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75回国会参議院1975/05/29

文教委員会 第10号

発言数
6
登壇者
3
会派数
1
開催日
1975/05/29

会議録

内藤誉三郎自由民主党

○委員長(内藤誉三郎君) ただいまから文教委員会を開会いたします。  昭和四十四年度以後における私立学校教職員共済組合からの年金の額の改定に関する法律等の一部を改正する法律案を議題といたします。  まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。永井文部大臣。

永井道雄文部大臣

○国務大臣(永井道雄君) このたび政府から提出いたしました昭和四十四年度以後における私立学校教職員共済組合からの年金の額の改定に関する法律等の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由及び内容の概要を御説明申し上げます。  私立学校教職員共済組合は、昭和二十九年一月に、私立学校の教職員の福利厚生を図る目的のもとに、私立学校教職員共済組合法により設立されたものでありますが、それ以後、本共済組合が行う給付については、国公立学校の教職員に対する給付の水準と均衡を保つことをたてまえとし、逐次改善が進められ、現在に至っております。  今回は、昭和四十九年度に引き続き、国公立学校の教職員の年金の額の改定に準じて、私立学校教職員共済組合法の規定による既裁定年金の額の改定等を行うため、この法律案を提出することといたしたのであります。  次に、この法律案の概要について申し上げます。  第一に、私立学校教職員共済組合法の規定による年金の額を、国公立学校の教職員の年金の額の改定に準じ、昭和四十八年度以前の退職者について昭和五十年八月分から二九・三%増額することとし、さらに昭和四十四年度以前の退職者については、昭和五十一年一月分から退職年度に応じ六・八%を限度として増額することといたしております。また、これらに伴い、旧私学恩給財団の年金についても相応の引き上げを行うことといたしております。  第二に、既裁定の退職年金、廃疾年金及び遺族年金の最低保障額を、国公立学校の教職員の既裁定年金の最低保障額の引き上げに準じ、昭和五十年八月分から引き上げることといたしております。  第三に、標準給与の月額の上限を国公立学校の教職員の掛金等の算定の基礎となる限度額の引き上げに準じ二十四万五千円から三十一万円に引き上げるとともに、下限についても三万九千円から五万二千円に引き上げることといたしております。  最後に、この法律の施行日につきましては、他の共済制度の例にならって、昭和五十年八月一日といたしております。  以上が、この法律案の提案の理由及び内容の概要であります。  なお、私立学校教職員共済組合法は、給付関係の規定については、国家公務員共済組合法の関係規定を準用することといたしておりますので、昭和四十二年度以後における国家公務員共済組合等からの年金の額の改定に関する法律等の一部を改正する法律案が成立いたしますと、廃疾年金受給権の消滅時期の延長につきまして、私立学校教職員共済組合の給付についても同様に措置されることになりますので申し添えます。  何とぞ、十分御審議の上、速やかに御賛成くださいますようお願い申し上げます。

内藤誉三郎自由民主党

○委員長(内藤誉三郎君) 本案に対する質疑は後日に譲りたいと存じます。     —————————————

内藤誉三郎自由民主党

○委員長(内藤誉三郎君) 次に、文化財保護法の一部を改正する法律案を議題といたします。  提出者から趣旨説明を聴取いたします。衆議院文教委員長代理理事河野洋平君。

河野洋平自由民主党

○衆議院議員(河野洋平君) ただいま議題となりました文化財保護法の一部を改正する法律案について、その提案の理由及び内容の概要について御説明申し上げます。  御承知のとおり、昭和二十五年議員提案による画期的な文化立法として文化財保護法が制定されまして以来、わが国の文化財保護行政は、その法的基盤の上に多大な成果を上げてまいりました。  しかし、同法は昭和二十九年に無形文化財、民俗資料の指定制度等について一部改正が行われた以後は二十一年間実質的な改正は行われず今日に至っているのであります。  一方、わが国の高度経済成長に伴う社会経済情勢の急激な変化や、文化財に係る開発事業等の増加に伴い、文化財保護に関して種々の問題が提起されてまいりました。  行政当局においても、国民一般の協力により文化財保護に努力されているところでありますが、現行法では今日の時代の要請にそぐわない面もあり、また、法的に不備な点も出てまいりましたので、これらの点について関係各方面から法改正を強く要望されているところであります。  よって、この際、埋蔵文化財保護制度の整備を初めとし、文化財保護のより一層の充実を図るため所要の改正を行うことは急務であると考えまして、本法律案を提案した次第であります。  次に、本案の主な内容について概略を御説明いたします。  まず、第一は、文化財の定義を整備することであります。すなわち、有形文化財の定義の中に、建造物その他の有形の文化的所産と一体をなしてその価値を形成している土地その他の物件を含むこととし、現行法上では必ずしも明確でなかった学術上価値の高い歴史資料を明記することなどの措置を講じ、その拡充を図ることにしております。  第二は、重要文化財に関する制度の整備であります。重要文化財の現状変更の許可制は、これを拡充し、拓本、形どり等重要文化財の保存に影響を及ぼす行為を加えることとし、新たに、これらの不許可等の場合の損失補償の規定を設けることとするほか、従来、とかく不明瞭でありました管理団体である地方公共団体等の指定物件の買い取り補助について根拠規定を設けることにいたしております。  なお、重要無形文化財の指定については、新たに、保持団体を認定することができることといたしております。  第三は、民俗文化財の保護制度の確立であります。すなわち、現行の民俗資料の名称を民俗文化財と改め、民俗芸能をこの中に位置づけるとともに、新たに、無形の民俗文化財を重要無形民俗文化財として指定できるようにし、現行の重要無形文化財に準ずる保護措置をとることにいたしました。そのほか、民俗芸能や民俗的行事等で衰亡のおそれのあるものの保護のため法的措置の強化を図っております。  第四は、埋蔵文化財の保護制度の整備充実を図ることであります。  すなわち、その一は、周知の埋蔵文化財包蔵地における土木工事等に伴う発掘行為の届け出等についての規定を整備強化することであります。現行法におきましては、発掘行為の届け出期間は、当該行為の着手する日の三十日前となっておりますが、この期間では十分な事務処理ができないおそれもありますので、この期間を六十日前に改めることにいたしております。  なお、従来、公社、公団等の発掘行為につきましては、覚書により、開発事業に際して事実上の事前協議を行ってきたところでありますが、今般、新たに、これを制度化し、国の機関等が周知の埋蔵文化財包蔵地において発掘行為を行う場合には、事業計画の策定に当たって、あらかじめ、文化庁長官に通知する義務があるものとし、必要のある場合には協議を行わなければならない旨を規定いたしました。また、周知の埋蔵文化財包蔵地の周知徹底を図るため、国及び地方公共団体は必要な措置の実施に努めなければならない旨並びに地方公共団体に対する国の助成を含む援助の措置について規定いたしております。  その二としては、埋蔵文化財の性格上、工事に着手した後発見される場合が見られますので、現行の遺跡の発見に関する届け出等の規定を改正し、その整備強化を図ることであります。すなわち、土地の所有者等が遺跡と認められるものを発見した場合には、現状を変更することなく、遅滞なく届け出る義務があるものとし、新たに、当該届け出に係る遺跡が重要なものであり、かつ、保護のため調査を必要とするときは、三ヵ月を超えない期間及び区域を定めて現状変更行為の停止または禁止を命ずることができる規定を設け、この場合引き続いて調査する必要のあるときは、一回に限り、その前後の期間を通算し、六ヵ月を超えない範囲でその期間を延長することができることにいたしました。なお、この期間につきましては、調査体制の整備状況等を考慮し、附則におきまして、本法施行後五年間は当初の停止命令等の期間につきましては六ヵ月、前後を通算する期間については九ヵ月とすることにしております。また、遺跡発見の届け出がなかったときも停止命令等の措置が行えることとするとともに、停止命令等によって損失を受けた者に対して損失を補償する旨を規定するほか、国の機関等に関する特例を設け、文化庁長官への通知義務及び必要のある場合の協議義務の規定を設ける等所要の整備を行い、その保護に万全を期しております。  これらのほか、埋蔵文化財の発掘調査については、歴史上または学術上価値が特に高く、かつ、調査が技術的に困難なため国において調査する必要があると認められるものを除き、地方公共団体がこれを行うことができることとしておりますが、その場合、地方公共団体は事業者に対しては協力を求めることができることにいたしております。また、その発掘経費の一部を国は補助することができる規定を設けるなどの法的整備を行い、速やかに発掘調査が行える措置をとっております。  第五は、史跡名勝天然記念物に関し、その現状変更等の不許可等により損失を受けた者に対する損失補償の規定及び管理団体である地方公共団体等が土地または建造物等の当該指定物件を買い取る場合、その経費の一部を国は補助することができることなどの規定を設け、現行法の不備な点を補い、史跡名勝天然記念物の保護制度のより一層の充実を図ることにいたしております。  第六は、新たに、文化財として伝統的建造物群を定義づけることとし、一章を設けて、伝統的建造物群保存地区制度を確立したことであります。  今日、関係市町村において、独自の措置として条例により、いわゆる町並みや集落の保存の措置をとられているところでありますが、国としても積極的にこれらの地区の保存措置を講ずる必要があると考え、その法的措置として、市町村は条例等により伝統的建造物群保存地区を定めることができる旨の規定を設け、そのうち、価値の高いものを文部大臣は、重要伝統的建造物群保存地区として選定することができることといたしました。なお、同選定地区の管理、修理、修景及び復旧に要する経費の一部を、国は補助することができるなど所要の規定を設け、由緒ある町並みや集落の保存を推進することにいたしております。  第七は、新たに、一章を設け、文化財保存技術の保護制度を確立することであります。今日、宮大工、楽器師及び表具師など文化財の保存修理のために欠くことのできない専門職の方々は、年々減少する一方でありますので、これら文化財の保存に欠くことのできない伝統的技術または技能のうち、保存の措置を講ずる必要があるものを文部大臣は、選定保存技術として選定する制度を設け、後継者の養成等その保存についての必要な援助措置について所要の規定を設けることとしております。  第八は、地方公共団体の文化財保護行政の整備充実であります。現行法におきましては、地方公共団体の文化財関係職員の規定は、都道府県教育委員会に文化財専門委員を置くことができるとする一条のみでありますので、これを改正し、都道府県教育委員会に都道府県文化財保護審議会を置くことができることとし、その任務等について規定することにしております。また、昭和四十九年度から予算補助を行っておりました文化財保護指導員につきましては、これを新たに、文化財保護指導委員として、置くことができる職員とするとともに、その任務等を規定し法的な根拠を与えることといたしております。  そのほか、管理団体である地方公共団体の国有文化財の無償使用及び地方債について国は適切な配慮を行うことなど所要の規定を整備し、地方公共団体の文化財保護体制の強化を図っております。  以上のほか、罰則について整備強化を図るとともに所要の規定の整備を行っております。  なお、この法律は、公布の日から起算して三ヵ月を経過した日から施行することといたしております。  以上が本法律案の提案理由及び内容の概要であります。  なお、本法律案は、衆議院文教委員会に設置されました文化財保護に関する小委員会において、十数回にわたり慎重な検討を重ね、各党の意見を十分に調整した結果、文教委員会提出法律案といたしたものであります。  何とぞ御審議の上、速やかに御可決くださいますようお願い申し上げます。

内藤誉三郎自由民主党

○委員長(内藤誉三郎君) 本案に対する質疑は後日に譲りたいと存じます。  本日は、これにて散会いたします。    午前十一時二十四分散会      —————・—————

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