本会議 第28号
- 発言数
- 21 件
- 登壇者
- 6 名
- 会派数
- 1
- 開催日
- 1975/06/17
会議録
○副議長(秋田大助君) これより会議を開きます。 ————◇—————
○羽田孜君 議事日程追加の緊急動議を提出いたします。 すなわち、粟山ひで君外八名提出、国際婦人年にあたり、婦人の社会的地位の向上をはかる決議案は、提出者の要求のとおり、委員会の審査を省略して、この際これを上程し、その審議を進められんことを望みます。
○副議長(秋田大助君) 羽田孜君の動議に御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○副議長(秋田大助君) 御異議なしと認めます。よって、日程は追加せられました。 ————————————— 国際婦人年にあたり、婦人の社会的地位の向上をはかる決議案(粟山ひで君外八名提出)
○副議長(秋田大助君) 国際婦人年にあたり、婦人の社会的地位の向上をはかる決議案を議題といたします。 提出者の趣旨弁明を許します。粟山ひで君。 ————————————— 国際婦人年にあたり、婦人の社会的地位の向上をはかる決議案 〔本号末尾に掲載〕 ————————————— 〔粟山ひで君登壇〕
○粟山ひで君 ただいま議題となりました国際婦人年にあたり、婦人の社会的地位の向上をはかる決議案につきまして、自由民主党、日本社会党、日本共産党・革新共同、公明党及び民社党を代表し、提案の趣旨を御説明申し上げます。 まず、案文を朗読いたします。 国際婦人年にあたり、婦人の社会的地位の向上をはかる決議案 国際連合は、国連憲章、世界人権宣言の趣旨に基づき本一九七五年を国際婦人年と宣言し、男女平等の促進、政治、経済、社会、文化の発展計画への婦人の十分な参加の確保、国際平和にとり増大しつつある婦人の役割の認識、これら三目標を達成するため、集中的な行動を行う年と決定している。 国際連合第二十二回総会の「婦人に対する差別撤廃宣言」は、第一条で、「男子との平等を事実上、否定または制限する婦人に対する差別は、基本的に不正であり、人間の尊厳に対する侵犯である」とうたつている。日本国憲法第十四条は、「すべて国民は、法の下に平等であつて、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない。」と規定していることをここに改めて確認する。 現在、我が国において、人口の過半数を占める婦人は、政治、経済、社会、文化の諸分野においてその役割をはたしつつあるとはいえ、なお、その能力を全面的に発揮しうる社会的環境が必ずしも十分とはいえず、賃金、雇用の機会をはじめ社会生活における事実上の男女の不平等が存在している。 このように婦人を差別的に取扱う慣行を是正するとともに、特に母性としての社会的責務に照らし、十分な保護を確立するために、すべての適切な方策がとられるべきである。 政府は、国際婦人年を契機として、婦人の地位向上に関する国際連合の宣言、決議、条約及び勧告を国内の施策に反映し、これを実現するための行動計画を策定し、実効を上げるために全力をつくすべきである。 右決議する。以上であります。(拍手) 本年、一九七五年は、国際連合が全世界の婦人の社会的地位の向上を目指して宣言した国際婦人年であります。 これは国際連合が、国連憲章、世界人権宣言の趣旨に基づいて、男女平等の促進、政治、経済、社会、文化の発展計画の中へ婦人が十分参加できるように、及び国際平和に貢献する婦人の役割りを認識するようにという三つの目標のため、全世界の婦人が集中的な行動を行うものであります。その一環として、六月十九日からメキシコで、平等、発展、平和をテーマに国際婦人年世界会議を開き、婦人の地位向上を討議するのであります。 婦人の確固たる地位の存在は、国連での第二十二回総会の婦人に対する差別撤廃宣言を照らしてみても、また、憲法第十四条の法のもとの平等の精神の中においてもうたわれておるとおりでありまして、この点につきましては、改めて認識する必要があると思われます。 いまや、世界各国において婦人の占める役割りと重要性は急速に増大しており、今後とも婦人に課せられる責務はいよいよ大きなものとなりつつあります。このような国際的趨勢にあるとき、婦人の社会的地位の向上を図ることは、まことに意義深いものであります。 しかし、わが国において過半数を占める婦人の実情を見ると、政治、経済、社会、文化の諸分野においてその役割りを果たしつつあるとはいえ、いまだその社会的環境が十分保障されてはおらず、賃金、雇用の機会を初めとして、社会生活における事実上の男女の不平等がいまなお存在しております。 このように、婦人を不平等に取り扱う慣行を是正するとともに、特に母性としての社会的責務に照らし、十分な保護を確立するために、すべての適切な方策がとられるべきものと考えます。 去る六月十三日の衆議院外務委員会において、婦人関係ILO条約の批准促進に関する案を決議いたしました。これは、国際婦人年の意義に照らし、政府は、未批准の婦人関係ILO条約を速やかに批准するよう努力すべきであり、百二号条約に関し、いまだ受諾していない部門の母性給付及び遺族給付について改善を図るというもので、さらに一層努力を要するというものであります。 三木総理は、本年一月の施政方針演説の中で、「今年は国連決議による「国際婦人年」に当たります。この有意義な年に当たり、婦人の地位の向上にも一層努力してまいる所存でございます。」と述べております。 本年は、わが国の婦人参政三十周年にも当たりますが、この意義深い年をさらに有意義な年とするため、国際的にも国内的にも婦人の地位の向上を図る必要があり、ひいては、それが国際社会の平和と発展へ、また、国内社会の安定と繁栄につながるものと思います。 よって、政府は、本年を契機として、男女の不平等をなくし、婦人の地位向上に関する国際連合の宣言、決議、条約及び勧告を国内の施策に反映し、これを実現するための行動計画をつくり、実効を上げるために全力を尽くすべきであります。 以上をもって趣旨の弁明を終わります。何とぞ、各位の御賛同を切にお願いいたします。(拍手) ただいまの発言の中で抜けているところがございましたので、訂正させていただきます。よろしくお取り計らいを願います。それは、「婦人に対する差別撤廃、」という言葉が抜けておりますので、どうぞこれをよろしくお願いいたします。 —————————————
○副議長(秋田大助君) 採決いたします。 本案を可決するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○副議長(秋田大助君) 御異議なしと認めます。よって、本案は可決いたしました。 この際、植木国務大臣から発言を求められております。これを許します。国務大臣植木光教君。 〔国務大臣植木光教君登壇〕
○国務大臣(植木光教君) 国際婦人年にあたり、婦人の社会的地位の向上をはかる決議に対しまして、政府の所信を申し述べます。 政府といたしましては、ただいま採択されました御決議の趣旨を体し、婦人の地位の向上に万全を期することとし、これを実現するため、関係各方面の御意見も拝聴しつつ、実効を上げ得る施策を策定するよう努力してまいる所存であります。(拍手) ————◇—————
○副議長(秋田大助君) 日程第一とともに、日程第二は、委員長提出の議案でありますから、委員会の審査を省略し、両案を一括して議題とするに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○副議長(秋田大助君) 御異議なしと認めます。 ————————————— 日程第一 油濁損害賠償保障法案(内閣提出) 日程第二 水先法の一部を改正する法律案 (運輸委員長提出)
○副議長(秋田大助君) 日程第一、油濁損害賠償保障法案、日程第二、水先法の一部を改正する法律案、右両案を一括して議題といたします。 委員長の報告及び趣旨弁明を求めます。運輸委員長木部佳昭君。 ————————————— 油濁損害賠償保障法案及び同報告書水先法の一部を改正する法律案 〔本号末尾に掲載〕 ————————————— 〔木部佳昭君登壇〕
○木部佳昭君 まず、油濁損害賠償保障法案について、運輸委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。 本案は、一九六九年の油による汚染損害についての民事責任に関する国際条約及び一九七一年の油による汚染損害の補償のための国際基金の設立に関する国際条約の内容に沿った国内法を整備するためのものでありまして、その主な内容は、 第一に、タンカーによる油濁損害について、天災地変等の例外的な免責事由に該当する場合を除き、船舶所有者が無過失賠償責任を負うこと、 第二に、船舶所有者は、その賠償責任について、船舶のトン数に邦貨に換算して約四万八千円を乗じた金額または約五十億円のうち、いずれか少ない金額に責任を制限することができること、 第三に、二千トンを超える油を輸送するタンカーについて、責任制限を認められている金額まで船舶所有者の賠償能力が確保されるよう、責任保険契約等の締結を強制すること、 第四に、被害者は、国際基金に対して、賠償を受けることができなかった油濁損害の金額について、最高約百八億円、国際基金の総会の決定があった場合には最高約二百十六億円まで補償を求ることができること、 第五に、船舶所有者等は、油濁損害賠償額の支払いの責めに任じた金額のうち、船舶のトン数に約三万六千円を乗じた金額または約三十億円を超える部分の補てんを国際基金に対して求めることができること、 第六に、国際基金の財源として、石油事業者等、年間十五万トン以上の海上輸送された油を受け取った者は、国際基金に拠出金を納付しなければならないこと等であります。 本案は、去る四月二十四日本委員会に付託され、五月六日政府から提案理由の説明を聴取した後、直ちに質疑に入り、五月二十三日、二十七日、六月三日の四日間にわたり、きわめて熱心に質疑を行ったのでありますが、その詳細については委員会議録に譲ることといたします。 かくて、六月十三日採決の結果、本案は、全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと決した次第であります。 以上、御報告申し上げます。 次に、水先法の一部を改正する法律案について、提案の趣旨及び内容を御説明申し上げます。 本案は、去る六月十三日、運輸委員会におきまして、全会一致をもって提出することに決したものであります。 近年、わが国沿岸における船舶交通事情は、交通量の増大、船舶の大型化等により著しく変化しつつあります。 このような状況に対応して、船舶交通の安全を確保するとともに、船舶の運航能率の増進を図りますためには、総合的な海上交通安全対策の一層の推進がもとより緊要でありますが、その一環として、水先人の乗船を強制する港または水域、いわゆる強制水先区を全国主要な港湾や狭水道において必要な限度で設定することが緊要であり、特に、東京湾は巨大船及び危険物積載船が全国で最もふくそうし、一たん海難が発生すれば、湾内沿岸に重大な影響を及ぼすおそれがありますので、緊急に強制水先区にする必要があると認められます。 しかしながら、現行法におきましては、水先人の乗船を強制する船舶が一律に定められておりますため、港または水域の実情に応じて対象船舶を定めることが不可能であり、仮に現行法のままで東京湾を強制水先区にいたしますと、多数の船舶交通の渋滞に基づく混乱を来し、かえって安全を阻害するおそれがあります。 以上の点にかんがみ、水先法の一部を改正し、必要に応じて強制水先区を適切に設定し得るよう、水先人を乗り込ませなければならない港または水域のうち政令で定めるものについて、当該港または当該水域における自然的条件、船舶交通の状況等を考慮して、水先人の乗船を強制する船舶を政令で定めることができることとしようとするのが本案提案の趣旨及び内容であります。 何とぞ、御賛成いただきますようお願い申し上げる次第であります。(拍手) —————————————
○副議長(秋田大助君) これより採決に入ります。 まず、日程第一につき採決いたします。 本案は委員長報告のとおり決するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○副議長(秋田大助君) 御異議なしと認めます。よって、本案は委員長報告のとおり可決いたしました。 次に、日程第二につき採決いたします。 本案を可決するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○副議長(秋田大助君) 御異議なしと認めます。よって、本案は可決いたしました。 ————◇————— 日程第三 船舶の所有者等の責任の制限に関する法律案(内閣提出)
○副議長(秋田大助君) 日程第三、船舶の所有者等の責任の制限に関する法律案を議題といたします。 委員長の報告を求めます。法務委員長小宮山重四郎君。 ————————————— 船舶の所有者等の責任の制限に関する法律案 及び同報告書 〔本号末尾に掲載〕 ————————————— 〔小宮山重四郎君登壇〕
○小宮山重四郎君 ただいま議題となりました船舶の所有者等の責任の制限に関する法律案について、法務委員会における審査の経過並びに結果を御報告申し上げます。 本案は、海上航行船舶の所有者の責任の制限に関する国際条約を批准することに伴い、船舶所有者等の責任制限制度を金額主義に改め、これを実施するため、所要の措置を講じようとするもので、その主な内容は、次のとおりであります。 第一は、船舶所有者等は、故意または過失がないときに限り、事故について負うべき損害賠償の責任を、一事故ごとに、その船舶のトン数に応じた一定の金額に制限することができ、また、船長等も故意がないときに限り、船舶所有者等と同様に責任を制限することができることであります。ただ、海難の救助等に基づく債権等については、その責任を制限することができないこととされております。 第二は、責任限度額を、物損については、一金フランの千倍にその船舶のトン数を乗じた金額とし、その他の場合は、一金フランの三千百倍にその船舶のトン数を乗じた金額とすることであります。 第三は、船舶の所有者等が責任を制限するには、裁判所にその旨を申し立て、かつ、供託等によりその責任限度額に相当する基金を形成しなければならないこととし、また、裁判上の手続により、基金を各債権者に公平に配当すること等であります。 当委員会においては、五月二十三日提案理由の説明を聴取し、自来、参考人の意見を聴取するなど、慎重審査を重ね、去る十三日質疑を終了したところ、日本共産党・革新共同から反対の討論が行われ、採決の結果、多数をもって原案のとおり可決すべきものと決しました。 以上、御報告申し上げます。(拍手) —————————————
○副議長(秋田大助君) 採決いたします。 本案の委員長の報告は可決であります。本案を委員長報告のとおり決するに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○副議長(秋田大助君) 起立多数。よって、本案は委員長報告のとおり可決いたしました。 ————◇—————
○副議長(秋田大助君) 本日は、これにて散会いたします。 午後二時二十五分散会 ————◇—————