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76回国会衆議院1975/12/17

文教委員会 第2号

発言数
80
登壇者
10
会派数
3
開催日
1975/12/17

会議録

久保田円次自由民主党

○久保田委員長 これより会議を開きます。  先国会より継続審査となっております内閣提出、学校教育法の一部を改正する法律案を議題といたします。  本案につきましては、第七十五回国会におきましてすでに趣旨説明を聴取いたしておりまするので、これを省略いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

久保田円次自由民主党

○久保田委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。     —————————————  学校教育法の一部を改正する法律案     〔本号末尾に掲載〕     —————————————

久保田円次自由民主党

○久保田委員長 これより質疑に入ります。質疑の申し出がありますので、順次これを許します。嶋崎譲君。

嶋崎譲日本社会党

○嶋崎委員 前国会で本法案の実質的な審議はほぼ終了していると判断をしておりますが、まだその後二、三変化が起きてきている問題ないしは解決すべき問題が残っているように思いますので、質問をさしていただきます。  三月の十九日に本委員会で私が質問をいたしました一つの大きな問題は、いまの独立大学院を構成することに関連して、その前提になります国立共同利用研究所というものがどういう運営をされなければならないかという点に関連して、現在の共同利用研究所の運営に際して、法のたてまえや運用のたてまえとしては、国立大学の教官並びに私立大学の教官が対等の立場で利用できる、そういうたてまえになっているにもかかわらず、現行法規を解釈し、現行制度を前提にいたしますと、大臣が就任早々から主張されていられる共同利用研究所の国立、私立の差別をなくして、平等に利用できるという理念が現実の制度の中では制約を受けてきているという点が明らかになったことは御承知のとおりだと思います。  その際、大臣はこうおっしゃっておられます。共同利用研究所に関連して「ところが公務員制度というような一つのネックがあるというのはいま政府委員から申し上げたとおりでありますが、目標はそこにあるわけですから、私たちとしても一応公務員制度の枠の中でどういうふうにやっていくかということを十分に検討します。そしてそういう形で今後、いまの共同利用研究所はいまのような姿ですが、今後の制度をつくっていくという上でなお一層検討しなければならない非常に基本的な問題を提起されておると思いますので、十分にその点を考慮に入れて、今後の日本の研究教育機関の発展のために役立つ制度をつくっていく上での私たちとして非常に深く配慮しなければならない点として、」こう大臣は約束をされたわけでございます。したがいまして、直ちにはいかないにしても、三月十九日に提起して今日までの間に文部省並びに学術国際局等々でこの問題についてどのような検討が行われ、現在どのような状態になっているかの御報告をまずお聞きしたいと思います。

木田宏文部省学術国際局長

○木田政府委員 先回以来御指摘がありましたように、共同利用研か広くいろいろな立場の研究者の方に利用できるような場になっていくべきだということは、私どもも御指摘のように考えておるところでございます。ただ、いま御説明がございましたように、公務員という制度のあり方から考えますならば、常勤、非常勤という国家公務員の職しか置かれない、それ後外の人との関係というのは研究所の職員としての立場に立ち得ないということがございますので、その点の打開を、現に国立機関、国立大学の国家公務員の職にない人を持ってきます場合には、審議会の委員その他に見られますような非常勤の職としてこれを国のポストにお迎えするという以外に、とり得る方法がございません。  そこで、共同利用研のある部分につきまして、現在でも非常勤講師という形で大学にいろいろな研究者、教官の御参加を得ておるわけでございますが、共同利用研の中にもそういう形で民間の方々をお迎えをするというシステムをつくることができないか。このことにつきましては若干やはり予算上の手当てその他も加えなければなりませんので、大きな数にはなっておりませんけれども、いま置かれております六つの共同利用研究所につきまして、研究体制として非常勤のポストを考えながら、そこに幅広く国家公務員以外の方を受け入れる方法を何とか工夫してみたい。予算の中でも一部そうした要求も入れまして、いま最終的な事務当局との折衝をいたしておる段階でございます。

嶋崎譲日本社会党

○嶋崎委員 非常勤として予算措置上やることは、いままでだってできたのですよ。私のこの間の質問の意味は、現行制度で公務員制度というものを前提にすると、たとえば共同利用研究所のプロジェクトのチーフになったりするようなことが事実上できない、予算措置と関連してできないという制約があるということなんですね。私は、教育公務員特例法の教員というものの持っている職の特殊性というものを考えれば、教特法の二十一条で言っている考え方で運用していくように運営規則その他を変えればできるのではないかということを主張していたのですけれども、いまの局長の答弁ですと、いままでどおりであって、制度そのものにメスを入れるという回答ではないと受け取れますが、いかがですか。

木田宏文部省学術国際局長

○木田政府委員 研究所の実際の運営は、これは法律上の制度の上にある工夫がありまして、研究所の研究者たちの努力によって動いていくことになろうかと思うのでございます。いままで制度上責任ある研究者としてのポストに常勤の職以外の人がつき得なかったという観念をとっておりましたために、現実の運営につきましても、そのままその観念が生きておったということがあろうかと思います。しかし、非常勤のポストをもって他の民間の職についている人をお迎えするということでありましても、これを運営上かなり責任のある研究者としての仕事をしていただくという運営上の工夫について、研究所内における理解、了解というものができ上がってまいりますならば、おのずから実態は違ったものになっていくであろう。これは現在語学について迎え入れております客員教授の場合にも同様でございまして、制度上は外国人の語学教師というものが国家公務員でないという、これはもうやむを得ない実態があるわけでございますけれども、しかし、そうした外国人教師が自分の指導した学生に対する責任ある学習効果の判定その他を行っておるという事実はあるわけでございまして、教育の場の運営は、そういう実態をもとに、外国人教師の位置づけもまた大学の中で考えられていくわけでございますから、その運営上の立場をより多く高めていくように、予算上の体制その他を整えていくということができますならば、おのずから運営の実態も変わっていくものがあり得る、こう期待をしておるわけでございます。

嶋崎譲日本社会党

○嶋崎委員 いまここで結論はまた出ないテーマでございます。いま局長のおっしゃっていることは、文部省の側からいまの運営や何かを変えていくに必要な諸前提をつくっていくという行政上の措置について話されておりますが、現実の法規そのものは、この間も細かに議論しましたように、最初から私立大学の教官は排除されているという認識に立つような理解が行き渡っているのが現実でございます。したがいまして、そういう現実を打開していく指針が出てこないと、運営上そういうものを積み重ねていくという条件がまた生まれないわけでございます。そんなわけで、いまの答弁は、わかったようでやっぱり依然としてなかなかコンクリートには事が運ばない回答なんですけれども、そういう意味では、いつもこの委員会の答弁というのは、国会のいわゆる答弁みたいなもので、検討すると言ってみたって、いつまでたっても非常にあいまいでございます。だから、重要な問題を指摘していただいて検討しますと大臣が約束しているのですから、委員会の答弁で答えるような手段じゃなくて、もっと具体的な回答が出せるように、今後さらに問題を出していきますから、検討していただくということを約束していただきたいと思います。どうですか、大臣。

永井道雄文部大臣

○永井国務大臣 いわゆる国会での答弁で、検討すると言うだけで事実上運ばないということは、非常に不適切なことでございます。  そこで、問題の共同利用研究所につきましては、ただいま木田局長から御答弁申し上げたとおりでありますが、それでは運営をわれわれが考え、また先生御指摘になった方向で努力していないかというと、そうではなくて、これは教援、助教援の場合でございませんけれども、一例を申し上げますと、大阪の国立民族博物館の場合、大学院教育に協力するという問題につきまして、梅棹所長とずっと話し合いを続けまして、その結果、梅棹所長からすでに発表になりました。それは何であるかというと、同博物館と関係大学との間で大学院教育への協力について話し合いをした結果、昭和五十一年度から同博物館には大阪大学及び関西学院大学から大学院生を受け入れ、民族学に関する研究指導を行うことに合意した。このため、同博物館は、大学院生受け入れのための受託学生制度を設けることの検討を開始し、特に国立の研究機関に私立大学の大学院生を受け入れて教育をすることは、国立と私立の連携を促進するという観点から意義深いと考えている。この受託学生制度の具体的内容については、博物館として検討中であるが、すでにその大綱は決定しているということで、十一月十三日付梅棹所長から大阪で記者会見をされました。これは、実は梅棹所長にもお願いを申し上げ、具体的な運営において、この場合は研究のための教育でございますが、関西学院大学という具体的な私学でございますが進めていく。こうしたものが一つの例になりまして、私は事実上検討すると申し上げていたことが積み重ねられていく。そうしたことは、次第にいわば常識的な慣行になっていくという方向で、私たちはいままである程度の努力を申し上げてきた。その御報告を申し上げて、単純にただ検討して、あとは運営でございますというので、何にもしないという考えではなく、先生の御指摘の点というものをいまのような方向で進めてきている一例として申し上げたわけでございます。

嶋崎譲日本社会党

○嶋崎委員 私の質問は共同利用研究所ですから、学生の、大学院生の委託研究とか交流とかいうのは、国立と私立との間のコミュニケーションをよくしていくというような、ちょっと焦点の違う質問で前回はございました。私の質問は、共同利用研究所における研究所の運営の問題に関連しての国立大学の教官と私立大学の教官の参加の仕方における差別とでも言われるような事態をどう打開するかという問題だったのですから、そういう意味では御努力はほかのサイドから攻めていかれるという一つの例証ではありましょうが、問題の核心には、まだちっとも触れていないということを、その例では回答にならないわけでございます。そのことで、ここで詰める意思はありませんから、前回問題の所在を明らかにしている点を今後とも検討を進めていただくということを改めて申し添えておきたいと思います。  前回の学校教育法の一部改正に関連して、来年度の五十一年度予算に独立大学院のようなタイプの大学院について、どのような予算の要求をなさっておられますか。

佐野文一郎文部省大学局長

○佐野(文)政府委員 いわゆる独立大学院に相当するものについての予算要求はいたしておりません。ただ、今回の法改正が実施されますことを前提といたしまして、後期三年のみの博士課程については二大学について要求をいたしております。

嶋崎譲日本社会党

○嶋崎委員 それはどことどこですか。

佐野文一郎文部省大学局長

○佐野(文)政府委員 お茶の水女子大学におきまして人間文化研究科、それから静岡大学におきまして電子科学研究科、この二つの研究科でございます。

嶋崎譲日本社会党

○嶋崎委員 お茶の水大学は女子大学としてもかなり高いランクの大学ですから、そういう試みは問題がなさそうな——いろいろ尋ねてみてないような気がいたしますが、静岡の場合は電子科学、正確には何と言うのですか、電子科学研究科、三年のドクターですね。これについて、これはいままで付置研究所を母体にしてたしか大学院の構想をつくると聞いておりますが、そうですが。

佐野文一郎文部省大学局長

○佐野(文)政府委員 静岡大学は、いわゆる戦後大学院になった新制大学の工学部の中で、御指摘のように付置研究所を持っております唯一の大学ということができます。この電子工学研究所というのは非常に長い電子工学についての研究の伝統と業績がございます。これを中核といたしまして、さらに大学の工学部なりあるいは最近設けられました浜松医科大学の医療電子科学の分野も協力をいたしまして、広く学際領域における研究教育の進展を電子科学の分野において図ろう、こういう趣旨のものでございます。

嶋崎譲日本社会党

○嶋崎委員 この電子科学研究科のドクター三年のコースについて、いまおっしゃったように工学部や浜松の医大等々のスタッフを含めて学際領域の研究科を興そうという計画のようですが、大学の内部で問題はありませんか。

佐野文一郎文部省大学局長

○佐野(文)政府委員 この構想につきましては、大学の内部で十分に検討されて、この方向で全学を挙げて推進を図ろうということでございますので、問題はございません。

嶋崎譲日本社会党

○嶋崎委員 スタッフの問題について、いまおっしゃったような幾つかの学部ないし他の大学のスタッフを集めていくことに関連して、でき上がってくる過程、途中には、物を創設していく過程には、何もかもすかっといくということはないものだと思いますけれども、そのスタッフの集め方、スタッフの構成の仕方、研究テーマの考え方、こういう問題については、私が聞き及んだところでは学内にまだ問題が残っているようでございます。そこは大学内部の問題ですから、文部省、われわれが言うべきことではございませんが、そういう意味で、こういう付置研究所をバックにして研究科を興していく際の大学の運営の組織、それから研究体制、こういうものについてはいままでの大学で考えられてきた学問の自由、大学自治というようなものをきちっと踏まえていけるような手だてを、いつもただ予算をつけて誘導していくだけでなくて、考えておいていただきたい問題があるように思います。そういう意味で、予算がついて動き出すのですから問題がないと思いますけれども、内部ではまだ少し問題がくすぶっておりますから、その辺も配慮の上で対処していただきたいということを申し添えておきたいと思います。  今度は、そういうふうにして女子大とそれから静岡大学に博士課程の大学院ができていくわけですが、いままでの旧制の大学並びに新制大学、いわゆる大学、そこに今度はマスターないしはドクターのコースを興こす来年度の計画は、要求はどうなっておりますか。

佐野文一郎文部省大学局長

○佐野(文)政府委員 研究科の新設につきましては、博士課程の場合は、秋田大学の医学部が完成年次に達しますので、ここに医学の研究科を設けたい、あるいは筑波大学につきましても、従来の計画に従って博士課程を置いてまいりたいということがございます。そのほか修士の課程につきましては、従来どおり教育研究体制が整備され、整ったものにつきまして順次修士を置いてまいるということで、これらを合わせますと、九大学十四研究科を新設をいたしたいとい一ふうに考えております。  なお、これらのほかに、すでに研究科が設けられておりますところに専攻をさらに整備をするという点で、これまたいわゆる独立専攻と申しますか、学部、学科にとらわれないでつくっていく専攻が四大学五専攻、それから従来の学部、学科の上に置いてまいります研究科の専攻が十三大学十六専攻、これらを現在概算要求中でございます。

嶋崎譲日本社会党

○嶋崎委員 後でまとめてしますけれども、いま二つ質問したのは、いわば学部を持たない大学院、そういうものとか、今後の独立大学院、連合大学院等々、この学校教育法の一部改正に伴っていろいろな形が動いていくと思いますが、この間学校教育法の一部を改正する法律案を前国会で継続審議になったわけですが、その途中で附帯決議をめぐって委員会で議論がございました。その附帯の第一には、政府は大学院の目的、性格の重要性にかんがみ、こういう大学院のいろいろな個別の具体化に当たっては、一つは「現行の大学制度の理念を十分に尊重すること」、もう一つは「既存の大学の内容の充実に努めること」、この前提をはっきりさせた上で、こういう大学のいろいろな研究体制、大学院制度の改革とでも言いましょうか、そういう問題を並行して考えていかなければならないので、いままでの大学のマスターだとかドクターというものは押さえてしまって連合大学に持っていくとか、または、よそのいままでの大学の大学院を充実させることよりも、独立した学際領域や専門領域を生かすためのこの独立大学院構想に力がかかるとでも言いましょうか、そっちに誘導がかかっていくとかいうようなことのないように、調和のとれた大学院の研究体制というものを充実させていくという前提で、この大学制度の理念を生かすことと現行の大学制度の理念を生かすこと、これは学校教育法で言っているところのいわば総合大学的な考え方を一方に堅持しつつそれを充実させていくということと、いままでの制度から今度の法改正によって新たな大学院の制度というものが生まれてくる、それを並行して充実させていくという意味の附帯をこの委員会で申し合わせているわけでありますから、そういう観点でいまのお茶の水や静岡の電子科学研究科のような問題と同時に既存の大学の研究科等々をさらに充実、発展させていくという両輪で事を進めていくという、歯どめになるような、また、文部省の方でもそれを当然前提にしていくというそういう考え方を今後とも堅持していただきたいという意味でいま質問をしたわけでございます。  前回のこの学校教育法の一部改正の中で非常に大きな問題になったのは、技術科学大学院の問題でございます。技術科学大学院の問題は、私の質問に社会党の木島委員も関連質問をいたしまして、簡単に言えば、技術科学大学院は、仮にいまの法を改正しても、現行の学校制度を前提にしたら法律の枠を超えた創設を意味するという趣旨の議論があったと思うのです。つまり、高等専門学校というのは大学ではないわけであって、いままでの大学は大学の上に大学院というものを載せていくという考え方、マスターがあり、ドクターがあるという考え方であったわけですから、高専の上に大学院というものに相当する技術科学大学院というものを構想すること自身、そこには学校教育法でいう大学の上にできる大学院とは違った意味を持ってくる。そういう意味でこの技術科学大学院というのは、過去に高専をつくった経過からしても大学院を構想する前提でできたものでないだけに、その上に大学院をくっつけるということは制度的にも無理、運用的にも無理だ。だから学校教育法の改正がこれを前提にして構想しているならばこの改正は問題があるという議論が本委員会で各党の委員から出されております。この点について、文部省の方ではその後どういう検討をして、この技術科学大学院の問題と今度の法改正とをどのように関連づけて考えていくか、検討されたことがあるやに聞いておりますが、御説明願いたいと思います。

永井道雄文部大臣

○永井国務大臣 前国会で私どもの方から御説明を申し上げました技術科学大学院というのは、ただいま先生が御指摘になりましたように、主として高等専門学校卒業者を対象といたしまして、実践的な技術の開発を主眼とした大学院レベルに重点を置いた教育研究機関ということでございました。  そこで、その制度上の位置づけにつきまして調査会を設けて御検討を願ってまいりましたが、以前はいわゆる独立大学院として、大学院とそれに進学するための教育を行う大学院の下の二年の特別な課程というものから構成されるものと考えられていたわけでございます。ところが、前国会において諸先生方の御審議がございました。そこでその御審議の趣旨を勘案いたしまして、さらに大学設置審議会初め各方面からの御意見を承りました結果、次に申し上げる二点の方向において考えたいということでございます。  第一点は、進学のための二年の課程が学校教育法上の位置づけにおきまして制度的に不明確であり、学生の処遇上にも問題があるということでございます。したがいまして第二点といたしましては、この大学、本学の性格というものは、実際的な技術教育を行っております工業高等学校の卒業生にも適合するものであることなどから、工業高等学校卒業者にも進学の道を開きます、そういう意味においては四年の学部ができるわけでございます。そしてさらにそのほかに、他方において三年次におきまして高等専門学校卒業者のための大幅な編入定員というものを置くようにいたしまして、通常の四年制の学部と修士課程を持つ大学とすることがより適切であるという結論に到達いたしまして、現在その方向で準備を進めている、こういうことでございます。

嶋崎譲日本社会党

○嶋崎委員 大体わかりました。いままでの高専を大学の学部というふうに延長し再編をして、そして将来、その上に大学院というものをつくっていくという意味で、いまの学校教育法で考えられている制度に合ったものに改編をしていく、そういう趣旨で今後発足をしていくことになるであろうということでございますね。  そうしますと、さしあたって、いまの学校教育法の改正での独立大学院というのが直ちにその法改正に伴って動き出すというよりも、いまのところその枠から外に出ていて、そして今度の学校教育法の一部改正は、技術科学大学院構想というものは一応のけられた中で、今後その問題については委員会でもう一度議論をしていただくということになって——枠外といいますか、改正の枠外の制度の問題として今後検討して明らかにする、そういう趣旨に理解してよろしいですか。

永井道雄文部大臣

○永井国務大臣 ただいま先生が御指摘のような趣旨に御理解いただいて結構でございます。

嶋崎譲日本社会党

○嶋崎委員 それで前国会の改正をめぐる一つの大きな問題点が解決できたと思います。  そうしますと最後に残ったのは、前国会でも議論がされておりましたが大変不明確であったのは、たとえば独立大学院の場合は共同利用研究所だとか付置研究所、まあ付置研究所の場合は中の研究科になりますけれども、共同利用研究所を前提にした独立大学院という構想が今後動き出すということになるわけですが、そういう場合にも連合大学院であれ独立大学院であれその大学院の組織それから財政的な裏づけ措置それからその運営の仕方等々が今後の課題ではありますが非常に漠然としておりました。参考人をお呼びしたときも、連合大学院構想というものは構想としてはいいけれどもさてそれを、たとえば教官で言うならば新潟大学なら新潟大学の専任の教援が連合大学院に出向するのか、連合大学院が今度は主たる仕事の場であっていままでの大学から籍が外れるのかどうかとか、連合大学院を充実するに必要なスタッフを確保する際には単なる兼担ではどうにもならぬわけですから、専任の教官を置くということについての今後の予算措置それから大学運営のあり方等々、まだ問題点が非常にたくさん残されたままだということがある参考人の意見でも出ておりました。  まずそういうところから本委員会では各党が寄りまして第三番目の附帯決議がついたわけでございます。この第三番目の附帯決議はしたがって非常に重要な問題なんです。「高等教育のあり方について総合的に再検討すること」という大変意味のある、浅くとれば浅い、深くとれば大変深い意味を持った言葉でございます。その後に「かつ、今後の本委員会の意見並びに設置予定大学院の教育研究関係者その他学識経験者等の意見を十分に取り入れ、その構想を明確にするよう特に配慮すること。」こう附帯決議案で申し合わせているわけでございます。ここで言っているのには本委員会の意見というのがまず一つありますね、それから設置予定大学院教育関係者その他学識経験者の意見を十分に取り入れる、つまり新しい構想の大学院や研究機関を考えるに当たって、いままで考えられてきた高等教育のあり方について一度検討しつつ委員会で各党の一致を得るような事前の討議があって、そしてまた専門家の意見を聞きながら改革の方向に持っていこう、こういう趣旨のものでございます。  いま申し上げましたように連合大学院にしても独立大学院にしてもまだ問題が詰まってない点が多々ありますし、そういう点を今後いい方向に持っていくためのステップとしてそういう制度的な運用を今国会でやったらどうかという趣旨の附帯決議案でございます。この附帯決議の考え方について局長並びに大臣の所見をお伺いしておきたいと思います。

佐野文一郎文部省大学局長

○佐野(文)政府委員 御指摘のように独立大学院についての設置基準等が具体的に示されていないことはそのとおりでございます。改正法の成立を待ちまして大学設置審議会等にお諮りをして、独立大学院が設置される場合の基準等についての検討を急ぎたいと思います。それから個々具体の構想が出てまいりました場合の対応の仕方は、もちろん関係者の御意見を十分に伺い、そしてこの法案の審議に際して行われました御審議の趣旨を十分に体しまして慎重に検討していくつもりでございます。

嶋崎譲日本社会党

○嶋崎委員 この附帯決議は大学院の問題に関するものなんですけれども、各党がこの附帯決議を出したのには一つの意味があります。それは民間から出られた永井大臣が——衆議院のこの委員会は、いままで教育関係では強行採決の連続でございました。前国会の後半も、私は私学統制法と言っていますがあれがちょっとややこしい強行採決になってけしからぬと思っておりますが、いずれにしてもいままでは大学問題に関するのは全部強行採決だったと判断してもいいくらいのことで事が処理されてまいりました。そういういままでの経験を反省して、自民党も含めて各党がこの委員会においては、こういう大学院改革の方向、新構想大学と言われるような問題が今後審議されるにはそれ以前に十分なるコンセンサスを得るための努力をしよう、そして本当に百年の将来を見越して慎重な審議ができるそういう運営をやろうということが、今度の学校教育法の一部改正を一つのきっかけにしましてこういう附帯決議案を設けようというふうになった背景だと思います。したがいましてこの附帯決議案はいままでのように、たとえばさっきの共同利用研究所に関連して附帯決議がやはりあるのです。ところが附帯決議というものはとかく通過させるための手段として形骸化している傾向があるが、そういうものじゃなくて、大学院という日本の学術研究体制を今後どういう方向に充実さしていくかを考えるに当たっては、本委員会は十分なる審議ができ、そしていままでのような運営にならないような方向に持っていくという精神がこの附帯決議案に貫かれている。そういう意味で、永井大臣のこの時期につくった附帯決議案という意味で現在のところ大変重視しているわけでございます。これは前国会の後半にこの問題を通すに当たって各党の理事で議論されて出てきたものでございます。そういう意味におきましてこの附帯決議案は今後の大学改革等々について非常に重要な申し合わせであることを大臣や文部省の方でも確認をしておいていただきたいと思うのでございます。そういう意味でこの学校教育法の一部を改正する法律案に対する附帯決議案を文部省、大臣、局長としては、この決議案が採決されれば尊重していくということを確認していただきたいと思うのです。

永井道雄文部大臣

○永井国務大臣 ただいま嶋崎委員から御指摘がございました附帯決議の三点でございますが、この三点を尊重いたしましてわれわれが文教行政を進めていきますことは大学の将来の発展——この場合には大学院でございますが、その発展を図っていきます上で本委員会における各党のお立場を超えた先生方の御意向であるということを私たちとしてはまず十分その意を体したいと考えております。そうしてこの三つの点を十分に尊重いたしまして、大学院の発展のために努力をいたしたい、このことを改めて私どもの決意として申し上げる次第でございます。

久保田円次自由民主党

○久保田委員長 関連質疑の申し出がありますので、これを許します。木島喜兵衞君。

木島喜兵衞日本社会党

○木島委員 ちょっと関連ですけれども、先ほどこの法律案の具体的な問題の一つとして高専の問題があったわけですけれども、大臣がさっきちょっとおっしゃったことで、そうすると今度の技術科学大学には高専の三年次からもはいれるの。——大臣はうんと言っているが、局長はこう首を振っている。三年からもはいれるの。

佐野文一郎文部省大学局長

○佐野(文)政府委員 高専の卒業生が大学の三年次に編入するということでございます。

木島喜兵衞日本社会党

○木島委員 高専の三年次からはいれないの。

佐野文一郎文部省大学局長

○佐野(文)政府委員 制度としては編入学の可能性はもちろんあるわけでございます。しかし、技術科学大学を構想している場合の受け入れの仕方として、それを本来予定するというようなことは考えていないわけでございます。

木島喜兵衞日本社会党

○木島委員 予定せぬけれども、はいれる資格はありますね。

佐野文一郎文部省大学局長

○佐野(文)政府委員 高専を三年次修了いたしますと、高校卒と同じように一年次に入ってくる資格があるわけでございます。

木島喜兵衞日本社会党

○木島委員 実際にはどうでしょう。非常に多くなると想定しませんか。高専の三年が終わったときに技術科学大学の方に、これは編入じゃありませんよ、入るという可能性は大変強くなりませんか。

佐野文一郎文部省大学局長

○佐野(文)政府委員 今度の技術科学大学の新しい構想の場合の一年次の入学者の受け入れ方法というのは確かに問題がございます。いま考えているのは、工業高校の卒業生を主として受け入れようということでございます。そのために入試科目なりあるいは推薦入学の制度を活用いたしまして趣旨を達成しようということを考えているわけでございますが、そのときに工業高校の卒業生と並んで高専の三年次卒業生の希望が非常にふえてくるかどうかが問題になりますが、私どもはその要請はそう強いものにはならないであろうと考えております。

木島喜兵衞日本社会党

○木島委員 ぼくは大変よけいになると思うのです。というのは、一つは、それは先ほどお話しのように、高専の五年次を卒業して大学の三年に行くのも大変よけいになりますね。なぜなら今日学校教育法からいいましても、あれは五十五条かな、大学は四年ということを原則にしているのですから、しかし、今日の大学への進学率の希望からいっても、あるいは就職からいっても、これは短大程度の年限と学部では大変違うわけです。したがって、できるならば三年のときから一貫した大学の学部に入った方が、三年卒業から入った方がよくなるという傾向はふえてきませんか。ぼくはそうなると思う。

佐野文一郎文部省大学局長

○佐野(文)政府委員 技術科学大学の場合には、いわば工業高校なりあるいは高等専門学校で行われております実践的な技術の開発とかあるいは実際的な技術教育というふうな方向をより高度なものに伸ばしていこうという趣旨のものでございます。そういう意味では工業高校なりあるいは高等専門学校における教育との関連を考えて修士の段階まで一貫した教育課程を考えていこうという趣旨のものでございます。そういう意味では、いわゆる大学へ高専の途中から編入をしていくという形とはいささか趣旨を異にするところがあると思います。そういう意味で、技術科学大学の場合に高専の三年次から技術科学大学の方へ入ってくるということがそう一般的な形になるとは思えない。ただ他の大学の方へ高専から方向転換をして三年次から入っていく者がふえていくかどうかという点は確かに慎重に推移を見なければならない問題の一つであるとは思います。

木島喜兵衞日本社会党

○木島委員 その推移を見守るか見守らないかということは、一つは想定をしないと——私はこのことで大学が大変変則になるおそれがあると思うのですよ。もしも三年次卒業から新しい大学の方にたくさん行きますと、高専の四年次、五年次というものの数が非常に減ってきます。大学の三年次、四年次に編入されるか、さもなければ高専を五年で終わって就職するかという二つしかないわけですからね。四年次、五年次に残るのは非常に変態になってくると思う。しかも高専からはきっと大学に大幅に編入になりますね。高専だけでやめるという人よりも、技術科学大学院大学の三年次、四年次に入る希望者は非常によけいになってくると思う。そう想定できるでしょう。すると、高専というのは一体どういうことなんだろうか。高専というものの意味があるのだろうか。もしも高専の三年次から、それは枠がありますからはいれるかはいれないかは別としまして、技術科学大学院は希望者が非常によけいになろう。そして高専の五年次を終わった者の大部分がまた大学に入っていくという希望者がよけいだとすれば、高専とは一体何だろうかということが、先ほど大臣の高専に対する御方針から、ちょっと気になるのですよ。  同時にまた、大学の方もカリキュラムが大変ですね。というのは、工業高校と高専の三年次までのカリキュラムもずいぶん違いますね、それが一本になる。同時に大学の三年次、四年次は、大学の一年、二年のカリキュラムの進み方が工業高校から入る者と関係がありますからね、そして今度高専の五年次から編入されると、またカリキュラムが大変ですね、過去のカリキュラムが違うのですから。そうなってくると、率直に言って実は窮余の一策として考えてこられたことであろうと思うけれども、この技術科学大学院というのは、一つは高専の袋小路をどうしようかということの窮余の一策、それだけじゃありませんけれども、という前提があったわけでしょう。実はそのために高専そのものが一体どうなるのだろうか、これは少し先を見通してやらないと、今日高専はずいぶんたくさんありますから、この高専というものは一体どうなるのだろうかということの方が、この間から一つの問題になっております高専から大学院に行くというところの、その足りない二年間をどうするかという問題は解決しましたけれども、そのことによって現在たくさんある高専は一体どうなるのだろうかということが、私は大変心配な気がするのです。その辺の想定を将来はある程度見通さなければならないだろうと思うのです。いいかげんな判断ではならぬだろうと思うのです。その点の見通し、むしろ大臣に聞きたいと思うのです。

永井道雄文部大臣

○永井国務大臣 私はかように考えているわけでございまして、これは関係方面において、先ほどそれこそお話もありましたように、検討していただくことですが、高専というのと、いままでの普通科を卒業いたしまして入った工学部と違うと思います。どこが違うかと言いますと、高専というのは中学校を卒業した後に、より実習とか技術の現場との接触というものを持ちながら教育を行っていくという点で普通科卒の工学部というものと形が違っている。そういうもので一つの完成教育だと思います。そして今度できます技術科学大学というものも、これは高専と性格が似ておりますがそこで袋小路にならない。袋小路にならないがどこがいままでの工学部と違うかと言うと、私はこれは工学関係の先生の御意見を承ったのでありますが、現在の工学部よりも実習的研究というものを強化していく、そういう方向であるというふうに理解をいたしております。  他方、工業高校というのはどういうものであるかと言いますと、これも普通科的な高校ではなくて、すでに高校段階において非常に実際というものと接触をしながら技術者になっていく勉強をしていくんだと考えます。  そうしますと、それぞれが一つの完成教育である。ただいま先生のおっしゃいましたように恐らく重要な問題として生じてまいりますのは、技術科学大学の最初の二年時のカリキュラムの構成のところだと思います。高専の場合にもいわゆる一般教養的なものが現在含まれております。そうしたものを踏まえて、そしていま申し上げたように実際の現場的な要素というものをいままでの工学部より重んじながらやっていく学校としてでき上がる。そうすると高専の人はそこで完成教育を受けて技術科学大学に入ってくる方ができやすい姿であって、もしも高専の三年でやめまして技術科学大学に入ってくるということになりますと、恐らく考えられますのはカリキュラムの構成次第ですが、そこで一般教養的なものがもう一度出てくるということになりますと一種の繰り返しになる。他方、高等工業高校の人たちにつきましては一般教養というか、基礎工学という言い方も最近はしておりますが、基礎工学的な傾向を持った一般教育と思いますが、工業高校を出た人はその最初の二年時のところでそういう学習を行っていくのではないか、かようなことを諸先生から伺ってきておりますが、こうしたカリキュラムの具体的な構成方法というものが先ほど先生が御提示になりました問題との関連において非常に重要である。  いま私が申し上げたような方向で事態が進展いたします場合には恐らくどういうことが起こるかと言うと、先生が御心配になったような形の方向ではなく、やはり高専は高専で完成教育でそして三年時に入ってくる。ですから、他方一年時からの入学の人は、むしろ工業高校を卒業した人になっていく、こういう方向ではなかろうかと思います。

木島喜兵衞日本社会党

○木島委員 大臣のおっしゃることはそれなりにわかるのです。同時に私も高専の一貫教育、実技と言いましょうか、実習をよけいにするといま大臣おっしゃいましたが、そういうものは多分に大学の理学部や工学部の理論、机の上から真理を深求するものと実技の中から真理を見つけ出していく、そういうものが今日まで、日本では実技の中からというものが欠けておったという点では私は評価をする。したがって大臣はそういう意味でともに両立するところの意味があるんだということをおっしゃったんだろうと思います。  けれども、そのように大臣が構想されましても、学生からするならばやはり高専の三年時卒業後の者はよけい希望をするであろうと見通せるのではないのか、入れないと言うわけにはいかない。高専の三年時卒業の証明をされている者を技術科学大学院の学部に入れることはできないなどと言うことはできないわけですな。  そして技術科学大学院のそのカリキュラムに合ったものを基礎に高専の三年時卒業の者はよりよけい持っておると言えるでしょう、実技を中心とするところの大学なら。するとむしろ入学率は工業高校よりも高いかもしれない。そしてまた高専の五年時を卒業すると、これまた短大出よりも就職の関係その他からいえばさらに大学に編入するという希望が多くなっている。すると高専というのは一体どうなるのだという見通しを、理念ではなくて実際にどう動くだろうか、理念でつくっても学生がそう動いたらその大学の存在は意味なくなります、そこがどうなるだろうかという見通しを、いま大臣はそういう方向で予算要求もされているからそのことはここでは固執されなければならぬかもしれない。だから私はここで一か八かということで決まるような状態じゃないと思います、率直に言って、私とここでいま議論をしたからといって。しかし問題点だけはあるでしょう。そのことを見通さないでやったところに実は高専の矛盾があったんです。今日の高専の矛盾というのはもっと先を見なかったところに、単線型の日本の学校形態の中からああいうものを出したその矛盾が実は技術科学大学院をつくろうという発想の一つになった、あの袋小路ができたから。というようなことを再び繰り返すことはいやですから、そういう立場で先の見通しをいまかちっと持とうじゃないか、持つところの議論をしようじゃないか、せんならぬじゃないですか。いまここでやるかどこでやるかは別としましても。いまあなたは予算要求をしているでしょう、大臣の立場として。それは木島君、君の言うことは確かにそうだ、だからやめたまえ、予算要求を切りかえるなんというわけにはいかぬでしょうからね、本音とたてまえがときどき違うというのはその辺になってくるのだ。しかしそういうことを抜きにした、先を見ないと高専の矛盾を再び繰り返すことをしたくない。  私は、これまた一つ問題がありますけれども二つの道があると思ったんです。いまの皆さんがおっしゃるものと、高専を全部いろいろな大学にしてしまう、三年時は付属高校にする、その方がいまの学校教育体系の単線化ができますね。単科大学にしてしまう、付属高校にする、その間は一貫教育があってもいい、そして実技を中心とするところのものがあっていい、私はむしろそのことの方が教育形態全体からいってよりいいのじゃないのか、かつての高専をつくったときの矛盾というものをこのときにむしろ解決できるのじゃないのかとすら思うのです。これもまたいろいろ問題がありますよ。ありますけれども、大きな目で見たらその方がいいんじゃないだろうかという気がしているのですよ。ちょっとどうですか。

佐野文一郎文部省大学局長

○佐野(文)政府委員 技術科学大学の予定をいたしております規模の考え方についてむしろ御説明をしておいた方がよろしかろうと思います。  技術科学大学は前回の国会でも御説明を申し上げましたように高等専門学校を卒業した後にさらに進学を希望する者がおおむね一〇%というふうに考えまして、現在一般大学に編入学で進学しております者が約二百五十名ございますが、それとあわせて技術科学大学でこの進学の需要にこたえるということを考えているわけでございます。当面、現在予定して創設準備を進めております二校の整備に全力を挙げるということを考えております。そういうことからいたしましても、技術科学大学が創設されるということが、直ちに現在の高等専門学校の全体について非常に大きな影響をそういう意味で及ぼすということはなかろうというふうなことを考えております。

木島喜兵衞日本社会党

○木島委員 これはこの法案から外れた問題になってまいりましたから、大学院大学をつくるというこの法案からは高専問題が外れたわけでありますから、これはきょうここでとことん議論せねばならないというものではないだろうと思います。ただ、私がここであえて関連質問で申し上げたものは、予算が通りますと——通るか通らないかいまの経済状態から言ってわかりませんけれども、技術科学大学というものの新しい大学ができるかどうかということにも予算全体の問題から、財政上の問題から問題がありますけれども、もし通りますとやはりこの議論というものはとことん詰めなければならぬだろうと思うのです。ただ、そのときに、予算が通ったからまたごり押し、と言うと少し言葉があれだけれども、そこで問題が出ても、しかし予算が通ったのだからどうしても法律を通さなければならない、それでやらなければならぬ、いま私がちょっと提起しましたように、問題が多く考えられながらですね。当然関連して高専はどうなるのだという問題が出てきますね。そのときに、いろいろ問題があるのだけれども、予算が通ったのだから法律を通さなければならぬということを繰り返してきたところに今日までの問題があるわけです。だから、先ほど嶋崎さんから附帯決議の中で、「独立大学院の個別の具体化に当たっては、」今後の本委員会の意見を十分に取り入れというようなことを言っていることは、単にこの問題だけでなしに教育行政全体に対してという意味があるということをさっきおっしゃいましたが、そういう点ではもうすでにこの問題は皆さんの方からこちらへ予算要求の前に投げかけて、そして一定の議論がなされて、合意が——私の言うことが全然問題にならぬというなら別でございます。私が先ほど申し上げましたように、将来高専はどうなるのだろうかという問題が全く問題にならないというのなら別でございますけれども、将来何か問題があるように私は思うのです。とすれば、やはりこの趣旨から言っても、予算要求をする前にある程度の合意を求めるような努力は欲しかった。附帯決議はまだ通っておりませんけれども、これはもう前国会のうちにも内定をしておったのですから、文部省にわかっているわけです。だったら、そういう御相談があって好ましかったという気もするのですが、しかししょせんいまになってはしようがありませんが、もし予算が通り技術科学大学ができるという提案のときには、少なくとも十分な議論をしながら、原案に固執しないで国民的合意を求めるために修正もするという態度で御努力をお願いしたいと要望します。  そういう意味で、関連ですから余り長くいたしませんが、さっき言いましたように、事前に本委員会の意見を尊重するというのは、この法案だけでなしに、文教の理事会はすべていままで、先ほど嶋崎さんおっしゃいましたように、とかく直前になってぽんぽんと出てくる。時には自民党が無理をして出させる場合が大変に多い。そこから政争が生まれてきた要素も多分にある。ただそこで、私、大臣がここで答えられた上部意思が下部意思となっておらぬことが非常に多い気がする。大臣がここで答えられる、その大臣の意思というものが、省内全体とまでいかなくても、少なくとも課長以上の人たちは大臣のここで答えられたところのものは十分に生かすような御指導をいただきたいと思うのです。大臣がここで答えられた、その趣旨に沿わない行政も、個々になりますと、実は案外多いようにも思う。だからそういう点はぜひひとつ御努力をいただきたいと思うのであります。  それで大臣、あなたはまず国民の意思を、その次は国会をと言っていらっしゃいますが、だからこの附帯決議でもって、個々の大学院をつくるときには事前に委員会の意見をということを言っておるのをさっきから繰り返しますけれども、事前に国会の十分な協議を得て——ということは、大学院だけでなしにですよ。教育全体についてという委員会の意思、この前ちょっと申しましたように国民的合意を得るための努力を文教委員会もしようという意思をこの法案ではこう盛ったわけです。この法案ではこう盛った。しかし、この法案だけでもってあとはどうでも構わぬという思想ではありません。とすれば、ちょっと最後に一つだけ、別問題だけれども、あの主任制度、まだいろいろと国会の意見を尊重するというようになっていますけれども、衆議院の意見はこの間一つやったけれども、全然問題もあるし、合意なんというものじゃございませんな。(「関連ないじゃないか」と呼ぶ者あり)この附帯決議の関連なんだよ。  衆議院と参議院の答弁が違ってみたり、それでもう一回今度こっちもやらなければならぬ。どうなるか。機会がないか。いずれにしても衆議院の意見も尊重されるということには変わりありませんな。

永井道雄文部大臣

○永井国務大臣 私は国会尊重の立場でございますが、これは立場ということを申し上げるのはかえって変でございまして、当然国会を尊重すべきものでございますから、当然のそういう考えでおります。そして国会の中には参議院と衆議院があるのでございますから、もちろん参議院だけを尊重するというようなことはあり得べからざることでありますから、衆議院における御審議というものを尊重する考えでございます。

木島喜兵衞日本社会党

○木島委員 そのことを言葉どおりに受け取って、私の関連質問を終わります。

久保田円次自由民主党

○久保田委員長 山原健二郎君。

山原健二郎日本共産党・革新共同

○山原委員 最初に、この学校教育法の改正に当たって修正案が出されておるわけです。「学校教育法の一部を改正する法律案に対する修正案」「学校教育法の一部を改正する法律案の一部を次のように修正する。」というのが昨日出てまいりまして、これの中身を見てみますと、単なるミスとは言えないかなり重要な中身を持っておりまして、大学の技術職員の規定がないというこういう状態が一年半、例の教頭法が通りましてからこの委員会で審議をされて以来放置されておったという大変重要な問題が起こっているわけです。この経過について最初に簡明に御報告をいただきたい。

大竹清一衆議院法制局第一部長

○大竹法制局参事 ただいまお話のございました修正案につきまして、陳謝をいたしますとともに、内容の御説明をいたしたいと思います。  実は昨年の学校教育法の一部改正に当たりまして、この委員会で修正案が出たわけでございます。その当時の修正の中に、養護教諭にかえまして養護助教諭を置くという学校教育法の五十条につきまして修正されたわけでございます。その際に五十条に項を一つふやしたわけでございます。  もう少し具体的に申しますと、本日問題になっておりまするこの修正案の、五十条の四項を五項にする、そういう七十条と、それからもう一つは七十条の九に五十条の四項を準用しているわけでございますが、その四項が五項に動いたそういう改正が学校教育法で行われたわけでございます。その際の修正の中に、いわば条文整理といたしまして、当然七十条と七十条の九に五十条の第四項とありますのを五十条の第五項にすべきであった、これを漏らした、こういう関係でございます。  その点につきましては、私ども日ごろから十分注意をし努力をいたしておりますが、何分にも、これは言いわけになって恐縮でございますが、短時日に忙しくしておりましたのでミスをいたしました。この点は大変遺憾に存じますし、この席で陳謝をいたしたいと思います。  そこで、しからば現状はどうなっておるかと申しますと、大学と高等専門学校におきまする技術職員、これの設置をする、こういう規定はすでにあるわけでございまして、これには影響していない。その技術職員はどういう仕事をするかという意味におきまして、現行法では「技術職員は、技術に従事する。」こういう規定になっております。その規定を七十条と七十条の九で準用しておったわけでございますが、それが空回りをして読めない、こういうことでございます。  その点は、それは考えようによっては、技術職員の仕事は重要である、だから動かぬじゃないか、こういう御意見もあろうかと思いますが、言ってみれば技術職員は技術に従事するんだという同義、反復的なような説明がしてある、これを大学にも高等専門学校にも準用するということでございまして、それはぴしっと合わせるにこしたことはないし、当然合わせるべきである、しかしこれは整理漏れをいたしましたので、私どもの判断といたしまして、事の実質に関する重要な事柄でありますれば、昭和四十九年のこの学校教育法の改正が通りましたときに何らかの手を当然打つべきである、こういう判断をすべきでございましたが、何分にもこのような規定でございますので、さしあたりは、ざっくばらんに申しますと、この準用規定が空回りになっても実質上の影響はない、何かこの次に法改正の機会があれば条文整理をしておけばよろしい、このような判断をしておったわけでございます。幸い、今回修正をどうしても必要とする個所が出てまいりましたので、この際あわせてお願いしたら、こういうことでこの修正案に盛り込んだわけでございます。  何分にも、こういうような条文整理とは申しながら、ミスが出るということは決して望ましいことでもないし、あってよいことではございません。今後とも私どもは十分に注意をいたしまして、こういうことが再び起こらないように努力をするという点を申し上げまして、この内容とともに、これについての経緯の御説明にかえたいと存じます。

山原健二郎日本共産党・革新共同

○山原委員 一般的に言って、修正案を出す場合には、その付近の関連した法条項というものについての修正をして出すというのがあたりまえだと思うのですが、これは修正案を出す側の立場から考えてみますと、一般的にどういうふうになっていますか。

大竹清一衆議院法制局第一部長

○大竹法制局参事 ただいま先生がおっしゃいましたように、その修正をする部分を当然調べまして、それに関連する条文を一応ずっと全部当たるわけでございます。それは要するに、私どもの担当しておりまする数人が一緒にずっと当たっておるわけでございますが、何らかのときにふっと盲点が出るということはもうどうしてもございますので、それはおっしゃるように、その修正部分だけの案文をどうするかではなくて、その規定が他のところにどういう形で引用されているか、準用されているか、それは条文を全部当たって作業はいたしております。もちろん作業はいたしておりまして、完璧を期してはおりますが、こういうミスが発生するということは、ないように努力いたしておりますが、出ることが絶無とは言えない、こういうことでございます。

山原健二郎日本共産党・革新共同

○山原委員 ちょっといまこちらで当時の経過を調べてみたのですが、第七十二国会におきましていわゆる教頭法の問題でかなり激しく対立をいたしまして、そして最終段階に自民党の修正案が出、そして最後に民社党の修正案が出まして、そして自民、民社の共同修正という形でこれが通っているわけです。その際に、社会、共産、公明はこの委員会に入っていなかったという事態があるわけですね。それが当時の現状だと思うのです。  そうしますと、私はいま法制局の方に質問をしているのですが、あるいは文部省と同じだと考えてもいいと思うのですけれども、言いかえれば、あの非常に混乱した状態の中ではあっても、修正案を出した側に一つは大きな責任がある、原因があるということを当然指摘しておくべきだと思うのです。というのは、修正案を出す場合には、それはかなり精密に検討して、この条項を修正する、その場合にはこれに関連した他の条項について、あるいはもっと大きな修正の場合には他の法律についての修正をしていくという、こういう精密な修正が出されなければならないにもかかわらず、あの際の強行した委員会におけるこのミスの原因をつくったのは、修正をした両党の側に責任があるというふうに考えざるを得ないのです。  それからまた、もう一つの責任は、これが出まして、この法律が通りましてから、しかも一年数カ月にわたってこれを放置してきた。法律は存在している。しかも便宜的な取り扱いはできるというお話ですけれども、法律としては確かに不十分なまま、しかも気がついておるにもかかわらずこれを今日まで放置してきたという点では、文部省、法制局にも私は責任があると思うのです。この点で文部省の見解を伺っておきたいと思いますし、またいずれ、理事会でも話が出ましたように、委員長からもこれについての注意があると私は確信をしておるのですが、その前に一言、文部省の遷延をした理由について伺っておきたい。

佐野文一郎文部省大学局長

○佐野(文)政府委員 私どもといたしましても、衆議院法制局と十分な連絡をとりまして理事会に事態の御報告を申し上げる等、適切な措置をとるべきであったというふうに考えております。それを行いませんでしたことについては、まことに申しわけなく存じております。

山原健二郎日本共産党・革新共同

○山原委員 次の問題ですが、この学校教育法の一部改正の問題につきまして、本年の六月三十日に横須賀市小原台の防衛大学を視察しました坂田防衛庁長官が記者会見をいたしまして、次のように述べております。防衛大学卒業者に対し学士号を授与するほか、防衛大学に大学院を設置するよう文部省とも協議し実現に努力をしたい。また、防衛大学卒業者について国立大学がその大学院への受け入れを拒否する例が見られるが、これらについて長官はこれを正すのは政治家の任務だと考えている。そしてさらに、この問題については大学側とも話し合っていきたい。それから次に、学士号を授与したりあるいは大学院設置などが実現すれば防衛大学在校生の士気も上がり中途退学者も少なくなろう、こういう発言をしておるのでございますが、このような協議が防衛庁側から文部省の方にありましたでしょうか、伺っておきたいのです。  そして同時にもう一つの質問としまして、このたびの改正というのは防衛大学校の大学院構想と言われるものと何らかの関係があるかどうか、この点も伺っておきたいのです。

佐野文一郎文部省大学局長

○佐野(文)政府委員 ただいま御指摘のございました諸点のうち、学士号の問題につきましては事務的に連絡があったというふうに私も聞いております。ただ学士号の問題というのは、防衛大学校というのは、これは防衛庁設置法に基づく特別の学校でございますから、その卒業生が学士を称するということは学校教育法の規定に照らして好ましくない、そういう態度で私どもは事務的には現在折衝をいたしております。  大学院の問題については、私の方では全くまだ協議がございません。いずれにいたしましても、このたびの法改正と防衛庁の方でお考えになっているといま御指摘のありました大学院の構想とは全く関係がございません。

山原健二郎日本共産党・革新共同

○山原委員 坂田防衛庁長官はもと文部大臣でありますから何か勘違いしておるのか、防衛庁設置法によれば「防衛大学校は、幹部自衛官となるべき者を教育訓練する機関」であるというふうに出ております。さらにまた設置法の三十三条二項には「自衛隊の任務遂行に必要な理学及び工学に関する高度の理論及び応用についての知識並びにこれらに関する研究能力を修得させるための教育訓練を行なう。」こうなっておりまして、まさに学校教育法の問題とは関連はいまお話のあったようにないと思うのです。こういう点ではもし合い議がなされるような場合、これは明確な態度をとっていくべきだというふうに考えますので、その点を申し上げておきたいと思います。  次に、この法律につきまして幾つかの点を私も時間の関係がありますから個条書きにして読み上げますので、これについて明確、しかも簡潔な御答弁をいただきたいと思います。  一つは、独立大学院等の新構想大学院の整備にのみ力を注いで博士課程の新設を含め既存の大学、大学院の整備充実をおろそかにするようなことはないのかという問題であります。これは当然いままでの審議の過程でも既存の大学、大学院の整備充実ということが日本の学術研究にとってきわめて重大であるということをわれわれの側は主張してまいりました。またそれに対して一定の見解を表明をされておるわけでございますので、その点明確な御答弁をいただきたいのであります。

永井道雄文部大臣

○永井国務大臣 ただいまの既存の大学、大学院の整備充実をどうするのか、おろそかにするようなことはないか、これにつきまして申し上げます。  このたびの改正は、大学院についての新しい試みに道を開くものでございますが、わが国の大学院の充実発展のために既存の大学、大学院の充実に努力することは基本的に重要であることは言うまでもございませんので、今後もその方向で努力をしてまいりたいと考えております。  なお、博士課程の新設につきましては、わが国の研究者の需給関係等を考慮しつつ、新構想のものであると既存の形態のものであるとを問わず、長期的な見通しに立って慎重に対処いたしたいと考えております。

山原健二郎日本共産党・革新共同

○山原委員 その慎重な対処の問題が先ほど嶋崎、木島両議員が話された、先ほど附帯決議の問題が出されましたけれども、その最後の条項にあるものだと思います。  次の質問ですが、独立大学院や後期三年のみの博士課程の設置に当たっては、たとえば教員数、施設設備等についての形式的審査のみで十分とするのでなく、大学の自治、研究の自由の保障など大学の理念にふさわしいものであることを確認をして行うべきであると思うが、どうでしょうか。この点についても先国会でもかなり話し合いがなされておるわけでございますが、これについて明確な御回答をいただきたいのであります。

永井道雄文部大臣

○永井国務大臣 独立大学院は、学校教育法上の大学の一形態として設置を認められるものでございますから、学校教育法に定めております大学の目的、性格に合致するものでなければならないということは当然であると考えております。  また、後期三年のみの博士課程につきましても、大学の組織の一部としてその設置が認められるものでございますから、当然大学の理念に沿うものでなければならないと考えております。

山原健二郎日本共産党・革新共同

○山原委員 第三点といたしまして連合大学院の問題です。連合大学院の設置に当たっては、その管理運営が基礎となる大学の意向を十分反映をしまして、緊密な連携のもとに行われるべきものであると考えます。また、その点も審議の中で主張してまいったのでありますが、これについてどのようにお考えになっておるか伺いたいのです。

永井道雄文部大臣

○永井国務大臣 連合大学院につきましては、多数の大学等の協力によって設置されるものでございます。これらの大学の意向と調和を保った管理運営がなされることは当然でございますから、個別の計画の審査に当たってこの点について十分留意いたしてまいりたいと考えております。

山原健二郎日本共産党・革新共同

○山原委員 以上で私の質問を終わります。

久保田円次自由民主党

○久保田委員長 これにて本案に対する質疑は終了いたしました。     —————————————

久保田円次自由民主党

○久保田委員長 この際、本案に対し三塚博君外三名より、自由民主党、日本社会党、公明党及び民社党の四党共同提案による修正案が提出されております。  提出者より趣旨の説明を求めます。三塚博君。     ————————————— 学校教育法の一部を改正する法律案に対する修  正案     〔本号末尾に掲載〕     —————————————

三塚博自由民主党

○三塚委員 私は、自由民主党、日本社会党、公明党及び民社党を代表して、ただいま議題となっております学校教育法の一部を改正する法律案に対する修正案について御説明を申し上げます。  案文は、すでにお手元に配付されておりますので、朗読を省略させていただきます。  修正案の趣旨は、専修学校制度の創設を内容とする学校教育法の一部を改正する法律(昭和五十年法律第五十九号一の制定に伴い、本案における大学院の名称の使用制限等に係る規定について所要の整理をしようとするものであります。  何とぞ委員各位の御賛成をお願いいたします。

久保田円次自由民主党

○久保田委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。     —————————————

久保田円次自由民主党

○久保田委員長 これより原案及び修正案について討論に入るのでありますが、別に討論の申し出もありませんので、直ちに採決いたします。  まず、三塚博君外三名提出の修正案について採決いたします。  本修正案に賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕

久保田円次自由民主党

○久保田委員長 起立総員。よって、三塚博君外三名提出の修正案は可決いたしました。  次に、ただいまの修正部分を除いて、原案について採決いたします。  これに賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕

久保田円次自由民主党

○久保田委員長 起立総員。よって、修正部分を除いた原案は可決いたしました。  これにて本案は修正議決いたしました。     —————————————

久保田円次自由民主党

○久保田委員長 次に、ただいま修正議決いたしました本案に対し、楢橋進君外四名より、自由民主党、日本社会党、日本共産党・革新共同、公明党及び民社党の五党共同提案による附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。  この際、提出者より趣旨の説明を求めます。楢橋進君。

楢橋進自由民主党

○楢橋委員 私は、自由民主党、日本社会党、日本共産党・革新共同、公明党及び民社党を代表いたしまして、学校教育法の一部を改正する法律案に対する附帯決議案を御説明申し上げます。  まず、案文を朗読いたします。    学校教育法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)  政府は、大学院の目的、性格の重要性にかんがみ、いわゆる独立大学院の個別の具体化に当たつては、本案審議における各意見、すなわち、 一 現行の大学制度の理念を十分に尊重すること 二 既存の大学の内容の充実に努めること 三 高等教育のあり方について総合的に再検討すること  などを重視し、かつ、今後の本委員会の意見並びに設置予定大学院の教育研究関係者その他学識経験者等の意見を十分に取り入れ、その構想を明確にするよう特に配慮すること。  右決議する。 以上でございます。  本附帯決議案の趣旨につきましては、本案の審査に際し十分御承知のことと存じますので、案文の朗読をもって趣旨説明にかえさせていただきます。  何とぞ委員各位も御賛成くださいますようお願い申し上げます。

久保田円次自由民主党

○久保田委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。  これより採決いたします。  本動議に賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕

久保田円次自由民主党

○久保田委員長 起立総員。よって、本案に対し附帯決議を付することに決しました。  この際、本附帯決議に対し、政府の所見を求めます。永井文部大臣。

永井道雄文部大臣

○永井国務大臣 ただいまの御決議につきましては、その御趣旨を尊重し、今後とも十分に御意見を拝聴して努力してまいりたいと存じます。  特に、個別の独立大学院構想の具体化につきましては、第一に、独立大学院を大学の一つの形態として位置づける趣旨に基づき、学校教育法に定める大学の理念を逸脱することのないよう、十分留意いたしてまいりたいと思います。  第二に、独立大学院と既存の大学との連携、協力関係を重視いたしますとともに、独立大学院が、既存の大学院の整備充実と相まって、わが国大学の充実発展に資するよう配慮してまいりたいと思います。  第三に、独立大学院が一般の高等教育制度と有機的関連を保ちつつ発展いたしますよう、高等教育制度全般のあり方との関連を総合的に考慮、検討してまいりたいと思います。  なお、これらの検討等を行うに当たりましては、個別の構想の関係者の御意見はもちろん、大学設置審議会を初め関係団体、学識経験者等の御意見に十分耳を傾けてまいる所存でございます。     —————————————

久保田円次自由民主党

○久保田委員長 なお、ただいま議決いたしました法律案に関する委員会報告書の作成等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

久保田円次自由民主党

○久保田委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。  この際、事務当局に一言申し上げます。  ただいま学校教育法の一部を改正する法律案は修正議決されましたが、今後、法律案の立案、修正案の作成につきましては、事務当局において十分注意されるよう望みます。  この際、暫時休憩いたします。     午後零時二十八分休憩      ————◇—————     午後一時三十分開議

久保田円次自由民主党

○久保田委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。  請願の審査を行います。  今国会、本委員会に付託されました請願は全部で四百五十七件であります。  請願日程第一より第四五七までの各請願を一括して議題といたします。  まず、審査の方法についてお諮りいたします。  各請願の内容につきましては、文書表等によりすでに御承知のことでありますし、さらに先刻の理事会におきましても慎重に御検討願いましたので、この際、紹介議員からの説明等はこれを省略し、直ちに採決いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

久保田円次自由民主党

○久保田委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。  それでは採決いたします。  請願日程中、第一〇一、第一一六ないし第一二〇、第一三二ないし第一三六、第一四五ないし第一四七、第一五〇ないし第一六二、第一六六、第一七五ないし第一八二、第一八六、第一八七、第一八九ないし第一九六、第二一二、第二五六ないし第二六〇、第二七七、第二八一ないし第二八四、第二九八、第二九九、第三〇五ないし第三一二、第三三六ないし第三四一、第三四三、第三四四、第三五二、第三五五、第三五六、第三六二、第三六六、第三六七、第三七五、第三七六、第三九九ないし第四〇二、第四〇五、第四〇六、第四〇九ないし第四一二、第四三一ないし第四三五及び第四五五の各請願は、いずれも採択の上内閣に送付すべきものと決するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

久保田円次自由民主党

○久保田委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。  なお、ただいま議決いたしました各請願に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

久保田円次自由民主党

○久保田委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。     —————————————     〔報告書は附録に掲載〕     —————————————

久保田円次自由民主党

○久保田委員長 なお、念のため申し上げます。  今国会、本委員会に参考送付されました陳情書は、国立大学における社会科学系学部の拡充等に関する陳情書外二十五件であります。  次回は公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。     午後一時三十四分散会

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