ロッキード問題に関する調査特別委員会 第14号
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- 開催日
- 1976/07/08
会議録
○田中委員長 これより会議を開きます。 ロッキード問題に関する件について調査を進めます。 質疑の通告があります。順次これを許します。まず稲葉誠一君。
○稲葉(誠)委員 きのうは全日空の藤原という取締役が逮捕されたということが伝えられ、きょうは若狭社長が逮捕されたということが伝えられておるわけですが、それぞれ、そのことが事実かどうか、それからその被疑事実ですね、その大要について御説明を願いたいと思います。
○安原説明員 昨日の午後四時四十五分、東京地方検察庁におきまして、全日空の経営管理室長であり取締役である藤原亨一を外国為替管理法違反の容疑で逮捕いたしました。 逮捕の被疑事実は、藤原亨一は、全日空の取締役兼経営管理室長であるが、全日空の業務に関して法定の除外事由がないのに、昭和四十九年四月ごろ東京都内においてロッキード社のウィリアム・クラッターから、アメリカ合衆国カリフォルニア州所在のロッキード・エアクラフト・コーポレーションのためにする支払いとして、米貨四十万ドルに相当する日本円一億一千万円を受領し、もって非居住者のためにする居住者に対する支払いの受領をしたという疑いでございます。 それから、本日午前九時ちょうど、東京地検におきまして、全日空社長若狭得治を外国為替及び外国貿易管理法違反、議院における証人の宣誓及び証言等に関する法律違反で逮捕いたしました。 その逮捕の被疑事実の要旨は、全日空の代表取締役である被疑者は、全日空の取締役である沢雄次らと共謀の上、全日空の業務に関して、昭和四十九年六月中旬ごろ全日空において、エリオットから、非居住者であるロッキード社のためにする支払いとして現金二千七十二万円を受領し、また、同年七月下旬ごろ全日空において、同じくエリオットから、ロッキード社のためにする支払いとして現金三千三十四万五千円を受領し、もって非居住者のためにする居住者に対する支払いの受領をしたという外国為替管理法違反の容疑事実と、偽証の関係では、三井物産において、全日空社長大庭哲夫の要請により、全日空のためにダグラス社に対しDC10の確定発注やオプションをする意図がある旨のレター・オブ・インデント及びその修正書を発した上で、これに基づく購入契約を締結した経緯の概要を知り、そのころ大庭社長が全日空の常務会等において、DC10は全日空にとって好ましい機材である旨発言したのを聞き、さらに昭和四十五年二月、ダグラス社の航空機組み立て工場を視察した際、DC10数機が組み立て工程にあったことを確認しており、また、ロッキード社との間に外為法所定の正規の契約を締結することなく、先ほど申し述べた記載の金額を受領し、これを全日空の簿外資金としていたのにかかわらず、昭和五十一年二月十六日、衆議院予算委員会において宣誓の上証言をするに際し、大庭社長が在任中DC10につきオプション契約をするとか製造番号を押さえるとか、何らそういう疑わしい事実はなかったと確信しておる、大庭社長が常務会で新機種はDC10が望ましいと話したことは一度もない、昭和四十五年二月当時DC10は設計段階にあったから、そういう話があるとは考えられない、全日空はロッキード社から正式な契約によらないで金銭を受領したことは絶対にない、同社から帳簿外の金銭を授受したことは一切ない旨虚偽の陳述をし、同年三月一日、同じく同じ委員会において宣誓の上証言するに際し、大庭社長が在任中DC10につきオプション契約をしたということは了解できない、常務会で同社長がDC10を選定する意向を持っていることについて話したことは社内のだれ一人記憶していない、当時ダグラスもロッキードも全く机上のプラン段階であり、会社としてどれにするかを決定する段階では全くなかった旨虚偽の陳述をし、もって偽証したものであるという被疑事実でございます。 なお、あわせて、若狭得治の自宅等につきまして捜索差し押さえを実施いたしました。 以上でございます。
○稲葉(誠)委員 そうすると、若狭社長の逮捕は、沢らと共謀の上とありますから、沢、青木、植木、それらの者と共謀ということだと思うのですが、沢その他の者の供述調書を疎明資料として逮捕になった、こういうふうに理解してよろしいでしょうか。これはもうあたりまえですけれども。
○安原説明員 御推察に任せますが、従来から、どういう被疑事実で逮捕したか申し上げないことにしておりますので、よろしく御理解願います。(稲葉(誠)委員「ここに書いてあるよ」と呼ぶ)新聞の報道は報道でございます。私の口から申し上げるわけにはまいりません。
○稲葉(誠)委員 御推察に任せるということで、それでわかりましたが、これはもうあたりまえの話なんで、聞く方がおかしいくらいなんです。 それから、今後の問題として、きのう逮捕されました藤原という人の一億一千万円、これは若狭社長の逮捕の事実にまだ入っていませんね。今後の対象になり得るということは考えられる。これもまあ、あたりまえの話だけれども。
○安原説明員 全日空の業務活動の全般について若狭得治の関与の関係を調べるということでございまして、それ以上は申し上げるわけにはまいりません。
○稲葉(誠)委員 これは当然その問題についても今後の捜査の対象になってくる、こういうふうに思うのですが、そうすると、いまの藤原なりあるいは若狭、それらの人の外為法違反の逮捕は、アメリカの資料によらないで、日本だけの捜査の中から出てきたものですか。
○安原説明員 恐縮でございますが、先般来、当院の委員会において告発をなさるという場合におきましては、御判断の資料として申し上げることが相当であると考えまして、やや詳しく認定の資料を申し上げましたが、いまの場合はそうではございませんので、その認定の資料については、ひとつ申し上げることを御猶予願いたいと思います。
○稲葉(誠)委員 いや、認定の資料を聞いているのじゃなくて、その入った金が——金が入ったというのでしょう。一億一千万円なり、それからいまの五千万円なり入ったというのでしょう。その金がどういうふうに使われたかということが、今後のプロセスになってくるということでしょう。
○安原説明員 当然そういうことになると考えております。
○稲葉(誠)委員 六日の午後、いわゆる検察首脳会議というものが開かれましたね。これは三時から六時まで開かれたと言われている。これは今後の捜査に非常に重要な意味を持っておる、こういうふうに理解してよろしいでしょうか。これもあたりまえなんだけれども。
○安原説明員 その会議の中身は申し上げるわけにまいりませんが、要するに、そうたびたび集まっているわけではございませんので、それなりの意義はあるものと思っております。
○稲葉(誠)委員 きのう、総理もそれから法務大臣も、捜査が核心に入ったということを盛んに言うんですよ。核心に迫っているとか核心に入った、こう言うのですが、外為法や証言法の偽証では核心に入ったと言えないような気がするのですが、核心に入ったという意味は、どういう意味なんでしょうか。
○安原説明員 要するに、客観的には、いま御案内のとおり、九人ですか、逮捕して外為法あるいは偽証で調べている状態を、総理が核心に入ったと御判断なさったものでございまして、核心に入ったとか入ってないとか、どちらにいたしましても、私から申し上げるわけにはまいりません。
○稲葉(誠)委員 けれども、法務大臣は、贈収賄を目指して進んでいるのだ、贈収賄の事件が解明できなければ国民の期待にこたえられない、こう言っているのです。核心というのは贈収賄だ、こういう意味のことを盛んに言っています。きょう大臣がいなくて幸いかもわからぬけれども、いないのです。だから、核心というのは、あなたの口から言えないけれども、贈収賄の問題だ、そこへ迫っているということだと、私はそういうふうに判断して質問しますが、その質問に対しては、御推察にお任せします。こういうことですか。
○安原説明員 仰せのとおり、御推察にお任せいたします。
○稲葉(誠)委員 では、私の推察は大体正しいというふうに、それはだれが見ても理解できるので、そのとおり承っておきます。 そこで、大久保、伊藤、これは逮捕されている。片一方は勾留延長になっておるわけですね。伊藤も勾留延長になったのかな。——まだですね。そうすると、もう一人残っている人がいますね、名前を言わぬけれども。横綱か張出横綱か知らぬけれども、もう一人残っておるわけだ。その方の調べはどうなっておるのですか。若狭に匹敵する人が丸紅の方に残っておるわけだね。これはどういうふうになっておるのですか。
○安原説明員 もう一人の人というのはよくわかりませんけれども、いずれにいたしましても、それがわかっておることを前提にしないとお答えにならないわけでございますので、どうお答え申し上げていいかわかりませんが……。(稲葉(誠)委員「檜山氏だ」と呼ぶ)いま檜山とお名指しでございますが、いずれにいたしましても、当委員会における偽証の有無ということは、国会における証言の重大性にかんがみまして、全般的にいま検察庁で調査中でございますし、それから丸紅に渡りました金の使途あるいは入金、出金の関係につきましても、どういう者が関与しているかということも当然捜査の対象になっているわけでございます。
○稲葉(誠)委員 そうすると、丸紅の最高責任者の檜山という人は、参考人としてすでに取り調べ済みだということですか。
○安原説明員 先ほど申し上げましたことで御理解いただきたいと思いますが、要するに、だれを取り調べたかということは原則として申し上げるわけにはまいりません。
○稲葉(誠)委員 捜査に支障という話が盛んに出ていますね。そうすると、捜査に支障を来すということは、現在捜査の対象になっている、将来対象になる、こういう人を国会に呼ぶことは捜査の支障になるということですか。これもあたりまえな話ですね。どうでしょうか。
○安原説明員 具体的に、どの場合に支障を来すということとどの人ということを申し上げることは、捜査の内容を申し上げないということとの必然的な結びつきで申し上げるわけにはいきません。先般当委員会の理事会で、どういう点に支障を生ずるということが考えられるかというお尋ねを受けましたので申し上げたことを、昨日また参議院のロッキード特別委員会でもお答えしたのですが、要するに、過去の経験にかんがみて、将来、国会で証人としてお取り調べになった国政調査権の行使の結果が両立する捜査権に対して支障を及ぼすとすれば、こういう場合が支障を及ぼすおそれがあるということを二、三例を挙げて申し上げたわけでございますが、お尋ねであれば一応申し上げましょうか。—— 要するに、私ども国政調査権の立場というものを尊重するべきでございますから、きのうも申し上げたのですが、国政調査権と捜査権というのは両立するのがわが国の憲法の構造でございますから、立場は変えても同じ対象に向かってそれぞれの権限を行使しますと、お互いに支障を生ずるということは避けられない制度上の結果であるということをたてまえとしまして、一方に支障があるから国政調査権に対して調査をやめてくれなどという要求をする立場にわれわれはないということは十分に心得ての上での話でございます。そうなりますと、捜査権の側から一〇〇%に支障が生じないということを保証していただくという意味でお願いを申し上げるとすれば、たとえば検察庁が将来調べるであろう証人を前もって国会でお調べになりますと、関係人を調べるときには、その証人の証言に関係人がすべて口を合わせるではないかということが一つの支障を生ずるおそれのある場合であり、もう一つは、現実の問題として、ただいま種々の難航の末にようやくアメリカで嘱託尋問が開始されておりますが、この公開の席で証人をお調べになった場合に、向こうの嘱託尋問に直ちにその内容がキャリーされまして、アメリカ側の関係人の証人の証言に影響を及ぼすであろうことがおそれられるということ、もう一つは、公開の席では言いにくいことがございますが、それを言いにくいために言わなかったといたしますと、後に捜査当局で調べましても、それにこだわってなかなか——うそを言うということを前提にして恐縮でございますが、真相が割れないというようなことが支障としては生ずるということを申し上げたわけであります。
○稲葉(誠)委員 衆議院で証人として喚問を請求している、たとえば元の運輸大臣であった橋本登美三郎という人がいますね。この人を国会で証人として呼ぶことは、捜査に一体どういう支障があるのですか。
○安原説明員 先ほど冒頭申し上げましたように、具体的な人の名前をメンションして、この人はこういう必要があるということを申し上げるわけにはまいりません。
○稲葉(誠)委員 将来その人を調べるという場合には、国会として前もって一証人を呼ぶのは支障があるということですから、支障があるということは、橋本登美三郎なりその他の者を将来検察庁が調べる——被疑者として調べるという意味じゃないですよ、参考人か何か知りませんよ、調べるということを当然予期されているのじゃないでしょうか。そういうふうに私は聞きましたよ。聞いている人もみんなそう聞いたんじゃないかな。それはどうですか。
○安原説明員 たびたび申しておりますように、一般論として申し上げておるわけでございまして、具体的に申し上げたことは毫もございませんし、具体的にやめてくれと要求する以上は、その程度のことは申さなければならないかもしれませんが、一般論を申し上げて御理解を賜りたかった次第でございます。
○稲葉(誠)委員 若狭さんを逮捕した。そうすると、問題は、全日空のトライスターの輸入に関連してくることですね。外為法だけで済むわけじゃない、こう思うのですが、そうすると、このトライスターの輸入なり何なりに関連して若狭さんがいろいろ会談した人がいますね。そうした人も調べられるということは考えられるわけですか。
○安原説明員 たびたび同じことを繰り返して恐縮でございますが、これからの捜査の方針、内容にかかわりますので、ひとついろいろ御推察にお任せして、私の口から申し上げることは御猶予願いたいと思います。
○稲葉(誠)委員 いや、私が聞いているのは、たとえば若狭さんが重要な人に会っていろいろな報告をしていますよね。これはあなた、わかるでしょう、国会の証言の中で。檜山という人もその前に重要な人に会っていろいろ話をしていますよ。こういう人も、相手方も当然そのことを調べなければならぬのじゃないかとぼくは思うのですよ。だから、それは被疑者として調べるとか言っているんじゃないですよ、参考人としてか何か知らぬけれども、とにかく調べなければ筋として通らないんじゃないか、こう言っているのですね。その点についても御推察に任せますということですか。
○安原説明員 捜査の使命は真相の究明でございますので、それに必要なことはあらゆる手段を講ずるものと思います。
○稲葉(誠)委員 もう一つお尋ねしますが、この外為関係で、何かアメリカの上院が公表したロ社の内部書類の中に、四十九年一月ごろに全日空へ一〇一一のコミッションとして四十五万ドル、約一億三千万円が支払われておる、これは四十九年一月七日付のロッキード本社の支払い請求伝票にある。いまの約五千万円、一億一千万円、もう一つ別口に一億三千万円の口があるということが報ぜられていますね。このことの真偽をいま聞くのじゃないですよ。これも当然捜査の対象になる、こう承ってよろしいでしょうか。
○安原説明員 ロッキード社と全日空の関係における金銭の出入については、すべて調査しているはずでございます。
○稲葉(誠)委員 いまの答弁で私も大体言外のことわかりましたので、これ以上聞きません。 そこで、これはわからないのは、刑事免責の問題、イミュニティーの問題、一体イミュニティーというのは何かということ、どういうアメリカの法律に根拠があるのかということ、具体的な例はどういうことかということ、これをわかりやすく説明してくれませんか。
○安原説明員 イミュニティーとはいかなる制度かということでございますが、英米法におきましては、証人が求められました証言について、自己の刑事訴追を招くおそれがあることを理由として、証言を拒絶することができることになっておりまするが、そういう権限を行使いたしました場合に、刑事訴追をしないことを約束したりまたは刑事事件においてその証言をその証人に不利益な証拠として使用することをしないということを約束することによって、その拒絶している証言を証言するように強制することがイミュニティーという制度でございまして、アメリカにおきましては一八五七年以来の制度として定着するものと聞いております。
○稲葉(誠)委員 この日米の取り決めがありますね。取り決めの前にこれは最高裁とある程度の打ち合わせをしていますね。まあ、打ち合わせと言えるかどうかわからぬけれども、ある程度やっていますね。そのことと、それから、きのうあなたの方から、鹽野さんが行ったらしいけれども、どういうことを最高裁当局に依頼というか話をしたのか、その概要を、これはアメリカの捜査に響くということもありますから、それはぼくらもよくわかりますから、きょう最高裁の刑事局長を呼んでいたわけですけれども、いろんな配慮からこれは出席しない方がいいということで出席しないようですが、それは別として、ある程度の内容を話していただきたいと思います。
○安原説明員 例の実務取り決めのたしか第七項に、司法共助の実現のために「最善の努力をするものとする」という規定がございまして、このことにつきましては、事前に最高裁判所に了解を求める必要はないわけでございまして、と申しますのは、日本の行政当局がその実現のために最善の努力をするという実務当事者間の取り決めでございまして、裁判所を拘束するものではございませんので、相談はいたしておりませんが、問題は、そういう事態になった場合に、どういう手続で先方に嘱託することになるのかということにつきましては、過去の事例もございますので、裁判所にお尋ねして取り決めを結んだことはございますが、事前に相談したことはございません。 それから、今回のファーガソン裁定につきましては、昨日当省から最高裁判所当局に、ファーガソン裁定の内容について御検討をいただくようにお願いを申し上げました。もっとも、利害関係人は私どもの法務、検察当局でございますので、それなりの考え方を持ってまいったわけでございますが、しかしながら、嘱託尋問の主体は両国の司法裁判所同士でございますので、これはわれわれの問題であると同時に裁判所の問題でもあるので、大いに裁判所としてもお考えいただきたいということで、一応われわれの方から案を持ってまいっておりまするけれども、その内容等につきましては、何分当委員会の論議というものは直ちにロサンゼルスの連邦裁判所の中に反映するようでございますので、微妙な段階でございますので、内容を申し上げることは、まだ固まらない段階でございますので、お許しを願いたいと思います。
○稲葉(誠)委員 だから、ぼくはきょう最高裁の刑事局長を呼びたかったのですけれども、呼ばないことになったというから、それは了承したわけです。 ファーガソンの裁定、これは二日にあって、六日に成文ができたわけでしょう。成文は英文とそれから日本文、これは後で資料として当委員会に出してほしいと思うのですよ。ちょっとぼくらも理解しかねるところがあるのです。まず出してくれるかどうかということが一つですね。
○安原説明員 提出いたします。
○稲葉(誠)委員 そこで、コーチャンなり何なりが日本で贈賄の共同謀議をしたとして、外国にいても日本の刑法は適用になりますよね。であるが、アメリカにいる限りは日本の刑事訴訟法は適用にならないわけだ。そういうわけでしょう。だから、日本に来ない限りは事実上刑事免責がもう与えられておるのじゃないですか。
○安原説明員 事実問題としては、おっしゃるとおりでございます。
○稲葉(誠)委員 だから、いまこの刑事免責のことをアメリカ側がああだこうだ——ああだこうだと言っては悪いけれども、言うのはおかしいのですよ。しかもファーガソン裁定で最高裁で判決しろなんて言うけれども、判決なんて、具体的な事件がなければ起きっこないわけで、こんなことはありようがないのですよ。だれがこんなこと考え出したのですか。これはあなたに聞いてもわからぬけれども。いや、これはわかっているよ、きっと恐らくミシガン大学の何とかという教授でしょう。彼が鑑定しているでしょうが。日本とアメリカの刑事訴訟法の比較鑑定で証人に出ている。團藤さんの弟子か何かだ。この人が考え出したかどうか知らぬけれども、この人が鑑定人に出て、日本の刑事訴訟法とアメリカの刑事訴訟法の違いをロスで鑑定していますね。その事実はあるでしょう。まずそれを聞きましょうか。それは言えないかな。
○安原説明員 何分にも非公開——インカメラというのは非公開ということだそうですが、の手続でございますから、どういうことが行われたか、ちょっと申し上げかねます。ただ、そういうような報道があったことは事実として承知しております。
○稲葉(誠)委員 だから問題は、コーチャンその他の者が日本に来なければいいのですよ。それで済んじゃうんだもの。時効が完成したころ来れば、それで終わりじゃないですか。だから、刑事免責のことをアメリカがかれこれ言うのはおかしいのですよ。けれども、ここで余りそれを言うと、またはね返ってまずいから、適当にしておきますけれども、もう一つさらに言えば、司法取り決めはあるけれども、アメリカの国内法で彼らに対して刑事免責を与えればそれで済んじゃうじゃないですか。そうでしょう。答弁しにくいかな。それで終わっちゃうのですよ。
○安原説明員 それは、アメリカがアメリカの権限としてイミュニティーを与えるためには、これから証言を求めている事項がアメリカの国内法、アメリカの司法権の対象となる事項でなければならないということに一般論といたしましてはなるわけで、そういうことでございますので、そういうことであるかどうかということを申し上げることは、またインカメラの尋問事項の中身に触れることになりますので、一般論としては、アメリカの法律にその尋問事項が触れている場合にはアメリカのイミュニティーということの方が——仮定論でございますが、もしそうであれば、最も効果のある事柄であろうと思います。
○稲葉(誠)委員 そうすると、いまの最高裁に検討を依頼したというのは、おおよその時間的なめどがありますね。七月二十三日に一部の外為関係が時効にかかるわけでしょう。受け取りは八月九日だけれども、実際は七月二十三日だとか言われている。そうすると、いつごろまでにこれをどういうふうにしたいとあなたの方では考えておられるわけですか。
○安原説明員 原則として早ければ早いほどいいと思っておりますが、一番望ましい方法としては、証言が終わるまでにということが一番望ましいと思っております。しかし、少々おくれましても、何としても証言を獲得するというためにあらゆる知恵をしぼりたい、かように考えております。
○稲葉(誠)委員 これは黙秘権との関係はどうなっているのか。これを刑事免責すると、黙秘権がなくなるのですか。
○安原説明員 先ほどイミュニティーのところで申しましたように、証言を拒絶した場合に、イミュニティーを与えるということを裁判所がオーダーいたしますと、それは逆に、義務としてすべてのことを証言しなければならないという意味においての、黙秘権を剥奪されるという制度でございます。
○稲葉(誠)委員 そこで、変なことを聞くのですけれども、どうしてもいまの段階ではアメリカの証言というものは得たいわけですか。
○安原説明員 どうしても得たいために、いま努力しておるわけでございます。
○稲葉(誠)委員 答えはそれでいいのですが、ただ、ぼくはわかるけれども、筋は曲げてはいけないと思いますよ。たとえば最高裁の規則でやれる筋合いのものかどうかということは、これは議論があるところですよ。これ以上言いませんけれども、訴訟手続に関することですし、最高裁の規則でやれるかどうかということは非常に議論があるので、本来の法を、筋を曲げてまで規則でやるということは、これは私は問題があると思うので、筋は筋として通さなければいけないというふうに私は思うのですね。しかし、このことをこれ以上ここで聞きますといろいろ波及しますから、私どもも配慮してこれ以上のことはここでは聞きません。 そこで、外務省の方に今度は別のことをちょっとお聞きするのですが、そしてまた最後に法務省に入りますが、田中・ニクソン会談共同発表が四十七年九月一日にありますが、同じ日に鶴見・インガソル会談というのがありますね。この「鶴見・インガソール会談についての発表」というのが同じ日付であって、一対になっているわけだ。この中に、2の(b)で「日本の民間航空会社は、米国から約三億二千万ドル相当の大型機を含む民間航空機の購入を計画中である。これらの発注は、四十七及び四十八会計年度になされることとなろう。日本政府は、購入契約が締結され次第、これら航空機の購入を容易ならしめる意向である。」こういうふうにありますね。一体どういう経過でこのことは出てきたのですか。鶴見・インガソル会談というのは九月一日前に行われているわけでしょう。その前に自主的に日本で行われたのではないかと思うのですが、どういう経過からいまの2の(b)項というのは出てきたのですか。これはどちらが言い出したの。日本側が言い出したのか、アメリカ側が言い出したのか、どうなんだ、この2の(b)というのは。
○浅尾説明員 ハワイの首脳会談が開かれます前に、箱根で鶴見・イソガソル会談というのが開かれておりまして、その際の議題が当時問題になっておりました日米間の貿易上の収支のインバランスの問題でございます。そこで、日本側としてどういう買い付けができるかといういろいろな討論がございまして、その後の議論の過程を経まして、共同発表文の中にございます2の(a)項から(d)項に至る合計十億ドルという数が出てきております。航空機につきましては、ここに書いてあります三億二千万ドル、これは当時民間において四十七年、四十八年でそういう飛行機の購入計画があるということを前提にいたしまして、話し合いができた数でございます。
○稲葉(誠)委員 米国から約三億二千万ドル相当の大型機を含む民間航空機の購入を計画中だ、この約三億二千万ドルという金額が出てくる根拠があるはずですよ。なければこんなのは出てきっこないのだからね。その資料というものが外務省へ運輸省から行っているはずですよ。この約三億二千万ドルということの内訳は、どういう内訳ですか。
○浅尾説明員 細かい内容については私つまびらかにしておりませんけれども、当時、四十七年、四十八年度で民間で買い付ける計画が進んでいるということから出てきた資料でございます。 具体的に運輸省から外務省にどの程度の資料が来たかということは私、承知しておりません。
○稲葉(誠)委員 これは約三億二千万ドルと書いてあるのだよ。だから、具体的内容が何かと聞いているのよ。これは後で非常に重要な問題になってきているのですよ。いまでもなっていると思うのだけれども。これは重要ですよ。運輸省はこの中にトライスターも含まれているということを答弁していますよ。三億二千万ドルの具体的内容、これはどうなっているのか。いまわからなければ、後でもいいから、資料として出してくださいよ。どうしてこういう数字が出てくるのか。何機分で幾らなのか。どういうことから出てくるのか、この数字はわからないよ、ただこれを書いてあったって。数字は、田中・ニクソン会談にはもちろん出てきませんよ。田中・ニクソン会談というのは非常に抽象的なことで、これはあたりまえの話ですが、それと一対になっているものでしょう。どうしてこういう数字が出てくるのか、その内訳を明らかにしてくださいよ。きょうわからなければ、後で資料でもいいから出してください。
○浅尾説明員 現在私たちの承知しているのは、先ほど来申し上げております四十七年度、四十八年度において発注する計画を有していたエアバス等の航空機の総額ということでございますので、なお詳しいことは調査いたしまして、委員会にできるだけ資料を提出したいと思います。
○稲葉(誠)委員 法務省、この三億二千万ドルの内容、これについての資料はすでに外務省か運輸省かどっちか知りませんけれども、検察庁の方に出て、この内容についても当然検討に入っているんではないでしょうか。
○安原説明員 資金関係についても当然捜査はしていると思いますけれども、報告は受けておりませんので、何ともいまのところ申し上げるわけにまいりません。
○稲葉(誠)委員 資金関係については当然捜査はしていると思うということで、一応きょうは終わりにしておきましょう。これは外務省に資料は出ていると思いますから、具体的な資料をできるだけ早く下さいね。 その前の田中・キッシンジャーの会談があるでしょう。これも発表としては抽象的な発表だけれども、これは四十七年八月十九日軽井沢。これは発表はいいよ、抽象的な発表だから。これと日米会談と、それからいまの鶴見・インガソル会談と全体が一対となっているんじゃないですか。そうじゃないの、これは。この間の関係を一番よく知っている人は、一体だれなんだ。
○浅尾説明員 ただいまお尋ねの田中・キッシンジャー会談は八月の十九日軽井沢で行われまして、そこで議論された問題は、特に日米間で共通の関心を有する問題で、朝鮮問題、中国問題でございまして、日米経済関係の問題については一般的に触れられた程度でございまして、その後で、要するにインバランス是正のために日米の事務レベルでさらに詰めようということになって、鶴見・インガソル会談ということに発展していったわけです。
○田中委員長 浅尾君、先ほど稲葉君から要求の資料、これは委員長から要求の資料としてぜひお出しを願いたい。わかりましたね。
○浅尾説明員 はい。
○稲葉(誠)委員 法務省当局にお尋ねをするわけですが、そうすると、今後の捜査の概要の見通しというか、これは何を目指して、そしておおよそどういう方向で進んでいくというふうに考えてよろしいのでしょうか。まず常識的に考えられるのは外為法違反——外為法違反だけが目的ですか。これで終わりなのか、どうなの、これ。それでいいのかな。
○安原説明員 先ほど来、これからの捜査の方法、内容、方針等は申し上げるわけにいかぬと申し上げたわけでありまして、外為法しか違反をやっておらない者にとっては終わりでございますが、いずれにいたしましてもロッキード社との国内における企業活動の全般にわたりまして不正行為の存否を究明することをいたしませんと、捜査は目的を達したことにはならないというように考えております。
○稲葉(誠)委員 そうすると、今後は入った金、いま言う一億一千万、これはあれですか——きのう藤原という人が逮捕されましたね、ちょっと順序が逆になっちゃってまずいですけれども。これは全日空の帳簿には記載されてない金ですか。
○安原説明員 簿外の金でございます。
○稲葉(誠)委員 そうすると、それらの金がどういうふうに使われたかということ、そのことが今後の捜査の中心点になる、これはあたりまえのことですけれども、それを究明しなければ国民の期待というか負託にこたえられない、こういうふうにわれわれは理解するのですが、それでよろしいでしょうか。また、それについての確信というか、それはどういうふうな状況でございましょうか。
○安原説明員 金が入ったことが明らかである以上、それがどう使われたかは、当然重大な関心を持つわけでございまして、国民の期待が稲葉先生の御指摘のようなところにあることも十分当局としては理解しておるはずでございます。
○稲葉(誠)委員 問題になってくる一つは、こういうことでしょう。金が政府高官に入った。入ったのは直接入ったのじゃなくて、その金が自分に入らないで、自分の後援会あるいは派閥の方へ回せということで回してしまったという場合に、犯罪が成立するという場合は、贈収賄ですよ。なかなか細かい条件がありますけれども、これはどういう場合でしょうか。
○安原説明員 贈収賄の成立する場合としては、第三者に対する第三者収賄ですか、供賄ですか、の犯罪ということが考えられるわけでございます。
○稲葉(誠)委員 その場合は、単純な贈収賄でなくて、請託が必要なんですか。具体的にどうなっているの。もう少しそこのところをわかりやすく説明してくれませんか。これが今後の問題になってくると思うのですよ。恐らくそこへいくんじゃないですか、問題は。
○安原説明員 請託のあることが構成要件になっております。
○稲葉(誠)委員 贈収賄というのは、ほとんど常識的に見て、みんな請託でしょう。普通の場合は、請託のない贈収賄なんてないわけです。ただそれが立証できるかどうかは別として。 そこで、いま一般に言われているのは贈収賄の、単純収賄ですね。この時効が短過ぎるということが盛んに言われていますね。そのことに関連して、贈収賄の時効についての改正の考え方、こういうふうな点がいま法務当局として考えられるか、それが一つ。それから、その他今度の贈収賄事件全体を契機として、いままでの法体系とは違った問題が出てきておるから、どういうふうに法律をつくるというか改正するというか、こういうことについてあなたの方で何か考えておられるところがありますか。
○安原説明員 お尋ねは立法論でございますが、時効の問題につきましては、贈収賄罪のような非常に発見の、あるいは検挙のむずかしい事件については、法定刑にかかわらず時効を延ばすべきではないかということで、そういう考え方の立法例も外国にはあるようでございますが、一応やはりわれわれの考え方としては、法定刑に準じて時効が出ていく、考えられるという制度の方がいいのではないか、犯罪の重さに準じてということがいいのではないか。むずかしさよりも重さに準じてということで考えておりまして、手前みそでございますが、改正刑法草案では贈収賄の規定は法定刑が重くなっておりますので、時効がおのずから五年になっております。 それから、その他の関係で立法的に解決を要する問題があるかということは、これは捜査の途中でございますので、いま直ちにどうこうということは考えられませんが、たとえば一つ、私、この場の考えでございますけれども、逃亡犯罪人引渡条約というのが日米の間にありまするけれども、贈収賄につきましては、その条約上の引き渡し犯罪になっておらないというようなことがございますので、逃亡犯罪人引渡条約の中にそういうものがあれば、あるいは便宜であったということも予想されるわけでございます。まあ、それは将来の条約の改正の問題でございまして、私どもだけで何ともならない問題がございますが、いずれにいたしましても、現行の法制の中で徹底した捜査を行って、その結果でいろいろ反省をした上で立法を考えていきたい、かように考えております。
○稲葉(誠)委員 これは時間の関係でもう最後になりますが、あなたはたびたび三木総理大臣のところに呼ばれてますね。呼ばれているか、あなたが行くのか知らぬけれども、呼ばれて四回か五回行っている。もっと行っているのかな。一体、あなた何を報告しているの、本当。どうも三木さんの話を聞いていると、ある程度の事実を知っているようにとれるんだよ、本当よ。まず、何回だい、数えてみたら。一番最後のときはいつ、何を報告に行っているの。それで、大分長い時間かかって報告しているんだね。ぼくは疑問に思うのは、東京地検でやっていることをどの程度あなたの方が知っているのかということ。それから、あなたの方が知っていることの何割を法務大臣が知っているかということ。それから、法務大臣の知っていることの何割を総理大臣が知っているかということなんだ。いや、東京地検と法務省とは余り仲よくないものな。ぼくも知っているけれども、余りこれは仲よくないよ。それはまあ別として、だから、あなたの方で総理大臣に捜査の内容を洗いざらししゃべってしまっているの、将来の見通しなんかも。どの程度しゃべっているの。余りしゃべっては困る。それはどうなんだ、その程度は。
○安原説明員 法務省と検察とが仲が悪いなどということは毛頭ございません。まことに琴瑟相和する状態でございますが、どの程度のことを私が知っておるかは東京地検に聞いてもらわないとわかりませんので、報告を受けていることはございますが、あと、私と大臣と、大臣と総理の関係というようなことは、全くまさに内部のことでございますので、こういうところで申し上げるわけにはまいりません。 ただ、私が総理のところへ行ったことが、いま勘定いたしますと四回ぐらいございます。最初は実務取り決めの関係で、アメリカからの連絡を持って、これは法務大臣の命を受けて、こういう状況にある、こういう内容にいたしたいということを、御報告に二回ほど行っております。それから一回は、例の不起訴処分の約束をしたことが決して違法でもなく、不当でもなく、現下においてやむを得ないことであるということにつきまして、これまた法務大臣の命を受けて報告に参りました。それからもう一回は、サンフアン会議においでのときに、いわゆる司法共助の現況について法務大臣の命を受けて報告に行き、かつその現況と問題点を説明した、以上その四回でございまして、私から事件のことを報告に行くというようなことはいたしておりませんし、これは法務大臣からなさるべきことと考えております。
○稲葉(誠)委員 時間がありません、これで終わりますが、きょうは法務大臣がいろんな都合でおられないわけですね。そこであなたにお聞きしたわけですが、これは十四日の法務委員会で法務大臣にゆっくりやりたいと思うのですが、いずれにしても、いま私が検察庁と法務省は仲が悪いと言ったのは取り消しますが、仲が悪いという意味ではなくて、それはまあお互いに協力している、お互いに競争しているというのかな、まあいずれにしてもそれは別として、国民はいまの外為とか、証言虚述は十年以下で重いけれども、それだけで終わりということでは納得しないですよ。だから、きょうの若狭、それから藤原氏の逮捕、それからぼくは丸紅の方もどうかなるんだと思いますけれども、いずれにしてもそっちの方の金の動きが政府高官へ今後迫っていくということで、これはもう捜査は急ピッチに進んで、だから六日の首脳会議というのは重要だ、こう思うのですが、それを受けて検察庁を督励して——督励というか、あなた方の方でも全精力を挙げて、早期に急ピッチで全国民の期待にこたえるということをぜひしてもらいたい、こう思うわけで、そのためにぼくはきょうもいろいろ聞きたいこともあるけれども、かえっていろんな点でまずい点もあって大分遠慮したのですよ。わかっていただけると思うけれども。 だから、最後にあなたの決意を——あなたの決意というのもおかしいのだけれども、本当は大臣の決意でないとおかしいかもわからぬけれども、だから政府高官なら政府高官へ断固として迫るんだということを、あなたの決意を聞いて、それでぼくの質問は、きょうはちょっとやわらか過ぎたけれども、きょうはこれで終わりにします。
○安原説明員 大臣を補佐する者といたしまして、大臣に成りかわりまして申し上げますならば、事柄はあくまでも真相が何であるかということが大事でございまして、その真相の究明ということに検察当局が全力を挙げて向かいますように、法務省当局としてはできるだけのことをいたしたいと考えております。
○田中委員長 野間友一君。
○野間委員 最初に申し上げたいのは大蔵大臣の出席の問題ですが、突如きのうの夜になりまして出頭できないということが伝わったわけですけれども、これはきのうの要求した時点においては出席しないということはなかった。そういう点で、要求をしたにもかかわらず出頭しないということは、国会軽視、さらにはそれがロッキード隠しにつながるという点で、厳しくその点の指摘をして、質問を進めてまいりたいと思います。 ロッキードの真相究明について言いますと、これは捜査、それから当委員会を初めとする国政調査権の行使によって、かなりこの真相究明に迫ってきたということは事実であると思います。そして、運輸行政や、特に導入延期の問題、あるいは航空再編成、こういうものが絡みながら、一方では大庭退陣、そして若狭体制、そういう中でDC10からトライスターへというような経過についての真相解明も進んでまいりました。そして、そういう導入部門からいよいよ山場、つまり箱根会談からそしてハワイ会談というところで仕上げがなされるということになってくるわけで、この間の解明が今後の当委員会においても最も重要な問題じゃなかろうかという点から、ひとつ質問を進めてまいりたいと思います。 最初にお聞きしたいのは、いわゆる鶴見・インガソル会談、これについてのコミュニケ、これは九月一日付であります。これは稲葉委員の方からも御指摘がありましたが、この2の(b)項の中身について二点ばかりお聞きしたいのは、まず第一点は、「三億二千万ドル相当の大型機を含む民間航空機の購入」ということの内訳であります。運輸省、運輸大臣にまずお聞きしたいのは、この三億二千万ドル、この中で全日空の大型ジェット機、いわゆるエアバス、これらが四十七年度分何機、四十八年度分何機ということになっておったのか、この点の答弁を求めます。
○木村国務大臣 当時の詳細な事柄でございますので、事務当局の方からお答えいたします。
○松本説明員 お答え申し上げます。 三億二千万ドルの内訳につきまして、大型ジェット機というものは四十七年度発注分に七機、四十八年度発注分に九機でございますが、この九機は、内訳が国際線用四機、国内線用五機、こういうふうに分かれております。これらのうち、国際線用につきましては一応ボーイングのジャンボを考えておりますが、国内線用と言われております大型ジェット機については、特定の機種を決めたわけでもございませんので、どこの飛行機というふうなことは、はっきりいたしているわけではございません。
○野間委員 いま四十七年度分については七機、四十八年度分は五機という話がありましたが、その内訳です。確認を求めたいのは、四十七年度分の発注分のうちでJALが四機、ANAが三機、それから四十八年度分について言いますとJALが二機、ANAが三機、これはそのとおりですね。
○松本説明員 四十八年度分につきましては、国際線用が四機、国内線用が五機の合計九機でございます。したがいまして、国際線用と申しますのは、JALというふうにお考えいただいて結構です。
○野間委員 いや、そうじゃなくて国内線の問題ですよ。私が聞いておるのは、国内線用について四十七年度の七機の内訳、それから四十八年度の五機の内訳ですね、これの全日空と日本航空の機数です。
○松本説明員 失礼いたしました。 四十七年の七機のうち、JALが四機、ANAが三機でございます。それから四十八年度分の国内線用五機につきましては、JALが二機、ANAが三機でございます。
○野間委員 そういうふうに言えばいいんですよ。 そこで、国内線用の機数それから金額について、運輸省から資料を求めて、私の方で若干の試算をしてみましたけれども、一機約四十六億円程度になると思うのです。そうしますと、いわゆるエアバスはジャンボではもちろんない。これはトライスターあるいはDC10の二つに一つということになるわけですね。
○松本説明員 いまの国内線用の機材として千五百五十万ドルというのが一機の価格でございます。したがいまして、国際線用をジャンボといたしまして、これは当時二千何百万ドルではじいておりますので、ジャンボではございません。いわゆるエアバスというクラスのものでございます。
○野間委員 四十七年の十月三十日に全日空がトーライスターに機種を決めて六機の発注をしたという事実は間違いありませんね。それは認めますね。
○松本説明員 そのとおりでございます。
○野間委員 その後、日本の輸銀法が改正されて、そしてL一〇一一、トライスターですね、これに六機の融資をつけた。これは四十八年の七月というふうに私は理解しておりますが、間違いありませんね。
○松本説明員 融資は四十八年の八月ではなかったかと私、思うのです。(野間委員「七月です」と呼ぶ)ちょっとお待ちください。七月か八月か、もう一度確認いたします。
○後藤説明員 いまの輸銀の融資の御答弁を申し上げますと、ただいま御指摘の六機につきましては、輸出入銀行が融資の承諾をいたしましたのが四十八年の七月十九日でございまして、実行は八月に入っておると思います。
○野間委員 結局この鶴見・インガソル会談のコミュニケの中身の三億二千万ドル、この中のいわゆる全日空について言いますと、ここでは六機、そしてその後の十月三十日にトライスター六機というふうに決定し、さらに、この六機のトライスターについて輸銀法の改正による融資がなされたという一連の経過からすれば、この鶴見・インガソル会談のコミュニケの中身は非常に重要な意味を持っておるというふうに思うわけです。これはまた後で質問をします。 そこで、次に聞きたいのは、同じ2の(b)項のところですが「日本政府は、購入契約が締結され次第、これら航空機の購入を容易ならしめる意向である。」こういう記載があります。これは一体どういう意味を持つのか、これについて運輸大臣の方から答弁を求めます。
○松本説明員 鶴見・インガソル会談におきます当該発表文の、まことの意味を私どもの方からはっきり申し上げる立場にはございませんが、私どもの理解といたしましては、当時のわが国の国際金融情勢にかんがみ、いわゆる航空機の緊急輸入分の資金調達方法につきまして、当時の状況と現状と異なる取り扱いがなされるような場合には、緊急輸入の円滑な実施が確保されるよう、国内金融措置を含めた措置をとる必要がある、こういうふうな考えを表現したものである、こういうふうに理解しております。
○野間委員 いまのは非常に抽象的な言葉で、理解に苦しむわけですが、これは平たく言いますと、アメリカのEXIMが融資の打ち切りをする、特に航空機についてですね。航空機も含めてということでも結構ですが、打ち切りをするという話があった。そうなると、日本の航空会社が航空機を輸入する際に、機材計画あるいは資金計画等々、根底からこれの洗い直しをしなきゃならぬ。さらに売り手の側から言いますと、もしEXIMが打ち切りということになりますと、売り手の方も外国に対する、特に日本に対する市場の確保という点から非常に支障を生ずる。そういうことを前提にして、そして「容易ならしめる」ということは、日本の融資条件をよくして打ち切りに備えるという趣旨ですね。これは運輸大臣、どうですか。
○木村国務大臣 当時は、御承知のように、ドル減らしのための会談であったわけでございますから、そのドル減らしという前提に立って、まあ航空機の緊急輸入ということに話が移るわけでございます。したがって、アメリカの輸銀からの融資ではドル減らしになりませんので、日本の輸出入銀行からの融資によらなければ、そうならないという経緯があって、そういうふうな話になっておるというふうに理解をいたしております。
○野間委員 いや、それはおかしいですよ。なるほど、当時の国際収支のアンバランスの問題で、日本の国がドルを減らさなきゃならぬというアメリカ側の要請があったことは、確かにそうかもわかりません。しかし、少なくともこのコミュニケに言う、この表現では「購入契約が締結され次第、これら航空機の購入を容易ならしめる意向である。」——「容易ならしめる」つまり買い手の購入が容易になるように政府はやるんだという趣旨のことでしょう。ですから、国の施策としてのドル減らしと国際収支の問題ということは別に置いても——これはぼくはならないと思いますけれども、それはそれとしても、結局、私が申し上げておるようなことが、つまりアメリカの打ち切りというような前提で輸銀法の改正に向けてということが、この中身ではないかということなんです。もう一度、答弁を願います。
○木村国務大臣 これは、ちょっと私の運輸大臣の立場では、どういう内容と理解していいかということは申し上げかねるわけでございますが、私の方で、いまのお話を理解しておるのは、先ほど申し上げたような程度でございまして、あとは大蔵省その他で、そのときの本当の状況がおわかりだろうと思います。
○野間委員 それなら結局その「容易」という言葉の意味から全然離れるわけでしょう。 それでは質問を変えます。 四十七年の九月十二日の衆議院の運輸委員会の議事録あるいは五十一年の五月十二日の運輸委員会の議事録、これは集中審議だと思います。それから、さらに五十一年六月二十三日、このときには、内村氏が証人として宣誓した上で証言しております。そこで、どういうこと、つまり「容易ならしめる」ということの中身を、どういう証言ないしは答弁をしているかということは大臣も御存じだろうと思うのです。いかがですか。
○松本説明員 先生いまおっしゃいました五月十二日の内村氏の答弁の中で、EXIMの融資を打ち切るのだという話が非常にあったわけでございますというような言い方をしてございますけれども、この問題につきましては多少、内村氏の説明不足と申しましょうか、米国側が打ち切るということではございませんで、先ほど大臣が申し上げたように、ドル減らしのために、EXIMの金を使うのでなくて日本輸銀の金を使うということについての議論がなされておった、こういうふうに私どもは承知をいたしております。
○野間委員 それはいいかげんな答弁だ。これは非常に重要な答弁ですよ。内村さんの証言ないしはその答弁と、これとは全然違うことになるわけですよ。いいですか、五月十二日付の、いま、あなたが読んだ、その後を見ていただきたい。「その当時ドル減らしの問題からEXIMの融資を打ち切るのだという話が非常にあったわけです。」その後ですよ。「それで、アメリカ政府の方からEXIMはもう使えなくなるかもしらぬというふうなことを大蔵省筋を通じて言われておりました。」ちゃんと、こうあるじゃないですか。うそを言っちゃ困るよ。
○松本説明員 ただいま申し上げましたように、内村氏のその言い方が多少、舌足らずと申しましょうか、直接的にEXIMの融資を打ち切るということではございませんで、EXIMの融資から日本輸銀に切りかえるという問題について話が行われていた、こういうことであると理解しております。
○野間委員 あなた、何で、そんな百八十度変わる答弁をするのですか。私たちは、いま指摘した三つの証言記録なり答弁、さらに、この数日前に内村氏に、わが党の参議院の近藤議員が直接会って確認をしておるのですね。しかも、いま、あなたはそう答弁されたけれども、この十二日付のここで、そういうふうに読めますか。いいですか、「それで、アメリカ政府の方からEXIMはもう使えなくなるかもしらぬというふうなことを大蔵省筋を通じて言われておりました。」これをあなたは、なぜ日本側にすりかえるのですか。問題は、アメリカの方で打ち切りの、そういうような気配があったということと、日本側で、まだ当時は輸銀法の改正はありません。したがって、飛行機の輸入については輸銀は使えません。日本側の意向として、輸銀法を改正してアメリカの輸銀、EXIMからシフトするということと、二つは全く大きな違いがあるのですよ。そうでしょう。しかも、そういう点から考えて、この内村氏の答弁が、なぜあなたの言うようなふうにとれるのですか。あなた、どういうふうに隠すのですか。また、変えるのですか。これは重大問題です。「アメリカ政府の方からEXIMはもう使えなくなるかもしらぬというふうなことを大蔵省筋を通じて言われておりました。」こう書いてあるじゃありませんか。どうですか。
○松本説明員 内村氏の答弁は「私の記憶にある限り補足して御説明申し上げます。」云々というふうな言い方をしておるわけでございまして、私どもが事実関係として理解しております限りにおきましては、大蔵省の方において、いろいろそういう議論があったという部分については、この内村氏の発言は間違っていないわけでございますけれども、アメリカ側から打ち切るという話が直接的にあったかどうかということについて、本来的に運輸省が知り得る立場にないわけでございますので、大蔵省から、そういうふうないろいろな議論がなされておった、ともかく、そういうふうな議論があったということを内村氏は述べた。その述べ方が非常に舌足らずと申しますか、多少の思い違いがあったと申しましょうか、先生、御指摘のように事実とは多少違いがあるということではなかったかと思います。
○野間委員 何遍それを言わすのですか。これがどうして、あなたの言うふうにとれるのですか。アメリカ政府から、もう使えなくなるかもしらぬということが大蔵省筋を通じて話があった、こういうことでしょう。「アメリカ政府」と、ちゃんと主体があるじゃありませんか。「日本の政府」と、どこに書いてありますか。しかも当時、輸銀は航空機の輸入については使えないでしょう。 それじゃ、聞きますよ。当時の輸銀法では、アメリカから航空機を輸入するという場合に、輸銀は使えましたか。
○松本説明員 その時点では入っておりません。
○野間委員 入っていないでしょう。しかも、これは「アメリカ政府」と、はっきり書いてあるじゃありませんか。これは内村さんの説明でしょう。これだけじゃありませんよ。これは四十七年の九月から一貫して言っておりますよ。ここにも、四十七年九月十二日「EXIMを切るとか切らぬとかいう問題が一方に存在いたします。」まだ決まったわけじゃありませんけれども云々ということですね。そうなると、融資条件が変わってくる。したがって、そういう打ち切りがあると困るから、同じような条件の融資の制度を国内でつくらなければならぬ、つくってほしい。それは開銀でも輸銀でも結構ですということが書かれておるじゃありませんか。その内村さんの証言でも同じことが言われておるわけでしょう。六月二十三日、十七ページ。ありますね。「日本にドルが多くなり、アメリカはドルが少なくなるということで、そのEXIM借款を切ろうという動きが大分前からございました。」「したがいまして、EXIMが切られた場合にも、国内金融でも何でも結構ですから」「ともかく融資条件が前と同じようにしていただきたいという要望は申し述べております。」証言の中でも、はっきり言っておるじゃありませんか。あなたの言うように、単に舌足らずとか、そういうものじゃないじゃありませんか。運輸大臣、いかがですか。
○木村国務大臣 いま航空局次長が申し上げたようなことが事の真相のようでございます。したがって、内村君自身がアメリカ側から打ち切るということを聞いたわけではないので、大蔵省を通じて、そういうふうないろいろ話があったということを耳にして、内村君が当時、御答弁申し上げておるということでございますので、本当の事の真相は、これは運輸省サイドではわからないわけなんでございます。
○田中委員長 ちょっと野間君、この点は重要ですから、大蔵省銀行局に一遍、答弁させてみたらどうですか。
○野間委員 それじゃ、一言。簡単にしてください。
○後藤説明員 ただいまの点、私の方の承知しておりますことを御答弁申し上げますと、内村さんが、どういう趣旨で言われたか私よくわかりませんですけれども、当時、私の方の承知しております限りでは、アメリカの方からEXIMの融資を打ち切るという連絡は受けておりません。私の方では、先ほど運輸省からも御答弁がございましたように、蓄積外貨をどういうふうに使うかということを考えておりまして、むしろ日本政府の方から、EXIMから借りないようにした方がいいのではないかと、当時検討した経緯でございまして、アメリカの方から打ち切ってしまう、こういう連絡は受けておりません。
○野間委員 その食い違いが問題なんです。私は運輸省に、きのうも、この点について聞くからということをヒヤリングしたのです。これについて運輸省の確たる方針を聞かしてくれ、中身を聞かしてくれ。ところが、いまに至るまで連絡がなくて、急遽ここで百八十度変えてきた、これは重大な問題を含んでおります。 一つは、もしアメリカがEXIMを打ち切るということになりましたら、当時ロッキードは、もう経営の危機に瀕しておったということでしょう。そうなりますと、トライスターに命をかけて、これを売り込まなければならぬ。これは本命は全日空そのものです。アメリカが打ち切られた。ところが、日本では同じような融資条件はないということになりますと、売り込みは成功しない。大問題なんです。したがって、アメリカ政府の意向によって打ち切りが当時言われておったということになりますと、ロッキードの売り込みを成功させるためには、どうしても受け入れ側、買い手の側の法改正をして融資条件をよくしなければならぬ、こういうことになるわけです。これはまさに、それをやったということになるわけですよ。内村氏の答弁は、一貫して四十七年から五十一年の証人喚問のときすら言っておるわけです。内村氏の言い分と、大蔵省は別にして、あなたが言うのは全然違うわけです。日本側の打ち切りか、日本側が日本の輸銀法を改正して使えということになるのか、これはもう根本的な違いがあるわけですよ。しかも、アメリカ側の打ち切りと、はっきり文言としては出ておる。あなたがどんなに弁解をしても、そういうふうな解釈のしようがない。ここでまた運輸省の疑惑がさらに深まった、こう言わざるを得ないと思うのです。 しかも「容易ならしめる」もし、これがドル減らしということになりますと、なるほど日米間の収支の上で日本のドルは多少減るかもわからぬ。これも問題があります。短期の役には立ちません、支払いが二年以上かかりますからね。ドル減らしには即効薬ではありません。しかし、それはそれとしても、もし、それが大蔵省の言うように、ドル減らしと関連さす、それだけで航空機の購入が民間航空会社が容易になるということじゃないでしょう。つまり、輸銀法を改正してアメリカのEXIMと同じような融資条件をつくるということになるだけの話で、アメリカから借りようと日本の輸銀で借りようと条件は一緒ですから、何ら容易になるはずはない、こういうふうになるわけでしょう。したがって、内村氏が言っておるのが真相であって、いまの次長の答弁あるいは運輸大臣の答弁さらに大蔵省、これは事実を隠蔽する、そういう疑惑すら私は持たざるを得ない。大蔵省にも、この点についての疑惑がある、私は、こう言わざるを得ないと思うのですが、いかがですか。
○唐沢説明員 ただいま大蔵省に対して、いろいろなお話がございました。短くというお話でございますが、やはり、そのときの情勢を知っていただかなければ困るわけでございますが、外貨がふえたのは四十六年です。四十六年には百八億ドルも外貨がふえておるわけです。そして一次、二次、三次の円対策をやっている。さらに一八%の円の切り上げもやって、再切り上げも迫られておった情勢でございます。そして四十七年度は、対アメリカの収支が、黙っておれば五十億ドルも日本が出超になる、何とか減らしてもらいたいという要請がアメリカからございました。そこで、先生御指摘のように、緊急輸入をいたしたわけでございますけれども、アメリカから緊急輸入をするといっても、何でも入れられるというものではない。日本の産業にも影響があっては困る。そこで、やはり農産物とか航空機あるいは濃縮ウラン、こういうものに、だんだん限られてまいるわけでございます。そこで、鶴見・インガソル会談で決まった以上は、関税暫定措置法も租税特別措置法も輸銀法も改正をしなければ緊急輸入ができないわけでございまして、そこで航空機の場合は輸銀法を改正をいたしまして、輸入金融の中に、国民生活に必要な原材料の物資のほかに設備も入れたということで、当時は、どなたも自然な動きであるとお考えになっておられたように私は考えておる次第であります。
○野間委員 しかし、どんなに、百万遍言われたって「容易ならしめる意向」という、その答弁にはならない、こう言わざるを得ないと思うのです。 そこで、時間の関係で次に進みますが、結局このコミュニケを受けて、その後、輸銀が二十二年ぶりで全面改組、これは四十七年九月八日付の日経新聞の夕刊の記事があります。首相が指示をして輸銀が二十二年ぶりの全面改組、これを受けて大蔵省が準備に入った、こういう記事があります。そして、十月には改正案を閣議決定をして、十一月に出して成立した、こういう経緯があるのですね。それから冒頭に申し上げたように、これによって最初の六機の一〇一一が初めて融資を受けたという経過があるわけです。 そこで問題は、稲葉委員も指摘をしておりましたけれども、キッシンジャーと田中前総理の会談、その以前の箱根会談、この箱根会談から、ずっと一貫して、このエアバスの導入について、いつの時期に、だれが、どのように、これを出したのかということをフォローしてみました。そうしますと、この中で明らかになったことは、この箱根会談の中でアメリカ側からエアバスの購入についての申し入れがあった。ところが日本側は、これに対して何ら応答しない。その後のエバリー・田中会談、これは七月二十九日です。このときに飛行機も含めて作業部会をやり、そこで具体的に作業を詰めていく、こういうことになっております。そのことは、コミュニケの第二の冒頭にありますように「箱根における会議以降、両国政府は、緊密に協力して箱根での会議の際に討議された具体的な短期措置の幾つかについてその数量化を試みる作業を行なってきた。」つまり、この箱根会談で出たものを具体的に詰める作業が、ずっと続いたということがあるわけですね。この報道などを中心として調査いたしますと、当時の田中総理がこれを発議をして、そうして田中・エバリー会談を含めて自分でずっといろいろな作業を進めて、それから箱根でのキッシンジャー・田中会談、この一連の経過の中で、これを煮詰めて、そして最終は、このコミュニケ、ここに出てきて輸銀法の改正というふうに経緯が進むわけですね。 こういう点から考えますと、このコミュニケあるいは輸銀法の改正、これが直接、当時、経営危機にあったトライスター、どうやってこれの販路を確保してやるか。また受け手の側として、全日空を中心とするものが、どうやって容易に低利でお金を借りられて、そしてこれの購入ができるかというような一連の経過と結びついておるわけです。 そこで私は、これらの事実について、ひとつ調査をしたのかどうか、これは法務省それから関係各省に聞いて、もし調査をしていないとすれば、これは最も強い疑惑ですから、田中前総理を当委員会に呼んで、証人として真相を調べる必要がある。このことを私は強く要求して、とりあえず質問を終わりたいと思います。
○後藤説明員 ただいま先生の御指摘の中で、輸銀法の改正の点に関しまして若干、補足して説明をさせていただきたいと存じます。 輸銀法の改正は、実は何度も、これまでも国会の御審議を煩わしておるところでございます。これは初めてではございませんが、今回の改正は、ある意味では大変技術的なものでございました。これは、もちろんロッキードに限らず、すべての大型の航空機の輸入についての手当てができるようにしたわけでございますが、このドル減らしの経緯等につきましては、先ほど政務次官が御説明申し上げたようなことから、それを国内的な金融では、どこでやるかということがございました。あわせまして私どもは当時、累積しておりました外貨を使うべきではないか、外貨減らしをやりたい。その外貨を使うのに、どういうふうにやったらいいかということから検討いたしまして、輸銀法の改正ということに至ったわけでございます。 そういう経過でございまして、申し上げておる以外に特別な事情があったわけではございません。御了承いただきたいと存じます。
○安原説明員 昭和四十七年の十一月に輸銀法の改正が行われまして、輸出入金融の対象に航空機が入ったということは承知いたしておりまするが、その間における輸出入銀行あるいは運輸省の動きというようなことについて捜査しているかどうかということは、いまの段階では申し上げるわけにはまいりません。
○野間委員 それでは、時間が来ましたので、もうこれで終わりますけれども、要するに、運輸省の内村氏と、それから、いまの、きょうの次長なり大臣の答弁とは全然違いますから、その点についての究明は、徹底してこれから続けてやろうということと同時に、先ほど申し上げたように、田中前総理を当委員会に呼んで、証人として喚問していただきたい。これを理事会で協議していただきたいということを強く要求して、終わりたいと思います。
○田中委員長 近江巳記夫君。
○近江委員 昨日の藤原、またきょうの若狭、逮捕が続いておるわけでございますが、若狭の逮捕につきましては、国会におきます偽証あるいは外為法の違反、こうした容疑で逮捕されておるわけでございます。そこで、二月十六日の若狭証言におきましては、私は児玉の顔を見たことも、電話で声を聞いたこともない、このように証言しておるわけですが、若狭は、この東京近郊のゴルフ場であるとか赤坂の料亭で、たびたび児玉と接触していた、そういう事実が一部報道もされておるわけでございますが、捜査当局としてつかんでおられるのか。また、この事実も今回の若狭偽証逮捕の一因となったものであるのかどうか、この点についてお伺いしたいと思います。
○安原説明員 若狭得治の逮捕の被疑事実の中には、いま御指摘のような児玉との関係はございません。
○近江委員 捜査当局は、こういう事実はつかんでないのですか。
○安原説明員 捜査当局が、どういう資料を入手しているかは原則として申せませんが、私自身そういうことについて報告も受けておりません。
○近江委員 若狭と児玉が、このトライスター導入について話し合った、そうした疑いについて調査しておりますか。
○安原説明員 先ほど申し上げましたように、捜査の内容については申し上げるわけにはまいらないということを御理解いただきたいと思います。
○近江委員 この藤原の逮捕と若狭の逮捕は、これは何らかのかかわりを持っておるのですか。全く関係はないと言えないと思うのですが、いかがですか。
○安原説明員 現在、藤原逮捕の被疑事実は、四十万ドルに相当する日本円の受領という外為法の違反であり、若狭逮捕の被疑事実は、衆議院の予算委員会における偽証、オプション並びに裏金の受け取りについての偽証ということでございまして、被疑事実相互間に、ただいまのところ関係はございませんが、それが関係があるかどうかは、これからの捜査の問題でございます。
○近江委員 われわれとしましては、藤原逮捕の一億一千万円と若狭逮捕は、これは非常に関係があると見て間違いないと思っておるのですが、どういうような感触を得ておられますか。
○安原説明員 ただいまもお答えいたしましたように、これからの捜査の関係で、そういうことが関係があるかどうかが明らかになるものと思います。
○近江委員 これまで全日空幹部が多数逮捕されておるわけですが、この供述とも関連しまして、若狭の容疑につきましては、贈賄も含まれると考えざるを得ないわけですが、いかがですか。
○安原説明員 先ほども稲葉委員の御質問にお答えいたしましたように、ただいまの段階は、外為法違反の方法によりまして相当の金額が全日空に入っておるという疑いがあるわけでありまするが、今後そのような金がどのように使われたかということが当然、究明の対象になり、その過程におきまして贈収賄等の不正行為があれば当然、捜査をすべきものとなるわけでございますが、いまのところ、それ以上のことを申し上げる段階にはございません。
○近江委員 この若狭が偽証で逮捕された以上、副社長渡辺氏の偽証の疑いも、いよいよ明確になってきたのじゃないかと思うのですが、この点につきまして、捜査当局としてはどのようにとらえておられるか。また、この若狭の逮捕には外為法違反が含まれておるというわけでございまして、当然のこととして渡辺氏についてもこうした容疑も出てくるのじゃないかと思うのですが、この点について捜査をやっておりますか。 〔委員長退席、谷垣委員長代理着席〕
○安原説明員 渡辺副社長は当委員会における証言の中で、今回、若狭逮捕の被疑事実となりました前提としての裏金の入出金関係について一切承知しておらないという証言をしておることは承知しておりますので、そういう意味におきまして、その証言の、知らないと言われたことと、捜査当局が容疑を持っておる事実との間にそごがあるという意味において、客観的には虚偽のことを申し述べられたということには相なるわけでございますが、今後この偽証の関係等、これからの捜査の内容については、ただいま申し上げる段階ではございません。
○近江委員 藤原の逮捕となりました一億一千万円の授受につきましては、ロッキード社から丸紅に渡されたユニット、ピーナツ、ピーシズ領収証に伴う金品の授受と関連があると見ておられるのかどうか、それとは関係のないロッキード社からの金銭の授受と見ておられるのか、いかがですか。
○安原説明員 これからの究明の問題でございますが、現段階のところでは、別個のものであるというふうに見ているものと理解しております。
○近江委員 われわれとしましては裏金と見ておるわけですが、こうした裏金というものは、えたいの知れない値引きによってつくられているのじゃないか。これは推測でございますけれども、この藤原の逮捕は一億一千万と言われておるわけですが、われわれとしましては、これ以上の裏金があると見ておるわけですが、この点につきまして捜査が進められておりますか。
○安原説明員 たびたび申し上げておりますように、ロッキード社から入ってきた金の全貌を究明するのが現在の捜査当局の使命でございますので、鋭意その方向で究明をしておる状態でございますが、いま御指摘のようなことにつきましては、具体的に申し上げる段階にはありません。
○近江委員 昨日わが党の坂井委員が質問したわけでございますが、この昨日の坂井質問におきまして、第一回の六機分につきまして八百九十二万五千ドルについて価格調整と値引きされたことを指摘したわけです。さらに、この分が裏金として逆流してきておる、そういう疑惑についても指摘をしたわけでございますが、昨日のこの藤原逮捕によりまして、その事実の一部が明らかになったのではないか、このようにとらざるを得ないわけでございますが、運輸省としては、こうした契約後の値引きということについて、いままで知っておりましたか。
○松本説明員 私どもが承知しております限りにおきましては、トライスターの購入に関します値引きは、いわゆる中古機の売却支援金、広告賛助金あるいはシミュレーター分のもの、それから通常の頭割りの値引き、これ以外のものはない、こういうふうに私どもは聞いておるわけでございます。
○近江委員 法務省としては、こうした裏金等の問題も含めて捜査をしておる、真相の究明を徹底してやっておるということをおっしゃっておるわけですが、この藤原逮捕の根拠となりました一億一千万円、こういうような全日空の値引きによる裏金と、われわれは見ておるわけですが、これは含まれていると見ておられるわけですか、法務省。
○安原説明員 逮捕の事実は、要するに一億一千万円に相当する日本円を受け取ったということでございまして、それが、どういう目的の金であり、どう使われたかは、これからの究明の課題でございます。
○近江委員 どう使われたかということは当然、今後の課題でありますが、われわれは裏金として見ておるわけです。昨日、坂井委員も指摘しましたように、えたいの知れない、そういうからくりが値引きという形で、いわゆる裏金として入ってきておる、こういう疑惑というものについて指摘をしたわけでございます。 そこで、藤原逮捕の根拠である、この四十万ドル以外にも、まだほかにも全日空への裏金が入っておると十分考えられるわけであります。私たちとしましては、この一億一千万円をはるかに超える全日空への裏金が入っておると思わざるを得ないわけでありますが、この辺については、さらに強力な捜査をすべきであると思うわけでありますが、もう一度、重ねて刑事局長にお伺いしたいと思います。
○安原説明員 たびたび申し上げますように、全日空とロッキードの間の金銭の授受については全貌を明らかにするのが捜査当局の現在の課題であることは申すまでもございません。
○近江委員 嘱託尋問についてお伺いしたいと思いますが、二回目のコーチャン氏に対する尋問が始まっておるわけでございますが、この尋問の方につきましては、順調にいっておるのかどうかですね。コーチャン、クラッター、エリオットに対する嘱託尋問は、いつごろ終了をめどに行われるのか、この点についてお伺いしたいと思います。
○安原説明員 何分にも、先ほども申しましたように、非公開の手続でございますので、順調にいっておるかどうかも申し上げるわけにはいきませんが、客観的に第二回目の尋問が行われたという報告は受けております。 それから、当初の予定としては約二週間ぐらいには終わるというようなもくろみを、わが捜査当局としては、いたしておった次第でございますが、現実に行われるのはアメリカの司法当局でございますので、私どものもくろみとしては、それぐらいのことを考えておったということで御了承を願いたいと思います。
○近江委員 刑事局長は昨日、最高裁に対しましてファーガソン裁定に対する日本側の措置について要請をしたわけですが、この結論は、いつごろという見通しとなっているのか。また、少なくともこの嘱託尋問が終了するまでに措置がはっきりしなければならないはずじゃないかと思うわけですが、これは一両日中にも結論が出るのですか、見通しはどうですか。
○安原説明員 ファーガソン裁定の、いわゆるわが国の最高裁判所の判決、命令または規則による不起訴の保証、訴追免除の保証ということにつきまして、われわれの問題でありますとともに裁判所の問題でもございますので、先ほども申し上げましたように、ともに裁判所においても検討いただくように、一応の案を持ちまして、お願いに上がったのでございますが、この結論を得ることは早ければ早いほどよいわけでありまして、望むらくは尋問の終了するまでには条件を成就する一つの結論を出したいものだということで、ただいま鋭意、努力中でございます。
○近江委員 最高裁の、そうした結論を待たざるを得ないわけでございますが、非常に一日も早く結論が欲しいということを言っておられるわけですが、それでは最高裁に対して、あと、その結論を速やかに出してもらうような折衝というものを、今後もさらに続けられるわけですか。
○安原説明員 そのつもりでおります。
○近江委員 検察首脳会議が七月の六日に開かれたわけですが、これまで何回、開かれたか。また、これまで、この会議には法務省からは、だれが出席しておられたか。この七月六日での首脳会議には法務省の幹部が出席しておられたのかどうか。この点について、お伺いしたいと思います。
○安原説明員 毎日ではございませんが、しばしば、そういうことはやるのが慣例でございますが、一番近い最近の会議におきましては、当局からは、だれも行っておりません。だれも行っていないことにつきましては、別に特段の理由があるわけではございませんで、その結果は、ある程度こちらにも報告があるわけでございまして、しかしながら、七月六日の会議には刑事局から係官は行っておりません。
○近江委員 外務省も来ておられるわけですが、現在、嘱託尋問は司法取り決めによって行われているわけですが、こうした事件というものは、いつ起こるかわからない。こうした、この種の事件を速やかに解明するためにも、司法共助に関する一般的な取り決めをする必要があるんじゃないかと考えるわけですが、外務省としては、どのように考えておりますか。
○浅尾説明員 民事問題につきましては、現在のところ、外国裁判所ノ嘱託ニ因ル共助法というのがございまして、いろいろやっておりますが、刑事の場合は今回が初めてでございまして、今後こういう事件がどの程度起きるかということも考えながら、所管の官庁と相談してやっていきたいというふうに考えております。
○近江委員 ついでに外務省に聞いておきますが、このロッキード事件は本年の二月四日以降、非常にわが国では大問題となってきておるわけでございます。米国におきますチャーチ委員会におきましては、すでに昨年からこの真相究明が行われておったのですが、この間、外務省はこの事件について、そうした事実を把握していたのですか。時間がありませんから、簡潔にポイントを答えてください。
○浅尾説明員 御承知のとおり、最初に多国籍企業の問題を取り上げたのはアメリカの上院銀行委員会でございます。これは昨年の八月に公聴会をいたしました。その際に、外国政府関係者に対して総額二千二百万ドルの支払いが行われたということを外務省としても承知いたしまして、早速その議事録その他の入手に努めましたけれども、その際には銀行委員会としては、それ以上の詳細を承知していなかったということでございます。他方、チャーチ委員会の方は、その後から公聴会を開きまして、二月の段階で公聴会を開催するということを、約二、三日前に大使館としても承知いたしましたので、その公聴会に係官を派遣して、その内容を把握したというのが実情でございます。
○近江委員 ついでに、もう一点、聞いておきますが、この多国籍企業は、わが国も特に東南アジア等を中心にしまして、非常に多くの企業が海外進出をいたしておるわけでございます。こうしたわが国の巨大企業の海外における企業活動の状況というものについて、これは大使館は絶えず把握して、また適切であるかどうか、そうした見守る役割りというものを果たしておられるのですか、いかがですか。
○溝口説明員 受け入れ国との調和を図るということは非常に望ましいことで、基本的には、われわれは民間企業の自主責任において行わるべきだと考えておりますけれども、われわれといたしましては側面的にこれを援助するために、情報の収集ですとか、在外公館を通じる指導あるいは相手国との不断の接触でございますとか、あるいは、要すれば関係各省あるいは関係業界を通じて、問題の取り扱い方について十分協議をしていくというふうに措置していきたいと考えております。 また国際的にも、OECDあるいは国連を通じて、こういう多国籍企業問題の審議に参加しております。
○近江委員 今後のわが国の外交方針とも、そうした企業の行動というものは反することが、このロッキード事件でもはっきりしておるわけですね。わが国も、これは非常に心配ですよ。そういう点において十分なそうした把握もなさって、関係各省でよく注意もしていく、こういうことが大事じゃないかと思うのです。 そこで、刑事局長にお伺いしたいと思いますが、今後、起訴、不起訴、そうした時点を迎え、そして灰色の高官ということになってくるわけでございますが、この公表の手続というものについてお伺いしたいと思っております。この灰色高官名の公表について、どういうことがケースとして考えられるか、局長のお考えをお伺いしたいと思うのです。
○安原説明員 灰色高官という言葉は、たびたび申し上げておりますように、法律用語ではなくて、一種のジャーナリズムの用語でございますが、要するに、私の理解するところでは、刑事責任の存在は認められなかったが政治的道義的に責任のある者ということを意味しておるのではないかと考えるのでございますが、そういう意味において政治的道義的責任のあるということを決める構成要件は、私ども法務当局の職責でもございませんので、これは、むしろ立法府その他においてお決めをいただくことが先決でございまして、その結果どのように公表するかということになりますと、それが刑事事件の結果の公表ということになりますと、不起訴事件の内容の公表ということになるわけでございまして、それは刑事訴訟法の四十七条の精神を踏まえて今後考えていかなければならない問題でございますが、せっかくのお尋ねでございますので、そういう場合に公表するといたしますれば、どういう方法があるかということが直接のお尋ねでございますが、それにつきましては、一つの方法は、検察当局においてそれを発表するということが一つの方法でありましょうし、もう一つは、検察当局ではなくて、法務大臣が、一般的な指揮監督権に基づいて検察当局から報告を受けました中身を、刑訴法の精神を踏んまえ、議長裁定の精神を踏んまえて公表する、それは国会の場その他いろいろあろうと思いますが、たとえば国政調査権百四条に基づく御要求に応じて答えるということも一つの方法でありましょうし、ざらには、法務大臣その他、行政の各部を指揮監督する立場におられます総理大臣におきまして、いまのような法務大臣の報告を受けて国政調査の場で発表するというようなことも一つの方法であろうというふうに、いろいろ考えられるわけでございますが、何分にも、いま捜査の過程にあるわけでございますので、捜査の終わりました段階におきまして、いかなる方法が適切かを考えて対処すべきものと私どもは考えております。 〔谷垣委員長代理退席、委員長着席〕
○近江委員 この公表の問題は今後の問題でございますが、幾つかのケースを局長は御答弁いただいたわけですが、局長としては、今後いろいろ選択なさると思いますけれども、どの手続によって、これをいわゆる公表することが適当であるか、どのようにお考えでございますか。
○安原説明員 先ほどのお答えで申しましたように、捜査の終わった段階において、ひとつ考えてみたいと思いまして、いまから、どれがいいということを申し上げることは控えさせていただきたいと思います。
○近江委員 われわれとしましては、まず総理が灰色高官名の公表を公約されておるわけですね。そうしますと、請訓事件として検事総長から法務大臣が報告を受け、みずから、あるいは総理に報告して総理から公表することが筋じゃないか、このように考えるわけですが、この場合についてでありますが、この法務大臣が報告を受けるのは、事件に関係あるすべての人たちの名前を報告を受けるのか、それとも検察側で、ある程度の色分けをして報告されるのか、その点はどうなるのですか。
○安原説明員 いやしくも法務大臣が指揮監督権をお持ちでございますから、事実を秘匿して大臣に報告するなどということは、とても考えるわけにはまいりません。
○近江委員 そうしますと、この報告は文書によってなされるのですか、あるいは口頭でなされるのですか。私たちは文書によるべきであると思いますが、いかがですか。
○安原説明員 大臣と検察当局の間は、そう、よそよそしいものではございませんで、最も適当な方法で報告が行われるものと思います。
○近江委員 時間がありませんから、終わります。
○田中委員長 河村勝君。
○河村委員 四十六年の二月から六月ごろにかけての運輸省の行った行政指導、先般これに関して当時の航空局長であった内村君を証人として喚問をして事情を聞いたのであります。その際、運輸省がこれまで述べてこられた、その行政指導のいきさつについて大筋は一致しています。これは当然、事件が起きてから何回も、証人としてでなくとも答弁に立っておるし、打ち合わせも十分やっておられることだから、大筋が一致するのはあたりまえであるわけでありますが、しかし、その中で幾つか問題点について疑問を投げかけるような種類の発言があるわけであります。 その二、三の例を挙げますと、たとえば、この行政指導に当たって、エアバスの導入延期を検討するということのきっかけになった、これは全日空からの働きかけが、行政指導として、このエアバス導入を延ばすという判断をするきっかけになったと思います。あるいは全日空に触発されたことはあるかもしれません、そういうような言い方が一つ。それから、わずか二、三カ月の間に大きな行政指導の変更があるというようなことは、万博後の需要減だけで説明できないのではないかということに対しては、確かに需要減ということだけでは説明がつかないと思います。こういう発言もある。さらに、この行政指導というものは日航に対する認可予算の審議から始まったということ、それから内村君としては四十九年までエアバス導入を延期するという意識はなかった、こういう種類の幾つかの事柄があるのです。 そういうものを総合いたしますと、どうも、この行政指導というものは、一つの行政判断として四十六年以降の数年にわたる航空旅客の輸送需要、そういうものに対応して政策的判断として四十九年まで延ばそうというような、そうしたオーソドックスのものではなくて、全日空の影響力というものが大きく働いて、それでこの指導がなされたというふうに結論づけざるを得ないようなことになろう、そういうふうに私は印象づけられたわけです。 そこで、それらの、いま申し述べたような幾つかの点についてお尋ねをするのでありますが、一番最初に、この全日空からの働きかけ、これが相当大きな影響力を与えたという事実はお認めになりますか。
○松本説明員 内村さんの証言の中にも、そういうことがあってもおかしくないと思いますというふうな、正確な文言ではございませんが、そういう言い回し方をしておると思います。したがいまして、これも私、御説明申し上げた記憶がございますが、LRを転用できる立場の日航と、全く新規に大型機材を入れなければならない全日空との間にハンディキャップと申しますか、違いがあったということも、また事実でございます。したがいまして、二月に私どもがこういう問題を持ち出したときに、全日空の方はわりあい抵抗がなかった。日航については相当の議論があった。こういうことがございますので、内村証言の中にも、触発されたと言えば言えないことがないかもしらぬというふうな言い回しをしております。しかし、いつ、はっきりと、こういうふうな言い方が全日空の方からあった、こういうふうにも内村証言の中には、また答えられていないわけでございまして、恐らく客観的に、そういうことを踏まえますと、その時点において、いろいろそういう議論があったことはあるいはあったのかもしれませんが、それが直接的な原因になって、先生おっしゃったような形に展開していった、こういうふうにとるのは、いささか即断ではないか、こういうふうに私どもは考えております。
○河村委員 内村君も用心深くは言っていますけれども、しかし、あなたの言っているほど、ぼやけているのではなくて、この行政指導について「そういった問題を、何と申しますか、検討するということのきっかけにはなったかと思います」——「きっかけにはなったかと思います」ということは、これは単なる客観的な事実としてあり得るというのではなくて、そうした「きっかけにはなったかと思います」大分、違うでしょう。 そこで、全日空の当時の状態ですが、四十五年の終わりごろ日航では四十七年度にボーイング747三機を国際線から転用して、四十八年度には大型ジェット機六機の導入を計画した。同時に四十五年の十二月には、全日空の方では四十七年後半期から大型ジェット機三機の導入を計画した、こういうことになっているのですけれども、先般、全日空の機種選定に関与した人たちを証人として喚問して事情を聞いたときの話を総合しますと、もうすでに、全日空の場合には四十五年の九月ごろから、一応四十七年後半にエアバス導入をするという目標を掲げるけれども、選定準備に慎重を期する意味からも、できるだけ延ばす方向で検討する、こういうような意思決定をしておって、全日空としては、整備その他の体制、社内の準備もあるのでしょう、ロッキード関係のことがあるかどうか私はそれは知りません、いまその問題には直接触れないで、とにかく社内の事情として、すでに、できるだけ先に延ばしたい、そういう意向があったことは間違いがないのですね。そういうような状態にあったことを御存じですか。山元監理部長、あなたは当時、監督課長だったから御存じであろうと思うが、どうです。
○山元説明員 お答え申し上げます。 私どもは、四十六年の二月時点におきましては、日航、全日空の両社の長期計画がまとまり、大型ジェット機を含めまして導入テンポが速過ぎるのではないかというような、いろんな問題について意識を持ったわけでございます。それで、その時点におきましては、私ども事務当局では、全日空からどうこうという話は聞いていないわけでございます。 そこで、私どもの認識といたしましては、四十五年ごろからボーイングの727のストレッチがどんどん入ってくるという状態でございまして、そのストレッチが就航して、まだ一年そこそこの状態でございましたから、それに引き続いて大型ジェット機が入るということが、当時の全日空の整備体制あるいは運航の体制から見まして大丈夫であろうかという不安感を持っていたことは事実でございます。 しかし、今回、事件が発生いたしましてから、いろいろ調査をいたしました結果、当時、全日空としては社内的に四十七年後半に入れることはむずかしい状況であったということを、今回の事件発生後に承知したような状況でございます。
○河村委員 全日空と日航との間のいろんな、なるべく平等に競争させようという調整が行われるというのは、これはあたりまえのことですね。そういう点から見ても、単なる社内事情ではなくて、双方の事情というものは相当詳しく知っておったはずなんです。四十六年の一月に入ると、全日空の方では、すでに四十七年、八年にも大型ジェット機を導入しない場合を想定して、いろいろな検討をしておるわけですね。そのぐらいの状態になっておれば、あなた方が、それを全く知らないでいたというのは、私どもには常識的には、ちょっと想像しがたい。本当に——この四十五年の暮れから六年の初めにかけて、全日空としては大型ジェット機はなるべくおくらしたい。同時に十二月になって日航の方がボーイング747LR三機を国内線に転用する、そういう計画が発表になった。これは国内線における競争上、重大な問題であるということで、なおさら危機感を持った。そういう事情は当然、起こり得るのですよ。そういうことがあなた方にはわからなかったというのは、どうもおかしいと思うのだが、本当にわかりませんでしたか。
○山元説明員 四十六年の二月当時におきまして、大型ジェット機の導入を四十九年ごろに延ばした場合には、どういう問題点があるかということを両社に連絡をいたしたわけでございます。そして、それは日本航空の四十六年度の認可予算に関連いたしまして役所として態度を決める必要に迫られたわけでございますが、その四十六年度の日航の認可予算に大型ジェット機六機の頭金を予備費に含めるかどうかということが当面の課題であったわけでございます。その点につきましては、私ども大蔵省と内々に協議いたしました結果、両省間で時期尚早ではなかろうかということで意見の一致を見ましたので、四十六年度の当初の認可予算では、とりあえず予備費からも落とすということで日本航空に連絡をしたものでございます。 それに並行いたしまして全日空からも、日本航空が延ばすということであれば、当社も四十九年度に入れることを目標として結構でございますという返事が来たわけでございます。 それで問題は、それから後、日本航空が、日本航空の四十五年九月の計画に基づきましてジャンボのLRを国内線に転用したいという希望を強く表明いたしまして、その具体的な方法といたしまして、日本航空が自発的に全日空と共同運航するとか、あるいはウェットリースするということで、内々日本航空として、そういう考え方を固めてきたわけでございますけれども、その過程において、全日空としてはLRの転用は困るのだという話が出てきたという状態でございます。 私どもといたしましては、先ほども御答弁申し上げましたように、全日空から初めからそういう働きかけがあったということではなくて、やはり私どもとしては、あの状態のもとで、全日空としては、技術面を中心にして体制が、大型機を運航し大量に飛ばすということが、果たして安全面から見て大丈夫であろうかという点に危惧を持ったというのが事実でございまして、この点は内村さんも証言をされているところでございます。
○河村委員 あなたの言わんとしているのは、最初は、大型機の導入延期については、認可予算の審議の際に、あなた方が主張した。それでボーイング747LR三機の国内線への転用、これは後から日航に対して指導に当たった、こういう筋道でやった。こう言いたいわけですね、そうですね。しかし、この行政指導の始まりは、やはり四十五年の十二月に、日本航空が国際線に747LR四機を購入する、それをあなた方が認可をした。それを、まずデリバリーをおくらせろというところから始まったんじゃないですか、事の始まりは。
○山元説明員 先ほど御説明申し上げましたように、LRの転用の問題は、具体的に話に上ってまいりましたのは四十六年の春以降でございまして、それを、そういう両社間のいろいろなやりとりのある過程におきまして、全日空の方が共同運航あるいはウェットリースということで結構だということでもし話し合いがつくのならば、それでもいいではないか。なぜならば、需給面もある程度調整され、技術面も日本航空が全責任を持って運航するのであるから、それは一つの方法ではなかろうか。しかし、もし話がつかないのであれば、六月一日のメモにもございますように、本来ジャンボのLRは国際線用の機材でございますので、国際線で使うか、あるいは、それも無理であればデリバリーをおくらすことについて検討してほしいということを、日本航空に六月の時点において伝えたものでございます。
○河村委員 どうも、その辺が大変腑に落ちないところであって、いまお話をしたような全日空の事情であれば、四十五年十二月の段階でLR四機を購入するというのは、三機を国内線に転用するというのが前提になったものである、これは間違いないですね。これは日航が申請したものであり、認可になったものであっても、全日空は当然わかるわけです。そうすれば全日空としては、エアバスの導入も遅くしてもらいたいが、それ以上に、まず国内線に三機転用という方は、これは直接響くわけだから、そこでもって、まず、そいつは困ると言い出すのがあたりまえでしょう。だから、そっちの方が後回しであって、大型機の導入が先だというのは、どうも理屈に合わぬように思うのだが、あなた方の認可した段階で、三機の国内線転用は困りますというのを、全日空から言ってこないということはないでしょう。いかがなんです。
○山元説明員 先ほども申し上げましたように、私どもの仕事の実際の流れといたしましては、まず新型機の導入をどうするかということが最初の課題でございまして、それが日本航空につきまして大蔵省とも相談いたしました結果、時期尚早ということで延ばす、それで全日空も結構でございますという話がございまして、その後、引き続いて日本航空が長期計画で予定いたしておりましたLRの転用問題を強く希望し、全日空は、それは困るのだという話になったのが事実でございます。
○河村委員 内村君が言っておりますね。四十九年にエアバス導入を延期するというところは特に意識しなかったというのは、私は非常に意味深長で、おもしろいと思うのです。四十六年の認可予算の審議によってエアバス六機の計上、これを認めなければ、これは内村証言にもありますように、当然、頭金を打つとかなんとかいうことができなくなるから、自然とエアバスの導入は四十九年になってしまう。だから、そういうところで四十九年まで延期というのが出てきたのであろう、こういう説明なんですね。これは非常にわかりやすいところであって、要するに、あなた方としては四十九年までにエアバスを導入する、そういう行政判断、政策判断として、本当に需要の、これからの減退率というものを的確につかんでこれを始めたのではなくて、とにかく、いまここでもって認可予算で抑えておけば、エアバス導入は自然と、結果としておくれてしまう、そこが目的であった。だから、何遍も議論になったように、需要予測が四十五年の十一月に決まった。五十年度に向けて旅客の国内輸送需要四千万人、この目標をいつまでたっても変えてないですね。その後もずっと変えてない。私などの行政に対する常識から言えば、少なくとも四十六年の初めの段階で、四十九年くらいまでを判断して行政指導しようとするなら、その基礎になった閣議了解までした、需要予測をもとにした決定があるわけでしょう。それを全然いじらずに、その後も平然として空港整備計画その他には四十七年度においても使っておるんだな。そういうものを全然いじらずにやっておるというのは常識に反する。だから要するに、あなた方は、どういう事情か知らぬけれども、全日空としてはエアバス導入をとにかく四十八年度か四十九年度に延ばしたい。同時に国内線に三機、日航が転用されるのは困る。その事情がどうであるかということは、いまここでもって問いませんけれども、そういう全日空の事情があれば、その間のやはり競争力の調整をやらなければならない。あなた方としては、筋の議論で言えば、その間の競争力の調整。直接の動機としては、全日空から、こいつは困るから何とかしてくれという強い要望があって、それによってそうした調整が行われた。結果としてエアバス導入は四十九年度に延びた、そういうことにならざるを得ない。全体の流れを考えますと、私はそれ以外にないと思うのですけれども、時間がきましたので、これは、これから恐らく相当大きな問題になる可能性を持つ問題だと思うので、明確な答弁を最後にいただいて、終わりにします。
○松本説明員 四十五年十一月の時点において、LR三機の国内転用を踏まえて四機の新規購入を認可したということ自身について、もう少し慎重な検討がその時点においてなさるべきではなかったかという反省につきましては、せんだって大臣も申し上げたとおりであると思います。 次いで、四十六年になりましてから後の、いま先生のおっしゃいましたような考え方もあろうかとは思いますけれども、私どもが調査し承知しておる限りにおきましては、まず新型機材の導入という問題について、これを四十九年に持っていったらどうだ、そういたしますと、当然のことながら、先ほど来、監理部長がるる御説明申し上げましたように、転用の問題があとにぶら下がってまいります。この転用の問題につきましては、全日空と日航との間において、ある合意がなされ、それによって需給のバランスがとれ、運航の安全も確保される、こういう前提条件が確立されるならば、それはそれでよろしい。しかしながら、これは日航と全日空との話し合いの結果、いずれもこれらの妥協案というものが成立しなかった。こういうことになりますと、結論的には、やはり大型機の導入というものを、新型機も転用を含めて同じような考え方で処置をしていかなければならない。こういうふうなことにだんだんとなってきていって、それが、四十六年六月一日における局長了承のもとに行われたあのメモのもとの考え方になってきている。こういうふうにお考えいただきますと、そこに余り大きな矛盾撞着というふうなものはないのではないだろうか。 それから、御指摘の長期計画の中において数字をいろいろと出しておる。たとえば昭和六十年に一億二千万、こういうふうな数字を少しも動かさないままで需要がどうのこうのというふうな議論をしているのはおかしいではないか、こういう御指摘でございますが、これは確かに一面をついた御指摘であると私も思います。しかし、この長期計画そのもののはじき様が、実はGNPの伸びでありますとか、そういったわが国経済の全体の仕組みというものを踏まえた上で一定の数式の上からはじき出したものでございます。しかも、これは長期的な計画でございまして、これにのっとって、たとえば空港の整備をいたしますとするならば、二年とか三年とかいう長年月を要することでもございますので、これをにわかに勝手に動かしてしまうというわけにはまいらない。そこで実際の機材の導入に当たりましては、きわめて短期的な見通しのもとにおける需給の状況ということを検討した、これも事実でございます。ただ、これは内村氏も言っておりますように、需給の状況だけですべてが律し得るのかどうかということになりますと、これは必ずしもそうではございませんので、そのほか、従来何度も御説明申し上げてまいりましたようないろんな理屈というものがございまして、そういうものを踏まえた上で四十六年二月の指導のはしりというものが行われた、こういうふうに考えておるわけでございます。
○河村委員 これで終わりますけれども、私は、そんな超長期のことを言っているのではなくて、四十九年度までエアバス導入を延期するというならば、少なくとも五十年度目標の需要予測、これぐらいはいじるのはあたりまえでしょう。それから空港整備計画だって、四十六年から五十年まででしょう。そんなに超長期の問題じゃないのですよ。それにもかかわらず、それを全然動かさずにやったということは、そういう確たる将来の見通しに立ってやったものではなくて、とにかく、その場の処理で全日空の要望に対応したという疑惑を持たれても仕方がないと思うのです。 きょうは、これで終わります。
○田中委員長 この際、暫時休憩いたします。 午後零時五十三分休憩 ————◇————— 午後三時五分開議
○田中委員長 それでは、休憩前に引き続いて会議を開きます。 ロッキード問題に関する件について質疑を続行いたします。 質疑の通告がありますので、これを許します。大橋武夫君。
○大橋(武)委員 刑事局長にお尋ねをいたしたいと存じます。 去る六月二十四日の本委員会における証人喚問において、全日空の渡辺尚次副社長は、六月二十二日全日空の沢以下三幹部が逮捕された被疑事実、すなわちロッキード社から三千三十四万五千円の全日空に対する裏金の流れについて、私自身に関してこういう金が入ったとか、あるいは会社の中でこういうものを手に入れたということについては知らない旨の証言を行っております。 そこで、次の点についてお伺いいたします。 まず第一に、渡辺尚次君のこの証言は認めがたいものがあると存じます。昨日の藤原、本日の若狭、この逮捕等事件の推移を考えますと、当然渡辺君はこの金の流れを知っておったと認められるのでありますが、捜査当局としての御見解を承りたいと存じます。
○安原説明員 ただいまお尋ねの点でございますが、渡辺証人の偽証の点については、捜査当局といたしましてはまだ十分に捜査を遂げておるわけではございませんが、今日まで報告を聴取したところによりますと、いま大橋委員御指摘の、金銭の全日空の受領という事実につきましては、すでに逮捕、勾留を受けて取り調べを受けております全日空の沢外二名の被疑者の取り調べの過程におきます供述、あるいは先般のこの三名の容疑者に関する押収捜索の結果押収いたしました証拠物等によりまして、渡辺副社長もそのような金が入金されておるということば知っておったと認められる証拠があるというふうに聞いております。
○大橋(武)委員 それでは、ID社から領収証の出ております一九七四年六月十八日分の二千七十二万円についても、渡辺証人は当然知っておったと思われますが、この点につきましてはいかがでございましょうか。
○安原説明員 先ほど申しました証拠関係から、同じく御指摘の点についても承知しておったというふうに認められるという報告を受けております。
○大橋(武)委員 当委員会といたしましては、渡辺氏の証言について現在検討中でありますが、つきましては、渡辺尚次君がその点について知っていたという根拠があれば、差し支えない範囲でお述べいただくことができましょうか。
○安原説明員 冒頭申し上げましたように、すでに取り調べを受けております沢専務ら三名の供述、それから沢専務ら三名の外為法違反容疑における押収捜索において全日空等から押収した証拠物によって、そのような事実を渡辺副社長は承知しておったのであろうという疑いが十分であるというふうに聞いております。
○大橋(武)委員 ただいまの御説明を改めて伺いますると、この点については、全日空沢以下の三幹部の供述並びに押収しておる物的証拠によってある程度推定される、こういうふうに理解してよろしゅうございますか。
○安原説明員 そのとおりでございます。
○大橋(武)委員 以上で、終わります。
○田中委員長 それでは、刑事局長、課長、御退席を願います。ちょっと理事……。——それでは御着席を願います。 ————◇—————
○田中委員長 この際、証人告発についてお諮りをいたします。 去る六月十六日及び二十四日、本委員会に出頭して、宣誓を行った上で証言をいたしました渡辺尚次証人の証言について、偽証の疑いがあるものと認め、議院における証人の宣誓及び証言等に関する法律第八条の規定により、告発いたしたいと存じます。これに御異議はございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○田中委員長 御異議なしと認めます。よって、渡辺尚次君を告発することに決しました。 なお、告発状の作成、その他の告発の諸手続につきましては、委員長に御一任を願いたいと存じますが、御異議はありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○田中委員長 御異議なしと認め、さように決定をいたしました。 この際、暫時休憩いたします。 午後三時十三分休憩 ————◇————— 〔休憩後は会議を開くに至らなかった〕