予算委員会 第1号
- 発言数
- 16 件
- 登壇者
- 6 名
- 会派数
- 1
- 開催日
- 1975/01/29
会議録
○委員長(大谷藤之助君) ただいまから予算委員会を開会いたします。 この際、委員の異動に伴う理事の補欠選任を行いたいと存じます。 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(大谷藤之助君) 御異議ないと認めます。 それでは、理事に藤田進君を指名いたします。 —————————————
○委員長(大谷藤之助君) 次に、調査承認要求に関する件についてお諮りいたします。 今期国会におきましても予算の執行状況に関する調査を行うこととし、この旨の調査承認要求書を議長に提出いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(大谷藤之助君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 なお、要求書の作成につきましては委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(大谷藤之助君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 —————————————
○委員長(大谷藤之助君) 昭和五十年度一般会計予算 昭和五十年度特別会計予算 昭和五十年度政府関係機関予算 以上三案を一括して議題といたします。 これより趣旨説明を聴取いたします。大平大蔵大臣。
○国務大臣(大平正芳君) 昭和五十年度予算の編成の基本方針及びその大要につきましては、先日の本会議におきまして申し上げたところでありますが、予算委員会での御審議をお願いするに当たり、その概要を御説明申し上げます。 昭和五十年度予算につきましては、経済情勢に顧み、引き続き抑制的な基調のもとに編成することとし、予算及び財政投融資計画を通じ、その規模を極力抑制いたしますとともに、公債発行額を縮減いたしております。 すなわち、昭和五十年度一般会計予算につきましては、すでに生じた物価、賃金の大幅な上昇を反映いたしまして、人件費その他義務的な経費の増加がきわめて多額に上り、予算規模の圧縮には種々の困難がございました。しかし、既定経費の整理合理化と財源の重点的な配分を行うことによりまして極力規模の圧縮に努め、一般会計予算の規模を、前年度当初予算に比べ二四・五%増の二十一兆二千八百八十八億円にとどめました。 財政投融資計画につきましても、同様に抑制的な基調のもとに編成し、前年度当初計画額に対し一七.五%増の九兆三千百億円にいたしております。 なお、昭和五十年度の経済見通しによりますれば、中央、地方を通ずる政府の財貨サービス購入の伸び率は、国民総生産の伸び率を下回るものとなっております。 次に、公債につきましては、その発行額を前年度当初発行予定額より千六百億円減額し、二兆円といたしております。これにより、一般会計における公債依存度は一〇%を下回り、九・四%となっております。また、政府保証債につきましては、前年度当初発行予定額と同額の四千億円といたしております。 なお、今後の経済情勢の推移に対処いたしますため、予算及び財政投融資計画の執行に当たり、その弾力的運用を図り得るよう配意いたしております。 まず、一般会計を中心に、概要について申し述べます。 歳入予算の内訳は、租税及び印紙収入十七兆三千四百億円、税外収入一兆二千五百十億円、公債金二兆円及び前年度剰余金受け入れ六千九百七十八億円となっております。 歳入予算のうち、租税及び印紙収入について申し述べます。昭和五十年度の税制改正におきましては、最近の経済情勢に応じ、租税負担の調整を図ることといたしております。 まず、所得税につきましては、基礎控除、配偶者控除等の引き上げを行うことといたしております。昭和五十年度は、前年度税制改正による所得税減税の平年度化が相当の規模に達しまする上、経済を抑制的に運営する必要がありますので、減税の規模は、最近における物価情勢等に即応する程度にとどめることといたしております。その結果、課税最低限は、夫婦子二人の給与所得者の場合、昭和四十九年分の百五十万七千円から昭和五十年分は百八十三万円と二一・四%引き上げられることになります。 また、ここ数年来据え置いてまいりました酒税の増徴を行い、歳入の充足を図ることといたしております。 さらに、相続税につきましては、かなり長期間にわたって基本的な改正が行われなかったことを考慮し、かつ、近年の物価の動向等に顧み、相当思い切って負担軽減の措置を講ずることといたしております。 このほか、租税特別措置につきましても、利子・配当課税の特例、土地譲渡所得に対する課税の特例等の是正を初めとしまして、引き続きその整理合理化を推進いたしますとともに、福祉対策、勤労者財産形成・住宅対策その他に資するため所要の措置を講ずることといたしております。 以上の税制改正による増減収を調整した昭和五十年度における減収額は、二千五十億円となる見込みでありまして、これを税制改正前の収入見込み額十七兆五千四百五十億円から差っ引いた十七兆三千四百億円を昭和五十年度の租税及び印紙収入予算額といたしております。これは、前年度当初予算額に対し三兆五千七百八十億円の増加となっております。 税外収入一兆二千五百十億円は、昭和四十九年度当初予算に対し五千二百九十億円の増加となっております。なお、昭和五十年度におきましては、ここ数年来据え置いてまいりましたたばこ小売定価の改定を行うこととしており、これによる専売納付金の増加を織り込んでおります。 次に、歳出の主なる経費につきまして順次御説明申し上げます。 社会保障関係費といたしましては、前年度当初予算に対し一兆三百六十一億円、三五・八%増の三兆九千二百六十九億円を計上しております。 まず、最近における物価の動向に顧み、その影響を受けやすい生活保護世帯、老人、心身障害者等に対する施策の充実に特に配意いたしております。すなわち、生活扶助基準につきまして二三・五%の引き上げを行うほか、福祉年金につき、その支給月額を老齢福祉年金において七千五百円から一万二千円に引き上げる等、画期的な改善を行いますとともに、厚生年金及び国民年金における物価スライドによる年金額の引き上げとその実施期日の繰り上げを行うことといたしております。 また新たに、介護を要する在宅の重度心身障害者についての福祉手当制度及び原爆被爆者に対する保健手当制度を設けますとともに、社会福祉施設の職員の処遇改善等、各般の施策を推進することといたしております。 文教及び科学振興費といたしましては、前年度当初予算に対し六千七百六十八億円、三四・五%増の二兆六千四百一億円を計上いたしております。 文教につきましては、私立大学に対する経常費助成を拡充するほか、新たに高等学校以下の私立学校についても都道府県による助成を促進する措置を講ずることとし、さらに、教員給与及び教職員定数の改善、育英事業の拡充等、各般の施策を講じております。 科学技術の振興につきましては、原子力、宇宙、新エネルギー技術等の研究開発を推進いたしますとともに、原子力安全局の新設等により原子力の安全確保対策の充実を図るなど、時代の要請に即応した諸施策を講ずることといたしております。 以上のほか、社会教育、体育、芸術文化の振興等の施策につきましても十分配意しております。 国債費につきましては、一般会計の負担に属する国債の償還及び利子の支払い等に要する財源を国債整理基金特別会計へ繰り入れるため、一兆三百九十四億円を計上いたしております。 なお、昭和四十八年度の剰余金については、その効率的活用を図るため、公債等の償還財源に充てる率を二分の一から五分の一に改める特例措置を講ずることといたしております。 恩給関係費につきましては、恩給年額の引き上げ、最低保障制度の改善等の措置を講ずることとし、七千五百五十九億円を計上いたしております。 次に、地方財政関係について申し上げます。 地方交付税交付金といたしましては四兆四千八十六億円を計上いたしておりますが、これは前年度当初予算に対し一兆二百六十三億円、三〇・三%の増加であります。 なお、現下の経済情勢に顧み、地方公共団体におかれましても、国と同一の基調により、公共投資を初めとする歳出を極力抑制するとともに、財源の重点的な配分を行い、また、定員及び給与についての適切な管理を行うこと等により、節度ある財政運営を図られるよう期待するものであります。 防衛関係費につきましては、最近の経済情勢等を考慮して極力抑制することとし、自衛隊の維持運営、基地周辺整備事業等に必要な経費として総額一兆三千二百七十三億円を計上いたしております。 次に、公共事業を初めとする公共投資につきましては、引き続き抑制を図るとともに、事業費の重点的配分を図ることといたしております。 すなわち、一般会計の公共事業関係費につきましては二兆九千九十五億円を計上しており、前年度当初予算額に比べて二・四%の微増となっておりますが、これは災害復旧等事業費の増加によるものであり、一般公共事業費は前年度と同額にとどめております。なお、既定の長期計画及び大規模事業につきましては、その進度の調整を図り、また、昭和五十年度を初年度とする新規計画の策定は行わないことといたしました。 このような抑制基調の中にありましても、住宅対策、生活環境施設整備等につきましては、一般会計及び財政投融資を通じて重点的な配慮を行っております。すなわち、住宅対策につきましては、二戸当たり規模の拡大等質的向上に努めますとともに、住宅金融公庫の個人住宅貸付限度額の引き上げ等の改善を図ることといたしております。また、生活環境施設整備につきましても、下水道事業について特別の地方債措置等により事業費の大幅な増大を図るほか、廃棄物処理施設、公園等の整備を推進することといたしております。 また、治山、治水等の国土保全事業及び農業基盤等の整備につきましても、予算の重点的、効率的な配分を図っております。 公共投資につきましては、以上のほか、文教施設、社会福祉施設等の整備の充実に努めております。 また、日本国有鉄道及び日本電信電話公社につきましても、公共投資抑制の基本方針に沿って、工事規模の抑制を図をことといたしております。 経済協力につきましては、国際経済環境の新しい展開に即応いたしまして、引き続きその推進を図ることといたしており、国際協力事業団の投融資原資の増額、国連開発計画に対する拠出金の増額等、その充実を図ることといたしております。 中小企業対策につきましては、特に、小企業経営改善資金融資制度の大幅拡充、経営指導員の増員、小規模事業対策に重点的に配意いたしますとともに、政府関係中小企業金融三機関及び中小企業振興事業団の融資規模の拡大等、各般にわたる施策を推進することといたしております。 農林漁業関係予算におきましては、食糧の安定供給の確保及び自給力の向上のための諸施策に主眼を置くことといたしております。 すなわち、農業構造改善事業を推進いたしますとともに、麦、大豆、飼料作物等の生産振興対策、大豆、飼料穀物及び木材の備蓄対策、農林水産物の流通改善対策等に重点的に配意いたしております。さらに、農林漁業金融におきましても、農業及び漁業近代化資金の融資枠の大幅な拡大等の措置を講ずることといたしております。 また、一食糧管理費につきましては、引き続き、米麦の管理に伴う損失を補てんするため、食糧管理特別会計に所要の繰り入れを行いますとともに、稲作転換対策、過年度における政府保有過剰米の処分に伴う損失の計画的な補てん等に要する経費として、総額で九千八十六億円を計上いたしております。 次に、以上の説明と重複するところもありますが、物価対策、資源エネルギー対策及び公害対策について総括的に御説明申し上げたいと思います。 物価対策といたしましては、まず、公共料金を極力抑制することといたしたことであります。公共料金は、本来、コストとの関連で合理的な水準に設定されるべきものでありますが、昭和五十年度予算の編成に当たりましては、最近の経済情勢等に顧み、真にやむを得ないもの以外は、その引き上げを抑制することといたしました。すなわち、塩の小売価格、麦の政府売り渡し価格及び電信電話料金につきましては、予算にその引き上げを織り込まないことといたしました。また、たばこの小売定価や郵便料金につきましても、その引き上げの幅と時期について特に配慮いたしております。 また、物価の安定を図るため、低生産性部門の生産性向上、流通対策、労働力の流動化促進、競争条件の整備、生活必需物資の安定的供給等の施策を実施することといたしており、特に、生鮮食料品の流通及び価格対策につきましては、卸売市場施設の整備、野菜、果実、水産物等の流通合理化のための施設の設置等の施策を推進することといたしております。 資源エネルギー対策につきましては、国際的なエネルギー資源問題の動向等に顧み、石油資源の開発を促進いたしまするとともに、新たに設立される共同石油備蓄会社に対して出資を行う等、石油備蓄対策を講じますることといたしているほか、新エネルギー技術の研究開発等の施策を引き続き推進することといたしております。 公害防止及び環境保全対策につきましては、引き続き、生活環境施設の整備、大気汚染、水質汚濁等に対する対策、自然環境の保護等の各般にわたる施策の推進に努めることといたしております。 以上、主として一般会計について申し上げましたが、特別会計及び政府関係機関の予算につきましても、一般会計に準じ、資金の重点的配分と経費の効率的使用に努め、事業の適切な運営を図ることといたしております。 財政投融資計画につきましては、以上それぞれ関係する項目において御説明申し上げたところでありますが、現下の経済情勢に顧み、その規模を極力抑制いたしますとともに、資金の配分に当たりましては、住宅対策及び生活環境、厚生福祉関係等の施設整備に特に重点を置くほか、中小企業金融、農林漁業金融の充実にも配意いたしております。 その原資といたしましては、産業投資特別会計六百五十五億円、資金運用部資金八兆二千百六億円及び簡保資金一兆五百億円を見込みますほか、政府保証債及び政府保証借入金四千三十九億円を予定いたしております。 以上、昭和五十年度予算につきまして、その概要を御説明申し上げましたが、なお、詳細にわたる点につきましては政府委員をして補足説明をいたさせます。 何とぞ御審議の上、速やかに御賛同賜りますようお願い申し上げます。
○委員長(大谷藤之助君) 引き続きまして、順次政府委員から補足説明を聴取いたします。竹内主計局長。
○政府委員(竹内道雄君) 昭和五十年度予算の概要につきましては、ただいま大蔵大臣から御説明いたしましたとおりでございますが、なお、若干の点につきまして、補足して御説明いたします。 まず、財政の規模について御説明いたします。 昭和五十年度一般会計予算の総額は、歳入歳出とも二十一兆二千八百八十八億円でありまして、前年度当初予算に対し二四・五%、同補正後予算に対し一〇・九%の増加となっております。 ちなみに、昭和五十年度の経済見通しによれば、中央、地方を通ずる政府の財貨サービス購入の伸び率は一四・四%となっており、国民総生産の伸び率一五・九%を下回るものとなっております。 なお、予算及び財政投融資計画の弾力的運用を図り得るよう、前年度に引き続き、公庫等に係る政府保証または借り入れの限度についての弾力的措置等を講ずることとしております。 次に、歳入について御説明いたします。 まず、税外収入は、一兆二千五百十億円でありますが、その内訳は、専売納付金四千七百七十七億円、官業益金及び官業収入十七億円、政府資産整理収入四百三十二億円並びに雑収入七千二百八十四億円となっております。 前年度剰余金受け入れ六千九百七十八億円は、昭和四十八年度決算の結果生じた剰余金九千六百六十九億円から、昭和四十九年度補正予算に計上された二千六百九十一億円を差し引いた残額であります。このうち千三百七十八億円は、公債償還の財源として国債整理基金特別会計へ繰り入れることといたしておりますが、これは、昭和四十八年度の剰余金につき、公債等の償還財源に充てる率を二分の一から五分の一に改める特例措置を講ずることとしたことによるものであります。 次に、歳出について、社会保障関係から御説明いたします。 生活保護につきましては、生活扶助基準の二三・五%引き上げ、級地格差の是正等を行うことといたしております。 老人対策につきましては、老齢福祉年金の大幅引き上げ等年金の改善を行うほか、老人ホームの入所者の処遇改善を図るとともに、在宅の寝たきり老人やひとり暮らし老人等に対する施策の充実に配意いたしております。 心身障害者対策につきましては、障害福祉年金及び特別児童扶養手当を大幅に引き上げる等の改善を行うほか、新たに、介護を要する在宅の重度障害者について月額四千円の福祉手当を支給することとし、また、各種施設の入所者の処遇改善等を行うことといたしております。 社会福祉施設の整備につきましては、老人、心身障害者の施設等緊急に整備を要する施設を中心として施設増強を行うこととし、前年度当初予算に対し三六・〇%増の五百三十億円を計上しております。 国民健康保険に対する助成につきましては、市町村等の保険財政の健全化を図るため、臨時財政調整交付金五百五十五億円及び国民健康保険組合臨時調整補助金百五億円を計上するとともに、昭和四十九年十月から実施されました診療報酬の改定等に伴う費用の一部を補助するため、特別療養給付費補助金として百億円を計上いたしてあります。 このほか、児童扶養手当及び児童手当の引き上げ、原爆被爆者に対する月額六千円の保健手当の新設、僻地医療対策の充実、失業対策事業就労者の賃金日額の引き上げ等を行うこととしております。 次に、文教及び科学振興について御説明いたします。 まず、私学の助成につきましては、私立大学等経常費補助を前年度当初予算に対し五七・四%増の千七億円といたしておりますほか、新たに都道府県による高等学校以下の私立学校に対する経常費助成を促進することとし、都道府県に対する私立高等学校等経常費助成費補助金八十億円を計上いたしております。 教員の給与につきましては、前年度当初予算に計上された義務教育教員給与の改善を図るための財源措置額の平年度化に要する経費を計上するほか、さらにその改善を図るための財源措置として三十七億円を計上いたしております。 高等教育につきましては、国立医科大学及び国立医科薬科大学各一校の創設等を行うことといたしております。 公立文教施設の整備につきましては、小中学校校舎及び屋内運動場を重点として拡充を図り、前年度当初予算に対し三七・六%増の二千百五十九億円を計上いたしております。 科学技術の振興につきましては、時代の要請に即応した諸施策を講ずることとし、前年度当初予算に対し二四・五%増の三千二百六十二億円を計上いたしております。 恩給につきましては、恩給年額を昭和五十年八月から二九・三%、さらに昭和五十一年一月から六・八%引き上げることといたしております。 なお、戦没者等の遺族に対して特別弔慰金国盾を増額交付することといたしております。 公共事業関係費二兆九千九十五億円の内訳は、一般公共事業費が前年度当初予算と同額の二兆六千六百八十八億円、災害復旧等事業費が二千四百七億円であります。 このうち、住宅対策につきましては、前年度に引き続き二月当たり規模の拡大による住宅の質の向上等に努め、前年度当初予算に対し二〇・〇%増の二千九百四十六億円を計上いたしております。 生活環境施設の整備につきましては、二千八百三十二億円を計上いたしておりますが、特に下水道事業におきましては、国費と地方債の平準化を図る趣旨から、特別の地方債措置を講ずるとともに補助金を分割交付する制度を創設すること等により、事業の推進を図ることとし、総事業費として前年度見込みに対し二七・五%増の六千四十二億円を予定いたしております。 経済協力費につきましては、千七百六十七億円を計上いたしておりますが、このうち主なものは、国際協力事業団に対する交付金及び出資金二百九十二億円、経済開発等援助費百五十八億円、各種国際機関に対する分担金及び拠出金二百七十億円並びに海外経済協力基金出資金六百五十億円であります。 中小企業対策費につきましては、前年度当初予算に対し二五・二%増の千二百七十八億円を計上いたしておりますが、このうち主なものは、小企業経営改善資金融資の原資に充てるための国民金融公庫に対する貸付金百五十七億円、小規模事業対策費百六十九億円、商工組合中央金庫に対する出資金四十億円、中小企業振興事業団に対する出資金四百八十七億円及び中小企業信用保険公庫に対する出資金二百三十億円であります。 次に、農林漁業関係につきましては、農業基盤整備費三千五百九十五億円を初めとし、農業団地育成事業費六百四十億円、麦、大豆、飼料作物等生産振興対策費百八十七億円、農林産物の備蓄対策費二十二億円、水産業振興費二百三十八億円等を計上いたしております。 また、生鮮食料品流通等対策費につきましては、三百五十一億円を計上いたしております。 食糧管理費につきましては、食糧管理特別会計調整勘定へ七千五百二十億円を繰り入れるほか、最近における国際穀物事情、国内の需給動向等にかんがみ、三十五万トンの米の在庫積み増しを行い、稲作転換目標数量を百万トンにとどめることとして稲作転換関係費九百七十一億円を計上いたしております。 以上をもちまして、所管する事項についての補足説明を終わらせていただきます。
○委員長(大谷藤之助君) 中橋主税局長。
○政府委員(中橋敬次郎君) 昭和五十年度予算のうち、租税及び印紙収入につきまして御説明いたします。 昭和五十年度の一般会計歳入予算のうち、租税及び印紙収入の額は十七兆三千四百億円でありまして、昭和四十九年度の当初予算額十三兆七千六百二十億円に対し三兆五千七百八十億円の増加となっております。なお、補正後の予算額と比較いたしますと、増加額は一兆九千六百六十億円でございます。 この租税及び印紙収入予算額は、現行法による収入見込み額十七兆五千四百五十億円から、昭和五十年度の税制改正による減収見込み額二千五十億円を差し引いたものであります。 なお、この一般会計租税及び印紙収入予算額に、交付税及び譲与税配付金特別会計の歳入となります諸税二千三百二十二億円、石炭及び石油対策特別会計の歳入となります原重油関税一千四百十三億円、電源開発促進対策特別会計の歳入となります電源開発促進税三百五億円を加えました昭和五十年度における国の租税及び印紙収入予算の総額は、十七兆七千四百四十億円となっております。 以上が昭和五十年度の租税及び印紙収入予算の規模でありますが、次に、その内容につきまして御説明申し上げることといたします。 まず、昭和五十年度の収入見込み額の基礎となっております現行法による収入見込み額十七兆五千四百五十億円の見積もりについて御説明いたします。この額は、政府の昭和五十年度経済見通しによる経済指標を基礎とし、最近までの課税実績、収入状況等を勘案して見積もったものでございます。 昭和五十年度におけるわが国経済は、年度を通じ緩やかな回復基調をたどるものと予測されており、税収も昭和四十九年度当初予算額に対して所得税、法人税を中心に相応の増収が見込まれます。すなわち、所得税において二兆八百五十億円、法人税において一兆二千百二十億円、その他の税目において四千八百六十億円、合計三兆七千八百三十億円の増収額を現行法のもとにおいて見込んでいる次第でございます。 次に、昭和五十年度の税制改正につきまして、その主要な内容を御説明いたします。 第一は所得税の減税であります。 所得税につきましては、所得税負担を軽減するため、基礎控除、配偶者控除及び扶養控除を各二万円引き上げることといたしております。また、障害者控除、老年者控除等を各四万円引き上げるとともに、退職所得の特別控除の引き上げ、医療費控除の拡充等を行うことといたしております。 以上の改正による減収額は、初年度二千四百八十億円、平年度二千四百億円と見込んでおります。 第二は、酒税の従量税率の調整であります。 酒税負担の適正化を図るため、清酒特級、ビール、ウイスキー類特級等の従量税率を二二%程度、清酒一級の従量税率を一五%程度引き上げることといたしておりますが、この改正による増収額は、初年度一千七十億円、平年度一千三百二十億円と見込んでおります。 第三は、相続税、贈与税の減税であります。 相続税につきましては、昭和四十一年度の改正から基本的な見直しが行われていないことを考慮して、課税最低限の引き上げ及び税率の緩和を図るとともに、配偶者に対する負担の軽減、農地に対する相続税の納税猶予制度の創設等の措置を講ずることといたしております。また、贈与税につきましても、基礎控除の引き上げ、税率の緩和、重度心身障害者に対する贈与税の非課税制度の創設等の措置を講ずることといたしております。 以上の改正による減収額は、初年度六百二十億円、平年度二千九百八十億円と見込んでおります。 第四は、入場税の免税点の引き上げであります。 入場税負担の軽減を図るため、映画、演劇等に関する免税点を大幅に引き上げることといたしており、これによる減収額を、初年度百十億円、平年度百二十億円と見込んでおります。 第五は、租税特別措置の改正であります。 まず、利子・配当課税の適正化を図るため、利子・配当所得の源泉分離選択税率を二五%から三〇%に引き上げる等の措置を講ずることとしており、これによる増収額を、初年度百億円、平年度五百五十億円と見込んでおります。 このほか、土地譲渡所得課税の特例の是正を行うとともに、福祉対策、公害対策、中小企業対策その他に資するため所要の措置を講ずることといたしております。 次に、昭和五十年度の国税収入全体の構成を専売納付金も含めて見ますと、所得税収入の割合は三六・二%、法人税収入の割合は三三・七%となるものと見込まれます。また、直接税の割合は七三・五%、間接税の割合は二六・五%になるものと見込まれます。 以上述べました昭和五十年度の租税及び印紙収入予算額を基礎として国民所得に対する租税負担率を推計してみますと、国税におきましては一三・六%になるものと見込まれます。また、国税、地方税を合わせての負担率は、地方税の収入見込み額が確定しておりませんので一応の推算でございますが、二〇・三%程度になるものと思われます。 以上をもちまして、租税及び印紙収入につきましての補足説明を終わることといたします。
○委員長(大谷藤之助君) 吉瀬理財局長。
○政府委員(吉瀬維哉君) 昭和五十年度財政投融資計画及び財政資金対民間収支見込みについて補足説明を申し上げます。 昭和五十年度の財政投融資計画は、内外の諸情勢に顧み、その規模を引き続き抑制的なものとし、総額九兆三千百億円といたしました。これを昭和四十九年度当初計画額七兆九千二百三十四億円と比較いたしますと、一兆三千八百六十六億円の増加であり、その伸び率は一七・五%であります。 このように全体の規模を抑制した中にあって、運用面では資金の重点的な配分に努め、国民生活の安定と福祉の充実に特に配意いたしております。 まず、原資について御説明申し上げます。 資金運用部資金は、前年度計画額に対し、一兆三千三百六十三億円増の八兆二千百六億円を見込んでおります。その内訳としては、郵便貯金四兆五百億円、厚生年金二兆円、国民年金一千億円、その他二兆六百六億円をそれぞれ見込んでおります。なお、「その他」の内訳は、回収金一兆七千七十六億円、船員保険特別会計その他の特別会計等の預託金の増加三千五百三十億円であります。 次に、簡保資金につきましては、前年度計画額に対し五百億円増の一兆五百億円を見込んでおります。 また、政府保証債、政府保証借入金につきましては、前年度計画額に対し十七億円増の四千三十九億円を予定しております。このうち、政府保証債につきましては、前年度計画額と同額の四千億円を予定いたしております。 なお、産業投資特別会計は、前年度計画額に対し、十四億円減の六百五十五億円を計上いたしております。 これらの資金を合計いたしますと、原資の総額は九兆七千三百億円となりますが、このうち、九兆三千百億円を五十年度財政投融資計画の原資に、また、四千二百億円を五十年度に新たに発行される国債の引き受けに充てることといたしております。 次に、運用について御説明申し上げます。 各機関に対する運用につきましては、財政投融資資金計画表に掲げてございますが、ここでは概略を使途別分類表によって御説明申し上げます。 使途別分類のうち、(1)住宅、(2)生活環境整備、(3)厚生福祉、(4)文教、(5)中小企業及び(6)農林漁業は、国民生活に最も密接に関係する分野でありますが、これらに対する財政投融資の額は五兆九千七百二十四億円でありまして、財政投融資総額の六四・一%を占めております。このうち住宅関係につきましては、単価の大幅引き上げ、一月当たり規模の拡大等の措置を講ずるほか、住宅金融公庫の貸付限度を引き上げる等、特段の配慮を払っております。また、生活環境整備については、下水道の緊急整備事業に係る特別の起債措置を講ずるほか、公害対策等を中心にその充実に努めております。さらに、中小企業対策につきましては、政府関係中小企業金融三機関の貸付規模を拡充するとともに、小企業経営改善資金融資制度の大幅拡充等特に意を用いております。 次に、公共投資抑制の見地から、高速道路建設事業、本州四国連絡橋建設事業、新幹線鉄道建設事業等の大規模事業についてその進度の調整を図ることとし、日本道路公団、本州四国連絡橋公団、日本国有鉄道、日本鉄道建設公団等の五十年度の事業規模を引き続き抑制いたしております。この結果、(7)国土保全・災害復旧、(8)道路、(9)運輸通信及び(10)地域開発に対する財政投融資の額は二兆三千四百五十二億円でありまして、前年度計画額に比べ九・九%の増加にとどまっております。 また、(11)基幹産業、(12)貿易・経済協力につきましては、それぞれ二千七百六十四億円、七千百六十億円を予定いたしております。 以上で、昭和五十年度財政投融資計画の補足説明を終わります。次に、財政資金対民間収支見込みについて御説明申し上げます。 昭和五十年度の財政資金対民間収支見込みでありますが、予算を前提として推計いたしますと、二千百八十億円の散布超過と見込まれます。 すなわち、一般会計におきましては、前年度剰余金を使用することにより六千九百八十億円の散布超過、食糧管理特別会計におきましては、食糧証券の発行残高増加により九百二十億円の散布超過、外国為替資金におきましては、昭和五十年度の国際収支の動向等から見て四千九百九十億円程度の引き揚げ超過がそれぞれ見込まれます。その他、特別会計等の収支で七百三十億円の引き揚げ超過が見込まれますので、これらの要因を差し引きいたしまして、財政資金対民間収支全体といたしましては、二千百八十億円の散布超過を見込んだ次第であります。 以上で、昭和五十年度の財政資金対民間収支見込みについての補足説明を終わります。
○委員長(大谷藤之助君) 青木調整局長。
○政府委員(青木慎三君) 予算案の参考として、お手元にお配りしてあります「昭和五〇年度の経済見通しと経済運営の基本的態度」について、その概要を御説明いたします。 まず、四十九年度の経済について見ますと、前年度から引き続きとられてきた総需要抑制策等の効果が浸透するに伴い、物資需給は緩和し、物価も鎮静化の方向に向かっております。 しかし、エネルギー価格、賃金の大幅引き上げ等によるコスト上昇圧力もあって、前年度に比べ卸売物価は二四・六%(年度中上昇率九・二%)程度、消費者物価は二二・〇%(年度中上昇率一五・〇%)程度の上昇になるものと見込まれます。 国内経済を見ますと、石油危機の影響もあって、四十八年度第四・四半期に大幅な落ち込みを示した後、停滞を続けてきましたが、今後は、漸次回復に向かうものと思われます。また、国際収支については、輸入価格の大幅上昇にもかかわらず、輸出が好調であり、貿易収支は三十九億ドル程度の黒字となるものと見込まれます。その結果、経常収支は二十五億ドル程度の赤字と若干の改善となるものと見られるほか、長期資本収支の赤字幅が大幅に縮小することもあって、基礎的収支は五十五億ドル程度の赤字にとどまるものと見込まれます。 以上のような経済情勢のもとで、四十九年度の実質成長率はマイナス一・七%(名目一八・七%)程度となる見込みであります。 資源エネルギー面の国際的制約、国内における立地、環境問題、予断を許さない物価動向等、わが国を取り巻く内外の経済情勢はきわめて厳しいものがあり、わが国の経済運営の基本的態度は静かで控え目な成長を旨とする必要があります。五十年度は、かかる路線に円滑に乗せるための調整期間に当たり、物価の安定が政策の最重要課題であると考えております。 このような認識のもとに、五十年度の経済の運営においては、国際協調に留意しつつ、第一に、物価の安定、特に消費者物価の上昇率を遅くとも五十年度末までに前年同月比で一けたにするための諸施策の推進、第二に、国民福祉の向上のための諸施策、特に社会的公正確保のための施策の推進、第三に、資源エネルギー及び食糧に対する諸施策の推進を重点的に実施することにより、国民経済の健全な機能の回復と、これによる国民生活の安定を図ってまいることとしております。 このような経済運営のもとで、五十年度のわが国経済は、個人消費、民間投資等の回復により、年度を通じ引き続き緩やかな回復基調をたどり、国民総生産は名目で百五十八兆五千億円、成長率は一五・九%(実質四・三%)程度になるものと見込まれます。このような経済の動向に伴い、鉱工業生産は前年度に比べ五・四%程度の増加が見込まれます。 物価については、すでに述べたとおり、その安定を最重要の政策課題として諸般の施策を推進することとしており、前年度に比べ卸売物価は七・九%(年度中上昇率七・七%)、消費者物価は一一・八%(年度中上昇率九・九%)程度の上昇になるものと見込まれます。なお、この場合労使双方が五十年における賃金決定について国民経済的視野から節度ある態度をとられるよう期待しているものであります。 他方、国際収支面では、貿易収支の黒字は五十二億ドル程度となり、経常収支は十七億ドル程度の赤字と、前年度に比べ若干の改善になるものと見込まれ、長期資本収支の赤字が二十二億ドル程度となるものと予想されますので、基礎的収支の赤字は三十九億ドル程度になるものと見込まれます。 以上、昭和五十年度の経済見通しと経済運営の基本的態度につきまして御説明申し上げた次第であります。
○委員長(大谷藤之助君) これにて昭和五十年度総予算三案の説明は終わりました。 本日はこれにて散会いたします。 午後六時五十三分散会 —————・—————