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75回国会参議院1975/03/31

地方行政委員会 第8号

発言数
9
登壇者
3
会派数
2
開催日
1975/03/31

会議録

原文兵衛自由民主党

○委員長(原文兵衛君) ただいまから地方行政委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  本日、大谷藤之助君及び鍋島直紹君が委員を辞任され、その補欠として上條勝久君及び青井政美君が選任されました。     —————————————

原文兵衛自由民主党

○委員長(原文兵衛君) 地方税法の一部を改正する法律案を議題といたします。  本案の質疑は前回終局しております。  野口君から委員長の手元に、地方税法の一部を改正する法律案に対する修正案が提出されております。修正案の内容はお手元に配付のとおりでございます。  この際、本修正案を議題といたします。  まず、野口君提出の修正案の趣旨説明を聴取いたします。野口君。

野口忠夫日本社会党

○野口忠夫君 ただいま議題となりました地方税法の一部を改正する法律案に対する修正案について、日本社会党、公明党、日本共産党、第二院クラブを代表し、その提案の理由と内容の大要を御説明申し上げます。  地方財政は、不況とインフレの共存する中でかってない深刻な危機に直面しております。貧困な自主財源、高度成長のもとでの中央集権化、インフレと不況による収支バランスの崩壊という構造的、財政的要因こそ、今日の地方財政の危機の真の原因であります。こうした原因による地方財政危機を真に打開する道は、国、地方の税財政を根本的に改め、自治体の自主財源を強化するとともに財政自主権を保障する以外にありません。  しかしながら、自民党政府の改正案は、こうした基本的課題に何ら触れていないばかりか、依然として大企業優遇税制に終始しております。法人事業税に制限税率を設けることとの引きかえによって創設される事業所税は、自治体の財政自主権を否定するものであり、地方自治の本旨とは相入れないものであります。さらに個人住民税についても、課税最低限をわずか二十万円程度引き上げたにすぎず、住民の税負担はますます過重なものとなっています。  したがって、自民党政府の不況とインフレ政策のもとで、増大する住民の税負担を軽減するとともに、法人課税の強化を図り、もって憲法に保障する地方自治の本旨を達成するため、緊急に必要と認められる事項について所要の修正を行うこととしたのであります。  以下、順を追って修正案の概要を御説明申し上げます。  その一は、個人住民税についてでありまして、基礎控除、配偶者控除、扶養控除をそれぞれ二十四万円に引き上げ、平年度の課税最低限を約百七十万円といたしております。  また、障害者、寡婦等の非課税限度額を七十万円に引き上げるとともに、白色事業専従者控除限度額も六十万円に引き上げております。  次に、現行道府県民税所得割り税率を、低所得者との負担の均衡を図るため、税率を五段階に区分する超過累進税率制に改めることといたしております。  その二は、法人についてであります。  大企業の都市への集中は、いまや集積の効果よりもマイナスの効果を増大させ、地方自治体の財政需要を急増させております。したがって、大企業にある程度の税負担を求めることはきわめて当然であり、そのため法人税割りを道府県民税にあっては、五・六%、市町村民税にあっては、一五・五%と引き上げることといたしております。ただし、中小企業については、負担増を避けるため、当分の間現行どおりといたしております。  第二は、事業税についてであります。  二重課税の性格を持つ個人事業税は、将来、撤廃すべきであり、当面、所得税を納付するに至らない者に対する個人事業税の解消を図るため、事業主控除を二百二十万円に引き上げるとともに、標準税率を第一種事業百分の四・一、第二種事業百分の三・三、第三種事業百分の二・五に引き下げることといたしております。  また中小事業者の負担軽減を図るため、白色申告者の専従者控除額を六十万円に引き上げることといたしております。  法人事業税については、自治体の財政自主権を保障する立場から、制限税率を一四・四%といたしております。  第三は、料理飲食等消費税についてでありますが、インフレのもとでの物価の高騰に対処するため、旅館における宿泊及びこれに伴う飲食の基礎控除を二千円、免税点を四千円、飲食店等における免税点を二千円、チケットごとの免税点を千円に引き上げております。  第四は、固定資産税についてでありますが、地価の高騰による異常とも言うべき個人住宅の固定資産税を引き下げるため、二百平方メートルまで昭和四十七年度の税額に据え置くことといたしております。  第五は、電気税でありますが、産業用の非課税措置については廃止することといたしております。  第六は、事業所税でありますが、地域環境及び都市施設の整備のため、すべての市町村が目的税として条例で課税することができるものとし、公益上必要があると認める場合、非課税措置、課税標準の特例について条例で定めることができることといたしております。  以上の修正により、昭和五十年度においては、個人住民税等においては二千六百十三億円、事業税において二百二十億円、料理飲食等消費税において百七十一億円、固定資産税において百七十九億円の減税となりますが、法人税割、道府県民税所得割の税率の改定、産業用電気の非課税措置の廃止等によって一千八百八十九億円の増収が見込まれますので、差し引き道府県においては九百六十一億円、市町村においては三百三十三億円とそれぞれ減税となることが見込まれます。  以上が修正案の提案及び大要でありますが、何とぞ慎重御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願い申し上げます。

原文兵衛自由民主党

○委員長(原文兵衛君) 野口君提出の修正案に対し、質疑のある方は順次御発言願います。——別に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。  これより原案並びに野口君提出の修正案を一括して討論に入ります。——別に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。  それでは、これより原案並びに野口君提出の修正案について採決に入ります。  まず、野口君提出の修正案を問題に供します。野口君提出の修正案に賛成の方の挙手を願います。   〔賛成者挙手〕

原文兵衛自由民主党

○委員長(原文兵衛君) 多数と認めます。よって、野口君提出の修正案は可決されました。  次に、ただいま可決されました修正部分を除いた原案全部を問題に供します。修正部分を除いた原案に賛成の方の挙手を願います。   〔賛成者挙手〕

原文兵衛自由民主党

○委員長(原文兵衛君) 多数と認めます。よって、修正部分を除いた原案は可決されました。  以上の結果、本案は多数をもって修正議決すべきものと決定いたしました。  ただいま福田自治大臣から発言を求められておりますので、これを許します。福田自治大臣。

福田一自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○国務大臣(福田一君) 今後の地方税制の改正に当たりましては、地方税源の充実に意を用いますとともに、修正案におきましては、個人住民税の課税最低限を引き上げること、個人事業税の事業主控除を引き上げること、事業所税の課税団体を人口三十万以上の団体まで拡大すること、産業用電気の非課税措置を廃止すること等の内容がございますが、これらの諸問題につきましては、修正案の御趣旨を尊重しつつ、今後とも引き続き前向きに努力いたしたいと存じております。  また、一・二と要請されている法人事業税の制限税率については、今後なお慎重に対処いたしたいと存じます。  なお、タクシー等における中小企業に対する事業所税の課税の軽減については、地方団体において、その実態に即して、適宜、適切な措置をとるよう指導いたしたいと存じます。

原文兵衛自由民主党

○委員長(原文兵衛君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

原文兵衛自由民主党

○委員長(原文兵衛君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  本日はこれにて散会いたします。    午後十一時六分散会

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