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77回国会衆議院1976/05/11

商工委員会 第9号

発言数
124
登壇者
9
会派数
3
開催日
1976/05/11

会議録

稻村佐近四郎自由民主党

○稻村委員長 これより会議を開きます。  内閣提出、訪問販売等に関する法律案及び石油開発公団法の一部を改正する法律案の両案を議題といたします。  順次、政府より提案理由の説明を聴取いたします。河本通商産業大臣。     —————————————  訪問販売等に関する法律案  石油開発公団法の一部を改正する法律案     〔本号末尾に掲載〕     —————————————

河本敏夫自由民主党通商産業大臣

○河本国務大臣 訪問販売等に関する法律案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。  近年、商品の取引方法は著しく多様化しております。小売販売では、訪問販売及び通信販売が広範に普及しつつありますし、卸売販売では、マルチ商法と一般に呼ばれております連鎖販売取引が増加してきております。これらはいずれも、その取引方法が店頭販売等の通常の商品販売とは著しく異なっており、そのため、販売業者と取引の相手方との間でさまざまなトラブルを引き起こしております。たとえば、訪問販売及び通信販売につきましては、販売条件があいまいになりやすく、また、購入者が十分に検討することなく契約の申し込みを行いがちであるため、後日、解約などをめぐってトラブルを引き起こすことが多く、他方、連鎖販売取引につきましても、多額の出資を伴うものであり、不当な勧誘が行われることが多く、絶えず問題を生じております。  こうした状況にかんがみ、これらの販売取引を公正にし、購入者等が受けることのある損害の防止を図ることにより、購入者等の利益を保護し、あわせて流通の近代化を行うことは、きわめて重要な課題であります。この点に関し、昭和四十九年十二月の産業構造審議会流通部会中間答申におきましても、立法措置を含め所要の措置を講ずることが必要であるとの御意見をいただいております。  この法案は、この答申の趣旨に沿って、訪問販売、通信販売及び連鎖販売取引を公正にし、購入者等の受けることのある損害の防止を図ることを主な内容とするものであります。  次に、この法案の要旨について御説明申し上げます。  まず第一に、訪問販売につきましては、販売姿勢の改善及び取引条件の明確化を図るため、訪問販売を行おうとする販売業者は、相手方に対して、氏名等を明示し、契約内容を明らかにする書面等を交付しなければならないことといたしております。また、その相手方は、四日間は無条件で解約ができることとし、購入者に再考の機会を与えることとしております。  第二に、通信販売につきましては、販売業者は、広告に一定の必要事項を表示しなければならないこととし、後日、送料、返品等をめぐってトラブルが発生することのないようにいたしております。また、前払い式の通信販売を行う場合には、販売業者は、申込者に対し、遅滞なく書面により一定の事項を通知しなければならないこととし、取引が公正かつ確実に行われるようにいたしております。  第三に、連鎖販売取引につきましては、不当な勧誘を防止するため、連鎖販売業の統括者及び勧誘者が勧誘の際に連鎖販売業に関する重要事項について不実を告げる行為等を禁止するとともに、適正を欠く勧誘が引き続き行われるおそれがあるときは、統括者に対し、勧誘の停止または連鎖販売取引の停止を命ずることができることといたしております。  また、取引条件の明確化を図るため、連鎖販売業を行う者は、相手方に対して、契約の締結前に連鎖販売業の概要を記載した書面を交付するとともに、契約の締結後契約内容を明らかにする書面を交付しなければならないことといたしております。  さらに、その相手方は、七日間は無条件で解約ができることとし、再考の機会を与えることといたしております。  以上が、この法案の提案理由及びその要旨であります。  何とぞ、慎重御審議の上、御賛同くださいますようよろしくお願い申し上げます。  次に、石油開発公団法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明いたします。  石油は、わが国の国民生活と国民経済を支える重要なエネルギー源でありますが、そのほとんど全量を輸入に依存しておりますので、わが国にとって、石油の安定供給の確保はきわめて重要な課題であります。  石油の安定供給の確保は、石油産業の健全な発展のもとで、初めて実現し得るものでありますが、わが国の石油産業の現状を見ますと、その経営基盤はきわめて悪化しており、このまま放置すれば、石油の安定供給にも支障を来すおそれが生じております。  このため、政府といたしましては、石油製品の需要動向に見合った石油供給計画の策定や、石油製品価格水準の是正を図るための標準額の設定を行い、量と価格の両面から対策を講じてきたところであります。  しかしながら、わが国の石油産業は、多数企業による過当競争の弊害の発生等構造的な問題を抱えており、石油の安定供給の確保を図るためには、いま申し上げた量及び価格面からの対策に加えて、石油産業の構造改善が図られることが必要であります。  石油産業の構造改善は、石油企業がみずから行うものでありますが、構造改善の必要性に加え、国民経済及び国民生活における役割りなど石油産業の重要性を考慮しますと、政府といたしましても、石油企業が行う構造改善を支援する体制を整えることが必要であると考えております。このため、石油開発公団が構造改善事業に要する資金の出資及び融資を行うこととする次第であります。  今回の石油開発公団の一部を改正する法律案は、以上のような趣旨のもとに、石油開発公団の業務として、新たに石油製品販売業に係る構造改善事業に要する資金の出資及び貸し付けを行う業務を追加することとし、所要の改正を行おうとするものであります。  これは、国内における製品需要の動向や販売面における実態等にかんがみ、まず、石油産業の販売面における構造改善を図ることが肝要であると判断したことによるものであります。  以上、この法律案の提出の理由及びその要旨を御説明申し上げました。  何とぞ、慎重御審議の上、御賛同くださいますようお願い申し上げます。

稻村佐近四郎自由民主党

○稻村委員長 以上で両案についての提案理由の説明は終わりました。  両案に対する質疑は後日に譲ることといたします。      ————◇—————

稻村佐近四郎自由民主党

○稻村委員長 次に、内閣提出、一般電気事業会社及び一般ガス事業会社の社債発行限度に関する特例法案を議題といたします。  これより質疑に入ります。  質疑の申し出がありますので、順次これを許します。渡辺三郎君。

渡辺三郎日本社会党

○渡辺(三)委員 それでは、電気、ガス社債発行限度に関する特例法案について御質問申し上げます。  最初に、この特例法案の中身に関連をしますので、いま北海道電力を初め電力各社から出されております料金改定について、若干御質問をいたしたいと思います。  端的な質問でありますが、この料金の改定申請に対して、いま通産省の査定の作業がどこまで進んでいるか、最初にお伺いしたいと思います。

増田実資源エネルギー庁長官

○増田政府委員 料金申請につきましては、四月五日及び四月八日にそれぞれ二社の申請を受け付けておりまして、直ちにこの申請書の内容につきましてのいわゆる聞き取り調査、並びに特別監査と申しまして、この申請内容につきまして、各会社に出向きまして、その帳簿その他によりまして調査をするという調査をいたしておりますが、これはほぼ完了をいたしておるわけでございます。さらに引き続きまして、電気事業法に基づく公聴会の開催を五月の六日、七日に四社について行っておりますが、ただ、北海道電力につきましては十四日、十五日に公聴会がまだ残っております。そういうことで、この公聴会につきましては、大体十五日で全部が済むということになっております。  審査の方は、ただいま申し上げましたように聞き取り及び特別監査が完了いたしまして、現在各原価項目について厳正なる審査をしておるということでございます。まだこの審査が終わっておりませんので、現在まだ作業中ということでございます。

渡辺三郎日本社会党

○渡辺(三)委員 公聴会が今月の半ばに一応終わる、そしていま進めておる審査の作業が進行する、その後の改定についての結論を出すまでの間の作業準備といいますか、それは何々がありますか。

増田実資源エネルギー庁長官

○増田政府委員 公聴会にありました意見その他を入れまして、審査を進め結論を出すわけでございますが、この作業が、資源エネルギー庁の公益事業部内で一応の数字が出ますと、省内での関係各原局との調整というのを行います。さらに、物価の担当であります経済企画庁に協議をするということになっております。それが済みますと、物価安定政策会議、これは企画庁が主催して開くということで、これにかかるわけでございますが、さらに、それが終了いたしますと物価対策閣僚会議の議を経まして、そして認可の手続に移る、こういうことでございます。

渡辺三郎日本社会党

○渡辺(三)委員 いまの見通しから言って、大体いつごろまでに結論をお出しになるつもりですか。

増田実資源エネルギー庁長官

○増田政府委員 ただいま御説明いたしましたように、企画庁との相談その他いろいろございますが、私どもの方としては、現在の作業の進捗状況その他から言いまして、できれば六月上旬に認可に持っていきたいというふうに考えております。ただ、これは企画庁との相談その他ございますので、まだいまの段階でいつ認可になるということを申し上げる段階ではございませんが、一応めどとしてはいま申し上げたようなことでございます。

渡辺三郎日本社会党

○渡辺(三)委員 次に、経済企画庁の方にお伺いをいたしますが、いま出ておるのは四社の改定申請なわけですが、今度のこの値上げによる物価への影響をどのように経企庁の方では考えていられますか、具体的に試算したものがあればそれを明らかにしてもらいたいと思いますが、もしなければ、大体今度の改定の申請を前提として、物価への影響はどの程度考えられるか、その点を明らかにしてもらいたい。

喜多村治雄経済企画庁物価局長

○喜多村政府委員 ただいま申請が出されております電力四社の申請額がそのまま認可されたと仮定いたしましての、非常に一般的な計算でございますけれども、そう仮定いたしました場合の消費者物価への影響は、〇・一一程度引き上げる七のと考えられます。

渡辺三郎日本社会党

○渡辺(三)委員 いま局長のおっしゃったのは、全国消費者物価指数だと思うのです。いま出ておりますのは、具体的には北海道、東北、それから北陸、九州、この四社になるわけですが、たとえば北海道、それから東北、これらそれぞれの地方における物価への影響は具体的にどの程度ですか。

喜多村治雄経済企画庁物価局長

○喜多村政府委員 これも十分厳密な計算をしているわけではございませんけれども、それぞれの地方に対して〇・五程度影響するものと考えられます。

渡辺三郎日本社会党

○渡辺(三)委員 これからその他の電力五社が早晩改定の申請をやるのではないか、こういうふうに言われておりますし、いま具体的に値上げの申請をしております四社に係る地方への物価のはね返りを考えてみますと、決して少ないウエートではないと思うわけでございます。そのほかに、今回の料金改定に伴って、便乗値上げあるいは関連値上げ、こういったものについての分析はどのようになさっておりますか。

喜多村治雄経済企画庁物価局長

○喜多村政府委員 ただいま申し上げました数字は、確かに直接的にCPIを引き上げる数字でございます。そのほかに関連の引き上げ部分もあるかもしれませんけれども、それについての計算はいたしておりません。

渡辺三郎日本社会党

○渡辺(三)委員 それでは、これは通産省にお聞きをしますが、いま申し上げました質問と関連をして、たとえば電気料金の改定で特に影響を大きく受けるだろう、こういうふうに言われている業界、たとえばアルミ精錬であるとか、あるいは電炉業界、あるいは苛性ソーダ、セメント、つい最近は繊維関係も、中小零細企業が非常に多いということから、これに対しての陳情が通産省に行われたというふうに聞いておるわけですが、いま申し上げましたような幾つかの業界、これは今度の料金の改定申請に伴ってどのような製品に対する影響が出てくるか、その辺は通産省も十分に慎重に検討なさっておると思うのですが、その内容をひとつ明らかにしてもらいたいと思います。

増田実資源エネルギー庁長官

○増田政府委員 今回の電力値上げが幾らで認可されるか、まだこれは現在審査中でございますが、電力料金が上がることによりまして、ただいま御指摘がありましたように、たとえばアルミ、それから亜鉛精錬、それからソーダ、その他各業種に対しましては電力費というものがそれだけ上がるわけでございますが、ただ、これにつきましてはそれぞれの業界で事情が違います。  たとえばアルミにつきましては大体トン当たり一万五千キロワットアワーというものを消費するわけでございまして、特にアルミが、よく言われますように電力のかん詰めということになっておりますが、ただ、アルミの精錬におきまして、いわゆる買電、つまり九電力から買います電力量というものは大体二割前後になるわけでございます。そういうことから言いますと、いわゆる自家発あるいは共同火力から供給を受けるものと、それからいまの買電の影響というものと切り離して考えなければならないわけでございます。それからまた、今回、これから結論を出すわけでございますが、特に負荷率の調整その他を行いましたときの特約料金というもので若干調整をいたしたいということで考えております。そういうことで、いま申し上げました一万五千キロワットアワーが、直ちに値上げ率がかかるということではございません。  これらの影響というものは、非常にいろいろなファクターが絡み合っております。ただ、影響があるということは、これは相当な影響を受けざるを得ないような状況にありますが、現在料金の査定というものの数字も出ておりませんので、それぞれ何%とかあるいは何円ということでは、かっちり計算はまだできておりません。

渡辺三郎日本社会党

○渡辺(三)委員 経企庁の物価局長にちょっとお伺いをしたいと思いますが、この値上げをめぐって世上いろいろ言われておるわけでありますけれども、当面は物価を抑える、安定をさせる、ここに経済企画庁の非常に大きな機能があると思います。そこで、世上言われておりますところの、二段階に分けて値上げをする、こういうふうな考え方が経企庁に非常に強い、このようにわれわれは聞いておるわけでありますけれども、もしそうだとすれば、その根拠は何ですか。

喜多村治雄経済企画庁物価局長

○喜多村政府委員 先ほどエネルギー庁長官から御答弁がございましたように、現在のところ通産省におきまして精査が行われておる最中でございます。したがって、この段階でまだその二段階であるとかどうとかというような検討をすべき時期ではございませんので、私どもの方でそういう作業をしておるわけではございません。  ただ、いま先生仰せのごとく、その二段階という感想を出しましたのは経企庁でございますが、この根拠となっております理由といたしましては、電力各社が出しました申請がそれぞれ三〇%以上という大幅なものでございましたために、これが物価への影響及び景気回復の定着をさせる過程におきます影響、こういったものを考えましたときに、それは余りにも高いという感想を持っておりましたために、もしも仮に厳正な査定の結果、これから厳正な査定が行われるわけでございますけれども、仮にその結果の上で相当ショッキングな大幅な値上げというようなことになりますれば、これは私の申し上げましたような要因に対する影響が大きゅうございますので、この場合には何らか、その二段階というようなものも一つの工夫でございましょうけれども、そういったものも含めて措置を講ずるべきではないかという程度の感想を持っておることでございます。

渡辺三郎日本社会党

○渡辺(三)委員 これは料金制度に絡んで後でもう少し御質問を申し上げたいと思っておりますし、その関連でいまお聞きをしたわけですが、通産省の、これはもちろん査定の作業中にありますから明快な結論が出ているわけじゃありませんが、いま経企庁の方で物価との関連であるいは二段階値上げ方式というものも考えなければならない事態になるかもしれない、そういう考え方もしなければならないかもしれない、こういうふうな言い方ですが、これについて通産省はどういうふうに思っているのですか。

増田実資源エネルギー庁長官

○増田政府委員 現在私どもの方は、申請書の内容につきまして、そのコストその他について厳正な査定を行っておる段階でございます。そういうことで、この電力料金の値上げにつきまして二段階にするとか一段階にするということには関係なしに、現在査定を行っております。ただ、経済企画庁の方で、いま喜多村物価局長が答弁いたしましたように、非常に値上げ幅が大きいときに何らかの工夫が要るということは聞いておりますが、私どもの方の作業といたしましては、いわゆる厳正なコストの査定ということで現在作業を続けております。

渡辺三郎日本社会党

○渡辺(三)委員 重ねて御質問申し上げますが、経済企画庁は本来持っている機能からして、当然物価への問題は非常に重視をされていると思います。通産省の場合には、この料金改定に伴って物価に対するはね返りがどうなるか、特に電気と関連の多い業界などの製品の値上がりなども含めてどう考えるか、こういう点については、通産省は直接そういう考慮はしない、あくまでも原価を中心にして妥当な数字を出すのだ、だから物価対策については考慮の外だ、こういうふうに認識しているのですか。

増田実資源エネルギー庁長官

○増田政府委員 電気料金の値上げは一般家計にも非常に大きな影響を及ぼしますし、また、先ほど先生から御質問のありましたように、電力の多消費産業に対しましては、これも電力料の値上がりということで、現在それらの業種が非常に苦しい状況の上に電力料金の値上げを受けるということについては影響が大きいということを十分考慮するわけでございますが、ただ、電力料金につきましては原価主義ということでやっております。ただ、原価の査定に当たりましては、このような物価の問題、それから電力の需要者に対する影響が非常に大きいということを十分頭に入れながら厳しい査定を行うということでやっております。

渡辺三郎日本社会党

○渡辺(三)委員 電気事業審議会料金制度部会が一昨年出しました新しい料金制度のあり方、この中間報告ですけれども、この新しい料金制度というものを打ち出された背景には、家庭用の電灯料金と産業用の電力料金との格差是正を求める非常に強い大衆の声があったと思うわけです。ところで、今回の料金改定申請では、その点はどのようになっておりましょうか。

増田実資源エネルギー庁長官

○増田政府委員 昭和四十九年に電気料金の算定制度につきまして一部改めたわけでございますが、これは先生御存じのように、高福祉社会の建設という一つの旗印と、もう一つは省資源、省エネルギーという立場で制度の改定を行ったわけでございます。ただ、このときの原則は従来の原則の引き続きでありまして、原価主義の原則を立てております。ただ、いわゆるナショナルミニマムの制度をこの電灯料金に入れまして、いわゆる三段階の料金制度ということを入れたわけです。これもその原価主義を崩したわけではございませんで、電灯と電力についてそれぞれ原価主義で計算いたしまして、電力の中で省エネルギーその他の立場、それから先ほど言いましたように福祉社会の建設という立場で、百二十キロワットアワー以下の消費者につきましては若干料金率を下げるということで、電灯の中で調整いたしたわけでございます。  この考え方につきましては、今回の査定に当たりましても同様でございます。高福祉社会の建設と省エネルギーの立場というものを同様に継続して、今回の料金算定の基本的基準としているということでございます。それで、今回につきまして若干手直しいたしましたのは、料金の算定期間につきまして従来三年原則、例外一年となっておりましたのを、三年原則はそのままでございますが、三年以内というものもとり得るというのが第一点。それからもう一つは、業務用電力及び小口電力につきまして、いわゆる特別料金という制度につきましては、これは前回の四十九年の料金制度部会におきましての提言を受けておったわけでございますが、若干の準備期間を要したということで、今回の料金査定に当たっては準備が整った以上はこれを取り入れるべきだという二点が変わっておりまして、それ以外については変わっておりません。

渡辺三郎日本社会党

○渡辺(三)委員 具体的に中身を見てみますと、たとえば前回四十九年六月の料金改定のときの電灯料の引き上げ、これは九電力平均で二八・六%だと思うのです。今回の申請を見ますと、北海道の場合は電灯は三八・三二%、東北電力の場合には三二・〇三%、こういうふうな引き上げになっております。確かに前回四十九年の際には、先ほども申し上げましたように、電力料金と電灯料金との格差をやはり圧縮していく必要がある、こういうふうなことが言われておって、前回の電灯料金の値上げ率になったと思うのですけれども、今回またそれが一層推進されなければならないという考え方をわれわれは持つわけですが、数字はそうなっていないのじゃありませんか。

増田実資源エネルギー庁長官

○増田政府委員 前回の電力料金の値上げ率につきましては、ただいま御指摘がありましたように総平均では五六・八二でございますが、電灯料金は二八・五九、電力料金は七三・九五ということで、電力料金の方の値上げ率が大きくて電灯料金の方が低い。これによりまして、いわゆる電灯と電力との比率というものが相当近くなってきたわけでございます。かつては三倍ぐらい電灯の方が高かったものが、前回の値上げによりまして一・五から一・六という数字になっております。ですから、五割ないし六割アップということになっております。  それで、今回の値上げ申請につきましては、この四社の値上げ申請は平均三四・三三でございまして、このうち電灯が三一・九八、電力が三五・五五でございます。やはり電力の方の値上げ率が若干上でございますが、前回に比べましてそれほど差がないという点に、電灯に対する配慮がないのじゃないかという問題があります。  これにつきましては、私どもの方は申請を受けまして現在査定中でございますので、この査定結果が出ないとこの電灯と電力の差が出てきませんが、ただ、これにつきましては先ほども答弁でちょっと御説明申し上げましたが、電力の原価をはじきますときに、電灯と電力とそれぞれの原価をはじくわけでございます。ですから、総括原価の中で電灯と電力と分けるわけでございますが、前回電灯の値上げが非常に低くて、電力の値上げが高かった理由は、御存じのように電灯の原価というものにはいわゆる送配電費というものが非常に大きなウエートを占めるわけです。前回の値上げは、大体石油の値上げというものに基づきましての値上げが大部分の理由でございました。そうなりますと、電灯の方ではほかの費用、送電関係が非常に入りますものですから、同じ石油の値上げを、原料費が上がりましても全体にかかる率が低くなるということで、この差が出たわけでございます。  今回の値上げにつきましても原料費も入っておりますが、それ以外の資本費、それから修繕費その他の費用が入っております。そういうことで、この差が出ておりますのは、前回が原料である石油の値上げが大部分の理由であったという点との違いでございまして、いずれにいたしましても、電灯、電力の差というものは原価をはじいて出てくるわけでございます。

渡辺三郎日本社会党

○渡辺(三)委員 先ほど長官の方から、三月二十五日に開かれました料金制度部会で前回の四十九年三月のものを一部見直した、その内容は、いわゆる三年間の問題、それから逓増の問題だという御説明があったわけですが、先ほどの経済企画庁の答弁にこだわるわけではございませんが、もし二段階値上げ方式というふうになった場合には、この原則三年間というものが一年方式というふうに解釈されますか。

増田実資源エネルギー庁長官

○増田政府委員 この三月に開きました料金制度部会におきまして、料金の算定期間が原則三年で、ただし、三年以下も事情によって採用し得る、こういうふうになりました。この前の四十九年と違いますのは、三年原則だけれども一年もとり得るというのに対しまして、三年以下いずれもとり得るという点が違うわけでございます。今回の申請は、二年を原価計算期間として出しておるわけでございます。二年の、つまり昭和五十一年度、五十二年度において総括原価として幾ら要るかということに基づいて原価をはじき、それに対しまして料金との差が出ますので、それが値上げ率というふうにして計算されるわけでございますが、ただいま御質問のありました、二段階制度というものをとるときに二年原則が変わるのかどうかという御質問の趣旨だろうと思いますが、これにつきましては、原価は二年でとって、そして本来なら一本価格で認可すべきものを、二段階の場合はこれを、たとえば五十一年度の料金は若干低くし、五十二年度の料金を高くするということで、原価計算期間については変わらないものだと私ども解釈しております。  ただ、正式に二段階方式の具体的内容というものを私ども詰めているわけではございませんし、先ほど御説明申し上げましたように、現在は査定というものをやっておりまして、その一段階、二段階ということは頭になしに——頭にないというよりも、むしろ一段階ということの方式で全部査定の作業中でございますので、お答えするとすれば、やはり二年の原価計算期間でいまのような高低をつけるということになろうかと思います。

渡辺三郎日本社会党

○渡辺(三)委員 電気料金の認可基準としては、言うまでもなく、いまいろいろ説明のありました原価主義の原則、さらに公正報酬の原則、あるいは需要家に対する公平の原則、こういうものが法定されていると思うわけです。  ところで、四十九年の場合には、総括原価の中で占める燃料費、これはいまもお話がありましたように非常に大きなウエートを占めておる。この石油価格の動向が現実には今回の申請について審査をする際にも非常に影響が大きいというふうに考えるわけでありますけれども、それと同時に、為替相場の変動も重要な要因の一つであろうかと思うわけであります。ちなみに、現行の電気料金のいわゆる原価としての燃料費計算、このベースは一ドル二百八十円レート、こういうふうになっていると思うのです。これが前提になっておると思いますけれども、今後の見通し、あわせて前段に申し上げました石油価格の今後の予想、これをひとつ明らかにしてもらいたいと思います。

増田実資源エネルギー庁長官

○増田政府委員 為替レートのとり方、それから原油価格の今後の予想ということについてお答え申し上げます。  まず、為替レートでございますが、四十九年度におきます料金算定をいたしましたときの為替レートは二百八十円で計算いたしたわけでございます。これは当時の過去三カ月間の平均数値ということで二百八十円をとったわけでございますが、御存じのように、その後数カ月で二百九十円になり、三百円になってしまったということで、ここには二百八十円というものが計算としては実態に合わない点もあったわけでございます。     〔委員長退席、橋口委員長代理着席〕  それで、今回について申し上げますと、申請は三百五円で出ておりますが、これは査定につきましては現在作業中でございますが、先ほど申し上げましたように、前回の料金算定の計算、あるいは過去におきましてたとえば石油の価格その他を計算いたしますときに、大体従来通産省がとっておりますのは、認可いたします日の以前の三カ月の平均レートをとるというのを原則としておるわけでございます。  それからもう一つ、石油価格の問題でございますが、申請におきましては石油価格につきましては現行の価格を入れております。ただ、これは燃料費につきましては実際の原価計算ということで、過去のいわゆるストックというものを入れまして原料費をはじくわけでございます。ですから、たとえば今回の申請におきましては、昭和五十一年度及び五十二年度に使用いたします石油の原価が幾らになるか、その中には五十一年の三月末現在のストックも投入するということになりますから、それは現在価格よりは若干安くなる、値上がりしておるときには安くなるという形になるわけでございます。  それから、原油の価格の今後の見通しというものは、申請では、昭和五十一年度におきましては現在の価格の横ばい、それから五十二年度においては五%アップという申請になっております。これをいかに査定するかは、現在検討中でございます。

渡辺三郎日本社会党

○渡辺(三)委員 それから次に、これはしばしば問題になりながらどうもすっきりした答弁をまだいただいておらないような気がするわけでありますけれども、料金規制における適正利潤というのは通産省はどのように考えておられますか。

増田実資源エネルギー庁長官

○増田政府委員 電力料金の利潤の問題につきましては、先生御存じのように、いわゆるレートベース方式というものをとっておりまして、各電力会社の資産というものに対しまして八%のいわゆる報酬率というものを計算いたします。この報酬率の中から支払い金利というものを賄い、また、その配当もこれによって賄う。そして、その残りがいわゆる配当後の利潤として計上される、こういう形になっておるわけでございます。現在のレートベース方式、この八%につきましては、これが高いとか低いとかいろいろ議論がございますが、これは今後の電力業界が安定的に経営を維持し、またその必要な増資を行う、あるいは社債発行を行うためにやはり八%の事業報酬というものが一つの合理的な基準ではないかというふうに考えておりますが、これにつきましても現在査定を検討中でございますが、申請は八%で出ておるわけでございます。

渡辺三郎日本社会党

○渡辺(三)委員 いまの問題で、これはひとつ大臣からお答えいただきたいと思うのですが、言うまでもなく、物価動向は一応鎮静した、こういう言われ方をしておるわけでありますけれども、しかし、大衆が現実に生活をしていく上での生活必需物資、これは数字で示されておるようなものを実際生活を行っていく上での差異というものが非常に強いのじゃないか、大衆は現実にそういうふうに考えておるわけです。物価を本当に安定させていく、このことは当面政府を挙げての非常に大きな施策の中心であろうかと思いますけれども、こういう段階でいま料金改定の申請が出ておるわけです。  そして最後に、料金の問題については、私、適正利潤の問題も御質問申し上げたわけでありますけれども、この適正利潤についての大臣の考え方をひとつお伺いしたいと思います。

河本敏夫自由民主党通商産業大臣

○河本国務大臣 この電気料金は、産業にとりましても国民生活にとりましても非常に大きな影響のある問題でございますので、先般来申請を受け付けまして、現在慎重に審査をしておるところでございます。先ほど来、長官が答弁いたしましたように、その査定の基本方針は、産業、国民生活に非常に影響があるということで、非常に厳正に査定をしておる。  査定の基準につきましては、御案内のように電気事業法に十九条以下数項目にわたって規定がございますが、特に適正なる利潤、適正なるコストということもさることながら、やはり能率的な経営ということが非常に大きな前提条件になっておりますので、能率的な経営をしておるかどうか、それから適正な利潤とはどうか、それから適正なコストはどうか、こういういろいろな点を総合しまして厳正に査定をしておるわけでございますが、いま御質問の適正なる利潤とは何ぞや、ということにつきましては、長官が答弁したとおりでございます。

渡辺三郎日本社会党

○渡辺(三)委員 どうも必ずしも明決な御答弁をいただいたとは思いませんが、時間の関係がありますから、後で、関連をして質問をすることにしまして、今回のこの特例法案の具体的な中身に入っていきたいと思います。  この特例法案が提出をされたいわば資金需要の基礎としては、次のように要約できると思うのです。第一は、六十年度までの電力の需要見通し、これをまず立てた、それから第二は、それに見合う電源開発の計画を具体的に立てた、その上で、それに要する工事費を算出をした、その資金調達のためにはどうしても社債発行の限度枠を現行の倍にしなければ資金調達はできない、こういうふうなことから今度の特例法案の提出になったと思うわけでありますけれども、そこで、昨年まとめられました電気事業審議会需給部会の見通しについて二、三御質問したいと思う。  この見通しによりますと、昭和六十年度末には一億九千百二十万キロワットの設備を必要としている。その電源構成が水力、火力、原子力それぞれ出されておるわけですけれども、こういう設備を必要としているというふうに想定をしたその場合のわが国の経済成長の見通し、あるいは国民総支出の伸び率、これをどのように見たのですか。

増田実資源エネルギー庁長官

○増田政府委員 昭和六十年度におきます電力総需要量をはじいたわけでございますが、それの基礎といたしましては、実質国民総支出、いわゆるGNPの実質成長率というものを昭和四十九年度から六十年度六・一%ということではじいたわけでございます。

渡辺三郎日本社会党

○渡辺(三)委員 これは政府の今後の五カ年ないし十カ年の長期にわたるわが国の社会経済の基本計画というものが、内容すべて含めてまだ完全に明らかになっていないと思うわけですね。その中でこのGNPの伸び実質六・一%、こういうふうに試算をされるについては、政府のどういう機関が総合的に検討され、調整をされたのですか。

増田実資源エネルギー庁長官

○増田政府委員 この十年間の実質成長率につきまして検討をいたしましたのは、通産省に設置されております産業構造審議会におきまして、今後の十年間の成長率というものを試算いたしたわけでございます。これに基づきまして、産業構造の長期ビジョンというものを発表いたしておるわけでございます。ただ、この成長率その他につきましては、一応関係各省にも御相談申し上げておりますが、政府の正式の成長率の発表ではないわけでございます。

渡辺三郎日本社会党

○渡辺(三)委員 時間がないので先に少し進みますが、電源の立地なんというのは依然としていまでも変わりありません。こういう状況の中で、膨大なる施設を今後次々につくっていかなければならない、こういう状況にあるわけですけれども、必要な電源立地に対する、電調審がすでに決定をした、ここにこういう規模のものをこのように立地をすると決定をしたその率というのは、どのぐらいになっておりますか。

増田実資源エネルギー庁長官

○増田政府委員 五十年度の計画に対しまして、実際に着手に入っておりますのが、比率にいたしまして六五%でございます。

渡辺三郎日本社会党

○渡辺(三)委員 昭和六十年までに開発が必要とされておりますのは一億三百万キロワットですか、これに対して半分弱といいますか、そのぐらい、電調審ではまだ半分足らずしか決められていないと思うのですけれども、これに対する一つの確信といいますか、見通しはどうですか。

増田実資源エネルギー庁長官

○増田政府委員 昭和六十年度におきまして、電力の設備を一億九千百二十万キロワットに持っていく、これが先ほど申し上げました経済成長率に合わせまして、電力の需要、それに必要な設備ということで電気事業審議会の需給部会で検討した結果でございますが、ただ、これにつきましては、先ほど申し上げましたのは、五十年度において着手すべきものが、一応現在のところ六五%着手になっているということを申し上げたわけでございまして、この六十年度の一億九千百二十万キロワットに到達するための毎年度、毎年度の計画をそれぞれ立てまして、その年度に着手すべきものを立てるわけでございますが、それの着手率が、先ほど申し上げましたのは五十年度では六五%、こういうことでございます。

渡辺三郎日本社会党

○渡辺(三)委員 それはわかるのです、毎年、毎年そういう計画をしていくということは。ただ、これまでの経過を見ましても、これだけ必要なのだということに対して、実際問題として、環境の問題あるいは公害に対する住民のいろいろな問題から、進んでいないというのが実態だと思うわけです。したがって、これは電力各社は当然でありますけれども、政府がこれに対する相当の具体的な手だて、施策を進めていかないと、事実上これは絵にかいたモチになってしまうのではないか。そういう意味で、この面における国の積極的な施策というものをどのように考え、どのように計画をされておるのですか。

増田実資源エネルギー庁長官

○増田政府委員 電力は国民生活につきましても不可欠のエネルギーでございますし、また産業にとりましても、産業を動かすいわゆる動脈、血液の役割りを果たすわけでございます。そういう意味で、今後の必要とされます電力の安定的な供給を確保するというのが国の施策としてきわめて重要なものでございます。そういう意味で、必要な電力量というものの供給を確保するためのそれぞれの設備の建設が要るわけでございまして、しかも、これは相当早くから手がけませんと、建設までの期間が相当長期にわたるという点もございます。これを推進するためには、やはり資金の確保というのが一つの大きな問題でございますが、資金の確保の一端といたしましては、今回お願いいたしております社債の特例法も、この設備確保の一翼を担うわけでございます。  また、この電源開発をいたしますためには、これを建設いたします地域の住民の方々の十分な御理解と御協力を得なければならないわけでございます。これにつきましては、電力の需要の増加に伴って電源開発の必要なことを十分理解を得られるように説明をしていくという努力を、国も、また電気事業者も重ねていかなければならないわけでございます。  また、もう一つの議論といたしまして、電源開発をいたしますとどうもその地域の繁栄にそれほど役立たないのではないか、工場が行けば相当雇用増加とかいろいろなことになりますが、電力についてはそれほどの大きな効果を及ぼさないのではないかということで、いわゆる発電用施設周辺地域整備法その他電源三法ということによりまして、この発電所の周辺地域の公共用施設の整備のために相当大きな交付金というものを交付するということで、昭和四十九年度から交付金を交付いたしておりまして、この地域の住民の方々の福祉の向上に役立たせるということで、これによりまして電源開発につきまして御協力をお願いするための一助とするということも行っているわけでございます。

渡辺三郎日本社会党

○渡辺(三)委員 安全、それから環境整備、こういうふうなものが非常に強く前提にならなければ、この立地難というものは解消しない。これはもうあらゆる機会に言われていることですから、いまさら繰り返そうと思いませんけれども、少し具体的に、国の積極的な施策の中で、原子力発電における放射性廃棄物の処理センター、これの設立準備の状況はどういうふうになっているかという問題が一つ。  それからもう一つは、いま長官がおっしゃいました電源三法でございますが、この機能の状況、いままでの実績、これをひとつ明らかにしてもらいたいと思います。  後段の方は、数字その他の問題で非常に膨大になれば、後で資料でいただいてもいいのですけれども、おおよそ明らかにしていただきたい。

増田実資源エネルギー庁長官

○増田政府委員 原子力発電につきまして、いま先生から御指摘がありましたように、安全の確保及び環境の保全、これは第一番目に持っていかなければならない問題でございます。そういう意味で、廃棄物の処理につきましても、これを今後推進していきますために廃棄物処理センターというものを近く発足させるということで現在準備中でございまして、これは間もなく発足するという予定になっております。  それからもう一つ、電源三法の実施状況について申し上げますと、現在までこの公共用施設の整備のためのいわゆる整備計画というものが、五回にわたりまして七十五地点の計画が作成されておりまして、総額五百五十七億円の事業に対しまして四百二十五億円の交付金を充当するということで決定しております。ただ、実際の交付金の交付済みについて申し上げますと、四十九年度は初年度であったために、これは三県に対して十億一千万円、それから五十二年度は三十二道府県に対しまして百十五億七千万円の交付が決定されております。

渡辺三郎日本社会党

○渡辺(三)委員 次に、六十年度までこの工事資金が四十七兆六千億というきわめて膨大な計画、その資金調達に今度の法案も役立てるということになるわけでありますけれども、この中でひとつお聞きしておきたいのは、この借入金と財政資金について具体的にお聞きをしたいわけです。借入金は外資を含めて十一兆一千五百億、このように計画をされております。それから財政資金は三兆九百億、このように見通されておるわけでありますけれども、この中身をもう少し具体的におっしゃってください。

増田実資源エネルギー庁長官

○増田政府委員 ただいま先生がおっしゃられましたように、五十一年度から六十年度の工事資金全体で四十七兆六千億要るわけでございますが、この中での借入金と財政資金でございますが、これは五十一年から五十五年の借入金は三兆六千五百億円、それから五十六年から六十年が七兆五千億円、全部の中の構成比が大体二四%ということになっています。  それから、財政資金につきましては、五十一年から五十五年が一兆百億円、五十六年から六十年が二兆八百億円、これは構成比が六・五%ということになっております。

渡辺三郎日本社会党

○渡辺(三)委員 借入金の中で、説明によりますとこれは外資を含むということになっているのですが、これはインパクトローンですか。

増田実資源エネルギー庁長官

○増田政府委員 外資につきましては、現在まで実績が非常に少ないわけでございますが、いわゆるインパクトローン、それから将来の考え方としては外債というものも考えておりますが、ただ、電気事業につきましては、従来からも外資の受け入れというものが非常に低い率という実績でございます。

渡辺三郎日本社会党

○渡辺(三)委員 いまおっしゃいました外債も含む、今後の問題としてはそういうことも考えなければいかぬだろうと思うのですが、これは数字の上で一応の計画が立っておるのですか。

増田実資源エネルギー庁長官

○増田政府委員 借入金の内訳の中に外資を含むということでございますが、これの具体的な計画は立てておりません。

渡辺三郎日本社会党

○渡辺(三)委員 あと数分しかありませんから、最後の質問になろうかと思いますけれども、電力債の消化の問題で、これまでの実績を見てまいりますと、銀行その他の引き受けよりは、個人の引き受けといいますか、これが非常に大きい、このことは確かにいままでの状況としては言えるわけでありますけれども、これが今後相当膨大な発行になっていくわけでありまして、社債の手取り額が十四兆九百億、こういうふうな相当膨大な発行に今後なっていくわけでありますから、これについて引受先、消化先の見通しはどのように立てておられますか。

増田実資源エネルギー庁長官

○増田政府委員 電力債の今後の消化につきましては、銀行その他の金融機関が大体三〇%、それから個人消化を約七〇%という想定にしております。また、電力債の伸びにつきましては、年率二〇%程度というふうに考えております。

渡辺三郎日本社会党

○渡辺(三)委員 福田副総理がお見えでありますから、最後に一言、長官の考え方をお聞きしたいと思うのですけれども、相当膨大な設備を必要とする、そのために十年間で四十七兆もの設備投資をしなければならぬ、だから、いままでの社債の発行限度額をさらに倍にする、こういうふうなことなんでありますけれども、これはもう一つの問題としては、増資に頼って資金を得るいわば内部資金は、非常にコストが高くつく。しかし、社債の場合には、増資の場合と比較してコストが比較的安い。こういう点も着目された大きな原因だと思うわけです。  いま冒頭ずっと申し上げましたように、電気料金の改定の問題があるわけでありますけれども、要するに社債の大幅発行、限度額の引き上げというふうなものも、国民生活に重要なかかわり合いを持つ電気料金をできるだけ抑えるというふうなことで物価政策にも大きく寄与させていかなければならぬ、こういうふうな点も考慮の中にはあるのではないかとわれわれは考えるわけです。  そういう点と関連をしまして、料金改定の問題について先ほど物価局長にいろいろ御質問申し上げたわけでありますけれども、今回出されております料金改定については本当に極力抑えてもらわなければならないと思いますし、そうでなければ、わざわざ特例法案まで出して社債の発行限度額を上げた意味も半減するのではないか、こう考えるわけです。そういう問題について長官の考え方を最後にお聞きして、質問を終わりたいと思います。

福田赳夫自由民主党経済企画庁長官・内閣総理大臣臨時代理

○福田(赳)国務大臣 申し上げるまでもございませんけれども、電力事業は国の基本的な産業でございます。この事業の経営が安定的にいきませんと、わが国の社会経済全般に大きな影響がありますので、電力事業が安定的に経営できるように料金はしなければならぬ。しかし同時に、いま御指摘がありましたように、これは家庭にも企業にも非常に大きな関連を持つわけです。家庭の、あるいは電力消費企業の負担が急に激増するというようなことがありますと、これまた国家、社会を維持していく上におきまして問題がある。その両々にらみながら、その調整をどの辺に落ちつけるかということを慎重に、また厳重に審査いたしまして、最終的な結論を得たい、かように考えております。

橋口隆自由民主党

○橋口委員長代理 勝澤芳雄君。

勝澤芳雄日本社会党

○勝澤委員 福田経済企画庁長官に最初にお尋ねいたしますが、いま電力料金の値上げが提出されておるわけでありますが、四十九年の六月に五七%の値上げをしながら、今回は最高で北海道電力が三九%という大幅な値上げ、これは国民生活に大変な影響がある、少し高過ぎるじゃないか、二段階方式も考えなければならぬ、こう言われておるわけでありますが、まず大臣のお考えをお伺いいたします。

福田赳夫自由民主党経済企画庁長官・内閣総理大臣臨時代理

○福田(赳)国務大臣 電力料金問題に対しましては、電力企業が安定的に経営できるようにということは一方において考えなければならぬ。同時に、その料金の改定の結果、いまお話しのように家庭に相当大きな影響がある、また電力消費産業にも重大な関連を持つ、そういうことで、やはり企業が安定的に経営できるにはどの程度の料金を必要とするかという原価計算を厳重にしなければならぬと思うのです。  原価計算が出て、この程度の料金改定はやむを得ないという線が出ましたその上で、仮にその結果北海道電力がいま申請してきておるように三九%というような高い改定が必要な原価状況であるというような結論が出た、しかし、それをそのまま認可するということになったら企業や家庭に重大な影響がある、そこで、その原価計算が出た上で、その結果を踏まえて、どういうふうにこれを企業や家庭に重大な影響なしに決定すべきかということをよく通産省と企画庁との間で相談をして、そして最終的な電力料金改定の結論を得たい、こういうふうに考えております。

勝澤芳雄日本社会党

○勝澤委員 三九%は高過ぎる、産業や国民生活に大変影響がある、そこで考えるということですが、具体的にどうお考えになりますか。

福田赳夫自由民主党経済企画庁長官・内閣総理大臣臨時代理

○福田(赳)国務大臣 三九%一挙に電力料金が上がりましたと言ったら、私は大変ショッキングな影響が家庭に対しましても企業に対しましてもあると思うのです。そこで、一体適正原価はどうだということを厳重に審査いたしまして決める。その原価審査の結果、そう高率に上げぬでもいいという結論が出れば、そのまま認可するということにしてもいいと思うのです。しかし、そうでなくて、これが三十何%も上げなければならぬというような原価計算の結果だということになりますと、一挙に上げるということにいたしますと、私はこれは重大な問題だと思うのです。  そこで、私といたしましては、そういう際になだらかにこの引き上げをやっていくには一体どうするかということについての方法、まだ原価計算が出た段階じゃないものですから、その方法論については通産省と全然相談しておりませんけれども、原価計算が出ましたその上は、なだらかな料金決定という方式、どういうふうにするかということについて十分詰めてみまして、そして料金引き上げの影響がこれまたなだらかに吸収されていくというような形にいたしたい、かように考えています。

勝澤芳雄日本社会党

○勝澤委員 三九%、大変ショッキングだ、こう言われているわけでありますけれども、そのなだらかなというのは、具体的にどういうことなんでしょうか。どうも三九%はショッキングだというのはわかりました。では、二〇ならいいのか、一五ならいいのか、そこはどうお考えになっているのですか。

福田赳夫自由民主党経済企画庁長官・内閣総理大臣臨時代理

○福田(赳)国務大臣 そこまでまだ詰めて考えていないのです。この問題をどういうふうにするか、通産省との間ではまだ相談いたしておりませんけれども、とにかく原価計算を見なければいかぬ。原価計算を見て、その上で、どういうふうな最終決定にいたしますか、結論を得るということなのです。原価計算の幅を見ませんと、これはどうも初年度がどうだとか、いま直ちにどうだとか、そういうような結論は出ない、こういう段階でございます。

勝澤芳雄日本社会党

○勝澤委員 しかし、そうは言っても、大体どれくらいまでならいいだろうけれども、どれ以上じゃちょっとそれは無理じゃないか、二段階にするのか滑らかにするのかという標準が示されていないと、国民は不安だと思うのです。もう北海道電力で三九・一五とパーセントを出しているのですから、それをやってみると、大体どれくらいまで腰だめでいくだろうな、いやそれは無理だよ、こういうのを、やはり物価大臣である企画庁長官としては、いまやっている段階で一つの方向を具体的に示さなければいけないのじゃないかという気が私はしますが、これは無理ですか。

福田赳夫自由民主党経済企画庁長官・内閣総理大臣臨時代理

○福田(赳)国務大臣 一応そういうお感じを持たれる方もあるかもしれない。しかし、問題は、その原価計算の結果、適正な料金はどの辺かという結論が出てきませんと、直ちに引き上げを行う、その幅がどうであるかということは出てこないです。わりあいに低い原価計算の調査の結果の料金改定所要率というものが出てきたという際におきましては、そのままこれを是認をするということになるかもしれませんが、非常に高い結果が出てきたという際には、初めの率をどういうふうにするか、その全体の高さというものが、初めの、着手する改定幅に大きく影響してくるので、あらかじめ幾らというような考え方はいま持っておらないのです。

勝澤芳雄日本社会党

○勝澤委員 自民党の松野政調会長は、三〇%以下だとずばり言っているわけでありますが、内閣におられる副総理の立場からは、なかなか言いにくいと思いますけれども……。  そこで、原価計算をして、その原価計算に基づいて、適正原価というものが一体どこまでなのか、こういうことなのですけれども、国民の立場から見ていると、料金値上げが出された、公聴会も開かれた、いろいろ意見を言った、だけれども、査定しているのは申請を受けた通産省で、監督している通産省だ、どうも信用ならぬじゃないか。     〔橋口委員長代理退席、委員長着席〕 もう少し料金の審査のあり方というものについて第三者的な意見を加えることができないだろうか。いま通産省でやっておる。通産省で決定した段階で、経済企画庁としての協議なり審査というものがされる。だから、考えてみると、それにもう一つ消費者か国民の利用者か、こういう者を入れて、だれが見てもガラス張りで、計算してみれば料金は改定しなければならない、これは無理だという、国民のコンセンサスを得るような料金の決め方というものについては、大臣、どうお考えになりますか。

福田赳夫自由民主党経済企画庁長官・内閣総理大臣臨時代理

○福田(赳)国務大臣 電力料金の改定につきましては、ただいまお話しのような筋から公聴会をやって、そしてその地区の関係の方々の意見も料金改定に反映されるような仕組みをとっておることは御承知のとおりです。そういう公聴会などの過程を経まして、通産省が通産省としての意見を企画庁に申し出る。企画庁におきましては、さらにまた御指摘のような考え方を実行するために物価安定政策会議というのがある。この会議は消費者の方も相当入っておられるわけです。そういう会議の意見も聞き、そして最終的な決定を下す。かなり需要者側の意見も聞く仕組みになっておるわけでありまして、私は、この今日の仕組みにおいて使用者側の意見は十分料金に反映される、かように見ております。

勝澤芳雄日本社会党

○勝澤委員 公聴会に対する国民の意見というのは、かつての公聴会の希望者よりもいまは数倍にもふえているわけでありまして、そういう点から考えてみますと、ただ単に料金問題だけでなくて、経営内部の実態、事業の実績等々についても深く掘り下げた議論がされておるわけであります。だから、仮の話でありますけれども、通産省で公聴会をやるのじゃなくて、経済企画庁で電力料金の公聴会をやる、こういうようなことでもお考えになって、経済企画庁というのは物価についてとにかく国民の意見を吸収するところだというようなことはいかがでしょうか。

福田赳夫自由民主党経済企画庁長官・内閣総理大臣臨時代理

○福田(赳)国務大臣 通産省で公聴会をやっておりますが、重ねて企画庁でまた公聴会をやるということは、私は重複だと思うのです。通産省段階で十分消費者側の意見も聞く、こういうことで必要にして十分かというふうに思いますが、なおその上に、企画庁といたしましてはかなり消費者側の立場を聞く会合があるのです。物価安定政策会議に付議いたしまして、そして意見を聴取する、その意見を踏まえて通産省と話し合い、また、適正な料金決定が得られるように努力する、こういう努力をしておりますので、いまの仕組みは、かなり消費者の立場が料金決定に反映されるような仕組みになっておるのじゃないかと私は考えております。

勝澤芳雄日本社会党

○勝澤委員 大臣、これは別な話ですけれども、たとえば鉱山でよく災害が起きるわけですが、鉱山保安行政をどこでやっておるのだ、労働省でやっておるのか、そうじゃない、通産省でやっておるのだ、鉱山保安の行政ぐらいは、保安行政だから労働省でやったらどうだろうという議論が長いことあるわけであります。ですから、たとえば物価の問題などは、経済企画庁にわざわざ物価局長なんというのがおるのですから、電力料金という国民の生活や産業に大変重大な影響があるものでありますから、それは許可する通産省でなくて、経済企画庁が公聴会をやっていろいろ意見を聞いて、その意見に基づいて通産省との問題を調整するぐらいのところまで、消費者の意見を入れる、国民の意見を十分取り入れる、いまでも入れていないとは言いませんけれども、私はそういう発想の仕方というものを考えるときに来ているのではないかなという気が実はするわけであります。  これはなかなか経済企画庁というのは実力のある大臣でなければそういうことはできないわけでありまして、いままさに実力のある副総理ですから、副総理がおるようなときに、それは事業官庁である通産省がやっているということでなくて、それを監督する、そして直接結びついている経済企画庁というものかやるように——私はよく炭鉱の災害が起きるたびに思うのです。通産局でやっているのはまずい、何とか労働省でやれぬのか、労働基準局でやれないのか、こういうことをよく言うわけです。まあ無理でしょうけれども、もう一回、いかがですか。

福田赳夫自由民主党経済企画庁長官・内閣総理大臣臨時代理

○福田(赳)国務大臣 通産省も産業の立場ばかり考えているわけではないのです。通産行政一つ一つを実行する上におきまして、これが国政全体にどういう影響があるかということを当然考えるわけでございます。企画庁も物価ばかり考えているわけではないのです。物価ももちろん重要でありますけれども、一つ一つの企画庁の行政が経済全体にどういう影響があるかということも考えているわけで、重点の置き方はそれ、それの官庁で違いますけれども、しかし、勝澤さんの御提起の問題、消費者側の意見というものをなるべく多く料金決定に吸収しなければならぬというお話はごもっともでございますので、なおこの上とも私どもはそういう方向の努力をいたします。

勝澤芳雄日本社会党

○勝澤委員 もう一つついでに、副総理、これは答弁は要りませんけれども、聞いておいていただきたいと思うのです。  いま、原子力についての国民の不信といいますか、あるいは原子力発電所をつくるについての障害というのがたくさん出ているわけでありますね。それは、原子力についてのいろいろな解明がまだなされていない。また、少し事故が起きるとそれが過大に見られる場合もありますし、原因が十分追及されていないということがあるわけであります。  しかし、考えてみますと、原子力発電所を一番中心になってやっているのは実は通産省の公益事業局で、通産省というものはどうしても事業官庁と見られやすいわけであります。ですから、それが科学技術庁という立場だと、科学技術庁というのは国民から見ると通産省よりも科学技術的な立場もすぐれているし、そして科学的にも考えてくれるものだと、錯覚という言い方がいいか悪いかわかりませんけれども、そう実は思われているわけでありますから、そういう物の考え方をして、原子力発電所というのは科学技術庁が絶対権限を持っているのだ、それに基づいて、その指導に従って通産省がやっているのだ、こういう形の置きかえをしていく。どうも通産省というと、あれは大企業の代表で企業の立場ばかり考えている、こう思われるわけでありますから、それは国民に対する物の考え方を変えるといいますか、理解させるといいますか、そういう考え方から問題の取り扱いを決めていかなければならないのではないだろうかと思います。  鉱山保安の問題から電力料金の問題まで挙げてみましたけれども、せっかく副総理においでいただいたわけでありますから、その点はひとつ、私が日ごろ経験してきたことや多くの人たちの意見というものを申し上げて、一応要望いたしておきたいと思います。では、大臣、結構です。  次に、今度は通産大臣にお伺いいたしますけれども、特例法で時限立法にしている。どうも特例法として時限立法だというこの出し方について私は疑点があるわけですけれども、これはどういう意味なんでしょうか。

増田実資源エネルギー庁長官

○増田政府委員 今回の社債の特別枠につきまして、限時法で出ておるわけでございます。これにつきましては、十年間を限って現在の社債の限度額を二倍に引き上げるということでございますが、この理由は、今後十年間に特に資金の需要が急増する、こういうことでこの十年間の特別扱いをお願いするという趣旨でございます。  なぜ十年間資金需要が急増するかということについて申し上げますと、一つには、電力の需要増加の中に、負荷率の低下というもので、そのために需要よりもさらに上回った設備を設けなければならないという点がございます。この関係で一番大きなのは、やはり冷房需要の急速な拡大という点がございますが、これも十年後には頭打ちになるというふうに考えております。それからまた、最近の資金需要の急増の一つの理由といたしましては、公害防止設備の増大が大きく出ておりますが、これにつきましても、十年たてば一応公害防止設備については必要なものが設置されるということで、それ以後は新しい設備につく公害防止設備で十分であって、従来の旧設備につける分はこの十年間で一巡する、こういう考え方でございます。そういう意味で、今後十年間は設備投資の資金の増加が非常に大きいということで、これに対処する電源設備の拡充を行わなければならないということであります。  また、いま申し上げましたのにつけ加えまして、電源構成の中の石油依存度の低下ということも今後電力の安定供給のために行わなければならない。これには、具体的には水力とか、LNGとか、原子力とか、地熱とか、いろいろ新しい石油火力以外の設備を進めて、電源構成を石油依存からできるだけ脱却させるという点があるわけでございます。  さらにつけ加えて申し上げますと、現在電気事業会社の資産の簿価と時価につきまして相当著しい乖離がございますが、このために内部資金の充足率が低下しております。これにつきましても今後十年間には問題をできるだけ解決していくということで、以上いろいろ申し上げましたが、そういうような理由から資金需要が特に増大し、また、それに対処するために社債が必要であるこの十年間に特例法をお願いいたしたい、こういうことで限時法でお願いしておる次第でございます。

勝澤芳雄日本社会党

○勝澤委員 特例法と言っても、十年の臨時措置をして、さらに十年経過措置をされているわけです。このごろの三木内閣を見ていれば、来年の景気がどうなるかわからぬのですから、十年後のことをいまここで長官が幾ら約束されても、長官自体がわかってなくて御答弁されていると言えば失礼かもしれませんけれども、しかし特例法という出し方そのものが私はどうもインチキのような気がしてしようがないのですよ。やはり電気事業あるいはガス事業という立場からこうしなければだめだということで出してきたという素直な出し方なら、なるほどという一つの考え方もあるわけでありますけれども、十年間に特別需要が多くなるのだからということでは、いまの政治の実態から言って、それは今日のような石油危機が来て、今日のような景気が悪くなってなんということ自体が十年前から考えてわかった人というのは社会党ぐらいなものじゃないか、こう思うのですけれども、そう思って考えてみますと、これはやはり特例法という名をかりた恒久立法だなという気がするわけであります。  余り詰めてもあれですから、そこで、二倍を四倍にした根拠というのが、いろいろ説明を聞くわけですけれども、どうもこれもよくわからないのですが、ちょっと何かわかりやすく御説明をいただきたいと思うのです。

増田実資源エネルギー庁長官

○増田政府委員 お答え申し上げます。  今後十年間の電力における設備投資というものが大体四十七兆六千億要るということが想定されておるわけでございますが、ただ、現在の社債枠の限度、あるいは増資のテンポ、それから借り入れの問題、あるいは財政資金の問題その他の限界というものから計算いたしますと、昭和五十五年度までには約五兆円資金調達が非常にむずかしい。それから、五十五年から六十年度におきまして十二兆円がむずかしい。合計いたしまして、四十七兆六千億のうちの十七兆、約三分の一というものの調達が非常に困難であるという状況になっておるわけでございます。  そういうことから、現在あります社債の限度枠を二倍に広げまして、これによりまして資金の調達をいたしたいというのが、今回四倍にお願いし、またガス事業について二倍にお願いしている理由でございます。この社債の限度枠というものを二倍ということで特例をしいていただければ、十年間の現在見通しております設備投資のための必要資金は調達できるということで、十年間の特例法をお願いしている次第でございます。

勝澤芳雄日本社会党

○勝澤委員 金が必要だから枠を広げるということはわかるわけですけれども、なぜ電力とガスだけこうしなければならないかということが実はよくわからないわけです。そこの点をちょっと御説明いただきたいのですか。

増田実資源エネルギー庁長官

○増田政府委員 ほかの業種につきましては、これは商法二百九十七条の一般原則によるわけでございますが、今回特に取り出して電力事業及びガス事業につきまして特別の取り扱いをしていただきたいということにつきましては、一つには、電気及びガスというものが基本的なエネルギーで、これの設備というものを相当早目に確保しませんと、もしその供給が不足するということになりますと非常な悪影響を国民経済全般に及ぼすということでございます。  また、この電気事業及びガス事業につきましてはそれぞれ業法がございまして、各種の設備の新設あるいは販売しますときの料金につきまして、すべて政府の認可事項になっております。そういうことで、社債権者の保護という見地から社債枠の限度額が置かれておるわけでございますが、この電気事業及びガス事業につきましては各種の規制というものが加えられておるわけでございますから、そういう意味で社債権者の保護というものについてもそれぞれ規制ができるということから、この二業種について特別の取り扱いをするということで、繰り返して申し上げますと、エネルギーの安定供給の立場と、それからこの両業種が公益事業として各種の制約を受けて債権者の保護ができるということから、特例をお願いいたしておる、こういう次第でございます。

勝澤芳雄日本社会党

○勝澤委員 従来より以上にこれから設備資金がかかるし、安定供給をする立場から、なおかつ例外としてとにかく枠を広げなければならないと言うならば、やはりこの際、それに見合って電気事業法というものをもう一回見直してみて、もっと強い規制といいますか、根本的に経営の公益性なりあるいは規制のあり方なりというものをもう一回見直す必要があるのではないだろうか、私はこう思うのですけれども、そういう点についてはいかがでしょうか。

河本敏夫自由民主党通商産業大臣

○河本国務大臣 現在電気事業は九電力と電源開発の十企業体で経営をしておるわけでございますが、私は、これで公益的な電気事業を遂行する機能というものは十分果たしておると思います。でありますから、現段階におきまして電気事業のあり方を再検討する、そういう考え方はございません。

勝澤芳雄日本社会党

○勝澤委員 電気事業のあり方を再検討せよという意味で私は言っているのじゃないのです。電気事業法でこれだけ特別な例外を設けるならば、もっと電気事業法で規制をあるいは公益性を高める法律の改正が必要ではないだろうか、こういう意味なんですが、いかがですか、大臣。

河本敏夫自由民主党通商産業大臣

○河本国務大臣 電気事業法では、電気事業の公益性という立場からいろいろな制約というものがございます。非常に厳格な制約のもとに運営されておるわけでございまして、現在の規定で十分である、私はこういうふうに理解をしております。

勝澤芳雄日本社会党

○勝澤委員 今度の料金の値上げなりあるいは社債枠の拡大の中で、これから投資が一番大きくなるであろうものは、原子力発電所の建設が一番中心になっているようでありますけれども、いま原子力発電所に対して実は国民は大変不安を持っている。その不安に対して、各電力会社が電力会社独自の立場でいろいろな御努力をされている。私は、これは電力会社個々の立場ということよりも、国としてやはりもっと原子力の安全性の問題について十分研究あるいは規制、あるいは電力会社以上のそれらに対する対策を講じなければならないのではないだろうか、こう思うわけです。  そういう安全性というものが不十分なまま社債枠を拡大して原子力発電所をつくっていくのだということは、これは口では言うけれども、実行がなかなかできないのではないだろうかと思うのです。そういう点で、これは通産大臣という立場になるかどうかよくわかりませんけれども、やはり原子力の安全性がもう少し国民に理解されなければ原子力発電所というのは建設をしばらくやめるのだというぐらいまでの決意をして、この問題についてはもっと根本的に国自体が乗り出してやるべきだと思うのですが、いかがですか。

河本敏夫自由民主党通商産業大臣

○河本国務大臣 いまお話がございましたように、これからの電力をふやしていきます場合に、原子力発電が非常に大きな役割りを果たすことになっております。  少し具体的に申し上げますと、現在動いておりますのは約六百万キロでございますが、建設中と、それからごく最近に着工する予定のものが、合わせまして千五百万キロございます。それから、五十一年、五十二年に電源開発調整審議会にかける予定になっておりますものが合わせまして約千三百万キロ、それを累計いたしますと三千四百万キロになるわけでありますが、六十年度の計画は四千九百万キロでございますから、なおあと千四百万キロというものに対してはこれから新しい立地を求めなければならぬ、こういう非常に大きな課題を抱えております。ついては、それを円滑に遂行するためには、いま御指摘がございましたように、環境問題、それから安全問題、これはもう絶対の要件でございますが、この問題は最大の課題と心得ましていま取り組んでおるわけでございます。

勝澤芳雄日本社会党

○勝澤委員 これは通産大臣という立場になりますか、あるいは科学技術庁長官がやるのかよくわかりませんけれども、やはり何といいましても安全性の問題というのはやり過ぎるということはないわけであります。ましてや、まだまだ不確定な要素がたくさんあるわけでありますから、その不確定な要素がたくさんあるにかかわらず、やはり必要性からどんどん建設が進められていく、なかなか国民の感情から言っても不十分で、各所に反対運動が起きるといういまの実情であるわけでありますから、これはやはり何といっても、この枠を拡大をするということ以上に、この原子力の問題というのは、一会社に任せることでなくて、もっと根本的に国が積極的にやるべきだということを特に私は要望いたしておきたいと存じます。  それから、先ほど料金問題で取り上げたわけでありますけれども、この料金問題をずっと突き詰めていくと、いまの体制の中では各地方地方における料金格差というものが出ているわけであります。電力の公共性からいくならば、一体その料金格差というものがこれでいいだろうかということの検討もしなければならないし、電力体制は、いまもお話しになりましたとおり、変える気持ちはない。それは変える気持ちはないということについてはよくわかりますけれども、しかし、やはり電力料金のこういう格差というものを是正をし、でき得るならば全国一律的なものに持っていくとか、あるいはまた逆に言うならば、過疎地は電力料金が安いからそこに工場誘致をしていくとか、何かもう少し考え方というものがないのでしょうか。

増田実資源エネルギー庁長官

○増田政府委員 いま先生から御指摘のありました九電力間の格差の問題、これは今回四社がもし電力料金の値上げが認可されれば、格差というものがまたいろいろ出てくるわけでございます。そういう意味で、電力会社間の格差というものが、地域分散政策その他の政策との間の整合性においてもいろいろ問題が出てくるというのは御指摘のとおりでございます。  ただ、現在、九電力体制、それに電源開発株式会社という十電力体制になっておりますが、できるだけ相互に融通し合うということで、この地域的な格差というものを今後の発電所の建設によりましてできるだけ解消していく。ことに相互の連携の送電線というものも建設していきたいというふうに考えております。  なお、電灯料金につきましては、前回の査定におきましては、シビルミニマム以下の百二十キロワットアワー以下の電灯料金が、地域によって余り差が出ないような若干の配慮もいたしております。  そういう意味で、確かに御指摘の格差の問題につきましては、十分今後の対策を立てながらやっていかなければならない一つの電気行政についての問題点である、こういうふうに考えております。

勝澤芳雄日本社会党

○勝澤委員 この電灯料金というのは、全国一律にならないのですか。そういう方法はできないのですか。

増田実資源エネルギー庁長官

○増田政府委員 電気料金につきまして、これは原価主義で料金を認可しております関係上、やはりその地域によりましてそれぞれ原価に差が出てくるわけでございますが、ただ、先ほど申し上げましたように、百二十キロワットアワー以下のシビルミニマム制をつくりましたときに、できるだけ全国でそれほど差が出ないように、これは一本にすることについては限界がございますが、できるだけ近づけるということで、実際上の措置でその努力を行っているわけでございます。

勝澤芳雄日本社会党

○勝澤委員 先ほどから原価主義というお話が出ているわけでありますけれども、原価主義でありながら、なおかつ経済企画庁との話し合いの中では、調整原価といいますか、そういうものがあるわけでありますから、やはり政策的な料金体系というものがあり得るわけであります。ですから、原価主義に固執せずに、政策的な料金体系、そしてそれがやはり国民の生活に密着した形というものを考えていかなければならないと思うのです。  そこで、最近公聴会などのお話を聞いてみますと、公聴会の希望者が多いから、できるだけ各県ごとに公聴会をやってくれというような意見もあるわけでありますけれども、こういうことについてはどうお考えになりますか。

増田実資源エネルギー庁長官

○増田政府委員 今回の四社の申請に対します公聴会の開催に当たりまして、これは従来からもその本社所在地で一回行うということでやっておりまして、今回もこれでやっておりますが、ただ、いま先生から御指摘のありましたように、各県でやりたいということで、これにつきましては、電気事業法に基づく公聴会ではございませんが、たとえば地元の市が主催するという形で、県あるいは北海道の中では三地域の市が主催する。これはいまおっしゃられました公聴会ということではございませんが、説明会で、そこでできるだけ広く意見をお伺いする。また、これには私どもの方の通産局の担当官もそこに傍聴させまして、そこで出ました昔心見を報告させる、こういうことでやっております。

勝澤芳雄日本社会党

○勝澤委員 その公聴会につきまして、できるだけいまもおやりになっているのを一歩進めていただいて、そして公述の内容とか、あるいはそれに対する通産省の考え方というようなものもやはり出していくという形で、できるだけ料金問題というのはお互いが理解をし合う、こういうやり方というものをこれから新しい問題として考えていかなければならないのではないだろうかというような気がいたします。  最後に一つ、都市ガスの問題ですけれども、都市ガス事業者の供給体制の整備に伴って、その供給区域内における既存のLPガス事業者との競合問題でありますけれども、消費者の立場から言うと、できるだけ都市ガスに切りかえてもらいたいという希望が多いわけでありますけれども、LPGとの競合があってなかなかうまくいかずに、実は都市ガスの利用度というのはなかなかパーセンテージが上がっていないわけであります。こういう点については、やはり自然に任せるのでなくして、ある程度積極的な行政の指導のやり方というものが必要ではないだろうか、こう思いますので、その点を最後にお聞きいたしたいと思います。

増田実資源エネルギー庁長官

○増田政府委員 LPGが供給されておりますところに新しく都市ガスが進出すると申しますか、都市ガスへの転換が行われるということで、そこに都市ガス事業者とLPG販売業者間のいろいろの問題が起こっているということで、私どもの方にもとれに対する解決のあっせんその他を要望されている点がいろいろございまして、これをいろいろ処理しておるわけでございます。どういうガスを使うか、LPGを使うか、都市ガスを使うかにつきましては、それぞれの特徴もございますし、これは最終的には消費者の選択に任せるべきものだと思いますが、ただ、都市ガス業者が非常に力に物を言わせて、そして従来LPGの安定供給に努めておられた方々を踏みにじるような行為に出るというようなことが間々起こるわけでございます。これにつきましては、十分話し合い、その他解決すべき点というものを、私どもの通産局その他を督励いたしましてあっせんいたしておるというのが状況でございまして、これにつきましてはいろいろ問題点があるということで努力している次第でございます。

勝澤芳雄日本社会党

○勝澤委員 もう時間がありませんので、いまの点について、私は、やはり業者間の自主的なものというよりも、国民の経済的な立場からどちらがいいのかという方針を出されて、その方針に従ってやっていくという方向でしないと何も進まない、こういうふうに思うのです。これは十何年前と比べてみましても、都市ガスの普及率というものが依然として余り伸びていないということですから、やはりどちらに重点を置いて、どちらが国民の生活の上から利便であり、低廉であるのかというようなことなども考え合わせながらやっていかなければいけないことだ、こう思いますので、特にその点だけ申し上げて、私の質問を終わっておきます。

稻村佐近四郎自由民主党

○稻村委員長 神崎敏雄君。

神崎敏雄日本共産党・革新共同

○神崎委員 電気事業、ガス事業会社の社債発行に関する特例法案については、いろいろ重大な諸問題を持っているのですが、その点であらゆる角度から質問をしたい、こう思っておりましたが、大臣が三十分ほどしかおられませんので、その一部分をきょうは質問をいたします。  まず、審議会の問題で、この法律に直接重要な関連を持つ審議会として、電源開発調整審議会があります。この審議会のあり方についても、いろいろと批判の声があります。発電所の立地について、当然住民参加のもとに民主的に決められるべきであるのに、それが十分でない。各方面から、新しい時代の電源開発調整審議会とはどういうものなのかなどの議論がされております。  電気事業法に基づいて電力会社が提出する施設計画届け出書には、発電所立地の計画がありながら、どこに発電所を設置するのかという地点名が伏せてあります。このような住民に隠された計画が突如として表面に出され、県知事の問題ないという念書一つで、電源開発調整審議会では発電所建設認可の結論が出る、このような電源開発のあり方は改善されつつあると当局は判断しているのでしょうか、本当に住民の前に公開され、住民参加のもとに電源開発がやられていくようになっていると確信をされておるのか、この点をまずお聞きしたいと思います。

増田実資源エネルギー庁長官

○増田政府委員 電源開発調整審議会、いわゆる電調審につきましては、これは企画庁の所管でございますが、私の方からお答え申し上げますと、電調審にかけます新たな電源開発というものにつきましては、これは地元の意見を尊重するということで、当該発電所が建設されます当該都道府県の知事の承諾書というものを得まして、それから付議する、こういうことになっています。そういう意味で、この知事からの承諾書が出るまでには、地元の意見のすり合わせ、あるいはこれに対する理解、協力というものを前提にいたしまして、それによって知事の承諾書が出て、それがなければ付議できない、こういう形になっております。

神崎敏雄日本共産党・革新共同

○神崎委員 それなら、具体的にお聞きしますが、いま料金値上げ申請中の九州電力の施設計画届け出書を見ますと、五十二年度に新しく八十九万キロワットの原子力発電所を建設するとなっておりますが、発電所名はPとあるだけで、発電所の位置は空白になっておる。北陸電力の場合も、五十二年度、八千キロワットの水力発電、これも地名はMです。五十万キロワットの火力発電のところはA、百万キロワットの原子力発電のところはTというように、立地点だけが伏せてある。北海道電力も、五十二年度、七万四千キロワットの火力発電所を二基計画することになっているが、T5という表現だけである。発電所の立地点名を伏せたこのような施設計画がまかり通っていることについて、大臣はどういうふうにお考えになっておりますか。

増田実資源エネルギー庁長官

○増田政府委員 電気事業法に基づきまして、今後建設いたします発電所計画を出させることになっておりますが、このうち、当該年度につきましては、これは地点名も公表いたしておるわけでございます。  ただ、いま先生のおっしゃられましたように、次年度につきましては一応名前を伏せておるという形になっております。これを行っておりますのは、まだ地元の理解を得べく努力中だということで、ここにはっきり地点名を掲げるのは不適当だということでございます。地元の理解を受け、その年度に着手する予定のものにつきましては、全部名前を公表いたしておるわけでございますが、いまおっしゃられましたように、九州電力とか北陸電力が五十二年度に設置を予定しております発電所につきましては、現在地元の方々と話し合い中のために、ここにはっきり名前を出すということは、むしろこの説得に当たりまして不適当ではないかということから、そういう配慮をして名前を伏せておる次第でございます。

神崎敏雄日本共産党・革新共同

○神崎委員 私はそこが問題だと思うのです。名前を伏せておきながら、いわゆる最大出力のキロワットまで出ている、あるいは生産目途額も出ている。どこへつくるかは伏せておいて、その出力量も、そして生産目途額も出ている、これは一体どういうことなのか。まさに、国民に対しては伏せておきながら、それに対する生産目途額までも明らかになる、出力額も明らかになっている。ところが、一体どこにつくるのか、それは一体何を基準にそういうものが出ているか、これはきわめて奇怪な問題です。何か想定があって、一つの目途があって、そこでたとえば建設費が何ぼ要ってどうするとかいうようなことにならぬと、生産目途額などというものも架空である。  そこで、こういうインチキな出し方というものは、一体どういう姿勢でお出しになっているのか。     〔委員長退席、安田委員長代理着席〕 余りにも国会の審議そのものを軽視するというか、国民に対してそれほど伏せておかなければならぬようなものなのか。なぜ明確に、こういう地点で、たとえば敷地はこれだけのもので、こういうようなスケールのものをつくる、だからこれだけの費用が要るのだ、だからこういう形で料金を上げてもらって、それで開設資金にするとか、そういう具体性がなければ、肝心かなめの所在がPだとかMだとか、そういう形でごまかして、全く国民に目隠しをした中でやられるということについては、これは重大な問題だと私は思うので、先ほど大臣に答弁をお願いしたのですが、長官の方へ振られたのですが、大臣、あなたはこれにお目に通されたのですか。

河本敏夫自由民主党通商産業大臣

○河本国務大臣 これはいま長官が答弁をいたしましたように、いよいよ着工しようということしの分はそういうことはできませんから、きちっと場所その他全部明らかにして審議会にかけるわけです。次年度以降の分につきましては、若干未定の要素等もありまして、まだ交渉中の段階ですべてを明らかにすると、できる話もできなくなる、こういう配慮等もありまして、地点を伏せて一応の計画として載せておる、こういうことでございまして、いよいよその年になって着工段階ということになりますと、当然すべてを明らかにしなければならぬ、こういうことでございます。

神崎敏雄日本共産党・革新共同

○神崎委員 それではまた言わなければならぬが、たとえば北陸電力の場合には、五十一年度該当なしと書いてあるじゃないか。北陸電力、五十一年度該当なし、これはどうですか。

増田実資源エネルギー庁長官

○増田政府委員 五十一年度の施設計画表で、これは私どもの方の公益事業部で公表いたしておる資料でございますが、五十一年度の北陸のところは、該当なしではなくて、能登原子力一号機というものがこの中に出ております。

神崎敏雄日本共産党・革新共同

○神崎委員 どこにあるのか。     〔増田政府委員、資料を示す〕

増田実資源エネルギー庁長官

○増田政府委員 ただいま五十一年度施設計画概要を調べましたところ、北陸電力につきましての五十一年度着工の火力はございません。

神崎敏雄日本共産党・革新共同

○神崎委員 こういうようなものが、地点名だけが記号になっておって、その他のいま言いました最大出力とか、送電方法とか、あるいは支出計画のところなどは具体的に記入されている。これは、住民には非公開で計画が進んでいる疑いが濃いと言わなくてはなりません。しかも重要なことは、五十一年度、五十二年度の計画ですから、いま値上げ申請中の料金原価の算定に含まれていることになります。先ほども十年とかおっしゃっておったのですが、この点から言ってますますこれは重要である。政府の責任で速やかにこの計画を公表するように私は要求しますが、公表しますか。

増田実資源エネルギー庁長官

○増田政府委員 先ほど御答弁申し上げましたように、翌年度の計画、つまりいまで言いますと五十二年度の計画の発電所の中には、現在地元の市町村あるいは漁業組合といろいろ話をして、その中にはまだ反対ということを言われているものもいろいろございます。こういう方々の十分な理解と協力と賛成を得なければ発電所は建設できないわけでございまして、現在計画をして一生懸命説得中だ、しかしまだ全部の了解を得られないという段階で、ぴしゃっと名前を出すということは、反対の方々に対してもこれはむしろ失礼に当たると申しますか、刺激するということにもなりますので、やはり地元の方々、関係者の方々と話のついた段階で名前を掲げるという方が適当ではないかと私ども思っております。  ただ、これにつきましては名前を隠すという気持ちはございません。そういう意味で、地元の方々の全部の御了解を得れば、これは先のものであってもできるだけ具体的な名前をはっきりさせる。ただ、中にはもう少し説得をして御了解を得る、それには時間がかかるというものにつきまして、先ほど申し上げましたような趣旨で一応名前だけはペンディングにしておく、こういう形になっておるわけでございます。

神崎敏雄日本共産党・革新共同

○神崎委員 それでは、いま言うた算定数にしたって、すべてが狂ってくるわけですね。いま交渉しておりますが、話がつきそうなところもあるし、つかないところもある、反対されておるところもあります、だからペンディングにしていると言うのなら、そのいきそうなところはどこなのか、反対されて困っておるところはどこなのか。もしも反対されてできなかった場合は、いまの当委員会に提出されているこの計画は変更しなければならぬことになるのでしょうか。先の話じゃなく、いまの値上げに関連しているのです。  先ほども十年先のことまで言われておったのに、来年のことがわからない。十年先どころか、来年のこともわからないし、これだけの費用が要って、これだけの出力を出しますというようなことまで書いておいて、それで地点だけはそういう形に伏せておくということは、私はきわめて国会なるものを侮辱しておると思う。これでは審議の対象にならぬじゃないですか。正確にきちっと、敷地は何平米でございまして、そこにこういうものをつくりまして、こうやるということになりますから、こういうことになって、出力もこれだけになります、こう言うのなら、これは審議の対象になりますよ。ところが、反対された場合はつぶれるかもわからない、そういう場合は出力だって変わってくるわけです。あるいはこの計画そのものが基本的に変更される場合があるわけです。こういうようなものをここへ出してきて、さらに十年先の話までしているのですが、一体こういうことはどうなのか。  いまあなたが自分の口から、交渉しておりまして、話がつきそうなところもある、反対されて困っているところもあると言うなら、どことどこでそういう現象が起こっているのか、明らかにしてほしい。

増田実資源エネルギー庁長官

○増田政府委員 十年計画につきましては、今後の需要を想定して、それに必要な設備の必要量を出しまして、それを一応予想される各発電所の種類別、つまり原子力あるいは火力その他に分けておるわけでございます。その中で火力及び原子力につきましては、これは先生御存じのように、なかなか最後の段階まで、十分な理解を得られるまでの反対意見というのがいろいろございます。それで最後には了解を得られて、そして知事の同意書が出る、こういうことでございますので、先ほどの答弁の繰り返しにはなりますが、先のものにつきまして、まだ反対の方々が残っておる、そしてそれの説得に努めて、まだ説得が終わっていないという分についてその名前をここに公表するということは、私は不適当だと思っておるわけです。  それから、先生のお尋ねの、もし反対がどうしてもあって、そのときはどうなるのかということでございますが、これはもちろん反対の方々の説得に努めて、その上で知事の同意書というものが出るわけですから、場合によれば若干建設がおくれる、あるいは電調審にかけるのがおくれるという場合も出てくると思います。そういう場合には、やはり先ほど言いましたように、十年後の電力需要というものに合わせて全体の中の調整を行っていかざるを得ないということでございます。

神崎敏雄日本共産党・革新共同

○神崎委員 それでは私の質問の答弁にはなっておらぬですよ。おかしいじゃないか。もしもいま説得に努めておるのだったら、説得に努めておる場所はどこなんだということをなぜ公表できないか。     〔安田委員長代理退席、委員長着席〕

増田実資源エネルギー庁長官

○増田政府委員 私どもの方の出しております施設計画概要というものにつきましては、これは各電力会社からの届け出というものをまとめてこれを発表いたしておるわけでございますが、先ほど申し上げましたように、まだ問題点が残っておるものについては一応こういう具体的な名前をはっきり掲げないで、先ほど先生のおっしゃられましたように、原子力発電、九州、Pということで届け出が出ておるわけでございます。そういうことで、それをまとめたものをここに公表いたしておるわけでございますが、先ほどからも繰り返して申し上げておりますように、現在問題になってまだ説得が終わっていない地点を、ここの個所が入っているということで公表するのは、やはり今後の説得その他についていろいろ支障が生ずるということで、私どもが伏せておるわけでございます。決して隠しておるとかそういうことではございません。

神崎敏雄日本共産党・革新共同

○神崎委員 明らかにしないことは、隠しておらないこととはどのように違うのですか。明らかにしないということは隠していることじゃないのですか。隠しておらないけれども明らかにしないという、そんな頼りないことで出力の保証やら算定基準なんかを逆算してやっていくのですか。絶対に強権発動してやっていかなかったら、あとの数字なんか出てきませんよ。Xから答えを出すという方法でいかれているのか。審議できないじゃないですか。場所がもし変わった場合はどうなるのか。どうしてもPというのはここなんだということで、そのPとは一体どこなんだということになればいいけれども、もしそのPがたとえばXになった場合、すべてまた変わってくると思うのですね。それで一生懸命に納得さす、説得すると言っているのだから、私はそれはそれでいいと思うのですよ。その説得しているところ、納得させようとしているところ、そこは一体どこなんだということを、この法案を審議する過程で公表しますか。しなければ、妥当かどうか審議できないじゃないですか。

増田実資源エネルギー庁長官

○増田政府委員 これは先ほどから申し上げておりますように、この地点では現在説得が行われておるわけでございますから、私からこのPの地点はどこでございますと言うことは不適当だと思います。そういうことで、むしろ発電所の建設を順調に行い、また地元の方々の立場も考えて建設を進めるためには、現在のところは伏せさせていただきたいということでございます。

神崎敏雄日本共産党・革新共同

○神崎委員 もっと詰めていきたいのですが、時間がないので、それなら、あなたが適当でなかったらだれが適当なんですか、だれに答えをいただけば質問は進んでいくのですか。あなたが答えなかったら、こっちは質問できぬようになってしまうですね。

増田実資源エネルギー庁長官

○増田政府委員 私がこういう答弁を申し上げるのが適当かどうかでございますが、各種の地点については、現在原子力発電所の建設につきましても地元の説得工作がいろいろ行われておりますので、私の口から、Pはどこ、何はどこということは申し上げられませんが、説得工作が進められている地点ということでおわかりいただけるのではないか、こういうふうに思っております。

神崎敏雄日本共産党・革新共同

○神崎委員 冗談じゃありませんよ。Pというところは私が説明しなくたってあなたはわかっておるなんて、わからぬから聞いておるのだ。書いてないから聞いておるのだ。  そこで、それは後日の質問にして、きょうは三十分しかないから改めてまたやり直しますが、いま提出されている法案は、先ほどもおっしゃっておったが、電力会社、ガス会社は他の一般企業に比べて特別な扱いをするというものです。つまり、これは公益事業としての性格を一段と強めるということを意味します。したがって、電力、ガス事業の事業者はその社会的立場をさらに深く自覚すべきであると思うのです。にもかかわらず、このような国民に隠し秘密のうちに事業を進めようとする通産省の指導監督の責任も私はより重大だと思う。五十年代の十年間、安定供給を確保するための必要資金が四十七兆円だ、その資金調達のためにこのような特例法が必要だと言うなら、広く国民の合意が得られるように、誠意ある企業の姿勢が示されるべきだ。政府も、この点で同様に全資料を公開する必要がある、こういうように私は思うのですが、どうですか。

増田実資源エネルギー庁長官

○増田政府委員 今後十年間の需要というものを想定し、また、それに必要な設備、必要な資金につきましては、電気事業審議会の資金問題懇談会の結論というものを電気事業審議会にかけまして、公表いたしております。内容につきましては、そこに詳細に掲げられているわけでございます。

神崎敏雄日本共産党・革新共同

○神崎委員 いまたまたまあなたがおっしゃった審議会とか懇談会とかいうようなものについては、私はまた後日の質問の機会にそれに触れますけれども、きょうのところはこの施設計画だけについて聞くことにしますが、さらに、私は最後に、この法案の委員会における賛否が決まるまでには、私がいま要求した場所をあなたの方から明確にしてもらわぬと、この法案の審議が進まない。そこではそれだけのキロワットの出力が出るのかどうか、あるいは算定数がそれで正確に近いものかどうか、こういう判定自体ができない。したがって、その資料を公開してください、またするべきである。そうでなかったら審議ができない、こう思うのですが、最後に、その点についてあなたの立場から答弁をされると同時に、私は委員長に申し上げたいが、こういうPとかTとかいうような形から出発した地点で、それを基礎とした計画、そういうようなものについての信憑性もありますし、その点、ぜひ委員長としてもそれを公開するように善処していただきたい、こういうことをつけ加えて、両方からの答弁を求めたい。

増田実資源エネルギー庁長官

○増田政府委員 先ほど申し上げましたように、施設計画のうちでまだ地元との話し合いが終わってないものにつきましては、私からこれを具体的にどこだと申し上げるのは、今後の電源開発の促進にとってはやはりマイナスではないか、こういうふうに思っております。そういうことで、これにつきましてここで私から各地点名を公開するというわけにはまいらないので、はなはだ恐縮でございますが、その点、御了承をお願いいたしたいと思います。

稻村佐近四郎自由民主党

○稻村委員長 それでは、神崎委員に申し上げます。  資料の提出できるところから順次報告さすようにいたしたいと思います。

神崎敏雄日本共産党・革新共同

○神崎委員 それでは、地域と話がついてきちっと始末するまで、全部公開するまで、この法案についての審議は留保する、こういうことを宣言して、終わります。      ————◇—————

稻村佐近四郎自由民主党

○稻村委員長 この際、参考人の出頭要求に関する件についてお諮りいたします。  本案審査のため、明十二日午後一時より参考人の出席を求め、意見の聴取をすることにいたしたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

稻村佐近四郎自由民主党

○稻村委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。  なお、人選等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

稻村佐近四郎自由民主党

○稻村委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。  次回は、明十二日、午前十時理事会、午前十時三十分委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。     午後一時二分散会      ————◇—————

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