P政策ポータルPOLICY PORTALウォッチ
77回国会衆議院1976/04/22

逓信委員会 第4号

発言数
235
登壇者
24
会派数
4
開催日
1976/04/22

会議録

伊藤宗一郎自由民主党

○伊藤委員長 これより会議を開きます。  逓信行政に関する件について調査を進めます。  この際、村上郵政大臣から発言を求められておりますので、これを許します。郵政大臣村上勇君。

村上勇自由民主党郵政大臣

○村上国務大臣 日本放送協会の昭和五十一年度収支予算、事業計画及び資金計画につきましては国会に御提出いたしておりますが、当該事業年度開始の日までに国会の御承認を受けることができませんでしたので、放送法第三十七条の二の規定に基づき、四月一日から四月三十日までの一カ月を実施期間とする昭和五十一年度暫定収支予算、事業計画及び資金計画を認可いたしました。  このことにつきましては、放送法の規定に従い、先般国会に御報告申し上げたところでありますが、この機会に一言申し述べさせていただきます。     —————————————

伊藤宗一郎自由民主党

○伊藤委員長 この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。  本件調査のため、本日、日本放送協会から参考人の出席を求め、意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

伊藤宗一郎自由民主党

○伊藤委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。  なお、参考人の人選、手続等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

伊藤宗一郎自由民主党

○伊藤委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。     —————————————

伊藤宗一郎自由民主党

○伊藤委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。田中昭二君。

田中昭二公明党

○田中(昭)委員 郵政大臣の所信表明に対する質問を行う前に、私は、いま世界を初め、わが国の政治、社会全般にわたりまして混乱をもたらしましたロッキード事件、これはどうしても真相究明を図らなければなりません。  そこで、当委員会でも関係のある電電公社の経営委員である小佐野賢治氏について政府の釈明が先日ありましたが、どうしても納得がいきません。村上郵政大臣は、公社を監督する立場でもあり、わが国の民主政治の中でも長年の功労者でもあります。さて、この事件について三木内閣は、日本の政治の名誉にかけて解明すると国民にも約束しております。その内閣の国務大臣であるあなたは、現状のこの政治危機を打開し、国民の疑惑、批判にこたえるためにも進んで監督の責任を果たすべきであると思いますが、いかがなものでしょうか。

村上勇自由民主党郵政大臣

○村上国務大臣 お答えいたします。  ロッキード事件につきましては、国会を初め、関係当局において調査が進められている段階でありまして、小佐野賢治氏が国会に証人として喚問されたことをもって直ちに同氏が日本電信電話公社経営委員として適さないとは考えておりません。いま少し事態の推移を見守りたいと思っております。

田中昭二公明党

○田中(昭)委員 重ねてお聞きしますが、この経営委員の委員会の無断欠席に対しては、その欠席の理由をただしておくとか、それからさらに本人の出処進退については明確な見解を求めておくことが妥当ではないか、こう思いますが、いかがでしょうか。

米澤滋日本電信電話公社総裁

○米澤説明員 お答えいたします。  小佐野経営委員のことにつきまして、国会の証人喚問があった時点あたりから高血圧だということで、電電公社の経営委員会をたしか四回お休みになったと思います。しかし、きょうも経営委員会ありましたし、それから二週間前にも経営委員会がありましたが、いずれも出席されておりまして、もう健康も回復されたのではないかというふうに思っております。

田中昭二公明党

○田中(昭)委員 大臣、いかがですか。

村上勇自由民主党郵政大臣

○村上国務大臣 従来も健康あるいはその他の所用のために何回か休んだ例もあるということも聞いておりますし、特に小佐野委員が特別に何らの事情なく長い間にわたって休んだということでないという事情をよく承知いたしております。

田中昭二公明党

○田中(昭)委員 私の質問に対して総裁並びに大臣のお答えが大変あいまいであります。私はそういうことを聞いているんじゃないのです。出席のことも、過去経営委員になられて二十三回とにかくあの時点までにあっておるそうですか、二十一回までは全部出席です。そして今度のロッキード事件が起こりまして二回連続欠席なんです。こういう状態の中で、ただ小佐野氏を弁護するような立場での弁解は私は必要ないと思います。もう一回大臣にお尋ねします。

村上勇自由民主党郵政大臣

○村上国務大臣 あの程度の、前例もあることでもありますし、あの程度ではこれをどうというまだ問題にする段階じゃないんじゃないか、こう思っております。

田中昭二公明党

○田中(昭)委員 私は真っ向から違う見解を持っております。あの予算委員会におきます証人喚問にしましても、それは大変な、全国民が見ておるテレビの中でのあの小佐野氏の発言は大変問題がある。至るところで偽証罪になるんじゃないかという話まで出ております。このロッキード事件で一番問題になりましたいわゆるコーチャン副会長の証言を受けて、そして全日空がトライスター購入をした。その購入に対しての積極的工作が浮かび上がってきて、それを確認するようなあの予算委員会の証言であった、このように私は思うのです。ただ病気であったから欠席しただろうというようなことでは、さらに私は先ほど言いましたけれども、弁護するような立場での御発言を聞くと、さらにその問題の深さといいますか、問題の重大性といいますか、そういうものを感じざるを得ないのであります。  そこでもう少しこの小佐野氏に対しまして、世間でも小佐野氏はわが国におきましても政商だと言われましたね。一切の経済界にも君臨しておる黒幕だとか政商だとか、こういうふうに言われておりますが、この小佐野氏のそのような金力、権力というものができ上がった背景をもう少しお尋ねしながら問題を進めたいと思います。  大蔵省来ていただいたと思いますが、国税庁はこの小佐野氏の関連企業についてこの事件発生以来内々の調査も進めておると聞いておりますが、それはどのようになっておりますか。

熊谷文雄国税庁直税部長

○熊谷(文)政府委員 お答えいたします。  先般来のロッキードの問題に関連いたしまして、私ども、関係の法人なり個人あるいはその他の金融機関等含めました関連の調査をいま、している段階でございまして、具体的な名称につきましては、調査中でもございますのでこの席で申し上げることをお許しいただきたいと思いますが、私ども、小佐野氏のような毎年の所得が数億に上るいわば高額所得者と称せられるような方につきましては、得られる限りの情報なり資料というものを常々収集いたしまして、それを分析、慎重に審理をし、必要に応じて調査を進める、こういうふうなことをやっておるわけでございます。

田中昭二公明党

○田中(昭)委員 それは一般的な調査をやっているということの御発言でございますが、私が聞いておるのは、それではこの小佐野氏が関連しております企業、それからその企業での役職等についてはどういう把握をしておられますか。

熊谷文雄国税庁直税部長

○熊谷(文)政府委員 小佐野氏の直接関係、密接に関係しておられる会社といたしましては国際興業が筆頭であるかと思いますが、この会社につきましても当然小佐野氏との関連におきまして調査をすると同時に、私どもが普通の調査体系が、非常にいま職員の数から申しまして法人の数が多うございますので、余り全般に調査するわけにまいりませんが、このような大きな企業並びにそういう多額の所得者と関連をする法人等につきましては毎年原則として調査対象としております。

田中昭二公明党

○田中(昭)委員 私は、この小佐野氏が関係しておる企業の名前と役職はどういうものですかと聞いているのです。国税庁は一般の守秘義務ということですぐそういうふうに具体的なことを避けられますけれども、守秘義務というものについてはまた別な機会に私は論じてみたいと思うのですけれども、それじゃ私の方からずっと関連企業を言いますから、それを確認だけでもしますか。時間かかるだけですよ。

熊谷文雄国税庁直税部長

○熊谷(文)政府委員 ただいま申し上げました国際興業につきましては社長でございます。そのほかの企業につきましては小佐野氏がその会社の株主という形で入っておられるというふうに考えております。

田中昭二公明党

○田中(昭)委員 そういう認識では大いに困りますね。あなたは国際興業だけの社長ということを言いましたけれども、二十数社、三十社近いところの会長とかそういうものになっているではないですか。なぜそれは言えないのですか。その辺の本屋に売っている本でもそういうことを調べようとすればすぐできますよ。そういうことをここで言えないというところに権力の、何といいますか、いわゆる国民を押しつけてきた、踏みにじってきた姿があらわれると思うのです。一々ここで確認してもいいのですけれども、そういう時間もないと思いますからやめますが、これを見てみますと、国際興業を初めいろいろな交通事業、交通事業だけでも十数社です。そして観光事業。そして最近は好況の、事業経営のいい航空企業、こういうものを次々に支配してそれぞれの持ち株による企業内への圧力、そして次々に優良企業に出ていって、さらにはいま公営企業である電電公社までも経営委員というトップの重要な位置を占めてきておる。こういうことは大臣、国民感情としても、現在のこのロッキード事件によりまして国会はいままでにない史上空前の空白を来たし、一切の政治的、すべてのものに対する国民の不信、こういうものに対することから考えますと、現在の国民の批判にこたえる上からも、こういう公営企業体のトップである経営委員会というのは公社の最高の意思決定機関であることは私が言うまでもないはず。どう思われますか。

村上勇自由民主党郵政大臣

○村上国務大臣 先ほどもお答え申し上げましたように、目下、これらの問題につきましては、国会を初め関係当局におきまして十分調査が進められておる段階でありますので、いま、この段階でどうというような決定的な判断が私としてはできないところであります。

田中昭二公明党

○田中(昭)委員 それを進んでやらなければ国民に対する責任が果たされないではないですか、このように私は言っておる。だけれども、それ以上のお答えがないようですから次に移ります。  それでは国税庁に一般的なことでお尋ねしますが、いま私が、この小佐野氏が関連している企業が数十社と言いましたが、こういう会社の会長などになるということになれば相当な収入がなければならないし、まあ小佐野氏個人のことは別に置いて、こういう企業のもうけに対する法人税、そういうのは企業がもうけた利益の何%ぐらいに当たりますか。また今度は、個人が納めます所得税というのは最高は税率が七五%になっておりますが、数千万円の所得者が七五%以上の最高税率を適用された場合に、その国税並びに地方税、そういうものを含めますと、仮に数千万の、個人の場合は所得ですね、その所得の何%ぐらいが税金になりますか。私が聞こうとしておるのは、その企業であれば企業の利益、個人であれば個人の所得、その所得の中からはほとんど税金で持っていかれてしまう。その残りが生活費であり、株を収得するなれば株の収得の資金になるはずなんです。でありますから、そういう意味で一般的に、企業の方は別にしましても個人の所得税、その所得税と地方税を含めて所得の何%ぐらいになるのか、お答え願いたいと思います。

熊谷文雄国税庁直税部長

○熊谷(文)政府委員 お答えいたします。  個人の場合、大体地方税を含めまして最高八割ぐらいの税金がかかるという計算になります。

田中昭二公明党

○田中(昭)委員 その所得税が八割ですか。

熊谷文雄国税庁直税部長

○熊谷(文)政府委員 地方税を含めまして……。

田中昭二公明党

○田中(昭)委員 もう少しはっきり答えてください。

熊谷文雄国税庁直税部長

○熊谷(文)政府委員 国税、地方税を含めまして税の負担が八割ぐらいになるということでございます。

田中昭二公明党

○田中(昭)委員 大臣、いま聞いてもらいますと、所得に対して八割というのですけれども、私はそれ以上になると思いますが、そういう——小佐野さんがそういう企業をずっと伸ばして来られたということは戦時中からだそうでございますけれども、そういう収入の八十数%も税金に取られる。仮に一千万あっても八割以上取られれば二百万ぐらいしか残らない。そういう日本の現在の税法の中でこの三十数社にも及ぶというような会社の株を買ったり企業を買収したりというようなことができることについては、私は大変この裏には正当でない、いろいろな問題があるように思われてならない。また小佐野氏の個人資産というのは相当なものらしいのですが、こういうものは毎年資産税というものもかかってきます。そういうこと、ああいうこと、考えますと、恐らく国税庁のいまの調査、ここでお聞きしましてもそういう個人の問題は言わないというようなことですけれども、さらに疑惑が残ることをつけ加えなければならないわけであります。  この問題ばかりはできませんから、最後にこのロッキード事件に関しましては、もう先ほどから言いますように航空機の販売、納入について手数料並びにその黒い工作資金を含めて、わが国のいまも起訴されております児玉、それから小佐野、小佐野さんはされていませんが、こういう関係の丸紅等を通じて日本の政府高官に工作資金やそういうものが支払われた、こういうコーチャンの米議会におきます証言、それを受けてわが国の予算委員会における証人喚問があったわけでございますが、そのときの小佐野氏の答弁の中でも、このロッキードのコーチャン副会長の依頼を受けてトライスター導入については、いろいろな詰めをされますと、そういうことはコーチャンとの会合の話の中でトライスター導入についてはわかったとか、それから機会があれば話してみたいとか、こういうようなことの証言がありましたね。ということは、このコーチャン副会長のアメリカ議会での証言がわが国の予算委員会での小佐野氏の証言と比較してみても符合する、合致する。こういうことになりますと、こういう経過を見てみますと、小佐野氏は結果的にはいわゆる全日空の株主のトップとしてそういう地位を利用してこのトライスター導入については積極的に導入に参加した、こういうふうに思われるのですが、この私の認識は、大臣、間違っておりましょうか、どうでしょうか。

村上勇自由民主党郵政大臣

○村上国務大臣 そういういろいろな点も国会あるいはその他のところで目下調査中のように私聞いております。私としては小佐野氏の経済的な問題その他の問題について、何らこれに言及するだけの資料もなければ研究もしておりません。全く無関係でありまして、この先生の御質問に答えるだけの資格のないことを遺憾に思っております。

田中昭二公明党

○田中(昭)委員 資格がないと言うが、それはちょっとどうでしょうかね。郵政大臣ですから、電電公社を監督する立場はあるわけでしょうし、私はそういうものを外してみても、いまの小佐野氏に対する疑惑、これは皆さん与党の中でも、今度のロッキード事件、こういう国会の空白をもたらしたその第一の出発点は、私はこれはうわさとしても聞いておりますが、自民党の中で、どういうところからこの国会がこういうふうに空転するような問題になったかということを聞くのですが、あの小佐野賢治氏を第二次証人喚問として要求しましたね。ところが自民党はそれを拒否した、そこから洋服のボタンのかけ違いが始まったということは、与党・自民党の中でもよく聞く話ですよ。そのように重大なこの小佐野賢治氏が果たした役割りというものについては、それぞれ変わった立場での認識を持って、事がこのようになったわけです。ですから、大臣が仮に大臣という立場を離れてみても、私はあの予算委員会の証人喚問を見ておれば、私もいま最後に言いました、これは当然じゃないですか、調べるとか調べぬとか、立場じゃないとかじゃなくて。やはり、史上空前のこのような国会の混乱というのはあそこから始まった。なぜ自民党・与党はあの小佐野氏の証人喚問を拒否したのか。それからずっと間違って、いろいろなことがございましたけれども、全部裏目に出て、国会も空転するようなことになったというのは、もうだれでも知っている話、だれでも言う話なんです。違いますか。

村上勇自由民主党郵政大臣

○村上国務大臣 どうも、いまいろいろな点を調査中でありまして、いま私には何らそれを、それはそうでありますとか、そうだと思いますと言うだけの資料もなければ、そういうおつき合いもしていませんし、ですから何を聞かれてもわかりません、全くわからないのです。これはもういまいろいろと各方面で調査していることを頼りにする以外に、私らがここで知っていることは新聞を読んで知っているだけのことしか知っておりませんので、これはもう先生に何ぼどう聞かれても、私としてはお気に召すような御返事のできないことを遺憾と思っております。

田中昭二公明党

○田中(昭)委員 それでは次の問題に移ります。  去る十八日の新聞報道によりますと、またこの郵政省所管の電波に関連する問題として十八日、十九日ごろ新聞に報道されておりますが、大臣もお聞きになったと思いますが、UHF局の免許で認可獲得の工作に児玉譽士夫も暗躍したと民放労連が発表を行っております。電波行政の中でこれは重大な問題であると言えますが、このU局の免許についてどのようなことがあったのか、またこの民放労連の発表内容について、どういう認識々お持ちなのか、お聞かせ願いたいと思います。

石川晃夫郵政省電波監理局長

○石川(晃)政府委員 お答えいたします。  ただいま先生御指摘の記事でございますが、これは四月十八日の読売新聞に出ていた内容のものかと存じます。この新聞の内容でございますが、これは昭和四十三年に小林大臣が東京、大阪にUHFのテレビ局を免許したいというような発言をしたことに絡んでのいろいろな内容のものだというふうに存じております。  この四十三年当時のUHF問題につきまして、当時郵政省といたしましては、このテレビの番組の多様化に対する地域住民の非常に強い要望にこたえようということと、それからもう一つは、民放テレビの地域格差を是正しようというような見地から、新たに利用可能になりました周波数帯のUHFを使いまして、そうしてテレビジョンの放送局を認めるという方針を四十二年の十月に策定いたしたわけでございます。  この当時におきまして、オールチャンネル受像機、いわゆるVとUと両方が受かる受像機、これの普及促進を図るためには、東京あるいは大阪と、こういうような大都市でもUHF局を認めることが望ましいのではないかという議論もございました。それの是非についていろいろ検討いたしたわけでございますが、東京、大阪にUHF局を認めるということは適当でない、そのような結論に達したものでございまして、今日まで東京、大阪にはUHF帯の周波数の割り当てを行っておりません。  この民放労連から出ました記事でございますが、これにつきまして、この御指摘のような報道の内容について、われわれといたしましては一切承知していないという現状でございます。

田中昭二公明党

○田中(昭)委員 まあ、一切承知しないで済まされないような話なんですよ。私もまだそのレポートといいますか、民放労連が手に入れたレポートというのは見ておりませんけれども、その一部分を見せてもらっておりますけれども、その中にはいわゆる政府高官または自民党の幹部の皆さんの名前が大変出てきて、それでやはり工作資金を渡したというようなことがあるらしいのですね。そういう工作が行われる、この電波の割り当て、UHF局の免許に当たってそういうことがあるということは、私たちも逓信委員になりまして四年ぐらいになりますが、その前からも、この電波に関連する局の免許についてはいろいろな話を聞きます。聞いておりましたが、たまたまこういう発表がなされて、そしてそこにまた、いま問題になっております児玉譽士夫がやはり暗躍しておったということになりますと、私たちもこの問題にやはり重要な関心を示さざるを得ないわけですが、今回のこのようないわゆる民放労連が発表したような内容のものが電波行政の中に存在するとするならば、国民の疑惑、そして不信というものはさらに広がる。  で、私は常日ごろ、一番大事なことは、一体電波というのはだれのものなんだというような認識をはっきりしておかなければいけない。この電波も国民のものである、こういう本質的な認識をもう一度きちっとすべきじゃなかろうか。その関係者もそういうことを踏まえて、こういう忌まわしい事柄が起こらないように、こういうことにすることが大事だと思いますが、もう一遍電波監理局長さんから、そのことを踏まえてお答え願うと同時に、大臣からもひとつ、大臣はもう郵政大臣は二回のお勤めでございますし、より政治的な意味でのいろいろな問題も御存じだと思いますから、お聞かせ願いたいと思います。

石川晃夫郵政省電波監理局長

○石川(晃)政府委員 電波行政につきましては、ただいま先生から御指摘ございましたように、私たちといたしましても電波は国民のものということで公平な行政を行いたいということで、常々その心がけで行ってきたわけでございます。この点につきましては、われわれも今後とも変わることなく、電波行政を公平、中立に行いたい、かような決心でおります。

村上勇自由民主党郵政大臣

○村上国務大臣 いやしくも電波は、これはもう先生の御意見のとおり、国民のものでありまして、特に地域住民のものであります。したがいまして、その電波を許可するということは結構なことでありますけれども、その許可に当たって、いやしくも疑惑を持たれるようなことは断じてあってはならないと思います。まあそういう疑惑を持たれるようなことがあるとすれば、これはやはり徹底的に究明して結構だ、こう思っております。

田中昭二公明党

○田中(昭)委員 疑惑が持たれるような発表があったから私はお尋ねしておるわけですよ。ですけれども、この問題は重大な問題でございますから、もう少し私も調査をしまして、報道するところによりますと、この発表されたそのものが怪文書だというようなことも言われておるようなところもありますから、もう一回よく調べて、また別な折にお尋ねしたい、こう思います。  次に本論に入りますが、情報化社会が進んでおりますが、その中で中心的な役割りを担っておるのが、電電公社もその一つだろう、私はこういうように思っております。その公社の役割りは今後ますます重要度を増すものであろう。そこで問題は、基本的な情報化社会の政策を確立せずして、公社がいままでの惰性でさらに規模の拡大により、ある一説によれば、肥満児的体質になることは問題であると思うのです。  そこで、政府も御存じのとおり、わが党はさきの第六十三国会でもその点を踏まえて法案を提出して主張してまいりました。郵政大臣は、この重要な問題であります情報化社会の中における基本政策をどのように考えておりますか。その中で特に公社の位置づけ及び将来の見通しをお聞かせ願いたいと思います。

佐野芳男郵政大臣官房電気通信監理官

○佐野(芳)政府委員 お答えします。  情報化社会が進展する中での電電公社の役割りは非常に重大であるという先生の御指摘でございますが、私ども郵政省、もちろん大臣も含めまして同感であると思います。いわゆる情報化社会におきまして電気通信政策を考える場合には、電電公社の存在といいますか役割りというものを抜きにしては不可能であろうと思います。  なお、電電公社の組織のあり方とか業務のあり方あるいは運営等につきましては、先生十分御案内のように、電信電話公社法がございますし、それから公衆電気通信法と基本法がございまして、そういう法令で規制されております。したがいまして、郵政省といたしましては、これらの法令の定めるところに従いまして従来から指導してまいったところでございますが、今後とも御指摘の点というものを十分配意しながら、何はともあれ現在におきましては電電公社に対して経済基盤の確立を図るとともに、従来から問題になっております加入電話の積滞解消を初めといたしまして、新しい時代に即応した電気通信ネットワークの整備だとか、全国的あるいは国民的あるいは技術先導的というものをベースにしたデータ通信システム等の開発振興等というようなものによって国民福祉の増進を図るように今後とも公社を十分指導してまいりたい、こういうふうに考えております。

田中昭二公明党

○田中(昭)委員 政府のいままでの高度経済成長政策の中で、公社は莫大な建設投資を行ってまいりました。しかし、今後は低成長の安定化の方向の中で、公社に対して郵政省としてどのような施策と見解を持って指導されていくのか、お聞かせ願いたいと思います。

佐野芳男郵政大臣官房電気通信監理官

○佐野(芳)政府委員 お答えします。  先生御存じのように、公社は昭和四十八年度から、従来から続けてまいりました長期五カ年計画の第五次五カ年計画というものを策定いたしまして、来たる五十一年度末において全国的な規模での積滞を解消したいということでまいったところでございます。しかし、電話は今日においては生活必需品ということになっておりまして、これは高度成長あるいは低成長下というものにかかわりませず、この計画というものはぜひとも達成しなければならないというふうに省として考えております。また、積滞解消後におきましても、いまの推測によりますと、年間約二百万程度の新しい需要が出てくるではないか、それから既設設備がそれ相応に傷んでまいりますので、そういうものの維持改良、それから顧客ニーズの多様化に伴う新しい商品の開発といいますか、需要等が見込まれておりますので、これらの施策というものを基本的な施策として推進するためにも、やはりかなりの投資規模というものは確保していかなければならないというふうに考えております。  こういうような観点から、公社の施策に遺憾のないように指導してまいりたい、こういうように考えます。

田中昭二公明党

○田中(昭)委員 総裁にお尋ねしますが、公社は政府の高度経済成長政策によって建設投資を拡大し過ぎたにもかかわらず、その資金調達の道を真剣に考えずに安易な投資に終わった面もあるという批判もあるようでございますが、どのようにお考えでしょうか。

米澤滋日本電信電話公社総裁

○米澤説明員 お答えいたします。  電電公社といたしまして、公社発足後間もなく、電話の申し込みの積滞を全国的規模でなくなす。それからもう一つは、全国を初めは自動即時化する。この二つの目標を掲げまして一次五カ年計画からずっと五次まで進めてまいりまして、これは、私はやはり国民のために電信電話事業を発展させる、運営するという基本的な考え方をベースにしているものと思います。  その資金の問題につきまして、第二次五カ年計画を改定いたしました昭和三十四年の時点におきまして拡充法というのを時限立法として成立していただきました。それからまた、それを昭和四十七年の時点でまた十年延長していただきました。それからまた、昭和二十八年におきましては、電話の改良部分というものがあるということで、当時料金値上げを認めていただいたときに、収支差額の二〇%を建設といいますか、むしろ改良の方に向けるという方式を国会で認めていただいたわけであります。これは、電話事業というものが、新しく架設された場合に、既設の電話と相互接続をする、いわゆる改良部分があるという、いわゆるガスや水道と非常に違った面でありまして、そういう制度を認めていただきました。  資金に対しましては、その後いろいろ財投といいますか、財投といいましても、政府保証債等によりまして資金の獲得をしたのでございますが、その後、四年ぐらい前から政府の保証のない公募債を電電公社が出すという道も開きました。  何といいましても、この自動即時化するということは技術的には非常にむずかしい方法でありましたが、しかし、これはマイクロウエーブの超多重とかあるいは同軸ケーブルの超多重というようなこと、それからまたクロスバー交換機を導入するというような非常に技術的に高度なことによりまして進めてまいりましたし、一方、積滞解消の方には多額の資金が要ったわけでありますが、しかし、何といいましても世界の最高レベルの技術を適用いたしまして、われわれといたしましてできるだけ建設費を下げるということで努力してまいりました。  ただいま申し上げましたようないろんな多様的な資金の獲得によりまして進めてまいりましたが、何といいましても、この目標を達成することが大事でありますけれども、大体積滞解消の方はあと二年以内、それから全国自動即時化の方は、サービス面を考えますと三年以内に達成できるというような状態になってまいりました。資金獲得につきましては、これまでも国会でいろいろ質問ございましたが、私は、そう無理な獲得ということでなくて、その都度やはり法律なりあるいはいろいろ国会の御要望等も加味いたしました方法によって調達してきたのではないかというふうに思っております。

田中昭二公明党

○田中(昭)委員 いまお述べいただきました公社の今後の行き方の中での建設投資というものをつかまえてみれば、いまお話しいただいたわけでございますが、私たちがいままでいろいろお聞きする中でも公企業体としての公社の行き方の中でいろいろな問題があったと思うのです。  たとえば、いま出されております料金等の改正も含めて提案いただいておりますけれども、その中で、素人にわかりやすいことで言えば、住宅電話が要望が強いということが何かしら赤字をふやしておるというような感触を受けておるのです。  積滞解消にしましても、いままでの第四次までのそれぞれの達成のときにおきましても、当初はその年次計画ごとには積滞を解消するということで出発しながら、その期間が来てその時期になりますと積滞はまだ残っておる。また、これは一々深いいろいろな理由がありましょうけれども、その姿を見ていますとどうしても都市優先で、田舎の方はいまでもまだ電話がなくて困っているというようなところが置き去りになっておる。  それから、現在は公社はもう世界のトップクラスを行く日本の電電公社としての素質を持っており、また実際やっておる。そういう中で研究費も大体二%ぐらいというものをそのまま維持していくという、またずっとふえてきておりますけれども、そういう問題。それからまた、人件費と労働力の適正といいますか、いろいろな問題があるようでございます。  また、総裁が一番力を入れられて二、三年前からやられましたいわゆる省資源、利活用の問題にしましても、私も勉強不足かと思いますけれども、その内容を聞きましても、たとえば電話帳の作製にしましても、どうも実態とかけ離れたようなことがあの利活用の中で進められておる。  それから、料金が二十数年間改定がなかったというようなことも含めてかどうか知りませんが、公社でいろいろな新製品を開発する、その開発品について増収を図ると同時に、公平とそれから国民の皆さんに利便を与えるというような面で欠けておった点がある、これは私も指摘したこともございますけれども、そういう面を考えますと、これはまた別な機会に詳しくやりたいと思いますけれども、そういうものがこの委員会でも議論されながら、政府としては、この所信表明の中に、公社に対しても具体的にその指導をしていくということを言っておるのですけれども、公社を十分指導監督しておると言われておりますが、その具体的な方向とか施策というのは抽象的な言い方になっておりますけれども、何か一つだけでも、いま私が公社のいままでやってきた中で指摘しましたようなことを、どう公平な国民のサービスに役立つような方向で指導していこうと思っているのか、ございましたらお答え願いたいと思います。

米澤滋日本電信電話公社総裁

○米澤説明員 お答えいたします。  非常に多方面にわたる御質問を受けましたので、あるいは一言で申し上げるのが困難かと思いますが、まず公社といたしまして、国民のために電信電話事業を運営し発展させるという場合に、やはりそれが能率的な経営であるかどうかという一つの物差しを当ててみましたときに、生産性が上がっているかどうかということでございますが、昭和四十年ぐらいの時点におきましては、ヨーロッパの三カ国、すなわち西独、イギリス、フランス等に比べまして電電公社のいわゆる物的生産性というものはむしろ電電公社の方が悪かったのでありますが、三、四年ぐらい前からヨーロッパの三カ国を抜きまして、いま世界で最高な規模とそれからサービスを認められておりますアメリカの電話電信会社、AT&Tとほぼ同じところまで来たという物差しが一つ適用されるのではないかと私は思います。  それから、いわゆる細かいといいますか、ミクロ的にいきますといろいろな問題が確かにございます。たとえばいろいろ新しい商品を開発した、それが本当に国民のためになっておるかどうかというような質問も委員会でいろいろございました。私、たとえば例を挙げますと、プッシュホンを販売する場合に強制的に販売していやしないかというような御質問がございましたが、それらにつきましてはそれを改めるようにさせておりましたし、それからまた省資源、省エネルギーというような問題につきましては、特別に委員会も設けましたし、また部外の学識経験者も入れましていろいろ進めております。  電話帳の御質問がございましたけれども、電話帳の紙というものはむしろ再生ができないというふうな紙を一時、これは非常に方向が違っておったことにもなりますが、やったのに対しまして、たとえば古新聞を入れて電話帳というものが再生できるように改めるというようなことにしたり、それからまた技術開発につきましても、ただ、こういうものができたからそれを使うというのではなくて、国民のニーズというものを考える、御要望というものを考える、あるいはまた世界の通信事業が大体できておるようなことをつくるとかいうようなことで進めてまいりました。  全般としては私はうまくいっているのではないかというふうに思います。それは先ほど申し上げましたように、能率的な経営が行われるということのほかに、最近技術協力の面でも世界のいろいろな各国、これは開発途上国もありますし、あるいは先進国もありますが、そういうところからいろいろ技術の勉強あるいは経営の面で調べに来るということが非常にあるわけでございます。しかし個々の問題につきますといろいろ問題があるということは御指摘のとおりでありまして、全般的にはうまくいっているのではないかと思いますが、なお御質問がございましたら、個々の問題につきましてお答えいたします。

田中昭二公明党

○田中(昭)委員 郵政省はどうですか、何か一つでも公社に対して具体的に指導することを持っておりますか。

佐野芳男郵政大臣官房電気通信監理官

○佐野(芳)政府委員 お答えします。  大臣からお答えすべきかと思いますが、ちょっと技術的な問題もありますので、私どもからお答えさせていただきます。  詳細につきましてはいま総裁の方から多々答弁がございましたが、郵政省としてどうかというお尋ねでございますので、かねがね申しておりますが、ベースとしてはあくまでも国民福祉の増進ということをベースにしましてかねがね公社を指導監督している立場でございます。  具体的な例、これは何遍も申されていることですが、あくまでも住宅用電話というものを中心としまして、加入電話を増設を進めまして、五十二年度末に全国的規模において積滞を解消するというのが郵政省の基本指導方針でもありますし、電電公社の基本方針だったのではないかと思いますし、この考え方は変わってないと思います。  それからその次には、電気通信の整備のおくれた地域、これも先生方からかねがね指摘されている問題でございますが、これはまだ改式のされてない地域の自動化の推進といいますか、それからこれもよく出ております普通加入区域の半径というものを、現在平均三キロという話でございますが、これも広げれば広げるほどいいわけでございますけれども、これも段階的にということで、半径五キロまでに広げるということも公社に指導してまいっているところでございます。  それからもう一つは、これもささやかなあれでございますけれども、一人暮らしの老人等への福祉電話の普及あるいはこれらの人々の利用に適した機器の開発、普及、こういうことについても指導してまいっておるところでございます。  それからその他、公衆電話の一層の充実だとか防災対策の強化というようなこともございますが、主な点はそういうような点でございまして、郵政省としましても、国民福祉の増進に役立つような諸施策の計画、実施に遺憾のないように今後とも努めてまいりたい、このように思います。

田中昭二公明党

○田中(昭)委員 お言葉はりっぱですけれども、ささやかなことでどうかと思いますが、委員長からも時間を考えてということでございますから、大分あるのですが飛ばしまして、公社に対して最後の一問になりますが、その前に、大臣、このたびは料金改定等も含まれておりますから、私はぜひお聞きしておかなければならないと思うことは、電信電話料金の改定について郵政審議会に諮問されましたか。

松井清武郵政大臣官房電気通信監理官

○松井(清)政府委員 諮問いたしておりません。

田中昭二公明党

○田中(昭)委員 それでは、認可料金については郵政審議会に諮問すると言っておられましたが、それはどうしたのですか。

松井清武郵政大臣官房電気通信監理官

○松井(清)政府委員 電信電話に関する認可料金を郵政審議会にかけるかどうかという点につきましては、昭和四十七年の当委員会におきまして御議論がございまして、結論としまして、当時の大臣から、国民生活に重要な関係を持っている認可料金については郵政審議会に諮り決定したいという趣旨の答弁をいたしております。したがいまして、その趣旨に従いまして認可料金につきましては取り運んでいるところでございます。

田中昭二公明党

○田中(昭)委員 よくわからぬのですね。あなた先ほど、料金改定は審議会に諮っていない。認可料金については過去に、重大なものについてはと言うけれども、この四十七年の委員会のこれを読んでみますと、この大臣の発言は、もうほとんど今後は認可料金は郵政審議会にかけますとはっきり明言してありますよ。それじゃ、四十七年以降、公社の認可料金はばく大にあると思いますが、それは全部一々郵政審議会にかけるかかけぬかやったのですか。それはどのくらいあるのですか。四十七年四月大臣が答弁した後、認可料金はどのくらいあるのですか。それは、すべてかけなくていいということは、この大臣の発言とは違うのじゃないですか。

松井清武郵政大臣官房電気通信監理官

○松井(清)政府委員 前回の大臣の答弁は、国民生活に重要な関係を持っている認可料金について、郵政審議会にかけて決定いたしたいということでございまして、認可料金のうち国民生活に重要な関係があるかどうかということにつきまして検討しているところでございまして、今回の公衆電気通信法の一部を改正する法律案につきまして、国会に提出し御審議をお願いしているところでございます。したがいまして、今回の法定料金の改定に関連いたしまして、認可料金も改定しなければならないというふうに考えている次第でございます。その認可料金につきまして、目下具体的に検討し取り運びを進めているところでございます。(「ごまかしちゃいかぬよ」と呼ぶ者あり)

田中昭二公明党

○田中(昭)委員 これは大臣、四十七年のときの議論を私ちょっと読んでみたいと思うのです。こういうことを事務当局が言うようなことでは、いまごまかしということも出ていますが、はっきりごまかしだと思う。  ここで質問者は、その前に、認可料金をかけますかという議論があって、郵政審議会ですべて、法定料金以外の認可料金についても議論するということで理解してよろしいか、こういう質問に対して廣瀬国務大臣は、そこでは、すべてではなくて大部分というように御理解いただきたいというようなことで、その後もこの議論がまたなされておるのです。これは廣瀬郵政大臣のをずっと読んでみますと、「認可料金といえども国民の生活に重要な関係を持っておる基本的な料金と申しますか、調べてみましたら認可料金はずいぶん数がたくさんあるようでございまして、」「そのうちの大きな問題と申しますか、生活に関係の大きい問題、なるべくたくさん取り上げたいと思っております」とあって、「郵政審議会にかけて御審議いただく、その御答申をいただきまして、最終的には私が認可決定をするというようなことにいたしたいと思っております。」こういうふうに答弁なさっているのです。  ですから、まず問題は、四十七年以降に認可料金がどういうものがあって、そのうち審議会にかけたものはどういうもので、ということから答えてください。

松井清武郵政大臣官房電気通信監理官

○松井(清)政府委員 四十七年以降認可料金につきましては、約三十件近くございます。現在また検討しているものもかなりの数があるわけです。  私どもの解釈といたしまして、すべて認可料金を郵政審議会にかけるというふうに考えておりませんで、国民生活に重要な関係のあるもの、たとえば現在具体的に検討をいたしておりますのは、夜間における通話料であるとかあるいは一〇〇番電話の通話料等々につきまして、この諮問の対象になろうかというふうに考え、現在具体的に検討を進めているさなかでございます。

田中昭二公明党

○田中(昭)委員 それは、いまからかけようとしているというのでしょう。いままではかけなかったというのでしょう。ではいままでの三十数件の認可料金は、全然国民生活に影響はないのですか。その判定はだれがするのですか。これは大分いろんな認可料金がたくさんあるようですけれども、国民生活に関係はあるんじゃないですか。四十九年の日本とネパール王国との電話回線の開通に関する認可料金とか、三が日のダイヤル通話の料金、夜間あるいは一〇〇番通話の料金、こんなのは国民生活に一番関係があるじゃないですか。四十七年のこの議論のときも、いわゆる物価の抑制というようなことがずっと前に議論がなされておって、はっきり郵政大臣も、大変貴重な傾聴に値する御意見だ、直ちに省内で協議いたしまして、郵政審議会というのがございますから郵政審議会にかけますというところから始まっているのです。この後ですよ、ここでずっとまだ議論がなされて、郵政審議会にかけますというような議論がなされて、そしてその後にまた一月ぐらいおくれて、ここで、逓信委員会ではっきり大臣は言ってあるのです。そういうことを言っておいて——これは大臣、郵政大臣だけの問題じゃないと思うのですよ。これは閣議決定でもちゃんとそういうものと匹敵する——民主主義というのは、それは私が言うまでもなく、手続、そういうものを省略してしまったらどうなりますか。また、大臣が発言したもの、それに答弁をされたものに対して、全然その後行われてない。いま私が言ったその後、ずっとありますよ、認可料金というのは。プッシュホンの問題、列車公衆電話の問題、これなんか国民生活に影響ないですか。ちょっといまの御答弁では、私は納得できません。これは重大な問題です。

村上勇自由民主党郵政大臣

○村上国務大臣 当時の郵政大臣のその速記録を、国民生活に重大な影響があるというのと、それから国民生活に影響のというような、ちょっとその解釈を、どうですかな、サボったわけじゃないのでしょうけれども、そういうことで、これは十分検討させてください。私もその勉強が足りなかったのですが、ひとつ慎重に検討して、研究して、そしてお答えしたいと思います。どうぞひとつ御猶予ください。

田中昭二公明党

○田中(昭)委員 これははっきりしておることですからあれですけれども、後の問題としてやらしてくれということですから、それはそうしますけれども、しかし、これがはっきりしなければ、この委員会でのいろいろな議論は無意味じゃないですか。ですから、ここでもう少し、それじゃ大臣、一緒に勉強するつもりで私読んでみたいと思うのです。  廣瀬郵政大臣は、最初に四月にここで議論しまして、また五月の逓信委員会で、最後のところでこういうふうに言っておられますよ。「料金の諮問について、」云々というところから始まりまして、まあ廣瀬郵政大臣の心情を、「どうも私、決定するについて、何となく自信がないような感じがいたしまして、そのときも何か相談相手のようなものをつくっちゃどうかというようなことも事務当局とも相談したのでございます」。しかし、「認可料金といえども国民の生活に重要な関係を持っておる基本的な料金と申しますか、」こういうことが前に述べられて、だけれども、認可料金にはずいぶん数があるということもおっしゃっております。「そのうちの大きな問題と申しますか、生活に関係の大きい問題、なるべくたくさん取り上げたいと思っておりますが、」たくさんどころか一つも取り上げないのです。こういうことも言っておりますよ。「幸いに郵政省には郵政審議会というのがございまして、この内容を私、検討いたしましたら、十年前に私が政務次官でありましたときとはだいぶんこの性格が変わってきておりまして、公正な判断が一そうできるというような自信を私持ちましたので、これにひとつおはかりしようということで、郵政審議会にかけて御審議いただく、」。何遍もおっしゃっている。「その御答申をいただきまして、最終的には私が認可決定をするというようなことにいたしたいと思っております。」。丁寧に何回も、今後はこのように認可料金については郵政審議会にかけますと。一つもかけていないということをあなた、重要とか全部かけますという、そういうことでごまかしちゃだめですよ。ですから、これがはっきりしない間は次へは進められません。

村上勇自由民主党郵政大臣

○村上国務大臣 国民生活に重要な関係を持っているということですね。それから、いまの時点では、ですから、昭和四十七年以降現在に至るまでの認可料金の中には、国民生活に重要なものというその該当のものがないので、現在までのところ郵政審議会に諮ったものはないのが実情でございます。こういうことに答弁しているわけですね、ここでは。ですから、果たして重要なものがあったかないかということを検討させていただきたい、この時間をかしていただきたいと思います。

田中昭二公明党

○田中(昭)委員 それはもう私は大いに重要なものはあったと思いますけれども、事務当局はやっていないからいま大臣はそのようなことをおっしゃいますから、それはそれとしますけれども、この一つを見ましても、ここで議論して約束されたことも実行されないというようなことでは、私は国民の皆さんに申しわけない。先ほども私申し上げましたように、そんなことを、省略したかどうか知りませんが、知らなかったで済まされるようなことでは、本当に民主政治が赤恥をかきますよ。そういうことじゃ国民の信頼を得るどころか、国民からは見放されますよ。でありますけれども、まだ次の問題が残っておりますから、次に移りますが、これは今度の料金改定についてもそのようにされますね、それをお聞きしたい。

松井清武郵政大臣官房電気通信監理官

○松井(清)政府委員 ただいま大臣からも御答弁がございましたが、今回のこの法定料金の改定の問題に関連いたしまして、当然それに関連する認可料金の扱いというものがあるわけでございまして、現在私ども、これら国会の審議と並行いたしまして、認可料金の問題につきましても、いま郵政部内並びに公社とも協議しながら検討を進めておった次第でございまして、先生の御指摘のとおり、今回まで私どもといたしましては、重要な関係を持っている認可料金はないということで進めてまいったわけでございますけれども、なお、大臣の答弁もございましたのでよく検討いたしまして、新しく認可料金の重要問題につきましては具体的に決めてまいりたいというふうに思っております。

田中昭二公明党

○田中(昭)委員 もうこれは公社に対しては大変酷な言い方になりますけれども、こういう状態では料金改定の全体について私は国民の側に立って賛成できません。そんなでたらめなことを——また公社も公社で、認可料金をずっといままで三十幾つも申請しながら気づかなかったとか重要でなかったとかいうんだったら、私は絶対この料金改定に反対いたします。これは強く申し上げておきます。  次に、日本放送協会の問題でございますが、この所信表明の中で、協会の問題は協会の財政事情の説明の中で、受信契約者数が伸び悩んでおる。だからそれがこの収支の悪化の一因となっておる。そこで郵政省は、なぜ伸び悩んだのか、その原因を、客観的な事実をどのように把握しておるか、郵政省でその事実をどういうふうに認識、理解しておるのか、聞かしてください。

石川晃夫郵政省電波監理局長

○石川(晃)政府委員 NHKの経営につきましては、収入の伸び悩みと諸経費の増加ということが避けられないために、最近非常に収支が悪化してきておるということでございます。これは御指摘のように、収入面におきましては現在、世帯におけるテレビ受像機の普及がもう限界に近づいてきております。しかも、受信契約者の伸びがそういう意味で非常に鈍化してくる傾向になっておりまして、白黒とカラーの契約数につきましても、カラーテレビの受像機が普及してまいりましたので、そのカラー契約の伸びが昭和四十六年度をピークといたしまして次第に減少の傾向にございます。したがいまして、収入の大宗を占めます受信料の増加が鈍ってきておるというのが実態だというふうに考えております。

田中昭二公明党

○田中(昭)委員 委員長、先ほどの認可料金の問題ですけれども、これは重大な問題ですから、ひとつ委員長でも取り上げていただいて、理事会でも御検討いただくようにお願いしておきます。

伊藤宗一郎自由民主党

○伊藤委員長 承知いたしました。

田中昭二公明党

○田中(昭)委員 いまの電波監理局長さんのお答えでございますが、言葉ではそういうふうなことはわからぬではないのですが、現実に鈍化したとか伸び悩んでおるというようなことを、この機械化されて合理化された一番そういうものの専門の郵政省ですから、やはりもう少しはっきりしておかなければいけない、こう思うのですが、次に移ります。  この伸び悩みによる収入の低下という、こういう問題は、時代の趨勢でどうしようもないと考えておられるのかどうか。もしも、どうしようもないというような考えであるならば、言わせてもらえば余りにも知恵がなさ過ぎると私は思うのです。どうでしょうか。

石川晃夫郵政省電波監理局長

○石川(晃)政府委員 先ほど申し上げましたように、確かに鈍化してきているわけでございますが、現在の放送法によりますと、これは御案内のとおり、NHKの放送を受信することのできる受信設備を設置した者は、NHKとその放送の受信について契約をしなければならない。こういうようなたてまえで、現在それがNHKの収入になってきているわけでございます。このNHKの収入は、このように受信契約を基礎に置いているものでございますので、受信契約が増加するということが即収入の増加につながるということでございますが、最近テレビの受像機の普及が進んでまいりまして、ほとんどの国民の方が受信契約の対象にはなっているわけでございます。しかしながら、受信契約者数が伸び悩んできておりますので、今後大幅の増収ということは望めないのではないかというふうに考えております。NHKは、事業運営に当たりましてそのような状況でございますので、今後ともこの受信契約の締結というものを積極的に推進していただきまして、受信料の収入の確保に努めてもらいたいというふうに考えております。

田中昭二公明党

○田中(昭)委員 少し議論する時間がないからあれですが、簡単に契約の締結を積極的に行いなさいと、こう言っても、そこが問題なんですよ。これがなかなか現実にできないのです。ですから、そういうことができるような配慮をやはり郵政省の方でもしてやらなければいけないということを私は聞いたのです。残念ですけれども次に移ります。  この協会が現在受信料制度による経営を続けていく中で、契約者の拡大、先ほどから言われました収入の増加、これを最大限に図っていくということは、これは当然であります。政府も同じような考え方であり意見であろうと思いますが、現状は必ずしもその収入増加の方向に向かっているとは言えない面もある。すなわち、その経営方針、行動には疑問を感じざるを得ないのです。ですから、私が疑問を感じているのは、郵政省はどう考えているか。それは、協会は一生懸命がんばっておると言われるかもしれませんけれども、いままでの議論の中でその経営方針なり行動は大変疑問を感じざるを得ない。また世間一般も今度の受信料値上げについていろんな、協会に対する意見といいますか批判といいますか、聞くに忍びないような言動が行われておる。これは郵政省としてもまともにこういう問題も受けてやらなければならないのですが、まず郵政省はこういう問題をどういうふうに認識しておりますか。

石川晃夫郵政省電波監理局長

○石川(晃)政府委員 お答えいたします。  NHKの経営の問題でございますが、NHKの中では御案内のように経営委員会においてこの経営の問題を取り上げているわけでございます。先ほど申し上げましたように、NHKの収入というのが頭打ちの状況になっているということも事実でございますし、そのような事実を踏まえていろいろ経営の新しい策を練っていただくということが適当ではなかろうかと存じております。NHKといたしましても、それらの環境におきまして、この経営委員会を中心にいたしまして執行部の方方ともども熱心に御検討いただいているというふうに存じますが、ただ最近の社会情勢等におきましてなかなかむずかしい問題も出てきております。その点につきましては十分経営委員会等を中心にして今後とも検討を進めていただきたい、かように存じております。  なお、この経営委員会に対しまして、郵政省としてはNHKの自主性の問題でもございますので、とやかく言えないということでございます。

田中昭二公明党

○田中(昭)委員 どうも明確な答弁じゃないように思います。私ここに次の質問は考えてみたのですが、郵政大臣は、放送法による日本放送協会の受信料の契約の規定ですね、現在も将来にわたって、さらにこの規定に従ってテレビ設置者の増加がそのまま契約者となってふえていくというふうにお考えになっておるのかどうか。これは本当は大臣に聞きたいのですが、大臣お聞きになっていないようですから……。そこで大臣も、法による損失という上からも、この問題は重大な問題を含んでおります。そういう御認識があると思いますが、そうであれば、今後どのような、その具体的推進の指導、助言、施策をお持ちなのか、お聞かせ願いたいということです。——これはもう大した答弁返ってきませんから、次に移ります。  単刀直入に聞きますが、NHKの収入の受信料というのは国民の善意によって支えられておるというようなことが言われる。大臣もそのような認識ですか、そういう認識かどうかだけ答えてください。

村上勇自由民主党郵政大臣

○村上国務大臣 全くそのとおりでございます。

田中昭二公明党

○田中(昭)委員 そこで郵政省にもう一度お尋ねするのですが、全国でテレビの設置者、すなわち受信契約を行わなければならない該当者ですね。これはどのくらい数あると思っておられますか、どのくらい把握しておりますか。

石川晃夫郵政省電波監理局長

○石川(晃)政府委員 私どもの手元にございます資料でいきますと、昭和五十年度末のテレビ所有の推定世帯数の総世帯に占める比率というものでございますが、これが約九〇%だろうというふうに考えております。この昭和五十年度末の受信契約者数の見込みを二千五百九十四万というふうに考えておりまして、そのうち普通契約としまして、白黒テレビでございますが、これが三百六十八万、カラー契約が二千二百二十六万と、このように考えております。なお、現在テレビの設置台数でございますが、私たちの方の調査では約五千万台であろうというふうに推定いたしております。ただしこれは、総理府統計局の昭和四十九年全国消費実態調査というのによりましてテレビの普及状況が出ておりますが、その中で、このカラーテレビが千世帯当たりの千六十六台、白黒テレビの場合は千世帯当たり五百八十七台、カラー白黒の合計が千世帯当たり千六百五十三台と、このような統計になっております。これを総世帯数の約三千二百万に割り掛けしたのが大体ただいま申し上げた数字になるわけでございます。

田中昭二公明党

○田中(昭)委員 いま言われたようなことは、ずっといままでNHKさんからも業界からもお聞きしたことですから一応わかっておったわけですが、くどいようですけれども、世帯数の九〇%は契約は取っておりますなんと言ったら、そういうことは現場では笑われますよ。実態じゃないんですから、それは。いいですか。私が聞いたのは、質問したのは、いまの五千万台なら五千万台が当然NHKに契約をすべき該当者の数なんだ、とするならば二千六百万台というのはわずか五割です。五割です。いいですか。——いや、それは、それをいろいろ言うのだったら、具体的な数字を示さなければ私は了解しません。いいですか。先ほど受信料の問題を私言いましたけれども、受信料なんかというのは、この放送に関係のある人こそ、受信料を納めてない人がおるのですよ、現実には。実際NHKの料金を集金に行く委託集金人さんなんかに聞いてみますと、世帯数の九〇%を契約してもらっておりますと言うが、まあ郵政省とは言いませんよ、郵政省の役人さんとは言わないが、放送関係者で受信料を納めない、そういう事実があるのです。有識者と言われた人が、いままで週刊誌とかいろいろなところで言われている。いわゆる善人は損をして、まじめな者はやかましく言われて取られるけれども、利口な者は払わぬでいいというのがあるでしょう。その裏に隠れておる現実はどうかということを私はいま一つの例をとって言ったのです。放送に関係のある人ですよ、関係者ですよ。その人がNHKの受信料なんか納めないというのです。ですから、現実の実態というのは、いまの世帯数の九〇%は契約者でありますとか、そういうことを言うと委託集金人さんからは笑われる。非世帯の契約数でも私が指摘しました。検査院が指摘して、それを持って私が指摘してみても、それはどう直ったか。おかげで少し非世帯の契約数がふえましたということを言いますけれども、現実にそれがどのように処理されたかということについては、私はまだ報告を受けてない。だけれども、実際現場を回る委託集金人さんに言わせると、非世帯なんかの契約というのはもう三分の一かそれ以下なんだ。そういうことから言うと、先ほど私が言いました五千万台の契約しなければならない人たちの中で、約二千六百万台、そのぐらいの契約をとって——そのぐらいの契約というとおかしいですけれども、そういうものが実態と余りにもかけ離れておる。そこで先ほどから私が言ってきましたNHKの収入となって経営を支えておる根本問題でもあります受信契約、この受信契約については、その実態に対するそのような把握ではこれは議論ができない。また、先ほど言いました協会の方の施策なり行動といいますか、そういうものも怠慢のそしりを受けても仕方ないような問題がある。こういう問題を解決しなければ、受信料の値上げがわずかでありましても、これは全国民に及ぼす影響が重大ですから、私は、国民が喜んでいわゆるNHKの経営を支えるというような、そういうことにはならないということを心配するものであります。でありますから、まだ問題ございますけれども、時間も来たようでございますから、この問題に対して協会側から一言最後に御答弁、郵政大臣からもいただきたいと思います。

小野吉郎日本放送協会会長

○小野参考人 お答え申し上げます。  ただいま御指摘のとおり、私どもといたしましては放送法のたてまえ上、また協会の性格の上から申しまして、国民の全体の支持の上に立っておる協会でなければなりません。そういう意味合いから、受信機があれば当然に契約をしてもらうように努力をしなければなりません。現在精いっぱいの努力をいたしておりますけれども、その成果の関係から言えば、これが本当に十分であるとは私は考えません。まことに遺憾でございますけれども、まだまだ努力をしなければなりませんし、あるいは制度上もいい方法があれば考えなければならない点もあるのではないか、かように考えております。

村上勇自由民主党郵政大臣

○村上国務大臣 少なくとも御指摘のとおり国民の理解と善意に待つ以外にないものと思っております。

石川晃夫郵政省電波監理局長

○石川(晃)政府委員 先ほどの私の説明、言葉が足りませんためにちょっと誤解を受けたかと思いますが、五千万台というのは設置台数でございまして、場合によっては白黒とカラーを持っておるという、いわば生産台数的なものが五千万台と申し上げたわけでございますので、言葉が足りなくて申しわけございませんでした。

田中昭二公明党

○田中(昭)委員 最後に一問だけ許していただきたいと思います。  これは小さい問題ですけれども、世の中が不況になってきて、今春闘においても大変労使の問題が多かったと思うのです。賃上げも本当にわずかな額で、現場で働いている人の中にいろんな問題が今後悪い方向に山積しなければいいがと思っておりますが、たまたま報道された郵政省関係で「〃黒い消印〃であわや賞金」という大きな見出しになっておりますが、「なんと郵便局員がスタンプを不正使用」したという問題です。北海道の郵便局員らしいのですが、スタンプを不正使用したという事件がありましたが、この状況と経過、処置についてひとつ簡単にお聞かせ願いたい。

永末浩郵政大臣官房首席監察官

○永末政府委員 いま御指摘のありましたのは遺憾ながら事実でございます。  事実関係を申し上げますと、この事件の対象となりました懸賞は、本年の一月五日東京競馬場で行われましたスポーツ新聞社協賛の金杯賞レースの一着、二着の馬の名前を当てるもので、締め切り日が一月三日の消印があるものを有効とされておりました。ところで、このクイズに応募するに当たりまして、北海道管内の二人の郵便局員が、郵便物として差し出されていない郵便はがきに一月三日付の郵便日付印を押しておいて、一月五日にレースの結果を聞きまして郵便物として差し出したというような事件でございます。

田中昭二公明党

○田中(昭)委員 いまの監察の方の報告では——やはり郵政大臣がよく認識してもらいませんと、こういう不正がただ一カ所だけで行われているのではなくてほかでも行われているというようなことがありますと大変な問題ですから言うわけでございますが、時間もございませんからもう一つお尋ねしますが、いまの問題の中で、関係のない二人が同じような手口でスタンプの違反を行っている。いわゆる締め切り後に、解答がわかって、それで解答を書いて、前の日付印を押して出したということですから……。これを二人やっているわけですね。ところがこれはたまたま新聞社が不審を持って調べてわかったことなんです。わからなくてそのままになってそういう不正が行われているというようなことも考えられるわけですが、現在までこういう不正事件はほかには絶対なかったと言えますか。

永末浩郵政大臣官房首席監察官

○永末政府委員 北海道で二件あったわけでございますが、これは全く共謀したとかなんとかいうようなケースではございません。それから過去にこういったケースがあったかということでございますが、私たちとしましては全く聞いておりません。また、本件につきましては、事件発覚と同時に捜査を開始いたしまして、虚偽公文書作成というようなことで検察庁に送検いたしております。

田中昭二公明党

○田中(昭)委員 郵政大臣、こういう不正に対して今後どのようにやっていただくものか、ひとつ決意をお聞きして終わりたいと思います。

村上勇自由民主党郵政大臣

○村上国務大臣 日ごろから職員に対しましては、正しく仕事をするように、世間に迷惑をかけないように十分に指導しておるところでございますが、本件につきましては、郵政事業の信用を極度に落としたものとしてまことに遺憾に思っております。今後こういうことの起きないようにぜひ監督を厳重にしてまいりたいと思っております。

田中昭二公明党

○田中(昭)委員 終わります。

伊藤宗一郎自由民主党

○伊藤委員長 小沢貞孝君。

小沢貞孝民社党

○小沢(貞)委員 最初にNHK予算の扱い方についてお尋ねをいたしたいと思います。  先ほど大臣も説明がありましたし、先般国会に報告になりましたが、三十日間のいわばNHKの暫定予算が出されて国会に報告になりました。それは四月一日から四月三十日までで、もう四月もそろそろ終わりに近づいているわけであります。が、しかし、NHKの本予算は衆参を通る見込みは四月中にはないわけであります。来月も、これは前に局長のお話によると、暫定予算とは言わぬ、暫定の補正予算だ、こういうようにお聞きいたしましたが、次には三十日間出すのか四十日間出すのか六十日間出すのか、どういう予定でいますか、まずそれをお聞きしたいと思います。

小野吉郎日本放送協会会長

○小野参考人 お答え申し上げます。  ただいま四月いっぱいの暫定予算を組んでおりますことは御承知のとおりでございます。またただいま御指摘のとおり、この暫定予算期間中に本予算が衆参両院において承認をされる見込みも今日においてはもう絶望だということも言えましょう。そうなってまいりますと、五月以降につきましてはさらに暫定予算を組まなければならないと思います。これは一般には暫定予算の補正ということを言われますけれども、これは追加暫定予算であろうと思います。これはこの国会の会期が五月二十四日まででございますので、どのくらいの期間の暫定予算をいま組むべきかという点につきましては、国会の会期延長というようなことはいま予測できません。現在の会期中に本予算の承認を期待することは当然であろうと思いますので、五月二十四日までの二十四日間の追加暫定を組む、こういうことに考えております。

小沢貞孝民社党

○小沢(貞)委員 三十日とか切れのいい数でなくて、国会の会期までを見込んで二十四日間の暫定の補正と申しますか、そういうものを予定しておる。  それではお尋ねをいたします。大変細かいことで、またNHKの予算のときにも詳しく聞きたいと思いますが、たとえば予算総則の中には一カ年分前納みたいにすれば割引する。今度カラーは七百十円に上がるわけだから、一カ年間八千五百二十円のを前納すれば七千八百十円にする、一カ月分割り引くわけであります。四月に一年間の契約をしたとすると、四月には旧料金の一年分を契約するわけであります。五月二十四日まで暫定ですから、五月二十四日まではそういう契約の仕方だと思います。それを済んだ後の状況というものはいま定かではないが、当然本予算が成立したとします。途中の契約、これは更新をするわけですか。四月に一カ年間の契約をしてしまったのは、もうそのまま一年間その料金で、あと追加料金は取らないのか、その辺は一体どういう予定でやるわけですか。

小野吉郎日本放送協会会長

○小野参考人 お考え申し上げます。  現在の受信料のたてまえから申しますと、月額をもって受信料の額は決まっております。もとより、本予算が承認になりますと、承認の日から発効をいたしますので、理論上から言えば日割り計算もできるのではないかということも考えられますけれども、これは受信料が月額によって決まっておるということと、現実の処理としては日割り計算というものは非常に複雑でございます。そういうことで、五月は二十四日間の暫定を組みましても、本予算は承認を受ければ二十五日から発効するわけでございますけれども、受信料の徴収の面につきましては五月一カ月分も旧料金によらざるを得ないと思います。そういった場合に、御質問の四月に一カ年分の前払いをした、こういう状態のもとにおきまして、四月、五月は旧料金ということになりますけれども、六月からは新しい料金になるわけでございます。前納をしておれば、その前納期間中はもうすでにその旧料額によって受信料の徴収が完了したかと申しますと、そうは私どもは考えておりません。したがいまして、もちろん旧料金によって一カ年分の前納を受けておるわけでございますけれども、四月、五月は旧料金、六月以降は新料金として後日精算をする作業をすることをただいま考えております。またそのことが当然であろうと考えるわけでございます。そうすることによって負担の公平が期せられるのではないか、かように考えるわけでございます。

小沢貞孝民社党

○小沢(貞)委員 途中で契約更新をするわけですね、簡単に言えば。郵政省はそれでいいわけですか。それはNHKと個々の契約者との契約のフォームがどうなっているかはわからないが、四月に一年分契約いたしました、前納いたしました、いまたとえば六月から新料金になります、こういうことになれば、途中で契約更新をしてこの予算総則なり何なりから差し支えないわけですか。

川原正人日本放送協会理事

○川原参考人 ただいまの実は受信規約、これは放送法に基づきまして郵政大臣の認可を受けて私どもと受信者の方々との間の関係を全部定めました受信規約におきまして、受信料の変更等があった場合は精算をするという規定がございます。かつまた先ほど会長から申し述べましたとおり、精神といたしましても毎期毎期お払いになっている方との負担の公平という大原則もございますので、この規約にもありますので精算をさしていただく、契約のし直しというのではなく、精算ということでやらしていただくつもりでおります。

小沢貞孝民社党

○小沢(貞)委員 前にもこの問題に触れましたけれども、この放送法三十七条の「毎事業年度の収支予算、事業計画及び資金計画を作成し、郵政大臣に提出しなければならない。」郵政大臣は「これを検討して意見を附し、内閣を経て国会に提出し、その承認を受けなければならない。」という、この「承認」には、国会の修正権はあるのかないのか、イエスかノーか以外にはないのか、これはもう一回郵政省からこの法律の解釈を私は聞きたいと思うわけです。

石川晃夫郵政省電波監理局長

○石川(晃)政府委員 お答えいたします。  この三十七条の件につきまして、私どもの解釈といたしましては、国会の承認でございますので、修正というものはないというふうに考えております。

小沢貞孝民社党

○小沢(貞)委員 そこで私は、また前のときの質問を繰り返すわけですが、いま出されているNHKの予算というものは四月から値上げをする、こうなっておるが、いまNHKの会長の御答弁によれば、四月、五月は旧料金だ、こういうことになるわけです。一カ月の料金の増収が六十億だと聞くわけです。つまり、もういまから百二十億受信料収入がないということがあらかじめわかった予算というものを私たちは審議をしなければならない、こういうことになるわけです。だから修正権がないということになると、百二十億収入があるのに、理論的にもないというものを審議する場合には、イエスかノーかしかないというならば、私たちは否決する以外に道がない、どう考えても理論的にそうなんであります。だから、私はどうしてもそういうように出すならば、もうこれはわかっておる、百二十億受信料収入がショートしてしまっておる、こうわかっておるということになれば、これはうその予算、違っている予算だ、理論的にわれわれは否決する以外に道がない、こういうことにどうしてもなっていくわけであります。だから私は、暫定予算を二カ月出したならば、そのときに本予算は撤回して、そうして百二十億収入が少なくなったに相当する事業計画及び予算の数字を訂正をして出すならば、私たちはイエスかノーかのイエスを出し得る、この思うのです。私はなるべくなら賛成したいと思うのだけれども、理論的にどうしてもイエスかノーしかないということになると、撤回して新しい予算を出し直さなければ否決する以外に道はない、こういうように私い理論的に考えるわけです。郵政省並びにNHK、これについてはどういうようにお考えでしょう。

石川晃夫郵政省電波監理局長

○石川(晃)政府委員 この問題についての私たちの考え方でございますが、受信料の月額と申しますのは、これを収支予算に記載いたしまして、そうして国会の承認を受けるということによって確定する、かようになっております。したがいまして、収支予算に計上してございます受信料収入の総額が一応見積もりというかっこうでは出ているわけでございますが、予定と比べまして、見積もりでございますので、ある程度の変動があるということは避けられないというふうに考えております。NHKにおきましても、今後増収につきましてさらに努力を重ねるとともに支出を抑制する、徹底的に抑制していくというような措置をとっていただきまして、受信料収入の減少の影響を最小限にとどめていただく。さらに五十一年度の収支予算、事業計画の実施に大きな支障を生じないように努力することにしていくというので、さしあたり五十一年度の収支予算等は修正する必要はないというふうに考えております。今後、事業の実施状況等を見まして、現実に支障を生ずるというようなことがございましたら、その際は適切な措置を講じなければならないだろう、かように考えております。

小野吉郎日本放送協会会長

○小野参考人 お答え申し上げます。  ただいま郵政御当局から御答弁もございましたけれども、大体そういうことになろうかとも思います。ただ、五十一年度の収支の関係につきましては、これはぎりぎりに収入、支出とんとんに組んでおりません。今回の措置は将来三年間にわたって安定した経営をするに足る料金の調整をいたしておりますので、実は五十一年度につきましては百七十九億の後年度への持ち越しの関係になっております。それを除きますと、収支の関係につきましては四月、五月暫定によって旧料金によらなければならない、こういう当初の四月から値上げという関係がそれとは異なった状況になりましても、御指摘のとおり一カ月六十億で百二十億の減収でございます。これはいまの持ち越し資金の範囲内でございますので、予算の執行には実害はないわけでございます。そういうことをお認めいただいた上で御了承を得れば別段に予算の修正、こういったようなことはなくて済むのではないか、かように考えております。

小沢貞孝民社党

○小沢(貞)委員 放送法三十七条によれば、いま申し上げたように承認を受けなければならない。郵政当局ではイエスかノーか以外にはない、修正権がないと言われる。その三十七条の四項によれば、「徴収する受信料の月額は、国会が、第一項の収支予算を承認することによって、定める。」こうあります。郵政当局のようにどうしてもイエスかノーか、いけなければ否決してくれ、こういう態度だと、これは国の予算や何かと違って——国の予算の方は議決することによって執行できる、こうなっていますから、国の予算なり電電公社の予算というものは私たちは修正する権能を持っている。いま、NHKの料金のように月額六十億収入減、二カ月だから百二十億減、理論的にそれがわかっておればそれは修正をする、こういうことは理論的にできますから一それを実際やるかやらないかは別です。いま言うように、経費の節約がそういうことでできる、ああ、それなら修正しなくてもよかろう、こういう意味で私たちは修正しなくても承認を与える、こういうことになるが、いまの解釈から言えば、どうしても修正はできません、理論的には百二十億収入減がございます。それを経費の節約やこれから大いに徴収率を上げて収納を高くしてやります、こう言うならば、最初からもっと経費を節約してきてくれないか、収納をもっと高くしてきてくれないか、そうすると百二十億というものは料金値上げしないでもいいのだから——約五%に相当しますか、それだけは料金上げぬでもいいのだ、こういうように理解できるわけであります。イエスかノーかしかないということになるならば、残念ながら、これは実体と違ううその予算だ、こういうように理解せざるを得ないから理論的には否決せざるを得ない、こういうようにどうしてもなっていってしまうわけであります。最初出されたものがまじめな、経費を節約して収納率をきちっと上げたものだというならば、百二十億ショートすればそれだけ減になる、あたりまえのことだ。減になれば事業計画が減るのはあたりまえのことだ。そうすると予備費が節約されるか、受信料二千七億六千百九十六万八千円となっておるからマイナス百二十億、こういうように数字を直して、予備費なら予備費を節約して、撤回をしてそれを出してくるというなら私は意味はわかる、これはどうですか、大臣。

村上勇自由民主党郵政大臣

○村上国務大臣 先生の御指摘の点は私もよくわかります。ただ、いまNHKの会長の言わんとしておるところは、要するに三年間のバランスをとって、三年後にはいまの、これは見通しでありますけれども、どうもならないところまでくる。一番初年度はそれぐらいのゆとりがあって、来年になるとまた少し食い込んでくる。そして三年目にはちょうど一つも残りがなくなるというようなことでありまして、単年度だけをとってみますと先生の御指摘のようなことになります。そういうことで御理解がいただければ、御理解がそういうことならできるじゃないか、こう思っております。

小沢貞孝民社党

○小沢(貞)委員 大臣の言うのは三年でどうだこうだと言うのですが、私の方が審議する立場から言って、もし憲法で国の予算と同じように議決ということで修正ができるというたてまえに立つならば、この二千七億六千百九十六万八千円のことしの受信料収入マイナス百二十億、これをやって、予備費を直して、さあこれで修正議決しました、こうやります。だがそれはできないと執行部がおっしゃるなら、ここに出されたものはうその予算だから、私たちはイエスかノーかしかないというならノー、否決、これ以外に道がない、こう言うのです。うその予算を賛成するわけにはいきませんから、否決する以外に道はない。修正権があるというならば、各党寄ってこれから百二十億引いて、予備費を直すということよりは、待ってくれ、これだけ増収をやるで、何とか見込みを立てるで、こういうように言ってこられるなら、修正しないでこのまま通すということがあるが、修正権がないと言うならばわれわれは理論的にそうせざるを得ない、こういうわけであります。これは私は、あしたからか次の日からかNHKの本予算を審議する本質論の問題として非常に重要な問題だ、こう思います。願わくは、われわれも大いに賛成をしていきたいが、いや修正はできません、イエスかノーかです、これならば理論的に、違っている予算ですから否決、反対、私はこう言わざるを得ない。各党みんなそうだと思います。重大な問題だと思う。

村上勇自由民主党郵政大臣

○村上国務大臣 お言葉を返すわけじゃないのですが、私は、要するに三年、この予算で大体三年は安定するというのが、四、五と二カ月百二十億というマイナスがあるために、まる三年があるいは二年十カ月になるかもしれないというような御解釈をいただければ、それで、いまわざわざここで修正しなくても御審議が願えるのじゃないか、こういうように、これは勝手な考え方かしれませんが、私はそういう解釈もして差し支えないんじゃないか、かように思っております。

小沢貞孝民社党

○小沢(貞)委員 これは大臣と押し問答をしたいと思いますが、出された方としては三年間長い目で見ていけばそれはどうにでもなると思います。収支予算書を見ると、受信料二千七億六千百九十六万八千円マイナス百二十億、こういう数字をいま出してくれれば、二カ月で百二十億だというから、それは結構です、こういうことになると私は思うのだが、ここへ出された数字がまるで、うその数字だということを証明するようなことになるので、予算審議の上からイエスかノーかしかないなら、ノーと言わざるを得ない。これは出された人の立場はわかりますよ。私たちは議決する方の立場なんだ。承認を与える方の立場なんだから、私たちの立場になれば、これはうその予算だから、中身が違う予算だということがあらかじめわかっておる。明確にわかっておる。それをどうして議決、承認をしろということが言えるか、こうなると思うのです。だから私は、どうしてもそういう解釈ならばそういうつもりでNHKの本予算の審議に当たりたい、こう思いますので、もしそれがあれならばこれを速やかに撤回して、もう一回二カ月の暫定予算を組むときに二カ月分百二十億減収にして、そしてそこの数字をちょっと直しさえすればいいわけだから、私たちはこれを見せてもらわなければいいわけですよ。見せてもらってある以上は、百二十億マイナスにしてもらって、予備費か何か百二十億減らしてもらったのを出してもらえば、ああこれはつじつまが合っている、よろしい、こういうことになると思う。ですから、ひとつこれは御検討をいただくようにお願いをしたいと思います。  次は、昭和五十年八月に答申といいますか報告になりましたテレビジョン放送難視聴対策調査会、その答申に基づいて具体的な結論が出ておるようでありますから、その具体的な答申をどういうようにこれから具体化していこうとしているか、そういう点についてお尋ねをしたいと思います。  この三十八ページにもありますように、昭和四十九年度末現在でNHKの置局地区数は二千九十五、民放置局地区数は八百二十七、こういうように民放とNHKの間には大変な大きな格差があって、今後ますます格差が開いていくんではなかろうか、こういうように考えますが、この具体的な提案の中にわれわれがかねて来主張してきたようなことが大変まとまっているわけであります。そこで、ひとつ答弁する人はこれをぜひ見ながら、三十九ページの一番上にある、「(ア)放送事業者(民放)が自ら難視聴を解消することが期待される範囲を設定すること」、これはまた大変むずかしい作業だと思いますが、ここにはこういうことまで書いてあるわけであります。「国がこの範囲を設定するに当たっては、放送事業者、地方公共団体等と協議し、又はそれらの意見を徴するなど合理的な手続を経たうえで定めるものとすることが妥当である。」いろいろ答申を見ておりますと、その範囲を越えたものについては国の補助金なり何なり出した方がいいのじゃなかろうか、こういうようなものの考え方も入っているので、民放がこの分だけは私たちが難視聴を解消する場所だ、こういう範囲の決め方というものを具体的にどういうように進めていこうとしているか、それが第一点であります。

石川晃夫郵政省電波監理局長

○石川(晃)政府委員 この難視聴対策の報告書についてでございますが、ただいま先生の方から具体的な問題で御指摘ございましたが、実はこの難視聴対策調査会の報告書は昨年の八月に郵政大臣に提出されまして、それを受けまして、郵政省としましてはこの対策に省を挙げて取り組むということで、省内に難視聴対策委員会というものを設置いたしまして、現在その対策の検討を進めているわけでございます。その中にただいま御指摘ございましたような問題がわれわれとしての今後の検討事項ということでございまして、ここにございますように、(ア)、(イ)それから(ウ)、(エ)、(オ)と、こういうようないろいろな民放の難視聴解消促進方策というものがここで指摘されております。  ただいま先生御指摘ございましたのは、そのまず一番初めの民放が「期待される範囲を設定する」ということについての御質問でございますが、この点につきましての具体的な問題につきましては現在われわれの方でも検討中でございますが、このようなことが従来行われていなかったものでございますから、これをどのような形で決めることがいいのか、ことに先ほどのお話の、国がこれに入る場合にはどのようなかっこうで入るべきか、こういうような問題点が残されているわけでございます。その点につきまして、正直申しまして現在検討中ということでございます。

小沢貞孝民社党

○小沢(貞)委員 その対策委員会というのはいつ設置して、どれだけ審議を進めていますか。

石川晃夫郵政省電波監理局長

○石川(晃)政府委員 この省内に設けました難視聴対策委員会でございますが、これは事務次官を会長にいたしております。そうして副会長としましては官房長、電波監理局長でございますが、その下に作業部会をつくりまして、その作業部会でそれぞれのテーマを分けて検討を行っております。この庶務関係は電波監理局の放送部の企画課で行っておりますが、現在具体的な問題につきましては、放送部長を長といたしましてテーマを検討している段階でございます。

小沢貞孝民社党

○小沢(貞)委員 その(イ)のところに「国庫助成を行うこと」と、こういうこともあるわけであります。「国は辺地難視聴解消の促進に関して、地域の要望、実情等を考慮して、難視聴の解消に対して助成する必要があると認められる地域を指定し、難視聴解消の促進についての国庫助成を行うものである。この場合、当該地域を管轄する都道府県又は市町村は、国に準じて難視聴解消促進の助成を行うことが考えられる。助成の対象としては、中継局建設関連の道路整備等中継局の建設等に関する経費、共同受信施設の建設等の経費等が考えられる。」、こういうことまで積極的にうたわれて、私はこれは大変いい報告というか答申であると、こう考えているのですが、いまお聞きすると、省内に対策委員会を設置して、次官を長として作業部会をやってというようなことで、それぞれ部会をつくってやっておられるようですが、どうも聞いていると、テンポが大変遅いようだが、そういうテンポの遅い作業で、来年度の予算要求その他に間に合うようなテンポでできるかどうか。どうでしょうか、来年度の予算要求までにはその結論を出して間に合うかどうか。特に民放がみずから解消すべき地域を選別し、恐らくそれを越えたようなところについては、さらに国庫助成、地方公共団体の助成みたいなものを想定しているのではなかろうか、こう考えるわけです。大変いいことだから早く進めてもらいたいと私は思うが、どうも省内の対策委員会がテンポが遅過ぎやしないか、こう思うのですが、どうですか。

石川晃夫郵政省電波監理局長

○石川(晃)政府委員 ただいま御指摘の国庫助成等の問題でございますが、従来から、辺地の難視聴対策について市町村等におきましては、地方公共団体等ではある程度の助成が行われていたという事実もございます。この場合は国の助成ということが述べられておりますが、この国庫助成のあり方というのは非常にむずかしいものでございますので、この点も現在検討中でございますが、従来なかった制度でございますので、やはり十分詰めて大蔵省と折衝しなければ、なかなかむずかしい問題でございます。その点につきまして、われわれとしても十分努力いたしますが、来年度の予算要求に間に合うかどうかというような御質問につきましては、いまの段階では何とも申し上げかねるわけでございます。

小沢貞孝民社党

○小沢(貞)委員 このことについてたくさんいろいろ御質問したいこともあるのだが、時間がだんだんなくなってしまうので、この四十一ページの中どころに、「(オ)その他の方策」「以上のほか」1、2、3と、こうあるわけです。2には、「日本開発銀行等政府関係金融機関の融資条件の改善等についても積極的に検討すべきである。」こういうようにして融資をしてもらうという方策等も私たちは期待をいたしたいと思うわけです。  その次に3として、「上記の施策の実施に要する経費の一部に充てるため、民放は、電波の独占的使用を保障されたもとで事業活動を行っていることにかんがみ、電波使用料等の名目で金員を負担すべきであるとする意見がある。」こうあるわけです。電波使用料というものを、民放があれだけもうかっているから取りなさいということを、私は二、三年来、ずっと主張してきたわけであります。民放においては、二割ぐらいな配当の上にまだ記念配当までやっている。私は財務諸表をずっと研究してみたのだけれども、大変高率な配当をやっている。しかし、国の財産である、国の宝である、国民の財産である電波というものを独占的に無料で使用してあれだけの収益を上げているのだから、お互いに難視聴を解消するための財源に充てるためには、ある程度電波使用料というものを取って、それにプラス国の助成等を入れて難視聴解消の財源をつくってはどうだろうか、こういうことをかねて来主張してきているわけであります。しかも、この民放のもうかっているところは、やはり過密と言うか、都会の地帯であって、難視聴解消を進めなければいけないし、余り収益が上がらないのは地方における民放である、こういうように考えるならば、電波使用料というものがちょうど国の平衡交付金、あれと同じ性格を持って、都会の民放からも電波使用料を取って、それを国の補助金とともにプールをして、そしてそれを難視聴解消のために回す、こういうことになれば、ちょうど平衡交付金と同じような性格になるのではないか、こういうふうにかねて主張してきているわけであります。郵政省の反論は、細かい小さい電波の使用料まで取ることはなかなか大変だからこれは技術的に困難だみたいなことを言って、ちっとも検討しないわけなんだが、こういうように、難視聴解消のために使うというように目的を明確にするならば、やはりテレビなりラジオなり放送をしているその放送事業者だけから電波使用料というものを取るのは、私は妥当なことじゃないか、こういうように考えるわけです。局長、大臣、これはどうですか。ここにちゃんと出ているわけです。

石川晃夫郵政省電波監理局長

○石川(晃)政府委員 電波使用料につきましては、かねてから先生からも御指摘いただきまして、われわれの方としても検討しているわけでございますが、このたびの調査会の報告書にもそのような意見が出てきているわけでございます。省といたしましても、このような指摘を受けまして、電波使用料というものに対する検討をしておりますが、まだ結論を得るという段階には至っておりません。われわれといたしましては、この電波使用料というものを考える場合に、放送の場合だけに限るべきか、あるいは放送以外の無線局も含めるべきかということになりますと、やはり放送以外の無線局を含めるということになりますと、なかなかいろいろな問題がございます。そのような関連性などを含めながら、現在先ほど申しました委員会において検討中でございます。

村上勇自由民主党郵政大臣

○村上国務大臣 電波は国民のものでありまして、その国民のものである電波を利用してその事業をやっている場合に、その国民に難視聴を解消して利益を与える、そのための電波使用料等を徴収することについては、検討してみたいと思います。これは考え方としては、私もよく検討に値するものだ、かように思っておりますので、十分ひとつ研究してみたいと思います。

小沢貞孝民社党

○小沢(貞)委員 この電波使用料という問題については、先ほど申し上げたようにもう三、四年来私はずっと申し上げているのだが、その一番むずかしい問題は、無線かなにかの小さいのまでたくさんあるから、そういうものまで取るということになれば大変むずかしい問題が出てくる、こういうことが郵政省で逃げている口実の一番大きなことのように聞いておるわけです。私がいま申し上げるのは、国まで助成をしてやろう、しかも民間会社の難視聴を解消するところまで助成をしよう、こう言うからには、民放は、この前も私、調べたのだが、二割記念配当、そういうことまでやっているこの事業者が多いわけです。そうして、それは自分たちの難視聴解消にその財源を振り向ける、しかもその性格は、ちょうど平衡交付金のように、富裕府県から赤字府県へ金を回してやると同じような意味にとれるのだから、これは目的はすっきりしているわけです。何か、取られてしまってひとのことに使われるとか国の税金と同じように取られる、そういう意味じゃないわけですから、みずからやらなければならないのを平衡交付金と同じようにプールして、そうしてそういうものを取るならば国からも当然理論的には援助をしてよろしい、地方公共団体も金を出せ、こういうように理論構成もできるわけなんで、目的を限定してやっていけばできるはずですから、ずっと検討している、検討していると言うけれども、これは長いこと考えていることはやってないと同じことじゃないかとしょっちゅう私は考えているのですが、いま大臣から、ある程度検討に値するという積極的な御答弁がいただけたので、これはぜひそれをやるからには、放送法の改正ですか、何とかの改正だか知らないが、法律の改正も必要であろうし、来年国の予算をもらうからには、もっともっと早くから検討をしてもっと早く対策を立てなければいけないのではないか、こう思いますので、これは大臣、格段の力を入れてやっていただきたい、こう思います。これはNHKからももらっていいのではないか、私はこう思うわけです。そうしてNHKがみずから難視聴の解消に膨大な金をかけて、これはそれがまた料金値上げの原因だと思いますから、そうして四十三ページの(ウ)の項にありますように、NHKと民放の協力体制を確立して、何かその資金はプールしておいて、そうしてNHKの難視聴解消も民放の解消も共同で局設置をやれ、そういうことになれば、NHKの負担も電波使用料を払う方がはるかに負担軽減になるに違いない、こう思いますから、そういうことまで考えるならば大変重要なことではないか、私はこう思いますので、いま一回、ひとつ大臣の、積極的にやりましょうという御発言をぜひいただきたい、こう思います。

村上勇自由民主党郵政大臣

○村上国務大臣 私は、考え方としては積極的に考えてみたいと思います。ただ、はね返るのが、また同じ国民にはね返ってくるというようなことも勘案しながら考えていかないと、一方放送料金の方は上がってくる、あるいは民放なら民放の負担もひどくなってくるとかというような点を十分勘案しながら、先生の御期待に沿うようなことになり得るかどうかということを十分ひとつ慎重に勉強してみたい、こう思っております。

小沢貞孝民社党

○小沢(貞)委員 これはNHKからも同じようにもらっていいんではないか、こう思います。というのは、NHKから五十億なら五十億電波使用料、あるいは十億なら十億もらう、しかしNHKが難視聴解消のためにかけている金というものは膨大なわけです。そういうものを国の補助とこの電波使用料と、民放から来るのも地方公共団体から出すのも合わせてプールして、そしてそういう金を出すなら共同建設ができる。各県最低二局民放がある、NHKがある。そういうようにするならば、コストは安くなることはもう計算をしないでわかり切ったことですから、これは負担がふえていくという大臣のそういう考えはないはずですから、そういうことになろうはずはありませんから、ぜひ積極的に検討をして、このことのために委員会なり何なり至急につくっていただいても結構だと思いますから、やっていただくようにお願いをしたいと思います。  それから次の質問をいたしたいと思います。せっかく電電公社がお越しいただいておりますので、電電公社の特に有線放送の問題について、大変小さい問題で恐縮ですが質問をいたしたいと思います。  有線放送協会の関係者から、接続対地といいますか、県内くらいは接続できるようにしてほしい、こういう要望が出ておるわけです。いや東京まで全国通話ができるようにしろということを言っている人もあるが、私はそれはあえて発言をしようとしませんが、少なくとも県内くらいは接続をする。従来は一中継局以内とかなんとかというようなむずかしいことをお聞きしておったようですが、これはどうでしょうか、県内くらいは有線放送の接続ができるように……。

玉野義雄日本電信電話公社理事

○玉野説明員 お答え申し上げます。  先生御承知だと思いますが、有線放送自体がある限られた地域の中で放送を主体として、それで電話の通話もするということで興きておりますので、設備がある程度レベルダウンしておりまして、したがいまして、私の方ですと局から一般のお客さんまでの間がいわゆる電送ロスと言っておりますが、これが七デシベルくらいでございますが、有線放送でございますと、いわゆる県内中継で接続するものにつきましては十六デシベルということで、倍以上通話の品質が悪いわけでございます。それで加入区域内ですと十九デシベルということで、約三倍くらいになるわけでございます。そういうような関係で、いわゆる電送ロスの関係で一中継以内というふうにしておるわけでございます。しかしまあ先生おっしゃいますように、いろいろ御要望ございますので、たとえば県庁所在地との通話、この要望が一番多いわけでございますが、これにつきましては一般の電送ルートで参りますとなかなか通話がうまくいかないということで、斜めに直接回線をつくるとかそういうことでいたしておりますので、ただいまでは県庁所在地との間はもうほとんど全部一中継ということで通話ができるように私どもでいたしておりますが、したがいまして、いろいろ通話料との関係もございますので、その辺を考えながら現地の方々といろいろお話しして御相談さしていただいたら、こういうふうに思っております。

小沢貞孝民社党

○小沢(貞)委員 技術的な問題で何デシベルと言っていつもやられてしまうわけなんだが、関係の人は、最近の機器はよくなってきたんだからそんなことは絶対ありません、東京でも全国でも幾らでもつながるとこう言う。どうもその辺がおかしいわけです。それで、そういう希望があったら、そういう技術的な難点がなければ希望に応じて実現できるような道を開く、そのくらいのことはできませんか、県庁所在地以外でも。

玉野義雄日本電信電話公社理事

○玉野説明員 お答え申し上げます。  細かいことを申し上げて恐縮ですが、いろいろ通話料との関係もございますので、その辺もお聞きしながら御相談させていただけたらと、こういうふうに思っております。

小沢貞孝民社党

○小沢(貞)委員 これもまた大変小さい問題ですが、これは昔武田営業局長さんの時分だと思いましたが、有線放送と電話局との回線一回線について、これは保守のためとか何のためとかいろいろ理由がついておるわけですが、昔一回線千五百円であったわけです。それを五百円にしてくれる、こういうように聞いておったら、五百円負けてくれるみたいに聞いておって、どうもいま一回線千円のようであります。これはひとつ千円を五百円ぐらいに逆に値引き——たくさん接続して、電電公社はこれによって何ら設備しないでほとんど収入だけを得られるようなことですから、回線加算額というものは低額に負けてもらう法はできないか、こういうことです。

玉野義雄日本電信電話公社理事

○玉野説明員 お答え申し上げます。  当時、接続料千円いただくようにいたしましたのは、有線放送ができますと、それが先ほど申し上げましたいわゆる電送規格に入っておるかどうかという検査の関係、それから後でオペレーターの方の指導をしてくれとか、そういういろいろな経費を含めまして計算いたしますと約千百円くらいになっていたと思うのですが、それを切り捨てまして千円ということにいたしたわけでございますが、御承知のように人件費その他もいろいろ上がっておりますので、私の方ではなるべくほかのものが上がりましてもこれは据え置いていくということで、一生懸命検討しておるような状況でございまして、まだ先生ははなはだ御不満だと思いますけれども、値引きというところまでは至らないのが実情でございます。

小沢貞孝民社党

○小沢(貞)委員 後でこれは郵政省へも質問したいと思いますけれども、郵便が大変おくれて困るという問題があるわけです。そういうことから電電公社も郵政省も例の電話でもってはがきの配達をやろうという電子郵便、これはこれから電話の普及が進むに従って大変便利なものではないかと思いますが、電電公社のこの電子郵便に関する研究並びに郵政省自体も研究しているかと思いますが、これはどのように進んでいて、どういう計画でやっておられるか、両方からひとつ現状を聞かしていただきたいと思うわけであります。

佐藤昭一郵政大臣官房長

○佐藤(昭)政府委員 お答えいたします。  郵政省では昨年の八月に電子郵便研究会を開催いたしまして、以来この電子郵便の問題につきましては、共通それから法制、技術、経営の各グループごとに問題を整理しているわけでございます。また、現在外国でテレタイプ系の電子郵便サービスを実施している国はアメリカ、カナダでございますが、そこへ調査団を派遣するなど、鋭意研究に努めているところでございます。  ただ、これをわが国に採用いたします場合には、問題点が非常に複雑多岐にわたります。また、諸外国の実情等もなお一層研究する必要がございます。したがいまして、引き続きまして今後とも調査研究を行いますとともに、本年度は需要動向調査を実施することを考えております。  また、現在ファクシミリ系の電子郵便の試行サービスを行っておりますヨーロッパの諸国に、本年度調査団を派遣してなお十分に調査をしてみたい、かように考えております。現在そういう段階でございます。

北原安定日本電信電話公社総務理事

○北原説明員 郵便の途中送達手段に電気通信を入れる、すなわち従来汽車、汽船あるいは飛行機、自動車というような物を運ぶ手段を使っておった郵便に電気的手段を入れる、これが電子郵便というものだろうと思います。私たちの方もただいま調査研究を始めている程度でございますが、当然郵政省のお仕事でございますので、郵政省の御指導、御依頼を受けてそれに沿う努力を今後してまいる所存でございます。

小沢貞孝民社党

○小沢(貞)委員 これは郵政省と電電公社とは有機的な連絡をとりながらその研究開発その他のことを進めているわけですか。

佐藤昭一郵政大臣官房長

○佐藤(昭)政府委員 確かにこの問題は郵政、電電お互いに協力してやっていかなければならない問題だと思っております。ただ現在ではまだその端緒でございまして、まず問題点の整理というところからやっておりますので、現在お互いに情報の交換をやりながら進めているという段階でございます。

小沢貞孝民社党

○小沢(貞)委員 これも大臣に要望をしておきますが、できるだけひとつこういう問題については速やかに取り組んでいただいて、郵便事業の近代化、こういうことに通じるのではないかと私は思いますから、積極的に取り組んでいただくようにお願いをしておきたいと思います。  それから、この三日間行われたストの状況について若干お尋ねをいたしたいと思います。参加人員その他概要についてまず御報告をいただきたい、こう思います。

浅尾宏郵政省人事局長

○浅尾政府委員 お答えいたします。  三月十七日、三月三十日、四月の十四日、十六日、十九日から二十一日まででございますが、郵便局数で申しますと全体で千四百五十五局でございます。それからそのうちのストの参加人員でございますが、二万二千五百十人ということに相なっております。

小沢貞孝民社党

○小沢(貞)委員 時間の関係で省略をさせてもらってポイントだけお尋ねをしたいと思いますが、このスト参加をやめる、何とかして違法なことはやめさせる、そういうことの教育訓練、そういうことはどういう方法を講じてやっているか、こういうことであります。職員訓練法という法律もあるでしょう。違法なことをやっちゃいけないということはもうあたりまえのこと、そういうことをどういう機会を通じてどういうように職員を教育し訓練をしているか、こういうことをお聞きしたい。

浅尾宏郵政省人事局長

○浅尾政府委員 お答えいたします。  郵政職員にはストライキが禁止されておること、これはもう先生御承知のことでございます。しかし現実にはこの春闘の中におきましてもストライキが行われたこと、これも事実でございます。そこで郵政省といたしましては、主として郵便局長あるいは郵便局の管理者、そういうものを通して職員に対して違法なストライキに参加しないようにというようなことを機会あるごとに教育をしておる、こういう実情でございます。

小沢貞孝民社党

○小沢(貞)委員 それは局長なり管理者としての日ごろの任務だから、大切な職責なんだから、それを積極的に具体的にやらせていますか。もう何にも手をこまねいて見ているというのが管理者の姿勢ではないですか。たとえばこういうことがあったわけです。これはある方面からの情報ですから、このことが定かであるかどうかはわかりませんが、杵築、これは大分かどこかですか、杵築の支部長が今月十三日午後五時二十分ごろから局内で全逓組合員の暴行を受け(目下、歩行困難で休んでいる)、会計主事が見るに見かねて一一〇番に電話した。このことを察知した全逓組合員がもうやめるからと局長に申し出たところ、局長は一一〇番に電話した会計主事に対して、なぜ局長の許可を得ずに一一〇番に電話したか、けしからぬとしかりつけた。そして警察にはもうやめるから結構です、こう電話をしている。それで県警は郵政の管理者の姿勢はなっていないのではないか、こういうことであります。  暴行を受けたのを、それは一一〇番に会計主任であろうとほかの人であろうと電話をして、何とかやってやってくれと警察へ言うのはあたりまえのことで、それを局長ともあろう者がそういうところへそういう連絡をしたのが悪い、けしからぬ、こういうことを言ってしかりつけているわけであります。これはまた杵築の局に事実そういうことがあったかどうか調べていただきたいと思うのですが、私はこれは局の姿勢がいま局長の言っている姿勢とは違うと思うのです。積極的に違法なことはやめさせようということを日ごろ考えておるならば、あるいはまた管理姿勢が日ごろきちっとしておるならば、そういう暴力的なことが行われたなら局長みずから告発する、みずから一一〇番に電話する、そういう姿勢があってしかるべきところを、まるでそれとは逆であります。そういうことを警察に通達したことがあたかも悪いがごとく善良な会計主任なり主事に対して言うような局長の姿勢であるならば、とうてい違法なことはやめろとか、暴力はやめろとか、こういう姿勢は出てこないのではないか、こういうように考える。私は、一事が万事みんなそうだと思います。特に大分地方なんかは特別ひどいそうですか、何かトラブルがあることとか、そういうことを上へ報告してはいかぬぞ、そういう風潮というか、そういうものがあるようであります。したがって、本省としてはなかなか実態をつかめないでいるのではないか、こう思います。どうでしょう。

浅尾宏郵政省人事局長

○浅尾政府委員 お答えいたします。  杵築の郵便局におきましていま先生おっしゃいました事件があったということは、私、報告を受けておりますけれども、その態様なりあるいは中身等につきましては詳細まだ私存じておりません。もし先生がおっしゃったような事実がございますと、そういう郵便局長に対しては私たちは注意をしなければならないと思います。また、そういう郵便局長の姿勢というものが全部の、全国の郵便局に及んでおるのではないか、こういうような御指摘がございましたけれども、私たちといたしましては、そういうことのないように、平素から郵便局長あるいは郵便局の課長等に訓練もし、あるいは諸会議等でもその徹底を図っておりますので、ひとつよろしく御了解をいただきたいと思う次第でございます。

小沢貞孝民社党

○小沢(貞)委員 郵政省表彰規程というのがあるわけです。この表彰規程にはいろいろの項目があるようですが、「おう盛な責任観念に徹し、能率の増進を図り事業成績の向上に多大の功労があった者。」とか「部内に永年勤続し、職務上の成績優秀な者。」「その他特に一般職員の模範として推奨すべき事績があった者。」等、こういうことがあります。この郵政省表彰規程に基づいて永年勤続とか何かで表彰される者は、戒告だとか減給だとかその他の処分を受けた者は当然こういう表彰からは除外されるとか、そこに信賞必罰があってしかるべきだ、こう考えますが、そういうようになっておりますか。

浅尾宏郵政省人事局長

○浅尾政府委員 お答えいたします。  郵政省におきまして職員懲戒処分規程というのがございます。その懲戒処分規程によりまして処分をいたしました職員、つまり戒告以上の処分を受けた職員でございますけれども、そういう職員に対しましては、いま先生おっしゃいましたような場合での表彰はいたしていない、かように御理解をいただきたいと思います。

小沢貞孝民社党

○小沢(貞)委員 昇任、昇格等についても当然そういうことは考慮してやっていますか。私は、時間がもう来たので、具体的にひとつ資料を、これは全国での資料ということは大変だと思いますから、最近二年間の——これは委員長からもお願いします。最近二年間の課長、副課長あるいは課長代理、そういう昇格ですか、昇格した者で、前に訓告、戒告、減給、まあ停職処分なんというのは恐らくなっちゃいないだろうと思うが、こういう処分を受けたことが何回あったか。最近二年間で、先ほども申し上げた、昇格した者の中で過去において訓告、戒告、減給等の処分を受けた回数、まあ懲戒処分歴、こういうものを知らせていただきたいが、全国やったら大変なので、ひとついまから申し上げる二つ、三つの郵政局管内の職員だけでいいと思います。無作為に二つばかりとって、たとえば私どものいる信越郵政局管内、それからもう一つ近畿、その二つぐらいでいいと思います。二つぐらいでいいから、最近二年間に昇格した者の中の過去の懲戒歴、こういうものをひとつ資料として御提出をいただくようにお願いをいたしたいと思います。過去何回戒告や何かを受けても昇格が平気で行われているようなのでは、これは処分をしたことになっちゃいないんではないか。そうしてまたそういう違法なことを何回も何回もやった課長なり課長補佐がいて指導しているときに、さっき質問したように、違法なことはだめだぞ、こういうことを部下に言えるはずがないと私は思うわけで、そこの姿勢がきちっとしてないから違法なことが何回も繰り返される、私はこう思いますから、その資料は参考のために私たちは見たいので、委員長から御提出をいただくようにお願いをいたしたいと思います。

浅尾宏郵政省人事局長

○浅尾政府委員 お答えいたします。  いま、最近二年間の課長あるいは課長代理に昇格と先生おっしゃったと思うのですが、そういう場合は昇任でございます。そういう観点から、御趣旨に沿った資料をつくらせていただきたいと思います。

小沢貞孝民社党

○小沢(貞)委員 その資料を出してもらうことを後でまたひとつ確認をして——後でというか、委員長から了承を得たらば、質問を終わりたいと思います。

伊藤宗一郎自由民主党

○伊藤委員長 承知しました。さよう取り計らいます。阿部未喜男君。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 さきの逓信委員会で、郵政大臣から所信の表明並びに電電公社の米澤総裁から事業概況の説明などが行われまして、本日さらに、先ほど大臣から日本放送協会昭和五十一年度の暫定予算について放送法三十七条の二によって認可を与えたという旨の御報告をいただきました。  そこで、私本日は、これから逓信行政の基本的な問題について質問をして、いま本委員会に付託をされております日本放送協会の予算あるいは公衆電気通信法の一部改正等の詳細な内容につきましては、それぞれの案件が審議にかかった時点に譲りたいと思います。したがって、きょうの答弁はそういう趣旨で簡単に、わかりやすくお願いをしたいと思います。  まずお伺いしたいのは、放送法三十七条の二によって放送協会、これからときどきNHKと言うかもわかりませんが、放送協会の暫定予算に対して大臣が認可を与えたというお話でございましたが、この認可を与えた場合には後で国会に対して郵政大臣が報告の義務を負わされておるようでございます。この郵政大臣の国会に対する報告義務というものをどういうふうに理解をされておるのか承りたいと思います。

石川晃夫郵政省電波監理局長

○石川(晃)政府委員 お答えいたします。  この放送法三十七条の二によります暫定予算の性格でございますが、これは本予算が事業年度の開始の日までに国会の承認を受けることができない場合に、最低限必要な事業を郵政大臣が認可する、認可によって実施することができる、こういうような趣旨のものでございます。したがいまして、その内容を見ましても、受信料月額を据え置くことにしているほかに、また事業の経常的な運営、それから前年度から行われております継続工事、こういうものに必要な範囲のものに限定いたしております。したがいまして、暫定予算を郵政大臣が認可しました場合には事後に国会に報告するということでございますが、この国会への報告と申しますのは、国会にその内容を十分承知していただく必要があるからというふうに解しております。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 いま大臣お聞きのように、大臣に報告の義務を負わせておるということは、暫定予算については大臣の認可があればそれで執行できるけれども、本予算が決定をされる場合には、その暫定的に執行したものも含めて承認をされるものだという理解に立って報告の義務が負わされておる。したがって、大臣が認可した事項について、国会がいろいろな問題について追及をするとか、そういうことは可能であるというように私は考えて、これはもう大臣が認可をしたことだから国会審議の対象にならないという理解では困る、そういう意味に報告という義務を考えておられるかどうか、それをお伺いしたかったわけです。

石川晃夫郵政省電波監理局長

○石川(晃)政府委員 この報告につきましては、報告の内容につきまして国会の場におきまして御議論いただくことは結構でございます。ただ、この予算自体は郵政大臣が認可する、その認可の結果を国会に報告する、こういうことに考えております。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 放送法三十七条の二の二項のところにあるように、国会が承認をしたときには事業計画、郵政大臣が認可をしたものについては消滅をするということになっておるわけなんですよ。したがって、私はあくまでも、郵政大臣が認可をした事項であっても、年度予算の審議に当たってそれを含めて議論をすべき性格のものであって、大臣の認可した事項については審議の対象にならないというふうな理解があってはならない、こう思うのですが、いま、議論をすることは結構ですが、認可はあくまで認可だというようなお話だったんですが、認可をされたことについて報告の義務を負わせておるということは、あくまでも年度予算の中で議論をすべき対象であるということを定めてあるというふうに理解すべきではないかというわけです。

石川晃夫郵政省電波監理局長

○石川(晃)政府委員 暫定予算をつくりますときには、大体本予算の中の経常的なものについて暫定的な予算を組んでいるものでございます。したがいまして、内容自体は本予算の中に含まれているというように考えてよかろうかと存じます。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 大体私もそういう理解です。したがって、内容は本予算の中に含まれるものの一部が大臣によって認可をされるんだというふうに理解していいわけですね。いいですか。  それじゃひとつ、委員長、続けます。それでよければ、続けて質問します。  そこで、昭和五十一年度の暫定予算は、四月の一カ月に限って計画が提案をされて認可をされたという報告でございます。しかし、予算の承認が五月以降にずれ込んだ場合には、五月以降の予算についてはどういう措置をおとりになるのか、伺いたいのです。これはNHKの方ですか。

小野吉郎日本放送協会会長

○小野参考人 お答え申し上げます。  現在、四月三十日一カ月間の暫定予算を大臣認可によって執行しておるわけでございます。これが、五月一日から実施できるように本予算の承認があればそれでいいわけでございますけれども、そうなりませんと、その空白の期間は何らかの措置をとらなければ空白状態になります。こういうことは避けなければなりませんので、法律では三カ月以内に限って大臣は暫定予算の認可ができる、こうなっておりますので、いわゆる空白を埋めますために、さらに追加の暫定予算を大臣認可によって執行することが必要であると思います。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 ちょっと具体的にお伺いしたいのですが、これは実際問題として、四月中に協会の予算が両院で承認をされることは、私は日程的に困難だと思います。そうしますと、また五月一カ月分をお出しになるおつもりなのか。あるいは、うわさによれば、暫定予算の補正予算というふうな方法でやる方法もあるのではないかというような意見も聞いておりますが、いまの会長の御答弁では、また改めて五月分一カ月分を出すということでございますか。

小野吉郎日本放送協会会長

○小野参考人 暫定予算の補正というのもちょっと——通俗にはそう言っておられますけれども、四月の暫定予算の内容を修正するわけではございません。五月一日から行う業務に必要な予算を組むわけでございますので、これはいわゆる追加の暫定予算を組むということになろうかと思います。その場合に、いわゆる今国会の会期は五月二十四日まででございます。延長がある、なしはいま予測できません。そういう関係でございますので、五月三十一日までの一カ月間の暫定を組むことも、これはいわゆる理論上矛盾を来たすと思います。私どもは、五月二十四日には御承認を得て二十五日からは本予算が効力を発生すると見ますので、会期いっぱいの二十四日間の暫定予算を組みたい、このように考えております。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 そうすると、これは法的な解釈ですが、この三十七条の二による「三箇月以内に限り」というのは、一回ではなくて二度でも三度でも暫定予算が出せるというふうに理解しておるようですが、この点は間違いないですか。  それからもう一点は、受信料は月額をもって定めるとなっております。そうしますと、五月の二十四日までの暫定予算を組んだときに、月額をもって定むる受信料についてはどういうお考えかということですね。

小野吉郎日本放送協会会長

○小野参考人 回数につきましては別段に制限ございません。必要によりまして何回でも、三カ月以内であれば、区切って出せると思います。  受信料の額につきましては、これは規約によりまして月額によって決めることになっておりますし、そういう関係でございますので、五月の二十四日間の暫定予算ではありましても、五月分一カ月分は旧料金によらざるを得ない、かように考えております。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 そうしますと、現行提案をされておるのは、四月一日から受信料が改定をされるという前提に立っての予算案になっております。したがって、二カ月間旧受信料が据え置かれるとすれば、当然予算は組み替えてお出しになるのか、このままおやりになるのか、どういうことになりますか。

小野吉郎日本放送協会会長

○小野参考人 これは先ほど御質問もございました。これに対しては、いま、私ども検討を続けることに約束をいたしておりますけれども、これを撤回して再提出ということは、これは不可能であると思います。  そういうことでございますので、現在御提出申し上げております本予算の関係について、何らかの合理的な措置が講ぜられることが好ましいと思いますので、その方法によって御承認を受けやすいような方法について、郵政御当局ともいろいろ御協議を申し上げたい、かように考えております。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 ちょっと私、席を外していましたので、重複するところがあるかもわかりませんが、お許しをいただきます。  それからもう一つ私の気になるのは、三十七条の二の規定は、あくまでも三カ月以内という厳しい前提があるわけでございまして、したがって、この三カ月以内でもしも国会解散等の事態が起こって、七月以降の運営が困難になる、予算が承認をされないというような場合には、どういう運営になるのでしょうか。

石川晃夫郵政省電波監理局長

○石川(晃)政府委員 ただいまの御質問でございますが、非常にわれわれとしてはそういうことのないように努力したいと思っておるわけでございますが、これを法的に御説明申し上げますと、放送法で暫定予算は三カ月以内に限られているわけでございます。したがいまして、本予算の承認がないままにこの三カ月を経過した場合ということは、七月一日以降NHKは本予算の国会承認がなくて、しかも暫定予算の認可も受けられないというような事態でございまして、法律に予定しない異常な事態というふうに考えられるわけでございます。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 異常な事態だということはわかっているが、そのときはどういう運営をなさるおつもりですか。協会の方、ひとつ。

小野吉郎日本放送協会会長

○小野参考人 その場合は全く無予算の状況に相なるわけでございます。したがいまして、支出はできない、そうなってまいりますと仕事を中断せざるを得ない、法律上はそういうことになろうかと思います。  この救済措置は、現在の法制の上ではとられておりません。まあ、強いて申し上げますと、ただいま解散の場合、こう申されましたけれども、こういう場合に、協会の業務が六月いっぱいで七月から停止するというような非常な事態というものは、国民全体が希望しないところであろうと思います。そういう非常な状態を迎えますので、これはいろいろなあれもございましょうけれども、これは私から申し上げるのもあるいは出過ぎかもわかりませんが、そういった場合には、必要最小限度の措置につきまして、あるいはそれに法律解釈上ぴたっと合うかどうかは別問題といたしまして、参議院の緊急集会といったようなことも考えていただかなければならないのではないか、そうでなければ、本当は理論上から言えばもう仕事はできないという状態になって、国民の最も希望しない状態になるわけでございますので、これは何とか、避ける何らかの方策を考えていただかなければならないのではないか、かように考えます。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 実は、前の会議録などを見ますと、経営委員会による責任支出とか、いろいろなことが議論されておるようでございます。ただ困るのは、受信料はどうしても取るわけにはいかぬというのが私は法解釈上——そういうことになってくると、受信料は入らない、支出は場合によっては経営委員会の責任支出というようなことも考えられるというような議論があったようですが、これを議論しておると長くなりますから、きょうはもう本当に一番基本的なものだけでいきたいと思いますから、あとまた予算案のときに審議さしてもらいますが、そういう点についても、十分ひとつ郵政当局も御検討を願っておきたいと思います。  次に、一般用語としてNHKは公共放送であるという言葉がよく使われますし、また、会長初めNHKの皆さんもそういうふうに考えておられると思うのですが、さて、公共放送とは一体具体的にどういう条件を具備しておるのだろうか。公共放送でないと言われるものと公共放送との違いは、一体どこにあるのだろうか。ちょっと勉強させておいてもらいたいと思うのです。

小野吉郎日本放送協会会長

○小野参考人 これは郵政御当局から御答弁いただくのが正しいかとも思いますけれども、NHKといたしまして考えますことは、公共放送のいわゆる具備条件といたしましては、国民全体の福祉に奉仕するという大前提とともに、その事業は、国民全体の聴視者の拠出によって支えられ、しかも営利事業はまかりならない、厳格に公共の福祉に沿うような業務内容が法律に規定されまして、そういう業務を運行する機関、これが公共放送ではないかと私は考えております。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 本当に明確に区別するとすれば、受信料という制度をとっておる、営利を目的としていない、いわゆる利益の追求はないわけです。これは私はわかりますが、それ以外は、国民の福祉の問題とか不偏不党とか中立性とかいうのは、これは民放もみんなあるわけでございまして、そうすると、せんじ詰めれば受信料制度をとっておるということだけが公共放送といういわれだろうか、定義だろうかということを考えてみると、ちょっと私は釈然としないのですが、そういうものでございますか。

小野吉郎日本放送協会会長

○小野参考人 いまの法律に根拠を置きまして考えてみますと、もちろん、いわゆる社会福祉に貢献しなければならないということは、公共放送と称しておりますNHKも民放も同様でございます。この点に変わりはないと思います。また、非常に真実と公正に徹しなければならないことも、これは差異はございません。そこで民放と違ってNHKが公共放送なりと称しますゆえんのものは、やはり、事業を支えるために国民全体の拠出をいただく受信料の制度によって財源的には支えられ、一方には営利行為は一切できない、しかも放送の普及のために全国にあまねくこれを視聴できるように措置しなければならないという義務づけがあるということが、私は非常に公共放送たるゆえんではないかと考えます。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 そうしてみると、逆に言えば、受信料をもらっておる、一つは確かにあまねく受信できるようにやらなければならぬとありますね、この二つくらいだと私は思うのですが、公共放送という言葉はNHKが考え出したわけですか。NHKで、こういう違いがあるから公共放送と言おうというふうにお考えになったわけですか。大体どこから出た言葉ですか。

小野吉郎日本放送協会会長

○小野参考人 非常にむずかしい御質問でございまして、もちろんNHKでも事業創始以来公共放送と称しております。また世間でもNHKを称するのに、あれは公共放送だと、こう言っております。どちらが先か、この辺のところは私もつまびらかにいたしておらないのでありますけれども、どちらが先にいたしましても、少なくとも両者ともそのように言ってそこに違和感を感じない、こういうところにやはり何がしかの合理的根拠を持っておるのではないか、かように考える次第でございます。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 これは議論してもなかなか長くなりましょうから……。  そこで、そういう非常に高い次元にある公共放送の運営を担当するNHKの経営委員会でございますけれども、この経営委員については確かに放送法二十二条によって委員の報酬というふうなものも定められておるようですが、他にこれと同じようなものが、たとえば電電公社の経営委員というのがありますし、あるいは国鉄にもそういうものがございます。郵政にも審議会というようなものがございますけれども、それらはそれぞれの法律によって大体報酬を受けないことになっておるのですが、非常に次元の高い、国民全体の受信料によって支えられておるNHKについては、経営委員が相応の報酬を受くるという規定になっておるのですが、いまどのくらい報酬を差し上げておるものでございますか。

藤根井和夫日本放送協会副会長

○藤根井参考人 御指摘のように、放送法第二十二条によりまして、経営委員は、旅費その他業務遂行に伴う実費を受けるほか、その勤務の日数に応じ相当の報酬を受けることができることになっておりまして、これに基づきまして旅費その他、会議その他打ち合わせに出席した日数に応じまして、一般の経営委員で月平均二十四万円相当の報酬を出しておるというのが現状でございます。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 私は何も人の足を引っ張ろうというようなけちな気持ちで言うのではないけれども、いま会長おっしゃったように非常に高い次元で運営をされておる国民のNHKの運営に当たる方々、しかも財政的には非常に豊かな方々が経営委員に選ばれておるようでございます。かつて前田会長は、この経営委員に差し上ぐる報酬の半額は税金になって国民のために使われておるわけでございますからというお話があったのです。そういうものであるならば、なおのことひとつ経営委員会で議論をして、この報酬については、私は一切出すべきでないとは申しませんが、もう少しお考えになったらどうでしょうかということを御提案を申し上げておいたのです。  もし私のところにある資料に間違いがなければ、経営委員にはボーナスもつくはずです。したがって、旅費その他をのけて、年間一人の経営委員の平均は四百五十万円になるはずですよ。回数を調べてみましたら、年間十五回くらいしか経営委員会は開かれていない。年間十五回の経営委員会に出席して、その手当いわゆる報酬が四百五十万円を超えるという膨大な額になる。そのほかに、これは当然ですが、旅費があり、また会議施設等の経費もあるわけでございますから、したがって総額では五千万を超えるお金がこの経営委員会に支出をされておるわけです。これが非常に苦しい生活をされておる方々が、その日の仕事を割いて出席をされるのならば私はそこまで申し上げません。しかし、いみじくも前の会長が、このお金の半分は税金になるお金でございますと、こうおっしゃったのですから、それならばこの経営委員の皆さんにお話しすれば快く納得してくださって、こういう大きいお金を使わなくてもいいのじゃないでしょうか。まして今日大幅な値上げをしなければならないという時期に、切り詰められるものは切り詰めたいと会長おっしゃっておるその時期に、この経営委員の報酬についてどういうお考えを持っておられるのか、ちょっとお伺いしたい。

小野吉郎日本放送協会会長

○小野参考人 沿革を申し上げますと、昭和三十四年に放送法が改正になりました以前の経営委員は、これは議決機関でございませんでした。そういうような状況で、その当時におきましては報酬に関する条項は放送法になかったのでございます。旅費その他の実費をお出しするというようなことになっておったわけでございますけれども、まあ原則は無報酬ということであったわけでございますが、昭和三十四年の改正のときに、経営委員には非常に重要な職責が与えられました。しかもNHK内部の、非常勤ではございますけれども役員ということになって、NHKの最高意思決定機関、こうなったわけでございます。その最高意思決定機関である限りにおきましては、いろいろふところぐあいの面はございましょう、せんさくすればあるわけでございますけれども、経営委員といえども諸外国の例にならって適当な報酬を出すべきではないかということで、現行法のその報酬規定が加わったわけでございます。その額が妥当であるかどうかはいろいろ問題もございましょう。いま貴重な御意見を拝聴いたしましたので、貴重な御意見としてひとつ検討の素材にさしていただきたい、かように考えます。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 これはきょう初めて私が申し上げるのならば、私はいまの会長のお答えで納得ができるのです。前の会長のときから私は申し上げておった。いずれこういうNHKの受信料の大幅な値上げもしなければならない時期が来るだろう、その時期くらいには経営委員の皆さんに自主的に御判断願えるだろう。私があえて大臣に申し上げないのは、大臣がこういうことをもしNHKの経営委員会に言えば介入になるおそれがあるのです。だから、私はあえて大臣に申し上げなくて、NHK経営委員会が自主的に判断をする問題だと思うから今日まで黙っておったわけなんですが、もうすでにあれから三、四年たちます。特にこういう時期に差しかかっておるのに一向その点については聞きませんし、予算上この点について削減したということもまだ承っていませんので……。まあせっかく御検討いただくということですから、口先だけに終わらずに——会長としては言いにくいと思います。ましてや会長が任命する委員会ですから言いにくいと思いますが、この議事録くらいは皆に見せて、阿部というやつがこういうことを言っておったぐらいなことは伝えてもらわなければ、皆さんも恐らくお聞きになったら、私は不愉快だろうと思うのです。二遍も三遍も同じことをお聞きになって不愉快だろうと思いますから、この点、篤と留意をしておいていただきたいと思いますが、ようございますか。

小野吉郎日本放送協会会長

○小野参考人 この点は、議事録はもちろんございます。これはすべて国会の議事録は経営委員には配付することになっておりますから、それによってごらんにもなりましょうけれども、それ以外に、このような御質疑があったということはお伝えを申し上げたい、かように考えます。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 それから次に、これは特に郵政大臣にお願いしたいのですけれども、放送法の精神というのは、これはあくまでもNHKを国民のものとして、その自主性を守って、そして権力の介入や権力による支配を排除しなければならない、そういう趣旨でこの法律はつくられておると私は理解をしております。もちろん、大臣はりっぱなお人柄ですから、大臣のときに私はそう心配はないのですが、今度は初めて暫定予算というようなことがありました。そうすると、これは当然大臣が認可をなさる。大臣が認可をなさる手続は、郵政当局の方でいろいろ検討なさって認可をされることになると思います。けれども、その内容は明らかに、先ほど来議論がありましたように、まことに経常的な運営に限定をされて認可をされることになっているという、その趣旨もまた支配介入を認めてはならないという趣旨だと思いますので、この機会に、こういう暫定予算が大臣の認可事項であるからということで、いやしくも国民のNHKに対して支配介入、そういうことが行われることのないように、ひとつ厳に注意を喚起し、特に大臣から関係の向きに御忠告を願っておきたいと思うのですが、いかがでしょうか。

村上勇自由民主党郵政大臣

○村上国務大臣 御承知のように、NHKにつきましては、言論、報道機関としてその中立性あるいは自主性を尊重すべきものでありまして、郵政省といたしましてもNHKの経営の内部に立ち入って不当に介入するつもりはもちろんございません。NHKの中立性というものはどこまでも尊重してまいらなければなりませんが、最近では、どうも私の方が大分いろいろ批判を受けておるようでございます。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 それは大臣、大臣が管掌される郵政省の中で批判が出ておるとは私は思わないのです。それはもっと別の方面から出ておるのではないか。それは、私どもは私どもの立場からまたそういう意見を聞くわけでございまして、私がいま申し上げておるのはそういう立場ではなくて、いわば監督官庁としての郵政省が監督権を持っておるからということでの支配介入というようなことがないように、特に関係のところについて大臣から御忠告を賜っておきたい、こういう趣旨でございますが……。

村上勇自由民主党郵政大臣

○村上国務大臣 全くそのとおりでありまして、もう絶対に中立性を損なわないように十分注意して、一切取り計らっております。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 そこで会長にもう一つ、いまの問題ですが、いま大臣がいみじくも漏らされまして、どこからかわからぬけれども、いろいろな批判があるというお話がございました。私どももまたそういう意見をいろいろ聞くわけでございまして、この前の予算委員会でも申し上げましたが、不払い運動を提唱をしておる人の中には、NHKの報道の内容が、率直に言えばきわめて官制的であり、体制側であり、政府・自民党側である、そういう批判もわれわれ聞くわけです。したがって、そういう雑音は、私はあっちこっちから入ってくるだろうと思います。入ってくるだろうと思いますが、協会の趣旨にのっとって、そういううわさがあったからと言って、いわゆる報道内部で使われる自主規制といいますか、そういうようなものがあってはならない、あくまでも公正を期して、そしてがんばってもらいたいと思いますが、この点の所信といいましょか、会長の考えを承っておきたい。

小野吉郎日本放送協会会長

○小野参考人 いわゆる言論、報道の自由と申しますか、自主性と申しますか、もちろん厳正、公正でなければなりませんけれども、これは法律の保障するところでもございますし、これこそ公共放送としてよってもって立つ生命ではないかと思いますので、この点につきましては、いろいろな御批判はありましょう。御批判はありましょうけれども、その批判の正しい面についてはこれは傾聴しなければなりませんけれども、批判があったからということで直ちに左顧右べん、動揺すべきでないものと私は確信をいたしておりますし、そのような気持ちで運営に当たってまいりたいと思います。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 では次の問題に移ります。  次に私は、NHKの資産運用の内容についてちょっとお尋ねしたいのですが、大分古い話でございますので、あるいは記憶の薄いところもあろうかと思いますが、関係者の記憶をひとつしぼり出してお答え願いたいのです。  昭和三十九年の十二月四日に、NHKが千葉県の稲毛の海岸の埋立地四万一千五百坪ばかりを約十三億円で入手をしておるようでございますが、これはどういういきさつでございましょうか。

山本正司日本電信電話公社総務理事

○山本参考人 ただいまお尋ねの件につきましてお答えをいたします。いずれ古いことでございますので、記録に基づいて御説明をいたすことにいたします。  今日の渋谷の放送センターの土地を取得いたします経緯といたしまして、第一次の取得と第二次の取得と、二回に分けまして取得をいたしました。これは、第一次の場合は三十八年に登記が済んでおりますが、第二次が、いま御指摘になりました稲毛の問題と関連のあります土地の取得でございます。  この第二次取得につきましては、渋谷の放送センターを取得いたしますときに、第一次も第二次も総合いたしまして内閣から承認を受けておりましたけれども、取得の時期につきましては、オリンピックが終わった後に第二次取得ということが認められたわけでございます。  それで、この第二次取得の場合に、この清算といいますか、契約の中身といたしまして売買の代金を直接支払うのではなくて、稲毛の土地と交換をするという方法が当時の国有財産担当であります大蔵省の国有財産課から話がありまして、NHKといたしましては、国有財産関東地方審議会においてそういうことが内容として承認をされておるということでございましたので、その内容につきまして大蔵省に確かめた上で稲毛の土地を取得をいたしました。  そこで、取得をした土地を、後に第二次の取得すべき渋谷の土地の五千八百七十七坪とこことを交換いたしました。もちろん差額がございましたが、差額も支払いをいたしました。それで第二次のこの土地を取得しまして、現在の渋谷の放送センター全体の土地の取得をいたしましたというのが、その御指摘がありました内容に関連しました経緯でございます。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 そこでお伺いしたいのですが、この土地を買うときは、やはりNHKといえども、大体その土地がどういうふうな経過で、価格はどうなっておるかくらいのことは調査をされて、妥当な価格でお買い入れになることだと思うのですが、この土地を入手するまでの経過についてお調べになって、妥当な価格だというふうにお考えになったのですか。

山本正司日本電信電話公社総務理事

○山本参考人 稲毛の土地を購入いたしますときには、もちろんNHKといたしましても、その土地の持っております従来の経緯あるいは価格、こういうものを全然調べないで購入するわけではございませんで、当然権威のありますところに依頼をいたしましてその土地の評価をお願いしました。大蔵省ともそういうことについては十分連絡をとりながら、大体その評価額に見合った価格で購入をする、それから、その土地についておりますいろいろな権利関係、こういうものも十分調査をいたしまして、NHKがこれを購入するのに過ちのないいろいろな保証をしました上で購入をするという手続をしたわけでございます。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 そうするとNHKは、いまのあの放送センターの、代々木ですか、渋谷の土地が欲しいからこれを買って代替にしたということなんですか。いやしくもNHKが国有財産を払い下げてもらうのに、代替の土地を買って持っていかなければ払い下げてもらえぬというのは、これは一体どういうわけですか。これは大蔵でしょうね、大蔵の方ちょっと話してくれませんか。

松岡宏大蔵省理財局特別財産課長

○松岡説明員 お答えいたします。  お尋ねの土地の交換の問題でございますが、この土地は坪で数えまして五千八百七十七坪。これは国有地でございまして、戦後ワシントン・ハイツ住宅地区の一部として米軍に提供してきたものでありますが、昭和三十八年十二月十日に米軍から返還されまして、東京オリンピック大会の際には選手村の一部として利用されたものでございます。  これにつきまして、昭和三十八年三月二十九日の閣議決定によりまして、NHK放送センター用地として提供する方針が定められたわけでございます。翌三十九年十一月二十五日に、国有財産関東地方審議会の答申を得まして、同年十二月二十八日、交換によりNHKへ処分されたものでございます。  お尋ねの交換という問題でございますが、これは国有財産法第二十七条に規定がございまして、国が公共用等に必要と考える場合には、国の持っている国有地を相手に提供し、相手が持っている土地を国として取得する、こういうことが制度上認められているわけでございます。  NHKが持っておりました稲毛の土地につきましては、国の立場からは、公務員宿舎の用地としてぜひそれは入手したい、こういう考えがございました。一方、この渋谷の放送センターに充てられました用地、これは国有地でありましたが、NHKの方で欲しい、こういうことでございましたので、それをそれぞれ交換いたしまして、それぞれの値段の差額は現金で授受する、こういうことで処理したわけでございます。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 大変よくわかりましたが、一つわからぬのは、これはNHKが持っておった土地ではないのです。交換するためにNHKがわざわざ買い上げなければならなかった土地なんですよ、いいですか。NHKがかねて持っておった土地を、こっちが欲しいから国有財産と交換するというのならば、あなたのおっしゃる法の趣旨は生きておる。しかし、NHKは持っていなかったのです。持っていないのを交換させるために買わせたんです、おたくは。そこにぼくは大蔵省の問題があると思う。  しかも、その価格についてぼくが調べてみたら、大蔵省はどういう調査をしておるか知らぬけれども、これは三十九年の五月十八日に、市が埋め立てた土地を、市の埋め立ての埋め立て代金として、現物支給で若松築港というところに市が給付しておるわけですね、埋め立ての代金のかわりに。これが五月十八日で、三日たった五月二十一日に、若松築港からこの土地を朝日土地興業というのに転売しておる。その転売の価格は六億二千三百四十万円。大体こういうふうに私の調査ではなっておるわけです。これが三十九年五月ですよ。六月に一回この朝日土地が日綿実業等へ転売したと書いてあるが、これはまた登記が抹消されています。そして、同じ年の十二月ですから、これは六カ月しかたっていないのですよ。十二月に若松築港がこの土地を国際興業に転売した形跡がある。しかしこれは形跡であって、登記には載っておりません。登記には載っておりませんが、転売した形跡があります。このときの価格が大体十億三千万ぐらいだったというふうに私は聞いております。  そうすると、六億の土地が若松築港から国際興業の手に渡ったときに十億三千万にはね上がった。それから三日たった十二月四日には、この国際興業が中に入ったのか一遍手に入れたのかわかりませんが、登記上明確でないからはっきり言えませんが、ともかく国際興業の手を通じてNHKに約十三億で売り渡されておるのです。そして国際興業と言えば、人も知る小佐野さんが社長でございまして、時の大蔵大臣が田中角榮さんでございます。わずか七カ月の間に、NHKはこの朝日土地興業の持っておった土地を、二倍以上の値段で替え地にするからという理由で大蔵省から押しつけられた。これが内容じゃありませんか。NHKが持っておった土地を交換したのではなくて、交換するためにわざわざ買わしたのでしょう。NHK、その点はどうなんです。

山本正司日本電信電話公社総務理事

○山本参考人 おっしゃるとおり、NHKが持っておった土地ではございません。これはこの交換のために購入した土地でございます。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 どうなのか、大蔵省。

松岡宏大蔵省理財局特別財産課長

○松岡説明員 交換の制度は、先ほど申し上げましたように、国有財産法第二十七条に根拠があるわけでございますが、通常は相手方がすでに持っている土地と国有地を交換するわけでありますけれども、本件のように交換することを前提として相手方が取得するということも法の運用としてあり得るところでございまして、本件のみならず、そういった事例はいろいろとあるわけでございます。  したがって問題は、大蔵省がこの稲毛の土地を取得するに当たりまして、ざっと十三億ばかりの価値が当時の時価としてあったわけでございますけれども、それが国の専門的な評価の目で見まして適切なものであるかどうかというところだろうかと思われますが、この点は厳密な専門的な評価の作業を経まして、こういう値段が当時の時点においては適正な時価であるという判断をいたしまして、国としては交換の処理を行ったわけでございます。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 違法かどうか、私はわからないのです。しかし、法の趣旨は、少なくとも原則的には持っておるものを交換するというのが私は趣旨だと思いますよ。その土地を大蔵省が欲しいから、おまえこれを買うて持ってこい、そうすれば交換をしてやるというその物の考え方が大体権力をかさに着た不都合なやり方だと私はまず思うのです。  その次に、いま適当な評価とおっしゃいましたが、適当な評価というのは私は二つあると思うのですよ。それはいまおっしゃったように、その付近の、たとえば銀行あたりによる評価という方法も一つあるでしょう。しかし、前に買って今日買うまでにどれだけたっておったかというその間の値段のはね上がりというのも常識的に評価の一つになるはずですよ。幾ら価値があるからといって、きのう十円で買ったものをきょう一万円で売るというのは、社会的な通念として常識であるかどうかですよ。ましてや国が使うという土地でしょう。しかも私の調べたところでは、若松築港と国際興業との間のいざこざから、若松築港が大蔵省に報告した売却の代金は十億三千万と報告をされて、実際NHKが買ったのは十三億。その間に三億円の金の行方がわからなくなって、あわててあなたの方、大蔵省は調査をして、税金の追徴をやっておるでしょう。それなら、これはどうですか。

松岡宏大蔵省理財局特別財産課長

○松岡説明員 この土地がNHKが取得する前にどういう経緯をたどったかということにつきましては、大蔵省がこの土地を取得するに当たっての評価に際しては直接関係ないという考え方でおります。すなわち、交換が行われました時点において、この土地がまさに約十三億の価値があるかないかということを厳密な目で評価をしたということでございまして、この評価が正しい限りは、この処理は正しい処理であった、こういうことに考えております。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 それは違法であったら、いまごろ田中角榮さんの手は後ろに回っておるでしょう。小佐野さんの手も後ろに回っておるでしょう。初めから違法でないように仕組んじゃうのだ。そうでしょう。違法であるようなことをしたら、それは手が後ろに回っておるのだから。あなたはそこに出てきて、違法でない、違法でないと。確かにそういう法の規定はあるでしょう。その法の規定があることを奇貨として、NHKのこの土地を買い上げさせて、しかもわれわれの常識からすれば非常に不当な価格で買い上げさせておる。わずか六カ月間に二倍にもはね上がった土地をNHKに押しつけて買わせておいて、そしてこっちの土地をやるからそっちの土地を持ってこい、こういうやり方をしておるじゃありませんか。私、率直に言うと、これはあなたみたいな下っぱ役人、最近なった人を責めるのはかわいそうですよ。もっと大きい上の方の力が、時の大蔵大臣が田中角榮さんだった。違法をやったとは私は言っていないですよ。違法をやったとは言っていないが、この経過から見るならば、何でNHKにこの土地を買わせて交換をしなければならなかったのか理解に苦しむのです。さっきからNHKの会長も言っているように、国民の受信料によって支えられているNHKの、それが使う土地で必要であると認めるならば、代々木の土地をそのまま現金で払い下げればいいじゃないですか。そして、大蔵省が適当な価格で稲毛の土地を取得すればいいじゃないですか。それをわざわざNHKに買わせて、一カ月の後にはおたくはその土地を交換をしておる。その価格はいま申し上げたように、まさに六カ月で倍ですよ。しかも、その間に国際興業というものが入ってきて、そのために朝日土地が税務署に報告をした売却の代金とNHKが買った代金に三億の狂いが出て、この三億円はどうすると言ったら、大蔵省はあわてて税金の追徴をやったでしょう。税金の追徴をやった事実があるかないか答えてみなさい、そんな横着なことを言うなら。

松岡宏大蔵省理財局特別財産課長

○松岡説明員 税金の件につきましては、私、担当が違いますので、また改めて御質問いただきたいと思いますが、NHKに買わせて交換をしたということが不適当だというポイントにつきまして申し上げます。  国がNHKに交換で渡しました渋谷区神南の土地の交換時点における評価額……

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 評価なんかいいんだ。そんな評価なんか聞かぬでいい。  ぼくが言うのは、なぜ代々木の神南の土地を現金でNHKに適正な価格で払い下げてやらなかったか、そして、大蔵省は公務員宿舎の土地が欲しいなら大蔵省の予算の中で公務員宿舎をつくる土地を買うべきであって、こういう疑惑を持たれるような、さっきもNHKから答弁がありましたが、交換してもらうためにわざわざNHKに土地を買わせるという手続をとらせるか、直接払い下げ、直接大蔵省が買えばいいじゃないか、その手続をなぜしないのかと言うのです。

松岡宏大蔵省理財局特別財産課長

○松岡説明員 国有地をNHKに売り払いまして国が欲しいと思う、この場合、稲毛の土地を国が直接買い上げるということもできるわけでございます。それぞれ約十三億円の時価の土地でございますから、いま先生がおっしゃったような手法で処理することもできるわけでございますが、国有財産法第二十七条の運用としての交換という形で行いましても、結果は国の立場から見まして全く同様の結果になるわけでございまして、それぞれの土地の評価が適切に行われている限りは、売り払って買い取りましても、評価を行ってその価格で交換を行いましても結果は全く同じことになるわけでございまして、国有財産法の運用ということからはこういうやり方が行われているわけでございます。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 全く同じなものをなぜわざわざNHKに一遍買わせて交換せなければならぬのです。全く同じならば、NHKの手を通さなくて直接おやりになるべきだ。法的に許されているからといってわざわざそういう措置をおとりになったのは、先ほど来ぼくがるる述べてきたように、わずか六カ月でこの土地の価格は二倍以上にはね上がっておる。しかも、NHKが買い取った時点において、三億円も売った会社と買うたNHKとの間に差があった。これは一体どうなんだと言えば、あわてて大蔵省が税金の再調査をやって税金をかけた。しかもその間に国際興業が加わっておるというし、時の大蔵大臣が田中角榮さんだった。こうなれば、痛くない腹までさぐられなければならない結果になる。ぼくはきょう大蔵省に、答弁のできるのをやってくれと言っておったのだ。大蔵大臣は何かちょっとつかえがあるということだが、答弁のできるのをやってくれと言うたのだけれども、君ではさっぱり税金のことはわかりませんと言う。ぼくらは大蔵省のだれが税金の担当か、だれが何の担当かわからないから、大蔵省が来てくれればみんな話をしてもらえるものと思って楽しみにして質問をしているのだが、それを、税金のことはわかりませんということでは、君なんか来てもらっても意味がないから、これはまた質問をし直すが、しかし郵政大臣、行政を預かる責任者の一人として、いまのような手続をわざわざ踏まなければならぬということに何か疑惑をお感じになりませんか。素直に考えて、土地をNHKには払い下げ、向こうは大蔵省が買うということもできますと、それをわざわざNHKに買わしておいてずりがえするというふうなことをわざわざやらした。その土地の価格は六カ月でもって二倍にもはね上がっている。それをNHKにことさらに買わした。それはちょっとおかしくないですか。どうお考えになりますか。

村上勇自由民主党郵政大臣

○村上国務大臣 私はこの場合、何も言う立場じゃないと思います。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 どうも大臣から逃げられたようですが、実は私は、もうちょっと古い話ですけれども、いまになってこれを調べてみて、当時の会議録を読んでみましても、どうしても私は大蔵省の言い分が納得できないのです。いまも答弁があったように、わざわざNHKに買わせなくても、大蔵省が直接千葉の土地を買うこともできます。またNHKにこっちの土地を払い下げることもできますと言う。できるのを、わざわざNHKにこの土地を押しつけて買わせて、それを買うてこなければ交換してやらぬぞと言うたかどうかわからないが、恐らくそうだろうと思う。その辺、この土地を持ってこなければ向こうの土地を交換してやらぬと言われたのか、NHKがみずから進んで買い込んで、これとかえてくださいと持っていったのか、NHKの方で交渉に当たった人がおるならば、ちょっと答えてください。

山本正司日本電信電話公社総務理事

○山本参考人 きょうは当時交渉に当たった者は来ておりません。またやめた方もあり、もう十数年も前のことですから全部そろっておるわけではございませんが、記録だけで見ますと、NHKが好んで買ったというものではなくて、先ほど申し上げました、これは手続の一つとして処理をしたということでございます。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 これは大蔵省で明確な答弁のできる人をやってもらえなかったので、私はこの問題はもう少し内容をはっきりさせたいというふうに考えておったのですが、きょうはこれでこの問題については保留をします。改めて大蔵省の方から答弁のできるお方に来ていただいて、もう少し審査を進めたいと思いますから、保留するということを委員長の方で御了解を願います。

伊藤宗一郎自由民主党

○伊藤委員長 承知しました。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 次に、電電公社の総裁にお伺いしますが、私、実は電電公社から十一月にできた昭和五十一年から昭和五十三年の間の事業収支を見通した日本電電公社の資料と、二月にできた日本電電公社の資料と、同じ冊子を二つもらったのですが、これはいずれが正しいのでしょうか。

輿寛次郎日本電信電話公社計画局長

○輿説明員 お答え申し上げます。  十一月の資料は、公社が昨年の十一月に郵政省にお出しいたしました料金改定案の基礎になった資料でございます。その後、昨年の暮れに政府におかれて物価政策その他から査定をされまして、その結果、われわれもそれに合わせるべく支出の削減をいたしまして、いろいろ収支の見直しをいたしました。その結果の資料が二月の版でございますので、正しいのはその後の方でございます。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 総裁、こういうものを二つもらったのです。私はどちらで電電公社の内容を検討すればよろしいのでしょうか。

米澤滋日本電信電話公社総裁

○米澤説明員 お答えいたします。  先ほど計画局長が答えましたように、電電公社といたしましては、財政基盤確立のために、昭和五十一年から五十三年をベースにいたします、赤字の回復とそれからそれに伴う若干の収支差額の改良費を入れたものをつくりまして、そしてそれを十一月の時点で経営委員会で決めまして政府に要望いたしました。それが十一月の資料でございます。  その後、七円を十円にするという度数料の引き上げ、これは公社の案がそのまま政府で予算編成の時点において認められました。もう一つは、基本料を公社としては一〇〇%上げる、すなわち倍にするという案に対しまして、物価対策の面から、それを五十一年度は五〇%にする、五十二年の四月一日から公社の案どおり二倍にするというふうに変わりました。修正を受けたわけでございます。したがって、それに合わせましてつくりましたのは二月の時点でございますので、あるいは二つのうちの一つは差し上げなかった方がかえってよかったのかもしれませんが、現在の時点におきましてはその二月のが正しいものでございまして、片方のものはその経過を示すものでございます。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 そういうことはどこにも書いてないのです。したがって、私はいまどっちで考えればいいのだろうかということをお伺いしたわけです。片方は、三年間に見積もられる赤字並びに施設の改良費を含めて二兆五千百億円ですか、これだけを料金改定に期待したいと書いてある。片方は、二兆六千六百億円を期待したいと書いてある。千五百億違います。千五百億といえばかなり大きい数じゃございませんか。私は一体これをどっちで審議すればよろしいのでしょうか。

輿寛次郎日本電信電話公社計画局長

○輿説明員 お答え申し上げます。  その差の千五百億円は、政府の査定によります、初年度、五十一年度から基本料五〇%という査定を受けました差額でございます。したがいまして、それだけ差が変わってまいりましたので、それに合わせて見積もりをし直した、こういうふうに御理解を願いたいと思います。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 どこにそれが書いてあるのですかということを聞いているのです。書いてあればわかるのです。これがこういうふうに変わったんですと書いてあれば、ああ、それならこっちが古くてこっちが新しいんだな、それならこれが新しい方の計画だなということがわかるのです。どこにも書いてないから、私はどっちでこれを検討すればいいんですかということをお伺いしておるわけです。どうなんですか。間違っておったのなら、間違っておったと謝った方がいいんじゃないですか。どうですか。

米澤滋日本電信電話公社総裁

○米澤説明員 お答えいたします。  その十一月の方を撤回して、二月のもので御審議願いたいと思います。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 それでも、私も質問する以上、内容についてなぜ変わったのかも調べました。それは値上げを二回に分けたからこういう変わりがあったというのは、おたくと政府の間ではわかっているでしょうが、率直に言ってわれわれの間ではわからないのです。なぜそれでは千五百億という違いが出てきたのか、そこから私は最初に疑問が起こってくる。その疑問を調べたら、いま答えていただいたように、二段ロケット方式をとったので、一年だけ基本料の値上げが半額延びたから、千五百億を減らした予算を組まなければならなくなった、どうもそういうことのように内容は私は理解しておるのです。ただ、手続として余りにも不親切ではありませんかということを申し上げたかったのです。いいですか。  そこで二点目ですが、仮に政府のサゼスチョンがあった、物価対策があったとしても、当初の計画のいわゆる料金改定に期待をする額が、三カ月間検討したら千五百億縮まったといいますか、支出が減ったわけですよ。三カ月で千五百億減るのならば、もう五月ですから、この二月から三カ月たっておる、もう一遍やったらもう千五百億ぐらい減りませんかということをお伺いしたい。

米澤滋日本電信電話公社総裁

○米澤説明員 お答えいたします。  詳しくは計画局長から申し上げますが、一つは、その中身を調べますと、まず第一が投資規模に対しまして第五次五カ年計画の見直しを入れたということでございます。  それからもう一つは、支出の面につきましてベースアップの予想といいますか、その予想が変わったということでございまして、これは政府の計画、これは最終的にはまだ決まっておりませんけれども、経済審議会におけるいろいろな資料というものをもとにいたしまして考えたというその点でございまして、現在のところその数字を変えることは必要ないというふうに思っております。ですから二月のものが現在の正しいものである、こういうことでございます。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 これは公社の方は変えない方がいいでしょうが、値上げをされる方から見ますと実は変えてもらいたいのですよ。三カ月間で千五百億減るものならば、それからまた三カ月たった。そうするとまた千五百億ぐらいもう一遍それが減るんじゃなかろうかという期待があるわけで、何かひねればどんどん出てきそうな気がするのでお伺いしたのですが、恐らく公社としては一生懸命つくられたものでしょうから、それはいずれ公社の料金を改定する法案の審議の際に譲ります。  そこでもう一つ私は総裁に同じことをお伺いしたいのですが、総裁がこの前事業概要の説明をなさいました。これでございます。この中で総裁はきわめて小さな数字までおっしゃいました。たとえば、五十年度において見込まれる赤字について、当初予算では、収支差額は二千四百八十九億円を予定しておったときわめて細かな数字——細かじゃありませんが、億のけたまでついた数字でございます。さらにベースアップ等人件費が要ったのでこれが二百五十八億円増加されました、これもきわめてりっぱな数字でございます。さらに最近の収入の伸び悩みがございますから、この二つを合わせて、これは三千億になりませんが、三千億を超すことになるのではないでしょうか、こういうことです。私はこの三千億というものが、この二つの数字では三千億にならないが、収入の伸び悩みを合わせると三千億を幾らか超すのかな、こう考えたわけです。さらに昭和四十九年の赤字が千七百五十三億あります。こうなりますと、三千億を幾らか超すかもしらないが、これに千七百五十三億が加わると四千七百五、六十億の赤字だな、こう思ったが、その後に四千九百億円に達します、こう書いてある。これは総裁自身がおっしゃった数字です。電電公社の数字というのは一声二、三百億違うのですか。どういうことですか。

米澤滋日本電信電話公社総裁

○米澤説明員 お答えいたします。  数字につきまして、私は公社の中で十分検討してまとめた数字を申し上げておるのでございますが、ただ予測の数字というものに対しましては、やはり若干予測の時点におきまして違ってくるということがございます。ですから、たとえば収支差額が幾らというときに、予算に計上されている場合には正確にそのとおりの数字を引用してございますし、それからまた補正予算のときにはその数字を正確に入れてございます。しかし収入が一体幾らになるかという時点につきましては、まだ三月末の収支というものがはっきりしておりませんので、そこでその時点におきます表現といたしまして、およそこのくらいになる。ですから、いまちょっとそのプリントを持っておりませんけれども、そこに表現として、約とかおよそとかいう表現になっておると思います。ですから表に出ました、たとえば予算書に出ているとか、あるいは補正予算にはっきり決まっているとかいうものにつきましては明快に何億まで出してございますけれども、そうでないものにつきましては、そういう意味の予測数字が入っているというふうに御理解願いたいと思います。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 だから私は予測の数字が入っておるということは理解をします。したがって、二千四百八十九億という当初組んだ赤字の、これは予算です、赤字予算と、補正をしたのに必要な二百五十八億を足してもこれは二千七百億から八百億くらいにしかならないのです。しかし、さらに収入の落ち込みがあるのが見込まれますから三千億になります、そういうことなんですよ。三千億を少し超える赤字になると書いてある、ここまでは認めますというのです。しかし、その後に四十九年が千七百五十三億の赤字が出たから、これを合わせると四千九百億になる、これではちょっとひど過ぎやしませんか。三千億までは認めましたが、それにさらに千七百五十三億を加えてもこれは四千七百七十億台にしかならぬじゃないか。百五、六十億違うのですよ。余りにも数字の扱いがずさんではないか。ほかの数字がここまで出ておるならば、たとえ見込みの数字であっても、ここは三千百五十億くらいになりますとか三千百億をちょっと超えるのではなかろうかという、百億ぐらいのけたで扱ってもらわなければ、いきなり百五十億も、さっき申し上げたように千五百億もぽんぽんぽんぽん違っていったのでは、電電公社の数字というのは本当だろうかと私は思いますよ。そんなにこの百億や二百億などというふうな数字は電電公社にとっては大した額ではないわけですか。

米澤滋日本電信電話公社総裁

○米澤説明員 お答えいたします。  確かに御指摘の点は不十分だと思いますので、なお詳しくはちょっと経理局長から説明させたいと思います。

中林正夫日本電信電話公社経理局長

○中林説明員 お答えいたします。  阿部先生もよく経緯は御存じのようでございますが、昨年の秋に公社の料金改定案を策定する段階で、昭和四十九年、五十年度の赤字を四千九百億というふうにいたしましたのは、昭和五十年度の赤字というものを、五十年度の補正後の予算に計上されました二千七百四十七億というものに、大体五十年度の収入の落ち込みというものをその当時四百億程度と予想いたしまして、これをプラスいたしまして三千百五十億というふうに予想をいたしまして、それに四十九年度の決算によって出ました赤字千七百五十三億というものをプラスして四千九百億というふうに出したわけでございます。それで、総裁の事業概況説明におきましては、いまの三千百五十億というものを頭に置きながら、一応予想数字でもございますので、三千億を超えるといった表現を使った次第でございます。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 わかりました。  それで私は、大体総裁、内容はわからないわけではないのですよね、いま経理局長が言ったとおり。なぜ三千百五十億と書かないのか、あるいは三千百億を幾らか超えるかもわからない、これくらいに書いておいてくだされば大体納得がいく。ところが、三千億と書いておいて、先は百五十億またプラスをして四千九百億とこうくれば、だんだんだんだんサバを読んでいって、赤字のときは大層なサバを読んでいるじゃないかという、数字の扱いが、コンピューターを持っている電電公社にしては少しずさんじゃございませんか。いま言うように、三千百五十億と読んでおったのなら、なぜ総裁の概況説明のときに三千百五十億ぐらいの赤字が見込まれますと、見込みですから、結果は変わってもそれは仕方がありません。なぜ、そのくらいな親切さがないか。数字の扱いがちょっとずさん過ぎるのじゃないですか。内容は、また次の予算のときに、電電公社の料金値上げのときにやらしてもらいますから、時間がかかって、加藤さんにしかられるから、あと急ぎます。  その次に、公社の第五次五カ年計画、これは昭和五十二年度に終わる。これを基本にして公社はいままでずっと計画を進めてきて、昭和五十二年度末には積滞のない、申し込めばすぐ電話がつくような状態にしたい、こういう計画で進めてこられました。今回の三カ年の見通しは、五十一年から五十三年にわたる見通しです。明らかにこの間、公社の向こう三カ年の運営と五カ年計画には狂いが出てくる。狂いが出るといいますか、整合しなければならない多数の問題が計画上含まれておる、こう私は思うのですが、これはどうなさるおつもりですか。

輿寛次郎日本電信電話公社計画局長

○輿説明員 お答え申し上げます。  第五次五カ年計画は、四十八年から始めまして、五十二年度末で全国的規模で加入電話の積滞解消を図るというようなことが一番の大きな目標でございまして、進めておったわけでございます。しかし、四十八年以降の急激な経済変動がございまして、この計画をこのままで実施することは困難になりまして、またわが国の経済も安定成長に移行したというようなことがございますので、そういった諸情勢をいろいろ勘案いたしまして五カ年計画の見直しをしたわけでございます。五カ年計画と申しますと第五次でございますから、残りは五十一年、五十二年でございます。しかし、それでは余り短期に過ぎますので、われわれは一方におきまして料金改定をお願いいたしますもとの資料といたしまして三年程度の計画がないと、やはり料金改定に当たりましてはやや根拠が薄くもなりますので、五十一年から五十三年度の計画を立てて、それをベースに料金改定の案をつくったわけでございます。したがいまして、御指摘のとおり、五十一年から五十二年の第五次五カ年計画と今度計画しておりますものとは、一、二のずれがございますが、本来は、五十三年度の計画というものは順序から言えば第六次計画になるわけでございまして、あるいは抜本的に検討するべきかもしれませんが、やはり時間もございませんので、現在われわれは、五十三年度計画は五十一年、五十二年の延長といたしまして計画を立てたということでございまして、そういった意味では確定とは申せないわけでございます。しかし、われわれは五十二年度末で積滞を解消するつもりでございますので、加入者開通にいたしましては、たとえば五十三年は、その年に出るであろう二百四十万開通をそのままやるというようなことをベースにして検討してございます。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 そうすると、五十三年までは第五次五カ年計画を見直して、これからは第五次五カ年計画ではなくて新しい三カ年計画にかわったのだ、こういうことになるわけですか。

輿寛次郎日本電信電話公社計画局長

○輿説明員 お答えいたしましす。  そういう考え方もあるかと思いますが、われわれといたしましては、実は第五次五カ年計画はいままでのままでございまして、後半の二年間を見直したということで、それにまあ一年をつけたということで対処したいと思っております。と申しますのは、やはり五十三年自体は厳密に申しますとまだいろいろな情勢が変わるかもしれませんので、そういった意味ではまた別途時間をかけて検討したいという気持ちでございます。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 総裁、私は率直に言ってちょっとわかりにくいのですよ。いまのお話では、第五次五カ年計画を見直して、それで新しい三カ年計画をつくって、したがって五十一、五十二年度は従来の五カ年計画ではなくて新しい三カ年計画によって運用するのだというふうに理解をし、それに一年延長して五十三年までになりました、こうお伺いするなら、第五次五カ年計画はなくなって、新しい三カ年計画で公社はこれから運用するのだ、そう私は理解をせざるを得ないのですけれども、それはそれで残っておるような、残っていないような、どうなんですか、この辺は、総裁。

米澤滋日本電信電話公社総裁

○米澤説明員 お答えいたします。  先ほど申し上げましたけれども、第五次五カ年計画というものを立てた時点以後にオイルショック、石油ショックが起こりまして、大幅な物価上昇、またそれに伴うベースアップ等におきまして、五カ年計画の見直しというものがどうしても必要になってまいりました。したがって、五カ年計画の最後の五十一年、五十二年というものはそれによって投資規模も削りましたし、それからまた収支というものに対しても見直しをいたしました。五十三年というものは五十一、五十二の延長といたしまして、たとえば自動改式等にいたしましても、全国の自動即時化が完全になるのは五十三年度でありまして、改式というものも結局五十三年という時期が一つの境目になります。したがって、積滞解消、それから全国の自動即時化という点を考えますと、積滞解消は五十二年度であり、それから自動即時化は五十三年という年でありますから、したがって、一年延長いたしましても、その基本的な方針というものはそこに盛られておりますので、結局五十一、五十二、五十三年というものをベースにいたしまして収支を見直した、こういうことでございます。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 大臣、お聞きになってわかりますか。どうも私はわからないのですがね。五十一、五十二年度までが第五次五カ年計画で行くはずであった、ところが、オイルショック等の問題もあってこれは見直さざるを得なくなったので、見直したのが五十一年から始まって五十三年に終わる今度の三カ年の計画になります。それなら第五次五カ年計画はなくなって新しい三カ年計画で公社の運営は図られるんだと私は理解をしないと、前のは前のである、そしてまた今度新しい三カ年計画。公社はどっちでやるんですか。新しい方の三カ年計画で五十一、五十二年度を運用するのか、従来の五カ年計画で運用するのか。内容がどれだけ変わっているか私知りませんよ、内容にどれだけの変革があるかはわかりませんが、基本的な態度としてどちらをとるのか、どちらでやるのかというわけです。

米澤滋日本電信電話公社総裁

○米澤説明員 経過的な点を御説明いたしましたけれども、いま持っておりますのは、五十一、五十二、五十三年をベースにするということでございます。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 まだようわからぬけれども、そういうことにしておきましょう。  それでその次に、総裁、これはもう忌憚のない意見を聞かしてもらいたいのですが、これはもうかねて大臣には本会議でお伺いしたのですけれども、いま公社の運営が非常に重要な段階に差しかかっております。その公社の経営委員に、先ほどもうわさに上りました小佐野賢治さんがお入りになっておる。わずか五名の経営委員、それに総裁、副総裁が入って七名ですが、この人どうも評判が余りよくない。こういう人が入っておるとどうもせっかくできる話もできぬことになるのじゃないかというふうなうわささえ飛んでおるのですが、もちろん総裁に任命権があるわけでもございません。ですが、こういう人が電電公社の経営委員におるために大層電電公社は都合よくいっておるのか、迷惑しておるのか、忌憚のないところをちょっと聞かせてもらいたいのですが、どうでしょうか。

米澤滋日本電信電話公社総裁

○米澤説明員 大変むずかしい質問をされたのでございますが、経営委員というのは合議制になっておりまして、非常勤の五人と、それから法律で決められました総裁、副総裁、七名の合議制でございます。小佐野経営委員も大変熱心に仕事をずっとされてきておりまして、先ほど御質問ございましたけれども、健康上の理由で二カ月、四回だけ欠席されたのでございまして、経営委員としては、ほかのことは私全然知りませんが、経営委員としてはやはりきちっと務められておるのだというふうに理解しております。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 そういうのは総裁、だから私は歯にきぬを着せぬでと言ったのですが、病気で休まれたかなんか私は知りません。しかし、休んだ二カ月という時期はだれが見ても大変健康を害して、それだけの理由で休んだというふうにはみんな見てないのですよ。ああいう問題が起こったから出にくくて電電公社の経営委員会にも出なかったのだろうというのが、これは社会の常識的な見方ですよ。あなたはわざわざ御病気でお休みになりましたとおっしゃるが、そういうところが私はどうも気に入らないのですよ。あなたは病気だったかどうか見に行ったわけでないのでしょう。病気だという届けは出たかもしれませんよ。しかし、見に行って何か氷まくらでも当てて寝ておって大変熱があったとかいうなら別ですが、しかし社会の常識から見ると、どうもあれは病気で休んだとはなかなか思えないのですよ。だって、国会にもお見えになったのですからね。そうすると、あなたがいまそこでわざわざ御病気でお休みになりまして二カ月だけはと言うけれども、まだなって日が浅い、二カ月間も休まれる経営委員は困るはずですよ、これは本当を言うと。休まれて困りましたというのが率直な話にならなければないのに、どうもあっちこっちに気を使い過ぎて要らぬことまで言うと、こっちもまた要らぬことまで勘ぐって考えなきゃならぬようになります。まあ迷惑しておるとは言いにくいでしょうが、大臣、その辺をそんたくして、行政の責任者としては、いますぐ首を切らないかと言うわけではないけれども、お考えになった方がいいのではないでしょうかと申し上げておきますが、どうでしょうか。

村上勇自由民主党郵政大臣

○村上国務大臣 今後の勤怠表を十分見た上で判断してまいりたいと思います。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 非常に時間が下がりまして、まだきょう予定した質問がたくさんあるのですが、公社については公衆電気通信法の一部改正もありますので、その時期に譲ります。譲りますが、一つだけ基本的な公社の姿勢としてお伺いしておきたいのは、今度大幅な電話料金の値上げが行われるという予定になっておるようですけれども、たとえば電話というのは今日国民生活にとっては欠くことのできないいわゆる生活必需品的なものになっております。そういう人たちは何ももうけるために、利益を得るために電話を使うということは非常に少ないのでありまして、日常生活に欠かせないから電話を使い、電話料を払っておるわけです。ところが、一方では電話を利用して利益を上げる、営業のために電話を利用しておるという方々も非常に多いわけです。そうすると、公社の責任といいますか公社というものの性格上、そういう生活必需品として電話を持たなければならない人たちも、電話を使ってどんどんもうける人たちも一律に同じような値上げをするということについては、公社の性格上ちょっと私は疑問があります。したがって、たとえば住宅用電話についてはその値上げの幅を抑えるとか営業用については幾らか伸ばすとか、そういう一般に言うところのナショナルミニマムといいますか、そういう配慮がこの時点で公社として私はあってしかるべきだと思うのですが、この基本的な考え方について、総裁、どうお考えですか。

米澤滋日本電信電話公社総裁

○米澤説明員 お答えいたします。  実はその赤字を補てんするというような場合に、どういうふうにそれをやるかというのが一つの大きな方針の問題だと思います。実は一昨年公社が考えました案というものは、七円を十円にする、それから定額通話料にするという、これは使っても使わなくてもある料金はいただくという方法でございました。しかし、それに対しまして今度の案は基本料を倍にする、確かに倍の率は高いのでございますけれども、しかし基本料というものは住宅用がビジネス用の七〇%、すなわちビジネス用に比し住宅用が七〇%の料金でございますから、その点では一昨年考えました案よりも住宅という問題に対して相当配慮しているというふうになると思います。したがって、現在のところいま提案されている案がやはり一番正しいのじゃないかというふうに思っております。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 私はきわめて不満な答弁で、決して正しくないと思います。さっき申し上げたように、公社というものの性格からその与えられておる使命を考えるときに、電話を使ってどんどんもうける人たちと、どうしても生活上欠かせなくて電話を持っておる人たちの電話料金の引き上げが同じ次元で考えられるということについて私はどうしても納得ができません。しかし、非常に時間が迫りましたから、最後に郵政省にまとめて質問しますから簡単に答えてください。これは懸案の事項だけですから。いいですか。  第一点は、かねて私が何度も質問をしてきましたが、郵政省が行政処分というのを職員に対して行っておるようでございます。もちろんこれはストライキ等で、その人が明確にストライキに参加をしたというふうなものについては、これはいろいろな基準でおやりになっておるわけでしょうから、私は異議がありますが、その問題は別にして、たとえば職場規律を乱したとか、上司に反抗したとかしないとか、そういうことで行政処分をする場合にはきわめて一方的な認定になるおそれがある。そこで、私がよく言うのですが、親を殺したような極悪非道の人間でもその動機等については疎明をする機会が与えられておるのだから、職員を行政処分をするに当たっては本人並びに第三者の正しい意見といいますか見方、そういうものを集めた上で処分をしてもらわないと一方的に終わるおそれがある、これについて検討するということにずっとなってきておるのですが、どうなっておるか。  二点目は、郵便集配請負者というのがおります。この方々は一般の郵便局に勤めておる職員と変わらない勤務の態様の方もあるし、そうでない方も全然ないわけではありませんよ。しかし、労働省に調査をしてもらいましたところ、そういう方が非常にたくさんおいでになるということが明確になっておる。したがって、これは当然労働基準法上の労働者として取り扱わなければならないということを私はこの前提案をして、郵政当局と関係労働者の間で、組合との間で話し合ってもらいたいということにしておきましたが、これがその後どうなっておるか、これが二点目。  三つ目、これもこの委員会で私が議論しましたが、電報配達の請負の方々が一通電報を配達しても三万円とか六万円という請負料がもらえるのに、たまたまその月に一通も電報がないと一銭もくれない、しかも身柄は拘束してある、これは非常に不合理ではないかということについて御検討をお願いしておきました。これがどうなったか。  その次、四点目、郵便切手の売りさばき手数料の関係ですが、看板を出させ、切手箱を置かせて、なるべくなら人間も留守にするなといって縛りつけてあるけれども、これまた一枚も売り上げがないと申しますか請求がないと一銭の手数料ももらえない、はがき一枚売っても五百円もらう、まことにこれは不合理ではないかということについて御検討をお願いしておきました。  最後に、窓口事務等を取り扱う上で欠損金が生ずる、欠損金が生ずれば任意弁償という言葉で本人に適宜弁償させる、お金が余ると郵政省が取り上げて国庫に入れる、どうも不合理ではないか。欠損が出たときに任意に弁償させるのならば、余ったお金を何とかほかに考えて措置をするような方法とか何かを考えなければ、任意弁償というそれ自体が私は法的にも問題があると思うのですが、この問題は大臣から年度末ごろまでを目途に十分検討するというお約束をいただいておりましたから、その後の取り扱いを、以上五点になりますか、まとめてそれぞれから御答弁をいただきたいと思います。

浅尾宏郵政省人事局長

○浅尾政府委員 まず第一点でございますが、お答えを申し上げます。  職場規律違反等で行政処分をする場合に、一方的に処分をすることなく本人に疎明の機会を与えるようひとつ検討してはどうだ、こういう点でございますが、先生からいままでもたびたびそういう御指摘をいただいておったことは私も承知しておる次第でございます。そこで、私たちは別に通達とかいうもので措置をしているわけではございませんけれども、人事課長会議等で相手の言い分をできるだけ聞くというようなことで指導をいたしておる次第でございます。  次に、第二点目の問題でございますが、集配請負人は労基法上の労働者という見解を労働省が示しておるけれども郵政省はどういう取り扱いをするのか、これが二点目でございますけれども、労働省がかねて請負人五十名を選びまして調査をいたしました。その結果、労働基準法上の労働者としての性格のあるような者もございますし、また、そのようなことにはならない性格の者もおるようでございます。そういう意味合いから、郵政省といたしましても、この実態を調査いたしまして総体として処理をしていくという場合には、やはりあくまでも郵政省が調査をいたしまして、その調査結果に基づいて労働省とも打ち合わせをしながら処していきたい、かように考えておる次第でございますので、よろしくお願いをいたします。

廣瀬弘郵政省郵務局長

○廣瀬政府委員 先生御指摘の、電報配達請負契約の内容の検討でございますが、目下、電報配達皆無局につきましての実態を調査いたしておりますし、それとまた郵政局の意見等もあわせて聞いておるわけでございます。本年度できるだけ早い機会に、電報の請負費の支払いのない月がないような方向で実施に移せるように努力してまいりたいと考えております。  それから、郵便切手類及び印紙売さばき所に関する法律の一部改正案をただいま提出いたしておりますが、御指摘の点につきましては、御趣旨に沿えますように考慮をいたしておるところでございます。

神山文男郵政省貯金局長

○神山政府委員 任意弁償につきましてお答え申し上げますが、この問題につきましては、この前の国会でも申し上げましたように、非常に複雑な、困難な問題を抱えておりまして、会計法、検査院法等の制約というものもあり、また厳正であるべき国の現金の取り扱いに関することでもありまして、問題が多々あるわけでありますが、郵政省といたしましては、これは貯金だけでございませんが、郵便保険、各事業と協力一致しまして鋭意検討を重ねてまいっております。ただ、いま申し上げたように、いろいろ問題が複雑で多岐にわたるわけでございますので、まだ結論を得るに至っておりません。なお、この問題につきましては、労働組合側からも問題提起がなされておりまして、目下労使間でもう少し両方でこの問題について理解を深め合って建設的な方向に論議を進めていこうということで、この話し合いの進め方について労使間の意見の一致を見まして、ただいま建設的な話し合いを続けておるという状況でございますので、お答え申し上げます。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 大体それでわかりました。  大臣、一つお願いしておきたいのですが、特にいま人事局長から答弁をいただきました郵便集配請負の問題は、大臣もお聞きになったように、全く普通の職員と変わらないような仕事をやっておりながら、法律的には労働基準法上の労働者という認定がされないために非常に不利な取り扱いを受けておる。実は私は、これは三年前になると思いますが、いまの労働大臣が初めて労働大臣になられたときからの懸案でずっと詰めてきて、この前のこの委員会においても労働省も出席してもらってこれは決着をつけるという話になっておるのを、いま聞きますと、まだ労働省の意見も聞いてとかなんとか言っていますが、生身の人間が働いておるのですよ。その人間が病気したときどうしようかという、そういう問題が含まれておるわけですから、大臣からひとつ事務当局を督励をして、特にいまの集配請負の問題については早く結論を出すように、大臣のそのお考えを言うておいてください。いかがでしょうか。

村上勇自由民主党郵政大臣

○村上国務大臣 十分検討してまいりたいと思います。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 大臣、検討じゃないのですよ。よく言うて聞かしておいてください。いいですか。——いいですね。  それでは、まだたくさん質問が残っておりますけれども、時間が非常に迫りましたから、これで一応本日の質問は終わります。      ————◇—————

伊藤宗一郎自由民主党

○伊藤委員長 放送法第三十七条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件を議題とし、審査に入ります。  この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。  本件の審査が終了するまで、随時参考人として日本放送協会当局の出席を求めることといたしたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

伊藤宗一郎自由民主党

○伊藤委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。     —————————————

伊藤宗一郎自由民主党

○伊藤委員長 提案理由の説明を聴取いたします。郵政大臣村上勇君。  放送法第三十七条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件     〔本号末尾に掲載〕     —————————————

村上勇自由民主党郵政大臣

○村上国務大臣 ただいま議題となりました日本放送協会の昭和五十一年度収支予算、事業計画及び資金計画の提案理由につきまして、御説明申し上げます。  この収支予算、事業計画及び資金計画は、放送法第三十七条の規定によりまして、日本放送協会が作成し、これに郵政大臣が意見を付して国会に提出し、その承認を受けるものであります。  まず、収支予算について、概略を申し上げます。  受信料の月額につきましては昭和四十三年以来八年間にわたり据え置いてまいりましたが、日本放送協会の最近の事業運営の状況及び今後の経営見通しにかんがみ、これを改定することとしております。  その内容は、普通契約にあっては月額三百十五円から四百二十円に、カラー契約にあっては月額四百六十五円から七百十円にそれぞれ改めることとし、また、沖繩県の区域において徴収する受信料の月額につきましては、これを据え置くこととしております。  事業収支におきましては、事業収入は前年度に比べ七百三十億六千万円増の二千四十三億九千万円、事業支出は前年度に比べ二百二十五億八千万円増の一千七百五十四億九千万円となっております。  この結果、事業収支差金は二百八十九億円となっております。  この事業収支差金につきましては、百九億九千万円を債務償還のため事業収支差金受け入れに計上し、百七十九億一千万円を翌年度以降の収支均衡を図り財政を安定させるための財源として、その使用を繰り延べることとしております。  資本収支におきましては、テレビジョン、ラジオ放送網の建設、放送設備の整備等のための建設費として、二百二十億円を計上しております。  次に、事業計画につきましては、その主なるものは、テレビジョン放送及びラジオ放送の全国普及を図るため放送網の建設を行うこと、  テレビジョン放送及びラジオ放送の番組内容を充実刷新するとともに、教育、教養番組の利用の促進を図ること、  広報活動の強化を図るなど積極的な営業活動を行うこと等となっております。  最後に、資金計画につきましては、収支予算及び事業計画に対応する年度中の資金の需要及び調達に関する計画を立てたものであります。  郵政大臣といたしましては、これらの収支予算等について、慎重に検討いたしました結果、これをおおむね適当であると認め、その旨の意見を付しております。  昭和五十一年度収支予算等の概略は、以上のとおりでありますが、何とぞよろしく御審議の上、御承認のほどをお願いいたします。  なお、昭和五十一年度収支予算等が当該事業年度開始の日までに国会の御承認を受けることができませんでしたので、放送法第三十七条の二の規定に基づき、四月一日から四月三十日までの一カ月を実施期間とする昭和五十一年度暫定収支予算、事業計画及び資金計画を認可いたしました。このことにつきましては、放送法の規定に従い、先般、国会に御報告申し上げたところでありますが、この際、あわせて申し添えます。

伊藤宗一郎自由民主党

○伊藤委員長 次に、補足説明を聴取いたします。小野参考人。

小野吉郎日本放送協会会長

○小野参考人 ただいま議題となっております日本放送協会の昭和五十一年度収支予算、事業計画及び資金計画につきまして、御説明申し上げます。  協会は、昭和四十三年度以来八年間にわたり、受信料月額を据え置き、業務の効率化を図りつつ事業運営に努めてまいりましたが、最近の経済的諸条件の変動と受信料収入の伸びの鈍化とにより、協会の事業運営は、かつてない厳しい事態に直面し、昭和五十年度予算においては、二百十六億円の収支不足を生ずるに至りました。この状況を打開するため、協会は、昨年春以来業務全般にわたる見直しを行うとともに、外部有識者によるNHK基本問題調査会の提言、さらには広く聴視者の意向を吸収した上で、今後三カ年間の経営を見通しましたところ、公共放送としての協会の社会的使命を果たすために、やむを得ず、昭和五十一年度より受信料の改定をお願いしなければならないこととなりました。  受信料月額の改定に当たっては、さらに一層の効率的、合理的経営努力により、聴視者負担の増加を極力抑制するとともに、受信料負担の社会的実情をも配慮し、普通契約受信料の月額を三百十五円から四百二十円に、カラー契約受信料の月額を四百六十五円から七百十円に改定し、また、沖繩県における特例措置として設けた料額は据え置くことといたしました。  今後の事業経営に当たっては、国民からの受信料により運営されている協会事業の基本的性格を一層強く自覚して、引き締まった経営体質の上に効率的経営を目指し、常に、聴視者の意向を吸収して、これを事業運営に的確に反映し、放送の全国普及に努めるとともに、すぐれた放送を実施して、公共放送としての使命と責務を果たすべく努力する所存でございます。  次に、昭和五十一年度の主な計画について御説明申し上げます。  昭和五十一年度においては、受信料制度について聴視者の理解を得ることに努め、極力収入の増加を図る一方、支出については、業務全般にわたり、さらに効率化を進めるとともに、新規計画、拡充計画は、協会の使命達成上、真に必要な事項以外は厳しくこれを抑制することを基本として、事業計画を策定いたしたものであります。  建設計画につきましては、テレビの難視解消を最も重要な施策として、これを一層効率的に推進することとし、前年度を上回る中継放送局及び共同受信施設の建設を行うこととしております。  また、超短波放送局の建設を行うほか、ここ数年来繰り延べてきた老朽放送設備の取りかえ等を実施することといたしております。  次に、事業運営計画について申し上げます。  まず、国内放送は、テレビ、ラジオ放送ともに、聴視者の意向を積極的に把握して、番組内容を充実刷新するほか、教育テレビのカラー放送時間を増加することとし、また、ローカル放送は、地域社会に直結した番組の充実刷新を図ることといたしております。  また、国際放送については、国際間の理解と親善に寄与するため、番組の刷新を図ることといたしております。  次に、広報活動につきましては、社会情勢の変化に対応し、協会の事業活動と受信料制度について、聴視者との間の相互理解と信頼を深めるとともに、聴視者の意向をより的確に事業運営に反映するため、広報活動の強化を図ることとしております。  また、聴視者の生活態様に即した営業活動を積極的に推進し、電波障害対策など受信の改善を強化するとともに、受信料負担の公平を期して、極力、受信契約者の増加に努め、受信料の確実な収納を図ることといたしております。  調査研究につきましては、放送番組、放送技術の向上に寄与する調査研究を行い、また、経営管理においては、経費の節減と業務の合理的運営を一層徹底するとともに、企業能率の向上を図ることといたしております。  なお、沖繩県の宮古、八重山地区において、海底ケ−ブル回線の開通にあわせて、教育テレビ放送局と超短波放送局を建設し、本土と同一の放送サービスを実施することとしております。  以上の事業計画遂行のための要員数は、前年度どおりに据え置くこととし、また、給与につきましては、適正な水準を推持することといたしております。  これらの事業計画に対応する収支予算について申し上げますと、事業収支においては、収入総額二千四十三億九千万円を計上し、このうち、受信料を二千七億六千二百万円と予定しております。  これは、受信契約者数の増減について、カラー契約百二十五万件の増加、普通契約五十五万件の減少と見込み、契約総数において七十万件の増加を図ることとしたものでございます。  また、国際放送関係等の交付金収入四億五千二百万円、預金利息、副次的収入等の雑収入三十億六百万円を計上するほか、固定資産売却益等の特別収入一億七千万円を予定しております。  事業支出は、国内放送費を初めとする事業運営経費、固定資産の減価償却費、支払い利息等の財務費、固定資産売却損等の特別支出及び予備費を合わせ、総額一千七百五十四億八千八百万円を予定しております。  事業収支差金二百八十九億二百万円につきましては、このうち百九億九千二百万円を債務償還のため資本収入に繰り入れ、百七十九億一千万円を翌年度以降の収支均衡を図り財政を安定させるための財源として、その使用を繰り延べることといたしております。  次に、資本収支は、支出において、建設費に二百二十億円、放送債券償還積立資産の繰り入れに十七億九千二百万円、放送債券の償還に十億六千万円、借入金の返還に九十二億円、総額三百四十億五千二百万円を計上し、資本収入においては、これらに対する財源として、事業収支差金受け入れ百九億九千二百万円のほか、減価償却引当金、外部資金等をもって総額三百四十億五千二百万円を計上いたしております。  以上、昭和五十一年度の日本放送協会の収支予算、事業計画等につきまして、そのあらましを申し述べましたが、国民生活の向上に放送の果たすべき使命がますます重要となっていることに思いをいたし、今後の協会事業の運営に当たっては、一層聴視者の理解と支持を得るように努め、協会全体の力を結集して業務全般にわたる合理的運営と改善に不断の努力を傾注し、協会に課せられた使命と責務の遂行に努める所存でございますので、委員各位の変わらざる御協力と御支援をお願いいたし、あわせて何とぞ速やかに御審議御承認を賜りますようお願い申し上げます。  なお、この昭和五十一年度収支予算等が、当該事業年度開始の日までに国会の御承認を受けることができませんでしたので、放送法第三十七条の二の規定に基づき、四月一日から四月三十日までの一カ月間を実施期間とする昭和五十一年度暫定収支予算等を作成し、郵政大臣の御認可を受け、これを実施していることを申し添えまして、私の説明を終わらせていただきます。

伊藤宗一郎自由民主党

○伊藤委員長 これにて説明は終わりました。  次回は、来る四月二十八日水曜日、午前十時理事会、同十時三十分委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。     午後七時四十九分散会      ————◇—————

国会会議録検索システムで原文を見る ↗