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75回国会参議院1975/06/27

逓信委員会公聴会 第1号

発言数
46
登壇者
12
会派数
5
開催日
1975/06/27

会議録

竹田現照日本社会党

○委員長(竹田現照君) ただいまから逓信委員会公聴会を開会いたします。  本日は、郵便法の一部を改正する法律案につきまして、六人の公述人の方々から御意見を伺います。  この際、公述人の方々に一言ごあいさつを申し上げます。  皆様には御多忙中のところ本委員会に御出席をいただきまして、まことにありがとうございました。  御案内のように、郵便料金値上げに関する郵便法の一部を改正する法律案は、目下、参議院において審議中でありますが、その内容は国民生活に重大な関係がございます。したがいまして公述人の方々から忌憚のない御意見を拝聴し、今後の本案審査の参考にいたしたいと存じておりますので、よろしくお願い申し上げます。  これより公述人の方々に順次御意見をお述べ願うのでありますが、議事の進行上、お一人十五分程度でお述べを願い、公述人の方々の御意見の陳述が全部終わりました後、委員の質疑を行うことにいたしますので、御了承願います。  それでは、まず福田公述人にお願いいたします。

福田勝日本労働組合総評議会幹事

○公述人(福田勝君) いま委員長から御紹介ありました総評の福田でございます。  私は、今回の郵便料金の値上げに対しまして、結論から申し上げるならば、ぜひこれは値上げすべきではないという立場で三点ぐらいにわたっての意見を申し上げたいと思う次第であります。  まず第一点は、一体、政府の政策が、物価に重点があるのか、それからこれは郵便料金ばかりではございませんけれども、赤字が出たからそれを上げる、こういうような収支を償っていくところに重点があるのか、どうも不明な点が多々ございますので、この点について明確にしてもらいたいという気持ちを持っておるわけであります。  と申しますのは、国会におきまして政府の見解を私どももお聞きをしておりますと、最重点なのは物価であるということを福田副総理もたびたび言っておられる。ところが、その後大蔵大臣の方からは、そうは言うけれども、歳入欠陥が二兆近いというような数字が挙げられている。そして歳入欠陥を埋めるためにはそれぞれの会計で赤字を少なくしなきゃいかぬというような発言がある。それからまた、本日の新聞を見ますと、大蔵事務次官が日本生産性本部主催の経済セミナーへ行って、来年の三月に政府が公約している消費者物価の一けたは困難であるというような発言をしておられるわけですね。  で、ことしの春、御承知のとおり物価を一五%以内にとどめるということでもって確かに消費者物価の達成がされましたが、まず労働者に対しまして、そのかわり労働者の方もがまんしろということで、ついに賃金は一四%を割るという状況にまで追い込まれました。そういたしますと、まず、いい悪いは別にいたしまして、労働者の方は賃金はまず抑えられる。あと政府の、それから企業の側の責任が生ずると思うわけなのであります。企業の方は、春闘終わるとたんに七割ぐらいの企業が二〇%ぐらいの製品価格を上げたいという発言をしておられる。そしてまた政府の責任がある、一番責任があるのは政府だと思うわけでありますが、政府の方は今国会で酒、たばこの値上げを上程しておられるし、郵便料金を十月から大幅に値上げをしようとしておられる。そのほかに、七月に入りますと消費者米価についても二〇%ぐらい上げなきゃいかぬということであります。そのほか地方公営企業でありますけれどもバス、水道料金は軒並みに上がっている、こういう状態であります。  そういたしますと、一体、物価を抑制するということを第一義に掲げている三木内閣が、果たして物価を抑えようという気持ちが本当にあるのかどうかということを疑わざるを得ないと思うわけであります。したがって、この問題は単に郵便料金だけの問題ではございませんけれども、まず物価を抑制をして国民生活を安定をさせ、社会的不公正の是正を行うということを三木内閣は最初から公約しておられるわけでありますから、その姿勢をまずきちっと示してもらいたい。その意味におきまして、国民生活に非常な関係があり、また私どもの団体、あらゆる団体にも大変大きな影響のありますこの郵便料金につきましてはぜひ抑えてもらいたいということをまず第一点として申し上げておきたいのであります。  そして、この物価抑制の責任はあくまで政府と企業にある、特に政府にあると思うわけでありまして、政府の直接許認可事項である公共料金につきましては、また国会の議決を要するこういう料金については、政府が率先をして労働者の賃金をこれだけ企業と一緒になって抑え込んだわけでありますから、この際、政府の方もひとつがまんをしてもらわなきゃ困る、そういう角度で国民に対して、物価抑制があくまで第一義であるならばそういう観点を明確にしてもらいたいと思うわけでございます。それが第一点の問題であります。  二番目に、郵便の事業が一体独立採算で、そしてまた赤字なしにやれるのかどうかという問題でございます。  郵便とそれから貯金、保険を合わせたこの特別会計は、三事業が一本のたてまえのはずであります。ところが、現実には、特別会計の郵便の勘定の赤字をもって盛んに赤字が出たというふうにおっしゃるわけでありますが、しかしながら簡易生命保険の収支を見ますと、たとえば五十年度の予算の収支を見ますと、約一兆円黒字を生じているということになります。さらにまた貯金の関係につきましても約二百二十億ぐらいの黒字を生じている。郵政三事業、特別会計の三事業をもってするならば十分にこれは赤字の補てんができると思うわけであります。たてまえ上あくまで三事業が一本の特別会計になっているはずだと思うんです。  それから、外国の例を見ましても、アメリカの場合は、御承知のように郵便だけの公社になっておりますので、大変な赤字を生じておりますが、これについては赤字の約九割ぐらいは国が補てんをしているという関係にありますし、またイギリスなり西ドイツを見ましても、この場合は電信電話を含めた一本の会計になっております。したがって電信電話で生じた黒字を郵便の方で埋める、ところが、それでもここ数年来赤字になって国が補てんをするという関係になっている。でヨーロッパの諸国やアメリカの状況を見ましても、どこの国も郵便で黒字という国は一つもない。もともと外国の例を見ても大体日本と同様でありますが、八〇%前後が人件費であります。したがって、このような会計が実は黒字になるはずがないわけでありまして、すべてこの赤字の部分については一緒にやっている電信電話の事業等で埋めている、それでもまだ赤字の場合はこれを国が補てんするという関係で行っているはずであります。  そういう関係にあるのに、なぜ日本だけが赤字だ、赤字だということで二・五倍もそんなべらぼうな値上げをしなきゃいかぬのかということは、まことにこれは私ども納得しかねるわけでありまして、どっかほかの国で郵便事業で大変もうけている事業があればぜひ教えていただきたいと思うわけでありますが、先進資本主義諸国の中でどこもそういう国は私ども見当らない。そういう中で日本だけが赤字だということで、しかも、もうかっている貯金なり保険という方は除外いたしまして、郵便だけの赤字をわれわれになぜ強いるのかということは、どうもこれは疑問が生じてならないわけであります。ですから、この郵便の赤字だということは、ある意味におきまして労働集約産業であって、どうしても機械化がどこの国でも限度がある、こういう事業の性格からいっても当然なことではないのか、それに対しては、基本的に三会計を一本にして考える、さらにまたそれでも赤字が生じた場合は、国が補てんするというような、こういう角度でこれに対処する以外には基本的には対処の仕方はないのではなかろうか、こういうふうに考えるわけであります。  第三番目に、幾つか、この現在の郵便制度の中で持っている、特別会計の事業の中で持っている問題点につきまして申し上げ、若干の改革案を含めて申し上げてみたいと、かように思うわけでございます。  まず第一点として、特定局の実は問題でございます。これは全逓信労働組合の諸君がずいぶん長く前からこの特定局制度の廃止の問題を言ってまいりましたが、一向にこれが実現されておりませんし、また行政管理庁もたびたび特定局の問題については厳しく指摘しているのは御存じのとおりであります。  で、郵便局が全国に二万百八十、約二万あると、まあ官公庁の中で二万を超える局を持っているのは実はほかにないわけでありまして、警察もずいぶん多いようでありますが一万七千であります。で、こういう大きな局舎を、部局を持っている。しかも、このうちの一万七千が特定局であります。しかもこの特定局が世襲制度になっているし、それからまた郵政省の古手の人たちがそこへ行って特定局の局長をやるというようなシステムになっております。こういう特定局につきまして、しかもこの庁舎については国が借り上げをする、その約一割ぐらいしか国の庁舎がないという関係になっておりまして、特定局に借り上げ料として郵政省が出している金が約九十三億という数字が出てきておるわけであります。  この特定局制度については、私どもは山の中にも郵便局は必要だと思いますけれども、局長ともう一人、事務員の一人、二人がなぜ必要なのかどうか、これは出張所でもやれるのではないか。ほかの官庁の方は大体こういうものにつきまして非常な最近は縮小をしておりまして、統合しておるわけであります。私も、つい二年ほど前まで農林省に籍を置いておりましたが、たとえば農林省の食糧事務所にしても統計事務所にしても、数は非常に減っている、いい悪いは別にいたしまして。それくらい合理化をやってそして数を減らし、ある程度経費を少なくしようということで一応の努力をしておるわけであります。ところが郵便局の数はいつまでたっても減らない。山の中でも、仕事があってもなくても、局長一人と、しかも事務員は置いておかなけりゃならない。で、この局長というのも相当な待遇の賃金を払っているわけですね。  こういう制度というものは一体必要なのかどうかということでありまして、どうもこの制度は私どもの見る限り、郵便の事業というよりも、端的に申し上げて政治的な配慮で置かれているように思われてならないのであります、これが。そういう面からいいまして、この特定局制度というのは、どうもずばり申し上げれば自民党の政治的な配慮で、何か選挙の地盤になっておるんじゃないかというふうに思われてならないのでありまして、この点については、特定局は出張所にするとか、あるいはまた郵便局の出先にして、住民の不便にならないような業務は十分にできるというふうに、特定局を廃止いたしましてもできるというふうに考えるわけでありまして、このことによりまして人件費それからまた庁舎の借り上げ料とか、そういう面におきまして相当な経費の削減ができるというふうに考えるわけであります。  それからその次に、郵便局舎、先ほど申し上げましたような膨大な局舎を持って、二万を超えるようなものを持っているわけでありますが、ここにつきまして、この庁舎の経費でありますが、約六百億、この金につきましては、実はやはり庁舎を建てる際に国で建てたらどうだろうかという点であります。  この点は、国鉄の場合でもそうでありますが、あるいは交通の関係でもそうでありますけれども、施設費に関するものは、これは長期の資金を要するわけでありますから、そういう先行投資については国が行う、その後で郵便料、あるいはまた国鉄なり私鉄でいえば料金関係は運賃等で賄っていくというあり方が正しいあり方なのではないか。そういうことによって、四十九年度でいいますと約六百億の経費がありますが、この削減ができるのではないか、こういうふうに考えるわけであります。  そのほか、郵便体系の問題等については、これは私どもの各団体がいままでもよく言ってまいりましたように、特に今回の場合に、第一種、第二種の値上げと同時に、第三種が六円から一挙に五倍の三十円になる、これは省令料金ということで、この国会の審議にはなっておりませんけれども、実は大変な問題でございます。  この点につきましては私どもとしても大変これは関心を持っておることでございまして、三月の時点で郵政事務次官とも交渉して若干の回答はいただいておりますけれども、この第三種だけを何で五倍にしなきゃいかぬのか。で、もしこういうことになりますと、団体が発行している刊行物は今後できなくなって、金の面から運動ができなくなるという関係に実はなってまいります。したがって、このような料金については、ぜひ——今度のこの法律の中には入っておりませんけれども、値上げをしないようにしてもらいたいし、それから特に身体障害者の問題でありますが、盲人の点字とか、あるいは施設から施設へ送るものは無料になっております、二十六条で無料になっておりますが、ぜひこの身体障害者の発行物については、この点はできるならば法律改正をして無料の中に入れていただけないか。身体障害者の金はそんなに——身障者の団体の方にお聞きしましても、まあせいぜい三千万から四千万ぐらいの金ではなかろうかと思うんです。そんなに大きな金ではございませんので、ぜひこの辺、三木内閣の言う福祉の増進の面からいっても、この点は積極的に無料にしてもらいたい、この点を特にお願いをしておきたいと思います。  そのほか、さらに幾つかの問題点を指摘しておきたいんですが、郵便料金の原価の公表の問題でございます。  これは郵政省と私ども交渉しました際もどうもはっきりしないわけでありまして、独禁法の中におきましても、公取試案の中でも原価の公開というのは出されている。その中で、今回除外をされておりますけれども、まず政府みずからがそれぞれの原価について公表すべきじゃないでしょうか。そういう面で郵便料金の公開について指摘をしておきたいと思うわけでございます。  で、さらに、昭和四十六年でございますか、第三種郵便物以下が法律事項から除外されましたが、これは当然法律事項にすべきであると考えますし、それからさらに郵政審議会でございますが、四十一、二名おいでになる中で労働代表と言われるのは、前にやられた方は二、三入っておられますけれども、現役の労働者は一人も実は参加をしてないわけです。これは三木総理とわれわれ総評なり春闘共闘と、ことし、三木総理の方からむしろ労働者代表に積極的に入ってもらいたいという要請がございました。その意味におきまして、ぜひこの郵政審議会の消費者代表なりあるいは労働者代表の数を大いにふやして審議会の内容を民主化してもらいたい、どこでどうやってるのかさっぱりわからぬというのが現在の郵政審議会の状況でございまして、この点についても強く要請をしておきたいと、こう思う次第であります。  そうして、この郵政の事業そのものが長い間、特に全逓との関係におきまして十数年にわたっていわゆるマル生攻撃がかけられて、その大きな理由の一つとして郵便の事業が赤字になるとか、会計上の問題からも大変労働者に対するしわ寄せが行われてきたように思うわけであります。しかし、幾ら努力をしてみても限度があるような労働集約的なこういう産業については、当然、これは国で持つべきものは持って、そして労働者の待遇改善についてはほかの産業並みに行っていくということが実は正しい方向でございまして、基本的に申し上げて、今回のような、赤字だからこれを値上げをして、そしてそのことによって国民大衆に迷惑をかけるというような考え方は改めて、物価優先である以上は、政府みずからが率先をして郵便値上げを撤回するという態度をぜひ示していただきたい。  以上、まだ申し上げたい点は幾つかございますけれども、時間が若干経過したようでありますので、以上で私の意見を終わりたいと思います。

竹田現照日本社会党

○委員長(竹田現照君) どうもありがとうございました。     —————————————

竹田現照日本社会党

○委員長(竹田現照君) 次に、一瀬公述人にお願いいたします。

一瀬智司国際基督教大学教授

○公述人(一瀬智司君) 私は、ただいま御紹介にあずかりました一瀬でございます。  今回の郵便料金値上げ改正につきまして、結論の方から先という形で申し上げますと、いろいろと問題があり、将来非常に基本的に検討を要するというような点も幾つかあるように思います。しかし、昭和四十八年度のオイルショックの時期それから四十九年度と二回にわたって料金値上げを見送ってきておる、その結果七千九百億という昭和五十一年度累積赤字が見込まれる、それからなお今回の料金改定によっても今年度、昭和五十年度三月末六百一億という赤字が見込まれる、そういう状態において今回の値上がり改定につきましては万やむを得ないものがあるのではないか、そういうふうに考えておるわけでございます。これからその理由、理論的な根拠等について御説明したいと思います。  その根拠としましては、ただいまも少し申し上げましたが、もし四十八年度オイルショックの時期でございますと、第一種の封書が現行二十円ですが、その当時四十八年十二月段階ではそれを三十円という形の案であったわけで、その段階でこれが見送られたということで今回五十円という形になっております。この五十円がどうかということもあるかと思いますが、そのような公共料金、この郵便料金だけではないんですが、いろいろな問題を配慮して公共料金をストップさせる、そうすると、それが一年後なり二年後にこのような形になってくる。それから四十九年、昨年の十二月の郵政審議会でははがき十円が三十円という答申が出ているわけです。それを今回十円を二十円という形に抑えたということがございます。  そういうようなことがあってなお赤字が予想せられるという結果が出ているわけで、これらの問題は公益事業料金論で申しますと料金水準論という問題、全体の総括的な料金のトータル水準の問題であるというふうに、そういうことで見た場合に、赤字が全体でどういうふうな見通しになるか、こういうような、あるいはそれが収支均衡になるかどうか、こういう問題であろうかと思います。そして後で十円が二十円、あるいは二十円が五十円、そういう問題は料金体系論、個々の料金体系の問題ということになるんですが、いま、その料金の全体的な水準で申しますと、もしこのようなふうにしてなお赤字が出る、あるいは料金改定を見送ってその赤字分を公費、公共負担という形で安易な赤字補てんということをするとしますと、これは郵便事業あるいは郵政事業、公企業というものが独立採算制というたてまえでございますが、それが安易に崩される。このことはただいま福田公述人がおっしゃいましたこととも関連があると思いますが、まあいろいろ問題を考えなきゃならない要素があると思います。  安易に独立採算制というものの大原則を崩す、そして公費、財政負担、国の一般会計負担というのを繰り入れるという場合に何が歯どめになるのか。つまり受益者、利用者が負担すべき分と、それから公費として当然繰り入れてしかるべき分と、そういうものを理論的な区分基準というものを明確にせずして安易な繰り入れが続くということは、ひとり郵便事業に限らず、いろいろな公共企業に一般の国の財政というものが赤字補てんに使われる。そういう傾向は、それらの事業がきわめて不健全になる、十分な国民の事業として健全な事業運営ができないというのみならず、国家的な財政破綻、地方財政を含めて国家全体として、長期的にこれをたとえば五年ないし十年という長期的な展望で見ますると、わが国の国家行財政、そうして公共企業というものの姿というものが果たしてどうであるかという点を非常に懸念しなければならない。したがって安易な財政からの繰り入れと赤字補てんということについては、きわめて基礎的基本的な検討をした上でなければならないというふうに考えておるわけです。  まあそういうことで、料金総額全体的な水準の点は以上のようなことでございますが、他方、料金体系、個々の料金体系の問題になりますと、それらにつきまして多少検討を要するというようなこともあろうかと思います。特に第四種の中に盲人用点字というような記録もの、これは現在無料になっております。この点は、技術的にも盲人用録音物、点字用紙、こういうものがきわめて物理的にそれを識別することが明らかである、したがって、これらを無料にする。まあこれは一種の政策料金、福祉型といいましょうか、そういうような要素であろうかと思うわけですが、ただ、その点について指摘せられるのが盲人用のみならず心身障害者、身動きが非常に不自由である、そういう人々のコミュニケーションのための通信手段という料金について、これを何とか低料金ないし無料にしてほしい、すべきだというような、これは福祉政策の問題かと思います。  ただ、これは郵便事業、郵政事業がこれを本来かぶるべき、それこそこれは国の福祉政策が取り上げてしかるべき、まあその点が公費負担の問題になろうかと思うわけです。そして、しかも福祉政策の所管は主としては厚生省でございますが、厚生省における福祉政策について、それらの補助よりは所得増大ということがより重要ではないだろうか、そういう御意見もあると思いますし、したがって必ずしも——福祉厚生政策、まあ広い意味の福祉政策の中でそういう問題は考えていく。そしてその場合、必ずしも厚生省がそれをやる、郵政省はもちろん郵便事業としてやるべきことでは、郵便事業は本来そういうのではないわけで、さればといって厚生省がそういうことの問題ということになるか、まあこれは基本的に検討を要することかと思います。  しかし、その部分を、広い意味の福祉国家の施策として公費がどのような形でこれを考えるか、それから技術的には身障者の通信、手紙なりそれをどういうふうに識別するか、こういうような非常に技術的な問題もあろうかと思います。これらについては、いわゆる縦割り行政ということではなくして、厚生福祉関係あるいは公費負担、これを公費負担にするのは私は長期的に考えてしかるべき事柄であると思いますので、それらはそういう技術的な検討とあわせて検討されることを期待したいと思うわけです。  それから、この第三種の中に、今回の法律案にはございませんようですが、新聞というのがございまして、これは四十八年十二月段階で六円が十五円で済んだわけですが、それが今回三十円という形にならざるを得なかったということがございまして、まあ確かにそういうような関係はあろうかと思うわけですが、特にこういう月三回以上発行の新聞紙でございますが、たとえば日刊紙のごときは毎日発行している。毎日発行し、その発行部数も一千部以上というような新聞は非常に公共性の高いものでして、それが山間僻地、過疎地の新聞情報伝達という意味から言いますと、これらは何か技術的に識別する方法はないものかどうか。  これは非常に型として技術的な困難もあろうかと思うわけでございますが、もしそういうものについて、たとえば日刊紙、発行部数何部以上というものについての割引と、それから第三種のそのほかと識別できるというようなことになりますれば、将来、これもまた一種の新聞情報の過疎政策、過疎対策の通信面からするそういう広い意味の福祉政策の一環であろうかと思うわけです。しかし、非常にこの点いろいろ技術的な困難があるというふうなことでございますのであれですが、こういった点非常に突き詰めたところまでされれば何らかの解決の道が探れる。あるいはそういうことを国民の前にここまで詰めましたと、そして、ここまでやってできないところはできませんと、こういう形にされることが国民が納得して応ぜられるゆえんではないかというふうに存ずるわけでございます。  それから、郵政事業は、これ将来の課題でございますが、それぞれ確かに外国の郵政事業あるいはイギリスの郵電公社などは郵便事業と電信電話一緒というか、まあしかし会計は一応別になっておると存じますのであれですが、確かに公共企業におきましてある程度多角的な経営化というのを考える。そういう中で、もしそういうある程度融通がきくならば融通きかすというのが方向としてはこれからの公共事業のあり方として重要な点かと存じます。  ただ、現在ある郵便事業、貯金、保険の制度下においては、実際問題として、たとえば余剰があった分を郵便事業に回すというようなことは、これは貯金、保険のそういう加入者側からするとやはり問題がある。現行の制度では問題があっていたしかねるというのが実情であろう。そこで、それらについてはやはり非常に基本的な問題として、長期的な総合的な検討を経た後に、そういうような総合的な経営化ということを図る、そういう中で何らかの官営公共事業というものの健全な発展を図っていく。そしてそれが目的はどこまでも公共、国民のための事業である。そのためにどういうふうにしたらいいか、国民の負担をできるだけ少なくしてサービスができるか、そういう基本的な点の検討が必要かと思うわけでございます。  そういうようなことを経ましてあれでございますが、私としましては、現下置かれておる郵政、郵便事業の実情その他の点から、今回の値上げについては全く万やむを得ないものであるというような見解を持っておる次第でございます。

竹田現照日本社会党

○委員長(竹田現照君) どうもありがとうございました。     —————————————

竹田現照日本社会党

○委員長(竹田現照君) 次に、関根公述人にお願いいたします。

関根平太郎日本機関紙印刷所営業部長

○公述人(関根平太郎君) 私、日本機関紙印刷所の関根でございます。委員長さんから忌憚のない意見を述べろということでございますから、かなり率直な意見を申し述べたいと思います。  私、昨年、この郵便料金が値上がりするということを聞きまして、大体十月ごろだったと思いますけれども、そのころから郵便料金の大幅値上げということに対しては反対してまいりました。本日も、この大幅値上げ反対の立場からその理由を幾つか申し上げたいと思います。  最初に、この郵便制度そのものは公共性の高いものであるということはもう皆さんのおっしゃっているとおりです。私もそうだと思います。ですから政府事業として独占的に取り扱っていくんだ、そういうふうに考えておるわけであります。それが率先して料金の値上げをやれば他の公共事業、そういったものがこれをまねして次から次に果てしない値上げの競争が繰り広げられる、そういう心配があるというふうに私は心配しております。現在、国鉄料金の問題だとか、あるいは電話がなんかについても値上げをするというふうな話がちらほら聞かれているわけです。もしこういうことが許されるとすればそれが突破口になって民間各産業にも波及していって物価の値上がりということは非常に大きくなるんじゃないか、そんなふうに考えております。ですから私たち国民の何といいますか経済の不安はますます大きくなってくる、そんなふうに思うんです。今回の大幅値上げは社会の混乱を招くし、また招くような危険性をあるいは含んでいやしないか、そういうことを私危惧しています。ですから政府はできれば憲法第二十五条の精神を尊重してこれを生かすような活動、十分慎重にこういう料金問題なんかについては慎重にやっていただきたい、こういうふうに思ってます。  二番目は、多くの労働組合や民主団体の中には独自の通信手段を持ってないんですね。ですからどうしてもこの郵便制度を利用せざるを得ないんです。また独自の販売組織を持っておりません業界専門紙ですね、そういったものなんかもこの郵便制度を活用して、そしてこの社会の発展と産業の振興に寄与してきているわけです。ですからいずれも国家事業である郵便制度が利用できるという前提に立って事業の計画も立てておりますし、予算もつくっておりますし、購読料なんかも決めているわけです。  一昨年のオイルショックや用紙不足のとき、労働組合や民主団体が、新聞発行者、出版業者もそうですけれども、非常に大きな痛手を受けました。現在でもそれがまだ続いているんですね、完全に立ち直ってないんです。それに加えて先ほどからもお話しありましたけれども、たび重なるいろいろの物価高騰の中で四苦八苦しているのが実態だと思います。こうしたときにこの唯一の通信手段であります郵便料金が昨年の十月に小包料金を上げたばっかりなんですけれども、それに引き続いて今回また多くの種類、小包郵便料金を除いてほとんど全般にわたる、しかも二倍から五倍という大幅な値上げ案が示されたわけですね。もしこの案どおり実施されるならば、いままでよりかも発行回数を減らしたり、あるいは発行するのをやめたり、そういったことをしなきゃならないんですね。そうしますと結果的にどういうことが起きるかというと、物を知らせたり知らされたりというそういう言論出版の自由が抑圧される結果になるわけですね、好むと好まざるとにかかわらずそういう結果になると思います。あるいはもっともっとエスカレートしてもう商売やめてしまう、事業も閉鎖してしまう、そういうふうな関係も出てくるかもしれないんですね。いわば死活の問題にまで発展しかねないんじゃないか、そういうふうに私思っております。  一つ例を挙げて御説明いたしますと、太平洋戦争でアメリカ軍から原子爆弾を落とされましたね。で被爆者の人が相当大ぜいおいでになるわけです。東京都内だけでも約七千世帯あるというふうに聞いております。この人たちで東友会というものをつくっております。で、この方々がいろいろ治療の方法だとかあるいは援護の手続だとか、被爆者相互間の交流などを——一々行ったり来たりできませんから、一つの新聞をつくって、これをお互いに渡して交流しているわけですけれども、これが金がないために定期発行できないんですね。で、やむを得ず、三種の認可得られませんから第一種で送っているわけですね。タブロイド判四ページのものを出していますけれども、これを印刷されたものを折り畳んで封筒に入れて発送するわけですけれども、これが封筒とあて名書き、そういったものの費用が大体一部当たり六円五十銭から七円五十銭かかるというふうに聞いてます。現在、タブロイド四ページですと大体二十五グラム以内ですから、郵便料金は封筒に詰めても二十円の料金で行くわけですね。まあいろいろ封筒代だとか入れますと、私の計算ですと十八万五千五百円かかるわけですよ。これが改正になりますと実に四十一万六千五百円とはね上がっちゃうんですね。  で、まあよくお話伺ってみますと、印刷物なんかつくるために多少東京都庁から補助金なんかもいただいているそうです。しかし、実際に発行してから読者に届けるまで大体一回当たり二十九万円ぐらいの範囲内でやろうというふうにいろいろお考えになっているようですけれども、今度の改正案ですと、郵便料金だけで三十五万円必要なんですよ、三十五万円。そうしますと、とってもじゃないけど出せないんですね。先ほど福祉——身体障害者のこともちょっとお話ありましたけれども、本当にこの被爆者の方々が楽しみにしている被爆者相互間の事情も知らせられなくなってしまうんですね。まことに気の毒な状況になってしまうというふうに私思うわけです。これは本当に一つの例です。  労働組合だとかあるいは一般の団体の中にも、第三種とれないで第一種で送っているのがかなりあります。第一種というのは一何も手で書いたものだとか、個人から個人へ行くものだけに限っているわけじゃないんですね。もう非常にこの郵便制度というのは広く使われてます。私どもが加盟しております日本機関紙協会というのがあるんですけれども、東京の場合に限って申し上げますと、約百六十団体のうち三種の認可を得ているのは十五団体ですね。それから大阪に限って申し上げれば、六百団体のうち五十団体がこの三種の認可を得ている。この三種の認可というのは非常に制限事項だとかいろいろ条件事項がありまして、なかなかだれでもかれでも三種の認可を受けられるというものじゃないんですね。ですから私たちが加盟している機関紙協会の中で見ますと、大体九〇%ぐらいの団体が先ほど述べました第一種を使わざるを得ない実情に置かれているわけです。もちろん新聞の中でも、何も郵便使わないで手で配達できる——たとえば団地の自治会というのがありますね、こういったところはもう団地の中ですから居住者の方が交代でどんどん手渡しする、配達する、そういったことが可能ですから、すべてがそうだとは申しません。  三つ目は、その次は第三種の問題ですけれども、これは先ほども述べましたけれども、労働組合や民主団体、業界専門紙では非常に大きな問題になっています。で業界専門紙の方の中でも、発行不能に陥れる暴挙だとか、あるいは経済的な抑圧を加えるものだとか、言論、出版の自由を奪うものだというふうな、こういう表現でかなり深刻な見解が多く出されております。私も全く同感であります。一挙に五倍の値上げ幅というのはほかにちょっと例ないと思うんですね。国民生活安定を守らなきゃならない政府が事もあろうに五倍値上げを持ち出すということは全く憤慨にたえないわけです。日本機関紙協会やあるいは日本専門新聞協会それから日本地方新聞協会というのがありますけれども、こういったところに加盟しております各団体だとか各新聞社はもう挙げてこの大幅値上げ断固反対だということを表明しております。で決起集会開いたり、政府あるいは郵政省、各政党の皆さんのところにもかなり要請なり陳情なり何回となく行っております。  一つの例ですけれども、せんだってこの専門新聞協会の決起集会が開かれましたけれども、これは二月に開かれたんですが、国会のお忙しい中を大ぜいの国会議員の方がお見えになりまして、宇田さんですとか土橋さんですとか加藤さんですとか、それから稻村さんという自民党の副幹事長をなさっておられる方もお見えになりまして、かけつけてこられて激励のごあいさつがありました。そしてこもごも立って、五倍の値上げというのはひどいと、何とか善処するというふうなことで私たちを激励してくれたわけですよ。非常に心強かったですね。で、審議の過程で、私、衆議院の中で修正意見か何か出してくれたかしらというふうにも実は思ってはいるわけなんですけれども、今日まで確かめておりませんので、もしお知りの方がありましたらこの席上で教えていただければ非常に助かると思います。帰ってみんなに話してやりたいというふうにも思っております。  で、第三種の料金値上げでどうなるかという例を一つ挙げてみたいと思うんですけれども、私の知り合いに日本鳶工業連合会というのがあるんですね。この日本鳶工業連合会というのは御存じの方もおいでかと思いますけれども、前に総理大臣やっておられました田中角榮さんが名誉顧問なさってるところですね。そこの団体でも月三回発行しているんですよ、月三回発行していますから第三種の認可をいただいてます。毎回一万五千の事業所に直接郵送しているわけですね。で、どういうふうな取り決めになってこの郵送料をあれしているかというふうなことをよく聞いてみましたら、新聞の定価があるわけですね、その定価の中に送料とも月決め百五十円ということになっておるわけです。現行郵便料金ですと六円掛ける三回、これで一ヵ月分ですね、十八円ですね、一ヵ月分。ですから送料を差し引きますとあと百三十二円が残るわけですが、これがこの団体のいわゆる経費になっているわけですね。この一ヵ月当やり百三十二円の経費で昭和四十八年から昭和五十一年までやっていこうじゃないかということが大会で決定されておるそうなんですね。ところで今回郵便料金が上がりますとどういう勘定になるかというと、もうこれは算術計算ですぐわかるわけですが、三十円掛ける三、九十円ですね。残りは六十円になっちゃうんですね。すると大会決定でいろいろ決めたことが、郵便料金が上がりますと六十円きり残りませんから、実際大会決定の予算の四五%に下がっちゃうんですね。これじゃもう事実上どうにも運営も何も一できないと言って、そこの事務局長さんぼやいています、非常に憤慨しています。自民党さんの中にも大ぜいお知り合いがあるそうですから、どんどん出かけていって頼むというふうなことを言っておりましたけれども、こういう参議院の公聴会があるということならば、ぜひそこの席上ででもよく話してもらいたいと私頼まれてきたのです。  もう一ヵ所週刊で発行しているところがありますけれども、そこの例を申し上げますと、そこでは一週間に——第三種の認可を得ていますが、郵便料金一回につき百二十万円払っているんですね。ですから年間、まあ約ですけれども、六千万円郵便料金に使っているわけです。これが五倍になりますと機械的に三億円ということになるのですね。そうしますと三億円から現在の六千万円を引きますとあと二億四千万ですが、この二億四千万を年間事業活動の中で何とかつかまないと郵便料金が払えない、そういう結果になるわけですね。こういう二億四千万もの増収を考えなければならないということは非常に大変なことです。  以上の例は本当に微々たるもので、業界専門新聞でも団体の場合でも同じような結果に突き進んでいくわけなんですね。したがって、そういうところでは会費の値上げだと講読料の値上げの問題だとか、そういったことがどうしてもつきまとって出てくるわけです。読者にしてみれば、そんなに金払わなきゃならないならこの際やめてしまえというふうなことも出てくると思うんですね。ですから有料読者が減っていくというふうなことがそこからはうかがえるわけなんです。  きょうの朝日新聞見ましても、ある製紙会社が操業短縮やるということを報道されていましたけれども、やはりそういったところで新聞の発行の数が少なくなっていけば、何も新聞発行業者だけじゃなくて、印刷業者それから製紙業者と次から次へそういうものが波及して移っていくわけですね。非常にそういう意味では大きな経済問題に発展して、先ほど申しましたように、混乱の度合いを加速度的に強めていく危険性があるというふうなことを私申し上げたいわけです。  先ほどちょっとお話しありましたけれども、労働組合や民主団体の場合で考えてみますと、発行回数が減ったりページ数が減ればそれだけ交流の場が狭まるわけですね。ですから憲法で保障されている出版活動や国民の知る権利、そういったものがこの郵便料金の大幅値上げということによってひっくり返されるというふうな形になっていくわけですね。現在の中小新聞発行者は本当にただでさえ困難なきょうこのごろですけれども、今回の郵便値上げがそのまま実施されるというふうになりましたら本当に自殺騒ぎまで起こりかねない、そんなふうに私申し上げておきたいと思います。まあちょっと言葉がきつ過ぎますけれども、これは何も私だけのあれじゃないんですね。せんだって六月六日ですか、御存じの方もあると思いますけれども、ある古い新聞社の、専門新聞紙ですね、社長さんが資金繰りに失敗して自殺なさったという記事が出ていましたね。いま業界、専門新聞界の中ではこの自殺なさった社長さんのことが非常に話題になっています。一皮むけばうちも似たり寄ったりだと、そういうふうなことをお話しになっていますね。何とかそうなりたくない、何とかこの経済的な不安をなくしたい、そういう気持ちで毎日毎日活動しておられるわけです。  最後に、私、郵政事業のことについて私の考えていることも織りまぜて一言申し上げておきたいんですけれども、大体、赤字になる見込みがあるからこそ民間業者にはやらせないで政府がやっているんだ、そんなふうに思っているわけです。民間業者にやらしたら気の毒だと、そんなふうに私思っています。ですから赤字が続いても絶対倒産する心配のない政府事業として独占してやらせているんじゃないんだろうかと、そんなふうに私思っています。で、私、過日、郵務局を訪問したことがありますけれども、その際もこの累積赤字のことを盛んに説明されておりました。だから赤字のことはかなり郵政当局としては大きな問題だし、何とかしなきゃならぬというふうにお考えになっているんだと思います。しかし、今回の値上げの案を実施すれば、郵政省はよくなるかもしれないんですが、国民の方は途端に苦労しちゃうわけですね、途端に苦しんじゃうんですね。先ほど申しましたように、自殺騒ぎにまで発展しかねない、そういうことで困っちゃうんですね。片っ方よくすれば片っ方だめになるという関係にあるわけですね。  まあ料金値上げした後、配達回数は減らすとか、それから取り集めに来るのも回数を減らすとか、窓口の時間も狭めていくとか、サービスの問題、先ほどちょっとお話しありましたけれども、サービスの問題だけでも何かこう悪くなるようなそういうふうなお話伺っています。ですから、私は、まあ何といいますか、郵政審議会でも審議されたというふうなお話を聞いていますけれども、郵政審議会ではこうした郵便事業のサービスに関係した事項についても大いに検討してもらいたいんです。何よりもこの審議会には利用者の代表を多く参加さしていただきたいんですよ。この席上をかりて私はもう大いに強調してお願いしておきたいんですけれども、ぜひそうさせていただきたいんです。  結論としては、今回の郵便料金値上げはもう撤回していただきたい。で、本当にこの参議院でぜひ廃案にしていただけるように皆さんに格別の御配慮をお願い申し上げたい次第なんですけれども、ただ廃案にするということだけでも問題が残ると思うんです。赤字続きの郵政当局も、それから利用する側の国民も、ともに安心できる施策が何かあるんじゃないかというふうに思うんですね、そういったものをぜひ探り出してもらいたいんです。ですから、もう一度この郵政事業を洗い直してみていただきたい、こういったことをお願いいたしまして、私の発言を終わります。どうもありがとうございました。

竹田現照日本社会党

○委員長(竹田現照君) どうもありがとうございました。     —————————————

竹田現照日本社会党

○委員長(竹田現照君) 次に、池田公述人にお願いいたします。

池田重隆三菱総合研究所研究開発部長

○公述人(池田重隆君) 三菱総合研究所の池田でございます。  私は、日ごろ経済政策とか財政といったような問題を研究してきておりますので、そういった立場から、郵政事業そのものについて余り細かいことは存じませんけれども、大づかみな原則的な物の考え方という点から今回の料金値上げということを考えて意見を申し上げたいと思います。先に結論の方から申し上げますれば、私としましては、今回の値上げ案はどうもやむを得ないものではないか、そういう意味で賛成というふうに申し上げたいと思います。  郵便料金というものがどういうものかということを考えます場合に、やはり私はこれは利用者が受けるサービスにかかる費用、これを料金で賄うということではないか、いわゆる受益者負担というふうに言ってよろしいと思います。したがいまして、できるだけ現実にかかっている費用というものを利用者が負担するというのが基本的な原則ではないか。したがいまして、そういうことになればこの郵便事業というものが現実に赤字になってきたという場合に、これを埋めるためには、もちろん事業であります以上はかかる費用をできるだけ節減していくという努力が大事でございますけれども、それでも埋め切れないというものはやはり料金を上げざるを得ないのじゃないか。でないと事業としての継続ということができなくなってくるというふうに考えるわけでございます。したがいまして今回の赤字ということで料金を上げて収支を償わなければならないということであれば、これはどうもやむを得ない。  先ほどから公述人の方々の中からも御指摘ございました、いまの時期にしていいか、現在、政府が経済政策の第一の目標としてインフレ抑制ということに重点を置いていらっしゃるこの時期に、公共料金である郵便料金を引き上げていいのかという御意見がたびたび繰り返し述べられておりますわけでございます。私もこの点考えますと、確かに余り好ましいことではないということは、賛成の立場からいいましてもまあ指摘しておく必要はあるというふうに考えます。特に、私、十月という時点を考えてみますと、毎年米なり麦なりの価格というものもこのころに決定されるということもございまして、そういう時期に重なり合っているということは確かに余り好ましいことではないと思います。また公共料金というものが一般物価に与える心理的な影響というものも決して無視はできない。しかし、それでもなおかつやむを得ないと申しますのは、やはりこの値上げの時期をおくらせればおくらせるほど赤字が大きくなっていくという事実、これは先ほど一瀬公述人もおっしゃいましたけれども、四十八年の審議会の答申、これが見送られ、四十九年の答申も半年延ばされたという形でますます値上げ幅が上がってきているということを考えてみますと、また郵政省の資料を拝見いたしますと五十年四月の実施というものを半年ずらしただけでも六百億円赤字がふえるというようなことでございます。そういうことを考えますと、好ましいことではないけれども、やはり傷が余り深くならないうちに手を打つ必要があるのではないかということ、それを考えまして、まあやむを得ず賛成であるということでございます。  それでは、そういった値上げをやって生計費、物価へどのくらいはね返ってくるかということは当然問題になってまいりますけれども、これは私ども日ごろたとえば石油の価格が上がってどうだこうだということをよく仕事としてやっておりますけれども、なかなか実際のところは正確にはつかみにくいものだと思います。私ども個人の立場ということで考えてみましても、よく総理府の生計費の統計で見ますと通信費は全体の〇・一二%だということをおっしゃいますけれども、これは個人差もありましょう、平均と各個人とではずいぶん違うと思います。またパーセンテージが低いからということで必ずしも無視はできない。特に先ほどから各公述人もおっしゃいましたように倍とか二・五倍とか、あるいは五倍といったような倍率は確かに心理的には決して小さいものではございません。やはりインフレーションというものにとって消費者の心理というものはかなり重要な条件でございますから、決して好ましい、心配はないとまでは申せませんけれども、先ほど申しました事業の維持ということでまあ考えざるを得ない。  それから企業にとっても、この通信費の値上がりというのは非常に痛いわけでございますけれども、たとえば私どもにしましても定期刊行物を販売しておりまして、これも第三種の値上げという形で早くも響いてまいります。そうなりますと、われわれとして選べる道というのは、簡単に申せば価格に転嫁して上げるということも理屈だけで申せばできるわけでございますけれども、われわれ企業というものはやはり現実の需給関係を考えたり、またほかの経費を削ることで上げないで済むような方策をとったり、いろいろなことを考えなくてはいけない立場でございまして、これはやはり吸収できるだけのものは吸収していくというふうに行動せざるを得ない。したがいまして物価への影響というものをストレートに何%上がったからというふうには出るものではないというふうに考えております。  それからもう一つ、よく、ことにはがきの料金につきまして、はがきを利用するのは低所得者層である、したがって、そこへは余り大きな負担をかけないように引き上げ率をもっと低くすべきだという御意見もあるように見聞きしておりますけれども、この点につきましては、低所得者層への配慮ということは本来やはり社会保障給付の向上という形で解決すべき問題であろうというふうに私は考えております。余り低所得者層への配慮ということを理由としてこれを抑えておくということになりますと、支払い能力のある人もそれに弱者の名をかりてむしろ利益を得るということだってあるんじゃないか、それが果たして本当に社会的公平と言えるだろうかということも考えるわけでございます。極端なことを申せば、たとえば低所得者層には無料ではがきを何枚か配布するということも一案としては考えられます。現実にはそういうことはなかなかできなかろうと思いまして、むしろ社会保障給付を引き上げる形で解決すべきだというふうに思いますけれども、ともかく弱者を口実にして余裕のある者までが恩恵をこうむるということは私は好ましくないというふうに思います。  ことに、いろいろな調べを読みますと、企業と申しますかあるいは業務と申しますか、そういうものに絡んだ郵便物が八割だというふうに聞いております。これも業務というものの内容もさらに分析していかないと本当に営利企業だけなのかどうかということは問題ありましょうけれども、本当のプライベートな用というのは二割ぐらいであるということを考えますと、やはり社会保障と郵政料金というものを余りストレートに結びつけることは感心できないというふうに思っております。しかし、先ほどから出ております盲人の方々の無料とか、あるいは身障者などといったような非常に限定された方についての配慮というものは技術的に可能な限りやっていただければ非常によろしいことであるというふうに考えております。  郵便料金というもののあり方についての基本的な考え方としては以上のようなことを考えておりますが、次に、それでは赤字が出た場合に、国の一般会計の方から負担したらいいではないかという御議論が先ほどからも出ておりますし、非常に世間で多い主張であると思います。これにつきましては、私としましては、まず第一には、郵便のサービスというものは受益者が自由に選択できるサービスである、出したくなければ出さないでいいわけでございます。ところが税金の方はこれは法律で決まっておりまして、いやでもおうでもわれわれサラリーマンですと月給から天引きされて取られていく、そういった強制的に取られるものと、選択の自由のあるものの負担すべきものを負担させられるということは、これはむしろ負担の不公平ということになるんではないかというふうに第一に考えております。  それから第二に、四十九年度でも千四百億円、それから五十年度で今回の値上げをいたしましても六百億円でございますか、値上げをしないと四千億円だというふうに伺っておりますが、赤字が出る。これを全部一般会計で負担していくということになりますと、今後とも人件費というものはいままでのような急速なスピードではないかもしれませんけれども、やはりじわじわと上がっていくだろう。そういうことを考えますと、これは恐らくは恒常的に一般会計で負担していかなくてはならない。しかも、その金額も減るという保証はどこにもないということになるんではないかと思います。そうなりますと、ただでさえ問題になっております財政の硬直化というものに対して決していい影響は与えない、むしろ財政の硬直化というものを強化していくということになるのではないか。そうなりますと、むしろ、今日国家にぜひ希望したい社会保障の充実でありますとか地方財政の立て直しであるとか義務教育の充実であるとかいったような社会的に優先度の高いもの、こういうものに圧迫を及ぼす可能性がありはしないか。そういうことを考えますと、私は、赤字は国の負担で補てんするという原則を立てるということについてはどうも賛成できない。  ことに、最近の租税収入というのをごらんいただければ、税収自体がこれまでのような高度成長と違いまして余り余裕がないということは、日ごろ新聞、雑誌にも報道せられているとおりでございまして、現にまたわれわれの所得税自身も、たびたびの減税を受けながらまだ決して十分に軽くなったという感じは持っておりませんし、地方税も住民税を通じてむしろふえているというようなかっこうでございます。また法人税も御承知のように景気の変動によりまして非常に大きく増減しておりまして、今後の日本経済の先行き非常に読みにくい時期に公費負担というようなことを決定してしまいますと、習慣化してしまいますと非常に危険が多いというふうに考えます。まあそう申しましても、必ずしも一時的な補てんとか、緊急の何か非常に特殊な理由で一般会計で負担するということまで否定するものじゃございませんけれども、赤字は恒常的に埋めればいいという考え方だけはとらない方がよろしいというふうに考えております。先ほどほかの公述人もおっしゃいました収支かげんが甘くなって事業という性格が薄れていくだろう、かえってサービスも低下するんではないかということもこれは一般論として言えることだろうと思います。  それから独立採算ということが無理ではないかというお話もいろいろございますわけですが、独立採算といっても、私、必ずしも郵便事業で利益を生むということまで要求しているのではない、そのことはできる限り安い値段で提供しろという法律の精神から言って当然だろうと思っております。また労働力に依存する部分が非常に大きい事業でございますから、利益を出すということは非常にむずかしいだろうというふうに考えております。したがって郵便事業全体の収支の中で、いろいろな先ほど出ましたような盲人の郵便物とか身体障害者のものとか、非常に特殊なものに対する裁量の余地を残すというような考え方の方が、いわゆる総合原価主義の方が都合がいいのではないかというふうに考えております。もう一つ、事業体として事業を自主的に運営していくという意味からいいましても、また労使交渉を円滑にするために当事者能力を持つというようなことを考えましても、やはり総合原価主義的に運営していくということがよろしいというふうに考えます。  それから料金収入というものを考えた場合に、現実の費用になるべく近づけておきませんと、今回のように大幅な値上げというかっこうになって反響が非常に大きくなってしまう。そういう点から考えまして、この独立採算ということをもっと生かして、これは財政の問題などでもこのごろ話題になっておりますが、もう少し長期を見通して収支計画を立てるということをやって料金を決めたらどうかというようなことも考える必要があるんではないだろうか。従来、むしろ政策的に余りに料金を抑え過ぎて、どうにもならなくなって上げるから幅が大きくなって非常に波紋を大きくしてしまう。やはり現実に近づけておくということが、たとえ公共性の高い料金でありましても、必要であろうというふうに考えます。  以上のような理由から、一応、私としては、必ずしも好ましくはないとしましても、やむを得ず今回の料金値上げを認めるという立場に立つわけでございますけれども、郵便事業というものが常識的に考えても大量の人手に頼るものでございまして、これは国民の所得水準が上がってくれば郵便事業に携わる方たちの所得も上げていかなければ社会的に推持していけなくなってくる。これはどうも社会的な必要でございまして、やむを得ないんだというふうに考えております。結局、人手を煩わすものほどだんだん高くついてくるということは、どうもこれは社会の流れとしてやむを得ない。それだけに郵便事業の合理化ということにつきましては、これまでも努力していただいているとは思いますけれども、さらに一層の努力をしていただくということが願わしい。私、余り細かいことを存じませんので、他の公述人の方のように具体的問題点までは指摘する能力がございませんけれども、これは郵政当局にぜひお願いしておきたいというふうに考えております。  結論的に申せば、いずれにせよ、安い料金というものを実現するためにも、租税依存といったような姿勢をとるよりは、自主性のある事業体としての合理的な活動というものを期待したい、そういうふうに考えております。以上でございます。

竹田現照日本社会党

○委員長(竹田現照君) どうもありがとうございました。     —————————————

竹田現照日本社会党

○委員長(竹田現照君) 次に、金子公述人にお願いいたします。

金子智一財団法人日本ユース・ホステル協会副会長

○公述人(金子智一君) 日本ユース・ホステル協会の副会長の金子であります。  郵便料金の値上げに関する意見を述べる前に、国人の一人といたしまして、素朴な立場から、郵便を各家庭に届けてくださるまでの関係の方々、特に最近は核家族がふえ、また建築の状況が変わりまして、高層化されて、階段を上りおりしたり、そうしたいろいろの状況、人々が動いたり、大変に御苦労をなさっていらっしゃる関係の方々に心から感謝の言葉を述べさしていただきたいと存ずる次第でございます。  私はよく海外を旅しまして、たとえば開発途上国の多くではほとんどいまだに郵便物は局どめであって、私書箱に取りに行かなければならないというのが多いのでありますけれども、わが国においては、関係者の非常な努力によりまして郵便事業というものは非常に近代国家としても進んでいるように私は見受けます。そういう意味からも、ただいま申し上げましたように、関係の方々に、そういういわば恩恵を受けている一人といたしまして、この際、特に重ねてありがとうございますという本当に心からの感謝を申し上げさしていただきたいのでございます。  さて、このたびの料金の値上げでございますけれども、各公述人の方々からもお話がございましたように賛否いろいろございます。今日、日本における一番大事な問題は、いろいろありますけれども、国民の生活の安定ということがやはり政治の一番の基本の原則であり、したがって、あらゆる料金の値上げというものは抑えるべきだというふうな考え方から、福田経済企画庁長官もさきに公共料金の据え置きなどに非常に努力されておりますけれども、私は、そうした意味で物価の値上げに関係あるようなものは原則としてはやはり据え置くことが望ましいと、かように考えます。  しかしながら、オイルショック以来の、いろいろだだいまもお話しございましたようなことを勘案いたしましても、受益者負担というふうな考え方をとりますと、ある程度までの値上げというものも考えられなきゃならないというふうなことで郵政審議会から答申案が出されて、このたび衆議院を通り、ただいま本参議院において御審議いただいているわけでございますけれども、第一種、第二種に関しまして一応の線が出ております。十円が二十円になり、二十円が五十円という原案でございますが、これについては、私はこの料金がいいとは言いませんけれども、やはりある程度までの是正はなされなきゃならないのではなかろうかと考えます。しかしながら、第三種に関しましては、私は、これはぜひとも据え置いていただきたいということを述べさしていただきたいのでございます。  私の立場でございますけれども、青少年関係団体の一つでありますところのユース・ホステル協会の役員でありますが、実は、審議会の答申案が第三種の六円が三十円に五倍になるということを聞きまして、私ども関係者は、正直に申しまして愕然といたしました。これでは運動を進めるわけにはまいらないのではなかろうかと非常に驚いたのでございます。幸いにも、先ほど申し上げましたように、福田副総理が公共料金を据え置こうしいうことで今日まである程度まで延ばされてまいったことに対しては大変に感謝しておるのでありますけれども、三種については今後省令によって決まるということでありまして、私ども素人の考えでありますけれども、このような国会において御審議なくして省令で決まるのではなかろうかというふうなことを懸念いたしますときに、この際、どうしても述べさしていただかなければならない、かように感ずる次第でございます。  私は、中青連といいまして中央青少年団体連絡協議会の全国的に組織を持っている青少年団体に加盟している一つの団体の役員でありますけれども、私どもの加盟しておる団体を具体的に申し上げますと、たとえばボーイスカウト日本連盟、日本青年団協議会、修養団青年部、友愛青年連盟日本海洋少年団連盟、日本スポーツ少年団本部、青少年育成国民会議、日本青年協会、日本健青会、こうした青少年の健全育成を願いとしている二十四の団体でつくっている協議会でございます。そのすべての団体が、ただいま申し上げまし三種につきましての値上げについては私が申し上げましたようなおそれをすべて持っておるということを、この際、はっきりと申し上げさしていただきたいのでございます。  で、再三にわたりまして関係方面にもお願いしてまいりましたけれども、今後どのようになりますかはまだはっきりしないわけでありますけれども、たとえば、試算をいたしまして——以上申し上げました青少年団体、特に名前を挙げましたのは、青少年の健全育成ということで国から助成を受けているいわば一つの枠内に入っている団体で出している印刷物を第三種で出している団体を挙げたのでありますけれども、これが新たに三十円になった場合に、どのぐらいになるかというと、現行の第三種では九千七十二万の郵送料でありますけれども、改定になりますと三億三千五百五十三万というふうに試算をされます。すなわち二億四千四百八十一万という、いわば青少年団体にとっての郵送料だけの負担増になります。果たしてそれだけの負担能力があるかどうか。  学校教育ではどうしても足りない、日本の青少年の健全な育成、次の時代を背負うのはやはり若い方々であるということを考えますときに、青少年の健全育成はこれは最も大事な政治の一番のいわば中心であろうと私は考えます。そうした青少年の健全育成の団体が運動を進める上において非常に支障を来すということは、ただいま申し上げた金額として二億四千四百八十一万というのは国家財政から比べればわずかであろうと思いますけれども、青少年団体にとりましては致命的な負担増でございます。  そこで、先ほど申し上げましたように、寄り寄り私どもは何度となく会合を持ちましたけれども、名案がございません。やはりこれはお決めいただく関係各方面の御協力と御支援なくしては解決ができないというふうに考えているわけでございます。これは私は考えるに、やはり政策料金というふうな考え方をお持ち願えないのであろうか。確かにいろいろ御指摘のように値上げをしなければ赤字幅がさらに増大いたします。これはやはり了解できます。かといって全く営利を目的としない、本来ならば文部省が各学校に非常な助成をしているように、あるいは私学振興法によって各大学に国が助成しているように、各青少年団体に対しても大幅な助成をすべきであるにかかわらず、やはりそれは財政の負担でそのことを望めないという現況においては、特にこの点に配慮をしてもらう方法はないものであろうか。  で、具体的に申し上げて恐縮でありますけれども、たとえば私の団体を一つ例にとらしていただきますと、若者が日本の置かれている現状をどういうふうに把握するかということには、学校だけではやはり勉強はできないということで、自分たちの目で、足で確めていただきたいということで、たやすく旅ができるようにということで、全国に、北は北海道から南は沖繩まで五百八十一ヵ所のユースホステルという施設を持っております。そこで低廉に泊まり歩いて、そして女の子が一人で歩いても絶対に不安がないようにという、そういう心配りの国際的な施設でありますけれども、そうしてやっておりますけれども、諸物価は高騰いたしましたが、現在、私どもはやはり公益性にかんがみまして、一晩泊まって夕飯を食べて、そしてミーティングをやったり、いろいろ話を聞いたりして、翌朝朝御飯を食べて、最高料金を千四百五十円どまりにしております。本来ならば諸物価の高騰を考えますと、もっと取るべきであろうと思いますけれども、それはやるべきじゃない。民間団体としてやっぱりこれは何としてもがんばらなきゃならぬということで、最高で千四百五十円であります。恐らく先生方が地方においでになりまして一流のホテルにお泊まりになるとどのぐらいかは私が申し上げるまでもないことでございます。あるいは公益的な施設でありましても、国民宿舎その他に比べましても、そのように低廉な費用でやっておるのは私は数少ないと思います。  そうしたいわば次の時代の青年のために民間団体でさえそういうふうないわば努力をしていると私はあえて申し上げますけれども、しかるに、そういう方々に新しくホステルができましたよ、ここに行きなさいよ、ここはこういうふうなことでいいよという、いわば連絡をしたり教育をしたりするその郵便料金がこのようになりますと、いままでのように毎月郵送して手元に届けることができかねるということは私どもにとりましてはまことに致命的なことになります。  そういうことでありますので、重ねてお願い申し上げるわけでありますけれども、政策料金的な考え方から、先ほどありましたように、私もたとえば身体障害者、目の見えない方には国が従来もそういうふうな施策をとっておいでになりましたけれども、そういうことはおとり願いたい。と同時に、青少年に関係するそうした郵便料金の値上げについても特別の配慮を願えないものであろうかということをお願い申し上げたいのでございます。  その枠組みでありますけれども、そうした場合に、非常にまあ実際問題としてお困りになるのではなかろうかと思います。実は、郵政当局に参りまして御相談申し上げたときも、そういうことは郵便の問題で大変に困難だと、いわば特定の団体というが、三種というふうな場合には全部同じように内容にはタッチできないんだと、したがって関係省庁において何らかの方法を講じていただく以外にはないのではなかろうかというお話もございました。で、あえて申し上げるのでありますけれども、たとえばいま申し上げました青少年団体に関しましては、文部省あるいは都道府県の教育委員会が認定をした団体についてはそのような特別の配慮をしろというふうなことをお考え願えるようにお勧めしていただくならば大変にありがたい、かように考えるわけでございます。  で、私は、郵便料金の問題は、先ほども述べましたように、また公述人の方からもいろいろお話しございましたように、やはりある程度まで受益者負担がこれは避けられないと思います。赤字をなるべく少なくする、これはみんなで考え、みんなでやはり超党派的にお考えいただいて、御検討いただいて、よりよい道を探し出していただきたいということを特にお願い申し上げる次第でございます。  時間もやや参りましたので、最後に申し上げたいと思いますけれども、重ねてこの郵便料金に関しましては、他の料金にも影響を与えますので、慎重に御検討いただき、特に再三申し上げましたように、身体障害者に関する優遇措置、それから青少年団体に対する優遇措置に関しましては、いろいろ御配慮あらんことを特にお願い申し上げて、一応、私から申し上げることを終わらせていただく次第でございます。

竹田現照日本社会党

○委員長(竹田現照君) どうもありがとうございました。     —————————————

竹田現照日本社会党

○委員長(竹田現照君) 次に、古橋公述人にお願いいたします。

古橋一徳ハトヤ商事株式会社社長

○公述人(古橋一徳君) このたびの郵便料金改定につきまして、私は深い関心を持っておる一人でございます。こうした公の席上で私ごときことを申し上げるのはまことに恐縮でございますが、私は中央線沿線に七つの職場を持って営業を営んでおるささやかな一商人でございますが、特定の客層の固定化ということに関しまして、この郵便を利用することは月に約二千通あるいは三千通を要しておるわけでございまして、私にとりましてこのたびのこの改定問題はきわめて重要なことでありまして、ゆるがせにできないことでございます。  そこで、私は私なりに、一体、何ゆえにこのような料金を上げなければならないかということを調査いたしたわけでございますが、大体調査したことの内容につきましては、いままでの公述人とやや同じようなことでございますので細部につきましては省略さしていただきたいと思うわけでございます。  その中の第一番といたしましては、やはしこの郵政行政は独立採算制であるということが一つでありまして、またその経費のほとんど全部といっても過言ではないところの九〇%が人件費で賄われておるということも私は知ったわけでございます。そこで政府におかれましても、こうしたことに対する合理化には大いに努力しておったようでございますけれども、最近のこの大幅なベースアップによりまして四十九年度は膨大な赤字となり、郵便料金の全収入を人件費に充ててもまだこれが補えないというふうなことも私にはわかったわけでございます。  そして一昨年開かれましたところの郵政審議会では一体どういうことを御審議いただいたかということも私なりに調べたわけでございますけれども、四十八年の十月五日から始まったこの審議会では、実に十二回の審議会が持たれ、ここでそれぞれの各階層の委員さん方が実に四十二名、そして専門委員の方々におきましても三十四名もの方方でこれを慎重審議されたということもわかったわけでございますが、そのときの料金はすでに皆様方も御承知のとおりの二十円と三十円ということになったわけでございますけれども、政府の公共料金抑制の方針に基づいて四十九年度中はこれの改正をすることができなかった。それに伴うところの赤字は何と一千四百億円もの赤字となったということも聞いておるわけでございます。しかしながら、このままでいくと五十一年度には何と約八千億円もの赤字となることも予想されるということで、四十九年度にまた審議会を開かれたようでございますが、この際には三十円がまた五十円もやむなしという結果があらわれたようでございます。しかしながら、これも物価安定という政府の基本的方針に基づきまして、はがきは二十円ということに抑えたようでございますが、この実施の時期におきましても本年の十月からというふうに延ばされておるようでございます。  そこで、私はほかのもろもろの料金は一体どういうふうになってきておるかということを自分なりに調査したわけでございますが、二十八年以降からの国内のその状況は、国鉄の料金値上げについては六回、また私鉄におきましても六回値上げしております。国鉄の貨物については五回、タクシーについては六回、都バスは四回、新聞は何と十回の値上げをしております。地下鉄も六回の値上げ。しかしながら当郵便はたったの二回しか値上げしておらないということを知ったわけでございます。なお諸外国の値上げの状態はどうか、金額的にはもうすでに申されておるようでございますので省略いたしますが、アメリカにおきましては二十六年以降についてのものはすでに六回値上げされておる。イギリスにおいては八回値上げされておる。西ドイツは五回、フランスは六回もの値上げがいたされておるわけでございます。当、日本ではたったの二回しか値上げされておらない実情でございます。  そこで、私も各種の団体の役員をしておる関係で、ちまたの意見はどうであるかということを、昨年来から、また本年の四月以降のもろもろの総会等には積極的に出席をいたしまして意見を聞きましたところ、だれしもこの値上げについての賛成的な考えは一人も持っておらないことは事実であります。しかしながら、ただいま私が申し上げましたようなことをじゅんじゅんと話し合ってみれば、それではやはしやむを得ないのではないでしょうかという意見が圧倒的でございました。特に御婦人層の中におきましては、考えてみれば新聞やガスやあるいは電気や水道などから見れば、郵便料金なんていうものは本当にわずかなものですからねという意見を申す御婦人が大部分であったのでございます。たった昨日も百五十人ほどの団体の中で、私はこの意見を申し上げましたところ、この際やむを得ないのじゃないでしょうかという意見が大部分であったことを先生方に御報告申し上げたいと思うわけでございます。  そこで、私は先ほど審議委員さん方のことをちょっと申し上げたわけでございますが、審議委員さん方はあらゆる階層の有力な方がえり抜かれて、これを慎重審議されているわけでございまして、現場の方々が直接そこに列席しなくても、かつては職場でかなり努力をされておったような方方も委員となって審議されておるわけでございまして、私は思うに、こういう審議委員さん方の意見はまず尊重すべきではなかろうか、私たちのこうした素朴的意見を聞いていただくことも本当にありがたいわけでございますけれども、やはし二度も開かれて、そして二度も結論が出されたという、こういう審議委員さん方の意見こそ最もこれを取り上げるべきではないかというふうに思うわけでございます。  各種の団体の意見ということにつきまして、ただいまも申し上げたわけでございますが、やはしちまたの声をこうしてつぶさに聞いていただくことによって先生方のお気持ちも定まることでございましょう。もう会期も迫っておるこのときに、われわれのこうした切々たる意見を聞いていただくことを本当にありがたく思うわけでございますが、郵便を利用する者の一人として、また現今の世相を勘案をし、独立採算制であるこの郵政行政というものを考えてみたときに、料金の値上げというものは決して好ましいことではございませんけれども、この際は全くやむを得ないことであるというふうに私は考えまして、きわめて簡単でありますが、この料金値上げについての賛成を終わらしていただきます。ありがとうございました。

竹田現照日本社会党

○委員長(竹田現照君) どうもありがとうございました。  以上で公述人各位の御意見の陳述を終わります。     —————————————

竹田現照日本社会党

○委員長(竹田現照君) それでは、これより公述人に対する質疑に入ります。質疑のある方は順次御発言を願います。

長田裕二自由民主党

○長田裕二君 貴重な御意見を数々拝聴しまして、私、心から傾聴をさせていただいた次第でございます。ありがとうございました。  二、三拝聴しましてもう少し詳しく御意見を承りたい、そういうような観点から質問をさせていただく次第でございます。  先ほど福田さんから、物価重点主義というような観点からも郵便料金は抑えるべきではないか、郵便事業そのものが財政的に成り立っていかないとしても、郵政三事業あるいはヨーロッパ各国のように電気通信も込めれば、まあやっていける。日本ではちょっと電気通信は別ですからそうもまいりませんけれど、そういうことでございましたが、貯金事業の性格については少しまだあいまいな点もありますけれども、簡易保険の方につきましては保険の加入者、保険料で自分たちの保険だというような考え方もそうでございますし、たてまえも私はそうなっていると思います。  で、確かに保険事業というものが利益をある程度上げていることは事実ですが、昨年の約千四百億、ことしの六百億、料金値上げをしませんと二千四、五百億になるかと思います、二年間でほぼ四千億に近づく赤字、来年度さらにこのままで据え置きますと、まあこれは予測になりますけれども、あるいは八千億近くなるかもわからない赤字、こういうようなものを、いまは三事業の中で黒字を出しているのは簡易保険事業だけでございます、それが持つということになりますと、保険の加入者はこれはもう大変な危機感に襲われ、簡易保険事業そのものが成立しなくなるんじゃないかという感じもいたしますし、簡易保険事業は民保と比べてそれなりの存在意義も持っているような感じもします。  それから仮に貯金の方を、いまは赤字になっておりますけれども、従来黒字だったと、それを食うという形で三事業のバランスをとっていくということにしました場合でも、郵便貯金、これは国がついているからまさか不払いにはならないだろうという気持ちはあるにしましても、非常な動揺を来す、貯金事業の発展というものにも大影響を与えるような感じがいたしますが、それにつきましての御意見を承りたい。

福田勝日本労働組合総評議会幹事

○公述人(福田勝君) 長田先生から御指摘のありました点は、私の申し上げましたのは、特別会計が勘定としては三つになっておりますが、一本で法律上規定されておるはずだと。それから郵政省当局にもいろいろこの点をお聞きしましたら、加入者の利益を保護しなきゃいかぬとか、いろいろ言っておられるわけであります。それはそれなりに私はわかるんですけれども、そのたてまえと、また保険について言えば、いま保険審議会でもいろいろな指摘がされておりますけれども、私は、簡易保険のこのあり方についても同じような指摘がある程度できるはずだと思っておるんです。それからまた、保険なり貯金の分が財投へ入れられておりますが、財投へはたしか五分五厘で入れて、借りるときは八分で借りる、で最も財投へ寄与しているのはこの特別会計でございましょう。  そこらのところは、一体、郵政省はどういうふうにお考えなのか、私どももいろいろ質問したんだけれども、大蔵省の前においでになるけれども、大蔵省に対してもっと発言をきちっとすべきだと思うんです。もっとも厚生年金は約二兆円入れておりますね、ですから、厚生省には、私は厚生省のその方の関係の審議委員もやっておりますけれども、年間四兆とか五兆とかいう財投の半分近いものを入れている以上は——私そんなに入れる必要はないんじゃないかと思いますけれども、その金をもっとうまく回すことによって十分にできる分野は私はあると思うんです。  ですから、いま限られた中でおっしゃられますと、先生が御指摘のような点もそれはないとは言えません。しかし、もう一つ、保険の中での簡易保険そのものの持っている問題点、それから財投との関係、そういう点を、私も余りそう深くは知っておるわけじゃありませんが、言いますと、この点は三事業をある程度ひっくるめてもそんなに保険加入者に不利になるようなことはなくてやれる余地は十分にあるように思うんですがね。そういう点で申し上げたわけであります。

長田裕二自由民主党

○長田裕二君 いま簡易保険あるいは郵便貯金の資金運用部預託、簡易保険の方は独立してある程度していますが、ほぼ八分預託利子を郵便貯金なんかももらって、支払い利子も最高八分ぐらい——八分の比重がどんどん高くなって、それが一つは郵貯の赤字にもなっていますが、やっぱり郵便の赤字というものは相当の巨額でかなり貯金、保険事業の耐えるところではないという感じがしますが、その面が一つございますが、その点を——。  それからもう一つのお話で、郵便局の大半を占める特定局というものが自民党的な政治的配慮でこの制度がつくられ、あるいは維持されておって、そのために非常に経費のかかるものになっており、郵便事業財政の圧迫になっているんじゃないか、そういうような御意見と承りました。  この点については、これは論争をするという意味じゃなくてデータのつもりで申し上げるわけでございますが、それについての御意見はまた後で伺いたいと思うんですが、御承知のように郵便と貯金と保険をみんな特定局もやっているわけです。現在は、先ほど申し上げましたように郵便貯金について言えば支払い利子が非常に高い、資金運用部からもらう方は大体八分、いままで六分五厘だったのがだんだん上がって八分になっている、そういう特殊事情から郵便貯金事業も赤字になっていますが、従来、長い間支払い利子は四分六厘か四分七、八厘でしたですか、それから資金運用部への預託、こちらがもらう方の預託利子は六分五厘、利ざやが大体一分七、八厘ぐらいありまして、これが長く続いておりました。  いま非常に一種の特異な状態だと考えておりますけれども、その中で郵便貯金がいまは二十兆、七割以上が特定局でなされている。一人当たりの郵便貯金を獲得していく度合いは特定局の方が非常に高いわけです、普通局より。全体で二十兆にしますと十四兆ないし十五兆が特定局の分だと、一局当たり八億から九億ぐらい平均預金残高を持っている。現在の異常な状態を別にしますと、一分七、八厘の利ざやで経費として使っていい部分がそれから出てくるということを考えますと、一局平均特定局で千五、六百万は経費として使っていいものを貯金だけでも産出しているというようなことなどもあわせ考えますと、私は、自民党的な政治的配慮というよりも、むしろ郵政事業の中の受け身の仕事、郵便は利用者の方が持ってこられるのを受けるという形、かなり積極性を持っている郵政事業の面については特定局というものが非常に大きな役割りを果たしておる。それが経営の面でも非常に寄与しているのじゃないかというふうに考えておるわけでございますが、以上のようなデータ、私は、いまの郵便貯金会計の逆ざやは別としまして、そういうことが長い間続いておりましたことなども考えまして、なおかつ先ほどの御意見はやはり変えていただくわけにはまいりませんか。

福田勝日本労働組合総評議会幹事

○公述人(福田勝君) 私はいま長田先生が言われましたような点があるということは聞いておりますが、ただ、特定郵便局というのはきわめて世襲的で、しかもいまの官庁機構にはちょっと例がない、私どもに言わせれば非近代的だと思うのです。したがって、この特定局制度がなくとも十分にこれはやれるのではないか。  なぜ特定局を置かなければいかないのか、そうして特定局がいま先生が言われたようなことは特定局でなくともいま郵便局の人たちが私の家なんかにもずいぶん勧誘に参りますけれども、何も特定局の方じゃないのであって、一生懸命に勧誘をしておりますよ。そういうところを見ますと、特定局を置かなくても先生がおっしゃるようなことは十分にできるのではないか、大変郵便局の方まじめな方が多いですからね、というふうに私ども思うのです。  問題はそこなんでございまして、特定局が盛んにやっておられることは、いい悪いは抜きにいたしまして、それは認めますけれども、しかし保険の勧誘は盛んに熱心だけれども、一方においてほかの郵便事業は一体それほどあれなのかどうかという批判もなきにしもあらずであります。この方がもうかりますし、手数料が入りますからね。ですから、そういう点から申し上げまして、行管よそういう面において特定局制度をなくして出張研なり置けば十分に地域住民のためになるではないかということをたしか三十二年ごろから指摘しておるわけなんです。ところが、一向にそれが改まらない。どうもそういう点から言いましても、私どもの推測でございますけれども、わざわざ何でこういう非近代的なものを置かなければいかぬかと、ほかの官庁にちょっと例がないものですから、どうもこれは政治的意図があるのじゃないかというふうに推測をいたしまして申し上げたわけでございます。

長田裕二自由民主党

○長田裕二君 行管の勧告は、主として普通局の管理者から移った特定局長の給与が比較的高過ぎるといいますか、そういうような趣旨の勧告だったと思っておりますが、これは見解の相違ということになってしまえば別ですが、地域の方々と非常に密接な関係にある者が局員にはもちろんおります、管理者にもそういう者がおることが事業の業績に非常に寄与するというたてまえからなっている。それからまた実績も先ほど申し上げたような実績も上がっているというふうな考え方を、私どもといいますか、郵政省もとっておりますし、私どももそんな感じがしておるわけでございますし、世襲は制度ではなくて、たまたま同じような意気込みを持ってやろうという者で適任者がほかに余りない場合に、親戚だとか、そういう者がなっている例が多い程度だと思いますが、余り論戦にわたることを申し上げても何分いけませんが、私は、そういうような実態も申し上げまして、若干御意見をお願いしたわけでございます。

案納勝日本社会党

○案納勝君 私は一瀬先生及び池田先生にお伺いをしたいと思います。  最初に、一瀬公述人の方からは一般会計からの繰り入れの問題について伺いました。御案内のとおり、郵便事業は国営で、しかも独占です。諸外国の場合もこれに大体類しています。言われるように、その中で特に社会の発展、国民の福祉増進のために欠くべからざる事業としてそうなっていると私は理解するわけです。それだけにどんな山間僻地にも事実上戸別配達を行っていく。特定局みたいな郵便局が設置をされる。そして合理化というのは、労働集約の大変密度の高い企業ですから限度があります。ロボットを使って配達するわけにはいかない。はがき一枚、あるいは三種の新聞を一枚持っていっても何キロと走って配達しなくちゃならぬ。そうすると私企業的に見て原価に相当する——要するに原価を補うに足る、そういう企業で私はないというふうに考えるのです。要するに、私企業的に言うなら閉鎖しなくちゃならないところがたくさんある。郵政事業の統計の中でも四十人以下の事業所は、郵便局は、郵便事業に関してはほとんど赤字だ、こういう現況ですね、現状は。約二万局ほどありますけれども、そういう状態ですね、そういう中で料金が決められてきています。  だから、その中で郵便法にありますように、収支相償という、補うに足る料金というのは、それを私は頭から否定するものじゃありません、一定の補償、料金を取るという制度そのものを否定するんじゃありませんが、先ほど一瀬さんが言われましたように、特別会計法の六条に「(原価計算)」というのがあるんです。その原価計算を見ますと、要するに二種、三種、四種すべてが原価を著しく個別原価で割っているわけですね。で、割った原因というのは何かというと、先ほど言われるように、三種は社会発展のために、あるいは社会文化の増進のために実は新聞その他について低額料金が決められている。四種は先ほど言われる社会福祉的な要素をもって決められる。私は、これは政治的な政策料金だというように判断をするのです。この辺は後から御意見を承りたいです。  そうしますと、ここに四十七年の資料がありますが、いま辛うじて原価を維持しているのは個別原価では一種ですね。一般の人がよく使うのは封書とはがきです。はがきも三十円ということについて政策的に二十円に下げて今回提案をされた。これは政策的要請もあります。そうしますと、いままでのシステムは、今度もそうなんですが、そういった政策料金の分、国が当然しなくちゃならぬやつを、引き下げたやつを全部一種の国民の負担の中に、その料金の中にかぶせていく、これが池田さんの言われた、総合原価方式だと言われるものです。  私は、ここでお聞きしたいのですが、三種にしても四種にしても、少なくとも個別原価方式を基準にしながら総合原価方式をとるとしても、そこまで私どもは譲歩するにしても、政策料金として政治の責任において決められた、このあまねく公平にしかも安い、郵便事業の持つ公共性からいって、この分は本来国が負担をして、切手代から全部賄うんじゃなくして、一種を利用する人に全部負担をかけるんじゃなくて、国がこの分の費用については補なって、できるだけ安い料金で、しかも国民の犠牲が拡大をしないようにするのが私は郵便の料金制度のあり方だと思うんです。  イギリスの場合には、御案内のとおりインフレ対策で一定の一般会計からの繰り入れがありました。アメリカにおいては、これは政策分担の分について連邦政府の財政の繰り入れがあっています。郵便事業というのは公共性がそれだけ強いだけに、しかも国営だけに、一定の収支相償の制度というのは私どもは一定の料金制度として是認するとしても、しかし先ほど先生言われたように、いまの料金制より今度の料金の提案の仕方、こういうものを、私は、いま私が言ったような方向でしなければ、言われるところの千四百億の赤字、今日の四十九年の。今度料金を二倍から五倍に上げましたが、五十一年で二千八百億からの累計赤字が起こるんです。なお将来にわたってこれは今度の料金値上げだけで赤字が解消するという見通しはないんです。また再び五十一年には赤字になってくることは明らかなんです。それをどうするか、料金値上げ、いまの制度でいったら料金値上げ以外にないんです。そういう状態に今日あるんですね。  そうすると、先生の言われるようなことは言われるんですが、現実の問題として、一瀬公述人が言われたように、政策料金の部分、要するに三種、四種、そういったものについては私は国庫から負担をする、そういう面で収支相償という、郵便料金をしかも低価であまねく公平に、そして国の独占企業として、国民の福祉増進に役立つ郵便事業、こういうものを私はそういう方向に持っていくべきだ、こういうように考えるんですが、その辺は少し実はいま両お二方の意見が違うと思うんです。どういうふうにお考えになるかをお聞きしたいと思うんです。

一瀬智司国際基督教大学教授

○公述人(一瀬智司君) 郵便事業が、本来、全体として公共的な性格を持っている、あまねく送達できるように、これはそういう郵便事業というのは公共的な事業である、そういう意味でそういう性格を持ったということはそのとおりだと思います。  しかし、それを達成するために、いま私企業的という言葉をおっしゃられたんですが、今日まで独立採算制というシステムをとっておる。これは独立採算制というのは収支均衡もしくは収支相応というのが基本であって、独立採算制というのはそれはどこまでも利益を目的としているものではないわけですね。少なくとも収支相応する収支均衡、したがって私企業とはちょっと違う、基本的に。そういうふうに私企業の利益計算というシステムとは違う、これは言えると思うんです。そして収支均衡ということは公共的な目的を達成する、そういう——いわば独立採算制というのが出てきたのは、そういう公共的性格を達成する、そういうこととのからみで出てきている、独立採算制というものが生まれてきた。で、それはそれによって、それは別面では企業性とか経済性とかいうことも言えるかもしれませんが、まあ事業としての非常に効率を上げていくとか生産性を高めていくとかというためにはある程度独立採算型の制度の方がいいというようなことから生まれてきているんだというふうに了解しておるわけです。  それから確かに郵便事業というのは公共的性格の事業ですけれども、その郵便の送達、それからその益を受ける者というのが非常に特定されるわけで、その受益者が何通出す、あるいは通信、郵送という量にしましても計測が可能である。それに対してその対価を支払う、これが郵便料金というものであって、ここは税金とは違うものである。そこに受益者負担の原則という形でその受益者がその料金を支払って、それが独立採算制の会計の中へ入っていくことであるというふうに全体としては理解されると思うわけなんです。  そこで、いまおっしゃられました、特に第三種、四種という、これは政策料金のあれではないかと。これは確かに三種、四種、いわゆる料金の体系、個々の料金の体系の中に入りますのであれですが、三種について原価との相応というものを考えないで、赤字分をどうすべきかという点については、これは三種あるいは四種の内容を現行制度的に見ますと、これの中で四種の方も確かに一部通信教育とか盲人の点字用であるとか学術刊行物とかとございますが、その点について政策料金あるいは差別価格というようなものを持ち得るともし考えるとすれば、福祉型というか、そういうようなことになろうかと思います。思われるわけですが、これを、もしそれが実際いって、公費負担として、まあ利用者、受益者が負担するコスト分をすっかりカバーしたものでなく、赤字分として、赤字のものを公費で負担するというんであれば、その負担区分というのをきわめて厳格にしなければならない、そういうことがあると思いますので、余り赤字だからすぐ赤字分を補てんということについては、私は、相当慎重な配慮を要するという見解なんです。

案納勝日本社会党

○案納勝君 それじゃ池田さん、簡単に。

池田重隆三菱総合研究所研究開発部長

○公述人(池田重隆君) 簡単に申し上げます。  私に対する御質問は、恐らく総合原価主義という言葉とそれから受益者負担という言葉の関係をどう考えるかという御質問だろうと思うんです。  まず、原価という問題でございますけれども、ただ一つのものしか生産しないという場合でございましたら、原価は非常に明確に簡単に出るわけですが、普通の民間企業でございましても多品種のものを生産している場合には、原価の配賦というのがいろんなやり方によっていろいろ変わります。これは企業の営業政策によっても変えられるわけです。この郵政事業という場合でも、厳密に一つ一つの郵便物について原価を出すということは非常に困難だろうと思います。たとえば同じ一種でも、山間僻地へ配達されるものと東京で配達されるものとはまた違いますでしょうし、そういうことまで厳密に細かく受益者の本当に——たとえば私がはがきを九州へ出したときに要する費用と都内へ出した場合に要する費用との原価というものはこれはとても比べられない。したがいまして、これはある程度配賦という形でいかざるを得ないんだと思います。  で、私が総合原価がよろしかろうと申しましたのは、総合原価方式をとっておいて、場合によりましたら、先ほど御指摘がありましたように、一種だけは原価以上のもの、配賦された原価以上のものを回収している。それ以外のものは回収していないので、その一種の利用者だけからよけい取って配賦するような形になりはせぬかという御指摘だと思うんでございますけれども、これは私はこういう公共性のあるものである場合、それはやむを得ないんじゃないか。ことにいろんな種類のものを扱っている以上はやむを得ないというふうに、ことに配達する先もさまざまであって、たとえば自動車でも東京渡し価格と北海道渡し価格が違うというようなことをやっておりますけれども、そういうことは郵便の公共性ということからできないとすれば、利用者が全体の費用を分け合うということでやるよりかしょうがないだろう。  それから三種、四種については、それじゃ同じどうせ政策料金ならば国庫負担でもいいじゃないかというお話が次の御質問だと思うんでございますけれども、これにつきましても、私としても全然これを否定してしまうということではないということは先ほども申し上げましたけれども、原則としてはなるべくこの総合原価の中で受益者が負担していくことが望ましい。程度の問題はあろうかと思います。  以上でございます。

案納勝日本社会党

○案納勝君 簡単に私の方から再質問しますが、私はずっと参考人のお二人の方の意見に近づいた立場でいま質問しているんですよ。独立採算制、一つの収支を合わせていく、そうしてそれは利潤を生むのではない、ぎりぎりの段階で収支とんとんの状態でも合わせていくという、この原則を、私ども一応収支相償をいまの段階で私はそこまで認めた立場で質問をしているんですがね。  もう一回お尋ねしますが、たとえば三種の場合は、原価から言うと、これは郵政省の資料ですが、特別会計法の六条に基づいて出された原価だと思うんです、間違いはないと思う。たとえば週三回で二十二円二十八銭原価だ、収入は六円八十七銭、四分の一ですね。四種についてはもう言いませんね。そうすると、一種の場合は定形の場合では十八円七十一銭原価がかかって、収入は十九円九十六銭、一円二十五銭の差益ですね。  要するに、私は、少なくとも総合原価方式というのは、いま言われたように、これは郵便法の歴史の中で地域の差というやつを一本化して、そうして全体でするという総合原価方式をとったことは事実なんです、歴史の中にある。ところが、三種というものについて、利用者が負担をするのはわかるんです、四種についても。あるいは一種についても利用者負担という一定の——私は皆さんの立場まで一応その辺は譲歩していると、こう言っているんです。これをまず是認をするとしても、それじゃ政策的に三種というのは新聞その他、日本の文化的なあるいは社会的なそういう福祉を増進をする意味で欠くことのできない郵便物として四分の一の値段だと。これは国民が、受益者が、一種の受益者が決めたんじゃない、政府が政策的に決めたんだ。そうしますと、一種に払う人たちの料金で四分の一しか払われない三種の料金を払わなくちゃならぬというような料金の立て方がまず問題ではないのかと。  それからもう一つは、それじゃそのことを言われるようにやむを得ないというならば、先ほど池田さんが言ったように——私は公平でないと思いますよ、それこそ社会的公平を欠くと思う。そういったものについての料金制度というのは国が一定の政策のはかりをつくって料金を決める、四種にしても無料にすると。こういうものについては、それは原価に見合う分については国が負担をしていかなきゃ、いつまでも郵便事業はきれいごと言われても赤字が続くんですよ。  この辺についてもう一回聞きますがね、負担区分についてもう少し検討と言われるけれども、おのずとはっきりしているんです。国の政策上決められるものが受益者負担と言われるけれども、全然別な郵便種類を使う人にまではね返ってくるようなそういう制度というものにいけば、五十一年、五十二年になっても赤字消えないです。その辺をもう一回お尋ねします。これは討論じゃなくして、お二方の意見だけをお聞きします。

一瀬智司国際基督教大学教授

○公述人(一瀬智司君) 三種の方は、この手元に持っていますのですと週三回原価が二十四円に対して収入が六円何がし。そこで、これを今回の案で五十グラムまで三十円ということは、六円というのに対して原価を補償する意味から言って三十円というふうに値上げという形になっているんじゃないだろうかというふうにまあ解釈するわけです。  それで大体三種というのが三種のいろいろな内容、いろいろな新聞、公報、官報であるとか、それが広い意味で言えば確かにいろいろな種類があると。そしてそれがどういう種類のものであるのか。四種の場合は盲人、これは明らかに福祉というふうに言えると思うんですが、三種郵便の内容がすべて福祉であるとか何とかとは機械的には言いがたい。その点について明確な規定がされて初めて公費負担とすべきか、原価の抜かれた分を公費負担とすべきか、あるいは利用者負担とすべきか。三種は利用者負担というたてまえではないかというふうに思うのですが。

池田重隆三菱総合研究所研究開発部長

○公述人(池田重隆君) 私もいまちょっと御質問の意味を勘違いしておりましたけれども、今回の修正案では、第三種も大体原価をカバーするという計画になっているんじゃないかというふうに考えまして、その意味で、三種の値上げも五倍でございますか、非常に大きくて痛手だけれども、やむを得ないということを申し上げたつもりでございました。  それから四種の方につきまして、私は、総合原価でカバーする部分があってもよろしいんじゃないだろうか、そういうつもりで申し上げました。

藤原房雄公明党

○藤原房雄君 時間もありませんので、端的にちょっと二、三の問題お伺いしたいと思います。  きょう、お忙しい中をおいでいただきました公述人の方のお話をお聞きいたしまして、どちらかというと実務担当者といいますか、実務を担当なさっている方は強い反対といいますか、とられているようでございますし、また理論的にまあ賛成だということですけれども、しかしそれも条件つきだというような、このようにいまお話を伺いまして感ずるわけでございます。  一つは、池田公述人にお聞きしたいんでございますが、池田参考人のお話の中に、やはり独立採算制、受益者負担の問題ございましたが、これを一種と二種の料金ですね、最初答申では五十円、三十円ということであったわけでありますが、これが高度の政治判断によりまして三十円が二十円に二種はなったわけですけれども、このことについて二種が二十円ということについても先ほどお話ございました。一種と二種と比べたらコストの上ではほとんど差がないと言われておりまして、その点はよく御存じのことだと思うんでございますが、これは大変な配慮ということはありがたいことだと思うんですけれども、先ほど来論議になっておりますこの料金体系の中から言いますと、これは少しく問題があるんじゃないか。こういう点、一種、二種の料金差というもの等についてどのようにお考えになられるか。  先ほど、二種が所得の低い方々に対する配慮云云はお話があったんですけれども、一種と二種を比べてこの料金差ということについて、まあそれはいま案納先生からお話があったことにもつながることなんですが、ちょっとダブりますので私はその問題は差し控えますが、やはりこの一種につきましても、各企業はそれぞれの企業努力の中で、これは中には流通革命とも言われるようないろんな工夫の中で、安い料金を利用していろんな企業は事業を営んでいらっしゃる。そういう中にありまして、一種、二種のこの料金差ということはどう考えていらっしゃるのかということが一点です。  それから、先ほどのお話の中に、一般会計から繰り入れるということにつきましても、特別のものについては考えられるんだというふうなお話でございますが、われわれは何でも赤字は全部埋めろなんというこんなことを言っているわけじゃございませんで、共通経費の算出の仕方にも問題があるんじゃないかとか、コストなどの共通のものについてはとか、こういうことをずいぶん委員会でも論議したわけでございますが、先生がこの特別なものにはというお考えの具体的なものとして何かお考えがございましたら、お述べいただきたいと、こう思うのであります。  次は、関根公述人にお伺いするわけでございますが、関根公述人は日本機関紙印刷所というこういうところにいらっしゃるので、そういう立場からのお話があったわけでございますが、一般紙とはちょっと違うかもしれませんが、まあ共通点もあるでしょう。これも委員会でいろんな質疑の中であったのでございますが、特に営利を目的にする一般紙等につきましては、販売店の手数料というものは十分に大体三割ぐらい加味されているんじゃないか。先ほどの関根公述人のお話の中にも、一応この配達の料金というものはある程度は考えておるということですが、今度のように五倍にもなったら、とてもじゃないけれども、これは大変な財政負担になるというお話でございました。実際、一般紙または業界紙、まあ一般紙はちょっと関係ないのかもしれませんけれども、販売店手数料というのは実際どのぐらい見て、この諸物価高騰の中にありまして新聞料金は確かに値上げしたかもしれませんし、業界紙も値上げしたのもあるかもしれませんけれども、現状、この販売店手数料というものはそんな五倍の三種郵便の値上げに耐えられるものかどうかという、そこらあたりのことをちょっと具体的にお話しいただきたいと思うんですけれどもね。  それから金子公述人につきましては、まあ実際実務を担当なさっている立場から本当におっしゃることはよくわかるわけでございますが、これは一郵政省だけのことでもございませんで、やっぱり文部省とかそれぞれの協力のもとにこれは進めなければならない問題であろうかとも思うわけでありますが、文部省等につきましても、営利を目的にしているわけじゃございませんから、十分のお話し合いをなさっていらっしゃるのかどうか、その間のことについてひとつお伺いしたいと思うのであります。  それから古橋公述人につきましては、審議会を尊重しなければならぬ、重要性ということをいろいろお話しございました。私どもも、この収支相償うという郵便法の第三条、これは四十六年に入ったわけでありますが、そのときには今度は三種、四種は省令にするという、国会での審議がなくなるわけでありますので、審議会というものは非常に重要な立場になる。これはもう国会に比するほど重要視しなければいかぬぞと附帯決議にもあるわけでございますが、先ほど古橋公述人から非常に各層の方々が審議を重ねてお決めいただいたんだからというお話がございました。  それは慎重審議であり、審議会の答申というものはこれは尊重しなきゃならぬわけでありますが、それが高度の政治的判断によりまして一夜にして変わったという、これはよく変わったからいいんだという見方もあるかもしれません。しかし古橋公述人のおっしゃることからいたしまして、この審議会を尊重するという、それに疑義をはさむものじゃございませんけれども、その審議会の構成、またその実質的な中身ということになりますと、いささか考えなきゃならない点もあるんじゃないか、これも委員会でもずいぶんいろいろ論議のあったところでもあるわけなんですが。こういうことで、審議会、これはもっと充実し、そしてまたよりこれをわれわれの信頼の置けるものにしなきゃならぬという考え方を持っておるんですが、その間のことについてどのようにお考えになっていらっしゃるのか。高度な政治的判断によるんだからいいんだということでしまえばそれまでのことかもしれませんけれども、十分な——いまの古橋公述人のおっしゃるように、多方面から日数をかけて十分ないろいろな審議をした、そして先ほど一番最初に申し上げました一種と二種との料金差というものも、これは決して無関係じゃございませんで、それがどういう影響を持つかということも十分考えた上で政治的な判断をしていただきませんと困るわけでありますが、そういう審議会の答申が一夜にして変えられる、こういうことは、まあいい方向に変わったんだからいいじゃないかと言えばそれまでですけれども、それだけでは済まないものがあるんじゃないかという、こういう気がするんですけれども、それらのことについて。

古橋一徳ハトヤ商事株式会社社長

○公述人(古橋一徳君) ただいま私についてのお尋ねでございますが、私はこの審議会はあくまでも尊重していただきたいということでございまして、一夜にしてこれが覆ったというふうなことは申し上げておらないわけでございまして、あらゆる各界の階層の方々を粒よりにして審議を重ねておるものでありますから、これを尊重していただきたいということを申し上げたわけでございます。もうすでに一昨年の暮れに結論が出ているものが一年も放任されておるということは、これはやはし国民の多くの気持ちをも勘案しての先生方のお考えであろうかと思います。しかしながら、せっかく長い日数、長い時間をかけて結論をつけたものが、これが一年も放任されておるというふうなことがしょっちゅうありとすれば、この次に審議会を開く意欲もなくなってくるであろうというふうに私は想像するわけであります。したがって、私どもの、こうした下部組織の者の意見もこうしてお聞き取りいただくことを本当に心からありがたく思うわけでございますが、それにも増して審議委員の方々の御意見を尊重していただきたいということを申し上げるわけでございます。以上です。

金子智一財団法人日本ユース・ホステル協会副会長

○公述人(金子智一君) ただいま藤原先生のお尋ねでございますけれども、文部省の担当事務課に対しましては一応の陳情は申し上げてございます。ただ、突き詰めて詳しく論議を進めたという段階ではございません。ただし、衆議院の文教委員の先生方にはやはりそのようなことをずいぶん申し上げまして、そしてやはり青少年の育成を考える場合に、これはこのまま放任できないのではなかろうか、参議院の審議の過程をにらみ合わせてさらに検討しようというふうな言質をいただいておりますけれども、そういう経過でございます。以上でございます。

池田重隆三菱総合研究所研究開発部長

○公述人(池田重隆君) 第一の一種と二種の、答申から現在出ております案が二種が十円下がったという問題、これにつきましては、やはりいろいろな政治的な配慮もあろうかと思いますが、まあ原価という点だけから考えれば確かに審議会ぐらいの相対価格の方が適当であったかなという気がいたします。しかし二十円というのでも倍に上がるということでございますから、あえてこれで全体としてバランスがとれるのであれば結構であろう。  それから、一種と二種のかかります手間はほとんど同じなんだと、それに対して五十円対二十円というのはどうだろうかという御質問につきましては、まあこれは、これを利用する立場から考えますと、そこに盛り込める情報の量ということを考えましたら、これくらいの差があっても、必要な場合には一種を使うことになろう、そういう形で、これくらいの相対価格であればそう大きな開きで不公平だというふうには考えないでいいんじゃないかと。先ほどまではどうも収支相償うということに重点を置きまして、その利用者の方の便益の評価というのは入ってなかったように思いますが、これは入れて考えた場合にはこれくらいでよろしい。  それから一般会計の繰り入れをどんなぐあいに認めるかという御質問でございましたけれども、これにつきましては、たとえば現在は郵政事業の負担でやっております盲人の方の郵便物の無料化とか、あるいは通信教育のものは非常に安くしてあるとか、こういったものが将来——今後とも料金はだんだんに上がっていかざるを得ないというふうに私は考えておりますですが、そういう場合においてやはりほかの受益者にかぶせていくことが非常に無理だというようなことも出てくる可能性があろうかと思います。そういう場合には、むしろこれはたとえば厚生的見地から負担するとか、教育的見地から一般会計が負担するということがあってもいいかと思います。ところが、これが余りに拡大解釈されて、学術出版だから、たとえば何々評論とか経済学雑誌というような形だけで教育的価値ありということで余り広げていくということは、私は余り賛成すべきではない。それから先ほどほかの公述人の方から、資本の建設費でございますか、これは国で持ったらという話がありました。この問題につきましては、まあ例の鉄道の場合に自動車輸送との競争の点でいつも議論されている点だと思いますけれども、この点につきましては、ちょっと全体として——郵政だけで解決できる問題ではない、もう少し広く、国鉄から何から含めて、社会資本全体を考えて判断しなくてはならない。私、いまちょっとここでその資本の問題、どれくらいの額になるかということを正確に押さえておりませんので、ちょっと発言は控えさしていただきたいと思います。以上でございます。

関根平太郎日本機関紙印刷所営業部長

○公述人(関根平太郎君) 御質問の趣旨が、郵便料金が値上げされたら販売店の手数料まで賄えるかどうか、というふうに私受け取ったんですけれども、その限りでお話し申し上げますと、大体、この日本全国じゅうに販売店が持てるというのは、経営基盤が相当でっかくて安定してる企業でないとつくれません。あるいはまた相当しっかりした団体で全国的な組織をお持ちでないところでは、こういう町や村に配達ルートをつくるということはなかなかできません。したがって私どもが承知しております業界専門紙、こういったところでは全国的な販売店というものをお持ちではありません。大体スタートするときに、郵政事業にこの配達を依存するという前提に立ってスタートしているわけですね、そうしてもう数十年というものを過ごしてきているわけです。ですから、この郵便料金が値上げされれば途端にもう困難に陥るということははっきりしているわけですね。以上でございます。

山中郁子日本共産党

○山中郁子君 初めに福田さんにお尋ねをしたいんですけれども、二点あります。  一つは、今回の値上げの問題について、委員会の審議の中でも政府、郵政省が強調いたしますのは、郵便は人手に頼る事業であると、そして昨年はたとえば三〇%以上のベースアップがあったと、したがって赤字がふえて値上げをしなければならぬ、まあ簡単に言えばこういうことですね。で、これは私は、郵便が人手に頼る事業であるということは、そういう点の強調はそれはそれとしてよろしいんですけれども、それが若干すりかえられて、いかにも労働者の賃金が上がったから値上げをしなくちゃならないという、そういう宣伝めいた効果をも期待していらっしゃるかいらっしゃらないかは別として、多分に論議が集中するところなんです。それで私自身としてはその辺の実情についてはある程度知っておりますけれども、ぜひとも、その多くの職員の方たちが全逓信労働組合に結集して、そして総評に参加されているという実情のもとでの総評の役員としての御意見を伺いたいというふうに思います。  第二点は、先ほどお話がございました、総評あるいは春闘共闘などで郵政次官にお会いをして一定の回答を得たというお話がございましたので、その内容について簡単にお伺いしたいと思います。

福田勝日本労働組合総評議会幹事

○公述人(福田勝君) いま山中先生から御質問のありました第一点でございますけれども、私どもも先生のおっしゃるとおりに考えておりまして、たとえば郵政省の資料によりましても、アメリカなりイギリス、外国に比べると、確かに日本は、この資料で見る限りは、安いんですけれども、そうしますとね、考えてみると外国も大体八割前後人件費ですね、これ安くてしかも赤字が出ておるということになりますと、日本の労働者はよほど安く働いて、人間が少なくて効率的に働いているということになるんじゃないでしょうか。  この十円、二十円でですね、郵政省の資料によれば、アメリカの書状の半分だとか、西ドイツなどのごときは七十一円なんてのがこう書いてありますがね、そうして、しかもこれでもって赤字を出しているわけでしょう、外国の場合はね。日本の場合も赤字を出しておりますけども、考えてみると、安くて、外国のはがきなり書状の約半分ぐらいの値段で赤字を出しておるということになると、日本の労働者はよほどよく働いているのに賃金が安いということに実は逆の意味で私もとっているわけなんですね。  したがって、実は、全逓に対して十数年前からいわゆるマル生攻撃がかけられて、最近一、二年ちょっとばかり回復しているようではございますけれども、陰惨な状況を呈してくる。で、こういうことも公労協の中の全逓をたたこうという意図と同時に、郵便事業が赤字であるとかというようなことでもって、ちょうど国鉄の場合も同様であろうと思うんですが、会計の面から労働者をいじめる。だから、ほかのところ全部がやっているかと思うと、そうでもないように思うんですね、どうも赤字が出ておるところが一番やはりたたかれている。  で、一生懸命に外国の労働者の二倍ぐらいの能率を上げているという計算になるわけですが、ちょっと申し上げると。そこでもってまだ赤字だからたたかれるということになると、これは先ほど案納先生ですか、言われたような政策料金まで含んでおるわけでございますから、これは余りにもちょっとひどいんじゃないかという感じがして実はならないわけであります。まあそういうふうに考えておりまして、最近ここ一、二年は大分全逓の諸君なり現場の諸君に聞いてみてもそれほどのあれはなくなってきて、大分正常化、まあいい意味で労使の関係は徐々によくなりつつあるようなんで、その点はまことに結構ですが、過去十年ぐらいの間は実に陰惨な状態でありまして、この点は非常に私ども遺憾に思っておりまして、そういう点を私どもとしても十分に民主化する、あらゆる面で民主化していかなきゃいかぬと思っておりまして、この面について先生のおっしゃるとおり考えておるわけであります。  それから第二点の問題でありますが、ちょっとここにありますから、これは公式に私ども三月の二十六日に郵政省と交渉をいたしまして、春闘共闘委員会——私も参加をいたしましたが、郵政事務次官からいただいている文書回答でございますが、まあまだ十分なものではございませんが、一応のものとして申し上げておきます。「第三種以下の料金については、省令料金であるので、法定料金改定までに、関係する団体特に身体障害者団体の御意見及び社会的影響等を勘案して検討する。」ということでございまして、ちょっとなかなか一読して判じかねるような文章でございますが、意のあるところはくみまして、これ以上のところへいきませんでしたので、一応これは別に非公開の問題というんじゃなしに、春闘共闘との公式文書であろうと思いますから、御質問もありましたので申し上げておきたいと思います。

山中郁子日本共産党

○山中郁子君 ありがとうございました。  次に、関根さんにお尋ねしたいのですけれども、先ほどのお話の中で、機関紙あるいは出版物などが三種ではなくて一種に頼る部分が非常に多いということについての強調がありまして、実は、私ども審議の過程なんかで三種問題が出版物問題とわりあい結びついていたわけですけれども、お話伺いまして、なるほどそんなに一種に頼る部分が多いのかなということで、まあ私としては若干認識を新たにしたのですけれども、機関紙協会に参加をしておられるところということではなくて、全般的に、全国的にそうした出版物やあるいは機関紙などが一種か三種か、どちらをより多く利用されているのかというふうなことがもし大体でもわかりましたら、お教えいただきたい。

関根平太郎日本機関紙印刷所営業部長

○公述人(関根平太郎君) これは郵政省当局に聞かないと、ちょっと数字はわからないと思いますが、私たちが常日ごろこう接触しております発行者の間ではやはり三種の方が多いと思います、数の上からいきますと。しかし労働組合ですとかあるいは民主団体ですとか東京の中には数多くございます。で、こういったところがそれぞれ新聞をお持ちになるわけですね。で、こういうところこそお金がなくて定期発行ができないわけですね。で定期発行ができないために三種の認可がいただけない、やむを得ず一種の料金でもって送達するということになります。  しかし、その場合ですね、先ほどもちょっと御報告いたしましたけれども、団地ですとかあるいはこの議事堂の中のようなこういう職場ですね、こういう職場の場合で手渡しができるようなところは直接自分たちで配布なさるのが普通でございます。ですから、そういうものを除いて、たとえばこの参議院の職員組合の場合ですと、ここの地域以外にどこかに組合員の方がおいでになるところには、恐らく小包かあるいは第一種あるいは丸棒にして郵送なさっていると思います。ですから、そういう意味では、一種の利用度というのは、本当に先ほど申しましたように手でこう書いた手紙だけじゃなくて、印刷物の送達にはかなり使われているんだということを私は強調したかったわけです。

山中郁子日本共産党

○山中郁子君 ありがとうございました。  最後に一瀬さんにお伺いをしたいんですけれども、先ほどの御意見の中で、独立採算の問題、そして一般会計からの繰り入れの問題をめぐっての御意見がありました。で、これはすでに案納委員からもいろいろ御質問がありましたんですけれども、私はちょっとその同じ問題で別な角度からの御意見をお伺いしたいと思うんです。  先ほど言われました中に、独立採算制を崩すと安易になってきて、どこにその歯どめがつくれるのかという点について不安がある、したがって独立採算制を堅持すべきだというふうな御意見だったと思います。もちろん独立採算制を堅持すべきだという御意見のほかのこともたくさんおありだと思いますけれども、その問題が一つの論拠になっていらっしゃるというふうに伺いました。で、そこで、私はね、必ずしも独立採算を崩すと安易に流れて、そして基準が求められなくなってということはないというふうに実は考えているんです。  私は、そもそも郵便料金というのはその機能からいって赤字が生まれるという可能性がもちろん十分にあって、そしてそれは国の施策として一般会計で見るべき部分があるんだというふうに考えておりますけれども、それはいままでもいろいろ多く論議がありましたように、たとえば三種の割引の問題についても、これは国の政策としてつくられているものですから、それがやはり国の政策としてつくられている以上は国の財政で見る、たとえばそういうふうにですね、そのよって来る論拠に基づいて一般会計で見るということは十分できることで、そういう基準というものは明らかにできるはずだというふうに思います。そういうことによって赤字を解消していくということは現実の問題として可能だと、したがって独立採算でなければ安易に流れて財政が破綻すると、こういうようなことにはならないのじゃないかというふうに実は考えているんですけれども、その点についての御意見をお伺いしたいというふうに思います。

一瀬智司国際基督教大学教授

○公述人(一瀬智司君) 私は、独立採算制とそれから一般公費負担、まあ独立採算制というより利用者負担ですね、受益者、つまり料金という形で負担する分と公費負担というこの負担区分ということで申し上げたわけです。  独立採算制に関連して、先ほどからアメリカとかイギリスとかの郵政、電電公社のお話が出ておりますけれども、私の理解では、アメリカのごときは現在は赤字である、しかし長期にわたってできるだけ健全な経営合理化を図る。それは単に労働強化とか、そういうことだけではなくして、総合的複合的な経営の多角化を図るとか、いろんなことを考えて効率的な経営を行っていく、そういう中で一時的に赤字の部分について一般会計で負担する。  しかし同時に、長期的に見た場合でも、もともと郵便事業というのは公共的な事業ですから、そこに福祉型といいましょうか、特に四種等の中におけるものについて、これはたとえば盲人用のが現在無料である、あるいはほかのものについても技術的に低料金というようなものを考えた場合にはコスト割れする、それは郵便事業が本来負担すべきものではなくして公費に繰り入れる。しかし、それは独立採算制を破るということではなくして、長期的な意味での独立採算。  それから完全にすべてを料金あるいは経常収入で賄って、そして利益も上げる——これは私企業型ですが、そうではなくして、ある意味では不完全な独立採算といいましょうか、利用者が当然本来負担すべきそういう受益部分と、それからこれは公費、国が負担してもしかるべき福祉型の部分と、これは公費負担、公共負担、そういう意味でそれを理論的にあるいは科学的客観的にきわめて明確にできれば、その分は公費を繰り入れると言ってもそれは当然認められるであろうということで申し上げたんで、そうでなくして、単に安易に赤字分が出たからそれを一般会計から繰り入れるということになると、経営としても非常に安易になるし——安易という意味は、経営として安易になるというだけでなくして、国家財政、行財政全体、一般会計の方の立場から見ても、これは財政一般、国の会計が非常に硬直化しておる、そしてやるべきいろいろな施策、公共施策というものが多い、それなのに赤字補てんに相当部分が食われていく、こういうことは国全体の国家的なマイナスというか、停滞あるいは非常な危機の症状が来るんではないか。国全体の停滞あるいは不安定、こういうこととの関連で申し上げたわけです。

山中郁子日本共産党

○山中郁子君 ありがとうございました。

木島則夫民社党

○木島則夫君 一般会計からの補てんがいいか、あるいは独立採算制かというような問題については、各委員からそれぞれ御質疑がございまして、私はあえて重複を避けたいと思います。  で、関根さんにお伺いしたいんでございますけれど、関根さんは民間会社の営業部長さんでいらっしゃるわけですね、この不況の中で大変だと思います。私も、新聞とか雑誌がただ単に三種だけの問題というふうに短絡をしておりましたらば、決してそうではないという点でも私さっき教えられるところがあったんでございますけれど、私は、ちょっと角度を変えまして、いわゆる郵政とか国鉄というそういう事業、経営のあり方が世間一般では親方日の丸というような言われ方をしておりますね。それはどうしてそういう言われ方をするんだろうとお思いでございますか。その言われ方は、関根さんとしては間違っているとお思いですか、それともそういう言われ方は妥当だとお思いでしょうか。だとするならば、なぜそういう言われ方がされるのかということが一つ。  それから遅配とか欠配というものをどういうふうに受け取られておいでになりますか、ということですね。  それから郵便事業の合理化とか機械化ということについては、賛成でございますか。大いにやった方がよろしいというお立場か、それともそうでないのか。  それから、これは非常に素朴な質問でございますが、たとえば銀行の窓口に参りますと、もうほとんどが女の人の手にゆだねられているわけですね、仕事が。ところが郵便局の窓口に参りますと、特定局とか地方局は別といたしまして、男の人が一枚、一枚小さな切手を売っているというようなことをあなたはどういうふうにおとりになるか。専門的なお立場でなくて、日ごろ郵便局を御利用になったり、郵便局についての何というか庶民的な感覚からお答えをいただいて結構でございます。  以上でございます。

関根平太郎日本機関紙印刷所営業部長

○公述人(関根平太郎君) 親方日の丸ということは、実際世間ではどなたも感じておられて、背後には国家がおるんだと、だからどういうふうな状況になった場合でも国家がなくならない限りはやはり郵政省そのものの存在というものはあると、要するにお上目の丸というのは国家とともに運命をともにしているという趣旨に理解されているのではなかろうかというふうに思うわけです。  その次の遅配、欠配の問題ですが、これは非常に困るんですね。たとえば、きょうもここに公述人として参加したわけですけれども、ここに参りますのに印刷物も何にもいただいていないんですね。でお電話をいただきまして、郵便で出すと行き違いになるかもしれないと、ここへ来るまでに到着しない心配があるからお電話しましたと、一時十分くらい前においでくださいというお話なんです。逓信委員会そのものの事務当局がもうこの通信制度そのものを信用していないんですね。ですから、そういう意味では全く信頼されておらない郵便局になっているという点は部分的には言えると思うんです。  本当に、先ほど金子さんですか、からお話しありましたが、いろいろ日常お骨折りいただいていることについて感謝のお話がございまして、私も同感です。ですから、窓口でおやりになっている方が本当はもっと女性の人で、男子でなくてもいいじゃないかということもおありになるかと思いますけれども、とにかく郵便物というのは重たいですからね。やっぱり私みたいな小っちゃい、やせておったんではなかなか勤まらぬというふうに思います。ですから、そういう意味では一定の力量のある者が採用されてないと非常に円滑にいかないんじゃないかということは考えられます。  合理化と機械化の問題ですけれども、実際、独立採算のお話も先ほどからございましたから私ちょっと申し上げるんですが、非常に疑問に思っているのは、郵便法二十条と矛盾しないかという点なんですね。郵便法二十条では郵政大臣が認めれば無料扱い、郵便料金払わないで出すことができるんですよ、そういう条文がきちっと載っかっているんですね。それで三事業ね、独立採算、これは混同しちゃいけないんだと言っておるわけですけれども、郵政省あてに私がたとえば出そうとする場合ですね、郵便局長あてに出す場合には「通信事務」って左の肩に書けば郵便料金払わないで届くんですよ。ですから、こういうのは実態としてどのくらいあるのかちょっと知りませんけれども、そういう独立採算の問題と郵便法二十条との問題は大いに矛盾があるというふうに私考えているんです。  それからもう一つ、合理化、機械化の問題と関係するかどうかわかりませんけれども、一般的に今回の値上げは平均しますと三・二六倍というふうに伺っています。二倍から五倍でいろいろ計算すると三・二六倍だということは私も何回も何回も聞かされたんですが、で三・二六倍というのが十月一日から実施されますと、その段階で——郵政省はほとんどが人件費だと言っていますからね、九〇%近くが人件費だと言っていますから、じゃ郵便局に働いている人はその段階から二倍から三倍の月給をもらえるのかどうなのか、あるいはそれにかわる機械を何か入れるのかどうなのか。またそういうことをやらないとすれば、この取り集めだとか、いろいろ区分したりするいろいろな作業がありますけれども、こういうのをいままで一人でこうやっておったんですね、これを二人でこうやるのかどうなのか、ちょっと漫画みたいになるわけですが、やはりそういう点が一つはあるわけなんですね。ですから、そういうことと関連して、合理化ということは私たちも会社の中でやっています。本当に利用者にサービスができるような合理化ですね、こういったことは大いにやらなきゃいけない問題だと思うんですが、この合理化を郵政当局だけが一方的に実行するということについては私は反対なんですね。あくまでも労働組合があるわけですから労働組合の皆さんと十分話し合って、納得のいくやり方で合理化、機械化を進めていただきたいというのが私の本心です。

竹田現照日本社会党

○委員長(竹田現照君) 公述人の方々には、長時間にわたり有益な御意見をお述べいただきましたこと、まことにありがとうございました。  これをもって公聴会を散会いたします。    午後四時散会

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