ロッキード問題に関する調査特別委員会 第28号
- 発言数
- 222 件
- 登壇者
- 18 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1976/09/02
会議録
○田中委員長 それでは会議を開きます。 ロッキード問題に関する件について調査を進めます。 質疑の通告があります。これを許します。まず、斉藤正男君。
○斉藤(正)委員 最初に木村運輸大臣に伺いたいと思いますけれども、昨日は終日、御出席をいただきましたのに答弁の機会がなくて手持ちぶさただったかと思いますが、きょうは最初にひとつ。 大臣が在任中の事件ではありませんけれども、世紀の大疑獄と言われるロッキード汚職事件が御承知のような状態になっているわけでございまして、今日、所管大臣として感無量なものがあると思うわけでございます。運輸行政、特に航空行政が外部の力によってねじ曲げられた。しかも、その外圧は金の力であった、権力であった。金力と権力が一緒になって、本来あるべき航空行政がねじ曲げられて、これが発覚をし、今日、世紀の大疑獄事件として問題になっているわけであります。私は、このロッキード事件に関連をしてと、あえて言いますけれども、いま政府・自由民主党は、三木引きおろし、あるいは三木護持、まさに二つに分かれて、派利派略あって政治なし、自民党あって国民なしと言っても言い過ぎでない醜い抗争を繰り返しております。最近の世論調査をお聞きになったり、ごらんになったかと思いますけれども、あれほど自由民主党の多くの方々が、何もできない三木、だめな三木、無力な三木と、ありとあらゆる表現を使って罵倒をいたしておりますけれども、皆さん方が罵倒し、引きおろしに懸命になればなるほど、国民の三木に対する支持というのは、ウナギ登りとは言いませんけれども上がっている、この事実を一体どうお考えになっているのであろうか。 特に、あなたが、いわれるところの田中派閥に所属をし、ロッキード事件を主管をする運輸大臣として、この三木倒しにぐるになっておられる。私は、坂田防衛庁長官をりっぱだとも偉いとも別に思いませんけれども、防衛庁長官という職責上、十五人の閣僚とは行動をともにしない。この際、職責上、中立でいたい——中立であるかどうか知りませんけれども、少なくとも両院議員総会等の署名者ではなかったというように聞いておりますけれども、私は運輸大臣が、この際、ロッキード事件、特にトライスター一〇一一の事件が解決するまで、主管省の大臣として、これらのお家騒動に参加することなく毅然たる態度で、事件解明と運輸行政立て直しのために粉骨、一身をささげるという決意があってしかるべきではないかと思うのでありますけれども、あなたも人の子、やはりロッキード事件よりも閥務の方が大事とお考えになったわけでもありますまいけれども、やはり、どうも私としては大変残念だ。せめて運輸大臣は、この際そのような雑事に惑わされることなく本来の運輸行政を一筋に担当してほしかったというように思うのですけれども、冒頭申しましたように、あなたの在任中にこの問題が発覚をし、いま捜査は山にかかろうとしているこの時点に、金力、権力によってひん曲げられた運輸行政をどのようにお考えになり、そしてまた、今後の運輸行政をどのように推進されようとしているのか。そしてまた、申し上げた主管大臣としてお家騒動に毅然たる態度でいてほしかったという三点について、私の問いに率直にお答えをいただきたい。
○木村国務大臣 今回のロッキード事件につきましては、私の在任中のことではなかったにいたしましても、運輸行政というものは連綿として続いておりますので、今日の責任大臣である私も大いに責任があることを、みずから認めておるわけでございます。同時に、私もかつて運輸省に職を奉じた者でありますだけに、一層その責任を強く痛感をいたしておるわけでございます。ただ、今回の事件はまことに残念でたまりませんけれども、しばしばお答え申し上げておりますように、それによって航空行政に対して国民の不信あるいは疑惑を受けたということは一日も早く払拭されなければならないと思っております。 しかしながら、当時の航空行政そのものは決して誤っていなかった、私は常にそう確信をいたしておるわけでございまして、いま斉藤委員のお話しのように、そういう疑惑の事件によりまして航空行政がねじ曲げられたとおっしゃいましたけれども、私はそうは考えていない。不信や疑惑はありましたけれども、航空行政そのものの結果がねじ曲げられて、妥当でない航空行政が結果的に行われたということにはなっていないという確信を持っておるわけでございます。 しかしながら、それらの不信あるいは疑惑、将来にわたって十分われわれは戒心をいたさなければなりません。そこで、行政を行う段階におきまして、そういうことがそこに忍び込むことのないように、でき得る限り行政のやり方について運輸省としても反省しなきゃいかぬということを痛感いたしております。これはただ単に航空行政だけではございません。運輸行政全般について、この機会に猛反省をいたそうということで、先般来、運輸省に運輸行政の総点検本部というものを事務次官を中心にいたしましてつくりまして、大臣通達で地方にもこれを流し、いま、その作業に入りまして、運輸行政にはたくさんの許認可行政を持っておりますので、どこにもそういう危険があるという前提で総点検をやり、今後そういうことのないような行政のやり方をどうしたらよろしいかということを検討いたし、成案を得て実行に移したい、かように考えておるわけでございます。 それから、先般来、現在の自民党内のいろいろな意見の相違等がございまして、挙党体制をとるべきであるということで、私も一党員として、それに参画をいたしておるわけでございますが、運輸行政を担当いたしております私といたしましては、当面、一番重要な問題は、やはり国鉄の再建を一日も早く実行に移したい、これが私の当面の大きな課題である。もちろんロッキード事件の検察当局による解明につきましては運輸大臣といたしまして、できるだけの協力はいたしますし、一日も早い解明ができるように協力はいたしますが、それとは別に、国鉄の再建問題を早く解決したいということが常に頭から離れないわけであります。そのためには、御承知のように、去る通常国会で継続審議になりました再建関係の法案が一日も早く成立することを願っておるわけでございまして、それには臨時国会が開かれまして、そこで野党の御協力も得て、その法案の審議を尽くし成立を期するということを念願いたしておるわけでございます。その立場に立って考えますときに、いまの自民党の内部事情では、自民党として挙党体制がとれていない状況のもとで臨時国会が開かれましても、法案の審議その他が果たしてできるかどうかという非常な不安を私は持っておるわけでございます。したがいまして、私は先般の挙党体制に賛成する一人として参加をいたしておりますが、そういう意味で、まず与党である自由民主党が挙党体制をとる、そして一糸乱れざる結束のもとに臨時国会に臨むということでなければ、こういった重要法案の審議、成立も期されぬのではないかということで、一党員として参加をいたしておるわけでございまして、別にそれ以外に他意があってやっておるわけではございません。そういう趣旨のもとに現在、私は行動をいたしておる、こういうことでございます。
○斉藤(正)委員 認識の違いといいますか、解釈の違いで、いろいろに言いようはあると思うのですけれども、国鉄再建があなたの頭の中から離れない、よくわかります。私も衆議院運輸委員会の末席を汚す委員の一人として心を痛めております。そのことと、あなたがああしたごたごたに巻き込まれて、というよりも、むしろ中心勢力の一人かと思いますけれども、行動をとられたということは別だと思うのですよ。それじゃ、三木を倒せば、新しい総理、総裁ができれば、臨時国会が三木内閣存命中よりも早く召集されるという保証がどこにあるのか。あるいは臨時国会が召集されれば、新しい総理、総裁のもとならば国鉄再建が早目に実現するという保証がどこにあるのか。そういうことでなくて、むしろ早期の段階では、三木内閣も一にも二にもロッキード事件の真相解明ということを言っておられましたけれども、中途から、解明をしながら国会を召集し、これを両立してやりたいという正式な態度表明もされているではありませんか。私は詭弁だと思いますね、詭弁だ。三木内閣ならば臨時国会の召集が遅い、国鉄二法の審議がおくれる。ほかの内閣ならば臨時国会の召集が早まる、あるいは国鉄再建が早まるなんという保証がどこにあるのか。余りにも身勝手な解釈であって、あなたが何と言われようともロッキード隠し、三木おろしに、あなたはやはり加担をしておる。国務大臣としては重大な責任がある。このことがかえってロッキード隠しにつながり、臨時国会の召集をおくらせ、そして国鉄再建をおくらせるということに連なるという論理だってあるのですよ。 そういうやりとりはとにかくとして、政治哲学として、政治をやる者の倫理として、運輸大臣という職にあるならば、やはりこの際、毅然たる態度で終始してほしかった、こういうことを申し上げておるわけでありまして、いまここで、あなたとやりとりをしても見解の相違ということになりましょうから、これ以上は申し上げませんけれども、かつて運輸省に職を奉じ、運輸省高官になられ、そしていまは運輸大臣をされているという立場からいきましても、私は残念でならないわけでありまして、あなたのお考えのようなことが臨時国会の召集を早めたり、国鉄再建を早めるものではないということを強く主張しておきたいと思います。 同時に、政変となれば、その前に内閣の改造というようなこと、政変の一つかと思いますけれども、あなたはいま、改造と言えば直ちにみずから進んででも辞表を出したいというぐらいの気持ちでおられるかとも思いますけれども、これは逆だと思うんですね。ロッキード事件がすべて解決するまでは運輸大臣をやめません、首を切れるものなら切ってみろというぐらいな熱意があっていいと思うんですよ。大変なときに大臣になってしまった、国鉄再建もさることながら、ロッキードなんて、全く降りかかる火の粉を払うのに大変だというような気持ちでおられたのじゃ私はたまらぬと思う。そういう意味では、どの大臣がやめようが現職にとどまって、この問題の解明まで責任を持つ、あるいは徹底的な、航空行政を含めた運輸行政の確立に政治生命をかけるというぐらいな熱意があってしかるべきだと思うのですけれども、覚悟のほどはいかがですか。
○木村国務大臣 私といたしましては、一日も早くわが党の挙党体制ができまして臨時国会が開かれ、法案の審議に入るようになってもらいたい、そのことのみを念じておりまして、運輸大臣といたしましては、将来のことは将来、現在一日一日を、その責任を果たしてまいりたい、かように考えております。
○斉藤(正)委員 稻葉大臣、あなたはロッキード事件の真相究明に当たって、不偏不党、真実一路邁進していることは私も承知をいたしております。ただ、認識において私と若干違う点は、いつか私の質問に答えて、炭坑節じゃないけれども、一山二山三山越えなければならぬ、田中前首相が逮捕されたときに、ようやく一山越えたところだというような意味の発言をされました。あなたの一山二山三山という一山は丸紅であり、二山は全日空であり、三山目が児玉だという認識で、一山二山三山越えという表現を使われましたか。そうではないのですか、いかがですか。
○稻葉国務大臣 ロッキード事件とかロッキード問題とか、そういう言葉はありますが、これは日米両国にまたがる大事件であり、難事件ですわな。で、これは山、山、山と独立にあるのではなくて、つながっている山脈のように私は思うんでございますね。根はつながっている。山脈のように思うのです。それでも、まあ捜査には山があるように私は思いましてね、いわゆる丸紅ルートとか、そういう言葉がありますな。それから全日空ルート、児玉ルートというものがある。そういう意味で正確に申せばよかったのですけれども、まあ山ということになったから、文学的表現というか、民謡的表現というか、そういう言葉を仮に使ったわけでありまして、まあルート、ルート、ルート、こういうのを一山、二山、三山、それで結構でしょうと思います。
○斉藤(正)委員 私は、そういう表現の仕方も文学的にはあるいは民謡的にはあるかと思いますけれども、同じ山脈でも人脈的に山を設定しているわけです。すなわち、一山とは田中前総理である、二山とは小佐野賢治氏である、三山とは中曽根自民党幹事長である。この田中、小佐野、中曽根の三山を越えなければ事件の解明にならぬ。(「児玉はどこへ行っちゃったんだ」と呼ぶ者あり)児玉は、これから申し上げますけれども、これは前人未到の巨峰でしてね、ちょっと検察、警察でも手がつかぬ。後から申し上げます。いいですか、言うならばマッキンレーかキリマンジャロ、これは検察、警察も手を焼いているようでありますけれども、まさに悪の巨峰です。したがって、そこへ行くまでに田中ルート、小佐野ルート、中曽根ルートという登山のルートがありますね、これを完全に踏破しなければ、前人未到の巨峰には登攀できない、私はそういうように考えておるわけです。 と申しますのは、わが国の大疑獄と言われる事件が維新以来でもずいぶんたくさんあります。戦後もたくさんあります。特に戦後の大疑獄と言われる事件で、検察、警察を含めて、あるときには有力なる情報の提供者として、むしろ保護をし、泳がせ、非常に検察、警察と身近な間柄において、巧みにこれを利用したという形があります。その一人は田中彰治であり、その一人は森脇将光であります。しかし、検察、警察は権力の前に、これらの有力なる情報提供者や、場合によっては捜査の協力者を最終的には処断をいたしました。戦後長い間、右翼の大物とし、黒幕として君臨してきた児玉譽士夫は、田中彰治や森脇将光以上の検察、警察に対する情報の提供者でもあったし、場合によっては国会に対しても情報の提供者であったし、ありとあらゆる角度から、陰でわが国の犯罪史に有形、無形に影響してきた男だ。しかし、今日なお児玉譽士夫は利用価値がある、とっつかまえて処断するまでの段階になっていない。しかも、日米合作と言われるロッキード隠しがいろいろな形で行われている中で、児玉のすべてが解明されたときには、日米安保体制下における隷属国家としての日本の立場あるいは外交問題を通じての日米の立場、これらが白日のもとにさらされて、ぐあいが悪い、まだまだ児玉は利用価値があるし、いま彼を処断するには時期尚早だという風評の底流が声にならない声として存在することを私は承知しておるわけであります。そういう意味で、検察、警察がやりたくてもやれない何かがある。それほど深刻なものだ。このことは、日米関係にも、外交的にも軍事的にも経済的にも重大な影響があるというようなことで、どうも厄介だ、むずかしい、容易でないというような表現になって出てきている。世界に冠たると言われているわが国の検察、警察でも、わかりません、容易ではありません。これほど傍証が固まっていて、これほどほかのルートは解明されつつあるときに、何かがあるとしか思えないじゃないですか。 先ほども言いましたように、田中彰治や森脇将光やなんかの過去の行動等々と考え合わせたときに、私は何かしら割り切れないものがあるわけでありますけれども、私の言うことを全く否定いたしますか。いかがですか。
○稻葉国務大臣 全く否定するということはできないですね。どんな言論でも、中にはいいところもあるんだね、部分的には。それはしかし、過去においてそういう疑いが検察や警察に持たれたとしても、もう今日——暴力団との結びつきとかなんとかあなたは言うんでしょう。まあ、たまには、神戸の方でこの間もちょっとありましたけれども、あんなのは例外中の例外で、検察、警察と暴力団とが結びついているなんということは、そんなものではないんですね。そういう意味では、あなたのそういう想像というか、推測というか、そういうものに基づいた御発言については、私は賛成できないのです。もっと近代化されている。自民党もいま近代化しようとしていますが、途中にあるわけだから。警察、検察の方かずっと——それをまた言うと困るけれども、非常に近代化されておって、そういう例、泳がせておいて結びついて情報をとるというようなやり方は、もう今日の民主化された捜査当局からは払拭されていると私は信じております。そういう意味では、あなたのそういう推定に基づいた御発言について、賛成はできません。 それから、人の名前を挙げて、何とかルート、何とかルートとこれを言いますが、このロッキード事件というのは、ロッキード社という多国籍企業が日本にいろいろなことをやった、そのルートを言うのですからね。ですから、田中ルートとか小佐野ルートとか中曽根ルートとかいう呼び方ではなく、やはりこちらが受けた入りの方のルート、つまり、丸紅ルート、全日空ルート、それから児玉ルートと、契約者ですから、そういう呼び名が適当であって、いま挙げたような人の名前で、この山、あの山、この山と三つの山を名づけることは、私、賛成できませんね。 しかし、あなたの、この解明についていろいろな点を注意してやれよ、なかなかあいつはくせ者だぜ、したたか者だぞ、こういう御注意については、重々私も拝聴しますよ。そうしてまた私も同感です。しかし、これをいま一生懸命あらゆる方法を講じて解明に努力中なんですから、どういう努力をやっている、どういう方法を講じようとしているということは言えませんね。そんなことは明かすわけにいかない。きちっと静かにやって、ばかっとやらなければ話にならないのですから。それは武道の極意だもの。御了解願いたいと思います。
○斉藤(正)委員 私も何も自説を固執するものでも何でもなくて、言い方を変えれば、そういう山の設定もあるのだ。 それからまた、お話がありましたけれども、児玉の位置づけというようなものについても、これは各人各様の位置づけがあるわけでありまして、私のような考えの人もないわけではないし、またやがて後世の歴史がこの隠れているすべてを、検察や警察で明らかにされなかったすべてを明らかにするときも来ると思いますけれども、やはり児玉が病気だとか、あるいは非常に広範だとか、あるいは大物だとか小物だとかいうこと以外に、日米間の重要なかぎを握る一つのポイントとして児玉が存在する。したがって、手を変え品を変えあらゆる角度からやっておられるのでありましょうけれども、最終的な一つの壁として日米という厚い壁にぶつかりはしないか。このことが児玉をよけいむずかしいところに置いているという判断もある。同僚議員が後刻またこれらの詳細についてはお尋ねすると思いますので、私は概論だけ申し上げておくわけであります。 そこで、刑事局長も法務大臣も、全日空ルートはほぼ終わりの段階に来た、こういう言い方をされておりますね、私はこれからだと思うのですけれども。たとえばお話のありました全日空への入りについてどのようにお考えになり、出についてどのようにお考えになっているのか、この際明らかにしてほしいと思うのです。 私どもの調査では、四十九年六月中旬にエリオットから二千七十二万円、同じく七月下旬にエリオットから三千三十四万円、四十九年一月七日に四十五万ドル、四十九年一月二十四日に四十万ドル、丸紅の九十ユニット、三十ユニット、これだけを合計いたしましても四億五千余万円になる。さらに、逮捕されておりました藤原の自供によって、全日空の内部操作による裏金が一億一千万も出てきたということになってきますと、この四億五千万の中に一億一千万が含まれているのか別なのか、この点が明らかでありませんけれども、もし含まれていないとすれば五億六千万も入っているわけなんですよ。しかし、解明されたのは三十ユニット、あとお中元、お歳暮、陣中見舞い等々で若干、こういうことになりますけれども、一億にもなっていないと思うのですね。六億からの金が入っていて、その出はせいぜい一億程度だというようなことで、全日空がほぼ終わりの段階に来ているなどということは口が腐っても言えぬと思うのです。それなら、全日空に五億ほどの金が裏金としていま残っているというのか。それならば理解できないでもない。やはり全日空ルートを徹底的に解明することによって黒、灰色が続出をする、これをおもんぱかってこの辺でということにしよう、際限ないぞ、ピリオドをこの辺で打とうという政治的配慮が加えられて、全日空はほぼ終わったという言い方をしているとしか私はとれないわけでありますけれども、ほぼ終わったという根拠は大臣、どこにあるのか。 それから刑事局長、いま私が言ったようなもので、記録にはそういうものもありましたけれども、それは入っておりません、それは間違いですというのがあったら教えてください。
○稻葉国務大臣 あなたの御調査になった資料でいろいろ詳しく計算上の金高のことをおっしゃいましたが、金高の計算になりますと私、不得手ですから、その点については刑事局長に答弁をさせます。 ほぼ終わったというのは、三十ユニットについては入りも出も大体判明しました、そして最終的に判明するのもそう遠からずでしょう、こういうふうに申し上げてまいりました。三十ユニットについてはそのとおりだと思います。その他の部分については目下捜査中でございます。これが概略でございます。 なお、詳しくは刑事局長に答弁をさせます。
○安原説明員 先ほど来、斉藤委員が御指摘のロッキード社からの支払いとおぼしき金額につきましては、特にしばしばお尋ねを受けます一九七四年、したがって昭和四十九年一月七日付で多国籍企業小委員会が公表した資料の中に、御指摘の四十五万ドルの支払い依頼書というものがございます。これからそういうものが支払われたのではないかという推定というものをなさるのは一応合理的と思います。その点ともう一つは、一九七四年一月二十四日付の金額四十万ドルに関する送り状というものが公表資料の中に入っておりますから、これも全日空に入ったという推定がなされるのも合理的と思われるのでございますが、少なくともこの二点に関しましては、検察当局からの報告の中にそういうものが全日空の裏金になっているという報告は受けていない次第でございます。 今日、全日空ルートとして検察当局が公にし、その使途を究明いたしておりますのは、先ほど御指摘の四十九年六月の二千七十二万、それから四十九年七月下旬の三千三十四万五千円、それから四十九年八月初めの、これは公表資料にはございません、いわゆる藤原亨一、若狭得治両名が共謀の上受領したとされる一億一千万円、この合わせて一億六千万円余りの金がいわゆる全日空の裏金として、目下入りについては外為法違反で公訴提起済みでございまするが、その使途の究明に努めておる次第でございますとともに、いわゆる丸紅が受領いたしましたユニット関係がすべてで百二十ユニットございますが、そのうちの三十ユニットに関連いたしましては、現に橋本元運輸大臣、それから佐藤元運輸政務次官を逮捕、勾留して受託収賄で取り調べ中でございますが、そのほかのユニット、九十ユニットを含めまして三十ユニットのその残りにつきましても、その使途の究明に努めておる次第でございます。 そこで、捜査の状況でございますが、私ども検察当局の報告によりますると、その使途の究明につきましての捜査が遠からず終結するであろうという報告を受けておる次第でございます。
○斉藤(正)委員 安原さんの答弁と大臣の答弁と若干食い違いますけれども、大臣が確認をされましたように、三十ユニットについては、ほぼというより、もうすべて解決をした、しかしその他についてはこれからだということでございますから、何か全日空についてはほぼ終わったというような発表や発言や何かは間違いだ。しかもいま私が指摘をいたしましたように、四十九年一月七日の四十五万ドル、一億五千万、四十九年一月二十四日の四十万ドル、一億三千万、それはどういう伝票であるか私などにわかるわけはない。しかし、コーチャン証言あるいはその他から当然明らかになると思うのです。 なお、九十ユニットにつきましても、これは三十ユニットの三倍ですから、小分けにして、先ほど申し上げましたように、使われていて、請託の関係あるいは時効の関係、政治資金規正法の関係、日本の悪い習慣の関係等々から明らかでない。明らかだけれども犯罪にはならないというようなことならば、九十についてはわからぬでもない。しかし、それだってもっとはっきりすべきだというように思うわけであります。私の質問に答えて四十九年六月中旬の二千七十二万円、七月下旬の三千三十四万円、そして若狭や藤原が共謀してためたといわれる一億一千万、これはもう入りは明らかだ、こういうことでございますが、九十ユニットを含めた四十九年一月七日の四十五万ドル、四十九年一月二十四日の四十万ドル、これらもやはり相当部分入りも明らかになり、出も明らかになり、入りがあって出がないならばプールされているということになるのですから、帳じりを合わせて全日空の入りについてはこうこうだ、出についてはこうこうだということを明らかにするまでは、全日空はほぼ終わりましたなどという表現は厳として慎むべきだ。すでにこのことでロッキード隠しを稻葉さんすらやっているのではないかという印象を与えられるのです。いかがですか。
○稻葉国務大臣 斉藤さんのおっしゃる額の全部について、入りと出を遠からずはっきりさせることができるでしょうという意味において、全日空ルートは解決にほぼ近づいている、こう言っているのであって、それらを隠す意味でなんか全然ありません。それは御理解願いたいと思います。
○斉藤(正)委員 そういう意味で理解しておきます。 会計検査院、それから輸出入銀行お見えでございますね。——輸出入銀行の方にちょっと資料を見ていただきたい。これは四番機のインボイスの一部分かすべてか。これが三番機のインボイスのすべてかどうか確認を願いたい。——いま確認照合していただいたのですけれども、すべてであるかどうかわからぬ、こういうことでありますが、その前に大蔵省、直接あなた担当じゃないので大変失礼だけれども、過日私は委員長を通じて、このインボイスの一番機から十番機までのすべての資料を出してほしいということを要求し、理事会でも検討いただいた。輸出入銀行は大蔵省へ伺いを立てた。大蔵省は、出すことまかりならぬ、こういう指示をされたそうです。どういう理由で一体この種のものを、わが委員会がこぞって請求したのに断ったのか、理由を言ってください。
○徳田説明員 お答え申し上げます。 先生御指摘のインボイスの点でございますが、これは輸出入銀行が取引先から融資の審査のために徴求した資料でございます。先生御承知のとおり、金融機関が取引先から融資の審査のために徴求いたしました資料につきまして、この秘密を守ることにつきましては確立した商慣習法がございまして、これに違反いたしますと、その場合において金融機関は道義的な責任だけでなくて法的な責任も負う、こう解されることになっておるわけでございます。したがいまして、この点につきましては、提出をお許し願いたい、このように感じておるわけでございます。
○斉藤(正)委員 それは憲法なり関連法律、何という法律があるのか。
○徳田説明員 その点につきましては、これは慣習法でございます。商慣習でございます。
○斉藤(正)委員 私は、日本輸出入銀行が融資をしているすべての融資先の資料を出せと言っているんじゃないのだ。いま日本の国政を揺るがす世紀の大疑獄事件が発生して、その解明のために国政調査の必要上委員長にお願いし、理事会もこれを決定し、お願いしたわけなんです。その商習慣と国政調査権の重みを何と心得ておるのだ。大臣が来ていれば、私は断じて承服できないと追及するところだけれども、おかしいんじゃないですか。委員長、これを何と心得ておる。
○田中委員長 それを委員長が答える前に、田中武夫君、関連して。
○田中(武)委員 関連してお伺いしますが、いま商慣習とおっしゃったね。商慣習とはどういうことなのだ。商法上の商慣習ですか、その根拠を言ってください。 なお、いま斉藤委員が言ったように、ここで申し上げておることは、国政調査権に基づいて提出を言っておるのですよ。それに基づいて、商慣習ということで答弁せられることの根拠、その重み等々について御答弁願います。
○徳田説明員 お答えいたします。 法律問題につきましては田中先生大変権威でいらっしゃいますが、この商慣習と申しますのは、金融機関と取引先との間の慣行が、従来の慣習においてそのように形成されておる、こういうことでございます。
○田中(武)委員 金融機関云々ですが、輸銀は他の銀行とか一般の金融機関とは違いますよ。その原資は一体何か。商慣習というのが認められるのは、商法において民法に優先するということがただ決められている点があります。それだけですよ。そんな答弁じゃだめです。 委員長から御注意の上、提出するように求めます。
○田中委員長 徳田君、答弁ありますか。
○徳田説明員 お答えいたします。 これは、輸出入銀行は確かに一般の民間の金融機関とは根拠法規が違うわけでございますけれども、金融取引という面につきまして、その資産運用の健全性等の面につきましては全く同様あるいはそれ以上に健全性が必要とされているわけでございます。 御承知のとおり、各金融機関の取引先は、その提出した資料の秘密が保たれるという前提のもとに資料を提出しているわけでございまして、それが、その自後の事情によりましてこの秘密が保たれないということになりますと、今後の融資の審査その他に非常に支障が来るわけでございまして、金融機関の資産の健全性というたてまえから、それはできないことではないか、このように考えております。
○田中(武)委員 金融という点においては一緒だと言うけれども、その原資は国民の金です。もちろん他の銀行も預金者のものだと言うかもしれませんが、これは原資はすべて国民の金。それを、本件の究明に当たって必要だから出せと言っている。一般的に公開せよと言っているのと違うんですよ。 しかも、商慣習云々とは聞こえませんね。民法に優先するという規定は確かにあります。だがしかし、それが堂々と国会においてまかり通るにはそれだけの根拠がなくてはいけません。われわれがいま言っているのは、国会のいわゆる国政調査権に基づき、この事件解明のために必要だから提出せよと、こう言っておるのですよ。 どうですか、委員長。証人として直ちに喚問。委員長、証人としてこの場で喚問。
○田中委員長 ちょっと徳田君、委員長から尋ねますが、慣習上という説明ですね。いままでに、いかなる事情があっても出したことはないか、例外は幾らかあるか。答弁に無理があってはいけませんよ。
○徳田説明員 いま委員長御指摘の点につきましては、詳細な調査をいたしておりませんので、いまこの場ではお答えいたしかねます。
○田中委員長 例外はあるでしょう。ありそうに思う。 そこで、ただいま田中武夫先生がおっしゃるとおりに、いやしくもこの委員会は、御承知のような経路を経てロッキードの真相究明をやっておる。国政調査権が根源になっておる。そういう国政調査権から見て、それでも出せないものかどうか。帰って上司によく相談をして、委員長に返事をしてください。
○徳田説明員 そのようにいたします。
○田中委員長 上司に相談をするのは、私のいま言うた、国政調査権の発動である、これを間違わぬように。ここを間違うといかぬぜ。それ、わかったな。
○徳田説明員 はい、わかりました。
○田中委員長 それで、そういう処置を講じまして田中君に答えますが、なお理事会でよく懇談をいたします。一応そういう処置をとります。
○田中(武)委員 わかりました。委員長に取り扱いは一任しますが、商慣習というものは一体どういう経路を経て慣習として成り立つのか、その点について、何だったら徹底的に法律論をやりましょうか。いかがでしょう。——じゃ、これで私は……。
○田中委員長 それじゃ、徳田君頼むぜ。
○徳田説明員 はい、わかりました。
○田中委員長 どうぞ、斉藤君。
○斉藤(正)委員 せっかくの答弁ですけれども、われわれの手にももうすでに入っているわけですよ。しかし、これはアメリカから入った。
○田中委員長 入っておるのか。
○斉藤(正)委員 来ておる。アメリカからわれわれの手に入るのに、日本の国会が国政調査権に基づいて要求したものが、出せませんとか、全く話にならぬ。大蔵官僚はエリートだそうですよ。守秘義務だか何だか知らぬけれども、そんなことで国政審議か停滞するなんて何かエリートだ。——大きな声ばかり出したってしょうがないので……。 トライスターの購入に当たって多くの割引が行われている。宣伝費、中古機の奨励金、スペアパーツの無料提供、特にトライスター一〇一一の場合はシミュレーター二台分等々の割引があるわけです。いま私が申し上げましたものが、インボイスの何番機にどれだけの額でどういう形で掲載されているか、日本輸出入銀行。
○林説明員 お答え申し上げます。 ただいまおっしゃいました項目の中でスペアパーツの無料提供ということがございましたが、このスペアパーツの無料提供と申しますのは、代金の支払いを伴いませんと思いますので、したがいまして、私どもの融資の審査の対象になりませんから、私ども存じておりません。 それから、そのほかの各種の値引き、先生のおっしゃいましたものにつきましては、六機口と四機口とに分かれておりまして、そのおのおのから完全に控除が行われたということを確認いたしました上で、その総金額をさらに確認して融資を実行いたしております。
○斉藤(正)委員 そんなことを聞いちゃいないのです。何を答えているのですか。 私が申し上げたそれぞれの項目の差し引き分が、一番機から六番機なり一七番機から十番機までのどのインボイスにどういう形で幾ら掲載されているか、それを聞いているのです。
○林説明員 ただいま申しました中古機の売却に協力する趣旨での値引きということにつきましては、過日運輸省の方からも御説明がありましたとおり、頭割り五十万ドルをパーで掛けて控除しているということであったわけでございます。ただ、これも、各機その計算はパーでございますが、それを具体的にどう引くかというのはその当事者間の契約で決められておりまして、その値引きの現実は私ども確認いたしておりますが、どの号機から差し引かれたということにつきましては、取引の関係上六機口、四機口ということについて御説明する範囲でお許しいただきたいと存じます。
○斉藤(正)委員 これまた全く国政調査に対する非協力だ。これはどういうことなんだ。私は全日空の入りについて疑問があるということを前段申し上げて、それらについてもまだこれからだと、こう言っているのですよ、安原刑事局長も法務大臣も。しからば、インボイスを手に入れたから、その一部分を——その中にあるのですね、マイナス分がずっと。それが一番機から六番機までなり、七番機から十番機までなりにどういう形で幾ら入っているかということを聞いているのですよ。言えないのですか。 委員長、同僚議員が後、質問いたしますが、とてもこれじゃ私は質問を続けられません。したがって、先ほどの資料の提供と、日本輸出入銀行の答弁を含めて、もう少し答弁態度を変えてもらわなければ、とてもじゃないが、人をばかにした答弁を聞いていて審議できません。
○田中委員長 林君、ちょっとここへいらっしゃい。——しばらく休憩しておる間に答弁をやり直しなさい。その答弁はやり直し得る内容を持っておる。答弁をやり直しなさい。よく考えてね。
○林説明員 はい。
○田中(武)委員 委員長、その前に。 先ほど商慣習と言って、民法に優先する、規定はあると言ったが、それは商人間の商取引に限ってですよ。ここで国会が国政調査権に基づく資料提出を要求しておるのに、商慣習で答えたそれが優先するという根拠いかん。もう一つは、先ほど言ったが、商慣習が成立する要件いかん。これを文書で答弁を求めます。いかがです。委員長。
○田中委員長 田中さん、文書でか。
○田中(武)委員 ええ、文書です。その方が参考になりますから。
○徳田説明員 お答えいたします。 ただいまの国政調査権のことでございますが、これはもう先生とうに御承知のとおり、国会が国政調査権を行使するに際しまして、個人や企業に対して強制的に資料の提出や供述を行わせる必要がある場合については、所定の手続において行われた場合にはこれに服さなければならないということは当然のことでございます。
○田中(武)委員 何や、それ。ということは、委員会の決議を言うておるのか。(「委員長、いまのはおかしいですよ。所定の手続をやっているのに、なぜ出さぬのですか」と呼ぶ者あり)
○田中委員長 いま検討させておるからしばらく……。
○田中(武)委員 これは全くもってけしからぬ答弁です。したがって、これは理事会へ問題を移して論議しましょう。その上で理事会へ本人に来てもらって究明することも含む。以上。
○田中委員長 徳田君、そっちでよく懇談をして……。 それから斉藤君、もう時間か。——まだあるね。
○斉藤(正)委員 同僚がやりますから。
○田中委員長 そうすると、松浦君、続いておやりください。
○斉藤(正)委員 ちょっとその前に。 いま田中理事から最終的な要請をいたしたわけでございますけれども、委員長が委員長席にお着きになっていても、不規則発言がありましたように、こんな状態じゃ審議できぬと、与党の方から言っているのですよ。何たることなのか。人をばかにするにもほどがある。(「やめよう」と呼ぶ者あり)やめようと言っても、続けてやらなければならぬから。
○田中委員長 斉藤君、続けてください。お願いします。
○斉藤(正)委員 四番機のインボイスを朗読してください。
○田中委員長 インボイスはそこにあるか。
○林説明員 ありません。全部英語ですから。
○田中委員長 英語ぐらい読めるだろう。何か答えをせよ。なければない、あるならあると。
○林説明員 お答え申し上げます。 ただいま斉藤先生から四番機のインボイスを読み上げろというお話でございますが、現在、四番機のインボイスを持っておりませんし、それからインボイスはかなりレターヘッド、頭からいろいろな書式がございまして、全部英語で書かれておりますので、朗読がむずかしいと存じます。
○斉藤(正)委員 アメリカの国会じゃないんだ。私が、四番機の資料らしいものを持っている、したがって、これを基準に質問をするからと通告してあるのだ。私のところには翻訳してあるのですよ。国会に出てくるのに私が指摘してきた資料を持ってこない、出さない、全部英文だからわかりません、何を寝言言っているんだ。 委員長、来週また日を改めてこの問題を集中的にやりますので……。
○田中委員長 ちょっと理事—— それでは、林理事、徳田審議官、ちょっとここへ。 いま直ちに、インボイスも持っておらぬ、英語で答えがしにくいということの事情もわからぬことはないから、ゆとりを置いて来週改めて呼び出すから、それまでに上司の者ともよく相談をして、慣習というものと国会の国政調査権というものとどちらが重いかということもよく検討をしてみる。そして、もっと答えを整備して答弁をするように、一週間ほどゆとりを置くから準備しなさい。これ、むずかしいよ。わかりましたね。 それでは、松浦利尚君。
○松浦(利)委員 いまのトラブルで質問時間がなくなりましたので、また日を改めて文部省、農林省等にかかわる児玉譽士夫との問題、そういった点について次回質問をいたします。 ただ、少し時間がありますので、斉藤委員に補足をして若干法務大臣並びに刑事局長にお尋ねしたいのですが、一山、二山は九月早々には大体目鼻がつく、こういう御答弁がきのうも出ておるわけです。ということは、少なくとも出に関連をして、政府高官あるいは国会議員等は当然参考人その他で事情聴取が行われるものというふうにわれわれは理解をするのですが、一般論としてそういうふうに理解をしてよろしいですか。
○安原説明員 いま御指摘のいわゆる全日空関係、それからユニット関係の出の調査をするということに必要な限りは、何人であるを問わず必要な者は全部取り調べをしなければ終わったということにはならないはずであります。
○松浦(利)委員 そうすると、九月早々ということですから、仮に国会議員がかかわっておる部分があるとすれば、そういう議員はやはり早い機会に事情聴取が行われるものというふうにわれわれが理解することは間違いじゃないですね。そういう判断は成り立ちますね、一般論として。そうでしょう、九月早々終わるわけだから。
○安原説明員 何人であるを問わずと申し上げた、だから議員が入るかもしれませんが、入るとは申しておりません。
○松浦(利)委員 だから大臣、刑事局長は私は当然の答弁だと思うのです。ただ、私が大臣に聞きたいのは、仮に国会議員がかかわっておるとすれば、当然事情聴取その他は、早々だから、九月早々の段階でやられるはずですわね。仮にかかわっておるとすればですよ。何人たるとと言っておられるのですから、九月早々には国会議員の事情聴取等があるだろうと想像するのは、これは間違いじゃありませんね。
○稻葉国務大臣 きょうは九月二日でございますから、いつごろまでを早々と言っているのか知りませんけれども、早々、普通そういう言葉を使いますから、間もなくみんな終わる、そして何人であるにかかわりませず、こういうことでございます。
○松浦(利)委員 何人にもということですから、当然国会議員にかかわる部分については参考人として事情聴取があるものというふうに理解をする、これが当然だと思うのですがね。 それではここで、水かけ論になりますから、もう一つ来週質問するためにお尋ねをしておきたいのですが、福島県の木村前知事にかかわる例の西白河郡西郷村の造成にかかわる問題ですね、そういう点については相当な調べがもう進んでおるわけですか。
○安原説明員 同知事のいわゆる収賄事件につきましては、いま御指摘の西郷村の土地の開発行為の承認に関する関連の職務関係からの五百万円の収賄と、さらに桑原工務店社長からの三百万円の収賄につきまして、すでに八月の十三日に福島地方裁判所に公判を請求して、現在公判係属中でございます。
○松浦(利)委員 これもまだ捜査段階のことで、あるいは公判維持のためにお答えがないと思うのですが、造成にかかわる問題に絡んで児玉譽士夫等の事実関係というのは捜査上出てきておりますか。固有名詞を出すとまたお答えはないとは思いますけれども、一応念のためにお聞きしておきます。
○安原説明員 この五百万円の贈賄にかかわります会社が東亜相互企業と申す会社でございまして、その会社の役員に児玉譽士夫が昭和四十一年から四年ぐらい就任しておったということは聞いておりまするけれども、それ以上の事柄につきましては報告を受けておりません。
○松浦(利)委員 それから、また来週の質問に必要ですから農林省にちょっとお尋ねをしておきますが、東亜農公園ですね、この東亜農公園にかかわる問題について、現状どうなっておるかということだけひとつお聞かせをいただきたいと思います。
○岡安説明員 御質問の東亜農公園の事業の現況でございますけれども、福島県からの報告によりますと、ここは酪農事業をやっておりまして、ことしの八月末現在におきまして飼養頭数は乳牛約二百七十頭、うち搾乳中のものは百二十頭となっておりまして、昭和五十年度中の搾乳量も六十万キロリットルを超えているというふうに聞いております。
○松浦(利)委員 それから、文部省の方にお尋ねをしておきますが、いま言った西郷村にかかわる東京女子医大の建設というのは、土地を取得してから、いつから工事か始まっておりますか。——それでは、文部省が帰っておるようですから農林省にお尋ねをしておきますが、農地転用許可が出て、そして申請どおり工事着工するということは、慣行として通常どのくらいの期間ですか。こういう理由で農地転用をする、しかも農地を転用された場合に工事着工はこれで、何月から着工してどうだという手続をするのですが、それが認められる範囲というのがあるはずですね、むやみやたらに農地転用して工事を着工しなければ問題があるわけですから。それは通常どれくらいの期間というふうに見ておられますか。
○岡安説明員 通常の場合には、たとえば農地を転用しまして特定の目的に使用するという場合には、その転用の申請書にいつごろから工事に着工するということが書いてあるわけでございまして、私どもはその申請書に書かれました期限内に着工されるものが普通だろう。もし、それがおくれますれば、いつまでおくれていいかという問題がありますけれども、これは通常理由がなければおかしいし、理由があれば通常許容される範囲内は許容できるものというふうに考えております。
○松浦(利)委員 東京女子医大が東亜相互企業等のあっせんを受けて土地を取得して、そして実質的に農地転用にかかわる工事を着手したのがことしの三月ないし四月からですね。三年間放置されておったわけですね。このロッキード事件が起こってからあわてて着手したという状況が現実に出てきておるわけですが、そういう点については農地転用許可をした農林省は承知しておられましたか。
○岡安説明員 いまお話の東京女子医大にかかわります農地の転用につきましては、この面積が一・六ヘクタールということになっておりますので、福島県知事が許可を行ったわけでございます。この許可を行いました期日は、四十八年の四月十二日というふうになっております。 それから、学校施設の建設ということが転用の目的でございますが、申請書におきましては当初四十九年七月までには学校施設の建設を完了するというような申請になっておったのでございますが、それが期日までに完了しないということで福島県から計画どおり履行するように催告をいたしまして、その結果だと思いますけれども、お話のとおりことしの四月以降本格的な建設工事に着手しているという事情は承知いたしております。
○松浦(利)委員 もう時間があとわずかですから、いまお聞きの内容等について、次回にこの問題については詳しく質問させていただきます。
○田中委員長 それでは、東中君。
○東中委員 最初に法務大臣と運輸大臣にお伺いしたいのですが、一日の日に丸紅は、前会長の檜山ら三幹部の退社を正式に発表をしました。一方、全日空の方は、定例常務会がありましたけれどもそのことについては何にも触れていない。丸紅の方は、内外に深く謝罪するとともに、えりを正して企業の社会的責任を果たすというように言っておるのですが、全日空の岡崎相談役は記者会見でこういうことを言っておるのです。「全日空が政治家に贈った金は政治献金だ。そこにはワイロ性があるかもしれないが、その意味では世の中の政治献金はみな同じだ、」世の中の政治献金は皆賄賂性を持っておるのだ。「どこの会社もすべて摘発されねばならない」「裏金づくりも政治家が裏金による献金を求める結果であって、それをやっていない企業はないのではないか」、こういうことを発言して、世間が許してくださるなら若狭体制をこのまま続けていきたい、こう言っているわけですが、いま現に捜査をされておる、しかも強制捜査をされておる問題について、すべての会社が摘発されなければならない、うちは運が悪かったのだと言わんばかりの言い方になっておるのであります。こういう姿勢というものについて、法務大臣として、また国務大臣としてどうお考えになっているか、あるいは運輸行政をやっていらっしゃる国務大臣としてどうお考えになっていらっしゃるか、お伺いしたいと思います。
○木村国務大臣 岡崎さんがどういうふうにおっしゃったか私はよく知りませんが、岡崎さんは非常に思慮の深い方でございますから、新聞の記事だけでは私ちょっと論評をしかねると思います。
○東中委員 新聞で報道されておることは事実なんです。岡崎さんがそういったかどうか、これは私も直接聞いておるわけじゃありませんからわかりませんけれども、新聞で報道されておることは事実なんです。そういうことがいまこの時点で日本で報道されているわけですから、それに対して法務大臣としてこういう見解について、あるいは運輸大臣としてこういう見解について、どうお考えになっているのかということを聞いているわけであります。
○木村国務大臣 新聞で岡崎さんがそう言ったというふうに報道されておるということでございますので申し上げておるのですが、どういう真意でおっしゃっておられるか、それが新聞の記事だけではよくわからないので何とも申し上げようがございません、こういうことでございます。
○東中委員 その趣旨は明白なんです。ここに書いてあるとおりのことを言ったと報道されていることについてどうお考えになっているかと、こう聞いているわけです。政治献金は皆賄賂性を持っているんだ、その意味で、世間の中の政治献金は賄賂性を持っておるのだから、どこの会社もすべて摘発されなければならぬということで、あるいは裏金づくりというのも政治献金を求める政治家側に責任があるんだという趣旨ですね。そして、いまそういう若狭以下辞任をしないという体制を表明しているわけですね。それについて、こういう考え方か——だって世間の人はこの報道を見て、そういう認識で通っているのかということになるわけですね。それについて、運輸大臣としてあるいは法務大臣として、国務大臣として、どういうふうに考えていらっしゃるのか。そういうふうに岡崎さんが言うたか言わぬかは別としても、そういう考え方はわれわれはなるほどと思っている、あるいはそういう考え方というのは間違っておる、どっちかであるわけですから、その点についての考えをお聞きしているわけです。
○木村国務大臣 岡崎さんが言われたとか言われなかったということは別にしまして、そういう意見が街にあるとしたらおまえはどう思うかということでございますれば、私は違った考えを持っております。そうは思っておりません。
○東中委員 どう思っている……。
○木村国務大臣 だから、そうは思っておりません。
○稻葉国務大臣 政治献金のすべてが賄賂性を持っているとは思いません。私も政治献金を受けたことはたびたびありますが、賄賂などを受け取ったことはありません。
○東中委員 政治献金が全部賄賂性を帯びておるとは私は思っておりません。しかし、大企業がやっている企業献金は賄賂性を帯びておる、岡崎さんの言うておるとおりだと思うのです。そういう姿勢からいって、こんな刑事訴追を受けてもそういう体制はそのまま続けていくのだというところに非常に重大な問題があると思うので、捜査をしておられる、あるいは法治国家における法の厳正な執行者としての法務大臣としてどうお考えになるかということを聞いているわけであります。政治献金一般じゃなくて、企業献金についての賄賂性を言っているわけです。
○稻葉国務大臣 若狭全日空社長の逮捕状の犯罪容疑を見まするというと、賄賂を贈った、そういうことは法の立場からいってよろしくない。法務省としてそれは結構だなどという、そんな考えを持っていませんよ。よろしくないね。よろしくないから、会社においてもそれ相応の責任をおとりになった方が、まあ企業の社会的責任から言って至当ではないかというふうに私は考えますが。
○東中委員 刑事責任が追及されておる、それに関連して社会的な責任もとるべき性質のものだ、岡崎発言がそういうことであるとすればそれには反対だ、こういうふうに言われたと思うのですが、よろしいのですか。
○稻葉国務大臣 いま全日空若狭社長が贈賄で逮捕されたと申しましたが、間違いで、外為法違反で起訴されておる、こういうことであります。しかし、外為法違反も重大な犯罪ですからね。犯罪容疑者として逮捕され、起訴されるかされないかはこれからの問題ですけれども、まあ大いばりで社長として居座ってどうだというのでは、教育上も悪いのじゃないでしょうかな。——事実関係が全然間違っておりました。外為法ではすでに起訴しちゃっている。ですから、そういうふうに起訴されているような人が平然としてあくまでも社長として居座るという態度は、社会風教上もそれから教育上もどうもおもしろくないという感じを私は持ちます。
○東中委員 問題を次に移しますが、八月の二十六日に東京地検の検事正が、三十ユニット関係について近く二階堂さんほか関係者の事情聴取をやるというふうに、記者会見の中でそれに触れられたようでありますが、その後、近々事情聴取はどうなっておるか、お聞きしたいと思う。
○安原説明員 東京地検検事正の談話はあたりまえのことをおっしゃったわけでありまして、三十ユニットの究明について捜査中でございます。捜査中でございますから、関係者をなお取り調べるということはまだ終わっていないということの裏返しだというふうに理解しております。
○東中委員 いや、そういう意味じゃなくて、四名について近々事情聴取をするというふうに言われたことについてです。 〔委員長退席、谷垣委員長代理着席〕
○安原説明員 それが新聞の報道でございまして、検事正はそんなことを一切申しておりません。
○東中委員 事情聴取してなかったという取り消しといいますか、をやったときに、近々事情聴取をするというふうに言ったと各紙が報道をしておりますが、それは全く言ってないというのですか。
○安原説明員 その記者会見で具体的に関係者の取り調べを今後進める予定であるということを申されたわけであります。その関係者を新聞が勝手に推測されているわけであります。
○東中委員 そうすると、関係者の取り調べはその後進んでおるということですね。
○安原説明員 まだ捜査中でございますから、当然進んでおります。
○東中委員 じゃ、進んでおるということでお聞きしておきましょう。 刑事局長にお伺いしたいのですが、議院証言法に基づく証人の喚問の要求に対して、正当の理由がなくして出頭しなければ、不出頭罪で処罰される犯罪行為だと思うのですが、そういう場合に、理由として掲げたいわば理由書等に偽りがあって理由が成り立たないということになれば、不出頭の事実がすでに発生しておる以上、それは一般的に言ってそういう場合には議院証言法による不出頭罪という犯罪の嫌疑を負うことになると思うのですが、いかがでございましょうか。
○安原説明員 理屈で申しわけございませんが、正当な事由なくしてということとうそをつくということは、不出頭の因果関係において常にうらはらであるとは言えないので、客観的に正当の事由があって出なかったという事実関係というものを究明しないといけませんが、いま御指摘のように、病気であるということでうそをついておるということであるとすれば、そういううそのつき方であれば、正当の事由がないのじゃないかという疑いを受けるであろうと思います。
○東中委員 小佐野賢治の不出頭の理由の説明では、「七月二十日頃より狭心症発作の頻発及び増強を招来し終日臥床治療を続けております。」ということで、これが不出頭理由の総括的なものだと私は思うのですが、ところが二十日、二十一、二十二、二十三日と会社に九時前から出勤をしておる。とりわけ、二十日の夜に狭心症の発作で救急の治療を受けたというふうに昨日出された行動表に書いてあるわけですが、その翌日の朝出勤をして、しかもそれを目撃した人に聞きますと、階段を駆け上って本社に行っておるという状態であります。終日床に伏して安静にしておる、そういう状態であるから出頭はできないというのに対して、発作を起こしたその翌日の朝階段を駆け上っていけるというふうな状態のことであれば、これは出頭を拒否する正当な理由について重大な疑惑があるというふうに思うのですが、いかがでしょうか。
○稻葉国務大臣 証人喚問されたのは法務省でなくて委員会なんですから、委員会でそういうことをよく調査して、それならば告発でもおやりになるとか、それはこの委員会がおやりになることで、こっちに病状はこんなだとか言われても、ちょっと返答に困るのです。
○東中委員 捜査当局は犯罪があるというふうに知った場合は、一般公務員でも告発しなければならぬわけですけれども、いわんや捜査当局は犯罪の嫌疑があれば捜査をするのは当然の職務だと思うのです。だから私は、いまこういう事態について、すでに国会に出された資料に基づいて国会は国会として検討するでしょう。しかし、捜査当局としてはそういう事態についてどういう見解を持たれるかということをお聞きしておるわけであります。
○安原説明員 きわめて生々しい具体的な事案に関する犯罪の成否の問題でございますので、私の立場から犯罪の成否を申し上げるのは差し控えさせていただきたいと思います。 ただ、大臣が申されましたのは、国会御当局も親告罪の関係もございますので御考案いただきたいということを申し上げた次第でございます。
○東中委員 これは親告罪ではございません。何をもって親告罪と言われるのかお聞きしたい。親告罪でないことは明白であります。告訴を待ってというようなことは書いてないですよ。そして、このことについての判例もいまのところない。偽証についての告発についての判例はありますけれども、偽証の場合だって告発がなければ捜査できないということではない。強制捜査もできるということは法務省当局も検察当局もとってきた見解ではないですか。だから、犯罪の嫌疑がある、犯罪の証明が十分だと言っているわけじゃないのです。犯罪が成立するとまで言っているわけじゃないのです。少なくともこういう国会に対する答弁で文書が出てきた、その文書の中にそういう疑いが濃厚に出てきているという場合に、検察庁あるいは捜査当局としてはそれについて嫌疑を持ったら捜査をすべきだというふうに思うのですが、その点はどうかと聞いているわけです。
○安原説明員 親告罪というのはいわゆる告発が訴訟条件であるということを申し上げたつもりでございまして、これの第八条に「告発」という規定がございまして、それによりますと、「前二条の罪を犯したものと認めたときは、告発しなければならない。」とありまして、第七条に「正当の理由がなくて、証人が出頭せず、」というのが罪だとしてありまするから、告発は訴訟条件である、かように申し上げておるわけでありまして、間違ったことを言っているようには思いませんが……。親告罪という言葉は、告発が訴訟条件であるという意味で親告罪という言葉を用いました。 それから、犯罪の容疑が認められるときは捜査をしなければならぬじゃないかということでございますが、一般論は、現実に刑事訴訟法には、犯罪ありと思料するときはいかなる犯罪でも捜査することができるというように書いてありますが、基本的にはやはり犯罪の容疑があると検察官が判断したときには適切な措置をとるべきであろうと思います。しかし、ただ私は、ここでそういう具体的な案件について、具体的な事柄を名指して捜査すべきではないかという御意見でございましたので、そういうことについてここでお答えする立場にはないということを申し上げた次第でございます。
○東中委員 小佐野の証人喚問については、これは重大な関心を持って国民は注意をしています。新聞の投書なんか見てもそうであります。しかも狭心症発作の関係について言えば、先日の朝日新聞の投書を見ましても、これは医師の投書でありますが、それから私たちの党でこの内容について、小佐野氏の健康状態について提出された諸資料を検討した結果、これは絶対安静というふうなことになる性質のものではないということを言っているわけですね。ところが、絶対安静だ、あるいは終日病床に伏しているんだというふうな形で出されてきている。そういうことは、これはもう新聞の投書欄に医師が投書をしている点からいっても非常に大きな疑惑を持っていますね。検察庁は一体なぜこういう国民が注視している問題について、告発がなければ動かないとか、あるいは捜査をしないとか、捜査をするということについて答弁しないというふうな態度をとっておられるのか全く理解に苦しむわけですが、検察庁としてはこういう国会に出されたデータ、そういうものを収集し、そして検討しておられるのかどうか。世間で公然と出ておるのでしょう。捜査の端緒になる資料というのはいろんなところでいろんな形で出てくるわけですから、国会にも出てきておる。それから、新聞の投書でも専門家の医師が、適当な内服をすることによって普通の生活以上の生活が狭心症の発作が何回もあってもできるということを言っているわけであります。そういう点について捜査をやるのかやらないのか、あるいはそういう情報について法務当局として検察庁にそういうものを提示しているのかどうか。国会に出てきておるわけですから、その点はいかがでしょう。
○安原説明員 いま御指摘のような病気を理由に小佐野賢治氏が出頭できないという理由を申し出て出頭されなかったということにつきましては、新聞報道がございますから検察当局も知っているはずでございますが、検察当局からただいま小佐野氏を独自に病状を調査したという報告は受けておりません。 なお、重ね重ねお願いでございますが、具体的な事件を挙げまして調べるつもりがあるのかないのかというようなことは、積極、消極いずれにいたしましても申し上げるわけにはまいりません。
○東中委員 偽証の告発についても同じ態度をとられておるわけですが、この機会に、国会へ出てきておる小佐野の健康状態についての資料あるいは「出社状況ご報告の件」と称する書面、こういう書面は、先ほど申し上げたような犯罪があったと疑うに足る十分な疎明資料になるというふうに私は考えています。そういうことを法務当局が、この場で、新聞ではなくてこの場で私は指摘しておるわけですから、それは検察庁にもそういう情報、資料を提供されて、それで検察庁として検討するということにならなければ、裸の王様みたいに新聞しか知らないんだというふうなことで放っておくべき性質のものではないんじゃないか、こう思うのですが、刑事局長、いかがですか。
○安原説明員 本日、このような委員会におきます東中委員の御意見というものは、検察当局としても関心を持っておると思いまするけれども、ただいま御指摘のように、資料を法務当局が用意して、こういう資料があるぞよというふうに検察当局に渡すということは、いわば間接な事件の指揮にわたりますので差し控えたいと思います。
○東中委員 偽証告発についてでありますが、昨日、野党四党の当院の予算委員会の委員が告発についての要求書を国会法、衆議院規則に基づいて出しでいるわけですね。ところが、告発がなければ検察当局は動かないということになれば、告発することに反対している自民党の意向が決まらなければ検察庁が動かないという、自民党の意向に検察庁の捜査活動が従属するという結果になります。 〔谷垣委員長代理退席、委員長着席〕 私たちは、犯罪があればあるいは犯罪の嫌疑があれば、それは独自に捜査当局としては当然、丸紅関係でやったように偽証についてもやるべきである、こう思うのですが、その点はいかがでしょうか。
○安原説明員 いつもお願いしておりますように、具体的な事件で検察庁が捜査を開始するかどうか、すべきであるかどうかというようなことは申し上げるわけにはいかないわけでございますので、常に一般論を申し上げておるわけでございますが、一般論といたしますれば、先ほど御指摘を受けましたように、告発というのがこの件については訴訟条件になっておりますので、完全な訴追の遂行という意味からも、また原則論から言いましても、国会御当局でも告発の用意を御勘案いただくことも必要ではないかというふうに考えておるということを一般論として申し上げた次第でございます。
○東中委員 捜査に入るか入らないかということについて法務当局は言うわけにはいかないというようなことは、いつからそういうことになったのですか。この事件についてだけじゃないですか。いままでは、これについては捜査をしておりますとか、国会で問題になったことで、これはどういうふうになっているのだと言ったら、その捜査の報告をされるし、十分あることでしょう。いま小佐野の偽証とかあるいは不出頭という問題は、これは国民の面前でやられている公然たる行為なんですよ。それに関連しての資料が今度は国会へ公然と出されておる。そういう問題についていわば公然と犯罪行為が——犯罪が成立すれば公然と犯罪行為がやられているということになるわけですね。それが成立するかどうかについての嫌疑が出てきているというときに、それの捜査に入るか入らぬかということは言えないのだ。なぜ小佐野賢治関係については特別に口を閉ざされるのか。従来の態度から言うと全く異常な態度になっていますね。私も法務委員会なんかの審議などもいろいろ調べてみました。いろいろなことで事件について聞いていますよ。こういうことが起こっているけれどもどうしているんだ、捜査をしています。ここまで行っています。捜査に支障のあることは、それは具体的な問題については言わないでしょう。しかし、捜査に入っているか入っていないかということを言うこと自体が、それがどうして秘密になるのですか。特別な扱いになっているということを言わざるを得ないのですが、法務大臣、いかがでしょう。
○安原説明員 まあ、捜査の状況につきましても、それが逮捕、勾留というような公然化した場合におきましてはある程度申し上げておるわけですが、それはあくまでも検察当局の判断におきまして、捜査に支障があるかどうかということを判断しながら検察当局において判断をして発表をしておるわけでございまして、法務当局から、その捜査に支障があるかどうかということについての判断をする立場にもない立場にある者は、原則としてそういうことは申し上げるべきではないというふうに思いますと同時に、具体的な事件につきまして、これから捜査をいたしますなどということを法務大臣ないしはそれを補佐する法務事務当局から申し上げることは、一種の具体的な事件の指揮にわたることであるので差し控えたい、こういうことでございます。
○東中委員 どうも納得いかぬわけですが、現実にそういう正当理由がないと疑うに足るような理由がいろいろ出てきているということについて、それが実際正当理由がないことになるのか、あるいは正当理由があるということになるのか。嫌疑が持たれたらそれについて捜査をするのでしょう。決まってから捜査するというようなばかなことはないわけで、わからぬからこそ捜査するわけですからね。嫌疑もないのにいたずらに捜査したらこれはまさに捜査権の乱用になりますけれども、現実にそういう嫌疑が持たれている。終日寝ているんだという人が階段を駆け上がっていっている。しかも発作のあった翌日の朝にそうしているという事態があって、それについて捜査当局は全く知らぬ顔をしているんだ、あるいはそれについて捜査をすることが、あるいは調査をすることがどうしてその調査、捜査に支障を来すことになるのですか、そのことを発表することが。はっきりとしてください。
○安原説明員 お答えいたします。 私は、検察当局が捜査すると決めたとか、しないと決めたとか、何もしないと言っているわけじゃないのです。そういうことは言うわけにいかぬと言っているわけであります。
○東中委員 ほかの事件では言っておるじゃないですか。この事件についてはなぜ言うたらいかぬのか、差し控えたいというようなことを言うんですか。ほかのケースで言えば言うてる例はたくさんありますよ。
○安原説明員 特定な事件についてこれから捜査を開始しますなどと言ったことは一切ございません。
○東中委員 ことしの五月二十四日の安原刑事局長の答弁でこういうのがあります。「私どもは常に、国会で御質問等がございますと、具体的な事件につきましても、直接担当者である検察当局にどういう事情であるかというようなことを聞きまして、そして国会法百四条に基づいてお尋ねにお答えをしております。」「国政調査権に対応する準備といたしまして、私は必要の都度、検察当局に必要な事項についてお尋ねしております。」「国会に対してお答えをする資料の収集を求めるために、法務大臣の権限を使って、私ども補佐の者が検察庁、この場合は東京地検でございますが、そこから聞くということによって東京地検が答える」、こういう点で捜査当局からの報告を求めてやることもあります。あなたはこう言っていますよ。いま、そのことには全然触れないのだ、触れたらいかぬのだ、これは全く違うじゃないですか。
○安原説明員 どうも言葉が足らぬで御理解いただけないのですが、具体的な一つの案件、ケースを示して、これを捜査するつもりがあるか、すべきではないか、すべきであると答えろというお尋ねでございまするから、そういうことは申し上げるわけにはいかない。それは、そういうことは法務大臣ないしは補佐する立場から天下に向かって申し上げることは、具体的な事件の指揮にわたるから避けるべきだということを申し上げた。いまのお話は、すでに捜査をしております事件につきまして、国政調査上の御質問とか資料要求がありましたときにお答えをするたてまえは当然でございますので、検察当局にその事情を聞きまして、捜査に支障のない限りにおいて国政調査権を尊重する立場から御報告を申し上げておるわけでございます。それとこれとは違うわけでありますので、どうかよろしく御理解いただきたいと思います。
○東中委員 では、偽証告発についてあるいは不出頭について、検察庁は捜査をやっておるのか、やっていないのか。それから、やっておるとすれば、それはどういう内容になっておるかということをお伺いしましょう。
○安原説明員 そういうことは報告を受けておりません。
○東中委員 報告を受けてないということですが、これは検察当局にどういう事情であるかということをあなたの方から担当の者に聞いて、そして報告をするんだ、こう言っているわけですね。報告を受けていないというんだったら、やっておるかもしれぬけれども、私は報告を受けていないんだ、こういうことになりますね。最近の安原局長の答弁というのは、全部報告を受けてませんということになっているのです。ところが、一月ほど前までは、聞いて、報告を求めて、そして答えられるものは答えていくんだ、こう言っているわけですね。それは求めておられるのか、おられぬのか、その点はどうですか。
○安原説明員 報告は常に検察庁の自主的な判断で報告されるのがたてまえでございますので、報告を特に求めるというようなことはいたしておりません。特に国政調査上の御要求があった場合に聞くということはあります。
○東中委員 これは、国会で御質問等がございますと、具体的な事件についても直接担当者である検察当局にどういう事情であるかということを聞きまして、あなたが法務大臣の権限に基づいてその補佐官として聞いて、そしてお尋ねにお答えしますと。私、いま聞いているのですよ。だから、まさにその担当のところへ聞いて、そして答弁してください。そうしておりますと言っているのです。しかし、小佐野についてはやらないのだ、いままで一般にはそうするんだけれども、小佐野についてはやらないんだと言うのだったら、それはそういう態度を変更されたということになっていきます。これは小佐野隠しじゃないですか。だから、いまはまだ聞いておられない、こう言われているのですから、聞いてもらって、午後の冒頭にぜひ答弁を求めたいと思います。
○安原説明員 報告は受けていないわけですから報告を受けていないと言ったわけでありますが、先ほどの御指摘の答弁にもありますように、常に聞かれたら全部お答えしておるわけではありませんので、お答えいたしかねる場合もあるわけでございます。その点も十分お含みおきを願いたいと思います。
○東中委員 委員長、これは「常に」といま言われましたが、この五月二十四日の速記録によりますと、「私どもは常に、国会で御質問等がございますと、具体的な事件につきましても、直接担当者である検察当局にどういう事情であるかというようなことを聞きまして、」そして国会法百四条に基づく質問に対する答弁をしておるのであります。常にそうしておるんだ、こう言っておるのですよ。
○安原説明員 常に検察当局の判断を求めておるわけでありますが、常に聞かれたことをすべてお答えしておるとは申しておらないはずでございます。
○田中委員長 松本善明君、関連して。
○松本(善)委員 いま東中委員の質問でありました小佐野の偽証の捜査について、午後の冒頭に調べた上で法務省から報告をしていただきたい。これを委員長から御指示をいただきたい、こう思います。
○田中委員長 いまのですね。それでは安原さん、午後引き続いてやるから、それまでに……。
○安原説明員 何を報告するのかちょっとよくわからなかったものですから……。
○田中委員長 それではもう一遍……。
○東中委員 偽証の捜査をやっておるかどうか。やっておるとすればどういうふうにいっておるか、その捜査の秘密に属さない範囲ではっきりさせることと、それからいま申し上げた不出頭についてもこういう資料が、これは捜査の有力な資料だと思うのでありますが、そういうことについて検討をやっておるかどうか。そんなものはもう知らぬ、裸の王様で新聞だけしか見ておらぬのや、そういうことであるべきじゃないと思いますので、検察当局に確かめていただいて、そして御答弁をいただきたい、こういうことです。
○安原説明員 照会はいたしますが、答えられるかどうかの保証はいたしかねます。
○田中委員長 それはそれでよろしい。問い合わすと言うんだから、答えられるか、られぬかはわからないけれどもと、こう言うのだから、ようわかっておる。
○東中委員 ただ、私が言うておるのは、答えられるかどうかはわからぬというようなことを言うと、答えられぬ場合があるんだというところへ非常に力点を置かれていますけれども、この前のここで五月二十四日に言われているのでは、聞いてできるだけ答えるようにしているんだ、答えられない場合は理由も言うということですね。そういうつもりでやってもらいたい。それでは一応午後にその点聞かしていただきます。
○田中委員長 それでは、休憩時間が大変短くて恐縮ですが、一時より再開をいたします。 休憩いたします。 午後零時三十七分休憩 ————◇————— 午後一時六分開議
○田中委員長 休憩前に引き続いて会議を開きます。 ロッキード問題について調査を進めます。 質疑の通告がありますので、これを許します。 この際、安原刑事局長から発言を求められております。これを許します。安原刑事局長。
○安原説明員 午前中の東京地検に照会してお答えをするという事柄につきましてお答えをいたします。 小佐野賢治氏を偽証罪で捜査しているかどうかということにつきましては、東京地検に照会いたしましたところ、そのことのしているかどうかについては、現に捜査中のロッキード事件、特にまだ解明の残っておる児玉ルート解明に関係のある事柄であるので、公にすることを差し控えてもらいたいという回答でございました。 それから、小佐野氏の病状について、それからいわゆる議院証言法の違反の容疑についての東京地検の対処方針等はどうかという問題につきましては、東京地検は小佐野賢治氏の病状を独自に調査はしていないということでございまして、今後どう対処するかということは、捜査の方針にも関することであるので申し上げかねるという回答でございました。
○東中委員 持ち時間が来ておりますので、一点だけいまの問題について申し上げておきたいのですが、小佐野の不出頭問題についての資料が実際上国会へは提出されておるわけでありますから、そういう問題について検察庁は全く知らぬということではおかしいので、社会的にいろいろ嫌疑が持たれておることも事実でありますので、そういう資料について独自にとられるかあるいは国会に要請されるか、どっちにしてもそういう処置は当然とられるべきだと思うのでありますが、そのことをお聞きして、質問を終わりたいと思います。
○安原説明員 小佐野賢治氏の出頭のできなかった事情というようなことは、新聞報道を含めて検察当局としては関心を持っているはずでございますが、なお、ただいまのような御意見は御意見として伝えさせていただきます。
○東中委員 時間ですから、終わります。
○田中委員長 坂井弘一君。
○坂井委員 防衛庁長官に御出席いただきましたので、PXLの問題につきましてお伺いしたいと思います。 いわゆる四十七年の十月九日の国防会議議員懇談会におきまして、PXLの国産化白紙還元、この結論に至るまでに五日、六日、この両日にまたがる一連の行為がございます。この点についても言及したいと思いますが、いずれにしましても、今度の事件の捜査あるいは調査の経緯をずっと追ってまいりますと、少なくともロッキード事件の核心の部分は、まさにPXL、P3Cの導入というところに帰着せざるを得ないように私は実は思います。P3Cの導入自体、これは単に防衛庁だけの問題ではなくて、やはりアメリカのペンタゴンあるいは米国務省の極東戦略の基本に関する問題だ、こういう認識に立ちましてずっと見てまいりますと、まさに事件の本質、核心、これは児玉ルートにおけるP3C、この解明なくしては真相の解明、全貌の解明はあり得ないというように思うわけでありまして、そうした観点から以下お尋ねをしてまいりたいと思います。 実はP3Cの対日リリースについての照会を、防衛庁が米側、つまり米海軍に照会をしたのが四十八年の六月の二十九日、これに対しまして、それが可能だという回答をよこしたのが約一カ月後の七月の三十一日でありますが、このことについては間違いないと思いますが、まず確認をしていただきたいと思います。
○伊藤説明員 いま先生がおっしゃいましたとおり、七月の三十一日、P3Cのリリースは可能という返事をもらっております。
○坂井委員 最初に捜査当局にちょっと念のために聞いておきますが、実はいま確認いただきましたが、いわゆる児玉譽士夫とロッキード社間における第四次修正契約、これが結ばれたのが四十八年七月二十七日、つまりこの対日リリースと全く時を同じくしているわけでありまして、申し上げるまでもなくP3C、対潜哨戒機に関する修正契約、初めてここで出てきたわけであります。この契約が対日リリースとまさに時を一にしておるということと、今回の児玉ルート及びPXLの捜査、これは継続中である、しかしその内容については、犯罪容疑があるかどうかについては報告は受けていないので何とも言えない、こういう答弁を昨日安原刑事局長は参議院で行われたようでございますが、少なくとも、いま申しましたこの対日リリースの関係と児玉ルート及びPXLの捜査がきわめて大きな事件を解明する一つのポイントであるというとらまえ方で捜査はされていると思われますが、いかがでしょうか。
○安原説明員 PXLの導入問題につきまして昨日参議院でお答え申し上げましたように、現在までのところ犯罪の容疑を生じたという報告には接していないわけでありますが、終わったという報告もないわけでございますので、引き続き捜査継続中ということに相なると思うのでございますが、児玉ルートの解明ということとの絡みにおきまして、いま御指摘のようなことを含めてあらゆる角度から真相の究明に努めておるものと信じております。
○坂井委員 児玉ルートのいわゆる十七億余の金、この金の中には、いわゆるP3C導入、PXLの国産化白紙還元、これに対する工作の意味合いの金、あるいは謝礼的な意味、こういうものが含まれておると思いますが、どうでしょう。
○安原説明員 その辺の存否というようなことが真相究明の一つのポイントであろうと思いますが、具体的には聞いておりません。
○坂井委員 実はこの国産化の白紙還元ということは、これはP3C売り込みのための必要条件ではあったとしても、必ずしも絶対的な条件といいますか、十分な条件ではないわけですね。 そこで、少し角度を変えてお尋ねしておきたいと思いますが、田中前首相が受け取った五億、これはトライスター導入に関する金の受領であるというように言われておりますが、どうもそれだけではないのではないか。つまり、この金は、四十八年の八月の九日に始まりまして四回にわたりまして五億ということでありますが、専門家会議の発足したのが四十八年の八月の十日であります。なお、先ほど指摘しました米海軍からのP3C対日リリースの決定が七月の三十一日。そういたしますと、一方、トライスターの機種決定をしたのが、全日空におきましては四十七年の十月の三十日、それから九カ月近くになりますが、どうも日本の商慣習から見ましても、あるいは実際の賄賂、これほど日にちがずれて賄賂が果たして渡されるかどうか。もちろんこれもあるでしょう、捜査はそういうことでもって起訴されたわけですから。しかし、これはいよいよ本格的にこれからP3Cを売り込まなければならないという意味もこの五億の金の中には当然私は含まれておるのではないかと、きわめて常識的な推定をするわけでありますけれども、それはいかがでしょうか、全く関係ありませんか。
○安原説明員 検察当局が有罪を得る確信を持って公訴を提起した事実では、五億円の請託収賄の趣旨は、その請託の内容がトライスターの売り込みであるということでございますので、私どもはそれを信頼しておるわけでございます。
○坂井委員 では、少し疑問な点に触れていきたいと思いますが、いわゆるコーチャン氏が、四十七年の十月の五日、六日、全日空のトライスター導入を覆すような陰謀が持ち上がった、そこで児玉を通じて中曽根氏に電話による工作を頼んだ結果、それがうまくいった、こういうことでありますけれども、ただ、この時点では全日空においてはもうすでにトライスターの購入を決定しておる、まず覆るというようなことは万々ないというような時点であります。一方、日本航空におきましてはボーイング、同じく決定を見ておる、こういう段階であります。ですから、ここでどうも日本航空がトライスターを購入するのではないかという小佐野氏の情報、これをそう簡単にコーチャン氏が信じて、あわてふためいて、これは非常時だ、大変だというようなことにはならぬのじゃないか。この直後の十月九日の国防会議でPXLの国産化白紙還元が決まっておる。 ただ、問題は、十月五日、六日、コーチャン氏をろうばいさせたもの、緊急事態、これは一体どういう内容のことであったのであろうか。これはトライスターの売り込みを妨げた陰謀である、むしろPXL問題を隠すためのある種の偽装が行われたのではないか、こういう実は疑いを持つわけでありまして、このことについて捜査当局に聞いてみましても、これは回答はなかろうと思いますので、具体的に触れます。 実は、米側からの確度の高い、根拠のしっかりした情報と資料をかなり以前に入手いたしました。確かに五日、六日のこの一連の行為、インリレーション ツー ザ オクトーバー ファイブ アンド シックス アクティビィティー、つまり五日、六日の両日にまたがる一連の行為、これをコレクションした。修正させた、これに関する分である。しからば、五日、六日には一体何が行われたのか、こういうことでありますが、五日には、大蔵省と防衛庁の事務折衝があった。六日には、国防会議議員懇談会が行われておる。少なくともわが方の嘱託尋問、再尋問の際にも、この両日の一連の行為に対して、コーチャン氏に再尋問を依頼した。内容は実はまだ聞きません。聞きませんが、この二日間の行為については再尋問は行っておりますね。二日間の行為について再尋問を行った、これくらいのことは法務当局は報告を受けていらっしゃると思いますが、いかがでしょう。
○安原説明員 嘱託尋問は、いわば捜査の過程におけるいわゆる資料収集の一方法でございますから、その嘱託尋問の内容について申し上げることは、捜査の内容を明らかにすることになりますので、差し控えさせていただきたいと思います。
○坂井委員 防衛庁に伺いますが、F5Eの輸入の話が出たのはいつですか。だれの口からですか。
○伊藤説明員 F5Eという機種を指して話がございましたのは、実は最後までF5Eという形ではなくて、支援戦闘機及び高等練習機を輸入するというような形で、大蔵省の方から検討してほしいという話がございました。 支援戦闘機につきましては、私どもはFST2を考えておりましたし、輸入をするとすればF5Eしかないなという感じを私どもは当時抱いておったわけでございます。したがいましてF5Eという機種を決めて輸入しなさいという話ではございませんでした。
○坂井委員 いつですか。
○伊藤説明員 これは十月二日の夜でございます。
○坂井委員 当時、防衛庁の方は、いまありました練習機のT2、それから支援戦闘機FST2改、これは国産化で進めよう。特にT2につきましては、すでに四十七年二月七日の閣議でもって国産に決定をした。それをさかのぼりまして、三菱重工はもうすでに四十二年からこの試作に着手いたしまして、四機できておるわけですね。飛んでおるわけですね。したがって、あとはFST2改の国産化を九日の国防会議でもって決定するのを待つだけである。こういう情勢にあった。しかし、いまお話がございましたが、大蔵省の方から突然アメリカのノースロップ社のF5E戦闘機の輸入話が持ち上がった。これは十月二日だ。そこで、十月五日の日に大蔵省と防衛庁でFST2改を国産にするかあるいはF5Eの輸入によるか激論が行われた。深夜にまでその激論が続いた。つまり、六日の国防会議の前日の夜であります。そういう状況であった。いずれをとるかについて大蔵と防衛の間で議論が闘わされた。これは間違いないでしょうね。その経緯につきまして、その辺の状況につきまして報告を願いたいと思います。
○伊藤説明員 十月五日の大蔵省と防衛庁の折衝の焦点は、四次防における経費の総額が焦点でございました。この総額を四兆六千三百億と決めるまでにいわゆる激論があったわけでございます。そして、支援戦闘機につきまして国産か輸入かというのは、その場でもちろん議論はありましたけれども、さらに今後検討しようという形で五日の日は終わっております。 そして、六日の日は、先ほど御指摘ございましたように、国防会議の議員懇談会が行われまして、その後、午後防衛庁において、さらに支援戦闘機と高等練習機について国産、輸入の問題について、国産を第一とする、しかし輸入する場合にはどういうことが可能であろうかというのを防衛庁の中で検討いたしたわけでございます。
○坂井委員 十月五日のことから六日のことにも触れていま答えられましたが、十月六日の国防会議議員懇談会、ここでもさらに激論が交わされるわけでありますが、当時中曽根通産大臣がこの議員懇談会できわめて明確な発言をされましたね。通産省、おわかりですか。
○熊谷説明員 お答えいたします。 発言があったかどうかにつきましては、内容を承知いたしておりません。
○坂井委員 六日の議員懇談会の席上、中曽根通産大臣がT2は国産にすることが適当で、必要なことだと思う、つまり、一応防衛庁の立場に立った発言であります。しかし、最終的にはこの立場にこだわらない、こういう趣旨の発言をした。通産大臣、これは非常に大事な発言だと実は私は見ておるわけであります。中曽根通産大臣から私がいま言いましたそういう趣旨の発言がなされたかどうかにつきまして、一度よくお調べになっていただきたい。同時に、それに対する回答をいただきたいと思います。
○熊谷説明員 お答えいたします。 国防会議議員懇談会に関します問題は、これは国防会議事務局の方でなければ、私どもちょっと確認いたしようがございませんので、当省といたしましては調査の方法がございませんので……。
○坂井委員 だれに聞いたらいいのでしょうか。
○田中委員長 国防会議関係はだれかおりますか。——呼んでないんだろう。 それじゃ、質問を続けましょう。
○坂井委員 実は、十月四日までの段階ではPXLもT2もFST2改もことごとく国産の方向でやってきておった。それが十月五日になりますと、防衛庁と通産省の間でT2それからT2改については輸入化の話が持ち上った。代替機はF5E。この事態は実は非常な事態であります。もしこの国産が輸入化の方向に変わってしまいますと、PXL、これは国産にならざるを得ない。つまり国産の方針を貫かざるを得ないということになる。実は当時、ドル減らし、日米貿易不均衡の是正、そういう至上課題が一方にあります。だから、どうしてもここで、このT2及びT2改、これの国産化、これは最後まで国産化で持ち込んで、そのかわりにPXLは輸入化の方向をとる。つまりてんびん論であります。そういうことを意図しながら推移してきたような形跡がきわめて濃厚であります。 十月六日の段階におきましては、中曽根通産大臣は、T2については国産化、同時に、シリーズでありますからT2改も国産化、こういう主張をしておる。これが通った。結果的にはPXLの国産化白紙還元ということが十月の九日において実現をする。つまり十月九日に突如としてPXLの国産化白紙還元というものが起こったのではなくて、すでにそういう背景というものがその前々からあった。特に五日、六日におけるこの一連の動きを見ますと、それがなお実は明確になってくるのではないか。そうした点についてわが捜査当局が非常に関心を持ちまして、コーチャン氏の証言を得よう、こういう努力をされた。恐らくこのことについて刑事局長に聞きましても答えは出ないと思います。出ないと思いますから、問題提起にとどめたいとは思いますが、少なくともいま言ったようなことがわが捜査当局の重大な関心となり、いまのような具体的な内容等に触れて米側の嘱託尋問、再尋問の中で聞いたということについて、法務当局、検察の方に問い合わせをしてもらいたい、報告を求めてもらいたいと思いますが、いかがですか。
○安原説明員 PXLの選定の経過については、あらゆる背景事情について関心を持っておるはずでございます。 なお、いま証人尋問の中身について照会をして報告をしてもらいたいということでございますが、これは先ほど共産党の東中委員からの御照会を受けました結果に徴しても明らかなように、証人尋問の内容について報告をしてもよろしいという検察当局の判断が下るとは思えませんので、僭越ながらこの席でお断りをしたいと思います。
○坂井委員 では、もう一つ御参考までに申し上げておきましょう。 同時に、これに関連をいたしまして、YXのボーイング社との共同開発、これは前回指摘をいたしました。十月の四日決定、五日の日にはボーイング社がそれに対して難色を示す。六日の日の議員懇談会におきまして、中曽根通産大臣から、YXの開発につきましては、かねがね懸案でありましたけれども、ボーイング社と共同開発をすることに決定をいたしましたと。この決定は、イコールPXLの国産化断念というところに実は結びつくという必然性が流れとしましてあります。PXLもYXも、ともに国産化を進めていくのだというのは当初の基本方針であった。しかも、その共用性を高めるのだということでもって進んできたことは事実であります。したがって、YXがボーイングとの間において共同開発、つまり国産化を断念するということは、一方におけるPXLの国産化もこれは断念せざるを得ない、こういう側面を持つということについても、十分関心を持って捜査はされていると思います。いると思いますので、これはうやむやにしないように、ひとつ徹底して行っていただきたい。これは強い要請として、要望として申し上げておきたいと思います。 それから、問題は変わりますが、小佐野賢治氏が証人喚問として当委員会に出頭いたしました。その前にハワイから韓国、そして日本にやってきた。日本に着いたのが十二日でありますが、十二日の夜どこに泊まったか、これはお答えできるでしょうね。
○安原説明員 承知しておりません。
○坂井委員 お調べになって報告いただけないでしょうか。
○安原説明員 どういう観点から調べる必要があるのかということをもうちょっと、理解に苦しむわけでございますので、その点はひとつ御示唆いただきたいと思います。
○坂井委員 わかりました。どういうことで調べる必要があるか、御参考までに申し上げましょう。 実は、小佐野さんから「出社状況ご報告の件」、これがきのう出されました。第二項目に、御本人は「二月五日夜からハワイに出張し二月十二日帰国、途中より気分がすぐれず二月十五日まで箱根で静養」と、ここにちゃんと書いてありますが、十二日の夜は、泊まったのはもちろん箱根。箱根のどこで泊まったかといいますと、一説に富士屋ホテルと言われておりますが、そうではありません。宿泊先は午六山荘であります。そこに同席した人がおります。言わずもがな、趙重勲氏は当然のこと、ほかに数人その夜泊まっておりますが、安原刑事局長、内容は聞きません、聞きませんが、少なくとも小佐野氏の十二日から国会に証人喚問に来るまでの間、十二日から少なくとも十五日までの箱根における行動については、あらましの報告は受けられていますか。
○安原説明員 受けておりません。
○坂井委員 聞いていただけないでしょうか。報告を求められてはいかがでしょうか。求めていただきたい。
○安原説明員 小佐野賢治氏の言動につきましては、公開のチャーチ委員会の証言あるいは先般の朝日新聞の回想記というような点においてしばしば名前が出ておるわけでございますので、捜査当局としても情報として関心を持っていると思いますが、先ほどもお断り申し上げましたように、具体的な人の行動を調べているかどうかというようなことを御報告申し上げるということが、とりもなおさず、現に解明中の児玉ルートの解明ということとの関係におきましても恐らくお答えいたしかねる事柄であろうと思いますので、いまの坂井委員の御指摘は一つの有力な情報として当局に伝えることで御容赦を願いたいと思います。
○坂井委員 ことごとくお答えいただけませんので、私はきわめて残念であります。しかし、いま申しましたことはすでにお知りになった上で捜査は進められておるということを私は実は信じております。それだけに、この事件をうやむやに終わらせることがあっては断じてならぬというのが実は私のいまの率直なる気持ちであります。これの解明なくして、児玉ルート、それからプラスXルート、これの解明はあり得ない。ということは、結果的には事件をうやむやにしてしまうことになるということをここでひとつ強く指摘をしておきたい、そう思います。 稻葉さん、最後に、ですから、そういう意味で、いま私は幾つかの問題点の指摘をいたしました。なおもう一点だけ申しましょう。これは参考としてください。 富士屋ホテルの専務取締役、これはどなたかお調べください。その間の、私が申しましたいまの一連の問題、午六山荘の問題、だれが来たかというようなことについて、これはひとつ十分お調べになっていただきたい。これが事件を解明する一つの糸口になるであろう。同時にまた、これがいかに根が深いか。児玉ルートの解明なくして事件の全貌解明はあり得ないという結論に到達せざるを得ないと思います。またそれだけにこれは大問題だと思います。 ですから、そういう意味で、稻葉法務大臣は、これはあくまでも法の正義、あなたがかねがねおっしゃるとおりです。断固としてやる、絶対うやむやにしないという決意が確固不動のものであるならば、それをひとつここでお述べいただきたい。
○稻葉国務大臣 児玉ルートをも含めたロッキード事件の全貌を解明すべく全力を挙げておるわけであります。ただ、いろいろ御指摘になったようなことについては、不言実行ということもありますし、有言不実行などという言葉もありますから、むしろ最初の方が捜査の正確を期し、全貌を明らかにするにはいいんじゃないかと思いますので、この際、決意は十分に持っているわけでありますから、捜査当局を御信頼いただきますようにお願い申し上げます。
○坂井委員 終わります。
○田中委員長 永末英一君。
○永末委員 先ほど安原刑事局長は、田中前総理の起訴状に関して、五億円がトライスター購入に関し田中前総理に贈られ、これが収賄されたということについては有罪にする確信を検察当局は持っておるのでそうだと信じておる、こういう表現をされました。伺いたいのは、この五億円というのはピーナツ、ピーシズ領収証に該当する部分であって、この点については捜査は完了したと御判断ですか。
○安原説明員 ロッキード社から、ピーナツ、ピーシズという名の領収証が出された金五億円というものが日本国に流入し、それが田中前総理の手に入ったということにつきましては、捜査当局は捜査を終了して、そうして公訴提起をした次第でございます。
○永末委員 そうしますと、ピーナツ、ピーシズ領収証、合計金五億円に対する関係者は、丸紅側で檜山、大久保、伊藤の三名であり、そしてそれの収賄側に関係ある者は田中前総理と榎本秘書官である、これで終わりである、こういうことですね。
○安原説明員 ロッキード側からの五億円の授受に関する限りはそのとおりでございます。
○永末委員 問題は、この五億円の金が、この起訴状に記載されてあるL一〇一一のみに限っておるのか、それともその他のもの、すなわち、もう一件でありますP3Cに関係があるのかということがよくわからない。少なくとも有罪にする確信があるのはし一〇一一であるということは伺いましたが、今後の捜査の進展によっては、この五億円がL一〇一一以外のものにも関係があるということになれば、どうされますか。
○安原説明員 五億円が渡された請託の趣旨がP3Cではなくてトライスターの選定であるということであったということでございますので、P3Cには関係がないという確信のもとに捜査当局は公訴を提起したものでございます。したがって、変更などということはちょっと考えられないと思います。
○永末委員 この五億円はひたすらトライスターであって、P3Cではないと伺いました。しかし、P3Cに関する捜査は継続中であるということの発表も伺っております。 そうしますと、伝えられるところによりますと、ユニット三十の資金の流れの中で、一千万円が田中前総理に贈られたと報道されておりますが、そういう事実がありますか。
○安原説明員 そういう報道があることは事実でございますが、まだ捜査は途中でございますので、さような報告も受けておりません。
○永末委員 先ほどから児玉資金ルートの話がありますが、P3Cというのは五億円にはもう関係がないのだ。それならば、関係があるとしますと、いわゆるユニット領収証二つにかかわるもの、それと児玉資金ルートである。ユニット領収証はP3Cに関係があると御判断ですか。
○安原説明員 ユニット領収証にかかわる一億二千万円の使途については、現に究明中でございまして、特に橋本、佐藤両人に関する受託収賄の疑いは、これまたトライスターに関連いたしますエアバス導入の延期をめぐる疑いでございますから、P3Cとは直接関係がないという疑いのもとに捜査をしておりますが、その他の部分について、ユニットによって領収された金が、他のユニットに関する部分がどのようなものに関連があるかということは、目下究明中でございます。
○永末委員 そうしますと三十ユニットのうち七百万円についてはもっぱらトライスターである。だからそれを引きました二千三百万円、それと九十ユニットの九千万円、それと児玉の十七億幾ら、これにP3Cは関係があるから捜査を継続しておる、こう了解してよろしいか。
○安原説明員 関係があるかないかを含めて、目下捜査中でございます。
○永末委員 防衛庁長官に伺いますが、八月三十一日に五十二年度の予算概算要求をされたようでございますが、PXLに関する予算は提出されましたか。
○坂田国務大臣 現在作業をいたしておりまして、国防会議にポスト四次防の整備計画、なかんずく基盤的防衛力大綱につきまして御審議を願っておるわけであります。したがいまして、概算要求までには間に合いませんので、いずれ十二月の段階に持ち越されると思います。
○永末委員 十二月の段階になる、こういうお話でございますが、それまでには、やはり国防会議で四次防以後の防衛力整備計画の決定を受けて、それに基づいて考える、こういうことですか。
○坂田国務大臣 そのとおりでございます。
○永末委員 さて、法務大臣、児玉資金ルートというのはなかなか難航しておるという御判断がこの委員会でもあなたから言われましたが、十二月までに間に合いますか。
○稻葉国務大臣 十二月までは間に合うでしょうと思いますが、とうだろう——わかりませんそうです。
○永末委員 P3Cの導入については、このロッキード事件の解明が行われないうちにもし防衛庁はこれの購入を決定するなんということになれば、国民はその防衛庁の決定にはきわめて不信の念を持つと思います。したがって、防衛庁長官は、このロッキード事件のP3C関係が解明されるまではP3Cを買う御意思はございませんね。
○坂田国務大臣 これはかねがね私が申し上げておりますように、国民の中にP3Cに対しまして疑惑を持っておるわけでございまして、この点がある程度解消されない限り決定的な決め方をするわけにはまいらぬというふうに考えております。
○永末委員 昨日参議院のロッキード委員会で、PXLに関してP3Cとカナダが今回導入を決定いたしましたCP140との調査をするための調査団を送りたい、こういう御発言があったと聞いておりますが、事実ですか。
○坂田国務大臣 私どもの方といたしましては、P3Cの疑惑の解明は解明といたしまして、あらゆる事態に備えまして調査検討は続けるべきである、あらゆるオプションについて十分な検討をしておくべきであるということでございまして、できますならば近いうちに向こうの方からしかるべき人を呼ぶということも一つの方法かとも思いますが、それとともにやはりこちらから向こうへ調査団を出す、あるいはまたアメリカだけではなくて、カナダの問題につきましても調査をするということにつきましてただいま検討をいたしておる、準備をしておるということを申し上げたわけでございます。
○永末委員 P3Cにつきましては専門家会議が昭和四十八年に設置せられて以来、微に入り細をうがって検討されておると思うのです。いまだにその調査をしなければならぬ問題であるのかどうか。 それから、カナダのCP140オーロラについて、つけたりのようなことを申されましたけれども、なぜカナダが、P3Cを導入せずに、それを改装いたしましてCP140という形で導入するに至ったか。お調べになるならばそれの方が本命だと思うけれども、なおアメリカのP3Cを調査しなければならぬのですか。
○江口説明員 御指摘のように、P3Cにつきましては、従来両度にわたり調査団を出しております。ただ、その後事情ももちろん変わっておりますし、問題は価額関係というものがまだもうひとつはっきりいたしておりません。 それからさらにソフトウェアの問題等もございまして、そういったところを補足的にやる必要があるかと考えておるわけでございますが、やはり中心はいま御指摘のありましたCP140関係あるいはS3Aの関係でございまして、これはカナダ政府に言わせますと、現在のP3Cのものよりもやはり性能的にはすぐれておるということを言っております。 そういったような問題を含めまして、やはり実地に参りまして、あるいは向こうから来てもらいまして、よく実態を聞いてみたい、かような次第でございます。
○永末委員 P3Cは補足の調査である、そしてS3Aを調査したい、CP140を調査したい。ですが、S3Aというのは、これは艦載対潜哨戒機であって、全くP2Jの後続機としては関係がない。むしろその中身は別でございますけれども、そういう種類のものであるし、CP140はP3Cに対する一定の判断があってカナダがこういう形のものの製作を決定いたしたのでありますから、P3Cを調査する必要は私はないと思いますが、お答え願いたい。
○江口説明員 確かにそういう点もございますが、あるいはもう少し詳しく申し上げれば、技術的に言えば、P3Cの搭載機器の問題これ自体を独立のものとして考えられるかという問題もございます。その他若干いろいろの事項がございまして、先ほど申しましたように、補足的にやるという必要は若干あるのではないかというふうに考えておりますが、主体はやはりさっき申しました後の二者にあるというふうにお考えいただいて結構であろうと思います。
○永末委員 カナダがやりましたことは、P3Cの側に主としてS3Aの機器を搭載して新たな形のものをつくったということでございまして、その際P3Cに関するカナダ政府側の判断は、P3Cというものはその航法装置においても正確性、弾力性がないのだ、電波発射探知システムについても数世代前の開発であってもうすでに古臭い、搭載コンピューターはその第一世代のものであってすでにこれは古い、その監視任務につきましてもP3Cでは消化できない、偵察カメラについても昼間だけでだめだ、あるいはASWの機器についてもS3Aほど有効でないというような判断の結果、P3Cそのままの導入をあきらめたということは私は御存じだと思う。にもかかわらず、なおP3Cを調査しなければいかぬのですか、もう一遍お答え願いたい。
○江口説明員 この点は特にそういった特別の意味を持ってというつもりではございませんので、やはり中身をもう一度念のために見るということも必要かと思います。 と申しますのは、従来専門家会議等のいろいろな経緯で、御審議をいただきまして、いろいろな考え方が出されておりますが、その中身につきまして従来考えておりましたことは、やはりP3C級のものということでございます。以下のものであってはいけない、以上のものであることが当然必要でございますが、一応P3C級のものということを言っております。 それから、先ほども申し上げましたように、分離することが可能か不可能かというような問題、主としてソフトウェア関係の問題でございますが、そういうこともございますので、他意はございませんが、念のためにやはり見ておいたらいかがか、こういう考え方でございます。
○永末委員 P3Cがこのロッキード問題できわめて疑惑に包まれておる飛行機になってきておる。そしてしかもカナダ政府はそのままのものを導入せずして新しい形のものを、いまちょうど装備局長が申しました内装の機器を分離して導入を決めて、アメリカ政府もロッキード社もそれを是としてそういう契約を結んだことは天下周知の事実である。そんなことをいまごろ調査する必要はない。いまはっきりしなければならぬのは、にもかかわらずP3Cにこだわって調査をしておるというのは、これだけの大問題になっておるにかかわらず、防衛庁はなおP3Cの導入の意思をますます固めつつあると見られる。防衛庁長官、そういう態度なんですか、あなたのところは。
○坂田国務大臣 そうじゃなくて、もう少し精密な調査をしなければ、たとえばカナダ政府が決めた、それはいろいろの資料は来ております。来ておりますけれども、それをうのみにしていいかどうかということです。でございますから、また五年後、十年後にそれに対しての国民の疑惑が起こらぬとも限らない。やはりわれわれは、次期対潜哨戒機とは日本の国防上、また同時に費用対効果の問題あるいは国民の疑惑、そういうようないろいろの観点をわれわれ日本人自身の立場において、自主性において判断をし、決めなければならないというのが私の立場ではないかと思うわけでございまして、カナダが決めたからあれはもう信用すべきものであるというふうに簡単に考えるべきものではない。それからソフトウエアの問題につきましても、やはりアメリカ側がどういうふうなつもりなのか、本当にそれを分離する意思があるのかないのか、いろいろのことをよく検討し、腹を割って話をしませんと、われわれは国産でいくのかあるいはライセンス生産でいくのか、あるいは完全輸入をしなければならないのか、あるいはカナダの今度できましたものを導入するのか、その価格は一体どうなるのかということをやはり十二月の段階までにはいずれか決めなければならない。しかし、もう時間はそう長くはございませんので、やはりこのあたりで向こうの人に来てもらう場合もございましょうし、またわれわれの方からも行きまして、つぶさな自主的な判断を下すために行くことが国民のためであるというふうに私は考えているわけであります。
○永末委員 私はCP140は信頼すべきなんで一つも言うてないのであって、P3C自体は、今回のカナダ政府の決定に当たっても、一九九〇年にはP3Cはこれから相手方の潜水艦の発展等を考えると、いまその効用度を一とすれば〇・五に落ちる、したがって新しい機器を入れなければならぬというのがCP140を導入するに至った経緯でございます。そう考えておるにかかわらず、なおあなたの方がP3Cにこだわっておるから、したがって、このロッキード事件の経過にかんがみ、まだまだこだわるということは国民から疑惑の目をもって見られますぞということを申し上げておるのであります。 したがって、これから十二月までの間にP3Cになおこだわって、それとまたCP140と比べても、CP140の方は極地飛行をやらなければならない、きわめて寒冷上空を飛ばねばならぬ、こういうような任務もございますから、そのままは導入できませんね。CP140の単価は、御承知だと思いますが、どんがらと、中身の普通の電子機器だけで一機六十三億六千万円する。これに供用施設を加えれば一機、十八機分につきましては百十六億円するのでありまして、そうして今回の契約総額からいたしますと、実に一機当たり百七十一億九千万円する。これはカナダ政府がアメリカ側と契約をした現状における十八機購入で一機当たりの分である。果たしてこういう高いものをわれわれが必要とするのかどうか、それと国産との比率はどうなのか、一体こういう対潜哨戒機の効用というのはわが国の平和と安全を守るについてどうなのか、これを急がねばなりませんね。P3Cの調査にだけかかずらっているときではないと思いますが、あなたの御方針をひとつ承りたい。
○坂田国務大臣 方針はまだ決まっていないわけでありますけれども、調査の考え方はいま申し上げましたとおりで、実はカナダのCP140にいたしましても、P3Cを土台にして、それを発展的に考えておるのが現在のCP140でございますから、あくまでもP3Cが主体になっておるということ。もちろん搭載機器や何かをずっと発展させてP3Cよりも性能がいいというふうにいまカナダ政府は発表しております。それがどういう点でどうなっておるのかということはやはり確かめてみない限り、われわれの方でライセンス生産する場合どうなのか、その場合に果たしてアメリカが今度は機体とその搭載いたします新しい機器とを分離させることを許容するかどうか、リリースをするかどうかということもわれわれの判断の一つの基礎になるわけでございまして、これはぜひやらなければいけないというふうに思います。費用の点も十分考えなければなりません。 したがいまして、いま私が申し上げたいことは、まだ国産にするのかあるいは輸入にするのか、あるいはそのあらゆるコンビネーションをいたしましたライセンス生産等でやるのか、その点のぎりぎりの判断の資料を得たいというふうに考えております。
○永末委員 ライセンス生産に非常に重点が置かれたような語調でございましたが、最後に国産の話が出ました。いわゆるポスト四次防の決定のときには次期対潜哨戒機は重大な議題でもあるし、その場合に国産を含めて慎重にひとつ検討していく、こういう答えですか。
○坂田国務大臣 いまはまだどちらにウエートを置いても考えていないわけでございまして、あらゆる場合を検討いたしておるということが正確なお答えでございます。
○永末委員 終わります。
○田中委員長 この際、暫時休憩いたします。 午後二時六分休憩 ————◇————— 〔休憩後は会議を開くに至らなかった〕