社会労働委員会 第4号
- 発言数
- 168 件
- 登壇者
- 11 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1975/03/13
会議録
○委員長(山崎昇君) ただいまから社会労働委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 去る三月十一日、案納勝君が委員を辞任され、その補欠として村田秀三君が選任されました。 —————————————
○委員長(山崎昇君) 理事が一名欠員となっておりますので、この際、その補欠選任を行いたいと存じます。 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(山崎昇君) 御異議ないと認めます。 それでは、理事に村田秀三君を指名いたします。(拍手) —————————————
○委員長(山崎昇君) 次に、作業環境測定法案を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言を願います。
○石本茂君 私は幾つかのことをお聞きしたいんですが、まず、この法案の適用を受けると思われるいわゆる作業所、この法案でございますと、第二条の三の指定作業場というところが一体全国にどれくらいあるのでございますか、それをまずお伺いしたいと思います。
○政府委員(東村金之助君) お答えいたします。 この法案によりまして測定士または測定機関の対象となる事業所数のお尋ねでございますが、事業場は五つの麺類に分かれて区分されておりますが、そういう考えでございますが、粉じんを著しく発散する屋内作業場、これが約二万五千事業場ございます。次は放射性物質を取り扱う作業場、これが約三百事業場ございます。それから特定化学物質等を製造し、または取り扱う屋内作業場、これが約六千五百事業場ございます。四番目に鉛業務を行う屋内作業場、これが約五百事業場ございます。最後に有機溶剤を製造し、または取り扱う屋内作業場、これが約二万八千事業場ございまして、こういうものを予定しておりますが、これらの作業場を有する事業場の数は、合計いたしますと約六万事業場であるということでございます。
○石本茂君 ただいま申されましたように、作業所の数は、区分はございますが、約六万ヵ所ということで、これは老婆心かわかりませんが、これだけの作業所に見合う、要するに、これからつくられるであろう作業環境測定士を容易に、もちろん期限の期間はございますけれども求め得る可能性があるのでございましょうか、その辺をお伺いしてみたいと思います。
○政府委員(東村金之助君) ただいま申し上げました六万事業場に対する測定士はどのぐらい必要かということでございますが、その見込みの数は約一万人と考えております。 ところで、この一万人が養成できるかという御質問でございますが、御承知のとおり、また、ただいまお話ございましたように、この法律では二年間の余裕がございます、こういう人たちを養成するのに。現在作業環境測定事業をすでに行っている法人等がございますが、そういうところに雇われている技術者の方が約三千人ございます。それから事業場において作業環境測定に従事している衛生管理者、その事業場ですでに衛生管理者をやっている方が約四万人ございます。で、その他作業環境測定ができるという能力を持っている者もございますので、こういう人たちに対し試験、講習等を施しまして所要の測定士を養成していくことができるし、またいきたい、かように考えております。
○石本茂君 このことにつきましては一応絶対大丈夫これは育成できるというふうに確認をさしていただきますが、そこで、現在労働安全衛生法に定めるところの環境計量士という方々が配置されておるわけですが、聞くところによりますと、この方たちがこの法制定の暁におきましては、そのまま身分がえができないかということのようでございますが、これはどうなるでしょうか。
○政府委員(東村金之助君) 環境計量士と作業環境測定士との関係でございますけれども、作業環境測定は法律案にいろいろ規定してございますとおり、いわゆる公害の測定の場合とは異なる特殊な技術を必要といたします。それは個々の事業場におきまして条件が千差万別でございますので、いろいろむずかしい特殊な技術を要するわけでございます。したがいまして、作業環境測定法によりその特殊な技術を有する測定士制度を設けようと、こういう趣旨で生まれるわけでございますので、計量士であれば直ちに環境測定士になり得るというものではございません。ただ、両者共通する面もございますので、試験科目等についての免除、こういう問題についてはひとつ調整を図っていきたい、かように考えております。
○石本茂君 それでは、そのままは資格条件としては認めることはできないと、しかし、必要と思われる教育をさらにつけ加えまして当然有資格者にすることができるというふうに理解さしていただきました。 そこで、この作業所に作業環境測定士を配備できる、いわゆるいただきました書類を見ておりますと、自社測定のできるところにつきましては、これは当然問題なくなると思うのですが、問題は中小企業などでとても自社配置なんということはできないと、自社測定はできないというような事業所につきましては、この中に定めてありますところのいわゆる作業環境測定機関というところに委託をいたしまして、そうして定められた測定ということをしていかなければならないということになるわけでございますが、で私はこの場合、この労働大臣の指定を受けまして登録をされました機関の選択に当たりまして、業者が選択しますときに自由に選択できるのか、たとえば仙台におりましても東京のあるそういう機関に委託できるのか、それとも地域別に、仙台でしたら大体その地域にありますこのところに行って委託しなさいというような、これは強制ではございませんけれども、何かそういう区分別ができるのでございましょうか、全くの自由選択ということでございましょうか。
○政府委員(東村金之助君) 中小企業等におきまして自社測定ができない場合、これは当然考えられます。そういう場合には、測定機関にお願いするというかっこうになるわけですが、その際に、地域別に一定の枠をきめて、そこ以外ではだめだというようなことは考えておりません。どこでも自由でございます。ただ、実際問題としてはそれぞれ御選択になるのがそういう遠いところでないような形になるかもしれませんが、たてまえは自由でございます。
○石本茂君 私は大変単純な、しかもよこしまな、愚かなことを申しますけれども、もしこの機関と決してこの作業所とが何らかの人間関係といいますか、あるいはいろいろなそういうところ同士の関係がございまして測定をいいかげんにさせるということ、これは許されないでしょう、当然、労働省が厳しい取り締まりをされるわけでございますが、しかしややもいたしますと、私が憂慮しますようないわゆるいかがわしいという言葉を使っちゃいけないかわかりませんが、働く労働者の健康を守るために測定をするのに、それが必ずしも正しい測定をしないで、——なぜこういうくだらぬことん申し上げるかといいますと、かつて海のいわゆる原子力等によります汚れを防止するために資料提供ということで日本分析化学研究所という大変これは大がかりなものがあったわけです。ところが、そこが調査し、国に提出いたしておりました調査資料が大変いかがわしいものであったというようなことが先般報道されまして、当局は非常に憂慮されたと思うのですが、こういうことが少さな事業所の中で、しかも、小企業であればあるほど最も守らなきゃならない環境が、これは決して大企業等に比べて好ましい条件ではないと思うのですが、それがいま私の言うようなもし事態が招来しないだろうかというような意味で、こういう大変愚かしいことを聞いたわけでございますが、当局としましては、そういうことは絶対にあり得ないという、何か保証と申しますか、安心できる条件といいますか、それをひとつお示しいただきたいと思います。
○政府委員(東村金之助君) 作業環境測定をやるゆえんのものは、ただいま先生御指摘のように、これは労働者、働く人たちの健康を守り生活を守るという基本的なデータでございます。基本的な作業でございますので、これが曲げられるとえらいことになる、御指摘のとおりでございます。そこで、こういう機関がやる、それ自身が公正でなければいけないということが出てくるわけでございまして、そういうことをこの法案でも重々考えまして、その保証といいますか、確保のための配慮があるわけでございまして、まず、こういう測定をする場合には、労働大臣の定める作業環境測定基準に従って作業環境の測定を行わなけりゃならぬという一つの基準を設けるということです。 それから測定機関には測定の結果を記録し保存するようにもきちっと義務づけまして、監督官等が立ち入ってそれをチェックする、そこで問題がないかどうかを確かめるということ、それが第二でございます。 それから測定機関がもし虚偽の結果を表示したような場合に、測定と違う結果を出したような場合には、それが明らかになったときには、その登録を取り消すという強い処分をすることになっております。 それから労働大臣等は測定機関に対し、必要な事項を報告させる、それによっていろいろ問題があれば事前に発見できるような措置をしていると、こういうことが法で定められております。したがいまして、これを軸にして、ただいま御指摘のようなことがないように重々監督に当たっていきたい、かように考えております。
○石本茂君 まあ調査の体制、届け出のこと、その後の当局の審査過程、これはいろいろこの法律の中を読んでおりますと、なるほど上手に行き届いていると思うのですが、先ほど来申しておりますように人間が欲と言えばこれはいけないかわかりませんが、やはり欲望のために、そうしたいま局長申されました、第一の段階でもはや誤ったことが行われておるとすれば、これはどこで一体チェックできるんだろうかということを——というのは目に見えないごみですとか、目に見えない空気ですとか、水ですとかということになるわけですから、目に見えるものがそこにある、それをやったというのはこれはある程度素人でも、どうもおかしいということを気がつきますけれども、そういう意味で私は非常に憂慮といいますか、心配するわけですが、するように努力をすると申しておられますけれども、せっかくこういう法律をおつくりになるのですから、絶対にそういうことはないんだというような私はやはり体制はおつくり願いたいことをこの機会にお願いしておきたいと思うんです。 次に、もう一つお伺いしたいのは、この法律案の第二条の七項に、登録のことでございますが、「労働大臣又は都道府県労働基準局長の登録を受け、」と書いてございます。私、素人でございますので、よくわかりませんが、登録の仕方が二本立てになっているということですね。これは何か意味があるのでございましょうか。労働大臣または基準局長と二手に分けて書いてございます。これは何か区別があるのでしょうか。
○政府委員(東村金之助君) それは通常役所でいろいろ問題を処理する場合に管轄の問題がございますが、その当該機関が二以上の都道府県にまたがるような場合には中央、つまり労働大臣、当該県だけの場合には都道府県労働基準局長だと、こういう仕分けでございます。
○石本茂君 そうしますと、二つ以上の県にまたがる場合、たとえば流れていく水とか、それからいろんな作業上出てくるであろう好ましくないそういう毒物ですね、それが一県内で、どう言いますか、測定することができて、処理することができるということは労働基準局長でよいということでございますね。そういうふうに解釈していいんでしょうか、いま申されたことを。
○政府委員(東村金之助君) ちょっと言葉が足りませんでしたが、その当該機関の事務所がその県にあるかどうかという意味でございまして、仕事の内容ではございません。
○石本茂君 そうしますと、これはその測定機関がという意味でしょうか、それともその作業所自身が作業工程、いろんな環境の中で県と県との境目になっているというふうに考えていいんでしょうか。機関とおっしゃいますと、この測定をする機関の事務所というふうに、私はちょっと受けるんですが、これはどっちでございましょう。
○政府委員(東村金之助君) 測定する機関がという意味でございます。
○石本茂君 測定する機関が二つの県にまたがるという事務所ですね、もう少し詳しく教えていただけないでしょうか。ちょっと腑に落ちないのですが。
○政府委員(東村金之助君) 測定する機関が、事務所が一つの県にある場合にはその都道府県、いろいろ各県にまたがって散在するというと言葉は悪いですけれども、場合には中央の労働大臣と、こういうことです。
○石本茂君 よくわかりました。要するに、親会社が神奈川県にあるとします。そうするとその支所のようなものが東京にも千葉にもあったとしますね、そういうときには中央官庁である労働大臣に登録すると、一単位の県であれば、要するに事務所が一カ所であれば、その所在する県に登録するというふうでございますね。それでいいんでございますね、確認いたしますが。
○政府委員(東村金之助君) そのとおりでございます。
○石本茂君 はい、わかりました。そこで、その理由よくわかりました。 私は以上のようなことをお伺いしたわけですが、この法案ができますことは、働く者としても当然健康を阻害されていくであろう条件を持つ場所のことですから大変喜ぶものでございますが、たまたま私が非常に今日までの労働という仕事の中の働く者としてちょっと腑にに落ちないことが一つ、二つございますんです。これはただいま提案されておりますように、区別されました、しかも、指定される危害を直ちに身体に受けるであろう、健康阻害が起きるであろうという事務所についてはよいのでございますが、たまたま職業病等現に誘発いたしておりまして、しかも、作業所自身は毒物を扱っているわけでもございませんし、特別にごみがそこにいっぱい飛んで歩いているというわけじゃございませんが、一番身近にあります保育所でございますね、それからまた、心身あるいは身体障害者の福祉施設でございますね、こういうところの作業所自身は何らこの規定にのっとるものじゃございません。ですけれども、そこで働く労働者の健康阻害と、その条件は違います、事態も違うかわかりませんが、こういうところの今日までの体制を見ておりますと、それは一概に労務管理が悪いんだというようなことで片づけられているように思うのでございますが、私はこの法律を該当せいというのではございませんが、せっかく労働安全衛生法などもあるわけでございますし、いま私が申しておりますようなそういう事業所等にはどのようなお考えを持っていらっしゃるのか。それはもう主管省なり、主管する者が労働環境を改善しなさいというような御指導だけで済むのでございましょうか、お伺いいたします。
○政府委員(東村金之助君) ただいま御指摘の中にありました、病院といいますか、保育所といいますか、そういうところで働いている方々の安全衛生の問題、特に衛生の問題だと思うわけですが、おっしゃるように、作業環境測定という問題が生じないまでも、いろいろ腰痛その他問題があると言われておりますし、われわれも重大な関心を持っておりまして、監督指導をやっております。で、いろいろ問題はございますが、健康管理という面から見ますと、たとえば健康診断の励行であるとか休養室を設けるというようなかっこうで問題を処理すると同時に、実は、このたび厚生省と共同でいろいろ研究をいたしまして、もう少し前向きの予防的な対策はとれないだろうかということを検討しておりましたが、一応の結論が出ましたので、それを地方に流しておるところでございます。その内容は、作業方法の改善、つまり、なかなか重い物を持ち上げるような関係もございますし、そういう関係で作業方法を何とか改善すべきじゃないか、それから、いま申し上げました健康診断を励行すべきではないか、さらには、予防体操をやったらどうか等々の内容を盛りました通達を出しまして、これに従いまして、先ほど申し上げましたいろいろの労働基準法上の問題と同時に、監督といいますか、指導といいますか、そういうものを強化していこうと、こういう体制をとっている次第でございます。
○石本茂君 そういう指導体制をもうすでに手をつけていただいたということは私、敬意を表しますが、実際、現実の問題といたしますと、いま局長が申されました労働基準法すらがこういう事業所等におきましては守られない実態にあるわけです。これは、人員の問題でございますとか、あるいは設備の問題でございますとか、いろいろなものが相重なった一つの隘路だと思うのでございますが、ただ、体操をしなさい、あれをしなさいという、そういう企図的なことだけの指示でこれは終わるものではないと思うんです。そういう、いま私が例にとりました保育所等であれば、厚生省が人員増をして、そして体制を整えろと、あるいは労働大臣のお立場からすればおっしゃるかもわかりませんが、それだけで労働省の任務は済むのでしょうかということを、大変しちくどいようでございますが、私大臣にもお伺いしたいわけでございます。
○国務大臣(長谷川峻君) 石本さんの御質問にお答えする前に、去るたしか三月の四日だと思いますが、参議院の予算の委員会におりましたときに、この委員会で非常に御活躍願った須原さんの訃報をあの席上でお伺いしまして、地元の方にいろいろな手配はいたしましたものの、改めて、あの方がこの委員会において、非常に円満な御人格と、そしてまた細密ないろいろな御質問、そしてまた各党間における非常によきあっせんの労をとっていただいて、私たちの役所の政策に対して非常に御協力いただきましたことをここにしのび、あわせて私の哀悼の意を表させていただきます。 石本先生にお答えいたしますが、作業環境測定法案が御審議いただきまして、スタートに当たって、ほかの機関がミスをやったようなことをやらないようにという厳しい御批判を胸に体しながら、まあスタートのときは何でも大事でございますから、それを胸に体しながら、御審議いただきます法案、しかも、私の方は労働者の健康を守るということでございますので、ぜひひとつ万全の体制と諸般の設備を整えてまいりたいと、こう思っております。 それから、ただいま病院やら保育所の話がありましたが、これは労働基準法違反が先生御承知のとおりいろいろあるわけです、時間短縮、週休二日もやらないとか、いろいろなことが。これは、いま局長から話もありましたように、労働省と厚生省の間に話もしておりますが、私もそちこちを歩きながら、ただ、労働省が言うだけではだめだ、こう思いまして、厚生大臣ともどもに一つの案といいますか、予算獲得の方策もやり、本年度の予算においては、十二分にありませんけれども、まずまずのところをいって、そういう具体的なことを示すことによって前進するのじゃなかろうか。この姿勢はいまから先もやっていこう、こう思っておりますことを御理解いただきたいと思います。
○石本茂君 そこで、もう一つ、これは直接のことではございません、関連になると思うのですが、いま病院の話がしばしば出ますが、全部の病院とは申しませんが、やはり放射線あるいはそういう、どう言いますか、私どもから考えますと、いきなり人体に影響を及ぼすであろう放射線等を使って治療する病院がずいぶんにふえております。もちろん、そういうところでは、その治療の場合の作業に従事する人は一応決められております。だれでもがこれはできるものでございません。でありますけれども、実際仕事をしておりますと、その資格を持たない、その危険性を知っておらない、たとえば看護婦等がいやでもおうでもその部屋に入っていく場合もございますし、患者の看護ということでそうした場面に直面しているわけです。そうして一度に非常に大きな被曝といいますか、量を浴びてしまうというようなことがもうこれはしょっちゅうあると私は考えております。で、ただいまこの法案の話題になっております指定事業所の中には、そういう、どう言いますか、同位元素等を使うようなやはり目に見えない被害を多く働く者が受けるという事務所も規定の中に入っていると思うのですが、そういうものを使って治療あるいは事業をするところに対して、特にいま私の申しております病院というような、企業体としてはこれは生産ではございませんので、関係ないと思うのですが、そういうところに対してどのような御指導を、——これは厚生省がやるものだというんじゃなくて、そういう危険物を扱いながら治療をしておりますところに対して、労働省としましては、今日どのような指導をしていただいているのか、あるいはまた、今度のこういう法律などができますことによって、どのような関連指導がなされますのか、この機会に伺っておきたいと思います。
○政府委員(東村金之助君) 病院における放射線取扱業務に従事する看護婦さん等の健康障害の問題でございますが、御承知のとおり、この電離放射線の問題はここ数年の間かなり一般の関心が持たれ出しております。ところで、われわれそれを受けまして、大体例年のように全国一斉に監督を実施するわけでございますが、その結果を見ましても、病院等については必ずしも成績がよくございません。で、結局、どういうところに問題があるかといいますと、いろいろ問題はございますけれど、なれてしまうと申しますか、問題が麻痺してしまうというような感じのものも実はあるわけでございます。私どもといたしましては、労働者を雇い入れる際に、ないしはその仕事につける際にぜひ教育をしなさいと、この問題は非常に危険であるから、あるいはこういう問題があるからこういうふうにしなさいと教育を励行するようにと言うことを真っ先に言っているわけでございます。それからもう一つは、電離放射線障害防止規則という規則、かなり細かい規則がございまして、この規則によりまして、被曝の限度とかその他放射線障害防止に必要な事項がかなり細かく明細に決められております。そういうものをやはり基準にいたしまして、看護婦さん等がそういうものから受ける健康障害を未然に防ぐようにということでやってるわけでございます。ただ、病院等数も多いわけでございますし、なかなか手が回らない問題もございますが、問題が問題でございますので、さらに適切な監督指導をやっていきたい、かように考えております。
○石本茂君 あれやこれや関連的なことを申し上げましたが、私はこの機会にお願いをしておきたいと思いますのは、そういう危険性を伴う作業所だけの働く人々の健康を守るというのは、これは労働省の全部じゃないと私は思うんです。あらゆる労働に従事する人々の健康を阻害するものがあるなら、あるいは誘因となるものがあるならそれは排除していくような指導措置、これは当然だと思うのですが、私、大変勝手なことを言いますのでお笑いになるかと思うんですが、せっかく現在すでに労働安全衛生法がございまして、全部じゃございませんが、ほとんどの事業所にあまねくそれが、何といいますか、定着しております。この上さらに特段のものが配慮されることになりました。ですが、一般的に全部ひっくるめまして、私は決して法律を、安全衛生法の中で全部取り締まっていただきたいとか、このたびできましたこういうものにのっとるようにしてくれとは申しませんが、何らかの方法で将来やはり労働省が先頭に立っていただいて、すべての労働者のやはり健康保障はするんだと、健康は守っていくんだという体制をつくっていただきたい。労働基準法だけを盾にとりましても、もうこれができましてから三十年近うございますけれども、いまだに守られない事業所がいっぱいあるわけでございます。そういう意味で、こういうお聞きになっておられます立場からすれば、そんなばかげたことができるかとおっしゃるかもわかりませんけれども、私はばかげたことでなく、全労働者がいつでも安心して、そして喜びの中で生きがいを持ちながら自分の求めた、あるいは与えられた作業に従事していくようにしてほしい、これが願いでございます。 それからもう一つ、ちょっとさっきお聞きしようと思って抜けたんですが、先ほどお尋ねをしておりました作業環境測定機関でございますが、この機関に対して政府はどういう育成をされようとしておりますのか。私は余りいい勉強しませんでしたが、全部ずっと読みますと、取り締まりでございますとか、あるいは指定の基準でございますとか、そういうことは非常に詳しく書いてございますが、国家事業費の中でこのたび新しくいま誕生しようとしております測定士ではなく、この測定機関に対してどういうような育成をされようとしているのか。これは非常にさまにならない質問かわかりませんが、私はやっぱりちょっと気になりますので聞いているわけでございます。
○政府委員(東村金之助君) 先生御指摘の前段の全体的な問題でございますが、おっしゃるとおりでございまして、私どもといたしましても、ただ単に労働基準法をつくった、安全衛生法をつくったということでは問題になりませんので、できるだけそれが日本じゅうの労働者に保護として機能するように及ばずながら全力を投球していきたいと思うわけです。安全衛生法ではただ単にこれが最抵だということではなくて、それを上回るような快適の基準とは何かという問題すら提起されておりますので、まだまだ労働基準法等御指摘のように問題ございますが、ぜひ先生御指摘のような形に持っていきたいと、かように考えております。 それから、第二番目の作業環境測定機関をどう育成するかという問題でございますが、これにつきましては現在すでに二百六十ばかりこういう作業環境測定を業としているものがございます。で、それをさらに、四百程度までふやしたいというふうに考えておるわけでございますが、いろいろ補助をする形は考えられております。法律案には具体的にございませんが、こういう測定機関に対する補助、これは実は五十年度予算案に健康診断機関等に対する補助を含んでおりますが、約一億円考えておりますし、融資といたしましても五十年度の予算に八十二億円ばかり、これは職場環境の改善、全般を改善するための融資でございますが、こういう融資も活用していきたいと、かように考えている次第でございます。
○石本茂君 大体、私のいただきました時間も終わろうとしているわけでございますが、先ほど大臣の御所見を承りましたので、私、今後の労働省の事業がますます幅広く深く進展することを信じておりますけれども、もう一度大臣が全労働者に対しまして、どのように一体今後の体制をおつくりになろうとしておりますのか、もう一度お伺いいたしまして、私、質問終わります。
○国務大臣(長谷川峻君) やっぱり労働行政というものは労働省がやっているわけですが、やっている姿勢というものを全勤労者に御信用いただくことが大事だと思います。それはやはりほかの行政も大事でございますが、生きている人間、働いている諸君とともにやる仕事でございますから、やはりほかの行政よりもときに先取りをするということが一番大事ではなかろうか。ですから安全衛生法が初めて出るときはなかなかもってこれは大変だったろうと思います、従来の惰性のある経営者からしますと。しかし法律でやってみまして、人間の命を守ること、働く者が安心して、やれるということが今日ずうっとみんなに理解をされてき、そこに信用があるというふうに思います。そんなほかの行政に先がけてやるという姿勢の中にいまから先も懸命に努めてまいりたい、こう思っておりますことを御理解いただきます。
○目黒今朝次郎君 目黒でございますが、作業環境測定の関係について二、三お伺いいたします。 測定の事業所ですね、測定を行う事業については、それは任意制なのか強制なのかを一つ聞きたいと思います。
○政府委員(東村金之助君) ただいま御指摘がございました問題でございますが、安全衛生法におきまして一定の事業については環境を測定しなければならないと、こういう義務がございます。その中で、環境測定士をして測定させなければならないというのがございまして、その問題については強制といいますか、義務づけられている、測定士によって測定することが義務づけられている、こういうわけでございます。
○目黒今朝次郎君 そうするとその際に、労働者を雇用しないで一人親方といいますか、自分で事業をやっている者、そういう者については関係ないんですか。
○政府委員(東村金之助君) これは安全衛生法から発しておりまして、安全衛生法は労働関係が前提でございますので、そういうものは、いま御指摘のような一人親方の作業については入りません。
○目黒今朝次郎君 これは私意見ですが、やはりしかし、その仕事をやって生活をしておる一人労働者もその身体、命、健康を守る、生命を守るという点で私は、これは労働省の所管でないかもしれませんが、大きな社会機構として私はそのものの人間の生活を守る、命を守る、健康を守る、こういう立場は政治の姿勢としてとらえてやる必要があると思うのです。そういう点については今回の問題は別として、別途関係方面においてそういう一人親方の点についてもひとつ検討してもらいたいということについてはいかがですか。
○政府委員(東村金之助君) 一人親方という言い方にはいろいろあろうと思うのです。実は家内労働等の関係につきましては別途家内労働法等がございますし、それ以外の文字どおり一人でおやりになっている方はこの法律には入らないわけですが、先生御指摘のような確かに問題といいますか、姿勢が必要だとは思いますが、この法律にはいまのところ入っておりません。
○目黒今朝次郎君 いまの必要という点で別途また厚生か何かで検討するというふうにしたいと思います。 二番目に、この測定した資料については、何条でしたか、保存しておるわけですね。私は、測定した資料について当該労働者に公開の原則をとるべきだと思いますが、いかがでしょうか。
○政府委員(東村金之助君) 法律によりますと、そういう公開とかあるいは表示が書いてございませんが、実は衛生委員会という制度がございますので、その衛生委員会、これは労働側が推薦する方も参加して行われる委員会でございますが、この事業場の——そこでそういう問題を取り上げるようにというふうにしてまいりたい、かように考えております。
○目黒今朝次郎君 私は自分の経験から振り返ってみて、こういう行政機関がいろんな資料をつくる、研究をする、ある値を出すという点が、たとえば職業病の認定に当たって非常に争いのもとになるんですよ。自分のかかっている医者はこれは職業病だ、産業の、企業に所属している病院はなかなかそうは言わない。たとえばいま課長がいますが、きのうですか、全林野の白ろう病の問題で陳情を受けたでしょう。基準局が行っている第一次健診についてはなかなか出てこない。ところが、地方の町のお医者さんがやってると、七十も八十も白ろう病にかかっているというネタが出てくる。そうすると、認定に当たって必ずけんかになっちゃう。ですから、そういう意味で、私はこういうまたややっこしいものをつくることに反対なんです。つくるとすれば、その資料については、当該労働者がいつでも見たければ公開の原則で、やはり労働者に与える、見せてやる。そして事業者もやっぱり公開の原則で十分に見きわめて、本当に自分の環境を知る。公開の原則がなければこれは必ず労働者いじめに使われてしまう、こういう私の経験から、どうしても公開の原則は法案にうたってほしい、こう思いますが、いかがですか。
○政府委員(東村金之助君) ただいま申し上げましたようなその当該事業場における衛生委員会というのがございまして、そこに労働側の推薦された方も入っておりますので、そういう委員会にいまお話のあったようなデータについて付議事項にする、つまり公開する。それ以外でも、このデータについて労働者の方が見たいという場合にはそれを見せるようにというふうに指導してまいりたい、かように考えております。
○目黒今朝次郎君 指導でなくて、私はやっぱり条文にびしっと、労働者の保護という点であるならば、原則は法案に織り込むべきだ、こういう見解を持っていますから、これは後ほどおたくの方で検討してほしい、こう思います。いいですね。 それからもう一つは、これは屋内作業と屋外とを考えますと、この環境測定は屋内作業に限定されるんですか、屋外も含めてなんですか。
○政府委員(東村金之助君) それはこれから具体的に決めるわけでございますが、屋内のみに限りませず、屋外も入ります。
○目黒今朝次郎君 じゃ屋外も含めて、いままでのいろんな事案についてひとつ検討を願いたい、こう思っております。この関係はこれで終わります。 これは、私この前の委員会で政府側に、この港湾労働者の問題でいろんな問題が起きているので、特に大阪、神戸の上組の問題について調査をしてほしい、そういう要請をしておいたのですが、その後調査がどのように進んでいるでしょうか。
○政府委員(道正邦彦君) 先般の委員会で先生から御指摘がございました。労働大臣からは早速に運輸大臣にこういう大きな問題が起きているということをお伝えいただきまして、労働省、運輸省、それから関係機関挙げて取り組まなきゃならない問題でございますので、私どもといたしましては、重大な関心を持ってその後の推移を見守ってきているわけでございます。 具体的には、大阪あるいは神戸の問題でございますので、府、市あるいは県、それから海運局等が連携を密にいたしまして事態の解決に努めているわけでございますけれども、なかなかいろいろ問題がございまして、いまだに解決を見るに至ってないというのはまことに遺憾に存じます。
○目黒今朝次郎君 われわれも問題がありますので、社会党の社労の委員が三月の七日、現地に行っていろいろ事情を聞いてきたわけでありますが、するといま労政局長の答えでは、具体的にはどういうことが起きているかという点についてはまだ把握していないのですか。
○政府委員(道正邦彦君) 事件の経過につきましては現地からの報告を受けております。ただ、問題がかなりこじれておりまして、具体的な解決に至っていないということを申し上げたわけでございます。
○目黒今朝次郎君 これはじゃ、私たちが調べたことに対して若干実情を申し上げて見解なども賜りたいこう思うのです。 まず第一点は、上組という会社は神戸にあり出して、代表者が吉本さん、資本金が五十億、従業員が五千九十三名——約五千ですね。それから港湾総合運送の業界の第二位、こういうきわめてりっぱな会社、会社としては相当りっぱな会社だと、こういうものについて確認していいですか。
○政府委員(道正邦彦君) 港湾関係の事業でございますので、正確な数字等につきましては運輸省からお答え願った方がいいかと思いますが、私どもの手元にある数字とおおむね先生のいまの御指摘とは符合いたしております。
○委員長(山崎昇君) 運輸省答えることありますか。
○説明員(満所清吾君) 先生先ほどおっしゃいましたように、上組はいわゆる港湾運送事業社では大手でございまして、資本金が五十七億、従業員が約五千人でございます。半期の取り扱いが約二百数十億の大きな会社でございます。五大港におけるシェアは第二位でございます。
○目黒今朝次郎君 まあ、大変業界においては隠然たる業績を持っておる会社でありますが、この会社、これは昭和四十九年——去年です。去年の四月の二十四日、全港湾の建設支部上組東圧分会というのが結成されたことについてはおわかりでしょうか、労働省。
○政府委員(道正邦彦君) 承知いたしております。
○目黒今朝次郎君 結成された理由が、ここの労働者は法的には当然期間の定めのない雇用、すなわち常用労働者でありながら、払いについては日雇い労働者と同じような形態がとられ、常用雇用に見合った当然の権利も無視され、しかもきわめて劣悪な労働条件にあったと、すなわち賃金は日払いで三千六百円、夏冬のいわゆる一時金は三千円から五千円ですよ。十何万三千円じゃなくて、ただの三千円から五千円、年次有給休暇は適用されず、健康診断などは一切行われず、しかも尿素飼料粉末ですね、あの粉末でじん肺の職業病になったと、だから労災保険を適用さしてくれと申し出ても、それが適用を拒否され、三六協定のないままに深夜の作業が行われている、こういう劣悪な労働条件に耐えられなくて全港湾のいわゆる九十三名ですか、上組分会ができたと、こういう事実については間違いありませんか。どのような把握をいたしておりますか、労働省。
○政府委員(道正邦彦君) 先生現地にお出かけになりまして詳細御調査になった資料に基づいての御発言と思いますが、いま申されましたことの事実関係につきましては、この席からそのとおりでございますというふうに必ずしも申し上げるだけの資料を私どもとしては持っておりませんが、常用雇用でなく、したがって労働条件等について問題があったということは御指摘のとおりと理解していいのじゃないかと思います。
○目黒今朝次郎君 そうしますと、これらの関係は労働基準法違反であり、労働者災害補償法違反であり、安全衛生法違反と、こういう疑いがあることについては、事実関係とすれば認めることができますね。
○政府委員(東村金之助君) この問題につきましては労働基準監督署に、労働時間をめぐる問題、つまり三六協定等が締結されていないままに残業をやらせた等々の告発が参っておりますことは存じ上げております。
○目黒今朝次郎君 とにかく業界第二位の会社でありながらこのような劣悪な条件であったということについてはおわかりになったろうと思います。したがって、労働組合ができて、いわゆるこれらの労働条件の改善に立ち上がった。これは去年の春闘で立ち上がったわけなんですが、そういうこれらの問題について全港湾が労働条件改善について立ち上がる、団体交渉を起こす、これらの行為については労組法上当然の活動だと思いますが、いかがでしょうか。
○政府委員(道正邦彦君) 労働者が労働条件の改善のために労働組合を結成するということは、労組法上の当然の権利として認められております。
○目黒今朝次郎君 そういう当然の法律で保障された行動を起こしておったわけでありますが、これも去年の十月の二十三日、これらの組合の方々が出てまいりましたところ、構内に集められて、会社の方から、秀和商事という下請会社に下請させるのであるから全員解雇だということを、朝出てきて団体交渉も全然やらないで通告した。これらについては解雇権の乱用だと、しかも交渉のルールの違反だと、このように考えられますが、いかがでしょうか。
○政府委員(道正邦彦君) 組合法第七条に不当労働行為の規定がございます。そういう組合を結成しようという動きに対しまして解雇をもって対抗するということでございますれば、これは組合法第七条の違反になると思います。
○目黒今朝次郎君 第七条の違反であるということを確認いたします。 ところが、その秀和商事ということでありますが、これは運輸省に聞くんですが、この会社は何にも載っていないで、会社の名目だけで、しかも資本金は三百万ですか、運転資金はわずか数万、こういう、悪い言葉で言うならば、仕事そのものの必要性から出た会社ではなくて、いま言った解雇を合法化するトンネル会社のにおいが多分にあると思いますが、いかがでしょうか。
○説明員(満所清吾君) 秀和商事については、会社の名前は承知しておりますが、この秀和商事なる会社はいわゆる港湾運送事業の免許を取っていない、法律上の港湾運送事業者ではございませんので、こういう点から私ども調べるというところには限界があると思いますが、登記所その他で調べましたところによりますと、資本金が三百万円で昭和四十九年十月にできております。目的は工場内の倉庫作業一般を行うということになっておりまして、代表の取締役は辻という人物のようでございます。
○目黒今朝次郎君 労働省にお伺いします。 この秀和商事について調査をしているでしょうか。
○政府委員(道正邦彦君) 秀和商事という下請会社ができていることは承知いたしております。また、先生御指摘のような秀和商事に下請させたんだということで解雇をするという行為に訴えたということも承知いたしております。 ただ、本件につきましては、御承知と思いますけれども、地位保全の仮処分の申請が大阪地裁に出ております。で、それを認めるという決定がされていることをあわせて御報告いたします。
○目黒今朝次郎君 現場の方々の意見を聞いてみますと、この秀和商事というのは、いわゆる機材とか、いろいろな資材とか、それを一切上組から賃借りをしておって、単に労働者の供給だけをやっている、そういう実態だというような申し立てがあるわけなんです。そうしますと職安法四十四条に牴触するんじゃないかなという気がするんですが、その辺の調査は進んでおるでしょうか。
○説明員(平賀俊行君) 秀和商事の職安法四十四条違反関係につきましては、関係労働組合の方から県当局に申し入れがあり、現在調査を進めております。
○目黒今朝次郎君 私は、本件問題に非常に大きな役割りを.秀和商事が果たしておりますから、本件問題を解決するためには、どうしてもその実態と本質と背景を早急に解決しないとこの問題は私は解決しない、裏を返せば、この問題の解決のかぎを握っていると言っても私は言い過ぎではない、こう思いますから、いつごろまでにその調査というものの結論が出る見通しでしょうか。
○説明員(平賀俊行君) できるだけ速やかにその調査の結論を出して、その事実を確認した上でしかるべく措置をとりたいと考えております。
○目黒今朝次郎君 労働問題は生き物ですからね、先ほど労働大臣がいみじくも言ったとおり。労働行政のやっているやつが労働者に正しく理解される、それが労働行政の一歩だと、こう言っておりますから、これだけ多くの社会問題が発生しておりながら職安法違反かどうかということについて時間がかかるということについては、私はちょっと承服できないんです。ですから、一週間なら一週間、三日なら三日と、やっぱり期限を切って結論を出す、そのぐらいの積極的な労働行政があってもいいじゃないか、私はこう思いますが、いかがでしょうか。
○説明員(平賀俊行君) 御趣旨に沿うように、できるだけ速やかに結論を出したいと思っております。
○目黒今朝次郎君 では、そのようにひとつお願いいたします。 それから、この解雇問題について非常に長い間紛争が起きておりまして、この問題については十二月の十二日大阪地裁へ解雇地位保全の仮処分を申請して、十二月の十二日大阪地裁がこれは組合側の申請どおりと、そういう判決が出たことについておわかりでしょうか、労働省。
○政府委員(道正邦彦君) 先ほど仮処分の申請が出たということを御報告いたしましたのは先生御指摘の件についてでございます。
○目黒今朝次郎君 そういう仮処分の決定が出て、名目的にはこの解雇を撤回しながら、個人個人に対しては秀和商事は存続させる、勤務成績優良者は仕事が忙しいときは就労させる、勤務成績不良者の就労は認めない、こういう提案をしながら労働者に押しつけるということについては完全な不当労働行為だと、このように考えますが、いかがでしょうか。
○政府委員(道正邦彦君) いやしくも裁判所が仮処分につきまして決定をした以上は、これに従うのが法治国のたてまえから言って当然かと思います。そういう意味で、私どもといたしましては、仮処分に対する地裁の認容決定どおりに会社側が措置をすることを心から期待しまするし、またその方向で努力をしたいというふうに思います。
○目黒今朝次郎君 それは不当労働行為があるということをこの立場で認めておるわけでありますから、不当労働行為、それは一つ確認しておきます。 それから同じくこの案件について、たとえば上組の労連の方を使ったり、あるいは第三者側の暴力団と言われる方々を使ったり、いろんな形でこうやっておるわけでありますが、これらの不当労働行為について、十二月の七日とことしの一月の十日、大坂地労委に不当労働行為の申し立てをしたということについてはおわかりでしょうか。
○政府委員(道正邦彦君) いまのお尋ねにお答えする前に、十二月十二日に裁判所から任用決定が出ておりますが、これに対しましては、会社側から異議申し立てが出ているということをつけ加えさせていただきます。 それから不当労働行為関係につきましては、大阪府あるいは兵庫県の地労委に対しまして合計五件の申請が出ております。
○目黒今朝次郎君 とにかく無理やり即日無通告解雇をやりながら裁判所の仮処分が出て、それが不当だと、いま労政局長が言ったとおり、一つ一つの事案を見てもそれは不当労働行為に値すると、こういう条件下にあって、なお控訴するというその会社の姿勢については労働行政上、どういうお考えでしょうか。
○政府委員(道正邦彦君) 労使間に紛争が起きることにつきましてはまことに遺憾だと思います。しかしながら、法律の規定に従いまして、裁判所なり、あるいは労働委員会に事案を提起するということがすべていかぬというふうに申し上げることは差し控えさしていただきたいと思います。
○目黒今朝次郎君 しかし、労働者は解雇されるということが一番大変なことですからね、しかも先ほど言った劣悪な条件でやはり世間並みの条件にしてほしいと言って立ち上がった労働者の行為を、解雇という労働者の最も卑劣な手段で報復すると、いわゆる打ち返すということは労使対等の原則から言って果たしていいかどうかということについては、私は一定の判断があってしかるべきだと、こう思うんですが、労働大臣いかがでしょうか。
○政府委員(道正邦彦君) 本件につきましては、事業場の方で解雇は一応撤回しておるわけでございます。一般的に申しまして、最初に申し上げましたように、労組法七条の規定に反するような行為、これはもってのほかでございまするし、特に御指摘のように、解雇に訴えるということが非常に大きな労働者にとっての問題であるということはもう御指摘のとおりだと思います。
○目黒今朝次郎君 解雇は撤回と言っても、先ほど言ったとおり、秀和商事というトンネル会社をつくって解雇をしておきながら、勤務成績で就労させる、させない、こういうふうな差別をしていることは、当該労働者の生活保障という点からきわめて私は悪らつな行為だと断ぜざるを得ないんです。ですから、いま不当労働行為で地労委に行っていますから差し控えたいということは、行政の立場なり地労委の独立性から、それなりにうなづけないわけではありませんが、しかしきわめて不健康な不明朗な労使関係だということについては間違いないと私は思うんです。したがって、そういうことについては、労働省の行政指導なり、あるいは後でまた運輸省に聞きますが、運輸省あたりでも、そういう不当労働行為に対するやっぱり健全な労使関係という点から見ると、それなりの私は指導があってしかるべきだと、こう思うんですが大臣いかがでしょうか。
○国務大臣(長谷川峻君) 私は、前回の委員会であなたからこの話があり、ほかに、また交通関係のトラブルのあった話、事件が二つ三つ出ましたから、翌日運輸大臣にそういう固有名詞を全部列記しまして、きのう自分の方の社会労働委員会ではこういう事件が来たから、しかもあなたの方の所管事項なんだから、ぜひひとついままで以上に熱心に解決に向かって、正しい労使関係が生まれるように推進してもらいたい、こういうふうに実は申し入れしたわけであります。いま段々のお話お伺いしておりまして、問題の所在が大分解明されたのでありますが、労政局長が答弁しましたように、それぞれの事案に対してそれぞれまた公正な第三者機関である労働委員会、こういうものにかかっておりますから、私はいまのようなことがそう不当なような判決と言いますか、命令と言うんですかね、そういうものは行われないだろうと、そういう判断を信用して聞く、そしてそれが一日も早くいい意味の判断が出て、そういうふうな正常な労使関係が生まれるということを期待しているものであります。
○目黒今朝次郎君 いまのことについて具体的な指導をしてもらいたいとお願いいたします。 それから次に、阪神支部関係の問題についてはおわかりでしょうか、労働大臣。
○政府委員(道正邦彦君) 一応承知いたしております。具体的には先生もうすでに御承知のことでございますけれども、喫茶店に一部の労働者がいたところ、出勤の意思がないということの判定を会社が出してトラブルが起きた事件ではないかと思います。
○目黒今朝次郎君 そのとおりですが、喫茶店に行ったところをほかの第三者の方々が押さえて、職場を放棄をした、首だと、こういう言いがかりをつけて労働者をいじめる、解雇にするとか、こういうことについては一体どういうふうに労政局としては受けとめておりますか。
○政府委員(道正邦彦君) 概要は先ほど申し上げましたとおりでございますが、事実関係によるわけでございますが、先生御指摘のようなことであれば解雇権の乱用であるとか、いろいろ就業規則上の規制の行き過ぎであるというような問題も起きようかと思います。いずれにいたしましても、事実関係を調査いたしまして法に従って措置をするということに相なると思います。
○目黒今朝次郎君 その際、首を通告した、ところが組合の方々が本社にかけ合った、ところが本社の方は現場だと、現場にかけ合ったと、ところが現場の方では一応交渉で撤回したけれども、そのときに、解雇は撤回する、しかし上組労連の行動までは責任持てない、こういうことでやりとりがあったらしいんでありますが、この上組労連ということについてはどういう認識をお持ちでしょうか。
○政府委員(道正邦彦君) その前に、ただいま問題になっております事件につきましても神戸地裁に仮処分の申請がございまして、同日付でこれを認める認容の決定が出されております。したがいまして、私どもといたしましては、その決定どおりに経営者側が措置をされることを期待するということを申し添えておきます。 お尋ねの組合でございますが、事業場が本社の神戸本店と、東京、横浜、名古屋、大阪に支店がございます。全部で五つあるわけでございますが、それぞれに五つの組合ができております。で、御指摘の上組労連、これはこの五つの組合の連合協議会として結成されております。組合員数は全体で千二百名でございます。法人格は持っておりませんが、規約もございまするし、また会社との間で労働協約も締結いたしております。
○目黒今朝次郎君 この上組労連というのは、私も非常にそうでないことを期待するわけでありますが、いろんな会社と全港湾の紛争、いま言った幾つかの仮処分の問題の際に必ずこの上組労連という腕章を巻いた方々が登場してくるんですがね、これらの問題についてはどういう認識をお持ちでしょうか。全港湾と会社側のいろんな団交拒否、就労妨害あるいは解雇、そういういろいろな労働事案が、紛争の問題が出てくると必ずこの上組労連という腕章を巻いた方が二十人なり二百人なり三百人なり必ず出てくるんですが、こういう上組労連についてはなぜ法人格がとらないのか、とれないのか、その辺のことも含めて調査をしておったらお知らせ願いたいと、こう思うんです。
○政府委員(道正邦彦君) まあ、現地におきまして腕章を巻いてその組合の方々が出てくる。これがいいか悪いかということになりますと、まあ事実関係、どうして——そういう事態は本件に限らずあり得ることでございまして、そのことでどうかということは一概に言えないと思いますが、私ども、現地の労政当局からの報告によりましても、職員が調査に行くというようなことがありますと組合の方々が双方それぞれ出て来られるという事態はあるようでございます。
○目黒今朝次郎君 私もこの前時間がなくてその点はなかなかつかめなかったんですが、なお今後調査をすると思いますが、こういう事実についてはどういうふうにお考えでしょうか。去年の十月二十六日、全港湾沿岸南支部の組合員約二百名が一刻も早く平和解決を望む立場から荷主である杉村倉庫に対していわゆる陳情行動をやっておった。その陳情行動をやっておった杉村倉庫の代表と全港湾の代表が話し合っておった中にいわゆる上組労連の方々がお入りになって、それで陳情行動を阻害された。ところがその際に陣頭指揮をしておった人が大阪支店の小村次長であるという点が確認されているわけなんです。これは非組合員です、小村次長というのは。全港湾の代表と荷主の代表と話して平和解決しようといって話し合いをしているところにある集団が入ってくる、それが上組労連だと、その陣頭指揮が大阪支店の次長だと、これは労働組合運動なんでしょうか。会社の行動なんでしょうか。その本質は何なんでしょうか。これが事実とすればどんなふうにお考えでしょうか。
○政府委員(道正邦彦君) 労使関係に限らず、その当事者が話し合いをしている、そのさなかにこれを妨害する、いわんや暴力事犯が伴うということは許されるものでないということはそのとおりだと思います。思いますが、そのこと自体がその労使関係の問題に直ちにはねかえってくるかどうかは、ただいま御指摘の非組合員の人の指揮でやったという御指摘ございましたが、その辺の事実関係を明らかにした上で判断をすべきではないかというふうに思うわけでございます。
○目黒今朝次郎君 じゃあもう一つ、十月の二十三日、これもやっぱり平和的な解決を望む立場から、全港湾の関西地方本部の山本委員長、安松書記長両名が午前十時ころ上組の最大の荷主である三井物産大阪支店に赴いて、田宮運輸部長と会見をしながらやっておったと、それで玄関に待機しておった二百名近くの上組労連の方々が約七十名囲んでこの二人にいろんな暴行を加えた。ところが、この七十何名の陣頭指揮をしておった人が、これまた上組大阪支店の安藝次長だと、こういう点が、これは田宮運輸部長の証書によって確認されておるわけなんです。田宮運輸部長によって確認されておると、こういう事態についてはいかがでしょうか。先ほどの前段との関連を含めてお答え願いたいと思うんです。
○政府委員(道正邦彦君) 暴行事件が発生をして、その結果警察当局の捜査が行われているということを聞いておりますが、これは暴力行為に伴う捜査案件として警察の判断に符待つべきものと思います。 ただ最初に申し上げました事例と同じように、会社側の代表が組合側の後ろにいて、その指令と申しますか、支援のもとに押しかけているかどうか、これは事実問題として判断して、その結果に基づきまして労使関係法上問題があるかどうかということを判断いたしたいというふうに思います。
○目黒今朝次郎君 いまの二つの例から申しますと、上組労連という問題と、いわゆる上組という企業、この関係が私はきわめて不健全な関係で癒着をしていると、そういうことが私は裏づけされておると思うんです。それで必ず全港湾の労働条件の問題のときに、その不健全な関係が玉になっていわゆる全港湾の前にあらわれると、こういうことは裏から言うならば、やはり上組労連とその上組が結託をして全港湾をつぶす、そういう意図を持ってすべて仕組まれていると、そのように私は判断しても間違いないと、こう思うんですが、認識の仕方に誤りがあるでしょうか。
○政府委員(道正邦彦君) 上組労連が労組法上の組合であるかどうかということと、組合であるという前提に立った上でも、使用者側が労使関係に不当に介入をするという事実があるかどうかという二つの問題があると思います。一応私どもの方で上組労連を労働組合と認めているかどうかということにつきましては、毎年労働省で労働組合基本調査というのを行っておりますが、これは調査の対象として従来扱ってきております。
○目黒今朝次郎君 じゃあ、もうちょっと言いますとね、いろんな全港湾に対する妨害行為のために上組労連が動員されておるわけですが、神戸から大阪に移動するとか、仮にね。神戸から大阪に移動する場合には、上組労連のヘルメットをかぶって会社の車でそのまま移動していると、会社の車ですよ。そういうような実態などについても報告されておりますし、それからいわゆる全港湾対策で動員された方々については、朝弔い場合には早出手当が会社の規定によって支給されていると、全港湾対策に動員されていながら早出手当を支払っていると、あるいはまあ泊ることがある、旅館に泊った場合にその旅館代は全部会社が支弁していると、こういう実態も明らかにされているわけでありますが、こういう場合でもいかがでしょうか。癒着してないと言えますか。
○政府委員(道正邦彦君) いままでの事例についてお答えしていることの繰り返しになりまして恐縮でございますけれども、事実関係を明らかにし、会社の不当介入の事実が確認されるならば、法律に従って措置をするということになるわけでございます。
○目黒今朝次郎君 それらの件について昭和五十年、ことしの一月十七日、大蔵大臣に対して証券取引法第二十六条に基づく検査権の発動が要請されていることについておわかりでしょうか。
○政府委員(道正邦彦君) 私どもまだ入手いたしておりません。
○目黒今朝次郎君 衆議院においてわが党の山田耻目議員の紹介で二回ほど接触が行われておりますから、十分調査をして、いま言った問題との関連で究明してほしいということを要望しておきます。山田耻目委員二回やっておりますから、事務折衝をね、大蔵省と。
○政府委員(道正邦彦君) 事案は証券取引法関係の問題だと思いますけれども、関係の省庁に連絡をいたします。
○目黒今朝次郎君 まあ、時間がありませんから、こういうふうにわずかな時間でありましたけれども、まだまだあるわけでありますが、これらの問題で現地の組合の方々はいわゆる組織暴力と関係していないかという疑いも持っているわけなんです。ですから、きょうは警察庁の方が来ていると思いますが、そういうものについてどんな見解を持っていらっしゃるか、わかっている範囲でありますから聞かしておいてもらいたいと、こう思うんです。
○説明員(平井寿一君) 上組のこの事件につきましては現在大阪府警で捜査中でございますけれども、現在までの捜査によりますと、組織暴力団がこの件に介入いたしまして暴力犯罪を行っていると、こういう実態は把握されてないということであります。
○目黒今朝次郎君 現地の警察官もそういうふうに言っておりましたが、なおわれわれの方でも調査を進めますが、いまの答弁は答弁としておきます。 せっかく立ってもらいましたから、いま言った上組の問題と、この港湾の場合、必ず機動隊が介入しているんですね、機動隊が。機動隊が介入しておって、就労しようとする全港湾の組合員の方にいわゆる盾を持ってこうやっていると。私、これは反対じゃないかと思うんですがな。職場にいまから就労しようと、仮処分で勝って、就労妨害の仮処分に勝ったと。したがって組合がいまから仕事しにいこうと、仕事をしようと行こうという方にお巡りさんが向いて盾を持ってこうやっていると。 〔写真提示〕 これはどういう、——後で見てもらうとわかると思うんですが、全部場所が反対なんですよ。これなどは交通警察官ですね、このまくら木を積んでいるのは、これ一般の道路ですよ。これは何ですか、昭和五十年一月二十日午前十時ころ、組合が就労しようとして行ったら、一般の構内の道路にまくら木を積んでやって、この陰の方に上組労連と会社があるんですよ。その前にお巡りさんがおるんですね。その手前に組合がおるんですよ、これ、就労しようとする組合員が。これこれは仮処分で勝ったんですよ、就労妨害をやめなさいと、そうすると、仮処分で勝ったんですから、その仮処分で執行するのなら、このお巡りさんの方々は全港湾の組合の方々を守りながら就労できるような条件づくりをするというのが警察の仕事じゃないでしょうか、私はそう思うのですが、いかがでしょうか。
○説明員(平井寿一君) 警備実施の詳しい状況につきましては、私ども十分聞いてないわけでございますけれども、ただ、そうした一連の状況につきましては私どもでもなおよく調べていきたいと思います。 警察の立場といたしましては、どういう地域、職域におきましても暴力事犯というものはこれを絶対防がにゃいけない、また取り締まりを適切に行わなきゃならない、こういう立場でそれぞれ具体的な状況に対処しておるわけでございまして、今回の一連の警察活動もそういう立場で行われたものである、かように考えておりますので、その点、御了承願います。
○目黒今朝次郎君 やはり警察権力が労働問題に介入するというにはいろいろな条件があると思うのですが、少なくともいまいったような逆になるような形になりますと、現象論として警察と上組と企業、三者一体となって全港湾を切り崩す、そういういわゆる三位一体の作戦が行われているのじゃなかろうかと、そういう疑いが端的な市民の側から出てくるのですよ、こういう逆なピケの張り方をされますとね。ですから、これらの点については私はもう一回現地とよく相談して、こういう疑いの出るようなことをしないように、むしろ介入しないような形でおたくとしてはやるべきであろうと、こう思いますが、今後の姿勢について いかがでしょうか。
○説明員(平井寿一君) ただいまのお話につきましては、私どもの方でも十分承りまして、よく現地に伝えて今後の取り締まりに、あるいは警察活動についても参考にしてまいりたい、かように考えます。
○目黒今朝次郎君 とにかくまあ時間がありませんから、私が調べた関係では去年の十月からことしの一月まで仮処分十件ですよ、この上組だけで。仮処分十件。それから不当労働行為で大阪地労委に提訴したのが三件、これがほとんど組合側の、全港湾側の申し立てが勝訴になっておるのです。これだけ破れておって、依然としてまだ現在紛争が続いているという点はちょっと異常だと思うのです、私は。ですから、こういう仮処分であるとか地労委の命令などについて実行しようとしない会社に対しては、どういう行政指導を労働省としてはやろうとするか、これについてもう時間がありませんから、締めくくりとしてお聞きしたい、こう思うのです。
○政府委員(道正邦彦君) 最終的には大臣からお答えいただくことにいたしまして、仮処分の申請、それから不当労働行為の申し立てが相当数出ているということは御指摘のとおりでございます。労働省といたしましては、公正な第三者機関の判断には労使双方ともが服してもらうというのがたてまえであることはもう当然でございます。そういう意味で、必要があれば今後とも関係機関と連携を密にいたしまして指導に務めてまいりたいと思いますが、労働委員会関係につきましてはまだ裁定が出ておりません。そのことだけ付け加えさせていただきます。
○目黒今朝次郎君 運輸省にお伺いしますが、もう時間がないから私の方から言いますと、去年の十二月二十五日、近畿海運局に対して全港湾の方から要請に行って、そしてそれに対して上組に事態収拾するようにと、こういう勧告をしたけれども無視されたと、こういう実態が一つあります。それから一月の十九日、これも近畿海運局と大阪市港湾局に面会をしながらこの事態収拾についてやってほしい、こういう要請が行われております。同じく一月の二十四日、神戸海運局の金田運航部長にお会いいたしまして、四つの点を申し入れておるわけであります。一つは、直ちに調査を行って兵庫海運局としてこの事態を確認し、二つ、上組労働組合連合協議会の組合員の資格で参加したのか、各社個々の労働組合の機関決定に基づいて参加したのか、あるいは上組から要請があって雇われたものであったのか、各企業が独自の業務命令を出しておるのか、それなどについても調査してほしい、この二つの調査の事実によって港湾運送事業法ですか、これの免許停止あるいは三ヵ月の仮処分、営業停止などの問題に該当しないかどうか、こういう問題についてひとつ調査をして適切な指導をしてほしい、こういうような締めくくり的なやつを一月の二十四日行われているわけでありますが、現地の連絡によりますと、依然としてこれらの問題については現在当事者に回答してない、こういうことが言われておるわけでありますが、このことについて知っておるかどうか、知っておればどういうことであったのか、もしもわからなければ今後どうしようとするのか、それぞれについてお考えを聞かしてもらいたいと、こう思います。
○説明員(満所清吾君) いまおっしゃいました事項につきましては、まだこちらの方に連絡が来ておりません。したがいまして、よく神戸海運局と連絡をとりまして調査いたしまして御報告申し上げたいと思います。
○目黒今朝次郎君 これは、港湾運送事業法によりますと、港湾運送の事業の健全な発展を図る、あるいは免許基準のところにいきますと、港湾労働法の制定の趣旨をよく考えて、きちっとしなさいということをたてまえとしてうたっているわけですね。その精神から言うと、これだけの仮処分申請がなされ、三回も四回も海運局に行って話をされ、大阪港湾局の方からも話があって、それを統括する本庁の港湾局がまだその事態を把握していないというのは、非常に私は、行政の怠慢とまでは言いたくありませんが、ちょっと欠けているのじゃなかろうか、こんなように思うのですが、いかがでしょうか。
○説明員(満所清吾君) 上組と全港湾労組の紛争につきましては、逐次近畿海運局の方から毎日毎日情勢を報告させまして、それに応じまして適切な措置をするように指示しておりまして、いま先生がおっしゃいました神戸海運局の件についてはまだこちらに来ておりませんが、運輸省といたしましては、この上組と全港湾労組の紛争は基本的には労使問題であるという認識に立っておりまして、労使間があくまでも誠実に事項について協議し、事態を早期に解決して労使の安定、正常な状態に戻すということに努力いたすべきだと思いますので、私どもといたしましても、問題を近畿海運局から報告させまして、それに応じていろいろ指示いたしまして、近畿海運局といたしましても地元の府の労働部あるいは大阪市の港湾局と連携を密にしまして、今後とも一層その問題解決のために努力をするように指導してまいりたいと思います。
○目黒今朝次郎君 ちょっと矛盾しているんじゃないの。毎日報告もらっていると言っておって、一月二十四日の四項目にわたるまとめの問題だけが連絡来ないというのは、ちょっとちぐはぐじゃないですか。だから結局行政の怠慢で、そこまで手が届かなかったというんだったら届かなかったで私はそれなりにかわいいところもありますけれども、毎日連絡を受けておって、一番大事な締めくくりの四項目について一月二十四日会って、ちゃんと会っている人もわかっているんですね。その連絡が来ていないというのはどういうことなんですか。
○説明員(満所清吾君) おっしゃいましたように、神戸海運局からの連絡はございませんので、早速連絡いたしまして、よく調査して御報告申し上げます。
○目黒今朝次郎君 怠慢であることだけは確認しておきます。 私は最後に運輸省に……。私は運輸委員会で、片岡運輸の殺人事件、労働問題から発展した片岡運輸の殺人事件があった際に、運輸大臣に対して、交通産業の立場からいったこれらの案件についてはきわめて遺憾だ、したがって形式的なものだけではなくて、単に労使間に介入しないという形式的なものだけではなくて、その背景についてはもっと運輸省は内容を把握して労働省と連携をとりながら、あるいは業界と連携をとりながら、そういう不祥事故の起こらないようにと言って運輸大臣が十分に調査して善処いたしますと、こういう答弁もらっているんですよ。当時、森中理事からも特に念を押されて、特に運輸関係——トラック、タクシー、港湾、この関係については特に多い、ですから、そういうことのないようにということであったわけでありますから、本件問題についても——時間が参りましたから私やめますが、もう少し運輸省でこれが実態についてメスを入れて、労働省とタイアップして事態の真剣な解決を図ってほしい、こう思うんです。 それで私、委員長にお願いしますが、こういう点でやっぱり社労委として運輸委員会とも相談をして、第二の片岡事件が発生しないためにも、やはり港湾労働法の正しい運用という点からも、この社会労働委員会として神戸、大阪に調査団を派遣して関係者から十分に意見も聞くし、必要があれば関係者から参考人に来てもらって、問題をこじらすのではなくて問題の本質を明らかにして、われわれがどういう、国会の場において行政の段階においてお互いに労使に指導すれば円満になるのかということをぜひやってもらいたい。そのためのやはり調査団の派遣と参考人の召喚ということについて後ほど理事会で御相談してもらいたいということを提案いたします。 終わります。
○委員長(山崎昇君) 委員長としましては、後ほど理事会を開きまして、いま目黒委員から提案のありました件につきましては決定をしていきたい、こう思っております。 なお、委員長から、いままでの経過を聞いて、これは、一番問題は、やっぱり労働大臣としてきちんとしなければいかぬのじゃないかという考えを持ちますので、長谷川労働大臣から締めくくりとしての意見があれば述べてもらいたい。
○国務大臣(長谷川峻君) この委員会を通じていろいろな問題が、事情がわかったわけでありますが、しかもこれは非常に大きな影響力を持つ問題でありますので、従来労働省も出先機関を通じていろいろ説明をもらっておりましたが、しかもきょうは山崎委員長と一緒に目黒さんも現地を視察されたその体験からのお話でありますので、非常に私は感銘と申しますか、事情がもっといままで以上に、書類の上で見ているよりは若干わかったという感じを持つことを申し上げておきます。 なまぬるいというお話もあるかもしれませんが、私は先ほど申し上げたように、前回この委員会で話のあった後すぐに運輸大臣に、この委員会でこういう問題があるからあなたの方で少し推進してくれと、こういう申し入れまでもいたしておるわけです。でありますから、なもぬるいとおっしゃるかもしれませんが、やっぱり個々の関係各機関を、きょうのお話をきっかけにして、さらに一層推進して早期解決を図る努力をいまからも申し上げるということで、ひとつ御了承いただきたいと、こう思います。 〔委員長退席、理事村田秀三君着席〕
○浜本万三君 私は作業環境測定法案につきまして質問をいたしたいと思います。 労働大臣が就任されましたときの所信表明のときに、職業病対策は労働者としてはきわめて重要な政策であるというふうにおっしゃいました。また本法案を提案されるときの提案理由の説明によりますと、「作業環境の測定は、有害な業務を行う作業場につきその空気環境その他の状態を正確に把握し、労働者の健康にとって適正な作業環境を確保するために行うもの」であることと、同時に今後の労働衛生対策の基礎となる重要な資料をとるためでもあるというふうな提案理由の説明がございました。 〔理事村田秀三君退席、委員長着席〕 そこで伺うわけなんですが、最近まあ御承知のように、産業の高度化の中で職業病が非常に多発をしておるというふうに思います。ということは、国際的にも、国内の労働者が働く職場の中でも職業病が非常に多くなっておるんじゃないかというふうに思います。特に今回は、粉じん、放射線関係や特定化学物質、鉛、有機溶剤並びにその取り扱いをする事業場に測定の義務が課せられたわけなんですが、これらの作業場で、職場で、職業病と言われるものがどういう傾向にあるかという点についてまずお尋ねをしたいと思います。
○政府委員(東村金之助君) 職業病という呼び方の問題ございますが、およそ仕事の上で病気になる場合に、災害性の原因によって病気になる場合と非災害性の原因によって病気になる場合とがあるわけでございますが、職業病と言われておりますのは、主として非災害性の原因によって疾病になるというものを職業病と通常呼んでいるわけでございます。これはしばらく前は二万件前後でございましたが、近年それが三万件程度ふえてまいりました。もちろんこの中にはいわゆる災害性のものも含まれておりまして、職業性疾病だけではございませんが、ふえてまいりました。これはどういうことかといいますと、経済の成長の過程におきまして新しい材料とか新しい工法が導入されますと未知の物質を扱うと、あるいはいままでやったことのない工法によって仕事をするという事態になりますので、従来予想されなかったような、あるいは従来考えられなかったようなそういう疾病がふえているということだと思うわけでございます。裏返して言いますと、なかなか発生のメカニズムといいますか、そういう問題の解明がむずかしい問題でございます。しかしそうは言っておられません。現実の疾病になる方がおるわけでございますので、そういう方を前にして、われわれは何とかして医学的な解明を行うとともに、そういう疾病を未然に防ぐようにと努力している次第でございます。
○浜本万三君 そのためにこの測定の義務を課す法律をつくられたわけなんですが、先ほどのお話によりますと、五つの種類の事業場が約六万あるというお話なんですが、そこで働く労働者の数はどのくらいでございましょうか。
○政府委員(中西正雄君) 総数では六十一万五千人程度でございます。
○浜本万三君 六万事業場、六十一万の労働者が働いておるというお話なんでございますが、その中で、この法律に基づいてみずから測定を行う企業というものがあり、かつ作業環境測定機関に委託をする、そして測定を行うということになるわけなんでしょうが、その中でみずから測定が行える企業の数、並びに労働者の数というのはどのくらいでしょうか。
○政府委員(中西正雄君) みずから測定できる事業場といいますと、大体大規模事業場になるわけでございますが、大体、私どもがいままでの経験から推定される数字としましては、六万事業場のうちの七千事業場、これがみずから測定可能な事業場と考えております。
○浜本万三君 そうすると、あと約五万は作業測定機関に委託をして行うと、こういうことになるわけですね。そういたしますと、その測定士というものと測定機関の問題についてお尋ねをいたしたいと思います。 まず、この測定士の問題でございますが、これは、先ほどのお話によりますと、現在の作業環境計量士が約三千名おって、将来はいろんな測定士の方々の講習、教育を施した上で一万人を配置したいというお話でございました。これを二年間のうちに指導、教育をされるわけなんでございますが、現在のその三千名の環境測定士というのは、直ちにこの測定士として養成できる人というふうに考えてよろしいですか。
○政府委員(東村金之助君) ただいま御指摘のございましたように、約一万人が必要な数とわれわれは見込んでいるわけでございますが、それがすでに現在作業環境測定事業を行っている法人でございまして、いろいろこれございますけれども、それが、そういう法人に雇われている技術者が三千名おるということを先ほど申し上げたわけでございます。それから作業環境測定にすでに従事している安全衛生管理者とございますが、その衛生管理者が約四万人おるということを申し上げたわけでございます。もちろんこの方々が直ちに測定士にイコールというわけではございません。試験であるとか講習等を通じて測定士を養成するという関係になりますので、この二年間にそういう作業を行って、ぜひともこの一万人が充足されるように努力してまいりたいと、こういう趣旨でございます。
○浜本万三君 測定機関の問題についてお尋ねするんですが、先ほどのお話によりますと、現在二百六十五程度測定機関になり得るものがあるというお話でございました。それを四百程度に拡大をしたいというふうなお話があったんじゃないかと思いますが、現在予想される二百六十程度の測定機関というものは実際にどういうような機関でございましょうか。
○政府委員(東村金之助君) 先ほど申し上げました二百六十——いろいろございますが、現在でもすでに環境測定を兼ねたような健康診断を仕事としているような機関がございます。そういうものが中心でございまして、それを約四百程度にふやしたいと、ただそればっかりを考えているわけではございませんで、実態がいろいろございますけれども、たとえば事業協同組合とか、あるいは親企業のように、そのメンバーを有するとか、下請事業を抱えているとか、そういうところに作業環境測定機関になり得るような実態もあるところがございますので、そういうふうにやったならばスムーズにいくのではないだろうかと、かように考えておるわけでございまして、さらにそれを促進するため、補助であるとか融資であるとか、そういうものもあわせて考えていきたいと、こういう趣旨でございます。
○浜本万三君 いまお話によりますと、そうすると、われわれの地方で言うと、健診協会というようなものであろうと思うんですけれども、そういうものがこの種測定の能力というものがあるというふうに判断できるんでございましょうか、たとえ講習をしたとしても。
○政府委員(東村金之助君) それはもちろん全部が全部あるというわけではございませんし、要はは、そういう機関が測定士を使用するといいますか、雇用していなければだめでございますので、それが前提になるわけでございまして、そうして機器等が整備されるという条件が整えばそういうことができると、かように考えております。
○浜本万三君 それから次は、測定機関に委嘱して測定をする場合の委嘱の問題が、石本委員からもちょっと出ていましたけれども、これは地域的な拘束性はないんだという答弁がございました。そういうことになりますと、ちょっと指導上はなはだおかしいという気がするわけなんですが、全くそういう考え方で測定機関の委嘱というものをおやりになる考え方でしょうか。
○政府委員(東村金之助君) 地域別に、先ほど申し上げましたように、これこれの事業場はこれこれの機関にある地域に委嘱しなければならないというようなことは別に考えておりませんが、実際問題として非常に遠いところまでわざわざ委嘱するということもございませんでしょうし、たてまえはフリーであると、自由であるということを申し上げたわけでございます。
○浜本万三君 私がおかしいと申しましたのは、登録する場所が二都道府県以上にまたがる事業場については労働大臣、それから、当該都道府県の場合には当該労働基準局長と、こういうふうに法律はなっていますから、にもかかわらず、どこの地域に登録してもよろしいのだということになりますと、委託してもよろしいのだということになると、多少やっぱり指導上、問題はないかと思うんです。そうなってまいりますと、やっぱり恐らく測定機関に近いところで指導、監督するという方がよろしいというふうに思うんです。それは登録と違うですけれども……。
○政府委員(東村金之助君) 先ほどお答えいたしましたとおり、登録は一つの機関の、仮に本店といいましょうか、本店があって、支店が二以上にまたがっているような場合には労働大臣、その本店しかない、あるいはその本店と支店が同一県内にあるというような場合には都道府県労働基準局上長、こういうことを申し上げたわけですが、その委託した者をどう指導するか、どう監督するかという、われわれの立場と機関との立場を考えれば、これは全国的に全部やるわけですから、そういう先生御心配したような問題は私どもはないと思うんでございます。
○浜本万三君 それから次は委託料といいましょうか、手数料といいましょうか、その点について伺うのですが、将来、三年後の構想を考えてみますと大体一万人の測定士が約四百の測定機関、このうちみずから行う企業の測定士もおるでしょうから、必ずしも一万人を四百の測定機関で割るということはできませんが、大体一つの測定機関に何人ぐらいの測定士を配置するような指導でおられるわけですか。
○政府委員(東村金之助君) 一つの機関に何人配置するというお言葉でございますが、別に私どもは何人がなければいかぬということは余り考えておりませんが、おそらく十人か十五人程度になるのではないだろうかと、かように考えております。
○浜本万三君 そうしますと、大体十人ぐらいということになりますと、相当その測定士の生活を保障していくためには、相当の手数料が必要であろうという気がするわけなんですが、手数料の問題について、法律には別に触れておりませんので、大体この種の問題になりますと、非常に手数料が上がってくるという問題もありましょうし、労働省が考えられておる手数料の指導方針というようなものについて、もし考え方があればお聞かせをしてもらいたいと思います。
○政府委員(東村金之助君) ただいま先生御指摘のように、手数料が余りにも低いとやっていけなくなる。余り高いと、これは委託する方がなかなか大変だと、こういう問題があって、まあ調和のとれた手数料と、こういうことになると思うのでございますが、私ども考えておりますのは、測定機関の手数料につきましては、業務規程というものを測定機関につくらせるわけでございますが、その中にこの手数料の問題を記載させる。で、その設定または変更の認可に関して、大臣ないしは都道府県労働基準局長が、そこでチェックをするということが一つございます。 それから、先ほどちょっと申し上げました事業協同組合等の事業主の団体が測定機関の資格をも取得してやるということも一つの考え方ではないかということを申し上げましたが、そういうことになりますると、会員のために安い作業環境測定ができるということにもなるんではないだろうか、さらには先ほどもまた御指摘ございました健康診断機関等がやることになりますれば、いわゆる健康診断とも兼ねることができる。さらにはこの法案の指定作業場以外にも多数環境測定をやってもらいたいという事業場もあるかとも思いますので、そういうものを入れますと、かなり原価が節約できる等々ございまして、やはり適正な料金ができるような見通しが立てられるのじゃないか、実際になってみないと、ちょっとそのときの情勢にもよりますが、たとまえとしては私どもはそのように考えております。
○浜本万三君 次は、事が命と健康にかかわることでございますから、したがって測定の厳正、公正ということを期さなければならぬというふうに思います。その場合に私もやっぱり測定機関と企業主との癒着、結託というものを非常に心配をするものでございますが、それに対しては、チェックする方法について局長からお答えがございました。大臣が測定基準をつくる。それから登録をさせ、かつ測定資料の保存をさせる。そうして監督官がチェックをする。それから機関の虚偽の報告があった場合には、所定の罰則を適用するということ。必要によっては大臣が測定資料の報告をさせる。こういうことで十分チェックできるのだというお話がございました。そこで、まず大臣の基準設定、つまり測定基準の決定についてお尋ねをいたしたいと思うのですが、この基準の決定は、大体一年間の猶予期間があるわけなんですけれども、これをつくる方法をどのように考えておられるか、お尋ねをしたいと思います。
○政府委員(東村金之助君) 作業環境測定基準に従って測定を行うということでございますが、これは事業場が千差万別でございますので、私どもが予定しております五つの種類の作業場を持っておる事業場に乗りこんで行って測定をすると言っても、なかなか基準がないとできません。したがって、どういう時期にどういう方法で、どういう計画で何を採集するかというような、ごく基本になるものを基準としてつくっていきたい。で、こういう問題はすでにいろいろ研究がなされておりますので、そういう研究を前提にしながら、あらゆる場面に、千差万別の事業場に適応されるような基本的な測定の基準をつくっていきたい、かように考えております。
○浜本万三君 労働省でつくりました測定基準というものを労働者ないしは労働者の集団にやっぱりさらすということが非常に必要になってくるのではないかと思うのです。そこでつくられた基準を、たとえば基準審議会というような労使が参画する機関にかけて、そうして指導されるということを考えていらっしゃるのでしょうか、これは大臣の方からひとつ伺いたいと思います。
○政府委員(東村金之助君) ただいま御指摘ございましたように、これは測定の基本になるものでございますので、私どもいろいろ研究し、専門家の意見を聞いた結果、いまおっしゃるように公・労・使三者構成の基準審議会にかけてまいりたいと、かように考えております。
○浜本万三君 それから次の問題は、労働省の監督体制を強化するということが当然必要になってくるというふうにも思うわけですが、この監督体制の強化について、たとえば監督官をふやすとかいうようなことについては考えておられないでしょうか。もし考えがあれば……。
○政府委員(東村金之助君) この法律ができました暁には、監督官それから衛生専門官等の立ち入り検査というような問題が出てまいります。で、これは何もこの法律に限るわけではございませんが、私どもやはり監督官、専門官をさらに増員しなきゃいかぬと常々考えている次第でございます。で、こういう法律ができますると、ますますそういうことが必要になると同時に、やはり資質の向上ということも必要になるし、あるいは機器の整備と、機械器具の整備ということも必要になるわけでございます。そういうことでございまして、この法律を含め、やはり監督官、専門官というものの増員、資質の向上が必要であるというふうに考えまして、昭和五十年度におきましても大臣を初めいろいろがんばっていただきまして、監督官については三十名の増員、安全専門官は二十九名の増員、衛生専門官は二十九名の増員、これは地方に配置しようと思うんですが、そういう増員を見た次第でございます。
○浜本万三君 監督体制の強化につきましては、五十年度予算の中で一定の措置を講じておるというお話でございますが、私の希望といたしましてはこの程度では非常に少ないんじゃないかというふうに思いますので、なおひとつ勉強していただくように注文をつけておきたいと思います。 それから、次の問題は、先ほどは測定基準などについてはあらかじめ労働省でおつくりになって、審議会にさらすというお話がございましたが、問題は現場の労働者と測定基準と、それから測定内容の確認という問題が当然労働者の健康を保持するために重要だというふうに思うんです。で、石本委員の質問に対しまして、その点については基準法上の安全衛生委員会に付議するというようなお答えがあったと思うわけでございます。それはぜひひとつ厳重に実施してほしいということでございますが、なか、その基準が決定いたしました暁には、当該職場の安全衛生委員会でさらに詳細に議論をいたしまして、足らないものはつけ加える。あるいは問題が出れば、さらに十分な測定方法を付加すると、まあ、こういうことが考えられると思いますが、その点についてはいかがでしょうか。
○政府委員(東村金之助君) いま御指摘のように、衛生委員会の付議事項にいたしてまいりたいということを申し上げました。ただ、いまお話ございます基準等はきわめて専門的なことでごく大まかなことになると思うんです。そのほかに指針というのを別途つくってあわせてやりたいと思うわけでございますが、おっしゃるようにその職場職場においていろいろ問題が違うと思いますので、皆さんのこういう委員会の意見等を大いに組み入れていったらよろしいと思うんですが、ただ法律で規制するものはこういうところだということは一つのけじめにはなると思うわけでございます。
○浜本万三君 なお、これは個々の労働者にとって非常に重要なことでございますから、測定に対する関心と確認を労働者にさせると、従業員にさせるということが非常に大切になってくるわけでありますが、したがって、測定の内容と測定の結果というものがどこかに表示されて、掲示されて、すべての労働者が関心を持ってそれに対処できるような指導というものが必要であると思いますが、そういう点についてはいかに考えていらっしゃいますか。
○政府委員(東村金之助君) ただいま申し上げましたように、まあ安全衛生委員会等においてそういう問題を付議しましてそれをどうするかというのは、やはりこれはまあ、いわば労使で構成されている委員会でございますので、そういうところのお取り計らいといいますか、結論に従ってただいま先生のおっしゃったようなことも考えられるのじゃないかと、かように思っております。
○浜本万三君 ぜひそのいまのことはですね、今後の指導の上で徹底をしてもらいますようにお願いをしたいと思います。 最後になりますのですが、私の手元の方に、これは恐らく皆さんにも行っているのじゃないかと思うのですが、日本環境測定分析協会の代表から作業環境測定法についての要望書が出てまいりました。その要望書を見ますと、三つほど要望の趣旨がございます。一つは、「現在計画中の法案について先に改正された計量法上の環境計量証明事業の登録を受けた者は、二重に作業環境測定機関の登録を受けないでよいことにすること。」それから「環境計量士の登録を受けた者は、二重に作業環境測定士の登録を受けないでよいことにすること。」それから「日本作業環境測定協会を唯一の法人と限定しないでほしい。」という三つの要望書が出ておるというふうに思います。 で、この点についての第二項については、石本委員の質問に対して答えがすでにあったわけなのでございますが、この協会から出されておる全体の要請についてですね、通産省などと相談をされて、全体としてどういう態度で労働省は対処するかということが決まっておるのじゃないかと思いますので、決まっておればその内容を知らしてもらいたい。
○政府委員(東村金之助君) ただいま先生の御指摘でございますが、若干先ほどと重複するのをお許し願って申し上げますと、作業環境測定というのと、まあ計量士といいますか、公害測定の場合との関連でございますが、これは私どもがいま御提案申し上げておりますのは、非常に特殊な技術が必要でございます。したがいまして、作業環境測定法によりその特殊な技術を有する作業環境測定士ないしは測定機関を設けようと、こういう趣旨のものでございますので、まずこの作業環境測定の特質を生かしながら、一方作業環境測定士と環境計量士との共通した面にも着目いたしまして、まず環境計量士が作業環境測定士になりたいという場合の試験の科目の免除等の調整を行うということが一つございます。 それからもう一つは登録の問題でございますが、計量法第百二十三条というところで、ちょっと長くなりますがお許し願ってお読みしますと、政令で定める法律の規定に基づきその業務を行うことについて登録を受けた者が、当該業務として当該計量証明の事業を行う場合は、計量法による計量証明事業者としての登録を受けなけくてもよいと、つまり、作業環境測定士が作業環境測定をする限りにおいては、計量法の方の登録を受けなくてもよろしいと、こういうふうな規定が設けられております。計量法に設けられております。 そこで、いまの通産省との話し合いということでございますが、この政令で定める法律として作業環境測定法が定められる予定でございます。で、したがいまして、そうなればこちらの作業環境測定機関は計量証明事業の登録をする必要はないと、こういう関係になります。 それから、作業環境測定のための日本作業環境測定協会の設立というのが法律にすでにうたわれているわけでございまして、これはもう調整を要する要しないの問題ではございませんので、法律にございます。したがいまして、こういう日本作業環境測定協会を、まあ、これは全国で一つでございますが、つくるわけでございますが、その際にこれに加入するかしないか、こういう問題は全く自由でございますので、これによって入ったから差別する、入らなかったからどうこうするという性質のものではございません。
○浜本万三君 そうしますと、もう一回念を押すようでございますが、まず第一に測定士の方は試験の免除じゃなしに試験科目の免除でございますか。試験全体の免除じゃないんですね。
○政府委員(東村金之助君) 環境計量士が作業環境測定士になりたいという場合には、試験科目の全部または一部の免除、正確に申し上げますと、そういうことです。
○浜本万三君 実際試験はやるんですか、一部というお話がございますが。試験は免除して、講習を受ければよろしいというふうに理解していいんですか。
○政府委員(東村金之助君) 講習を受けるということが考えられております。
○浜本万三君 それから、測定機関の方は、登録条件として測定士がおることと、機器の設置が完了しておることと、事務所があればよろしいというふうに理解してよろしいですか。
○政府委員(東村金之助君) 原則としてそのとおりでございます。
○浜本万三君 最後に、協会加盟は任意であるというのは、これは念を押しますが、間違いございませんか。
○政府委員(東村金之助君) そのとおりでございます。
○浜本万三君 それじゃ最後になりますが、先ほど目黒委員からもお話がございましたように、いま労働者が一番問題にしておりますのは作業環境の測定ももちろん重要でございますが、それと同時に職業病の認定が非常に因難であるというところに大きな問題がいまあるわけなんでございます。ですから、最後の私の要望として申し上げますと、職業病の認定に当たりましては、広範かつ善意の立場で認定をしてもらうように要望しておきたいというふうに思います。
○委員長(山崎昇君) 答弁ありますか。
○国務大臣(長谷川峻君) 浜本さんの御質問で非常に大事なところを御指摘いただきまして、何とといたしましても最近は職業病というのはだんだん多発しております。問題は出た人をどうするということも大事でございますけれども、予防することがさらに大事だ、そういう中にこの法律を皆さんにお願いするわけでして、これはやっぱり環境をよくして、こういう法律が御審議いただきながら、ときには現場の方々がよくこういうことがあることをおわかりにならぬこともあるわけです。現に職業病の適用を、いろいろ騒がれているようなところでありながらも健康診断というのはなかなかやらないということでいつの間にやらかかっている。こういう問題などもありますので、いま御指摘のありましたようにこのPRの問題、これなどはまさに御指摘のとおりでございまして、いろいろな安全衛生委員会等々でそういう提案をしていきたいというふうに思っております。問題はやはり出ることよりも出さないというところに重点をやって、こうして御審議をいただいているところに私たちはその意義を求めるものでありまして、いずれにいたしましても環境がよくなれば能率が上がるし、自分の命も安全だということはいろいろな職場の例を見てわかっていることでありまして、それをさらに一層この法律によって推進してまいりたい。こう思っている次第であります。
○浜本万三君 終わります。
○委員長(山崎昇君) 本案に対する本日の質疑は、この程度にとどめます。 本日はこれにて散会いたします。 午後五時十五分散会