公職選挙法改正に関する調査特別委員会 第4号
- 発言数
- 19 件
- 登壇者
- 5 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1976/05/20
会議録
○粟山委員長 これより会議を開きます。 この際、閉会中審査に関する件についてお諮りいたします。 公職選挙法改正に関する件について、議長に対し閉会中審査の申し出をいたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○粟山委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。 次に、閉会中審査案件が付託になりました場合、本会期中に設置いたしました公職選挙法改正等調査小委員会につきましては、閉会中もなお引き続き存置することにいたしたいと存じますが、これに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○粟山委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。 なお、小委員及び小委員長は従前どおりとし、その辞任、補欠選任につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、これに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○粟山委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。 次に、閉会中の委員派遣に関する件についてお諮りいたします。 閉会中審査案件が付託になり、審査のため委員派遣の必要が生じました場合には、議長に対し委員派遣の承認申請をいたしたいと存じますが、これに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○粟山委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。 なお、派遣委員の氏名、員数、派遣地、期間その他所要の手続等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○粟山委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。 ————◇—————
○粟山委員長 なお、今国会におきまして、当委員会に参考のため送付されました陳情書は、公職選挙法の公正な適用及び執行に関する陳情書外三件であります。念のため御報告申し上げます。 ————◇—————
○粟山委員長 これより公職選挙法改正に関する件について調査を進めます。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。林百郎君。
○林(百)委員 先ほどの理事会の申し合わせもございまして、質疑というよりは、現在行われておる参議院の秋田地方区の補選についていろいろの問題が起きておるようでございますので、ひとつこの点を委員長よくお含みの上、当委員会で国政調査をなさる場合に、ぜひこの秋田県のただいま行われております参議院の地方区の補選についての実情を御調査願いたいという提案でございます。これは公選法が改正されてからの初めての選挙でもございますので、いろいろの問題もあるでしょうし、また、われわれの注意もしなければならない点もあるというので提案する次第でございます。 提案の要旨につきましては、候補者は自民党の佐々木満氏、社会党の穂積まこと氏、共産党の小林やすお氏が立候補しているわけでございます。このうち、自民党の佐々木満氏が秋田県の企画調整部長をしていたということでございますので……(「それは理事会で言わぬことになっている」と呼ぶ者あり)いや、問題点を指摘するだけだ。そこで、県のそれぞれの部、課を利用して——これは言われておるということです。事実を言っておるわけじゃないです。利用して、県庁ぐるみの選挙が行われていると言われておることでございますので、たとえば秋田県の土木部次長の進藤正悦氏、土木部の検査課長の麻生貞司氏の両名は、四月二十二日……(「理事会の決定を守りなさいよ」「具体的な問題を出さないと言った」と呼ぶ者あり)いや、そういうことを言われておるということです。こういうことが言われておりますので、二十二日にこういう人たちが業者を集めて、よろしくというようなあいさつをしたということが伝えられ、新聞にも書かれておりますので、こういうことを含めて十分事実を調査をしていただきたい、こういうことでございます。具体的な事例を言いませんと、何を言っているかわかりませんので、ほんの一部をちょっと出したわけでございますが、とにかくいろいろ問題がありますので、ひとつぜひ、当委員会で調査をされる場合に、この参議院の秋田地方区の補選についての調査をしてもらいたい、こういうことを私は提案をするわけでございます。委員長において、理事会にも諮り、よろしく御善処のほどを期待するわけでございます。以上です。
○粟山委員長 ただいまの御提案につきましては、理事各位と協議の上、適当に処置いたします。 小沢貞孝君。
○小沢(貞)委員 前回の質問のときに、私の方で提起をいたしまして、自治省においては、内閣法制局と十分打ち合わせをして御答弁をいたしますというような御答弁でありましたが、参議院の地方区の増減について憲法上問題はないかというお尋ねであります。 増の仕方に二通りあると思います。たとえば二名増という場合に、来年、五十二年の選挙のときに二名一気にふやして選挙をやって、そして最下位を三年議員、その他を六年議員というようにやれば、一気に定員増ができるわけですが、一人三年議員をつくらなければならないという問題が出てくるわけであります。憲法四十六条によれば「参議院議員の任期は、六年とし、三年ごとに議員の年数を改選する。」こうなっておりますので、これは何か特別な立法でもつくるかどうかしなければ、二名一気に選挙をやって、最下位を三年議員ということで裏表に分配することはできぬ、こういう問題が出てくると思います。 もう一つ増員の仕方があります。二名増の場合に、来年一名やっておいて、それから次の五十五年のときに一名加えてやる、こういうことになると、たとえば定員が二名から二名増をする場合に、三年間だけは定員が三名だぞという特別な立法をつくらなければ、これがまたできないことになるのではないかというように思いますので、これまた問題があろうと思います。 だから、繰り返しますが、二名増の場合に、来年二名ふやして六年議員、三年議員をつくる方法、来年一名、三年後に一名、こういうようにやる方法と、二色あると思いますが、まず、その増員について憲法上問題がないか、どうしたらいいか。公選法百十五条には何かそれらしいようなことがうたわれておりますが、それが適用できるかという問題を含めて、まず増員について御答弁をいただきたいと思います。
○土屋政府委員 先般の委員会でもお尋ねがあったわけでございますが、何分憲法第四十六条との兼ね合いがございますので、私どもとしても直ちに自治省としての考えだけではお答えできないということで、法制局とも相談をしてということでお答えを申し上げたわけでございます。その後法制局とも順次相談を詰めております。ただ、結論的なものはまだ申し上げるわけにはまいらないわけでございますが、いまのところ、憲法第四十六条の「参議院議員の任期は、六年とし、三年ごとに議員の半数を改選する。」という場合の半数改選というのは、従来の定数の半数改選ができればいいのであって、いまの増加の場合でございますが、増加後の定数との関係でも特に半数である必要はないのじゃないかといったような意見もかなり強いようでございますが、まだ最終結論というのは出ていないわけでございます。 なおかつその場合に、六年議員と三年議員をしょっぱなにつくるということについてはどうか。これについても、憲法第四十六条の任期というのは、全体としての議員の任期が六年であるということを言っておるので、経過的に三年というものが出てもおかしくないのではないかという意見の方が強いそうでございます。法制局として最終結論を出しておりませんので、これが言いにくいわけでございます。 それからもう一つの、一人ずつ選んでいくという方法も理論としては成り立ち得るのじゃないかというようなことで、それも意見としては多数であるというふうな連絡を受けておるわけでございます。 ただ、きわめて事柄が事柄なので、もう少し時間をかしていただいて、最終的に内閣法制局との間で詰めてお答えを申し上げたいと思います。いましばらく時間をかしていただきたいと思うのであります。
○小沢(貞)委員 一気に来年二名やって、六年議員と三年議員をつくる方法も、全体的に六年議員ということならば憲法上差し支えないというのが多数の意見を占めつつある、こういうようないま御答弁で、私もそうかと思います。それから、一名ずつふやしていくというのも、定員四名というのを三年間だけ定員三名ということが何か理屈がつけばこれまたよさそうな気がしますし、これもいま内閣法制局の方ではよさそうなムードでありますので、これはこれで結構じゃないかと思いますが、これについて衆議院法制局長、ちょっと御意見がありましたら……。増員の方だけです。
○川口法制局長 いま政府の土屋部長から御報告がありましたように、まだ私の方として参議院の法制局ないしは内閣の法制局に確定的な相談をしたわけではございません。事柄が事柄でありますので、もう少し理屈を闘わしてから確定的な意見を申し上げようと思いまして、したがいまして、本日は大体の勘としてここらぐらいのことまでは憲法解釈上許されるのじゃなかろうかというアウトラインだけを御参考までに申し上げまして、確定的な見解はもうしばらく御猶予願いたいと思います。 その粗筋を申し上げますと、御承知のように憲法は、「参議院議員の任期は、六年とし、三年ごとに議員の半数を改選する。」というのが本則にございまして、補則の百二条で、最初の出発点、スタートのときには三年議員というのがあってもいいということを憲法自体で書いております。そこで、この問題を考えます場合に、一つの参考資料として、私ども直接法案の作成にタッチさせていただきました例の沖繩の復帰の際の国政参加のときにも、実はこれがわれわれの中では問題になりまして、機械的に申しますと、憲法百二条は憲法が施行された時点の規定でございます。ところが、沖繩で地方区の議員を選ぼうとします場合に、どうしても三年でないとぐあいが悪い。そこで、そのときはあのような政治情勢でございまして、その部分についての突っ込んだ御質問が余りございませんでしたので、私どもだけの、お聞きになられたら、問題にされたらこう答えようという腹づもりがございまして、それを御紹介申し上げますと、直に憲法の施行時点ではないけれども、こと沖繩に関しては憲法が初めて施行されたようなものではないかというので、類推と申しましょうか、そういう理屈で何とか乗り切れるだろうというふうなことで、その当時は考えておりました。 ところで、今回はそういうことではちょっと間尺に合いません。そこで、少し理屈にわたりますが、憲法の六年とし、三年ごとにその半数を改選するというのは、憲法の精神から申しまして、そのうちのどこに一番力点があるかというと、任期が衆議院と比べて長いので、半分ずつを、国民の意思を問うて刷新する、そして民意の接着をなるべくスムーズにするというのが憲法の精神論であると思うのでありまして、したがって、三年ごとにその半数改選というのは、非常に絶対的な要請であろうと思うわけであります。 もう一つ、その任期は六年とし、三年ごとにその半数を改選するという規定は、一種の論理的な矛盾を含んでおりまして、任期六年というのを機械的に読んで、そうして三年ごとに半数改選というのは、論理的な矛盾をその規定自体に持っているわけでございます。これを前提として申し上げます。そこで、参議院につきましてはどういう性格のものであるかというのは、憲法自体にはその規定以外にはほとんどございません。そして、ただ選挙区その他云々ということは、衆議院と同じように法律で定める、こうなっております。その点、非常に理屈にわたって恐縮でございますが、ある必然的な現象、どうしても憲法の規定も、社会事象の変動によってはやむを得ざる絶対的な要請があれば、任期六年ということも何も制度を恒久的に六年を四年にしたり三年にしたりするわけじゃございませんで、ある暫定期間、その移り変わりの暫定期間、必要やむを得ざる要請があれば、やはり三年議員をつくることも許されるのだろうというのが、大体の私の感じでございます。 一つの例を申し上げますと、今回の場合だけではなくて、たとえば将来都道府県の廃置分合というふうなことが起こったと仮定します。必然的にこの必要性が生じます。このようなときに、六年というのを絶対的に読んだら、全然後の規定が動かない。そこで、憲法の一つの条文とは、この今回の最高裁の判決にもありましたように、常に法のもとの平等とか一票の平等性とかいうふうな他の規定との調和において、若干の弾力的な解釈が許されるであろう、非常に切り詰めた理屈を、もし突っ込まれたらそのように答えて、何とかこの必要の前に憲法の規定を弾力的に解釈する余地があるのではないか、大体そのように考えております。
○小沢(貞)委員 自治省の御答弁も、衆議院法制局の御答弁も、憲法を弾力的に読むことができるということや、または全体的に六年ならばいいではなかろうかということで、さらにこれを理論的に詰めておいていただきたいと思いますが、以上で増員の場合のA案、B案、いずれも増員の方は余り無理がなくてできるのではないか、こう思います。 そこで、今度は大問題になるのは減の場合であります。減らす場合に、この減らし方が二通りあるのではないか、こう思います。たとえば定員四名区を二名区にする場合の減らし方としては、五十二年の選挙を二名でやるわけですから、そのときに一名減らして一名の定員にして、五十五年のときにまた一名を減らして一名の定員でやる。こういうことになると、三年間というものは定員三名という期間ができるのではないか、こういうように考えますが、まず、そのA案はどうであろうか。憲法上問題はないか。暫定的に定員三名区という期間を三年間つくっておけばいいのではないか、こう私は素人なりに考えるが、それでよかろうか、こういうことであります。 いま一つの案は、定員四名を二名にする場合に、来年の選挙のときに二名立候補するのを全然やめてしまう。そこの選挙区だけは選挙をやらぬわけであります。そうして五十五年の選挙を二名でやって、六年議員と三年議員をつくる、こういうことになると、定員二名でいいわけですから、これはそういう心配はないが、一回ある県において選挙を全然うろ抜くということは、われわれ素人から考えてもおよそ不可能ではないか。こういうように考えるならば、来年一名減、五十五年一名減、こういうことをとらざるを得ないような感じも受けるわけであります。 もう一つの方法としては、来年はいままでどおりやって、三年議員と六年議員をつくる。それから五十五年のときにまた現状のままやって三年議員と六年議員をつくる、こういうことにする案も考えられないことはない。減員の仕方にA、B、C案三案あるのではないか。 くどいようですが、もう一回繰り返します。四名を減らす場合に、来年二名立つのを一人しか定員なし、五十五年に一人しか定員なしとするならば、三年間だけは定員三名という期間ができるが、三年間で定員は二名に減員することができる。いま一つ、これは不可能だと思いますが、来年選挙をやらないで、五十五年に六年議員と三年議員をつくればできる。もう一つは、来年二名そのままでやって、六年議員、三年議員をつくる。それから五十五年に同じように二名でやって、六年議員と三年議員をつくる。その場合には、五十五年には六年議員一人だけでいい。これは激変緩和の措置としてC案というのは非常に現実的だ、こう思いますが、このA、B、C案について、先に自治省、それから後衆議院法制局から聞きたい。
○土屋政府委員 先ほども申し上げましたように、これは結論的にちょっと申し上げるわけにもまいりませんし、大体のいままでの議論の経過だけを申し上げますと、おっしゃいましたようないろいろな案が考えられると思うのでございます。 第一の最初に四人から二人に減らすという場合に、来年一人だけ減らしておいて、そして次にまた減らしていくというやり方はどうかという案でございますが、この点については、従来の定数の半数は改選されるということになって、同時に定数も順次減らしていくということでございますから、考え方としては、特に問題はないのではないか、やれるのではないかという考えの方が強いように聞いております。 それから二番目の四人を二人に減らす場合に、来年は全然選挙をしない、そして次の五十五年でございますかに、六年議員と三年議員をつくるということになりますと、その次の五十八年に今度は一人だけ選んでいくということになればつじつまが合うわけでありますが、五十五年に六年と三年を選ぶ、これも憲法上違反であるという論はないようでございますけれども、五十五年に六年と三年議員を選ぶという理屈づけ等をどう考えるかということで、いろいろ議論がされておるようでございます。 それから第三番目の案として、来年定数は一遍に減らさないで六年と三年議員というかっこうで選んで順次減らしていく案でございますが、そういたしますと、五十二年の段階で選ばれた場合はあくまでもやはり定数はそのまま従来どおり四人だということで減らすというかっこうにはならない、だから減らすとすれば、五十五年から減らすという案で考えていくのだという前提に立てば、またそこらは考えようはあると思うのでございますが、私どもいままでのところは、直ちに次の選挙から減らしにかかるという前提でおったものでございますから、そこのいまの最後の案は詰めた考えはまだございませんが、考えようとしては成り立つのだと思います。そういったことを含めてもう少し検討させていただきたいと思うのでございます。
○川口法制局長 いまの先生からのいろんな案の御紹介がありましたうちの真ん中の案でございましたが、来年はやらないで五十五年になってからやるということにつきましては、案としては考えられますが、先ほど申し上げましたように、参議院全体の構造の中で半数はいつでも新しい水を入れかえるという規定はきわめて民主主義の立場から重大な意味を持つと思いますので、この案は逆な意味で消極的に憲法違反のおそれが大ではないかというように私は感触として考えております。 それから後の、御紹介になりました二つの案のうち、一つは憲法違反のおそれが全然生じないという案であります。もう一つの案は、少なくともさっきの任期六年という部分には抵触の議論が起きる。これにつきましては、先ほど申し上げたと同じような論理の構成で、何とか違憲の心配はないという理論が立て得るのではないか、それはさっき申し上げたと論理的には同じでございます。
○小沢(貞)委員 憲法上の問題はわかりました。定員四名を二名に減らすのに、来年だけ一期、一回うろ抜いてしまうやり方は、これはまずだめ。そういうことになると、来年一名、五十五年に一名減らす方法か、それとも定員減は五十五年度からやる、減の方だけは五十五年度からやる、こういう激変緩和で、これが一番現実性があって、もし減員をするとするならばこのC案、こういう案が最高の案ではないか。つまり、ことしになって来年の定員を減らしてしまうということは、これはもう六年議員にとっては大変な事態ですから、来年は現状どおりやって、六年、三年をつくって、そうして五十五年になったならば定員一名にする、こういうことになると、これはその期間だけ三年議員が出るという問題で、増員案のときと同じようなことから合憲だという見通しもつくと思いますので、私の質問の大部分はこれで了解をいたしましたので、質問をやめたいと思います。ありがとうございました。
○粟山委員長 本日は、これにて散会いたします。 午前十一時四分散会