石炭対策特別委員会 第2号
- 発言数
- 15 件
- 登壇者
- 7 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1976/03/03
会議録
○田代委員長 これより会議を開きます。 まず、理事の補欠選任についてお諮りいたします。 去る一月二十二日、理事田中六助君が委員を辞任され、現在理事が一名欠員になっております。これよりその補欠選任を行いたいと存じますが、先例により、委員長において指名するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○田代委員長 御異議なしと認めます。よって、理事に山下徳夫君を指名いたします。 ————◇—————
○田代委員長 次に、石炭対策に関する件について調査を進めます。 石炭対策の基本施策について、河本通産大臣及び長谷川労働大臣より、それぞれ発言の申し出がありますので、これを許します。通商産業大臣河本敏夫君。
○河本国務大臣 第七十七回国会における石炭対策特別委員会の御審議に先立ち、私の所信の一端を申し述べます。 まず基本的方向でありますが、わが国経済は、内外の激動する環境下にあって、多くの困難な問題を抱えております。 国内的には、石油危機によって引き起こされました異常な物価上昇は、政府の総需要抑制政策によりまして鎮静化の方向にある反面、経済活動は輸出の面に明るさの兆しが見えるものの総じて最終需要が盛り上がりを欠いていることから依然低迷を続け、雇用、企業経営面では引き続き深刻な様相を呈しております。このような経済の長期にわたる停滞の背景には、わが国経済が、資源、立地、環境等の面で内外環境の激変に直面しているという事情のあることに目を向ける必要があることは申すまでもありません。 一方、諸外国では、景気の低迷に伴う失業の増加等を背景に保護主義的な傾向が強まりつつあり、これまでの発展を支えてきた国際経済秩序は動揺を来しております。また、資源ナショナリズムは引き続き高まりを示しており、従来の南北問題に加えて、資源を有しない発展途上国の問題も深刻化しております。 私は、こうした認識のもとに、わが国経済の活力と、将来にわたる創造的発展を確保しながら、真に豊かな福祉社会の実現を目指しまして、通商産業政策の展開に努めてまいる所存であります。 次に、資源エネルギー政策について申し上げたいと思います。 わが国経済の発展と国民生活の向上を実現していくため不可欠な資源・エネルギーにつきましては、流動的な国際情勢に対処して安定供給を確保することが基本的に重要な課題であると思います。 エネルギー問題については、昨年八月に総合エネルギー調査会の答申が出されるとともに、昨年十二月には総合エネルギー対策閣僚会議におきまして対策の基本方向が決定されております。これらに示されております基本方向に沿って具体的な政策を展開することといたしております。 すなわち、諸外国との協調を基本とし、わが国エネルギー源の大半を占める石油の安定供給確保のため、開発及び備蓄対策等を推進する一方、国産エネルギーであります石炭、水力、地熱の活用に努めるとともに、準国産エネルギーである原子力の開発を促進し、もってエネルギー供給源及び供給方法の多様化を進めていく所存でございます。以上の供給面からの対策のほかに、需要面からも省資源、省エネルギー対策を一層充実することといたしております。 次に、新石炭政策について申し上げます。 新しい石炭政策につきましては、昨年の七月に、石炭鉱業審議会から答申を受け、政府といたしましては、その趣旨をも踏まえて、総合エネルギー対策閣僚会議において総合エネルギー政策の基本方向を決定したところであります。 政府は、石炭が貴重な国内資源であるという認識の上に立って、保安の確保及び鉱害の防止を前提に、石炭企業の経営の安定を図りつつ、国内生産を長期的に維持することといたしております。 また、海外石炭の開発輸入を進め、石炭火力への活用を図ることにいたしております。 このため、昭和五十年度におきまして、厳しい経済情勢にもかかわらず、政府としては、需要業界の協力を得て炭価の大幅な引き上げを行い、石炭企業の経営改善のため最大限の努力を払ったところであります。 しかしながら、昨年後半に重大災害が相次いだことはまことに遺憾であります。保安の確保は、国内炭生産維持のための絶対不可欠の前提条件であると考えておりますので石炭鉱山保安懇談会を設け保安対策の基本的なあり方につきまして現在鋭意検討しているところであります。 かかる観点から、昭和五十一年度石炭対策予算につきましては、保安確保に最大の力を入れた石炭及び石油対策特別会計予算及び海外炭開発等のための一般会計予算を上程いたしている次第であります。 なお、鉱害対策及び産炭地域振興対策につきましても引き続き強力に実施することといたしております。 石炭対策特別委員会の委員の方々におかれましては、かかる方針を御理解の上、今後とも石炭政策に御支援、御協力をいただきますようお願い申し上げまして私の所信表明といたします。
○田代委員長 労働大臣長谷川峻君。
○長谷川国務大臣 石炭鉱業に関する当面の労働問題について、一言所信を申し述べ、各位の御理解と御協力を得たいと存じます。 初めに、昨年は石炭鉱山における災害が相次ぎ、多数の犠牲者を出しましたことはまことに遺憾であり、被災者の方々並びに御家族の皆様に対しまして心からお見舞い申し上げます。 労働省といたしましては、被災された方々に対する災害補償、遺家族の方々の就職援護につきまして、最善の努力をいたしますとともに、かかる災害が再び発生することがないよう、通商産業省と十分連携を保ちつつ万全を期してまいる所存であります。 さて、今後における石炭対策の基本的方向につきましては、昨年七月の石炭鉱業審議会の答申にもうたわれておりますように、石炭産業の経営基盤の確立、保安の確保、労働、生活環境の整備等が図られることにより、将来にわたり魅力のある職場が形成されることにあると考えております。 このため、労働省といたしましては、融資制度等の活用により労働者住宅、福祉厚生施設の整備拡充等を通じて炭鉱労働者の労働、生活環境の整備を図るとともに、労働災害対策の面におきましても、一酸化炭素中毒症に関する健康診断の徹底、労災保険法の改正による補償の充実など労働者保護対策の強化に努め、もって石炭産業の安定化に資するよう努力してまいる所存であります。 また、現在直面しております厳しい雇用情勢から見て、炭鉱離職者の再就職は必ずしも容易ではない状況にありますが、過去の離職者対策の経験を十分に生かしつつ、その促進に全力を挙げてまいる所存であります。 以上、石炭鉱業における当面の労働問題について所信の一端を申し上げました。今後とも各位の御意見を十分拝聴して行政の推進に努めてまいりたいと思います。何とぞよろしくお願いいたします。
○田代委員長 次に、通商産業政務次官綿貫民輔君及び黒住忠行君から、それぞれ発言を求められておりますので、これを許します。通商産業政務次官綿貫民輔君。
○綿貫政府委員 昨年末、通商産業政務次官を拝命いたしました綿貫民輔であります。保安、鉱害その他いろいろな問題を抱えながらも、貴重な国内の資源として石炭産業は、わが国のエネルギー政策に非常に大きな貢献をいたしております。今後、石炭産業政策推進のために全力を挙げて努力いたしたいと思っております。委員各位の一層の御指導を賜りますように、心からお願い申し上げます。(拍手)
○田代委員長 通商産業政務次官黒住忠行君。
○黒住政府委員 ただいま御紹介いただきました黒住忠行でございます。 このたび通商産業政務次官を拝命いたしました。微力でございますけれども、一生懸命勉励したいと思いますので、委員各位におかれましては、よろしく御指導いただきますようにお願い申し上げまして、ごあいさつといたします。(拍手)
○田代委員長 次に、昭和五十一年度通商産業省所管の石炭関係予算の概要について、政府から説明を聴取いたします。資源エネルギー庁高木石炭部長。
○高木政府委員 お手元にお配りしてございます資料につきまして御説明を申し上げます。 昭和五十一年度石炭対策予算案でございます。 昭和五十一年度石炭対策予定額は、特別会計が千百二十六億三千四百万円、一般会計が一億六千百万円となっております。 昭和五十一年度は、昨年七月の石炭鉱業審議会の新石炭政策についての答申の趣旨に沿いまして、新しいエネルギー情勢に対応し、石炭の安定供給の確保を目的とした新石炭政策を実施するため、石炭鉱業生産体制改善、石炭鉱業保安確保、石炭鉱業経理改善、石炭需要確保及び海外炭の開発調査等の諸政策を実施するとともに、引き続き鉱害復旧、産炭地域振興、炭鉱離職者援護等の施策を実施することとしております。 昭和五十一年度の石炭勘定の予定額は、歳入歳出いずれも千百二十六億三千四百万円でございまして、前年度当初予算額に比べ二十五億九千九百万円の増額となっております。 まず、歳入につきましては、原重油関税収入のうち千八十一億円を石炭勘定に組み入れることといたしまして、さらに、これに前年度剰余金受け入れ等四十五億三千四百万円を加えたものでございます。 次に、歳出の主要内容について御説明を申し上げます。 初めに、炭鉱整理促進費でございます。炭鉱整理促進費補助金、いわゆる閉山交付金及び離職金の原資でございます。九億八千二百万円を計上しております。 次に、石炭鉱業生産体制改善対策費でございます。 本件項目の中心は、坑内骨格構造整備拡充事業費補助金でございます。 石炭鉱山における坑内骨格構造の整備拡充は、保安を確保しつつ長期安定出炭を図っていく上にきわめて重要であり、保安坑道をも対象に加え、前年度に比し六億一千万円の増額を図っております。このほか本件項目には、前年度から引き続き国内炭開発可能性調査委託費を計上いたしております。 次に、石炭鉱業合理化事業団への出資金でございます。 石炭鉱業合理化事業団に対する出資金は、同事業団が炭鉱に対し行う設備近代化融資等の原資に充てるためのものでございます。五十一年度におきましては、経営改善資金融資のための原資十五億円を含む六十三億八百万円を出資することとしております。 次に、石炭鉱業経理改善対策費でございます。 本件項目は、石炭企業の累積債務のいわゆる財政による肩がわり、これは石炭鉱業再建交付金及び石炭鉱業元利補給金でございます。また、各炭鉱の自然条件及び立地条件等の格差の是正に重点を置いた安定補給金の交付を行うこととしております。 次に、石炭需要確保対策費でございます。 本件項目には、従来からの石炭増加引取交付金に加え、産炭地石炭火力発電所建設費補助金及び電源開発株式会社排煙脱硫装置設置交付金が計上されております。 次に、石炭鉱業保安確保対策費でございます。 保安の確保を最重点に予算要求を行った結果、五十一年度におきましては、防水工事に対する補助の新設等による鉱山保安確保事業費補助金の増額等により五十七億七千百万円を計上しております。 次に、石炭鉱業合理化事業団補給金でございます。 本件項目は、石炭鉱業合理化事業団の経営体質の強化を図るため、業務経費の一部を補給することとするものでございます。 次に、鉱害対策費でございます。 現在、なお膨大な鉱害が残存しており、その計画的復旧が重要となっております。五十一年度の鉱害対策費は、家屋を中心に三百二十一億八千八百万円を計上しておりますが、このうち、鉱害復旧事業資金補助金は二百五十五億六千四百万円で、これによる復旧事業規模を五十一年度は三百六十三億八千万円に引き上げることといたしております。 次に、産炭地域振興対策費でございます。 五十一年度におきましては、合計四十六億一千九百万円の予算を予定しております。 このうち、産炭地域振興臨時交付金は閉山のあった市町村に対し交付金を交付するものであり、五十一年度におきましては、特定公共事業に対する調整額の補助引き上げ率の引き上げを行い制度の充実を図ることといたしております。 次に、炭鉱離職者援護対策費及び産炭地域開発雇用対策費でございます。 これらの二項目は、労働省の所管でございますので、後ほど労働省の方から説明させていただきます。 次に、国債整理基金特別会計への繰り入れでございます。 この項目は、特別会計の一時借り入れ金の利子の支払い財源に充てるためのものでございます。 次に、予備費でございます。 予備費は、五十年度と同じく二億円を計上いたしております。 以上、特別会計でございます。 次に、石炭関係一般会計予算でございます。 昭和五十一年度は、一億六千百万円を計上いたしております。 まず、海外炭開発可能性調査費でございます。従来の調査に、試錐を主体とした地質調査を新しく追加いたしました。 次に、海外炭中継供給基地立地条件調査費でございます。 これは、今後増大する海外炭の輸入の効率化を図るとともに、貯炭及び国内炭との需給調整機能等を有する海外炭中継供給基地建設のための立地条件調査を行うための予算でございます。 以上でございます。
○田代委員長 次に、昭和五十一年度労働省所管の石炭関係予算の概要について、政府から説明を聴取いたします。労働省石井失業対策部長。
○石井(甲)政府委員 お配りいたしてございます特別会計の労働省所管分につきまして御説明をいたします。 昭和五十一年度石炭及び石油対策特別会計石炭勘定における労働省所管分の合計は百四十五億三千五百五十七万七千円でございまして、五十年度に対しまして十四億四千二百八十五万九千円の増加となっております。 まず、炭鉱離職者援護対策費は七十八億七千五百四十四万円でございまして、五十年度に対しまして七億四千百九十八万七千円の増加でございます。 次に、主な内容を申し上げますと、第一に炭鉱離職者援護対策事務費でございますが、これは離職者の職業相談、職業紹介あるいは職業指導に必要な経費でございまして、六億二千七百四万六千円を計上いたしてございます。 第二は、炭鉱離職者緊急就労対策事業費の補助金でございます。これは四十八億九千七百万円でございまして、五十年度に対しまして三億七千七百万円の増加となっております。その内訳は、対象人員が二千九百人、事業費単価は五十年度に対しまして一二・一%増加の六千五百円でございます。 次に第三は、炭鉱離職者援護事業費の補助金でございますが、これは離職者に対する援護業務等に必要な経費でございまして、雇用促進事業団に対する補助金であります。金額は八億八千九百四十万五千円を計上しております。 第四は、炭鉱離職者職業訓練費の補助金でございますが、これは離職者の再就職を容易にするため都道府県が行う職業訓練の補助の経費でございまして、一億五千八百九十八万九千円を計上してございます。 第五は、炭鉱離職者就職促進手当の経費でございますが、手当の最高日額は二千五百三十円でございます。五十年度に対しまして一一%の増加となっており、金額は十三億三百万円を計上してございます。 次に、産炭地域開発雇用対策費でございますが、六十六億六千十三万七千円を計上いたしておりまして、五十年度に対しまして七億八十七万二千円の増加となっております。 そのうち産炭地域開発就労事業の補助金につきましては、事業の対象人員三千二百人、事業費単価は五十年度に対しまして一一・八%増加の九千五百円ということになっております。 以上、簡単でございますが、労働省関係の石炭及び石油対策特別会計予算案の概要を御説明いたしました。 以上でございます。
○田代委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後零時二十四分散会