公害対策並びに環境保全特別委員会 第12号
- 発言数
- 217 件
- 登壇者
- 19 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1976/05/18
会議録
○吉田委員長 これより会議を開きます。 公害対策並びに環境保全に関する件について調査を進めます。 この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。 本件について、参考人として阪神高速道路公団理事海江田鶴造君の出席を求め、意見を聴取したいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○吉田委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 —————————————
○吉田委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。田口一男君。
○田口委員 私は、この委員会でも、しばしば議論になったと思うのですが、たとえば東京湾、大阪湾それから瀬戸内海、伊勢湾、こういった湾内のいわゆる浄化対策、こういう問題については、それぞれの見地から具体例を挙げて議論があったと承知をしておりますけれども、きょうは私は、とりわけ伊勢湾の浄化対策なかんずく赤潮の問題について、環境庁及び水産庁に具体的な手だてを、どうとっておられるのか、お聞きをしたいと思います。 そこで、これはつい最近の問題でございますけれども、本年の三月に伊勢湾の中南部に赤潮が発生をいたしました。その赤潮の調査に入っておりましたら、たまたま有毒プランクトン、ゴニオラックス・カテネーラというものが発見をされて、そういう毒性を持つプランクトンを持っておる貝、たとえばアサリであるとかハマグリであるとかバカガイであるとか、こういった貝類に毒がある。そこで関係業者は大変な恐慌を来したという事実があるのですが、その経過について、どのように把握をして見えるのか、これは水産庁だと思うのですが、まず、お聞きをしたいと思います。
○吉田委員長 恩田研究開発部長、質問の内容は聞きましたか。
○恩田説明員 申しわけございませんが、いま着いたところで……。
○田口委員 要約をいたしますと、この伊勢湾に毎年毎年、赤潮が発生をするのですが、とりわけ本年の三月、四月に伊勢湾の、地理的に言いますと真ん中辺ですが、そこに赤潮が発生をいたしまして、その調査の最中に、赤潮の中にゴニオラックス・カテネーラという毒性を持ったプランクトンが発見をされた。それを持っておる貝類、たとえばアサリ、ハマグリ、バカガイ、こういったものはとることをやめろ、こういった話があって大変な恐慌を巻き起こしたのですが、これらの経過について水産庁は、どのようにつかんで見えるのか、そこのところを、まずお聞きしたいと思います。
○恩田説明員 今回、伊勢湾で発生いたしましたゴニオラックス・カテネーラの問題につきましては、本年の三月二十二日に伊勢湾に赤潮が発生をいたしまして、その赤潮中にゴニオラックス・カテネーラという毒性を有するプランクトンがあるということがわかりました。 〔委員長退席、田中(覚)委員長代理着席〕 その後、これの生物試験の結果、バカガイにつきまして平均七・八三マウスユニットと申します毒性を持つことが判明いたしまして、二十二日に県が公表いたしまして、バカガイの自主規制をいたしました。その後、続いて調査いたしました結果、二十七日のデータによりますと、平均〇・九〇マウスユニットという数字に下がっておりまして、この結果、二十八日、自主規制を解除したというのが私どもの受けている実情でございます。
○田口委員 いま、お答えいただいたような経過であると思うのですが、そこで問題は、幸い今日のところは、いま、お話のあったように三月二十七日、いわゆる安全宣言を出した。それで小康状態を保っておるのですが、この赤潮の発生によって、いま言ったような毒性プランクトンが発生をした。この因果関係というものについては一体どのようにつかんで見えるのか。
○恩田説明員 従来ゴニオラックス・カテネーラというのはアメリカで毒性があるということはわかっておったわけでございますが、わが国においては、従来の赤潮では発見いたされておりませんで、昨年の二月でございますか、三重県の海山町矢口浦で発生いたしました小規模の赤潮の中に、このゴニオラックス・カテネーラがあるということが発見されまして、その後、去年の十月、北海道のサロマ湖において発生した赤潮に、一部このプランクトンがあるということが確認をされておりまして、大きな赤潮として出てまいりましたのは今回が最初でございます。 私ども、いろいろ、このゴニオラックス・カテネーラについて従来から、ある程度の調査をやってまいったわけでございますが、特にゴニオラックス・カテネーラという種類を同定する、その種類を決めるということが非常に技術的にむずかしい面がございまして、私どもとしては、その技術を早く普及させて、できるだけ、そういうことが避けられるようにということで考えてきたわけでございます。赤潮とゴニオラックス・カテネーラの関係につきましては、先ほど申し上げましたように昨年二回、本年の一回でございまして、まだ、いわゆる赤潮との関係というものについて、特に、はっきりした因果関係は、私どもはつかんでおりません。
○田口委員 科学的に見て大変むずかしい問題だということはわかるのですけれども、しかし、五十年の一月に三重県海山町矢口浦で初めて発見をされた。そして、本年の三月もまた、この赤潮の際に、いま言った毒性プランクトンが発生をした。こういう一連の事実経過から見て、貝をとる漁業者であるとか、また浜州業者と言っておるのですが、たて干しなんかをやる業者なんですけれども、そういった業者の直観的な言い方をかりれば、赤潮イコール毒性プランクトン、こういうふうに受けとめておるわけですね。そうなってまいりますと結局、問題は、この赤潮の発生というところに今度の毒性プランクトンの発生も原因が求められるんじゃないか。こうなってまいりますと、もう赤潮対策については、これまた本委員会で、しばしば議論になったとは思うのですが、一体、環境庁の方では、水産庁も、もちろんそうですけれども、近年とみに続発をする赤潮の発生原因、なぜ赤潮が起こるのか、この辺について、どういうふうにつかまえておりましょうか。これをお聞きしたいと思います。
○小沢国務大臣 いま技術的な詳しい説明のできる者はおりませんが、この前から、いろいろ議論がありましたように、赤潮の発生原因の解明が、なかなか正確に科学的に、これがというのが、まだ、つかまれておらないわけでございます。しかし、水温の状況なり、あるいはまた日光との関係なり、それに窒素、燐の要素が作用をして発生をするという、おおよその見当がついて、現在のところは、そういうような考え方になっておると思います。 そこで、われわれとしては、どうしても窒素、燐の対策を一日も早く強化をするということと、それから予知技術の開発を急ぎまして、早急に対策がとれるように持っていきたいということで、瀬戸内海につきましては、いろいろと対策を講じてきているわけでございます。この調査研究は、いままで瀬戸内海を中心にして、やってまいりましたが、今度は伊勢湾にむしろ重点を置いていこうというので、今年度の予算では伊勢湾の赤潮対策についての調査費用を大幅に計上してございます。 伊勢湾周辺ずっと、とってみますと、どうも下水の普及率が非常に悪い状況でございますので、それらを促進をするのと同時に、この調査費によりまして原因を究明をし、さらに、いま全国的な問題にはなっておりますが、しかし実施を全国的には、なかなかできませんので、伊勢湾とか瀬戸内海とかを中心にした、いわゆる水規制の総量規制方式をいかに早く導入するかという点についての検討を始めよう、こういうことになっておりまして、これらを対策の重点に置きながら伊勢湾の問題に取り組んでいこう、こういう考えでございます。
○田口委員 赤潮の発生する原因について、いま大臣、燐と窒素が主要な原因ではなかろうかというお話なんですが、伊勢湾にしろ東京湾にしろ、赤潮という問題がきのう、きょう急激に発生をした、そういう状態であれば、対応策というものを急いで責めるということは、やや酷だという気が私はいたします。しかし、いろんな資料を見ますと、たとえば伊勢湾と三河湾、これは伊勢湾の内湾なんですが、この伊勢湾、三河湾に赤潮が何回発生したかということを三重県の水産事務局が調べておるのです。ちょっと古い資料ですけれども、いわゆる会計年度で回数だけ言いますと、四十八年度の四月は二十一回、五月十七回、六月八回、七月六回、八月六回、九月六回、あと十月から三月までは比較的、回数が少ないようです。ところが四十九年度になってまいりますと、四月に四回、五月に二十二回、六月に二十四回、七月に十六回、八月に十二回、九月に十回、あと十月に三回と三月に三回あるのですが、こういうふうに四十八年度、四十九年度、二年度をとってみただけでも、やはり、ふえてきておるわけですね。これは伊勢湾だけではなくて、最近の新聞を見ましても、五月の六日に「東京湾に巨大赤潮」こういった新聞報道があるのですけれども、こういう前々から赤潮ということが問題にされておるならば、しかも燐と窒素が主要な原因であろうというところまでつかめておるならば、内湾、伊勢湾に対して工場排水なり家庭排水がどんどん出てまいりますけれども、そこで燐なり窒素の栄養の過剰状態を除くような方法というものは、いまの環境庁の機能を持ってすれば、私は、もうとっくにできておるんじゃないかという気がするのですが、この辺の対策は、ざっくばらんに、どうでしょうか。
○小沢国務大臣 窒素、燐につきまして規制基準を、まだつくり得ないのは、実は科学的に、これを除去する技術が世界的にも、まだ確立できておらないわけでございまして、これを何とか進めていきたいということで研究をいたしておるわけでございます。そこで、いま当面の対策としては、この窒素、燐についての規制値をつくるための規制の技術開発というものを、うんと精力的に進めることと、それから窒素、燐を出すような、ことに生活排水の中での洗剤関係、これの使用量並びに使用の質、これらの改善を、通産と連絡をしながら急いでいるというのが現状でございまして、とっくにできそうなものだと言われる御意見、私も実は就任以来そう思ったのですが、なかなか、わが国のみならず世界的にも窒素、燐についての規制の技術開発がおくれている状況でございまして、今後の一番大きな課題ではないかと考えております。
○田口委員 では、いまの大臣のお答えのとおりとして一歩譲って考えた場合、確かに窒素や燐の規制、そういう問題は大変むずかしい、おくれておる、こういう点を一応、理解をするという立場に立って現実の問題をどう処理するかということ、先ほど私が申し上げたように原因は、因果関係は、はっきりわかっていないけれども、漁業者の直観的な考えから、赤潮イコール毒性プランクトン、だから赤潮の発生をとめてもらえれば、こういうことがなくなるだろう。ところが、いま大臣のお答えのように、赤潮を発生する原因については、ある程度つかんでおるけれども、それを規制することは、なかなかむずかしい。その方法を待っておるうちに、どんどん赤潮が発生する、また毒性プランクトンが出てくる、貝がとれない、こういうことは、あってはなりませんけれども、ここしばらく続くものと見なければならぬ。 そうなってまいりますと、これは地元のある新聞に投書されたことですが、小さな地域的なことを申し上げて、なんですけれども、今度、赤潮による有毒プランクトンの問題が起きたのは、行政区域からいけば鈴鹿市というところです。ところが、その鈴鹿市の北側に隣接をするところに楠町というところがあるのですが、そこの海では、臭い魚であるとか、なんとかいうものをとれば、公害の補償がもらえる、事実はどうか知りませんよ。しかし、おれのところは鈴鹿市だから、有毒プランクトンによる貝、その原因は工場排水なんだというふうに見込んでも補償ももらえぬじゃないか、一体このままじゃ泣き寝入りだという投書があるのですね。これのよしあしは別として私は、その気持ちは十分、理解できると思う。 したがって、今度の毒性プランクトンの問題で当面、焦眉の急として三重県なり漁業協同組合なり関係漁業者から言われたことは、一体いま言ったマウスユニット、こういったものの単位を検出する毒性検出の方法というものは定立をしておるのか。いま言ったマウスで四であればアメリカは禁止をしておるという話でありますけれども、こういった検出の方法というものについて、水産庁の方では定まっておるのかどうか、そこはどうなんでしょうか。
○恩田説明員 毒性の検出でございますが、これは、いま言われておりますのはサキシトキシンという毒であろうということでございまして、ある程度の定性はアメリカで、できておるようでございます。いわゆる生物に与える影響を実験いたします実験につきましては、実は先ほども申し上げましたように、大々的に発生いたしましたのは昨年の一月でございます。したがいまして、現在まだ完全なものであるということではございませんが、やはりアメリカで使っております方法を利用いたしまして、マウスに食べさせまして実験をしているということでございまして、一応アメリカの方式をそのまま取り入れているということでございます。
○田口委員 いま、お聞きしましたようにアメリカの方式を、そのまま採用をして、アメリカでは四マウスユニット以上になれば、これは致死量だということだが、そういうことを国として、この際はっきりするわけですか。毒性プランクトンの場合には、アメリカの検出方法をそのまま用いて、ある数値が出れば、それ以上の場合には、もう漁獲してはならない、こういうことを公式に発表するわけですか。
○恩田説明員 ただいま申し上げましたのは検出の方法でございまして、何マウスユニットで規制をするかという基準については、わが国としては現在のところ、まだ決まっておりません。現在、東大等を中心にいたしまして、この研究を実施いたしておりまして、これは厚生省で基準を決めることになりますので、私どもも厚生省といろいろ連絡をしながら今後、検討してまいりたいと考えております。
○田口委員 そうすると、今回の具体的な事例から申し上げて、いまアメリカでやっておる毒性検出方法を用いて、たまたま、さっきお答えがあったように七・幾つの数値が出た、これは危険だ、そうなると、まだ厚生省の方と、そういう打ち合わせがないということはわかりましたけれども、それは毒だ、危ないぞ、こういうことを言って当然、漁獲を規制しますね。規制をされた漁業者の立場から見ると、早いところ、そういった基準を定立してもらえないと、これは伊勢湾、東京湾、大阪湾によって、また違ってくるということにも当分はなるでしょうし、また、国民の健康という立場からいっても、これは早いところ基準を定立してもらう必要がある。きょうは厚生省を呼んでおりませんので、その辺、水産庁に言っても無理だと思いますが、そのことは急いでいただきたい。 そこで、そういった基準が決まった後、不幸にして本年春のような、こういう問題が起きた場合に、漁獲の自主規制をやった場合には、当然に、その基準をどうするかという問題もあれば、自主規制によってこうむる損害を、どう補償するかという問題も出てくるわけですね。これは、さっき大臣に申し上げたように、隣の楠町というところでは何がしかの補償があったのに、おれのところはもらえないという不満が、ここに出ておると思うのですが、その辺のところについては、どうお考えですか。 〔田中(覚)委員長代理退席、委員長着席〕
○恩田説明員 今回実施いたしましたものは自主規制でございまして、協同組合とお話をしながら、県がアメリカの例等を引きながらお話をして、もし危険な状態になるといけないということで、組合の自主規制ということでお願いした次第でございます。 私どもといたしましては、先ほどのお話もございましたように、今後その危険の基準につきまして、さらに検討を進めるつもりでございますが、大体いま言われておりますのも三千マウスユニットから二万ユニットというふうに、人類に及ぼす危険度というものについて非常に学者の間で意見の差がございます。そのようなこともございまして、先ほど申し上げましたように、いろいろ厚生省と今後、検討いたしますが、なかなか、その的確な基準というのはつかみにくい。われわれとしてはできるだけ早くやらなければいけないと思いますが、なかなかむずかしい問題を含んでいるということであろうと思います。 次に、北の方の異臭魚の問題でございますが、これにつきましては、異臭魚の場合には、ある程度、原因者との関連性がつかめておりまして、そのような意味をもちまして、PPPの原則に基づきまして関係業者が異臭魚のとれた漁業者に対して補償するというような措置をとっているわけでございます。今回の場合には全く天然のものでございまして、私どもといたしましても、いろいろ検討はいたしておりますが、現在の段階では原因が全くわからないということから、それらの点の漁業者への原因者による補償というものは困難であろうと考えております。
○田口委員 筋道を立てれば、いま水産庁の言うことも、わからぬではないのですけれども、確かにPPPの原則で、先年、起こりました臭い魚、その原因は、どうも工場排水に起因するらしい、起因する、だから、その原因者が責任を持つべきだ、これは環境庁、それから本委員会の努力によって、いまや定着してきておると思うのですね。しかし、私は単なる感情で物を言いたくはないのですが、さっきから繰り返して申し上げておりますように、この赤潮の発生は、伊勢湾にしろ東京湾にしろ大阪湾にしろ、そうだと思うのですが、従来はほとんどなかったと言っても言い過ぎじゃないと思うのです。それが、ここ四、五年の間に急激に赤潮が発生をしてくる。その発生原因というのは漁業者の直観によっても、工場排水その他に起因するのではないか。中には、きめつけておる漁業者もおるわけですね。ところが、いま水産庁お答えのように、どうも、その辺の原因がわからぬ、むしろ天然自然に発生するというふうな受け取り方をしたのですが、そうなってくると、この毒性プランクトンの問題に対する自主規制、それから毒性検出の方法も基準も、まだはっきりしないとなると、起こってはなりませんけれども、毎年毎年こういう問題が部分的に起こってくると思うのですね。 これは、ある具体例ですけれども、四月二十八日に安全宣言を発しましたが、翌四月二十九日から五月五日までゴールデンウイークですね、ことしは雨でしたけれども。大体この浜州業者、観光業者なんですが、たて干しなんかに一軒当たり五十台から六十台のバスの予約が下旬にあったわけです。それは全部、御破算ですね、この毒性プランクトンの報道があったために。もう飯の食い上げだということで、私のところにも話があったのですけれども、それらを考えると、その浜州業者まで補償しろとか、どうとかということは、これは、いまのところは言えないと思うのですが、どうも漁業者にとっては釈然としない。直感的には、あれだろうと思っておっても原因がはっきりしませんからということになると、四日市の公害じゃありませんけれども、これまた十年くらいかかるんじゃないか。これじゃ、それで生計を立てておる者はたまったもんじゃないと思うのですね。ですから、ある程度の基準しかも、それに対する漁業者の損失補てんという問題については、PPPの原則が、いま適用できないにしても、たとえば水産関係でやっておる共済の対象にするとか、こういうことも考えていいんじゃないかと思うのですが、そういう当面の対応策というものについて、お考えはないのかどうか。
○恩田説明員 先ほども申し上げましたように、ゴニオラックスの毒性につきましては一応、一週間たちまして、きわめて少ない数字になっているということもございまして、これはある程度、時間を経過するに従って毒性が減っていくということは、はっきりしております。そういう面も含みまして私どもとしては、特に、このための対策というよりは、私どもの先ほど御指摘のございました漁業共済制度、これの中の漁獲共済というのがございまして、これの第二号漁業とわれわれ言っておりますが、十トン未満の漁船によりまして行う漁業につきましては、共済制度の道が開けておるわけでございまして、義務加入あるいは連合でお入りいただく場合には、国の掛金補助もございますようなかっこうでございます。本バカガイを採捕しておられる漁業者の方々は大体、小型底びきと称しております小型の動力船を使用いたしまして、けたという漁具を使って採捕しておられるわけでございまして、当然この第二号漁業の中に入るわけでございます。そういう意味で共済の道は十分、開けておるということで、これによって、ある程度の救済ができるのではなかろうかと考えておる次第でございます。
○田口委員 じゃあ、いまの問題、重ねてお聞きしますが、その漁獲共済の中に、今回のような問題が不幸にして起こった場合には、対象にするというのですか。
○恩田説明員 漁業共済制度につきましては、漁獲限度額というものがございまして、漁獲限度額から、その年の漁獲金額を差し引きましたもの、これに一定の比率を掛けたものが共済金として支給される仕組みになっておりまして、その年の漁獲金額が、本件のように採捕の実質的禁止によりまして減じました場合には、当然、共済金の給付が受けられるということに相なるわけでございます。
○田口委員 共済の給付を受けられるという場合にも当然に、これは共済に入っていなければ、そういう問題は机上の論議になると思いますので、当面、漁獲共済に加入を促進するように行政指導を強めてもらう必要があると思うのですが、いずれにいたしましても、それはあくまで糊塗的な手段であって、漁業者の不安をなくするためには、この赤潮の発生原因の除去、赤潮の発生しないような海の浄化策ということを早急にやる以外にない、こういうことになると私は思うんですね。 そこで最後は要望でありますが、温度が十五度になれば発生するとか、いろいろと科学的な起因があるようですけれども、有毒プランクトンの発生と海洋環境との関係等について、さらにはまた伊勢湾の三月に起きた赤潮と去年の一月に起きた三重県海山町矢口における赤潮とは、ちょっと地図を見ましても、私も、あの辺、見てまいりましたが、内海と外海とで相当、条件が違うと思うんですね。こういったことからいっても、毒素と生息環境との関係とか、そういう問題について、ひとつ早急に研究開発の体制を整備をしてもらいたい。 同時に先ほど、学者の間では三千から二万までのマウスユニットの見解の相違があると言ったのですが、ひとつ、これについても、それぞれの県には衛生研究所なんかあるのですが、そういう検索の方法、これについても研修会なんかを、これは環境庁、水産庁あたり共同で一遍、開いてもらって、対応にそごを来さないようにしてもらいたい。こういう点を要望をいたしておきたいと思います。 同時に、いまの漁獲共済のお話がございましたけれども、それは漁業者の場合には加入をすれば対象になるけれども、さっき一例として申し上げた浜州業者の場合には、これは観光業者ですから漁業者じゃないわけですね。そこで、あそこの海はもう貝がとれないんだ、こうなってまいりますと、さっき言ったように観光バス五十台、六十台が一遍にキャンセルされる、こういうことでありますから、この浜州業者に対する損失補てん、いわゆる救済措置、こういう問題についてひとつ、どのようなお考えがあるのか、それをお伺いをして私の質問を終わりたいと思います。
○小沢国務大臣 観光関係の人々が海岸で、そういう水産関係を利用しながら観光業をやるということは、これは水産業でもございませんので水産庁は関係はないわけでございます。そこで問題は結局、不特定多数の原因者あるいはまた原因不明の公害によって一般に財産被害を生じた場合に、これらの損害の補償をどういうふうにしてやるかという問題になろうかと思います。 そこで私どもは、これらの点については昨年いっぱい、かかりまして、ことしの三月まで、学者四、五人をお願いをしまして法律上いろいろ検討していただきました。 そもそも公害の補償というものは、当然これは原因者負担でございます。しかし全く、それが特定してない場合に、つかみどころが、なかなか、ない、求償の道が明確でない、こういうことになりますので、いろいろ法律家の先生方の御意見を総合してみますと、なかなか、これは容易でないな、その財産被害について、はっきり、どういう形で補償しろということは、自分たちが専門的な知識を駆使して、いろいろ研究をしてみても、どうもその方法は、なかなか、ないぞという、非常に消極的な意見だったのですが、私は、これについて一つの考え方を挿入ができないか。 それはどういうことかというと、やはり一般の住民の財産を守り、生命を守り、いろいろ安全を守っていく責任を、一般行政責任として都道府県なり国というものが持っているわけでございますから、そういう一般行政上の責任の証明の仕方の一つとして、何らか国なり公共団体なりが関与する道はないのかということで、そういう点も、なるほど考えの中に入れて、この問題の措置に当たるべきかなあというような、若干とっかかりになるような表現の答申をいただいたわけでございます。それを今度、各省庁に、それぞれ業界については主管の各省がございますから、それぞれの省庁に、それを渡しまして、そして、これをいかなる形で具体化していくかということを、実は、ことしの五十一年予算には当然、間に合いませんので、それらを三月末に出しまして、各省がいま、これを受け取って、どうしたらいいかということを検討をいたしておるというのが現状でございます。 やはり瀬戸内海で五十年度にやりましたような汚染の寄与度を明らかにするための調査を、どうしても伊勢湾についても、やってみなければいかぬだろう。そうでないと、たとえば補償のやり方として、いま漁業共済と同じような意味で、国なり地方公共団体なりが、企業も含めて全部、集まって一つの基金をつくるといたしましても、その寄与度が明確になってこないと負担割合を決めるということが困難でございますから、したがって今年度、伊勢湾について、この問題の調査をやる予算を実はお願いをして、過般、成立をいたしました予算の中に、それが入っておりますので、伊勢湾についても、いろいろ地方庁とも連絡をとって、この調査を五十一年度には進めていきたい、かように考えておるわけでございます。 そういうように非常に困難な問題でありますが、先生おっしゃるように実態は明らかに、どこかで損害が起こっているわけでございますから、それが公害による被害であることは、また間違いない。こういうふうに考えますと何らかの措置をとる必要がある。もちろん要は、根本は、そういう発生原因を全部なくすることが一番、大事でございますけれども、やはり何らかの意味の措置を、救済措置はどういう形で、どういう方法でやるかということを考えていかなければいけませんので、具体案をつくる前提として、いま、その寄与度の調査をやっていかなければいけませんので、今年度それを伊勢湾について特に計上をいたしたわけでございますので、今後の調査の結果を待ちまして、各省庁にもお願いをして具体案の作成の検討に入っていただこうか、こう思っているわけでございます。
○田口委員 では終わります。
○吉田委員長 それでは田口一男君の質問は終わりました。 次は、馬場昇君。
○馬場委員 私は水俣病の刑事責任追及の問題について御質問をしたいと思います。 五月の四日に熊本地方検察庁がチッソ幹部二人を業務上過失致死傷の容疑で起訴いたしました。公害企業の刑事責任の追及は、わが国では、これが初めてじゃないかと思うのですが、公害を企業の犯罪ととらえて、企業幹部の責任を問うということは、これはもう私は当然なことであると思うのです。今回の起訴は、公害や公害災害をなくする上で非常に重要な意義を持っておると思うのですけれども、これについて長官の見解を、まず聞いておきたいと思います。
○小沢国務大臣 基本的には同意見でございます。
○馬場委員 今回の検察庁のやった、起訴した措置というのは、ある意味で、いま言いましたように私も非常に評価しておりますし、長官も評価しておられるわけですけれども、そうは言うものの幾多の問題が、この起訴にはございます。 そこで、まず第一点として、なぜ、こんなに刑事責任の追及がおくれたのか。非常におくれたところに問題があると思うのです。これは法務省の刑事局に聞きたいのですけれども、昭和三十一年に奇病として正式に県に報告されておりまして、水俣病が公式に問題になったのは昭和三十一年でございます。それから今日まで二十年経過をしておるわけでございます。そして昭和三十三年に厚生省が公式に、水俣病の原因物質の発生源は工場の排水であるということを言明いたしました。それからでも十七年たっておるわけでございます。なぜ今日まで捜査もしないし、起訴もしなかったのか、これについて刑事局のお考えを、まず聞いておきたいと思います。
○吉田説明員 御指摘のとおり本年の五月四日、水俣病のこの事件につきまして刑事訴追が行われたわけでございます。今後、法廷において、この事件についての、検察官が、いよいよ立証をする、こういう段階でございます。 なぜ今日まで、このような措置がおくれたのかということでございますが、従来の経緯は御指摘のとおり、かなり前にさかのぼります。その当時のことにつきまして検察庁が、どういうふうにやっていたのかという点については、必ずしも資料が詳しくないのでございます。もとより、この種の事件につきまして、検察庁は別に責任を回避するつもりはございませんけれども、警察当局に第一次の捜査責任がございますので、本来は、そういう事件の受理をした上で鋭意、事件の捜査を行うというのが検察当局のたてまえでございますが、その当時いろいろな角度で、検察庁としても何らかの検討はしたのではないかと思うのでございますが、その点についての必ずしも詳しい資料はございません。 いずれにいたしましても、その当時は、まだ刑事訴追として犯罪として、これを立件送致する、あるいは立件して捜査をするというまでの段階には確信が至らなかったというふうに思うのでございます。 〔委員長退席、土井委員長代理着席〕 昨年一月以来、この事件について告訴を受けまして、それを契機といたしまして検察当局としては、この事件の解明をすべく、それだけの陣容を整えまして鋭意捜査を遂げた結果、本件の起訴に至ったということで御了解いただきたいと思います。
○馬場委員 いまの答弁を聞いておりますと、わからないのです。二十年たっているわけですよね。厚生省が発表してからでも十七年たっている。いまの答弁では、何かあったかと思うけれども資料がないとか、警察が第一次的にやらなければならぬから、検察庁には責任がないみたいなことを言われたわけですけれども、とにかく、それまで二十年の間に検察庁、警察として捜査したのかどうか、そのことを端的にお答え願いたいと思うのです。 熊本の県議会でも何回か、この刑事事件が問題になっておるのです。そして、そのときに警察は、こう言っているのですよ。因果関係の立証が困難である、時効が成立している、こういうようなことを言って実際、捜査に入っていないのです。私が知る限りにおいては。こういう点から言いますと捜査をしていないんじゃないか。そういう点につきまして警察、検察は非常に怠慢ではないか、こういうことを私は思うのですけれども、その点について具体的に、はっきり答えてください。
○吉田説明員 犯罪の捜査のために、いわゆる捜査権を発動するというのは非常に大変なことでございます。犯罪の捜査をする以上は、それだけの容疑、嫌疑が十分にあるということでやるのが、たてまえでございます。もちろん、その当時、調べれば、もっと早く措置ができたのではないかというおしかりでございますけれども、この事件につきましては非常にいろんな角度から事実上、法律上いろんな問題があった。現に捜査の過程でも、あったわけでございまして、そういうものが当時も、あったのではないかと思うのでございます。先ほど言いましたように、その当時の、どういう過程で、どういう程度の検討をしたのかということについては、詳しい資料がございませんので何とも、お答えいたしかねるのでございますが、検察庁のことについて申し上げれば、以上のようなことでございます。
○馬場委員 容疑、嫌疑がなければ警察権力を発動しにくいというのは当然でございますし、容疑、嫌疑があって今度、発動して、ちゃんと起訴したのですから、これは、いまよりも二十年前から当然できるはずです。だから、いま資料が手元にないとおっしゃいますから、これ以上は言えませんけれども、この二十年間、さらに厚生省が発表した後の十七年間でもいいですから、警察なり検察が、この問題をどう取り扱ったかということについて、資料を後で提出していただきたいと思います。 次に、いまの問題に関連して長官にお尋ねしたいのですけれども、この三月に水俣病の患者の人が自殺をしました。もう三人目でございます。とにかく、もう少し早くから、これは警察、検察を含めながら、行政もそうですけれども、総合的に企業の責任を追及して、それで企業の責任があいまいにされずに水俣病対策が立ててこられたならば、被害患者も、こんなに出なくても済む状態もできたのではないか、私はこういうぐあいに思います。それで対策が不十分だから、その間ずっと体もむしばまれておるわけでございますけれども、こういう点について、やはり国の行政の怠慢というものが、この水俣病の問題にあって、それが非常に患者並びに家族等を苦しめてきたのではないかと私は思うのですから、こういう責任等について、行政の怠慢の問題について長官は、どう考えておられますか。
○土井委員長代理 ちょっと待ってください。その前に、さっきの資料提出の件はいいですか。
○吉田説明員 この事件の処理をするに当たりましても、熊本地検におきまして、それ以前の資料について十分、精査したわけでございます。精査いたしましたが、先ほど申しましたように確たる資料がございませんので、そこで私が本日それを報告を聞いておりますので、それを申し上げておるのでございまして、私がただいま申し上げていることで御容赦いただきたいと思います。
○小沢国務大臣 三十三年ごろから問題が提起されておるにもかかわらず、捜査もしない、また対策もとらない国の責任を追及をされたわけでございますが、まず第一に、三十三年のときは、先生も御承知のように、水俣湾の魚介類の摂取によるということはわかっても、その組成因子として考えられた物質そのものの特定ができなかったわけでございます。したがって、魚介類の摂取によることが原因であろうとはわかっても、しからば、その魚介類にどういう有害物質があって、それがこういうことを引き起こすのかという点がわからなかった。それをずっと調査をやってきたわけでございます。そして、たしか四十三年か四年ごろだったと思いますが、初めて厚生省が政府の統一見解として、これはやはりメチル水銀化合物が工場排水に含まれて排出され、湾内の魚介類を汚染して、その結果、その魚介類の摂取によって、どうもこういう事故が起こっているのではないか、こういうことを認めるようになったわけでございますから、もちろん、その間でも水産庁等が県と一緒になりまして、摂取の自主規制をやるとか、いろいろな対策はとってきたわけでございますけれども、そういう経過がございますので、やはり科学的な知見を正確に得た上でないと、対策なり、それについてのいろいろな行政上の措置ができない、こういうことでございましたから、過去を、いまから振り返ってみて、どうも、そのときから、わかっているのに行政の怠慢ではないかと言われる気持ちはわかりますけれども、その辺のところは、その後、明確になってから厚生省、引き続いて環境庁が、これだけ真剣に取り組んでいるわけでございますので、一応ひとつ御了解を得たいと思うわけでございます。
○馬場委員 全然、了解は私にはできないのです。たとえば検察庁の話ですけれども、私が聞いているのは、資料がなかったならば、捜査したか、しなかったかということを聞いているのですよ。ところが、あなたは、もう資料がない、こういうことですから結局、水かけ論になるかもしれませんけれども、結局は国民は、告訴しなければ、こういう問題は手をつけなかったんだ、こういうことを感じているのですよ。そういう面の問題については、もう資料がないと言われますから、私の判断としては捜査しなかったと思いますけれども、はっきりお答えがないものですから、そういうぐあいにして、私の判断、これは国民の判断だと思うのですよ。後でもう少し、その点については申し上げます。 また、いま長官が言いましたのは、全然あなたは御存じない、三十四年とか。三十一年五月から、これは問題になりまして、もう三十一年の十一月には熊本大学の水俣病研究班がちゃんと、そのことを発表しているのです。これは三十一年ですよ。それで、ちゃんと三十二年には、もう漁民が排水をやめてくれというような行動まで会社に起こしているのです。それから三十二年の参議院の社会労働委員会でも、このことがちゃんと議論されて、それで厚生省から答弁もあっている。だから、いま三十四年なんか、おっしゃいますけれども、三十四年以降も怠慢であったと私は言うのです。だから、その前も、もちろん怠慢であった、こういうことですが、これはまあ長官も昔のことを十分、御存じなくて、いま一生懸命やっておるから昔も一生懸命やったのじゃなかろうかと思って答弁されたのかもしれませんけれども現地におる者は、そういうことは全然、感じていない。だから、これについては長官、行政がやはり、検察側の捜査もしなかった責任もありますけれども、あなた方の行政の責任で、後からまた追及しますけれども、患者たちが非常に苦しんだ、非常に被害もふえたということは事実なんです。これは謙虚に反省していただきたいと思うのです。 次に、検察庁にお聞きしたいのですけれども、この起訴で被害者を七人にしぼっておられますね。御存じのとおりに現在、認定患者というのは九百八十人おります。その中の死亡者というのが、一昨日、松永さんという人が亡くなられました。だから、死亡者は百六十二名おるのです。申請者が現在、三千五百人程度おります。そしてまた現在、健診をして特に山間部までも、非常に問題だというような結果も出ておる。こういう状況の中で七人が被害者だというようなことは、私、法律に詳しくありませんけれども、どうしても納得できないのです。これは七人以外には被害者はないのか、こう聞きたくなるくらいです。これは国民の疑問だと思うのです。これについて、七人以外に被害者はないのかという国民の疑問に対して検察庁は何とお答えになりますか、お聞きしておきたい、こういうぐあいに思います。
○吉田説明員 確かに刑事事件について、よく御存じのない方については、かなり、この点については御疑問があると思います。私ができる限りの御答弁、御説明をしたいと思うのでございますが、刑事事件につきましては御承知のように、ある行為者、だれが行為をしたのか、そして、その行為者に対してどういう刑事責任があるのかということを証拠によって確定して、裁判所の裁判手続にもたえ得る、りっぱな証拠を集めなければならないのでございます。 そこで、御承知のように水俣湾に、この排出水が流れておりましたのは、さかのぼること昭和七年以来のことでございます。昭和七年以来この水俣湾に排水汚水が流れ込んだ。その当時、最初は、どういういきさつだったか詳しくは知りませんが、戦後から見ましても、先ほど御指摘のように昭和三十一年あるいは三十三年、その当時に至りまして、いろいろ問題になり、見解が発表されてきた、こういうことでございます。 それで、この起訴の事実が七名にしぼられておりますのは、昭和七年以来の排出水で汚染されている魚介類を食べて水俣病にかかったのかということになりますと、これは一体その当時の行為者がだれであるのか、その行為について過失責任を問えるかどうか、それは戦前、戦後にまたがる問題でございます。そういうことになりますと、一定の者について、その行為の責任を問うという以上は、その者の行為による責任しか問えないわけでございます。そこで、今度の刑事訴追、捜査の過程において、いろいろ、その当時からの事情を全部、調べまして、最も因果関係が明確である、かつ、その行為者についても刑事責任を問える、こういうことが捜査の過程で、はっきりし明確になった者、その因果関係が裁判上、明確に立証できる者、それが本件の七名であるということで、いたしたのでございます。 まだ御説明が足らないかもしれませんけれども、大筋はそういうことで、なったのでございまして、刑事事件の性質上、これはやむを得ないことなのでございます。
○馬場委員 刑事訴追の手続とか因果関係の問題等については、そう私も詳しく知りませんけれども、意味は大体わかるのですよ。しかし、私がここで聞いたのは、国民の疑問という形で聞いているのですけれども、はっきりお答え願いたいのは、被害者というのは、とにかくチッソは水銀を流しちゃって百六十二名も死んで、九百八十人も、いま認定されておりますし、三千何百人も申請しているのですよ。被害者というのは、そういう人全部じゃないかと国民は思っているのですよ。それについてはどうかということを聞いているのです。これはもう刑事で証拠が挙がったとかなんとかという問題じゃない、私が聞いているのは。その辺について被害者は七人じゃない、当然だと思っておられるだろうと思うのですけれども、私はそのことを聞いているのです。 このことについて長官にも聞いておきたいのですが、長官、これは七人にしぼったということは、公害の問題としては大変なマイナス問題だと私は思うのですよ。これはやっぱり企業の責任というものとか、それから行政の責任というのを、七人だ、なんかということを国民に印象を与えますと非常に矮小化しておる。そして企業責任とか行政責任をあいまいにする。やっぱり本当に真の責任の追及にはならないのじゃないか。とにかく三十一年以来なら全員やっぱり被害者だ。そして大々的な訴追をしなければならぬ。それを七人にしぼったということは、手続上あるかもしれませんけれども、少なくとも公害行政を担当しているあなたにとってみたら、やっぱり、このことは、この事件を矮小化して水俣病をあいまいにする、企業の真の責任追及に当たらない、こういうぐあいにお感じになりませんか。
○小沢国務大臣 刑事責任追及のいろいろ手続上の問題について、行政府の長である私が批判を加えるのは、いろいろ問題を提起することになります。参議院の予算委員会でも、この問題とは別の問題でありますが、問題がいろいろ出ましたので、この点の見解について私のお答えを申し上げるわけにはいかない、批判はできないわけでございます。 〔土井委員長代理退席、委員長着席〕
○馬場委員 私は刑事訴追のことで検察庁がやったのが、よかったか悪かったかということを批判しなさいと、あなたに言っているのじゃないのですよ。たとえば被害者が、さっき言いましたように人数がおるわけですよ。こういうものが七人が被害者だというようなことが行われておるわけです。こういうことについては、公害行政をやる者としては、やはり、このことが事件を矮小化したり、あいまい化したりする。真の責任追及にはならない。このことが、あなたの立場で当然、言えるはずです。検察庁がしたのを、そんな四角四面定規に、これには批判を加えない、そんな態度で公害行政ができますか、どうですか。
○小沢国務大臣 私の行政責任を果たす意味における、いろいろな措置は、先生、御承知のように七人に限定してやっているわけではございません。現在の刑事責任の追及とは、また別に、私の行政責任を果たす意味においては、もう、たくさんの患者さんを対象にして、それぞれ公害健康被害補償法に基づく措置並びに原因者に対する究明によって責任の追及により、その負担によって患者の救済措置をとっていることは、よく御存じのとおりでございますから、したがって、この七人に限定をして、いろいろ刑事責任の追及が行われている司法当局の扱いについて、行政庁の私がいま批判をしたり、あるいはまた、それについての見解を述べたりすることを遠慮申し上げても、行政上の責任の回避にはなっていない、かように考えます。
○馬場委員 全員について一生懸命やっているというようなことを言われたので、少しは安心するのですけれども、私は余り一生懸命とも思わないのです。 次に、さっき答弁が漏れておりましたが、やっぱり、これは私は現地の人間ですから、現地の住民の患者家族とか国民の気持ちというのは、よくわかるのですよ。だから法律的にどうこうという前に、本当に地獄のような塗炭の苦しみをしている人にこたえられるような返事も検察庁は、やってもらいたい。だから、これは当然、被害者は七人でありません、全員ですというようなことなんかは常識の問題であって、訴追問題とは関係ないと思うのですが、やはり検察庁なんかでも、そういう苦しんでいる人に対する温かい言葉というものを出してもらいたいという意味でも聞いているのです。だから、その辺については、もう一遍、答えていただくとともに、次の問題として、あなたの方では昭和三十三年七月以降から三十五年八月までの間の、この二カ年間の刑事責任の追及をなさっておるのです。 これは先ほどから言っておりますように、社会に水俣病として問題になりまして、熊本県に正式に報告されましたのが三十一年五月です。それから結局、排水それに基づいて魚介類に、それが入り、それを摂取した者が水銀中毒を起こして水俣病になったのだというようなことが、三十一年十一月に熊大の水俣病研究班から発表されておる。三十二年の一月には、こういうことに基づいて水俣の漁協が排水を中止してくれということをチッソに交渉をしておる。三十二年の三月には参議院社会労働委員会で、厚生省の方から、排水の疑いで熊大が、いま研究をしておるということを表明しております。それで三十三年六月に参議院の社会労働委員会で、同病の原因物質発生源はチッソの排水だということを厚生省が言明しておる。そうして三十三年七月に厚生省が通達を出しておる。この三十三年七月から刑事責任を問うておられます。そして三十三年の八月に、熊本県の経済部長が漁協に対して漁獲禁止の通達を出しておるわけです。そして三十四年の七月に、有機水銀中毒症だということを国が正式に発表しておるわけでございますが、それから四十三年五月まで、チッソはアセトアルデヒドの製造をやめていない、行っておるのです。 そういうことを考えますと、なぜ三十一年五月から、あなた方が期間としました三十三年の七月までの間の部分については責任が問えないのか。あるいは三十五年八月まで責任を問うておられますが、その以降の責任はなぜ問えないのか。これについて私は、その前後についても企業の責任は追及できると思うのですが、なぜ、この部分に限定されたのかということについて、お尋ねしておきたいと思います。
○吉田説明員 先ほど刑事訴追の被害者として七名について、事件を公訴事実として起訴していることは申し上げました。しかし、そのことは水俣病の患者の皆さんが、この七名に限られているなどと考えているのでは毛頭ございません。その点は、はっきり申し上げておきます。先ほど申しましたように刑事訴追の関係から、行為者の特定、因果関係等々、全部、公訴で立証できる者にしぼった結果、やむを得ず、そうなったのでございます。そのことは、四十八年三月二十日の民事判決等も十分あるわけでございまして、その点は検察官としては十分、検討の上したことでございます。 そこで、ただいまの、なぜ時期をしぼったのかということでございますが、この点は先ほど申しましたように、昭和七年以来の排出水が水俣湾に行われて、そして御指摘のように昭和三十一年五月に至って水俣病として問題になった。その後、御指摘のような経緯をたどったということは十分、承知しております。 それでは、なぜ時期をしぼったのかと申しますと、先ほど申しましたように、水俣湾には昔からずっと工場排水が流れておるのでございます。その当時におきましては社長も代々かわっておるわけでございまして、その者についての行為者責任を問うには、その当時は、それを過失責任として問うというのは非常にむずかしい状況にあるわけでございます。そこで、そういうこともあったのかとも思いますけれども、現に、この事件についての告訴も、現在、起訴されました吉岡被告人と西田被告人外一名について告訴が行われておるのでございます。 〔委員長退席、田中(覚)委員長代理着席〕 この者たちの在職の期間を申し上げますと、西田につきましては昭和三十二年一月、それから吉岡被告につきましては三十三年一月以来の在職でございます。それ以前の責任を問うということは全くできないわけでございます。それが一つでございます。 それから、もう一つの点は、先ほど言いましたように因果関係という問題がございます。実はこれ、私なるべく誠意を持ってお答えしたいので、事実に関連する、これから公訴を維持しなければならない、その証拠との関連がございますので、余り詳しいことを申し上げるのは、司法としては非常に行き過ぎなのでございますけれども、事柄が事柄でございますので、あえて申し上げておるのでございますが、そういう因果関係の問題が、どうしても出てくるのでございます。 それで、水俣湾にある汚染された魚介類が、いつごろから汚染されているかというのは、科学的に立証は困難である。そこで、そうではなくて、その排水を変えたのが昭和三十三年九月から昭和三十四年九月に排水を変えておるわけでございますが、そこで排出水によって汚染されたと認められる因果関係が明確に認められるもの、それのために被害者がしぼられてき、また時期もしぼられてき、そういう結果になっておるのでございます。 これ以上、詳しいことを申し上げるのは、実は先ほど言いましたように検察官が、これから裁判で立証するのでございまして、裁判所では起訴状しか出しておりません。予断、偏見を与えてはいけないという刑事訴訟法の規定がございます。そういうことでありますが、ほぼ公知の事実にもなっておると思いますので、問題の重要性にかんがみ、あえて申し上げたわけでございます。
○馬場委員 公訴維持のことは私にもわかっておるのですけれども、問題はやはり住民の側から、被害者の側からすれば、さっき言われましたように昭和七年からやっておるのです。そして、わずか、この二年の間に区切って責任を問うておられますけれども、その前それから、その後、環境庁長官にも申し上げますけれども、現在もまだ、この間、水俣を調べましたところが相当な水銀量を含んでおる。現在でも加害は続いておると私は思うのです。そういうことについて、やはり、きちんと認識をしていただきたい。認識をしながら公訴も維持してもらうし、環境行政もやっていただきたいと思います。 次に具体的に、もう一つ問題にしておきたいのは厚生省の通達の内容です。これは環境庁に現在、引き継いでおられるそうでございますけれども、さっき言いましたように、三十三年の七月に厚生省が通達を出されました。この通達の内容と、この法的根拠、そして拘束力、これはどういうものかということを、ひとつ聞いておきたいと思うのです。 それから通達は、あて名をどこにして出されたかということを聞いておきたいと思います。 それから、通達を出すに当たって、その通達を書く根拠になった証拠といいますか、資料といいますか、何を資料として、そういう通達を出されたのか、これについて聞いておきたいと思います。 それから、その通達がございましたならば、ここにあったならば、私に提示していただきたい。いま、ここに持ってきておられなければ、後で資料として出していただきたいというぐあいに思います。 それから、その通達の内容は、チッソには、どういう方法でお知らせになったのか。 この通達について以上、もう時間が余りありませんから、まだ、たくさん質問がありますので、端的に答弁願います。
○野津政府委員 ただいま御指摘ございました昭和三十三年七月の厚生省の公衆衛生局長の通達でございますが、私どもも引き継ぎを受けたのではないかと思って、いろいろ内部につきましても調べておりますし、また当時、厚生省公衆衛生局に属しておりました食品衛生課で、この通達を準備しているわけでございまして、厚生省の方も十分、詰めておるわけでございますけれども、食品衛生課の方でも、いわゆる通達集の中にも残っていないというふうな実態でございますので、これにつきましては早急に調査いたしまして、いま御指摘ございましたように、通達の写しにつきまして、また、その資料等につきまして、資料としてお手元に届けさせていただきたいと思っております。
○馬場委員 これは検察庁が起訴する、その基盤になっているわけですから、この通達が。それが調べてみなければ、ないということでは、また国会をも軽視していると思うのですよ。だから調べて、すぐ出すという話ですから、これは、ぜひ出していただきたいと思うのですけれども、当然これは厚生省から引き継いでおられますから、この辺について、これは公衆衛生局長で、どこに出したのかということはわからないのですか。それからチッソには、どういうふうにして知らせたのかということはわからないのですか。この二つを、ちょっと答弁してください。
○野津政府委員 通達の中身につきましては先ほど申し上げたとおりでございますが、あて先は熊本県知事であるというふうに確認をいたしております。それからチッソに対しまして、どのような連絡をしましたかにつきましては、熊本県につきまして十分に調査をいたしたいと思っております。
○馬場委員 さっき質問しました点に全部、答える、きちんとした資料を出していただくようにお願いをしておきます。 次に、これはまた検察庁ですけれども、さっき被害者を七人に限定されて、その時期を、また二年に限定されておる。それからさらに、その場所を限定されておりますね。水俣川河口の海域に場所を限定しておられます。被害、加害があった場所という形でですね。ところが水俣病を知っている人は、だれでも、おかしいと思うのですけれども、起訴に当たって水俣湾のところを加害場所としては指定してないわけです。ところが水俣湾は水銀づけみたいになっておるわけでございますし、その水俣湾の周囲の月浦とか茂道とか湯堂、こういうところが患者の多発地帯でございます。ところが起訴状は、意地悪く言いますと、この地域には被害ゼロということになっておるように私は読みます。一番、多発した水俣湾、その地、それが起訴状には被害者ゼロということになっておるわけでございますが、この辺を徹底的に追及し解明しない限り、これは本当の解明にならないのじゃないかと私は思うのです。結局さっき言われましたように、百間湾には昭和七年から流れておるわけです。百間港、水俣湾には流れておるわけですから、そういう意味で、河口にしぼられたのはどういうことかということでございます。 それから先ほど、これについて御説明がございまして、結局チッソが水俣湾に流しておったのを水俣川に流すという変更をした。変更した後、二年間については、その川の川口だけだ、こういうことでございますけれども、さっきの質問について、お答えいただきたいと思います。
○吉田説明員 お答えいたします前に、先ほど私、ちょっと間違ったことを申し上げましたので、訂正させていただきます。 先ほど、吉岡らが告訴されているというふうに申しましたが、それは警察から送付された者が吉岡ら三名であるというふうに訂正させていただきます。 そこで問題は、時期の点と特に場所を区切った点でございますが、先ほども申しましたように、水俣湾につきましては、かなり以前から工場の排出水が行われて、魚介類がそのために汚染されたと認められるのでございます。そういう古い昔の以前からのことにつきまして、その当時の行為者、その排出水に関係をした責任のある人々の責任を問うということは、過失責任が認められるかどうか、その他、諸般の事情から、むずかしいわけでございます。そこで御指摘のとおり水俣川河口に排出水をいたしましたのは非常に短かい期間でございますが、それ以後また水俣湾に排出水していることは私どもも承知しております。そういたしますと、これが前のものによる汚染なのか、その後の排出水による汚染なのか、これはなかなかむずかしいことでございます。要するに私、証拠の内容について余り申し上げたくないのでございますが、因果関係が明確に特定できるもの、そういうものを刑事訴追としては限定して選ばざるを得なかった、刑事訴追の性質上やむを得なかった、こういうことで場所や時期が、しぼられてきているというふうに御理解いただきたいと思います。 これ以上詳しいことにつきましては、証拠の内容でございますので、できたらご勘弁願いたいと思います。
○馬場委員 そういう答弁は先ほどもお聞きしましたし、いまも聞いたわけで、結局、因果関係が立証できない。因果関係が立証できたという意味で人数とか場所とか時期とかを限定されておるわけでございますけれども、私は常識的に考えますと、水俣川の河口で因果関係が立証できるものならば、水俣湾の方なら、よけい立証ができると思うのです。これは、そこには現在も水銀があるわけですから、水俣川で二年間で因果関係の立証ができるのだったら、水俣湾には昭和七年から今日までたまっているのですから、ここならば、よけい因果関係の立証かできると思うのですよ。また私は、そういう刑事訴訟なんか詳しくはございませんけれども、常識的に考えてみますと、水俣川の河口だけを場所に指定したって、ここにおる魚というのは水俣湾の方も泳ぐわけですよ。魚は水俣川河口にだけ、とまっているわけじゃありませんから、それは水俣湾のところに行って、またこっちへ帰ってきたり、だから水俣湾のところで汚染された魚が逆に水俣川の河口に来たかもしれません。それからもう一つは、あそこで魚をとる人たちは河口だけで魚をとるのじゃないのですよ。水俣湾に入っても魚をとっておったわけですよ。そういうことになりますと、逆にまた企業側が、いい弁護士なんかを立てて、いや、あの河口の魚というのは水俣湾から泳いできた魚ですよ、そこの漁民が水俣湾からとってきた魚ですよ、こういうぐあいに言われたら、私は、もうこれは企業責任の追及はできずに無罪になってしまうんじゃないかと常識的に考えるのですよ。そういう点について限定したのは非常に問題じゃないか。先ほど言った基本的な問題とともに、そういう訴訟技術は知りませんけれども、素人から考えてみても魚は泳ぐという問題があるし、漁民はどこでも魚をとると考えられるのですからね。 そういうことを、さらに私は言いますと検察庁が一生懸命でないんじゃないか。一生懸命やられたとは思いますけれども、これは一応、起訴しなければ世論に答えができない、結局、将来、無罪になってしまうんだ。逆に言うと、そこまでは考えるのは無理ですけれども、無罪にするための一応、形式的に起訴しておこうというような、そういう熱心さが足らないというか、おかしさというものを私は感ぜざるを得ないのです。 〔田中(覚)委員長代理退席、委員長着席〕 こういう庶民の、あるいは被害者の、国民の疑問に対して、検察庁はどうお答えになりますか。
○吉田説明員 本件について起訴をいたしました以上は、有罪を得る確信があって起訴しておるのでございます。その点については、その一言だけ申し上げておきます。 それから御指摘の点の、魚類がどういうふうに回遊しているか、それから被害者の漁民の方々が、どういうところで、どういう魚類を食べているか、こういうこと等々、御指摘の点についても、検察当局は十分、捜査をした上で本件の起訴に踏み切ったというふうに承知しております。 先ほど来、企業の責任ということを言われました。確かに実質は、あるいは、そうかもしれません。問題は、企業の責任というふうに申しますと、法人なり、そういうものを処罰するという問題になるわけでございます。民事裁判は法人についての不法行為の損害賠償責任ということで公害判決が出ているわけでございます。刑事はそうではございません。その法人についての責任というのは、もちろん公害処罰法という法律が新しくできましたが、本件は、それ以前のことでございます。処罰不遡及の罪刑法定主義の原則から、そういう新しい法律を昔の行為に適用するわけにはいきません。そういたしますと、残るのは行為者についての個々の責任を問うということになるのでございます。したがいまして企業責任ということで、この問題を、そういう形で刑事事件の処理をしなさいと言われましても、法律上できないわけでございます。検察庁としては、適用さるべき法律、事実関係等々について十分、精査した上で確信を持って起訴をいたしました。
○馬場委員 検察庁の起訴したという努力については、私も評価をしておるのです。ところが昭和七年からの長い話ですし、長い公害の、あの苦しみを見た場合に、ほとんど、それにこたえていないという疑問を言っているわけですから、その疑問には親切にお答えいただきたいと思うのです。 そこで、さらに話を進めますけれども、患者家族は殺人罪と傷害罪で告訴しておると私は聞いておるわけでございます。そこで、まとめて御質問いたしますけれども、この起訴というのは患者家族の告訴が立件の導火線になったのかどうか。逆に言いますと、告訴がなければ、やはり調べなかったのか、こういう問題が一つでございます。 それから問題は、業務上過失致死傷という罪名で起訴されておられるわけでございますが、患者さんなんかに会いますと、水俣病がなぜ交通事故と同じような罪名でしょうかと私にも言われます。こういう点について、なぜ殺人罪、傷害罪というのでやらずに、過失致死傷というようなことになったのか、こういうことでございます。 それから、これは法的なことは知りませんので、疑問なんですが、やはり加害行為が現在までずっと続いておるわけです。二年以上も加害行為が続いておる。水銀だということを知った後でも会社は加害行為を続けておるわけですし、そうならば過失じゃなしに、やはり傷害とか殺人に当たりはしないか、こういう疑問を持つのですが、それについてはどうですか。そしてチッソというのは、ちゃんと知っておったわけですからね。だから、いまも言いましたように、どうしても知っておって流し続けたというのは過失じゃないのじゃないかと思うのですが、これについてはいかがですか。 それからもう一つ、いろいろ疑問がありますけれども、川本輝夫君が患者の苦しみを訴える中で結局、刑事で傷害罪で起訴されて有罪判決を受けております。また、この塗炭の苦しみを受けている人に、にせ患者だなんか言うた熊本県の公害対策委員長の発言に抗議をしに行って、そこでも、また家宅捜査を受け、逮捕されて刑事処分を受けているのです。何といいますか、被害者は刑事処分で二つも起訴して、一つは有罪判決をしておる。それで加害者はようやく、いま起訴。片手落ちというような感じが、どうもする。それとともに、逆に患者を起訴したものだから、今度は加害者を何とかしなければいかぬからというような態度で起訴に踏み切ったのじゃないか、政治的な問題じゃないか、こういう批判があるのです。これについて、どうお思いになるかということをお聞き したいと思います。
○吉田説明員 告訴、告発は殺人、傷害の故意犯で、したのに、なぜ業務上過失致死傷という過失犯で処理したのかという点でございますが、この点につきましては再三、申し上げておりますように、証拠の内容に関連することでございます。結論的な部分だけ幾つかの点の御指摘が具体的にございましたが、その点について、それぞれ検察当局がどういうふうに考えて、どういう証拠があって業務上過失致死傷で処理したかということを申し上げるわけにはいきませんけれども、殺人、傷害についての結果を認識して、これを認容したという証拠が捜査の結果、認めることができなかった。そうではなくて、この排出水による死傷者を出したことについて、まさしく刑法の過失責任が問える事件である、こういうふうに証拠上、判断をしたと申し上げる以外にお答えのしようがないのでございます。 この二百十一条の業務上過失致死傷という規定は、何も交通事故だけに限られているものではございません。災害、事故、土木、建設、公害あるいは医療過誤、その他いろいろな場面で過失致死傷という事件が世の中にあるわけでございますので、そういうものについて、この二百十一条が現在、機能して適用されているというのでございまして、交通事故だけに適用されているのでは決してございません。そういうわけでございまして、検察当局といたしましては、何か政治的意図と言われますと、はなはだ私どもとしては、そういうふうに見られるのは、まことに残念でございますが、検察当局としては証拠として認定できるものを本来の刑事処理の基本原則にのっとって処理をした、そういうことだと私どもは理解しております。
○馬場委員 検察庁はやはり、どうしても積極的でなかったというふうに私には思えてならないのですけれども、積極的な姿勢というものを問う意味で、別のことを申し上げますが、四大公害裁判がございましたですね。水俣病、新潟水俣病、四日市ぜんそく、富山イタイイタイ病、この民事裁判は全部、患者さんたちが勝訴をしておるわけでございます。これについて刑事訴追はしないのかということについて一言、聞いておきたいと思うのです。 特に新潟水俣病の民事判決で、こういう判決文が出ていますね。熊本水俣病で工場排水説のあることを知りながら対岸の火災視して被害を発生させた。新潟水俣病の民事裁判でこういう判決が出ております。これならば、昭和電工は熊本水俣病を知っておりながら、しかも水銀を流し続けておいて水俣病を発生させた、こういうように裁判所が判決をしておるわけでございます。このことはまた、新潟水俣病は川ですから海よりも、その原因、たれ流しがはっきりするわけでございますから、水俣病よりも新潟水俣病の方が起訴しやすいと私は思うのです。これについて、新潟水俣病一つを例にとって申し上げますけれども、これを起訴するのか起訴しないのか、調べたか調べてないか、こういう点について、まず、お聞きしておきたいと思います。 それから、環境庁長官にお聞きしておきたいと思うのですけれども、これは行政の責任ですけれども、一生懸命やっておると、いま言われますけれども、とにかく私が知る限り、いろいろ魚はとるなとか、こういうところに注意しなさいとか、環境をきれいにしますとかいうような指導はずっとありましたけれども、本当に、これが水俣病の原因だ、排水が原因だとわかってからでも、チッソの工場に操業停止を命令したということはないのです。これは厚生省だって通産省だって一回も操業停止、排水を流してはならぬという指導をしたことは、ずっとないですね。だから、どんどん発生してきた。こういう点は、やはり行政の手落ちではなかったのかという点について、長官からお答えいただきたいと思います。 それからもう一つ、これは認定促進。現在、三千五百人くらいの申請者がおりますけれども、認定がほとんど進んでいない。これはどういうぐあいにして認定を進めるのか、そして、このままの状態でいったら、いつごろまで、この認定がかかるのか。こういう点について、法は速やかに救済せよと言っているのに非常に長くかかっておる。これについて認定促進をどうしようとしておるのか。そしてまた、これにつきまして基準検討委員会というのをやられておりますけれども、この作業状況はどうなって、いつ結論が出るのかということについて、お伺いしておきたいと思います。 それから、ヘドロ処理の問題につきまして、私の考えでは、全体を起訴するということを考えますと、ヘドロ処理をしますと証拠隠滅になるのではないかと思うのですけれども、この議論は、きょうは、いたしませんが、ヘドロ処理をして二次公害が絶対に起こらないというようなことで、どういうぐあいな計画を持っておられるのかということ、それから、その中に工事を始めたら、住民の健康調査というのを、その不知火海全域にわたって、しょっちゅう、やっておかなければいけないと私は思いますが、その二次公害を起こさないという対策の一つに、住民の定期的な健康診断ということを入れておるのかどうか、こういうことについてお答えをいただきたいと思います。時間がございませんから簡単にしていただきたいと思います。 これで質問を終わります。
○吉田説明員 ほかの公害事件について、どうするのかという御質問でございます。この点につきましては、もちろん民事判決なり民事の裁判で、どうなったかということは、いろいろな意味で貴重な参考になるわけでございますけれども、それだけで直ちに刑事事件として立件、捜査できるかどうかは別問題でございます。もとより検察当局といたしましては、そこに公害の犯罪があると思量し、そういう嫌疑が十分、整いますれば適正な処理を行う、そういう方針でおりますので、その点は御理解いただきたいと思います。 なお、新潟水俣病の事件につきましては、丘十年七月十二日以降に何回かの告発を受けまして現在、新潟地検において基本的な捜査を続行中でございます。基本的な資料を収集するなどしておるほか、関係人等についても事情の聴取をしているという段階でございます。これについては関係人からの御協力が、なかなか得にくいというような状況もあるようでございまして、新潟地検としては、なるべく早期に処理をしたいという方針でやっておりますけれども、そういうような事情があるやに聞いております。いずれにいたしましても、新潟地検では適正な処理をすべく鋭意、努力中でございます。
○堀川政府委員 水俣地域に患者が発生をいたしましてから、いろいろの研究機関において研究が進められ、その原因が魚介類の摂取によるものであるというようなことが、だんだんと明らかになってきたわけでありますが、その過程において、その魚介類の中に何が含まれておるから、こういうことになるのかということについての明確な結論が、なかなか出ないということで、水質保全法はあったわけでございますが、厚生省が四十三年九月に至りまして政府統一見解として、その物質について明らかに認定を下したという段階で、私どもの方としては旧法の水質保全法でございますが、そういう明確な医学的、科学的な知見というものが得られた段階でないと、規制ということには、なかなか発動しがたかったわけでございまして、そういう事態を踏まえて水俣地域を水質保全法に基づきます指定水域に指定をいたし、水質基準を決めるに至った、こういう経過でございます。確かに、いろいろ患者が出たということから見れば、対応がおくれておるということは、まことに遺憾なことでございますが、当時の状況として罰則、強制を伴う規制措置を発動するに至る明確な根拠というものが、この厚生省見解によって初めて得られたということで、おくれたわけでございます。
○馬場委員 資料をもらえればいいですが、一言。もう時間が過ぎましたから。
○御巫説明員 それでは後ほど資料をお渡しいたしますけれども、二次公害に関しましては絶対に、それを起こさないというような態度で臨んでおります。
○馬場委員 終わります。
○吉田委員長 本日の馬場君の質問は、これで終わりました。 次は、岡本富夫君。
○岡本委員 非常に時間がなくなりましたから、簡潔に答弁をお願いします。 最初にお聞きしておきたいことは、この前の委員会で、瀬戸内海環境保全臨時措置法の問題で大臣は、何とか各党の御理解を得てというようなことで終わったわけです。大体お詰めになったと思うのですが、どのくらいならば何とかなるのか。ひとつ大臣から、その点をはっきり聞いておきたい。
○小沢国務大臣 私どもは、この継ぎ法をつくるための努力は、できるだけ早くやりたいと思っておりますけれども、いろいろ予算要求との関係を考えますと、ことしの十一月に切れるものを、ただ来年までというわけには、ちょっと、いかないのでございまして、まあ最小限二年ぐらいは、どうしてもお願いをしたいと思っております。ただ、これは皆様方の御意見等によりまして、ぜひ御理解を得たいと思う点でございますが、なお御協議をいただいて善処を賜れば大変ありがたいと思っておるわけであります。
○岡本委員 これは昭和四十八年の十一月二日に施行されて五十一年の十一月二日までの時限立法でありますけれども、この法律を議員立法でつくったときに、恒久法を必ず環境庁でつくるようにという要望もいたしました。恒久法をつくるにつきまして、いろいろと審議会なんかで、たとえば瀬戸内海環境保全審議会、こういうのをつくっていらっしゃると思うのですが、そこで、いつごろから、その論議を始めたのか。私は、その問題が非常に遅いのじゃないかということで結局きょう今日に至ったのではないか、こういうように思うのですが、この点について、これは事務当局からでもいいですけれども。
○小沢国務大臣 私、着任しましたのが一昨年十二月でございましたが、たしか昨年の春から審議会をつくりまして検討をお願いし、始めたわけでございます。
○岡本委員 そこで、この瀬戸内海海域の知事あるいは市長会、こういうところから恐らく要望が出ていると思うのですが、その中で、これは工場排水だけの二分の一カットになっていますから、工場排水だけでなく生活排水の問題あるいはまた蓄積されたところのヘドロの汚染の解決、こういうような問題も提起されておると思うのですが、この点については、どういうように考えておるのか、この考え方をひとつ、お聞きしておきたい。
○小沢国務大臣 生活排水の対策は、下水の普及さらには第三次処理まで含めました高度の処理施設の普及ということが一番、大事でございます。それで、できるだけ重点的に配慮を建設省にも願っておりますけれども、どうも、まだ平均二割ぐらいの普及率では相当、長期間を要するような結果になりますし、また、いまの終末処理の技術では、窒素、燐等についての対策が不十分であることは間違いありません。これらを含めて実は私は、何とか建設省とも協議をしながら、これを画期的に推進するような方途は、どうやればいいのかという点を、いろいろ検討してみたいと思っております。知事さん方、市長さん方からは、何か、そういう特別な対策ができるような方途を、いろいろ考えてくれという御要望を切実に承っております。私としても、ひとつ、できるだけ何か新しい制度ができないものか、いろいろな角度から検討してまいりたい、かように考えます。
○岡本委員 この問題について私どもは、この当時、提唱いたしましたし、また各県知事さんあたりからも要望が出ていると思うのですが、要するに、ばらばら行政なんですね。環境庁、水産庁、通産省それから、いま、おっしゃったような建設省、こういうことで、ばらばら行政であるために、このまとめが、なかなかうまくいかないし、それから予算のつけ方についても、瀬戸内海の環境保全のために、どうするんだという、そういうものの一本化は、やはり、しなければならぬということで、瀬戸内海環境保全整備本部というような要望が出ておるだろうと思うのです。私たちも当初これを要望したわけであります。いま、すぐというわけにいかないでしょうが、今度、恒久立法をするについては、やはり、そういうものをつくっていかなければいけないのではないかということでありますが、その後の環境庁長官の考え方は進歩しておるのかどうか、ひとつお聞きしておきたい。
○小沢国務大臣 私どもにある瀬戸内海の環境保全の対策室を強化をしておるわけでございますが、いま、おっしゃるように行政が多岐にわたってはいます。しかし、これを一元化するということは、水産と建設あるいは農林、農林は一般の土地改良その他農地の関係、排水問題、用水問題ですね。それから通産の企業の立場、御承知の運輸省も相当、船舶の航行なり油濁問題なり、あるいはまた港湾関係の問題等もございますので、これを一元化することは、なかなか容易でないのでございまして、これはひとつ私どもが精力的に、環境庁に与えられております調整権をフルに活用いたしまして、各省の協力を得て、みんな瀬戸内海の環境保全については非常な情熱を持っておられますので、連絡を密にして十分その実効を上げていくように考えますので、いまのところ、その本部を設けてというところまでは考えておりませんで、むしろ実体を先にひとつ、どういう形で進めるか。 たとえば底質問題についても、この前も農林大臣と閣議前に、いろいろ話したのです。ところが水産生物に与える影響というものは、底質のいろいろな除去を大々的にやった場合に果たして、どういう影響が出るのかという点を技術的によく検討してまいりませんと、私は実は素人で農林大臣も素人ですから、おい、あそこもうんと、どぶさらいをやって、きれいにしてしまおうじゃないかなんていう話をしましたら、賛成だなんて言っていましたが、しかし後で、いろいろ事務当局と検討してみましたら、水産生物に対する影響というものは非常に大きく変わってくるので、それらも慎重に研究した上で、技術的な確信を持ってやらなければいかぬというような意見もありますし、それらを含めまして具体的に一つ一つの対策を、先に全体を固めていって、まあ先生おっしゃるのは離島対策みたいに予算を全部まとめて、どこか一本でやれということだろうと思いますが、そういうことの方よりは、それぞれの持ち分で、うんと予算を取り、対策を実行していく方が、かえって能率的じゃないかというふうに思う面もありますので、なおひとつ、この瀬戸内海の具体案については、先生方の御意見も十分お伺いして進んでいきたいと思っておりますから、今後とも御意見を承り、また私どもも率直に御協議申し上げて進んでまいりますので、いまのところは、その辺で御理解をいただきたい。
○岡本委員 いまのように消極的ですと、これは結局また各省のなわ張り争いと申しますか、あるいはまた圧力と申しますか、そういうようなことで瀬戸内海の環境保全の恒久立法というものは二年たってもできない。大体、過去三年たって、まだ調査が全部終わってないのですよ。先ほど聞きますと、その調査の費用も、わずか二千万とか何ぼずつか、ちょちょっとかけておるというような、こんなことでは二年たったとき、また繰り返しです。そのとき、もうあなた、やめておるかもわからぬけれどもね、結局また二年たって困ったということになる。これはあなた、本年の十一月二日に切れるとわかっておりながら、もう、この会期末のぎりぎりになって、どうもなりません、こういうことでしょう。余りにも権威がなさ過ぎる。ということは、やはり、そういった各省のなわ張りといいますか、いろいろな圧力で、はっきりしたものができない。これをまた繰り返すようなことでは話にならない。 特に、いまも赤潮が出かけておるわけです。しかも最近の漁業は、とる漁業からつくる漁業、こういうようになってきておるわけで、養殖というものは、これから非常に大事なことになってくるわけです。同時に、いまも大事だけれども、その対策が非常におくれておる。したがって、赤潮発生の原因解明こういうものもできてない。また燐の処理技術の開発、燐によるところの環境基準及び排出基準の認定、こういうものもおくれておる。これは結局いま、あなたが、はからずもおっしゃったように、素人が寄って、いろいろ話し合っても、うまくいかないという話がありましたが、したがって、せっかく知事、市長会議でも提唱しておるような瀬戸内海の環境問題を科学的に総合して研究できるところができましたら、伊勢湾であろうと、どこでも当てはめていけると私は思うのですよ。そういう総合研究所と申しますか、これは仮称ですけれども、そういった問題も、やはり、ここで考えていかなければならぬ。しかる後に、じゃ、こうしていこうという対策を立てていかなければならぬのじゃないかと私は思うのですがね。 いまやっておる環境庁の姿を見ておりますと、どうも遅いし、それから、やっているのかやっていないのかわからぬ。もっと大上段に、実力ある大臣が就任しておる間に、きちんとやってしまう、そういう方向に検討しなければならぬ時代に来たと私は思うのですよ。それでなかったら、これは二年たっても話にならない。だれかがやらなければいかぬのですよ。環境問題というのは案外、経済の発展に寄与しないというようなことで非常に消極的である。これは自民党内閣、与党内閣が続く間は、だれかが、どろをかぶってやらなければならぬ。これはもう壊れたら別としまして、保革逆転すれば別として、いま、まだ続かそうとするならば、そこまでの英断を、ここで大臣がしておかなければならぬ、こういうように思うのですが、この点について、どうですか。
○小沢国務大臣 私、岡本先生に劣らず瀬戸内海には情熱を持っておるつもりなんです。 まず研究所の問題、特に兵庫県を中心にして、そういう要望が強くあったのであります。それは私、着任以来、承知いたしておりますが、この研究所そのものの設立ということになりますと、これは実は行政のやり方としては、なかなか大変な問題であります。公害研究所の方もございますし、水産庁では水産研究所もございますし、そういうものの機能をむしろ活用していく方が、より有効ではないかという考えに立っておるわけでございます。それから実施本部も、先ほどは、いわゆる官庁機構としての、そういうものは考えてないと申し上げたのですけれども、これは事実上、たとえば何か災害が起こった場合に災害対策本部をつくるような意味の、各省の担当者全部集まっての連絡協議会みたいなものであり、かつ対策本部でもあるような、そういう形のものをぜひ設けて、そして二年の間に何とかひとつ、りっぱな跡継ぎ法をつくれるようにしていきたいと非常な意欲を燃やしておりますので、もうしばらく御猶予をいただきたいと思います。
○岡本委員 連絡協議会というようなものは、この前の水島のあの問題でも、何かすぐ消えたような、あるいは後どうなっているのかわからぬようなものでありますけれども、災害とか、一時で、ぱっとおさまってしまうものじゃないのですね。三年かかっても何もできなかった。何もできなかったと言うとおかしいけれども、各県に割り当てたりしておりますが、将来に向かって、もうちょっと一本化した構想というようなものがなければ、これはまた二年たっても同じことになってしまう。長官、大石長官のように勇ましくじゃないけれども、ぱあっと、もう少し将来のビジョンというものを示さなかったら、これは各事務当局も困るだろうと思うのです。これを示すのは環境庁以外にないですよ。ほかの省ではできない。この問題については水産庁でやっておりますけれども、実際に試験をやったり、いろいろなことをやっているところに対しても一つの系統として、きちっと、これはこうだ、これはこうだ、これはこうだというふうに押さえて、そして強く要請もし、あるいは命令もしていけるような、そういうものがなければ、そのときの、おざなりで終わってしまう。これでは瀬戸内海の本当の環境保全はできない。したがって整備本部という名前にはしなくてもよろしいけれども、それに近いような権限のある、行政を一本化して命令していける、あるいはまた要請をしていける、そういう強い権限のあるものをつくる。それから各研究所に対しても、これをこうやれ、こうやれと総合的な対策をやっていくというようなものを環境庁につくる。これがなければ私は全然、進まないだろうと思うのですが、もう一遍、いかがですか、そういう意欲がありますか。
○小沢国務大臣 おっしゃることは、よくわかりますし、その意欲は十分でございます。私は何年でも、やりたいわけでございますから、一生懸命に取り組んでまいりますし、具体案というか一応、基本計画が出るのを待っておるわけでございます。私なり局長なり、あるいは庁の連中もいろいろアイデアを持ち寄ってはおりますが、せっかく法律に基づいてできました審議会で、いま基本計画の作業中でありますのに、私が、それとは別個にまた、いろいろなことを申し上げるわけにもまいりませんので、基本計画をできるだけ急いでいただいて、そして先生のおっしゃるような非常な情熱を傾けて、ぜひ瀬戸内海を閉鎖性水域における環境対策の一つのモデルケースにしたいというつもりで、がんばってまいります。
○岡本委員 これは特に長官、要望しておきます。ただ工場排水の二分の一カットするだけで、これだけ大騒ぎをしておるわけです。あと生活排水あるいは赤潮対策ということになってくると、また、さらに対策がおくれてしまうのですね。まあ言うだけの楽しみじゃ困りますけれども、前向きの答弁を受けたことにして、次にいきます。 次に、小学生の教科書問題について少し詳しくやろうと思ったのですが、もう時間がありませんから、基本方針だけをお聞きしておきたいと思うのです。 まず、自由には節度が必要だと私は思うのです。それから子供のしつけについては、やはり人に迷惑をかけてはいけない。この二つぐらいは、はっきりした、しつけとして今後、日本の国の将来を背負う青少年のためには気をつけなければならぬと思うのですが、これについて長官は、どういうお考えですか。
○小沢国務大臣 全く、そのとおりだと思います。
○岡本委員 そこで、五十二年度版の小学校の教科書の検定、その中の公害記述について文部省に伺いたいと思います。 ストックホルムの国連会議で宣言された、その評価について、文部省の方から教科書の検定について横やりが入っているというようなうわさの記事があるわけですが、この点についてはいかがですか。
○菱村説明員 お答えいたします。 新聞の記事等に公害の記述の問題が出ておりますが、どこの教科書の、どのページという御指摘がございませんので、これは私の方で該当の教科書を推測で調べてみるということしかないわけでございます。現在、小学校の社会科は五十数冊ございますので、必ずしも新聞の御指摘が、それかどうかは明確でない部分がございますが、私の方で検定の内容を調べました結果、人間環境宣言につきまして、その評価に疑問があるという指摘は一切しておりません。 こういう例がございました。小学校五年の教科書でございますが、その中で人間環境宣言の全文を掲載しております。ただし、小学生の教科書でございますので子供向きに、やさしく書き直しているわけでございますが、それが環境宣言の原文に必ずしも忠実な書き直しになっていないのではないか、もう少し正確に書き直したらどうかという意見はつけております。それから同じ教科書の数ページ後に、また人間環境宣言の要約が出ているわけですが、いま申し上げました個所と同じ個所を掲載しているにかかわりませず、その書き直し方が前とは違う。同じ個所の引用が違う書き直しになっているので、これは統一がとれないのではないかという指摘もしております。それから教科書はページ数が限られておりますから、同じ教科書で同じような個所を引用いたしますのは重複になりますので、その旨の指摘もしております。しかし、新聞等にございますような環境宣言自体の評価に疑問があるという指摘は一切いたしておりません。現実に他の教科書でも、この環境宣言が出てまいりますが、その教科書につきましては特に検定基準に照らしまして問題がございませんので、何ら意見はつけていない、こういう例がございます。
○岡本委員 いま、おっしゃった五年下の教科書の中の「人間環境宣言の中には“世界じゅうの人々が公害について無関心でいるならば、人々の生活や自然に対して、とりかえしのつかない害が広がることであろう”という意味のことが強くのべられています」という記述に対して「宣言自体の評価には疑問がある」というような修正の指示があった、こういうことでありますけれども、そうではないのですか。
○菱村説明員 先生が、いま御指摘になりました件につきましては、先ほど私が申し上げたとおりでございまして、人間環境宣言の評価自体に疑問があるという検定の指摘は一切いたしておりません。
○岡本委員 次に、PCB、水銀等これらの物質は「人間のからだにしのびこみ、親から子へ、子からその子へと受けつがれ、人間のからだをおかすおそろしいものなのです」という例に対して、これらの物質は科学的に「実証されていない」というような文部省の修正要求が出ているそうですが、この点はいかがですか。
○菱村説明員 これは五年の下の社会科の教科書に、こういう記述がございますので、そのことだろうと思いますが、それは「これらの物質は」これは、いま御指摘のありましたPCB等でございますが「自然の力ではきれいにならず、人間のからだにしのびこみ、親から子へ、子からその子へと受けつがれ、人間のからだをおかすおそろしいものなのです」こういう教科書の申請原稿に対しまして検定で意見をつけておりますが、それは「親から子へ、子からその子へと受けつがれ」というふうに三代以降にわたって、こうした有害物質が受け継がれるというふうに書いてあります。しかし一般に生物は、有害物質が取り込まれました場合に、速やかに排除する機能を持っておりまして、その排出する以上に取り続けられますと、体内に蓄積されまして種々の障害を起こす。特に妊娠中に、そういう有害物質が取り込まれ続けます場合には胎児へ移行する、そして胎児に障害を起こすということは、もちろん、あるわけでございますが、それがもう一代にわたって、孫の代まで移行して障害を起こすという実験的なデータを、現在までのところ私の方は聞いておりませんので、三代にわたって有害物質が受け継がれるということは記述が断定に過ぎるのではないだろうかという指摘はいたしております。
○岡本委員 これについての人体実験というものは、なるほど少ないかもわかりませんけれども、すでにモルモットなどで、いろいろなところで試験をされて、そしてPCBや水銀が有害物質になっているわけですよね。 これについて論議しておったら時間がありませんが、環境庁長官、文部省の方は環境行政をやっておるわけではありませんから、教科書の検定について、いろいろな意見が出たときに、環境庁としては、こうだというような調査あるいはまた意見、こういう用意はないのかどうか。やはり公害の恐ろしさ、あるいはまた環境保全というものを、子供の時分から育てていかなければならぬ。そうでありませんと結局いままでの二の舞をする。製品をつくるためには人の命はどうなってもいいんだというような考え方で今日まできたために、いまになって初めて有害物質の特定法をつくったり、あるいは規制法をつくったり、いろいろやっているわけですね。そして現実に起こっているわけです。だから小さい子供の時分から、人に迷惑をかけたらいけないんだ、節度はきちっと、あるんだということを、こういった実例を挙げて教育していかなければならぬ。そのために、検定に当たっては環境庁としても、それに対していろいろと検討をし、これはこうなんだというような意見を入れていくことが必要であろうと思うのですが、長官いかがですか。
○小沢国務大臣 私も環境庁の仕事として、学校教育の中で公害対策の思想の普及ということを、できるだけ、やっていただかなければならない、この点は確かに文部省に対する積極的な働きも、私どもとしては少し不十分だったと思っております。環境週間で、いろいろな行事を相談するときに、その点を強調してみたのですが、これからも教育の内容の中に環境問題に対する認識を十分、正確に与えていくように努力をしなきゃいけないことはもう当然のことでございますし、そのために、いま教科書検定の内容等、御議論を聞いておりまして、私どもも十分、関心を持たなきゃいかぬ問題でございますので、いろいろ連絡をとりまして、正しい知識が与えられるように、われわれも積極的に協力を申し上げたいと思います。
○岡本委員 国際環境保全科学会議ですか、これも特別分科会なんかを設けて内外の学者が論議して、公害についての教育は小学生のときから総合的に行うべきだというような意見も出ております。そういう思想を押しつけるんでなくして、人に迷惑かけてはいけない、人の命は大切だという教育をするためには、環境庁がもっと強く文部省にも申し入れる、こういうことを要望しまして、きょうは時間ですから、これで終わります。
○吉田委員長 この際、午後二時まで休憩いたします。 午後零時五十八分休憩 ————◇————— 午後三時八分開議
○吉田委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。土井たか子君。
○土井委員 きょう私は、いわゆる本四架橋の中でも、この五月の十二日に環境庁長官が同意をされました大鳴門橋の建設問題を中心に、少しの時間、質問をしたいと思います。 この大鳴門橋の問題に入る前に、ひとつ長官に確認をさせていただきたいのですが、この大鳴門橋という橋自身は、単独橋として認識をされているのか、それとも一部橋として認識をされているのか、いかがでありますか。
○小沢国務大臣 地域開発のための架橋ということで認識をしておりまして、一部の橋とは考えておりません。
○土井委員 地域開発という意味においても、また一部の橋と考えていないとおっしゃる点においても、同じ意味を持っていたのが例の大三島橋であります。かつて大三島橋の同意をされたときに、昨年の十一月十一日でございますが、私は当委員会において質問をいたしておりますが、そのときの長官も、そうでありますし、また信澤局長からの答弁もそうでありますが、お答えの中身で、今度の同意をなさるのに先立って、ひっかかる点があります。 それはどういう点かというと、政府部内でも当面、早期に完成するルートは一本にしぼるとか、三全総でそれを明らかにするとか、そういうふうなことを前提として大鳴門橋のあり方についても考えてみなければならない、こういう基本姿勢が、長官からもお答えの中にあったし、局長からも、そのお答えの中にあったわけですが、今回この大鳴門橋の同意に先立って三全総の決定がございましたか。またルートを一本にしぼるという政府の構想を明らかにされているのでありますか、いかがですか。
○小沢国務大臣 三全総の決定はおくれておりまして、まだ、ございません。 ただ私どもは、淡路と徳島の間を結ぶ橋としての地域開発の意味での架橋ということで、私どもの方に、いろいろアセスメントをつけまして、同意を得るための協議はございましたので、まさに、そのとおり素直に受け取ったわけでございまして、これは本四架橋のいわゆるAルートですが、そういうようなものとして考慮を払った検討はいたしておりません。
○土井委員 そうすると、お尋ねしたいのは、今回この同意を求めてこられたのは、どちらからでありますか。だれが環境庁長官に対して同意を求めておられるわけでありますか。
○信澤政府委員 これは自然公園法の規定に基づきまして、御承知のように自然公園の中の特別地域等について、ある種の工作物をするという場合には環境庁長官なり、一部、知事にも委任されておりますが、その許可が必要であるということになっておるわけでございまして、さような意味で、公団は、これは政府機関でございますので、公団の大鳴門橋を建設する衝にございます第一建設局長の名前で四十八年に協議が出ております。
○土井委員 そうすると四十八年段階で公団の方から同意を求める手続が講じられて以後、手続の更新なり手続の変更なりは、今日に至るまで一切なかったわけですね。あの当時のままですね。
○信澤政府委員 内容につきましては、差しかえ、その他がございますので、当時のままではございません。
○土井委員 内容についての差しかえの部分で、今回のこの大鳴門橋の同意に関係のある重要な部分は、どういう部分ですか。
○信澤政府委員 いろいろございますが、一番大きなのは御承知のように、あれは、つり橋でございます。しかし淡路へ入ります。いわば取りつけ橋という部分がございますが、従来といいますか四十八年当時、出てまいりました案では、門崎半島に、そのまま道路が乗っていく、そういう形になっておったわけです。これに対して従来から、いろいろ御批判がございまして、あの半島を避けるべきだ、したがって、あそこの地形の改変をしないような工夫をすべきだということでございますので、若干、南側の方へ橋をシフトさせまして、そして高架橋で陸上部と結ぶ、こういうようなことについての内容変更がございます。そのほかにも、いろいろございますが、大きなものは、いま申し上げたようなものでございます。
○土井委員 いま局長のお答えは、工事実施計画に伴う技術上の問題ですね、要は。具体的に工事実施計画そのものについての変更があったでしょうか。あるいは一部削除という問題があったでしょうか。いかがですか。
○信澤政府委員 恐らく先生のお尋ねは、四十八年当時は一つのルートを想定しておって、その一環として出てきたはずだということがあるんではないかと思いますが、もともとルート全体を通じての協議という形になっておりませんので、幸か不幸か、たまたま、あそこの橋だけについて先ほど申し上げました自然公園法上ああいう工作物を認めることが適当であるかどうか、それについて認めてくれ、こういう趣旨の協議があった、こういうことでございます。
○土井委員 ただしかし、あの大鳴門橋という橋自身は唐突に出てきたわけではないので、先ほど地域開発ということもおっしゃいましたけれども、本来は本四架橋の一環として問題にされている橋なんですね。したがって、そういう点から言うと、工事の計画に対して、あるいは工事の実施計画に対して環境庁に同意を求められる節にも、四十八年当初からある、この実施計画並びに計画の中身については、その都度、問題として提示なさってきたはずだと思うわけです。したがって、そういう実施計画についての四十八年当初から今日に至るまでの変更がなかったかどうかということを、私はお尋ねしているわけなんです。いかがですか。
○信澤政府委員 先ほども申しましたように、四十八年に出てきまして、その後これについて、いろいろな御議論もあるわけでございます。審議会でも四十八年当時、若干の期間でございますが御審議をいただいたことがございます。そこで、いろいろな面で内容的に改めてまいっているわけでございます。先ほど、ちょっと申し上げましたように、門崎半島を保護するために架橋位置をシフトするというようなこともございますし、あるいは裸島を保護するために、4Pと言っておりますが、4Pの立つ位置を当初の計画より直してきた。しかし今回この審議の結果、また、もとへ戻すような御意見が出てきたわけでございますが、そういう配慮も加えられておりました。それから海流に対する影響を最小限度にとどめるというような問題から、いわゆる多柱式の橋脚というものに設計の変更をしております。その他、橋梁の色彩等々について、その後いろいろ言われている問題点について設計上かなり改善をしたという部分がございます。
○土井委員 場所の変更や移動は、いま、おっしゃったとおり少しあるかもしれませんが、多くは、いま、おっしゃったとおり設計上の変更なんですね。 さて、そこでお尋ねを進めたいのですが、これは先ほど来、私が申し上げているように本来、公団側が環境庁に同意を求められる手続というのは、本州四国連絡橋公団法という法律に基づいて、大鳴門橋という橋についての存在意義を認め、その橋の必要性ということを問題にされてきているということは言うまでもないわけです。この本州四国連絡橋公団法の三十一条の二項に基づいて、本州四国連絡橋公団の共用工作物に係る工事実施計画等に関する省令というのが、御承知のとおり、ございます。この省令の第一条の三項というところを見ますと「基本計画において定められた新設、改築、維持、修繕その他の管理を行なう区間又は同条第二項の基本計画において定められた起点及び終点を結ぶ区間の一部に係るものであるときは、当該工事実施計画に前項各号に掲げる書類のほか、当該区間の全部に係る工事の計画の概要を明らかにした書類を添附しなければならない。」となっているわけですね。これは手続上そうなっているのです。環境庁に公団側が資料を提示される際には、単に大鳴門橋のみならず、この本州四国連絡橋公団法に基づく、この省令が命じている「当該区間の全部に係る工事の計画の概要を明らかにした書類」というものが添付されていたかどうか、この点いかがでございますか。
○信澤政府委員 ただいま、お挙げになりましたのは、公団が事業をやるに当たって遵守すべき事項を省令で定めているということでございまして、私どもに対する協議の書類の中に、いまお挙げになりました書類が必ず入っていなければならないということは、当然のこととしては出てまいらぬと思います。さような意味もございまして、公団自身から私ども、いまお話しのような書類はもらっておりません。しかし先生御承知のように、公団の事業については建設大臣、運輸大臣の認可が各段階に応じて必要でございます。したがって、その場合の基本計画とか実施計画とか、いろいろと段階がございますが、それについては関係省庁から私ども書類をいただいております。
○土井委員 これは本来おかしいので、自然公園法に従って環境庁としては、いいか悪いかという判断をなさる、その場所にかかっているから判断をなさる、こういう関係にあるかとは思いますが、出してこられる公団側は、そこに橋をかけて済む問題じゃないのです。やはり本州と四国をつなぐ架橋の一環として、その橋を認識して計画を立てて実施をしようという立場におありになるわけですから、そういう点からすると、あくまで、これは本州四国連絡橋公団法という法律の目的に照らし合わせて考えてみたって、ここに、はっきり明記されているとおりなんですよ。「本州と四国の間の交通の円滑を図り、もって国土の均衡ある発展と国民経済の発達に資することを目的とする。」と書いてあるのです。ですから、単に淡路島と徳島とのつながりじゃないのですね。本州と四国とのつながりということを、どこまでも公団側としては、この法律に即応して問題にされて、その橋の存在はあるわけですよ。それからしますと、今回、大鳴門橋の審議をいろいろなさるのに先立って公団側が持ってこられた資料の中に、全体的構想というものが明らかにされていたかどうかということは、一つの非常に大きな問題だろうと私は思います。この点はいかがなんですか。
○信澤政府委員 いま、お挙げになりましたように公団法の目的から申しますれば、あの公団は本四連絡橋の整備あるいは維持管理に当たる、こういう目的を持っておるわけですから、その点は先生、御指摘のとおりだと思います。 先ほど大臣が申しましたのは実は、この橋の扱いについて昨年の十二月、日付は忘れましたが、関係大臣、特に建設大臣、運輸大臣からでございますが、私どもの大臣に対して、先ほどお挙げになりました大三島橋の取り扱いに関連して、大鳴門橋についても地域開発のための橋梁として建設する、こういうことで理解をしてほしい、こういうお申し出があったように伺っているわけでございます。したがって、法律の問題としては先生お挙げになったとおりだと思いますが、私どもの認識としては、大臣から御答弁申し上げましたように、あれは、あそこの地域開発のための、いわゆる単独橋である、こういう認識のもとに審議会の御意見も伺い、私どもも事柄の処理をしてきた、こういう経緯でございます。
○土井委員 地域開発、地域開発とおっしゃいますが、地域開発というので、そこを単独橋と認めて、それから淡路と単に徳島だけのかけ橋ということになるのか、それとも明石架橋という橋も、その構想の中にあって、そして淡路あるいは徳島に対しての地域開発ということを考えるのか。地域開発ということを考えてみたって、いまの問題は非常に重要な問題点だろうと私は思うのです。しかもこれは、いろいろ地域開発ということを問題にされながら、いま単独橋という立場で、大三島の場合と同じように、これに対応された。大三島のときに提起された疑問点は、いまなお消えていないのです。単独橋といいながら実は、単独橋、単独橋と、あっちにもこっちにも、つくっていくことによって、いつの間にか気がついたら、なし崩しに本四架橋というものがかけられてしまう。環境庁としては全体構想の上に立ってのアセスメントなり環境保全ということを、その間、役割りとして十分、果たし得ないのじゃないか。単独橋という意味で取り上げる場合と、全体的構想の上で、この問題を認識する場合とでは開きがあるだろう、そういうことが常につきまとう問題課題となってきたはずなのであります。 だから今回も、その点は恐らく、だめを押すようなかっこうで公団側に、どうなんだという詰めをなすった上での単独橋であろうというふうに私は認識をいたしておりますから、したがって再三再四、公団側からはAルートと言われるルートに対しての認識はどうであって、今回の、この大鳴門橋に対しては地域開発上、必要だというふうな問い合わせなり同意を求める措置というのが講じられたのかという点は、非常にひっかかってくるわけでありますから、再度お尋ねいたしますが、そういうことに対しては公団側は何にも意見はございませんでしたか。また環境庁からも公団側に対して、その点の問い合わせは一度だにもなさらなかったわけでございますか、いかがですか。
○信澤政府委員 確かに、おっしゃるようにルートの一環の橋であれ単独の橋であれ、それぞれ地域開発の役に立つという意味から言えば同じだという御意見は、よくわかるわけであります。ただ先ほど申し上げましたように、大三島橋のときに、あれは単独の橋として認めるか認めないかという議論をしたときに、あの橋に伴う地域開発的な効果というものを、かなり議論したわけでございます。したがって私どもだけに通用する概念かもしれませんが、地域開発のための橋梁というのはルートから切り離した、いわゆる単独橋である、こういうふうに政府部内では一応、認識を統一しているわけでございます。したがって、その点について一つ一つ具体的に確かめるようなことはいたしておりません。ただ、たとえば、これも設計の問題だと言われるかもしれませんが、ルートとして考える場合には、あそこは新幹線が通る橋になっているわけであります。しかし今回、出てきた内容では新幹線部分というのは何もあそこに乗っけない、そういう構造で出てきているわけでありますから、そういうことを一つとっていただきましても、その点の認識は公団も私どもも含めて政府部内、同じであろうというふうに考えておるわけであります。
○土井委員 今回の、この大鳴門橋に対して同意をなすった中身というのは、景観を損なわないことというのが非常に問題にされているわけでありますが、要は、やはり環境庁という立場からされると、あの小委員会の答申にとどまらないで、もう一つ大きく環境保全とか、それから、もし、これが実現したときには、あたりに与える環境上の影響がどうであるかということまでも、やはり評価をした上で問題にされなければならないのじゃないかと私は思うわけです。そういう点からすると、これが単に単独橋であるのか、それとも本四架橋のルートの一環として問題にされるのかということでは、大変に違ってくるのじゃないですか、影響評価の上で。したがって、その点は今回この単独橋というのは全く明石の架橋とは切り離して、今後、明石架橋というのが問題にされたとしても、これは断じてお断りするという立場で臨まれたのか。それとも、やはりそういう可能性も将来はあるかもしれない、だから明石架橋というふうな構想が将来、実現するかもしれないという可能性を内蔵しつつ、今回は単独橋として環境庁としては臨まれたのか、その辺を私は今後にかかわる非常に大きな問題だと思いますから、はっきりさせておいていただきたいと思います。
○小沢国務大臣 私どもは、この淡路と徳島の間の単独橋、地域開発橋として大鳴門橋を審査し、これに同意を与えるに当たりまして、明石との連絡は全く考慮の中に入れておりません。
○土井委員 考慮の中に入れないとおっしゃるのは環境庁のお立場であって、果たして公団や建設省や運輸省というのが、どういう立場にあるかという問いただしについては、いかがでございましたか。
○小沢国務大臣 その点は建設大臣にも十分、念を押しまして、私の方は、いま申し上げたような態度で終始をいたしましたわけでございます。了解も得ております。
○土井委員 そうすると、いま大鳴門橋に続いて明石架橋についての同意を求めるということが具体的に出てくれば、長官として、どうされます。
○小沢国務大臣 私は出てくるとは想像いたしておりません。
○土井委員 ただ、あくまで環境庁としては単独橋という立場で、大鳴門橋のこの取り扱いをなすったわけでありますけれども、しかし依然として本四架橋三ルートという線は消えてないわけなんですね。三閣僚が寄って一ルートにしぼろうじゃないかというお話し合いがあったことは事実でありますけれども、しかし、ただいまの、私が先ほど来申し上げている公団法が施行されて以来、本四架橋についての三ルートということは消えてないわけですよ。そのルートの中の一つに、この明石−鳴門架橋というものがあるわけです。したがって公団側からすれば明石架橋というのは消えてないという認識であろうと思う、相変わらず具体的には。そうすると、そういうことは将来、出てくるなんというのは思っておりませんというふうな、いまお答えですけれども、幾ら長官がそう思っていらっしゃらなくとも、事実、事務上そういうことが出されても、これは違法ではないのですよ。違法でないということになると、法律の名において、これを排除することはできないのです。大臣としては、もし、それが具体的に出てきた場合には、それじゃ、どういう処置を講ずるお考えですか。
○小沢国務大臣 政府部内が憤重にいろいろ相談をした結果でございますから、出てきたらというお尋ねでございますが、私はこれは出ないと考えておりますので、出てきたら、どうするかということは、いま全く考えておりません。
○土井委員 そうすると、明石架橋というのは永久に消えたと認識をさせていただいてようございますね。
○小沢国務大臣 永久にという概念が、どういうことかは、わかりませんが、かつて国会だったと思いますが、やはり、この地域開発の担当大臣であります国土庁長官が、まあ相当部分の人が考えている夢を、何も夢まで否定する必要はないじゃないかという答弁をされたと記憶しておりますけれども、そういうような意味でおっしゃるとすれば、私は、これをしも全部、否定をしたのが今回の四大臣の打ち合わせであるとは、総理にも話して決めたわけでございますから、そういうものであるとは、どうも、ここで言い切るわけにいきませんけれども、相当、将来にわたって考えても、そういう問題を私どもが受け取ることは沢してないだろう、かように考えております。
○土井委員 非常に徴妙な御発言であるわけですが、これはもう申し上げるまでもなく夢と現実の距離が開けば開くほど、政治不信というのは住民や国民の間に強くなるわけでありまして、夢を持ち続けるということは結構かもしれませんが、政治の名において夢をつくり夢を温存していきながら、しかし現実は、それとはかけ離れたところに足を向けていくということでは、これは政治の場所においては許されることじゃないと私は思うのですね。したがって、夢は夢としてとおっしゃるかもしれませんけれども、やはり現実は厳しいですよ。現実については、こうなんだということを、はっきり政治の場所で明確に打ち出すということが、やはり政治責任の初歩的な問題だろうと私は思うのですね。だから、それからいたしますと、きょうの大臣の発言というのは、もう相当長期の期間にわたって、この明石架橋というものに対しては望むことができないというふうに、これを受けとめておいてよいと思いますが、それは確認させていただいていいですね。
○小沢国務大臣 私は実は本四架橋の関係閣僚ではありますけれども、主管の閣僚ではございませんで、ルートをどこに決めるとか、どうするとかということについて決定権は私の方にないのであります。総合的な判断は建設なり運輸なりが中心になってやるわけでございますから、私がここで、いま、そのお答えを申し上げる立場にないわけでございます。ただ御承知のとおり、われわれは情熱を持って環境アセスメント法をつくりたいということで、しかも、その一番の眼目は、何といっても環境問題については地域、地域の住民の方々の理解と納得を得て、しかも生活環境を守る上で十分な手続をとってやりたいという考えで進めているわけでございますから、そういう意味から、私どもの今度、与えられた行政責任の立場から考えますと、相当いろいろ困難な、非常に困難な問題ではないかという判断はいたしておりますけれども、いま私が、その当面の決定をする立場にない、また責任もない私が、ここで、これは何年後になるのだとか、ないのだとか、なくなったということを申し上げるのは、責任上お許しをいただきたいわけでございます。
○土井委員 もちろん、その責任担当の直接の大臣でいらっしゃらないということは重々承知しておりますが、関係閣僚の一人として、明石架橋については、この建設はむずかしい、この建設を実際に実施するということに対しては、自分としては非常に疑問を持っているということは、はっきり御答弁の中からうかがえるわけでありますから、そういう意味で、ひとつ私は私なりに理解をさせていただきたいと思います。それはようございますね。
○小沢国務大臣 先生の御理解が間違っているというふうには申し上げられません。
○土井委員 今回この大鳴門橋の建設に同意なさるに先立って、いろいろと景観保全の上で条件をおつけになったわけですが、その条件をおつけなさるのについて、事前に、やはりアセスメントを環境庁は環境庁なりに考えていらっしゃったと思うわけです。ところが、このアセスメントの材料というのは、公団側から提示された資料に基づくものだと私は思うのですが、それは確認させていただいてよろしいですか。
○信澤政府委員 すべて公団というわけではございません。一部、関係府県等からの資料もございますが、総体的に言えば、公団があちこちに委託をしたり、みずから調べた資料をもとにしたアセスメントである、こういうことでございます。
○土井委員 公団側が資料を提示するのに対して、対応される環境庁としては環境庁独自のアセスメントに対しての手持ちの条件なり条件を裏づける資料なりは、お整えになりましたか。
○信澤政府委員 この橋のために環境庁自身が資料を集めるとか調査をするということはやっておりません。しかし不足をする、こういう資料が必要であるということは、実は、この資料の相談というのは、かなり前から来ておりますものですから、その都度その都度、要求をし、それから私の方で決めました手法で、こういう要領でやれという指示までもいたしまして公団にやらした、こういうことでございます。
○土井委員 今回のこの同意の中身は、景観保全というのが条件の一番大きな部分を占めているわけですが、申し上げるまでもなく、あそこに橋がかかる、橋に引き続いて今度は道路が建設される、淡路島には特に、いままでにない高速道路というものが、今度は網の目のように張られるというかっこうに当然なっていくわけですね。そうすると橋そのものについて言っただけでも、やはり、これは渦潮の上に建設するわけですから、単に景観に新たな条件を加えていくということだけではありません。これは、あそこの、いわば漁業上の問題であるとか、騒音とか排ガスがもたらす影響であるとか、あるいは潮流に対する変化の問題であるとか、いろいろあると思うのですね。それから陸上を走る道路についても、これは橋に直結する道路でありますから、そういうことからすると、この節あそこに鳴門大橋が建設されることのために必要な道路として、付随した一環の道路として考えていった場合に、大気汚染や振動や騒音というふうな環境破壊につながる新たな条件に対しては、環境庁としても、これに十分に吟味をされる必要があると私は思うのですね。そういうことについての吟味は、これは環境庁独自の立場から、なすったわけですか、いかがなんですか。
○信澤政府委員 先ほど申し上げましたように、自然公園法の規定に基づく協議でございます。したがって普通でございますれば、自然公園のたてまえ上そういう工作物の設置がいいか悪いか、この範囲でとどまっても、あるいは、よかったのかもしれません。しかし御指摘のような問題がございますので、そこで庁内に官房の審議官をキャップとする、いわばそれに対応する体制をつくりまして、そこで、いま、お話しのような生活環境面のいわゆるアセスメントもチェックをいたした、こういうことでございます。
○土井委員 ただ、その節、私自身、拝見をしておりまして、もう一つ非常に残念に思うのは、やはり公団側や関係府県からの資料というものが主なものになりまして、環境庁として一つのアセスメントに対する方式なり、アセスメントに対しての、ある基準というものを、まだ明確にされていないことのために、後追いのようなかっこうになる。相手方が出してくる資料に基づいての事前環境影響評価というかっこうになっていくという点は、非常にくやしい思いがするわけであります。そういう点からすると非常に十分さを欠いているというふうな批判を受けとめて、それに十分に反論を加えていくということに、まだまだ、ならないと思うのですね。 今回アセスメント法について提案されるということで非常に意気込んで待っていたところが、また見送りというかっこうでもありますし、それから先ほど来これまた問題になっております瀬戸内海の環境保全臨時措置法に対しても、基本計画というものを策定しなければならないことが、いまだに、できてないというふうなかっこうにもなっておりまして、これは、いわば現地に住んでおります住民からすれば、いまの環境庁の態度としては、アセスメントの問題についても瀬戸内海の環境保全の問題についても、中身はかえって開発のための免罪符を提供しているようなかっこうになっているのじゃないかというふうな実感もなしとしないのですよ。だから、そういう点からしますと、やはり今回の同意をされる事前に環境庁としてとられた措置というものが、十分に住民の意思にこたえるものであるか、どうであるか。こういう点からすると私はこれは非常に問題が多いと思うのです。もう同意を出されてしまっているわけですから。 したがって、これからの問題としては、いろいろ今回、小委員会が出された答申の中身あるいは長官自身が出されている条件についての中身というものを吟味していった場合に、この中で環境庁として独自の立場を明確に打ち出して、いろいろ環境破壊につながるようなことを事前に防止できるという可能性が、どの程度あるかというのは実は大変に気にかかる条件ばかりなんです。一体このアセスメントという問題については、具体的に環境庁としての詰めは、いつごろ、できるのですか、いかがですか。
○信澤政府委員 先生お話しのように、自然環境保全関係のアセスメントというのは、先ほどからお話が出ております騒音とか大気の場合のように、一つの基準というものが決まっておるわけじゃございません。したがって、これは非常にむずかしい。それから一たん、やってしまいますと後へ戻らない。いわゆる非可逆的と申しますか、そういうことでございますので、したがってアセスメントといいましても、これはあくまでも予測でございますから、工事を進めている段階で、そのとおりいかないということはあり得るわけであります。そういう意味で、私どもは実は、あれで十分だということを言っているわけじゃございませんで、むしろ工事をやる過程で、その段階ごと段階ごとに、いわば環境管理的なことを十分やれ、それのポイントはこうである、こういうことも指摘いたしておるわけであります。たまたま、あの条件としてつけたものの中には渦潮に対する影響の問題だけが出ておりますけれども、全体に私は、アセスメントというのは一種の予測調査でありますから、これは工事を順を追って段階ごとにチェックをしていく、こういう体制が少なくとも自然環境の保全の面からすると必要である、こういうことを今回、感じておるわけでございます。
○土井委員 自然環境の側面からすると、いろいろ、そういうことを痛感されているというふうな御発言でもございますが、景観の保全もさることながら、これは自然公園法に基づくところの、環境庁としては、いろいろ事実を認識されるという点からすると、一番の目玉になるというかっこうになるかもしれませんけれども、やはり大事なのは、あそこに住んでいらっしゃる住民の方々の生活なんですね。だから、そういう点からしますと、現に、あそこに住んでいる方々の生活ということを中心に置きながら、環境保全ということに一体どれだけ環境庁としては役割りを果たしていくことができるかということが、実はこれからの、この大鳴戸橋についての大きな大きな課題だろうと私は思うのです。 そこで、時間が参りましたから一つだけお尋ねをしておきたいと思うのですが、小委員会が現地視察をされましたね。現地視察をなすった際に、関係の諸団体から、いろいろな要望事項が出されたのです。私も現場におりましたからよく存じております。したがって、小委員会が審議の対象にされている分野を外れまして、いろいろな要望は多方面に及んだわけですね。この多方面に及んだ要望について小委員会は、本来、審議対象でないからと言って振り切ってしまわないで、答申の最後の方を見ますと「これらについても適切に対処されることを期待する。」と書いてあるのです。その中にはフェリーの問題であるとか、それから既存の生業についての今後の成り行きの問題であるとか、関連企業に対して従事されている労働者の方々の雇用安定の問題であるとか、それから、やはり道路整備に伴う環境保全という問題であるとか等々いろいろなものがあることを長官も御存じだと思いますが、こういうことについては直接、運輸省じゃない、それからまた建設省じゃない、あるいは通産省じゃない、あるいは労働省じゃない、厚生省じゃないということで振り切ってしまわないで、やはり、こういう答申を尊重されるという立場で環境庁長官としては同意をされたはずでありますから、あの同意自身も、この答申の中身を見ると反対意見も、れっきとしてあったわけですから、どうも安易な同意だなと私は考えておりますけれども、しかし答申の最後に書いてある、この部分については長官としては十分に、この趣旨を体して努力するという約束はされますね、いかがですか。
○小沢国務大臣 当然のことでございますし、私が建設、運輸大臣に出しました文書の中には、私なり中公審の全く担当外の問題ですから、正確には文書の中には書いてありませんが、この問題の処理のすべての窓口は建設大臣ということになっております。そこで建設大臣に直接、私から、その点はもう十分、配慮するように、なお私も今後の推移を、いわば監視といいますか督励、そういう立場でやるからということで善処をお願いをしまして、建設大臣も了承をいたしました。それから、さらに担当の方から局長、事務方でも、それぞれの事務方に、よくその点は配慮をするように申し入れも十分いたしました。今後とも、これらの問題すなわち地域開発橋でありましても、この橋による経済的、社会的影響というものを考えますと、当然、政府として十分、配慮していかなければいけない問題でございますから、私も及ばずながら協力をして問題の解決に当たるようにいたしたい、かように考えます。
○土井委員 これで終わります。
○吉田委員長 それでは土井君の質問は、本日のところは終わりました、 次は、木下元二君。
○木下委員 私は阪神高速道路の大阪−西宮線の尼崎集約料金所設置の問題についてお尋ねいたします。主として阪神高速道路公団、建設省に伺いますが、肝心なところは環境庁長官にもお尋ねいたしますので、よく聞いていただきたいと思います。それから質問ではありませんが、自然保護局長は瀬戸内海問題は、また追って質問いたしますので、きょうは結構です。 尼崎市は現在、公害病認定患者は五千百人を超えております。全国屈指の公害都市であります。特に問題の料金所が設置をされようとしておる城内地区、ここに都市計画の図面があります。これを見ていただくとわかりますが、この城内地区というところは、南部工場地帯からの大気汚染をもろにかぶっておるところでありまして、しかも国道四十三号線からの影響を受けまして最も劣悪な環境状態にある地域であります。さらに国道四十三号線に並行しまして阪神高速大阪−西宮線が建設をされる。ただでさえ公害の増加が懸念をされておりますのに、この集約料金所が設置されますと、これによって車両の渋滞、減速、加速に伴う排気ガスなどの各種公害の悪影響は必至であります。 しかも集約料金所が設置をされる地点のすぐ北側には、四十三号線をはさんで尼崎市立城内小学校があります。そのほか、この付近には児童館、幼稚園、中学校、高等学校などが集合的に立地をしておる文教地区であります。予定の料金所の設置をされる場所、この地点よりも半径三百メートル以内に、城内中学校、城内高等学校、博愛幼稚園、城内児童館、福祉厚生センター、尼崎市立青少年体育道場、県立尼崎病院が北側にあるのであります。そして南側には、築地福祉会館、老人いこいの家であるとか築地保育所などがございます。当料金所の設置によりまして児童生徒、住民らの健康被害は甚大であります。 この件に関しまして、施工者の阪神高速道路公団並びに兵庫県、尼崎市当局と地域住民らが過去一年余りにわたって話し合いをしてきましたが、解決に至ってはおりません。きれいな空気は命の糧であります。これ以上、教育環境を悪化しないように料金所を設けないようにしてもらいたいという陳情も出ております。このことは建設省、御存じでしょうか。
○和田説明員 存じております。
○木下委員 建設省は、そのような陳情も受け、公団からも事情を聞かれたと思いますが、この問題をどのように考えておられますか。
○和田説明員 尼崎の公害病患者の代表者の方々から建設大臣あてにも陳情書が提出されておりますし、尼崎、西宮、芦屋、三市長さんの連名で申し入れも出てきております。市長さんの方の御趣旨は、有料の自動車専用道路に対する騒音の著しい住居に対する防音工事の助成等に関することということでございますが、公害病患者の方々につきましては、いまの料金所を廃止しろ、あるいは場所を移転しろ、端的に言いますと、そういうことでございますが、市長さんの方に対しましては、防音工事あるいは日照被害これらにつきまして、建設省としましては、防音工事の方につきましては政府間で、いま基準に対して調整中でございます。しかし、もうすぐでき上がると思いますので、四十三号線それに乗っかる阪神高速を含めまして適用したいと積極的に考えております。日照被害については、もうすでに次官通達ができ上がりまして、これについて市長さん方のお申し入れのとおり、何とか御趣旨に沿うように努力したい、こう考えております。 公害病患者の代表の方々から申し入れておられます尼崎の料金所を廃止しろ、あるいは、どこか別口に移転しろということにつきましては、いろいろ検討いたしましたけれども、大阪圏あるいは神戸圏でございますか、この二つにわたっての料金体系そのものにつきましては、やはり二つに分けてチェックをしなければならない。そうなりますと先生、御存じのとおり大阪と神戸の中間地点の尼崎の城内地区の小学校の場所でございますか、南側でございますけれども、いろいろ場所については検討いたしましたけれども、ここよりほかにはない。その理由と申しますと、この料金所は国道の南側にありまして日照の問題はありません。それと国鉄の尼崎港駅の駅舎の敷地の上を利用できる。一般民地で一般の住民の方々に御迷惑をかけないで、できる。また南側には貨物線あるいは河川がございまして、沿道家屋までは約七十六メートルございます。北側には国道がございまして、先ほど先生が言っておられました小学校の校庭までは四十メートル、校舎までは七十二メートル、相当の距離がございますので、いろいろ、ほかの場所も検討いたしましたけれども、日照とか騒音とか振動とか、あれこれを考えまして、この場所が一番適当であるというふうに考えまして、現在この位置を決定してございます。しかしながら先生が言われましたように、地元の住民の方々に余り御迷惑をかけるということはうまくないことは、建設省としましても公団としても十分、認識しております。 この道路の構造でございますか、こういうことにつきましては、道路の路面というのは、高速道路でございますから橋のようなかっこうでございますけれども普通は十二メートルでございます。これを十六メートルに、あるいは高欄プラス側壁でございますか、これは普通は三メートルでございますけれども、これを四メートルにというような特例といいますか、いろいろ技術的に考えまして、騒音とか排気ガスがなるべく拡散できるようなかっこうで実施したいというふうに、いま考えておりまして、この料金所を撤廃あるいは別口の方にというふうには現在は考えておりません。そのかわり何とか御迷惑をかけないように、その他の面で努力したいと考えております。 〔委員長退席、葉梨委員長代理着席〕
○木下委員 市長の方は防音工事の助成あるいは日照権の対策等を要求しておる。市民の方は料金所廃止あるいは変更を要求しておる。そこに食い違いがあるような言われ方をしましたけれども、そうでしょうか。市市長の方から、そういった書面が出ておることは事実でしょうけれども、しかし住民の要求というものを市当局は支持していないという趣旨で言われたのですか。何か特に、そういうギャップがあるようなニュアンスを強調するような言われ方をしましたけれども、私はそうではないと思うのです。被害住民が建設省等に要求に行きましたときにも、これは市当局も一緒になって来ているはずであります。一緒に要求に来ておると思うのですよ。住民の要求を支持しておるのじゃありませんか。
○和田説明員 決して市長さんと住民の方々と意見が違っておるとは考えておりません。ただ書類の上で、こう来ておると申し上げただけで、御意見は同じだと考えております。
○木下委員 住民には迷惑をかけないようにしたい、そういうふうに言われておるわけでありますが、単なる迷惑の問題ではないと私は思うのです。まず城内小学校の現状の環境状態、被害の実態を、どのようにつかんでおられますか。
○和田説明員 お答えいたします。 城内小学校ずばりに対しての調査は正確なものはございません。しかし一例を挙げますと、排出ガスでございますか、これには先ほど申し上げましたように路面高を高くする、あるいは高欄プラス騒音壁でございますか、これを先ほど申し上げましたように高くするというようなことで、これは公団の方の調査でございますけれども、阪神高速が完成する時点では高速道路八万台、四十三号線七万台、計十五万台と一応、予測をしておりまして、阪神高速をつくらなかった場合には四十三号線だけでございますけれども、その場合には十一万台だろう。その十一万台と高速道路をつくっての合計の十五万台でございますか、その場合には、城内小学校の校舎の三階において測定いたしまして排出ガスは一五%減少する、校庭においては四〇%減少するというふうに、公団の方の調査で予測結果を得ておりますので、私どもとしては、高速道路をつくらぬで四十三号線そのままをほっておくよりは、高速道路をつくった方が、排出ガスについてもプラスになるというふうに考えております。
○木下委員 私の質問に答えてくださいよ。そんなことは聞いていないのですよ。私は、城内小学校の現状の環境状態、被害の実態を、どのようにつかんでおるかと聞いておるのです。その被害の実態というのは、おわかりになっていないのですか。質問に答えてください。 それから質問に答えていないけれども、いま言われたことで間違いがあるので訂正したいと思いますが、校庭で四〇%も減少しますか。いつ、どこの調査ですか。時間がないのですから、てきぱきやってください。質問に答えてくださいよ。四〇%減少するかどうか。
○海江田参考人 その問題ではなくて最初の問題でお答えいたします。 城内小学校の公害の現状を、どのように把握しているかという御質問に対してお答えいたしますが、これは兵庫県あるいは尼崎市、西宮市、芦屋市等の関係が集まりまして、国道四十三号線沿線の公害状況について調査をいたしておるわけでございます。四十九年の八月から九月にわたって調査した結果では、城内小学校の近辺でございますが、ここでNO2が〇・〇二六から〇・〇五五ppm、それからCOが一・〇から二・七ppmの間、こういうふうな状況になっております。公団自体で測定したものは実はございませんが、これは関係機関が分担をして調査する、こういう結果でございまして、いま言ったような状況でございます。
○木下委員 それから、いまのは訂正の必要はないと言われるのですか。これは公団が調査して出しているものがあるんでしょう、アセスメントか何か知りませんけれども。これによると校庭で二八%の減少と違うのですか。うそを言ったらいかぬですよ。
○海江田参考人 先ほど和田監理官から説明いたしました数値は推計値でございますけれども、間違いはございません。
○木下委員 私の持っているのでは、これは公団のコピーでありますが、校庭で二八%減少すると書いてあるのです。そうすると、これは間違いですか。ちょっと来てくださいよ。これを見てください。 〔葉梨委員長代理退席、田中(覚)委員長代理着席〕
○海江田参考人 いま先生からいただいた資料は、地元の住民各位に配った資料だそうでございますが、この校舎の三階で一五%減少するということは間違いがございません。それから校庭で二八%減少するというのは、私どもの方の間違いでございまして、その後、推計をやりまして四〇%に減少するというふうに訂正したのでございます。
○木下委員 そんな間違ったものを住民に渡して一体、訂正したのですか。私は訂正したという話は全く聞いておりませんよ。これは私、市当局からもらったのですよ。
○海江田参考人 配った資料について尼崎市の方からいろいろ問題が出されまして、検討した結果、公団の推計が間違っているということで、昨年の六月に尼崎市と相談をした上で訂正をしております。
○木下委員 そのことについては、後に伺います。それは私は全く聞いておりません。 いま城内小学校周辺の環境状態の数値を言われましたが、被害の実態については何一つ言われていないのです。私は時間の関係でこちらから申します。この城内小学校は生徒数約千四百人です。これは数年間、変動がありません。公害患者は四十九年の四月で約百十人、これは全校生徒の七・一%です。五十年四月、一年たったところでは約百四十人、一〇%に増加をいたしております。それから五十年の七月十五日、半年たちますと百七十八人、一二・七%に増加をいたしております。さらに現在、若干ふえておる様子であります。子供の健康が、このように日一日とむしばまれておるわけであります。健康被害が、どんどん広がっておるのです。二重窓や冷暖房器を設置するということになったようでありますが、こうした対策では、こそれはとても解決はいたしません。そして、この成長盛りの子供たちというのは、学校の教室で閉じこもっておるわけにはいかないのです。外で空気を吸って成長していくのであります。こういうひどい健康被害の実情を御存じですか。
○海江田参考人 私どもの方は尼崎市並びに地元住民と、いろいろ接触をしておりますし、育友会並びに公害患者家族の会等と会っておりますので、そういう実情については、つぶさに聞いております。ただ公害については、四十三号線の道路だけではなくて、やはり市全体の工場その他による複合汚染の問題として、相当、大局的な見地から対処しなければならぬというふうに考えております。
○木下委員 現在、現状でさえ、ほうっておけない環境の早急な抜本的な改善が求められておると思うのです。しかも、その上さらに著しい環境悪化をもたらす集約料金所をつくるということならば、私は、これは許されないと思うのです。これをつくることによって、一体どんな環境悪化をもたらすのかということが問題になるわけであります。そこで問題は、環境影響評価を、どのようにしたかということになるわけであります。 先ほど、調査をされた、その数値を幾らか出して言われました。高速道路のある場合は、高速道路のない場合に比べて、排出ガスが校舎三階で一五%減少をする、校庭で四〇%減少をする。この校庭での減少が二八%から四〇%に大幅にふえておるのでありますが、私は、この席で初めて聞くのであります。私は、これはたしか二月にも建設省、公団に話を聞きましたが、そのときも、この二八%という数字で話を聞いておるのでありまして、初めて、そういう四〇%の話を聞きます。一体どういう計算方法になっておるのか、これも全くわかりません。しかし、その点はともかくといたしまして、高速道路のある場合と、ない場合と比較して、高速道路のある場合の方が、かえって減少をする、これは料金所を設置した場合のことなんですね。いま高速道路があるかないかを問題にしているのじゃありません。高速道路ができて、問題のところに料金所ができた場合に、どうなるのかということが問題なんですよ。だから料金所を設置した場合と設置しない場合とでは、どうなのか。この点については建設省、公団のアセスメントはないのでしょう。あるかないか、それだけ言ってください。
○海江田参考人 公団では、そういう検討もしております。
○木下委員 検討をしておるのかどうか、私は、その結果を一度も聞いていないし、住民も聞いていないし、市当局も聞いていないと思うのです。実は市の調査もあるわけです。これはもう御承知だと思いますが、公団のアセスメントが出まして、これは、いま私が言いましたように料金所ができた場合と、できない場合の、その比較、その問題のところをやっていない、これは不十分じゃないかということで、市がやり直した調査であります。それによりますと、高速道路ができて料金所がある場合に比べて、ない場合は、一酸化炭素で八三%減少をする、二酸化窒素で五二%減少をするという結果が出ております。それからさらに、いま四十三号線が横に通っておりますが、その四十三号線の問題は別にいたしまして、このでき上がる阪神高速道路だけがあるという前提で、料金所がある場合とない場合の比較でありました。これはまあ現実的ではありませんので、四十三号線と阪神高速合わせてみた場合に、料金所ができた場合よりも、ない場合の方が、一酸化炭素では二八%減少をする、二酸化窒素では一三%減少をするという結果を出しております。これは公団と全く同じ、いわゆるサットン式という式を用いて計算した数字であります。この点はお認めになるでしょうね。
○海江田参考人 ただいまの尼崎市の計算した数値は、私どもよく承知いたしております。ただ、考え方といいますか条件が違うのでございまして、尼崎市がなされた計算は、現在の計画をそのまま遂行して料金所がある場合と、ない場合とを比較しておられます。ところが私どもの方は、料金所をつくらないということになりますと、普通の路線になるわけでございますから、料金所がない場合というときは、普通の路線と同じ排気ガスの発散ということで計算すべきだという考え方に立っております。 具体的に申し上げますと、現在、私どもが料金所をつくる場所につきましては、先ほど監理官からも申し上げましたように、排気ガスの拡散をよくするために、路面の高さを普通より四メートル高くして十六メートル、それから高欄のほかに防音壁を、普通は二メートルでございますけれども、料金所をつくる場合は特に三メートルにするということで、地面からの高さが二十メートルになります。ところが、もし料金所をつくらないということになりますと、普通の十二メートルにプラス高欄一メートル、それから防音壁二メートルで十五メートルでございます。したがって私どもは、料金所がある場合とない場合の比較は、十五メートルの高さと二十メートルの高さで比較すべきだというふうに考えております。そういう考え方でいきますと、私どもの方で計算したところによりますと、料金所があっても、料金所をつくらない、いわゆる路面高が低い場合と比べると、NO2については九%減る、ただCOについては二一%ふえるという計算が出ております。NOについては九%減るけれども、COについては二一%増加する。したがって今後、私どもとしては、このCO対策ということを、いろいろ拡散方式その他を考えて、構造面で考えていきたい、こういうことでございます。
○木下委員 どうも、あなたの言われる計算の仕方等については、よくわからない点がいろいろあるわけです。また、いま数字で説明あった点も、これは後で照合してもらえばわかりますが、前後、言い違いもあるように思います。側壁の高さにしましても初めの説明と違うようです。料金所がある場合は幾らか高くするからということを言われるのですが、これは初めの建設省の説明でも、住宅がたくさんあるし、学校もあるということで、住民に迷惑をかけないようにということで側壁を高くするとか、あるいは橋を高くするとか、そういう説明があったと思うのですよ。何も料金所があることによってという説明はなかったと思うのです。だから、そういうことを持ち出して議論をされることは、私は少しおかしいと思うのであります。一番肝心なことは、将来において一体どうなのかということだけでなくて、現状と比べて一体、大気汚染がどうなるのか、現状との比較であります。これは、これまでの説明にも全く出ておりません。また、そういうアセスメントもやっておりません。また、市当局のアセスメントも、それはやってないのです。将来において車がずっとふえてくる。そして四十三号線のほかに高速道路ができた場合に、一体、料金所がある場合と、ない場合で、どうなのか、そういう比較をやっておるのであるが、一番肝心なことは、現状と比べて、ふえるのかふえないのか、ここですよ。これはもう当然、私はふえると思うのですね。ふえませんか、どうですか。
○海江田参考人 私どもの方では、現状と、高速道路ができ料金所ができた場合との比較につきましては計算はいたしておりません。ということは、高速道路ができた時点で、現状のままで将来とも固定するとは考えないからであります。現状のまま高速道路をつくらないで放置すれば、毎年毎年、交通量がふえていくわけでございます。これは幾ら抑制しても若干はふえるわけでございまして、私どもとしては、数年先に高速道路ができた段階における四十三号線の交通量というものを考え、その交通量に対して、高速道路ができた場合の上下の交通量を考えまして、それとの比較をすることが最も妥当である。ただ現状と将来、高速道路ができた場合とを比較することは妥当ではない、そういう考え方で考えておるわけでございまして、やはり現状のまま放置した場合と、放置しないで高速道路をつくった場合との比較ということで、やっておるわけでございます。
○木下委員 これはもう、とんでもないことですよ。現状と比較して将来において車がずっとふえる。将来の一定時点で、どうなのかという問題は当然、現状との比較において問題にしなければならないと思うのです。なぜ現状と比較しないのか。現状と比べて将来、料金所が設置されたとき、この大気汚染はどうなるのか、どうして、これをやらないのですか。これをやると、もう当然、現状よりも悪くなるという結果が出ることが明らかだから、肝心な何よりも真先にやらなければならぬことをやってないのですよ。一体。現在の大気汚染の状況はどうなんでしょうか。先ほど少し四十九年八月から九月の測定を言われましたけれども、一体この現状は、これでよい状態ですか。 大気汚染の現状について少し申しますと、四十三号線沿線南部の測定点で測定した結果を申します。これは料金所がつくられる、すぐそばではありません。けれども、その周辺であります。周辺の四十三号線沿線でありますから、条件は全く同じなんです。NOについて言いますと四十七年は〇・〇三一、四十八年は〇・〇三五、四十九年は〇・〇三、いずれも環境基準をずっとオーバーいたしております。城内小学校の西側、ちょうど四十三号線と阪神−尼崎に行く交差点があるわけでありますが、そこで四十九年十二月十三日から十四日に測定をしたところによりますと、NO2は〇・〇七三ppmであります。環境基準をずっとオーバーしておるのですよ。それからまた、環境基準の中間目標、これは「年間を通じて二酸化窒素の1時間値の1日平均値が〇・〇二ppm以下である日数が総日数に対し60パーセント以上維持されること。」というのが中間目標でありますが、この中間目標達成の割合を見ますと、四十九年度で日数で言いますと、わずか一九・五%しか達成されていないのです。六〇%よりは、はるかに遠いのですよ。いま、こんなひどい状態なんですよ。このひどい状態が、さらに、こういうふうに四十三号線と阪神高速ができて、その上に料金所ができれば、ずっとひどくなる、こういうことなんですよ。そして現に、このひどい状況の中で、私が初め指摘をしましたように公害病患者はたくさんいるのです。しかも、これも固定しているのではなくて、いま、どんどんふえていっているのですよ。どうして、この現状との比較はできないのか、私は建設省に伺いたい。いかがですか、建設省。
○和田説明員 先生のおっしゃることは、よくわかりますけれども、四十三号線をいかに規制しようとかかっても、警察の方とも、それはいろいろ相談はしようと思っておりますけれども、これを幾ら相談をしても、社会情勢上、先生の言われるとおり現状のまま、それ以上は抑えるということはむずかしい。であれば高速道路をつくれば、先生のおっしゃるとおり現状よりは確かにふえると思いますけれども(木下委員「料金所を言っているんですよ」と呼ぶ)料金所につきましては、料金体系の大阪圏、兵庫圏につきましてチェックをする場所といいますれば、あそこから、ほかにはない。それは、いろいろ検討はいたしました。いたしましたけれども、あの場所から、ほかにはない。先ほども御説明しましたように南側、北側と国鉄関係あるいはメーター数、これを考えれば、ほかには採用する場所がなかった、一生懸命、考えましたけれども、ほかにはなかったということで、やむを得ず、あそこに決定をいたしました。
○木下委員 現状でさえ、この環境基準に、はるかに及ばない悪い状態があるわけですね。そして公害病患者が続出をしておる。その悪い状態をよくしていくのが行政ではありませんか。その悪い状態を一層、悪くしていくということは許されるのですか。これしか、もうほかに絶対方法がないということなんですか。そうじゃないでしょう。料金所をつくらなければいいじゃないですか。私は料金所をほかにつくる場所もあると思うけれども、どうしてもないというなら、つくらなければいいんですよ。住民の命や健康が、どんどん、むしばまれていっても料金所は必要なんですか。どっちが大事なんですか。公害というのは緩慢な社会的殺人だと言われてきましたけれども、付近の住民や子供への被害が拡大していくことを承知の上で建設を強行するということは、私はもう断じて許されないと思うのです。これは私あえて言いますが、法的に言うならば、そういう被害が拡大していくことを知ってやる、これはもう、まさに故意犯であります。そんなことを国がやらせて、よいんでしょうか。防音壁をわずかに高くするとか、あるいは拡散を図るとか、いろいろありますが、そんな対策では、これはもう、やっていけないんです。そういう対策をやって現状よりも悪くならないという、そういうことならば別ですよ。そういうふうなアセスメントの結果は出ていないでしょう。私は、ここにつくらないで解決をする道があると思うのです。あなた方は本気で、この問題を考えていないんですよ、公団にしても役所にしても。 たとえば、これは住民との間の話し合いも何回も持たれているのです。市当局も中に入って話し合いをしました。その中で出ました案でありますが、たとえば、すぐ東に神崎川が流れておるのです。この神崎川は支流と本流があります。私も現地に行ってみました。支流の方が西に流れているんです。その西が、この本件の現地であります。この川には橋がかかるわけであります。橋の上につくることだってできるんです。また、この本流と支流の間、ここは、このつくろうとしておるような城内小学校の前のような、そういう地域とは全く違います。住宅などはございません。工場地帯です。私はここにつくれとは申しませんけれども、どうして、よりにもよって住宅が密集をした文教地区の、しかも学校の前に、この料金所をつくらなければならぬのか。これはだれが考えてもおかしいですよ。これは非常識だと思うのです。私は法律的には、こういうことを認めることは、もうまさに不法行為を構成すると思うのです。場合によっては刑事犯を構成する、こういうように私は思います。あなた方は、こういうことについての認識が全くないのですよ。もう既定方針として、とにかく住民を抑えて何が何でもやっていく、こういうことしか頭にないんじゃないですか。この大阪−西宮線に集約料金所をどうしても、つくらねばならないという理由は何でしょうか。
○宮崎説明員 お答えいたします。 大阪圏と神戸圏と、いま二つに分かれておりますが、どちらも平均をいたしました走行距離というのは大体十三キロくらいになっておりますが、今度、大阪と神戸とを結ぶことになりますと距離が三十キロ、大阪の都心と神戸の都心とを結びましただけでも三十キロございまして、平均の走行距離がかなり長くなるわけでございまして、大阪圏あるいは神戸圏だけを通っている車と、その両方にまたがるものとの間に、かなり料金の不均衡が生ずるものですから、大阪圏と神戸圏とに分けたいということでございます。
○木下委員 それだけですか。
○宮崎説明員 そうでございます。
○木下委員 いま負担の公平ということを言われましたけれども、負担の公平の問題はそんな厳格なものではないでしょう。大体これは、いわゆる対距離料金制というふうに言われておりますが、そういう対距離料金制というのはとられていないのですね。つまり料金が利用距離の長さに応じて決められるという、現在は、そのような仕組みになっていないわけでしょう。いわゆる均一料金制がとられておる。利用距離にかかわらず料金圏を設定して、それを前提にした均一の料金制であります。だから、そういう制度のもとにおいては、現状でも負担の多少の不公平というのはあるわけでしょう。そうすれば、どうしても、ここにつくらなければならぬという問題では、私はないと思うのですよ。 もう一つ理由があるのは、ここに料金所を設けて、すれば、お金が取れる、経済の問題ですね。言わなかったけれども当然これは私あると思うのです。しかし、この問題だって、まさに経済のために環境破壊を許すのかということになるので、これはもう言うまでもなく経済との調和条項はカットされたはずでありますから、これは私は問題にならないと思うのです。そうすれば何が何でも是が非でも、ここに料金所をつくらなければならぬという理由は、私は乏しいと思うのですよ。それからまた、いま私が初めに指摘をしましたように、ここにつくらぬでも、ほかにもっと考えてよいところがあるじゃないか。建設省どうですか。
○和田説明員 先ほど先生がおっしゃいました神崎川の方についても検討はいたしました。しかし神崎川の上を西宮線は、ほぼ四十五度近くの角度で斜めに渡っております。(木下委員「本流でしょう」と呼ぶ)そうです。しかも、それが曲線区間になっておりますし、神崎川は、この近くで二つが合流しておりますし、このような場所に料金所を設置するためには数多くの橋脚が必要でございます。まあ橋脚の費用は別にしまして、治水上の問題として、ここは問題があるということで神崎川の方はやめまして、現在のところに決めた状況でございます。
○木下委員 支流の方はどうですか。あるいはまた、その中間はどうなんですか。
○和田説明員 支流の方につきましても検討はいたしました。しかし現在の大阪−西宮線の法線のままで料金所を設置しようとすると、この川にかかる四十三号線の橋梁の全面的なかけかえを必要といたします。そのためには工事期間中、全面的な交通どめ、こういうこともございますし、現在の阪神間の非常にふくそうしておる交通状況から考えまして不可能だというふうに……(木下委員「何のかけかえ」と呼ぶ)四十三号線の橋梁の全面的なかけかえが必要だということも含めまして、やはり先ほど申しました尼崎の方というふうに決定をいたしました。
○木下委員 その橋の上については一応の検討をしたということですが、それ以外の点については検討しておりませんね。したか、していないかだけで結構ですよ。
○和田説明員 先ほど申し上げました二カ所以外についても全線にわたって検討はいたしました。
○木下委員 検討とは、どういう検討をしたのか知らぬが、その結果を言わぬようでは十分な検討をしたとは思えません。これはすでに工事は進んでおります。既成事実は全く一方的に強行して進められておるのであります。 経過を申しますと、もともと、これは四十五年の初めごろに料金徴収所をつくるという話がありました。当初のときは普通の上がり口であるという説明だったのです。こういう集約料金所ではなくて、普通の上がり口の施設であるという説明でありました。これに対して陳情や交渉も繰り返されました。四十六年になって料金徴収所は神崎に移すという説明がありました。ずっと東の方です。そして、そうかということで一段落をしておりますと、五十年の五月、昨年になって、この集約料金所が突如、出てくるのです。そこで公団、県、市、住民、四者が、これまで七回、交渉をいたしております。 〔田中(覚)委員長代理退席、委員長着席〕 この経過を見ましても明らかなように、この公団の進め方は、まるで住民を欺いたり、権力でごり押しをする、そういうやり方であります。そして、もう工事が進んでおるから、いまさら、どうにもならぬような言われ方をしますけれども、私はこれは許されないと思うのです。公団の方は建設省が決めたから、もう単独では変更できないかのように言っておりますが、私は、この問題を、ひとつ再検討いただきたいと思うのです。 結局いまの議論で明らかになりましたが、現在の、このひどい公害の実情、大気汚染の実態、被害者がどんどん出ておる、こういう状況を改善するのではなくて、さらに一層、悪化していく、そういう料金所をここにつくるわけなんです。そして、そのためのきちんとしたアセスメントさえやられていない、こんなことが一体、通ると思うのですか。子供が、どんな被害を受けてもよいのでしょうか。学校の真ん前にこういう料金所をつくるなんということは非常識じゃありませんか。子供の命が脅かされても料金所の方が大事だというのが、いまの公団の考えであることが、はっきりいたしました。子供の健康を守り、住民の健康を守ることが何よりも前提だと私は思います。環境庁長官、この点について所見を賜りたいと思うのです。
○小沢国務大臣 いろいろ聞いておりまして、私が建設省の方から、いろいろ資料をとりましてアセスメント等の内容を検討しまして結論を出したいと思います。ただ、きょうの御質疑、それに対する答えだけでは、私の見解を、いま表明するに足るだけのものがございませんので、建設省から、よく状況を承って、その上で、お答えをさしていただきたいと思います。
○木下委員 これは私も建設省に聞いても、きょうは大臣もおりませんので、環境庁長官に、ひとつ要請もしたいのでありますが、きょう初めて質問もいたしますので、経過や状況等については、わかりにくい点も多々あると思いますので、いま、この場で直ちに、こうしてもらいたい、こうするということを答弁を求めません。いま私がいろいろ申しましたように、これは非常に問題があるところなんです。少なくとも生活環境を経済よりも優先して守るという立場から、この問題の料金所を見ると、これは私はつくるべきではないという確信を持っております。ひとつよく、この問題を長官で検討されて、建設省の方と折衝を進めていただきたいと思います。もちろん検討した上のことになりますが、そのことを重々私はお願いをしておきたいと思うのです。よろしいでしょうか。
○小沢国務大臣 十分、検討いたします。
○木下委員 では一応、終わります。
○吉田委員長 それでは木下元二君の質問は終わりました。 次は、島本虎三君。
○島本委員 環境庁長官、昭和五十一年四月二十三日金曜日の公害対策並びに環境保全特別委員会の議事録でありますが、自民党から出された、あのカドミ汚染問題に対する報告書、これに対する長官の答弁、この中で「十分それぞれの所見について検討を加えなければならないと思います。」と「検討を加えなければならないと思います。」で全部、終わっているわけであります。私は、そういうような点から環境庁長官に、この際でありますから、この問題に対して、きちんとしておいてもらいたい。そうでなければ、また世界の笑われ者になっては大変なんだ、こういうような考え方から一、二お伺いして、そして今後の善処を心から期待したいと思います。 その後WHOの世界保健機構から、いろいろな発表が新聞で、ありましたが、それを十分、見ていると思います。この自民党の出したカドミウム汚染問題に対する報告とWHO、世界保健機構の報告とは全然、同じでしょうか、違っているでしょうか。
○野津政府委員 WHOが現在、検討しておりますカドミウムに係ります。いわゆる環境保健判定条件に関する専門家の会議が昨年の七月に開催されまして、それに日本からも専門家が出席しているわけでございます。この会合におきまして特に日本におけるカドミウム汚染地域の健康調査結果の疫学的な評価について議論がされたわけでございまして、それらのデータにつきまして、そのデータの再確認あるいは評価につきまして日本からの意見の提出が要請されたところでございまして、このことから昨年の八月に専門家によります検討も行われ、またWHOあてにも意見が送付されているという状況にあると聞いておるわけでございます。 カドミウムに係ります環境保健判定条件報告書というものにつきましては、現在WHOの事務局で取りまとめているというふうな段階と聞いているわけでございまして、一部の新聞報道等にございましたように、専門家の方にも現在、入ってきておりません。また専門家に確認いたしましたところによりましても、専門家のところにも送付をされていないというふうな状態にあるわけでございまして、現在のところ、このWHOのカドミウムに係ります環境保健の判断条件に関しますいわゆる案というふうなものにつきましては、中身につきまして細かい形では私ども把握されていないという状況でございます。
○島本委員 WHO、世界保健機構の中で、カドミウム暴露とイタイイタイ病との間に見られる密接な疫学的関連性、患者の臓器内におけるカドミウムの蓄積、カドミ作業者における骨軟化症所見並びにイタイイタイ病とその他のカドミ暴露者に、ともに見られる腎尿細管機能異常等の事実から、イタイイタイ病の病理発生は、いまだ十分理解されてはいないが、本病への進展にはカドミウムが必要な役割りを演じている、こういうふうに結論されているでしょう。このカドミウム原因説、これはすでに国際的な大勢ではございませんか。 それに対して自民党の政務調査会環境部会の出した「カドミウム汚染問題に関する報告」この四ページの中ごろに「カドミウムと腎障害との関係、腎障害と骨軟化症との関係につきそれぞれ種々議論があったが、大多数の学者の意見は次の通りであった。厚生省見解は、表現があいまいであるが、少くともその骨子であるイタイイタイ病カドミウム原因説は学者の認めるものではない。」こう論断しているのであります。その後(イ)(ロ)と、ずっと、こうやっている。それは学者の説を入れている。入れている、それはいいが、ここでは少なくとも、こういうふうに結論づけているではありませんか。「厚生省見解は、表現があいまいであるが、少くともその骨子であるイタイイタイ病カドミウム原因説は学者の認めるものではない。」学者は少なくとも一〇〇%原因説これをとっている人も少ない。しかし原因が全然これによるものでないと言っている人もない、少なからずこれに貢献している、こういうふうに言っているのに、これでは、もうすでに論断しているのです。断定しておるのです。ですから、これはおかしいんじゃないかということです。 これに対しても依然として政府の方としては「十分それぞれの所見について検討を加えなければならないと思います。」これだけで終わっている。同じ自民党の党員であるからといって、環境庁の長官は、あくまでも、あなたは環境保全のために、公害防除のために、また国務大臣であるとともに各省大臣でもありますから、この点をきちっとして対処しなければならないんじゃないか、こう思うわけであります。この結論がそもそもいけない。ほかのことを言っているんじゃない。ほかの場合、確かに言っている。ところが何のために、そういうふうなところから、こういうような結論が出るか、これが間違っているというのであります。ここをあいまいにしてはならないと思うのであります。これに対して、どうだ、保健部長。
○野津政府委員 イタイイタイ病につきまして私どもの現在の見解といたしましては、腎臓と、それから骨の障害の組み合わさった病気であるということにつきましては、これは異論がないというふうに考えておるわけでございまして、ただ、その発生原因についての、いろいろな学説があり、また、その中でカドミウムがどの程度、関与しているかという点につきまして、いろいろと学問上の論争があるということにつきましては、私どもも知っているわけでございますが、ただ現在の段階といたしまして、厚生省が昭和四十三年に見解を出しましたことにつきましては、私どもは現在の知見といたしまして、そのまま受け取って、それに対応する対策を処置しているところでもございますし、いま申し上げましたような学者の間で、いろいろな学問的な論争があるというふうな点につきましては、その解明を進めるべく調査研究を進めているという段階でございます。
○島本委員 したがって私は長官に最後に申し上げますが、ただ二行「厚生省見解は、表現があいまいであるが、少くともその骨子であるイタイイタイ病カドミウム原因説は学者の認めるものではない。」という、この二行だけは、この膨大な資料の中で間違いであります。これに対して大臣は、自民党員という立場もあるでしょう、また自民党内閣という立場もあるでしょう、この点は、いままで明確にされなかった。しかし、やはりこの機会でありますから、はっきりしていただきたい。他のいろいろな学者の意見、ずっと載っているこれらの意見、それはそのままでしょう、いいのです。ただ、この結論が間違っている。こういう結論は出ないはずだ。文書に残るこの問題で、やはり第四ページ目の中ほど、ただ二行、これだけは私としては承服できない、これは間違いである、こういうふうに私は思いますが、この点等について大臣はどのように思いますか。
○小沢国務大臣 私は七ページ目の(5)が総括的な結論だというふうに理解して、これを受け取っているわけです。この四ページ目の(3)の最初の書き出し「(2)の見解に対し」云々から「厚生省見解は、」「学者の認めるものではない。」というこの二行でございますが、これは少なくともその骨子であるイタイイタイ病カドミウム原因説と断定することは、いまのところ学者が認めていないんだ、まだ断定まではいっていないんだという一つの疑問の提起というふうに私は解釈して受け取っておるのでございまして、これが結論だとは考えていないのです。私はやっぱり、この第一の「イタイイタイ病の原因について」という一の項についての自民党の見解の結論は七ページの(5)である。「以上のごとく」ずっと言ってきまして、そこで「そのためには今後きめの細かいイタイイタイ病の本態究明の調査研究、低濃度長期暴露による動物実験の実施、およびカドミウム汚染地域における腎障害の究明のため、適切な対象をふまえた調査研究の実施が不可欠であり、そのための国の研究体制の整備、およびこれに要する予算措置を要望する声が強かった。」というのが、これが自民党見解の一に対する最終的な考え方の結論である、こういうふうに認識しておりますから、したがって、これを受け取って、なお、われわれが四十四年以来、調査研究を進めてきたものを、また最近五年間の調査結果をまとめましたり、いろいろなことを、いま、やっておりますが、この御趣旨にあるように七ページの各項にあるものを結論として受け取りまして、今後とも一層の調査研究を、整備を進めていきたい、かように考えているわけでございます。
○島本委員 では、この厚生省見解は、前の「一、イタイイタイ病の原因について」聴取した学者十一名がずっと並んでおって、そして、その(2)この中に言われ、その次、(註)の中に「厚生省見解(昭和四十三年五月八日)は次の通りの表現となっている。イタイイタイ病の本態は、カドミウムの慢性中毒によりまず腎臓障害を生じ、次いで骨軟化症をきたし、これに妊娠、授乳、内分泌の変調、老化および栄養としてのカルシウム等の不足などが誘因となってイタイイタイ病という疾患を形成したものである。」そして、その次「学者意見の要約」こういうふうになっていて「厚生省見解は、表現があいまいであるが、少くともその骨子であるイタイイタイ病カドミウム原因説は学者の認めるものではない。」こういうふうにして断定している。これは「認めるものではない。」というのが結論でなかったら何になるのですか、そうすると。「認めるものではない。」と言っていながら最後に認めると言ったならば、また、おかしくなるでしょう。「認めるものではない。」というならば、これは厚生省の見解が間違っているということでしょう。この辺があいまいなんだ。したがって、こういうふうなことは書くべきではない。往々にして誤解を生ずる。それから学者とて、これに対して関係している学者は一斉に、そうじゃないということを、はっきりと声明か談話か、こういうようなことで出しております。そういうようにしたならば、少なくともこれは、このいろいろな所見においても紛らわしいし、また間違っているし、そういうようなものが流布されるような状態では困る。まことに公害環境行政の中に害かあっても益が一つもない、こういうようなことになろうかと思います。私は、この際はっきり、これをここに持ち出して、こうではないんだ、これが結論でないとするならば、「厚生省の見解は、表現があいまいであるが、少くともその骨子であるイタイイタイ病カドミウム原因説は学者の認めるものではない。」これは間違いなのだ。はっきりこれだけは認識しておかないとだめだと思う。他の行政に全部、影響してくるではありませんか。厚生省自身がこの点、後ろ向きになってやっちゃだめなんだ。そこへ出席されておる人は、もうこれは読んでいるだろうと思うのです。少なくとも、こういうような問題に対しては環境庁自身が先頭に立って、この問題の究明並びに解決を図るようにしてやらないとだめなんです。もうすでに土壌汚染防止法というようなものもできているけれども、こういうような見解が出され、方々に疑心暗鬼を生んで、さっぱり進まない。こういうようなことは全く後ろ向き行政である、こういうように言っても差し支えないと思います。私は、この見解は間違いである、こう思いますが、この点どうですか。
○小沢国務大臣 先生の見解も一つの見解として当然のことだと思います。私どもは役所といたしまして、一つの政党から、いろいろ問題の提起を受けた場合は、やはり十分それぞれにわたって検討を加える義務があるわけでございますので、私は自民党員だから、この見解に、そのまま同意をし、その方向で特に行政上の結論をつけようというような気持は毛頭ございませんし、また、そういう立場でもない。国民の健康を守る立場に徹しまして、まだ究明できない点があれば、金はかかっても、また学者にお願いをして、ひとつ徹底的に究明をしていく所存でございます。 しからば、それまで、いま、おまえは厚生省見解を変える必要があると思うのかというお尋ねに対しては、再三、国会で申し上げておりますように、厚生省見解は当時の科学的な知見をもとにした結論でございますので、その科学的な知見が変わってくれば別ですけれども、変わらない以上は、また変わるに足るだけの科学的な知見が得られない限りにおいては、厚生省のとった、この措置を変更するということにはならない、かように申し上げているわけでございますから、御了解をいただきたいと思います。
○島本委員 結論を急ぎます。そこまで、はっきりしているのなら急いでいいんですが、カドミウム汚染による土壌汚染というのですか、これは現在どれほどにわたっているか、調べてありますか。
○堀川政府委員 私ども、カドミウム汚染地の対策として細密調査等を実施しております。それによりましての推計でございますが、大ざっぱに概括的に申し上げれば約五千ヘクタール程度ではなかろうかというふうに考えております。
○島本委員 これは、どの辺の県になっておるか大体わかりましょうか。何県くらいにわたりますか。
○堀川政府委員 ただいまのうち、いま手元に持っておりますのは約三千三百ヘクタールくらいの農用地について指定地域が行われているわけでございますが、その県は福島、群馬、兵庫、長崎、岐阜、秋田、愛知、富山、福岡、長野、熊本、青森、山形、石川、岩手、島根、栃木、ちょっと漏れがあるかと存じますが、大体そういう状況でございます。
○島本委員 何県ですか。
○堀川政府委員 県名はちょっと明細に持っておりませんが、先ほど申しました、おおむね五千ヘクタールの汚染地の所存する県数は、三十県でございます。
○島本委員 これに対しての客土、土壌をかえるやつ、これはどの程度、進んでいますか。
○堀川政府委員 完了地域を含めまして十一地域になっております。
○島本委員 面積。
○堀川政府委員 おおむね六百ヘクタールでございます。
○島本委員 三千三百ヘクタールのところ六百ヘクタールしか、まだ土壌復元工事が進んでおらない。やはりこの問題は、まさに、あらゆる方法を網羅してでも早くこれは改良してやらぬとだめです。ところが〇・四ppm以上の準汚染米、これに対して何か、いろいろ考えがあるようですが、これは食糧に回してもよろしい、こういう結論が連絡会議によって出たのですか。
○堀川政府委員 私ども過日、四月の十五日に、カドミウム問題についての関係省庁の連絡協議会をスタートさせたわけでございますが、ここにおきましてカドミウム汚染米の処理と申しますか、取り扱いにつきまして協議をし、改善点があれば、これを取り上げていくという姿勢で検討に入りつつあるわけでございますが、その中で当然、食品基準といたしまして一ppm夫満の米は継続して摂取しても健康に影響がないという厚生省の見解が変更にならない以上、これは食用に供しても差し支えないものである。ただし、あの当時のいろいろな事情からいたしまして、国民感情をも考慮して、食管の買い上げましたお米の中に〇・四から一ppm未満のお米がございますが、これを食用には配給しないという措置が継続してとられてきておることは御案内のとおりでございまして、現在時点で、これを直ちに変えることを目的とする検討ということでスタートしたわけじゃありませんが、しかし食品基準との関係で言えば、こういうものが仮に主食用の配給に向けられないとしても、中に、その他、加工食料とか、そういうもので活用の十分、考えられるものがあるとすれば、そういうものも検討対象にはなり得る、こういうふうに考えております。まだ具体的な検討項目ごとの検討に入っているわけでございませんので、いま、ここで先生の御意見には的確にお答えしがたいわけでございますが、幅広く検討をしていくことには間違いはございません。
○島本委員 幅広く検討していく、これはいいでしょう。しかし、その前に、客土事業、これはやはり、かご抜けをさせてはならないのじゃないか。いま報告のあったように六百ヘクタール、これだけは十一地域にわたって土壌復元工事が、あるいは進んでおり、あるいは終わっておる。しかし全部やると、約三千三百ヘクタールにわたって汚染されている。この中で、やはりこの客土事業だけは、きちっとやらなければならないのじゃないか、こう思うのですが、この点、大臣どうですか。最近は少し、これに対する抵抗が高まってきたのか余り、よく進んでおらないようですが、これはどういう原因で、この土壌復元事業が進まないのでしょう。
○小沢国務大臣 客土事業は、まず汚染地域の土壌を処分しなければならないわけでございますので、この処分地の確保ということを、いいかげんにいたしますと、また第二次汚染地域の形成につながってくる、こういうことになりますし、それから、それじゃ一体どの程度の深度でやったらいいのか、そういう問題もございます。また、その地域、地域によって、せっかくやりましても、さらにまた、そこへ地下水の浸透等が行われて、それがほかへ、また影響してくるというようなことでもいけません。やはり、やり方については相当、技術的にも十分、検討を加えていかなければならないものですから、膨大な費用がかかる問題でもありますし、そういう点を考えて、決して私どもは、これを緩くしているわけではありませんが、現実に進行がなかなか進んでいないという状況なのでございまして、全く、その必要がないとか、やらないとかというようなことで、おくれているわけではないわけでございます。
○島本委員 やはり、こういう問題に対しては、まだまだ原因が完全に除去されていないのじゃないか。いわゆる休廃止鉱山、これらが現存する現在、それらからの漏水または流出する水を、そのままにしておいたならば、依然として、こういうような被害が続くのじゃないか、客土を幾らしても、だめなんじゃないか、こういうように思いますが、この休廃止鉱山に対しての対策、きょうわかっている人を呼んでいなかったから、しようがないけれども、これは、いまから五年前、瀬戸内海環境保全臨時措置法は三年前なんですが、もうすでに五年前に、この問題に対しては手がついているはずです。通産省でも、きちっとやっているはずです。しかし依然として、まだ休廃止鉱山はそのままになっている、こういうようなことを聞くのでありますが、これに対しては、きちっとした手を打たれていないのですか。環境庁、知りませんか。
○堀川政府委員 通産省におきまして休廃止鉱山に係る鉱害の防止事業に対しまして助成をいたしまして、休廃止鉱山から流れ出る、たとえば廃坑から流れ出る水の中に含まれるカドミウムによって汚染が起こるというようなことを除去するということはやっておるわけでございます。しかし現在、私ども、せっかく客土復元事業をやりましたところが、その汚染源が休廃止鉱山になっておって、さらにまた水を通じて再汚染されるというようなことになるとすると、この辺は一遍やった仕事がまた、むだになるというようなこともございますので、私ども、その辺のことも今回の連絡協議会におきまして、実態がどうなのか、それから、どういう対策を立ててやるのが適当なのか、そういう点は十分、関係省庁間で協議をして結論を出していきたい、こう思っておる次第でございます。
○島本委員 少なくとも〇・四ppm以上一ppmまで、こういうようなものは、さしたる被害がない、すぐあらわれない、こういうような理由によって食ぜんに供されるようなことにはならないと思いますが、そういうような動きが一部あるということも聞いている。それも環境庁が入ってやる各省庁の何とか会議、何という会議でしたか、それはわかりませんけれども、名前がついているでしょう。そういうようなところで少なくとも、そういう決定はしないだろうと思います。もし、したらこれはとんでもないことになる。もし、そういうようなものが売られたならば、買っていって少しずつまぜてやって、安く買ったならば、それはまた、もうけの対象になる。少なくとも、こんなばかなことは決してしないだろうとは思いますけれども、こういうようなものを、もし、やると、一般市民の声として、決定した人が、そればかり食ってみればいいのだ、もし、そういうような決定をするならば、その決定したものを、決定した人が食べなさい、国民に回されては迷惑千万である、こういうような声さえ投書の中に見えるのであります。今後この扱いに対しては十分、留意して、少なくとも、いままで間違われたカドミウム汚染問題に対する報告あるいは、いままで、いろいろと取りざたされた〇・四ppm以上のものは食わせるな、こういうようなことに対して軽々しく決定しないように十分、国民の健康や、また命を考えた上で、また、いろいろの文献や所見に基づいて、はっきりしたデータがきちっとするまでの間は、これだけはやってはならないのじゃないか。その他、食べるもの以外の、いろいろなものもあるでしょう。そっちは現行どおりやっていると思うのでありますが、この問題は慎重にやってもらいたい。このことを心からお願い申し上げる次第です。 私は、きょう、これで終わりますが、大体において、この前この質問がしり切れになって残ったのであります。したがって最後に長官との間に、この問題があいまいになっていました。そのあいまいな点を、きょうは詰めた、それだけが、きょうの目的であります。今後、環境庁としても、こういうような問題では、がっしり取っ組んでもらいたい。ことに環境行政の中では、いま大事な問題なんですが、これを経済問題と決して、すりかえにしないように、がっしりとした決意を持って臨んでもらいたいと思います。 最後に長官の貴重なる御所見を賜って、私は質問を終わりたいと思うのであります。
○小沢国務大臣 人の健康と生命を守る考え方に経済の、あるいはまた計算上の利害関係だけで、これをないがしろにするようなことはいたしません。連絡協議会においては一応いろいろな問題点がたくさんございますので、これらを十分、各省、私どもが中心になって詰めていきまして、また学問的な見解についても今後、十分ひとつ研究班の先生方をお願いしまして、科学的にきっちりとしたものを出さない限りは、この問題について政治的な配慮を加えていくようなことはしないつもりでございます。
○島本委員 終わります。
○吉田委員長 この際、暫時休憩いたします。 午後五時十九分休憩 ————◇————— 午後六時十一分開議
○吉田委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 この際、瀬戸内海環境保全臨時措置法の一部を改正する法律案起草の件について議事を進めます。 本件については、先刻の理事会で協議がなされましたが、この結果に基づき、田中覚君、島本虎三君、木下元二君、岡本富夫君、折小野良一君より、お手元に配付いたしておりますとおり、瀬戸内海環境保全臨時措置法の一部を改正する法律案の草案を成案とし、本委員会提出の法律案と決定すべしとの提案がなされております。 この際、その趣旨の説明を求めます。田中覚君。 ————————————— 瀬戸内海環境保全臨時措置法の一部を改正する法律案 〔本号末尾に掲載〕 —————————————
○田中(覚)委員 私は、自由民主党、日本社会党、日本共産党・革新共同、公明党及び民社党を代表して、本草案の趣旨を御説明申し上げます。 瀬戸内海環境保全臨時措置法は、本委員会の提案により制定され、昭和四十八年十一月二日から施行されております。 本法は、申し上げるまでもなく瀬戸内海の環境の保全上有効な施策の実施を推進するため、瀬戸内海の環境の保全に関する基本となるべき計画を策定すべきことを明示するとともに、当該計画が策定されるまでの間における瀬戸内海の環境の一層の悪化を防止するための当面の措置として、排水規制の強化等の特別の措置を定めることを目的としたものであります。 本法施行以来、産業排水に係る汚濁負荷量を昭和四十七年当時の二分の一程度に減少させることを目途として、関係府県がいわゆる上乗せ条例規制を段階的に実施しておりまして、その全面的な実施は昭格五十一年十一月以降となるのであります。 このような排水規制の強化を初めとする諸対策の推進等により、最近におきましては、瀬戸内海及び関連河川の水質は、ようやく改善の兆しが見えてまいりましたが、いまだ楽観を許すような状態ではございません。 ところで、同法は、その附則第四条において「この法律は、施行の日から起算して三年をこえない範囲内において別に法律で定める日にその効力を失う。」とされております。この規定は、単にこの法律の時限的施行を規定したばかりでなく、立法の経緯等から見て、同法の施行の日から三年以内、すなわち本年十一月までに何らかの新たな立法が行われることを期待したものであることは明らかなところであると存じます。しかるに、残念ながら瀬戸内海の環境保全に関する基本計画はいまだ策定されておらず、また、現行法に基づく水質規制の暫定措置は、本年の十一月以降、完全実施の態勢に入ることなどの事情を考慮いたしますと、この計画と表裏一体となる前述の新立法、すなわち、いわゆる後継法を制定するには、なお若干の時日を要する事情にあるものと認めざるを得ないのであります。 このような実情にかんがみ、本法附則第四条に規定する期限を、さらに二年延長することが必要であると考えます。 以上が本草案の趣旨であります。 この際、私は五党を代表いたしまして動議を提出いたします。 お手元に配付してあります草案を成案とし、これを本委員会提出の法律案と決定されることを望みます。 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。 —————————————
○吉田委員長 この際、本動議について発言の申し出がありますので、これを許します。島本虎三君。
○島本委員 ただいま五党共同で瀬戸内海環境保全臨時措置法の一部を改正する法律案の草案が提案されました。本委員会提出の法律案とすべしとの動議が提出されたわけでありますが、ここに私は政府に対し、二つの点で確認を求めたいと思います。 それは本瀬戸内海環境保全臨時措置法は、瀬戸内海が世界の公園であり、同時に、この環境保全は日本人としての全く急務である、こういうような点からして、三年間の時限立法ということで成立した議員立法であります。この三年の間に十二分にこの計画を策定し、あるいは受けざらとしての実体法を整備しなければならなかったはずであります。それに対して、もう二年間これを延ばさざるを得ないような状態になったのであります。これはまさにぶざまであり、関係官庁の怠慢である、こう申さなければならないのであります。少なくとも議員立法であり、国民の輿望を担ってのこれは立法でありますから、十分この意のあるところを実行しなければならないのに、いまのような状態になったのは遺憾であります。したがって、今回のような単純延長をせざるを得ないような、こういうぶざまなことは、もう再び、してはならない、こう思うのでありますが、この際、長官の決意を伺います。
○小沢国務大臣 二年以内に成案を得まして、ぜひ、りっぱな跡継ぎ法をつくりたいと思います。単純延長は決して今後お願いをしないように、最大の決意を持って努力いたします。
○島本委員 第二点目であります。 いま長官の答弁もありましたが、まだ言葉のあやが若干、残っております。しかし瀬戸内海環境保全臨時措置法の一部を改正する法律案、これが、もうすでに御存じのように提案されておるのでありますが、この期限延長に関連して、実施するに当たっては長官は、どのような決意で、この実施に当たるのか。そして、これには再び今回のような単純延長はしないという明らかな決意の表明がありましたから、したがって、それに準拠して今後これを実施するに当たっての長官の所信を具体的に承りたい、こう思う次第であります。
○小沢国務大臣 瀬戸内海環境保全臨時措置法は、昭和四十八年十一月二日から施行され、本法による産業排水に係る汚濁負荷量の削減のための特別の規制措置を初めとする諸対策の推進等により、最近においては、瀬戸内海の水質は改善の兆しが、ようやくあらわれつつあるところであります。 ところで、この汚濁負荷量の削減は、法第四条の規定に基づき、法施行後三年以内に段階的に実施されることになっており、本法附則第四条の期限である本年十一月一日において完全実施される予定でありまして、一方、本措置とリンクする工場事業場の特定施設の設置等の許可制は、その運用により汚濁負荷量の減少に寄与しつつあるところであります。しかしながら、瀬戸内海の水質の改善のためには、今後なお一層の努力が必要であると存じます。 一方、本法に基づく瀬戸内海の環境保全に関する基本となるべき計画(以下「基本計画」という)の策定については、目下、瀬戸内海環境保全審議会において、その基本的考え方を中心に審議中でありますが、何分、広範な問題を含む上に、必要な資料の不足等もあって、いまだ策定するに至っておりません。このことは大変遺憾に存ずる次第であります。今後、この基本計画の策定を急ぎ、現行法に基づく諸措置の適正な実施を図ることといたします。 今回、本法附則第四条の期限が延長される場合には、 第一に、現行法により実施されつつある排水規制について、汚濁負荷量削減達成状況効果確認調査等、所要の調査を実施して、実態の把握を行い、その分析評価を行うとともに、現在実施中の栄養塩類収支挙動調査、総量規制調査の結果を取りまとめ、これらの総合解析評価等を専門家にも依頼して行うこととする。 第二に、右の調査結果に基づいて、今後恒久的にとるべき排水規制の方式について、関係各方面との折衝等を経て必ず立法措置を講ずる等、その具体化を図ることとする。 第三に、水質汚濁を防止するため、下水道整備の促進、埋め立てに対する配慮等関連施策の強力な推進につき関係省庁と緊密な連携のもとに最大限の努力を払うこととする。 以上を中心に瀬戸内海の自然景観の保全にも、きめ細い配慮を加えて、その保全につき一層の努力を払う考えであります。
○島本委員 ただいま環境庁長官から、瀬戸内海環境保全臨時措置法の一部を改正する法律案、これに対しましての決意の表明がありましたが、天地神明に誓って、間違いなく決意どおりに実施することを確認して、私の質問を終わります。
○吉田委員長 本案は、予算を伴う法律案でありますので、衆議院規則第四十八条の二の規定により、内閣において御意見があれば、お述べいただきたいと存じます。小沢環境庁長官。
○小沢国務大臣 本法案につきましては、政府としては特に異議はございません。 —————————————
○吉田委員長 本動議について採決をいたします。 田中覚君外四名提出の動議のごとく、お手元に配付した草案を成案とし、これを委員会提出の法律案とするに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○吉田委員長 起立総員。よって、さように決しました。 なお、法律案提出の手続等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○吉田委員長 御異議なしと認め、よって、さように決しました。 次回は、来る二十一日金曜日、午前十時理事会、午前十一時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後六時二十六分散会 ————◇—————