社会労働委員会 第1号
- 発言数
- 19 件
- 登壇者
- 7 名
- 会派数
- 1
- 開催日
- 1976/02/13
会議録
○熊谷委員長 これより会議を開きます。 この際、一言ごあいさつ申し上げます。 このたび当委員会の委員長に就任いたしました態谷義雄でございます。 申すまでもなく、当委員会の任務の重要性と職責の重大さを痛感いたしておる次第であります。 幸い委員各位にはきわめて御理解があり、しかも御造詣をお持ちの方々ばかりでございますので、温かい御支援と御協力を賜り、円満なる委員会運営に務め、その職責を果たしたい所存でございます。 ここに委員各位の特段の御支援と御鞭撻をお願いいたしまして、ごあいさつといたします。(拍手) ————◇—————
○熊谷委員長 この際、理事の辞任及び補欠選任についてお諮りいたします。 理事菅波茂君から理事辞任の申し出があります。これを許可するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○熊谷委員長 御異議なしと認め、さよう決しました。 次に、その補欠選任を行いたいと存じますが、委員長において指名するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○熊谷委員長 御異議なしと認め、理事に山下徳夫君を指名いたします。 ————◇—————
○熊谷委員長 次に、国政調査承認要求に関する件についてお諮りいたします。 厚生関係の基本施策に関する事項 労働関係の基本施策に関する事項 社会保障制度、医療、公衆衛生、社会福祉及び人口問題に関する事項 労使関係、労働基準及び雇用・失業対策に関する事項 以上の各項についてその実情を調査し、対策を樹立するため、小委員会の設置、関係各方面から説明聴取及び資料の要求等の方法により、本会期中調査を進めたいと存じます。 つきましては、衆議院規則第九十四条により、議長の承認を求めたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○熊谷委員長 御異議なしと認め、さよう決しました。 ————◇—————
○熊谷委員長 厚生関係の基本施策に関する件について、厚生大臣から発言の申し出がありますので、これを許します。厚生大臣田中正巳君。
○田中国務大臣 社会労働委員会の御審議に先立ち、厚生行政の所信の一端を申し述べたいと存じます。 旧年は、わが国が久しく経験しなかったような景気の低迷に見舞われ、その余波は本年にも色濃く影を落としており、また、景気の回復後においても、わが国経済の基調がかつてのような高度成長から安定成長へと転換するため、従前のような大幅な財政の自然増収を期待することはむずかしい情勢にあります。 社会保障、保健福祉、生活環境の整備等国民生活に密着した厚生行政は、公共資金に依存する度合いが強く、その充実強化は、これまで主として財政の自然増収のうちからこれらの分野への配分を拡大する方法によって行われてきたのでありますが、今後はこうした方法に大きな期待を寄せることは困難になります。 一方、人口の老齢化の急速な進行などの事情から、社会保障関連施策への広範な需要は拡大を続けておりますし、また、現行の制度の普及、成熟などの理由によっても、当然のことながら給付は拡大の一途をたどらざるを得ないという趨勢にあります。このような事態に対し、引き続き財政資金の適正な配分の確保に努力することはもちろんでありますが、一つには、これまでの施策についても、関連諸制度の整理統合など効率的な運用を進めるとともに、新規の施策については、優先度につき厳しい検討を加え、また一つには、制度の充実に見合った国民の適正な負担を求めていくことが必要となってまいります。 昭和五十一年度予算については、前に述べたような困難な経済財政情勢を背景に編成されたものでありますが、厚生省関係予算は、総額四兆七千三百九十二億円、対前年度比二一・三%増となっております。 以下当面の主要な課題について申し上げます。 第一に、来るべき老齢化社会における社会保障の中核となる年金制度の充実であります。 厚生年金及び国民年金につきましては、前回改正を行った昭和四十八年以降の経済変動に対処するため、昭和五十三年度に予定される財政再計算期を昭和五十一年度に繰り上げて実施し、厚生年金については、年金額の引き上げ、在職老齢年金の支給制限の緩和、遺族年金、障害年金の通算制度の創設、遺族年金の給付改善などを行い、国民年金についても年金額の引き上げ、障害年金の改善などを行うこととしております。 なお、老齢福祉年金については、月額一万二千円から一万三千五百円に引き上げることとしております。 次に、心身障害者等の社会的に弱い立場にある人に対する福祉の基盤整備の推進について申し上げます。 心身障害者の福祉については、在宅重度心身障害児者緊急保護事業の創設、特別児童扶養手当及び福祉手当の増額等を図ることにいたしております。 母子保健及び児童の健全育成については、乳児保健相談事業の新設、都市児童健全育成事業に対する補助制度の創設等を図ることにより施策の充実に努めてまいります。さらに、母子家庭等に対する福祉施策の増進を図るため保育対策の強化、児童扶養手当の増額と支給対象年齢の引き上げ、母子及び寡婦福祉資金、世帯更生資金の貸付制度の充実等を行うことにしております。 生活保護については、生活扶助基準を一二・五%引き上げることにいたしました。 社会福祉施設については、今年度に引き続き、特別養護老人ホーム、心身障害児者施設及び保育所等を中心に計画的に整備を進めるとともに、施設入所者の処遇改善を図ることとしております。また、保母等の施設従事者については、労働条件の改善のための大幅な増員を図る等その処遇改善に格段の配慮をいたしております。 第三に、国民の健康の保持増進を図るための保健、医療の基盤整備の推進であります。 国民医療の確保を図るため、明年度においても医療機関の体系的整備を推進することといたしておりますが、特に重症救急患者のための後方病院として新たに救命救急センターを設置するほか、休日夜間医療の確保を図るため、引き続き休日夜間急患センターの整備等を進めることにしております。 僻地医療対策については、僻地中核病院の整備の推進、無医地区への保健婦の配置の強化等を行うことにより、僻地における住民医療を確保することといたしております。 また、公的病院等の特殊診療部門の充実強化を図るため、公的病院及び自治体病院に対する運営費の助成を強化することにいたしております。 予防接種制度については、その対象疾病、実施方法及び予防接種による健康被害が起こった場合の救済制度に関し、その改善に努めてまいる所存であります。 難病対策については、国立精神・神経・筋・発達障害センターを整備するほか、特定疾患等の調査、治療研究を引き続き推進することにいたしております。また、循環器疾患対策の拡充、精神障害者の社会復帰施策の推進等を図ることとしております。 原爆被爆者対策についても、各種手当を増額するほか、新たに原爆病院に対する助成を行うことにしております。 看護婦等の養成確保対策については、看護研修研究センターの建設、看護婦養成所の整備の推進並びに運営費助成の充実、ナースバンクの拡充、看護婦等貸費生貸与金の増額等を行い、また、夜間看護手当の引き上げを図るなど、その養成確保に十分配意したところであります。 第四に、医療保険制度について申し上げます。 まず、健康保険制度の改正については、昭和五十一年度において、最近の経済情勢の変動等に対応するとともに、その健全かつ円滑な運営を図る見地から、標準報酬の上下限の改定、一部負担金の改定、高額療養費自己負担限度額の改定等を行うとともに、分娩費、埋葬料等を実情に合わせて改善するほか、任意継続被保険者制度の拡充を図る所存であります。 国民健康保険の助成の強化については、老人医療費の増高等により、その財政状況はきわめて厳しい局面を迎えておりますが、明年度予算におきましても、その健全な財政運営を図るため、保険者に対する助成の強化を図ることにいたしております。 なお、診療報酬の改定につきましては、昨年の暮れ、前回の改定からすでに一年有余を経過しておりますが、中央社会保険医療協議会の再開についての見通しも立たないまま昭和五十一年度予算編成の時期を迎えたため、昭和五十一年度予算案において診療報酬の改定に係る所要の措置を講じるのやむなきに至り、改定率九・一%として予算案に計上いたしました。 診療報酬の改定は、三月実施を目途に、中央社会保険医療協議会で御審議願うことにいたしております。 第五に、生活環境の整備についてであります。 近年における生活水準の向上、都市化の進展に伴い、水道及び廃棄物対策はきわめて緊要の課題でありますが、明年度においては、特に水道水源の確保と水道の広域化を積極的に推進するため、補助率の引き上げ等の補助内容の充実と所要の制度の改善に努め、また、廃棄物処理施設の補助内容の充実を図って、その整備を推進し、あわせて産業廃棄物処理制度の改善を行う考えであります。 次に、消費者の安全確保の問題でありますが、まず、食品の安全確保については、食品添加物の安全性の再評価の推進、試験研究及び監視体制の強化を図ることといたしております。また、医薬品、家庭用品の安全を確保するための対策の強化をさらに推進する考えであります。なお、医薬分業についても、その円滑かつ適切な実施を図ってまいる所存であります。 最後に、戦傷病者戦没者遺族等の援護については、遺族年金等の増額、支給範囲の拡大等を図ることといたしております。また、海外戦没者の遺骨収集、戦跡慰霊巡拝、戦没者慰霊碑の建設等の事業を行うことといたしております。 以上が厚生行政の当面の主要課題でありますが、そのいずれをとりましても国民生活に密接な問題ばかりであります。 私は、皆様の御支援を得つつ、全力を挙げて取り組む覚悟でありますので、何とぞよろしくお願い申し上げます。
○熊谷委員長 次に、労働関係の基本施策に関する件について労働大臣から発言の申し出がありますので、これを許します。労働大臣長谷川峻君。
○長谷川国務大臣 社会労働委員会の御審議に先立ち、当面の労働行政についての所信を申し述べ、各位の御理解と御協力を得たいと存じます。 現在、主要先進諸国の最大の政治課題は、物価の抑制を堅持しつつ、いかにして雇用の安定を図るかにあり、わが国もその例外ではありません。インフレなき経済社会の建設が今後目指すべき目標であり、その中では完全雇用の維持に最も力点を置いた政策運営が行われるべきだと考えております。 また、高度成長から安定成長への時代の大きな転換の流れの中にあって、最も重要なことは、経済社会の担い手である労働者の福祉の充実と向上に一段と力を注いでいくことであり、そのことは同時に、わが国経済社会の安定した発展の基盤となるものであると考えます。 私は、こうした見地に立って、当面、次の事項に重点を置いて労働行政を推進してまいる所存であります。 第一は、安定成長下における総合的雇用対策の推進であります。 私は、失業は人生最大の不幸であるとの信念に立って、雇用調整給付金の積極的な活用を初め各種の就職促進措置を機動的に運用し、失業の防止と再就職の促進に努めてまいりました。しかしながら、雇用失業情勢は依然として厳しいものがあります。このため、五十一年度においては、引き続き景気浮揚のための総合的対策を推進するとともに、雇用対策の面においては、現行諸対策の一層の充実を期してまいる所存であります。 特に、心身障害者や高年齢者の対策につきましては、従来から適職の開発、定年の延長、福祉施設の整備など、その特性に対応したきめ細かな対策を講じてまいりましたが、不況の影響を最も受けやすいこれらの人々の雇用と福祉を一層促進するため、雇用率制度の刷新強化等を内容とする身体障害者雇用促進法及び中高年齢者等の雇用の促進に関する特別措置法の一部を改正する法律案を今国会に提出することといたしております。 また、基幹産業の一つでありながら、他の産業に比べて雇用面での立ちおくれが著しい建設業における雇用管理の改善、技能の開発向上を促進するため、建設労働者の雇用の改善等に関する法律案を今国会に提出することといたしておりますので、よろしく御審議のほどお願いいたします。 なお、最近における雇用情勢の変化を踏まえ、今後の長期的な労働力需給の基調変化に対応した施策のあり方を検討し、安定成長下における完全雇用を目指して雇用に関する総合的施策の方向を示す雇用対策基本計画を改定し、五十一年度から発足させたいと考えております。 職業訓練につきましては、生涯訓練体制の一環として在職者訓練の一層の振興を図るとともに、訓練を必要とする者がすべて訓練を受講し、円滑な再就職ができるよう、訓練体制の多様化、機動的な運営を行ってまいります。 第二は、働く人々の生命と健康を守る労働災害対策及び労働者保護対策の推進であります。 働く人々の生命と健康を守ることは国民福祉の基本であり、いついかなる経済情勢のもとにおいてもゆるがせにできない問題であります。 特に、最近問題となった六価クロム、塩化ビニール等による重篤な職業がんを初めとした職業性疾病の制圧は緊急の課題であります。このため基礎的な調査研究の充実、有効な予防措置の実施、被災労働者の迅速な補償など、予防から救済まで一貫した総合対策の強化に努めてまいります。 労災保険制度につきましては、最近における労働災害の動向、年金受給者の累増、職業性疾病の状況などの推移にかんがみ、年金給付の改善整備を図るとともに、被災労働者の社会復帰の促進、労働安全衛生の確保など福祉増進を目的とする事業の整備拡充を図るため、労働者災害補償保険法等の一部を改正する法律案を今国会に提出いたしましたので、よろしく御審議のほどお願いいたします。 昨年来の産業活動の停滞により、賃金不払い等が多発しており、今後なお予断を許さない情勢にかんがみ、情報の早期把握、早期解決を目途に監督指導に努めるとともに、倒産等により賃金の支払いを受けられない労働者に対しては、未払い賃金の立てかえ払いを行う制度の創設などを内容とする賃金支払の確保等に関する法律案を今国会に提出することとしておりますので、よろしく御審議のほどお願いいたします。 なお、最低賃金制度につきましては、地域別最低賃金が昨年末をもって全都道府県に設定され、適用労働者数も三千三百万人に及ぶに至りましたので、今後はその内容の充実を期してまいる考えであります。 第三は、経済社会の変化に即応する新しい労使関係の形成であります。 わが国経済は、石油危機後のいわゆる経済の調整過程にありますが、経済を長期安定成長路線に乗せていくためには、安定した労使関係の形成が不可欠であります。 これから春の賃金改定期を迎えます。最近の労働経済情勢を見ますと、物価は着実に鎮静化の傾向を示していますが、反面、雇用情勢は景気の低迷によりきわめて厳しい状況にあります。もとより、賃金等の経済的要求については、労使が労使自治の原則に従って、平和裏に自主的に話し合いを進め、合理的な解決を図っていくべきものでありますが、労使の動向いかんは、わが国経済全般の今後の方向に重大な影響を及ぼすことになると考えられますので、関係者が経済の現状に対する正しい認識のもとに、国民経済的視野に立って、良識ある態度でこの問題に対処されることを期待するものであります。 また、三公社五現業等の労働基本権問題等につきましては、昨年十二月一日に閣議決定された政府の基本方針に基づき、健全な労使関係の確立を期するよう最善を尽くす所存であります。 第四は、勤労婦人を中心とする婦人の地位向上対策、勤労青少年福祉対策の推進であります。 昨年は国際婦人年として、婦人をめぐる諸問題について活発な議論を展開され、大きな関心を呼んだことは記憶に新しいところであります。そして昨年末には、国連総会において、今年から一九八五年までの十カ年を平等、発展、平和を目指す婦人の十年とすることが宣言されております。労働省といたしましても、こうした機運を背景に、職場における男女平等を促進し、職場における職業生活と家庭生活の調和に関する施策の充実を図るなど、労働環境の整備を進め、勤労婦人を中心として、広く婦人の地位向上のため努力してまいりたいと考えております。 また、勤労青少年福祉対策といたしましては、スポーツ活動の振興を図るとともに福祉施設の整備充実を進めてまいります。 第五は、労働外交の積極的展開であります。 現在、世界の多くの国々は、かつてない激動の時期に遭遇し、経済活動の停滞等きわめて困難な課題に直面しております。しかも、これらの課題の真の解決は、緊密な世界的規模での協調関係の維持発展を通じて初めて求め得るものであります。 特に本年は、労働問題に対する国際的な関心の高まりを反映して、ILO、OECD等の国際機関において失業の防止、雇用機会の開発など労働分野の諸問題に関する重要な国際会議が予定されておりますので、これらの国際機関の諸活動への積極的協力を図る一方、レーバー・アタッシェ等による国際情報活動の拡充、労働行政の各分野における技術協力を推進し、わが国の国際的地位にふさわしい役割りを果たしてまいる所存であります。 以上、当面する労働行政の重点事項について私の所信を申し述べました。各位の一層の御鞭撻と御協力をお願いする次第であります。 —————————————
○熊谷委員長 厚生政務次官及び労働政務次官から発言の申し出がありますので、これを許します。厚生政務次官川野辺静君。
○川野辺政府委員 ただいま御紹介いただきました川野辺静でございます。 このたび、はからずも厚生政務次官を拝命さしていただきました。 御承知のように、国民の本当に安定した生活を図ることこそ、今日の、またあすの日本の大切なことと思います。そうした仕事の場に置かせていただきましたことを私は感謝しております。しかし、何分にも微力の私でございます。特にこの点に御熱意のいっぱいおありの諸先生方、この委員会の皆様方の御支援と御協力また御鞭撻によりまして、一生懸命でやらしていただきたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。ありがとうございました。(拍手)
○熊谷委員長 労働政務次官石井一君。
○石井(一)政府委員 このたび、労働政務次官をはからずも拝命いたしました石井一でございます。浅学非才の者でございますが、委員各位の御指導、御鞭撻を切にお願い申し上げまして、簡単でございますが、ごあいさつにかえる次第でございます。(拍手) —————————————
○熊谷委員長 次に、厚生大臣の発言に関連し、昭和五十一年度予算の概要について説明を聴取することにいたします。厚生省松田会計課長。
○松田(正)政府委員 昭和五十一年度厚生省所管予算の概要につきまして御説明をいたします。 昭和五十一年度厚生省予算の予算額は、四兆七千三百九十一億九千万円でございまして、前年度に比し八千三百二十四億六千百万円の増、伸び率にいたしまして一二一・三%でございます。国家予算に占める割合といたしましては、一九・五%ということに相なっております。 以下、お手元の資料に基づきまして、個別の事項について簡単に御説明を申し上げたいと思います。 第一ページをお開き願いたいと思います。 まず年金制度の改善でございますが、一兆七百三十億六千百万円を計上いたしてございます。 まず厚生年金保険制度の改正でございますが、第一番目は、年金額の引き上げ、定額部分を千円から千六百五十円に引き上げることにいたしております。加給年金額につきましては、配偶者月額現行二千四百円を六千円に、第一子、第二子月額現行八百円を二千円等に引き上げることにいたしております。在職老齢年金につきましては、六十五歳以上の者に支給する在職老齢につきましては、現在一律二割支給停止をいたしておりますが、これを標準報酬月額十一万円以下の場合には十割支給。また、六十歳から六十四歳までの者に支給する在職老齢につきましても、現行標準報酬月額七万二千円以下の場合を十一万円以下の場合に支給することにいたしまして、段階的に支給することにいたしております。 二ページへ参りまして、障害年金、遺族年金の改善でございますが、障害年金、遺族年金につきましては、通算制度を創設するとともに、遺族年金につきましては、寡婦加算(仮称)の制度を創設することにいたしてございます。障害年金につきましては、廃疾認定日の短縮を行いますとともに、事後重症制度の創設を実施することにいたしております。 標準報酬につきましては、上下限をそれぞれ三十二万円、三万円に引き上げることにいたしてございます。 船員保険につきましては、厚生年金保険と同様の趣旨の改正を行うことにいたしております。 次に、拠出制の国民年金制度でございますが、まず老齢年金につきましては、二十五年加入で三万二千五百円に、十年年金につきましては二万五百円、五年年金につきましては一万五千円にそれぞれ引き上げることにいたしております。 三ページへ参りまして、障害年金、母子年金等の改善につきましては、厚生年金と同様の趣旨をもちまして、通算制度あるいは廃疾認定日の短縮等を行うことにいたしております。 保険料の改定につきましては、五十二年四月から二千二百円にいたすことにいたしております。 福祉年金制度につきましては、老齢福祉年金、障害福祉年金、母子・準母子福祉年金それぞれ増額をいたすことにいたしておりまして、老齢福祉年金につきましては一万三千五百円、障害福祉年金につきましては一級二万三百円、母子・準母子につきましては一万七千六百円、加算額につきましては二千円というふうにいたしたいと考えております。 それから四ページへ参りまして、所得制限の改定につきましては、本人現行百二十万円を百五十三万円に改定をすることにいたしてございます。 五ページへ参りまして、第二の問題といたしまして、福祉に関する基盤整備の問題でございますが、まず地域の福祉サービスの問題といたしまして、従前ございました家庭奉仕員あるいは身障、老人等に対します日常生活用具の給付、福祉電話、あるいは老人等に対します介護人の派遣事業、それぞれ費目を統合いたしまして、運用につきましては、弾力的に運用できるように措置をすることにいたしまして、総額四十五億一千三百万円を計上してございます。 六ページへ参りまして、児童の健全育成の問題でございますが、まず保育対策につきましては、保育所の施設整備、これは社会福祉施設整備費に一括計上でございますが、施設の増設を図りますとともに、現在五平米になっております基準面積を、九十人まで六平米に拡大をすることにいたしてございます。特別保育事業につきましては、僻地、障害児保育事業あるいは院内保育、同和対策、ウタリ対策、それぞれ増額をいたしました。 七ページへ参りまして、保母の就学資金につきましては、学年進行によりまして、一年生につきましては千円増の八千円にいたしてございます。また、産休代替保母補助金につきましては六億八千万円計上いたしてございますが、今回は特に新規といたしまして、病休代替職員の経費を四千四百万円計上してございます。 児童の健全育成対策につきましては、家庭児童相談・母親クラブあるいは児童館の運営等それぞれ増額計上いたしました。七ページの4に書いてございますように、都市児童健全育成につきましては、家庭児童対策民間指導者養成事業あるいは遊び場の確保対策、これは社会福祉施設の園庭開放でございますが、また、留守家庭の児童育成のための地区組織育成事業、こういった事業をメニュー化いたしまして、人口五万以上の都市を対象にいたしまして新規として計上をいたしてございます。 母子福祉対策につきましては、母子福祉資金は十億、それから母子家庭及び寡婦の自立促進費あるいは介護人の派遣事業費等所要の経費を計上いたしました。また、児童扶養手当につきましては、四百六十二億六千百万円計上いたしてございますが、現在義務教育終了前の児童を対象としておりましたのを、十八歳まで引き上げることにいたしまして、これを三年間で段階的に実施をすることにいたしました。また、手当につきましても、現行一万五千六百円を一万七千六百円に増額をいたしてございます。 九ページへ参りまして、老人の問題でございますが、老人のための明るいまち事業につきましては、今年と同様、必要な経費を計上いたしました。 生きがい対策につきましては、あっせん事業あるいは老人クラブ、都市老人クラブの推進員の設置費等十九億八千万円を計上いたしてございます。 在宅障害児等の援護対策につきましては、十ページへ参りまして、まず在宅身障者対策の充実でございますが、従来の地域活動促進費等二百三億七百万円を計上いたしてございます。 十ページの終わりごろにございます八番目の重度障害者福祉手当につきましては、手当額を四千円から五千円に引き上げると同時に、扶養義務者の所得制限の改善を行っております。 在宅の心身障害者の対策の強化につきましては、十一ページへ参りまして、重度の心身障害児の緊急保護事業を実施することにいたしまして、三千三百万円計上いたしてございます。それから十一ページの終わりごろにございます特別児童扶養手当につきましては、額の改定、これは福祉年金と同様な改定をいたしてございます。 それから十二ページへ参りまして、重度心身障害児の施設対策でございますが、九百三十五億三千百万円計上いたしました。心身障害者の福祉協会の経費あるいは国立療養所等の整備費でございます。 また、国立リハビリテーションセンターの設置費につきましては三十二億八千七百万円計上いたしてございます。 心身障害者の発生予防の推進あるいは治療訓練等につきましては、心身障害の研究費六億三千万円、また、小児慢性特定疾患の治療研究費につきましては二十三億九千九百万円、この中には心疾患、ネフローゼ等の対象者に対しまして、年齢二十歳まで延長する経費を含んでございます。それから十三ページへ参りまして、国立の精神・神経・筋・発達障害センター、研究施設を国立武蔵療養所内に設置することにいたしまして、七億円計上いたしてございます。 それから十四ページへ参りまして、社会福祉施設の整備と運営の問題でございますが、施設整備費につきましては三百七十六億円計上いたしてございます。また、設備の整備費につきましては十億九千三百万円計上いたしました。 施設の運営改善につきましては、総額三百四十一億九千万円改善増でございまして、その中には、まず職員の増員七十二億六百万円、夜勤体制の改善あるいは休憩時間の確保、職員定数の改定等九千七百七十二人の増員を図ってございます。運営の中で、新規といたしまして調理員等の年休代替要員制度の新設、あるいは看護代替要員制度の新設等につきまして、それぞれ所要の経費を計上いたしました。 十五ページへ参りまして、社会福祉施設入所者の処遇改善につきましては、飲食物費等生活費につきまして一二・五%のアップを行いますと同時に、分娩料あるいは特別育成費、就職支度金等の改善を図ることにいたしまして、百十億四千三百万円を計上いたしてございます。 低所得階層の援護対策につきましては、まず生活保護の改善につきましては、生活扶助基準を一二・五%引き上げることにいたします。これによりまして、一級地標準四人世帯につきましては、現行七万四千九百五十二円が八万四千三百二十一円という生活扶助基準になる予定でございます。また、世帯更生資金につきましては、十六億五千万円を二十三億五千万円、大幅に増額をいたしました。母子福祉資金につきましては十億、寡婦福祉資金につきましても十億それぞれ計上いたしてございます。 十七ページへ参りまして、保健医療に関する基盤整備の問題でございますが、まず僻地医療対策につきましては、五十年度と同様、中核病院あるいは保健婦の確保、僻地診療所の機能の強化、その他必要な施設の整備等を含めまして三十九億八千三百万円を計上いたしました。 十八ページへ参りまして、救急医療対策の拡充の問題でございますが、まず新規といたしまして、救命救急センターを四カ所設置することにいたしまして、六億七千九百万円を計上いたしました。また、休日夜間急患センターにつきましては、夜間テレホンサービスの実施をすることにいたしまして、二億八千二百万円を計上いたしてございます。 十九ページへ参りまして、特殊診療部門の運営費の助成でございますが、十四億三千四百万円を計上いたしてございます。公的病院あるいは自治体病院につきましては、救急Bまで補助対象を拡大することにいたしまして、八十九カ所分予算を計上いたしてございます。 次に、保健衛生対策の問題でございますが、まず母子保健対策につきましては、四十七億七千万円計上いたしてございます。この中には、妊産婦の健康診断あるいは妊娠中毒症等に対する対策費、それから地域母子保健活動費といたしまして六億七千二百万円を計上いたしてございます。これは市町村の母子保健事業あるいは乳児の保健相談事業あるいは家族計画事業、母子保健事業の育成費等、これをメニュー化いたしまして、それぞれの市町村で実施をすることにいたしてございます。 次に、二十ページへ参りまして、小児医療センターの整備につきましては十二億七千四百万円、これは国立小児医療センター等の整備費でございます。 次に、老人保健の問題でございますが、老人健康診査につきましては六億六千九百万円、その他老人の機能回復訓練あるいは老人の医療費の支給等を含めまして所要の額を計上いたしました。老人医療費の支給につきましては、所得制限は、福祉年金と同様、本人につきましては百二十万円を百五十三万円に引き上げることにいたしてございます。 二十一ページの終わりでございますが、特殊疾病対策の強化につきましては、がん対策といたしまして百十三億四百万円、これは医療施設の整備費等でございます。また、二十二ページへ参りまして、がん研究助成費につきましては、現行十二億五千万円を十三億五千万円に、一億増額をいたしてございます。 二十三ページへ参りまして、循環器関係に関する経費でございますが、新たに調査研究費といたしまして一千万円計上をいたしてございます。 また、国立医療機関、農村検診センターの整備等、それぞれ二十七億五千万円等を計上いたしてございます。 精神衛生対策につきましては、デーケア施設あるいは精神障害回復者社会復帰施設の整備費等、三億一千七百万円を計上いたしました。 難病対策につきましては、三百四十二億六千八百万円を計上いたしてございます。 二十四ページへ参りまして、まず特定疾患の調査研究費につきましては九億八千万円、それから医療対策といたしまして、特定疾患の治療費、これは三疾患増ということで十二億七千八百万円を計上いたしてございます。 二十四ページの医療機関等の整備につきましては、再掲分も含めまして六十五億二千五百万円計上いたしました。 二十五ページへ参りまして、保母、看護婦等の福祉医療関係者の養成確保の問題でございますが、まず保母等の養成確保につきましては、再掲でございますので省略をさせていただきます。保母等の処遇の改善につきましては、再掲分を含めまして新しく社会福祉施設職員退職手当共済事業費、これを現在の十三万円から十六万円に計算基礎額の上限を引き上げることにいたしてございます。その他は再掲分でございます。 二十六ページへ参りまして、看護婦、理学療法士等の養成確保の問題でございますが、まず看護研修研究センターを新設することにいたしてございます。国立療養所東京病院に付置をすることにいたしてございまして、三億五千六百万円計上いたしました。看護婦等の養成確保の問題につきましては、看護婦等の養成所の運営費の中に臨床実習経費千九十二校分を計上いたしますほかに、貸費生の貸与金は、保母と同様に看護婦につきましては八千円、准看護婦につきましては四千円ということで増額をいたしました。総額百六億六千三百万円を計上いたしてございます。それから理学療法士等の養成確保につきましては、二億九千九百万円を計上いたしました。看護婦の処遇の改善につきましては、院内保育事業あるいは国立病院、国立療養所内の保育施設の経費等、その他夜間看護手当につきましては、現行千四百円を千七百円に引き上げる等の改善を図ることにいたしてございます。 二十九ページへ参りまして、医療保険の問題でございますが、まず国民健康保険につきましては、療養給付費補助金一兆八十八億三千八百万円のほかに、国民健康保険の保険財政等の動向等も考慮いたしまして、法定外といたしまして市町村につきましては八百三億円、国民健康保険組合につきましては百四十億円の助成をいたすことにいたしてございます。 三十一ページへ参りまして、健康保険制度の改正の問題でございますが、まず標準報酬につきましては、上下限をそれぞれ三十二万円あるいは三万円に引き上げることにいたしてございます。また、現金給付につきましては、分娩費につきましては十万円、埋葬料につきましては五万円の最低保障額を考えております。一部負担金につきましては、現在初診時二百円を六百円に、入院時一日六十円一カ月を、一日二百円六カ月ということに改正をいたしたいと考えております。また、任意継続被保険者制度の改善を行いまして、この期間を二年に延長する等の改善を行うことにいたしております。 船員保険につきましても、健康保険と同様な趣旨で改正をいたすことにいたしております。標準報酬の改定につきましては、それぞれ三十四万円、三万六千円というふうに改善をいたしますとともに、任意継続被保険者制度につきましても、健保と同様にその制度を導入することにいたしてございます。 三十三ページへ参りまして、生活環境施設の整備の問題でございますが、水道水源の確保と水道の広域化の問題につきましては三百億九千三百万円を計上いたしてございます。まず水道水源の開発施設整備費につきましては八十一億六千四百万円、補助率は現在三分の一でございますが、補助体系の整備ということで、原水の価格が高くなるような施設につきましては二分の一の補助をいたすことにいたしてございます。また、広域化の問題につきましても、広域化計画に該当するものにつきましては現在四分の一の補助金を三分の一に引き上げることにいたしております。継続分につきましては四分の一でございます。 簡水につきましては百三十一億四百万円を計上いたしました。 三十四ページへ参りまして、廃棄物の処理の問題でございますが、屎尿処理施設あるいは地域屎尿処理施設、ごみ処理施設等につきましては、五十一年度予算におきましては単価の大幅な増額を図ることにいたしまして、これらの経費につきまして二百七十四億七千九百万円を計上いたしました。また、新しく埋め立て処分地の施設整備費あるいはごみ処理施設の排水処理施設の整備費等を新規として計上いたしてございます。 三十六ページへ参りまして、食品、医薬品等の安全対策の問題でございますが、食品安全対策につきましては五億四千三百万円計上いたしました。食品添加物規制の問題、安全性の再評価あるいは添加物の使用基準の再点検費等を計上いたしてございます。 三十七ページへ参りまして、医薬品等の安全対策につきましても、従前と同様、これを強化することにいたしまして、事故対策あるいは特定副作用発生頻度調査費等所要の経費を計上いたしてございます。 また、三十八ページの終わりごろにございます試験研究体制の強化につきましては、国立衛生試験所に医薬品及び食品等の安全性試験施設の設置をいたすことにいたしまして、必要な経費十八億六千九百万円を計上いたしました。 三十九ページへ参りまして、原爆被爆者対策でございますが、総額三百六十九億二千百万円を計上いたしてございます。まず各種の特別手当につきまして、それぞれ増額を図ることにいたしております。また、原爆病院の施設につきましては、今回、施設整備費として三億二千万円を計上いたしますと同時に、広島、長崎原爆病院につきましては、運営費の助成といたしまして二千六百万円を新規に計上いたしました。 同和対策につきましては、二百五十七億四千五百万円を計上いたしてございます。 次に、戦傷病者戦没者遺族等の援護の問題でございますが、戦傷病者の援護につきましては、七百七十二億二千四百万円を計上いたしました。遺族年金等の改善六十九億三千六百万円でございまして、年金額の増額あるいは扶養加給の増額等を図ることにいたしてございます。四十一ページへ参りまして、対象範囲の拡大につきましては、再婚解消妻等に係る再婚解消期限の延長等所要の改善を図ることにいたしてございます。 四十一ページの中ほどにございます戦没者等の遺族等に対する特別給付金につきましては、戦没者妻に対する特別給付金の支給といたしまして、昭和三十八年四月一日以降戦傷病者等の死亡に伴い戦没者等の妻となった者、これに対します額面六十万円の交付公債を支給することにいたしたいと考えております。また、戦傷病者妻に対する特別給付金につきましては、国債の最終償還を終えた戦傷病者の妻、あるいは昭和三十八年四月二日以後戦傷病者の妻となった者、あるいは満州事変以後日華事変前に受傷あるいは罹病した戦傷病者の妻等に対して、それぞれ所要の国債を交付することにいたしたいと考えております。 四十二ページへ参りまして、戦没者の遺骨収集につきましては、ビルマ、インド、マリアナ等、なお必要な地におきまして遺骨収集を引き続き実施をいたしますと同時に、戦跡慰霊巡拝といたしましてフィリピン等の戦跡慰霊巡拝の経費を計上いたしました。また、パプアニューギニアにつきましては、戦没者の慰霊碑を建設することにいたしてございます。 麻薬、覚せい剤等の対策につきましては、十億四千百万円を計上いたしまして、必要な措置を講ずることにいたしてございます。 また、環境衛生関係営業の振興につきましては、三十二億三千六百万円を計上いたしてございます。 なお、資料の末尾に各特別会計の歳入歳出予算の一覧表を付してございますが、説明は省略をさせていただきたいと存じます。 以上でございます。
○熊谷委員長 続いて、労働大臣の発言に関連し、昭和五十一年度予算の概要について説明を聴取することにいたします。労働省谷口会計課長。
○谷口政府委員 お手元にお配りしてあります資料に基づきまして、五十一年度の労働省関係予算の概要について御説明申し上げます。 まず予算規模でございますが、表の真ん中の欄の五十一年度要求額をごらんいただきますと、一般会計では三千四百十五億七千百万円で対前年三五%の増でございます。なお、上に括孤で書いてあります数字は、前年度の補正後の予算額及びこれに対します増減比でございます。 労働保険特別会計では一兆九千六百五十八億七百万円で、三二・七%の増でございます。 石炭石油特別会計では百四十五億三千六百万円で、一一%の増でございます。 以上合計いたしまして、労働省関係予算総額は二兆三千二百十九億一千四百万円で、三二・九%の増になっております。 次に、主要事項について概要を御説明申し上げます。 第一は、総合的雇用対策でございますが、次のページへ参りまして、一番目は、雇用の不安定な人々に対する雇用対策でございますが、その(一)の心身障害者雇用促進対策の抜本的強化につきましては、雇用率制度の刷新強化、雇用納付金制度の創設等によりまして雇用促進を抜本的に強化することとしておりますが、そのほか雇用促進のための事業主団体の育成強化、職業指導、職業紹介の面では、内容の欄の一番下にございますが、精神薄弱者担当職業相談員の設置、それから三ページへ参りまして、下肢障害者に対する電動式車いす購入資金の貸し付け、これが新規の施策でございますが、そのほか各種の施策を充実強化することといたしております。 事項の二番目の建設業における雇用対策につきましては、新たに雇用管理責任者の選任、雇い入れ通知の制度化等によりまして雇用の近代化を促進するとともに、雇用促進事業団におきまして建設業における雇用管理改善のための指導援助、技能講習、現場宿舎の整備等に対します助成等、雇用の改善、福祉の事業を実施することといたしまして必要な予算を計上いたしております。 三番目の高年齢者雇用対策につきましては、高年齢者雇用率制度を創設することといたしておりますが、予算面では定年延長奨励金を、新たに大企業にも適用することとするとともに、単価の引き上げを行っております。また、六十歳を超えて引き続き雇用することを進めるために継続雇用奨励金を創設することといたしております。次の四ページへ参りまして、高年齢者職業相談室、人材銀行の増設、あるいは内容の四番目にありますような雇用奨励金の増額、五番目の雇用管理改善指導等の各種の施策につきまして拡充強化することといたしております。 事項の二番目の失業の防止、再就職の促進等雇用安定対策につきましては、次の五ページに参りまして、まず雇用保険制度の運営についてでございますが、受給実人員も一般受給者六十八万人、特例一時金受給者七十六万人と見込みまして、それらの給付等に必要な予算を計上いたしております。 二番目の産業構造の変化等に対応する雇用対策につきましては、まず雇用調整給付金につきまして三百八十九億円を計上いたしまして、その活用により失業の発生の防上に努めることといたしております。職業転換給付金制度については、就職指導手当、後ほど出てまいりますが、職業訓練手当につきまして、それぞれ一二・二%の引き上げを行うこととしております。内容の三番目の漁業離職者に対する職業転換対策でございますが、国際的な漁獲規制の強化によりまして捕鯨従事者、カツオ・マグロ漁業従事者で離職を余儀なくされる者につきまして、内容に示されておりますような職業転換給付金を支給しながら再就職の促進を図ることといたしておるわけでございます。炭鉱離職者対策につきましては、就職促進手当の引き上げ等援護措置の充実、緊急就労対策事業、産炭地域開発就労事業につきまして、次の六ページにありますような主として事業費単価の引き上げを図ることといたしております。次の沖繩県失業者の再就職促進対策でございますが、沖繩県の雇用情勢にかんがみまして、主として県外に就職いたします者の再就職奨励金等の援護措置を改善いたしまして再就職の促進を図ることといたしておるわけでございます。次の雇用促進住宅、雇用促進融資につきましては、内容に記載してありますとおりでございますが、住宅につきましては、内容の充実、単価の引き上げ等を図ることといたしております。 事項の三番目の新規学校卒業者に対する就職促進対策につきましては、来年度は特に大学卒業者の職業指導、職業相談等を行う学生職業センターを東京と大阪に設置することとし、必要な予算を計上いたしております。 次に、七ページへ参りまして、同和対策対象地域住民等に対する就職促進対策でございますが、従来から実施しております事業主に対する啓蒙指導、巡回職業相談の実施等のほか、住民の就業実態調査の実施、就職資金貸付金等援護措置の充実を図ることとしており、また、出かせぎ労働対策につきましては、さきに説明いたしました建設業における労働対策等とあわせましてその施策を充実することといたしております。 事項の六番目の失業対策事業の運営改善につきましては、まず失業対策事業の労力費を一一・七%引き上げることといたしております。また、特定地域開発就労事業につきましては、事業費の単価を一二・一%引き上げることといたしておるわけでございます。 八ページに参りまして、第二の勤労者の能力開発の推進でございますが、一番目の在職労働者に対する職業訓練につきましては、企業の行いますいわゆる事業内訓練につきまして、その補助金の補助単価を引き上げることといたしております。また、有給教育訓練休暇奨励給付金の大企業への適用拡大、給付金の単価の引き上げ等を行うことといたしております。 訓練需要の多様化に対応する職業訓練実施体制の整備充実につきましては、まず開発のおくれている訓練教材、訓練技法の開発を進めるために職業訓練研究所を設置すべくその準備を進めることといたしており、公共職業訓練施設の機能につきましては、訓練を取り巻きます環境の変化等に対応するようその拡充強化を行うことといたしております。次に、九ページへ参りまして、心身障害者職業訓練につきましては、主として重度の障害者の職業的自立を図るための施設といたしまして、国立職業リハビリテーションセンターを建設することといたしております。また、国立の身体障害者職業訓練校、都道府県立の身体障害者職業訓練校につきましては、訓練科の増設をはかることといたしております。訓練手当の増額につきましては、先ほど御説明申し上げましたとおりでございます。内容の五番目の同和対策対象地域住民等に対する職業訓練につきましては、まず同和対策といたしましては、訓練科の増設のほか受講奨励金、支度金の増額、支給対象者の拡大を図ることといたしております。次の十ページに参りまして、ウタリ対策としても同様の施策を新たに行うことといたしております。 事項の三番目の技能者の地位向上対策といたしましては、技能検定を二十作業増加いたしまして実施することといたしております。 第三の総合的労働者保護対策についてでございますが、職業性疾病に対する対策につきましては、職業がんの疫学的調査研究、事業所の監督指導の強化あるいは巡回健康診断の充実、内容の欄の一番下にありますように、産業医学総合研究所の発足、次のページへ参りまして、産業医科大学の建設、そのほか健診センター、相談室の増設等、予防から救済まで一貫した総合対策を強化することといたしまして、必要な予算を計上いたしております。 事項の二番目の安全で快適な職場環境の形成の促進につきましては、おおむね従来の施策を拡充実施することといたしておりますが、特に内容の三番目にありますように、企業の安全衛生関係者を教育する施設である安全衛生教育センターを増設することといたしております。 三番目の労災保険制度の改善につきましては、補償中心の保険から総合的な保険への拡充、次のページへ参りまして、長期傷病重症者の給付の改善整備等を内容とする制度の改正を行うこととしておりますが、そのほか各種給付金、援護制度等を充実することといたしまして、それに必要な予算を計上いたしております。 また、事項の四番目へ参りまして、重度の障害をこうむった者につきましては、治療から社会復帰まで一貫して行うことが必要でありますので、そのための施設といたしまして総合脊損センターの建設、総合リハビリテーションセンターの設置を行うことといたしております。 不払い賃金救済制度につきましては、企業の破産等に係る不払い賃金の立てかえ払いを行うに必要な予算を計上いたしております。 十三ページに参りまして、最低賃金制、改善のおくれた分野における労働者の労働条件向上を図るための施策等につきましては、従来の施策を拡充実施することといたしております。 第四の経済社会の変化に即応する新しい労使関係の形成促進につきましては、産業労働懇話会の開催、賃金、物価、雇用問題の調査研究等を引き続き実施することとしておるほか、多国籍企業労働問題対策につきましては、その調査研究と、十四ページに参りまして、新たに海外労働情報の収集、提供活動を行うことといたしております。 次の中小企業労務管理の改善、労働教育につきましては、従来から実施しております労務管理改善事業あるいは労働協会を通ずる労働教育の推進等を行うことといたしております。 第五の勤労婦人を中心とする婦人の地位向上対策についてでございますが、まず啓蒙活動の推進といたしましては、昨年の国際婦人年世界会議において採択されました行動計画の趣旨に沿って関係の施策を実施するに必要な予算を計上いたしております。 次の職業生活と家庭生活との調和対策につきましては、育児休業制度につきまして、奨励金の単価を引き上げてその普及を促進するとともに、そのほか母性の健康管理対策、次の十五ページへ参りまして、内職対策等を引き続き実施することといたしております。 第六の勤労者福祉の充実でございますが、一番目の勤労者財産形成促進制度につきましては、中小企業の勤労者財産形成助成金制度を実施するため一億円の出資を計上いたしておりますほか、各種の財産形成制度の普及促進を図るに必要な予算を計上いたしております。 二番目の勤労者のための福祉施設につきましては、内容の欄にございますような憩いの村、次の十六ページの一番上にあります総合福祉センター等大型の施設につきましては、新設個所数を減らすこととし、その次の勤労者体育施設以下、勤労青少年のための福祉施設でありますホーム、フレンドシップセンター等小型の施設につきましては、その単価を引き上げることといたしておるわけでございます。そのほか勤労青少年福祉対策といたしましては、指導者大学講座、体力づくり、福祉団体に対する育成援助を行うことといたしております。 十七ページへ参りまして、四番目は、中小企業退職金共済制度の運営に必要な予算でございます。 第七の国際協調の必要性の増大に対応した労働外交の拡充につきましては、まず国際機関諸活動への積極的協力では、ILO分担金の増額、レーバーアタッシェのブラジルヘの配置による増員、国際交流事業といたしましては、アジア労働行政担当官会議、労組交流、十八ページに参りまして、国際技術協力等の事業を実施することとし、必要な予算を計上いたしております。 第八は、主として内部の行政体制の整備充実でございますが、内容の四番目にあります労働保険事務組合につきましては、中小零細企業に対する労働保険適用についての事務組合の重要性にかんがみまして、報奨金等につきまして内容の欄にありますような改善を行うこととしておりますとともに、次の十九ページに参りまして、事務組合に対する指導、援助体制の充実を図ることといたしております。最後の労働大学校は、現在あります労働省の職員研修所を大学校に拡充するために、その必要な調査、準備の事務費を計上いたしておるわけでございます。 以上でございます。
○熊谷委員長 以上で厚生、労働両省の昭和五十一年度の予算の概要についての説明は終わりました。 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午前十一時四十二分散会