公害対策並びに環境保全特別委員会 第3号
- 発言数
- 384 件
- 登壇者
- 30 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1976/03/02
会議録
○吉田委員長 これより会議を開きます。 公害対策並びに環境保全に関する件について調査を進めます。 この際、環境庁長官から所信を伺うことといたします。小沢環境庁長官。
○小沢国務大臣 第七十七回国会における衆議院公害対策並びに環境保全特別委員会の御審議に先立ち、環境行政に関する私の所信を申し述べ、委員各位の御理解と御協力を得たいと存じます。 健康で快適な生活環境を確保するとともに、すぐれた自然環境の保全整備を図ることは、いまや、人類共通の課題となっております。 とりわけ、狭い国土の中に高度工業化社会を築き、一億一千万人余の国民が生活するわが国においては、このことが特に切実な課題となっておりますことは、申すまでもありません。 このため、政府はもとより、地方公共団体、民間等を通じて、公害のない快適な生活環境の回復と豊かな自然環境を求めての真剣な努力が続けられてきたのでありますが、その結果、最近におきましては、一部の汚染因子について、かなり改善の傾向が見られるようになっております。 しかし、一般的には、わが国の環境汚染の現況には、なお深刻なものがあり、しかもその発生の態様においても、単に生産活動に伴うものから、消費活動あるいは公共的活動に伴うものへと広がる傾向を見せており、より複雑かつ多様化しつつあります。 このような環境問題の推移に対応して、環境行政に対する要請も、単に汚染物質の排出規制の強化にとどまらず、環境破壊の未然防止の徹底、さらには、よりすぐれた人間環境の積極的な創出へと拡大してきております。 したがって、これからの環境行政は、直接的な汚染防止対策に加えて、国土の計画的な利用、資源多消費型の産業構造や生活様式の転換、適切な交通体系の確立等をも包含した幅広い総合的な見地から、公害の発生と環境の破壊を未然に防止するという基本的態度に立って、計画的に推進することが必要であると考えます。 私は、環境庁長官として、このような基本的な認識に立って、国民の理解と協力を求めながら、環境行政を積極的に進めるため全力を尽くす覚悟でありますが、当面、次の事項を重点として努力してまいりたいと考えております。 第一は、環境管理の総合的な推進であります。 まず、長期的、総合的視野から計画的に環境行政を進めていくため、現在、昭和六十年を目標年次とする環境保全長期計画を鋭意、策定中でありますが、これにより、達成すべき環境保全の目標を設定するとともに、当該目標達成のために必要な施策等を明らかにすることとしております。 また、各種開発行為等に伴う環境汚染と自然環境の破壊を未然に防止するため、環境影響評価の技術手法の一層の拡充を図るとともに、環境影響評価の制度化を期し、目下、中央公害対策審議会において、その検討をお願いしておりますが、この結果をも踏まえて、そのための法案を提出いたすべく鋭意、努力しているところであります。 第二は、瀬戸内海環境保全対策を初めとする水質保全対策の推進であります。 まず、瀬戸内海の環境保全対策を効果的に進めるため、瀬戸内海環境保全臨時措置法に基づき、瀬戸内海環境保全基本計画を早急に策定するとともに、これに基づく諸施策の総合的かつ強力な推進を図ることとしております。 さらに、瀬戸内海など閉鎖性水域における富栄養化及び赤潮による被害の発生を未然に防止する等のため、富栄養化機構の解明のための基礎的調査等を実施し、関係各省庁の協力のもとに総合的施策の推進を図るとともに、水質に係る総量規制の早期導入を図るための調査検討を行うこととしております。 第三は、窒素酸化物対策の総合的な推進であります。 固定発生源及び移動発生源から排出される窒素酸化物の削減を図るため、防除技術の評価を踏まえ、規制の強化に努めるとともに、総量規制の速やかな導入を図るための調査検討や自動車交通に関する総合的対策に必要な調査検討を行う等により、窒素酸化物対策の着実な前進を図ることとしております。 第四は、騒音振動対策の拡充強化であります。 騒音及び振動による生活環境の悪化を防止するため、自動車騒音について、その許容限度の長期的低減方策や交通騒音防止のための総合的対策の検討を行うとともに、新幹線沿線の騒音環境について調査を行うほか、唯一の未規制公害となっております振動の規制について法制化を期し、目下、中央公害対策審議会において所要の検討をお願いしているところであり、また、そのための法案を提出いたすべく鋭意、努力しているところであります。 第五は、環境保健対策の充実であります。 公害による健康被害者の迅速かつ公正な救済に万全を期するため、公害健康被害補償制度の充実を図ることとしております。また、同制度の実施に必要な財源の確保を図るため、公害健康被害補償法の一部を改正する法律案を、過日、国会に提出し、御審議をいただくこととしておりますが、これにより、同制度の運用に遺憾なきを期したいと考えております。 第六は、公害の防止等に関する試験研究の促進であります。 公害の防止等に関する試験研究の中核となる国立公害研究所について、組織の充実、研究施設の整備等を進め、その機能を拡充強化するとともに、関係行政機関の公害防止等に関する試験研究の一層の促進を図ってまいりたいと考えております。 第七は、自然環境の保全整備であります。 公害の防止と並ぶ環境行政のもう一つの柱は、自然保護の推進であります。わが国の豊かな自然と美しい国土を保全整備し、これを次の世代に伝えることは、環境行政の大きな使命であります。 このため、環境保全長期計画の一環として自然環境保全長期計画を策定し、長期的、総合的視点に立った自然保護行政の計画的な推進を図るとともに、自然環境の保全のための地域指定の促進、交付公債による特定民有地買い上げ措置の充実等に積極的に努めてまいりたいと考えております。 以上、私の所信の一端を申し述べましたが、環境行政の一層の進展のために、今後とも本委員会及び委員各位の御支援と御協力を切にお願い申し上げる次第であります。(拍手)
○吉田委員長 以上で、小沢環境庁長官の所信表明は終わりました。 次に、越智環境政務次官より発言を求められておりますので、これを許します。越智環境政務次官。
○越智政府委員 昨年十二月に環境政務次官を拝命いたしました越智伊平でございます。 申し上げるまでもなく、公害防止、環境保全の問題は、人命にかかわる重大なる課題でありますので、微力ではございますが、全力を傾注してまいりたいと考えております。 どうか皆様方の、よろしく御指導、御鞭撻のほどをお願い申し上げまして、ごあいさつといたします。(拍手)
○吉田委員長 次に、昭和五十一年度環境庁関係予算の説明を求めます。金子官房長。 〔委員長退席、島本委員長代理着席〕
○金子政府委員 昭和五十一年度の環境庁関係予算案について、その概要を御説明申し上げます。 昭和五十一年度総理府所管一般会計歳出予算要求額のうち、環境庁予算要求額は三百四億百四十四万円であり、これを前年度の予算額二百十九億五千五百二十一万五千円と比較すると、増加額は八十四億四千六百二十二万五千円であり、その増加率は三八・五%であります。 このほか、国庫債務負担行為として六億二千八百九十六万四千円を計上しております。 次に、予算要求額の主要な項目について御説明いたします。 第一に、公害対策について申し上げます。 まず、大気汚染等防止対策及び水質汚濁防止対策については、環境基準の設定及び各種規制基準の強化を引き続き計画的に推進するほか、窒素酸化物について、総量規制の速やかな導入を図るため、調査検討を行うとともに、水質汚濁についても、主として閉鎖性水域において総量規制の早期導入の検討を進めることとしており、また、自動車公害、新幹線等の騒音、振動、悪臭及び蓄積性汚染についての対策を確立するための調査を行うなど、十三億四千三百十六万円を計上しております。 このほか、地盤沈下及び廃棄物対策費として八千七百三万円、土壌汚染防止及び農薬対策費として一億六千六百三十万円をそれぞれ計上するなど、公害規制を拡充する等のための経費として、総額十五億九千六百五十万円を計上しているところであります。 次に、公害監視設備整備費については、広域監視の設備整備費など、地方公共団体の監視測定体制の整備に必要な経費として十二億一千二百五十万円を計上しております。 環境保全企画調整等の経費については、環境影響評価制度を確立推進するための経費、基本的な環境情報について総合的な整備を図るための経費のほか、瀬戸内海の環境保全に関する経費等、これらを合わせて一億九千五百四十六万円を計上しているところであります。 次に、公害健康被害補償対策費等についてであります。公害健康被害補償法に基づく被害者救済対策の推進を一層充実するほか、水俣病研究センターの建設に着手することとし、これらの経費として百九億五千九百五万円、このほか、水俣病研究センター施設整備の国庫債務負担行為として六億二千八百九十六万円を計上しております。 公害防止事業団につきましては、産業廃棄物処理施設のための貸し付け運用枠の設定を含めて、その事業規模を一千五百七十億円に拡大することとし、これに伴う事務費等の助成費として三十三億四千六十八万円を計上しております。 公害の防止等に関する調査研究の推進のための経費については、科学的な調査及び試験研究を一層促進するため、総額四十億八千四百二十一万円を計上しております。 このうち、国立試験研究機関等の公害防止等試験研究費として二十八億五千六百二十二万円を環境庁において一括計上し、各省庁の試験研究機関等における試験研究の総合的推進を図ることとしております。 また、光化学スモッグに関する調査研究費一億八千二百九十万円、カドミウム汚染地域における健康影響実態調査費三千百九十六万円など、公害による健康被害、大気汚染、水質汚濁及び自然環境保全等に関する調査研究費として八億四千七百九十九万円を計上し、必要な調査研究を進めることとしているほか、環境保全総合調査研究促進調整費として三億八千万円を計上し、関係省庁が所管する各種の環境保全に関連する調査研究の総合的な調整を図ることとしております。 さらに、国立公害研究所に必要な経費として二十億二千六百三十五万円、公害研修所に必要な経費として一億三百七十五万円を計上しております。 第二に、自然環境の保護整備対策について申し上げます。 まず、自然公園などの維持管理等経費については、新たに中国自然歩道を整備するための調査を行うほか、国立公園内の適正な利用の確保等について調査検討するなど、四億八千四百六十三万円を計上し、このほか、交付公債による民有地の買い上げ制度については、新たに国設鳥獣保護区にも拡大することとし、その事業費総額を六十億円と予定し、このために必要な経費として六億九千八百三十万円を計上しております。 鳥獣保護については、特殊鳥類等の保護事業を充実するほか、従来に引き続き、渡り鳥の保護対策を推進するなど、一億二千七百六十七万円を計上しているところであります。 さらに、自然公園等の整備を図るため必要な施設整備費として二十四億九千二百七十万円を計上しております。 なお、このほか、建設省所管予算として、国立公害研究所の施設整備のため二十四億五千七百十一万円、国庫債務負担行為十九億四千四百四十五万円がそれぞれ計上されております。 以上をもちまして、昭和五十一年度の環境庁関係予算案の御説明を終わります。
○島本委員長代理 次に、各省庁の昭和五十一年度環境保全経費等について、便宜、環境庁から説明を求めます。柳瀬企画調整局長。
○柳瀬政府委員 各省庁の昭和五十一年度環境保全経費等の概要について御説明いたします。 まず、歳出予算について御説明いたします。 昭和五十一年度における環境保全経費の総額は四千八百四十五億円となり、前年度の当初予算に比べ千九十一億円、二九・一%の増加となっております。 このうち、一般会計分は四千三百四十億円と、前年度の当初予算に比べ九百四十四億円の増加となっており、各特別会計分は五百五億円と、前年度の当初予算に比べ百四十八億円の増加となっております。 次に、事項別に予算の主要な項目について御説明申し上げます。 第一に、各種基準等の設定につきましては、総額八億二千五百万円を計上しております。この経費は、環境庁におきまして、環境基準及び排出基準の設定等の推進を図るためのものでありますが、主要なものといたしましては、環境庁におきまして、窒素酸化物対策に必要な経費一億二百万円、水質汚濁防止対策に必要な経費一億六千九百万円を計上しております。 第二に、監視取り締まりの強化につきましては、総額四十七億三千百万円を計上しております。 このうち、主要なものといたしましては、まず環境庁におきまして、大気汚染及び水質汚濁の状況を監視測定するため、大気汚染監視等設備整備費九億二千九百万円、水質環境基準監視費等四億四千万円を計上しております。 また、環境庁、厚生省及び通商産業省におきまして、各種化学物質による環境汚染を防止するため、化学物質審査規制対策費四億二千百万円を、運輸省におきまして、自動車の排出ガス検査体制の整備を図るための経費十三億七千九百万円、海上公害の監視取り締まり体制の整備を図るための経費三億七千三百万円を、警察庁におきまして、各種公害関係事犯の取り締まり強化を図るための経費二億八千四百万円をそれぞれ計上しております。 第三に、公害防止事業助成につきましては、総額七十九億六千六百万円を計上しております。 このうち、主要なものといたしましては、まず、環境庁におきまして、公害防止事業団助成等経費三十三億四千百万円を計上しております。また、農林省におきましては、漁業に係る公害の防止、漁場環境維持保全等のための経費九億九千万円、赤潮被害をてん補するための養殖共済における特約の掛金補助に要する経費一億二千八百万円を計上するとともに、畜産公害の防止を図るため、畜産経営環境保全集落群育成事業費十五億千九百万円を計上しております。さらに、通商産業省におきましては、金属鉱業等に係る鉱害を防止するため、金属鉱業事業団運営費八億四百万円を計上しております。 第四に、公害防止関係公共事業等の推進につきましては、総額三千七百四十七億九千八百万円を計上しております。 このうち、主要なものといたしましては、まず、下水道の整備を促進するため、建設省等におきまして、下水道事業費二千四百三十一億四千万円を計上し、生活環境の改善、水質環境基準の達成等を推進していくこととしております。 さらに、廃棄物対策といたしまして、廃棄物処理施設の整備を促進するため、厚生省、運輸省等におきまして、廃棄物処理施設整備費三百四十三億五千二百万円を計上しております。 次に、特に最近におけるヘドロ汚染、農用地の土壌汚染等いわゆる蓄積性汚染の問題に対処するため、農林省におきましては、カドミウム等による汚染農用地の客土事業等に要する経費として六億四千二百万円を、運輸省におきましては、港湾内の汚泥しゅんせつ事業に要する経費として十二億四千八百万円をそれぞれ計上しております。さらに、通商産業省におきましては、休廃止鉱山における鉱害防止事業に要する経費として二十一億九千六百万円を、運輸省におきましては、一般海域の清掃事業費として二十四億六千万円を、また、建設省におきましては、海域浄化対策事業費として一千八百万円をそれぞれ計上しております。 また、防衛施設周辺及び公共用飛行場周辺における騒音問題に対処するために、学校等の防音工事助成、家屋の移転補償等を行うこととし、防衛施設庁におきまして三百五十一億五千五百万円、運輸省におきまして三百二十八億九千四百万円をそれぞれ計上しております。 このほか、都市における産業公害を防止するための緩衝緑地整備事業費として、建設省におきまして三十四億円を計上し、また、地盤沈下対策として、農林省におきまして、地盤沈下対策事業費二十五億九千八百万円、通商産業省におきまして、工業用水道事業費二十億七千万円等をそれぞれ計上しております。 第五に、公害防止調査研究の推進につきましては、総額二百八十八億四千万円を計上しております。 このうち、主要なものといたしましては、まず、環境庁におきまして、各省庁の試験研究機関等における公害関係の試験研究の総合的推進を図るための経費として二十八億五千六百万円、公害研究所に必要な経費として二十億二千六百万円を計上しております。 次に、農林省におきましては、農林漁業における環境保全的技術に関する総合研究を推進するため、三億九千八百万円の経費を計上するとともに、休廃止鉱山関係地域においてカドミウム吸収抑制土壌改良事業を実施する等、土壌保全対策を推進するため、六億四千百万円を計上しております。 さらに、通商産業省におきましては、産業公害防止技術の開発を促進するため、重要技術研究開発費補助金十八億五千九百万円を計上し、窒素酸化物の除去技術等の開発を重点的に進めるとともに、太陽エネルギー等の無公害な新エネルギーの開発を推進するため、新エネルギー技術研究開発費四十六億九百万円を計上しているほか、大規模な工業立地に伴う環境汚染を未然に防止するため、産業公害総合事前調査費として三億七千四百万円を計上しております。 第六に、公害被害者保護対策の充実につきましては、総額百二十億二千百万円を計上しております。 このうち、主要なものといたしましては、まず、環境庁におきまして、公害健康被害補償対策のために必要な経費として百七億三百万円を計上しております。 このほか、原因者不明の漁場の油濁による被害を救済するための経費として、農林省におきまして一億四千八百万円を計上しております。 第七に、自然保護対策の推進につきましては、総額五百六億八百万円を計上しております。 このうち、主要なものといたしましては、まず、自然公園等の維持管理のため、環境庁におきまして四億八千五百万円を計上しております。 また、都市環境の緑化等を推進するため、建設省等におきまして、都市公園及び国営公園の整備のための公園事業費として三百三十九億二千万円を計上しております。 このほか、建設省等におきましては、古都及び都市内緑地の保全のための経費十一億六千万円を、農林省におきましては、都道府県等における緑化推進事業の推進等のための経費五億九千三百万円をそれぞれ計上しております。 次に、自然環境の中で良好なレクリエーション施設を整備するため、環境庁におきましては、自然公園等施設整備費二十四億九千三百万円を、運輸省におきましては、観光、レクリエーション施設整備費二億千二百万円を、農林省におきましては、自然休養林等整備費六億四千五百万円を計上しております。 さらに、開発等に対して自然環境や史跡を保護するため、民有地の買い上げを実施することとし、環境庁におきましては、総額六十億円の交付公債を予定し、これに必要な経費として六億九千八百万円を、また、文部省におきましては、四十六億七千六百万円の経費を計上しております。 このほか、港湾における緑地、遊歩道等を整備するため、運輸省におきましては、二十三億四千二百万円の経費を、また、海岸の環境整備を図り、その利用の増進に資するため、運輸省、建設省等におきまして九億七千万円の経費を計上しております。 さらに、鳥獣保護対策の充実を図るため、環境庁におきまして一億二千八百万円を計上しております。 以上に申し上げました事項のほか、主要なものといたしましては、大気汚染地域等における公立小中学校の児童生徒の特別健康診断、移動教室及び学校環境の緑化促進事業を推進するための経費として、文部省におきまして五億五千九百万円を、廃棄物対策の一環として、クリーン・ジャパン運動の展開、廃棄物の再生利用の促進のための経費として、通商産業省におきまして二億九千六百万円をそれぞれ計上しております。 次に、公害防止関係財政投融資について御説明いたします。 昭和五十一年度における公害防止関係財政投融資は、全体として、事業規模または貸し付け規模において、総額九千四百七十四億円を予定し、前年度の当初計画に比べて千六百三十六億円の増加となっております。 まず、公害防止事業団におきましては、事業規模において千五百七十億円と、前年に比べて四百億円の増加を図り、中小企業等の公害防止施設の整備等を促進するとともに、産業廃棄物対策を一層推進するため、産業廃棄物処理施設整備のための特別運用枠を設けることとしております。 また、日本開発銀行におきましては、貸し付け規模において千六百十億円と、前年度に比べ百九十七億円の増加を図ることにより、企業の公害防止施設等の設置を円滑化するとともに、水銀汚染防止のための苛性ソーダ製法転換等を重点的に推進することとしております。なお、苛性ソーダの製法転換につきましては、北海道東北開発公庫におきましても五十億円の貸し付け規模を予定しております。 次に、中小企業金融公庫におきましては、貸し付け規模を四百億円に、国民金融公庫におきましては、貸し付け規模を六十億円にそれぞれ拡充することとしております。また、農林漁業金融公庫におきましては、畜産経営環境保全施設に関し、三十億円の貸し付け規模を、金属鉱業事業団におきましては、金属等の鉱山の公害防止事業等に関し、三十億円の貸し付け規模を、また、日本私学振興財団におきましては、私立学校の防音工事等に関し、四億円の貸し付け規模をそれぞれ予定しております。さらに、東北開発株式会社におきまして、騒音防止工事に関し四億円を、大阪国際空港周辺整備機構におきまして、航空機騒音対策のため九十四億円をそれぞれ予定しております。 このほか、地方公共団体の下水道整備、廃棄物処理施設整備等の事業を推進するため、地方債計画において五千六百二十二億円を予定しております。 最後に、環境保全関係の税制改正措置について、その主要なものについて御説明いたします。 まず、国税関係では、公害防止用設備、無公害化生産設備及び廃棄物再生処理用設備の特別償却制度の適用対象となる設備のうち、適用期限の到来するものにつきまして、その期限を延長するほか、適用対象となる設備の見直しを行うこととしております。 なお、特別償却率につきまして、公害防止用設備は、現行の二分の一に据え置かれることとなっていますが、無公害化生産設備及び廃棄物再生処理用設備については、現行の三分の一から四分の一に引き下げられることとなっております。 また、公害防止準備金制度につきましては、本年三月末に適用期限が到来することになっておりますが、これを二年間延長して存続させることとしております。 なお、この場合、準備金の積立率が現行の〇・三%または〇・六%から、〇・一五%または〇・三%にそれぞれ引き下げられることとなっております。 さらに、鳥獣保護区の特別保護地区内の土地のうち、特殊鳥類、天然記念物である鳥獣等の生息地が国または地方公共団体に買い取られる場合、千五百万円まで譲渡所得の特別控除を新たに行うとととしております。 次に、地方税関係では、公害防止用設備、無公害化生産設備及び廃棄物再生処理用設備に対する固定資産税の軽減制度につきまして、公害防止用設備に対する課税標準を、三年間の適用期限を設けて、三分の一に据え置くこととしておりますほか、無公害化生産設備及び廃棄物再生処理用設備に対する課税標準を、現行の価格の二分の一から価格の五分の三に、三年間に限って引き上げることとしております。また、公害防止用設備に対する固定資産税の非課税制度につきましては、三年間の適用期限を設けることとしております。 さらに、自動車税及び軽自動車税につきましては、標準税率が、自家用自動車にあってはおおむね三〇%、営業車にあってはおおむね一五%それぞれ引き上げられることになっておりますが、五十一年度規制適合車及び電気自動車に対するこれらの諸税につきましては、二年間、現行税率に据え置くこととしております。 以上をもちまして、昭和五十一年度の各省庁の環境保全経費等の説明を終わります。
○島本委員長代理 以上で予算の説明は終わりました。 —————————————
○島本委員長代理 次に、公害等調整委員会の公害紛争の処理に関する事務概況について説明を聴取いたします。小澤公害等調整委員会委員長。
○小澤(文)政府委員 ただいまから、公害等調整委員会が昭和五十年中に行いました公害紛争の処理に関する事務につきまして、御説明申し上げます。 まず初めに、公害等調整委員会が所掌いたしております公害紛争の処理に関する事務について、概略御説明いたします。公害等調整委員会は、公害紛争処理法の定めるところにより、公害に係る被害に関する民事上の紛争について、あっせん、調停、仲裁及び裁定を行うとともに、地方公共団体が行う公害に関する苦情の処理について指導等を行うこととなっており、これらの事務の概略は、次のとおりでございます。 第一に、公害等調整委員会が行います公害紛争についてのあっせん、調停及び仲裁は、ともに紛争解決の基礎を当事者の合意に求めるものでございますが、当委員会が管轄する公害紛争は、人の生命、健康に重大な被害を生ずる公害に関する紛争、農作物や魚介類など人の生活に密接な関係を有する動植物またはその生育環境に五億円以上の被害を生ずる公害に関する紛争、新幹線鉄道及び航空機の運行により生ずる騒音に関する紛争並びに被害地、加害地が二つ以上の都道府県の区域にまたがる公害に関する紛争でありまして、いずれも社会的に重大な影響を有し、かつ、広域的な見地から処理することが適当と考えられるものであります。なお、当委員会の管轄に属しない公害紛争がございますが、これは公害紛争処理法に基づいて全国の都道府県が設けております都道府県公害審査会等が行うあっせん、調停及び仲裁の手続によって処理されております。 第二は、公害紛争についての裁定でございますが、これには、責任裁定と原因裁定の二種類があり、ともに訴訟手続に準じた手続によって紛争を処理することとなっております。まず、責任裁定と申しますのは、公害による被害について損害賠償に関する紛争が生じた場合に、被害者からの申請に基づいて、その相手方の損害賠償責任の有無及びその範囲について判断するものでございます。一方、原因裁定と申しますのは、公害紛争において、その解明が困難で当事者間の争いの中心となることが多い被害と加害行為との間の因果関係について、当事者からの申請に基づいて、その有無を明らかにする裁定でございます。 第三の事務は、地方公共団体が行う公害に関する苦情の処理について指導等を行うことであります。住民から申し立てられる公害に関する苦情の数と内容は、その地域の環境問題の指標的な意味を持つものでありますと同時に、また、公害苦情は公害紛争の前段階的な性格を有しているものでありますので、その適切な処理を図ることは、公害紛争の発生の事前防止という面におきまして、きわめて重要な機能を果たすものであります。このような公害苦情の適正な処理の重要性にかんがみ、公害紛争処理法においては、これに当たるべき地方公共団体の責務を明らかにし、公害苦情相談員の制度を定めておりますが、公害等調整委員会は、この地方公共団体が行う公害苦情の処理について指導、助言、協力等をすることになっております。 次に、当委員会の事務処理の具体的な数字など、概要を御説明申し上げます。公害紛争の処理に関し昭和五十年に当委員会に係属しました事件は、調停事件が七十四件、仲裁事件一件、責任裁定事件五件及び原因裁定事件一件の計八十一件でございます。 その内訳は、不知火海沿岸における水質汚濁による水俣病の調停事件四十九件、渡良瀬川沿岸における鉱毒による農業被害調停事件一件、大阪国際空港周辺の騒音による生活環境被害調停事件二十二件、徳山湾における漁業被害調停事件二件、福岡市における水質汚濁による健康被害仲裁事件一件、富山市におけるビル工事に伴う地盤沈下による建築物損傷責任裁定事件二件、東京都新宿区における地下鉄工事に伴う騒音、振動等による営業等損害の責任裁定事件一件、長野県中野市におけるカドミウム汚染による農作物被害等責任裁定事件一件、東京都葛飾区における鍛造工場の操業に伴う騒音、振動による建築物損傷等責任裁定事件一件、埼玉県北葛飾郡における大気汚染による健康被害等原因裁定事件一件でございます。このうち、昭和五十年中に新たに申請があった事件は、調停事件三十六件、仲裁事件、責任裁定事件及び原因裁定事件各一件の計三十九件でございますが、この仲裁事件及び原因裁定事件の申請は、ともに制度発足以来最初のものでございます。 紛争処理が終結しましたものは十六件で、不知火海沿岸における水質汚濁による水俣病事件が十五件、患者数九十八名、徳山湾における水質汚濁による漁業被害事件が一件、申請者数二百三十四名であり、いずれも調停が成立して終結したものでございます。これらのうち水俣病事件は、水俣病と認定された患者に対するチッソ株式会社の損害賠償について、患者個々人ごとに会社との間の調停を成立させたものであります。 また、徳山湾における水質汚濁による漁業被害事件は、徳山湾海域に流入した工場排水が一因となり同海域の水質が汚濁し、漁業被害をこうむったという徳山市の漁業者と徳山曹達株式会社外十一社との間における補償等をめぐる事件でございまして、因果関係の究明等きわめて困難な事件でありましたが、鋭意、調停手続を進めた結果、昭和五十年六月、調停が成立し、円満に解決したものであります。 〔島本委員長代理退席、委員長着席〕 そのほか終結を見ていない事件につきましては、たとえば大阪国際空港騒音調停申請事件については、調停期日六十数回、調停委員会七十数回、その他、現地調査、参考人の意見聴取等を行うなど、精力的に手続を進め、申請人らが調停を求めております項目のうち航空機騒音の軽減対策は現下の緊急課題であると判断し、これについて昭和五十年秋、申請人の大部分につき一部調停を成立させる等、事件終結に向かって鋭意、手続を進めているところでございます。 次に、昭和四十九年度の全国の公害苦情の実態について申し上げます。当委員会の調査によれば、その総件数は約七万九千件となっております。この苦情件数は、昭和四十二年度から昭和四十七年度までは引き続き増加を続けてまいりましたが、昭和四十八年度において、わずか一%ではありますが初めて対前年度増加率がマイナスを示し、昭和四十九年度においては、さらに、これが落ち込み、マイナス八・九%となっております。昭和四十九年度の公害苦情件数を公害の種類別に見ますと、騒音、振動に関する苦情が最も多くて三一%を占め、次いで、悪臭二二%、水質汚濁一八%、大気汚染一五%の順序であり、これらで全体の八六%を占めております。また、この苦情件数を市町村別に前年度比で見ますと、人口十万以上の市で一一・六%、その他の市で八・三%それぞれ減少しているのに対し、町村では四・七%の増加を示しております。 以上の結果を踏まえ、当委員会といたしましては、公害苦情相談指導者研修会などの研修を実施し、また、公害苦情処理の参考資料を作成、これを第一線において苦情処理に当たる公害苦情相談員等に提供し、あるいは個別の事案について指導、助言を行うなど、地方公共団体が行う公害に関する苦情の処理について、鋭意、指導等を行っている次第でございます。 引き続いて、昭和五十一年度の公害等調整委員会の予算案について、その概要を御説明いたします。 昭和五十一年度の総理府所管一般会計歳出予算のうち公害等調整委員会の予算の総額は二億九千二百万六千円でありまして、これを前年度の歳出予算額二億七千四十八万三千円と比較いたしますと、二千百五十二万三千円の増額となっております。その内容は、当委員会に係属する事案の審理及び一般事務処理のだめの経費四千三百四十五万八千円、公害紛争の処理について都道府県等と連絡協議するための経費四百四十八万七千円、公害の因果関係の解明に要する調査のうち、特に専門的、技術的要素の強いものを外部の研究機関に委託するための経費一千九百四万九千円、公害苦情の実態を調査し、その処理について地方公共団体の職員に対する研修指導等を実施するための経費一千七百八十九万五千円のほか、あとは人件費でございます。 以上が昭和五十年中に公害等調整委員会が行ってまいりました公害紛争の処理に関する事務の概要及び昭和五十一年度の予算案の概要でございます。 なお、公害等調整委員会設置法第十七条に定められております昭和五十年の所掌事務処理状況の報告書は、会計年度で取りまとめまして、追って所定の手続を経てお手元にお届けいたします。どうぞよろしくお願いいたします。
○吉田委員長 以上で、公害等調整委員会の公害紛争の処理に関する事務概況の説明は終わりました。 —————————————
○吉田委員長 引き続き大臣の所信に対する質疑を行います。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。阿部未喜男君。
○阿部(未)委員 いま委員長からお話がございましたが、先ほど環境庁長官の所信の表明並びに予算その他、関係の御説明をいただきましたけれども、私は、これに対する質問は改めて、また時間をいただきたいと思います。 とりあえず本日、自衛隊の演習が生活環境に与える影響等について質問をしたいと思いますが、関係の建設省、防衛庁、お見えになっておりましょうか。防衛庁が見えておるようですから、防衛庁から先に聞きましょう。防衛庁、御出席いただきまして御苦労です。 実は、全国に相当多数、防衛庁が所管をする自衛隊の演習場があると思うのですけれども、この演習場の中に公道があるような場所が、全国でどのくらいあるものでございますか。
○小谷説明員 正確な数字は、私いま手元に持っておりませんけれども、大きな演習場になりますほど、県道とか市町村道とか、そういうものは若干の地域に入っております。したがいまして、演習場の全体の三分の一程度は、そういった道路が入っておるのではないかと思います。
○阿部(未)委員 演習場がわからぬと、三分の一という数が出てこないのですが、どのくらい演習場があるのですか。
○小谷説明員 大演習場が六カ所、中演習場が十四カ所、小演習場が五十カ所ございます。
○阿部(未)委員 それらの演習場の中を通っておる公道が、演習の際に一般の通行する方々に危険を感ぜしめるような場所は、どのくらいありますか。
○小谷説明員 公道の一般の通行は、演習場の危険のないような位置もしくは演習場の使用に当たっての安全の確保という点を留意しておりますので、危険を感ぜしめるという場所はないと思っております。
○阿部(未)委員 具体的な対策を立てておるから、危険は感ぜしめないはずだとおっしゃった。対策が要るということは、危険があるから対策を立てるのであって、危険のないところに対策の必要はないはずですが、それでは対策を立てておる演習場は幾つありますか。
○小谷説明員 数は私ちょっとわかりませんけれども、個々に申し上げますと、たとえば演習場の中に公道が入っておる場所、その場所を避けて、たとえば射撃演習をするように演習行為をするとか、それから公道の上を越して砲撃するような場合には、地元側とその時期を打ち合わせたり、交通制限をしたりして実施しておる、そういう実態でございます。
○阿部(未)委員 だから、私が聞いておるのは、地元側と打ち合わせたり、交通制限をしなければならないような演習場の個所は幾つありますかと聞いておるのです。
○小谷説明員 個所数は、私ただいま調べませんとわかりません。
○阿部(未)委員 いまの課長のお話で、全国の演習場の中で、場合によっては地元と話し合って演習の日取りを決めて交通をとめるというふうな事実があることは間違いがないわけですね。
○小谷説明員 ございます。
○阿部(未)委員 それでは、交通の制限はしないが、危険であるから注意をしなければならないというようなところは、どのくらいありますか。
○小谷説明員 お尋ねのような演習場の方が、はるかに数は多いというふうに承知しております。つまり、交通の制限はしないけれども、公道の頭の上を弾が飛び交うようなことはなしに、反対方向に向かって撃つとか、そういう位置のとり方によって、ただし、きょうは演習をしておるということを、標識、通報その他によって明らかにして実施するという演習場が多い。交通制限をするというのは、めったにございません。
○阿部(未)委員 自衛隊の演習場の中を通る県道の両側に、着弾地点だから危険だから注意をしてくれという立て札の立っておるところがあるのですが、それはどういう意味ですか。
○小谷説明員 公道の両側に着弾地点をとっているというのは、ちょっと私、思い当たりませんけれども、両側にその標識が出ておる、危ないので気をつけてくださいという趣旨の標識が出ている個所は若干あると思います。
○阿部(未)委員 単に危険ではなくて、着弾地点という言葉が入っているわけですね。着弾地点だから危険、注意をしてくれ。もちろん、この中に入らないでくれという標識がずっと、ガードレールと言うたら語弊がありますが、そのくらい、たくさん立っておる演習場があるのです。しかも、それは県道なのですが、防衛庁の方では、そういう県道の交通量等についても調査をして、そういう措置をとっておられるのか、どれだけの人間が通ろうと、それはお構いなしにおやりになっておるのか、その辺はどういうことですか。
○小谷説明員 交通量の実態は、もちろん演習実施の際における部隊側で警戒員などで見守っておりますので、実情に即して警戒員の数をふやしたり、あるいは標識をふやしたりしておる実態があると思います。
○阿部(未)委員 それでは具体的に私が事例を申し上げます。大分県に十文字原という演習場がございます。この十文字原演習場の中を別府−院内線という県道が通っておる。これは御存じですか。
○小谷説明員 承知しております。
○阿部(未)委員 その十文字原の演習場における実弾射撃等の演習が行われる際に、その県道を通行する一般の方々に対する危険の度合いというものは、どういうふうに考えておりますか。
○小谷説明員 県道の演習場部分に入る入り口、それから中へ入りましてからの見やすい場所、そういったところに標識を立てておりますし、警戒員も配置しておりますので、安全は確保されておると思います。 なお、つけ加えますれば、御指摘の十文字原演習場の場合は、別府方向から入りまして左側の方だけで射撃を行っておりますので、頭の上を越すというような問題はないと思っております。
○阿部(未)委員 大変、自信のある御答弁で結構なんですが、もう一つあそこの向こうに日出生台という演習場がございますね。ここに、あれは模擬砲弾というのですから、木か何かでつくった本当の砲弾ではないやつを撃ったのが演習場の外に飛び出て、一般の民有地や山林の中に飛び込むという実態が、かねてあるわけです。そのことは私は一つの事例として申し上げておるのですが、したがって、いま私が申し上げる十文字原の県道の横に、おっしゃるとおり左側です。左側に、着弾地点、危険だから中に入らないでくれ、こういうような標識と、それから演習のときには確かに赤い旗などが立てられて、危険であるという標識が出ておるようでございますが、これはやはり交通の量によって判断をしなければ、ほとんど人の通らないような道路の場合と、きわめて激しい交通量が予想される場合の道路を画一的に考えて、演習が先行するというふうな演習場の使用はいかがなものでしょうか。十文字原で実弾射撃等の演習が行われるのは大体、年間どのくらいありますか。
○長谷川説明員 御説明いたします。 昨年度の例では五十三日でございました。
○阿部(未)委員 年間五十三日といえば週一回ぐらいの割合になるわけでございますね。確かに私はあそこを通って、そのくらいの回数の演習があるというふうに感じておるのですけれども、その都度、赤い旗が出されている。お聞き及びかもわかりませんが、この県道を通って、その奥に、近く観光地としてサファリパークが開園をされることになっております。このことはお聞き及びですか。
○小谷説明員 承知しております。
○阿部(未)委員 これは相当な交通量になると思うのです。まだ建設省がお見えになりませんので、建設省が来ると、もっとよくわかるのですが、実は、これはいま県道ではありますけれども、国道十号線が非常に混雑をするために、今日すでに、この県道は国道十号線のバイパス的な役割りを果たしておるわけです。そこに改めて今度の五月ないし六月と思われますけれどもサファリパークが開園をされれば、これは完全な観光道路になるのです。その観光道路が自衛隊の演習で非常に危険な状態にさらされておる。いま危険はないとおっしゃいましたけれども、さっき私が申し上げたように、現に、その隣りする日出生台の演習場では、演習場の外に弾が飛び出ておるという実態があるのですよ。事故が起こってからでは、これは自衛隊の、あるいは防衛庁の名誉のために私は大変なことだと思うのです。したがって事故の起こらないうちに措置をすべきではないか。特にサファリパークでもできますと、ここに出入りする車両の数は、私は膨大な数になってくると思いますし、土地不案内の方々がいつ危険な演習場の中に入るかわからない。演習場の道路と演習場は平地なんですから、車がそのまま入れるのです。そういう状態にあるわけですから、もし間違って土地不案内の人の車が、その中に入るとか、あるいは仮に間違って演習の弾が飛んでくるようなことがあったら大変だ。事前に対策を立つるべきでないかということを非常に心配をしておりますし、地元でも非常にこのことについて懸念が大きいわけなんですが、防衛庁筋、何かそういうことについて陳情か何か受けたことはありませんか。
○小谷説明員 特に陳情を受けたことはございませんけれども、最近、現地の方の新聞で、それに関連する記事があるという報告を受けてございます。
○阿部(未)委員 現地の方の新聞で、私、切り抜きも持っていますが、これは一つでなく幾つかの新聞に、その記事が出ておるのです。出ておるならば、おたくの方で早く対策を立てなければならないんじゃないですか。どういうことをお考えになっておりますか。
○小谷説明員 四十九年の三月に、弾着地域を標示する弾着地域立入禁止と書きました標識を、従来、六本立てておりましたのを二十三本ふやして、人の目に一層つきやすいようにしたという事実がございます。 今後の交通量の増加に、どう対処するかというお尋ねかと思いますけれども、一応、交通量の増加の実態などを見きわめまして、道路から道に迷って演習場に入り込むという道路状態では、ちょっとないと思っておりますけれども、なお、その辺の実情、交通量の増加の実情というものを見きわめた上で、必要な措置を検討したいと思っております。
○阿部(未)委員 まず第一点は、いま私が申し上げたような新聞記事等が出たから、対策を立てたのではなくて、四十九年の対策というのは、さっき申し上げたような国道十号線のバイパス的な役割りを果たすために、交通量が非常にふえてきたから、おやりになったことで、ちょっと申し上げましたらガードレールとは言いませんが、実にたくさんの標識が立っておることは間違いありません。しかし、あなたがおっしゃるような道路の状況ではなくて、きわめて安易に演習場の中に入り得るような道路の状況、現地の状況になっておるわけです。したがって、先ほど申し上げましたように非常に危険な、道不案内の人はすぐ入るという危険があるだけでなく、もう一つは、着弾地危険という立て札を立てなければならないほどの地域なんです。これは。そのことは、絶対に演習の弾が道路に出てくる心配がないと言い切れるならば別ですけれども、先ほど例を申し上げましたように、お隣の演習場では現に弾が演習場の外に飛び出ておるのです。そうすると、この地域は絶対にあり得ませんということは、なかなか保証しがたいんじゃないですか。したがって、単に交通量だけの問題でなく、人命に危険がある、環境が非常に不安である。そういう意味からも、特に新聞記事等お読みになって、今後の交通量を見た上でというのは、これは逆で、いつも環境行政については、われわれ、やかましく言っておるのですが、事前に措置をしてもらわなければ、事故が起こってからでは間に合わない。そういう意味で、そういう新聞記事等をごらんになり、特に五月ないし六月にサファリパークが開園をされれば、これは相当たくさんの車が出入りをする、この道路を通行する。しかも一週間に一遍くらいの割合で演習が行われる、そういう危険な状態を放置しておるという神経が、ちょっと私は理解ができないのですよ。新聞記事を見て、それでは、どういうふうに対策を立てられたのですか。
○小谷説明員 演習時の安全に対する先生の御配慮、ありがたいと思っておりますけれども、問題の十文字原の県道は、一本、真ん中を通っておる道路でございまして、この道路を通行する限り安全を確保しておると考えております。 それから、その道路からわき道、たとえば自衛隊の専用道路と申しますか、そういう道路を通って射撃場に向かうというような道路のところには、特に気をつけて標識、警戒員、そういった配置をしております。 それから、もう一つは射方向の問題があるかと思いますけれども、安全を確保する観点で、射方向を県道と反対側の方にとっておるという点で、日出生台における御指摘もございましたけれども、十文字の場合は、その射方向とか県道の位置とか標識とか、そういったものを総合して、一応、安全が確保されておると思っております。
○阿部(未)委員 先ほど来、申し上げておりますように、その道路の横に着弾地と書いてあるのですがね。だから、危険がないものならば、ああいう標識を立てる必要はないし、演習の規模によっては、道路に赤い旗が出ますよ。道路に赤い旗を立てておるのはどういう意味ですか、これは。
○小谷説明員 赤い旗は、私ども警戒旗と呼んでおりますけれども、演習を実施するときに立てるものでございます。
○阿部(未)委員 その赤い旗は、演習を実施するとき全国に全部、立てますのですか。
○小谷説明員 ちょっと言葉足らずだったかもしれませんが、演習と申しますか、射撃を実施する場合に立てます。これは大体、全国共通しております。
○阿部(未)委員 全国共通ではないのです。全国の、演習に一切、影響のないところにも立てますかと言うのです。やっぱり危険のあるところしか立てないのでしょうと私は聞いておるのですよ。
○小谷説明員 射撃は、大きな演習場でないと実施できませんので、大きな演習場は、私の承知している範囲では、旗を立てておるというふうに記憶しております。
○阿部(未)委員 十文字原で演習をするのに東京まで旗を立てますかと言うのです。早く言えば。立てないでしょうが。十文字原の旗を立てる区域は、やはり危険のある区域にしか、その旗は立てないのでしょうと、こう聞いておるのですよ。
○小谷説明員 旗を立てる場所は、その演習場の地域だけでございますので……。
○阿部(未)委員 やっぱり率直に言って、その赤い旗を出すというのは、危険区域ということを標示するために出すのでしょう。危険でないものに赤い旗を出す必要はないから、十文字原で演習をするのに東京に赤い旗を立てないだろうと私は言っているのです。やはり演習場の一応、危険があるかもわからないという区域にしか赤い旗は出さないのでしょう。その赤い旗が道路のところに立つということは、やはり危険が予想されるということではないのですかと、こう聞いておるのです。
○小谷説明員 きょうは射撃が行われるということを近辺の人に承知してもらうために、それからまた、関係の部隊にも徹底するために立てると承知しております。
○阿部(未)委員 それじゃ、だれがこの道路を通るかわからないのですから、十文字原で演習があるときに、向こうの方に行く人が、みんなこれを知っておってもらわねばいかぬわけでしょう。ところが、あの赤い旗は演習の区域にしか立たない。別府の市内にも立たないのです。それを立てるということは、この道路も危険が伴うかもわからないということを、あらかじめ承知してもらうために立てるのじゃないですか。演習が行われることを承知するなら、十文字原で演習があるということを、東京の方でも旗を立てて知らしておけばいいじゃないですか。どうですか。
○小谷説明員 御指摘のように、赤い旗は、遠方から見えた一般の、たとえば車で通行するような方は、何の意味かわかりかねる場合はあると思います。そういう一般の方のためには、標識で明示するという方法をとっております。地元の方のためには、旗のほかに、ちゃんと関係の市町村に通報をして、射撃を実施するというやり方をしております。
○阿部(未)委員 それでは、十文字原で演習をなさるときの関係の市町村というのは、どこどこですか。県道で、しかも国道十号線のバイパスの役割りを果たしておる。その関係の市町村とは、どこどこですか。
○小谷説明員 別府市と日出町と山香町、ちょっと読み方、違うかもしれませんが、そういうふうに承知しております。
○阿部(未)委員 それは演習場の付近の土地を持っておる町村かもわかりませんが、私が申し上げたように、この県道は別府から安心院町という町に抜けるのです。この向こうが院内町、宇佐市と、こうなって、山香町はほとんど関係がない。それから日出町も関係がない。この関係のあるところは別府市と、向こう側が安心院町、院内町、反対に行けば湯布院町、こういう形になっておるから、山香町や日出町に連絡してみたところで余り影響はない。特に、この道路を通るのは、まあ別府はかなりあると思いますが、それ以外の都市の方が、国道十号線のバイパスとしての利用をしておる向きが非常に多いわけです。 それから、さっき安全対策に非常に気を使っておると言われましたが、確かに中に入る自衛隊の道には、木のこんな枠がつくって置いてあります。しかし、最近の世の中です。特に人がたくさん集まると、どんないたずらをするのがいるかわからないです。この木の枠をぼっと横へのけておったら、真っすぐ演習場の中に入っていくのです。そういう道路があるのですよ。そういう非常に危険な状態にあるわけです。 それで対策ですが、どんなふうにしますか。新聞もお読みになっておろうし、あなた方の方では危険であるとは、なかなか言いにくいのだけれども、いままで議論しましたように、これは危険があるのです。あるから着弾地危険だと書いてあるし、あるからこそ赤い旗を出すのですよ。事故が起こっていないということは事実です。それは私も認めますよ。事故が起こってないことは認めるが、危険のあることもまた事実なんです。ましてや、これからサファリパークができ、国道十号線のバイパスの役割りがさらに増大してくれば、してくるほど交通量はさらに頻繁になってくる。この演習場の使用を何か考えるか、道路のつけかえか考えなければ、非常に危険だと思うのですが、どうですか、対策についてお考えありませんか。
○小谷説明員 今後の問題としましては、現状のいわゆる警戒標識、一般の通行の人どなたでも気がつかれるような標識と、それから間違って入る、あるいは、いたずらで入るような人に対する警告を発するための警戒員に隊員を配置するものですけれども、そういったものが現状でよいかどうか、それが一つあると思います。そのほかに、御指摘のありました県道のつけかえというのは、距離も相当にございますので、この辺は県当局からのお話があれば、私どももまじめに検討いたしたいと思います。
○阿部(未)委員 それで実は、打ち明けて話しますと、地元では、そういうことで非常に危険も感じておりますし、それから、これはおたくの責任ではありませんが、道路は非常に狭隘なんです。ここは起伏が激しいのです。だから、こちらから上っていく車は、向こうから来る車がわからないという場合が多いわけです。それからカーブが非常に多いわけですね。だから、ますます危険が伴ってくるわけなのです。地元の方では、県の方に再三にわたって、何らかの措置を講じてもらいたいという要請をするのですけれども、御案内のような最近の地方財政の内容で、とても県ではやれる状態にないわけですよ。幸い防衛庁は、そういう意味では人命の尊重という意味からも、優先的にこういうところに予算を回して処理ができるのではないか、そういうふうな気がするわけですよ。P3Cをあわてて買わなくとも、まず、人命の安全を先に確保するために、こういうところの道路の整備とかいうようなものの方が、防衛庁予算の中で優先して処理ができるのじゃないか。いま幸い、課長の方から、地元からのお話があればということなのですが、非常に急を要しておるわけなんです。そういう急を要する措置ができるかどうか、ひとつお考えを聞かしてもらいたいのです。
○吉田委員長 早目に答弁してください。
○小谷説明員 かなり大規模な、県道のつけかえというようなことになりますと、関係機関がございますので、ちょっと私一存ではお答えいたしかねますけれども、県当局からのお話があれば、まじめにこれを検討して、私どもだけでできるかどうか、これはわかりませんけれども、たとえば私の所管の範囲で申しますれば、用地の交換とか、そういったことは私の仕事でございますので、そういった面では十分検討できるとは思います。ただ、ほかに経費も伴うことでございますので、その辺につきましては、ちょっと答弁を控えさせていただきたいと思います。
○阿部(未)委員 用地は確かに自衛隊の演習場の用地ですから、措置ができると思うのです。御協力願えると思うのですが、予算についても、そういうふうな危険な状態の中にあるわけですから、防衛庁として、何と言うのですか演習場周辺の整備ですか、そういうようなのがあるわけでしょう。そういう形ででも検討願えませんか。
○小谷説明員 あいにく、きょうは防衛施設庁が参っておりませんけれども、防衛施設周辺の生活環境整備法の実施面での道路の補助事業といいますのは、施設庁当局とも十分相談をし、かつ、その検討を経ませんと、ちょっと私一存ではお答えいたしかねます。
○阿部(未)委員 長官、環境行政の立場から、これが環境庁になじむかどうかは別にして、いまお聞きのような内容ですが、あなたはどうお考えになりますか。
○小沢国務大臣 これは私の所管じゃないのですが、国務大臣として、国民の安全と、それから基地に対する、あるいは演習場に対する国民の理解、協力を得るためには、いま御指摘るるございましたような安全の問題を特に考えていかなければいけないわけでございますので、私からも防衛庁長官に、本日の御質疑の模様をよくお伝えいたしまして、真剣に検討するように進言をいたしたいと思います。
○阿部(未)委員 これは、なお関連して当然、建設省の道路関係のお考えも必要になってくると思いますので、実は建設省の御出席をお願いしておったのですが、まだお見えになっていないようですから、一部、質問を保留して、防衛庁の方、恐縮ですが、建設省お見えになるまで、お残り願いたいと思います。一応、終わります。
○吉田委員長 岡本富夫君。
○岡本委員 じゃ私も建設省が来るまで。 まず長官の所信表明を拝見いたしまして、「これからの環境行政は、直接的な汚染防止対策に加えて、国土の計画的な利用、資源多消費型の産業構造や生活様式の転換、適切な交通体系の確立等をも包含した幅広い総合的な見地から、公害の発生と環境の破壊を未然に防止するという基本的態度に立って」これから行政をやるんだ、こういうような所信表明であります。「第一は、環境管理の総合的な推進であります。」こういうようなことも出ております。これをおっしゃったわけですけれども、恐らく、だれかに書いてもらって、それをばっと読んだだけじゃないだろうと思うのです。これはやらなければいけませんから。 そこで、公害対策基本法これでは、もう後追い行政になっているわけですね。これは、あなたがおっしゃっているとおりなんです。汚染対策だけになっている。要するに、環境行政をやるには、やはり私たちが提唱している環境保全基本法こういうもの、そこから物事を出発しないと、私はぐあいが悪いのじゃないか、こう思うのです。 たとえば、環境基準を決めるにしましても、この前も一遍、申し上げたかもわかりませんが、後追い行政の環境基準と本当に環境を維持するための環境基準とは、やはり、そこにおのずから相当違うと思うのですよ。見ておりますと、いま環境基準を決めるについては、できるような、要するに達成できないような環境基準は決められないんだということになりますと、たくさんの環境基準が決まっておりますけれども、それは達成はできなければならぬ、それが十年あるいは五年とかいう年限を切って、それまでに達成するんだ。ところが、それは達成しても、なお健康被害の方々が出ておるということがあるわけです。したがって私は、今後この環境保全の立場から環境基準をつくっていかなければならぬ。やはり、こういう根本の基本的な問題でありますから、実力ある環境庁長官のときに、そういった方向に早く方向づけをすることが大事だと思うのですが、この点についての所信を、まず承っておきたいと思います。
○小沢国務大臣 おっしゃるように、どうも、あらわれた公害並びに被害というものについての対策に終始しておっただけでは、環境庁は勤まらないと思っておりまして、したがって、やはり環境保全の全体的な見地から目標を設定をいたしまして、計画的にこれを推進していくあり方を、ぜひやっていきたいと考えておるわけでございます。したがって、中公審に対して、環境保全の長期計画についての策定を、どうしても今年じゅうにやりたいということでお願いをしまして、鋭意、検討を願っておるわけで、その答申をいただきまして、私どもは昭和六十年までの少なくとも環境保全計画というものをつくり上げたいと思って、今年の最大の課題にいたしておるわけでございます。おっしゃる趣旨に基づいて努力をいたしておるわけでございます。
○岡本委員 大体、行政は法律に従って行政を行うと私は思います。だから国会が国権の最高機関だ、こう言われるわけですから、法律を逸脱した行政はできない。そういうことになりますと、ただ環境保全の計画を答申しても、やはり公害対策基本法を逸脱したことはできないと思うのです。したがって私は、ここで長官、決心して、私どもがやはりこうして提唱しておる、公明党も出しておりますし、ほかの野党も出しておりますが、そういったものを参考にして、やはりここらで検討を始め、そして環境保全基本法というものを、やはりそこから出発するということが私は大事だと思うのですが、ただ中公審に諮問しておる、そして全般的な環境保全のいろいろ策定をしておるというけれども、やはりこの公害対策基本法に基づいたあれになると思うのですよ。だから、もう一歩、積極的な態度をひとつ表明してもらわないと、中公審のいろいろの答申も、はっきりしたものが出てこないのじゃないか、こういうように私は考えられるのですが、いかがですか。
○小沢国務大臣 非常にむずかしい御質問だと思います。環境保全基本法というようなものを、いまの公害基本法とは別につくる、恐らく岡本先生のおっしゃる意味は、自然環境の保全まで含めた非常に次元の高い総合立法といいますか、総括立法を考えておられるのだろうと思うのですが、そうなりますと、やはり長期計画を持たないと、あるいは本当は、その法律に基づいて長期計画というものが出てくるのかもしらぬと思いますけれども、なかなか、いわば法律としては抽象的といいますか、哲学的なものになっていかざるを得ない。しかし本来、法律というものは、やはり国民に権利を制限し義務を課すという、また、あるいは国民のための行政が、いかに予算的な、あるいは人的な、その他の裏づけを持って推進するかという内容を、やはり相当具体的に持ってきませんと、どうも法律にはなかなかなりがたいわけでございますので、やはり私どもとしては長期計画というものをまず立てまして、そうして、そのもとで、また一方、御承知と思いますけれども自然環境保全の長期計画もあわせて、実は何とか並行してやりたいと思っておるわけでございまして、これらの二つの長期計画というものをはっきりした上で、現行法の体系でいけないかどうか、これをよく検討した上でないと、どうも先生の御意見に、まあ責任ある行政庁として、同調してすぐ考えますと言うわけにはなかなか私まだ、そこまでの元気が出ないわけでございます。もう少し研究させていただきたい。
○岡本委員 これは長官にも課題にしてありましたし、そういう立法はできないとおっしゃるけれども、しかし、私どもはちゃんと対案を出しまして、もうこれは大体、二年継続しているんですね。ですから私ども、これは立法をしているわけですよ。政府はできない、閣法ではできない、そういうことはないと私は思うのですね。そうすると、私どもの出したこの立法というのは、もうめちゃくちゃやと、こうなるわけです。 その中に、いまの公害対策基本法の中の精神を、あるいはいろいろな対策を入れてしまうというような環境保全の中の公害対策、あなたの所信演説を聞きますと、これはそうなっているんですよ、所信表明は。そうして公害対策の中の環境保全でなくして、環境保全の中の公害対策をやります。こういうような所信演説。ああ、ごりっぱなものだ、私は、この所信であなたは今後、公害対策あるいは環境保全をやっていただくということになったら、これは大したものだと思って喜んでおったら、もうちゃんと言ったことと、これからと違う。三木内閣みたいじゃないですか、これでは。あなたは三木内閣か。それはまずい。こんなことを言っては悪いが、ひとつ私どもの法律を検討していただいて、そうして、どうしてもこれはぐあいが悪い、ここがどうなんだというようなことをまた御質問していただいて、そうして、やはりここで長官のときにやっていただきたい。本当にもう後追い行政ばかりやっておるのでなく、これから、ここにありますように、資源の多消費型の産業構造、いままでの経済成長じゃなくて、やはり低成長になってくる、こうなってくると、やはりいまの工場の分散、いろいろなこういうことから考えましたら、その先に手を打っておかなければ、私はぐあいが悪いのじゃないかと思うのですよ。ですから私どもの方の出しているこの環境保全基本法も、ひとつ検討していただいて、そして本年はもう少し前向きに取り組むと、はっきりひとつ姿勢を出していただきたい。これは国民の全体の声ではないかと私は思うのです。いかがですか、もう少し前向きにあなた答弁したら。どうも後ろ向きじゃないか。
○小沢国務大臣 いや私は後ろ向きじゃ決してないのでして、ここに私が申し上げているのは、やはり基本的には国土利用計画というもの、その下の土地利用基本計画、そういうものとの関連で、やはり、われわれ何回も申し上げていますように人口の今後の増加、それに必要な用地の確保、それから経済が、たとえば五、六%としましても、一定の成長で進む場合のいろいろな影響の見込みというものを考えて、基本的な国土の利用計画というものを打ち立てていく。これは国土庁の所管でございますが、国土庁とわれわれと協議をしながらつくり上げて、一方われわれの環境保全の長期計画というものと自然保護の長期計画というものと、これをやはりかみ合わした上で、環境保全の何といいますか、基本的な考え方をはっきりして、そうしていかないと、いま、どこかに工場ができる、あるいは団地ができる、あるいは開発が行われる、それだけのアセスメントがどうだとか環境公害がどうだとかというようなことでなくて、自然保護も含めた全体の国土利用のあり方というものから出発しなければ、やはり環境保全の基本的な考え方が出てこないんじゃないか。 そういうことですから、御承知の、それぞれ政府としては所管もあり、法律も別体系があるわけでございますので、そういうものを総合的に勘案して、行政のあり方として環境汚染を未然に防止するような方途をわれわれが考えていこう、こういう姿勢の表明をここでやっておるわけでございまして、それが直ちに先生のおっしゃる環境保全基本法というところにつながるかどうかは、これはひとつ、いまの申し上げたいろいろな計画全体が固まってきたところで考えさしていただかぬといかぬのじゃないか、私はそういう趣旨で、ここで申し上げているわけでございます。
○岡本委員 これは議論してもしようがないですけれども、長官、あなたもこれから国土庁といろいろな打ち合わせをするにしましても、要するに目的というものを、まず決めなければいかぬのですよ。あなた、どこへ行くんだといったら、さあ、どこへ行くかわからぬでは、これは努力できないわけですから、まず、そういった根本をぴしゃっと示して、それで、こういう立法の作業をしておる、それに向かって、これからの国土のいろいろな利用計画を示していかなければ、どうも私は、いまの公害対策基本法だけではだめだったと思う。これは私、つくったときの経過もよく知っているのです。四十二年に、ぼくら初めて出たときにつくったのですから。ですから、これは当面の環境、要するに公害対策をしなければならぬというので、あわててつくったような経過が起こっているわけです。それから一遍、改正されていますけれども、それもただ一条項、経済との調和条項を抜いただけでありまして、もっと見直しをしなければならないのです。もういま、そういう時期に来ているのです。いまちょうど、こういった低成長時代になったときには、これはもう一番、好機なんです。このときに、あなたがひとつ英断を持って考えて、そしてそういう構想をここで検討しなければならぬと私は思うのです。そういう時期なんです。いま。それで私、申し上げておるわけですが、一応その点について検討なさるかなさらないか、前向きな答弁だけをひとつ、いただいて、そして阿部さんが何か一問だけ残っていたらしいですから、それだけ先にちょっと答えてください。
○小沢国務大臣 大変、否定的なことばかり申し上げておるような印象をお受けになったと思うのですが、そうじゃなくて、もちろん前向きに、それは先生のおっしゃるような考え方の基本的な方向は一緒なんですから、検討は十分いたします。直ちに、いま保全法をつくるかと、こう言われますから、私は、それはもう少し待ってくれ、こう言っておるわけでございます。考え方の基本的な考え方は同じだ、十分、検討さしていただきます。
○吉田委員長 この際、阿部君の保留分の質疑を許します。阿部未喜男君。
○阿部(未)委員 この前、建設省の方には、実は質問の要旨について委員部の方に御連絡してあったのでございますけれども、何かの手違いで本日、御出席がおくれたようでございますが、単刀直入にお伺いしますが、いま防衛庁の方とは、いろいろお話ししたのですけれども、大分県に別府−院内線という県道がございます。この別府−院内線という県道は、防衛庁の施設局の持っておる十文字原という演習場の中を通っておるわけでございます。ところが最近、国道十号線が非常にふくそうしてまいりまして、この別府−院内線という県道が、国道十号線のバイパス的な役割りを果たしてくるようになりました。加えて、今度そのごく近くに、この別府−院内線を通ってサファリパークが建設をされることになっております。五月ごろ開園の予定のようでございますから、事は急を要するわけでございますが、先ほど防衛庁にもお伺いし、われわれも地元で見ておるのですが、この県道が自衛隊演習場の中を通っておるために、大体、毎週一回くらいの割合ですが、年間五十数回の演習が行われる、その都度、非常に危険地域に入るわけでございます。幸いにして今日まで、まだ事故は発生はしておりません。事故は発生しておりませんが、ちなみに、そのお隣の日出生台という演習場では、やはり演習場の外まで弾が飛び出るというような事故が起きておるわけでございます。したがって、いまでさえ相当の交通量があるのに加えて、サファリパークの建設をめぐって、建設後は観光地として、この道路は非常に利用度の高くなる道路でございます。しかも、所管は県道でございまして、財政的にも、いま、この道路をどうするかということについて非常に苦慮しておるという状況でございます。幸い防衛庁の方では施設庁とも話をして善処するように検討してみたいというお言葉をいただいておるのですが、この道路の安全管理と申しましょうか、そういう点から、ひとつ建設省の方のお考えも承っておきたいと思います。
○吉田委員長 建設省の道路局長に申し上げます。 御発言を願うわけでありますが、朝来、理事会で質問の順序は違いました。しかし、先日来この阿部未喜男君の質問については、政府委員室から質問に行っておられるということでありますから、阿部未喜男君なり、あるいは、いま質問中の岡本君の質問については御承知のはずでございます。御協力いただきまして、委員会の運営に支障のないように今後ひとつ頼みます。
○井上(孝)政府委員 まことに申しわけございません。 私の方の地方道課で阿部先生のそういう御質問を受けておったようでございますが、私、実は本日けさ、岡本先生の御質問で呼び出されましたので、事情を全く知らないで、ここへ参りました。しかし、ただいま阿部先生の御質問で、問題の趣旨ははっきりわかりました。私の方も県及び防衛庁とよく相談をいたしまして、いやしくも公道である県道を通る一般交通に危険のないように処置をいたしたいと思います。大変、抽象的な答弁で恐縮でございますけれども……。
○阿部(未)委員 くどくなりますが、県の方では一番、困っておるのは、やはり最近の地方財政の問題で、予算です。何とかしなければならないとは言っておりますが、財政上どうにもならない。ちょっと申し上げましたが、この県道は、むしろ建設省の方で御案内だと思いますが、県道でございますから非常に狭隘でございます。車の離合も余りやさしくできない場所が相当ある上に、カーブが多くて、しかも起伏が激しいわけでございます。したがって、そういうことをあわせて考えますと、これは自衛隊の演習だけにとどまらず、道路そのものも交通量がふえてくれば非常に危険な状態になるけれども、県としても財政上、手がつかないという状態にありますので、土地等については防衛庁の方でもお考えいただけるということのようでございますから、予算関係等含めて、なるべく早い時期の善処を、ひとつお約束願いたいと思いますが……。
○井上(孝)政府委員 防衛庁及び大分県当局とよく打ち合わせまして、早急に善処をしたいと思います。
○阿部(未)委員 では防衛庁の方も、いま建設省のお考えもお聞きいただいたと思いますので、十分、御相談をいただいて、申し上げましたように、もうサファリパークの開園も切迫をしておりますので、なるべく早い時期に手を打って、いやしくも後になって悔いを千載に残すような事故のないように、善処をお願いいたしまして、私の保留質問を終わります。 どうもありがとうございました。
○吉田委員長 岡本富夫君。
○岡本委員 それでは建設省お見えになりましたから、続けてまいりますが、いま全国に相当、高速道路、通過交通道路がございますが、私の方も国道四十三号線というのがありまして、すぐそばなんですが、これは何遍か当委員会でも問題を提起いたしまして、今日まできたわけですが、これは昭和四十六年五月二十五日の閣議決定でありますけれども、これの第五の中に「道路交通量が多い幹線道路に面する地域で、その達成が著しく困難な地域については五年を越える期間で可及的速かに達成を図るよう努める」べきだ、こういうように大体、五年というように設定されておりますが、ちょうど五年目でございますが、これに対して建設省の方では、どういう対策を考えておるのか、ひとつ、それをお聞きしたい。
○井上(孝)政府委員 幹線道路の周辺の騒音につきましては、御承知のように、道路といたしましては従来、遮音壁の設置あるいは沿道に植樹をして遮音効果を図る。その他、道路の路線選定等につきましても、騒音が沿道の住民に危害を加えないように、いろいろと検討いたしておりますが、どうしても道路の中だけで道路の構造等をいじっておりましても、なかなか十分な効果が期待できない。 こういうことで、御承知のように来年度からでございますが、五十一年度からの予算で、特に幹線道路の沿道で夜間の騒音が激しい、強い、それで非常に困っておられるような住宅に対しまして、防音工事、たとえば二重窓にするというような防音工事を助成する、こういう方途を新しく講じ得るように予算を要求いたしまして、一応、認められております。なお、防音工事でも、とても対処し切れない、あるいは、もう、こういうやかましいところから、よそへ移転したいというような方に対しても、従来は、そういうことはできなかったのでございますが、来年度からは、その方々の移転費を補償する、あるいは移転後の跡地を買い取ってあげる、こういう措置を新たに来年度から講じたいということでございまして、まだまだ幹線道路の周辺の騒音公害の防止に、すべて十分な対策ができたというふうには思っておりませんが、こういった新しい方途も講じつつ、幹線道路の沿線の騒音公害の防止に、道路サイドでもいろいろな処置をしていきたい、こういうふうに考えております。
○岡本委員 その場合、夜間は何ホン以上というような考え方があるか。それから、その民家の防音装置については何部屋ぐらいというように考えているのか、この点をお聞きしたい。
○井上(孝)政府委員 ただいま申し上げました沿道の住宅の防音工事の助成につきまして、実は何ホン以上のものを対象にするかとか、あるいは御質問にございましたような、どの程度の部屋に対する防音工事をするかというような、助成工事のいわゆる基準につきまして、実は政府部内で、まだ確たる案が固まっておりません。来年度を迎えるまでに早急にこれを固めたいと思っております。 ただ、建設省といたしまして、いま持っております案は、夜間の騒音値六十五ホン以上というようなものを案として持っておりまして、これにつきまして環境庁あるいは大蔵省等とお打ち合わせをしたいと思っております。また、部屋数といいますか防音工事をどの程度するかということでございますが、これも同様、私どもとして、まだ確定した案を持っておりません。至急に詰める必要があると存じておりますが、室数あるいは家族数に応じて最高四室ぐらいまでは防音工事ができるようにというようなことを建設省としては、いま考えております。何度も申し上げますが、政府部内の案には、まだなっておりませんので、御了承を得たいと思います。
○岡本委員 環境庁の大気局長にちょっとお聞きしますけれども、昭和四十六年五月二十五日の閣議決定の、国道四十三号線なんかは大体、五車線になっておるわけですが、二車線を超えるものの夜間の環境基準というものは幾らになっていますか。
○橋本(道)政府委員 いま先生の御質問のございましたものにつきましては、A地域と申しまして、これは主として住居の用に供せられるところで、二車線を超える道路に面する地域は五十ホン以下ということであります。
○岡本委員 そこで、建設省の道路局長にもう一度お伺いしますけれども、六十五ホンということを考えていらっしゃるということは、環境基準が、いまお話があったように夜間五十ホンです。あと十五ホン、これは大きい被害を与える数値なんですが、あなたの方がそういうように考えているということは、環境基準を守らなくてもいいんだと、初めからもう環境基準は守らないという考え方に立っておるのではないか、こう考えられるのです。その点いかがですか。
○井上(孝)政府委員 まず私、先ほどの答弁でちょっと抜けておりましたが、騒音の防音工事の助成をいたしますのは、本来なら一般の道路すべてということが理想的でございますけれども、現状では、なかなかそういう段階までまいりませんので、自動車専用道路の周辺といいますか沿道ということに限って、とりあえず五十一年から実施しよう、まず、そういうものから実施しよう、こういうことでございます。 それから、いまの騒音の問題でございますが、私ども、住居に対する防音工事を実施するということを考えておりますので、室内の騒音がどのぐらいであるか。大気保全局長のお答えになりました五十ホン、それから私が申し上げました六十五ホンも室外でございますが、これを室内で、窓を閉めて夜間の音ということになりますと、十ないし十五ホン下がるということで、室内の睡眠に支障のないような騒音の程度まで下げるということでございます。そういうことで、とりあえず五十一年から不十分ではございますが始めたい、こういうふうに考えておる次第でございます。
○岡本委員 環境庁大気保全局長、この道路の環境基準は、これは室内の基準ですか、それとも道路の際の環境基準ですか、この点ひとつ。
○橋本(道)政府委員 この基準は、室外の基準でございまして、問題になる家の外のところにおける基準というぐあいに解しております。 先ほど私、もう一つ申し落としておりましたが、B地域という区分で、住居の用と、あわせて工業等の用に供せられる地域の夜間の室外の環境基準は六十ホン以下ということでございます。
○岡本委員 いま環境庁から御答弁いただきましたが、そういうふうに室外の、要するに道路の際ですね、ここの基準がこう示されておるわけです。閣議決定されておるわけです。四十三号線の場合を見ますと、いまおっしゃったように工業地域、商業地域もあります。しかし、特に西宮とか芦屋というようなところは、尼崎の一部もそうですが住居地域ですね。ここは五十ホン以下ということになりますと、あなたの方は最初から、とりあえず、とりあえずと言いまして環境基準を守らなくてもいいんだというような考え方に立った民防の助成ではないかと私は思うのです。したがって、もう一度この点を私は検討し直す必要があると思うのですよ。この点の御検討の見直しをなさるつもりかどうか。
○橋本(道)政府委員 一点、私どもの、この環境基準の達成の方途の問題を御理解お願いいたしたいと思いますが、これは、いま室外の環境基準であるということは事実でございますが、その対策といたしましては、車自体の騒音の基準で抑えるという面と、車の使用の面からスピードを抑えたり、あるいは車線を抑えたり車種を抑えたりするという問題と、道路の構造の面からやる面と、それでどうしても対応できない場合というのは、これは私は現実的にあり得ると思います。現実的にあり得るところを、全部やってから、どうしてもやれなければ、そのときに初めて防音工事が出てくるべきなのかという問題に対して、建設省の方は積極的に現在、非常にむずかしいところについて、この防音工事等の対策をやろうということで踏み切っていただいておるということでございまして、室外で、もちろん維持、達成されることは非常に望ましいことでございますし、建設省も決してそれを無視しておられるわけでは全くないと思いますが、技術的な可能性から見て、当分こういうことはなかなかむずかしい問題で、私どもの方の総合対策という観点の一環で、建設省の方が積極的に先にやっていただいているというぐあいに、環境庁といたしましては解しております。
○井上(孝)政府委員 先ほど申し上げましたように、何遍も申しますと、おしかりを受けるかもしれませんが、私どもとしては五十一年度から、これは全く新しい、従来、私ども道路事業費というものを道路の区域外に使ったことは余りないのでございまして、区域外に対して、こういうものに手を伸ばすということは、私どもとしては大変、画期的と申しますか、そういうことでありますが、これをいきなり環境基準というところまで持ってまいりますと、先生のおっしゃるようにいたしますと、どのくらい金がかかるかわかりませんので、とりあえず現実的にはこういったところで五十一年度から実施をさせていただきたい。もちろん将来にわたりましては、理想に近づけるように検討を続けてまいるというつもりでおります。
○岡本委員 それはちょっと後で、またあれしますが、実は一つの例を見まして、国道四十三号線を取り上げているわけですけれども、ここで一日十五万台から十六万台、四十三号線とそれから上の高架に毎日、走っているわけですね。これに対するところのいろいろと規制、たとえば夜間十時から午前六時までの大型車の通行禁止をする。それから自動車の総量の規制あるいは大型の陸上貨物の輸送の体系の考え方、こういうことも必要だと私は思うのですよ。これについては警察庁の方から来ておるでしょう。これも私たびたび言っておるのですが、どういうような施策をとっておるのか、また今後どうするのか。
○高田説明員 国道四十三号線の交通公害の関係につきましては、兵庫県の公安委員会で昭和四十八年の七月から、ただいまお話しのような速度規制を、六十キロ毎時から五十キロ毎時に、全線にわたって行っております。と同時に、安定した交通の流れを確保していくために信号機の系統化を実施する。それから四十九年の四月からと、これはちょっと二回に分かれましたが、夜間の二十三時から午前六時における車線減少規制を行っております。これは具体的には片側五車線のうち中央寄りの三車線だけを自動車の通行帯とするというようなことでございます。これが七・二五キロにわたりまして行っておるわけでございます。おっしゃいますように、このような規制を行っておりますが、なお十分な効果を上げてはおりませんので、いろいろ関係行政庁の諸施策と相まちまして、私どもも、さらに交通規制の強化を図るという方向で検討してまいりたいというふうに考えておるわけでございます。
○岡本委員 そこで警察庁の交通課長さん、夜間十時から午前六時まで四十三号線だけ大型車の通行禁止、これは知事さんからも、あなたの方に要求があったと思うのですが、そうしましたら、これは通らぬようになるじゃないか、こうなりますけれども、これは上の高速道路の方、要するに阪神高速の方を通せば、これは通るのですからね。それについては、やはり夜間をあなたの方でやれば、下の人家の横を通るよりも上を通れば、それだけ振動あるいは騒音も助かるということです。そういうことをひとつ考えてもらいたい。それについては建設省の方で、ひとつ考えてもらいたいことは、夜間、下を通れば無料で通れるのですよ。ですから十時ころから午前六時ころまでは大型車が上を通るのは無料にでもするというようにすれば、これの方が民防より安くつきますよ。これはどうせ道路公団の方からお金を出すのでしょう。建設省が出すのじゃない。道路公団の方から出すのでしょう、若干、助成もあるかもわからぬですけれども。そういうことになると、それの方が安くつくのですよ。いかがですか、検討をひとつ。
○井上(孝)政府委員 従来、首都高速道路にいたしましても、阪神高速道路にいたしましても、いかなる意味合いにおきましても無料で通したという実績がございませんので、いま私、突然の御質問で、ここでお答えするわけにまいりませんが、よく研究をしてみたいと思います。
○岡本委員 これは兵庫県の方から、また西宮、芦屋、尼崎、特に西宮、芦屋から県を通じ、こういう要望が出ているはずなんです。もう一度この点は、ひとつ検討していただきたい。そういった大型車を上へ上げる、そうすると下の騒音が少なくなる、振動も少なくなる。 それから、まだ対策があるでしょう。いま五車線ですから一車線を全部つぶして緑地帯にしてもらいたい、こういうことも私、要望しておいたのですが、この点いかがですか。
○井上(孝)政府委員 国道四十三号線の沿道の植樹帯の設置でございますが、尼崎地区におきまして現在、歩道寄りの一車線をつぶしまして歩道の一部と合わせて幅約四メーターの植樹帯を設置中でございまして、来年度前半には、この地区の植樹帯の設置は完成すると思います。 なお、西宮、芦屋地区等にも、こういった措置をという地元の御希望がございますけれども、いまのところ、この尼崎地区の効果をよく見きわめまして、騒音とか振動等に効果が十分あるということが確かめられました場合には、引き続き西宮、芦屋地区にも同様のグリーンベルトをつくりたいというふうに考えております。
○岡本委員 それから、警察庁の交通課長さん、どうですか。この夜間十時から午前六時までの大型車の通行禁止、これは英断を持ってやりますか、いかがですか。
○高田説明員 四十三号線におきまして夜間、大型自動車の通行を禁止した場合に、どうなるかという問題があるわけでございます。一つは、四十三号線よりもまだ沿道条件の非常に悪い国道二号線に回るということが考えられますので、そういうことに相なりますと、四十三号線の規制と同時に、二号線に対する同じような規制をやはりやらなければ効果が上がらなくなってくるのではなかろうかというふうに考えておるわけでございます。 こういう規制をやりますと、実際に全国各地から神戸あるいは阪神地区の市場に入っております。たとえば生鮮食料品の輸送車について、この時間帯のものを検討してまいりますと、約七〇%が午後十時から午前六時に入ってくるというような実態調査の一例もございます。そういう意味で、物流全体の問題として慎重に検討をしなければいけないということがあるわけでございます。 したがいまして、私どもといたしましては、当面、関係行政機関が行われるいろいろな施策と並行いたしまして、なお交通関係の速度規制の強化あるいは車線減少規制の区間の延長といったようなものを中心にして、交通規制の面からお役に立っていきたいというふうに検討しておる段階でございます。
○岡本委員 なかなか歯切れが悪いですな。この四十三号線をとめても上の高速を通せば、これは助かるのですよ。これは一つの課題にしておきますから、もう一度、総合的な検討をしてください。 そこで、建設省の道路局長さんに伺いますが、何とかして、この沿線の住民の皆さんの苦痛をなくさなければならぬということで、そのうちの一つは、菊池さんでしたか道路局長のときに、この道路の面が非常に荒れておった。そのために、あれを五センチほどの舗装をしてもらったのですが、この舗装をひとつ、もう一度やってもらいたいと思うのですが、いかがですか。
○井上(孝)政府委員 先ほどからお話しのように、国道四十三号線は非常に大型車の通行が多うございます。それで路面が非常に荒れまして、でこぼこになり、それがひいては沿道の家屋に振動の被害を与える、こういうことでございますので、従来からもやっておりましたが、四十三号線の路面の補修、場合によっては、先生いま、おっしゃいましたような五センチぐらいかけるのでは、すぐまた壊れてしまうということで、下から打ちかえをするというようなことも実施をいたしております。現在、相当、四十三号線の各区間から御要望がございますので、特にひどいところから順次、路面の補修を実施して振動の防止を図っておる次第でございます。
○岡本委員 どの辺から。
○井上(孝)政府委員 いま、ちょっと記憶ございませんが、芦屋の地区で五十年度中に一部、実施いたしますし、来年度も引き続き精道地区ですかも実施する、こういう予定でおります。その他は、ちょっといま記憶にございません。
○岡本委員 芦屋高校付近ですか。
○井上(孝)政府委員 今年度中にやるのは芦屋高校の付近だと思います。
○岡本委員 こういったことを私は一つの例に取り上げて、全国的なことを考えて言っているわけですが、たとえば交通体系の問題、規制をする、それから建設省の方では一車線をつぶしてグリーンベルトにする、それから舗装もやり直す、こういうた諸対策を立てて、そうして、この夜間の環境基準に持っていこうとするわけです。この環境基準が完全なものでないから、この当時の閣議決定を見ますと、これはさらに見直しをしていくと書いてあるのです。この基準をまた見直していくのだ。確かに騒音防止法によるところの騒音の基準等はまだ高いわけですから、だから対策をして、さらに見直していくということでありますから、私はそういうことを考えますと、あなたの言うところの、いま建設省が考えておるところの夜間六十五ホン以上の民家の防音というものに対しては非常に疑問を感ぜざるを得ない。したがって、諸対策をやった上に、その環境基準のところまて——それは、いまのままでやりますと、これはもうほとんどひっかかりますよ。六十五ホン以上といったら全部やらなければいかぬ。だから、もっとそういった私が提案しておる対策、これをやって、さらに、どうしてもしなければならぬというところが結局、五十ホン以上、こういうふうに考えられるなら、私は話がわかると思うのです。その点もう一度、検討し直さなければいかぬと思うのですが、いかがですか。
○井上(孝)政府委員 先ほど申し上げましたように、六十五ホンというのは、まだ私どもの案でございまして、関係各省と固めたものではございませんので、その点、御承知おき願いたいと思います。 また、これも先ほど申し上げましたように、六十五ホンで万全であるということは私ども考えておりません。先生の御質問にございましたように、あらゆるいろいろな施策を講じ、場合によっては交通規制、あるいは私ども最も期待するのは自動車の構造の改善でございますが、そういったものをあわせまして理想の線に近づけていく、そのとりあえずの一環として防音助成工事を、先ほど申しましたような基準で現在、考えておる、こういうことでございますので、将来にわたって関係各省と御相談をしながら検討を続けてまいりたいと思っております。
○岡本委員 環境庁長官、いま建設省からお聞きのように、夜間六十五ホン以上のところを助成しようという考え方をしておられる。まだ政府部内では決まっていないらしいのです。あなたとしては、環境庁としては、やはり環境基準達成まで監視し、あるいはまた、いろいろ勧告していく義務があると思うのです。ですから、これは建設省としては画期的なことだ、こうおっしゃっておりますけれども、もうそういう時代に入っているのです。同時にまた、先ほど申しましたように、四十六年の閣議決定で「五年を越える」と書いてありますから、ちょっと、ここのところ言葉がおかしいのですけれども、五年という一つの線が出ているのですから、この環境基準を達成できるところまで、やはり民防の問題も持っていく。それにはいろんな工作も必要だと思うのです。先ほど申し上げましたような対策も必要だと思いますけれども、考え方をそこまで持っていくというような、あなたの方から勧告する考えはありませんか、いかがですか。まだ建設省で決まっていないのですからね。
○小沢国務大臣 先ほど環境基準の説明をいたしましたように、もっぱら住居の用に供せられている地域は五十ホン以下、その他のところは六十五ホンですか、六十以下ということになっているわけでありますが、この達成の目標につきましては、若干、努力目標的な、いわゆる前提になる条件があったと思うのです。私いま手元に告示の内容がないのですが、そこで建設省としては当面、六十五というものを想定しまして、これは道路局といいますか、建設省だけの対策でいくわけにはなかなかいかない。やはりわれわれの方で、この前も若干、対策をとりましたが、トラックとかディーゼル車だとか大型な車の音源対策上のことも考えていかなければいけませんし、したがって、総合的に環境基準を達成するように努めていかなければならぬわけでございますので、当面、建設省ができる範囲の最高の努力をしていただいて、そういう対策をとっていただくように進めていただいているわけでございますから、もちろん一遍にいければ一番いいわけでございますが、交通規制なり、あるいはわれわれの方で、いま中公審でさらに音源対策をトラック等について検討を願っております。そういうものと全部合わせまして、総合的にこの環境基準の達成に持っていかなければならぬと思います。 ただ、四十三号線については非常に問題が多いところでございますから、特別な対策をいろいろ工夫して、とっていただかなければいかぬので、これらの点については、なお建設大臣とも私よく相談をしまして、できるだけ、いろいろ多角的な対策をとってもらうように最大の努力をいたしたいと思います。 それと健康調査の解析をやっておりますので、これが兵庫県については三月中にはまとまるだろうと思います。川崎の方は三月までにまとまりますかどうか、あれですが、とにかく今年度中には、この解析の結果を得まして、その影響いかんによっては、これはもう、あるいはもっと厳しく、いろんな対策をやっていかなければいかぬと思いますが、そういうような解析の結果等も十分踏まえまして、最重点的にこの地区については、特に四十三号線の沿線については総合的な対策をとるように、なお一層ひとつ私の方で中心になってやってみたい、かように考えます。
○岡本委員 それから建設省ちょっと、こういう助成したりするところのお金、これは公団の方から出すような形ですね。そうしますと、尼崎と大阪間は上に公団の高架がないわけです。そうすると、これはどこから出るのですか。これはどっちの方からの基金でお金を出すのか、これをちょっと聞かせてください。
○井上(孝)政府委員 先ほど申しましたように五十一年度は、とりあえず高速自動車国道及び都市高速道路のような自動車専用道路、しかも一有料道路、こういうものに限定して、まず発足をさせていただく、こういうことでございますので、五十一年度は、まだ一般道路についてこういった助成工事を広げるというところまでいっておりません。高速道路及び自動車専用道路、都市高速等の結果を見まして、将来、検討いたしたいと思っております。 先生、御指摘の四十三号の尼崎−大阪の区域は、実は現在まだ都市高速は乗っておりませんが、工事中でございまして、将来、四十三号の上に阪神高速道路が設置されるようになります。そういうことも考え合わせますと、五十一年度は、あるいは尼崎地区は直接は無理かもしれませんが、将来は自動車専用道路が通りますので、そういった面からも、あるいは、いま断言するわけにまいりませんが、必要なところがあれば実施できるのではないかというふうに考えております。
○岡本委員 時間が来ましたから、最後に大臣、これは三木総理にもう一度、聞いてもらったらよくわかるのです。三木総理が環境庁長官のときに、この四十三号線と川崎のところとは、全国で初めての模範的なひとつテストケースをやろう、それはあらゆる施策をやろう、こういうように約束を、ここでしてもらった。ですから、忘れてしまったということはない、だろうから、ひとつもう一度よく検討してもらって、全部の総合政策をつくってもらいたい。これを要望しておきます。 最後に、自然保護局長、実は西宮の甲子園浜一帯、これは当委員会からも調査に行きましたが、たしか、これは昭和四十七年でしたか、私が鳥類の審議をやったときに要求しまして、あそこを調査の対象にしていただいて、そうして野鳥の生息地ですか観察地にする、こういうことで調査をしていただいたわけですが、御承知のように大阪—神戸間で、わずかに残る砂浜、市民にとっても貴重な休息の場所、教育上の最良の教材である。どうしてもあそこを飛んで来るところの約八十種の野鳥を残したい。したがって、ここを鳥獣保護地域、こういうようにひとつ指定をしてもらいたい、こういう要求なんですが、これについての御答弁を願いたい。
○信澤政府委員 お話ございましたように、たしか四十七年六十八国会だと思いますが、特殊鳥類の譲渡等の規制に関する法律案、これを御審議いただきました際に、先生から、いまお話しのようなことを承ったように承知をいたしております。その後、四十八年に環境庁が調査をいたしました。翌四十九年度には地元の兵庫県も調査をいたしました。その結果、御指摘の鳴尾川河口にございます。ヘクタール程度の小さな岩礁性の干がたでございますが、そこにシギあるいは千鳥のたぐいが相当数、飛来する。その意味では大変、重要な干がたであるということが判明いたしております。 そこで、私どもといたしましては、たしか昨年の四月だったと思いますが、いま御指摘ございましたように、あの千がたを国設の鳥獣保護区として指定いたしたい、ついては地元の兵庫県の協力を得たい、こういうことを文書をもって依頼しております。 これは先生、御承知だと思いますけれども、あそこには港湾計画に基づく埋め立ての問題があるわけであります。いま申し上げたように、一ヘクタールの干がたでございますが、やはり鳥が飛来するためには、一ヘクタールの部分だけ残してもしょうがないわけで、したがって、埋め立て計画、ひいては港湾計画全体について見直しをしてもらう必要があるということでありまして、そういう意味で、兵庫県それからさらに地元の西宮市等々で御調整をいただいております。私どもとしては、私どもが私どもなりに専門家の意見を聞きまして、おおむねこの程度というもくろみは持っておりますが、それを前提にした見直しをしていただく作業を進めていただいている、こういうことでございますので、ただいま御指摘の方向に進んでいるものというふうに考えております。
○岡本委員 長官、いま局長から答弁があったとおりです。この問題は私、前に取り上げたわけですが、環境庁として保護地区に指定する、こういうようにぜひ、やってもらいたいと思うのですが、この点ひとつ最後に、あなたの決意を承って終わりたいと思います。
○小沢国務大臣 いま信澤局長が申し上げましたように、地元の調整を急いでいただきませんと、私の所管外の問題が絡んでいるものですから、そういう方向に進んでいると思いますので、その調整を待って私としては、できるだけ私どもの環境庁として必要な干がたの確保に向かって全力を投入したい、かように考えます。
○岡本委員 終わります。
○吉田委員長 以上で、阿部未喜男君、岡本富夫君の質問は終了いたしました。 この際、午後一時二十分まで休憩をいたします。 午後零時二十二分休憩 ————◇————— 午後一時二十七分開議
○吉田委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 内閣提出の公害健康被害補償法の一部を改正する法律案を議題とし、提案理由の説明を聴取いたします。小沢環境庁長官。 ————————————— 公害健康被害補償法の一部を改正する法律案 〔本号末尾に掲載〕 —————————————
○小沢国務大臣 ただいま議題となりました公害健康被害補償法の一部を改正する法律案について、その提案の理由及び内容を御説明申し上げます。 公害健康被害補償法は、相当範囲にわたる著しい大気の汚染または水質の汚濁の影響により健康が損なわれた人々に対して、その迅速かつ公正な保護を図るため、各種補償給付の支給等を実施することとしております。これらの実施に必要な費用のうち、慢性気管支炎等の非特異的疾患に係るものにつきましては、大気汚染防止法に規定するばい煙発生施設等を設置する事業者から徴収する汚染負荷量賦課金を充てるほか、自動車に係る分として、昭和四十九年度及び昭和五十年度におきましては、自動車重量税の収入見込み額の一部に相当する金額を充てることとされてまいりましたが、今回、昭和五十一年度及び昭和五十二年度の措置を定めるため、この法律案を提案した次第であります。 次に、この法律案の内容について御説明申し上げます。 今回の法律案は、昭和五十一年度及び昭和五十二年度の二年度にわたる措置として、昭和四十九年度及び昭和五十年度に引き続き、大気の汚染の原因である物質を排出する自動車に係る費用に自動車重量税の収入見込み額の一部に相当する金額を充てることとし、政府は、その金額を公害健康被害補償協会に対して交付することとしたものであります。 以上が、この法律案の提案の理由及びその内容であります。 何とぞ、慎重に御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願い申し上げます。
○吉田委員長 以上で提案理由の説明は終わりました。 本案の質疑は後日に譲ることといたします。 ————◇—————
○吉田委員長 午前中に引き続き大臣の所信に対する質疑を続行いたします。土井たか子君。
○土井委員 きょう私は、自動車公害に悩む道路周辺の住民の生活を保全するという立場で質問をしたいと存じますが、本日、配付されました環境庁長官の所信表明の中を拝見いたしましても「環境問題の推移に対応して、環境行政に対する要請も、単に汚染物質の排出規制の強化にとどまらず、環境破壊の未然防止の徹底、さらにはよりすぐれた人間環境の積極的な創出へと拡大してきております。」というふうな認識をお持ちになりながら、「騒音振動対策の拡充強化」という問題、自動車の特に「騒音について、その許容限度の長期的な低減方策や交通騒音防止のための総合的な対策の検討」に力を入れたいという趣旨のことがございます。 〔委員長退席、島本委員長代理着席〕 そこで私、きょうは全国にございます。いろいろな自動車の公害に悩まされております道路の周辺の方々の中で、わけても阪神間の超過密地帯を縦貫する国道四十三号線と阪神高速道路、これは両道を合わせて一日十六万台の車が現に走行をいたしておるわけでございますけれども、この排出ガスによる大気汚染というのは大変に著しいものがあるわけです。それから、さらに騒音の点も、現にございます環境基準はもとより、要請基準すらオーバーするという日本有数の、いわば欠陥道路と申しますか、公害道路と申しますか、そういう様相を呈しているわけです。よく環七が取り上げられまして、日本で、とにかくこれほどひどい自動車公害に悩まされる自動車道路はないということのモデルによく使われますけれども、ある部分については、それより以上に、この国道四十三号線周辺の被害は深刻なものがあると申し上げなければならないと思います。 実は、私すでにこの問題を取り上げまして、昨年の八月八日、当委員会でも質問をしたわけでありますが、その節、環境庁とされては、やはりこの要請基準や環境基準を考えた場合に、具体的に、いかにこの要請基準に合格するような状況をつくっていくかということが、目下、急を要する問題だというふうに言われながら、しかし、そのことのためには、やるべきはやはり発生源対策だ、それから次いで環境に対する対策だというふうな趣旨の御答弁もいただいたわけです。ただしかし、そういうことを論議をいたしております間にも、これはずいぶん大変な大気汚染と騒音と振動というのは続いているわけでありますから、何とかしなければならない。何とかしなければならないというところで、建設省の方に、考えられているグリーンベルトの問題について、いまは計画としては阪神間の中にある三市、尼崎、西宮、芦屋というこの三市が、ともに条件を同じくしながら、尼崎の部分についてだけ考えられているのを、ひとつ西宮や芦屋の方についてまでも、グリーンベルトというこの計画を延長して考えていただくわけにはいかないかという質問を、実は私はさせていただいたわけです。 全幅で道路幅は五十メーター、六メーターの歩道に十車線の車道が、いま現についておりますが、これを歩道の側の車線を両方一車線ずつ、合わせて二車線を削減をして、そうして、これを現在の歩道と合わせて、幅約九メーターの緩衝地帯と歩道にするという構想だと私は理解しておりますが、現にある建設省の計画を、そのように理解しておいて間違いございませんか。
○井上(孝)政府委員 仰せのとおりでございまして、ただいま尼崎地区におきまして、御質問のとおり両側の歩道寄りの一車線ずつをつぶしまして、それと歩道の一部とを合わせて幅四メーターの植樹帯を設置いたしました。尼崎地区の一部において現在、工事中でございます。来年度は前半ぐらいに、その区間、試験的な区間でございますが、完成する予定でございます。
○土井委員 その尼崎の現に進行しつつある工事の内容そのままをもって、西宮や芦屋の方にまでグリーンベルトを建設するという計画をお持ちになっていらっしゃるかどうか、その点をお聞かせください。
○井上(孝)政府委員 来年度に尼崎が完成いたしますと、その植樹帯の効果といいますか、構造面でも、まだ検討すべきものが相当あるのではないかと思いますので、尼崎地区の結果を見まして、特に構造をどういうふうにしたらいいかというような検討をして、西宮、芦屋地区につきましては来年度以降に実施をいたしたい、こう思っております。
○土井委員 来年度以降ということになりますと、それはいつごろかというのが大変、気にかかるわけですが、尼崎で現にやっていらっしゃる工事の中身を検討して、そして行く行くはというお考えでいらっしゃると思いますけれども、大体いつごろになるかというふうな、おおよその目安はお聞かせいただくわけにはまいりませんか。
○井上(孝)政府委員 いま申しましたように、尼崎の結果が有効であるということが確かめられまして、構造も、これでいいということになれば、来年度、着工する用意はございます。
○土井委員 そうしますと、尼崎だけではなくて、西宮の方も芦屋の方も同じようなグリーンベルトというのが建設されるであろうというふうに考えておいて間違いはないということを、ひとつ確認させていただきます。
○井上(孝)政府委員 実は先生も御承知と思いますが、西宮、芦屋地区の一部で、先ほど申しましたように、尼崎のように車線をつぶして植樹帯をつくるのではなくて、ごくわずかなものでございますが、歩道の一部、幅一メーターか一メーター五十だと思いますが、植樹をしておるグリーンベルトもございます。そういうものと比較をいたしまして、どういうものがいいかという結論を得ましたならば、来年度以降、最もよい形のグリーンベルトを芦屋、西宮の方に計画をしてまいりたい、こう思っております。
○土井委員 わかりました。 それで、自動車公害がはなはだしい道路についての周辺の整備と申しますか、周辺の居住者に対する防音対策等々について、いま建設省としてはお考えになっていらっしゃる予算があると思うのですが、一体どれぐらいを、どういうふうに割り当てていきたいというふうにお考えになっていらっしゃるか、お聞かせいただきたいと思います。
○井上(孝)政府委員 道路事業費の中で、沿道に対する騒音、排気ガス等の公害防止のために使います予算というのは、先生、御承知のように遮音壁の設置とか、あるいは、ただいまのようなグリーンベルトの設置あるいは一昨年度から環境施設帯というのを、新しい幹線道路をつくるときには、片側十メーターないし二十メーター、道路敷地としてとるというようなこともございまして、道路事業全体で沿道環境に対して、どのぐらいの予算を組んでいるかという御質問には、ちょっと、いま具体的な中身がございませんので、お答えできませんが、恐らく先生の御指摘は、来年度から私どもが沿道の家屋に対して防音工事、たとえば二重窓にするというようなものの助成を新たに制度として取り上げる、あるいは二重窓でも、とても騒音に耐えられない、よそに引っ越したいという方には、移転の工事費を助成し、あるいは移転後の跡地を買い取って差し上げる、こういった道路区域外に対する手当てといいますか、御承知のように道路事業というのは、従来道路区域内だけに使われるのが原則でございまして、周辺に対して、そういう手当てをするというのは実は初めてでございます。道路事業としては大変、画期的と私ども思っておりますが、それだけに非常にむずかしい問題をはらんでおります。したがいまして、これは無限と言いますと語弊がございますが、一般道路でも、先ほど御指摘の東京の環七のように、いろいろ騒音に困っておられるところも、たくさんございます。一挙にこういうものに対して道路区域外に手当てをいたしますと、これはどのくらい金がかかるか、予算がどのくらい要るか見当もつかないような状態でございます。 とりあえず昭和五十一年度は高速自動車国道それから阪神、首都というような都市高速道路、いわゆる自動車専用道路と申しますか、この自動車専用道路というのは、御承知のように沿道から出入りができませんので、沿道には全く受益がなくて通過交通による公害だけを沿道の住民がかぶる、こういう最も気の毒な問題でございますので、とりあえず五十一年度は高速自動車国道及び自動車専用道路の沿道につきまして、先ほど申しましたような二重窓の助成工事あるいは移転工事の助成、こういうものをやっていきたいと思っております。 まだ実は具体的な内容につきましては、大蔵省あるいは環境庁にも十分詰めて、たとえば、どのくらいの騒音以上のものに助成する、あるいは、どの程度の助成をするというようなことは、まだ決まっておりませんので、この段階で申し上げることは差し控えたいと思いますけれども、私どもとしては、いま申しました来年度とりあえず自動車専用道路等の有料道路事業関係三公団で、いまのところ予算面では十七億ぐらいを来年度に実施し、恐らく基準を固めたり計画をするのに相当、時間がかかると思います。来年度後半になろうかと思いますけれども、そういうことで、ともかく口火を切って、こういう助成策を新たにとってまいりたいと思っております。
○土井委員 いま局長の御答弁になりました条件からすると、まさにぴったり当てはまるのが国道四十三号線の実態だと思うわけであります。あそこは通過交通が非常に頻繁なところでございまして、特に遠距離間を走る大型貨物自動車に最も悩まされる場所でもあるわけです。上に高速道路が走り、下に国道四十三号線が走るという、上下からはさみ打ちに遭うような、相乗作用に悩まされるというふうな騒音と振動と排ガスの効果も出るような場所に当たっておりまして、いま、おっしゃっているその助成の枠の中には、ぜひ、これは四十三号線というものを重点に置いて考えていただかなければ、ほかのどこの道路に、そういう費用を持っていらっしゃるのかということを疑いたくなるくらいに、これは深刻な問題をはらんでいる場所でありますので、ひとつ、そのことを念頭に置いていただいて、この問題に取り組んでいただきたいと思いますが、いかがでございますか。
○井上(孝)政府委員 先ほど申しましたように一応、来年度は自動車専用道路の沿道という限定をして、とりあえず発足させたいと思っております。 御指摘の国道四十三号線は、下に十車線の一般道路、上に四車線の高速道路があるわけでございます。いま申しましたように一般道路については適用しないという考え方で、専用道路についてのみ適用するということでございますが、この四十三号線というのは、そういった構造になっておりますので非常に特殊でございまして、専用道路と一般道路とが合成されて沿道に公害をもたらしておる、こういうようなことでございます。私、先ほど申しましたように、どういうものに、どういう助成をするかという基準について、政府部内でまだ成案ができておりませんので、この四十三号、線に先生の御指摘のように適用する、しないというようなことを、いま、ここで申し上げる段階ではございませんが、建設省といたしましては、大変な公害道路であるということを承知いたしておりますので、私どもとしては適用をさせたいという考えで臨みたいと思っております。
○土井委員 わかりました。それはひとつ、しっかり取り組んでいただきたいと思います。 さて、先ほども申し上げましたとおりで、この国道四十三号線の周辺においては排出ガスによる大気汚染というのが、まことに著しいものがある。特に騒音の点からいうと要請基準すらオーバーしているという実態の中で、周辺住民の方々の健康状態はどうであろうかというのは、最もこれは心配になるところであります。御承知のとおりに、いま健康調査というのが進められているわけでありますけれども、健康調査の結果というものが、いつごろ、これは出されて、それに対しての検討ということの手順が一体いま、どういうふうに考えられているかというあたりを、少しお聞かせくださいませんか。
○柳瀬政府委員 四十三号線地域の健康調査につきましては、現在、兵庫県におきまして集計、解析の取りまとめを行っておるわけでございまして、これが大体、三月の中旬以降にまとめられる予定でおります。これを受けまして、自動車道の沿道住民健康影響調査打合会というものが設けられておりますので、そこで総合的に検討、評価をお願いをいたしまして、最終的な取りまとめをいたしたいというふうに考えております。
○土井委員 その節は、現にこの健康調査をおやりになった、昨年実施分の結果というものを外部に公表なさるという御用意がおありになりますか、いかがですか。
○柳瀬政府委員 結果がまとまりますれば、公表いたすつもりに思っております。
○土井委員 それはやはり、いろいろな場合に貴重なデータとして駆使しなければならない調査結果だと私は考えますので、ひとつ公表ということを大事に考えていただいて、このデータをできる限り私たちも生かしていかなければならないと思います。まず、それは住民の方々も、この公表ということを非常に気にかけられておりまして、せっかく健康調査を受けても、その中身がどうであったかということを知らなければならないのは、何と言ってもその住民の方々自身でございますから、ひとつ、そういう意味を込めまして、できる限り早く、結果が出次第、公表されることを望みたいと思うのです。 さて、きょう、いただきました五十一年度の環境保全経費についての説明書を拝読しておりますと、大気汚染地域については「公立小中学校の児童生徒の特別健康診断、移動教室及び学校環境の緑化促進事業を推進するための経費として、」文部省で五億五千九百万円というものが計上されるという中身がございます。これからいたしますと、この四十三号線周辺にある小中学校に、この問題というのは当てはめて考えてよいかどうか、いかがでございましょう。
○柳瀬政府委員 内容の実施計画につきましては、文部省の方に詳細について伺わないと、ちょっと私どもの方では現在わかりかねております。
○土井委員 しかし、大気汚染地域等々についての認識は、文部省に対して環境庁としては、やはりいろいろ御意見をおっしゃるはずだと私は理解をいたしておりますので、そういう点からいたしますと、文部省預けであって万事、文部省の方の胸三寸にかかっていると言い切られるのには少々、難点があろうかと思っています。したがいまして、この点について私はいまお尋ねをしているわけでございますが、どういうふうにお考えになりますか。「大気汚染地域等における公立小中学校の児童生徒の特別健康診断、移動教室及び学校環境の緑化促進事業」等々については、これはやはり環境庁としても一言おありになってしかるべきだと思うのです。
○橋本(道)政府委員 どういう実施基準によって行うかということは文部省でございますが、私どもが聞かれましたならば、公害健康被害補償法の指定地域になっておるところは一番ひどいところであるということは当然、出てまいりましょうし、また、私どもの方で毎年、全国の汚染のデータを出しておりますので、その中で一番ひどいところを順番にとれば、どこかということは出すことができますので、そういうことによって、文部省から意見を求められればお答えしたいというように考えております。
○土井委員 これは文部省の方から意見聴取がない限りは黙っていらっしゃるわけでございますか。そういうことに対して環境庁としては、これは文部省の所管の問題であるから、文部省の方で勝手におやりくださいというかっこうになっているわけでありますか。
○橋本(道)政府委員 文部省の方の事業でございますので、この点、きょうの先生の御質問もございましたので、文部省とよく連絡をとってみます。
○土井委員 その節、いまおっしゃるように、まずはやはり公害病に認定をされる指定地域ですね、指定地域というのを、まず第一義にお考えになるというのは当然だと思います。しかし、いま指定地域でなくても、健康についての調査を必要とするということが認識されて健康調査をやった、その結果、どうも調査結果は思わしくないというふうな場所についても、ここにある大気汚染地域等における公立小中学校の児童生徒等々についての対策を講ずるケースとしてお考えいただいて、私は当然だろうと思うのです。したがいまして、この四十三号線周辺の健康調査の結果によりけりでありますけれども、その結果、どうも、このまま放置しておくというのは好ましくない。むしろ、これは指定地域として考えていっても当然ではないかというふうな状況になってまいりますれば、当然、この小中学校の児童生徒に対しても、ここに述べられているような対策を講ずる場合として考えていっていいわけでありますね、いかがですか。
○橋本(道)政府委員 一点、申し上げておきたいと思いますが、四十三号線と東名の沿線を調べましたのは、指定地域云々の問題よりも自動車の排気ガスや騒音の影響の解明ということが基本であって、その結果が指定地域の問題に非常に重要な関係があるということであると御理解をお願いいたしたいと思います。 いま先生の御指摘のございましたように、非常に問題になっているところといいますのは、やはり地域的にいろいろの問題があろうかと思います。文部省としましては、どのようなお考えかは存じませんが、できるだけ文部省の予算が有効に使われるようにということで、私どもは文部省の立場を拘束するつもりは毛頭ございませんが、できるだけ役に立つような助言をいたしたい、こういうように思っております。
○土井委員 これは、もう申し上げるまでもなく御認識をなすっていらっしゃることだと私は思いますけれども、基準値をオーバーしている、あるいは環境庁としてお考えになっていらっしゃる、いろいろな規制基準というものに合致しない、そういう状況の中で生活をしている部分というものは、まことに不健康であって、特に指定地域になっているなんというふうな場所になってまいりますと、これはもう最たるケースだと思うわけでありますけれども、本来、自動車公害に四六時中悩まされっ放しの、道路のすぐ横にある学校なんという場所に参りますと、これは防音のために夏も窓を閉め切らなければならない。窓を閉め切るためにクーラーをかけっ放しにしなければならない。さらに窓は全部サッシに取りかえてしまわなければならない。子供たちの体に与える影響というのは、これは一目瞭然、よいはずはないわけであります。特に、緑の中に出て風に当たるという機会が、こういう子供たちにとってはまことに少ないというかっこうになってくる。すぐ横には、もう四六時中、自動車がどんどん走っているわけであります。したがって、そういう点からすると遊び場もない。これは健康状況もまことに悪いばかりでなく、教育上も問題点が多々出てくる地域ではないかと思うわけです。 そういう点も含めまして、ひとつ基準値をオーバーしているとか、あるいは、いろいろな規制値に合致しないとか、そういう数字の上だけの問題ではなくて、実地に、先ほど橋本局長もおっしゃいましたとおり、その地域の特殊性というふうなものに十分に目を向けていただいて、そして文部省にいろいろ意見をおっしゃっていただきたいということが、私たちの率直な気持ちでありますが、いかがでございましょうか。
○柳瀬政府委員 先生の御趣旨ごもっともだと思いますので、私ども、文部省にそういう考えを伝えて、よく相談してみたいと思います。
○土井委員 さて、警察はいらしていますか。 これは、やはり昨年の八月八日にお尋ねをした節にも伺いましたが、自動車の公害に対しての対策というのはいろいろあって、先ほどから車線を削減していく方法もあれば、交通量全体をいかにして抑えていくかというふうな工夫もしてみなければならない。これは方法はいろいろあろうかと思うのですが、いま警察庁の方の交通局長は、かつて兵庫県警の本部長でいらしたわけであって、この四十三号線の実態も人一倍よく御存じで、それなりに、いままで大変な御苦労をされてきたという経験もおありになるわけであります。したがって全国一律というわけには、なかなかまいりませんが、特に四十三号線のような特殊の事情を持っておる国道に対しては車両の規制ですね。特に大型の長距離トラックなんかが、もう夜ひっきりなしに、ばんばん通るために睡眠を妨害される。振動のために病人などは安静に療養できないというふうな状況を抱えている問題がございますから、そういうことからすると、やはり交通量の規制なんというのは急を要する問題ではないかと思うわけですが、警察庁とされては、この国道の、特に四十三号線のような大変、特殊な例について、どのような対処の仕方というのをお考えになっていらっしゃるか。いま何か案があればお示しいただきたいと思うわけですが、いかがですか。これについては検討いたしますという御答弁だったのです。
○高田説明員 四十三号線につきましては、まさに先生おっしゃるような状況でございまして、兵庫県公安委員会といたしましても、従来、速度規制あるいは信号機の系統化といったものを実施いたしまして交通の流れをよくする、あるいはまた四十九年の九月以降でございますが、夜間の、時間は二十三時から午前六時でございますが、車線の減少規制というものを行っております。車線減少規制は、片側五車線の中で、中央寄りの三車線だけを自動車の通行帯にするというようなことで、この区間が現在、七・二五キロメートル程度あるわけでございますが、こういう交通規制によりまして、若干の騒音等は夜間、減りましたけれども、まだまだ先ほど御指摘のような状態でございまして、決して十分な状態でないことは言うまでもないわけでございます。問題は、この交通公害の問題につきましては、規制だけで、どこまで力が及ぶかという点もあるわけでございますが、関係行政機関の道路行政あるいは車両行政といったものと並行しながら、なお、私どもの交通規制というものを強化する方向で進んでまいりたいというふうに考えておる次第でございます。
○土井委員 大変、抽象的な御答弁を、ただいまいただいたわけですが、これは本来、兵庫県の方から再々この問題に対しての一つの対策として、大型車については夜間、時間を限って通行を禁止してはどうか、これは通行禁止ということになりますと、それだけの車の量が他の道路に流れていくということは必定でありますから、禁止してしまうのが果たして妥当であるかどうかという問題は残りましょうけれども、一つは、そこまで強く考えざるを得ない状況に立たされているわけですね。それと大型車ということになってくると、遠距離輸送トラックというものが中身としては非常に多いわけでありまして、特に過積載のトラックの量が非常に多いということが実情であります。したがって、こういう問題についての取り扱いというのは、やはり具体的にどのようにお考えになるかということによって、かなり状況は違ってくる。いま、おっしゃいましたとおり、夜間に限って三車線に減らして、通行量をそれで規制していったということで、少しは効果が上がったと思っているとおっしゃるとおりで、それ以前とは少し状況が、そのことによって違っていることは事実ですから、やはり今後、夜間、時間を限って大型車についてはどうするか。あるいは過積載の貨物車について、どのような取り扱いをやるか。まあ十分に、そういうことに対する規制の対策を強化したいと、また、おっしゃるだろうと思いますけれども、そういう御答弁ばかり聞かされていても、一向この状況は進展しないようでありまして、ひとつその点、何か具体的な、これに重点を置いてやりたいというふうなものを、早く手を打つ方策として聞かせていただきたいものだと思っているわけですが、いかがです。
○高田説明員 大型車の通行禁止の問題につきましては、お説のとおり、いろいろ従来も検討されてまいっておるわけでございますが、夜間に大型自動車を通行禁止いたしますと、現在、四十三号線のほかに二号線と阪神高速があるわけでございますが、まず四十三号線で、時間規制にいたしましても、大型通行を禁止いたしますと、その分は、まず、とりあえずは二号線に流れていくであろうということを考えまして、二号線の場合には沿道条件が四十三号線よりも、いわばさらに悪い状態でもございますので、勢い二号線もあわせて規制をするというような形に発展していくであろうというように考えております。そうなりました場合に、夜間の時間帯でとってみますと、大型輸送車のうち、たとえば阪神地区あるいは神戸地区の市場に入ります生鮮食料品の輸送車の約七割といったものは、この夜間の時間帯に走っているといったような状態もございまして、生活面等に及ぼす影響も非常に大きなものが出てくるのではないかというようなことで、部分的な問題ではなくて、かなり大きな物流の問題全体として検討しなければいけないというようなことで、実はなかなか結論を出しかねているというのが実情でございます。 したがいまして、何とか現在の速度規制をさらに強化するとか、あるいはまた車線減少区間を、まだ一部でございますので、さらに、その辺の延長を考えるとかいたしまして、それと同時に各行政機関の施策といったものとが総合して解決にならないかということを考えておるわけでございますが、先生の非常に強い御指摘もございますし、なお兵庫県公安委員会とも連絡いたしまして、さらに具体的ないい方法はないかを検討させていただきたいというふうに思います。
○土井委員 終わります。ありがとうございました。 〔島本委員長代理退席、土井委員長代理着席〕
○土井委員長代理 島本虎三君。
○島本委員 大臣が来る予定のところを、まだ来ておらないのですが、政務次官、よろしゅうございましょうか。
○越智政府委員 ちょっとおくれますが、そのうち見えると思いますから、見えるまで。
○土井委員長代理 それじゃ、その間、政務次官で御答弁をお願いするようにしてよろしゅうございますか。
○島本委員 ちょっと不足なように思いますが、大丈夫だというならば、まあ結構です。では質問いたします。(越智政府委員「大臣の方はできるだけ後にしていただいたら、すぐ参ると思いますから、不足の部分はまた……」と呼ぶ)
○土井委員長代理 そのようにできますか。
○島本委員 政務次官、そこで答えるのは全部それは不規則発言なんですよ。きちんと言うやつは、その前に来て正々堂々と名のらないとだめなんです。何も遠慮は要らぬのです。大臣がいない間は代行するのは政務次官じゃないですか。 〔土井委員長代理退席、委員長着席〕 それで、ちょっとお伺いしたいのですが、環境庁長官の所信表明、この中の六ページ「各種開発行為等に伴う環境汚染と自然環境の破壊を未然に防止するため、環境影響評価の技術手法の一層の拡充を図るとともに、環境影響評価の制度化を期し、目下、中央公害対策審議会においてその検討をお願いしております」はっきり、これが載っているのでありますが、これには間違いありませんか。
○越智政府委員 間違いございません。いま審議をお願いしております。
○島本委員 それではお伺いいたします。 「各種公共事業に係る環境保全対策について」という昭和四十七年六月六日の閣議了解事項がございます。これは各種公共事業に対しては環境影響評価を自主的にやりなさいということであります。これは全部やってございましょうか。
○柳瀬政府委員 御指摘の閣議了解に基づきまして、公共事業につきましては、それぞれの事業主体が影響評価を実施しておりまして、具体的には、いろいろ道路計画、河川計画、空港計画、電源立地等につきまして、それぞれ国の行う事業は国におきましてやっておりますし、それぞれの事業主体においてやっておるわけでございますが、なお制度的に、あるいは法律上あるいは運用上、環境庁に協議をして、その実施計画を進めていくような事項につきましては、いろいろと環境庁もそれにタッチをいたしまして、やっているものがあるわけでございまして、たとえば公有水面埋立法に基づく埋め立て事業とか、あるいは電源開発促進法に基づく電源開発計画とか、そういうようなものは環境庁も直接タッチをしてやってあるわけでございます。
○島本委員 しかし、やっているとするならば、あえてもう一つ突っ込んでやりますが、この各種公共事業に係る環境保全対策閣議了解事項、これと、いま大臣が読んだ所信表明の中の一節、これは偶然にも、もっとこれを具体化しているんです。ですから、そういうような立場からすると、昭和四十七年六月の閣議了解に基づいて、道路、港湾、公有水面埋め立て等の各種公共事業に対して当該公共事業実施主体が環境影響評価をすることになっているわけでありますが、それに対して実施状況をはっきり説明できましょうか。
○柳瀬政府委員 ちょっと、いま手元に環境庁において実施した、いわゆるアセスメントの資料がございません。できておりますが、ちょっと、いま持ち合わせておりませんので、後ほど、また御説明をいたしたいと思います。
○島本委員 じゃ、それは後から大臣が来たときに一緒に説明してもらいます。というのは確かに、これは了解事項の中に載っている。念のためですが、閣議了解事項というのは法律の上でしょうか下でしょうか。規則の上でしょうか下でしょうか。あるいはまた、通達の上でしょうか下でしょうか。どの辺に位置するのでしょうか。
○越智政府委員 閣議了解でございますから、政府が関与する内容の開発行為であれば、それに制約される、そういうことでございます。
○島本委員 苫小牧の東部大規模工業基地と並ぶほどの重要性と規模を持つ、第三期の北海道総合開発計画の目玉であると言われている石狩湾新港地域開発計画、これがあるわけです。これは石狩湾新港の地域開発計画、こう言っておりますが、札樽圏における生産流通基地、日本海沿岸の振興そして北方圏交流の基地、こういうように言われるほどの大々的な基地を進めているわけであります。進行中であります。そして、もうすでに開発地域の土地利用計画は決定しているのであります。港湾用地三百七十ヘクタール、流通用地二百六十ヘクタール、工業用地千三百七十ヘクタール、公園緑地八百八十ヘクタール、その他九十ヘクタール、合計二千九百七十ヘクタール。約三千ヘクタールです。これだけの分が、これはもう石狩湾新港として建設工事を昭和四十八年度に着工しておりますが、重要港湾に指定されております。東防波堤だけで二十五億、もうすでに完成しております。さらに百五十メートルの防波堤の工事、これも終了せんとしているのであります。 この石狩湾新港について、私はちょっと不可解な問題があるのでありますけれども、環境庁ができたのは多分、昭和四十六年じゃなかったかと思います。昭和四十六年七月にできて、四十七年十月に石狩湾新港港湾区域の運輸大臣認可がおりて、そして十一月に石狩湾新港港湾計画に運輸大臣認可がありて、そして今度、四十八年四月には石狩湾新港重要港湾の指定、こういうようなことになっているのであります。四十六年の七月に環境庁が発足している。そして、もうすでにこういうような閣議了解事項がある。それにもかかわらず石狩湾新港、これは石狩新港計画について港湾計画が決定された昭和四十七年の時点で実施された環境保全上の指導、検討、これは十分いたしましたか、しておりませんか。
○柳瀬政府委員 環境影響評価につきまして、お説のとおりに、やや不十分な点がございまして、当時、環境庁ができてまだ間もない時期でございまして、そういうアセスメントに対応するような体制が不十分だったといいますか、そういう点で多少、不十分な点があったように思っております。
○島本委員 不十分な状態であったと思っているという、その時点から、もうすでに工事だけは着々として進行して完成に近づきつつあるわけであります。それと同時に、この後背地全部の土地利用計画が決まっているわけであります。決まっているにもかかわらず、環境影響評価はできているのでしょうかどうか。 それと同時に、石狩湾新港計画に関しての問題だけじゃなく、既存の鉄工、木工団地、これももうすでに存在しているのであります。またその周辺には、あの大札幌百二十四万の人口を擁する鉄工団地や木工団地も、その近所にあるのであります。こういうような複数の開発行為の重合による影響については、一体として環境影響評価を実施すべきである、こういうように考えているのでありますが、どうして、これを一体にしてやらないのでしょうか。これをそのまま進めてしまったら、とんでもないことになるじゃありませんか。この点どうでしょうか。
○柳瀬政府委員 当初の港湾計画の決定の際に、私、先ほど申し上げましたように非常に不十分な状況にあったわけでございますが、昨年、北海道が土地利用基本計画を決定する際に、その開発保全整備計画の中に石狩新港の計画が出てまいっておりましたので、その際に、先生おっしゃいましたような広範な地域について総合的な環境影響評価を実施するように、北海道庁を指導いたしておるところでございまして、それに基づきまして北海道庁が、その環境影響評価をいま実施をしつつあるところでございます。
○島本委員 以前に、やはり当委員会で環境影響評価、これをやっているのかと言ったところが、もうそれはやっている、こういうような御答弁があったわけであります。 開発庁、来ておりますか。港湾計画決定に際して実施した環境影響評価の内容、これは、やはり当時ば実施しましたと言って着工したのですが、いまにして環境庁の方では不十分である、こういうように言っているのですが、これは十分だとお考えですか。
○黒田政府委員 石狩港の事業決定及び着手につきましては、事業計画の中におきまして、港湾単独あるいは港湾をつくるについて、いろいろな周囲の状況というようなことで、計画の中で一応こういうことを配慮しなければならないということをメンションしておると同時に、港湾自身におきます。いわゆる自然保護あるいは水質の問題というようなものにつきましては、当時といたしましては、それなりの配慮をされて港湾決定がなされておるというような状況でございます。
○島本委員 苫小牧の環境影響評価、これはまことにずさんであって欠落している問題がよけいであったという点が指摘されております。それが指摘されて、いままだ、それが行われておらない。また、そういうような問題に対して、いま一生懸命に検討中である、その中に、同じような規模の石狩湾新港、これもまた、これから影響評価をやるというのですか。初め、やったというのは、これは何をやったのですか。苫小牧で指摘されたいろいろな事項がございましょう。御存じですね。こういうようにして苫小牧そのものには、出したその計画が不十分であって、後から大気保全関係、硫黄酸化物に係る環境保全目標のうちの年平均値の設定した根拠資料を初め、ずっと十五、同じく水質保全関係、こういうようなものも同様に九つです。自然保護関係、これも七つ。これだけ不十分であるから、もう一回やり直せ、こういうように言われているはずなんでありますけれども、しかし石狩湾新港の場合には、これは開発庁も運輸省も、環境影響評価はやりましたと言って、そのままやっておるのでありますが、この点は、じゃ聞きますが、十分ですか、不十分ですか。
○竹内(良)政府委員 港湾計画に関しましては運輸省の所管でございまして、この新港の計画につきましても、運輸省において港湾審議会にかけた次第でございます。 先生のおっしゃるとおり、この当時におきまして完全なアセスメントがやれていたということは言いかねると思います。ただ、当時といたしまして私どもと申しますか、港湾管理者並びに北海道開発庁、全力を挙げまして、その当時の力でやったわけでございますが、テーマといたしまして環境保全の問題につきまして、たとえば海浜の植生地帯の問題であるとか海岸防風林帯あるいは内陸防風林地帯の問題、また新しい自然環境の造成といたしまして、大規模緑地の造成あるいは街路樹の造成、各企業敷地の緑地、公園等の造成の指導、周辺部の自然環境保全というふうなテーマ、また公害の未然防止計画、ここの地域につきましては、苫小牧とは違いまして、重化学工業よりも、どちらかといいますと、ほかの企業の立地を期待していたわけでございますけれども、やはり基本方針といたしまして立地企業の選定の問題、企業配置計画立地企業に対する規制強化と監視体制、公害未然防止のための事前調査、また大気汚染対策、水質汚濁対策、騒音対策、廃棄物処理対策等を、どちらかというと未熟ながら、公害の未然防止計画として研究していた次第でございます。
○島本委員 それだけでは不足だということを苫小牧で立証されている。もうそれがわかっていたら、きちっとそれをやったらいいじゃありませんか。その中には環境影響の予測がない。同時に、これは周辺地域への影響評価が全然ないのです。そういうような状態で、港湾事業を実施する際の再評価、これは行っていますか。
○竹内(良)政府委員 実施に当たりまして、大きく分けますと港湾の工事そのものの実施、それに伴う環境問題がございます。それに対しましては、港湾の実施の際、十分考えております。たとえば防波堤を延ばすと、それによって海岸がどのように決壊するか、そういうような問題でございます。また、公有水面埋め立てをするという場合に、この埋め立てによって自然現象にどういう影響が与えられるか、あるいは、その埋め立ての上の上物がどういう影響を与えるかということに関しましては十分、研究しているつもりでございます。 ただ、港湾の上に計画がございまして、その計画の上に企業が来るとか、あるいはその周辺の問題、その立地する企業による環境の問題、こういうことにつきましては残念ながら十分でないと存じます。現在、道が、その点につきましてはアセスメントを行いまして、私の聞いている範囲でございますけれども、本年の三月に、それができ上がるというように私は承っている次第でございます。
○島本委員 一部そのとおりですが、しかし、この中に十分な再評価なしに事業を推進する、こういうようなのが、いままで問題だという指摘なんです。したがってまた、後背地の利用計画、こういうようなものを十分していますかどうか、ここにも問題が一つあるのです。これから地元と折衝しようとする、これでしょう。しかし、その前に、もうすでに札幌の工業団地があるでしょう。木工団地があるでしょう。石狩の工業団地があるでしょう。木材団地があるでしょう。こういうようなものは、そのまま野放しで、いま何もない港湾のところだけ見たって、きれいなのに相違ないでしょう。それを総体的に見ないとならないはずじゃありませんか。したがって、これは何と言っていいんですか、エアーセットで考えて、札幌も含めて全面的にあれを見るのでなければ、また、ほぞをかむのですよ。苫小牧の同じ例を繰り返してはなりません。したがって私は、この点くどく言うのであります。 しかしながら、この点は上物を考えないでやって、そして下物だけ先につくっちまう。苫小牧の場合は、ばかでかいものをつくっている。そうだったら上物は今度、来るものもない。したがって今度、石狩湾新港の場合を見ても、ここには広大な土地、約三千ヘクタールでしょう。苫小牧に比べたら三分の一ですけれども、あの場合では大きい。石狩湾、それをほとんど含むような、これだけの大きい計画の中に、建設関係であるとか流通関係であるとか機材関係であるとか住宅関係であるとか、関係、関係だけで張りつけて、もうこれでいいだろうでもって一直線に進めよう、免罪符をつくろう、こういうようなお考えのようです。もう少しこれをやって、上物を考えて下物をつくるのでなければ恐らく、とんちんかんなものになるのに、運輸省自身は下物だけつくればそれでいい、あと環境は海洋だけかければいいんだ、水質だけかければいいんだ、あとの空の方は環境庁が考えればいいんだ、こんなことを考えちゃだめなんです。これは天にも水にも遮蔽することはできないのです。自由に交流しているのですよ。そういうようなことを考えたら、やはりこの問題に対しては、もっと下物と上物、これはできっとした計画でないと、またとんでもないことになるという点、考えませんか。 この点やはり環境庁も、がっしり考えておかないといけないのです。もう当然これは開発庁自身がやっている公共事業じゃありませんか。それなのに、開発庁でなく環境庁、四十六年七月にできて、いま、まだやってない。苫小牧では本当にほぞをかむような思いをしていながら、これはとんでもないじゃありませんか。私はそういうような点を考えて、今度こんなことをしちゃいけない。これはやはり指導しているのは通産省。通産省の方の工場立地法の第六条の一項にいう指定地区の指定、これは行われていますか、この該地区は。
○伊藤(和)政府委員 本件の地区については行われておりません。
○島本委員 行われていないのでしたか。それならば工場の立地について指定地域に指定されていない、行われていないというならば、環境保全の見地から、どういうふうに指導したのですか。野放しですか。
○伊藤(和)政府委員 通産省としましては、昭和四十年から産業公害総合事前調査というものをやって、環境の破壊の未然防止というものをやっておりますが、これは主としてエネルギー多消費型と申しますか、公害の発生の多い、そういうものが大規模に集積するような場所について調査をしていこうということでございます。 本件の場合は、先ほどから各省の方々からお話がございますように、立地する企業が流通であるとか住宅であるとか、比較的公害が少ない、そういうものでございますので、産業総合事前調査の対象にならない。したがって、地域指定もしない、そういうことになります。
○島本委員 その周辺には、もうすでにそれを含めて直径三十キロ、これを含めてエアーセット、こういうふうな考え方が、もう世界の常識でしょう。札幌をまるっと含めても、あれは二十キロ以内なんですよ。そこにこの団地をつくるのですよ。もうすでに活動している団地があるのです。札幌鉄工団地、木工団地。そのほかに活動しつつあるのが石狩の鉄工団地、木材団地、これだけあるのです。それがみんな指定されていませんから、そのとおり動いている。あとは港湾つくればいい。また、ここへ持ってくるのは公害のない企業を持ってくるから安心だ。通産省は諸悪の根源と言われるゆえんも、その辺にあったのですよ。口先だけはやる、やる。また何でもないと言っていながら、現在のような状態に指導したのは全部これ通産省じゃありませんか。この工業用地造成については、今後どういうようなお考えを持っていますか。
○伊藤(和)政府委員 お答えします。 本件につきましては、北海道庁の方で現在アセスメントをやっているということでございますので、その成り行きを見守っているということでございます。
○島本委員 建設省おりますか。この工業団地の造成事業について、都市計画法十二条に基づく都市計画決定の際に、さっき言った閣議了解事項に基づいて、どのような環境保全の措置、こういうようなものを講じましたか。
○並木説明員 当省にかかわります公共事業の実施に当たりまして、環境の保全をめぐるいろいろな問題が出ておりまして、地域社会との間に種々、摩擦が出ていることも多々ございますので、このため建設省におきましては、先ほど先生のおっしゃいました「各種公共事業に係る環境保全対策について」という閣議了解の趣旨に沿いまして、所管事業の実施に際し、いろいろの事業調査費等をもちまして環境影響に関します事前調査を行いまして、環境保全上の問題を惹起することのないよう、関係機関を強く指導しているということでございます。別途、本省におきましても、大臣の私的諮問機関といたしまして環境アセスメント手法部会というものを設けまして、アセスメントの手法開発を鋭意、進めております。 この石狩湾新港に関しましては、四十八年三月に市街化区域に編入されたわけでございますが、道路であるとか公園であるとか下水道であるとか、こういった根幹的な都市施設の計画につきましては、まだ計画の決定を見ていないわけでございますが、この決定に際しまして、必要なアセスメントを適切に行うように指導してまいりたい、かように存じております。
○島本委員 石狩町の鉄工、木工団地、これは都市計画事業として実施しているのですか、していないのですか。
○並木説明員 私ちょっと直接担当でございませんので、いま、はっきりしたことが申し上げられないのでございますが、調べまして後で御報告いたしたいと思います。
○島本委員 これは多分、都市計画事業として実施されていないので、これは都市計画法二十九条の開発許可行為、こういうようなものに該当するのじゃないかと思うのですが、あえて、これは該当しないのか。どうも、この辺が不分明なままに現在、実施されているのです。ですから、これはもう、はっきりそうだとするならば、環境庁もはっきり、それに対して諮問に応ずることもできる。そういうようなあいまいな状態だったら、野放しになってしまうおそれがあるじゃないか、これが心配なんです。ですから、あれは総合的に大きく見てやらないと、あの場所は本当にエアーセットになりますから、そういうような場合に、ほんのちっぽけなもの、ちっぽけなもの、それをこう、やらしていたら、それが全部総合して、これが一つのやはり一大公害発生を現出する、大気汚染を現出する、こういうようなことになる。一つ一つをこうやっていないから、そうなってしまうわけです。 やはり建設省も、この点は十分、考えておいた方がいいと思うのですが、都市計画法の第二十九条の開発許可については、ここはどうなっていますか、これも御存じありませんか。
○並木説明員 はっきりした資料がございませんので、これも後刻、御報告申し上げたいと存じます。
○島本委員 これも、もう開発行為の大部分は既着手行為として、これは許可不要ということになっているのじゃないかと思うのです。すでにやっている事業だとして。ですから、こういうようなものが一つずつ固まっていくと、大きい事業体になってしまうのであります。それも何ら都市計画の影響も受けない、公害の事前評価もしないままに、全部それが寄り添ってくるわけです。やはり、こういうようなところに将来、一つのガンが発生するのじゃないか、こう思いますから、十分この点は注意した方がいいと思います。 なお石狩町の、いま言いました鉄工、木工団地について、どのように、これから配慮しますか、いままで、どのように配慮しましたか。
○並木説明員 道庁におきまして、ただいまアセスメントを行っておりますので、その中で十分、考えてまいるように指導してまいりたいと思っております。
○島本委員 道庁でいま、やっているのは二千九百七十ヘクタール、約三千ヘクタールのこの新しく計画した部分なんです。しかし、この中に一部、鉄工団地も入っているのです。また、入っていない部分は、この背後にあるのです。だから、道庁でやるのは何にもないところを、こうやるのですから、いろんな条件があっても、時間がよけいかかりますけれども、まあ苫小牧のようなやつしか出てこない。問題はその辺ですよ。地域の総合的な環境保全について都市計画上、十分配慮していかないとだめなんですね。ところが、それからみんな抜けるような仕組みになっているのです。恐らく、もうこれなんか、ほとんど既着手行為として全部、許可不要ということになっているはずなんです。そういうようなのがたくさんあって、これから新たにやるところ、ここだけ見たって二千九百七十ヘクタール、これは何にもないところです。きれいな水、きれいな空間ですよ。そしてきれいな土地です。ここへやったからといって、どうでしょうか。それより背後にある、こういうような問題とあわせてやらぬとだめだ。空気に壁はない、水にも壁はないのですから、やはり、ここを考えて、これから十分、実施しないといけないと思うのです。 私は、そういうようなことからして、環境庁でも、もっとこの問題に対して今後、積極的にやらないといけないと思います。環境庁、いま言ったような状態で、これも苫小牧に次ぐ大きい開発規模なんですよ。この内陸工業団地の造成なんかについての環境影響評価の実施の状態、こういうようなものに対しては、やはり十分、考えていかないといけないのじゃないかと思うのです。これは企画調整局長、どうですか。
○柳瀬政府委員 石狩新港計画につきましては、いまの港湾計画あるいは、その周辺につくられる予定のいろいろな工業用地とか、あるいは流通業務用地とかと、それから既存のいろいろな鉄工、木工団地、こういうものは重合しておるわけでございますから、御説のとおり全体として環境影響の評価を行いまして、それに応じた措置をとっていくということが重要なことだというふうに思っておるわけでございます。
○島本委員 そこで長官が来ていないと、どうも長官なしにやっても困るのだ。
○吉田委員長 もうすぐ終わる予定だそうです。出席の督促をいたします。
○島本委員 長官が来た場合に、最後の締めだけはやることにしておきますが、何だか、これじゃ間抜けですね。前の前提ばかり進めて最後の締めを後でやったって、締めようがない。 通産省おりますか。以前、伊達のパイプラインの問題で、これまた環境影響評価を十分やっておりますか、こういうようなことを私、この委員会で皆さんにお伺いしたはずです。去年十一月二十日の公害対策並びに環境保全特別委員会です。そのときに、まだやっていない、こういうような回答があったのですが、いまはどうですか。
○大永政府委員 前回もお答え申し上げたかと存じますが、電気事業法四十一条に基づきます工事施工認可の申請がありました段階で、環境問題につきましては厳重にチェックをいたしたいというふうに考えておるわけでございます。まだ認可申請はございませんので、現在までのところ、まだチェックはいたしておりません。
○島本委員 その問題は大きい問題なんです。認可するようになってから、それをやると言ったって、もうそれまでの間に全部できてしまっている。また、そのやり方だって、恐らく適法か違法かわかりません。まず第一番に和光大学の教授である生越忠先生が、あれに対して七つの意見書を付して質問されているはずです。一月の四日です。これも北電社長あてに公開質問というかっこうで意見書を出していたはずですが、これに対して、はっきりした回答がなされたでしょうか。
○大永政府委員 教授の御指摘になっている点につきましては、地盤軟弱問題、地震問題油漏れ、地下水低下等が指摘されておるわけでありますが、これらの問題につきましては、安全性関係につきましては消防法関係でチェックすることになっておりますし、先ほど申し上げましたように、環境に対する影響につきましては、電気事業法の認可申請がありました段階で十分チェックしたいというふうに考えております。特に教授に対する回答はいたしておりません。
○島本委員 その回答はどこで出すのが本当でしょうか。通産省でしょうか。
○大永政府委員 御質問は私どもに直接なされておらないわけでございますので、私どもの方からお答えするというつもりはございませんが、御指摘の点につきましては、先ほど申し上げましたように、認可申請が出ました段階で十分チェックをしたいというふうに考えております。
○島本委員 これは質問された点ということは、もう具体的な問題なんです。私も若干、以前ですが調査に行ってみて驚いたのです。そして口では、この問題に対しては確かに五十年の四月十七日に回答が出されたということになっているのです。生越博士に聞いたら、その回答なんか来ていないと言っています。だけれども北電では出した、これ、どこへ出したかわかりません。しかし、これはもう五十年四月の十七日に回答が出されている、こう言います。しかし本人は、これは受けておらない、こういうふうに言っております。なお再度この問題に対しては、形式だけではなくて——さっきの港湾みたいなもので、できてしまうと、あとはどうにもならなくなるし、都市計画上も、あと町の発展は、それで固定してしまって阻害するおそれさえある。 ことに地盤の問題なんかでも考えようが全然なっておらない。この地盤というようなのは、地層とそのすき間を満たす地下水、こういうようなものから一応、成り立っていることになりましょう。伊達のパイプラインの場合の地盤調査と称するもの、これは地層の調査だけで、地下水の調査はまだ未了なんですよ。それをやったと言って調査して、これを出して安全だ。住民はこれで納得するでしょうか。地盤調査というからには、地下水の調査も十分しなくてはならないことはあたりまえでしょう。これが行われていないのに、それをもう、こういうようなものは安全だと言うのは、ちょっと片手落ちだ。 それと同時に、地盤には余り問題がない、大体そういうような考えだったようですが、軟弱地盤がはっきり明らかになった、それ以後、パイプラインの工事は上下水道工事と同じ程度の簡単な工事だから、地下水枯渇や地盤沈下の心配はない、こういうように変わってきているわけです。いままでの三鷹市であるとか町田市、この下水道工事、地盤沈下の被害、これはもう現実に起きている問題であって、他の方に例があるわけです。これがほとんど伊達の方にはないという考えで、これを進める。住民の方には、これは重大な不安感を醸成しているわけです。まず関係住民の理解と納得がまだ得られていないでしょう。同時に、安全性、これも確認されていないでしょう。 そして、あそこは地震の頻発地帯であるということでしょう。有珠山と昭和新山の活火山でしょう。そして、一八二二年、あれは文政五年だそうですが、そういうようなものの活火山活動があって地震。一八五三年、これは嘉永六年だそうですが、これも同じ。一九一〇年、明治四十三年、同様。一九四三年から四五年にかけて、これは昭和十八年から二十年にかけて、これもやはり同様に地震の被害。三十年から六十年の周期だと言われておりますね。これはもうすぐでしょう。こういうような頻発の地域でありながら、これは安全だと果たして言えるのかどうか。 それと、水源地帯を通過しているのですよ。スイスでは、これはこういうようなところは法によって禁止していますね。それから国鉄線をくぐる個所が五カ所あるのですよ。道路二十八カ所、河川十八カ所をこれは横断しているのですよ。また、監視体制、防災体制、こういうようなのは全く、われわれが見たところでも不備ですよ。これはどういうようにするのかわかりませんが、いまのところはルートに沿った専用道路の計画がないままですよ。 こういうような状態でも、やはり皆さんの場合は、強行しようとするこの企業の独善性に対してチェックすることはできないのですか。また、ここでは大きい問題はまだあるのでありますけれども、まあ問題は、こういうようにして北電が一方的に工事を実施するために、安全だ安全だと言って、住民の理解も得ていない。これを強行しようとしているわけです。学術的な一つの根拠にも欠落している問題がある。そういうようなところを十分御存じですか。上がってきたならば、それを十分チェックするという、チェックは何をするのですか。
○大永政府委員 御指摘の点がたくさんございますが、たとえば地下水の問題等につきましては、地下水の観測データを求めております。工事施行認可の申請があります際には、そういうデータもつけて出ることになろうかと思いますので、地下水への影響あるいは地温の上昇による植生への影響等々につきましてチェックをした上で、工事施行の認可をいたすかどうか、そこで判断をいたしたい、こういうことでございます。
○島本委員 初めから認可は、こういうようなのではできないよ、こういうような不完全なデータじゃできませんよ。また地層でも、その地帯でも、その地域でも、実際歩いてみたらわかる。そういうようなところをやるのはむちゃだよ、こういうようなことを前もって言ってやらないということは、どういうわけですか。出てきたならば、曲がりなりにも理屈をつけて、そのまま通してやる、これが通産省の腹だから、いま、そのままにして出てくるのを待っているのじゃありませんか。いまから、この危険性がわかったならば、着工させるということは住民に対しての重大な侮辱ではありませんか。出てくるのを、ただ黙って待っている、これでいいのだろうか。こういうようなことでは、環境影響評価もしていないままにやるなんということは、これは危険きわまることだ。したがって、こういうような態度がいいのか悪いのか、環境政務次官、大臣が来たから帰る前に、それをひとつ、はっきり答弁しておいてくだざい。
○越智政府委員 先生のお説よくわかります。環境庁といたしましては、電気事業法四十一条に基づく届け出がございまして、通産から合議がございますれば十分、検討してまいりたい。それ以前に通産の方で先生のお説のとおりやっていただきたい、かように存じております。
○島本委員 環境庁は、やはり事業主体としてそれやれ、それやれと言う通産省に対して、公害未然防除と環境保全のためのチェック機関なんです。だから、いま聞いているとおりに、出てきたならばやる、そんなことないようにすると言ったって、もうすでに向こうは、住民の反対を押し切って実施してやっているんだ。それで出ているデータ、これもデータですけれども、いま言ったような地下水のこういうような調査は全然してないのですよ。これをしも完全なデータだなんと言ったら、とんでもないことです。こういう不完全なデータ、欠落したデータで、これを認めてやるなんという通産省だったら、とんでもないですよ。こういうような状態がわかっていても、出てくるまで黙って待っているのですか。地下水はやっていませんから、これはもう一回すぐ調査してみてください。
○大永政府委員 地下水の観測データに対します提出は、この申請の際にはぜひ出してくれというふうに言っておりまして、観測をしているものと、われわれとしては承知しております。
○島本委員 それが指示してやっても、やってないから、出てくるデータはでたらめなんだ。やっているかどうか調べなさいよ。そうでなかったら、あなたも一味と同じようなものだ。これはやはりすぐ調べてごらんなさい、やってませんから。これだけ強く言っておきます。 それと同時に、なぜこれを言うかというと、稀府という場所、これは土砂が流れ出る場所もあるのです。清澄、松ケ枝、こういうような地域、この辺は湿地帯で大変な場所で、そこに四メーター幅で道路をとって両側に埋めるというのですが、すぐ水の噴き出るような場所、そういうようなところを一キロも二キロも通って、どうなりますか。住民はいたずらに不安を起こすだけでしょう。竹原という場所、これは木も井戸も、活火山がそばにあり、地震地帯であるから移動しているんですよ。そこへ、どういうパイプを入れて安全なんですか。その場所自体が問題なんですよ。どこが安全なんですか。同時に、北黄金という地帯では、融雪期になると二メーター近く埋めてあるはずの鉄管が破裂するのです。こういうような事態があるのに、そこだけ油のパイプラインを通して安全だ、こういう奇想天外なものなんかありませんよ。ロッキードの証言みたいなもので、どこかにうそがある。 私は実際、行ってみて驚いたのです。ここで、いかに調査がりっぱになされた、こんなことを言っても、うそだということはすぐわかるじゃありませんか。不安だというのは、これはわれわれだけではないのです。関係住民が、これだけの調査では不安だ、こう言っているのです。これはもう少し安全性の確認だけはぴちっとさせないとだめですよ。もうすでに調査自体がおかしいのだから、まして安全だと言っても不安全なんだ。 寒冷地のパイプラインの研究、これは十分できておりますか。片っ方では水道管が破裂する、こういうことが繰り返されている。それなのに油のパイプラインだけは、これは安全だ、どうもこんなことはおかしいと思うのです。十分これは指摘してやって、計画の変更でもして、そんなことをやるのはやめなさい。そうでなければデータ自身の安全性また正確性、こういうようなものに対しては、もうはっきり信用することはできないのだ。もう一回あなたたち自身が通産省として実際、自分で行ってごらんなさいよ。やりますか。
○大永政府委員 先ほど御指摘になりました、われわれが指示いたしております調査項目の実施状況につきましては、十分チェックをいたしたいというふうに考えております。
○島本委員 その実施項目というのは、どういうようなことですか、ちょっと。
○大永政府委員 パイプラインによります土中温度が上昇することによります植生への影響あるいはパイプラインの埋設によります地下水の枯渇、ターミナルにおきます水質汚濁、加温ボイラーの排ガスの影響等につきまして十分、調査をしてデータを出すように指示してございますので、その指示しております調査項目の調査状況につきましては十分、調べてみたいと思います。
○島本委員 それだけですか。いま言っただけですか。
○大永政府委員 いま申し上げましたのは環境問題についての主要項目でございます。そのほか安全性に関するデータは、もちろん求めておるわけでございます。
○島本委員 そうすると、あれは二十五キロぐらいでございましたね。それだけのものは全部、安全性はきちっと、どのようにせいと言ってあるのですか。その。パイプラインの安全性は、どういうようなのが安全だと言っているのですか。
○大永政府委員 安全問題につきましては、現在、消防法の規定に基づきまして道庁で審査を行っておりますが、われわれのところに対しましては、まだ認可申請が行われてないわけでございまして、認可申請がございました段階で十分チェックをいたしたいというふうに考えておるわけでございます。
○島本委員 そういうような答弁を繰り返しておるならば、上がってきたものは何かちょっと手を加えて認可する、こういうようなことになってしまいますね。そういうような態度が一番、私は心配なんだ。この地盤の軟弱、これはシラス性の台地もあることは、いろいろ行って皆さんも知っているでしょう。この土壌に合った工法をとる、こういうように言うわけですけれども、二十七気圧に圧縮されて安全だと言うのですが、蒸気機関車、これは十五気圧でしょう。自動車は七気圧でしょう。もし事故があれば、七十度に加温された油が二百七十メーターの高さに噴き上がる、こういうようなことになるでしょう。まして外からの圧力も加わるし、パイプの金属の疲労破壊、こういうようなこともあり得るでしょう。まして、うねりうねって、山、道路、地下、あるいは鉄道の下、いろんな方面、通っていくのです。安全性を十分、考慮するように指導をしたと言いながら、口先だけではありませんか。いまのような点で本当に安全でしょうか。安全だとするならば、もう一回、私どもに、私は不安全だと思うから聞くのですが、その点どういうように指示してあるか、おっしゃってください。
○大永政府委員 安全問題につきましては、私どものところで審査する前に、消防法に基づきます規定によりまして、技術上の基準に適合するかどうか、道庁の方におきまして十分チェックをしてまいるわけでございます。が、われわれといたしましても、先ほど申し上げました環境問題とあわせましてチェックをしてまいりたい、こういうことでございます。
○島本委員 では、これは町づくりの大きな制約になる。伊達の町はパイプラインでほとんど囲まれてしまうことになりますね。そういう計画ですよ。それは将来、北電の計画、このパイプラインによって、町の発展の将来計画にまで影響を与えてしまう、こういうことになるおそれがあるのですがね。また必ずなるのですがね。これに対する防災計画は完全なんですか。もう現在、完全だと言いながら住民の反対を無視してやろうやろうとしているからなんです。この町づくりに大きい制約になるのかならないのか、これをどういうように指導しているのか、もう一回、聞かしてください。通産省。
○大永政府委員 防災計画との兼ね合いにつきましては、消防法の規定によりまして十分なチェックが行われることになっておりますが、われわれといたしましても、安定供給確保という見地からいたしますると、燃料である原油なり、あるいは重油が安全に輸送されるということが当然、必要でございますので、消防法の規定によるチェックを受けまして、十分に内容を吟味したい、こういうふうに考えておるわけでございます。
○島本委員 消防法によって、消防庁の指導によって完全に許可を受けてやった水島の不等沈下による油の漏出事件、これ御存じですか。あれもきちっとやっていたのですよ。工法のいかんを問わず、きちっと許可されているのですよ。だから安心だ、やれ、やれと、この姿勢がいままでの通産省。少しでもこういうような点、安全でない、こう思われる点があったら、進んで調査を命ずる、それはあたりまえじゃありませんか。 そして私どもの方では、この問題に対してだけ、はっきりしてもらいたいのですが、いろいろ、これで安全だというのは、不安全な、安全でないデータも出ている、安全なところも出ている。そのどこを切って安全だと言うのか。これはいわゆる生データが必要です。これは専門的に調査してやる必要があるから、いま通産省の方で安全だとしている北海道電力の生データ、これを提出してもらいたいと思いますが、この点ぜひとも願いたい。いかがですか。
○大永政府委員 できるだけデータを公表すべきことは当然でございますが、いま御指摘の生データというのが、どういうデータなのか、ちょっといま、よくわかりませんので、もう少し詳しく御指示がございました段階で考えたいと思います。
○島本委員 それなら詳しく指示しますから、生データは出してくださる、こういうようなことにして妥協しておこうじゃありませんか。生データを出してくれるよう詳しく指示します。
○大永政府委員 たとえば強度計算書その他のものにつきましては提出できると思いますが、先生、御指摘の生データの内容が、本席では十分、明らかでございませんので、それを伺いまして、具体的な資料の提出につきましては後ほど承りたいというように考えております。
○島本委員 承った後、では、これを出してください。この安全だとした生データ、これはごまかせないのです。不安全な部分を切り捨てているからなんです。その不安全な部分を知りたいのです。そうでないとだめでしょう。安全だと言う以上、本当に安全なデータにしないとだめなんです。不安全な部分があったら、そこを切り捨てるか焼き捨てるか何かするでしょう。だからその点はっきり、どうなって安全なのか。私どもは不安全だということで、いままで、ずっとやってきた結果を皆さんに申し上げているでしょう。安全だと言うなら、やはりこの生データが必要ですから、じゃ私の方からはっきり申し上げますから、それは出してください。これはもう出すという約束をしましたから、委員長からこの点、重ねて要請しておいてもらいたいと思います。
○吉田委員長 生データの提出については後刻、打ち合わせの上、提出するという言明がなされたことを確認をして、先に進んでよろしゅうございますね。それでは通産省を代表して大永公益事業部長が、いまの確認をいたしましたから、先に進んでください。
○島本委員 どうも長くなって申しわけないのであります。これはあと一つくらいで、皆さんにはっきり申し上げて、注意してもらいたいのですが、距離は二十五・七キロメーターのパイプラインなんです。いまだ寒冷地のパイプラインの研究、不完全なんです。そして、その方面では水道のパイプも季節的に破裂しているのです。そういうようなところに、この寒冷地のパイプラインの研究不足なものを、そのまま安全だとしてやって、本当に安全なんだろうか。まして火山地帯です。こういうようなことを考えたならば、本当にもっともっと考えないといけない問題がたくさんあるということであります。これは生データをもらった上でやることにしておきます。私ども生データの上に立って学者と一緒に検討するのでありますから、この点はひとつ十分、御理解の上で生データを出してもらいたい、こう思います。 環境庁長官、あなたが来ないので大分、弱ったのであります。環境庁ができたのはいつでした。
○小沢国務大臣 四十六年七月だったと思います。
○島本委員 お伺いしておきたいのですが、四十七年六月六日の「各種公共事業に係る環境保全対策について」という閣議了解事項、これはすみからすみまで大臣は御存じですね。したがって、公共事業に係るものは、この閣議了解事項に準じて環境影響評価を必ずやってなければならないわけですね。いかがですか、これは。
○小沢国務大臣 そのように理解をいたしております。
○島本委員 そうでないのがあったら、どうしますか。
○小沢国務大臣 閣議了解に反するようなことがあれば、私ども厳重に注意をしてアセスメントをやらせなければいかぬと思います。
○島本委員 港湾だとか計画とか、下物が先にもう実施に移されてしまった。後から乗せる上物、こういうようなものが、いろいろ環境汚染の原因にもなる。もちろん下物もそうなります。しかしながら、後からやるということは、でき上がってからやることなんだ、追っかけて。後追いなんです。したがって、この閣議了解事項は憲法と、あるいは法律と、あるいは規則と、規定と比べて、どの辺にあるんですか、この閣議了解の拘束力というのは。
○小沢国務大臣 これは法制局長官が正式には答弁をするべきだと思いますが、私の理解では、私も役人をやっておりましたから申し上げますが、閣議了解事項というのは決定よりも下でございます。閣議決定よりも下だ、形式上はそうなっておるのです。したがって法律よりも、また下のことは事実でございます。ただ、閣議了解という形式は踏んでおりますが、閣議決定と同様な効果を及ぼして行政官庁ではやっておるわけでございますから、まあ了解であろうと閣議決定であろうと、やはり政府の方針なんですから、政府の方針を守って各省がやっていかなければいかぬことは当然でございます。まあ重い軽いの議論は、余り実益はないんじゃないかと思います。
○島本委員 というのは、ここに「必要に応じ、その環境に及ぼす影響の内容及び程度、」云々とあるのです。必要でないと思えば、やらなくてもいいということにも解釈できるのです。ですから、いま、そういうような軽いことを言われて、環境庁長官、何ですか。必要というのは、必ず必要だからやれという意味なんだ、こういうふうに解釈して、あなた、ずっとやるんでないと、環境庁長官は、いま国民から一番、期待をされているのですよ、あなた。ここでうまくやると総理大臣にもなれる。しかしながら、閣議了解事項に対してそう軽く見るような発言をなすっては少し幻滅です。軽く見るんじゃないでしょうね、これは。 それと同時に、環境影響事前評価法、名前はわれわれのもあって別ですけれども、これはあなた再々、出すと言明しております。いまでも変わりありませんか。同時にその見通しを伺います。
○小沢国務大臣 閣議了解で必要があればと書いてありますのは、何が何でもと書きますと、大小いろいろ公共事業というものの範囲がございますので、そういう表現にいたしておるわけでございます。そうかといって、各省が大事な、たとえば港湾をつくるなり、あるいはいろいろな場合に、これは自分の方では必要ないと思ったからやらぬなんというようなことはやってませんで、もう最近は全部、港湾なら港湾をやるときには、やはりアセスメントをやっているわけです。 で、その了解だけでは、ただアセスメントをやりなさいというだけでございますから、一体いかなる手続をとってやるものか、こういうものがまだ制度化されてないわけでございます。したがって、私どもとしては環境影響事前評価に関するこの法案を何とかつくり上げて、その手続なりなんかをきちんとしたいという意欲で、環境庁としてはずっと私の前から、これはもういずれ制度化しよう、立法しようということになってきており、行政の継続性で私もそれを受けて、これはもう、ぜひやろうと何遍も申し上げているわけでございます。目下その準備をいたしております。やってみますと、なかなか、めんどうな問題がたくさん起こりまして、いま、それらの点の検討を、いろいろ細部にわたっていたしておるというのが実情であります。やりたい意欲は十分、持っております。
○島本委員 今国会中にという御発言がありましたが、これは間違いありませんね。
○小沢国務大臣 今国会に出したいと思って、いま鋭意、努力をいたしておるわけでございます。
○島本委員 出すと言ったのじゃありませんか。
○小沢国務大臣 御承知のように、各公共事業等につきましては実施官庁がそれぞれございますから、私一人で決めるというわけにはいかないわけでございます。政府全体として十分、了解をとって、それぞれの役所との調整を図ってやらなければいけない。それが環境庁の宿命なんですね。環境庁が国民の健康のため、環境保全のために、いろいろ考えましても、実施官庁がやってくださらなければ、どうにもなりませんものですから、したがって、その点がございますので、私がここでいま私だけでやります——私は、やりますということは何遍も申し上げているわけです。私どもの役所としては、環境庁としては、むしろそういう環境影響事前評価の手法を決めて、手続を決めた方が、各省の公共事業にとっても、よりいいのじゃなかろうかという意味で、盛んにいま折衝をいたしておる、こういうことでございます。でき得れば今国会にはぜひ出したい、こういうことでいろいろ努力をいたしておるわけでございます。
○島本委員 それでは、これで終わりますけれども、早くやらないから、きょう、やった質問は全部、閣議了解事項がはっきりあるのに、同じ官庁でありながら、これを無視して先に進めてしまっている。それ以前に環境庁ができているのに、もうすでにそれに着手するのを忘れていた、こういうようなこと、それと同時に、ここに私ども見て「必要に応じ、」という言葉があったのが、ちょっと気になっていたのですが、問題は、実施官庁自身が自分でやるということになったら、それをやるための環境影響評価法をつくるということです。ですから、そういうようなのをきちっとチェックして、本当に公害を未然防止して、同時に環境破壊を防ぐ、環境を保全する、こういうことは環境庁が健全であって、あなたの、ここにある所信表明のようにきちっとした態度をとるときに、それができるのです。ただ、いまのまま了解事項はある、各官庁にやらせている、それを見守るだけだ、これだったら各官庁は、運輸省は港湾をつくりたいでしょう。それから同時に、通産省の方では早くパイプラインでも何でもやって作業を起こしたいでしょう。環境破壊をしないようにというような形式ができればいいということになるから、逆にそれが免罪符になるのです。こういうような一つの裏がありますことを十分、考えて、これからこれに対処してもらいたい。 なお、最後に一つ、どこの官庁が環境影響評価に反対なのか言ってもらいたいと思います。
○小沢国務大臣 閣議了解ではいいかげんになっているという御意見には、私はどうも納得できないのです。たとえば港湾はやりたいから、やるに都合のいいように影響評価、アセスメントをやるのだろう、こう言われます。あるいは、いま伊達火力の問題等、聞いておりまして、これを要するに、いま道庁に命令をして、いろいろなことをやらせている、その結果が上がってきます。通産省もそれが上がってきた段階で、ただ、それをうのみにしないで、より安全ないろいろなデータを持って分析をし、あるいは検討をし、それでいいというところで、今度は電力は最後に審議会のあるときに、私どもがその前に、これはいいと言わなければ、かけられないわけでございますから、そういうような意味では十分、私どもも協議に応じて、国民の不安のないようにいたしているわけでございます。 ですから、いまの環境影響アセスメント法案も、実は誤解をしていただくと困るのですが、これは私どもが、すべてみんな見て判こを押してやるということでなくて、この法案というものは手続法なのでございますから、手続のやり方を決めておる、こういうことでございます。あくまでも実施官庁が責任を持ってやることになることは、これはやはり同じわけでございます。したがって、法案ができるから、できないから、いいかげんに済ますというようなことはない。ただ、港湾だけでアセスメントをやったものが、さらに背後地でいろいろな団地ができる、工場ができるというようなことが、札幌なり石狩新港にしますと全体の影響がどうなるかということは、これは港湾当局でなくて、今度は、われわれが総合的にいろいろなところへ注文して、そこのデータを道庁なら道庁がまとめて持ってくるということになりますので、その必要性は港湾当局も認めておりますから、われわれもそういうことでデータをとって、このアセスメントに十分ひとつデータを集めて、御納得のいくようにしていきたい、かように考えております。これで考え方は御了解いただけるだろうと思います。
○島本委員 これでやめますが、いまの言葉に一つだけ参考に。 三木現総理大臣が環境庁長官のとき、瀬戸内海の水だけの汚染を昭和三十七年、この時点に戻すために、あの瀬戸内海環境保全臨時措置法、これを政府だけでつくれないから議員立法にしてくれ、ちょうど、ここにいる林君が自民党を代表して来て、一緒になってこれをつくったじゃありませんか。政府でつくれない、副総理でもつくれなかった。それよりも大きいものを、いま、あなたは手がけているのだから、弱腰になってはだめだ。だから、それをはっきり言っているのに、どうも、あなたは八方美人みたいに、にやにや笑ってだめだ、もう少しがんばるように心からあなたに要請して終わります。
○吉田委員長 以上で島本虎三君の質問は終わりました。 次に、岡田春夫君にお願いします。 〔委員長退席、島本委員長代理着席〕
○岡田(春)委員 きょうは伊達パイプラインの質問をいたしますが、御答弁は、時間の制限がございますので簡単明瞭に、ひとつお答えをいただく。そして、ちょっと私、中耳炎を患っておりますので、聞きにくいことがありますので、大きな声で、ひとつ御答弁をいただきたいのであります。 伊達のパイプラインの問題に入ります前に、環境庁の長官に若干、総括的な御意見を伺いたいのですが、私も、いま島本委員の質問を聞いておりまして、アセスメント法といいますか、簡単に一言で言わしてもらいますが、この法律は今国会に出したい、しかし、どうも余り、はっきり出せるかどうかわからないというような感じの御答弁があったんですけれども、そこで、このアセスメント法の骨子になるのは、やはり昨年の十二月の末に中公審の防止計画部会の専門委員会、ここで決定をされました「環境影響評価制度のあり方について」これが基本になっているんだと私は考えるわけです。 そこで、私が長官に伺いたい点は、たとえば法律が通ると通るまいと、いまの専門委員会の考え方、これによって行政措置が行われなければならない、そういう趣旨で行政を行っていかれるのだろうと思いますが、こういう点については、長官としてどのようにお考えになりますか。
○小沢国務大臣 原則的には先生のおっしゃるとおりだと思います。
○岡田(春)委員 そういたしますと、この「あり方」という専門委員会の報告、これが非常に重要になってまいりますが、長官も先ほど御答弁の中でお話しになりましたように、これは手続法なのであるから、したがってまた、この「あり方」なる報告も手続の問題でございますから、それぞれ担当の関係官庁が、この手続に基づいて実行してもらうことを期待すべきだと思うのですが、この点はいかがですか。
○小沢国務大臣 その点も、原則的にはお考えのとおりだと思います。
○岡田(春)委員 アセスメント法について反対だとは言わないが、大変、消極的だと言われている通産省は、この専門委員会の報告の線で現在の行政措置を行われるという約束がされますかどうですか。
○伊藤(和)政府委員 中公審におきましては、いま専門委員会の報告を部会の方で御検討中だと聞いています。その部会がどういう結論をお出しになるか、それを待っているところでございます。
○岡田(春)委員 私も聞こえないんだけれども、あなたも聞こえないらしいな。私がさっき言ったのは、去年の十二月の専門委員会の報告、これを守ってやるのですかということを聞いているのです。
○伊藤(和)政府委員 専門委員会の御報告というのは、中身はいろいろ抽象的な面その他ございますけれども、精神として、われわれといたしましても環境アセスメントをやるということについては全く異議はございませんし、現に工場立地法に基づきましても産業公害総合事前調査というものをやっているということでございます。
○岡田(春)委員 あなたは抽象的とおっしゃったけれども、抽象的じゃないですよ。手続の具体的な問題、全部書いてありますよ。しかし、これの議論をしておったらパイプラインに入れないから、後でまた私やりますが、パイプラインの問題に具体的に入らせていただきます。 これは昨年の十一月二十日の当委員会で島本質問に、通産省の、ここに来ておられる公益事業部長並びに火力課長、伊藤火力課長見えてますね、二人が答弁をしているのですが、非常に重要な点を答弁している。特に第一点は、先ほど部長が答弁されたことでございますけれども、伊達のパイプラインは電気事業法第四十一条に基づく工事計画の認可が必要である。その場合にパイプラインの環境審査は、その段階で厳重にチェックします。このように答えた。 もう一つ、パイプラインの敷設は、これは伊藤課長が答弁しているのですが、電気事業法第八条に基づいて発電所の施設の変更として許可処分を行った。この許可処分を行ったというのは、伊達火力の一号機、二号機の許可の場合に一緒にやったのだ、こういう意味だと私は理解をいたしますが、この二つの御答弁は間違いございませんか。再確認をいたしておきたいと思います。
○大永政府委員 環境問題につきましては、四十一条の工事施行の認可の申請があった段階で厳重にチェックをいたします。 それから、パイプラインにつきましては、八条の許可の際には、八条の許可の範囲には、そこまで入っておりません。
○岡田(春)委員 しかし、そうすると、これは伊藤課長は御訂正を願わなければなりませんね。五十年十一月二十日「〇伊藤説明員 電気事業法の許可に当たりましては、発電所の施設、いわゆる供給施設の変更としての許可処分を行っております。」そして若干、答弁を省略いたしますが、「私ども、当時の技術的な実態、前例等から見まして、許可に当たりましての妥当性がある、そのような判断をいたしたわけでございます。」このように言っている。また「〇大永政府委員」あなたですよ。「火力課長から御説明申し上げましたのは、電気事業法八条に基づきます設置の許可のことであろうかと思いますが、先生、御承知のように八条の許可の段階におきましては、全般的といいますか概括的な審査をいたしまして、具体的な保安上の問題とか、それから環境上の問題等につきましては、その後におきまして四十一条の工事計画の認可というのがございますが、その段階におきまして厳重にチェックをするということになっておるわけでございます。」あなた、そう言っているじゃないか。違うのですか。
○大永政府委員 御指摘のとおりでございます。
○岡田(春)委員 それでは先ほどのは御訂正になるのですか。
○大永政府委員 八条の許可と申しますのは、許可証に記載する事項といたしましては、発電施設の場合には出力と、それから発電機の種類それから周波数、その程度のものでございまして、きわめて概括的なものでございます。四十一条の工事施行の認可の段階になりまして、電気工作物の具体的な設計が出てまいるわけでございまして、その段階で厳重にチェックするということでございます。
○岡田(春)委員 それでは、八条にはパイプラインは該当しないのですね。
○大永政府委員 八条の許可の対象になりますのは、先ほど申し上げましたように出力、周波数それから原動機等の種類だけでございます。許可証に出てまいります図面といたしましても、いわゆる主要施設だけが出てまいるわけでございまして、パイプラインにつきましては設計等は、その段階では、まだ出てまいらないわけでございますので、その設計等が具体化いたしますのは工事施行認可等の申請の段階で出てまいるわけでございまして、その段階で厳重にチェックをする、こういうことでございます。
○岡田(春)委員 それでは、パイプラインの認可については、八条許可は要らないのですね。
○大永政府委員 パイプラインの認可ということは、八条の段階では、ございません。
○岡田(春)委員 話がちょっと本筋に入ろうと思ったのだが、ほかの新しい問題が出てきたのであります。 そうすると、八条の対象でないとするならば、四十一条の対象でもない。なぜならば、四十一条三項の第一号には、四十一条の工事計画の認可をするためには八条の許可があったものということでなければならない。そうすると四十一条の認可はできないじゃないか。
○大永政府委員 八条の段階で許可をいたしますのは、個々の施設の許可ということではございませんで、そういう発電所をつくることの可否についての判断をするわけでございます。その段階では全部の工作物の設計等が出てまいる必要はないわけでございまして、先回の御答弁で申し上げましたように、概括的と申し上げましたのは、そういう意味でございまして、主要な発電機等につきましては設計が出てまいりますが、全部の工作物についての設計が、その段階で出てまいるわけではないわけでございます。
○岡田(春)委員 環境審査上、大変これは問題ですね。 そうすると伺いますが、パイプラインについては、こういう火力発電所の一部ではないのですね。伊達火力の電気工作物ではないのですか。
○大永政府委員 もちろん電気工作物でございますし、それから伊達火力発電所の一部でございます。しかし、八条の許可をする段階におきましては、そういう細部までわたったチェックをするのではなくて、四十一条の工事施行の認可の段階におきまして、パイプライン等につきましては設計を審査して認可、不認可の処分を決める、こういうことでございます。
○岡田(春)委員 それじゃ八条段階におけるパイプラインの環境審査なるものは考えていないわけですね。
○大永政府委員 八条段階におきましては、まだパイプラインの設計、ルート等が具体化していないわけでございますので、環境審査は、その段階では行っておりませんし、また実際、行うことも不可能な状態であるというふうに考えております。
○岡田(春)委員 いや、そこの点を伺っておけばよろしい。 それでは次に伺いますが、伊藤火力課長は、その日の答弁の中で、これは速記のとおりですが、「パイプラインを地下に埋めて加温状態で油を送ることによりまして、地下の温度上昇といいますか、そういったことによる植物への影響、それから地下水の状況、そういったことが環境問題として考えられる」と言っている。もちろん、この二つの問題が環境問題のすべてではなくて、それ以外にも環境問題がたくさん予測されるわけです。こういう環境問題については、先ほど部長が答弁した八条認可の前段階として、電調審にこれをかけなければならぬ。この電調審にかける場合に、これほどの環境問題があるにもかかわらず、パイプラインによって生ずる環境問題については報告があったのですか、審査があったのですか。これについては、通産省ではなく経済企画庁の担当でございますので、電調審の担当である経済企画庁の局長から、ひとつ御答弁をいただきたい。
○宮崎(勇)政府委員 お答えいたします。 四十七年の十月開催の第六十回の電調審におきまして伊達火力の立地の決定があったわけでございますが、そのときには燃料輸送についてパイプラインによるということが考えられたわけであります。しかしながら、その段階におきましては具体的な計画という段階に至っておりません。当然これは、その後の個別の関連法令の審査の段階において行われるということを前提にしております。
○岡田(春)委員 もう一度。私、聞こえにくかったのだけれども、環境審査はやったのですか、やらなかったのですか。もう一点、パイプラインについて、これをやりますということが電調審にかけられておりますか、かけられておりませんか。
○宮崎(勇)政府委員 電源開発の基本計画を立案するに当たりましては、国土の総合開発、利用、保全あるいは電力の……(岡田(春)委員「知っています」と呼ぶ)勘案して決定されるということで基本計画はつくられるということになっております。 いま、お尋ねのパイプラインでございますが、それは電源開発法の第二条によりまして、発電に必要な施設についてという項目がございますが、パイプラインという具体的な項目はございません。その他の施設という点がございまして(岡田(春)委員「そこら辺はわかっています」と呼ぶ)そういう意味においては、電調審で検討しているわけでございます。(岡田(春)委員「それだけですか、環境審査はやったの」と呼ぶ)その具体的なパイプライン自体については、そのときに具体的な計画がございませんので、やっておりません。
○岡田(春)委員 私、速記録を全部ここへ持っていますからね。パイプラインについて具体的な提案はないですよ。いわゆる汚染防止の問題の中で、パイプラインというものをやろうと思っていますということを言っているだけなんです。ですから、ましてや環境審査なんかやってないですよ。 ところで問題は、どうですか、私、余り時間を、ほかの点にとりたくないのですが、六十回の電調審の速記録を調べましたところ、大気汚染と水質汚染については、詳細なアセスメントと防止措置が報告をされて審議されている。にもかかわらずパイプラインの環境問題は、なぜか一言半句も発言されない。そして伊達火力が、発言されないにもかかわらず、その立地が承認された。 いまお二人の答弁、通産省、経済企画庁の答弁は、ルートが未確定であったんだから当然、環境調査なんかやっていませんよというのが御答弁の趣旨だ。そうすれば、伊達火力本体を含めた環境調査というものは、全体として確定することができないじゃないですか、どうやって確定できますか。大気汚染と水質汚染だけは環境調査をやった。パイプラインで環境問題が起こってくるのは明らかであるが、この点についてはやらない。そして環境審査はやりましたということにはならないはずだ。この点が重大な問題として考えられる問題です。 私は、こういう点からいって、電調審で、その段階で議決すべきではなかったと思う。なぜならば、環境審査全体が総括的な意味で審査ができないんですから。しかも、それにもかかわらず電調審では、この議決を行ったわけですが、この議決は、まさに著しく妥当性を欠いている、不当であると言わざるを得ない。環境審査の立場からいって、私はさような見解を持ちますが、長官はどういうふうにお考えになりますか。
○小沢国務大臣 電気事業法の八条と四十一条はちょっと違うわけでございますので、そこで、パイプラインについては、まだやっていないと思います。これからだと思います。どの段階でやるかと言えば、工事認可が出たときに当然わが方にも協議がございます。そこで、昨年たしか十一月の何日でしたか、当委員会で私が、四十一条に基づく工事認可に際して環境保全上の検討を行います。環境影響評価をやりますということを表明いたしまして、通産省も、この方針を確認をいたしております。いまの段階は、むしろ道で道庁内に移送取り扱い施設の技術専門員会議というものを設けまして、そして環境影響の審査を実施いたしておる。ただ、それだけではやはり、いけませんから、それをつけて恐らく工事認可を持ってくると思います。その際に十分、先生方の御意見も体して慎重な環境影響評価をやる、こういうことになろうかと思います。
○岡田(春)委員 長官、四十一条段階での認可の際における環境審査では適法ではないというのが私の見解なんです。なぜならば、後でいろいろ言いますが、電調審のときには必ず環境審査をやらなければならない。これにかけてないんです。いま長官がおっしゃるように、四十一条段階で審査をやるというのならば、その際にもう一度、電調審にかけ直す、こういうのならいいですよ。(小沢国務大臣「基本をですか」と呼ぶ)いやいや、そのパイプラインの環境審査の問題を。これは後でまたやります。四十一条段階で、四十一条の認可のために環境審査を、それだけでやるということでは、これは適法ではありません。 具体的に伺います。 これは通産省になるかもしれませんが、ルートは未確定だという。そうすれば環境審査はやり得ないわけですよ。その場合には地方住民、関係住民との合意もできませんね、できますか。それが一つ。 時間がないから、もう一つ続いて言います。 関係自治体との合意もできませんね、そうでしょう。どこを通るんだかわからないんでしょう。たとえば関係自治体との合意ということになると、長官、公害防止協定が必要なんです。公害防止協定は伊達と北電の間に結ばれておる。ところがパイプラインは伊達だけではないのです。室蘭。室蘭との間の公害防止協定はなかったわけです。 そこで改めて部長に伺いましょう。その段階において、その地域に該当する関係住民との合意はなかった、室蘭との公害防止協定もなかった、これは間違いないでしょう。
○大永政府委員 電調審にかけます前には、道が同意するといいますか、そういうものを道として同意するということを踏まえまして電調審にかけることになっております。 パイプラインにつきましては、先生、御指摘のように具体的なルートが決まってないわけでございますから、当然、地元住民の方との話し合いというのは、その段階で行われてないわけでございます。
○岡田(春)委員 宮崎局長、私も、ここに電源開発促進法を持っておるのです。施行令も。だから余り法律の御説明はしていただかなくても、よくわかっておりますから。 そこで、この電調審は、審議する場合に一定の基準がある。どういう基準になっているかというと、ここにある。これはあなたの方にもある。昭和四十五年十月二十八日の電調審の了承事項「火力・原子力発電所の立地の円滑化について」これが一つ。もう一つは昭和四十六年五月二十四日の「新規着手地点に係る立地基準について」これが審議の基準なんですよ。特に、後で御説明いたしますが、後の立地基準については、あなたが説明をされた電源開発促進法の第三条の基本計画の目的になるべき部分、すなわち、読んでみましょうか。「国土の総合的な開発、利用及び保全、電力の需給その他電源開発の円滑な実施を図るため」云々、これを四項目に分けて立地基準としたわけであります。そしてこの立地基準に適合しないものは基本計画に上げてはいけないということになっておる。基本計画をつくって、電調審の議を経て立地を決定するということになっている。そうすると、この立地基準に該当するかどうかというのが、法律第三条の精神に合うかどうかの問題になる。 そこで、立地基準について読んでみましょう。あなたもお読みになって、ひとつ御判断ください。立地基準の中でこのように書いてある。「今後の電源開発基本計画の策定に当たっては、この立地基準を火力・原子力発電所立地についての判断の基準」とする。当然そうですね、三条の目的の中にある。いいですか。「基準とし、(1)この立地基準に適合するものは当該年度に新たに着手する地点として電源開発基本計画に組み入れるものとし、(2)この立地基準に適合するが地元との間にさらに調整を必要とするものは要調整地点とし、関係者が協力して速やかに所要の調整をはかったうえで電源開発基本計画に組み入れるものとする。」こういうふうにある。そして環境保全の問題、これは環境庁長官、お聞きをいただきたい。第四項にあります。第四項に「人の健康の保護および生活環境の保全をはかるため、地域の特性を考慮し、これに応じた適切な公害防止対策を有するものであること。」このようになっています。ですから、立地基準の第四項で環境審査の問題が出てくるわけです。この環境審査に該当するかしないかによって、立地基準に適合するかしないかが決まるわけです。 そこで、私が局長にお尋ねしたいことは、まず第一点として、先ほど伺いましたように、この第四項には、環境保全の措置がとられなければならない、このようになっているのですからね。さっきから通産省が答弁しているように、パイプラインについての環境審査はやっていない。それから、伊達との公害防止協定というものはあっても、室蘭との防止協定はない。そうすると、ここにある「適切な公害防止対策」というものも行われていない。すべてではありませんけれども、一つとして、そういうことも行われておらない。しかも、地元との合意があるかないかというのは要調整地点の問題として出てきている。そうすると、立地基準に適合するものとして基本計画に入れるためには、伊達の火力本体、パイプラインも含めて、この第四項に該当しているか、していないかということが一つ問題になる。地元との調整があるかないかという問題がある。これを見るならば、明らかに立地基準に適合していないと私は思うのですよ。そうじゃありませんか。だって、環境審査をやっていないのですもの。地元との合意もないのですもの。立地基準に適合しないのだと私は判断をいたしますが、局長どうですか。そこで、にもかかわらず立地基準に適合するものとして基本計画に組み入れた、その根拠を明らかにしてください。
○宮崎(勇)政府委員 先ほど御答弁申し上げましたように、電源開発の基本計画では、国土の総合利用その他を勘案して決定するわけでございまして、個別の発電所についての関連の法令は、その後の段階において行われるということになっております。 それから、地元との合意につきましては、伊達火力の問題が取り上げられました電調審は四十七年十月十九日でございますが、四十七年八月十四日に北海道知事から経済企画庁総合計画局長あてに同意書が参っております。
○岡田(春)委員 委員長、いまのが答弁だと思いますか。 あなた、私が聞いているのは、立地基準をさっきから長々と説明したでしょう。その立地基準の中に、パイプラインの環境保全は入ってないのじゃないかと言っているのです。入っていますか入っていませんか。
○宮崎(勇)政府委員 パイプラインにつきましては、その当時、具体的な計画はございませんので、入っておりません。
○岡田(春)委員 地元との合意があったのですか、ないのですか。
○宮崎(勇)政府委員 具体的な計画はございませんので、合意はもちろんございません。
○岡田(春)委員 それじゃ立地基準に適合しないじゃないですか。さっきから立地基準をあんなに長々と読んだでしょう。立地基準は二重の制限をしているのです。基本計画の策定のためには、立地基準を判断の基準として決めなさい。いいですか。そのためには、あなたが立地基準について第四項に該当しないとするならば、この点が適合しないでしょう。第一項に該当しないばかりではない、地元との合意という調整もできていないのでしょう。それじゃ、立地基準に適合したとして基本計画の中に伊達火力を入れたということ自体、誤りじゃないですか。どうですか。どうお思いになるのですか。
○宮崎(勇)政府委員 道知事から同意書がありました場合には……
○岡田(春)委員 知事の問題ではないですよ。私はそんなこと聞いてない。知事がやるのは法律上、決まっていますよ。それはわかっていますよ。これは通産省並びに経済企画庁が、これに適合するかどうかによって基本計画を組むことになるのですよ。
○宮崎(勇)政府委員 前回お答えしましたとおり、その段階におきましては具体的なパイプラインの計画がございませんので、それについて合意、合意しないというようなことはございません。
○岡田(春)委員 委員長、いまの答弁で納得しましたか。 だって、あなた、立地基準に適合するために二つの条件があるのでしょう。それはいずれも適合しないのでしょう。適合しないのならば、当該年度の電源開発基本計画の中に入れられないのでしょう。入れられないのなら、電調審に伊達火力を入れたものは出せないわけでしょう。伊達火力を入れたものを出したから、私は聞いているのです。
○林(義)政府委員 岡田先生に御答弁いたします。 先生に御答弁いたします前に、一言ちょっとごあいさつだけしておきたいと思います。 この委員会では私も大変お世話になりました。かつて、いろいろとお世話になって皆さん方とやりましたことを、この機会に厚く御礼を申し上げておきたいと思います。 いまのお話でございますが、電源開発促進法というのは、かつて日本で電力をつくろうというときにつくった法律でありまして、基本計画に組み入れるというときには、ここに伊達火力がある、どこがあるというふうなときに、この計画はどうだろうか、地元でいろいろ問題があるだろう、そのときに、それをどうしますかという大ざっぱな話を、電源開発促進法の中では書いておるわけであります。基本的には、その法律の中を見ますと、たとえば環境保全などという言葉は使ってないわけです。基本となるべき事項というようなかっこうで、当面におきましては、住民の問題であるとか環境破壊の問題であるとかいうことを全部考えてやらなければならないということで、いま取り扱いをしておるわけであります。 それでは具体的に、いまのような問題をどうするかということになりましたならば、電気事業法の八条で設置の許可があります。設置の許可のときには、先ほど来、通産省の方から御答弁していますように、周波数であるとかなんとか、その発電設備がどうであるかということについてやるわけであります。それをさらに、もう一ついきまして、実際に建てていくときには、四十一条で、工作物がどうである、パイプラインがどうである、こうであるということをやっていくのが現在のたてまえになっておるわけであります。したがいまして、電調審でやるときには、その八条の許可の前段階になるような事前の環境影響評価をする。たとえば温排水の問題であるとか、それから、これだけの出力になるならば、これだけの排煙が出るだろうなどということはわかるわけでありますから、その辺をやる。ところがパイプラインの話になれば、どこにパイプラインを引くのか、どのくらいのパイプラインを引くのかというのがわかりませんから、それは後でやります。それは四十一条の方で許可をするときにやったり、あるいはまた消防法の方でも許可がありますから、その方の許可でやるというのが現在の体制になっておる、こう御理解をいただきたいと思います。
○岡田(春)委員 それは違法だと私は言っている。だって、あなた、立地基準に、はっきり環境審査の問題が入っているのでしょう。立地基準で、地元との調整を得なければならないとなっているのでしょう。それをやってなかったじゃないかと言っているのじゃありませんか。それを、四十一条でやるからいいのですというのは行政責任の回避ですよ。 時間がだんだん、なくなるものですから、そればかりやれないのですが、こういう点について一点だけ。 林さん、私の説明から言うと、立地基準の中に適合してないことは明らかでしょう。電調審にかける、かけないは別として。そうじゃありませんか。四項目あるわけでしょう。これを見せてあげてもいいですよ。皆さん四項目、持ってきていますね、持ってきてないのですか。困るな。それでは大臣にも、ちょっと見ておいてもらいましょう。いいですか。これがあるから大気汚染と水質汚濁の問題については詳細な報告が行われているのですよ。ところが、現実問題としてパイプラインの問題は、まだルートも決まってないから報告できなかったのですよ。そこで問題になるのは環境庁の問題。それならばパイプラインの問題についての環境問題も決まらない限りは、全体としての環境審査はできないと見ざるを得ないわけです。パイプラインを使わない、使わないでトラックで運ぶというんだったら、これはパイプラインの環境問題はないわけですよ。しかし、パイプラインで運ぶんだという限りにおいては、これを含めた環境審査をやらなければ、伊達につくるのがいいのかどうかという問題は決められないわけです。そういうわけでしょう。その点が決められないのに、決めたというところに問題があると言うんですよ。 もう一つは、環境保全のためには、地元との調整が必要であろうということまで言っている。これは環境保全の基本的見解に通ずる問題ですね。この点も全然行われておらないのに電調審で決めたのは、これは不当ではないか。私は法律的に違法だと思いますがね。三条に反していると思います。しかし三条に反しないと、たとえばおっしゃっても、行政措置としては妥当なものではない、こう言わざるを得ないと思う。 ですから、私はこの問題ばかり時間をかけていると困りますから、長官に申し上げたいのは、やはり、これは四十一条で出てきたときに電調審でもう一度、相談すべきですよ。後追いになりますけれどもね。こういう環境問題としてのあれがあるんです。そうでなければ、はっきり言って環境庁長官が発言する場はないですよ。そうでしょう。というのは、四十一条だったら、これは通産省の所管ですよ。あなたが初めて環境庁として環境審査をやるためには、もう一度、この問題のアセスメントを持ってきて、妥当であるかどうかということを電調審の中で審議をしなければ、環境庁の役割りは果たせないことになるじゃありませんか。そういう点からいっても、ここは間違いを改めるのにはばかるなかれであって、あえて私は違法問題を言うよりも、電調審にもう一度、どういう形であるか知らぬが、かけることが必要だ、そういう精神でなければ環境保全の問題はやれないというのが私の考え方、長官いかがですか。
○小沢国務大臣 四十一条で工事認可が来ますときに、当然パイプラインの問題については私ども、十分な環境影響評価が行われなければ、これはうんと言いません。うんと言わなければ、油を持ってくる方法がないのですから、もしパイプラインでいろいろやる計画が、われわれの方でいろいろな角度から環境影響調査をやって、ぐあいが悪いということになれば、もう一遍、根本的に考え直さなければいかぬわけですから、当然、基本的には全体計画をどうするかという再検討の場になるだろうと思うのです。 先ほど言われました、見せていただきました四項目のあれは、私は少し先生の考えと違って、それは、いまの輸送計画からパイプラインというようなものから全部を含めたものをやらなければという意味に解する場合と、しかし、八条の認可に来たときには、その認可の、この発電所は何万キロ要るんだ、どうだということで、電源開発の基本計画に入れるかというときに持ってきた、いろいろの大気なり、その他アセスヌントのものを、やはり八条は八条としてやったんだという前提で、電調審のものは違法ではないという立論を行政庁は立てておるわけです。しかし、結果的に。パイプラインが出てきたときに、それが本当に環境影響評価の面から私どもも十分見て、これはだめだとなれば、これはもう全体計画は狂うわけですから、もう一遍あるいは全体的に見直すということも起こり得ると思いますけれども、いま、まだそういう評価が全然行われていないときに、まだ決定的な、どこを通してどうだ、こういうあれでございますというのが、まだ出てこないときに、いま先生の立論だけで、これはもう御破算で、もう一遍、電調審にかけるべきだ、あれは間違ったのだということは少し酷じゃないかと思うので、この点は御理解をいただきたいわけであります。
○岡田(春)委員 長官の言われる趣旨はわかるのです。ですから私は、全部、本来ならば電調審の議決と基本計画は改めるべきである。その改めるためには、私、調べてございますが、電調審の開発促進法の施行令第四条に、公表された基本計画を変更することができる、これによって本当は変更すべきですよ、宮崎さん。だけれども、ここまで基本計画の本体はもう建設されているわけですから、それを言っても始まらないから、最低限度、私の言うのは電調審にもう一度、環境審査をかけるべきである。問題がなければ別ですよ。問題があるとしても、ないにしても、かけなくちゃいかぬ。環境保全の問題からいってパイプラインはパイプラインについてかけなければならぬ。 そのことは時間がないから、もう一歩、進めますけれども、もう通産省が答申出しているのですよ。これはエネルギー庁長官わざわざ、そのために来ていただいたんだが、四十八年の九月十二日に資源エネルギー庁長官の名前によるところの通達が出されている。この通達によると「発電所の立地に関する環境審査の強化について」環境審査を見直そうというので、その中で、こうなっているのですよ。全部読むと時間ありませんから関係部分、「通産省は、対象発電所について、上記資料を参考として」上記の資料というのは北電から資料を集めるわけです。「参考として当該発電所の立地に係る環境審査を行なうこととし、その際下記3の発電所については、環境審査顧問の意見をきく。」さっきから対象発電所というのは「当面は、原子力発電所および一定規模以上の火力発電所」に対しては、これを対象発電所とする。当然これは伊達が入ります。そこで、こういう環境審査を通産省がやる。もう一つ、その次は「通産省は、上記審査結果をもとに、電源開発調整審議会において意見を述べ、」こうなっている。「また、電気事業法第8条の事業の変更許可および同法第41条の工事計画の認可を行なう。」ですから、見直しによってパイプラインの問題が出てきた。これについて通産省が環境審査を行った。これは審査を電調審にもう一度かける、意見を述べる、そして八条の適用を行い、四十一条の適用を行う、こういうことになっているのです。私は当然だと思うのです。だからパイプラインについては、この手続をとるべきだと思いますが、長官は、これについてどう思いますか。
○小沢国務大臣 いまのエネルギー庁の通達については、長官から、もう少し詳しく御答弁をしてからと思いますが、私は、伊達火力の全体的な印象を環境庁から見ますと、環境影響の事前評価については不十分だと思うのです。いまのパイプラインも含めまして。したがって、私どもとしては。パイプラインの工事認可がきたときは、もちろん安全性とか、その他の問題は消防法のことで、いきますけれども、われわれの分野の環境影響評価については、本当に慎重に十分やりまして、そして問題があれば、もう何回も差し戻してやりますし、問題がなければ、いいと思いますが、そういう態度で本当に慎重に、真剣にアセスメントをやりますから、その点はひとつ御了解を得たいと思うのでございます。
○岡田(春)委員 長官、どうです。
○増田政府委員 お答え申し上げます。 ただいま岡田先生から、私どもの資源エネルギー庁から四十八年の九月に出しました文書につきまして、これは第二号の4にあるところでございますが「通産省は、上記審査結果をもとに、電源開発調整審議会において意見を述べ、また、電気事業法8条の事業の変更許可および同法第41条の工事計画の認可を行なう。」こう書いてございます。これにつきましては、ただいま先生のおっしゃられたのと、ちょっと趣旨が違う、私はこういうふうに思っているわけでございます。と申しますのは、私どもの方では、できるだけの環境審査を行います。それで電調審へかかる前、たとえば伊達火力につきましては昭和四十七年でございますが、その前に環境審査を行っている。それで、その結果がいろいろ出ておるという場合には電調審において意見を述べる。それから、ここに書いてありますように、電気事業法の八条の変更許可あるいは同法四十一条の工事許可を行うと書いてございますのは、ただいま問題となっております伊達火力につきましては、先ほどから公益事業部長が御答弁申し上げておりますように、パイプラインにつきましては四十一条で、これが許可の対象にいたすわけでございますが、この四十一条の工事計画の認可を行います前に環境審査を行いまして、その結果を取り入れて四十一条の許可をする。こういう趣旨でございます。
○岡田(春)委員 いま、だからはっきりしたわけです。四十一条の認可の前の段階において、この手続をとるということ。とすれば当然、電調審に意見を述べる、そういうことになる。
○増田政府委員 あるいは私の御答弁申し上げましたのが不正確だったと思いますが、ただいま申し上げましたのは、たとえば電調審にまだ、かかっていないケースにつきましては、その前に、こういう環境審査というものを行いまして、その結果が出ておりましたら、電調審におきまして、その結果につきましての意見を述べる、こういうことでございます。 それで具体的に、いま問題となっております伊達火力については、電調審は済んでおりますし、また電気事業法第八条の変更許可も済んでおります。これにつきましては、四十一条の工事計画の認可、パイプラインについて行います前に環境審査を行いまして、その結果に基づきまして四十一条の工事計画の認可を行う、こういうことでございます。
○岡田(春)委員 しかし、いまの御答弁で二つの点がありますね。一つは、八条の認可は済んでおる、そうお答えになりましたね。八条の認可は済んでいるなら具体的に後で伺います。 それからパイプラインの環境審査はやってないわけでしょう。そうしたら電調審にかけなければならない。だからこれは二条の四項を適用しなさいと言っているのじゃない。私の言っているのは、ここにおられる政府委員の皆さん、ここにおられる皆さん、無理なことを言っていると思いませんよ。本体をもう一度、壊してやり直せなんて私、言っているのじゃない、少なくとも。これは本当は本来は、すでに問題がある。問題があるけれども、少なくとも環境審査というものを厳重にやるためには、ここまでやっているのだから手続をおとりなさいと言っている。何も無理なことじゃないじゃありませんか。
○小沢国務大臣 本体はやっているのです。
○岡田(春)委員 いや、もう本体はできているけれども、パイプラインはどうするのですか。パイプラインの環境審査はどうするのですか。環境審査は四十一条でやる段階において、このエネルギー庁長官の指示に基づく通達に基づいて環境審査を強化するのですから、もう一度、電調審で意見を述べる。意見の述べ方については、どういう方法があるか、それはまだ私は言いません。どういう形になるか、議決をするのかどうか、そこら辺はまだわかりません。これだけではわかりません。しかし、意見を述べる、そうして八条認可その他をやりなさいと書いてあるのだから、それをやったらいいじゃないですか。 そこでもう一つ、だんだん時間だと言ってきておりますから伺いますが、八条認可はしたのだと長官は言いましたね。八条認可をするためには義務規定があります。いいですか。そこに大永さん、いるが、大永部長でも長官でもいい。いいですか、八条で認可をされたならば、同法の施行規則第六条において十五種類の添付書類をつけなければならない。これは義務規定です。いいですか。この十五種類の添付書類の中に第三号と第九号が問題である。第三号は電気工作物の概要を明示した縮尺五万分の一の地形図をつけなさい。もう一つは、電気工作物の設置の場所の自然条件、社会環境に関する説明書を出しなさい。これが環境問題です。これを必ず出さなければならないことになっている。ところが、さっきから言っているようにパイプラインについては、まだないわけでしょう、これはついてない。ついてないことは明らかだ。ついているなら、ついているとおっしゃい。ついてないはずです。パイプラインの地図もないのだもの、そのころ、どこにつけるのかわからない。それなら、この義務規定に決められた、この問題は、これがなければ許可はできないはずです。これは十五種類の添付書類をつけなさいとなっているのだから、これがないとすれば許可ができないはずです。長官は許可したと言う。許可できないはずです。あなた、きっと大永さん、こう答えるよ。概括的でございますから、パイプラインについては書いてなくとも別に問題はございません、こう答える。これは行政責任の回避です。明らかな回避です。ごまかしです。これがいわゆる通産省の通産省たるゆえんなんだ。林さん、よく覚えておきなさい。諸悪の根源だというのはこれなんであります。こういう形でごまかしていくのだ、行政措置を。全部ごまかしていく。ついておりません。しかし、そこまでつけなければならないとは書いてございませんと答えるよ。はっきり、もう先に答弁を私が言っておく。ついでに一緒に伺いましょう。あなたは、その場合に許可は、どういう許可を与えましたか。四十七年の十一月の許可の文書を、ここで読んでごらんなさい。
○大永政府委員 許可証の写しは持ってまいっておりませんが、私が見て記憶をいたしておりますところでは、場所と、それから三十五万キロワットという出力と周波数と原動機の種類と、それだけを書いたものであったと記憶いたしております。
○岡田(春)委員 それはあなた、法律上の規定だけれども、施行規則の中に……
○島本委員長代理 岡田君、時間が来ておりますから、結論を急いでください。
○岡田(春)委員 あなた、それを許可すると言ったが、無条件許可でしょう。なぜ、パイプラインについての、それに対する指摘をやらなかった。電気事業法第百条で条件つきの許可をしないのはどういうわけだ。これは無条件の許可では正しくありませんよ。パイプラインについては、後で環境問題もあるから、これをつけなさいということ、条件つきに許可しなければならないはずなんです。これは行政措置の常識ですよ。無条件の許可をするなんというのは間違いですよ。あなた、この許可を改めなさい、許可を取り消す必要がありますよ。
○大永政府委員 八条の許可をいたします際には、先ほど申し上げましたように、当該発電所の設置が需給上その他の見地から見て電気事業の適確な遂行の上で真に必要であるかどうかという概括的な点を判断するわけでございます。したがいまして、その段階では書類もとりますが、設備の概要としましては、きわめて主要な概括的な設備の設計だけをとってやる、こういうことになっておるわけでございます。
○岡田(春)委員 じゃ、あなた、地図はついていましたか。
○大永政府委員 パイプラインの地図については、その段階ではついておりません。
○岡田(春)委員 地図がついてなかったら、添付書類の提出しなければならない義務違反じゃありませんか。
○大永政府委員 その点につきましては、先ほど岡田先生が御指摘のとおりでございまして、主要な設備、たとえば発電機がどうであるとか、そういった点だけの書類で、八条の段階では足りるということになっておるわけでございます。
○岡田(春)委員 それじゃ、四十一条のパイプラインを認可する工事の場合、工事の種類の方は入ってないじゃないですか。入っていますか。
○大永政府委員 パイプラインは電気工作物でございますので、四十一条の認可は必要でございますが、八条の申請に当たりまして必要な電気工作物の概要と申しますのは、もっと主要なものに限定しておるわけでございまして、その段階ではパイプラインの設計その他は必要でない、こういうふうになっておるわけでございます。
○岡田(春)委員 あなた、これをどういうように読むの。いいですか四十一条「電気事業者は、電気事業の用に供する電気工作物の設置又は変更の工事であって、通商産業省令で定めるものをしようとするときは、その工事の計画について通商産業大臣の認可を受けなければならない。」この省令の中にパイプラインは入ってないのです。パイプラインが入ってなければ認可をする必要はないじゃないか、どうなんだ。でたらめもはなはだしいよ、通産省は。それで認可をするなんて、大臣、これはもう話にならぬですよ。
○大永政府委員 いま御指摘のは、パイプラインのみを単独で工事する場合でございまして、発電所全体として工事をいたします際には、発電所全体の工作物の一環としてパイプラインがあるわけでございます。
○岡田(春)委員 そんな答弁、問題になりません。伊藤さん、はっきり答えなさい。「工事の種類」というのが省令にある。私、教えましょう。施行規則の別表二だ。別表二にはパイプラインはないじゃないか。話にならないよ。
○島本委員長代理 はっきり答えてください。
○岡田(春)委員 それじゃ認可をする必要もないじゃないか、政務次官、どうです。こんなでたらめなことは許されませんよ。
○伊藤説明員 お答え申し上げます。 電気事業法施行規則の別表第二の中では、「設置の工事」「変更の工事」ということで分けております。それで、発電所の設置の工事ということで、私ども今回の伊達火力の工事を考えておるわけでございまして、その記載事項、守備範囲でございますが、それは別表三の中で「燃料燃焼設備」これは「汽力設備」の中に出てまいりますが、ボイラーの後に「燃料燃焼設備」がございます。その中で燃料輸送管ということでパイプラインを考えておるわけでございます。
○岡田(春)委員 いまの答弁、全然なってないのです。
○島本委員長代理 岡田君、ちょっと待ってください。大分、時間がたっておるのは事実なんです。だけれども、後にまだ二人残っています。いまの、あなたの言うことは本当に拝聴に値する質問です。しかし、それに沿って政府の方から統一見解をまとめさして、そしてこの次に、そのまとめたものに対してやったらいかがですか。
○岡田(春)委員 はい、わかりました。 それでは、委員長の御指示に従って、そういう方向で統一見解を出してもらいますが、それにつけ加えて、ぜひお願いしたいのは、北電は、いま消防法に基づいて道庁で審査をしています。そうすると、その審査ができたら、これですぐ認可されるというような方向にいくというつもりです。ところが私、この点を長官にも、ぜひ統一見解の中に入れていただきたいのは、やはり環境審査を十分やってもらわなくちゃならぬ。私の見解で言えば、さっきから幾つかの点で指摘するように、環境審査については電調審の審査を得る、第八条の手続をとること。そうでなければ、四十一条の三項の一号で、工事計画を認可する場合には、第八条の一項の許可がなければならないと書いてありますから、第八条の許可がなければならない。この手続を、さっきのようにパイプラインの書類が出ていないというのですから、義務規定である添付書類がないのですから、こういう点も、はっきりしてもらなければならない。 それからもう一つ、環境アセスメントはやはり一定期間、徹底して行ってもらわなければならぬ。さっきも話が出た地下水の問題があります。それから、伊藤課長が言った植物の育成影響の問題があります。こういう問題は相当、長期間にわたったアセスメントが必要です。いままでやっているものもあるでしょう。やっているものまで、どうこう言いませんが、やっていないものは相当、長期間のアセスメントが必要であります。 それから、もう一つは住民の意見を聞くことが必要であります。これについては、先ほど最初に申し上げましたように、昨年の十二月の専門委員会の方針に従って住民の意見を聞く、この点は環境庁としては明確にとってもらわなければならない。そういう上で環境審査というものが初めてでき上がるんだというように私は理解しています。だから、相当期間における徹底した環境審査というものをやることについての内容を含めた統一見解を出していただきたい。 それからもう一つ、電気事業法なら土地収用法にかけられるわけです。そうすると、この伊達の場合には、地権者で反対している人がまだ大分いるのです。そうなると北電は、現実に反対したってむだだよ、最後には土地収用法でやりますよというおどかしをかけている。私はこういう場合、土地収用法をかけるべきじゃないと思う。法律にはあったにしても、この点についての土地収用法の適用をかけるべきではないと思う。 委員長、そういう点を全体として総合的な統一見解を出していただかないことには、いままでの質問の部分だけでは私は納得するわけにいかないので、そういう点も含めての統一見解を出していただいて、その統一見解に基づいて、もう一度、私は質問をやらせていただく、それまで留保させていただきます。もう少し通産省、経済企画庁、勉強しなければだめですね。さっきから私への答弁、意識的にずらしてばかりいるでしょう。もっと委員長からも十分、御注意いただいて、これは環境問題というのは人間の命に関することですから、十分その点をやっていただいて、統一見解を出していただく。きょうの点だけでは、はっきり納得いたしませんので、大臣からの統一見解に対する御意見を伺った上で、残余の質問は私は留保いたします。
○小沢国務大臣 本日の御質疑にありました諸点、これを関係各省集まりまして明確にいたしまして、ひとつ次の機会なり、あるいはどういう機会になりますかわかりませんが、お答えを十分ひとつさしていただきたいと思います。 それから、私は最初にアセスメントの考え方を、基本的に中公審の専門委員会の答申を尊重して今後もやるべきだと申しましたが、その際に、特に原則的にと御同意を申し上げましたのは、やはり、あの中にいろいろな問題点がございますので、その問題点を、そのまま私があのとおり行政措置としてやりますと申し上げたわけじゃないので、いろいろの対象事業なり、その他、住民の意見の聞き方なり、それを法律で決めなければできないという面もございますので、そういう点を含めて、その点はひとつ御了承していただかないと、私が言ったことで何か、あれになってもいけませんので、御了解を得たい。 それから、土地収用法の問題を含めて、これはむしろやるべきでない、外すべきだというようなことも含めて返事といいますか、統一見解を出せ、こう、おっしゃるのですが、電気事業法の適用を全く外せということと同じことになりますので、法律上は電気事業法の事業は土地収用ができる道があるわけでございますから、行政官が、法律で、あるものを、それはしませんとか絶対、排除しますと言うわけには、なかなかいかぬと思いますが、もちろん円満に話し合っていかなければならぬわけでございますので、そういう点、何か私は余り慎重過ぎるかもしれませんが、要するに、きょうの御説のいろんな点を、御指摘によって少しよくわからない点もあったようでございますから、通産、企画庁、それから環境庁、全部で合同会議を開きまして、十分、解明するものは解明しまして、 お答えをさせていただきたい。
○島本委員長代理 以上によって御了承願います。
○岡田(春)委員 終わります。 〔島本委員長代理退席、委員長着席〕
○吉田委員長 それでは、引き続き大臣の所信に対する質疑を続行いたします。木下元二君。
○木下委員 きょうは、せっかく環境庁長官の所 信表明がございましたので、その所信表明に関連 して若干、御質問をいたしたいと思います。 環境行政を進めていく当面の重点といたしまして……(発言する者あり)
○吉田委員長 少し静かにしてください。
○木下委員 七点ばかり挙げておられます。第一点は環境管理の総合的な推進、第二点は水質保全対策の推進、第三点は窒素酸化物対策、第四点は騒音振動対策、第五点は環境保健対策、第六点は公害防止に関する試験研究、第七点は自然環境の保全整備、こうあるわけであります。 まず第一の環境管理の総合的な推進であります。 これにつきましては、環境保全長期計画を鋭意、策定中であるということであります。「これにより、達成すべき環境保全の目標を設定するとともに、当該目標達成のために必要な施策等を明らかにする」こう述べられております。そこで「環境保全の目標」と言われておりますが、それはどのようなものをお考えになっていられるのでしょうか。
○柳瀬政府委員 環境保全長期計画で考えております環境保全の目標といいますのは、大体、昭和六十年を目途とする、その時点における日本の国内の環境の状況がどういうふうにあるべきかということを総合的に検討して、その目標を定めていこう、こういう考えでございます。
○木下委員 それは当然わかっておることなんですが、私の聞いておるのは、環境保全の目標の中身であります。その中身として、どういうものをお考えになっていられるか。簡単で結構です。
○柳瀬政府委員 これは現在二つの審議会で審議しておりまして、中央公害対策審議会の方では、いわゆる公害基本法に基づく公害というものについての長期の目標を検討しております。それからもう一つ、自然環境保全審議会の方で、自然環境の問題につきましての長期の目標を検討しておりまして、その両方を整合いたしまして、全体の環境保全の長期計画というふうにしたいというふうに考えておるわけでございます。
○木下委員 環境容量ですね。汚染因子を、公害が起こらない限度に抑えていくという趣旨の、いわゆる環境容量といったようなものを、具体化したものとして設定をしていくというお考えはあるのでしょうか。
○柳瀬政府委員 いまの先生おっしゃいます環境容量というような問題も、もちろん当然、検討の内容として入っておるわけでございます。
○木下委員 環境容量を具体的に環境保全計画に盛り込んでいくというふうに伺っておきます。 この環境保全長期計画というのは鋭意、策定中ということでありますが、大体いつごろ、おつくりになるのか、そのめどはどういうことなんでしょうか。
○柳瀬政府委員 長期計画は、ほかのいろいろな新経済計画とか、あるいは第三次の新全総の計画とかとの整合性というような問題もございますので、少し当初の目標の時期よりおくれまして、大体、本年の秋ごろまでにつくりたいというふうに考えております。
○木下委員 いま三全総の概案というのがつくられましたね。これは国土総合開発審議会で五十年十二月につくられました。これは金丸国土庁長官も、これからの国づくりの柱と間取りを決めるものだというふうに言われております。それから国土利用計画の素案というものも、これは本年の一月九日に土地利用審議会でつくられました。これは、たとえば森林や原野を大々的に削って道路や住宅あるいは工場用地に変えていくという内容のものであります。これによって環境破壊が一段と進むのではないかという大きな不安もあるわけであります。 こういうふうに開発を進めていく計画、開発がらみの計画と申しますか、そういうものの粗筋の案はつくられていく。ところが環境保全計画の方は鋭意、努力中ということであって、つくられていないということになりますと、私はこれはどうも順序が逆なような感じがするのです。これは早くつくるべきではないのか。この三全総の内容や、あるいは国土利用計画の内容が決まるまでに、環境保全計画の方を先につくるべきではないのかと思うのでありまするが、いかがでしょうか。
○柳瀬政府委員 国土利用計画について私どもは、あれは環境破壊的な計画というふうには考えておりませんので、むしろ開発抑制型の計画ということで、あれは国土庁長官と環境庁長官が共管の仕事でございます。人口がふえ、いろいろと生活水準も今後、引き上がっていくというようなことになりますと、ある程度は工場用地も必要である、あるいは道路も必要であるということはあるにいたしましても、従来の、ここ相当の期間、進んできた森林、原野等のいろいろ宅地化とか、あるいは工場化とかいうようなトーン、あるいは海岸の埋め立てというような問題にいたしましても、その速度、そういうものから比較いたしますと、今度の計画は非常にそれをトーンダウンした、開発を非常に抑制をしようという内容になっておりまして、当初、各省から出てきた開発計画を相当、環境庁において国土庁と協議してチェックいたしまして、そういう形になっておりますので、むしろ私どもは開発抑制型の計画であるというふうに思っておるわけでございます。しかしながら、長期計画も当然そういつまでも、のんべんだらりんと検討していてはいけない性質のものでございますので、できるだけ急いで計画の作成に努めていきたいというふうに考えております。
○木下委員 その三全総であるとか国土利用計画、それ自身に環境保全の趣旨を盛り込んでおるというふうに聞いたわけでありますが、それはそうといたしましても、やはり環境保全計画というものを開発計画と別個につくるというわけでありますから、それは環境保全計画の方を先につくっていく必要があるのではないかということを私は言っておるわけです。たとえば国土利用計画にいたしましても、いま言われますように、確かに森林や原野が削られて自然破壊といったこともありますが、全体としてはそう問題ではないというふうな趣旨を言われますけれども、これが具体的に都道府県レベルにおろされて、そしてどこを開発していくか、どこに工場をつくるか、道路をつくるかというふうに具体化されていく段階で、やはり大きな問題になってくるわけでありますから、したがって、当然そういう場合に環境保全計画というものがつくられていて、それによって、それをチェックしていくといいますか、そうした作用がどうしても私は必要だと思うわけであります。そういう意味で言っておるわけでありまして、その国土利用計画などに、そういう環境保全の趣旨が織り込んでいるからというようなことを言われますと、それだったら、そもそも環境保全計画なんというものは必要なくなってくるのであります。だから開発計画と別個に、その環境保全計画をつくる以上ば、もう当然その環境保全計画が実現できる保障がなくてはならないと思うのです。そのためには、この環境保全計画がまず策定をされることが必要だ、そして、それに見合った開発をつくっていくことが必要だ、こう思うのです。いかがですか。
○柳瀬政府委員 いまの国土利用計画で、では具体的に、どの都道府県の、どの市町村の、どこを工場用地にするとかいうことを決めているわけでございませんので、あれは全国で非常に巨視的な視野から今後、人口がどのくらいふえて、どの程度あれが要るかとか、道路がどの程度必要になってくるだろうかということで、あれしておるわけでございまして、具体的な都道府県段階の計画は、またもう一年かかるわけでございます。今度は市町村段階に落とされる段階では、また、もう一年以上かかるわけでございまして、その段階で、たとえば原野にいたしましても、原野をほかの目的に利用してもいい原野もありますし、原野といっても非常に重要で残さなければならぬ原野もございますし、それはもっと具体的な段階において十分、環境保全の目的から見たチェックをされた計画になるべき問題だと考えるわけでございます。そういう点で私どもも、そういう私どもの計画もできるだけ早くつくりまして、そういう具体的な国土利用の計画に反映をさせていくようにしていくように努めたいと思っておるわけでございます。
○木下委員 そうしますと、先ほども言われましたように、ことしの秋ごろまでにつくって、そうしていまの三全総や国土利用計画に反映させることができるように、間に合うようにつくっていきたい、こういう趣旨でございますね。
○柳瀬政府委員 さようでございます。
○木下委員 それから次は、この所信表明でも述べていられます環境影響評価の制度化の問題でありますが、これは現在、中公審ではどういう段階でありますか。
○柳瀬政府委員 先ほどの岡田先生のお話にありましたように、昨年の十二月の末に中公審の防止計画部会の中につくられました専門委員会で一応の「環境影響評価制度のあり方について」のまとめがつくられまして、これは中公審に、今度は別に昇格させたといいますか、環境影響評価部会というのを設けまして、そこの部会に引き継いだわけでございます。その部会が、その後、そのまとめも一つの有力な参考資料といたしまして、関係各省の意見を聞き、いろいろな関係の学識経験者の意見を聞き、それから各都道府県の意見を聞いてまいったわけでございます。これは先月の二十六日に終わったわけでございまして、現在この部会におきまして、そういういろいろな御意見を参考にしながら、具体的な案につきまして検討をしているという段階でございます。
○木下委員 これについては、新聞報道等によりますと経団連は反対をしておるし、また通産省も大変、消極的であるということでありますが、環境庁としては、どういう態度でございますか。
○柳瀬政府委員 環境影響評価部会の御意見をいただいて、もちろん私ども事務的には並行して準備を進めておりますが、近い機会に成案を得まして、関係各省等とも調整を図って国会に提出すべく、いま鋭意、準備を進めておる段階でございます。
○木下委員 長官、これは事務的なことはもういいのですけれども、この法案を今国会に必ずお出しになるというふうに伺ってよろしいですか。
○小沢国務大臣 私は出したいのであります。ただ、政府全体で決定をしなければいけませんから、いま申し上げましたように部会で検討中、その部会の結果を待ちまして、私どもが案をまとめますと、それから関係各省に協議を始めるわけでございます。 いま、通産省は消極的だとか、あるいは建設省はどうだとかいうようなお話ありますけれども、まだ各省との協議に私ども入ってないのであります。私どもの方、私のいまの基本的な考えを申し上げますと、余り理想案に走りますと、あちこち、ぶつかることが多くなって結局は、できなくなっては困りますから、やはり逐次、理想に近づいていくような考え方を、ひとつとった方が、より現実的ではないかなというような気もいたしますが、まだ私のところに全部、各局でまとまって事務的な案が上がってきておりませんので、私は、やってきましたときに十分よく検討いたしまして、各省との御理解をできるだけ早く得たい。ぜひ出したいという情熱でいっぱいでございます。
○木下委員 このアセスメント法案というのは、すでに四十八年二月に、当時の三木環境庁長官が所信表明でアセスメントが必要であるということを述べられたのであります。以来、官民双方で検討されてきました。たとえば、日弁連なども意見書及び試案要綱を発表いたしております。今国会の三木総理は、施政方針演説でも公害問題については一言だけ触れておるのでありますが、それはアセスメントの問題であります。こう言っております。「薬や環境汚染対策としては、事前検査や事前の環境調査を厳重にいたします。」ということを一言述べていられるのです。公害問題について。したがって、私は当然アセスメント法案を環境庁としては、それは各省との折衝がありましょうけれども、抜本的なものを、ひとつ英断を持ってお出しになるということを強く期待しておるのでありますが、ひとつぜひ、これにおこたえいただくようにお願いをしておきます。よろしいですか。
○小沢国務大臣 三木総理が施政方針演説におっしゃいましたのは、私ども法案というものが制度化されようとしまいと、とにかく環境影響評価はひとつ十分やるという、はっきりした姿勢を表明されたわけでございます。やはり手続法がないと、かえって、たとえば事業を実施する方でも困るのじゃないか。一体どういうふうにして手続をとれば、どこで完結したと考えるのかどうかという点が、いまのところでは、はっきりしません。だから、われわれは、事業の実施官庁の方でも、むしろ、その点から言えば、こういう手続法というものがあった方がいいんじゃないかと思っておるわけでございまして、政府部内で鋭意、調整を続けて、ぜひ私としては今国会にも何とかひとつお願いをしたいと思っておるわけでございまして、その情熱には変わりありません。
○木下委員 そう伺っておきます。 第二として述べられておるのは水質保全対策でありまして、特に柱といたしまして瀬戸内海環境保全対策であります。この瀬戸内海環境保全の立法はどうされるお考えですか。
○小沢国務大臣 秋に三年たちますと、別の法律に定めるところにより、その効力を失うとなっておるわけであります。当初、国会各党の立法の御趣旨が、この点をどうお考えになっておったのか。当然、三年で、もう目的は十分達成するから、三年たったら廃止法案を出す、こういう意味ではなかろう。むしろ一層、それまでには基本計画はできるわけですから、内容のある発展的な法律に展開をしていきたいという御趣旨じゃなかったかと考えておりますので、そういう意味で内容を十分検討をいたしたい。ただ延長だけでもあれだし、もっと効果の上がる具体的な方法はないだろうかということで、いろいろ、いま検討いたしておる段階でございまして、また各県知事に、この前、知事会のときに機会を利用しまして全部、集まっていただきまして、御意見等を率直にひとつまとめて至急、出してくれ、そういうことも申し上げておきました。瀬戸内海は、伊勢湾、東京湾等もありますけれども、まず第一に、この閉鎖水域を何とかりっぱな、昭和二十七、八年でしたか、三十年代前半の状態に戻す努力を、あらゆる方法でひとつ考えていきたいと思っておるわけでございます。
○木下委員 この、いまの法律ですね、臨時措置法がつくられたときの経過は、これは議員立法でありますが、これは環境保全の基本計画をつくるのだ、そしてその基本計画の実行を図る法律もつくるのだ。ところが、それは間に合わないので、とにかく瀬戸内海はいまもう大変な汚染をしておる。これを一体どうするのかという現実の問題がある。だから、とりあえずこの臨時措置法をつくって対処をする。三年内に基本計画をつくり、そしてそれを実行する法制度もつくるのだ、こういう考えで出発しているのですね。これは議員立法でありまして、与野党一致でそういう方向で進んだのであります。いまのお話を聞いておりましても、もう一つ明確でないのでありますが、一体、間に合うように新法をつくるというお考えがあるのかどうか。 特に、その点をお尋ねしますのは、この所信表明の文章化されたものを見ましても、そのことが書かれていないんですよ。これはたとえば、いまのアセスメント法の場合は、法案を提出いたすべく鋭意、努力をしておるとか、あるいはその後の振動の規制についても、法案提出を準備しておるという趣旨が書かれておるのでありますが、この瀬戸内海法についてだけ、それが落ちているんですね。これはどういう魂胆があるのか、何か非常に後退したのではないか、こういう懸念をして伺っているわけなんです。その点はいかがですか、間に合うように法律をつくるということを明言されますか。
○小沢国務大臣 ここで法案を鋭意、検討していると書かなかったのは、内容がまだ確定していないもんですから、どうも簡単に法案を正しく立法するとか、どうだとかいうことは書けなかったわけで、私どもは、より内容のある、実効の上がる何か法案にしたい、こういう気持ちをもう十分持っているわけです。その内容を一体どうしたらいいかというので、いろんな知恵を各方面から聞いて、やるとすればぜひ政府がやりたい、こう思っておりますが、まだ、その内容が各関係府県からも出てまいっておりませんし、ただ府県の方では、いませっかくCOD、BODを二分の一にするということで、割当を個々の事業所まで含めて全部やって、やった段階で、いま実行中だ、そういう段階だから、もう少し待ってくれぬかという意向等も、率直に言いますと、あるんです。十一府県から。だけれども、ただ延長だけでは私どもとしては、どうもおもしろくない。しかし、さりとて先生御承知のように、基本計画はいま審議会をつくって計画を立案中なんですね。その計画が三年以内、すなわち法律が終わるまでにつくれと、こうなっているわけです。そうすると、その計画が出てこないと、内容にまで入れない、そういうもどかしさがあって、これは書かなかったのでございまして、瀬戸内海は先生方からもぜひ、こういう点とこういう点を盛れ、ただ規制だけじゃない、もっと前向きな内容はないか。私なんかも率直に言いますと、できるかできないかわからぬが、これはもう下水道の普及率なんかが悪いから、いつまでも生活項目の状況がよくなりませんので、瀬戸内海だけは、いまの一般の下水の会計から離して、そこに思い切って財投を投入して、後でこれを返していくような方法を考える、道路なり新幹線でやっておるような方法を考えるような特別な何か制度を、その中へ取り入れられないか。あるいは何カ年計画かで瀬戸内海全体の清掃というものをやるような方向がないか。これはあるいは法律事項じゃない、現実の行政内容だと言われるかもしれませんが、そういうわけで実は非常に前向きに意欲的に、いろいろ検討しているのですよ。だけれども、その内容が決まらぬものですから、いまここで法律をやると書けない。ぜひ、いろいろまた御意見も拝聴して、ひとつ前向きに前進するような積極的な内容を持ったものに、ただ規制だけの法案ではどうもいかぬと思いますので、また御意見等も承って、ぜひ検討いたしたいと思います。
○木下委員 この臨時措置法の附則四条というのがありまして「この法律は、施行の日から起算して三年をこえない範囲内において別に法律で定める日にその効力を失う。」とあるわけです。その三年が、ことしの十一月にやってくるわけでありますが、それまでに新しい法律をつくるという考えなんですね。この臨時措置法をつくったときの私どもの趣旨は、与野党一致で、そういう趣旨で進めていったわけであります。その新しくつくった法律の定めるところによって臨時措置法は効力を失うんだ、そういう組み立てになっているわけであります。ところが、その新法の制定が間に合わぬかもわからぬ、これは非常に困ると私は思うのです。この新法の制定が臨時措置法の当然の前提であったと思うのですよ。十一月までに、これはどうしても新法をつくるようにしなければならない。そのためには今度の国会で、どうしても法案を出してもらわぬと、その保障がないと思うのですね。これは今度の国会は抜きにして臨時国会でなんていいましても、一体どうなるのか、いまの政局でありまして、これはとても法律ができるかどうかわかりません。だから今国会で、この法案を出すということが、間に合わせる何よりの筋だと思うのです。それが間に合わぬようでは困ると私は思うのです。 いま基本計画の策定がおくれておるということを言われますが、そのこと自体これは、はっきり言って行政の怠慢だと思います。この臨時措置法にはどのように書かれておるか。これは第一条に、この法律が「瀬戸内海の環境の保全に関する基本となるべき計画を策定すべきことを明示する」とうたっているのです。そして、その三条には「瀬戸内海の環境の保全上有効な施策の実施を推進するため、すみやかに、瀬戸内海の水質の保全、自然景観の保全等に関し、瀬戸内海の環境の保全に関する基本となるべき計画を策定しなければならない。」とうたっているのです。速やかにこの基本計画をつくることというのが、この臨時措置法の大きな眼目になっているのですね。だから三年経過して、その三年目のときまでに間に合えばよいとは書いてないのですよ、これは。もう期限がだんだんやってきて、基本計画が間に合わぬので新法もできませんでは、私はこれは通らぬと思いますよ。ですから基本計画の策定が非常におくれたのは事実でありますが、これは臨時措置法の趣旨に忠実な公害行政が進められてこなかった証拠であると思うのです。この基本計画の策定の時期的な見通しはどういうことになっておりますか。
○堀川政府委員 瀬戸内海の環境保全臨時措置法全体の考え方につきましては、立法の経緯等から見まして先生の御指摘のとおりだと、大筋においては思うわけでございます。ただ、この環境保全の基本計画がおくれております理由は、まことに申しわけないのですが、この法律によりまして基本計画策定まで待っておれぬから、暫定的な措置として、先生御承知の、やはりこの法律の主要な眼目でございます水質の臨時的な改善措置というものを、COD負荷量二分の一カットということでやっておるわけでございますが、これが、やり方がやはりなかなか実際問題としてむずかしゅうございまして、そこで、この問題を解決するために汚濁負荷量の各県別の割り当ての計算をやりまして、各県調整をやって、そして負荷量配分を終わり、それに基づいて各県々におきまして、条例を制定をいたしまして排水の規制をやるというのが始まっておるわけでございます。これは現在時点で完全に終わっておりません。といいますのは、これは三年以内の暫定的措置として法律上、性格づけられたものとしてやっておるわけでございまして、精いっぱい間に合わせるべくやって、いま、ちょうど半ばくらいまで来ておる。効果発現の仕組みが実行に入った、その程度が半分くらいまで来ておる、こういうことでございます。したがいまして、現在の水質というものは目下、水質改善等の走りつつある途中の段階の状況を表示しておるというふうにも思います。 私どもは、将来の基本計画でございますから、長期にわたる基本計画ということになれば、やはり、こういった措置の効果というものも、ある程度、見きわめて、その数字も入れて、そして御審議を賜った上で基本計画を策定することが必要である、かような考え方から、実はデータ集め、その他でおくれてしまいまして、まだ十分データは集まっておりませんが、もう待っておれませんので、審議を開いていただきまして何回か議論をしていただいておるわけでございます。ただ、いま、この基本計画策定の基本的考え方について議論していただいておりまして、まだ瀬戸内審議会の審議としては終了しておりません。これはできるだけ早く終了していただいて、その基本計画の策定の基本的考え方に沿いまして、御答申をいただいた暁には、その考え方を踏まえて具体的な基本計画の策定に、これも早急に入りたい。したがいまして私どもとしては、この四月か五月くらいまでの間には、できるだけ、その基本計画を策定をするということにしたい。その考え方を受けまして、立法の問題も考えてまいりたい。同時に、これは立法の経過からいたしまして、各方面のコンセンサスを要するお話でございますから、各方面のいろいろの御意見を拝聴して誤りなきを期してまいりたいと思っております。
○木下委員 もう時間がありませんので、長官、大体その経過はわかりましたが、その基本計画を何とか四月、五月ぐらいまでにつくって、そしてその上で立法をというお話を伺ったわけであります。ひとつこれは、これまでの経過もありますので、万難を排して今度の国会に新法が提案できるように措置を進めていただきたいと思うのです。それはいろいろ情勢もあります。解散がいつあるかもわかりません。ですから一寸先はやみでありまして、その先のことを約束はできぬと言われるかもわかりませんが、少なくとも環境庁長官としてのお考えとして、こういう方向で進めたいという、その決意だけは、ひとつ明らかにしてもらいたいと思うのです。
○小沢国務大臣 私は本当に瀬戸内海については、だれよりも情熱を持っておるつもりなんですよ。ところが、その内容が、どうもいい知恵が出ないのですね。どういう法律の内容にしたらいいのか、それについて各方面から意見を聞いているのですが、なかなか出ないのです。府県の方から問い合わせてみますと、水質保全をやるための研究所を、どうかつくってくれとか、それから、いまの下水の問題がもっと進むような何か特別な補助のかさ上げをやったらどうかとかいうぐらいの意見しか、なかなか出てこないのですね。そうしますと、富士保全法のときのような例で、もうある程度、下水の方の補助が進みますと、あの保全法で書いたものが全部、意味がなくなってしまうというようなことにもなったりしてきましたので、あの法案は結局、出さなくなったわけでございますが、私は、いま担当局にも、もっと何か非常にいいアイデアを幾つか出して、少し勇ましい案でもいいから出して、そうして、それを各省全部集まってやろうと言っているのですが、これは本当に日本の将来を考えますと、瀬戸内海というものは大事な、あらゆる面で大事な湖になると思いますので、拙速よりは、もっと中身を本当にいいものにしたいということで苦労しているわけですから、その点はひとつ。 どうも出すか出さぬかと言われますと、この五月二十何日までの国会には、私はなかなか自信がないのです。要するに、この六月か七月、夏休みまでの間に基本計画の審議会の答申を得まして、つくって、そうして、それに基づいていい内容をひとつやる。いろいろ私にも私の考え方がありますから、できるだけいいものにいたしたいということだけは、先生、御理解をいただいて、しばらくお待ちを願いたいと思うのです。
○吉田委員長 時間が来ましたので、速かに願います。
○木下委員 時間が来ましたので。 この所信表明の総論は、たとえば「環境行政を積極的に進めるため全力を尽す覚悟であります」と、大変かっこうよく書いておりますけれども、当面の重点として何をやるかという各論では、私は非常に不十分な点があると思うのです。非常に弱いと思うのです。当面の各論的な公害対策の問題を、あらゆる障害を乗り越えて、どう実現するかということ、私は、この点を長官として姿勢を正して取り組んでもらいたいと強く要望しまして、質問を終わります。
○吉田委員長 以上で木下君の質問は終わりました。 最後になりましたが、折小野良一君の御質疑をお願いします。
○折小野委員 けさ、長官の所信表明をお伺いいたしました。主として長官の所信表明に基づいて、若干の御質問を申し上げたいというふうに考えております。 ところで、最近のわが国を取り巻きますいろいろな情勢、これは非常に大きく変化をいたしております。その中で特に、いわゆる経済の高度成長が終わって、低成長であるとか、あるいは減速経済であるとか、いろいろ言われております。そしてまた政府は、いわゆる安定成長、こういうふうに言っておられるわけでございますが、そういうふうに非常に大きく変わってくる、こういうことが予想されるわけでございます。今日までの経済の高度成長の時代におきまして、それなるがゆえに多くの公害を出してきた、こういう面もございましょう。そしてまた、いろいろと環境破壊も生じてきた、こういう面もあろうかと思います。しかし、また半面におきましては、高度成長の時代であったからこそ、それに対応することもできてきたのだ。端的に言いますと、企業におきましても、あるいは政府におきましても、それに対する予算を組む、こういうような面におきましては、これまで高度成長の時期であったからこそ、わりあい、それが容易にできた。しかし今後、安定成長の時代に入っていきますと、そういう面の制約というものも、いろいろな面で出てくるんじゃなかろうか。また一面、たとえば石油等につきましては、資源問題から結局、その資源を節約するという問題と公害対策をやるという問題をてんびんにかけて、最近におきましては、むしろ省資源ということの方が大切なんじゃないか、こういうような考え方も出てきておる、こういうようなことも私どもは承知いたしておるわけでございます。そういうようなことで、今後の公害対策という面から見ましても、きわめて大切な時期と申しますか、そういうような時期に差しかかっておるのじゃなかろうかと思っております。 長官のこの所信は五十一年度に対する所信だと思いますが、五十一年度を初めといたしまして今後、将来に対する考え方といたしまして、そういうふうに変わってきた時代に即する公害対策あるいは環境行政、こういう面からの長官のお考え、ひとつこれを、まずお聞きしておきたいと考えます。
○小沢国務大臣 一面においては低成長時代に入りますと、公害関係が非常に財源面その他で制約を受けてくるじゃないか、あるいは不況だから公害防止の関係の仕事はもうちょっと待ってくれ、こういうような見方もありますけれども、私はむしろ低成長時代の方が、環境問題はやりやすい面もあるのじゃないか。いままでは、やはり高度成長時代というのは国民全体もそちらの方に向いていますから、公害、公害と言っても、なかなかこの押し寄せる高度成長の欲求の波というものを仰え切れないという面もある。しかし今度、静かなる成長あるいは安定成長時代に入りますと、むしろ公害問題というものを本当にバランスをとりながら進めていくことに理解と協力を得うる基盤が、むしろできたのじゃないかというような気もするわけでございます。しかし一方、私どもの、この公害基本法に基づいた各種の規制をやっていきますためには、どうしても産業界の協力を得ていかなければいけない。そういう面では非常に、いままで高度成長の成果というものを、そっちへ振り向けておったわけですから、やりにくいわけでございますが、そういう場合には、それなりに国の方の投資額を強めていきまして、あるいは融資額等を強めて、そして、ひとつ企業の方のあれを助けていく。今度、税制で、どこの党でございましたかわかりませんが、予算委員会で臨時措置法の中の公害準備金なんという悪質税はやめろというような意見もありましたけれども、私は、あくまでもそれをがんばったわけでございます。大蔵省はやめると言ったのですが、がんばったり、あるいは公害関係の税制について、いろいろ、けさ御報告を申し上げましたようなことをとりましたのも、一つには、そういう考えがあったわけでございまして、いろいろ困難な道はあろうかと思いますが、この機会にみんなが反省をして、企業も反省をしつつ、しかも今度、国土利用計画というものが一方において私どもと国土庁で考えてまいりますので、この機会にこそ長期的な利用計画全体を計画的につくり上げて、そして、そのもとでひとついろいろな消費活動、生産活動をやっていただくようにしたらどうか、こんな考えでおるわけでございます。
○折小野委員 私どもも、ただいま長官がおっしゃったような考え方で、今後の公害環境行政をぜひ、ひとつ進めていただきたいというふうに考えます。 特に、これまでの公害環境行政というのは、どちらかといいますと、公害対策基本法ができてから今日まで、制度をつくること、それを整備すること、これが中心でございました。そして今日、公害あるいは環境問題につきましては、この大臣の所信表明にも掲げられておりますように、いまなお公害はきわめて深刻である。そしてさらにいろいろな面で複雑化してきておる。あるいは蓄積の進行、こういうものが考えられる。こういうような点からいたしますならば、たとえ時代はどういうふうに変わってまいりましょうとも、公害環境行政というのは今後ますます。われわれお互いに努力もしていかなければなりませんし、ひとつ大いに行政の中でも効果を上げていっていただかなければならない最も大切な分野であろうというふうに考えます。したがいまして、ただいま長官のおっしゃったような決意で今後、進めていただきたいというふうに考えるわけです。しかし、そういう中におきまして、やはり、いろいろの面でなさなければならない問題あるいは、まだまだお互いに気のつかない問題、こういう面がたくさんあろうと思ってます。私は主として、この大臣の所信表明に関連をいたしまして、それに関する二、三の問題について御質問をいたしたいと考えております。 大臣の所信表明の中に、自然環境を保護していかなければならない、こういうことが掲げられておるわけでございますが、これは当然なことだというふうに考えます。日本のこの自然環境を保護していく、特に豊かで美しいこの国土の自然環境を保全していく、そういう面から考えまして、たとえば日本の海岸美あるいは山岳美、こういう自然の景観をつくっておるものの要素の一つといたしまして松がある。黒松、これはもうだれが見ましてもそのとおりだと思います。ところが、その黒松が最近と申しますか、もう大分、前からですが、非常に大きな被害を受けつつあるわけでございます。 私は先日、大阪の近郊の箕面にちょっと参りました。大阪の近郊としましては昔から名の通った自然景観の土地柄だというふうに考えて行ったのでございますが、あの山に生えております松の木、これが無残にマツクイムシによって荒らされておるわけなんです。いろいろ聞いてみますと、これに対して行政といたしましても別に何らの手も加えられていない、こういうことでございます。こういうような現状は、ただ単に箕面だけのことじゃないと思います。すでに、もうずっと前から、大体、日本の南の方から発生をいたしまして、そして、それがだんだん北の方に上がってきつつある。もう最近では関西、あるいは聞くところによりますと東海地帯まで入ってきておるのじゃないかというふうに聞くわけでございます。このマツクイムシによりまして日本の自然景観というのは非常に大きく荒らされてきておる。木というものは、そう一朝一夕にできるものじゃありませんです。したがいまして、これに対する対策というのは、やはり環境行政という立場から見て、もっと関心が持たれていいのじゃなかろうか、そういうような気持ちで実は午前、この環境保全経費等の説明をお聞きいたしたわけでございます。 私は、この行政は農林省の方でやっておられるということは知っております。しかし、これを聞きながら、この中に恐らく、そのことも入っておるだろう。まあ役所はだれでもそうなんですが、自分の業績をできるだけ大きく発表したいのは、これは人情の常ですから、環境行政に関連をいたしましたこのマツクイムシ防除の経費は、恐らくこの中で説明されておるだろうと思って聞いておりました。ところが、この中にも全然、入っておりません。ということは、環境庁ではこの問題についてほとんど関心を持っておられない、こういうふうに考えざるを得なかったわけなんですが、その点についていかがでございますか。
○信澤政府委員 御指摘のように森林病害虫防除の費用は、私どもが役所でやっておりますいわゆる環境保全に関する予算の見積もり調整の対象にしていないということでございます。
○折小野委員 さきも申し上げましたように、この問題は一応、農林省の方で、これまでも扱っておられます。農林省の方で、このマツクイムシの被害の状況、その概要について把握しておられるところを、ひとつ御報告願いたいと思います。
○野辺説明員 マツクイムシの被害量は四十六年度以降、増大を続けまして、四十八年にピークに達しております。現在では大体、全国で約百万立方に達しておると考えております。
○折小野委員 ただいま概要の御報告があったわけでございますが、現在の状態では、まだまだ広がっていくであろうというふうに予想されるわけでございます。恐らく農林省の方では資源保護という立場から、この問題に取り組んでおいでになるだろうと思います。そしてまた、これまでにもいろいろな防除対策も講じてはきておられるわけですが、その効果というものも、私ども外から見ておりまして必ずしも十分、上がっておるとは思われませんのですが、現在、政府の方で講じておられる防除対策それから、その効果が果たして十分、上がっておるのかどうか、その辺の認識はどういうふうに持っておいでになりますか。
○野辺説明員 マツクイムシの防除につきましては、森林病害虫等防除法に基づきまして必要な措置を講じますとともに、種々の助成を行っているところでございます。特に最近におきましては、薬剤の空中散布等によります予防事業を中心にいたしまして、積極的にその対策を進めておるところでございますが、この効果が従来の実績を見ますと、四十八年度以降、顕著にあらわれておると考えておりまして、今後におきましては、国営事業の拡大であるとか補助事業の助成内容の拡充とか、そういったものを中心にいたしまして、より積極的に防除対策を進めてまいりたい、そういう所存でございます。
○折小野委員 もう一つお伺いします。 いろいろ防除対策を講じてきていただいておりますことは承知をいたしておるわけでございます。農林省で防除対策をやっておられる範囲、どういうものを対象にしてやっておられるか、お伺いいたします。
○野辺説明員 病害虫等防除法に基づきましては、これは森林というのは、いわゆる森林でございまして、森林法に基づく森林でございます。ただ実態上、周辺の孤立木等でございましても、やはり森林に影響を及ぼすと思われるものにつきましては、あわせて森林を守るという立場から防除いたしております。
○折小野委員 いろいろ対策を講じておられるし、また今後さらに効果的な対策を進めていただく、その面について、さらに一層、力を入れていただきたいわけなんです。 しかし、農林省で行われる対策というのは、あくまでも資源保護という立場でございまして、それから漏れるところに、たくさんの松の木が生えておりますし、その松が、わが国の景観にいろいろと彩りを添えておるわけであります。しかも私ども聞くところによりますと、マツクイムシというのは、どういうかげんか知りませんのですけれども、特に高くそびえた古くてりっぱな木にまず寄生するわけなんです。そういうような木から先に食い荒らすというような特性がございます。そういうような点からいたしましても、自然景観という面から、このマツクイムシの防除というのに無関心ではおれない、ほっておいちゃいけないという感じがいたすわけでございます。したがいまして、直接は農林省がやっておいでになるのでございますが、環境庁の総合調整という立場からいきまして、この面について関心を持っていただき、かつ、この日本の景観を維持するという立場から、いろいろと施策を講じていただく必要があろうと思うのでございます。これまでのことはいたし方ないといたしまして、今後についてのお考えをお聞かせいただきたいと思います。
○信澤政府委員 先ほどお答えいたしましたように、見積もり調整の対象にはいたしておりません。しかし問題意識は、いま先生お述べになったと同じような意識を私ども持っております。したがって従来から、この問題については林野庁と十分、御相談をしてまいったわけでございますが、なお不十分な点が多々あることは御指摘のとおりでございますので、今後さらに林野庁と御相談をしていきたい。特に林野庁は必ずしも資源の保護だけじゃないので、やはり私どもと同じ立場に立ってやっていただいているはずでございますから、両者の協調体制をもっと緊密にする。同時に私ども自身が手を下すだけの人数を持っておりません。結論的には林野庁なり、あるいは都道府県にお願いするということになると思いますけれども、私ども自身が、いま御指摘のように、この問題にもっと関心を持って、政府部内で林野庁と一緒になって対策の予算をとるとか施策の実行に努めるとか、こういう点について、なお努力すべき点があるという御指摘はごもっともでございます。そのような方向に沿いまして努力をしてまいりたいというふうに考えます。
○折小野委員 自然保護という考え方の中に、何でも、そのままほうっておけば、それでいいのだという考え方があるように思うのです。しかし、美しい自然を保全をしていくためには、やはり、それなりの努力が必要ですし、あるいは、それをつくるといいますか、あるいは、ここの長官の所信の中にあります創出とか、こういうような努力がなければ、自然の保護というものはできないのじゃないかと思います。いまのような状態が進んでまいりまして、日本のクロマツがほとんど全部、枯死してしまうということになりますと、日本の景観なんというのは実に殺風景なものになってしまうのじゃないかというふうに考えます。そういう面からは、ひとつ、こういう問題にも十分、関心をお持ちいただきまして、適切な施策を講じていただいたらいいのじゃないかと思います。具体的な施策は、環境庁の手を煩わしてやるということは、それは実際問題としてはできないことで、そういうことは、それぞれの市町村にやらせるというような形で、施策面で十分配慮をしていただく、こういう点を特にお願いをいたしたいと思っております。 それから次には、長官の所信の中にも公害防止の試験研究の促進、こういうことを一つの重点として掲げておいでになります。特に公害関係では、いろいろな面が技術的に、あるいは科学的に、まだ解明をされていない、こういう面が非常に多いわけでございます。そういう中で、いろいろな対策を講じていく困難さというものがあることは、私どもよく承知をいたしております。 ところで四十九年度の環境白書を見せていただいたわけなんですが、その中の廃棄物処理の関係のところで、PCB、これにつきまして「その回収と適正な保管に努めており、処理技術の確立を待って処理することとしている。」ということが書いてございます。ということは、このPCB関係の処理技術はまだ確立をされていないということが、これに書かれておるわけでございますが、その後、今日まで、いろいろと努力しておいでになっておろうと思いますが、このPCBの処理技術の開発については、どういうような状況になっておりますでしょうか。
○堀川政府委員 その時点では、PCBの廃棄物の処理のやり方につきまして確かに、まだ十分でございませんで、その後、私ども、この問題につきましては専門家の先生、学者の先生方、その他の方に委嘱をいたしまして、御検討いただきました結果に基づきまして、昨年の十二月に廃棄物処理法の施行令の改正並びに海洋汚染防止法の施行令の改正をやりまして、廃棄物の処理のやり方を決めたわけでございます。これは先ほど申した専門家の方々の御検討結果に基づいてでございます。 原則的に申しますと、PCBは人体に有害な物質でございますので、これを産業廃棄物として処理いたします場合には、まず海洋投棄等は禁止いたします。そういたしまして、残る処分方法としては埋め立て処分になるわけでございますが、その際には、PCBが入っておる場合には、それを抜いたものならば埋め立ててもよろしい。これはあたりまえのことかもしれませんが、そういうことになります。それから、もし入ったままで埋め立てをしようとすれば、あらかじめ焼却設備を用いまして焼却をする。その場合に出てまいります燃えがら等がございますが、燃えがら等の残滓物を溶出試験をいたしまして一定の濃度以下、この場合〇・〇〇三ppm以下という形のものであれば、これは埋め立ててもよろしいということにいたしておるわけでございます。 ただ、物によりましては、燃やしても残滓物が出ない場合が出てまいります。そういうものにつきましては、それらの方法と違った処理方法をとる必要があるということで、これにつきましては大体、環境庁長官が定める方法によるということになっておりまして、これは具体的に内容を申し上げますれば、千二百度C以上で二十分以上、焼くというような形でやれば、環境汚染上、問題がない、かような基準を明定をいたしまして、これによって、この三月一日から実行に入っておるところでございます。
○折小野委員 PCB関係の廃棄物については、いろいろあるようでございます。私どもの手近なものとしましては、いわゆる家電製品、こういうものの廃棄物もあるようでございますが、そういうものを処理していくということになってまいりますと、その処理の施設をつくっていかなければならない。ところが、その処理施設をつくるにつきまして、なかなか現実問題として容易にそれができないということが、業界では非常に大きな問題になっておるように聞くわけでございます。技術的には、ただいま、おっしゃるように非常に進んで処理できるようになったといたしましても、処理施設を現実につくらなければ、いつまでたっても、それがなくならないということになってまいるわけでございますが、そういうような面について政府としても、ある程度の援助といいますか、そういうような方法をとって、そして処理施設ができるように、こういうことをやっていく必要があるのじゃなかろうか、こういうことを感ずるわけなんですが、そういう面については、実際はどういうことになっておりましょうか。
○堀川政府委員 おっしゃるとおりでございまして、技術的な方法等につきましては、通産省方面でも科学技術庁と御相談になりまして、技術の開発等をやっていただいて、焼却をする場合の焼却炉のやり方というようなものは見当がついておると聞いておるわけでございます。 ただ具体的に、これを設置するに当たりまして、小さな業者関係等でございますと、共同処理というようなことで焼却炉を共同設置するという必要がございましょうし、これには、いろいろな金融その他の援助措置も必要な場合もあろうと存じます。そうでない業者の向きでは、たとえば処理協会というようなものを民間につくりまして、そして回収をし安全な形で焼却して処理するというようなことを御計画中であります。ただ、こういったいずれの場合におきましても問題は、どの場所にそういう施設を設置するかということについて具体的な問題になってきますと、やはり、ちょっと危ないものを燃やすらしいというようなことで、地元から反対が起こるというようなことが現実にありまして、具体的に計画があるのでございますが、場所の選定に至らないというような場合も聞いております。 しかし具体的には、すでにPCBの関係の残滓の処理の焼却施設など、もう建設中のものもございます。まだ先ほど申したような問題で行き悩んでいるところもございます。これらにつきましては、私どもは通産省からも御相談も受けており、機会があれば県の担当の課長等にも話をして、用地のあっせん等ひとつ、よろしく頼むというようなことでお願いをし、指導もしておるというような状況でございます。
○折小野委員 処理しなければ、いつまでたっても、そういう公害を及ぼすようなものがなくならない。しかし、その処理施設をやるについては、いろいろと反対があって、なかなかできない。これでは現実の公害対策というのは進まないわけでございますので、そういう点については、ひとつ十分にいろいろと指導をしていただく、そういうようなことによりまして十分に、こういう面の処理が最終的にできるように配慮していく、こういうことは非常に大切なことじゃなかろうかと思っております。 そういう面に関連をいたしまして、実は公害に関しまして、技術的にも、はっきりしたものがなかなか出てこない、そこに国民の不安であるとか不信であるとか、こういうものが出てくる場合が非常に多いと思うのでございます。したがいまして、この予算の中にも、国立公害研究所の予算二十億何がしというものが計上されておりますが、こういうようなところで十分に研究調査をいたしまして、こういうところの研究調査の結果は絶対に大丈夫なんだ、こういう、やはり一つの権威と申しますか、こういうものができてくるということが、公害行政を進める上に非常に大切なことじゃなかろうかというふうに考えます。そういうような点で、ひとつ今後ぜひ大臣の所信の中にあります。この点を具体的に進めていただく、そのために国立公害研究所等の充実につきまして、より一層、努力をしていただきたい、かように考えるわけでございます。 そこで、これに関連して一つだけ、ちょっとお伺いをしておきたいと思いますが、二十億二千六百三十五万円というものが国立公害研究所の予算として計上されておりますが、実際の研究調査に要する経費はどの程度のものですか。そして現在は、どういう項目について研究調査が行われておりますか、お伺いをしておきたいと思います。
○柳瀬政府委員 国立公害研究所も三年目を迎えまして、相当、人的、組織的な面の充実と、それから施設整備の面の充実が進んできておるわけでございますが、人的、組織的な面では、これは十部と三十の研究室等が整備されまして、大体、部の数、室の数は、これで当初、予定しておった研究ができる体制になっておるわけでございますが、まだ若干の室と、それから、あと人員でございますが、これがまだ計画的にふやしていかなければならぬというような状況になっております。 いまの、研究にどのくらいとおっしゃられますが、予算の内訳でございますが、人に伴う経費が、そのうち四億八千万円、一般の事務処理費が一億四千万円、それから環境情報関係の経費が二億六千万円で、(折小野委員「直接の研究費だけでいいです」と呼ぶ)あとは研究費に使われておるわけでございます。(折小野委員「その研究調査費は大体、幾らになりますか」と呼ぶ)研究費が五億三千九百八十六万五千円でございます。 現在やっております研究は、これはいろいろとございますのですが、環境汚染が人の健康に及ぼす影響に関する研究、生物環境に関する研究、環境汚染の機構解明に関する研究、環境汚染に関する監視測定技術の研究それから環境に関連する知見を活用した総合解析研究という、大きく分けますと、そういう五つぐらいの分野に分かれておりまして、所管している部が十部と申し上げましたのは、総務部のほかに環境情報部、総合解析部、計測技術部、大気環境部、水質土壌環境部、環境生理部、生物環境部、環境保健部、それから技術部というような組織で、それぞれ、いろいろな研究をやっておるわけでございます。 それから、予算といたしまして二十億は、昨年の補正後の予算に比べまして一・五倍、いわゆる五割ふえておるわけでございます。
○折小野委員 時間も参りましたので、これで終わりますが、やはり試験研究を促進いたしまして、そして技術的に、あるいは科学的に真実を追求するというのが、環境行政の一番、基礎的な問題じゃなかろうかと思います。いろいろと問題はございますが、常に真実は一つである、その真実を解明するのが国立の公害研究所である、こういうことになってまいりますことを、私どもは心から期待をいたすわけでございます。 終わります。
○吉田委員長 以上で、環境庁長官の所信表明に対する質疑のすべてを終わりました。遅くまで御協力いただきました関係者に感謝をいたします。 次回は、来る三月五日金曜日、午前十時理事会、午前十時三十分委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後五時四十七分散会