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76回国会衆議院1975/11/22

本会議 第16号

発言数
11
登壇者
4
会派数
4
開催日
1975/11/22

会議録

前尾繁三郎無所属議長

○議長(前尾繁三郎君) これより会議を開きます。      ————◇—————  会期延長の件

前尾繁三郎無所属議長

○議長(前尾繁三郎君) 会期延長の件につきお諮りいたします。  本国会の会期を十二月二十日まで二十六日間延長いたしたいと存じ、これを発議いたします。  本件につき討論の通告があります。順次これを許します。東中光雄君。     〔東中光雄君登壇〕

東中光雄日本共産党・革新共同

○東中光雄君 私は、日本共産党・革新共同を代表して、ただいま議題となりました自民党申し入れによる会期延長に関し、反対討論を行うものであります。(拍手)  かつてない深刻な不況とインフレに対し、国民がその対策を心から求めているとき、三木内閣と自民党は、国民生活に一層の犠牲を強いる財界本位の不況対策を実行しようとしているのであります。このため、いまや自民党三木内閣の悪政に対する国民の痛烈な批判の声は、ちまたにあふれております。内閣支持率が何と二三%という世論調査の結果は、このことを端的に示すものであります。  私が会期延長に反対する第一の理由は、この会期延長が物価引き上げの突破口となる酒、たばこ、郵便料金値上げ三法案と、インフレをあおる膨大な赤字国債発行のための財政特例法案を成立させることだけを目的とした反国民的な会期延長であるからであります。(拍手)  通常国会百五十日プラス四十日、臨時国会七十五日プラス二十六日、合計二百九十一日、まさに、田中内閣の二百八十日通年国会を上回る長期国会であり、しかも、値上げのみをやるために行う長期国会、まさに値上げ通年国会と言うべきものであります。断じて許すことはできません。(拍手)  会期延長に反対する第二の理由は、国民の要求することは何一つやろうとせず、三木内閣、自民党がやろうとすることだけをあからさまに押し通すための会期延長だからであります。  三木内閣と自民党は、不況対策国会と銘打って、会期七十五日というかつてない長期の臨時国会を早期に召集しながら、当初の一月は補正予算も提出せず、値上げ法案だけを提出し、わが党が要求した不況対策や、ベトナム以後のアジア情勢、特に日米会談、日韓会談、日米共同作戦、日米軍事協議機関の常設など、日米韓軍事一体化の危険な外交問題についての予算委員会における集中審議もついに行わなかったのであります。  値上げと赤字国債の大量発行という国民犠牲、財界本位の歳入欠陥対策に対して、国民の立場からわが党が提出した有価証券取引税法改正案、租税特別措置法改正案など、財源確保法案や、国民生活防衛のために緊急に必要なものとして野党四党が提出した雇用、失業対策法案、全国一律最低賃金法案、原爆被爆者援護法案などは、まともに審議をやろうとさえしなかったのであります。  特に許しがたいことは、前国会で自民党をも含む五常一致で本院を通過させた独占禁止法改正案に至っては、政府は今国会に提出さえせず、その上、野党四党が再提出したにもかかわらず、この長期国会の間、一度も審議さえしようとしなかったのであります。  さらに、今日重大化しているスト権問題についても、田中内閣が、五十年秋までには結論を出す、こう公約し、三木内閣も、田中内閣の公約を守るとしばしば明言してきたにもかかわらず、いまだに憲法が保障している官公労働者の労働基本権であるスト権の完全回復の態度を示さず、米占領当時の遺物である労働者階級抑圧法に固執して、いたずらに事態を引き延ばし、官公労働者に反動的挑戦をさえ行っているのであります。  国会は一体だれのための国会か。一連の値上げと赤字公債発行のためという、財界の意向をくんだ行政府の意思を貫くだけの国会にしてはならないのであります。財界奉仕、国民犠牲の会期延長は、断じて認めることはできないのであります。(拍手)  会期延長に反対する第三の理由は、今回の会期延長が、強行採決による国会審議の空転を穴埋めするための会期延長だからであります。  値上げ三法案は、衆議院議運委員会における強行採決、続いて大蔵、逓信両委員会での強行採決、さらに参議院大蔵委員会における趣旨説明強行と強行採決など、強行採決の連続によって国会審議に空白をつくり出したのであります。その責任が自民党の暴挙にあることは、もはや天下周知の事実であります。(拍手)  しかも、参議院大蔵委員会では、自民党みずからが提案し、理事会においてその審議日程の各党合意を見たにもかかわらず、これを完全に踏みにじり、わが党に一言の質問をも許さず、わが党の発言を封じて強行採決の暴挙に出たのであります。これは議会制民主主義のじゅうりんであり、国民に対する許しがたい挑戦であります。(拍手)  これは対話と協調などという三木内閣の看板が、いかに見せかけだけのものであるかをみずから示したものであります。また、三木内閣がいかに財界奉仕、国民無視の内閣であるかを重ねて示したものと言わなければなりません。  最後に、私は、民主主義と国民生活の防衛を願う国民の名において、三木内閣、自民党のかかる暴挙を断固糾弾し、天下の悪法、値上げ三法案を、また、財政特例法案を通すためだけの国会会期の延長に断固反対する意思を重ねて明確にして、討論を終わります。(拍手)

前尾繁三郎無所属議長

○議長(前尾繁三郎君) 愛野興一郎君。     〔愛野興一郎君登壇〕

愛野興一郎自由民主党

○愛野興一郎君 私は、ただいま議長から発議されました今国会の会期を十二月二十日まで、すなわち二十六日間延長するの件に対しまして、自由民主党を代表して、賛成の討論を行わんとするものであります。(拍手)  申し上げるまでもなく、今国会は、深刻化しつつある不況の克服、国及び地方を通じての財政危機対策等のための諸法案並びに補正予算を審議するとともに、前国会において本院を通過しながらも、参議院において審議未了となった歳入法案、国民生活関連法案及び諸条約を審議するために召集されたきわめて重要な臨時国会であったのであります。(拍手)  したがって、当初、七十五日間という長期の会期を決定いたしたのでありますが、まず冒頭における政府演説から、野党の諸君の反対のために従来の慣例のとおりには進捗をせず、数日を空費したのを初め、趣旨説明の議案の取り扱いについても、紆余曲折を経て、最終的には議院運営委員会の採決によって初めて審議に入ったという状況であったのであります。  野党の諸君は、当初の予想どおりに議事が進捗しなかったことを、挙げて政府並びに与党たるわが党の責任に帰せんとし、また、会期中における総理を初め主要閣僚の不在を非難するのでありますが、両陛下の御訪米、フランスにおける六大国首脳会議等は、わが国にとってもきわめて重要な行事または会議であり、そのために審議に影響があったとすれば、その分は当然会期延長によってでも補わなければならないのであります。  申すまでもなく、わが自由民主党は、民主的な議会政治の確立を目指して、常に対話と協調の精神をもって国会に臨んでまいったのであります。しかるに、野党の諸君の中には、反対の法案に対して、ひたすらその審議の引き延ばしを図るがごとき態度が見受けられましたことは、まことに残念に存ずるものであります。(拍手)  さて、現在における衆参両院の議案の審議状況を見ますとき、補正予算等に関連する重要法案である公債発行の特例法案は、本院大蔵委員会で審議中であります。また、本年度予算執行のため、ぜひとも必要な酒、たばこの価格改定のための法案は、参議院大蔵委員会において可決したものであります。そのほか、不況対策及び国民生活に関連のある中小企業信用保険法改正案、道路整備財源の特例法案、郵便貯金、簡易生命保険に関する法律案を初め、本院を通過した多くの法律案並びに条約が参議院で審議中であります。  これらの法律案及び条約を成立せしめることは、厳しい内外の経済情勢に対応して、わが国の財政危機を救い、国民生活の安定を図るために最も緊要なことでありまして、責任を持って国政を担当するわが自由民主党にとりましては、国民の要望にこたえるためにぜひとも必要であると信ずるものであります。(拍手)  したがいまして、今後衆参両院においてこれらの議案を十分に審議し、議了するために要する日数を確保するには、議長の発議された二十六日間の会期延長は、この際まことに妥当であると信ずるものであります。  ここに議長の御提案に対し、自由民主党を代表して、心から賛意を表し、賛成討論を終わります。(拍手)

前尾繁三郎無所属議長

○議長(前尾繁三郎君) 小沢貞孝君。     〔小沢貞孝君登壇〕

小沢貞孝民社党

○小沢貞孝君 私は、民社党を代表して、本臨時国会の会期の延長に反対いたします。  そもそも、この臨時国会は不況克服が主眼であったはずであります。しかるに、補正予算案を国会に提案したのは、国会召集日より約一カ月も経た十月九日でありました。このように、何らの準備なしに早期に国会を召集して、約一カ月間無為に過ごした政府・与党の責任はきわめて重大であります。(拍手)  さらに、前国会の積み残しの法案、条約等、国会提出の閣議決定を見ながら、国会への提出は、酒、たばこ値上げ、郵便料金の値上げ、防衛庁設置法等、野党の反対する法案のみを先に提案し、国家公務員、地方公務員共済組合年金法案等、生活関連法案を後回しにするなど、いわばパンを求めている国民に石を与えんとするがごとき提案の仕方であったのであります。(拍手)これは、まさに党内事情だけを考え、値上げ法案をしゃにむに成立させようとする国会の運営にほかならなかったのであります。これが国会を混迷に陥れた第二の理由であります。  国民がこの国会に期待するものは、不況克服であり、地方財政の危機打開であり、さらに独禁法の改正など、これからの経済運営に新しい道を開くことにあるではないかと思います。こうした点を無視して、または軽視して、ただ単に酒、たばこ、郵便料金の値上げ三法のみを強引に成立せしめんとする党利党略的会期延長に反対であります。  顧みれば、昨年田中内閣当時、通年国会だと批判されたときも、二百八十日間でありました。しかるに、ただいま提案されたように二十六日間の延長が行われるならば、さきの通常国会と合わせるならば、実に二百九十一日となります。まさに空前絶後と称しても過言ではありません。  かくのごとくしてまで政権の延命にきゅうきゅうとしている政治姿勢に、国民は大いなる不信を抱いていることをつけ加えて、討論を終わります。(拍手)

前尾繁三郎無所属議長

○議長(前尾繁三郎君) これにて討論は終局いたしました。     —————————————

前尾繁三郎無所属議長

○議長(前尾繁三郎君) 採決をいたします。  会期を十二月二十日まで二十六日間延長するに賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕

前尾繁三郎無所属議長

○議長(前尾繁三郎君) 起立多数。よって、会期は二十六日間延長するに決しました。      ————◇—————

前尾繁三郎無所属議長

○議長(前尾繁三郎君) 本日は、これにて散会いたします。     午後二時二十九分散会

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