決算委員会 第13号
- 発言数
- 158 件
- 登壇者
- 14 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1976/07/14
会議録
○村山委員長 これより会議を開きます。 昭和四十八年度決算外二件を一括して議題といたします。 本日は、内閣所管及び外務省所管について審査を行います。 まず、内閣官房長官から概要の説明を求めます。井出内閣官房長官。
○井出国務大臣 昭和四十八年度における内閣所管の一般会計歳入歳出決算につきまして、その概要を御説明申し上げます。 内閣主管の歳入につきまして、歳入予算額は六百四十九万円余でありますが、収納済歳入額は一千二十一万円余でありまして、歳入予算額と比較いたしますと、三百七十一万円余の増加と相なっております。 次に、内閣所管の歳出につきまして、歳出予算現額は五十四億四千百三十八万円余でありまして、支出済歳出額は五十一億七千六百六十万円余であります。 この支出済歳出額を歳出予算現額に比べますと、二億六千四百七十八万円余の差額を生じますが、これは人件費等を要することが少なかったため、不用となったものであります。 以上をもちまして、決算の概要説明を終わります。 何とぞよろしく御審議のほどお願いいたします。
○村山委員長 次に、会計検査院当局から検査の概要説明を求めます。田代会計検査院第一局長。
○田代会計検査院説明員 昭和四十八年度内閣の決算につきまして検査いたしました結果、特に違法または不当と認めた事項はございません。
○村山委員長 次に、外務大臣から概要の説明を求めます。宮澤外務大臣。
○宮澤国務大臣 昭和四十八年度外務省所管一般会計歳出決算につきまして、その概要を御説明申し上げます。 歳出予算現額は一千百億三千九百五十八万円余でありまして、支出済歳出額は九百十三億六千八百六十二万円余、翌年度繰越額は百七十八億四千五十万円余、不用額は八億三千四十四万円余であります。 歳出予算現額の内訳は、歳出予算額一千六十一億五千五百十五万円余、前年度繰越額三十一億二千三百七十六万円余、予備費使用額(国際連合緊急軍派遣に要した経費)七億六千六十六万円でありまして、前年度から繰り越したものの内訳は、海外技術協力実施委託費十億三千八百七十五万円余、経済開発援助施設費七億六千七百八十九万円余、経済開発等援助費七億五千六百九十七万円余、バングラデシュ復興特別援助費二億六千四百九十二万円余、在外公館施設費二億九千五百二十一万円余であります。 支出済歳出額の主なものは、科学技術振興のため、国際原子力機関に対し同機関の憲章に基づく分担金及び拠出金として、三億二千四百三十九万円余、並びに国際連合その他各種国際機関に対する分担金等として九十一億二千五百五十七万円余。 次に、経済協力の一環としての技術協力の実施につきましては、コロンボ計画等に基づく専門家三百三十七名の派遣業務のほか、投資前基礎調査、日本青年海外協力隊派遣、農業協力、医療協力、開発技術協力等の委託事業、アジアの開発途上国に対する経済開発援助及び国連開発計画等の多数国間経済技術協力のための拠出等に要した経費二百六十億八百二十万円余。 さらに、移住振興につきましては、中南米等への移住者四百十九名を送出及びこれを援護するため等の経費三十億四千七百一万円余であります。 次に、翌年度繰越額について申し上げますと、財政法第十四条の三第一項の規定による明許繰り越しのものは百七十六億三千七百二十六万円余でありまして、その内訳は、海外技術協力実施委託費十六億三千五百七十三万円余、経済開発計画実施設計等委託費六千三百万円、経済開発援助施設費七億七千五百十二万円余、経済開発等援助費百三十八億四千六百万円、在外公館施設費十三億一千七百三十九万円余。 また、財政法第四十二条ただし書きの規定による事故繰り越しのものは二億三百二十四万円余でありまして、その内訳は、海外技術協力実施委託費四千九百九十二万円余、経済開発等援助費一億五千三百三十二万円余であります。 不用額の主なものは、外務本省の項で国家公務員共済組合負担金を要することが少なかったこと、経済協力費の項で経済開発等援助費を要することが少なかったこと、国際分担金其他諸費の項で国連開発計画等拠出金を要することが少なかったこと、移住振興費の項で移住者渡航費等交付金を要することが少なかったこと並びに在外公館の項では、職員諸手当を要することが少なかったこと等のためでございます。 以上でございます。
○村山委員長 次に、会計検査院当局から検査の概要説明を求めます。田代会計検査院第一局長。
○田代会計検査院説明員 昭和四十八年度外務省の決算につきまして検査いたしました結果、特に違法または不当と認めた事項はございません。
○村山委員長 これにて説明の聴取を終わります。 —————————————
○村山委員長 これより質疑に入ります。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。原茂君。
○原(茂)委員 きょうは日韓問題を先にお伺いし、後ロッキードなどで問題になっておりますような状況から、アメリカとの関係について少しお伺いして、次いで、新海洋法の制定されつつあります状況と、わが国のいわゆるたん白資源というものの確保についてという三つのことを主に聞きたいと思います。 最初に、金大中事件のその後についてお伺いしたいのですが、概括して言いますと、第一次の政治的決着と言われる田中内閣当時のやり方と、三木さんになってからの第二次決着に至る間、残念ながら韓国の政府が日本に約束したことは、ほとんど実行されていない。ある意味では国際世論の中において、いわゆる金大中事件に見られる韓国の人権抑圧というような問題に関する国際世論の強弱、ある時期にはだんだん弱くなったといいますか、等閑に付される。片方では、日本がまた経済協力などということを再開をし、何億ドル、何億ドルという援助の約束がされてくるというような環境というものが韓国政府、朴政権を増長させてといいますか、金大中氏が現在のような、われわれから見ると、不当なまでの一年の禁錮刑を受けたその上にまた、救国宣言等を中心にした異常ないわゆる抑圧を受けている。 日本政府のやってまいりました金大中事件における原状回復が実現できることを中心にして、徹底的に追及しなかった前段に申し上げたような経過が、結局は金大中氏をああいった窮地に追い込んでいるというように、われわれは判断をするわけですが、一体金大中氏の現状に関して、いま私が言ったような反省が政府にあるかどうかをまず第一にお伺いをし、金大中氏を日韓の問題としては日本の手を離れて、原状回復云々ということはもう現在では考えない、一切問題は一件落着、こう考えているのかどうかということを二つ、先に大臣からお伺いをしていきたいと思います。
○宮澤国務大臣 日韓両国は非常に長い間の過去のいろいろな関係を持っており、しかも第二次大戦の終了までの関係というものは、決してお互いにとって愉快な思い出ではない。ことに、これはその後独立いたしました韓国にとりまして、韓国民にとりまして、そういう感じが深いものであろうというふうに考えます。しかし、さりとて両国は、このような近接した距離に置かれ、そうして、おのずから人的、経済的その他文化的な交流も現在も非常に頻繁である、またそうあらざるを得ないという、わが国の外交にとりましては一番むずかしい、近いだけにむずかしいいろいろな問題をはらんだ関係であると思います。そういう中で金大中事件というようなものが起こり、あるいは朴大統領夫人の狙撃というようなこともございまして、時として非常にぎくしゃくした関係になりやすいものでございます。 わが国といたしましては、いかなる国とも平和に友好関係を持たなければならないわが国の憲法の精神でございますが、特に近隣の国において、その必要は高いというふうに存ぜられます。が同時に、しかし、わが国は体制いかんを問わず、すべての国と仲よくしなければならないということの、その体制いかんにかかわらずということの意味合いは、おのおのの国、おのおのの国の体制があるのであるから、それについては、わが国として発言をすることには一種の自然の制約があるという意味をも含むものと考えられるわけでありますけれども、いろんな意味で近接した国との関連では、そのことがまた国民的にいろいろな議論を呼びやすいということも事実であろうと存ぜられます。 そのような両国の関係でありまして、私としては憲法の基本の観念に示すところに従いまして、韓国との関係もできるだけ平和に友好にと祈念しつつやってまいったつもりであります。しかしその中で、ただいま言われましたような不幸な事件がやはり時として起こってくるというのが現実であると存じています。 いま、金大中事件をどのように考えているかということでございますが、第一に、私どもとしては、当時の田中総理大臣と韓国首相との了解によりまして、金大中氏がいずれの日にかは韓国市民と同様の出国の自由を含めて自由を享受されることを期待をしている。そのことは、昨年私が訪韓いたしましたときにも確認をされておるわけでございます。その後、金大中氏について、新たな事件から韓国内でいろいろな発展があることは存じておりますけれども、私どもは依然として金大中氏の、かつて約束されましたところの一般市民並みの自由の享受、それから健康状態につきましても、当然のことながら関心を持っております。そのような関心を、いわゆる内政干渉にわたらざる範囲において、時として私どもは、時宜に応じて韓国側に関心を表明しておるということが一つでございます。 第二の問題は、金大中氏事件について、わが国への主権侵害があったかないかという問題について、両国の見解は一致をいたしておりません。韓国側は、金東雲氏に対してその官を免じ、公務員としての体面にふさわしからざる行為があったということで免官をいたしておるわけでございますが、それはそれといたしまして、捜査当局において、金大中事件について新たな事実の確認、発見があった場合には、捜査そのものは現在のところ打ち切られている状態ではない、なお、そういう発見があった場合には、それについて捜査をし、調査をする、こういうたてまえになっております。 以上二つの点が、金大中氏につきましてのただいまの政府の認識でございます。
○原(茂)委員 いまの御答弁をもうちょっと突っ込んで総括してお伺いしておきますが、金大中事件というものを契機にした、今日までの韓国政府の大中氏に対する措置の仕方というものを見たときに、外務大臣としては、先ほど私が言ったような人権抑圧、まさにそのとおりだと思うのですが、野党の頭領に対する大変な弾圧であり、抑圧であるというふうに考えるわけですが、一体そういう点はどうお考えでしょうかが一点です。 それから三月十九日でしたか、アメリカの国務省が、憂慮と不快の念を厳しく韓国側に伝えたという報道がされていますし、詳細もいろいろと伝えられてきていますが、集約すると、そういうことになるわけです。アメリカ国務省の韓国政府に対する憂慮と不快の念を厳しく伝えた態度に関しては、一体外務大臣としては、どうお考えになりますか。これが二つ。 三つ目に、金東雲氏はいま何をやっているのか、御存じかどうか。金東雲氏の調査をした内容というものが公表されておりませんが、政府には伝えられてきて、それを政府が了解をし、免官をするという程度で、あとかかわり合いが出てきたら、再度、再三度調査はするというだけのことで、原状回復という重要な国の威信に関する問題に関してたな上げをしている。そのこととの関連において、どうして一体金東雲の問題を——原状回復をたな上げにするほどの理由というものを、どこに韓国政府から提示された、了解したというのかを三つ目にお伺いをして、それからまた進めていきたい。
○宮澤国務大臣 第一の、金大中氏がその後最近までの経過において不当な政治的弾圧を韓国内で受けておるかどうかという点でございます。 これについては、いろいろな報道もございますし、いろいろな価値評価もわが国で行われておりますことは、私もよく存じております。しかしながら、これが不当な政治的弾圧であるかどうかということについての判断を私が申し上げますことは、私は適当でなかろうと存じます。そのことは、冒頭に申し上げましたように、わが国が体制の異なるいかなる国とも友好関係を保たなければならないという政府の外交の基本方針、そのことは恐らく私は憲法にさかのぼるものであろうと存じておりますが、それに立って考えますと、ただいまのお尋ねに私がお返事をするということは、他国の政治のあり方について何がしかの価値判断をするということになりかねないというふうに思います。 そのようなことについての批評が、わが国でも一般に行われておりますことは、私もよく存じておりますけれども、政府の立場でそれについて価値判断を下すということは、これは恐らく適当なことではあるまい、そのことは相手が韓国でありましょうと、その他のいかなる国でありましょうと、同じこと、同じ基準をもって考えなければならない問題ではないかというふうに私は存じます。 第二段に、アメリカ側において時として、そのような価値判断が行われておるのではないかと言われることは、私もそれはある程度存じております。 ただ、わが国と韓国との場合には、原委員がよく御承知のように、米韓と違いますいろいろな過去の、しかも決して幸せでなかった関係をたくさんに持っております。したがいまして、同じことを仮にアメリカ政府当局者が申した場合と、わが国の政府当局者が申した場合とは、相手方が受ける受け取り方が、残念ながらきわめて異なるということが過去に何回もございました。このことは理屈でなく、そういう両国間の最近の過去に照らしますと、事実として私ども認めざるを得ない。したがいまして、私どもは仮に好意的な発言をいたしましたつもりでも、そのことは全く違う効果を生んで受け取られる、そういう危険を常に考えておかなければならないと存じます。 このことは、いい悪いでなく、事実過去においてそのような事例が幾たびかありまして、かえってその結果、国交によろしくない結果を生むというようなこともございました。したがいまして、仮にアメリカ政府当局者が何がしかのことを申しましても、日本政府当局者が同じことを言って同じ効果があるということを考えるわけにはまいらないというのが、私は事実のように存じております。 冒頭にもお尋ねの中にございましたが、日本はいろいろ金大中事件以後も経済援助を韓国にしておるではないか、そのとおりでございます。私どもは韓国民の民生の向上、生活の安定ということを念願いたしまして、韓国政府の求めに応じまして経済援助を続けております。目的は民生の安定、生活の向上ということでございますが、恐らく原委員のお尋ねの含意の中に、そのことが当該政権を支援する結果になっておるのではないかという意味が含まれておると思いますけれども、政権と国民とを分けて考えるということは、きわめて困難なことでございまして、国民生活がよくなってくれることを私どもは念願をしておる、そういう立場から経済援助を続けてまいっておるわけでございます。 なお、金東雲氏のその後の問題につきましては、私つまびらかにいたしておりません。昨年、韓国政府が金東雲を有罪として起訴するに足る事実を把握し得なかったけれども、東京における行動が日本朝野の批判を浴び、官吏としての体面に背く点があったということで免官になったというところまでは、韓国政府から直接に確認をいたしておりますけれども、現在の金東雲氏がいかなる立場にあるか、あるいはその後捜査の関連で、どのようなことが行われたのか、発見されたのか、発見されなかったのか、わが国の捜査当局が、あるいはある程度の知識を持っておられるかもしれません。そうでございましたら、御答弁をその方からいただきたいと思いますけれども、私としては、その後のことを存じておりません。
○原(茂)委員 金大中事件の一番大きな問題は、やはりわが国の主権の侵害だ。これはもう厳たる事実なわけですね。この主権侵害に関して、東雲氏の調査の内容がどうだか全然知らないが、どうも確証がないから、解任はするけれども、この事件はまあ一応落着だ、こういった程度の回答で、主権を侵害された日本が納得しているということは常識外だと思うのですね。 たとえばロッキードでいまいろんな問題があり、国際的な構造汚職だと言われている理由は、やはりアメリカの仕掛けた、受けた日本の迷惑の中におけるある意味では、国際的な疑獄事件ということも言えるわけであります。そういうときに、嘱託尋問をいまコーチャン氏その他やっているんですが、その内容をわざわざこちらから検事を派遣してまで何としても知りたい。三木総理が親書をフォードにやって協力を要請する。その内容は、いわゆるチャーチ委員会なりプロキシマイヤー委員会なりの調査した資料を国民に公開するという前提でよこせ。目的は何だ。アメリカの発動された、アクションを起こしたこの事件の本当のもとと、そうして細かい内容について、向こうからどういう働きかけをだれにということを知りたい。ロッキード事件に関しても、しつこいほどにまで当然の権利としてその追及、その調査、真相の究明をアメリカに要請している。 わが国の主権が侵害されているこの金大中事件に関して、韓国政府のあの程度の金東雲を中心にした言いわけをそのままのんで、この方は軽くたな上げをしておいて、経済協力、経済援助というようなものを平気でやっていく。どうでしょう。この二つ比べたときに、そこに何かおかしなギャップがあるように感ずるのですが、大臣、この点解明できますか。
○宮澤国務大臣 わが国に対する主権の侵害があったということになりますと、これはいかなる国によるものであれ、いかなる国の国民によるものであれ、わが国としては重大なる関心を持たざるを得ないところでございます。 問題は、この事件について、わが国の主権の侵害があったかなかったかということに係るわけでございますが、当時わが国の捜査当局は、これが主権の侵害につながるのではないかと疑うに足る容疑を持ち、またある程度それを解明し得ると考えた立場にあったように存じます。しかしながら、そのためには韓国政府の協力を必要とし、これを求めて、韓国政府としては、これについて韓国政府なりの捜査当局の協力をいたしたようでございますけれども、その結果としては韓国政府捜査当局の所見と、わが国政府捜査当局の所見とが一致するに至らなかったというのが事実であったと存じます。したがいまして、主権の侵害を認定するに至らなかった。端的に申しますと、二つの主権国家の主権の発動である捜査の結果が一致しなかったというところをもって、いわゆる決着を図ったということになっております。 したがいまして先ほど申しましたように、わが国の捜査当局としては、新しい事実が発見されれば、なお捜査は継続されなければならないという立場をとっておるわけでございますから、この問題について主権侵害があったと断定し得る立場には、わが政府はないということが厳密な意味で法律的なこの問題の現状であろうというふうに存じます。
○原(茂)委員 それはいまおっしゃったとおりなんで、容疑という言葉を使わなかったから、そういう言いわけがあるのですが、やはり国を挙げてわが国の捜査当局も大きな容疑を持っている。それを解明するための協力が、われわれから考えて韓国側の協力というものが不十分だ。だから容疑は解明できないだけである。わが国としては重大な容疑を持っているというときに、それを一応も二応もたな上げをして、その他外交関係が、従来その事件のなかったと同じような状態で進行している現状というのは、どうしても納得がいかないわけであります。したがって、隠そうとする韓国側、これと特別な配慮をして、その言い分をいかにも正しいように貫こうとしている日本政府、外務大臣というものの立場というものが浮き彫りになったように思うのです。私にはそう思える。 そこで進んでひとつお伺いしますが、例の元韓国部長をやっておりました国務省のレイナード氏が証言をしている。その証言の中に、KCIAが金大中氏を日本から拉致したんだ、この証言について、どういうふうにお考えになるかが一つ。 この証言が報道された後、外務省は直ちに国務省にこのことを問い合わせをして、内容を詳細に調べた上で処置をするということを言明しておられる。あの直後に、国務省当局に打ち合わせをして内容の詳細を調べたはずですが、その調べた結果どうだったのかということが二つ目。 そうして、いま言いましたようなKCIAの関与というものが明瞭になったとき、まさにこれは先ほどのわが国主権の問題に関係して、どのように処置をしようとするのか。新たな問題として配慮すべきだと思いますが、いかがですか。この三つ。
○大森説明員 レイナード氏の証言につきましては、同氏が金大中事件当時国務省の朝鮮部長であったということから、国務省が同氏の発言を裏づける何か明確な資料あるいは証拠を入手しているのではないかといったような諸点につきまして、在米のわが国大使館を通じまして国務省の方に照会をいたしました。これに対しまして先方は、米国としては、金大中事件は日韓両国の問題であって、米国が介入すべき問題ではなく、したがって国務省としては回答する立場にはないということでございました。なお先方は、レイナード氏の議会での証言は一私人としての立場での発言であって、この点については国務省としては全く関係がないということを申し添えるところがありました。 外務省といたしましては、さらに在米大使館を通じましてレイナード氏にも直接接触いたしまして、何か明確な証拠その他があるかどうかについて照会いたしたわけでございますけれども、この点につきまして、レイナード氏からは、議会における証言以上のものは得られなかった次第でございます。
○原(茂)委員 時間のむだ遣いをしてはいけませんから、ずばずば突っ込んでお伺いしますが、このレイナード証言というのは、アメリカの下院の国際問題小委員会で証言がされたのですね。外務省としては、間違いなく下院における国際問題小委員会のその速記録というものを入手していると私は思いますが、いかがですか。
○大森説明員 入手してございます。
○原(茂)委員 その入手したものをいまお持ちですか。
○大森説明員 現在手元には持ち合わせておりません。
○原(茂)委員 それは私どもにちょうだいできますね。
○大森説明員 御提供申し上げられます。
○原(茂)委員 それでは、それは委員会中は無理でしょうから、これが終わりましたら、すぐにちょうだいするようにお願いしておきます。それを見た上で、もう少しこの問題を突っ込んでお伺いしなければいけないと思いますが、臨時国会が開かれますと、総括がすぐに行われるようですから、そのときに、それを見た上でお伺いすることをお約束しておきますので、御準備をお願いしたい。明日でも、すぐちょうだいしたいと思う。 そこで、大臣に違った角度からお伺いするのですが、韓国に対する経済協力というのは、今日まで相当熾烈に行われてきているわけです。私は、この一々を細かくきょうお伺いしょうとは思わない。 そこで、お伺いしたいのは、日韓のこの経済協力を通じての韓国側のバランス、日本側のバランスを考えたときに、一体総額どの程度の経済協力が韓国に行われて、日本がその見返り、あるいはそのことを通じて、わが国に入ってくる経済的な成果というようなものをドルであらわしたときに、一体どの程度のバランスになるだろうか、これをひとつお伺いしたい。
○菊地説明員 お答え申し上げます。 金大中事件以後も日韓の経済協力は進行しているわけでございますが、それよりさかのぼりまして、経済協力を始めまして以来の累計をまず申し上げます。 本年の三月末現在におきまして、御承知の請求権関係、これは有償、無償とも去年の十二月十七日で終わっております。その他の請求権以外の有償、無償について総額だけを申させていただきますが、有償について申し上げますと、現実に貸し付けた実績は、これは円で恐縮でございますが、八百六十八億円となっております。それから無償の経済協力で現実に実行いたしました額が二十四億八千百万円でございます。 以上でございますが、これに対して日本がどの程度のものを得たかという御質問かと思いますが、経済協力は何らかの見合いになっているという種類のものでございませんので、その因果関係を立証することは困難でございますが、たとえば日韓間の貿易をとってみますと、常に日本は韓国に対して出超でございます。たとえば七五年、去年の通関実績で申しますと、日本の輸出は二十二億四千八百万ドル、それから日本が韓国から輸入いたしますのが十三億八百万ドル、バランスが日本の約十億ドル弱の出超になっております。先ほど申し上げましたように、その間に因果関係というものは特にございませんが、あえて御説明申し上げれば、そういうことでございます。
○原(茂)委員 いま、大臣、お伺いしたように、その数字も的確な答えにはなっていないと思いますが、質問が的確でないから当然ですが、たまたま貿易じりで言われたのは非常に賢明なんです。日本が借款とか投資とかという形で——ちょうど去年六月で日韓条約を結んで十年。いま十一年になりますが、この十年の間に借款とか投資の形でいったものは約二十五億ドルですよ。いまの貿易の不均衡の状態であることは間違いないのですが、わが国に経済、貿易を通じて逆流してきたものは約五十八億ドルになっていると思うのですね。大体そんな数字で間違いないと思うのですが、要するに韓国を援助する。経済協力というそのニュアンスというのは韓国援助だ。大臣がさっき言われたように過去の忌まわしい歴史から見て、この韓国に対しては何とか協力をするのだというたてまえだったはずの十一年前の日韓条約というものが締結されたが、現実には、いわゆる借款だの投資だのといって出た二十五億ドルも、やがて利息つきで返ってくるのです。 ところが、日本が経済的に逆流されているものは、不均衡を通じて現実に数字で見られるように五十億ドルというようなことになると——いや、そのこと自体がずばりいい、悪いと言うのではありませんが、いわゆる古い歴史を考えて忌まわしい事実がある。その上でさっきも金大中事件に関しても、るるそのことを何回も言われる。日韓協力と言っていながら、その協力の実態とは一体何だということを考えると、どうもこういったことが、それは日本人の一人として貿易における出超がいけないと言ってみたり、言うようなアンバランスがいけないということを言っているのではない。先ほどの、それほどに言うほどの過去の忌まわしい歴史を考えたときに云々というその前提から言ってみると、いま日本はあらゆる韓国における利権等にしがみついて、韓国国民から言えばひんしゅくすべき状況で、日本のいわゆる経済進出というものが顕著に行われているということ、その意味では米韓の間よりは、現在においては日韓の間の方が顕著だというようなことを考えると、この韓国に対するいわゆる経済協力という表看板の裏にある、日本がもう非常に大きな利権を韓国に——いろいろな例を挙げよと言えば挙げられますが、この委員会でもずいぶん論議をされ、同僚委員からいろいろ言われている問題があるのですが、そういったような関係というものは現状のままではいけない。 こういうことが、やがては第二、第三のロッキードを日韓の間に、もうすでに芽生えているし、すでにそういうことが幾つかあるといわれている事態というものを何とかして早期に是正するためにも、この貿易不均衡を通じての日本の逆流されている五十数億ドルというものに関する配慮というものが何らかの形で行われないと、このままであってはいけないのではないだろうかという感じがするわけですが、大臣はどういうふうにお考えになりますか。
○宮澤国務大臣 いわゆる請求権の当時にさかのぼりますと、これが韓国政府あるいは韓国民の大多数の要求であったということは、私は間違いないであろうと思います。また、その後の経済協力関係、これは農業もあり、また第二次産業もあり、いろいろでございますけれども、総じて申しまして、これが韓国側の強い希望に基づいて与えられておりますことも、これも事実であると存じます。そして、その間を通じて韓国の経済、一般的に申しまして、民生はいわゆる経済的な意味では確かに向上してまいっておりますことは疑いないように存じますし、農村の状況もよくなっておりますし、二次産業もかなり強くなってまいっております。 世銀等からの評価によりますと、発展途上国であった韓国は、すでにいわゆるテークオフの段階に完全に入っておる、経済面で言えば、これはやはり優等生の発展途上国であるということは評価をされているように存じます。わが国に対する貿易は依然として片貿易でございますけれども、逐年伸びておりますし、韓国全体の世界各国に対する貿易量も、年とともに増大をしておる、経済成長も相当に高いというようなことは、経済面で見ますれば、明らかに韓国の経済は急速に伸展をした、そしてそれにわが国からの請求権、あるいはその後の経済協力が寄与したということは、これは私は恐らく疑いのないところであろうと思います。 ただ、このような経済関係は、韓国の内部にも、これは日本の経済的なプレゼンスをふやすだけではないか、いわゆる韓国経済が日本経済の影響を、これほどまでに強く受けるに至るということが果たしていいことであるかどうかという批評は、当然に韓国の一部にございます。そのことは私どもも気がついておりますが、そういう見方もあろうと存じます。しかしながら大勢として、わが国からの協力によって韓国の民生なり、あるいは経済的な力が急速に高まってきておるという経済面の事実は、これは私は広く認められているところではないかと思います。 問題は、原委員の言われますように、そのような濃密な経済関係が両国間にできてまいりますときに、その反面にいろいろな癒着という、俗に言われるような問題が、やはり副次的に出てくるのではないかという問題でございます。この点は、いわゆる経済協力については何国との関連によるとを問わず、伴うことのあり得る問題でございますけれども、結局私は、それはモラルの問題に帰着をしてまいると思うのでございます。わが国が経済協力を与え得るような立場になっておりますだけに、これは韓国に対するものだけに限りませんけれども、そのような機会を通じて、いわゆるモラルに反するような行為が、わが国の経済人によってなされるということであれば、これはそれなりに非常に大きな問題でございます。 それはしかし、やはりモラルの問題であって、経済協力そのものが、そのゆえに中止されなければならない、あるいは非難されなければならないということにはならないのであろう。原委員の言われましたような問題が生ずる危険というものが、大きな経済協力に伴いがちだということは、私は決して否定をいたしませんけれども、そのことは、やはりモラルの問題として考えられなければならないであろうと存じます。
○原(茂)委員 一九六五年の六月の日韓条約、あるいは諸協定に基づいて始まったこの両国間の貿易なり経済関係というものが、いま言った取引の面から言うと、十倍以上に急膨張している。世界に例を見ないほどの日韓のいわゆる経済関係、これはもう異常であることは間違いないということを考えると、いわゆる経済協力だ、経済協力だと言っているその中身に関して、いま日本が大きな反省をして、これに対して韓国の中における心ある人の非難もある、国際的な批判も受けている、大臣もいまおっしゃったように、いろいろなことを聞いていらっしゃる、私も聞いている、という状況から言いますと、やはりこの日韓の経済協力の中身に関しては、いまこそ相当チェックをして、やはりみずから改むべきは改める、みずから自粛すべきは自粛するということが行われないと、世界に例のない異常な発展をしているわけですから、こういうことの裏に、いまおっしゃった忌まわしいいろいろなことが起きるかもしれない、起きているかもしれない、私どもはもう起きていると思う、ロッキードの小型あるいは大型のものが。後でガルフの関係でお伺いいたしますが、やはり大変問題があると言われているし、私どもも残念ながら、そう信じる。 そういうようなことをまだ野方図もなくやっていいのか。そういうことがあるという裏に、だから朴政権も日本にしがみついて、日本を唯一の友好国家として、一番大きな経済協力を期待する。現に、韓国経済というのは、もう借款その他借入金なりいろいろなものを合わせて、その利息払いに、また何億ドルというものを借りなければいけないところへ来ている。民間企業で言うと、ちょうど自転車操業の状況になっていることは間違いない。日本の協力によって発展をした、発展をしたと、いま強調されましたが、中身を見ると自転車操業、こういう状態で、まあ企業で言うなら破産寸前と言っていいような状況に現在あるというようなことを考えていくと、韓国を本当に思うなら、韓国と本当の友好を考えるなら、ここでわが国がいわゆる兄貴分としても、ある意味では、忌まわしい思い出に対する気持ちを含めて協力をしていくというならなるほどに、私は十分な反省をし、十分な内容の検討を行ういまが最後の時期ではないかというふうに思うのですが、もう一度、その必要はない、こうお考えなのかどうかをお伺いします。
○宮澤国務大臣 経済の面に限りまして韓国経済というものを私見ておりますと、過去十何年間に、やはりこれは発展途上国から非常な伸展を示しました顕著な例であるというふうに客観的に考えるべきではないか、そのような評価も国際的に与えられておるように思います。石油ショックでかなり苦しんだわけでございますけれども、それからもどうやら立ち直ろうとしておりますし、まあ先ほど破産寸前というようなお話もございましたけれども、私どもの見るところではインフラストラクチュア、それから第二次産業を中心に、確かに相当の借金もしておりますけれども、それらはかなり有効に投資となり、そうして生産力となって、また輸出面にもあらわれておるというふうに見られますので、私どもは韓国の経済が非常に危ない状態にあるというふうには考えておりません。経済面に関する限り、かなり順調に、かつ上手に運営されてまいったというふうに申すべきではないかと思います。 それはただ、先ほど申しましたように経済面の問題でありまして、わが国とのように経済協力関係が深くなりますれば、とかくモラルの問題にいろいろなことが起こりやすい、そのことは事実でございますから、政府としてもそのような間違いが起こりませんように、戒心を続けていかなければならないと思います。 私どもとしましては、そのような見地もございまして、国との経済協力関係は、従来農業の基盤整備というようなものを一つの重点として考えてまいりました。あるいは鉄道でありますとか、通信でありますとか、港湾でありますとか、そのようなインフラストラクチュアを、もう一つの眼目として考えてまいりました。これらは、政府間の経済協力については、やはりそのようなところに重点を置くべきであろうという考え方からでございます。もちろん輸銀を通じます融資につきましては、第二次産業のものが相当たくさんになっておるわけでございますけれども、基本的には政府間のものは、なるべく農業であるとかインフラストラクチュアであるとか、そういうものを中心にやってまいってきておるつもりでございます。 重ねて申しますと、経済関係が深くなればなりますほど、いろいろなモラルに関する問題が起こりやすい。そのことは、わが国が挙げてやはり間違いの起こらないように注意をしなければならない問題であろうというふうに存じます。
○原(茂)委員 いま大臣が、韓国の経済、財政、先行き憂慮すべき状態にはない、そうであれば大変結構なのですが、私は反対の見解を表明したわけです。 ずばり言ってどうでしょう。韓国政府がいま何といっても大きな目標にずっと言って、一つ覚えのように言ってきているのは経済自立なのです。本当の意味の日本的な財政解釈の上における韓国の経済自立というのは、いつごろになったら達成できるというふうに見ていますかね。
○菊地説明員 経済自立というのが、どういう瞬間に到達されるかという問題がございますが、仮に国際収支がとんとんになるということで考えてみますと、韓国側の発表、これは期待が入っていると思いますけれども、一九八〇年の初めには国際収支が大体バランスするという見方でやっております。実績を見てみますと、これは経常収支のバランスでございますけれども、一九七四年の二十億台の赤字から、今年の見通しは十四億ドルの赤字というふうに、この赤字幅が狭まってまいっております。 それからもう一つの指標だと思いますが、例の債務償還と輸出所得の割合、デッド・サービス・レシオで申し上げますと、大体今年は一三%くらいということでございまして、指標としてはいいものではないかと考えております。
○原(茂)委員 よその国の内容を、そんなに数字で論議してもしようがないのですが、大変大きな期待が込められ過ぎている。実態を部分的に見ても、大変甘過ぎて、これを日本の外務省が、経済協力局がうのみにしているというのは、いかにも不勉強といいますか、不親切といいますか、そんなつらつらっといいなんというのではない、もっと厳しい批判あるいは厳しい本当の分析が、過去の実績に照らして行われて、初めて私は本当の意味のパートナーとしての義務が果たせると思うのです。そんな見解がまかり通っている。それを、つらつらとしたそんなものを中心に、韓国経済は憂慮すべき状況じゃない、見通しはいいんだと大臣に思わしているようだったら、大変私は不勉強だと思う。 第一、そういうようなことは不親切だと思う。そういうことを数字でいろいろ言っていることはありませんが、結論としてやはり憂慮すべき状態に韓国の状況はあるのだということを考えられて、今後に処していただきたいものだということを、私は特にこれはお願いをしておくわけであります。 そこで、話題を変えて、あと二つお伺いするのですが、いよいよこの秋には国連総会で、また在韓国連軍司令部の解体問題というのが、どうするかが決着を恐らくつける時期がくると思うのですが、わが国は一体これに対して、どういう方針で臨もうとしているのかをお伺いしたい。
○宮澤国務大臣 朝鮮半島に停戦協定ができましてから、もう御承知のようにずいぶん長い年月がたつことでございますので、いわゆる国連軍というものを解体しようということ自身には、わが国としては、それもその時期であろうという判断をいたしておるわけでございますけれども、ただ、いわゆる停戦協定を結びました際の国連軍は、一方の当事者でございます。そして、これが今日までの朝鮮半島の平和を維持しております法律的な枠組みでございますし、また、これに基づきまして板門店で紛争の処理がなされておるというのが実情でございますから、したがいまして、国連軍そのものを解体することはよろしいとして、それにかわる平和維持の法律的な、また事実上の枠組みがなければ、朝鮮半島の平和というものに心配がある、こういう考え方をわが国は昨年来とってまいっております。 この点は、今年におきましても同様な考え方でございますが、今年の国連総会において、そういう私どもは基本的な立場をとっておりますけれども、昨年の国連総会において、いわゆる北側決議、南側決議、両方がかなり矛盾した内容をはらんだまま、同じく総会で可決されたという事態は、一種の不毛な状態であると考えられますので、私どもとしては、何とかこの朝鮮半島の平和に関心のある、関係のある当事者が、ともかく話し合いをすべきではないか、そのダイアローグをしなければ問題の平和的な解決は図れないではないか、有効な解決は図れないではないかということに視点を置いた国連活動をいたしたいと考えておるわけでございます。 すなわち、北鮮の立場として、これらの話し合いに、韓国自身は話し合いの相手にならないのであるという立場をがんこに貫きますと、これはダイアローグというものはなかなか成立しないということになるわけでございますから、いろいろな立場は立場として、関係者がダイアローグに入ってはどうですか、そういうことを視点に置いた呼びかけを国連加盟の各国にすべきではないであろうかというふうに私は考えておりまして、すでに昨年からの経緯にもかんがみまして、関係国と、どういうふうにいたすべきかということをぼつぼつ相談をしておるというのが、ただいまの状況でございます。
○原(茂)委員 そこで、北側、西側のそういった決議はまたぶつかり合うだろうと思うのですが、結果はどうなるとお思いですか。去年と比べて、ことしはどういうふうに結果を予想いたしますか。
○宮澤国務大臣 昨年のように、二つのいわばやや矛盾をした決議が両方とも成立をしたということになりますと、これは実はそれに費やされた努力は、全く決議案を通すということに費やされたということになってしまいまして、何らの建設的な効果を生まない。それが昨年の実態であったと私は思いますので、できれば、ああいうことは繰り返すべきではないのではないか、国連加盟の百何十ヵ国の多数がなるほどと思うような一本の合意、それはしたがって非常に幅の広いものでなければならないし、かつ、だれが見ても、まずまず難解でない、平易でわかりやすいというものでなければならないと思いますが、そのようなことができるならば、この問題の建設的な解決に寄与し得るであろう、できるならば去年のようなことは繰り返したくないというふうに私自身は考えておるわけでございます。
○原(茂)委員 いま大臣がお考えになっている、一本にまとめるという努力をしようとおっしゃるだろうと思うのですが、その努力をこれからどういう形でやろうとしているのか。いまおっしゃった方向に多分いくだろうと思うのですが、そういう一本の決議に何とかまとめよう、そのために関係国との話し合いその他いろいろテーブルにつかした問題をやるということは結構ですが、具体的にどういう方法でどうやって、そのことを実現しようと努力をしようとするのか、その点もう一つ。
○宮澤国務大臣 実際には従来の何年かの経緯にかんがみますと、一本の決議にするということは御指摘のように容易なことではございません。でございますから、昨年のように、いわゆる西側決議というものが非常に細かく国連軍解体の後のいろいろなものを次々次々並べていきますと、これはまたなかなかわかりにくいものになりますし、北側はそれに対抗してまた、というようなことで、いわば決議案づくりのための選挙運動みたいなことが熾烈に行われたというのが昨年の実態でございますから、どうもそんなことをしても、朝鮮半島の問題が解決するわけではないので、したがってできるならば非常に緩い、とにかく関係者が集まって相談をしたらどうですかというようなことがいいのではないか、これが多数の国にアピールをするのではないかというふうに私どもは思うのでございますけれども、しかし北側自身は昨年の繰り返しというふうに、少なくとも今年は昨年よりももっと非同盟諸国等の応援も得て、有利な立場で北側決議だけを通そうというふうに、ともすると動きそうでございますから、そのようなことでなく、やはりもう少し幅の広い共通の合意というものができないかということで、昨年の投票実績等も見ながら、われわれの幅広い合意というものに国連加盟国を個々にいわばサウンドしつつあるというのが現状でございます。 実は、余り結果を楽観いたしておりません。北側はやはり昨年のような方式で、今度は数で勝ってしまおうというような動きも見られます。しかし、それならば、その結果というものが国連軍解体ということにつながっていくかと申しますと、これは安保理事会の問題になりますので、そういうふうにはつながらないおそれがある。総会で決議が通りましたというだけのことになったのでは問題の解決にはならないわけでございますから、そうでなく、もう一つ幅の広いものをみんなが合意できないかという努力を各国別にいろいろ当たっておるわけでございます。楽観はいたしておりませんが、努力をいまいたしつつあるところでございます。
○原(茂)委員 時間がありませんから、この問題の最後に二つ。一つは締めくくりの意味で、一つはまた金大中に関係してお伺いして、この問題を一応終わりたいと思います。 その締めくくりの意味というのは、先ほどから申し上げておりますような対韓経済協力というものの内容に関しては、楽観はしておられるようですが、しかし先ほどからるる言っている意味合いにおいて、私が申し上げた内容等を加味しながら、経済協力の実態、日韓の貿易の実態、その帳じり不均衡というようなものを含めて、あるいはその間にある利権的な、いろいろな事件等があるかもしれないというようなことも含めた検討をやはりすべきだ。そういうことをぜひとも大臣が中心でおやりいただく必要があるだろうと思いますが、それに対する大臣の見解を最後にお伺いしたいのが一つ。 それからもう一つは、たしかことし、つい今月の幾日かに、金大中夫人から、いわゆる金大中氏に関係して日本政府に対する、三木総理大臣に対する直訴状というようなものが来ていると思いますが、その直訴状の内容はどんなもので、それに対してどういうふうに対応されたのかということと、二つお伺いしたいと思います。
○宮澤国務大臣 前段の問題につきましては、先ほども申し上げましたように、十分戒心をしてやってまいりたいと思います。 それから、金大中氏夫人からの書簡、嘆願書とでも申すべきものと聞いておりますけれども、そのようなものをソウルのわが大使館が受領いたしまして、このたび東京に密封のまま届けてまいりました。それを三木総理大臣にそのままお渡しをいたしてございます。したがいまして、私ども中身につきまして存じておりませんけれども、ちょうどこの書簡を渡しましたところの金大中氏の秘書でございますか、ソウルで届けてまいりましたその秘書が新聞記者等々に語っておる中身というのは、新聞等に報道されておりますようなものだということでございます。厳密に書簡がどのように書かれておりますかは、ただいままでのところ、私どもまだ存じておりません。 もし伝えられるような内容のものであるとすれば、われわれとしては当然冒頭にも申し上げましたように、金大中氏の健康と、いずれは市民並みの自由を与えられなければならないということについて、日本政府としては関心を持っており、またその関心をそのときに応じまして韓国政府にも表明をしておるというのが、われわれの基本的な立場でございますので、われわれの関心をやはり持ち続けているということを表明をするということに何かの形でいたすべきものかと存じておりますけれども、具体的に書簡の内容につきまして、まだ存じませんので、いずれ総理大臣が見られました上で、私どもにそれが渡ってくると思いますので、その段階で考えてまいりたいと存じております。
○原(茂)委員 その金大中氏夫人の陳情というか、直訴というか、知りませんが、それが大使館を通じて三木総理のもとに来た。そういうものは外務省、外務大臣にはすぐに回ってこないというような印象をいま受けたのですが、三木総理がじかに考えて、じかに返事をすることがあるのでしょうか。これはやはり外務大臣に必ず諮問されて、外務大臣の意向を聞いた上で、三木総理が何らかの返事をするなり意思表示をするなり、あるいはかわって外務省が意思表示をするなりという、どっちかになると思うのですが、いまだに何にも見ていない、回されてもこないというようなふうにとってよろしいのですか。
○宮澤国務大臣 書簡は外交。パウチで送ってまいりましたので、パウチの回数が週に何回ということでございますから、すぐ即日参ったというわけではございませんでした。しかし、最近参りましたので、恐らくこれは総理大臣がじかに私信で返事をなさるということではなく、当然外務省にそれを渡されることになると思います。私どもとして、私どもの意見を具申しまして、その返書なり対応をどうするかということを、書簡がこちらに渡りましたら検討いたすことになると思います。
○原(茂)委員 私は、この問題を最後に出したのは、一つだけお願いがあるのですが、この書簡というか、これの内容の公表が、間接的に朴政権を通じて金大中氏並びに夫人に対する何らかのいわゆる抑圧的な口実になるといけないなということが一つで、したがって、これに対する回答といいますか、返事を率直にされることをぜひお願いしたいのですが、その末尾にはいま言ったようなこと、このことを通じて、この書簡を通じて、金大中氏あるいはその夫人等関係する者に何らかのいわゆる迷惑がかかることを排除する、あるいはそうあってほしくない、そういうことのないように念願するというようなことが末尾につけ加えられるような、そういう配慮をしてもらいたいものだなということで実はこの問題を出したのですが、その二つはいかがですか。
○宮澤国務大臣 昨日の夕刻、衆議院の外務委員会におきまして私も実は多少そのようなことを申し上げたのでございます。韓国には韓国としての非常に厳しい法令もあるように思いますので、私どもがよかれかしと思ってやりましたことが違う結果になるということがあり得るのでございますから、その辺のことも十分考えて処理をしなければならないと思っております。
○原(茂)委員 次に、アメリカとの関連で、多少韓国との関連もガルフなどを中心にしてお伺いしたい。 その冒頭に、今度のロッキード事件に関して国の立場で外務省から、外務大臣から正式にアメリカに対しては、内容なんかいろいろ言いませんが、非常な迷惑を受けたと抗議する、抗議が正式に行われていてしかるべきだと思いますが、そういうことをやりましたか。
○宮澤国務大臣 ただいまのお尋ねは、ロッキード事件に関してでございますか。私はそのようなことを考えておりません。
○原(茂)委員 これは、事件の真相が全部解明されないいまの段階ですが、アメリカの側から起こされた問題であることに間違いない。いわゆる多国籍企業といわれるロッキード社が、なりふり構わず世界各国に対して同じ種類の迷惑をかけている。その一つの大きな迷惑を日本はこうむっているんだという考え方も成り立つと思いますが、いかがでしょうか。 〔委員長退席、森下委員長代理着席〕
○宮澤国務大臣 そのような問題については、やはりそのような多国籍企業の行為、行動というものを今後各国が共同して、あるいは個別に、どのように排除していくかということに努力が集中せられるべきであろうというふうに考えます。すなわち、ロッキード自身は、アメリカを主たる根拠地とする企業ではございますけれども、アメリカにいたしましても日本にいたしましても、いわゆる私企業、自由経済の立場をとっておりますから、そのことは国自身でないことは、もとよりのことでございます。したがいまして、これが両国間の問題であるというふうには考えるわけにはいかないであろうというふうに私は存じております。
○原(茂)委員 いまは、そう言って逃げるのかもしれませんが、やはりこの種の問題は、もっと大胆にアメリカに対しても、多国籍企業の規制がこれからOECDその他を通じてできるかもしれないが、しかし、その前にも現にこういった事件が日本に持ちかけられて、それが原因でこの事件が起きている。あるいはまた、ある憶測する者は、日本に全部黒いピーナツが来ていると言っているが、そのうちの何割かは向こうへ行っているんじゃないか、というようなことまで言われる。だから、そのことは真相が解明されない限りはっきりはしません。 しかし、こういった事件が日本において相当大きな事件として発展しつつあるということに関しては、いわゆる両国の政府間で当然、お互いに民間企業を野放しにしちゃいけない、われわれも自粛するが、おまえのところも困る、とにかく今回のことに関しては厳重な抗議をするというようなことがあってしかるべきだと私は思うのに、大臣がいまのような答弁であることは非常に不満なんですが、このことは、やがて真相が解明されたときには、いま私が言ったようなことを、ちゃんと事実をもとにしてならやれる、いまはやれない、こういう意味ですか。
○宮澤国務大臣 私の申し上げたいと存じておりますのは、私企業の行為は、自由経済をたてまえとする国において、即、国の行為ではないということ、これはくどいようでございますけれども、ごくごく常識的にそう考えますことと、なおまた、どのような不正行為が行われましたのかは、いまだに解明されておりませんけれども、それが一方行為であるというふうにばかりは言えないのではないであろうかということもございます。 このようなことが今後起こらないためには、やはりもちろん多国籍企業の主たる事業活動の所在地であるところの国、この場合米国でございますが、またそれと関連をする国、わが国その他たくさんございますと思います。お互いに相談をして、今後このようなことを排除するための国際的な合意、あるいはそれらの国のおのおのにおける法令等の制定、そういう形で処理をすることが私は本筋であろうというふうに考えておるわけでございます。
○原(茂)委員 後で関連して、その問題に少し触れていくかもしれませんが、ここで角度を変えて、ちょっとお伺いしたいのですが、去年の十二月にアメリカのSEC、証券取引委員会がガルフ石油の政治献金問題について発表をしているんですね、これはごらんになっていると思いますが。このガルフに関して調査をしている間に、いわゆる上院多国籍企業小委員会、マックロイ報告ですか、こういったようなものを通じて他の石油会社、メジャー等に関しても同じような政治献金問題というのが次から次に暴露されてきたんですね、この内容はごらんになっていますか。
○大森説明員 ガルフ社につきましては、昨年の三月十一日付でワシントンの連邦地方裁判所の判決によりまして特別調査委員会による調査の取り進めが決定されました。これに従いましてガルフ社は、ガルフ社とは無関係な第三者である元世銀総裁のマックロイ氏を委員長として、その他同社の取締役二名を加えた計三名により構成される特別調査委員会を設置いたしました。これが通常マックロイ委員会と呼ばれているものでございます。この特別調査委員会の報告書は、昨年の十二月三十日付をもちましてワシントンの連邦地裁及びSECに提出されたわけでございます。この報告書におきましては、米国の内外におけるガルフ社の政治献金などに関連する行動を述べているわけでございます。
○原(茂)委員 ごらんになっているようですから、じゃ中身をちょっとお伺いしますが、韓国との間における政治献金がどのくらい、どういう形で行われたか、ちょっと答えてください。
○大森説明員 この報告書によりますれば、ガルフ社は、一九六六年に百万ドル、また、一九七〇年に三百万ドルをそれぞれ民主共和党に政治献金を行ったとされております。
○原(茂)委員 これに関してドーシー社長が後で証言した内容も御存じですか、なぜこんなものをやったかという……。
○大森説明員 いまの点に関連しまして、ガルフ社のドーシー会長は昨年の五月十六日に、上院の外交委員会の多国籍企業小委員会で証言をいたしております。それによりますれば、この二回の献金というものは、韓国における、ちょうどその直後に行われた大統領選挙戦に関連しての政治献金として行ったということでございます。
○原(茂)委員 そのマックロイ報告の百三ページに、ドーシーはこういう理由で出したんだと言っているのですね。韓国ではすべて政府に左右され、その許可のもとに操業している。そこで繁栄し、順調に発展するには政府を味方にする必要がある。政府の干渉なしに利益ある事業を継続するには、それが必要であると考えている。それは最後に決定を下す大臣や政府官僚次第である。こういう証言をしているのですね。これ等もごらんになっていると思う。 マックロイ報告の百三ページにある、こういうところを見て、これは大臣にお伺いするのですが、これはいまガルフを一例に挙げているのですが、ガルフだけじゃないのですよ。政府高官というものが、この種の事業を許可するかしないかを、あるいは選挙があれば選挙があるで、一千万ドルよこせ、ドーシーからけられて、だんだん値切られて、ついに三百万ドルにした、大統領選挙にこの金をよこせ、大統領がワシントンに行く、その費用二十万ドルをよこせというようなことが公然と行われている事実、韓国の政府高官というものが中心でなければだめなんだと言ったドーシーの証言などをあわして、現在の韓国政府というものは正常で、先ほど言ったように、経済的には非常に見通しがあるというようなことになるのか、これはいいことじゃない、こういうことが事実だとすれば、まことに遺憾であるし、こういうことは絶対にいけないことだ、こういうふうにお考えになりますかどうか。 これは一国の外務大臣として言うべきではない、言うことはどうも影響があるなどと言うのじゃなくて、当然のこととして、こういう証言に基づいて、事実だとしたならという前提で結構ですから、いま私の申し上げた質問にずばりとお答えをいただきたい。
○宮澤国務大臣 このようなことが事実であるといたしましたならば、わが国の経済人は、少なくともそのようなことをやってほしくはございませんし、またそのようなことは、両国の将来のためにならないというふうに私は存じます。
○原(茂)委員 確かにいま韓国の政府高官、そういった者がやっていることが、ドーシー氏の証言にあるように事実であったとしたら、まことに遺憾であるし、特にわが国にそういうことがあっては困ると思う、こういう御発言ですから、それはそのとおりだと思いますから、一応おきます。 それで、ガルフはいわゆる石油の鉱区に対しても思い切った投資をし、思い切った金を出している。日韓大陸棚協定にいま入っている対象区、これに対してガルフがやはり相当の触手を伸ばし、手当てもしてきたのに、昨年ですか、ごく最近にこの鉱区に対する権利を放棄しているのです。この事実は御存じだと思いますが、一体なぜこの鉱区の権利を放棄したのだろうということをひとつ……。
○大森説明員 ガルフ社は韓国側の鉱区中、第二鉱区と第四鉱区にいわゆる租鉱権を得ております。ガルフ社の租鉱権というものは、明年までその権利があるわけですけれども、最近われわれが知り得たところでは、ガルフ社は韓国側に対して、この租鉱権については、いつでもこれを返還する用意があるということを申し出たということでございます。つまり、まだ租鉱権は有しているけれども、いつでも返還する用意がある、こういう申し出をしたということでございます。 なお、ガルフ社がなぜこのような申し出をしたかという点につきましては、私どもが承知しているところでは、いわゆる第二鉱区、第四鉱区において若干の試掘を行ってみたけれども、あの鉱区は石油が出るということに関して技術上、地質学上必ずしも有望ではないという感じを得るに至った、そこでそのような申し出を行った、こういうように聞いております。
○原(茂)委員 私がこのことをお伺いした理由は、いま韓国政府が特に強く日本に対して日韓大陸棚協定の批准をとにかく急いでくれ、こう言っているやさきに、ガルフがそういったものに対して辞退をする。何かそれとの関係で、だんだん韓国政府の方は、もうここはあいたんだから、そういう特殊の権益というものは認めない、なくなった、なくなるという前提、だから日韓大陸棚協定を早く批准してくれというようなことと関係があるんじゃないかなと思うのですが、ありますか。
○大森説明員 先ほど申し上げましたガルフ社の立場というものは、日韓大陸棚協定とは直接の関連がないというふうに考えております。と申しますのは、ガルフ社が日韓大陸棚協定の対象となっている共同開発区域に有している鉱区部分と申しますのは、きわめて僅少な面積でございまして、大陸棚協定における共同開発区域は総面積が約八万平方キロメートル余であるのに対しまして、ガルフ社の鉱区がこの共同開発区域に及んでいる部分は約百平方キロメートル余にすぎないというところからも、そう申し上げられるのではないかと存じます。
○原(茂)委員 ガルフが放棄しようとしているということについて、他の鉱区権者が同じように、これから放棄をさせられる、していくという見通しはありませんか。
○大森説明員 まず、私どもが承知しているところでは、ガルフ社の行動は韓国政府側からの慫慂によるということよりは、自発的な申し出であったというように承知いたしております。 それから他の租鉱権を得ている会社でございますが、たとえばシェルといったようなところは、あるいはそういうことを考慮するかも存じません。しかしながら日韓大陸棚協定の共同開発区域に租鉱権を有しているコアム社であるとかテキサコ社といったようなところは、少なくともこの大陸棚協定の対象区域に関しては、租鉱権を放棄する意向はないというように承知いたしております。
○原(茂)委員 やがて時間がたちますと、大陸棚協定には、そういったいろいろな問題が絡んでくるのだろうというふうに私が考えているだけで、まだそうでございますという御答弁はなかった。ですから、これはそういった角度で私どもは見てまいりますし、まだまだ、時間がたつに従って向こうから明瞭になってくる事実も出てくるだろうというので、これからの問題にいたします。 そこで、ついでに米国の問題で、きのう米国の司法省が、日本の貿易振興団体と言われる二団体ですかが、何か違法の活動をしているというので告発をしたということを、けさNHKのニュースで聞きました。これはどんなことなのでしょうか。
○浅尾説明員 現在のところ、私たちは公電で入手しておりませんので、その間の事情はまだ承知しておりません。
○原(茂)委員 大臣、昼飯の時間だそうですので、ちょっと十分くらいで食べてきてください。 全然ラジオを聞いていませんか。ニュースを聞かなかったですか。
○浅尾説明員 けさ、私ラジオを聞いておりません。 ただし、アメリカに、日本の企業その他のためのPRのいろいろな機関がございます。その機関について、これが正式に登録されている会社であるかどうか、ロビーストであるかどうかということで、かつてアメリカが調査したということは承知しておりますが、けさのニュースはそれに関連しているかどうか、ちょっと私承知しておりません。
○原(茂)委員 あなたは、いま外務省の何をやっているのでしたかね。
○浅尾説明員 アメリカ局の参事官でございます。
○原(茂)委員 ずいぶん寝坊なんで驚いたけれども……。外務省の、あなたの関係するお隣にいるような偉い人たちも、みんな聞いてないのですかね。もしこんなことを聞いたら、外務省としては、おやおやというので、すぐ話題にならなければいけないと思うのですが、ここにいる外務省の関係者、だれも聞いてないですか。 〔森下委員長代理退席、委員長着席〕
○浅尾説明員 大変申しわけございませんけれども、私けさ聞いておりませんです。至急調査いたしまして、結果がわかり次第お知らせいたします。
○原(茂)委員 では、私がニュースの内容をほぼ正確に書いてきたから、ちょっと読んであげます。 いいですか。アメリカ司法省筋の話によると、日本の二団体、貿易振興団体ですが、さっき言ったように、十三日にアメリカ司法省が、日本貿易振興団体が米国で違法の活動をしているということで告発をした。その団体というのは、日米貿易協議会と日本貿易振興会だというのです。で、この二団体は、日本政府の資金によって運営される日本政府のための団体である。その事実を隠して、米国で違法活動をしたという内容です。で、告発されたこの団体には、日本、アメリカで九百の商社とメーカーが会員になっているのです。この協議会は、一九五八年からかれこれ二十年近く、今日まで仕事をしてきている。二十年もやってきているのですから、いまごろになって告発されたことに対して日米貿易協議会では首をかしげている。どうもわからない。だが、訴訟を受けて立つ前に米国の誤解を解きたいと言っている。日本政府資金によって運営されていることは協議会が認めております。ただ違法活動の内容が具体的につかめていないだけだ、こういう放送ですよ。わかりましたね。 そこで、日米貿易協議会、それからもう一つは、いま申し上げた日本貿易振興事務所ですか、これに対して外務省はどういう手当てをしておるのですか。通産省がジェトロに対して予算をとっておると同じように、外務省もこれに対する予算をとり、資金的ないわゆる裏づけをしている、こういうように思いますが、その点、まず先にお伺いしたい。
○浅尾説明員 いま御指摘の貿易振興会、貿易振興会でございますと、これはジェトロでございます。したがって、通産省の所管になるかと思いますが、前者の日米貿易協議会でございますか、これは恐らく、そこの電報にございますように、在米の各商社が金を出し合っておる会合で、発生的にはアメリカの輸入制限対策に対応するためのロビーストの団体かと思います。後者の団体に対して外務省から金を出しておるかどうか、私、実は所管でございませんが、調査いたしましてお答えいたします。
○原(茂)委員 補助金を出しておるのです。四十八年度に一億二千万円、四十九年度に同じく一億二千万円、五十年度一億三千万円出しておるんですよ。これは日本貿易振興事務所に出しておる。日本貿易振興事務所から日米貿易協議会に行っておるのです。これの業務は、輸入制限関係の情報収集、そのとおり。各界の代表の会員制になっておるし、情報交換、講演会、日本経済に関するPR活動、出版物によるPR活動というのが業務内容です。役員はというと、日本人が一人で、あとはみんな外国人なんです。それに対して四十八年度一億二千万、四十九年度一億二千万、五十年度一億三千万出ておるのです。 いまおっしゃったように、こういうものを浅尾さんまで知らないし、両方においでになる人も担当が違うから知らないような顔をなさっておるのでしょうけれども、とにかく少なくとも国民の税金を一億二千万も毎年出していながら、そんなものが通産省のジェトロとの関係においてどんな仕事をしているのだ、どういうことをやっておるのだということすら、参事官の浅尾さんですら知らないという状態で、国からの補助金が使われている。こういうことは非常に遺憾だと思いますよ。そんな、担当じゃないから知らないで済む問題ではないですね。大臣がここにいれば、大臣は知りませんじゃ済まないわけですよ。しかも、きょうは二回も三回もニュースで言っておるわけです。 アメリカの司法省がこういうものを告発したというのだけれども、これが一体どんな状況になっておるか、内容をほとんど知らないで、私の方からいましゃべるということになるのですが、この司法省が告発しているという事態に対して、日米貿易協議会としては、訴訟に入る前にアメリカの誤解を解きたい、こう言っておるのですが、ジェトロとの関係もあるでしょうし、二十年もやってきたのに、これだけがいまアメリカから摘発を受けるというようなことに関して、大臣おりませんが、どうお考えですか。何かちょっと不思議に感じませんか。まあ、ロッキードの関係で、アメリカの方へも火の粉が行くだろうということが一応も二応も予想されるというようなときに、現在のような時点で、二十年来ずっとやってきたその活動が、いまアメリカ司法省によって告発をされてくるというのに、どうしても不思議だ、業務内容から言ってもおかしいじゃないかという感じはありませんか。
○浅尾説明員 まず現状を正確に把握しておりませんので、御質問に対して的確にお答えできないかと思いますけれども、先ほどもちょっと触れましたように、恐らくロビーストの活動上、そういう政府資金の出ている団体が適法かどうかという問題が前からあったのではないかと思います。そうだとすれば、恐らくその団体は告発に至る前あるいは告発に至った後も、あらゆる手段を通じてアメリカ側の誤解を解くという活動をしていたのではないかというふうに了承しておりますけれども、現在その告発が出てきた段階でいかなる対処をするかということは、もう少し情報を収集してから申し上げたいと思いますが、ロッキードとこれが直接関係があるかどうかという点は、現在のところ必ずしも関係があるというふうには、私の感じとしては、そういう関係はないのではないかというふうに申し上げたいと思います。
○原(茂)委員 平たく言って、いま言ったように二十年もやってきたものを、いまここでそういったことに対する司法省の告発があるということは、日本の側から言ったら、まことに遺憾であるということになりませんか。内容の調査はこれからするにしても、とにかく国が補助金を出して、一億以上の税金を毎年出してやっているこの種のいわゆる協議会の活動に対して、二十年やってきたのに、いまこういった告発ざたというのは、理由はわからない、内容を検討してからでなければ正確には言えないが、まことに遺憾だと私は思うのですが、そういう遺憾であるというふうにお考えですか。
○浅尾説明員 繰り返しになって大変申しわけございませんけれども、ただいま所管の方の担当者と連絡をとっておりますので、その調査の結果を待ってお答えしたいと思います。
○原(茂)委員 それでは後で答えがきたときに、いま言ったことに対する態度と今後の方針を、途中でお答えいただくように、一分間留保しておきます。 海洋法会議の問題に関しては、きょうは時間がありませんから、後に譲ります。これで終わります。
○村山委員長 正森成二君。
○正森委員 外務大臣にお伺いしたいと思います。昨日も外務委員会で同僚議員から質問がございまして、外務大臣の御見解が表明されましたけれども、私の立場から再度伺っておきたいと思います。 十二日に、来日中のマンスフィールド米上院議員と外務大臣は外務省でお会いになって、新聞記者に対してブリーフィングを行われたその内容の中で、米中の国交回復というのが、アジア安定の立場から急激な変化を生じるとすれば、それは望ましくないという意味の御発言をなさったようであります。 そこで、それは昨日も繰り返し答弁されましたように、あくまで米中関係に干渉する意思はないのだ、しかも先方から聞かれたので、そのことを繰り返し指摘しつつ一定の意思表示をしたのであるということですが、それにいたしましても、急激な変化が生じるのは、これは好ましいことではないんだという見解をお持ちであるということは事実でしょうか。
○宮澤国務大臣 マンスフィールド氏とは前から知っておりまして、上院議員でございますから、無論これは政府間の会談というのではなく、私的な意見交換であったわけでございます。 そこで、まあベトナム後の東南アジアの情勢というようなことが最初の話になりまして、私としては東南アジア各国、ことにASEANの国々は一時ショックを受けたけれども、その後米中ソという三つの大きな勢力の間のバランスを何とかとりつつ自分の国の独立と繁栄を図っていきたい、こういうふうな落ちつきをいま示そうとしているふうに自分は見ているという話を私がいたしました。それとの関連で、米中関係についてという話にマンスフィールド氏の方からなっていったわけでございます。私としては、それについては、私的な会談ではあるけれども、これは米中間の問題なんで日本が口をはさむべき問題ではない、しかしそれに関連して、過般フォ−ド大統領が三木総理大臣に、アメリカとして急激な関係の変化を考えてはいないし、また、いまタイムテーブルもないというお話を大統領から承りました、そのような大統領のお考えは私としても理解ができるところだと思う、これだけのことをお尋ねがありましたから、お答えをいたしたわけでございます。 そういう意味では私の申しましたことは、現フォード政権がこの問題に持っておるそのような現在の方針というものは、日本としても理解ができると思うと、私的な会合であり、かつ日本が積極的に申すべきことではありませんけれども、私的な意見交換として申したわけでございます。 すなわちそれは、現在ASEANの国々がようやく一つの安定を求めようとして動き始めておるいまでございますから、恐らくフォ−ド大統領もそのような環境を考えながら、そういうことを言われたのであろう。もちろん上海コミュニケのいきさつから考えますと、完全な正常化というものが両国の終局的な目標である、いつの日にかは、それに達するということが目的であろうということは十分理解のできることでありますが、その前提のもとにフォード大統領がそう言われたことは、私としても現状から見て理解のできることである、こういうことを申したのでございます。
○正森委員 大臣のそういう御説明ですが、しかし各紙に一斉に載っておるところでは、フォード大統領のタイムテーブルがないということに対して、それが理解できるというような表現あるいはお考えではなしに、もう少し積極的にといいますか能動的にといいますか、時間の問題も含めて急激な変化というものは、日本としては必ずしも歓迎しないのだ、そう受け取れる御発言をなさったのではないでしょうか。また、発言なさる、なさらないにかかわらず、それが外務大臣のお考えではないでしょうか。
○宮澤国務大臣 私、外務大臣としてどう考えるかと言えば、これは米中間の問題であるので、第三国が口をはさむべき問題でないということになろうと思います。
○正森委員 それは、ある意味では当然のことでありますが、それにもかかわらず一斉にそういう報道がなされ、私的なマンスフィールド氏との会談であろうとしても、外務大臣宮澤個人として、やはり発言をされておるということですから、こういう席上で伺うわけであります。 同じように報道によりますと、その場合に外務大臣は、日本型の国交回復といっても、憲法で戦争することのない日本の場合と、米台相互防衛条約を結んでおるアメリカでは、やはり考慮すべき点についてよほど質を異にするといいますか、あるいは問題点があるという問題意識を表明されたようでありますが、それは事実ですか。
○宮澤国務大臣 いわゆる日本方式というものを、どういうふうに考えるのだとマンスフィールド氏が言われますので、わが国の場合には御承知のような経緯でこういうことで、決断を要しましたが、法律的にはそんなに混雑でない解決ができました、米国の場合には私の知っておるところでは、米国にとりましては台湾は中華民国でございますけれども、われわれが台湾と呼んでおりますところの、米国にとっての中華民国との間で防衛に関する条約が存在しておるわけであるから、日本方式とおっしゃっても、日本よりはその間の関係はかなり複雑になるのではないだろうかということを私が、むしろ質問をしたような形になっております。
○正森委員 そこで、防衛局長が来ておられますから、時間が制約されておるようですから伺いますが、報道によりますと、外務省の首脳は米台相互防衛条約がなくなるというようなことになれば、相対的に安定しておるアジアの現状に火種を残すということになる。つまりアジアの軍事情勢を含むいろいろの関係が不安定になるという認識を持っておられるやに聞いておるわけであります。 そこで防衛庁に伺いたいのでありますが、防衛庁は、仮に米中国交回復が進展をしてアメリカ側が台湾から軍隊を引き揚げ、あるいは施設を撤去するというように進展した場合に、わが国の立場から見て、それがアジアの安定にとって好ましくない火種を残す、あるいはおこすことであるというように思っておられるのかどうか、それを伺いたい。
○丸山説明員 お答えいたします。 私ども日本の安全保障という立場から、この台湾を含みます地域の安定については大変重大な関心を持っておるわけでございますし、日本の周辺でも大変近接した地域でございますので、わが国の安全に及ぼす影響は大きいというふうに考えるわけでございます。 この地域について、どのような変化が起こるかということについては、具体的に私どもいろいろこの防衛の問題を詰める上において予測をし、それに対するそれの影響力の見積もりといいますか、こういったものは現在、私どもの中で検討を行っておるわけではございませんので、具体的にどういうことが予想されるかということは、はっきりここで申し上げるわけにはまいらないのでございますが、いずれにいたしましても、ある種の変化がこの地域の情勢に著しい変化を及ぼすという結果になることは、好ましくないというふうに思うわけでございまして、非常に緩慢な徐々の変化といいますか、こういったもの、あるいは現在のような一種の安定した状態というものが継続することが望ましいのではないかというふうに考えるわけでございます。
○正森委員 いま非常に回りくどい答弁だったのですが、それでは防衛局長に伺いたいと思いますが、あなた方の、わが国防衛上のいろいろなお考えは、シビリアンコントロールのもとに服するといいますか、政治上のあるいは外交上のわが国の大方針に従属すべきものであって、そうではなしに、防衛庁が独自にこれはわが国の国防あるいは国益からいって、こうであっては困るというようなことで、逆に政治やないしは外交に対して防衛庁の方から注文をつけ、あるいは既定の方針を変更していくということであってはならないと思いますが、それについてはどう思っておられますか。
○丸山説明員 ただいまおっしゃいますように、私ども国の安全は、結論的には国の総合的な施策のうちの一つの基本的な問題であるというふうに考えております。したがいまして、防衛政策と申しますか、これは当然国全体の基本政策に従属すべきものでございまして、そのために、国防の基本方針その他もそういった線によって定められておるものであるというふうに理解をいたしておるわけでございます。
○正森委員 そうしますと、一九七二年の九月二十九日に、日本国政府と中華人民共和国政府との共同声明が出されております。これを申し上げるのは釈迦に説法ですが、その二項と三項に、「日本国政府は、中華人民共和国政府が中国の唯一の合法政府であることを承認する。」「中華人民共和国政府は、台湾が中華人民共和国の領土の不可分の一部であることを重ねて表明する。日本国政府は、この中華人民共和国政府の立場を十分理解し、尊重し、ポツダム宣言第八項に基づく立場を堅持する。」こういうぐあいになっており、また第六項では、内政に関する相互不干渉が明記されております。 そういうたてまえから言いますと、わが国の外交といいますのは、中華人民共和国政府が中国の唯一の合法政府であり、台湾というものが中華人民共和国の領土の不可分の一部であるという中国政府の立場を理解し、尊重していくということでなければならないと思うのですね。そうだとすると、そういう方向に、たとえ他の国との関係であれ、進んでいくということを尊重し、理解するのが当然であって、それに対して急激な変化は好ましくないとかいうようなことを言うのは、この日中共同声明の精神から見て好ましくないというように考えるべきではないかというように思うのですが、外務大臣いかがでしょうか。
○宮澤国務大臣 そのとおりと思います。
○正森委員 そうだといたしますと、たとえそれがアメリカと中国との関係であれ、アメリカ側が米台相互防衛条約の帰趨を含めて、何らかの形で中国側と合意して国交回復が樹立されるとすれば、それが徐々のものであろうとも、あるいはそれが条約という形をとっております以上は、それが大平外務大臣がかつて言われたように、終了したものと考えるという表現になるにせよ、あるいはもっとはっきりと破棄という形になるにせよ、物事というのは、初めがあれば必ず終わりがあるので、それが徐々のものでないから好ましくないというようなことを、わが国の防衛当局や外務省が考えるとすれば、これは日中共同声明の精神からいって好ましくないことであるというように考えるのは当然のことであると思いますが、その点について、再度外務大臣と防衛局長の見解を承りたいと思います。
○宮澤国務大臣 私から総合的に申し上げますが、政府として正森委員の言われるように考えます。
○丸山説明員 先ほども申し上げましたように、防衛政策は国の基本政策に従うべきものでございます。ただいま外務大臣のおっしゃった御見解と全く同じでございます。
○正森委員 私は、筋を通して考えれば、私が申したようになるのが当然でありますし、宮澤外務大臣が御答弁になったとおりであるというように思います。しかし、それにもかかわらず十三日付の各紙に、一斉に「米中国交、当面歓迎せぬ」とかいうように大きく報道されるということは、わが国の国益から言いましても、日中友好の精神から言いましても、決して好ましいことではない。それは新聞記者諸君の責任であるというように、あるいは思われるかもしれませんけれども、各紙が一斉に報道するというのは、やはり報道されるだけの表現があったと見なければならない。そういう意味で私は、外務省当局に対して自戒を切に望みたいというように考える次第でございます。 それでは、外務大臣からそういう表現がございましたので、次の問題に移りますが、現在中国では、先日、毛沢東主席は外国の賓客に今後会わないという党中央の決定である、漏れ承るところによりますと、そういう表現の発表があったようでございます。ごく最近には、朱徳常務委員会委員長が逝去をされました。 そこで、こういうような中国首脳のいろいろな動き、あるいは変化と見られるものについて外務省はどういうぐあいに考えておられるか。どういうぐあいに考えておられるかと言うのは、他国の内政を論評するという姿勢ではなしに、日中平和友好条約が現在停滞しておりますけれども、その展望との関係で、どういうぐあいに見ておられるかというように御理解いただいて、答弁を願いたいと思います。
○宮澤国務大臣 日中平和友好条約は私どもとしても、できるだけ早く締結したいと考えておりますし、中国政府も現在そのように考えておるということも私ども知っておりますので、したがいまして、内政上に事が起こりますと、その間しばらく外交案件が停滞するということは、どこの国でもあることでございますが、それを除きまして、別に基本的な変化はないというふうに考えております。
○正森委員 防衛局長に伺いたいと思いますが、七月の八日に、安全保障協議委員会が開かれ、そこで下部機構として防衛協力小委員会を設置したというような報道になっております。そのコミュニケによりますと、「同小委員会は、緊急時における自衛隊と米軍との間の整合のとれた共同対処行動を確保するために取るべき措置に関する指針を含め、日米間の協力のあり方に関する研究・協議を行い、その結論を本委員会に報告する。」こうなっております。 そこで、「緊急時における」というのは具体的に何を指すのか、防衛庁はどのように考えておられるか、答弁願いたいと思います。
○丸山説明員 ここの「緊急時」という言葉は、法律用語として確定されたものではございません。御案内のように「自衛隊と米軍との間の整合のとれた共同対処行動」は安保第五条の定めるところでございまして、安保第五条には、わが国の施政権内に対する「いずれか一方に対する武力攻撃」ということになっておりますので、そのような意味に解しておるわけでございます。
○正森委員 そうしますと、この「緊急時における」云々というのは、安保第五条の状況だけを念頭に置いているのであって、安保条約第六条に伴う何らかの措置については考えておらないのでしょうか。 と言いますのは、同じように報道によりますと、シュースミス公使が記者会見をしておられますが、その中で、防衛協力小委員会の性格から見て、「安保第六条にうたっている施設・区域の安定使用問題は、当然取り上げられるべきだ。」こういうぐあいに言っておりまして、山崎アメリカ局長の発言と微妙な点で食い違っております。常識的に考えても、このシュースミス氏の指摘の方が実際に合致しているのではないかというように事柄の性格上思われるのですが、それはいかがですか。
○丸山説明員 私も共同記者会見でその場に立ち会っておりましたので、山崎局長の申しました説明が正しいものというふうに私どもは考えております。
○正森委員 それでは、シュースミス氏が安保条約第六条の基地の安定的使用というのも含むのだと言うのは、間違っているということになれば、両者間でいろいろ会合が行われる、しかも正規のメンバーというのは、随時参加を除きますと、双方二、三名ずつだということになっているのに、一方の当事者の考えているとこと全く違うということであれば、最初から協力小委員会じゃなしに対抗小委員会であるということになりかねないと思うのですが、もしあなた方が、そうじゃないということであれば、シュースミス公使にそれは理解が違うということを申し入れましたか。
○丸山説明員 山崎局長も安保第六条の基地の安定使用という項目が、この小委員会の対象になるということを言われておるわけでございまして、私の理解では、シュースミス公使の発言の通訳が必ずしも正確でなかったのではないか。正確には、この委員会は主として安保第五条の問題を研究、協議いたしますが、同時に六条の問題に関しましても研究、協議をするというふうに私どもは理解いたしておりますし、シュースミス氏の発言もそのような線に沿ったものであったというふうに私考えております。
○正森委員 そうすると、主として第五条だが、従として第六条関係を協議し、研究する、あるいは「取るべき措置に関する指針」を研究、協議するということは差し支えないんだという点については、まさに日米間で意見が一致しており、協力小委員会であるというように理解していいわけですね。 そうしますと、第六条というのは、極東における平和と安全ということに絡んで、アメリカ側が武力行動をとるという場合を想定しているわけですが、そういう時点における基地の安定的使用というのは、どういうことを意味するのですか。
○丸山説明員 これは私からお答えするのが適当であるかどうかと思います。と申しますのは、この第六条の事態におきまして、第六条で日本の施政権外におきます一種の緊急事態という場合の基地使用の問題は、これは日本国政府としての問題でございまして、まあ自衛隊がそれにどういうかかわり合いを持ってくるかという場合に、アメリカ軍の基地への再展開というようなことが予想されるかと思いますが、それは、現在米軍が使用しております基地、それから自衛隊が使用しております基地以外に新たに基地を取得するということは、恐らく現実の問題としては困難であるというふうに予想されますので、当然現在自衛隊が管理をしております基地への再展開ということが考えられるのではないかと思われるわけでございます。 そういう場合に、事実上当方の基地のある施設について当方があけて、そこへ米軍を入れるというような問題があるか、そういう意味でのかかわり合いはあるかというふうに考えるわけでございまして、第六条全体につきましては、私どもの方でお答えすることが何か誤解を招くおそれがあるかと思いますので、当庁としては、いま申し上げましたようなことを考えておるということでございます。
○正森委員 それでは、私の方から端的に伺いますが、安保条約第六条が作用し始める場合における基地の安定的使用という中には、いまのように自衛隊の基地に対する再使用、再展開といいますか、そういう問題ももちろんあるでしょうが、基地が安定的に効率を発揮するように、たとえばこの間沖繩における県道百四号線の封鎖に絡んで、着弾地点内に阻止隊が入ったとか入らないとか、こう言われております。そういうような問題を日本の警察力あるいは自衛隊の力で阻止をして、基地を安定的に使用できるようにする問題とか、あるいはそれが実際に起こりました場合には安保条約第五条の発動になるわけですが、万一想定される第三国の米軍基地に対する攻撃に対して、それをわが国の領土内において防衛することによって基地を安定的に使用させる問題とか、そういう問題についてもやはりこの防衛協力小委員会で研究し、協議をするということに当然なってくるのではありませんか。
○丸山説明員 ただいま先生が例としてお挙げになりましたような事態は、いわゆる日本の国内の治安の問題であるというふうに私は理解するわけでございまして、そのような問題につきましては、これは日本固有の問題でございまして、日米の防衛協力小委員会の議題の対象になるものではないというふうに理解をいたしております。
○正森委員 再度伺いますが、私が質問したうちの後の部分、第三国からの万が一の武力攻撃があり得ることを予想して、まだその発動はないけれども、それに対する準備態勢をとるということは、これは第三国からの攻撃ですから、単なる治安対策ではなしに、国際関係の問題であるというように思いますが、そういう問題についても第六条に関係して、この協力小委員会は取り上げないのですか。
○丸山説明員 いま挙げられました日本の領土内における、領域内における米軍の基地に対する攻撃は、これはまさに安保第五条で規定しておるものであるというふうに考えるわけでございまして、御案内のように、五条につきましては六条の適用がございません。この問題は、まさに五条の問題であるというふうに理解をいたしておるわけでございます。
○正森委員 そこが非常に微妙に違うのです。五条というのは、わが国に対して武力攻撃が実際に発生をしたときが五条であります。しかし私が言っておりますのは、六条が発動される場合には、五条になり得る余地があるから、六条の段階ですでに一定の態勢をとっておく、その協議、研究をするのかという質問に対してあなたは、それはまさに五条の問題であるというようにお答えになりました。そうすると、こう聞いていいわけですね。五条について十分に協議し、決定しておれば、大は小を兼ねるで、そのうちの一部分を発動すれば、第六条の場合における事前の警戒態勢もまた賄うことができるのである、こういうように理解していいですね。
○丸山説明員 第六条は、先生御案内のように、日本の安全または極東の平和と安全に寄与するために、日本における施設区域の使用をアメリカができるという趣旨の規定でございまして、ただいま御指摘になりましたように、自衛隊が行動する根拠というものは何ら六条には出ておらないわけでございます。
○正森委員 それは私もよく存じておりますが、あなたの答弁を総合すると、六条は、米軍が極東の平和と安全のために、わが国の施設区域を使用できるという規定だけれども、そのときには第三国との間に、わが国も基地を使用させるという、宮澤外務大臣の表現によれば、火の粉をかぶるかもしらぬという状況だから、そういうときには第五条で、わが国が実際に攻撃を受けたというときのことを想定した協議や研究の一部が、第六条の場合には基地の安定的使用とも絡んで問題になってくるのじゃないか。それをわが国の独自の自衛隊のあり方として、第六条で米軍がわが国の基地を使用する場合にも、第五条ほど大規模ではないけれども、第五条で想定される自衛隊の行動の一部が、米軍が第六条で基地を使用するときにも、すでに自衛隊として態勢としてとられるのではないか。そのことをやはり協議、研究するのでしょう。
○丸山説明員 私よく先生の御指摘の点十分理解ができませんので、あるいは間違った答弁になるかと思いますが、自衛隊が行動できますのは、いわゆる防衛出動ができますのは、御案内のように自衛隊法七十六条によりまして、わが国に対する直接侵略もしくはそのおそれのある場合というふうに考えておるわけでございまして、また安保五条によりまして、これは日本の領域に対する直接の武力侵略ということによりまして、五条によって日米が共同して対処する、こういうことになるように理解をしておるわけでございます。 したがいまして、いま御指摘の第六条の事態において、その準備行動と申しますか、こういったものが考えられ、したがって、そういうものを小委員会において研究、協議の対象にするのではないかという御質問ではないかと思うわけでございますが、私どもは、いまの日米の共同対処は、あくまでも安保の第五条をもとにして考えておるわけでございまして、その五条によって共同対処をする場合の日米相互においてとるべき措置の指針というものがここで研究、協議の対象になるわけでございまして、当然緊急時においてとるべき措置については、段階的にその準備をいたすのでございますが、その問題に関する準備ということでございますれば、これは現実の問題として、やはり研究、協議の対象として考えるべき手はず、手続と申しますか、こういったものは当然研究、協議の対象になるというふうに考えるわけでございます。
○正森委員 それでは、第五条の場合でも段階、手はずがあるということまではお認めになったと思います。 それでは、時間が限られておるようですから、あと一つだけ伺いますが、その次のところに、共同声明で「補助機関として部会を設置することができる。」こうなっておりますが、その部会というのは、どういうようなものを考えておられるのか、それだけ伺って、あなたについての質問は終わりたいと思います。
○丸山説明員 これから具体的にメンバーが集まりまして、この小委員会の運営をどうやっていくかということを決めてまいるわけでございますが、その中で、部会の設置ということについても両者の間で話が行われるというふうに考えております。 私どもが考えておりますのは、現実にそういう部会設置ということになるかどうかわかりませんけれども、それぞれの専門の分野たとえば補給であるとか、通信であるとか、それから輸送であるとか、こういった問題が出てまいりましたときに、その項目に応じて、これは双方の専門家が出ませんと、詳しい検討ができないと思いますので、そういうことを予想しておるわけでございます。
○正森委員 この協力小委員会が制服主導でシビリアンコン十ロールの枠から外れることがないように、切に希望しておきたいと思います。 それでは外務大臣に、今度は別の問題で伺わせていただきたいと思いますが、海洋法会議が何回にもわたって開かれておるというのは御承知のとおりでございます。前回の場合も残念ながら最終合意には達しませんでしたが、近くまた開かれると思うのですが、その見通しについて、ごく概略的に最初に伺っておきたいと思います。
○宮澤国務大臣 前回の会議の終了に当たりまして、会議議長からいわゆる単一草案——たたき台のようなものでございますけれども、それを従来の単一草案からさらに進んで、前回の会議の経緯にかんがみて改訂されました単一草案が配付せられまして、各国がただいまそれを検討いたしておるところでございます。そして八月に、ニューヨークで再度会議が開かれる。その会議におきまして、この改訂されました単一草案をもとに、できるならば、ひとつ。パッケージディールで全面的な合意に達したい。せんだっても、フォード大統領から三木総理大臣にそのような希望の表明があり、三木総理大臣もそれに同意をされたわけでございますが、したがいまして、今回のニューヨーク会期を実質的な合意を目指してやっていきたいというふうに考えておるわけでございます。
○正森委員 ニューヨーク会期で進展があるかもしれないというようなお話ですが、時間がございませんので、そのうちの国際海峡に関連した問題についてのみ、あと若干伺わしていただきたいと思います。 私は、手元の外務省の情報文化局が一九七五年六月に発行されました「第三次海洋法会議 ジュネーブ会期を終えて」というものの中での条文を参照してみましたら、その後ちょっと動いておるようですね。ですが、日本語に訳されたものは、これが便利だと思いますので、この条文に基づいて伺いますので、お答え願いたいと思います。 この条文を見ますと、海峡関係の四十四条には「無害通航が適用される海峡」というのがあるようであります。「無害通航が適用される海峡」というのは、具体的にどのような場合であるのか、その点についてお答え願いたいと思います。
○村田説明員 ただいまの御質問は、実は国際海峡の定義と関連しておる問題でございますが、この非公式単一草案を今回ニューヨーク会期の最後にまた議長が改訂いたしまして配ったテキストがございますけれども、これによりますと、海峡通航制度の適用対象となる海峡は何かということに関しましては、次のように規定されております。 それは三十五条から三十七条までの規定でございますが、「公海又は排他的経済水域の一部分と公海又は排他的経済水域の他の部分との間における国際航行に使用される海峡について適用される。」というのが大原則でございますが、「但し、海峡内に航行上及び水路上の特性との関連で同様に便利な公海を通る航路又は排他的経済水域を通る航路が存在する場合、及び海峡沿岸国の島とその本土の間に構成されている海峡については島の外側に航行上及び水路上の特性との関連で同様に便利な公海を通る航路又は排他的経済水域を通る航路が存在する場合」この場合にはこういった海峡については、この通航制度に関する限り国際海峡というレジームが適用されないということでございます。 そこで、ただいまの御質問の「無害航行が適用される海峡」、この外務省のパンフレットで第四十四条に仮訳が出ておりますけれども、この最初の部分の「公海又は排他的経済水域の一部分と公海又は排他的経済水域の他の部分とを結ぶ国際海峡で、通過通航制度が適用されないもの」というのは、いまのように本土の近くに島があって、そのそばに別途公海を利用できる水路があるというふうな場合でございます。 それから、その後の「公海又は排他的経済水域の一部分と外国領海とを結ぶ国際海峡」というのは、現にいま世界の幾つかの場所にございますけれども、そういう場所につきましては、一般の領海における無害航行よりも、より自由な通航制度を設けようというのが、そもそも国際海峡の討議の目的でございますけれども、それを適用しないという趣旨でございます。
○正森委員 いま非常に早くお読みになりましたけれども、外務省のテキストを見ながら聞いておりますと、理解ができるわけですが、宮澤外務大臣もテキストをごらんいただいて、お答え願いたいと思います。 それで、私がお伺いしたいのは、たとえば対馬海峡におきましては無害通航の海峡ということを、わが方が主張する余地があるのではないか。たとえば対馬海峡におきましては、十二海里の幅をとりましても、一海里の公海部分があるわけですね。そうすると、これは自由に、かつ、暗礁もございませんから、便利に通航できるわけですから、いまお読みになりました適用の対象となる海峡というものから外れるんだということを主張し得る余地があるんではないかというように思いますが、その点について外務省はどうお考えになっておられますか。
○村田説明員 お答え申し上げます。 国際海峡の定義に関しましては、先ほど申し上げましたような定義でございまして、本来国際海峡制度というのが海洋法会議で取り上げられております理由というのは、一番根本的には領海幅員が三海里から十二海里になる、したがって、従来自由に、あるいは今後とも自由に通航を認めることが望ましい海峡について、それが全部領海で覆われてしまう、あるいは公海部分が消滅するということで、この制度が議論されておるわけでございますけれども、しかしながら現在の単一草案の規定ぶりを見ましても、特にすべての部分が領海幅員の拡大によりまして、その公海部分が消滅した海峡のみという規定には必ずしもなっておらないわけであります。 実は、この国際海峡をめぐりましては、さらに来るべきニューヨーク会期におきまして、また各国からいろいろな議論が出されると思いますが、御指摘の対馬海峡のいわゆる東水道の部分については、確かに御指摘のように一海里ぐらい公海部分があるということでございますけれども、この海洋法会議の全体のコンセンサスと申しますか、あるいはこの単一草案の解釈というふうな見地から見ますと、国際海峡というのは、そもそもどういうものであるかということがまだ明確には定義されておりませんで、対馬海峡の東水道のようなきわめて細い、けれども公海部分が若干残るであろうというふうな海峡は、国際海峡であるかないかというふうな点も今後の議論の対象になるということであろうと思います。
○正森委員 そこで防衛庁なり海上保安庁に伺いたいのですが、一定の時点をとって対馬海峡を航行している外国船舶の数ですね、その統計がございましたら、お答え願いたい。特に軍艦が年間あるいは月別でもよろしいが、どのくらい通航しておるかという点について、お答え願いたいと思います。 さらに津軽海峡について、同様の点についてお答え願いたい。
○冨田説明員 御説明申し上げます。 御承知のことと存じますが、私ども自衛隊の施設によりまして両海峡について監視いたしておるわけでございますが、御承知のように大変距離でありますとか、それから天候でございますとか、そんなようなことによりまして大変制約がございますので、ちなみに対馬の東及び西側両方について申し上げますと、年間約一万隻ぐらいの船が西航または東航いたしますのを確認いたしておりますが、しかしながら国籍不明、私どもは国籍すら確認できないというようなものが八〇%以上に上っておるんじゃなかろうかと思いますので、私どもがここで申し上げます、特に戦闘艦艇につきまして確認いたしました数字も、その範囲内の数字でございますので、したがいまして、いろいろと数字上の問題はございますが、一応申し上げますと、大体五十年一年間に対馬海峡、これは東水道、西水道両方合わせて申し上げますと、大体戦闘艦艇では百隻ぐらいでございます。したがって全体の一%程度だと存じます。
○正森委員 津軽海峡はいかがですか。
○冨田説明員 津軽海峡につきましても、通峡船舶の数は対馬海峡よりもやや少のうございますが、戦闘艦艇の数で申しますと、五十年をとりますと、大体年間五十隻程度の通峡について私どもは確認いたしております。
○正森委員 その中で潜水艦艇が何隻であるか、おわかりになりますか。それはわかりませんか。
○冨田説明員 潜水艦につきましては、津軽海峡については、五十年については私どもが確認したものは特にございません。対馬海峡については数隻、三隻程度だったと思います。これはいずれも浮上して通峡したものでございます。
○正森委員 そこで、私がなぜこういうことを伺ったかについてでございますが、次は外務大臣にお答え願いたいと思います。 わが国の漁民が、ソ連の漁船団などの近海接近にも絡みまして、領海十二海里を非常に切望しておる、ある意味では熱望しておるということは御承知のとおりであります。そして農林大臣は、すでに昨年末ぐらいから領海十二海里におおむね賛成であるという御意向であります。 私の推測にして誤りがなければ、それに対して非常に慎重であるのは、むしろ外務当局ではなかろうか。外務当局がなぜ慎重であるかといえば、領海十二海里ということになりますと、一定の海峡につきまして公海部分がなくなる可能性があり、そのときに非核三原則をどうしても適用するということになれば、いろいろ問題が起こるし、さりとて自由に通せば非核三原則を崩したと言われることになる。そういうことにならないためには、海洋法会議で国際海峡について一定の国際的な枠組みができるならば、その制約の中での国際海峡であり、この一定の部分については、わが国の主権が完全には及ばない地域なんである。わが国の主権が完全に及ぶ区域内については、非核三原則をあくまで守るということが言えるわけでありますが、海洋法会議の妥結を待たないで領海十二海里を宣言すると、非常にややこしい問題が起こるというような、非常に賢明なお考えからではなかろうかというように拝察するわけですね。これがもし誤りであれば、また御指摘願いたいのですが……。 そういう場合に、私が思いますのに、現在この海洋法会議の規定によりましても、無害通航が適用される海峡というのがある。まさに対馬海峡につきましては、これはいわゆる国際海峡として妨げられざる通過、通航権といいますか自由通航といいますか、そういうものではなしに、無害通航を認めてしかるべき海峡というのがあり、それは対馬海峡については宣言し得る余地があるということになれば、そういう態度をわが国がとるならば、これは領海十二海里になりましても、非核三原則との間で非常にむずかしい問題を生じなくても済む余地があるのではないかというように考えるからであります。 津軽海峡の点については、また申し上げますが、その点について、外務大臣がこの無害通航を認める海峡という問題について関心を示して、その点を活用されるという御意向がございませんでしょうかということを伺いたいと思います。
○宮澤国務大臣 大変お行き届いた、しかし、いやなお尋ねでございます。 私どもとしましては、先般来総理大臣がお答えをしておられますように、せっかくここまで海洋法会議がまいっておりますので、いろいろ農林省あるいは漁民等々の御要望もよく存じておりますから、基本的には十二海里ということを考えておりますけれども、その時期、態様につきまして、海洋法会議もここまでまいりましたから、その決着を待ちたい。領海十二海里というのは、宣言しておる国もたくさんございますから、それを日本がしたからといって、海洋法会議のぶちこわしだとまでは言われないと思いますけれども、ここまでまいっておりますから、やはりそういうふうにとられやすい行動は、できれば、もうしばらくのことなので待ちたいというふうに考えておるわけでございます。 細かく申しますと、ただいま正森委員の言われましたようなケースもあり得るかと思いますけれども、もう少しもとへ返りまして、海洋法会議で一括解決をしたときに、日本としても領海の問題を処理したい、こういうふうに考えておるわけでございます。
○正森委員 そこで、私もう少し津軽海峡について伺いたいのですが、「適用の対象となる海峡」というのは、国際航行に使用される海峡であって、すべての海峡が自由通航を認めなければならないものではない、こう思うのですね。 そこで津軽海峡について考えますと、これは軍艦が年間五十隻ということでございますけれども、あの海峡を使用している国というのは比較的限定されておることでございますし、それからまた定義を見ましても、本土と島がある場合には本土と島の海峡でなしに島の外側が通れるということになれば、これはいわゆる国際海峡にしないでもいいという規定があるわけですね。北海道は大なりといえども、やはり島は島でありまして、ですから島の外側に通る道があるということも可能でありますし、私は、わが国益上から言えば、津軽海峡はいわゆる国際海峡ではないんだという主張をなし得る余地があり、われわれとしては、そういう態度をとることも考えてみるべきではないかというように思うのですが、いかがでしょう。
○村田説明員 先ほど申し上げましたように、国際海峡というものの定義は、今後さらに議論、審議を経て決定されるということになると思いますけれども、通念から申しまして、先ほどの防衛庁からの答弁でも、年間相当数の商船、軍艦のみならず商船が通航しておる海峡でございますから、おそらく国際海峡というふうに考えざるを得ない海峡ではないかというふうに一応考えております。
○正森委員 外務省のこの本の十六条を見ますと、無害通航というのがあり、「通航は、沿岸国の平和、秩序又は安全を害しない限り、無害とされる。」というようになっております。この書物の五十四ページであります。 そこで、私は宮澤外務大臣に伺いたいのですが、わが国の場合は非核三原則を堅持し、これを国会でも決議をしております。わが国に関する限り、核兵器積載艦のわが国の領海内の通航というのは、これはわが国の「平和、秩序又は安全を害するもの」とみなして、それを無害通航とはみなさないということを言い得る余地があるのではないか、あるいはそういう趣旨の法令制定を行う余地があるのではないかというように考えますが、いかがでしょうか。もしそういうことが可能であるとすれば、わが国の非核三原則が、いろいろの意味で非常に十全に守ることができ、その旨を関係国に通告すべきではないかというようにも思いますが、大臣の見解を伺いたいと思います。
○宮澤国務大臣 お尋ねの御趣旨はよくわかってお答えをするつもりでありますけれども、この無害通航ということについての例外は、「沿岸国の平和、秩序又は安全を害しない限り、」という例外でございますが、この例外を認めている反面で、例外を乱用してもらっては、この無害通航ということが無になるという考慮が全体の中に随所に出ておりまして、したがって、それは勝手に解釈をしてもらっては困るというようなことが各所に出てまいります。 で、一般に航行が安全でなければならないとか、あるいは海底電線であるとか、パイプラインであるとか、汚染であるとかいったようなものが、かなり例示的に、これらのものは、というふうに全体が考えられておりまして、それをむやみに拡張解釈をしてまいりますと、その無害航行というものの実態がなくなる、そういうふうにできておりますから、先ほど正森委員の言われましたようなことが、その平和という、われわれにとりましては、まさしくこの非核三原則というのは、きわめて大切な原則でございますけれども、国際的に認知された形でそれが平和を害する、害しないということに入るものであるか、入らないものであるか、少なくともこの単一草案等々であらわれております思想を見ますと、余り拡張解釈は許さない、むしろ例示的に害というものを列挙しているように思われますので、その間に、われわれが有権的にどこまで考え得るかということには、おのずから制約があるようにも思われます。 しかしながら、これらの点、まだ十分に話が詰まってはおりませんので、断定的にお答えをすることは差し控えるべきであろうと思いますが、全体の単一草案の、私的単一草案の趣旨は、かなりそれを制限的に考えておるというように見ております。
○正森委員 それでは私の質問は、これで終わりますけれども、海洋法会議がまだ継続中でございますから、わが国の非核三原則が貫徹することができるように、いろいろ国際海峡の定義にいたしましても、無害通航を許可すればいい海峡ということの範囲を広げる問題にしましても、その無害通航の定義の中に、そういう文言があるわけですから、わが国は平和と秩序と安全というのを、こういうように考えるということを会議の中で留保する方法とかいろいろの方法を駆使して、わが国の非核三原則を守り得るように、外務省が外交努力をしていただきたいということを希望として表明して、私の質問を終わらせていただきたいと思います。
○村山委員長 関連質疑の申し出がございますので、これを許します。庄司幸助君。
○庄司委員 先ほどKCIAの話が出ましたので、私、関連して、今度はアメリカのCIA、この問題でちょっとお伺いします。 実は、ことしの四月十六日ですね、アメリカのチャーチ委員会、ここでこういう本を出したわけです。「ファイナル レポート オブ ザ セレクトコミッティー ツー スタディー ガバメンタル オペレーションズ ウイズ リスペクト ツー インテリジェンスアクティビティーズ ユナイテッドステーツ セネト」、米上院の情報活動調査特別委員会最終報告書、これが出されている、公表されているわけです。 まず、お伺いしたいのですが、これはCIAの対外活動について米上院が非常に憤りを込めて糾弾している報告書なんです。その点で、まず外務省当局、この報告書を入手されて検討されたかどうか、この点、ひとつまず伺っておきます。
○浅尾説明員 ただいま御指摘の報告書は入手しております。
○庄司委員 この報告書を見ますと、CIAの対外活動がきわめて大変なものだ。しかも主権侵害にわたるようなことが相当例示されております。たとえばキューバの侵攻事件であるとかラオスでの秘密戦争、あるいはカンボジアでの秘密爆撃、チリでの反アジェンデ活動、ウオーターゲート事件など、すべて権力が秘密裏に行使された実例だ、こういうふうに指摘しております。 その点で、私はきょうは具体的に極東、なかんずくこの日本と思われる場所で行われた東洋人に対する人権侵害の問題、この指摘がありますので伺っておきたいと思うのです。 この第十七章ですね、ここで「化学・生物薬剤の人体実験」という項がございますが、その中でLSDですね、精神幻覚剤、この人体実験をやった。こういうふうに述べられております。「第二の現場実験DERBY HAT計画は一九六二年八月から一一月にかけて陸軍SPTが極東で行った。七人が尋問を受けたが、全員が外国籍で、麻薬に手を出した容疑者または外国の情報活動に関係したものだった。この第二回実験の目的は、現場尋問でLSDの効用についての追加データを集め、「東洋人」に対する薬の効き目の相違を判定することだった。」こういうふうに述べられております。 それで、その後の方を見ますと、こういうふうにも述べられております。「もう一つの著しい基本的人権の侵害は、一九六二年九月、極東における陸軍のDERBY HATの一部として起きた。一人のアジア人のスパイ容疑者が体重一キログラム当たり六マイクログラムのLSDを与えられた。薬の投与はその朝一〇時三五分に完了した。」そうして「「午前一一時二〇分、発汗が目立つようになり、脈拍微弱となる。あお向けに寝かせる。息を吐きながら捻り始め、半昏睡状態になる」このあと二八分間、被験者は半昏睡状態を続けた。」こうやって、大体十分置きぐらいに、ずっとこの経過が書かれております。 たとえば「一二時三〇分、死にたい、とうめき始め、概して質問を無視。まれに「知りません」と答える。一二時五〇分、断続的に意識を回復したり、しなかったりという状態が続く。頻繁に目を細めて瞳を凝らす。頻繁に目を閉じて後ろへもたれかかる。」こういうかっこうで実験が続くわけです。「このあと三時間、被験者はほぼ同じ状態にあった。」こうやって十七時間半続行されたというのですね。 この点、「一人のアジア人」、こう書いてあります。前の方では東洋人七人と書いてあります。これは、アメリカのCIAの活動が、わが国でもやられておることは公然たる事実であります。その点、こういう記述について、あなた方は、この報告書をお読みになったとすれば、当然東洋人が人体実験されて、しかも米上院は、人権侵害だ、こうはっきり言っているわけですから、この東洋人が、わが国に関係あったのかないのか、この人体実験が極東で行われた、こう言われておりますが、これが極東のどこで行われたのか、当然調べてしかるべきだろうと思いますが、お調べになっておりますか。
○浅尾説明員 ただいま先生御指摘の上院情報活動委員会の報告書及び陸軍の生体実験に関する調査報告書について、御指摘のような事実がございましたので、早速アメリカ側に調査いたしましたところ、在京のアメリカ大使館から、LSDの服用実験が米軍施設区域を含め、わが国内において行われた事実はない、かつ日本人が実験の対象とされていることもないという回答を外務省としては入手してございます。
○庄司委員 この点に関して、日本が実験に供されたことはないという米大使館の報告だと言われますが、東洋人あるいはアジア人、こう記述されている問題ですね。これは外務大臣、同じアジアの一員として、こういうことがやられていることについて、どういうふうな感じを持っておられますか。
○宮澤国務大臣 わが国で行われた事実はない、米軍の施設区域を含め、わが国の国内で行われた事実はない、また日本人が実験の対象とされたこともない、ここまでははっきりいたしておるわけでございます。それ以外につきまして、特別委員会の報告が七名の外国人、私どもとしてはその事実を確認をすることが、わが国あるいはわが国民に関することを越えましては実はできませんので、事実と仮定してお答えを申し上げるわけにはまいりませんけれども、いずれにいたしましても、このようなことは、何国人を対象にいたしましても好ましいことだとは私、考えません。
○庄司委員 好ましいことだとは考えないという御答弁です。もし、これが日本で行われ、その中にもし日本人が入っていたら、どうなさいますか。
○宮澤国務大臣 そういうことはないということを、われわれは確認をしておるわけでございます。
○庄司委員 私は、この四月にワシントンに行って、若干CIAの活動について調査してまいりましたが、その際、元情報局員の方とお会いしてきました。お名前は申し上げておいてもよろしいと思いますけれども、ジョン・マークスという方です。その方が私に話してくれたわけですが、アメリカのCIAは、世界でLSDの貯蔵場所を二ヵ所持っている、こう言っておりました。そのうちの一ヵ所は日本の厚木である、こういうふうに話しておられたわけです。これは元情報局員でありますから、私は相当確度の高い情報だろうと思います。 そのほか、もう一人立ち会っておられましたが、これはお名前を申し上げないでおきましょう。いずれにしても、「CIAファイル」という本がありますが、この「CIAファイル」を書かれた方々です。 ですから、アメリカ大使館は、確かに日本でそういう実験を行って、日本人を使ったなどと言えば、これは大変な国際問題になるわけですから、ひた隠しに隠すだろうと思うのです。そういう立場にあるアメリカ大使館の情報だけをうのみにされたのでは、わが国の主権と、わが国民の人権が守られないということになるわけです。 しかもCIAは、先ほど冒頭ちょっと米上院の報告を読み上げましたが、至るところで外国の主権侵害を平気でやっているわけです。これは上院が最終報告書で明確に書いているわけです。しかも人権侵害についても触れているわけです。やはり私が申し上げた一つの情報があるわけですから、私は、日本の外務省が、これに基づいて再調査をなさる必要があるだろうと思うのです。これを調べていただけますか。
○宮澤国務大臣 以前からCIAにつきましては、凡百の書物がございますし、最近、ことに米国上院でいろいろ調査が行われましたので、さらにいろいろな証言と称するもの、あるいは記録と称するものが出ておりまして、実は私どもその一つ一つを追跡するということも、なかなか容易なことではございません。わが国に関しますものにつきましては、やはり正式に米国大使館に照会するというようなことで間違いがないようにいたしておりますし、それが最善の方法であろうと私は思っております。
○庄司委員 これは外務大臣、ワシントンの大使館が情報を集められほうだい集められるのじゃなくて、あなた方もやはり日本の主権と日本国民の人権、これを守るための情報収集の活動をおやりになる必要があると思うのです。私はワシントンで聞いてきた話ですから、あなたは凡百の書籍とかなんとかとおっしゃいましたが、凡百の凡の字というのは、つまらないという意味の凡なのかどうかわかりませんけれども、しかもこの米上院という一つのアメリカの国会の活動として明確になった事実と、日本の厚木にLSDの基地があったと言われている話があるわけですから、しかも、その方はもと情報局の職員ですから、相当私は信感性があるのだろうと思うのです。これは一遍外務大臣、調べていただきたいと思います。私は具体的にこう申し上げているわけですから、調査して御報告をお願いしたいと思いますが、いかがでございますか。
○宮澤国務大臣 実はそういう情報は一つ一つ応接にいとまがないのでございますけれども、せっかくのお尋ねでございますから、何か知り得る方法があるかどうか努力いたしてみます。
○庄司委員 最後に、実は私これを引用したのは、原本はまだ入手しておりませんで、朝日ジャーナルから引用したわけですが、これは抄訳なんです。この点での米上院のレポートですね、これは二分冊になっているようですが、この上院のレポートについては、われわれも非常に関心を持っているわけです。その点で外務省が、この米上院のレポートをひとつ提供していただきたいと思いますが、その点お願いできますか。
○浅尾説明員 上院で発表したものでございますので、御提供できると思います。ただし、非常に大部でございますので、英語のまま出さしていただきたいと思います。
○庄司委員 終わります。
○村山委員長 先ほどの原委員の質疑に関し、留保された答弁があります。これを許します。本野経済局長。
○本野説明員 けさ、報道によりまして、在米の日米貿易協議会の関係者、それから日本貿易促進協会の関係者が米司法省によって提訴されたという報道につきまして、事実関係を御報告申し上げたいと存じます。 このNBKと申します日米貿易協議会は、昭和三十三年に、やはり日米間の貿易問題、御承知のようにアメリカの中でいろいろ保護的な動きもございますし、日本に対する認識が非常に不足しているという、誤解も多いということで日米の関係者の中で、これをもう少し日本政府の考え方、立場を米国内に広報し、周知徹底させるための活動をやることが時宜に適しているであろうというような考え方を背景といたしまして、そこで設立された機関でございます。この機関はアメリカ側の企業約八百十社ぐらいが会員になっておりまして、しかし、会費は払っておるわけでございますけれども、実質的には日本政府の自由貿易体制維持強化事務委託費という形で、ニューヨークにございますJTPOという、ニューヨークの日本人商業会議所の会頭が理事長という形になっておりますけれども、その機関を通じまして、そこに委託費を支払って、そのJTPOからNBKの方にその委託費の経費を回すというような形で運営しておるわけでございます。 その活動はどういうことをやっているかと申しますと、たとえばアメリカの議会で日本との貿易関係等についていろいろ議論が出てくる。そういうものを簡単なレポートにまとめまして、これを月十数回そういうものを出しておりますし、それから一般的なアメリカの経済状況、それから日米貿易の事情等についてまとめた報告書を随時出しております。それから、やはりいろんな公聴会日本からの輸入が問題になるようなときに、行って日本側の立場をそこで擁護すると申しますか、そういうような議会との間の潤滑油になるような活動をやっているわけでございます。 この活動は、従来アメリカには外国機関登録法というのがございまして、その登録法に基づいて、その三十三年に、設立した当時に登録しておるわけでございますけれども、ただいま、けさワシントンから入ってまいりました電報の内容によりますと、この訴状はまだ受け取っておらないわけでございますけれども、司法省の発表によると、登録はされているけれども、実際その活動の詳細についての報告がどうも不備である。その報告から受ける印象では、会員、いま申し上げました八百十社というものが運営しているかの印象を与えるけれども、実際はそういう会員は会費を払い、出版物の配付を受けているだけで、実際に協会の運営に積極的に参加しているわけではない。実際これは要するに、日本の利益を代表している日本の大使館が背後にあって、それを隠蔽する、日本政府の実際の活動を隠蔽するような役割りを演じている。そういう点について、はっきりしていない。こういう報告の不備によって誤った印象を与えているというところが問題であるというような発表になっております。 私どもとしても非常に困惑しているわけでございまして、これは六月の二十八日に、実は司法省の方から注意がNBKの方にございまして、これは外国機関登録法上いまの報告の仕方は不備であるから、これは問題になるかもしらぬ。場合によったら提訴することもあり得るというような話がございました。そこでNBKの代表でございます。理事長でございますヘメディンガーという弁護士でございます。これは長年日米貿易のそういう関係で働いてきた人でございますけれども、それが大使館に接触いたしまして、この点についていろいろ誤解もあるようであるから、司法省との話もややそういう報告を今後整備する。それから出版物について、これはやはり日本政府の提供したものであるというようなことを出版物にも明記するような形にすれば、司法省の方としては、あえて問題にしないで、いわば示談ということでございましょうか、話し合いでこの問題を穏便に解決ができるかもしれない。しばらく自分たちの方に任しておいてくれということを言ってきておったわけでございまして、私どももその状況を見ておったわけでございます。そこへ突如けさ、十三日に司法省が提訴をしたというのが事実関係でございます。
○原(茂)委員 一つだけ。先ほども言ったんですが、それじゃ補助金の四十八年の一億二千万、四十九年の一億二千万、五十年の一億三千万というのは、どういうふうに使われているんですか。どういうルートで行って、どうやって使われるんですか。
○本野説明員 この点は、先ほど申しましたようにニューヨークにありますJTPOという機関に支払いまして、それが委託先になっております。その委託先からNBKにその金を回しているわけでございまして、その経費の使途でございますけれども、これはいま申しますように、十二名の職員の人件費でございますほかに、幾つかのコングレショナルリポートでございますが、これはいまの議会関係の状況を報告しておる、月に十五回ぐらい出しておる出版物、それからカウンシルリボートというのがございまして、月に七回ぐらい出しております。これは要するに協議会の活動を紹介したものでございますし、また一般的な経済情勢等の紹介、それからトレードラウンドアップというのが、これは月二回ぐらいでございまして、貿易のいろんな動きについての詳細なデータを出しておる。これを会員に配付しておる、こういう実情でございます。 そのほかに、いま申しましたように、たとえば公聴会等がございますと、そこへ出まして、アメリカ側の企業がいろいろ議会を通じて日本の実情について言っている主張に対して、これを反駁する、わが方の利益をそこで守っていくというような活動を行っているわけでございます。
○原(茂)委員 最後にもう一つ。で結局、日本の大使館の監督指導のもとに現地における活動はすべてやっている、こういうことですか。
○本野説明員 アメリカのことでございますから、やはりある程度その協会は自主的な姿をとっていることが望ましいということで、かなりの人材がそこにおるわけでございますから、やっているわけですが、確かに大使館もその事業につきまして、事業というか、いろいろアドバイスを与えるとか、そういうような意味の指導監督ということがあるとすれば、先生のおっしゃるとおりでございます。
○原(茂)委員 終わります。
○村山委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後一時四十八分散会