商工委員会流通問題小委員会 第1号
- 発言数
- 145 件
- 登壇者
- 9 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1976/08/10
会議録
○安田小委員長 これより商工委員会流通問題小委員会を開会いたします。 流通問題に関する件について調査を進めます。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。佐野進君。
○佐野(進)小委員 きょうは久しぶりに開かれた流通小委員会なので、流通問題を中心にして質問したいと思いますが、その前に、経済全体の動きの中で中小企業問題について若干質問をしてみたいと思います。 長官はかわったばかりですぐ質問ということで、まだいろいろ準備されている点もあろうと思うのですが、したがってそういう点についてきょうは別に深く質問いたしません。この次の委員会からやりたいと思います。総括的な質問をしてみたいと思います。 一昨日発表されておる民間の信用調査機関によれば、七月の企業倒産状況は、負債総額一千万以上の倒産が一千二百二十三件、負債金額が千三百九十五億円、こういうような形になり、もう一方の調査によってもほぼそれと同じような調査結果が発表されておるわけであります。 いわゆる景気が立ち直った、いまやまさに低成長から安定成長になりつつあると、通産大臣あるいは経済企画庁長官は口を開けば強調しております。しかし、現実にわれわれが中小企業界に対して接触をしておる場合、そのような情勢でないという、きわめて深刻な事態に逢着しておる人たちの声をたくさん聞いておるわけです。したがって、その点を主張いたしましても、なかなか両大臣は、いやそれはいまや過渡的の段階であって、必ず回復をする、その経過の中にあります、こういう答弁をしておるわけでありますが、この十一ヵ月連続千件台、七月の企業倒産の状況等を見てもまだまだ深刻な情勢にあろうと思うわけでありますが、中小企業庁としてはこの事態をどう受けとめて、どのように対応せんとしておるか、その基本的な考え方についてこの際明らかにしていただきたい。
○岸田説明員 いま御指摘がございましたように、いろいろの指標を見ておりますと、やはり峠は一応、底は越えたという感じはいたします。生産指数も若干上向きになってまいりましたし、製品在庫も多少減少してきたということが数字の上からは確かに言えると思います。このままでいけば先行きには多少明るさができてきたということが言えると思いますが、ただ反面、御指摘のように、生産が上がったけれども経営がそれだけよくなったかということになりますと、どうもそういう感じもしないがという中小企業もかなり多いのが事実かと思っておるところでございます。 特に、景気の回復がとりあえず輸出を中心に進めてこられた、輸出の中でも家庭用電気であるとかあるいは自動車であるとかいう部門が特に伸びてきた、こういうことが背景になっておりますことから、それらに関連する分野では確かに非常にいい状況かと思いますものの、そうでない業種もかなりあることもまさに事実でございます。明るさは見えてきたというものの、逆に申しますと、非常に長い不況が続いてきたし、また今回の不況は非常に厳しかったということから、ある意味ではいま一番苦しい時期とも言えるかと思っておるところでございます。 したがいまして、中小企業庁といたしましては、これらの中小企業の方々に対してもう一息がんばっていただいて、次の発展の主力になっていただくようにすることが一番大事なことではないかと思っておるところでございます。その意味において、当面私どもが政策の上で気をつけていかなければならないと思っておりますことは、一つは金繰りをうまくつけていくという点であろうかと思います。中小企業の金融の枠の拡大もいたしましたし、あるいは保険の限度の引き上げ等についても手を打ってまいりました。さらに、問題があれば、期限の問題についても特殊な扱いをするというようなきめ細かい配慮を、いままでもやってまいりましたが、この際、特にそういう点については私も気をつけていきたいと思っておるところでございます。 それから、お話にもございましたように、倒産の件数は依然として千二百件台の数字が続いております。これも、先ほど申し上げましたような、いま一番苦しいときであるということをある意味では示しておるものかという感じがいたします。私どもとしては、基本的にはこれから景気の拡大政策が着実に打たれていき、そして日本経済全体が上向きに転じていく、その中において中小企業も潤っていく、こういう形になることが大切かと思っておるところでございますが、当面、そのもう一息というところで倒産に巻き込まれては大変でございますので、倒産に関連をして共倒れになるというようなことのないようには私ども特に気をつけていきたいと思っておるところでございます。 これらの苦しい時期を何とか乗り越えていきまして、次の発展につなげたい、私はそういう気持ちを持っておることを申し上げたいと思います。
○佐野(進)小委員 そこで、いまの二つの問題に関連しての質問になるわけでありまするが、一つには、冒頭申し上げたとおり、長官はかわったばかりでありますから、私、ここで具体的に突っ込んだ質問をすることはできるだけ避けたいと思っているわけです。したがって、基本的な問題について質問してみたいと思うわけです。 この前も商工委員会の本委員会で、五十二年度の経済の基本的な動向についての見解と産業政策についてどうかということを質問してみたわけですが、いま予算要求が行われて、この作業が進められておるわけですけれども、中小企業庁としては来年度の基本的な中小企業政策の柱としてどういうようなことを考えておるか、原則的だけで結構ですからお答えいただきたい。
○岸田説明員 これからの中小企業政策の基本は、やはり中小企業が持っておりますいろいろの障害をうまく取り除いてまいりまして、中小企業が持っております活力をフルに発揮できるようにするということではないかと思っておるところでございます。特に、これからの中小企業をめぐる環境はやはりかなり変わってまいるのではないか。こういう変わっていく経済環境の中で、何とか中小企業がたくましく生きて、さらに発展してもらえるようにするということを大きな柱にして考えていきたいと思っておるところでございます。 当面、例年のことではございますが、いま新政策を部内で議論をいたしております段階でございます。これらの具体策につきましては、近く構想をまとめることになり、また適当な方法でこれを中小企業の方々にも周知徹底し、これからの方向を示すことにしたいと思っておるところでございますが、頭にありますことを幾つか申し上げますと、一つは、特に小規模企業の方々に対する応援を力を入れていきたいと思っております。それから中小企業の方々が一人一人の力では問題が大きく、またむずかしいという場合に、やはり力を合わせて問題を解決していく、こういう点についても何か新しい応援手段はないだろうかということを部内で議論をいたしておるところでございます。 さらにまた、中小企業の方々の研修制度あるいは情報化の問題、これはこれから中小企業が変わり行く経済環境の中で機敏に新しい方向へ向かっていくために基礎的に大事なことではないかというふうに思いますので、この辺についてもいろいろいま知恵をこらしておるところでございます。 総じて申し上げまして、中小企業の方々の活力をいかにして引き出していき、いわばそのゆとりのある経営をもとにして発展をしていく、こういう姿へ持っていきたいというふうに考えまして、以上申し上げましたことだけではなくて、いろいろいま知恵をこらしておる最中でございます。
○佐野(進)小委員 これらは、新長官が落ちついていろいろまた検討された後、具体的にひとつお互いに意見の交換をしてみたい。きょうは、現状を踏まえて、予算要求の時期であり、新政策立案の時期でありますので、われわれが多年にわたって委員会で主張し続けてきた事項等についても十分検討の上、ひとつ基本的な政策として生かしてもらうように、要望だけしておきたいと思います。 二つ目の具体的な問題ですが、御承知のとおり、いま私が質問したように倒産がふえています。倒産を誘発する条件というものがいろいろあるわけです。だから、それを一律に、これがこうなったから倒産はこういうぐあいにして発生したのだ、こういうようなことは言い切れないのは私、よくわかっているわけですが、二つの状態をいまここで具体的に示しながら、あなたがいまここですぐ答弁できる問題ではないと思いまするが、基本的にそういう問題について対応していただくという、そういう決意をこの際表明していただきたいと思うわけです。 一つには、やはり大企業と中小企業との関連、その中におけるところの取引の問題、もう一つは、大企業と中小企業との関連、その中における下請関係の問題、この二つをあなたに質問してみたいと思うわけです。 取引関係とは、すなわち今日経済情勢が激変している中で、大も中も小も皆苦しい。したがって、その苦しい状況を乗り切るためにそれぞれ必死の努力をする、これはよくわかるわけです。そうすると、その必死の努力の方向が、大はおのれの持っている条件の中でその力をフルに発揮する。その発揮する中で、犠牲が中や小へ及んでいく場合、現在の状況の中において節度ある行動をとらなければならぬ、とるべきである、これはもう社会的常識になっている。 にもかかわらず、個々の企業に見るに、それぞれの企業の中における指導者、いわゆる役員その他の指導者の考え方でそうあるべき姿が、これは経団連を初めその他もそういうことを言っておるわけですが、通産省もたびたびそういうことを言明しておるにもかかわらず、その道を外れて、おのれの企業努力だけを最優先にして中や小に対して圧迫を加える。その圧迫の加え方が非常識的であっても、みずからの企業の成績を上げるというためにはやむを得ない、こういう判断に基づく行動が具体的にあるわけです。 その具体的な行動の一つに、総合商社というその巨大なる機構、メカニズム、そういうものをもってそれら中小の企業に対応している具体的な例が幾つもあるわけです。 たとえば、企業倒産に類するような状況の、経営が悪化している中小企業に対して、それを系列下に組み入れる。系列下に組み入れるに際して、具体的に、まず代物弁済の担保を設定する。そして、企業の経営が苦しくなるということを見越して、代物弁済の担保物件を引き上げる。必然的に倒産に追い込まれる。そういうような形の中で、自分だけがまず担保物件を確保した上で、その企業に関連する企業、下請、中小取引関係その他の企業の犠牲は顧みない、こういう非常識な総合商社の行動もある程度見られるわけです。 私は、それらの問題について具体的な事例を持っておりまするが、あなたにきょうここで質問するということについては、冒頭申し上げましたとおり本意ではありませんので、省略いたしますが、少なくとも取引関係の中におけるこの種事例が起きた場合、それが倒産につながり、直接その企業だけでなく、それに関連する企業の倒産まで誘発する。この種企業の苦境に対しては、やはり大企業と言われる総合商社等の節度ある行動を求めなければならぬ。 これらについては、中小企業庁当局が直接的にその衝に当たらない場合が多々あるわけでありますけれども、少なくともわれわれが中小企業庁をつくりなさい、中小企業庁が単なる通産省の一外庁としての立場に立っておったのではだめですよと主張し続け、その中で中小企業庁としては何としてもそれの欠陥を克服しながらやりますと、大臣答弁を初め、これは総理大臣以下みんな答弁しているわけです。そういう意味においては、この種事例についてはまた改めて問題を提起いたしますけれども、基本的な私の考え方をあなたとしてはどう受けとめられるか、この点についてまず答弁を聞いておきたいと思います。
○岸田説明員 お話にもございましたように、大企業であろうと中小企業であろうと、やはりこの経済社会の一員、また日本経済を動かしていく一つのかぎとしてお互いに節度のある行動をしながら協力をしていく、こういうことが一番大切なんだろうと思っております。そういう中にあって、特定の大企業がいわば力に任せてわがままを通すということは、私どもとしては好ましいことではないと思うわけでございます。ただ、この大変な不況の中で、いわば皆多少せっぱ詰まったという状況に置かれておりますことから、間々トラブルが出てきておりますことは事実でございます。とはいいましても、商社の中には非常に経営の苦しい中で何とか関連の企業を持ちこたえようということで苦心していることも、先生もお認めいただけるだろうと思います。 私どもとしては、やはり問題が起こったときに、それがいままで一生懸命仕事をやってきており、また今後とも経済さえ順調にいくならば有力な生産の担い手になる、こういう中小企業がほんの目先のことでこれから先がだめになってしまうというようなことではぐあいが悪いと思いますので、事例をもしキャッチできましたならば、これはもう適時適切な手を打っていきたいというふうに思っております。商社の担当の部局ともよくこの面では連絡をとっていきたいという感じがいたしております。
○佐野(進)小委員 これは冒頭申し上げたとおり、まだあなたにきょう直接具体的に質問するということでなく、そういう問題に対応していただきたいということだけを要望しておきます。 次に、もう一つ下請関係に関連する問題ですが、これはよく総合建設会社、いわゆるゼネコンと称する場合に当てはまるのですが、一つの仕事を請け負う。そうすると、その請け負った仕事を下請に出す、その下請はまたその下請に出す、その下請はまた下請に出す。はなはだしい場合においては五段階ぐらいの下請関係でその請負工事が完成される、こういうような場合が業界の常識になっているわけですね。そして、その下請関係の中で、これは建設業界ですから非常にむずかしいのですけれども、ともすると総合建設会社、いわゆるゼネコンは、下請の犠牲の中でみずからの利益を求めようとする。 今日、いわゆるオイルショック後におけるところの日本経済の現況の中で、下請代金を支払うことについても事きわめてむずかしい状況に立ち至る。いわゆる施主が金を出さない場合等もある。そういうようなことに関連して、非常に下請関係にある中小建設企業が苦しめられている実情があるわけです。これらは下請関係におけるところの基準をもっと明確化した中でそれに対応しなければいかぬけれども、建設関係というと建設省ですから、きょうここには建設省は来ておりませんから、私はその面についての具体的な問題は差し控えまするが、中小企業庁といいますると、何でもできるようで何でもできないような、何でも話をしても通るようであって、何かかゆいところを着物の二、三枚上からかかなければならぬ、こういうような場合があって、私ども非常にいら立つ思いをする問題がたくさんあるわけです。 下請関係はあなた方の重要な役割りの一つでありまするが、しかし具体的な問題になってきますとそれぞれの関係省庁にわたるわけでありますので、それらについての具体的解決についてはいまここでしばらくおくといたしまして、こういう下請関係に対するところの対応を中小企業庁としてどうやるのか、基本方針をできるだけ練っていただいて、その方針を閣議なりあるいはその他それぞれの政府の協議事項の中に持ち込んでいただいて、それらを各省庁とも一貫して、下請問題のトラブルに対してはこのような形で解決するのだ、またこのような考え方で対応していかなければならぬのだ、こういうようなことをやはり明確化していく必要があるのではないか。 私は、今日一番問題が発生しているゼネコンの関係の一つの実例を持っているわけですけれども、きょうここではその時間的余裕がございませんので、ただ、そういうような関係の仕事を一つ受け取ると四つ、五つにまでわたる、はなはだしいときには、何十億の仕事に対して一台の車を持っている孫請、ひ孫請なんという形で対応している場合もあるわけですから、そういう場合における規定というようなものですか何ですか、それらを整備して、中小企業の下請問題として対応していくということが必要ではないか、こう考えるわけですが、その点について原則的なお答えをいた、だいておきたいと思います。
○岸田説明員 下請の問題は、勉強しますと勉強するほどなかなかむずかしい問題でございますが、しかしやはり何かしなければならぬ問題じゃないかという実感でございます。不況のときには下請の人にいかにして注文を確保するかということが課題でございましたが、それだけではなくて、やはり下請と親企業との関係、それから子企業と孫企業との関係、こういった関係をどううまく調整し、また改善をしていくか、この辺に特に大きな問題があるのじゃないかという感じがしておるところでございます。いろいろのルールについての検討もございますが、やはりもう少し私自身としては実態をよく勉強してみる、そして、いろいろの場合に応ずるいろいろの知恵というものをもっともっと深くしていくということが大切なのではないか、それができることによって初めて地についた下請行政ができるのではないかという感じがしておるところでございます。 御指摘になるまでもなく、私どもとしては下請問題というのは非常に大きな課題として考えておりますので、今後鋭意勉強さしていただきたいと思います。
○佐野(進)小委員 それでは、次の問題に入りたいと思います。中小企業庁長官は、この問題も関連がありますので、この問題までひとつ聞いておいてもらいたいと思います。 織田官房審議官、あなたも新任されて間がないわけですから、ここで余り具体的にいままでの経過を踏まえながら質問をするということはどうかと思うわけでありまするが、しかしこれは原則の問題でありますので、ひとつこの際質問をしてみたいと思います。もし問題点があれであれば、これから質問申し上げることについてそれぞれの担当課長から答えていただいても結構だと思います。 第一点は、大規模小売店舗に関する問題です。 これは、法律が新法としてでき上がりまして、大規模小売店舗法、それに関連して商店街の整備に関する法律、これが相一体化した形の中でいま運用されていることはあなたも御承知のとおりです。ところが、この大規模小売店舗の問題については、私どもは法律を審議してこれを通した立場に立っておりますから、その内容については、法律審議の経過の中でいろいろ疑問点がありましたし、その疑問点を答弁を受ける形の中において、あるいはその後の政省令の実施の経過の中において、あるいはその運用の中において直接的にタッチしておるのですが、この法律ぐらい、法律ができた途端に、これでは困る、ああしてくれ、こうしてくれという要望の強い法律はないのです。 もうその法律ができて、本来ならああよかったなと、こう思う。みんながつくってくれ、つくってくれと言ってつくったわけですから、反対した人はほとんどいないわけですから。ただ、その内容が厳しいのじゃないかとか、あるいはどうだとかということがありましたけれども、当時の空気からすれば、すべて、われわれも公聴会を開いたりなんかして聞いたわけでありますけれども、つくってくれ、つくってくれという強い要望があってつくった。しかし、それにもかかわらず、今日各地方において大きなトラブルがそれぞれ発生した。 どこにその原因があるかということになれば、たった一つ、いわゆる大規模小売店舗法が現在の流通社会において、特に消費者行政の一環として、あるいは小売商業問題の一環としてとらえた場合、果たして法律を制定した時期と数年たった現在の時期とが、その法律を制定した時期に対応して適切であるのかどうかということになるのじゃないかというような気がするわけです。もうそのときからだめだだめだと言ったのだけれども、なおずっと一貫して日増しに高まってきている。この法律じゃもうだめだから改正してくれ、この法律の運用じゃだめだから何とかしてくれ、こういう声が非常に大きいわけです。そうして、この問題は中小企業問題としていま一番大きな問題になっている。 いわゆる分野調整と言われる法律とともに、小売商業者にとっての分野調整法的な性格を持つとして、中小企業問題についての車の二つの輪のように、これを取り上げるならばこれも取り上げなければならぬ、こう言われるほどいま関係業界における世論は高まりつつある。消費者の中においてもこの問題は放置することのできない大課題になりつつある、こうわれわれは認識しておるわけです。 審議官は、この大規模小売店舗法の問題、特に大規模小売店がそれぞれ地域に進出する中において発生するトラブルの現状をどうとらえ、どう今後対応していかれる考えであるか、これまた原則だけで結構です。
○織田説明員 お答えいたします。 大変むずかしい問題でございますが、大規模店舗法というのは、御承知のように四十九年三月に制定されて、今日まで二年半でございますが、制定されて日が浅く、まだ十分地についてないといいますか、集積が十分できてないということが一つの原因であろうかと思います。そのほか法律の中身が、大企業の大規模店舗の進出を調整しながら、一方消費者の保護をし、また中小企業者の適正な事業を確保する、そういうことの調整でございますから、調整の過程でいろいろ問題が出てくるのはある程度やむを得ないかと思うわけでございます。 それから、現在流通問題が非常に大きな問題になっておりますから、そういう時の流れとも関連いたしまして、いま先生のお示しのような問題が起きてきているのではないかと思いますが、しかし総括的に申し上げまして、大規模店舗法をつくった意義は十分ございますし、今後積み重ねを行いながら、時間をかけて、あるいは鋭意努力しながら適正な運用を図っていきたいというふうに考えてございます。
○佐野(進)小委員 審議官、さっき言ったとおり、この大規模小売店舗問題というのは、産政局の中においても、昔は企業局でしたか、大変大問題、重要課題であったわけです。今日は、さっき申し上げたとおり中小企業庁あるいは通産省当局が取り組んでおる分野調整法に相並ぶほどの重要問題である。ですから、いまあなたがお答えになったことはそのままで結構なんですよ。私は別にそれがいけないということではないのですが、非常に重要な課題として、この問題に対する対応にあなたはどうしても迫られる、そういうときに官房審議官としてこの問題に携わることになったわけです。したがって、冒頭の質問として、あなたにこの問題についての認識を深めてもらおうと思っていま質問をしているわけです。 そこで、いまそういう立場に立っているとき、こと細かにその内容をどうするこうすると言うことはどうかと思うのでありますが、私としては非常にむずかしい質問になるわけで、これはもう少し突っ込んで、こうだああだと天谷審議官ならもう少しやってみたいと思っていたのだけれども、われわれはもう法律を制定してからずっと携わっているのに、あなたはまだなって一月もならないのにどうだこうだと言うのはちょっと行き過ぎになると思ってあれしているのだけれども、問題は、二、三日前の新聞にもどう考えるかという社説が出ているわけですが、これだけじゃなくて、これはあらゆるところに出ていますね。 この大規模小売店舗法の現状の運用に対してどうあるべきか、改正すべきか守るべきか、あるいは指導をどうすべきか、いろいろあるわけです。その中で一つ、二つだけ原則的なことを聞いて、次の質問に入りたいと思うわけです。これは長官もそう認識しておいてもらいたい。後であなたと議論しなければならぬ問題だと思うから、聞いておいてもらいたいと思うのです。 いわゆる大規模小売店舗が地方に進出する際、三千平米、千五百平米の、その一つの基準以下の問題、以上の問題があるわけですね。以上の問題については届け出をしなければいけない。以下の問題については届け出しないけれども、行政指導で届け出にふさわしいような、地域の状況を考えて、地方当局においても、法律的にはそうでないけれども実際上の問題としては取り上げて、あるいは苦情ぐらいは聞きましょう、こういうような形でいま対応しているわけですね。そういう場合に、法律でもう少し、たとえば三千平米、千五百平米とあれば、それをもっと下げるべきじゃないか、あるいはまた、その法律でそういうことをやるのじゃなくて、行政指導でやりながら付近の住民との調和を図る中でそれらのトラブルについては解消していくべきじゃないか。 その場合、この法的規制を強化するということは、そこの小売商業者の利益を守るけれども消費者の利益には反するのだという、こういう公式の見解が出ているわけです。私は、この見解が非常に微妙というか、むずかしい問題だ、こう思うわけなんです。だから、公式に、どうあるべきかということに対して突っ込んで議論してみたいのだけれども、きょうはやめますが、あなたはそういうようないわゆる法律規制をもってやるという形がいいのか、あるいは現行法の——もちろんこれは後者の方がいいということは決まっていると思いながら、私はあえて次への前進への布石として聞くのですが、いま少しく情勢を見ながら、情勢を児ながらということは、もう少し現在進出しつつある企業に対して、利益追求だけでなく、企業的倫理を、さっき言った、大企業が中小企業へ進出していくとかどうとかというような問題と同じような形の中において厳しく対応しながら、節度ある発展を図らせるようにしていくべきだと考えるのか、このいずれをおとりになるか。 もちろん後者だとわかっていながら、その点について、その方向を誤ると前者へどうしてもわれわれもいかざるを得ない。いわゆる法規制においてそのことをやめさせる、そういう形にいかざるを得ない。しかし、われわれは法律をつくってまだ二年半しかたっていない。その中においてなぜこれほど大きなトラブルが起きるのかということについて、大変われわれは不満なんです。そのことを踏まえてあなたに基本的なお答えをいただいて、この問題についての質問を終わりたいと思います。
○織田説明員 お答えいたします。 ただいま先生もおっしゃいましたように、三千平米、千五百平米というのは法律で決まっているわけでございますが、できましたのは、先ほど私からも答弁申し上げましたように四十九年三月でございまして、もう少し時間をかげながら現行法の運用を適正にする努力をしてみたいというふうに考えております。ただ、その間、節度ある進出と申しますか、節度ある大規模店舗の経営についてはなお一層厳しく対処したいというふうに考えておりまして、こういう方針のもとにやっていきたいと思っております。
○佐野(進)小委員 これは重要問題ですから後でゆっくり議論しますが、ひとついまのあなた方の最後のことをよく指導方針としてやっていただきたいと要望だけしておきます。 そこで、きょう主たる問題は、この前商工委員会で質問をいたしました新割賦販売法の中におけるいわゆる互助会の問題について、前の天谷審議官が答弁をしたわけですが、その答弁を受けながら、私はもっと突っ込んだ形の中で質問をしてみたいと思うわけであります。 第一の問題は、この新法ができる際、附帯決議が付されているわけです。衆議院の商工委員会と参議院の商工委員会でそれぞれ附帯決議が付されておるわけでありますが、この附帯決議の問題について通産当局としてはどのように対応してきておられるか、その点をひとつまず聞いておきたいと思います。
○織田説明員 お答えいたします。 まず第一の未許可互助会に対する体質強化のための指導助言についてでございますが、各地方通産局及び当省の認可社団法人全日本冠婚葬祭互助協会を通じまして積極的にやってきているわけでございますが、その結果、割賦販売法制定時以前より存在いたしました、同法の附則によりいわゆるみなし許可業者という地位を認められました三百四十二社につきまして、現在は二百三十五社が、正式な許可を得るに至っております。 次に、第二の法人税法上の特例の点については、すでに昭和四十八年度の法人税法改正の際早速取り上げられまして、互助会事業についてもその提供する役務に係る収益及び費用の額につきまして割賦基準が適用されるようになっております。 第三点でございますが、単独立法につきましては種々検討いたしましたが、どういう形式をとるにいたしましても前受金保全措置等の消費者保護のための措置は必要でございますし、したがって、現行の割賦販売法と興なった内容の新規立法は困難であること、また、たとえ行ったといたしましても割賦販売と同様の内容となるため、単独立法制定の必要はないというふうに考えてございます。
○佐野(進)小委員 この問題は大変むずかしい問題でして、附帯決議の中で、単独立法について検討をするよう、あるいはいまあなたが指導助言等を行うと言われたように、「体質強化のため積極的な指導助言等を行ない」云々等、この法律を通すに際してもいろいろ議論があったわけです。 本来、この事業そのものの性格を分析いたしますと、冠婚葬祭互助会——冠婚葬祭とは厚生省の事業として存在するのではないか、これがなぜ通産省の中で置かれるのかというようなことに対しての疑問が当然出てくるわけですね。しかも、その当然出てくる疑問が、割賦販売法の中でこの立法措置を行ったというところに、何か冠婚葬祭互助会という互助会の持つ性格からかけ離れた場所において処置をしなければならないという、その中で問題の本質的なとらえ方が大変どうもその時点から混乱が発生している、こんなような気がしてならないわけです。 したがって、そういうような条件の中でこのような附帯決議が出され、いまあなたが答弁された附帯決議に対応するような通産当局のそれぞれの処置がなされてきていると思うのであります。結果的に、単独立法として検討しなさい、あるいはまた体質強化について指導助言をしなさい、あるいは割賦販売業と同様の法人税法の特例ということについて検討しなさい、その他いろいろこの法律を運用するに際して十分なる配慮をしなさいということが、衆参両院の中で附帯決議として出されておると思うわけであります。 その問題の一番出発点が、厚生行政の中にあるべきか、あるいは大蔵行政の中にあるべきか、あるいは通産行政の中にあるべきか、しかし結果的に割賦販売法の一部を改正する中でこの立法を行ってきたという形で、結局通産省所管だ、しかもあなたの方の所管だということになったということで、問題の処理についてあなた方も大変苦労するし、関係者も大変苦労しておると思うわけでありまするけれども、そういう意味で、ここで私はいまあなたの答弁を受けながら疑問に思うことについて質問を続けてみたいわけであります。 附帯決議の精神を受けてあなた方がいろいろ努力されるわけでありまするが、現実には、積極的に指導助言を行っていると言っていまあなたが答弁されたように、未許可の互助会を許可された互助会に対して結果的に差別的な取り扱いをして、事業をかえってやりにくくしている実態が見受けられるのじゃないかと私どもが判断することのできる事例が幾つかあるわけです。 たとえば互助会のパンフレット等に通産省許可の表示を行わない旨の通達、このたびの業務改善計画の提出指示等にみなし許可業者に対して差別指導を行っているのではないかと思われるようなこと、あるいはみなし許可業者に対して業務改善計画を提出させた後通産省はどうするつもりか等々、これらの一連の指導助言という形におけるところの措置をする中で、結果的にみなし許可業者を取りつぶす。これらみなし業者でなく法人化したもの以外のものについては、結果的にそれができないならば、こういうようないろいろな指導助言の中で、その人たちがこの業務を行うことができないような状態をつくり上げている、そういうように感ずる場合がたくさんあるわけでありまするが、これは私の思い過ごしかどうか。指導助言に関連して、ひとつあなたの見解をこの際明らかにしておいていただきたい。
○織田説明員 お答えいたします。 ただいまの御質問につきましては、少し先生の思い過ごしではないかというふうに感じるのでございますが、通産省許可の表示を行わない旨の通達は、いわゆるみなし許可業者がまだ法令上の正式な許可を受けてないにもかかわらず、あたかも許可を受けているかのような表示を行うことのないようにさせるために出されたものでございまして、みなし許可業者は割賦販売法の経過措置によりまして引き続き営業を行うことを認められているのでございまして、まだ同法の許可の要件を具備しているわけではございません。したがいまして、このような表示を容認いたしますと、消費者の誤解を招きまして過大な信用を与えるおそれがある不当な表示であると考えられますので、ただいま申し上げましたような通達により、みなし許可業者に対してこの種の表示を厳に行わないよう指導したものでございます。 また、業務改善計画の提示の指示は、昭和四十七年の割販法改正の際に付された附帯決議にのっとりまして、未許可互助会に対する体質強化のための指導助言をさらに有効に推し進めるための資料とするため、未許可互助会からその提出を求めたものでございまして、いずれにいたしましても、当省といたしましては、消費者保護の観点と未許可互助会の経営改善の促進を目標といたしまして指導を行っているものでございまして、決して差別的な取り扱いを行っているものではございません。
○佐野(進)小委員 差別的な取り扱いをしていない、こういう答弁でありますから、その点についてはそれを聞いておくといたしまして、それでは、この前私は商工委員会の席上、天谷審議官に対して幾つかの点について質問したわけであります。その質問を通じて、たまたま時間もございませんから突っ込んだ再質問等は行わないで、一応さっと流した程度でございますが、改めて答弁を検討いたしますと、いまあなたのお答えについてそのまま素直に聞くことのでき得ない点等もあるわけであります。そこで、以下法運用の実態面について、ちょっと細かくなりますが、質問してみたい。もしあなたがちょっとこの問題にあれであれば、課長から答弁されても結構だと思いますが、この前の質問に関連しながら突っ込んで、あなたがいま差別をしていませんと言うような点等を踏まえながら質問をしてみたいと思います。 まず第一は、財務比率の基準の問題であります。この前の委員会で天谷審議官は、許可した互助会に対して現在までのところ法律に基づく改善命令を出したことはない、こういうぐあいに述べております。そういうぐあいに述べておることについて、以下数点にわたって質問してみたいと思うのでありますが、これは法律上改善命令を出す必要がなかったからこういうように答えているのかどうか、この点について最初にひとつお答えをいただきたいと思います。
○織田説明員 お答えいたします。 互助会につきましては、衆参商工委員会の附帯決議で「既存事業者の実態を把握し、その事業の特殊性及び発生の経緯を考慮して、これらが許可され得る体制になるまで体質強化のため積極的な指導助言等を行ない」とあるのを受けまして、下記のような通達により指導を行っております。 「みなし許可業者(その者が引き続き許可を受けた場合を含む。)が改善命令に係る財産上の要件に該当した場合」で、「イ 過去の営業実績にてらし、営業の継続について特段の支障がないと認められること。ロ 改善の成果が顕著であること。ハ 改善命令の発動によってかえって契約者の保護に欠けることとなると認められること。」以上の「各号に該当することが明らかな場合には、法施行後一定期間(三年程度)、随時業務改善計画を提出させる等改善方の指導を行なうこととし、改善命令の発動は原則として行なわないこととする。」上記通達により指導を行った結果、現在まで法律上の改善命令を発する事例は生じてないというものでございます。
○佐野(進)小委員 「改善命令」第二十条の二の三号に、「前二号に掲げる場合のほか、購入者を保護するため財産の状況又は前払式割賦販売に係る業務の運営につき是正を加えることが必要な場合として通商産業省令で定める場合」と、こういうぐあいに法律は規定しておるわけでございます。この法律の規定の中で、いまあなたが言われる答弁の中でそのような措置がなされたと思うのでありますけれども、それでは、法第二十条の二の第一項で「購入者を保護するため必要かつ適当であると認めるとき」と規定しているのでありますが、この必要かつ適当であると認める基準が運用通達で示している財務比率基準や判断の仕方であると理解することが必要なのか、いまの私が申し上げました条項に照らし合わせながら、ひとつお答えをいただきたいと思います。
○内田説明員 消費経済課長でございます。お答えを申し上げます。 いま先生の御指摘になりました法律につきましては、改善命令をかけることができる場合ということでいろいろ書いてあるわけでございますけれども、そのまず一定の基準に該当する場合というのが、一つは割賦販売法施行規則という省令の中で幾つか具体的な条件が書いてあるわけでございます。 それからなお、その省令の中でも、幾つかの財務面の問題につきましては、具体的にその数字を挙げずに、たとえば「繰延費用を過大に計上しているとき」あるいは「予約前受金の合計額または負債の合計額が財産の状況に照らし著しく過大であるとき」というような書き方をしておりまして、この部分につきましてその運用通達を別途設けているわけでございます。なお、運用通達につきましては大変詳細にわたるわけでございますけれども、このうち繰り延べ費用の比率につきましては運用通達で具体的な比率を定めております。それから、予約前受金の合計額または負債の合計額が著しく過大であるとき、これはいわゆる前受金倍率あるいは負債倍率というような比率になるわけでございますが、これは実は個々の業者の業態によりまして必ずしも一律に定めがたいということがございますので、運用通達の中でも特に具体的な数値は明示しておりません。 いずれにいたしましても、このように省令または運用通達で具体的に基準が書いてあるものは、これはまずそれに該当する場合に改善命令を出すかどうかということを検討するということになるわけでございまして、それがその「必要かつ適当」であるかどうかということの判断は、先ほど審議官の方からお答え申し上げましたように、現在までいろいろ実態面を考慮いたしまして、必ずしも必要ではない、あるいは必ずしも適当ではないということで具体的な改善命令にまでは至っていないというふうに御理解いただけたらよろしいのじゃないかと思っております。 以上でございます。
○佐野(進)小委員 話が大分専門的になって恐縮なんですが、この前に天谷さんに概括質問した中で疑問点として発生し、将来への運用に非常に重要な問題でありますので、いま少しくひとつ質問を続けてみたいと思います。 そういたしますと、法律や省令に財務比率の基準が明示されていないもの、たとえば前受金倍率、負債倍率、繰り延べ費用比率、こういうものはどのような基準で判断するのかちょっとわからなくなってくるわけでございますが、その判断の基準がどういうようなことになるのか、ひとつお示しをいただきたい。
○内田説明員 お答え申し上げます。 予約前受金倍率及び負債倍率につきましては、ただいまも申し上げましたように、個々の業者の業態によりまして余り一律の基準というようなわけにはまいりません。したがいまして、これはその運用面におきましても、それが実態上見て著しく過大であるかどうかということを個々に判断するということにしておるわけでございまして、特にその判断の基準というものが一律に定まってはおりません。これはやはり具体的な経営の実態、業務の実態を見て判断をしていくべきものというふうに考えております。
○佐野(進)小委員 次の質問ですが、いまのは、許可した互助会に対して現在までのところ法律に基づく改善命令を出したことはないということに対する答弁に関連して質問したわけでありますが、次は、いまの御答弁にありました三つの財務比率について、通達で示している基準比率を判断の目安とするということであるといまお話がございましたけれども、そうなりますと、天谷、審議官が、前受金倍率と負債倍率の二つは基準というものではなく、ただ参考のためにその数字を報告させているだけだ、こう言った答弁の意味はどういうことを言っておるのか、天谷さんがいないのにどういうことを言っているんだというのはちょっとおかしいのですが、しかし職制から言えば責任があると思いますので、ひとつ答弁をしてください。
○内田説明員 お答え申し上げます。 天谷審議官は、基準というものではなく参考のためというような表現を使ったかと思いますけれども、それはただいま私が申し上げたような意味でございまして、具体的な一律の基準というわけにはいかない、しかしそれが経営の実態に照らして著しく過大であれば、その点に着目をしていろいろ指導をしていかなければいけないわけでございますので、実際に運用通達の中でそれをどういう形で計算をしたらいいかという、その計算のやり方は示しておるわけでございます。それに基づきまして各互助会からいろいろ報告書を出してもらうときに、その方式に基づいて計算をした比率を記載をさせております。そういう意味で、天谷審議官は参考としてとっているというふうに申し上げたのではないかと考えております。
○佐野(進)小委員 それでは、いまの答弁を受けながら質問を続けてみたいと思うのです。 そうすると、繰り延べ費用比率は基準であるが、前受金倍率と負債倍率の二つは基準でない、こういうことになろうと思うのであります。そうすると、同じ法律の第二十条の二の規定を受けて省令第十二条の八の第三項で定めたものに違いが出てくると思うのですね。どうして違いが出てくるのか。いままでのあなたの答弁と関連しながら、違いが出てくるのではないかと私は判断するわけですが、出てこないのかどうか。いわゆる法律と省令との関係におけるその疑問点について、あなた方の見解をこの際聞いておきたいと思います。
○内田説明員 お答え申し上げます。 まず、法律で改善命令を出すことができる場合ということで具体的に書いておりますものは、これは法律で書くだけに非常にはっきりしているもの、それからさらに法律では省令によって定める率を下がった場合というような書き方をしている部分があるわけでございまして、これが先ほど私が申し上げました割賦販売法施行規則第十二条の八の中で具体的に省令の中で比率を定めている場合でございます。 それから第三に、法律におきまして「前二号に掲げる場合のほか、購入者を保護するため財産の状況又は前払式割賦販売に係る業務運営につき是正を加えることが必要な場合として通商産業省令で定める場合」というのを受けまして、省令におきましては、財務比率に関係した分につきましては三つのことが決められておりまして、まず第一は「資産の合計額から負債の合計額を控除した額が資本または出資の額に満たないとき」、これがいわゆる純資産比率ということでございまして、これはこの書き方からいたしますと一〇〇%ということで、省令で具体的に基準を定めているわけでございます。 その次に、第二といたしまして、先ほど申し上げました予約前受金の倍率または負債の倍率が著しく過大であるとき、第三に「繰延費用を過大に計上しているときその他経理処理が不健全なとき」というように省令で書いてあるわけでございまして、この後の二つの部分を、先ほど申し上げましたように運用通達でそれの解釈を出しているわけでございますけれども、そのうち繰り延べ費用比率につきましては運用通達の中で具体的に比率を定めて、これをいわば基準といたしております。しかしながら、予約前受金倍率及び負債倍率につきましては、これは業態に即しまして一律の基準は定めがたいということで、運用通達におきましても、それが著しく過大でないということをウォッチしていくというような書き方になっておるわけでございます。 その意味で、これは法律で定めております個々の問題の実態に即しまして、最も実態に合うような運用を行っているというように私ども考えておる次第でございます。
○佐野(進)小委員 実態に即して運用を考えていくということでありますが、そうすると、この「参考のため」というのはどういうことか。参考にするのだということで、前受金倍率二十四倍や負債倍率三十六倍の数字を適用したなら、すべての業者に改善命令を出さなければならない、そういうことになっては困るのかどうかわかりませんけれども、そういうことにならないためにも一つの基準とするのであって、参考にするのだというのが、いまの答弁あるいは天谷審議官の答弁と関連して本当に言いたいところではないか、こう思うわけですが、そうじゃないのですか。
○内田説明員 ただいま先生のお話にございました前受金倍率二十四倍、それから負債倍率三十六倍、実はこの数字につきましては私、その確たる根拠をちょっと存じ上げないのでございますけれども、これに類するものといたしましては前払い式割賦販売というのがございます。これは御承知のように前払い式特定取引と同様に割賦販売法によりまして許可業務となっておるわけでございますが、この前払い式割賦販売に対して適用されております前受金倍率が一応十二倍、それから負債倍率が二十四倍、こういう数字がございます。 これは前払い式割賦販売業に対する指導の運用通達の中でそういう形の数字を挙げておるわけでございまして、恐らくそれのことではないかと考えておりますが、いずれにいたしましても、前払い式特定取引、特に現在問題とされております冠婚葬祭互助会につきましては、先ほど申し上げましたようにいろいろ業態が前払い式割賦販売のように単純ではございませんので、かような一律の数字を挙げることは不適当ということで、私ども運用通達の中でそういう何倍でなければいけないというようなことは一切言っておりません。したがいまして、あくまで一定の計算方式によって計算したものを記載をさせる、それを天谷審議官は「参考のため」というふうに表現したわけでございますが、それを見ていろいろまた、なおかつ経営の実態等に即してそれが非常に過大であるのかどうかということを個々別々に判断する、そういうような意味でございます。
○佐野(進)小委員 織田審議官、いま課長とやりとりをしたわけでありますが、冒頭あなたに質問をいたしましたように、この互助会について、割賦販売法の中における互助会に該当する法律の条文の解釈、さらに政省令に関係する問題、さらにこれの運用についての指導助言に関する問題、これらについていま質問をしているわけです。前回もやったわけです。 なぜこのように質問するかというと、一番最初、原則的な立場に立った質問をしたように、冠婚葬祭互助会というものが一体どうあるべきか、それが割賦販売法の中に位置づけられる形の中でどのような矛盾点もあり、またどのように効果を上げているかということについて、幾つかの疑問点と、運用面における改善を指摘しなければならぬ面、そういう面があるから質問したわけです。質問しますと、こういうぐあいに非常に突っ込んだ細かなところまでいかなければならぬ。私どもも実はこれを勉強しながら、解釈するのに非常に困ると言ってはちょっと表現が適切じゃないと思うのですが、財務比率であるとかその他いろいろな問題について非常にむずかしいのですね。 しかし、これらの基準に該当し、これらの基準をもって、それぞれみなし業者に対する問題、許可業者に対する問題、あるいは互助会全体に対する問題として通産行政は対応していかれるわけですね。そういうことになりますと、いま私が質問を続けてきているこの実態の中で、これらの問題について、あなた方としては法運用の中で何か新規解釈とまでは言わないけれども いま課長は専門的に取り組んでずっとやってきているからいまのような答弁ができますけれども、普通ではなかなか答弁できませんね。聞くのが大変むずかしいのだから、答える方はなおむずかしいと思うのですよ、正直なことを言って。 そうであるとすると、これらの問題について、この指導助言を行う形、法律を運用する形の中で何とかしなければならないのではないかというお考えが現在の段階で浮かんでおられるかどうか、この点を法運用の実態についての質問の項における締めくくりに質問してみたいと思います。まだ幾つかありますけれども、あなたの御見解をひとつ聞いておきたい。
○織田説明員 先生自体も大変むずかしい問題だということをおっしゃいましたが、私自身はまだ不勉強で、なおさらよくわからないのでございますが、ただ、それをすぐ変えた方がいいという結論には飛躍しかねるというふうに考えておりまして、いまやっていることをよくわかるように理解してもらうような努力をなお一層しなければいけないのではないかというふうに考えておりますが、これもいま直観的に考えたことでございますので、もっといろいろ反省してみたいと思っております。
○佐野(進)小委員 それでは、関連いたしまして次の質問に入りたいと思います。 結果的に、この問題の一つの大きな条件は、三百六十業者と言われているその業者の中で、この前の天谷審議官の答弁では、二十三社を除いたものがこの法律に基づいて通産当局が指導助言をする経過の中で法人化された。しかし、いまだ法人化されない業者もそれぞれ存在する、そういうことになるわけであります。そこで、私は、前回の質問の中で、割賦販売法上法人でなければ許可できないという通産省の答弁があったのでありまするけれども、その答弁を踏まえながらいま少しく質問を続けていきたい、こう思うわけです。 前回の答弁では、未許可の業者の中にはまだ法人の形態をとっていない業者が二十数社あるとのことでありましたが、それらの未法人業者はそれなりの理由によって法人化していないように私どもは聞いておるわけでございまするが、これについて割賦販売法上の取り扱いの上でどういう処置をされようとしているのか、現行法の中でいまどう対応されようとしておるのか。この前聞いておりますけれども、改めて聞いて確認をしておきたいと思います。
○織田説明員 お答えいたします。 割賦販売法では、互助会の許可要件の第一といたしまして法人であることを求めておりますが、これは消費者保護の見地から事業の健全性を確保する必要があり、そのためには事業活動の合理性、資産区分の明確化等、多くの点で営利、非営利を問わず法人形態をとることが望ましいと考えるためでございます。すでに業界の大多数の業者は、その趣旨を踏まえまして何ら支障なく法人形態に移行している実情でございます。したがいまして、消費者保護の観点からも、また行政の一貫性、公平性の確保の見地からも、まだ法人化をしていない業者に対しましては、先ほど私が申し上げましたように、いろいろ親切な指導をいたしますが、法人化に進む方向で指導をしてまいりたいというふうに考えております。
○佐野(進)小委員 その法人化に進むように努力してまいりたいというのはあなた方の本音であろうと思うのでありまするけれども、その法人化に進むということについて、互助会本来の持つ機能、役割りからいって、なぜ法人でなければならないのか、法人でなくとも十分その役割りを果たしておるではないか、こういう議論が、結局のところ、業界を含めて、その会員を含めて相当強い。そういうところにいまこうやって議論している問題の本質もあるように私は思うわけです。 そういたしますと、この法律が施行されましてから三年半を経過しておるのに、なおこれらの問題について明快な処置がなされていない、未解決のまま行われておるということは、その人たちに対する法人化の問題を含めて、未許可の業者、そういうような方々に対してより以上不満を与え、より以上その不満を解消するための運動を誘発しておる、こういうような形の中においては、この問題に対応する通産当局の姿勢というか、努力というか、そういうものがきわめて不十分であり、結果的に通産行政がこの面においては非常に怠慢と言っても言い過ぎでない状態であるのではないか、こうわれわれは判断せざるを得ないのですが、これについてどう考えられますか。
○織田説明員 お答えいたします。 通産省の努力がどういう点において不十分であったかという点につきまして、具体的にお示しがございませんのでよくわかりませんが、少なくともこの法人化に関連した問題といたしまして、法人化にかかわる課税の問題、それから法人への承継に伴う契約者、会員でございますが、それに対する個別通知の問題、こういう問題がございまして、これらの問題につきましては、前者の問題については税務当局との協議によりまして現行法の枠内で可能な限り手当てを終えておりまして、また、後者につきましても、必ずしも個別通知を要しない旨法務省や法制局の了解を得ておる次第でございます。 現実には御承知のように大多数の業者が何ら支障なく法人に移行しておる現状でございまして、多くの問題は解決しておると思いますが、なおいろいろわれわれが指導助言する問題がございましたらお示しいただきまして、できるだけの努力はいたしたいと思っております。
○佐野(進)小委員 それでは、あなたのいまの御答弁を踏まえながら、若干の問題について質問を続けてみたいと思います。 結果的に、法人形態をとっていない互助会が許可を受けるために法人化しなければならないと言っている、その法人化の仕方に問題があるわけですね。許可を受けるためには法人にならなければならぬ。法人になるということは、株式会社なのかあるいは何なのかという形に問題があろうと思うのです。それらの問題についていままでたびたび議論もなされておったわけでございますが、私が前回天谷審議官に質問いたしました際、それらについては、答弁として、法人化の形態は株式会社に限っておるわけではなく、民法の公益法人にすることも可能だと言っておるわけです。 そこで、以下三点にわたって質問してみたいと思いますが、第一点は、この考え方は昭和四十七年の改正法審議のときの政府答弁の趣旨と同一ではないか、こういうぐあいに判断されるわけでありますが、この点はいかがでしょうか。
○内田説明員 お答え申し上げます。 先生御指摘の法案審議の際の答弁でございますが、昭和四十七年四月十八日の商工委員会の議事録によりますと、当時の本田企業局長がこの問題についてお答えしているわけでございまして、たとえば「貧困者その他の者に対しまして特別に無料あるいはきわめて低廉な額でこれら葬祭サービス等をやるような公益的な性格のものについてどうするかという御意見のあることを伺っております。これらにつきましては、民法の公益法人の性格に該当するというものでございますれば、それは公益法人として扱うということによっても法人として許可できるものになるというふうに考える次第でございます。」こういうふうに答えております。先生御指摘のように、そういう趣旨でございます。
○佐野(進)小委員 そういたしますと、民法の公益法人にするという方法は、その後非公式ではありましても、政府としては検討の結果断念したということを発表しております。私の持っておる資料の中に、そのような断念したという政府回答、私の解釈ではそういうぐあいに見られるわけでありますけれども、断念したと発表しておるにもかかわらず、いまの答弁との関連がどうなるのか。さらにその後の検討では、公益法人にする方法はできたと考えてもいいのかどうか。昭和四十九年十月四日の通産大臣回答、それとの関連の中で、いまあなたの言われた答弁とわれわれの解釈とのずれがあるのかないのか、この点をひとつ明らかにしていただきたい。
○内田説明員 お答え申し上げます。 先生御指摘の、非公式ではあるけれども断念したというふうに発表したのではないかというものでございますが、恐らく私、考えますに、一昨年四十九年の八月に衆議院の横山先生から当時の中曽根通産大臣あてに質問書が出されまして、それに対しまして私ども大臣名で横山先生あてに回答を申し上げたことがございます。これは非常に詳細にわたっていろいろなことについて御質問があったわけでございますが、その中でやはりこの公益法人化の問題について御質問があり、お答えしておるわけでございます。 そのお答えの文書をちょっと読み上げてみますと、「公益法人化について公益法人化については、互助会の特殊性及び発生の経緯に鑑み種々検討を行いましたが、その要件として事業目的、内容、経営方法等からみて営利目的がなく積極的に公益を目的とするものが不可欠であります。」こういうふうに書いてございまして、これは私どもこういう趣旨でお答えしたわけでございます。 つまり、いま申し上げましたような内容に合致するものであれば、これは民法法人等の公益法人ということで許可をされることができるだろうと思います。その場合には、そういうふうに許可された民法法人につきまして互助会業務を営むということで割賦販売法上の許可申請が出てまいりますれば、私どもは少なくともその法人という形態につきましては許可要件を具備しているというふうに解釈ができるわけでございます。 問題は、具体的に個々の互助会がいま申し上げましたような意味で真に公益法人ということに値するかどうか、これは別途その民法上の公益法人の認可という際のいろいろな判断の基準があろうかと思います。これは割賦売法とは別個の観点からの判断で認可されるかどうかということが決まってくるのではないかというふうに考えております。 以上でございます。
○佐野(進)小委員 それでは、宮崎県の財団法人友愛会は、これはあなたの言われた答弁書の後でも出ておるようでございますけれども、前払い式特定取引業と解したものというぐあいに判断をしてよろしいわけですか。
○内田説明員 お答え申し上げます。 財団法人友愛会という団体がございます。これは主として生計困難者等の冠婚葬祭について民生委員の証明のある者について市の負担において施行を行っているようでございます。これは明らかに営利を目的とする事業ではないというふうに判断されまして、公益法人の認可を得ていると聞いております。これは地方の団体でございますので、県の方が認可をしたはずでございます。ただ、この法人は被施行者から会費等を前払い方式で受領しているというふうには聞いておりません。したがいまして、現在割賦販売法上の前払い式特定取引業には該当していないと考えております。ただし、この友愛会なる法人が割賦販売法上の前払い式特定取引に該当するような業務を行うということになれば、これは当然に許可が必要であるということでございます。
○佐野(進)小委員 それでは、法人化の問題で最後の質問になるわけでありまするが、天谷審議官は、いままで言われたような問題のほか、社会福祉法人や生活協同組合にする方法がある、こういうぐあいに答弁をしておるわけです。その答弁を受けて質問をするわけでありまするが、その方法について業界を指導したことがありますかどうか、この点、ひとつお答えをしていただきたい。
○内田説明員 お答え申し上げます。 ただいま御指摘にございました社会福祉法人というのは実は一つ例があるようでございまして、これは神奈川県の一つの互助会、相模福祉会という名前のようでございますが、そちらが社会福祉法人を設立いたしまして、割賦販売法上の前払い式特定取引業の許可申請を出してまいりまして、これは許可の要件に該当するということですでに許可を与えております。これはその互助会自身が社会福祉法人の設立についてみずから努力をされて、社会福祉法人としての形態を備えて厚生省の許可を得られたということでございます。 したがいまして、こういう問題につきましては、それぞれの互助会の方でどういう形態をとって社会福祉法人なり、あるいは場合によっては消費生活協同組合ということもあろうかと思いますけれども、それはやはり個々の互助会がそれぞれの努力でなさるべきことではないか。社会福祉法人にいたしましても、生活協同組合にいたしましても、これは通産省の所管の法律に基づく団体ではございません。したがいまして、それに該当してそちらの方の許可、認可が得られるかどうかということは、これは別途の厚生省の所管する法律の要件に該当しているかどうかということでございまして、これにつきましてはやはり互助会の方が自身で努力をさるべきものではないかというふうに考えております。 もちろん私ども、そういう方法もありますよということは申し上げるわけでございますけれども、具体的にどうやればそれに該当するかどうかというのは、それはむしろ厚生省の指導を受けられるべきではないかというふうに考えております。
○佐野(進)小委員 だから、最初からいろいろ食い違ってくる点も出てくるのですが、厚生省が本来なのか、あるいは大蔵省なのか、通産省なのかという問題にまた返るわけですけれども、いまの答弁を聞いておると、結局法人化の問題についてはそれぞれ方法としては考えられるが、具体的な指導ということになってくると、それぞれの段階におけるそれぞれ対応する所管庁がそれを指導するのだ、通産当局としてはこれらの指導については余り深く関知しないのだ、こういうように受けとめられるわけです。そこで、みなし業者と称せられる未許可の業者の方々がそれらの問題について法人化をするという必要、その必要に対応するところの諸指導、こういうものがどうしても行き詰まるような形になっていくのではないか、こういうぐあいに私も判断せざるを得ないわけです。 そこで、ではどうしてそういう指導をやらないのか。いまの残された人たちを含めて、全体的に法人化をするに必要な当局の指導というものができ得ない現状の中で、いま私が質問し答えられている法人の準拠法ではこの互助会を法人化するということはきわめて無理がある、実際上できないというような形の中で、結局そういう方法はあると言うが実際的にはできないのだ、こういうぐあいに考えられるような気がするわけですが、この点はどうですか。
○織田説明員 先ほど申し上げましたように、割賦販売法上、互助会の許可要件といたしまして、第一に法人であることを求めているわけでございますが、この第一要件としている趣旨は、消費者保護の見地から事業の健全性を確保するためということでございまして、そのほか事業活動の合理性、消費区分の明確化等、多くの点で法人形態の方が任意団体よりまさっているというためでございまして、そういう方向で努力をしてもなかなか達しないという場合は、果たして消費者保護その他の先ほど申し上げましたような要請にこたえられるかどうかという問題ではないかというふうに考える次第でございます。 互助会はその実態から見まして他業界と違った公益的な内容を備えているとは認めがたいというふうに考えておりますし、法人の内容は営利、非営利を問わないこと等から、別に非法人互助会を認める必要はないものというふうに考えているわけでございますが、この点は冷たいというよりも、そういうふうに法人化をしなければ消費者保護その他の法が求めておるものを満足できないのではないかというふうに考えているからでございます。 また、業界の大多数の業者は、法の趣旨を理解いたしましてすでに法人化形態をとりまして営業を行っており、現在二百三十五社が許可を受けているほか、残り百七社のみなし許可業者のうち八十五社は、すでに法人形態をとって法律上の許可を取得すべく営業努力を続けている次第でございます。したがいまして、まだ法人形態をとっていないみなし許可業者はわずか二十二社、先ほど先生は二十三社とおっしゃいましたが、それ以降一社また許可になりまして、現在は二十二社にすぎないわけでございますが、これらにつきましてもできるだけ指導をいたしまして、許可が受けられるように私の方も援助、努力をしたいというふうに考えているわけでございます。 このような業界の実態を見まして、あるいはその他もろもろの事情を勘案いたしますと、あえて現行法の改正をする必要はないのではないかというふうに考える次第でございます。
○佐野(進)小委員 私が質問しようと思った先に答えが出ちゃったような形になってどうも困っちゃうのだけれども、私は、いまの法人化の問題はこれだけにしておいて、最後に立法問題についてこれから質問してみたいと思うのです。もう必要ないと言われてしまうと質問することはできないようだけれども、私の時間はあと四、五分あるから、一応聞いてみたいと思います。 立法問題というのは、先ほど申し上げたとおり、法律制定の際、附帯決議の中で、立法について検討しなさい、こういうことになり、先ほど来いろいろ質問を続けているわけでありますが、問題は、単独立法という形になれば一番いいわけですね。それが単独立法ということになれば厚生省所管になるわけですね、結果的に言えば。割賦販売法の中における問題ではなくして冠婚葬祭互助会法という形になってくれば、その法律の性格上厚生省所管になるわけですから、これはいいわけです。しかし、その所管の問題で結果的に通産省の中でこれを取り上げ、割賦販売法の一部改正の形でそれが組み入れられる、こういうことになるわけですから、その範囲内においてどうするかということについては通産当局としての公式的な見解はない、いまあなたの言われたようなそれしかないと思うわけでありますが、これはもしやるとすれば、われわれがもっと積極的に議員立法なり、あるいは通産省当局に対してこの実情を踏まえながら強い要請をしていかなければならぬ、そう考えております。 そこで、いま織田審議官にここでどうだこうだということについて結論を出しなさいなどという質問はいたしません。しかし、この問題を審議する締めくくりとしては、ここに行かざる限り締めくくりにならぬわけですから、以下質問をいたしますので、答弁をしてください。 単独立法が困難であれば、さしあたり解決策として、割賦販売法の一部改正により、必ずしも法人でなくとも十分な財産的基礎が確認される互助会であれば許可が得られるようにすべしとの意見がありますが、通産省はこれに対してどう考えるか。いわゆるみなし業者と称せられる、あなたが言われた二十二社を含めて、いますでに法人化のために努力をされておる多くの業者、多年の経営の実態の中において多くの消費者に利便を供与し、迷惑をかけないで働いてきている歴史的な実績のある業者に対しても、一律に法律の枠の中で縛るという形でなく、むしろ本来の希望である単独立法につながる意味においても、この人たちのその自主的な努力、長い間の歴史的な経過、そういうものを踏まえて温かく処遇すべきではないか、その処遇をする上においての法律的な処理について努力をすべきではないか、こういうようにわれわれは考えるわけですが、それについての見解を聞いておきたいと思います。
○織田説明員 ただいまの先生の御意見、十分参考にさせていただきたいと思いますが、先ほど来私が申し上げますように、法人であることを要件にいたしておりますのは、消費者の保護の見地から、あるいは事業の健全性を確保する等の要請があるわけでございますから、法人格なき社団とか財団とかという場合にそういうことが確保されるかどうかという問題ではないかと思います。特殊な例としてはそういうことも考えられる場合もあろうかと思いますが、一般的、法律的に画一的に考えますと、そういうことはやはり法人格あるものには劣るというふうに考えられますので、やはり法人格を要件とすることが適当ではないかと思いますが、なお検討させていただきます。
○佐野(進)小委員 時間が来ましたので、質問を終わります。
○安田小委員長 神崎敏雄君。
○神崎小委員 私は、きょうは大スーパー、百貨店など大型店舗の進出の問題や、大型店の取引業者との関係の問題について質問いたしたいと思います。 まず、公正取引委員会にお聞きしますが、独禁法第七十一条に基づいて、いわゆる不公正取引について百貨店業を指定しております。その百貨店業における取引方法に関して実態調査をされておりますが、最新の調査結果で明らかになった主な問題点というのは一体どういうようなところにあったのか、それをひとつ簡潔にお答え願いたい。
○後藤説明員 お答えいたします。 百貨店業についての特殊指定というものが不公正取引方法の特殊指定としてございまして、これは百貨店だけではございませんで、いわゆる売り場面積が一定の規模以上のものを持っている店舗についての問題でございまして、現在は、大規模小売店舗法が施行になりましてからは大型スーパーもその対象になるということでございます。 この内容は、取引上の優越した地位を利用いたしまして取引の相手方に対して不当に不利益な条件でもって取引してはいけないという一般指定の内容を大型小売店舗の取引の実態について特殊指定をしたものでございまして、ただ、この特殊指定は昭和二十九年に指定になりまして、非常に古い指定でございます。したがいまして、この中で決められている納入問屋との関係についての不当な不利益条件としての不当返品あるいは不当値引き、不当な委託販売条件等というようなものもかなり実態が変わっておりまして、納入問屋からのいろいろな百貨店の取引についての苦情なんかも必ずしも特殊指定に挙げられている項目だけではないようないろいろな実態がございますので、そういう点につきまして最近いろいろ調査いたしてみますと、ただの取引に付随するだけではなく、取引が継続するということを条件にいたしましていろいろな形での拘束というようなものが問屋さんに課せられて、問屋さんもそれをのまざるを得ないというような実態がいろいろございます。 私どもの方といたしましては、そういう実態につきまして、どの百貨店あるいはどの大型店とどの問屋さんとの間にどういうような不当な取引があったのかというような実態が明らかになりました場合に、先ほども申しましたように、特殊指定だけでは不十分な点は一般指定まで及んで、優越した地位の乱用ではないかということで、具体的な実態がわかります場合に是正をさしております。 ただ、百貨店あるいはまた大型小売店と納入問屋との関係と申しますのは、非常に力関係に格差がございまして、なかなかその実態が私どもにはわかってこないといううらみがございますけれども、そういう実態が明らかになった場合には、特殊指定によって禁止されているようなものは特殊指定による措置、もしも特殊指定には該当しないと言われるような場合であれば、一般指定の優越した地位の乱用の規定を運用いたしまして、具体的な是正を図っておるという実態でございます。
○神崎小委員 せっかく答弁されておるので黙って聞いておるのですが、そういう一般論や概論を聞いておるのじゃないのですよ。私の聞いておるのは、最近実態調査をされた、そこで、一番新しい調査結果についての問題点は何だったのだ、問題はなかったのかあったのか、そこだけ、なかったらない、こういうところに問題点があるならあると、こうおっしゃっていただけば結構です。
○後藤説明員 最近問屋さんの方からも実情を一これは、匿名でございます。名前を出してはなかなか申告してもらえないので匿名でもって出してもらいました中に、やはりいろいろと問題があるような取引が実際に行われておる。 たとえば自分のところの百貨店から、他社の株式をおまえの方で持ってくれというような要請を受けたとか、あるいはまた、貴金属だとか、地金だとか、美術工芸品、ゴルフの会員券だとか、そういったようなものの購入を要請されたとか、あるいは贈答品のお中元とか年末の贈答品セールスの場合に、自分の店から買え、買わなければ納入取引に影響があるといったようなことを暗に言われた場合があるとか、それから買い取りでもって仕入れてあった品物が売れ残ったような場合に、季節品なんかの場合にはそれをバーゲンセールに回すような場合がございます。そういった場合に、買い取りでございますから最初に買い取りの条件は決まっておりますけれども、バーゲンセールにすると今度は値段を落とさなくちゃならない、そうすると落とした値段に合わした仕入れ価格で納入したことにしろというような再仕入れの問題、そういう問題等が挙げられて、やはり問題は現実にあるというように見ております。
○神崎小委員 現実にあることはわかりました。それについてどう処置をしたかということは、また後で聞きます。 次に、通産省の産業政策局では、百貨店や大スーパーに納入したりあるいは取引している業者との取引実態について調査されておるかどうか、これを聞きたいのです。
○織田説明員 お答えいたします。調査いたしておりません。
○神崎小委員 通産省は調査してないのですね。
○織田説明員 個別の場合について話を聞くこと等はありますが、総合的にあるいは体系的に調査しているようなことはございません。
○神崎小委員 調査してないということになれば、これはまた一つの大きな問題になりますから、後で私は具体的な実例を挙げますから、それに基づいて調査をして、そして通産当局として責任のある行政措置をしてほしい、こういうことを要請しながら質問を続けます。 私の調査によりますと、大型店と取引をしているところの中小業者はきわめて不利な取引条件を強いられているという事実が幾つか明らかになっております。たとえば、いまわが国の小売業界のトップ企業、スーパー・ダイエーの場合です。ダイエーは、ある納入業者に対して、その業者の納入額の総額について約一割近く協力金という名で納入を、要求しておる。 たとえば私の聞いたのには、年間百万円ぐらいの金額を天引き的に業者から取り上げておる。ここでなぜ私がある業者ということを言いますかというと、言うとすぐ報復的な手段がいきますから、それは調査の結果で独自にあなたの方の監督当局でやっていただきたいのですが、たとえば言われたことを聞かなかった場合、いままでそこに陳列しておる場合がありますね、われわれはそこまで知らなかったのですが、聞いて驚いたのは、通路のところなんかに置いてあると、消費者が入っていって目につくからわりあい買いやすい。 ところが、向こうの言うとおりに、何百万円天引きされたり値切られたりするような条件を出されたときに異議を言う、これは違う、それだけ天引きされたり値切られると全然採算がとれないからというような形の、しかも消極的に異議を言う、そういうような場合は、すぐ明くる日から陳列されておる物がその場所にない。ずっと奥の方か、すみの方にやられてしまうのですね。そうすると、買い物に入られた方が目につかないからつい買わないということになって、従来までの納入額も、それに応じて売り上げがどかんと落ちてしまう、そういうようなことが具体的にあるのですね。それをまたもとの場所に出してくれなどと言いますと、それなら取引は停止する、こちらの言うことを聞かなかったらあかぬということで、一方的にやめさせられる。先ほど公取さんからも少しそれに似たような答弁がありましたけれども、そういう露骨なことが行われておるのですね。 また逆に、それと同時にやられることは、スーパーそのものの売れ残り商品を無理やりに引き取らされている、買わされているということですね。私の調べた納入業者の問題で言うたら、これは先ほども言うたように、具体的に名前を挙げたり業種を挙げるとすぐわかる問題であって、報復処置をとられるという心配もあるので、たとえばということを前提にして申しますが、たとえばいわゆる雑貨品を納入しておる業者が大量の洋酒を買い取らされておる、しかも外国品の洋酒です。それを持って帰ったって、大量なんだからその人が自分だけで飲む量じゃない、そういうようなことをやられる。 あるいはまた、生鮮食料品などを納入しておる業者が逆に雑貨品を引き取らされる。先ほどバーゲンセールの話もありましたが、こういう一方的な不当なやり方をやっておるのですね。これに対して拒否したり抗議めいたようなことを言いますと、直ちに取引停止を通告してくる。こういうような行為そのものは、明らかに不公正な取引方法として独禁法上の措置がとられるべきである、こういうふうに私は思う。 先ほど公取の方からこれに似たような答弁もございましたが、そういうことがあれば公正取引委員会としてはどういう措置をとるのか、こういうようなやり方は合法的な商取引だというように判断できるのかどうか、しているのかどうか、違うと言うなら、どうこれからしようとするのか、この点についてお答え願いたい。
○後藤説明員 先生のいま御指摘のような商取引の具体的な場面につきまして、問屋さんは何とかしてスーパー等の大きな店でもってたくさんのお客さんに売ってもらいたいという弱みがあるというようなことから、いろいろな一方的な取引条件を強要されるという場合があると思います。ただ、いま先生御指摘のような問題の中で、たとえば協力費なんというものも、これはいろいろな形でもって何か強要されている場合があるようです。広告費を負担しろとか、今度大々的な売り出しをするから、こういう広告を出すので、この広告費のうちの一部を負担しろ。ところが、その広告された商品の中に自分のところの品物は入っていない、それでもおまえのところはずっと取引しているのだからこれも協力しろというような形の協力費というものなんかもございます。 それから、先生がいま御指摘になったような全然関係のないものをつき合いとして買わされるといったような場合、言われた方はやはり取引を続けたいばかりに、やむを得ず泣き寝入りでそれを買っていくというような事例もございまして、これらは具体的なケースについて判断してみなければ、正確な、法律に違反するとかなんとかいうことはなかなか申し上げにくいと思いますけれども、やはり優越した地位を利用して、普通の商売ではないような不利益な条件を相手方に押しつけているという疑いがあろうと思われます。 私どもそういう事例がはっきりいたしますと、これは百貨店なりあるいはまたスーパーなりを呼びまして、そしてできるだけ報復的なことのないようなことを考えまして、慎重に扱わなくてはいけませんので、呼んで、そういうことが事実であればやめさせるというようなことをやっております。ただ、規制すると申しましても、将来の取引がそれによってなくなってしまうというようなことになると、かえって納入業者としても不利益な場合がありますものですから、そこらの扱いは慎重にしなければならぬということでございます。
○神崎小委員 先ほど調査結果を聞きましたときに、いま私が指摘したことに類似する同型の調査結果を発表された。それでいままたこれを私は具体的に事例の一つとして挙げた。そうすると、いまはそれについては、よくわかる、そういうこともあり得るだろう、しかしながら、いろいろな関係もあって慎重にやらなければいけない、こういうことになって、それに対する具体的措置というものは一つもここに出てきていないのです。調査された結果、問題はわかった、問題がわかった時点にどうしたかということがあるわけです。どうしなければならぬかということが残っているわけですね。 私はこういうふうに具体的にダイエーの問題を出した。そういうこともあり得るだろうし、呼んでやらなければならぬが、非常に慎重にやらなければならぬ、こういうことになるのですが、結局調査して答えは出た。それで、そこでストップしておる。こういう事例はあるのだが、これをどうするのだということになったら、それに対しての措置は慎重にやるということになれば、結局このまますっといくだけで、そしてそういうもの、だけは皆さんの方で捕捉しているということで、その捕捉したものに対する対応は慎重にやるということになったら、結果として従来どおり大企業、いわゆる大スーパーその他の地位を利用して中小業者を泣かすということの現状はやはりこのまま続いていくことだというふうに理解しなければしょうがないのですが、何かこれについて抜本的な対策を直ちにおとりになるかどうか、これを聞きたい。 それから同時に、ついでに通産当局に聞きますが、調査をしていない。調査をしていないということになれば、スーパー等は大都市では三千平米、中都市では千五百平米を超えれば届け出制になっております。これはこの問題としては別の異論を持っておりますが、しかし現状はそうだ。そうすると、行政のいわゆる所管事項として該当する、言うたら所管の中に入るわけなんですね。それが正常にやられているかやられてないかということを通産当局が調査をまだしてないということについては、一体どういうことなんだと思うのですが、それを両者から責任ある、納得のいく答弁を出していただきたい。
○後藤説明員 私どもが調査いたしまして、先ほど申し上げたような事例が私どもの方にもわかっておると申し上げました。これは匿名でもって、だから書いてくれということで書いてもらった事例がそういう内容のものでございまして、この際に私どもの方といたしましては、まず百貨店の協会とスーパーの協会がございまして、こういうような実例がなお問屋さんの方からいわば声なき声のような形でもってあるというので、これについては百貨店の特殊指定の適用の問題、一般指定の問題があるのだから、こういうことはないように注意をしてくれ、そういうことを会員によく周知徹底してくれということを申して、一般的な警告をその当時はいたしておりました。 それから、具体的にどこの店で、どういう問屋さんがどういうことがあったということがはっきりいたしますれば、これは私どもの方としてやはりきちんと取り上げて、そしてやめさせるものはやめさせるということにやっております。ただ、この場合、先ほども申しましたように後の取引に影響することでありますので、その問屋さんの方が公取からやってもらうということに対して非常にちゅうちょするような点がございます。それで、そういう場合には、問屋さんの方からこういうことをやれば独禁法に触れるのだから公取に行くぞというような形でもって、中でもってそういうことをやめさせるようにする、そういうようなことなんかもやっております。
○織田説明員 ただいま通産省は調査をしてないのかというお話でございまして、調査をしてないという御答弁を申し上げましたが、大店法の関係で申し上げますと、周辺の中小企業との関係の調整の問題でございますので、それに必要な調査はもちろんいたしておりますが、お示しのような調査につきましては、大店法の問題の外のようなことでございますので、調査をいたしておりません。
○神崎小委員 いまのようなことについては調査をしなさい、するべきであるということを要求しておきますから、自後してもらいたい。 同時に、公取にもう一言言いますが、いま挙げたようなことは不公正取引のカテゴリーの中に入るというふうに認めますか。
○後藤説明員 細かな事例につきましては具体的に実態を見なければわかりませんけれども、いま先生の御指摘になったような点、また私どもの調査したような内容のもの、これは一般的に言いましてやはり不公正取引方法の優越した地位の乱用の問題として規制の対象として考えるべき問題だと、そう思っております。
○神崎小委員 認められたのでそれで結構ですから、ぜひひとつそういうことの起こらないように期待をいたします。 次に、取引上の地位を利用した大手企業の目に余る中小企業いじめは、ダイエーだけではないのです。たとえば西武百貨店の場合もそうです。東京都新宿区に日本モジュールという室内装飾の会社があります。ここは総売り上げの七五%を西武百貨店からの発注を受けて成り立っている会社です。 ところが、西武百貨店が工事代金の未払い分を支払わない。それは一体どういう手口で支払わないかと言えば、最初に工事を注文するのですね。そうして、しばらくしてその工事の変更や追加を口頭で注文する。ところが、そのふえた工事の分については、西武の側は発注した記録伝票や書類を作成しないのです、口頭で言うのだから。だから証拠がないのです。業者、いわゆる日本モジュールですが、これはそういうふうに変更やら追加をされたのですから、やらぬと金がもらえないからやりますよ。そうすると、済んでからは、そうした発注をした覚えはない、契約した以外は、支払い残はないはずだ、こう言って支払わないのですね。ついにことしの三月五日、日本モジュールという会社は一億三千万円の負債を抱えて倒産したのです。いまなお西武百貨店は四千六百万円未払いなんですね。 通産省はこの西武百貨店の行為についてどう考えられるか、これは合法的な行為だというふうに考えられるかどうか、お伺いしたい。
○織田説明員 お答えいたします。 実態がよくわかりませんので判断できませんが、先生がおっしゃるとおりでございましたら問題があると思いますので、実態を調べまして処置したいと思っております。
○神崎小委員 そういう答弁はいつもぼくは失礼だと思うのだ。公の場所なんですよ。公の場所で固有名詞を使って、具体的な数字を挙げて言うているので、でたらめでもなければ思いつきでもないわけだ。推測でもないわけだ。事実を挙げて、会社名も被害者も加害者の名前も挙げておるのですね。もしあなたのおっしゃるとおりであればということは、ぼくに対して失礼だと思うのです。 ぼくは架空のことや推測したようなことは言いませんよ、これが違ったら問題になりますから。そうでしょう。だから、そういうことですか、それなら直ちに一遍点検をして、その上でこういう処置をとります、もしぼくの言っていることと違ったら、あなたがそういうふうに指摘したけれども、調べた結果はこうでした、だからこの点についてはこういたしましたというように、後日私の方へ反論されたり、あるいは通知されて結構だと思うのですが、委員会で言うと、大概そちら側は、もしそうであればと言う。そういうことになると、もしそうでない場合もあるということにもなるわけだね。もうちょっと質問者やら、国民を代表して物を言っている者に対して、まじめに取り上げて、積極的な処置と方法をここでやはり確約されるべきだ。 言うている者が、最前言うように、でたらめでもなければ、相当資料もとり、研究もし、あるいは被害者の言うていることだけを真に受けてやっているものでもなければ、いろいろ点検した結果、きょうはこういう流通小委員会だからここで聞こうという形にしているのでしょう。だから、このことが調べてもしあなたの言うているとおりだったら善処しますとかなんとかいまおっしゃったが、これは事実です。どうしますか。
○織田説明員 言葉が不足いたしまして失礼いたしましたかもしれませんが、私が申し述べましたのは、ほかにもいろいろな事情があろうかという気を持ちましたものでございますから、それらのほかの事情もいろいろ聞きまして、結論的に先生のおっしゃるようなことでございましたら処置いたしますと申し上げたのでございますが、述べました趣旨は先生のおっしゃるとおりでございます。
○神崎小委員 どういう処置をとるのですか。
○織田説明員 その点はもうちょっと調べてみないと、どういう処置ということはここではちょっと申し上げにくうございますが……。
○神崎小委員 そうしたら、これも先ほど言うたように、こういうことがもしそのとおりであれば不当行為である、そういうふうに認めますね。
○織田説明員 不当行為の問題は、公正取引委員会の方で御判断をいただきたいというように思いますが……。
○神崎小委員 では、公正取引委員会の方で……。
○後藤説明員 いまのお話だけではどうも直ちに不公正取引方法の問題として考える問題かどうか、普通のただ民事上の争いの内容であるかもしれませんので、直ちに不公正の取引方法のどれに当たるというようなことはちょっとお答えいたしかねます。 ただ、先生のいまのお話を伺っておりまして、もしもこれは下請取引というような関係が判断されますと、下請取引の場合には、下請取引法でもって下請取引の内容、行為の類型を決めてございます。もしもそれに該当するような取引であった、その過程に起きた問題であるということになりますと、たとえば取引についての書面の交付の問題とかそういう問題がございますので、いまの書面はないとか口頭であったとかいうような問題は、そういう面からあるいは問題をほぐしていく手がかりがあるかもしれませんけれども、ただ、果たしてこれが下請取引に当たるものかどうかという点が私どもの方ではいまのところわかりませんので……。
○神崎小委員 具体的に、三月五日に日本モジュールという会社は一億三千万円の負債を抱えて倒産した。西武百貨店にはまだ四千六百万円払ってもらうべきものがあるのに、口頭で言うたから、初めの契約には載ってないから、そんなことは言うてないと言って払わない。そういうようなことから、いろいろここの事業そのものがうまくいかぬようになって、ついに倒産をしている。これも最前のスーパーと同じように、常にこういう形でやられているということですね。 仮にこれが口頭で変更だとか追加だとか言われたときに、改めて契約書を書いてくれと言えるような立場にないというところが問題なんですね。そんなことを言うたらもう後から仕事をくれないとかいうようなことになるから、ついそのままやっていく。そうすると、追加されたのですから材料も要るし、工賃も高くついているし、日数もかかるのですから、どうせ初めの契約よりもトータルは大きくなりますね。そうして、その請求書を出しますと、初めに契約したとおり払いますが、それ以上のことは知らない、こう言われる。そこで、だれそれさんがこうおっしゃったから、こういうふうに追加しました、だからこうなりましたと言うた場合は、じゃその契約した証拠を持ってこい、こう言われると、ないですからね、口頭で言われたのだから。 審議官、こんなことはよくあるのですよ。こういうようなときに、常に通産当局は中小企業とかあるいは下請企業とかというものを守る、あるいは育成するというような立場から見ても、調査しておりませんと言うのだからこれから調査してもらわなければいかぬけれども、こういうようなことが現状だということの認識に基づいて、そういうことが巷間行われているということについては、通産当局としていいことだとかよくないことだとか、どっち側にこれは判定をなされますか、このことが事実であれば。事実なんだけれども、あなたの方に譲って、調べた結果ということにしてもいいですよ。こんなことはあっていいことですか、よくないことですか。
○織田説明員 よくないことだと思います。
○神崎小委員 よくないことだということを認められたのだから、すぐ対応していただけると思いますが、私は、これはもう商業道徳上からも許すことのできない行為だと考えます。現実には取引停止を恐れて、最前から言うように、数多くの中小業者がこのような不当、不法な取引条件を強制されながら、その事実を公正取引委などに通告できずにいるというような現状ですよ、あなたがさっきおっしゃったように。大スーパーなどの数少ない特売商品も、このように中小業者を犠牲にした仕入れ価格、具体的には仕入れ原価の引き下げという形でやられておる。 したがって、私は、公取と通産当局は、第一に、すべての大手小売業者に対して、こうした不法、不当な行為を即刻取りやめるように通達を出すなどの行政措置を速やかに行ってほしい、こういうふうに思います。第二には、改めて実態調査を行うこと、やっておりませんというようなことは許されないのです。第三に、違法行為及びその疑いのある行為に対して厳格に処分し、かつ、有効な改善の措置をとること、以上三点の措置を緊急に講ずべきであると私は思うのです。またそうやってほしいと思うのですが、それについて両者から御答弁を願いたい。
○後藤説明員 公取といたしましては、先生の御趣旨のような方針でもって従来もやっておると思いますが、今後もなお、不公正取引方法という形でもって法律上禁止されておる行為でございますので、そういうことのないようにということを一般的にも前にも警告いたしておりますけれども、また改めてそういう趣旨を徹底さして、そういうことのないようにいたしまして、もしもそういうことが具体的な問題として入ってきた場合におきましては、十分法律の趣旨に照らしましてそういうことをやめさせるようにやりたい、そう思っております。
○織田説明員 法律の問題、所管の問題、その他いろいろありますので、また歯切れが悪くて申しわけないのでございますが、御趣旨の方向で検討さしていただきます。
○神崎小委員 検討にも二通りあると思うのです。やるように検討するのですか、聞かないように検討するのですか。やるように検討してくれますか。
○織田説明員 やらないように検討するというようなことはとても考えられませんで、やる方向で検討いたします。
○神崎小委員 では、やるように検討してください。もしやらなかったら、また改めて追及するということにして、やられるということを期待して次に進みます。 次に、問題を変えて伺います。 通産省は最近、大規模小売店舗法の運用について専門委員会をつくって見直しをする方針を決めたと聞きますが、こういう方針を決めた理由は何なのか、まずこの点をお答え願いたい。
○織田説明員 審査の指針につきまして検討したいということで、いまの御趣旨のようなことを考えておるわけでございます。
○神崎小委員 まだなにですから、余り厳しく言うてもなんだと思いますけれども、いま言われていること、ちょっとわからないのです。審査の何を検討——課長さんがやっていいですよ。
○山本説明員 大店法につきましては、施行後二年数ヵ月たちまして、各地でいろいろ調整のケースも積み重なってきたわけでございます。他方、商調協で審査をお願いしておるわけでございますが、何か客観的な審査基準を示してほしいという御要望もかなり強く出ております。従来私どもは、北は北海道、南は沖繩まで全国各地各様の事情にあり、進出する店の様態も各種各様な小売問題につきまして、統一的、客観的な基準というものをつくるのは著しく困難であるというふうに考えておりましたが、幸いに、先ほど申しましたように判例的なケースも大分たまってまいりましたし、学者先聖のこれに関する論文なども幾つも出てまいりましたので、その辺を参考にしながら、審査の基準というびっしりしたものはとてもできないと思いますが、商調協のメンバーの方が審査をするにつきましてよりどころとなるような、審査の指標とでもいうようなものをつくりたいと思っております。それで、その関係の専門家の方々にお集まりを願いましてその準備を進めたいと考えているところでございます。
○神崎小委員 大きく報道もされているのですが、大店法の運用を見直すということは、現在の状態が見直さなければならぬような状態であるということが基礎になり、前提になって、こういう専門委員会をおつくりになって見直しを検討されることになっているということですね。そうですね。
○織田説明員 運用面についていろいろ問題がございますので、そういう点の見直しを含めて検討しようということでございます。
○神崎小委員 そうですね。そうすると、現在のものが当初思っていたようにうまく行っておらぬということの結果として、見直しという問題が日程に上ってきたということだというように解釈いたします。また、そのとおりだと思います。 まさに大規模小売店舗法は、わが党が当初からずっと一貫して指摘いたしておりますように大スーパーの進出ラッシュを招きました。しかし、この法律の運用もまた大きな問題となりました。そこで見直し論も出ているのでしょうが、たとえば昨年の秋、仙台市のジャスコの進出の際、他の入居者との共用部分の通路を店舗面積に含むのか含まないのかをめぐって数ヵ月間トラブルが続きました。最終的には含むことで決着がついております。その際、正式にこの点の統一解釈を通産省が打ち出すことが約束されておりますが、この際、当局の正式の見解を伺っておきたいと思うのです。これについて通産省は統一解釈を出すということを約束されたですね。結果はどうなったのですか。
○織田説明員 共用部分についての基本的な考え方は、具体的には、二以上の異なる入居者が相対している部分及び二以上の入居者がいる階の出入り口、階段、エレベーター、エスカレーター、便所等の周辺の部分は共用部分に該当するが、同一の小売業者の相対する売り場間の通路等は共用部分には含まないものと考えている。なお、大規模小売店舗内の現実の店舗の配置にはさまざまな態様のものがあるので、個々の場合についての届け出に係る共用部分が適当であるかどうかの具体的な判断は商調協の場において行うよう、通産局を通じて商工会議所等を指導し、周知徹底を図るということで基本的な考え方を持っているのでございます。
○神崎小委員 これは五十一年四月末までにそういうことで地元の主張どおりに削減するというように報道されているのですが、四月末にはそういうふうにきちっとなりましたか。
○山本説明員 お答えいたします。 仙台の商調協の結論によりまして、この暫定措置は九月末まで延長されることになっておりますので、九月末までには解決すると思っております。
○神崎小委員 四月が九月になった……。
○山本説明員 はい。
○神崎小委員 では、当事者の要求しているとおりにひとつ聞き入れて、その主張が通るように指導してもらいたいと思います。 そこで、大スーパーなどの進出の調整について、現地の商調協の結論を尊重するのだ、つまり国が口出しするのではなくて現地民主主義だ、こう言われてきました。今回の運用の見直しについても、いわゆる調整基準は出せない、調整の参考資料的な指針のようなものはつくれないか、こういうような考え方のようですが、それに間違いないのですか。
○山本説明員 科学的、客観的な、非常にぴっしりいたしました調整の基準でございますね、算式のようなもので明示されるような、びっしりした統一的な調整基準をつくることは著しく困難だろうと思っております。ただし、私が先ほど申し上げましたのは、従来の判例なり学者先生の諸論文なりがすでに相当たまっておりますので、それらを整理して、調整に当たってはどういうような問題について注意を払い、似たような場所ではどういうような調整の前例があるかというようなことを整理して、調整の指針、かなり幅のあるものでございますが、一応の参考になる調整の指針的なものの作成を今後鋭意進めてまいりたいというお答えをしたわけでございます。ですから、調整のはっきりした基準的なものをつくるのは著しく困難である。そこまでいかないけれども、調整の一応の参考となるような、指針とでも申しますようなものはつくるべく努力をいたしたいと考えておる次第でございます。
○神崎小委員 つまり、大スーパーの進出について、その適否の判断については、現地に主に判断をゆだねるのだ、それ以外に画一的な基準など作成できないという考え方のようですね。にもかかわらず、大型店進出の届け先が通産大臣となっているのはおかしいのではないかと私は思うのです。したがって、わが党はすでにそういう立場からも、これについては都道府県知事に届け出るというふうにして、しかもその進出の適否を民主的に審議して、都道府県知事が認可とかあるいは不認可とかという判断を下すというふうにする、こういう改正案を提出しているわけなんですが、政府の現地民主主義のたてまえからいっても現行法は当然改正しなければならない、またその必要がある、こう思います。今回の見直し、あるいは小委員会の検討の結果によって法改正もあり得る、こういうふうに判断をしておられるのかどうか、最終的にこれはどういうふうに考えられるか、お伺いします。
○織田説明員 ただいま御質問のありました問題でございますが、大規模小売店舗法に基づく具体的な調整に当たりましては、商圏の広さ、商業施設の配置、中小小売商の状況、消費者の意見等を検討いたしまして、類似都市の状況を勘案しながら地元の実態に即して結論を得ることとしております。これらの事項が地域に応じてきわめて多種多様であるため、地元の商工会議所等に設けられております商業活動調整協議会における審議結果を十分尊重いたしまして、地元の実態に即して調整を行うこととしている次第でございます。 お示しのありました知事への権限委任でございますが、地元での話し合いが整わなかった場合は通産大臣が勧告、命令を行うこととしておりますが、この場合、通産大臣は各地の調整の均衡、行政運営の一体性、整合性に配慮いたしましてこれを行うこととしているわけでございます。この法律の運用に当たっては一体性、整合性を保持する必要があるので、この権限につきましては都道府県知事に委任することは適当でないというふうに考えておりまして、先ほどの委員会におきましてはこの問題は検討されないものというふうに考えております。 なお、地方自治体の意見でございますが、大店法における届け出がありました場合、運用上届け出がなされた場合は、当該大規模店舗の所在する都道府県の知事に届け出書の写しを送付するとともに、関係市町村への通知依頼を行うこととしておりまして、商調協には地方公共団体の職員が参与として参加しておりますので、調整過程でその意見は十分反映される仕組みになっているものというふうに考えております。
○神崎小委員 審議官は交代しておられるので、こちら側が聞きたいことは何を聞くのですか、大体こういうことを聞きますと言うと、そういう答弁書をおつくりになってお読みになっているから、かみ合わないのです。先ほどからやりとりしているときに、その書いたものを読まぬときの答弁と、いま読んだ答弁とはころっと変わってくる。だからどうもやりにくいのです。 とにかく届け出は通産大臣だ。この届け出制自体に私どもは反対していますけれども、とにかくいまのところは届け出書は通産大臣だ。ところが、問題が起こった場合は下に任せておく。現地民主主義だと言う。ところが、下のことは一つもわかっておらぬ。調査もしていないのですよ。何か起こっておるということはわかっているのだ。これだけ問題が起こっておったら、現行法に対しては見直しをしなければならぬといって特別委員会までつくって、いま見直しに対して検討するというような事態が起きているのです。そういう現象的な問題がいろいろ起こるということは、この法案そのものが不備であり、いわゆる現実的でない。最前から挙げたように、大きなスーパーは横暴なことをやって、小さな者は全部あらゆる形で泣き寝入りをし、せめてそこに納めた者も、先ほどから挙げているような形でやられていく、前の商店街はつぶれていく。これはきわめてよくない法律だから見直さなければならぬとか、手入れをしなければならぬということになっている。 問題が出てきたら商調協に任すのだ、国はくちばしを入れないのだ、それならば一番よく事情を知っている都道府県知事とか市長さんに認可権とかあるいは届け出制の形を持たせばいいじゃないか。権利だけ通産大臣が持っておって、後で問題が起こったら全部現地だ。言葉はいいですよ、現地民主主義というのだから。その現地民主主義が非民主主義的にやられているから問題が起こってくるので、特別委員会をつくったり、再検討したり、見直さなければならぬのでしょう。そうしたら、もっとより具体的に知りたかったら、特に中小商工業者を守るという立場からいく当局なら、見直すどころじゃなしに、抜本的にそういう形に改革していく、こういうようなことにならなければならぬ。 先ほどから挙げた問題については、一つ一つ、それはそうだ、あなたの言うとおりだから、ひとつ検討もし、前向きに通達もすぐ出すようにいたします、こう言って答弁をされるのですが、いまの答弁を聞いておったら、現状はまことにスムーズにいって何ら支障のないようなことをいまお読みになったのですが、それだったら最前からの答弁とまた食い違ってくるわけです。だから、問題は、現実的に現在の法では不十分だ、見直さなければならぬところへきておるのだ、特別委員会までやって、それに対して見直しの検討を進めておるのだ、こういうような現状だから、意見としてはよくわかった、現状に沿った意見である、だから、内部でそういう委員会等で見直しという問題についても検討を深めていって、そしてより具体的に中小商工業者の人たちの被害やら、営業と権利が阻害されるような現状を改善していくように検討をしたい、こういうふうに、ひとつ原稿なしで答弁していただけませんか。
○織田説明員 原稿なしで答弁いたしましても大体同じになるかと思いますが、行政の整合性、一体性ということを考えますと、やはりこの権限は通産大臣が持っておりまして、地方民主主義という観点から言えば通産局に権限を委任し、また各商工会議所の商調協で実態的に審査するというのが非常にいい制度のように思えまして、現時点においては見直していくことは必要ではないのではないかというふうに考えております。
○神崎小委員 また君は逆戻りした。それだったら、何で小委員会をこしらえて見直しのための検討を深めていると言うのだ。通産大臣が適切だというのだったら、通産大臣がそういう形で権限を持っておるのだったら、その通産大臣が万全を期するように日常具体的な調査もしなければならぬし、そういうようなものが起こらぬように点検もしなければならぬし、行政指導もしなければならぬが、調査も何もやっておらぬと言うておいて、そういうことが起こるから、こういうことになるのだということを言っておるのです。だから、よく私の言っている意図を聞いてもらって、そういうふうにひとつ検討するということにしなかったら、最前からの答弁は、一貫性が最後になってまた矛盾を来していますよ。 だから、そういうことも指摘したような問題があるのだから、そういう形であなたの方も特別委員会をやって見直しのための検討を進めておるのだから、いろいろなところで報道もされ、先ほども認められたのだから、そういうふうにしていくと言われたらいいでしょう。原稿なしでも同じことでございますと言うのだったら、もう一遍また、委員長にもお願いして質問時間を別につくってもらってひとつ質問をやり直さなければ、君、一貫せぬじゃないか。検討するなら検討すると言うなら、こちらも前向きに検討してもらおうと思ってやめますけれども、いまのが全部いいのだと言うのなら、何のために小委員会をつくって見直しをやったりいろいろなことをしなければならないのか、調査も、あなたの言うようにいままでは調査しなかったけれども、そういうことがあるの、だったら調査もいたしますと、こう言うたから、ぼくはそこでやってくれるのだろうということを期待しながら質問を続けてきたのだ。 しかしながら、それを具体的にもっとよくしようと思えば、都道府県知事で、あるいは一番実情を知った周囲の人たちの意見が一番それは手近であって、行政もスムーズにいくのだということを提起しておるわけだ。そんなもの全部あきません、やっぱりいまやっているのが一番よろしいと言うのだったら、いままで何もここの過程でそういうことをする必要はないじゃないか、また、こんな問題も起こらない。一言あってしかるべきですね。
○織田説明員 私の理解しているところでは、今回の見直しは運用上の見直しということで考えておりまして、ただいま先生がお示しになりましたのは権限を移す法律上の問題でございますので、ただいま考えている運用上の問題の外というふうに考えておりますので、先ほどのようなお答えを申し上げたわけでございます。
○神崎小委員 もう一言。 運用上であろうがどんな方法であろうが、うまくいかぬから見直しをしなければならぬということになるのであって、運用上うまくいかぬから見直しをしなければいかぬところに来ておるということは、本体そのものを現実上見直さなければならないようなことが起こっている。だからそういうことになっているの、だ。いま、あなたもまだ余りわかっておらぬからということを前提で答弁をされておって、それで言うことだけは書いたとおりきちっと言う。わからなかったら、じっくり研究させてくれとか言うたらいいでしょう。だけれども、あなたの言うていることとこれとは違って、運用上の問題と言うが、運用上であろうが基本問題であろうが、うまくいっておらぬから見直しをやるために小委員会をやるのだから、同じことなんですよ、みんなうまいこといっておったら、そんなことせぬでいいのだから。 問題は、運用上に問題がある。運用上に問題があるかち、こういうことをやりなさい、このままいったらこういうことになりますよということを言っているのですね。そうでしょう。研究しますか。
○織田説明員 私の不勉強の点は先生の御指摘のとおりでございまして、また勉強いたしまして答弁をさせていただきます。
○神崎小委員 まだ時間は残っておるけれども、もっと勉強してから答弁するというたら、先ほどから答弁したことはみんなどうなるのか。いままでの答弁は前半は勉強された答弁で、後半の基本問題だけはもう一回勉強させてもらった上で答弁するというふうに、ひとつ言い直してください。そうしないと、ぼくは引っ込めない。
○織田説明員 最後の点も含めまして、全部勉強して答弁申し上げたつもりでございましたが、先生から最後の点についておまえは不勉強だというお話がありましたので、勉強いたしまして最後の点については答弁させていただきますということでございます。
○神崎小委員 それじゃよろしい。
○安田小委員長 近江巳記夫君。
○近江小委員 きょうは流通小委員会でございます。そういうことで、大規模小売店舗の問題に関しまして御質問を申し上げたい、このように思うわけでございます。 まず、初めにお伺いしたいことは、この大規模小売店舗の進出の問題であります。いろいろとマスコミ等にも報道されておりますが、たとえば熊本にダイエーが進出をする。これは熊本市でございますが、四万四千平方メートル。あるいは大阪の寝屋川に非常に大規模なダイエーの計画もあるというように、全国各地でそうした進出が計画されておるようでございます。そこで、全国各地におきまして適正規模をはるかに超える申請がされておるということを聞いておるわけですが、その現状の報告と、それからまた、その現状についてどのように認識をされておるか、この問題につきまして一番最初にお伺いしたいと思います。
○織田説明員 大店法は、従来ありました百貨店業法を改正というよりも、法形式的に申し上げますと廃止いたしまして、新しい法律をつくったわけでございますが、それが施行されましたのが四十九年の三月でございまして、自来二年半を経過いたしておりますが、その問いろいろ問題が起きておりまして、中には当初予想しなかったような問題もございますし、予想はしていたけれども量的にそれを上回っているというような問題もございまして、いろいろ運用上の問題も検討しなければいけないというふうに思っておる面も多々あります。いま先生がお示しになりましたような問題もそういうふうな問題の一つではないかと考えておりまして、その解決処理には格段の努力をしなければいけないというふうに考えております。
○近江小委員 課長にお伺いしたいと思いますが、いま全国でどのぐらいの規模のそうした計画なり申請があるわけですか。
○山本説明員 大店法が施行になりましたときにすでにあったものが、この法律に基づきまして届け出をしてまいりましたのが千六百八十件でございます。その後、本年の二月二十九日現在、つまり約二年間に新設の届け出が出てまいりましたのが六百四十三件、計二千三百二十三件の届け出が出ております。 今後計画されておりますものについては、非常に断片的にしか私どもも把握をしておりませんので、将来の計画ということにつきましては、明確な数字はお答えできない現状にございます。
○近江小委員 この適正規模という点からいきますと、何らかの規模というものは政府で考えておられると思うのですね。二年間で六百四十三件、これは非常に急ピッチでそうした新設が進んでおるように思うわけですが、適正規模という点におきましてこうした現状はどういうようにお考えなんですか。非常に急ピッチで進んでおるとか、これは何とか少し業界にも指導をして抑制をしなければいかぬとか、何らかのそういうお考えを持っておられると思うのですが、その点はいかがですか。
○山本説明員 確かに法施行後二年間で六百四十三件という件数でございますが、大店法という法律の一つの特色は、消費者の利益を配慮しつつという消費者の利益と、それから大型店進出に伴う周辺の小売業者の営業機会の保護という二つの面を考えなければいけないという法律の趣旨であろうかと私どもは理解しております。したがいまして、大規模小売店舗に進出意欲があるということは、やはりそれぞれ地方の消費者にとりまして大規模店舗に対する需要もあると考えられるわけでございまして、私どもが幾つでなければならないというふうに数を専権的に規定することはできなかろうと思っておる次第でございます。
○近江小委員 それから、この基準面積ですが、千五百平米、政令指定都市の場合は三千平米、こうなっておりますが、若干下回ってすれすれで出してくるというケースが非常に多いように聞いておるわけですが、これについては現状をつかんでおられますか。そのすれすれの程度の店舗は、大体どのぐらいのテンポで進んでおるのですか。
○山本説明員 ただいま手元に持ってまいりませんでしたが、チェーンストア協会というスーパーの協会がございまして、その協会のメンバーの店舗の一覧表はできておりますので、基準面積以下、つまり法律上届け出を必要としない範囲のものについても件数がわかっております。ただし、その会員以外の店舗の実情につきましては、残念ながら届け出の義務がないものですから正確な数字を把握しておりません。
○近江小委員 これは後で質問いたしますが、いわゆる基準面積を下げてもらいたいという要望が非常に強いわけですよね。そういう点からいきますと、届け出がないからということで実情がわからない、こういうことではどうしようもないと思うのですね。やはりすれすれで出してきておるというところが非常に多いわけです。 ですから、そうした現状の把握ということについては、地方通産局なり商工会議所あるいは商工会、各地方自治体等にもお願いして、そうしたすれすれで出してきておる店舗というものは大体どの程度あるか、また、それが小売業等に対しましてどういう影響をなしておるか、こういう実態というものはやはり常に把握しておく必要があるのではないかと思うのですよ。今後そういうことをしますか。これは、正確な数値というものはなかなかっかみがたいと思うのです。だけれども、少なくとも実態の概要というものはその気になればつかめると思うのですよ。そういうことを野放しにしていくということは、小規模企業というものについて政府は力を入れておるとこの国会答弁でも毎回やっておるのですが、そういう点はやはり少し横着だと思うのですよ。今後そういうことをやりますか。
○山本説明員 これは全国一斉の実態調査というのは非常に大変でございまして、先ほども申し上げましたように、スーパー協会の会員につきましてはわかっておりますので、それでほぼ全体の大勢が掌握できるのではないかと考えております。
○近江小委員 だから、既存のそういう協会だけを通じて事情を把握していく、それも実情把握の一端かもしれませんが、やはりもっと主体的に、そういう地方通産局等もあるわけですし、商工会議所、商工会等も活用してのそうした実態の把握ということが大切だと思うのです。それは一遍政府部内でよく検討なさってやっていただきたいと思うのですが、やりますか、その返事だけひとつ。
○織田説明員 御趣旨の方向で検討したいと思います。
○近江小委員 この閉会中に、当商工委員会としましても二班に分かれて視察にも行ったわけであります。その際、やはり各地でこの大規模店舗の問題は非常に大きな地方の問題としていろいろと陳情も受けたわけであります。そうした陳情を受けました中で、何点かお聞きしたいと思うのです。 一つは、商調協等で審議する際の判断基準、たとえば商圏の範囲であるとか、大型店の売り場面積一平米当たりの消費人口等、こうした何らかの判断基準というもの、もう法律施行後二年たっておるわけですから、ある程度の指針というものは速やかに出さなければならない時点に来ておるのじゃないかと思うのです。こういうことは作業をやっていますか。どの程度進んでいますか。いつごろ発表しますか。
○山本説明員 先生御指摘のとおり、商調協の審査に当たりましての何らかの指針をという要望がきわめて強うございまして、私どものこれに対する考え方は、北は北海道、南は沖繩まで、各地各様の業態にある小売業との調整を統一的な基準で処理するというのは著しく困難で、基準的なものはつくれないというのが従来の考えでございましたが、非常に御要望があることと、幸いに法律発足後二年数ヵ月たちましてかなりの判例的なケースもたまっており、各学者方もこれについてのお考え方の論文などを出しておられますので、その辺を整理いたしまして何らかの運用の指針をまとめ上げたいということで、秋ぐらいからそのための委員会のようなものを発足させて鋭意検討を進めたいと思っております。したがいまして、現在のところはまだその委員会は発足しておりません。
○近江小委員 それは秋ぐらいから発足させて、一応めどとしてどのくらいかけるのですか。秋から発足して、何年かかるのですか。
○山本説明員 これは先ほども申し上げましたように非常にむずかしい問題でございますので、私ども、現在期間のはっきりした成案は持っておりませんが、できれば来年度いっぱいぐらいで成案を得たいと思っております。もっとも、その途中で中間的にでも利用できるものがまとまれば、それは逐次関係のところへ流しまして御参考に供したいと思っております。
○近江小委員 来年いっぱいというのは非常に長過ぎると思いますよ。悠長だと思いますね。それはひとつまたよく検討なさって、いろいろな問題も浮かび上がってきておるわけですから、拙速になってはいけませんけれども、十分ひとつ努力をして、速やかにそうした要望にこたえるようにしていただきたいと思います。これは要望しておきます。 それから、店舗面積千五百平米、これは法律第三条のところですが、いわゆる基準面積すれすれに出してくる、こういうところは全く届け出も要らぬわけですから野放しなんですね。そこで、そういうすれすれで出してくるようなところに対してのいわゆる適切な調整措置といいますか、そういうことを考えているか、あるいはこの基準面積というものをもっと下げるか、その辺の問題についてはどういうようにお考えですか。
○織田説明員 初めに、基準面積を下げることにつきましては、法施行以来二年半でございますこともありまして、もうしばらく運用の実情を見てみたいと思いますが、ただ、基準面積以下のものにつきましても行政指導を行うという附帯決議の趣旨もございますので、そういう方向で今後行政指導をもっと強めていきたいというふうに考えております。
○近江小委員 そうすると、一番最初の質問に入るわけですが、その辺の事情というものをあなた方は的確に把握しておらぬわけですから、今後そういう行政指導もやりますと言ったって、非常にこれは抽象的な話にもなってくるわけですよね。その点、どうなんですか。
○織田説明員 御趣旨のようなことで全部把握できているのが一番いいかと思いますが、ただいまのところは、申し出があったものにつきまして行政指導を行うというふうな考えでおります。
○近江小委員 行政指導をするといっても、これは実際、根拠といいますか、それは非常にむずかしいわけでしょう。だから、やはり法律施行後二年以上経過しておるわけで、かなりの問題点が浮かび上がってきているわけですから、この基準面積を下げるとか、やはりそういう思い切った措置を今後考えていかなければいけないのじゃないか、こう思うわけですね。その行政指導というのは、本当に自信を持ってやれるのですか。それは課長さんでも結構ですから、どうですか。
○山本説明員 大型店が進出してくる場合には、もちろんこれは小売業でございますから、地元の方々の反感を買うような出方なり営業をしては、かえって自分自身が困るわけでございます。したがいまして、地元の商店なり、あるいは公害の問題等で一般住民の方々から御不満が出ているとすれば、それはやはり進出する方も十分お話し合いに応じまして御納得のいただけるような形で両方が歩み寄るということは、大店側の方にとりましても営業の必要上からも言えることでございまして、そこへ役所が間に入って相互に話し合いの場を与えれば、行政指導というのはかなりの効果が期待できるものだと私ども考えております。
○近江小委員 この届け出をしなくてもいいのは千五百以下ですね。すれすれに出してくる。いまの段階においては、そういう点についての法的な根拠はないわけでしょう。そうすると、行政指導というのは非常にやりにくいわけでしょう、いま、やりますとおっしゃっているけれども。その点、本当に自信を持ってやれるかということを聞いているわけです。
○織田説明員 先ほど申し上げましたように、法律的な点からの調査あるいは届け出書がないものですから、届け出のあった千五百あるいは三千以上のものに比べましては不便な点もありますが、地元の中小小売商業者あるいはそのほかからの苦情といいますか、行政指導をしてもらいたいというような申し出を待ってやるわけでございまして、そういう場合にはまた改めましていろいろ資料をいただき、それに基づいて行政指導をすることになろうかと思います。
○近江小委員 そこで、われわれが聞いておる範囲としては、いわゆる千五百を下げる、そういう法的な裏づけをしてしまえばその点は解決するわけですが、それは今後十分検討していただくということで、ほかに小売商業調整特別措置法というのがありますね、こういう法律にもひっかけてそういうことはできないのですか。この法律にはかかりませんか、どうなんですか。
○山本説明員 御指摘のありました小売商業調整特別措置法は、面積にかかわらず、小売業者とそれ以外の者の紛争につきまして都道府県知事があっせん、調停、勧告を行うことができます。さらに、都道府県知事が自分の勧告で効果が薄いと思った場合には、主務大臣に勧告を依頼することの規定もございますので、そちらの法体系によれば、基準面積以下のものも十分対応できると考えております。
○近江小委員 案外こういう小売の人は、そういう法律のことも全般的にはお知りにならないように思うのですね。いまおっしゃったように、そうしたあっせんなり調整、いろいろできるわけですから、こういうこともいろいろ中小企業庁等を通じてよくPRをなさる必要があると思うのですよ。やはりこういう一つの裏づけがありますと、いまおっしゃった行政指導等もその点は自信を持って乗り出せるのじゃないかと思うのです。そういう点で、一度私も確認の意味でお聞きしたわけですが、ひとつその点は、いま申し上げたように小売の立場等を十分考慮して、全国各地でそういう問題が起きておりますから、努力をしていただきたい、こう思うのです。 それから、新増設に係る届け出に際しまして、商調協において調整した後、建築確認申請を行ってほしい、こういう要望が非常に強いのですね。建物を建ててからそういう商調協にかかってくる。当然その事業者としては、これだけの金もかけてあるし、金利もかかってくる、これは必死になって、できる限り申請の面積でいこうとする。そこに解決すべきところも、やはり利害といいますか、そういうものがぶつかり合ってなかなかうまくいかない。これを、いま私が申し上げたように、建築確認申請を商調協にかけた後やるというようにしていくことが非常に望ましいと思うのですが、この点はいかがですか。
○山本説明員 建築基準法は建築基準法としての目的を持つ法律でございますので、私ども専門家でございませんが、建築基準法に定める一定の技術的な要件が充足されておれば確認をおろさざるを得ないという法体系と聞いております。したがいまして、目的の全く異なります大型店舗法の許可を前提とするよう建築基準法に望むことは、著しく困難だろうと考えております。 それで、私どもが現在実際に行っておりますのは、確かに先生御指摘のように、既成事実として建物ができ、中へはいれる店はそのうちのごく一部であるということであれば、建築主にとっても非常な資本負担になりますし、国民経済的に見ましてもむだな過剰投資になるわけでございますので、私どもが大型店舗側に要請しておりますのは、計画が決まったら一日も早く通産局に話しに来てください、それで地元とは同じく一日も早くその計画の概要を説明して話し合いに入りなさい、法律では三条の申請というのが開店の六ヵ月前までにすればいいことになっておりますが、実際のところはもっとはるかに早い以前に大型店舗側は地元に計画の概要を説明いたしまして、どのくらいの面積、あるいは年間どのくらいの休業日数、営業時間の終わりは何時というようなことを含めて地元側と十分話し合いをいたしまして、このくらいならよかろうという、私ども事前商調協と申しておりますが、事前の商調協などを利用いたしましてお話し合いが詰まったところで、逆にこの法律の三条で申します建物の申請を出してもらうような指導をいたしておりますので、非常にふなれな場合は別といたしまして、かなりあちこちに店を出しているような大型店につきましては、現在、後で建物の使えない部分が著しく出るというようなことはなかろうと思っております。
○近江小委員 そういうことは運用の点で、また行政指導の点で十分浸透も図れるわけですし、いま申し上げたのは、先に建物をつくってしまうと引っ込みがつかないということで、ごり押しで、あらゆる戦略で商調協等からも異論が出ても押し切るためのそういう働きかけが行われておるわけですから、その点はひとつ十分今後、特に大型といいますか、大資本のところだけではなく、さらに中規模のそういうところにもよくその趣旨を徹底されて、その点をスムーズにいくように指導していただきたい、こう思うわけです。 それから、この法律ができますときに、附帯決議をわれわれとしてはっけたわけであります。そこで、いわゆる商調協の組織及び運営については、「消費者、中小小売業者及びその従業員の意見が十分反映されるよう措置すること。」ということをうたっておるのですが、この点、どうなんですか、いろいろ商調協のあり方を聞いてみますと、メンバーというのは限られたメンバーになるわけですから、希望しておりながら入れなかったというような人からは当然意見も出るわけでございますが、この点、公平にできていますか、どうですか。
○山本説明員 非常に全国各地にたくさんある商調協でございますが、私どもとしてはおおむね適正な運用が行われていると確信をいたしております。
○近江小委員 それは答弁としてはそうなるでしょうけれども、ひとつその点、皆さま方も、商工会議所なり商工会なり中小企業庁と常に接触もあるし、当然担当の課、局も折衝があるわけですから、もっと実情を把握されて、こうした附帯決議をつけておるわけでありますから、十分そうした意見が反映されるような公平な商調協にできるようにやっていただきたいと思うのです。 それから、五番目の附帯決議として、「百貨店における派遣店員、不当返品等の不公正な取引方法の規制を厳格に実施するとともに、本法の制定にともない新たに対象となる大規模小売店舗における小売業の不公正取引方法の特殊指定について検討すること。」こういうことをつけているわけですね。御承知のように、こうしたスーパーにつきましては、おとり販売といいますか、目玉で非常に極端に安い物を売って引っ張っていく、そういういろんな商法もやっていることは現実の問題ですから、そういうおとり販売等も含めまして、そうした「不公正取引方法の特殊指定について検討すること。」これが入っておるのですけれども、公正取引委員会としてはどういう検討をされておりますか。
○後藤説明員 スーパーの大規模小売店舗の問題といたしまして独禁法上の問題になりますのは、先生がいま御指摘になりましたような、周辺小売屋さんとの販売の競争の場合、スーパーが普通やりますチラシ広告等でもって目玉商品を非常に安く売る、そのために周りの小売屋さんが困るという問題、この問題は場合によりましては独禁法の不公正な取引方法で不当廉売あるいはおとり廉売という問題で問題になる場合もございまして、余り著しい、周りの小売屋さんが競争できないような、そのために窮地に追い込まれるような安売り競争というものは、いかに安く売るといっても問題だというので、指導して直さした件数が何件かございます。 それから、もう一つ問題になりますのは、大規模小売店舗が、スーパーあるいは百貨店も含めまして、問屋さんに対して非常に力が強いということから、問屋さんに非常に不利益な条件を押しつけるというのが実情であるということで、百貨店の特殊指定というものが昭和二十九年にできておりまして、今度大規模小売店舗法ができまして、スーパー等の大規模小売店舗も同時にこの特殊指定の対象になるということになりますので、この特殊指定を受けるということについて十分まだスーパー等でも認識してないところがございますので、まず売場面積が指定都市の場合三千、地方都市の場合千五百の場合には、大規模小売店舗法の規制と同時に百貨店の特殊指定も受けるのだということを周知徹底させるというごともいたしました。 それから同時に、実態といたしまして、果たしてこの昭和二十九年の特殊指定が現在のスーパー等の競争の実態あるいは力の乱用といったような取引方法の問題に合うかというような実態も問題としてございますので、昨年納入問屋の関係につきまして約三百五十社ほどについて実態を調査いたしまして、その実態につきましてやはり問題のある点がある。そういうことになりますと、いまの特殊指定だけでは間に合わない点がある。したがいまして、一般指定の優越した地位の乱用の規定というものも使わなくてはならないというような問題も問題として出てまいりまして、そこらをどのように運営をうまくやって特殊指定の実効を上げていくかということも検討いたしております。 それと同時に、百貨店あるいはまたスーパーを含めまして、いま申し上げましたようないろいろな競争上の問題がございますので、表示広告競争についての一つのルールを、これは景品表示法の方でもって規制の対象にする方法、あるいはまたいろいろな景品つき販売といったようなものも特殊指定の内容になっておりますので、それらも景品表示法の方の規制の対象として検討する。そういうような問題を現在検討いたしております。
○近江小委員 この点は検討をしていただいておるわけでございますから、さらにひとつ強力にそれを検討していただいて、決まりましたらよく周知徹底をしていただきたい。いままで百貨店の場合ですとそういう点はスーパーに比べますとかなりよく徹底もできたと思うのですが、その点はいままでそういう問題を本委員会におきましても何回か質問もしてきているわけですが、いまだにそういうことがおきまっておりませんし、これは速やかな周知徹底を、また決定をやっていただきたい、このように思います。これは強く要望いたしておきます。 それから、附帯決議の最後につけました「大規模小売店舗の進出により直接影響を受け、事業転換を余儀なくされる中小小売業者に対しては、その円滑な実施を図るため所要資金の融資等特段の配慮を行なうこと。」これは言うならこの方たちは犠牲者ですね。こういうことがあってはならぬわけですが、これについては政府はどう考えていますか。
○織田説明員 中小企業庁の方で、中小公庫で転換関係の資金を融資することにしていると思います。
○近江小委員 こういうこともよく連携をとられて、十分ひとつ配慮していただきたいと思うのです。 それで、全国各地でそうしたトラブル、紛争が起きておるわけでありますが、本法案が通過のときには、われわれも許可制にすればどうかということを非常に言ったわけですね。しかし、いままで全く野放しのそうしたスーパーというものについて、いままで百貨店法しかなかったので、一歩の前進だということで本法律が成立したわけですが、許可制にしていくという考えはお持ちですか。どう考えておられますか。
○織田説明員 非常にむずかしい問題でございますが、許可という場合は許可要件ということが必要でございまして、その許可要件をどうするかということが具体的な問題としては非常にむずかしいと思いますし、また、営業の自由ということから考えますと、現在のような届け出の方が実態に即し、その届け出をいろいろ加工しながらといいますか、いろいろな条件をつけながら届け出制度でうまく運用するという方が実際に適しているのではないかというふうに考えております。
○近江小委員 いまの時点ではそういう答弁があったわけですが、これも一つの非常に大きな課題としてよく政府部内で検討していただきたい。要望いたしておきます。 きょうは他の委員の質問と触れる問題もあるわけでございますが、重なりますし、本委員会も非常におそくなっておりますので、一応これで終わりたいと思いますが、いずれにしても流通という問題は非常に重要な問題でございますし、十分ひとつ関係省庁よく連携をおとりになって——独自だけでいきますとやはりまずい点もあるわけですから、こういうことこそ一番連携が大事だと思います。総力戦で、ひとつ現状のそうした問題点を十分解決できるような、そういう態勢をとっていただきたい、これを特に要望いたしまして、私の質問を終わりたいと思います。
○安田小委員長 本日は、これにて散会いたします。 午後四時四十二分散会