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75回国会衆議院1975/05/16

法務委員会 第20号

発言数
66
登壇者
9
会派数
5
開催日
1975/05/16

会議録

小宮山重四郎自由民主党

○小宮山委員長 これより会議を開きます。  法務行政に関する件について調査を進めます。  質疑の申し出がありますので、順次これを許します。稲葉誠一君。

稲葉誠一日本社会党

○稲葉(誠)委員 総理にお尋ねをいたしますが、昨日の参議院の法務委員会で、あなたがいらっしゃった一番最後のころに二院クラブの方が質問したことに対する答弁として、「法務大臣自身、改正の考えを持っていないから入閣してもらった。改正の考えなら入閣はさせない。」こういうふうに答弁したように報ぜられているのですが、そのとおりでございましょうか。

三木武夫自由民主党内閣総理大臣

○三木内閣総理大臣 稻葉法務大臣は、いま憲法を改正すべきではない——いろいろ改正について研究したことは事実ですが、三木内閣のもとにおいて憲法を改正してはいけない——いけないと言うより、すべきでないという意見であることは間違いございません。

稲葉誠一日本社会党

○稲葉(誠)委員 三木内閣が誕生して、法務大臣が就任して後の去年の十二月二十四日、法務委員会の会議録第三号十一ページの四段目ですが、この中で法務大臣は自由民主党の綱領のことに触れまして、「党員として、この綱領を是なりと信ずるものであります。法務大臣としても、また総理大臣としても、おそらく三木さんも。」こう言われています。これは横山さんの質問ですが、ちょっと中略しますが、その後のところで、「国民の世論が自然に一つの方向に向かって成熟した際に初めて結論を下すべきものである。まだそういう段階にはなっていないという認識です。しかし、そういう段階になるように、自由民主党の党員は綱領に準則して努力すべきものではある、こういう心境でございますね。」こういうふうに答弁をしておるわけですね。これを見ると、三木内閣の法務大臣としても当然そういう憲法改正に進むような段階になるように努力すべきだ、こう言っているのではございませんか。これは三木内閣の方針に反するのではないのですか。

三木武夫自由民主党内閣総理大臣

○三木内閣総理大臣 しばしば国会における稻葉法務大臣の答弁でも繰り返し述べておるのは、三木内閣のもとで憲法を改正すべきではない、こういうことを繰り返し述べておりますから、いろいろ憲法改正について改憲の意見を持つことはこれは御自由でございますが、三木内閣のもとにおいて憲法を改正すべきでないという彼の強い信念には疑う余地を私は持っていないわけでございます。

稲葉誠一日本社会党

○稲葉(誠)委員 あなた、強い信念というのは逆な信念ですよ。憲法を改正できる段階になるように努力すべきだ、こう法務大臣は言っているじゃないですか。これは三木内閣の憲法を改正しないという姿勢と一致するというのですか、一致しないというのですか。どうなんですか。私は聞いているのは、きのうの法務委員会で、改正の考えなら入閣はさせないというようにあなたは言ったと報ぜられていますから、確かめているわけですよ。これは法務大臣になってからの答弁ですよ。おかしいじゃないですか。

三木武夫自由民主党内閣総理大臣

○三木内閣総理大臣 恐らく稻葉法務大臣は、自民党の政綱の中にこういうことがあるのですね。「平和主義、民主主義及び基本的人権尊重の原則を堅持しつつ、現行憲法の自主的改正をはかり、また占領諸法制を再検討し、国情に則してこれが改廃を行なう。」という文句があるわけです。これはいきさつも述べましたように、鳩山内閣ができたときに、あれは独立後、初めて——吉田さんの場合は占領から引き継いだわけですが、独立したのですから、占領中の諸法制を再検討しようという旗印でできたので、こういう政綱というものも当時の時代的背景を入れたものだと思います。これはまだ現存しておるのですから、自民党として憲法調査会もあり、こういう政綱を踏まえて憲法というものに対して、いろいろ自主的改正ということを頭に入れて検討しておることは事実です。そういうことを言われたのであって、三木内閣のもとにおいて憲法を改正せず、こう言っているのですから、そういうことを承諾して入閣をしたわけでございますから、内閣の方針に反して、三木内閣のもとでいま憲法改正をやろうというような考え方は持っていないことは、私はこれはもう信じて疑わないものでございます。

稲葉誠一日本社会党

○稲葉(誠)委員 そういうふうにとれませんよ。憲法改正ができるような段階になるように努力すると言っているのじゃないですか。よく議事録を読んでくださいよ。そういうふうにとれますよ。後でまた法務大臣に聞きますが、だからあなたの、憲法改正の考えなら入閣させないというのと違うんじゃないですか。それが一つ。  もう一つ、この中で、「内閣の一員である法務大臣、というよりは内閣全体として、憲法に対する基本的な態度、これは統一見解みたいなものがあるわけです。」こう言っていますね。これは憲法改正大綱草案を言っているのだ、こういうふうに思うのですが、その後で、「これは、憲法調査会長たりし私の見解ではないですよ。田中内閣のときに私文部大臣でした。そのときに、総理大臣、文部大臣、法制局長官の間でまとめたものなんです。」こういうふうにあなたは答弁していますよ。いいですか。ということになると、これは田中内閣の憲法に対する統一的な見解と承ってよろしいかどうかということが一つと、三木内閣も同じ自由民主党の内閣であるならば、これは三木内閣が引き継いだものである、三木内閣自身もこれが憲法に対する統一的な見方であるというふうに見てよろしいかということが二つ目です。そして、あなたはこの内容を肯定するのかどうか、この憲法改正大綱草案なるものは三木内閣の姿勢というか見解と反するものであるかどうか、こういう点について明らかにしていただきたい、こういうふうに思うわけでございます。  同時に、それに関連をして、法務大臣はこの憲法改正大綱草案なるものは統一見解みたいなものだ、こう言っているのですから、統一見解みたいなものならば、その中身について質問をするのが一体どうして悪いのですか。それを聞いてみなければ内容がわからないのじゃないですか。それでなければ、あなたがどういう憲法改正の考え方を持っているか、三木内閣の方針と反するか反しないか、三木内閣のもとにおいて罷免さるべきものであるかどうか、あるいはみずから職を辞すべきものであるかどうかということが、内容に入って一々聞いてみなければわからない。私どもはそう思うからあなたに対していろいろ聞いているわけです。時と所と必要性とかなんとか言っていましたけれども、そういうことでは私どもは納得できないので、この前聞いたことについても改めてまたお答えをいただきたいと思いますし、いま私が申し上げたことに対して総理大臣からずっと答弁を願いたいというふうに思います。

三木武夫自由民主党内閣総理大臣

○三木内閣総理大臣 私の内閣のもとでは憲法の統一見解というようなものを出したことはないのです。田中内閣のときに、いま法制局長官の持っておる書類からわかるわけですが、「憲法改正問題について」という統一見解というか、メモとして出したようでありますが、こういうことを書いてあるのです。「国の基本法である憲法を改正することには、きわめて慎重な配慮を要するものであることはいうまでもない。従って、政府としては、憲法改正について今直ちに取り組むつもりはない。」これは田中内閣のときでございます。私の内閣ではこういう文書にまとめて国会で発表したことはございませんが、私は憲法を改正する考えはないということを繰り返して申し述べておるわけで、これが政府の方針でございます。したがって、自民党が憲法調査会なんかでいろいろ出したいままでの結論、これは自民党の結論であって、憲法改正の提案権を持っておる総理大臣の判断というものが、憲法を改正するということは三木内閣はやらぬ、こう言っているのですから、これは政府の最高方針であると御承知願いたいのでございます。

横山利秋日本社会党

○横山委員 関連質問。  いま稲葉委員から質問をされたことについて総理大臣がお答えになったのですが、つまり、稻葉法務大臣が憲法改正大綱草案について説明を拒否している。その拒否しておることについて総理大臣としてどうするかということを求めている。この間私どもの質問に対して、あなたは法務大臣に説明をするなととめた覚えはないが、しかし彼がやっておることは了とすることができる、たしかそういう趣旨の御答弁だったと思う。違ったらお答え願いたい。少なくともあなたは稻葉法務大臣に対して、憲法改正大綱草案について説明をするなと言ってはいない、こうおっしゃったことは間違いないですね。ところが、五月三日のあの自主憲法制定国民会議以来、きょうは十六日、まさに二週間、全く国会は膠着状況にあります。しかもその原因は、稻葉法務大臣が説明をしない、そのために内容に入れない。ただおわびをするということで、問題が入り口のままにあることであります。したがって私どもは、ひとつ総理大臣として、稻葉法務大臣に対して、憲法改正大綱草案について説明をしろ、この膠着状態を打開するためにも説明をすべきだとあなたから勧めてもらいたい、指示をしてもらいたい。この点はどうです。

三木武夫自由民主党内閣総理大臣

○三木内閣総理大臣 私も法務大臣と一緒に出席しておるわけですが、拒否しておると私は思わないんですね。お答えしておるわけですが、そのお答えが拒否というふうにおとりになるのかもしれませんが、皆いろいろな考え方を持ったり、あるいは改憲論を持つということは自由でございます。憲法もまた、改正の手続まで規定しておるのですから改正の場合を予想しておることは事実である。だから、過去において憲法調査会の会長としていろいろその立場で述べられたことを、三木内閣は憲法改正をせず、こう言っておるのですから、考えはない、こう言っておる内閣のもとで、昔のときのことを一々ここで各条ごとにいろいろ説明を申し上げることはいかにも——改正せずと言うんですから、私の方では提案する考えはないのですから、準備も何も三木内閣としてはしてないわけですから、それに昔の憲法調査会のときの研究を一々取り出してきて、これはどう思う、あれはどう思う、そのときの立場に立って答弁を求めると言っても、三木内閣の法務大臣でなかったらもっといろいろそのときの事情というものは申し上げられるかもしれぬが、いまこの内閣は憲法を改正せずと言って、準備してないのですから、そのもとで昔のときのことを一々取り出して、それはどうだ、これはどうだと言うことは、かえって……(横山委員「私の質問に答えてください」と呼ぶ)これがお答えです。そういうことが稻葉法務大臣としてはかえって誤解を生ずる。誤解を生じますから彼はこの際は遠慮させてもらう、こう言っておるわけであって、私はその理由は私自身にもわかる。私は何も発言を制限したり何かする考えはないんですよ。彼は自由に答弁したらいいのですが、彼としてはこの際遠慮させてもらいたい、こうお答えをしておるわけであります。

横山利秋日本社会党

○横山委員 答弁を拒否しておるという言葉に対してあなたは拒否していないとおっしゃるけれども、私はおとといの最後に言ったわけですが、いまの憲法は「不備不合理な個所があり、」「その表現は明確を欠く」「国情に合致しないところが少なくない。」「わが国および世界の進展にも即応し難いうらみがある。」これは憲法解釈ですよ。憲法改正点じゃないんですよ。いまの現憲法に対する解釈なんです。これはきわめて重大なことだから、どこが不備不合理か、どこが国情に合致しないか、どこが明確を欠くか、どこが世界の進展に即応しがたいかを説明しろと言っておるのですよ。憲法改正の問題じゃないのです。だから、私どもがいま言っておるのは法務大臣に言っておるわけじゃないのです。あなた自身に、稻葉さんがこれらについて説明を拒否しておるから、説明をしろと指示をしろと言っておるんですよ。説明をしないから五月三日から今日まで十四日間空費しておる状況です。  その間に何が起こったか。国土庁長官が公選法改正反対署名運動に署名されるハプニングが起きた。松永法務政務次官や渡部通産政務次官が、どこまで本当か知らぬけれども、これも副長官に注意を受けたというハプニングが起きた。このような状況の中で、あなたが本会議で独禁法の説明をしている最中に、自民党の方から「反対」という大きなやじが飛ぶ。日中友好条約はもうあきらめたという状況になってくる。あなたのリーダーシップはいままさにめちゃくちゃになっておるじゃありませんか。これは何から始まったか。潜在的な要因があるとしても、十四日間の空費から始まったのですよ。その空費の原因は、説明しろと言っているのに説明しないことから始まっている。憲法改正の問題点も説明しろと言っているのだけれども、それ以前に、現在の憲法にこういう解釈を持っておるとは重大なことだというのが私どもの意見だ。だから総理大臣は法務大臣に命令して、このどこが不備不合理か、どこが国情に合致しないか、どこが表現の明確を欠くか、どこがわが国及び世界の進展に即応しがたいか、現憲法の解釈を言えとあなたは命令しなさいよと言っている。

三木武夫自由民主党内閣総理大臣

○三木内閣総理大臣 三木内閣の法務大臣のときの発言については説明をする必要がございますが、昔の憲法調査会長としていろいろ発言をしたことについて命令するという——私は三木内閣の首班として、三木内閣のもとにおける法務大臣としていろいろ発言……(横山委員「法務大臣として答弁しました、このとき。十二月二十四日に一部ある」と呼ぶ)それは本人からお答えをいたします。

諫山博日本共産党・革新共同

○諫山委員 関連。  参議院でも衆議院でもいろいろ紛糾しているわけですが、その最大の原因が稻葉法務大臣の答弁拒否にあるということは明白です。きのう参議院の法務委員会でわが党の橋本委員が、「参議院の決算委員会で、稻葉さんは法務大臣として、現在の憲法には理論的に問題にすべき点があると発言したけれども、どこが問題なのか」ということを質問しました。これは三木総理が誤解しているように法務大臣になる前ではなくて、法務大臣になって参議院の決算委員会においてです。この具体的な内容を説明してくれと言うのになぜ答弁しないのですか。こういうことが続く限りまともな審議はできないじゃありませんか。三木総理、どうですか。

小宮山重四郎自由民主党

○小宮山委員長 法務大臣。

諫山博日本共産党・革新共同

○諫山委員 総理の答弁を求めております。

小宮山重四郎自由民主党

○小宮山委員長 法務大臣に答弁を願います。

稻葉修自由民主党法務大臣

○稻葉国務大臣 発言を許可されましたのでちょっとお許し願いたいと思うのです。(発言するものあり)発言を許可されましたのでよろしくお願いします。  昨年、法務委員会で十二月二十四日、横山委員に対する、憲法質問に対する私の答弁はこうなっているのです。肝要なところは、「憲法改正問題は国民とともに考え、国民とともに進むべきものでありますから、国民の世論が自然に一つの方向に向かって成熟した際に初めて結論を下すべきものである。まだそういう段階にはなっていないという認識です。しかし、そういう段階になるように、自由民主党の党員は綱領に準則して努力すべきものである、こういう心境でございますね。」こう答えたわけでございます。

諫山博日本共産党・革新共同

○諫山委員 いま都合のいいところを読み上げたわけですが、「理論的に問題がある」というのはまさに法務大臣としての答弁です。さらに同じ参議院の決算委員会で、「憲法第九条には、世界の憲法に余り類例を見ない一つの欠陥がある」こう言っているのも法務大臣としての答弁です。こういう問題に対して私たちが質問するのは当然じゃないですか。総理、なぜこれに答えさせませんか。総理の答弁を求めます。

稻葉修自由民主党法務大臣

○稻葉国務大臣 答弁を差し控えたいと言っているのは法務大臣稻葉修でございますから、どうしてそういうことになるのか、せっかく聞いているのに答えないとはなんだ、こういう御質問ですから、それはこういうわけですということを申し上げたいのです。悪いですか。合理的な理由があれば答弁を差し控えさしていただきますと、こういうことを申し上げましても憲法六十三条には違反しないと私は思っているのです、合理的な根拠があれば。そうして、私の答弁を差し控えさしていただきますということの理由を聞いてください。  それは、私に対する御質問のいまの御趣旨は、関連質問も加えて、閣僚として憲法改正についてどう考えるかということになりますから、私としては、三木内閣は憲法改正はしない方針であること、及び私も閣僚としてこの内閣の方針に異存の全くないこと、これをお答えすれば答弁として足りると考え、そのようなことをいままで申し上げてまいりました。ところが横山さんのこの前の御質問にも、それから稲葉さんの御質問にも、いまの諫山さんの関連質問にも、さきの参議院の決算委員会で憲法に検討すべき点があると述べ、さきの参議院決算委員会では法務大臣としていろいろ言っているじゃないか、こういうことをやっておって、そして衆議院のこの法務委員会では答弁を差し控えるとは何事であるか、こういう御質問の御趣旨でございます。  ごもっともなお尋ねではございますが、さきの決算委員会での私の発言は、問われるままに、過去の内閣憲法調査会委員や自民党の憲法調査会で述べた意見について答えたのであって、それは私の全く個人的な見解と申しても差し支えありません。法務大臣としての、法務大臣稻葉修の見解の表明では、これは過去のものはありません。そこで……(発言する者あり)ちょっと待ってください。お尋ねに応じて個人的、理論的見解を述べたのであります。それが閣僚として内閣の方針を述べたように誤解され、適当でないとされた。私も現在閣僚としての意見を聞かれている以上、ここでは個人的、学究的見解を述べるのは適当でないと考えますので、その種の答弁は差し控えさしていただきたい、こう申し上げているのです。本来は個人と閣僚との使い分けが全然できないものではありませんけれども、それはきわめてむずかしいことで、誤解を生ずるからであります。現に誤解を生じてこういう問題になったのであります。私の不用意な、自分では個人と閣僚とを使い分けができると思っていたことができなくてこういうことになったわけでございますから、答弁を差し控えたい。それが……(発言する者あり)ちょっと待ってください。それが、政府の統一見解の中の二番目の文言にもこのことを明言されておるものと私は思うのでございます。

諫山博日本共産党・革新共同

○諫山委員 きのう答弁を拒否した理由、本来なら憲法の中身に入って答弁すべきであるけれども、こういう際だから国民に誤解を与える、だから答弁を差し控える、こういう言い方がありますか。なぜ国民に誤解を与えないように正確に答弁しませんか。こういうやり方に絶対に私たちは納得できません。憲法第六十三条は閣僚の答弁の義務を規定しております。閣僚答弁の義務からいっても、稻葉法務大臣の答弁拒否はまさに憲法違反であります。憲法が論議されているこの委員会で憲法違反を犯す、こういうやり方が許されますか。

小宮山重四郎自由民主党

○小宮山委員長 諫山君に申し上げます。  前委員会で答弁者を前もって言っていただくことになっておりますので、どなたに答弁させますか。

諫山博日本共産党・革新共同

○諫山委員 私の質問に対しては総理です。

沖本泰幸公明党

○沖本委員 関連。  いまの法務大臣のお話ですけれども、欠陥憲法だ、こう言ったことはこれは間違いない事実でしょう。それが問題になったんじゃないですか。  総理に伺います。——総理に伺いますけれども、いま総理は稻葉法務大臣の留任に一生懸命力を入れていらっしゃいますけれども、行政府として憲法を尊重し擁護の義務を負う立場に立って、法務大臣の言動が持つ意味の重大さをあなたお考えになっていないのです。法務大臣もお考えになっていないのです。行政府として憲法尊重、擁護の義務を負う立場、この立場に対しての重大な認識が欠けているわけです。ですからあなたに辞任してくださいということを言っているのです。そういう者を温存しておくことは、法治国家として法の尊厳を落とすことになるわけです。そういう立場に立って総理は答弁していただきたいのです。だからそういう立場に立って法務大臣にも答えてもらいたい。

三木武夫自由民主党内閣総理大臣

○三木内閣総理大臣 私も聞いておりまして、稻葉法務大臣が、憲法を改正しないという三木内閣の法務大臣が、過去において憲法調査会で研究したことを持ってきてそしていろいろ説明することは適当でないから、この機会は差し控えさせてもらいたいというように申しておるわけでございまして、欠陥憲法というのは、これは憲法尊重ということに対して非常な疑惑を持たす適当でない言葉ですから、参議院の法務委員会でも御質問がございまして、これは取り消しの手続をとりたいということで、決算委員会で発言したことでございますから、これの取り消しの手続を進めておる次第でございます。

稲葉誠一日本社会党

○稲葉(誠)委員 いまお聞きをいたしておりまして、法務大臣読みましたね、読んだところはそういうことではないんじゃないですか。三木内閣の法務大臣としては憲法改正をしない、そう言ってますね。ところが党員としては、あなた個人としては憲法改正の時期が来るように努力をするんだ、これは私の心境だ、こういうことを言っているんじゃないのですか。(発言するものあり)いやそういうふうにとれるよ。「こういう心境でございますね」と、こう言っているんじゃないですか。あなたの心境を言っているんじゃないですか、これ。だからそこが問題じゃないですか。それが大きな問題ですよね。大臣としてはあれだけれども、個人としてはやるんだということを言っているんじゃないですか。おかしいじゃないですか。

小宮山重四郎自由民主党

○小宮山委員長 だれにですか。

稲葉誠一日本社会党

○稲葉(誠)委員 法務大臣。

稻葉修自由民主党法務大臣

○稻葉国務大臣 三木内閣の法務大臣としては、るる述べておりますように、そういう段階に立ち至っていないからやる意思はない、改正すべきではないということを言うておって、そうして自由民主党の党員たるものは、それは綱領もあることでございますからそれに準拠して努力すべきものではある、こういう考え方でございます。いまは単なる党員ではなく、三木内閣、憲法改正をしないというその内閣の閣僚、法務大臣でありますから、改正の意思はない、こういうことを申し上げておるのです。

小宮山重四郎自由民主党

○小宮山委員長 稲葉君の持ち時間は切れましたので、玉置君を指名します。玉置君。

玉置一徳民社党

○玉置委員 今回の問題につきまして、さきに、改憲集会への稻葉法相の出席につきましては個人的資格において、こういう統一見解が出ましたが、さらに、三木内閣においては閣僚は今後こういった一連の集会には出席しないということを統一見解でつけ加えられたわけであります。  憲法の九十九条と九十六条の関連というのは非常にむずかしい問題であると思います。私が、われわれの党が問題にしておるのは、いろいろ、るる御説明はありますけれども、御答弁はありましても、欠陥憲法その他を申された政治的な責任はかなり重大なものである、こういうように思っておるわけですが、一番心配いたしますのは、今後この種の論議を予算委員会もしくは法務委員会等でおっしゃるときに、個人的見解と法務大臣あるいは国会議員、こういうものを、九十九条と九十六条との関連においてどのようにしていくのが妥当であるかということは非常にむずかしい問題になってまいりました。私の方の同僚議員並びに私が申し上げましたとおり、五月三日の憲法集会も、政府主催の護憲、憲法を尊重するという意味の集会を提案したのですが、これは前向きに取り扱っていただくことになりましてはなはだ結構だと思うのですが、さらに、国会でこういった九十九条と九十六条の関連においてどのような論議をされ、閣僚並びに総理等はどのような発言をしていくかということを、これは将来とも内閣並びに院の方においても相当この際突っ込んでお互いに研究しなければ、かえって論議をほとんどさせないというような形になることは非常にまずいのだ、かように考えますが、総理の御答弁をお願い申し上げたいと思います。

三木武夫自由民主党内閣総理大臣

○三木内閣総理大臣 私は、憲法改正というものを絶対にしてはいけない、憲法は永遠不変のものだというふうには考えないわけですね。それはなぜかと言ったら、主権在民の政治形態ですから、国民の多数が憲法改正を非常に希望してくるならば、これはやはり政治はこたえるのが民主政治でしょう。だから、そういう意味において憲法の改正論者はあっていいわけですから、これがいろいろ研究することは自由だと思います。しかし三木内閣の方針としては、内閣がそういうことを提案するかどうかということは内閣の方針として総理大臣が決めるわけですが、私は改正はしない、こう言っておる。だから、三木内閣のもとに憲法改正の提案は行わないと言っておるわけですから、これはもう閣員としてはその方針に従う責任があるわけです。従えないというなら閣僚はやめなければいかぬ。私も、やはりやめてもらわなければいかぬ。ところがいままで稻葉法務大臣は憲法の尊守の義務に従って、国務大臣、法務大臣としての職務を執行してまいったわけですね。いささかもこれに対して私が疑問を差しはさむような余地はないのですよ。  ただ、二つの問題が出たわけで、これは五月三日、憲法改正を推進する会議、そういうような会議に出たことは、個人の資格と言っても、三木内閣の方針と違うのではないかというような誤解を与えて、軽率であった。再びこういうことは繰り返さないと本人は非常に反省をされておる。また一方において、欠陥憲法と言ったことは、自分はやはり不適当な発言であったのでこれは取り消して、今後そういうふうな不適当な発言はいたさないということで、発言の取り消しの手続をとっておるわけですから、そういう点で、稻葉氏自身が三木内閣のもとで、憲法遵守の義務ということを頭に入れながら国務大臣としての職務を執行していこうということを私は疑ってないのですよ。ただやはり、何か個人と閣僚との使い分けというものに対して多少厳格でなかった点は私はあると思いますね。閣僚の重みというものは、そう簡単に個人と閣僚と分けられないのですから、分けられないものだと考えて閣僚の地位を厳粛に考えることがやはり必要だと思いますから、そういう点は私からも注意を与えましたし、本人も今後再びこういうことはしないようにすると誓約されておるわけでございますから、そういう点を御理解を願いたいと思うのでございます。

玉置一徳民社党

○玉置委員 私が質問をいたしておりますのは、今後衆議院におきまして憲法改正について議論をするときに非常にむずかしい、九十九条と九十六条が。これをどのように取り扱っていくべきかを今後内閣並びに院におきましてもともに研究しなければ、また同じような不測の問題を起こしたり、あるいは憲法問題はさわること自体が……というような形になることを恐れるがゆえに、こういう問題について前向きに研究を願いたい、こういうことを申し上げておる。これについての答えをお願いいたします。

三木武夫自由民主党内閣総理大臣

○三木内閣総理大臣 玉置委員の言われること、ごもっともだと思います。これは、私自身は非常に割り切って考えているのですよ。いささかも私自身の考え方に混迷はないわけです。しかしこれは憲法の条章に関することですから、法制局においてもずっと問題を詰めて、そしてこの関係というものは、やはり政府がそういう考え方というものを研究をしておくことは必要だと私は思います。この場合は私は割り切って考えているわけです。これは三木内閣の方針に従ったか従っていないか、また憲法を遵守する責任を果たしておるかどうかということで、判断は簡単ですけれども、憲法の解釈としてはもっときっちり詰めておく必要はあるので、十分研究をいたさせることにいやします。

小宮山重四郎自由民主党

○小宮山委員長 横山君。

横山利秋日本社会党

○横山委員 いま各党から関連質問の形で集中的に私どもが伺ったのですが、要するに総理大臣の答弁は、改正点は説明を差し控えたいという稻葉さんの答弁を支持する、そして欠陥憲法云々については取り消すということに尽きるようであります。  私どもがいま問題にいたしておりますのは、これがただ初めて起こったわけではないので、去年の十二月十八日、「国民の権利を保全するという大臣の職責といたしましては、現行憲法の規定に従って厳然とこれを守っていくことは申すまでもございません。」とお答えがあった。なぜ私が二回にわたって執拗に稻葉法務大臣に質問したかといいますと、この稻葉試案なり、憲法調査会の起案者であり発案者であり、会長であったから、そういう人が法務大臣になってどうするのかという不安があったからやったのですよ。それで明白にこのような答弁をしておいて、その舌の根も乾かないうちに、六カ月もたたないうちに、国民の祝日に関するその日に——何と第一条に書いてある。「ここに国民こぞって祝い、感謝し、又は記念する日を定め、これを「国民の祝日」と名づける。」そして憲法記念日は、「五月三日 日本国憲法の施行を記念し、国の成長を期する。」とある。まさにその日に、まさにこの国民の祝日に関する法律に全く逆行する態度をとったのは法務大臣ではないか。どうして一体そんな人間が信用できるか。口は何とでも言えるが、どうして信用ができるかという気持ちなんですよ。  しかもあなた方は、改正点を論議するのは適当でない、適当でないと、それを煙幕に張っているけれども、私どもがより重視したいのは現憲法に対する解釈なんです。現憲法に対する解釈を閣僚の一員ともあろう人間が、しかも法務大臣ともあろう人間が、現憲法に対する解釈がとんでもない解釈をしておると私どもは見ておるわけです。これは改正の問題じゃないですよ。現憲法に対する解釈に疑いがあると私どもは主張しているのです。なぜ現憲法に対する解釈に疑いがあるかというと、稻葉さんの本心としては、不備不合理な点があると言うのじゃありませんか。国情に合致しない点があると言うのじゃありませんか。表現に明確を欠くと言うのじゃありませんか。わが国及び世界の進展に即応しないと言っているじゃありませんか。「欠陥」は取り消してもこの問題は取り消していないじゃありませんか。これは法務大臣の前の問題だ、いま法務大臣になったからこの考えはさらさらないなら、ここでさらさらないと言ってごらんなさい。自民党憲法調査会のこの憲法改正大綱は、いまはおれは違うとはっきり言ってごらんなさい。言えるものなら言ってごらんなさい。そういうことは言えないでしょう。ですからその模索が少しも歯車がかみ合わないのです。  私どもがきょう総理大臣にお願いしたかったことは、その歯車がかみ合わないから、稻葉さんのこういうことについては差し控えたいという言い方をやめさしてくれ、そして勇敢に憲法改正大綱草案に沿って物を言わせてもらいたい、総理大臣のリーダーシップをとってそう言わせてもらいたい。それを言わないから十四日も国会が空費して、これは莫大な税金の浪費ですよ。しかも自由民主党内部は十重二十重に麻のごとく乱れ始めたじゃありませんか。総理大臣、あなた、にっこり笑っておりますけれども、あなたの心中穏やかじゃないものがあるでしょう。そういう政局の混乱を招いた稻葉法務大臣なんです。  ですから最後に総理大臣に、きょうの皆さんの質問を含めて改めて私は聞きますけれども、この憲法改正大綱草案に基づく諸問題を含めて、現憲法の解釈について法務大臣をして答えさせるかどうか、リーダーシップをとってあなたは法務大臣に答えさせるかどうか、法務大臣は答えるかどうか、それを端的にお話を伺いたい。余分なことを言わなくてよろしい。

小宮山重四郎自由民主党

○小宮山委員長 横山委員に申し上げますけれども、持ち時間が過ぎました。  内閣総理大臣。

三木武夫自由民主党内閣総理大臣

○三木内閣総理大臣 こういうことじゃございませんか、三木内閣の方針、憲法改正せずという方針に従って入閣をしたわけですから、三木内閣の閣僚である限り、改正しないのですから、現行の憲法そのままでよろしい。これに対してこの点が欠陥があるとかいうのじゃない。現行憲法のそのままでよろしい。私は改正しないというのですから、いまの憲法のそのままでよろしいと考えておるから、改正せずというということに、方針を承諾をして入閣しているのですから……(横山委員「総理大臣、解釈の問題を聞いているのです」と呼ぶ)いま、それだけれども、昔の憲法調査会という時代のことについて、その大綱に出ておることを一々ここで議論をいたしますことは、改正しないのですから、何も準備も……(横山委員「改正の問題じゃない。現憲法の解釈について疑義があるから言っている」と呼ぶ)解釈について、彼の解釈は現在の憲法そのままでよろしい。いまの憲法を改正しないでそのままでよろしい。いまの解釈でよろしいという見解……(横山委員「その解釈に疑義があるから聞いているのじゃないか。何を答弁をそらしているのですか。いまの解釈に疑義があるから聞いている。その解釈を答弁させろと言っているのです」と呼ぶ)いまの憲法のそのままでいいという意見ですから、したがって何も疑義があるということは言えないでしょう。いまの憲法そのままでよろしい、三木内閣の方針に従うという……(横山委員「現在の憲法の解釈に疑義があるから、その疑義を説明させろと、総理大臣は命令しろと言っているのです。何を言っているのですか」と呼ぶ)それは私にいろいろ御質問になるけれども、私は本人が言ったかどうかということは……(横山委員「私がよく説明したじゃありませんか。説明したことについてあなたが答えるべきですよ」と呼ぶ)しかし横山さん、あなた、無理なことでしょう。本人がそういうふうに言ったのかと聞くことは私の自由でしょう。あなたの言うことで、これを前提にして答えると——本人がここにおるのですから、そういうことを法務委員会で言ったのかという……

小宮山重四郎自由民主党

○小宮山委員長 横山君の持ち時間は過ぎました。

横山利秋日本社会党

○横山委員 答弁やっているじゃないか。総理大臣が私に聞いている。

小宮山重四郎自由民主党

○小宮山委員長 横山君に申し上げます。質疑をするときには委員長を呼んでください。

横山利秋日本社会党

○横山委員 総理大臣が私に聞いておるのだ。

三木武夫自由民主党内閣総理大臣

○三木内閣総理大臣 興奮しないで座ってください。これは稻葉法務大臣に問いますと、三木内閣の法務大臣としてはそういう答弁はない、昔そういうことはあったけれども、三木内閣の法務大臣としてはそういう答弁はしたことはないと本人は言っておりますから。私が問題にするのは、三木内閣の閣僚としてどういう言動をとったかということでございますが、また、憲法を改正したいという考えを持つことは自由ですからね。しかし三木内閣としての方針に従っておるかどうかということは、国民に対して責任を持っておる総理としてこれは重大な問題であるから、この問題は取り上げますけれども、過去のいろいろ稻葉君が言われたことを全部私の責任としてお答えをせよということは、少し横山さん、無理じゃないでしょうか。

小宮山重四郎自由民主党

○小宮山委員長 横山君の持ち時間は過ぎました。

横山利秋日本社会党

○横山委員 過ぎましたが、無理じゃないですかと私に質問しているから私が答えるのです。総理大臣が無理じゃないですかと言うから私も答える。  答えますよ、私。無理じゃありませんよ、総理大臣。なぜかといいますと

小宮山重四郎自由民主党

○小宮山委員長 横山君の持ち時間は過ぎました。

横山利秋日本社会党

○横山委員 過ぎましたと言ったって、聞いているから私、言っているんじゃないですか、聞いているから。  委員長、それじゃちょっと一言だけ……。

小宮山重四郎自由民主党

○小宮山委員長 横山君。

横山利秋日本社会党

○横山委員 それでは委員長、せっかくの話でありますから、結論を私申します。  あなたは無理じゃないですかと言うけれども、そのために国会がこういう状況になっているのですから、それをどう打開するかについて私は提起しているのですから。それをあなたは拒否されたのです。私の提起を拒否されたのです。ですから委員長、この際、理事会の開会を要求いたします。(「理事会は反対」と呼び、その他発言する者あり)

小宮山重四郎自由民主党

○小宮山委員長 速記をとめて。     〔速記中止〕

小宮山重四郎自由民主党

○小宮山委員長 速記を始めて。  諫山君。

諫山博日本共産党・革新共同

○諫山委員 閣僚は憲法第六十三条に基づいて国会に出席することを義務づけられています。義務づけられているということは答弁の義務を含むというのが通説です。私たちはいま具体的な内容に基づいて質問を求めております。だれが考えてもこれは合理的な質問です。たとえば決算委員会での答弁を見ていますと、しょっちゅう思っていることをお答えしました、こういうことを言いながら、「世界の憲法に余り類例のない欠陥」だとか、あるいは法務委員会では、「理論的に問題がある」こう言っておりますから、この内容を質問している。この質問に答える義務があるのに、憲法をじゅうりんして答えない。これでまともな審議ができますか。私はこの点でもっと明確な措置を委員長がとることを要求いたします。

小宮山重四郎自由民主党

○小宮山委員長 諫山君に申し上げます。  憲法六十三条の解釈については法制局長官の見解を求めます。

諫山博日本共産党・革新共同

○諫山委員 そういう質問は求めておりません。

小宮山重四郎自由民主党

○小宮山委員長 どなたに御質問するんですか。

諫山博日本共産党・革新共同

○諫山委員 委員長に適切な措置を求めているのです。

小宮山重四郎自由民主党

○小宮山委員長 では三木内閣総理大臣。——三木総理大臣に答えさせます。

諫山博日本共産党・革新共同

○諫山委員 こういう状態では問答を繰り返しても意味がありません。私は、理事会でもっとこの問題を根本的に討議して、そうして答弁できるような状態をつくり出していただいて質問を続行いたします。

小宮山重四郎自由民主党

○小宮山委員長 法制局長官に答弁を求めます。法制局長官。(発言する者あり)

吉國一郎内閣法制局長官

○吉國政府委員 憲法六十三条においては、閣僚の議院出席の権利と義務を規定していることは皆様御承知のとおりでございます。その前段においては旧憲法と同様に、「内閣総理大臣その他の國務大臣は、両議院の一に議席を有すると有しないとにかかはらず、何時でも議案について發言するため議院に出席することができる。」と、出席の権利を規定いたしております。これに対応してその後段において、「答辯又は説明のため」、諸般の政治上または行政上の問題について答弁を求めるため、あるいは議案について説明をするために出席を求められた場合においては出席しなければならないという出席の義務を規定いたしております。  これは、旧憲法時代には前段のみの規定がございまして、後段の規定がございませんでしたけれども、新憲法における国会と内閣との関係にかんがみましてこのような規定を設けたものでございまして、内閣総理大臣その他の国務大臣は、政治上または行政上の問題について国会で御質問があれば答弁をし、また、議案について御質疑があれば説明をすべく、当然出席の義務を有すると考えております。従来ともこの義務については完全に履行をいたしておるものと考えております。(発言する者あり)

小宮山重四郎自由民主党

○小宮山委員長 諫山君に申し上げます。  さきの理事会で、答弁が不十分でも時間は持ち時間内に終了することの約束がございます。  諫山君の質疑を続行してください。——諫山君の質問については、政府に的確な答弁をしていただくように要求いたしますが、答えられないものは答えられないということではっきりしていただきたいと思います。

諫山博日本共産党・革新共同

○諫山委員 私の質問を勘違いしてもらっては困ります。私は解釈を求めてはおりません。まともに答弁して論議ができるような場をつくってもらいたいと言っているのです。つくってください。私、はっきり堂々と論戦できる場をつくっていただくことを要求して質問を続行いたします。

小宮山重四郎自由民主党

○小宮山委員長 諫山君、私はいま政府に要求いたしました。ですからあなたの持ち時間内で質問を続けてください。

横山利秋日本社会党

○横山委員 議事進行について。委員長も御冷静に御判断願っておるとは思いますけれども、もう一遍問題を整理いたしますと、私ども野党側が一致して要求いたしておりますことは、法務大臣が、憲法改正の論点のみならず、現憲法に関する解釈について重大な疑義がある。それは個人稻葉修のときであろうと、昨年の暮れ行われた私との論争のときであろうと、つまり、個人であろうと現法務大臣であろうと、現憲法に対する解釈に疑義がある、私どもそう思っているわけです。だからこれを論戦したい、質疑をいたしたい、こう言っているわけです。ところがそれについて稻葉法務大臣は拒否している。そして三木内閣総理大臣も稻葉法務大臣の態度を支持している。それでは衆参両院にわたって一向らちが明かない、回転ができない、話がかみ合わない。ですから、きょうの私どもの焦点は、三木内閣総理大臣に、稻葉法務大臣に対してその解釈なり何なりについて説明をしろと命じてもらいたい簡単に言うとそういうことだったのです。しかしそれに応じてもらえない。稻葉法務大臣もそれに応じようともしない。それで諫山さんのこの憲法論について討議のできる場所を別途つくってもらいたいと言うのは、私の言う理事会の問題と相呼応してそういうことを言ったわけです。あなたに解釈をしてもらいたいと言ったことではないのですから。その一番根本の問題について歯車がかみ合わないから、一回とにかくこの際中断して理事会を開いてもらいたいというのが私どもの要求なんです。それが議事進行の私どもの意見です。

小宮山重四郎自由民主党

○小宮山委員長 速記をとめて。     〔速記中止〕

小宮山重四郎自由民主党

○小宮山委員長 速記を始めて。  先ほどの横山君の申し出により、これより理事会を開くことといたします。  三木内閣総理大臣には御退席ください。  暫時休憩いたします。     午前十一時四十四分休憩      ————◇—————    〔休憩後は会議を開くに至らなかった〕

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