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75回国会衆議院1975/06/05

本会議 第26号

発言数
38
登壇者
11
会派数
5
開催日
1975/06/05

会議録

秋田大助自由民主党副議長

○副議長(秋田大助君) これより会議を開きます。      ————◇—————

秋田大助自由民主党副議長

○副議長(秋田大助君) 日程第一とともに、日程第二は、委員長提出の議案でありますから、委員会の審査を省略し、両案を一括して議題とするに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

秋田大助自由民主党副議長

○副議長(秋田大助君) 御異議なしと認めます。     —————————————  日程第一 飼料の品質改善に関する法律の一   部を改正する法律案(内閣提出)  日程第二 外国人漁業の規制に関する法律の   一部を改正する法律案(農林水産委員長提   出)

秋田大助自由民主党副議長

○副議長(秋田大助君) 日程第一、飼料の品質改善に関する法律の一部を改正する法律案、日程第二、外国人漁業の規制に関する法律の一部を改正する法律案、右両案を一括して議題といたします。  委員長の報告及び趣旨弁明を求めます。農林水産委員長澁谷直藏君。     —————————————  飼料の品質改善に関する法律の一部を改正する   法律案及び同報告書  外国人漁業の規制に関する法律の一部を改正す   る法律案     〔本号(二)に掲載〕     —————————————     〔澁谷直藏君登壇〕

澁谷直藏自由民主党

○澁谷直藏君 ただいま議題となりました両案について申し上げます。  まず、内閣提出、飼料の品質改善に関する法律の一部を改正する法律案について、委員会における審査の経過並びに結果を御報告申し上げます。  本案は、最近における飼料をめぐる諸情勢の変化にかんがみ、飼料の安全性の確保を図るとともに、その品質の改善に資するために所要の改正を行おうとするもので、  第一に、飼料添加物を新たに法律の規制対象に加えること、  第二に、飼料の安全性の確保を図るため、飼料及び飼料添加物につき基準または規格を設定して、その製造、販売等の規制を行うほか、有害な物質を含む飼料または飼料添加物、有害でない旨の確証がないと認められる新飼料等についての販売を禁止する制度を設けること、  第三に、飼料の品質の改善に資するため、飼料登録の制度にかえて公定規格適合表示の制度を設けるとともに、品質に関する表示の適正化のための基準事項を設けること等をその主な内容としております。  委員会におきましては、三月二十八日安倍農林大臣から提案理由の説明を聴取し、四月七日以降五回にわたり質疑を行い、その間、参考人から意見を聴取する等、慎重な審議を重ねてまいりました。  かくて、六月四日質疑を終了いたしましたところ、自由民主党、日本社会党及び民社党の三党共同提案により、基準、規格等に違反した飼料等の廃棄、回収等の命令をすることができる要件に、家畜等に被害が生ずることにより畜産物の生産が阻害されることを防止する見地を加えるものとすること等を内容とする修正案が提出され、また、日本共産党・革新共同並びに公明党からも修正案が提出され、それぞれの趣旨説明の後、原案及び修正案を一括して討論に付し、次いで採決しましたところ、日本共産党・革新共同並びに公明党の修正案はいずれも否決され、三党共同の修正案及び修正部分を除く原案は可決され、結局、本案は、多数をもって修正議決すべきものと決した次第であります。  なお、本案に対し附帯決議が付されました。  次に、農林水産委員長提出、外国人漁業の規制に関する法律の一部を改正する法律案について、提案の趣旨を御説明申し上げます。  わが国の漁業は、国際的には、第三次国連海洋法会議における距岸二百海里に及ぶ経済水域設定の動き等の重大な問題に直面するとともに、国内においては、一昨年の石油危機に端を発する燃油、漁網綱等、生産資材価格の異常な高騰、総需要抑制に伴う水産物の消費の停滞と価格の低迷等の問題を抱え、内外ともまことに容易ならざる事態に立ち至っております。  このような中にあって、水産物の輸入は年々増加を続け、マグロ類等の一部魚種については需給事情が悪化し、当該国内漁業者の経営を一層窮地に陥らせているところであります。  しかも、わが国総合商社等が業務提携して行う外国漁業によるこれら水産物の無秩序な輸入は、わが国指定漁業の許可制度の根幹をも揺るがす問題となっているところであります。  かかる事態に対処し、今後における特定水産物の輸入と国内漁業者の経営の安定との調和を図るため、この際、輸入の方途等について一定の秩序を確立することが緊要であると考えるのであります。  このような見地に立って、農林水産委員会におきましては、去る昭和四十九年四月三日、「当面、まぐろ等の輸入について調整措置を講ずる等輸入水産物の取扱いについて適切な対策を樹立すること。」等を決議し、政府を督励してまいったところでありますが、その後における事態の推移等にかんがみ、これが実効を期するため、ここに、当面必要最小限の措置として、本案を提出した次第であります。  以下、その主な内容について申し上げます。  第一点は、特定漁獲物等の陸揚げ等を目的とする外国漁船の寄港の禁止措置を新たに設けたことであります。  すなわち、諸外国の例にならい、外国漁船の船長は、第四条に定める寄港の許可の規定にかかわらず、政令で定める特定漁獲物等を本邦に陸揚げし、または他の船舶に転載することを目的として、当該外国漁船を本邦の港に寄港させてはならないことといたしております。  第二点は、特定漁獲物等の漁港及び漁港区への陸揚げの禁止措置の新設であります。  外国漁船以外の船舶の船長は、特定漁獲物等を漁港または漁港区に陸揚げしてはならないことといたしております。  なお、特定漁獲物等は、政令で定めることとしておりますが、さしあたり、マグロ類を予定しております。  以上が、本案の提案理由及びその主な内容であります。  何とぞ御審議の上、速やかに御可決くださいますようお願い申し上げます。(拍手)     —————————————

秋田大助自由民主党副議長

○副議長(秋田大助君) これより採決に入ります。  まず、日程第一につき採決いたします。  本案の委員長の報告は修正であります。本案を委員長報告のとおり決するに賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕

秋田大助自由民主党副議長

○副議長(秋田大助君) 起立多数。よって、本案は委員長報告のとおり決しました。  次に、日程第二につき採決いたします。  本案を可決するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

秋田大助自由民主党副議長

○副議長(秋田大助君) 御異議なしと認めます。よって、本案は可決いたしました。      ————◇—————  日程第三 昭和二十四年五月以前の簡易生命   保険契約に関する特別措置法案(内閣提出)  日程第四 簡易生命保険法の一部を改正する   法律案(内閣提出)

秋田大助自由民主党副議長

○副議長(秋田大助君) 日程第三、昭和二十四年五月以前の簡易生命保険契約に関する特別措置法案、日程第四、簡易生命保険法の一部を改正する法律案、右両案を一括して議題といたします。  委員長の報告を求めます。逓信委員長地崎宇三郎君。     —————————————  昭和二十四年五月以前の簡易生命保険契約に関   する特別措置法案及び同報告書  簡易生命保険法の一部を改正する法律案及び同   報告書     〔本号(二)に掲載〕     —————————————     〔地崎宇三郎君登壇〕

地崎宇三郎自由民主党

○地崎宇三郎君 ただいま議題となりました両法律案につきまして、逓信委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。  まず、昭和二十四年五月以前の簡易生命保険契約に関する特別措置法案について申し上げます。  本案は、昭和二十四年五月以前に効力が発生した簡易生命保険契約について、簡易生命保険事業の運営の効率化を図るとともに、加入者の利便を図るため、保険金の支払いにかえて特別一時金を支給する特別措置を講じようとするものであります。  その内容は、まず、この特別措置の対象とする保険契約は、昭和二十四年五月三十一日以前に効力が発生した保険契約で、この法律施行の際に有効に存続中のものといたしております。  次に、取り扱い期間は、保険契約の締結年度に従い二区分とし、昭和十六年三月三十一日以前の保険契約については昭和五十一年一月一日から三年間、昭和十六年四月一日以後の保険契約については昭和五十一年七月一日から三年間とし、この取り扱い期間内に保険契約者から保険契約を消滅させる旨の申し出があったものについて、その契約を消滅させ、保険金受取人に保険金支払いにかえて、特別一時金を支給しようとするものであります。  特別一時金の額は、保険金繰上支払金、分配金繰上支払金及び特別付加金の合計額といたしております。  なお、本案の施行期日は、五十一年一月一日からとなっております。  本案は、去る二月二十七日当委員会に付託され、五月八日村上郵政大臣より提案理由の説明を聴取した後、慎重に審査したのでありますが、六月四日質疑を終了し、採決いたしました結果、全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと議決した次第であります。  次に、簡易生命保険法の一部を改正する法律案について申し上げます。  本案は、最近の社会経済情勢の推移及び保険需要の動向等にかんがみ、加入者に対する保障内容の充実を図るため、保険金の最高制限額を被保険者一人につき、現行の五百万円を、比較的低廉な保険料により高い死亡保障が確保できる定期保険及び一定の養老保険に限り、八百万円に引き上げようとするものであります。  また、廃疾保険金支払い制度について、被保険者が身体障害になった日に、被保険者が死亡したものとみなして保険金の支払いをしようとするものであります。  なお、本案の施行期日は、本年十月一日からといたしております。  本案は、去る二月二十八日当委員会に付託され、五月八日村上郵政大臣より提案理由の説明を聴取した後、慎重に審査したのでありますが、六月四日質疑を終了し、採決いたしました結果、全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと議決した次第であります。  なお、本案に対して附帯決議を付したことを申し添えます。  以上、御報告申し上げます。(拍手)     —————————————

秋田大助自由民主党副議長

○副議長(秋田大助君) 両案を一括して採決いたします。  両案は委員長報告のとおり決するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

秋田大助自由民主党副議長

○副議長(秋田大助君) 御異議なしと認めます。よって、両案とも委員長報告のとおり可決いたしました。      ————◇—————  日程第五 都市再開発法の一部を改正する法   律案(第七十二回国会、内閣提出)  日程第六 大都市地域における住宅地等の供   給の促進に関する特別措置法案(第七十二   回国会、内閣提出)

秋田大助自由民主党副議長

○副議長(秋田大助君) 日程第五、都市再開発法の一部を改正する法律案、日程第六、大都市地域における住宅地等の供給の促進に関する特別措置法案、右両案を一括して議題といたします。  委員長の報告を求めます。建設委員長天野光晴君。     —————————————  都市再開発法の一部を改正する法律案及び同報   告書  大都市地域における住宅地等の供給の促進に関   する特別措置法案及び同報告書     〔本号(二)に掲載〕     —————————————     〔天野光晴君登壇〕

天野光晴自由民主党

○天野光晴君 ただいま議題となりました二法案につきまして、建設委員会における審査の経過並びに結果を御報告申し上げます。  まず、都市再開発法の一部を改正する法律案について申し上げます。  本案は、最近における都市化の進展に伴い、環境の悪化、災害の危険の増大等の都市問題がますます深刻化しておる事態にかんがみ、既成市街地の再開発の一層の推進を図るため、主として土地の所有者等による市街地の計画的再開発を促進するための市街地再開発促進区域及び個人施行者の制度を設けるとともに、公益性が高く、かつ、大規模な再開発事業を早急に実施するための手法として、買収手続による第二種市街地再開発事業の制度を設けるほか、再開発事業の実施に伴う関係権利者の助成措置を充実する等、所要の措置を講じようとするものであります。  本案は、昨年三月、第七十二回国会に提出され、同年四月、本委員会に付託、以来継続審査となっていたものでありますが、昨四日質疑を終了、討論、採決の結果、本案は、賛成多数をもって修正議決すべきものと決した次第であります。  修正の要旨は、公団の名称を改める等、事務的な整理を行うものであります。  なお、本案に対し、六項目より成る附帯決議が付されました。  次に、大都市地域における住宅地等の供給の促進に関する特別措置法案について申し上げます。  本案は、大都市地域における住宅問題が一段と深刻化しておる実情にかんがみ、大都市地域において、大量の住宅地の供給と良好な住宅街区の整備を図るため、宅地開発協議会の制度を設けるとともに、市街化区域内の農地等の住宅適地について、主として土地の所有者等による良好な住宅地の整備または住宅の供給を促進するため、土地区画整理促進区域及び住宅街区整備促進区域の制度を設けるものとし、また、促進区域において農業との調整等を考慮した合理的な土地利用を図るため、土地区画整理事業に関する特例を定め、及び住宅街区整備事業の制度を設ける等、特別の措置を講じようとするものであります。  本案は、昨年四月、第七十二回国会に提出され、同年五月本委員会に付託、以来継続審査となっていたものでありますが、昨四日質疑を終了、討論、採決の結果、本案は、賛成多数をもって修正議決すべきものと決しました。  修正の要旨は、本法の法律番号を改める等、事務的な整理を行うものであります。  なお、本案に対し、六項目より成る附帯決議が付されました。  以上、御報告申し上げます。(拍手)     —————————————

秋田大助自由民主党副議長

○副議長(秋田大助君) これより採決に入ります。  まず、日程第五につき採決いたします。  本案の委員長の報告は修正であります。本案を委員長報告のとおり決するに賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕

秋田大助自由民主党副議長

○副議長(秋田大助君) 起立多数。よって、本案は委員長報告のとおり決しました。  次に、日程第六につき採決いたします。  本案の委員長の報告は修正であります。本案を委員長報告のとおり決するに賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕

秋田大助自由民主党副議長

○副議長(秋田大助君) 起立多数。よって、本案は委員長報告のとおり決しました。      ————◇—————  日程第七 船舶料理士の資格証明に関する条   約(第六十九号)の締結について承認を求め   るの件

秋田大助自由民主党副議長

○副議長(秋田大助君) 日程第七、船舶料理士の資格証明に関する条約(第六十九号)の締結について承認を求めるの件を議題といたします。  委員長の報告を求めます。外務委員長栗原祐幸君。     —————————————  船舶料理士の資格証明に関する条約(第六十九   号)の締結について承認を求めるの件及び同   報告書     〔本号(二)に掲載〕     —————————————     〔栗原祐幸君登壇〕

栗原祐幸自由民主党

○栗原祐幸君 ただいま議題となりました船舶料理士の資格証明に関する条約につきまして、外務委員会における審査の経過並びに結果を御報告申し上げます。  本条約は、一九四六年に国際労働機関の第二十八回総会で採択されたものでありまして、その内容は、船舶料理士資格証明書を有していない者を船舶料理人として従事させてはならないこと、船舶料理士の試験の実施及び資格証明書の付与のための一定の要件等について規定しております。  本件は、去る四月十六日本委員会に付託され、五月二十三日宮澤外務大臣から提案理由の説明を聴取し、質疑を行いましたが、詳細は会議録により御承知を願います。  かくて、昨四日質疑を終了し、採決の結果、本件は、全会一致をもって承認すべきものと議決いたしました。  以上、御報告申し上げます。(拍手)     —————————————

秋田大助自由民主党副議長

○副議長(秋田大助君) 採決いたします。  本件は委員長報告のとおり承認するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

秋田大助自由民主党副議長

○副議長(秋田大助君) 御異議なしと認めます。よって、本件は委員長報告のとおり承認するに決しました。      ————◇—————  日程第八 公職選挙法の一部を改正する法律   案(内閣提出)  日程第九 政治資金規正法の一部を改正する   法律案(内閣提出)

秋田大助自由民主党副議長

○副議長(秋田大助君) 日程第八、公職選挙法の一部を改正する法律案、日程第九、政治資金規正法の一部を改正する法律案、右両案を一括して議題といたします。  委員長の報告を求めます。公職選挙法改正に関する調査特別委員長小澤太郎君。     —————————————  公職選挙法の一部を改正する法律案及び同報告   書  政治資金規正法の一部を改正する法律案及び同   報告書    〔本号(二)に掲載〕     —————————————    〔小澤太郎君登壇〕

小澤太郎自由民主党

○小澤太郎君 ただいま議題となりました両案につきまして、公職選挙法改正に関する調査特別委員会における審査の経過並びに結果を御報告申し上げます。  まず、公職選挙法の一部を改正する法律案について申し上げますと、本案は、まず、最近における選挙の実情にかんがみ、衆議院議員の総定数を二十名増員するとともに、十一の選挙区においてその定数を是正することといたしております。  次に、選挙の腐敗を防止し、その公正を確保するため、供託金を大幅に引き上げ、選挙運動用自動車、ポスター、新聞による政策広告等について選挙公営の拡充を図り、文書図画の掲示の制限を強化し、公職の候補者等の寄付を禁止し、機関紙誌等の頒布についても、選挙期間中は一定の制限を加えるほか、連座制の強化など、所要の改正を行おうとするものであります。  なお、本案は、公布の日から起算して三月を超えない範囲内において政令で定める日から施行するものとし、衆議院議員の定数に関する改正規定は、次の総選挙から施行するものといたしております。  次に、政治資金規正法の一部を改正する法律案について申し上げますと、本案は、議会制民主政治のもとにおける政党その他の政治団体の機能の重要性にかんがみ、その政治活動の公明と公正を確保するため、最近における国民世論の動向と政党政治の現状とを考慮しつつ、必要な改正を行おうとするものであります。  その内容は、  第一に、政治活動に関する寄付の制限を設けようとするものでありまして、その主な点は、個人の寄付については、年間二千万円を超えてはならないものとし、会社、労働組合その他の団体の寄付については、それぞれの団体の規模に応じ段階的に制限額を定めることといたしております。  また、当分の間に限り、政党、政治資金団体及び公職の候補者を除き、これ以外の政治団体に対する寄付については、例外的に別枠を設けることといたしております。  第二に、政治資金の公開を強化しようとするものであります。すなわち、政党及び政治資金団体にあっては、年間一万円以上、その他の政治団体にあっては、年間百万円以上の寄付はすべて公開することとするほか、機関紙誌の発行等の事業による収入も、具体的に報告すべきことといたしております。  その他、個人が拠出する政治資金に対する税制上の優遇措置など、所要の措置を講ずるとともに、五年後には、政治資金の個人拠出強化のための方途及び会社、労働組合その他の団体の拠出する政治資金のあり方について、さらに検討を加える旨を明記いたしております。  なお、本案は、昭和五十一年一月一日から施行することとなっております。  両案は、四月十八日本特別委員会に付託され、両案を一括して審査に入り、同月二十三日福田自治大臣より提案理由の説明を聴取した後、五月七日から質疑を行い、六月三日には参考人から意見を聴取するなど、慎重に審査を行いました。  質疑の行われた主な事項は、公職選挙法改正案に関しては、衆議院及び参議院議員の定数の是正、選挙公営の拡充、公職の候補等の寄付の禁止、機関紙等の頒布の規制、連座制の改正等の問題についてであり、政治資金規正法改正案に関しては、政治資金のあり方、会社等の寄付の制限、公開の強化等の問題についてでありますが、その詳細は会議録に譲ることといたします。  かくて、昨四日質疑を終了し、公職選挙法改正等調査小委員長から、衆議院議員の選挙区の分区に関する同小委員会の結論について報告があった後、公職選挙法の一部を改正する法律案に対し、小泉純一郎君外六名から、自由民主党、日本社会党及び民社党の三党共同提案に係る分区についての修正案及び山田芳治君外六名から、日本社会党及び民社党の両党共同提案に係る選挙運動用ビラの頒布等についての修正案がそれぞれ提出され、趣旨説明の後、両修正案に対し質疑が行われました。  次いで、討論を行いましたところ、自由民主党の小泉純一郎君から、公職選挙法改正案の原案及び両修正案に賛成、政治資金規正法改正案に賛成、日本社会党の佐藤観樹君から、公職選挙法改正案の原案及び両修正案に賛成、政治資金規正法改正案に反対、日本共産党・革新共同の津金佑近君及び公明党の林孝矩君から、それぞれ公職選挙法改正案の原案及び両修正案に反対、政治資金規正法改正案に反対、民社党の小沢貞孝君から、公職選挙法改正案の原案及び両修正案に賛成、政治資金規正法改正案に反対の旨の意見が述べられました。  次いで、採決に入り、まず、公職選挙法の一部を改正する法律案につきましては、山田芳治君外六名提出の修正案、小泉純一郎君外六名提出の修正案は、それぞれ賛成多数をもって可決、修正部分を除く原案も賛成多数をもって可決、よって、本案は、修正議決すべきものと議決いたしました。  次いで、政治資金規正法の一部を改正する法律案につきましては、賛成多数をもって原案のとおり可決すべきものと議決した次第であります。  なお、公職選挙法の一部を改正する法律案に対しましては、自由民主党、日本社会党及び民社党三党共同提案による附帯決議を付することに決しました。  以上、御報告申し上げます。(拍手、発言する者あり)  ただいまの報告中の討論者名について、日本共産党・革新共同の津金佑近君と申しましたのは、林百郎君の誤りでありましたので、訂正いたします。     —————————————

秋田大助自由民主党副議長

○副議長(秋田大助君) 両案につき討論の通告があります。順次これを許します。津金佑近君。     〔津金佑近君登壇〕

津金佑近日本共産党・革新共同

○津金佑近君 私は、日本共産党・革新共同を代表して、ただいま議題となりました公職選挙法並びに政治資金規正法両改正案について、断固たる反対の討論を行うものであります。(拍手)  公職選挙法改正案について、まず第一に指摘しなければならないことは、政党、政治団体の機関紙誌活動に対する重大な規制であります。  これは、選挙期間中と否とを問わず、日常不断に守らなければならない憲法に明記された言論、表現の自由、政治活動の自由に対する挑戦であり、欧米諸外国にもその例を見ない、きわめて危険なたくらみであります。(拍手)  本来、選挙は、国民主権の重大な行使の場であり、議会制民主主義の根幹をなすものであります。主権者たる国民にとって、選挙期間中こそ、選挙の争点、各党や候補者の主張や政策を十分に知る権利が最大限に保障さるべきことは、議会制民主主義の不可欠の条件であります。  しかるに、政府・自民党や一部野党は、きわめて党利党略的な公正論や、事実をゆがめ、これを意図的に誇張したビラ公害論、金がかかるなどを口実として、言論、表現の自由という侵すべからざる国民の基本的権利を抑圧する暴挙をごり押ししてきたのであります。  これらの論議は、すでに、きわめて短時間に制限された委員会質疑の中ですら、全く妥当性のないことが実証されたではありませんか。機関紙号外、ビラの是非は、その内容を含め、主権者たる国民の自主的な判断にゆだねるべきであり、党略的な口実でこれを権力をもって規制するがごときは、近代政党の自殺行為と言うほかはないのであります。  ましてや、選挙期間中のわずか二十日間だからという口実で言論規制を強めようとする公選法調査特別委員会における三木総理の答弁は、正々堂々たる政策論争を呼びかけた選挙の明正に関する国会決議への挑戦であり、自称議会の子は、いまや議会政治の反逆者になったと言わざるを得ないのであります。(拍手)  第二に、本改正案は、確認団体の機関紙で、選挙に関する報道評論を掲載した号外はすべて禁止するのみならず、機関紙の号外で、選挙に関する報道評論を掲載していないものについても、特定候補者の氏名またはその氏名が類推されるような事項が記載されているものまでを、改めて制限する不当なものであります。  さらに改正案は、それにかわるものとして、個人版公報を枚数を定めて頒布できるものとしております。これは、衆議院選挙の場合は最大十万枚、参議院地方区最大三十万枚、全国区三十五万枚に制限され、その対象は、各当該選挙区の全有権者のわずか一〇%に満たず、最初から有権者の九〇%には知らせる必要がないとするきわめて不当なものであります。また、それに一枚ずつ証紙を張るなど、非現実的なものであり、しかも、その配布の方法も政令に任せ、政府に白紙委任するなど、機関紙号外規制の代償とはおよそ認めがたいものであります。  第四に、本改正案は、国民の要望にこたえ、衆議院議員定数是正を予定しておりますが、自民党と社会、民社両党は、事もあろうに、定数是正に伴う区割り案というきわめて重大な問題を、各党が検討する余裕も与えず、審議も全く行わず、六月三日深夜、公選法小委員会において強行採決をしたのであります。しかも遺憾なことは、これまで自民党の強行採決を、議会制民主主義破壊の暴挙として糾弾してきた一部野党が、これに積極的に加担したことであります。こうした態度は、必ずや国民の批判を受けるであろうことを厳しく指摘するものであります。(拍手)  次に、政治資金規正法の改正案について申し上げます。  第一の問題は、改正案が企業献金、労働組合献金、団体献金を法律で公認していることであります。政治の腐敗の最大の根源は、政党が大口献金者の意見に左右されることにあることは、すでに国民周知の事実であります。  政治資金規制の本来の目的は、企業、労働組合、団体からの政治献金を規制することにあります。しかるに、今回の改正案は、一定の限度額を設けておりますが、これはかえって限度額いっぱいまでの献金を奨励する企業、団体献金拡大法、奨励法であり、まさに改悪案と言わねばなりません。  労働組合の献金についても、企業と同額の限度額を設け、初めて法律によって労働組合献金を合法化しようとするもので、憲法が保障する労働組合員の思想、信条、政党支持の自由は、一層ゆがめられることになることは必至であると言わなければなりません。(拍手)  第二に、大企業などの莫大なやみ寄付、匿名寄付が禁止されなければならないことは当然のことであります。  ところが、今回の改正案は、派閥などには百万円までの寄付は届けなくてもよいとしております。これは一貫して、国民の疑惑の対象であった派閥献金を奨励し、その収支の公開どころか、事実上やみ寄付を公認するものであります。  その一方で、国民の零細な寄付に対しては、匿名寄付禁止という名目によって、事実上の制限と不当な罰則が科せられ、国民の浄財による零細な大衆募金活動を抑圧せんとするもので、断じて容認しがたいものであります。  また、改正案は、附則第十条において、「政治活動を行う団体」という新しい概念をこっそりと導入しております。ところが、改正案にはその定義は全く存在していないにもかかわらず、これに違反した場合は罰則だけが明確に規定され、しかも、その認定は警察当局にゆだねられるものであります。これはまさに、活動制限を政府や警察権力の一方的判断によって、民主団体その他の大衆団体にまで適用するおそれがあり、民主主義破壊を一層拡大する危険な内容を持つ、きわめて不当なものと言わなければなりません。  日本共産党・革新共同は、このような両法案の反動的、ファッショ的な内容の面はもちろん、委員会の審議が不当に制限され、十分な審議も行っていない段階にある点から考えても、このような両法案について断固として反対せざるを得ないのであります。(拍手)  これに反対する声は、いまやわが党のみならず、労働組合団体、法律家、学者、文化人、マスコミなど、広範な国民世論に発展しつつあります。選挙の公正を汚す買収、供応などの金権選挙を厳格に取り締まり、言論、文書による正々堂々たる言論戦による選挙の自由を拡大することこそ、時代の要請なのであります。言論、表現の自由、国民の知る権利に対するいかなる抑圧の企ても、必ずや歴史の厳しい審判を受けるでありましょう。  私は最後に、このような不当きわまる両法案に対し、その反対を重ねて強く主張し、討論を終わるものであります。(拍手)

秋田大助自由民主党副議長

○副議長(秋田大助君) 小山省二君。     〔小山省二君登壇〕

小山省二自由民主党

○小山省二君 私は、自由民主党を代表して、ただいま議題となりました公職選挙法の一部を改正する法律案について、自由民主党、日本社会党、民社党の三党共同修正案及び日本社会党、民社党の修正案並びにこれらの修正案による修正部分を除く政府案に賛成するとともに、政治資金規正法の一部を改正する法律案について、賛成の討論を行おうとするものであります。(拍手)  まず第一に、公職選挙法改正案に対する自由民主党、日本社会党、民社党の共同修正案であります。  政府案では、衆議院議員の総定数について、昨年来各党間で検討された結果、合意を見た線に沿って定数の増加が図られており、これにより選挙区別定数の不均衡の状態は、相当程度是正されるわけでありますが、現行中選挙区制のたてまえを崩すこととなり、したがって、妥当な分区案を検討してもらいたいというのが政府の意向でありました。  三党の修正案は、中選挙区制の原則が維持されておるばかりでなく、その分割も、地勢、交通、社会的経済的事情、行政的沿革、地域の特殊性等、諸般の事情を総合的に勘案いたしますれば、合理的、妥当な画定であると考えるのであります。  第二に、公職選挙法改正案に対する日本社会党及び民社党の修正案について申し述べます。  その第一点は、選挙運動用の文書図画の頒布についてであります。  現行法では、選挙運動用の文書図画のうち、頒布できるのは郵便はがきだけとなっておりますが、修正案では、はがきの枚数を増加するほか、国会議員の選挙に限り、新たに選挙運動用のビラを頒布することができることといたしております。これは、有権者が候補者の政見を知る機会を拡充するとともに、各候補者に平等な条件で選挙運動の手段を提供するものであり、実情に即した適切な措置であると考えられるのであります。  その第二点は、選挙公営の拡充強化についてであります。  この点については、政府案においても、選挙運動用の自動車の使用及びポスターの作成並びに確認団体の新聞による政策広告について、公営の拡充が図られておりますことは評価できるのでありますが、修正案では、さらにはがきの枚数を増加するとともに、国会議員の選挙については、ビラの作成に要する費用を国庫で負担することとし、また、政府案にある政策広告の回数を一律に四回とすることとされております。これらは、最近の選挙の実情にかんがみ、やむを得ざる措置であると考えられるのであります。  その第三点は、公職の候補者等の寄付の禁止についてであります。  政府案では、公職の候補者等が行う寄付については規制の強化が図られておりますが、寄付を受ける側の規制がないのは片手落ちの感がいたします。その意味で、修正案が、寄付を受ける者についても一定の規制を加えることとしておりますのは必要な措置であって、これにより規制の実効が確保されるものと考えております。  その第四点は、新聞紙の頒布の制限であります。  選挙期間中に選挙に関する報道評論が許されるのは、第百四十八条第三項のいわゆる適格紙に限られておるわけでありますが、その要件の一つに、公示または告示の日の一年前から発行しておるものでなければならないものとされております。これは、いわゆる選挙目当ての報道を防ぐのが目的であると思います。今回の修正案は、これらの新聞について、発行期間に関する要件の一年を六カ月に短縮しようとするものでありますが、選挙に関する報道評論の自由をできるだけ尊重する意味において、実情に即したものと考えられます。  その第五点は、機関紙誌の頒布の制限についてであります。  政府案では、選挙に関する報道評論を掲載した確認団体の届け出機関紙誌の本紙の頒布については、選挙期間中は、定期講読者以外の者に対しては、有償でする場合に限ることとしておりましたが、修正案のように、通常の方法の定義を明らかにすることとし、選挙期日の公示または告示の日前六月以来にわたって平常行われてきた方法で、臨時または特別の方法を含まないこととするのであれば、現行どおり通常の方法で頒布ができることとする方が、機関紙の性格、実情から見て適当ではないかと思います。  また政府案では、政党、政治団体の機関紙誌の号外等については、選挙に関する報道評論を掲載したものの頒布が禁止されておりますが、同時に、選挙区内の特定の候補者の氏名またはその氏名が類推されるような事項が記載されている号外は、選挙運動用の文書とまぎらわしい場合が多く、選挙の公正を期する上で問題があると考えられることから、今回の修正案では、その頒布を禁止することとしておりますので、これによって、規制の実効が期せられるものと考えます。  第三に、これらの二つの修正案による修正部分以外の政府原案につきましては、最近における選挙の実情にかんがみ、衆議院議員の総定数及び各選挙区において選挙すべき定数について是正が行われるとともに、選挙の腐敗を防止し、及びその公正を確保する等のため、供託金の引き上げ、選挙公営の拡充、寄付の制限の徹底、文書図画の掲示及び機関紙等の頒布の制限の強化並びに連座制の強化、その他所要の改正を行おうとするものであって、公正で金のかからない選挙を推進するため、まことに時宜に適した改正であると考える次第であります。  以上のように考えまして、公職選挙法の一部を改正する法律案に対する、自由民主党、日本社会党、民社党の三党共同修正案及び日本社会党、民社党の修正案並びにこれらの修正案による修正部分を除く政府原案に賛成するものであります。  次に、政治資金規正法の一部を改正する法律案に賛意を表する理由について申し述べます。  本改正案は、昭和四十二年の選挙制度審議会の答申以来、国会における三たびにわたる審議はもとより、各方面における論議の経緯にかんがみ、最近における国民世論の動向と政党政治の現状を考慮しつつ、現実に即した政治資金の授受の規制、政治資金の収支の公開の強化、個人の拠出する政治資金に対する課税上の優遇措置などを講ずるものであり、政治活動の公明と公正の確保のために寄与するところ、まことに大なるものがあると考えるのであります。  もとより、政治活動の公明と公正の確保のためには、選挙制度全般について検討を加え、政党本位の選挙制度を確立する必要があり、政治資金の規制に関する改善も、その一環として行われることが望ましいことでありますが、本改正案は、政治資金の集め方を現状のまま放置することは許されないという判断に基づいて、現実に即しつつ、できるところから一歩でも前進するという方向で提案されたものであり、国民世論の要請にこたえる適切な措置であると考えるわけであります。  次に、本改正案の主要な点につきまして、わが党の見解を申し述べたいと存じます。  まず、政治資金の寄付の制限であります。  政党の政治資金については、党費と個人献金により賄われるのが理想であると思いますが、現状を顧みますと、直ちに個人献金に限定することは、いたずらに混乱を招くものであると思うのであります。  政治資金の集め方については、いろいろと議論のあるところでありますが、要は、節度を持った集め方をするかどうかが問題であります。その意味で、今回の改正案が、個人や会社その他の団体のする寄付に関し、政治資金の集め方について合理的な制限を設けたことは、制限の全くない現行制度と比べて、大きな改革であると考えるのであります。  次は、収支の公開の強化であります。  言うまでもなく、民主政治の健全な発展を図るためには、議会制民主主義のもとにおいて重要な機能を有する政党その他政治団体の政治活動が、国民の不断の監視と批判のもとに行われることが必要でありますが、そのためには、政治活動と表裏の関係にある政治資金の状況を国民の前に明らかにすることが必要不可欠であります。本改正案において、いわゆる法人会費や法人党費は、たとえ会費、党費であっても寄付とみなして公開の対象とするなど、収支の公開を強化する措置が講ぜられていることは、いわゆる政治資金の透明度を強化するものであり、政治資金の公明化を期するため、適切な措置であると思うのであります。  政治資金規正法のように、わが国の政党政治に多大な影響を及ぼす制度の改正は、いたずらに理想にとらわれず、現実に即して一歩ずつ前進することが必要であります。理想案に固執して現状の改革を怠ることは、国民の期待にこたえる道ではありません。  その意味で、本改正案は、現状を踏まえて、実現可能な、そして政界浄化のための一つの方法を示すもので、国民の期待する方向へ大きく前進するものだと思うのであります。  以上をもって、賛成の討論を終わります。(拍手)

秋田大助自由民主党副議長

○副議長(秋田大助君) 新井彬之君。     〔新井彬之君登壇〕

新井彬之公明党

○新井彬之君 私は、公明党を代表して、ただいま議題となりました内閣提出の公職選挙法の一部を改正する法律案並びに自民党、社会党、民社党の共同提案による公職選挙法の一部を改正する法律案及び社会党、民社党共同提案による公職選挙法の一部を改正する法律案に反対する討論を行います。(拍手)  以下、反対する理由を重点的に申し述べます。  憲法は、主権が国民に存することを宣言し、特に二十一条には、「言論、出版その他一切の表現の自由は、これを保障する。」とあるように、選挙は、国民主権により、国民の基本的権利を尊重し、言論、表現の自由が確保されて行われることが当然であります。  しかるに、政府提出の公職選挙法改正案は、国民の広範かつ当然の要求である、衆議院選挙区の定数のはなはだしい不均衡を是正することと、機関紙等規制のごとく、政党の当然の責務である機関紙等の政治活動や、言論、表現の自由を圧殺するという重大問題を抱き合わせて、一括成立を図ろうとするものであり、この政府・自民党の暴挙には絶対に反対であります。(拍手)  わが党は、金権政治の追放と、政治活動の自由の保障、選挙の明朗化を要求する国民的立場から、かかる政府・自民党の反国民的態度に猛省を促すとともに、もしこれを強行するならば、議会民主政治の上で重大な汚点をしるすであろうことを警告するものであります。(拍手)  この党略的改悪は、即政治活動そのものを規制するものであり、憲法に抵触する危険な思想であります。一方において悪質な買収、供応等の実質犯に対する罰則を厳しくチェックせず、腐敗選挙が大手を振って横行している現実をないがしろにして、民主主義の生命にかかわる文書活動が規制されることは、矛盾もはなはだしく、主権を持つ国民のとうてい納得するものではありません。  三木総理は、機関紙等の頒布の制限は、憲法で保障された表現の自由や、国民の知る権利とは別のカテゴリーであると述べましたが、これはまことに重大な認識の誤りであります。  現行法では、選挙運動と区別して、二百一条の五以下に、政党が選挙期間中にできる政治活動を認めており、機関紙等は、その性格上、政治活動そのものであり、選挙運動ではありません。総理が、これを全面的に選挙運動と認識するところから、本来自由であるべき政党の政治活動を、号外配布の足腰がある、なしの次元でとらえ、選挙の公正確保のたてまえに名をかりて、国民の自由な政治的意思形成を妨げようとする党略的措置に陥ることになるのであります。これこそ、政治活動の規制であり、言論、表現の自由の侵害でなくして何でありましょうか。(拍手)  現行法は、選挙の公正確保と政治活動の自由との調和の視点から構成されています。このように、政治活動の自由との調和をいかにして行うかということについて、各党が時間をかけて、重点的に検討することこそ、国会の使命であります。  ところが、改正案は、この調和を破って、書く自由、配る自由を侵し、一方的に言論、表現の自由そのものを規制し、さらに、ビラ公害などという大衆操作的言動によって、あたかも機関紙号外の配布が公共の福祉に反しているかのごとく宣伝し、言論、表現の自由を規制することは、反国民的言動であります。批判されるべき必要以上のビラ配布は、国民が判断すべき問題であって、国民の良識を踏みにじって、法による過剰規制はすべきでなく、この条項は断じて削除すべきであります。(拍手)  次に、連座制に関する問題についてであります。  今回の改正措置は、裁判所が罪が確定したことを当選人に通知し、当選人は、検察官を被告として三十日以内に、連座に該当しない旨の申し立てをする制度を取り入れ、一見強化されたように錯覚しますが、現行法の原告と被告を逆転したにすぎず、依然裁判の長期化は必至であり、その実効を期待できないことは明らかであります。  総括主宰者とか出納責任者等は、当該候補者の選挙の中枢にあって、候補者と常に緊密な関係にあり、候補者はそれらの人たちに対して、終始違反を起こさぬよう監督する立場にあり、いわば両罰規定と同様に考えられるので、三木私案にあった同時失効、百日裁判の義務化が当然であります。以上の観点から、この改正規定は、全くの骨抜きであると言わざるを得ません。  次に、自民、社会、民社各党の共同提案による修正案についてであります。  言論、表現や政治活動の自由を拘束するという、憲法の精神に反する規制条項を存置することを前提にした、政治活動の自由より党略的選挙対策を優先させた便宜的な修正案には反対であります。  選挙期間中の機関紙の号外配布を禁止する一方において、個人公報の種類やその枚数をふやし、また、選挙はがきの枚数増など、選挙公営の無原則な拡充には反対せざるを得ません。なぜなら、公営といっても、国民の税金によって賄われているのであって、金のかからない選挙の実現がイコール公営では矛盾しております。  公明党は、党利党略などという次元で反対するのではなく、憲法で保障された言論、表現等の自由が、将来にわたって侵害されることには絶対に黙視できないと、強く反対しているのであります。(拍手)  次に、政治資金規正法の改正案についてであります。  政治資金改革の決め手となるものは、言うまでもなく、資金の質的、量的二面にわたる規制であり、そのために、政治資金は個人献金に限定し、実効ある限度額を設けることにあります。総理も、「保守政治改革の原点」の中で、企業は献金を行わず、個人献金として献金の額には限度を設けるとまで主張し、総理に就任してからも、三年の経過措置の後、廃止すると公約しました。  しかるに改正案は、企業献金を堂々と存続させ、個人献金全面移行の国民世論を将来にわたって完全に葬り去った責任は重大であります。総理は、五年後、党経常費への企業献金は廃止するとの党議決定をした、いささかも公約をたがえていないと述べていますが、経常費は全体の一割しか占めず、残り九割は依然として企業献金に依存するであろうことは明らかであり、財界依存の金権体質は何ら変わらないのであります。  また、個人献金の限度額を二千万円までにしたこと、さらに、個人の党費、会費を寄付とみなされないため、現行法ですら、寄付を会費として公開の原則を空文化していることを思えば、企業献金の個人名義による肩がわりは明白であります。党議決定をもって、いささかも公約に反しないとする総理の弁明には全く納得ができません。国民が総理に期待しているのは、企業献金の廃止であります。しかし、五年後再検討とは、企業献金の継続以外の何物でもありません。  次に、政治資金の公開原則の強化についてでありますが、個人の会費等は寄付とみなされず、公開の対象から外されたことは、はなはだ片手落ちであります。寄付を会費として出所を不透明にしている現状を見れば、会費は、法人、個人を問わず、一定の限度額以上は寄付とみなすべきであります。  言うまでもなく、政治資金規正法は、政治資金の収支の公開と授受の規制にあります。そのために、法は、報告書の三年間保存及び閲覧、さらに真実であることの誓書を添付させ、虚偽の報告または資料を提出したときは罰則が適用されることになっております。つまり、真実を公開することによって、国民の不断の監視と批判のもとにさらすことが本法の目的なのであります。そして、真実なものでなければ意味をなさないところから、それを確保するために、現行の三十条、三十一条の規定の運用は重要であったのであります。  しかるに、過去、幾度となく調査上必要なケースを指摘したにもかかわらず、自治省は、この規定を、一見して明らかな数字の集計上の誤りがある場合に限るなどと称して、みずから本法をざる法化してきたのであります。規正法の執行について、調査上必要と認めた選管の報告または資料の提出要求権をみずから後退させる三十条、三十一条の改正は、第二条の基本理念を骨抜きにし、完全なるざる法化させたものと言わざるを得ません。  議会制民主主義を守り、国民主権を尊重することこそ、政党政治のかなめであります。今回の二法案並びに修正案が、かかる意味において重大な欠陥を存することを指摘して、反対討論を終わります。(拍手)

秋田大助自由民主党副議長

○副議長(秋田大助君) 山田芳治君。     〔山田芳治君登壇〕

山田芳治日本社会党

○山田芳治君 私は、日本社会党を代表して、公職選挙法の一部を改正する法律案に対する両修正案を含めて政府案に賛成、政治資金規正法の一部を改正する法律案に反対の討論をいたしたいと存じます。(拍手)  まず、公選法関係の政府案と両修正案を一括して、賛成の理由を申し述べたいと存じます。  昨年の七月執行された参議院議員選挙以来、金権選挙批判や金のかかる選挙制度をなくするそういった国民世論の急速な高まりとともに、従来からの世論であった衆参両院議員の定数の問題を解決するための議員定数の是正が大きく取り上げられるとともに、政治資金の規制の強化、参議院全国区制度の検討等が求められてまいったのであります。  これらの世論の動きに対応して、本院では昨年の八月、いち早く、公職選挙法改正等調査特別委員会の中に小委員会を設置して、選挙制度、政治資金のあり方について各党の話し合いが続けられ、自来約十カ月、衆議院の定数是正は、紆余曲折はあったものの各党の合意ができ、十一選挙区二十名増員、現在の中選挙区制を堅持し、六名以上は分区をするということといたし、分区の作業を自治省に委任をいたしたのであります。委任に当たっては、分区を行う原則として、人口比、地勢などの自然的条件、従来の行政区割りを考慮に入れて線引きを行うことを小委員会で確認したのであります。  わが党は、自治省提出の分区案については、必ずしも満足ではありません。しかし、各党や各候補予定者がそれぞれ意見を申し述べれば、必ず党利党略となります。したがって、われわれは、不満足であっても、この案に賛成をすることによって、定数是正を一日も早く実現さすべきであるという国民世論に沿うという立場をとったのであります。したがって、強行採決などというのは当たらないのであります。(拍手)  去る四月十八日、政府案が、ただいま申し述べた定数是正を含めて提案されたことは、御承知のとおりであります。この政府案は、定数是正のみならず、供託金の引き上げや、選挙公営の拡充、寄付、文書図画の掲示及び機関紙の頒布制限強化、連座制の強化等がその内容でありますが、必ずしもこれは十分なものではありません。特に、小委員会で議題になりました参議院の地方区の定数是正、全国区制の改革には何ら触れられておらないのであります。まことに不満であります。  とりわけ、参議院地方区については、そのアンバランスの比は一対五・〇と、改正前の衆議院の比よりもはなはだしい状況で、早急に是正が必要なことは多言を要しないところであります。参議院の特別委員会において現在協議中でありますが、今国会において成案を得て、必ず是正がなされることを強く要求するものであります。(拍手)  次に、政府案の公営の拡大の問題であります。  選挙運動用自動車やポスターに要する経費の一部を国庫負担とすることは、確かに一定の前進でありますが、まだ不十分でありますから、私たちは、次に述べる修正案を提出したのであります。  すなわち、公営拡大の一つとして、候補者の選挙文書の頒布は国庫負担を含めて認めること、テレビ放送の拡大、はがきの枚数の増加等が修正案に含まれており、評価すべきものと思うのであります。  第三に、制限規定の問題であります。  政府案に盛られた寄付行為の禁止については、望むところでありますけれども、要求した側についても触れられていないので、これは修正案にこの旨を明確に規定したのであります。  最後に、確認団体の機関紙誌の頒布の制限について申し述べます。  今回の政府案は、選挙に関する報道評論を掲載した確認団体の届け出機関紙誌について、選挙期間中、定期購読者以外は有償頒布に限ることとされて、選挙に関する報道評論を掲載した号外については、頒布を禁止することとされております。  この問題を論ずるに当たり、私たちは、政治活動と選挙運動とは厳然と区別すべきであると存じます。これを同一視する誤りを犯している政党があるのであります。政治活動は、憲法の理念のように、選挙期間中といえども最大限自由であるべきであります。しかし、選挙活動は、一定のルールの中で、有権者に政策や考え方を訴える手段をどの候補者にも平等に、公正に確保されるという原則が必要であります。したがって、ポスターの枚数やはがきの枚数、選挙運動用の自動車の台数の制限が、こういった趣旨で現在も設けられているのであります。  こうした見地に立って、今回わが党は、確認団体の機関紙誌の本紙は、まさに政治活動の重要な手段でありますから、通常頒布の方法に戻すべきであると主張し、修正案を提案したのであります。  したがって、ここで問題になりますのは、確認団体の機関紙の号外であります。この号外は、今回の政府案の改正によって禁止されるのは、選挙の報道評論に関するものだけでありまして、これ以外の号外、すなわち、純粋の政策等のみを記載した選挙に関しないものは依然として自由であり、一部の政党が言われるような、憲法違反とかファシズムに道を開くというようなことは絶対に当たらないのであります。禁止されるのは選挙の報道評論のある号外だけであって、これは選挙の公正を期するため、他の文書の制限をしている現行選挙法体系の中では当然であって、さらにわが党提案の個人版公報の頒布、すなわち、選挙文書を配布する道を新しく開くことの法制化を通じて、この文書図画の制限を一歩緩和させたものであると考えるであります。  以上、述べてまいりましたように、わが党は、政府案の不十分さを指摘し、これが是正のための修正案を提出してこれを補うとともに、内容的な前進をかち取るため努力をしてまいったわけであります。(拍手)  要するに、選挙運動期間中、選挙の報道評論を載せた機関紙の号外頒布の制限につき、種々異論が唱えられていることは私たちも知っております。言論、出版の自由と、選挙の公正、候補者間の公平を期することの調和をどこに求めるかが問題であります。わが党は、政府案の公営化と修正案の内容にあるごとく、一部規制の緩和措置等を含めて、今回の改正は近来まれに見る大幅なものであり、一定の前進であります。有権者各位の良識と相まって、わが党は、今後のわが国の議会制民主主義を一層発展させ、国民の福祉向上を一層前進させることを誓って、両修正案を含めて政府案に賛成するものであります。(拍手)  次に、政治資金規正法について、反対の討論をいたします。  今回の改正案は、きわめて不十分でありますが、経理の公開の原則が貫かれていることは一定の前進ではありますが、政党に対する企業献金の最大限を一億五千万と、われわれにはおよそ関係のない額を許容し、政治資金奨励法と言われるゆえんであり、公開の額も、政党や政治資金団体に対しては一万円以上はすべて公開するのに対し、派閥への献金は百万円以下は公開しなくてもよいというような、派閥温存を認めるなど、とうてい容認できないところであります。また、個人献金の延長線上にある労組の献金まで企業献金と同列に置いて制限を加える等、全く理解ができません。  とりわけ、三木総理は、かつて総理になる以前においては、個人献金が望ましいということを声を大にして主張していたにもかかわらず、今回の提案では、五年後に見直すという規定を挿入したにとどまり、五年後完全にいままでの主張どおりとする保証は何らないのであります。  したがって、私たちは参議院に、わが党のあるべき姿の改正案を提出して審議を願っているところでありますので、これが成立に各位の御協力をお願いいたし、政府案に対する反対の意思を表明して、反対の討論を終わります。(拍手)

秋田大助自由民主党副議長

○副議長(秋田大助君) 河村勝君。     〔河村勝君登壇〕

河村勝民社党

○河村勝君 私は、民社党を代表して、ただいま議題となりました公職選挙法の一部を改正する法律案の委員長報告に対して賛成、政治資金規正法の一部を改正する法律案に反対の討論を行うものであります。(拍手)  近年、衆参両院の選挙を初め、各級選挙に金のかかり方が急激に増加した状態は異常であります。かくては、民意を正しく反映する公正な選挙は望むべくもありません。  その原因の一つは、金権政治という言葉に象徴されるように、自民党に対する企業からの膨大な資金の流入であり、第二には、ビラ公害と言われるほどの驚くべき大量の機関紙類が無差別に頒布され、また、ポスター、立て看板のたぐいが無制限に利用されることが慣行化したことによるものであります。  今回の公職選挙法改正案は、選挙の公営化を進めると同時に、金のかからない選挙を目指して、これらビラ、ポスター、いろいろな寄付行為などに制限を加えようとするものであって、その点においては大きな前進であります。  ビラ頒布の制限等について、一部に、言論、出版の自由を侵すというような説をなすものがありますが、機関紙の号外などを利用して、候補者の写真、名前などを掲載し、それを全戸に配布するような行為は、明らかに脱法的な行為であって、法の精神に照らせば、現行法のもとにおいても違法と言うべきものでありまして、かかる行動が当然のごとく蔓延する以上、これに規制を加えることは当然であって、共産、公明両党の反対は全く理由なきものであります。  衆議院の定数是正について言えば、本来、国民は、国政に対して、選挙を通じて平等の権利を持つものであって、いまや抜本的な改正を要する段階にあります。しかしながら、今回の改正は、少なくとも一歩前進として評価をいたします。  政治資金規正法について述べれば、政界浄化を求める国民の声にこたえるには、余りにも規制が微温的であって、とうていこれでは資金の量を制限する効果があるとは認められません。ただ、従来、政治団体に対する会費であるという名目で出所不明であった献金が公表されるという、いわゆる透明度を高めるという点において、わずかに前進を認めることができます。  しかしながら、一方で、労働組合の大衆資金カンパを、寄付のあっせんだという名目のもとに行動を規制するような欠陥もあり、この法案に賛成をすることはできません。  以上、公職選挙法改正案に賛成、政治資金規正法改正案に反対の理由を述べて、私の討論を終わります。(拍手)

秋田大助自由民主党副議長

○副議長(秋田大助君) これにて討論は終局いたしました。     —————————————

秋田大助自由民主党副議長

○副議長(秋田大助君) これより採決に入ります。  まず、日程第八につき採決いたします。  本案の委員長の報告は修正であります。本案を委員長報告のとおり決するに賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕

秋田大助自由民主党副議長

○副議長(秋田大助君) 起立多数。よって、本案は委員長報告のとおり決しました。  次に、日程第九につき採決いたします。  本案の委員長の報告は可決であります。本案を委員長報告のとおり決するに賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕

秋田大助自由民主党副議長

○副議長(秋田大助君) 起立多数。よって、本案は委員長報告のとおり可決いたしました。(拍手)      ————◇—————

秋田大助自由民主党副議長

○副議長(秋田大助君) 本日は、これにて散会いたします。     午後三時二十九分散会      ————◇—————

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