商工委員会 第6号
- 発言数
- 169 件
- 登壇者
- 14 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1976/04/27
会議録
○稻村委員長 これより会議を開きます。 内閣提出、一般電気事業会社及び一般ガス事業会社の社債発行限度に関する特例法案を議題といたします。 提案理由の説明を聴取いたします。河本通商産業大臣。
○河本国務大臣 一般電気事業会社及び一般ガス事業会社の社債発行限度に関する特例法案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明いたします。 一般電気事業におきましては、需要の増加に対応する発電所の建設、送電線網の整備や公害防止投資などに要する設備資金が急増するものと見込まれており、今後十年間で総額四十八兆円に達するものと予測されております。また、一般ガス事業につきましても、液化天然ガスの導入に関連する設備及び年々増加する需要に対応するための設備資金が急速に増大し、今後十年間で四兆七千億円に上るものと見込まれております。 これらの設備資金の調達面を見ますと、減価償却費等の内部資金は、石油危機後設備資金調達に占める比率が低下し、企業の努力を前提にいたしましても、今後これを大幅に引き上げることは困難な状況であります。また、増資、借入金、財政資金も、市場における制約、財政事情などから調達可能な資金量の伸びには限度があり、社債には法定発行限度枠の制約が存在しております。したがいまして、現状のまま推移すれば、電力、ガスとも設備資金不足のため所要の設備投資が非常にむずかしくなり、その安定供給に支障が生ずることが憂慮されるのであります。 今回の特例法案は、一般電気事業及び一般ガス事業につきまして、このような設備資金調達上の隘路を解決し、所要の設備投資を可能ならしめるため、長期、安定的な資金源である社債の法定発行限度枠を拡大しようとするものであります。 次に、この法律案の要旨について御説明申し上げます。 一般電気事業会社の社債発行限度枠は、現在、電気事業法により資本金の額に準備金の額を加えたものまたは純資産額のいずれか少ない方の二倍に制限されております。また、一般ガス事業会社は、商法の適用を受けまして、同じく一倍に制限されております。この限度枠をそれぞれ現行の二倍に拡大することが第一点であります。 第二に、この法律による特例枠を便って社債を発行しようとする会社は、毎年度、その必要性等について通商産業大臣の確認を受けなければならないことといたしております。 なお、一般電気事業及び一般ガス事業における設備資金需要は、初めに申し上げましたように、ここ十年間急速に増大をいたしますので、この法律は、六十年度末までの十年間の限時法とするとともに、限時法としたことに伴いまして所要の経過措置を設けております。 この法律の適用を受けます会社の中には、五十一年度上期にも社債発行限度枠に不足を来すものがありますことを考えますと、この法律案は、電力及びガスの中、長期的な設備投資の確保に資するものであるとともに、五十一年度における電力及びガスの設備投資、ひいてはわが国経済の景気対策にも関連を有するものであると考えております。 以上が、この法律案の提案理由及びその要旨であります。 何とぞ、慎重御審議の上、御賛同くださいますようよろしくお願いを申し上げます。
○稻村委員長 以上で提案理由の説明は終わりました。 本案に対する質疑は後日に譲ることといたします。 ————◇—————
○稻村委員長 次に、内閣提出、金属鉱業事業団法の一部を改正する法律案を議題といたします。 この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。 本案審査中、必要に応じ、随時、金属鉱業事業団理事長または理事の出席を求め、意見を聴取することとし、参考人の人選及び出頭日時等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○稻村委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 なお、本日は、金属鉱業事業団理事長平塚保明君が参考人として出席しております。 御意見の聴取は質疑応答の形で行いますので、さよう御了承願います。
○稻村委員長 これより質疑に入ります。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。上坂昇君。
○上坂委員 金属鉱業事業団法の一部を改正する法案について質問をいたします。 この法律は昭和三十八年の四十三国会で制定をされて、金属鉱物探鉱融資事業団法として成立を見たものでありますが、その後幾たびか改正が行われてまいりました。その間、一番最初のいわゆる探鉱調査、鉱物資源の調査あるいは探鉱の促進を特に重視をしていたものからだんだん業務がふえてまいりまして、この前の改正では海外の探鉱に力を入れる状況になってまいりました。その後、いわゆる石油ショック以来の景気の後退、需要の減少というものの中から金属鉱業全体が非常にそのひずみに落ち込みまして、各種の鉱山の閉山あるいは倒産というものが出てまいったというふうに思います。 そういう中で、何とかこの状態を抜け切らなければならないということで、特に海外の鉱物については輸入量の一定の水準を維持するということが、長期契約でありますから必要になってくるというところから、今回の改正が行われることになったというふうに思います。エネルギー庁の説明にも、輸入量を一定水準に維持するとともに、供給不足時に備える措置を講ずる必要がある、こういうふうに書かれておりますけれども、供給不足時に備える措置というのは当分の間どうも来ないような感じがするのでありまして、問題は、輸入を長期契約をしているためにそれを差しとめるようなこととなると大変だからということで、法律を改正しなければならないような状況になり、備蓄制度を取り入れなければならないようなところへ来たのではないかというふうにすら思えるのであります。 そこで、問題なのは、やはり全体的な国内あるいは海外の景気の状況というものは非鉄金属の業界に非常に大きな影響を及ぼすのでありますから、この景気の見通しというものは正確な見通しが特に大切になってくるというふうに思います。そこで、景気の状況について、いまの見通し等をまず初めにお伺いをいたしたいというふうに思います。
○河本国務大臣 法律が三十八年に制定をされましてから後の動き、今回の改正等についてのお話がございましたが、まさにそのとおりでございます。 そこで、最近の景気の動向について申し上げたいと思いますが、ことしになりましてから大勢としては非常にいい方向に向かっております。現在の時点では産業全体の操業率は約八〇%と想定をされておりますが、毎月相当大幅に上昇しておりますから、九〇%前後の操業率になりますのもそんなに時間がかからないのではないか。年末ごろにはほぼこれが達成するのではないか。全体としての動きは順調に動いておると申してもいいと思います。 ただ、過去二年半にわたりまして非常な深刻な不況が続きました関係で、各企業はそれぞれの蓄積をほとんど全部使い果たしまして決算面を整えてきたわけでございます。そういうことで、各企業の体力というものが著しく衰弱しておるということが一つと、それからもう一つは、何分にも操業率が八〇%前後であるということ、それから、日本の産業の特色といたしまして金利負担か非常に多いということ、また、雇用関係から言いましても終身雇用制というものが中軸をなしておるということ、こういうことから、個々の産業ではまだ不況感が相当強く残っております。 去る三月末にも、通産省の方で十九の業種につきまして約二百七十社を対象といたしまして調査をいたしました。その結果、完全に立ち直ったと思われます業種が二業種でございまして、大部分の業種、十五業種ぐらいは底はついたけれどもまだ水面には達しないという状態でございます。ようやく水面に達しつつあるというのが大部分の状態でございまして、二、三の業種につきましては非常に悪い状態が続いておる。なかなか前途に明るさが見えない、こういう業種も二、三残っております。でありますから、大勢としては非常にいい方向に向かっておりますけれども、個々の企業の間におきましては、また個々の業種の間におきましてはなお不況感が相当強く残っておるというのが現状でございますが、このマクロとミクロの違いも年末ごろには解消するのではないか、かように考えております。
○上坂委員 非常に見込みのある状況に入っているということで、見通しが明るくなってきたということは大変結構なことであるというふうに思います。 ところで、問題なのは、特に銅の問題が非常に問題になってくるというふうに思いますが、最近国内の鉱山でいわゆる閉山、倒産するのが非常に相次いできております。あるいは縮小という形がとられてきておるわけでありますが、国内鉱山に対するいわゆる生産の安定化と申しますか、この政策をやはりこうした備蓄の政策と同時に強力に進めていく必要があるのではないかというふうに考えるわけであります。 好況には向いてきていると言いましても、昭和四十七年、四十八年のところまで回復していくということは非常に困難でありますし、非常に条件の悪い形で企業が行われているこれらの金属鉱山の状態から見まして、いままでももちろんいろいろな探鉱の補助金とか何か出してやられてまいりましたけれども、あるいはまた事業団みずからが地質調査等を行ってまいったのは承知しておりますが、特に国内の生産量を何万トンなら何万トンというふうに確保する、そういう見通しを立てて、その生産量を維持するためのいわゆる安定化政策というものをとっていく必要があるのではないかというふうに思います。 どうもその状態を見ておりますと、炭鉱のスクラップ・アンド・ビルドと言われておりましたが、炭鉱の場合にはまさにスクラップアンドスクラップになってしまってきております。そういう形のものがいまの鉱山の中でも出てきているのではないかという感じがします。そういう意味で、国内鉱山に対するいわゆる安定的な政策をいまこそ確立をしていかなければならない時期に来ているのではないか、そういうように考えますが、その点について大臣の御意見をいただきたいと思います。
○河本国務大臣 非鉄金属につきまして、国内の資源を開発する、つまり探鉱を引き続いて進めますと同時に、一定の生産水準を維持するということは、これは今回の備蓄制度によりまして長期の安定輸入をいたします、その政策と並行して進めなければならぬ非常に大切な政策の方向であると考えております。そういう観点に立ちまして幾つかの促進政策、補助政策を進めておりますが、その具体的な詳細につきましては政府委員から答弁をさせます。
○増田政府委員 国内鉱山に対する基本的な考え方は、ただいま大臣からお答え申し上げたとおりでございまして、国内鉱山が最も安定した原料資源の供給元であります。また、現在は非鉄金属業界は非常に大きく海外の資源に依存しておるわけですが、海外資源の開発推進のためにも大きな役割りを果たしておるわけでございます。そういうことで、国といたしましては、先生御存じのように、広域地質構造調査あるいは精密地質構造調査等によりまして、探鉱開発につきましての各種の助成措置を行っておるわけでございます。これらにつきましては、私どもは今後国内の鉱山の維持発展のためにこれを強化拡充していきたい、こういうふうに考えております。
○上坂委員 いま探鉱の補助金等の問題についてお答えがあったわけでありますが、実は補助金につきましても非常に少なくて困っておるわけです。たとえば私の知っている鉱山では、探鉱費に実は一メートル当たり五万円程度かかるわけです。ところが、実際に国の補助というのは一万六千七百円しか出ていない。法律によりますと二分の一は出ることになっておるわけでありますが、これが計算しますと三三・四%にじか当たらない。したがって、おしなべてどこの鉱山でも同じ条件だろうというふうに思います。これでは本当に力を入れて開発に取り組んでいくのかどうかという点が非常に疑問視せざるを得ない。本当にやるとすれば、非常に条件が悪いわけですね。 というのは、大体が山間で、特に寒い地域に鉱山がある。私のいる福島県等でも、会津地区でありますから約半年以上雪に埋もれてしまっている。そういうところで探鉱を開始しますとなれば、短期間にやらなくちゃいけない。したがって、非常に思わぬ経費もかかる、こういう状況が出てきます。そういう点から見ますと、やはり法律を確実に守っていく形での補助金を出していかないと、本当の力を入れた地質調査、探鉱にはならない、こういうふうに私は思うわけであります。こういう点をどういう形で改めていかれるのか。大臣としてはいろいろ大蔵省等の折衝もあるだろうし、いろいろ問題があるだろうと思いますけれども、国内の資源を確保するという意味においては非常に重要な問題であります。そういう意味で、私は、これに対してこれからの確固たる方針といいますか、そういうものをお伺いいたしたいというふうに思います。
○河本国務大臣 財政当局の考え方もありますけれども、しかし、先ほど申し上げましたように、国内資源の開発及び一定の生産量の維持ということは、これはどうしても必要でございますので、それを進めるために必要な政策は実情に合ったものでなければならぬと思います。そういう観点から、補助金の率であるとか、あるいはいろいろな援助資金等につきまして、さらに今後とも機会あるたびにふやしていきたい、こう思っております。
○上坂委員 これは長官にお伺いしますが、いまの補助金の問題ですが、これは実際問題としては私がいま言ったような点で間違いないと思うのですけれども、この点について長官の方から、どういうふうな政策をとられるか、もう一度お聞きしたい。
○増田政府委員 国内の中小鉱山の探鉱を促進するための新鉱床探査補助金の問題でございますが、これにつきましては、ただいま先生から御指摘がありましたように補助率は一応名目的に五〇%になっておりますが、各工事の単価の査定というものを行っておりますために、この実行上の補助率が実際には五〇%を下回っているというのが事実でございます。ただ、私どもといたしましては、安定的な国内資源の確保という立場から、この単価問題を含めまして、新鉱床探査補助金の先ほど申し上げました強化拡充の方向で努力いたしたい、こういうふうに考えております。
○上坂委員 事業団が精密調査をする場合には政府が事業団に対して十五分の十補助をする、そのほかに都道府県から十五分の二、鉱業権者から十五分の三、これは負担金を課するわけですね。そういうときにはいま言った実行的な経費というものではなくて、まさにきちんと取るのじゃないかと思うのです。そっちからはきちんと取りながら、出す方は少なく出していくというのではおかしいのじゃないかと私は思っております。この辺はどうなっておりますか、もう一度お答え願いたい。 〔委員長退席、渡部(恒)委員長代理着席〕
○増田政府委員 精密調査についての補助割合でございますが、これにつきましては金属鉱業事業団が補助金の交付先になっておりますが、この分が三分の二となっておりまして、残りが都道府県負担が十五分の二、企業負担が十五分の三ということになっております。長年、この企業負担あるいは都道府県負担を減少させるべく私ども事務当局としては財政当局と交渉いたしておりますが、非常に困難で、現在のような形のままになっておるというのが現状でございます。
○上坂委員 次に、大臣に、時間がありませんからお伺いをいたします。 関税制度の問題でありますが、今度銅の免税点が上がり、関税も一万五千円になったというふうに言われておりますが、この関税制度について鉛、亜鉛は据え置きになっておると思います。この関税制度をずっとこれからも維持していかれる考えであるか、また、鉛、亜鉛については今年度は据え置きになったと聞いておりますが、もし据え置きになっているとすれば、なぜ据え置きになったかということについてお答えをいただきたいと思います。
○増田政府委員 お答えいたします。 五十一年度の関税率につきましては、銅だけを今回改定いたしまして四十四万円から四十八万円に免税点を引き上げたわけでございますが、鉛、亜鉛につきましては種々討議がありましたが、五十一年度の関税率としてはそのまま据え置くという結論になりました。これは今後の世界の価格情勢、国内の状況その他を勘案いたしまして、五十二年度の問題として検討を続けたい、こういうふうに考えております。
○上坂委員 約束の時間になりましたので、米原先生の質問の後に私の質問を保留さしていただきたいと思います。
○渡部(恒)委員長代理 米原昶君。
○米原委員 まず、原則的な問題点について大臣にお聞きします。 今回の法案提出の背景について聞きますが、伝えられるところでは、日本鉱業協会など関係団体などの強い働きかけがあったということでありますが、どのような経過と要請によってこのような法案が提出されたのか、この点をまず聞きたいのです。 また、非鉄金属の備蓄というのは、現時点で国民生活の向上という観点からどのような意味を持っておるか、こういう点をお聞きしたいと思います。
○河本国務大臣 非鉄産業界からもいろいろな陳情がございましたが、政府といたしましては、そういう陳情もさることながら、非鉄金属を日本が輸入をいたしております主として発展途上国との安定的な貿易関係の維持、こういうことも考えまして、昨年、一昨年と大変な不景気が続いたものですから、そういう国々からの輸入が激減をいたしまして非常に迷惑をかけております。そういうことも考えまして、安定的な輸入体制の確立と、同時に国内の非鉄金属産業界の健全な発展、こういう二つの観点から今回の法律案を提出したわけでございます。
○米原委員 非鉄金属の備蓄という構想は、何も今回の世界不況や一次産品問題の登場ということからではなくて、不況のたびに言われてきたいわば二十年越しの構想であったとも言われております。新聞もそんなふうに言っております。つまり、輸入の安定化とか緩衝在庫とかいろいろ言われてはおりますけれども、本質的なねらいは単なる製錬業界の不況対策、救済にあると見られても仕方がないように思われますが、その点、どうで しょう。
○河本国務大臣 先ほども申し上げましたように、非鉄金属を輸入しております国は主として東南アジアの国々でありますが、こういう国々に対して、過去二年間、非常に大きな迷惑をかけております。そういうことでは東南アジアの安定した発展等も期待できませんので、輸入の安定的な計画というものを確立いたしまして、そう大きな迷惑を相手方にかけないようにしなければならぬ、こういうねらいがあるわけでございます。もちろんそれと同時に、国内の非鉄金属業界の健全な発展ということも当然考えてはおりますが、主として輸入の安定化、これが主たるねらいでございます。
○米原委員 従来、高度成長期にあって、日本の大企業は海外からの大量の資源の供給体制を確立してきました。形態別輸入を見ても、四十九年度で銅は四百十四万三千トンが融資買鉱などであり、長期契約に基づく輸入体制をとっており、また、自主開発なども含めて巨額の投資をしている。輸入の安定化とは、実は発展途上国のためというより、このような形で海外に利権を確立した日本の大企業、製錬会社のためのものではないか、こういうふうに感じるのですが、どうですか。
○河本国務大臣 もちろん日本のためでもありますが、同時に日本が非鉄金属について取引をしております国々の経済の安定、こういう二つのねらいがあるわけでございます。
○米原委員 海外での莫大な資源の乱掘、買いあさりを高度成長過程で強行してきた責任は、日本の関係大企業にあります。それが不況になったからといって資源の大量供給体制をこわすわけにいかないから過剰在庫を買い上げてくれなどと言うのは、虫がよ過ぎるような気がするのであります。備蓄や緩衝在庫が必要なら大企業の負担でやれないのか、なぜわざわざ政府が助成するのか、石油などは、諸外国では大体企業の負担で行っておるではないか、こういう点を明らかにしてもらいたい。
○河本国務大臣 先ほど来繰り返し申し上げておりますが、取引相手国の経済の安定化、それからわが国の非鉄金属業界の健全な発展、こういうことを図る意味におきまして政府もある程度の援助をしていこう、こういう考え方でございます。
○米原委員 その点で、ちょっと考え方をもう一度確かめておきたいのですが、立法の理由のところでも安定供給などと述べておりますが、発展途上国などとの対等平等の友好的な経済交流を進めていけば、発展途上国に対する対決の武器ともなりかねない備蓄などは必要とも思われないのでありますが、この点はどうかという点であります。 また、御存じのようにチリのアジェンデ政権に対する攻撃として、アメリカが大量のストックパイルの銅を放出して銅の価格を下げ、打撃を与えようとしたことがあります。このようなアメリカの戦略備蓄政策に追随する危険、発展途上国を支配しまたは発展途上国と対決する武器となる、そういう危険はないか。
○河本国務大臣 石油なんかも、日本は全然石油がありませんので、ある程度の備蓄の強化策をいまとっておるわけです。今回の非鉄金属に対する備蓄政策というものが発展途上国との対決になる、そういうふうには考えておりません。
○米原委員 それでは、非鉄金属の買い上げ、放出は、どのような条件のもとで、どのような方法と権限で決められるのか、また、備蓄法人の運営と構成はどのようなものになるのか、これを説明願いたい。
○増田政府委員 お答えいたします。 今後行おうといたします非鉄金属の備蓄につきましては、現在対象として考えておりますのは銅、鉛、亜鉛、アルミの四品目でございます。 これはどういう状況になったときに備蓄を開始するかという御質問でございますが、現在私どもの方は鉱業審議会の備蓄分科会でルールづくりをいろいろ検討いたしております。まだ最終的に結論が出ておりませんが、現在検討しております案は、いま申し上げました四品目の地金の在庫が相当な数量に達したということで、その在庫数量を一つの基準とすることと、それからもう一つは、そのときの価格が著しく低いということで、これは国際的な価格がございますのでそれを基準にいたしますが、この価格が著しく低いという価格要素と、この二つで基準をつくりまして、その基準に達したときには備蓄を開始する。逆に放出する基準でございますが、これも価格要素と在庫の水準というものを要素として、客観的に一つの基準を設けるということで考えております。 それから、もう一つの御質問でございます備蓄を行います機関というものにつきましては、現在、財団法人、公益法人という形でこれを行わせるということで考えております。また、いまお尋ねのありましたその構成あるいは資金ということも、これは現在検討中でございますが、資金につきましても業界から直接という形でない資金というものを考えておりますし、また、理事の構成その他でも、できるだけ中立の方あるいは学識経験者の方を入れて公正な運営を行っていきたいということで現在検討いたしております。
○米原委員 そこで聞きたいのですが、政府は自由市場メカニズムを強調していながら、このやり方でいくと市場メカニズムへの公的な介入になります。備蓄法人の運営いかんによっては買い占めや市場支配力の強化につながって、健全な自由競争が阻害される恐れはないか。
○増田政府委員 ただいま先生から御指摘がありましたように、この備蓄法人の運営につきましてはできるだけ公正なものにしなければならないということで、先ほど御説明いたしましたように公的性格の強い財団法人とするということで現在検討いたしておりますし、また、その意思決定機関につきましても、先ほど申し上げましたように、できるだけ中立的な立場の方を過半数で構成するということを考えております。また、現実の運営につきましても、各界の意見を聞くということで、評議委員会というものを設けるということで運営していくことを考えております。 しかし、いずれにいたしましても、今回の備蓄制度につきましては政府の十分な監督のもとにこれを運用させるということで考えておりまして、現実に買い上げをする場合あるいは放出をする場合に当たりましては、この機関が政府の了承と申しますか、認可を受けて実際に買い上げを開始する、あるいは放出を行う、こういうことで政府が相当な公的な管理を行うという形でやっていきたいと思っております。
○米原委員 私が心配して言っているのは、この備蓄が実際にどんなふうに使われるかということです。たとえば銅が弾丸の薬きょうなど軍事的に持っている意味は非常に重要であります。アメリカは、主として軍事的な観点から戦略物資の備蓄を行っております。今回の備蓄はそのような軍事的な意味はないか。法文上、緩衝在庫などという言葉は一言も書いてない。安定供給のための備蓄という言葉しかありませんが、これでは軍事利用につながらないという保証はありません。大臣はこの点、備蓄の性格をはっきり明言してもらいたい。
○河本国務大臣 備蓄の目的につきましては、当初御質問もございましたので、二つの目的があるということを申し上げました。決して軍需物資の備蓄という考え方に立って今回の備蓄を行うものではございません。
○米原委員 次に、いま問題になっている一次産品についての世界的な多国籍企業の支配の現状について聞きたいのです。 特にこの備蓄の対象になっている四品目についての米英系など多国籍企業の支配のシェアは、世界の生産の上でどのくらい比重を持っているか、この点を聞きたいと思います。
○増田政府委員 手元に正確な数字がございませんが、現在、銅の世界におきます総量の約三五%が、いわゆる国際企業と申しますか、多国籍企業によって支配されている、こういうふうに覚えております。
○米原委員 銅などについては、いま大体三五%という話がありました。しかし、銅などは発展途上国でも国有化がかなり進んできて、CIPECなどの結束もありますが、アルミなどはまだまだ圧倒的に多国籍企業が支配している。このような一次産品の輸出と価格の安定化というのは、多国籍企業の要求だと言えないこともないのではないか。その点、通産省としては、国連やOECDで多国籍企業の規制が問題になっているときであり、日本系のものも含めて、一次産品に対する多国籍企業の規制という問題をどのように考えておられるか。 また、ダカール宣言に見られるような発展途上国の資源ナショナリズム、また、国連の天然資源の恒久主権の決議に対する日本の態度などについてどう思うか、この点を聞きたいと思います。
○河本国務大臣 多国籍企業の問題につきましては、ロッキード問題が起こりましてから、政府としてもこの問題と積極的に取り組んでおります。 一つは、OECDとかあるいは国連とかいう場におきまして、いまいろいろな機関が設けられまして検討が続けられております。特にOECDのごときは、昨年の一月以来八回にわたりましてこの問題につきまして討議が行われておるわけでありますが、わが国もこういう機関に積極的に参加をいたしまして、多国籍企業のあり方等について意見を開陳していく、こういうことを積極的にとるということが第一であります。 それから、日本における多国籍企業の活動ということについて、積極的にその実情の掌握のために調査をしていくということを第二の目標にしております。 それから第三は、日本自身の多国籍企業、日本の多国籍企業の海外における活動ということにつきましては、これはやはり行動基準というふうなものをつくりまして、それに従って各企業ごとにその行動基準を守りながら活動さしていく、そういうあり方についていま検討をしておるところでございます。 また、UNCTAD等における一次産品の動き等との関連でございますが、これは御案内のように来月から第四回の総会がナイロビで開かれるわけでございます。 〔渡部(恒)委員長代理退席、委員長着席〕 この第四回総会における動き等、まだ最終的に明確な見通しを申し上げられる段階ではございませんが、こういう動き等につきましては十分に見守る必要があろうと考えております。
○米原委員 いまおっしゃいました日本系のいわば多国籍企業の問題です。プルタミナの石油の例にもあるように、日本の対外投資、日本の商社など日本系の多国籍企業の資源略奪の問題も、東南アジアや各地で問題になっております資源ナショナリズムの動きに逆行していると見られている。ただそれを規制するのに、いままでのように商社の、行動基準と言われましたが、行動基準による自主的な動きに任せるというのでは、長期的に見てわが国の資源政策を誤る危険性があるのではないか。わが工業国日本が長期にわたって海外の資源に依存せざるを得ないのは明らかでありますが、発展途上国の要求にもこたえ得る平等互恵の、新植民地主義的でない経済交流のあり方が問われている。特に高度成長時代を終わって低成長時代に入ったとされるわが国で、これまでの資源政策を根本から検討し直す必要があるのではないかと思いますが、この点について大臣としてはどのように対処されるつもりでありますか。
○河本国務大臣 御案内のように、わが国には資源が全然ございませんので、やはり資源保有国と協調しながら開発輸入を進めていく、こういう従来の基本方針というものは私は堅持すべきだと思います。そうしませんと安定的に資源というものを確保できませんから、やはり協調による開発輸入ということは私は必要だと思うのです。ただ、その場合に、いま御指摘がございましたが、相手国の立場に立って、相手国の事情を十分に考慮しながら進めてまいりませんとトラブルが発生いたしますので、特に今後海外に出ていきます企業は、やはり一定の行動の基準というものをつくりまして、その基準に従って、その基準を守って行動していく、相手方とのトラブルを起こさないように十分配慮していく、こういうことが必要だと思います。
○米原委員 私、考えますのは、つまりいまおっしゃった程度のことではなくて、根本的に資源政策の問題を考えてみる必要があるのではないかという点であります。いままでの状況を見ますと、結局自由世界がその基盤としている自由市場のメカニズムの放任ということが根本にあります。また、政府の自主的な資源政策の欠如にもその責任があります。日本の国民経済と国民生活に責任を持つ政府としては、安易に当面の目先の利害に左右されてこの問題を扱うべきではないということです。 たとえば石炭のかわりに安い石油、こういうことがずっとやられてきた、長期的な見通しを欠いた姿勢が根本にあったわけであります。石油ショックは、政府のこの点での見通しのなかった失敗を証明ました。わが国民生活はこの問題で多大の被害を受けたわけであります。当時中曾根通産大臣ですら、わが党の野間議員の質問に対して、戦後のわが国の繁栄は切り花の繁栄であり、根なし草とさえ答弁しました。ところが、そこから通産大臣がくみとった教訓は、IEAのキッシンジャー構想に加担した、産油国と敵対する石油の九十日備蓄でした。そうして、一方では中東への経済協力などと飛び回って、またその約束の実行すら不確かである、こう言われております。 その点、西ドイツなどはまだましな方で、西ドイツには経済協力省という独立した官庁があり、エゴン・バール西ドイツ経済協力相も、途上国の多くが持っている四年間、五年間の中期経済計画にうまく適合した援助を与えようと努力している、こう発言しております。西ドイツが石炭を一貫して重視してきたのは周知のとおりであります。この際、アメリカに従属した資源エネルギー政策を根本から反省すべき時期が来ているのではないか、この点をどう思われるか、最後に聞きたいと思います。
○河本国務大臣 日本には石油を初めすべての資源が全然ないわけでありますから、資源政策を間違いなくやるということがやはり国の繁栄の最大の基礎だと思います。私は、これまで日本のとってまいりました資源政策というものは決してアメリカ従属であるとか、あるいは産油国に対立するとか、そういうことではなかったと思いますが、そういうふうに誤解が持たれる点がありとすれば、それば当然改めなければならぬと思いますけれども、やはり日本は日本独自の立場から石油政策なりあるいは資源の開発輸入を進めてきたと思います。 特に、いま御指摘のございました石炭等につきまして、途中でやや方向が間違っておったということでございますが、確かにそういう点もあったと思います。そこで、石炭のごときはことしから新しい石炭政策をとりまして、若干ではありますけれどもこれまでの修正をしておる、こういうことでございまして、十分いろいろな点を反省しながら、間違いのない資源政策というものを進めていきたい、こう思います。
○米原委員 時間が参りましたから……。
○稻村委員長 引き続き政府委員及び金属鉱業事業団理事長に対する質疑を行います。上坂昇君。
○上坂委員 銅、鉛、亜鉛の今後の需給の見通しについてお伺いをしたいと思います。 銅の場合ですが、四十年度以降は地金の長期契約輸入が定着化をしております。それから四十五年度以降になりますと、国内需要の伸びが非常に大きく鈍化をしてきておる。融資買鉱といいますか、海外の鉱石の大量輸入が行われておる。こうした結果、銅は潜在的に過剰生産に陥っていると見ることができるというふうに思います。 〔委員長退席、安田委員長代理着席〕 ところで、現在の需給をちょっと見ますと、四十九年度は国内鉱で八万四千八百トン、海外鉱で七十七万四千トン、四十九年度の期首の在庫は八万四千八百トンでありますから、少なかったわけであります。その他スクラップ等で十万五千六百トン、こうなっております。それから地金の輸入が二十二万一千五百トン、百二十七万六千トンになるわけでありますが、これに対して需要の方は輸出分を含めまして百一万四千トンで、期末在庫が二十万八千トンになっておるわけであります。五十年度のこの在庫の予想を見ますと、上期で二十万八千トン、下期になりますとこれが二十六万七千八百トンにふえているわけであります。これを在庫の見込みで見ますと、政府の見通しでも五十五年度末の見込みで約七十万トンになる、こういうふうに見ておるようであります。 ところで、銅の適正な在庫といいますと、生産の三カ月分として二十五万トン程度になる。こうなりますと、七十万トンから二十五万トン引きますと、五十五年度の末で四十五万トンの過剰在庫が見込まれる、こういうことになります。これは非常に大きな在庫になると思いますが、これを見てみますと、今度の備蓄というのは、政府が備蓄をするというのではなくて、むしろ何か在庫を解消していくための措置というふうにも見られるわけでありますが、この辺のところをひとつどういうふうに解釈をしたらいいのか、御説明をいただきたいと思います。
○増田政府委員 銅あるいは鉛、亜鉛、アルミにつきまして従来は非常に大きな成長を遂げたわけでございますが、これが石油危機以後非常に低成長になり、中には三割以上の需要減になるものもある、こういう非常な変化を遂げたわけでございます。 簡単に数字を拾って申し上げますと、昭和三十七年から四十七年、つまり石油危機以前の十年間をとりますと、銅は毎年十三%の需要増でございました。また鉛は七・七%、亜鉛が一一・三%、それからアルミが一七%ということでございましたが、四十八年を境といたしまして非常な需要減があったわけでございます。 それで、その需要減につきましてこれも簡単に申し上げますと、四十九年度の需要が四十八年度と比較していかに落ち込んだかという数字は、銅がマイナス三五%、鉛がマイナス二八%、亜鉛がマイナス二六%、アルミがマイナス三四%ということで、四十八年度の数字に比較いたしまして、いま申し上げましたような三〇%前後の落ち込みがあったわけでございます。それがさらに五十年度におきましてもほぼ横ばいという実績になっておるわけでございます。 これが今後どうなるかという問題でございますが、私どもの方でいろいろ試算をいたしたものがございますが、昭和五十五年度におきます銅の需要というものをはじき、あるいは六十年度の銅の需要をはじいておりますが、これを計算いたしますと、今後大体従来の伸び率の半分あるいは三分の二という需要増が望まれるのではないかということを計算いたしております。 それから、ただいま先生がおっしゃられました在庫の数字でございますが、これは五十五年、六十年、いろいろの試算をしておりますが、ただ、私どもの現在の考え方といたしましては、大体昭和五十四年前後で銅あるいは鉛、亜鉛、アルミの在庫数字が一応通常在庫に戻る、こういう計算でやっております。 そういうことで、従来のような、先ほど挙げましたような非常に大きな成長というものは今後は期待できませんが、それの約半分ぐらいの今後の需要増が見込まれる。そうなりますと、在庫が、いま非常な在庫になっておりますが、それを昭和五十三年、五十四年ごろには通常在庫まで戻していきたい、こういうのが現在考えておりますこれらの非鉄金属に関します長期計画の概要でございます。
○上坂委員 今回の措置による備蓄の資金量、いわゆる三百億円でありますが、これは内容を聞いてみますと、銅で二百四十億円と言われております。これは現在の価格でいいますと大体六万トン程度にしかならない。その程度のところでこうした効果が一体出るものかどうか、非常に資金量としても少ないという感じがするわけであります。この点について御説明をいただきたい。
○増田政府委員 今回の備蓄制度につきまして、総額三百億ということで、額としては相当な額になっておりますが、ただいま御指摘がありましたように、銅、鉛、亜鉛、アルミそれぞれ使うわけでございますし、また、これらの年間取引量は相当大きな額に上っております。そういうことで、現在私どもの方で考えております三百億円で買い上げいたします数量が年間取引量に対してどれぐらいになるかということについて申し上げますと、銅が大体六%ぐらい、それから鉛、亜鉛が大体二%、それからアルミが大体一%ぐらいということでございます。 そういうことで、全体の年間の取引量の中では今回の備蓄制度というものは決して大きな数字ではない、むしろ小さな数字でございますが、しかし、こういうふうな備蓄制度を行うことによりまして、従来の海外からの引き取り問題につきまして相当な効果を及ぼすもの、そういうふうに期待しておるわけでございます。
○上坂委員 この資金量というのは今後横ばいというふうな考え方を持っているのか、それとも増額していくという考えを持っているのか、お伺いをいたします。
○増田政府委員 五十一年度の予算で当初私どもが要求いたしましたのは五百億でございました。これが三百億の査定を受けたわけでございます。そういうことで、五十一年度は予算はできるだけ低く、最小限度の要求をするということになっておりましたために、五百億で要求いたしたわけでございますが、今後の考え方といたしましては、もっと大きな金額で備蓄を行っていきたい、こういうふうに思っております。
○上坂委員 次に、備蓄法人の問題についてお伺いいたしますが、先ほど米原先生からもお話があったようでありますが、三十八年ごろに銅に対する交付金制度というのが生まれたというふうに聞いております。そのときの取り扱い機関として日本銅鉱業振興協会が設立され、そこでは交付金と同時に拠出金というものを取っていたというふうに聞いております。ところが、この交付金制度は三十九年の七月に、それから拠出金は三十九年の九月に出さなくなったし、取らなくなった、こういうふうに聞いておるわけでありますが、この理由はどういうものであったか、お伺いいたします。 それから、四十五年の十月に社団法人の日本銅振興基金が設立されているわけであります。これはこの備蓄法人との関係で今後どういうふうにしていくのかということについてお伺いいたします。
○増田政府委員 昭和三十九年ごろの拠出金制度がどういうふうになっていたかという御質問でございますが、これにつきましてお答え申し上げますと、この制度は、昭和三十八年に銅の地金の輸入自由化が行われることになりまして、銅鉱業の体質改善と銅の安定供給体制の確立を図るということで、銅を生産いたしております業界、それから銅を使っております需要業界両方から、約二十八億円の拠出を受けたわけでございます。これを原資といたしまして社団法人日本銅鉱業振興協会というものをつくりまして、これが国内鉱山に対する交付金の交付をいたしたわけでございます。 国内鉱山に対する交付金は、昭和三十八年度に約九億八千万円、それから三十九年度に一億四千万円、合計いたしまして十一億二千万円この二年間で交付いたしたわけでございますが、その後、この交付を行うことがやめになりまして、この日本銅鉱業振興協会がいわば活動停止の状況になっておったわけでございますが、先ほど先生からお話がありましたように、昭和四十五年、この残余金を有効利用するということで、一つは資源大学校というものをこの残余金より設立いたしたわけでございます。大体残余金のうちの六億をこれに投入いたした。それから、それ以外に日本メタルセンターというものを設立、それからもう一つは日本銅振興基金というものへ残余金を入れて、そしてこの日本銅鉱業振興協会が解散した、こういう経緯になっております。
○上坂委員 そこで、この備蓄法人ですが、先ほど財団法人にするというお話でしたが、社団法人の日本銅振興基金はそのまま残すという形で、別につくるという考え方なんですか。 それから、前にいただいた説明資料によりますと、この備蓄法人については製錬業者が出資をして、それに金属鉱業事業団が融資をする、そういう組織になるんだ、こういうことでありますが、これはどういう組織にするのか、機構、組織、規模、人員等についてもう一度御説明をいただきたいと思います。 それから、備蓄をやる場合にどういうかっこうで備蓄をしていくか、備蓄というものはどういうふうな形でするものか、保管はどういうところで、だれが責任を持ってやるのか、そういうことについても御説明をいただきたいと思います。
○増田政府委員 お答え申し上げます。 銅振興基金が、先ほど申し上げましたように四十五年に発足いたしたわけでございますが、これは銅価の安定のための一部備蓄と、それからヘッジを行うということで設立されたわけでございます。ただ、資金が十二億しかございませんので、必ずしも十分な活動ができなかったということでございます。 今回設立いたします財団法人につきましては、銅振興基金に積み立ててあります基金をこの新しい財団へ出資させる、こういうふうに考えております。つきましては、先般私どもの方から上坂先生の方に御説明いたしました、この新しい財団の出資者を製錬業界から求めるということにつきましては、その後計画を変更いたしまして、いま申し上げましたように、日本銅振興基金のうちの四億か五億ということで現在考えておりますが、これを基金とするという考えでおりますが、これはまだ検討を要する点でございます。しかし、いずれにいたしましても製錬業者から直接出資させるということは不適当であろうということで、このような形にいたしたい、こういうふうに考えております。 それから、御質問にありましたこの新しく設立いたします備蓄法人の組織、機構その他の内容でございますが、これにつきましては現在各種の検討を行っておりますので、まだ結論が出ておりませんが、ただいま申し上げましたように、社団法人日本銅振興基金の基本財産の一部を新法人に寄付する方法によりましてこれを設立するということで考えております。 それから、備蓄法人の基本的な運営はこの理事会の決定によるわけですが、これも先ほど米原先生にお答え申し上げましたように、理事長、それから大体半分以上の理事は中立の方にお願いし、今後の運用を公正、適正に守っていきたい、こういうふうに考えております。 それから、備蓄法人の業務内容といたしましては、金属鉱業事業団からの備蓄資金の借り入れを行いまして、この資金を使いまして備蓄地金の買い入れ、保管及び放出を行う、また、それ以外に種々の需給及び価格の情報収集を行う、これが内容になっておりますが、できるだけ組織を小さくいたしたいというふうに考えておりまして、この財団法人の事務局というものは十人以下、できれば五人前後で構成いたしたい、こういうふうに考えております。 これらにつきましては今後なお検討する点が残されておりますが、以上申し上げましたようなことで今後備蓄を実施する機関というものを設立いたしたいというふうに考えております。
○上坂委員 十人以下の機構といいますか、組織になるわけでありますが、これですといまの社団法人の銅振興基金とほとんど同じ規模、そうするとそれをそっくりそのまま引き継ぐ、こういうかっこうになるわけですか。
○増田政府委員 新しい財団法人につきましては、これは銅振興基金とは全く別の組織というふうに考えております。基金につきましては銅振興基金より拠出させるということになりますが、機構としては全く独立の機構でこれを運営するということで考えております。
○上坂委員 そうすると、日本銅振興基金の方にはいわゆる基金がなくなってしまうわけですね、十二億。こっちの方はそういうものはなくなっても構わないのですか。
○増田政府委員 銅振興基金の基金でございますが、先ほど申し上げましたように、昭和四十五年に十二億の基金を積んだわけでございますが、そのうちの四億を今回の財団法人の方に拠出させるということになりますから、残りの八億はそのまま残るわけでございますし、また、これ以外に業界から拠出している基金もございますので、銅振興基金の方は従来のとおりの活動を行う、こういうことになるわけでございます。
○上坂委員 これは将来はこの基金をふやしていくという方向で運営をするわけですか。
○増田政府委員 財団法人につきましても、先ほど申し上げましたように四億か五億ということで考えておりますが、この基金につきましては、将来はそれほどふやす必要はない、大体このままでいきたい、こういうふうに考えております。
○上坂委員 金属鉱山についてはいろいろと政策をとって、国内資源なりあるいは将来の展望に立っていわゆる政策的な保護をする形になってきているというふうに思いますが、会社自体としては、どうも最近の傾向として、いわゆる鉱山の方を分離をして、一山独立採算制にしていくという方向がずっと顕著になってきているような気がします。これはせっかくこうした施策をやったり、あるいは将来ともやはりある程度大きな資金でなければ実際問題としては探鉱も何もできない、こういう状況の中でこれが小さく分割をされていくということになれば、非常に開発という面でも支障を来してくるのではないか、こういうふうに考えられます。先ほどある鉱山の例を申し上げましたように、非常に経費の面でも人的な面でもいろいろな制約のもとで探鉱が行われているというのが実際には中小鉱山の実態であるわけでありますが、こうした傾向について政府としてはどういうふうな指導をとられるのか、お答えをいただきたい。
○増田政府委員 最近、鉱山会社の中で、国内鉱山を切り離す、それを分離させるという動きが幾つかあるのでございますが、これにつきましては鉱山会社の方は、非常ないまの不況の中に、いろいろなこれを切抜けるための合理化、コストの低減という方策の一つとして、国内鉱山の切り離しというものをひとつ行おうといたしておるわけでございます。ただ、これにつきまして私どもが各会社から聞いておりますところでは、これによりまして各種の管理費の節約、間接経費の削減というものを行いまして、生産コストをできるだけ下げるための方策だ、それによって山の維持を図るのだ、こういう説明になっております。また、今後の計画その他についても聞き取りを行っておりますが、人員の減少あるいは産出量の減少につきましても、最少限度にとどめて、むしろ山を生き残らせるための方策だということになっております。 これらにつきましては、政府といたしましても十分これに対しまして指導をいたしていく所存でございますが、今後これらの分離が行われました山に対しましては、各種の探鉱補助金の交付その他を通じまして資源の確保に努めていきたい、こういうふうに思っております。
○上坂委員 大手は製錬業でやっていった方が採算がとれる、山を経営するのは非常に困難だ、こういう形になってきて、それで製錬業の方だけやればいいのじゃないか、あと山はどんどん分割していって、そしてつぶれるならつぶれても構わない、実を言うと資源は外国から幾らでも輸入できるのだから、こういう発想の上に立っているのが本音じゃないかと私は思っております。 そうなりますと、国内の鉱山の開発ということは非常に支障を来して、将来非常に大きな問題になってくる。特に最近の傾向で見ますと、金属鉱山の労働者は非常に減っております。条件が非常に悪いですから、したがって勤める人もなかなか見つからない。そうなりますと、躍起になって炭鉱炭鉱と騒いでも、せっかく新鉱床が見つかってもそれを開発することができない、実際に掘り出すことができない、こういう状況になってしまうのじゃないかというふうに思います。そういう面でも、労働者の対策を含めまして、この点は国内鉱山のそうした維持のために、分離をしていくという方向には反対をして、それをできるだけ最少限にとどめていくという方向が必要であろう、私はこう思うわけでありますが、その辺について御意見をいただきたい。
○増田政府委員 国内鉱山の分離につきましてはいろいろ問題があるということは、先生の御指摘のとおりでございまして、私どもといたしましても、分離しました以降どういうふうにしてこれを運営するかということについて、十分確信のある説明を受けるまで、これに対していろいろな指導をいたしている現状でございます。 国内鉱山につきましての基本的な考え方は、先ほど大臣からも申し上げましたように、国内資源というものが最も安定した資源でございますし、また、海外の鉱山を開発するに当たりましても、国内鉱山を持つということによる強みというものでこれが推進されていくものと思いますし、また、国内鉱山の地域社会における重要性その他から、通産省といたしましては国内鉱山の維持発展というものを進めていく方針でございます。このために、いわゆる三段階方式の補助金その他で新しい鉱床の発見をいたしまして、それへのリプレースに努めていくということで、国内の資源というものをできるだけ活用していきたいという基本方向で今後も運営いたしたいと思っております。
○上坂委員 質問を終わります。
○安田委員長代理 米原昶君。
○米原委員 外務省の担当局の方に聞きますが——外務省の方かまだ見えていないそうですから、後の質問も外務省と関連がありますけれども、主として通産省に聞きます。 五月にナイロビで国連の貿易開発会議、UNCTADが開かれて、発展途上国が強く要求している総合プログラムが検討されようとしております。一次産品の大消費国日本としては、これにどのような方針で臨まれるのか、通産省当局の見解を聞きたいと思います。
○橋本(利)政府委員 先生御指摘のとおり、国連の貿易開発会議、いわゆるUNCTADなるものは、南北問題の解決の場ということで、六四年の三月に第一回の総会が開かれた、こういう設立の経緯もございまして、わが国といたしましては、そういった南北問題の解決と申しますか、相互の依存関係あるいは共存共栄関係を一層厚くしていく、強化していくといったような方向で、対話と協調を通じてその関係の改善に努めていきたい、かように考えておるわけでございます。 特に先ほど来お話が出ております。わが国としては一次産品を非常に多く海外に依存いたしているという関係もございまして、一次産品の安定輸入ということと、資源産出国との協調を図っていくということをたてまえといたしまして、できるだけの協力をするという方向で臨みたいと思っております。
○米原委員 言うまでもなく、一次産品問題は発展途上国の深刻な問題となっております。世界的な不況の中で一次産品が供給過剰となり、価格が低落し、発展途上国の輸出所得が減少しているのは周知の事実であります。これまで高度成長過程で大量の資源の乱掘、買いあさりをやり、また、長期的に見ても、海外の特に発展途上国の資源に依存する日本として、この事態の打開に責任を負わなくていいはずはもちろんありません。 この間の国連資源特別総会の木村代表の発言のような、本人自身も後で述懐されているような無内容、無責任な態度はもはや許されないと思います。この会議に参加する日本の代表が、総合プログラムなど発展途上国の要求にどうこたえるのか、国民が関心を持って注目しております。この間の国連資源特別総会では、キッシンジャー氏ですら、たとえば緩衝在庫は歓迎すると言っているではありませんか。もっと具体的に、日本政府の方針を国民の前に明らかにしてほしい、そういう点を聞きたいのです。
○橋本(利)政府委員 御指摘の総合プログラムは、開発途上国あるいは国連の事務局が提唱いたしておるものでございまして、その内容は、あらかじめ三十億ドル程度の共通基金を設定いたしまして、その基金を財源として十八ないし十品目の一次産品に対して緩衝在庫資金を融通しよう、これが主たる内容と私は承知いたしております。 この考え方は、それはそれなりの一つの考え方と思うわけでございますが、一次産品と申しましてもいろいろございまして、その一次産品ごとにやはり特性が違うと申しますか、事情が異なっております。そういった意味合いから、それぞれの商品ごとによくその実情を調査いたしまして、その特性に応じた対策を講じていくのが必要ではなかろうかというふうに考えておりまして、必要とあらば緩衝在庫を持つということも産品によっては必要かと思います。そういった立場でわれわれとしては一次産品に対応しようと考えておりますので、その点、総合プログラムでは、商品別の検討に入る前にあらかじめ共通基金を設定しようというところに、私たちとしてはなおまだ検討の余地が残っておるのではなかろうか、かように考えておるわけでございます。
○米原委員 それでは、もう少し聞きますが、たとえばアメリカは国際資源銀行という案を提案すると言われておりますが、この内容はどのようなもので、日本としてはこの提案にどのように対処するつもりですか。
○橋本(利)政府委員 アメリカの国際資源開発銀行というものは、公式に発表されておるわけではございませんで、私たちも新聞等で承知しておる程度でございます。キッシンジャー・アメリカの代表が、第四回の総会で提案するだろうと伝えられておるわけでございますが、そういった段階で、積極的にこれに対するコメントは差し控えさせていただきたいと思います。ただ、伝えられるような内容で考えますと、民間市場から資金を集めまして、その資金を財源として開発途上国における資源探査、開発を進めていこう、こういう思想ではなかろうかと思います。 その意味合いにおきまして、開発途上国がこの構想をどう受けとめるかという点はまだ問題があるかもしれませんが、私個人の感じといたしましては、それだけ開発途上国における開発が進むということは、現地に雇用の機会も与えるわけでございましょうし、あるいは必要なインフラの充実整備というふうな問題も出てまいりますし、あるいは資源確保という立場からいたしますと、どうしてもやはり必要な投資を続けていかないと供給量自体が問題になるという点もございます。さような観点に立ちますと、必ずしもどうかという案ではなくて、十分検討に値する案ではなかろうかと思いますが、ただ、初めに申しましたように、開発途上国の総合プログラムとは必ずしも同じ面をねらっていないという点もございますので、その点についてはやはり総会の場における討議の流れというものを注目して見る必要があるのではなかろうか、かように考えるわけでございます。
○米原委員 もう一つ聞いておきたいのですが、新聞の報道を見ますと、木村代表は、一次産品で公的介入を排除しない、こういうようなことを言っておられますが、これはどのようなことを指すのか、見解を聞きたいのです。
○橋本(利)政府委員 実は私も木村代表から直接伺ったわけでございませんで、新聞で承知した限りで申し上げますと、今度の総会で一次産品が非常に重要な問題になるだろう、一次産品問題については市場原理というものを維持しなくちゃいけないが、その範囲内で公的介入ということも避けられないのではなかろうか、かような内容だったと思うわけでございます。仮にこの公的介入という言葉を国際的な緩衝在庫を持つというふうに解釈いたしますならば、先ほど来御答弁申し上げましたように、一次産品の産品ごとに検討いたしまして、緩衝在庫が必要である、あるいはその緩衝在庫が可能であるというような判断がなされた場合に、私たちといたしましても、そういった検討を終えた一次産品についての緩衝在庫の設定ということについて前向きに考えるべきではなかろうかと思うわけでございます。
○米原委員 先ほど最初に外務省の担当局に聞こうと思ったのですが、見えなかったので、通産省の方に質問を集中しておりますが、問題はいまUNCTADの問題を聞いているので、そのつもりで外務省からも答弁していただきたいと思いますが、緩衝在庫の問題については、キッシンジャー氏ですらすでにこの前の国連資源特別総会で発言していることでありまして、もう特に目新しいことではなくなっていると思います。問題は、先ほども言われましたが、総合プログラムについてです。ケース・バイ・ケースとか、あるいは基金の拠出について、そういうようなことで問題があるように思いますが、総合プログラムをある程度取り入れて、譲歩する考えが日本の側にあるのかどうか、この点を聞きたいと思います。
○橋本(利)政府委員 次の総会に対する日本政府の対処方針については、なおまだ細部について政府部内で検討中でございますが、ただ、先生がおっしゃる譲歩とはどういう意味かという問題もございますが、先ほど来お答え申し上げましたように、産品ごとにやはり特性が違ってくるわけでございます。しかも、片方で三十億ドルという金は先進国といえどもなかなか大変な金額になってくる。しかも、それが有効適切に活用されるということも考えますと、私たちとしては、やはり対象とされるべき一次産品ごとにその実情をよく調べまして、これは国際的な場で検討するということになるかと思いますが、その結果必要とされる場合には緩衝在庫の設定ということも考えていいのではなかろうか、こういうことでございまして、何度も繰り返すようで恐縮でございますが、対立的な考え方ではなくて、生産国の立場と消費国の立場というものをよくお互いに理解し合って、その上に長く続く関係を築き上げていくということが必要かと思います。そういった意味合いで、産品ごとの検討ということがどうしても前提になってくるわけではなかろうかと考えるわけでございます。
○米原委員 それでは、外務省の方に伺います。 UNCTADなどにおける総合プログラムなどの要求から見て、今回のわが国の非鉄金属の備蓄は国際的にどのように評価されると思われるか、実は聞きたいのです。通産省の方では、輸入促進につながるから発展途上国は歓迎するだろう、こういうことを言っておられるようでありますが、国際会議に臨まれてきたいままでの経験からして、外務省としては、いま日本で非鉄金属の備蓄のこういう法律を出すということが国際的にはどういうふうに見られると思われますか、外務省の見方を聞きたいのです。
○村上説明員 いま先生の御質問に対しまして直接に国際会議で具体的な反応を承知しているわけではございませんけれども、外務省といたしましても、本件につきましては通産省と全く同じ考え方でございます。
○米原委員 総合プログラムの趣旨は、十八品目とかテン・コア・コモディティーズによっても一括案になっております。品目ごとのケースバイ・ケースではない。今回の非鉄金属の備蓄四品目という構想は、いわばケース・バイ・ケースにつながっている。総合プログラムの趣旨と対立する発想になりはしないか、また、発展途上国から言えば、国内備蓄に回す金があるなら共通基金に拠出してくれ、こういうことにならないか、こういう点を聞きたい。
○橋本(利)政府委員 総合プログラムで言っております緩衝在庫の設立ということはいろいろなねらいがあるかと思いますが、その中の一つの大きなねらいは、やはり物の需給の調整によって必要以上に価格が下落するものを防ごう、こういう意図にあるのではなかろうかと考えるわけでございます。今回お願いいたしております非鉄金属に対する在庫融資につきましても、これは景気のいかんによって非常に幅広く変動する輸入量をできるだけ安定的な水準で維持しよう、それに伴って相手国との貿易関係を均衡化すると同時に、価格を一定の水準に維持しようということにもなろうかと思います。そういった意味合いにおきまして、私はUNCTADで言うところの総合プログラムとは本質的に変わりはないのではなかろうかというふうに理解しておるわけでございます。
○米原委員 四月十七日付の毎日新聞に木村さんの発言が載っておりますが、それを見ても、南側の結束がかたいから切り崩しはあきらめたとか、しかし駆け引きと機敏な対応とか、そういうようなことを発言しておられます。このような発言は、発展途上国に対する平等互恵の経済交流を進めようという立場ではなくて、あくまでも対決、交渉の相手という姿勢で物を見ておられるように見えます。これで発展途上国の信頼が得られるのか。 日本は天然資源の恒久主権の決議や新国際経済秩序の決議などに対しても棄権や反対をしてきております。つまり、依然としてアメリカに追随して新植民地主義の立場を捨て去ってないということではないのか。これからますます。七十七カ国グループや非同盟諸国の国際的比重は重みを増していくだろう、そう見られます。そして、日本は高度に発達した工業国であり、資源小国であり、これらの国の資源への依存は避けられません。この日本の経済外交のあり方が根本から問われようとしているのではないか。右顧左べんすることなく、自主的な独自の南北協調の道を歩むべきで、アメリカ追随の枠から飛び出して、非同盟諸国と友好、協調の道へ進むべきである、そういうふうに考えるのです。その点を根本的に考えてみる必要があるのではないか、こういうふうに思うわけです。この点、どうでしょう。
○橋本(利)政府委員 初めに御指摘のありました木村代表がどういうお気持ちでそういうことを発言なさっているか、私自身わかりませんが、いずれにいたしましても、一次産品の生産国と消費国が互いに誠意を持って率直に話し合う、両者の関係はやはり相互依存の関係にあるわけでございますし、事が経済問題に関連することでございますので、一時的に問題を解決するよりも、長期的に見て安定的な関係を増大していくということが非常に必要かと思います。そういった意味合いで、五月のUNCTADの総会におきましても両者は忌憚のない意見を交換して、長続きのする関係を確立していくべきではなかろうかと思うわけでございます。 それからいま一つ、国連総会の問題について触れられましたが、その点は七十四年の四月の第六回の総会と、その年の十二月の総会と、二つ関連があるかと思います。 四月の第六回の総会におきましては、新経済の樹立宣言とこれに関連する行動計画について採択を求められた。そのとき、日本側としては賛成の票を投じております。ただし、恒久主権あるいはエスカレーション、インデクセーションといったような項目については留保いたしたわけでございます。 それから、十二月の総会におきましては、メキシコの大統領が提唱いたしまして、四月の線を引いて諸国間における経済の権利義務憲章についてやはりボートがあったわけでございます。その際は日本側は棄権をいたしております。アメリカ、ドイツ、イギリス等は反対をいたしておりますが、日本側は棄権をいたしたわけでございます。 この二つの総会を通じての日本の態度は、やはり国際貿易というのはできるだけマーケットメカニズムに即して運営されるべきだということと、それから、先ほども少し触れましたが、資源確保のための必要な投資というものはゆるがせになってはいけないのではなかろうか、そういう立場で、特に一次産品の海外依存度の高いわが国の立場から考えますと、どうしてもインデクセーションだとかあるいは資源開発についてその国の主権が確立し、利用者サイドとしては何らこれにコンタクトがとれないというようなことになりますと、これは日本の経済自体が成り立たなくなるといったような懸念もございまして、しかし一面、メキシコの大統領の努力に対しては非常な敬意を払うと同時に、諸国家が受諾できるような文章に変えるような方向で今後とも努力してもらいたいのだといったような趣旨も添えまして棄権の態度に出た、こういうことでございまして、決して対立的な意味ではございませんで、長く続く相互依存関係というたてまえからいたしましてさような態度をとらざるを得なかったということでございます。
○米原委員 では、もう一つ、そういう点で具体的に聞きたいのです。すでにEC諸国ですらロメ協定を結んで、発展途上国との協調の道を歩み始めております。もちろん、これはまだ不十分なものだと思いますが、今度第五次すず協定がありますが、日本政府としてはこれにどのような方針で臨むのか、また、これまでの経過はどのようなものか、聞きたいと思います。
○橋本(利)政府委員 すず協定でございますが、日本といたしましては一九六一年以降第二次、第三次、第四次の国際すず協定に参加してきております。昨年の五月、六月、ジュネーブで第五次のすず協定をどうするかという話し合いが行われまして、その結果新協定が採択されたわけでございます。 わが国の立場といたしましては、一つには、すずは東南アジアの主要な産品であるということで、東南アジアに対する協力の姿勢を明らかにするということと、いま一つは、やはり地金は一〇〇%輸入しておるという資源依存という立場からいたしまして、この安定輸入を確保する、この二つの観点からこの第五次のすず協定にも引き続いて参加するということが望ましいと考えるわけでございまして、すでに三月十二日の閣議決定に基づきまして、三月十六日、国連本部で日本側として署名をいたしております。翌日の三月十七日にこの新しい協定の御承認をいただくために、国会にすでに提案をいたしておりますので、その審議を待っておるという段階でございます。
○米原委員 私の繰り返し質問しているのは、実は米国と敵対せよ、こういうことを言っているわけではないのです。ただ、もっと対米自主外交が必要ではないかということです。日本はいまのような形で進むと、米国の歩みからさえ取り残されてしまうのではないか。もっと思い切った自主的な外交で非同盟諸国や発展途上国との関係を変えていく必要があるのではないか。特に非同盟諸国や発展途上国との関係では日本は大幅な貿易黒字を出しながら、一次産品問題で、西側諸国の中ですら特徴的な独自の歩み寄りが見られないのが特徴のように思うのです。すでに高度成長は破綻して、日本経済の民主的再建が課題として上がっております。大企業の国内的、対外的横暴を規制し、発展途上国と平等互恵の経済を進め、日本の自主的、中立的対外政策が求められております。そのような立場から、UNCTADなどでもっと具体的にこれらの国と真に平等互恵の関係を進めるようなそういう態度を打ち出す必要があるのではないか、こう考えて繰り返し質問しているのでありますが、この点、どうでしょう。
○村上説明員 UNCTADに臨むわが国の基本方針につきましては、けさも関係閣僚の打合会がございまして、その席の後、木村代表も記者会見ではっきり申しておるわけでございますが、わが国の立場は、先進国といたしましてUNCTADの場におきましてはBグループという三十の国の一つで、その中であくまでも先進国の間の協調を保ちながら、UNCTADという会議の性質上、グループごとの交渉、対話という形をとる関係上、どうしてもそのたてまえは維持していくわけでございますが、同時に、日本はアジアの一国といたしまして従来東南アジアに対しましては格段の協力をしてきたわけでございますが、このUNCTADにおきましても、従来、第三回の経験に照らしましても、日本は特にアジアの諸国を中心に非常に密接な関係を保ってきているわけでございます。 今回の第四回、ナイロビのUNCTADに対しましても、従来と同じようなアジアを中心にした七十七グループとの密接な関係を維持しながら、同時に、先進工業国といたしましてBグループの中で協調体制をとりながら、基本的に対話と協調という世界の、現在南北問題の基調になっております路線を確保していきたいというのが、わが国の基本的な考え方でございます。
○米原委員 終わります。
○安田委員長代理 松尾信人君。
○松尾委員 これは大臣に対する質問とも関連いたすことでありますけれども、まず最初に、一次産品に対するわが国の基本的な態度、特に通産省の態度、これをはっきりさせていただきたい、よく承っておきたい、これが第一点であります。 そういうことで話を進めてまいりますけれども、通産省内、特にこれは通商政策局長の諮問機関と言われる第一次産品委員会の三月二十六日の中間報告がございます。その中間報告の基本の姿勢というものはどうか、こういうことです。それと、それに対する局長の受け取め方、それはいかがですか。
○橋本(利)政府委員 私から申し上げるまでもなく、わが国の一次産品の海外依存度というのは非常に高いというのが現実でございます。それで、二年半前のオイルショックほどの問題はないにせよ、石油のような問題がその他の一次産品に起こらないという保証はないといったような問題意識を持ちまして、諮問機関として一次産品問題の研究をお願いしたわけでございます。 御指摘のように、三月の中旬にその答申が出たわけでございますが、その骨子とするところは、やはり生産国と消費国との相互依存関係ということを前提といたしまして、生産国の立場というものをよく理解しながら一次産品の安定輸入ということを考えるべきであろうということでございまして、特に今回、総論的な考えのほかに四つの品目について審議いただいたわけでございますが、初めから私たちも予想しておりましたように、そのそれぞれの産品ごとに事情というものが非常に異なるわけでございます。そういったところ、産品ごとの特殊性に応じた対策、ひいては安定輸入を確保するようにというのが答申のねらいであったかと考えておるわけでございます。
○松尾委員 総括的なお話でありますけれども、その大体の方向としましては、市場メカニズムの機能をできるだけ活用するんだ、工業製品の価格上昇に合わせて一次産品の価格をスライドしていくというようなあり方は好ましくない、このようなものが一つの大きな土台になっておると言われておるわけであります。 一応もっともな意見でございますけれども、私がそこで指摘しておきたいのは、何としても、かような発展途上の一次産品の産出諸国は、この価格というものをできるだけ安定させたい、乱高下を避けたい、そしてほかにたくさんの輸出品がない、そういう特殊の輸出品の一次産品でございますから、そこでできるだけ自分の国の所得をふやしたい、所得の補償というものも一彼らはそこに要求しておるわけでありまして、私は、結局この一次産品の委員会の中間報告のような方向というものと、この一次産品の産出国の考え方というものが大きくそこに衝突する、これは次に入りますけれども、そのような点が中間報告にまずあったのじゃないか、これを聞いておるわけでございますが、いかがですか。
○橋本(利)政府委員 御指摘の報告書の中には、インデクセーションがそのまま直接に取り上げられておるということではございませんが、ただ、先生が御指摘になりましたように、一次産品の産出国として、その価格を安定し、所得を補償していきたいという気持ちは私たちとしてもよくわかるわけでございますが、ただ、いまの段階ではインデクセーションの内容なり、それを実際にどのように適用していくかということについてはまだ明確になっておりませんで、人によってまだいろいろな意見が出ておるということでございます。 ただ、仮に、いうところのインデクセーションを工業製品の価格に一般的に、また自動的にリンクさせるというような考えであるとすると、これはかなり危険な問題を持っておるのじゃなかろうか。と申しますことは、お互いに、原材料から製品に及ぶ段階におきまして、その価格がそのまま上乗せされていくというようなことからいたしまして、特にインフレ時には消費者物価も卸売物価も急上昇するというような問題になりますと、せんだってのオイルショック後の状況と同じように、結果として世界の経済運営が困難になっていく、しかも国際的に不況が深刻化するというようなことになりますと、これは当面その点では所得がふえるかもしれませんが、不況が発生してくるということから、長期的にはまた所得が減っていくといったような、結果として長続きのしないような状況も懸念されるわけでございます。 そういった意味合いで、御指摘の資源産出国が所得を安定させたいという気持ちはわれわれとしても十分理解すべきだし、また、理解しておるつもりでございますが、それかといって、直ちにインデクセーションで価格上昇を補償するというようなことは、むしろ長期的に見ると危険ではなかろうかと思うわけでございます。
○松尾委員 このインデクセーションがそのままでは好ましくない、これはわかるわけであります。それをあなたがどのように受けとめまして、そして今後どのように政策を進めていかれるかというのが、日本のこの一次産品に対する大きな基本を決めていくわけでありますから、いまお話しのとおりに、慎重にこの中間報告を受けて、それをこの世界の現状によく分析して当てはめて、間違いのないようにしてもらいたい、これが第一の私の要望であります。 〔安田委員長代理退席、渡部(恒)委員長 代理着席〕 そこで、入っていかなくてはいけませんのは、何といっても発展途上国が考えておる総合プログラムの問題ですよね。途上国百八カ国がマニラで会議をして、大体その結論を出しておる。これがもう最後の自分たちの大きな切り札なんだ、これ以外に自分たちとしては救われる道がないとも言われるほど彼らは考えておるわけでありますけれども、では、これをどのようにあなたが評価しておるか、こういうことでありますが、いかがですか。
○橋本(利)政府委員 いわゆる総合プログラムは、発展途上国とUNCTADの事務局で準備し、提案したものでございまして、その内容は、共通基金、コモンファンドと言っておりますが、共通基金をつくりまして、これを財源として、対象十八品目のうち特に重点を置く十品目に、国際的な緩衝在庫を必要とする場合その財源に充てよう、こういう考え方が中心になっております。その他一次産品のいわゆる商品協定、あるいは多国間協定、あるいは輸出所得補償の措置、こういったものがその内容となっておると思います。 私自身、この総合プログラムはそれなりに評価し、検討に値すると思うわけでございますが、ただ、一つ申し上げておきたいのは、一次産品は産品ごとにその事情を異にしておる、特性が異なっておるわけでございます。たとえば緩衝在庫について申し上げましても、在庫にたえられる品物であるかどうか、長く在庫しておけば変質するようなものまで在庫で持つわけにまいらない、あるいは在庫を必要とする場合にも、どの程度の量を緩衝在庫として持てば有効であるかといったようなものも、これは一々物資によって異なってくるはずでございますし、われわれはそう思っておるわけでございます。 そういったことから、産品ごとに検討いたしまして、その検討に合うような方向で対策を考えるべきじゃなかろうか。といたしますと、いまの総合プログラムの中で商品別の検討をする前に、あらかじめ共通基金、いま三十億ドルを考えておるようでございますが、共通基金を設定するというのは、われわれとしてはどうしても納得しづらい点でございます。三十億ドルの金額を各国で分けて持つといたしましても、これはかなりの額でございます。それだけに、やる以上は有効適切な方策に結びつくような形で問題を処理すべきではなかろうかと考えておるわけでございます。
○松尾委員 そういうふうに、共通基金の問題、緩衝在庫の問題、あなたの方は相当の御批判もあるし、基本的にはわかるけれども、やり方が問題だ、またそれにたえる商品がどのくらいあるのか、それをどのくらい緩衝在庫として設定したらいいのかというような問題はありましょうけれども、基本的な考え方としましてはそのように彼らは主張しておるわけでありまして、ですから、いまあなたのおっしゃったようなことだけを言っておりますと、これはまとまりがつかないのじゃないかと思うのです。やはり何らか、緩衝在庫に向かないものは向かない、向くものは向くとはっきり品目の選定をする、そして、いま三十億ドルとかあなたはおっしゃったですけれども、基金の規模が幾らか、そして、基金の出し前というものは、各国の分担はどのようになっていくのか、そういうものを明確にしながら、日本の基本的な姿勢というものを明確にしなくてはいかぬのじゃないか、このように思うのです。 もう少しその考え方の中でいいものは取り上げて、そして日本もこのように対処したい、こういうものはだめであるから、これはあくまでも反対する、このように明確にしていきませんと、次に出てくるUNCTADの総会、そこに臨むいろいろの問題で、日本の代表も総論はいいことを言っても、各論のところで全部足を引っ張られて、木村さんもこの前嘆いたわけでありますから、やはり事務当局がそのような政策決定の基本というものをしっかりしておいて、大臣にもそれを明確に意見を述べ、そして日本の代表にも明確にさせておいて、いいことは伸ばしていく、それはこういう点だ、これはいかにそのような総合プログラムがあろうともそれには反対だ、それを明確にしながら解決の方向へいかなくてはいかぬのではないか、こう思うのですけれども、いかがですか。
○橋本(利)政府委員 いまさら申し上げることもないかと思いますが、一次産品問題というのは、日本の経済の今後のあり方を制すると申しますか、状況によっては日本の経済が成り立たなくなるほどの非常に重大な問題という意識は持っております。したがって、UNCTADの総会の場でこの問題を生産国、消費国、百五十一カ国が集まって議論するということは、非常にいい機会であるかと思います。 ただ、こういう問題は、日本一国だけでどうのこうのという問題でございませんで、いわゆる国際会議の場と申しますか、国際協調の場でこういう問題を解決していかなくてはいけない。しかも、これから総会は始まるわけでございまして、その会議の場でどのような討議が繰り返されるか、きわめてまた流動的な問題もございます。そういった会議の状況、推移というものを見守りながら、生産国、消費国のお互いが納得し得るような方策を考え出していくというのが、やはり基本的な姿勢ではなかろうか。したがいまして、この段階でどうのこうのというよりも、むしろそういった会議の場に即しまして、しかも日本の経済の将来ということも考えながら、資源輸出国との協調を図っていくという姿勢が必要かと考えております。
○松尾委員 まことに私もそのとおりだと思います。でありますから、やはり基本的な日本の姿勢といたしましては、何としてもわが国は加工貿易に頼っておる、そして、第一次産品の産出諸国はそのようなわずかな輸出品によって自分の国の経済を維持しておる、非常に深い関係にあるものでありますから、この国際協調の場においては、そういう点で世界の大勢というものの中から日本が取り残されないように、むしろ深い関係であればあるほど、資源がない国であればあるほど、この発展途上国の意見というものを十分反映させて、そして国際協調というものがうまくいけるような方向をとるべきである、こう主張するわけでありますが、基本的な姿勢として明確にしておく必要があると思うのですが、いかがですか。
○橋本(利)政府委員 認識のすべては、生産国も消費国も相互依存の関係にある、したがって、共存共栄の形に持っていくべきであるということについて、十分、率直に、忌憚のない意見を交換することが必要だと思います。
○松尾委員 忌憚なき意見を述べ合って、相互依存のわが国の貿易立国のあり方、そして一次産品国というものの現状、そういうものを踏まえて、やはりきっちりと将来の方向を明確にするという、そのような方向に進めていきませんと、そこで出たとこ勝負で、産出国、消費国、いろいろ話があるでしょう、そこでいろいろ話を聞いた上でということでなくて、出るでしょう、その出るその中から、わが国としてはやはりこういう方向で行くというものを明確にしていきませんと、この国際協調の場で日本が百八カ国という発展途上国から仮に本当の信頼を得ることができないようになったら、これが大きく日本の国益を損なうものである。くどいようでありますけれども、これは私はもうあえてあなたの答弁は求めません。明日また大臣に改めて念を押しておきますけれども、これは強く要請しておくものであります。 原則論はこのくらいにとどめておきまして、今度は長官の方へ話を転じてまいりますけれども、今回の法律改正は輸入の安定化を目的としておる。いろいろその他の要因というものもございますけれどもね。現在、銅、鉛、亜鉛、アルミの四鉱種、これで長期契約をしておいて、そして、日本が長期不況で需要が減退したということで、輸入削減というか、約束しておいてそれを少し買い取らぬ、こういうものがどのくらいあるか、四品目につきましてわかったならば数量と金額をお示し願いたい。
○増田政府委員 銅について、現在の削減状況について申し上げます。 一九七四年、昭和四十九年、これは暦年でございますが、日本の輸入いたしました銅鉱石、これは粗銅を含んでおりますが、これを地金ベースで計算いたしまして、実績といたしまして八十五万六千トン入れたわけでございますが、これが一九七五年におきまして六十四万トンに減っております。ですから、その削減率は二五・二%になりますが、これを個々の国について申しますと、たとえばチリにつきましては、八万八千トンのところを五万四千トン、つまり一九七四年に対しまして 一九七五年の数字で申し上げておりますが、そうなりますと削減率が三八・七%。それからペルーにつきましては、一万四千トンを四千三百トンに減らしておりますから、七〇%の削減になっています。それからカナダについて言いますと、二十七万九千トンが十八万五千トン、三三・八%の削減。それからフィリピン、これは非常に大きな問題で先生も御存じのとおりでございますが、二十万五千トンが十七万九千トン、これは削減率は一二・七%。ほかに比較して少のうございますが、ただ影響が相当出てきております。 大体いま申し上げましたような状況でございまして、長期契約で毎年の数量というものを約束いたしておるにもかかわらず、日本の中における銅の需要が非常に減りまして、大幅な生産の調整を行っております。そのために引き取り数量がいま申し上げましたように減っておるというのが実情でございます。
○松尾委員 いま銅のお答えがありましたけれども、これは後で結構ですから、他の三品種につきましてもいまのような資料を下さい。 そうすると、銅だけでも平均二五・二%、長期契約しておいて日本が買わなかった、このような減り方でありますが、これと今回の予算三百億円の資金とはどういうふうなつながりになりますか。このように長期契約した分で日本が買わなかった分というのが銅だけでもそういうように出ておるわけでありますが、これはやはり大きく産銅国に対しては問題があるわけですよね。 〔渡部(恒)委員長代理退席、委員長着席〕 国にもそのようにして国対国でいろいろ外交交渉もあっておりまするし、商社としてもいろいろ苦労をなめてきておる。あなたの方でもそれを受けて非常に御苦労なさっておる。わかるわけでありますけれども、銅だけでもいまおっしゃったように減ってきたということでありまして、第一次産品諸国に対してはこれは大きな悪影響ですよね。ですから、今回の備蓄というような発想も起こるのでありましょうけれども、一つは、やはりそういう問題を解消したいというわけですよ。それと今回の三百億の資金というものとの関係でありますけれども、これはあなたの方はつながり的にそれを考えておるのか、そういうものとは切り離して三百億円というものはお考えになっておるのかどうか、いかがですか。
○増田政府委員 今回お願いいたしております金属鉱業事業団法改正の目的は備蓄制度の新設でございますが、この備蓄制度につきまして三百億円の予算しか計上されておらないという点につきまして、これは金額的に非常に限界があるという点がございます。ただ、私どもといたしましては、今回の備蓄制度の新設は、先ほど申し上げましたように非常な削減が行われている、これをできるだけ削減を減らしたい、そのために備蓄制度を開きましてこの削減の程度を低めたい、こういう趣旨でございます。これによりまして非鉄金属鉱物の産出国における諸問題に対しましての一応の対応ということを行い、また、日本が今後安定的にそういう資源を受けるということにつきましての障害にならないようにいたしたいということでございます。 そういうことで、いまの三百億円という備蓄制度の金額は、ただいま先生の御質問にありました、いまの産出国あるいは輸出国との関係の改善に使いたい、こういうことで直接に関係しておるわけでございます。
○松尾委員 もう一つの備蓄の要素は、いろいろ不況が長引いた、それでこのように輸入を削減しながらも、他方、国内に在庫がふえておる。これも端的な、大いに大事な点であろうと私は思うのですよ。産出国、輸出国、そういうものの関連も他面ありながら、不況の長期化によりまして日本における在庫というものもふえてきておる。そして、両々相まちまして、輸入をある程度進めていかなければぐあいも悪いし、そうかといって日本の景気を待って在庫のはけるのもやや間がある。 そこで、日本の在庫はふえておると思うのでありますけれども、その在庫の中にまた備蓄、こういうかっこうになるわけでありますが、三百億円の資金というものの真のねらいは、やはり最初言いました、いま長官の答えられたそういう産出国との関係であるのか、国内不況というものがそこに大きく波及してきておるのか、これはどうなんですか。
○増田政府委員 現在は非鉄金属業界はそれぞれ大きな過剰在庫を抱えまして、非常な苦しみにあるわけでございますが、それがはね返りまして、長期契約をいたしております鉱石の引き取りにつきまして大幅な削減を行っている、こういう状況になっておるわけでございます。この問題が今後長期的に資源の確保の問題あるいは対産出国の問題にいろいろの悪影響を及ぼすということから、今回の制度というものをお願いしておるわけでございます。そういう意味で、今回の非鉄金属の備蓄制度の目的は、これはあくまでも一次産品対策ということになっておりますが、しかし、その効果といたしましては、やはり各非鉄金属業界が持っております在庫の一部をこれによって買い上げて、在庫負担を減らすという効果はもちろんあるわけでございます。
○松尾委員 銅にしますれば、年間国内生産量と申しますか、海外鉱出地金生産七十六万トン、そしてその約一〇%、七万六千トンぐらいが約三百億円に相当する、このように計算できるわけでありますけれども、これをあなたの方では四鉱種についてやはり備蓄をやるわけでしょう。銅だけじゃないわけでしょう。先ほど何か銅で六%程度とあなたはおっしゃっておりましたけれども、四鉱種にこの三百億円を鉱種別に振り分けてみてどのような数量になり、そして、それがどのくらいの消費量に該当するかというのはわかりますか。
○増田政府委員 三百億の四品目に対する割り振りでございますが、まだ確定いたしておりませんが、大体現在計画いたしております内容を申し上げますと、銅につきましては三百億のうちの八割、二百四十億円を振り向ける、こういう予定にしております。それによりまして買い上げいたします銅の地金が四万八千トン、最近若干価格が上がりましたので五十万円で計算いたしますと、四万八千トンということになります。それから、鉛と亜鉛には大体三十億円を振り向けるということで考えておりますが、これによりまして、鉛につきましては二千五百トン、それから亜鉛は一万トンを買い上げの対象にいたすという計画になっております。最後にアルミにつきまして申し上げますと、残りの三十億円をこれに振り向けまして、アルミ地金一万トンを買い上げ対象にするということでございます。 いま申し上げました数量が各鉱物の年間の取引量に対しましてどれくらいのパーセンテージを占めておるかということについて申し上げますと、銅につきましては六%、それから鉛と亜鉛につきましては二%、それからアルミにつきましては大体一%、こういうことでございます。これは年間の総取引量の中に占めるいまの備蓄数量のパーセンテージ、こういうことでございます。
○松尾委員 いまのお答えによりますと、年間取引の六%または二%、一%。長期契約の不履行分を考えに入れても、まだ何か私はこれは非常に少ないというような感じも持つわけですよ。これは来年度あたりの予算の計画なんかはどのように考えるのか。それはもちろん景気回復によりまして需給の動向が変わってくればこういうものは要らぬわけでありますけれども、少なくともこの予算の規模で当分いくのか。それはいまは見通しが立ちがたいと思いますけれども、基本的な考え方はいかがですか、ふやすとか減らすとか。
○増田政府委員 ことしの予算は三百億ということになっております。これは、私ども当初予算要求いたしましたときは五百億でございまして、やはり最小限五百億は必要だという考えでおったわけでございますが、現在のような財政状況のためにこれが三百億円ということになったわけでございます。そういう意味で、現状のような需給状況のもとでは三百億円では非常に足りないというふうに思っております。そういうことで、これから以後の非鉄金属の需給状況の推移いかんにもよりますが、やはりいまのような状況に近いものが続けば、三百億円以上のものに当然ふやさなければならないものと考えております。 それから、先ほど、銅鉱石の輸入につきまして引き取りが非常にむずかしくて削減になっている、その数量が大体二十一万六千トン、二五%ということで御説明申し上げましたが、これを鉱石の単価三十万円で掛けますと大体六百億円というものが引き取りがおくれておる、あるいは長期契約にもかかわらず引き取ってない、こういう数字になるわけでございますが、それに対処いたしまして、地金でございますが金額で二百四十億円を備蓄対象にする、こういう形になるわけでございます。
○松尾委員 今度備蓄法人ができるわけでありますけれども、備蓄法人の運営は、地金を買い入れる、また、ときによっては売りに出す、こういうことになるわけですね。そこで、どういうときに買い入れをするのか、どういう要素を加味してこの備蓄法人は活躍していくのか。今度は売りに出す場合、どういう時期、どういうめど、それはいろいろ価格のあり方または在庫の状況というものにもよるでありましょうけれども、それはどのように考えていらっしゃいますか。
○増田政府委員 備蓄の運営につきまして、これはこの備蓄制度の目的に照らしまして公正に運用されなければならないわけでございますので、これの基準、いま先生からお尋ねがありました、どういう条件になったら買い上げを行い、また、どういうような事態になったときに放出をするのかということにつきましては、現在鉱業審議会の中の備蓄分科会で学識専門家の方々にいろいろ御討議いただいておりますが、現在までに大体の方向としてまとまりつつある案を申し上げますと、備蓄につきまして、まず買い上げする時期でございますが、これは製錬業者の地金在庫量が相当な期間一定水準を超えた場合、こういうことで考えておりますが、具体的に申しますと、三カ月以上地金在庫が正常在庫の五割増し以上になったという場合を一つの基準とする。それからもう一つの基準といたしましては、価格が、国際的なコスト計算というものがございますので、それから計算いたしまして一定水準以下になっておるということで、これもパーセンテージを決めまして、自動的に一つの基準から発動の時期がわかるような形に持っていきたい、こういうふうに考えております。 それから、もう一つの放出の時期でございますが、これにつきましては、買い上げの水準を在庫量で決めますが、それの七割に達した、つまり三割減になったというときを一応放出の開始時期ということで考え、また、価格につきましても一定の基準を設けるということで行いたいということで、現在鋭意いまのような形式と申しますか、フォーミュラをつくりまして、客観的な基準を置きまして買い上げ及び放出を行う、こういう計画でございます。
○松尾委員 この買い上げの地金でございますけれども、これは国内在庫の分をもっぱら買い上げるのか、輸入品についても何かお考えになっているのか、この点はいかがですか。
○増田政府委員 現在考えております買い上げ対象は、製錬業者の持っております地金でございます。ですから、輸入品は含まれておりません。
○松尾委員 そこの運営の問題にも影響があるわけでございますけれども、長期契約をしている、そして海外から銅等を輸入する、そして思うとおりにそれが実行ができない、非常に国際的にも問題が起こる、そして国内も不況が長引いたために過剰在庫がある、そういうことで、この三百億円というのはこの過剰在庫に対する資金手当てというようなことになるわけですね。そして、おまけに政府が利子補給をするわけでございますから、ある点で言えば非常に優遇するということになるわけですよね。こういう制度が通産関係その他で何かあるかどうかというのが一点と、それから、このように優遇する以上は、そこに政府の管理監督というものがそれぞれの関連の会社に対しても、また備蓄会社に対しましてもきちっとなされなくちゃいけないと思うわけでありますけれども、ただいま私が申し上げている点に対する政府の考え方はいかがでしょうか。
○増田政府委員 お答え申し上げます。 非鉄金属備蓄に似た制度は、原油備蓄を現在やっております。原油備蓄につきましては、備蓄いたします原油の代金の九割を四%の利子補給で積ましておるということでございます。この制度と比較いたしますと、こちらの方は仕上がり六・五%になりますように利子補給をするということになっております。これに比較いたしますと、現在石油につきましては長期のプライムレートが九・二%で、四%を利子補給しておりますから仕上がりが五・二%ということで、非鉄金属よりも利子補給の実質が非常に大きいということになっております。 それから、原油備蓄につきましてはこれ以外に、その施設費につきまして各種の金融的な措置を行っているわけでございます。ただ、これは原油と非鉄金属との間の性格が違いまして、原油の方はタンクを新設しなければならない。ところが、非鉄金属の方は現在の倉庫で間に合うという点の相違がございます。 それから、それ以外の備蓄制度でございますが、これは農林省関係でございますが、木材あるいは飼料、大豆に備蓄制度がございまして、この備蓄機関の基金の造成費補助とか、あるいは金利、倉敷料の補助その他を行っております。 ただ、この備蓄制度はほかに余り例がないということは御指摘のとおりでございます。そういうことで、この備蓄制度の運用に当たりましては、やはり国が援助するということから、単なる過剰在庫の対策ということではなくて、先ほどから申し上げておりますように、海外の資源の産出国に対する対策、一次産品対策の一環ということで考えておりますし、また、これを解決するためには、現在非鉄各製錬業者におきましては収支から言いますときわめて悪い状況にございますので、自力ではなかなかできないわけで、それで一次産品対策について国が応援をする、そして財政措置をとる、こういうことで今回の制度を発足させておるわけでございます。
○松尾委員 この備蓄法人がいよいよ仕事を始めるというときには、供給過剰というような段階でございますので値段は安いと思うのです。これが放出するという段階になりますと、景気が回復して需給がよくなったというので、在庫も減ってくれば値段も上がってきておる、こういうことで、買いと売りの間にはそこに差額がある、必ずこれは利益が上がるものだと私は思うのでありますが、これが単純な考えであるかどうか。そして、仮に利益があるとすれば、利益処分の問題はまだ早いですけれども、必ず出るとすれば、どのようなお考えがそこにあるのか、こういうことであります。
○増田政府委員 ただいま御指摘のありましたように、買いますときは値段が下がっておるときでございますし、また、放出するときは在庫も減り、価格も上がっておるというときでございますので、当然買いました値段と放出した値段との間の差が生ずるわけでございます。そうなりますと、これが利益ということで出てくるわけでございます。これにつきましては利益計算をいたしまして、それから生じました利益についての処分を決める、こういうことで考えております。 それで、利益計算につきましては、買い上げました価格に金利と倉敷料、保管料、こういうものを加算いたしまして、それを売った値段から引きまして、その差額を利益として計上させるわけでございますが、この利益につきましては、これを今度新しく設立いたします備蓄機関であります財団法人において計上させまして、それをまず第一には利子補給金として受けました金額を金属鉱業事業団に対しまして返還するということで行いたいと思います。それで、この返還いたさせますのは、つまり今後備蓄を行いますときの利子補給金額を一々国の予算で計上しなくても、そこにためております金額で利子補給はできるということでやっていきたいと思います。 そういうことで、この利益金につきましては、これを後で配分するということではなくて、今後の備蓄制度の運用に使う、しかも備蓄制度に必要な国家資金をできるだけ節約するために使う、こういうことで利益の処分についてもはっきりさせていきたいと考えております。
○松尾委員 私も、当然この利子補給をそういう段階においては打ち切るべきである、このような考えを持っておったわけでありますが、その利益の状態に応じて利子補給分を事業団の方へ繰り戻す、そしてまた次の新たな段階に備える、これは非常にいいのじゃないかと思うのです。私の考えは一緒であります。 それから、この備蓄法人が一番大事になってくるわけでありますけれども、この買い上げた在庫、これはどこに置くのですか。備蓄法人が何らかの施設を持ってそこに置くのか、それとも、買い上げた数量だけはわかっておりますから、それぞれ買い上げた各社にそれをイヤマークしながら持たせるのか、それから、備蓄法人は社員等がどのくらいで出発する考えであるか、そういう構想を聞いて、私の質問を終わりたいと思います。
○増田政府委員 備蓄対象になります地金につきましては、これは買い上げをいたしました製錬業者の倉庫に保管させる、ただ、所有権は移りますが、これは委託保管させる、こういうことで考えております。 それから、備蓄法人の組織機構につきましては、できるだけ簡素化するということで、実際に常時動きます事務局は十人以下、できれば五人前後ということで抑えたいというふうに考えております。
○稻村委員長 宮田早苗君。
○宮田委員 この備蓄制度が今国会で成立いたしましても、備蓄が始まるのは早くて十月ごろと思います。製錬業界は、御承知のように、国内の需要減退で原料鉱石、地金等の在庫は異常な規模にまでふくれ、経営そのものが危機に瀕しているわけでございます。備蓄を予定しております銅、鉛、亜鉛、アルミの適正在庫から見た過剰在庫は金額にしてどれくらいになるか、まずお聞きいたします。
○増田政府委員 現在の在庫について申し上げますと、銅につきましては大体三十万トン、二十九万七千トンございます。それから鉛につきましては五万五千トンでございます。それから亜鉛が二十七万トン、アルミが四十三万トンでございます。 それで、これが大体どれくらいの在庫になって、通常在庫に対してどれくらいの差があるかということを申し上げますと、銅は、いま申し上げました二十九万七千トンが三・五カ月分に当たります。銅の通常在庫、これは四十七年までの三年間をとりまして、大体その平均の数値というものをとっておるわけでございますが、〇・五カ月でございます。そうなりますと三カ月分が過剰在庫になっておる、こういうことでございます。 以下、鉛について申しますと、鉛の在庫が五万五千トンで、在庫月数としては一・五カ月分でございます。これは通常在庫は大体〇・七カ月でございますので、倍の在庫になっておるということが言えると思います。それから亜鉛につきましては、現在二十七万トンの在庫でございます。これは約四カ月分の在庫でございまして、通常在庫は一月ということで、通常在庫の四倍ということで非常な在庫になっておる。それからアルミは、現在の在庫が四十三万トンでございまして、これは四・四カ月分。通常在庫が一・三カ月分ということでございますので、これも約三カ月の過剰在庫を抱えているということでございます。 金額については、別途計算いたしますので、後ほどお答え申し上げます。
○宮田委員 金額については後からお願いします。 業界は、この備蓄制度を具体化してきました昨年来、この制度のスタートを年度初めにしてほしいという要望が大変強かったはずであります。予算案等の審議日程等から物理的に困難なことは当然としましても、文字どおり業界は危急存亡の状態にございまして、この制度発足までのつなぎ政策を当然考えなければならぬと思いますが、その点について御説明願います。
○増田政府委員 この制度につきましては、予算で決定いたしましたのは半年予算で、利子補給も半年の計算になっておりますが、ただ、ただいま宮田先生からお話がありましたように、この備蓄制度は一日も早く発足しなければならない性格のものだと思います。そういう意味で、私どもの方は十月一日から発足するということでなくて、この法律が国会を通りましたら直ちに施行になりますので、各種の準備を早急に始めまして、できれば七、八月には発足できるということで努力いたしたいと思っております。
○宮田委員 日本経済のセキュリティーを図るとともに、資源外交の立場からも、かかる備蓄制度のようなものはまさに国家的な重要な課題と思っております。非鉄金属資源産業に従事する労働者の間からも、この制度の創設を望む声が非常に強いわけでございます。ただ単なる備蓄という制度要求でないことに、政府も注目してもらわなくてはなりません。言うまでもなく、国内鉱山の維持助成なくして、ということであります。比率は低いとはいいましても、安定した供給源として、あるいは海外資源開発に必要な技術養成、国際的な技術協力の場として、国内鉱山の存在は重要でございます。 そこで、その政策に関連して若干質問をいたしますが、まず、国内探鉱融資業務の改善策についてお聞きします。 御承知のように、この制度は昭和三十八年度から金属鉱業事業団が実施しているものでございますが、現在の本業務の内容は、融資対象が資本金一億円以上、従業員千人以上の大手鉱山となっております。融資比率は対象工事費の六〇%以内が原則、償還期限は七年以内が原則とされております。利息は八・七%となっております。 さらに、昭和四十九年度の実績で見ますと、二十四鉱山に対しまして総額三十三億円が融資をされ、これまでにも国内で相当の成果を上げてきているようでございますが、私が本業務の実績を見てまいりますと、対象鉱山数は昭和四十一年度の七十一鉱山が最高で、その後漸次減少しております。しかし、この間、融資金額は十年間で十億程度増加しておりまして、本業務の重要性がますます増加していることを示していると思うのであります。対象鉱山数が減少しているのは、閉山等によって絶対数の減少にもよるものと思われます。 したがいまして、最近の一次産品対象をめぐる国際的な動向もございまして、今後国内鉱山の重要性がますます高まってきておるのでございますが、本制度を有効に活用するため、融資対象も探鉱だけでなく、開発とか設備の合理化なども含め、さらに中小鉱山も対象にするとともに、融資条件につきましても、金利の引き下げ、償還期間の延長を図るなど、抜本的な改善を図る必要があると思うのでございますが、この点につきまして政府の考え方があると思いますので、御説明願います。
○増田政府委員 企業の行います探鉱に対する融資制度でございますが、ただいま先生からもおっしゃられましたように、昭和三十八年度にこの制度が発足いたしまして、昭和五十年度まで約三百五十億円の融資が行われております。予算といたしましては、五十年度の三十七億円に対しまして五十一年度四十億円、これは運用部借り入れ三十二億円に金属鉱業事業団自己資金八億円、合計いたしまして四十億円というのが原資になっておるわけでございます。 この制度につきまして、ただいま御指摘のありましたように、融資条件の改定その他につきましては現在いろいろ検討をいたしております。これも財政当局との間の交渉でございますので、私どもといたしましては、先ほど先生から御指摘のありましたように、国内金属鉱山の重要性、ことに今後その生産数量を維持しますためには新しい探鉱というものが必要でございますので、そういうことからこの制度をできるだけ拡大強化いたしたいという気持ちでございます。そういう意味で今後の検討をいたしていきたいと思います。 それから、お尋ねのありました、この対象が探鉱事業になっておりまして開発段階にも及べないかということにつきましては、開発段階になりますと開銀あるいは北海道東北開発公庫で融資をするということで、一応現在の制度といたしましては探鉱段階を限っての融資になっております。
○宮田委員 次に、新鉱床探査費の補助金制度についてお聞きいたします。 本制度は、古くから中小鉱山を対象とした補助金として新鉱床探査に貢献してきたのでございますが、昭和五十一年度の予算額は八億円余りで、補助率は二分の一と思っております。 それで、まず一つお聞きいたしますのは、最近の補助事業の概要と成果などについて説明をしていただきたい。 次に、本制度についても一層の充実強化を図り、補助単価及び補助率の引き上げを図る必要があると思いますが、この点、政府の考え方はどうか聞きたい。 また、本制度の対象として大手鉱山まで含めていく考え方はないかどうか、この点もお聞きをいたします。
○増田政府委員 新鉱床探査費補助金制度について、御質問のありました点につきまして順次お答え申し上げたいと思います。 まず、補助事業の概要とその成果について申し上げますと、新鉱床探査費補助金制度は、中小企業を対象に新鉱床を探鉱する費用の一部を補助金として交付するものでございまして、五十年度におきましては、七十八鉱山を対象に八億八百万円の補助金を交付いたしております。これによりまして、中小鉱山は埋蔵鉱量を獲得いたしまして鉱山の寿命を延長さしているということで、当補助金はかなりの成果を上げているものと私どもは考えております。 なお、この補助単価とかあるいは補助率の引き上げにつきましては、国内鉱山の重要性という立場から、私どもとしてはぜひともこの単価あるいは補助率の引き上げを行いたいと思っておりますが、五十二年度の予算折衝の問題でございますので、一応姿勢といたしましては今後これを検討いたしまして改善に努めたい、こういうふうに考えております。
○宮田委員 本制度をさらに大手鉱山まで含める、こういう考え方はないのですか。
○増田政府委員 どうも答弁の落ちがございましたのですが、いまの新鉱床の補助金制度は中小企業を対象とし、それから大手については融資制度でやる、こういうことで一応ふるい分けができております。そういう意味で、中小企業に対しましては中小鉱山対策として補助金で国が相当直接的にこれを援助する、それから大手と申しますか、中小企業以外の鉱山につきましては融資でこれを促進するということで、従来から融資と補助金と二つに分かれておったわけでございますので、今後これを実態に合わせまして、場合によれば中小鉱山の定義を変えるとか、その他考えていきたいと思いますが、現状のところはそういうふうな振り分けで、大手についての補助金制度はなかなかむずかしいわけでございます。 〔委員長退席、武藤(嘉)委員長代理着席〕
○宮田委員 次に、休廃止鉱山鉱害防止工事費の補助金制度についてお聞きいたします。 本制度によります補助率は、昨年度従来の三分の二から四分の三に引き上げるなど、漸次改善はされておりますが、直接事業を実施する地方公共団体にとりましては、財政困難な折から相当な負担となっております。私は、この種鉱害を早期に絶滅するためには、全額国庫負担で行う必要があると考えますが、政府の考え方はどうか。また、最近の鉱害防止工事の実施状況と残存鉱害量及びこれに対する工事計画がございましたら、御説明をお願いします。
○増田政府委員 ただいまの御質問につきましては立地公害局の所管になっておりますので、鉱山課長が来ておりますのでそれから答弁させていただきたいと思います。
○嶋田説明員 お答えいたします。 休廃止鉱山の鉱害防止工事費補助金につきましては、当該補助金制度というのは昭和四十六年度から発足したわけでございまして、休廃止鉱山のうち鉱害防止義務者が不存在でありますとか無資力というものを対象といたしまして、地方公共団体が事業主体となって行う防止工事費に対しまして国が補助するということになっておるわけでございます。 初年度、四十六年度におきましては、堆積場の流出防止及び坑内水の遮水等の工事を行う鉱害防止工事と、それから坑口が開いている場合の危害防止を目的としました閉塞工事を行う危害防止工事を対象といたしまして、補助率三分の二でスタートしたわけでございます。四十九年度におきましては、鉱廃水の処理費、それから工事完成後におきます施設の維持管理費というものを新たに補助対象として追加してきたわけでございます。さらに、五十年度におきましては補助率を四分の三に引き上げ、また、工事の技術的に困難なものにつきまして、金属鉱業事業団が地方公共団体の依頼を受けて指導、支援することにより、当該補助事業を一層円滑かつ迅速に進めていくということで措置しておるわけでございまして、通産省といたしましては、このように機会をとらえまして種々前向きに持ってきておるわけでございます。 それから、次の補助金工事の実施状況でございますけれども、年度別予算の額でございますが、四十六年度の八千五百万円からスタートいたしまして、四十七年度には二億一千七百万円、四十八年度には六億七千五百万円、四十九年度におきましては十二億二千四百万円、五十年度におきましては十七億七千三百万円、五十一年度予算といたしましては二十一億九千万円を要求いたしておるわけでございます。 それから、残存鉱害量と工事計画でございますけれども、五十二年度を目途に大部分の工事を終了するということで計画をつくってまいりまして、一部の大規模な鉱山を残しまして五十二年度には概成するという考え方で進めておるわけでございます。
○宮田委員 次に質問いたしますのは、鉱業労働者の年金制度の創設についてであります。 厚生年金に上積みをいたします鉱業労働者年金制度の創設の必要性につきましては、私どもかねてから主張してきた問題でございますが、当委員会におきましても、第六十七国会の鉱業政策の確立に関する決議、さらに第七十一国会でも本法の一部改正案の際の附帯決議で政府に実施を求めてきたところでございます。また、同じ地下労働者でございます石炭鉱業におきましてはすでに実施されていることでもございますし、このような状況から、政府では当然具体的な検討を進めておいでになるのじゃないかと思っておりますが、その検討内容、さらには実施の見通しなどにつきまして、実情の説明をしていただきたいと思います。
○増田政府委員 ただいまお話のございました鉱業労働者の年金制度でございますが、鉱山にとって必要な労働力を安定的に確保することが必要でございますし、また、鉱山労働者の福祉向上を図っていくことが鉱業対策として一つの重要な柱になっておるわけでございます。そういう意味で、年金制度につきましてはこれを創設すべきだ、また、同じ地下労働を行っております石炭労働者に比較いたしまして、石炭の方の関係は年金制度ができております。また、これにつきましての負担区分もはっきりいたしておるわけでございます。 そういう意味で、この問題につきましては私どもも前々から検討をいたしておりますし、また、これは関係省庁との打ち合わせその他もやっておりますが、率直に言いまして現在までの段階では非常にむずかしいということで、これにつきましては今後とも私ども鉱山を所管しております立場から主張を続けていきたいと思いますが、非常にむずかしいということをお答え申し上げなければならないのは非常に残念に思いますが、そういう状況でございます。
○宮田委員 次に、通産省にも鉱山製錬業界から、電力料金値上げに関連をいたしまして、業界として要望書が来ておるのじゃないかと思います。この製錬業界にとりましては最大の問題でございますので、この際、通産省の考え方をお聞きしたいと思います。 製錬業のような電力多消費型の産業の存立基盤は、低廉な電力の確保にあることは申すまでもございません。電力の安定供給確保は当然のことでございますが、銅、鉛、亜鉛等、国民生活にとって必要欠くべからざる重要基礎物資を今日まで円滑に供給してきました製錬業界に、何らか産業政策上の配慮はできないものかどうかと思います。財界にもこのような考え方ができているようでございますが、ひとつ長官、この問題についての考えがありましたらお聞かせ願いたいと思います。
○増田政府委員 四月の初めに、四社の電力会社からの電力料金の値上げ申請が出ておりまして、現在、資源エネルギー庁で査定作業を行っている段階でございます。この電力費の増加が行われますと、ただいま先生から御指摘のありました銅、鉛、亜鉛、またアルミの各業界につきましては相当大きな影響を与えるわけでございます。そういう意味で、今回の電力料金の値上げの影響というものにつきまして、これらの業界に与える問題点につきまして私どもとしていろいろ検討しなければならない点が残されておると思います。 ただ、ただいま先生からおっしゃられました業種別の政策料金をとるということにつきましては、これは電力料金が原価主義というたてまえになっております。そういうことから、一部に政策料金を入れるということは、従来の電力料金制度というものを根本的に改革するこういう点がございまして、私どもといたしましては政策料金の導入は今回は行わない。しかしながら、これらの電力を非常に大きく消費いたします産業につきましての使用方法その他で、たとえば特約料金を設けまして、これは現実に原価主義ででもそれだけの安い電力ということになるわけでございますので、特約制度を活用いたしまして、できるだけその影響を少なくいたしたいというふうに考えております。 また、やはり日本におきましては電力料金が非常に高いわけでございますから、そういうところにあってどうしてもこういう業種を維持しなければならないということであれば、これは電力料金だけで問題を解決すべきじゃなくて、総合政策としてあらゆる手段を講じまして、そして国としてやはり残しておくべき産業というものに対する対策をやらなければならない、こういうふうに考えておるのでございます。 〔武藤(嘉)委員長代理退席、委員長着席〕 そういうことで、今回の電力料金の引き上げというものを契機といたしまして、これらの産業に対します総合的な対策というものを根本的な問題として考えていきたいというふうに考えております。
○宮田委員 電力に関連をいたしまして、もう一点お伺いいたします。 鉱山業界が開発技術を持っております小規模水力あるいは地熱発電の開発を積極的に推進する必要があると思います。そこで、未開発水力と地熱資源の開発に対しまして低廉な金利による融資を望む声が大変強いように思っておりますが、この点についてはどうお考えになっておりますか、お聞きします。
○増田政府委員 ただいま御指摘のありました地熱あるいは小規模な水力、これは貴重な国産エネルギーでございまして、規模が小さいということはありますが、しかし、こういうものの積み重ねによりまして国産エネルギーというものを確保する必要があると思います。そういうことで、地熱につきましては、五十一年度に各種の対策費というものを予算に計上しておりまして、たとえば調査費でも十一億円を一般会計に計上しております。 それから、ただいま先生から御質問のありました、資金の融資につきましてできるだけ低い金利でということにつきましては、地熱につきましては開銀から金利八・二%で融資を行うということになっております。これは資源エネルギー対策枠が百四十億円開銀の中に組まれております。それの枠内で地熱の開発について開銀融資ができるということになっております。 ただいま申し上げましたことは、水力につきましても、緊急水力開発対策のために、やはり同じ百四十億円の資源エネルギー対策枠から同様な条件で融資ができるという制度になっております。
○宮田委員 最後に、要望をしておきます。 ただいま長官からいろいろ御答弁を承りました。非常に前向きに、重要性を考えながら検討しておるということでございますが、検討だけにとどまらず、できるだけ早く実現をするようにしていただくように、業界、そこに働いておる方々の今日の事情も十分おわかりと思いますので、その点を特に要望いたしまして、私の質問を終わります。
○増田政府委員 先ほど宮田先生の御質問で、後でお答え申し上げると申し上げました銅、鉛、亜鉛、アルミの過剰在庫の金額でございますが、ざっと計算いたしましたところで二千四百七十億、大体二千五百億円というのが現在の過剰在庫を市価で計算いたしました金額でございます。 それから、ただいま先生からおっしゃられましたいろいろな今後行うべき事項につきまして、私ども十分検討いたし、それの実現に努力していきたいというふうに思っております。
○稻村委員長 玉置一徳君。
○玉置委員 政務次官も大分退屈しておられるように思うから政務次官と、それから事業団の理事長、その他政府委員の方々に御質問申し上げたいと思います。 まず第一点としましては、わが国の金属の企業が、日本の経済の成長がここまで高くなかった当時は、せっかくの資源を掘削をいたしまして製錬をし、そしてわが国の需要にこたえておった。それが経済が急激に成長したものでありますので、どうしても海外資源に頼らざるを得なくなり、その傾向がますます顕著になってきた。どこまで行くのだろうと思って非常な心配をしておりましたけれども、世界的な不況で、幸か不幸かある程度横ばいになっておるというのが現状だと思います。 少なくとも八割五分程度まで、かなりの主要なる原料を海外に頼らざるを得ないところに来たわけでありますが、一体将来はそれをどのように受けとめていけばいいのか、したがって、国内の資源のあり方についてはどのように位置づけるか。そして、海外の資源の輸入の仕方としましては、まずいままでの輸入だけではだめだ、融資買鉱をしなければいかぬ。融資買鉱でもだめになって確保がしにくくなってきたものだから、逆に今度は自分のところで探鉱をやり、そして自前で掘っていかなければいかぬ、こういうような形になってきたわけであります。このことも今次の各国の政策を見ておりますと、どうしても自分の国のものにしようという民族意識の非常な高まりから、これにもまた将来のあり方としては検討を加えるべき時期に来たのではないか、こういうような感じがします。 つまり、一番目としてはわが国の国内資源のあり方と、安定供給のために確保すべき海外への依存というものについてどのような判断をしていくべきか、この二点を、これは長官にまず皮切りをやってもらいたい。
○増田政府委員 非鉄金属それぞれの今後の国内資源というものをどういうふうに活用していくかということでございます。これにつきましては、先生御存じのように、従来は国内資源というものが基礎になっておりまして、それによって製錬業界が成り立っておったわけでございます。現在、銅は九三%海外依存になっておりますが、これが昭和三十四年で国内依存から海外依存の方が多くなるということで、三十四年までは国内鉱石の方が多かったわけでございます。たとえば鉛も昭和三十五年が分岐点でございます。亜鉛は昭和四十二年になって海外の方が多くなったということでございます。そういうことで、従来は日本の鉱山に依存いたしましてそれによって製錬業界ができておったわけでございますが、現在に至りますと、銅は九三%、鉛は七三%、亜鉛も六七%は海外依存になってしまったということでございます。 今後の見通しでございますが、従来のような高度成長というものは、これは望むべくして望み得ないような状況になっておりますが、しかし、それにいたしましても、従来の成長率の半分ぐらいのところのものは今後も期待されるわけでございます。そういう意味で、その原料鉱石の確保ということにつきましては、国内の鉱山が私は大体横ばいではないかというふうに思っておりますので、その意味では海外依存率はさらに高まってしまうということでございます。 ただしかし、その中にありましても、国内鉱山につきましてはやはり最も安定したソースであるし、また、海外から各種の資源を開発しあるいは長期購入する場合にも、国内に鉱山があるということが非常に強みでございますので、国内鉱山というものを維持していくということについては、やはり鉱業政策の非常に重要な柱として今後も続けていきたいと思います。ただ、中の重要性と申しますか、そのパーセンテージは今後まだ減っていくということが言えるというふうに考えております。
○玉置委員 二番目に申しました海外に依存しておりますものは、まず融資買鉱で一生懸命やったわけでありますが、それでもだめだというわけで、探鉱から始めようじゃないかということで事業団の改組を行ってやってきたわけでありますが、それでもだんだん不安定になってきたというのが現状だと思います。こういう意味では、今後安定供給ということを考えますときには、どうしてもいまの貯鉱もやらなければならぬし、いろいろな問題がありますが、今後は何に力点を置いてやりますか、もう一度長官から。
○増田政府委員 先ほど、国内鉱山から海外鉱山にどうしても依存度が移らざるを得なかったということを申し上げました。今度は海外の鉱石につきまして、従来単純にこれを買鉱しておったのを、融資買鉱という形で、融資をするのと引きかえに長期契約をいたしましてそれを確保するという形になっております。しかし、今後海外の鉱石を確保いたしますためには、これはその国との間のいろいろな話し合いをしなければなりませんが、日本の手で開発する、そして、その国の資源を大いに利用できるようにするということによりまして絶対量をふやしていくということが必要だと思います。そういう意味で、今後の一つの方向といたしましては、もちろん融資買鉱も続けていきたいと思いますが、自主開発と申しますか、資源国との間の協調のもとに日本の手で開発をするということを進めていかなければならないというふうに考えております。
○玉置委員 私が言おうと思うのは、石油でも同じでありますが、自主開発をしましても二十年後にはあなたの方に一切お渡ししますというぐらいなことを言わないと、五年目ぐらいにいかれてしまったり、十年目ぐらいに向こうの国有化にされたりするのじゃないだろうか。だから、資源のない日本が世界の民族のために寄与しようと思えば、日本の優秀な技術で非常に生活程度の低い国々を潤していくのだというようなつもりがないと、いままでのようなぶったくり主義の形ではもう認められないのじゃないだろうか。そのかわり二十年だけは頼みます、二十年になれば向こうにお渡ししましょう、どういう渡し方ということには問題がございますけれども、ぼつぼつそういう問題をはっきりしていっていいのではないだろうか。 たとえば海洋法の問題にいたしましても、三海里説、四海里説というようなものを、だれが見てももうこんなことでは手おくれだということがわかっておるのに最後まで固執し過ぎて、この間十二海里説をようやく出しただけ。そのときには、資源は二百海里だというものをもう世界じゅうがやっておるわけであります。だから、そんなことをするよりは、大体の世界の大勢を洞察して、一緒にやりましょうというところへなぜ早いこといままでに入っておらなかったのか。いまからでも遅くはないと思いますけれども、これはいままでの権利だということに固執してみたって、世界の大勢にはとてもついていけるものではありません。したがって、二十年は私の方へ主として持ってまいりますよ、あるいは十年後には半々にしましょうとかいうような施策を講じなければ、そう勝手なことを、金があるからという形だけではいきにくい世の中じゃないだろうか、こう思うのです。 そこで、もう一つは、銅の場合、資源の八六%と私は言いましたが、いまお伺いしましたら九三%まできておるというようなことになりますと、製錬所としては将来とも日本に置いておくべきだろうか。鉱害問題等々もやかましいから、半精鉱まで向こうで、土地の広大なところで、ほとんど人の住んでいないところで、しかもそれでも徹底的な鉱害防除の技術を施しながら粗鉱までをやってきた方がいいのか。将来とも製錬というものは日本の内地でやることが安定供給の確保のためにぜひ必要とお思いになるのかどうかを、長官からお伺いしておきましょう。
○増田政府委員 非鉄金属製錬の海外立地についてでございますが、海外立地いたしますときにはいわゆるインフラストラクチュアの整備の状況、ことに電力、工業用水、それから輸送施設等の関連施設がどれくらい整備できるかという問題がございます。それからまた、非鉄金属製錬に関しまして、製錬所から生産されます硫酸の処理という問題がございまして、日本国内であればこれは非常にむずかしいのですが硫酸の処理ができる。ところが、海外に持っていきますとなかなか硫酸が処理できないという問題がございます。そういうことから、製錬所を海外に移すのがどうか、ことに現在の製錬所は技術の非常に高度なものを要求されております。それから言いますと、海外で非常に微妙な製錬技術が果たしてうまくいくかどうか、いろいろな点がございますので、ほかの業種に比べまして、製錬所の海外立地というものがおくれておるのは事実でございますが、しかし、ただいま先生から御指摘もありましたように、今後の鉱害問題とかその他のいろいろな問題、たとえば電力の問題も含めましていろいろな問題を考えますと、今後はやはり海外で製錬をするということが日本の必要な金属の確保のためには必要じゃないかというふうに思っております。そういうことで、海外立地についていまのようないろいろな問題点はございますが、やはり積極的に考えていくべきではないかというふうに私ども考えております。また、それの検討も現在いたしております。
○玉置委員 この際お伺いしておきますが、日本の銅、鉛、亜鉛等の製錬所で一番新しく根本的に設置されたと思われるのは何年ぐらいで、平均はどのくらいのものが多いのですか。つまり、非常に古いのか、新しいのか、こういうことなんです。
○増田政府委員 製錬所で非常に新しい技術を入れましてつくっておりますのが、銅で申しますと、昭和四十七年だったかと思いますが、日比の共同製錬所というのがございます。それから亜鉛につきましてはたしか四十九年だと思いますが、秋田の共同製錬所、これが最新の技術の製錬所になっております。
○玉置委員 そこで、なぜそんなことを聞いたかといいますと、将来拡大されていく需要を賄う分は海外の立地を求めなければならないかもわからぬけれども、さりとて、ほとんど向こうに持っていくということも、安定供給の確保のためには事実上はできないと思うのです。そこで、よほど立地条件のむずかしい国内でやるのでありますから、低利、長期の融資等を使いながら、こちらの分だけは徹底的に製錬の技術を新しい工場、新しい設備にしておかなければいかぬ、こういう意味でいまのを聞いたわけであります。 そこで、以上いろいろなことをはしょりましてお伺いしながら考えられることは、経営的にそもそもが自分のところで掘って自分のところで製錬してきた時代と変わってしまってきておるわけでありますので、企業経営の強さというか、よりどころというものを今後一体何に置いていくのかということが問題になってくると思うのです。たとえば買鉱がそのくらいやらなければならないということになりますと、世界的な価格並びに供給量の安定ということを常に考えていかなければならなくなる。しかも、いまのお話のように、だんだんと海外で粗鉱もつぶしてこなければならぬようになる。日本の国内の設備は常に斬新なものにしながら、それと太刀打ちをしていかなければならない、こういうような形になってきますと、私は、金属鉱業事業団等の今後の仕事が、いまの買鉱予算の二倍、三倍になることがまた考えられるし、それは価格の安定操作というところまで結果としてはなるのじゃないだろうか、こういう点を考えます。 そこで、それならば企業の存立もしくは競争原理、あるいはうまみ、もうけ、そういうものは、一体どこらに求めることになるのか、独禁法とはどうなるのかというようなことを考えて、独禁法に言われない理論、根拠としてはこれだというものが一つずばりとなければいかぬ。 一体何を質問したかわけのわからぬことになりましたけれども、一点は、企業の存立、企業としてのあり方というのは一体どこに求め得るか。二番目に、事業団がますますそのお仕事が増加していくという傾向に今後あると見なければいかぬ、そのときに価格安定操作に結局ならざるを得ない使命を帯びていく事業団としては、日本の金属の事業についてどのような位置づけ、これまたむずかしい言い方でどう言うたらいいですか、どういう使命を持っていくかというようなことを、ひとつ長官、理事長さんにお伺いしましようか。
○増田政府委員 この非鉄金属の製錬業界、鉱山業界は今後企業としてどこに重点を持っていくべきかという点につきまして、これは非常にむずかしい御質問でございますが、先生御存じのように、これらの製品、地金が国際価格によって決められるということで、ほかの業界とは違いまして、国際価格が決まりますとそれによって価格が全部同時に動いてしまうという点がございます。こういうことで、非常に経営としてむずかしいところがあるのではないかと思います。 それからまた、製錬について言いますと、国際価格から製錬費を除きまして残りの金額がいわゆる原料費で、鉱石の値段というのは自動的にこの製品から決まってきます。そういうことから、製錬費というのは一定であるわけですから、製錬業界がやはり技術というものを改良して、そうしてできるだけ製錬費を安くする、これによって世界のほかの非鉄金属業界と太刀打ちできるようにしなければならない。これは口で申しますと簡単ですが、たとえば日本における電力料金が比較的高いとか、いろいろな問題がございますので、そう簡単には解決できないとは思いますが、今後の製錬業界は、やはり非常に微妙な技術がございますので、これを合理化し、また技術の向上をするということによって、日本の製錬企業というものの生きていく道があると思います。 そういうことから言いますと、やはり海外進出もその技術を持って海外に行かなければこれは失敗するということで、先ほど申し上げましたように、ほかの企業と比較いたしますと、この製錬業界の海外進出はなかなかむずかしいのではないかと思いますが、今後の方向としてはこれを積極的に考えざるを得ないというふうに考えております。
○平塚参考人 玉置委員にお答え申し上げます。 ただいまいろいろと御質問がございましたが、実は御案内のように、私どもの方の事業団は国の鉱業政策を実施する部隊でございます。したがいまして、私から鉱業政策に準ずることを申し上げるのはいかがかとも存じますが、私どもも常日ごろ参考の意見としてお役所にも申し上げておりますので、ただいまの御質問についてお答えを申し上げたいと存じます。 まず、製錬の問題でございまするが、先ほど長官から御返事申し上げましたように、日本の銅の製錬所も亜鉛の製錬所も、世界で最も新しい、最も整備した製錬所であると言って過言ではございません。いまございます西の方から申しますと、佐賀関、東予、直島、いまの日比、竹原さらにこちらに参りまして小名浜、日立、いずれも銅の製錬所は最も新しいプロセスであるフラッシュ・スメルティング・プロセス、これはフィンランドで研究されたものを日本で改良研究して、最も進んだ方法としていま取り上げられておりまして、したがいまして、その面から海外からぜひそのプロセスで製錬所をつくってくれという引き合いが現在幾つも来ております。 また、亜鉛につきましても、代表的なものはISPという方法といまの電気亜鉛の方法でございますが、その中で一番新しいのが秋田の共同製錬でございますが、これにつきましても、現在でもメキシコ、ボリビア、その他チリからも来ておりますが、ぜひそのプロセスでつくってほしいということで、日本から技術屋も参っていろいろ研究をいたしております。なかなか金の問題がございますので実現はいたしておりませんけれども、そういう方向でやっております。したがいまして、先ほど先生のおっしゃった将来の方向としては、やはり技術で立っていかなければいかぬということだと思っております。 また、将来どうあるのかということにつきましては、少なくとも日本では、鉱業政策として銅、鉛、亜鉛その他いわゆる臨海共同大型製錬所をつくれというのがこの十数年来の政府の方針でございます。したがいまして、多くのものが皆、便利のいい海岸にできております。かようなことで、新しい設備でございますので、せめてその設備だけはフル稼働にしていく。後は先ほど御指摘のありましたように海外、向こうの国のものと共同して、日本が技術的に援助をして、そして現地で製錬していく。 これは実際問題といたしますと、例の公害、鉛害問題で立地が国内ではなかなかむずかしいと思います。さような意味におきましてもそういう方向にやっていかなければならぬと思いますが、先ほど長官から御指摘がありましたように、かなり大きな施設をつくらないと、地金は国際価格でございますから、特別なある国が孤立経済をやろうというなら幾ら高くつくってもよろしゅうございますが、これからはやはり国際価格でできなければならぬ。そうすると、あるユニットのものでなければならぬということになりますと、それに見合ういろいろの工作工場だとか、あるいはそれの関連の企業、さっきお話のありましたいわゆる硫酸でございますが、これの処置としてはそのまま出せば鉛害を起こしますから、どうしても中和しなければならない。中和しようとすれば石こうが多量にできる。石こうの処理の方法ができないとそれがコストに響いてくる、さようなことで、そういうふうにやりたいと思っておりますが、いざとなるとむずかしい問題がついてまいります。 したがいまして、私どもは、最初から大きな設備をつくらないで、ある程度、月に四千トンとか五千トンとかいうようなユニット程度の——現在日本では月二万トン単位にいたしております。さようなことで、五千トンぐらいの単位で年間五、六万トンというような程度のものにして、それで多少かかっても、それはその国にいろいろな意味において援助してやっていく、そういう方法でやっていくものを援助していった方がいいのじゃないか、こういうふうに考えております。それ以上のものが出るようになりましたら、鉱山は一遍に多量のものは出ませんから、ある程度の量が出るまでは日本に持ってきて、そしてそれ以上のユニットになったときにそういうようにする。 それから次に、事業団は今後大いに伸びるので製練その他というお話がございましたが、実は私どもの方はもともと探鉱融資から始まった組織だものですから、したがいまして、探鉱までが私の方の仕事の範囲になっておりまして、探鉱以外のものは一つだけ、海外の開発の場合、探鉱から続いて採鉱、選鉱、製錬、そういう設備をする場合に銀行から金を借りるときにその保証を私どもがお受けしているという段階でございまして、開発資金は、先ほど長官からも御説明がございましたように、国内では開発銀行とか北海道東北開発公庫、海外では輸銀、経済協力基金、こういうところが分担いたしておりますので、私の方はただいまのところはそういう開発のものについてはお手伝いができない形になっておる次第でございます。
○玉置委員 そこで、備蓄業務を直接事業団にやらされなかったのもそういう意味ですか。もう備蓄をやってしまった方が手っ取り早くていいような感じもするのですが、それをやらさずに融資だけでコントロールしていただくようにされたのも、いま理事長がおっしゃったような経緯と、それから企業経営の独自性を若干でも残そうと思っておやりになったのかどうか、これは長官の方からだと思うのですが……。
○増田政府委員 今回の備蓄制度につきまして、これの実施主体を金属鉱業事業団にするか、あるいは金属鉱業事業団から融資を受けた備蓄機関にするかということについて、いろいろ議論がございました。国が一次産品対策としてやる以上、むしろ鉱業事業団みずから行った方が姿勢もはっきりするし、いいのじゃないかという議論もありましたが、私どもの方の考え方といたしましては、金属鉱業事業団が探鉱を促進するための融資出資の制度、あるいは調査をする、また公害防止のための各種の施策を行うということからいいますと、それにさらに備蓄の制度を加えますと若干異質のものが中に入ってしまうということで、むしろ切り離して、しかし金属鉱業事業団を通じて資金を出すという方が機動的にも行えるし、また、金属鉱業事業団の性格もはっきりするということで、これはどうしても別の財団法人でなければいかぬ、つまり、金属鉱業事業団に置いてはいけないということはなかったわけですが、むしろ便宜上のことを考えまして、鉱業事業団の下部機構みたいな形になりまして、それから融資を受けるわけですし、また、いろんな監督を受ける形になります。 恐らく融資のときの条件というもので、金属鉱業事業団からの融資条件に縛られてこの備蓄機関が働くということになりますので、実質的には金属鉱業事業団の中に置いたのとそう違わない運用ができるのではないか、こういうように考えまして、一応別建てにいたしたわけでございます。
○玉置委員 したがって、備蓄の融資をするにとどまるから、価格の安定操作に結果的には寄与し、あるいはそういう使命を帯びざるを得なくなるけれども、公取の問題は関係ない、こういうようにお見受けするのですが、それはどういうようにお考えになっていますか。
○増田政府委員 今度の備蓄制度とそれから独禁法との関係というのがございまして、ただいま先生の御指摘になりましたように、これが価格にどれくらい影響を与えるかという問題がございます。 この問題につきまして、私どもの方も備蓄の制度化につきまして公取と事前にいろいろ相談もいたしたわけでございますが、現在の非鉄金属の価格は大体国際価格によって決まります。そういうことから言いまして、備蓄の操作によって国内のたとえば銅の建て値を動かすということは現在ではできないようなシステムになっているわけです。ただ、長期的には、日本の備蓄制度ができて、それによって鉱石の購入も安定化する、そして世界的にもこの取引が安定化することによって、価格にも何段階か経て影響があると思いますが、直接の効果はないわけです。 そういう点を公取に説明いたしまして、今回の備蓄制度というものが価格に直接影響ない、それからまた、その運用方法その他につきましては政府が厳重に監督いたしますし、また、構成員その他につきましても、先ほど御答弁も申し上げましたように、中立の理事を過半数入れまして、そして公正な運用をさせるということで、そういうことから申しまして独禁法との関係は一応ないということになっておるわけでございます。
○玉置委員 長官、私はこれで御返答を求めようと思いませんけれども、石油の備蓄のときにも申し上げましたが、あの膨大な、しかも通常の経営には関係なく、むしろわが国のエネルギー資源の確保という観点から膨大な備蓄をせざるを得ないというようなものは、経済ベースでは本当は無理だ。だから、かえってそれは国が備蓄公団でもつくって、備蓄公団をつくるのはぐあいが悪かったら株式会社にして、政府も出資してもよろしいし、そういうものの事業団法をつくってコントロールできるようにしておいて、何倍までの社債を発行してよろしいとかいうような運営も一つの運営かもわかりません。だんだんと混合経済みたいな形をとらざるを得ないような、非常に膨大な資金量が要るようなものがこれから出てくるのじゃないか。その間いろいろな方法でやってみていただいて、その伸びぐあい等々によりまして、また民間の企業の方々とも御相談されて、落ちつくところへ落ちつけておいきになるのがいいのじゃないだろうか、こんな感じがいたします。せっかくの努力をひとつお願い申し上げたいのです。 そこで、関連しました問題一つ二つですが、宮田君が質問をしましたので済ませておいてもいいのですけれども、いまの電気は、御承知のとおり、昔の水力と違いまして火力が主になっております。八割近いのじゃないかと思います。したがって、石油のなまだきをしておる。その石油の値段が上がるのだから、だれが見ても計算すれば電気代が上がってくるのはやむを得ぬとして、そこで一番あれはアルミであり、その次は銅、鉛、亜鉛の製錬だと思います。政策料金にはね上がることは余りしたくない、これはよくわかります。しかしながら、私企業ですから、簡単にたくさん夜使ってもらえるようなところが安くなってこれはあたりまえのことなんで、それにしろ余りそこでいらいようが少ないとすれば、せっかくの——将来は海外立地等々に頼らざるを得ないことはわかるけれども、先ほど話をいたしましたように、それはこれからの拡大される需要の分を海外に立地を求めるという形が、やりましても自然じゃないだろうかと思うが、むずかしい問題があってなかなかそうもいかぬのじゃないだろうか、そこで、いまあるものが直ちに倒れるというやり方では、これはぐあいが悪いじゃないか。 そこで、総合政策的にとおっしゃいましたけれども、もっと具体的に、銅、鉛、亜鉛等の製錬技術を徹底的に改良する方法、めどがあるのかどうか。
○増田政府委員 電力料金が上がることによりまして特に影響を受けるのは、ただいま御指摘がありましたように亜鉛業界、ことに電解亜鉛、それからアルミ業界、電気のかん詰めと言われるような製品ですから、当然これは非常に大きな影響を受けるわけです。ところが、他方、日本の電力料金というのが世界の各国に比較しまして現在では相当高くなってきておる、そういうところでこういう電気の多消費産業を継続して行うのがどうかという問題も根本的にはございますが、しかし、やはり経済のいわゆる安全保障という立場から言えば、これらの重要業種についてある一定の量は国内に確保しなければならないという政策をとるべきだと思います。 そういう点から、この電解亜鉛にいたしましても、またアルミにいたしましても、そういう政策をとる立場に立てば、この電力料金の上がりによります影響をいかにして対処するかということにつきまして総合対策を打ち立てなければならぬ。これにつきましていろいろな点が考えられるわけでございますが、たとえば亜鉛につきましてはもっと電気の消費を少なくするような技術方法を進められないかどうか、これは製法を変えなければならない点にいろいろな技術的な非常にむずかしい点もございます。また、これは今後の検討課題といたしまして、日本の電気が高過ぎるということであれば、海外の同じような地金が入ってくるのに対しまして関税対策でもっていくかどうかということで、やはり総合的にこの産業に対する対策を考えていかなければならないと思います。 それで、先ほど先生もおっしゃられましたのですが、その電力の上がった分を電力の政策料金で処理するということは、日本の電力というものがそういう実情にある以上は、そこを一部政策的に曲げることがかえっていろいろな問題を起こすというふうに私ども考えておりますので、電力ももちろん含めまして総合的な対策としてやっていきたい。それで、電力の中ではたとえば特約料金の活用をできるだけやりたいと思いますが、これにつきましても、先生御存じのように相当限界がございます。それによっては問題は解決されないと思いますので、それ以外の技術問題、それから融資の問題とか、関税の問題とか、その他総合してこの産業に対する対策を打ち立てたい、こういうふうに思っておるわけでございます。
○玉置委員 長官じゃなしに、だれか、こういう技術がもうできておりますということを言い切れる人がおいでになりましたら、説明をいただきたい。
○平塚参考人 お答え申し上げます。 亜鉛の製錬につきましてはLSPという方法があります。インペリアル・スメルティング・プロセスという方法でございますが、これは乾式製錬で鉛と亜鉛を同時に溶鉱炉に入れまして完全にクローズした炉にしておきますと、亜鉛は揮発してガスになって出てまいります。そのガスになって出てまいりますものを、鉛を溶かしておきまして、溶けた鉛に吸収させてしまう。私どもは、鉛が亜鉛を溶かすなんというのは、水は塩やなんか溶かしますが、溶けた鉛が溶けた亜鉛を溶かしてしまうという、私たちも技術屋の端くれでございますが、そういうアイデアは全然考えも及ばなかった。これはフィンランドの人が研究したわけですが、それを日本で非常に研究しまして、いま日本では二カ所にその製錬所がございますが、その方法を使いますと、いまのお話の電気ば動力として使うだけでございます。 鉄の製錬と同じように、ホットストーブでエアをプレヒートしてそれを炉に吹き込みますから、高い温度で亜鉛が揮発してまいります。同時に、したがいまして鉛は炉の下に出てくる。そこに金銀が吸収されてしまう。亜鉛はガスで吸収してとれる。そういうプロセスでやりますが、ただ残念なことば、乾式でございますから、品質が九九%までいかないぐらいのところになるわけです。したがいまして、それをもう一度精製しなければいかぬというのがありますが、これも石炭でやれる方法でございますから、電気が非常に高くなればいまのISPのプロセスが利用できる。それをさらにもう一歩ひとつ研究すれば、ある程度のところはいくのじゃないかというふうなことを考えております。 また、銅につきましては、御承知と存じますが、三菱金属で、先ほど、三菱が鉱山から脱退しつつある、困るではないかという考え方もあるわけでございますが、三菱は鉱山を切り離して地金から二次加工の方に主力を移そうという方向にあるようにわれわれは見ておりますが、三菱では連続銅製錬方式というのを研究いたしまして、これは一カ月に四千トンぐらいの量のものができるわけですが、カナダからそのプロセスを買いにきております。現在、カナダ、アメリカその他の国からそのプロセスを買いにきておるということは、日本が近代的なこういう製錬技術の後発ではありますが、勉強して追い越せというような努力の結果のあらわれでありまして、担当は長官の義兄の方がやっておることだけを申し上げて、お答えといたします。
○玉置委員 そこで、長官、先ほどの総合対策ですが、これは前向きにとらえるということはいいのですが、三木さんの返事みたいになってしまいますから、やはりあなたの御返事だったら、答弁は、こういうところまで来ましたので、さらにこれをこうして、来年度は長期、低利融資で思い切って三年間ぐらいにこういう点を改造させます、そこまで言い切っていただきたい。そうせぬと、大体葬式を済ましてからこんな花輪もありましたなんというようなことになってしまうおそれがありますから、私は、やはり着実に片一方の条件に対応できるような条件を直ちに手を打たなければ、片一方のおっしゃっている原則はわかるけれども、そのことはわれわれも賛成でありますけれども、非常にむずかしい問題が生じるのじゃないだろうか、こういうように思います。もういまの理事長のおっしゃった以上には、大ぜいおいでになるけれども、だれも言えないような感じがしますので、おいておきますが、本当に一日も速やかに対策が打てるようにお願いしたい。 それから第二点、宮田君が話しておりましたけれども、地熱発電ですが、地熱の発電とその製錬所で、一カ所で年間何万キロぐらいな電力を使うのですか。地熱発電の二万キロワットアワーぐらいでいけるのですか、どうですか。
○増田政府委員 三菱金属の秋田製錬所で地熱発電を便っておるわけでございます。能力としては、たしか一万六千キロの能力のある発電所でございますが、しかし、製錬所で使います電力量はそれ では全部満たすことはできないわけでございます。 ただ、今後のことを考えますと、この地熱発電が相当進めば、電力量としては、十年後には二百十万キロという目標も一応立てておりますので、製錬所によっては、もしその場所が地熱発電に非常に直結しているような場所であれば、全部の電気をほとんど地熱発電によって賄うということも可能ではないか、こういうふうに思っております。
○玉置委員 私は、エネルギーそのものを一般的にいかにすれば安く確保できるか、まず第一点はこれだと思います。したがって、原子力発電等々はできる限り国民の御了解を得て着実に伸ばしていかなければ、あと三年、四年こんなことをしておったのでは、日本は二十年も向こうへいけばはるかに工業の後進国になるということは目にみえて明らかでありますし、しかもほとんど資源のない日本でありますから、私はいまのような断絶を起こしておるようなことでは恐ろしい問題だなという感じがいたします。 それは別としても、せめて地熱発電で低利、長期の融資を、どこでやってもよろしいが、いまは大体電気をプールされておると思うのです。それを違う場所でいただく、買電した値段で購入する、あとは長期、低利の融資で操作していくというようなことも——これは大きな事業場一つ二つ、もうだめだということにしますと、その従業員の皆さん並びにその地域の関連のあれを見れば、かつて石炭山で大騒ぎをしたような小型のものが起こるのではないだろうかという感じがいたしますから、ひとつそれについて万全の策を、いまからでもいい、本気で思い切ってプロジェクトチームでもつくってやらなければいかぬのじゃないだろうか、こういう感じがするものですから、あえて質問を申し上げておるわけであります。 ロッキード問題も大騒ぎ、不況対策も大騒ぎ、それもよろしいですが、その陰に隠れて、食糧、資源の確保とエネルギー、一次産品、鉱物資源の安定的供給などというものが——三木さんというのは政治姿勢だけをやってきて、その政治姿勢で変になっているのだから、ほかに取り柄も何もないというのが現在の姿じゃないかと私は思うのです。だから、よほどこういうものをずばっと出していかないと、つい陰に隠れてしまう。 日本の民族が将来とも存立し得るゆえんは、常に優秀な技術と、しかも海外の安定供給を求めるためには、広く世界じゅうの一次産品諸国と長く共存共栄していく道を立てていかなければいかぬ。それは前から言うておりますように、いま世界的な不況の折から、一次産品をこちらが、ことしはそこまで要らぬと言うておるのに、無理に買ってくれなければわれわれは生活を維持できぬじゃないかという形で来ておいでになるときが、かえって世界じゅうが将来の安定供給の場をつくる非常なチャンスじゃないか、こういう感じがします。したがって、事業団のこれからの責任もそういう意味で多いわけでありますし、重いわけでもありますし、と同時に、先ほど申しましたような企業の経営のあり方も非常に混合的な経済になってくることも、こういうものの場合は否めない事実だというような感じがしてならないのです。 こういうことで、今後一層の御精進をお願いし、期待をしまして、質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。
○稻村委員長 この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。 目下本委員会において審査中の金属鉱業事業団法の一部を改正する法律案審査のため、明二十八日午前十時三十分より参考人の出席を求め、意見を聴取することにいたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○稻村委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 なお、人選等につきましては委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○稻村委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 次回は、明二十八日、午前十時理事会、午前十時三十分委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後四時六分散会