地方行政委員会 第4号
- 発言数
- 193 件
- 登壇者
- 18 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1976/03/29
会議録
○小山委員長 これより会議を開きます。 内閣提出に係る地方税法等の一部を改正する法律案及び特定市街化区域農地の固定資産税の課税の適正化に伴う宅地化促進臨時措置法の一部を改正する法律案の両案を議題といたします。 まず、提案理由の説明を聴取いたします。福田自治大臣。
○福田(一)国務大臣 ただいま議題となりました地方税法等の一部を改正する法律案の提案理由とその要旨につきまして御説明申し上げます。 まず第一に、明年度の地方税制につきましては、地方税負担の現状と地方財政の実情とにかんがみ、住民負担の軽減及び合理化を図るため、個人事業税の事業主控除額の引き上げ、ガス税の税率の引き下げ等を行うほか、地方税負担の適正化、地方税源の充実強化等の見地から、住民税均等割及び自動車関係諸税の税率の引き上げ、事業所税の課税団体の範囲の拡大、非課税等の特別措置の整理合理化等を行い、あわせて、固定資産税における評価がえに伴う税負担の調整を図るとともに、第二に、地方道路譲与税につきまして、新たに、市町村に対してもこれを譲与することとするための所要の措置を講じ、第三に国有資産等所在市町村納付金につきまして、日本国有鉄道に係る納付金算定標準額の特例措置の適用期限の延長等の措置を講ずる必要があります。 以上が、この法律案を提案いたしました理由であります。 次に、この法律案の要旨につきまして御説明申し上げます。 第一は、地方税法の改正に関する事項であります。 その一は、道府県民税及び市町村民税についてであります。個人及び法人の均等割につきましては、その標準税率及び制限税率が長期にわたり据え置かれていること、この間において物価水準に相当の変動が見られること等を考慮いたしまして、その税率を、個人についてはおおむね三倍、法人についてはおおむね三倍ないし六倍に引き上げることといたしました。 なお、低所得者層の負担の軽減を図るため、条例で定める所得以下の者に対しては、個人の均等割を課さないことといたしております。 また、障害者、未成年者、老年者または寡婦についての非課税の範囲を、年所得七十万円までに拡大するとともに、白色申告者の専従者控除の控除限度額を四十万円に、老年者の要件である所得限度額を千万円に、それぞれ引き上げることといたしております。 さらに、医療費控除について、いわゆる足切り限度のうち定額基準を五万円に引き下げるとともに、控除限度額を二百万円に引き上げることといたしました。 その二は、事業税についてであります。個人の事業税につきましては、個人事業者の負担の軽減を図るため、事業主控除額を二百万円に引き上げるとともに、白色申告者の専従者控除の控除限度額についても四十万円に引き上げることといたしております。 その三は、不動産取得税についてであります。不動産取得税につきましては、発電所等に係る非課税措置を廃止する等特別措置の整理合理化を図るとともに、新築住宅に係る課税標準の算定上の控除額を三百五十万円に引き上げる等の措置を講ずることといたしております。 その四は、自動車税及び軽自動車税についてであります。自動車税及び軽自動車税につきましては、その税率が長期にわたり据え置かれていること、その間自動車等の販売価格が上昇していること、道路の維持管理費が増大していること等を考慮いたしまして、その標準税率を、一般乗り合い用バスを除き、自家用車にあってはおおむね三〇%、営業用車にあってはおおむね一五%程度引き上げることといたしております。 なお、自動車に関する総合的な税負担の適正化の見地から、自動車税及び軽自動車税について、制限税率を設けることとし、標準税率の一・二倍を超える税率で課することができないものとしております。 また、公害対策の見地から、昭和五十一年度規制適合車の標準税率を、昭和五十一年度及び昭和五十二年度の二年度間に限り、現行のまま据え置くことといたしております。 その五は、固定資産税及び都市計画税についてであります。 まず、宅地等に係る昭和五十一年度から昭和五十三年度までの各年度分の固定資産税については、評価がえに伴う税負担の調整を図るため、昭和五十一年度評価額の昭和五十年度分の課税標準額に対する上昇率の区分に応じ、一・一から一・三までの負担調整率を前年度の税額に乗じて求めた額を限度とすることといたしております。 また、昭和三十八年度の税額に据え置かれている一般農地につきましては、段階的な調整措置を講じながら課税の適正化を図ることとし、昭和五十一年度から昭和五十三年度までの各年度分の固定資産税については、昭和五十一年度評価額の昭和五十年度分の課税標準額に対する上昇率の区分に応じて定める一・一または一・二の負担調整率を前年度の税額に乗じて求めた額を限度とすることといたしております。 なお、昭和五十四年度以降の一般農地に係る固定資産税につきましては、農地の価格の状況、農業経営との関連等をも考慮いたしまして、さらに検討を加えることといたしております。 次に、市街化区域農地に対する課税の適正化措置についてであります。まず、三大都市圏の特定の都市のC農地及びその他の市街化区域農地に対する課税の適正化については、その後における都市施設の整備状況等にかんがみまして、引き続き検討を加えることといたしております。また、現在課税の適正化措置が実施されているA農地及びB農地については、現に耕作の用に供され、かつ、今後とも農地として保全することが適当であると認められる一定の要件に該当するものに対して、市町村が、その条例の定めるところにより、農地課税審議会の議を経て、減額措置を講ずることができることとしております。 都市計画税につきましても、以上のような固定資産税と同様の措置を講ずることといたしております。 その他、固定資産税におきましても、新技術企業化用設備等に係る課税標準の特例措置等二十項目の特別措置について、その整理合理化を行っております。 その六は、電気税及びガス税についてであります。 まず、電気税につきましては、硝安等八品目に係る非課税措置を廃止することといたしております。 また、ガス税につきましては、その負担の軽減を図るため、税率を二%に引き下げ、昭和五十二年一月一日から実施することといたしております。 その七は、軽油引取税についてであります。軽油引取税につきましては、その税率が長期間据え置かれていること、また、地方道路目的財源の充実強化を図る必要があること等を勘案いたしまして、昭和五十一年度及び昭和五十二年度の暫定措置として、その税率を三〇%引き上げることといたしております。 その八は、事業所税についてであります。事業所税につきましては、人口、企業の集中状況及び都市環境の整備の緊要性が現在の課税団体とほぼ同様と認められる都市にまで拡大するため、課税団体の人口基準を三十万に引き下げることといたしております。 第二は、地方道路譲与税法の改正に関する事項についてであります。 地方道路譲与税につきましては、地方道路目的財源の市町村に対する配分割合を高めるため、地方道路譲与税の五分の一の額を新たに市町村に対し、当該市町村が管理する市町村道の延長及び面積に案分して譲与することといたしております。 第三は、国有資産等所在市町村交付金及び納付金に関する法律の改正に関する事項についてであります。 日本国有鉄道に係る市町村納付金につきましては、その算定標準額の特例措置の期限を昭和五十三年三月三十一日まで延長することといたしております。 このほか、地方税制の合理化を図るための所要の規定の整備を行っております。 以上の改正により、昭和五十一年度におきましては、給与所得控除の平年度化に伴う個人住民税の減税を含めて二千三百六十七億円、平年度二千五百一億円の減税を行なう一方、住民税均等割の税率の引き上げに伴い三百九十五億円、自動車関係諸税の税率の引き上げに伴い一千五百八十六億円、非課税措置等の整理合理化に伴い八十四億円、事業所税の課税団体の範囲の拡大に伴い四十七億円等、合計二千百四十六億円、平年度二千八百四十八億円の増収が見込まれますので、差し引き二百二十一億円の減収、平年度三百四十七億円の増収となります。 また、そのほか、地方道路税等の税率の引き上げに伴い、地方道路譲与税等におきまして、三百八十七億円、平年度五百六十三億円の増収が見込まれております。 以上が、地方税法等の一部を改正する法律案の提案理由及びその要旨であります。 何とぞ慎重御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願い申し上げます。
○小山委員長 次に竹下建設大臣。
○竹下国務大臣 ただいま議題となりました特定市街化区域農地の固定資産税の課税の適正化に伴う宅地化促進臨時措置法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。この臨時措置法は、昭和四十八年に、特定市街化区域農地すなわち三大都市圏の特定の市に所在するいわゆるA農地及びB農地に対して固定資産税の課税の適正化を図るに際し、これとあわせて、これら農地の宅地化を促進するために必要な措置を講ずることを目的として制定されたものであり、特定市街化区域農地の宅地化促進のための事業の施行、資金に関する助成、租税の軽減等をその内容としておりますが、これらの措置の適用期限は、同法のほか、農地所有者等賃貸住宅建設融資利子補給臨時措置法、租税特別措置法及び地方税法により、それぞれ昭和五十年度までとされております。 しかしながら、特定市街化区域農地の宅地化の動向及び今後の三大都市圏における宅地需要を考えますと、昭和五十一年度以降においてもこれらの措置を引き続き適用し、特定市街化区域農地の宅地化の促進を図ることが必要であると考えられるのであります。 以上がこの法律案を提案した理由でありますが、次にその要旨を御説明申し上げます。 前述のとおり、特定市街化区域農地の固定資産税の課税の適正化に伴う宅地化促進臨時措置法に基づく措置につきましては、同法のほか、他の法律によりそれぞれその適用期限が定められておりますが、この法律案におきましては、同法の附則において適用期限が定められている土地区画整理事業の施行の要請及び住宅金融公庫の貸付金利の特例の措置につきまして、その期限を昭和五十四年三月三十一日まで三カ年延長することといたしております。 なお、前述の他の法律により適用期限が定められている措置につきましては、別途今国会に提案されているそれぞれの法律の改正案において、その適用期限を三カ年延長することといたしております。 以上がこの法律案の提案理由及び要旨でありますが、何とぞ慎重御審議の上、速やかに御可決くださいますようお願い申し上げます。
○小山委員長 以上で両案の提案理由の説明は終わりました。 次に、地方税法等の一部を改正する法律案について補足説明を聴取いたします。森岡税務局長。
○森岡政府委員 ただいま説明されました地方税法等の一部を改正する法律案の主要な内容につきまして、お配りしております新旧対照表により補足して御説明申し上げます。 第一に、地方税法の改正であります。 まず、総則の改正であります。 一ページから二ページの第十一条の九の改正は、所有権留保つき自動車等に対して課する自動車税または軽自動車税の納税義務者が買い主とされたことに伴い、当該買い主が、自動車税または軽自動車税に係る地方団体の徴収金を滞納した場合において、その者の財産につき滞納処分をしてもなおその徴収すべき額に不足すると認められるときは、当該自動車等の売り主に対し当該滞納に係る地方団体の徴収金の第二次納税義務を課そうとするものであります。 次は、道府県民税の改正であります。 四ページの第二十三条第一項第十号の改正は、老年者の要件である所得限度額を現行の五百万円から千万円に引き上げようとするものであります。 四ページから五ページの第二十四条の五第一項第三号の改正は、障害者、未成年者、老年者または寡婦の非課税限度額を現行の年所得六十万円から七十万円に引き上げようとするものであり、同条第三項の改正は、後で述べますように均等割のみを課される者のうち市町村の条例で定める所得以下のものについて市町村民税の均等割を非課税とすることとしたことに伴い、その者については、道府県民税の均等割も非課税としようとするものであります。 五ページの第三十二条第四項第一号の改正は、白色申告者の専従者控除の控除限度額を現行の三十万円から四十万円に引き上げようとするものであります。 六ページの第三十四条第一項第二号の改正は、医療費控除について、いわゆる足切り限度のうち定額基準を現行の十万円から五万円に引き下げるとともに、控除限度額を現行の百万円から二百万円に引き上げようとするものであります。 六ページの第三十八条の改正は、個人の均等割の標準税率を現行の百円から三百円に引き上げようとするものであります。 七ページから八ページの第五十二条の改正は、法人等の均等割の標準税率を資本の金額等による法人等の区分に応じて現行の千円または六百円から六千円、三千円または千八百円に引き上げようとするものであります。 次は、事業税であります。 八ページの第七十二条の五第一項第五号の改正は、住宅街区整備組合の所得で収益事業に係るもの以外のものに対する事業税を非課税としようとするものであります。 八ページの第七十二条の十七第三項第一号の改正は、個人事業税の事業専従者の控除限度額を現行の三十万円から四十万円に引き上げようとするものであります。 九ページの第七十二条の十八の改正は、個人事業税の事業主控除額を現行の百八十万円から二百万円に引き上げようとするものであります。 次は、不動産取得税であります。 十一ページの第七十三条第三号の改正は、発電所及び変電所を家屋の範囲に含め、これらに対し不動産取得税を課そうとするものであります。 十一ページから十二ページの第七十三条の二第二項の改正は、沖繩振興開発金融公庫が請負により新築した住宅に係る不動産取得税について、住宅金融公庫と同様、二重課税を回避するための措置を講じようとするものであります。 十三ページから十七ページにかけまして、沖繩振興開発金融公庫の業務に関連して、第七十三条の七、第七十三条の十四及び第七十三条の二十四において、住宅金融公庫及び農林漁業金融公庫についてとられていると同様の不動産取得税の特例措置を講ずることとしております。 十二ページの第七十三条の四第一項第一号及び第十九号の二の改正は、新東京国際空港公団が取得する緩衝地帯等の用に供する不動産を非課税としようとするものであります。 十三ページから十四ページの第七十三条の十四第一項の改正は、新築住宅に係る課税標準の算定上の控除額を二百三十万円から三百五十万円に引き上げようとするものであります。 十四ページから十六ページの第七十三条の十四第六項の改正は、土地開発公社等に公共事業の用に供されることが確実であると認められる不動産を譲渡した者が代替不動産を取得した場合について、同条第十項の改正は、農業振興地域の整備に関する法律の規定による交換分合により土地を取得した場合についてそれぞれ課税標準の特例措置を講じようとするものであります。 なお、旧法第七十三条の十四第十項に規定いたしておりました病院、診療所等に係る課税標準の特例措置につきましてはこれを廃止し、同条第十一項に規定いたしておりました都市計画路外駐車場に係る課税標準の特例措置につきましては、期限を設けたことから、附則において規定することといたしております。 十七ページから十八ページの第七十三条の二十七の二第一項の改正は、代替不動産を取得した者が、その後に土地開発公社等に公共事業の用に供されることが確実であると認められる不動産を譲渡した場合における当該代替不動産の取得について、既存の減額措置の適用を認めようとするものであります。 十八ページの旧法第七十三条の二十八の規定を削る改正は、地方鉄道の営業用固定資産に属する不動産の取得に対する軽減措置を廃止しようとするものであります。 次は、自動車税であります。 十九ページの第百四十五条第二項の改正は、所有権留保つき自動車に係る納税義務者を買い主にしようとするものであります。 十九ページから二十一ページの第百四十七条第一項の改正は、税率を、営業用にあってはおおむね一五%、自家用にあってはおおむね三〇%程度引き上げようとするものであります。 二十一ページから二十二ページの第百四十七条第四項の改正は、自動車税について制限税率を設けることとし、標準税率に一・二を乗じて得た率を超える税率で課すことができないこととしようとするものであり、同条第五項の改正は、標準税率の定めのない自動車等について、道府県はさらに自動車の諸元によって区分を設けて税率を定めることができることとし、この場合には、地方税法の区分に従って定めた税率と均衡を失しないようにしなければならないこととしようとするものであります。 二十二ページの第百五十二条第二項の改正は、所有権留保つき自動車の売り主は、一定の場合に当該自動車等に対して課する自動車税の賦課徴収に関し必要な事項を報告しなければならないこととしようとするものであります。 次は、市町村民税の改正であります。 二十三ページから二十四ページ、二十六ページから二十七ページでありますが、第二百九十二条、第二百九十五条第一項、第三百十三条及び第三百十四条の二の改正は、道府県民税と同様でありますので、説明を省略させていただきます。 二十四ページの第二百九十五条第三項の改正は、個人の均等割の税率の引き上げに伴い、低所得者層の負担の軽減を図るため、条例で定める所得以下の者に対しては、個人の均等割を非課税としようとするものであります。 二十四ページから二十五ページの第三百十条の改正は、個人の均等割の標準税率を、人口による市町村の区分に応じて、現行の六百円、四百円または二百円からそれぞれ千七百円、千二百円または七百円に引き上げるとともに、その制限税率を現行の八百円、五百五十円または三百円からそれぞれ二千二百円、千六百円または千円に引き上げようとするものであります。 二十五ページから二十六ページの第三百十二条の改正は、法人等の均等割の標準税率を資本の金額等による法人等の区分に応じて、現行の四千円または二千四百円から二万四千円、一万二千円または七千二百円に引き上げるとともに、その制限税率を現行の七千円または四千円から四万円、二万円または一万二千円に引き上げようとするものであります。 二十八ページから二十九ページの第三百二十一条の五第二項の改正は、当該年度の翌年の一月一日以後に退職があった場合には、その退職時に住民税の残税額を一括徴収しようとするものであります。 次は、固定資産税の改正であります。 二十九ページの第三百四十八条第二項の改正は、後に述べますように公害防止設備についての非課税措置に三年の適用期限を設けようとするものであります。 三十ページから三十三ページの第三百四十九条の三第四項から第十項までの改正は、新技術企業化用設備等についての課税標準の特例措置を廃止するとともに、無公害化生産設備、廃棄物再生処理用設備、民生関連設備、鉱工業技術研究組合の機械装置及び国内航空機についての課税標準の特例措置を縮減しようとするものであります。 三十三ページから三十四ページの第三百四十九条の三第十二項及び第十三項の改正は、日本原子力研究所及び動力炉・核燃料開発事業団の発電用施設等並びに重水の製造設備についての課税標準の特例措置を廃止し、同条第二十一項の改正は、都市計画路外駐車場についての課税標準の特例措置を縮減しようとするものであります。 次に、三十五ページから三十八ページの軽自動車税でありますが、これについては、先に申し上げました自動車税の改正とおおむね同様の改正をしようとするものであります。 次は、電気税及びガス税についてであります。 三十八ページから四十ページの第四百八十九条第一項の改正は、産業用電気に係る電気税の非課税のうち、硝安等八品目に係る措置を廃止しようとするものであります。 四十ページから四十一ページの第四百九十条第二項の改正は、ガス税の税率を現行の三%から二%に引き上げようとするものであります。 次は、特別土地保有税の改正であります。 四十三ページの第五百八十六条第二項第二十一号の二の改正は、日本住宅公団等が施行した土地区画整理事業に係る土地を譲り受けた特定の者が公益的施設の用に供する土地を非課税としようとするものであります。 四十四ページの第六百五条の二の改正は、天災その他特別の事情があると認める者等について、条例で減免することができるものとしようとするものであります。 次に、事業所税の改正であります。 四十四ページから四十五ページの第七百一条の三十一条第一号ハの改正は、課税団体の人口基準を現行の五十万から三十万に引き下げようとするものであります。 四十六ページから四十七ページの第七百一条の三十四第三項第二十一号の改正は、沖繩振興開発特別措置法に基づく構造改善計画に従って実施される構造改善事業の用に供する施設を、同条第五項及び同条第八項第二号の改正は、市街地再開発事業等の施行に伴い従前の権利者であるサービ ス業等を営む中小企業者が取得する施設建築物の一部を、それぞれ非課税としようとするものであります。 四十七ページから五十ページの第七百一条の四十一第一項の表の第十号の改正は、沖繩振興開発金融公庫の資金の貸し付けを受けて設置される一定の総合的な流通業務施設または購買施設を、課税標準の特例措置の対象としようとするものであります。 五十ページから五十一ページの第七百一条の五十第一項の改正は、事業所用家屋の建てかえ等の場合の納税義務の免除措置の適用要件である新増築の日から従前の事業所用家屋の取り壊しまでの期間を、現行の一年間から、やむを得ない場合には指定都市等の長が定める相当の期間に改正しようとするものであります。 次は、国民健康保険税についてであります。 五十二ページの第七百三条の四第四項の改正は、課税限度額を現行の十二万円から十五万円に引き上げようとするものであります。 次は、都における普通税の特例の改正であります。 五十二ページから五十四ページの第七百三十四条の改正は、法人の均等割の税率の引き上げに伴い、都が特別区の区域内において課する法人の均等割に係る読みかえ規定の整備を図ろうとするものであります。 次は、附則の改正であります。 五十六ページの附則第十条第二項の改正は、農山漁村電気導入促進法に規定する農林漁業団体がその用に供する発電所または変電所の用に供する家屋を取得した場合には、当分の間、非課税としようとするものであります。 なお、旧法附則第十条第二項に規定するコンテナ貨物を運送する船舶の係留に係る特定用途港湾施設の用に供する不動産の取得についての非課税措置は廃止することとし、自動車航送船の係留に係る特定用途港湾施設の用に供する不動産の取得についての非課税措置は、課税標準の特例措置として次条に規定することとしております。 五十七ページの附則第十一条第二項の改正は、農業委員会のあっせんに基づく一定の農地の交換分合により取得する土地に係る課税標準の特別措置の適用期限を二年延長しようとするものであります。 五十七ページから五十八ページの附則第十一条第六項の改正は、日本自動車ターミナル株式会社が直接その本来の事業の用に供する家屋に係る課税標準の算定上控除する額を、現行の当該家屋の価格の二分の一に相当する額から五分の二に相当する額に引き下げるとともに、その適用期限を二年延長しようとするものであります。 五十八ページの附則第十一条第八項の改正は、消防法の規定による技術上の基準に適合させるために改築された特定防火対象物に該当する家屋の当該改築による取得に係る課税標準の算定について、当該取得が、百貨店等に係るものにあっては昭和五十二年三月三十一日までに、百貨店等以外のものに係るものにあっては昭和五十四年三月三十 一日までに行われたときに限り、消火設備等またはそれにかわるものの価格に相当する額を価格から控除することとしようとするものであります。 五十八ページから五十九ページの附則第十一条第九項の改正は、都市計画において定められた路外駐車場の用に供する家屋に係る課税標準の算定上控除する額を現行の二分の一、地上に設けられるものにあっては三分の一に相当する額から三分の一、地上に設けられるものにあっては五分の一に相当する額に引き下げるとともに、新たに二年間の適用期限を設けようとするものであります。 五十九ページの附則第十一条第十項の改正は、先ほど御説明いたしました自動車航送船の係留に係る特定用途港湾施設の用に供する家屋に係る課税標準の特例措置を規定したもので、当該家屋の価格の二分の一に相当する額を価格から控除することとしております。 六十ページから六十一ページの附則第十一条の二第三項及び第五項の改正は、特定市街化区域農地の所有者等が新築した一定の貸家用住宅及び住宅街区整備事業の施行に伴い取得する施設住宅に係る不動産取得税の減額措置の適用期限を昭和五十四年三月三十一日まで延長しようとするものであります。 六十一ページから六十二ページの附則第十二条の改正は、農地等の生前一括贈与を受けた場合における不動産取得税の納期限の延長を徴収の猶予に改めようとするものであります。 六十二ページから六十三ページの附則第十二条の三の改正は、昭和五十一年度の自動車排出ガスに係る保安基準に適合する自動車及び電気を動力源とする自動車に対して課する自動車税の標準税率を、昭和五十一年度及び昭和五十二年度に限り、現行の税率に据え置くこととしようとするものであります。 六十三ページの附則第十四条の改正は、公害防止施設に係る固定資産税の非課税措置に三年の適用期限を設けようとするものであります。 六十四ページから六十六ページの附則第十五条第一項から第十項までの改正は、特定地中化配電設備に係る固定資産税の課税標準の特例措置を廃止し、自動列車停止装置、外国貿易用コンテナ、電子計算機及びフェリー埠頭の用に供する家屋及び償却資産に係る固定資産税の課税標準の特例措置を縮減するとともに、期限の到来した課税標準の特例措置をそれぞれ二年延長しようとするものであります。 六十七ページの附則第十五条第十二項及び第十三項の改正は、工業用水道等への転換設備に係る固定資産税の非課税措置を課税標準の特例措置に改めるとともに、公害防止設備に係る固定資産税の課税標準の特例措置に三年の適用期限を設けようとするものであり、同条第十四項の改正は、心身障害者モデル工場の用に供する家屋及び償却資産に係る固定資産税について、課税標準の特例措置を設けようとするものであります。 六十八ページから六十九ページの附則第十六条第二項及び第五項の改正は、地上階数五以上の新築中高層耐火建築住宅に係る固定資産税の減額措置等の適用期間を縮減しようとするものであります。 七十一ページから八十ページの附則第十八条及び第十八条の二の改正は、宅地等に係る昭和五十一年度から昭和五十三年度までの各年度分の固定資産税について昭和五十一年度評価額の昭和五十年度分の課税標準額に対する上昇率の区分に応じて、それぞれ前年度の税額の一・一倍、一・二倍または一・三倍を限度とする段階的な負担調整措置を講じようとするものであります。 八十一ページの附則第十九条の改正は、農地に係る昭和五十一年度から昭和五十三年度までの各年度分の固定資産税について昭和五十一年度評価額の昭和五十年度分の課税標準額に対する上昇率の区分に応じて、それぞれ前年度の税額の一・一倍または一・二倍を限度とする段階的な負担調整措置を講じようとするものであります。 なお、農地に係る昭和五十四年度以降の固定資産税については、改正法附則第二十条において、農地の価格の状況、農業経営との関連を考慮してさらに検討を加え、必要な措置が講ぜられるべきものとしております。 八十二ページないし八十四ページの附則第十九条の三の改正は、昭和五十一年度分の市街化区域農地に係る固定資産税について、課税標準となるべき額の算定に用いられる率を昭和五十年度と同一の率にしようとするものであります。 九十一ページないし九十六ページの附則第二十五条及び第二十六条の改正は、宅地等及び農地に係る昭和五十一年度から昭和五十三年度までの各年度分の都市計画税について、固定資産税と同様の段階的な税負担の調整措置を講じようとするものであります。 百一ページないし百二ページの附則第二十九条の五及び第二十九条の六の改正は、昭和五十一年度から昭和五十三年度までの固定資産税及び都市計画税に関し、市街化区域農地で現に耕作の用に供され、かつ、三年以上農地として保全することが適当と認められる一定の要件に該当するものについて、市町村長が、条例の定めるところにより、農地課税審議会の議を経て減額することができるものとしようとするものであります。 なお、課税の適正化措置の適用対象外とされる市街化区域農地に係る固定資産税及び都市計画税については、改正法附則第二十八条において、昭和四十八年改正法附則第十八条の一部を改正することにより、引き続き検討を加え、昭和五十四年度から必要な措置が講ぜられるべきものとしております。 百四ページの附則第三十条の二の改正は、軽自動車税の税率につきましてさきに申し上げました自動車税に係る附則第十二条の三の改正と同趣旨の特例を設けようとするものであります。 百五ページの附則第三十二条第二項の改正は、自家用の自動車で軽自動車以外のものに係る自動車取得税の税率の特例措置について、また、同条第六項の改正は、同税の免税点の特例措置について、いずれもその適用期限を昭和五十三年三月三十一日まで延長しようとするものであり、同条第三項の改正は、電気自動車に係る同税の税率の軽減措置の適用期限を昭和五十二年三月三十一日まで延長しようとするものであります。 百六ページの附則第三十二条の二の改正は、昭和五十一年四月一日から昭和五十三年三月三十一日までの間に行われる軽油の引き取り等に係る軽油引取税の税率を、一キロリットルにつき、一万九千五百円に引き上げようとするものであります。 百六ページないし百七ページの附則第三十四条の二の改正は、特定市街化区域農地等の譲渡に係る長期譲渡所得に対する道府県民税及び市町村民税の課税について、昭和五十二年度から三年度間の時限措置として、特別控除後の譲渡益のうち二千万円以下の部分については道府県民税一・六%、市町村民税三・四%の税率により、特別控除後の譲渡益のうち二千万円を超える部分については道府県民税二%、市町村民税四%の税率によりそれぞれ課税しようとするものであります。 第二に、地方道路譲与税法の改正であります。 百八ページの第一条の改正は、新たに市町村に対しても地方道路譲与税を譲与することとしようとするものであります。 百八ページないし百九ページの第二条第一項の改正は、一般国道及び都道府県道に関し、都道府県及び指定市に対して譲与する地方道路譲与税の額を地方道路税収入額の五分の四に相当する額とし、第二条の二第一項の改正は、市町村道に関し、市町村に対して譲与する地方道路譲与税の額を地方道路税収入額の五分の一に相当する額としようとするものであります。 百九ページないし百十一ページの第三条から第六条までは、以上の改正に伴う規定の整備を行おうとするものであります。 第三は、国有資産等所在市町村交付金及び納付金に関する法律の改正であります。 百十二ページないし百十四ページの第二条第六項及び附則第十七項の改正は、日本国有鉄道に係る市町村納付金について、公害防止施設を対象から除外する措置に三年の適用期限を設けようとするものであります。 百十三ページ、百十四ページの附則第十六項の改正は、土地に係る市町村交付金について、今回講じられる土地に係る固定資産税の負担調整措置に対応して価格の修正の特例を設けようとするものであります。 百十四ページの附則第十八項の改正は、日本国有鉄道の市町村納付金に係る算定標準額の特例措置の適用期限を三年延長しようとするものであります。 以上でございます。
○小山委員長 以上で補足説明は終わりました。 —————————————
○小山委員長 これより両案について質疑を行います。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。小川省吾君。
○小川(省)委員 地方税法等の一部を改正する法律案について質問をいたします。 私は、本会議の代表質問にも立ったのでありますけれども、時間の制約もありましたし、またどなたが起草した答弁資料かしらぬけれども、大臣からも的確な答弁を得られませんでしたので、重複をする向きもあろうかと思いますがお尋ねしてまいりたいと思います。 まず最初に、建設大臣の日程がかなり詰んでいるようでありますので、最初に一問だけお尋ねをしたいと思います。 いわゆるあめ法案、宅地化促進臨時措置法についてお尋ねをするわけでありますが、今回三年間の延長になるわけであります。私どもは、この法案については三年前に実は反対をいたしたわけであります。今回の延長に当たって、まず建設大臣としてどうお考えになっておられるかという点をお尋ねいたしたいわけでありますけれども、先ほどの提案説明を承っても、あるいは法第一条の趣旨の点を読んでみましても、この法の趣旨というのは明確であります。何といいますか、市街地におけるところのいわゆる緑地というか、市街地の中における必要な空間というものを無制限に奪い去っていくものではない、宅地化促進という名義で市街化区域におけるところの緑地というものをむやみやたらにこれが奪っていくものではないというふうに思っているわけでありますけれども、今回の延長に当たっての大臣の考え方を確認をする意味でお尋ねをいたしておきたいと思います。
○竹下国務大臣 小川委員にお答えをいたします。 本法が、三大都市圏における宅地需要の逼迫が著しいことにかんがみまして、また市街化区域制度の本旨から申しましても、具体的には市街化区域内においては宅地供給を促進することが望ましいという考えに基づいておることは委員御指摘のとおりであります。しかしながら、委員の御心配のごとく、市街化区域内の農地のすべてを宅地化しようというわけではもとよりございません。自治大臣の趣旨説明にもございましたごとく、良好な都市環境の形成に資する農地等の保全を図りながら市街地整備を進めていくことといたしておるわけであります。 ちなみに本法の対象となる特定市街化区域農地とは、宅地並み課税が行われます三大都市圏の特定の市に所在するいわゆるA、B農地でありまして、生産緑地等は宅地並み課税の対象になっていないことは御承知のとおりであります。 委員御指摘の御心配がないように今後とも対処していきたい、このように考えております。
○小川(省)委員 結構です。お忙しいようですから、どうぞ。 それで計画局長がお見えになっているようでございますので、お尋ねをいたしたいわけでありますが、この法が施行されて三年間、私どもは当時そういういろいろな意味で、要素を加えて反対をしてきたわけでありますが、三年間の法施行後におけるところの実績についてまずお伺いをいたしたいわけであります。
○大塩政府委員 お答え申し上げます。 この実施状況について申し上げますと、この制度が成立いたしまして約二年半になりますが、その間土地区画整理事業の、いわゆる要請土地区画整理事業につきましては、埼玉県の新座市における一件でございまして、この一件について現在事業が行われております。 それから住宅金融公庫の貸し付けの特例におきましては、賃貸住宅につきまして昭和五十一年の一月末現在の実績で貸し付け契約の件数が五十件、戸数にしまして千二百二十二戸、総額で四十六億五百万円、こういう実績になっておりますが、分譲の方につきましては、実績がございません。 それからいわゆる農住法に基づきます適用につきましても、いまのところ実績はございません。 以上でございます。
○小川(省)委員 いまお答えをいただいたように、この法律が果たしたところの効果といいますか、役割りというのは、住宅金融公庫における安い金利の融資をしたという以外に、実際にはほとんど役割りを果たしてこなかったというふうに実は思っているわけです。事実この法が規定をしている低金利の融資などということは、これ自体大変結構なことでありますけれども、法律の施行後二年有半にわたるところの成果というのはいま聞いたような実情であるわけであります。そういう意味で、私は余り単独法としての意義がないのではないかというふうに実は危惧もいたしておるわけであります。 一面考えるならば、この法施行についていわばPR等が不足をしていた向きもあるのではないかというふうにも思っております。この法律が成立をした後でどういうPRの措置をとったのか。具体的に住宅金融公庫の使用だけは実績があるようでありますけれども、それも伝え聞いてやったというふうな形でふえてきているのではないかと思いますけれども、従来のPRの方法なり、また、延長して今後どういうぐあいにこの法の施行についての、いわゆるPRの役割りを果たしていこうとされているのか、その辺を伺いたいと思います。
○大塩政府委員 先生御指摘のとおり二年六カ月しか経過していないということもありますが、したがって、その趣旨がまだ十分に周知徹底されていないということが大きな原因と考えるのであります。われわれは今後とも、先ほど大臣の答弁にありましたように、こういった趣旨の徹底を図ってPRを図っていかなければいけないと思っておりますが、従来建設省におきましては農協あるいは各都道府県あるいは市町村等を通じまして、パンフレット等を作成し、その周知を図ってきたのでございます。今後ともその努力はいたしたいと思うわけでございますが、いろいろな事情が個別にはございます。賃貸が相当出てきますが、分譲はなかなか出てきにくい事情にあるとか、そういういろいろな背景の周辺の事情はございますけれども、私どもいま御指摘になりましたような今後の周知方につきまして、なお今後とも一層その徹底を図ってまいりたい。要は各都道府県及び市町村を通じまして、金融公庫ももちろんでありますけれども、いろいろな組織を通じ、あるいはいろいろな広報手段を通じまして徹底を図るということであろう。なお、関係権利者に対しましての周知徹底方が必要でございますので、その意向調整等がかなり時間がかかります。こういう面を今後とも円滑に進めていくことが必要であるというふうに考えておる次第でございます。
○小川(省)委員 わかりました。 自治省に伺うわけですけれども、私先ほど申し上げたように、単独法として、この法律の中の住宅金融公庫の融資だけが実績があるというふうなことであるとするならば、最近盛んに政府は一つの法律の中にいろいろな法律を取り込んでいるわけでありますから、そういう意味では単独法としてではなくして税法などの中に取り込んでいってもできるのではないかというふうにも思っているわけでありますが、私自身単独法として延長するよりも、既存の法の中に取り込んでいけるような方途もあるのではないかというふうに思いますけれども、その点について税務局長、いかがですか。
○森岡政府委員 この建設省所管の特定市街化区域農地の固定資産税の課税の適正化に伴う宅地化促進臨時措置法が制定されましたときには、国税における租税特別措置あるいは地方税の特別措置につきましてその附則で必要な改正が行われたわけでございます。この臨時措置法を制定いたします際にその附則で税法の改正を行うということは、法律の構成上妥当な措置かと思いますが、税法の場合、この金融公庫の融資措置についての実体的な規定をその附則で直すということはやはり法律的な組み立て方といたしますと無理があろう。したがいまして、この臨時措置法は税法とは別に御提案申し上げている、かような次第であると考えます。
○小川(省)委員 また別の機会に論議をやります。 税法に入りますけれども、入ります前にちょっと伺いたいわけでありますが、税法の改正と税制調査会の答申の関係等について伺いたいと思うのですが、自治省は、従来もそうでありますけれども、当然税調の答申を待って法改正に踏み切るわけですね。言いかえるならば税調の答申がなければ法改正をすることはない、こういう理解でよろしいのかどうか。
○森岡政府委員 毎年度、国税、地方税を通じまして税制改正が行われておりますが、税制改正は申し上げるまでもなく国民の租税負担に関する重要な事項を定めるものでございます。したがいまして、政府といたしましては従来から、総理大臣の諮問機関であります税制調査会に税制の基本的な事項につきましての審議をお願いし、その答申に基づいて税制改正を行っておるところでございます。いろんな御意見なり、いろんな要望なり、いろんな御主張があるわけでございますので、政府といたしましてはやはり基本事項につきまして格段の御審議を学識経験者あるいはその他の方々からいただきまして、それに基づいて税制改正を行うのが妥当な措置であろう、かように考えております。
○小川(省)委員 国会における地方行政委員会の中の審議でありますとかあるいは附帯決議、また地方六団体等の意見などは、直接的に法改正の主要なファクターとはどうもならないようだというふうに私実は思っているわけでありますけれども、直接的に法改正のファクターとして、地行委における審議なりあるいは附帯決議なり、六団体の意見というのは、どういう形で反映をされるわけですか。
○森岡政府委員 まず第一に税制調査会の構成でございますけれども、学識経験者のほかに各界の代表者が参加をしていただいておりまして、その中には地方団体の代表の方々も入っていただいております。その意味におきまして地方財政の立場からの適切な御意見は十分披露していただいているわけでございます。 それから税制調査会における審議の進め方におきましては、私どもといたしましては、地方行政委員会の附帯決議あるいは主要な御審議の事項につきましてこれを資料といたしまして提出いたしまして、それらを中心に税制調査会の御審議を煩わす仕組みをとっております。また六団体の地方税制に関する意見につきましても、同様に重要な資料といたしまして税制調査会に提出をいたし、これらを基本にいたしまして御審議を煩わしておる、そういうことでございますので、国会における御意思なり院の御決議なり、あるいはまた六団体の意思につきましては、非常に重要な参考として審議が行われている、かように御理解いただきたいと思います。
○小川(省)委員 例年見ておりますと、大体税調の答申というのは自民党さんの税調の方針とほとんど同じように見ておるわけであります。地行委における野党の意見といいますか、自民党さん以外の意見というのがなかなか反映をされていないのではないかというふうに実は思っております。現状において自民党が責任政党であるということはよく承知をいたしておるわけでありますけれども、何といいますか、きょうも自民党さんの質疑はないようでありますが、国会の場で反映をされない、そういう中で自民税調の中で取り入れられたものが税調でも取り入れられているというのはどうも私は解せないというふうに実は思っているわけでありますが、そういうことになりますと、国会における地行委における税の論議というのはどうも余り税調の中では尊重されていないのではないかというふうに実は私思っているわけでありますが、その辺についてはいかがですか。
○森岡政府委員 最近における具体例で申し上げたいと思いますが、たとえば第七十五国会におきまして数々の附帯決議をいただきましたけれども、たとえばそのうちで事業所税の課税団体の範囲の拡大、これにつきましては税制調査会においても慎重な御審議をいただきまして、改正案でお願いいたしておりますように、人口基準を五十万から三十万に引き下げるという御結論を得ておるわけであります。また地方道路財源、特に市町村の道路財源の充実の問題につきましては、自動車関係諸税の引き上げと、それに合わせまして市町村に今回新たに地方道路譲与税を譲与するという御結論をいただき、それに伴う所要の改正を行うことにしております。さらに固定資産税の評価がえが昭和五十一年度で行われますが、それに伴う税負担の調整につきましても附帯決議をいただきましたが、それらについて慎重な御審議をいただきました結果、改正案で御提案いたしておりますような結論を得ているわけであります。さらに、地方税における非課税等の特別措置の是正につきましてもたびたび附帯決議が付されております。私どもも税制調査会で非常に慎重に御検討いただきまして、今回御提案いたしておりますように、かなり企業関係税制を中心にいたしまして思い切った見直しを行う、こういう結論を得、それに基づいた改正案を御提案いたしておるわけでございます。 そのように具体例で申し上げても、附帯決議で付されました御意見につきましては、私ども非常に真剣に取り組んでおるわけでございまして、税制調査会でもその実現が図られてまいっておる、かように御理解願いたいと思います。
○小川(省)委員 幾つかの附帯決議が徐々にではありますけれども実現をしてきたことは、私どもも承知をいたしておるわけであります。実際に、自治省と大蔵省、いわゆる税務局なり大蔵のそういうところが税制調査会の事務局的な役割りを果たしておられるわけでしょう。
○森岡政府委員 税制調査会の庶務につきましては、大蔵省主税局及び自治省税務局が担当いたしております。
○小川(省)委員 私は、そういう意味では、どうも自治省の税務局が本当の意味での国会における論議というのを十分尊重をして——税調の事務局としての役割りの中に、どうも国会における論議というのが若干軽んぜられておるのではないかというふうに実は思っておるわけであります。そういう点では、私は、自治省税務局が、そういう意味で余り議会制民主主義といいますか、現状の議会における国民の意見というものを尊重していないのではないかというふうにすら、実は事務局を担当せられているわけでありますから、そう思っているわけであります。 そこで、昨年の十二月二十三日の税調の答申について自治省の受け取め方といいますか、これは自治省が事務局でつくったものなんですけれども、受けとめ方を尋ねるのもおかしいわけでありますが、答申になって出てきたものをどう受けとめているのかということについてお尋ねをしてまいりたいと思っております。 今回の答申で、住民税の課税最低限の引き上げが実は見送りになったわけであります。そういう意味で法改正はなかった。答申になかったから法改正はなかったということなんですが、理由は、給与所得控除の平年度化によるというふうに言われておるわけであります。しかし、いま現在、このときこそ、私は自主税源の強化ということと同時に、別の意味でやはり減税が必要だというふうに実は思っておるわけであります。給与所得控除の平年度化による額が千九百九十三億円だと自治省は胸を張っておられるようでありますけれども、この千九百九十三億の半分以上が、自動車税による増九百七十二億、軽自動車税による増が七十五億という形で吸い上げられていっているわけであります。負担するのは、現状では一般大衆、国民が実はこの負担をしているわけでありますから、そういう意味では、その給与所得控除が千九百九十三億あると言っているけれども、現実にはその半分以上が吸い上げられていっているわけでありますから、そういう意味では、どうしても課税最低限の引き上げが必要であったというふうに思うわけでありますけれども、なぜ課税最低限の引き上げをしなかったのか、お尋ねをいたしたいと思うのであります。 しかし、一方では均等割を大幅に引き上げているわけであります。私は、この点は矛盾だというふうに実は言わなければならぬというふうに思っているわけでありますけれども、少なくとも、たとえ若干であっても、当然自治省が課税最低限を引き上げるべきだったというふうに私は思っているわけでありますが、この点についてはいかがですか。
○森岡政府委員 昭和五十一年度の税制改正をどのように考えるかということにつきましては、税制調査会においてかなり基本的にいろいろな御議論があったことは、御承知のとおりでございます。経済、財政の状況がこういう時期でございますので、一面において、歳入を確保いたしますために、かなり思い切った一般的増税を行っても必要な歳出を賄うに足る財源を確保すべきであるという御意見もありますし、あるいはまた一般的な減税を行う必要もあるという御意見もあったわけでございます。課税最低限の引き上げということになりますと、一般的な減税という事項に当たろうかと思います。しかしながら、現在の経済情勢から申しまして、何と申しましても明年度は御案内のような景気の着実な回復と雇用の安定ということが、政府として考えてみますと一番の政策課題でございます。それらを踏まえて考えますれば、やはり一般的な増減税によって国民の租税負担あるいは可処分所得に大きな変動を加えるということは必ずしも妥当ではない、こういう考え方が基本的な考え方として税制調査会の結論に相なっておるわけでございます。 住民税につきましては、基礎控除、配偶者控除及び扶養控除の三控除の引き上げは御指摘のように行いませんでしたが、御質問の中にございましたように、給与所得控除の平年度化によりまして課税最低限自身は約九万円強引き上げられます。その意味合いでは、住民税の納税者につきましては相当の減税、金額にいたしまして約二千億円に上る減税が行われることになりますので、私どもは、基本的な税制改正に関する税制調査会の考え方と、それから住民税の税制改正による負担の状況、これらを考え合わせまして、この際三控除の引き上げによる課税最低限の引き上げは見送る。しかし、それでもなお、この財政が非常に多端な折から二千億円に上る減税を行うことによって課税最低限を約九万円強引き上げる、こういう措置を講じたものでございます。現下の財政状況のもとにおきましては、住民税のあるべき形としては妥当な税制改正となったもの、かように考えておるわけでございます。
○小川(省)委員 説明はわかりました。しかし、私は、自主税源の充実強化というか、いまの地方財政の実態の中で、税源を強化していこうという考え方と減税という施策というのは相反するものではないというふうに思っているのですけれども、その点はいかがですか。
○森岡政府委員 基本的な税制改正に関する考え方はいま申し上げたとおりでございますが、しかし、そのような考え方の中で、現行税制の見直しによっていわば選択的な増収と申しますか、そういう措置は講じてまいりたい、財政収支が非常に落ち込んでおる苦しい時期でございますけれども、御質問の中で御指摘にありました自動車関係諸税でありますとか、あるいは住民税の均等割でありますとか、そういう十年あるいは二十数年税率が定額で据え置かれておる、こういうものにつきましては、物価も上がっており、所得水準も上がっておるわけでございますので、やはりこの際見直しを行いまして、必要な増収は確保してまいりたい、こういう措置を講じたわけでございます。そういう意味合いにおきまして、税制改正を行います場合には、必要な増税と必要な減税をかみ合わせて行っていくということは、これは当然常に考えてまいらなければならぬ問題であろう、かように考えております。
○小川(省)委員 今回の地方税法の一部を改正するに当たって、私は、課税最低限の引き上げを見送ったことは一つの自治省のミスだったというふうに思っておりますので、その点だけを一応指摘をしておきたいというふうに思っています。 それから、固定資産税に関連をしてお伺いをいたしたいわけでありますが、私は本会議でも、農地課税の引き上げについて実は強い批判をいたしたところであります。 現在のような農業政策のもとでは、たとえわずかであっても、農地の課税というのは引き上げるべきではないというふうに実は思っておるわけであります。農業は徹底をした保護政策で行かなければならぬというふうに私は持論として持っているわけでありますけれども、農地課税は引き上げられたわけであります。実は税調の答申の中に次のような文言で表現をされているわけであります。一般農地が昭和三十八年度の税額に据え置かれてきている、この間田畑、農業所得、生産者米価等が二ないし三倍以上上昇をした、「農業政策との関連を考慮したとしても」その税額は余りにも低いと述べられているわけであります。この「農業政策との関連を考慮したとしても」という表現についてでありますが、私は、現在の政府の農業政策というのが農業やあるいは農業者のためになっていない、役に立つような農業政策がほとんどとられていないというようなことを前提として、農業政策との関連からしてもという表現がとられたというふうに理解をしているわけでありますが、他産業との格差を埋めることのできないような農業政策であるにもかかわらず、というふうな意味で税調がこういう表現を使ったというふうに私は思っているわけでありますが、自治省の理解はいかがでございますか。
○森岡政府委員 農業の問題は国民経済の基盤を構成するきわめて重大な問題であります。食糧の確保という観点から大変大事な問題であろうと思います。その場合に、いろんな議論はございましょうが、やはり一つは農業のコストを余り高めるということになりますれば、米価その他の面でいろんな問題が出てまいります。そういう意味合いで、コストを急激に上げるということはやはり回避をしていくということが農業政策の一つの問題ではないかという感じがいたします。 固定資産税の場合には、やはり農業運営上の経費を構成いたしております。そういう意味合いでいろいろな全般的な農業政策全体の問題もございましょうが、固定資産税との関連で申しますならば、米価あるいは農業生産上占める固定資産税のウエート、そういうものをどのように評価をし、どのように考えていくかということであろうかと思います。御案内のように、現在、農地の固定資産税は水田で年額約五百円程度でございます。そういう意味合いで、いま申し上げました農業生産上のコストとして固定資産税を考えました場合、大事な問題ではございますが、いまの税負担というのでは余りにも低額にとどまっておる、こういう御指摘になっておるもの、かように考えます。
○小川(省)委員 いまの答弁はいわゆるエリートのお役人さんの答弁であって、少なくとも私どもが現状における農業政策というのを見ていた場合に、低額に過ぎるというような表現の中で農業政策との関連を考慮しても、というのは、農業が他産業並みの所得にならぬ、実際に農業所得は上がったといえども、農外収入による収入が大部分なんですから、そういう実態に置かれているという農業の現状、しかし確かに物価等も上がった、生産者米価も上がったのは事実でありますから、そういう中で低額に過ぎると言ったわけでありますが、少なくとも農業政策が税の面からながめても農業や農業者にとって万全のものではない。万全のものであるというふうにそれでは思っておりますか。
○森岡政府委員 農業政策が全体として適切な形になっておるかどうかということについて私どもから申し上げることは差し控えさせていただきたいと思いますが、たとえば農家経済調査を見ますと、昭和三十八年当時と昭和四十九年を比較いたしますと、農外所得を除きまして農業所得だけで約二・八二倍に上がっております。そういうふうなことを踏まえて考えますれば、やはり税制調査会が指摘いたしておりますように余りにも低額であるということは事実として考えられるのではなかろうか、かように思うわけであります。
○小川(省)委員 いずれにいたしましても、現状における農業というのがどういう状態にあるかは、これは税務局長だって、自治省当局も御承知のはずでありますから、農地課税については今度も適切な調整措置は講じてあるようですが、農地課税については特に慎重に考慮していただかぬと困るというふうに思っておりますので、ぜひその点についてはひとつ配慮にとどめていただきたいというふうに思っております。 それから宅地に関係をしてでありますが、五十一年度は評価の基準年度であるわけであります。一連の措置がとられているわけでありますが、いわゆる一般庶民の小規模宅地の所有者に対する配慮というのがなされていないのではないかというふうに実は思っているわけでありますが、特にこの評価がえといいますか、基準年度に当たって、いわゆる小規模宅地を所有している者に対する配慮というものについてどのような考慮、検討をされたのかお尋ねをしたいと思います。
○森岡政府委員 小規模宅地に対する固定資産税につきましては、昭和四十九年度の地方税法の改正によりまして、評価額の四分の一を課税標準にいたす、こういう思い切った特例を講じたわけでございます。 五十一年度で評価がえをいたしますが、その結果、仮に評価額どおりで課税をいたしますればかなり負担が急増する小規模住宅地もございます。そこで、改正案で御審議をお願いいたしておりますように、五十年度の課税標準額と五十一年度の新しい評価額との倍率、上昇率の区分に応じまして、三割増し、七割増しという三段階を設けまして、三割増し以下は前年度の税額の一・一倍、三割から七割増は一・二倍、七割増は一・三倍ということで、前年度税負担額を基礎といたしました激変緩和措置を講ずる、こういうことにいたしたわけでございます。これによりまして評価の改定に伴う大きな負担増というものを回避しながら新しい評価額に基づく課税にだんだんと近づけていく、こういう措置をとろうとしておるわけでございます。
○小川(省)委員 そういう中で緩和措置がとられているわけですけれども、特に小規模のいわゆる庶民層を配慮した税の改正をする際には、特に慎重に配慮をしてやっていただかないと困ると思うのであります。 そこで、先ほど大臣の趣旨説明の中にありましたけれども、五十四年度以降の一般農地に係る固定資産税について述べられておりますけれども、五十四年度以降の農地課税について、農業経営との関連をも考慮してさらに検討をするということなんですが、大体現在としては、方向といいますか、方針としてはどんなふうなあれで検討をしていこうと思っておられるわけですか。
○森岡政府委員 一般農地につきましては、昭和五十一年度から五十三年度まで、改正案でお願いいたしておりますように前年度の税額の一割増しないし二割増しという負担調整を行いまして若干の税負担の増加をお願いしていくということにいたしたのでございます。 五十四年度以降の農地に対する固定資産税につきましては、いま御指摘のありましたように、農地価格の推移でありますとか、農業経営との関連等を考慮しながら五十四年度において改めて再検討をして決める、こういうふうにいたしておるわけでございます。そういう意味合いにおきましては、現段階では、今後の農地の価格の推移がどうなっていくか、あるいはまた農業経営なり農業生産の状況がどうなっていくか、あるいはまたそれらを通じまして農業政策全般との関連をどう考えていくか、そういうふうな事項を基本にいたしまして慎重に検討を進めてまいりたいという気持ちでおるわけでございます。
○小川(省)委員 特に配慮をしてほしいのは、農地の価格といっても、農地が売買をされる、いわゆる農業者が農地を手放すときには、これは農業を縮小するなり農業を離れていくわけでありますから、農地価格がどう上がろうとも実は農業に供している限りにおいてはこれは関係がないはずですから、そういう点をぜひ配慮をして今後の検討についても当たってほしいというふうに思っております。 それから次に、市街化区域農地についてお伺いをしてまいりたいと思っています。私は、昨年の十二月十一日の本委員会で農地課税について質問一をいたしたわけであります。当時、農林省も自治省も、農林省は自治省税務局に対して農地課税を引き上げないように働きかけをしたかという問いに対しては、実はしておりませんというふうな答弁であり、自治省も農林省から強い働きかけはなかったというふうに十二月の十一日の時点では言っていたわけであります。そして税調の答申が出たのは十二月二十三日であります。三月四日、私は本会議で農林大臣に質問をしたわけでありますが、自治省に強く要請をしながら、相協議しながら農地課税については対処をしたというふうに答弁をされているわけでありますが、この安倍農林大臣の答弁はうそだと私は思うのですが、どうですか。
○森岡政府委員 農林大臣が御答弁なさいましたのは、一般農地についての税制改正についての御質問に対するお答えだと私どもは承知いたしております。一般農地に対する固定資産税が昭和三十八年度からずっと据え置かれてまいりました。先ほど来お答え申し上げましたような状況から、税制調査会におきましてもやはりこのまま据え置くということは、他の土地の税負担とのバランスなどから申しましていかにも問題があるというようなことから、若干の税負担の増加を求めてまいりたいという結論が出たわけでございます。それに基づきまして、自治省といたしましては、農業を所管しておられます農林省とどのような措置を講ずるかということについて十分打ち合わせをいたしました。その結果、先ほど御説明申し上げましたように、前年度税額の一割増ないし二割増といういわば軽微な負担増ということで措置をしてまいろうという合意に達したわけでございます。そういう意味合いにおきましては農林省の御意見を私ども十分伺って結論を出していく、こういう次第でございます。
○小川(省)委員 十二月十一日には自治省税務局に働きかけはなかったというのですよ。十二月十二日から税調の答申が出る二十二日までの間にあったのですか。
○森岡政府委員 この税制調査会の答申におきましては、ごらんいただきますと、田畑の価格とか農業所得とか生産者米価がいずれも上がっております。そこで、農業政策との関連を考慮したとしても、その税額は余りにも低額にとどまっているということで、やはり宅地との均衡の問題などもあわせ考えながら、税負担の増加が二割を超えないこととすることが適当だ、こういうふうに書いておるわけでございます。大枠はそういうことでございますが、その中でどういうふうな具体的な税制改正の内容にするかということにつきまして農林省といろいろ協議をいたした、こういうことでございます。
○小川(省)委員 だけれども、税務局長、おかしいのですよ。十二月十一日に私は前の税務局長に聞いたら、十二月十一日までは農林省から働きかけはなかったというのですよ。一般農地課税についても引き上げをとどめてくれぬか、あるいはまたA、B農地についてもしてくれぬかというような働きかけが全然なかったというので、私は農林省に文句を言い、督励をしたのです。だから、そういう意味では農林大臣の答弁は大変おかしいと思うのです。自治省もその時点ではなかったと言うのですから、私は、農地課税についてどうも自治省も、これは肝心の農林省もきょうはいないし、さらに農林省がやらないというのは、どうも少しアクションを起こすのが鈍いではないかという指摘をしたわけなのだけれども、まあいいです。農林省がいないのですからいいですけれども、特にそういう意味で農業に関する課税については慎重にやってほしいという意味で言っておるわけですから、受けとめておいていただきたいと思います。 そこで、市街化区域農地について、税調の答申の中に生産緑地制度の運用が必ずしも円滑でないという、そういう表現が実は使われているわけであります。この意味するものは何ですか。
○森岡政府委員 生産緑地法に基づきます生産緑地制度の運用が必ずしも十分実効を得たかっこうに現段階でなっていないということが言われておりますが、何と申しましても、生産緑地法ができましてからまだ日が浅うございます。市街化区域内の農家の人たちが生産緑地制度をどのようにして自分たちの中に定着させていくかということについての十分な結論を得るには、なお時間が若干足りないというのが現状ではなかろうかと思います。 いま一つの問題は、やはり都市計画としての緑地保全の考え方でございますから、そこはおのずから限界があろうかと思います。と申しますのは、たとえば生産緑地法では面積の制限がございます。あるいはまた全員の同意が必要である、そのような都市計画緑地としてのいろんな条件が設定されております。それにつきましてやはり全員がなかなかそこまで十分コンセンサスを得て達するには相当な時間的な経過が必要だ、こういうふうなところが生産緑地制度に現段階でなお十分定着しきれない問題があるのではなかろうか、かように思います。
○小川(省)委員 現在、三大都市圏の百八十二の市のうちで百十八市が何らかの形で税の減免措置をとっているわけであります。私は前にも、三分の二に近い百八十二のうち百十八市というところがこういう措置をとっているということ自体が、実はこの宅地並み課税の制度というものが税としての意義を失った制度ではないか、そういう意味では、この税はやめるべきだという主張をしてきたわけであります。A、B農地などが、C農地も今度こういう措置をとりましたけれども、そういう意味では、この税の制度の意味がほとんど消失をしているわけでありますから、私は、自治省も思い切って、いいかげんで一般農地並みの課税にしていけばよろしいというふうに考えるが、その点についてはいかがでございますか。
○森岡政府委員 三大都市圏のいわゆるA、B農地につきまして宅地並み課税を行っております市町村の数は百八十二であります。そのうち百十八市町村が、いま御指摘のような補助金あるいは奨励金という形で一部の助成をいたしております。ただ、その金額を見ますと、宅地並み課税によって入っております税収の三割弱でございます。そしてまた全然補助金なり奨励金を交付していない市町村もあるわけでございます。地域地域によりまして、たとえば特産品でありますとか、そういうふうな特別の農産振興をやっていきたいという場合もあるわけでございますので、やはりそういう形での補助金というものもかなりあろうと思います。それからまた御指摘のような、何と申しますか、宅地並み課税のある意味じゃ穴あけというふうな形での補助金の交付というところもあることは私は否定できないと思います。しかし、いずれにいたしましても、市町村の中でやはり宅地化の促進の必要があると考え、補助金なり奨励金を交付しないで、いわゆる一般国民、サラリーマンの方々の宅地を確保するために、この税制、宅地並み課税というものを適正に運用してその方向に持っていくということでやっている市町村もあるわけでございますから、いまお話しのように全面的に、補助金があるからこの宅地並み課税が妥当でないことを物語っておるというふうに私ども考えておらないわけでございます。
○小川(省)委員 その辺の見解は百八十度違うわけなんですが、私はこの税の制度というものは意義がないというふうに思っているわけであります。そういう意味で、宅地並み課税制度は廃止をするべきだ、こういう考え方を実は持っているわけであります。 いま御答弁のように百十八市の取り扱い措置も、確かにいろいろな形態といいますか、いろいろな方法があるようであります。そこで、市町村長が農地課税審議会の意見を聞いていわゆる減額措置を講ずることができるとしているわけですね。そういうことで、市町村長がこういうできるということをした場合に、現行の自治体におけるいわゆる減額措置との関連についてお尋ねをいたしたいわけでありますが、その間における調整をどのようにしていこうとしているのか、実際に現在受けている市街化区域農地の地権者が、こういう形になって現状のものよりも不利になるというふうな場合が起こらないのかどうか、この辺における調整措置についてお聞きをしたいと思います。
○森岡政府委員 三大都市圏の市街化区域農地のうち、A、B農地につきましていわゆる宅地並み課税を行っておりますことは、一つには先ほども申しましたように宅地化の促進を図る必要がある、それによって国民の住宅、特に大都市周辺におきます住宅問題に適切な手を打っていく必要があるという基本的な考え方が背景にあると思いますが、同時に、市街化区域内のいわゆるA、B農地の都市化の状況あるいは市街化の状況、宅地化の状況というものと並行して考えていくという基本的な考え方もまたあると思うのでございます。 今回設けました減額規定は、やはり市街化区域農地、A、B農地全般を通じまして同じような状況ではない。かなり周辺が市街化して進んできておるというところもあれば、その市街化の状況がおくれておるというところもあります。それらを一律に税制上措置してまいったことについては若干の問題がある。そこで、市町村長が農地課税審議会の議を経まして、地域の実情を十分把握いたしまして、いま申し上げました市街化の状況あるいは宅地化の状況など十分考えて一定の減額ができる道を開いたわけでございます。したがいまして、私どもはいままでの補助金なり奨励金の交付という問題につきまして税法上別に触れてはおりません。ただ、市町村といたしましては、この減額措置を運用してまいります場合には、従来出しておりました補助金とか奨励金というものを一遍見直すということは当然出てくるんだろうと思います。しかしその場合にも、先ほど申しましたように特別の農産振興とかいろいろな市町村としての産業振興上の政策があるわけでありますから、そういう観点での補助金というものは当然存置していくということも考えられます。私どもといたしましては、一律にこの減額規定を設ければ補助金というものは全部やめるべきだという指導をするという気持ちも現在持っておりますが、やはり市町村の実態に応じた、一面において固定資産税負担の適正化、他面において農産振興の必要性に応じた政策というものを十分市町村が考えていくということでいいのではなかろうか、かように思っております。
○小川(省)委員 そうすると、いまのむずかしい表現を聞いておりますと、減額措置の門は開きました、市町村によっては特産奨励なりいろいろな形もあるでしょう、そういう意味では不利になることはないというふうに自治省としては思っております、そういう理解でよろしいですか。
○森岡政府委員 市町村長ないし市町村の判断によって決まるもの、かように考えております。
○小川(省)委員 いやいや、それは当然農地課税審議会の議を経て市町村長が決めるわけだからそうだと思いますけれども、指導当局としての自治省が、従来自治体がとってきた措置の中でいわゆる特産奨励とかいろいろな意味での補助、奨励等もあるでしょうけれども、そういう意味では実際の具体的な納税者が不利になるようなことはないことが当然出てくるわけですけれども、そういうふうに自治省税務局としても、そういう場合もあるだろうというふうに見ているというふうに理解をしてよろしいかという質問なんですよ。
○森岡政府委員 そのとおりでございます。
○小川(省)委員 わかりました。特に自治省税務局がその辺でいろいろな指導をする中でそういうこともあり得るんだということを認めているわけですね。よろしいです。そういうことで理解をしておきます。 そこで、次に法人事業税の外形標準課税について伺っていきたいと思うのです。 私は税調の答申を繰り返し繰り返し読んでみましたけれども、残念ながら頭の悪いせいかよくわからなかった、理解に苦しんだわけでございます。実際にこれの導入に踏み切れなかった本当の理由はどこにあるのですか。
○森岡政府委員 法人事業税の課税標準に外形基準を導入するという問題は、すでに昭和三十九年の税制調査会あたりからほとんど毎年議題になっております。確かに事業税の性格から申しますと、私どもも従来から外形基準を導入すべきであるという考え方を基本的に持っておりました。また学識経験者の中にもそういう考え方を持っておられる方も多いわけでございます。しかし反面、所得に対する課税であれば稼得した所得に応じて負担ができるけれども、外形基準を導入する、あるいは外形基準によって課税するということになれば、当然、所得がなくても赤字でありましても負担をしなければならない。そのことについて基本的にやはりいろんな議論なり、批判なり、反論があることは否定すべくもないと思います。 そういう実態論が一つありますことと、特に現在の経済情勢から申しまして、何と申しましてもこれだけ落ち込んだ実態のもとで外形基準を導入するということになりますと、企業の負担、法人の負担に大変な変動を生ずることになります。これはやはりこの際は問題があるということ。 それから第三に、国税、地方税を通じまして、企業課税あるいは所得課税というものは一体いまのままでいいのか、今後さらに別の観点から新たな税体系を考えていかなければならないのではないか、こういう議論があるわけでございます。そういう国税、地方税を通じます企業課税あるいは法人課税というもののあり方を見定めて、その上でその一環として法人事業税の外形基準課税の導入というものを考えるべきである。それだけが先に出ていくということについてはなおいろいろ議論がある。 以上、かような点が、税制調査会において明確な結論が出されなかった、なお引き続き検討するものとするというふうに相なっておる理由だと考えます。
○小川(省)委員 いま税務局長の答弁を聞いてもやっぱりよく理解できないですね。何といいますか、表現にはなかったけれども、企業を保護するということが根底にあってできないのじゃないか。私はそういう意味では、自治省は、文章の表現では自主財源を自治体が充実強化をするということを言うわけですけれども、本当に真剣に充実強化をやっているのかどうか、かなり疑問になってくるのです。現在の中で個人の担税力というのはある意味では限度に近づいているわけでありますから、少なくともこの税ぐらいしか自治体の財源強化の道はないでしょう。そうなってくる場合になぜこれに踏み切らなかったのかという憤りに近い不満があるんですよ。そういう意味では、不満に対して踏み切れなかった理由がいまの表現にはなかったけれども、企業保護といういまの政府の体質の中からはとてもそこまで行けなかったということなんですか。
○森岡政府委員 外形基準を導入いたします場合にどのような基準が妥当であるかという具体的な内容も含めまして、私どもは約十年を超える期間、税制調査会でいろいろ御議論をしていただいてまいったわけでございます。しかしながら、たとえば外形基準として最も適切なものは何かと申しますと、学者の御意見などでは付加価値というものが最も適切な外形基準である、こういう御議論が大勢を占めております。しかし付加価値を事業税の外形基準として導入するということになりますと、御承知のように昭和二十五年から二十九年まで地方税として付加価値税が法律上明文で書かれておったわけでございますけれども、それが現実に実施に移されなかった。やはりその辺のいろんな経緯の問題もあるわけでございます。そういう意味合いで事業税の外形基準導入について、従来の経緯も踏まえまして、むずかしい問題がどうしてもなお残っておるということであります。 それから、法人事業税に外形基準を導入いたしますことは、要するに年度間を通じまして法人事業税収入の安定化を図るというところに実は基本的な目標があるわけでございます。所得課税でありますと、法人の利益が多分に上がりました場合には税収入は非常に伸びますけれども、しかし景気が一たん下降いたしますと激減してしまう。そうなりますと、県の財政運営が、ちょうどいまその状態でございますけれども、非常にむずかしくなる。ですから、赤字のときも一定の負担はしてもらうが、景気がよくなって所得が伸びましても、いまの法人所得を課税標準としております法人事業税の形ではなく、年度間ならして安定的な収入を確保しよう、こういうのが基本的な考え方でございます。 しかしそれがまた反面、負担の面からいいますと、期間計算をやっておりますそれぞれの企業の所得の問題となかなかかみ合わない、こういう問題があるものですから、十数年議論を尽くしておりますけれども、なお具体化するまでの結論に至っていない、こういうことでございまして、別に企業を特に保護しなければならない、企業の負担を軽減しなければならないという気持ちで問題があるというふうには考えておりません。
○小川(省)委員 自治省の高級幹部の諸君といろいろお話し合いをいたしますと、自治体の自主財源の充実強化というふうな話になりますと、大体どの局長、部長、課長の口を通じて出てくるのも、まあ付加価値税ができたら、何とかしてこれを地方交付税の中に組み入れたいのですという話しか出てこないわけですよ。自治省の幹部は、自主財源の充実強化には付加価値税をつくるしかない、私どもももちろん反対でありますけれども、付加価値税をつくってこれを入れるしかないんだというふうな考え方なのですか。
○森岡政府委員 国家財政、地方財政ともに大変、現段階、経済情勢の変化に伴いまして、また、今後の低成長時代を迎えるということになりますと、歳出は依然として増加するけれども、歳入は従来のような大幅の増はなかなか見込めない、こういう状況にあるわけでございます。そういたしますと、いわゆる福祉国家を建設していきます過程におきまして、やはり歳入の増加を図らなければならない。この場合にどのような税種が一番妥当であるかということにつきましては、これはいろいろ意見があると思います。やはり直接税の負担というのがかなりな水準に達しておるから、これは直接税負担をふやすということは困難であるという御意見はかなり強うございます。反面、また、間接税につきましても、物価とか経済に与える影響がどうかというふうな御議論もあるわけでございます。ですから、私どもといたしまして、別に付加価値税でなければどうにもならないというふうな短絡的な考え方を持っているわけではございませんけれども、しかし何らかの形で税収入の増加を図る抜本的対策というのはやはり今後考えてまいらなければならぬだろう。その場合、やはり直接税と間接税の現在のウエートを踏まえまして、どっちの方に重点を置いて考えていくかということについては、各界のいろいろな御議論を承りながら考えてまいらなければならぬ問題であろう、かように考えておるわけでございます。
○小川(省)委員 法人事業税の外形標準というのは、現在の税法の上では、少なくとも自治体が条例でやれることに一応はなっているわけですよね。そうすると、自治体がやっていくように自治省は指導しても、自治体の財源は苦しいわけでありますから、当然そういう指導をしたっていいんじゃないかというふうに私は思っているのですが、自主税源の強化ということであるならば、自治省は妨害をすることもないはずだというふうに思っていますけれども、どうなんですか。
○森岡政府委員 御指摘のように、地方税法上、現在、都道府県が外形課税を採用することができる規定を設けております。ただ、いままでそれが実施された例はございません。実施された例がないゆえんのものは、やはり所得に対する課税ということを税法上決めておりますので、外形基準を用いるといたしますと、どういう範囲で、どういう基準を用いるかということについて技術上なかなかむずかしい問題がございます。特に、昔と違いまして、税法上はいわゆる分割法人と申しておりますが、各都道府県にまたがりまして企業経営を行っておる法人がかなりございます。それらにつきまして、ある県では外形課税を行う、ある県では所得課税を行うということになりますと、その間のつなぎが大変むずかしいことになってまいりまして、率直に申して収拾がつかないだろうと思います。特に外形課税を行います場合には所得課税の負担との均衡を考慮しなければならないという法律の規定がございます。その辺の具体的な措置をどう考えるかということになりますとなかなかむずかしい問題でございます。しかし県でも、知事会あたりでいろいろ外形課税を採用することの可否、採用するとすればどういうふうにするかということについて検討を進められておりますので、私どもも知事会等の御意見も十分承りながら、今後の事業税の運用につきまして適切な意見交換を十分やってまいりたい、かように考えます。
○小川(省)委員 確かに、御答弁のように、基準の問題、分割法人の問題等がこの税を起こすについての主要な問題ですよね。そういう意味では、知事会等が十分協議をして、全体的にやっていこうというふうな方向になってくればそういう点も避けられるわけでありますから、知事会等がそういう意向になった場合に、当然自治省は相談、協議に応じていくべきだと思いますし、仮にも妨害をするような立場に立つことはないだろうというふうに思っていますが、知事会等がそういうことになっていった場合には、当然協議に応じて指導して、自治体の自主財源強化に役立つように対処していただけますね。どうですか。
○森岡政府委員 知事会等の具体的な検討がどのように進みますか、私ども、まだ十分つまびらかにいたしておりませんが、すべての都道府県が十分それらについての意思の合致を見、コンセンサスが得られ、かつそれが税法上妥当なものと考えられます場合には、私どもも十分適切な指導をしてまいりたい、かように思います。
○小川(省)委員 今回は都道府県、市町村の法人税割の標準税率は上げなかったのですね。これは今回はなぜ引き上げなかったのですか。
○森岡政府委員 法人に対する負担につきましては、昭和四十九年度の国税、地方税を通ずる税制改正におきまして、いわゆる実効租税負担率がおおむね五〇%、これは西欧諸国の租税負担率と同じでございます、まで引き上げるということで、それぞれの税率を引き上げ、特にその際、市町村の法人税割の税率の引き上げにウエートをかけまして、市町村財源の充実を図ったわけでございます。それから一年経過しただけでございます。そういう意味合いで、やはり今後の法人あるいは企業の租税負担のあり方をどう考えていくかということは、いま少し全体の税体系の中で考えるべき問題だ、かように考えております。
○小川(省)委員 私は昨年も指摘をしたわけでありますけれども、引き上げ方が足りなかったという指摘を昨年はしたわけでありますが、全体における法人の担税率という点から、いろいろあるのでしょうけれども、少なくとも、他の、個人の税率を上げる場合には、当然そういう点も配慮をしてやってほしいということを一応つけ加えておきたいと思います。 次に、事業所税についてなんですけれども、私は、これは自治体の条例に委任をしていいのではないかというような指摘をしてきたわけであります。少なくとも、そういう中で、本会議の中でも申し上げたわけでありますけれども、いわゆる県庁の所在地、県都については、たとえ三十万以下であっても当然今回の中で含めていくべきではないかと実は提言をいたしたはずであります。大臣答弁は明確さを欠いておったわけであります。事業所税というのは、都市環境整備に必要な財源確保の目的税として創設をされた税であることは当然でありますけれども、県都、県庁所在地というのは、たとえ三十万以下であっても都市的な形態というのを整備をされるような要素が非常に強いことは当然であります。また同時に、その点について、小さな県都もあるわけでありますが、当然、都市としての環境整備上、県庁所在地は含めるべきだという点を私は重ねて提言をしていきたいというふうに思っております。 それから、特に三大都市圏の用地取得難というふうな点から、特に隣接をする市町村にいろいろな事業所等が流出をしている傾向が非常に強いわけであります。ですから、今回三十万ということで指摘をした都市が幾つかできたわけでありますけれども、これらの三大都市圏の中の三十万あるいは五十万の都市に隣接する市町村に事業所等が大変流出をしているのが実は現状であります。そういう意味で私どもは、これはやはり自治体の条例に任せるべきだというような主張を実はやってきたわけでありますけれども、本会議の答弁が不明確でありますから、県庁所在地等、特に首都圏、三大都市圏の都市に近接する市町村等にはとりわけ条例に委任をしても当然しかるべきではないかというふうに申し上げているわけであります。税調が、創設したばかりで慎重だというふうな点があっても、実態というのを自治省ははっきり見ていただかなければ困ると思うわけでありますから、そういう実情を見詰めた上での答弁を承りたいと思います。
○森岡政府委員 事業所税を創設いたしましたのは昨年度でございます。その際に、課税団体の範囲につきまして、国会の質疑を通じましていろいろ御意見があったわけでございます。私どもは、事業所税というのはいわば特別の都市税制だというふうに考えているわけでございます。特別の都市税制をつくります場合に、それを法定税目として組み立てるのか、あるいは地方税法上の法定外普通税として考えるのか、実はこれは一つの政策判断の問題でございます。昨年度は法定税目としてこれを地方税法上明確に定め、課税団体の範囲を決める、こういうことにいたしたわけでございます。法定税目としてこういう特別の都市税制を決めます以上は、市町村の条例によってその課税資格なりあるいは課税範囲を決めていくということは、やはりこれはいかがかという感じがするわけでございます。人口三十万以上の都市に五十万基準を下げましたのは、何と申しましてもその後私どもいろいろ実態調査をいたしました結果、事業所の集中あるいは新設の状況、それからその反面として見られますいろいろな都市施設の整備のおくれ、これが人口三十万以上の都市とそれ未満の都市とではかなり格差がございます。たとえばいま御指摘の県庁所在都市を総体として眺めてまいりますと、人口三十万に満たない県庁所在都市というのは事業所の集中状況がそれほど多くはございません。そしてまた反面、学校施設でありますとか、あるいは環境施設でありますとか、そういうふうなものの施設の整備状況、これはかなり上位にございます。これは別の言葉で申しますと、人口三十万未満の県庁所在都市と申しますのは、どちらかと申しますと静的な都市、すでにでき上がった、そしてまた今後産業構造なりあるいは都市街地の状況が余り大きく変化が、少なくとも現段階では見られない都市である、かように私ども見るわけでございます。三十万以上の都市につきましては、相当の動態的な発展といいますか、あるいはそれに基づきます財政需要というものが顕著に見られます。そういう意味合いで、人口三十万未満の県庁都市にまでこれを広げることについては問題があろうと思っておるわけでございます。隣接市町村ということになりますと、これは法律上範囲の限定がなかなか困難でございますので、私どもといたしましては、三十万基準ということでお願いをいたしておるわけでございます。
○小川(省)委員 自治省は最近では法定外普通税を、積極的という表現が合うかどうかは別として、認めていこうというふうな方向に地方財政の実態から変わってきているわけですね。そういう意味で、事業所税を自治体の法定外として扱っていった場合に、自治省はどうしますか。
○森岡政府委員 ただいま御説明いたしましたように、事業所税を法定税目として定め、それの課税団体の範囲を法律でもって明確に規定したわけでございます。かつまた五十万という人口基準を昨年の本院における慎重な御審議を踏まえまして、今回三十万ということに引き下げまして御審議をお願いしているわけでございます。したがいまして、私どもとしてはやはりこの事業所税の課税団体の範囲につきましては、法定外普通税という形でその範囲を広げるということは法律上予定していない、かように考えておるのでございます。
○小川(省)委員 それはおかしいのですよ。他の法定外普通税を税目で認めていこうということと何ら変わらないというふうに私どもは思っているわけであります。そういう意味では、仮に自治体が法定外普通税として、課税団体で法に定めていないところがこれを取り上げようというような場合には、当然協議に応じていってしかるべきだと思うのですが、もう一回重ねて答弁をお願いします。
○森岡政府委員 現在の法定外普通税、種々のものがございます。またこのような財政状況のもとでございますので、新たな法定外普通税を創設したいという御相談を私どもかなり受けております。私どもは、税源があり財政需要があり、かつ法定外普通税に関する地方税法の規定に違反しない限りにおきましては積極的に相談に応じてまいるつもりでございます。しかしながら、事業所税のような法定税目につきまして一定の課税団体の範囲を法律上決めておる、それにつきまして法定外普通税を創設するという仕組みは、これはやはり現在の地方税法では予定していないというふうに私は思うのでございます。そういう意味合いで、せっかくの御指摘ではございますけれども、法定外普通税として課税団体以外の市町村が行いたいという場合には、これはなかなか困難である、私どもとしてはかように考えておるわけでございます。
○小川(省)委員 大臣がお戻りになったようですから、大臣、いま言われたように、三十万以下の県都というのは事業所が余りないし、都市的形態がないと言うけれども、福井だってちゃんと事業所がいっぱいあるし、都市的形態をとっていますよ。だから私は、そういうことでは自治省の中の論議をもう少し統一する必要があると思うのです。いまの税務局長のような答弁ではなくして、いまの地方財政の実態からするならば、県庁所在地並びに三大都市圏に隣接をしているような自治体等について、つくったばかりだから、税調で慎重にと言われているからということではなくして、実態に合ったような取り扱いをしてもらいたい、こういうふうに思いますので、いかがですか大臣、一言。
○福田(一)国務大臣 ただいま事務の方から、法定税としておるから各自治体から申請があってもすぐにはこれを承認するような考えがないという意図を表明しております。私もこの事業所税をつくったときにそういう考え方でおったわけでありますが、これは五十万から三十万ということになり、またこれを来年なら来年になって、いまあなたがおっしゃったような問題等も踏まえながら検討した場合に、これをどの程度に緩和していくかというようなことについては、今後やはり研究はしてみたいと思っております。
○小川(省)委員 たまたま法定外普通税の話が出ましたので、税務局長、特に自治省に要望しておきたいと思うのですが、確かにかなりの税目について法定外普通税を認可をしてこられたようであります。しかし自治体ではスタッフもいませんから、法定外普通税にどんな税目を設定しようかということでなかなか苦しんでいるようであります。そういう意味では、法定外普通税について現状でこのくらいの税目を認可したのだというふうなことは自治体に知らせてやる。なかなか税関係の専門家がそろっているわけではありませんから、ぜひひとつそういう点については何かの文書等で知らせてやる方法をとっていただきたいということを要請いたしておきたいと思います。 それから、実は自動車税に関連をしてお伺いをした同じことなんでありますけれども、大臣、私が二千cc以上の車は実際に私の経験から言っても必要ない、千六百か千四百で十分だというふうなことを本会議で言ったら、答弁で卓見だと言った。卓見だけれども自治体にお任せするというふうな、まさに政治家的なお世辞を言ったのだろうと思うけれども、私は自治省が本当の意味で経費の節減や節約を説くのであったならば、そういうメーカーに気がねすることもないし、自治体にあっても集中管理をしているような車は大体運転手がついておるわけですよ。大体二千cc以上の車を使っておるのは運転者の健康保護ということが主要な点なんですよ。ところが集中管理以外の出先機関等に配置されているのは運転者なんかついていないわけであります。そういうことなんですから、私は千六百や千四百の車でも十分だと思っていますし、もし企業に気がねをなさっているんだとすれば、日本の自動車メーカーは大企業であってもその種の車もつくっておりますから、ぜひひとつ企業に気がねをすることなくそういう指導をやってもらいたいと思うのですが、いかがですか、重ねて。
○福田(一)国務大臣 自動車メーカーに気がねをしているのではないかというような御趣旨でありましたが、私はそういう気持ちは毛頭持っておりません。 まあこれは、そういう表現がいまの時代に当てはまるか、あるいはそういう考え方がいいのか悪いのかということはありますが、やはり知事だとか大きい都市の市長というのは、ほかの会社の社長とかあるいはそういうようなところと比べてみて、何か小さい車に乗っているとひけ目を感ずるようなことを考える考え方も私はあり得ると思うのです、実際問題として。しかしまた同時に、おれは市長だけれども、ひとつできるだけ経費の節減をして住民のために努めておるという姿を外形的にもあらわしたい、こういう考え方を持っておる市長があったとすれば、これはまた一つのりっぱな考えである、こう考えたわけですから、そこであなたからそういう御質問があったときに、いま申し上げたような趣旨で、いわゆる公のために奉仕しておる者であるという姿をあらわすという意味で、二千cc以下の、千六百とか千四百ぐらいのものでもちゃんと動くのですからね。それで、まあただこういうことはよく言うのですよ。いや、それはそうなんだけれども、何か事故でもあったときにはやはりがっちりしていないと、千四百や千六百よりは二千の方が被害が少なくて済むんだ、やはり市長なんというのは大事な人間だから、それくらいは認めてもらってもいいんじゃないか、こういう意見もあるのですよ。これは事実私聞いておるのです。だから私は、そこはどちらにも一つの理屈がないわけではない、そこで、本当に自分は奉仕者であるという考えでやるような市長さんがおられれば、りっぱな行為である、また部課長にしても同じである、こういう気持ちで、あのとき本会議で卓見であるという答弁を申し上げたのですから、何もちっとも自動車会社なんかに遠慮せにゃならぬこと一つもございませんから、その点は誤解のないようにお願いいたしたいと思います。
○小川(省)委員 私が言ったのは、知事や市長や議長の公用車を言ったのではなくて、自治体が所によっては何十台、百台以上も車を持っているわけですから、これは購入価格にしても燃料費にしてもべらぼうに違うわけですよ。だから、本当の意味で節約を説くのなら、こういうことについても、何もだんびらをふるって大上段で指導しろというのじゃなくて、指導の中に一言ぐらいつけ加えるという気持ちはあってもいいのではないかということを主張したわけでありますから、ぜひひとついま大臣の言うように、いろんな意見のあることも承知ですから、自治省のその節約を説く方針の中にひとつ含めておいてほしいということを要請しておきます。 それから、時間も大体来るようでありますから、最後に電気税についてお伺いをいたしたいわけであります。 そこで、今度八品目を非課税から解いて、残が九十七品目残っているわけですかね。私は、電気税の非課税が創設をされた当時はそれなりの大きな意義がありましたし、産業育成なり奨励というふうな意味があったことは、十分そういう効果は果たしてきただろうというふうに実は思うのです。確かに、先ほど税務局長言われたように、附帯決議も例年上げられ、そういうことの中でやってきたと言うけれども、私は余りにもテンポがスローだというふうに思っているわけであります。すでにこれを創設した意義はなくなっているし、実際にはメーカーは、電気代金はちゃんと原価の中に組み入れているわけでありますから、その上に電気税を負ける、非課税にするなんというふうなことは必要ないというふうに思っているわけであります。そういう意味では、二、三年の経過措置を置いてこれを全廃をしていくべきだ。あるいは自治体の中では、さっきの法定外の話じゃないけれども、これを外して課税をしようかというふうなところすら出てきている地方財政の実情なんですから、もっと真剣にこの電気税の非課税の全廃をやってもらわなければ困ります。こういう点について税務局長の見解を伺いたいと思います。
○森岡政府委員 電気税の非課税規定の検討につきましては、御指摘のように本委員会におきまして何度も附帯決議をいただいているところでございます。私どもといたしましては、お話のありましたように、毎年度真剣に検討を続けてきておるわけでございます。ただ、今回の税制調査会の御答申でもごらんいただきますように、確かに御指摘のように創設当初と比べまして経済界の情勢も変わり、国民生活の状況も変わっておりますから、コストの中で五%を超えるもので重要基幹産業について非課税にするという基準を直したいという提案までしていろいろ御検討を願ったわけでございますが、しかし、答申の中で出ておりますように、電気税が消費税である、そういたしますと、原料課税を排除するということが必要ではないか、そういう観点からすれば、いまの基準は変えるべきではない、維持すべきであるという一部の意見もかなり強いことも事実でございます。そういうふうなことから、税制調査会でこれまた十分な結論を得るに至らなかったという経緯であるわけでございます。私どもといたしましては、税制調査会においてもさらに引き続いて検討をしていただくということに相なっておりますので、真剣にこの問題についてはさらに取り組んでまいりたい、かように考えております。
○小川(省)委員 さらにやっていこうという態度はわかりますけれども、どうなんですか、私が言ったように、二、三年の経過措置を置いて全廃していって、それで何か起こればそのときに考えればいいので、そういうふうな形でこれを全廃していくような方向を明らかに出していってもらいたいというふうに思っているのですが、余りにもテンポがスロー過ぎるので、私はそういう主張をしたわけでありますけれども、その点についてはいかがですか。
○森岡政府委員 テンポがスローであるということはまことに御指摘のとおりでございますが、しかし、また逆に申しますと、それほどむずかしい問題であるということにもなると私は思うのであります。この問題について十分結論を得ますためには、税制調査会の適切な結論を得ますと同時に、やはり政府部内の担当各省との十分な意見調整、コンセンサスも得なければなりません。そういう意味合いにおいて、私どもは積極的な姿勢で取り組んでまいりたいと思います。なお若干の意見調整なり御審議の期間が必要ではないか、かように思っておるわけであります。
○小川(省)委員 積極的に検討されることは結構でありますが、それから、確かに通産なりその他と検討することもわかりますけれども、製品価格の中に原価として入っているのですから、そういう点で思い切った措置をとらないと、自治省税務局すらが企業擁護の姿勢を今後も貫いていくというふうな批判を受けてくるわけでありますから、ひとつ思い切ってこの電気税非課税の品目については経過措置を置いて外していくように強く要請をして、税務局長の検討の中にそういう点も含めてひとつ検討をしてもらいたいということを要請をいたしたいと思います。大臣、いかがですか。
○福田(一)国務大臣 ごもっともな御主張であると私は思っておりますので、今後検討をさせていただきたいと思います。
○小川(省)委員 終わります。
○小山委員長 次、三谷秀治君。
○三谷委員 最初にお尋ねしたいのですが、外形標準という概念ですね、これの具体な内容について自治省の見解をお聞きしたいと思うのです。
○森岡政府委員 法人事業税の外形基準導入あるいは外形標準課税についての御質問だと思いますが、外形標準なり外形基準としてどのようなものがあるかと申しますと、たとえば収入金額、これは現在でも、電気事業、ガス事業あるいは保険事業につきまして収入金額を課税標準にいたしております。それからもう少し素朴なものといたしましては、施設の床面積というものが考えられます。あるいは資本金額というものも考えられます。さらに、生産、流通の各段階におきまして各業態が国民経済に付加いたしました付加価値額、国民経済計算上の付加価値額というものも外形基準として重要な要素でございます。 いま申しましたように、各般の外形基準が外形標準課税を考えます場合には検討に値する、かように考えます。
○三谷委員 いまおっしゃいました付加価値というのは、どういう手法で捕捉するわけですか。
○森岡政府委員 付加価値額を税法上捕捉いたしました一つの例といたしましては、昭和二十九年まで現在の地方税法に規定されておりました付加価値税の例がございますが、これは控除法と加算法という二つの方式がございまして、控除法と申しますのは、簡単に申しますと、それぞれの段階の企業の収入金額から、その企業がその収入金額を得ますに必要としました原材料費などを控除いたしまして、ネットの、いわばその企業の段階で付加した価値を計算をする、こういう方式でございます。それからもう一つは加算法と申しまして、給与、地代、家賃、利子所得というものを要素費用と称しておりますが、それを合算、加算いたしまして付加価値額を計算する、こういう方式とが旧地方税法では定められております。そういう税法上の算定としては二種類あろうかと思います。
○三谷委員 そこで、この外形標準課税という問題がいろいろ議論されておりますが、自治省としては外形標準課税を導入する場合には、どのような項目を対象とすべきだというお考えでしょう。たとえば事務所税は床面積と支払い給与、これが対象になっておりますが、今後事業税におきまして外形標準課税を導入する場合においては、事業所税方式でお考えになっているのか、あるいはさらに対象を広げまして、いまおっしゃいました付加価値的な要素も加算するというふうな構想なのか、これをお尋ねしたいと思います。
○森岡政府委員 外形基準といたしまして、いま御説明いたしましたようないろいろな要素がございますが、法人事業税に外形基準を導入するといたしました場合の税制としてどの形が適当かということになりますと、これはいろいろ意見があろうかと思います。ただ、いま御指摘の事業所税、これは先ほども申しました市の特別都市税でございます。またその税収入全体も一千億に満たない税金でございます。しかし法人事業税は、御承知のように二兆円を超える、しかも県税の大宗を占める税収でございますから、これにつきまして外形基準を導入いたします場合には、やはり税制の仕組みとして十分合理的であり、納得が得られるものでなければならない、かように考えるわけでございます。 したがいまして、たとえば床面積というものを用いまして大幅な租税負担を求めていくということについては、これはなかなか議論が多かろうと私は思うわけでございます。そういたしますと、たとえば昭和四十三年の税制調査会の長期答申にも出ておりますが、所得と、それから先ほど申しました付加価値額とを組み合わせて外形課税を導入していくというのがやはり税負担としては最も合理的な形ではないかという学識者の意見はかなり強うございます。ただ、そうではなくて収入金額を用いてもいいではないかという意見、あるいは資本金額を用いてもいいではないかという意見がございますけれども、しかし、考えてみますと、収入金額とか資本金額ということになりますとかなり大まかな外形基準でございますから、それだけで相当な税負担を求めていくということについては、やはり床面積の場合と同じように、あるいはそれに準じた問題点が多かろう、それらを考え合わせますと、理論的にはやはり付加価値額というのが外形基準を導入いたします場合の最も適切なものではなかろうか、私はかように考えます。
○三谷委員 付加価値というものは、付加価値税がいま問題になっておりますけれども、これは一般国民に最も転嫁しやすい要素を持っているという性質のものだと思いますが、結局付加価値というものを事業税の外形課税の中核として考えていくとしますと、その税というものはストレートに国民の負担に転嫁されるという内容になりやすいものでありますけれども、この点についてはどうお考えでしょうか。
○森岡政府委員 いわゆるヨーロッパ、EC諸国で実施されております一般消費税としての付加価値税、これは御承知のように収入金額の一定割合を間接税として徴収いたしますが、前段階でもすでに同じように収入金額のうちで課税されておりますから、それまでの段階で課税された金額を控除していく前段階控除方式の付加価値税という形をとっておるわけでございます。これはインボイスメントと申しまして、税金の額を明示をして、その分を次の製品価格に完全に織り込んでいくという形をとりますから、御指摘のように明らかに転嫁を予想した間接消費税でございます。ただ、法人事業税について付加価値要素を導入するという私どもの考え方は、これは企業活動として行っておる企業についてどういう標準によって税負担を求めるのが適当かという考え方を踏まえての議論でございます。現在の事業税も当然コストを形成しますから製品価格に転嫁していくではないかということから考えますと、それは同じようなことになるかもしれません。しかし、それは消費税の転嫁の問題と、それから企業課税の転嫁の問題、これはまた別な話でございます。学者によっては、法人税でも転嫁している、こういう説がかなり多数説としてあるわけでございます。ですから、転嫁理論をもとにしての法人事業税の付加価値基準の問題、それからEC方式の一般消費税の問題、これは必ずしも同じように考える必要はないというふうに私は思っております。
○三谷委員 この付加価値という問題は、いま消費面における付加価値税の創設が問題になっておりますが、この課税の方式の一定の根拠をつくる要素を持っておるという点で私たちは重視しておるわけであります。しかもこの事業税というものが地方自治体の行政上の恩典を受けて事業を行っておることに着目をして課税をするという面から見てきますと、単に付加価値を中心にする課税の方式というものが適正かどうかということになってきますと、これは大変問題があると思うのです。たとえば、これは床面積という問題もありますし、それから元来言いますと水の需要あるいは公害性、災害性、こういうものが地方自治体の負担をもたらしておるわけでありますから、それにふさわしい課税方式というのが必要である、だから、それに適した外形標準を選択する必要があるのではないかというふうに私どもは考えますが、この点についてはどうお考えでしょうか。
○森岡政府委員 事業税という私どもの考えております税の性格は物税であります。また、企業の活動量に応じまして地方公共団体の行政から受けるサービスに対する経費を負担する——この税の性格、基本から申しまして、所得があれば負担はするが、所得がなくなれば負担はしない。たとえば、大変大きな施設を設けて事業活動をやっておられます場合に、景気の状況によりまして、各事業年度の期間計算上の所得がマイナスになったから事業税の負担がまるっきりないということについては、私どももこの税の性格上望ましい仕組みではないと考えておるわけでございます。そこで、その場合に外形基準としてどのようなものを採用するかということでございますが、先ほども申しましたように、かなり大きな税負担を求める税でございますから、床面積というのではやはり合理性あるいは納得をしてもらうという点にかなり問題がございます。あるいは収入金額ということになりますと、先ほど控除法による付加価値計算の御説明をいたしました際に申しましたように、原材料費が非常にたくさんかかっておるというふうな場合に各段階で収入金額に課税すれば二重に課税しているじゃないかという議論も出てまいります。そういうふうなことをいろいろ考え合わせますと、論理的には付加価値額ということになるという議論が大勢を占めておるのではないか、かように考えておるわけでございます。
○三谷委員 付加価値部分を外形標準課税として導入するということは、転嫁の条件を最もストレートにつくるものでありますから、私どもはこれは容易に賛成しがたい。 私どもは資本金課税ということを主張しておりますけれども、資本金課税についてはどのような御見解でしょうか。
○森岡政府委員 資本金の場合には、確かに企業の活動の一部面をあらわしておりますけれども、しかしそれで全部をあらわしておるかということになりますと、やはり若干問題が出てまいるのではなかろうか。資本金額は非常に小さいけれども、事業の活動量としては大変大きな活動をやっておられる企業もあるわけでございますし、また資本金の場合にはいろいろな種類の資本積み立てがあるわけでございますから、それこれを考え合わせますと、資本金だけで区分いたしまして大きな租税負担を求めていくということについては限界があるのではなかろうかという感じもいたすわけでございます。
○三谷委員 そこで、現行の事業税で見ますと、物税であるべきものが所得課税になっておる、所得課税でありながらこれが損金算入という処置がとられておる、こういう取り扱いになっておりますが、これについてはどのような御見解でしょうか。
○森岡政府委員 いま御指摘のように、私どもの基本的な考え方は事業税は物税である。したがいまして、外形的な基準によって課税をすることがこの税の性格に適する。同時に、所得に対する課税ではないということから損金算入をする、こういうたてまえをとっておるわけでございます。しかし、電気事業、ガス事業、保険事業を除きましては、税法上、所得を課税標準にしておる。そこで、基本的な事業税のあるべき形と申しますか望ましい形、現在の地方税法上の課税標準の定めております規定の間で、私は率直に申しまして乖離が生じておると言わざるを得ないと思います。ただ、そうは申しましても、それでは損金算入をやめて所得課税に純化するという事業税の改正方式もあるではないか、こういう御議論もそれはあろうかと思います。これは私どもは事業税の基本的な性格としてとらないところでございます。ですから、やはり先ほど来御質疑を通じてお答え申し上げておりますように、現行の損金算入制度をしております事業税の仕組みに合致するような外形基準の導入をいたしまして事業税の性格を明確化していくという措置をぜひ講じたいという気持ちを持っておるわけでございます。
○三谷委員 所得課税にして損金算入を取りやめるという処置は事業税の基本的性格からしてとらぬとおっしゃっておりますが、いま実際におとりになっておるのですね。ですから、物税である事業税というものが実際上は所得課税をやられておる。ですから、法人税ないし所得税の付加税扱いになってきておる。そうしますと、これは所得に対して課税するものでありますから損金として扱う根拠は全くない。ところが、所得課税を実際にはやりながら、一方では損金算入をやっておる、こういう処置が長年続いておるわけなんでしょう。これがいまの現実なのです。ですからこれは非常に不合理であって、全くこれは二重の特例扱いをやっておるということになってくるわけでありますが、これは所得課税をするのであれば損金算入はやめなくちゃいけませんし、それから物税として事業そのものに収益性を見出して課税をするというものであるならば損金算入の根拠が成り立つということになるわけであって、二者択一を迫られている問題なんですね。しかもこれはことしなどその点についての合理化がなされると思っておりましたけれども、一向にこれは手がつけられていないということはどういうことなんでしょうか。 それから、一体損金算入額は年間どれぐらいになっておりますか。
○森岡政府委員 現在の事業税に関する規定をごらんいただきますと、御承知のように、電気事業、ガス事業、保険事業につきましてはすでに収入金額課税を行っております。また、先ほど来御質疑の中にありましたように、税法上各都道府県のイニシアチブによりまして外形基準を法人事業税に導入する道も法律上の規定としては開かれております。そういうふうな現行の仕組みでありますので、私どもとしては所得課税であるから損金算入をしないという扱いに直ちに持っていくことは望ましくないし、特に基本的な姿勢といたしまして、私どもはぜひ事業税に外形基準を導入したいわけであります。 なぜそういうふうな考え方を持っておるかと申しますと、やはり都道府県の仕事というものが、景気の悪いときには収縮すればよろしい、景気が回復して財政収入がふえればそれでもって仕事をふくらませばよろしい、こういう種類のものではございません。ですから、安定的な税収入を得たい。事業税は財政収入の五割近くを占める大きな税収でありますから、この収入が経済界の変動によりまして大きく変動するということは県の財政運営に大変混乱が生ずる。ですから、私どもとしましては年度間を通じて安定した税収入を得るための方策として外形基準課税を導入したい、こういう気持ちを持っておるわけでございます。 そういう外形基準課税を導入することを基本的な施策、方向といたしまして進んでまいりたい。これは所得税のお話にありましたような本当の付加税的な所得課税にするということは事業税のあり方としては決して望ましいことではない、かように思っておるわけでございます。
○三谷委員 その望ましくないことが長年やられてきておるところに問題があると言っているんですよね。 それで、確かに地方税法の中には地方自治体が独自に資本金その他の外形的な課税方式をとり得る条項があります。ありますが、これは実際にはやっていないのでしょう。やっていないのはなぜかといいますと、これは大変な手数のかかる問題であって、人間の数等につきましても、独自調査をする上におきましては大変な出費が要るわけであって容易にできない。ですが、元来事業税というのは物税であって所得に対して課税するものではないというたてまえのものですから、そうなってきますと損金算入というものが一定の根拠を持ってくるんでしょう。しかし、実際の扱いとしましてはこれは所得課税がやられている。そうしますと、損金算入をする根拠は全くないわけであって、これはいずれかを整理するということになってくるわけなのです。これは今日まで依然としておやりになっていない。なぜこれがおやりになれないのか、これをお尋ねしているわけです。
○森岡政府委員 ただいま申しましたように、事業税の改正のあり方としては外形基準を導入して物税としての性格を明確化していく、そういう方向を基本として私ども税制調査会にも審議をお願いし、またいろいろ各方面での御議論を煩わしておるわけでございます。しかしながら、そのこと自体が各種のいろいろな批判なり議論を通じましてなかなかまだ実現に至らないということでございますので、現段階では、所得を課税標準としながら損金に算入しておるという問題が一つ出てきておるわけでございます。しかし、基本的な方向としては、先ほど来申しましたように、やはり事業税の物税としての性格を明確化していくという方向で検討することが筋である、かように考えておるわけでございます。
○三谷委員 あなた、評論家みたいなことを言ってはいかぬよ。筋であるとかなんとかいうものでなしに、税の創設の根拠がそうなっているのですよ。物税としてこれは創設をしたという性質のものであって、それが依然として所得課税となっておるというところに問題があるわけなんです。ですからこれは、外形標準の問題がいま出ましたが、付加価値的な要素を導入しないこと、これを私は特に要望しておきます。これが導入されますと、これはすぐさま国民にその税を転嫁する条件というものが論理的に生じてくるという危険性がありますから、これは私は特に要望しておきたいと思います。ただし、資本金課税などはやってもらってよろしいし、それから公害を出したり、水をたくさん使って実際に地方自治体に負担をかけるところから税を取るということを考えなければならない。これが一番基本なんでしょう。地方自治体の膨大な負担によって事業活動を継続しておる、それに応分な負担をさせるわけでありますから、そういう地方自治体の負担をおびただしくもたらしている企業をどうして捕捉するかという問題を研究してもらわなければなりません。そういうことについてはどうお考えですか。
○森岡政府委員 事業税の負担を求める場合に、単に各事業年度の所得ではなくて、企業の活動量に応じて負担を求めるということが基本でありたいということは先ほど来申し上げたところでございます。まあ、公害の問題あるいはその他地方公共団体の各種の施設なりサービスを受けておるということ、これはまさに企業の活動量によって端的に表現されると思いますので、企業の活動量を捕捉する外形標準を導入することによりまして、いま御指摘のような企業活動に応ずる税負担というものを求め得るもの、かように考えます。
○三谷委員 それは単純に活動量だけじゃはかれないわけなんですよ。どんなに活動しておっても水を使わない企業もあるわけなんですよ。公害を出さない企業もあるわけなんだ。ですから、単に活動量だけでこれを捕捉するということだけでは地方自治体の負担に対応する税というふうにはなってこないのです。そういう地方自治体の実際負担、これをどのように負担をさせるかということを考えながらこの問題は考えてもらわぬといけないということを言っているわけなんです。 時間がありませんから、後でそれは一緒に答えていただきますが、もう一つは個人所得課税ですね。この個人所得課税は、個人住民税については物価調整減税を含めた一切の減税はやらない、それから均等割の税率を引き上げるというのが今後の処置なんですね。この処置というものが果たして今日の国民生活の実態に応じた処置と言えるでしょうか。いまのような物価騰貴に基づきまして名目的な所得が上昇する場合には、これは実質的に一般国民や市民の負担の増大になるということは明らかであるわけですから、それに応じた処置をとる必要がある。それからもう一つは、所得税、個人住民税を含めました個人所得課税におきまして、利子や配当所得、土地譲与所得等の資産所得が著しく優遇されておるという事態が依然として解消されていない。この改善が必要ではないのかというふうに思いますが、その点はどうなんでしょうか。
○森岡政府委員 公害あるいは水の利用の問題は、確かに企業が活動いたします際に、企業経営上社会的不経済をもたらしましたりあるいは集積の利益を利用する、そういういろいろな問題があるわけでございます。ただ、公害について考えますと、それはたとえばPPPの原則とかそういうことで、公害防止をすることはむしろ企業が自分の責任において、経営負担においてやってもらう。水については、たとえば工業用水の価格を通じまして適正な負担を企業にしてもらう。そういうふうな形で適切な負担を求めていくということがあってしかるべき、またそういう方向で進んでおると思うのでございます。ですからやはり税制といたしましては、そういう特殊の事情を考慮いたしました税負担を求めていくということは制度としてなかなか困難でありますから、そういう部面での適切な負担を求めていくということであるべきではなかろうかという感じを持つものでございます。 それから、個人の所得に対する課税あるいは均等割の問題でございます。個人住民税の所得割の課税最低限につきましては、いままで数年にわたりまして毎年課税最低限を引き上げてまいりました。明年度は、給与所得控除の平年度化に伴いまして、約九万円程度課税最低限が引き上げられます。基礎控除、扶養控除、配偶者控除の三控除を引き上げまして課税最低限を引き上げるかどうかということにつきましては、いろいろ検討が行われましたけれども、現下の財政状況あるいは経済情勢を考慮いたしますと、この際はやはり見送ることとしたいということに相なったわけでございます。しかし、住民税について申しますと、給与所得控除の平年度化による減税がございますので、それほど大きな負担の増加はあらわれないという状況にあるわけでございます。 さらに均等割につきましては、これも御承知のように、昭和二十六年から約四分の一世紀にわたって据え置かれておるわけでございます。その間に、一人当たり分配国民所得を見ましても十九倍程度に上がっております。さらにはまた、地方行政のサービスを示します地方財政規模も三十八倍程度に上がっております。物価も消費者物価は三・五倍程度に上がっております。そういうことを考えますと、二十五年を超える期間中据え置かれてきたということは、余りにも負担が名目的になってしまっておる。そういう意味合いで、やはりこの際均等割について若干の見直しを行うということは適当ではなかろうかという考え方に基づく改正案をお願いしておるわけでございます。 利子配当につきましては、所得税の改正におきまして、いわゆる源泉選択分離税率が二五%から三〇%に引き上げられました。これは、利子配当という特別の所得に対する課税の強化が行われておるものと考えるわけでございます。 なお、土地の譲渡所得に対する課税につきましても、租税特別措置法あるいは地方税法の改正によりまして、所得税は五十一年度、住民税は五十二年度から、二千万円を超えます多額の譲渡所得につきましてはその分の四分の三を総合課税をする、こういう課税の強化が行われております。今後もこれらの点については、税負担の公平を十分図るようにさらに努力をしてまいりたい、かように思うのでございます。
○三谷委員 初めの質問に対するお答えがありましたが、公害対策の費用などは本来企業が企業の責任で処置すべきものであるということをおっしゃっておりますが、それはあなたは地方自治体の実情を御承知ないのです。大阪でも東京でも、企業の負担で公害対策が完結しておるかといいますと、そんなものじゃないのです。公害対策費というものは年々地方自治体の負担を増高せしめておるわけなんですよ。だから、その増高しております公害対策費を応分に企業に負担をしてもらう、そのことを事業税の課税方式の中に参酌をして、そして事業税の課税方式を考えていくべきだということを言っているわけなんです。 それから水につきましても、料金等によって負担してもらっているとおっしゃいますけれども、しかしこれはいま水が足りなくて水資源開発までやっております大規模な開発費まで工業用水の中には入っていないのです。工業用水というのは、一定の制限がありまして、国の補助金との関係があって制限がなされておってなかなか原価まで及ばないという状態が各自治体で出てきておるわけなんです。ですから、水の問題にしましても、料金によって使う者に全部負担してもらっているんだとおっしゃっておりますが、それは一般国民の場合にはまさにそのとおりでありますが、工業用水につきましてはそのようには言えないわけであって、そういうものを含めた課税の仕方、これが大事なんだということを申し上げたわけでありまして、いまのお答えというのはいただけませんよ。 それから、いまの税の問題ですけれども、本来個人に対して負担増を求めます場合には、これは、利子や配当所得者等の資産所得者、高額所得者にこそ優先的に負担の加重を図るべきである。おっしゃいますように、源泉の分離税の税率を五%上げた、ただそれだけなんでしょう。さっきおっしゃいました五十年度におきまして、土地譲渡所得課税について一定の改正があった、これは間違いがありません。ありませんが、いまの地方自治体の実情やあるいは全般的な国民の税負担増の中で、特にこういう資産所得者に対する税というものをもう少しこれは妥当な改正を行って、負担の公正に対する努力をもっとやるべきである、これが非常に不足しておるというふうに私は考えておりますが、この点はどうでしょう。
○森岡政府委員 利子配当という、いわば一種の資産所得に対する課税につきましての他の税負担とのバランスを考慮した税制の改正につきましては、数年来税制調査会でもいろいろ議論が行われております。基本的には御指摘のようにやはりこういう資産所得につきましては、一般の勤労所得などと違いまして負担力も強いわけでありますから、軽課をするということは適切ではないという考え方に立って毎年税制改正が行われてきておるわけであります。ただ、利子配当という所得の特殊性から申しまして、捕捉の問題、課税技術上の問題、いろいろむずかしい問題がございます。たとえば総合課税ということになりますと、本当に的確に把握をして総合課税ができるのなら問題がないわけでございますけれども、いろいろな形での預金あるいは株式保有というものがあるわけでございますから、それらを制度として見ます場合と、現実の実効負担として見ます場合と乖離が生ずる面がかなりあるものでございますから、むしろどちらかと申しますと、源泉分離の税率を引き上げてくる、こういう形でいままで課税の公平化を図ってきておるということでございます。しかし、御指摘のように確かにこういう資産所得についての課税の適正化についてはなお引き続き検討する必要があるものと、かように考えます。
○三谷委員 先ほどお尋ねしました損金算入額は幾らになるかということ、それからいま前段で申し上げました公害や水の問題に関する負担をどうするかという問題、これについてお答えいただきたい。
○宮尾説明員 ちょっと数字の問題でございますので、私の方から申し上げたいと思いますが、いま、法人に対する実効税率が四九・四七%であり、その中で事業税の実効税率が一〇・七%程度でございますから、事業税を抜きますとおおむね三八・七%程度のものがその他の税に係る実効税率になっております。したがいまして、仮に事業税を二兆円といたしまして三八・七%程度のその他の税の実効税率を乗じた約七千七百億円程度のものが経費として損金算入されておる、こういう計算になろうかというふうに思います。
○森岡政府委員 公害経費につきましては、確かに私、きわめてお答えが不十分でございました。企業が何もかも全部負担してしまって地方公共団体として何らの支出の必要もない、そういう状態ではもちろんございません。公害の監視の問題とか調査の問題とかそういう問題もございますし、また、いろいろな面での環境保全のための経費が地方公共団体の財政支出の大きなウエートを占めてきつつあることは御指摘のとおりでございます。 ただ、私が申し上げたいと思いますのは、事業課税というものを考えてまいります場合に、そういう公害の内容に応じまして税負担に差を設けるという税制の仕組みをとることは、これはなかなかむずかしいことだと思うのであります。公害にもいろいろございます。大気汚染もございますれば、振動もございますれば、騒音その他いろいろなものがございますので、それらにつきまして、これはそういう仕組みをとるということは税制上はなかなかなじまない面が多いのではないかということでございます。 工業用水道につきましては、料金の決め方がこれまた別の観点から低く抑えられがちであるということも御指摘のとおりでございますが、これは私はやはり工業用水道の原価を償い得る適正な料金をきちんと企業の負担として求めていくという形をぜひとるような方向で検討を進めるべきものだ、このように思います。
○三谷委員 そのように努力するとおっしゃるわけですか。
○森岡政府委員 税制のみの問題ではございませんが、自治省といたしまして、従来から公営企業の料金の一部でございますので、適正な原価をきちんと確保するように指導も進めてきました。なお今後とも関係局とも十分打ち合わせまして、そのような方向で努力をいたしたい、かように考えます。
○三谷委員 これは地方自治体だけ指導してもあきませんで、通産省の指導に基づいて一定の工業用水道の料金が抑制されているわけですから、政府部内の意思を統一してもらわぬと、どんなに地方自治体にだけやかましく言ったって実現しません。そのような処置をお願いしたいと思うのです。 それから道路目的財源ですね。これは自動車関係税ですけれども、この道路目的財源というものは一般財源化すべきものだという考え方を持っておりますが、この点はどうでしょうか。つまり自動車のもたらす社会的な費用を負担するものであって、道路だけ負担すればいいんだという性質のものではないと思いますが、この点はどのような御所見でしょうか。
○森岡政府委員 現在、道路目的財源とされております地方財源は、御承知のようにガソリン税の一部であります地方道路税と軽油引取税、それから石油ガス譲与税、それから自動車重量譲与税、この辺のところが道路目的財源とされておるわけでございます。で、道路目的財源という形で一定の税の性格を目的財源とすることにつきましては、基本的な財政の運営から申しまして財政の硬直化を招くではないかというふうな議論も別途ございます。確かに目的税というものについての各般の立場からの議論があることは、私どもかねがね承っておるわけでございますが、しかし、何といたしましても、わが国の場合、道路の整備が非常に立ちおくれておるということが第一。しかもその中では、私どもが常に主張しておりますように、市町村の生活関連道路が特に立ちおくれております。これを速やかに整備をしていく必要があるということはきわめて大事な事柄になっておると思うのであります。先ほど列挙いたしました自動車関係諸税、これらはまさに道路の使用との間で十分な因果関係があるわけでございますので、やはり道路整備の必要性、特に生活関連道路の整備の必要性というものを頭に置きますならば、なお当分の間は道路目的財源として自動車関係諸税の使い道を特定していくということはやむを得ないのではないか、私はかように思うわけでございます。
○三谷委員 道路の整備が立ちおくれておるとおっしゃっておりますが、いま日本の道路網というのは世界一になっておるのでしょう。可住面積当たりの道路面積というものはアメリカの七、八倍という量に達しているわけであって、もう道路というものに対する投資は必要がないという主張をする学者がたくさんおるわけなんですよ。道路というものはここ数年最も重点を置いて、最も見違えるような建設が進んだ部門なんです。ですから、これはこれ以上道路投資の必要はないのだ、それよりもっともっと生活関連投資を強化すべきだというのが一般的な意見として強まってきているわけなんです。その面からしますと、この自動車関係税というものを単に道路財源だけとして扱っていくということは妥当ではない。もっと広範な自動車にかかる社会的な費用の負担のために使っていくという方向に転換すべきだというように私は考えておりますが、この点はどうでしょうか。
○森岡政府委員 アメリカの道路網の状況とわが国の道路網の状況、これはやはり国土の構成の状態によりまして差があるのではないかと思います。(三谷委員「可住面積です。全体の面積ではない」と呼ぶ)可住面積でございましても、わが国のように平地が非常に少なくてそこに密集して居住しておるという状態と、やはり平たんな可住面積になり得るような場所が非常に広いところで差があるのじゃないかと私は思いますが、資料を見ておりませんので必ずしも適当なあれではないかと思いますけれども、ただ、道路について申しますと、先ほど申しました市町村道の生活関連道路でございますが、昭和五十三年三月末の状況を見ますると、改良率が二〇・四%、舗装率が二七・九%というふうに非常に低いわけでございます。また、都道府県道について見ましても、改良率は市町村道よりは上でございますが、六九%、それから舗装率は八九%ということでございます。国道の改良舗装は非常にいいところまでいっております。 そういう意味合いで、道路全体として見ましたならば、やはり都道府県道なり市町村道という、立ちおくれております道路整備というもの、これはまさしく日々の住民の生活の環境を取り巻く施設でございます。やはり思い切って投資をして、重点的に整備を速やかに進めるという必要があるのではなかろうか。そういう意味合いで自動車関係税というものをできるだけ地方道路目的財源に充当していくということは、当分ぜひ進めていくことが必要ではなかろうか、かように思うわけでございます。
○三谷委員 可住面積というのは平地であろうと山地であろうと関係がないわけであって、要するに住むことが可能な地域の面積に対する比率ですから、それはアメリカであろうと日本であろうと差はありません。 それから、いまおっしゃいました市町村道やあるいは府県道ですね、この舗装が非常におくれておるということは確かなんです。それでしたら自動車税の配分の比率を変えなければいけません。国の取り分が多過ぎます。そして市町村の取り分がなかったのですが、今度は少しだけ渡す。府県の取り分も少ない。そういう状態になっているわけなんでしょう。もしもそのようにして市町村道や府県道の舗装率の低いことが理由でありますならば、市町村道や府県道のための地方財源としての自動車関連税、この配分を変える必要がある。これについてどう考えておりますか。
○森岡政府委員 自治省といたしましてもかねがね道路目的財源の地方財政への配分率を高めたいということで、あらゆる機会を通じまして意思発表もし、また努力もしてまいったつもりでございますが、何と申しましても昭和五十一年度は、地方財政も大変窮迫をした状況になりましたが、国の財政も御案内のような状況でございます。この時点におきまして自動車関係諸税、道路目的財源の配分割合を変えるということは、これはとうてい不可能、困難な事態でございますので、そこまで実現はしなかったわけでございます。今後引き続き財政全体の状況を勘案しながら地方財政への道路目的財源の配分率を高めてもらうように財源配分も含めまして努力を続けてまいりたい、かように思うわけでございます。
○三谷委員 どうもおっしゃることのロジックが合いませんな。国道はほぼ舗装が完了してこれは十分な整備ができておるということであれば、国の財源が窮屈であっても道路目的財源を国がうんと取り込むということは必要がないことであって、それは地方財源として市町村道や府県道の建設やあるいは舗装のために使わせるという処置をとるのが当然なことであって、そのようにする必要があるのではないかと言っているわけなんです。お答えになることがどうも論理が合わぬのだ。合点がいきません。
○森岡政府委員 国の道路費について見ますと、道路目的財源の充当率が非常に高うございます。一般財源も若干充当いたしておりますけれども、一般財源の充当額はきわめて低うございます。地方団体の場合には、道路目的財源の比重が非常に少なくて、一般財源をそれと同額ぐらいつぎ込まなければならないというふうな状況にあるわけでございます。そういう意味合いにおいて地方道路目的財源に国の道路目的財源を振り向けていただくということはぜひ必要だと私どもも考えており、その努力をいたしたいということを申し上げておるわけでございます。五十一年度は何と申しましてもこういう状況でございますので、困難であるということを申し上げたつもりでございます。
○三谷委員 もう時間がありませんから一括して質問しますから一括して答えてください。 営業車が非常な優遇を受けておる。従来から営業車の税率は三分の一程度になっておったわけでありますが、今度の軽油引取税は二分の一を還元をするという内容になっておる。これははなはだしく営業車だけを優遇されておる。物価という問題をお考えのようですけれども、たとえば先ほどの説明を聞きますと事業税の外形標準の問題については物価の問題は大した問題にされていない、今度営業車につきましてはえらい物価の問題が強調されておるという、非常にお答えがその都度その都度短絡的であって一貫性がない。そこで、この営業車の優遇という問題についてどのようなお考えになっているのか。 それからトラック協会に一括してその金を返すとおっしゃっておりますが、このトラック協会というのが運送料金のカルテルなどによりまして問題になってきたことは御承知のとおりだと思うのです。特に大きなトラック会社がトラック協会の指導的な役割りを果たしておって、これがカルテル行為を行ってきておるというような事実もあるわけであって、トラック協会にこの金を返すということが果たして妥当なのかという疑問を私持っておりますが、これについてお答えをいただきたい。 それから宅地並み課税の問題ですが、これにつきましては一括してお尋ねしますが、今度の処置によりまして農地課税審議会をつくりまして一定の条件のあるところにおきましては減額処置をとるわけでありますが、この減額割合は率を法定するのかどうか、その法定しました率を超えました場合は地方交付税と関連をするのかどうか、それから従来の生産緑地の奨励制度は認めるのかどうか、そういう点につきましてお尋ねしたい。 そして、特にいま自治省が考えております処置によりますと、たとえば大阪の東大阪市という市がありますが、この市などは七〇%がこの減額の対象になりません。ですから、これは、適切な肥培管理によりまして周年栽培が行われる農地につきましては、各市の実情に応じて課税審議会におきまして決定をする、そういう権能をゆだねるということが必要であるというふうに私考えておりますが、これについて、それぞれお答えをいただきたい。
○森岡政府委員 自動車税につきまして、営業車と自家用車で従来から格差をつけてきておる。さらに、今回の税制改正の際の税率の改正の際に半分程度……(三谷委員「森岡君、早う言うてくれ」と呼ぶ)率直に申しまして、物価、公共料金問題というものに配慮した結果でございます。 軽油引取税の二分の一相当額を一定の方式で還元をするということでございますが、これは、輸送力の増強でありますとか、あるいはその他の交通対策を考えまして、必要な助成をしていくという気持ちでございます。ただ、その場合に、どういう団体に対してこの助成をしていくかということにつきましては、やはり公益的な性格が十分担保される協会なり団体に限定をいたしまして措置してまいりたい、かように考えております。 宅地並み課税につきましては、減額割合は法定いたしません。 それから、補助金につきましては、恐らく市町村では補助金の見直しという問題が起こると思いますけれども、私どもは積極的に補助金を全部やめろというふうな指導をする気持ちはございません。 それから、交付税の補てんにつきましては、現在財政局といろいろ調整中でございます。 それから、適切な肥培管理をやっておるところは自由に減額対象にできるようにしろという御意見につきましては、法律でも明らかにしておりますように、現に耕作の用に供され、客観的に農地として三年以上保全することが必要であると認められるようなものに限ることが必要であろう。適切な肥培管理がされておれば直ちにすべて減額対象になるというのは、これは制度としては妥当ではないのではないか、かように考えておるわけでございます。
○三谷委員 従来の生産緑地奨励制度については干渉はしないということは間違いありませんか。
○森岡政府委員 生産緑地奨励制度といいますのは、恐らく補助金なり奨励金だと思いますが、これは市町村によりまして特産物補助金のようなものもございますので、これは自主的に運営されてしかるべきもの、かように考えております。
○三谷委員 時間ですからこれで終えておきますが、しかし、これ税法の審議としては非常に不十分ですから、いずれまた国税、地方税を合わせた集中審議などが考えられておりますので、その節詳しくお尋ねしたいと考えております。
○小山委員長 小濱新次君。
○小濱委員 時間の制約を受けておりますので、御答弁は簡潔にお願いをしたいと思います。 まず、住民税の問題の中で、住民税の均等割についてお尋ねをしていきたいと思います。 今回改正案によると、住民税の均等割が、府県民税、市町村民税を含めて、個人の場合、現行三百円ないし七百円のものを、改正では、人口によってですが、千円ないし二千円に大幅増額をしているわけでございます。地方自治の育成という見地からは、広く住民が税を分担することはそれなりの役割りがあると思いますが、今回のようにおおむね三倍に引き上げることは、低所得者にとってきわめて重税になると私どもは考えておるわけでございまして、この点の御答弁と、そこで、道府県民税の個人均等割は、現行で百円の標準税率であったものが、改正案で三百円に引き上げになったわけです。住民の自治参加という点では府県よりも市町村に関心が多いわけでありますから、この辺で住民税均等割は府県を廃止し、その分を市町村に渡すべきであると私どもは考えるわけでございますが、この点局長さんか、自治大臣からも御所見を承りたい、こういうふうに思います。
○森岡政府委員 住民税の均等割につきましては、御承知のように昭和二十六年度から税率が据え置かれております。その間、地方団体の行政サービス水準も大変高いものになってきております。物価とか所得とかいろいろ見てみますと、たとえば国民所得全体で二十五倍、一人当たりで十九倍、地方財政規模は三十八倍というふうにかなりな上昇が見られるわけでございます。消費者物価水準の上昇を見ましても三・五倍ということに相なっております。二十五年間据え置かれてきました結果、大変名目的なものになってしまっております。定額課税でありますから、やはり一定時期ごとに見直しをするということが必要ではないかという種類の税だと思うのでございます。そういう意味合いで今回見直しを行いまして、三倍程度に引き上げさせていただくようにお願いしておるわけでございます。ただ、その場合、御指摘のように低額所得者につきましては負担が過重になると思いますので、市町村が条例で定める一定所得金額以下の人、この金額は生活保護基準というものをめどに決めたいと思っておりますが、一定所得金額以下の人に対しましては均等割は課税しない、非課税という規定を新たに設けて負担の緩和を行うことにいたしました。 それから、県の均等割でございますが、昭和二十九年に市町村民税の均等割の一部を割いて県民税均等割をつくったわけでございます。その思想は、市町村はもちろん基礎的な自治団体でございますけれども、県もまた自治団体の一つの組織でございますので、そういう県の性格上、負担分任の機能を持った税制を持ちたい、こういうことで設けたわけでございます。その後、もちろんいろいろ議論はございますけれども、将来の府県、市町村を通じます地方制度の問題の基本的なあり方の問題と絡めましてこの問題は検討すべきであり、現段階ではやはり自治団体としての県の性格に合致する均等割の制度というものがなお存続することは適当ではなかろうか、かように考えておるわけでございます。
○小濱委員 大臣からは御答弁ございませんか。——この問題についてはいろいろとお尋ねをしておきたいこともたくさんあるわけですけれども、細かい点については今後また機会を見て御質問していきたい、こう考えております。 そこで、住民税の課税最低限についてもう一点お尋ねをしておきたいと思いますが、現在の不況は、国も地方も個人もすべて赤字であるわけでございます。今回、国税では所得税の減税も行われず、また地方税においても、毎年行われてきた基礎控除などに控除の引き上げによる課税最低限の引き上げは行われておりません。ただ昭和四十九年の所得税の給与所得控除の額の引き上げの平年度化に伴う住民税の課税最低限の引き上げによるもののみでありますが、一方において個人均等割を引き上げるなどの措置をとっているが、特に賃金の引き上げが期待できないので一般勤労者に税負担を一層強いることになり、住民生活を圧迫することによって財政危機を乗り切ろうとしているとしか考えられないと言っても過言ではないと私どもは考えるわけでございます。 そこで、政府は物価が鎮静したと盛んに宣伝をしておりますけれども、物価は依然として上昇を続けている現状でございます。こうしたときにこそ住民の税負担を軽減すべきであるし、個人所得額の課税最低限を大幅に引き上げるべきであると私どもは考えるわけでございますが、今後の課税最低限の引き上げに対する考え方について、これは自治大臣、御所見いかがでございましょう。何でしたら局長からお答えをいただきたいと思います。
○森岡政府委員 住民税につきましても、ここ数年来いわゆる課税最低限の引き上げにつきましては毎年努力をしてまいりました。ただ、明年度は御承知のような財政状況でございます。所得税、住民税を通じまして、基礎控除、配偶者控除、扶養控除という三控除の引き上げによる課税最低限の引き上げは見送らせていただく。いままでかなりな課税最低限の引き上げが行われてきておりますので、かようにいたしましても全体としての税負担としては過重ということにはならないのではないか、こういう考え方に基づく税制改正が行われたわけでございます。 特に住民税につきましては、御質疑の中にもございましたように、給与所得控除の引き上げの平年度化によりまして、約二千億円に近い減税が行われるわけでございます。その結果、勤労所得者について見ますと、税負担は若干上昇いたしますけれども、それほど大きな税痛を伴うような税負担の増にはならないというふうに私どもは見ておるわけでございます。財政的な見地から申しますと、この際の二千億円に近い減税というのは、歳入面から見れば大変大きな問題でございます。そういう状況でもございますので、三控除の引き上げによる課税最低限の改正は今回は見送らせていただくという考え方をとったわけでございます。 なお、今後の問題につきましては、納税義務者数の推移でありますとか、国民生活水準の状況でありますとか、諸情勢を十分勘案いたしまして、税負担の適切なあり方を検討してまいりたい、課税最低限の引き上げもあわせまして検討を進めてまいりたい、かように考えております。
○小濱委員 自治大臣の御答弁は得られませんでしたが、この住民税の均等割を府県は廃止するという問題と、それからただいまの課税最低限の引き上げに対する考え方、この二つについて局長から御答弁をいただきましたが、この点についてのこれからの一層の御努力を大臣に要望をしておきたい、こういうふうに思います。 次に移りますが、法人事業税の外形標準課税のあり方についてであります。今回の改正案では、法人の均等割が三ないし六倍に引き上げられようとしておるわけですが、大法人でも赤字ならば法人均等割のみで、他に事業税、法人税は納めなくてもよいことになっているわけです。通常の場合でも、全体の三分の一が赤字企業であり、最近の不況によって利益課税は一層少なくなってきている現状でございます。また一方では、租税特別措置などによって多くの優遇措置がとられるなど、税の不公正が拡大していると言われておりますが、企業の社会的責任という点から考えても、法人事業税の外形課税は早急に行うべきである。昨年の本委員会でも附帯決議が付されており、その必要性は高まっているとわれわれは感じておるわけでございます。政府はいつごろから行うつもりなのか、この点もお答えをいただきたいと思います。
○森岡政府委員 事業税に外形標準課税を導入するという問題につきましては、かねてから税制調査会におきまして何度も御審議をいただいておりますが、率直に申しまして、まだ十分な結論を得るに至っておりません。先ほども申し上げたわけでございますが、ことほどさように、重大であると同時にむずかしい問題の一つではなかろうかと思うのでございます。 企業が企業活動を行います場合に、都道府県の各般の行政サービスを受けて、それに基づいて利潤を上げ、企業活動をやっていくということでありますから、やはり赤字であるから事業税の負担ができない、黒字であるからそれに応じた事業税の負担をするという形だけでは必ずしも十分ではないということは、かねてから論ぜられておるところでございます。昨年の税制調査会におきましても、その点を十分踏まえまして、私どもかなり具体的な案を御提示いたしまして御議論いただいたわけでございますけれども、現在のこの経済情勢のもとにおきまして、直ちに事業税負担に激変を生ずるような税制改正を行うことについては、大変異論もございます。また、今後の企業課税全体あるいは法人課税のあり方全般を通ずる、これは国税、地方税全体を通じた税体系についての抜本的な検討の問題があるわけでございます。そういうものの一環として、この法人事業税の外形基準の導入を検討すべきだという有力な御意見もあります。したがいまして、昨年の税制調査会では、引き続き検討するという御結論になっているわけでございます。 私どもといたしましては、十数年来この問題に取り組んでまいりました。一向に進まないとおしかりをこうむっているわけでございますけれども、できるだけ早い機会にこの問題についての結論を得るように努力をしてまいりたい、かように思います。
○小濱委員 この法人事業税の外形課税は早急に行うべきであるという附帯決議が本委員会でも付されておる。そういう内容からも、自治大臣ぜひひとつこれも脳裏におさめておいていただいて、一層の御努力を特に要請しておきます。 続いて、外形課税方式を導入する場合どういう方法があるのか、また政府としてはどのような構想を持っているのか、この問題がございます。 さらに、外形課税については、各都道府県でも最大の課題であり、これまでも個別に現行法による外形課税を検討した結果、他の自治体に及ぼす影響が大きいので断念したいきさつがあるわけでございますが、どうしても国のサイドで法制化すべきである、こういう意見が強いわけでございます。 昨年の本委員会における附帯決議を一歩前進させるためにも、本法の附則に外形標準課税について検討することを明記し、織り込むべきであるとわれわれは考えておるわけでございますが、この点についてはどういうお考えをお持ちになっておられましょうか。これも局長からでしょうか、お答えいただきたいと思います。
○森岡政府委員 外形課税の導入をいたします場合に、どのような方式があるかということにつきましては、いろいろ議論がございます。たとえば、収入金額というのが一つでございます。これは電気、ガス事業あるいは保険事業につきまして、現行制度でも外形課税を、収入金額課税という形で行っております。したがいまして、他の業種につきまして外形標準を導入いたします場合、収入金額でもって課税標準を形成するという方式が一つございます。それから、資本金額によって課税標準を決めるというのも一つの方式でございます。また、施設の床面積とかあるいは土地の利用面積というふうなものを考えるというのも一つの考え方としては成り立ち得ます。 しかし、いま申しました収入金額とか資本金額とかあるいは家屋なり土地の床面積ということに相なりますと、それだけを標準にして大きな租税負担を企業に求めていくということになりますと、率直に申しまして、かなり無理が生ずる面があると思うのでございます。したがいまして、私どもは、税制調査会でいろいろ外形基準として何が適当かを御検討願いましたが、たとえば昭和四十四年の税制調査会におきましては、付加価値額を外形基準として導入するのが適当である、こういう結論も出ておるわけでございます。しかし、その場合に、具体的にどういうふうな中身で税法の構成をするのかということにつきましては、まだまだ検討事項としていろいろな問題があるわけでございます。いずれにいたしましても、外形基準として何をとることが適当かということについて、さらに慎重な検討が必要だと思います。 それから、現行法で、都道府県がみずからの選択によりまして外形基準を事業税の課税標準に用いることができるという規定が現にございます。しかし、それを現実に運用上実現いたしますためには他の府県との間の調整の問題がございます。また所得課税の負担との均衡の問題、これを十分考慮して税率を決めなければならないという法律の規定もあるわけでございます。かなり技術的に解決しなければならない問題がいろいろあるわけでございます。で、知事会等におきまして、この問題につきましてかなり進んだ検討もしておられる向きもあるわけでございまして、私どももその辺の推移を十分見守りながら、事業税のあり方についての検討と指導を尽くしてまいりたい、かように思うわけでございます。
○小濱委員 きょうは自治大臣に対する御質問を私は一生懸命つくってきたつもりですが、全部局長さんの御答弁に回ってしまうわけですが、ひとついまの問題につきましてもよくお聞きを願って、そしてこれから一層御努力をお願いしたい、こういう考えでございますので、よろしくお願いを申し上げたいと思います。 それでは、次は局長さんにお尋ねをしてまいります。 自動車税などの改正についてでありますが、今回の改正案では、自動車税、軽自動車税について、標準税率の一・二倍を超える税率で課することができない旨の規定を設ける制限税率を定めることにしておるわけですが、これは地方の課税自主性を制限するものであり、地方自治の立場からも好ましくないと私どもは考えるわけでございますが、これは現行どおりにすべきであると思いますが、この点についてはいかがでございましょう。
○森岡政府委員 現在、自動車関係税といたしましては、車体に対する税金といたしまして、地方税の自動車税、軽自動車税、自動車取得税、それから国税の自動車重量税、物品税、燃料税といたしまして、地方税の軽油引取税、国税の揮発油税、地方道路税、石油ガス税と、まあ八税目あるわけでございます。そのようなことから、自動車関係諸税が非常に複雑であるという御意見も別途あるわけでございますが、これらの自動車関係諸税につきまして、今回は選択的な増収を図りたいということで、それぞれ税率の見直しを行い、税負担の増加をお願いしておるわけでございます。 ところで、こういうふうに自動車関係諸税全般につきまして税負担の増加をお願いいたします機会には、やはりいま申しましたような各般の税目それぞれをあわせました総合的な税負担というものについて十分慎重な検討が必要だろうと思うのであります。 で、標準税率を定められております地方税につきまして超過課税を行うことは、都道府県なり市町村の財政需要があればこれは当然認められておるものでございますけれども、これだけ自動車関係諸税が複合的にありますと、やはり全体として総合的な税負担がどうあるべきかということを考えてまいらなければなりません。また、別途、現在御案内のように地方税法で各種の税がございますけれども、標準税率を定められております税につきまして制限税率というものをそれぞれ定めておるものが相当数ございます。そういうふうなことから、今回自動車関係諸税の総合的な税負担のあり方を慎重に検討する必要があり、かつまた他の税目における制限税率の制度との関連を考慮いたしながら、新たに自動車税及び軽自動車税について制限税率制度を設けたわけであります。これをもって直ちにその課税自主権を阻害する、制限をするということではない、私どもはかように考えておりますので、御理解を賜りたいと思います。
○小濱委員 課税自主権の制限ということで、これは多少問題が残るわけですが、次に移ります。 租税特別措置などの洗い直しについて、これも大臣からお願いしたいと思っておりました。ひとつお聞きを願いたいと思います。 わが党は長年の懸案であり、税の公正という立場から、租税特別措置の撤廃を強く叫んできたわけでありますが、今回の改正案を見ても、電気税の八品目を整理したのみであります。これも、原料費に占める電気料がおおむね五%以下のものを整理したにすぎない。また、国税の租税特別措置の地方へのはね返りについての抜本的な改革は行われていない。地方財政危機という現状から、地方税独自の非課税措置などは即刻撤廃し、また国税の租税特別措置についても遮断すべきである、私はこういうふうに考えておるわけですが、自治大臣として租税特別措置の抜本的洗い直しに対する御所見、これはどういうお考えをお持ちになっておりましょうか、お尋ねしたいわけでございますが、じゃ、局長から。
○森岡政府委員 税制における公正の確保の問題、これは常に思いを新たにして検討いたさなければならない問題だと私ども承知いたしております。特に財政が厳しい状況でありますので、そういう面からも負担の公平の確保ということは意を用いなければならないところであろうと考えるわけでございます。明年度の税制改正におきましては、御指摘の中にもございましたように、企業関係の特別措置を中心にいたしまして地方税で十四項目を廃止、十八項目を整理、縮減を行い、また国税の租税特別措置の廃止なり整理に伴いますはね返り増収というものもかなり見込み得るという状況で、平年度は五百億円の増収が期待されておるわけでございます。 ところで、いまお話のありましたように、国税のはね返りを地方税で遮断する必要があるという問題でございますが、国税の租税特別措置の中でもたとえば中小企業対策あるいは農業政策という観点から行われております租税特別措置、これらの中では、地方税においてもそれと同じ程度の特別措置を講ずることが政策上望ましいというものもこれはあるわけでございます。それからもう一つ、所得税なり法人税で所得計算上特別措置を設けております場合に、これをはねのけますと、課税所得の計算上技術的に大変困難を生ずる問題もございます。それらをいろいろ考え合わせますと、やはり租税特別措置の遮断をいたします場合には、実効的な政策目標の問題と、それから課税技術の問題、それらを取捨選択しながらいろいろ考えてまいらなければならない、こういうことでございますが、基本的には、やはり国税の減税が行われまして自動的に地方税の財政収入の減少が起こるということは、私どもは避ける必要がある。いま申しましたようなことを念頭に置きながらそういう基本的な方向で考えてまいりたいと思っております。 なお、地方税自体の特別措置の整理によります負担の公平の確保につきましては、最初に申しましたように、本年度でもかなり検討を尽くしたわけでございますが、明年度以降も引き続き努力をしてまいりたい、かように考えます。
○小濱委員 租税特別措置の抜本的な洗い直しに対する御見解ということですから、非常に私どもも前々から問題にしてまいりました内容だけに、これは大臣にはよく心にとどめておいていただきたい、このように思います。 さらに宅地並み課税についてお尋ねをしていきたいと思いますが、宅地並み課税は、制定当時以来多くの問題があり、現在は緑地などに対する補助制度をとっている自治体も少なくございません。これは事例がたくさんございますが、この面からこの課税はいかに悪法であるかが明白であると私どもは見ているわけです。この宅地並み課税に対する今後の方針についてどう考えているのか、また、この宅地並み課税を廃止する考えについてはどういうふうに御見解をお持ちになっておられるのか、お答えをいただきたい、こう思います。
○森岡政府委員 市街化区域内の農地に対する課税の問題につきましては、昭和四十九年度、現行の市街化区域農地のうち、いわゆる三大都市圏のA、B農地につきまして、宅地並み課税を進めていくと、こういう制度改正が行われたわけであります。その趣旨とするところは、御案内のように、一つには、やはり三大都市圏における宅地供給の必要性、住宅対策といたしまして、限られた地域内で必要な宅地を確保していかなければならないという政策的な要請と、それからもう一つは、市街化区域内の農地というものの価格が上がってまいりまして、固定資産税としての土地の負担のアンバランスというものが余りにも顕著になり過ぎているではないか、こういうふうなことから、この宅地並み課税の制度が実施されたというふうに考えておるわけでございます。 ただ、その地域地域によりまして、宅地化の状況、市街化の状況というものは一様ではございません。かなり格差がございます。そこで、いまお話のありましたような補助金、奨励金という形で、現実に即するような税負担のあり方を求めていくという形が出てきたと思うのであります。特に、生産緑地法に基づきます生産緑地制度ができますまでは、そういう具体の個別的な措置を講ずる必要が顕著にあったということが見受けられるのであります。生産緑地制度ができまして以降、それに移り変わったところもございますが、ただ、生産緑地制度は、いかんせん時間がそれほどたっておりませんから、それほどまだ定着していないという問題があろうかと思うのであります。それらを考え合わせまして、今回は、市街化区域農地の宅地並み課税について一定の調整措置を講じますと同時に、市町村が実情に応じて農地課税審議会の議を経て減額することができる、きめの細かい税負担のあり方についての自主的な措置を講ずる道を措置することといたしたわけでございます。 こうすることによりまして、市街化区域内の農地に対する課税のあり方が合理的なものになり、また住民の納得を得られるものにだんだんとなっていく道が開かれたと私は思うのでございます。 今後の方針につきましては、改正案で御審議いただいておりますように、三大都市圏のC農地と、それから三大都市圏外のA、B、C農地につきましては、昭和五十四年度におきまして、各般の事情を総合的に勘案して再検討するということにいたしております。その時点において、さらに宅地化の状況なり、市街化の状況なり、それらをいろいろ勘案いたしまして、税負担の公平の観点と宅地供給の必要性という、いわば土地政策の関連をいろいろ考慮しながら結論を五十四年度において求めていきたい、かように考えておるわけでございます。
○小濱委員 大臣、いまお話がありましたように、これは参考までに聞いておいていただきたい。 自治体で、この法律ができたために、補助制度あるいはまた奨励措置をとって、非常に財源が持ち出されているという、そういうことからわれわれにいろいろな声が伝わってくるわけです。そこで、こういう話が出るわけですから、ぜひこれもひとつ参考にしておいていただきたい、こう思います。 続いて、市街化区域農地の課税と生産緑地制度及び地方の補助制度との関係は今後どうなるのか。まあいろいろと自治省関係、建設省関係、地方関係、こういうふうに分かれていくわけですけれども、この問題について私どもも非常に大きな関心を抱いておるわけですが、お答えをいただきたいと、こう思います。
○森岡政府委員 今回設けました市街化区域農地についての農地課税審議会の議を経ての減額措置は、いま申しましたように、宅地並み課税に伴います税負担のあり方をより実地に即した合理的なものになり得るような仕組みを設けたということでございます。別途、生産緑地制度がございます。生産緑地制度は、御案内のように、都市計画緑地といたしまして農地を保全していく必要があるものにつきましては、それを都市計画として決定をして保全の方向で続けてまいろうというものでございますから、それに該当いたしますもの、生産緑地に該当いたしますものにつきましては、都市計画決定をいたしまして所要の措置が講ぜられることが当然望ましいことでありますし、あるべき形だと思います。ただ、生産緑地にならないものにつきましても、税負担の面から、いま申しましたように、現在の市街化の状況でありますとか、宅地化の状況でありますとか、それらを考慮いたしまして、農地課税審議会の議を経て、慎重な実地に即する検討を行った結果、必要な減額措置を講ずる道を開いたわけでございます。いわば、両々相まって宅地並み課税の現実的な運用が可能になるのではなかろうかと、かように思います。 それから補助金なり奨励金の問題でございますが、これは、その地域におきまして特産物のようなものもございますれば、特殊な農業もあるわけでございますから、それに対する補助金、奨励金というものもかなりあるわけでございます。それらはまさに市町村の自主的な判断に基づくものでございますので、その問題は、私どもはこの減額措置とは別の問題だ、こういうふうに考えておるわけでございます。
○小濱委員 以上が自治省関係の御質問でございました。大臣が御出席でございますので、私はよくお聞き取りを願い御理解をいただいたものと、このように理解をいたしますが、よろしゅうございましょうか。
○福田(一)国務大臣 先ほど来、住民税の問題を初めとして、租税の特別措置の問題であるとか、その他農地課税の問題等々非常に広範な面にわたっていろいろと御指摘があり、御要望があったことについては、十分承っておるわけでありまして、今後の施策の運営に参考にさせていただきたい、かように考えておるわけであります。
○小濱委員 最後に、建設省に一点だけお尋ねをしていきたいと思います。 宅地化促進臨時措置法について。今回あめ法が三月三十一日期限切れになりますが、これに対して、われわれは制定当初から、宅地並み課税を行うことによって近郊農地をつぶすことになり、さらにこの法はこれに拍車をかけるものである、わが党の住宅政策は安い家賃の公共住宅の建設を促進すべきだと考えておるわけでございますが、その意味からも、民間の中高層マンションの建設を促進するこのあめ法は住宅政策の上からも好ましくないと考えております。このような制度の存続についてどう考えるのか。また、たとえこの制度を存続するとしても、経済がこの三年間高度経済成長から低経済成長へと激動しているときに、内容について全面的に見直しをすべきではないのか、こういうふうに私どもは考えるわけですが、この点についてのお考えをお伺いしておきたいと、こう思います。
○救仁郷政府委員 わが国の住宅政策の中で公共賃貸住宅の建設の促進ということが重要な柱であることは、もう御指摘のとおりでございます。ただ、国民の住宅に対するいろいろなニーズがございますが、これは多種多様でございまして、そういった意味で、私どもは住宅政策を進めるに当たりまして、あるいは借家、持ち家の問題、あるいは公共賃貸住宅、民間賃貸住宅の問題等、バランスのとれた政策を行う必要があるのではないかというように考えております。特に住宅数が世帯数を上回っております現在、住宅の質を向上して国民の住宅の水準を上げていくということが非常に重要な柱になっておりますが、その中でも特に民間の賃貸住宅の質が従来非常に劣っているということが国民の住宅水準を非常に引き下げているということになっております。そういった意味で土地の所有者に、いい、良質な賃貸住宅を建設していただくということが、これは公共住宅の建設と相まって、私どもはこれからの住宅政策の中で非常に大きな政策課題の一つであろうというように考えております。そういった意味で、今回の特例法につきましてはぜひ期限を延長して推進してまいりたいというふうに考えております。
○小濱委員 以上、時間が参りましたので、これで終わります。
○小山委員長 折小野良一君。
○折小野委員 地方税法等の一部を改正する法律案に関しまして若干の御質問を申し上げます。 今日、大変厳しい経済の情勢を反映をいたしまして、地方財政もまたいわゆる危機的な様相を帯びておるわけでございます。そういう中におきまして、五十年度並びに五十一年度につきましては一応応急的な措置をとらざるを得ない、こういうようなことになりまして、五十年度についてもそしてまた五十一年度についても、端的に言いますならばいわゆる借金財政を強いる、こういうような形になってまいっております。しかしながら、いつまでもこういうような措置を講ずるわけにはまいらない。やはり抜本的な対策を講じまして地方財政の基盤の確立を図っていかなければならない、こういうふうに考えるわけでございます。 今回出てまいっておりますこの地方税法の改正案にいたしましても、そういう立場からいたしますならば、やはりこれは応急的な措置にすぎないのじゃなかろうかというふうに考えておりまして、私どもできるならば、この税法の改正におきまして、もっともっと抜本的な地方財政の確立を図るような改正が図られることを期待をいたしておりました。しかし、今日の情勢からいたしまして、それもある程度やむを得ないことであろうかというふうに考えておるわけでございますが、すでにこれまでの御質問に対しまして大臣の方からも五十二年度は抜本的な改正をやってまいりたい、こういうふうな御意向が述べられておるわけでございますが、地方税法につきまして来年度、五十二年度抜本的に地方財政を確立するような改正をやられるおつもりでございますかどうか、御意見をお伺いいたしたいと思います。
○福田(一)国務大臣 これは私に対する御質問であり、大きな問題を提起されておりますので、お答えをいたしたいと思うのでありますが、抜本的な改正をすると申しますか、私は、交付税率の問題を含めてひとつこの際は研究をいたさなければならないと思っておるのであります。景気の浮揚度がどのようなことに相なりますか、来年度の、来年度というかことしのたとえば九月までの税収入がどんなような方向に動いていくか、あるいはまた来年度の見込みがどういうふうになるかというようなことも十分勘案をいたしまして、その段階においてやはり本年度同様のような動きであった場合、あるいはある程度改善はされたけれども、なお不足が見込まれるという場合、いろいろの場合が想定できるわけであります。その場合場合に応じながら問題の解決を図るべきではなかろうか、こう考えておりますので、いまの御趣旨のお考えについては、私は一般論として賛成はいたしておきますが、大幅なとかなんとかいうことになりますと、事情によってそれはやはり考えていかなければならないのではないか、こういうふうに思っておるわけでございます。
○折小野委員 大臣の御答弁、一応ごもっともというふうに考えます。しかしながら、現在の情勢から見ますと、いわゆる低成長、そういうような形においてやはり早晩安定をするんじゃなかろうか、こういうふうな見通しが立てられるわけであります。回復と申しましても、過去におけるような高度成長は決して望めない。そういたしますと、やはり低成長あるいは、まあ一部で安定成長というふうに言われておりますが、そういうような情勢に対応した対策というもの、これがやはりなければならないんじゃなかろうかというふうに考えます。 そういう点からいたしますと、今回のような状態がもう二年続いておるわけでございますし、過去のいろいろな実例からいたしましても、やはりある程度は立ち直るであろう、あるいは、ある程度は安定するであろう、こういうことが予想されますし、そしてまた、たとえそれは立ち直ったとしても、安定をいたしましたとしても、過去におけるような高度成長が望めるわけではない、こういうようなことは大体見通されるということでございましょうから、そういうような情勢に対応をいたしまして、地方財政の確立というものもやはり非常に大切なことだと思っております。いつまでも今日のような状態を続けておって、そして借金を重ねていくというわけにはまいらないと思います。そういう点からしますと、やはり来年度あたりは大幅な税法改正、こういう面の配慮がなされてしかるべきだというふうに考えるわけでございます。その点、さらにひとつ御意見をちょっとお伺いしたいと思います。
○福田(一)国務大臣 景気の回復あるいはまたそれに伴う税収というようなものを見積もる場合は、なかなかむずかしいものでございまして、たとえばことしの、五十年度の税収の当初見積もったよりはあるいは千億円か二千億円ふえるんじゃないかというようなことも言われております。それで、これがまた、景気が回復してきますと、その税収も相当程度ふえるかと思うのです。だから、大体来年度においてはたとえば二兆円の減収になるのか、一兆円で済むのかあるいは五千億円で済むのか、そういう段階がいろいろ考えられるわけでございます。いまのところ想定、こうなるという断定はできない。それに応じてやはり物の考え方が変わってこなければならないということを実は先ほど私は申し上げたわけでありまして、しかし、その事実が非常に今年度のような落ち込みがきついというような場合においては、相当大幅な思い切った措置も必要になるんではないかという考えがございましたので、実は先ほどのようなお答えをいたしたと御理解を賜りたいと思っておるわけであります。
○折小野委員 先般自治省が発表をされました地方財政の中期見通し、これを拝見させていただきますと、五十二年度以降におきましても相当な財源不足が予想される。したがって、本年度ほどでなかったにいたしましても、相当程度の応急的な措置を必要とする、そういうような結果が出ておると考えております。もちろんそれは、来年度地方税法をいじるとかあるいは交付税法をいじるとか、こういうことを予定されないでのことであろうというふうに思うわけでございますが、しかし、あの数字から見ましても、ああいう状態が五十二年度以降さらに何年も続くということは決して地方財政にとって正しいあり方ではなかろうと思っております。ですから、そういうような情勢を見ましても、やはりある程度地方税法等につきまして思い切った施策というものが講じられなければ、地方財政の安定あるいはその基盤の確立ということはむずかしいんじゃなかろうかというふうに考えます。もちろん、それぞれの地方団体がそれなりの努力をするということもございますが、しかし、やはり今日の地方制度の基本というのは法律にあるわけでございますので、そういう面からいたしますと、やはり政府におけるこういう面の配慮、これが最も大切なことであろうというふうに考えます。そういうような点からいたしましても、もう少し具体的に来年度以降の対策というものがあっていいのじゃなかろうかというふうに考えるのですが、いかがでございましょうか。
○福田(一)国務大臣 それはもちろん事務の方でいろいろと研究はいたしておると思うのでありますが、しかしそれは研究段階で、いまだ発表すべき段階ではないと私は思っております。 それから、五十二年度以降相当な赤字が出るといいましても、あれはお示しいたしましたように、試案Iと試案IIによっては違っておるのでありまして、大体あれをつくったのは、来年度予算編成について大蔵省が一応の試算を出さなければということで、大蔵省が試算を出したわけでございます。その試算をもとにして実はつくったのですが、その試算になるものですら、もうすでに今日において、たとえば千億、二千億の、それはあれから言えばそう大きいものではありませんが、差が出てきておるというようなことを見ても、まだそう確定的なものではございません。 それからその場合に考える場合においても、交付税率の問題もございましょうし、いま言ったような新税を起こすという場合もありましょうし、とにかくいままでの税制、いわゆる優遇税制などをどんどん改めていくというようなことによってもまた税収というものはあれするわけでありますから、それらのいろいろな問題を十分に頭の中に入れながら注意深く今後の経済の動きを見ておる、そうして、結論は、やはり十月とか十一月という段階になれば、どうしてもそこでこの態度を決めなければならないということになるのではないかという考え方を持っておるわけでございます。
○折小野委員 三割自治ということが言われるようになりましてからもう大変長い年月がたったわけでございます。もちろん三割自治という言葉はいろいろなニュアンスを含めて言われる言葉なのでございますが、それを端的にあらわしておりますのは、税収がほぼ三割台、まあ平均してみますと三五%前後ということで、ここ十何年同じような状態で推移をしてまいっておるわけでございます。 そういうような点から見まして、やはり地方税収入のあるべき姿というものがほぼどの程度にあったらいいのか、そしてまたいまのような三割自治というそういう批判をはね返すためにはどの程度あるべきか、こういう点は一応の見通しとして考えられていいのじゃなかろうかというふうに思いますが、それについてはどういうふうにお考えでしょうか。
○福田(一)国務大臣 三割自治ということがずいぶん長い間言われており、またそれが続いてきておったということも事実でございますが、それを三割五分にするのがいいか、四割にするのがいいかというような問題も含めて、これはなかなかむずかしい問題があるのですね。 たとえば、いまの税の問題で言えば、全体の収入のうちから五%ふやせばそれで三割五分になるじゃないか。しかしそのふやし方にまた一つ問題が出てくるわけなので、そういうところがこれからの研究課題でございまして、これは自治省だけで考えられるわけではありません。やはり国としても考えなければならないので、言うなれば、これは内閣として考えるべき非常に大きな課題であると私は思っておるわけでありまして、そういう点は大蔵当局とも連絡もし、その他の、たとえば補助制度の問題あるいは補助金の問題、公共事業の負担率の問題とかいろいろなこともにらみ合わせて考えていかなければならないことに相なるかと思うのであります。負担率を全部国が持つということにすればどういう結果が起きるか、あるいはそれをいままでは三割のものを六割六分にした場合あるいはまた七割のものを八割なり八割五分にした場合はどうなるかとか、いろいろやり方が考えられるのであって、それをすぐに税率の問題に結びつけるべきかどうかということも一つ考えてみていいのではないかと私は思っておるのであります。したがって、そういう意味ではわりあいに柔軟な物の考え方をして対処をしていくことがこの際必要ではないか。特に、高度成長の時代でございませんから、低成長、一応は五%とか六%、せいぜい七%までの成長ということになりますと、それらの問題も踏まえて税収の今後の増加も考えていかなければならないし、国の歳入、地方の歳入をどう配分するかということも考えながら、今後研究を続けてまいりたい。 いずれにしても、いまのように五十二年度において二兆円とか一兆何千億円というような赤字が出るであろうというような想定のもとにおいて、何もしないでやっていくということはできない、これはだれもわかってもらっておるところだと思うのでありますから、これらを十分にらみながら問題の処理に当たってまいりたい、かように考えておるわけでございます。
○折小野委員 確かに来年度のことはわかりません。したがって今後の情勢の推移というものを十分考え合わせてやってまいらなければなりません。しかし、悪いからといっていつまでも借金で穴埋めすることだけでいいのかというと、決してそういうわけにはまいらないと思っております。そういう面からいたしますと、早晩あるいは早急にこういう面の具体的な対策というものを講じてまいらなければならない、またぜひ講じていただきたい、こういうふうに考えるわけでございます。 ところで、一つ具体的な問題についてお伺いをいたしますが、税法上のいろいろな特別措置、これについては質問も再々ございましたし、これまでも多くの意見があるわけでございます。そして今回の改正案につきましても、一部そういう面の是正について取り組んでおいでになるということがあるわけでございますが、私どもはこれも決して十分これに対して四つに取り組んだというようなことではない、もっともっと厳密に考えていっていただかなければならないのではなかろうかというふうに考えます。 その一つの具体的な例を申し上げます。これはある政令都市の例なんでございますが、もちろんそこにはたくさんの金融機関がございます。そしてその中の一つの信用金庫、これは全体の金融機関の中の三番目ぐらいの業績を上げておるわけでございます。ところが信用金庫に対しましては、国税の面でも地方税の面でも非常に大きな優遇措置が講じられておるのであります。これが普通の状態で、普通の金融機関と同じに税金が取れるならば、五億は追加できるであろう。そうしますと、今日のこういう情勢の中でございますから、それだけの財源でも何とか欲しい、こういうふうな気持ちになるのは当然だと思います。 そういうような面から見てまいりますと、果たして信用金庫というものが、ほかの金融機関と比較をいたしまして、それだけの優遇措置に値するであろうかということ、これは当然考えることだと思います。もちろんこれは基礎が国税の方にあるから、ある面においては地方税の方でいたし方ないという面もあるかもしれませんが、しかしながら、そういうような面から見ますと、もっともっとこういうような措置につきましては全面的に見直す必要があるのではなかろうかというふうに考えるわけでございますが、こういう面については今後どういうふうにお考えになっておりますか。
○森岡政府委員 租税特別措置につきましての税負担の公平を図る観点からの見直し是正という問題は、常に検討を進めてまいらなければならぬ問題だと思います。 いま御指摘の信用金庫の問題でございますが、御案内のように信用金庫の場合には、株式会社である銀行などと違いまして会員の出資による法人でございます。その会員は中小企業者であります。したがって、またその業務も、たとえば資金の貸し付けなり手形割引なども会員であります中小企業者に限定されております。さらに、地区的な、地理的な制限もあるわけでございます。また事業活動の実態を見ますと、資金量も、たとえば全体として見ますと、都市銀行に比べまして一信用金庫当たり大体一%ぐらい、それから地方銀行に比較しましても、地方銀行の一銀行当たりに対しまして八%ぐらいということで、全体といたしましてはやはり信用金庫はその地域内の中小企業のためのいわば零細な信用機関であるという形に相なっておるのではなかろうかと思うのであります。中には、いまおっしゃいましたように、その地域内でかなりなウエートを占める金融機関としてのポジションを持っておるところもあろうかと思いますが、全体としてながめますと、やはり信用金庫の特性といいますのは都市銀行、地方銀行とはかなり異なった面があろうかと思います。 そういう意味合いで、なお非課税等の特別措置が講ぜられておるわけでございます。今後引き続き、この問題も含めまして租税特別措置の見直し、整理、縮減という問題については十分意を用いてまいりたい、かように思います。
○折小野委員 確かに理屈の面ではおっしゃるとおりだと思います。そしてまた、信用金庫のもとであります信用組合が起こった当時は、確かにおっしゃるようなことが原則どおりに行われている。しかし、現在の信用金庫といいますのは、確かに中小企業に役立っておるとはいえ、いまのように会員組織といいますけれども、それを利用したい者が出かけていけば、一株なり二株なり出資の形をとれば、もうあとは普通の金融機関と同じように一般に利用されておるということなんであります。 そういう点から見まして、やはり時代とともにその情勢は非常に大きく変わってきておるんじゃなかろうか。今日の事態から見ますと、中小企業を助けるという意味においてとられた優偶措置が過大なものになってしまっておるということです。ですから、こういう面は現在の実態に応じてやはり見直しをさるべきであるというふうに考えます。 特に、国の方で優遇措置をとっておるそれが地方にまである程度波及をしておる、これはある程度やむを得ないと思います。しかし固定資産税をどうして減額しなければならないのか、そういう面は私どもわかりません。ですから、そういう面についてはもっともっと実態というものを十分お考えになって、そういう措置の見直しをやっていただくことが大切なことではなかろうかと思うのです。
○森岡政府委員 一定の非課税とか特別措置ができます際には、その背景となります社会、経済情勢が働いておることは御指摘のとおりでございます。したがって、またある年数を経ますと、その経済、社会的な背景がかなり変わってくるということも事実でございます。信用金庫につきまして、やはりそういう面が私はなくもないと思いますので、それらの点も含めまして、全体の世の中の変化に応じた負担の公平を図るための見直しというものをぜひ努力を続けてまいりたい、かように考えます。
○折小野委員 その中で、中小企業を優遇する、あるいはこれを守っていこう、こういう施策は私はそれなりに結構な施策だと思うのです。しかし、そういう産業政策は国の政策なんです。私は、市町村の政策ではないと思うのです。そのことによって市町村に税の面のしわ寄せを来し、特にそのために、いまの信用金庫の例からいいますならば、固定資産税を何で減額しなければならないのだろう、こういうふうに考えるわけです。 そういう面からしますと、これは信用金庫だけの例ではございませんが、もっともっと全面的に見直ししなければならない面が非常に多いのじゃなかろうか、こういうことを感ずるわけなんです。
○森岡政府委員 信用金庫と同種の信用業務を行っております機関といたしましては、たとえば信用協同組合あるいは農業協同組合あるいはまた労働組合その他各般の金融信用業務を行っておる団体がございます。それぞれ特性を持っておりますし、また一律に全部見てしまうことには問題があろうかと思います。しかし、金融信用業務の性格から申し上げまして、かなり通ずるものがあるということは否定できないと思います。それらをすべて勘案いたしまして、やはり適切な見直しをやる必要があろうかと思います。 特に、いま御指摘のように、各般の政策を税制でやります場合に、できるだけ全国的な政策課題につきましては国の税制によって措置をする。地方の税制におきましては、地域的な問題は別といたしまして、全国的な政策課題については地方税制に影響を及ぼすようなことは避けたい。これは私ども、基本とするところでございまして、御趣旨に即した検討、見直しを十分今後行ってまいりたいと、かように思います。
○折小野委員 いまのはただ一つの例でございますので、ひとつ全般的にこういう面の見直しを十分行っていただきたいと思います。 それから、今度の改正におきまして、事業所税を賦課できる団体を三十万以上ということで広げていただいております。しかし、この三十万というのも、実態からもう少し考えていただく必要があるんじゃなかったろうかというふうに考えるわけです。確かに大きい都市と小さい都市との間では都市的な財政需要というのが違ってくる、そういう都市的な財政需要に対応するものとして事業所税が出てきておる、これは当然なことでございます。しかし、三十万というふうに区切った場合に、県庁所在都市の半分がその中に入り、半分は入らないわけなんです。それぞれの県の実態からいたしますと、やはりいろいろな面が集中をいたしまして都市的ないろいろな財政需要が出てまいりますのは、県庁所在都市は非常に大きいのであります。そういう面からしますと、三十万と区切ったにいたしましても、県庁所在都市を含むとかなんとか、そういうような現実に即した配慮があってよかったんじゃなかろうかというふうに考えるのですが、いかがですか。
○森岡政府委員 事業所税の課税団体の範囲につきましては、昨年事業所税を創設いたしました御審議の際にも種々御意見がございまして、私どもそれに即しまして検討を加えてまいったわけでございます。 人口段階に応じます各都市のいろんな事務所の増加率でありますとかあるいは都市施設の整備状況を見てまいりますると、大体人口三十万以上の都市と三十万未満の県庁所在地都市では、たとえば事業所の増加率にかなりの差異がございます。逆に、学校の施設でありますとかあるいは屎尿処理施設の処理能力でありますとか、これを見ますと、むしろ人口三十万以上の都市の方が整備がおくれておって、県庁所在地で人口三十万未満の都市は整備状況がよろしい、こういう状態になっております。 これを概括的に考えますと、結局三十万未満の県庁所在都市というのは、どちらかというと静態的な都市でありまして、急激に事業所が集中をし、人口がふえ、都市施設の整備のおくれが大変緊急の課題になっておるという都市はむしろ少ないというふうな私どもはとらえ方をしたわけでございます。もちろん例外がないとは申しませんけれども、概括的に見ますと、そういう傾向が顕著にあらわれております。そういうふうなことから人口五十万の基準を三十万人にしたわけでございます。課税範囲につきましては、そういう意味合いで、検討の結果、御審議を願っております点がほぼ妥当ではなかろうか、かように考えております。
○折小野委員 いろいろと問題もございますでしょうが、いろいろな実態に即した改善、改正を進めていただきたいと思います。 時間もございませんので、これで終わらしていただきます。
○小山委員長 これにて両案に対する質疑は終了いたしました。 —————————————
○小山委員長 この際、地方税法等の一部を改正する法律案に対して、日本社会党及び公明党共同による井岡大治君外一名提出の修正案並びに三谷秀治君外二名提出の修正案がそれぞれ提出されております。 両修正案の提出者から、それぞれ趣旨の説明を聴取いたします。井岡大治君。
○井岡委員 提案を申し上げる前に、字句の挿入をお願いいたしたいと思います。 二枚目の一行目の終わりごろに「個人住宅の固定資産税」と書いてありますが、その「個人住宅」と「固定資産税」との間に「用地」、これを入れていただきたいと思います。したがって、「個人住宅用地の固定資産税を引き下げるため」、こういうように改めていただきたいと思います。 それでは、提案をいたします。 ただいま議題になりました地方税法等の一部を改正する法律案に対する修正案について、日本社会党、公明党を代表し、その提案理由と内容の大要を御説明申し上げます。 不況下のインフレというかつてない経済危機の中で、地方財政は、深刻な危機に見舞われており、戦後地方財政制度の根本的な矛盾を露呈しております。大企業優先の高度成長の破綻が、いまやだれの目にも明らかになってきているとき、今後のわが国経済の進むべき道は、国民の所得水準の引き上げ、福祉、年金制度の充実など国民福祉の向上が経済成長を促進するいわゆる福祉優先の経済に転換する以外にありません。このような国民的要求を実現するに当たって、今後地方財政が重大な役割りと課題を担わなければならないことは明らかであり、国、地方の税財政制度の根本的改革は緊急の課題と言わなければなりません。 しかしながら、自民党政府は、こうした国民的要求に背を向け、みずからの経済政策の失敗を国民の負担の増大、福祉抑制、地方財政の借金依存に転嫁し、経済危機を乗り切ろうとしているのであります。とりわけ地方税制においては、住民税減税を据え置く一方、大企業課題においては、法人事業税の外形課税への転換を見送るなど、住民に高負担、低福祉のみを強要し、大企業に対しては、高度成長下の税制を依然として温存しようとしているのであります。 日本社会党、公明党は、不況下のインフレから国民生活を防衛するためには地方財政の充実が不可欠であるとの立場から、国、地方の税財政の根本的改革を強く要求し、住民の税負担の軽減、法人課税の強化を中心とする地方税源の強化を図り、もって地方自治の強化を図るため、特に緊急と認められる事項について所要の修正を行うこととしたのであります。 以下、順を追って修正案の概要を御説明申し上げます。 第一は、個人住民税についてでありますが、まず均等割の税率を現行どおりとし、また基礎控除、配偶者控除、扶養控除をそれぞれ二十四万円に引き上げ、平年度の課税最低限を約百七十万円といたしております。 障害者控除、老年者控除、寡婦控除及び勤労学生控除の額を二十万円に、特別障害者控除の額を二十八万円にそれぞれ引き上げるとともに、七十歳以上の老人の扶養控除については三十二万円に引き上げております。 障害者、寡婦等の非課税限度額を八十万円に引き上げるとともに、白色事業専従者控除限度額も六十万円に引き上げております。 次に、現行道府県民税所得割税率を、低所得者との負担の均衡を図るため、税率を五段階に区分する超過累進税率制に改めることといたしております。 第二に、法人についてであります。 大企業の都市への集中は、いまや集積の効果よりもマイナスの効果を増大させ、地方自治体の財政需要を急増させております。こうした大企業にある程度の税負担を求めることはきわめて当然であり、法人税割を道府県民税にあっては、五・六%、市町村民税にあっては、一五・五%といたしております。 第三は、事業税についてであります。 個人事業税は、当面、所得税を納付するに至らない者に対する個人事業税の解消を図るため、事業主控除を二百四十万円に引き上げることといたしております。 また中小事業者の負担軽減を図るため、白色申告者の専従者控除額を六十万円に引き上げることにいたしております。 法人事業税については、自治体の財政自主権を保障する立場から制限税率を一四・四%といたしております。 第四に、固定資産税についてでありますが、地価の高騰による異常とも言うべき個人住宅用地の固定資産税を引き下げるため、二百平方メートルまで昭和五十年度の税額に据え置くことといたしております。 また一般農地の固定資産税については、昭和三十八年度税額に据え置くとともに、いわゆる農地の宅地並み課税については、これを廃止することといたしております。 第五は、電気税でありますが、産業用の非課税措置については三年間の経過措置を設け、第四年目に廃止することといたしております。 第六に、事業所税でありますが、地域環境及び都市施設の整備のためすべての市町村が目的税として条例で課税することができるものとし、公益上必要があると認めた場合、非課税措置、課税標準の特例については条例で定めることができることといたしております。 第七に、自動車取得税についてでありますが、五十一年度排ガス規制非適合車については税率を一〇%といたしております。 以上の修正により、昭和五十一年度においては、都道府県においては六百四十三億円の増収、市町村においては六百七十一億円の減収が、それぞれ見込まれます。 以上が修正案の提案及び大要でありますが、なにとぞ慎重御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願いいたします。(拍手)
○小山委員長 次に、林百郎君。
○林(百)委員 地方税法等の一部を改正する法律案に対する日本共産党・革新共同の修正案の提案理由の説明をいたします。 恐縮でございますが、同僚議員にお配りしております説明書の中の終わりから四行目のところ、「一般農地の固定資産税の据え置き等大衆課税の」と入れていただきたいと思います。 それから、要綱の一枚目の終わりから三行目の法人の四のところへ、次の一行を入れていただきたいと思います。「なお二つ以上の自治体にまたがる企業の資本金割の税は従業員数で案分すること。」といたしております。 それから、次のページで、最初の「(一)事業主控除額を二百四十万」とありますが、「二百四十万円に引き上げる。」こういうように訂正していただきたいと思います。 次に、提案理由を説明いたします。 私は、日本共産党・革新共同を代表して、ただいま議題となりました地方税法等の一部を改正する法律案・に対する修正案について、提案理由並びに要旨を御説明いたします。 政府の高度成長政策によりもたらされた今日の深刻な経済危機の中で、国民生活はきわめて困難な状況に置かれています。 こうした中で、政府の昭和五十一年度地方税制改正は、財源確保の立場から租税特別措置の見通しとインデクセーションの見地に立った税負担の適正化をうたい、その内容は、最近にない国民に対する収奪と大企業に対する優遇の温存にほかならない。不公平を一層拡大するものにほかなりません。 具体的には、個人の住民税均等割の三倍の引き上げ、評価がえにより、固定資産税が大幅に引き上がるにもかかわらず、不十分な負担調整の措置、宅地並み課税の堅持、一般農地の固定資産税の引き上げなど、国民に大きな負担を強制する一方で、不十分な電気税の廃止、不動産取得税における大企業、高額所得者優遇措置はそのままになっております。 今求められているのは、政府のこうした不公平、大企業優遇税制を改め、国民と中小企業を保護し、大企業、高額所得者には適正な課税を行う、公正な地方税制であります。 わが党は、今日求められている地方税制の公平を確保するために、最低限度必要なことは、個人の均等割の現行据え置き、個人の事業税の軽減、宅地並み課税の廃止、個人の住宅や一般農地の固定資産税の据え置き等大衆課税の軽減を図るとともに、産業用電気税の非課税措置の廃止、法人住民税の適正化などの措置を講ずることであると考えます。 こうした立場から、地方税法一部修正案を提案するものであります。 時間の関係がありますので、次に修正案の要綱だけを申し上げて趣旨説明にかえさせていただきたいと思います。 まず、一、道府県民税及び市町村民税でありますが、1、個人 (一)均等割は現行どおりとする。(二)各種控除額を次のとおりとする。イ、基礎控除二十四万円(現行十九万円)、ロ、配偶者控除二十四万円(現行十九万円)、ハ、扶養控除二十四万円(現行十九万円)、ニ、障害者控除、老年者控除、寡婦控除及び勤労学生控除二十万円(現行十六万円)、ホ、特別障害者控除二十八万円(現行十九万円)、ヘ、七十歳以上の老人の扶養控除三十二万円(現行十九万円)、(三)障害者、未成年、老年者または寡婦についての非課税限度額を八十万円に引き上げる。(四)白色申告者の専従者控除限度額を六十万円に引き上げる。(五)道府県民税所得割の税率を次のように改める。課税所得百五十万円以下百分の二、百五十万円超二百五十万円以下百分の三、二百五十万円超四百万円以下百分の四、四百万円超六百万円以下百分の五、六百万円超百分の六。 2、法人 (一)道府県民税法人税割の標準税率を百分の五・六に引き上げ、制限税率を百分の六・七に引き上げる。(二)市町村民税法人税割の標準税率を百分の十五・五に引き上げ、制限税率を百分の十八・六に引き上げる。(三)中小企業については当分の間現行税率に据え置くものとする。(四)均等割を廃止し、資本金割を設け、その税率は次のとおりとする。ただし資本金一億円未満の法人には課することができないものとする。イ、道府県民税千分の四。ロ、市町村民税千分の六。なお二つ以上の自治体にまたがる企業の資本金割の税は従業員数で案分することといたしております。 二、事業税。1、個人 (一)事業主控除額を二百四十万円に引き上げる。(二)白色事業専従者控除の控除限度額を六十万円に引き上げる。(三)標準税率は、第一種事業にあっては百分の四・一、第二種事業にあっては百分の三・三、第三種事業にあっては百分の四・一(ただし、助産婦等は百分の二・五)とし、制限税率は標準税率に一・二を乗じて得た率とする。 2、法人 制限税率は、標準税率に一・二を乗じて得た率とする。 三、事業所税。課税団体を人口十万人以上の市及び政令で定める市町村まで拡大する。 四、固定資産税。(一)個人の住宅用地については二百平方メートルまで五十年度の税額に据え置くものとする。(二)個人の生活用家屋については(新設分)百平方メートルまで、五十年度の税額を超えることができないこととするものとする。(三)一般農地にかかわる固定資産税については、三十八年度税額に据え置くものとする。(四)宅地並み課税を廃止する。 五、電気税。産業用電気税の非課税措置は廃止する。 六、自動車取得税。公害対策未対策車については税率を一〇%に引き上げる。 七、国有資産等所在市町村交付金及び納付金に関する法律。日本国有鉄道の市町村納付金に係る算定標準の特例措置は廃止する。 以上が修正案の提案理由と大要であります。何とぞ慎重御審議の上、御可決あらんことをお願い申し上げます。(拍手)
○小山委員長 以上で両修正案についての趣旨の説明は終わりました。 両修正案については、別に発言の申し出はありません。 —————————————
○小山委員長 これより地方税法等の一部を改正する法律案及びこれに対する両修正案並びに特定市街化区域農地の固定資産税の課税の適正化に伴う宅地化促進臨時措置法の一部を改正する法律案を一括して討論に付します。 討論の申し出がありますので、順次これを許します。渡辺紘三君。
○渡辺(紘)委員 私は、自由民主党を代表し、政府提案の地方税法等の一部を改正する法律案及び特定市街化区域農地の固定資産税の課税の適正化に伴う宅地化促進臨時措置法の一部を改正する法律案に賛成、日本社会党及び公明党提案の地方税法等の一部を改正する法律案に対する修正案並びに日本共産党・革新共同提案の地方税法等の一部を改正する法律案に対する修正案に反対の意見を表明するものであります。 まず、地方税法等の一部を改正する法律案について申し上げます。 現在、われわれに与えられた当面の課題は、景気の着実な回復と雇用の安定を図り、一刻も早くわが国の経済を安定成長路線に乗せることであります。そのためには国及び地方を通じて公共事業の拡充等により需要の喚起を図る一方、不況による税収の減収に対処して過度に公債発行に依存することを避け、物価の安定と財政の健全性を守る必要があります。 このような基本的な考え方に立って、わが党は昨年末昭和五十一年度税制改正大綱を定め、これを国民の前に明らかにしているのであります。 今回政府が提案されました地方税法等の改正案には、わが党が提唱いたしました税制改正大綱がその重点となっているのであります。 すなわち、政府提案によります地方税法等の改正法案の主なものは、まず第一に、地方税法の改正であります。 住民負担の軽減合理化を図るため、個人住民税における障害者、老年者等の非課税の範囲を年所得六十万円から七十万円に、住民税及び事業税における白色申告者の専従者控除限度額を三十万円から四十万円に、事業税における事業主控除額を百八十万円から二百万円に、不動産取得税における新築住宅控除額を二百三十万円から三百五十万円にそれぞれ引き上げ、ガス税の税率を三%から二%に引き下げることとしていますが、これらの措置は厳しい地方財政のもとにおいても住民の負担を軽減することに意を用いたものであり、きわめて適切な措置であると考えます。 次に、地方税負担の適正化と地方税源の充実を図る見地から、長期にわたって税率が定額で据え置かれているものについて見直しが行われ、住民税均等割の税率をおおむね三倍程度、自動車税及び軽自動車税の税率を一般乗合用バスを除き、自家用車についてはおおむね三〇%程度、営業用車についてはおおむね一五%程度、軽油引取税の税率を三〇%それぞれ引き上げることとされていますが、これらは景気対策に矛盾しない範囲内で選択的な増税を行って地方税源の充実を図るものであり、地方財政の現状から見て適切妥当なものと考えます。 次に、かねてより主張しておりました地方税における非課税等の特別措置については、今回その全面的な見直しが行われ、不動産取得税、固定資産税等を中心に三十二項目について整理合理化が行われ、また、事業所税につきましては課税団体の範囲を人口三十万の都市にまで拡大しておりますが、これらの措置は時宜を得たものであります。 固定資産税につきましては、昭和五十一年度の固定資産の評価がえに伴い、宅地等については税負担を調整するための所要の措置を講じ、一般農地についても段階的な調整措置を講じながら課税の適正化を図ることとされており、また、三大都市圏のC農地及びその他の市街化区域農地に対する課税についても引き続き検討することとするとともに、現在課税の適正化措置が実施されているA、B農地について一定の要件のもとに、減額することができる措置を講じております。これらの措置はいずれも当を得たものと考えます。 第二に、地方道路譲与税法の改正でありますが、地方道路税の税率の引き上げ等に伴い、地方道路譲与税の五分の一の額を新たに市町村に対して譲与する措置が講ぜられております。この措置は地方道、特に市町村道の整備が立ちおくれていることにかんがみ適切なものであります。 わが国の社会経済が転換期に直面している現状にかんがみ、地方税源のあり方については、地方行財政の全般的な再検討とあわせて根本的に見直しをする必要があると存ずるのでありますが、以上申し上げましたとおり、今回の政府原案における地方税制改正の内容は、現段階においては、いずれも適切妥当なものと考え、政府原案に賛成、日本社会党及び公明党提案の同法律案に対する修正案並びに日本共産党・革新共同提案の同法律案に対する修正案に反対の意見を表明するものであります。 次に、特定市街化区域農地の固定資産税の課税の適正化に伴う宅地化促進臨時措置法の一部を改正する法律案について申し上げます。 わが党は、従来から土地対策に真剣に取り組み、その結果、現在地価は鎮静しておりますが、三大都市圏における宅地需給の逼迫はなお著しく、これに対して適切な対策を講ずることは国政の喫緊事であります。 本法案は、三大都市圏における宅地対策の一環として、別途提案されている地方税法、租税特別措置法、農地所有者等賃貸住宅建設融資利子補給臨時措置法の改正案とともに、三大都市圏の特定の市に所在するいわゆるA、B農地の宅地化を促進するための事業の施行、資金の助成及び租税の軽減に関する特例措置の適用期限を延長することにより、これら農地の宅地化を一層促進しようとするものであり、まことに適切なものであると考え、わが党は政府原案に対し、賛成の意見を表明するものであります。 以上をもって討論を終わります。(拍手)
○小山委員長 佐藤敬治君。
○佐藤(敬)委員 私は、日本社会党を代表して、政府提案の地方税法等の一部を改正する法律案及び特定市街化区域農地の固定資産税の課税の適正化に伴う宅地化促進臨時措置法の一部を改正する法律案並びに共産党提案の修正案に反対、日本社会党並びに公明党提案の修正案に賛成の討論を行います。 今日、高度経済成長政策の破綻の結果、国、地方とも空前の財政危機に陥っている。特に三割財政に七割の重荷をしょわされている地方財政は、おしなべて崩壊のふちに立たされている。税収入はいまや不況の影響をもろに受けて絶望的な落ち込みを記録し、国、地方とも歳出重点の財政運営から歳入重点の財政運営へと大きく転換することを余儀なくされております。それだけに地方財源の大宗である地方税のあり方は従来にも増して重大な意味を持つものである。 昭和五十一年度の地方財政計画における歳入各項目の構成比を見ると、地方税は三五・二%と前例のないほど大きく落ち込んでいる。昭和四十七年度の三七・二%、四十一年度の三八%に比して、構成比で約五%、税額にして約一兆二千億円の減収と考えられる。 問題は、この穴が安易に借金で埋められていることである。この借金財政の結果、五十一年度の地方債の構成比は四十七年度の八%を大きく超えて一一・五%にも及んでいる。借金収入が一割を超えた場合、地方財政は赤信号であると自治省は警告しているが、この点からも今日の地方財政はまさに危機的構造であることは異論の余地がない。 さらにまた政府の中期財政展望及び地方財政収支試算においては、国民の税負担の三%の引き上げを前提としているが、それでもなおかつ来年度約二兆円の財源不足という事実は、地方財政の危機的様相がすでに限界に来ていることを示している。三木総理、福田自治大臣並びに自治省財政当局者は、再三にわたって五十二年度における地方税財政の根本的な見直しを明言しているが、政府は高度経済成長政策の推進に大きな役割りを果たしてきた現行税制の抜本的検討を早急に図らなければならない。 当面、財政欠陥を穴埋めするためには公債発行に頼るとしても、早急に国民負担の増大、すなわち増税の時代を迎えることは必然である。しかし五十一年度の政府の言う選択的増税なるものを見ましても、不況対策を強く推進しようとしている財界の要求を入れて、明らかに大衆課税と低福祉の道をたどっているとしか思われない。増税、高負担について国民的合意を得るためには、前提として何よりもまず税負担の不公正の是正が不可欠である。しかし残念なことに、今回の税改正においてはほとんどこの税負担の不公正が解決されていない。 不公正の第一は、法人企業課税についてである。租税特別措置や法人税法に基づく各種軽減措置の大幅な整理統合は各方面から切望されているところであるが、政府案は国税百五十億円、地方税八十四億円、合わせて二百三十四億円の特別措置が整理されたにすぎず、ほとんど申しわけ程度のものにすぎない。逆に、会社臨時特別税千八百億円が廃止されることを考えると、今回の税法改正はむしろ大企業の優遇である。地方自治体の長年の懸案である租税特別措置の改廃や住民税、法人事業税に対するはね返りの遮断措置、さらにまた、国税とともに地方税制上懸案となっている電気税の非課税措置の整理撤廃等も全然顧みられていない。 次に、法人事業税の外形課税についてである。 不況の深刻化によって欠損法人は増大し、法人税収は大幅に落ち込んでいる。現行の所得課税標準の法人事業税制下では、これらの欠損法人は、地方自治体から利益だけを受け取り、必要な負担はしないという大きな社会的不公正が生まれている。この問題は、昨年の当衆議院地方行政委員会の附帯決議あるいは全国知事会でもつとにその導入を求めているところであるが、いわば事業所税の範囲の拡大と引きかえにこれの実施が見送られたのは、まことに地方財政軽視の典型であると言わなければならない。 昨年創設された事業所税は、今回の改正で、その対象都市が人口五十万以上から三十万以上にと拡大された。しかし、工業の国内分散及び都市化現象に伴って、広く地方都市にも適用範囲の拡大を求められ、特に三十万以下の県庁所在都市においては、その適用が強く要求されている。さらに、今回の法改正により、法人住民税均等割が、従来の二段階から三段階になり、三倍ないし六倍に引き上げられたが、巨大企業でさえもわずかに市町村分二万四千円、道府県分六千円などでは、とうてい不公正の是正などと言うことはできない。しかし、事業所税においては、企業所得ではなく、事業所の面積、従業員の給与に対して課税し、さらに、市町村の法人課税に資本金という要素を取り入れた法人住民税均等割の改正は、外形的要素の導入という点において外形課税の論議に大きな影響を与えるものであり、外形課税実施への突破口ともなり得る。地方自治体の財政安定の見地からも、外形課税問題の速やかなる前進を期待したい。 不公正の第二は、個人住民税の問題である。政府案においては、空前の財源難を踏まえて個人住民税については減税は一切行わず、均等割を一挙に三倍に引き上げるという措置がとられている。個人住民税は、その課税最低限が所得税より低いこと、税率の累進性が緩やかで、かつ頭打ちになっていること及び均等割があること等によって、所得税に比べて元来低所得者層の負担が大きいという特性を持っている。ところが、今度の改正案では減税をやめたばかりか、均等割を三倍に引き上げるのでは、不公正是正どころか、さらに大衆課税を強化することになる。個人住民税の充実はぜひとも実現しなければならない。しかし、それは、財源難のしわ寄せを住民大衆に求めるものではなく、税財源再配分等、全く別の方法で行われるべきものである。 わが党は、修正案にも示しているように、この際、スタグフレーション下の住民の生活を守るため、政府案とは反対に、均等割の据え置きと個人住民税の課税最低限の引き上げ等大幅減税を提唱するものである。 不公正の第三の、しかも非常に重大な問題は、今回自動車税等の税率改定とあわせて、いままでなかった標準税率の二割程度の制限税率を設けようとしていることに見られるように、政府は、地方自治体の課税自主権に対し、依然としてこれを拒否しようとしていることである。地方自治体の課税自主権は、地域における負担の公正をみずからの意思で決定できるいわば地方自治の根幹である。超過課税や法定外普通税等の創設は積極的に保障すべきものでこそあれ、制限税率を導入して地域自治体の意向を抑えようとする政府の考えは猛省さるべきである。 不公正の最後は、国民健康保険税についてである。今回の改正は、国保税の上限を十二万円から十五万円に引き上げようとしている。例の薬づけ診療の結果として、国民総医療費の増高はとどまるところを知らず、五十年度末には八兆円ないし九兆円にも達すると言われている。当然国民の医療費負担はほとんど限界に達している。しかも、膨大な国民総医療費の半分が薬と注射代という医療費の現況は、国民経済上からいっても大きな問題である。そうして、その一方では、診療報酬の七二%は非課税という医師優遇税制は、社会の強い批判にもかかわらず今回も是正が見送られ、また、私立医科大学の裏口入学金は何千万と言われて社会問題にさえなっている。 各保険会計とも、税を上げても上げても追いつかない。特に低所得者層と老人のほとんど全部を抱えている国保会計は、いまや地方財政の最大のガンにさえなっている。安易に保険税の引き上げを図る前に、厚生省等とよく話し合って抜本的改善策を立てることを強く進言します。 さらに、今回提案されているいわゆるあめ法案と農地の宅地並み課税について申し上げたい。 過密大都市の住宅難を解決しようとして創設されたこれらの法律は、数年の経過の中でほとんどその実効をあらわしていない。特に、最近、大企業が買い占めた土地をもてあまして、国に買い取りを要求する等の動きがあるなど、事情は激変している。さらに、過密地域における空地の必要性と近郊農業の重視の傾向を考えるとき、この際、これらの法律を廃止して本来の農地課税に移行することが至当であると考える。 総じて、今回の地方税法改正の政府案に対するわが党の態度は、公明党との共同提案になる修正案に具体的に明記しているところであるが、以上申し述べたように、社会的不公正の是正を一枚看板としている三木内閣初の当初予算、その中における地方税法改正案としてはまことに納得のいかないものであり、この分では、三木内閣は社会的不公正是正の内閣ではなくて、不公正促進内閣と言わざるを得ない。 最後に、共産党提案の修正案について一言触れたい。 この修正案は、大要において同意できるものであるが、部分的にいまだ検討を要する点が多いので賛成いたしかねるものであります。 以上申し述べて、私の反対討論を終わります。(拍手)
○小山委員長 多田光雄君。
○多田委員 私は日本共産党・革新共同を代表して、ただいま議題となっております政府提出の地方税法等の一部を改正する法律案、社会党、公明党提案の地方税法一部改正案に対する修正案、日本共産党・革新共同提案の地方税法一部改正案に対する修正案並びに特定市街化区域農地の固定資産税の課税の適正化に伴う宅地化促進臨時措置法の一部を改正する法律案に対して討論を行うものであります。 まず初めに、政府案について申し上げます。 政府は、今回の地方税法改正の柱として、財源確保の立場から、租税特別措置の見直しと、インデクセーションの見地に立った税負担の適正化を挙げています。しかし、その内容は、インデクセーションの名による最近にない国民収奪であり、その一方では、大企業を中心とした租税特別措置の温存にほかならず、これでは税負担の不公平をなお一層拡大するものにほかなりません。 主な税目について申し上げます。 まず住民税は、不十分とは言われながらも毎年行ってきた基礎、配偶者、扶養の三控除引き上げを見送ったために、標準世帯の課税最低限は百三十万九千円で、所得税の百八十万円より約四十万円も低いのであります。また、国民の切実な要求である課税最低限を二百五十万円と比べ、その半分程度であります。 何よりも問題なのは、個人の均等割を平均三倍も引き上げたことであります。均等割は、本来廃止すべきであるにもかかわらず、逆に三倍も引き上げることは、均等割が定額税率であるために、高額所得者と低額所得者の間に一層不公平を生ぜしめることになるのであります。こうした均等割の引き上げは決して容認できないものであります。 法人住民税は、個人同様均等割を資本金によって三段階に分けて引き上げてはいるものの、一億円以上の企業の税額は三万円であり、個人の均等割二千円と比較しても問題にならないほど低い額であります。 事業税は、事業主控除額を二百万円に引き上げ、一定の改善的な面もありますが、白色申告の専従者控除は十万円引き上げたものの、まだ四十万円であり、十分な自家労賃を認めるべきであります。 不動産取得税は、発電所や地方鉄道の固定資産などに対する非課税措置を行う一方、沖繩振興開発金融公庫の融資によって不動産業者が建設した賃貸、分譲住宅は軽減措置が新たに講ぜられたり、日本自動車ターミナル株式会社、船舶の係留のための港湾施設に対する軽減措置の期限延長を図るなど、主に大企業に対する特恵を依然として温存しているのであります。 固定資産税は、今年の評価がえは全国平均でも宅地二八%、木造家屋五〇%という大幅なものであります。この上昇が大幅であるため、土地について調整措置がとられるものの、調整措置の最終年度に当たる昭和五十三年度には現在の一・四倍の税負担になり、大幅な増税となります。 本来、生活用固定資産は価値を生産しないものであるゆえ、生活に最低必要な固定資産は非課税とすることが望ましいにもかかわらず、大幅な増税となり、断じて許すことはできません。 宅地並み課税が実施されている農地についてもわずかな負担調整措置がとられ、また現在宅地並み課税が行われている市街化区域農地の宅地並み課税の実施は五十三年度まで見送られ、また現在宅地並み課税が実施されている農地についても一部減免措置がとれることとしております。 問題は、政府が、全国の農民の反対にもかかわらず、依然として宅地並み課税を堅持しようとしていることであります。政府は、宅地並み課税を直ちに廃止すべきであります。 また、一般農地について、昭和三十八年度税額据え置き措置を廃止しております。これにより三年間で約一・七倍の税負担に急増することになるのであります。政府の農業破壊政策により崩壊が進行している農業が、ますます危機に追いやられるのは明らかであります。 そのほか、電気税は八品目の非課税を廃止していますが、これは直ちに全品目非課税を廃止すべきであります。 事業所税の課税団体の拡大をさらに進める必要があります。 また、国鉄納付金の軽減措置の期限延長はすべきでありません。 以上述べてきたとおり、政府案は、全体として国民収奪と大企業、高額所得者優遇が典型的にあらわれており、不公平の一層の拡大と国民の生活破壊をもたらすものであり、わが党は反対であります。 次に、社会党、公明党提案の地方税法修正案について申し上げます。 修正案は、住民税の課税最低限の引き上げ、個人の住宅用地の固定資産税額の据え置き、宅地並み課税の廃止など、国民の要求にこたえた修正が盛り込まれています。しかし、事業所税の課税団体と課税客体を条例にゆだねているが、これらの基本的事項は法律で定めるべきであります。産業用電気税の非課税措置は、直ちに廃止すべきであります。 以上の点から見て、社会党、公明党提案の修正案は棄権いたします。 日本共産党・革新共同提出の修正案は賛成であります。 次に、宅地化促進臨時措置法一部改正案について申し上げます。 本法案は、宅地並み課税に関連して立法されたものであり、市街化区域内農地の宅地化を誘導するものであることに変わりありません。また、わが党は、宅地並み課税に反対であります。 以上の立場から、本法案の延長には反対であります。 以上、地方税法など一部改正案について、政府案に反対、社会党、公明党共同提案の修正案に棄権、共産党・革新共同の修正案に賛成、並びに宅地化促進臨時措置法一部改正案に反対の態度を表明します。 なお、最後に一言申し上げます。 理事会で決定された附帯決議案については、その第四項に、法人事業税に外形標準を導入するとありますが、これは昭和五十二年から実施される危険のある付加価値税導入の突破口に利用される危険がありますので、わが党はこれに対し棄権することをあらかじめ表明し、私の討論を終わります。
○小山委員長 小川新一郎君。
○小川(新)委員 私は、公明党を代表いたしまして、ただいま議題になっております内閣提出に係る地方税法等の一部を改正する法律案に反対し、日本共産党提出の修正案に対しては、大筋において理解はいきますが、部分的検討を要する点もありますので、反対をいたし、日本社会党、公明党共同提出の修正案に賛成し、特定市街化区域農地の国定資産税の課税の適正化に伴う宅地化促進臨時措置法改正案に反対する討論を行います。 まず初めに、国、地方を通ずる税財源の再配分及び地方の自主財源の強化についてであります。 最近の不況により、中小企業の倒産が相次ぎ、失業者は依然ふえる一方であります。このような状況下において地方財政は、政府の立てた地方財政計画が根底から崩れ、五十年度補正及び五十一年度当初予算においても連続して特例地方債を一兆円以上発行し、交付税特別会計もほぼ同じ額の借金を抱えざるを得ない事態に追い込まれております。 このような地方財政危機に対し、政府は安易な借金財政によって問題を後年度にずらしただけで、税の不公正是正及び地方財源の強化を図ろうとする姿勢すら全く見当たらないのであります。 今回の地方財政危機は、直接的には不況による歳入減とインフレによる歳出増でありますが、これまでも指摘されていたように、慢性的な財源不足を生じている財政構造そのものの欠陥を根本的に立て直すため、税財源の再配分及び自主財源の強化を行い、三割自治を解消しなければならないものであります。 また、このほど自治省が発表した地方財政の中期展望によると、現在の行財政制度のままでは、ここ数年、地方財政の赤字が依然続くことが明らかになっております。 しかし、それにもかかわらず三木内閣は、高度経済成長政策の制度、慣行などを洗い直すと言いながら、地方行財政制度について何ら抜本的改革が行われておりません。 これが反対理由の第一であります。 次に、住民税についてであります。 今回、個人住民税均等割を約三倍に引き上げようとしておりますが、地方自治に対する住民参加という見地から、できるだけ多くの住民が税を負担することにはそれなりの役割りがあると考えるものでありますが、低所得者にとってはこのような大幅増税は重税感が増大することは明らかであり、また、所得割に対しても、物価高騰、不況の長期化の中で住民生活はますます苦しくなることが予想されます。このようなときには、減税によって少しでも住民の苦しみを救うのが政治の道であると確信するものでありますが、しかし、今回の住民税の改正は、従来のような課税最低限の引き上げを行わず、一般勤労者に負担を強いることによって財政危機を乗り越えようとしているにすぎません。 これが反対理由の第二であります。 次に、法人関係税についてであります。 今回、法人住民税の均等割をおおむね三倍から六倍に引き上げようとしておりますが、不況下において赤字法人が激増し、これらはこの法人均等割を納めるだけで、大法人でも赤字であれば、改正によっても最高でわずか三万円だけ納めれば、あとは国税、地方税ともほとんど納めなくてもよいということになり、個人と法人との税の不公正は依然としてますます拡大するばかりであります。企業の社会的責任を果たすという立場からも法人事業税の外形課税の導入は当然でありますが、今回またもや見送られております。 これが反対理由の第三であります。 次に、自動車税、軽自動車税についてであります。 今回の改正案によりますと、新たにこれらについて制限税率を設けることになっておりますが、これは自治体の課税自主権に大きな制約を加えることになり、地方自治体の自主性を妨げることは明らかであります。政府は、これまでもなし崩し的にこれと同様の制限を強化してきましたが、このような措置は、地方自治の健全な発展を阻みこそすれ、とうてい好ましい措置とは言えません。 これが反対理由の第四であります。 次に、固定資産税についてであります。 今回、固定資産の五十一年度評価がえに伴い、負担調整措置をとって税負担の激増を緩和しても、最低生活を営む上で必要な小規模住宅用地の固定資産税すら次第に増加することになります。 生活の本拠となる二百平方メートル以下の小規模住宅用地は、従来の財産課税の対象から外して非課税措置にすべきでありますが、少なくとも五十年度の税額に据え置くべきであります。しかし、このような措置がとられておりません。また、一般農地につきましても課税額の据え置き措置が廃止されることになっておりますが、農業の振興、自給率の向上などの立場から、十分な農業政策を実施しないまま農地課税のみを強化することは、日本農業にとってきわめて重大な問題と言わざるを得ません。 これが第五の反対理由であります。 次に、地方税の非課税措置の改廃についてでありますが、今回の改正案でも、地方税の大幅減収をもたらしている地方税の非課税措置や、国税の租税特別措置が依然として温存されたままになっております。特に、産業用電気にかかる電気税の非課税措置については、それを定めた地方税法そのものが憲法違反であるとする訴訟問題まで起きている今日、今回の改正案でも、従来の基準に従って非課税品目百十五品日中わずかに八品目を整理しただけであり、抜本的な改廃にはほど遠いものとなっております。 これが反対理由の第六であります。 次に、大衆課税的な性格の強いガス税について、税率が次第に引き下げられ、今回の改正で三%から二%に引き下げられてきてはいるものの、一定の経過措置を設けて廃止するというようなはっきりした方向が打ち出されておりません。 これが反対理由の第七であります。 次に、特定市街化区域農地の固定資産税の課税の適正化に伴う宅地化促進臨時措置法の一部を改正する法律案、いわゆる宅地並み課税に対するあめ法案についてでありますが、これは、市街化区域農地の宅地並み課税といういわゆるむち法案とうらはらのものであり、三年前の審議の際にすでに反対の理由を明確にしてあります。 この際、特に主な点について二、三明らかにしておきます。 その一つには、現在策定中の第三次全国総合開発計画構想の基本は、三大都市圏にこれ以上人口を集中しないことであると言われております。大都市への人口、産業の過度の集中をもたらした高度経済成長も終わりを告げ、新たな方向を目指して進まなければなりません。しかしながら、依然として三大都市圏の人口増加を誘発するようなこの法案をそっくり三年間延長することは、政府の基本政策である国土計画にも反するものであると言わざるを得ません。 二つには、五十一年度から始まる第三次住宅建設五カ年計画においても、いままで以上に公共住宅が後退し、民間依存を強めております。わが国の住宅政策の基本は公共住宅の大量建設へ向かうべきであり、本法案のように民間の中高層マンションの建設のみを促進することは、住宅政策上からも決して好ましいものとは言えません。 三つには、最近の宅地並み課税に対しては、生産緑地法を制定せざるを得なくなったことや、また、都市近郊農業に重大な影響を及ぼすため、課税団体の大部分の自治体が緑地に対する助成措置を講じなければならなくなったという事実からも、宅地並み課税及びその関連法律がいかに悪法であるかということが明らかであります。 そこで、あめ法案の三年間の期限切れに伴って、当然宅地並み課税及びあめ法案は、ともに廃止すべきであります。 以上、主な理由を申し述べまして、私の討論を終わります。(拍手)
○小山委員長 折小野良一君。
○折小野委員 私は、民社党を代表して、政府提案の地方税法等の一部を改正する法律案並びに特定市街化区域農地の固定資産税の課税の適正化に伴う宅地化促進臨時措置法の一部を改正する法律案に対して反対の討論をいたします。 今回、地方税法等の一部を改正する法律案等について、年度内成立を目途とする非常の措置がとられたことについては、現事態に対応する措置としてやむを得ないものと考えます。地方財政を取り巻くきわめて厳しい情勢を考慮しますとき、将来にわたっての抜本的対策が十分に検討されないまま、いわゆる日切れ法案という扱いで処理されることは、まことに遺憾であります。 政府原案の地方税法等の一部を改正する法律案は、地方財政が今日抱えている問題の基本から目をそらし、いわば応急的びほう策にすぎないものであることを指摘せざるを得ません。 地方自治の確立と住民福祉の向上のために、今日ほど地方行財政全般にわたっての抜本的な見直しと改革を必要としている時期はありません。せめて明五十二年度において地方行財政の抜本的な改革を期待し、かつ、強くこれを要望します。 なお、日本社会党及び公明党並びに日本共産党・革新共同提案の地方税法の修正案につきましても、その趣旨は了といたしますが、政府原案に対すると同じ理由により、反対いたすものであります。 以上をもって、私の討論を終わります。(拍手)
○小山委員長 これにて討論は終局いたしました。 —————————————
○小山委員長 これより地方税法等の一部を改正する法律案について採決いたします。 まず、三谷秀治君外二名提出の修正案の採決をいたします。 本修正案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○小山委員長 起立少数。よって、本修正案は否決されました。 次に、井岡大治君外一名提出の修正案の採決をいたします。 本修正案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○小山委員長 起立少数。よって、本修正案は否決されました。 次に、原案について採決いたします。 原案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○小山委員長 起立多数。よって地方税法等の一部を改正する法律案は原案のとおり可決すべきものと決しました。 —————————————
○小山委員長 ただいま議決いたしました法律案に対し、山崎拓君、山本弥之助君、小濱新次君及び折小野良一君から、四党共同をもって附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。 この際、本動議の提出者から趣旨の説明を求めます。山崎拓君。
○山崎(拓)委員 私は、この際、自由民主党、日本社会党、公明党及び民社党の四党を代表いたしまして、地方税法等の一部を改正する法律案に対し、附帯決議を付したいと思います。 原文の朗読により趣旨説明にかえさせていただきます。 地方税法等の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、本格的な低成長経済時代を迎えるにあたり、地方税制のあり方について根本的な検討を加えるとともに、すみやかに次の諸点について善処すべきである。 一 昭和五十二年度を目途として、国・地方を通ずる税源配分を再検討し、地方の自主財源 を充実強化するよう努めること。 二 住民税については、課税最低限の引上げ等の措置を講じ、住民負担の軽減を図ること。 三 中小企業者に対する税負担の軽減を引き続き検討すること。 四 法人事業税の所得課税について外形標準を導入する等再検討を加え、税負担の合理化を図るほか、都市財源の充実を図るため、法人所得課税の地方への配分割合を強化するとともに、事業所税の課税団体の範囲についてさらに検討すること。 五 一般農地及び市街化区域農地に対する固定資産税の負担については、農業経営との関連をも考慮し、適切な措置を講ずること。なお、小規模住宅用地に対する固定資産税の負担についてもさらに検討を加えること。 六 産業用電気に対する非課税措置等地方税に係る租税特別措置を抜本的に整理するとともに、国税の租税特別措置が地方税に及ぼす影響をしや断するよう努めること。 七 地方道路財源とくに市町村の道路財源の充実を図るため、引き続き必要な措置を講ずるよう努めること。 右決議する。 以上であります。 何とぞ、皆さん方の御賛同をお願いいたします。(拍手)
○小山委員長 以上で趣旨の説明は終わりました。 これより採決いたします。 本動議に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○小山委員長 起立総員。よって、山崎拓君外三名提出の動議のごとく附帯決議を付することに決しました。 この際、自治大臣から発言を求められておりますので、これを許します。福田自治大臣。
○福田(一)国務大臣 ただいまの附帯決議につきましては、その趣旨を尊重して善処してまいりたいと存じます。 —————————————
○小山委員長 次に、特定市街化区域農地の固定資産税の課税の適正化に伴う宅地化促進臨時措置法の一部を改正する法律案について採決いたします。 本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○小山委員長 起立多数。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。 —————————————
○小山委員長 この際、お諮りいたします。 ただいま議決いたしました両法律案に関する委員会報告書の作成等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○小山委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。
○小山委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後六時一分散会