看護婦の処遇に関する質問主意書、これも政府に提出いたしました。また、この委員会におきましても、この問題につきましては、五常共同提案によります附帯決議あるいは請願の採択などに、積極的に私どもも賛成いたしてまいりました。以後、この国会におきましても、この附帯決議の趣旨の実現のために、その具体案について検討を行っておりますが、先ほど片岡委員からお話がありましたとおり、特例に関する法律案というものをやはり共同でいま提案さしていただきまして、十三日には趣旨説明をさしていただくようになっております。このように、いまいろいろ努力をさしていただいております。政府といたしましても、先ほど総務長官からお話ありましたけれども、この附帯決議の趣旨の実現につきまして、重複するかもしれませんけれども、再度説明をお聞きしたいと思いますし、またいつごろまでにそれを実現する見通しが立っているのか、それをちょっとお聞きしたいと思います。

菅野弘夫総理府恩給局長

○政府委員(菅野弘夫君) 日赤救護員の方々の問題でございますけれども、これはいままでのいろいろな、恩給のたとえば加算の問題とか減算率の問題とか、そういう技術的に問題ではございませんで、恩給公務員の範囲を決めるという非常に基本的な問題でございます。しかもそれは、私は日赤の看護婦さんが戦地で非常に御苦労されたのを十分理解できますし、御同情申し上げるわけでございますが、そういう意味で、少し冷たいような言い方になって本意ではございませんけれども、これを恩給制度という目から見た場合には非常に問題でございます。と申しますのは、公務員の年金制度として恩給制度が生まれ、いままで来たわけでございまして、いろいろな、たとえば日赤の看護婦さんの戦地中の期間を通算をするというようなことがございますけれども、そういう措置も、全部、もともと公務員である方の年金を考える場合にそういう年数を通算をして計算をするという措置をとっているわけでございまして、全然公務員でない方の年数だけで十二年とか十七年とか数えるようなことはかつてないわけでございます。そういうことでございまして、そういうことを考えますと、恩給制度の中に入ってこれるものかどうかと非常に無理な感じを抱くわけでございます。  さらに申し上げますと、先生方十分御存じのように、その前に広い意味の公務員である人たちがあるわけでございまして、たとえば雇傭人という方々があるわけでございます。あるいは雇員の中には官吏待遇というものを与えられている方々もかつてたくさんあったわけでございまして、そういう方々を飛び越えてといいますか、表現は悪いかもしれませんけれども、広い意味の公務員でもない方々が入ってくるということにかなり問題があるというふうに思います。もっとも、そういう冷たい言い方ばかりではございませんで、私自身の気持ちの中には、しかし、たとえば軍人さん、兵隊さんと同じようにそういう面で苦労されたじゃないかという面も確かにあるわけでございますので、そういう方々に何らかの処遇をするということ自体、私自身十分理解ができるわけでございますが、先ほど申しましたように、恩給という制度の目から見るとなかなかむずかしい問題がたくさんあるというふうに感じているわけでございます。  そこで、先ほども先生方からもお話がございましたけれども、恩給本来のものでなくても、その外で何かないかというお話がございまして、そういう点についてはわれわれも恩給だけじゃなくて、あるいは共済の問題なり、あるいはもっと広い公的年金の問題なり、あるいは公的年金の問題以外のもっと別の問題かもしれませんが、そういう広い意味でもう少し勉強さしていただきたいという気がいたします。  そういう意味で、基本的に大変むずかしいものですから、いついつまでというふうなことをこの場でお約束する自信はありませんけれども、私たちも誠心誠意あらゆる角度から勉強させていただきたいと思っております。

植木光教自由民主党総理府総務長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(植木光教君) 先ほどもお答え申し上げましたが、日赤救護員に対する処遇の方法といたしまして、恩給法をそのまま適用するということは大変困難なところがございます。また、他の徴用工でありますとか、従軍雇傭人というような人々との均衡を図るというような問題もあるのでございます。しかしながら、この戦時中に戦線においていろいろ苦労をせられ、さらにまた、その後抑留もせられたというような方々に対して、国が何らかの方策をすべきであるという基本的な認識は持っているのでございます。したがいまして、ただいま恩給局の内部でいろいろ検討をしているわけでございまして、先ほども、そして、ただいま太田委員から御指摘がありました、特別の法律をつくることを考えてはどうかということも一つの有力な考え方として私どもに検討の時間をお与えをいただきたいと思うのでございます。しばらく時間をおかしをいただきたいと存じます。

太田淳夫公明党

○太田淳夫君 それでは、この従軍看護婦さんの実情については、もうすでに掌握されているというお話でしたけれども、私も資料としてお出し願うようにちょっとお話ししておきましたが、まだそれはあれですか。——それでは、この日赤看護婦の方が総数で約三万人みえて、そのうち死亡者約千五百名と、こう言われていますけれども、その実態については把握されていますか。

菅野弘夫総理府恩給局長

○政府委員(菅野弘夫君) いまお話しのようなことは私たちもお伺いしております。

太田淳夫公明党

○太田淳夫君 それでは、日赤看護婦さんのうち、外地及び病院船に派遣された者の実数はどのようになっていますか、おわかりですか。

菅野弘夫総理府恩給局長

○政府委員(菅野弘夫君) 日赤の救護員の方で戦時衛生勤務に服した者の数、これは延べのようでございますが大体三万三千人ということでございまして、実数では約一万人というふうにお伺いをいたしております。

太田淳夫公明党

○太田淳夫君 この看護婦さんで、帰国後公務員となって、恩給法あるいは共済組合法を適用されている者は、従軍日赤看護婦期間について加算制度ですね、認められていないと、こう言われていますけれども、なぜこの加算制度が適用されないのか。また、従軍日赤看護婦さんにつきましては、加算制度を適用した場合、恩給年額等はいかほど改善されるのか。また、加算制度を適用した場合に、どれほどの人が新たに恩給法等の適用者になるのか、その実情をちょっとお聞きしたいと思います。

菅野弘夫総理府恩給局長

○政府委員(菅野弘夫君) 加算というのは戦地加算等の加算かと思いますけれども、実はその加算を入れておりませんのは、先ほども申し上げましたように公務員である方々についてはそういう措置をとっておりますけれども、先ほどの御説明で申し上げましたように、その期間を特別に通算をするという方々、たとえば満州国の軍人さんであるとか、満州国政府の方々であるとか、そういうような方々についても、その期間は通算をいたしますけれども加算というものはやっておらないわけでございまして、これは先生御存じのように、恩給審議会という、かつて権威ある方々によって構成された審議会がございますけれども、その際の答申の中にもこの問題に触れられておりまして、それは加算をすべきではないという結論になっておりますので加算をいたしておらないわけでございます。  そういう加算をもしすればどのぐらいになるかというのは的確に把握しておりませんけれども、その加算だけでは恐らく年金になるような長い期間が加算されると思われませんので、適用者がふえることはほとんどなかろうというふうに思っております。

太田淳夫公明党

○太田淳夫君 いろいろありますが、また委員会等で資料のことは要求したいと思います。  前回の国会でも、こちらに参考人の方がお見えになりまして、いろいろと事情聴取いたしまして、非常に戦争中、軍属等、強制的に召集されまして第一線の陸海空の病院に配属されて、軍人と同様な激務に挺身された人たちでありますし、戦後は外地に長期間抑留されておりまして公務員となる機会を逸した方が非常に多い。また今日では五十歳を越える年齢になりまして老後の不安にも非常におののいてみえるわけです。私の手元にも相当たくさんのお手紙いただいておりますので、どうかこういう方々につきましても、総務長官のお話で時間をおかし願いたいというお話でございましたが、私たちも総務長官の今後御努力に期待するものが非常に多いわけでございますが、どうかその点、実情をよく聴取されまして、今後改善に努力されていただきたいことをお願いして質問を終わります。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 総務長官にまずお伺いしますが、法の執行責任者として、その法律がどのように施行されているのか、その実態をつかむ責任が当然あると思うんですが、それはつかんでおられますか、そういう努力をされておりますか。

植木光教自由民主党総理府総務長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(植木光教君) 恩給法は毎年改正をしているわけでございまして、その都度各都道府県及び各省庁の関係担当職員に対して説明会もいたしますし、恩給関係団体との会合も開催いたしまして、その周知徹底を図りますとともに、政府関係刊行物を極力利用いたしまして、その改正点についてのPRをいたしているところでございます。これに対しまして、各都道府県や市町村、関係団体も大変御協力をしてくださいまして、恩給改善該当の方々の請求漏れがないようにということを、国と地方団体、関係団体一体となうて努力をしているところでございまして、大部分の方々が、恩給受給者というのは恩給の改善について常時大変な御関心をお持ちでございますから、したがって、この実態と申しますものは非常に広く周知され、そしてまた支給を受けておられるというのが現状でございます。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 それじゃ具体的にお聞きしますが、昨年十一月の法改正によりまして、一時恩給の受給者が三年以上七年未満の兵にまで拡大されることになった。恩給局はこれらの申請が都道府県の窓口にどのくらい来ているか、この実態をつかんでおられますか。

菅野弘夫総理府恩給局長

○政府委員(菅野弘夫君) 恩給局の場合には、恩給の裁定をするところでございまして、その進達は都道府県及び各省庁、それから、軍人さんで申しますと都道府県と厚生省を経由しているわけでございますので、その実態につきましては厚生省の方から御説明を願う方がより正確であろうと思います。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 私は総務長官にお聞きしているんです、恩給法の法の執行責任者として。これは非常に重要なんです。それはもう援護局の方に聞いたり、府県のことはそれはまた聞きますけれども、しかし、この法案そのものの責任を持つのは、これは最高の責任者はもう総務長官なんです。総務長官が知っているか知らないかということは、非常にこれはこの問題を解決するに重要なんです。だから援護局の方にやらしているからその方で聞いてくれというようなことでは、これは全く話にならぬ。

植木光教自由民主党総理府総務長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(植木光教君) ただいま一つの例として旧軍人の一時恩給についてのお話がございましたが、昭和四十六年以来逐次支給要件を緩和いたしました下士官以上に対するものと、昨年の兵に対する改善措置、この二つの点について申し上げますと、昭和四十六年から昭和五十一年の三月末まで約十万八千件の進達を受けておりまして、このうち十万三千件を処理をいたしております。五十一年度当初の手持ち件数は約五千件でございまして、これは昨年の改正法による請求でございます。本年二、三月に進達を受けたものでございます。今後もこの進達の増加が見込まれておりますが、恩給局では一ヵ月以内に処理をするよう努力をしているところであります。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 その数は報告を受けていないのですか。これは援護局の方で昨年の十一月からことしの三月までどのくらいですか、数だけ言ってください。簡単でいいですよ、時間がないから簡単に。

横溝幸四郎厚生省援護局業務第二課長

○説明員(横溝幸四郎君) 兵の一時恩給の五十年十一月から五十一年三月までの県からの私どもの受け付けは約一万三千でございまして、そのうちの約言万二百を恩給局に進達できております。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 これはまあ非常に額が少なくて、われわれとしては全く不十分なものだと思います。しかし、それでもまあやられるということについては、これはそれだけの評価をしているわけです。これを完全実施するかどうかということ、その気があるのかどうか、これが非常に重要なん、だと思う。  そこでお聞きしたいんですけれども、乙の法案が改正されて、この該当者をどのくらいにつかんでおられますか。

菅野弘夫総理府恩給局長

○政府委員(菅野弘夫君) 一時恩給の、特に兵に対する一時恩給の該当者は約数十万というふうに思っております。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 数十万とも五十万とも聞いているわけですね。そしてそれから最も関心の深い——まあ法が施行された、そしてそれから四ヵ月ですか、それを見ますというとまあ一万、こういうことなんですね。これは後でなお詳しく聞きますけれども、都道府県の実際取り扱っている様子ですね。援護局の方でこれを統括しておられるんだと思いますけれども、非常に遅々としているという実態がこれは出ているわけです。実はその資料もこれはもらっているわけです。その資料によりましても、こういうことでは大変なことになるんじゃないか、こういうふうに思うんです。  そこで、私、お聞きしたいんですけれども、法律というのは、施行されたらもうだらだらと五年も十年もかかってこれは実施されるんじゃ効果が薄い。ことにいまは御承知のように深刻なインフレの高進時代です。そうすると五年後にもらったんじゃ同じ三万、二万という金でありますけれども、その金はもう半額になる。三分の一になるかもしれない。これじゃ法の公平というのは期しがたい。したがって、この法が出たら、それをできるだけ短期間に完全実施すると、そういう体勢をとるのは当然法執行者の私は責任だと思うんです。そういう点についての総務長官の御見解はどうなのか。これに対する現状というものを把握して、これを一体改善するお考えがありますかどうですか、お聞きしたい。

植木光教自由民主党総理府総務長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(植木光教君) 私の方では先ほど申し上げましたように、この法改正が行われました場合、いろいろな機関を通じて周知徹底を図っているのでございまして、この一時恩給につきましては厚生省が所管をしておられますが、その進達状況は、過去の下士官以上に対する一時恩給、兵に対する一時恩給、これをずっと見てみますと、確かにお話しのように一挙に進達が行われているという状況ではございませんが、やはり、せっかくこういう改正をしました以上、短期間に進達が行われ、裁定を行い、恩給を支給するというのが政府のあるべき姿であるということは当然のことでございます。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 恩給局というのは、これは内閣にあるんでしょう。そして立案者も内閣だ。法は通した、執行するのは厚生省の方に任した、これじゃ話にならぬ。これはもうやっぱり行政の分散なんですね。こんなことじゃなくて逆にいかなくちゃならぬ。この法をつくった、この法執行者の責任というもの、これを明確にするということは絶対必要な問題。そういう点から私はこの問題についての御認識はどうかと実はお聞きしたんだが、実際は実数もつかんでいられない。大体恩給局は都道府県をしてやらしておりますけれども、こういういろいろな声があるわけだ。都道府県に、窓口に声が殺到しているわけですね。この申請を本当に聞く体制というものが、これは総理府の中にもとられているのかどうか。まあ特定の団体の軍恩連などの要望というものを聞くことはいままでされてきたと思います。これは私はやって悪いとかなんとか言っているのじゃありません。これも必要でございましょう。しかし直接窓口に来る人々の声を聞く、この体制を恩給局として確立する。そうしていまの法執行の問題をもっと具体化して、本当にやはり国民の要求に沿うそういう方向にこれは改善する必要があるということを私は申し上げたい。そういうお考えがありますか、あるいは検討されますか。そして検討したものについて当委員会に報告してほしいと思うんですが、いかがですか。

菅野弘夫総理府恩給局長

○政府委員(菅野弘夫君) 先生御指摘の点はいろいろあると思いますけれども、法律ができたならばそれをPRをしなさいということ、それから受給者の声を聞きなさいという両点だと思います。で、先ほど総務長官が御答弁申し上げましたように、いろいろな機会を通じまして都道府県との会合なり、あるいは政府刊行物なり、あるいはラジオ、テレビあるいは新聞等を通じての広報もいたしますし、都道府県あるいは厚生省にもお願いをしているところでございますけれども、いま最後に先生が言われた恩給受給者の声を聞く、あるいは団体の声を聞くのをもっと設けるべきじゃないかというのもまことにごもっともなことでございまして、私たちも地方に出ましてブロック会議等を、あるいは法の改正の説明会をいたしますときには各都道府県の方々ともお話をしますし、その場合に、その県等における受給者の方で、直接御相談等がありますときには相談会という形のものを持っておるわけでございます。また恩給局の、東京にあります局の中にも面談室というのを設けておりまして、常時数人の職員がこれに携わっておりまして、毎日、いらっしゃる方あるいは電話で照会される方が非常な数になっております。まあそういう点でやっておるつもりでございますが、先生御指摘のように、まだ十分でない点についてはさらに努力をいたしたいと思います。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 まあ御努力の点はわかります。いまの御説明聞いていると、もう十分やられているように思いますけれども、実際は対象者はそう考えていない。何だか冷たいし、あそこに近づきがたい。本当に実情をつかんで血の通った政治をやってくれているのかどうか。こういうことになるというと、これはアンケートをとってごらんなさい、はっきりしている。こういう点で、私は行政の民主化というのはこれは単なるかけ声じゃなくて、本当に血の通ったものにすることができるのかどうか、これがいま問われている。ことにこれは総務長官お若いんですからね。こういう点について、これは率先して改善されるべきだというふうに思う。こういう点はいかがですか。これは簡単でいいんですよ。決意というのは簡単に、やるかやらぬか聞いている。そうでない、やらないときはとても長い。これは三木総理がその代表でありますから、そういうことのないように。

植木光教自由民主党総理府総務長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(植木光教君) ただいま恩給局でも努力をしているところでございますが、さらに層一層誠意と熱意を持って努力を続けていきたいと存じます。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 さて、まあ数十万の対象者がある。数十万と言い五十万と言いますね。その対象者があるうちに五十年度にはどれだけの予算が計上されたのですか、何名当ての予算が計上されておるのですか。

菅野弘夫総理府恩給局長

○政府委員(菅野弘夫君) 二万名でございます。これは過去の実績から申しまして、大体初年度は三%ぐらい出てくるのが通常でございますので、そういう意味において二万名といたしたわけでご、ざいます。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 五十一年度はいかがですか。

菅野弘夫総理府恩給局長

○政府委員(菅野弘夫君) 五十一年度は約七万の予算措置を講じているところでございます。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 これは何ですか、処理する、そういう体制が十分でないということですか。これでやるというと、これは法が施行されてからまあ一年半になるわけですが、十万しか予定していないのですね。その十万も、これは初年度の分なんかは半分も消化ができない。これはやるために一体やうているのか、本当にこの対象者に、全面的にもう全部把握して、とにかくこの法で決められたものを一〇〇%やっぱり実施するんだという気魄がなけりゃできないです。ところが、まあ何年かやっているうちにちょろちょろ来るんだろうと、そいつを何とか扱っていればいい。その中には亡くなる方も出てくるわけです。しかも非常に低い。兵が一番犠牲をこうむっているのに兵が一番低い。もう三万、二万というふうな一体一時恩給というものは私はあり得ないんだと思うのです。しかし、これもまあとにかくやったということなんですね、額はこれは改善されなくちゃならぬと思うのですけれども。それにしても本当にこれ実際やるのかどうか。私は少なくとも、ことにもうこんなに経済変動の激しい時代には、一年ぐらいで実施するのだという、これぐらいの激しい気魄がなけりゃ、これは本当はただかけ声だけで終わるのじゃないかと思うのです。これは総務長官いかがですか、これは政治的な判断なんですね、どうなんです。

植木光教自由民主党総理府総務長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(植木光教君) この恩給の問題だけに限りませんで、御承知のように、たとえば引揚者に対する給付金というようなものも、かつて法律が制定せられまして、いわば見舞い金と申しますか、補償金と申しますかが支給せられたわけでございますが、これなども、やはり単年度で終わっているわけではございませんで、数年にわたりまして支給が行われたというようなところがございます。  五十年度の受け付け件数は、先ほど申し上げましたように二万件を計上したわけでございますが、改正法の成立がおくれましたので、約一万件というところでございます。しかし、五十一年度以降は、事務も軌道に乗りまして、進達件数は増加するものと考えておりまして、私どもは厚生省、都道府県にも十分いろいろな配慮方をお願いをいたしまして、早期にこれらの方々に対して、一時恩給が支給されますように努力をいたす決意でございます。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 とにかく数十万と推定して始めたんでしょう。その数十万を把握して、そうしてその法の改正のやっぱり恩典に浴する、まあ非常に少ない恩典でありますけれども、これに浴させるための全努力をするかしないかというところね、ここに行政の改革が求められているんですよ。従来のやり方で、結局恩給というのは、これは恩恵的にやるんだという考えが抜けないんじゃないか、一つは。もう一つは、本当にこれができるような体制をとってないんじゃないか、具体的には体制がとれない。事務をやるところのこれを調べてみるとはっきりしているんです。そういう態勢の中では、どんなに言ったって、あなたのいまの、もう本当にこれはできるだけやるつもりでありますと、ここで本当に熱意を持ってやると言ったって、七万件、仮に七万件全部やったって、何年かかります。五十万として七年かかるじゃないですか。七年後には一体物価変動はどうなります。貨幣価値はどうなります。大体考えてみたって、こんなのは行政力になりますか。まあ私は言葉きつく言っていますけれども、この辺はやはり考えてほしい。恩給というのは日陰の問題にされちゃ困る。やっぱり社会保障、名前は恩給ということになっていますが、これはもう本当に前の時代のある意味では残った言葉なんですね。これは恩給でない。これは社会保障ですからね、実際内容は。そういう点から考えれば、少なくともこの問題を七万件しか組まなかったと、そうしてこのままでやっていけば——しかも七万件は全部これはこなせない、十年かかる、こういう態勢になってしまう。だから一つは、本当にやはりこの法を執行して一〇〇%やるんだという覚悟があるのかどうか、もう一つは、それをやるに足るだけの本当に体制をとっているのかどうか、この二つの条件が今日これは長官に問われている。長官どうです、少なくとも今年の一年ぐらいでやるんだという決意ね。こういうのでは来年から飛躍的にこれは変えなきゃならぬ。私の言うことは無理でしょうか、どうでしょう。

植木光教自由民主党総理府総務長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(植木光教君) 五十一年度は約七万件を予定していると申しておりますが、これは七万件に私どもは限定しているわけではございませんで、さらに進達が多くなりましたならば、それには適宜対応してまいります。私どもの予想といたしましては、過去の例に加うるに熱意を持ってこれに取り組みまして、五十二年度、すなわち三年度目には山を越すというふうに考えておりますし、またそうでなければならない。そのうち特に今年度は進達件数を多く受理し、そして認定をしていかなければならないと考えております。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 これはやっぱり若い長官のですね、本当に政治の改革、新しい行政の民主化ということは、これは国民の大きな要求になっているんですから、これにこたえるお言葉としては、やっぱり言葉はあるけれども実践があるのかどうか、ちょっと私は十分納得しかねるんですがね。  二つの問題についてお聞きします。一つは、援護局の一体府県段階において施行している実態、どうなのか、こういうことでやれるのかどうか。もう一つは、PRの問題この二つの問題について私はお聞きしたい。  そこでお聞きしたいのですけれども、これは局長まだ見えていませんか。t今度のあなたたちの出してくれた資料ですね、この資料を見たのですけれども、非常にこれは少ないんじゃないですか、それにしても。どうですか、あなたたちの出した資料、これはどうですか。

横溝幸四郎厚生省援護局業務第二課長

○説明員(横溝幸四郎君) 請求が少ないのではないかと、こういう御質問だと思いますが、昭和五十年度におきます一時恩給、これの各都道府県における処理状況を御説明いたしたいと思います。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 簡単にやってください、時間がないですから。もう内容をつかめればいいので。

横溝幸四郎厚生省援護局業務第二課長

○説明員(横溝幸四郎君) 四十九年末に二千八百件、五十年度に八万六千件受付けまして、この間に進達返戻をいたしましたのが三万八千、五十年の末に五万というものを現在持っているわけでございます。したがいまして、先ほど来お話のありました法律成立のおくれを取り戻しましていま急速に受け付けが伸びつつある、こういうふうに判断しております。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 これは五月末はまだ無理でしょうが、四月末はこれは入っていますか。

横溝幸四郎厚生省援護局業務第二課長

○説明員(横溝幸四郎君) 三月の末までしか統計がそろっておりません。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 非常に少ないんですね。私たちこれは実際は電話をかけて聞いたんです、都道府県に。これとずいぶん違う。非常に少ないですよ。だから、こういう点から言うと、これはどういうことになっているのかな。あなたたちどういうふうにして、これは報告を求めるというのですか。

横溝幸四郎厚生省援護局業務第二課長

○説明員(横溝幸四郎君) いま申されましたのは、県の方に相当量があるはずであると、それにかかわらず先ほど、私どもの方からの統計では非常に数が少ないと、その点はどう判断するかと、こういうことだと思いますが、先生の御指摘もございまして、数県につきまして調べましたところ、私どもが調べました時点におきましては、報告どおり非常に手持ちは少なかったわけでございますが、先ほど申しました兵の一恩がことしの二月、三月になりまして急上昇をしていると、こういうような関係と、それからそのためにまだ受け付けが十分にできていなかったもの、こういうものがあるために、若干の統計上の差が出てきていると、こういうふうに判断しております。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 この数字は、これは急速に押さえてもらえますかな。あさって恩給法あるいは採決になるかもしれませんが、それまでにもらえますか。四月末でいいですよ。これは都道府県へ電話かければ新しいやつ出ますね。それぐらいの努力はしてもらえますか。

横溝幸四郎厚生省援護局業務第二課長

○説明員(横溝幸四郎君) 実はゆうべとけさにかけまして、先生御指摘の都道府県に電話をかけたわけでございますが、たとえば当初私どもの方にゼロあるいは二、三十件ぐらいしか持っていないと、こう言ったにかかわらず、二千件あるいは三三千件あると。この二千件、三千件はすぐ送れる状態か、審査に入れる状態か、こういうふうに尋ねましたところ、まだ受け付けの段階に入れないんだ、こういうようなことでございますので、短期間にこれを仕分けして恩給区分、あるいはその中にはそのほかの書類も入っている、こういうことでございますので、早急な整備は県としては困難なものと、こういうふうに思っております。しかしながら、いずれにしましても、私どもがいただかなくてはならない書類でございますので、速やかに整備して進達させるように努力したいとは思っております。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 中間報告でもいいんです。だから電話をかけて、それを数、出してくれたっていいんですよ。あさってまでならできるはずだ、そのぐらい。われわれだってすぐできますよ。だから、そういう努力はやっぱりしなければ、いままでの決まった答弁じゃ満足できません。あさってまでできるでしょう。各県に電話かけなさい、いまからかけたって間に合うでしょう。どれぐらい一体申請があるか、それをつかまなきゃいけない。とにかくそういう点でずいぶんこれは食い違うんです、私たちの当たった数字と。たとえば、北海道を見ますというと、北海道は、この統計によりますと八千五百九十四件、それが年間しかも処理数がその中で千三百八十四件、こういうことになっています。ところが、われわれが調べたのでは約一万件ということです。そうして恩給係を見ますと、これは七名、そのうち一時恩給専任の人が一人半、一カ月の処理件数が百件、処理見込みが恩給係長の話ではどうしても十年ぐらいこれじゃかかる、こう言うのです。それからこれは青森、青森は二千件、われわれが調べた当時では。それから一カ月の処理件数はやっぱり百件、処理見込みはこれでいくというと、これだけでも二、三年かかる。それから岩手、これは三千九百四十件、それで四名いますけれども、実際は非常勤の人が三名、臨時の人が二名というかっこうです。それから一カ月の処理件数がやっぱり百件、四人で分担して処理しているがなかなか進まない。それから、係の人は三年計画で処理しようと思っているけれども、なかなかそういう体制をつくるのは困難だということ、秋田も二千件、これでいくと三年から四年かかる。山形も四千件、これは三年から四年かかる。宮城もこれは三千件、福島、これは七千件、これはあと五、六年かかる。  こういう中で、非常にやっぱり大きな問題になってきますのは人が少ないということです。事務処理をするに事務者が非常に少ないということです。これはどういうふうになりますか。これらの事務費というのは、これは援護局から出ることになる——総理府の予算ですか。

横溝幸四郎厚生省援護局業務第二課長

○説明員(横溝幸四郎君) 恩給の進達事務につきましては、私どもの方から各県に交付金というようなものを交付しておりまして、私どもが委託費として各県に交付しました金額は四千六百七十二万円余りでございます。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 これは何年度、五十年度ですか。

横溝幸四郎厚生省援護局業務第二課長

○説明員(横溝幸四郎君) はい。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 四千六百七十二万というと、どうですか長官、これは一県当たり百万ですよ、平均して。百万だったら人件費で一人雇えますか。人件費は含んでいなくて通信費とか、あるいは何か事務資材を買うとか、そういう金なんでしょう、そうなんですね。人件費はどこで賄うんですか。

横溝幸四郎厚生省援護局業務第二課長

○説明員(横溝幸四郎君) 先ほど申しました四千六百七十二万円は、先生おっしゃるとおりの通信事務費とか、庁費とかということのほかに、若干でございますが、臨時職員のための費用が入ってございます。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 若干ってどのぐらいですか。百万の残高、若干ってどのぐらい。全くこれでは一杯飲めない、話にならない、冗談じゃないですよ、あなた。総務長官、ここに問題があるのです。これは少なくとも五倍か六倍にふやさなければだめじゃないですか、どうですか。いまの人員を五、六倍にしなければさっきの法の精神からいってだめです。私は見たが、さっきの援護局の出した資料によりましても、われわれ計算してみますというと、北海道だとたとえば六年半かかる。岩手は四年、栃木は四年半、群馬は六年、埼玉は九年、それから愛知は十一年、福井は七年半、大阪は九年半、鹿児島は四年、こういうような数字が出てくるのです。これは一例です。こんなことをやっていたら実際法案というものは死んでしまう。全く名目だけだ。本当に宣伝するだけになってしまって中身のないものになる。非常に少ない、本当にスズメの涙のような一時金であります。それでもやろうという善意が、実は途中で雲消霧散してしまう、こういうような体制になっていることは明らかです。私はくどくど申し上げる必要はない。したがって、少なくともこれは一年でやるのだというような決意があれば、いまの四千六百万でしょう。四千六百万の五倍にしたら何ぼです。二、三億の金があったら事務費が相当潤ってくる。さらに、人件費をそれで何していけばいまの一年半とか、二人の事務担当者を五、六人、少なくとも十人近くにふやしていく。アルバイトをそれに入れる。そういう体制はできるんじゃないですか。私は具体的な数字を挙げて長官にお話をしているわけです。どうでしょうか。

植木光教自由民主党総理府総務長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(植木光教君) 恩給の受け付けというものは所管官庁は厚生省でございます。厚生省は厚生省なりにいろいろ御努力になっておりますし、私どもからも厚生省に対しまして、事務の合理化でありますとか、簡素化あるいは従事人員の配置について特別の配慮をしていただくようにお願いをしているところでございます。これは、私どもとしては法改正をお願いをし、これが成立をして後は野となれ山となれというのではございませんで、恩給局においては認定をするという仕事を抱えておりますので、受給者との関係というのは厚生省の所管に属するものでございますから、したがいまして、ひたすら厚生省の御努力をお願いをするという以外にないのでございます。いまの問題につきましては、厚生大臣ともよく協議をいたしまして、速やかに一時恩給の処理が行われますように協議をしてまいります。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 委員長にお願いします。この次の内閣委員会に厚生大臣の出席を求めます。そうして総務長官と具体的に話をしてもらう。何年待っていてもわからないような話じゃだめです。実際これ、受給者の立場に立ってごらんなさいよ。先ほども岡田さんの話があった。申告はしたけれども、一年も何年もナシのつぶて、全く本当に大変なことですよ。政治不信はここから起こるのです。こんなことじゃまずいじゃないですか。だからこういう問題については血の通った政治をやっぱり率先してやらなきやなりませんよね。だから、そういう点で、厚生大臣、ちょっとでいいです。五分あればいいんですからね。これはぜひ出席を求めて、総務長官といまの問題について話してもらう。総務長官に私がお願いしているのは、立案者というその立場にあり、そして法執行の責任者なんです。だから、厚生省でやっているから厚生省でいい、こういうことにはいかない問題です。この法というものを本当に血の通ったものにするには、少なくとも、本当にこれはある意味では全体の恩給の行政から言えばささいなことかもしれません。しかし、ささいなことが一切をやっぱり包含しているんです。そういう意味ではこの問題がこの委員会において一つの具体的な前進を遂げるというようなことが望ましいわけです。私はその立場からお願いをしておるんでありますから、理事の皆さんもこれは御協力をいただいて、五分でいいですから、厚生大臣と総務長官がこの問題について——私ちょっとこの問題については保留しておきます。とにかく、これは大変な時代です。地方財政が非常に困難なところで、今度は地方の負担でもってこういうものを任されるということでは、これもまた大変です。だから、これは委託費として出しているこの金が全く申しわけのいまの四千六百万などというのじゃ話になりませんよね。だから、そういう点で私は要求をします。  次に、もう一つの問題ですが、これはPRの問題です。これはこの前衆議院の段階でわが党の委員からも質問があり、そしてこれによって新聞に広告というようなものがこれはなされたようですね。これは朝日と読売に出ましたが、ところが、あれ見たんだけれども小さいですね。ちょっとわからない。どうでしょう、あれ。だから、本当にこの改正を知らない人が多いんじゃないかと思います、改正を知らない人が。ここにありますけれども、これは朝日新聞のやつ。これぐらいですからね、よほど気をつけて見なければわからない。そうでしょう。だから、地方はどうかというと、地方のローカル紙に本当にこれは小さく出ておるという状態ですね。われわれ調べてみた。徹底と言ったってこれじゃなかなか徹底しないんじゃないか、これだけでは。だから、私はやっぱりテレビとかそういうものを使うべきじゃないかと思うのですがね、ラジオとか。そして本当にこれは視聴者が多いんですから、そういうところで、こういう改正がされました、そしてこれこれの条件の人は、とにかく一時金だけれども、とりあえず三万もらえますと、こういうことになれば、この人は発動するわけですよね。そういうやっぱり行き届いた政治というものが必要だと思う。  そこでお聞きしますが、この広報費どれぐらい使いましたか。

植木光教自由民主党総理府総務長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(植木光教君) ただいま非常に小さいとおっしゃいましたけれども、この一つの問題につきまして、四月三十日には地方紙四十九紙、それから五月一日と五月二日には中央紙にこの広報をしておりまして、広報費といたしましては四百六十五万円でございます。なお、ラジオ放送を四月二十九日にいたしております。これは十五万円かけております。さらに、五十一年度の改正法の広報計画といたしましては、新聞、ラジオ、テレビ、官報資料版、時の法令、広報資料、それから都道府県への広報の依頼というようなことを計画をいたしております。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 これはこの前、長官はですね、日刊紙だけじゃなくてテレビ、ラジオによるPRも検討するという話でしたが、その後どうなりましたか。

植木光教自由民主党総理府総務長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(植木光教君) テレビではどのような形で出しますか、スポットもございますし、いろいろな方法があるわけでございますが、いま広報室に対しまして計画を立てさしているところであります。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 それじゃこれも資料でお願いしたいのでありますけれども、どれだけのPRをやったか、それからその予算はどうだったか、それから今度この法案が改正されてさらにPRをやるわけですけれども、そういうPRをどのような計画でやろうとされているか、そのための予算はどういうふうにこれは考えておられるか。ここでおわかりですか。おわかりでなければ、これはあさってまでに当委員会に資料で出していただいた方がいいと、時間の関係があって。委員長、どうでしょうかね。

関忠雄内閣官房内閣広報室長

○政府委員(関忠雄君) これまでに行いました恩給関係のPRでございますけれども、先ほど総務長官、答弁いたしましたように、新聞関係で四百六十五万、ラジオ放送関係で十五万でございます。  それから、今後のPR計画でございますけれども、これにつきましては恩給局と十分協議をいたしまして、新聞、テレビ、ラジオ等を利用した広報を実施いたす考えでございますけれども、いまのところ計画はまだ詰めておりません。今後早急に決定いたしたいと思います。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 とにかく、小さいとか小さくないとか言われましても、私なんか目が悪いですからね、ちょっとこれわかりませんよ。国鉄のPRやったのをごらんになりましたか。三億かけてね。あいうことまでやれとは言わぬ。しかし、とにかくこれは権利だからね、受給者の権利なんですよ。権利を呼び起こすというこの仕事というのは、非常に私は重要な意味を持っていると思います。政治のこれはやっぱり姿勢に関する問題。したがって、これに金を相当使ったって、これは恩給の受給者の方たちを尊重することになるわけだ。ところが、恩給はくれてやるんだ、恩恵的なものだ、だからとにかくやったと。国会あたりでまたうるさいのに追及されるかもしれないからやったと。そうじやないことは明らかだけれども、そういう形で、とにかく顕微鏡と言っちゃ悪いですけれども、見なきゃならないようなPRじゃ、これはいけないということです。そうでしょう。ここにも血の通った政治があるかどうか、行政の民主化があるかどうか、このことははっきりしていると思いますね。だから、この点についてやっぱり明確にしていただきたい。さっきの資料出してください。われわれ検討するに値する。国鉄と対比してやるわけじゃありませんけれども、とにかくこれはPRの部に属するのかどうか、事は基本的人権を持ったそういう受給者の権利を守るその一つの行為とこれは本当にうらはらの問題ですよ。政治の姿勢が問われている。どうなんです。いですね、どうですか。

関忠雄内閣官房内閣広報室長

○政府委員(関忠雄君) 広告の小さいというお話でございますけれども、御指摘の広告はいわゆる突き出し広告と申しまして、新聞広告の中でも最も目につきやすい広告とされているのでございます。したがいまして、かなりの着目率と申しますか、これが期待できる広告というふうに考えておりまして、今後ともこの突き出し広告の活用などは考えてまいりたいと思っておるのでございます。  それから、資料というお話でございますけれども、本年度恩給法の改正が実現いたしました場合に、どのような手順で、どのような時期に、どのような形で広報するか、これはもう少し時日をかしていただきたいと思います。現在のところちょっと提出できる資料というのはお許し願いたいと思います。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 どうして。いままでどこへ何を出したという、そのぐらい報告できるでしょう、それに金どのくらいかかったか、それできないですか。

関忠雄内閣官房内閣広報室長

○政府委員(関忠雄君) これまでの分は、先ほど申しましたような新聞関係で四百六十五万、ラジオで十五万でございます。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 それから、これが効果的かどうとかいうのは、これは見解の相違とは言いません。言いませんけれども、余り自画自賛するとおかしいですよ。具体的に物があるんだ。そうじやなくて、本当に私は受給者の人権を尊重する立場から、もっとやっぱり金をかけてもいいだろうと、こう言っているんです。金かけたって何ぼもないじゃないですか、さっきから聞いてみると本当に。それぐらいの努力はすべきですよ。いいですね、長官。  それじゃ時間もありませんから次の問題に入ります。先ほどから従軍看護婦さんの恩給適用の問題、実質的にはとにかく非常に戦争でいろいろな犠牲を受けられて、そのままいまだにいろいろな犠牲の影がつきまとっていられる方が多いわけですね。だから、この問題について、これは社会党さんの方から、また公明党さんの方から質問がございました。また特例法案を提出されると、そういうお話も伺ったわけであります。この前、これは内閣委員会で衆参両院でやったわけですが、「戦地勤務に服した日本赤十字社の救護看護婦の処遇については、旧軍人、軍属に比して不利となっているものがあるので、その救済措置を図るよう検討する」、附帯決議をいまさら読み上げたわけでありますけれども、これについて先ほどから説明がございました。しかしどうでしょうか、これは結局どうも改正するには技術的に非常に問題だと、こういうようなことでいままで全部説明まかり通っているのでありますけれども、公務員として入れることが、いままでの前例もありなかなか困難だ、こういうようなことでありますけれども、これはできないんですか。

菅野弘夫総理府恩給局長

○政府委員(菅野弘夫君) 先ほど来いろいろ申し上げておりますとおり、恩給というのは公務員の年金制度でございますので、そうでない者を入れるというのはこれは恩給制度自体をどう考えるかという問題になるわけでございますので非常にむずかしいと思います。先ほど来お話ございますように、じゃ恩給の少しその周辺の問題としてつかまえることができないだろうかというお話もございまして、そういう点も含めまして、私たちは大変むずかしいと思いますけれども、附帯決議の趣旨もございますし、それから看護婦さんの実態というのもわれわれも十分理解できますので、恩給並びにその周辺の問題、あるいはもっと広い問題かもしれませんが、そういうものを含めまして、私たちとしては現在検討をいたしておりますけれども、その検討を深めていきたいというふうに思っております。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 これも過去にとらわれているんじゃないですか。過去に公務員でなかったらどうだという議論で、それで遠慮をしているわけですね。ところが、法改正でこれを公務員と認めるという形になってきたらこれは変わるんじゃないですか。その前提条件にあんたたちはいつまでもこだわっているんですね。ところが実際は、これはそれだけの資格はもう十二分に私はあると思うんです。だからその辺もやはり頭の切りかえの問題だと私は考えるんですけれども、過去に公務員ではなかった、これを入れるのはむずかしいのだ、これはあなたたちのいままで一貫した論理なんだ。そうじやないのですよ。これは従軍看護婦で非常に苦しんでこられた。大変でしょう。とにかく赤紙の召集令で強制的に召集されたという。第二には勅令によって戦地で軍の命令と規律に従うように定められた、そうして実際そのようにこれは勤務してこられた。第三には、待遇については軍に準じた兵士、下士官などという階級が与えられ、それに基づいて行動をしていた。もう本当にこれは軍の人たちよりももっと苦しいいろいろな精神的な苦痛もいろいろなめてこられた。それから長く海外に抑留された人が多い。それから、他の軍属や軍に関係した人とは違った点を持っていて、公務員とみなしても妥当と考えられるのですね。そういう特例的に考えていいんじゃないかと思うんですよ。だからその措置をやることが、従来のやはり観念の枠にとらえられてそれの改正ができないというのは私はどうもいただきかねると思うんです。そういう点で私たちは修正案を今度の法案には用意をしたわけであります。この修正案につきましては、とにかくここで論議をしていただく。修正案の提案を法案の処理の段階でいたしますから、そうしてそのとき詳しくわれわれの提案理由も述べさしていただく、そうしてまた皆さんの御意見もお聞きし、何よりも附帯決議を何とか実行するという立場で私たちも努力をいたしておるのであります。こういう点から、本当に各党の先生方にも御賛同をいただいて、この修正が本当に通って、とにかくこれはいろいろ方法はあるかもしれませんけれども、私たちは現時点において最も近道のやり方であり、しかも本当にこれは関係者が、ことに政府がその気になればこれは実現できる課題です。こういうふうに考えているわけです。で、この点については十分にこれは検討してほしいと思う。まあ修正案そのものは、後でお配りをして、今度の法案処理のときまでに、これはぜひ……。  修正の要綱は、これはまあ簡単ですからついでに述べきしていただきますと、  第一 戦地又は事変地において勤務した旧日本赤十字社令(明治四十三年勅令第二二八号)にもとづく救護員及び戦地又は事変地に勤務した旧陸海軍病院の看護婦等は、戦地又は事変地に勤務した期間及びこれに引き続く抑留期間については旧恩給法(大正十二年法律第二八号)第二〇条に規定する文官として在職していたものとみなし、現行恩給法が適用されるものとする。  第二 戦地又は事変地の区域及びその区域が事変地又は戦地であった期間は政令で定める。  第三 俸給年額については、政令で定める仮定俸給表にもとづくものとする。  第四 新たに恩給を支給されることとなる者又はその遺族は昭和五十一年七月一日から恩給を受ける権利又は資格を取得するものとする。  第五 戦後公務員又は公共企業体職員となった者の年金額算定については、第一で定める期間を在職年数に加えるものとする。  こういうもので、これの法文の技術的な修正は同時に添付いたしておきました。これは法案処理のときにまた詳しく述べさしていただきます。とにかく問題は、本当に切実な、そうして本当に法の平等の立場からいって、この恩典に浴していられない、当然のこれは権利だと思うのでありますけれどもそれが受けられない方、こういう方が少なくとも全国に一万八千人いるのじゃないか、ここにもたくさんいま実は来ておるわけですね。請願書だけでも、ここに来ただけでもこれはもう数百件に及んでおります。それでこの修正案の問題を私たちが記者会見で発表しますと、これに対する関心をお持ちの方が毎日毎日手紙を寄せられている。この切実な要求を本当に実現するために私たちは努力をさしていただきたいと考えております。これは修正のときに詳しく申し上げることにしてわれわれの見解をここで明らかにさしていただきたいと思います。  時間が来ましたから、これできょうは終わりたいと思います。

中山太郎自由民主党

○委員長(中山太郎君) 本案に対する本日の質疑はこの程度にとどめます。  本日はこれにて散会いたします。    午後五時四十一分散会      —————・—————

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