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77回国会参議院1976/05/24

大蔵委員会 第13号

発言数
179
登壇者
16
会派数
5
開催日
1976/05/24

会議録

岩動道行自由民主党

○委員長(岩動道行君) ただいまから大蔵委員会を開会いたします。  参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  日本輸出入銀行法の一部を改正する法律案を審査のため、本法案審査中、日本輸出入銀行総裁及びその他の役職員の出席を求めることに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

岩動道行自由民主党

○委員長(岩動道行君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     —————————————

岩動道行自由民主党

○委員長(岩動道行君) 経済協力開発機構金融支援基金への加盟に伴う措置に関する法律案、アフリカ開発基金への参加に伴う措置に関する法律の一部を改正する法律案、米州開発銀行への加盟に伴う措置に関する法律案、国際通貨基金及び国際復興開発銀行への加盟に伴う措置に関する法律の一部を改正する法律案及び日本輸出入銀行法の一部を改正する法律案を便宜一括して議題といたします。  これより質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言願います。

寺田熊雄日本社会党

○寺田熊雄君 最初に、通産省の方見えておられますか——。  わが国の貿易収支が東南アジア貿易を主としておりますが、そのほかでもとかく片貿易であるという非難を受けることが多いんでありますが、これについて何らかの是正措置をとるおつもりがあるのかどうか。もしおありだとすると、どういう措置を考えておられるのか、ちょっとお話しいただきたいと思います。

真野温通商産業省貿易局総務課長

○説明員(真野温君) 先生御指摘のような、いわゆる片貿易問題というのは、必ずしも最近だけではなくて、昔からいろいろ各国バイラテラルな関係、二国間の関係で問題になったことがございます。ただ、御承知のように貿易というのは、わが国のように原料を輸入して製品を輸出するというような加工貿易の場合には、やはり原料輸入、製品輸出ということで、おのずからある程度の片貿易というのは地域別に生ぜざるを得ない形になっております。そういう意味で私どもの考え方は、貿易というのは総合的にバランスをとるというのが基本だと考えております。ただ御指摘のように、特定の開発途上国その他から片貿易是正ということは始終要求されておりますし、この関係については二国間の相互の理解と協力ということん基礎といたしまして、あるいは経済協力の側面も含めまして、個別に話し合っていく。それによって着実に改善していこうという考え方で進んでおります。たとえばこの関係では、今国会で成立いたしました非鉄金属の国内備蓄、こういう制度もやはり片貿易是正に役立つということで私どもは促進しております。そういう意味で、単に必ず貿易をバランスさせるということはなかなか国別にはむずかしい点がございますので、総合的なバランスを基礎としながら、できるだけ二国間で協力し合ってやっていくという形で努力をいたしてまいりたいと思っております。

寺田熊雄日本社会党

○寺田熊雄君 それに関連してあなた方の方の貿易計画、計画がないにしても貿易収支の見通しといいますか、それは当然お持ちになっていると思うんですが、それを明らかにしていただきたいと思います。少なくも五年程度見通しができますか。少なくも五年程度の見通しは持っておられますか。

真野温通商産業省貿易局総務課長

○説明員(真野温君) 御承知のように貿易につきましては、政府経済見通しによりまして毎年各年度の見通しをつくっております。長期的な問題になりますと、これは世界の景気動向あるいは相手国の事情その他ございますので、必ずしも政府全体としてこういうものを統計的につくるということはなかなかむずかしうございます。私どもしたがって現在のところ五十一年度の貿易見通しというものは、政府ベースで策定いたしております。それが今後どういうかっこうで推移するかということは——私ども現在のところこの政府見通しというのは基本的には五十一年度だとするということでございます。

寺田熊雄日本社会党

○寺田熊雄君 そうすると五十一年度の見通しだけで、それより先の見通しなり計画というものはお持ちでないと受け取ってよろしいか。

真野温通商産業省貿易局総務課長

○説明員(真野温君) 必ずしもそういう意味では、見通しとして計画というほど確定したものではございませんけれども、一応政府の中期経済計画ということで多年度間の見通しというものはつくっております。

寺田熊雄日本社会党

○寺田熊雄君 あるんですか。

真野温通商産業省貿易局総務課長

○説明員(真野温君) これは経済企画庁の方で策定いたしておりまして、詳細な数字はちょっと存じておりません。

寺田熊雄日本社会党

○寺田熊雄君 それが経済企画庁の方の前期五ヵ年の経済計画を見るとあるから、それであなたに伺ったわけです。とにかく経済企画庁の計画というのは、この間もいろいろお尋ねしたのだけれども、主務官庁との連絡が十分なのかどうか。その点疑わしい面もあるので伺ったので、そうすると経済企画庁に全部任して、あなたの方としては別段の計画をお持ちでないという趣旨ですか。

真野温通商産業省貿易局総務課長

○説明員(真野温君) もちろん経済企画庁の中期計画につきましては十分私ども貿易所管官庁として相談を受けております。ただ私どもただいま貿易局の方では、比較的個別の商品別の見通しというものを絶えずやっておりますから、これについては長期の見通しが立たないということで、ちょっと先ほど先生の御質問について、やや細かい商品別の話というふうに了解いたしましたのでそのようにお答えいたします。

寺田熊雄日本社会党

○寺田熊雄君 細かい商品別の問題をとかく論じておるのではないので、いまあなた方がどういうふうなお見通しを持っておられるかということをお尋ねしているわけだから、すべてこれは自治体でもそうだし、いわんや政府の機関というものがある程度の展望を持って行政をやらなければいかぬわけでしょう。それを持っておられるのかどうか。持っておられるとすると内容を聞かしてほしいということです。五十一年度だけじゃないんですよ。

真野温通商産業省貿易局総務課長

○説明員(真野温君) まことに申しわけございませんが、本日ちょっとその辺の数字を手元に持っておりません。

寺田熊雄日本社会党

○寺田熊雄君 まあ、余り細かいことをとがめ立てするわけじゃないけれども、よくその点は——土曜日の晩にも大蔵省の方に貿易計画なり見通しを出してほしい、通産省に伝えてほしいということを要望して、けさも所管の課長だったか電話してきたから、そのことをよくお願いしておいたのだけれども、やっぱりちゃんとした資料を持ってきてくれなければいけませんよ、もしあれば。じゃ、あとで出してくださいよ、よろしいか。

真野温通商産業省貿易局総務課長

○説明員(真野温君) よろしゅうございます。

寺田熊雄日本社会党

○寺田熊雄君 委員長、そういうことで……。  この経済企画庁の「昭和五十年代前期経済計画」これの国際収支の項を見ますと、「五十五年度の経常収支の黒字額は四十億ドル程度と見込まれ、これが長期資本収支の赤字額を相殺する形で基礎収支は均衡することとなろう。なお、昭和五十五年度の経常収支の黒字額は、国民総生産の約〇・四%に相当する。」、そのほかずっといろいろの見通しを述べておられるのですが、この黒字四十億ドル程度という問題、これはいまの片貿易の是正の問題と関連して、あなた方のそういう片貿易を是正していくという、総合的に。それと別段矛盾しないものかどうなのか、その点ちょっと聞かしていただきたい。

真野温通商産業省貿易局総務課長

○説明員(真野温君) 御承知のように、日本の国際収支全体の中では赤字項目、昔から赤字項目になっておるものは相当ございます。たとえば貿易外収支の赤字というのはかなり大きいわけでございます。そういうものをカバーし得る程度の、黒字として、四十億ドル程度の貿易収支の黒字というのは妥当なものではないかと思います。ただ、片貿易問題につきましては、これは御承知のように、日本の場合にはたとえば中近東諸国、これは原油を輸入しておりますが、百億ドルぐらいの赤字というのがたとえば五十年度生じておりますけれども、ある程度そういうものをカバーして輸出するということをやらざるを得ませんので、その点でこれからの中近東諸国に対する輸出努力その他も含めて、いわゆる貿易アンバランス是正ということを考えていく必要があろうかと思います。

寺田熊雄日本社会党

○寺田熊雄君 どうも余り十分な答弁のように思わないけれども、あとまだ質問事項がたくさんありますから。  昨今プラント輸出が非常にふえてまいりました。それで、通産省から出している通産ジャーナルというのを、最近号拝見しましても、通商産業大臣が大変力を入れていることがよくわかるんでありますけれども、この間もこれについてお尋ねをして、ただ輸出すればいいという問題じゃないんで、その国の利益であるとか、将来のその国との親善であるとか、そういうことを十分考えていかなければいけないじゃないかという論議をしたんですけれども、何かこの通産ジャーナルの中にも、たとえば中近東の国で、粗鉱の年産が百万トンぐらいの小規模な製鉄設備などの引き合いがあるんだけれども、それはペイしないことはわかっているんだというふうなことが書いてあった。一体ペイしないことがわかっているのにもかかわらず、やっぱり輸出をするのかどうか、そういう点は一体どういうふうに考えておられるのか。  それから、サウジアラビヤの場合にあったということを聞いているんですけれども、せっかくプラント輸出をして設備ができたんだけれども、それを実際に動かしていくだけのまだ技術者とかなんとかという者がおらないんで、設備が遊んでしまっている例があるというのだけれども、それはだから技術者を送るとか、マネージする人を同時に送るとか、そういうことを考えないと無意味なんじゃないか。この通産ジャーナルを見ると、アフターケアは十分やります、やりますと、そこのところばかり言っている。アフターケアといったって何も人間の問題を考えてない。機械設備だけしか考えてないようだけれど、そういう点どう考えておられるのか、ちょっとお尋ねしたい。

大山信通商産業省機械情報産業局通商課長

○説明員(大山信君) お答えいたします。  ただいまの御質問の中で、まず第一に、非常に小規模な製鉄プラントについてのことでございます。一般的に申しまして、高炉転炉法によります製鉄所というのは非常に大規模になります。ところが、直接鉄から還元いたします還元鉄法という、還元鉄をつくりまして電気炉で溶かすという方式のものは非常に小規模なものでもあるわけでございまして、しかもこの辺が先生御指摘のように非常に小規模ということのケースに当たろうかと思いますが、現在私ども把握しておりますケース等につきましては、非常に天然ガスが余っている、本来なら捨てなきゃいけない、そういうものをうまく有効利用をしながら国策的に育成したいと、こういったようなケースがございまして、こういうものになりますと、やはり通常のコストベースということとは若干そろばんがまた変わってこようかと思うわけでございまして、こういったケースもあるわけでございます。しかし一般的に申しまして、製鉄業なんというのは国の基幹産業でございますので、非常に小さな国でもぜひ持ちたいと、原料の一端を持っておりますとぜひ持ちたいと、こういった非常に強い志向がございまして、これに対してはやはりフィージビリティサーベーの段階等におきましてよく指導してやるということが大切かと思うわけでございます。これはわが国にそういったフィージビリティサーベーにつきましての相談があった場合には、そういうコスト計算等もよく教えてやりながらやっていくことになるわけでございます。あるいは外国企業にそういうものを頼みまして、いきなり入札にかけるといったような場合には、一つのプラントを出すという形になるわけでございます。この辺がわれわれの方に、わが国の場合にそういう下相談と申しますか、そういった段階から来ております場合には非常に指導しやすくなる、こういったことでございます。  それから後のアフターサービス、アフターケアの問題でございますけれども、実際納めた機器がうまく動かないといったケースについては、十分いろいろ考えられるわけでございますけれども、これにつきましては、やはりその契約の当事者、まあプラントメーカーと、買った先との間におきましてどういう契約を交わしていたかというあたりが非常に大きな問題になるわけでございまして、結局うまく動かすということにつきまして、やはりある程度納めた後の長期間にわたります技術指導と申しますか、そういうものが本来必要ではないかと思うわけでございます。  で、これにつきましては契約の段階で、もう自分のところに引き取るんだからいいというようなケースもあるようでございますが、やはり一般的に言いますと、かなり大きなプラントになりますと、長期間の技術指導をしないと、うまくいい状態で運転を続けるということはむずかしくなります。それから未熟な運転ということになると、事故とかそういったものにつながりまして、操業率が落ちるといったようなことにもつながりますので、これにつきましては、日本側はこれもできるだけそういう技術指導というものを後ろにつけた形で、最近は相手方と接しているというふうに私ども聞いております。

寺田熊雄日本社会党

○寺田熊雄君 いや、あなた方の通産ジャーナルの座談会の中に、年産百万トンぐらいの小さな製鉄プラントをつくるという計画について「コスト的にもなかなかそれでは成り立たないのです。」と、土屋清さんが言っておられるわけですね。それでお尋ねしたわけなんです。  それから、いまの技術者なりマネージする能力を持った人を同時に出すというようなこと、実際にやっておられるんですか。そういうことは計画だけでまだないのか、その点。簡単でよろしい。

大山信通商産業省機械情報産業局通商課長

○説明員(大山信君) 先ほどのコストの問題につきましては、やはりそういう小さな国でございますと、国産のものができると輸入の方に高率関税をかけるからそろばんが合うんだとか、そういういわゆる国際的に輸出ということを前提にしない形での競争ということを考えたりするところがございますので、外から見てのコスト——国際価格ということとは若干解釈を異にする場合がございます。  それから、後の方につきましては、これは通常そのプラントはいついつ納める、その後一年間なら一年間の技術指導をしましょうというふうに契約書の上に残すわけでございます。これはただというわけにはまいりませんわけでございますので、これは技術指導につきましては、やはりそれなりの対価とあれを前提にして契約しているというふうに聞いております。

寺田熊雄日本社会党

○寺田熊雄君 ただ、九〇%文盲であるというような国もあるんだそうですね。一年間の技術指導でよく目的が達せられるかどうか、非常に疑問だと思うのですよ。そういう点をよく考えていただきたいと思うのです、これから。  それから、わが国のこの輸出入が四十九年一月二十一日に公取の出しました「総合商社に関する調査報告」、これを見ますと、「輸出面では、船舶、鉄鋼等の主要輸出品目について六社が五〇〜七〇%の高い取扱シェアを」持っている。輸入面でも「羊毛、大豆、砂糖、鉄鉱石等について七〇%以上の取扱シェアを」持っておるというような報告がありますね。これは日本だけのことで、イギリスでもアメリカでも西ドイツでもこういう総合商社というものはないんだということもほかの部門に書いてあるんですけれども、これはどういうふうに理解したらよろしいのか。  きょう大蔵省から御報告いただきました輸銀の貸出額を見ましても、「十大商社向け貸付残高」というのが、これが二兆八千億あるようですね。どうもこの表がよくわからないんだけれども、そうすると資本金で、その調査によりますと、一億円以下の会社に対しては二百七十三億円。一億円超十億円以下では九百五十七億。十億円超百億円以下では三千八百八十三億。百億円超が一兆七千九百三十四億。合わせて二兆三千四十六億となっている。あとは外国の政府なり政府機関に貸したものを言うのか、ともかく、だろうと思いますけれども、十大商社向け貸付残高というものが二兆八千五十七億という驚くべき数字になっているわけですね。そうすると輸銀というものは、これは外国に、十大商社向けの貸し付けのためにあるというような感さえなきにしもあらずですが、これはどう考えたらいいんでしょうか、ちょうど総裁もいらっしゃるようですからよく承りたいと思います。

澄田智日本輸出入銀行総裁

○参考人(澄田智君) ただいま御指摘の資料でございますが、五十年三月末の輸銀の貸付残高の全体として二兆八千五十七億ということになっております。そのうちの十大商社の貸し付けの合計は七千四百五十四億円、そういうふうな数字でございます。そして、十大商社の貸し付け全体に対するシェアは二六・六%と、こういうことに相なっております。  それから、もう一つの資料との関係でございますが、貸付残高二兆三千四十六億円と二兆八千五十七億円との差額は、おっしゃるとおり外国の政府、あるいは外国の機関、外国の銀行等に直接貸し付けるそのものが、この差額に相なっておる次第でございます。

寺田熊雄日本社会党

○寺田熊雄君 わかりました。  それで、全体の二六・六%のシェアを持っているようですね。貸付残高については。ただ総合商社というのは輸銀だけじゃなくて、恐らく一般の市中銀行からの借り受けもあるでしょうから、実際にはもっとたくさんの資金を動かしていると見ていいわけでしょう。それでいまの公取の、こういう重要物資の輸出入に占める驚くべきシェアについては、これはどう考えたらいいのか。これは通産省、外務省それから輸銀の総裁にも、それぞれお伺いしたいと思います。

浜岡平一通商産業省貿易局為替金融課長

○説明員(浜岡平一君) 御指摘のように、輸出入とも十大商社が五〇ないし六〇%ぐらいのシェアを占めているという実態でございますけれども、この実態につきましては、やはり海外に広く支出網を張りましていろいろと広く情報を集め、それから取引の危険負担を分散し、あるいは金融を調達するというような諸機能が非常に強く作用しておるかと思います。現実に日本の貿易を支えております生産段階というものを考えてみますと、実は中堅、中小メーカーの製品というものも非常に多いわけでございますけれども、みずから信用の調査をし、金融の調達をし、マーケッティングを行うという能力が必ずしも十分でないというようなことで、実際に輸出されるものは中堅、中小メーカーの品物でございましても、取り扱いの段階で、いわゆる総合商社がカバーをしているというような実態がかなり大きく働いておるんではないかというぐあいに思っております。しかし、一般的な方向としまして、中堅、中小商社の育成というような方向が今後とも大きな課題であるということは間違いないというぐあいに思っております。

寺田熊雄日本社会党

○寺田熊雄君 シェアはいまでも変わっていませんか。

浜岡平一通商産業省貿易局為替金融課長

○説明員(浜岡平一君) 年によりまして若干の変動はございますけれども、大体最近は毎年度五〇ないし六〇%という数字は余り大きく動いておりません。

澄田智日本輸出入銀行総裁

○参考人(澄田智君) 輸銀の立場からお答え申し上げます。  ただいま答弁にもありましたように、日本の貿易において、輸出、輸入とも商社の占める割合というのは五〇%ないし六〇%という状態でございます。その中で、輸銀の業務といたしましては、そのプラント、船舶等の輸出あるいは重要物資の輸入と、こういうことでございますが、輸銀の商社に対する貸し出しの輸銀全体の中における割合というのを申し上げますと、商社全体で大体三割強——三二、三%というところでございます。そして、そのうちの十大商社、いわゆる大商社は、先ほど申し上げました五十年三月末で二六・六ということで、貿易扱い高全体における割合よりも輸銀の融資の割合は低いと、こういう状況でございます。そして商社が輸銀から融資を受けて扱うものは、実際はメーカー、そしてそのメーカーの関連メーカーとしては中小企業等も含まれるわけでありますが、メーカーがこれを輸出をしている、そういうような場合が大部分でございまして、そういう意味で、商社は一つの金融の窓口になって、そういう機能を果たしているというような、そういう形になっていると思います。それにしても貿易全体に占める割合よりも低いという状態でありますが、しかし、特定のところに非常に融資が片寄っていくということは、やはりこれは慎重に考えていかなきゃならないことでありますので、案件によりましては商社でなくて、その案件の——輸出案件なら輸出案件のメーカー、あるいは輸入でありますならばユーザーである製錬会社とかあるいは電力会社、そういったようなユーザー側に融資をするというようなケースもふやしていくというようなことで対処をいたしております。それとともに最近相手国側に直接貸すいわゆるバンクローンとかバイヤーズクレジットというような方式、これは先方の方がこれを望むというような場合に行われるわけでありますが、そういうことも、これも商社でなくて相手側に融資をしていく、こういう形になっていくものでありまして、こういうものも次第に広く取り入れられていくというようなことで、商社に偏重するということを是正する方向が徐々に行われてきている、こういうふうに申し上げてよろしいかと思います。

菊地清明外務省経済協力局長

○政府委員(菊地清明君) 外務省、特別の見解を有しませんけれども、ただ一言申し上げますと商社、ことに大商社の在外の支店ないし法人がいわゆるその発展途上国の場合ことにそうでございますが、発展途上国のいわゆる三角貿易といいますか、輸出などに参画している場合がございまして、つまり発展途上国にマーケッティングといいますか、そういったノーハウ、それから実際の三角貿易などに従事していく、そしてその国の経済発展を助けていくという面もございますことを指摘をしておきたいと思います。

寺田熊雄日本社会党

○寺田熊雄君 それから、最近韓国の貿易収支が大幅の赤字であるということが非常に各方面で指摘されておりますね。これは経済企画庁が出しました、昭和五十年度年次世界経済報告にも出ておりますが、一九七四年が約十九億近いものですね。七五年は二十二億ドル、これは学者の指摘する数字と少し違うので——学者の指摘する数字では二十二億ドルじゃなくて二十四億ドル近い、七四年が二十四億ドル近くて七五年はさらにまた二十億ドルというような数字もあるようですが、これは正確な数字つかんでおられますか。韓国の最近二、三年間の貿易収支の赤字額。

真野温通商産業省貿易局総務課長

○説明員(真野温君) ただいま手元に持っておりませんが、調べればわかるだろうと思います。韓国全体の貿易収支につきましては、ただいまちょっと手持ちしておりません。

枝村純郎外務省アジア局外務参事官

○説明員(枝村純郎君) 私の手元に持っております資料は、韓国銀行の調査月報から引いたものでありますが、それによりますと七三年が十億一千五百万円の赤字でございます。七四年につきましては、二十三億九千二百万円、それから一九七五年につきましては、十一月の数字でございますが、二十二億九千百万円ということでございます。

寺田熊雄日本社会党

○寺田熊雄君 こんなにも膨大な赤字で、全体で何か赤字額が六十億ドルにも達するんじゃないかといわれるのですが、そんな大変な赤字の場合に、これは外務省の方ではどういう情報を得ておられるのでしょうか。何か日本に対して援助の申し込みか何かありますか。

枝村純郎外務省アジア局外務参事官

○説明員(枝村純郎君) 韓国との関係では、たとえば日韓貿易会議というようなものを毎年開いておりまして、そのたびに貿易の不均衡の是正ということが韓国側から持ち出されることは事実でございます。全体に先生御指摘のとおり、輸出入のアンバランス、韓国にとっての片貿易の絶対額というものはふえておりますけれども、比率的に見ますと、六八年当時の五対一とか六対一とかというような数字から、最近は一・五対一、一・七対一というふうに、比率的には若干回復しておる。だから御指摘のとおり絶対額につきましては十億近い数字になっておるということは事実でございます。しかしこれにつきまして、韓国側がこういった日韓貿易会議のような機会に要望しておりますのは、関税の引き下げでありますとか、輸入制限品目の解除でありますとか、あるいは特恵制度の改善、それから最近生糸絹糸に対する日本側が輸入制限的な動きをするということに対して、そういうことはやめてほしいとか、そういう要望はございます。ただ現在のところ、おっしゃいますような経済協力といいますか、援助的なことを要望してきたということはございません。

寺田熊雄日本社会党

○寺田熊雄君 そうしますと、日韓条約によって大体三億ドルの賠償、二億ドルの政府借款、民間ベースで何か三億ドル、合計八億ドルの援助を与えているようですね。それ以外にはもう韓国に与えた援助というのはないのでしょうか。

菊地清明外務省経済協力局長

○政府委員(菊地清明君) 御指摘のとおり請求権協定関係の三億、二億は、去年の十二月十七日で全部完了いたしました。それから民間の方は三億ドルということでございましたけれども、これも、実質的にはるかに三億ドルを超えるものが出ておりますので、これも片づいたと言えば片づいたということでございます。その後一九六五年以降、御案内のとおり請求権とは関係のない、別個にいわゆる円借款というものを提供しております。

寺田熊雄日本社会党

○寺田熊雄君 そのちょっと詳細な数字を。

菊地清明外務省経済協力局長

○政府委員(菊地清明君) ただいま申し上げました請求権関係以外の円借款の総額だけを申し上げますと、約束分で一千四百三十一億円、それからこのうち現実に貸し付けを実行いたしましたのは八百六十八億七千三百万円で、これは輸銀、基金両方から出ております。

寺田熊雄日本社会党

○寺田熊雄君 そうすると基金というのは、やっぱり予算に計上した海外協力基金、それから輸銀の分と。それから民間の方の数字は把握しておられないでしょうか。

菊地清明外務省経済協力局長

○政府委員(菊地清明君) 民間ベースの経済協力といいますと、いろんな種類がございますけれども、まずいわゆる商業信用、民間商業信用が去年末現在で承認ベースで百六十九件、十億二千三百万ドル、それから直接投資がございますが、この中には証券取得、債券取得、不動産取得、支店設置その他がございますが、総額で五億一千四百万ドル。

寺田熊雄日本社会党

○寺田熊雄君 それは何ですが、五億一千四百万ドル……。

菊地清明外務省経済協力局長

○政府委員(菊地清明君) 五億一千四百万ドル、これは直接投資でございます。  以上です。

寺田熊雄日本社会党

○寺田熊雄君 これはかなり海外経済協力基金や輸銀を通じて韓国にいっておりますね。これは韓国の現在の非常に非民主的な政治、人権抑圧の政治、これはまあアメリカの国会、議会あたりでも大分議論になりまして、軍事援助を削減するというような動きが現実にあったようですが、この問題もう少し日本政府としてもこの点を考慮する必要があるんじゃないか、これについて外務省の方で……。

枝村純郎外務省アジア局外務参事官

○説明員(枝村純郎君) 先生御承知のとおり、わが国としては貿易立国の方針ということで、なるべく政治その他の問題にかかわりなく、貿易でありますとか、あるいは経済関係を、社会体制が異なっておっても発展させるということで進んでまいったわけでございます。まあ韓国に対する経済協力というものも同国の国民の民生の安定と、経済開発に役立つという見地から進めておるわけでございます。両国間の経済貿易関係というものも、両国の相互の利益のためにやっておるということでございますので、まあ特にそういう方針で今後とも進めさしていただきたいというふうに考えておるわけでございます。

寺田熊雄日本社会党

○寺田熊雄君 それに関連して、最近北朝鮮の方が輸入代金の繰り延べの要求をしておるようですね、やっぱり外貨の不足から。これはいろいろ事情もあるようですけれども、わが国の方でいわゆる非鉄金属など一次産品の輸入をキャンセルしたとか、あるいは四〇%も一挙に削減してしまったとかというようなことが、一半の原因があるということを指摘されておりますが、これはどうでしょう。

真野温通商産業省貿易局総務課長

○説明員(真野温君) ただいま先生御指摘のように、北朝鮮からのわが国の輸入、これが全体として七四年、五年比べますとかなり落ちておるというのは事実でございます。

寺田熊雄日本社会党

○寺田熊雄君 どの程度落ちているんです、数字的に。

真野温通商産業省貿易局総務課長

○説明員(真野温君) 約六割、金額的に六割に落ちております。ただ御指摘のように、確かに北鮮は非鉄金属の輸出が非常に大きい国でございますから、わが国の輸入しております非鉄金属はこれは亜鉛関係が多うございますが、これは数量的には実はふえておるわけです。むしろ非鉄金属の場合には、昨年におきまして国際市況が非常に悪くなりまして、価格が低下したということが響いております。数量的にはわが国はかなりの量を引き続き輸入しておるわけであります。御承知のように、非鉄金属は国際相場によりまして取引されますので、この点だけは日本だけの努力だけではいかんともしがたいわけでございます。全体として御指摘のように、わが国の非鉄金属の輸入をできるだけ安定的に輸入するように、私ども先ほど申し上げましたような、非鉄金属の備蓄制度などを含めまして努力をいたしておりますけれども、価格の点に関しては、そういう国際的な価格変動というものの影響を受けたところが非常に大きいかと思います。

寺田熊雄日本社会党

○寺田熊雄君 そこで中小の貿易商社など、この繰り延べによって非常に資金的に苦しんでおるものがあるということを聞いているんですが、これは輸出保険の適用を通産省に申請すると、ちょっと国家間の公の立場で困る事態が起きるというようなことも聞いているんですが、いままでにはその輸出保険の申請というのは現実にはないんでしょうね。

浜岡平一通商産業省貿易局為替金融課長

○説明員(浜岡平一君) 北朝鮮向けの輸出につきましては、実際上ほとんどの取引が輸出保険に付保してある、輸出保険に掛けてあるという状況でございます。ただ恐らく先生の御指摘の点は、保険に掛けてあるけれども、保険金請求がなぜ行われておらないのかという点ではなかろうかと……

寺田熊雄日本社会党

○寺田熊雄君 いや、そうじゃないの。行われておるかどうかということを現実に聞いておるわけです。

浜岡平一通商産業省貿易局為替金融課長

○説明員(浜岡平一君) 現実には保険金請求は現在のところ行われておりません。

寺田熊雄日本社会党

○寺田熊雄君 行われると、やっぱり国家間の公の立場で支障があるんでしょうね、どうでしょうか。

浜岡平一通商産業省貿易局為替金融課長

○説明員(浜岡平一君) 保険金の支払い請求が行われますと、その理由は恐らく北朝鮮側の国際収支上の理由であるというようなことになってまいりまして、その請求案件を処理すると同時に、その後における保険の引き受けをどういうぐあいに扱うべきかという問題があわせて発生してくるということは否みようのないところでございます。

寺田熊雄日本社会党

○寺田熊雄君 そこで、輸銀の総裁にお尋ねしたいのですけれども、これは輸銀が単に民間の貿易関係の業者だけでなくして、相手国の政府機関であるとか、政府関係の機関であるとか、そういう方にも貸し付けができますね。国交はないけれども、北朝鮮の何らか、政府でなくても、北朝鮮の貿易関係の機関に対して輸銀の資金を貸し付けるというようなことは考慮できませんか。

澄田智日本輸出入銀行総裁

○参考人(澄田智君) ただいままでのところ北朝鮮側からもそういう申し出のようなこともございませんし、それからいままで相手国政府あるいは相手国政府機関、銀行というようなところに直接貸し付ける場合には、国交のない国という例はいままでのところないわけでございます。そういうようなことで、いま御質問の点につきましては、現実問題としてこれを考えるというような段階には至っておりません。

寺田熊雄日本社会党

○寺田熊雄君 それじゃ一応輸銀の総裁に、もしもそういうような場合がきた場合には活用していただきたいという要請だけして、私の質問を終わります。

大塚喬日本社会党

○大塚喬君 日本輸出入銀行法の一部を改正する法律案について、主として大蔵大臣、それから輸銀の総裁に質問をいたしたいと思います。  一般に輸銀、開銀は、大企業向けの金融機関だと、こういう評が出ております。で、開銀は、電力、造船が中心だ、それから輸銀は大商社中心だ、この問題は先ほども触れられましたが、私は、日本輸出入銀行の資金別貸付残高及び件数という、大蔵省から衆議院の予算委員会に提出した資料をもとにしてお尋ねをいたします。  これによりますと、資本金五千万円以下の貸付件数は、五十年三月末現在で金額において二百三十九億円、総体の一%、件数が百六十三件、それから資本金が五千万円を超え一億円以下のところには三十四億円、〇・二%、件数にして六七件、合計の貸付残高が二兆三千四十六億円、そうしますと、確かにそういう世間の評が裏づけされておる感じを強くいたすものでございます。件数が四千九百七十五件、先ほど申し上げましたそれぞれの資本金別のいわゆる中小零細企業はきわめて少なくて、大企業向けの政府系金融機関であるということがここに数字として示されておるところであります。この問題について輸銀の総裁としては現実にこういう姿をどういうふうにお考えになっておりますか、ひとつ率直な御見解をお示しいただきたいと思います。

澄田智日本輸出入銀行総裁

○参考人(澄田智君) 輸銀の融資は、申すまでもなく輸出入その他海外貿易を通じての海外交流ということを促進することを目的といたしておるわけでございますが、そういう融資の性格といたしまして、船舶、プラントの延べ払い輸出あるいは鉱物資源、エネルギー等の重要資源の輸入あるいは海外投資等につきましては、そういう取引を主として担当するものが比較的規模の大きい企業であるという現実から出発せざるを得ないわけでございます。こうした国際取引には中小企業は比較的なれておりませんし、危険負担もむずかしいというようなことのために、国際的取引の知識、経験が豊富である海外支店や事務所のそういったネットワークを持っている商社その他の企業を活用する、中小企業がそういうところを通じて取引をする、そういうような形になる場合が非常に多いわけであります。したがいまして、輸銀の融資も比較的規模の大きい企業に対する融資の金額が多くなるというその傾きがあるわけでございますが、ただ輸銀といたしましては、極力中小企業あるいは中堅企業の現実のそういう融資案件に対してはこれを取り扱うということで鋭意努力をいたしてきております。ただいま残高等についてお話がございましたが、企業数で申しますと、資本金一億円以下の企業が輸銀の全取り扱い企業の中で二三%を占めております。十億円以下が二一%ということで、これは企業の数だけについて申したわけでございます。そういうふうに相当広い範囲の企業を対象とはいたしております。しかし、おっしゃるように、融資の残高あるいは件数においてはその割合は低い、こういうことでございます。  今回御審議いただいておりますこの改正法案によって、輸銀との協調融資をする金融機関の範囲を政令で指定する金融機関まで拡張することによりまして、主として中小企業を担当する金融機関、相互銀行とか、あるいは商工中金とか、そういうところが協調融資金融機関となるということになりますと、従来普通の銀行だけに限られておりましたために、そういうところと取引のない中小企業が、そういうための不便ということがあったことはこれは事実でございますので、そういう点が改善されるわけでございますし、その輸銀の業務のやり方といたしましても、相談室を設けまして海外投資等について、そういうことになれない中小企業等に海外の投資についての相談に乗る、あるいは必要な情報を提供する、そういう業務も、これを重点を置いてやっております。さらに、輸銀の国内の出先は大阪だけでございますが、大阪の事務所においても、主として関西地区における中小企業のために直接大阪事務所で取り扱いができるようにいたしまして、その範囲も拡大いたしてきております。また、各地の商工会議所等に出向いていろいろ説明会を催すというようなことも鋭意始めておりまして、今回の法律改正が御審議いただけて改正が行われれば、そういうことと相まって中小企業にも不便のないようにしていきたい、こういうふうに考えております。

大塚喬日本社会党

○大塚喬君 協調融資を行う金融機関の範囲拡大については後ほど触れることにいたしまして、ただいまの答弁で理解をいたしましたことは、輸入というものの現実から、商社が中心になり、大企業が中心になってもやむを得ないと、そういう意味に受け取ったわけでございますが、そうしますと、輸銀というのはやはり世間一般の評のとおり、大企業中心、大商社中心の金融機関であると、こういうことに結果的にはならざるを得ない、こういう感じを受けたわけでございます。  ところで、前回のこの輸銀法改正が昭和四十七年十一月十三日法案が成立をいたしたわけでありますが、そのときには借入金が自己資金の四倍まで、貸付金が自己資金の五倍までと、こういうふうに拡大になりました。その際に、いま問題になっておりますロッキードスキャンダルの問題があって、航空機が対象に新たに加えられた。そして、その金が全日空そしてロッキードに流れた。いままでの三倍から四倍にし、四倍から五倍にした。貸付金、借入金をそれぞれそういうふうに増額した、こういうときにこの問題があっただけに、今度この改正によりますというと、借入金が四倍から一挙に十倍になる。貸付金の方が五倍から一挙に十一倍になる。はて一体今度は何だろうということでまゆにつばをつけてどうかなという感じをいたすものであります。結果として、私どもが受けとめますことは、大企業ということの便宜のために、大変今度の大幅な、こういう借入金の枠、貸付金の枠を増大したんだなという感じをするわけでありますが、そうなりますと、一つの問題として、これは率直な単純な考え方でありますが、いわゆる資金運用部資金というものがあって、それが大企業の方へ一挙に十一倍も貸し出しが——実際には二倍以上の貸し出し額に枠が拡大されるわけでありますが、そうなってくると、資金運用部資金を使って、現在一生懸命苦労しております住宅関係の金融機関とか、あるいは商工関係の機関とか、あるいは地方自治団体地方債、もろもろの生活関連のそういう事業に、資金運用部資金の枠が大変そのために圧迫を受けるんではないかという感じをいたすわけであります。  で、この法改正が上がったから、即いままでの五倍の貸し出し枠を十一倍に即座になるということではないと思いますけれども、現実には大変資金運用部資金の枠が一この方がぐっとこうふくらんだために、他の方の生活関連のそういう資金がこうだんだん狭められるのではないかという懸念を持つものであります。  大蔵大臣、大企業中心のところにこういうふうな金がたくさんこう一挙に増額をされて、そしてそれらに絡んで他のいわゆる生活関連の運用部資金の使用ということに障害はないものでしょうか、どうでしょうか。そこらのところをひとつ大蔵大臣の見解をやはりお聞かせいただきたいと思います。

田辺博通大蔵省銀行局長

○政府委員(田辺博通君) 大臣御答弁になる前に、ちょっと事実関係についての考え方を私から申し上げておきますが、輸銀の融資が大企業——直接は大企業に向けてのウエートが非常に高いというのは、まあわが国の貿易取引や海外投資等の海外交流に関する取引の窓口といいますか、携わっているものがそういうところが多いということからくる、まあいわば資金需要の反映ということになるわけでございますが、ただ船舶とかプラントとかその他の輸出あるいは投資につきましても、その船なら船、プラントならプラントに関連いたしますところのいわゆる下請企業といいますか、これは非常に多いわけでございまして、一つのものがつくられるのにはやはり数十あるいは百数十というような中小企業がそれに関連をしておるわけでございますから、これによって海外交流が促進されるという結果は、何も大企業の所得を増大せしめるということではなくて、国民全体に対してその効果が均てんされるということを御理解ぜひ願いたいと思います。  それで、今回の改正は、自己資本に対する融資の倍率を引き上げるわけでございますが、これは将来のことも見通しますと、わが国の輸銀の活動範囲といいますか、融資規模というものはどうしてもやはり年々相当の率をもって増加するということが見込まれます。別に大企業とか、中小企業とかということでなしに、増加することが見込まれるのでございますけれども、現行法のことを前提にいたしますならば、それに見合って自己資本の増加、つまり増資ということを必要にするわけでございますけれども、そもそもまあこの自己資本に対する融資の倍率というものについては、いろいろな考え方がございますけれども、現在のような政府の財政負担の問題ということを考えまするならば、年々ことしのような、ことしは六百七十億円の出資をいたして、大体この法定の限度ぎりぎりのところにくるということでございますけれども、ますますこれをふやしていかなければいかぬということはなかなか問題でございます。そういう意味合いからも、この自己資本に対する融資の倍率の限度を拡大するというためにやったわけでございます。  それから、問題は、そうしますと、運用部からの融資を受けるわけでございますが、資金運用部の資金の運用の方針、あるいは資金の配分というものは、これはまさしく先生の御指摘になりますように、将来のわが国経済、国民生活のあり方、そういうものを考えた上でやはり生活関連へ重点を置くとか、あるいは公害防止等に特に特段の配慮をするとか、そのときどきの情勢に応じまして資金の配分は行われるわけでございまして、それと今回の法律改正とは別に関係は特にないわけでございまして、これは毎年の資金運用部の融資のあり方についての御審議を願う際に、国会の御審議を願って計画を決めておると、こういうわけでございますので、万々御心配はないと思います。

大平正芳自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(大平正芳君) 資金運用部の融資につきまして、従来仰せのように生産の分野に大変力点を置かれ、国民生活という分野に比較的少なかったということは仰せのとおりでございまして、戦後国土が荒廃いたしまして、その復旧に当たるとか、あるいはとりあえず経済の基盤を打ち立てなければならないので、石炭産業でございますとか、造船、電力産業でございますとか、そういったところに力点が置かれておりましたのが漸次変わってまいりまして、生活の環境整備の方にだんだんと重心が移るような方向に配慮してまいったつもりでございます。去年からことしの配分をごらんになっていただきましても、去年は六四%ぐらいを国民生活に向けておったのが、ことしは六六%ほど向けるというようにいたしておるわけでございまして、輸銀にこういう法改正によりまして多くの資金を割愛しなければならなくなるという御懸念でございますけれども、もちろん法改正によりまして運用部の責任は多くなりますけれども、全体として資金の配分はより確実でなければなりませんが、同時に経済政策全体の方向というものは踏まえまして、今日までの傾向を曲げないように努力してまいるつもりであります。

大塚喬日本社会党

○大塚喬君 ただいまの答えで二つやっぱり問題が残ると思います。  一つは、政府出資の自己資金も増額をする、で、その増額分を含めて借入金も増大される。それから貸付金も増大される。それでこの法案の改正ということは、日本の今後の政策決定をひとつ明らかに示したものと私は受けとめるわけであります。輸出振興、このことはもうすべてに優先をしてよいことだということで、日本がエコノミックアニマルというような世界から指弾を受けて、大変肩身の狭い思いをしたというような、そういうことも過去にあったわけでありますが、この一つの政策の改正ということは、もう一度いつか来た道をたどる、そういう方向に日本が大きな政策転換をしたのではないかと、一体過去のそういう問題は、この際一顧だに考慮が払われないで、そういうことに安易に転換をしてよいものかどうか。いままで五倍までの貸付枠というのが、これが六倍になり、七倍というような、そういうことならともかく、このような大量の貸付枠を増大する、運用部資金を大量にここに投入をすると、こういう政策決定のこれは土台になるわけでありますから、そうなったときに一体日本の立場というのがこれでいいんだろうかと、こういう素朴な疑問を持つわけであります。大蔵大臣からひとつ、この点についてはどういうことを一体配慮してやるんで、もう心配はないと、こういうようなひとつ解明をいただきたいと思います。  それからもう一つは、先ほどの答弁の中で、下請企業も関連するんだから恩典は受けるんだと、至極割り切った答えをいただいたわけでございますが、それは確かに回り回って下請関係もこの輸銀の融資を受けるいわゆる親企業、大企業というもののおすそ分けは最後にはやっぱりあるものと思います。しかし現実に、それらの恩典が下請企業に及んでおるかというと、現実に親企業と下請企業との関係の中では、そういうものはもう親企業の裁量のままに振り回されておる。たとえば手形サイトの場合だって、もうきわめて長期間のそういうものであって、現実には下請企業がもうふうふう息切れをしておる、こういう現実があるわけであります。で、いまのような下請企業まで恩典が及ぶんだと、こういうことならば、具体的に下請企業にこれらの融資に関して恩典が保証されるように、そういうことをやっぱりはっきりさせなければ、いまのただいまの答弁だけでは、私どもはこれは大企業中心の融資である、下請企業には恩典が及ばないと、こういうことを重ねていまの答弁に対して反論が出てくるわけであります。これらの問題についてひとつもう一度お聞かせをいただきたいと思います。具体的に中小企業、零細企業、下請企業をどうやってその権利を守ってやるんだと、そこまで配慮しないで、この融資の問題を、はい、そうですか、ということで私どもはこれは納得できません。

大平正芳自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(大平正芳君) 輸出ドライブをかけ過ぎて、こういうことによってまた世界の指弾を受けるというようなことになりはしないかと、いつか通った道をまた通ることになるのではないかという御心配でございますけれども、この法改正をよくお読みいただきますとわかりますように、これは資源開発、いわばわが国が安定的に確保いたしたい原材料でございますとか、食糧でございますとか、そういったものの開発輸入を促進するということ、あるいはそういう意味の投資金融、そういうようなものもやらしてもらおうというようなことでございますし、また地域的にも共産圏その他グローバリーにできるだけ広く輸銀が金融の手を広げていこうというようにいたしたいということでございまして、一口に申しますと、輸出をするということが第一に——輸入のためにやるわけでございます。輸入は各国の輸出とミートするものでございまして、わが国が外国から物を買う力を培養するものでございますので、またわが国が輸入を多くするための手だてを考えさしてもらうと、こういうものでございますので、大塚さんの御心配のようなことはまずまずないと考えております。われわれは輸出ドライブをかけるというような法制は持っておりませんし、世界のより自由な貿易を促進していくために先頭に立ってやっていかなければならない国でございまして、指導国家の一つでございますので、そういうことはゆめゆめ考えていないことはよく御理解を賜りたいと思うのでございます。  第二の問題につきましては、銀行局長の方から……。

田辺博通大蔵省銀行局長

○政府委員(田辺博通君) 私が申し上げましたのは、大企業を窓口とする融資案件でございましても、そのものが取り扱いますところの輸出入や投資等の対象物をつくり上げる、仕事をする場合におきまして、多数の中小企業、下請等の中小企業がそのために仕事ができてくると、こういう仕事の上での均てんのことを申し上げたわけでございますが、もちろん親企業と下請企業との間の取引条件の適正化、これは常に政府全体として十分に配慮をしていかなければならないところでございまして、この点はいろんな法制なり指導というものを通じまして、この取引条件が過酷なことにならないようにいろいろと努力をしていることは、先生も御案内のとおりだと思います。

野々山一三日本社会党

○野々山一三君 そこで、ごく簡単に三、四点、一応大臣やら局長、輸銀に聞きたいわけですけれども、実は端的に言えば、今度の輸銀法の改正というものは、金を大きくして景気回復、中小企業を含めての景気対策をも中に考慮しての話だろうと、こう前置きをつけて。  そこで、たとえば、工業地域で中小企業、下請企業、そういうようなものの金融機関とのメーンの取引は相銀やあるいは信金やというようなところが非常に強いわけですね。そこで、ひとつずばり申し上げると、今度代理業務を中金、相銀に及ぼそうという趣旨ですね。そうですね。そこで信金は一体どう考えるか。地域及び条件というものを考えて信金に及ばないか。で、信金でも全部やれということがいいか悪いかという面もございます。そこで政令で決めるというふうになっているわけですけれども、私は地域及びその信金の大きさ——大きさというか強さ、条件の整ったところ、こういうようなところにも及んでいくべきではないかということを考えるんですけれども、そういう点はいかがかということが一つ。  それから第二に、先ほど大臣も銀行局長も、大企業——大塚君の質問に、大企業にのみ及んで中小、下請には余り——一般論としては均てんするけれどもということはあるけれども、実態的にはなかなか及ばないという趣旨の質問がございましたね。事実、私ここへ持ってきている——先ほど船の話が出ましたが、船を初めとする、あるいはその他のプラントでも、下請代金支払遅延等防止法に歴然と違反する大企業は数々ある。そういうものをここでもし指摘をしてくれというなら幾らでも指摘をして結構です、本当の証拠を持っていますからね。そういうようなものは、いま銀行局長のお答えによれば、取引条件の適正化によってそういうことのないようにいたしましょうという趣旨のことはわかるが、これは中小企業庁あるいは公取あたりの十分な審査、検査、調査というものが並行的に具体的に進められないと、これはいま銀行局長が一般論、抽象論として申されたようなことが実行されないと考えられるが、一体どうなんでしょうか。  こういう二つの点、つまり、中小企業そのものをどうするか、下請企業にプロパーな金が行くようにするにはどうするか。それには相銀、商工中金だけでは信用金庫の金が、取引が、相銀やあるいは地方銀行、都市銀にメーンが移っていかざるを得なくなる。大手金融機関をめんどう見るようなかっこうに均てんされるのではないか。そこで、むしろ地域なり信金なりの条件をきちんと確認した上でやったらいいんじゃないか。そういう点で、金融機関を政令で決める場合にどう考えるか。まあ政令で決めることですけれども、へんてこなふうに決まっちゃ困るので、そこをずばり申し上げると、こういうわけであります。  それから、先ほど通産省の方からのお答えで、寺田さんの御質問にも関連をするのですけれども、たとえば北朝鮮が外貨の都合でありましょう、延べ払いをしてほしい、あるいは支払いをおくらしてほしいという趣旨の北朝鮮側の言い分のために二百何十億いま焦げついているものがございます。中小商社及び企業、メーカーでもこれに対して相当困っているわけです。保険の適用申請がないからというお話がございました。それから、輸銀の金を貸してほしいという申し入れがないから、現実には考えていませんというような趣旨ではあるけれども、それでは実際に困っている企業がたくさんございます。これも現実に証拠を持っています。契約をいたします、LCを開いてくれない、開きます、開きます、開きますと言いながら二年、三年、四年ともう焦げついておって、大変な、転売しようにも転売できないような状況で、物は壊す以外にない、送るわけにはいかない、金が払えない、このための損失のために中小企業は非常に困っている、こういう事例がございます。これは事例がございますということだけを申し上げて、お答えによっては、また別な機会に具体的な問題を提起いたしまして対応策を考えてもらいたいということをつけ加えながら、いまの三点についてもう一遍伺います、関連で。

田辺博通大蔵省銀行局長

○政府委員(田辺博通君) 私から前の二点についてお答え申し上げます。  第一点の協調融資の対象金融機関の範囲を広げる問題でございますが、これは政令でもって金融機関を指定しようとしているわけでございますが、さしあたりは現在商工中央金庫と相互銀行を対象に考えております。これは金融機関対策といいますか金融機関行政、金融機関を育成するというか、そういう対策的な頭でもって物を考えているわけではないのでございまして、実態として中小企業の扱うものが、この輸銀の融資の案件に適するという事例がぼつぼつ出てまいっておりますが、その場合に、そのメインの取引銀行であるところが必ずしも都市銀行や地方銀行ばかりではない、まあそういうところから貸しているわけでございますので、これはいずれにいたしましても、政令にゆだねられましたならば、実態に応じましてそのところは考慮していくべきであろうと、こう考えております。  それから、第二の下請代金支払いの問題でございますけれども、まさしく私一般論でしかお答え申し上げることができなかったのでございますが、おっしゃるとおり関係官庁、つまり中小企業庁であるとか、公正取引委員会のこれ以上の活動を強く期待しているわけでございます。

澄田智日本輸出入銀行総裁

○参考人(澄田智君) いまの下請とか関連の企業の点に関しまして、輸出入銀行は具体的な案件の審査に当たっては、その案件が融銀の目的に照らし輸銀融資の対象として適切かどうかと、これはまあ主として一番大きな点でございますが、そういう審査をいたしますとともに、その案件の関連企業はどうかというような点についても必要に応じ、あるいはできる限り審査の場合にそれに対しても検討をいたしております。そして融資が承諾になりましてから現実に貸し付けが実行される、すなわち資金を交付するというときには、現実に資金需要が発生をしているという、すなわちまあそういう関連企業、下請企業という場合におきましては、そういうところに支払いが行われていると、そういうところをチェックいたしまして、そして輸銀融資の資金交付をする、こういうようなこともあるわけでございまして、いたしておるわけでございまして、したがって、そういう意味でも、輸銀の立場といたしましても、関連企業等との関係、均てん、そういう点について配慮をいたしておる、こういうふうに申し上げることができるかと思います。  それから、三点目の北朝鮮の関係でございますが、輸銀としては北朝鮮向けの案件全体ということは関係しておりませんわけで、本行が、輸銀が現実に融資を行っている案件について申し上げるならば、こういう案件について見る限り確かに若干おくれております、支払いがおくれております。おくれておりますが、一応おくれながらも支払いが行われてきている、こういうような状態でございます。今後の北鮮の状態等について、なお今後の状態を注視してまいりたい、かように考えております。

野々山一三日本社会党

○野々山一三君 銀行局長、いまの指定金融機関の問題、これは実態に応じて考慮をすると、政令で指定する場合に。いま私が申し上げたような信金などにやるのもただ全部やれというわけじゃない、の趣旨ではちょっと無理があろう。したがって、地域的には下請中小企業の非常に多い地域で、しかも信用金庫としては規模のわりあいでかいところというものをひとつ重視して検討の対象にしてくださいという趣旨のこと。  それから、いま輸銀総裁言われたものは、非常に具体的に大手メーカーで支払いがおくれているという場合に、各種の案件を込みで処理をしているために、それが表に余り出ないでいるという実情を十分御検討いただいた上で対応策を講じていただかなければ、この問題はせっかく輸銀法の改正によって金を大きくして対応策を考えているとおっしゃっても、実際はこれも魂の抜けたようなものになる部分の一つであるということをひとつ輸銀に洋文をして申し上げる。対応していただきたい、こういうように思います。

大塚喬日本社会党

○大塚喬君 いま金融機関の範囲拡大ということで話がありましたが、それらのことは、先ほどの答弁にどなたかからちょっと出ましたが、中小企業向けと、こういうふうな一応態度を示すということには確かに言葉の上では役立っておると思います。だけれども、いままでのお答えでは、輸銀が大企業向けの金融機関だということで、これから先の方向として中小企業向け融資というものをどのくらい伸ばすと、そういうことについてはさっぱり具体的にどうもこちらが納得いただけるようなお答えが出てまいりません。基本的な考え方で、そういうところをひとつもう少し私どもにもはっきり、大企業向けじゃないんだと、こういうことを聞かしていただきたいと思います。  それから、時間が大分制限をされておるもんですから一括して申し上げますが、一つは、いわゆる焦げつきというものが前のインドネシアの関係のところや何かで大分あったということを耳にいたしておるわけでありますが、この焦げつきの現況、それから外貨債券発行の機能を今度新たに輸銀が受け持つことになるわけでありますが、現在までに開銀で八回かの外貨債券の募集をやってまいっております。これらの条件についてひとつお聞かせをいただきたいわけでありますが、一体市場はどこで、金利はどれくらいで、その枠はどのくらい、こういうことについてお聞かせをいただきたいと思います。と申しますことは、開銀でやっておるから一つは輸銀も外貨債発行を認めろと、こういうようなこと、さらに資金運用部資金との兼ね合いの問題でいろいろの資金を調達するんだと、こういうふうなことを言っておるわけでありますが、そこらについてどうもはっきりしないところがございますので、いま申し上げました点についてひとつ、時間がございませんで大変恐縮ですが、簡明にお答えをいただきたいと思います。

澄田智日本輸出入銀行総裁

○参考人(澄田智君) まず私からお答え申し上げます。  中小企業に対する融資の問題でございますが、輸銀融資は企業別の対象に融資をするんではなくて、案件について融資をする、これが基本的な立場でございます。したがいまして、案件が出てまいれば、これがしかも輸銀融資の対象として適切である、適当であるということであれば、これを審査して融資をするということでございます。そういう点からも、中小企業の案件というものが出れば、われわれとしてはこれは積極的に取り上げて融資をする、こういう態度で従来もまいりましたが、今後とも一層そういう態度でこれを処理してやっていきたい、こういうふうに思っております。枠というような観念はございませんので、中小企業の案件が幾ら多くても、これはそういう適切な案件であれば処理していく、こういうつもりでございます。  それから、二番目のお問い合わせの焦げつきの現況でございますが、過去に問題になった案件というようなものも若干ございましたが、現在、そういった案件の整理は済みまして、いずれもその元利の支払いは行われております。現在、強いて挙げますれば南ベトナムの円借款について、情勢がああいうふうになってから以降支払いが行われておりません。これが焦げつきでございますが、その他は元利ともに遅滞なく支払われております。

田辺博通大蔵省銀行局長

○政府委員(田辺博通君) 三番目の開銀の外債発行の実績といいますか、状況について御説明いたします。  開銀は一九六一年に初めてアメリカで千五百万ドルの外債を発行いたしました。そのときの利率は六%でございましたが、大体その後、ことしの三月、西ドイツで一億ドイツマルクの外債を発行したのが第八回目ということでございます。これは市場の状況に応じてそのロットといいますか、金額はそれぞれ多少がございますけれども、いままでのところ大きいもので一回で約五千万ドル程度のように感じられます。格づけにつきましては、昨年アメリカでニューヨーク市場でドル債を発行いたしました。そのときにはトリプルA——Aが三つ並んだ、つまり最優良の企業と申しますか、一番いい格づけを得ております。他の外債、普通の社債の場合に比較しまして、条件はかなりよろしいと思われます。

大塚喬日本社会党

○大塚喬君 最後に、焦げつきの問題で、南ベトナム関係のものが残っておると、こういうことでございますが、これは世間一般で言われますように、余りに政治が先行して、そういう目的のために南ベトナムに対する援助というものが強行されたと申しますか、そういうふうに言われておるところでございます。今後これらの問題に対してどう処理をされるのか、それらの政治責任というものは一体どういうことになるのか、そこの点について重ねてお尋ねをいたします。

澄田智日本輸出入銀行総裁

○参考人(澄田智君) 南ベトナムに対しましては、その後の情勢の変化がありましてから後、外務省、大蔵省とよく御相談を申し上げまして、そうしてその結果、しばらく様子を見ておりましたが、現在は南ベトナム側に対して債務の元利の支払いが遅延をしているということを連絡をいたしまして、先方の回答を待っている段階でございます。これはその後の推移を見た上で外務省等とも相談の上の措置でございますが、まだこれに対する回答というようなものは受け取っておらない状況でございます。

岩動道行自由民主党

○委員長(岩動道行君) 午後一時まで休憩いたします。    午後零時二十五分休憩      —————・—————    午後一時八分開会

岩動道行自由民主党

○委員長(岩動道行君) ただいまから大蔵委員会を再開いたします。  経済協力開発機構金融支援基金への加盟に伴う措置に関する法律案、アフリカ開発基金への参加に伴う措置に関する法律の一部を改正する法律案、米州開発銀行への加盟に伴う措置に関する法律案、国際通貨基金及び国際復興開発銀行への加盟に伴う措置に関する法律の一部を改正する法律案及び日本輸出入銀行法の一部を改正する法律案を便宜一括して議題といたします。  これより質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言願います。

鈴木一弘公明党

○鈴木一弘君 いま問題にされておりますロッキード問題で、輸銀法の、昭和四十七年十一月でしたか、あのときの改正の問題についていろいろ疑惑を持たれて質疑をされておりますけれども、私もそれに関連して伺いたいんですが、法の十八条の一項の四ですね、このところで重要物資のところが、御承知のように「(設備を含む。以下「重要物資」という。)」と「設備を含む。」が入ってきた。そして、それに伴って業務方法書が内容の変更が行われたんだろうと思いますけれども、その経過を説明をしていただきたいと思います、変更に対しての。

田辺博通大蔵省銀行局長

○政府委員(田辺博通君) 四十七年の十一月の改正の経過と申しますか、これは毎々御答弁申し上げておりますように、その前に第三次円対策という各五項目にわたりますところの関係閣僚会議でもって当時の対外政策なり貿易政策としての重要な項目が決められまして、それによりましてわが国の輸入をいかにしてふやすかと、また輸出に対する従来からの輸出奨励的な特別措置というものをできるだけ減らしていくと、こういう輸出入関係の従来の考え方を逆転するということが重要な政策としてとられたわけであります。もちろん、その前に第一次、第二次の円対策がそれぞれ同様なことをやっておるわけでございますが、いわゆるその第三次円対策によりまして、この輸銀法の改正もその一環として策定されたわけでございまして、その重要な柱でありますところの輸入金融の拡充という意味合いにおきまして、御指摘のとおり第十八条の第一項の第四号に、従来は「国民経済の健全な発展のために必要な原料、材料、その他の物資(以下「重要物資」という。)」の輸入というぐあいに規制してありましたものを、原料、材料というようなものに限らないで、「国民経済の健全な発展のために必要な物資(設備を含む。以下「重要物資」という。)」ということで、ここに原材料に限らず、一般的な設備をも含む物資に変えたわけでございます。

澄田智日本輸出入銀行総裁

○参考人(澄田智君) ただいま御答弁申し上げましたそういった趣旨の法律改正を受けまして、輸銀法の二十二条において、日本輸出入銀行は重要物資の品目を業務方法書で定めるという規定がございます。その規定によりまして、四十八年の二月に重要物資の中に航空機を含める業務方法書の改正を行いました。

鈴木一弘公明党

○鈴木一弘君 この「国内業者に対する輸入資金の貸付」そのことで業務方法書がいまの参考人の言うように変わったんですけれども、ここのところで「重要物資の品目は、」と、前は、「金属鉱物・燐鉱石・石炭・塩・木材及び鉄鋼屑とする。」と、こうなっていたわけですが、これはどういうふうに変わったんですか、それは。

澄田智日本輸出入銀行総裁

○参考人(澄田智君) 「重要物資の品目は、金属鉱物・金属・石油・石油ガス・天然ガス・石炭・燐鉱石・鉄鋼屑・塩・木材・木材チップ及びパルプ並びに航空機その他国民経済の健全な発展のために緊要と認められる設備、その部分品及び付属品とする。」と、以上のように変わりました。

鈴木一弘公明党

○鈴木一弘君 ですから、前より「石油」とかあるいは「石油ガス」というのが入ってきたんですが、それと一緒に「航空機」等という字句が加えられた、いままでは原材料だけに限られていて、輸入の場合は。そうして輸出の場合は設備等も入っているわけでありますけれども、輸入の場合には原材料に限られていたのに、どうしてそういう機械設備の代表格として「航空機」だけ名前が入ったのか、そういう航空機をあげて記入するようになった、そこのところが非常な論争点になるわけですけれども、その点の経過を伺いたい。

田辺博通大蔵省銀行局長

○政府委員(田辺博通君) この辺は条文に即して正確に申し上げますと、おっしゃるとおり従来は輸出のところで、つまり輸銀法の第十八条第一項第一号で、「設備並びにその部分品及び附属品で本邦で生産されたもの」云々の「輸出」というぐあいになっておって、その「設備」の中に「船舶及び車両を含む。」と、こうなっておったわけでございます。それでこの輸出の「設備」の中に  「船舶及び車両を含む。」と書いありますけれども、解釈上当然航空機は含まれるのであるということは確立しておったわけでございまして、現実にYS11の国産機がこの条項を用いて輸出金融の対象になったという例がございます。ですから、航空機を含むということを特にこの十八条の一項「設備」の中に入れましたのは、従来の解釈をはっきりせしめる、つまり明文上紛議のないようにさせるという意味合いでもって、この四十七年の改正のときには、念のための規定といいますか、はっきりさせる意味でこれを入れたわけでございます。それを入れました結果、これは従来からの解釈からも同じでございましょうが、輸入のところでは原材料の物資というもののかわりに、それをも含めた広い意味での「設備を含む。」と、こういう注釈規定を入れておりますので、そこで当然航空機、船舶、車両というようなものもその輸入の対象物資に入る、こういうことになっておるわけでございます。

澄田智日本輸出入銀行総裁

○参考人(澄田智君) 業務方法書の方は、重要物資の輸入の、重要物資の範囲を定めているわけでございますが、法律改正が行われまして、そうしてその法律改正の目的は先ほどもありましたように、当時の大幅な黒字の対策といたしまして航空機の緊急輸入が行われるということになって、そうしてその航空機の輸入資金の融資という問題がそこにおいて非常に当時の政策として取り上げられてきた、こういう背景におきまして、業務方法書に、当時具体的に航空機の輸入資金の借り入れの話が進められておりましたので、「航空機」という字句を業務方法書の中に特掲をすると、こういうことになりました。その他国民経済のために必要な設備というものも将来必要に応じて融資することがあり得るということで、そちらは抽象的に掲上した、こういうことになります。   〔委員長退席、理事中西一郎君着席〕

鈴木一弘公明党

○鈴木一弘君 これはものすごくわからないですよ。輸出の場合はいままでも船舶で済んでいたわけですよね。「設備(船舶及び車両」という、そういうことでやってきたわけです。そうして業務方法書の中にも航空機の名前もなくて「設備」という名前があって、それで航空機の輸出ができていたわけだ。輸入の方の業務方法書だけ、法律の方は設備だけになっているのに、なぜ「航空機」等ということを入れなきゃならないのか、これは本当に不可思議です、これね。よくわからない。これは輸出の場合は「船舶」と書いてあればもう輸出ができると、こう言っているわけでしょう。業務方法書の中には入っていないのです、そのとき「航空機」の名前は。それで現にYS11の輸出の問題が出ているわけですね。ところが、一方の輸入については今回四十七年に変えたときに「設備」ということにして、それで業務方法書の「重要物資の品目」の中に、「航空機」の名前だけが浮き彫りに出てきているわけ、です。「その部分品」というのもありますけれども、その意味がよくわからない。だから、両方の、輸出の場合と輸入の場合と完全に平仄が合わないわけなんです。

澄田智日本輸出入銀行総裁

○参考人(澄田智君) 輸出につきましては船舶、機械その他の設備というような抽象的な形で輸出の対象が決められておりますが、輸入につきましては「重要物資の品目」ということになっております。したがいまして、先ほども御説明申し上げましたように、金属鉱物でありますとか、石油でありますとか、石炭でありますとかいうふうに品目が挙げられておるわけでございます。したがいまして、本来ならばその法律改正によって設備についても輸入の金融ができるというふうに拡張されましたときに、現実に具体的な融資の対象物件のあります品目があれば、その品目を掲げるのが決め方としてのスタイルであろうと思います。品目ということでありますから、当然にそういうことになろうかと思います。ところが四十七年から四十八年にかけまして、四十七年の十一月に法律改正が行われて、そうしてこの業務方法書の改正は四十八年の二月に行われたわけでありますが、この時点におきましてはすでに航空機の緊急輸入の話が進められておりまして、その結果航空機についてはそういう輸入金融が行われるということが非常に確実になったわけでございます。そこでその航空機については品目としてこれを掲げたわけでございますが、その他の設備につきましてはその当時の時点で融資の対象になるような品目がまだ特にございません。そういうことで、とりあえず航空機というのを、法律改正を受けまして航空機だけは具体的な品目がはっきりしておりましたので、航空機を品目として掲げまして、「その他国民経済の健全な発展のために緊要と認められる設備」、それから航空機及び設備の部分品、付属品、こういうふうな特掲の仕方をした次第でございます。

鈴木一弘公明党

○鈴木一弘君 確かに二十二条で重要物資の品目はちゃんと業務方法書で明かせとありますよ。いまのお答えの中に、航空機の名前が出てきたからと言っておられますが、これは輸出については出てますが、輸入については、現在の法律だって「(設備を含む。以下「重要物資」という。)」だけで、航空機の「こ」の字も出てないんですよ、これ。いまの御答弁はちょっとおかしいですね。そこに出てたから入れたんだという答弁にはならないです。

田辺博通大蔵省銀行局長

○政府委員(田辺博通君) ちょっと法律のことでございますので、私から答弁さしていただきたいと思います。  先ほどもちょっと申し上げましたように、輸入の方に、おっしゃいますとおり「設備を含む」と、航空機の「こ」の字も出てないと、ですけれども、その「設備」という字句が出てまいりますのは、その前の号でありますところ十八条の一項の一号でございまして、その一号に出てまいります「設備」の中に「(航空機、船舶及び車両を含む。以下同じ。)」と、こうなっておりますので、四号に出てまいります「設備」には当然それが含まれると、こういうことに相なるわけでございます。

澄田智日本輸出入銀行総裁

○参考人(澄田智君) 先ほど御説明が不十分でございましたが、輸銀法の規定の仕方が、輸出につきましては十八条の一号で「設備並びにその部分品及び附属品で本邦で生産されたもの」と、こういうようなことで抽象的に輸出については規定されておるわけでございます。ただおっしゃるように、括弧の中で「(航空機、船舶及び車両を含む。」という、そういう定義が行われておりますが、品目というようなこと、品目を特掲してその品目の輸出について融資をするというような、そういう規定になっておりません。これに対しまして輸入の方は同じく十八条の四号に、「国民経済の健全な発展のために必要な物資」「以下「重要物資」という。)」ということになっておりまして、そうしてこれの輸入ということに定められておりまして、さらに二十二条で重要物資の品目を日本輸出入銀行は業務方法書で定めなければならないと、こういうことになっております。したがって、輸入の方は業務方法書においては品目別に決めなきゃならぬ、こういう仕組みになっております。  そこで、業務方法書の方は、先ほども申しましたように、この石油とか石炭とか個々の品目を輸入については掲げております。輸出の方については、その設備ということで一本でいっておりますが、輸入はそういう品目で掲げております。したがって、その輸入の中に設備が入ってまいりますと、設備というだけではなくて、その設備は航空機であるとか、あるいは船舶であるとか個々の品目という言葉に該当するようなもので決めるのが業務方法書としては本筋であろうと思います。そこで四十八年の二月に業務方法書を変更いたしまして「航空機」という具体的な品目を掲げたわけでございます。その他の設備と言っておりますが、その他の設備については具体的ないかなる設備の輸入金融を行うかということが現実の問題として当時ございませんでしたもんですから、それは抽象的に一応設備ということで掲げてありますが、品目が決まった場合には、品目を決めるというのが輸入金融の方の業務方法書上のたてまえであろうかと、こういうふうに思うわけでございます。

鈴木一弘公明党

○鈴木一弘君 そこのところが一つの問題だと思います。「その他」ということになると、いろんな、どんな物も入ってしまう勘定になるわけですしね。それはそれとして、業務方法書というのを変えるのはどういう手続が必要なんですか、変更するときには。

澄田智日本輸出入銀行総裁

○参考人(澄田智君) 業務方法書は、これは日本輸出入銀行で定めるわけでございますが、大蔵大臣の認可を受けてそうしてこれを定めることになっております。したがって、変更の場合にも同様でございます。——ただいま私、大臣の認可を受けてと申し上げましたが、法律上は大臣の認可事項ではございません。ただ、よく監督官庁である大蔵省と相談をいたしまして、そうして業務方法書の制定をいたしております。業務方法書については、これは日本輸出入銀行において、輸出入銀行限りで制定ができるという仕組みになっております。

鈴木一弘公明党

○鈴木一弘君 これは重要物資の品目をはっきりと書けというのが法律二十二条の精神、それを受けて十一条に書いてあるわけですから、その「設備」という言葉で「航空機」だけが抜き出ているというところがぼくらにわからないわけです。やはり航空機何々、何々、何々、何々とこうきちっきちっと決まっていればいいわけです。それまでのはきちっと決まっていて最後は及び鉄鋼くずとする、そのほかの原材料も含むなんてそんなことは書いてないんですからね。そのときはきちっとこの品目が決まっていたのが、このときから何かその他というはっきりしないものも出てきていると、こういういき方はまずいので、これは法律の精神ともちょっと違う感じがするんですが、これは変える必要があるんじゃないですか。

澄田智日本輸出入銀行総裁

○参考人(澄田智君) 重要品目という言葉を受けての業務方法書でございますので、仰せのとおり品目ということを特掲をするのが筋であろうと思います。ただ設備というような場合には、それの部品とか付属品とかいうようなものが当然に出てまいりますので、そういう程度の、それを拡張した字句は必要かと思いますが、その他の設備と一般的に規定をしておりますのは、これはもし航空機以外に設備の輸入について特に行われるというようなことがはっきりした品目があれば改正をして特掲をしておくということの方が、重要品目という法律に照らしてはその方が妥当なことではないかと思っております。当時しかしその他航空機以外の設備につきましての具体的な品目がございませんでしたので、法律改正は設備、一般設備ということで広がりまして、法律改正の結果。しかしその具体的な品目がございませんでしたために、航空機以外にその他設備という項目を設けておったわけでございます。したがいまして、もし特定できる場合には特定すべきではなかろうかと、こういうふうに私は考えております。

鈴木一弘公明党

○鈴木一弘君 次に、資金運用部から輸出入銀行が借り入れている借入金の金利ですが、いただいた資料を見ると、四十七年九月から四十八年六月までが六・二%、四十八年六月から十一月までが六・五、四十九年二月までが六・七五、そういうふうになっておりますが、それに対して全日空への輸銀の融資は四十八年当時で六・一から六・三と、四十八年といいますと、先ほど申し上げたように、六・五%ないし六・二%というところで借りておるかと思いますが、六・一から六・三%というふうに全日空への融資の場合には貸付金の金利がそういうふうになっている。これは四十九年も同じことになってくるわけでありますけれども、これはどういうわけですか。

田辺博通大蔵省銀行局長

○政府委員(田辺博通君) 運用部からの借入金は、輸銀であろうとどこの政府機関でありましょうとも、いわゆる長期の運用部の貸付金利というものは御案内のとおり一律に決められておるわけでございますが、輸出入銀行はその仕事の性質上やはり海外の競争条件と相拮抗するような金利条件を、水際金利といいますか、民間との協調をいたします場合には、民間の機関の金利が高いのを薄めるための作用をする、そういうぐあいな性格を持っておりますので、一般的に輸銀の運用利回り、貸付利回りは、市中の利回りに比べましてはるかに低くなっております。これは大体の連年の傾向でございますけれども、運用部の借入金利よりも輸銀の貸付金利が相当低いと、こういうことになっております。  具体的に四十八年で申しますと、総貸付金利回りというものは五%になっております。これは輸出も輸入も投資も全部含めた数字でございますが、その当時の運用部の借入金利というのは六・五%ないし終わりの方では六・七五%になっておりますが、これはそのままでは結局輸銀に損失をこうむるわけでございますが、その部分は、先ほど来問題になっておりますが、御説明申し上げております自己資本、つまり従来の蓄積及び資本金というものでもって総合的なその利ざやが逆ざやにならないように、そういう仕組みになっておるわけでございます。ちなみに全日空に対する金利は六・一ないし六・三と、こういうようなものがございますけれども、その輸入の金利は、他の場合の輸銀の輸入金利に比較しましてはむしろ高いのでございます。これは申すまでもないことでございますけれども、従来方式によるアメリカの輸銀から、あるいは協調融資によって輸入業者が金融を受ける場合に負担する金利と同じにするためにむしろ高くなっている、こういう状態になります。

鈴木一弘公明党

○鈴木一弘君 全日空や日本航空、こういうのは前には御承知のように四十七年から四十八年の三月まではアメリカの輸出入銀行から金を借りている、これを見ますと、ボーイング機の購入資金の年利が六%、まあこれは開銀の保証でやっておりますけれども、そういうようになっております。それがそれから以後いまの説明のように四十八年四月以降輸銀が六・一から六・三、あるいはロッキード、ボーイング機購入としては六・一から七・三というように、これは五十年の三月三十一日まで見ますとなっておりますが、航空機を担保にして、そういうようにお金を借りているわけでありますが、そういうように動いてきた、これは輸銀法の改正から輸銀の金を使うようになったわけですけれども、アメリカの輸銀から融資を受けていたのを、四十八年からまあこの法改正とともに日本の輸銀から借りるようになってきている、これは何かアメリカの輸銀から依頼でもあったんでしょうか。

田辺博通大蔵省銀行局長

○政府委員(田辺博通君) アメリカの輸銀の方からもう貸せないからというようなことがあったわけでは全然ございません。むしろ従来方式で貸す予定であったんではないかと思いますけれども、これはもっぱらわが国の方の事情から従来方式でのアメリカ輸銀等によるアメリカ側からの金融を受けておったのでは、わが国の外貨準備の活用には全然ならないわけでございます。わが国の外貨準備を活用するために輸銀の窓口を通して直接外貨で貸し付ける、それによってその貸付資金がアメリカに支払われる、これによりましてわが国のドルが減る、こういう効果があるわけでございますので、緊急にその外貨減らしをやるべきだという方針に従って、こちらの方からそういう方式をつくったわけでございます。

鈴木一弘公明党

○鈴木一弘君 アメリカの輸銀から借りているときがこの資料によると年利六%です。それから以後六・一とか六・三とかあるいは七・三というふうなパーセンテージが上がってきているという、日本の輸銀にかえてからですね。航空機会社が物すごくもうかっているわけでもないのに、わざわざ千分の一の金利だけでも金利負担というものがわずかなお金じゃありませんから大きいわけですからね。それをアメリカで借りれば六なのに日本で借りれば六を超える六・一とか六・三とか、多いときは七・三%とこうなってくるわけですから、何か無理やり高い金利の方にかえさせて経営内容にも響かせるという、そういうことになるわけですけれども、意地悪い質問であれなんですが、その点がよくわからないわけです、なぜ安い方から高い方に移さしたのか。

田辺博通大蔵省銀行局長

○政府委員(田辺博通君) アメリカの金融方式は、大体アメリカの輸銀が半分、それから他のアメリカの民間金融機関が半分、この五、五で大体協調融資をしていたわけでございまして、その総合金利がどの点に当たるかということを判定しまして、これはそのときどきの様子によって違いますので、それが最初のころは六・一%であったということから、わが国の輸銀からの借入金利、貸付金利も六・一%にするというぐあいにした。その後はアメリカのプライムレート、短期金利も相当高くなってまいりましたので、七・三という場合もございますが、これは特に輸入業者に高い金利負担をわざわざ強いようというのではなく、アメリカから借りたとすればどうであったろうかという金利と全く同一水準のものということを考えて出した金利でございます。

鈴木一弘公明党

○鈴木一弘君 じゃ、現在はアメリカの市中銀行とか、あるいはファースト・ナショナル・シティー・バンクとか、こういうところからは借りてないんですか、全然。まだ残高が残っているわけでしょう。

田辺博通大蔵省銀行局長

○政府委員(田辺博通君) これは四十九年以後の分につきましては、発注分については従来方式にシフトバックを航空機につきましてもやっておりますので、その後新しい輸銀から貸すということはやっておりません。アメリカの輸銀及び米市中銀行の協調融資による方式でもって他の輸入案件も取り扱われておるわけでございます。

鈴木一弘公明党

○鈴木一弘君 時間が来たようですから、二問まとめて聞きます。  全日空が現在のロッキード事件によりトライスターの導入について何らかの不正行為が明らかになるだろうと言われておりますが、それが明らかになった際、輸銀としては現在貸し付けているのは四百四十六億円ですか、についてどういう処置をとっていくのか、それが一つ。  それから、二月二十日から輸銀が全日空との融資実態の調査を行ったという話なんですけれども、その内容はどういう点がはっきりしているのか、その内容についてまた調査の結果どういうことがわかったのかを言っていただきたい。この二問です。

澄田智日本輸出入銀行総裁

○参考人(澄田智君) 全日空に対する融資につきましては、まず第二問の方からお答え申し上げますが、関係書類の点検、そして再確認等を改めて行ったわけでございます。融資決定当時並びに貸し付け実行の時点において、それぞれ十分証憑書類その他、内容を十分審査をしておりますが、改めてこの時点におきまして点検、再確認を行った次第でございます。その結果、念のためにこれは帳簿その他で確認したわけでございますが、特に改めて問題にすべきという点はなかった次第でございます。  将来の問題でございますが、現時点におきましては融資関係に影響のあるようなそういうようなことは私どもも予想をいたしておりません。したがいまして、将来の時点において、もし何らかその事態について明らかになったことがあれば、その段階でその輸銀融資というものの性格にふさわしい対応の処置を考えなければならない、こういうふうに思っております。

鈴木一弘公明党

○鈴木一弘君 いまの輸銀融資にふさわしいと思う対応策というのをちょっと具体的に言ってくれませんか。

澄田智日本輸出入銀行総裁

○参考人(澄田智君) 輸銀融資は、輸銀法の規定に従いまして、輸出入貿易その他を通ずる経済交流、わが国の経済交流に緊要な資金を供給する、こういうことでございます。したがいまして、当時の航空機の輸入というものも、日本の当時の国際経済関係から考えて必要な資金の供給を行った次第でございます。したがいまして、必要な資金という、そういう範囲について、これが財政資金であるというようなところで、そういう目的達成に必要な範囲の資金を供給すると、この点がやはり重点であろうかと思いますので、輸銀融資の性格上と申し上げましたのは、そういう目的に照らして必要な資金であるかどうかというような点について、将来もし万が一そういうことが起こった場合には、そういう点についてよく検討して必要な措置をとらなければならないと、こういうふうに考えておるということを申し上げた次第でございます。

近藤忠孝日本共産党

○近藤忠孝君 最初に、午前中の質疑でも指摘された点でありますが、日本の輸出超過の問題と、それの関係で日本に対する各国に強い不満と反発が出ていると、こういう問題が指摘されたわけでございます。   〔理事中西一郎君退席、委員長着席〕 そこで、これに対して財政当局としてどう対応するか、こういう問題についてお伺いしたいと思います。  五月十一日の新聞記事によりますと、河本通産大臣は、こういう事態に対処して輸入拡大の方針に切りかえる、こういう趣旨の発言をしております。そしてそのためには景気が本格的に立ち直ることが基本だと思う、こういうことを言っておりますが、こういう基本的な考えについて、これ大蔵大臣としても同じ考えであるかどうか、まずお伺いしたいと思います。

大平正芳自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(大平正芳君) 経済、景気が回復いたしまして、輸出も伸びて輸入力がついてまいりますならば、無理に輸入拡大しなくても、当然の結果として輸入もまた充実してまいるということは自然の傾向であろうと、それをとめる必要は私はないものと思います。

近藤忠孝日本共産党

○近藤忠孝君 事態はそういう事態ではないと思うんですね。これは河本通産大臣の発言でありますが、この輸入の問題につきまして、できるだけ国内政策で処理をして、国際的に無用の混乱を招かないようにすることが必要であると、こういう発言です。この問題に財政当局としましても、財政金融政策の一つの選択を迫られている時期だと思うんです。しかもこれはかなり早急にその選択が迫られる。たとえば六月の日本・ECハイレベル定期協議、それからまた例年七月上旬に行われます貿易会議一こういうものを控えて、そういう財政当局としての一つの対処が必要だろうと思うわけですね。この問題は一つの調整インフレと言えるんじゃなかろうかと、この点についての質問が私の質問なんです。

大平正芳自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(大平正芳君) 先ほど申しましたように、無理に輸入を拡大するというようなことになりますと、仰せのような批判が起こらないとも限りませんけれども、そうではなくて、経済が順調な伸長を見まして、輸出も伸びてまいりまして、輸入力もついてまいりまして、自然に輸入もまた拡大するということはきわめて自然な成り行きでございまして、それが調整インフレをもたらすとは考えないわけでございます。事柄はそのように順調にいけばよろしいのでございますけれども、各国の経済政策が保護主義的に偏向するようなことがあってはいけないのでありまして、なるべく自然な成り行きになるように、より自由な貿易が輸出入とも確保されるような国際的な経済秩序が維持できるようにもってまいるのが政府の任務であろうと思います。

近藤忠孝日本共産党

○近藤忠孝君 この点、国内の実情は、原材料が相当多いと思いますね、で、そこへさらに輸入で入ってくる余地があるのかどうかと、こういう問題です。となりますと、実際輸入を増加させるために、しかもこれは急速に増加させるためには、公共投資などの財政支出を急速にふやして急速な景気上昇を図るという、こういう側面が具体的に必要になっているんじゃないかと、こういう点はいかがなんですか。

田辺博通大蔵省銀行局長

○政府委員(田辺博通君) 河本通産大臣がどのようなことをおっしゃいましたか、まだ私よく存じ上げませんが、現在の経済の情勢は、特別に輸入をふやすために公共投資をもっとふやすとか、経済活動を刺激してもっともっと資金を供給するとか、そういう局面では私ないと思います。現在政府が一応見通しとして出しております五十一年度の経済計画、このあたりでもって、やはりいろんな諸制約がございますので、物価の動向にも注意しながら徐々に着実な回復基調をたどる、そういう政策をとるべきでありまして、その政策に応じて原材料等の輸入量も徐々に着実にふえていくであろうということは言えると思いますけれども、もっともっとそいつを飛躍的に輸入をふやすためにわが国の経済を拡大するということは、だれも考えていないと思うのでございます。

近藤忠孝日本共産党

○近藤忠孝君 しかし、少なくともこれは新聞記事に出ている限りでは、たとえば対米貿易の関係でも、輸出超過で日米間に新しい緊張が出るんではなかろうかという、こういう指摘もありますし、それからEC当局との関係も同じでありますし、また今月上旬に来日したイギリスのクロスランド外務大臣が、日英貿易の問題で河本通産大臣と激論を交わしたという、こういう指摘もこれはあるわけですね。となりますと、外国からの輸入の要請ですね、これは相当強く、かつ急激なものがあるんじゃないかと思うんですが、この点いかがですか。

田辺博通大蔵省銀行局長

○政府委員(田辺博通君) わが国は資源消費国でございますので、重要なエネルギーその他の資源の面については、かなり長期的な配慮のもとに輸入政策を行わなければならないと思いますけれども、そのような具体的な各国からの輸入の要請があるといたしましても、それはわが国の経済の許容力と、それに応じた対応策でなければならないわけでございますから、そういうわが国の経済バランスを失して輸入を促進するというようなことは行うべきではないと思います。

近藤忠孝日本共産党

○近藤忠孝君 じゃ、今度の輸銀法の改正の問題と関係してお伺いしますが、いまのように輸入の要請が大変強い、それに対しましては五十一年度の資金計画を見ますと、これ輸出が圧倒的に多いわけですね。しかも、今回ずっと、再度資金をふやすという、こういう関係を見てみますと、いまの世界から要請されていることとの関係から見て、この資金計画でどうなんだろうか、そうしてまた、それに伴う今回の輸銀法の改正がどう位置づけられるべきなのだろうか、この点についてお伺いします。

澄田智日本輸出入銀行総裁

○参考人(澄田智君) 輸銀融資の対象となりますものは、輸出で申し上げれば、船舶及びプラントというようなものでございます。それから輸入の場合には、これは重要物資の開発輸入を中心、主といたしているものでございます。そういう点から、一般の貿易全般、全体とはいささか傾向を異にしている面もあるわけでございますが、五十一年度について見れば、まあ近来プラント輸出というものが非常に伸びている、その地域も産油国あるいは共産圏等に拡大をして、そういう地域等に対するプラントも非常に急速に伸びている、こういうような状態でございます。日本の輸出全体が技術集約的と申しますか、高度化をしていく、そういう過程において、特にプラント輸出のごときものがふえていく、こういうようなことで五十一年度の輸銀の資金計画というものも、そういう需要の姿をあらわしている、こういうふうなものであろうと思います。  それから輸入につきましては、将来の開発輸入の必要というものはますます大きいわけでございますが、景気の動向等によってこのところやや横ばいないし若干停滞をしているというようなことがございますが、これは投資も含めてでございますけれども、将来の需要というものはやはりこれは非常に大きいものがございますので、いまから、将来開発する期間というものを見越して徐々にふえていくというようなことも、今後の経済情勢によってはまた出てくるのではないか、こういうふうに思うわけであります。  こういうような点を含めまして、今後の日本の輸出入の中における輸銀の対象となるような輸出入、あるいは海外投資というようなものはますます大きくなっていく、こういうようなところから、今回の貸し付けの範囲の拡大、貸し付けのその限度の拡大というようなことを考えて、今回の改正案をお願いしている次第であると存じております。

近藤忠孝日本共産党

○近藤忠孝君 次に、インドネシアの問題でお伺いしますが、いままで第一次から第何回かにわたって借款がなされてきたわけでありますが、その総計と、その中における輸銀の融資額、これをまず明らかにしていただきたいと思います。

藤岡眞佐夫大蔵省国際金融局長

○政府委員(藤岡眞佐夫君) インドネシアに対します円借款は、いままで交換公文を結んで約束してある額が四千八百六十七億円でございます。一回目、二回目は輸銀でございますが、あとは基金でございます。

近藤忠孝日本共産党

○近藤忠孝君 輸銀のいままでの総額は幾らですか。

澄田智日本輸出入銀行総裁

○参考人(澄田智君) 輸銀のインドネシア向けの融資の承諾の実績を申し上げますと、五十一年三月末におきまして三千百三十三億、これは輸出、輸入、投資、直接借款、全部含めての総額でございます。

近藤忠孝日本共産党

○近藤忠孝君 その中で、特にお伺いしたいのは、インドネシアの石油を一手に握っております国営石油会社プルタミナの実態であります。この実態がどうなっているか、輸銀としてはどう把握しておられましょうか。

澄田智日本輸出入銀行総裁

○参考人(澄田智君) プルタミナの実態は、昨年来非常に国際的な経済情勢の影響等を受けて経営困難になっていると、その後、鋭意事業内容を整理して、経営の立て直しを図る努力をしてきているというようなことを聞いております。まあ日本輸出入銀行のプルタミナ関係は、直接プルタミナに貸しているわけでなくて、プルタミナ関連の案件について融資をしていて、直接プルタミナを債務者としているわけではございませんが、プルタミナの経営状況については、今後とも十分注視をしてまいりたいと、かように考えております。

近藤忠孝日本共産党

○近藤忠孝君 このプルタミナの行うインドネシアの天然ガスの開発計画でありますが、これの実態はどうなっているかはおわかりですか。

澄田智日本輸出入銀行総裁

○参考人(澄田智君) スマトラ及びカリマンタンにおけるインドネシアの天然ガスの開発輸入の案件につきましては、進捗はおおむね順調でございますが、ただ、予定の計画が、十分に石油危機以降の物価の上昇を見込んでいなかったような点がございまして、約四億ドルを超すコストのオーバーランという状態にいま現在なっておりまして、その処理について、インドネシア側と、日本の本件を推進をしている企業との間で、処理について交渉が行われている段階であると、かように承知いたしております。

近藤忠孝日本共産党

○近藤忠孝君 このプルタミナの経営状況というのは、長らく黒いベールに覆われてわからなかったわけでありますが、最近わかったところによりますと、大変経営が悪化しておりまして、短期債務が十五億ドル、長中期債務が八億ドル、   〔委員長退席、理事中西一郎君着席〕 それから国内の業者などに対する借金が一億一千三百万ドル、法人税の未払い分が八億五千万ドル、負債総額は七五年度国家予算の半分だ、こういうような状況であります。それは、大変経営が悪化しているところに、間接的でありながら輸銀としてもやっぱり関連しているという、こういう事態をどうとらえるかという、この問題をこれからお聞きしたいわけです。  その前にお聞きしたいのは、このプルタミナの天然ガスの価格の問題なんです。日本が買う場合は、アメリカの二倍も高かったと、こういう状況は御存じですか。

澄田智日本輸出入銀行総裁

○参考人(澄田智君) 現在の日本向けのLNGの価格でございますが、これはインドネシアの原油の価格に九〇%スライドするという方式でありまして、これに対して米国方式はインドネシアの原油の価格に五〇%、それから米国国内の燃料、動力等の卸売物価指数に五〇%スライドをする、そういうふうな価格の決め方が違っております。したがって、将来、日米ともにLNGの引き取りが始まる時点において、その時点におけるインドネシアの価格がどうなるか、それから米国国内の燃料、動力等の物価がどうなるかという関係で決まってくる。現時点においては仮定の計算のようなものでございますが、現実にきておるときにどうなるかという問題であると思います。ただ、日本側としては現在オーバーラン、先ほど申し上げましたオーバーランがございますが、そのオーバーラン交渉とあわせて、将来日米ともにその引き取りが始まった時点に、日米間のLNGの価格に著しい差異が生じたような場合にはこれを調整し得るというような、そういうたてまえをインドネシア側に承諾をしてもらうようにいま交渉をしていると承知をいたしております。

近藤忠孝日本共産党

○近藤忠孝君 この販売価格でありますが、百万BTU、一つの単位でありますね、それの日本向けが二ドル十四セント、アメリカ向けが六十五セントであったということですね。その後、プルタミナの方がアメリカに対してこれを一ドル二十五セントに交渉を始めたところが断られた。しかも、すでに昨年六月の段階でジャカルタのアメリカ大使館が対米価格一ドル二十五セントということをもうすでに発表しておる。そうなれば、日本ではもう昨年の段階からわかっているはずですね。これがどうしていままで放置されておったのか、この点はいかがなんですか。

澄田智日本輸出入銀行総裁

○参考人(澄田智君) 直接、私の方、それぞれのその都度経緯を聞いているわけではございませんので、まあ現在の時点において承知をしておるところは、先ほど申し上げたとおりでございます。これは算定の方式によって出てくるので、ある時点でとらえるとアメリカの方が日本より相当低いと、こういうようなことになったのかと思いますが、まあ将来引き取りが現実に行われるまでにそのスライド方式の価格算定の仕方等についても、日米間に大きなアンバランスの生ずることのないようにということで、   〔理事中西一郎君退席、委員長着席〕 いま鋭意日本側当事者が努力をしていると、こういうふうに承知をいたしております。

近藤忠孝日本共産党

○近藤忠孝君 これは大臣にも関係があることでありますのでお伺いしますが、すでに日本の場合にはこのプルタミナに政府借款二億ドル、それから日本輸出入銀行と市中銀行の協調融資九億ドル、合わせて十一億ドル融資をしておるわけですね。そしてまあ採掘などの施設を建設中であるという、こういう段階でありますが、そこにいま言った価格のアメリカの二倍でもあるという、こういう問題があるわけです。私はそのあたりはやっぱりどうもいろいろな疑惑があるんじゃなかろうか、その値段の決定について。そういったことを疑わざるを得ないのですが、ただ問題は、このプルタミナが四億八千万ドルの追加融資を求めてきている。そして先日訪日して参りましたラディウス商務相も大平大蔵大臣に強く要請した、こういう記事もございます。恐らくお会いになったと思うんですが、この辺のことを大蔵大臣としてはどう理解し、どう対処されるおつもりですか。

藤岡眞佐夫大蔵省国際金融局長

○政府委員(藤岡眞佐夫君) 確かに仰せのとおりに、この工事は総額においてかなりのオーバーランを生じておるわけでございます。日本側としてこれを全部見なくちゃいけないという義務はないわけでございますが、この事業から受ける日本の利益も多いわけでございまして、この金額についてどう負担するかということは、インドネシアといま協議している最中でございまして、双方の努力によってこれを解決していかなければいけないと考えておるわけでございます。

近藤忠孝日本共産党

○近藤忠孝君 先ほどの経営の実態とか、それから価格の問題も含め、つい最近までこれがインドネシアの国内でも全貌が明らかにならなかった問題等々見てみますと、やはりここに相当の放漫経営や汚職や、さらに経営の見通しの甘さなど、いわば大変大きな問題があるのではなかろうか。こういう問題のあるところに政府が、日本の輸出入銀行としてかかわりを持っている、こういったことについて果たしてそれでいいものかどうか、これをどう対処していくつもりか。これは総裁と大臣、それぞれお答えいただきたいと思います。

大平正芳自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(大平正芳君) 経済協力案件でございまして、これは日本とインドネシアお互いに協力してやらなければならぬことだと思います。日本だけの犠牲、日本だけの出資または融資というようなことではいけないわけでございまして、先方と日本の協力とあわせてやってまいるということでなければならぬと考えております。  それから第二に、近藤さん仰せのとおり、こういう大きなプロジェクトでございますけれども、プロジェクトの大小にかかわらず事業は清潔で能率的に運営されなければならぬわけでございます。その点につきまして、政府としても、また関係企業といたしましても、細心周到な注意を怠らないようにやってまいらなければいかぬと考えております。  それから第三に、この問題は長い経緯を持って今日に至っておる問題でございますし、いろんな情勢の変化に応じまして、当初の計画も更訂を迫られておる事情も理解できないわけじゃございません。これにどう対応するかにつきましても、日イ両国並びに関係当事者におきまして十分事態を究明いたしまして、現実的な対応をいたさなければならぬわけでございますので、いませっかく克明な検討を遂げておるところでございます。私どもといたしましては、この経済協力案件というものが、いろんな問題を解決いたしまして、何とか有終の美をおさめることができるようにいたしたいものと念願し、かつ努力をいたさなければならぬと考えております。

澄田智日本輸出入銀行総裁

○参考人(澄田智君) 天然ガスの案件を含めますプルタミナの関連の案件はいずれも日本とインドネシアとの間の経済協力という意味合いにおいても非常に重要でございます。また、日本から見てその資源の確保というような意味合いにおいても非常に大きな意味を持っていると思うわけでございます。プルタミナの状況につきましては、インドネシア側、インドネシア政府におきましても、非常に真剣にこれの再建対策を進めているというような次第でございまして、そういう状況もよく注視をいたしまして、政府ともよく御相談を申し上げて、今後この案件の所期の目的どおりの進捗——ただその場合においては、わが国として公正な立場においてこれが行われるようにというような点において、輸出入銀行の立場におきましても、十分努力をいたしてまいりたい、かように考えております。

近藤忠孝日本共産党

○近藤忠孝君 この天然ガスを購入するのは、日本の関西電力、中部電力、九州電力、それからさらに新日鉄、大阪瓦斯、いずれもこれは大変政治献金をしてきた企業でありますし、いわば政治との結びつきが大変濃い会社であります。そうなりますと一種のこれは政治価格ではなかろうか、こういう疑いも出てくるのは当然だと思うわけであります。そこで、これはいまの経営の問題もありますし、かつて一九七一年には焦げつきの問題もあったわけでありますので、この際円借款、さらに輸銀融資のつけ方、さらに購入価格の問題これについて徹底的な調査をすることが必要だろうと思います。あわせてこのプルタミナの経営についても特別に調査団を派遣して調査すべきではなかろうか、これらについてどうお考えか、御答弁いただきたいと思います。

大平正芳自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(大平正芳君) 関係当局者といたしましては、政府以上に熱心で真剣であるのは当然でございまして、みずからの利害に関係することでございます。したがって、事態の調査につきましては遺憾のないように努力をいたしておると思いますけれども、政府としてもこれに協力をしなけりゃならぬことは当然だと思うのでございまして、もし至らないところがございましたならば、また新たな方途を考えるのにやぶさかでございませんけれども、いまやっていることに十分かどうかというような点は、検討の上、さらに検討さしていただきたいと思います。

近藤忠孝日本共産党

○近藤忠孝君 時間がないのであと二点だけお伺いいたしますが、社会主義国との経済協力の問題であります。  一つはベトナムの問題でありますが、先ほどこれは南ベトナムとの関係が午前中質疑に出ました。私は、近く南北が統一する、統一ベトナムについて今後どういうかかわりをもっていく方針をお持ちか、あるいはお考えをお持ちか、このことについてお伺いしたいと思います。これは、日本の輸入しておりますホンゲー炭鉱もベトナムにはありますし、さらに資源としては南ベトナム沖合いに油田があります。日本の輸出入にとっては有利な面があると思いますので、この点についてのお考え、あわせてシベリア開発についての輸銀の融資についていまどの程度計画されているか、今後どういう見通しがあるか、これについての答弁をいただきたいと思います。

澄田智日本輸出入銀行総裁

○参考人(澄田智君) まず第一点の北ベトナムないしは南北統一後のベトナムに対する融資の問題でございますが、この点につきましては、まだ具体的な案件が輸出入銀行に参っておりません。将来、具体的な案件が参りましたときには、十分いまの南北ベトナムとの経済、あるいはその他一般の交流関係の中で輸銀融資というものを考えてまいりたいかように思っております。よく政府の意も体して進めていきたいと思っております。  それから、ソ連向けのバンクローンでございますが、ソ連向けの案件でございますが、これはバンクローンという形で行っております。すでにいままでに南ヤクートの石炭開発プロジェクト、それから極東の森林開発プロジェクト、この二件を輸出入銀行からソ連外国貿易銀行にバンクローンを供与して、そして推進をするということは決まりまして実行に移されております。実行の実績は順調でございます。  それから、なおサハリンの大陸だなの石油、もしくは天然ガスの探鉱、探査でございますが、将来探査が成功する場合には開発輸入をするという案件でございますが、これにつきましては、これは石油開発公団を中心に話がまとまりまして実施の段階に入ろうとしておるわけでございます。  それからヤクートの天然ガスの探鉱の案件につきましては、これはアメリカと共同で探鉱を進める、探鉱のクレジットを供与してそうして探鉱を進める、こういうような了解に基づきまして、先般アメリカ側の参加も決まりましたので、輸出入銀行からのバンクローンの契約を締結いたしまして、これも実行に入ろうとしている次第でございます。  その他、ソ連側との間においては紙パルプの製造プロジェクト等もございますが、これはまだ具体的な段階まではまいっておりません。  現在のシベリア開発案件としての現状は大体そういうところでございます。

近藤忠孝日本共産党

○近藤忠孝君 結構です。

栗林卓司民社党

○栗林卓司君 まず、大蔵省にお尋ねをいたしますけれども、日本輸出入銀行として今後の資金需要にどう対応するかを考えますと、一つは、今回御提案のように、借り入れ限度額を引き上げる方法がございますし、もう一つは、自己資本を引き上げれば、同じ効果が期待されるわけでございますが、それを踏まえながら、今回の借り入れ限度額の拡大をしますと負債比率が高まりますし、自己資本比率は低くなります。そこで、従来から、負債比率は下げなさい、自己資本比率は高めなさいという方向で指導されて来られたと思うのですけれども、それとの見合いで、輸出入銀行のような公法上の法人は別なんだとお考えになったのか、したがって、それは一般の民間機関に対して、規範としての責務は負わないで全く別なんだというお取り組みなのか、この辺の御判断をまず伺いたいと思います。

田辺博通大蔵省銀行局長

○政府委員(田辺博通君) 一般民間企業の自己資本比率が諸外国に比べましてかなり低いということは基本的な長期の課題、問題でございまして、これを是正する必要があるということを折に触れて申しているわけでございますけれども、一般企業の自己資本比率についての水準の考え方、現在が一四、五%というのは非常に低いということでございますが、それと、これは民間金融機関も含めまして、金融機関の自己資本比率というのは、その負債の性質が預金あるいは債券の発行というような、そういった性質であることと同時に、民間に対して資金を供与するというその金融機関としての特殊性がございますので、おのずからその自己資本比率の水準については考え方が違うと思うのでございますが、特に、政府関係機関の場合には、これはいろんな考え方がございますが、たとえば、民間の長期信用銀行の場合には、債券発行の限度が自己資本の二十倍というようなことになっております。政府関係機関の場合には、同様な性格が一番似ていると思われます開発銀行の場合に、御案内のように、借入金の倍率が十倍である、こういうことになっておるわけでございまして、これを一義的に、なかなか、正直に申し上げまして、何%が絶対であるということは申し上げにくいわけでございますけれども、やはりいまのような倍率というものは、もう輸銀も成立しまして二十年以上の歴史を持って仕事についても相当評価が確立しておりまするし、開銀の例を徴しましても、先ほども当委員会で御答弁申し上げましたように、開銀が外債を発行する場合には、トリプルAの格づけを得ているというような点から考えましても、まあ開銀並みの自己資本比率というもので、特段にその銀行と金融機関としての健全性といいますか、信用力というものが損なわれるという状態ではないと考えているわけでございます。

栗林卓司民社党

○栗林卓司君 輸出入銀行にしても開銀にしても信用力は国が担保しているわけですから、その意味で直接財務比率が見た目で悪くなったからどうということはもちろんないと思うんですよ。ないと思うんだけれども、これまで借り入れ限度枠の拡大について大蔵省は大変慎重であったと思う。その配慮の背後には、財務比率についてやっぱり国としては片方で自己資本比率は高めなさいという行政指導を、指標を出しているわけだから、当然みずからも姿勢を正さなければいけないという意図があったように思いますので、その点についてどうかという質問なんです。  で、重ねて伺っても同じお答えが返ってきそうな気がしますので、総裁に伺いますが、経営の責任者として、今回の大蔵省の御提案によって財務比率が悪くなると、この面についてはどういう御意見をお持ちなんでしょうか。

澄田智日本輸出入銀行総裁

○参考人(澄田智君) いままでの輸銀の借り入れの倍率ないし貸し出しの倍率は非常に厳しい、すなわち非常に健全なたてまえを貫くというような点から見て非常に厳しいものであったと思います。が、今後の輸銀の業務の拡大、日本の経済交流の拡大につれまして、輸銀の資金調達力がこれに応ずるように拡大されていくということは、何よりも必要なことであると考えますが、しかし、従来とってきたような健全なたてまえ、それを貫くということはやはり非常に重要なことだと思いますので、いろいろ財政事情等もございますが、今回こういうふうに借り入れの限度枠が拡大されても、政府からの出資は引き続いて拡大をしていただきたい。この点は財政事情がございましょうが、政府にはお願いをするつもりでおります。また、積立金等についても政府機関としてのいろんな制約がございますが、これを厚くしていくということは、やはり金融機関の立場として肝要なことと思っております。

栗林卓司民社党

○栗林卓司君 時間がありませんので次の質問に移りますけれども、今回協調融資を行える金融機関の範囲を拡大されまして、商工中金を含めたわけですけれども、商工中金もまた政府系金融機関だと思うんです。で、お伺いしたいのは、輸出入銀行の仕事というのは、補完し奨励する役割りがあるわけですけれども、そこで商工中金という政府系金融機関が行ってきた金融活動を輸出入銀行として補完し奨励されるようになったことを喜ぶべきなのか、そうしなければいけないような商工中金の実態の方を悲しむべきなのか、どちらでございますか。私が申し上げたいのは、そんなことしなくたって商工中金が力いっぱい持ってたらいいんじゃないですかということを質問しているんです。

田辺博通大蔵省銀行局長

○政府委員(田辺博通君) 商工中金は御案内のように、いわば組合機関の中央金融機関といいますか、中央金庫という形になっておりまして、もちろんこの経営をサポートする等のために、政府で資を行っておりますけれども、組合金融機関としての性格を持っておるわけでございますので、輸出入金融について輸銀が乗り出さなくても商中だけで全部うまくやれるようにということも一つの考え方だと思います。思いますがその際にはやはり民間の組合の中央金庫としての性格上、どうしても危険性の伴うといいますか、将来の見通しについてのやや危惧を伴うような長期の延べ払い安件であるとか、投資案件であるとかいうものにつきましては、やはり輸銀の性格、輸銀としての本来の政府金融機関としての任務をやはり活用するという方が適切ではないかと思いまして、その辺の問題につきましては、商工中金でもってできないところを輸銀が補うということは無理ないことではないかと思っております。

澄田智日本輸出入銀行総裁

○参考人(澄田智君) 私からちょっと補足をさしていただきます。  近来中小企業が海外取引、ことに海外投資等につきまして、いろんな話が進んでまいりますし、そういう機会が多くなってまいりますが、そういう場合に、組合系統の企業が商中に相談にまいって、そして海外投資等の案件を行いたい、こういう話が多くなってきておるようでございます。そういうことで、組合の中央機関としての商工中金においても、そういう投資を何とかやっていくために、輸銀と協調融資をやりたい、こういう希望が非常に多くなっているように伺っております。そういう点から、組合の系統の中央機関としての商工中金の機能と、海外の輸出入あるいは投資を補完する政府機関としての輸銀との機能と、両方が協調して行うというようなことが、そういった案件にこたえる道として有効ではないかと、こういうふうに考えております。

栗林卓司民社党

○栗林卓司君 いまのお答えを整理しますと、一つはなかなか中小企業で輸出入、特に輸出でございましょうけれども、なかなか海外の状況と言ってもよく見当がつかない。そこで情報の提供も含めた指導力という問題と、もう一つは、通常の商工中金という企業形態の中では消化できない枠を越えた融資条件というものも考慮しながら、補完し奨励をしていくんだ、そういう意図だと、こう理解してよろしいですか。

澄田智日本輸出入銀行総裁

○参考人(澄田智君) そのようなことでございます。

栗林卓司民社党

○栗林卓司君 そこで、時間がないんですけれども、通産省に一つだけ、おいでになっていると思いますので伺いますけれども、輸出入の場合、金融処置をつけただけではなかなかどうしようもない。いま情報の問題も出ておりましたけれども、情報の収集なり販路の開拓なり生産の開発、組織化なり、そういう面でのサポートというものが本当にないと、金融の道を講じただけでは生かされてこない。その意味で、従来から通産省として御努力されている分野だと思いますけれども、今回新たに輸銀の協調融資の対象として商工中金が入ってきたということを踏まえながら、どういう政策を御準備されますか、簡潔で結構ですが伺いたいと思います。

浜岡平一通商産業省貿易局為替金融課長

○説明員(浜岡平一君) 先生全く御説のとおりでございます。従来、中小企業のための情報提供等につきましては、ジェトロの在外施設あるいは在外公館等を活用いたしまして、各種の情報を収集いたしておるわけでございますけれども、今後ともその活動の一層の強化を図りたいと考えております。  それから、具体的な情報の中小企業への提供につきましては、現在全国二十九カ所に相談所を設けておりまして、投資相談、あるいは貿易相談等を行っておりますし、それから各地の商工会議所にも、そのための窓口を設けておるわけでございますけれども、その辺につきましては、御趣旨を体しまして、一層の拡充を図っていく必要があろうかというぐあいに考えております。

栗林卓司民社党

○栗林卓司君 では最後に一つだけ、大蔵省に伺います。  輸出入という角度で見るほかに、今日日本の中小企業は受け身に回っておりまして、入ってくる輸入に対してどうやって身を守るかという新しい段階に入りつつあると思うんです。そこで、中小企業をどのように新しく開発をし、編成をしていくのかということになりますと、輸銀と同じように開銀としても、中小企業分野にどうやって金融を補完し奨励するかという必要性が出てくるんじゃないか、協調融資の対象として、開銀の場合には法律的に特定されているわけではありませんけれども、実態としては協調融資の実績はございませんでした。主として全国銀行を中心にした協調融資、今回御提案の輸銀の協調融資の対象として商工中金も含める、あるいは相互銀行も含めるという趣旨を踏まえながら、開銀としても今後の大蔵省の指導運営の方向として、商工中金を含めた協調融資の対象を事実上広げていく努力をすべきじゃないかと思いますけれども、この点お伺いして質問を終わりたい。

田辺博通大蔵省銀行局長

○政府委員(田辺博通君) 日本開発銀行の場合におきましても、やはり実質上協調融資になっておるわけでございますが、その中に中小企業向けの融資につきまして、これは協調というんでしょうか、やはり商工中金と一緒に、当該プロジェクトについて融資をしている案件がございます。実例もございます。これは中小企業、大きい意味での中小企業の一種の構造転換といいますか、業種転換というようなものを含めた問題だと思いますけれども、開銀や中小金融公庫の融資に当たりましても、今後はその面をよく考えていくべきだと思っております。

岩動道行自由民主党

○委員長(岩動道行君) 午後三時まで休憩いたします。    午後二時三十一分休憩      —————・—————    午後四時六分開会

岩動道行自由民主党

○委員長(岩動道行君) ただいまから大蔵委員会を再開いたします。  継続審査要求に関する件についてお諮りいたします。  昭和五十一年度の公債の発行の特例に関する法律案につきましては、閉会中もなお審査を継続することとし、本案の継続審査要求書を議長に提出いたしたいと存じますが、賛成の方の挙手を願います。   〔賛成者挙手〕

岩動道行自由民主党

○委員長(岩動道行君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって継続審査することに決定いたしました。  なお、要求書の作成につきましては、委員長に御一任願います。     —————————————

岩動道行自由民主党

○委員長(岩動道行君) 次に、経済協力開発機構金融支援基金への加盟に伴う措置に関する法律案、アフリカ開発基金への参加に伴う措置に関する法律の一部を改正する法律案、米州開発銀行への加盟に伴う措置に関する法律案、国際通貨基金及び国際復興開発銀行への加盟に伴う措置に関する法律の一部を改正する法律案及び日本輸出入銀行法の一部を改正する法律案を便宜一括して議題といたします。  これより質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言願います。——別に御発言もなければ、質疑は終局したものと認めて御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

岩動道行自由民主党

○委員長(岩動道行君) 御異議ないと認めます。  それでは、これより討論に入ります。  御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。——別に御発言もないようですから、これより直ちに採決に入ります。  まず、経済協力開発機構金融支援基金への加盟に伴う措置に関する法律案を問題に供します。  本案に賛成の方の挙手を願います。   〔賛成者挙手〕

岩動道行自由民主党

○委員長(岩動道行君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  次に、アフリカ開発基金への参加に伴う措置に関する法律の一部を改正する法律案を問題に供します。  本案に賛成の方の挙手を願います。   〔賛成者挙手〕

岩動道行自由民主党

○委員長(岩動道行君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  次に、米州開発銀行への加盟に伴う措置に関する法律案を問題に供します。  本案に賛成の方の挙手を願います。   〔賛成者挙手〕

岩動道行自由民主党

○委員長(岩動道行君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  次に、国際通貨基金及び国際復興開発銀行への加盟に伴う措置に関する法律の一部を改正する法律案を問題に供します。  本案に賛成の方の挙手を願います。   〔賛成者挙手〕

岩動道行自由民主党

○委員長(岩動道行君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  次に、日本輸出入銀行法の一部を改正する法律案を問題に供します。  本案に賛成の方の挙手を願います。   〔賛成者挙手〕

岩動道行自由民主党

○委員長(岩動道行君) 多数と認めます。よって本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  野々山君から発言を求められておりますので、これを許します。野々山君。

野々山一三日本社会党

○野々山一三君 私は、ただいま可決されました日本輸出入銀行法の一部を改正する法律案に対し、自由民主党、日本社会党、公明党、日本共産党、民社党及び第二院クラブの各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。  まず、案文を朗読いたします。    日本輸出入銀行法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)   政府は、左記事項の推進に努めるべきである。  一、日本輸出入銀行設立の趣旨に則し、資金の効率的運用に留意するとともに、その融資及び保証の状況を明確にすること。  二、日本輸出入銀行の中小企業向け貸付を拡大することについて一層配意するとともに、同銀行の貸付金が下請け中小企業に均てんするよう制度の改善を検討すること。  三、日本輸出入銀行の協調融資を行いうる金融機関の範囲拡大については、その地域、規模等の実情に応じ、弾力的に措置するよう検討すること。   右決議する。  以上でございます。

岩動道行自由民主党

○委員長(岩動道行君) ただいま野々山君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。  本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。   〔賛成者挙手〕

岩動道行自由民主党

○委員長(岩動道行君) 全会一致と認めます。よって、野々山君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。  ただいまの決議に対して大平大蔵大臣から発言を求められておりますので、この際これを許します。大平大蔵大臣。

大平正芳自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(大平正芳君) ただいま御決議がありました事項につきましては、政府といたしまして御趣旨を踏まえて十分検討いたします。

岩動道行自由民主党

○委員長(岩動道行君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

岩動道行自由民主党

○委員長(岩動道行君) 御異議ないと認め、さよう決定をいたします。     —————————————

岩動道行自由民主党

○委員長(岩動道行君) 次に、請願の審査を行います。  第八号 ガソリン税等の増税反対に関する請願外千八百四十九件の請願を議題といたします。  今国会中、本委員会に付託されました請願は、お手元に配布の付託請願一覧表のとおりでございます。  理事会で協議の結果、第二五二二号 企業組合に対する課税の適正化に関する請願外五十件は、議院の会議に付するを要するものにして、内閣に送付することを要するものとし、第八号外千七百五十八件は、保留することに意見が一致いたしました。  以上のとおり決定することに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

岩動道行自由民主党

○委員長(岩動道行君) 御異議ないと認めます。よって、さよう決定をいたします。  第五四一四号 金融機関の国民サービス向上等に関する請願外三十九件につきましては、   一、金融機関は、人員を増やして、窓口サービスの充実を図ること。   二、金融機関は、中小企業金融・庶民金融をより拡大すること。   三、金融機関は、歩積・両建預金を完全に撤廃すること。   四、金融機関の過当競争をやめさせ、金融労働者の健康を守ること。   五、青和銀行と弘前相互銀行の合併をやめること。  の願意でありますが、「青和銀行と弘前相互銀行の合併をやめること。」を除き、おおむね妥当と認められます。  政府において、今後検討の上、その実現に努力せられたい旨の意見書案を審査報告書に付することとし、本請願は、議院の会議に付するを要するものにして、内閣に送付するを要するものと決定することに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

岩動道行自由民主党

○委員長(岩動道行君) 御異議ないと認めます。よって、さよう決定をいたします。  つきましては、審査報告書並びに意見書案の作成は、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

岩動道行自由民主党

○委員長(岩動道行君) 御異議ないと認め、さよう決定をいたします。     —————————————

岩動道行自由民主党

○委員長(岩動道行君) 継続審査要求に関する件についてお諮りいたします。  銀行法の一部を改正する法律案につきましては、閉会中もなお審査を継続することとし、本案の継続審査要求書を議長に提出いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

岩動道行自由民主党

○委員長(岩動道行君) 御異議ないと認め、さよう決定をいたします。  なお、要求書の作成につきましては、委員長に御一任願います。     —————————————

岩動道行自由民主党

○委員長(岩動道行君) 継続調査要求に関する件についてお諮りいたします。  租税及び金融等に関する調査につきましては、閉会中もなお調査を継続することとし、本件の継続調査要求書を議長に提出いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

岩動道行自由民主党

○委員長(岩動道行君) 御異議ないと認め、さよう決定をいたします。  なお、要求書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、ご異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

岩動道行自由民主党

○委員長(岩動道行君) 御異議ないと認め、さよう決定をいたします。     —————————————

岩動道行自由民主党

○委員長(岩動道行君) 委員派遣承認要求に関する件についてお諮りいたします。  租税及び金融等に関する調査のための閉会中の委員派遣につきましては、二、の取り扱い等を委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

岩動道行自由民主党

○委員長(岩動道行君) 御異議ないと認め、さよう決定をいたします。  本日はこれにて散会いたします。    午後四時十七分散会      —————・—————

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