法務委員会 第4号
- 発言数
- 83 件
- 登壇者
- 4 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1976/03/05
会議録
○大竹委員長 これより会議を開きます。 お諮りいたします。 本日、最高裁判所田宮総務局長、矢口人事局長から出席説明の要求がありますので、これを承認するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○大竹委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 ————◇—————
○大竹委員長 内閣提出、裁判所職員定員法の一部を改正する法律案を議題といたします。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。諫山博君。
○諫山委員 昨年私は、東京地方裁判所で裁判所の職員の仕事の実態、定数の状況を調査いたしました。ことしは福岡地方裁判所で同じような調査をしたのですが、裁判所の職員が大変な重労働をさせられている、そのためにさまざまな問題が起こってきているということがわかりました。 福岡地方裁判所の調査のときに、全司法福岡高裁・地裁分会の発行している「こぶし」という機関紙をいただいたのですが、これは福岡支部が健康に関する調査を行って、その中間報告が発表されております。 昨年の十一月二十六日現在、百六十七名について調査したところが、「非常に忙しい」と回答した人が四十四名、「忙しい」と回答した人が六十九名、回答総数の六九%が「非常に忙しい」あるいは「忙しい」という回答を寄せているという数字が出ています。 健康状態の調査に対しては、「病気がち」「なんとなく疲れる」と答えた人が十八名、さらに四十一名、この一年間に定期健康診断、特別健康診断でチェックされたと答えた人が三十九名という数字が出ています。結局健康状態では三五%の人が異常を訴えているという数字です。 いま何を望みますかという質問に対しては、百四名、六二%の人が人員増を希望するということを言っております。そのほか健康診断をもっと頻繁にやってもらいたいとか、昼休みが完全に休養できるようにしてもらいたいとか、職場環境の改善、法廷の開廷時間の短縮、さまざまな要望が寄せられていますが、それにしても、いわば、諸悪の根源のようにみなされているのが人員不足だというのが、つい最近の福岡高裁、福岡地裁の全司法分会の結論です。 そこで私は、このたびの法案を審議するに当たって、いまの裁判所職員の人員配置が適正なものであるかどうか、これをいろいろな角度から検討してみました。職員が苦痛を訴えている実情から見て、大変不足しているらしいということはわかるわけですが、科学的な分析をしてみたということで、いろいろ最高裁判所にも資料をお願いするし、全司法労働組合からも資料を要求したわけですが、結局科学的な分析ということになると非常にむずかしいということがわかりました。法務省が作成した「裁判所職員定員法の一部を改正する法律案関係資料」を見ますと、たとえば裁判所の件数がどうなっているのか、民事の新しい件数、刑事の新しい件数、これがどういうふうに変動しているかというような統計は出ていますが、職員の労働量という点から見てどういう変化が出てきているのかということはさっぱりわかりません。 そこでまず質問したいのですが、いま挙げた資料の4「裁判官以外の裁判所職員の定員・現在員等内訳」というのがありますが、この中で官職別が列記されています。書記官が最高裁判所で現定員何名、現在員何名、欠員何名というふうに出ているし、地方裁判所でも現定員、現在員、欠員ということで数字が列挙されております。裁判所には書記官の資格を持ちながら書記官の仕事をしていないという人がたくさんおられるそうですが、このような人が何名ぐらい全国でいるのか。そしてこの人たちはこの表の中では書記官の中に類別されているのか、それとも他の官職の中に織り込まれているのか、まずこの点をお聞きしたいと思います。
○矢口最高裁判所長官代理者 書記官の資格を持っておって、現実には事務官という方が千数百名ございます。大部分は事務官として計上をされております。
○諫山委員 書記官の現定員、現在員、これが法務省からいただいた資料と全司法からいただいた資料が食い違っているのです。これはただ計算上のミスというのではなくて、統計のとり方が違うのではなかろうかと思ったのです。全司法の場合は、書記官の資格は持っているけれども、実際は書記官の仕事をしていないという人については、書記官として挙げていません。ところが法務省からいただいた資料では、書記官の資格を持っているけれども、実際は事務官の仕事をしている、こういう人がどれだけか書記官の数字の中に織り込まれているそうですが、それは何名ぐらいでしょうか。
○矢口最高裁判所長官代理者 書記官と事務官を兼務しておる人があるわけでございまして、そういう人は書記官ということで計上されておりますので、その辺で数字があるいは違っておるのかという感じがいたします。
○諫山委員 その人数はわかりませんか、その人数がわかれば全司法調査との差が説明できると思いますが。
○矢口最高裁判所長官代理者 数字が刻々変わっておりますので、正確な数字は申し上げかねますが、大体二百数十名ぐらいあるのではないかというふうに考えております。
○諫山委員 そうすると、書記官の資格は持っているけれども、書記官の仕事は全くしていないという人は書記官の現在員の中には織り込まれていませんか。
○矢口最高裁判所長官代理者 織り込まれておりません。
○諫山委員 全司法の調査と最高裁判所の調査の数字が違うことはおわかりでしょう。違うとすれば、どこからその違いが出てきているというふうにお考えになっていますか。
○矢口最高裁判所長官代理者 全司法の調査の数字というのを私どもよく存じ上げておりませんので、ちょっとそれを検討させていただきませんと、正確には申し上げかねるわけでございます。
○諫山委員 裁判所の人員問題というのは、しばしば全司法から要求として提起されているし、全司法もそれなりの根拠に基づいて欠員を計算していますから、これはぜひ調査していただいて、自分たちがもう調査したのだからということで事足れりとしないことが大事だと思うのです。とにかくたくさん食い違いが出てくるのですが、大ざっぱに言いますと、欠員の数は全司法の資料の方が多いことになっている。 そこで、私は地方裁判所の書記官についてもう少し質問しますが、裁判所ごとの現在員と現定員はどうなっているのかということを知りたいと思って、ずいぶん前から調査をお願いしているのです。たとえば全国の地方裁判所で定員が四千八百四十五名だ、現在員が四千七百四十八名だという数字は出ておりますが、全国の地方裁判所別にこれを配分していけばどうなるのかということをぜひ私は知りたい。そうでなければ、たとえば裁判所ごとのバランスがどうなっているのか、ある裁判所では定数をふやす、ある裁判所では定数を削るというようなことが当然起こり得ると思う。それが本当に合理的にやられているかどうかの判断の資料がないわけです。これはどうなっているのでしょうか。
○田宮最高裁判所長官代理者 適正、迅速な裁判の実現のために、事務量に相応したところの適正な人員配置というものはもちろん根本的な問題でございます。私どもの方といたしましては、いろいろなデータ、主として事件数ということになりますが、そういうものに基づきまして、それぞれの庁におけるところの人員というものを考え、それを決めておるのでございますが、この人員は年度当初におきましてそれぞれの庁に御連絡申し上げてございます。 ただ、御承知のように、裁判はどうしても事件によってその事務量が絶えず変動しているということでございますし、他方また、書記官それから家裁調査官、速記官というように一定の資格を持っている職員の場合には、たとえば途中でやめたとかいうような場合でも直ちにこれが補充できないという状況にもございます。また一方、たとえばある庁で大量に事件がふえたというような場合には、またそこでもってそこの配置人員を変更するということも絶えずやっておりますので、そうした関係で、現段階におけるところの全国各裁判所の配置人員というふうに申しましても、それはまた直ちに変動するという可能性を持っております。そういうような関係で現在員とそれから配置人員との正確な比較というものは的確に把握するということが困難でございますので、特にそれをある時点において配置人員はこうであるということを公表していない、こういうことでございます。
○諫山委員 地方裁判所ごとの定数というのはあるのですか、ないのですか。
○田宮最高裁判所長官代理者 各地方裁判所ごとに必要人員というものは決めてございます。
○諫山委員 いわゆる定数というのは各地方裁判所ごとに決められておる。そしてそれをすべて合計したのがここにあらわれておる数字ということになりますか。
○田宮最高裁判所長官代理者 原則的には予算定員と配置人員の合計は合うわけでございますが、たとえば当初から欠員が予想されて、その充員の見込みがさしあたりないというような職種、たとえばこれは速記官でございますが、このような場合には、仮に予算定員を配置人員として決めましても、いつまでもそれは空の定員ということになりますので、こういうようなものにつきましては、充員の見込みが立った場合に、その都度、必要とする当該庁に対して配置人員をふやしていく、こういうことになっておりますが、原則としては予算定員と配置人員の合計は一致する、こういうことでございます。
○諫山委員 私がいま知りたいのは、定員と実人員の関係がどうなっておるかという問題ではなくして、定員というのは各地方裁判所ごとに決められておるのではないですか、それの総合計がここに出ておる数字ではないですかということなんですが、どうでしょう。
○田宮最高裁判所長官代理者 そういうことでございます。
○諫山委員 そうしたら、地方裁判所ごとの定数をぜひお知らせいただきたいと思います。そうでなければ職員の配置が本当に実情に合っておるのかどうか、適正なのかどうかということを判断のしようがないのです。たとえばこの間、私は福岡地方裁判所でいろいろ話を聞いたのですが、裁判官の定数が削減されるらしい、そうすれば恐らく、福岡地方裁判所の書記官、事務官も削減されていくのではなかろうかというようなことが言われております。そうすると、裁判所全体の定数というのはここで決まるとして、福岡地方裁判所でそういう措置をすることが正しいのかどうか、当然私たちとしてはこれを検討せざるを得ないわけですが、検討する資料がないのです。福岡地方裁判所の定数はどうなっておるのか、実人員はどうなっておるのか、仕事の量はどうなっておるのか、こういう問題について資料が全く公表されていないからですが、その点はいかがでしょう。
○田宮最高裁判所長官代理者 福岡の場合でございますが、福岡でお調べと思いますが、福岡の地方裁判所の本庁がかなり事件が減少しておる反面、高等裁判所の方が若干ずつ負担が重くなっておると事件数の上から見られるわけでございます。そのような関係で、地裁の裁判官を高裁の方に変えるというのも一つの方法ではないか。それは福岡の地区の内部においてそういう措置も可能ではないかというふうに考えられるのでございますが、これはいずれにいたしましても、当該地方裁判所と高等裁判所のお話し合いということにもなりますし、私ども配置人員を決めるのにつきましては、現地の事情を十分考え、また現地の意見も十分参酌した上で配置人員を変更するということをやっておりますので、福岡の地裁と本庁の間でどういうふうな配置人員の変更をやるかということについては、最終的に現地裁判所の間でお話し合いがまだ決まっておりませんので、現在のところ最高裁の方から積極的にこうしろというふうなことは考えておりません。
○諫山委員 私は、福岡地方裁判所は一例として挙げただけであって、福岡地方裁判所から減員することが合理的かどうか、適正妥当であるかどうかという問題を判断する資料がないではないかと聞いておるのです。いまの御説明では、福岡地方裁判所と福岡高等裁判所の仕事量の対比という問題は提起されておりますが、それでは全国的にはどうなっているのか、全国的な水準から見て、福岡地方裁判所の仕事量あるいは職員の数はどうなっているのかというようなことは、幾ら聞いても説明がされませんから判断のしようがないのですね。私は、何も福岡地方裁判所のことを直接問題にするのじゃなくて、この例でもわかりますように、裁判所ごとの定数、裁判所ごとの実人員というのが公表される必要がある、全司法もこの問題を要求している、どうしてこれが公表されないのだろうかということなんです。 私がなぜこんなことを聞くかというと、人員の配置は裁判所に任しておけ、全司法にとやかく言わせる必要はない、国会でもそこまで審議してもらわなくてもいいというような態度としか受け取れないわけです。本当に私たちに裁判所の人員配置が適正妥当であるかどうかを検討していただきたいなら、やはりその資料を提供していただきたいということをお願いしているわけです。どうでしょう。
○田宮最高裁判所長官代理者 当該裁判所が非常に負担が多いかどうかという点につきましては、私ども種々の資料によりまして配置人員を決めておるわけでございます。したがいまして、全国的な裁判官一人当たりの負担量とか、書記官一人当たりの負担量というのは、全国的なある程度の数字は持っておるのでございます。たとえば書記官の場合でございますと、全国平均いたしまして大体週に一・五開廷ぐらいが、平均でございます。もちろん事件の内容によってそれぞれ違いますけれども、そういうふうな数字もございます。したがいまして、たとえば福岡の場合にそれが週に一・三開廷もしくは一・二開廷ということになりますと、これは全国の平均から見てそう負担が重いとは言えないのではないかというふうに考えられるわけでございます。裁判官の場合も同じでございまして、裁判官の一人当たりの負担量というものもこれもある程度、いろいろな角度から検討しているのでございますが、そうした観点から見まして、全国の裁判所が同じような適正な事務を負担するように私ども常々考え、そのような方向で配置人員を考えている、こういうことでございます。
○諫山委員 書記官について質問していますが、全国の地方裁判所の書記官の現在員と現在定員というのが発表されている。しかし地方裁判所ごとのこの数字はわかっているけれども発表はしないというのが結論ですか。
○田宮最高裁判所長官代理者 各裁判所におきますところの配置人員といいますのは、先ほど冒頭に申し上げましたようにその都度、絶えず事件の変動その他によって変わってございますので、その変更につきましてはその都度各裁判所に通知してございます。このようにして、配置人員は裁判所といたしましては内部的なものでありまして、これを特に公表しなければいけないというふうにはいまのところ考えておらぬのでございます。
○諫山委員 時期によって人員が変動する、これはあたりまえのことで、全国的な統計も当然その影響が出てくるし、私がいただいた資料は「昭和五十年十二月一日現在による。」と書いてありますから、時期の変動については、基準の時期を設定すれば済むことです。問題は、全国の定数、実人員は示すけれども、裁判所ごとの定数、裁判所ごとの実人員というのは内部資料だから公表しないというのが本音だということにならざるを得ないと思うのですが、これでは人員問題は最高裁判所に任しておけ、外部からいろいろ議論してもらわなくてもいいという姿勢にならざるを得ないですよ。これでは本当に私としては、いまの配置が客観的に合理的かどうかということを判断のしようがないというふうにしか言わざるを得ないのです。 もう一つ、次の問題として、官職別で秘書官、書記官、家裁調査官、事務官、その他という分け方になって、速記官、廷吏というのが出てきません。速記官とか廷吏とかいうのは「その他」の中に入っているのでしょうか。
○田宮最高裁判所長官代理者 入ってございます。
○諫山委員 私は、速記官、廷吏の定員と実人員の関係を「その他」という一括した数字ではなくて、特定してお知らせ願いたいということも要望していたのですが、これはできないのでしょうか。
○矢口最高裁判所長官代理者 速記官の欠員状況につきましては、かつても当委員会等でお尋ねがございまして申し上げたことがあろうかと思いますが、現在のところ予算上に決められております定員が九百三十五名でございまして、そして現在二百三十名ほどの欠員がございます。
○諫山委員 これは最高裁、高裁、地裁、家裁、検察審査会と分けられているわけですが、この表に従って速記官の現定員と現在員がどうなっているのか、後で結構ですから資料をいただけませんか。
○矢口最高裁判所長官代理者 御承知のように、速記官は供給源が非常に限られておりますので、そういったことに相なっておりますが、現在それがどこにおるかというようなことについては、後刻お手元まで資料を差し上げたいと思います。
○諫山委員 そうすると、ここに分けられているような裁判所ごとの現定員と現在員というのは資料として提供しないということですか。
○矢口最高裁判所長官代理者 そこに組織別に分けられておりますのはトータルでございますかち、全部足しますとそういうことになるわけでございますが、速記官というのは非常に限られた配置をいたしておりますので、現在の速記官に関する限りは、私どもの方でわりに正確に把握できるわけでございます。一人欠けましてもすぐわかるわけでございます。そういうことで、あと埋めるといいましても現地で埋めるというわけにはいかない問題でございますから、数が非常にはっきり把握できますので、ほとんどきょう現在の正確なものに近い数字がお出しできるのじゃないだろうかということでございます。
○諫山委員 廷吏についてはいかがですか。
○矢口最高裁判所長官代理者 廷吏になりますと、これは現地でそれぞれ採用いたしますので、なかなか正確な数字が把握できにくいということでございます。
○諫山委員 速記官については裁判所ごと、たとえば東京地方裁判所、福岡地方裁判所、こういう裁判所ごとの現定員と現在員は資料としていただけますか。
○矢口最高裁判所長官代理者 この予算上の定員というのは、はっきりと九百三十五名ということで決まっておりますが、供給源が先ほども申し上げましたように、速記研修部を卒業しなければその資格がないわけでございまして、民間でも養成をいたしておりませんので、いわば一手販売という形になっておりまして、大体供給可能人員ということがすなわち現在員であり、その現在員がその庁の速記官の定められた数ということで、現在員さえ各庁別に申し上げればおわかりいただける。その間の差というものは、もし何らかの事情で途中で退職するというようなことになりますと、それは欠員という形ではなくて、その庁にはそれだけしか速記官がいないのだということになるわけでございます。よそから持っていこうといたしましても、供給するもとがないわけでございます。それは四月に速記研修部を卒業する人でもってまた新たに配置を決めていくよりほかしようがない、こういうことになっております。
○諫山委員 いま私たちが審議しておる法案は裁判所職員定員法の改正ですね。この法律に基づいて定員というのは決まっているわけですね。ただ、実際の職員の数がこれに見合うかどうかというのはこれは別問題。 そこで、書記官の定員も決まっていると聞いていいですか。
○矢口最高裁判所長官代理者 この書記官の場合も、先ほどもちょっと申し上げましたように、事務官の中で書記官の資格のある方が千人以上もあるわけでございます。そういうことで、現地の裁判所でその事務の繁閑というものを勘案されまして任命される、あるいは事務官の方に転用されるということがございますので、そういう意味では、トータル人員というものは最終的には出てまいりますけれども、各庁幾ら、幾らなければいけないという形ではちょっと把握しにくい、こういうことでございます。
○諫山委員 書記官は事務官と兼ねている人がいるからそういう問題が出てくるという御説明のようですが、速記官にはそういう問題は起こりませんね。速記官の場合は全国で何名いなければならない、どの地方裁判所には何名いなければならないというような、いわゆる定数というのは決まっているんでしょう。
○矢口最高裁判所長官代理者 速記の需要というものは相当な需要があるというふうに考えております。現在の訴訟の記録ということで、なるべく正確な記録が要るということでございますので、そういった需要は相当大きいということでございます。しかし、今度は供給し得る速記官には限度があるということも、先ほど来御説明を申し上げたとおりでございます。しかも、それでは需要が増大した場合に供給に限度があれば、一人の平均事務量を需要に見合うだけどんどんふやしておるのかというと、実はそうではないわけでございます。速記官の平均事務量というものは、本人の健康とかあるいは速記官の最も正確かつ能率的な活用という意味におきまして、本人の事務量というものを相当厳格にしぼっておるわけでございまして、たまたま仕事があるからといって平均の二倍も三倍も働かせるということはいたしていないわけでございます。そういたしますと、需要と供給の間にどうしてもギャップが出てまいります。そういったギャップは、大都会等において部外の速記等の利用できるもの、そういったものには部外の速記を利用することによって埋めていく、こういう形をとっておりますので、そういう意味では、速記官は現在裁判所の手持ちの速記官としてはこれだけしかいない。これを現実にこういうふうに各庁に配っておる、こういうことがあるだけ、こういうことになるわけでございます。
○諫山委員 私はもっと簡単なことを聞いていたのですがね。裁判所の速記官というのには法律で定めた定数があるはずだ。そして実際の速記官の数も特定している。それは公表できますか。
○矢口最高裁判所長官代理者 先ほど来申し上げましたように、九百三十五名という速記官が認められており、それに対して二百三十名の欠員がある。その差というものが現在員だ、こういうことになるわけでございます。
○諫山委員 その数字は地方裁判所ごと、あるいは各家庭裁判所ごとに資料をいただきたいと思うのですが、いかがでしょうか。
○矢口最高裁判所長官代理者 多分お届けできると思いますが、ちょっとあるいは猶予期間をいただくかもしれません。
○諫山委員 速記官の人たちが非常に重労働で職業病も出てきていることは御承知だと思うのですが、地方裁判所ごとのこの定数と実人員の関係というのが、全司法に言わせればさっぱりわからないと言うんですよ。全体として非常に足りない、全体として非常に労働過重になっている、これはわかるけれども、各裁判所ごとの実態はどうなっているのかというのがなかなかわからないということを聞いておりますし、それはもっともなことだと思いますから、ぜひ日本の裁判所全体の定数と実人員ではなくて、それぞれの裁判所ごとの数字をなるべく早くお示しいただきたいということを要望します。 それから、裁判官の資格を持っていて裁判事務をしていない人がたくさんおられると思いますが、どのくらいの数、全国でおられますか。
○田宮最高裁判所長官代理者 裁判官で裁判をしていないのは、われわれ事務総局には四十四名でございます。それから各高等裁判所の事務局長がございましてこれが八名でございます。このように全然裁判と関係のない分野で裁判官がいるというのは合計いたしまして五十二名ということでございます。
○諫山委員 その人はこの資料の中では事務官の中に含ませられていますか、そうではありませんか。
○田宮最高裁判所長官代理者 この司法行政にもっぱら従事している裁判官もそれぞれ身分は裁判官で、地方裁判所の判事、家庭裁判所の判事というように、まあ俗な言葉で言えば本籍地を持っておりますので、裁判官の方に全部実数として入っているわけでございます。
○諫山委員 そうすると、事務官の過員が三百八名となっているけれども、この中には裁判官の資格を持っている人の数字は含まれていないということになりますか。
○田宮最高裁判所長官代理者 そのとおりでございます。
○諫山委員 私がいただいている資料では、職員の数が適正かどうかということを判断する資料として、民事、刑事の新受事件数というのがあります。これを見ると、何か事件の数だけで仕事の量がはかられているような感じを受けるのですが、全司法の人に聞くと、いやそんなことじゃない、たとえば業務上過失事件は何点とか道路交通法違反は何点とか、それぞれ仕事に応じて点数が決められ、その総合計で仕事の量が計算されているようだ、しかしこれは裁判所が一方的にやっていることで全司法にはさっぱりわからないというふうな説明がありますが、そこはどうなっているのですか。仕事を事件の件数だけで計算するとなれば余り合理的ではないと思うし、その実情はもっと職員の人がわかるように説明する必要があると思うのですが……。
○田宮最高裁判所長官代理者 裁判所の事務量をはかる最も典型的なものは事件数だということでございますが、御指摘のように、事件のうちでも訴訟事件とかそれ以外の保全、執行、督促、略式、令状といったような事件もございます。それからまた、同じ訴訟事件と申しましても、通常の貸し金訴訟のようなもののほかに、最近のように公害、行政、労働、工業所有権、それから刑事の場合ですと公安、学生事件といったようなものもございまして、同じ訴訟事件であってもそれぞれウエートが違うわけでございます。私ども一応訴訟事件というものを中心として負担事務量というものを考えておりますが、もちろん訴訟事件とそれから先ほど申しました保全、督促といったような比較的簡単に処理されるような事件との間にはある程度比重を考えまして、たとえば略式事件一件をそのまま訴訟事件一件と数えるようなことはしてございません。もちろん数字的にもいろいろ検討する材料は持っておりますが、それ以外にも、そうした同じ訴訟事件であっても複雑、困難な事件の場合にはどの程度勘案するかということも検討しておりますし、それからさらに新受事件を一応基準にしておりますけれども、未済事件が非常にたまっているというような場合には、同じ事件を処理する場合でも非常に回転が遅くなる。したがって、また負担が重くなるということもございますので、未済事件がどの程度累積しているかというようなことも加味して、そういうような角度からいろいろな面を考慮いたしまして、すべて裁判官が同じような負担になるように鋭意検討、努力している、こういうことでございます。
○諫山委員 それを合理的に調査するために、点数制がとられて、それぞれ点数の配分がされている。これが公表されると、職員の配置が適正かどうかというのが判断できると全司法では言っているし、私もそのとおりだろうと思うのですが、その点は公表してあるのでしょうか。
○田宮最高裁判所長官代理者 その点は特に公表してございません。実は、これは昭和三十年の終わりごろでございますが、実態調査というものをやりました際に一応それをまとめた数字的なものはございますけれども、御承知のように、同じ訴訟事件と申しましても、事件の種類によって非常にウエートが違いますので、単に算術的に訴訟事件一件はこれの何件と勘定するというようなこととしてすべて負担を決めるわけにもいきませんので、一応の参考にはする場合もございますが、現在では、これを使って算術的に簡単に計算していくというようなことはやっておりません。
○諫山委員 そういう資料、こういう基礎で適正人員を割り出しているんだ、こういう根本資料に基づいて、たとえばどこそこの裁判所の人数を減らしてどこそこに回す必要があるんだというようなことを最高裁判所だけでやるのじゃなくて、もっと公表して、たとえば職員の批判にもさらす、国会でも審議させるというような措置をとった方がいいのじゃないですか。そうでないと、何か秘密主義でさっぱりわからないのですよ。ですから、そういう資料をもっと公表するということは検討されませんか。
○田宮最高裁判所長官代理者 何分にも裁判におけるところの事件と申しますのは、普通の仕事のように一つ一つの事件が同じものだという前提に立つわけにいきませんので、したがっていろいろ数字的な基礎というものもございますけれども、最終的にはきわめて自由裁量的な分野がございます。したがいまして、そのような数字が決定的なものでございませんし、また現に私どもその数字を絶えず使って算出しているということでもございませんので、その点は御了解いただきたいと思います。
○諫山委員 要望として、なるべくこういうものは皆の批判にさらすという措置を検討されるようにお願いします。 検察審査会の現定員と現在員との欠員数字が出ているのですが、これを見ると、欠員は余りないんですね。ところが、実際の仕事を見ると、検察審査会の職員でありながら検察審査会の仕事に専従している人は三分の一くらいだ。ほかはよその仕事が忙し過ぎるから応援に駆り出されているというふうに聞きましたが、実態はそうですか。
○田宮最高裁判所長官代理者 検察審査会の職員の執務の実態については詳細把握してございませんけれども、検察、審査会の事件がまんべんなくあるものではございませんので、したがいまして、検察審査会の事務に多少余裕があるというような場合には、一般の裁判所の事務の方の手伝いをしているということはございますが、私どもといたしましては、検察審査会の仕事を適正、円滑に行うためにはこれだけの人員は必要だということにしてございますので、指導としては、検察審査会の職務に専念するようにということで指導してきておるのでございます。
○諫山委員 いただいた資料では、検察審査会の現定員、現在員、欠員、余り問題のないような数字になっているのですが、実際はなかなかここに書かれているようなきれいごとではないということのようだし、これは検察審査会以外の職場が忙し過ぎるということの反映として出てきている現象でもあると思うし、検討を要することではなかろうかと思います。 次に、簡易裁判所のことですが、簡易裁判所の全部事務移転というようなことがずっと行われているそうですね。たとえば函館地方裁判所管内の木古内簡裁で全部事務移転がやられた。三名職員がいたけれども本庁に回した。どういう結果になっているかというと、法律的には木古内簡易裁判所というのがあることになっているけれども、実際は木古内簡易裁判所は閉鎖している。木古内簡易裁判所を利用しようと思ってその庁舎に行っても、簡易裁判所を利用できない、こういうことです。これは全司法に言わせれば偽装閉鎖だ。形は簡易裁判所が残っているけれども、実際は簡易裁判所はない。国民は簡易裁判所を利用できない、こういう状況になっている。これは木古内だけではなくて、すでにもういままでずいぶん例があるというふうに聞いております。そのとおりだとすればまさにこれは脱法行為であって、簡易裁判所を廃止するのは法律によるわけで、その法律的な手続をとらずに事実上裁判所の内部のやりくりで裁判所を閉鎖していく、国民が利用できないようにするということのように理解せざるを得ません。もっともこれは将来は簡易裁判所として復活する予定だということをたてまえにしているそうですが、実際は大部分は復活していないという実情も聞いたのですが、いかがでしょう。
○田宮最高裁判所長官代理者 簡易裁判所の事務移転でございますが、これは御承知のように、裁判法三十八条によって、特別の事情によって当該簡易裁判所で事務がとれないという場合には、そこの事務を他の簡易裁判所に移転をするということでございまして、したがって特別の事情が解消されますと、もとに戻るということでございます。 一方簡易裁判所の廃止ということになりますと、これは裁判所の適正な配置、統合の問題でございまして、簡易裁判所が廃止されてしまえばその裁判所はなくなるわけでございますが、事務移転の場合には、あくまで裁判所においてそうした特別の支障がなくなった場合には戻るということでございます。 木古内簡易裁判所の場合も非常に庁舎が老朽化いたしまして、本来は建て直すべきでしょうが、現在の敷地が非常に湿地帯で悪いところで、他に適当な土地もない。冬は積雪で非常に危険であるというような状況でございますので、さしあたり函館簡易裁判所の方に事務を移転したということでございます。
○諫山委員 たてまえはそういうことのようですが、実際は長い間店じまいのまま、実質的には長期間にわたって廃止されたと同様という状況が出ているそうですが、一番長いのでそういう偽装閉鎖的な店じまいがどのくらい続いておりますか。その期間です。
○田宮最高裁判所長官代理者 事務移転をしている庁の中には、最初から庁舎がないために事務移転をしたところでございます。一度簡易裁判所を設けて執務をいたしましたけれども、特殊な事情によって事務移転をしたというもののうち、最も古いのは昭和二十四年の四月に宝塚簡易裁判所というのがございます。
○諫山委員 昭和二十四年といえばまた驚くほど古いわけですが、それは法律的には簡易裁判所があることになって、実際は仕事をしていないのですか。
○田宮最高裁判所長官代理者 制度的には簡易裁判所がありますけれども、事務移転ということで、宝塚簡易裁判所で事件の処理はしていない、こういうことでございます。
○諫山委員 それは脱法行為じゃないですか。十年にもわたるようなところは、ほかにどういうところがありますか。
○田宮最高裁判所長官代理者 十年以上を拾いますと、横浜管内でございますが、横浜南簡易裁判所、津久井簡易裁判所、それから和歌山のすさみ簡易裁判所、それから名古屋の西枇杷島簡易裁判所、愛知横須賀簡易裁判所でございます。
○諫山委員 そういうところは簡易裁判所としては必要なくなっているのですか。それとも必要ではあるけれども、何らかの特別の事情で店開きをしていないのですか。
○田宮最高裁判所長官代理者 これらの裁判所は、いずれも戦後簡易裁判所制度ができまして早急に簡易裁判所をつくったのでございますが、庁舎等がございませんので、たとえば市役所の一部を借りていたとか、それから民家を借りてやっていたというような状況があったわけでございます。それで、そのような建物が非常に腐朽して今後使うことができないといったような状況、それからまた貸し主の方からその建物をあけてくれといったような状況、しかし反面、それでは直ちに建て直すための適切な敷地が得られなかったというような関係でいずれも事務移転したものでございます。その後事件の関係、それから特に、大体過疎地帯でございますので、人口等も減った関係もございます。それから、その後急激に交通事情が好転しておるといったような状況もございます。そのようなことで、早急にそこに土地を確保して新たに建物を建築するという必要性というものも、緊急性がやや少ないというようなことで今日まで来てしまった、こういうことでございます。
○諫山委員 そういう簡易裁判所というのは、裁判所の職制上というか、機構上は簡易裁判所として残っていることになっているわけですね。何々簡易裁判所という看板は下げていますか。
○田宮最高裁判所長官代理者 木古内のように、現在まだ庁舎が残っているようなところは看板は残っておりますが、先ほど申し上げましたように、すでに建物が壊されてしまったとか、建物を返してしまったというようなところは建物自身がございません。多くの裁判所の場合には建物自身がございませんので、看板も掲げてない、こういうことでございます。
○諫山委員 どう考えても最高裁判所が脱法行為をやっているというふうにしか思えないですね。たとえば建物が老朽化して建てかえる、そのために一時臨時に事務移転をするということは当然あり得るし、これは法律の予定するところだと思います。しかしもう建物もない、仕事もしていない、まして職員もいないというようなところが法律の上だけ生き残っているというのは、まことに奇怪な現実だと言わざるを得ないと思うのです。私たちは、簡易裁判所をもっと充実する必要がある、本当に国民にサービスする裁判所ということになれば、もっと簡易裁判所を国民が気軽に利用できるようにする、そのためには、仮に利用者が少なくてもなるべく裁判所は置いておくというようなことが必要だと思うのですが、こういうたてまえから言いますと、いま指摘されたような実情というのは、まことに奇怪至極だというふうに言わざるを得ません。これはこのままずっとほおかむりで続けていくつもりなのか、あるいはこの機会に、簡易裁判所をきちんと法律どおり建物もつくって、充実して、職員も配置してというような方向を検討しているのか、どちらでしょう。
○田宮最高裁判所長官代理者 事務移転というものは一応過渡的なものでございますので、もちろんその事務移転を解除するという必要性が認められれば、やはり建物を建て、そこに職員を置くということになろうと思います。
○諫山委員 過渡的が十年を過ぎたんじゃ話にならないと思いますよ。ですからたてまえと本音というのが食い違って、こういう形で法律に違反しながら裁判所の合理化を進めている、国民サービスを切り捨てているというふうに言わざるを得ないわけです。 私は、この法案が審議される機会にいろいろ実情も調査してみたし、全司法の組合からも事情を聞いたのですが、結論として感ずるのは最高裁判所の秘密性ですよ。職員の定教を国会で審議するという場合に、どうしてこういう配置にしなければならないのか、その合理性はどこにあるのか、こういう問題を検討しようと思ってもさっぱりわからない。私たちがいただいた資料でわからないだけならいいんですが、最高裁判所に聞いてもどうもわからないということが多過ぎる。そこで全司法に聞きますと、いや、私たちも本当はもっと説明を受けたいのですが、最高裁判所の方が知らしてくれませんというようなことが多いのです。初めに聞きました事務官の各地方裁判所ごとの現定員と現在員あるいは欠員というような問題、これは本当に適正に人事配置をしようと思うなら、どうしても必要な数字で——最高裁判所はその数字は持っているということのようですけれども、公表しない。一番密接な影響を受ける職員の人たちにもそれを知らせないというのでは、人事問題について職員はくちばしを入れるな、国会もそこまで掘り下げて議論しなくてもいいというふうにしか理解できないのですが、こういう基礎的なデータを、組合に対してもあるいは私たちに対してももっと公開していただきたいと思っているんです。どうでしょうか。
○田宮最高裁判所長官代理者 配置人員の問題はそれぞれの庁の意見を十分参酌した上で決めてございますし、またその人員ではとてもやっていけないということでございますと、その都度その配置人員をふやすというようなことをやっておりますので、決して各職員に御迷惑をかけているつもりはございません。私どもといたしましては、特にその全国的なものを、これは公表するようなものではないというふうには考えておりますけれども、しかし、先生のいろいろなお考え等参酌いたしまして今後さらに検討してみたい、こういうふうに考えております。
○諫山委員 結論として、職員の定数の問題は、いわゆる管理運営事項ということで、なるべく労働組合なんかには介入させないという一般的な傾向があるわけですが、同時に、これは労働者から見ればまさに労働条件なんですね。職業病の問題、残業の問題、家にまで仕事を持ち帰らなければ処理できないというような重労働の問題、すべてこれは職員の数から派生してくるわけですが、こういう問題で、職員組合が当然最高裁判所に団体交渉——団体交渉という言葉がきらいだとすれば、職員団体として交渉を申し入れてくるというようなことになると思うのですが、こういう問題も、最高裁判所だけで判断し決めるというのではなくて、全司法の組合ともっと率直に話し合っていく、そして組合の意見も、取り入れるべき点はどんどん取り入れていくということを強く要望したいのですが、いかがでしょう。これどちらの……。
○矢口最高裁判所長官代理者 職員団体とは常時フランクに折衝をいたしております。御指摘のような問題につきましても、少なくとも十分向こうの意見も聞き、こちらの言いたいことも言うということでいたしておると思います。管理運営事項につきましては、最終決定権はこちらの側にあると思いますが、しかし、それを決めるにつきまして、職員団体の意向というものを決して無視をしない、正しい主張というものは極力取り上げてやっていくという心構えでこれまでも運営いたしております。今後もそのつもりでございます。近時、全司法労働組合等もかなり、俗に申しますと良識を示してくれるようになりまして、決してむちゃは言わない、しかし言いたいことは言うというようになってきて、非常に結構だと私、思っておるわけでございます。全数調査というようなこともいたしておりまして、時によりまして私どもよりも詳しい、新しい資料を持ってきておるということもあるようでございます。まあ私ども望みますことは、やはり職員組合で職員の待遇改善ということを基本に置いて主張されるということはもちろん結構でございますが、しかし、ただ主張しっ放しというのでも、やはりそれは困るわけでございまして、妥当な主張といいますか、妥当な要求というところに持ってきてもらわなければいけないと考えております。往々にして忙しい、忙しい、こう言われますが、よくよく聞いてみますと、実はそうではないというような場合もあるわけでございますので、諫山委員がおっしゃったことの、何か私どもが全部秘密主義で何にも職員組合には示していないというようなふうにおとりになっておるとすれば、それは少しいかがかという感じがいたします。そんなものではございません。今後もその点につきましては、十分彼らの意向を聞き、私どもも、そのかわり言うべきことは十分言わしていただくということでやっていきたいと考えております。
○諫山委員 そうすると、いま私が論議したような定数の問題、実人員の問題、こういうことは管理運営事項だから団体交渉になじまないというような態度は、最高裁判所としても、あるいはそれぞれの地方裁判所、高等裁判所としてもとらないというふうに聞いていいですか。
○矢口最高裁判所長官代理者 おっしゃったような問題は、最高裁判所あるいは現地の裁判所におきましては、職員の事務の適正という問題として把握されるわけでございます。それがどの程度の職務量であって、それは各人の負担に、平均的負担にたえないものであるかどうかということは、現地のところが一番よくわかるわけでございますので、そういった大変であるという訴えがあれば、それを十分に聞いて、本当に大変ならば現地の裁判所は増員の上申ということをいたすでありましょうし、また、それを受けまして最高裁としてもできる限りの手当てをするということ、そういうことには決してやぶさかではございません。問題は、事実の把握というものを適正にいたしまして、しかも全般の状況を考慮する、たとえば非常に大量な事件が一時期急にふえまして、書記官がどうしても要るということになりましても、供給源等に限りがあればすぐには実現しないということになろうかと思いますが、もしそういうことがそのとおりであるというふうに認められれば、最高裁の事務当局としましても、万難を排して可及的速やかに増員の措置を講ずる、これはやぶさかではございません。そういう観点から、職員組合がいろいろと希望を出すということ、そのことが管理運営事項に係る問題であるから絶対にいけない、そういうことを申し上げるつもりはない、こういうことでございます。
○諫山委員 終わります。
○大竹委員長 次回は、来る九日午前十時理事会、午前十時十分委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午前十一時十五分散会