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77回国会衆議院1976/04/07

予算委員会第四分科会 第2号

発言数
185
登壇者
23
会派数
2
開催日
1976/04/07

会議録

伊東正義自由民主党

○伊東主査 これより予算委員会第四分科会を開会いたします。  本分科会は、昭和五十一年度一般会計予算中、経済企画庁、農林省及び通商産業省所管並びに昭和五十一年度特別会計予算中、農林省及び通商産業省所管について審査を行うことになっております。  それでは、昭和五十一年度一般会計予算中、経済企画庁、農林省及び通商産業省所管並びに昭和五十一年度特別会計予算中、農林省及び通商産業省所管を議題とし、政府から説明を求めます。  まず、福田経済企画庁長官。

福田赳夫自由民主党経済企画庁長官・内閣総理大臣臨時代理・外務大臣臨時代理

○福田(赳)国務大臣 昭和五十一年度の経済企画庁関係の予算及び財政投融資計画につきまして、その概要を御説明申し上げます。  総理府所管一般会計歳出予算のうち経済企画庁の予算総額は、百十四億八千八百七十万円でありまして、前年度予算額と比較いたしますと二億六千九百七十八万円の増額となっております。  また、財政投融資計画につきましては、海外経済協力基金に係る分、総額二千二百七十億円でありまして、前年度に比べて百五億円の増額となっております。  以下、重点事項につきましてその内容を御説明申し上げます。  まず第一は、物価安定及び国民生活充実のための諸対策の強化に必要な経費でありまして、五十七億三千百万円を計上いたしております。  物価対策のための予算としては各省庁に広く計上されているところでありますが、当庁におきましても重点事項の第一として計上いたしておるところであります。  まず、国民生活安定特別対策費について申し上げますと、これは、国民生活安定緊急措置法及び生活関連物資等の買占め及び売惜しみに対する緊急措置に関する法律の施行に必要な経費を初め、生活必需物資等の価格・需給動向の監視、低廉安定供給のためのきめ細かい施策及び物価対策に資する情報の提供等を実施するための経費として四十億円を計上いたしております。  さらに、物価対策基礎調査、価格動向調査の実施等のための経費として一億九千百万円を計上しております。  また、国民生活の安定及び向上に寄与するため、国民生活センターの充実を図るための経費として十二億一千五百万円を計上するとともに、消費者行政を推進するために必要な経費等として三億二千五百万円を計上いたしております。  第二は、経済計画のフォローアップ及び経済見通し作成の充実を図るために必要な経費でありまして、四千五百万円を計上いたしております。  その内訳といたしましては、流動的な諸情勢に即応しつつ、経済計画の実効性を確保するための新しい政策手段の検討を進め、その整備充実を図るための経費として二千八百万円を計上いたしております。  また、最近のわが国を取り巻く経済情勢の変化に対処するため、経済見通し作成方法の改善強化を図るための経費として千七百万円を計上いたしております。  第三は、経済政策調査研究の充実に必要な経費でありまして、二十二億七千七百万円を計上いたしております。  この内訳といたしましては、まず、内外情勢の変化に即応した政策立案に資するための基礎的調査分析等の充実を図るほか、新しい国民経済計算体系の整備促進を図るための経費として一億百万円を計上いたしております。  また、各省庁の経済政策を推進し、総合的な効果を確保するために必要な調査等のための経費として一億七千万円を計上いたしております。  さらに、国民のすぐれた頭脳を結集して総合的な研究開発を推進するため、総合研究開発機構の機能をさらに強化するための経費として二十億六百万円を計上いたしております。  最後に、海外経済協力の拡充強化に必要な経費でありまして、海外経済協力基金に係る財政投融資計画二千二百七十億円を計上いたしております。  わが国の国際的地位の向上とその果たすべき国際的任務の増大に対応し、アジア諸国等に対する海外経済協力の拡充を図るため、海外経済協力基金の事業規模として前年度に対し、百五億円増の二千二百七十億円を予定しておるものであり、その内訳は、直接借款二千七十億円及び一般案件二百億円であります。  以上、経済企画庁の予算並びに財政投融資計画についてその概要を御説明申し上げた次第であります。  何とぞよろしく御審議のほど、お願い申し上げます。     —————————————

伊東正義自由民主党

○伊東主査 次に、安倍農林大臣。

安倍晋太郎自由民主党農林大臣

○安倍国務大臣 昭和五十一年度農林関係予算につきまして、その概要を御説明申し上げます。  最初に、各位の御協力を得て御審議いただくに当たりまして、予算の裏づけとなっております農林水産業施策の基本方針について申し上げます。  まず、農業につきましては、最近における国際的な食糧需給の動向とわが国の国土資源の状況にかんがみ、国民食糧の安定的供給の確保を基本とする総合的な食糧政策を強力に展開する必要があります。  このためには、何よりも、国内農産物の生産体制を整備し、自給力の向上を図ることが基本であると考えますが、まず、農業生産基盤の整備につきましては、各種事業の積極的な推進を図ることとし、特に、国営事業について、特定土地改良工事特別会計の対象事業を拡大する等その促進に努めることとしております。  次に、主要農産物の振興対策につきましては、まず、米について、その需給事情から見て、消費の拡大に努めるとともに、米以外の農産物で増産の必要なものが少なくないこと等にかんがみ、従来の稲作転換対策にかえて、新たに、食糧農産物を中心とした水田における生産振興措置等を内容とする水田総合利用対策を実施することといたしました。  また、麦、大豆、飼料作物等につきましては、引き続き生産奨励措置を講ずることとしておりますが、特に、水田裏作の麦及び飼料作物の生産を振興する観点から、新たに反別奨励補助金を交付することといたしました。  このほか、畜産物、野菜、果実等につきましては、それぞれ、生産、価格、流通の諸対策を強化することとしておりますが、特に、野菜について、消費の平準化等の情勢変化に対応し、法改正を含む野菜制度の拡充強化を図ることとしております。  これらの諸施策により、国内農産物の生産強化を図る一方、海外に依存せざるを得ない農林産物につきましては、これを安定的に確保するため、備蓄対策についてその体制の整備強化を図るとともに、海外農林業開発協力の促進等を進めることといたしました。  また、今後のわが国農業の発展のためには、農業生産の中核的な担い手の育成確保を図ることが重要であります。このため、金融措置を含め、諸対策を強化することとしておりますが、特に、農業構造改善事業につきまして、農業の担い手が、創意に基づき経営改善を進めることができるようにするための特別措置を講ずることとしております。また、農業者年金制度については、年金額の引き上げ等を内容とする制度改善を行うこととしております。  このほか、農村総合整備の拡充、山村振興の充実等農山漁村の福祉の向上に努めるとともに、卸売市場の計画的整備等生鮮食料品の流通の改善及び消費者保護のための施策の充実を図ることとしております。  以上の措置とあわせ、農林漁業金融公庫の貸し付け枠の拡大を初め、農林漁業金融の拡充にも努めております。  次に、森林・林業施策につきましては、木材の安定的供給の必要性の増大、国土の保全等森林の持つ公益的機能に対する国民的要請の高まり等に対応して、林道、造林等林業生産基盤の整備、国土保全その他森林の持つ多角的機能の維持増進、林業構造の改善、林産物の流通加工対策等各種施策の拡充強化を図ることとしておりますが、特に、間伐の促進、林業労働安全衛生対策、林業後継者の養成等につき無利子資金の融通を行う林業改善資金制度を創設することといたしました。  水産業につきましては、国際漁業規制の強化、漁場環境の悪化、燃油等資材価格の高騰、魚価の相対的低迷等に起因する経営の悪化等内外の厳しい諸情勢に対処して、水産物の供給の確保を図るため、総合食糧政策の一環として、各般の施策を推進することとしております。特に、沿岸漁場の整備開発について、新たに策定する長期計画に基づき事業を実施するとともに、不振に陥っている漁業経営対策として、固定化債務の整理に要する資金及び燃油の購入等に必要な資金の融通に対する助成、農林漁業金融公庫を通じた融資等の措置を講ずることとしております。また、水産物価格の安定に資するため、調整保管事業の実施を円滑化するための措置を講ずることといたしました。  以上、申し述べました農林水産業に関する施策の推進を図るため、昭和五十一年度農林関係予算の充実に努めた次第であります。  昭和五十一年度一般会計における農林関係予算の総額は、総理府など他省所管の関係予算を含めて二兆四千百三十億円であり、前年度の当初予算額と比較して一〇・九%、二千三百六十二億円の増加となっております。  以下、その農林関係予算の重点事項につきましては、委員各位のお許しを得まして、説明を省略さしていただきたいと思います。  よろしく御審議くださいますようお願い申し上げます。     —————————————

伊東正義自由民主党

○伊東主査 次に河本通商産業大臣。

河本敏夫自由民主党通商産業大臣・大蔵大臣臨時代理

○河本国務大臣 昭和五十一年度予算等の予算委員会第四分科会における御審議に先立ちまして、その概要を御説明申し上げます。  わが国経済は、現在、内外の激動する環境下にあって、多くの困難な問題を抱えております。国内的には、数次にわたる景気対策の効果の浸透、輸出の増大等により、景気は足踏み状態を脱する兆しを見せているものの、長期にわたる景気の低迷により雇用、企業経営面では引き続き深刻な様相を呈しております。  一方、国外に目を転じますと、国により差はあるものの、保護主義的な傾向の強まり、国際通貨の動揺等の事態が見られるとともに、資源ナショナリズムが高まりを示しており、資源を保有しない発展途上国の問題も深刻化しております。  このように、内外の情勢は厳しいものがありますが、国民と政府が一丸となって英知を結集し、力を尽くして問題の解決に努め、調和のとれた安定成長への道を切り開いていくべきであると思います。  私はこうした認識のもとに、国民福祉の一層の充実と国際社会への貢献を目指して、通商産業行政を積極的に展開してまいる所存であります。  昭和五十一年度の通商産業省予算案及び財政投融資計画の作成に当たりましても、このような基本的方向に沿いまして、産業政策、中小企業政策、資源エネルギーの安定確保対策、対外経済政策、産業保安の確保と環境保全対策、技術開発の促進等の重点施策を中心といたしまして、一般会計予算三千四十五億三千三百万円、財政投融資計画三兆二千四百十四億円等を計上しております。  以下、この通商産業省関係予算案等の重点事項につきましては、お手元に資料がお配りしてありますが、委員各位のお許しを得まして、説明を省略させていただきたいと思います。  何とぞよろしく御審議のほどお願い申し上げます。

伊東正義自由民主党

○伊東主査 この際、お諮りいたします。  ただいま安倍農林大臣及び河本通商産業大臣からそれぞれ申し出がありましたとおり、両省の予算の重点事項につきましては、本日の会議録に掲載いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

伊東正義自由民主党

○伊東主査 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。     —————————————     〔安倍国務大臣の説明を省略した部分〕  まず、農業生産に不可欠な土地と水の保全、開発及び高度利用を図るための農業生産基盤の整備につきましては、灌漑排水事業、農用地開発事業、畑地帯総合整備事業、圃場整備事業、農道整備事業等の各種事業の推進を図るとともに、地方の景気振興に資することとしております。特に、国営事業について、特定土地改良工事特別会計の対象事業を拡大して、農用地開発事業等を特別会計で実施することができることとしたほか、農用地開発公団事業、農村生活環境の整備に関する事業を拡充することとしており、これらを含めた農業生産基盤整備費として総額四千三百七十三億円を計上いたしました。  次に、主要農産物の振興対策について申し上げます。  まず、新たに実施いたします水田総合利用対策につきましては、昭和五十一年度以降三ヵ年を実施期間とし、その対象面積は、昭和五十一年度において、二十一万五千ヘクタール、米換算数量で九十万トンとしており、関係経費八百五十七億八千二百万円を計上いたしました。  また、麦、大豆、飼料作物等の生産振興につきましては、助成内容を改善しつつ、引き続き生産奨励措置を講ずることとしておりますが、特に、土地資源の有効利用を図りつつ水田裏作の麦及び飼料作物を振興する観点から、新たに反別奨励補助金を交付することとするなど施策を強化し、これらに必要な経費として総額二百四十二億三千二百万円を計上しております。  次に、畜産の振興対策について申し上げます。  まず、飼料対策につきましては、草地開発事業等の推進、飼料作物の生産振興奨励、緊急粗飼料増産総合対策事業等の生産対策のほか、配合飼料価格安定特別基金を強化するなど、価格、流通対策を含め、引き続きその強化を図ることといたしております。  また、酪農対策として、新たに、酪農ヘルパー育成促進事業を実施するとともに、肉用牛、豚、鶏の各部門につきましても、引き続き各般の施策を実施するほか、新たに、家畜飼養衛生環境改善特別指導事業を実施する等衛生対策の充実に努めることとしております。  畜産物の価格対策につきましては、肉用子牛価格安定基金制度及び卵価安定基金制度の改善強化を図るとともに、引き続き加工原料乳に対する不足払いを実施いたします。  また、畜産物の流通加工対策につきましてもその充実を図ることとし、これらを含め、畜産振興対策として、総額一千六十七億四百万円を計上いたしました。  野菜対策につきましては、まず、生産対策として、野菜指定産地近代化事業を拡充強化するとともに、新たに、野菜指定産地について見直しを行い、産地の強化を図るための整備事業を開始するなど施策の充実を図ることとしております。  野菜の価格対策につきましては、野菜消費の平準化等野菜をめぐる諸情勢の変化に対応してその強化を図るため、野菜生産出荷安定法の改正等により、指定消費地域の範囲の拡大、野菜指定産地の要件の緩和、野菜生産出荷安定資金協会が行う価格補てん事業の改善等を図るほか、新たに、都道府県段階で行われている価格補てん事業に助成するなど野菜制度の拡充を図ることとしております。  これら野菜対策として、総額二百六十億四千六百万円を計上いたしました。  果樹農業の振興対策につきましては、引き続きうんしゅうミカンについて、生産、流通、加工にわたる総合的な需給安定対策を講ずるほか、特に、加工原料用果実の価格安定事業を強化することとしております。このほか、新たに、リンゴについて低位生産園の再開発を行うとともに、おうとう、パインアップル等の特産果樹についても施策を強化することとし、これらを含めた果樹対策として、総額七十五億八百万円を計上しております。  また、養蚕対策につきましては、蚕糸業をめぐる内外の厳しい情勢に対処して、養蚕近代化促進対策事業を実施するとともに、特産物等の生産振興につきましては、各作物の地域における重要性、生産性向上の緊要性等に対処して、新たに、てん菜生産安定拡大対策事業、サトウキビ生産合理化緊急対策事業等を実施することといたしました。  以上のほか、米、麦、飼料作物、畑作物等の土地利用型農業について、新たに、生産性の高い農業生産の展開と需給の動向に即した農業生産の再編成を図るため、集団的生産組織の育成、高性能機械施設の導入等を内容とする土地利用型集団営農推進特別事業を実施することとしております。  また、これらとあわせ、農業機械の安全対策、農薬の安全使用対策等についてもその充実を図ることとしております。  次に、輸入農林産物の安定確保対策について申し上げます。  国土資源の制約等から海外に依存せざるを得ない農林産物について、その安定的な供給を確保するため、大豆、飼料穀物及び木材の備蓄対策については、大豆及び飼料穀物について公益法人がみずから買い入れて備蓄する体制を確立するなど施策の強化を図るとともに、木材備蓄の計画的拡充を図ることとし、総額三十億二千七百万円を計上しております。  また、主要輸出国との情報交換を通じて安定的な輸入の確保を図るとともに、開発途上地域等における農林産物の生産の安定と拡大等のための開発協力を行うこととし、国際協力事業団の事業の拡充を図ることといたしました。  第二に、農業生産の担い手の育成等に関する予算について申し上げます。  今後の我が国農業の発展のために重要な課題である農業生産の中核的な担い手の育成確保を図るため、総合施設資金について、貸付枠の拡大、貸付限度額の引き上げ等を行うほか、中核農業経営育成特別普及事業を充実することとしております。また、農村青少年対策として、新たに青年農業士育成事業を実施するとともに、農業後継者育成資金の貸付枠の拡大を図ることとしております。  また、農用地の有効利用と経営規模拡大を通じ、生産性の高い農業経営の実現を図るため、農用地利用増進事業促進対策、農地保有合理化促進事業を拡充実施するとともに、農業構造改善事業につきまして、特に、農業の担い手が、創意に基づき経営改善を進めることができるようにするための特別対策費を含め、総額四百七十五億一千七百万円を計上して事業の推進を図ることとしております。  さらに、農業者年金制度について、年金額の引き上げ等を内容とする制度改善を行うこととしていますが、特に、後継者の加入者については負担の軽減措置を講じ、その育成確保に資することとしております。  農業地域の整備開発につきましては、引き続き、農業振興地域整備計画の適切な管理を行うとともに、農村総合整備モデル事業の拡充、農村基盤総合整備事業の一般事業の新規実施等農村の総合的整備を進めるほか、農業就業改善総合対策、山村対策等につきましても事業の推進に努めることとし、所要の経費を計上いたしました。  第三に、食料品の流通加工の近代化と消費者対策の充実について申し上げます。  国民の日々の生活に直結する食料品を安定的に供給するため、先に申し述べましたように、畜産物、野菜、果実等についての生産、価格、流通加工対策を拡充強化するほか、特に、中央、地方を通ずる卸売市場の整備については、百四十三億五百万円を計上するとともに、助成体系の改善を図っております。また、小売業の近代化、新流通経路の開発等生鮮食料品の流通の合理化、近代化を図ることとしております。  さらに、消費者保護対策を強化するとともに、食品産業等農林関連企業対策につきましても、所要の経費を計上して施策の拡充を図りました。  第四に、農林漁業金融の拡充について申し上げます。  まず、農林漁業金融公庫資金につきましては、新規貸付計画額を四千九百十億円に拡大するとともに、融資内容の拡充整備を図り、同公庫に対する補給金として四百四十三億八千万円を計上いたしました。  また、農業近代化資金につきまして、貸付枠四千五百億円を確保するほか、農業改良資金、漁業近代化資金につきましては、貸付枠の拡大を行うとともに、農林漁業に係る融資保証制度につきましても、その充実を図っております。  このほか、林業金融の充実の一環として、林業改善資金制度を創設することといたしております。  第五に、森林・林業施策に関する予算について申し上げます。  まず、林業生産基盤の整備につきましては、林道事業として三百六十一億五千万円、造林事業として二百十八億円をそれぞれ計上し、事業の推進を図ることといたしました。  国土保全対策の充実につきましては、治山事業として七百三十億八千万円を計上するとともに、引き続き、森林開発公団による水源林造成事業を実施することとしております。  また、森林の多角的機能の維持増進につきましては、森林計画制度、保安林制度等の改善強化を図るとともに、国土緑化の推進、森林病害虫等防除対策の充実を図ることとしております。  さらに、林業構造改善事業につきまして、百三十三億八千二百万円を計上して事業の推進を図るとともに、新たに、優良な林業地域を育成するための中核林業振興地域育成特別対策事業を実施するほか、林業労働力対策として、新たに、林業労務改善促進事業を実施することとしております。  また、木材の備蓄対策、林産物の流通消費改善対策等につきましても所要の経費を計上し、その推進を図ることとしているほか、間伐の促進、林業労働安全衛生対策、林業後継者の養成等につき無利子資金の融通を行う林業改善資金制度を創設することとしております。  第六に、水産業の振興に関する予算について申し上げます。  まず、沿岸漁業につきましては、新たに策定する沿岸漁場整備開発計画の第一年度として、沿岸漁場整備開発事業に五十五億円を計上してその推進を図るほか、沿岸漁業構造改善事業、栽培漁業振興対策等を拡充実施することとしております。  また、最近における漁業を取り巻く諸条件の悪化により、不振に陥っている漁業経営対策として、新たに、固定化債務の整理に要する資金の融通につき助成するとともに、農林漁業金融公庫を通じた漁業の構造改善等を推進するための資金融通等を行うほか、漁業経営の逼迫にかんがみ、燃油の購入等に必要な資金の融通に対し助成することとしております。  さらに、水産物の価格、流通加工対策につきましては、引き続き流通加工施設の整備、水産物調整保管事業を拡充実施するとともに、新たに、調整保管事業の実施により損失を生じた場合に、所要の融資を行うための基金を設置することとしており、これらに必要な経費として、総額七十五億三千二百万円を計上しております。  漁港施設及び漁港関連道の整備につきましては、七百四十七億八千九百万円を計上し、その推進を図ることとしております。  なお、海岸事業につきましては、第二次五カ年計画を策定し、事業の推進を図ることとしております。  また、海洋新漁場の開発につきましては、深海漁場の開発を含め各種調査を拡充するとともに、海外漁業協力財団等による海外漁場の確保対策につきましても所要の経費を計上し、事業の推進を図ることといたしました。  以上のほか、農林漁業施策の推進のために重要な予算といたしましては、試験研究費として四百八十六億八千九百万円、農業改良普及事業及び生活改善普及事業として二百六十九億七百万円を計上するほか、林業及び水産業の改良普及事業につきましても所要の経費を計上いたしました。  また、農業災害補償制度の実施につき九百四十八億百万円、農林統計情報の充実整備に八十四億二千六百万円等を計上しております。  次に、昭和五十一年度の農林関係特別会計予算について御説明いたします。  まず、食糧管理特別会計につきましては、国内米、国内麦及び輸入食糧につき食糧管理制度の適切な運営を図るとともに、飼料の需給及び価格の安定を図るため、所要の予算を計上しております。なお、米の消費拡大に資するため、学校給食用米穀について特別の値引き措置を講ずることとしております。食糧管理特別会計への一般会計からの繰入額は、調整勘定へ七千六百九十億円、国内米管理勘定へ五百三十四億円、輸入飼料勘定へ四百十四億円を計上いたしております。  また、農業共済再保険特別会計につきましては、一般会計から総額五百五十億四千七百万円を繰り入れることとしたほか、森林保険、漁船再保険及び漁業共済保険、自作農創設特別措置、国有林野事業、中小漁業融資保証保険及び特定土地改良工事の各特別会計につきましても、それぞれ所要の予算を計上いたしました。  最後に、昭和五十一年度の農林関係財政投融資計画につきましては、農林漁業金融公庫等が必要とするもののほか、新たに、国有林野事業特別会計の借り入れに要するものを加え、総額四千九百七十三億円の資金運用部資金等の借り入れ計画を予定しております。  これをもちまして、昭和五十一年度農林関係予算の概要の御説明を終ります。  よろしく御審議くださいますようお願い申し上げます。     〔河本国務大臣の説明を省略した部分〕  次に、重点事項別に、予算案及び財政投融資計画の概要を御説明申し上げます。  第一に、日本経済の回復と安定的発展を実現するための産業政策の推進につきましては、一億八千五百万円の予算を計上しております。  主要な項目としましては、まず、適切な産業組織政策の展開に資するため、産業組織の実態について、業種別、テーマ別に調査、分析を行うこととし、二千万円を計上するとともに、産業構造審議会等の場において、産業組織政策のあり方を明確にすることとしております。  また、産業構造政策の推進を図るため、引き続き産業構造の長期ビジョンの見直しを行うとともに、新たに、全国ビジョンと整合性のとれた地域の産業構造ビジョンを作成することとし、四千百万円の予算を計上しております。  このほか、景気政策の充実、産業と社会との調和の実現等のための施策を推進することとしております。  第二に、内外経済の調整期における中小企業政策の積極的展開につきましては、対前年度比一七・九%増の千二百五億五千四百万円の予算を計上するとともに、財投につきましては、中小企業関係金融三機関の貸付規模を対前年度比一九・五%増の三兆四百八十六億円とするなど、施策全般にわたり大幅な充実を図っております。  中でも小規模企業施策を強力に推進することとしており、まず、小企業経営改善資金につきましては、貸付規模を二千四百億円から三千五百億円へと大幅に増加させるとともに、貸付条件の改善を行うため、予算二百二十七億五千七百万円、財投千四百六十一億円を計上しております。また、経営指導員の大幅増員及び待遇改善等のため、小規模事業対策費として、二百一億千三百万円を計上しております。  さらに、商工組合中央金庫出資金五十億円、中小企業振興事業団の高度化資金融資事業、研修事業等に要する経費五百六十六億円等の予算を計上しているほか、中小企業者が自主的に行う事業転換を円滑化するため、中小企業事業転換対策臨時措置法(仮称)の制定。施行、特定産業競争力調査等を行うこととし、五千四百万円の予算を計上しております。  第三に、資源エネルギーの安定確保対策の総合的展開につきましては、原子力発電所の安全確保等のため、発電用新型炉等実用化調査費一億六百万円等を計上いたしましたのを初め、地熱発電開発調査等事業費十一億七百万円、海外炭の開発、輸入に必要な経費一億五千万円、工業用水道事業費百八十二億三千七百万円等合計二百八十八億九百万円の予算を計上しております。  また、財政投融資計画におきましても、日本開発銀行に、資源エネルギー枠九百七十億円を確保するとともに、電源開発株式会社、金属鉱業事業団の事業の拡充等を図っております。  なお、銅等の非鉄金属の輸入安定化のための備蓄を推進するため、新たに、金属鉱業事業団が備蓄資金を低利で融資することとし同事業団への利子補給金三億六千九百万円を計上しております。  次に、石油対策及び石炭対策につきましては、石炭及び石油対策特別会計におきまして、歳入歳出とも他省分を含めまして、千五百三十四億八千二百万円を計上しております。このうち、石油対策分は四百八億四千八百万円でありまして、九十日備蓄を目標とする石油備蓄増強対策費九十九億三千六百万円及び石油開発公団が行う探鉱等投融資のために必要な出資金二百六十億円を中心に計上しております。なお、石油産業の構造改善を図るため、石油開発公団の探鉱等投融資資金の一部をこれに振り向けることができることとしております。  また、石炭対策分につきましては、千百二十六億三千四百万円を計上して、石炭の安定供給の確保を目的とした新石炭政策の推進を図ることとしております。  さらに電源立地の促進、原子力発電所の安全確保等を図るため、電源開発促進対策特別会計に歳入歳出とも三百三十三億八千三百万円を計上しております。  第四に、国際経済の安定的発展を目指した対外経済政策を積極的に展開するため、百七十九億六千三百万円の予算を計上するとともに、日本輸出入銀行の貸付規模を大幅に拡充(九千三十億円→一兆千百億円)することとしております。  まず、経済協力につきましては、大規模経済協力プロジェクトの実施の円滑化を図るため、新たに、準備調査を国際協力事業団に委託して実施することとし、二億六千六百万円の予算を計上いたしましたのを初め、海外貿易開発事業費十五億八千二百万円、海外技術者受入研修事業費十四億五千二百万円等の予算を計上しております。なお、外務省計上の国際協力事業団開発投融資事業費につきましても拡充を図っております。  また、我が国貿易と海外事業活動の健全な発展を図るため、日本貿易振興会及びアジア経済研究所の事業運営費等を拡充するとともに、国際企業活動対策費として二千百万円の予算を計上しております。  第五に、国民生活の安定と充実のための施策を推進するため、三十七億五千六百万円の予算を計上しております。  まず、ガス消費機器保安対策費として、新たに、五千四百万円を計上しているほか、高圧ガス保安協会の行う液化石油ガス消費者保安センター事業の拡充を図る等消費者安全対策を充実することとしております。  また、ニッケル等希有金属の安定供給を図るため、新たに、その備蓄を推進することとし、五千二百万円を計上するとともに、引き続き、物価需給対策、流通合理化促進対策の充実を図っております。  さらに、国民生活関連産業の振興を図るため、繊維工業構造改善対策、伝統的工芸品産業振興対策を引き続き推進するとともに、良質、低廉でしかも国民の嗜好に応じた工業生産住宅の総合的な供給システムを新たに開発することとし、開発調査費一億千万円を計上しております。  第六に、産業保安の確保と環境保全対策の充実として、百七十三億六千五百万円の予算を計上しております。  まず、コンビナート等における高圧ガスの爆発事故に対処するため、石油コンビナート等災害防止法を施行するとともに、コンビナート防災施設等を日本開発銀行の融資対象に加えることとしております。  また、金属鉱山等の蓄積鉱害防止対策につきましては、休廃止鉱山鉱害防止工事費を二十一億九千六百万円と大幅に拡充するとともに、金属鉱業事業団鉱害防止部門の業務を充実することとし、八億四百万円の運営費を計上しているほか、融資枠三十億円を確保しております。  このほか、産業立地の適正化、産業公害の防止及び廃棄物の有効利用を推進するため、引き続き施策の充実を図ることとしており、財政投融資計画におきましても、日本開発銀行の公害防止枠を千二百八十億円と大幅に拡充しております。  第七に、創造的発展のための技術開発の促進につきましては、七百八十三億千九百万円の予算を計上するとともに、国産技術振興のため、日本開発銀行融資二百七十五億円を確保しております。  まず、サンシャイン計画につきましては、対前年度比二四・四%増の四十六億九百万円の予算を確保し、その本格的な推進を図ることとしております。  また、大型工業技術研究開発費等百四十一億三千二百万円、特許等工業所有権制度拡充強化費百二十六億七千四百万円を計上しているほか、新たに、医療・福祉機器技術の研究開発を推進することとし、三億三百万円の予算を計上するとともに、福祉関連機器リースを日本開発銀行の融資対象に加えることとしております。  さらに、技術集約型産業の育成強化を図るため、電子計算機産業振興対策費として、予算百四十九億三千百万円、日本開発銀行融資四百億円を計上し、自由化を迎えて、国産メーカーの技術開発力、販売力を強化するとともに、新たに次世代電子計算機用大規模集積回路の開発に着手することとしているほか、情報処理振興事業協会において、五億円の予算を計上し、新たにソフトウエア生産技術の開発を推進することとしております。  なお五十一年度から次期民間輸送機(YX)の共同開発に着手することとし、これに必要な事業費を確保することとしております。  以上の一般会計及び資源エネルギー関係の二特別会計のほか、アルコール専売事業特別会計は、歳入二百三十七億二千六百万円、歳出二百十億千四百万円、機械類信用保険特別会計は、歳入歳出とも三十八億二千八百万円、輸出保険特別会計は、歳入歳出とも九百七十五億五千六百万円を計上しております。  以上、通商産業省関係予算案及び財政投融資計画につきまして、その概要を御説明いたしました。何とぞよろしく御審議のほどお願い申し上げます。

伊東正義自由民主党

○伊東主査 以上をもちまして説明は終わりました。  午後一時より再開することとし、この際、暫時休憩いたします。     午前十一時五十八分休憩      ————◇—————     午後一時開議

伊東正義自由民主党

○伊東主査 休憩前に引き続き会議を開きます。  昭和五十一年度一般会計予算中、経済企画庁、農林省及び通商産業省所管並びに昭和五十一年度特別会計予算中、農林省及び通商産業省所管を議題といたします。  これより質疑に入ります。  質疑の申し出がありますので、順次これを許します。宮崎茂一君。

宮崎茂一経済企画庁総合計画局長

○宮崎分科員 私は、農林大臣以下政府の方々に対しまして、大きく分けまして二つの問題をお聞きしたいと思うわけでございます。第一は農業基盤の整備の問題、第二は水産の問題大きく分けましてこの二つの問題につきまして質疑をいたしたいと考えております。  御承知のように、世界的な食糧不足と申しますか、人口が増加する、あるいはまたソビエトあたりでもアメリカから大量に小麦を買いつけるというようなこともございまして、日本の食糧の自給度を高めなければならない、こう政府は言っておられるわけでございます。私も全くそのとおりだと思います。食糧の中で、米につきましては日本の需要を上回るような供給があるわけでございますが、そのほかの農産物につきましては、やはり私は需要に応じて供給をするような体制に持っていかなければならないと思います。  とりわけ私がきょう質問をいたしたいのは、農業生産で一番政府並びに地方公共団体、いわゆる政府部門が果たすべき役割りというのは、基本的にはやはり農業基盤整備の問題じゃないかと思うわけでございます。したがいまして、畑地帯におきますところの農業基盤整備の問題、これにつきましては、私は今後の需要も見ながら、政府等におかれましても積極的な施策を講じていかなければならないんじゃないかと思うわけでございます。  これに対しまして、大臣がどのようなお考え方でお臨みになるのか。それからまた、五十一年度の予算でございますから、五十一年度の予算案の中にどのような形でそういったものが、特に畑地帯におきますところの基盤整備という問題がどのような形で織り込まれてあるのか、その点につきましてお伺いいたしたいと思う次第でございます。

安倍晋太郎自由民主党農林大臣

○安倍国務大臣 いま御指摘がございましたように、畑地帯の基盤整備事業というのは、水田に比べましておくれておるということは私は事実じゃないかというふうに考えるわけでございます。したがって、これから畑作物の需要の増大に対応して畑作の振興を図っていくためには、基盤整備を重点的に考えるということは必要なことでございます。  このために、現在一般の土地改良事業によるほか、特に畑地帯を対象といたしました国営畑地帯総合土地改良パイロット事業であるとか、あるいは都道府県営及び団体営畑地帯総合土地改良事業等を畑作振興のための特別対策事業として実施をいたしておるわけでございますが、同時にまた、畑地についての採択基準の緩和あるいは補助率の引き上げ等も行いまして、基盤整備の推進を随時行っておるわけでございます。  五十一年度の予算案におきましては、畑地帯の特別対策関係予算として、対前年度比一二六・九%、これは農業基盤整備全体の対前年度比が一二一・六%でございますから、これを上回る予算を計上いたしておるわけでございますが、同時にまた採択基準の緩和も行って、事業の一層の推進を図ることといたしております。  食糧の総合自給力を高めていく、長期的な視点に立った総合食糧政策を展開をしていくための畑地の基盤整備というものは非常に重要でございますから、さらにこれに対しては今後とも力を注いでまいりたいと考えております。

宮崎茂一経済企画庁総合計画局長

○宮崎分科員 いま大臣のお話がございましたが、こういった基盤整備の問題は、御承知のように五十一年度だけでどうという問題でもございませんので、やはり相当期間がかかるわけでございますから、いまの大臣のお話をひとつ今後も努力していただくように、これは要望だけいたしておきます。きょうはちょっと時間もございませんので……。  それで、実際に私のよく知っておりますところの鹿児島県の南薩地帯におきまして、こういった農業開発のための国営の灌漑事業がございます。これは池田湖から水を引いて国営の灌漑事業をやっておる。そしてまた県営の圃場整備もやっております。いままでは余り工事が進まなかったのですが、最近になりましてある程度国営の灌漑事業が進んでまいりました。したがいまして圃場整備をやるにいたしましても、県営の補助事業をやりますと、それだけ効果が実は上がってまいっております。したがいまして農民として非常に意欲が出てきた。いままで初めのうちはどうもどこからどうなっているかわからない。さっぱり自分たちの身近なものとしてできなかったわけでございますけれども、だんだんと最近では、去年、ことしぐらいからやりますと、圃場整備ということになりますとすぐ生産に結びつくということでございますから、非常に地元の意欲が出てまいっているわけでございますが、私どもは、ちょうどこういった意欲が出てきたときに、農家の農業に対する意欲、こういうものはやはり育てていかなければならぬと思うわけでございます。  大臣が言われましたように、全国的には大分、二七%ぐらいもこういった基盤整備事業に力をお注ぎになるということでございますが、具体的に私の知っております南薩地帯におきますところの進捗状況と申しますか、これは局長で結構でございますから、ひとつ完了までどの程度かかるのか、地元の方としては非常にこれから期待すべき時期に差しかかっておりますので、農林省御当局もこれからひとつうんと後援をしてもらいたいという気持ちでいっぱいでございますが、その点に対しまして今後の進捗状況あるいはまた見通し、どのくらいの間に完了するぞというような目標があると非常にこれまた地元の方も意気が上がると思うわけです。地元県におきましても、起債は幾らでもいいから促進したいという気持ちがいっぱいでございます。一つの具体例として申し上げたのですが、ひとつ御答弁をお願いしたいと思うわけでございます。

岡安誠農林省構造改善局長

○岡安政府委員 お答えいたしたいと思います。  まず第一に、国営の南薩農業水利事業でございますけれども、これは先生御承知のとおり、昭和四十五年度に着工いたしまして、それ以来、昭和五十年度までに四十億円の予算によりまして導水路とか揚水機場の一部等の水源施設をほぼ完了いたしたわけでございます。  それから国営事業に付帯して実施いたしております県営の畑地帯総合土地改良事業の南薩地区、それから指宿地区の二地区がございますが、これらは四十七年度に着工いたしまして、五十年度までに二十七億円の予算によりまして、農道整備と区画整理を実施いたしておるわけでございます。  御承知のとおり、最近労務費とか資材費の単価が上がりまして、また、四十九年度、五十年度と公共事業の抑制がございましたので、事業がおくれていることは事実でございまして、私どもは、今後、先ほど大臣からお答えいたしましたとおり、畑作振興の重要性にかんがみまして、大いに事業は重点的に伸ばしていきたいというふうに考えております。  現在この南薩地域の国営事業と県営事業の完了予定でございますが、あくまでこれは予定でございますけれども、南薩地域のまず国営事業につきましては、五十一年度以降大体七年程度で完成をさせたい、それから県営事業につきましては十年程度で完了するということで、今後努力をしてまいりたいというふうに考えております。

宮崎茂一経済企画庁総合計画局長

○宮崎分科員 国営が七年で、県営の方は十年ということでございますね。私も余りよく存じませんが、あるいはどうしても技術的にそれくらいかかるものなのか。これは要望でございますけれども、ひとつ極力短期間にやるように御努力を願いたいと思うわけでございます。これは要望にとどめておきます。  次に、農林省の方で全国的に広域農道整備事業というのがございます。名前は広域営農団地農道整備事業でございますか、長ったらしい、私どもは大型農道、こう言っておるわけでございますが、これにつきましては、その地域の農業開発、農業振興、いま例が出ました南薩でもそうでございますけれども、規模の大きい、地域の農業の振興のために私は必要だというふうに思っておりますが、全国的にこういう大型農道は、予算の抑制で最近は非常に遅々として工事が進まないということを地元で私ども聞いておるわけでございます。なかなか予算もかかることでもございましょうが、農林省のこの大型農道というのは最近は進まないじゃないかという話をちょくちょくお聞きいたしますが、五十一年度どういうふうに予算がなっているのか、これもまた非常に恐縮でございますが、具体的に私どもやはり見聞きするのは地元のことでございますので、非常に失礼な、どうかと思いますけれども、私どものところでも日置農道というのをやっておるわけです。それから、先ほどの畑灌事業の中を通っていく南薩の地区にも、南薩と日置と両方にこういう広域大型農道というものをやっておりますが、地元民の方からは期待されながら、なかなか思うように進まない。特に四十八年、四十九年、五十年ですか、この辺は非常に遅々として進まない。こういうような状態だったら、これは何年かかるんだろうか、十年か二十年くらいかかるんじゃないかというような心配をしております。また一方、要請としましては、これは早くやっていただきたい、いわゆる農産物の流通問題だけじゃなしに、日置農道につきましては、これは、鹿児島の谷山二号地まで参りますと、都市開発のためにも、いろいろな農業以外のためにも非常に役立つわけでございますから、そういう要望が非常に強いわけでございますね。ですから、全体的にこういった大型農道の工事は五十一年度はどういうふうになっていくのか、また、非常に恐縮でございますが、私の指摘いたしました南薩、日置地区はどういうことになるのか、お聞かせ願えれば非常に幸いだと思いますが、いかがですか。

岡安誠農林省構造改善局長

○岡安政府委員 いま御質問のいわゆる大型農道、正式には広域営農団地農道整備事業と申しますけれども、これは高生産性農業の展開を図るために重要な事業でございまして、従来からその進捗については努力をしているわけでございます。この事業もやはり、ほかの公共事業と同じように、単価の値上がりとか事業の抑制ということの影響を受けまして、進度がおくれていることは事実でございますが、この重要性にかんがみまして、五十一年度予算並びに今後私どもは重点的に事業の推進を図ってまいりたいと思っております。ことに、御指摘の鹿児島県で実施いたしております南薩地区、日置地区の大型農道の進捗率でございますけれども、これは、ほかと比較してはいかがかと思いますけれども、大体同じような年次に着工いたしましたほかの地区と比べますと、それよりも進捗率は上がっている、平均以上になっているというふうには思います。したがって、今後ともそういうつもりで重点的にこの地区は考えてまいろうと思っておりますけれども、今後の見通しといたしましては、両地区とも現在の事業費に余り変動がないとか、五十年度の予算等から考えて将来を予測いたしますと、南薩地区につきましては今後大体三年、それから日置地区につきましては七年の工期が必要であろうというふうに思っております。なお、これらの農道につきましては、建設省の所管の事業と関連がございますので、その辺につきましては建設省ともよく十分協議調整を行いまして、事業が円滑に実施されるように努力してまいりたい、かように考えております。

宮崎茂一経済企画庁総合計画局長

○宮崎分科員 いま南薩地区が三年、日置地区七年とおっしゃいましたのですが、それは一期工事だけですか。それとも、二期計画というのが実はあるわけです。たとえば、日置で言いますと、鹿児島の市内まで来るのが二期だと思うのですけれども、これは一期だけの話でございますか。ちょっとそれだけお尋ねします。

岡安誠農林省構造改善局長

○岡安政府委員 いまお答えいたしましたのは一期工事についての話でございます。

宮崎茂一経済企画庁総合計画局長

○宮崎分科員 これはもう皆さん方の方がよく存じておられると思いますが、実は日置地区も鹿児島市内まで完成することによりまして非常に農業以外の効果が出てくるわけです。それからまた南薩地区におきましても同じような問題がございますから、五十一年度ぐらいからあるいは二期工事にかかるのかどうかわかりませんけれども、これはつまり二期計画と一体になって効果が完全に出る大型農道なんですね。その点はひとつよく御検討の上、二期計画につきましても御配慮をお願いしたいと思います。何かお答えがあればお伺いしておきます。

岡安誠農林省構造改善局長

○岡安政府委員 この地区につきまして二期事業の計画があることをよく承知いたしておりますので、具体的に二期事業の採択の御申請がありました際に十分私ども検討したいと思っております。

宮崎茂一経済企画庁総合計画局長

○宮崎分科員 それではひとつ一期工事の方まだ三年と七年、相当かかりますから、しっかりやっていただきたいと思います。また、全国的な問題としても私は本当に必要だと思いますから、どうぞひとつ促進をしていただきたいと思います。  それでは次に、話題を変えまして、水産関係のことをお聞きいたしたいと思います。  御承知のように、オイルショックに伴いまして漁業の燃油がうんと値上がりをいたしたわけでございますが、そういった問題あるいはまた魚価が低迷をしているといったような問題、燃油だけではございませんで、漁業用のいろいろな資材が値上がりをいたしまして、漁業経営者は非常に困っておる。私どものところでも、カツオ、マグロの連中は三千万とか四千万というような大きな借金を抱えて非常に困っているのが実態でございます。日本の、私どものいわゆる動物性たん白質の確保という点からしますと、水産物は五〇%ぐらい動物性のたん白質を供給をしているわけですから、どうしてもこれはひとつ漁業の振興を図らなければならぬ。しかしながら、漁業経営というものが、最近のような実態を見ますと、燃油は高騰してくるとかその他の資材高騰、あるいはまた魚価の低迷その他によりまして経営が実は困難にたっている。そしてまた大きな借金を抱えているわけでございまして、この点、漁業経営の安定ということ、採算のとれるような漁業経営ということを国としても考えなければならないのじゃないかと思うわけでございます。そしてまた、やはり魚価というものが安定しないと、魚価というものに対する対策がないと、つまり価格対策でございますが、これがないとなかなか困るのじゃないか。実際そういったものが必要だと思うわけでございますが、こういった漁業経営の安定をどういうふうに進めていくか、そしてまたこの場合につきましても魚価の対策ということが必要になってくると思うのですが、大臣、この点につきまして御答弁をお願いしたいと思うわけでございます。

安倍晋太郎自由民主党農林大臣

○安倍国務大臣 漁業経営の安定をどのようにして図っていくか、あるいはまた価格対策を強力に推進しなければならぬという御指摘でございますが、わが国水産界は、御案内のように石油ショック以後非常に困難な事態に直面をしておるわけでございます。この直面をしておる漁業経営の立て直しをするために、緊急に必要な固定化負債の整理のための長期低利資金の融通を図るとともに、特定の業種につきましての構造改善及び減船を必要とする業種についての自主的減船の推進を図ることといたしまして、今国会に漁業再建整備特別措置法案等の法案を提出をし、御審議をお願いをしているところでございます。さらに、燃油等の購入に必要な資金につきましても、別途融資措置を講ずることといたしておりますことは御承知のとおりであります。また、漁業経営の安定のためには、水産物の価格の安定を図ることが重要であることにかんがみまして、水産物調整保管事業について対象品目を追加する等その拡充強化を図るとともに、この事業を補完するため、所要の資金の融通を行う魚価安定基金を設立することといたしておるわけでございます。  私は、いまお話がございましたように、現在のわが国水産業を取り巻く情勢というものは非常に厳しいものがある、まさにわが国水産業の危機と言ってもいい状況にある、こういうふうに考えておるわけでございまして、水産物がわが国の動物性たん白質の過半を供給しておるという現実にかんがみまして、これは食糧政策の一環としてこの水産政策をとらえて、そしてこれに対して、いま申し上げましたような措置も含めて、今後ともより強力な政策を進めていく、そして、わが国の千百万トンに及ぶところの漁獲の確保をしていくということに今後全力を尽くしてまいりたいと考えておるわけであります。

宮崎茂一経済企画庁総合計画局長

○宮崎分科員 ちょっと聞き漏らしましたけれども、これは長官でもいいですが、いままでの負債に対する整理ですね、ちょっと答弁がなかったようでございますけれども、あったのか、ちょっと私も聞き漏らしたのですが、それと、価格対策のもう少し詳細なことを長官から少し説明をしていただきたいのですが、二点……。

内村良英水産庁長官

○内村政府委員 まず、負債整理の点でございますが、大臣から御答弁申し上げましたように、現在国会に漁業再建整備特別措置法案を提出しております。その法律が通りますと経営安定資金の融資が行われることになるわけでございます。すなわち、今日漁家が持っております負債を、肩がわりと申しますか、安い金利の資金にこれを肩がわり融資ができるわけでございます。そこで、どういう条件かということでございますけれども、融資条件は、金利が五分でございまして、償還期限七年、うち据え置き期間を二年とする予定になっております。それから、融資の対象者は中小漁業者でございまして、融資枠は一応六百億を考えております。国といたしましては、これに必要な利子補給を県と国とで行う、こういうたてまえになっている資金でございます。この資金が融資されますと、現在の漁家経営においてかなりの圧力になっている負債というものの経営上の圧力がかなり緩和されるのではないかというふうに期待しております。  次に価格政策でございますが、水産物の場合には、農畜産物と違いまして、直接事業団なり何なりが介入するというような形の価格政策が非常にとりにくいわけでございます。と申しますのは、水産物の場合には規格がないとかあるいは腐りやすい商品であるというようなことがございまして、そういった直接的な価格政策がとりがたいという事情がございますので、五十年から、系統機関が行います水産物の調整保管事業につきまして国が金利、倉敷を補助するという制度をとって魚価の安定を、特に多獲性の大衆魚についてとっているわけでございます。ところが、これも系統の行う事業でございますので、やはり系統機関に赤字が出ては困るというところから、必ずしも価格についての十分な保障がないということで、その点についての改善がかねて関係者、関係の漁業者から強く出ていたわけでございます。そこで五十一年からは、大臣から御答弁がございましたように、魚価安定基金というものをつくりまして、その基金が系統の行う事業の赤字について、赤字部分の八割程度を無利子で融資をするということをやりたいと考えておるわけでございます。そういたしますとかなり系統のそういった事業について価格保障の機能が強化される面がございますので、標準価格的なものを示す、もちろん魚でございますから非常に種類がたくさんございますし、それから生鮮の度合いによって価格が違うとか、いろいろな問題があるわけでございますけれども、一応標準価格的なものを示しまして、魚価の安定を一層拡充していくということを考えておるわけでございます。もちろんこれによって魚価安定が十分できるというものでもございませんけれども、やはり水産物という商品の特殊性にかんがみまして、ステップ・バイ・ステップと申しますか、一歩一歩、より完璧な価格政策を行うための一つの道順としてそのようなことを五十一年度からやりたいというふうに考えているところでございます。

宮崎茂一経済企画庁総合計画局長

○宮崎分科員 それでは、観点を変えまして沿岸漁業の問題をちょっとお聞きしたいと思うわけでございます。  御承知のように、最近海洋法会議、いまアメリカでやっておりますが、海洋法会議あたりでは、経済水域二百海里ということで非常に漁業に対して排他的な政策を、特に開発途上国あたりでとっているわけです。領海にしましても十二海里説がほとんどこれは決まるだろうということで、日本は御存じのように遠洋漁業は相当盛んで、漁業については世界の一流国でございますが、そういった日本の遠洋漁業に対しまして相当な規制が加わってきている。また、今後もそういう圧迫を加えられる可能性が十分にあると見なければならないと思うのでございます。したがいまして、そっちはできる限りひとつ外交交渉その他でいままでの既得権を尊重するようにがんばっていただかなければならないわけでございますが、やはり私どもの日本の沿岸、日本の領海内におきますところの漁業というものをこの際やはり見直していかなければならないのじゃないかというふうに思います。沿岸漁業ということを言いますというと、過去の感じでは、だんだんと衰退してきたというふうな感覚が私どもあるわけでございます。しかしながら、やはりこの際、そういった世界的な制約条件を考えますと、政府が力を入れて、沿岸漁業の振興のために思い切った政策をとらなければならないのじゃないかと思うわけでございますが、そのための漁場整備、そういったものをどのように推進をされるのか、この点を長官からお伺いしたいと思います。

内村良英水産庁長官

○内村政府委員 ただいま先生から御指摘がございましたように、最近における遠洋漁業をめぐる情勢は非常に厳しくなってきております。と同時に、今後の水産物の需要の面を考えました場合におきましても、中高級魚の増産というものが非常に必要になるわけでございます。現在、遠洋漁業でとっておりますものの半分以上はスケソウダラでございます。それに対しまして沿岸の方は、比較的中高級魚を供給しているという状況になっております。そこで今後、そういった国際情勢及び需要の動向を考えました場合に、沿岸の生産をふやしていかなければならぬということは御指摘のとおりでございます。  ところが、過去四、五年間、わが国の沿岸漁業の漁獲は大体二百五十万トン前後で低迷しております。したがいまして、今後、需要にマッチし、さらに遠洋で減った分を取り戻すためには、沿岸漁業の振興を行わなければならない。そのためには、まず漁場整備が大事でございます。そこで、漁場整備につきましては、沿岸漁場整備開発法という法律が二年前の国会で通っております。これに基づきまして、沿岸漁場の整備を公共事業として実施する予定だったわけでございますが、昭和五十年度は諸般の事情からそれができなかったわけでございます。そこで、昭和五十一年度を初年度といたしまして沿岸漁場整備開発計画をつくりまして、それによって魚礁の設置あるいは増養殖場の造成等に積極的に取り組んでいきたい、すなわち漁場を大いにつくっていく。さらに汚れている漁場を清掃し整備していくということをやりたい。同時に、今後の沿岸の振興のためにはいわゆる栽培漁業と申しますか、つくる漁業の育成が必要なわけでございます。これにつきましては、先生御案内のように、最近マダイ、クルマエビを初め相当の魚につきまして人工ふ化をし、それを放流するということが技術的に確立してまいりましたので、そういったつくる漁業の育成というものを大いに図りまして、今後沿岸の生産量を上げていきたいというふうに考えているところでございます。

宮崎茂一経済企画庁総合計画局長

○宮崎分科員 もう時間もございませんから、最後に一問だけ質疑をいたしたいと思うわけでございます。  漁港の問題でございますが、御承知のようにこれは水産業のいわゆる基地になるもので、大型化に伴って整備もしなければなりませんし、あるいはまた漁船の安全上整備しなければならない、近代化もしなければならぬ、いろいろな問題がございます。  ところが、私の方の、また鹿児島の話で恐縮でございますが、阿久根とか串木野とか山川とかは第三種漁港なのでございます。ところが、枕崎は特定三種なのでございます。ほかの二種漁港と同じ五割の補助率です、この特定三種漁港は。特定の方は非常にいいわけです。ですから、これらの三種漁港は、漁業の中心となって非常に活躍しているわけですが、漁港整備が行われるに従いまして、地元負担がだんだん大きくなってきている。そしてまた、ちょうど枕崎、特定三種と比較して、補助率のアンバラがあるのじゃないかということを非常に強く言われているわけです。ですから、地方財政の立場から、三種漁港の補助率アップをやって、そして事業推進を図るべきじゃないか、私はそういうふうに思いますが、簡単でよろしゅうございますから、御答弁願いたいと思います。

内村良英水産庁長官

○内村政府委員 第三種漁港の国の負担割合の引き上げにつきましては、地元負担の軽減を図るという点からも、私どもも、その整備の必要上できれば負担割合を引き上げたいと思っておるわけでございます。ただ、先生御案内のように、こういった問題は他の類似の公共事業との関係、あるは今後の事業運営の効率的な推進、すなわち予算には枠があるわけでございますから、そういったことを考えた場合にいろいろな問題がございますので、今後引き続き検討し、極力実現するように努力したいというふうに思っております。

宮崎茂一経済企画庁総合計画局長

○宮崎分科員 それでは、私の質問はこれで終わります。

伊東正義自由民主党

○伊東主査 これにて宮崎茂一君の質疑は終了いたしました。  次に、今井勇君。

今井勇自由民主党

○今井分科員 時間も余りありませんので、手短に二つの問題についての質疑をいたしたいと思いますが、まず最初は、住宅建設計画と木材の価格の問題でございます。その後に、私どもの故郷の主な産業でありますミカンのことについてちょっと触れたいと思います。  最初に、木材の価格でございますが、最近、五十年からことしにかけまして非常に低迷しております。業界ではそれこそ大変困っておる状況であります。そこでいろいろ聞いてまいりますと、大きな原因の一つが、やはり需要の減退と申しましょうか、最近住宅建設が非常に落ち込みまして、それが木材の価格の低落につながっておるというふうなことを聞くわけです。  そこで最初に、建設省来ておられますか。——ちょっとお伺いしたいのですが、建設省では今度第三期住宅建設五カ年計画をお立てになって、八百六十万戸をなさろうというわけですね。そこでこの住宅計画の毎年度の計画戸数というか、そういうものは時の景気の動向、あるいは需要の強弱等を考えてなさるのでありましょうが、そういった計画をなさるときに、供給面というか材料の供給という面を十分考えておられるかどうか、まず聞きたいと思う。  というのは、木材というのは他のものと違いまして、成長に限度があるものであります。しかもわが国の場合には、とても国内材だけでは賄えませんので、外材を大量に輸入しておりまして、最近の状況では六五%にもなるということでありますが、この外材とても、これまた無制限に入るものでもありませんし、また、余り買ったり買わなかったりいたしますと、相手国に対して非常に影響も与えるわけでありますので、そういうグローバルな経済というようなことも考えて、住宅建設戸数というものは立てるべきじゃなかろうかというふうに思いますが、この点についてどう考えられますか。

京須実建設省住宅局住宅計画課長

○京須説明員 先生御承知のように、第三期住宅建設五カ年計画が先般閣議決定されまして、総戸数で八百六十万であります。この戸数は、第二期の実績に比べますと戸数でも相当増になっておりますし、また、総床面積等で申しますと規模の増大等が見込まれますので、相当にふえております。  ただ、木材につきましては、一般的な趨勢としまして非木造化が次第に進展しております。それらを勘案いたしましても、第三期におきましては、第二期に比べましてある程度木材の需要もさらにふえるもの、こう見込まれております。したがいまして、特に木材を中心といたします資材につきましては、急激な需要増がありますと価格の高騰等のおそれが十分ございます。したがいまして、今後は毎年度の住宅建設計画戸数等、これは予算で大部分決まるわけでございますが、そういう際にも十分その価格の安定について配慮したいと思っております。  また、御承知のように、この一、二年でございますと、むしろ景気対策の面から申しまして、途中におきまして、たとえば住宅金融公庫の融資等を後から追加するといったような部面もございます。今後過熱して、たとえば木材の値上がり等があった場合には、その辺の住宅金融公庫の融資、そういった政策手段をいろいろ有効に活用いたしましても需給の安定を図る必要がある、このように考えております。

今井勇自由民主党

○今井分科員 気持ちはわからぬではありませんが、実際の建設戸数を見ますと、たとえば四十七年あたりがピークになっておるようでありますが、百八十八万七千戸、それから四十八年で百八十七万四千戸ですか、四十九年で百三十九万一千戸というふうに落ちるわけですね。それは確かに若干のでこぼこはやむを得ないと思いますが、でき得べくんば、やはりいまのようなことを考えますと、一定の伸び率なり何かで伸ばしてもらうと、これは私、木材の方の供給面から非常に楽だと思うのです。と言いますのは、木材の方は値上がりあるいは値下がりを極力防ごうということで、備蓄ということを一生懸命やっているわけですね。この備蓄というのは大変金がかかるのです。数量もさることながら、その金利、倉敷料、莫大なものが要るわけです。これは全部結局めぐりめぐって国民の負担になるわけで、そういうふうなことを考えていかなければいけないように私は思います。  そこで林野庁にお伺いしますが、こういった木材の需給の状況を建設省なんかとよく詰めておられるのかどうか、そこらあたりの努力が足りないのじゃないかという感じもしますが、これはどうでしょう。

松形祐堯林野庁長官

○松形政府委員 お答え申し上げます。  ただいま御指摘ございましたように、木材の需要の大宗は住宅でございます。特に一般的に言われますのは、一戸建ての住宅に対する要請というものはきわめて強いということでございまして、実は私ども国内材の生産につきましても、いろいろ林道の未整備とか資源の内容等から言いまして必ずしも十分ではございませんけれども、それらを整備することによって、供給量をふやすとかあるいは外材に対するいろいろな手当てをやっているわけでございます。その中で、やはり価格がそのように変動することは困りますので、私どもといたしましては、木材需給の対策協議会を開いております。県ごとに、あるいはブロックごとに、あるいは中央段階でも開いておるわけでございまして、それには建設省なりあるいは企画庁、ローンの関係の大蔵省、輸入のための通産省、いろいろ入りまして、当然業界も入っていただきまして、そのような混乱のないように、需要に見合ったような供給ができるような対策もあわせて考察して協力し合うというようなことでせっかく打ち合わせをしておるところでございます。

今井勇自由民主党

○今井分科員 打ち合わせは結構ですが、たとえば最近の合板の値下がりなんというのは、これは材料高の製品安の見本のようなものですね。そこで建設省に伺うのですが、新建材というものは、火事になりますと非常に危ないので検討をされていますね。むしろ林野庁などは、少くも耐火構造であっても室内は、やはり内装は木であればいいわけであります。そういうものもないでしょうし、そういう面の需要の開拓なりというものは積極的にどういうふうになすっているのでしょうか。建設省とどの程度の打ち合わせをなすっているのでしょうか。もっと木材を使おうじゃなかろうかという積極的な運動をなさったらどうでしょうか。しかも新建材で火事になって煙に巻かれて死ぬようなことがあちこちであるわけですね。そういうことは一体どういうふうになすっていますか。  その前に、建設省はどう考えておりますか。

松谷蒼一郎建設省住宅局住宅生産課長

○松谷説明員 お答え申し上げます。  ただいま先生の方から御指摘がございましたように、火災がございました場合に、一般の建築物、特に高層の住宅等で非常に大きな災害が起こりますので、このたび建築基準法に基づきまして建物の構造の制限等、それからまた内装の制限を行っているわけでございます。その内装の制限は、ただいま御指摘のように内部で火災が起こりました場合に、それから出る火熱あるいは有毒のガスというようなものができるだけ少なく、またできるだけそういう有毒ガスが発生しないような制限の方法を実施しております。これは必ずしも木材を全部制限するわけではございませんで、木材の中でも特にそういうような化学的な措置によりまして有毒ガスが出ないとか、あるいは火炎が発生しないとかいうようなものについてはその使用を認めているわけでございます。

松形祐堯林野庁長官

○松形政府委員 ただいま建設省からお話ございましたようなことでございますが、私先ほど申し上げましたように、安価で良質な一戸建ての木造住宅をいかに供給するかということが、これは建設省、私ども一緒になっての一つの使命であろうと思っております。したがって現在、私ども予算化もいたしておりますけれども、従来の在来工法と申しますか、これは部材が何百というふうな数が要るわけでございます。したがって、これを安価に供給するためにはもっと簡素化しようというようなことで現在研究をしておるわけでございまして、先般、三月でございますけれども、建設省と一緒になりましてこれの簡素化された建築工法についての設計コンクールを行いまして、両方が一緒になって審査いたしております。  そういうことをやりますと同時に、部材の改善等につきましてもお互い協力いたしております。特に私ども、杉、ヒノキ、松という植林をしながら育てておるわけでございますが、少なくとも柱をとるための育林技術が日本の林業技術の根底をなしております関係から、私ども在来工法を改善しながら、一戸建ての木造住宅、非常に要望の強いものに対応してまいりたい、このように考えておるわけでございます。

今井勇自由民主党

○今井分科員 もう時間がないので十分詰められませんが、要望したいことは、建設省も林野庁もそうでありますが、ひとつ木材資源の活用を図ろう、同時に木材の価格を安定させようというような見地も非常に大事なことでありまして、そういう意味から、最も大事ないまの建築戸数あるいは建築の内容等について、建設省並びに林野庁で十分の打ち合わせを願いまして、激変のないようなことを一つ加えて御考慮願いたい。備蓄も大変結構なことでありますが、備蓄だけでなかなか問題が片づかない。むしろ、やはり積極的なというより計画的な需要の喚起をしていって、余り極端な値上がりのないように、また値下がりのないように、その方が長官、私はもっと価格の面で安定化を期せるというふうに考えております。これは両省庁の十分な話し合いができるとするならば、それを具体的にひとつ進めていただきたいと思います。これは要望いたしておきます。  それから、その次はミカンの問題でありますが、これはミカンと言いましてもミカンそのものの話じゃなくて、OPPという防カビ剤の問題であります。これは私が去る五十年の六月五日に農林水産委員会で質問をしたことのその後の状況を確認をいたしたいと思います。  そのときの質問の要旨は二つございまして、第一点は、OPPという防カビ剤がアメリカから柑橘類について日本に入ってきておる。これは日本では認めていない添加物であります。それは困るということで、こういうことを見逃した原因は、やはり水際でそれを防除するという検疫体制、検査体制が十分でないのじゃないかという意味の質問をいたしております。  具体的に申しますれば、わが国では監視機構としては、十三の海港と二つの空港で食品衛生監視事務所というのを置いてやっておるわけです。その職員は全部でわずか五十名足らずで、これでいいのかということを質問をしたところが、政府委員は強化をいたしましょう、監視機構の整備の問題につきましては、今後ともできるだけその機構の充実に努力してまいろうという答弁をしておりますので、まずこの答弁の結果がどうなったか、厚生省見えておりますか、ひとつ御答弁願います。

仲村英一厚生省環境衛生局食品衛生課長

○仲村説明員 お答えいたします。  ただいま御質問の件でございますが、おっしゃるとおりに、輸入食品の監視員の数は、四十九年度末で四十七名でございましたが、五十年度に四名の増員を図りまして、計五十一名の監視員をもって輸入食品につきます監視を行う、こういう体制に強化いたしたわけでございますが、同時に監視の際に用います検査の機械、器具につきましても引き続き重点的な整備を図っておるところでございます。

今井勇自由民主党

○今井分科員 四名増でも増は増なんですが、非常に残念でしようがないのは、人間もさることながら、機械にもうちょっとやはり本腰を入れて政府が監視機構をやらなければこれはなかなかできない。  そこで、あなた方はしようがないので自主検査というものをやっておられますね。輸入業者が自分で検査して検査結果を持ってくる。それを見てオーケーしておられるのでしょうが、あぶないと思ったら行政検査というものをやって、その裏打ちをしておられる。ところが、最近私が聞きますと、今度、去年の十二月一日にあなたの方が食品衛生法の施行規則の一部を改正されまして、その十五条に一項目つけ加えられて、「貨物が食品であって、当該食品が着香の目的以外の目的で使用される添加物を含むときは、当該添加物の品名」を書き出せ、要するに申告制にされているわけですね。そしてその申告によって、よければオーケーにしよう、こういうような規則の改正をされて、三月一日から適用になっておるようでありますが、地元では実は大変心配をしておりまして、いままででも検査体制が十分でない、それを補うために自主検査というものをやらしておる。今度はこういう規則の改正をして品名を、添加物が何だというのを書けばそのままオーケーになってしまうのでは、いままでよりも強化ではなくて弱化ではなかろうかというふうに非常に心配をしておるわけです。事人命に関する問題ですから、これはひとつあなた方の基本的な考え方を聞いておかないと大変だと思って実はお聞きするわけなんですが、今回の規則の改正はよもや弱化ではないでしょうね。強化でしょうね。そのあたりをはっきりしておいていただきたい。

仲村英一厚生省環境衛生局食品衛生課長

○仲村説明員 御指摘の輸入食品等の届け出事項の改正でございますが、これは昨年の十二月一日に公布をいたしまして本年の三月一日から施行しておるものでございます。目的は、ただいま御指摘がございましたように、添加物を含みます食品につきまして、その食品に含まれます添加物の品名を事前に届け出させるというようなことに変えた中身でございますが、その目的は二つございまして、一つは、ただいま御指摘のOPP等を含めまして、わが国で許可されておらない添加物を加えられた食品が輸入されないように、事前に届け出制によりまして不正の使用を容易に発見するというふうなことを体制として築いていきたいというのが第一点でございます。  第二点は、そういうような届け出の事項を港の監視員が見まして、それに基づいてどういう検査をすればより効率的かというような検査の大体の目標を決めまして、それに基づいた検査を行うように、かつ効率的にあるいはまた的確に行うというのが目的の趣旨でございまして、対象といたします食品は輸入の青果物のみに限りませんで、他のお菓子類ですとか、他の一般の食品全部にかかるものでございます。  なお、こういうふうな届け出書の内容の記載で、もし輸入業者が虚偽の届け出をした場合は食品衛生法に基づきます罰則が適用される、こういうことで、強化をしたというふうに私どもは解釈しております。

今井勇自由民主党

○今井分科員 そうすると、念を押しておきますけれども、在来やっておられた自主検査、行政検査、これは強化することはあっても緩めることはない。それをさらに有効適切に運営するために業者からその添加物の品名を届けさせるのだということでありますか。

仲村英一厚生省環境衛生局食品衛生課長

○仲村説明員 御承知のように、わが国に輸入されます食品というものは非常に数も多うございますし、量も多うございまして、すべての食品あるいは商品について全部を検査するということは、実際的ではございませんので、何らか重点施行をいたしまして、検査を効率化する必要がある、こう考えております。  その中で私どもがとっております一つの仕組みは、重点検査品目というものを決めまして、その中でたとえば非常に中毒を起こしやすい可能性のあるもの、その他いろいろの条件がございますが、現在十五ほどの食品類を定めておりまして、その中でそういうものについては特にこのような検査をしろというふうな仕組みをつくっておりますが、その中でただいま御質問のありましたような柑橘類についても同様にやっておる次第でございます。

今井勇自由民主党

○今井分科員 そうすると、いま十五品目というのを重点として、その中には柑橘が入っていて、そのものについては検査を重点的に行うというのは、たとえば具体的にどうするのですか。報告を受けてサンプリングをして、自分でなさるのですか。それとも自主検査をしたものを数をふやすのですか。具体的にどうなるのですか。教えてください。

仲村英一厚生省環境衛生局食品衛生課長

○仲村説明員 柑橘類を例にとりまして申し上げますと、昨年御質問をいただいた時期には、グレープフルーツ、レモン、オレンジ等につきましては違反の添加物の使用が非常にございまして、その後七月以降全数検査をしておりました。これは行政検査と自主検査、両方クロスチェックをしながらやっておりましたが、その後九月からでございますが、実際問題といたしましてはグレープフルーツ、レモン等につきましてOPPの使用がほとんどないというのが実態となってまいりましたので、その後、検査の点あるいは輸入業務の迅速化というふうな観点から、業者の自主的な団体に自主検査の仕組みを指導いたしまして、それに基づいて抜き取り検査をやっておりまして、それ以外にもちろん行政検査も適宜やっておりますが、現実の問題といたしましては違反の柑橘類はほとんどなくなったというのが実態でございます。

今井勇自由民主党

○今井分科員 最後は要望だけしておきます。  この前のときの質問でも最後に締めくくりましたが、OPPのようにわが国で認めていない防カビ剤、しかもその毒性について日本においてはまだ十分究明され尽くしていないといいますか、国民的なコンセンサスは得られていない、そういう添加物については十分慎重な取り扱いをして、これをわが国に入れてもよろしいという許可を軽軽に与えることはないようにという私は念を押しておきました。その気持ちはいまも変わりません。したがって、このOPP等については厚生省でも十分な御検討を願いまして、農林省とも十分打ち合わせをしていただいて、国民のコンセンサスがない限りは、こういうものを軽々に入れないという態度でひとつ進んでいただきたいと思います。特にわが国の場合には柑橘類が実は非常に生産過剰の状況でありまして、生産者が共同の努力でもってなるべく生産調整をやって値崩れを防ごうという真剣な努力をしているときでありますから、そういう生産者の気持ちを逆なでするように、外国からそういった安い柑橘類がたくさん入ってくるような措置は、やはり生産者としては許容し得ないわけです。しかもそういう柑橘類にわが国で認めていないような防カビ剤がもしついているとすれば、これは大変なことであると思いますので、私は再度強く要望をしておきまして、私の質問を終わりたいと思います。

伊東正義自由民主党

○伊東主査 これにて今井勇君の質疑は終了いたしました。   次に、保岡興治君。

保岡興治自由民主党

○保岡分科員 農林省に若干の質問をさせていただきたいと思います。  鹿児島県の種子島、奄美大島それから沖繩のサトウキビの生産者の価格については、この三年来三段跳びで非常に価格が伸びてまいりまして、一昨々年が七千円であったものが、その次の年に一万円になり、一万五千円になり、去年が一万六千百円になって、関係者の御努力というものは地元でも大変評価しております。しかしながら、昨年のサトウキビの価格の決定の際にいろいろ議論が出てまいりましたが、昨年も大豆とかカンショ、バレイショ、ビート、サトウキビなどは同一基準で決めるという方向を将来考えるということを前提に、決定時期も同じ時期に合わせてやるというような措置もとられまして、個々の作物の具体的な状況もさることながら、客観的に農作物を統一的に決めていくということもこれから考えていかなければならない、こういうような方向づけがなされてきつつあるかに感じたわけであります。ところがサトウキビは、地域の特殊的な条件で、従来生産基盤の整備や機械化、その他省力化、いわゆる生産性の向上について非常に施策がおくれておったり、悪条件が重なっておったりしまして、非常に生産性の低い作物として位置づけられておるんです。そういう関係で、このままこの価格が、かように低い生産状況を十分考慮されないまま客観的に統一的な価格に推移して低く伸び率が抑えられるようなことになると、生産性の低いサトウキビの農家は再生産の確保が今後非常にむずかしくなっていくのではないだろうかということが非常に懸念されております。  そういう観点から伺っていきたいのでありますけれども、同じ甘味資源の作物の中でビートと比較させていただきたいと思うのでありますけれども、まず基本的な数値として現状を御答弁いただきたいのでありますが、ビートの一戸当たりの経営面積とサトウキビの農家の経営面積、それからそのうちビート農家がビートを耕作している面積の割合、それからサトウキビ農家がサトウキビをつくっている面積の割合、それから一日当たりの家族労働報酬が現在どのような差があるか、この三点についてまず伺ってみたいと思います。

澤邊守農林省農蚕園芸局長

○澤邊政府委員 サトウキビとてん菜の比較でございますが、まずてん菜の経営面積でございますが、北海道における経営耕地面積の一戸当たりは八ヘクタール、そのうちでてん菜の作付面積は二二ヘクタールということになっております。それに対しましてサトウキビの場合、鹿児島県の南西諸島の場合で見ますと、農家一戸当たりの経営面積は、すでに御承知のように〇・九ヘクタール、そのうちでサトウキビの作付面積は〇・六ヘクタールというような数字になっておりますので、南西諸島のサトウキビの場合は経営の中におけるサトウキビのウエートが高いということがおわかりいただけたかと思います。  それから家族労働報酬でございますけれども、これは四十九年の数字で見てみまして、一日当たりの労働報酬、サトウキビの場合は四千二百六十七円、てん菜の場合は六千五百八十六円という数字になっております。てん菜に対しますサトウキビの比は、したがいまして六五%ということになっております。  なお、先ほど先生が御指摘になりました生産性が低いという点は、ただいま申しましたように労働生産性は確かに低いわけでございますが、逆に土地生産性につきましてはかなりサトウキビの方が高い。約二・五倍になっておるという面もございます。

保岡興治自由民主党

○保岡分科員 いま数値が示されましたけれども、確かに土地生産性は非常に高いかもしれないけれども、経営面積が圧倒的に違います。したがって、一人当たりのあるいは一戸当たりの農家の収入という点になると、いまの数値からも明らかなように、かなりの差が出てくるわけなんです。しかも南西諸島のサトウキビの場合は、いま御答弁がありましたとおり、サトウキビにもっぱら頼っております。しかもこれは一年間通じてずっと同じ畑を利用してつくっていく作物で、たとえば北海道のように、経営面積のうち大体二・二ヘクタールですかビートを作付をして、あとは毎年輪作をするようにして回していく、大豆とか麦とかこういったものと輪作ができるというようなことで、非常に農家の経営の実態が違うわけなんです。  そこで、同じ甘味資源であっても、価格政策によって再生産を確保しなければならないという必要性がサトウキビの場合非常に強い。価格政策に頼らざるを得ないという点が非常に強いわけなんですが、こういった農家の経営実態、生産実態と、今後の価格政策をどのように結びつけてやっていくお考えであるか、それを伺いたいと思います。

今村宣夫農林省食品流通局長

○今村(宣)政府委員 サトウキビは、先生のおっしゃいますように鹿児島、沖繩におきます農業の基幹的な作物でございますので、価格政策におきましても、その重要性につきましては十分認識して対処をいたしてきておるところでございます。経営面積がビートに比べていろいろ違いがあることも十分認識をいたしておりますが、同時にまた、サトウキビにおきます生産性の向上ということにつきましても今後十分配慮をしてまいらなければならないところであると思います。  それで、いま農蚕園芸局長からもお話を申し上げましたが、価格水準において見ましても、あるいは農家の手取り価格なりあるいは十アール当たりの粗収入なりあるいは農家所得という観点から見まして、私はサトウキビの価格が他作物に比べて非常に不利になっておるというふうには理解をいたしておりませんが、しかし先ほど申し上げましたような、基幹的作物であることを十分に認識して価格面においては対処をしてまいらなければなりませんし、また同時に、その生産性向上の諸対策につきましても十分配慮してまいる必要があるというふうに考えておる次第であります。

保岡興治自由民主党

○保岡分科員 いま局長が御答弁のように、やはりサトウキビの基幹作物としての位置というものは、このように、もっぱらサトウキビに頼らざるを得ませんから、他の作物との複合農業というのが非常にむずかしいということ、あるいは地理的条件その他から畜産その他の農業を興すにしてもこれもハンディキャップがあるという状況、あるいは肥料その他生産資材も、離島物価の要因を反映しますから非常に割り高につくというようなこと、そういったことがサトウキビの経営のみならず、複合農業、安定した農家の経営というものに対して非常に大きな悪要因になっております。しかも気候も厳しく、しかも台風がしょっちゅう参りましたり、あるいは干ばつがひどかったりして、作物にも非常に限定が生じてくる。こういうようなもろもろの悪条件を考えると、やはりサトウキビを中心に農家が経営できるような価格というものが、この地域の農業にとっては本土の農作物に比べて非常に特殊な地位があるのではないかと思うのです。またそういう意味で、局長がいま御指摘のように、農家の経営の実態——果たしてどれだけのサトウキビの価格を決めたら農家経営というものがやっていけるかということを、本土の他の農家の経営の実態と比較して、そういった実態調査を前提として生産者の手取り価格を決めていくという検討が十分なされた上で価格が決められる、一般に農作物の価格決定の基準に従って決めていくというだけではなくて、そういった農家の経営全体のあり方あるいは収入の適正なあり方というものから、サトウキビの価格というものも推しはかって検討していくということが非常に重要なことではないだろうか、こういうふうに思うのです。  そういった観点から、やはり価格政策だけに頼るということはサトウキビといえどもできませんから、生産性をできるだけ向上した上で、どうしてもそれをカバーできない面を価格政策で考えてほしい、いま言ったようなサトウキビの特殊な地位を十分考えて対処してほしい、こういうことを言っているわけで、そのためにもやはり、生産性の向上がサトウキビの場合あのような悪条件の中でどの程度できるのか、農家が一体どの程度努力すればできるのか、国が施策を推進することによって一体どの程度のことができるのか、現在何が要因になって生産性が非常に低いということになっておるのかという実態調査を明確にし、あるいは農家の経営実態というものをもう少し正確に調査した上で、そういう資料を参考に生産性向上のためのサトウキビ振興五カ年計画というような具体的な計画を立案した上、財政当局とある程度予算の裏づけなども検討した上で、五年ぐらいすれば生産性がこれぐらい上がるという一つの目安を明確にして、その上で農家の再生産を確保できる、あるいは経営ができるサトウキビの価格というものを価格政策でできるだけ見るというのが正確なサトウキビの価格に対する対処の仕方でないだろうか。そういうことを前提に、そのような生産性向上の実態調査あるいはそれに基づく計画というものがどういう形でいま現在行われているか、その点について伺いたいと思います。

澤邊守農林省農蚕園芸局長

○澤邊政府委員 てん菜糖の比較で種々御議論いただいたわけでございますが、確かに労働生産性につきましては、北海道の場合は非常に進んでおりますけれども、南西諸島を初め沖繩もそうでございますが、サトウキビの場合は非常におくれておる。これは土地基盤の整備の問題あるいは機械化の一貫作業体系が従来できておらなかったというような事情あるいは株出しがかなりまだ長期にわたって行われているというようなことで種々の要因があると思いますが、私どもといたしましては、労働生産性を高めるために一段と努力をしなければいけないということで種々の対策をやっておるわけでございます。現在十アール当たり百五十時間近い労働時間が必要になっておりますけれども、そのうちで収穫作業が九十時間近いということでありますが、これは将来三分の一ぐらいには下げていくべきではないかというような展望も持ちながら、昨年政府が閣議決定をいたしました長期見通しにおきましても、十アール当たりの収量につきましても六トンから九・八トンというようなことも目標にしておりますので、反当の生産性を上げることがまた労働生産性を上げることにつながりますので、各般の施策をやらなければいけない。その前提といたしまして、御指摘ございましたように、経営の実態を正確に把握することが必要であることは御説のとおりでございます。  私どもといたしましては、従来生産費調査あるいは農家経済調査その他統計情報部でやっております各種の調査の分析等によりまして把握しておりますが、五十年に農林業センサスを実施いたしましたが、これのサトウキビを含む主要な畑作物につきまして、生産構造、経営構造を明らかにするための組みかえ集計を現在やっております。これは間もなく集計だけはできますが、その分析にはなお若干の時日を要すると思いますが、サトウキビにつきましても、そのような面から経営の実態を明らかにするように現在検討を進めております。  なお、御指摘のように、さらに現地について実態を把握するということも必要でございますので、今後そのような努力をいたしてまいりたいというふうに考えます。

保岡興治自由民主党

○保岡分科員 いつもこの価格を決めるときにこの三カ年間言われてきたことは、できるだけ生産性を上げるようにしてほしい、生産性を上げれば同じ価格でも農家の収入は多くなるのだ、財政当局からもさんざん言われてきたわけです。したがって、いろいろ考えてみても、先ほど局長もおっしゃったように、いままでは、この三カ年間は非常に価格政策に目が行って、それに対して努力を集中してかなりこれは改善された、今度は生産性の向上についてひとつ思い切ってできるだけのことはやっていく——あの地域は農家の方も経済が非常に脆弱ですから地元負担が果たしてどれだけできるだろうかという問題もありますし、それから余力のない経営を、先ほど申し上げたようにやっておるので、基盤整備をやるときには一時休耕してやらなければならない、それが農家にとっては非常に痛手になるので、なかなか基盤整備も遅遅として進まないというような、いろいろな要因があって、農家のサイドでどうにもならない問題があるので、やはりそういう具体的な要因というものをもっと丁寧に分析をして、政策もそれにかみ合わせるようにやっていかなければ、全国的なレベルの一つの基準であそこでも同様にやろうと思うと、なかなか所期の目的は達成せられないだろうと思います。  それから機械化の点についても、米とかその他いろいろ全国的に共通の農作物であれば非常に企業が熱心に営業ベースで開発をしますが、このように非常に地域が限定された作物については一般の企業はその努力をほとんどしません。したがって、政府が本腰を入れて機械化——適正な基盤整備とそれに合う機械化というものを、作業の一貫性を確立するために、機械化の一貫性を確立させるためにやはり相当な努力をしなければ、現在サトウキビの農家が使っておる機械などの実態が、こう言ってはあれですけれども、非常に原始的な機械のような感じがするので、これだけ科学の進歩した時代に、ほかの農作業機具を見るにつけても、もっと工夫の余地がある。毎年毎年非常に叫ばれていながら、毎年新しい機械がどんどん出て、試作されて、いろいろ実験される。同じような機械が数年にわたって実験されていて一向に進まないということを考えると、この間における価格政策の非常な苦労を考えると、もっとそういった省力化、機械化等についても工夫の余地が、政府の力の入れぐあいによっては出てくる、私はこういうふうに思います。  そういうことで、一般的な、いま局長のおっしゃったような調査の対象には当然なるのでしょうけれども、いままでそういった特殊な要因もたくさんありますから、特にサトウキビについて集中的に調査を実施してもらえないだろうか、その上に立ってやはり県ともよく連携をとっていただいて、いま甘味資源特別措置法やあるいは糖価安定法に基づいてサトウキビの一応の生産計画というものは単年度ないし五カ年の一つの目標があるが、これは私も承知しておりますけれども、非常に抽象的で、単なる努力目標というような感じがいたします。実態を細かく分析した上で、できる政策を毎年毎年立てて、その上で、五カ年にすればこれだけ生産性が向上するというような、きちっと農家に一つの指標を与えるような明確なものがない。あれだけ毎年たくさんの農民が出てきて、価格価格ということで騒いでいるのを見るにつけて、それの限界もまた厳しくあるということを考えると、やはりこの生産性の向上について思い切って政府も施策を推進していただきたい。その前提としてやはりどうしても調査が必要である、その調査を何とか具体的に細かくやってもらう方途を考えていただきたいと思うのですが、いかがでございましょうか。大臣にお答えいただければ幸いでございます。

安倍晋太郎自由民主党農林大臣

○安倍国務大臣 いまいろいろとサトウキビに対して御所見もお聞かせをいただいたわけでございますが、このサトウキビは鹿児島、沖繩における農業の基幹的な作物であることは私もよく承知をいたしておるわけでございまして、したがって、毎年の価格決定に当たりましてもその重要性は十分認識して対処いたしております。  私は、一番初め御質問がございましたが、サトウキビを初めとする畑作物につきましては、去年の秋から統一して秋に決める、そして同じ算定方式によって決めるということにいたしたわけでございます。これは食糧の自給政策を推進していく上において価格政策全体の見直しをしなければならぬ、こういうことで農林省で研究して、まず手始めにできるものからやっていこうということで、まず畑作物について実施をいたしたわけでございます。そうした中でサトウキビも秋に価格決定するわけですが、現在の価格水準につきましては、先ほどから局長も申し上げましたように、他の農作物と比べて決して不利な水準ではないというふうには考えておりますが、しかしこれは価格だけで農家の所得を確保するというわけにもまいらぬわけでございますから、その他の諸対策、生産性の向上のためのいろいろの対策あるいはまた基盤整備等に力を注いでやらなければならぬことは当然でございまして、農林省としても今日まで南西諸島におけるサトウキビの重要性というものを十分認識した上に立ってこれが対策を講じてはきておるわけでございます。  また目標がなくてはやれないではないかというお話でございますが、これについても農産物の生産と需要の長期見通し、昭和六十年を目標とするところの長期見通しで、一応サトウキビにつきましても見通しをはっきり打ち出して、これが目標に向かって対策を集中していくということになっておるわけでございまして、五十一年度予算では特別に総合調査をするというための予算は講じてはないわけでございますが、先ほどからも局長が答弁をいたしましたように、鹿児島県だとかあるいは沖繩県等とも十分連絡をしながら、計画的な生産の振興、サトウキビ農家の経営改善につきましてはこれが推進を図っておるわけでありまして、私もこれは非常に重要な南西諸島における基幹作物であるということから、これについては、地域的な農産物ではございますが、特に今後とも価格の面におきましてもあるいはまた生産対策の面につきましても力を注いでいかなくてはならない問題である、こういうふうに理解をしております。

保岡興治自由民主党

○保岡分科員 大臣の御熱意大変ありがたいと思いますが、特に重点的にいま私御答弁いただきたかった点は、そのような施策を推進するために具体的なもう少し細かい調査というものが前提となるので、南西諸島の特殊な基幹作物であるという大臣の御指摘の特殊性を考えていただいて、少し個別に県とも連絡をとっていただいて実態調査をしていただきたい。そういう点についてお約束をいただけると幸いでございます。

安倍晋太郎自由民主党農林大臣

○安倍国務大臣 この点につきましては、確かにいまの御意見も貴重な御意見であると私も思っておるわけでありまして、一応の六十年目標は立ててはおりますが、さらに県とも十分相談をして検討をしなければならない問題であろうか、こういうふうに考えております。

保岡興治自由民主党

○保岡分科員 これは単に南西諸島の農家だけの問題でなくて、大臣もいまおっしゃったように甘味資源の国内自給率の関係もありますから——いま大体二〇%に達しない、去年などは一七、八%のように聞いておるのでありますが、目標が三五%というような話も聞いております。甘味資源は国内では北海道のビートと南西諸島のサトウキビ以外にないわけでありますから、やはりそういった目標のためにも、現に生産をする生産農家の状況というものを正確に把握した上で、どこまでその農家ががんばってその目標を達成できるかということの前提はやはり細かい調査が何といっても大事なんで、それがいまのところいかなる機関においても十分なされていないということもまた現実でございますから、ひとつお力を入れていただきたい、このように思います。  それからもう一点だけ。サトウキビの農業に限りませんけれども、奄美大島にハブがたくさんおって、人口と同じぐらいと言われますから、推定でございますけれども、まあ十五万ないし二十万匹ぐらいいるのではないか、こう言われております。したがって、ハブ咬傷というのは非常に危険で生命に重大な影響を及ぼしますから、たとえば徳之島のようにハブのいる地域では、農作業時間が非常に制限されたり、いろいろ手入れをするのに非常にむだな準備を余儀なくされるというようなことで、生産性向上の一つの重要な隘路になっておるのです。そこで、従来は厚生省の人命の点からハブの対策費として、内訳はいろいろありますが、合計で四百万円ほど予算が組んであるわけでございますが、地元でもこの際、農業に一番最大の影響を与えておるんで、農林省予算でハブの対策費を計上してもらえないかということで、具体的に県でも検討して農林省にいろいろ来年度予算として出してくる動きがあります。  そういうことで一つの問題提起として、私いま御質問を申し上げるわけでありますが、さような状況でありますから、農林省でもひとつ十分県と相談をして、農業の作業に大変な障害になっておるハブ対策を農林省関係の予算としても厚生省とよく相談をしていただいて組んでいただきたい、こういう要望でございますが、その点についてお伺いをしたいと思います。

澤邊守農林省農蚕園芸局長

○澤邊政府委員 ただいまのお話にございました、鹿児島県から具体的な要望が近く出るという話でございますが、まだ伺っておりませんが、従来のこれに対する対策は農林省としては特別なことはやっておらなくて、厚生省が主体となってやっておられるわけでございますが、具体的な御要望がございましたときに十分検討いたしまして関係各省と調整して十分検討したいと思います。

保岡興治自由民主党

○保岡分科員 終わります。

伊東正義自由民主党

○伊東主査 保岡興治君の質疑は終了いたしました。  それでは、次に愛野興一郎君。

愛野興一郎自由民主党

○愛野分科員 私は、大きくは二点について、若干細かく質問をいたしたいと思いますけれども、まず第一番に、石油資源のいろいろな環境の変化に立ち至りまして以来、石炭産業がまた見直しをされておるということは非常に心強いことであります。しかしながらその反面、まるきり石炭産業がなくなった地域もまたあるわけでありまして、石炭産業の見直しとともに、そのなくなった地域はまた新たな不安が気持ち的に起こりつつある、こういうことが言えるのではないかと思うわけであります。  そこで、まず産炭地域振興対策についてお伺いをいたしたいと思いますが、その第一点は、石炭鉱業安定対策あるいは産炭地域振興対策あるいは鉱害復旧及び離職者対策の推進を図るために石炭石油特別会計法が設置いたされておるわけでありますけれども、この法律は昭和五十二年三月三十一日付をもって終了するという時限立法になっておるわけであります。そこで、これはあらゆる角度から見ても、この時限立法ではもうとうてい成果をおさめ得るということは不可能であるということは火を見るよりも明らかでありますから、この五十二年までの時限立法が切れた後の法はどういうふうになされるおつもりであるのか。延長をされるというおつもりであるのか、あるいはまた新たな構想によるこういった法律を考えられるおつもりなのか。同時にまた、もう少しこの成果をおさめるためには、その財源をもっと確保をしていただかなければならぬと思うわけでありますが、それに対するお考え等をお伺いをしたいと思うわけであります。

河本敏夫自由民主党通商産業大臣・大蔵大臣臨時代理

○河本国務大臣 いまお話しのように、特別会計は来年の三月までの時限立法になっておりますので、五十二年度の予算編成の時期を迎えまして今後の対策をどうするか検討するつもりでございますが、どういう形になりましょうとも、今後石油政策また石炭政策に必要な財源は確保していくつもりでございます。延長するかあるいはまた新しいものをつくるか、そこらあたりは未定でございます。

愛野興一郎自由民主党

○愛野分科員 次に、産炭地における地域振興整備公団の工場団地造成事業を強力に推進していただいておるということは、産炭地域にとりましては非常にありがたいことであります。  そこで、ひとつ全国的にはこの推進計画が大体順調にいっておるのかどうかお伺いをいたしまして、その御答弁をいただきましてから、最近における伊万里湾臨海工業団地、これは、地域振興整備公団のみならず佐賀県全体の、佐賀県にとっては大プロジェクトでありますけれども、この中の地域振興整備公団の問題についてお伺いをいたしたいと思います。  そこで、その全国的な推進状況ですね。

河本敏夫自由民主党通商産業大臣・大蔵大臣臨時代理

○河本国務大臣 ここ十年余り産炭地の跡にどういう産業を興すかということが一つの大きな課題になりまして、いま御指摘の地域振興事業団によるいろいろな事業のうちでも、工場団地を各地につくりまして、そこに新しい企業を誘致するということを大きな柱にしておるわけでございまして、全国各地に団地を造成中でございますが、その詳細につきましては政府委員から答弁させます。

増田実資源エネルギー庁長官

○増田政府委員 ただいま大臣から御答弁申し上げました工業団地の造成、これが中心になりまして企業の誘致を産炭地域に行っておるわけでございますが、それの実績を申し上げますと、昨年の十二月末現在で、完成いたしましたのが九十五団地でございまして、その面積は千七百九十九万平米ということでございます。それからまた、現在造成中は二十団地ございまして、これの面積が千七百三十八万平米になっております。  なお、ただいま申し上げました九十五団地完成しておるわけでございますが、ここに進出いたしました企業は、昨年末現在で五百三十三企業となっております。

愛野興一郎自由民主党

○愛野分科員 完成した九十五団地でありますが、大体この地域振興整備公団の計画目標年次どおりに達成をされたのかどうか、その辺のことをちょっとお伺いをいたしたいと思うわけであります。

増田実資源エネルギー庁長官

○増田政府委員 すでに完成いたしました九十五団地、これが従来立てておりました計画に比較いたしましてその進捗状況がどうかというお尋ねでございますが、ほぼ計画どおりいっているということで、私どもは順調にこれが進んでいるというふうに考えておるわけでございます。  また、先ほど申し上げませんでしたが、この九十五団地の総面積の八〇%がすでに売却済み、つまり進出企業に対しまして売却済みになっておりますので、当初私どもの方で立てておりました計画がほぼ順調に進んでおる、こういうふうに考えております。

愛野興一郎自由民主党

○愛野分科員 ほぼ、今日までの九十五団地は、計画どおり、目標どおりの年次の事業進捗である、こういう御答弁であるわけでありますね。  そこでお伺いをいたしたいと思うわけでありますが、地域振興整備公団が事業主体となっております。ここに、佐賀県の中にも入っておりますが、これの場合は、伊万里工業団地でありますが、事業計画は四十七年九月十八日に通産大臣の認可を受けておるわけであります。そうして五十二年度までに造成を終わる、こういうことになっておるわけであります。そのために、漁業権も消滅をさせておりますし、また県の港湾埠頭事業というものもそれとあわせてどんどん促進をいたしておる。ところが、いまだに未着工であるというわけであります。そこで、県の港湾埠頭事業計画とのバランスがとれなくなった。あるいは漁業権が消滅をいたしておるわけでありますが、現実にまだ未着工でありますから、漁業者の間では、そんなに早く着工せぬのであればもう少し漁業権を認めてもいいんじゃないか、こういうことになるわけであります。  そこで、先ほどの御答弁は、今日まで九十五団地ですか、これは計画どおり順調に進捗いたしておるということであるにもかかわらず、伊万里の工業団地だけは、来年までに完成しなくちゃならぬのが未着工である、こういうことはどういう理由であるのか、ちょっとお伺いをいたしたいと思います。

増田実資源エネルギー庁長官

○増田政府委員 ただいまのお話のございました伊万里工業団地でございますが、おっしゃられましたように、昭和四十七年九月に通産大臣の承認が終わりまして、直ちに漁業権の補償も行っております。それから公有水面の埋め立て免許の取得の問題がございまして、これが四十九年八月に終わっております。それからこれらの手続が済みました後、四十九年の十二月に用地の買収を完了いたしておるということでございます。  それで、現在はこの造成のための調査、設計につきまして地元といろいろ協議をしているということと、それから埋め立てを行いますための土を持ってこなければなりません、いわゆる土取り場の調査を現在行っております。そういうことで、先生御指摘になられますように、伊万里団地につきましては当初立てております計画に比べまして若干おくれております。おくれておりますが、ただいま申し上げましたように今後地元との設計に関する協議を終えまして、それから土取り場の調査を進めまして、これをできるだけ早く完成いたしたい、こういうふうに考えております。

愛野興一郎自由民主党

○愛野分科員 できるだけ早くということでありますから、これは何年までという詰めはもちろんいたさぬわけでありますけれども、しかしながら、先ほどの御答弁のとおり、既成の団地は順調に計画どおりやっていただいたにもかかわらず、伊万里だけはおくれておるというようなことでは、やはり地元の、ことに伊万里地区というものは佐賀県にとっては新しい工業団地、臨海工業地域をつくり上げていこうという、言うなれば目玉地域でありますから、ひとつその辺を十分御検討いただきたいと思うわけであります。  同時に、環境アセスメントを実施中であるからおくれておるのだというような表面上のあれであったわけでありますが、それは御答弁の中になかったわけでありますけれども、もしそういうこともあるとすれば、それもひとつできるだけ早く結論を出していただいて、団地造成を実施していただきたい、こういうように思うわけであります。  伊万里地区は御承知のようにすでに臨海工業地帯、大きなプロジェクトとしてもう大分でき上がっておるわけでありまして、名村造船が誘致をされました。それで、そこには佐賀県としては画期的な大型造船がされておるわけであります。そういうわけでありますから、格別の関心を持っていただきましてぜひお願いを申し上げたいと思います。  次に、鉱害復旧についてお伺いをいたしますが、この鉱害復旧につきましても、佐賀県は御承知のように炭鉱はもう全部なくなってしまっておるわけであります。そして残されたのは鉱害と、それからまさに当該市町村の財政が急激に陥没をしたというような悲惨な状態でありまして、これはもう何遍となくいろいろと陳情をいたしておるわけであります。特に大臣はわざわざ知事選挙の前に一日お見えいただき、また前の渡部通産政務次官は二日にわたって綿密に見ていただいたわけでありまして、ぜひひとつ鉱害復旧を、本当にこれは気の毒な地域であるからやってやろうということをお約束をいただいたわけであります。  そこで、いま鉱害復旧につきまして、鉱害復旧事業の昭和五十年度末における佐賀県の進捗状況あるいは全国的な進捗状況、それからいま未認定地区の市町村より認定をしてくれという申し込みがどのくらいあるのか、御説明を願いたいと思うわけであります。  時間がありませんから一括して御質問を申し上げますが、認定されておる残存鉱害量も膨大なものでありますけれども、この未認定地区の認定処理を今後どういう方針でやっていかれるつもりか、お伺いをいたしておきたいと思います。  それと同時に、佐賀県の場合は果樹鉱害というものも非常にひどいわけでありまして、特に佐賀県は米とミカンが陸上それからノリが海上と、産業の、農林水産業の中核になっておるわけでありますけれども、このミカンの樹園地は旧石炭地帯が非常に多いわけであります。そこで閉山後この地帯の水源が枯渇したりあるいは脱水現象を起こして、ただでさえミカンが過剰で値崩れいたしておるのに、さらにこういった状態から品質低下あるいはまるっきり商品にならないという重大な問題が出ておるわけであります。そこで、県は試験場あるいは大学等と緊密な連絡をとりながら、佐賀県独自の調査を続けておるということは御承知のところであるわけであります。こういった果樹鉱害の認定の問題について、今日少しばかり試験的に鉱害地として認定をいただいておるわけでありますけれども、これは何か水源が容易にあるような環境でなければ認定がされないというような御方針である、こういうふうに承っておるわけであります。しかしこれは、実際現地としては水源が容易にできるような状況であれば簡単に——簡単にとはいきませんけれども、解決しやすいわけでありますけれども、これはそうでないから非常な被害に遭っておるわけでありますから、こういったいわゆる果樹鉱害の認定処理についてどういう御方針であるか、お伺いをいたしておきたいと思うわけであります。  それから鉱害の賠償能力のない有資力炭鉱の取り扱いについてお伺いをいたしたいわけでありますが、佐賀県は大企業から中企業それから小規模企業まで、かつて石炭産業華やかなりしころはあったわけであります。したがって、そういう小規模企業や中規模企業の炭鉱は、全く鉱害復旧には手も足も出ないという内容のいわゆる企業であったわけであります。これが有資力者とみなされておるために、かえって鉱害復旧の促進を妨げておるというのが、これはもう法がどうなっておろうとも現実はそうであるわけであります。したがって、有資力炭鉱は一日も早く無資力認定を促進し、復旧事業の促進を図るべきである、こういうふうに考えるわけでありますが、この問題についてひとつ御所見をお伺いしたい。

増田実資源エネルギー庁長官

○増田政府委員 ただいま先生から御質問のありました諸点について順次御答弁申し上げます。  まず第一の鉱害復旧事業の進捗状況いかんという点につきましてお答え申し上げます。  これは先生御存じのように、昭和四十七年十二月に政府といたしましての鉱害復旧長期計画を立てまして、昭和四十七年度にありました当時の残存鉱害量、これは四十七年度の価額で千七百五億円あったわけでございますが、これを臨時石炭鉱害復旧法の期限でございます五十七年の七月三十一日までの十年間に計画的に処理するという方針を立てたわけでございます。これに基づきまして毎年鋭意鉱害復旧事業を行っております。その結果、昭和五十年度末におきます進捗状況は、まず農地につきましては、全体計画の二五%弱という結果になっております。それから家屋につきましては三〇%強が処理されておる、こういうことでございます。この実績では、今後五十七年までにこれを全部完成いたしますのにはさらに努力をしなければならない点が残されておりますが、私どもといたしましては、この四十七年に立てました計画を五十七年までに完成いたしたい、こういうふうに考えております。  それから、もう一つお尋ねの未認定鉱害の処理状況でございますが、現在鉱害の認定申請がいろいろ出ておりますが、これらの中にはすでに金銭賠償済みのものもあります。また、臨時石炭鉱害復旧法に基づきまして復旧済みというものがさらに提出されておるというものもございますし、また、これはいろいろの議論があるわけですが、石炭採掘による被害とは認められないというために認定ができないというようなものもございます。まあそういうような、鉱害認定をいたしますのにいろいろ問題のある点もございますが、鉱害が明らかになったものにつきましては、私どもといたしましては早期認定の方向で鋭意努力をいたしております。  それから、未認定につきましてはどういうふうにこれに対処しているかということでございますが、これにつきましては、大学の先生その他学者からなります鉱害調査員にお願いいたしまして、鉱害認定の科学調査を行っておりまして、その判断を待って、できるだけ早く鉱害の認定をするということでやっております。  それから、もう一つお尋ねがありました佐賀県の果樹園鉱害の認定の問題でございます。この果樹園の収穫減、いろいろの故障が生じましたとき、その原因が鉱害であるかどうかという認定につきましては、これは技術的には相当困難な点がございまして、先生が御指摘になりましたように果樹園の鉱害につきましてはその認定がおくれておるというのが事実でございますが、四十九年度から、これは御存じのように小城地区それから牛津地区におきます鉱害認定が行われまして、現在復旧が開始されております。それ以外の地域につきましても、現在この石炭採掘の因果関係を明らかにされ得る地区につきましては早急に認定を行いまして、先ほど申しました二地区に引き続きまして処理いたしたい、こういうふうに考えております。  それから最後に、無資力賠償の問題でございますが、これは賠償義務者が事業を休廃止することによって資力を有しなくなった場合、あるいは法人でありまして会社の清算が結了しまして、まあ不存在になったという場合に、賠償義務者がいない、無資力だということで認定いたしまして、それでこれを国費でもって鉱害復旧を行う、こういう制度になっておりますが、資力を有しなくなったことにつきましての認定は、これはまあ従来とも、会社が清算手続に移行しまして、それで債務超過が明確になるというような、はっきりと形而上の客観的判断で処理いたしております。そういうことで、これは法定条件になっておりますので、この制度は、現行の制度を法の許す限りの運用をやっていきますが、この資力認定ということにつきましてはやはり緩和は非常にむずかしいということでございます。

愛野興一郎自由民主党

○愛野分科員 最後に、ボタ山災害の問題でありますが、河川のしゅんせつは一回のみというのが鉱害復旧であります。同時にまた、防災工事についても特定のボタ山のみが行われておるにすぎないということになっておるわけでありますから、災害については公共事業の災害復旧として、防災事業も鉱害復旧事業に包含することにして抜本的対策を立てるべきであると考えるわけでありますが、御所見をお伺いしておきたいことと、それからまた、石炭ボタ山と金属鉱山ボタ山との国庫補助に差があるというふうに聞き及んでおるわけでありますけれども、その点についてのお考えをお伺いをいたし、同時に、先ほどの鉱害の、すでに賠償金を受け取っておる、金銭賠償済みですね、それから復旧済みのところがさらにまた、その復旧をした後、その復旧の工事のためにさらに悪くなったという農地も佐賀県ではたくさんあるわけであります。そこで、これはもうすでに金銭賠償が済んでおるからだめである、あるいはまた、果たしてその工事のためにさらに悪くなったということはどういうふうにして証明できるかというようなことで、ずっと引き延ばされておるというのが現状でありまして、これが一カ所だけであるならともかくも、昭和二十年代に金銭賠償で済まされた農地、昭和三十年代に金銭賠償それから鉱害復旧がされた地域の農地あるいは畑地、こういったのが佐賀県全般的に散らばっておるんですね。そういうわけでありますから、これは今後再復旧制度を考えていただくか、そしてまた同時に、それが本当に再復旧工事の責任であるのかどうか再認定制度をつくっていただくことですね、この辺を考えていただかなければならぬと思うわけでありますが、その点についての御所見をお伺いしておきたい。

増田実資源エネルギー庁長官

○増田政府委員 ボタ山につきましては、ボタ山によりまして鉱害が発生いたしました場合は鉱害復旧事業に包含いたしましてその対策を立てるわけでございますが、ただいま先生から御指摘のありましたボタ山の存在に対しまして、それに対する防災工事というものにつきましては、これは法律上は鉱害は発生しておらない段階でございますので、別途ボタ山の防災工事という観点から処理していくということでやっております。  それから、一番最後にお話がございました復旧工事が完了しましてその後問題が生じているということにつきましては、これは手続上先生御存じのように非常に困難でございまして、復旧工事が完了しておる、それで全部決着がついているものにつきましてもう一回復旧工事をするということにつきましては非常に困難がございます。ただ、その工事に当たりまして瑕疵があるということでそれのやり直しをしなければならない、こういうものについてはそれぞれそれの処置を行っております。  それからもう一つ御質問がありました石炭ボタ山と金属ボタ山、金属鉱山のボタ山につきましては、御指摘のように補助率については若干差がございます。

愛野興一郎自由民主党

○愛野分科員 終わります。

伊東正義自由民主党

○伊東主査 愛野興一郎君の質疑はこれにて終了いたしました。  次に玉置一徳君。

玉置一徳民社党

○玉置分科員 福田副総理にお伺いをしたいと思います。  私たちは今日まで予算の成立の一日も早からんことを本当はこいねがっておったわけでありますが、諸般の事情で今日のような事態になりました。そこで、ロッキード問題も徹底的に究明する、しかしながら一日も早く予算の成立を図ることが現下の重要な国民の御要請にこたえるゆえんである、こういう意味でこのような経過になったのであります。  そこで、まず第一番にお伺いしなければならぬのは、非常に大事な心理的影響一つとってでも、せっかく景気浮揚の緒につきつつあるような感じがする今日、予算がおくれておるということにつきまして、どのような影響をこういうところへ与えておるか、それから、これが悪影響を与えた分についてはいかなる対策を必要とするか、まずこれにつきまして、経企庁長官でもあり経済を主管しておいでになります福田副総理の御見解を承っておきたい、こう思うのです。

福田赳夫自由民主党経済企画庁長官・内閣総理大臣臨時代理・外務大臣臨時代理

○福田(赳)国務大臣 予算の成立が遅延しておりますことは、これは大変深刻、重大な影響があると見ております。いまわが国の経済の流れはようやく停滞期を脱しまして上昇過程に入ってきておる。昨年の十二月ごろから、需要方面から見ますと輸出が非常によろしゅうございます。それから国内需要、設備投資もぽつぽつ上向きに転じておる。さらに個人消費も堅実な伸びを示しておる。そういう需要方面のいい傾向を受けまして生産活動、これも非常に活発でございまして、暮れ、十二月の生産指数は〇・八%の増加、一月になりますと、二%の増加なんです。二月がまた二%の増加だ。この二%の増加といいますと、年率にすると三〇%近いのですね。予測といたしましてもこの三月は大体二%ぐらいいったんじゃないか。四月はもっと上向くんじゃないかというようなことであります。したがって、雇用ですね。雇用の情勢も、雇用というのは景気回復から一番おくれてついてくる傾向でありますが、これもまず底入れをした。こういうようなことで、全体非常に好ましい方向に動いておるのです。ところが、そこへ第五次不況対策、そういう性格を持ちます五十一年度予算がいまだに成立しない。これは玉置さんいまおっしゃられるような心理的という面ももちろんありますが、実質的にも新規事業、ができない。また年度全体を通じてのフルの契約ができない。こういうようなことでなかなか容易ならざる事態だ。そこでそれをほうっておくわけにもまいりません。政府は行政の範囲内においてできる施策を講じなければならぬ、こういうふうに考えまして、そこで暫定予算の枠の中での公共事業ですね、こういうものの執行をできる限り早目にする、これは努力しております。それから住宅建設、これに対する融資、これなんかも十万戸内外を早急にやってしまおうというので準備を進めておる。また金融方面でも支えをしなければならぬ。特に地方財政が非常に困窮するわけです。その地方財政に対しましてつなぎの融資、これに対しまして努力をしなければならぬ。いろいろ努力はいたしておるので、ある程度そういう暫定予算の枠内、また暫定予算とかかわりのない行政措置によって、五十一年度予算の成立遅延に伴う重大な影響はカバーできる。けれども、全体といたしましてカバーはし切れるものじゃとうていないわけです。一刻も早く五十一年度予算の成立を首を長くして待っておるというのが偽らざる現状でございます。同時に、本予算が成立してもその財源が整わなければならぬ。そこで財政特例法、地方財政の法律と交付税の法律案の改正、これも早急に成立する、こういうことを期待しております。

玉置一徳民社党

○玉置分科員 私は、たとえば予算の成立がおくれておる。それも四十日おくれておるとか、それなりのめどがつけば、これはまた民間でも動き方も計画の仕方もあると思うのですが、それがいつやらわからぬという形のところが一番心理的にはいらいらするような状況を呈しておったのじゃないか、こう思います。こういうことで、いまのお話もございますけれども、特に景気回復のうちの主柱にしておる一つである一番有力な公共事業の発注、それぞれ準備をしろ、あれをしろという御提案はいただいておると思いますが、予算が成立しましたら、少なくとも衆議院を通しましたら、直ちに、やはりもう一段の督励をしていただいて、いろいろな取りおくれを一層ないような煮詰め方もしなければならないんじゃないだろうか、こういうように思いますが、その他にも、何かお気づきの点ございましたら、ひとつお聞かせいただけたらと思います。

福田赳夫自由民主党経済企画庁長官・内閣総理大臣臨時代理・外務大臣臨時代理

○福田(赳)国務大臣 五十年度の経済の流れを見てみますと、五十年度は五十年度予算の枠の中で繰り上げ発注と早期の契約の執行、こういうことをやったんです。ところが、いろいろな事情で補正予算のおくれ、そういう事態、それから公債を含む補正予算措置、そういうおくれがありまして、そしてそれが私は主たる事情じゃなかったかと思いますが、大変、昨年の三月以来、いい調子で動いてきた経済全体が、十、十一月と足踏み状態に入っちゃったんです。そういう経過を顧みますと、今度のこの時点というものは、ちょっと同じような時点になることを実は心配している。いま申し上げましたように、十二月からずっといい調子で動いてきておる。そこで、四月、期待しておりました本予算の成立がない。そういうようなことで、ひょっとしたら非常ないい調子で動いてきたカーブが、ここでまた頭打ちという状態になるおそれがある。そういうようなことを考えまして、先ほど申し上げましたように、いろいろ行政上の措置をとる。また同時に、いま御指摘のありました本予算が成立したならば直ちに契約執行できるようにという公共事業関係当局の用意、準備ですね、これにも、万遺憾なきを期しておる。それから、中小企業、こういう弱い階層にしわ寄せがいかないようにというような配慮も、この際、特にしなければならぬ。また、金利全般、これもこれは長い間の対策になりますけれども、金利の引き下げ、こういうものにつきまして、格段の配慮をこれからもしていきたい、かように考えております。

玉置一徳民社党

○玉置分科員 次に物価の問題でございますが、御苦労いただきまして、一けた台を達成しましたことは非常に感謝をせなければならないと思います。  さて、これからですが、なかなかことしいっぱいはいろいろな公共事業の値上げあるいは逆に景気が上向いてまいりますときには若干心理的な影響もありまして、少々の微熱が出るのはこれはやむを得ぬことだ、こう思いますが、そういう中で次の目標を達成になるのは並み大抵の仕事じゃないと本当は思います。きょうまでの蛮勇をふるってというやつと違いまして、せっかくここまで芽を吹き出した景気の回復と諸産業の上向いてきましたあれでございますので、主治医としてはもっとむずかしいときじゃないだろうか、こう思うのですが、どういうことに配慮しながら次の目標をお達成になろうとしておいでになるかお伺いしておきたい、こう思うのです。

福田赳夫自由民主党経済企画庁長官・内閣総理大臣臨時代理・外務大臣臨時代理

○福田(赳)国務大臣 いまの物価情勢はこれは大変落ちつきの基調になってきておる、こういうふうに見ておるわけです。なぜ落ちつきの基調になったか、海外の要因でありますとかいろいろありますが、主軸は何といっても昨年の春闘です。この春闘が、一昨年はとにかく三三%水準の賃上げがあったわけですが、それに引きかえまして昨年は一三%というようないわゆるなだらかな形の妥結になってきた、これが決定的な影響を持った、こういうふうに思うわけです。そういうことで落ちつきぎみの物価基調でございますが、これから先を展望しますと、やっぱりこの差し迫った春闘が一体どういうふうになるか、こういう問題がある。私はこの問題には介入はしないというかたい立場をとっておりまするが、労使の間で客観的な諸般の情勢をながめて、適正、合理的な水準で妥結されることを期待をいたしております。しかし、これが非常に大きく消費者物価には影響してくるんです。  それからもう一つは、昨年はいい方向に作用いたしました海外要因、これがどういうふうに響いてまいりますか、つまり海外からの輸入原材料、これが昨年は非常に落ちついておった。ことしちょっとそれが頭をまた持ち上げかけておるような傾向もあるのです。これがどういうふうに動くかという問題。  それから、昨年そういう海外要因がよろしい、それから賃金も打って変わった妥結の方向にきたといういい反面、公共料金、これを引き上げなければならぬ、こういう問題がありまして、酒、たばこ、郵便料金、これは一けた台、消費者物価一けた、大体今月下旬に三月末の年間上昇全国の数値が発表になりますが、大体九%前後、こういうふうに見ておりますが、その中で公共料金が実に二・七%のウエートを占めるのです。その公共料金がことしは一体どうなっているか、こういう問題があるわけです。  そこで公共料金につきましては、これはずっと抑制方針できましたが、これはそう放置するわけにもいきませんので、昨年来、これが三年ぐらいのタイミングで基本的な料金につきましては一回りだ、こういう考え方をとっておるわけです。それの第二年目に当たるわけですが、昨年は消費者物価上昇の中で二・七%、そういうウエートを占めた公共料金を、五十一年度は国鉄だとか電電でありますとかそういうものを含めまして、とにかく二%強ぐらいな程度でこれを抑制方針でいきたい、こういうふうに考えておりまして、五十年に比べ公共料金の与える影響を低目にしたい、こういうふうに考えておるのです。  なお、基本的な問題といたしまして個別物資の需給それから流通、そういうものには格別の配意をしながらやってまいりたい。私は、さらに景気上昇期ではありまするけれども、以上のような配慮をしてまいりますれば、一段と五十一年度中は落ちつきの基調を強化し、八%前後これはぜひ実現をしたいし、また実現ができる、こういうふうに考えております。

玉置一徳民社党

○玉置分科員 そこで、いまお触れになりました春闘ですが、去年の成績の上で今日の好結果をもたらした一つの大きな要因である、こういうことですが、もう一つは、せっかく生産がやや伸び、あれしておるけれども、消費の状況がここ一月、二月若干の上向きを来たしておりましたけれども、それまでの消費動向のあれは余りよくなかったわけです。当時ささやかれておりましたのは、思い切って春闘をやはり一けた以上をせなければ個人消費の伸びが、したがって本当の景気が出にくいのじゃないだろうかという説をなされておりましたこともあるわけでありまして、そういう意味では、関西の経団連でも、生産性本部ですかの主張もありましたし、そういう点から考えまして、企画庁長官としてはどうお考えになるのか。この際言うことは非常にむずかしい問題かもわかりませんけれども、余り当たりさわりのないようなところでも結構ですから、私見をひとつお述べいただきたいと思います。

福田赳夫自由民主党経済企画庁長官・内閣総理大臣臨時代理・外務大臣臨時代理

○福田(赳)国務大臣 玉置さんは消費がどうも伸び悩みであった、こういうふうに言われますが、実はそういうふうには私ども見ておらないのです。去年はとにかく不況に明け不況に暮れた、こう言われますが、暦年一年間をとらえてみる。そうしますと、実質成長はわずかに二%です。その中で実質的に消費はどのくらい伸びたかというと、五%をかなり上回る。それが輸出がふるわぬ、設備投資が落ち込んだ、にもかかわらず黒字成長二%を実現したという支えになっておるわけであります。五%を超える個人消費の伸びというのは、これは大変なものです。その勢いというものはまださらにことし、この二、三カ月の動きを見てみるとやや改善をされているという状態で、個人消費がふるわぬから不況だという説がありますが、それは私は肯定いたしかねるのです。個人消費というものは経済全体の体質、それから経済活動というものがよくなって、その反射的効果としてなることが望ましいのであって、そういう個人消費の堅調である今日、個人消費を刺激してまで景気刺激という考え方をとることは、私はこれは妥当ではない、こういう考え方でありまして、減税論なんということがありますけれども、減税を考える、いまとてもそういうときじゃない。まして史上初めて膨大な、驚くばかり多額の国債を発行する。この消化を一体どうするんだ。これが消化されなかったら、これは本当にもう本質的なインフレですよ。その消化はどうするかといえば、これは家庭の皆さんの貯蓄にまつほかない。消費刺激ということと貯蓄ということは真っ正面から衝突するような考え方のものでありまして、いま財政のことを考えても、またここで消費刺激という考え方をとることは妥当ではない、こういうふうに考えております。  ことしの賃上げに対してどういう態度をとるかということについては、お答えといたしましては、昨年ああいう結果になったことはまことに結構なことであった。この問題に具体的に数字的に介入することはいたしませんが、労使の間で客観情勢に応じた妥当な結論を出してもらいたいということを切に期待するということにとどめたいと存じます。

玉置一徳民社党

○玉置分科員 ただいまの物価の問題あるいは財政の運営等々に非常に影響がございますわけですが、中、長期の経済運営、財政運営、中期計画と申しますか、これをきちっとしたものをこしらえるのがいいのか悪いのか、好ましいのか好ましくないのか、これはわかりませんけれども、どういうようにお立てになるお気持ちかどうかということと、二・六%成長を見込んでおりましたものが二%で——ほぼ二%強ぐらい、去年……。

福田赳夫自由民主党経済企画庁長官・内閣総理大臣臨時代理・外務大臣臨時代理

○福田(赳)国務大臣 ちょっとなんですが、それはこういうことなんです。大体年度とすると二・五、六%、改定見通しと同じような結果になるだろう、こういうふうに見ておるのです。しかし、まだ一−三月の結果があらわれておらない。そこで、あらわれておる速報、そういうものから考えますと年間、昨年の一月から十二月まで、これをとると大体二%であるということを先ほど申し上げたわけです。年度とすると大体二・五、六%になるものと考えるわけであります。

玉置一徳民社党

○玉置分科員 そうしますと、もとに戻しまして、中、長期経済計画を御検討なすっておいでになりますが、物価、インフレというものもこれからある程度気をつけていかなければならない時代でありますけれども、そういうものも含めての中、長期の経済の見通しをお立てになるのはいつごろになりますか。

福田赳夫自由民主党経済企画庁長官・内閣総理大臣臨時代理・外務大臣臨時代理

○福田(赳)国務大臣 本年の一月、昭和五十年代前期経済見通し、これを概案として決めたわけです。その概案を踏まえましてさらにこれを精細なものにする、こういう作業をずっと進めておるわけです。その作業が来月初めぐらいには完了し、経済審議会に付議され、政府に対する答申として提出されるということを期待しておるわけでありますけれども、それを受けまして、五月中なるべく早い時期に政府といたしまして長期計画を決定したい、こういうふうに考えております。

玉置一徳民社党

○玉置分科員 私たちが前の予算の集中審議におきまして政府並びに副総理等にも御要請申し上げておりました経済全般の運営が着実な、堅実なベースに上向いていく、安定成長への軌道に乗りつつある。そこで、前に申しておりましたように不況型産業、ことに構造的な問題を片づけなければいわゆる安定成長へ乗りにくい産業がこの中にある。俗にいまの不振産業がそのうちの例だと思うわけでありますが、そういうものに対する、これは通産省の仕事かもわかりませんけれども、政府全般として経済運営をお考えいただいております副総理としても、せっかく上向きつつある場合でありますので、構造的な配慮をこの際に加えなければいかない産業もあるわけでありますので、ひとつそういう点にも十二分の配慮を加えながら、景気の浮揚をお図りいただきたいということを特に要請いたしまして終わりたいと思うのですが、何かこれにつきまして御所見ございましたら……。

福田赳夫自由民主党経済企画庁長官・内閣総理大臣臨時代理・外務大臣臨時代理

○福田(赳)国務大臣 石油ショック以来の調整三カ年を終えまして、いよいよわが国の経済は正常運転に入るわけであります。正常運転とは言いまするけれども、もと来たあの高度成長の軌道というものとは全く別道の方向をとらなければならないだろう、こういうふうに考えておるわけです。ですから、国の財政もそうだ、地方もそうだ、それから企業もそうです。また家庭もそうだ、みんなちょっと体制を一新する必要があるだろう。その一新の方向はこうだという政府の考え方、これを国民に示し、また理解してもらう必要がある、こういうふうに考えまして、今度五十年代前期の経済計画を策定することになっているわけです。特に経済に非常に関係のある企業体質、これはよほど体制、構造の変革を必要とするであろう、こういうふうに考えます。通産省でもそういう考え方で鋭意勉強しております。財界の方でも勉強しておる、そういう状態でございます。

玉置一徳民社党

○玉置分科員 もう一言、いまのに関連しまして……。  景気が不景気のどん底のときは何もほかのことは考えぬでも、ある程度しゃにむに景気の浮場をせなければいかぬ場合がございます。いままでの過程がそういうことだったと思うのですが、アクセントをそこに思い切って強めなければいかぬわけですが、ほぼこれは芽が吹き出して安定成長に上り出したなというときに本当に頭の切りかえを、石油ショックのときに言うておかなければいかぬこと、不景気のどん底に言うておかなければいかぬことでありましても、そのときに言うことが適切でない場合が多くございます。したがって、いつごろがいいのか知りませんけれども、だんだんそういう時期が近づいてくるんじゃないか、こう思います。一挙にそのことを宣言してみたってどうということもありませんでしょうけれども、そういう考え方を強く言い続けなければいかない時期がやがて起こってくるんじゃないだろうか、こう思いますので、しかるべき時期にやはりそういった問題を国民の耳によく入るような御配慮をいただきたいということを御注文申し上げまして終わりたいと思います。ありがとうございました。  通産大臣、先ほども私冒頭福田さんにお話を申し上げておったのですが、非常に予算の成立がおくれて、ことにそれが暫定予算の後に本予算がいつ成立するかというほぼのめどがつかないというところに、国民並びに経済界の皆さんの焦りもあり、不安があったんじゃないだろうか。こういうことでわれわれは諸般の経過を経まして予算の審議に参画をいたしたわけであります。  そこで、今日まで予算がおくれたことにつきまして、せっかく努力中の景気浮揚策につきまして通産側としまして、大臣所管の方から見られまして悪影響が与えられたような問題は一体どういうところだろう、予算が成立しましたら今後どのようにそれに対処しようとしておいでになるか、何かそういうところが特に顕著に目につきましたらお話をいただきたい、こう思います。

河本敏夫自由民主党通商産業大臣・大蔵大臣臨時代理

○河本国務大臣 景気の動きを見ますと、昨年の十月−十二月の間はやや停滞ぎみでございましたが、一月以降新年になりましてからいろいろな統計を総合いたしますとある程度よくなりかけたわけでございます。この分で行けば順調に回復するんではなかろうか、こういう期待を持っておりましたところ、今回の予算が大変おくれましたので、相当な影響が出ております。  第一番に、やはり昭和五十一年度の予算というものは第五次不況対策という中身の予算でございますから、その予算が一体いつになったら成立するのだろうかということについて非常に不安感を持っておるわけでございます。経済の動きというものは心理的な要因が非常に大きいわけでございまして、そういうふうな根本的な不安感がありますと、新しい仕事を始めようと思ってもちょっと待とうか、こういうことになりまして、景気回復に非常に大きなこれがブレーキになってくる、こういうことがまず言えると思います。個々の問題等について言いますと、やはり公共事業なんかも継続事業はやれますけれども新規の事業はやれない、こういうことによりまして公共事業の計画も非常におくれておりますし、それから地方の財政もやはり本予算が成立しませんから非常に窮乏を告げつつある。こういうことであらゆる方面に非常に大きな悪い影響も出始めておりまして、このままでは、せっかく客観情勢もよくなりつつありますし、それに乗じてだんだんと景気も回復過程に向かっておるにかかわらず、この機会を逃すのではないかということを私どもは非常に心配をしておったわけでございます。  幸いに今回予算審議が進みまして前途に見通しが出てまいりましたので、これでひとつ大きな私は景気回復に支え柱ができるのではないか、こういう強い期待を持っておるわけでございます。

玉置一徳民社党

○玉置分科員 そこで、景気の回復が国全般から見ますとかなり安定的な成長への軌道の第一歩を踏み出したかのごとく感ぜられるのが昨今の状況でございますが、その中に、俗に不振産業と言われ、前々からいろいろな御要請も申し上げておるような諸産業がございます。こういうものは全般の産業がある程度軌道に乗ってから、若干おくれて軌道に乗るような感じを持つわけでありますが、その中に、減速経済と申しますか、低成長下の安定成長という軌道に乗るのにはかなり思い切った体質の強化、構造改善をやらなければならない産業があるわけであります。だから前、日本の将来の産業のあれは、石油ショック以来、省資源、省エネルギー、どんなものだということになりますと電算機等々というように物をお互いに言うてきたわけですが、そう電算機もあしたから国の輸出の支え、産業の支えになるほど一挙にふくれ上がるわけでもございません。したがって現在ある産業そのものの将来のあるべき姿を考えながら、減速経済下の産業のあり方、産業構造の体質の強化等々を先ほど福田さんともお話ししておりましたように、景気のどん底のときはそこにアクセントを強めるということはできませんけれども、それが軌道に乗ったかの感じを与えつつあるときには、おいおいとそういうものを強化していかなければならぬ。通産側では、ことしはある種の産業の構造改善をある程度思い切ってやらなければならぬ年だというように表明されておることを新聞でも拝見したわけでありますが、こういった減速経済下の産業構造として特に強化、構革等をやらなければいかぬ産業に一体どういうものがあるとごらんになっておりますか。

河本敏夫自由民主党通商産業大臣・大蔵大臣臨時代理

○河本国務大臣 私が先ほど景気は上昇しつつあるということを申し上げましたのは、それは全般的な生産、出荷、在庫、それから国民の消費動向、貿易、こういうマクロ的な経済指標をもとにしてその動きを総合的に申し上げたわけでございます。しかしなお、操業率全体から見ますと平均七五%ぐらいでございますし、それから日本の企業は借入金が非常に多くて、特に不況の場合は借入金が多いということのために、大変な経営上の圧迫を受けておる。それからさらに、欧米と違いまして終身雇用制という制度が根強く存在をしておりますので、この点からもまた経営上の圧迫がある。こういうことによりまして、ミクロの面から見ますと、よくなっておるという個々の産業というものはごくわずかでございまして、まだ大部分の企業経営はなかなか苦しいのが実情でございます。  そこで、通産省ではこれまでは主としてマクロの調査をしておりましたが、これじゃよくない、やはりもう少し経済界の実態を掌握するためにはミクロの面からの調査も必要ではなかろうかということで、先月、業種別、それから企業別に調査をいたしまして、いまその調査結果を集計整理中でございます。ごく近日、その結果がわかりますので、それによりましてマクロ対策だけではなく、個々の業種ごとに、また必要とあらば個々の企業に対して適切な対策が必要である、こういうふうに判断をしておるわけでございます。  それが大体の動きでございますが、そういうさなかにありまして、いま御指摘の点は石油ショックが起こってから今後産業構造の転換はどういうふうに考えるか、こういうお話でございますが、これからは高度の機械工業、いわゆる知識集約型産業と申しますか、さらに日本のエネルギー事情等から考えまして省エネルギー産業、それから東南アジア各国と競合する産業というものはなかなか成立しにくい、こういうこと等もありますので、アジア地域における産業の実情、こういう点を考慮いたしまして、産業構造の転換を図っていかなければならないと考えております。その一環といたしまして、ことしはコンピューター産業であるとか、あるいは航空機産業であるとか、そういうものを今後の一つの大きな柱にしたいということで相当な予算を計上しておるわけでございます。これは一例にすぎませんが、抜本的には先ほど申し上げましたような構想で進んでおるわけでございます。

玉置一徳民社党

○玉置分科員 そこでその一つとして石油精製産業であります。石油ショック以来、約二千億円という赤字を抱えて、しかも過当競争のために御承知のように累積赤字を増加していくだけでありまして、一向に経営としての、したがって日本の石油の安定供給の確保ということすら危ぶまれる。こういうことで、われわれから見れば通産省はまるきり値段を上げるために一生懸命奔走しているのかと、外から新聞を見ておれば見えるようなぐあいにすら映っておったわけであります。それは私たちは理解ができることもございますわけですが、そこでこの石油精製会社十三社、元売りまで入れまして二十数社ですか、これからの石油精製業者等としてはやや多過ぎやしないか。あるいは一貫的に輸入と精製と元売りまでやるのにはというような考え方から、さきに政府が主導権をとりながらこれの体質強化を図っておいでになったような感じをいたしております。その間、やはりそれは民間の個々の企業の自主性と相まってと、こういうように転換をされたような感じがしておりましたが、ただいまどうなっておるのか、あるいはどのことも考えなければいかぬとは思いますけれども、どのように対処されようとお思いになっておるのかをひとつお聞かせいただきたいと思うのです。

河本敏夫自由民主党通商産業大臣・大蔵大臣臨時代理

○河本国務大臣 石油業界には二つの大きな問題がございまして、一つは、昭和四十八年の秋にいわゆる石油ショックが起こりまして、石油の値段が四倍に引き上げられましたけれども、国内の物価に対する影響等も考慮いたしまして、その後石油価格を非常に低く抑えてきた経緯がございます。そのために石油業界は経営上非常な圧迫を受けまして、いま御指摘がございましたように、昨年の秋には石油業界全体で数千億の赤字を抱えるという状態でございまして、このままでは石油の安定供給ということもむずかしくなる、崩壊寸前である、こういう事態に遭遇したわけでございます。  通産省といたしましても、これまでの経過から考えましてほっておくわけにはいきませんので、何とかこの石油産業というものを崩壊から救わなければいかぬ、そのためにはまずとりあえずこの価格問題を解決しなければならぬというので、石油業法に基づきまして先般標準価格というものを設定したわけでございます。その結果、業界の努力とも相まちまして、この標準価格が私どもの考えておりました以上に早く浸透をいたしまして、現在ナフサを除きましてはほとんど全部実現をいたしました。ナフサの価格も近く大部分は実現する見込みで、目下進行中でございます。この価格の問題がこうして大体見込みがつきましたので、石油業界は経営は一時持ち直した、こういうことが言えると思うのです。  そこでもう一つの問題でございますが、いま御指摘がございましたように、何分にも業界が乱立をしておりまして弱小企業がまだ非常に多い。そこで対外的にはOPEC等とももちろん対等の交渉ができませんし、メジャーオイルに対しても対等の交渉ができない。国内にありましては、需要家に対してすら対等の交渉ができない。こういう状態では、今回は一時的に価格の問題が解決いたしまして一時的小康状態は保っておりますけれども、果たしてこれは将来このままでいいかどうかということになりますと、私はこのままではやはりぐあいが悪いのではないかと思います。やはりこの業界の再編成というものはどうしても望ましい。そして外国に対しても、あるいは国内の需要家に対しても堂々と対等の立場から交渉できるような企業の基盤強化というものが望ましい、こういうふうに考えておりまして、そのために必要な予算も今回は計上しておるわけでございまして、目下、自民党の方でも石油部会ができまして今後の石油政策のあり方等について検討が進んでおるわけでございますが、多分この秋にはおよその結論が出るのではないかと思います。こういう結論を受けまして、私は、今後の石油業界の大体の再編の方向が決まるのではないか、こう思っております。  ただ、日本の石油業界は五五%までが外資系でございまして、四五%が民族系である。そういう、他の産業には見られない特殊な事情がございますから、簡単にはまいりませんけれども、根本的には再編成という方向に進んでいくべきである。その再編成のやり方は、何と申しましても企業が自主的な判断によって決められる、それに対して政府がバックアップする、そういう形が望ましい、かように考えまして、いま自民党における石油部会の作業等を見守っておるところでございます。

玉置一徳民社党

○玉置分科員 その次、また同じようなことでありますが、繊維産業の構造改善であります。ことに紡績産業等がありますが、これは大臣も御承知と思いますが、非常に流通過程が複雑過ぎる。まあ染色であれ何であれ、一つの物が縫製加工にいくまでの間、道中が非常に複雑でありまして、その間それぞれトラック輸送で遠いところまで持ち運んでおるというようなことで、この流通の短絡を考えなければ、日本の繊維業界がちょっと成り立たぬのじゃないかとすら考えられるのが現状ではないかと思います。  私この間工場に行きまして、工場長とも話しておりましたけれども、いよいよ本当に考えなければ、これじゃとてもやれませんねというお話をなさっておいでになった。また、物ができてからの流通も、これまた非常に複雑な形をとっております。こういうこともあわせまして、繊維産業だけは少なくとも、しかも開発途上国の追い上げ、先ほどお話しの、東南アジアの諸国のあれがございますものですから、やはり政府の方もある程度中へ入りながら、構造改善の法律等々にもさらに再検討を加えていただきまして、当面直面をしております現下の状況から考えて、あの当時、法案ができた当時とは考え方は同じでしょうが、切迫度が違うと思いますので、さらに御検討いただきたいと思いますが、御見解を承りたい。

河本敏夫自由民主党通商産業大臣・大蔵大臣臨時代理

○河本国務大臣 繊維の新しい構造改善に関する法律が先般できまして、その法律に基づきまして第二次の繊維産業の構造改善事業が進んでおるわけでございます。しかし、非常に情勢が揺れ動いておりまして、いま御指摘がございましたように、東南アジア各国からの追い上げが非常に激しい、こういうこと等もございますので、そういうこと等を十分考慮いたしまして、いま御指摘の流通問題等も含めまして、やはり抜本的な繊維の構造改善事業というものを進めていきませんと、激しい競争裏において生存することがなかなかむずかしい。しかも、関係する企業の数が非常に多うございまして、しかも従業員が非常に多い。こういうこと等を考えますと、御指摘のように、繊維産業の今後のあり方ということについては政府が十分積極的に配慮していかなければならぬ、かように考えております。

玉置一徳民社党

○玉置分科員 産業の構造の再編成の問題について、もう一つだけ一例を挙げて御質問しておきたいと思います。  新聞の報ずるところによりますと、電気料金はやがて値上げの申請をされ、あるいは許可をされる。これも、ほとんど電力が石油に八割ほど頼っておるわけですから、生だきをしておる原油がわっと上がるんだから、計算すればどれだけ上げなきゃもたぬということはひとりでに出てくる問題でしょう。そこで、アルミとか銅、鉛、亜鉛等々の製錬です。とても日本では今後ともやっていけぬという産業だというようには言われてもおりますし、そのことは否定もできませんでしょうが、現在あるものをあした諸外国へ持っていくというわけにもこれはまいらぬわけでございまして、電気料金でかげんしてくれということも、それじゃその他の方へそれがばっとかぶるだけですので、これも容易には言い得ないことである。そうすると、同じ大臣のところですが、この間資源エネルギー庁長官のところへ行ってお話をしておったのですが、長官の管轄の仕事の中に電気事業があり、片一方の非鉄金属等の製錬も入っておるというようなことでして、ましていわんや大臣、その上においでになるわけであります。この間冗談言いながら、一体これどうするんだというような話をしておったのですが、いろんな意味の思い切った構造改善ができ得るような、合理化が徹底的にできるような、あるいは技術革新ができるような部面があれば、かなりの低利長期等々の助成で金融をつけてあげるとか何かをして、大将来はこうであるけれども、現状のもう成り立たぬようになるということはすぐ計算で出るような形になりますから、まあ電気料金でも若干、どこでも若干、どこでも若干というような形でこれは物をまとめなければやれぬのうというような話を、冗談を言い合いしておったわけでありますが、こういう問題につきましてどのようにお考えになっておるか、お伺いしておきたいと思うのです。

河本敏夫自由民主党通商産業大臣・大蔵大臣臨時代理

○河本国務大臣 非鉄金属の中で特にアルミニウムが非常に問題があるわけでございますが、このアルミニウム産業の経営問題を考えますときに、電力だけの問題を考えますと、いま御指摘がございましたように、とても外国とは競争ができないという問題が起こりますけれども、ただしかし、現在日本の持っておりますこれまでの設備がどの程度償却されておるか、それからさらに、今後新規にこの設備をつくる場合にどれだけ高いかということ等を考えますと、若干ほかに不利な点があっても、その設備のコストの比較である程度の競争力というものは確保できる、こういうことも考えられまするし、それから第二次加工という分野等もこれを考えますと、アルミニウムの精錬だけを行っておる場合と、ずっと一貫作業を最後までやっておるという場合、そういう場合には利益確保の内容がうんと違ってくる、こういうこと等もございます。それからさらにまた、このアルミニウム会社が外部から買っておる電力は大体二割だそうでございまして、あとは自家発電とか共同火力とかそういうことでやっておるようであります。でありますから、この電力の値上げがフルにかかってくるわけでもない。相当大きな影響はございますが、全部が全部これを負担するわけではない、こういう問題等もありまして、そういう問題をいろいろ総合的に勘案して判断をいたしましても、これまでの分は別といたしまして、今後は、新規の工場立地ということを考えますと、なかなかやはり対外的に競争がむずかしくなりますので、今後十年間におよそ百八十万トン近い新しい設備をしなければならぬわけでございますが、ほぼ三分の二は海外立地に求める、三分の一を国内、そういうふうに考えましていま進めておるわけでございます。海外立地の最近の例といたしましては、インドネシアにおけるアサハンであるとかあるいはまたブラジルにおけるアマゾン計画とかこういうものを含めまして、大体新規の需要百八十万トンのほぼ三分の二程度のものが世界各地で確保する必要があるのではないか、こういうふうに考えておるわけでございます。  その他の非鉄金属につきましては、昨年は大変な不景気でございまして、致命的な打撃を受けましたこと等もありますので、今回、国内におけるそういう産業を援助する意味において備蓄制度をつくったわけでございますが、この備蓄制度は、国内産業を援助するだけではなくして、主として非鉄金属の大部分をアジア地区から買っておりますので、そういう国々に対する影響ができるだけ少なくなるようにと、こういう意味も含めまして備蓄制度をつくったわけでございますが、こういう制度等を今後有効に活用していきたい、かように考えまして、非鉄金属産業全体の対策というものをいま進めておるところでございます。

玉置一徳民社党

○玉置分科員 そういう不振産業でもあるかもわかりませんが、将来海外との競争要因その他資源の要因等で、思い切ってこの際構造改善策を立てなければ将来存立しにくいというようなものにつきまして、ひとつ先ほどのお話のように個別に徹底的に御検討をいただきまして根本策を考える。これにつきまして、それまでの対策として労働省も、そういう基本政策ができますとこの間の短期のやつじゃなしに、長期にわたる、中長期の新たな雇用政策に必要な手直しをいたします、こういうようにおっしゃっておりますので、ひとつ鋭意御努力をいただくようにお願いを申し上げたい、こう思います。  そこで、今度の公共事業と同じような意味で、景気浮揚策の大きな柱の一つでありますのは輸出振興策だ、こう思います。しかも期待にたがわず、かなり調子がよく滑り出してきつつあることは事実でありますが、これは一つの何と申しますか、円の強さ弱さ、あるいは物価のそれまでの上がり方等々が比較して有利になったり不利になったりそういうことを繰り返してきておるわけでありますので、かなりの輸出の増を見込まれておるわけでありますけれども、また片一方にはどうしても一つは資源の安定確保が、将来少し景気がよくなってきますとだんだんとむずかしい問題が生じてくるのじゃないかと思うのと同時に、輸出とてもそれぞれの国々の事情もありましょうから、そう簡単なものじゃないような感じがいたします。つまり、各国がだんだん自国の資源のナショナリズム化されることと、ブロック経済というような感覚じゃないんでしょうけれども、そういう感じのするような形のものがだんだんできてきたり、あるいは先ほどお話しのありましたとおり、東南アジアの開発途上国の諸国に対するやり方としては、わが国と競合するような問題がたくさん出てまいりまして、単に経済ベースだけで物を運べぬ諸要因が入り込んでくる、こういうようなことでございまして、現に特殊鋼の問題とか、生糸、絹織物の問題とか、ECに対する自動車、電機、弱電というようなものの自主規制も互いに行っていかなければならないような状況になります。景気浮揚策には輸出振興策は非常に大事だと思いますので、そういった問題についての基本政策というのは一体どういうように考えていったらいいのかをひとつお聞かせをいただきたいと思うのです。

河本敏夫自由民主党通商産業大臣・大蔵大臣臨時代理

○河本国務大臣 非常な不況のあおりを受けまして日本の財政力というものは大変弱っておる、力がなくなっておるということから、それだけ輸出に課せられた期待、またその任務というのは非常に重い、こういうふうに自覚をいたしております。  幸いにいたしまして、世界経済の状態が大分回復してまいりましたので、最近は貿易の状態も非常に明るさを増しております。ただしかし、全般的には明るさを増しておるわけでございますが、よく個々の問題を検討してみますと、いま御指摘になりましたような幾つかの問題点があるわけです。特に保護貿易的な動きというものが世界各国で出てきつつございますので、この問題には間違いなく対処していかなければならぬ、こう思っております。日本の場合はあくまで自由貿易というものが原則でございまして、この原則が崩れますと、これはもう大変なことになりますので、日本が自由貿易の原則を絶対崩さない、この原則だけは守り抜くのだ、こういう姿勢があくまで必要かと存じます。  そういう意味から、生糸、絹織物等の問題もありますけれども、何とか二国間で妥結をしたいというので、いま中国とも誠心誠意第二回の交渉を続けておるわけでございます。今回直ちに交渉がまとまりますか、あるいは若干時間を置いてもう一回最後の仕上げをする必要がありますか、そこらあたりはまだわかりませんが、いずれにいたしましても、誠心誠意先方と交渉しておりますので、日本側の誠意というものは十分向こうにも通じておると思います。また、韓国ともそういう精神に沿って交渉を続けるつもりでございますし、また特殊鋼の問題につきましてはアメリカと十二日から交渉が始まりますから、やはりこれも誠心誠意取り上げていこう、そして何とか二国間で話し合いをいたしましてこれを解決していく。これが導火線になって大ごとにならぬように、ひとつ何とか仕上げたいというのが当面する最大の課題でなかろうかと思っております。  それから同時に、最近は一次産品の諸国、それからOPEC諸国等にいろんなむずかしい動きが見られますので、そういう動きに対しましても手際よく、間違いなく対処していかなければならぬ、こういうふうに考えておりますが、幸いに昨年の十一月にランブイエで首脳国が会談いたしまして、今後の世界経済、世界貿易のあり方等につきまして基本的な合意ができておりますので、その合意に従って各国が協力しながらやっていかなければならぬ、こういう方針のもとにいま進めておるところでございます。

玉置一徳民社党

○玉置分科員 次に、景気が回復基調に向かってまいりますと、やはりまたそれなりに資源エネルギーの安定的確保ということが通産省の大きなお仕事になってくると思うのです。そこで、石油、食糧あるいは非鉄金属等々の確保はもちろんでございまして、この不況のどん底で、一次資源を産出する国々がそれを安定的に買ってくれといって無理にも持たされておるような現状でございますが、それにも限度はあるでしょうけれども、いまがかえって私は、将来めちゃくちゃなことをされないことの長期の機構をつくるのには、ある意味では一番いいときじゃないだろうかという感じを前から持ったりあるいは主張してきたわけでありますが、そういう意味でひとつ、そういう方向も現におやりいただいておりますが、その他の問題についても、これはわざわざ提起する必要はないかもわかりませんけれども、そういう空気があるときに誘い水にうまく乗っていくとか機を失したいとか、あるいは世界的なそういう協力機構をつくっていくとかいうことにしょっちゅうひとつ守をお使いいただきたい、こう思うのと、石油なら石油の輸入確保の問題は、一応問題が複雑でありますので、時間的に間がないこういう時間で問題は無理だと思います。たとえば石油を堀削する問題につきまして、いままでのような形で、会社があちらにもこちらにもできて、どれもこれも、当たったり、不発が多くてやめたりというようなことでは少しもったいない。しかも、一会社が一つの鉱区だけをやっておるようなことでは、それこそもう二百数十億の資本金を食いつぶして終わるというような形になる可能性も多い。メジャーやら何やらは総合的にやっておるわけでありますから、どれか一つというような形でありますが、そこでもう一つは、政府機関においても大体ねらいをどこかへ定めてやるということも必要じゃないだろうかという感じがします。こういう関連で、日韓大陸だな、少々こちらの側に不利な点もあるような感じはいたします。しかしながら、こういう問題もその有望な中の一つであることだけは事実でありますから、何とかそれは不利じゃないような解決をしながら、速やかに着工するのがいいのかどうか、ひとつ通産大臣としての所見をお聞かせいただきたい、こう思うのです。

河本敏夫自由民主党通商産業大臣・大蔵大臣臨時代理

○河本国務大臣 過去数年間、わが国は世界各地におきまして相当石油開発を進めてまいりました。その際一番の問題点は、ここ二、三年の間資源ナショナリズムという、そういう考え方が特にOPEC諸国に強くなりまして、そして例のパーティシペーションという問題が非常に大きくクローズアップされておるわけであります。クウェートはすでに一〇〇%国有化されましたし、それからサウジアラビアもアラムコが最近一〇〇%国有化の方向に行っております。すでにリビアとかアルジェリアとかイラクなどは国有化が進んでおりますし、OPEC諸国挙げてそういう体制にいま向かいつつある。日本の場合も、代表的な開発の例といたしましてアラビア石油でございますが、これは先方がつい先ごろ六〇%のパーティシペーションというものを主張してまいりました。今度アラムコが、サウジ側の一〇〇%資本参加が決まりましたので、サウジアラビアにもやはり何らかの反応が出てくるのではないか、こういうふうに心配をしておるわけでございます。そうなりますと、せっかく膨大な資金を投じて石油開発が成功いたしましても何のメリットも与えられない、若干の手数料が入るだけでございまして、それもバレル二十セント前後である、こういうことですと、何のために石油開発を進めてきたのかということをもう一回ここで反省しなければならぬ。しかも一方におきまして、国有化いたしましたOPEC各国は、日本に対して、長期にわたって油を買う契約をしてもらいたい、幾らでも油は出しますよ、できるだけ有利に条件は提示しますよ、こういうことで新しい問題を投げかけてくる。こういうことになりますと、海外、特にOPEC諸国における石油開発というものは再検討しなければならぬ時期に来ているのではないかと私は思うのです。  そういう場合に、やはり一番力になるのは日本近海の開発であろうと思います。これであれば、だれからも取り上げられることはないわけであります。特に韓国との、いま御指摘になりました大陸だなの開発問題でございますが、これは日本からいえばまだいろいろ言い分もあろうと思いますし、韓国から見れば、またいろいろな言い分もあろうと思うのです。しかし、お互いに言いたいことをある程度しんぼういたしましてああした条約ができまして、いまだにたなざらしになっている。いつまでも開発ができない。韓国側からは、できるだけ早く開発に着工したい、日本の方も早く批准をしてもらいたい、そういう要請をたびたび受けておりますので、通産省といたしましても、外務省といたしましても同じ考えだと思いますが、一刻も早く国会で批准をしていただきまして、石油の埋蔵量がほぼ確認されております大陸だなの開発がスムーズに進むということを私どもは強く期待をいたしまして、ぜひとも一刻も早く批准をしていただきたいということをお願いしておるわけでございます。

玉置一徳民社党

○玉置分科員 次に、エネルギーのあれでございますが、原子力発電につきましていろいろな悲観的な事情もあったわけでありますけれども、この間の六十年度四千九百でしたか、お決めいただいたわけであります。これにはひとつ思い切った精力を注ぎ込んで、これが完全に遂行できるような国民のコンセンサスを得るような工夫をお互いに講じていかなければならないと思いますが、その上に、私、地熱発電、これはいまのところ容量は非常に少ない問題であります。しかも環境庁との関係もありますが、私は環境庁の関係になるようなそんなところまであれする必要なしに、将来これが一基三十万キロワット以上に、現にどっかの外国にあるわけでありますので、いつそういうような技術の革新が生まれるかもわからぬというような感じでは、若干力を入れてみていいんじゃないだろうかという感じがするわけでありますが、現在のところはささやかな発電所でございますけれども、そういうことを常に主張しておいでになる方もおいでになるわけでありまして、役所側のこれに対する一つの態度を早くまとめていただきたい。環境庁の問題は、そんな問題になるようなところは一切やめればいいわけですから、そういうような形で態度を決めていただくと、われわれも非常にやりやすい、こう思うのですが、御所見だけ、エネルギー庁長官でも結構ですが、お答えいただきたい、こう思います。

増田実資源エネルギー庁長官

○増田政府委員 エネルギー問題の一つといたしまして、私どもは地熱発電の推進というものを一つの政策として立てております。現在、玉置先生がおっしゃられましたように、地熱発電はまだ微微たる発電量でございますが、これを昭和六十年度には少なくとも二百十万キロワットに持っていくというのが現在立てております政策でございまして、それを推進いたしますために、最近、地熱資源開発促進センターというものも設立いたしまして、これは官民挙げて応援するという体制を整えております。  それから御指摘がありました環境との問題があります。これは、火山地帯におきまして発電を行いますために、大部分の有望立地点が自然公園、国定公園内にあるということでございますが、もちろん環境問題につきましては十分な配慮をして、環境の破壊にならない形で今後環境庁とも十分打ち合わせをしまして、そうしてこれを推進していく、こういう方針でやっております。

玉置一徳民社党

○玉置分科員 ついでと申しますと恐縮ですが、長官、お立ちになりましたので、いわゆるガソリンスタンドの登録制であります。  問題はあると思いますけれども、前の石油ショック当時のことを考えてみますと、流通の過程まで把握できておらないということは、あの大混乱を起こすもとになるのじゃないか。石油業法を改正してでもあれをやればいいんじゃないかというような感じを持っておりました。これは若干の反対はあり得ると思いますけれども、早期に法案を固めてしまうおつもりがあるかどうか、この際聞いておきたいと思います。

増田実資源エネルギー庁長官

○増田政府委員 ガソリンスタンドにつきましては、ただいま先生おっしゃられましたように、流通秩序の確立、それからまたガソリンの品質の維持という点から、登録制を中心といたしました法案を現在準備中でございまして、案ができ次第今国会に提出いたしたいということで、鋭意作業を進めております。

玉置一徳民社党

○玉置分科員 ほぼいつごろできる見通しでしょうか。

増田実資源エネルギー庁長官

○増田政府委員 ただいま第一次案ができておりまして、これを関係各省ともいろいろ折衝いたさなければなりません。現在すでに関係各省に案を回しまして折衝しております。それでこの折衝が終わりましたら直ちに提出いたしたいということで、そう時間がかからない、こういうふうに考えております。

玉置一徳民社党

○玉置分科員 中小企業庁長官にお伺いいたします。  予算成立のおくれのために、一番困ったうちの最大なものの一つに中小企業の分野の方々がおいでになると思います。この中でも官公需の発注、これは建設省所管の土木事業にいたしましても、中小零細な企業がその九十数%になっておるわけであります。こういう官公需発注の停滞のために相当悪影響をこうむった中小企業に対しまして、どのような対策をお講じになるか、お伺いしておきたいと思います。

齋藤太一中小企業庁長官

○齋藤(太)政府委員 官公需の過半を占めております公共事業費関係につきましては、四十日間の暫定予算中におきまして、日割りで申しますと年間の九分の一の期間でございますけれども、前年度の補正後の公共事業予算の六分の一を暫定予算に計上いたしまして、暫定予算期間中の官公需の確保につきましても一応所要額を確保いたした次第でございます。  ただ、もし暫定がこれ以上に長引くというようなことになりますと、いろいろ全体の準備がおくれるとかいったような各種の困った事態が出てまいるのではないかと考えておるわけでございまして、そういう意味では、本予算の一日も早い成立を期待をいたしておるところでございます。  なお、この中小企業の金融面等の対策につきましては、政府系の三機関につきまして、この暫定予算の中におきまして、昨年度の年末追加も含めました全体の年度間の融資実績の八分の一に相当する分をこの四十日間の融資枠ということで一応計上をいたしております。  そのほかにも、御承知のように、信用保険の面での不況業種指定制度というのがございます。不況業種に指定をいたしますと、通常の場合の倍額まで信用保証が受けられるという制度でございますが、一応三月末で期限が参りましたものの大半の業種につきまして、六月までその指定の延長を先般いたしました。  それからそのほかに、民間の金融機関にお願いをいたしまして、現在この不況業種指定をしております業種を対象といたしまして、約四百五十億円の中小企業救済特別融資制度というものを実施中でございます。  こういうことで、金融面ではこういった施策を講じまして、中小企業が金融面で困ることのないように措置をいたしておる次第でございます。

玉置一徳民社党

○玉置分科員 最後に大臣にお伺いしておきたいのですが、先般集中審議のときにも論議をいたしておりましたように、不況産業の中では、人件費的部門が五〇%、二〇%が融資に対する利子負担だというようなものがかなり見受けられるわけでありますので、そういった不振産業に対しまして、しかもそれが大企業の範疇に入るといたしましても、個々のあれによらなければならないわけでございますが、金利全般が少し重過ぎるということをひとつ考えなければならないと思うのです。私これから建設に回りまして、国土庁長官に、不動産業者が国に買い上げてくれというしりを持ってきておる問題についてどうするかという質問をしながら——あれは金を貸した者がやはりある程度責任を持たなければ、だれも自分のところの資本金だけであれだけの土地を買えたわけではないのです。銀行が幾らでも金を貸したものだからあれだけの土地が買えたわけです。それで不景気になったら不動産業者だけがきゅうきゅう言っているという手もないのじゃないか。国がやれないのはあたりまえとしても、銀行の金利ぐらいはぐっと下げておるというぐらいな実績がなかったら私はうそだと思うのです。ましていわんや、こっちは一生懸命やっている生産業でありますから、そういう点について特別の——政府からの配慮というわけにはいきませんから、そういうような持って行き方になりますように御要請をいただきたいということを前にお願いしておったわけであります。不振産業それぞれが構造的にもこの際安定成長の軌道に多少おくれても乗りますように、十分の御配慮をいただきますことを心からお願いをしたいと思います。これにつきます御所見をいただいて、終わりといたします。

河本敏夫自由民主党通商産業大臣・大蔵大臣臨時代理

○河本国務大臣 先ほどもちょっと申し上げましたように、日本の産業界全体として借入金が非常に多いわけでございまして、それが不況になりますと経営上非常に大きな圧迫になる。しかも金利水準というものが、表面金利と違いまして実効金利というものは著しく高くなっておる。そこで公定歩合を何回か下げましても、実効金利というものがそれに伴いませんとこれは何もならぬわけでございまして、通産省といたしましては、不況産業に限らず、実効金利の引き下げ、金利負担の軽減ということを最大の課題と心得まして、常に大蔵省や日本銀行にその要請をしているわけでございますが、今後ともこの金利の引き下げということを大きな産業政策の課題と考えまして、なお努力を続けていきたいと考えております。

玉置一徳民社党

○玉置分科員 終わります。

伊東正義自由民主党

○伊東主査 これにて玉置一徳君の質疑は終了いたしました。  次に、小沢貞孝君。

小沢貞孝民社党

○小沢(貞)分科員 まず第一に生糸の一元輸入問題について農林省の考え方をお尋ねをいたしたいと思います。     〔主査退席、山崎(平)主査代理着席〕  御案内のように、これは各党の協力を得まして、日切れ法案として急遽繭糸価格安定法が成立をいたしました。そこで扱っているものは生糸のほかに繭を入れよう、こういうわけでありますが、いまも議運で了承を得たわけですが、農林次官だか通産次官だか交渉に出かけると、こういうようにお話も聞きましたが、これは生糸、繭の輸入だけでは——最近対前年比もう何十倍というほど撚糸、絹織物等が入ってくるわけであります。こういうものとの一貫した対策が立てられなければならない、こういうように考えますが、基本的に農林省としてはどういうように考えているか、そのあたりからお尋ねをいたしたいと思います。

安倍晋太郎自由民主党農林大臣

○安倍国務大臣 繭糸価格安定法の一部改正案の両院通過成立に当たりましては、御協力を賜りまして感謝をいたしております。おかげをもちまして生糸につきましての一元化の措置が今後も当分の間続けて行われることになったわけでございます。  私たちとしては今日まで一元化を続けてきたわけでございますが、一面におきましては需要の停滞があり、また一面におきましては撚糸等の輸入が非常に増大をしたというふうなことで、一元化措置というものがいわば空洞化したというふうな事態になりまして、やはり今後は何としても生糸、撚糸あるいは絹織物、全般的に輸入の秩序化を図っていかなければならないということで、今日も中国、あるいはさらに本日から韓国との間にも輸入の秩序化をめぐりましての交渉を続けておるわけでございます。この交渉が円満に成立をして、そして秩序化が図られ、わが国の養蚕業あるいはさらにそれに関連するところの産業が安定をしていくことを私たちは心から期待をいたしておるわけであります。

小沢貞孝民社党

○小沢(貞)分科員 これは五十一年四月五日、おとといの日本経済でありますが「生糸・絹製品輸入ワク 政府、譲歩し最終案」日経のトップに出ているわけです。それで、昨年はたくさん輸入しているから去年より少なくなる。「九%減(前年比)十四万俵に 対中・韓国交渉打開へ」と、こういう見出しで出ているわけであります。そこで、この十四万俵というものを想定した根拠は、国内生産幾ら、消費幾ら、だから十四万俵までは日本の蚕糸業に悪影響を与えない、こういうような想定でやられたものと考えます。その基礎をひとつ……。事務当局で結構です。

澤邊守農林省農蚕園芸局長

○澤邊政府委員 ただいま新聞の報道を基礎にした御質問でございますが、ただいま御指摘にございましたような新聞の記事は政府としては全く関知しない数字でございまして、いわば観測的な記事でございます。大臣からお答えいたしましたように、本日、中国と交渉しておりますし、なお、本日から第三回の韓国との交渉がソウルにおいて始まっておりますので、数字についてここで御説明申し上げるのは差し控えさせていただきたいというように思います。  ただ、生産なり消費についての見方でございますが、昨年の繭の生産は九万一千トンでございます。これは、気象災害等もございますし、さらに輸入が急増いたしますことに伴います生産者の先行きに対する不安というようなこともございまして減ったわけでございますので、ことしはもう少しふえるというように考えております。消費につきましては、絹織物の最終製品の消費は、最近消費需要が一般的に冷えておりますし、昨年は一昨年に比べてかなり減っておりますので、景気の回復が後半に期待できるといたしましても、それほど多くふえるということは、今年度に関する限り余り期待できない。大体前年並みあるいはふえましても微増程度ではないかというようなことを基礎にいたしまして、輸入量につきまして現在輸出国と話し合い中でございますので、具体的な数字につきましては差し控えさしていただきたい、こういうふうに思います。

小沢貞孝民社党

○小沢(貞)分科員 まあいいです。十四万俵については差し控えてもいいのですが、生糸換算でことしは何万俵生産して何万俵消費するか、どういう想定をしているわけですか。普通、生糸年度でやっているわけでしょう。なら生糸年度でもいいし、暦年なら暦年でも、どちらでもいいです。

澤邊守農林省農蚕園芸局長

○澤邊政府委員 ことしのといいますのは、これから始まります会計年度なり生糸年度なりの一年間を想定しながら輸入量をどの程度にするかということは当然考えるわけでございますが、その点につきましては、先ほどのような現段階でございますので、具体的な数字につきましては申し上げかねるわけでございますが、全体の需給の、生産なりあるいは消費の大ざっぱな達観した見通しというものは、先ほど申しましたように、消費についてはおおむね前年並みあるいはふえましても微増程度、生産につきましては、繭の生産が昨年は九万一千トンでございましたのが若干ふえるというところを前提にして検討をしておるという段階でございます。

小沢貞孝民社党

○小沢(貞)分科員 大臣、やはり養蚕家を安心させたりするには、ことしは生産はどのくらい、消費はどのくらい、だから輸入もこのくらいまでならと、そういう目安なしに交渉したって話にならないのじゃないでしょうかね。     〔山崎(平)主査代理退席、主査着席〕  通産省はお見えですか。通産省の見方はまた農林省と違いはしないでしょうか。どうでしょう。通産省はどう考えておりますか。

野口一郎通商産業省生活産業局長

○野口政府委員 いま生糸に換算いたしまして園芸局長の方からお答えがございましたけれども、基本的な見方は農林省と一体になってやっておるわけでございます。大体の考えは一緒でございますが、現在交渉中でございますので、私どもの方の数字は申し上げかねるわけでございます。

小沢貞孝民社党

○小沢(貞)分科員 それじゃ大臣に聞くよりしようがないんだが、何か、ことしの生産は幾らで消費はどのくらいだということをここで発表すると交渉中に悪影響を及ぼしてしまってどうしようもないのですかね。生産、消費、去年の実績はこうあるんだからことしはこのくらいになるだろう、したがってそこの一万や五千俵のことはどっちでもいいのですが、基本というものはなくて、盲でことしの生糸、養蚕関係の運転を一年間やろうとするわけでしょうかね。

安倍晋太郎自由民主党農林大臣

○安倍国務大臣 なかなかむずかしい交渉でございますし、中国との間も大詰めに来ておりますし、韓国との交渉も非常に困難でございますので、事務当局としてもぎりぎりに詰めたところの数字ではやっておるわけでございますが、これが交渉に影響を与えるということになりますと問題でございますので、はっきりした数字は差し控えさせていただくわけでございますが、しかし需要はいま申し上げましたように微増をするだろう、それから生産の方につきましては一応目標は十万トンというふうな目標もあったわけでございますが、九万一千トンという昨年の生産量から若干ふえるというふうなところでわれわれは考えておるわけであります。

小沢貞孝民社党

○小沢(貞)分科員 やはり明確に昨年の九万一千トンか二千トンか、減ってしまったが、ことしは九・五%ばかり上がったから一割はふえる、だから十万トンないし十一万トン、そしてむしろ消費は不景気だから横ばい、こういうことだから輸入は少なくしなければいけない、こういう態度で交渉しなければいけないのに、いま大臣の言うのは九万一千トンばかり、生産の方はますます減っているようで、消費は微増しますなんということになれば、たくさん輸入しなければいけないみたいな交渉になっていて、話は逆じゃないか。

澤邊守農林省農蚕園芸局長

○澤邊政府委員 交渉事でございますので、その段階段階に応じてわが方の考え方も歩み寄るべきところは歩み寄り、向こうからも歩み寄りを求めるということをやることが必要であるわけでございますが、私どもは数字はもちろん持った上で交渉に当たっておりますけれども、現段階で具体的な数字について公にすることは、交渉を進める上において有利ではないという判断をいたしまして、ただいまのようなことを申し上げておる次第でございます。

小沢貞孝民社党

○小沢(貞)分科員 通産省にお尋ねをしたいのだけれども、この間は繭糸価格安定法の一部改正、これは議員立法でできました。自民党の中においてはそれと同時に撚糸や織物等についても特定絹業安定臨時措置法案、こういうものをつくろうか、こういうことなんですが、どうも事務当局は大変こういうものに抵抗し、反対をし、できたらやらないでくれみたいなことをしているようなんですが、こういうものがあった方が対外的な交渉はよりやりやすい、こういうことにならないでしょうか、通産省。

野口一郎通商産業省生活産業局長

○野口政府委員 いま与党を中心といたしまして、できれば与野党一致でそういう法案を出したいということで、立法府の方でそういうお話が進んでおるということは聞いておるわけでございます。  そういう法律があった方がいいかどうかという御質問でございます。見方によってはそういう考え方もできるかと思いますけれども、また一面、自由貿易というたてまえで通商政策を進めておりますところの政府といたしまして、また別の見方もできるかと思うわけでございますが、何分デリケートな問題でございますのでこれ以上の御答弁は差し控えさせていただきたいと思います。

小沢貞孝民社党

○小沢(貞)分科員 どうも端から答弁を差し控えるようなことばかりで。  ところがこの日経の新聞によると、消費が上向けばさらに枠もふやしましょう、こういう見出しなんですよ。中身はめんどくさいから読まないが、十四万俵は入れましょう——いま大臣が言ったように消費は微増するであろう、こういうことで、消費がふえてくれば輸入をふやすのか、生産を上げて消費の向上に努力しようとするのか、恐らく後者の方は農林省の立場、通産省はふやす方の立場、そういうようにそれぞれ主張されるんじゃなかろうかと思うし、この新聞も恐らく通産省側で流したものじゃなかろうかとも思うのですが、通産省及び農林省、それぞれどうでしょう。

澤邊守農林省農蚕園芸局長

○澤邊政府委員 現段階におきます需給見通し、一年間先までの需給見通しに基づいて、必要な輸入量はどの程度であるかということを前提にして現在交渉を重ねておりますので、その需給見通し自体が、消費が予想外に回復をするとか、あるいは生産が予定どおり伸びなかった、あるいはその逆の場合もございますが、そういうことになりますれば当然見直しということも必要な場合もあり得るというふうには考えております。

野口一郎通商産業省生活産業局長

○野口政府委員 先ほどの日経の記事でございますけれども、澤邊局長の方からお答えがありましたように、その数字につきまして通産省といたしましても関知しておりません。念のために申し上げておきます。

小沢貞孝民社党

○小沢(貞)分科員 私はこう思うのです。乳製品のバターやチーズを扱うのは農林省ですかね。そうでしょう。あれは加工した物ですよ。農林省でやっている。ところが生糸の方と今度は繭までは繭糸価格安定法、それは農林省。生糸をちょっとよっただけで、それとそっくり同じ物はこれは通産省の管轄だ、織物は通産省の管轄だ、こういう次第だ。国民から見れば、乳製品のバターやチーズが農林省で一貫してやっているとちょうど同じように、これはやはり農林省なら農林省で一元的にやっていく、こういうことが妥当じゃないかと思います。そういうことになると農林省設置法、通産省設置法、そういうものを変えて、そうして一元的に取り扱う、こういうことが生産、消費、輸入、こういうことと関連して最もベターではないか、こういうように考えます。大臣どうでしょう。

安倍晋太郎自由民主党農林大臣

○安倍国務大臣 絹織物につきましては繊維でございますし、他の繊維ともやはり関係があるわけでございますし、両省にまたがって、交渉事につきましても両省の意見を統一しながら交渉しなければならぬということで、多少意見の調整等も要するわけでございますが、政府一体としてやるわけでございますから、その点につきましては十分話し合いをし、調整をやっておるわけでございますので、外交交渉の場合等におきましても何ら差し支えはない、こういうふうに考えておるわけでございます。

小沢貞孝民社党

○小沢(貞)分科員 この論争をしていてもいけないが、所管の農林大臣が熱がないようなことでは——通産省で扱っている撚糸、これは生糸と変わりはないじゃないか。これも農林省の所管、絹織物も所管、こういうようにして一元的に扱わなければ、やはり生産、消費、輸入、こういうものの一元的な行政が不可能ではないか。伝えられるところによれば、自民党の中だって通産族と農林族と相争ってなかなか調整ができなかったということを聞いてもそう思うわけです。しかしこれは政府が、行政管理庁かどこかそういうところで検討すべきものかもしれませんから、また機会を見て質問したいと思いますが、とにかく一元的に、輸入と生産と消費とがちゃんとバランスのとれたような行政をやっていただくように強く希望だけしておきたいと思います。  次に林野庁にお尋ねをいたしたいと思います。先般民社党の方から、大臣もいらっしゃるときに林野庁長官に申し入れをしたこと等についてお尋ねをしたいと思いますが、私は財政悪化の原因として、もとより輸入材のこともあるでしょうが、どうも働く人の働く意欲、特に全林野の労働組合等が意識的なサボをやっている、そういうようなこともまた大変財政を悪化している原因ではないか、こういうようにも考えるわけであります。したがって、もう少し管理姿勢が正しく、働く意欲を持って、みずからが国有林を支えておるんだ、こういう意欲に燃えてやれば、この財政悪化についても寄与するところが多いんではないか、こう思うわけです。  この間、スト権ストやそれ以前の問題を含めて処分があったようです。ただ私は、管理姿勢を明確にさせるためには労働組合員だけの処分ではだめだ、こう思うのです。そういう違法なことをやらせるようなことを黙って見ている管理職、そういう者を処分しなければとうてい直らない、私はこういうように考えるわけです。うんと簡単に言うなら、やはり違法なことはだめだぞ、これくらいな教育ができない管理者がいるならば、それはその管理者のもとにおいては、違法なことでも何でもサボってやっていれば賃金が上がっていく。こういうことならば、だれもサボる方へだんだん走っていっちゃうのは無理からぬところもあると思う。だから、そういう部下をたくさん抱えているような管理者——署長でも何でもいい、あるいは課長が管理者なら課長でもよろしい、そういう者を処分しなければ私は姿勢は直らぬではないか、こういうように考えるわけです。毎年毎年違法ストがありました。処分いたします。労働組合員だけ処分している。ところが、その違法なことをやらしておる管理職は見て見ぬふりをして涼しい顔をしている。こんなことがあったらば、なかなか私は姿勢は直っていかない、こう思うのですが、その管理者について処分なり何なりしたことがありますか。しようとしておるのですか。これは林野庁長官に。

松形祐堯林野庁長官

○松形政府委員 お答え申し上げます。  ただいま御指摘ございましたように、国有林をめぐります諸情勢というものは大変厳しいものがございます。伐採量の減によるもの、あるいは市況の悪化とか投資過程にあるための支出の増、人件費の増等国有林の収支に関係する大変厳しい情勢がございまして、ますますその厳しさは度をふやしている現実でございます。  したがいまして、私ども経営改善あるいは合理化というものにつきまして林政審議会の答申に即しまして鋭意努力いたしているわけでございますけれども、必ずしも十分にそこまで行ってないということがございます。したがいまして、私ども今後やはり働く意欲の起こるような職場をつくるということが前提でございますし、さらに管理職の者にとりましては一層その姿勢というものが厳しくなくてはならないとかねがね私どもも思っておりまして、そのような指導をいたしておりますが、御指摘のような点もあるかもしれません。しかし私どもは今後、このような厳しい環境でございますから、より一層研修なり会議等を通じ、あるいは人事等を通じまして十分その意識を徹底させてまいりたい、かように考えているわけでございます。

小沢貞孝民社党

○小沢(貞)分科員 それでは具体的にお尋ねをしますが、たとえば林野庁の昇任昇格の人事の登用、管理者選考のための研修制度あるいはまた管理者登用への選考基準、こういう勤務評定に、過去違法なストをやっていろいろ処分を受けた者、そういう者に区別をつけてやっているか。これは具体的にいま長官の言っていることをやるためには、こういう者に区別をつけなければいけない。何回処分を受けても、累犯——一回や二回過ってやっちゃったという者は、私は反省すれば当然直してもいいと思うのだが、毎年毎年春が来れば春祭りのごとく違法なストをやって、そういう者に、研修制度あるいは今度は管理者の登用の選考基準、こういうものには何の影響もない。こういうことを事実やっているから繰り返されるのは当然のことだと思う。具体的にそう答弁できますか。

松形祐堯林野庁長官

○松形政府委員 ストライキ等違法行為を行った者につきましては、先ほど先生御指摘ございましたように、三月二十七日でございますけれども、厳正な処分を行ったわけでございます。それ相応の措置をとったのでありますが、これらの者につきまして、措置の対象となった行為につきましてある期間十分反省しているかどうかというようなこと等を十分私ども観察いたしまして、そしてその適性が将来の管理者たり得る適性を持ち得るかどうかということ等も十分慎重な総合判断をいたしまして、そうして処遇をしているというのが私どもの対応でございます。

小沢貞孝民社党

○小沢(貞)分科員 それは話は抽象的じゃだめだ、反省したか、しないかという……。毎年毎年やっている累犯、こういうものはきちっと基準をつけて、もう登用なら登用しない、そういう基準を明確化する、その厳正な態度が必要だと思う。どうでしょう。

松形祐堯林野庁長官

○松形政府委員 ただいま御答弁申し上げましたように、私どももそのような違法ストがたびたび累犯されるというようなことがないよう、そうしてまたそのようなことが管理者として指導できるよう私どもも積極的な指導をしてまいりたいと思っております。

小沢貞孝民社党

○小沢(貞)分科員 どうも指導が行き届かないから、いつまでたったって繰り返されるわけです。だから、これ以上押し問答やってもいかないが、これは大臣からも累犯をしている者をほかの者と変わりなく昇格昇任、あるいは研修制度、入学だか採用だか知りませんが、そういうことをやっておったのでは、これはいつまでたってもだめ。  担当区主任というのは森林司法警察官、こういう身分でいるわけなんですね。この司法警察官という身分があるからには、それは任務はどういうことをやるわけですか、簡単に言えば。

松形祐堯林野庁長官

○松形政府委員 お答え申し上げます。  ただいま森林司法警察官のお話でございますが、現在各営林局、営林署に配置いたしておりますが、営林局では山の管理を中心といたしております管理課長とか、あるいはその課の担当官、あるいは営林署におきましては署長、管理官、次席でございますが管理官、あるいは担当課長、あるいは担当区主任、これは主力でございまして、そのような配置をいたしておるわけでございます。  その職務の範囲といたしましては、国有林とか、あるいは部分林、あるいは官行造林地等の管理、あるいは林産物の問題、あるいは狩猟等に対する犯罪等に対する取り締まりを主たる業務にいたしておるわけでございます。

小沢貞孝民社党

○小沢(貞)分科員 少なくとも司法警察官というわけです。これは任務はいま長官から聞いたのだが、その者が自分みずから法律を犯した者——いま組合員である者と非組合員である者と現にあると思います。だから、いま現に組合員である者が担当区主任程度でしょうか。この司法警察官の身分の者は一体幾人くらいあるでしょう。大体のことで結構です。

松形祐堯林野庁長官

○松形政府委員 全国で営林局署を含めまして約三千七百三十名程度でございます。そのうち担当区主任である者が二千二百三十名でございまして、その残が大体管理職の指定を受けているというふうに御理解いただきたいと思います。

小沢貞孝民社党

○小沢(貞)分科員 委員長にお願いをいたします。  三千七百三十人中、担当区主任、恐らくこれは組合員だと思いますが、二千二百三十人、残りの一千五百人が現管理職。この一人なしについて過去何回処分を受けたのか、全部これは調べ上げて資料として出していただきたい。私たちは国民の一員として、違法をした者が司法警察官の身分にあることに耐えられないわけであります。だから、したがって、これはひとつ一人なしについて過去どういう処分を受けたか。AならAという者は毎年毎年処分を受けました、十回受けました。Bはよくやっていて、一回しか処分を受けなかった、これは一人なしに三千七百名ばかりできるはずだと思います。そういうようにお願いをしたいと思います。出せますか。

松形祐堯林野庁長官

○松形政府委員 お答え申し上げますが、先ほどの約二千二百名という担当区主任でございまして、そのうち全林野加入の担当区の主任が千六百名、日林労所属の担当区主任約六百名、こういう配属になっておるわけでございますが、実はこの職員でございましても、担当区職にある者も、公労法上は組合に加入することができることになっておりますので、したがって違法ストをした場合はこれの厳正な処分をやる、こういうことで私ども今後もさらに本人の自覚の向上を求めまして、私どもも徹底的に指導をするわけでございますが、この二千二百名の一人一人につきましてどのようになっておるかということも検討いたしますけれども、全員についての過去の経歴というのは大変でございますが、私どもも工夫いたしまして、統計的な形で何らかの取りまとめをいたしまして、報告いたしたいと思いますが、全員につきましてということはなかなか大変だろうと思います、過去にさかのぼります関係から。何か統計的なかっこうで取りまとめて、それの内容がわかるような資料にして提出さしていただきたいと思いますが……。

伊東正義自由民主党

○伊東主査 ちょっと待ってください。それはあれですか、松形君、統計のようなかっこうで出すのですか。

松形祐堯林野庁長官

○松形政府委員 お答え申し上げます。  過去の処分の実態から見まして、大体どの程度の処分でそれが該当するということは私ども想定できると思うのでございますが、もし一人一人ということでございますと、大変長い時間をおかしいただかないと、なかなかできにくいものであると思っております。

小沢貞孝民社党

○小沢(貞)分科員 大体委員長が北の方だから、それでは統計的なそれでよろしい。ただし、抜き取りの局は、北海道、それから青森、それから前橋だったか、群馬があるのだな。その三つだけについて、司法警察官の職務に現にある者の、いま私が申し上げたものを出してもらいたい。恐らく千人以下、五、六百人以下かもしれません。それならどうでしょう。

松形祐堯林野庁長官

○松形政府委員 実は北海道が五つの局がございまして、七局になる。大部分になってまいりますから、北海道の代表的な、たとえば札幌とかそういうことで……。

小沢貞孝民社党

○小沢(貞)分科員 それでは、北海道代表が札幌、それにいま一つ、長官のいたのは熊本営林局、長官の御出身のところをひとつ加えさしていただいて、四営林局管内の先ほど申し上げたデータを出していただきたい。

伊東正義自由民主党

○伊東主査 それでは、いま小沢貞孝君から資料の要求がありましたから、四つの局のをひとつ出せるだけ調べて出してください。

松形祐堯林野庁長官

○松形政府委員 はい。

伊東正義自由民主党

○伊東主査 それではそう取り計らいます。

小沢貞孝民社党

○小沢(貞)分科員 この前もわが党から申し入れをしたこともあるわけですが、われわれもこれを実際には定かにはわからないわけでありますが、全国の三百五十一営林署の中に、給与は林野庁からもらって、ほとんど大部分は組合専従的なことをやっている、一般的に言われるやみ専従、こういうものが大変多いようであります。これは前に口頭で申し入れたときも、かかることのないように厳重に調べてというような御答弁のようでありました。これは大臣からも徹底的にひとつやらせていただきたい。それが一点であります。  いま一点は、全林野の営林署の分会三役、こういうものを転任させる場合には、本人並びに組合の意向等を十分考慮し、慎重に行うべきだ、こういう確認文書というものがあるそうであります。あるかないかをひとつ御答弁をいただくと同時に、私は労働のモビリティーがない者は近代的な労働者だとは言えないと思います。だから、近代的な労働者たるためにはモビリティーがなければならないといつも考えているわけですが、こういうことがあって人事がスムーズにできないというのが実態ではなかろうかと思いますが、こういう事実がありますか。

松形祐堯林野庁長官

○松形政府委員 先日大臣のところにお申し越しのときにもお話がございました一部組合についてのやみ専従ということでございますが、勤務時間中の組合活動につきましては、公労法あるいは私どもの国有林野事業の職員の就業規則というようなもので定められておりまして、適正な運営に努力はいたしておるわけでございます。したがって、組合休暇の取り扱いについていろいろそのような問題が出ているわけでございまして、そのようなお話がございました直後、大臣の御指示をいただきまして、実は三月三十一日付をもちまして、さらに通達をもちまして、このようなことがないようにということを厳重に示達したわけでございます。  次に、組合の三役の異動につきましての事前の組合の了解問題でございますが、林野庁では、地本の役員と分会三役の異動につきまして、あらかじめ組合の意向を打診いたしまして円満に実施するように努めるという旨の表明はございます。このことは、三役等につきまして抜き打ち的にこれを施行いたしました場合に、組合の正常なる活動にあるいは影響するという場合もございましょうし、あるいは仮に不当労働行為というようなそしりのある分野もあろうかと思いまして、それらをチェックするという意味で、本人の意思を聞くということではなくて、組合の意向の打診ということでございます。今後私ども、人事の公正のためにも、この運用の適正化につきましては大いに努力してまいる所存でございます。

小沢貞孝民社党

○小沢(貞)分科員 通達を出していただいてありがとうございました。  ただ、その通達が実行できるかどうか。一定の年限を置いて、これは政府でそういうことを調べるのは行政監察官ですか、これは行政監察か何なりして、必ずこれが実施できているかどうかを、また私たちの方も、監察制度か何かあるはずだと思いますから、やっていただきますので、必ず実行させるようにしていただきたい、こう思います。  さらに、出来高払いというのですか、出来高制の作業を廃止しろということがあるわけですが、私はやっぱりその人の能率は、出来高制が能率が上がるのではないか、こういうように考えるわけです。若干の統計がありますが、たとえば製品の生産事業進行状況は、直用でやった場合に、たとえば五十年の十二月末の累計は、予定が三〇七四・千立方メートル、それが実行率は八〇%だとか、一月分は七割六分だとか、一月末までの累計が七割九分、こういうようなぐあいで、やっぱり予定しただけの作業が進んでいない。こういうこともまた赤字になっている原因というか、それがあるのではないか、こう思います。だから、これはぜひ能率の上がる制度を維持してやっていく、こういうことでいいわけですか。

松形祐堯林野庁長官

○松形政府委員 林業の労働は御承知のとおりでございまして、屋外で広域に分散して作業をやっております。したがいまして、能率性を確保いたしますと同時に、労働成果に応じた賃金の公平な分配というような観点からいたしましても、いま問題になっておりますが常勤制の問題があるわけでございますが、それらの中におきましても能率給制を取り入れてまいりたいと私どもは考えておるわけでございます。

小沢貞孝民社党

○小沢(貞)分科員 それから、最近やはり白ろう病が、聞くところによると林野の中に二千八百人いる、こういうことのようであります。先ほどもちょうど長官から、あの法律を早くやってくれ、こういう要請もありましたので、われわれもやることはやるんだが、この認定の仕方の社会的な公正、こういうものがなければ、どうも妙な医者のところへ持っていって端から認定してしまうということが言われているわけです。これではいろいろめんどうを見てやるのに大変不都合なことではないか、こう思いますから、前にも申し入れてありますが、この二千八百名に及ぶ者の認定、こういうものをこれからどういうように厳正にやろうとしているか。

松形祐堯林野庁長官

○松形政府委員 振動障害につきましては、ただいま御指摘ございましたように約二千八百名の認定者を出しておるわけでございまして、それに対するいろいろな予防措置なり医療措置あるいは補償措置等について私ども努力をいたしておるわけでございます。なおこの認定でございますが、私ども全国各営林署ごとに管理医を委託しておりまして、その管理医の認定によるわけでございまして、特に現在まだ治療その他につきまして十分学問的にはっきりしていない分野もございますけれども、一応現在認定基準等がございまして、それで認定いたしておるわけでございます。なお、医学的に私ども六名の専門のお医者さん方でいろいろ専門的な研究をいたしておりまして、その先生方による治療の手引きとかいうようなもの等もできておりまして、それらをもとにいたしまして、全国的に管理医の方々もそのような基準に基づきまして診察をいたしておるわけでございます。

小沢貞孝民社党

○小沢(貞)分科員 厳正にやっていただくこと、それだけ要望を強くしておきます。  これは私の選挙区の大変小さいことのようですが、そこの住民にとってみれば大変大問題で、長野県の木曾郡南木曾町、過去十年間に五回の激甚災害、大変で、われわれもあそこは何でこう災害が多いか、こういうところであります。そこの三千五百名の住民が全員署名して、営林局のところへこういうお願いに行ったわけです。何か機構改革で将来治山治水事業が減ってしまうのじゃないかということを憂える、こういうことで、まあ町じゅう挙げてであります。去年だったか、あのときは消防の人が亡くなったりなどしているわけですが、機構の改革を契機にして何か事業が縮小されて、災害防止のための事業がなくなって、減っていくのではないかという憂いを持っているわけであります。長官、こんなところまでのことは御存じないかもしれませんが、担当の部長でもだれでも結構でございますが、将来も力を入れてやっていく、ひとつこういう御言明があればいいのではないかと思いますが、どうでしょう。

松形祐堯林野庁長官

○松形政府委員 長野営林局の木曾川の関係でございまして、三殿、妻篭の両営林署の関係いたします治山事業でございますが、この治山係とかあるいは造林事業所、あるいは直轄治山事業所、四本立てでやっておりましたものを、もっと効率的にかつ円滑に推進するために、実施体制を整備してもっと力を入れてまいりたいというようなことがございまして、二本立てに整理統合いたしまして、総合した計画によりまして積極的に進めてまいりたいと思っております。  営林局の予算の二割程度がこの南木曾町に投入されているわけでございまして、非常に崩壊しやすい花崗岩でございますので、私ども今後もその計画的な治山事業を推進してまいりたいと思っているわけでございます。

小沢貞孝民社党

○小沢(貞)分科員 それじゃ、ありがとうございました。  次に、これはことしの二月二十六日の日本農業新聞に大分大きく扱われて、関係者の間に大分関心が高まっておるようですが、「米検査の民間移行再燃 集中出荷の傾向に食糧庁反論へ 難しい農協肩代わり」こうあります。「松澤行政管理庁長官が、行政監理委員会(大槻文平委員長代理)に国事務の民間への移行を諮問した中に米穀検査事務が取り上げられたことによって、これまでも、たびたび話題にのぼっていた同問題が再びクローズアップしてきた。同委員会は、今秋までに結論をまとめ、五十二年度予算から反映させたいとしているため、やり玉にあげられた食糧庁は、反論のための理論固めにあわただしい動きをみせている。一方、この問題が農協の運営に波及することから、全中はじめ各系統機関は多大の関心を寄せている。」見出しだけでは大体こういうことであります。この問題については農林省あるいは食糧庁はどういうようにお考えでしょうか。

大河原太一郎食糧庁長官

○大河原政府委員 食糧庁におきます検査制度の改善、合理化の問題は、先生も御案内のとおりしばしば過去にも取り上げた経緯がございますが、私どもといたしましてはきわめて、いろいろ御質問があるかと思いますが、基本的な考え方といたしましては、やはり今日の国営検査ということ、米の流通に必要な適正な検査ということからいたしまして、過去にも同業組合の検査から県営になり、さらに国営検査というような検査の歴史等を見ましても、公正な第三者による検査という点で検査制度そのものは国営検査が必要であるというふうに考えております。  それからもう一つ、食糧管理行政の約一万六千人の検査員は、米穀の買い入れとか保管、売り渡しというような、検査行政だけでなくて、本来の食管の直接統制をたてまえといたします食管制の末端の運営に当たっておるという二つの面があるわけでございまして、この二つの基本的な考え方については十分関係者に御了承願ってまいりたいというふうに考えております。

小沢貞孝民社党

○小沢(貞)分科員 これは余り深入りをきょうは私したくはありません。ただ、こういう勧告なり何なりが出ざるを得ないような事態にならぬように、やはり能率は能率で上げる、そういう対応も考えないと、一般住民から見て、ああこれはやっぱりその方がいいかなみたいなことになっていくのではないかと思いますから、これ以上私は深入りしたくありませんから、次の質問に移りたいと思います。  この前、総括質問のときにどうも時間がなくて舌足らずであったと思いますから、再度にわたる点もあろうかと思いますが、米の消費拡大、これは全中等も大変力を入れておるし、安倍農林大臣もしばしばそういう発言をなされておるようですが、これうたい声だけではなかなか進まないのではないか、こういうように考えて、この米の消費拡大には大いに力を入れていただかなければいかぬ、こう思いますが、その具体的な推進方法等について、大綱だけでもお聞かせいただきたい、こう思います。

安倍晋太郎自由民主党農林大臣

○安倍国務大臣 米の消費拡大につきましては私も特に力を入れておるわけでございますが、従来からPRとして、テレビ、新聞、印刷物等を通じた一般的な普及活動、あるいは学校給食への米利用実験事業、給食関係者の講習会、研修会等を通じて推進もしてきたわけでありますが、現在また将来の米の需給事情あるいは国際的な穀物の需給動向と日本人の食生活のあり方を考えるならば、今後長期的な視点に立った米の消費拡大策をより一層強力に推進をしなければならぬというふうに考えております。このために、生産者団体、集荷業団体、販売業者団体、消費者団体等と連絡を密にして、米の消費拡大に関する諸対策が総合的かつ効果的に推進されるよう、これは民間各界の代表者にお集まりをいただきまして、米消費拡大推進連絡会議を開催をする予定にしておりますが、これは四月八日にその会を開きたい。そして体制の整備を行っていきたい。また各都道府県段階でも、この趣旨に従って積極的に米の消費拡大推進のために体制の整備をお願いをいたしておるわけであります。  また、従来からの普及宣伝活動によりまして、普及宣伝活動をより強化するとともに、特に学校給食につきましては、これが長期的に見て国民の食生活に大きな影響力を持っておることも考えまして、学校給食への米飯の導入を積極的に推進することとして、昭和五十一年度から学校給食用米穀を特別価格三五%値引きにより売却することといたしておりますが、この学校給食の措置につきましては、現在のところ大変評判がいいわけであります。実は農林省としても一万一千トンくらいを予定をしておったところが、すでに一万六千トンくらいの御要望があるということで、この給食が飛躍的に伸びることを私たちは今後ともさらに積極的に努力をし、文部省にも協力をしてまいりたい、こういうふうに考えておるわけであります。

小沢貞孝民社党

○小沢(貞)分科員 いまの学校給食については、文部省の方からも御協力をいただいてありがとうございました。  そこで私がお尋ねしたいのは、たとえば五百人なら五百人の生徒のいるところの設備はどのくらいかかるだろうか。給食設備ですね、炊飯施設。その補助は一体幾らであるか、何割の補助か。それから補助残等の起債はどのくらい充当されるか。そういう充当をして、学校、地元負担みたいな、町村持ち出しみたいなものはどういうぐあいになるか。その点を……。

加戸守行文部省体育局学校給食課長

○加戸説明員 学校給食の設備関係につきましては、一般の設備品目としまして、大体の標準規模としまして予算上は二百一人から四百人までのものを標準規模のものとしておりますが、これにつきましては、一般的には百八十五万円の設備単価でございまして、このほかに米飯を実施します場合には三十三万一千円の設備費の追加がございます。そして先生御質問の五百人規模の場合でございますと、これは四百一人から六百人ということになりまして、ただいまの三十三万一千円に十六万三千円加算いたしました四十九万四千円が、米飯の炊飯の設備関係の補助単価になっております。このような形で、大体二百人刻みで十六万円程度ずつ加算されていくという形になります。  この補助率は二分の一でございまして、残りましたものにつきましては起債の対象となっております。五十年度実績では、補助金を引きました残りの事業費につきまして約七五%の起債が認められておりましたけれども、五十一年度はもっと大幅に起債の対象になるような状況と見ております。

小沢貞孝民社党

○小沢(貞)分科員 そうするとこういうことですか。たとえば五百人ということになると、一般的な百八十五万円の補助プラス四十九万四千円だから二百三十四万四千円、こういうことですか。

加戸守行文部省体育局学校給食課長

○加戸説明員 若干申し上げましたのが不正確でございました。二百一人から四百人までが百八十五万円でございます。ちょっと数字を持ち合わせておりませんが、約五百人規模の場合でございますと一般設備が二百万円ちょっとになるかと思います。それに四十九万四千円の加算があるという意味でございます。総計約二百五十万。

小沢貞孝民社党

○小沢(貞)分科員 約二百五十万。実際にこれをつくるには幾らかかるんでしょう。

加戸守行文部省体育局学校給食課長

○加戸説明員 これも市町村の体制それから設備の内容等によっていろいろの差がございますけれども、実際問題としましては補助単価をある程度上回る金額で実施されているのが実態であろうか。その上回る率につきましては、それぞれの規模によって違いますけれども、二、三〇%程度上回るものから五、六〇%程度上回るもの、さまざまでございます。

小沢貞孝民社党

○小沢(貞)分科員 それから、新しいこういう制度発足に当たって、まだ予算も通らぬ、何も通らぬということなんですが、いずれにしてもことしは希望が出ていますか。

加戸守行文部省体育局学校給食課長

○加戸説明員 現在の市町村からの申請を、都道府県を通じましていろいろ書類、意見等伺っている段階でございますが、現段階におきまして約六百校を超えます米飯関係の申請が出てまいっております。

小沢貞孝民社党

○小沢(貞)分科員 そうすると、ことし七億前後だったでしょうか、たしか予算があるはずだと思いますが、それで充当できますか。あるいはこれ、ことしは予算がないからだめだから来年回しということになるでしょうか、全部これを救済することができますか。

加戸守行文部省体育局学校給食課長

○加戸説明員 現在の状況把握によりますれば、本年度米飯施設費関係としまして五億八千万円の計上をいたしたわけでございますが、その枠内において希望どおりの消化が可能だという状況でございます。

小沢貞孝民社党

○小沢(貞)分科員 大臣、やはり予算をとっただけ消化できるということは、希望が余り出てきていないみたいに——文部省関係だけのお話を聞けば、五億八千万ぐらいはあるかなと思って、あったら、希望が出てきてみたらこれオーバーしちゃって、どんどんまだ、ぜひ来年にということだか、もっと予算を追加ということにならぬみたいだから、さっき大臣うんと力を入れてくれた学校給食の宣伝普及というのは、どうもまだ文部省の非協力があるのか、文部省も相当協力してくれていると思うんだが足りないような気がするが、どうでしょうかね。五億八千万だけで、希望全部を入れちゃってまだ余りそうなみたいないま御答弁だったんですが……。

加戸守行文部省体育局学校給食課長

○加戸説明員 実は現在、米飯給食を実施しようとする学校の希望数は非常に多いわけでございまして、学校給食を実施しております完全給食実施校のうちの四九%に上っております。ただ実態的に見まして、回数が少ない学校がございますので、当面現在の設備を使ったままの形で、とりあえず米飯をスタートさせてみようという学校がかなり多い。そういう意味では、設備の整備というのは回数がふえるに従って年次的に伸びてくるのではないか、そういう予想をしておるわけでございます。

小沢貞孝民社党

○小沢(貞)分科員 いずれにしても、消費拡大に文部省もよう力を入れていただきたいと思いますが、実はこれはくどいようですが、いまお手元に表を差し上げたわけです。これは価格体系が、麦から米へという価格体系にどうしてもなっていないという、その根本ができていないために米の消費拡大ができないわけです。こう言えば、麦の消費価格をうんと上げろみたいにとられるかもしれませんが、米の消費価格をうんと下げても、そこはどっちも言いませんが、麦対米の価格比が余りにも違い過ぎる。いまお手元に表を差し上げましたが、たとえば昭和三十五年のときには、輸入の小麦が一番上の欄の左の端、トン当たり二万六千百十九円、三番目の輸入小麦の政府売り渡し価格三万六千六百二十七円、だからこれは一番右の欄で対米価比八二・八%、こういうわけです。要するに小麦に対して米の値段が八二・八%。ところがだんだん下へ来ると、一番下の欄へ来ると四一・四%、こういうわけですよ。総括質問のときにこの表を出したんだけれども、あのときは時間もなくてあれだったんだけれども、要するに一番右の欄は、麦が米に対しての値段です。最初の三十五年のときには小麦を使っても約八割三分だったが、最近になったら四割一分というのだから、これじゃ米を食べろということにならぬわけです、この価格表は。これじゃ麦を食べろ麦を食べろということで、米の消費拡大にはならぬわけです。どっちでもいいです、消費者麦価をうんと上げろとは私は申し上げませんが、この価格差をなくさなければ何としても米の消費拡大にはならぬ。学校へ行ってパンを食べるより御飯の方がどうでございますかと聞くと、それは一円や二円のことを言うわけです、あのPTAの方だから。だからこれを直しさえすれば米の消費拡大はもうもりもり進んでいく、こう思うわけです。十五年前には米に対して麦は約八割三分の値段だったが、いまは四割一分の値段、麦の方は半値にしてしまっているから、だから消費者米価をうんと下げる。それも結構です、下げても結構です。とにかく何かバランスをとることをしなければ、この根本にメスを入れなければ米の消費拡大はできません。それで安い麦を外貨を使って外国からたくさん輸入しなければいけない。価格政策上それが出たのじゃ大臣だめだと総括質問のときにも申し上げたけれども、時間がなかったので舌足らずだったと思います。  もう一つのこの小さい表、これはみんな政府の出した資料です。「主要日用品の消費者価格 昭和五十年六月政府資料」一番上の欄の右の方です、三十五年対五十年の四月、上昇割合、これを比較した場合に、米の上がり方は二四一%、麦の上がり方は一八〇%、こういうことであります。一般諸物価は、理髪料八六五%、パーマネント代が六五八%、私鉄運賃四〇〇%、週刊誌五〇〇%、映画観覧料八〇八%という中にこういうことであります。だからこれは福田農林大臣だか大蔵大臣時分から、麦を食べろ麦を食べろという価格政策をやってきたんではないか、こういうようにしか価格政策上からは見えないわけであります。どうでしょう、大臣。

安倍晋太郎自由民主党農林大臣

○安倍国務大臣 いまお示しになりましたように、麦の政府売り渡し価格は現在大幅な逆ざや状態にあるにもかかわらず、昭和四十八年十二月から据え置かれておるということで、米に対しましていわゆる対米比価は相対的に非常に割り安になってきておることは事実でございます。こうした逆ざやの状態をそのままにしておくということはこれは財政上の問題だけではないわけで、財政上からいきましても五十年に千三百七十五億、五十一年が八百五十七億の赤字ということになるわけでございますが、この財政上の問題からだけでなくて、やはり外国の農産物に対して補助をしているというふうな結果論にもなるわけでございますから、これはやはり米との対比をバランスをとっていくということが必要にもなってくる。  また、いまお話しございましたように、米の消費拡大ということは、これは農政上から見ても非常に大きなわれわれに課せられた課題であるわけでございます。学校給食も、そうした米が余っておるからということでなくて、わが国の農産物であるところの主食である米の消費拡大を図っていくことが、これからの食生活を考えてみましてもあるいは自給政策を推進する上におきましても非常に必要だということでわれわれは考えておるわけであります。  したがって、そういう立場でせんだって二〇%上げました。二〇%上げたことによって対米比価が四一・四から四六・九まで上がったわけではございますが、今後ともそうした対米比価のバランスをとるためにわれわれは努力をしていきたい、こういうふうにも思っておるわけでございます。ただ、麦につきましては、国民生活の中に麦の消費というものも相当定着をしておるということもわれわれは十分配慮してこれは対処をしていかなければならない、こういうふうに考えるわけであります。

小沢貞孝民社党

○小沢(貞)分科員 時間で、終わります。

伊東正義自由民主党

○伊東主査 これにて小沢貞孝君の質疑は終了いたしました。  以上をもちまして本分科会の質疑は全部終了いたしました。

伊東正義自由民主党

○伊東主査 この際、お諮りいたします。  昭和五十一年度一般会計予算中、経済企画庁所管、農林省所管及び通商産業省所管、並びに昭和五十一年度特別会計予算中、農林省所管及び通商産業省所管に対する討論採決は、先例によりまして予算委員会に譲ることといたしたいと存じます。御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

伊東正義自由民主党

○伊東主査 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。  これにて本分科会の議事は全部終了しました。  これにて散会いたします。     午後五時三十七分散会

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