議院運営委員会 第10号
- 発言数
- 43 件
- 登壇者
- 15 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1975/12/24
会議録
○委員長(鍋島直紹君) 議院運営委員会を開会いたします。 決議案の委員会審査省略要求の取り扱いに関する件を議題といたします。 事務総長の報告を求めます。
○事務総長(岸田實君) 本日、議員阿具根登君外三名から、内閣総理大臣三木武夫君問責決議案が提出されました。本決議案には、発議者全員から、委員会の審査を省略されたい旨の要求書が付されております。 この要求につきまして御審議をお願いいたします。
○委員長(鍋島直紹君) ただいま報告の決議案の委員会審査を省略することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(鍋島直紹君) 御異議ないと認め、さよう決定をいたします。 暫時休憩いたします。 午後四時十一分休憩 —————・————— 午後七時二十分開会
○委員長(鍋島直紹君) 議院運営委員会を再開いたします。 原子力委員会委員、科学技術会議議員、公正取引委員会委員、国家公安委員会委員、公害健康被害補償不服審査会委員、中央更生保護審査会委員、公安審査委員会委員、社会保険審査会委員、中央社会保険医療協議会委員、漁港審議会委員、運輸審議会委員、電波監理審議会委員、日本放送協会経営委員会委員、日本電信電話公社経営委員会委員及び労働保険審査会委員の任命に関する件を議題といたします。 政府委員の説明を求めます。科学技術政務次官片山正英君。
○政府委員(片山正英君) 原子力委員会委員稲葉秀三君は、七月十六日辞任いたしましたが、同君の後任として八月十二日付で吹田徳雄君を任命いたしましたので、原子力委員会設置法第八条第三項の規定により、両議院の事後の承認を求めるため本件を提出いたしました。 同君の経歴につきましては、お手元の履歴書で御承知願いたいと存じますが、原子力の研究、開発及び利用に関する国の施策を計画的に遂行し、原子力行政の民主的な運営を図るため設置された原子力委員会委員として適任であると存じます。 何とぞ慎重御審議の上、速やかに承認されるようお願いいたします。 原子力委員会委員御園生圭輔君は、九月十二日任期満了となりましたが、同君を再任いたしたく、原子力委員会設置法第八条第一項の規定により、両議院の同意を求めるため本件を提出いたしました。 同君の経歴につきましては、お手元の履歴書で御承知願いたいと存じますが、原子力の研究、開発及び利用に関する国の施策を計画的に遂行し、原子力行政の民主的な運営を図るため設置された原子力委員会委員として適任であると存じます。 何とぞ慎重御審議の上、速やかに承認されるようお願いします。 ————————————— 科学技術会議議員芦原義重、黒川眞武及び米澤滋の三君は、十月二十九日任期満了となりましたが、三君を再任いたしたく、科学技術会議設置法第七条第一項の規定により、両議院の同意を求めるため本件を提出いたしました。 三君の経歴につきましては、お手元の履歴書で御承知願いたいと存じますが、いずれも科学技術会議議員として適任であると存じます。 何とぞ慎重御審議の上、速やかに同意されるようお願いいたします。
○委員長(鍋島直紹君) 次、総理府総務副長官松本十郎君。
○政府委員(松本十郎君) 公正取引委員会委員青山春樹君は、八月十一日任期満了となりましたが、八月十二日付をもって同君を再任いたしましたので、私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律第三十条第四項の規定により、両議院の事後の承認を求めるため本件を提出いたしました。 同君の経歴につきましては、お手元の履歴書で御承知願いたいと存じますが、法律及び経済に関する学識経験を有する者でありますので、公正取引委員会委員として適任であると存じます。 何とぞ慎重御審議の上、速やかに承認されるようお願いいたします。 ————————————— 国家公安委員会委員田實渉君は、十月六日任期満了となりましたが、同君を再任いたしたいので、警察法第七条第一項の規定により、両議院の同意を求めるため本件を提出いたしました。 同君の経歴につきましては、お手元の履歴書で御承知願いたいと存じますが、国家公安委員会委員として適任であると存じます。 何とぞ慎重御審議の上、速やかに同意されるようお願いいたします。
○委員長(鍋島直紹君) 次、環境政務次官橋本繁蔵君。
○政府委員(橋本繁蔵君) 公害健康被害補償不服審査会委員近藤功及び鈴木一男の両君は、九月三十日に任期満了となりましたが、両君を再任いたしたく、公害健康被害補償法第百十三条第一項の規定により、両議院の同意を求めるため本件を提出いたしました。 両君の経歴につきましては、お手元の履歴書で御承知願いたいと存じますが、いずれも人格高潔であって、公害問題に関する識見を有し、かつ、公害に係る健康被害の補償に関する学識経験を有する者でありますので、公害健康被害補償不服審査会委員として適任であると存じます。 何とぞ慎重御審議の上、速やかに同意されますようお願いをいたします。
○委員長(鍋島直紹君) 次、法務政務次官松永光君。
○政府委員(松永光君) 中央更生保護審査会委員吉田次郎及び三宅富士郎の両君は、十一月三日任期満了となりましたが、吉田君の後任として菊池省三君を、三宅君の後任として守田直君を任命いたしたいので、犯罪者予防更生法第五条第一項の規定により、両議院の同意を求めるため本件を提出いたしました。 両君の経歴につきましては、お手元の履歴書で御承知願いたいと存じますが、両君は、中央更生保護審査会委員として適任であると存じます。 何とぞ慎重御審議の上、速やかに同意されますようお願いいたします。 ————————————— 公安審査委員会委員岡村二一君は、八月十二日任期満了となりましたが、八月十三日付をもって再任いたしましたので、公安審査委員会設置法第五条第三項の規定により、両議院の事後の承認を求めるため本件を提出いたしました。 同君の経歴につきましては、お手元の履歴書で御承知願いたいと存じますが、公安審査委員会委員として適任であると存じます。 何とぞ慎重御審議の上、速やかに同意されますようお願いいたします。
○委員長(鍋島直紹君) 次、厚生政務次官山下徳夫君。
○政府委員(山下徳夫君) 社会保険審査会委員小西宏君は十一月三日に、同委員畠中順一君は十一月九日にそれぞれ任期満了となりましたが、小西君を再任し、また畠中君の後任として岡本和夫君を任命いたしたいので、社会保険審査官及び社会保険審査会法第二十二条第一項の規定により、両議院の同意を求めるため本件を提出いたしました。 両君の経歴につきましては、お手元の履歴書で御承知願いたいと存じますが、両君は、人格高潔であって、社会保障に関する識見を有し、かつ、社会保険に関する学識経験を有する者でありますので、社会保険審査会委員として適任であると存じます。 何とぞ慎重御審議の上、速やかに同意されますようお願いいたします。 ————————————— 次に、中央社会保険医療協議会の公益を代表する委員土屋清君が昨四十九年十月二日辞任いたしましたが、同君の後任として高橋勝好君を九月八日付で任命いたしましたので、社会保険審議会及び社会保険医療協議会法第十五条第七項の規定により、両議院の事後の承認を求めるため本件を提出いたしました。 同君の経歴につきましては、お手元の履歴書で御承知願いたいと存じますが、同君は広い学識と豊富な経験を有する者でありますので、中央社会保険医療協議会の公益を代表する委員として適任であると存じます。 何とぞ慎重御審議の上、速やかに承認されますようお願いいたします。 中央社会保険医療協議会の公益を代表する委員高橋正雄及び山田雄三の両君は、九月十八日に任期満了となりましたが、高橋正雄君を再任し、また山田君の後任として伊藤善市君を任命いたしたいので、社会保険審議会及び社会保険医療協議会法第十五条第五項の規定により、両議院の同意を求めるため本件を提出いたしました。 両君の経歴につきましては、お手元の履歴書で御承知願いたいと存じますが、両君は、広い学識と豊富な経験を有する者でありますので、中央社会保険医療協議会の公益を代表する委員として適任であると存じます。 何とぞ慎重御審議の上、速やかに同意されるようお願いいたします。
○委員長(鍋島直紹君) 次、農林政務次官河本嘉久蔵君。
○政府委員(河本嘉久蔵君) 漁港審議会委員村田安蔵君は、本年九月六日死去いたしましたので、その後任として松田惣之助君を任命いたしたく、漁港法第九条第一項の規定により、両議院の同意を求めるため本件を提出いたしました。 同君の経歴につきましては、お手元の履歴書で御承知願いたいと存じますが、漁業及び漁港の運営につきまして十分な知識と経験を有する者でありますので、漁港審議会委員として適任であると存じます。 何とぞ慎重御審議の上、速やかに同意されますようお願いいたします。
○委員長(鍋島直紹君) 次、運輸政務次官小此木彦三郎君。
○政府委員(小此木彦三郎君) 運輸審議会委員津田貴君は、十一月三日任期満了となりましたが、同君を再任いたしたく、運輸省設置法第九条第一項の規定により、両議院の同意を求めるため本件を提出いたしました。 同君の経歴につきましては、お手元の履歴書で御承知願いたいと存じますが、同君は、広い経験と高い識見を有する者でありますので、運輸審議会委員として適任であると存じます。 何とぞ慎重御審議の上、速やかに同意されるようお願いいたします。
○委員長(鍋島直紹君) 次、郵政政務次官稲村利幸君。
○政府委員(稲村利幸君) 電波監理審議会委員阪本捷房及び八藤東禧の両君は、八月十四日任期満了となりましたが、八月十五日付をもって両君を再任いたしましたので、電波法第九十九条の三第二項の規定により、両議院の事後の同意を求めるため本件を提出いたしました。 両君の経歴につきましては、お手元の履歴書で御承知願いたいと存じますが、公共の福祉に関し公正な判断をすることができ、広い経験と知識を有する者でありますので、電波監理審議会委員として適任であると存じます。 何とぞ慎重御審議の上、速やかに同意されるようお願いいたします。 ————————————— 次に、日本放送協会経営委員会委員河原由郎、工藤信一良、藤田たき及び古垣鐵郎の四君は、六月十一日任期満了となり、また、同委員新里善福君は、六月十八日任期満了となりましたが、八月十二日付をもって、河原、工藤及び新里の三君を再任し、藤田及び古垣の両君の後任として、春野鶴子及び大来佐武郎の両君をそれぞれ任命いたしましたので、放送法第十六条第三項の規定により、両議院の事後の同意を求めるため本件を提出いたしました。 五君の経歴につきましては、お手元の履歴書で御承知願いたいと存じますが、いずれも公共の福祉に関し公正な判断をすることができ、広い経験と豊富な知識を有する者でありますので、日本放送協会経営委員会委員として適任であると存じます。 何とぞ慎重御審議の上、速やかに同意されるようお願いいたします。 ————————————— 次に、日本電信電話公社経営委員会委員小佐野賢治及び細川隆元の両君は、八月二十三日任期満了となりましたが、九月十日付をもって両君を再任いたしましたので、日本電信電話公社法第十二条第二項の規定により、両議院の事後の承認を求めるため本件を提出いたしました。 両君の経歴につきましては、お手元の履歴書で御承知願いたいと存じますが、広い経験と豊富な知識を有する者でありますので、日本電信電話公社経営委員会委員として適任であると存じます。 何とぞ慎重御審議の上、速やかに承認されるようお願いいたします。
○委員長(鍋島直紹君) 次、労働政務次官中山正暉君。
○政府委員(中山正暉君) 労働保険審査会委員伊集院兼和君は、八月三十一日任期満了となり、また、同委員三浦義男君は、七月七日辞任いたしましたので、伊集院君を九月十日付で再任し、三浦君の後任に及川冨士雄君を八月十二日付で任命いたしましたので、労働保険審査官及び労働保険審査会法第二十七条第三項の規定により、両議院の事後の承認を求めるため、並びに同委員柳澤三男君は、十一月三日任期満了となりましたので、同君を再任いたしたく、同法第二十七条第一項の規定により、両議院の同意を求めるため本件を提出いたしました。 同君等の経歴につきましては、お手元の履歴書で御承知願いたいと存じますが、同君等は人格が高潔であって、労働問題に関する識見を有し、かつ、労働保険に関し、豊富な学識経験を有する者でありますので、同審査会委員として適任であると存じます。 何とぞ慎重御審議の上、速やかに承認及び同意をされるようお願いを申し上げます。
○委員長(鍋島直紹君) 本件につきまして御意見のある方は御発言をお願いいたします。 森君。
○森勝治君 わが党は、日本電信電話公社経営委員会委員小佐野賢治君を除き、他の提案はいずれも同意をいたします。
○委員長(鍋島直紹君) 黒柳君。
○黒柳明君 提案者にちょっとお聞きしたいんですけど、いま聞いていておわかりかどうか、各委員の説明に対して、高潔なる人材をもってぜひとも速やかな決裁をと。いまどう、高潔だと思いますか。いま、あんたがおっしゃった提案理由の説明について、私はずっと聞いていたんです。ほかの説明については、簡潔なる人材をもって速やかに決定をお願いすると、こういうみんな注釈ついたんです。まあ御自分でおっしゃった記録を見れば後でわかるんですけれど、この電信電話公社の経営委員の小佐野賢治さん、この人について、高潔なる人材と思いますか。この点、一言。
○政府委員(稲村利幸君) りっぱな人物だと思います。
○黒柳明君 昭和二十三年、当時の新聞に——まあこれは古い話で恐縮ですけれども、経済法違反類似行為で書類送検されたという新聞記事が出ている。この経緯を説明してください。まあいい、いろんな都合があるでしょうから。高潔な人材じゃなきゃ、人材じゃないと言った方がいいよ、はっきり、無理しない方が。いいですか。時間の都合がある。もう会期末ですから、いろんな関係もあるし、何も私は、きちっとやることが趣旨ですけれども、いまずうっと聞いていて、御自分で気づかなかったと思うんです。あとで議事録見てごらんなさい。いいですか。ここのところだけがそれを触れていませんよ。ところが、任命の事項には冒頭にみんな書いてあるんですよ。承認事項の、必要条件の冒頭に、高潔なる人材をもって充てる、そうしていろいろな条項書いてあるんですよ。ここだけについて、わざとかどうか、つくった人が抜かしたんですよ、これ。そうじゃないとつくった人は感じているんでしょう。まあそういう点につきまして、今後ひとつ十二分に——何かある。あったら、それじゃ説明してもらうよ。あるなら説明してもらいましょう。何かあるの。あったら説明しなさい。もう時間幾らかかったっていいんだから、説明してもらおうじゃないか。あるなら説明してください。やれ。やれ、やれ、説明。説明。何をささやいたんだ。何をいまささやいた。言え、ここで。言え。くだらないことやらない方がいいよ。とにかく十二分に留意してもらいたい。一言、私も特別こういう発言する気持ちじゃなかったの。だけど、各ずうっと答案をつくった中にやっぱりそのことが抜けていたから、やっぱり何かやましい点があるんだろうと、つくる人もね、私はそういう配慮を感じたの。そういうこともやっぱり棒読みするだけじゃなくて、やましいならやましい気持ちで読まなきゃだめよ。(笑声)いいですか。まあ一音注意しておきます。最後はお笑いで終わりましたけど、決して笑うべき問題じゃないですよ。一言。すみませんな、時間とって。ですから、わが党も社会党さんと同じように、この小佐野さんを除いては賛成であります。 以上。
○委員長(鍋島直紹君) ただいま黒柳君の言われたことは、よく政務次官に私申し伝えます。 次、塚田大願君。
○塚田大願君 私は日本共産党を代表して、小佐野賢治氏を日本電電公社経営委員会委員に任命する件について、以下に述べる理由によって絶対に反対するものであります。 まず第一に、小佐野氏の第一回の電電公社経営委員の任命は、昨年六月三日、本議院運営委員会において全野党の反対討論が行われた後、自民党の単独賛成によって採択されたものでありまして、御記憶の方もあると思うのであります。しかし、このように全野党が反対した人事案件というものは、参議院においては全く異例のことでありました。当時全野党が小佐野氏の任命に反対した理由は、言うまでもなく、小佐野氏は当時の田中総理が刎頸の友と呼ぶほどの名にし負う政商であり、多くの汚職、腐敗事件にしばしば顔を出す悪名高き人物であったからであります。私自身もこの議院運営委員会において、小佐野氏が今日田中金脈事件で問題となっております信濃川河川敷問題、鳥屋野潟問題あるいは旧虎の門事件、大阪府の光明池事件を初め、枚挙にいとまないほどの汚職事件にかかわりのある人物である。また、これこそ彼を任命した自民党田中前内閣の金力主義、権力主義の象徴でもあると、こういう点を厳しく指摘いたしましてこの人事案件の撤回を求めたのであります。この討論がありました後に、数カ月を経ずして田中前総理大臣をめぐるいわゆる田中金脈事件なるものが持ち上がったことは天下周知の事実でございます。 さらに、小佐野氏が、終戦時の混乱に乗じて軍の御用商人として私腹を肥やし、米軍に逮捕された経歴を持つ人物であること、あるいは米軍の朝鮮侵略戦争やベトナム侵略戦争の米軍特需に便乗してぼろもうけをたくらんだ人物であることは、わが党の機関紙の「赤旗」の連載記事「日本の黒幕」の中で遺憾なく今日暴露されておるところであります。さらに、最近、右翼暴力団、稲川会系の暴力団がわが日本共産党本部を襲撃いたしましたけれども、この暴力団と小佐野氏が深いつながりを持っていると言われているのであります。 このように汚点に満ちた経歴を持つ人物を、前回に引き続いて、全野党の強い反対を押し切ってまでも、あえて二兆円に及ぶ予算、決算、事業計画、資金計画など、まさに公社経営の中枢をつかさどる重要な電電公社の経営委員会委員に再度任命するということは、これはとうてい許さるべきことではないと思うのであります。 第二に、最近、わが党の調査によれば、小佐野賢治氏自身が、法的にも電電公社経営委員として不適格であるという疑いが幾つか明らかになっております。周知のように、日本電電公社法第十二条第三項第三号は、同公社経営委員となることのできない者として次のように規定しているのであります。すなわち、「物品の製造若しくは販売若しくは工事の請負を業とする者であって公社と取引上密接な利害関係を有するもの又はこれらの者が法人であるときはその役員(いかなる名称によるかを問わず、これと同等以上の職権又は支配力を有する者を含む。)」と書いてあります。従来、政府は、小佐野氏は電電公社とはいかなる利害関係をも持っていないと、こう言ってきたのでありますけれども、先月、十一月七日の当参議院の予算委員会におきますわが党の星野議員の質問によって、小佐野氏が電電公社との間に取引関係を有することが明らかになりました。まず第一に、電電公社北海道通信局が、昭和四十七年より四十九年にかけて、小佐野氏が会長を務める北海道いす寸自動車株式会社から合計二十三台の業務用のトラックを購入しているのであります。また、小佐野氏が取締役をしている東急電鉄は、公社に対して横浜市緑区内の所有地二カ所、七千三百五十平方メートルを四億三千万円で売却しております。さらに、電電公社そのものではありませんけれども、理事の派遣であるとか業務内容等によって、事実上公社と一体不二の関係にあります財団法人電気通信共済会は、小佐野氏が会長を務める日本電建との間に土地取引関係を有し、あまつさえ埼玉県桶川市においては宅地分譲の共同開発事業すら行っておるのであります。これらの具体的な事実に基づく追及に対しまして村上郵政大臣は、当時、たまたま偶然的に行われた取引であり、密接な利害関係と言えるものではないなどと答弁しております。これはきわめて欺瞞的な発言であります。これだけ明白な商取引関係を「たまたま偶然的なもの」などと言い逃れは、これは絶対に許されるものではありません。これだけの多数に上る取引を有する小佐野氏は、明らかに日本電電公社法第十二条第三項第三号に該当することは明らかだと思います。政府は、同法第十四条の定めるところによって直ちに小佐野氏を罷免すべきであると考えるのであります。 第三に、国会の同意を必要とする政府任命の人事案件は、それに対応した法令によって、政府が国会の同意または承認を得て任命することと規定しているのであります。ただ、ただし書によりまして、国会の閉会中その他やむを得ない場合のみ事後承認が認められているにすぎません。ところが、今回の小佐野賢治氏の再任に当たっては、政府みずから九月十一日に臨時国会を召集することを決めておきながら、あえてその前日の九月十日に小佐野氏再任の発令をしたのであります。これは明らかに今回の再任に当たっても前回以上に野党の強い反対を受けることを予想したために、駆け込み任命したのであります。国会審議回避の策略的行動であることは明らかだと思うのであります。これは、「対話と協調」を説きながら実は国会審議を軽視し、独断的な国会運営をほしいままにしている今日の三木内閣の姿勢を暴露するものであると考えるのであります。私は、この欺瞞的なやり方に対して強く抗議します。そして、直ちに任命の取り消しを要求するものであります。 以上の論拠によりまして、私は、はなはだいかがわしい人物として定評のある小佐野氏を電電公社経営委員に任命した政府の責任を厳しく追及いたします。同時に、小佐野氏を直ちに罷免し、経営委員としてふさわしい他の民主的な人物を任命すべきであることを強く主張いたします。 なお、この際、各種審議会等の委員の構成について一言だけ触れておきたいと思うのであります。 各種審議会等には、いわゆる「学識経験者」と称して、過去に高級官僚であった者、財界の利益代表者等が実に多数任命されておるのであります。しかも、これらの人たちが各種審議会等の定員の中で圧倒的多数を占めておるのが現状であります。このような状態が審議会の中立公正な運営を著しく妨げることは明白だと思うのであります。 私の調査によりますと、現在政府が任命した各種審議会、委員会等の委員の内訳は次のとおりであります。二十八委員会の委員総数百六十二名の委員のうち、官僚出身者が七十一名、財界出身者が三十三名となっています。これだけで全体の約六五%を占めているのであります。これに反しまして、労働者、市民団体代表はわずかに二名であります。一・二%。地方自治体代表は六名、三・七%にすぎないのであります。このように、大企業と一部の特権的な階層に極端に偏った構成で果たして国民のために公正中立な審議が行われるか否かは、何人も疑問に思わざるを得ないところであります。 政府は、このような各種審議会、委員会の偏った構成を深く反省して、再び小佐野氏のように忌まわしい評価のある人物を任命するのではなく、真に民主的で公正中立の人士をもって委員会を構成するよう努力すべきであることを再度強く主張して、私の反対討論を終わります。
○委員長(鍋島直紹君) 中村君。
○中村利次君 民社党は、小佐野氏を除くほかの方々の任命については同意いたしますが、小佐野賢治氏を電電公社経営委員会の委員に任命することには同意できません。 反対の理由は、六月の任命の際申し上げましたので繰り返しませんが、私は、むしろ、ああいういきさつでこの小佐野賢治氏が任命されましたが、このことを慎重に考慮されるならば、今回の再任ということはあり得なかったろうと思う。むしろそういう意味では、政府の良識を疑います。 反対の理由については六月と変わっておりませんから特にここで繰り返して申し上げません。 以上であります。
○委員長(鍋島直紹君) 御発言は終わりました。 ただいま説明の人事案件につき、順次採決を行います。 まず、日本電信電話公社経営委員会委員に小佐野賢治君を任命したことにつき承認を与えることに賛成の諸君の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(鍋島直紹君) 可否同数と認めます。よって、国会法第五十条後段の規定に基づき、委員長においてこれを決します。 委員長は、日本電信電話公社経営委員会委員に小佐野賢治君を任命したことにつき承認を与えることに決定いたします。 次に、科学技術会議議員に芦原義重君、黒川眞武君及び米澤滋君を、国家公安委員会委員に田實渉君を、中央更生保護審査会委員に守田直君を、中央社会保険医療協議会委員に伊藤善市君を、運輸審議会委員に津田實君をそれぞれ任命するにつき同意を与え、公正取引委員会委員に青山春樹君を、公安審査委員会委員に岡村二一君を、電波監理審議会委員に阪本捷房君及び八藤東禧君を、日本放送協会経営委員会委員に大来佐武郎君を、日本電信電話公社経営委員会委員に細川隆元君をそれぞれ任命したことにつき承認または同意を与えることに賛成の諸君の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(鍋島直紹君) 挙手多数と認めます。よって、いずれも同意または承認を与えることに決定いたしました。 次に、中央更生保護審査会委員に菊池省三君を、社会保険審査会委員に岡本和夫君及び小西宏君を、中央社会保険医療協議会委員に高橋正雄君を、労働保険審査会委員に柳澤三男君をそれぞれ任命するにつき同意を与え、日本放送協会経営委員会委員に新里善福君及び春野鶴子君を、労働保険審査会委員に伊集院兼和君をそれぞれ任命したことにつき同意または承認を与えることに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(鍋島直紹君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 次に、原子力委員会委員に御園生圭輔君を、公害健康被害補償不服審査会委員に近藤功君及び鈴木一男君を、漁港審議会委員に松田惣之助君をそれぞれ任命するにつき同意を与え、原子力委員会委員に吹田徳雄君を、中央社会保険医療協議会委員に高橋勝好君を、日本放送協会経営委員会委員に河原由郎君及び工藤信一良君を、労働保険審査会委員に及川冨士雄君をそれぞれ任命したことにつき承認または同意を与えることに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(鍋島直紹君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 —————————————
○委員長(鍋島直紹君) 次に、本委員会の継続審査要求に関する件についてお諮りをいたします。 本委員会といたしましては、前例により、議院及び国立国会図書館の運営に関する件について継続審査要求書を議長に提出いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(鍋島直紹君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 —————————————
○委員長(鍋島直紹君) 次に、各委員長提出の継続審査要求及び継続調査要求の取り扱いに関する件を議題といたします。 内閣委員長外十四委員長から、お手元の資料のとおり要求書が提出されております。 各委員長要求のとおり決定することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(鍋島直紹君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 —————————————
○委員長(鍋島直紹君) 次に、閉会中における本委員会所管事項の取り扱いに関する件についてお諮りをいたします。 本件につきましては、その処理を委員長または小委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(鍋島直紹君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 暫時休憩いたします。 午後七時五十六分休憩 〔休憩後開会に至らなかった〕 —————・—————